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## 令和２年司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象](#sec1)

- [第２　１６記事の一覧](#sec2)

- [第３　各問題の概要と重み５の事項](#sec3)
- [１　倒産法](#sec3-1)

- [２　租税法](#sec3-2)

- [３　経済法](#sec3-3)

- [４　知的財産法](#sec3-4)

- [５　労働法](#sec3-5)

- [６　環境法](#sec3-6)

- [７　国際関係法（公法系）](#sec3-7)

- [８　国際関係法（私法系）](#sec3-8)

- [第４　１６記事に共通する作り方](#sec4)
- [１　評価項目の抽出](#sec4-1)

- [２　５段階の重み付け](#sec4-2)

- [３　模範解答と解説](#sec4-3)

- [第５　重みの分布の比較](#sec5)

- [第６　関連記事](#sec6)

- [第７　出典](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　確認状態](#sec7-2)

第１　この記事の対象

本記事は，令和２年司法試験論文式試験の選択科目８科目・１６問について，公開済みの模範解答記事を案内するものである。

対象は倒産法，租税法，経済法，知的財産法，労働法，環境法，国際関係法（公法系）及び国際関係法（私法系）である。

主要７科目，短答式試験，予備試験及び旧司法試験は含めない。

確認事項内容
対象年度・区分令和２年司法試験・論文式選択科目
試験実施日令和２年８月１２日
対象範囲８科目・各２問，計１６問
集計評価項目５０５項目，重み５は１４６項目，重み合計１９６１
子記事の確認日令和８年１０月１８日
資料の状態子記事は出題の趣旨・採点実感に基づく記事として公開されている。各記事の実読範囲と限界は第７を参照。
他年度への案内第６の同種ハブ及び総合索引を参照。

集計は，令和８年１０月１８日に取得した１６子記事の実際の公開評価表に基づく。

各記事で１～５の５段階を採用しているが，個々の項目の区分・適用条件及び定義の細かな違いは保持している。

項目数と重みは各記事の独自分析であり，法務省の公式採点基準・配点・予測得点ではない。

一覧の科目・問題から子記事へ進み，第３の概要と設問指定を確認してから，重み５の事項を評価表・答案・解説と照合する。

番号は各子記事の現在の公開評価表の通し番号であり，子記事ごとに１から始まる。

高評価・負例・許容分岐を重みとは別に読み，条件付きの構成を全答案へ累積要求しない。

第２　１６記事の一覧

科目・問題主な論点評価項目重み５
[倒産法第１問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-tousan1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)詐害行為取消訴訟，第三者担保，所有権留保と否認３１項目１０項目
[倒産法第２問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-tousan2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)事業譲渡までの融資，担保権，仕入先との取引維持４３項目１１項目
[租税法第１問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-sozei1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)馬券払戻金，増額賃料，高額譲受けと転売５０項目１４項目
[租税法第２問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-sozei2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)役員給与，従業員貸付け，解除後の更正の請求３９項目１４項目
[経済法第１問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-keizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)垂直型企業結合，投入物・顧客閉鎖，協調３０項目５項目
[経済法第２問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-keizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)事業者団体の加入拒否，顧客争奪制限，供給拒否要請３５項目９項目
[知的財産法第１問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-chizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)特許を受ける権利の解除，診断方法，FRAND宣言３４項目１３項目
[知的財産法第２問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-chizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)二次的著作物，鑑定証書の引用，掲示板の差止め３１項目９項目
[労働法第１問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-roudou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)基本給への割増賃金の組入れと賃金債権放棄１８項目５項目
[労働法第２問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-roudou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)団交拒否，二重加入，利益代表者，救済機関２６項目９項目
[環境法第１問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-kankyou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)土壌調査・形質変更，知事の措置，人格権救済３１項目６項目
[環境法第２問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-kankyou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)自然公園法の許可・届出，既存建築物，損失補償２８項目１０項目
[国際関係法（公法系）第１問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-kokusai-kouhou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)国家免除，書面契約による放棄，外交口座の執行２２項目８項目
[国際関係法（公法系）第２問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-kokusai-kouhou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)国際河川の環境保全，条約廃棄・対抗措置，ICJ２４項目７項目
[国際関係法（私法系）第１問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-kokusai-shihou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)裁判離婚主義，国際裁判管轄，財産分与と慰謝料３６項目８項目
[国際関係法（私法系）第２問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-kokusai-shihou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)財産所在地の管轄，準拠法の変更，国際物品売買２７項目８項目

第３　各問題の概要と重み５の事項

１　倒産法

(1)　第１問

破産会社の親会社債務を担保する抵当権設定と，所有権留保車両の代物弁済が問題となる。

破産開始時に係属する詐害行為取消訴訟の処理，担保供与の否認，車両引渡請求を区別する。

設問１では管財人と相手方の手続を分け，設問２では破産法１６０条１項又は１６２条１項による主張を検討する。

１６０条３項を別の主たる経路にせず，設問３は１６２条１項による否認と共同担保の価値を踏まえて結論まで述べる。

重み５は１０項目である。

以下は子記事の現在の評価項目であり，区分・適用条件を含む項目文を保持している。

①番号２：【必須】A社が訴訟当事者でないため，破産法４４条１項の直接適用を否定する。

②番号３：【必須】破産法４５条１項を適用し，開始決定時に訴訟手続が当然に中断すると当てはめる。

③番号４：【必須】破産管財人Yが４５条２項により中断訴訟を受け継ぐことができると示す。

④番号８：【必須】１６０条１項と１６２条１項の双方について別々に適用の可否を検討する。

⑤番号１３：【必須】１６２条１項の『既存の債務』を，破産者自身の債務と解釈する。

⑥番号１４：【必須】担保されるのはB社の債務でありA社自身の債務でないため，１６２条１項を適用しない。

⑦番号１６：【高評価】１６０条１項柱書の『担保の供与』という除外文言を，自らの債務の担保供与に限定して解釈する。

⑧番号２４：【必須】偏頗行為否認にも共同担保を害する有害性が必要であると，制度趣旨を踏まえて論じる。

具体的要件を検討せず結論だけにしない。

⑨番号２５：【高評価】有害性を一般的な積極要件とするか，欠如を否認阻却要件とするか，採る位置付けを明示する。

⑩番号２９：【必須】代物弁済前後の一般債権者の引当価値を比較し，既存担保の把握価値にとどまり共同担保が減損しないと説明する。

財団外との一言だけにしない。

根拠の頁・節及び条件の詳しい説明は，子記事の同じ番号の評価表と解説で確認できる。

記事：[令和２年司法試験倒産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３１項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-tousan1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

(2)　第２問

資金繰りが悪化したＡ社は，同業Ｄ社への事業譲渡を予定している。

開始前の資金援助，工場等の抵当権実行，代替調達が困難な仕入先との取引継続が事業維持の課題となる。

弁護士Ｃの立場から，開始前融資の優先性，抵当権実行の阻止と消滅，仕入先への支払を破産と再生で比較し，申立ての助言まで示す。

問題文にない保全管理人の選任や契約類型を確定事実として補わない。

重み５は１１項目である。

以下は子記事の現在の評価項目であり，区分・適用条件を含む項目文を保持している。

①番号１：三つの指定方策を破産手続と再生手続で比較する。（必須／両者由来）

②番号２：事業を維持継続してＤ社へ譲渡する目的に即して制度を選ぶ。（必須／両者由来）

③番号４：民事再生法１２０条による開始前融資の共益債権化を指摘する。（必須／両者由来）

④番号１０：１２０条の制度趣旨から要件を解釈し，その解釈と事案の当てはめを順に示す。（高評価／採点実感由来）

⑤番号１５：民事再生法３１条の担保権実行手続中止命令を指摘する。（必須／両者由来）

⑥番号２１：民事再生法１４８条の担保権消滅許可制度を指摘する。（必須／両者由来）

⑦番号２５：中止だけでは一時的，消滅だけでは実行が先行し得るため，両制度が補完すると説明する。（高評価／両者由来）

⑧番号２８：Ｅ銀行が破産法１８７条に基づき実行を申し立てると消滅許可を阻止できるとする。（必須／両者由来）

⑨番号３０：民事再生法８５条５項後段の早期弁済許可を本件の対応手段とする。（必須／両者由来）

⑩番号３８：制度趣旨から少額性・著しい支障を解釈した上で事案を丁寧に当てはめる。（高評価／採点実感由来）

⑪番号４３：三方策の比較結果を自らの理由付けで申立て選択の助言へ結び付ける。（必須／両者由来）

根拠の頁・節及び条件の詳しい説明は，子記事の同じ番号の評価表と解説で確認できる。

記事：[令和２年司法試験倒産法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４３項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-tousan2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

２　租税法

(1)　第１問

馬券払戻金の所得分類と販売事業への付随性，係争増額賃料の収入帰属年度，土地の高額譲受けと転売時の損益を扱う。

私法上の権利発生と税法上の権利確定，取得対価と無償の利益移転を分ける。

Ａの各年分の所得分類・賃料の帰属年と，Ｂ社の取得時の損金及び転売時の益金・損金を答える。

設問１⑵では事業関連性を否定する構成も区別し，Ｃ社や取得後のＡの課税，外れ馬券の経費及び寄附金限度額の具体計算へ広げない。

重み５は１４項目である。

以下は子記事の現在の評価項目であり，区分・適用条件を含む項目文を保持している。

①番号２：自己の危険と計算・独立性・営利有償性・反復継続意思と社会的地位の事業基準。（必須）

②番号６：行為態様と利益発生状況を総合して継続性・客観的営利性を判定する。（必須）

③番号９：一時所得にも当たらず雑所得３５条１項と結論する。（必須）

④番号１２：事業に付随する経済活動の所得という接続を示す。（必須）

⑤番号２０：収入原因となる権利の確定的発生を権利確定主義として示す。（必須）

⑥番号２１：形成権行使による私法上の発生と税法上の確定を区別する。（必須）

⑦番号２３：係争増額賃料は原則として裁判確定時という規範を示す。（必須）

⑧番号２５：裁判確定の平成２９年分に算入し平成２８年・３０年を排除する。（必須）

⑨番号２８：時価３０００万円と債権４０００万円との差額１０００万円の社外流出を把握する。（必須）

⑩番号３２：３７条７項の経済的利益の贈与・無償供与を根拠にする。（必須）

⑪番号３４：援助目的と反対給付のない差額を無償の利益供与へ評価する。（必須）

⑫番号４０：有償譲渡の収益３３００万円を２２条２項により益金算入する。（必須）

⑬番号４１：損金の根拠は２２条３項１号の原価と特定する。（必須）

⑭番号４２：寄附金部分を除く取得原価３０００万円を売却時の損金とする。（必須）

根拠の頁・節及び条件の詳しい説明は，子記事の同じ番号の評価表と解説で確認できる。

記事：[令和２年司法試験租税法第１問の模範解答と評価項目―公式資料から抽出した５０項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-sozei1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

(2)　第２問

毎月一定額の役員給与，介護費用のための従業員への貸付け，事業用車両の譲渡解除と更正の請求を扱う。

従業員は元本２００万円と利息１万円を残して死亡し，車両の解除判決が確定した年分と先行更正にも注意が必要である。

役員給与の損金算入の根拠・趣旨と部分否認，利息所得の分類・年度と貸倒れ，解除後の請求根拠・期間まで答える。

高額部分の存在は仮定されており，その金額の実体審査を中心にしない。

雑所得を前提とする評価項目は，その構成を採る場合の枝として読む。

重み５は１４項目である。

以下は子記事の現在の評価項目であり，区分・適用条件を含む項目文を保持している。

①番号１：【必須】一般管理費である役員給与を法人税法２２条３項２号による原則的な損金算入へ接続する

②番号５：【必須】３４条２項の除外を１項により実際に損金不算入となった給与と解し、重複否認の回避を説明する

③番号１０：【必須】勤務実績・継続勤務への期待を福利厚生と評価し、貸付けの事業関連性を基礎付ける

④番号１１：【必須】小売業への付随収入として利息を事業所得に分類し、貸金業でないことだけで雑所得としない

⑤番号１６：【必須】事業遂行上の貸付債権であることを示して所得税法５１条２項を適用する

⑥番号１７：【必須】貸倒れの規範として債権全額の回収不能が客観的に明らかであることを示す

⑦番号１９：【必須】元本２００万円と未収利息１万円を合わせた２０１万円を平成２８年の必要経費とする

⑧番号２５：【許容分岐】雑所得を採用する場合、元本損失の経費算入は平成２８年分雑所得の金額を上限とする

⑨番号２６：【必須】甲を事業用固定資産と認定し、棚卸・反復継続売買との区別から譲渡所得とする

⑩番号２８：【必須】解除判決により譲渡の事実が遡及的に失われ、平成２８年分の譲渡所得を減額すると説明する

⑪番号３１：【必須】２項柱書の期間満了日比較を適用し、本件で２項による延長が使えないと説明する

⑫番号３２：【必須】２項の後発的事由も通常期間内は１項１号による更正請求が可能と説明する

⑬番号３４：【必須】既存増額更正後の課税標準等・税額等も２３条１項の請求対象で、不服申立てなしは妨げにならないと説明する

⑭番号３６：【高評価】所得分類によって損失発生年の経費処理と原年分の更正請求が分かれる意義を説明する

根拠の頁・節及び条件の詳しい説明は，子記事の同じ番号の評価表と解説で確認できる。

記事：[令和２年司法試験租税法第２問の模範解答と３９の評価項目―５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-sozei2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

３　経済法

(1)　第１問

甲部品と乙機器の市場を結ぶ全株式取得計画について，供給拒絶，購入拒絶及び情報取得を通じた協調的行動を検討する。

同質性，製造仕様の転換，製造余力，内製計画及び別商品の取引関係を市場ごとに評価する。

独占禁止法１０条１項の競争の実質的制限が到達点である。

供給拒絶が影響する乙市場と購入拒絶が影響する甲市場を取り違えず，情報経路と協調を妨げる事情も各市場で論じる。

重み５は５項目である。

以下は子記事の現在の評価項目であり，区分・適用条件を含む項目文を保持している。

①番号１：YのX全株式取得に独禁法10条1項を適用する。〔必須〕

②番号９：垂直型の単独行動・協調的行動を区別し、水平型だけの分析に終始しない。〔必須〕

③番号１０：XからE/F等への供給拒絶が乙市場の競争圧力を減ずる経路を示し、影響市場を甲と取り違えない。〔必須〕

④番号１５：YのA/B/Cからの購入拒絶が甲市場を閉鎖する経路を示し、乙市場と取り違えない。〔必須〕

⑤番号１８：Y経由でXと甲競争者、X経由でYと乙競争者が情報を取得し、行動予測や逸脱監視により協調しやすくなる経路を区別する。〔必須〕

根拠の頁・節及び条件の詳しい説明は，子記事の同じ番号の評価表と解説で確認できる。

記事：[令和２年司法試験経済法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３０項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-keizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

(2)　第２問

浄化槽協会が，低料金者の加入を拒み，会員の顧客争奪や非会員との提携を制限し，薬剤メーカーへ供給拒否を要請した。

会員が県内役務の約９割を占める一方，競争は激化し料金も下落している。

協会の各行為を独占禁止法８条各号の要件と結び付け，誰のどの行為が違反するかを示す。

メーカーの行為を５号の前提として扱うことと，そのメーカー自身の１９条違反を独立に断定することを分ける。

協会の違反から全会員の違反を当然に導かない。

重み５は９項目である。

以下は子記事の現在の評価項目であり，区分・適用条件を含む項目文を保持している。

①番号２：共通の経済的利益の増進を主目的とする要件を，紹介・大口取引斡旋等から判断する。（必須）

②番号９：約９割のシェアと行為後の競争激化・料金下落を併せ，１号該当性を検討する。（必須）

③番号１２：３号の「一定の事業分野」を説明し，「一定の取引分野」と区別する。（必須）

④番号１５：清掃許可・登録更新・会員全員性を結び，非会員に代替提携経路がないことを評価する。（必須）

⑤番号１７：３号について，１号より低い自由競争減殺の程度を示して具体的排除効果を評価する。（必須）

⑥番号２１：除名示唆による既存顧客尊重指導を，顧客争奪の制限として４号で検討する。（必須）

⑦番号２５：５号の「不公正な取引方法に該当する行為」につき，行為要件のみか効果要件も必要かを示す。（必須）

⑧番号２８：メーカーの個別同意・供給範囲・代替調達不能を，５号の要請と非会員排除の効果へ当てはめる。（必須）

⑨番号３４：正当化を一部行為だけで終わらせず，４つの団体行為について回収する。（必須）

根拠の頁・節及び条件の詳しい説明は，子記事の同じ番号の評価表と解説で確認できる。

記事：[令和２年司法試験経済法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３５項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-keizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

４　知的財産法

(1)　第１問

特許を受ける権利の譲渡契約の解除，疾病発見率と副作用を伴う診断方法，標準必須特許のＦＲＡＮＤ宣言後の権利行使を扱う。

出願人の地位の回復，第三取得者への請求，発明該当性と産業利用可能性，差止めと損害賠償がそれぞれの到達点である。

設問及び設問１の各小問は独立しており，異なる制度構成の比較と，設問３の二つの救済の区別を落とさない。

第三取得者の移転登録や具体的な交渉態度など，問題文にない事実は必要な前提を明示するか場合を分ける。

原事件の契約文言・外国準拠法・交渉経緯を本問へ補わない。

重み５は１３項目である。

以下は子記事の現在の評価項目であり，区分・適用条件を含む項目文を保持している。

①番号１：【必須】譲渡契約解除の遡及効と民法545条1項本文の原状回復を出願上の権利復帰へ接続する。（適用条件：全答案）

②番号３：【高評価】Yの協力がなければXの特許を受ける権利の確認訴訟をYに提起し、勝訴確定判決を添えて単独で名義変更する経路とその理由を示す。（適用条件：全答案）

③番号５：【高評価】74条の特例と545条の解除前第三者保護を対比し、自己の依拠する制度が優先する理由を示す。（適用条件：全答案）

④番号９：【高評価】74条の移転を認める枝で、善意Zの79条の2第1項の通常実施権と同2項の相当対価を示す。

移転否定枝で適用しない。

（適用条件：74条移転認容枝（採用又は比較））

⑤番号１１：【必須】2条1項の定義を示し、自然法則利用に必要な反復可能性は必ずしも高確率を要しないという黄桃判決の規範を示す。（適用条件：全答案）

⑥番号１５：【必須】副作用の問題を未完成発明か産業利用可能性かに位置付け、両要件を区別して規範と当てはめを示す。

低確率・副作用を高度性へ安易に分類しない。

（適用条件：全答案）

⑦番号１８：【必須】Mが人体診断方法であり、医師の特許侵害責任を免除する明文制度を欠くため29条1項柱書の産業利用可能性が問題となることを示す。（適用条件：全答案）

⑧番号２６：【必須】差止めではXがFRAND条件で許諾を受ける意思を有するとき、民法1条3項の権利濫用によりWの請求を制限する。（適用条件：権利濫用構成）

⑨番号２７：【高評価】Xの許諾意思の有無を場合分けし、意思がない枝では差止めを認めるなど、各枝を理由付き結論まで示す。（適用条件：権利濫用構成）

⑩番号２８：【必須】FRAND料相当額を超える賠償請求は原則として制限されることと、その信頼・普及等の論拠を示す。（適用条件：権利濫用構成）

⑪番号３０：【必須】FRAND料相当額の範囲内は原則として損害賠償を認める。（適用条件：権利濫用構成）

⑫番号３１：【高評価】料相当額の範囲内でも著しく不公正となる特段の事情があるときは請求を制限する。（適用条件：権利濫用構成）

⑬番号３２：【必須】差止めと損害賠償を同じ効果として一括せず、それぞれ独立に結論を導く。（適用条件：全答案）

根拠の頁・節及び条件の詳しい説明は，子記事の同じ番号の評価表と解説で確認できる。

記事：[令和２年司法試験知的財産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３４項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-chizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

(2)　第２問

小説から翻案された漫画の絵の部分利用，鑑定証書への絵画のカラーコピー，無断投稿を放置した掲示板運営者への差止めを扱う。

鑑定用コピーは１６×１０センチメートルであり，原作品と証書それぞれに対する面積比を区別する。

設問１は異なる意見にも留意した販売予防請求，設問２は丁の反論とその成否，設問３は価値中立的な掲示板の性質を踏まえた送信差止めを問う。

各設問は独立し，著作者人格権は検討しない。

損害賠償や掲示板全体の閉鎖へ到達点を置き換えない。

重み５は９項目である。

以下は子記事の現在の評価項目であり，区分・適用条件を含む項目文を保持している。

①番号３：【必須】２８条により原著作者に同一の種類の権利が併存することを示す。

②番号５：【必須】販売の対象権利を２８条を介する２６条の２第１項の譲渡権とし，１１２条１項へ接続する。

③番号７：【高評価】対立する両見解の根拠を示し，反対説に応答して自説を選ぶ。

④番号１０：【必須】丁の引用の反論を３２条１項と４７条の７による譲渡の適法化まで結ぶ。

⑤番号１４：【高評価】公正な慣行を規範的に解釈し，既存慣行がほぼないことだけで引用を否定しない。

⑥番号２５：【必須】戊が規範的な侵害主体となる条件を，自説の規範として示す。

⑦番号２６：【高評価】適法用途のある媒体の提供・利益だけで侵害主体とせず，過度の常時監視負担を避ける規範を示す。

⑧番号２７：【高評価】侵害を認識後，一定期間内に適切に対応せず不当に放置した段階での主体性を論じる。

⑨番号２９：【高評価】受領・閲読後の３週間の無措置を規範に当てはめる。

根拠の頁・節及び条件の詳しい説明は，子記事の同じ番号の評価表と解説で確認できる。

記事：[令和２年司法試験知的財産法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３１項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-chizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

５　労働法

(1)　第１問

月額４０万円の基本給が月１４０～１８０時間で変わらない約定と，その理解・署名押印が問題となる。

月間労働時間の枠と法定時間外労働を区別し，基本給に割増賃金が含まれるとの反論と，賃金債権を放棄したとの反論を検討する。

設問１・２で各反論の成否とＸの請求の可否まで示す。

１８０時間超の手当が支払われた６月も，１８０時間以内の法定時間外労働分は対象となる。

消滅時効は検討せず，具体的な請求総額を創作しない。

重み５は５項目である。

以下は子記事の現在の評価項目であり，区分・適用条件を含む項目文を保持している。

①番号３：通常賃金部分と割増賃金部分の判別を要件として示す

②番号４：法定額との比較を可能にするため判別性が必要であると理由付ける

③番号１０：労基法２４条１項の賃金全額払い原則から放棄の問題を立てる

④番号１４：自由意思を認める合理的理由の客観的存在を規範として示す

⑤番号１８：実際の繁忙状況や契約時の知り得た事情へ着目して客観的裏付けを掘り下げる（高評価。全答案の独立必須要件ではない）

根拠の頁・節及び条件の詳しい説明は，子記事の同じ番号の評価表と解説で確認できる。

記事：[令和２年司法試験労働法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した１８項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-roudou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

(2)　第２問

既存組合が減給処分を取り合わなかった課長Ｃが，既存組合籍を残したまま地域合同労組Ｅへ加入した。

会社は全組合員の名簿不開示，二重交渉の可能性，管理職であることを理由に団交を拒んでいる。

Ｅ組合の立場で，労働委員会と裁判所の救済を，機関・根拠・内容及び可否に分けて論じる。

三つの拒否理由と支配介入を具体的に評価し，労組法上の利益代表者性を労基法上の管理監督者性と混同しない。

Ｃ個人の減給の実体的有効性や割増賃金請求を独立に解く問題ではない。

重み５は９項目である。

以下は子記事の現在の評価項目であり，区分・適用条件を含む項目文を保持している。

①番号１：【必須】労働委員会を救済機関として挙げる

②番号２：【必須】裁判所を救済機関として挙げる

③番号３：【必須】団交拒否の救済根拠として労組法７条２号を示す

④番号４：【必須】支配介入の救済根拠として労組法７条３号も示す

⑤番号１０：【必須】労委は制度目的の範囲で救済内容を選択する広い裁量を持つと論ずる

⑥番号１８：【高評価】二重交渉が拒否の正当理由になり得る理由を、交渉権限・矛盾する要求や合意・重複負担等から説明する

⑦番号２１：【必須】組合の自主性確保という２条但書１号の趣旨・構造に沿い、職名だけで法適合性を否定しない

⑧番号２３：【必須】機密接触を一般的人事情報と区別し、労働関係の計画方針の機密・組合員責任との直接抵触を検討する

⑨番号２５：【必須】労組法の利益代表者と労基法４１条２号の管理監督者を区別し、手当・割増なし・時間自由だけで前者を判断しない

根拠の頁・節及び条件の詳しい説明は，子記事の同じ番号の評価表と解説で確認できる。

記事：[令和２年司法試験労働法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した２６項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-roudou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

６　環境法

(1)　第１問

有害物質使用工場を廃止した後，調査等をしないまま約１５００平方メートルを掘削し，隣接公園の井戸・池への地下水汚染が報道された。

廃止時及び掘削時の義務，知事の行政措置，住民からの直接請求を分ける。

免除確認を受けていない現実の状態を保ち，調査・指定・計画等の条文上の段階を検討する。

Ｃ市への権限委任はない。

公的な汚染確認，井戸の飲用指定，健康被害や公園利用制限を当然の与件として補わず，人格権差止めと損害賠償の要件・内容まで示す。

重み５は６項目である。

以下は子記事の現在の評価項目であり，区分・適用条件を含む項目文を保持している。

①番号３：廃止時に土地所有者等Ａの土壌調査及び知事への結果報告義務を示す（必須）

②番号１３：５条の健康被害要件を令３条の厳格な要件まで具体化する（必須）

③番号１４：令３条１号ロでは現実の地下水汚染の確認を要すると示す（必須）

④番号１８：調査結果を踏まえ６条の要措置区域指定へ進める（必須）

⑤番号１９：７条による措置・期限を示した汚染除去等計画の作成提出指示を示す（必須）

⑥番号２８：抽象的・包括的差止請求の可否を請求特定・実効的救済の観点から論じる（高評価）

根拠の頁・節及び条件の詳しい説明は，子記事の同じ番号の評価表と解説で確認できる。

記事：[令和２年司法試験環境法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３１項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-kankyou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

(2)　第２問

ホテル建築後に周辺が国立公園の第一種特別地域へ指定され，地震で損壊したホテルを解体した３年後に同じ位置・規模・デザインで再建する計画を扱う。

修繕自体は可能だったことと，修繕費が価値を上回ったことを区別する。

設問１は特別地域と普通地域の規制手法・内容・理由の比較，設問２は別紙条文の連鎖と事実に即した許可基準適合性を問う。

設問３は建築が認められないことを前提に損失補償の可否・範囲を検討し，この前提を覆す救済へ置き換えない。

重み５は１０項目である。

以下は子記事の現在の評価項目であり，区分・適用条件を含む項目文を保持している。

①番号６：風景保護・利用増進と私的財産権の尊重（法４条）との調和を説明し，差異の列挙だけに終始しない。【高評価】

②番号８：前各項の建物に該当しないという注は１１条６項の適用を導くと読み，６項不適用という誤読を避ける。【必須】

③番号９：１１条６項本文から１項２号イへ接続し，第一種特別地域で原則不許可となる構造を先に示す。【必須】

④番号１０：１１条６項ただし書から２項ただし書へ進み，既存建築物の改築等に当たる場合の例外を示す。【必須】

⑤番号１２：６項ただし書の例外に該当しても３７項の基準は別に充足する必要があると説明する。【必須】

⑥番号１３：修繕可能だが修繕費が価値を超える経済的全損を，災害による滅失の解釈に結び付ける。【高評価】

⑦番号１７：例外該当性を主要な争点として両方向の事情を評価し，許可・不許可につき理由を伴う一定の見通しを示す。【高評価】

⑧番号１８：不許可を前提とする救済として法６４条１項の損失補償を挙げる。【必須】

⑨番号２６：Ａの得べかりし利益が各説で補償されるかを比較し，相当因果関係説の可能性と他説の困難を区別する。【高評価】

⑩番号２８：不許可を覆す取消訴訟・許可義務付け・国賠を，本設問が求める救済として展開しない。【負例】

根拠の頁・節及び条件の詳しい説明は，子記事の同じ番号の評価表と解説で確認できる。

記事：[令和２年司法試験環境法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した２８項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-kankyou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

７　国際関係法（公法系）

(1)　第１問

私人と外国政府のコンピュータ売買をめぐり，絶対免除と制限免除，裁判合意，外交使節団名義口座への強制執行を扱う。

両国は国連国家免除条約の締約国であるが，条約は未発効であるとの指定がある。

設問１では絶対免除の立場からのＢ国の主張，設問２では制限免除と放棄に関するＸの主張を区別する。

設問３では本案の裁判権免除と執行免除を混同せず，財産の用途を検討する。

国際裁判所の管轄，外交的保護，判決前の仮差押えへ広げない。

重み５は８項目である。

以下は子記事の現在の評価項目であり，区分・適用条件を含む項目文を保持している。

①番号１：【必須】国家が他国裁判所の裁判権から免除される制度を説明する。

②番号４：【必須】絶対免除主義は原則として国家の行為・財産を広く免除すると説明する。

③番号６：【必須】Ｂ国の立場から，放棄は国家から国家へなされる必要があり私人との契約条項だけでは足りないと主張する。

④番号８：【必須】制限免除主義を主権的行為と業務管理的行為の区別及び前者のみ免除という形で説明する。

⑤番号１４：【必須】私人との書面契約の明示裁判条項にも免除放棄の効力を認め，本件条項へ適用する。

⑥番号１７：【必須】裁判権の行使と強制執行を別手続と位置付け，それぞれの免除を区別する。

⑦番号１８：【必須】裁判同意・裁判免除放棄から執行への同意・放棄を当然に導かない。

⑧番号２０：【必須】本件の使節団経費用口座は非商業的公共目的の財産であるから差押えできないと当てはめる。

根拠の頁・節及び条件の詳しい説明は，子記事の同じ番号の評価表と解説で確認できる。

記事：[令和２年司法試験国際公法第１問の模範解答と評価項目―２２項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-kokusai-kouhou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

(2)　第２問

国際河川のダム・発電所計画をめぐり，流域環境条約上の手続と環境影響評価，電力供給条約の廃棄・供給停止が問題となる。

両国には選択条項受諾宣言がない。

設問１はＢ国からＡ国の認可を争い，慣習法と１９７５年条約を区別する。

設問２はＡ国からＢ国の措置を争い，条約法と対抗措置の双方を検討する。

設問３では条約１９条の範囲と前置要件を踏まえ，Ｂ国の付託根拠・申立てとＡ国の二つの抗弁を論じる。

重み５は７項目である。

以下は子記事の現在の評価項目であり，区分・適用条件を含む項目文を保持している。

①番号１：【必須】慣習国際法上の義務と１９７５年条約上の義務を区別する。

②番号４：【必須】環境影響評価を行う慣習国際法上の義務を説明する。

③番号１７：【必須】条約法上の終了・停止と国家責任法上の対抗措置の両方から検討する。

④番号１９：【必須】浄水施設の必要とＡ国の約５０％の電力依存を比較し，全面停止の均衡性を争う。

⑤番号２０：【必須】１９７５年条約１９条の裁判条項をICJ管轄の根拠として特定する。

⑥番号２１：【必須】Ｂ国は４・１２条の解釈・適用について両国の意見が不一致であることから条約紛争の存在を論証する。

⑦番号２２：【必須】Ｂ国はＡ国の当初からの条約適用否定を理由に交渉による解決可能性がなかったと主張する。

根拠の頁・節及び条件の詳しい説明は，子記事の同じ番号の評価表と解説で確認できる。

記事：[令和２年度司法試験国際関係法（公法系）第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した２４項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-kokusai-kouhou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

８　国際関係法（私法系）

(1)　第１問

裁判離婚だけを認める本国法の下での日本の調停離婚と，別事例における離婚・清算的財産分与・慰謝料の国際裁判管轄及び準拠法を扱う。

設問２の慰謝料は，離婚自体の苦痛と不貞自体の苦痛を区別する。

設問１では調停離婚を否定する場合に訴訟以外の裁判所の手続を示す一方，調停事件自体の国際裁判管轄は検討しない。

設問２小問１は各請求の管轄，小問２は全請求に管轄があるとの仮定の下で各準拠法を検討する。

財産分与は清算的要素に限る。

重み５は８項目である。

以下は子記事の現在の評価項目であり，区分・適用条件を含む項目文を保持している。

①番号１：離婚方法を実質・手続・方式のどの問題と性質決定するかを示し，選んだ分類の理由を述べる。［必須］（全答案）

②番号３：甲国法の離婚手続を日本の調停で代行できるかという実体と手続の適応問題を立てる。［必須］（実質説を採る場合）

③番号７：調停代行を否定する場合，審判が裁判の一種であることを踏まえ，訴訟だけに進まず審判による代行を示す。［必須］（調停代行を否定する場合）

④番号１４：離婚を人事訴訟と位置付け，施行済み改正後の人事訴訟法を民事訴訟法の国際管轄規定に優先させる。

［必須］（全答案） 裏返しの注意：試験時に施行されている人事訴訟法等の改正を無視して，改正前判例の一般枠組みだけで管轄を判断しない。

⑤番号１５：離婚請求について人事訴訟法３条の２第６号を特定して管轄を判断する。［必須］（全答案）

⑥番号２１：財産分与の国際管轄について人事訴訟法３条の４第２項から家事事件手続法３条の１２へ接続する。［必須］（全答案）

⑦番号２３：慰謝料の国際管轄の直接根拠を，人事訴訟法１７条でなく３条の３に求める。

［必須］（全答案） 裏返しの注意：人事訴訟法１７条を慰謝料の国際裁判管轄の直接根拠としない。

⑧番号３０：清算分与を２７条の離婚又は２６条の夫婦財産制と性質決定し，離婚当事者間の清算に即した理由を述べる。［必須］（全答案）

根拠の頁・節及び条件の詳しい説明は，子記事の同じ番号の評価表と解説で確認できる。

記事：[令和２年司法試験国際関係法（私法系）第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３６項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-kokusai-shihou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

(2)　第２問

日本の売主と甲国の買主による素材売買で，代金請求の管轄，甲国法選択後の日本民法の主張，見本より強度の低い納品物を扱う。

甲国はウィーン売買条約の非締約国であり，買主は日本で登録された特許権を持つ。

各設問は独立した前提に立ち，設問２ではウィーン売買条約を考慮しない。

設問３小問１では条約２～６条，小問２では３８～４０条及び７４～７７条を検討しない。

特殊な使用目的を売主へ一切伝えていないとの指定を守り，損害額の計算へ広げない。

重み５は８項目である。

以下は子記事の現在の評価項目であり，区分・適用条件を含む項目文を保持している。

①番号３：【必須】日本で登録されたＹの特許権を日本国内の差押可能財産として３条の３第３号に結び付ける。（両者由来）

②番号５：【高評価】価額が著しく低いという括弧書きについて，趣旨に基づく判断基準を提示し，価額の印象だけで結論を出さない。（両者由来）

③番号１１：【必須】契約違反の損害賠償を法律行為の効力と性質決定し，不法行為の連結規定へ移さない。（両者由来）

④番号１３：【必須】訴訟での日本民法に基づく主張を，通則法９条の準拠法変更の問題として構成する。（両者由来）

⑤番号１９：【必須】条約１条１項（ｂ）の国際私法を介する適用経路を示す。（両者由来）

⑥番号２１：【必須】無選択契約は通則法８条１項の最密接関係地法を原則とし，２項だけで準拠法を決めない。（両者由来）

⑦番号２６：【必須】売主の契約・条約上の義務不履行を，条約４５条１項（ｂ）の買主の損害賠償請求に接続する。（両者由来）

⑧番号２７：【必須】見本と納品Ｇの強度の差から，条約３５条，特に２項（ｃ）の品質基準に違反すると認定する。（両者由来）

根拠の頁・節及び条件の詳しい説明は，子記事の同じ番号の評価表と解説で確認できる。

記事：[令和２年司法試験国際関係法（私法系）第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した２７項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-kokusai-shihou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

第４　１６記事に共通する作り方

１　評価項目の抽出

各子記事は，出題の趣旨と採点実感に示された検討対象，理由付け，事実評価，救済及び不十分な答案の特徴を，答案の記載から判定できる単位へ分けている。

肯定項目の裏返しである負例を統合した記事と，独立した負例を加重表の中へ残した記事がある。

本記事の件数は内部の追跡単位ではなく，現在の公開評価表の行数である。

根拠欄の頁は各記事に示されたＰＤＦ実頁である。

記載なしは関連範囲を読んだ上で個別の対応記載がないこと，間接は記述からの推論であるという説明を，各子記事の実際の表記に従って読む。

表示のない記事へ同じラベルを補い，未確認を記載なしへ置き換えるものではない。

２　５段階の重み付け

多くの子記事は，次の共通基準を用いている。

①重み５：採点実感が評価の分かれ目とした事項，又は答案の骨格そのもの。

②重み４：出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた事項（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）。

③重み３：どちらか一方が明示する中核の理由付け。

④重み２：一方が軽い表現で触れる補強，又は典型的な誤り。

⑤重み１：一方が控えめに触れるだけの事項。

具体的な定義の言い方は完全には同一ではない。

例えば環境法第２問は，重み５を条文連鎖・主要争点・重要な事実評価・救済の射程，重み４を両公式資料の具体的な説明・検討要求に対応する重要事項としている。

経済法第１問には，両資料に現れるだけで重み４にせず，評価上の位置付けから重み３とした項目がある。

本記事ではこれらを各記事の実際の判断として整理し，定義の差を理由に換算・再採点しない。

必須・高評価・負例・許容分岐は重みとは別の区分である。

租税法第２問の雑所得を前提とする枝や，経済法第２問の特定の条項構成を採る場合の枝などは，適用条件を満たす構成だけで点検する。

段階別の件数を割り当てず，ある重みが０件でも不足を推定しない。

３　模範解答と解説

各子記事は，答案の前提と表記，模範解答，解説及び出典・確認状態を区別している。

答案は設問で指定された立場と到達点に応じて構成する。

制度比較，異なる意見の検討，反論や救済の可否が指定されている場合に，一つの一般的な論証型だけを全科目へ当てはめるものではない。

第５　重みの分布の比較

科目・問題重み５重み４重み３
倒産法第１問１０１３７
倒産法第２問１１１９１２
租税法第１問１４１８８
租税法第２問１４１１６
経済法第１問５１６５
経済法第２問９１９７
知的財産法第１問１３１６２
知的財産法第２問９１１８
労働法第１問５７６
労働法第２問９１３２
環境法第１問６１２７
環境法第２問１０１１７
国際関係法（公法系）第１問８１０３
国際関係法（公法系）第２問７３１２
国際関係法（私法系）第１問８１６７
国際関係法（私法系）第２問８７１０
合計（１６問）１４６２０２１０９

科目・問題重み２重み１項目数重みの合計
倒産法第１問１０３１１２５
倒産法第２問１０４３１６９
租税法第１問１００５０１８６
租税法第２問８０３９１４８
経済法第１問４０３０１１２
経済法第２問００３５１４２
知的財産法第１問３０３４１４１
知的財産法第２問３０３１１１９
労働法第１問００１８７１
労働法第２問２０２６１０７
環境法第１問６０３１１１１
環境法第２問００２８１１５
国際関係法（公法系）第１問１０２２９１
国際関係法（公法系）第２問２０２４８７
国際関係法（私法系）第１問５０３６１３５
国際関係法（私法系）第２問２０２７１０２
合計（１６問）４８０５０５１９６１

各重みの行数をｎ１～ｎ５とすると，Ｎ＝ｎ１＋ｎ２＋ｎ３＋ｎ４＋ｎ５，Ｗ＝ｎ１＋２×ｎ２＋３×ｎ３＋４×ｎ４＋５×ｎ５である。

全１６問では，ｎ１～ｎ５は順に０・４８・１０９・２０２・１４６であり，Ｎ＝５０５，Ｗ＝１９６１となる。

本記事では，この表を各子記事の評価表の規模と分布を確認するものとして整理する。

科目ごとに設問数，評価単位の細かさ，負例の統合の仕方及び重みの具体的な説明が異なるため，項目数や重み合計を難易度，科目の有利不利，公式配点，予想得点又は合格可能性に置き換えない。

第３に示したように，制度や請求の区別と，設問の指定に応じた結論への接続は複数の科目で確認できる。

本記事ではこの点を復習の入口として整理するが，特定の法律構成や結論を全問題へ一般化しない。

第６　関連記事

①[司法試験の過去問・参考答案一覧―令和元年～令和８年の年度別・科目別ガイド](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/shihoushiken-kakomon-touan-index/)

②[令和２年司法試験論文式試験の主要７科目の模範解答](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r2-shihoushiken-ronbunshiki-shuyou7kamoku-mohan-kaitou/)

③[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

④[令和８年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の参考答案](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/30/r8-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

⑤[法務省HPの司法試験・予備試験の資料の所在―年度別の実施・結果・出題趣旨・採点実感のページ一覧](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/26/moj-shihoushiken-yobishiken-shiryou-shozai/)

⑥[司法試験の採点実感から学ぶ法律文書の書き方―準備書面・意見書・相談メモのチェックリスト](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/22/shihoushiken-saiten-jikkan-houritsu-bunsho/)

同年度の主要７科目はその専用ハブ，令和３年度の選択科目は同種ハブ，その他の年度・科目は総合索引から探すことができる。

令和８年度の選択科目ハブは参考答案としての位置付けが異なるため，各記事の資料状態を確認して利用する。

第７　出典

１　公式資料

①[法務省・令和２年司法試験の実施について https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00179.html](https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00179.html)

②[法務省・令和２年司法試験問題 https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00016.html](https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00016.html)

③[令和２年司法試験論文式試験・選択科目問題 https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf)

④[法務省・令和２年司法試験の結果について https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00007.html](https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00007.html)

⑤[令和２年司法試験論文式試験問題の出題の趣旨 https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf)

⑥[法務省・令和２年司法試験の採点実感 https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00053.html](https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00053.html)

⑦[令和２年司法試験の採点実感・選択科目 https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf)

⑧[令和２年司法試験の実施日程等について https://www.moj.go.jp/content/001328228.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001328228.pdf)

２　確認状態

本記事の問題概要，設問指定，評価項目及び重みは，令和８年１０月１８日に取得した１６子記事の現在本文に基づく。

公開評価表の全５０５行について番号・項目本文・重みを対応させ，重み５の全１４６項目及び各問の分布・合計を再計算した。

子記事の題名・公開ＵＲＬ・公開状態も確認した。

公式資料は，掲載ページとの対応，リンクの応答，最終ＵＲＬ，ＰＤＦの資料見出しと科目及び日程を確認した。

このハブの作成に際して，出題の趣旨・採点実感の全本文を実読し，１６問の公式要求を独立に再審査したという意味ではない。

子記事ごとの公式資料の実読範囲，法令の基準時，判決原文の確認範囲及び残る限界は，各子記事の第７に示されている。

本記事では裁判例の判旨や法令条文を直接引用していない。

評価項目の抽出，重み付け及び答案の採用構成は各子記事の独自分析であり，公式資料の記載そのものとは区別される。

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## 自動運転タクシーの法務―営業許可・遠隔監視・管理委託・事故責任と契約の確認事項（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/jidou-unten-taxi-houmu/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: その他

目次

- [第１　自動運転タクシーの法務で最初に決めること](#sec1)

- [第２　営業に必要な許可・認可をどう分けるか](#sec2)
- [１　旅客運送事業の許可と運賃・運送約款](#sec2-1)

- [２　特定自動運行の許可と車両の安全性](#sec2-2)

- [第３　遠隔監視に関わる役割を混同しない](#sec3)
- [１　主任者・保安員・運行管理者](#sec3-1)

- [２　通信途絶・同時異常を想定した体制](#sec3-2)

- [第４　運行管理を外部へ委託するときの確認](#sec4)
- [１　委託契約だけで完了しない](#sec4-1)

- [２　旅客への責任と会社間の求償](#sec4-2)

- [第５　事故責任と保険はどの順序で検討するか](#sec5)
- [１　人身事故の被害者に対する責任](#sec5-1)

- [２　物損・製造物責任・保険契約](#sec5-2)

- [第６　車内映像・録音・位置情報をどう扱うか](#sec6)

- [第７　契約書と運用マニュアルで対応させる事項](#sec7)

- [第８　よくある質問](#sec8)
- [１　特定自動運行の許可があればタクシー営業もできるか](#sec8-1)

- [２　遠隔監視を外注すればタクシー会社の責任はなくなるか](#sec8-2)

- [３　自動運転タクシーの事故ではメーカーだけが責任を負うか](#sec8-3)

- [第９　関連記事と出典](#sec9)

第１　自動運転タクシーの法務で最初に決めること

自動運転タクシーの事業では，車両の安全性，公道での特定自動運行及び旅客運送事業の手続を分けて確認する必要がある。

運転者がいなくなることから，運送事業者の許可や運行管理の責任までなくなるわけではない。

事業を始める会社は，乗客との運送契約を引き受ける者，特定自動運行の許可を受ける者，車両・システムを提供する者及び遠隔監視等を担う者を，実際の業務に沿って特定することが出発点となる。

本記事は，令和８年１０月１８日に確認した法令と，国土交通省の令和７年３月３１日付け「特定自動運行旅客運送の管理の受委託について」及び同年４月３０日の損害賠償責任に関する検討会報告書を中心に，事業者が許認可・契約・事故対応を組み立てる際の確認事項を整理するものである。

以下では，一般乗用旅客自動車運送事業として運営するタクシーを主な対象とし，バス，自家用有償旅客運送及び日本版ライドシェアの手続と混同しない。

利用時期・運行地域・料金は[自動運転タクシーは日本でいつから乗れる？料金・運行地域・レベル４の仕組み](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/jidou-unten-taxi-guide/)，交通違反や事故についての詳しい責任論は[自動運転車が交通違反・事故を起こしたら誰が責任を負うか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/jidou-unten-koutsuu-ihan-jiko-sekinin/)を参照されたい。

第２　営業に必要な許可・認可をどう分けるか

１　旅客運送事業の許可と運賃・運送約款

道路運送法３条１号ハは，一般乗用旅客自動車運送事業を一般旅客自動車運送事業の一類型として定め，同法４条１項は一般旅客自動車運送事業の経営に国土交通大臣の許可を求めている。

自動運転車を使う場合も，誰がこの事業を経営するかを定め，事業計画・運行管理体制等を確認する必要がある。

既存のタクシー会社が参加する場合も，既存の許可があるという事実だけで，新しい車両・営業区域・業務体制に必要な手続が全て済んだと判断してはならない。

一般乗用旅客自動車運送事業の運賃・料金については同法９条の３，運送約款については１１条を確認する。

同条には標準運送約款と同一の約款を定めた場合の認可のみなし規定もあるため，常に個別認可が必要と一律に説明するのは正確ではない。

運賃等にも法定の届出による場合があるので，採用する制度と地域の規律に沿って確認する必要がある。

２　特定自動運行の許可と車両の安全性

道路交通法７５条の１２は，特定自動運行を行う場所を管轄する都道府県公安委員会の許可を求めている。

申請では，使用する自動車，運行する場所，運行方法，主任者の配置や事故時の措置等を特定自動運行計画に記載する。

これは，道路運送法上の旅客運送事業の許可とは別の手続である。

道路運送車両法４１条は，自動運行装置を含めた装置の保安基準を定める枠組みを置いている。

特定の車両が使用できる走行環境条件と，公安委員会に申請する経路・時間帯・運行方法を対応させ，安全性の確認と運行計画に食違いが生じないようにする必要がある。

「レベル４対応」という製品の説明だけで，個々の公道走行や営業の手続が完了するわけではない。

確認する事項主な根拠準備する内容
誰が旅客運送事業を経営するか道路運送法３条・４条事業主体，事業計画，運送契約の相手方
どの条件で無人運行するか道路交通法７５条の１２以下車両，経路，主任者配置，事故時の措置
車両・装置が条件に適合するか道路運送車両法４１条等適用される安全基準，装置の使用条件，整備・更新の管理
管理を他社へ委託するか道路運送法３５条・令和７年通達委託範囲，受託者，契約書，運用マニュアル

表は確認の入口であり，個別案件に必要な申請書類を網羅するものではない。

運送形態や営業区域，車両，委託範囲が決まった段階で，所管行政庁の案内と照合することが必要である。

第３　遠隔監視に関わる役割を混同しない

１　主任者・保安員・運行管理者

特定自動運行主任者は道路交通法上の役割であり，特定自動運行保安員及び運行管理者という旅客運送の安全確保に関する役割とは区別する必要がある。

同じ人が複数の業務を担う計画であっても，資格，配置，具体的業務及び緊急時の対応について，それぞれの要件を確認する。

道路交通法７５条の２０は，遠隔監視のための車外の場所に主任者を配置する方式と，車内に主任者を乗車させる方式を定めている。

したがって，運転者のいない特定自動運行であることと，車内に乗務員が全くいないことは同じではない。

遠隔監視方式の主任者は，装置の作動状態を監視し，正常に作動していないと認めたときは，直ちに特定自動運行を終了させる措置を講じなければならない（同法７５条の２１第１項）。

事故時の消防機関への通報，現場措置業務実施者の手配及び警察官への報告は，同法７５条の２３に沿って確認する。

人の死傷がないことが明らかな場合の扱いや車内乗車方式の措置は異なるため，全ての事故に一つの手順を当てはめない。

２　通信途絶・同時異常を想定した体制

法務担当者が確認すべきなのは，監視画面があるかだけではなく，異常を認識した後に誰が終了措置を行い，誰が現場へ向かい，誰が乗客や警察等へ連絡するかである。

通信途絶，複数台の同時停止，乗客の急病及び停車後の避難等について，指示権限と代替連絡経路を具体化しておくことが実務上有用である。

１人で監視できる台数を契約書に書くだけで，必要な配置・対応体制が充足するわけではない。

対象車両，運行条件，申請内容と実際の業務量を基に体制を確かめ，応援要員や現場到着までの対応も運用マニュアルに落とし込むべきである。

第４　運行管理を外部へ委託するときの確認

１　委託契約だけで完了しない

道路運送法３５条１項は，一般旅客自動車運送事業の管理の委託及び受託について許可を求めている。

特定自動運行旅客運送については，令和７年３月３１日通達が，特定自動運行保安員及び運行管理者の業務を対象に，具体的な判断・対応を計画，契約書，運用マニュアル等で事前に取り決めたものに限って受委託できると定めている（ＰＤＦ２頁「２．受委託の範囲」）。

受託者の範囲にも条件があり，特定自動運行計画に記載した者以外への再委託を自由に認める仕組みではない（同３頁７（５），５頁別紙１の２）。

契約上の再委託条項と，許可・計画上認められる受託者の範囲を別々に確認し，両者が矛盾しないようにする必要がある。

２　旅客への責任と会社間の求償

同通達は，受委託事業を委託者の名義で実施し，旅客に対する契約上の責任を委託者が負担するとしている。

また，委託者・受託者の双方が被害者等に不法行為による損害賠償責任を負う場合には，受託者が委託者と連帯して責任を負う旨を管理の受委託契約で規定することとし，委託者から受託者への求償を妨げないとしている（ＰＤＦ２頁「４」）。

これは，全ての受託者がどの事故でも当然に同じ責任を負うという意味ではない。

誰が被害者に対して法的責任を負うかを確認した上で，会社間では調査費用，補償費用及び求償の扱いを定める必要がある。

第５　事故責任と保険はどの順序で検討するか

１　人身事故の被害者に対する責任

自賠法３条は，自己のために自動車を運行の用に供する者が，その運行によって他人の生命又は身体を害した場合の賠償責任を定めている。

国土交通省の令和７年４月３０日報告書は，自動運転タクシー等についても，旅客運送の運送主体を運行供用者として責任追及する整理を示している（ＰＤＦ１０頁・本文８頁）。

管理を委託する事業形態について，同報告書は，通常の事前の取決めに沿って業務を担う受託者には，原則として運行供用者としての運行支配が帰属しないと整理している。

一方，指示に従わず私用のため無断で車両を使用するような場合等には別の評価があり得る（ＰＤＦ９頁・本文７頁）。

配車アプリの運営者についても，単に車両を手配するだけの場合と，実際に運行を支配する場合を同じに扱うべきではない。

２　物損・製造物責任・保険契約

自賠法３条の対象は生命・身体の被害であり，車両や物だけの損害は，契約や民法上の不法行為等の要件に沿って検討する。

車両・装置の欠陥を理由とするメーカー等への請求についても，運行供用者に対する請求と区別して，製造物責任法等の要件と証拠を確認する必要がある。

責任を負う者が判明しても，特定の保険契約から当然に全損害が支払われるとは限らない。

被保険者，対象業務，管理委託先の位置付け，物損の補償，免責事由，支払限度額及び求償の扱いを，約款・特約と事業形態に照らして確認することが必要である。

第６　車内映像・録音・位置情報をどう扱うか

車内カメラの映像でも，特定の個人を識別できる画像は個人情報に該当する。

個人情報保護委員会のカメラ画像に関するＱ＆Ａは，利用目的をできる限り特定し，その範囲で利用することを求めている。

位置情報や音声も，予約情報等と結び付いて個人を識別できるかを含め，実際に取り扱うデータごとに検討する必要がある。

安全監視，事故調査，苦情対応及びAI学習への利用は，同じ目的として一括せず，何を誰のために取得・保存・利用するのかを具体化すべきである。

予約者だけでなく同乗者も撮影され得るため，アプリの案内と車内表示，問い合わせ先及びアクセス権限を組み合わせて設計することが実務上有用である。

全ての撮影・録音に一律に同意が必要又は不要と断定せず，取得方法，利用目的及び第三者提供等の場面に応じて確認する。

外部への委託では委託先の監督を，外国にある第三者への個人データ提供では個人情報保護法２８条等を検討する。

外国のクラウドを使う場合も，サービス提供者が個人データを取り扱うか否か等で評価が異なり，サーバが外国にあることだけで結論は決まらない（個人情報保護委員会Ｑ＆Ａ７－５３，１２－３）。

保存期間は，データの種類，目的，法定義務及び具体的な紛争の有無を踏まえて決める。

旅客自動車運送事業運輸規則２６条の２の事故記録の３年間保存を，あらゆる映像・音声・ログの一律３年保存義務に読み替えてはならない。

事故に関わる必要なデータの保全と，通常時の不要な個人データの消去を両立させる運用が必要となる。

第７　契約書と運用マニュアルで対応させる事項

以下の表は，事業者間の契約を確認するための実務上の提案である。

全ての条項が一律の法定記載事項であるという意味ではなく，通達上必要な事項と，事業の具体的リスクに応じて補う事項を分けて検討する。

場面契約で確認すること運用で確かめること
通常運行業務範囲，指示権限，日々の報告，委託料計画・契約・マニュアルの役割分担が一致しているか
異常・通信途絶終了措置，代替連絡，現場対応，旅客対応複数台の同時異常にも対応できるか
事故通報・報告の担当，調査協力，費用負担，保険，求償救護等を優先し，各社の記録を同じ時系列で確認できるか
ソフトウェア等の変更更新通知，事前確認，許可・計画との整合，障害時の対応更新後に走行条件や現場の説明と食違いが生じないか
データ利用・契約終了利用目的，アクセス権，保存・返還・消去，再委託事故保全対象と通常消去対象を区別できるか

