1 遺産分割調停の申立てがされている場合において,以下のような事情がある場合,「財産の管理のため必要があるとき」に当たるということで,審判前の保全処分として,遺産管理人が選任されます(家事事件手続法105条1項及び200条1項)。
① 共同相続人が,何らかの事情で遺産の管理をすることができない場合
② 遺産を管理する共同相続人が,他の相続人の同意を得ずに遺産を費消,廃棄,毀損している場合
③ 遺産を管理している共同相続人が,地代,家賃等の賃料の取立てをしない場合
④ 遺産を管理している共同相続人が,家屋の修繕等をしない場合
⑤ 共同相続人の一人が,他の共同相続人を無視して管理している場合
→ 管理している相続人の管理が不適切であり,後日の遺産分割方法に影響を及ぼすためです。
⑥ 遺産を管理する共同相続人が,過去において,他の相続人の同意を得ずに遺産を費消していた場合
→ 過去において遺産を費消したことは,遺産の管理自体の不適切さを推認させる事情となるためです。
2 「第3版 家庭裁判所における遺産分割・遺留分の実務」201頁ないし214頁に,遺産管理人に関する詳しい説明があります。