司法修習生の採用選考で不合格となった人が出た修習期等

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1 司法修習生の採用選考申込みで不合格となった人に関する文書
(1) 以下の文書を掲載しています。
① 平成29年6月23日付の司法行政文書不開示通知書
→ 59期から新61期まで,新62期,新63期から新65期まで,67期から69期までについて,司法修習生の採用選考申込みに不合格となった人の数が修習期ごとに分かる文書は存在しません。
② 現行62期,現行63期及び66期採用時の最高裁判所裁判官会議議事録
→ これらの期について,司法修習生の採用選考申込みに不合格となった人がいたとのことです。
③ 70期採用時の最高裁判所裁判官会議議事録
→ 70期について,司法修習生の採用選考申込みに不合格となった人がいたとのことです。
④ 71期採用時の最高裁判所裁判官会議議事録
→ 71期について,司法修習生の採用選考申込みに不合格となった人がいたとのことです。
⑤ 平成31年1月23日付の司法行政不開示通知書
→ 72期について,司法修習生の採用選考申込みに不合格となった人の数が分かる文書は存在しません。
(2) ①ないし⑤の文書からすれば,59期以降について,司法修習生の採用選考で不合格となった人が出た修習期は現行62期,現行63期,66期,70期及び71期だけであると思われます。

2 司法修習生の採用選考手続に関して存在しない文書
(1) 平成29年6月19日付の司法行政文書不開示通知書によれば,以下の文書は存在しません。
① 精密検査が必要と判定された結果,最高裁判所での健康診断を実施した人の数が分かる文書
② 採用選考申込者のうち,修習に耐えられる健康状態ではないという理由で不採用になった人の数が分かる文書
③ 採用申込みに当たって虚偽の申告をしたという理由で採用内定が取り消された人の数が分かる文書
(2) 平成30年11月13日付の理由説明書によれば,71期司法修習生採用選考手続において,最高裁判所での健康診断は実施されませんでした。

3 地裁で罰金刑を受けて控訴中であったことに基づく不採用事例等
(1) 昭和30年6月3日に発生した,滝川幸辰京大総長に対する暴行事件(「第二次滝川事件」といわれることがあります。)で起訴された人は事件発生当時,京大法学部生でしたところ,昭和35年度司法試験に合格しました。
   しかし,その人は,京都地裁昭和33年4月16日判決(判例秘書に掲載されています。)により傷害罪では無罪となったものの,不退去罪で罰金2000円に処せられたため,控訴中の被告人であったことを理由に,昭和36年4月採用の15期司法修習生にはなれませんでした。
   その後,大阪高裁昭和37年10月17日判決(判例秘書に掲載されています。)により不退去罪でも無罪となりましたから,昭和38年4月採用の17期司法修習生になりました。
(2) 32期の伊藤茂昭弁護士(平成27年度東京弁護士会会長)が発行している白い雲2018年初夏号(Vol.65)には,学生運動の激しかった当時の司法試験合格者の中には,合格した年に司法修習生になれなかった人が何人かいたという趣旨の記載があります。

4 以下の記事も参照してください。
① 司法修習生の採用選考の必要書類
② 採用内定留保者に対する面接(司法修習)
③ 司法修習生の採用に関する最高裁判所の裁判官会議議事録の本文