労働者名簿,賃金台帳及び記録の保存

目次
1 労働者名簿
2 賃金台帳
3 記録の保存
4 関連記事その他

1 労働者名簿
(1) 使用者は,各事業場ごとに労働者名簿を各労働者について調製し、労働者の氏名,生年月日,履歴その他厚生労働省令で定める事項を記入しなければなりませんし(労働基準法107条1項),記入すべき事項に変更があった場合,遅滞なく訂正しなければなりません(労働基準法107条2項)。
(2)ア 労働基準法施行規則53条1項によれば,労働者名簿には労働者の氏名,生年月日及び履歴のほか,以下の事項を記載しなければなりません。
① 性別
② 住所
③ 従事する業務の種類
④ 雇入の年月日
⑤ 退職の年月日及びその事由(退職の事由が解雇の場合にあっては,その理由を含む。)
⑥ 死亡の年月日及びその原因
イ 常時30人未満の労働者を使用する事業においては,従事する業務の種類を記入することを要しません(労働基準法施行規則53条2項)。

2 賃金台帳
(1) 使用者は,各事業場ごとに賃金台帳を調製し,賃金計算の基礎となる事項及び賃金の額その他厚生労働省令で定める事項を賃金支払の都度遅滞なく記入しなければなりません(労働基準法108条)。
(2)ア 労働基準法施行規則54条1項によれば,賃金台帳には労働者各人別は以下の事項を記入しなければなりません。
① 氏名
② 性別
③ 賃金計算期間
④ 労働日数
⑤ 労働時間数
⑥ 延長した労働時間数,休日労働時間数及び深夜労働時間数
⑦ 基本給,手当その他賃金の種類ごとにその額
⑧ 労働基準法24条1項によって賃金の一部を控除した場合には,その額
イ 延長した労働時間数,休日労働時間数及び深夜労働時間数については,就業規則に基づいて算定する労働時間数をもってこれに代えることができます(労働基準法施行規則54条1項)。
(3) 賃金台帳の様式は,労働基準法施行規則55条及び様式第20号によって定められています(厚生労働省HPの「労働基準法関係主要様式」参照)。
(4) 使用者は,労働者名簿及び賃金台帳をあわせて調製することができます(労働基準法施行規則55条の2)。

3 記録の保存
(1) 使用者は,労働者名簿,賃金台帳及び雇入,解雇,災害補償,賃金その他労働関係に関する重要な書類を3年間保存しなければなりません(労働基準法109条)。
(2) 記録の保存期間の始期は以下のとおりです(労働基準法施行規則56条)。
① 労働者名簿については、労働者の死亡、退職又は解雇の日
② 賃金台帳については、最後の記入をした日
③ 雇入れ又は退職に関する書類については、労働者の退職又は死亡の日
④ 災害補償に関する書類については、災害補償を終つた日
⑤ 賃金その他労働関係に関する重要な書類については、その完結の日

4 関連記事その他
(1) 労働基準法施行規則が定める労働者名簿,賃金台帳等に用いるべき様式は,必要な事項の最小限度を記載すべきことを定めるものであって,横書き,縦書きその他異なる様式を用いることを妨げるものではありません(労働基準法施行規則59条の2第1項)。
(2) 以下の記事も参照してください。
・ 労働基準法に関するメモ書き