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大阪府及びその周辺の鉄道の沿革(AIリライト)

第1 JR西日本―東海道本線・山陽本線・新幹線

本記事は,大阪府及びその周辺で運行される主な鉄道路線について,開業,改称,国有化又は会社合併,主な事故その他の出来事を,運営会社ごとに時系列で整理するものである。
対象は,JR西日本,大阪市高速電気軌道(大阪メトロ),京阪電気鉄道,阪急電鉄,阪神電気鉄道,大阪高速鉄道(大阪モノレール),近畿日本鉄道及び南海電気鉄道グループの主要路線であり,記事作成時点(2026年8月)で確認できる公式資料及び日本語Wikipediaの記載を,各社公式発表その他の一次資料と突き合わせて記載する。

1 官設鉄道の開業から山陽鉄道の国有化まで

大阪と神戸を結ぶ官設鉄道は,日本の鉄道創業期にあたる1874年5月11日,大阪駅・神戸駅間で開業した。
官設鉄道は,1877年2月6日に大阪駅・京都駅間を延伸し,1889年7月1日には新橋駅・神戸駅間が全通して,現在の東海道本線・山陽本線の基幹部分が完成した。

私設鉄道である山陽鉄道は,1901年5月27日に神戸駅・馬関駅(現在の下関駅)間を全通させ,関西と九州方面を結ぶ大動脈を形成した。
その後,1906年に制定された鉄道国有法(明治39年法律第17号)により,同年12月1日,山陽鉄道は国有化された。
同法による幹線私鉄の国有化は,大阪環状線及び関西本線の前身となった関西鉄道・西成鉄道にも及んでおり,その経緯は第2・第3で扱う。

2 東海道新幹線・山陽新幹線の開業

東海道新幹線は,1964年10月1日,東京駅・新大阪駅間で開業した。
これにより,新大阪駅が東海道新幹線及び東海道本線の駅として開業している。
山陽新幹線は,まず1972年3月15日に新大阪駅・岡山駅間で開業し,1975年3月10日に岡山駅・博多駅間が開業して全通した。

3 愛称路線名の使用開始とJR東西線・おおさか東線

1988年3月13日,京都駅・大阪駅間の愛称として「JR京都線」が,大阪駅・姫路駅間の愛称として「JR神戸線」が,それぞれ使用されるようになった。
JR神戸線は,1995年1月17日の阪神・淡路大震災により全線が不通となったが,同年4月1日に全線が復旧している。

1997年3月8日,京橋駅・尼崎駅間でJR東西線が開業し,これに伴い,福知山線及び東海道本線と,片町線(木津駅・京橋駅間,愛称「学研都市線」)との直通運転が開始した。
おおさか東線は,2008年3月15日に放出駅(はなてんえき)・久宝寺駅間で先行開業し,2019年3月16日の新大阪駅・放出駅間の開業により全面開業した。
さらに,2023年3月18日には大阪駅にうめきた地下ホームが開業し,おおさか東線の終着駅となったほか,特急「はるか」及び特急「くろしお」の一部列車が発着するようになっている。

4 福知山線への直通運転と脱線事故

前記のとおり,福知山線はJR東西線経由で東海道本線・片町線と直通運転する関係にあるところ,2005年4月25日,福知山線塚口駅・尼崎駅間で快速列車が脱線し,運転士を含む107名が死亡,562名が負傷するJR福知山線脱線事故が発生した。

事故当時の鉄道本部長であった山崎正夫元社長は業務上過失致死傷罪で在宅起訴されたが,神戸地方裁判所は無罪を言い渡し,同判決は確定した。
検察審査会の議決により強制起訴された歴代3社長(井手正敬・南谷昌二郎・垣内剛の各氏)についても,神戸地方裁判所及び大阪高等裁判所がいずれも無罪とし,最高裁判所第二小法廷は上告を棄却する決定をして,無罪が確定している。
この刑事事件の過程では,事故調査を担当した委員への働きかけが発覚し,当時取締役であった山崎正夫氏らが引責辞任する事態にも至った。