令和７年通達の別紙１は，事故・故障時の委託者への連絡，緊急連絡系統の冗長性，被害者等への対応及び保険加入について具体的に定めている（ＰＤＦ６～７頁）。

契約の責任分担条項だけを読み，現場に連絡先や対応要員がない状態を見落とさないことが重要である。

事故報告書の提出と記録については，[自動車事故報告書の提出期限・速報・事故記録](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/jidousha-jiko-houkokusho-sokuhou-kiroku/)を参照されたい。

第８　よくある質問

１　特定自動運行の許可があればタクシー営業もできるか

特定自動運行の許可と，旅客運送事業を経営するための許可は別である。

一般乗用旅客自動車運送事業として営業する場合は，道路運送法上の手続，運賃・運送約款及び運行管理体制も確認しなければならない。

２　遠隔監視を外注すればタクシー会社の責任はなくなるか

管理を委託しても，旅客に対する契約上の責任や，運送主体としての運行供用者責任が当然になくなるわけではない。

委託できる業務，必要な許可，受託者の範囲及び委託後の連絡・監督を確認する必要がある。

３　自動運転タクシーの事故ではメーカーだけが責任を負うか

メーカーだけが責任を負うという整理ではない。

人身事故では自賠法３条の運行供用者責任を基本に，メーカー等の責任，会社間の求償及び保険の適用を区別して検討する。

第９　関連記事と出典

タクシー事業一般の許可・運賃・運行管理は，[タクシー事業の法規制・労務・事故対応の全体像](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/03/26/taxi-memo/)を参照されたい。

１　道路運送法３条・４条・９条の３・１１条・２３条・３５条

[https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000183](https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000183)

２　道路交通法２条・７５条の１２～７５条の２３

[https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105](https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105)

３　道路運送車両法４１条

[https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185](https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185)

４　国土交通省物流・自動車局長「特定自動運行旅客運送の管理の受委託について」（令和７年３月３１日，国自安第２０７号・国自旅第３５２号・国自整第２７１号）

[https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001890421.pdf](https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001890421.pdf)

５　国土交通省物流・自動車局「ロボットタクシー導入等に向けた自動運転における自賠法上の損害賠償責任に関する検討会報告書」（令和７年４月３０日）

[https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001888339.pdf](https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001888339.pdf)

６　自動車損害賠償保障法３条

[https://laws.e-gov.go.jp/law/330AC0000000097](https://laws.e-gov.go.jp/law/330AC0000000097)

７　個人情報保護法１７条・１８条・２１条～２３条・２５条・２７条・２８条

[https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000057](https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000057)

８　個人情報保護委員会「従来型防犯カメラ」に関するＱ＆Ａ１－１３及びガイドラインに関するＱ＆Ａ７－５３，１２－３

[https://www.ppc.go.jp/all_faq_index/faq1-q1-13_/](https://www.ppc.go.jp/all_faq_index/faq1-q1-13_/)

[https://www.ppc.go.jp/personalinfo/faq/APPI_QA/](https://www.ppc.go.jp/personalinfo/faq/APPI_QA/)

９　旅客自動車運送事業運輸規則２６条の２・４８条の２・４８条の３

[https://laws.e-gov.go.jp/law/331M50000800044](https://laws.e-gov.go.jp/law/331M50000800044)

１０　警察庁「自動運転」

[https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/selfdriving/index.html](https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/selfdriving/index.html)

ＰＤＦ頁は，ファイルの先頭を１頁として数えている。

法令は令和８年１０月１８日を基準日とするe-Gov法令APIの施行済み版で確認した。

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## 南極条約とは―内容・禁止事項・加盟国をわかりやすく解説（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/nankyoku-jouyaku-toha/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 戦後処理・米軍基地, コラム・雑学

目次

- [第１　南極条約とは何か](#sec1)
- [１　南極の平和利用と科学的調査のための条約](#sec1-1)

- [２　対象は南緯６０度以南である](#sec1-2)

- [第２　南極条約の内容と禁止事項](#sec2)
- [１　主なルールと根拠条文](#sec2-1)

- [２　南極条約で禁止されていることは何ですか？](#sec2-2)

- [３　軍人や軍の設備を使えば条約違反になるか](#sec2-3)

- [第３　加盟国は何か国か―原署名国・締約国・協議国の違い](#sec3)
- [１　最初の１２か国と，その後に加わった国](#sec3-1)

- [２　協議国は締約国すべてを意味しない](#sec3-2)

- [第４　南極で禁止されていることは何ですか？](#sec4)
- [１　条約本体と環境保護のルールを分ける](#sec4-1)

- [２　ペンギンへの接触・ごみ・保護地区](#sec4-2)

- [第５　南極はどこの国のものか，日本はどう関わるか](#sec5)
- [１　領有権の主張を消したのではなく，立場を凍結した](#sec5-1)

- [２　２０４８年に条約が失効するわけではない](#sec5-2)

- [第６　南極条約の内容は何ですか？](#sec6)

- [第７　関連記事](#sec7)

- [第８　出典・参考資料](#sec8)

第１　南極条約とは何か

１　南極の平和利用と科学的調査のための条約

南極条約は，南極地域を平和的目的のみに利用し，科学的調査の自由と国際協力を確保するための国際条約である。

１９５９年１２月１日にワシントンで１２か国が署名し，１９６１年に発効した。

日本も原署名国の一つである。

条約の中心は，平和利用，科学的調査，領有権主張の凍結，核爆発及び放射性廃棄物処分の禁止である。

さらに，査察や締約国間の協議によって，条約の遵守と協力を支える仕組みを設けている。

本記事は，令和８年１０月１８日に確認した外務省，環境省及び南極条約事務局の資料に基づき，条約の基本と，南極を訪れる人に関係する環境保護のルールを整理する。

２　対象は南緯６０度以南である

第６条は，氷棚を含む南緯６０度以南の地域に条約を適用すると定める。

ただし，同区域内の公海に関する国際法上の各国の権利やその行使には影響を及ぼさないとしている。

条約の適用区域と，海域の法的性質は分けて考える必要がある。

第２　南極条約の内容と禁止事項

１　主なルールと根拠条文

南極条約は何でも禁止する条約ではなく，禁止する活動と，保障する活動，協力の仕組みを組み合わせている。

主な内容は次のとおりである。

根拠主な内容読む際の注意
第１条平和的利用。軍事基地・防備施設の設置，軍事演習，武器実験などの軍事的措置を禁止する科学調査その他の平和目的で軍の要員・設備を使うことは妨げない
第２条・第３条科学的調査の自由と協力。調査計画・科学者・観測や成果についての情報交換国際協力により調査の成果を利用できるようにする
第４条領有権に関する各国の立場を保存し，新たな主張と既存主張の拡張を認めない基地の設置や観測活動だけでは領有権を取得できない
第５条核爆発及び放射性廃棄物の処分を禁止する核兵器による爆発だけに限定した表現ではない
第７条条約の遵守を確保するための査察の仕組み基地・施設・設備などを監視員の査察の対象とする
第９条締約国の代表による情報交換と協議協議国会議で条約の目的を進める措置を検討する

２　南極条約で禁止されていることは何ですか？

主な禁止事項は，軍事的措置，核爆発，放射性廃棄物の処分，条約の有効期間中の新たな領土主権の主張及び既存の主張の拡張である。

軍事基地の建設，軍事演習及び武器実験などは，第１条が挙げる軍事的措置の例である。

ペンギンへの接触やごみの扱いは，後述する環境保護議定書や国内法等のルールも確認する必要がある。

３　軍人や軍の設備を使えば条約違反になるか

軍の要員や設備を使ったというだけで，直ちに南極条約違反になるわけではない。

第１条２項は，科学的調査その他の平和的目的のために軍の要員又は設備を使用することを妨げないと定めている。

禁止される軍事的措置か，認められる平和目的の活動かは，具体的な目的と活動内容に即して区別する。

第３　加盟国は何か国か―原署名国・締約国・協議国の違い

１　最初の１２か国と，その後に加わった国

一般に「加盟国」と呼ばれる国は，条約の説明では「締約国」と表現される。

最初に署名した原署名国１２か国と，その後に加入した国を合わせた数が締約国数である。

南極条約事務局の公表ページは，令和８年１０月１８日の確認時点で締約国数を５８か国と表示している。

外務省の令和８年４月２８日付けの解説も，２０２６年１月現在の締約国を５８か国としている。

資料の更新時点が異なることがあるため，国数を引用するときは，確認した資料と基準日を併記することが適切である。

２　協議国は締約国すべてを意味しない

外務省は，南極に基地を設けるなど，実質的な科学的調査活動を実施してきた２９か国を「南極条約協議国」と説明している。

協議国は，南極条約協議国会議で情報交換や国際協力等について協議する。

「締約国が５８か国」と「協議国が２９か国」は，異なる範囲を数えたものである。

日本は原署名国であり，協議国でもある。

原署名国であること，協議に参加する地位があること，南極で領有権を主張することは，それぞれ別の問題である。

第４　南極で禁止されていることは何ですか？

１　条約本体と環境保護のルールを分ける

南極での行動を調べるときは，南極条約だけでなく，環境保護に関する南極条約議定書と，日本の「南極地域の環境の保護に関する法律」等も確認する必要がある。

環境保護議定書は１９９１年に採択され，１９９８年に発効した。

動植物の保護，廃棄物，海洋汚染，保護地区などを扱い，科学的調査を除く鉱物資源に関する活動を第７条で禁止している。

これらを一括して「南極条約に書かれた禁止」とすると，どの文書が何を定めているかが分からなくなる。

条約本体の原則と，環境保護のための具体的なルールを区別して読むことが必要である。

２　ペンギンへの接触・ごみ・保護地区

環境省の「基本的な配慮事項」は，ペンギンなどの鳥やアザラシを捕まえること，群れを乱すこと，餌を与えること，触ることなどを，禁止されている行為の例として挙げている。

鳥の卵を持ち帰ること，コケを踏みつけること，ペットの持込み，ごみの投棄や屋外での焼却なども同ページで案内されている。

同ページは，科学調査のためであっても，動物の捕獲や南極特別保護地区への立入りには手続が必要だと説明している。

研究目的なら手続なしで自由に行動できるということではない。

観測や旅行の具体的な計画では，活動内容と適用される手続を，環境省の最新の案内で確認する必要がある。

第５　南極はどこの国のものか，日本はどう関わるか

１　領有権の主張を消したのではなく，立場を凍結した

南極条約第４条は，各国の従来の領有権主張や，他国の主張を認めるかどうかについての立場を保存する。

条約の有効期間中は，新たな領有権の主張や既存主張の拡張が認められず，同期間中の活動から領土主権の権利が生じることもない。

このため，「どの国の主張もすべて消滅した」と説明することも，「観測基地を設ければ領土になる」と説明することも正確ではない。

日本については，その前に成立したサンフランシスコ平和条約第２条（e）による請求権放棄との関係もある。

放棄，南極条約による凍結，鉱物資源活動の規制の関係は，[南極条約と日本の立場―請求権放棄・領有権の凍結・２０４８年問題（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/nankyoku-jouyaku-nihon-2048/)で詳しく扱う。

２　２０４８年に条約が失効するわけではない

南極条約と環境保護議定書に，２０４８年に自動的に終了するという期限はない。

同年は，議定書の発効から５０年が経過し，協議国が運用を検討する会議を要請できる時期に関係する。

検討会議の仕組みがあることと，鉱物資源活動の禁止が自動的に解除されることは異なる。

改正の採択・効力発生や鉱物資源活動の禁止の変更には別の条件がある。

具体的な条文の読み方は，[専門記事の２０４８年問題の節](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/nankyoku-jouyaku-nihon-2048/#sec6)を参照されたい。

第６　南極条約の内容は何ですか？

南極条約の内容を短くまとめると，南極の平和利用，科学的調査の自由と国際協力，領有権主張の凍結，核爆発・放射性廃棄物処分の禁止，そして査察・協議の仕組みである。

領有権の対立を全面的に解決してから協力を始めるのではなく，各国の立場を保存しながら共通の活動ルールを設けた点に特徴がある。

訪問者の具体的な行動や資源活動の可否まで判断するには，環境保護議定書や国内法を重ねて確認する。

条約の概要，環境保護のルール，日本の領土に関する立場という三つの観点を分けると，関連する情報を整理しやすい。

第７　関連記事

日本の請求権放棄と，南極条約第４条及び２０４８年問題の関係は，[南極条約と日本の立場―請求権放棄・領有権の凍結・２０４８年問題（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/nankyoku-jouyaku-nihon-2048/)を参照されたい。

サンフランシスコ平和条約の署名・発効，領域条項と全体の構造は，[サンフランシスコ平和条約とは何か――署名・発効，主権回復及び全２７条の法的構造（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/29/nihonkoku-heiwa-jouyaku-kouzou/)で説明している。

第８　出典・参考資料

① [南極条約事務局「The Antarctic Treaty」](https://www.ats.aq/e/antarctictreaty.html)。署名・発効，締約国数，平和利用・科学調査・領有権・査察の概要。

② [南極条約原文](https://documents.ats.aq/keydocs/vol_1/vol1_2_AT_Antarctic_Treaty_e.pdf)。第１条～第７条及び第９条。第１条はPDF１頁，第４条・第５条はPDF２頁，第６条・第７条はPDF３頁，第９条はPDF４頁。

③ [外務省「南極条約・環境保護に関する南極条約議定書」](https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kankyo/jyoyaku/s_pole.html)（令和８年４月２８日）。条約と議定書の概要，締約国・協議国，日本の地位。

④ [環境省「基本的な配慮事項」](https://www.env.go.jp/nature/nankyoku/kankyohogo/kankyou_hogo/torikumi/kokunai_hairyo.html)。動物への接触，ごみ，保護地区等の行為別案内。

⑤ [南極条約事務局「The Protocol on Environmental Protection to the Antarctic Treaty」](https://www.ats.aq/e/protocol.html)。鉱物資源活動の禁止，終了日がないこと，２０４８年以降の検討会議と改正の条件。

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## AIを悪用した無差別サイバー攻撃とは―仕組みと企業の対策（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/ai-cyberattack-musabetsu/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 消費者・個人情報, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　無差別な探索と個別の攻撃を分けて考える](#sec1)
- [１　自社が有名でなくても点検が必要な理由](#sec1-1)

- [２　AIを使った攻撃とAI自体への攻撃](#sec1-2)

- [第２　AIは無差別サイバー攻撃にどう関係するのか](#sec2)
- [１　調査や解析の効率化が攻撃対象を広げる](#sec2-1)

- [２　一般的なスキャンと対象別の解析](#sec2-2)

- [第３　公開アプリから裏側のサーバを狙うA2B攻撃](#sec3)
- [１　アプリの解析から接続先を調べる](#sec3-1)

- [２　個別事件でAIが使われたかは別に確認する](#sec3-2)

- [第４　企業が点検する対策](#sec4)
- [１　公開範囲とAPIの権限を確かめる](#sec4-1)

- [２　AI向け製品の導入だけで対策を終えない](#sec4-2)

- [第５　被害が疑われたときの調査と法務対応](#sec5)
- [１　AI利用の特定を待たずに対応する](#sec5-1)

- [２　対外説明の断定を調査の範囲に合わせる](#sec5-2)

- [第６　よくある質問](#sec6)
- [１　AIとサイバー攻撃の関係は？](#sec6-1)

- [２　AIを使うとサイバー攻撃はなぜ広がるのか？](#sec6-2)

- [３　AIに入力してはいけない情報は？](#sec6-3)

- [４　AIを使わないほうがいい場合はあるか？](#sec6-4)

- [第７　出典](#sec7)

第１　無差別な探索と個別の攻撃を分けて考える

１　自社が有名でなくても点検が必要な理由

AIを悪用したサイバー攻撃では，情報の収集や解析が効率化され，多数のシステムを調べた上で，見付かった弱点に合わせた攻撃が行われる危険がある。

「無差別に探されること」と「自社の仕様に合わせて攻撃されること」は，両立する。

会社の知名度だけを理由に，攻撃対象にならないと考えることはできない。

本記事では「無差別」を，特定の一社に限らず広く対象や弱点を探すという意味で用いる。

全ての会社が同じ手法で攻撃されたことや，AIが一連の操作を全自動で実行したことを意味しない。

以下は令和８年１０月１８日までに確認した公表資料に基づく説明である。

２　AIを使った攻撃とAI自体への攻撃

国家サイバー統括室のサイトに掲載されたIPA担当者のコラムは，AIの悪用により従来の攻撃の速度や量が増す問題と，AI自体が攻撃対象になる問題を分けている。

前者には詐欺メールの作成や攻撃の効率化があり，後者には外部の文章を通じてAIに不適切な指示を与える間接プロンプトインジェクションなどがある。

本記事の中心は前者であり，社内で生成AIを使っていない企業にも関係する。

第２　AIは無差別サイバー攻撃にどう関係するのか

１　調査や解析の効率化が攻撃対象を広げる

AIは，攻撃者が情報を読み解き，プログラムや通信の仕組みを調べる作業を助ける場合がある。

NICTは，AIの活用によってアプリの解析や脆弱性の発見が効率化され，攻撃がより多くのシステムに広がる可能性に注意を促している。

これは攻撃が広がる仕組みの説明であり，国内の全ての漏えい事案についてAI利用が実証されたという意味ではない。

また，広い範囲を自動で探索する攻撃と，AIの利用は同じ概念ではない。

アクセスが大量又は高速であるという事情だけで，AIが使われたと断定しないことが必要である。

IPA担当者の同コラムも，攻撃の様子だけからAIとの関わりを判別できないのが通例であると説明している。

２　一般的なスキャンと対象別の解析

JPCERT/CCの令和８年１０月８日公開・９日更新の注意喚起は，さまざまな既知の脆弱性を探索するケースと，API経由で不正な操作を行うケースなどを挙げている。

同資料は，把握している情報が限定的・断片的であり，全ての事案が同じ攻撃手法によるものではないと留保している。

したがって，最近の被害を一つの原因にまとめず，自社の構成と記録に照らして点検する必要がある。

第３　公開アプリから裏側のサーバを狙うA2B攻撃

１　アプリの解析から接続先を調べる

NICTは令和８年１０月１３日，国内で相次ぐ情報漏えい事案の原因の一つとして，公開Androidアプリの解析結果を悪用して接続先のサーバを攻撃するA2B攻撃を特定したと公表した。

攻撃者はアプリが通信する接続先やAPIの仕組みを調べ，その情報を基に対象のサーバに合わせた攻撃を行う。

APIとは，アプリとサーバなどが情報をやり取りするための仕組みである。

アプリ自体に脆弱性がなくても，裏側のサーバの認証・認可や入力値の検証に不備があれば，不正アクセスにつながるおそれがある。

「接続先を一般には知らせていない」「正規の画面には操作ボタンがない」という事情だけでは，安全性を判断できない。

NICTは，同様の問題がiOSアプリやWebサービスのバックエンドAPIにも生じる可能性を指摘している。

２　個別事件でAIが使われたかは別に確認する

A2B攻撃という手法の確認，AIによる解析効率化の可能性，特定の被害でAIが使われたという認定は，それぞれ別の判断である。

被害件数や攻撃速度だけから，特定のAIサービス，実行者又は侵入経路を決め付けない。

調査で確認できた記録と，専門家の推定，確認できない事項を分けて説明することが大切である。

第４　企業が点検する対策

１　公開範囲とAPIの権限を確かめる

最初に，外部から接続できるWebサイト，アプリの接続先，管理機能及び委託先のサービスを把握する。

JPCERT/CCは，一般利用者向けではない従業員用システムやBIツールも被害に遭う場合があると注意している。

担当部署の認識だけでなく，開発・運用の委託先にも実際の公開範囲を確認することが実務上の出発点となる。

APIごとに，誰が，どのデータに，どの操作をできるかを点検する。

必要最小限の権限，トークンの有効期限と無効化，アクセス回数の制限，不要な機能の公開停止，更新の適用及び検知体制を組み合わせる。

NICTが示す「侵害の確認」「脆弱性の点検」「暫定的な緩和策」を，自社の構成に応じて具体化する必要がある。

２　AI向け製品の導入だけで対策を終えない

AIを悪用した攻撃が増えても，従来の対策が無意味になるわけではない。

IPA担当者の同コラムは，従来の対策が引き続き有効であり，AIを取り囲むIT環境や日常の運用も成否に関わると説明している。

製品名だけで安心せず，更新，権限，公開範囲，ログ及び初動の担当が実際に機能するかを確認する必要がある。

点検表や委託契約まで詳しく確認したい場合は，[個人情報保護委員会が示した不正アクセス９類型](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/ppc-fusei-access-9-ruikei/)及び[企業の個人情報漏えい・不正アクセスに備える法務対応](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/15/corporate-data-breach-legal-preparedness/)を参照されたい。

第５　被害が疑われたときの調査と法務対応

１　AI利用の特定を待たずに対応する

被害が疑われる場合は，社内の連絡体制を動かし，技術担当者と隔離・保全の手順を調整する。

確認した事象，時刻，対象の機器・アカウント，影響するデータ及び未判明事項を記録する。

AIが使われたかを先に決めようとして，必要な調査や報告・通知の検討を遅らせないことが実務上重要である。

報告や本人通知の要否は，AI利用という名称だけでなく，対象データ，発生した事象及び適用される制度に即して判断する。

調査資料の読み方は[フォレンジック調査報告書と漏えい評価](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/13/forensic-report-data-leak-evaluation/)，組織内の準備と対応は[企業の法務対応の記事](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/15/corporate-data-breach-legal-preparedness/)で詳しく扱っている。

２　対外説明の断定を調査の範囲に合わせる

「AI攻撃だった」「データは流出していない」と説明するときは，その根拠となる記録と調査の対象範囲を確かめる。

確認済みの事実，提供者の説明，推定及び不明事項を分け，追加の調査で説明が変わる場合の更新方法も決めておくとよい。

これは公表文の作成に関する実務上の提案であり，特定の事故の責任や漏えいの有無を認定するものではない。

第６　よくある質問

１　AIとサイバー攻撃の関係は？

AIは，攻撃者による文章作成や解析の効率化に悪用される一方，防御側の監視や対応にも利用される。

AI自体が攻撃される場合もあり，それぞれ対策の対象が異なる。

AIを業務で使っていない会社でも，攻撃者側のAI利用による影響は受け得る。

２　AIを使うとサイバー攻撃はなぜ広がるのか？

解析や弱点の探索に必要な作業が効率化されると，より多くのシステムを調べられる可能性があるためである。

ただし，無差別な探索が全てAIによるとは限らず，攻撃の速さだけからAI利用を認定することもできない。

特定の事業者が公表した悪用事例は，[AnthropicのAI悪用報告書を整理した記事](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/02/anthropic-ai-akuyou-houkokusho-r0809/)で，公表主体と確認の限界を分けて扱っている。

３　AIに入力してはいけない情報は？

パスワードやAPIキー，顧客・依頼者の個人情報，未公表の契約・事件情報などは，利用するサービスの契約・設定と，入力する権限を確認せずに送信しない。

個人情報保護委員会は，個人情報を含む入力と利用目的の関係や，個人データが回答以外の目的で取り扱われるかの確認について注意を促している。

具体的な確認事項は，[企業の法務対応の記事](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/15/corporate-data-breach-legal-preparedness/#sec8-6)を参照されたい。

４　AIを使わないほうがいい場合はあるか？

入力する権限や情報の取扱条件を確認できない場合，機密情報を含む作業にそのまま使うことは避ける必要がある。

外部システムの操作まで任せる場合は，AIに与える権限と，人が確認する範囲も検討する。

一律に利用をやめるという結論ではなく，情報・目的・権限に応じて利用方法を選ぶことが実務上の提案である。

第７　出典

①NICT「相次ぐ情報漏えい，その原因の一つは『アプリ解析からのサーバ攻撃』」（令和８年１０月１３日）。

[https://www1.nict.go.jp/press/2026/10/13-1.html](https://www1.nict.go.jp/press/2026/10/13-1.html)

②NICT CYNEX「相次ぐ情報漏洩，その原因の一つは『アプリ解析からのサーバ攻撃』」（令和８年１０月１３日）。

本記事では案内ページの説明を参照している。

[https://cynex.nict.go.jp/library/261013-01.html](https://cynex.nict.go.jp/library/261013-01.html)

③JPCERT/CC「直近で相次いでいる国内組織における不正アクセスに関する注意喚起」（令和８年１０月８日公開，９日更新）。

[https://www.jpcert.or.jp/at/2026/at260030.html](https://www.jpcert.or.jp/at/2026/at260030.html)

④国家サイバー統括室掲載，IPA担当者「AIがサイバーセキュリティに与える影響」（２０２６年サイバーセキュリティ月間寄稿コラム）。

[https://security-portal.cyber.go.jp/cybersecuritymonth/2026/column/c04.html](https://security-portal.cyber.go.jp/cybersecuritymonth/2026/column/c04.html)

⑤個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」（令和５年６月２日）。

[https://www.ppc.go.jp/files/pdf/230602_alert_generative_AI_service.pdf](https://www.ppc.go.jp/files/pdf/230602_alert_generative_AI_service.pdf)

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## 法務省とは何をするところ？仕事内容・組織と法務局・裁判所との違い（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/houmushou-toha/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 法務省・検察庁

目次

- [第１　法務省とは何をするところか](#sec1)

- [第２　法務省が担当する主な仕事](#sec2)

- [第３　法務省の組織をどう調べるか](#sec3)
- [１　本省の内部部局と各地の機関](#sec3-1)

- [２　外局と本省の局との違い](#sec3-2)

- [第４　法務局・検察庁・裁判所・内閣法制局との違い](#sec4)
- [１　法務省と法務局の違い](#sec4-1)

- [２　法務省と検察庁の違い](#sec4-2)

- [３　法務省と裁判所の違い](#sec4-3)

- [４　法務省と内閣法制局の違い](#sec4-4)

- [第５　法務大臣と事務次官の役割](#sec5)

- [第６　よくある質問](#sec6)
- [１　法務省とは何をするところ？](#sec6-1)

- [２　法務省職員の給料はいくらですか？](#sec6-2)

- [３　法務省の大臣は誰ですか？](#sec6-3)

- [４　法務省の出世コースは？](#sec6-4)

- [第７　目的別の公式窓口と主な出典](#sec7)
- [１　何を調べたいかに応じた確認先](#sec7-1)

- [２　法令・公式資料](#sec7-2)

第１　法務省とは何をするところか

法務省は，民事・刑事の基本的な法制度，検察，矯正，更生保護，登記・戸籍，人権擁護，出入国在留管理などを担当する国の行政機関である。

法律を作るための制度の検討から，登記，人権相談，犯罪からの立ち直りの支援まで，担当する仕事は幅広い。

法務省の長は法務大臣である。

[法務省設置法（https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000093）](https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000093)２条から４条までには，法務省の設置，任務及び所掌事務が定められている。

同法３条は，基本法制の維持及び整備，法秩序の維持，国民の権利擁護，国の利害に関係する争訟の処理，出入国及び外国人の在留の公正な管理を任務としている。

本記事は，令和８年１０月１８日に確認した法令と公式資料に基づき，法務省全体の仕事と，調べたい内容に応じた確認先を説明する。

公式ホームページは，[法務省（https://www.moj.go.jp/）](https://www.moj.go.jp/)である。

申請，採用試験，現職の氏名などを確認する際は，解説記事と併せて，担当機関の最新の案内を確認する必要がある。

第２　法務省が担当する主な仕事

法務省の仕事は，次のように整理できる。

これは法務省設置法４条等と公式の組織案内を基にした主要分野の案内であり，同法の全ての所掌事務を列挙したものではない。

分野主な仕事関係する組織の例
基本法制・司法制度民事法制，刑事法制及び司法制度の企画立案，司法試験本省の担当部局
民事行政国籍，戸籍，登記，供託，公証に関する事務民事局，法務局・地方法務局
検察・刑事司法検察，刑事に関する国際共助など刑事局，検察庁
矯正刑事施設，少年院，少年鑑別所などに関する事務矯正局，矯正施設
更生保護保護観察，生活環境の調整，更生保護事業など保護局，地方更生保護委員会，保護観察所
人権擁護人権侵犯事件の調査・救済・予防，人権啓発など人権擁護局，法務局・地方法務局
国の争訟国の利害に関係する訴訟等の処理訟務局，法務局・地方法務局の訟務部門
出入国在留管理出入国，外国人の在留，難民認定など出入国在留管理庁

制度を企画立案する仕事と，個々の申請・相談・事件を処理する仕事は区別される。

例えば，登記制度を所管する法務省の本省と，個々の登記申請を取り扱う法務局の窓口とは，問い合わせ先が異なる。

また，刑事局と検察庁は別の組織であり，刑事局を個々の刑事事件の捜査を担当する検察庁と同一視することはできない。

各分野の仕事は，[法務省民事局とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/houmushou-minjikyoku-toha/)，[法務省刑事局とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/houmushou-keijikyoku-toha/)，[法務省訟務局とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/houmushou-shoumukyoku-toha/)で説明している。

司法制度に関する企画立案等を担当する組織については，[法務省大臣官房司法法制部とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/houmushou-shihouhouseibu-toha/)も参照されたい。

第３　法務省の組織をどう調べるか

１　本省の内部部局と各地の機関

法務省には，大臣官房，民事局，刑事局，矯正局，保護局，人権擁護局，訟務局など，本省の内部部局が置かれている。

これらに加え，法務局・地方法務局，矯正管区，地方更生保護委員会，保護観察所など，各地で事務を担当する機関がある。

本省の部局名と，地域の窓口や施設の名称を分けて読むと，組織の関係を理解しやすい。

組織の全体像は，[法務省「組織案内」（https://www.moj.go.jp/soshiki_index.html）](https://www.moj.go.jp/soshiki_index.html)から，組織図，内部部局，施設等機関，地方支分部局，外局などをたどって確認できる。

担当者の氏名を知りたいときは組織図だけで判断せず，基準日を付した幹部一覧も確認する必要がある。

２　外局と本省の局との違い

法務省の公式案内では，出入国在留管理庁，公安審査委員会，公安調査庁が外局として掲げられている。

例えば，出入国在留管理庁は，本省内部の「局」とは異なる組織上の位置付けを持つ。

所管する省が共通していても，具体的な申請先・相談先まで同じという意味ではない。

外局の確認先は，[法務省「外局」（https://www.moj.go.jp/soshiki_gaikyoku_index.html）](https://www.moj.go.jp/soshiki_gaikyoku_index.html)である。

各組織が扱う事務の範囲は，設置法，組織令及びそれぞれの公式案内で確かめる。

第４　法務局・検察庁・裁判所・内閣法制局との違い

１　法務省と法務局の違い

法務省は国の行政機関として法務行政全体を所管し，法務局・地方法務局は，地域において登記，戸籍・国籍，供託，人権擁護，訟務などの事務を担当する。

したがって，「法務省に聞けば全ての登記申請を受け付けてもらえる」と考えるのではなく，手続の種類と管轄に応じた法務局の案内を確認する必要がある。

法務局が取り扱う事務と相談先は，[法務局とは何をするところ？できること・相談・管轄を解説（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/houmukyoku-toha/)で説明している。

各地の法務局の公式案内は，[法務局ホームページ（https://houmukyoku.moj.go.jp/）](https://houmukyoku.moj.go.jp/)から確認できる。

２　法務省と検察庁の違い

検察庁は，法務省設置法１４条が本省に置く特別の機関として定める組織である。

法務省の本省で刑事に関する制度等を担当する刑事局と，個々の事件を取り扱う検察庁を区別することが大切である。

特定の事件について連絡する際は，事件を担当する検察庁や通知書に記載された窓口を確認する。

３　法務省と裁判所の違い

法務省は行政機関であり，裁判所は司法権を行う機関である。

法務省が司法制度の企画立案を担当することから，個々の裁判の結論を裁判官に命じる権限が生じるわけではない。

[日本国憲法（https://laws.e-gov.go.jp/law/321CONSTITUTION）](https://laws.e-gov.go.jp/law/321CONSTITUTION)７６条は，司法権の帰属と裁判官の独立を定めている。

裁判の申立てや係属事件の手続は，管轄裁判所やその事件の担当部で確認する事項である。

登記・供託や人権相談を扱う行政の窓口と，裁判所の手続窓口を分けて確認するとよい。

４　法務省と内閣法制局の違い

法務省は，所管する制度の企画立案と法務行政を担当する。

内閣法制局は，内閣提出の法律案などの審査や法令解釈に関する意見を通じ，内閣を法制面から補佐する。

法務省が原案を作る法律案でも，内閣が国会に提出するまでには，内閣法制局の審査や閣議決定などの段階がある。

役割と法案提出までの流れは，[内閣法制局と法務省・議院法制局の違い―役割と法案審査を比較（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/naikaku-houseikyoku-houmushou-giin-houseikyoku-chigai/)で説明している。

公式説明は，[内閣法制局「業務概要」（https://www.clb.go.jp/about/outline/）](https://www.clb.go.jp/about/outline/)で確認できる。

第５　法務大臣と事務次官の役割

法務大臣は法務省の長であり，法務行政を担当する国務大臣である。

事務次官は，その省の長である大臣を助け，省務を整理し，各部局及び機関の事務を監督する。

事務次官の職務は，[国家行政組織法（https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000120）](https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000120)１８条２項に定められている。

幹部名簿では，大臣，事務次官，大臣官房長，局長などの役職を区別し，それぞれがどの組織に置かれた職であるかを確認する必要がある。

法務大臣の具体的な権限は，[法務大臣の権限と仕事とは―指揮権・国の訴訟・死刑執行命令（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/13/houmu-daijin-kengen-shigoto/)で扱っている。

第６　よくある質問

１　法務省とは何をするところ？

民事・刑事の基本的な法制度，検察，矯正，更生保護，登記・戸籍，人権擁護，出入国在留管理などを担当する国の行政機関である。

制度を企画立案する仕事と，各地の機関で個々の手続・相談・事件を扱う仕事の両方がある。

２　法務省職員の給料はいくらですか？

職種，適用俸給表，職務の級・号俸，勤務地及び手当によって異なる。

例えば，法務省の採用案内が示す令和８年４月１日時点の法務局一般職の初任給例は，大卒２７万８４００円，高卒２４万３６０円であり，地域手当を含む額である。

これは，法務省の全職員の給与や平均年収を示す数字ではない。

職種別の公式例，金額の基準日，年収の考え方は，[法務省職員の給料・年収はいくらか―職種別の初任給と手当の調べ方（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/houmushou-shokuin-kyuuryou-nenshu/)で説明している。

採用案内は，[法務省「一般職試験からの採用予定機関」（https://www.moj.go.jp/jinji/shomu/jinji05_00007.html）](https://www.moj.go.jp/jinji/shomu/jinji05_00007.html)で確認できる。

３　法務省の大臣は誰ですか？

令和８年１０月１８日に確認した法務省の公式紹介では，法務大臣は山下貴司氏である。

人事異動があるため，現在の氏名は，[法務省「大臣・副大臣・大臣政務官の紹介」（https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/prof_index.html）](https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/prof_index.html)で確認されたい。

幹部の氏名を過去の資料で調べる際は，資料の基準日と閲覧日を区別する必要がある。

例えば，[法務省幹部一覧（令和８年１月１６日現在）（Markdown形式）（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/03/18/houmushou-kanbuichiran-r080116/)は，同日の役職・氏名を記録した資料であり，閲覧時の現職名簿として使うものではない。

４　法務省の出世コースは？

採用区分や所属分野によって職務や経歴が異なるため，法務省全体に共通する一本の順序として説明することはできない。

法務省の総合職採用では，専門性や地方機関を持つ各分野の特徴を踏まえ，局別採用が行われている。

採用経路，配置・研修の制度及び幹部個人の経歴例は，それぞれ別の資料として読む必要がある。

公式の採用形態は，[法務省「採用形態　採用実績」（https://www.moj.go.jp/jinji/shomu/jinji02_00028.html）](https://www.moj.go.jp/jinji/shomu/jinji02_00028.html)で確認できる。

特定の大学や職歴だけから，将来の昇進先や昇進確率を決め付けることは適切でない。

第７　目的別の公式窓口と主な出典

１　何を調べたいかに応じた確認先

調べたい内容最初に確認する公式案内
法務省全体の組織や担当分野法務省の組織案内・組織図
登記，供託，国籍，人権相談など担当する法務局・地方法務局の案内
現職の大臣や幹部の氏名大臣等の公式紹介・基準日付き幹部一覧
採用区分，募集時期，給与・勤務条件採用試験のメニューと志望する職種・機関の募集要項
相談窓口を探したい法務省の相談窓口一覧から担当分野の案内へ

相談の入口は，[法務省「相談窓口」（https://www.moj.go.jp/soudan_index.html）](https://www.moj.go.jp/soudan_index.html)，採用の入口は，[法務省「採用試験」（https://www.moj.go.jp/recruitment_test.html）](https://www.moj.go.jp/recruitment_test.html)である。

個別の手続では，対象，管轄，予約の要否，受付方法を担当機関のページで確認する。

２　法令・公式資料

①　[法務省設置法（https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000093）](https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000093)２条～４条，８条，１４条，２６条

②　[国家行政組織法（https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000120）](https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000120)１８条

③　[日本国憲法（https://laws.e-gov.go.jp/law/321CONSTITUTION）](https://laws.e-gov.go.jp/law/321CONSTITUTION)４１条，７６条

④　[法務省「組織案内」（https://www.moj.go.jp/soshiki_index.html）](https://www.moj.go.jp/soshiki_index.html)，[「地方支分部局」（https://www.moj.go.jp/soshiki_chiho_index.html）](https://www.moj.go.jp/soshiki_chiho_index.html)，[「外局」（https://www.moj.go.jp/soshiki_gaikyoku_index.html）](https://www.moj.go.jp/soshiki_gaikyoku_index.html)

⑤　[法務省「大臣・副大臣・大臣政務官の紹介」（https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/prof_index.html）](https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/prof_index.html)，[「法務省幹部一覧」（https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/kanbu.html）](https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/kanbu.html)

⑥　[法務省「採用試験」（https://www.moj.go.jp/recruitment_test.html）](https://www.moj.go.jp/recruitment_test.html)，[「採用形態　採用実績」（https://www.moj.go.jp/jinji/shomu/jinji02_00028.html）](https://www.moj.go.jp/jinji/shomu/jinji02_00028.html)，[「一般職試験からの採用予定機関」（https://www.moj.go.jp/jinji/shomu/jinji05_00007.html）](https://www.moj.go.jp/jinji/shomu/jinji05_00007.html)

⑦　[内閣法制局「業務概要」（https://www.clb.go.jp/about/outline/）](https://www.clb.go.jp/about/outline/)

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## 法務省職員の給料・年収はいくらか―職種別の初任給と手当の調べ方（AI作成）
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Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 法務省・検察庁

目次

- [第１　法務省職員の給料は一律ではない](#sec1)

- [第２　職種別の公式初任給例と確認する条件](#sec2)
- [１　令和８年４月１日時点の公表例](#sec2-1)

- [２　本省勤務の例を比較するとき](#sec2-2)

- [第３　俸給表と手当を分けて読む](#sec3)
- [１　俸給表・職務の級・号俸](#sec3-1)

- [２　勤務地と本人の事情によって変わる手当](#sec3-2)

- [第４　年収と手取りを見積もるときの注意点](#sec4)
- [１　月額の公表例と年収の違い](#sec4-1)

- [２　額面と手取りを区別する](#sec4-2)

- [３　試算に使う資料をそろえる](#sec4-3)

- [第５　人事院勧告と給与法改正を区別する](#sec5)

- [第６　よくある質問](#sec6)
- [１　法務省職員の平均年収は口コミの数字で分かるか](#sec6-1)

- [２　法務局職員と法務教官の初任給は同じか](#sec6-2)

- [３　採用区分だけで昇進後の年収を決められるか](#sec6-3)

- [第７　主な出典](#sec7)

第１　法務省職員の給料は一律ではない

法務省職員の給料は，職種，適用俸給表，職務の級・号俸，勤務地及び手当によって異なる。

法務局職員，施設課職員，法務教官などは，担当する仕事や給与の条件が同じではない。

金額を比較するには，いつの，どの職種・採用区分の，どの手当を含む額かをそろえる必要がある。

法務省の一般職採用案内は，令和８年４月１日時点の法務局一般職の初任給例として，大卒２７万８４００円，高卒２４万３６０円を示している。

また，２０２６年度の法務省専門職員募集案内は，東京都特別区に勤務する法務教官の同日時点の初任給を３１万６３２０円としている。

これらは条件を付した初任給の例であり，法務省の全職員の給与や平均年収を示すものではない。

本記事は，令和８年１０月１８日に確認した法務省及び人事院の公式資料に基づき，給与の公表例と調べ方を説明する。

採用年度や給与制度の改定によって金額が変わるため，応募する際は，対象の募集要項と最新の制度案内を確認されたい。

第２　職種別の公式初任給例と確認する条件

１　令和８年４月１日時点の公表例

公開資料が示す対象初任給の例適用条件・資料の記載
法務局一般職・大卒２７万８４００円行政職俸給表（一）適用。地域手当を含む。令和８年４月１日時点の法令による額
法務局一般職・高卒２４万３６０円同じ採用案内の高卒の例。行政職俸給表（一）適用。地域手当を含む
少年院・少年鑑別所に勤務する法務教官３１万６３２０円公安職俸給表（二）適用。東京都特別区勤務の場合の令和８年４月１日時点の初任給

法務局の例は，[法務省「一般職試験からの採用予定機関」（https://www.moj.go.jp/jinji/shomu/jinji05_00007.html）](https://www.moj.go.jp/jinji/shomu/jinji05_00007.html)の「法務局」「給与」の欄による。

法務教官の例は，[法務省「２０２６年度 法務省専門職員（人間科学）大学卒業程度 募集」（https://www.moj.go.jp/content/001453997.pdf）](https://www.moj.go.jp/content/001453997.pdf)のPDF実頁５頁「給与・諸手当」による。

法務局の採用案内は地域手当を含む額と記載しているが，この金額を全国の勤務地に一律に当てはめることはできない。

希望する官署の募集資料で，勤務地と地域手当の条件を確認する必要がある。

法務教官についても，東京都特別区勤務という条件を外して引用すると，他地域の給与を誤解させるおそれがある。

２　本省勤務の例を比較するとき

法務省施設課の公開FAQは，初任給の例について，地域手当２０％と本府省業務調整手当を含むと説明している。

一方，同FAQの金額は令和７年８月の人事院勧告によるものと記載されており，ページの日付も令和７年９月１６日である。

令和８年４月１日時点の他の公表例と比較するときは，基準日と含まれる手当の両方を確認する必要がある。

確認先は，[法務省施設課「よくある質問」（https://www.moj.go.jp/shisetsu/shomu/shisetsu02_00017_06.html）](https://www.moj.go.jp/shisetsu/shomu/shisetsu02_00017_06.html)である。

同じ「初任給」という表示でも，本省勤務と地方機関勤務，採用区分，既往の職歴などによって条件が異なる。

第３　俸給表と手当を分けて読む

１　俸給表・職務の級・号俸

人事院の給与制度案内によれば，国家公務員の給与は，俸給とそれを補完する諸手当から構成される。

仕事の種類に応じた俸給表が適用され，職務の複雑さ，困難さ及び責任の度合いに応じた職務の級が定められている。

俸給表の名称だけで個人の給料が決まるわけではなく，適用される級・号俸まで確認する必要がある。

法務省の公表例では，法務局職員や施設課職員について行政職俸給表（一），少年院・少年鑑別所に勤務する法務教官について公安職俸給表（二）が示されている。

「法務省勤務」という所属名だけから，適用俸給表を一つに決めることはできない。

２　勤務地と本人の事情によって変わる手当

給与額を確認するときは，俸給と手当の内訳を分けるとよい。

特に，公表された給与例に既に含まれている手当を，年収の試算で再び足さないようにする必要がある。

確認する項目調べる内容
地域手当勤務地に応じた支給の有無・割合と，公表額に含まれているか
本府省業務調整手当本府省勤務の条件や役職，公表例への算入の有無
住居・通勤・扶養等の手当本人の住居，通勤及び扶養等の条件に応じた支給の有無
超過勤務等の手当実際の勤務と支給条件に基づく額。初任給例に含まれるか
期末・勤勉手当支給時期，算定基礎，支給割合及び在職期間等の条件

制度の説明と現行俸給表への入口は，[人事院「国家公務員の給与制度の概要」（https://www.jinji.go.jp/seisaku/kyuyo_seidogaiyo.html）](https://www.jinji.go.jp/seisaku/kyuyo_seidogaiyo.html)及び[人事院「人事院勧告」（https://www.jinji.go.jp/seisaku/kankoku.html）](https://www.jinji.go.jp/seisaku/kankoku.html)で確認できる。

個別の募集要項に給与例がある場合も，資料の基準日と支給条件を併せて読む必要がある。

第４　年収と手取りを見積もるときの注意点

１　月額の公表例と年収の違い

年収を見積もるには，毎月の給与と，期末・勤勉手当などの年間支給額を合わせて考える。

月額の初任給例を１２倍した額は，賞与を含む年収そのものではない。

反対に，公表された月額に手当が含まれているのに，その手当を別途加算すると二重計上になる。

法務局の一般職採用案内には，期末・勤勉手当について年間約４．６５か月という説明がある。

ただし，賞与の算定基礎と毎月の給与総額が同一とは限らず，個人の支給額には在職期間等の条件も関係する。

地域手当等を含む月額に，単純に「１２＋賞与の月数」を掛ける計算は，その条件を確かめてから行う必要がある。

２　額面と手取りを区別する

募集資料に書かれた給与額と，実際に口座へ振り込まれる手取り額は区別される。

例えば，法務省施設課のFAQは，公表する初任給に各種手当が加わる一方，所得税等が差し引かれることも説明している。

手取り額を知りたい場合は，本人に適用される控除項目と条件を確かめる必要がある。

３　試算に使う資料をそろえる

給与を試算するときは，①対象の職種・採用区分と勤務地，②適用俸給表・級・号俸，③含める手当，④賞与，⑤採用初年度か平年か，⑥額面か手取りかを先にそろえる。

人事院が提供する試算ツールも，対象とする給与制度や入力条件を確かめて利用する。

確認先は，[人事院「給与試算ツール」（https://www.jinji.go.jp/seisaku/page_00224.html）](https://www.jinji.go.jp/seisaku/page_00224.html)である。

試算値と実際の採用時の給与決定は区別し，募集要項の条件と合うかを確認する必要がある。

第５　人事院勧告と給与法改正を区別する

人事院勧告が公表されたことと，その内容が給与法の改正等を経て適用されることは，同じ段階ではない。

令和８年１０月１８日に確認した人事院の給与制度案内には，令和８年人事院勧告の内容を後日反映する旨の注記があり，試算ツールにも給与法改正後に反映予定との注記がある。

資料の題名に新しい年度が書かれていても，掲載額がどの制度・時点に基づくかを確かめる必要がある。

勧告の内容は，[人事院「令和８年人事院勧告」（https://www.jinji.go.jp/seisaku/kankoku/archive/r8/r8_top.html）](https://www.jinji.go.jp/seisaku/kankoku/archive/r8/r8_top.html)で確認できる。

改定後の給与を調べる際は，勧告資料，成立した法律等，適用時期及び更新後の採用案内を区別することが大切である。

第６　よくある質問

１　法務省職員の平均年収は口コミの数字で分かるか

口コミサイトの平均値を読むときは，回答者の職種，年齢，在職・退職の別，回答数及び集計期間を確認する必要がある。

回答した人の平均を，法務省の全職員を対象とする公的統計の平均として扱うことはできない。

自分の採用後の給与を知りたい場合は，志望する職種の公式資料と適用条件を先に確認するのが適切である。

２　法務局職員と法務教官の初任給は同じか

同じではない。

本記事で挙げた公式例では，適用俸給表が異なり，法務教官の例には東京都特別区勤務という条件が付いている。

数字の大小だけで待遇全体を判断せず，職務，勤務地，勤務形態及び手当を併せて比較する必要がある。

法務局の仕事内容と他の機関との違いは，[法務局とは何をするところ？できること・相談・管轄を解説（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/houmukyoku-toha/)で説明している。

３　採用区分だけで昇進後の年収を決められるか

採用区分だけから，個人の将来の役職や年収を確定することはできない。

人事院の給与制度案内は，昇格・昇給が勤務成績・能力に応じて決定されると説明している。

採用経路，職務経験，昇格・昇給の制度及び個人の経歴例を区別して読む必要がある。

法務省の採用区分の全体像は，[法務省「採用試験」（https://www.moj.go.jp/recruitment_test.html）](https://www.moj.go.jp/recruitment_test.html)，総合職の局別採用は，[法務省「採用形態　採用実績」（https://www.moj.go.jp/jinji/shomu/jinji02_00028.html）](https://www.moj.go.jp/jinji/shomu/jinji02_00028.html)で確認できる。

第７　主な出典

①　[法務省「一般職試験からの採用予定機関」（https://www.moj.go.jp/jinji/shomu/jinji05_00007.html）](https://www.moj.go.jp/jinji/shomu/jinji05_00007.html)―「法務局」の給与欄。令和８年４月１日時点の初任給例，期末・勤勉手当等。

②　[法務省「２０２６年度 法務省専門職員（人間科学）大学卒業程度 募集」（https://www.moj.go.jp/content/001453997.pdf）](https://www.moj.go.jp/content/001453997.pdf)―PDF実頁５頁「給与・諸手当」。法務教官の適用俸給表と東京都特別区勤務の初任給例。

③　[法務省施設課「よくある質問」（https://www.moj.go.jp/shisetsu/shomu/shisetsu02_00017_06.html）](https://www.moj.go.jp/shisetsu/shomu/shisetsu02_00017_06.html)―令和７年９月１６日付。初任給に含む手当及び控除に関する説明。

④　[人事院「国家公務員の給与制度の概要」（https://www.jinji.go.jp/seisaku/kyuyo_seidogaiyo.html）](https://www.jinji.go.jp/seisaku/kyuyo_seidogaiyo.html)―俸給表，職務の級，昇格・昇給，手当等。

⑤　[人事院「給与試算ツール」（https://www.jinji.go.jp/seisaku/page_00224.html）](https://www.jinji.go.jp/seisaku/page_00224.html)―試算ツールと給与法改正後の反映に関する注記。

⑥　[人事院「人事院勧告」（https://www.jinji.go.jp/seisaku/kankoku.html）](https://www.jinji.go.jp/seisaku/kankoku.html)，[「令和８年人事院勧告」（https://www.jinji.go.jp/seisaku/kankoku/archive/r8/r8_top.html）](https://www.jinji.go.jp/seisaku/kankoku/archive/r8/r8_top.html)

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## 令和２年司法試験租税法第１問の模範解答と評価項目―公式資料から抽出した５０項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-sozei1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付けの基準](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#sec3-1)

- [２　設問が求めること](#sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１⑴](#sec4-1)

- [２　設問１⑵](#sec4-2)

- [３　設問２](#sec4-3)

- [４　設問３⑴](#sec4-4)

- [５　設問３⑵](#sec4-5)

- [６　全体](#sec4-6)

- [７　重みの分布](#sec4-7)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　答案の前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同じ年度の司法試験](#sec6-1)

- [２　他年度の租税法第１問](#sec6-2)

- [３　関連する論点](#sec6-3)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　法令・行政資料](#sec7-2)

- [３　裁判例](#sec7-3)

- [４　確認状態](#sec7-4)

第１　この記事の対象と結論

本記事は，令和２年司法試験論文式試験・租税法第１問を対象とする。

法務省の出題の趣旨・採点実感から５０項目を抽出し，５段階の重みと１，８９０字の模範解答を示す。

重みと項目の区切りは独自の分析であり，法務省の配点，得点又は合格可能性を示さない。

設問結論と検討の中心
１⑴平成２５年の払戻金は雑所得。事業所得を先に検討し，営利目的の継続的行為を評価する。
１⑵ソフト販売事業との付随性を肯定して事業所得とする答案を示す。関連性を理由付きで否定する構成も許容される。
２係争増額賃料等は裁判が確定した平成２９年分に算入する。
３⑴時価を上回る１０００万円を寄附金とし，限度額を超える部分を損金不算入とする。
３⑵益金３３００万円と原価としての損金３０００万円を別々に示す。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

各行は，公式資料に基づく一つの判定対象である。

必須，高評価，負例，許容分岐を区別し，重みとは別に表示する。

負例の回避には長い独立論証を要求せず，別構成の許容は全答案への累積要求を意味しない。

頁はすべてＰＤＦ実頁である。

「記載なし」は対象の関連範囲を読んで明示的な要求を確認できなかった場合，「間接」は記載からの推論を示す。

２　５段階の重み付けの基準

重み基準
５答案の骨格又は採点実感が評価の分かれ目として示す事項。
４出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた事項（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）。
３いずれか一方が明示する中核の理由付け又は具体化。
２軽い補強又は典型的な誤りの確認。
１一方が控えめに触れるだけの事項。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係

Ａは不動産賃貸業のほか，平成２１年から２５年まで５年間，年間約３０００レースのほぼ全てを対象に毎年約５０００万円の馬券を購入し，毎年利益を得ている。

情報分析により予想の確度と配当率を組み合わせた購入パターンを用い，偶然性を減殺して年間収支で利益を得る方法であり，利益は年平均約２００万円で変動する。

平成２６年には競馬予想ソフトの小売販売を始め，馬券購入から得たノウハウを商品の改良に利用した。

ＡはＤへの賃料を月２０万円から２５万円へ増額請求した。

争いを経て月２３万円とする判決が平成２９年１２月２８日に確定し，Ｄは平成３０年１月４日に増額未払賃料等を支払った。

Ｂ社は平成３０年８月，Ｃ社への資金援助として，時価３０００万円の土地を４０００万円で買い受け，Ｃ社に対する同額の債権と相殺した。

登記費用はＣ社が負担した。

Ｂ社は令和２年５月に土地を代表取締役Ａへ時価３３００万円で売却した。

２　設問が求めること

中立的立場で，Ａの２年分の所得分類，Ａの本件未払賃料等の収入帰属年，Ｂ社の取得時の損金と転売時の益金・損金まで答える。

事業所得とする結論が指定されているわけではなく，設問１⑵では関連性の肯否に応じた説明が必要である。

Ｃ社の課税，Ａの取得後の課税，外れ馬券の必要経費の具体計算，寄附金限度額の政令による具体計算は答案の中心に置かない。

第４　評価項目と重み

１　設問１⑴

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１検討順序を事業所得，一時所得，雑所得とする。（必須）４ＰＤＦ２４頁・設問１⑴ＰＤＦ６頁・設問１⑴
２自己の危険と計算・独立性・営利有償性・反復継続意思と社会的地位の事業基準。（必須）５ＰＤＦ２４頁・設問１⑴ＰＤＦ６頁・設問１⑴
３労力・人的物的設備・安定収益可能性等を総合して事業性を評価する。（必須）４間接：ＰＤＦ２４頁・設問１⑴ＰＤＦ６頁・設問１⑴
４平成２５年分について事業所得を否定する。（必須）４ＰＤＦ２４頁・設問１⑴ＰＤＦ６頁・設問１⑴
５一時所得の条文上の残余性と営利継続行為の除外を示す。（必須）４ＰＤＦ２４頁・設問１⑴ＰＤＦ６頁・設問１⑴
６行為態様と利益発生状況を総合して継続性・客観的営利性を判定する。（必須）５ＰＤＦ２４頁・設問１⑴ＰＤＦ６頁・設問１⑴
７５年間・ほぼ全レース・年間約５０００万円を継続性へ結ぶ。（必須）４ＰＤＦ２４頁・設問１⑴ＰＤＦ６頁・設問１⑴
８購入パターン・偶然性減殺・毎年の利益を客観的営利性へ結ぶ。（必須）４ＰＤＦ２４頁・設問１⑴ＰＤＦ６頁・設問１⑴
９一時所得にも当たらず雑所得３５条１項と結論する。（必須）５ＰＤＦ２４頁・設問１⑴ＰＤＦ６頁・設問１⑴
１０馬券という名称又は無対価性だけで一時所得としない。（負例）２間接：ＰＤＦ２４頁・設問１⑴ＰＤＦ６頁・設問１⑴

