司法修習生に関する規則(昭和23年8月18日最高裁判所規則第15号)

平成29年8月4日最高裁判所規則第4号(平成29年11月1日施行)による改正後の,司法修習生に関する規則(昭和23年8月18日最高裁判所規則第15号)は以下のとおりです。

第一章 総則

第一条
司法研修所長は、修習の全期間を通じて、修習に関しては、司法修習生を統轄する。

第二条
司法修習生は、最高裁判所の許可を受けなければ、公務員となり、又は他の職業に就き、若しくは財産上の利益を目的とする業務を行うことができない。

第三条
司法修習生は、修習にあたつて知つた秘密を漏らしてはならない。

第二章 修習

第四条
司法修習生の修習については、高い識見と円満な常識を養い、法律に関する理論と実務を身につけ、裁判官、検察官又は弁護士にふさわしい品位と能力を備えるように努めなければならない。

第五条
1 司法修習生は、修習期間の中、少なくとも十箇月は実務を修習しなければならない。
2 前項の実務修習の期間のうち、少なくとも、四箇月は裁判所で、二箇月は検察庁で、二箇月は弁護士会で修習しなければならない。
3 第一項の実務修習の時期及び場所は、司法研修所長が、これを定める。

第六条
司法修習生が病気その他の正当な理由によつて修習しなかつた四十五日以内の期間は、これを修習した期間とみなす。

第七条
1 実務修習は、司法研修所長が、地方裁判所、地方検察庁又は弁護士会に委託して、これを行わしめる。
2 司法研修所長は、前項の実務修習を高等裁判所又は高等検察庁に委託して行わしめることができる。
3 司法研修所長は、第一項の規定により弁護士会に実務修習を委託する場合には、日本弁護士連合会にその旨の通知をしなければならない。

第八条
最高裁判所は、実務修習の間、司法修習生に対する監督を高等裁判所長官、地方裁判所長、検事長、検事正又は弁護士会長に委託する。

第九条
1 実務修習の委託を受けた高等裁判所、地方裁判所、高等検察庁、地方検察庁及び弁護士会は、常に司法研修所と緊密な連絡を保ち、適当な修習をさせるように留意しなければならない。
2 司法研修所は、高等裁判所、地方裁判所、高等検察庁、地方検察庁及び弁護士会の修習の担当者を召集して、修習に関し協議を行うことができる。
3 第七条第三項の規定は、前項の規定により協議を行う場合に準用する。

第十条
実務修習の委託を受けた高等裁判所の長官、地方裁判所の所長、高等検察庁の検事長、地方検察庁の検事正及び弁護士会の会長は、実務修習を終えた際、修習事項の大要、成績、行状その他参考となる事項を司法研修所長に報告しなければならない。

第十一条
1 司法研修所は、この規則に定めるものの外、修習に関して必要な事項を定めることができる。
2 高等裁判所、地方裁判所、高等検察庁、地方検察庁及び弁護士会は、この規則に定めるもの又は司法研修所が前項の規定によつて定めるものの外、それぞれ各庁又は各会における修習に関して必要な事項を定めることができる。
3 高等裁判所長官、地方裁判所長、検事長、検事正及び弁護士会長は、前項の事項を定めたときは、これを司法研修所長に報告しなければならない。

第三章 考試

第十二条
1 裁判所法(昭和二十二年法律第五十九号。以下「法」という。)第六十七条第一項の試験を行うため、最高裁判所に司法修習生考試委員会(以下「委員会」という。)を常置する。
2 委員会は、委員長及び委員若干名でこれを組織し、委員長がその事務を掌理する。
3 委員長は、最高裁判所長官を以てこれに充て、委員は、裁判官、検察官、司法研修所教官、弁護士その他適当な者の中から、最高裁判所が、これを委嘱する。
4 委員会に書記を置く。

第十二条の二
1 最高裁判所は、特に必要があると認めるときは、考査委員を委嘱することができる。
2 考査委員は、考試の実施に関し、委員長が特に命じた事務を行なう。

第十三条
1 司法研修所長は、考試の前に、修習の成績を委員会に報告しなければならない。
2 前項の報告には、第十条により最高裁判所長官、地方裁判所長、検事長、検事正及び弁護士会長の提出した実務修習に関する報告書を添附しなければならない。

第十四条
委員会は、裁判、検察及び弁護士事務の実務その他必要な事項について考試を行う。

第十五条
考試の方法及び期日は、委員会がこれを定める。

第十六条
委員会は、司法研修所長が報告した修習成績と考試の結果によつて、合格、不合格を定め、委員長は、これを最高裁判所に報告しなければならない。

第四章 罷免
 
第十七条
1 法第六十八条第一項の最高裁判所の定める事由は、次に掲げる事由とする。
一 成績不良又は心身の故障により、修習を継続することが困難であるとき。
二 禁錮以上の刑に処せられたとき。
三 後見開始又は保佐開始の審判を受けたとき。
四 破産手続開始の決定を受けたとき。
五 本人から願出があつたとき。
六 第二号から前号までに掲げるもののほか、第一号に掲げる事由に準ずる事由
2 法第六十八条第二項の最高裁判所の定める事由は、品位を辱める行状、修習の態度の著しい不良その他これらに準ずる事由とする。
 
第十八条
1 修習の停止の期間は、一日以上二十日以下とする。
2 修習の停止を命じられた司法修習生は、司法修習生としての身分を保有するが、修習をすることはできない。司法修習生は、修習の停止を命じられている期間中法第六十七条の二第一項の修習給付金を受けることができない。

第十九条
1 司法研修所長は、司法修習生に第十七条第一項各号のいずれか又は同条第二項の事由があると認めるときは、これを最高裁判所に報告しなければならない。
2 高等裁判所長官、地方裁判所長、検事長、検事正及び弁護士会長は、監督の委託を受けた司法修習生に、前二条の各号に当る事由があると認めるときは、司法研修所長を経て、これを最高裁判所に報告しなければならない。

第二十条
この規則に定めるもののほか、司法修習生の罷免等に関して必要な事項は、最高裁判所が定める。