(AI作成)2026年の日弁連会長選挙の選挙公報の徹底比較(39期東弁の矢吹公敏候補 対 45期東弁の松田純一候補)

本ブログ記事は専らAIで作成したものです。
◯日弁連HPの「令和8年度同9年度日弁連会長選挙 選挙公報」に両候補の選挙公報が載っています。
「(AI作成)2026年の日弁連会長選挙における矢吹公敏候補(東弁39期)と松田純一候補(東弁45期)の徹底比較」も参照してください。

目次

第1 はじめに
1 本記事の目的と視座
2 両候補の基本属性とスローガンの対比
(1) 矢吹公敏候補(39期・東弁)の基本姿勢
(2) 松田純一候補(45期・東弁)の基本姿勢

第2 経済基盤と業務領域に関する政策の徹底比較
1 弁護士報酬と公費・国費拡大へのアプローチ
(1) 矢吹候補:報酬増額と手続簡素化の両立
(2) 松田候補:具体的数値目標と社会保障的観点

2 隣接士業および職域防衛に関するスタンス
(1) 矢吹候補:家事代理権付与への明確な反対
(2) 松田候補:役割分担と連携の模索

3 新たな業務領域の開拓
(1) 矢吹候補:企業不祥事・高収益分野への誘導
(2) 松田候補:ビジネスと人権・環境・消費者問題

第3 日弁連組織改革と会員負担の在り方
1 会費と財政負担の公平性
(1) 矢吹候補:全国レベルでの会費平準化
(2) 松田候補:小規模単位会への財政・システム支援

2 地方の声と組織運営
(1) 矢吹候補:全単位会訪問によるボトムアップ
(2) 松田候補:司法過疎対策とDEIの推進

第4 若手支援といわゆる「谷間世代」問題
1 「谷間世代」への救済措置
(1) 矢吹候補:不公平是正に向けた解決の明言
(2) 松田候補:基金の充実と政府支援の要請

2 若手弁護士の育成と支援
(1) 矢吹候補:OJTと事務所経営支援
(2) 松田候補:マッチングと公設事務所の活用

第5 人権課題・憲法問題・司法制度改革
1 死刑制度および刑事司法
(1) 矢吹候補:執行停止から廃止へのロードマップ
(2) 松田候補:えん罪根絶と公的検討の場の設置

2 憲法と平和主義
(1) 矢吹候補:国際的視点と平和的生存権
(2) 松田候補:立憲主義の堅持と積極的発信

3 多様性と社会的包摂
(1) 矢吹候補:独立した人権委員会の設置
(2) 松田候補:多文化共生と困難を抱える人への支援

第6 結論:投票における判断の座標軸
1 「会員の生活と防衛」か「社会インフラとしての司法」か
2 おわりに

第1 はじめに

1 本記事の目的と視座

令和8年度・9年度の日本弁護士連合会(日弁連)会長選挙が公示され,東京弁護士会所属の矢吹公敏候補(39期)と松田純一候補(45期)による一騎打ちの構図となりました。本記事では,両候補から提出された選挙公報を精査し,単なる公約の羅列にとどまらず,その背後にある「哲学の違い」「解決手法の差異」を浮き彫りにします。

弁護士人口が4万7000人を超え,経済的格差や世代間対立,職域の飽和感が漂う現在の法曹界において,次期リーダーがどこに舵を切ろうとしているのか。実務家としての視点から,両候補の政策を徹底的に比較分析します。

2 両候補者の基本属性とスローガンの対比

(1) 矢吹公敏候補(39期・東弁)の基本姿勢

矢吹候補は,「“弁護士になってよかった”この思いをともに!」をメインスローガンに掲げています。1987年登録のベテランであり,日弁連副会長及び東京弁護士会会長を歴任した実績を持ちます。

公報全体を貫くトーンは,「会員の生活向上」と「現場の苦悩への寄り添い」です。4万7000人の会員一人一人が主役であるとし,弁護士自治を基盤としつつも,まずは会員が安心して業務に取り組める「所得」と「やりがい」の確保を最優先課題としています。いわば,「闘う職能団体」としての側面を強く打ち出しているのが特徴です。

