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司法修習生採用選考の必要書類―第80期の公表状況と第79期の電子申込み(AIリライト)

第1 本記事の対象と第80期の公表状況

1 司法試験合格後に別途の申込みが必要であること

裁判所法66条1項は,司法修習生は司法試験に合格した者の中から最高裁判所が命ずるものと定めている。
ただし,法科大学院在学中受験資格により合格した者については,同項括弧書きの修了要件がある。
そのため,司法試験に合格しただけで司法修習生になるのではなく,最高裁判所が実施する司法修習生採用選考へ別途申し込む必要がある。

最高裁判所は,申込期間を遵守しなかった場合には不採用となることがあると案内している。
必要書類の準備だけでなく,受付フォームその他の期限も当該期の資料で確認する必要がある。

2 第80期の必要書類はまだ公表されていないこと

令和8年8月29日現在,最高裁判所の「司法修習生採用選考」には,令和8年度の申込方法,申込期間等を同年9月中旬頃に掲載する予定であると記載されている。
第80期の選考要項,申込手引及び必要書類は,まだ公表されていない。

以下では,申込みの準備に利用できる直近の例として,第79期の手続及び必要書類を整理する。
第80期に申し込む場合,第79期の期限,サービス,ファイル仕様及び必要書類をそのまま使用せず,第80期資料の公表後に全項目を確認する必要がある。

第2 第79期の電子申込手順と期限

1 電子申込みの4段階

第79期司法修習生採用選考申込手続の手引き2頁~5頁によれば,第79期の申込みは,①司法修習専用のメールアドレス取得及びMicrosoftアカウントの作成,②受付フォームへの入力及び自動返信メールの受信,③招待メールの受信及び二段階認証の設定,④申込フォームへのサインイン,申込者情報の入力及び書類データの添付,という順序で行われた。
自動返信メールには,申込フォームのURL,入力要領,二段階認証の設定方法,入寮案内その他の資料が添付された。

受付フォームへ入力しただけでは申込みは完了しない。
招待メールと二段階認証を経て,申込フォームへの入力及び必要書類のデータ提出まで行う必要があった。

第79期では,自動返信メール又は招待メールが届かない場合,迷惑メールフォルダーへの振分けに注意するものとされていた。①受付フォーム入力日の翌開庁日までに自動返信メールが届かない場合,②自動返信メール受信日の翌々開庁日までに招待メールが届かない場合には,司法研修所事務局企画第二課調査係(048-460-2045,直通)へ電話で申し出る取扱いであった。両メールへの返信による質問には返答できないとされていた(第79期手引4頁~5頁)。

申込フォームへのアクセスは,招待メールの受信から数時間程度後に可能になるとされていた。招待メール受信日の翌開庁日になってもアクセスできない場合も,同係へ電話で申し出る取扱いであった(同手引5頁)。

海外から第79期の採用選考に申し込む場合,申込フォームには海外からアクセスできないため,受付フォームに海外から手続を行う旨を入力し,自動返信メールの指示に従うものとされていた(同手引4頁)。

2 受付フォームと申込フォームの期限

第79期では,受付フォームの期限が申込フォーム及び書類提出の期限より先に到来した。

手続第79期の期間・期限
受付フォームへの入力令和7年11月12日午後5時から同月19日正午まで
申込フォームへの入力及び書類データの提出申込フォームへサインインできるようになった時点から令和7年11月28日午後3時まで

期限は第79期だけのものである。
第80期については,公表後の選考要項及び手引で受付フォームと申込フォームの双方の期限を確認する必要がある。

3 申込フォームの9区分

第79期の申込フォームは,①申込み及び入力内容,②申込者に関する事項,③採用要件関係,④申込者の身上等,⑤実務修習希望地,⑥教材の送付先,⑦振込口座,⑧入寮,⑨提出書類の添付という9区分で構成されていた。
したがって,必要書類のアップロードだけでなく,実務修習希望地,教材送付先,振込口座及び入寮希望等も同じ申込フォーム内で入力する方式であった。

