目次
第1 この記事の対象と射程
本稿は,SNSその他のインターネット上の投稿によって名誉毀損又はプライバシー侵害を受けたとする者の代理人が,どの手続を選び,どのような主張と証拠を準備し,相手方の反論にどう備えるかを整理するものである。
この分野は,何が違法かを定める実体法(民法・刑法及び判例)と,削除・発信者の特定・損害賠償を実現する手続法とに分かれる。手続法は,令和3年改正(発信者情報開示命令の新設)と令和6年改正(法律名の変更と大規模事業者への義務付け)により,短期間に枠組みが変わった。改正前に刊行された解説や書式は,発信者情報開示の手続部分について現行法との読替えを要する。
本稿は一般的な情報提供であり,個別の事案に対する法的助言ではない。結論は具体的な事実と証拠により左右される。以下で取り上げる裁判例も,各判決・決定が実際に判断した事案の範囲を超えて一般化することはできない。
第2 適用される法令の全体像
1 実体法上の根拠(民法・刑法)
民事の損害賠償は,民法709条(故意又は過失による権利・法律上保護される利益の侵害)[法1]と,財産以外の損害の賠償を定める民法710条[法2]による。法人は精神的苦痛を観念できないが,金銭評価が可能な無形の損害の賠償を受け得るというのが確立した理解である。名誉の回復に適当な処分(謝罪広告等)は民法723条が定めるが[法3],インターネット上の投稿の事案では,後述する削除と損害賠償が中心となり,裁判上の謝罪広告が命じられる例は限られる。
刑事では,刑法230条1項が名誉毀損罪(公然と事実を摘示して人の名誉を毀損する行為。3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金)を定める[法4]。刑法230条の2は,公共の利害に関する事実に係り,専ら公益を図る目的で,真実であることの証明があったときは罰しないとし,公訴が提起されるに至っていない人の犯罪行為に関する事実を公共の利害に関する事実とみなす[法5]。侮辱罪(刑法231条)は,事実を摘示しなくても公然と人を侮辱した者を,1年以下の拘禁刑若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する[法6]。侮辱罪の自由刑・罰金は令和4年改正で加えられたものであり,旧規定(拘留又は科料のみ)と混同してはならない。なお,拘禁刑は令和7年6月1日施行の改正により懲役・禁錮を一本化した刑名である。
2 手続法──情報流通プラットフォーム対処法(旧プロバイダ責任制限法)
従来の「プロバイダ責任制限法」(平成13年法律137号)は,令和6年法律25号により「特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律」(以下「情プラ法」という。)へ改称された[法13][文1]。この法律は,プロバイダの損害賠償責任の制限(情プラ法3条)[法7]と,発信者情報の開示(情プラ法5条以下)[法8]を定める。
令和6年改正では,総務大臣が指定する大規模特定電気通信役務提供者に対し,削除申出の受付方法の公表,送信防止措置の実施基準の策定・公表,運用状況の年次公表等を義務付ける規定(情プラ法20条から28条まで)が新設され,2025年4月1日に施行された[法13][文1]。もっとも,これらは大手事業者に削除対応の迅速化と透明化を求める行政的規律であり,被害者個人が削除や発信者情報開示を求める際の実体的な要件を変更するものではない。この点を混同しないことが,制度理解の出発点となる。
第3 権利侵害の有無の判断枠組み
1 名誉毀損(社会的評価の低下と事実・意見の区別)
名誉毀損は,社会から受ける客観的な評価(外部的名誉)を低下させることをいい,その有無は一般読者の普通の注意と読み方を基準に判断される。表現が事実の摘示か意見・論評の表明かによって,違法性を欠くための要件が異なるため,まずこの区別を確定する必要がある。