(2) 松田純一候補(45期・東弁)の基本姿勢

対する松田候補は,「地域の声に寄り添い 弁護士と司法の未来を創る」を掲げます。1993年登録のベテランであり,こちらも日弁連副会長及び東京弁護士会会長を歴任した実績を持ちます。山形県新庄市出身であることを強調し,地方の実情に明るいことをアピールしています。

松田候補のアプローチは,「司法インフラの整備」と「社会的使命の遂行」により,結果として弁護士の職域と地位を向上させるという,正統派かつ王道的なスタイルです。個人の尊厳や立憲主義といった理念を前面に出しつつ,それを実務に落とし込むための「公費化」や「制度改革」を訴えています。

第2 経済基盤と業務領域に関する政策の徹底比較

1 弁護士報酬と公費・国費拡大へのアプローチ

(1) 矢吹候補:報酬増額と手続簡素化の両立

経済問題について,矢吹候補は極めて具体的かつ切実な会員の声に応答しようとしています。法テラスの報酬引き上げについては,「継続的な努力」が必要としつつ,裁判所予算や法務省予算(民事扶助)の規模拡大を求めています。

特筆すべきは,「手続の煩雑さ」への言及です。単価の低さだけでなく,申請業務にかかるコスト(時間的・精神的負担)を問題視し,法テラスとの交渉による「申請手続の簡素化」を公約しています。これは,多忙な現場の実務家にとって非常に響くポイントでしょう。また,LAC(弁護士費用保険)についても,労力に見合わない案件の存在や保険会社の対応の不備を指摘し,改善を明言しています。

(2) 松田候補:具体的数値目標と社会保障的観点

松田候補もまた,経済基盤の確立を重要課題としていますが,その手法は「社会保障の拡充」という文脈で語られます。具体的には,子どもの代理人活動や障がい者支援などの「公費・国費化」を強く推進しています。

注目すべきは,選挙公報の中で「離婚調停の着手金(20万円確保)」や「関連事件の減額見直し」といった具体的な数値や運用に踏み込んで言及している点です。これは,法テラス利用事件における低廉な報酬基準が若手弁護士の疲弊を招いている現状を正確に把握し,その是正をピンポイントで狙った政策といえます。理念先行と思われがちな松田候補ですが,報酬基準に関しては極めて実務的な提案を行っています。

2 隣接士業および職域防衛に関するスタンス

(1) 矢吹候補:家事代理権付与への明確な反対

職域問題において,両候補の違いが最も鮮明に出ているのがこの点です。矢吹候補は,「司法書士法改正(家事代理権問題)への反対」という項目を設け,司法書士への家事代理権付与に対して明確にNOを突きつけています。

「非紛争事案を含めて,家事事件の代理は弁護士が担うことが適当」と言い切り,弁護士の担い手不足を理由とした職域開放論を封じるため,弁護士側の負担減・収益増を図るとしています。職域浸食に危機感を抱く層にとっては,非常に頼もしい姿勢と映るでしょう。

(2) 松田候補:役割分担と連携の模索

一方,松田候補はこの点について,直接的な対決姿勢よりも「連携」や「専門性」を強調しています。「弁護士と司法書士等の役割分担」という表現を用いずとも,行間からは,他士業との摩擦を避けつつ,弁護士ならではの高付加価値サービス(例えば,複雑な法的判断を要する案件や,人権・環境問題など)に注力することで差別化を図ろうとする意図が読み取れます。

ただし,非弁行為や不当な勧誘(ネット上の集客代行など)に対しては厳正に対処する姿勢を示しており,無原則な開放を容認しているわけではありません。

3 新たな業務領域の開拓

(1) 矢吹候補:企業不祥事・高収益分野への誘導

 矢吹候補は,会員の所得向上のための方策として,従来の民事・家事だけでなく,「収益性の高い案件」へのアクセスを重視しています。具体的には,企業不祥事やホワイトカラークライムといった刑事分野,あるいはコンプライアンス関連業務などを挙げ,これらを一部の専門事務所だけでなく,広く会員が担当できるようにするための研修拡大を提唱しています。これは,パイの奪い合いではなく,高単価市場への参入障壁を下げるというアプローチです。

(2) 松田候補:ビジネスと人権・環境・消費者問題

松田候補は,「ビジネスと人権」や「SDGs」の推進を掲げ,企業活動における人権配慮(サプライチェーン管理等)の分野で弁護士が中核的役割を担うことを目指しています。