２　設問１⑵

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１１ソフト小売販売が事業であることを前提とする。（必須）３ＰＤＦ２５頁・設問１⑵ＰＤＦ７頁・設問１⑵
１２事業に付随する経済活動の所得という接続を示す。（必須）５ＰＤＦ２５頁・設問１⑵ＰＤＦ７頁・設問１⑵
１３新たなノウハウの商品改良への利用を事業関連性へ評価する。（必須）４ＰＤＦ２４頁・設問１⑵ＰＤＦ６頁・設問１⑵
１４前年と同じ購入態様という反対事情を処理する。（必須）４ＰＤＦ２４頁・設問１⑵ＰＤＦ６頁・設問１⑵
１５新聞等でノウハウ取得可能として関連性を否定する構成も許容される。（許容分岐）３ＰＤＦ２５頁・設問１⑵ＰＤＦ７頁・設問１⑵
１６平成２６年分に平成２８年の法人設立事情を遡及させない。（負例）２記載なしＰＤＦ１４頁・設問１⑵

３　設問２

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１７所得税法３６条１項の「収入すべき金額」を起点とする。（必須）４ＰＤＦ２５頁・設問２ＰＤＦ７頁・設問２
１８現実の受領を待つ現金主義を否定する。（必須）４ＰＤＦ２５頁・設問２ＰＤＦ７頁・設問２
１９恣意的な収入時期操作の排除・課税公平を理由として示す。（必須）４ＰＤＦ２５頁・設問２ＰＤＦ７頁・設問２
２０収入原因となる権利の確定的発生を権利確定主義として示す。（必須）５ＰＤＦ２５頁・設問２ＰＤＦ７頁・設問２
２１形成権行使による私法上の発生と税法上の確定を区別する。（必須）５ＰＤＦ２５頁・設問２ＰＤＦ７頁・設問２
２２借地借家法３２条２項等で確定までの不明確性を裏付ける。（高評価）３記載なしＰＤＦ７頁・設問２
２３係争増額賃料は原則として裁判確定時という規範を示す。（必須）５ＰＤＦ２５頁・設問２ＰＤＦ７頁・設問２
２４仙台賃料増額請求事件の原則を用い，管理支配の例外と混同しない。（必須）４ＰＤＦ２５頁・設問２ＰＤＦ７頁・設問２
２５裁判確定の平成２９年分に算入し平成２８年・３０年を排除する。（必須）５ＰＤＦ２５頁・設問２ＰＤＦ８頁・設問２
２６債務名義等による権利確定の具体化も相応に評価される。（許容分岐）２記載なしＰＤＦ７頁・設問２
２７収入金額とすべき金額という別文言を非現金主義の根拠にしない。（負例）２記載なしＰＤＦ７頁・設問２

４　設問３⑴

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２８時価３０００万円と債権４０００万円との差額１０００万円の社外流出を把握する。（必須）５ＰＤＦ２５頁・設問３⑴ＰＤＦ８頁・設問３⑴
２９土地取得対価３０００万円の資産計上と差額の損金問題を区別する。（必須）４間接：ＰＤＦ２５頁・設問３⑴ＰＤＦ８頁・設問３⑴
３０まず２２条３項による費用・損失を検討する。（必須）４ＰＤＦ２５頁・設問３⑴ＰＤＦ８頁・設問３⑴
３１別段の定めとして３７条１項の損金算入制限へ接続する。（必須）４ＰＤＦ２５頁・設問３⑴ＰＤＦ８頁・設問３⑴
３２３７条７項の経済的利益の贈与・無償供与を根拠にする。（必須）５ＰＤＦ２５頁・設問３⑴ＰＤＦ８頁・設問３⑴
３３低額譲渡の８項を高額譲受けへ無説明で直接適用しない。（必須）４間接：ＰＤＦ２５頁・設問３⑴ＰＤＦ１５頁・設問３⑴
３４援助目的と反対給付のない差額を無償の利益供与へ評価する。（必須）５ＰＤＦ２５頁・設問３⑴ＰＤＦ８頁・設問３⑴
３５損金制限で課税が増えるため租税法律主義に即した根拠説明をする。（必須）３ＰＤＦ２５頁・設問３⑴記載なし
３６援助に合理性があるというだけで寄附金を否定しない。（負例）２記載なしＰＤＦ９頁・設問３⑴
３７貸倒要件の不充足だけで相殺後の損金問題を終わらせない。（負例）２記載なしＰＤＦ９頁・設問３⑴
３８寄附金１０００万円は限度額まで算入し超過額を不算入とする。（必須）４ＰＤＦ２５頁・設問３⑴ＰＤＦ９頁・設問３⑴
３９政令の具体的限度額計算までは要求されない。（負例）２記載なしＰＤＦ９頁・設問３⑴

５　設問３⑵

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
４０有償譲渡の収益３３００万円を２２条２項により益金算入する。（必須）５ＰＤＦ２５頁・設問３⑵ＰＤＦ９頁・設問３⑵
４１損金の根拠は２２条３項１号の原価と特定する。（必須）５ＰＤＦ２５頁・設問３⑵ＰＤＦ９頁・設問３⑵
４２寄附金部分を除く取得原価３０００万円を売却時の損金とする。（必須）５ＰＤＦ２５頁・設問３⑵ＰＤＦ９頁・設問３⑵
４３益金・損金をそれぞれ示し所得差額３００万円だけで答えない。（必須）４ＰＤＦ２５頁・設問３⑵ＰＤＦ９頁・設問３⑵
４４前問の寄附金１０００万円を再度原価に戻し二重控除しない。（負例）３間接：ＰＤＦ２５頁・設問３⑵ＰＤＦ１６頁・設問３⑵
４５代表取締役への時価売却から役員給与の議論へ逸れない。（負例）２記載なしＰＤＦ１４頁・設問３⑵

６　全体

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
４６事実の引写しで終えず規範への評価を介して結論する。（高評価）３間接：ＰＤＦ２４頁・全体ＰＤＦ１４頁・全体
４７判例と自説の関係を判例同旨等の短い表現で明らかにする。（高評価）３記載なしＰＤＦ１６頁・全体
４８所得分類制度・包括的所得概念の一般論で字数を浪費しない。（負例）２記載なしＰＤＦ１６頁・全体
４９設問３⑴の損金のみ・⑵の益金と損金という出力範囲を守る。（負例）２間接：ＰＤＦ２５頁・全体ＰＤＦ１６頁・全体
５０条文の適用方法を説明し要件・効果の文言を正確に運用する。（高評価）３記載なしＰＤＦ１５頁・全体

７　重みの分布

重み件数加重合計
１００
２１０２０
３８２４
４１８７２
５１４７０
合計５０１８６

Ｎ＝０＋１０＋８＋１８＋１４＝５０，Ｗ＝１×０＋２×１０＋３×８＋４×１８＋５×１４＝１８６である。

重み５は，番号２，６，９，１２，２０，２１，２３，２５，２８，３２，３４，４０，４１，４２の１４件である。

これらも適用条件に従って用い，負例や不採用の別構成を全答案への追加要求にしない。

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

字数は，見出し・句読点・末尾「以上」を含め，改行を除くＵｎｉｃｏｄｅ文字数で１，８９０字である。

基準日は選択科目の試験日である令和２年８月１２日とし，答案は設問１⑵の事業付随性を肯定する構成を採る。

判例への言及は，原判決を独立確認したものと，法務省公式資料が示す判旨に依拠するものとを第７で区別する。

２　答案

１　設問１

（１）平成２５年分

　一時所得と雑所得は他の所得に該当しない所得であるから，まず事業所得該当性を検討する（所得税法２７条１項，３４条１項，３５条１項）。

　事業所得の基因となる事業とは，自己の計算と危険において独立して営まれ，営利性・有償性を有し，反復継続して遂行する意思と社会的地位が客観的に認められる業務をいう（弁護士顧問料事件最判昭和５６年４月２４日）。

労力，設備，収益の安定性等を総合して判断する。

　Ａは５年間，年間約５０００万円もの馬券を購入しているが，利益は年平均約２００万円で変動し，馬券購入を職業的事業として営む設備・社会的地位等を積極的に示す事情はない。

規模と継続性だけから事業としての実態までは認められず，事業所得ではない。

　次に，一時所得からは「営利を目的とする継続的行為から生じた所得」が除かれる（３４条１項）。

その該当性は，行為の期間，回数，頻度その他の態様，利益発生の規模，期間等を総合考慮して判断する（最判平成２９年１２月１５日）。

　Ａは毎年約３０００レースのほぼ全てを対象に，情報分析に基づき予想の確度と配当率を組み合わせた購入パターンを用い，網羅的購入で偶然性を減殺し年間収支で利益を得ている。

５年間毎年利益があり，一連の行為は継続的で客観的な営利目的も認められる。

利益の変動や個別レースの偶然性はこれを妨げない。

よって一時所得にも当たらず，雑所得である（３５条１項）。

（２）平成２６年分

　ソフトの小売販売は事業に当たり（２７条１項，所得税法施行令６３条７号），その事業に付随する経済活動から生じる所得も事業所得となり得る。

　Ａは馬券購入で得た新たな予想ノウハウをソフトの改良に取り入れている。

前年と購入方法や利益規模が同じでも，予想方法の実践・検証が販売商品の継続的改良に機能的に結び付く点が異なる。

新聞等からも情報は得られるが，Ａ自身の購入活動を通じた検証には商品改良との具体的関連性がある。

したがって，本件では販売事業に付随する所得として事業所得と解する。

２　設問２

　所得税法３６条１項の「収入すべき金額」は，現実に収入した金額ではなく，収入の原因となる権利が確定的に発生した金額をいう。

受領まで課税を待てば納税者の恣意を許し課税の公平を害するからである（最判昭和４９年３月８日）。

　増額請求権が形成権であり行使により私法上相当額の賃料債権が発生しても，増額の当否や額が争われる場合，税法上の権利確定とは直ちにいえない。

借地借家法３２条２項も裁判確定までは相当と認める額の支払で足りるとしている。

この場合，原則として増額賃料債権の存在を認める裁判の確定時に権利が確定する（仙台賃料増額請求事件最判昭和５３年２月２４日）。

　本件では月額２５万円の請求に対し２３万円とする判決が平成２９年１２月２８日に確定した。

仮執行による先行収受の事情は示されていない。

よって本件未払賃料等は，平成２８年の請求時や平成３０年の受領時ではなく，平成２９年分の不動産所得の総収入金額に算入する。

３　設問３

（１）平成３０年の買受け

　Ｂ社は時価３０００万円の土地を取得するため４０００万円の債権を相殺により消滅させており，差額１０００万円の価値を社外に流出させている。

土地取得対価３０００万円は資産となり，取得時の損金ではない。

差額は一般則上，法人税法２２条３項３号の損失として損金となり得るが，同項柱書の「別段の定め」として３７条１項の寄附金の損金算入制限が問題となる。

　３７条８項は低額譲渡を定め，高額譲受けを直接規定していない。

損金制限は課税額を増加させるから，租税法律主義上，経済的実質だけで寄附金とせず，同条７項の「経済的な利益の贈与又は無償の供与」への該当性を説明すべきである。

　売買全体は有償でも，Ｂ社がＣ社への資金援助として了承した時価超過額には土地等の反対給付がなく，その部分はＣ社の債務を無償で消滅させる利益供与である。

したがって，７項の寄附金に当たり，１０００万円は１項により限度額まで損金算入し，超過額を不算入とする。

具体的限度額の計算は不要である。

　土地の取得価額は寄附金部分を除く３０００万円である。

登記費用はＣ社負担でありＢ社の取得価額に加えない。

（２）令和２年の売却

　Ｂ社は有償による土地の譲渡収益３３００万円を益金に算入し（２２条２項），原価３０００万円を損金に算入する（同条３項１号）。

寄附金１０００万円を原価へ戻して二重控除しない。

時価での売却なので役員への別の利益供与もない。

所得への純影響は３００万円の増加となる。

以上

３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

(1)　所得分類の順序と事業付随性

一時所得と雑所得は残余区分であるため，まず事業所得を処理する。

営利的・継続的であることと，社会通念上の事業であることを同一視しない。

平成２５年分では，安定性・労力・設備等を含む事業基準を先に置いた上で，継続性・客観的営利性を判断する。

平成２６年分については，馬券の利益を販売事業へ使うという関係だけでなく，ノウハウの検証と商品改良の機能的なつながりを示す。

番号１５は否定構成を採る場合の枝である。

新聞等でも予想ノウハウの構築が可能で，馬券購入自体は販売事業に関連しないと説明して雑所得とする構成も公式に許容される。

肯定答案に否定構成の全論証を追加要求する趣旨ではない。

(2)　私法上の発生と収入の権利確定

所得税法３６条１項の起点は「収入すべき金額」である。

形成権行使で私法上の賃料債権が生じることと，係争増額部分が課税上確定することを分ける。

本問では裁判確定時という判例の原則を使い，仮執行で先に金銭を支配した場合の例外を持ち込まない。

番号２６は，判例の原則を再現できない答案でも債務名義・無条件請求権等によって権利確定を具体化した場合の評価枝である。

本答案は原則を直接示すため，これらを累積して論じない。

(3)　高額譲受けの根拠条文と無償性

取得資産３０００万円と，反対給付のない１０００万円の利益移転を分ける。

一般則から寄附金の別段の定めへ進み，低額譲渡を規定する８項を高額譲受けへ無説明で適用しない。

有償売買の外形があっても，時価超過部分の無償性を７項の文言に即して説明する。

援助目的の合理性だけで非寄附金としたり，貸倒損失の要件を満たさないというだけで検討を終えたりしない。

(4)　転売時の益金・損金と年度間の整合

売却対価３３００万円と土地原価３０００万円は，益金と損金として個別に示す。

寄附金として切り離した１０００万円を後の原価へ戻すと，取得時と転売時の処理が整合しない。

差額３００万円は所得への純影響であり，３００万円だけを益金と答えることとは異なる。

(5)　重み５・４の答案対応

次の番号は第４の公開表を指す。

内部ＩＤとの一対一対応は別途の評価台帳で保持している。

番号１（重み４）：検討順序を事業所得，一時所得，雑所得とする。

答案の対応箇所は「一時所得と雑所得は他の所得に該当しない所得であるから，まず事業所得該当性を検討する（所得税法２７条１項，３４条１項，３５条１項）。」である。

番号２（重み５）：自己の危険と計算・独立性・営利有償性・反復継続意思と社会的地位の事業基準。

答案の対応箇所は「事業所得の基因となる事業とは，自己の計算と危険において独立して営まれ，営利性・有償性を有し，反復継続して遂行する意思と社会的地位が客観的に認められる業務をいう（弁護士顧問料事件最判昭和５６年４月２４日）。労力，設備，収益の安定性等を総合して判断する。」である。

番号３（重み４）：労力・人的物的設備・安定収益可能性等を総合して事業性を評価する。

答案の対応箇所は「事業所得の基因となる事業とは，自己の計算と危険において独立して営まれ，営利性・有償性を有し，反復継続して遂行する意思と社会的地位が客観的に認められる業務をいう（弁護士顧問料事件最判昭和５６年４月２４日）。労力，設備，収益の安定性等を総合して判断する。」である。

番号４（重み４）：平成２５年分について事業所得を否定する。

答案の対応箇所は「Ａは５年間，年間約５０００万円もの馬券を購入しているが，利益は年平均約２００万円で変動し，馬券購入を職業的事業として営む設備・社会的地位等を積極的に示す事情はない。規模と継続性だけから事業としての実態までは認められず，事業所得ではない。」である。

番号５（重み４）：一時所得の条文上の残余性と営利継続行為の除外を示す。

答案の対応箇所は「次に，一時所得からは「営利を目的とする継続的行為から生じた所得」が除かれる（３４条１項）。その該当性は，行為の期間，回数，頻度その他の態様，利益発生の規模，期間等を総合考慮して判断する（最判平成２９年１２月１５日）。」である。

番号６（重み５）：行為態様と利益発生状況を総合して継続性・客観的営利性を判定する。

答案の対応箇所は「次に，一時所得からは「営利を目的とする継続的行為から生じた所得」が除かれる（３４条１項）。その該当性は，行為の期間，回数，頻度その他の態様，利益発生の規模，期間等を総合考慮して判断する（最判平成２９年１２月１５日）。」である。

番号７（重み４）：５年間・ほぼ全レース・年間約５０００万円を継続性へ結ぶ。

答案の対応箇所は「Ａは毎年約３０００レースのほぼ全てを対象に，情報分析に基づき予想の確度と配当率を組み合わせた購入パターンを用い，網羅的購入で偶然性を減殺し年間収支で利益を得ている。５年間毎年利益があり，一連の行為は継続的で客観的な営利目的も認められる。利益の変動や個別レースの偶然性はこれを妨げない。よって一時所得にも当たらず，雑所得である（３５条１項）。」である。

番号８（重み４）：購入パターン・偶然性減殺・毎年の利益を客観的営利性へ結ぶ。

答案の対応箇所は「Ａは毎年約３０００レースのほぼ全てを対象に，情報分析に基づき予想の確度と配当率を組み合わせた購入パターンを用い，網羅的購入で偶然性を減殺し年間収支で利益を得ている。５年間毎年利益があり，一連の行為は継続的で客観的な営利目的も認められる。利益の変動や個別レースの偶然性はこれを妨げない。よって一時所得にも当たらず，雑所得である（３５条１項）。」である。

番号９（重み５）：一時所得にも当たらず雑所得３５条１項と結論する。

答案の対応箇所は「Ａは毎年約３０００レースのほぼ全てを対象に，情報分析に基づき予想の確度と配当率を組み合わせた購入パターンを用い，網羅的購入で偶然性を減殺し年間収支で利益を得ている。５年間毎年利益があり，一連の行為は継続的で客観的な営利目的も認められる。利益の変動や個別レースの偶然性はこれを妨げない。よって一時所得にも当たらず，雑所得である（３５条１項）。」である。

番号１２（重み５）：事業に付随する経済活動の所得という接続を示す。

答案の対応箇所は「ソフトの小売販売は事業に当たり（２７条１項，所得税法施行令６３条７号），その事業に付随する経済活動から生じる所得も事業所得となり得る。」である。

番号１３（重み４）：新たなノウハウの商品改良への利用を事業関連性へ評価する。

答案の対応箇所は「Ａは馬券購入で得た新たな予想ノウハウをソフトの改良に取り入れている。前年と購入方法や利益規模が同じでも，予想方法の実践・検証が販売商品の継続的改良に機能的に結び付く点が異なる。新聞等からも情報は得られるが，Ａ自身の購入活動を通じた検証には商品改良との具体的関連性がある。したがって，本件では販売事業に付随する所得として事業所得と解する。」である。

番号１４（重み４）：前年と同じ購入態様という反対事情を処理する。

答案の対応箇所は「Ａは馬券購入で得た新たな予想ノウハウをソフトの改良に取り入れている。前年と購入方法や利益規模が同じでも，予想方法の実践・検証が販売商品の継続的改良に機能的に結び付く点が異なる。新聞等からも情報は得られるが，Ａ自身の購入活動を通じた検証には商品改良との具体的関連性がある。したがって，本件では販売事業に付随する所得として事業所得と解する。」である。

番号１７（重み４）：所得税法３６条１項の「収入すべき金額」を起点とする。

答案の対応箇所は「所得税法３６条１項の「収入すべき金額」は，現実に収入した金額ではなく，収入の原因となる権利が確定的に発生した金額をいう。受領まで課税を待てば納税者の恣意を許し課税の公平を害するからである（最判昭和４９年３月８日）。」である。

番号１８（重み４）：現実の受領を待つ現金主義を否定する。

答案の対応箇所は「所得税法３６条１項の「収入すべき金額」は，現実に収入した金額ではなく，収入の原因となる権利が確定的に発生した金額をいう。受領まで課税を待てば納税者の恣意を許し課税の公平を害するからである（最判昭和４９年３月８日）。」である。

番号１９（重み４）：恣意的な収入時期操作の排除・課税公平を理由として示す。

答案の対応箇所は「所得税法３６条１項の「収入すべき金額」は，現実に収入した金額ではなく，収入の原因となる権利が確定的に発生した金額をいう。受領まで課税を待てば納税者の恣意を許し課税の公平を害するからである（最判昭和４９年３月８日）。」である。

番号２０（重み５）：収入原因となる権利の確定的発生を権利確定主義として示す。

答案の対応箇所は「所得税法３６条１項の「収入すべき金額」は，現実に収入した金額ではなく，収入の原因となる権利が確定的に発生した金額をいう。受領まで課税を待てば納税者の恣意を許し課税の公平を害するからである（最判昭和４９年３月８日）。」である。

番号２１（重み５）：形成権行使による私法上の発生と税法上の確定を区別する。

答案の対応箇所は「増額請求権が形成権であり行使により私法上相当額の賃料債権が発生しても，増額の当否や額が争われる場合，税法上の権利確定とは直ちにいえない。借地借家法３２条２項も裁判確定までは相当と認める額の支払で足りるとしている。この場合，原則として増額賃料債権の存在を認める裁判の確定時に権利が確定する（仙台賃料増額請求事件最判昭和５３年２月２４日）。」である。

番号２３（重み５）：係争増額賃料は原則として裁判確定時という規範を示す。

答案の対応箇所は「増額請求権が形成権であり行使により私法上相当額の賃料債権が発生しても，増額の当否や額が争われる場合，税法上の権利確定とは直ちにいえない。借地借家法３２条２項も裁判確定までは相当と認める額の支払で足りるとしている。この場合，原則として増額賃料債権の存在を認める裁判の確定時に権利が確定する（仙台賃料増額請求事件最判昭和５３年２月２４日）。」である。

番号２４（重み４）：仙台賃料増額請求事件の原則を用い，管理支配の例外と混同しない。

答案の対応箇所は「増額請求権が形成権であり行使により私法上相当額の賃料債権が発生しても，増額の当否や額が争われる場合，税法上の権利確定とは直ちにいえない。借地借家法３２条２項も裁判確定までは相当と認める額の支払で足りるとしている。この場合，原則として増額賃料債権の存在を認める裁判の確定時に権利が確定する（仙台賃料増額請求事件最判昭和５３年２月２４日）。」である。

番号２５（重み５）：裁判確定の平成２９年分に算入し平成２８年・３０年を排除する。

答案の対応箇所は「本件では月額２５万円の請求に対し２３万円とする判決が平成２９年１２月２８日に確定した。仮執行による先行収受の事情は示されていない。よって本件未払賃料等は，平成２８年の請求時や平成３０年の受領時ではなく，平成２９年分の不動産所得の総収入金額に算入する。」である。

番号２８（重み５）：時価３０００万円と債権４０００万円との差額１０００万円の社外流出を把握する。

答案の対応箇所は「Ｂ社は時価３０００万円の土地を取得するため４０００万円の債権を相殺により消滅させており，差額１０００万円の価値を社外に流出させている。土地取得対価３０００万円は資産となり，取得時の損金ではない。差額は一般則上，法人税法２２条３項３号の損失として損金となり得るが，同項柱書の「別段の定め」として３７条１項の寄附金の損金算入制限が問題となる。」である。

番号２９（重み４）：土地取得対価３０００万円の資産計上と差額の損金問題を区別する。

答案の対応箇所は「Ｂ社は時価３０００万円の土地を取得するため４０００万円の債権を相殺により消滅させており，差額１０００万円の価値を社外に流出させている。土地取得対価３０００万円は資産となり，取得時の損金ではない。差額は一般則上，法人税法２２条３項３号の損失として損金となり得るが，同項柱書の「別段の定め」として３７条１項の寄附金の損金算入制限が問題となる。」である。

番号３０（重み４）：まず２２条３項による費用・損失を検討する。

答案の対応箇所は「Ｂ社は時価３０００万円の土地を取得するため４０００万円の債権を相殺により消滅させており，差額１０００万円の価値を社外に流出させている。土地取得対価３０００万円は資産となり，取得時の損金ではない。差額は一般則上，法人税法２２条３項３号の損失として損金となり得るが，同項柱書の「別段の定め」として３７条１項の寄附金の損金算入制限が問題となる。」である。

番号３１（重み４）：別段の定めとして３７条１項の損金算入制限へ接続する。

答案の対応箇所は「Ｂ社は時価３０００万円の土地を取得するため４０００万円の債権を相殺により消滅させており，差額１０００万円の価値を社外に流出させている。土地取得対価３０００万円は資産となり，取得時の損金ではない。差額は一般則上，法人税法２２条３項３号の損失として損金となり得るが，同項柱書の「別段の定め」として３７条１項の寄附金の損金算入制限が問題となる。」である。

番号３２（重み５）：３７条７項の経済的利益の贈与・無償供与を根拠にする。

答案の対応箇所は「３７条８項は低額譲渡を定め，高額譲受けを直接規定していない。損金制限は課税額を増加させるから，租税法律主義上，経済的実質だけで寄附金とせず，同条７項の「経済的な利益の贈与又は無償の供与」への該当性を説明すべきである。」である。

番号３３（重み４）：低額譲渡の８項を高額譲受けへ無説明で直接適用しない。

答案の対応箇所は「３７条８項は低額譲渡を定め，高額譲受けを直接規定していない。損金制限は課税額を増加させるから，租税法律主義上，経済的実質だけで寄附金とせず，同条７項の「経済的な利益の贈与又は無償の供与」への該当性を説明すべきである。」である。

番号３４（重み５）：援助目的と反対給付のない差額を無償の利益供与へ評価する。

答案の対応箇所は「売買全体は有償でも，Ｂ社がＣ社への資金援助として了承した時価超過額には土地等の反対給付がなく，その部分はＣ社の債務を無償で消滅させる利益供与である。したがって，７項の寄附金に当たり，１０００万円は１項により限度額まで損金算入し，超過額を不算入とする。具体的限度額の計算は不要である。」である。

番号３８（重み４）：寄附金１０００万円は限度額まで算入し超過額を不算入とする。

答案の対応箇所は「売買全体は有償でも，Ｂ社がＣ社への資金援助として了承した時価超過額には土地等の反対給付がなく，その部分はＣ社の債務を無償で消滅させる利益供与である。したがって，７項の寄附金に当たり，１０００万円は１項により限度額まで損金算入し，超過額を不算入とする。具体的限度額の計算は不要である。」である。

番号４０（重み５）：有償譲渡の収益３３００万円を２２条２項により益金算入する。

答案の対応箇所は「Ｂ社は有償による土地の譲渡収益３３００万円を益金に算入し（２２条２項），原価３０００万円を損金に算入する（同条３項１号）。寄附金１０００万円を原価へ戻して二重控除しない。時価での売却なので役員への別の利益供与もない。所得への純影響は３００万円の増加となる。」である。

番号４１（重み５）：損金の根拠は２２条３項１号の原価と特定する。

答案の対応箇所は「Ｂ社は有償による土地の譲渡収益３３００万円を益金に算入し（２２条２項），原価３０００万円を損金に算入する（同条３項１号）。寄附金１０００万円を原価へ戻して二重控除しない。時価での売却なので役員への別の利益供与もない。所得への純影響は３００万円の増加となる。」である。

番号４２（重み５）：寄附金部分を除く取得原価３０００万円を売却時の損金とする。

答案の対応箇所は「Ｂ社は有償による土地の譲渡収益３３００万円を益金に算入し（２２条２項），原価３０００万円を損金に算入する（同条３項１号）。寄附金１０００万円を原価へ戻して二重控除しない。時価での売却なので役員への別の利益供与もない。所得への純影響は３００万円の増加となる。」である。

番号４３（重み４）：益金・損金をそれぞれ示し所得差額３００万円だけで答えない。

答案の対応箇所は「Ｂ社は有償による土地の譲渡収益３３００万円を益金に算入し（２２条２項），原価３０００万円を損金に算入する（同条３項１号）。寄附金１０００万円を原価へ戻して二重控除しない。時価での売却なので役員への別の利益供与もない。所得への純影響は３００万円の増加となる。」である。

重み３以下の番号１０，１１，１５，１６，２２，２６，２７，３５，３６，３７，３９，４４，４５，４６，４７，４８，４９，５０は，各設問の規範・反対事情・適用条件又は前記解説と併せて読む。

条件付きの番号１５・２６は前記のとおり別々に説明した。

第６　関連記事

１　同じ年度の司法試験

[令和２年司法試験論文式試験の主要７科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r2-shihoushiken-ronbunshiki-shuyou7kamoku-mohan-kaitou/)

[令和２年司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

２　他年度の租税法第１問

[令和７年度司法試験租税法第１問の模範解答と評価項目](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-sozeihou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

[令和６年度司法試験租税法第１問の模範解答と評価項目](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/r6-shihoushiken-sozeihou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

[令和５年度司法試験租税法第１問の模範解答と評価項目](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r5-shihoushiken-sozeihou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

[令和４年度司法試験租税法第１問の模範解答と評価項目](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r4-shihoushiken-sozeihou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

[令和３年司法試験租税法第１問の模範解答と評価項目](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-sozei1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

３　関連する論点

[法人が資産を時価より低額で譲り受けた場合の税務―受贈益・時価・取得価額・相手方課税（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/25/hojin-shisan-teigaku-yuzuriuke-juzoueki-jika-shutokukagaku/)

低額譲受けと高額譲受けは利益移転の方向が異なるため，主体と価額の流れを区別して参照する。

第７　出典及び確認状態

１　公式資料

[令和２年司法試験論文式試験・選択科目問題（法務省）](https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf)のＰＤＦ６～７頁が租税法第１問である。

[令和２年司法試験論文式試験問題の出題の趣旨（法務省）](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf)はＰＤＦ２４～２５頁の租税法第１問を確認した。

[令和２年司法試験の採点実感・選択科目（法務省）](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf)はＰＤＦ６～９頁の第１問と，ＰＤＦ１３～１７頁の科目総論にある関連記載を確認した。

[令和２年司法試験の実施日程等について（司法試験委員会）](https://www.moj.go.jp/content/001328228.pdf)は，選択科目を令和２年８月１２日に実施する日程を示す。

２　法令・行政資料

[所得税法（ｅ－Ｇｏｖ）](https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000033)の２７条１項，３４条１項，３５条１項，３６条１項を，公式ＡＰＩの基準日指定で確認した。

取得した試験日版の改正識別子は「340AC0000000033_20200501_501AC0000000028」である。

[法人税法（ｅ－Ｇｏｖ）](https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000034)の２２条，３７条１・７・８項を同様に確認した。

試験日版は「340AC0000000034_20200612_502AC0000000049」，高額譲受け時の版は「340AC0000000034_20180401_430AC0000000007」である。

[所得税法施行令（ｅ－Ｇｏｖ）](https://laws.e-gov.go.jp/law/340CO0000000096)６３条７号，[借地借家法（ｅ－Ｇｏｖ）](https://laws.e-gov.go.jp/law/403AC0000000090)３２条を試験日指定版で確認した。

[所得税基本通達２７－５（国税庁）](https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/04/02.htm)，[同３６－５](https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/05/01.htm)，[法人税基本通達７－３－１](https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/hojin/07/07_03_01.htm)も関連する。

通達の現在の掲載文と試験時点の原典性は区別し，答案の法的根拠は法令及び公式資料が示す判例の規範に置く。

３　裁判例

[最判平成２９年１２月１５日・平成２８年（行ヒ）第３０３号（裁判所）](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-87308.pdf)は４頁全文を独立に確認した。

とりわけＰＤＦ３～４頁の継続性・客観的営利性の総合判断を参照した。

弁護士顧問料事件最判昭和５６年４月２４日，名古屋地判昭和６０年４月２６日，最判平成２７年３月１０日，最判昭和４９年３月８日，仙台賃料増額請求事件最判昭和５３年２月２４日は，法務省公式資料が示す判旨・位置付けを用いた。

これらの判決原文すべてを独立に確認したという意味ではない。

４　確認状態

確認日は令和８年１０月１８日である。

公式２資料の対象第１問，必要な科目総論，前記の試験日指定条文及び平成２９年判決の原文を実読した。

平成２５・２６年の全関連法令と各経過措置の独立照合，一部の原判決全文は未確認である。

この限界は，各時点の法源をすべて遡及確認したとの主張を妨げるが，公式資料が本問について示す分類・年度・損益処理の要求とは区別される。

評価項目の区切り，重み及び模範解答の当てはめは本記事の独自分析である。

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## 令和２年司法試験国際関係法（私法系）第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３６項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-kokusai-shihou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付けの基準](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#sec3-1)

- [２　設問が求めること](#sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１](#sec4-1)

- [２　設問２小問１](#sec4-2)

- [３　設問２小問２](#sec4-3)

- [４　重みの分布](#sec4-4)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　答案の前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説](#sec5-3)

- [４　評価項目と答案・解説の対応](#sec5-4)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同じ年度の司法試験](#sec6-1)

- [２　他の年度の同じ科目](#sec6-2)

- [３　関連する論点・案内](#sec6-3)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　法令と基準時](#sec7-2)

- [３　資料の確認状態](#sec7-3)

第１　この記事の対象と結論

令和２年司法試験の国際関係法（私法系）第１問を対象とする。

法務省の出題の趣旨と採点実感から抽出した公開３６項目を，１～５の５段階で重み付けし，模範解答を示す。

評価項目と重みは独自分析であり，公式採点基準・配点・予測得点ではない。

基準時は試験実施日の令和２年８月１２日である。

以下の答案は離婚方法を実質の問題とし，調停の代行を否定して合意に相当する審判の類推適用を採る。

公式資料は理由付きの別構成も許容しており，本答案の結論だけを必須とするものではない。

検討対象本答案の結論
設問１甲国法を適用し，調停による代行を否定する。合意に相当する審判の類推適用により，甲国法上の要件を満たす場合に離婚できる。
設問２小問１離婚，附帯処分としての財産分与，慰謝料請求のいずれにも日本の国際裁判管轄がある。
設問２小問２離婚・清算的財産分与・離婚自体の慰謝料は乙国法，不貞自体の慰謝料は日本法とする。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

必須・高評価・負例・許容分岐の区分は，重みとは別に表示する。

条件付きの項目は，その構成を採用した答案だけに適用する。

表の頁はPDFの物理頁であり，「記載なし」は本問及び関連総論を実読した範囲内の判断である。

公式記述を具体的な答案要件へ言い換えた箇所には，解釈が含まれる。

行動地だけで準拠法を決める負例は番号３５，改正前の枠組みだけで管轄を決める負例は番号１４，調停に裁判官が関与しないとする負例は番号４，人事訴訟法１７条を国際管轄の直接根拠とする負例は番号２３の裏返しなので，独立の項目にせず各番号にまとめた。

その他の独立した負例は設問別表の中で重みを付けて示す。

２　５段階の重み付けの基準

重み判断基準
５採点実感が評価の分かれ目とした事項，又は答案の骨格そのもの
４出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた事項
３どちらか一方が明示する中核の理由付け
２一方が軽く触れる補強，又は典型的な誤りとして指摘する事項
１一方が控えめに触れるだけの事項

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係

設問１では，日本を共通常居所地とする甲国籍夫婦ＸＹが離婚と財産分与に合意している。

甲国法は裁判離婚のみを認め，裁判官が合意の真意性・自由・思慮及び子又は配偶者の利益を審査する制度である。

夫婦は訴訟を避け，日本の裁判所で調停離婚したいと希望する。

設問２は別事例であり，ＸＹはともに乙国人で，日本で婚姻生活を送っていた。

Ｙは日本でＡと不貞関係を持ち，婚姻が破綻して別居した後，乙国へ帰国した。

Ｘは現在も日本に住所を有し，Ｙの乙国住所を知っている。

調停不成立後，Ｘは日本でＹに離婚，清算的財産分与及び二種類の苦痛を含む慰謝料を請求する。

[問題原文（国際関係法・私法系第１問，PDF実頁４０）：https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf)

２　設問が求めること

設問１は調停離婚の可否を問い，否定する場合には訴訟以外の日本の裁判所の手続を示すことを求める。

調停事件自体の国際裁判管轄は検討しない。

設問２小問１では各請求の国際裁判管轄を，小問２では全請求の管轄があるとの仮定の下で各準拠法を決める。

財産分与は清算的要素に限り，慰謝料は離婚自体の苦痛と不貞自体の苦痛を区別して検討する。

第４　評価項目と重み

１　設問１

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１離婚方法を実質・手続・方式のどの問題と性質決定するかを示し，選んだ分類の理由を述べる。［必須］（全答案）５42頁：法律関係の性質決定が問題となる44頁：結論とその理由の両方
２実質説を採る場合，通則法２７条本文・２５条により共通本国法たる甲国法を離婚準拠法とする。［必須］（実質説を採る場合）３42頁：離婚準拠法たる甲国法記載なし
３甲国法の離婚手続を日本の調停で代行できるかという実体と手続の適応問題を立てる。［必須］（実質説を採る場合）５42頁：実体と手続の適応問題44頁：実体と手続の適応問題
４調停には裁判官が関与し，調停委員会又は裁判官によって行われるという日本の調停の構造を踏まえる。［必須］（調停代行の可否を論じる場合） 裏返しの注意：調停は裁判官の関与なく行われると誤認しない。４42頁：日本の調停手続の性質を踏まえて44頁：調停が裁判官の関与なく行われる
５調停での代行を肯定する場合，不相当な合意は成立させない２７２条１項や２６８条１項の効力を甲国法の司法関与と対応させる。［許容分岐］（調停代行肯定説を採る場合）３42頁：代行を認める立場44頁：合意が相当でないと認める場合には
６甲国法の合意尊重と真意・自由・思慮及び子又は配偶者の利益保護を日本の司法関与と比較し，代行の可否を理由付ける。［必須］（代行の可否を問う全答案）４42頁：甲国法の内容と日本の調停手続の性質を踏まえて44頁：前述の甲国法の裁判手続を代行
７調停代行を否定する場合，審判が裁判の一種であることを踏まえ，訴訟だけに進まず審判による代行を示す。［必須］（調停代行を否定する場合）５42頁：審判によることができる45頁：審判について言及することになるはず
８審判代行を採る場合，２７７条の合意に相当する審判と２８４条の調停に代わる審判を比較して採用理由を示す。［高評価］（審判代行を採る場合）４43頁：家事法第２７７条45頁：いずれによるかについて検討することが望ましい
９手続説を採る場合，離婚形成を裁判所に委ねる必要性は離婚準拠法，その手続の選択は法廷地法という役割分担を示す。［許容分岐］（手続説を採る場合）４43頁：実体の準拠法を全く適用しないわけではなく44頁：離婚準拠法と法廷地法の役割分担
１０方式説を採る場合，通則法３４条の適用理由を示し，多数説である実質説を説明した上で自説を基礎付ける。［許容分岐］（方式説を採る場合）４43頁：多数説についても記述した上で44頁：単に「方法」=「方式」
１１検討を求められていない調停事件の国際裁判管轄へ答案の分量を割かない。［負例］（全答案）２記載なし45頁：調停の国際裁判管轄権について論じている答案
１２日本のどの手続で甲国法を代行するかという問題を，異常な結果のない公序の問題へ置き換えない。［負例］（全答案）２記載なし45頁：異常な結果の発生は問題にはならない
１３手続選択の説明と実体準拠法を混同し，甲国法を指定しながら日本民法７７０条で離婚原因を判断しない。［負例］（全答案）３記載なし45頁：離婚原因等の実体の問題についても同条による

２　設問２小問１

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１４離婚を人事訴訟と位置付け，施行済み改正後の人事訴訟法を民事訴訟法の国際管轄規定に優先させる。［必須］（全答案） 裏返しの注意：試験時に施行されている人事訴訟法等の改正を無視して，改正前判例の一般枠組みだけで管轄を判断しない。５43頁：人事に関する訴え45頁：改正前の判例の枠組み
１５離婚請求について人事訴訟法３条の２第６号を特定して管轄を判断する。［必須］（全答案）５43頁：本件に当てはまるのは第６号45頁：この管轄原因のみで
１６３条の２第６号の『日本国内に住所がある身分関係の当事者の一方からの訴え』にＸの日本住所とＸからの提訴を当てはめる。［必須］（全答案）４43頁：同規定の要件への丁寧な当てはめ45頁：日本国内に住所がある身分関係の当事者の一方から
１７３条の２第６号の最後の共通住所が日本国内にあったことへ夫婦の過去の共同生活・別居経緯を当てはめる。［必須］（全答案）４43頁：最後の共通住所45頁：設問中のどの事実関係が，条文上のどの要件
１８第１～５号の不該当や第６号の趣旨を補強として書く場合，必要な主要原因に絞り簡潔に理由を示す。［高評価］（補強論述を採る場合）２記載なし45頁：その趣旨まで的確に記述しているものには加点
１９第６号で管轄が認められるのに，必要のない第７号の検討を追加しない。［負例］（全答案）２記載なし45頁：同条第７号に触れることは不要
２０財産分与は本来審判事項であり，離婚訴訟では３２条１項の附帯処分として裁判されることを示す。［必須］（全答案）４43頁：これはもともと審判事項45頁：財産分与が元々審判事項である
２１財産分与の国際管轄について人事訴訟法３条の４第２項から家事事件手続法３条の１２へ接続する。［必須］（全答案）５43頁：人訴法第３条の４第２項の存在を45頁：これを適用できているものは少数
２２家事事件手続法３条の１２第３号へＸの日本住所と夫婦の最後の共通住所日本を当てはめて分与管轄を認める。［必須］（全答案）４43頁：本件に該当するのは第３号45頁：同項の存在意義
２３慰謝料の国際管轄の直接根拠を，人事訴訟法１７条でなく３条の３に求める。［必須］（全答案） 裏返しの注意：人事訴訟法１７条を慰謝料の国際裁判管轄の直接根拠としない。５43頁：人訴法第３条の３の存在46頁：慰謝料請求については人訴法第３条の３
２４離婚請求との一訴併合，離婚請求の原因事実により生じた損害，離婚の管轄という３条の３本文の要件を事実に対応させる。［必須］（全答案）４43頁：同規定の要件への丁寧な46頁：同条の当てはめ
２５３条の３の括弧書きが要件を追加することを踏まえ，賠償請求が人事訴訟当事者ＸからＹへのものであることを確認する。［高評価］（全答案）４43頁：同規定の要件への丁寧な46頁：人事訴訟の当事者間での請求であるとの要件を追加
２６慰謝料は訴訟上一本の請求であるため，不貞の賠償部分だけを民事訴訟法へ分けて管轄判断しない。［負例］（全答案）３記載なし46頁：慰謝料請求という一本の請求
２７人事訴訟法３条の５に触れる場合，特別の事情に当たり得る事実が与件にないことを具体的事情に即して示す。［高評価］（同条の却下を検討する場合）２記載なし46頁：特別の事情

３　設問２小問２

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２８離婚について通則法２７条本文から２５条を準用し，共通本国乙国法を指定する。［必須］（全答案）４43頁：同一本国法たる乙国法による46頁：離婚準拠法についてはよくできていた
２９財産分与の請求を清算的要素に限定し，扶養問題へ性質決定しない。［必須］（全答案）４43頁：清算的要素のみ46頁：清算的要素のみが問題となっていることを明示
３０清算分与を２７条の離婚又は２６条の夫婦財産制と性質決定し，離婚当事者間の清算に即した理由を述べる。［必須］（全答案）５43頁：いずれの説による場合もその理由46頁：離婚当事者間の関係に当てはまる理由
３１清算分与で２７条説を採る場合，婚姻中の財産帰属は前提として２６条，離婚時の当事者間給付は２７条という役割分担を説明する。［高評価］（２７条説を採る場合）４43頁：夫婦財産制の準拠法と離婚準拠法の役割分担46頁：その前提問題として同法第２６条による
３２２６条説を採る場合，第三者保護だけでなく夫婦財産制の清算機能又は夫婦財産契約など離婚当事者間に即した理由を示す。［高評価］（２６条説を採用する場合）４43頁：２６条説46頁：夫婦財産制が現実の意味を持つ局面
３３慰謝料を一括して離婚，一括して不法行為又は離婚慰謝料と個別不法行為慰謝料に分ける立場から，一貫した性質決定をする。［必須］（全答案）３43頁：慰謝料請求については一括して離婚記載なし
３４分割説を採る場合，離婚自体による苦痛と不貞自体による苦痛の対象を分け，各性質決定に対応する準拠法を示す。［許容分岐］（分割説を採る場合）３43頁：離婚自体による慰謝料と個別的不法行為による慰謝料を区別する説記載なし
３５不法行為と性質決定する賠償は１７条の結果発生地を基準とし，侵害された婚姻生活が営まれた日本を結果地として法を指定する。［必須］（全部又は一部を不法行為と性質決定する場合） 裏返しの注意：１７条本文を行動地主義と誤読し，不貞行為地だけで準拠法を決めない。４43頁：不法行為と性質決定する場合46頁：侵害の対象となった婚姻生活の営まれていた地
３６不法行為と性質決定する場合，夫婦という特別の関係を踏まえ２０条によるより密接な関係又は附従的連結の可否を検討する。［必須］（全部又は一部を不法行為と性質決定する場合）３43頁：夫婦という特別の関係によって結ばれた者記載なし

４　重みの分布

重み１重み２重み３重み４重み５合計
０５７１６８３６項目／重み合計１３５

Ｎ＝ｎ１＋ｎ２＋ｎ３＋ｎ４＋ｎ５＝３６。

Ｗ＝ｎ１＋２ｎ２＋３ｎ３＋４ｎ４＋５ｎ５＝１３５。

この総数は許容分岐も含む公開表の規模であり，一つの答案が全行を同時に充足すべきことを意味しない。

総数・重み合計から試験の難易度や公式得点を推測しない。

重み５は番号１・３・７・１４・１５・２１・２３・３０の８項目である。

番号３は実質説，番号７は調停代行を否定する場合という適用条件を持つ。

番号３０は清算分与の性質決定とその理由を求め，２７条説だけを強制しない。

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

試験当時の法令を用い，問題文に示された甲国法の内容を前提とする。

以下の枠内答案は改行を除いて２１４１字であり，２５００字以内である。

条文の内容と，本件への性質決定・類推適用・法選択の解釈を区別する。

２　答案

１　設問１

（１）離婚方法は，離婚を合意だけで認めるか司法判断を要するかという離婚制度の基本に関わるため，離婚の実質の問題と性質決定する。

法の適用に関する通則法（以下「通則法」という。

）２７条本文・２５条により，共通本国法である甲国法が適用される。

日本常居所だけで日本法を適用することはできない。

（２）甲国法が要求する裁判手続を日本の調停で代行できるかという，実体と手続の適応が問題となる。

日本の調停も裁判官が関与し，裁判官と家事調停委員からなる調停委員会又は裁判官のみで行われる（家事事件手続法２４７条・２４８条）。

合意が相当でない場合は調停を成立させずに終了でき（同法２７２条１項），成立した調停調書には確定判決と同一の効力がある（同法２６８条１項）。

これらの司法的関与を重視すれば，甲国法の手続の代行を肯定する余地はある。

しかし，甲国法は，裁判官が合意の真意性，自由及び思慮に心証を得て，子又は配偶者の利益も審査した上で，認可と離婚の言渡しを行う。

日本の調停は合意の調書記載で成立し，裁判官自身によるこのような積極的審査と離婚形成の判断を不可欠の要件とするものではない。

そこで，本件では調停による代行を否定する。

（３）もっとも，審判も裁判の一種であり（同法７３条），訴訟によらず審判で代行できる。

同法２８４条は，調停が成立しない場合に，双方のため衡平に，一切の事情を考慮して職権で必要な審判をする制度であり，適法な異議があれば効力を失う（同法２８６条５項）。

これに対し，２７７条の合意に相当する審判は，審判を受ける合意と原因事実を争わないことを前提に，必要な事実を調査して合意の正当性を審査する。

本件は離婚と財産分与の合意があり，甲国法もその合意を司法的に審査して尊重するため，後者の制度がより適合する。

２７７条は離婚を除くが，日本法上合意だけで離婚できることを前提とした除外であり，外国法上裁判を要する離婚には同条を類推適用する。

ＸＹが審判を受けることに合意し原因を争わず，家裁が甲国法②③に即した調査をして合意を正当と認めれば，合意に相当する審判により離婚を形成できる。

審判の効力は同法２８１条による。

甲国法上の実体要件を，日本民法上の離婚原因へ置き換えてはならない。

２　設問２小問１

（１）離婚は人事に関する訴えであり（人事訴訟法２条１号），国際管轄も民事訴訟法に優先する人事訴訟法の規定による（同法１条・２９条１項）。

同法３条の２第６号は，日本国内に住所がある身分関係の当事者の一方からの訴えで，最後の共通住所が日本にあった場合を定める。

Ｘは現在も日本に住所を有する夫婦の一方として提訴し，夫婦は日本で同居した後に別居し，Ｙが帰国したので，最後の共通住所も日本にあった。

したがって管轄がある。

（２）財産分与は本来審判事項であるが，離婚訴訟では同法３２条１項の附帯処分として裁判される。

その国際管轄は同法３条の４第２項による。

離婚の管轄がある上，Ｘの日本住所と夫婦の最後の共通住所が日本であることから家事事件手続法３条の１２第３号も満たし，財産分与の管轄も認められる。

（３）慰謝料は人事訴訟法３条の３による。

離婚請求の管轄があり，同請求と一の訴えでされた損害賠償請求で，離婚原因の不貞・婚姻破綻から生じた苦痛への賠償である。

括弧書きの要件も，離婚訴訟当事者Ｘから他方当事者Ｙへの請求なので充足する。

二種類の苦痛を含んでいても，訴訟上は一本の慰謝料請求である。

準拠法の性質決定と異なり，不貞自体の苦痛部分だけを民事訴訟法によって別に管轄判断することはできず，全体に管轄がある。

（４）Ｙの応訴負担を考慮しても，婚姻生活・不貞・破綻の経緯が日本と密接に結び付く。

人事訴訟法３条の５の特別の事情は与件から認められない。

３　設問２小問２

（１）離婚は通則法２７条本文・２５条により，共通本国法である乙国法による。

（２）財産分与は清算的要素だけが問題であり，扶養の問題ではない。

婚姻中の財産帰属の確定は夫婦財産制として２６条によるが，その帰属を前提に離婚時に当事者間でいかなる清算給付をするかは，離婚に伴う財産的効果として２７条によると解する。

したがって２５条の共通本国乙国法が適用される。

清算は夫婦財産制が現実の意味を持つ局面であり，夫婦財産契約で清算を定めることもあるとして２６条説を採っても，本件では２５条を介して乙国法となる。

（３）慰謝料は離婚自体の苦痛と個別不法行為の苦痛を分ける。

前者は離婚に不可分の財産的効果として２７条・２５条による乙国法による。

後者は婚姻解消がなくても独立する不法行為債権として１７条による。

同条は行動地ではなく結果発生地を原則とし，侵害された婚姻生活が営まれていた日本が結果地となる。

行動地も日本なので，ただし書は問題とならない。

もっとも，夫婦という特別の関係から，婚姻関係の準拠法へ２０条によって附従的に連結する余地がある。

しかし本件は不貞自体の侵害を切り出して問題とし，行為・結果及び当時の共通常居所がいずれも日本にある。

共通本国法が乙国法であることだけで，日本より明らかに密接な関係が乙国にあるとはいえないから，この部分には日本法を適用する。

以上

３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

設問１は，甲国法の司法的審査を日本の手続でどの程度代行できるかが中心である。

日本の調停にも裁判官が関与し，不相当な合意を成立させない仕組みがあるため，「裁判官が関与しない」という理由で否定することはできない。

本答案はその関与を認めた上で，甲国法が求める積極的審査・離婚形成との密度差から否定する。

肯定説を採る場合は番号５の仕組みを甲国法に対応させて理由付ける。

番号８では，合意に相当する審判と調停に代わる審判の制度目的・要件を比較する。

本答案は合意尊重型の甲国法に前者が適合すると考えるが，２７７条の離婚除外を類推で越える論拠が必要である。

手続説を採る番号９では離婚形成と手続選択の役割分担，方式説を採る番号１０では実質説と異なる構成を選ぶ理由を示す。

番号２１は，財産分与が本来審判事項であることを踏まえた人訴３条の４第２項から家事３条の１２への接続である。

番号２３～２６では一本の訴訟上の慰謝料請求として管轄を判断する。

準拠法の性質決定を分けることから，管轄まで分割してはならない。

番号１８の他原因の検討と番号２７の特別事情却下は補強であり，不要な列挙を必須化しない。

清算分与では番号３１の２６条による婚姻中の財産帰属と２７条による離婚時給付を区別する。

番号３２の２６条説も，当事者間の清算機能に即した理由があれば許容される。

番号３４～３６は本答案の慰謝料分割説に対応し，不貞の結果地を婚姻生活の侵害地として捉え，婚姻関係への２０条の附従的連結も検討する。

一括して離婚又は不法行為と捉える構成や乙国法への附従的連結を，結論差だけで排除しない。

４　評価項目と答案・解説の対応

番号重み適用条件対応箇所
１５全答案枠内：離婚制度の基本に関わるため
２３実質説を採る場合枠内：共通本国法である甲国法
３５実質説を採る場合枠内：実体と手続の適応
４４調停代行の可否を論じる場合枠内：調停委員会又は裁判官のみ
５３調停代行肯定説を採る場合枠内：合意が相当でない場合は
６４代行の可否を問う全答案枠内：積極的審査と離婚形成の判断
７５調停代行を否定する場合枠内：審判も裁判の一種
８４審判代行を採る場合枠内：同法２８４条
９４手続説を採る場合枠外：離婚方法の別構成
１０４方式説を採る場合枠外：離婚方法の別構成
１４５全答案枠内：民事訴訟法に優先する
１５５全答案枠内：同法３条の２第６号
１６４全答案枠内：Ｘは現在も日本に住所
１７４全答案枠内：最後の共通住所も日本
１８２補強論述を採る場合枠外：管轄の補強範囲
２０４全答案枠内：財産分与は本来審判事項
２１５全答案枠内：同法３条の４第２項
２２４全答案枠内：家事事件手続法３条の１２第３号
２３５全答案枠内：慰謝料は人事訴訟法３条の３
２４４全答案枠内：同請求と一の訴え
２５４全答案枠内：括弧書きの要件も
２７２同条の却下を検討する場合枠内：特別の事情は与件から
２８４全答案枠内：共通本国法である乙国法
２９４全答案枠内：扶養の問題ではない
３０５全答案枠内：離婚時に当事者間でいかなる清算給付
３１４２７条説を採る場合枠内：その帰属を前提に
３２４２６条説を採用する場合枠内：夫婦財産制が現実の意味を持つ局面
３４３分割説を採る場合枠内：前者は離婚に不可分
３５４全部又は一部を不法行為と性質決定する場合枠内：侵害された婚姻生活が営まれていた日本
３６３全部又は一部を不法行為と性質決定する場合枠内：附従的に連結

重み３以下の番号１１～１３・１９は設問外事項と構成矛盾の回避，番号２６は慰謝料管轄を分断しない説明，番号３３～３４・３６は慰謝料の性質決定と附従連結に対応する。

すべての内部評価単位について答案又は枠外解説との対応を保持し，許容分岐を本文へ累積的に要求しない。

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３　関連する論点・案内

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第７　出典及び確認状態

１　公式資料

[法務省・令和２年司法試験問題（私法系第１問はPDF４０頁）：https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf)

[法務省・出題の趣旨（PDF４２～４３頁の第１問）：https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf)