最高裁判所平成9年9月9日判決は,ある表現が証拠等をもってその存否を決することが可能な特定の事項を主張するものかどうかにより,事実の摘示か意見・論評の表明かを区別すべきものとし,前後の文脈等から間接的・えん曲に事実を主張していると理解される場合も事実の摘示に当たるとした[裁1]。最高裁判所平成16年7月15日判決は,法的な見解の表明は,それが正当か否かを裁判所が判断できる事項に関するものであっても,事実を摘示するものではなく,意見ないし論評の表明に当たるとした[裁2]。
事実の摘示による名誉毀損については,その行為が公共の利害に関する事実に係り,専ら公益を図る目的でされ,摘示された事実の重要な部分が真実であると証明されたときは,違法性を欠く。最高裁判所昭和41年6月23日判決は,この枠組みを示し,真実性の証明がなくても,行為者がその事実を真実と信ずるについて相当の理由があるときは故意・過失が否定されるとした[裁4]。意見・論評の表明による場合は,前提とした事実の重要な部分が真実であること(又は真実と信ずるにつき相当の理由があること)に加え,人身攻撃に及ぶなど意見・論評としての域を逸脱していないことが必要である。
インターネット上の表現であることを理由に,これらの要件が緩和されるわけではない。最高裁判所平成22年3月15日決定は,個人利用者がインターネット上で発信した場合であっても,行為者が摘示した事実を真実と誤信したことについて,確実な資料・根拠に照らして相当の理由があると認められるときに限り名誉毀損罪は成立しないのであって,より緩やかな要件で成立が否定されることはないとした[裁3]。これは刑事事件に関する判断であるが,名誉毀損の免責を基礎付ける「相当の理由」の判断について,媒体がインターネットであることを特別扱いしない立場を示したものと位置付けられる(この民事への当てはめは本稿における分析であり,個別事案では別途検討を要する)。
2 名誉感情の侵害
侮蔑的な表現は,社会的評価の低下を伴わなくても,名誉感情(自己に対する主観的な評価)を害することがある。名誉感情の侵害は外部的名誉の毀損とは別個の問題であり,あらゆる侮辱を違法とすると自由な言論が妨げられるため,成立範囲が限定されている。
最高裁判所平成22年4月13日判決は,インターネット上の掲示板の書込みについて,社会通念上許される限度を超える侮辱行為であると認められる場合に初めて,名誉感情の侵害による不法行為が成立し得ることを前提とした判断を示した[裁5]。この基準は,後述する発信者情報開示の要件である権利侵害の明白性を判断する際にも用いられ得るため,侮辱型の事案では,用いられた文言が右の限度を超えるといえるかを具体的に検討する必要がある。
3 プライバシー侵害と前科・逮捕歴
私生活上の事実の公表は,公表されない法的利益と公表する理由とを比較衡量し,前者が優越するときに違法となる。最高裁判所平成6年2月8日判決は,前科等にかかわる事実を実名を用いて著作物で公表された者が,みだりに前科等を公表されないことにつき法的保護に値する利益を有し,これが公表する理由に優越するときは,損害賠償を求めることができるとした[裁6]。逮捕歴・前科の投稿は,名誉毀損とプライバシー侵害の双方の観点から検討することになる。
少年に関する報道について,最高裁判所平成15年3月14日判決は,推知報道に該当するか否かは不特定多数の一般人がその者を当該事件の本人と推知することができるかどうかを基準とすべきであるとし,名誉毀損とプライバシー侵害のそれぞれについて,被侵害利益ごとに違法性阻却事由の有無等を個別具体的に審理すべきものとした[裁7]。この判決は,被侵害利益の性質に応じて判断枠組みを分けるべきことを示すものとして,投稿類型ごとの検討の指針となる。
第4 手続の選択
被害者側の手続は,被害の拡大を止める削除請求と,責任追及の前提となる発信者の特定(発信者情報開示)とに大別される。両者は目的が異なり,並行して検討することが多い。以下では,それぞれの根拠と分岐を整理する。
1 削除請求(任意の請求と仮処分)