第2 JR西日本―大阪環状線

1 城東線の成立

大阪環状線の東側部分にあたる城東線は,私設鉄道であった大阪鉄道(初代)に由来する。
同社は,1889年5月14日に柏原駅・天王寺駅・湊町駅間を開業させたのを皮切りに,1895年5月28日に天王寺駅・玉造駅間,同年10月17日に玉造駅・梅田駅(現在の大阪駅)間を順次開業させた。

1900年6月6日,関西鉄道が大阪鉄道を買収し,梅田駅は官設鉄道の大阪駅に統合された。
関西鉄道は,鉄道国有法により1907年10月1日に国有化され,1909年10月12日の国有鉄道線路名称制定により,天王寺駅・大阪駅間は城東線と称されることとなった。

1945年8月14日,終戦前日には京橋駅・森ノ宮駅付近が空襲を受けている。

2 西成線の成立

大阪環状線の西側部分にあたる西成線は,私設鉄道であった西成鉄道に由来する。
同社は1899年5月1日に大阪駅・福島駅間の旅客営業を開始し,鉄道国有法により1906年12月1日に国有化された。
1909年10月12日の国有鉄道線路名称制定により,大阪駅・西九条駅・天保山駅間は西成線と称されることとなり,1943年10月1日には西成線と城東線の直通運転が開始した。

3 大阪環状線としての統合以後

大阪環状線は,1961年4月25日,西九条駅・大正駅・天王寺駅間の開業により成立した。
これは,城東線及び西成線の大阪駅・西九条駅間,野田駅・大阪市場駅間を統合したもので,西成線のうち西九条駅・桜島駅間(4.5km)は,別途,桜島線として分離された。
関西本線と大阪環状線の結節点にあたる今宮駅は,このとき既に大阪鉄道時代の1899年3月1日に湊町駅・天王寺駅間の新設駅として開業していたが,大阪環状線側のホームは,前記のとおり,JR東西線開業時の1997年3月8日に使用が開始されている。

大阪環状線には,1964年3月22日に国鉄の新今宮駅が開業し,1966年12月1日には南海の新今宮駅が開業して乗換駅となった。
1983年10月1日には大阪城公園駅が開業している。

1994年9月4日の関西国際空港開業に伴い,特急「はるか」の運転が始まったほか,大阪環状線では関空快速の運転が開始した。
2001年3月1日,桜島線は「JRゆめ咲線」という愛称の使用を開始し,同月31日のユニバーサル・スタジオ・ジャパン開業に先立って,ユニバーサルシティ駅が同年3月1日に新設開業している。

2018年3月17日には,各駅に駅ナンバリングが導入された。

第3 JR西日本―関西本線・阪和線・関西空港線

1 関西本線

関西本線の大阪府内区間は,前記の大阪鉄道(初代)が1889年5月14日に開業させた湊町駅・柏原駅間に由来し,同社は1892年2月2日に湊町駅・奈良駅間を全通させた。
1900年6月6日に関西鉄道が大阪鉄道を買収し,同年9月1日には関西鉄道の湊町駅・名古屋駅間が同社の本線に指定された。
関西鉄道は,鉄道国有法により1907年10月1日に国有化され,1909年10月12日の国有鉄道線路名称制定により,名古屋駅・奈良駅・湊町駅間が関西本線と称されることとなった。

戦後は,名古屋駅・湊町駅間を結ぶ準急列車が1949年6月1日に運転を開始し,1958年11月1日には「かすが」と命名された。
「かすが」の運転区間は,1968年10月1日のいわゆる「ヨンサントオ」ダイヤ改正で名古屋駅・奈良駅間が原則となり,1973年10月1日以降は同区間だけの運転となったが,2006年3月18日に廃止されている。

1988年3月13日の路線愛称制定により,関西本線のうち加茂駅(京都府木津川市)からJR難波駅(大阪市浪速区)までの区間には「大和路線」の愛称が使用されるようになった。
なお,湊町駅は1989年12月28日に南西へ約100メートル移転し,関西国際空港が開港した1994年9月4日以降はJR難波駅と称されている。
2008年3月15日のおおさか東線開業により,奈良駅・尼崎駅間をおおさか東線・JR東西線経由で運転する直通快速の運転も始まった。