[法務省・採点実感（PDF４４～４７頁の第１問・関連総論及び４８頁の関連総論）：https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf)

２　法令と基準時

[e-Gov・人事訴訟法（当時版）：https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/415AC0000000109_20190401_430AC0000000020](https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/415AC0000000109_20190401_430AC0000000020)

[e-Gov・家事事件手続法（当時版）：https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/423AC0000000052_20200401_501AC0000000034](https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/423AC0000000052_20200401_501AC0000000034)

[e-Gov・法の適用に関する通則法（当時版）：https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/418AC0000000078_20070101_000000000000000](https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/418AC0000000078_20070101_000000000000000)

本答案は令和２年８月１２日を基準とし，後発の改正・判例を当時の答案要求へ遡及させていない。

裁判離婚の代行に関する原判決・学説原典は確認していないため，公式資料の学説・実務への言及と原典の実読を区別する。

３　資料の確認状態

令和８年１０月１８日に，出題の趣旨と採点実感の本問及び関連総論を実読し，評価項目と答案を照合した。

問題・法令条文は確認済み事実，公式の評価・学説紹介は資料の記述，本答案の性質決定・類推・法選択は解釈として示した。

許容される別説を含め，公式が一つの結論を指定していない箇所を確定的な公式見解とは表示していない。

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## 令和２年司法試験知的財産法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３１項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-chizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　５段階の意味](#sec2-1)

- [２　原資料との対応と項目の数え方](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#sec3-1)

- [２　設問が求めること](#sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１](#sec4-1)

- [２　設問２](#sec4-2)

- [３　設問３](#sec4-3)

- [４　重みの分布と重み５の全項目](#sec4-4)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　前提と表記](#sec5-1)

- [２　枠内答案](#sec5-2)

- [３　答案と評価項目の対応・解説](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同年度](#sec6-1)

- [２　他年度の同科目](#sec6-2)

- [３　関連論点](#sec6-3)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　当時の法令と判例](#sec7-2)

- [３　資料の状態と評価の限界](#sec7-3)

第１　この記事の対象と結論

令和２年司法試験論文式試験の知的財産法第２問を対象とする。

出題の趣旨と採点実感の対象箇所を照合し，３１項目を５段階で重み付けした。

以下の答案は独自作成の一例であり，法務省の公式答案や唯一の正解を示すものではない。

設問１は原著作者の権利が二次的著作物の独自創作部分の利用にも及ぶか，設問２は鑑定証書への絵画の引用，設問３は掲示板運営者への送信差止めを扱う。

答案は順に販売予防を肯定，引用の反論を否定，運営者への送信停止請求を肯定する。

引用の成否や主体性については，別の結論でも規範と事実評価を一貫させることが必要である。

法律の基準時は選択科目試験日の令和２年８月１２日，資料の確認日は令和８年１０月１８日である。

目次から設問別の評価表，枠内答案及び枠外解説へ進むことができる。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　５段階の意味

重み判断基準
５採点実感が評価の分かれ目とした事項，又は答案の骨格そのもの。
４出題の趣旨が検討を求め，採点実感も高評価又は多数答案の不足として取り上げた事項。
３一方の資料が明示する中核の理由付け。
２一方が軽く触れる補強事項，又は典型的な誤りとして指摘された事項。
１一方が控えめに触れるだけの事項。

重みは復習のための独自分析であり，公式の項目別配点，得点又は合格可能性へ換算するものではない。

必須・高評価・負例・許容分岐は別の区分である。

許容分岐は採用した構成に限って点検し，別構成を全答案へ累積要求しない。

２　原資料との対応と項目の数え方

評価表の頁は保存したPDFの実頁である。

原文の短い引用と検討内容を併記し，資料に直接の独立記載がない欄は，その旨を示す。

原資料の要求と本記事の抽出・評価は区別する。

区別困難だけに依拠する負例は番号８の裏返しとして番号８へ，抽象的キャラクターだけで処理する負例は番号４へまとめた。

同じ欠陥の裏返しを独立の加点項目にしないため，公開表は３１項目，内部の照合単位は３３である。

展示に伴う制限と譲渡申出に伴う制限は判断対象が異なるため，番号２０・２１に分けた。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係

甲の小説Ｐを，許諾を得た乙が漫画Ｑに翻案した。

主人公の具体的な髪・目・顔立ち・制服・体格等の特徴はＱの絵に表現されているが，Ｐには具体的，詳細な記載がない。

設問１では，丙が乙だけの許諾を得て特徴を捉えた肖像画Ｒ１を作り，複製物を製造・販売しようとする。

設問２では，乙が作成して売却したＲ２の現在の所有者である美術商丁が，店内展示と真贋鑑定を行う。

丁は原作品とともに流通させる１通の証書Ｓへ，原作品の面積の２０％に当たる１６×１０センチメートルのカラーコピーを貼る。

Ｓ表面は２０×１０センチメートルで，定型証明文，乙名等があり，コピーの占める面積は８０％となる。

両面はラミネート加工されるが，コピーは取り外せる。

同業者が同様の証書を作る慣行はほとんどない。

設問３では，第三者がＱを無断投稿した掲示板につき，運営者戊には最終停止権限と即時停止の能力がある。

戊は乙の内容証明を閲読しながら３週間是正していない。

一方，掲示板には適法で有益な用途があり，従前の警告・公正調査，大量の要請，わずかな広告利益という事情も置かれている。

２　設問が求めること

設問１は甲から丙への将来の販売予防請求について，異なる意見にも留意して論じる。

設問２は乙からのＳの譲渡差止請求に対し，丁の反論とその成否を示す。

設問３は乙から戊へのＱの送信差止めを，価値中立的な掲示板という性質に留意して論じる。

各設問は独立し，著作者人格権は検討しない。

損害賠償や掲示板全体の閉鎖へ終点を置き換えない。

問題文：[https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf)（PDF実頁１９～２０）。

第４　評価項目と重み

１　設問１

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
1【必須】小説Ｐが著作物であり，甲がＰの著作者として権利行使することを示す。332頁「著作者甲により創作された著作物Ｐが翻案されてＱが作成されたことを踏まえて」25頁「甲がＰの著作者でありＰについて著作権を有すること，②ＱがＰの二次的著作物」
2【必須】Ｐの翻案であるＱを二次的著作物とし，２条１項１１号を示す。432頁「二次的著作物（法第２条第１項第１１号）といえることを指摘する必要がある。」25頁「二次的著作物（著作権法第２条第１項第１１号）であることから，甲がＱの利用」
3【必須】２８条により原著作者に同一の種類の権利が併存することを示す。532頁「同一の種類の権利」と規定されていること，二次的著作物においては原著作物に」25頁「同一の種類の権利を有すること（同法第２８条），③本件特徴はＱの創作的表現」
4【必須】Ｒ１がＱの具体的な創作的絵画表現を実質的に再製したと評価する。抽象的キャラクターの不保護だけで処理しない。3当該独立項目の直接記載なし。25頁「本件特徴はＱの創作的表現部分であり，それをよく捉えたＲ１は当該部分と実質」／29頁「キャラクターには著作物性がないとして，甲の請求を否定するものがあった。条」
5【必須】販売の対象権利を２８条を介する２６条の２第１項の譲渡権とし，１１２条１項へ接続する。532頁「譲渡権（法第２６条の２第１項））について，二次的著作物の部分利用に関する」25頁「譲渡権（同法第２６条の２第１項）を行使できることから，甲も，Ｒ１の複製物」
6【必須】Ｐに具体的記載がない本件特徴は乙のみが創作した部分であり，その部分への甲の権利の及び方を問題にする。432頁「具体的，詳細な記載がされておらずＲ１についてＰの創作的表現が感得できると」25頁「専ら乙の創作性が発揮された部分に相当すること，⑥そのような部分に，Ｐの著」
7【高評価】対立する両見解の根拠を示し，反対説に応答して自説を選ぶ。532頁「反対説を提示してこれに反論することが求められる。この点に関し，原著作者の」29頁「反対説の根拠にも言及した上で，それに反論を試みるべきであろう。なお，一部」
8【許容分岐】感得不要説では２８条の文言と原作への依存を根拠に，部分利用にも権利が及ぶ理由を示す。区別が容易な本問で区別困難だけを根拠としない。（適用：原作の創作的表現の感得を不要とする構成）332頁「原著作物に依存しない部分はないことなどを指摘することとなろう。これに対し」28頁「区別が容易な設例であるにもかかわらず，上記の理由のみを挙げて漫然と甲が差」
9【許容分岐】感得必要説を採る又は反対説として扱う場合，無限連鎖や創作者保護から根拠を示して本件に適用する。（適用：感得必要説を自説又は反対説として扱う場合）332頁「無限連鎖的に権利を有することとなりかねず不当であること，創作した者を保護」当該独立項目の直接記載なし。

２　設問２

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
10【必須】丁の引用の反論を３２条１項と４７条の７による譲渡の適法化まで結ぶ。532頁「第３２条第１項，第４７条の７）の各要件に関する理解を問うものである。設問」26頁「複製権の制限により作成された複製物の譲渡に係る著作権制限規定（同法第４７」
11【必須】４５条１項の原作品展示と４条４項によりＲ２の公表を示す。433頁「法第４５条第１項，第４条第４項により，「公表」されたものとみなされること」26頁「同法第４条第４項，同法第４５条第１項），③Ｒ２のカラーコピーを作成してＳ」
12【許容分岐】主従関係・明瞭区別性を採る場合，現在の３２条のどの要件に位置付けるかを示して当てはめる。（適用：附従性・明瞭区別性の二要件を採用する場合（直接文言説には不適用））433頁「附従性），かつ両者が明瞭に区別されているかどうか（明瞭区別性）により決す」26頁「どの要件の下で採用すべきか，上記④について，現実の慣行が存在しなければ公」
13【高評価】Ｓの定型文・屋号等に創作性が乏しいことを示し，引用側の著作物性を要するか理由付きで論じる。433頁「著作物性を具備しているとは言い難いことを押さえた上で，自説の立場から一貫」26頁「引用して利用する側の著作物性の要否（例えば，東京地判平成１０年２月２０日」
14【高評価】公正な慣行を規範的に解釈し，既存慣行がほぼないことだけで引用を否定しない。533頁「社会通念に照らして合理的と言い得る引用のみを許容する見解（条理説）が考え」29頁「慣行自体の形成が妨げられることになりかねない。少なくない裁判例や学説が当」
15【高評価】出所明示は４８条の独立義務と引用の判断要素を区別し，乙の表示を公正慣行の考慮事実とする。333頁「適切な出所表示もされていることなどを指摘して，社会通念に照らして本件コピ」26頁「直接的な関連を有しないことや，出所明示の有無は，公正慣行の要件充足の判断」
16【必須】引用目的との関係で正当な範囲を判断する規範を置く。433頁「引用の目的上正当な範囲内」であるといえるかが問題となる。この点についても」26頁「正当な範囲内で行われていなければならないこと，⑥引用して利用する側の著作」
17【高評価】鑑定対象特定・真作評価という目的と，２０％への縮小・証書内の大きな占有率を比較評価する。433頁「権衡がとれているものと評価できることなどを述べることが考えられよう。以上」26頁「カラーコピーのサイズや，当該コピーがＳから取り外し可能な構造とされている」
18【高評価】取り外せることから直ちに別流通を確定せず，原作品との同行・加工態様を含め独立利用の危険を評価する。433頁「直ちに独立して流通するおそれが肯定されるものではないことなどを指摘して，」26頁「取り外し可能な構造とされていること等の事実に的確に当てはめることができて」
19【高評価】１通だけ作成し原作品と所在を共にすることを，引用の必要性・態様の判断に用いる。333頁「今後の流通に際し鑑定対象である絵画を特定するためであり，適正な鑑定業務の」26頁「各要件の解釈を，Ｒ２のカラーコピーのサイズや，当該コピーがＳから取り外し」
20【負例】観覧者とは関係なく原作品と流通する鑑定証書に，展示に伴う４７条の制限を安易に適用しない。2当該独立項目の直接記載なし。29頁「観覧者とは関係なく作成され，原作品とともに流通するもののために行われる複」
21【負例】４７条の２を検討する場合，譲渡等の申出目的と委任先の措置を確認し，引用の検討を代替させない。2当該独立項目の直接記載なし。29頁「オークション等に対応した規定であり，本条によって許容される複製・公衆送信は，譲渡」
22【負例】原作品Ｒ２の消尽を新たなコピー入り鑑定証書Ｓの譲渡へそのまま転用しない。2当該独立項目の直接記載なし。29頁「肖像画Ｒ２と鑑定証書Ｓとの峻別ができておらず，消尽法理に言及する答案が見」

３　設問３

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
23【必須】乙が２３条１項の公衆送信権に基づき１１２条１項の差止めを請求することを示す。433頁「公衆送信権侵害・法第２３条第１項）に基づく差止め（法第１１２条第１項）を」26頁「公衆送信権（同法第２３条第１項）の侵害を理由として，戊に対して差止請求を」
24【必須】物理的な送信を行う匿名第三者と掲示板運営者戊を区別する。3当該独立項目の直接記載なし。26頁「物理的な公衆送信の主体は匿名の第三者であること，③電子掲示板の運営者が当」
25【必須】戊が規範的な侵害主体となる条件を，自説の規範として示す。533頁「戊が著作権侵害の主体といえるかが問題となる。電子掲示板運営者の侵害主体性」26頁「規範的な侵害主体と評価され得る場合及び④本設問の事案がそのような場合に該」
26【高評価】適法用途のある媒体の提供・利益だけで侵害主体とせず，過度の常時監視負担を避ける規範を示す。534頁「価値中立的な媒体であるところを踏まえると，戊が自らの運営する電子掲示板に」30頁「常時監視しなければならなくなり，掲示板の規模が大きくなればなるほどそれが」
27【高評価】侵害を認識後，一定期間内に適切に対応せず不当に放置した段階での主体性を論じる。534頁「一定の期間内に適切な対応を採らなかったなどの戊の不作為が認められて初めて」30頁「不当に放置していると評価できるようになった時点ではじめて侵害主体性を肯定」
28【高評価】最終停止権限と即時停止能力を，具体的な侵害回避可能性として評価する。434頁「最終的な送信停止権限を有し，広告収入を得ていたこと，侵害通知を受領してか」26頁「最終的な送信停止の権限を有している事実や，大量の送信停止要請が寄せられて」
29【高評価】受領・閲読後の３週間の無措置を規範に当てはめる。534頁「３週間という期間の間特段の是正措置を採っていないことを指摘し，たとえ戊が」30頁「３週間特段の是正措置を採らなかった事実を拾い上げて，これに当てはめる努力」
30【高評価】注意書き・公正な従前対応・大量要請・小利益という戊に有利な事実にも応答する。434頁「大量の送信停止要請が寄せられてその対応に追われていることを考慮したとして」26頁「大量の送信停止要請が寄せられて戊がその対応に追われている事実等）が，当該」
31【必須】採用規範と事実評価に応じて，Ｑ送信の差止めの可否を結論付ける。334頁「差止めを請求することができると帰結することになろう。」26頁「該当するか否か等を的確に論述することが「一応の水準」である。その上で，上」

４　重みの分布と重み５の全項目

重み１は０項目，重み２は３項目，重み３は８項目，重み４は１１項目，重み５は９項目である。

総項目数Ｎ＝３１，重み合計Ｗ＝１１９となる。

負例の重みもこの公開集計に含む。

これは全行の単純集計であり，特定の答案に全分岐を要求する総配点ではない。

番号3：２８条により原著作者に同一の種類の権利が併存することを示す。（必須。適用：全答案）

番号5：販売の対象権利を２８条を介する２６条の２第１項の譲渡権とし，１１２条１項へ接続する。（必須。適用：全答案）

番号7：対立する両見解の根拠を示し，反対説に応答して自説を選ぶ。（高評価。適用：全答案）

番号10：丁の引用の反論を３２条１項と４７条の７による譲渡の適法化まで結ぶ。（必須。適用：全答案）

番号14：公正な慣行を規範的に解釈し，既存慣行がほぼないことだけで引用を否定しない。（高評価。適用：全答案）

番号25：戊が規範的な侵害主体となる条件を，自説の規範として示す。（必須。適用：全答案）

番号26：適法用途のある媒体の提供・利益だけで侵害主体とせず，過度の常時監視負担を避ける規範を示す。（高評価。適用：全答案）

番号27：侵害を認識後，一定期間内に適切に対応せず不当に放置した段階での主体性を論じる。（高評価。適用：全答案）

番号29：受領・閲読後の３週間の無措置を規範に当てはめる。（高評価。適用：全答案）

第５　模範解答

１　前提と表記

以下は当時法に基づく２５００字以内の答案例である。

法令名を省略した条文は著作権法を指す。

設問１は感得不要説を採り，設問２は条文の文言に即して引用を判断し，設問３は特定侵害の認識後の不当な放置を重視する。

主従関係・明瞭区別性は引用の判断資料として用い，独立の二要件説だけを唯一の構成とはしない。

２　枠内答案

１　設問１

（１）　小説Ｐは甲の思想・感情を創作的に表現した著作物であり，甲はその著作権を有する。

ＱはＰに依拠して漫画としての創作的表現を加えた二次的著作物である（著作権法２条１項１号・１１号）。

甲は，２８条により，Ｑの利用について乙が有するものと同一の種類の権利を有する。

本件特徴はＱの具体的で創作的な絵画表現であり，これをよく捉えたＲ１は実質的に同一の表現である。

その複製物の販売は，Ｑの表現の譲渡による公衆への提供に当たる（２６条の２第１項）。

（２）　もっとも，甲の権利が乙のみの創作した部分にも及ぶか。

原作の創作的表現を感得できる利用に限るとの見解がある。

創作した者を保護する法の趣旨から，原作と関係しない表現まで原著作者に支配させるべきでなく，三次的・四次的著作物への無限の権利連鎖も避けるべきだからである。

この見解では，Ｐに本件特徴の具体的，詳細な記載はなく，Ｒ１からＰの創作的表現を感得できないから，甲の請求は認められない。

しかし，２８条は「同一の種類の権利」と定め，二次的著作物の利用について原著作者にも権利を与えている。

新たな表現も原作に依拠した二次的創作の一部であり，その創作基盤への寄与を無視して，利用部分ごとに原著作者の権利を切断することは適切でない。

本問では創作部分の区別が容易でも，この文言と制度趣旨に基づき，感得を要しないと解する。

主人公の絵への権利の併存を認めた判例もこの方向を支持する。

よって，乙だけの許諾では足りず，甲は１１２条１項によりＲ１の複製物の販売の予防を請求できる。

２　設問２

（１）　丁は，適法引用として本件コピーを作成でき（３２条１項），その複製物の譲渡も４７条の７により許されると反論することが考えられる。

原作品の所有や原作品の譲渡権の消尽だけでは，新たに作るコピーの複製・譲渡は正当化されない。

（２）　Ｒ２は美術の著作物であり，丁の所有する原作品の店内展示は４５条１項により許される。

したがって，４条４項により公表されたものとみなされ，３２条１項の公表要件を満たす。

本件コピーは縮小されても本件特徴を有形的に再製するものであり，複製に当たる。

（３）　引用は，公正な慣行に合致し，引用の目的上正当な範囲内でなければならない。

３２条は引用先を著作物に限定しておらず，正当な情報利用を許す趣旨から，引用先自体の著作物性は不要と解する。

Ｓの定型的な証明文や屋号等の表示には個性の発揮が乏しく，著作物性は認め難いが，それだけでは反論を排斥できない。

引用の目的，方法・態様，対象著作物の性質及び権利者への影響を踏まえて，引用としての利用か，公正な慣行に合致するか，目的上正当な範囲かを区別して判断する。

主従関係や明瞭区別性は，これらを判断する資料として考慮する。

（４）　鑑定対象を特定して真作であるとの評価を伝えることは引用の目的たり得る。

本件コピーは証明文の対象を示しており，Ｓの表題・記載とコピーとの区別も明らかである。

既存慣行がなければ常に不適法とすると，新しい適正な引用方法の形成が妨げられるから，同業者に同様の慣行がほぼないだけでは公正性を否定できない。

Ｓには乙の著作者名もあり，出所の表示は公正性を支える。

４８条の出所明示義務は独立の義務であって，その違反と引用の成否を直結させるべきではないが，表示の有無は引用態様の判断に考慮できる。

（５）　１通のみを原作品とともに流通させることや，面積を２０％に縮小したことは，対象特定という目的との権衡を肯定する事情である。

また，取り外せることだけで，直ちに別流通するとはいえない。

しかし，コピーは証書表面の８０％を占め，原作品の具体的な絵画表現を鑑賞できる大きさである上，取り外して独立利用できる構造があり，ラミネート加工による一体性も弱い。

原作品と流通させる予定はあるが，永続する鑑定証書にこの大きさで分離可能なコピーを付す必要性は乏しく，権利者の複製利用の利益を害する危険がある。

よって，対象特定に必要な範囲を超えるものとして目的上正当な範囲内とは認めず，丁の反論は採用できない。

３　設問３

（１）　乙は，２３条１項の公衆送信権侵害を理由に，１１２条１項の差止めを求める。

物理的な送信主体は匿名の第三者であるから，戊を規範的な侵害主体と評価できるかが問題となる。

適法用途もある価値中立的な掲示板について，管理権限と広告利益だけで主体性を認めると，全投稿の常時監視という過度の負担を課し，適法な運営まで困難にする。

しかし，具体的な侵害を認識し，これを停止できる立場にあるのに，調査等に必要な合理的期間を経ても適切に対応せず不当に放置した場合には，その不作為により送信を維持する者として侵害主体となると解する。

（２）　戊には最終的な送信停止権限があり，必要なら即時停止できる。

内容証明を閲読してＱの無断投稿と深刻な経済的被害を知ったのに，３週間特段の是正措置を採らなかった。

３日は乙の指定にすぎず当然の法定期限ではないが，特定された侵害について調査・照会等もせず３週間放置したことは，合理的な対応期間を超える。

確かに，掲示板は公的評価のある有益な場であり，戊は注意書きや公正な調査を行ってきた上，大量の要請への対応に追われ，利益もわずかである。

しかし，従前の運営姿勢と多忙は，本件通知後の完全な放置を正当化せず，小利益でも事業の利益は戊に帰属する。

不当な放置により送信を維持していると評価でき，戊は侵害主体に当たる。

したがって，乙はＱの送信の停止を請求できる。

以上

３　答案と評価項目の対応・解説

(1)　設問１

番号1（重み3・必須）：小説Ｐが著作物であり，甲がＰの著作者として権利行使することを示す。

答案の「小説Ｐは甲の思想・感情」が対応する。

番号2（重み4・必須）：Ｐの翻案であるＱを二次的著作物とし，２条１項１１号を示す。

答案の「ＱはＰに依拠して」が対応する。

番号3（重み5・必須）：２８条により原著作者に同一の種類の権利が併存することを示す。

答案の「同一の種類の権利を有する」が対応する。

番号4（重み3・必須）：Ｒ１がＱの具体的な創作的絵画表現を実質的に再製したと評価する。

抽象的キャラクターの不保護だけで処理しない。

答案の「本件特徴はＱの具体的で創作的」が対応する。

番号5（重み5・必須）：販売の対象権利を２８条を介する２６条の２第１項の譲渡権とし，１１２条１項へ接続する。

答案の「Ｒ１の複製物の販売の予防を請求できる」が対応する。

番号6（重み4・必須）：Ｐに具体的記載がない本件特徴は乙のみが創作した部分であり，その部分への甲の権利の及び方を問題にする。

答案の「Ｐに本件特徴の具体的，詳細な記載はなく」が対応する。

番号7（重み5・高評価）：対立する両見解の根拠を示し，反対説に応答して自説を選ぶ。

答案の「しかし，２８条は「同一の種類の権利」」が対応する。

番号8（重み3・許容分岐）：感得不要説では２８条の文言と原作への依存を根拠に，部分利用にも権利が及ぶ理由を示す。

区別が容易な本問で区別困難だけを根拠としない。

答案の「その創作基盤への寄与を無視して」が対応する。

適用条件は原作の創作的表現の感得を不要とする構成である。

区別困難だけで処理せず，原作依存と原著作者の参与の理由を示す。

番号9（重み3・許容分岐）：感得必要説を採る又は反対説として扱う場合，無限連鎖や創作者保護から根拠を示して本件に適用する。

答案の「無限の権利連鎖も避けるべき」が対応する。

適用条件は感得必要説を自説又は反対説として扱う場合である。

反対説は紹介だけで済ませず，その根拠と採用した場合の結論を明示する。

(2)　設問２

番号10（重み5・必須）：丁の引用の反論を３２条１項と４７条の７による譲渡の適法化まで結ぶ。

答案の「その複製物の譲渡も４７条の７により許される」が対応する。

番号11（重み4・必須）：４５条１項の原作品展示と４条４項によりＲ２の公表を示す。

答案の「４条４項により公表されたものとみなされ」が対応する。

番号12（重み４・許容分岐）：二要件説を採る場合に，附従性と明瞭区別性が現在の３２条のどの要件に位置付くかを説明する項目である。

本答案は直接文言説を採り，両指標を判断資料とした。

別構成の非採用を欠落と評価しない。

番号13（重み4・高評価）：Ｓの定型文・屋号等に創作性が乏しいことを示し，引用側の著作物性を要するか理由付きで論じる。

答案の「Ｓの定型的な証明文や屋号等」が対応する。

番号14（重み5・高評価）：公正な慣行を規範的に解釈し，既存慣行がほぼないことだけで引用を否定しない。

答案の「新しい適正な引用方法の形成が妨げられる」が対応する。

公正慣行を事実上の既存慣行だけに固定しない。

新しい適切な利用方法を排除しない規範的な評価が必要である。

番号15（重み3・高評価）：出所明示は４８条の独立義務と引用の判断要素を区別し，乙の表示を公正慣行の考慮事実とする。

答案の「４８条の出所明示義務は独立の義務」が対応する。

４８条は引用成立とは別の義務であるが，出所表示の態様を引用の公正性の事情として考慮することは別問題である。

番号16（重み4・必須）：引用目的との関係で正当な範囲を判断する規範を置く。

答案の「鑑定対象を特定して真作であるとの評価を伝える」が対応する。

番号17（重み4・高評価）：鑑定対象特定・真作評価という目的と，２０％への縮小・証書内の大きな占有率を比較評価する。

答案の「面積を２０％に縮小したこと」が対応する。

番号18（重み4・高評価）：取り外せることから直ちに別流通を確定せず，原作品との同行・加工態様を含め独立利用の危険を評価する。

答案の「取り外せることだけで，直ちに別流通するとはいえない」が対応する。

番号19（重み3・高評価）：１通だけ作成し原作品と所在を共にすることを，引用の必要性・態様の判断に用いる。

答案の「１通のみを原作品とともに流通させる」が対応する。

番号20（重み２・負例）：本答案では展示に伴う制限規定を独立の主張として展開しない。

Ｓは観覧者への解説・紹介を目的とする小冊子等とは異なり，４７条を主ルートとすることはできない。

番号21（重み２・負例）：本答案では４７条の２の反論を展開しない。

Ｓは将来の所有者に原作品とともに渡す鑑定証書であり，譲渡申出目的とは異なる。

仮に検討する場合も，当時の政令・省令が置く措置の全選択肢を確認する必要がある。

番号22（重み2・負例）：原作品Ｒ２の消尽を新たなコピー入り鑑定証書Ｓの譲渡へそのまま転用しない。

答案の「原作品の譲渡権の消尽だけでは」が対応する。

(3)　設問３

番号23（重み4・必須）：乙が２３条１項の公衆送信権に基づき１１２条１項の差止めを請求することを示す。

答案の「２３条１項の公衆送信権侵害」が対応する。

番号24（重み3・必須）：物理的な送信を行う匿名第三者と掲示板運営者戊を区別する。

答案の「物理的な送信主体は匿名の第三者」が対応する。

番号25（重み5・必須）：戊が規範的な侵害主体となる条件を，自説の規範として示す。

答案の「戊を規範的な侵害主体と評価できるか」が対応する。

番号26（重み5・高評価）：適法用途のある媒体の提供・利益だけで侵害主体とせず，過度の常時監視負担を避ける規範を示す。

答案の「全投稿の常時監視という過度の負担」が対応する。

番号27（重み5・高評価）：侵害を認識後，一定期間内に適切に対応せず不当に放置した段階での主体性を論じる。

答案の「調査等に必要な合理的期間を経ても」が対応する。

番号28（重み4・高評価）：最終停止権限と即時停止能力を，具体的な侵害回避可能性として評価する。

答案の「最終的な送信停止権限」が対応する。

番号29（重み5・高評価）：受領・閲読後の３週間の無措置を規範に当てはめる。

答案の「調査・照会等もせず３週間放置」が対応する。

番号30（重み4・高評価）：注意書き・公正な従前対応・大量要請・小利益という戊に有利な事実にも応答する。

答案の「公的評価のある有益な場」が対応する。

番号31（重み3・必須）：採用規範と事実評価に応じて，Ｑ送信の差止めの可否を結論付ける。

答案の「乙はＱの送信の停止を請求できる」が対応する。

引用については，１通・原作品同行・縮小を重視して肯定する答案も考えられる。

本答案は取り外せることだけで別流通を確定せず，面積・構造・永続的な必要性・権利者利益への危険を合わせて否定した。

鑑定証書事件の結論を本問へ機械的に移すことも，判例と違う事実が一つあるだけで反対結論にすることも適切でない。

第６　関連記事

１　同年度

令和２年の他科目を探す場合は，主要７科目の一覧を参照できる。

同一覧は選択科目を含まず，本問の知的財産法の一覧ではない。

[https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r2-shihoushiken-ronbunshiki-shuyou7kamoku-mohan-kaitou/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r2-shihoushiken-ronbunshiki-shuyou7kamoku-mohan-kaitou/)

[令和２年司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

２　他年度の同科目

令和６年司法試験知的財産法第２問の模範解答・評価項目：

[https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/r6-shihoushiken-chizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/r6-shihoushiken-chizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

３　関連論点

建物・展示美術の写真を広告や商品に使えるか―著作権法４６条と写り込みの判断：

[https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/kenchiku-shashin-bijutsu-utsurikomi/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/kenchiku-shashin-bijutsu-utsurikomi/)

本問の引用・鑑定証書の問題と，４６条や写り込みの問題は，それぞれの適用条件を区別して読む。

第７　出典及び確認状態

１　公式資料

法務省「令和２年司法試験論文式試験問題集〔選択科目〕」の知的財産法第２問，PDF実頁１９～２０を実読した。

[https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf)

法務省「令和２年司法試験論文式試験問題出題趣旨」PDF実頁３２頁の第２問見出し以降，３３頁，３４頁の次科目見出し直前までを実読した。

[https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf)

法務省「令和２年司法試験の採点実感（論文式試験）」は，知的財産法の第２問に関する出題方針・採点方針・採点実感（PDF実頁２４～２６頁及び２８～３１頁の関連部分）を実読した。

第１問の個別本文や他科目の分析を本問の根拠としていない。

[https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf)

２　当時の法令と判例

著作権法は令和２年８月１２日現在の施行状態を対象に，該当条項を確認した。

[https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/345AC0000000048_20200612_502AC0000000048](https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/345AC0000000048_20200612_502AC0000000048)

最高裁平成１３年１０月２５日判決（平成１２年（受）第７９８号，キャンディ・キャンディ事件）：保存PDF全１頁。原著作者と二次的著作物の著作者の権利併存を確認した。

[https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-34318.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-34318.pdf)

知財高裁平成２２年１０月１３日判決（平成２２年（ネ）第１００５２号，鑑定証書事件）：保存PDF１３～１６頁。鑑定目的の引用と方法・態様等の判断，引用先の著作物性を必須としない判断を確認した。

[https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-80755.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-80755.pdf)

東京高裁平成１７年３月３日判決（平成１６年（ネ）第２０６７号，掲示板事件）：保存PDF３～５頁。具体的通知後の権限・認識・対応の評価を確認した。

不法行為の故意過失の議論を，差止請求の一般的要件へそのまま置き換えていない。

[https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-9719.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-9719.pdf)

採点実感２９頁が挙げる委任先の条番号は，当時の法令原文で独立に照合した。

当時は施行令７条の３から施行規則４条の２へ委任される。

省令には紙面積・画素数だけでなく，最小限度と公正慣行による別の選択肢があるため，面積基準だけで規定全体の成否を決めない。

[https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/345CO0000000335_20200428_430CO0000000360](https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/345CO0000000335_20200428_430CO0000000360)

[https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/345M50000080026_20200428_502M60000080017](https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/345M50000080026_20200428_502M60000080017)

３　資料の状態と評価の限界

問題の事実は設問上の確定資料，法務省の要求は原資料の記載，評価単位・重み・当てはめ・完成答案は独自の推論である。

両公式資料の本問関連箇所を実読して照合した記事であり，独自の予想だけを公式資料準拠として表示したものではない。

法務省が言及する全判例の原文や異説の代表学説の原典を網羅したものではない。

試験後の法改正や新しい判例を当時の答案へ遡及して用いず，現行法の実務へ利用する場合は別途の時点確認を要する。

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## 令和２年度司法試験国際関係法（公法系）第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した２４項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-kokusai-kouhou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付けの基準](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#sec3-1)

- [２　設問が求めること](#sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１](#sec4-1)

- [２　設問２](#sec4-2)

- [３　設問３](#sec4-3)

- [４　重みの分布](#sec4-4)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　答案の前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同じ年度の司法試験の記事](#sec6-1)

- [２　同じ科目の別の年度の記事](#sec6-2)

- [３　本問の論点に関連する記事](#sec6-3)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　法令](#sec7-2)

- [３　裁判例](#sec7-3)

- [４　確認状態](#sec7-4)

第１　この記事の対象と結論

本問は，国際河川に影響するダム計画を素材に，環境保全義務，条約の終了・運用停止と対抗措置，国際司法裁判所の管轄を問う。

管理責任と環境影響評価を区別し，条約法と対抗措置を併せて検討し，裁判条項の二つの要件を両国の立場から論証することが中心となる。

項目内容
対象令和２年司法試験・国際関係法（公法系）第２問
問題文法務省問題PDF実頁３７～３８。第３の１にリンクを掲げる。
基準時令和２年８月１２日の試験実施時
出題の趣旨実読済み。合冊PDF実頁４０の第２問見出しから４２の次科目見出し直前まで。
採点実感実読済み。合冊PDF実頁４１の科目総論・第２問概要及び４２の第２問から４３の関連末尾まで。
評価項目２４項目，重み５は７項目，重み合計８７。法務省の配点ではない。
主要判例ウルグアイ川製紙工場事件本案判決（２０１０年）。
答案分量改行を除く２４８０字。
試験後の法答案には試験後の法令・判例を用いない。
確認日令和８年１０月１８日

Ｂ国は環境保全・事前評価及び委員会への報告・許可の義務違反を主張できる。

Ａ国は電力条約廃棄の根拠と対抗措置の要件を争い，管轄段階では両国が条約紛争の存在及び交渉による解決不能をそれぞれの立場から論じる。

重み５の事項は番号１・４・１７・１９・２０・２１・２２である。

全評価項目は第４，答案は第５，出典と確認範囲は第７に置く。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

評価項目は，公式資料から，一つの行で一つの判断対象を確認できるよう本記事が独自に抽出したものである。

法務省の公式採点基準，項目別配点又は合格可能性の推計ではない。

条件付きの補強・許容分岐は，全答案への追加必須事項としない。

条約法だけを論じて対抗措置を落とす負例と，対抗措置だけを論じて条約法を落とす負例は，いずれも番号１７の裏返しなので，同番号の正しい検討にまとめた。

根拠列の頁はPDF実頁であり，「記載なし」は関連範囲を実読した上で個別の記載がないことを示す。

２　５段階の重み付けの基準

重み判断基準
５採点実感が評価の分かれ目とした事項，又は答案の骨格そのもの
４出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた事項（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）
３どちらか一方が明示する中核の理由付け
２一方が軽い表現で触れる補強の事項，又は典型的な誤りとして指摘された事項
１一方が控えめに触れるだけの事項

重みと「必須・高評価・負例・許容分岐」という区分は別である。

各段階への件数割当てはせず，本問の資料の記載から判断する。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係

公式問題PDF：[https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf)

上流Ａ国と下流Ｂ国の間に，ナーガ川流域の環境保全，年次報告，新規計画の特別報告・全会一致の許可及び交渉不調後のICJ付託を定める１９７５年条約がある。

Ａ国は主要支流ギリ川のダム・発電所計画を認可したが，必要な環境影響評価の不実施を指摘する環境団体の批判があった。

稼働後にＢ国で水量が４０％減少し水質も悪化したため，Ｂ国はＡ国の必要電力の約５０％を供給してきた別の電力条約を廃棄し，供給を完全に停止した。

両国は選択条項受諾宣言を行っていない。

２　設問が求めること

設問立場・対象指定・射程到達点
１Ｂ国からＡ国の認可を争う慣習法と１９７５年条約を区別する違反となる義務と具体的事情を示す
２Ａ国からＢ国の廃棄・供給停止を争う条約法と対抗措置を混同しない正当化要件の欠如を理由付ける
３Ｂ国のICJ付託とＡ国の抗弁１９７５年条約１９条の範囲・前置要件Ｂ国の根拠・申立てとＡ国の二つの抗弁を論じる

第４　評価項目と重み

１　設問１

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１【必須】慣習国際法上の義務と１９７５年条約上の義務を区別する。５４１頁・設問１（該当規範・主張の説明）４２頁・設問１（同論点への言及・留意点）
２【必須】自国の管轄・管理下の活動に関する領域使用の管理責任を説明する。４４１頁・設問１（該当規範・主張の説明）４２頁・設問１（同論点への言及・留意点）
３【高評価】領域使用の管理責任を支える先例又は宣言の役割を示す。 適用条件：先例による補強を行う場合３４１頁・設問１（該当規範・主張の説明）４２頁・設問１（同論点への言及・留意点）
４【必須】環境影響評価を行う慣習国際法上の義務を説明する。５４１頁・設問１（該当規範・主張の説明）４２頁・設問１（同論点への言及・留意点）
５【必須】定評ある団体の批判を踏まえ，認可時に評価実施を確認すべきだったと論じる。３４１頁・設問１（該当規範・主張の説明）記載なし
６【必須】管理責任と環境影響評価義務がそれぞれ個別の慣習法規則であることを示す。３記載なし４２頁・設問１（同論点への言及・留意点）
７【高評価】原則を一般論として展開する場合，国家管轄外の区域の環境も対象に含める。 適用条件：一般論の外延まで展開する場合。本問限定の他国環境という記載を誤りにしない２４１頁・設問１（該当規範・主張の説明）４２頁・設問１（同論点への言及・留意点）
８【必須】水量・水質への影響から１９７５年条約４条の流域環境保全義務違反を構成する。３４１頁・設問１（該当規範・主張の説明）記載なし
９【必須】支流ギリ川の計画がナーガ川に影響することから１２条の対象となるとＢ国の立場で論じる。３４１頁・設問１（該当規範・主張の説明）記載なし
１０【必須】１２条の特別報告書提出義務違反を主張する。３４１頁・設問１（該当規範・主張の説明）記載なし
１１【必須】１２条の委員会許可を得る義務への違反を主張する。３４１頁・設問１（該当規範・主張の説明）記載なし
１２【許容分岐】代替構成として相隣関係又は上流国の下流国への義務を用いるなら事実に適切に当てはめる。 適用条件：当該代替構成を採用した場合のみ。管理責任・評価義務を論じた答案へ追加必須としない２記載なし４２頁・設問１（同論点への言及・留意点）

２　設問２

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１３【必須】条約法条約５４条の条約所定の終了又は当事国の同意に基づく終了の要件を本件へ当てはめる。３４１頁・設問２（該当規範・主張の説明）記載なし
１４【必須】５６条の黙示の廃棄権等の要件を検討し，一方的な即時廃棄を争う。３４１頁・設問２（該当規範・主張の説明）記載なし
１５【必須】６０条による終了・運用停止について同一条約の重大違反という要件の欠如を指摘する。３４１頁・設問２（該当規範・主張の説明）記載なし
１６【必須】６２条の事情の根本的変化の要件と事実を対応させ，廃棄・運用停止を正当化できないと主張する。３４１頁・設問２（該当規範・主張の説明）記載なし
１７【必須】条約法上の終了・停止と国家責任法上の対抗措置の両方から検討する。５４１頁・設問２（該当規範・主張の説明）４２頁・設問２（同論点への言及・留意点）
１８【必須】Ａ国は先行する自国の国際違法行為が存在せず，対抗措置の前提を欠くと主張できることを示す。３４２頁・設問２（該当規範・主張の説明）記載なし
１９【必須】浄水施設の必要とＡ国の約５０％の電力依存を比較し，全面停止の均衡性を争う。５４２頁・設問２（該当規範・主張の説明）記載なし

３　設問３

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２０【必須】１９７５年条約１９条の裁判条項をICJ管轄の根拠として特定する。５４２頁・設問３（該当規範・主張の説明）４３頁・設問３（同論点への言及・留意点）
２１【必須】Ｂ国は４・１２条の解釈・適用について両国の意見が不一致であることから条約紛争の存在を論証する。５４２頁・設問３（該当規範・主張の説明）４３頁・設問３（同論点への言及・留意点）
２２【必須】Ｂ国はＡ国の当初からの条約適用否定を理由に交渉による解決可能性がなかったと主張する。５４２頁・設問３（該当規範・主張の説明）４３頁・設問３（同論点への言及・留意点）
２３【必須】Ａ国は計画が条約の適用対象外で条約紛争が存在しないと抗弁し得ることを示す。４４２頁・設問３（該当規範・主張の説明）４３頁・設問３（同論点への言及・留意点）
２４【必須】Ａ国は交渉が行われていないため１９条の前置要件を欠くと抗弁し得ることを示す。４４２頁・設問３（該当規範・主張の説明）４３頁・設問３（同論点への言及・留意点）

４　重みの分布

重み１＝０項目，重み２＝２項目，重み３＝１２項目，重み４＝３項目，重み５＝７項目。

Ｎ＝０＋２＋１２＋３＋７＝２４，Ｗ＝１×０＋２×２＋３×１２＋４×３＋５×７＝８７である。

重み５の番号１は二つの法源の区別，４は環境影響評価，１７は条約法と対抗措置の併用，１９は均衡性，２０は裁判条項，２１は条約紛争の存在，２２は交渉による解決不能という主ルートの骨格である。

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

試験実施時を基準とし，設問１はＢ国，設問２はＡ国，設問３は両国の主張を分ける。

以下の答案の字数は改行を除くUnicode文字数であり，答案外の解説・評価表を含めない。

ウルグアイ川製紙工場事件は，同事件の原判決で確認した注意義務・環境影響評価の役割を参照する。

２　答案

第１　設問１

１　国家は，自国の管轄・管理下の活動によって他国又は国家管轄外の区域の環境に重大な損害が生じないよう，相当の注意を尽くす慣習国際法上の義務を負う。

重大な越境影響のおそれのある事業については，実施前の環境影響評価も要求される。

ウルグアイ川パルプ工場事件判決も，この評価義務を一般国際法上の要請として認めた。

管理責任と評価義務は個別の慣習法規則である。

本計画は国際河川の主要な支流にダムを設けるもので，下流の水量・水質への重大な影響が予想される。

定評ある環境団体が申請時から評価の不実施を指摘しており，Ｂ国は，Ａ国が危険を調査・評価させないまま認可した点で義務に違反すると主張できる。

甲社が私人であっても，ここで問うのはＡ国自身の認可・監督上の注意義務である。

稼働後の水量４０％減少や浄水施設の必要は影響の重大性を裏付けるが，結果発生だけで無過失責任が成立するわけではなく，認可時の危険と対応を問題とする。

２　条約解釈は，文脈及び趣旨・目的に照らした用語の通常の意味に従い，誠実に行う。

１９７５年条約についても，条約法条約３１条に表現された慣習的解釈規則を用いる。

Ａ国は，ギリ川が合流前にはナーガ川と別の川であることを根拠に１２条の適用を否定する。

しかし，同条は「ナーガ川の利用に関する」計画を対象とする。

主要支流のダムが下流の水量・水質を大きく左右する以上，流域の環境保全を定める４条及び条約の目的に照らし，本計画も対象となるとＢ国は主張できる。

５・１１条の年次報告は継続的な利用状況の把握であり，新規計画に対する１２条の特別報告と許可を代替しない。

簡潔な言及だけでなく，影響評価を含む情報を提出して全会一致の許可を得るべきである。

Ａ国の認可はこれに先行し，後の委員会機能停止も一方的実施を正当化しない。

４条の環境保全義務からも，十分な評価・予防を欠く認可を争える。

第２　設問２

１　有効な電力供給条約は誠実に履行すべきである。

条約法条約５４条による条約所定の終了又は当事国の同意を示す事情はない。

廃棄条項がない場合，５６条は廃棄を認める当事国の意思又は条約の性質から黙示される廃棄権を要する。

本件にそれらは示されず，安定供給という目的も一方的な即時廃棄を支持しない。

仮に廃棄権が認められても１２か月以上前の通告が必要であり，即時の全面停止は導けない。

Ａ国の河川条約違反を挙げても，条約法条約６０条１項が二国間条約の終了原因とするのは当該条約の重大な違反である。

別個の河川条約の違反から，対価支払と電力供給を定める条約の終了は導けない。

２　Ｂ国がダム稼働を事情の根本的変更と主張する場合，６２条に従い，予見されなかった事情が同意の不可欠の基礎であり，残存義務の範囲を抜本的に変えることを要する。

発電量は必要電力の２０％にとどまり，輸入需要が消滅したわけではない。

附属書に毎年の供給量協議が設けられているから，変動は協議で調整でき，安定供給義務を全面的に消滅させる変更ではないとＡ国は主張できる。

３　Ａ国は，そもそも自国の認可は慣習法にも河川条約にも違反せず，対抗措置の前提となる先行違法行為がないと主張できる。

さらに，違反があるとしても，河川条約違反に対する対抗措置は，別条約上の義務の不履行であっても直ちに排除されない。

しかし，その目的は責任国に義務を履行させることにあり，一時的で，できる限り履行再開が可能なものでなければならない。

条約の恒久的廃棄をこれによって正当化することはできない。

供給停止についても，違法行為の重大性及び侵害された権利を考慮し，被った損害と均衡しなければならない。

Ｂ国の飲用水被害や施設費負担は深刻であるが，Ａ国は必要電力の約５０％をＢ国に依存し，新発電所の２０％を加えても全面停止は大きな不足を生む。

Ａ国は，生活・経済への影響と措置の範囲から不均衡と主張できる。

５０％と水量４０％という異なる比率の大小だけで判断するものではない。

さらに，対抗措置前の履行請求，通知及び交渉の申出等も必要である。

これらを経た事実は示されず，権利保全の緊急措置による例外の根拠も明らかでないとして，Ａ国は要件充足を争える。

廃棄が無効で対抗措置としても正当化されなければ，供給停止は条約違反である。

第３　設問３

１　両国に選択条項受諾宣言はない。

Ｂ国は，規程３６条１項にいう条約に特に定める事項として，１９７５年条約１９条の裁判条項を根拠に付託する。

Ｂ国の４・１２条違反の主張に対し，Ａ国は支流ギリ川の活動には条約が適用されないと主張しており，特定条文の解釈・適用について意見の不一致がある。

したがって，条約上の紛争が存在するとＢ国は主張できる。

Ｂ国は，本計画が１２条の対象であること，特別報告・許可及び４条の保全義務に違反したことの確認，違反の停止と必要な手続の履践，因果関係が認められる浄水施設費用等の損害賠償を申し立てることができる。

いずれも河川条約の解釈・適用に関する紛争として構成する。

２　Ａ国は，本計画は条約の適用対象外であり，条約の解釈・適用に関する紛争自体がないと抗弁できる。

ただし，条約の適用範囲の不一致自体が条約紛争を構成し得るから，実体上の適用否定だけで管轄が消えるわけではない。

慣習法違反だけの独立請求や別の電力条約の紛争は，１９条の事項的範囲外となる。

他方，慣習法を４条の解釈に参照することと，慣習法違反そのものを独立に裁判することは別であり，前者というだけで管轄を否定できない。

また，１９条は両国間交渉によって解決できないことを条件とする。

Ａ国は，委員会内の意見対立や機能停止は政府間交渉の実施・不調を当然に意味せず，前置条件を満たさないと主張できる。

他方，Ｂ国は，Ａ国が当初から条約の適用自体を否定していたため，交渉による解決の可能性がなかったと主張できる。

Ａ国はなお，交渉が行われておらず，意見対立と交渉による解決不能は別であると争える。

交渉の記載がないことを補充せず，解決可能性を具体的に論証する必要がある。

以上

３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

(1)　答案と評価項目の対応

番号評価対象答案又は解説の対応
１慣習国際法上の義務と１９７５年条約上の義務を区別する。設問１の「第１　設問１」
２自国の管轄・管理下の活動に関する領域使用の管理責任を説明する。設問１の「相当の注意を尽くす」
３領域使用の管理責任を支える先例又は宣言の役割を示す。本解説(2)の法源補強
４環境影響評価を行う慣習国際法上の義務を説明する。設問１の「実施前の環境影響評価」
７原則を一般論として展開する場合，国家管轄外の区域の環境も対象に含める。設問１の「国家管轄外の区域の環境」
１２代替構成として相隣関係又は上流国の下流国への義務を用いるなら事実に適切に当てはめる。本解説(5)の許容分岐
１７条約法上の終了・停止と国家責任法上の対抗措置の両方から検討する。設問２の「第２　設問２」
１９浄水施設の必要とＡ国の約５０％の電力依存を比較し，全面停止の均衡性を争う。設問２の「必要電力の約５０％」
２０１９７５年条約１９条の裁判条項をICJ管轄の根拠として特定する。設問３の「１９７５年条約１９条の裁判条項」
２１Ｂ国は４・１２条の解釈・適用について両国の意見が不一致であることから条約紛争の存在を論証する。設問３の「意見の不一致がある」
２２Ｂ国はＡ国の当初からの条約適用否定を理由に交渉による解決可能性がなかったと主張する。設問３の「交渉による解決の可能性がなかった」
２３Ａ国は計画が条約の適用対象外で条約紛争が存在しないと抗弁し得ることを示す。設問３の「条約の解釈・適用に関する紛争自体がない」
２４Ａ国は交渉が行われていないため１９条の前置要件を欠くと抗弁し得ることを示す。設問３の「政府間交渉の実施・不調」

番号５～６・８～１１は設問１，１３～１６・１８は設問２の各規範と当てはめに対応する。

(2)　環境義務と条約の手続

領域使用の管理責任と環境影響評価義務は，個別の慣習国際法の規則として検討する。

出題の趣旨はトレイル熔鉱所事件，コルフ海峡事件，人間環境宣言及びリオ宣言にも言及する。

本稿では独立に実読したウルグアイ川製紙工場事件判決１０１項の相当注意及び２０４～２０５項の環境影響評価を用い，これらの公式資料上の先例紹介と判決原文の確認を区別する。

評価の不実施を指摘する団体の批判を直ちに確定事実とせず，Ａ国が認可時に評価の実施を確認すべきだったという国家自身の義務へ接続する。

主要支流の利用が下流へ影響することは１２条の範囲の解釈に，現実の水量・水質悪化は４条の保全義務の適用に用いる。

(3)　条約法と対抗措置

５４・５６・６０・６２条の終了・運用停止の根拠を検討した後，別の法体系として対抗措置を検討する。

Ａ国は自国の先行違法行為を否定する主位主張と，仮に違法であっても全面供給停止は均衡しないという予備主張を併用できる。

Ｂ国の水被害が深刻であることも捨てず，電力依存との関係で論じる。

対抗措置の一時性・手続は国家責任法原文に基づく補足であり，本記事独自の必須評価項目へ増やしてはいない。

(4)　管轄の要件を両国の立場へ移す

Ｂ国の申立てでは，４・１２条の適用をめぐる実際の意見対立を，条約紛争の存在に結び付ける。

Ａ国が適用自体を否定していることは，Ｂ国の条約紛争存在の根拠にも，Ａ国の対象外という抗弁の材料にもなる。

さらに，交渉が行われたとの記述がないことと，交渉による解決の可能性がなかったというＢ国の主張は区別する。

当初からの条約適用否定に基づくＢ国の解決不能主張と，実際の交渉欠如を指摘するＡ国の抗弁をそれぞれ理由付ける。

(5)　答案の弱点と扱わなかった事項

番号１２の相隣関係又は上流国の義務による構成は，事実に適切に当てはめる場合に認められる代替構成である。

本答案では管理責任と環境影響評価を主ルートとし，この代替構成を全答案へ追加要求していない。

番号７の国家管轄外の環境への言及は原則を一般論として述べる場合の外延であり，本問に限って他国の環境と記す答案を誤りと扱わない。

判例原文を独立に確認していない先例の詳細，Ｃ国を不可欠第三国とする議論，認可時点で存在しない後発事実の補充は答案の根拠にしていない。

申立内容としての停止・損害賠償は条約違反に対応する請求の説明であり，管轄要件の論証の代わりにはならない。

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第７　出典及び確認状態

１　公式資料

法務省「令和２年司法試験問題」：[https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00016.html](https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00016.html)

出題の趣旨：[https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf)

採点実感：[https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf)

実読範囲は第１の早見表に示したとおりで，合冊PDFの対象外問題は本問の評価根拠にしていない。

２　法令

条約法に関するウィーン条約４・２６・３１・３２・４２・５４・５６・６０～６２・６５条の原文を確認した。

国連原文：[https://legal.un.org/ilc/texts/instruments/english/conventions/1_1_1969.pdf](https://legal.un.org/ilc/texts/instruments/english/conventions/1_1_1969.pdf)

国家責任条文の対抗措置等は条約そのものではなく，慣習法の把握の資料として用いる。

ILC２００１年採択文・注釈（２５・４９～５３条）：[https://legal.un.org/ilc/texts/instruments/english/commentaries/9_6_2001.pdf](https://legal.un.org/ilc/texts/instruments/english/commentaries/9_6_2001.pdf)

１９７５年条約と電力条約は問題が与えた架空条約の内容に従う。

３　裁判例

国際司法裁判所ウルグアイ川製紙工場事件本案判決（２０１０年４月２０日）の公式HTML原文１０１・１９７・２０４～２０５項を確認した。

[https://www.icj-cij.org/node/103232](https://www.icj-cij.org/node/103232)

トレイル熔鉱所事件等は公式趣旨が挙げる法源として紹介した範囲であり，それらの原判断を独立に実読したとの意味ではない。

４　確認状態

問題文，出題の趣旨及び採点実感は対象部分を実読・照合した。

評価項目の分割，重み及び模範解答は記事独自の分析である。

判例原文の確認範囲は前節に限定され，対象範囲を超える資料の存在・不存在又は最新の法状態を網羅的に保証するものではない。

答案には試験後の判例を逆輸入していない。

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## 令和２年司法試験環境法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した２８項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-kankyou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付け](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　主要な事実](#sec3-1)

- [２　各設問で求められること](#sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１](#sec4-1)

- [２　設問２](#sec4-2)

- [３　設問３](#sec4-3)

- [４　重みの分布と重点](#sec4-4)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　答案の読み方](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　司法試験過去問の一覧](#sec6-1)

- [２　他年度の環境法第２問](#sec6-2)

- [３　自然公園法の関連論点](#sec6-3)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　法務省公式資料](#sec7-1)

- [２　法令と裁判例](#sec7-2)

- [３　確認状態と評価の限界](#sec7-3)