削除請求権について明文の規定はなく,人格権(名誉権・プライバシー権)に基づく差止請求権として構成される。任意の請求としては,各事業者の申告フォームによる削除依頼のほか,情プラ法3条2項2号を前提とした送信防止措置の申出がある。同号は,被害者から侵害情報等を示して送信防止措置の申出があった場合に,事業者が発信者へ照会し,発信者が照会を受けた日から7日を経過しても措置に同意しない旨の申出をしないときは,事業者が措置を講じても発信者に対する賠償責任を負わないとする[法7]。任意の削除に応じない場合は,削除の仮処分を検討する。
表現行為の事前差止めについて,最高裁判所昭和61年6月11日大法廷判決は,人格権としての名誉に基づく出版物の頒布等の事前差止めは原則として許されず,その表現内容が真実でなく又は専ら公益を図る目的のものでないことが明白であって,かつ,被害者が重大にして著しく回復困難な損害を被るおそれがあるときに限り例外的に許されるとした[裁8]。もっとも,既に公開された投稿の削除は,未公表の表現に対する事前差止めとは性格が異なり,この基準がそのまま妥当するかは事案により検討を要する。なお,一つの投稿が一つの表現行為であるため,違法でない投稿を含むスレッド全体の削除を一括して求めることは,原則として困難である。
2 発信者情報開示命令
発信者の氏名・住所等を特定する手続は,令和3年改正で新設された発信者情報開示命令(情プラ法8条)が中心となる[法10]。従来は,コンテンツを掲載する事業者に対する仮処分でIPアドレス等を得た上で,別途,経由プロバイダに対する訴訟で氏名・住所の開示を求めるという二段階の手続を要した。開示命令の手続では,これを一体的に審理し得る。
これを支えるのが提供命令(情プラ法15条)と消去禁止命令(情プラ法16条)である。提供命令は,コンテンツ事業者に対し,保有する情報から特定される経由プロバイダの名称等を申立人に提供させ,申立人が当該経由プロバイダへの開示命令を申し立てた旨を通知したときは,保有する発信者情報を当該経由プロバイダへ提供させるものである[法11]。消去禁止命令は,本案の開示命令事件等が終了するまでの間,発信者情報の消去を禁止する[法12]。経由プロバイダが開示の相手方となり得ることは,最高裁判所平成22年4月8日判決が改正前の法律について既に認めていたところであり[裁9],現行法は経由プロバイダを「関連電気通信役務提供者」として明文で位置付けた(この対応関係の整理は本稿の分析である)。
SNSのように,投稿時の通信記録が保存されず,ログイン時の通信記録しか残らない類型に対応するため,情プラ法5条は,一定の補充的な要件の下で,ログイン時のIPアドレス等(特定発信者情報)の開示を請求できるものとしている[法8]。開示の実体的要件は,権利が侵害されたことが明らかであること(権利侵害の明白性)と,開示を受けるべき正当な理由があることである(同条各号)。開示関係役務提供者が開示請求に応じないことにより生じた損害についての賠償責任は,故意又は重大な過失がある場合に限られる(情プラ法6条4項)[法9]。前掲の名誉感情に関する最高裁判所平成22年4月13日判決[裁5]は,この開示に応じない場合の責任の判断の文脈で,社会通念上許される限度を超える侮辱といえるかを問題としたものである。
3 検索結果の削除と投稿の削除の判断枠組みの差異
削除を求める相手が検索事業者か,投稿を掲載するプラットフォームかによって,最高裁が示した判断枠組みが異なる点は,実務上とりわけ重要である。
最高裁判所平成29年1月31日決定は,検索事業者が提供する検索結果の削除について,当該事実を公表されない法的利益と当該URL等情報を検索結果として提供する理由に関する諸事情を比較衡量し,前者が優越することが明らかな場合に,削除を求めることができるとした[裁10]。これに対し,最高裁判所令和4年6月24日判決は,投稿(ツイート)の削除について,公表されない法的利益が投稿を一般の閲覧に供し続ける理由に優越する場合に,削除を求めることができるとし,「明らか」であることを要件として明示しなかった[裁11]。同判決は,逮捕からの期間の経過,刑の言渡しの効力の消滅,元の報道記事が既に削除されていること等を考慮して削除を認めた。