2 阪和線

阪和線は,私設鉄道であった阪和電気鉄道に由来する。
同社は,1929年7月18日に天王寺駅・和泉府中駅間を開業させ,1930年6月16日には和泉府中駅・東和歌山駅(現在の和歌山駅)間を開業させて全通した。

阪和電気鉄道は,1940年12月1日に南海鉄道へ吸収合併され,南海鉄道山手線となった。
第二次世界大戦中の1944年5月1日,南海鉄道山手線は戦時買収により国有化され,阪和線となった。
大阪府内の私鉄で戦時買収の対象となったのは,この南海鉄道山手線だけである。

3 関西空港線

関西空港線は,1994年6月15日に日根野駅・関西空港駅間で開業し,同年9月4日の関西国際空港開港に合わせて,特急「はるか」の運転が始まった。

2018年9月4日,台風21号の強風によりタンカーが走錨して連絡橋に衝突し,橋桁が損傷したことから,関西空港線は南海空港線とともに全線が不通となったが,同月18日に全線が復旧している。

このタンカーは「宝運丸」で,元船長は業務上過失往来危険の容疑で書類送検されたものの,嫌疑不十分で不起訴となった。
連絡橋を管理する西日本高速道路株式会社が運航会社(日之出海運)に対して修復費用等を請求したのに対し,同社は船主責任制限手続を申し立て,福岡地方裁判所は責任制限額を約3億3000万円とする決定をし,福岡高等裁判所も西日本高速道路側の即時抗告を棄却している。
連絡橋の被害総額と責任制限額との間には大きな乖離があり,船舶所有者等の責任の制限に関する法律(船主責任制限法)に基づく責任制限の実例として参照される事案である。

第4 大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)

1 大阪市電から地下鉄・民営化までの全体像

大阪市が経営した路面電車である大阪市電は,1903年9月12日に開業し,1969年3月31日に全廃された。
大阪市営地下鉄は,2018年4月1日,地方公営企業から株式会社へ移行して大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)となった。

大阪港トランスポートシステム(OTS)が1997年12月18日に開業させたテクノポート線及びニュートラムテクノポート線は,2005年7月1日に大阪市交通局へ譲渡され,それぞれ中央線及び南港ポートタウン線に編入されている。
交通系ICカードについては,2013年3月23日から全国相互利用サービスへの対応が始まり,Kitaca,PASMO,Suica,manaca,TOICA,nimoca,はやかけん及びSUGOCAが利用可能となった。

2 御堂筋線と北大阪急行電鉄南北線

大阪市営地下鉄の第1号線として計画された御堂筋線は,1933年5月20日,梅田駅(仮)・心斎橋駅間で開業したのが始まりである。
その後,1935年に梅田駅本駅の開業と心斎橋駅・難波駅間の延伸,1938年に難波駅・天王寺駅間の延伸を経て,1951年から1960年にかけては天王寺駅から昭和町駅,西田辺駅,我孫子駅へと段階的に南進した。

北方向へは,1964年に新大阪駅・梅田駅間が開業し,1969年12月6日に路線愛称が御堂筋線となった。
1970年2月24日には御堂筋線の江坂駅・新大阪駅間が開業するとともに,北大阪急行電鉄南北線・会場線が江坂駅・万国博中央口間で開業し,大阪万博の輸送を担った。
会場線は万博終了後の同年9月14日に廃止され,南北線は分岐点・千里中央駅間として営業を続けている。

御堂筋線は,1987年4月18日の我孫子駅・中百舌鳥駅間の開業により全通した。
北大阪急行電鉄南北線は,2024年3月23日,千里中央駅・箕面萱野駅間(約2.5km)を延伸開業し,箕面船場阪大前駅及び箕面萱野駅が新設された。

