裁判官第一カード,裁判官第二カード及び裁判官第三カード

1 根拠通達
(1)   裁判官第一カード及び裁判官第二カードの根拠通達は,平成16年6月1日施行の,「裁判官に関する人事事務の資料の作成等について」(平成16年5月31日付けの最高裁判所事務総局人事局長の通達)です。
(2) 裁判官第三カードの根拠通達は,「裁判官の人事評価の実施等について(平成16年3月26日付の最高裁判所人事局長通達)」です。

2 裁判官第一カード
(1) 裁判官第一カード等の記載要領について(平成29年2月16日付けの最高裁判所事務総局人事局任用課長の事務連絡)に記載要領が載っています。
(2) 裁判官第一カードは履歴書の簡略版です。

3 裁判官第二カード
(1)   裁判官第二カードには,裁判官本人が毎年8月1日時点の,氏名,現住所,所属庁,健康状態,病状・病歴,家族の状況等,次期異動における任地及び担当事務についての希望並びにその理由を記載します。
そして,「任地及び担当事務の希望に対する所長及び高裁長官の意見」欄を裁判所長及び高等裁判所長官が記載します。
(2) 毎年,全裁判官が裁判官第二カードを作成しています(裁判所HPの「第2 裁判官の人事評価の現状と関連する裁判官人事の概況」の「4.異動の実情」参照)。

4 裁判官第三カード
   裁判官第三カードは,裁判官の人事評価に関する規則3条3項に基づき,裁判官が,自己の担当した職務の状況に関して記載した書面のことです(「裁判官の人事評価に関する規則の運用について(平成16年3月26日付の最高裁判所事務総長通達)」第1の5,及び「裁判官の人事評価の実施等について(平成16年3月26日付の最高裁判所人事局長通達)」3(1)参照)。

5 その他
(1) 現代ビジネスHPの「転勤を断ると出世できない…裁判官の世界はまるでサラリーマンのよう」(2017年5月28日付)には以下の記載があります。
   これらカード(注:裁判官第二カード及び裁判官第三カードのこと。)への記入にあたり、多くの裁判官が、多少なりとも逡巡するのが、「第二カード」に設けられた「次期異動における任地」への希望欄だ。
   大きく3つの選択肢が設けられていて、ひとつ目が、任地は「最高裁判所に一任する」。次が、「任地の希望地はあるが固執しない」。そして、「希望任地以外は不可」の項目だ。
   前のふたつの項目のいずれかにチェックを入れたうえで、異動の「時期に関しても一任する」をチェックすれば、いかなる任地への異動を命じても、本人の意に沿わない異動とはならない。
(2) 弁護士森脇淳一HP(35期の元裁判官)の「裁判官の身分保障について(1)」(平成30年12月1日付)には,「私は、本来希望しない任地への異動を承諾したり、そのような任地に赴けばその次に希望の任地に赴任できると考えて(最高裁を信用して)単身赴任などしている周囲の裁判官のことが理解できなかった。」と書いてあります。