両者を対照すると,検索結果に対しては優越が「明らか」であることが求められるのに対し,投稿そのものに対しては優越すれば足りるという差異が読み取れる。もっとも,いずれも比較衡量による事案に即した判断であり,考慮要素の一つが異なるだけで結論が容易に変わり得る点に留意して,事案の事情を丁寧に主張する必要がある。
第5 主張立証責任と証拠
1 主張立証責任の分配
名誉毀損の損害賠償請求において,公共性・公益目的・真実性(又は相当性)は加害者側が主張立証すべき抗弁である[裁4]。もっとも,削除請求や発信者情報開示請求では,被害者側が違法性阻却事由の存在をうかがわせる事情のないことまで含めて権利侵害の明白性を基礎付ける必要があると解される。これは,事業者が発信者側の事情を知り得ない立場にあることに対応するものであり,訴訟における抗弁の立証責任の所在とは局面が異なる(この整理は本稿における分析であり,事案により当てはめが分かれ得る)。
したがって,代理人としては,投稿が事実の摘示か意見・論評か(前掲平成9年9月9日判決[裁1]),社会的評価を低下させるか,名誉感情の事案では社会通念上許される限度を超えるか(前掲平成22年4月13日判決[裁5]),プライバシーの事案では公表されない法的利益が優越するか(前掲平成6年2月8日判決[裁6])という当てはめを,投稿ごとに具体的に組み立てることになる。
2 証拠の収集と保全
発信者の特定は,経由プロバイダが保有する通信記録の保存期間との関係で時間的制約を受ける。文献は,この保存期間を一般に3か月から6か月程度と指摘しており[文3],法令上これを一定期間保存すべき義務の定めはない。早期の着手が必要となるのはこのためである。
投稿の証拠化に当たっては,次の点に注意する。
- 問題となる投稿のURL又は投稿番号,投稿日時,媒体(サービス名)を特定すること。
- スクリーンショットに加え,URLが表示された状態でのPDF化やHTMLソースの保存等,事後に削除されても内容と所在を再現できる形で保全すること。
- 投稿の複製・転載(いわゆるまとめ)は元の投稿と別に扱われ得るため,元の投稿を特定して手続の対象を検討すること。
- 時刻の記録が世界標準時で表示される場合があるため,日本時間との対応を確認すること。
第6 相手方から想定される反論
削除・開示・損害賠償のいずれの手続でも,相手方(発信者又は事業者)からは,権利侵害が明らかでない旨の反論が想定される。代理人は,あらかじめ次の反論を想定して準備する。
- 当該表現は事実の摘示ではなく意見・論評であり,前提事実の真実性等により違法性を欠くとの反論(前掲平成9年9月9日判決[裁1],平成16年7月15日判決[裁2])。
- 公共の利害に関する事実であり,専ら公益を図る目的で,真実である又は真実と信ずるにつき相当の理由があるとの反論(前掲昭和41年6月23日判決[裁4])。
- 投稿が被害者を指すものと特定できない(同定可能性の欠如)との反論。文献では,実名でなく通称やハンドルネームであっても,それにより社会的な活動をしている場合には同定可能性が肯定され得ると指摘されている[文2]。
- 名誉感情の事案において,用いられた文言は社会通念上許される限度内であるとの反論(前掲平成22年4月13日判決[裁5])。
- プライバシーの事案において,公表する理由(公共の利害等)が優越するとの反論(前掲平成6年2月8日判決[裁6],平成15年3月14日判決[裁7])。
加害者側から相談を受ける場面では,開示関係役務提供者からの意見照会への回答が最初の対応となる。回答内容はその後の賠償請求訴訟で証拠となり得るため,権利侵害の有無・違法性阻却事由に関する事実を,回答者に不利益に働かないよう慎重に整理する必要がある。
第7 発信者を特定した後の請求
発信者が特定できた後は,民法709条・710条に基づく損害賠償請求を行う[法1][法2]。慰謝料の額について,文献では,判決で認められる額は数十万円台にとどまる例が多く,訴訟に至る前の示談の方が判決より高額になりやすいと指摘されている[文2]。個別の認容額は投稿の内容・態様・拡散の範囲・被害者の被った不利益等により大きく異なるため,二次的な資料の相場観をそのまま当てはめることはできない。