3 谷町線

谷町線は,1967年3月24日の東梅田駅・谷町四丁目駅間の開業に始まり,1969年12月6日に路線愛称が定まった。

1970年4月8日には,大阪市(当時の大淀区,現在の北区)の谷町線延伸工事現場で天六ガス爆発事故が発生し,死者79名,重軽傷者420名を出す大惨事となった。
この事故をめぐっては,大阪市交通局・施工業者・大阪ガスの関係者11名が業務上過失致死傷罪に問われ,大阪地方裁判所の有罪判決を経て,大阪高等裁判所も控訴を棄却して1審判決を維持しており,事故発生から約20年を経て刑事責任の所在が確定した。

谷町線は,事故後も延伸を続け,1974年に都島駅・東梅田駅間,1977年に守口駅・都島駅間,1980年に天王寺駅・八尾南駅間が開業し,1983年2月8日の大日駅・守口駅間の開業により全通した。

4 四つ橋線

四つ橋線は,1942年5月10日の大国町駅・花園町駅間の開業に始まる。
その後,1956年に花園町駅・岸里駅間,1958年に岸里駅・玉出駅間が開業し,1965年10月1日には西梅田駅・大国町駅間が開業して,御堂筋線の支線的な扱いから事実上独立した。
1969年12月6日に路線愛称が四つ橋線となり,1972年11月9日の玉出駅・住之江公園駅間の開業により全通している。

5 中央線

中央線は,1961年12月11日の大阪港駅・弁天町駅間の開業に始まり,1964年に弁天町駅・本町駅(仮)間,1967年から1969年にかけて谷町四丁目駅・森ノ宮駅間,森ノ宮駅・深江橋駅間が順次開業した。
本町駅本駅は1969年7月1日に完成し,同年12月6日には本町駅・谷町四丁目駅間(1.7km)が開業して現行の中心区間がつながるとともに,路線愛称が中央線となった。

1985年4月5日の深江橋駅・長田駅間の開業を経て,1997年12月18日には大阪港トランスポートシステムのテクノポート線として大阪港駅・コスモスクエア駅間が開業し,中央線は全通するとともに相互直通運転を開始した。
同区間は2005年7月1日に中央線へ編入されている。

中央線は,2025年1月19日,コスモスクエア駅・夢洲駅間(3.2km)を延伸開業した。
大阪・関西万博の会場アクセス路線として整備されたものである。

6 千日前線・堺筋線

千日前線は,1969年に野田阪神駅・桜川駅間,谷町九丁目駅・今里駅間,今里駅・新深江駅間が相次いで開業し,同年12月6日に路線愛称が定まった。
1970年3月11日の桜川駅・谷町九丁目駅間の開業を経て,1981年12月2日の新深江駅・南巽駅間の開業により全通している。

堺筋線は,1969年12月6日,天神橋筋六丁目駅・動物園前駅間の開業と同時に,阪急京都本線との相互直通運転を開始した。
1993年3月4日の動物園前駅・天下茶屋駅間の開業により全通している。

7 南港ポートタウン線・長堀鶴見緑地線・今里筋線

南港ポートタウン線は,1981年3月16日の中ふ頭駅・住之江公園駅間の開業に始まり,1997年12月18日には大阪港トランスポートシステムのニュートラムテクノポート線としてコスモスクエア駅・中ふ頭駅間が開業して全通するとともに,相互直通運転を開始した。
同区間は2005年7月1日に南港ポートタウン線へ編入されている。

長堀鶴見緑地線は,1990年3月20日の京橋駅・鶴見緑地駅間の開業に始まり,1996年12月11日に長堀鶴見緑地線へ改称して心斎橋駅・京橋駅間が開業し,1997年8月29日の大正駅・心斎橋駅間及び鶴見緑地駅・門真南駅間の開業により全通した。

今里筋線は,2006年12月24日,井高野駅・今里駅間(11.9km)が一括開業した路線である。

第5 京阪電気鉄道

1 京阪本線・鴨東線

京阪本線は,京阪電気鉄道(初代)が1910年4月15日に天満橋駅・五条駅(現在の清水五条駅)間で開業させたのに始まり,1915年10月27日には五条駅・三条駅間が延伸された。
1943年10月1日,京阪電気鉄道は阪神急行電鉄と合併して京阪神急行電鉄となったが,1949年12月1日には京阪本線等が分離譲渡される形で京阪電気鉄道(2代目)が発足している。