また,インターネット上の誹謗中傷やダークパターン(不当な勧誘デザイン),PFAS汚染などの環境問題など,現代的な社会課題に対応するための法整備と弁護士の関与を訴えています。これらは,社会正義の実現と新たな職域開拓をリンクさせた政策といえます。

第3 日弁連組織改革と会員負担の在り方

1 会費と財政負担の公平性

(1) 矢吹候補:全国レベルでの会費平準化

矢吹候補の政策で目を引くのが,「会員の財政的負担の平準化」です。現在,所属する単位会によって会費額には大きな差がありますが,矢吹候補は「全国の会員が同程度の会費負担をする仕組みを作るべき」と提言しています。

これは,会費が高い地域の会員にとっては歓迎すべき提案ですが,実現には小規模単位会への助成見直しなど,痛みを伴う調整が必要となるでしょう。矢吹候補は,あえてこの困難な課題に切り込み,全国的な公平性を重視する姿勢を示しています。

(2) 松田候補:小規模単位会への財政・システム支援

松田候補は,いわゆる「ゼロ・ワン地域」や小規模単位会が抱える事務負担・財政難に対して,日弁連が積極的に支援を行うことを強調しています。

会費の全国一律化という抜本的改革よりは,現行の単位会自治を尊重しつつ,ITシステムやAIの活用,あるいは財政支援によって地域格差を是正しようとするアプローチです。既存の秩序を維持しながら,弱者を支えるというスタンスが見て取れます。

2 地方の声と組織運営

(1) 矢吹候補:全単位会訪問によるボトムアップ

矢吹候補は,「会長権限を持った後,52単位会のすべてを回り,会員から意見を聞く」と公約しています。また,日弁連事務方(総次長室)への地方採用枠の拡充など,東京・大阪中心になりがちな日弁連の意思決定プロセスを変革しようとしています。

これは,「現場の声を聞く」という姿勢の表れであり,地方会員の疎外感を解消しようとする意図が強く感じられます。

(2) 松田候補:司法過疎対策とDEIの推進

松田候補は,自身の出身地である山形県新庄市の例を引きながら,「司法をすべての地域から」というビジョンを掲げます。

組織運営においては,DEI(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)を重視し,女性,若手,組織内弁護士など,多様な背景を持つ会員が意思決定に参加できる体制構築を目指しています。地方の声だけでなく,「多様な属性の声」を組織に反映させようとする点が特徴です。

第4 若手支援といわゆる「谷間世代」問題

1 「谷間世代」への救済措置

(1) 矢吹候補:不公平是正に向けた解決の明言

給費制廃止から貸与制へ移行した期間に司法修習を受けた,いわゆる「谷間世代」の問題について,矢吹候補は「解決する」と明言しています。

約1万人に及ぶ会員が抱える不公平感は,弁護士会の一体感を阻害する要因であるとし,これを政治的に解決することに強い意欲を示しています。具体的な財源や手法までは公報からは読み取れませんが,強いリーダーシップでの解決を示唆しています。

(2) 松田候補:基金の充実と政府支援の要請

松田候補もこの問題に触れていますが,表現はやや慎重です。「若手チャレンジ基金」の充実や,政府に対する支援要請といった言葉が並びます。

不公平の是正は必要としつつも,日弁連内部での対立を避け,外部(国)からの支援獲得や,若手全体の底上げ策の中に位置づけている印象を受けます。

2 若手弁護士の育成と支援

(1) 矢吹候補:OJTと事務所経営支援

矢吹候補は,事務所経営への具体的な助言(場所,雇用,IT,備品購入まで!)を行うことで,会員の収入増を図るとしています。

また,経験不足を補うための研修(OJT)を充実させ,即戦力として活躍できるようなバックアップ体制を提案しています。

(2) 松田候補:マッチングと公設事務所の活用

松田候補は,地域と新人弁護士のマッチングや,ひまわり基金法律事務所等への赴任支援など,公的なルートを通じた若手支援を重視しています。

また,奨学金返済の負担軽減など,経済的なセーフティネットの構築にも言及しており,若手が安心して公益活動に取り組める環境作りを目指しています。

第5 人権課題・憲法問題・司法制度改革

1 死刑制度および刑事司法

(1) 矢吹候補:執行停止から廃止へのロードマップ

死刑制度について,矢吹候補は「全面的に支持する(廃止を)」と明言し,踏み込んだ提案をしています。「5年程度の執行停止」→「犯罪率の検証」→「廃止」という具体的なプロセスを提示しており,抽象論にとどまらない現実的な廃止論を展開しています。