第１　この記事の対象と結論

本稿は，令和２年司法試験環境法第２問の自然公園法に関する問題を対象とする。

法務省の出題の趣旨・採点実感から抽出した２８項目を示し，学習用に５段階の重みを付した。

重み合計は１１５であり，公式配点や合格点を示すものではない。

項目内容
対象令和２年司法試験・環境法第２問／設問１〜３
主要論点特別地域と普通地域の規制，既存建築物の改築等の例外，損失補償
評価項目２８項目／重み１：０，２：０，３：７，４：１１，５：１０／合計１１５
答案２，５００字以内。以下の答案は改行込み２，０１２字，改行を除き１，９９２字。
資料出題の趣旨・採点実感の本問及び関連総論を実読。判決原文は独立確認できていない。

設問２の中心は，修繕可能だったホテルを自主解体し，３年後に再建する場合の例外該当性である。

例外を認めても，施行規則１１条３７項の審査が残る。

設問３では建築不許可を前提に損失補償を検討し，その前提を覆す救済に話を移さない。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

評価表の番号は記事全体の通し番号であり，一行を一つの判定対象として読む。

出題の趣旨欄・採点実感欄は原文の要約であり，頁は各公式ＰＤＦの実頁である。

資料の記載と，項目の原子化・重み付けという本稿の判断は区別する。

必須事項，高く評価される説明，避けるべき誤りは別の性質であり，重みの大小と同じではない。

補償範囲の三説は比較対象であって，各説の相反する結論を同時に採ることは求めない。

設問２でも許可・不許可の結論だけで評価は決まらず，理由と事実評価の一貫性が重要となる。

採点実感の負例のうち，差異の列挙に終始する答案は番号６に，１１条６項不適用という誤読は番号８に，主要な判断順序を外す答案は番号９に統合した。

不許可の前提を覆す救済は番号２８として独立させた。

統合によって別に加点・減点を重ねる趣旨ではない。

２　５段階の重み付け

重み意味
５本問の帰結を左右する条文連鎖，主要争点，重要な事実評価又は救済の射程。
４両公式資料の具体的な説明・検討要求に対応する重要事項。
３公式資料が示す制度理解又は法律構成を支える事項。
２補助的・限定的な加点事項。本稿では該当行なし。
１背景的な補足事項。本稿では該当行なし。

本問の核心に応じて重みを付けているため，１と２の項目がないこと自体を補正する必要はない。

結論の選択とは別に，反対事情の評価，条文の接続，求められた法的効果までの説明を確認する。

第３　本問の概要

１　主要な事実

Ａは自己所有地で民宿を始め，資金を投じて３階建て・高さ１３メートルのホテルＣへ拡充した。

その後，周辺は国立公園の第一種特別地域に指定された。

従前のホテルの色彩・形態は周囲の自然景観と調和していた。

地震によってホテルは甚だしく損壊したが，修繕自体は可能だった。

修繕費が建物価値を上回るため，Ａは経営・安全を考えて解体した。

３年後，地域の復興を待って，同じ位置・高さ・面積・デザインで営業再開を計画した。

２　各設問で求められること

設問検討対象
１特別地域と普通地域の規制手法・内容・理由の比較。
２本計画の許可基準適合性。別紙の条文連鎖と与件に即して論じる。
３建築が認められないことを前提とする救済。損失補償の可否・範囲を論じる。

第４　評価項目と重み

１　設問１

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１管理主体による土地の権利取得を要しない地域制公園であることを説明する。【必須】３実頁３８。管理主体による土地の権利取得を要しない地域制公園であることを説明する関連範囲に記載なし。
２特別地域では法２０条３項所定の行為を原則として事前許可制とする。【必須】４実頁３８。特別地域では法２０条３項所定の行為を原則として事前許可制とする実頁３８。条文・制度の説明又は本件の個別事情を踏まえた検討を求める。
３普通地域では法３３条１項所定の行為を原則として事前届出制とする。【必須】４実頁３８。普通地域では法３３条１項所定の行為を原則として事前届出制とする実頁３８。条文・制度の説明又は本件の個別事情を踏まえた検討を求める。
４特別保護地区及び第一種・第二種・第三種特別地域という地種区分を示す。【高評価】４実頁３８。特別保護地区及び第一種・第二種・第三種特別地域という地種区分を示す実頁３８。条文・制度の説明又は本件の個別事情を踏まえた検討を求める。
５保護の必要性の程度に応じて規制の強弱を変える理由を説明する。【必須】４実頁３８。保護の必要性の程度に応じて規制の強弱を変える理由を説明する実頁３８。条文・制度の説明又は本件の個別事情を踏まえた検討を求める。
６風景保護・利用増進と私的財産権の尊重（法４条）との調和を説明し，差異の列挙だけに終始しない。【高評価】５実頁３８。風景保護・利用増進と私的財産権の尊重（法４条）との調和を説明し，差異の列挙だけに終始しない実頁３８。条文・制度の説明又は本件の個別事情を踏まえた検討を求める。

２　設問２

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
７本件の新築又は改築に法２０条３項１号の許可が必要であることを示す。【必須】４実頁３８。本件の新築又は改築に法２０条３項１号の許可が必要であることを示す実頁３８。条文・制度の説明又は本件の個別事情を踏まえた検討を求める。
８前各項の建物に該当しないという注は１１条６項の適用を導くと読み，６項不適用という誤読を避ける。【必須】５実頁３８。前各項の建物に該当しないという注は１１条６項の適用を導くと読み，６項不適用という誤読を避ける実頁３８。６項を適用しない誤読は致命的とされる。
９１１条６項本文から１項２号イへ接続し，第一種特別地域で原則不許可となる構造を先に示す。【必須】５実頁３８。１１条６項本文から１項２号イへ接続し，第一種特別地域で原則不許可となる構造を先に示す実頁３８。条文・制度の説明又は本件の個別事情を踏まえた検討を求める。
１０１１条６項ただし書から２項ただし書へ進み，既存建築物の改築等に当たる場合の例外を示す。【必須】５実頁３８。１１条６項ただし書から２項ただし書へ進み，既存建築物の改築等に当たる場合の例外を示す実頁３８。条文・制度の説明又は本件の個別事情を踏まえた検討を求める。
１１例外に必要な１項５号の色彩・形態の調和を，同一デザインという事実に即して判断する。【必須】４実頁３８。例外に必要な１項５号の色彩・形態の調和を，同一デザインという事実に即して判断する実頁３８。条文・制度の説明又は本件の個別事情を踏まえた検討を求める。
１２６項ただし書の例外に該当しても３７項の基準は別に充足する必要があると説明する。【必須】５実頁３８。６項ただし書の例外に該当しても３７項の基準は別に充足する必要があると説明する実頁３８。条文・制度の説明又は本件の個別事情を踏まえた検討を求める。
１３修繕可能だが修繕費が価値を超える経済的全損を，災害による滅失の解釈に結び付ける。【高評価】５実頁３８。修繕可能だが修繕費が価値を超える経済的全損を，災害による滅失の解釈に結び付ける実頁３８。条文・制度の説明又は本件の個別事情を踏まえた検討を求める。
１４自主解体と３年経過後のホテルのない景観を，例外を否定する事情として評価する。【必須】４実頁３８。自主解体と３年経過後のホテルのない景観を，例外を否定する事情として評価する実頁３９。条文・制度の説明又は本件の個別事情を踏まえた検討を求める。
１５指定前から存在したホテル利用を，新たな景観保護との財産権調整の面から評価する。【高評価】４実頁３８。指定前から存在したホテル利用を，新たな景観保護との財産権調整の面から評価する実頁４０。条文・制度の説明又は本件の個別事情を踏まえた検討を求める。
１６復旧の連続性を，同位置・従前規模・デザインと地域復興を待った事情から具体的に論じる。【高評価】４実頁３８。本事例特有の事情を踏まえるとの要求。具体的な事情の選択は問題本文に基づく整理。実頁４０。条文・制度の説明又は本件の個別事情を踏まえた検討を求める。
１７例外該当性を主要な争点として両方向の事情を評価し，許可・不許可につき理由を伴う一定の見通しを示す。【高評価】５実頁３８。例外該当性を主要な争点として両方向の事情を評価し，許可・不許可につき理由を伴う一定の見通しを示す実頁４０。賛否を論じた上で一定の見通しを示す。

３　設問３

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１８不許可を前提とする救済として法６４条１項の損失補償を挙げる。【必須】５実頁３８。不許可を前提とする救済として法６４条１項の損失補償を挙げる実頁３９。条文・制度の説明又は本件の個別事情を踏まえた検討を求める。
１９明白に指定趣旨に反する許可申請を権利濫用とし補償を否定する裁判例の考え方を示す。【高評価】３実頁３９。明白に指定趣旨に反する許可申請を権利濫用とし補償を否定する裁判例の考え方を示す関連範囲に記載なし。
２０風景保護の必要性・建築の影響・従前用途の困難性等を総合する内在的制約の考え方を示す。【高評価】３実頁３９。風景保護の必要性・建築の影響・従前用途の困難性等を総合する内在的制約の考え方を示す関連範囲に記載なし。
２１指定前の投資と既存営業の復旧という本件固有の事情を，補償否定例との相違として論じる。【高評価】４実頁３９。指定前の投資と既存営業の復旧という本件固有の事情を，補償否定例との相違として論じる実頁４０。条文・制度の説明又は本件の個別事情を踏まえた検討を求める。
２２相当因果関係説の補償範囲を説明する。【高評価】３実頁３９。補償範囲の学説及びその問題点。関連範囲に記載なし。
２３実損補償説が廃業費用等の積極的実損を対象とすることを説明する。【高評価】３実頁３９。補償範囲の学説及びその問題点。関連範囲に記載なし。
２４地価低落説が不許可に伴う土地価格の低落分を対象とすることを説明する。【高評価】３実頁３９。補償範囲の学説及びその問題点。関連範囲に記載なし。
２５相当因果関係説には主観的意図・思惑で補償額が変わるとの批判があることを説明する。【高評価】３実頁３９。補償範囲の学説及びその問題点。関連範囲に記載なし。
２６Ａの得べかりし利益が各説で補償されるかを比較し，相当因果関係説の可能性と他説の困難を区別する。【高評価】５実頁３９。Ａの得べかりし利益が各説で補償されるかを比較し，相当因果関係説の可能性と他説の困難を区別する実頁４０。補償の可否に加え，範囲まで問題とする。
２７補償の可否及び採用説による範囲につき，本件事実と結び付いた一定の結論を示す。【高評価】４実頁３９。補償の可否及び採用説による範囲につき，本件事実と結び付いた一定の結論を示す実頁４０。条文・制度の説明又は本件の個別事情を踏まえた検討を求める。
２８不許可を覆す取消訴訟・許可義務付け・国賠を，本設問が求める救済として展開しない。【負例】５関連範囲に記載なし。実頁３９。不許可の前提を覆す方法の論述は求められていない。

４　重みの分布と重点

重み項目数重みの小計
１００
２００
３７２１
４１１４４
５１０５０
合計２８１１５

重み５は番号６・８・９・１０・１２・１３・１７・１８・２６・２８である。

番号６は保護と財産権の調和，番号８〜１０は６項適用から原則不許可・例外へ進む構造，番号１２は３７項の累積適用，番号１３・１７は主要な事実評価と見通し，番号１８・２６・２８は損失補償への到達と設問射程を扱う。

補償範囲の比較は補償対象とする場合に必要となり，例外該当性の評価は肯否いずれの立場でも必要となる。

第５　模範解答

１　前提と表記

試験時点の自然公園法と問題別紙の施行規則を前提とする。

特に断らない条文は自然公園法である。

答案は例外該当と補償肯定を採る一例であり，理由付けのある別の結論を排除するものではない。

２　答案

１　設問１

（１）我が国の自然公園は，国等が区域内の土地の権利を取得することを要件とせず，一定地域の土地利用を規制する地域制公園である。

自然公園法は優れた自然の風景地の保護と利用増進を目的とし（１条），その適用では私的財産権の尊重等を求める（４条）。

したがって，保護の必要性に応じた規制と既存利用との調和が必要となる。

（２）特別地域は，風致維持のため公園計画に基づき指定される（２０条１項）。

工作物の新改増築等には原則として環境大臣の事前許可を要し（同条３項），省令基準に不適合なら許可できない（同条４項）。

さらに特別保護地区と第一種・第二種・第三種特別地域に区分され，保護必要性に応じて規制される。

第一種は現在の景観を極力保護すべき地域である（施行規則９条の２）。

（３）普通地域は陸域では特別地域以外の区域であり，一定規模を超える工作物の新改増築等を事前届出の対象とする（３３条１項）。

環境大臣は風景保護に必要な限度で禁止・制限・必要措置を命じ得る（同条２項）。

原則として届出から３０日間の着手制限があり，その間に処分される（同条３項・５項）。

この差は，要保護性の高い区域を厳格に保護し，他の区域では私的利用等との調整を図るためである。

２　設問２

（１）本計画は第一種特別地域内の建築物の新築又は改築であり，２０条３項１号の許可を要する。

３年後の恒久的な再建は災害時の応急措置ではない。

本件建物は施行規則１１条６項の「前各項の規定の適用を受ける建築物」以外の建物であるから，同項が適用される。

同項本文から１項２号イの例によると，第一種特別地域内での建築は原則として許可できない。

ただし，６項ただし書から２項ただし書に該当する場合，すなわち「既存建築物の改築等」で，１項５号の色彩・形態の基準を満たすときは，その地域内にあることだけで不許可にはならない。

（２）ホテルＣは修繕可能だったのにＡの判断で解体された。

３年後には既存建物がなく，ホテルのない風致・景観も形成されたため，建替えとも災害で滅失した建物の復旧ともいえないとの解釈が考えられる。

しかし，この例外は風景保護と既存利用の保障との調和を図るものである。

甚だしく損壊し，修繕費が価値を超える経済的全損も，災害による実質的滅失として扱う余地がある。

Ａは安全・経営上の理由で解体したのであり，復興を待った３年の経過にも合理性がある。

同位置・同高さ・同面積で従前の機能を回復する計画であるから，復旧としての連続性は残ると考える。

指定前から適法なホテル利用があり，そのない景観を維持するため多大な財産的犠牲を課すことも考慮すると，本件を改築等の例外に含める解釈が相当である。

同一のデザインによる再建であり，従前は周囲と調和していたから，１項５号にも適合する。

（３）ただし，例外に該当しても３７項の基準は累積する。

原野が広がり店舗等が点在する現在の状況に即し，必要な支障軽減措置（１号）と，風致・景観の維持に著しい支障を及ぼす特別な事由の不存在（２号）を審査する必要がある。

従前と同一の外観は肯定事情だが，３年間建物のない景観が形成されたことは反対事情となる。

上記の既存利用との連続性及び調和を踏まえ，問題文の事情に限れば許可を認める方向が相当と考えるが，例外該当だけで当然に許可されるわけではない。

３　設問３

（１）建築が認められないことを前提として，Ａは国に対し６４条１項の通常生ずべき損失の補償を求める。

環境大臣に請求し，補償額の決定に不服があれば通知から６月以内に国を被告とする増額訴訟を提起する（同条２項・３項，６５条）。

不許可を覆す取消訴訟等は本設問の対象としない。

（２）裁判例には，特別地域の趣旨に著しく反する申請を権利濫用とするものや，風景保護の必要性，建築の影響，従前用途での利用の困難性等を総合して内在的制約とするものがある。

しかし，Ａは指定前から資金を投じてホテルを営み，災害後の従前利用の復旧を求めている。

自然景観の利益を享受してきたことを考慮しても，単なる新規開発とは異なり，この利用の継続を断念させる負担は特別の犠牲として補償を認めるべきである。

（３）補償範囲には，不許可と相当因果関係のある損失を対象とする相当因果関係説，廃業費用等の積極的実損に限る実損補償説，土地価格の低落分に限る地価低落説がある。

Ａに切実なのは営業再開により得られたはずの利益であり，相当因果関係説なら補償される余地がある。

しかし，事業者の主観的計画により補償額が左右されることには問題がある。

土地利用規制による客観的価値の減少を回復する地価低落説が相当であり，Ａは不許可による土地価格の低落が認められる限度で補償を求められる。

実損補償説によっても得べかりし利益の補償は困難である。

地震による損壊それ自体を不許可による損失とは扱わない。

以上

３　答案の読み方

設問１：規制の差を制度目的へ結び付ける

答案１（１）は番号１・６，１（２）は番号２・４，１（３）は番号３・５に対応する。

許可と届出という名称だけで終えず，地種区分と保護必要性，私人の土地利用との調整まで説明する。

設問２：原則・例外・累積基準を順に確認する

答案２（１）は番号７〜１１に対応する。

注記の「前各項の適用を受けない」は６項を適用するための入口であり，６項自体を外す意味ではない。

答案２（２）は番号１３〜１７に対応する。

物理的には修繕可能であったこと，自主解体と３年の経過は否定方向の事情である。

他方，修繕費と価値の関係，指定前利用，同一規模の再建，復興を待った経過は連続性を支える。

答案２（３）は番号１２に対応し，併せて番号１４・１７の景観評価と結論を補う。

例外だけで許可を確定させず，現在の景観に即した３７項の両号の審査を残す。

肯否を並べたまま終えず，本問の事情に限った一定の見通しを示す。

設問３：補償の可否から範囲まで進む

答案３（１）は番号１８・２８，３（２）は番号１９〜２１・２７，３（３）は番号２２〜２７に対応する。

指定前営業の復旧という本件の特徴を，補償否定例との相違として評価する。

相当因果関係説・実損補償説・地価低落説の違いは，Ａが切実に求める得べかりし利益を認められるかに現れる。

答案は地価低落説を採り，土地価格の低落に限って補償を認める。

異なる説を採る場合も，補償範囲とその理由を明示する必要がある。

第６　関連記事

１　司法試験過去問の一覧

[司法試験過去問・答案記事の一覧](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/shihoushiken-kakomon-touan-index/)

[令和２年司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

２　他年度の環境法第２問

[令和３年司法試験環境法第２問の模範解答と評価項目](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kankyou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

[令和４年司法試験環境法第２問の模範解答と評価項目](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r4-shihoushiken-kankyouhou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

３　自然公園法の関連論点

[自然公園法上の不許可と損失補償](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/24/nature-parks-act-compensation/)

第７　出典及び確認状態

１　法務省公式資料

[法務省「令和２年司法試験論文式試験問題・選択科目」 https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf)の実頁３１〜３３を確認した。

[法務省「令和２年司法試験の採点実感」掲載ページ https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00053.html](https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00053.html)

[出題の趣旨 https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf)は全４５頁で，本問は実頁３８〜３９を実読した。

[採点実感 https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf)は全４８頁で，実頁３６の環境法共通部分・本問概要と実頁３８〜４０の本問及び関連総論を実読した。

資料全体の全頁精読を意味するものではない。

２　法令と裁判例

[自然公園法・試験時点で有効な履歴版 https://laws.e-gov.go.jp/document?lawid=332AC0000000161_20191214_501AC0000000037](https://laws.e-gov.go.jp/document?lawid=332AC0000000161_20191214_501AC0000000037)は，ｅ－Ｇｏｖ法令ＡＰＩの対応する改正履歴ＸＭＬで確認した。

施行規則の許可基準は問題別紙を基準とする。

出題の趣旨実頁３９は，東京高判昭和６３年４月２０日・行集３９巻３〜４号２８１頁，東京地判平成２年９月１８日・行集４１巻９号１４７１頁を補償の可否に関して紹介する。

また，東京地判昭和５７年５月３１日・行集３３巻５号１１３８頁，東京地判昭和６１年３月１７日・行集３７巻３号２９４頁を補償範囲に関して紹介する。

３　確認状態と評価の限界

確認日は令和８年１０月１８日である。

法務省公式資料の説明を確認したことと，個々の判決原文を独立に確認したことは異なる。

上記裁判例の内容は公式資料の紹介に依拠し，判決原文の同一性・全文・事件番号は未確認である。

評価項目の分割，５段階の重み及び答案の構成はＡＩによる整理であり，公式採点基準の開示ではない。

結論の一致だけで答案の評価を決めず，条文の接続，具体的事情の評価，求められた結論への到達を重視する。

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## 令和２年司法試験国際関係法（私法系）第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した２７項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-kokusai-shihou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の読み方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#sec3-1)

- [２　設問が求めること](#sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１・国際裁判管轄](#sec4-1)

- [２　設問２・準拠法の変更](#sec4-2)

- [３　設問３小問１・条約の適用](#sec4-3)

- [４　設問３小問２・契約不適合と救済](#sec4-4)

- [５　分布と一般的な指摘](#sec4-5)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　前提と表記](#sec5-1)

- [２　模範解答（枠内）](#sec5-2)

- [３　解説と評価項目との対応](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同年度](#sec6-1)

- [２　他年度の同科目](#sec6-2)

- [３　関連論点・過去問の案内](#sec6-3)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　法務省の問題・公式資料](#sec7-1)

- [２　法令・条約](#sec7-2)

- [３　公式記載と本稿の判断の区別](#sec7-3)

- [４　確認範囲と読み方](#sec7-4)

第１　この記事の対象と結論

令和２年司法試験の国際関係法（私法系）第２問について，法務省の出題の趣旨と採点実感の関連範囲を照合し，模範解答と評価項目を示す。

本稿の２７項目と重みは公式資料から独自に抽出したものであり，法務省の公式採点基準・配点ではない。

設問１は日本登録特許権を財産所在地管轄へ結び付けた上で特別の事情を検討し，設問２は黙示の準拠法変更を検討する。

設問３は日本の抵触法を介したウィーン売買条約の適用と，見本より強度が低い物品の契約不適合を扱う。

項目内容
対象令和２年司法試験・国際関係法（私法系）第２問（配点５０点）
法状態の基準令和２年８月１２日の試験実施日
資料の確認令和８年１０月１８日・公式２資料の本問関連範囲を実読して較正済み
評価項目Ｎ＝２７，重み５は８項目，重み合計Ｗ＝１０２
答案字数改行を除き２１０２字（見出し・句読点を含む），２５００字以内
答案の性格公式解答ではなく，理由付けと事実評価を備える一つの答案例

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の読み方

番号は記事全体の通し番号である。

「必須・高評価・負例・許容分岐」という区分と，１〜５の重みは別の判断であり，重み５でも条件付きの検討を全答案へ無条件に要求するものではない。

公式資料に明記された内容と，本稿が答案例として具体化した解釈・結論は区別する。

出典欄の「記載なし」は，本問の関連範囲を実読した上で，その個別事項に対応する記載がないという意味である。

２　５段階の重み

重み５は採点実感が評価の分かれ目とした事項又は答案の骨格そのもの，４は出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた事項（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した），３はどちらか一方が明示する中核の理由付け，２は一方が軽い表現で触れる補強又は典型的な誤り，１は一方が控えめに触れるだけの事項とする。

件数を各段階へ割り当てる方式ではなく，項目ごとに公式の取り上げ方から判断した。

重み５は番号３・５・１１・１３・１９・２１・２６・２７である。

国内差押可能財産という管轄原因，著しく低い価額の判断基準，契約の性質決定と準拠法変更，条約への抵触法上の経路，最密接関係地法の原則，損害賠償の入口，見本品質への適合という骨格を重視している。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係

日本にのみ営業所を置くＸと甲国にのみ営業所を置くＹが，素材Ｇ２００トンを代金１億円で売買した。

甲国のＫ港で引き渡し，Ｙが受領から７営業日以内に甲国のＸ名義口座へ代金を振り込む約定である。

裁判管轄・仲裁の合意はない。

Ｇは通常の工場でＭの製造に使えるが，Ｙの先端工場では最低限の強度が必要である。

ＹはＸから提供された見本で試験製造に成功した後に契約したが，納品Ｇは見本より強度が低く，Ｙの工場で使用できなかった。

Ｙは代替品を１億６０００万円で購入し，６０００万円の損害賠償を求めて代金全額の支払を拒む。

甲国はウィーン売買条約の非締約国である。

２　設問が求めること

設問１は，Ｘが日本で代金１億円を請求する場合の国際裁判管轄を問う。

Ｙは甲国での財産のほか，日本で登録された評価額５０００万円の特許権を持つ。

設問２は，Ｙが日本で契約違反による損害賠償を請求し，契約には甲国法の選択条項がある一方，双方が日本民法に基づいて主張する場合に，日本民法を適用できるかを問う。

この設問ではウィーン売買条約を考慮しない。

設問３は明示・黙示の準拠法選択がない場合を前提とする。

小問１は条約１条による適用の可否を問うが，２〜６条の検討を除外する。

小問２は売主の義務違反と損害賠償の可否を問い，３８〜４０条及び７４〜７７条を除外する。

Ｙが特殊な使用目的をＸへ一切伝えていないという指定を守り，損害額計算へ広げない。

各設問は独立した前提に立つ。

第４　評価項目と重み

１　設問１・国際裁判管轄

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
1【必須】外国法人Ｙに日本の主たる事務所・営業所がなく，民訴法３条の２による管轄がないことを示す。（両者由来）3PDF実頁43・設問１：外国法人・日本に主たる営業所なしPDF実頁47・設問１：同じ出発点を確認
2【必須】代金支払請求を財産権上の訴えであり金銭支払請求であると認定する。（両者由来）4PDF実頁44・設問１：３号の二つの訴え要件を認定PDF実頁47・設問１：財産権上の訴え等の丁寧な認定を評価
3【必須】日本で登録されたＹの特許権を日本国内の差押可能財産として３条の３第３号に結び付ける。（両者由来）5PDF実頁44・設問１：日本登録特許権を国内差押可能財産と認定PDF実頁47・設問１：この管轄原因を落とした答案を指摘
4【高評価】差押可能財産所在地管轄を認める趣旨を説明し，３号の解釈へ結び付ける。（両者由来）4PDF実頁44・設問１：３号の趣旨等に基づく解釈を要求PDF実頁47・設問１：３号自体の趣旨を踏まえた基準提示が少数と指摘
5【高評価】価額が著しく低いという括弧書きについて，趣旨に基づく判断基準を提示し，価額の印象だけで結論を出さない。（両者由来）5PDF実頁44・設問１：括弧書きの要件解釈を要求PDF実頁47・設問１：判断基準提示の有無を明確に区別
6【必須】５０００万円という評価額を採用した価額基準に当てはめ，３号括弧書きの適否を判断する。（両者由来）4PDF実頁44・設問１：価額の要件への当てはめPDF実頁47・設問１：５０００万円の該当性を問題化
7【必須】３号による管轄を肯定する場合，３条の９の特別の事情を別に検討する必要性を示す。（両者由来）4PDF実頁44・設問１：肯定後の特別事情審査を要求PDF実頁47・設問１：財産所在だけで衡平等が保証されないと説明
8【許容分岐】事案・応訴負担・証拠の所在等を踏まえて特別の事情を評価し，日本で審理するかの結論を示す。（両者由来）3PDF実頁44・設問１：特別事情と最終結論を要求PDF実頁47・設問１：３条の９に触れた答案が多いと記載
9【負例】代金請求を特許権の登録・有効性の訴えと混同して３条の５第３項から専属管轄を導かない。（採点実感由来）2関連範囲にこの負例の記載なしPDF実頁47・設問１：３条の５第３項等からの肯定を誤例として指摘
10【負例】財産所在地管轄の検討を欠いて，成立しない多数の管轄原因の列挙で代用しない。（採点実感由来）2関連範囲に列挙過多の指摘なしPDF実頁47・設問１：財産所在を落とした不成立原因の列挙を評価しない；48頁５⑵で主原因中心を推奨

２　設問２・準拠法の変更

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
11【必須】契約違反の損害賠償を法律行為の効力と性質決定し，不法行為の連結規定へ移さない。（両者由来）5PDF実頁44・設問２：性質決定を要求PDF実頁47・設問２：不法行為とする誤りを指摘
12【必須】通則法７条により契約時の甲国法選択から，原則として甲国法が準拠法となると判断する。（両者由来）4PDF実頁44・設問２：７条の選択から甲国法PDF実頁47・設問２：性質決定・７条以下の決定を確認
13【必須】訴訟での日本民法に基づく主張を，通則法９条の準拠法変更の問題として構成する。（両者由来）5PDF実頁44・設問２：９条による変更の問題PDF実頁47・設問２：多くの答案が９条に言及
14【必須】準拠法変更は明示の合意に限るか，黙示でも足りるかを検討する。（両者由来）4PDF実頁44・設問２：明示と黙示の論点を指定PDF実頁47・設問２：この点を検討しない答案を指摘
15【必須】当事者自治など９条の趣旨から，採用する変更合意の解釈を理由付ける。（出題の趣旨由来）3PDF実頁44・設問２：９条の趣旨等による法解釈明示・黙示の検討はあるが当事者自治という具体的理由の指定なし
16【許容分岐】双方の日本民法による主張を採用した変更合意基準に評価し，日本民法を適用できるか結論を示す。（両者由来）3PDF実頁44・設問２：訴訟上の行為から結論を導くPDF実頁47・設問２：準拠法変更の問題設定を確認

３　設問３小問１・条約の適用

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
17【必須】日本と甲国に営業所を有する当事者間の物品売買であることを条約１条１項の対象に当てはめる。（出題の趣旨由来）3PDF実頁44・設問３小問１：営業所の異国性・物品売買を認定１条への言及のみで個別対象認定の評価は記載なし
18【必須】甲国が非締約国であるため，条約１条１項（ａ）による適用を否定する。（出題の趣旨由来）3PDF実頁44・設問３小問１：（ａ）排除（ｂ）への言及はあるが（ａ）排除への個別評価は記載なし
19【必須】条約１条１項（ｂ）の国際私法を介する適用経路を示す。（両者由来）5PDF実頁44・設問３小問１：抵触法経由の条約適用PDF実頁47・設問３小問１：多くの答案が（ｂ）を検討
20【必須】条約１条の国際私法を法廷地の抵触法と捉え，日本の通則法によって契約準拠法を判断する。（両者由来）3PDF実頁44・設問３小問１：国際私法は法廷地のものと説明PDF実頁47・設問３小問１：日本の通則法で判断したと記載
21【必須】無選択契約は通則法８条１項の最密接関係地法を原則とし，２項だけで準拠法を決めない。（両者由来）5PDF実頁44・設問３小問１：８条１項からの決定過程PDF実頁47・設問３小問１：48頁冒頭：１項を落とし２項のみ論じる答案を指摘
22【高評価】特徴的給付による２項の推定は最密接関係地法の判断基準を明確にするためであると説明する。（両者由来）4PDF実頁44・設問３小問１：推定規定の趣旨を要求PDF実頁47・設問３小問１：47～48頁：１項の原則と判断基準明確化のための２項という関係
23【必須】特徴的給付の意味を示し，売主の物品給付からＸの日本営業所を連結点とする。（出題の趣旨由来）3PDF実頁44・設問３小問１：特徴的給付の意味と本件適用８条の丁寧さは論じるがこの事実評価自体への個別記載なし
24【必須】甲国の引渡地・代金支払地などから日本法の推定を覆す事情の有無を検討する。（出題の趣旨由来）3PDF実頁44・設問３小問１：推定覆滅を検討推定の具体的覆滅事情への記載なし
25【必須】日本法が契約準拠法となり，日本が締約国であることを介して条約適用の結論へ到達する。（両者由来）3PDF実頁44・設問３小問１：44～45頁：日本法と締約国性から適用PDF実頁47・設問３小問１：条約適用と通則法の接続を確認

４　設問３小問２・契約不適合と救済

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
26【必須】売主の契約・条約上の義務不履行を，条約４５条１項（ｂ）の買主の損害賠償請求に接続する。（両者由来）5PDF実頁45・設問３小問２：４５条１項（ｂ）の救済入口PDF実頁48・設問３小問２：必要な条文を示した答案を確認
27【必須】見本と納品Ｇの強度の差から，条約３５条，特に２項（ｃ）の品質基準に違反すると認定する。（両者由来）5PDF実頁45・設問３小問２：３５条，特に２項（ｃ）を示して説明PDF実頁48・設問３小問２：必要な条文を示した答案を確認

５　分布と一般的な指摘

重みを付けた項目の分布は次のとおりである。

負例２項目もＮとＷには含めるが，積極的な記載の充足率を計算する際には，負例を守っただけで加点する扱いはしない。

重み件数重み×件数
100
224
31030
4728
5840
合計27102

Ｎ＝０＋２＋１０＋７＋８＝２７，Ｗ＝０＋４＋３０＋２８＋４０＝１０２である。

これは学習用の集計であり，本問５０点の配点へ機械換算する趣旨ではない。

採点実感の科目総論・末尾注記は，条文と要件を示し，事実へ当てはめて結論を出すこと，解釈に必要な範囲で制度趣旨を述べることを重視している。

一般的な答案作法は独立の加重点へ混ぜていない。

不成立の管轄原因を多数並べるより，本問で成立し得る原因を中心に筋道を示すことが重要である。

第５　模範解答

１　前提と表記

以下は試験実施日当時の法状態と問題文の指定に従った答案例である。

民事訴訟法を「民訴法」，法の適用に関する通則法を「通則法」，国際物品売買契約に関する国際連合条約を「ウィーン売買条約」又は「条約」と記す。

答案の番号１・２・３・４は，それぞれ設問１・設問２・設問３小問１・設問３小問２に対応する。

２　模範解答（枠内）

１　設問１

（１）本件はＸのＹに対する売買代金１億円の支払請求であり，法廷地の民事訴訟法により国際裁判管轄を判断する。

Ｙの営業所は甲国にしかなく，３条の２第３項による日本の管轄はない。

代金も甲国のＸ名義口座への振込みと定められており，３条の３第１号の債務履行地による日本の管轄はない。

（２）もっとも，本件は財産権上の訴えであって金銭支払を求めるものであり，差押可能なＹの財産が日本国内にあれば，その価額が著しく低い場合を除き，日本の管轄が認められる（３条の３第３号）。

この管轄は，財産所在地で判決を執行し，債権者の権利実現の実効性を確保するためのものである。

Ｙの日本登録特許権は，移転・差押えの対象となる財産権である。

権利の移転に登録を要する財産権は，執行管轄上，登録の地にあるとされる（民事執行法１６７条１項・２項，特許法９８条１項１号）から，日本国内の差押可能財産に当たる。

（３）３条の３第３号の括弧書きは，僅少な財産だけを根拠に被告を外国での応訴に服させる不合理を防ぐ趣旨である。

そこで，権利実現の実効性から見て執行に実益が乏しい程度の僅少な価額をいうと解し，訴額との単純な割合だけでは判断しない。

本件の５０００万円は，相当額の回収を可能にする価額であり，請求額１億円に満たないとしても著しく低いとはいえない。

したがって，同号による管轄が認められる。

（４）ただし，財産の存在だけで当事者間の衡平や適正・迅速な審理が確保されるとは限らず，３条の９の特別の事情を検討する。

本件では受領・検査・使用工場・代替購入が甲国にあり，証拠収集やＹの応訴負担は甲国での審理に有利に働く。

一方，日本の売主Ｘによる見本の提供や出荷時の品質も争点となり得る上，国内には相当額の執行対象財産がある。

甲国で履行されたことのみから審理の著しい支障を認めることはできず，これらを総合して，本件では特別の事情による却下はせず，日本の裁判所の管轄を認める。

２　設問２

（１）契約違反の損害賠償は法律行為の効力の問題であり，法の適用に関する通則法７条以下により準拠法を決定する。

契約時には甲国法が選択されているから，７条により原則として甲国法が適用される。

裁判所は準拠法を職権で判断するので，双方の日本民法に基づく主張の一致に法律上当然に拘束されるわけではない。

（２）しかし，９条は当事者による準拠法の変更を認める。

当事者が契約関係を自ら規律できるという当事者自治の趣旨は契約後にも妥当し，法を選び直す意思が合致すれば，訴訟中の黙示の変更も認められる。

本件で双方が日本民法を前提に主張を行ったことは，適用法を日本法へ変更する意思の合致を推認させる。

当初の甲国法条項を含む事情に照らして，単なる共通の法律上の誤認でなく，この黙示の合意を認定できれば，第三者の権利を害する事情もないから，日本民法を適用して判断できる。

合意を認定できない場合は甲国法による。

３　設問３小問１

（１）本件は，日本と甲国に営業所を有する当事者間の物品売買契約である。

甲国は非締約国であり，ウィーン売買条約１条１項（ａ）の双方締約国という要件は満たさない。

しかし，同項（ｂ）は，国際私法により締約国法の適用が導かれる場合にも条約を適用する。

ここでいう国際私法は法廷地の国際私法であり，日本の通則法によって判断する。

（２）明示・黙示の法選択がないため，通則法８条１項により契約当時の最密接関係地法が準拠法となる。

同条２項は，その判断基準を明確にするため，特徴的給付を行う当事者の事業所所在地法を最密接関係地法と推定する。

特徴的給付とは，諸契約に共通する金銭支払ではなく，当該契約の類型を特徴付ける給付である。

売買では売主Ｘの物品給付であり，Ｘの関係事業所は日本にしかないから，日本法が推定される。

甲国が引渡地・代金支払地であることも考慮するが，これだけでは日本法の推定を覆すに足りない。

したがって，契約準拠法は日本法となり，日本が締約国であることから，条約１条１項（ｂ）により条約を適用する。

４　設問３小問２

（１）売主が契約又は条約上の義務を履行しないとき，買主は条約４５条１項（ｂ）に基づき損害賠償を請求できる。

売主は契約所定の品質に適合する物品を引き渡す義務を負う（３５条１項）。

別段の合意がない限り，同条２項の適合性基準も満たさなければならない。

（２）納品Ｇも通常の工場ではＭの製造に使えるので，Ｙの先端工場で使えないことだけでは同項（ａ）の通常目的への不適合とはいえない。

また，同項（ｂ）は契約締結時に売主に知らされた特定目的への適合を求めるが，Ｙは特殊な用途を一切伝えていないから，同号による不適合ともいえない。

（３）しかし，同項（ｃ）は，売主が見本として示した物品と同じ品質を求める。

ＸはＹの求めで見本を提供し，Ｙはこれを使った試験製造に成功して契約した。

納品Ｇは見本より強度が不足しており，同号により契約不適合となる。

この見本品質への適合義務は，特定目的をＸが知らないことによって免れない。

よって，Ｘには義務不履行があり，Ｙの損害賠償請求が認められる。

以上

３　解説と評価項目との対応

設問１の「著しく低い」は，５０００万円という数字の印象だけで処理せず，財産所在地管轄の趣旨から基準を導く必要がある。

答案例は回収の実効性と被告の応訴負担を踏まえた基準を採る。

この具体的基準と管轄肯定の結論は本稿の構成であり，公式資料が唯一の文言・結論として指定したものではない。

３条の９について，答案例は甲国の証拠・負担と日本側の関連性を比較し，却下しない構成を採った。

甲国での審理の適切さを理由付けて却下する構成も，規範と事実評価が整合していれば，結論が異なることだけで誤りとはならない。

日本に品質資料が現に存在するという追加事実は置かず，問題文の見本提供等を評価している。

設問２は，双方が日本民法に言及しただけで裁判所が当然に拘束されるという構成を避ける。

黙示の変更合意を認定する解釈と，実際に合意を認定できるかという事実評価を分ける。

答案例は認定条件と，認定できない場合の甲国法適用を明示した。

設問３小問１では，条約１条１項（ｂ）から法廷地の抵触法へ進み，通則法８条１項・２項を経て日本法へ戻る連鎖を示す。

同条２項は１項を置き換える独立の確定連結規則ではなく，最密接関係地法を推定する規定である。

小問２は，特定目的が伝わっていないという事実があっても，見本品質への適合義務まで消えるわけではないことが要点となる。

次表は全２７項目を答案中の位置へ対応させたものである。

負例は，答案が誤った記載をしていないことを別途確認した。

番号重み答案の対応位置・要旨
13１（１）・Ｙの営業所は甲国にしかなく
24１（２）・財産権上の訴えであって金銭支払
35１（２）・日本国内の差押可能財産
44１（２）・債権者の権利実現の実効性
55１（３）・執行に実益が乏しい程度
64１（３）・５０００万円は，相当額の回収
74１（４）・３条の９の特別の事情
83１（４）・甲国側の証拠等と日本側の関連性を総合
92１（２）・特許権は執行対象として扱い，登録等の専属管轄を援用しない
102１全体・二つの出発点を簡潔に述べ，財産所在地管轄を中心に検討
115２（１）・法律行為の効力の問題
124２（１）・７条により原則として甲国法
135２（２）・９条は当事者による準拠法の変更
144２（２）・訴訟中の黙示の変更
153２（２）・当事者自治の趣旨は契約後にも妥当
163２（２）・黙示の合意を認定できれば／できない場合
173３（１）・日本と甲国に営業所
183３（１）・双方締約国という要件は満たさない
195３（１）・国際私法により締約国法の適用
203３（１）・法廷地の国際私法
215３（２）・８条１項により契約当時の最密接関係地法
224３（２）・判断基準を明確にするため
233３（２）・売主Ｘの物品給付／日本
243３（２）・引渡地・代金支払地／推定を覆すに足りない
253３（２）・日本が締約国／条約を適用
265４（１）・４５条１項（ｂ）
275４（３）・３５条２項（ｃ）／見本より強度が不足

第６　関連記事

１　同年度

[令和２年司法試験論文式試験の主要７科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r2-shihoushiken-ronbunshiki-shuyou7kamoku-mohan-kaitou/)

[令和２年司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

２　他年度の同科目

[令和７年度司法試験国際関係法（私法系）第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した２９項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-kokusai-shihou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

[令和６年司法試験国際私法第２問の模範解答と評価項目―公式資料から抽出した４３項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/r6-shihoushiken-kokusai-shihou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

[令和３年司法試験国際私法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３７項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kokusai-shihou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

３　関連論点・過去問の案内

[司法試験の過去問・参考答案一覧―令和元年～令和８年の年度別・科目別ガイド（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/shihoushiken-kakomon-touan-index/)

第７　出典及び確認状態

１　法務省の問題・公式資料

[令和２年司法試験論文式試験問題・選択科目](https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf)のPDF実頁４１〜４２が本問である。

[令和２年司法試験論文式試験問題出題の趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf)はPDF実頁４３の第２問開始から４５の末尾までを確認した。

[令和２年司法試験の採点実感（選択科目）](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf)はPDF実頁４４の科目総論，４７〜４８の第２問及び関連末尾注記を確認した。

採点実感の他問題固有の記載を本問の要求へ転用していない。

[令和２年司法試験の実施日程](https://www.moj.go.jp/content/001319812.pdf)により，選択科目の実施日を令和２年８月１２日とした。

本稿の基準はこの日であり，現在の制度全般を説明する記事ではない。

２　法令・条約

[e-Gov法令APIの当時版・民事訴訟法](https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/408AC0000000109_20200401_429AC0000000045)で３条の２・３条の３・３条の９を確認した。

[e-Gov法令APIの当時版・民事執行法](https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/354AC0000000004_20200401_501AC0000000002)の１６７条，[特許法](https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/334AC0000000121_20200401_501AC0000000003)の９８条１項１号は，日本登録特許権の所在と差押可能性の補足根拠である。

[e-Gov法令APIの当時版・法の適用に関する通則法](https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/418AC0000000078_20070101_000000000000000)で７〜９条を確認した。

[外務省掲載のウィーン売買条約の日本語正文](https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/pdfs/treaty169_5.pdf)で１条・３５条・４５条を確認した。

[外務省の条約情報](https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/treaty169_5.html)による日本についての効力発生日は平成２１年８月１日である。

３　公式記載と本稿の判断の区別

公式資料が要求する検討事項は評価表の出典欄に要旨を示した。

その要旨の具体化，評価単位の分け方，重み，答案例の採用構成は本稿の判断である。

裁判例の原文を独立に確認したことを前提とする説明は置いていない。

特殊目的への不適合と見本品質への不適合は別の基準である。

本問で後者の義務違反を認めることから，告知の有無にかかわらず全ての特殊目的を保証するという一般命題を導くことはできない。

４　確認範囲と読み方

公式２資料の本問関連範囲を実読した上で較正した記事である。

公式の得点，合格可能性，又は特定の答案表現が必ず得点になることを保証するものではない。

設問の除外事項や採用構成の条件を守り，条文・規範・事実評価・結論を一体として読むことが有用である。

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## 令和２年司法試験環境法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３１項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-kankyou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付けの基準](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#sec3-1)

- [２　設問が求めること](#sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１⑴](#sec4-1)

- [２　設問１⑵](#sec4-2)

- [３　設問２](#sec4-3)

- [４　設問３](#sec4-4)

- [５　重みの分布](#sec4-5)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　答案の前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同じ年度の司法試験の記事](#sec6-1)

- [２　同じ科目の別の年度の記事](#sec6-2)

- [３　本問の論点に関連する記事](#sec6-3)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　法令](#sec7-2)

- [３　裁判例](#sec7-3)

- [４　確認状態](#sec7-4)

第１　この記事の対象と結論

本記事は，令和２年司法試験環境法第１問について，法務省の出題の趣旨及び採点実感を踏まえ，調査・届出から行政措置，民事救済までを整理するものである。

評価項目は独自に抽出した３１項目，重み合計は１１１である。

重みは学習上の整理であり，法務省の公式採点基準・配点又は得点予測ではない。

確認事項内容
対象問題[法務省・令和２年司法試験選択科目問題](https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf)の実頁２８～３０
法令の基準時令和２年８月１２日。土対法・水濁法は令和２年４月１日施行版を確認した。
問題文実読済み。第１問及び配付資料。
出題の趣旨実読済み。実頁３６の第１問見出し以降から３７頁末まで。
採点実感実読済み。実頁３６～３８の総論・第１問及び４０頁末の共通注記。第２問本文は使用しない。
主な検討事項廃止時調査，９００㎡の形質変更届出，調査命令と区域指定，計画提出・実施，人格権差止め，損害賠償。
集計３１項目，重み５は６項目，重み合計１１１。
答案の分量２５００字以内。本文・見出し・句読点・空白を含め，改行の有無による字数は第５に示す。
裁判例特定の判決を確認済み先例として引用しない。人格権等の法的構成は公式資料の要求と独自の法的検討による。
試験後の改正本答案の当時法へ後発改正を遡及適用しない。
確認日令和８年１０月１８日

Ａ社は，廃止時の調査報告義務について免除確認の可能性があっても，未確認のままでは当然に免除されない。

掘削には別途４条の届出を要し，知事の措置は，汚染の検証から区域指定・計画・実施へ進む。

住民の民事請求では，具体的危険だけでなく，求める浄化の内容，抽象的差止めの可否及び賠償対象の損害を吟味する。

第４に評価表，第５に答案と解説を置く。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

一つの項目に一つの判定対象を置き，必須・高評価・負例・許容分岐を重みとは別に示す。

資料の頁はPDFの実頁である。

「記載なし」は当該問題の関連範囲を実読した結果であり，資料未取得又は閲覧禁止を意味しない。

公開番号１～３１と内部の追跡IDは別に管理する。

本表では負例を別の無加重表へ分離せず，同じ５段階の中で数える。

番号１０は免除確認済みの場合を補足する枝，番号３１は公園利用制限を仮定する枝であり，その事実が全答案で存在すると扱うものではない。

２　５段階の重み付けの基準

重み基準
５採点実感が評価の分かれ目とした事項，又は答案の骨格そのもの。
４出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）事項。
３どちらか一方が明示する中核の理由付け。
２一方が軽い表現で触れる補強の事項，又は典型的な誤りとして指摘された事項。
１一方が控えめに触れるだけの事項。

重み５の高評価事項を全答案の必須事項へ読み替えない。

採点実感が示す優秀・良好・一応の水準の差と，出題の趣旨の中核要求を区別する。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係

Ａ社は有害物質を使用する甲工場を廃止したが，土壌調査等をしないまま跡地を保持し，数年後，乙工場建設のため約１５００平方メートルを深さ数メートル掘削した。

搬出土壌は，同一事業所内の別の広場に保管され，隣接する児童公園の井戸・池への地下水汚染が新聞で報道された。

井戸は防災計画上の災害時用水とされ，池では近隣の子どもが水遊びをしていた。

公的な汚染確認，防災用水の飲用指定及び健康被害の発生を，問題文にない確定事実として補ってはならない。

２　設問が求めること

設問立場・対象指定・仮定・除外到達点
１⑴Ａ社の廃止時の措置土対法及び配付資料を参照する。調査・報告義務と免除確認の可能性。
１⑵Ａ社の掘削時の措置未報告・未確認の現実の状態を保つ。４条の届出と適用除外の成否。
２Ｂ県知事からＡ社への措置Ｃ市に土対法の権限委任はない。汚染の検証，調査命令，指定，計画及び実施。
３ＤらからＡ社への直接請求健康被害・公園利用制限は当然の与件ではない。人格権差止めの内容・要件と損害賠償。

第４　評価項目と重み

１　設問１⑴

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１トリクロロエチレン使用施設を有害物質使用特定施設と位置付ける（必須）３PDF実頁36・環境法第１問：「トリクロロエチレンは法の特定有害物質」記載なし（関連範囲実読済み）
２客観性確保のため指定調査機関に調査させると示す（必須）４PDF実頁36・環境法第１問：「専門調査機関による調査」PDF実頁36・環境法第１問：「調査の客観性確保」
３廃止時に土地所有者等Ａの土壌調査及び知事への結果報告義務を示す（必須）５PDF実頁37・環境法第１問：「知事に報告すべきであった」PDF実頁36・環境法第１問：「調査・報告の義務」
４設置者兼所有者Ａが知事の通知を待つ必要があると誤解しない（負例）２記載なし（関連範囲実読済み）PDF実頁36・環境法第１問：「土地所有者等以外の者が施設を設置」
５健康リスクの低い利用方法でも知事の確認を受けて初めて調査報告が免除されると示す（必須）４PDF実頁37・環境法第１問：「知事からその旨の確認を受ける」PDF実頁36・環境法第１問：「同項ただし書適用」
６事業場敷地としての利用・立入制限を規則１６条３項１号に当てはめる（必須）４PDF実頁37・環境法第１問：「一定の要件を満たしている場合」PDF実頁36・環境法第１問：「第１６条第３項第１号該当の可能性」

２　設問１⑵

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
７３条の手続違反とは別に４条１項の事前届出義務を認める（必須）４PDF実頁37・環境法第１問：「こととは別に法第４条第１項」PDF実頁36・環境法第１問：「同法第３条の手続の履行の有無を問わず」
８規則２２条ただし書の９００㎡を１５００㎡の掘削に適用する（必須）４PDF実頁37・環境法第１問：「規模要件に該当する」PDF実頁36・環境法第１問：「規模要件について特例」
９深い掘削・変更区域外搬出から規則２５条１号の適用除外を否定する（必須）３記載なし（関連範囲実読済み）PDF実頁36・環境法第１問：「第２５条第１号の適用除外には該当しない」
１０免除確認済みの別枝では３条７項以下によることを区別する（許容分岐）３PDF実頁37・環境法第１問：「法第３条第７項以下」記載なし（関連範囲実読済み）
１１要措置区域等の指定がない搬出に１６条以下を適用しない（負例）２PDF実頁37・環境法第１問：「指定を受けた汚染土地であることを前提」PDF実頁36・環境法第１問：「同法第１６条の汚染土壌の搬出」

３　設問２

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１２施設跡地でない広場も５条１項の調査命令対象となり得ると示す（必須）４PDF実頁37・環境法第１問：「Ａ社に本件広場につき」PDF実頁36・環境法第１問：「有害物質使用施設跡地でなくとも」
１３５条の健康被害要件を令３条の厳格な要件まで具体化する（必須）５PDF実頁37・環境法第１問：「かなり細かく厳格に定められている」PDF実頁37・環境法第１問：「同法第５条の適用要件を参考資料をも踏まえて」
１４令３条１号ロでは現実の地下水汚染の確認を要すると示す（必須）５PDF実頁37・環境法第１問：「井戸水の水質検査の結果」PDF実頁36・環境法第１問：「地下水汚染の事実が確認できる」
１５防災計画上の災害時飲用指定等を地下水利用要件へ当てはめる（必須）３PDF実頁37・環境法第１問：「災害時に人の飲用に供するもの」記載なし（関連範囲実読済み）
１６新聞報道を公的機関で検証済みの汚染事実と同一視しない（必須）４PDF実頁37・環境法第１問：「単に汚染のおそれについて報道された」PDF実頁37・環境法第１問：「公的機関による検証を経た汚染の事実関係」
１７広場の汚染土壌と井戸の地下水汚濁との原因関係を確認する（必須）３PDF実頁37・環境法第１問：「水質汚濁の原因がＡ社の空き地にある」記載なし（関連範囲実読済み）
１８調査結果を踏まえ６条の要措置区域指定へ進める（必須）５PDF実頁37・環境法第１問：「要措置区域に指定した上で」PDF実頁37・環境法第１問：「同法第６条による要措置区域指定」
１９７条による措置・期限を示した汚染除去等計画の作成提出指示を示す（必須）５PDF実頁37・環境法第１問：「汚染除去計画を作成することを指示」PDF実頁37・環境法第１問：「汚染除去等計画の策定」
２０提出計画の技術的基準適合性の審査と変更命令を示す（必須）３PDF実頁37・環境法第１問：「その適合・変更を審査・命令」記載なし（関連範囲実読済み）
２１計画に従う措置の不履行には実施命令を行い得ると示す（必須）４PDF実頁37・環境法第１問：「履行がない場合には履行を命じる」PDF実頁37・環境法第１問：「その実施措置実行の義務付け」
２２５４条の対象・必要限度を踏まえ報告徴収・立入検査に触れる（高評価）２PDF実頁37・環境法第１問：「報告の徴収やその土地への立入検査」記載なし（関連範囲実読済み）
２３４条違反に対する６６条の罰則適用のための告発に触れる（高評価）２PDF実頁37・環境法第１問：「罰則適用のための告発」記載なし（関連範囲実読済み）
２４水濁法１４条の３の地下水浄化措置命令を別制度として検討する（高評価）２PDF実頁37・環境法第１問：「水質汚濁防止法第１４条の３」記載なし（関連範囲実読済み）

４　設問３

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２５住民の直接差止めの根拠として人格権等を示す（必須）４PDF実頁37・環境法第１問：「人格権等侵害の未然防止」PDF実頁37・環境法第１問：「差止請求権の根拠」
２６差止めの具体的要件を汚染経路・健康危険等に即して吟味する（必須）４PDF実頁37・環境法第１問：「健康を害するおそれがある」PDF実頁37・環境法第１問：「具体的要件の検討」
２７既存の地下水汚染の浄化と将来の汚染防止のための措置を区別して求める（必須）４PDF実頁37・環境法第１問：「汚染浄化及び将来の汚染防止」PDF実頁37・環境法第１問：「差止めの請求内容が何か」
２８抽象的・包括的差止請求の可否を請求特定・実効的救済の観点から論じる（高評価）５PDF実頁37・環境法第１問：「包括的差止請求の可否」PDF実頁37・環境法第１問：「抽象的差止請求の可否にまで論述」
２９損害賠償は賠償対象となる具体的損害を検討し，理由ある肯否を示す（高評価）４PDF実頁37・環境法第１問：「損害の賠償をＡ社に対して求める可能性」PDF実頁37・環境法第１問：「いかなる損害が賠償の対象」
３０現に健康被害が発生したという与件を補わない（負例）３PDF実頁37・環境法第１問：「健康被害が現に生じていることとはされていない」PDF実頁37・環境法第１問：「損害発生の有無が判然としていない」
３１公園利用制限を仮定する枝では利便喪失の損害を検討する（許容分岐）２PDF実頁37・環境法第１問：「利便の喪失に係る損害」記載なし（関連範囲実読済み）