1963年4月16日には淀屋橋駅・天満橋駅間が地下線で延伸開業し,天満橋駅も地下駅に移行した。
京都市内では,東福寺駅・三条駅間が1987年5月24日に地下化され,1989年10月5日には三条駅・出町柳駅間が京阪鴨東線として開業している(同年4月1日は建設主体であった鴨川電気鉄道を京阪電気鉄道が合併した日であり,開業日そのものではない)。

2 中之島線

京阪中之島線は,2008年10月19日,天満橋駅・中之島駅間で開業した。
これに伴い,丸太町駅は神宮丸太町駅に,四条駅は祇園四条駅に,五条駅は清水五条駅に,それぞれ改称されている。

2017年8月20日には,京阪本線に座席指定車両「プレミアムカー」が導入された。

3 交野線

交野線は,信貴生駒電鉄が1929年7月10日に枚方東口駅(現在の枚方市駅)・私市駅間で開業させたのに始まる。
1939年5月1日,信貴生駒電鉄が交野電気鉄道へ事業譲渡したことにより同社の交野線となり,1945年5月1日には京阪神急行電鉄が交野電気鉄道を吸収合併した。
1949年12月1日,京阪本線と同様に,京阪神急行電鉄から京阪電気鉄道が分離している。

4 持株会社体制への移行

京阪電気鉄道は,2016年4月1日,持株会社体制へ移行して京阪ホールディングス株式会社に商号変更し,同時に,鉄道事業を承継する新たな京阪電気鉄道株式会社が発足した。

第6 阪急阪神ホールディングスグループ

1 阪急京都本線・千里線

阪急京都本線は,北大阪電気鉄道が1921年4月1日に十三駅・淡路駅間で開業させたのに始まる。
新京阪鉄道が1923年4月1日に同社の路線を譲り受け,1928年にかけて淡路駅から高槻町駅(現在の高槻市駅),京都西院駅(現在の西院駅)へと延伸した。
1930年9月15日,京阪電気鉄道が新京阪鉄道を吸収合併し,1931年3月31日には西院駅・京阪京都駅(現在の大宮駅)間が開業している。

1943年10月1日の阪神急行電鉄と京阪電気鉄道の合併により京阪神急行電鉄となった後,1949年12月1日に京阪電気鉄道が分離し,京阪神急行電鉄に残った新京阪線は京都本線と改称された。
1963年6月17日の大宮駅・河原町駅間の開業により十三駅・河原町駅間が全通し,1969年12月6日には大阪市営地下鉄堺筋線との相互直通運転が始まった。
京阪神急行電鉄は,1973年4月1日,阪急電鉄に商号変更している。

阪急千里線は,同じく北大阪電気鉄道が1921年4月1日に淡路駅・豊津駅間で,同年10月26日に豊津駅・千里山駅間で,それぞれ開業させたのに始まる。
1963年8月29日の千里山駅・新千里山駅(現在の南千里駅)間の開業を経て,1967年3月1日の南千里駅・北千里駅間の開業により,阪急千里線と称されるようになった。

2 阪急神戸本線・宝塚本線

阪急宝塚本線は,箕面・有馬電気軌道が1910年3月10日に梅田駅・宝塚駅間で開業させたのに始まる。
阪急神戸本線は,阪神急行電鉄が1920年7月16日に十三駅・神戸駅(後の上筒井駅)間で開業させ,1926年7月5日には梅田駅・十三駅間が高架化された。
1936年4月1日,西灘駅(現在の王子公園駅)・神戸駅(現在の神戸三宮駅)間が開業し,これまでの神戸駅は上筒井駅に改称されている。

