採用内定留保者に対する面接(司法修習)

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1 司法修習生採用選考要項の記載等
(1) 72期司法修習生の場合
ア 平成30年7月18日付の,平成30年度司法修習生採用選考要項の2(1)には,「ウ 面接  ア,イの結果,必要があると認めた場合に実施する。」と書いてありますし,司法修習生採用選考申込書(「72期司法修習の提出書類の記載例等」参照)には「13 不採用事由等の有無」欄があります。
イ   健康診断の結果が非常に悪かったり,重大な既往歴があったり,重大な身体上の障害があったりした場合,「心身の故障により修習をすることが困難である者」に該当する可能性があります。
   過去に起訴(略式起訴を含む。)又は逮捕(補導)されたことがある場合,「品位を辱める行状により,司法修習生たるに適しない者」に該当する可能性があります。
   そのため,これらの事情がある場合,最高裁判所又は司法研修所において面接の必要があるということで採用内定を留保されて,面接通知書が届くかもしれません。
ウ 逮捕歴等については,司法修習生採用選考申込書の「14 備考」欄に詳しく記載する必要があります(「平成30年度司法修習生採用選考申込書の記載要領」9頁参照)。
エ 「心身の故障により修習をすることが困難である者」又は「品位を辱める行状により,司法修習生たるに適しない者」以外の事由については形式的事由のため,書面で一義的に判断できるものばかりです。
   そのため,これら以外の事由に基づいて面接通知書が届くことはないと思います(「平成30年度司法修習生採用選考申込書の記載要領」8頁及び9頁参照)。
(2) 73期以降の司法修習生の場合
   特に変更はないと思います。

2 不採用者が出た修習期等
(1) 66期以降の場合,採用要審議者名簿又は重点審議者名簿に搭載された司法修習予定者は毎年いたものの,前述したとおり不採用者が出たのは66期,70期及び72期だけみたいです(「司法修習生の採用選考で不合格となった人が出た修習期等」参照)。
   そのため,面接通知書が届いたとしても,結論ありきの面接ではないのであって,罰金前科等については当時の行いについて真摯に反省していることを面接で説明し,健康不良については家族のサポート等により問題なく修習をすることができることを面接で説明すれば,無事に採用してもらえる可能性の方が高いと思います。
(2) 弁護士法人アディーレ法律事務所(同法人に対する平成29年10月11日の業務停止2月につき「弁護士の懲戒」を参照してください。)の代表社員であった石丸幸人弁護士(56期)の場合,酒気帯び運転で3回逮捕され,懲役9月執行猶予4年の有罪判決を受けて勤務先を懲戒解雇されています(Wikipediaの「石丸幸人」参照)が,普通に司法修習を経て弁護士となっています。
(3) 71期司法修習予定者の場合,平成29年11月9日付の「実務修習地等について(通知)」を送付された人がいます。
   そのため,採用内定留保者になったことが直ちに不採用を意味するわけではないみたいです。
(4) 平成30年7月20日付の答申書によれば,第71期司法修習生の採用選考申込において不合格となった人の数が明らかになった場合,不採用者が特定される可能性や不採用となった理由が特定される可能性があることから,個人識別情報として不開示情報となるとのことです。

3 司法修習生採用選考面接等
(1)   採用面接に関する以下の文書を掲載しています。
① 第71期司法修習生採用選考面接について
② 第72期司法修習生採用選考面接について
(2) 採用面接の実施場所については,「最高裁判所庁舎」を参照してください。
(3) 国土交通省HPの「霞が関の主要施設」の中に「最高裁判所庁舎」が載っています。

4 司法修習生に採用してもらえなかった場合の争い方等
(1) 司法修習生に採用してもらえなかった場合の争い方については,「司法修習生の欠席,罷免及び逮捕並びに民間労働者との比較」を参照してください。
(2) 河原崎法律事務所HP「前科があっても弁護士になれますか」には,「刑法27条で、執行猶予期間を経過すれば、刑の言渡しの効力はなくなり、欠格事由はなくなります。 まず、司法修習生に採用される時期に、無事、執行猶予期間が経過して、欠格事由がなくなっている必要があります。このときは、厳重に注意を受けるでしょう。罰金刑の場合でも、厳重に注意されます。」と書いてあります。
(3) ITmedia HPの「エリート集団の裁判所が,「ブラック企業」と呼ばれても仕方がない理由(2/5)」には,以下の記載があります。
   最高裁長官と事務総長の意を受けた最高裁判所事務総局人事局は、人事を一手に握っています。だから、いくらでも裁判官を支配することできるんですよ。人事局が「この裁判官、気に入らないなあ」と思ったら、その人は出世できません。例えば、本来なら東京高裁の裁判長になるような人でも「地方の高裁にとどめておく」「所長にするのも遅らせる」「所長にすらしない」などといった感じで、いくらでも可能です。

5 弁護士登録の場合の取扱い
   東京弁護士会入会手続案内(70期司法修習終了予定 弁護士名簿登録希望者各位)には,「履歴書に罰(刑事処分・保護観察処分、公務員としての懲戒処分、注意処分等)のある方は、上申書(日本弁護士連合会会長宛1部、東京弁護士会会長宛1部)の提出が必要になります。罰の事実の内容及び情状等参考になる事情を記載してください。」と書いてあります。

6 犯罪経歴証明書における取扱い
(1)   犯罪経歴証明書発給要綱(平成21年7月1日警察庁刑事局長通達。平成21年10月1日施行)(リンク切れ)によれば,以下の①ないし⑦のいずれかの場合に該当すれば,当該①ないし⑦に規定する犯罪については犯罪経歴を有しないものとみなしてもらえます。
① 刑の執行猶予の言渡しを取り消されることなく猶予の期間を経過しているとき。
② 禁錮以上の刑の執行を終わり又はその執行の免除を受け、罰金以上の刑に処せられられないで10年を経過しているとき。
③ 罰金以下の刑の執行を終わり又はその執行の免除を受け、罰金以上の刑に処せられないで5年を経過しているとき。
④ 恩赦法の規定により大赦若しくは特赦を受け,又は復権を得たとき。
⑤ 道路交通法125条1項に規定する反則行為に該当する行為を行った場合であって、同条第2項各号のいずれにも該当しないとき。
⑥ 少年法60条の規定により刑の言渡しを受けなかったものとみなされたとき。
⑦ 刑の言渡しを受けた後に当該刑が廃止されたとき。
(2) 「恩赦」も参照して下さい。

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   「交通事故等の刑事責任及び資格制限その他の不利益」「事件記録等保存規程」及び「交通事故事件の刑事記録の入手方法」も参照してください。