５　重みの分布

重み１は０項目，２は６項目，３は７項目，４は１２項目，５は６項目である。

Ｎ＝０＋６＋７＋１２＋６＝３１，Ｗ＝１×０＋２×６＋３×７＋４×１２＋５×６＝１１１となる。

重み５は，番号３の廃止時調査報告，１３の政令要件，１４の現実の地下水汚染確認，１８の区域指定，１９の計画提出指示，２８の抽象的差止請求である。

番号２８は優秀答案の深度に関わる高評価事項であり，重み５というだけで全答案の最低条件へ格上げしない。

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

次の答案は，令和２年８月１２日時点を基準とし，全２２４５字，改行を除くと２１８６字である。

字数は見出し，句読点，空白を含むPythonの文字数で計測した。

飲用指定や汚染の公的確認がない部分は条件付きで扱い，損害賠償の肯否を一律に確定しない。

２　答案

１　設問１⑴

甲工場は，特定施設において特定有害物質であるトリクロロエチレンを使用していたから，有害物質使用特定施設に係る工場である。

設置者兼土地所有者Ａ社は，その使用廃止に伴い，指定調査機関に土壌汚染状況調査をさせ，原則として廃止日から１２０日以内にＢ県知事へ結果を報告すべきであった（土対法３条１項本文，規則１条１項１号）。

自らが設置者なので，別人である土地所有者等への知事の通知を待つ必要はない。

ただし，予定される利用方法からみて人の健康被害のおそれがない旨の知事の確認を受ければ，調査報告義務は免除される（３条１項ただし書）。

本件では，関係者以外は立ち入らず，公道で分断されない事業場敷地の一部として引き続き利用されるため，規則１６条３項１号に該当する可能性がある。

Ａ社はその旨を申請して確認を受けるべきであり，単に将来の事業用地として保有するだけで当然に免除されない。

２　設問１⑵

甲跡地は，３条１項の報告もただし書の確認もない廃止施設に係る敷地なので，届出対象規模は３０００平方メートルではなく９００平方メートルである（規則２２条ただし書）。

１５００平方メートルの掘削につき，Ａ社は着手３０日前までに形質変更の場所・着手予定日等を知事に届け出るべきであった（４条１項）。

深さ数メートルの掘削であり，変更区域から離れた広場への搬出もあるから，規則２５条１号の適用除外には当たらない。

同一事業所内への運搬でも変更区域外への搬出とはなり得る。

廃止時の３条違反と別に４条の義務を負い，知事は汚染のおそれの基準に該当すれば調査報告を命じ得る（４条３項）。

確認済みの土地なら３条７・８項の経路によるが，本件は未確認である。

３　設問２

広場は施設跡地でなくても，５条１項の調査報告命令の対象となり得る。

ただし新聞報道は公的検証を経た汚染の事実とは限らないので，知事は井戸水の水質検査等により地下水汚染と広場の土壌との原因関係を確認する必要がある。

令３条１号イでは，土壌の溶出量基準不適合が明らかで，地下水基準超過が現に生じ，又は生ずることが確実であることを要する。

令３条１号ロでは，土壌の溶出量基準不適合のおそれに加え，現に地下水基準を超える汚濁が生じていることを要する。

さらに，地下水の流動等に照らして汚染が拡大するおそれのある区域に，規則３０条各号の飲用取水口等がなければならない。

本件井戸が地域防災計画で災害時の飲用に供されるものとされていれば同条３号に該当する。

「用水」だけで飲用を確定せず，計画内容を確認すべきである。

池での水遊びだけを同条の飲用利用と同視してはならない。

以上の要件を満たし，既に技術基準に適合する措置が講じられている等の除外もなければ，Ａ社に広場の土壌の調査及び報告を命じ得る。

報告により汚染基準不適合と健康被害のおそれの要件が認められれば，知事は６条により要措置区域に指定・公示する。

そして，必要な汚染除去等の措置と期限等を示し，Ａ社に汚染除去等計画の作成・提出を指示する（７条１項）。

未提出なら提出命令，実施措置が技術的基準に適合しなければ提出後３０日以内の変更命令，計画に従う実施がなければ実施命令を行い得る（同条２・４・８項）。

Ａ社は所有者兼原因者である。

加えて，対象土地等につき５４条の要件を満たす報告徴収・立入検査，４条違反に対する６６条の罰則適用のための告発も考えられる。

他方，搬出時に要措置区域等の指定がなく，１６条以下を当然に適用することはできない。

水質汚濁防止法１４条の３による地下水浄化措置命令も検討される。

特定事業場における有害物質を含む水の地下浸透と，これによる現実の健康被害又はそのおそれが確認されれば，必要な限度で相当期限を定めて命令でき，浸透時の設置者にも同条２項により命令し得る。

広場の事業場該当性，土壌から溶出した有害物質を含む水の浸透及び健康被害要件を確かめる必要がある。

Ｃ市への権限委任はなく，土対法上の権限主体はＢ県知事である。

４　設問３

Ｄらは，土対法から直接請求権を得るのではなく，生命・身体・健康に係る人格権を根拠に，侵害の排除・予防としてＡ社に汚染浄化や将来の汚染防止を求め得る。

発がん性物質が池に到達し子どもが反復して接触するなら，濃度，摂取経路及び接触頻度等に照らし，健康侵害の具体的危険を吟味する。

報道による抽象的不安だけでは足りず，行政規制に該当しないことだけで民事救済も否定されない。

子の人格権は子に帰属し，親は法定代理人として行使する。

もっとも，Ｄらが適切な浄化工法を把握できなければ，汚染を環境基準以下にする等の抽象的差止請求が問題となる。

実効的な人格権救済の必要がある一方，被告の履行内容及び強制執行の対象が不明確となるため，請求の特定・執行可能性との調整を要する。

可能な限り対象物質，汚染源，達成すべき状態を特定し，具体的措置を求めるべきである。

民法７０９条による損害賠償も検討し得るが，現に健康被害が生じたとはされていない。

仮に池の汚染により公園利用が禁止・制限され，Ｄらに法的保護に値する利便の喪失等の損害が生じた場合には，Ａ社の故意過失，侵害の違法性，因果関係を検討して賠償を求める余地がある。

実損害が認められなければ賠償を否定すべきであり，不安だけから当然に損害を認めない。

以上

３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

(1)　答案と評価項目の対応

重み５・４と条件付き項目は，次の表で個別に確認できる。

低い重みの項目も，答案又は以下の解説に対応する。

番号答案又は解説の対応箇所位置付け
２指定調査機関に土壌汚染状況調査必須
３Ｂ県知事へ結果を報告必須
５知事の確認を受ければ必須
６規則１６条３項１号必須
７廃止時の３条違反と別に４条の義務必須
８９００平方メートル必須
１０確認済みの土地なら３条７・８項許容分岐
１２広場は施設跡地でなくても必須
１３令３条１号ロ必須
１４現に地下水基準を超える汚濁が生じている必須
１６新聞報道は公的検証を経た汚染の事実とは限らない必須
１８６条により要措置区域に指定必須
１９計画の作成・提出を指示必須
２１実施命令を行い得る必須
２５人格権を根拠に必須
２６濃度，摂取経路及び接触頻度必須
２７侵害の排除・予防として必須
２８抽象的差止請求が問題となる高評価
２９民法７０９条による損害賠償高評価
３１利便の喪失等の損害許容分岐

番号１～６は廃止時調査と免除，７～１１は形質変更，１２～２４は知事の措置，２５～３１は住民の請求に対応する。

重み３以下のうち，番号４は通知待ちの誤り，９は軽易な行為の除外，１１は未指定土地への搬出規制，１５は飲用要件，１７は原因関係，２０は計画変更，２２～２４は補強権限，３０は健康損害未発生，３１は条件付きの利便喪失を扱う。

(2)　調査の契機を区別する

施設廃止による３条の義務と，土地の形質変更による４条の義務は別の契機である。

未履行だから４条の届出も不要になるのではなく，未報告・未確認の廃止施設敷地には９００平方メートルの特例が働く。

免除確認を現に受けた土地なら３条７項以下の経路となるため，確認を受けられる可能性と現に受けた状態を区別する。

(3)　調査から実効的措置へ進む

採点実感は，５条だけで論述が終わり，６条の指定と７条の計画・実施へ進まない答案を指摘する。

一方，新聞報道を公的に検証済みの汚染と同視することもできない。

飲用指定，地下水の水質及び広場との原因関係を確認し，法定要件を満たすときに次の措置へ進む構造を示すことが重要である。

土対法５４条の報告徴収・立入検査と，水濁法１４条の３の浄化措置は根拠・対象・効果が異なり，一方の権限から他方の効果を作り出さない。

(4)　差止めの内容と損害を区別する

将来の流出防止だけでなく，既に汚染された地下水の浄化も救済の対象となる。

住民が浄化方法を具体化するのが困難な場合には，達成状態を示す抽象的差止めの必要性と，請求の特定及び執行可能性を対置する。

公園の利用制限による利便喪失は公式趣旨が例示する仮定的な損害候補であり，実際に利用制限があったと補ってはならない。

採点実感は損害賠償の結論の肯否を問わず，何が損害かを吟味することを求めている。

(5)　答案の弱点と扱わなかった事項

本答案は，特定の浄化工法を一律に選択せず，具体的な汚染確認と必要な措置を区別している。

危険濃度や曝露量が示されていないため，民事差止めの認容を断定するものではない。

廃棄物処理法上の廃棄物該当性や行政訴訟は，設問が求めた直接の対象から外し，独立の検討を展開していない。

第６　関連記事

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第７　出典及び確認状態

１　公式資料

[法務省・令和２年司法試験選択科目問題](https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf)のPDF実頁２８～３０を確認した。

[法務省・令和２年司法試験出題趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf)のPDF実頁３６の環境法第１問から３７頁末までを確認した。

[法務省・令和２年司法試験採点実感（選択科目）](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf)のPDF実頁３６～３８の環境法総論・第１問と，４０頁の共通末尾を確認した。

２　法令

[土壌汚染対策法・令和２年４月１日施行版](https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000053/20200401_429AC0000000045)の本則３～７条等を確認した。

[水質汚濁防止法・令和２年４月１日施行版](https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000138/20200401_429AC0000000045)の１４条の３を確認した。

政省令の適用は，問題に添付された令３条，規則１・１６・２２・２５・２８～３０条及び水濁令２条の抜粋を基礎とする。

３　裁判例

特定の判決を原文確認済みの先例として引用していない。

人格権差止めの根拠・要件・抽象的請求の論点は，公式資料の要求と，これを踏まえた法的検討を区別して示している。

４　確認状態

問題，出題の趣旨及び採点実感は，上記の対象範囲を実読・照合済みである。

公式資料からの評価単位の分け方，重み及び模範解答は記事独自の分析である。

飲用指定の有無，汚染の公的確認，濃度，曝露量及び公園利用制限の有無は問題文だけでは確定しないため，条件付きで扱った。

後発の法改正や後年度の解説記事を，試験当時の答案を変更する根拠として用いていない。

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## 令和２年司法試験国際公法第１問の模範解答と評価項目―２２項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-kokusai-kouhou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付けの基準](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#sec3-1)

- [２　設問が求めること](#sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１](#sec4-1)

- [２　設問２](#sec4-2)

- [３　設問３](#sec4-3)

- [４　重みの分布](#sec4-4)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　答案の前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同じ年度の司法試験の記事](#sec6-1)

- [２　同じ科目の別の年度の記事](#sec6-2)

- [３　本問の論点に関連する記事](#sec6-3)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　条約及び法令](#sec7-2)

- [３　裁判例](#sec7-3)

- [４　確認状態](#sec7-4)

第１　この記事の対象と結論

本記事は，令和２年司法試験の国際関係法（公法系）第１問について，国家の裁判権免除，私人との契約による免除の放棄，外交使節団の口座に対する強制執行を解説する。

法務省の出題の趣旨と採点実感から独自に整理した評価項目は２２件，重み５は８件，重みの合計は９１である。

重みは学習用の独自分析であり，法務省の公式採点基準・配点・予測得点ではない。

事項内容
対象令和２年司法試験・国際関係法（公法系）第１問
問題文選択科目問題PDFの実頁３６。設問１～３を対象とする。
答案の基準時令和２年８月１２日。仮想国Ａ・Ｂの事案を国際法から検討する。
公式資料の状態問題・出題の趣旨・採点実感は本問関連範囲を実読済み。第２問は対象としない。
主な論点絶対免除と制限免除，行為目的説と行為性質説，裁判合意と執行免除
評価項目Ｎ＝２２，重み５＝８，Ｗ＝９１
主要判例最高裁第二小法廷平成１８年７月２１日判決。事件名だけでなく書面契約による放棄の判示を使う。
答案の分量改行を除き１８５５字。上限２５００字以内。
試験後の法の扱い本問の未発効という前提を維持し，後の条約発効状況を答案へ持ち込まない。
関連する年度一覧同年度の主要７科目の一覧を第６に掲げる。選択科目の一覧とは区別する。
確認日令和８年１０月１８日

Ｂ国は免除の放棄に国家間の意思表示を要するという立場から契約条項の効力を争い，Ｘは売買の私法的性質と書面の裁判合意から免除を否定する構成を採る。

支払判決を得た後も執行免除は別に判断され，外交任務の経費用口座は差押えの対象にできない。

評価表は第４，答案は第５の２，答案と項目の対応及び理由付けは第５の３に示す。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

公式資料の説明を，答案の記載から充足を確認できる評価単位へ分けた。

評価項目の番号は記事全体で連続させ，必須・高評価・誤りの回避を区別する。

高評価の補強事項を，全ての答案に必須の事項へ引き上げるものではない。

本記事では負例を独立した番号２２として掲載しており，重みの集計にも含めている。

出典欄の頁はPDFの実頁であり，「記載なし」は関連範囲を読んだ結果，「間接」は一般的な説明からの対応を意味する。

２　５段階の重み付けの基準

重み基準
５採点実感が評価の分かれ目とした事項，又は答案の骨格そのもの
４出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた事項（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）
３どちらか一方が明示する中核の理由付け
２一方が軽い表現で触れる補強の事項，又は典型的な誤りとして指摘された事項
１一方が控えめに触れるだけの事項

段階別の件数を先に割り当てず，項目ごとの公式資料の記載から重みを判断した。

項目数や重みの合計は，問題の難易度や合格可能性を表すものではない。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係

Ａ国の民間企業Ｘは，Ｂ国政府にコンピュータを売り，契約どおり引渡しを終えたが，代金は支払われなかった。

書面の売買契約には，Ａ国法に基づきＡ国の国内裁判所で裁判するとの条項があった。

Ｂ国は免除を主張し，原審は絶対免除主義によって訴えを却下したが，控訴審は制限免除主義を採り，支払を命じた。

Ｂ国が履行しないため，ＸはＡ国内のＢ国財産である外交使節団名義の口座預金への強制執行を求めた。

問題文は両国が国連国家免除条約の締約国である一方，条約は未発効であると指定している。

問題原文は第７の公式問題PDFで確認できる。

２　設問が求めること

設問立場・対象指定・注意到達点
１制度説明とＢ国の主張絶対免除の立場を，後の制限免除の結論で先に縮めない。免除の根拠・形成史と，契約条項があっても放棄を否定するＢの理由
２制度説明とＸの主張二つの区別基準，私人との書面契約の効果を分ける。売買の免除否定と，本件裁判合意による放棄
３判決後の執行本案の判断と対象財産の用途を混同しない。外交任務用口座の差押えを否定する理由

国際裁判所の管轄や外交的保護の行使，判決前の仮差押えは，本問で求められた判断ではない。

第４　評価項目と重み

１　設問１

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１【必須】国家が他国裁判所の裁判権から免除される制度を説明する。５３９頁・設問１４１頁・３⑴・設問１
２【必須】免除の根拠を主権平等と主権尊重に求める。４３９頁・設問１４１頁・３⑴・設問１
３【必須】各国の裁判実務による承認を経た慣習国際法の形成を説明し，主権から当初より当然に導かれたとしない。４３９頁・設問１４１頁・３⑴・設問１
４【必須】絶対免除主義は原則として国家の行為・財産を広く免除すると説明する。５３９頁・設問１４１頁・３⑴・設問１
５【必須】１９世紀の国家活動はおおむね公的活動で商業活動は私人に委ねられたという絶対免除の背景を示す。３３９頁・設問１記載なし
６【必須】Ｂ国の立場から，放棄は国家から国家へなされる必要があり私人との契約条項だけでは足りないと主張する。５４０頁・設問１間接（４１頁・３⑴・設問１・裁判条項の評価）
７【必須】国際的合意も訴訟での同意もない事実をＢ国の放棄否定の主張に結び付ける。３３９頁・設問１記載なし

２　設問２

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
８【必須】制限免除主義を主権的行為と業務管理的行為の区別及び前者のみ免除という形で説明する。５４０頁・設問２４１頁・３⑴・設問２
９【必須】２０世紀の社会主義国の貿易独占・資本主義国の経済介入と私人の不利益を移行の背景として説明する。４４０頁・設問２４１頁・３⑴・設問２
１０【必須】行為目的説を行為の目的による主権的・業務管理的行為の区別として説明する。４４０頁・設問２４１頁・３⑴・設問２
１１【必須】行為性質説を客観的性質・生じる法律関係による区別として説明する。４４０頁・設問２４１頁・３⑴・設問２
１２【必須】Ｘは性質説から，本件売買は私人も行い得る業務管理的行為であると主張する。４４０頁・設問２４２頁・３⑴・設問２
１３【必須】Ｘは目的説に立っても政府によるコンピュータ使用は公権力の行使ではないと主張する。３４０頁・設問２記載なし
１４【必須】私人との書面契約の明示裁判条項にも免除放棄の効力を認め，本件条項へ適用する。５４０頁・設問２４２頁・３⑴・設問２
１５【高評価】最判平成１８年７月２１日を，制限免除という事件名紹介にとどめず書面契約の放棄を認めた判示に即して用いる。４４０頁・設問２４２頁・３⑴・設問２
１６【高評価】外国等に対する我が国の民事裁判権に関する法律５条１項２号を日本法の補強資料として示す。４４０頁・設問２４２頁・３⑴・設問２

３　設問３

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１７【必須】裁判権の行使と強制執行を別手続と位置付け，それぞれの免除を区別する。５４０頁・設問３４２頁・３⑴・設問３
１８【必須】裁判同意・裁判免除放棄から執行への同意・放棄を当然に導かない。５４０頁・設問３４２頁・３⑴・設問３
１９【必須】執行対象財産を商業用等と主権的公共的財産に区分して執行免除を判断する。４４０頁・設問３４２頁・３⑴・設問３
２０【必須】本件の使節団経費用口座は非商業的公共目的の財産であるから差押えできないと当てはめる。５４０頁・設問３４２頁・３⑴・設問３
２１【高評価】国連国家免除条約２０条等の関連規定を免除の区別・財産分類の補強に用いる。４４０頁・設問３４２頁・３⑴・設問３
２２【負例】外交関係条約の特権だけで議論を完結せず，国家財産の執行免除から論じる。２記載なし４２頁・３⑴・設問３

４　重みの分布

重み１は０件，重み２は１件，重み３は３件，重み４は１０件，重み５は８件である。

総項目数Ｎ＝０＋１＋３＋１０＋８＝２２，重み合計Ｗ＝２×１＋３×３＋４×１０＋５×８＝９１となる。

重み５は番号１・４・６・８・１４・１７・１８・２０であり，それぞれ免除概念，絶対免除の範囲，Ｂ側の契約条項への反論，制限免除の定義，書面契約による放棄，裁判と執行の区別，執行同意の独立性及び外交任務用口座への当てはめという答案の骨格に当たる。

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

試験実施時の国際法を基準とし，設問１のＢ国側，設問２のＸ側の主張を区別した。

本問が指定する条約未発効の前提を維持し，日本法をＡ国法として直接適用していない。

以下の枠内は改行を除き１８５５字である。

２　答案

第１　設問１

１　国家の裁判権免除とは，国家が原則としてその同意なく他国の国内裁判所で被告として裁かれないことをいう。

国家の主権平等と相互の主権尊重を根拠とするが，国家主権から当初より当然に成立したのではなく，各国の国内裁判所における承認を通じて慣習国際法となった制度である。

免除は手続的規律であり，代金債務の消滅を意味しない。

２　絶対免除主義は，原則として国家の行為や財産を，主権的か私的かを問わず免除する考え方である。

１９世紀には国家活動がおおむね公的権力的活動に限られ，商業活動は私人に委ねられていたため，この考え方が有力であった。

３　Ｂ国は，外国国家をＡ国の権力に従属させる裁判は主権平等に反する以上，政府の売買にも原則として免除が及ぶと主張する。

さらに，免除の放棄は国家から国家に対してなされる必要があるという立場から，本件の条項はＸという私人との合意にすぎず，Ａ国に対する免除放棄ではないと主張できる。

Ｂ国とＡ国との国際的合意も，本件訴訟における宣言・書面による同意もないから，Ｂ国は裁判に服する同意をしておらず，却下すべきであると論ずることになる。

第２　設問２

１　相対（制限）免除主義は，国家の活動を主権的行為と私法的・業務管理的行為に区分し，前者にのみ免除を認める考え方である。

２０世紀には社会主義国の貿易独占や資本主義国の経済活動への介入など，国家活動が私人の経済領域へ拡大した。

その活動にも免除を認めれば取引相手の私人を不利にし，取引の安全を害するため，制限免除主義が広く採用されるようになった。

２　両行為の区別には，行為の目的を基準とする行為目的説と，行為の客観的性質や生じる法律関係が公法的か私法的かを基準とする行為性質説がある。

Ｘは，性質説によれば，本件売買は私人でも行い得る商業的取引であり，Ｂ国が買主でも業務管理的行為に当たると主張できる。

また，目的説によっても，政府が購入したコンピュータを使用すること自体は公権力の行使ではないと主張できる。

政府による調達というだけで全て主権的行為とすれば，制限免除の趣旨が失われる。

したがって，本件代金請求について免除を認めるべきではない。

３　加えて，国家は書面契約の明文により特定の紛争を他国の裁判所に委ねる意思を明確に表明し，免除を放棄することができる。

最判平成１８年７月２１日も，私人との書面契約による明示の裁判合意について，通常は主権侵害のおそれがなく，放棄を否定すれば当事者間の公平と信義則に反するとして，原則として免除されないとした。

国家間の放棄に限るとするＢ国の主張は，この考え方からは採用できない。

本件では，単にＡ国法を準拠法とするだけでなく，Ａ国の国内裁判所で紛争を裁判することまで契約書に明示されているから，免除の放棄に当たる。

後の不応訴や免除援用だけで先行する裁判合意の効力が失われるわけではない。

国連国家免除条約７条１項（ｂ）と２項も裁判合意と準拠法合意を区別し，日本の外国等に対する我が国の民事裁判権に関する法律５条１項２号も書面契約による同意を認める。

これらは補強資料であって，未発効の条約を直接適用したり，日本法を当然にＡ国法として適用したりするものではない。

第３　設問３

１　裁判権の行使と判決の強制執行は別個の手続であり，それぞれの免除も別に判断する。

裁判権免除の放棄は当然には執行免除の放棄を含まない。

国連国家免除条約２０条も両者の同意を区別する。

本件条項は裁判手続の合意にとどまり，別途の差押えへの同意や弁済用の財産の取置きは示されていない。

２　執行の可否は，原因となった売買の性質でなく，執行対象財産の用途から判断する。

商業目的の財産等への執行を認める場合でも，主権的公共的財産は保護される。

特に外交任務の遂行に使用される口座への執行は，使節団の円滑な活動を妨げるため免除される。

同条約１９条・２１条１項（ａ）もこの区別を示す。

３　本件口座は外交使節団名義であり，通常の外交任務の経費用口座と解される。

これは非商業的公共目的に使用される国家財産であるから，別途の執行同意等がない本件では差押えの対象にできない。

銀行とＢ国の関係が私法的であることや，Ｘが既に支払判決を得たことは，この結論を変えない。

外交関係条約２２条３項が銀行口座をそのまま列挙していると説明するのではなく，国家財産の執行免除を中心に論ずべきである。

他にＢ国財産がない以上，当該預金からの強制回収はできないが，Ｂ国の支払債務自体は残る。

以上

３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

(1)　答案と評価項目の対応

次表は各評価項目と完成答案の対応を示す。

重み５・４の全項目を個別に示し，その他の項目も省略せず対応を掲げている。

番号・重み答案の対応文位置付け
１・５国家が原則としてその同意なく必須
２・４国家の主権平等と相互の主権尊重必須
３・４各国の国内裁判所における承認必須
４・５国家の行為や財産を必須
５・３１９世紀には国家活動必須
６・５放棄は国家から国家に対して必須
７・３国際的合意も，本件訴訟必須
８・５前者にのみ免除必須
９・４社会主義国の貿易独占必須
１０・４行為の目的を基準必須
１１・４行為の客観的性質必須
１２・４私人でも行い得る商業的取引必須
１３・３目的説によっても必須
１４・５免除を放棄することができる必須
１５・４最判平成１８年７月２１日高評価
１６・４法律５条１項２号高評価
１７・５別個の手続必須
１８・５当然には執行免除必須
１９・４執行対象財産の用途必須
２０・５非商業的公共目的必須
２１・４同条約１９条・２１条高評価
２２・２銀行口座をそのまま列挙負例

(2)　Ｂ国の立場とＸの立場を分ける

番号６は，Ｂ国側の主張として，私人との契約では国家間の免除放棄にならないと述べる項目である。

現在の判例が書面契約による放棄を認めることを理由に，Ｂ国の主張を省略してはならない。

最判平成１８年７月２１日の原審理由は国家間の意思表示を要するとした一方，最高裁は私人との書面契約による明確な同意にも原則として免除を否定した。

この判決の原審理由と最高裁自身の理由を区別すると，設問１と２の対立構造を説明しやすい。

日本法５条１項２号は同意の媒体を確認する補強資料であり，Ａ国が当然に日本法を適用するという意味ではない。

(3)　制度の根拠と歴史，二つの区別基準

番号３・５・９では，主権平等という制度の根拠と，国内裁判所の承認を通じた慣習法形成，国家の経済活動拡大という歴史的背景を分ける。

「主権があるから当然に免除」とだけ述べると，形成の過程が抜け落ちる。

番号１０・１１は区別基準の定義であり，番号１２・１３はそれぞれを使った本件への当てはめである。

性質説に立つ説明を一つ書いただけでは，目的説からも公権力の行使ではないと主張する別の枝を処理したことにならない。

(4)　外交使節団口座の保護

番号１７・１８では裁判と執行の免除を分け，番号１９・２０では対象財産の用途を検討する。

売買が商業的取引であることから，外交任務に使う口座も商業用財産になると推論することはできない。

国連国家免除条約１９条・２０条・２１条は，判決後の執行同意，裁判同意との区別及び外交任務用口座の保護を別々に規定している。

外交関係条約２２条３項は公館等を保護する規定であり，銀行口座をその文言に当然に含める説明だけで終わらない。

ドイツ連邦憲法裁判所の昭和５２年１２月１３日決定も，外交使節団の経費用一般口座への執行を，外交機能を保障する観点から否定している。

(5)　答案の弱点と扱わなかった事項

問題文自体が示すのは使節団の口座名義であり，具体的な支出の内訳ではない。

公式の出題趣旨は本件を使節団経費用口座として評価しているため，答案も通常の外交任務用口座と推認する範囲で当てはめた。

職員の給与支払等の具体的な事実を，問題文に書かれた事実として補う必要はない。

商業専用の口座であることが明らかな別事例や，執行への個別同意がある事例では，前提を改めて検討する。

条約の全規定が慣習法であると一括して断定することも避ける。

判決原文には代理権や準消費貸借契約の問題もあるが，本問が与えたＸ・Ｂ国間の契約関係へその争いを追加していない。

第６　関連記事

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第７　出典及び確認状態

１　公式資料

①法務省「令和２年司法試験問題」・選択科目PDF，実頁３６。

[https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf)

②法務省「令和２年司法試験論文式試験問題出題の趣旨」，実頁３９～４０の国際関係法（公法系）第１問。

[https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf)

③法務省「令和２年司法試験の採点実感（選択科目）」，実頁４１～４２の第１問と，実頁４１・４３の本問に関連する共通記載。

[https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf)

④司法試験委員会「令和２年司法試験の実施日程等について」（令和２年５月１５日），実頁１。

[https://www.moj.go.jp/content/001328228.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001328228.pdf)

２　条約及び法令

①国及びその財産の裁判権からの免除に関する国際連合条約。２条・７条・８条・１０条・１９条～２１条を参照した。

[https://legal.un.org/ilc/texts/instruments/english/conventions/4_1_2004.pdf](https://legal.un.org/ilc/texts/instruments/english/conventions/4_1_2004.pdf)

②外交関係に関するウィーン条約。２２条・２５条を参照した。

[https://legal.un.org/ilc/texts/instruments/english/conventions/9_1_1961.pdf](https://legal.un.org/ilc/texts/instruments/english/conventions/9_1_1961.pdf)

③外国等に対する我が国の民事裁判権に関する法律（平成２１年法律第２４号）。５条１項２号，８条，１７条・１８条を日本法の比較・補強資料とした。

[https://www.japaneselawtranslation.go.jp/ja/laws/download/3870/04/h21Aa000240201ja14.0.pdf](https://www.japaneselawtranslation.go.jp/ja/laws/download/3870/04/h21Aa000240201ja14.0.pdf)

３　裁判例

①最高裁判所第二小法廷平成１８年７月２１日判決（平成１５年（受）第１２３１号）。判決全文６頁を確認し，特に原審理由と最高裁理由を区別して実頁２～５を参照した。

[https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-33348.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-33348.pdf)

②ドイツ連邦憲法裁判所第二法廷昭和５２年１２月１３日決定（２ BvM １/７６）。裁判所公式英訳の判示１２３～１３４を参照した。

[https://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Entscheidungen/EN/1977/12/rs19771212_2bvm000176en.html](https://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Entscheidungen/EN/1977/12/rs19771212_2bvm000176en.html)

４　確認状態

問題・両公式資料の上記関連範囲は実読済みであり，評価項目の出典はその範囲で照合した。

最高裁判決の該当判示と条約本文も独立に確認した。

公式資料の記載は資料の説明として，評価単位への分割・重み付けと仮想事例への適用は記事独自の分析として示している。

日本法はＡ国法の直接の根拠ではなく，国連国家免除条約も本問の未発効という前提の下で補強資料として扱った。

外交使節団口座の使途は，問題文の記載と公式資料による評価を区別した上で推認している。

法務省資料を基にした評価項目・答案・解説は記事独自の編集・分析であり，法務省が作成した答案ではない。

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## 令和２年司法試験労働法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した２６項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-roudou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付けの基準](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#sec3-1)

- [２　設問が求めること](#sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　救済機関・救済内容と裁量](#sec4-1)

- [２　組合員名簿](#sec4-2)

- [３　二重加入と二重交渉](#sec4-3)

- [４　利益代表者と管理監督者](#sec4-4)

- [５　支配介入](#sec4-5)

- [６　重みの分布](#sec4-6)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　答案の前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同じ年度の司法試験の記事](#sec6-1)

- [２　同じ科目の別の年度の記事](#sec6-2)

- [３　本問の論点に関連する記事](#sec6-3)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　法令](#sec7-2)

- [３　裁判例・行政資料](#sec7-3)

- [４　確認状態](#sec7-4)

第１　この記事の対象と結論

本稿は，令和２年司法試験労働法第２問について，法務省の出題の趣旨・採点実感を基に，２６の評価項目と２５００字以内の模範解答を示すものである。

団交拒否に対する救済の組立てと，名簿不提出・二重加入・管理職という拒否理由の分析が中心となる。

項目内容
対象問題令和２年司法試験・労働法第２問（配点５０点）
問題文[法務省・選択科目問題PDF](https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf#page=24)の実頁２４～２５
答案の基準時令和２年８月１２日。後の法令・判例を当時の根拠として遡及利用しない。
出題の趣旨実読済み。合冊PDF実頁３５の第２問から３６の環境法直前まで。
採点実感実読済み。実頁３２の共通部分，３３の第２問以降，３４～３５。第１問部分は対象外。
評価項目２６項目。重み５は９項目。重み合計１０７。いずれも独自の整理である。
主要判例第二鳩タクシー事件，寿建築研究所事件。救済内容の裁量と成否判断を区別する。
答案分量２１７３字（見出し・句読点・空白・改行を含む完成答案本文）。
試験後の動向本稿は試験当時の問題を扱う。後発の法令・判例を答案の根拠にしていない。
同年度の案内[令和２年司法試験論文式試験の主要７科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r2-shihoushiken-ronbunshiki-shuyou7kamoku-mohan-kaitou/)は主要７科目を扱う記事である。
確認日令和８年１０月１８日

本稿の答案は，Ｅ組合の法適合性の立証を前提に，Ａ社の継続的な拒否が団交拒否及び支配介入に当たり，団交応諾等の救済と団交を求め得る地位の確認が認められるとする。

損害賠償には，組合自身の損害等の要件が別に必要である。

法務省は唯一の模範解答や項目別配点を公表しているわけではなく，以下の重みは法務省の採点基準・得点予測ではない。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

出題の趣旨から設問の構造・法的論点・事実評価を，採点実感から論証の深さや典型的な誤りを抽出した。

一つの項目で一つの評価対象を扱い，記事全体を通じて番号を付した。

「必須」「高評価」「負例」「許容分岐」は重みとは別の区分であり，高評価や条件付き事項を全答案への累積的な必須事項にはしない。

原資料は合冊PDFの実頁で示し，「記載なし」は本問の関連範囲を実読した結果を意味する。

表の番号と内部の追跡番号は１対１であり，番号１はＲ１に対応する。

負例は番号１５・２０として独立の判断対象を残したため，公開表と内部集計の件数は一致する。

一般的な文章作法・手書き文字の読取りやすさ等は別の一般的指摘であり，重み集計に加えていない。

２　５段階の重み付けの基準

重み判断基準
５採点実感が評価の分かれ目とした事項，又は答案の骨格そのもの
４出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）事項
３どちらか一方が明示する中核の理由付け
２一方が軽い表現で触れる補強の事項，又は典型的な誤りとして指摘された事項
１一方が控えめに触れるだけの事項

本問に即して各項目を個別に判断したものであり，各段階に一定の件数を割り当てたものではない。

同じ結論でも，名簿確認の必要性や二重交渉の問題を制度趣旨から説明できるかが重要である。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係

公式問題文は，[法務省の選択科目問題PDF](https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf#page=24)の実頁２４～２５にある。

Ａ社には従業員の８５％が加入するＢ組合があり，ユニオン・ショップ協定とチェック・オフ協定がある。

営業第二課長Ｃは部下への叱責を理由として，労使の懲戒委員会による調査・決定を経て減給された。

Ｂ組合が解決済みとして取り合わなかったため，ＣはＢ籍を残したまま，Ｆ・Ｇと地域合同労組Ｅに加入した。

ＥがＣの減給処分に関する団交を申し入れたところ，Ａ社は，全組合員の氏名不開示，二重交渉の可能性，Ｃが管理職であることを理由として拒否した。

ＥはＣを特定し，組合の名称・所在地・役員名を示し規約も添付し，Ｂが交渉しない事情を説明したが，拒否は続いた。

Ｃの職務は，人事考課表の提出，異動希望の取りまとめ，営業方針原案の提出，経営会議等での説明である。

役職手当は月１２万円，割増賃金は支給されず，出退勤時刻は拘束されていない。

２　設問が求めること

設問立場・対象指定・除外到達点
１Ｅ組合がＡ社に求める救済機関・法的根拠・救済内容を挙げ，救済内容に係る論点も論じる。労委の救済と裁判所の地位確認・損害賠償，団交履行請求等の可否を区別する。
２設問１の救済の可否３つの拒否理由と支配介入を，具体的事実に即して評価する。不当労働行為の成否を救済の可否へ接続する。

Ｃ個人の減給処分の実体的有効性，Ｄの請求や，労基法上の割増賃金請求を独立に解く問題ではない。

労基法の管理監督者性を考えさせる事情があっても，問われているのは主として労組法上の利益代表者性である。

第４　評価項目と重み

１　救済機関・救済内容と裁量

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１【必須】労働委員会を救済機関として挙げる５実頁３６・第２問。労委を救済機関とする。実頁３３・３⑵。両機関はほとんどの答案が指摘。
２【必須】裁判所を救済機関として挙げる５実頁３６・第２問。裁判所を救済機関とする。実頁３３・３⑵。両機関はほとんどの答案が指摘。
３【必須】団交拒否の救済根拠として労組法７条２号を示す５実頁３６・第２問。団交拒否を根拠とする。実頁３３・３⑵。２号だけの根拠にとどまる答案が多い。
４【必須】支配介入の救済根拠として労組法７条３号も示す５実頁３６・第２問。支配介入も根拠とする。実頁３３・３⑵。３号を挙げた答案は少数。
５【必須】労働委員会に誠実団交応諾命令を求める４実頁３６・第２問。誠実団交応諾命令を例示。実頁３３・３⑵。応諾命令は多くが指摘。
６【必須】労働委員会にポストノーティス等の再発防止を求める４実頁３６・第２問。ポストノーティス等を例示。実頁３３・３⑵。指摘できた答案は多くない。
７【必須】裁判所に団交を求め得る地位の確認を求める４実頁３６・第２問。団交を求める地位確認を例示。実頁３３・３⑵。地位確認は多くが指摘。
８【必須】裁判所に組合自身の被害の損害賠償を求める４実頁３６・第２問。損害賠償等を例示。実頁３３・３⑵。指摘できた答案は多くない。
９【高評価】労委の回復措置と司法救済の異同を不当労働行為制度の趣旨から説明する４実頁３６・第２問。機関ごとに異なる救済を検討。実頁３３・３⑵。制度趣旨からの比較を高く評価。
１０【必須】労委は制度目的の範囲で救済内容を選択する広い裁量を持つと論ずる５実頁３６・第２問。第二鳩タクシー事件を参照し裁量を論ずる。実頁３３・３⑵。救済内容の論点を論じた答案は少ない。
１１【必須】不当労働行為の成否には労委の要件裁量はなく、労委・裁判所で同一の法的判断になると示す４実頁３６・第２問。寿建築研究所事件を参照し要件裁量を否定。実頁３３・３⑵。同一判断の理論的根拠の記載が少ない。
１２【許容分岐】裁判所への団交履行請求・応諾仮処分の可否を具体的請求権の性質から理由付きで論ずる４実頁３６・第２問。団交請求・応諾仮処分の可否を検討。実頁３３・３⑵。請求の可否の論述が少ない。

２　組合員名簿

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１３【必須】Ｃの減給という議題に照らし、Ｃ以外の全氏名が本件団交開始に必要かを検討する４実頁３６・第２問。Ｃ以外を特定する必要事情を問う。実頁３４・３⑵。議題による確認の必要性を評価。
１４【高評価】議題によっては所属する者・人数の確認が必要となり、名簿不提出が正当理由となる場合も認める３本問の関連範囲に記載なし。実頁３４・３⑵。議題によっては所属者・人数確認が必要。
１５【負例】名簿の提出要求それ自体を常にプライバシー侵害・支配介入と断定しない２本問の関連範囲に記載なし。実頁３４・３⑵。要求自体を一律違法とする答案を戒める。
１６【高評価】組合員を特定しようとする行為が態様によって新たな不当労働行為となる危険も検討する３本問の関連範囲に記載なし。実頁３４・３⑵。新たな侵害の危険の指摘はごく少数。

３　二重加入と二重交渉

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１７【必須】重複加入と、当該事項について現実に二重交渉となるおそれを区別する４実頁３６・第２問。重複加入と現実の交渉危険を検討。実頁３４・３⑵。３争点の一つとして分析の精粗を評価。
１８【高評価】二重交渉が拒否の正当理由になり得る理由を、交渉権限・矛盾する要求や合意・重複負担等から説明する５実頁３６・第２問。交渉のおそれと法の趣旨からの柔軟な検討を要求（理論的理由の詳細は間接）。実頁３４・３⑵。拒否を正当化する理由の掘下げが不足。
１９【必須】Ｂの解決済み回答とＥからの通知を踏まえ、同一事項について現実の二重交渉のおそれを評価する４実頁３６・第２問。当該団交事項の二重交渉危険を評価。実頁３４・３⑵。解決済みだけで結論を出す答案が多い。
２０【負例】複数組合主義や中立保持義務だけから二重交渉の結論を直接導かない２本問の関連範囲に記載なし。実頁３４・３⑵。一般原則だけからの結論を戒める。

４　利益代表者と管理監督者

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２１【必須】組合の自主性確保という２条但書１号の趣旨・構造に沿い、職名だけで法適合性を否定しない５実頁３６・第２問。Ｃの地位とＥの自主性を検討。実頁３４・３⑵。２条の趣旨・構造に沿う答案を高く評価。
２２【必須】Ｃの人事考課表提出・異動希望の取りまとめ・原案提出・会議説明のみという権限実態を直接人事権限等に照らして評価する４実頁３６・第２問。Ｃの勤務実態を利益代表者性に照らす。実頁３４・３⑵。直接人事権限の事実評価は比較的できていた。
２３【必須】機密接触を一般的人事情報と区別し、労働関係の計画方針の機密・組合員責任との直接抵触を検討する５実頁３６・第２問。利益代表者性の検討を要求。実頁３４・３⑵。機密接触への論及不足を指摘。
２４【必須】Ｃの会議出席・人事情報への接触可能性を与件から評価し、情報を知り得るだけで利益代表者としない４実頁３６・第２問。Ｃの勤務実態に即した判断を要求。実頁３４・３⑵。機密接触への事実評価不足を指摘。
２５【必須】労組法の利益代表者と労基法４１条２号の管理監督者を区別し、手当・割増なし・時間自由だけで前者を判断しない５実頁３６・第２問。利益代表者性を検討。実頁３４・３⑵。管理監督者との混同を戒める。

５　支配介入

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２６【必須】名簿要求や拒否を含むＡの態度が、Ｅの交渉主体性を否定し弱体化させる支配介入となるか独立に論ずる４実頁３６・第２問。使用者の態度が組合を弱体化するかを論ずる。実頁３３・３⑵。３号を挙げた少数答案を指摘。

６　重みの分布

重み１は０項目，２は２項目，３は２項目，４は１３項目，５は９項目である。

総項目数Ｎ＝０＋２＋２＋１３＋９＝２６，重み合計Ｗ＝１×０＋２×２＋３×２＋４×１３＋５×９＝１０７となる。

重み５は番号１～４，１０，１８，２１，２３，２５である。

機関・禁止類型・救済裁量という骨格と，二重交渉の理由，利益代表者の趣旨・機密経路，管理監督者との区別を中心に置く。

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

試験当時の法令と，その時点までの判例を基準とする。

以下は２１７３字であり，２５００字の上限内である。

団交履行請求については否定説を採り，別の結論を採る答案でも理論と当てはめを一貫させる必要がある。

２　答案

第１　設問１

１　Ｅ組合は，都道府県労働委員会に，Ａ社の団交拒否及び組合への支配介入を理由として，不当労働行為救済を申し立てることができる（労組法７条２号・３号，２７条，２７条の１２第１項）。

求める救済は，Ｃの減給処分についての誠実団交応諾命令及び違反の認定と再発防止を内容とする文書の掲示・交付等のポストノーティスである。

救済命令は，侵害状態を是正して正常な集団的労使関係を迅速に回復する制度である。個々の侵害に適した是正には専門性を要するため，労働委員会は救済内容の選択について広い裁量を有するが，制度目的からの逸脱・濫用は許されない（第二鳩タクシー事件）。

団交応諾は合意達成に向けた誠実な交渉を命ずるもので，減給撤回への同意を当然に強制するものではない。

２　裁判所では，Ｅ組合がＣの減給処分につき団交を求め得る地位の確認と，違法な団交拒否による損害の賠償を求めることが考えられる。

団交を具体的に履行する給付請求や応諾仮処分については，憲法２８条・労組法７条２号を根拠に私法上の具体的団交請求権を認める考えもある。しかし，誠実交渉の給付内容の特定と強制履行に困難があることから，本件ではこれを否定する。

それでも，団交の当事者適格や交渉事項をめぐる私法上の法律関係の確認は可能である。Ａ社はＥ組合の資格と団交義務を争っており，本件事項について団交を求め得る地位を確定すれば紛争解決に資するから，確認の利益がある。

損害賠償は，団交権侵害についてＡ社の故意・過失，Ｅ組合自身の損害及び因果関係がある場合に，民法７０９条に基づいて認められる。Ｃの減給額を当然にＥ組合の損害とはできない。

このように，労委の救済は正常な労使関係の回復を目的とする行政上の是正であり，裁判所による私法上の地位確認・損害填補と役割が異なる。

第２　設問２

１　救済の共通前提

労働委員会には，不当労働行為の成否について要件裁量はない（寿建築研究所事件）。救済内容の裁量とは異なり，成否は裁判所と同一の法的基準で判断される。

２　Ｃの利益代表者性

労組法２条但書１号は，組合の自主独立性を確保するため，使用者の利益を代表する者の参加を許す団体を法適合組合から除く。職名でなく，権限・職務の実質をみる。

Ｃは人事考課表を人事課へ提出し，異動希望を取りまとめるが，雇入れ・解雇・昇進・異動の直接決定権限は認め難い。営業方針は原案を部長に提出するだけで，経営会議等でも説明のみを行い，議事参加権限・議決権はない。

また，一般の人事情報や営業方針を知ることと，労働関係の計画・方針に関する機密に接し，職務上の義務責任が組合員としての誠意責任と直接抵触することとは異なる。Ｃの会議出席は担当案件の説明に限られ，労使交渉方針等の機密を扱う職務は示されていない。与件の権限・職務から，そのような直接抵触を認めるのは困難である。

１２万円の手当，割増賃金不支給，出退勤時刻の自由は，労働時間規制の適用除外を目的とする労基法４１条２号の管理監督者性に関係するが，組合の自主性を守る利益代表者性とは目的・要件が違う。これらだけで後者を肯定できない。

よって，Ｃの参加はＥ組合の自主性を失わせない。Ｅ組合が２条・５条２項への適合を立証すれば，５条１項の救済資格を得る。

３　団交拒否

Ｃの減給は組合員の待遇に関し，Ａ社が再検討できる事項であり，義務的団交事項である。Ｂ組合役員が参加した懲戒委員会の決定も，Ｅ組合との交渉を尽くしたことにはならない。

⑴　名簿

組合が雇用労働者を代表することと議題は確認される必要がある。議題によっては所属者・人数の確認が必要であり，名簿要求が常に違法であるわけではない。

しかし，本件ではＣの氏名・職位と減給という議題が明示され，組合名・所在地・役員名・規約も示されている。Ｃ個人の処分の交渉に他の全組合員の特定は必要なく，不提出は拒否の正当理由にならない。

他方，必要な範囲を超える特定要求を組合活動の抑圧に用いる等の場合には，新たな支配介入を生じ得ることにも留意する。

⑵　二重加入

重複加入自体は禁じられず，各組合の団交権も否定されない。ただし，同一事項につき相矛盾する要求・合意や交渉の反復を強い，紛争の解決を妨げる具体的なおそれがあれば，交渉権限の調整まで拒否する正当理由となり得る。複数組合主義や中立保持義務だけで結論は出ない。

Ｂ組合は本件を解決済みとして相談に取り合わず，Ｅ組合はその事情を通知している。Ｂ組合が同じ事項を改めて交渉する具体的事情はなく，抽象的可能性だけでＥ組合との団交を拒否できない。Ｂ組合の８５％という組織率や両協定も，Ｅ組合の団交権を排除しない。

以上から，拒否は７条２号に当たる。

４　支配介入と救済

Ａ社は，Ｅ組合の説明・反論を受けても根拠の乏しい理由で拒否を続け，Ｅ組合がＣを代表して活動することを妨げている。この態度はＥ組合を交渉主体として否認し，その信用・団結を弱体化させるもので，７条３号にも当たる。

したがって，資格立証を前提に，誠実団交応諾及び再発防止のポストノーティスが認められる。団交を求め得る地位の確認も認められ，損害賠償は前述の損害等が認められる範囲で認容される。

以上

３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

(1)　答案と評価項目の対応

評価番号答案の対応箇所扱い
１第１の１：「都道府県労働委員会に」実在箇所に対応
２第１の２：「裁判所では」実在箇所に対応
３第１の１：「団交拒否及び」実在箇所に対応
４第１の１：「労組法７条２号・３号」実在箇所に対応
５第１の１：「誠実団交応諾命令」実在箇所に対応
６第１の１：「ポストノーティス」実在箇所に対応
７第１の２：「団交を求め得る地位の確認」実在箇所に対応
８第１の２：「民法７０９条」実在箇所に対応
９第１の２：「行政上の是正」実在箇所に対応
１０第１の１：「広い裁量」実在箇所に対応
１１第２の１：「要件裁量はない」実在箇所に対応
１２第１の２：「給付請求や応諾仮処分」条件付き事項を説明
１３第２の３⑴：「Ｃ個人の処分の交渉に他の全組合員の特定は必要なく」実在箇所に対応
１４第２の３⑴：「所属者・人数の確認が必要」実在箇所に対応
１５第２の３⑴：「名簿要求が常に違法であるわけではない」実在箇所に対応
１６第２の３⑴：「新たな支配介入を生じ得る」条件付き事項を説明
１７第２の３⑵：「重複加入自体は禁じられず」実在箇所に対応
１８第２の３⑵：「相矛盾する要求・合意や交渉の反復」実在箇所に対応
１９第２の３⑵：「Ｂ組合は本件を解決済み」実在箇所に対応
２０第２の３⑵：「中立保持義務だけで結論は出ない」実在箇所に対応
２１第２の２：「組合の自主独立性を確保するため」実在箇所に対応
２２第２の２：「Ｃは人事考課表を人事課へ提出し」実在箇所に対応
２３第２の２：「組合員としての誠意責任と直接抵触」実在箇所に対応
２４第２の２：「労使交渉方針等の機密を扱う職務は示されていない」実在箇所に対応
２５第２の２：「目的・要件が違う」実在箇所に対応
２６第２の４：「その信用・団結を弱体化させる」実在箇所に対応

(2)　機関の違いと二つの裁量

労委による救済は，侵害状態を除去して正常な集団的労使関係を回復するための是正措置である。

裁判所による地位確認・損害賠償は，私法上の法律関係や損害を扱う。

第二鳩タクシー事件が認める救済内容の広い裁量と，寿建築研究所事件が否定する不当労働行為の成否についての要件裁量は，対象とする判断が違う。

番号１０と１１を併せて読む必要がある。

具体的な団交履行請求の肯否と，団交を求め得る地位の確認は区別される。

給付内容・強制の困難を理由に前者を否定しても，争われている交渉資格・事項を後者によって確定する余地は残る。

また，損害賠償は組合自身の被害に関するもので，従業員の減給額をそのまま組合へ賠償させるものではない。

(3)　名簿確認と二重交渉

番号１３～１６は，名簿確認の必要性と，確認行為の態様を分けるものである。

特定の組合員の処分を議題とする本件と，組合の代表する人数等が問題となる議題とでは，確認に必要な範囲が異なる。

提出要求を一律に違法としたり，名簿提出を一律に団交の条件としたりすることは避けるべきである。

必要な確認であっても，加入者の探索を組合活動の抑圧に用いる態様なら別の不当労働行為が問題となる。

二重加入と二重交渉は同じではない。

各組合の団交権を認めつつ，矛盾する要求・合意や交渉の反復によって使用者にどのような負担が生じるのか，そのおそれが本件で具体化しているのかを説明する。

Ｂの「解決済み」という言葉だけで結論を出さず，Ｅからの通知後もＢとの再交渉が現実に問題となるのかを検討する点が番号１８・１９の中心である。

(4)　利益代表者性と支配介入

番号２１～２５では，課長という呼称を，直接の人事権限や機密に接する職務へ置き換えてはならない。

人事考課や原案提出の役割と決定権限との距離を検討し，経営一般の情報と労働関係の計画・方針の機密も区別する。

機密を全く知り得ないと断定するのではなく，Ｃの職務上の義務責任が組合員責任と直接抵触するかを，与えられた事実から評価する。

番号４と２６は，拒否理由の検討だけでは回収できない独立の評価である。

使用者の態度がＥ組合の交渉主体性を否定し，弱体化させる行為に当たるかを論じる必要がある。

本稿は，Ｅの具体的な説明・反論の後も根拠の乏しい拒否を継続する態度を重視して支配介入を認めるが，違法な団交拒否が常に自動的に支配介入にもなると一般化するものではない。

(5)　答案の弱点と扱わなかった事項

本稿の答案は，団交履行請求を否定する立場を採っている。

肯定説を採る場合には，私法上の権利の根拠，求める給付の具体性及び履行確保を一貫して論じる必要がある。

名簿確認による新たな侵害や二重交渉を拒める理由の具体例は，字数に応じて解説も参照されたい。

Ｃの減給処分自体の有効性，Ｄの退職に関する責任，割増賃金請求等は本問の救済主体・対象と異なるため，独立の検討対象としていない。

第６　関連記事

１　同じ年度の司法試験の記事

①[令和２年司法試験論文式試験の主要７科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r2-shihoushiken-ronbunshiki-shuyou7kamoku-mohan-kaitou/)

上記は主要７科目を扱う記事であり，本問の労働法答案そのものを収録する記事とは区別される。

②[令和２年司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

２　同じ科目の別の年度の記事

①[令和７年度司法試験労働法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３３項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-roudouhou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

②[令和６年司法試験労働法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４０項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/r6-shihoushiken-roudou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

③[令和５年司法試験労働法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３０項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r5-shihoushiken-roudou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

３　本問の論点に関連する記事

①[労働協約（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/03/26/roudoukyouyaku-memo/)

関連する制度を確認するための導線であり，それぞれの記事の基準時・対象範囲を本問と混同しない。

第７　出典及び確認状態

１　公式資料

①[法務省「令和２年司法試験問題」](https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00016.html)及び[選択科目問題PDF](https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf#page=24)：実頁２４～２５の労働法第２問を実読。

②[法務省「令和２年司法試験論文式試験問題出題の趣旨」](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=35)：実頁３５の第２問見出しから３６の次科目直前までを実読。

③[法務省「令和２年司法試験の採点実感」](https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00053.html)の[選択科目PDF](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=32)：労働法の共通部分（実頁３２），第２問（実頁３３途中～３４），共通評価・末尾（実頁３５）を実読。

④[法務省「令和２年司法試験の実施日程等について」](https://www.moj.go.jp/content/001319812.pdf)：選択科目の試験日が令和２年８月１２日であることを確認した。

２　法令

[e-Gov法令検索の労働組合法](https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000174)について，施行履歴から平成２８年４月１日施行版を取得し，本則２条・３条・５条・６条・７条・２０条・２７条・２７条の１２等を確認した。

[e-Govの日本国憲法](https://laws.e-gov.go.jp/law/321CONSTITUTION)２８条，[民法](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)の令和２年４月１日施行版７０９条・７１０条，[労働基準法](https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049)の同日施行版４１条も確認した。

リンク先の現在表示と試験当時の適用版は区別する。

３　裁判例・行政資料

①[第二鳩タクシー事件・最大判昭和５２年２月２３日（民集３１巻１号９３頁）の原文](https://www.mhlw.go.jp/churoi/meirei_db/han/pdf/h00069.pdf)：実頁１～２の救済制度の趣旨・裁量に関する法廷意見を確認。

②[寿建築研究所事件・最判昭和５３年１１月２４日（集民１２５号７０９頁）の原文](https://www.mhlw.go.jp/churoi/meirei_db/han/pdf/h00099.pdf)：実頁１～２を確認。要件裁量と是正措置の裁量を区別する。