神戸本線は,1995年1月17日の阪神・淡路大震災により全線が不通となったが,同年6月12日に全線が復旧した。

3 阪神本線・阪神なんば線

阪神本線は,阪神電気鉄道が1905年4月12日に出入橋駅・神戸駅(後の三宮駅)間で開業させたのに始まり,1906年12月21日には梅田駅・出入橋駅間が延伸された。
阪神本線も,1995年1月17日の阪神・淡路大震災により全線が不通となったが,同年6月26日に全線が復旧している。

2009年3月20日,阪神なんば線の西九条駅・大阪難波駅間の開業に伴い,阪神本線と阪神なんば線・近鉄難波線・奈良線相互間で直通運転が始まった。
このとき,近鉄難波駅は大阪難波駅に,近鉄上本町駅は大阪上本町駅に,それぞれ同日改称されている。

4 経営統合の経緯

阪急電鉄と阪神電気鉄道の経営統合は,村上ファンドが2005年から阪神電気鉄道株式を買い集め筆頭株主となったことを契機とする。
阪急ホールディングスは2006年5月にTOBを実施し,同年6月29日の両社株主総会で経営統合が承認され,同年10月1日の株式交換により阪急ホールディングスが阪神電気鉄道を完全子会社化して阪急阪神ホールディングス株式会社に商号変更した。
公正取引委員会は,鉄道事業(阪急神戸本線と阪神本線の梅田・三宮間のうち徒歩15分以内で乗り換え可能な10区間)及び乗合バス事業(西宮市内の6区間)の競合状況を審査した上で,独占禁止法上問題はないと判断している。

村上ファンドの代表であった村上世彰氏は,阪神株式の取得とは別件のニッポン放送株をめぐるインサイダー取引の容疑で2006年6月に逮捕された。
最高裁判所第一小法廷は,株式公開買付けの実現可能性が具体的に認められる必要はなく会社の機関決定があれば足りるとの判断を示して上告を棄却し,有罪が確定している。

第7 大阪高速鉄道(大阪モノレール線)

大阪モノレール線は,1990年6月1日の千里中央駅・南茨木駅間の開業に始まる。
その後,1994年9月30日に柴原駅(しばはらえき,2019年10月1日以降は柴原阪大前駅)・千里中央駅間,1997年4月1日に大阪空港駅・柴原駅間,同年8月22日に南茨木駅・門真市駅間が,それぞれ開業した。

門真市駅から瓜生堂駅までの延伸事業(約8.9km,新駅5駅)は,工事中である。
2023年のボーリング調査で終点付近の地盤が想定より軟弱であることが判明して工法の見直しを迫られ,開業目標は2033年度に,事業費は786億円から1442億円に,それぞれ変更されている。

第8 近畿日本鉄道

1 大阪線・奈良線・難波線

近鉄大阪線・奈良線は,大阪電気軌道が1914年4月30日に上本町駅(現在の大阪上本町駅)・深江駅(現在の布施駅)・奈良駅(仮駅)間で開業させたのに始まる。
その後,大阪方面へは1927年7月1日に布施駅・八木駅間,1930年12月20日に布施駅・伊勢中川駅間が全通した。

1941年3月15日,大阪電気軌道は参宮急行電鉄と合併して関西急行鉄道となり,上本町駅・伊勢中川駅間は大阪線となった。
関西急行鉄道は,1944年6月1日,南海鉄道と新設合併して近畿日本鉄道となった(両社が解散し新法人が発足したものであり,一方の会社が他方を吸収したものではない)。
これに伴い,関急奈良駅は近畿日本奈良駅に,1970年3月1日には近鉄奈良駅に,それぞれ改称されている。

近鉄難波線は,1970年3月15日の近鉄難波駅・上本町駅間の開業に始まる。
前記のとおり,2009年3月20日の阪神なんば線開業に伴う相互直通運転の開始と同時に,近鉄難波駅は大阪難波駅に改称された。

近鉄が1980年に実施した特急料金改定の認可処分をめぐっては,通勤定期券で特急を利用していた沿線住民が認可の取消しを求めて争ったが,最高裁判所は,地方鉄道法(当時)に基づく運賃認可は利用者個々の契約上の地位を直接保護する趣旨のものではないとして,通勤利用者に取消訴訟の原告適格を認めなかった。
行政処分の名あて人以外の第三者が取消訴訟を提起できる範囲(原告適格)に関する代表的な判例として,今日でも参照されている。