希望地事項の申告準備については,80期司法修習の希望地申告を参照されたい。
希望順位や「一任」,家庭・健康・経済事情の説明を,過年度の様式と第80期の確認事項に分けて整理している。

第3 第79期で全員に関係した提出書類

1 戸籍証明書又は住民票の写し

第79期では,戸籍の全部事項証明書,戸籍の個人事項証明書又は住民票の写しのいずれかを全員が提出した。
申込みの3か月以内に発行され,個人番号が記載されていない書類である必要があり,個人番号の記載があるものは受理されないとされていた。

住民票の写しを使用する場合,本籍地及び戸籍筆頭者の記載が必要である。
申込者本人の記載があれば足り,世帯全員の記載は不要とされていた。

日本国籍を有しない申込者は,国籍等,外国人住民となった年月日及び在留資格等が記載された住民票の写しを提出するものとされていた。
これは第79期の提出書類に関する指定であり,かつての司法修習生の国籍要件とは別の問題である。

2 顔写真データ

顔写真は全員提出であり,上半身,脱帽,正面,無背景で3か月以内に撮影した画像データ1ファイルとされていた。
ファイル形式はJPEG,画像の縦横比は4対3,ファイルサイズは2MB以下である。

この写真は身上報告書及び採用発令時の身分証明書に使用されるほか,配属庁会へ共有されると説明されていた。
紙の写真を複数枚郵送する方式ではない。

3 在籍した全ての学校の成績証明書

成績証明書は,法科大学院,大学院及び大学のうち,在籍した全ての学校について提出するものとされていた。
退学した学校,海外の大学等,科目等履修生又は聴講生として在籍した学校及び大学の教養学部も対象に含まれる。

学校が封筒を厳封し,「開封無効」等と表示している場合でも,申込者が開封して卒業等の年月を確認した上でデータ化するものとされていた。
科目等履修又は退学等のため成績証明書が発行されない場合は,申込フォームの指定された備考欄へその旨を記載する取扱いであった。

4 卒業又は退学年月を証する書面

成績証明書に卒業,修了又は退学年月の記載がない場合は,卒業証明書その他の年月を証する書面も必要であった。
成績証明書に当該年月の記載があれば,別の証明書は不要である。

第4 第79期で該当者だけが提出した書類

1 資格の登録抹消証明書又は資格に係る申述書

第79期手引8頁は,司法書士,行政書士,宅地建物取引士,不動産鑑定士,公認会計士,税理士,弁理士,社会保険労務士及び外国弁護士の9資格を対象としていた。
これらの資格を取得して登録している申込者が,採用日までに登録抹消又は業務廃止の届出をする場合は,その受理を証明する書面を提出するものとされていた。

採用日までに登録抹消又は業務廃止をしない場合は,手引添付の資格に係る申述書を提出する取扱いであった。
第80期では,対象資格,提出書類及び兼職・兼業の取扱いを新しい手引で確認する必要がある。

2 司法試験合格証書

第79期では,令和元年度以前の司法試験等の合格者に限り,司法試験合格証書の提出が必要であった。
令和2年度から令和7年度までの司法試験合格者は提出不要であり,合格通知書は合格証書の代わりにならないとされていた。

必要となる対象者を「合格後何年以上」と一般化することはできない。
当該期の選考要項に記載された合格年度で判断する必要がある。

第5 データ作成,追完及び申込後の変更

1 ファイルの作成方法

第79期では,提出書類ごとにデータを作成し,手引で指定されたファイル名を設定して申込フォームへ添付した。
主なファイル名は,「戸籍等」,「顔写真」,「資格証明」,「資格申述書」,「合格証書」及び「成績証明」である。

同じ種類の書類が複数ある場合は,「成績証明1」「成績証明2」のように通し番号を付けるものとされていた。
顔写真以外の提出書類は,書類を撮影した写真等ではなく,PDF等のデータにする必要があった。

2 追完できる書類と期限

第79期手引では,注意欄に追完時期が記載されていない書類は,原則として申込期限後の追完を認めないとされていた。
追完が認められる場合も一律ではなく,書類と申込者の状況に応じて期限が分かれていた。