③[放送映画製作所事件・東京地判平成６年１０月２７日の原文](https://www.mhlw.go.jp/churoi/meirei_db/han/pdf/h00692.pdf)：表題及び実頁３５～３６の課長の職務・機密情報・自主性に関する理由を確認。

④[中ノ郷信用組合事件・東京都労委平成２４年７月１７日命令の原文](https://www.mhlw.go.jp/churoi/meirei_db/mei/pdf/m11123.pdf)：実頁１～２，９～１２，１４～１５を確認。重複加入と実際の交渉危険を区別した行政命令である。

⑤[団交を求め得る地位の確認に関する平成１３年１０月１日判決の原文](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-18739.pdf)：実頁１４～１６の判決理由を確認。

⑥[昭和３６年５月１５日「組合員名簿の提出要求と団体交渉拒否の正当理由」](https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb5210&amp;dataType=1&amp;pageNo=1)：通達全文を確認した。行政解釈であり，裁判所の判断と同一視しない。

４　確認状態

公式資料が述べる出題上の要求と，本稿が行う評価単位への分解・重み付け・答案の結論は区別する。

本稿の評価表は公式資料からの独自抽出であり，労組法５条の資格立証や義務的団交事項等の説明には，独立して確認した法令・判決による補足も含む。

名簿確認の必要性，二重交渉の正当化理由及び支配介入の具体的評価を，唯一の確立判例の結論として示すものではない。

他の問題の公式解説や，試験後の法令・判例によって本問の答案要求を置き換えていない。

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## 令和２年司法試験労働法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した１８項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-roudou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)
- [１　対象と資料の位置付け](#sec1-1)

- [２　結論と早見表](#sec1-2)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　抽出単位と資料の役割](#sec2-1)

- [２　５段階の共通基準と分布](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#sec3-1)

- [２　設問が求めること](#sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１の評価項目](#sec4-1)

- [２　設問２の評価項目](#sec4-2)

- [３　重み５の読み方](#sec4-3)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案例](#sec5-2)

- [３　答案と評価項目の対応](#sec5-3)

- [４　枠外解説と補足](#sec5-4)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同年度・年度別の記事](#sec6-1)

- [２　他年度の労働法](#sec6-2)

- [３　関連論点](#sec6-3)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　法務省の公式資料](#sec7-1)

- [２　法令・裁判例と確認の限界](#sec7-2)

第１　この記事の対象と結論

１　対象と資料の位置付け

令和２年司法試験の労働法第１問を対象に，割増賃金の基本給への組入れと賃金債権放棄の効力を検討します。

試験実施日は令和２年８月１２日です。

出題の趣旨と採点実感の本問関連範囲を照合した類型Ａの記事です。

以下の評価項目と重みは公式資料から独自に抽出したものであり，法務省の公式採点基準・配点ではありません。

２　結論と早見表

本答案は，基本給の通常賃金部分と割増賃金部分を判別できず，割増賃金債権の有効な放棄も認められないとして，いずれの設問でもＸの請求を認めます。

結論だけで評価を決めず，採用した規範と事実評価の一貫性を確かめることが大切です。

対象本答案の整理
設問１労基法３７条１項。支払方式の一般的許容と，本件での判別可能性を分けます。
設問２労基法２４条１項。放棄意思の存在と，自由意思を認める客観的合理性を分けます。
評価項目１８項目。重み１＝０，２＝０，３＝６，４＝７，５＝５。重み合計７１。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　抽出単位と資料の役割

出題の趣旨から設問の中核構造を，採点実感から評価の分かれ目・不足・明確な誤りを抽出しました。

表の番号は記事全体で連続させています。

表の「PDF実頁」はPDFの先頭から数えた頁であり，冊子の印刷頁とは区別します。

出典欄の短い引用は両公式PDFの抽出本文に照合しています。

負例のうち，同じ内容の正面の評価項目と裏表になる４単位は重複加算せず，番号１・１０・８・１３へそれぞれ統合しています。

具体的には，私的自治だけで３７条を検討しない記述，民法だけで２４条を検討しない記述，事実の列挙や結論だけの記述，契約への同意から当然に放棄を認める記述です。

一般的な文章作法と補足は１８項目の集計に含めていません。

２　５段階の共通基準と分布

重み５は，採点実感が評価の分かれ目とした事項又は答案の骨格そのものです。

重み４は，出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた事項（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）です。

重み３は，どちらか一方が明示する中核の理由付け，重み２は，一方が軽い表現で触れる補強又は典型的な誤り，重み１は，一方が控えめに触れるだけの事項です。

「必須・高評価・負例・許容分岐」と重みは別の分類であり，重み５を全答案の必須事項と同一視しません。

本問は n1＝０，n2＝０，n3＝６，n4＝７，n5＝５であり，N＝０＋０＋６＋７＋５＝１８，W＝１×０＋２×０＋３×６＋４×７＋５×５＝７１です。

件数の割当ては行わず，本問の記載に即して判断しています。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係

Ｙ社は情報処理を業とする会社で，Ｘとの雇用契約では月額基本給４０万円を定めています。

標準は月１６０時間ですが，月１８０時間超は１時間につき２５００円を加算し，月１４０時間未満は同額を控除し，１４０時間以上１８０時間以下では基本給を変えません。

所定労働時間は１日８時間・週４０時間で，変形労働時間制やフレックスタイム制は採用されていません。

月ごとの勤務日数には差があり，通常勤務の月間時間もおおむね１４０～１８０時間です。

Ｘは全ての月で法定時間外労働をしましたが，月１８０時間を超えたのは平成２９年６月だけです。

Ｙ社は同月の１８０時間超部分の手当を支払っています。

Ｘは比較的高額の基本給と勤務時間の調整への期待から約定を理解して署名押印しました。

２　設問が求めること

設問１では，月１８０時間以内の法定時間外労働分を請求するＸに対し，Ｙ社が基本給への組入れを主張する反論を検討します。

６月も１８０時間以内部分は請求対象に含まれます。

設問２では，本件約定によりＸがその割増賃金債権を放棄したというＹ社の反論を検討します。

消滅時効は検討せず，具体的な請求総額を創作しません。

本答案の到達点は，それぞれの反論の成否とＸの請求の可否です。

第４　評価項目と重み

１　設問１の評価項目

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
1労基法３７条１項の割増賃金制度の趣旨を説明する4PDF実頁34・労働法第１問「支払いを使用者に義務付けている趣旨を踏まえつつ」PDF実頁32・労働法第１問「その出発点として同項の趣旨を正確に示す」
2基本給への組入れという支払方式を一律違法としない4PDF実頁35・労働法第１問「同条に反するものではない」PDF実頁32・労働法第１問「これを基本給に組み入れて支払う旨の約定も適法」
3通常賃金部分と割増賃金部分の判別を要件として示す5PDF実頁35・労働法第１問「判別することができること」PDF実頁32・労働法第１問「判別できることが必要」
4法定額との比較を可能にするため判別性が必要であると理由付ける5PDF実頁35・労働法第１問「その前提として」PDF実頁32・労働法第１問「判別可能性が求められる理由」
5判別した割増部分が法定計算額を下回らないことまで検討する4PDF実頁34・労働法第１問「額を下回らない額の割増賃金」PDF実頁32・労働法第１問「所定の計算方法により算定された額を下回らない限り」
6基本給の一部を割増賃金として区分する事情の有無を検討する3PDF実頁35・労働法第１問「基本給の一部が他の部分と区別されて割増賃金とされていたことを示す」記載なし（実読済みの第１問関連範囲で当該具体的命題の明示なし）
7月ごとの勤務日数と法定時間外労働時間の変動を判別困難性へ結び付ける3PDF実頁35・労働法第１問「月ごとの時間外労働時間数は月によって勤務すべき日数が異なること等により」記載なし（実読済みの第１問関連範囲で当該具体的命題の明示なし）
8事実の存在・不存在が判別性の評価をどう変えるかを説明する4PDF実頁35・労働法第１問「各事情が持つ意味合いを的確に捉えて」PDF実頁33・労働法第１問「どのような事情の存否が法的な評価，判断につながるのか」
9１８０時間を超えた月を含む１８０時間以内部分を請求対象として捉える3PDF実頁34・労働法第１問「月間労働時間が１８０時間を超えない部分における時間外労働」記載なし（実読済みの第１問関連範囲で当該具体的命題の明示なし）

２　設問２の評価項目

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
10労基法２４条１項の賃金全額払い原則から放棄の問題を立てる5PDF実頁35・労働法第１問「労働基準法第２４条第１項に定める賃金全額払いの原則」PDF実頁33・労働法第１問「賃金全額払いの原則（労働基準法第２４条第１項）」
11全額払い原則が一方的控除を禁止し確実な受領を保障する趣旨を説明する3PDF実頁35・労働法第１問「使用者が一方的に賃金を控除することを禁止し労働者に賃金の全額を確実に受領させる」記載なし（実読済みの第１問関連範囲で当該具体的命題の明示なし）
12全額払い原則から労働者の自発的な賃金債権放棄を一律無効としない3PDF実頁35・労働法第１問「労働者が自ら賃金を放棄する旨の意思表示をした場合にその効力を否定する趣旨」記載なし（実読済みの第１問関連範囲で当該具体的命題の明示なし）
13契約への同意とは別に債権放棄の意思表示の存在を認定する4PDF実頁35・労働法第１問「労働者が自ら賃金債権を放棄する旨の意思表示をしたと認められる事情があるか」PDF実頁33・労働法第１問「本件約定から表面的に結論付ける答案」
14自由意思を認める合理的理由の客観的存在を規範として示す5PDF実頁35・労働法第１問「合理的な理由が客観的に存在することが必要」PDF実頁33・労働法第１問「合理的な理由が客観的に存在すること」
15契約時に変動する時間外労働時間数を予測し難いことを自由意思の判断に使う3PDF実頁35・労働法第１問「あらかじめその時間数を予測することが容易ではなかった」記載なし（実読済みの第１問関連範囲で当該具体的命題の明示なし）
16比較的高額な基本給という事情を取り上げ，印象と合理的理由の関係を評価する4PDF実頁35・労働法第１問「本件約定における基本給が比較的高額であったこと」PDF実頁33・労働法第１問「基本給が比較的高額であると労働者が評価していたこと」
17勤務時間調整の柔軟性を認識していたことと，客観的な裏付けを分けて検討する4PDF実頁35・労働法第１問「柔軟性があると認識していた点」PDF実頁33・労働法第１問「客観的にも存在していたのかについて意識的に分析・検討」
18実際の繁忙状況や契約時の知り得た事情へ着目して客観的裏付けを掘り下げる（高評価。全答案の独立必須要件ではない）5記載なし（実読済みの第１問関連範囲で当該具体的命題の明示なし）PDF実頁33・労働法第１問「Ｙ社における実際の繁忙状況やＸが契約時にそれを知り得たかどうか」

３　重み５の読み方

番号３は通常部分と割増部分の判別可能性，番号４は法定額との比較を可能にするという判別の理由であり，設問１の骨格です。

番号１０の賃金全額払いと番号１４の客観的な合理性は，設問２を契約自由や署名だけの議論で終わらせないための骨格です。

番号１８は，実際の繁忙状況や契約時の情報へのアクセスに着目することで，主観的印象と客観的合理性を掘り下げた答案への高評価に対応します。

番号１８は高評価の検討先であって，公式資料が全答案に新しい独立要件を要求したという意味ではありません。

第５　模範解答

１　前提と表記

以下は試験実施時の問題設定に即した一つの答案例です。

「労基法」は労働基準法を指します。

問題文が与えた１８０時間超部分の支払額の関係は前提とし，月１６０時間を法定時間外労働の一律の起点へ置き換えません。

２　答案例

１　設問１

（１）Ｘは各月，１日８時間又は１週４０時間を超えて労働しているから，労基法３２条，３７条１項により割増賃金を請求できる。

変形労働時間制やフレックスタイム制の採用もなく，月間１８０時間以内であることは，日・週の法定労働時間を超えないことを意味しない。

（２）Ｙ社は，本件約定により割増賃金が基本給に組み入れられ，支払済みであると反論する。

３７条１項は，時間外労働の負担を補償するとともに，使用者へ経済的負担を課して長時間労働を抑制する趣旨である。

同項は法定の計算額を下回らない割増賃金の支払を保障するものであり，基本給に含めて支払う方式自体を一律に禁じるものではない。

もっとも，法定額以上の割増賃金が支払われたかを検証する前提として，通常の労働時間の賃金に当たる部分と割増賃金に当たる部分を判別できることが必要である。

判別できる場合も，割増部分が法定計算額を下回れば差額の支払を要する。

（３）本件では，４０万円全体が基本給であり，その一部を他の部分から区別して割増賃金とする定めは示されていない。

１４０時間以上１８０時間以下では，時間外労働をしても基本給自体は増額されない。

確かに，基本給は比較的高額であり，１６０時間を下回っても１４０時間までは減額されないことと，１８０時間までは加算されないことが対応している。

しかし，１６０時間は約定上の標準であって法定労働時間ではない。

勤務すべき日数は月ごとに異なり，１８０時間以内の法定時間外労働時間数も変動するから，標準との差２０時間を一定の割増賃金部分とすることはできない。

就業規則どおり１日８時間勤務した場合の月間時間もおおむね１４０～１８０時間であり，４０万円は通常の月給として所定労働に対し支払われるものと解するのが自然である。

したがって，通常部分と割増部分を判別できない。

Ｘが約定を理解し署名押印しても，この不備が補われるものではない。

（４）平成２９年６月に１８０時間超の部分について与件所定の額の手当を支払ったことは，請求対象である１８０時間以内部分の弁済を意味しない。

Ｙ社は，その月の１８０時間以内部分を含め，各月の法定時間外労働について基本給とは別に３７条１項の割増賃金を支払う義務を負う。

よって，Ｘの請求は認められる。

２　設問２

（１）Ｙ社の債権放棄の反論について，賃金全額払いを定める労基法２４条１項との関係が問題となる。

同項の趣旨は，使用者による一方的な賃金控除を禁止し，労働者に賃金全額を確実に受領させることにある。

労働者が自ら賃金債権を放棄することの効力まで一律に否定する趣旨ではない。

ただし，その効力を認めるには，放棄の意思表示が存在し，それが労働者の自由な意思に基づくことが明確でなければならない。

具体的には，その自由意思を認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在することを要する。

（２）Ｘは約定を認識・理解して署名押印しているが，契約内容を受け入れる意思と，法により発生する割増賃金債権を放棄する意思とは区別される。

本件約定は支払方法を定めるものであり，それを理解していたことから当然に放棄の意思表示があったとすることはできない。

（３）仮に放棄の意思を読み取る余地があるとしても，自由意思は別に検討を要する。

比較的高額な基本給や，１４０時間までは減額されず，勤務時間を調節できると考えたことは，Ｙ社に有利な事情である。

しかし，通常の労働時間が月ごとに変動し，実際の時間外労働時間数も一定しないため，契約時に放棄する時間数や金額を見通すことは容易ではない。

高額性があることと，その利益と引換えに失う債権の内容を把握できたことは別である。

また，柔軟性があるというＸの印象だけで，実際にも業務量を調節し得たとはいえない。

Ｙ社の実際の繁忙状況や仕事量，Ｘが契約時にそれを知り得たか，調整可能性について説明を受けていたかなど，客観的な裏付けを検討すべきである。

本問には，それらを通じてＸが割増賃金の負担を具体的に見通し，自由に放棄したと認めるだけの事情は示されていない。

これは実際に調整の余地がなかったと事実を補うものではなく，放棄を認める根拠が足りないという評価である。

したがって，有効な債権放棄は認められず，Ｘの請求は認められる。

以上

３　答案と評価項目の対応

番号答案の対応箇所と役割
1１（２）。３７条の補償・抑制という趣旨。
2１（２）。基本給への組入れを一律に禁止しない。
3１（２）（３）。通常部分・割増部分の判別という規範と評価。
4１（２）。法定額以上か検証する前提という理由。
5１（２）。法定額との比較と不足差額。
6１（３）。基本給４０万円の内容と区分。
7１（３）。勤務日数・時間外時間数の月ごとの差。
8１（３）。各事実を判別可能性に結び付けた評価。
9１（４）。６月を含む１８０時間以内の請求範囲。
10２（１）。２４条１項との関係。
11２（１）。一方的控除の禁止と確実な全額受領。
12２（１）。任意の放棄を一律に無効としない。
13２（２）。契約の受入れと放棄意思を区別。
14２（１）（３）。自由意思を認める客観的合理性。
15２（３）。契約時に時間数・金額を見通す困難。
16２（３）。高額性と失う債権を把握したことの区別。
17２（３）。柔軟性の印象と実際の調整可能性の区別。
18２（３）。実際の繁忙状況，仕事量と契約時の認識可能性（高評価）。

４　枠外解説と補足

設問１の弁済と設問２の債権処分は，成立根拠と法的効果が異なります。

署名押印という同じ事実も，割増部分の判別を補うか，放棄意思を示すか，自由意思を認めるかを区別して評価します。

高い基本給や時間調整への期待はＹ社に有利な事情として取り上げた上で，それだけで失う債権を把握した自由な放棄といえるかを検討しています。

労基法１３条による将来の最低基準を下回る契約の効力は補足となり得ますが，公式資料が本問で中心に据える２４条と自由意思の検討を代替しません。

これを主ルートとして一律に答案へ追加する扱いはしません。

問題文に書かれていない繁忙状況や説明の実施を，実際には存在しなかったという事実へ変えてはいけません。

本答案は有効な放棄を認める根拠が足りないという評価を示しています。

テックジャパン事件の最高裁判決は，本問の判別可能性と放棄の検討を支える一次資料です。

同判決の原事件の基本給額や派遣関係を本問の事実に取り込みません。

多数意見と補足意見も区別します。

本問の答案要求を試験後の法改正や判例で書き換えることはしていません。

第６　関連記事

１　同年度・年度別の記事

年度別・科目別の記事を探す際は，[司法試験の過去問・参考答案一覧―令和元年～令和８年の年度別・科目別ガイド（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/shihoushiken-kakomon-touan-index/)を参照してください。

[令和２年司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

２　他年度の労働法

[令和３年司法試験労働法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３０項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-roudou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)も参照できます。

問題ごとの請求・反論と事実の役割を確認し，本問の処理を別問題へそのまま移さないことが大切です。

３　関連論点

賃金全額払いに関する別の場面として，[チェック・オフと団体交渉－少数組合，賃金全額払の労使協定及び不当労働行為（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/23/check-off-shousuu-kumiai-dantai-koushou/)があります。

賃金債権の放棄とチェック・オフは異なる場面であり，それぞれの要件を区別して参照してください。

第７　出典及び確認状態

１　法務省の公式資料

法務省「令和２年司法試験論文式試験問題集〔選択科目〕」の労働法第１問（PDF実頁２２～２３）を確認しています。

[https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf)

法務省「令和２年司法試験論文式試験問題出題の趣旨」の労働法第１問（PDF実頁３４～３５の第２問直前まで）を実読し，評価表と答案に反映しています。

[https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf)

法務省「令和２年司法試験の採点実感（労働法）」の第１問関連部分（選択科目PDF実頁３２～３３の第２問直前まで）及び科目共通の末尾（同３５頁４～６）を実読しています。

他の問題の採点内容を本問の評価項目へ加えていません。

[https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf)

試験日程は，法務省「令和２年司法試験の実施日程等について（延期後の日程）」を確認しています。

[https://www.moj.go.jp/content/001319812.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001319812.pdf)

２　法令・裁判例と確認の限界

最高裁第一小法廷平成２４年３月８日判決・平成２１年（受）第１１８６号（テックジャパン事件，集民２４０号１２１頁）は，裁判所公表PDF全１０頁を実読しています。

多数意見と補足意見を区別し，本件の規範と事実評価を独立に確認する資料として用いています。

[https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-82096.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-82096.pdf)

労働基準法の条文は厚生労働省法令等データベースでも確認しています。

現行の編纂条文を試験時の法令全文の取得と同一視せず，試験時の問題設定と当時の判決が示す関係規定に即して検討しています。

[https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=73022000&amp;dataType=0&amp;pageNo=1](https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=73022000&amp;dataType=0&amp;pageNo=1)

シンガー・ソーイング・メシーン事件と高知県観光事件は，テックジャパン事件判決等における引用の範囲で参照しており，それぞれの判決原文を独立に実読したとは扱っていません。

確認日は令和８年１０月１８日です。

法務省の評価に関する記載，判決原文で確認した命題，本記事の推論及び原文未確認の範囲を区別しています。

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## 令和２年司法試験経済法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３５項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-keizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#sec3-1)

- [２　設問が求めること](#sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　団体性・行為帰属](#sec4-1)

- [２　１号と３～５号](#sec4-2)

- [３　３号・加入拒否](#sec4-3)

- [４　４号・顧客と提携](#sec4-4)

- [５　５号・メーカー要請](#sec4-5)

- [６　正当化](#sec4-6)

- [７　誤りの回避](#sec4-7)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案例](#sec5-2)

- [３　評価項目と答案の対応](#sec5-3)

- [４　構成の許容幅と注意点](#sec5-4)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同年度の記事](#sec6-1)

- [２　他年度の経済法](#sec6-2)

- [３　関連論点](#sec6-3)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)

第１　この記事の対象と結論

本記事は，令和２年司法試験の経済法第２問について，法務省の出題の趣旨及び採点実感の対象箇所を照合し，模範解答と３５の評価項目を示すものである。

協会の事業者団体性を確認した上で，団体行為を８条各号へ振り分け，競争阻害の程度と公益目的による正当化を検討する。

会員の高いシェアだけで１号を即断せず，登録更新に必要な提携と薬剤の調達経路が閉ざされる構造を説明することが重要となる。

本記事の項目・重み・答案はAIによる独自の整理であり，法務省の公式配点又は唯一の正解を示すものではない。

法的評価は令和２年試験時を基準とし，試験後の改正・判例を当時の答案要求へ遡及させていない。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

評価単位は，答案に記載されていれば充足を判断できる内容ごとに抽出した。

「必須・高評価・負例・許容分岐」と重みは別の属性であり，重み５でも採用しない許容枝まで全答案へ要求する趣旨ではない。

公式が指摘する負例のうち肯定項目の裏返しである３単位は，公開番号２・８・１２へ統合し，二重加算していない。

重み基準
５採点実感が評価の分かれ目とした事項又は答案の骨格そのもの。
４出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた事項（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）。
３どちらか一方が明示する中核の理由付け。
２一方が軽い表現で触れる補強又は典型的な誤り。
１一方が控えめに触れるだけの事項。

重み別の件数は，１が０件，２が０件，３が７件，４が１９件，５が９件である。

総項目数Ｎ＝３５，重みの合計Ｗ＝３×７＋４×１９＋５×９＝１４２となる。

配分目標から件数を決めたものではなく，公式の明示内容を項目ごとに判断した結果である。

重み５は，番号２（主目的），９（シェアと料金下落），１２（事業分野の意義），１５（提携と登録更新），１７（自由競争減殺），２１（顧客争奪制限），２５（５号の行為・効果要件），２８（供給閉鎖の当てはめ），３４（全行為の正当化）の９件である。

番号１７は３号を採用する場合，番号２５・２８はメーカー要請を５号で検討する場合の要件と当てはめであり，重みだけを理由に別の許容構成を排斥しない。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係

Ａ県の浄化槽協会には保守点検業者及び清掃業者等が所属する。

協会は環境保全・公衆衛生を目的とする一方，会員への優先紹介・大口取引の斡旋等を行い，県内保守点検役務の契約件数・売上高の約９割を会員が占める。

協会は既存顧客を奪わないよう除名を示唆して指導し，低料金者の加入を拒否する基準を定め，Ｂらの申込みを反復して拒否した。

さらに清掃会員と非会員の提携を原則禁止し，低料金で会員顧客を奪わない確約をした場合に有償提携を認めた。

清掃許可等のないＢらの登録更新には提携が不可欠であり，薬剤メーカーへの非会員向け供給拒否要請によって代替調達も困難となる。

他方，一連の行為後も競争は激化し，料金は一貫して下落している。

２　設問が求めること

誰のどのような行為が独占禁止法に違反するかを，根拠とともに示すことが求められる。

中心は協会の各行為と８条各号である。

メーカーの取引拒絶を５号の前提として検討することと，メーカー自身の１９条違反を独立に断定することは区別する。

団体の違反から全会員の３条・１９条違反を当然に導かず，違反の有無という設問の到達点で閉じる。

第４　評価項目と重み

各表の番号は記事全体で連続している。

出典欄の頁はPDF実頁であり，「記載なし」は対象範囲を実読した上でその評価内容の直接記載を確認できなかったことを意味する。

出典の語句は位置を示す短い抜粋であり，評価項目の文章そのものは独自の要約である。

１　団体性・行為帰属

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
1二以上の事業者の結合体という団体要件を，会員構成へ当てはめる。（必須）4PDF実頁28「事業者団体」PDF実頁20「二以上の事業者の結合体」
2共通の経済的利益の増進を主目的とする要件を，紹介・大口取引斡旋等から判断する。（必須）5PDF実頁28「定義に照らして」PDF実頁20「事業者としての共通の利益を増進することを主たる目的とする」
3公益目的を掲げる一般社団法人であることだけで団体該当性を否定しない。（必須）4PDF実頁28「一般社団法人」PDF実頁20「事業者団体該当性を否定する答案」
4機関決定又は構成事業者の認識等によって，団体の行為と評価する基準を示す。（必須）4PDF実頁29「構成事業者から事業者団体の行為と認識」PDF実頁21「事業者団体としての行為性」
5社員総会による基準・提携禁止決定と，部会による拒否の団体への帰属を具体化する。（必須）4PDF実頁29「当該団体の意思決定機関による決定」PDF実頁21「社員総会において決定されたものである」
6除名示唆を伴う継続的指導を，単なる私的な意見表明と区別して団体行為として評価する。（必須）4PDF実頁29「事業者団体の行為と評価できるか」PDF実頁21「競争回避の指導」

２　１号と３～５号

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
7８条１号の実質的制限を，市場支配力の形成・維持・強化の水準として説明する。（必須）4PDF実頁29「市場支配力の形成・」PDF実頁21「市場支配力の形成・維持・強化」
8３～５号は１号の市場支配力に至らない程度・態様の競争阻害で足りると区別する。（必須）4PDF実頁29「それに至らない程度・態様」PDF実頁21「それに至らない程度・態」
9約９割のシェアと行為後の競争激化・料金下落を併せ，１号該当性を検討する。（必須）5PDF実頁29「その料金は一貫して下落」PDF実頁21「前者の検討も行ってその該当性を否定」
10一連の行為の影響を総合的に評価し，１号の成否を検討する。（高評価）3関連許可範囲実読済み・この独立事項の直接記載なしPDF実頁21「加点の対象とした」
11市場開放性を妨げる力によって１号を認める別構成を採る場合，その構成と事実を一貫させる。（許容分岐）3PDF実頁29「市場の開放性を妨げる力の形成」関連許可範囲実読済み・この独立事項の直接記載なし

３　３号・加入拒否

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
12３号の「一定の事業分野」を説明し，「一定の取引分野」と区別する。（必須）5PDF実頁29「一定の取引分野」とは異なる」PDF実頁21「条文の文言の意味」
13３号の事業分野を，本件のＡ県における浄化槽保守点検業へ具体化する。（必須）4PDF実頁29「設例の事実関係を当てはめて解答」PDF実頁21「現在又は将来の事業者の数の制限」
14団体への不加入と事業活動の困難性との関係を，一般的な任意団体加入と区別する。（必須）4PDF実頁29「事業活動を行うことの困難性」PDF実頁21「入会拒否」
15清掃許可・登録更新・会員全員性を結び，非会員に代替提携経路がないことを評価する。（必須）5PDF実頁29「Ａ県で保守点検業者として登録を継続できない」PDF実頁21「提携禁止」
16３号の現在又は将来の事業者数制限として，未だ退出していないＢらの継続不能見込みを扱う。（必須）4PDF実頁29「どのような態様によるどの程度の」PDF実頁21「現在又は将来の事業者の数の制限」
17３号について，１号より低い自由競争減殺の程度を示して具体的排除効果を評価する。（必須）5PDF実頁29「自由競争減殺が認められるか否か」PDF実頁21「同条第３号から同条第５号」
18低料金者を排除する加入基準とＢらへの反復加入拒否を３号へ当てはめる。（必須）4PDF実頁29「非会員の保守点検業者に対する入会拒否」PDF実頁21「入会拒否」

４　４号・顧客と提携

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
19４号の機能・活動の制限を，価格・顧客・取引先等の自主的な競争手段の制約として説明する。（必須）4PDF実頁29「基本的な競争手段を制限するもの」PDF実頁21「顧客争奪の制限」
20４号の「不当に」を，正当な理由のない１号未満の競争阻害として説明する。（必須）4PDF実頁29「正当な理由なく市場支配力」PDF実頁21「条文の文言の意味」
21除名示唆による既存顧客尊重指導を，顧客争奪の制限として４号で検討する。（必須）5PDF実頁29「会員の保守点検業者に対する競争回避の指導」PDF実頁21「①の行為を識別することができていない答案が多かった」
22非会員との提携禁止と確約時の有償提携例外を，清掃会員の取引先制限として検討する。（必須）4PDF実頁30「有償で提携してよいとしたこと」PDF実頁21「一種の取引先制限」
23加入拒否・提携禁止を一体として３号，又は提携禁止を５号で扱う場合，採用枝を要件から閉じる。（許容分岐）3PDF実頁29「個別に又は」PDF実頁21「これらを一体のものとして評価・検討」

５　５号・メーカー要請

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
24５号の「事業者」は構成事業者に限られず，外部メーカーも含むと説明する。（必須）3PDF実頁29「事業者団体の構成事業者に限らないこと」関連許可範囲実読済み・この独立事項の直接記載なし
25５号の「不公正な取引方法に該当する行為」につき，行為要件のみか効果要件も必要かを示す。（必須）5PDF実頁29「行為要件のみを充足することで足りるか」PDF実頁21「条文の文言の意味」
26メーカーへの単独・直接の供給拒絶要請を，２条９項６号ニ・一般指定２項へ接続する。（必須）4PDF実頁30「どの類型に該当するか」PDF実頁21「一般指定第２項」
27５号の「させるようにする」は，強制に限らず勧奨で足りることを説明する。（必須）3PDF実頁30「強制がなくとも勧奨で足りること」関連許可範囲実読済み・この独立事項の直接記載なし
28メーカーの個別同意・供給範囲・代替調達不能を，５号の要請と非会員排除の効果へ当てはめる。（必須）5PDF実頁30「事実関係を丁寧に当ては」PDF実頁21「メーカーに単独・直接の取引拒絶をさせる」

６　正当化

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
29「不当に」のない３号・５号でも正当化を検討し，４号との文言差を説明する。（必須）4PDF実頁30「文言がない第３号」PDF実頁21「文言のない同条第３号及び」
30目的の正当性を独禁法１条の一般消費者の利益等の究極目的へ結び付ける。（必須）4PDF実頁30「独占禁止法第１条の究極」PDF実頁22「同法第１条の究極目的との関係」
31河川汚濁という具体的背景から，生活環境保全・公衆衛生の目的を評価する。（必須）3PDF実頁30「水質が全国で最も汚濁」関連許可範囲実読済み・この独立事項の直接記載なし
32低料金と点検不良の直接的な関連性を検討し，目的と競争制限手段を区別する。（必須）4PDF実頁30「目的と手段との直接」PDF実頁22「目的と手段との関連性」
33法定検査・記録・行政監督とＢらの不良歴の不在から，より競争制限的でない手段を検討する。（必須）4PDF実頁30「より競争制限的でない他の手段」PDF実頁22「より制限的でない他の手段の有無」
34正当化を一部行為だけで終わらせず，４つの団体行為について回収する。（必須）5PDF実頁30「いずれも」PDF実頁22「一部の行為のみについて」

７　誤りの回避

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
35協会自身が事業を営む事情がないのに，３条・１９条だけの検討に終始しない。（負例）3関連許可範囲実読済み・この独立事項の直接記載なしPDF実頁20「事業者に対する規制」

第５　模範解答

１　前提と表記

以下は約１９００字の答案例である。

１号は価格等の支配力を基準とし，加入拒否と提携禁止を３号で一体評価した上で，清掃会員への取引先制限を４号でも扱う。

５号は行為要件に加えて公正競争阻害性も必要とする立場を採り，公益目的による正当化は各行為について検討する。

２　答案例

１　協会の地位と行為

　協会には複数の浄化槽関連事業者が所属し，会員への優先紹介・大口取引の斡旋等を行っている。

公益目的を掲げる一般社団法人でも，実際の活動から共通の経済的利益の増進を主目的とする結合体と認められ，独占禁止法２条２項の事業者団体に当たる。

　団体の意思決定機関による決定や，構成事業者が団体の行為と認識する行為は，８条の団体行為となる。

加入基準・提携禁止は社員総会の決定であり，部会の加入拒否も協会への加入可否を決する機関の行為である。

除名を示唆する継続的指導及びメーカーへの供給拒否要請も，その内容・作用から協会の行為と評価できる。

２　８条１号との関係

　１号の競争の実質的制限には，価格等をある程度自由に左右する市場支配力の形成・維持・強化を要する。

県内保守点検役務の会員シェアは契約件数・売上高とも約９割だが，一連の行為後も競争が激化し料金は一貫して下落している。

行為を総合しても，この基準による１号該当性を認めるには足りない。

しかし，３～５号はそれに至らない程度・態様の競争阻害で足り，別途検討を要する。

３　加入拒否及び提携禁止

　３号の「一定の事業分野」は，同種の事業に従事する事業者の活動分野をいうと解する。

市場支配力を判定する１号の取引分野と同義に扱わず，本件では県内の登録・提携制度の下で行う浄化槽保守点検業がこれに当たる。

「事業者の数」の制限には，新規参入の阻止だけでなく，既存業者の事業継続を困難にして退出させるものも含み，市場支配力に至らない自由競争減殺が必要である。

　加入拒否が直ちに数の制限になるわけではない。

しかし，Ｂらは清掃許可等を持たず，新規許可の見込みも乏しいため，３年の登録期間満了後も事業を続けるには清掃業者との提携が不可欠である。

県内の清掃業者は全て会員で，協会が非会員との提携を原則禁止しているため，代替提携先もない。

薬剤の調達経路も閉ざされ，協会に加入しなければ事業継続が困難となる。

　この状況で低料金者を排除する加入基準を設け，Ｂらの申込みを反復して拒否し，併せて清掃会員との提携を禁ずる一体の行為は，将来の事業者数を制限し，自由競争を減殺する。

現に料金が下落し，Ｂらがまだ退出していないことは，この判断を妨げない。

正当化が認められなければ，協会のこれらの行為は３号に違反する。

４　会員の機能・活動の制限

　４号の機能・活動の制限とは，価格・顧客・取引先等の自主的な競争手段を制約することであり，「不当に」とは，正当な理由なく１号未満の程度・態様で競争を阻害することをいう。

　既存顧客を奪わないようにする指導は，除名という不利益を示唆して顧客獲得・価格競争を制限する。

紹介・斡旋の利益もあるから，任意の助言にとどまらない。

清掃会員への非会員との提携禁止も，取引先の自主決定を制限する。

低料金による会員顧客の獲得をしないと確約すれば有償提携を認める例外も，競争抑制を条件としており，制限を解消しない。

したがって，協会の両行為は正当化されない限り４号に違反する。

５　メーカーへの供給拒否要請

　５号の「事業者」は構成事業者に限られない。

「不公正な取引方法に該当する行為」は，適法な取引まで禁ずる必要がないことから，行為要件だけでなく公正競争阻害性も満たす必要があると解する。

「させるようにする」は，強制に限らず勧奨で足りる。

　協会は，各メーカーに非会員への検査薬・消毒剤の供給拒絶を要請し，それぞれ同意させた。

これは単独・直接の取引拒絶（２条９項６号ニ・一般指定２項）をさせる働き掛けである。

対象メーカーは県内使用薬剤のほぼ全てを供給し，非会員には代替調達方法がなく，事業活動を困難にして廉価競争者を排除するおそれがある。

公正競争阻害性も認められ，協会の要請は正当化されない限り５号に違反する。

６　正当化と結論

　「不当に」の文言のない３号・５号も，１条の究極目的に照らした目的の正当性と手段の相当性から正当化を検討する。

河川汚濁が深刻な県での環境保全・公衆衛生向上は，一般消費者の利益の確保にも通じ，目的は正当である。

しかし，低料金が不良点検へ直結するとはいえず，Ｂらには不良点検による行政指導・処分歴もない。

記録票，法定検査，行政の指導・改善命令等の，より競争制限的でない品質確保手段が存在する。

顧客争奪の抑止，加入拒否，提携禁止及び薬剤供給拒否要請のいずれも，品質と無関係に廉価競争者を排除するもので，手段として相当でない。

よって，協会の上記各行為について３号，４号又は５号の違反が認められる。

以上

３　評価項目と答案の対応

以下の対応は，答案の各部分に何を記載したかを示す。

不採用の許容分岐を欠落扱いにせず，別構成の説明と区別した。

番号重み答案の対応箇所・不採用理由
14完成答案第１「複数の浄化槽関連事業者が所属し」
25完成答案第１「共通の経済的利益の増進を主目的とする結合体」
34完成答案第１「公益目的を掲げる一般社団法人でも」
44完成答案第１「団体の意思決定機関による決定」
54完成答案第１「部会の加入拒否も協会への加入可否を決する機関」
64完成答案第１「除名を示唆する継続的指導」
74完成答案第２「市場支配力の形成・維持・強化」
84完成答案第２「それに至らない程度・態様の競争阻害」
95完成答案第２「料金は一貫して下落している」
103完成答案第２「行為を総合しても」
113枠外解説の許容分岐「本答案は価格等の支配力を基準とする構成を採用」
125完成答案第３「一定の事業分野」
134完成答案第３「県内の登録・提携制度の下で行う浄化槽保守点検業」
144完成答案第３「加入しなければ事業継続が困難」
155完成答案第３「３年の登録期間満了後」
164完成答案第３「将来の事業者数を制限」
175完成答案第３「自由競争を減殺する」
184完成答案第３「Ｂらの申込みを反復して拒否し」
194完成答案第４「価格・顧客・取引先等の自主的な競争手段」
204完成答案第４「正当な理由なく１号未満の程度・態様」
215完成答案第４「顧客獲得・価格競争を制限する」
224完成答案第４「競争抑制を条件としており」
233完成答案第３「併せて清掃会員との提携を禁ずる一体の行為」
243完成答案第５「構成事業者に限られない」
255完成答案第５「行為要件だけでなく公正競争阻害性も満たす必要」
264完成答案第５「２条９項６号ニ・一般指定２項」
273完成答案第５「強制に限らず勧奨で足りる」
285完成答案第５「非会員には代替調達方法がなく」
294完成答案第６「「不当に」の文言のない３号・５号も」
304完成答案第６「一般消費者の利益の確保にも通じ」
313完成答案第６「河川汚濁が深刻な県」
324完成答案第６「低料金が不良点検へ直結するとはいえず」
334完成答案第６「より競争制限的でない品質確保手段」
345完成答案第６「いずれも，品質と無関係に廉価競争者を排除」
353完成答案第１「独占禁止法２条２項の事業者団体に当たる」

４　構成の許容幅と注意点

１号については，価格等を左右する力を中心に捉える構成のほか，市場開放性を妨げる力を検討する構成も出題の趣旨が許容する。

番号１１は後者を採る場合の条件付き項目であり，上の答案に累積して書くことを求めるものではない。

提携禁止は，加入拒否と一体で３号に位置付けるほか，清掃会員の取引先選択を制限する４号，採用する取引拒絶類型を特定した５号の構成も検討できる。

番号２３は採用した枝の規範・事実・効果を一貫させるための項目である。

５号の「不公正な取引方法に該当する行為」の解釈は明示し，上の答案が採った立場だけを唯一の正解としない。

公益目的はそれだけで競争制限を許す根拠とならない。

河川汚濁の事情を目的の正当性へ結び付けた上で，低料金と点検不良の関係，法定検査・行政監督等の代替手段を検討し，各行為の手段相当性を回収する。

第６　関連記事

１　同年度の記事

本問は令和２年の個別問題を扱う。

年度・科目を横断して探す場合は，司法試験の過去問・参考答案一覧（AI作成）（[https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/shihoushiken-kakomon-touan-index/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/shihoushiken-kakomon-touan-index/)）を参照されたい。

[令和２年司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

２　他年度の経済法

令和７年度司法試験経済法第２問（AI作成）（[https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-keizaihou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-keizaihou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)）

令和６年司法試験経済法第２問（AI作成）（[https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/r6-shihoushiken-keizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/r6-shihoushiken-keizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)）

令和３年司法試験経済法第２問（AI作成）（[https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-keizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-keizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)）

３　関連論点

業界団体・資格者団体の参考料金に関する記事（AI作成）（[https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/gyoukai-dantai-sankou-ryoukin-dokkinhou/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/gyoukai-dantai-sankou-ryoukin-dokkinhou/)）

第７　出典及び確認状態

確認日：令和８年１０月１８日。

問題文・出題の趣旨・採点実感は法務省の一次資料を正本とし，以下の本問関連範囲を実読した。

法務省「令和２年司法試験・選択科目問題」PDF実頁１４～１５の経済法第２問（[https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf)）

法務省「令和２年司法試験論文式試験問題出題の趣旨」PDF実頁２８後半～３０の経済法第２問（[https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf)）

法務省「令和２年司法試験の採点実感（選択科目）」PDF実頁１８の科目総論及び第２問概要，２０後半～２２の第２問，２２～２４冒頭の関連評価・共通記載（[https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf)）

公正取引委員会・平成２８年公表の事業者団体指針参考資料（団体性・加入制限・取引拒絶の関連箇所）（[https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h28/dec/161221_files/161221_04sankou.pdf](https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h28/dec/161221_files/161221_04sankou.pdf)）

資料状態は，実読済み・未公表・未読又は閲覧禁止・取得不能又は一部未確認・掲載を確認できない場合を区別する。

本問の両公式資料は上記関連範囲を実読・照合済みであり，他問題の本文を本問の要求へ流用していない。

原判決全文と試験時点の法令の全改正沿革は一部未確認であり，公式解説を読んだことを判決原典の確認と扱っていない。

判例秘書の未検索を資料不存在の証拠とはせず，特定裁判例を原典確認済みとして引用していない。

本記事の結論・評価単位・重み付けには独自の解釈・推論を含む。

試験後の法改正・判例を用いた現在法の実務解説とは区別して参照されたい。

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## 令和２年司法試験知的財産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３４項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-chizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付けの基準](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#sec3-1)

- [２　設問が求めること](#sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１⑴](#sec4-1)

- [２　設問１⑵](#sec4-2)

- [３　設問２](#sec4-3)

- [４　設問３](#sec4-4)

- [５　重みの分布](#sec4-5)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　答案の前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同じ年度の司法試験の記事](#sec6-1)

- [２　同じ科目の別の年度の記事](#sec6-2)

- [３　関連する論点](#sec6-3)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　法令](#sec7-2)

- [３　裁判例](#sec7-3)

- [４　確認状態](#sec7-4)

第１　この記事の対象と結論

本記事は，令和２年司法試験の知的財産法第１問について，法務省の出題の趣旨及び採点実感を基に，模範解答と３４項目の評価表を示すものです。

評価項目と５段階の重みは，本記事独自の整理であり，法務省が公表した採点基準や配点ではありません。

項目内容
対象令和２年司法試験・知的財産法第１問（特許法）
基準時２０２０年８月１２日
公式資料出題の趣旨・採点実感の対象範囲を実読・校正
評価項目３４項目。５段階の重み合計１４１
答案の構成設問１⑴・⑵，設問２，設問３
留意点許容分岐の適用条件を区別。公式配点ではない

設問１では，査定前の出願人地位の回復と，特許権取得後の第三者保護を分けます。

設問２では，低い発見率，副作用，人体診断方法という三つの事情を，発明該当性と産業利用可能性のどこで評価するかが重要です。

設問３では，FRAND宣言を理由に全ての権利行使を一括して否定せず，差止め，料相当額を超える賠償，料相当額内の賠償を分けて検討します。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

出題の趣旨から，問題の構造，法律構成，効果及び救済を抽出し，採点実感から評価の分かれ目や不十分な答案の特徴を補いました。

各行は，答案の記載から充足を判定できる単位としています。

同じ事項の肯定形とその裏返しの負例は公開表で統合し，３７件の内部追跡項目との対応を別途保持しています。

「必須」「高評価」「負例」「許容分岐」という区分と，重みは別の尺度です。

「適用条件：全答案」は判定対象となる範囲を示し，全ての高評価事項を全答案の合格要件とする趣旨ではありません。

特定の構成を採る場合だけ必要な項目を，別の構成の答案へ一律に要求しません。

２　５段階の重み付けの基準

重み５は，採点実感が評価の分かれ目とした事項又は答案の骨格そのものです。

重み４は，出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた事項（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）です。

重み３は，どちらか一方が明示する中核の理由付け，重み２は，一方が軽い表現で触れる補強又は典型的な誤り，重み１は，一方が控えめに触れるだけの事項です。

各段階への件数割当ては行っていません。

「記載なし」は関連範囲を実読した結果を意味し，「間接」は関連記述からの推論を意味します。

未読又は未確認を，低い重みや「記載なし」で埋めてはいません。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係

Xはカプセル内視鏡Lを開発しています。

設問１⑴は，Xが特許を受ける権利をYへ譲渡した後，代金不払いを理由に査定前に契約を解除した場合の出願人地位の回復を扱います。

小問⑵は，Yが特許権を取得してZへ譲渡し，Zが実施利益を得ている状況で，Xが解除した場合を扱います。

Zは譲受け時，Yの債務不履行の事実について善意です。

設問２の診断方法Mは，初期徴候の多様な疾病αを２０％の確率で発見できる一方，利用すると下痢等の副作用を必ず生じます。

設問３では，Lの部品に利用されるWの特許Pが規格Sに必須となり，WがFRAND条件で誰にでも許諾する用意を撤回不能の形で宣言しています。

２　設問が求めること

各設問は独立し，設問１の二つの小問も独立します。

Xの出願人地位の回復，XからZへの法律上の請求，Mの発明該当性及び産業利用可能性，WからXへの差止め及び損害賠償を，それぞれの到達点とします。

設問１⑵の異なる制度構成を比較する要求と，設問３の二つの救済を区別する要求を落とさないことが重要です。

基準時は試験実施日の２０２０年８月１２日です。

問題文にないZの移転登録やXの具体的な許諾意思・交渉態度は，必要な前提を明示し，又は場合を分けます。

原事件の外国準拠法，契約文言，互恵条件及び具体的な交渉経緯を，本問の事実として補いません。

第４　評価項目と重み

１　設問１⑴

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
1【必須】譲渡契約解除の遡及効と民法545条1項本文の原状回復を出願上の権利復帰へ接続する。（適用条件：全答案）5PDF p30：回復義務PDF p24：解除に遡及効
2【必須】特許庁長官への出願人名義変更届を特許法34条4項の具体的手段として示す。（適用条件：全答案）4PDF p30：出願人名義変更PDF p27：特許庁長官への届出
3【高評価】Yの協力がなければXの特許を受ける権利の確認訴訟をYに提起し、勝訴確定判決を添えて単独で名義変更する経路とその理由を示す。（適用条件：全答案）5PDF p30：確認を求める訴訟PDF p27：確認判決が必要
4【負例】Yが既に出願人である与件から承継届出済みを前提とし、当初の届出欠缺を作ってXから未移転と扱わない。（適用条件：全答案）2記載なし（第１問関連範囲実読済み）PDF p27：届出が既に行われている

２　設問１⑵

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
5【高評価】74条の特例と545条の解除前第三者保護を対比し、自己の依拠する制度が優先する理由を示す。（適用条件：全答案）5PDF p31：自己の立場を明らかPDF p27：説得的な論証
6【許容分岐】特許法ルートでは解除の遡及効から123条1項6号の冒認に接続し、現在の権利者Zに74条1項の移転を請求する構成を示す。（適用条件：74条ルートを採用又は比較対象として論じる場合）4PDF p30：冒認PDF p27：特許を受ける権利を有する者
7【許容分岐】民法ルートでは545条1項本文・ただし書を特定局面の優先規律とし、Zが解除前第三者として移転登録を経た場合に移転請求を否定する。（適用条件：545条ルートを採用又は比較対象として論じる場合）4PDF p31：移転登録を既に経ていればPDF p24：保護されるための要件
8【高評価】545条の善意・権利保全と79条の2の善意実施・有償実施継続との要件・効果の差を具体的に比較する。（適用条件：両制度を比較する場合）4PDF p30：有償の法定通常実施権PDF p27：要件・効果の差異
9【高評価】74条の移転を認める枝で、善意Zの79条の2第1項の通常実施権と同2項の相当対価を示す。 移転否定枝で適用しない。（適用条件：74条移転認容枝（採用又は比較））5PDF p30：法第７９条の２各項PDF p27：有償の法定通常実施権
10【負例】解除前第三者の問題を、解除後の二重譲渡の対抗問題へ無説明に置き換えない。（適用条件：全答案）2記載なし（第１問関連範囲実読済み）PDF p27：権利の二重譲渡状態

３　設問２

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
11【必須】2条1項の定義を示し、自然法則利用に必要な反復可能性は必ずしも高確率を要しないという黄桃判決の規範を示す。（適用条件：全答案）5PDF p31：反復可能性PDF p24：高確率である必要はない
12【高評価】植物育種の特性を前提とする黄桃判決の規範を、人の疾病の診断へ及ぼせる理由と限界を示す。（適用条件：全答案）4PDF p31：同様の規範が妥当するかPDF p24：特性に鑑みて
13【必須】20％の発見率と初期徴候の多様性を評価し、規範をMの反復実施・同一結果に具体的に当てはめる。（適用条件：全答案）4PDF p31：２０％の発症発見確率PDF p24：適切に当てはめた
14【高評価】有用な技術の創出という法目的と今後の改良発明の可能性を踏まえ、低確率技術の特許保護の理由を示す。（適用条件：全答案）4PDF p31：改良発明PDF p24：今後の改良発明の可能性
15【必須】副作用の問題を未完成発明か産業利用可能性かに位置付け、両要件を区別して規範と当てはめを示す。 低確率・副作用を高度性へ安易に分類しない。（適用条件：全答案）5PDF p31：産業利用可能性PDF p25：完成の有無
16【高評価】エネルギー発生装置事件・紙幣パンチ孔事件等の関連判例を、危険・弊害と発明完成又は産業利用可能性を区別する役割で用いる。（適用条件：全答案）4PDF p31：エネルギー発生装置事件PDF p25：紙幣パンチ孔事件
17【高評価】弊害は他の現在又は将来技術で回避し得ることを踏まえ、副作用必発でも保護を認める構成又は反対構成を理由付きで示す。（適用条件：副作用の肯否両構成における理由の検討）4PDF p31：別のPDF p25：別の技術によって回避
18【必須】Mが人体診断方法であり、医師の特許侵害責任を免除する明文制度を欠くため29条1項柱書の産業利用可能性が問題となることを示す。（適用条件：全答案）5PDF p31：明文措置を欠くPDF p25：特許法上の制度を欠く
19【高評価】東京高判平成14年4月11日の医療方法除外の立場とその是非を検討し、採る規範をMに当てはめる。（適用条件：全答案）4PDF p31：東京高判平成１４年４月１１日PDF p25：その是非を検討
20【高評価】医療方法を広く非特許とする川上規制に対する、医療も産業であること及び医薬・医療機器が特許対象となることとの整合性からの批判を検討する。（適用条件：全答案）4PDF p31：いわゆる川上規制PDF p25：いわゆる川上規制
21【高評価】医療行為の研究開発を促す必要も踏まえて、除外又は肯定を理由付きで選択する。（適用条件：全答案）4PDF p31：促す必要性PDF p25：研究開発を促す必要性

４　設問３

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
22【必須】Pを利用した部品を内蔵するLのXによる製造販売が、Pの業としての実施であることを68条本文に接続する。（適用条件：全答案）4PDF p31：業としての実施PDF p25：同法第６８条本文
23【高評価】WがPの規格必須化により広範な実施・利益を得ることを権利行使制限の検討へ用いる。（適用条件：全答案）3間接（PDF p31〜32の先例・権利濫用検討指示。具体的利害命題は記載なし）PDF p25：多くの者に実施される
24【必須】XがWのFRAND宣言を前提にLを製造販売しているという利害・信頼を、権利行使制限の検討へ結び付ける。（適用条件：全答案）3間接（PDF p31〜32の先例・権利濫用検討指示。具体的利害命題は記載なし）PDF p25：本件宣言を前提に
25【必須】大合議と同じ構成を採るなら宣言だけで実施許諾の抗弁を認めず、契約効果と権利濫用を理由付きで区別する。 宣言だけから当然に全権利行使不可としない。（適用条件：大合議の構成を採る場合）4PDF p31：抗弁を否定しつつPDF p25：実施許諾
26【必須】差止めではXがFRAND条件で許諾を受ける意思を有するとき、民法1条3項の権利濫用によりWの請求を制限する。（適用条件：権利濫用構成）5PDF p32：ライセンスを受ける意思PDF p28：意思があるかどうか
27【高評価】Xの許諾意思の有無を場合分けし、意思がない枝では差止めを認めるなど、各枝を理由付き結論まで示す。（適用条件：権利濫用構成）5PDF p32：意思を有するときPDF p28：それぞれを場合分けし
28【必須】FRAND料相当額を超える賠償請求は原則として制限されることと、その信頼・普及等の論拠を示す。（適用条件：権利濫用構成）5PDF p32：相当額を超えるPDF p28：阻まれる論拠
29【必須】XがFRAND許諾を受ける意思を有しない等の特段の事情がある場合は、料相当額超過請求の制限に例外があることを示す。（適用条件：権利濫用構成）4PDF p32：特段の事情がない限りPDF p28：意思があるかどうか
30【必須】FRAND料相当額の範囲内は原則として損害賠償を認める。（適用条件：権利濫用構成）5PDF p32：損害賠償請求はPDF p28：認められることを指摘
31【高評価】料相当額の範囲内でも著しく不公正となる特段の事情があるときは請求を制限する。（適用条件：権利濫用構成）5PDF p32：著しく不公正PDF p28：触れられた答案はほとんどなく
32【必須】差止めと損害賠償を同じ効果として一括せず、それぞれ独立に結論を導く。（適用条件：全答案）5PDF p32：差止請求PDF p28：区別して論じる必要
33【高評価】アップル対サムスン大合議の立場を正確に示し、その是非を論じて規範を定立し本件事実に適用する。（適用条件：大合議を採用又は比較する場合）4PDF p32：その当否を論じた後PDF p25：裁判例の理解の正確性
34【許容分岐】宣言を申込み、Xの製造販売を承諾として許諾契約成立を論じる別構成も、根拠と効果を示せば許容される。（適用条件：契約成立説を自説として採る場合）2記載なし（第１問関連範囲実読済み）PDF p28：一定の評価を与えた