2 南大阪線・道明寺線・長野線

近鉄南大阪線は,河陽鉄道が1898年3月24日に道明寺駅・古市駅間で開業させたのに始まる。
同社は1899年5月11日に河南鉄道へ事業譲渡して解散し,河南鉄道は1919年3月8日に大阪鉄道(2代目)へ商号変更した。
大阪鉄道は,1923年4月13日の大阪天王寺駅・布忍駅間の開業を経て,1929年3月29日には古市駅・久米寺駅(現在の橿原神宮前駅)間を開業させ,吉野鉄道(現在の近鉄吉野線)との直通運転を開始している。

1943年2月1日,関西急行鉄道は大阪鉄道(2代目)を合併し,大阪阿部野橋駅・橿原神宮駅駅間は天王寺線となった(この時点で大阪電気軌道は既に参宮急行電鉄との合併により消滅しており,関西急行鉄道の合併相手は大阪鉄道である)。
大阪阿部野橋駅は,開業時の名称「大阪天王寺駅」から,開業のわずか1か月後にあたる1923年5月10日に改称されたものである。
1944年6月1日の近畿日本鉄道成立(前記のとおり新設合併)に伴い,同区間は南大阪線となった。

道明寺線は,同じく河陽鉄道が1898年3月24日に道明寺駅・柏原駅間で開業させたもので,その後の経緯は南大阪線と同じである。
長野線は,河陽鉄道が1898年4月14日に古市駅・富田林駅間で開業させたのに始まり,1902年にかけて滝谷不動駅・長野駅(現在の河内長野駅)間まで延伸された。
長野駅は,長野町等6町村が合併して河内長野市となったことに伴い,1954年4月10日に河内長野駅へ改称されている。

第9 南海電気鉄道グループ

1 南海本線・空港線

阪堺鉄道が1885年12月29日に難波駅・大和川駅間で開業させたのに始まる南海本線は,日本で3番目に古い民営鉄道である。
阪堺鉄道は1898年10月1日に南海鉄道へ事業譲渡し,南海鉄道は1903年3月21日の紀ノ川橋梁の開通により難波駅・和歌山市駅間を全通させた。

1944年6月1日,南海鉄道は関西急行鉄道と新設合併して近畿日本鉄道となったが,戦後の1947年3月15日には高野山電気鉄道が南海電気鉄道へ商号変更し,同年6月1日,南海電気鉄道は近畿日本鉄道から旧南海鉄道の路線の譲渡を受けて再出発した。
1993年4月18日の高架化に伴い,岸ノ里駅と玉出駅が統合されて岸里玉出駅が開業している。

南海空港線は,1994年6月15日に泉佐野駅・関西空港駅間で開業し,同年9月4日の関西国際空港開港に合わせて特急「ラピート」の運転が始まった。
関西空港線と同様,2018年9月4日の連絡橋タンカー衝突事故により全線が不通となったが,同月18日に復旧している(事故の法的処理の詳細は第3の3を参照)。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い,2020年4月24日から「ラピート」の一部列車が運休していたが,2022年5月2日,全列車の運転が再開された。

2 高野線

南海高野線は,高野鉄道が1898年1月30日に大小路駅(後の堺東駅)・狭山駅間で,同年4月2日に狭山駅・長野駅(現在の河内長野駅)間で,それぞれ開業させたのに始まる。
同社は1907年11月15日に事業を高野登山鉄道へ譲渡し,高野登山鉄道は1915年4月30日に大阪高野鉄道へ改称した。

1922年9月6日,南海鉄道が大阪高野鉄道を吸収合併して南海鉄道高野線となり,1925年には南海鉄道の路線が九度山駅まで,別会社である高野山電気鉄道の路線が極楽橋駅まで,それぞれ延伸された。
両社は,1932年4月28日,架線電圧を統一して直通運転を開始し,高野山電気鉄道は,前記のとおり1947年に南海電気鉄道へ改称している。
南海高野線と泉北高速鉄道線は,1971年4月1日から相互直通運転を行っている。