発信者の特定に要した費用(開示手続に係る弁護士費用等)を損害として請求できるかについては,文献上,これを認めるもの,一部にとどめるもの,投稿数等により按分するものなど,下級審の裁判例の判断が分かれていると指摘されている[文2][文3]。したがって,請求すること自体を怠るべきではないが,全額の回収を前提とはできず,直近の裁判例を個別に確認する必要がある。示談による解決では,金銭以外に,再投稿をしない旨の約束や違約金条項を組み込むことが実務上検討される。
第8 依頼者からの聴取事項及び遂行上の注意
受任に当たり,少なくとも次の事項を聴取し,資料を確認する。
- 問題となる投稿のURL・投稿番号・投稿日時・媒体,及び画面の保存の有無。
- 投稿が依頼者を指すと分かる手がかり(実名・通称・写真・所属・前後の投稿等)。
- 投稿された事実の真否に関する客観的な資料(真実性・相当性の反論に備えるため)。
- 被害の具体的内容(取引・就職・私生活への影響等)と,その裏付けとなる資料。
- 既に行った削除依頼・通報等の措置とその結果。
- 発信者の心当たり,及び同一・別の媒体への再投稿や拡散の有無。
遂行上は,次の点に注意する。経由プロバイダの通信記録の保存期間との関係で開示は早期に着手すること[文3]。一つの投稿を一つの表現行為として個別に検討すること。相手方が国外法人である場合は,管轄・送達等について別途の検討を要すること。開示を受けた発信者情報は,発信者に対する権利行使等の目的の範囲でのみ用いること(情プラ法は開示を受けた者の濫用を禁止している)。削除を急ぐことで,かえって投稿や紛争の存在に注目が集まる場合があるため,削除と検索結果対応の順序と範囲を依頼者と確認すること。
第9 結論を左右し得る不確実な要素と追加確認事項
本稿の内容を個別事案に適用するに当たっては,次の点を改めて確認する必要がある。
- 改正前に刊行された解説・書式は,発信者情報開示の手続を旧制度(仮処分と訴訟の二段階)で説明していることがあり,現行の発信者情報開示命令に読み替える必要がある。
- 大規模事業者への削除迅速化・透明化の義務(情プラ法20条から28条まで)は2025年4月1日に施行されたばかりであり,指定事業者・各社の運用の集積を継続して確認する必要がある[文1]。
- 慰謝料の額,及び発信者特定費用の賠償の可否は,事案と裁判例により幅があり,直近の裁判例を個別に確認する必要がある[文2][文3]。
- 本稿が引用する裁判例は,各判決・決定が判断した事案の範囲で意味を持つものであり,少数の裁判例から裁判所の一般的な傾向を断定することはできない。
- 条文は改正され得るため,適用の前にe-Gov法令検索で現行条文を,裁判例は裁判所ウェブサイト等で原典を,それぞれ確認する。
出典
法令(いずれもe-Gov法令検索)
- [法1]民法709条(不法行為による損害賠償)──e-Gov法令検索(民法)。損害賠償請求の根拠。▲本文
- [法2]民法710条(財産以外の損害の賠償)──e-Gov法令検索(民法)。慰謝料・法人の無形損害の根拠。▲本文
- [法3]民法723条(名誉毀損における原状回復)──e-Gov法令検索(民法)。名誉回復に適当な処分の根拠。▲本文
- [法4]刑法230条(名誉毀損)──e-Gov法令検索(刑法)。名誉毀損罪の法定刑。▲本文
- [法5]刑法230条の2(公共の利害に関する場合の特例)──e-Gov法令検索(刑法)。真実性による不処罰・公訴提起前の犯罪事実のみなし。▲本文
- [法6]刑法231条(侮辱)──e-Gov法令検索(刑法)。侮辱罪の法定刑(令和4年改正で引上げ)。▲本文
- [法7]情プラ法3条(損害賠償責任の制限。2項2号の7日ルールを含む)──e-Gov法令検索(情報流通プラットフォーム対処法)。プロバイダの免責と送信防止措置の申出。▲本文
- [法8]情プラ法5条(発信者情報の開示請求。特定発信者情報を含む)──e-Gov法令検索(情報流通プラットフォーム対処法)。開示請求権と要件。▲本文