書類・状況第79期の追完時期
資格の登録抹消証明書登録抹消又は業務廃止後速やかに提出し,原則として令和8年3月18日まで。採用日直前に手続をする場合は同月26日まで
在学中の学校の成績証明書等卒業等の後速やかに提出し,原則として令和8年3月18日まで。採用日直前に卒業等する場合は同月26日まで
申込時に既に卒業等している場合の成績証明書等遅くとも令和7年12月22日まで

第79期手引7頁では,資格の登録抹消証明書及び在学中の大学等の成績証明書等について,発行手続を理由として提出が遅れる場合の追完を認めていた。ただし,入手後速やかに提出することとされ,その追完にも上表の期限が設けられていた。
具体的な追完方法は,自動返信メールに添付された申込フォーム入力要領に従うものとされていた。

なお,第79期では,法科大学院在学中の受験資格に基づいて司法試験に合格し,採用申込時に当該課程を修了していない者は,当該法科大学院の成績証明書について,申込時に取得できるものを提出すれば足りるとされていた(同手引7頁)。

3 申込内容に変更が生じた場合

第79期では,申込期間中は申込フォームの入力内容を編集できた。
申込期間終了後,採用日までに氏名,本籍,戸籍筆頭者,現住所又は電話番号が変わった場合は,自動返信メール添付の申込フォーム入力要領に従って変更を届け出るものとされていた。

第6 紙の提出案内を現在の申込みに使わないこと

1 第78期と第79期の違い

第78期の司法修習生採用選考要項は,紙の申込書等を最高裁判所へ郵送する方式を定めていた。
これに対し,第79期は,受付フォーム,Microsoftアカウント,二段階認証及び申込フォームを用いるデータ提出方式であった。

少なくとも第78期と第79期の間で申込方法が大きく変わっている。
過年度の記事にある署名押印,書留・速達,紙の写真,身上報告書の別送その他の説明を,第80期の案内として利用することはできない。

2 過年度資料の利用範囲

過年度の要項及び提出様式は,申込方法の沿革を調べる資料として利用できる。
しかし,実際の申込みでは,当該期の選考要項,申込手引,フォーム及び自動返信メールの指示を優先する必要がある。

第80期資料が公表されたときは,①受付フォームの有無と期限,②申込フォームの期限,③全員提出書類,④該当者だけが提出する書類,⑤ファイル形式と容量,⑥追完可能な書類と期限,⑦資格関係書類及び⑧問合せ先を順に確認する必要がある。

第7 関連記事

司法試験合格後から修習開始までの全体日程は,「司法試験合格後から司法修習開始まで―採用申込み,実務修習地,住居・社会保険及び就職活動の期限(AI作成)」で整理している。

第80期の導入修習以降の日程と二回試験・一斉登録の予測は,「第80期司法修習の日程――導入修習から二回試験・一斉登録の予測まで(AI作成)」で整理している。

過年度の資料の掲載時期については,「司法修習生の採用選考に必要な書類の掲載時期―第80期の公表状況と第71期以降の記録(AI作成)」を参照されたい。
審査基準,年度別の選考要項及び申込手引の所在については,「司法修習生の採用選考に関する公式文書」を参照されたい。

国籍要件の導入から削除までの経緯は,「司法修習生の国籍条項―導入から削除までの経緯と現在の採用基準(AIリライト)」で扱っている。

第8 出典・参考資料

1 法令

裁判所法66条。

2 最高裁判所の申込・運用資料

①最高裁判所「司法修習生採用選考」,令和8年8月29日確認。
②最高裁判所「令和7年度司法修習生採用選考要項(第79期)」,令和7年9月4日,2頁~3頁(PDF2頁~3頁)。
③最高裁判所「第79期司法修習生採用選考申込手続の手引き」,2頁~8頁(PDF2頁~8頁)。
④最高裁判所「司法修習生採用選考審査基準」,令和7年8月27日,1頁~2頁(PDF1頁~2頁)。
⑤最高裁判所「令和6年度司法修習生採用選考要項(第78期)」,令和6年9月3日,2頁~3頁(PDF2頁~3頁)。