2007年10月27日,南海高野線の浅香山駅・我孫子前駅間の線路上に,大阪航空株式会社所有のヘリコプターが墜落する事故が発生した。
運輸安全委員会は,無資格の同乗者による急な操縦操作が原因と結論付けており,大阪航空の幹部は業務上過失致死の容疑で書類送検されたが,嫌疑不十分で不起訴となっている。

橋本駅・極楽橋駅間で運行してきた観光列車「天空」は2026年3月20日をもって定期運行を終了し,同年4月24日からは,なんば駅・極楽橋駅間を走る新観光列車「GRAN天空」の運行が始まっている。

3 旧泉北高速鉄道線

泉北高速鉄道線は,大阪府が1965年12月24日に設立した大阪府都市開発株式会社が運営してきた路線であり,1971年4月1日の中百舌鳥駅・泉ヶ丘駅間の開業から,1995年4月1日の光明池駅・和泉中央駅間の開業まで,段階的に延伸された。

同社の株式は,大阪府が2013年11月に実施した公募で,南海電気鉄道の提示額を上回った米投資ファンド「ローンスター」が優先交渉権者に選定されたが,外資への売却に対する沿線自治体・住民の反発を受け,同年12月に大阪府議会が売却議案を否決した。
大阪府は方針を転換し,2014年7月1日,南海電鉄が同社株式の99.9パーセント余りを取得して子会社化している。

その後,両社は経営統合に合意し,2025年4月1日,南海電気鉄道が泉北高速鉄道を吸収合併して泉北高速鉄道株式会社は解散した。
これに伴い,路線名は泉北高速鉄道線から泉北線に改称されている。

出典・参考資料

1 法令

船舶の所有者等の責任の制限に関する法律(昭和50年法律第94号)(e-Gov法令検索)

2 裁判例

①大審院昭和7年10月6日判決(民集11巻2023頁。裁判所HP未掲載)
②最高裁判所平成元年4月13日判決(判例時報1313号121頁。裁判所HP未掲載)
神戸地方裁判所平成24年1月11日判決(JR福知山線脱線事故・元鉄道本部長の刑事事件,裁判所ウェブサイト)
④最高裁判所第二小法廷平成29年6月12日決定,事件番号平成27年(あ)第741号(JR福知山線脱線事故・歴代3社長の刑事事件,原審:大阪高等裁判所平成25年(う)第1335号。裁判所HP未掲載)
⑤大阪高等裁判所平成3年3月22日判決(天六ガス爆発事故,第1審:大阪地方裁判所昭和60年4月17日判決。裁判所HP未掲載)
⑥最高裁判所第一小法廷平成23年6月6日決定(刑集65巻4号385頁,村上ファンド代表インサイダー取引事件。裁判所HP未掲載)

3 行政資料

公正取引委員会「平成18年度における主要な企業結合事例」事例12 阪急ホールディングス株式会社による阪神電鉄株式会社の株式取得について(公正取引委員会)
②運輸安全委員会・航空事故調査報告書(大阪航空株式会社所属ロビンソンR22Beta型JA102Dの事故について)(運輸安全委員会)

4 各社公式資料・一次史料

逓信省『鉄道国有始末一斑』(明治42年,国立国会図書館デジタルコレクション,インターネット公開)
南海鉄道株式会社編『開通五十年』(昭和11年,国立国会図書館デジタルコレクション,インターネット公開)
大阪高速鉄道株式会社「大阪モノレールのあゆみ」(大阪高速鉄道株式会社)
大阪府「大阪モノレールの延伸事業について」(大阪府)
南海電気鉄道「泉北高速鉄道株式会社との合併に関するお知らせ」(南海電気鉄道株式会社)
京阪ホールディングス「沿革」(京阪ホールディングス株式会社)

以上の各路線に関する当ブログの関連記事として,日本の鉄道及び日本の空港及び航空路線も参照されたい。