- [法9]情プラ法6条(開示関係役務提供者の義務等。4項の責任制限を含む)──e-Gov法令検索(情報流通プラットフォーム対処法)。開示に応じない場合の責任。▲本文
- [法10]情プラ法8条(発信者情報開示命令)──e-Gov法令検索(情報流通プラットフォーム対処法)。開示命令の根拠。▲本文
- [法11]情プラ法15条(提供命令)──e-Gov法令検索(情報流通プラットフォーム対処法)。経由プロバイダへの橋渡し。▲本文
- [法12]情プラ法16条(消去禁止命令)──e-Gov法令検索(情報流通プラットフォーム対処法)。発信者情報の消去禁止。▲本文
- [法13]情プラ法20条から28条まで(大規模特定電気通信役務提供者の義務)及び同法の題名──e-Gov法令検索(情報流通プラットフォーム対処法)。法律名の変更と大規模事業者への義務付け。▲本文
裁判例(いずれも裁判所ウェブサイト掲載)
- [裁1]最高裁判所第三小法廷平成9年9月9日判決(平成6年(オ)第978号,民集51巻8号3804頁)。事実の摘示と意見・論評の区別の基準。▲本文
- [裁2]最高裁判所第一小法廷平成16年7月15日判決(平成15年(受)第1793号,民集58巻5号1615頁)。法的見解の表明は意見・論評に当たる。▲本文
- [裁3]最高裁判所第一小法廷平成22年3月15日決定(平成21年(あ)第360号,刑集64巻2号1頁)。インターネット個人利用者でも免責要件は緩和されない。▲本文
- [裁4]最高裁判所第一小法廷昭和41年6月23日判決(昭和37年(オ)第815号,民集20巻5号1118頁)。真実性の抗弁と相当性による故意・過失の否定。▲本文
- [裁5]最高裁判所第三小法廷平成22年4月13日判決(平成21年(受)第609号,民集64巻3号758頁)。名誉感情侵害は社会通念上許される限度を超える侮辱の場合に問題となる(開示に応じない場合の責任の判断の文脈)。▲本文
- [裁6]最高裁判所第三小法廷平成6年2月8日判決(平成元年(オ)第1649号,民集48巻2号149頁)。前科等にかかわる事実の実名公表とプライバシー。▲本文
- [裁7]最高裁判所第二小法廷平成15年3月14日判決(平成12年(受)第1335号,民集57巻3号229頁)。推知報道の該当基準と被侵害利益ごとの審理。▲本文
- [裁8]最高裁判所大法廷昭和61年6月11日判決(昭和56年(オ)第609号,民集40巻4号872頁)。名誉に基づく出版物の事前差止めの原則と例外。▲本文
- [裁9]最高裁判所第一小法廷平成22年4月8日判決(平成21年(受)第1049号,民集64巻3号676頁)。経由プロバイダも開示の相手方となる(改正前の法律に関する判断)。▲本文
- [裁10]最高裁判所第三小法廷平成29年1月31日決定(平成28年(許)第45号,民集71巻1号63頁)。検索結果の削除は法的利益の優越が明らかな場合に求め得る。▲本文
- [裁11]最高裁判所第二小法廷令和4年6月24日判決(令和2年(受)第1442号,民集76巻5号1170頁,投稿記事削除請求事件)。投稿の削除は法的利益が優越する場合に求め得る。▲本文
文献等
- [文1]総務省「インターネット上の違法・有害情報に対する対応(情報流通プラットフォーム対処法)」──総務省ウェブサイト。法律名の変更,大規模事業者への義務付け及び2025年4月1日施行。▲本文
- [文2]松尾剛行・山田悠一郎『最新判例にみるインターネット上の名誉毀損の理論と実務〔第2版〕』(勁草書房,2019年)。同定可能性,慰謝料の水準,発信者特定費用の賠償に関する裁判例の分岐についての指摘。▲本文
- [文3]神田知宏『インターネット削除請求・発信者情報開示請求の実務と書式』(日本加除出版,2021年。なお同〔第2版〕2023年がある)。通信記録の保存期間及び発信者特定費用の賠償に関する指摘。▲本文
本稿は一般的な情報提供を目的とするものであり,個別の事案に対する法的助言ではありません。実際の対応に当たっては,最新の法令及び裁判例を確認の上,個別に検討してください。