袴田事件を引用し,えん罪の回復不可能性を強調する点は両候補に共通しますが,矢吹候補の方がより行程表を明確にしている印象です。

(2) 松田候補:えん罪根絶と公的検討の場の設置

松田候補は,えん罪被害者の救済を最重要課題の一つとし,再審法改正への取り組みを強調しています。

死刑制度に関しては,世界の潮流を踏まえつつ,国会や内閣の下に「公的な検討の場(会議体)」を設置することを求めています。即時の廃止を訴えつつも,まずは議論のテーブルを公的に作ることを優先する,合意形成重視の姿勢です。

2 憲法と平和主義

(1) 矢吹候補:国際的視点と平和的生存権

矢吹候補は,憲法9条や緊急事態条項の問題に対し,「平和的生存権」の視点から取り組む決意を示しています。

特徴的なのは,国際政治情勢(ウクライナ,ガザ,米国大統領選など)への言及が多く,日本の立ち位置を国際的な文脈の中で捉えている点です。「世界に誇れる国」となるために人権基準を高めるべきという論法をとります。

(2) 松田候補:立憲主義の堅持と積極的発信

松田候補は,「個人の尊厳」と「立憲主義」を公約の柱に据えています。安保法制や改憲論議に対しては,法の支配を揺るがすものとして毅然と対応する姿勢を鮮明にしています。

また,広島・長崎での平和宣言など,日弁連が歴史的に行ってきた平和活動を継承し,排外主義の広がりに対して警鐘を鳴らすなど,リベラルな価値観の守護者としての役割を重視しています。

3 多様性と社会的包摂

(1) 矢吹候補:独立した人権委員会の設置

 国内人権機関の不在を指摘し,政府から独立した人権委員会の早期設置を求めています。入管施設での死亡事件やジャニーズ問題などを例に挙げ,第三者機関による監視と救済の必要性を訴えています。

(2) 松田候補:多文化共生と困難を抱える人への支援

松田候補は,多文化共生社会の実現に向け,外国人の人権問題やヘイトスピーチ対策に注力しています。

また,高齢者,障がい者,LGBTQ+,貧困層など,社会的弱者の権利擁護を網羅的に掲げ,それらを「公費」で支える仕組み(リーガル・エイドの拡充)とセットで提案している点が特徴です。

第6 結論:投票における判断の座標軸

1 「会員の生活と防衛」か「社会インフラとしての司法」か

 以上,両候補の選挙公報を詳細に比較してきました。両者とも,人権擁護や法の支配といった弁護士の基本使命については揺るぎない信念を持っていますが,その実現手法と優先順位には明確な違いがあります。

 矢吹候補に投票する意義は,「弁護士の生活と職域を守り抜く強いリーダーシップ」を求める点にあります。家事代理権問題への断固たる姿勢,会費の平準化,谷間世代問題の解決,そして具体的かつ戦略的な報酬増額策は,現在の閉塞感を打破したいと願う会員にとって強力な選択肢となります。地方会員や若手・中堅層の「痛み」に直接応える政策群といえます。

 松田候補に投票する意義は,「司法を社会インフラとして強固にし,職域を公的に拡大する」点にあります。目先の利益誘導ではなく,子どもや障がい者,消費者といった市民のための制度を拡充し,そこに公費を投入させることで,結果として弁護士の経済基盤を安定させるという「急がば回れ」の王道を行くものです。憲法価値の擁護や多様性の尊重といった,日弁連の理想を体現する政策群といえます。

2 おわりに

2026年,日弁連は大きな岐路に立っています。弁護士自治を維持しつつ,いかにして会員の経済的基盤を確保し,かつ社会的信頼を維持していくか。

「4万7000人のための闘う日弁連」を目指す矢吹候補か,「市民と共に司法の未来を創る日弁連」を目指す松田候補か。先生方におかれましては,ご自身の業務環境や,弁護士という職業に抱く理想と照らし合わせ,熟慮の上で一票を投じられることを切に願います。

本記事が,その判断の一助となれば幸いです。