1 21期の金築誠志最高裁判所人事局長は,平成12年3月28日の参議院法務委員会において以下の答弁をしています。
① 裁判所の司法行政事務の中には、裁判に密接に関係する事務がございます。裁判官人事もそうでございますし、裁判所の施設等もやはり裁判事務と非常に密接な関係がございます。それから、最高裁判所規則の立案等、非常に法律知識を必要とするという仕事も最高裁の事務総局の中には少なくないわけでございます。
こういう事務につきまして裁判官の資格、経験を有する人が企画立案等の事務に当たるということで初めて司法行政事務が円滑にいく、そういう根拠から、司法行政の重要事項の企画立案等をつかさどる職には裁判官を充てる、こういうことになっているわけでございます。
② 高等裁判所の事務局は、やはりそれはそれで裁判に関係する事務を取り扱っております。
特に、事務局長の場合、裁判官の人事につきましても、高等裁判所長官の命を受けまして、いろいろ管内の実情を調査したり最高裁判所や管内の所長との連絡調整に当たったり管内裁判官の配置の調整に当たるというふうなことがございまして、やはり裁判官の経験がある人でないと困るという面があるわけでございます。
2 21期の金築誠志最高裁判所人事局長は,平成13年3月16日の衆議院法務委員会において以下の答弁をしています。
① 現在、最高裁事務総局におります裁判官の資格を有する者は五十七名でございます。
御指摘ありました年の数をちょっと今持ち合わせておりませんが、そういうふうな数になりましたのは、その後、司法制度改革審議会の対応部署を設置いたしましたり、それから、少年法改正に伴う事務などが増加いたしましたために、若干ふえているという現状でございますが、今申しましたような事項は司法にとりまして極めて重要な課題でございまして、これに取り組むためのものであるという御事情を理解していただきたいと存じます。
② 最初に申し上げましたように、司法行政に携わる裁判官の数はできるだけ抑えたいという方針でやっておりますが、今御指摘ありましたように、いわゆる官房事務といいますか、人事とか経理とか総務とかいうところにも裁判官がおるわけでございます。
この点、人事ですと、それは裁判官の人事でございますので、やはりそういう裁判官人事に携わるところの部局には裁判官の資格者がいないと困るということがございます。
総務局の場合は、これは、司法制度、裁判所の制度関係を所管しておりまして、現在、司法制度改革審議会に対応するような仕事も担当しております。これは、裁判制度、裁判手続の全般にわたる問題を取り扱っておりますので、やはり裁判や法律に通じた方がいないと困る。
経理の方も、営繕課長は裁判官ではございませんが、局長とか総務課長、主計課長は裁判官資格を持っておりますけれども、裁判所の予算というのは結局裁判をやるための予算でございますので、裁判の手続、あり方というものに非常に裁判所の予算というのは深くかかわってきております。そういうことで、やはり裁判の現場、裁判のあり方、仕方というものについて通じていないといけない。一つ施設面なんかをとらえましても、これは法廷のあり方とかそういうところにかかわってくるということがあるわけでございまして、その辺のところを御理解いただければと思っております。
3 以下の記事も参照してください。
・ 最高裁判所が作成している,最高裁判所判事・事務総局局長・課長等名簿
・ 幹部裁判官の定年予定日
・ 最高裁判所裁判官会議の議事録
・ 親任式及び認証官任命式
・ 最高裁判所裁判官の任命に関する各種説明
・ 最高裁判所が作成している,高裁長官・地家裁所長等名簿
・ 最高裁判所事務総局人事局の任用課長及び参事官
・ 裁判所の指定職職員
・ 裁判所の指定職職員の名簿(一般職)