５　重みの分布

重み項目数
10
23
32
416
513
合計３４項目・重み合計１４１

公開表の行から，N＝n1＋n2＋n3＋n4＋n5＝３４，W＝n1＋2n2＋3n3＋4n4＋5n5＝１４１となります。

これは公式の点数への換算式ではありません。

採用する法律構成によって適用項目が変わるため，全項目を機械的に書き込むことも答案の目的ではありません。

重み５の項目は，次の１３件です。

番号は本記事の公開表の通し番号です。

公開番号1：譲渡契約解除の遡及効と民法545条1項本文の原状回復を出願上の権利復帰へ接続する。

適用条件：全答案。

重み５の理由：解除による権利復帰は査定前の名義回復と登録後の第三者関係の共通の起点であり、採点実感も解除の遡及効への言及を求める。

公開番号3：Yの協力がなければXの特許を受ける権利の確認訴訟をYに提起し、勝訴確定判決を添えて単独で名義変更する経路とその理由を示す。

適用条件：全答案。

重み５の理由：協力しないYを相手に確認判決を得て単独届出へ進む具体的救済経路が、手続を実現できる答案と結論だけの答案を分ける。

公開番号5：74条の特例と545条の解除前第三者保護を対比し、自己の依拠する制度が優先する理由を示す。

適用条件：全答案。

重み５の理由：74条と545条の二つの第三者保護制度を示すだけでなく、優先関係を説得的に論証できるかが採点実感の高評価の分かれ目である。

公開番号9：74条の移転を認める枝で、善意Zの79条の2第1項の通常実施権と同2項の相当対価を示す。

移転否定枝で適用しない。

適用条件：74条移転認容枝（採用又は比較）。

重み５の理由：74条による移転を認める場合の善意Z保護は79条の2の有償通常実施権に具体化され、これを無償又は移転否定の枝で適用すると結論が変わるため中心項目となる。

公開番号11：2条1項の定義を示し、自然法則利用に必要な反復可能性は必ずしも高確率を要しないという黄桃判決の規範を示す。

適用条件：全答案。

重み５の理由：20%という低確率を発明該当性で処理するには自然法則利用と反復可能性の規範が必要であり、定義から本件評価へ進む設問2の骨格となる。

公開番号15：副作用の問題を未完成発明か産業利用可能性かに位置付け、両要件を区別して規範と当てはめを示す。

低確率・副作用を高度性へ安易に分類しない。

適用条件：全答案。

重み５の理由：副作用を未完成発明と産業利用可能性のどちらで処理するかの分類が設問2の結論と論証を左右し、採点実感も二つの考え方の理解を評価する。

公開番号18：Mが人体診断方法であり、医師の特許侵害責任を免除する明文制度を欠くため29条1項柱書の産業利用可能性が問題となることを示す。

適用条件：全答案。

重み５の理由：一般的な医師免責の欠如から医療方法を産業利用可能性で排除する制度上の接続が、医療というラベルだけの答案との差となる。

公開番号26：差止めではXがFRAND条件で許諾を受ける意思を有するとき、民法1条3項の権利濫用によりWの請求を制限する。

適用条件：権利濫用構成。

重み５の理由：受許意思のある相手方への差止めを権利濫用とする規範と理由が、設問3差止請求の中心的判断枠組みである。

公開番号27：Xの許諾意思の有無を場合分けし、意思がない枝では差止めを認めるなど、各枝を理由付き結論まで示す。

適用条件：権利濫用構成。

重み５の理由：問題文にXの受許意思の確定事実がないため、その有無の両枝を閉じることが差止めの条件付き結論を左右する。

公開番号28：FRAND料相当額を超える賠償請求は原則として制限されることと、その信頼・普及等の論拠を示す。

適用条件：権利濫用構成。

重み５の理由：FRAND料相当額を超える損害賠償を原則制限することとその理由が、差止めと区別した金銭請求の中心的判断枠組みである。

公開番号30：FRAND料相当額の範囲内は原則として損害賠償を認める。

適用条件：権利濫用構成。

重み５の理由：金銭請求では宣言後もFRAND対価を確保するという原則が重要であり、差止めの制限を範囲内賠償へそのまま広げないことが中心的区別となる。

公開番号31：料相当額の範囲内でも著しく不公正となる特段の事情があるときは請求を制限する。

適用条件：権利濫用構成。

重み５の理由：料相当額の範囲内でも著しい不公正による例外を残すことが大合議の判断枠組みを正確に示し、一律請求可という答案との評価の分かれ目になる。

公開番号32：差止めと損害賠償を同じ効果として一括せず、それぞれ独立に結論を導く。

適用条件：全答案。

重み５の理由：差止めと二種類の賠償額を別々の原則例外で処理できるかが、宣言により請求が一律制限されるとする答案との評価の分かれ目である。

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

以下は，出題の趣旨及び採点実感の対象範囲を実読・校正した答案です。

設問１⑵では両構成を比較し，主位として民法５４５条の第三者保護を優先する構成を採ります。

設問２では副作用だけで直ちに保護対象から外さず，人体診断方法の産業利用可能性を最終的に否定します。

設問３では権利濫用の構成を用います。

条文は特記しない限り特許法です。

答案は校正版原稿の末尾改行を含め２４０２字です。

以下では読みやすさのため句点後にも改行しており，枠外の解説は答案の字数に含めません。

許容される別構成を否定したり，全ての答案に同じ結論を要求したりするものではありません。

２　答案

第１　設問１

１　小問⑴

　譲渡契約の解除により，YはXに原状回復義務を負い，特許を受ける権利は遡及的にXに復帰する（民法５４５条１項本文）。

Yへの承継の届出は既にされているという与件を前提とする。

　出願後の権利承継には特許庁長官への届出を要する（特許法３４条４項）。

Yが協力しなければ，XはYに対して当該発明につき特許を受ける権利を有する旨の確認訴訟を提起する。

その勝訴確定判決の正本と確定証明書を承継証明として添付し，単独で出願人名義変更届を提出して地位を回復する。

補正・変更がなく，対象発明の同一性にも問題はない。

査定前なので，特許権の移転請求とは区別される。

２　小問⑵

　解除の遡及効からYが特許を受ける権利を有しなかったものとすると，冒認に当たり（１２３条１項６号），Xは現在の特許権者Zに７４条１項の移転を請求できるという構成がある。

この場合，Zが冒認該当性を知らず国内で発明実施の事業をしていたなら，移転登録後もその発明・事業目的の範囲で通常実施権を得るが，Xは相当の対価を請求できる（７９条の２各項）。

この第三者保護は，特許権自体をZに残すものではない。

　他方，契約解除の局面では民法５４５条の原状回復・第三者保護を７４条に優先させる見解がある。

解除前に譲渡目的の権利を基礎として新たな権利を取得した第三者につき，善意で権利保全要件を備えれば保護する。

Zは解除前に特許権を譲り受け，不履行の事実について善意であるから，移転登録を経ていれば，Xの移転請求は認められない。

Zの適法な実施利益もXへ返還する義務はない。

　私は後者を採る。

Xが自ら譲渡して正当な出願人地位をYに与えた後の契約解除については，無権原出願の是正という７４条の一般制度よりも，解除に特有の取引安全を調整する５４５条を優先すべきだからである。

有償の実施継続だけを保障する７９条の２では，善意で特許権を取得した者の権利そのものへの信頼が失われる。

したがってZが移転登録済みなら，XのZに対する移転・実施利益に係る請求は認められない。

移転を否定するこの枝で７９条の２を適用せず，解除前の第三者を二重譲渡の対抗問題として処理しない。

第２　設問２

１　２０％の発見率

　発明は自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものをいう（２条１項）。

自然法則利用の技術として，当業者が反復実施して同一結果を得られる必要がある。

　黄桃の育種増殖法事件は，植物育種の特性と，育種後は従来方法で増殖できることから，高い再現確率まで要求しなかった。

Mは植物育種ではないが，初期徴候の多様な疾病の診断は，個々の患者で常に成功することを要求すれば有用な技術の保護まで失う。

２０％でも反復して発見効果を得られ，その公開は改良発明の基礎にもなる。

社会に有用な技術の創出という法目的に照らし，低確率だけで発明該当性を否定すべきでない。

２　副作用

　下痢等の必発を高度性の問題とせず，技術の完成又は産業利用可能性の問題として検討する。

危険を除去する技術手段が欠けて目的の技術的効果を得られないなら未完成とする考え方がある一方，技術として完成していても利用に伴う弊害から産業利用可能性を否定する考え方がある。

エネルギー発生装置事件や紙幣パンチ孔事件等も，技術的効果と安全・適法な利用をどの要件で評価するかに関係する。

　もっとも，Mの副作用は疾病発見の効果自体を失わせない。

別の現在又は将来の技術で弊害を回避する余地もあり，副作用がある技術を一律に保護対象外とすれば改善を阻害する。

示された下痢等だけから未完成又は産業利用不能と断定せず，この点では両要件を満たすと解する。

３　人体診断方法

　しかしMは，人の疾病αの発症の有無を診断する医療方法である。

医療も経済活動であり，医薬・医療機器には特許が認められるのに方法だけを広く排除する川上規制は，医療研究開発を阻害するとの批判がある。

　それでも，医師が侵害責任を恐れて必要な診断を控える事態は避けなければならない。

医師の一般的免責を定める明文制度を欠く現行法では，東京高判平成１４年４月１１日と同様，２９条１項柱書の産業利用可能性から除外する解釈が相当である。

Mは単なる機器作動・データ収集でなく疾病判断を含むので，最終的には産業上利用できるものに当たらない。

第３　設問３

１　差止め

　Pの発明を利用する部品を内蔵したLの製造販売は業としての実施であり，Wは原則として差止めを求め得る（２条３項１号，６８条，１００条１項）。

　宣言は許諾する用意の表明で，当然にWX間の許諾合意を意味しない。

知財高裁平成２６年５月１６日の大合議と同様，許諾の抗弁は認めず，権利濫用を検討する。

　Wは標準化による広範な実施の利益を得る一方，Xは宣言を前提に規格を利用する。

必須特許を回避できないXへの差止めは，不当に高額な条件を迫り，規格普及と信頼を害する。

他方WはFRAND対価を得られる。

そこでXが本件条件で許諾を受ける意思を有することを主張立証すれば，差止請求は民法１条３項の権利濫用となる。

意思がなければ許されるが，その不存在は厳格に認定すべきである。

本問では交渉状況等が不明なので両場合を分ける。

２　損害賠償

　損害賠償は差止めと区別する。

Wは民法７０９条により請求でき，過失は推定される（特許法１０３条）が，FRAND料相当額を超える部分は，宣言への信頼・規格普及を害するため原則として権利濫用となる。

ただしWが，Xに本件条件で許諾を受ける意思がない等の特段の事情を主張立証した場合は別である。

　料相当額の範囲内は発明公開の対価を確保すべく原則として請求できる。

しかしXが宣言・交渉過程等から，その請求さえ著しく不公正となる特段の事情を主張立証した場合は，この部分も制限される。

３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

(1)　評価項目と答案・解説の対応

番号評価項目重み答案・解説の対応箇所適用条件
1譲渡契約解除の遡及効と民法545条1項本文の原状回復を出願上の権利復帰へ接続する。5第１　設問１／１　小問⑴「譲渡契約の解除により，YはXに原状回復義務を負い，特許を受ける権利は遡及的にXに復帰する（民法５４５条１項本文）。」全答案
2特許庁長官への出願人名義変更届を特許法34条4項の具体的手段として示す。4第１　設問１／１　小問⑴「出願後の権利承継には特許庁長官への届出を要する（特許法３４条４項）。」全答案
3Yの協力がなければXの特許を受ける権利の確認訴訟をYに提起し、勝訴確定判決を添えて単独で名義変更する経路とその理由を示す。5第１　設問１／１　小問⑴「出願後の権利承継には特許庁長官への届出を要する（特許法３４条４項）。」全答案
4Yが既に出願人である与件から承継届出済みを前提とし、当初の届出欠缺を作ってXから未移転と扱わない。2第１　設問１／１　小問⑴「譲渡契約の解除により，YはXに原状回復義務を負い，特許を受ける権利は遡及的にXに復帰する（民法５４５条１項本文）。」全答案
574条の特例と545条の解除前第三者保護を対比し、自己の依拠する制度が優先する理由を示す。5第１　設問１／２　小問⑵「解除の遡及効からYが特許を受ける権利を有しなかったものとすると，冒認に当たり（１２３条１項６号），Xは現在の特許権者Zに７４条１項の移転を請求できるという構成がある。」／第１　設問１／２　小問⑵「他方，契約解除の局面では民法５４５条の原状回復・第三者保護を７４条に優先させる見解がある。」／第１　設問１／２　小問⑵「私は後者を採る。」全答案
6特許法ルートでは解除の遡及効から123条1項6号の冒認に接続し、現在の権利者Zに74条1項の移転を請求する構成を示す。4第１　設問１／２　小問⑵「解除の遡及効からYが特許を受ける権利を有しなかったものとすると，冒認に当たり（１２３条１項６号），Xは現在の特許権者Zに７４条１項の移転を請求できるという構成がある。」74条ルートを採用又は比較対象として論じる場合
7民法ルートでは545条1項本文・ただし書を特定局面の優先規律とし、Zが解除前第三者として移転登録を経た場合に移転請求を否定する。4第１　設問１／２　小問⑵「他方，契約解除の局面では民法５４５条の原状回復・第三者保護を７４条に優先させる見解がある。」545条ルートを採用又は比較対象として論じる場合
8545条の善意・権利保全と79条の2の善意実施・有償実施継続との要件・効果の差を具体的に比較する。4第１　設問１／２　小問⑵「解除の遡及効からYが特許を受ける権利を有しなかったものとすると，冒認に当たり（１２３条１項６号），Xは現在の特許権者Zに７４条１項の移転を請求できるという構成がある。」／第１　設問１／２　小問⑵「他方，契約解除の局面では民法５４５条の原状回復・第三者保護を７４条に優先させる見解がある。」／第１　設問１／２　小問⑵「私は後者を採る。」両制度を比較する場合
974条の移転を認める枝で、善意Zの79条の2第1項の通常実施権と同2項の相当対価を示す。 移転否定枝で適用しない。5第１　設問１／２　小問⑵「解除の遡及効からYが特許を受ける権利を有しなかったものとすると，冒認に当たり（１２３条１項６号），Xは現在の特許権者Zに７４条１項の移転を請求できるという構成がある。」／第１　設問１／２　小問⑵「私は後者を採る。」74条移転認容枝（採用又は比較）
10解除前第三者の問題を、解除後の二重譲渡の対抗問題へ無説明に置き換えない。2第１　設問１／２　小問⑵「私は後者を採る。」全答案
112条1項の定義を示し、自然法則利用に必要な反復可能性は必ずしも高確率を要しないという黄桃判決の規範を示す。5第２　設問２／１　２０％の発見率「発明は自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものをいう（２条１項）。」全答案
12植物育種の特性を前提とする黄桃判決の規範を、人の疾病の診断へ及ぼせる理由と限界を示す。4第２　設問２／１　２０％の発見率「黄桃の育種増殖法事件は，植物育種の特性と，育種後は従来方法で増殖できることから，高い再現確率まで要求しなかった。」全答案
1320％の発見率と初期徴候の多様性を評価し、規範をMの反復実施・同一結果に具体的に当てはめる。4第２　設問２／１　２０％の発見率「黄桃の育種増殖法事件は，植物育種の特性と，育種後は従来方法で増殖できることから，高い再現確率まで要求しなかった。」全答案
14有用な技術の創出という法目的と今後の改良発明の可能性を踏まえ、低確率技術の特許保護の理由を示す。4第２　設問２／１　２０％の発見率「黄桃の育種増殖法事件は，植物育種の特性と，育種後は従来方法で増殖できることから，高い再現確率まで要求しなかった。」全答案
15副作用の問題を未完成発明か産業利用可能性かに位置付け、両要件を区別して規範と当てはめを示す。 低確率・副作用を高度性へ安易に分類しない。5第２　設問２／２　副作用「下痢等の必発を高度性の問題とせず，技術の完成又は産業利用可能性の問題として検討する。」／第２　設問２／２　副作用「もっとも，Mの副作用は疾病発見の効果自体を失わせない。」全答案
16エネルギー発生装置事件・紙幣パンチ孔事件等の関連判例を、危険・弊害と発明完成又は産業利用可能性を区別する役割で用いる。4第２　設問２／２　副作用「下痢等の必発を高度性の問題とせず，技術の完成又は産業利用可能性の問題として検討する。」全答案
17弊害は他の現在又は将来技術で回避し得ることを踏まえ、副作用必発でも保護を認める構成又は反対構成を理由付きで示す。4第２　設問２／２　副作用「もっとも，Mの副作用は疾病発見の効果自体を失わせない。」副作用の肯否両構成における理由の検討
18Mが人体診断方法であり、医師の特許侵害責任を免除する明文制度を欠くため29条1項柱書の産業利用可能性が問題となることを示す。5第２　設問２／３　人体診断方法「それでも，医師が侵害責任を恐れて必要な診断を控える事態は避けなければならない。」全答案
19東京高判平成14年4月11日の医療方法除外の立場とその是非を検討し、採る規範をMに当てはめる。4第２　設問２／３　人体診断方法「それでも，医師が侵害責任を恐れて必要な診断を控える事態は避けなければならない。」全答案
20医療方法を広く非特許とする川上規制に対する、医療も産業であること及び医薬・医療機器が特許対象となることとの整合性からの批判を検討する。4第２　設問２／３　人体診断方法「しかしMは，人の疾病αの発症の有無を診断する医療方法である。」全答案
21医療行為の研究開発を促す必要も踏まえて、除外又は肯定を理由付きで選択する。4第２　設問２／３　人体診断方法「しかしMは，人の疾病αの発症の有無を診断する医療方法である。」全答案
22Pを利用した部品を内蔵するLのXによる製造販売が、Pの業としての実施であることを68条本文に接続する。4第３　設問３／１　差止め「Pの発明を利用する部品を内蔵したLの製造販売は業としての実施であり，Wは原則として差止めを求め得る（２条３項１号，６８条，１００条１項）。」全答案
23WがPの規格必須化により広範な実施・利益を得ることを権利行使制限の検討へ用いる。3第３　設問３／１　差止め「Wは標準化による広範な実施の利益を得る一方，Xは宣言を前提に規格を利用する。」全答案
24XがWのFRAND宣言を前提にLを製造販売しているという利害・信頼を、権利行使制限の検討へ結び付ける。3第３　設問３／１　差止め「Wは標準化による広範な実施の利益を得る一方，Xは宣言を前提に規格を利用する。」全答案
25大合議と同じ構成を採るなら宣言だけで実施許諾の抗弁を認めず、契約効果と権利濫用を理由付きで区別する。 宣言だけから当然に全権利行使不可としない。4第３　設問３／１　差止め「宣言は許諾する用意の表明で，当然にWX間の許諾合意を意味しない。」／第３　設問３／１　差止め「Wは標準化による広範な実施の利益を得る一方，Xは宣言を前提に規格を利用する。」／第３　設問３／２　損害賠償「損害賠償は差止めと区別する。」／第３　設問３／２　損害賠償「料相当額の範囲内は発明公開の対価を確保すべく原則として請求できる。」大合議の構成を採る場合
26差止めではXがFRAND条件で許諾を受ける意思を有するとき、民法1条3項の権利濫用によりWの請求を制限する。5第３　設問３／１　差止め「Wは標準化による広範な実施の利益を得る一方，Xは宣言を前提に規格を利用する。」権利濫用構成
27Xの許諾意思の有無を場合分けし、意思がない枝では差止めを認めるなど、各枝を理由付き結論まで示す。5第３　設問３／１　差止め「Wは標準化による広範な実施の利益を得る一方，Xは宣言を前提に規格を利用する。」権利濫用構成
28FRAND料相当額を超える賠償請求は原則として制限されることと、その信頼・普及等の論拠を示す。5第３　設問３／２　損害賠償「損害賠償は差止めと区別する。」権利濫用構成
29XがFRAND許諾を受ける意思を有しない等の特段の事情がある場合は、料相当額超過請求の制限に例外があることを示す。4第３　設問３／２　損害賠償「損害賠償は差止めと区別する。」権利濫用構成
30FRAND料相当額の範囲内は原則として損害賠償を認める。5第３　設問３／２　損害賠償「料相当額の範囲内は発明公開の対価を確保すべく原則として請求できる。」権利濫用構成
31料相当額の範囲内でも著しく不公正となる特段の事情があるときは請求を制限する。5第３　設問３／２　損害賠償「料相当額の範囲内は発明公開の対価を確保すべく原則として請求できる。」権利濫用構成
32差止めと損害賠償を同じ効果として一括せず、それぞれ独立に結論を導く。5第３　設問３／２　損害賠償「損害賠償は差止めと区別する。」／第３　設問３／２　損害賠償「料相当額の範囲内は発明公開の対価を確保すべく原則として請求できる。」全答案
33アップル対サムスン大合議の立場を正確に示し、その是非を論じて規範を定立し本件事実に適用する。4第３　設問３／１　差止め「宣言は許諾する用意の表明で，当然にWX間の許諾合意を意味しない。」／第３　設問３／１　差止め「Wは標準化による広範な実施の利益を得る一方，Xは宣言を前提に規格を利用する。」／第３　設問３／２　損害賠償「損害賠償は差止めと区別する。」／第３　設問３／２　損害賠償「料相当額の範囲内は発明公開の対価を確保すべく原則として請求できる。」大合議を採用又は比較する場合
34宣言を申込み、Xの製造販売を承諾として許諾契約成立を論じる別構成も、根拠と効果を示せば許容される。2本答案では不採用。枠外(5)の許容分岐の説明を参照。契約成立説を自説として採る場合

(2)　設問１の制度と救済をつなぐ

査定前は，特許権の移転ではなく，特許を受ける権利の確認判決を用いた出願人名義変更まで示します。

登録後は，７４条による特許権移転と７９条の２による有償の実施継続を，民法５４５条の第三者保護と対比します。

前者が第三者に残すのは一定範囲の通常実施権であり，後者が保護するのは取得した権利自体であるという違いが，制度選択の理由になります。

完成答案は民法の構成を採っていますが，公式資料は特許法の構成も認めています。

７４条の移転を否定した枝で７９条の２を適用したり，解除前の第三者の問題を無説明に解除後の二重譲渡へ置き換えたりしないことが必要です。

特許権移転を認める構成では，法定通常実施権の要件と相当対価を詰め，それ以前の実施利益の扱いも時期・権原に即して検討します。

民法の構成で適法な権利取得を認める場合に，Zの利益が当然にXの損失になると扱うことはできません。

(3)　設問２の三つの事情を混同しない

低い発見率は，反復可能性と目的とする技術的効果の問題です。

黄桃判決が高い確率を要求しなかった理由には，植物育種の特性と育種後の増殖可能性があります。

診断方法へ用いるには，多様な初期徴候の下でも有用な発見効果を得ることと，情報の公開が改良発明の基礎になることを示す必要があります。

副作用は，技術として未完成なのか，完成していても産業上利用できないのかを区別します。

完成答案では，発見効果は失われておらず，他の技術で弊害を回避・軽減する余地もあることから，副作用だけで両要件を否定しない構成を採っています。

関連判例の名称を挙げるだけでは，どの要件の理由付けに使うのかが明らかになりません。

人体診断方法については，医療も経済活動であり，医薬・医療機器に特許を認める以上，方法だけを広く除外する制度には批判があります。

それを踏まえてなお，医師の自由な診療を確保する措置を欠く当時法の解釈として産業利用可能性を否定する，という順序で論じています。

単なる機器の作動やデータの収集まで，当然に同じ結論になるものではありません。

(4)　設問３の三つの請求部分と例外

差止めでは，XがFRAND条件で許諾を受ける意思を有する場合と有しない場合を分けます。

本問には交渉の具体的事実がなく，意思を断定することはできません。

原事件の認定をXの事実に置き換えず，主張立証と厳格な意思認定の関係を示します。

損害賠償では，料相当額を超える部分は原則として制限され，許諾意思の欠如等の特段の事情をWが主張立証する場合に例外が問題となります。

料相当額内は原則として請求でき，その請求すら著しく不公正となる特段の事情をXが主張立証した場合に制限が問題となります。

両例外は請求部分と主張立証者が異なるため，一つの留保にまとめないことが重要です。

(5)　採らなかった構成と答案の限界

公開番号３４の契約成立説は，宣言とXの行為を申込み・承諾として理由付ける場合の許容分岐です。

完成答案は大合議と同じ権利濫用の構成を採るため，この説を自説として展開していません。

また，完成答案の関連判例への言及は圧縮されており，その事案・規範・射程を全て説明したものではありません。

公式資料が当該判例を挙げていることと，原判決を独立に確認したことは，第７のとおり区別しています。

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[令和７年度司法試験知的財産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した２５項目と５段階の重み付け（AI作成）（URL：https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-chizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-chizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

[令和６年度司法試験知的財産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４１項目と５段階の重み付け（AI作成）（URL：https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/r6-shihoushiken-chizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/r6-shihoushiken-chizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

[令和５年度司法試験知的財産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４８項目と５段階の重み付け（AI作成）（URL：https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r5-shihoushiken-chizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r5-shihoushiken-chizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

[令和４年度司法試験知的財産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３９項目と５段階の重み付け（AI作成）（URL：https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r4-shihoushiken-chizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r4-shihoushiken-chizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

[令和３年度司法試験知的財産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４１項目と５段階の重み付け（AI作成）（URL：https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-chizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-chizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

３　関連する論点

本問では，譲渡契約の解除と第三者保護，医療方法の特許保護，標準必須特許とFRAND宣言が交差します。

各制度の原資料は第７にまとめています。

第７　出典及び確認状態

１　公式資料

法務省「令和２年司法試験論文式試験問題・選択科目」知的財産法第１問（PDF１８頁）。

[https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf)

法務省「令和２年司法試験論文式試験問題出題趣旨」知的財産法第１問（PDF３０〜３２頁の該当部分）。

[https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf)

法務省「令和２年司法試験の採点実感」選択科目の知的財産法第１問及び関連総論・批評（PDF２４〜２８頁の関連部分）。

[https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf)

頁はリンク先PDFの物理頁です。

出題の趣旨は第１問の全文，採点実感は第１問の採点方針及び再出現する批評を含む関連範囲を実読し，第２問固有の記載は評価根拠に用いていません。

２　法令

基準時当時の特許法及び民法を，e-Gov法令APIの２０２０年４月１日時点の履歴から確認しています。

特許法２条，２９条１項柱書，３４条，６８条，７４条，７９条の２，１００条，１０３条，１２３条及び民法１条３項，５４５条，７０９条等が関係します。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121](https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121)

[https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)

現在表示される法令の版と試験時点の版を混同せず，試験後の改正を本問の答案要求へ遡及させません。

３　裁判例

最高裁第三小法廷平成１２年２月２９日判決（黄桃の育種増殖法，平成１０年（行ツ）第１９号，民集５４巻２号７０９頁）。

原判決PDF１・３・４頁を実読し，特に３頁の反復可能性の規範と植物育種に関する理由を確認しました。

[https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-52244.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-52244.pdf)

東京高等裁判所平成１４年４月１１日判決（平成１２年（行ケ）第６５号）。

原判決PDF５〜６頁を中心に，医療方法の特許性を肯定する議論と，当時法の解釈上の医療行為除外を区別した理由を確認しました。

[https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-11916.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-11916.pdf)

知的財産高等裁判所平成２６年５月１６日大合議判決（平成２５年（ネ）第１００４３号）及び同日大合議決定（平成２５年（ラ）第１０００７号）。

原文のライセンス契約，差止め及び損害賠償の判断を，それぞれPDF１１８〜１３２頁，２０〜３０頁で確認しました。

[https://www.ip.courts.go.jp/vc-files/ip/file/H25ne10043_zen1.pdf](https://www.ip.courts.go.jp/vc-files/ip/file/H25ne10043_zen1.pdf)

[https://www.courts.go.jp/ip/vc-files/ip/file/H25ra10007_zen2.pdf](https://www.courts.go.jp/ip/vc-files/ip/file/H25ra10007_zen2.pdf)

４　確認状態

確認日は２０２６年１０月１８日です。

法務省資料に記載された評価はSource statement，原資料と直接照合した事実はConfirmed，本記事独自の評価単位・重み・診断方法への射程判断はInferenceとして区別しています。

これらは本記事の根拠の状態を表すものであり，公式採点基準の表示ではありません。

エネルギー発生装置事件及び紙幣パンチ孔事件については，公式資料の言及を確認しましたが，本記事では各原判決の独立確認まで完了したものとは扱っていません。

当時の審査基準の細部や全改訂履歴にも一部未確認が残り，これらはUnknownです。

主として関連判例・行政基準の詳細な射程の確認範囲に関わる限界であり，公式資料の対象部分を実読したという状態とは分けています。

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## 令和２年司法試験経済法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３０項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-keizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付けの基準](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#sec3-1)

- [２　設問が求めること](#sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　枠組みと市場画定](#sec4-1)

- [２　単独行動による閉鎖](#sec4-2)

- [３　協調的行動](#sec4-3)

- [４　許容される構成と論述上の注意](#sec4-4)

- [５　重みの分布](#sec4-5)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　答案の前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同じ年度の司法試験の別の模範解答](#sec6-1)

- [２　同じ科目の別の年度の記事](#sec6-2)

- [３　本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事](#sec6-3)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　法令](#sec7-2)

- [３　裁判例](#sec7-3)

- [４　確認状態](#sec7-4)

第１　この記事の対象と結論

令和２年司法試験経済法第１問を対象に，法務省の出題の趣旨と採点実感から３０の評価項目を整理し，５段階の重みを付しました。

本問は，甲部品メーカーＸ社の全株式を，その需要者である乙機器メーカーＹ社が取得する垂直型企業結合の問題です。

市場画定の後，投入物閉鎖，顧客閉鎖，情報取得を通じた協調的行動を分け，各社の供給・購入・増産の余力と取引目的を具体的に評価します。

以下の答案は本件事情から競争の実質的制限を否定しますが，公式資料が唯一の結論を指定したものではありません。

項目内容
対象令和２年司法試験・経済法第１問
公式資料出題の趣旨・採点実感とも関連範囲を実読
評価項目３０項目・重み合計１１２（記事独自の整理）
答案改行を除き２０６５字・上限２５００字以内

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

評価表は，独立した判断又は事実評価ごとに項目を分けています。

必須は答案の基本構造，高評価は個々の事情を用いる場合の分析，許容分岐は理由付けのある構成，負例は避けるべき誤りを示します。

高評価事項の全てを一律の累積必須要件にせず，負例を避けるための否定文を答案に全て書くことも要求しません。

内部評価項目と公開番号は一対一で，公開上の統合はありません。

引用は公式資料の文言で，頁はPDFの先頭を１頁とする実頁です。

「記載なし」は関連範囲を実読した上での表示です。

２　５段階の重み付けの基準

重み５は答案の骨格又は評価の分かれ目，重み４は趣旨が求め採点実感も評価又は不足を指摘する事項，重み３は中核の理由付け，重み２は補強・典型的な誤り，重み１は控えめな言及を目安とします。

重みは記事独自の学習上の優先度です。

公式の配点，得点，難易度，合格可能性を示すものではありません。

本問の基礎規範については，両資料にあるという理由だけで重み４にせず，採点実感の評価上の位置付けを踏まえ重み３とした項目もあります。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係

甲部品市場ではＸ社とＡ社が大きなシェアを持ち，甲を用いる乙機器市場にはＹ社，Ｄ社，Ｅ社，Ｆ社等が存在します。

甲は同質である一方，乙には丙装置の仕様に応じた差があり，乙の製造仕様は低い費用と短い期間で転換できます。

Ｘ社とＹ社には製造余力がなく，Ａ社には十分な余力，Ｄ社・Ｅ社には若干の乙製造余力があります。

Ｅ社には将来の少量内製計画があり，Ｆ社はＸ社にとって重要な別商品の取引先でもあります。

２　設問が求めること

全株式取得という計画が，独占禁止法１０条１項の競争の実質的制限をもたらすかを検討します。

供給拒絶が影響する乙市場と，購入拒絶が影響する甲市場を取り違えず，協調についても市場ごとに情報経路と阻害事情を分析することが中心です。

第４　評価項目と重み

１　枠組みと市場画定

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１YのX全株式取得に独禁法10条1項を適用する。〔必須〕５実頁27「第１０条第１項に違反しないか」実頁19「独占禁止法第１０条第１項」
２需要代替性を基本に必要に応じ供給代替性を考慮する市場画定規範を示す。〔必須〕３実頁27「需要の代替性を基本に供給の代替性を考慮」実頁19「必要に応じ供給の代替性」
３同質の甲部品について甲部品製造販売市場を画定する。〔必須〕３実頁27「差別化されていない甲部品」実頁19「需要の代替性」
４乙の仕様差に需要代替性の限界を認め、設備工程・費用・2～3か月の転換から供給代替性で一市場を画定する。〔必須〕４実頁27「仕様にかかわらず広く乙機器」実頁19「「乙機器」については供給の代替性」
５世界での供給者選択・同等価格等を用い甲乙とも世界市場を画定する。〔必須〕３実頁27「いわゆる世界市場」実頁19「世界市場を画定」
６丙原価に占める乙費用がごく僅かなことから丙装置市場への問題となる影響を除外する。〔高評価〕４実頁27「仕入原価の割合がごく僅か」実頁19「仕入原価の割合がごく僅か」
７甲の他用途取引が小さくYが他用途製品を製造しないことから他用途市場の問題となる影響を除外する。〔高評価〕３実頁27「Ｙ社が乙機器以外の製品」記載なし（関連範囲実読済み）
８価格等をある程度自由に左右する状態とその容易な現出という競争実質制限の蓋然性を示す。〔必須〕３実頁27「解釈を論じた上で」実頁19「「こととなる」（蓋然性）」
９垂直型の単独行動・協調的行動を区別し、水平型だけの分析に終始しない。〔必須〕５実頁27「垂直型企業結合であることを前提」実頁19「「水平型企業結合」」

２　単独行動による閉鎖

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１０XからE/F等への供給拒絶が乙市場の競争圧力を減ずる経路を示し、影響市場を甲と取り違えない。〔必須〕５実頁27「乙機器市場において競争を実質的に制限」実頁19「乙機器市場（川下市場）」
１１Aの十分な余力とBの若干の余力によるE/Fの代替調達を閉鎖能力の制約として分析する。〔高評価〕４実頁27「の製造余力を有するＢ社」実頁19「Ａ社及びＢ社からの供給可能性」
１２Eの将来の少量内製を供給拒絶への対抗可能性として時期・規模の限界とともに分析する。〔高評価〕４実頁27「近い将来に甲部品の一部を自製」実頁19「Ｅ社による甲部品の内製計画」
１３Fの他商品取引の重要性・切替容易性からXの供給拒絶誘因が弱いと分析する。〔高評価〕４実頁28「取引上の立場が強い」実頁19「供給拒絶は想定し難い」
１４Xの高稼働率維持の必要から販売を失う供給拒絶の誘因の弱さを分析する。〔高評価〕４実頁28「稼働率の維持が重要」実頁19「製造設備稼働率維持」
１５YのA/B/Cからの購入拒絶が甲市場を閉鎖する経路を示し、乙市場と取り違えない。〔必須〕５実頁27「甲部品の購入を拒絶すること」実頁20「甲部品市場」
１６D/Eの乙製造余力を甲の購入余力に結び付け、A等の代替販路として分析する。〔高評価〕４実頁28「甲部品の購入余力」実頁20「甲部品の購入余力」
１７Yが安定調達のため外部から購入する理由は取得後も残り、購入拒絶誘因が弱いと分析する。〔高評価〕４実頁28「購入を停止することはない」実頁20「それら購入を停止する」

３　協調的行動

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１８Y経由でXと甲競争者、X経由でYと乙競争者が情報を取得し、行動予測や逸脱監視により協調しやすくなる経路を区別する。〔必須〕５実頁28「競争者の価格等の情報を入手」実頁20「製造原価等の情報共有」
１９競争者の少なさ・甲の同質性を協調促進事情として評価する。〔高評価〕４実頁28「部品の同質性」実頁20「甲部品の同質性」
２０Aの大きな余力と増販利益を協調からの逸脱誘因として分析する。〔高評価〕４実頁28「協調的行動からの逸脱」実頁20「らの逸脱のインセンティブ」
２１より良い条件を求めるD/Eの調達行動を協調阻害的な競争圧力として評価する。〔高評価〕４実頁28「より良い取引条件」実頁20「Ｄ社やＥ社からの競争圧力」
２２少数競争者とXのE/F向け大量取引から得られる大きな情報量を協調促進事情として評価する。〔高評価〕４実頁28「取引量の大きさに起因する情報量の大きさ」実頁20「取引量の大きさに起因する情報量の大きさ」
２３乙の若干の差別化を協調阻害事情として評価し、市場画定における供給代替性と混同しない。〔高評価〕４実頁28「乙機器が差別化されていること」実頁20「乙機器に見られる差別化」
２４甲仕入原価が乙製造原価に占める比率の小ささを費用共通化の割合の小ささとして協調阻害方向へ評価する。〔高評価〕４実頁28「費用共通化の割合の小ささ」実頁20「費用共通化の割合の小ささ」
２５D/Eの乙製造余力を協調からの逸脱誘因へ結び付けて評価する。〔高評価〕４実頁28「存在することによるＤ社」実頁20「製造余力が存在すること」
２６丙メーカーの強い取引上の立場を乙市場の協調に対する競争圧力として評価する。〔高評価〕４実頁28「丙装置メーカーからの競争圧力」実頁20「丙装置メーカーからの競争圧力」

４　許容される構成と論述上の注意

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２７全考慮要素の列挙を一律の累積必須要件とせず、主要事情から蓋然性を説得的に論じる構成を許容する。〔許容分岐〕２実頁28「全て列挙，検討する必要はない」実頁22「少なくとも主要な論点」
２８協調的行動を取得当事会社XとYの間の協調自体が問題となると誤解しない。〔負例〕２記載なし（関連範囲実読済み）実頁20「当事会社間の「協調」」
２９競争制限の機序と与件分析を犠牲にして、細かなガイドラインやセーフハーバー知識の記載に偏らない。〔負例〕２実頁27「こうした知識を問うものではない」実頁18「細かな知識を求めるものではない」
３０結論自体を固定せず、協調等の蓋然性の有無を事実から説得的に評価する。〔許容分岐〕２実頁28「有無を説得的に論じる」記載なし（関連範囲実読済み）

５　重みの分布

重み１は０項目，重み２は４項目，重み３は５項目，重み４は１６項目，重み５は５項目です。

項目数はＮ＝０＋４＋５＋１６＋５＝３０，重み合計はＷ＝１×０＋２×４＋３×５＋４×１６＋５×５＝１１２です。

重み５は番号１・９・１０・１５・１８です。

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

試験実施日である令和２年８月１２日を基準時として検討した答案です。

独占禁止法１０条の公取委掲載条文と，令和元年１２月１７日改定の表示がある企業結合審査指針及び同日の改定公表資料を参照しました。

法令沿革の全改正についての逐条照合と，関連する原判決の全文確認は未了です。

以下は見出しと末尾の「以上」を含め，改行を除き２０６５字です。

２　答案

第１　適用条文と判断枠組み

Ｙ社によるＸ社の全株式取得は，甲部品メーカーとその需要者である乙機器メーカーとの結合関係を形成する垂直型企業結合であり，独占禁止法１０条１項により規制される。

各市場の競争単位数は直接減少しないが，単独行動又は競争者との協調的行動によって，価格等の取引条件をある程度自由に左右できる状態が容易に現出するなら，競争を実質的に制限することとなる。

第２　一定の取引分野

一定の取引分野は，需要の代替性を基本に，必要に応じ供給の代替性を考慮し，商品範囲と地理的範囲を画定する。

甲部品はメーカーによる機能・性能・仕様の差がなく，需要の代替性から甲部品製造販売市場を画定できる。乙機器は丙装置の仕様に応じて異なるため，需要の代替性からは市場が細分される可能性がある。しかし，基本設備・工程は共通し，特殊技術は不要で，少額の調整費と２～３か月で他仕様品を製造でき，各拠点でも異仕様品を製造できる。供給の代替性から仕様を通じた一つの乙機器製造販売市場を画定できる。

両商品とも多国に製造・配送拠点があり，輸送費は取引障壁とならず，需要者は世界中から国を問わず発注し，供給者も応需でき，地域間の価格も実質同一である。したがって地理的範囲はいずれも世界市場である。

丙原価に占める乙費用はごく僅かであり，丙装置市場への競争上問題となる影響は考えにくい。甲の交換品・他用途取引も小さく，Ｙ社は他用途製品を製造しないから，主として上記二市場を検討する。

第３　単独行動による競争の実質的制限

１　投入物閉鎖

Ｘ社がＹ社の競争者への甲供給を拒絶し，又は不利な条件を課せば，乙市場の閉鎖性・排他性が生じ得る。甲は不可欠な部品であり，Ｘ社は約５０％を占め，Ｅ社・Ｆ社は甲のほとんどをＸ社から購入している。そのため，供給拒絶により両社の競争力が弱まり，Ｙ社への牽制力が減少する懸念がある。

しかし，甲は同質で，約４５％のＡ社には十分な供給余力があり，Ｂ社にも若干の余力があるため，Ｅ社・Ｆ社は購入先を振り替え得る。Ｅ社の内製計画も対抗要因となるが，開始は今後２年以内で少量であるため，現在の十分な代替供給とは評価できない。

また，甲は高額設備を要し，高稼働率の維持が重要なＸ社にとって，供給拒絶による販売減少は損失となる。Ｙ社にも乙の製造余力がなく，競争者から顧客を奪って増産する利益には限界がある。特にＦ社は，Ｘ社にとって極めて重要な甲以外の商品取引を他社へ容易に移せるから，Ｘ社の供給拒絶の誘因は弱い。以上より，投入物閉鎖による乙市場の競争実質制限は認めにくい。

２　顧客閉鎖

Ｙ社がＡ社・Ｂ社・Ｃ社からの購入を拒絶してＸ社に集中すれば，競争者の販売機会・稼働率が低下し，甲市場が閉鎖される懸念がある。甲の他用途の販路も小さい。

もっとも，Ｙ社は従前からＸ社中心に購入しており，追加的に失われる販路は限定される。Ａ社にはＤ社という主要顧客があり，Ｄ社・Ｅ社には乙の製造余力，したがって甲の購入余力がある。入札等で有利な調達を模索する両社へ販売を振り向ける余地がある。Ｙ社の外部調達は安定調達のためであり，この必要性は取得後も残るから，購入を停止する誘因も弱い。Ｘ社にも供給余力がない。したがって顧客閉鎖による甲市場の競争実質制限も認めにくい。

第４　協調的行動による競争の実質的制限

１　甲部品市場

Ｙ社の外部調達を通じて，Ｘ社がＡ社等の価格・原価等の情報を得れば，競争者の行動や協調からの逸脱を予測・把握しやすくなり，協調が容易になる。甲はＸ社・Ａ社に約９５％が集中し，同質である点も協調を促進する。

反面，設備を増強したＡ社には十分な余力がある。高稼働率を維持すべく値下げして増販する利益が大きく，余力のないＸ社・Ｃ社が増産して対抗できる範囲は限られるから，Ａ社には協調から逸脱する誘因がある。Ｄ社・Ｅ社が入札等で有利な取引条件を求めることも協調を妨げる。これらから，情報取得の可能性だけで協調による市場支配が容易に現出するとはいえない。

２　乙機器市場

Ｘ社との取引を通じて，Ｙ社が競争者の甲調達価格・数量等を把握できれば，競争者の行動を予測・監視しやすくなる。競争者数は少なく，Ｘ社とＥ社・Ｆ社との取引量が大きいため，得られる情報量も大きい点は協調を促進する。

他方，乙には若干の差別化があり，甲仕入原価が乙製造原価に占める割合は小さく，甲費用を通じた費用共通化の割合も小さい。これらは協調を妨げる。また，若干の余力を有するＤ社・Ｅ社には，値下げ・増販により協調から逸脱する誘因がある。丙装置メーカーの強い取引上の地位も，乙の価格等を自由に左右することを妨げる。以上を総合すると，乙市場でも協調による競争実質制限の蓋然性は低い。

第５　結論

本件事情の下では，単独行動・協調的行動のいずれによっても競争を実質的に制限することとなるとは認め難く，本件計画は１０条１項に違反しないと考える。なお，国内売上高等が不明であるため，同条２項の事前届出の要否は確定できない。

以上

３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

答案第１は番号１・８・９，第２は番号２～７，第３の１は番号１０～１４，第３の２は番号１５～１７に対応します。

第４は番号１８～２６を，甲市場と乙市場に分けて論じています。

番号２７～３０は構成・論述上の留意点として反映しており，個別の否定文を答案へ追加する趣旨ではありません。

供給余力は代替調達の可能性に加え，値下げして増販する逸脱利益にも作用します。

また，乙の仕様差は供給代替性による市場画定と，協調を妨げる差別化という別々の判断で使う必要があります。

甲原価の比率も費用共通化の程度として評価することが重要です。

外部から調達する目的が株式取得後も残るか，供給を止める者自身にどのような販売減少が生じるかまで論じると，抽象的な閉鎖の説明から具体的な誘因の評価へ進めます。

第６　関連記事

１　同じ年度の司法試験の別の模範解答

[司法試験の過去問・参考答案一覧](https://yamanaka-bengoshi.jp/?p=128542)から年度・科目別の記事を参照できます。

[令和２年司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

２　同じ科目の別の年度の記事

[令和３年司法試験経済法第１問の模範解答と評価項目](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-keizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

３　本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事

[令和６年司法試験経済法第１問の模範解答と評価項目](https://yamanaka-bengoshi.jp/?p=128157)

第７　出典及び確認状態

１　公式資料

[法務省・令和２年司法試験論文式試験問題集（選択科目）](https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf)の経済法第１問は実頁１２～１３です。

[法務省・出題の趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf)は実頁２６の経済法見出しから２８の第２問直前までを読みました。

[法務省・採点実感（選択科目）](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf)は実頁１８の総論・第１問概要，１９～２０の第１問，２２の第１問に関する２箇所，２３の今後の法科大学院に求める事項を読みました。

２　法令

[公正取引委員会・関係法令](https://www.jftc.go.jp/dk/kiketsu/guideline/horei/kitei.html)及び[企業結合審査に関する独占禁止法の運用指針](https://www.jftc.go.jp/dk/kiketsu/guideline/guideline/shishin.html)を参照しました。

[令和元年１２月１７日の改定公表資料](https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2019/dec/191217_kiketu.html)も確認しました。

３　裁判例

原判決全文を独立に確認した裁判例はなく，答案には特定判決の引用を置いていません。

４　確認状態

問題文と公式資料の対象範囲，引用及び答案の字数は保存資料と照合しています。

公式の文章と記事独自の評価項目・重み・結論は区別しています。

前記の法令沿革と原判決の確認未了を留保し，現在の条文・指針の表示だけから試験当時の全法状態を確認済みとはしていません。

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## 令和２年司法試験倒産法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４３項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-tousan2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)
- [１　対象と資料の状態](#sec1-1)

- [２　結論を支える比較](#sec1-2)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　独自の評価単位](#sec2-1)

- [２　五段階の共通基準](#sec2-2)

- [３　件数と重み５の所在](#sec2-3)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#sec3-1)

- [２　設問が求めること](#sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　全評価項目](#sec4-1)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案例](#sec5-2)

- [３　制度趣旨から要件・事実・効果へ](#sec5-3)

- [４　答案と各評価項目の対応](#sec5-4)

- [５　補足と採用しなかった枝](#sec5-5)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同年度の記事](#sec6-1)

- [２　他年度の倒産法](#sec6-2)

- [３　関連論点](#sec6-3)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　法務省の公式資料](#sec7-1)

- [２　法令と証拠の区別](#sec7-2)

第１　この記事の対象と結論

令和２年司法試験の倒産法第２問は，事業を維持したままＤ社へ譲渡するため，破産と民事再生のどちらが適するかを，三つの方策から比較する問題です。

本稿では再生手続の申立てを助言する構成を採り，開始前融資，抵当権の処理，不可欠な仕入先の維持を検討します。

１　対象と資料の状態

問題本文と，法務省の出題の趣旨・採点実感の関連範囲を読んで校正した個別問題の記事です。

答案の法令基準時は試験実施日の令和２年８月１２日で，現在の実務への助言を目的とするものではありません。

方策破産での問題再生の中心制度答案の着眼点資料状態
Ｄ社の融資Ａ社の開始前借入れは当然には財団債権にならない１２０条の共益債権化開始前に必要な資金を確保する趣旨と不可欠性両資料実読済み
Ｅ銀行の抵当権別除権行使を止める制度がなく，消滅許可も実行申立てで阻止され得る３１条と１４８条中止と消滅の補完関係両資料実読済み
Ｆ社の旧債権取引維持を理由とする同種の例外弁済制度がない８５条５項後段少額性と事業継続への著しい支障両資料実読済み

２　結論を支える比較

再生を選ぶという結論だけでは十分ではありません。

必要な融資を受け，工場・敷地を保持し，部品供給を維持できる仕組みを，趣旨・要件・事実・効果の順に説明することが中心です。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　独自の評価単位

以下の４３項目は公式資料から独自に抽出したもので，法務省の公式採点基準・公式配点ではありません。

「必須」「高評価」「負例」「許容分岐」の区分と，重みは別の指標です。

高評価や条件付きの項目を，すべての答案が累積して書くべき必須事項に置き換えないでください。

負例は，記載量を増やす項目ではなく，誤った処理や過剰記載を避けるための項目です。

２　五段階の共通基準

重み５は，採点実感が評価の分かれ目とした事項又は答案の骨格そのものです。

重み４は，出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた事項（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）です。

重み３は，どちらか一方が明示する中核の理由付けです。

重み２は，一方が軽い表現で触れる補強又は典型的な誤りです。

重み１は，一方が控えめに触れるだけの事項です。

本稿では両資料に現れるだけで自動的に重み４とせず，具体的に何を検討させ，どの程度取り上げたかを判断しています。

３　件数と重み５の所在

重み１は０件，２は１件，３は１２件，４は１９件，５は１１件で，合計Ｎ＝４３，重み合計Ｗ＝１６９です。

重み５は番号１・２・４・１０・１５・２１・２５・２８・３０・３８・４３です。

番号１０・２５・３８は高評価の機会であり，条文の指摘を超えた理由付けや制度間の関係を評価する位置付けです。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係

精密機械を製造販売するＡ社は，令和２年４月末の資産が約１０億円，負債が約１３億円で，資金繰りが悪化しています。

代表者Ｂが５月１日に弁護士Ｃへ相談し，財務状態が良好な同業のＤ社へ事業を譲渡する方針について，Ｅ銀行以外の債権者は代金額も含めて賛成しています。

Ｄ社は申立て直後・開始前の資金援助を３０００万円以内で検討していますが，優先弁済を懸念しています。

Ｅ銀行は工場・敷地の抵当権者で，被担保債権の残額は２億円です。

Ａ社は担保財産を１億円，Ｅは１億８０００万円と評価し，Ｅは速やかな担保権実行を表明しています。

Ｆ社は製造に不可欠な部品を供給し，代替調達は極めて困難です。

４月仕入分４８０万円の５月１５日支払がなければ，取引を打ち切る意向です。

２　設問が求めること

Ｃの立場から，破産と再生を比較し，事業譲渡まで事業を維持するための三方策を踏まえ，どちらの申立てを助言するかを論じます。

①開始前融資の優先性，②抵当権実行の阻止と抵当権消滅，③Ｆ社との取引維持が指定された検討対象です。

Ｄ社への譲渡を目的に据え，制度の紹介だけで終わらず，事案に即した助言まで到達する必要があります。

問題文にない保全管理人の選任事情や，Ｆ社との契約類型を確定事実として補わないことも大切です。

第４　評価項目と重み

１　全評価項目

番号は記事全体の通し番号です。

各行に区分と由来を付し，出典はＰＤＦの物理頁で示します。

「記載なし」は関連範囲を実読した結果であり，法的な誤りや不要性を意味しません。

番号２０の別除権協定は，任意交渉を検討する構成で適用される許容分岐です。

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
1三つの指定方策を破産手続と再生手続で比較する。（必須／両者由来）5[Ｐ23](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=23)「破産手続による場合と再生手続による場合とを比較」[Ｐ5](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=5)「比較の視点」
2事業を維持継続してＤ社へ譲渡する目的に即して制度を選ぶ。（必須／両者由来）5[Ｐ23](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=23)「本件事業を維持継続した上でＤ社に」[Ｐ5](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=5)「どちらの申立てをすべきか」
3開始前の原因に基づくＤ社の貸金は原則として破産債権となる。（必須／両者由来）3[Ｐ23](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=23)「開始前の原因により生じた債権」[Ｐ3](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=3)「Ｄ社の貸金」
4民事再生法１２０条による開始前融資の共益債権化を指摘する。（必須／両者由来）5[Ｐ23](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=23)「第１２０条による共益債権化」[Ｐ3](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=3)「民事再生法第１２０条」
5同条の対象を再生申立て後・開始前の借入れに特定する。（必須／両者由来）3[Ｐ23](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=23)「いわゆる救済融資」[Ｐ3](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=3)「再生手続開始前に資金援助をするＤ社」
6事業継続に欠くことができない行為という１２０条の要件を示す。（必須／両者由来）4[Ｐ23](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=23)「その要件を踏まえつつ」[Ｐ3](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=3)「再生債務者の事業の継続に欠く」
7共益債権化によりＤ社が再生債権者に優先して弁済を受けると説明する。（必須／両者由来）3[Ｐ23](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=23)「後に優先的な弁済を受ける」[Ｐ3](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=3)「同条の制度の説明」
8必要な救済融資を確保して事業継続を可能にする制度趣旨を説明する。（必須／両者由来）4[Ｐ23](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=23)「当該制度が民事再生法に設けられている趣旨」[Ｐ3](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=3)「制度趣旨に言及する」
9資金繰りの窮迫と事業維持に照らしＤ社の融資の不可欠性を当てはめる。（必須／両者由来）4[Ｐ23](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=23)「事案に即して当該制度の適用可能性」[Ｐ3](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=3)「借入れの不可欠性」
10１２０条の制度趣旨から要件を解釈し，その解釈と事案の当てはめを順に示す。（高評価／採点実感由来）5関連範囲に記載なし[Ｐ3](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=3)「制度趣旨を基に要件の解釈をした上で」
11Ｄ社への開始前融資対応を１５５条１項ただし書の再生計画に委ねない。（負例／採点実感由来）3関連範囲に記載なし[Ｐ3](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=3)「再生計画による対応を念頭に置くことは適切な方策」
12Ｄ社の破産債権性に紙幅を割き，１２０条の要件等の説明を圧迫しない。（負例／採点実感由来）2関連範囲に記載なし[Ｐ3](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=3)「論述に多くの紙幅を割く答案」
13Ｅ銀行の抵当権は別除権で，開始のみでは実行を阻止できないとする。（必須／両者由来）3[Ｐ23](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=23)「別除権者（破産法第６５条）」[Ｐ3](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=3)「抵当権の実行を阻止する方策」
14破産には再生法３１条に相当する担保権実行の中止手段がないと比較する。（必須／出題の趣旨由来）3[Ｐ23](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=23)「抵当権の実行を止めるための手段がない」関連範囲に記載なし
15民事再生法３１条の担保権実行手続中止命令を指摘する。（必須／両者由来）5[Ｐ23](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=23)「第３１条による担保権の実行手続の中止」[Ｐ3](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=3)「民事再生法第３１条」
16３１条の再生債権者の一般の利益への適合要件を示す。（必須／両者由来）4[Ｐ24](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=24)「趣旨やその要件を踏まえつつ」[Ｐ3](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=3)「再生債権者の一般の利益に適合すること」
17３１条の競売申立人に不当な損害を及ぼすおそれがない要件を示す。（必須／両者由来）4[Ｐ24](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=24)「各制度の適用可能性」[Ｐ3](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=3)「競売申立人に不当な損害を及ぼすおそれがないこと」
18一時的な実行留保による不利益と不当な損害を区別して評価する。（高評価／採点実感由来）3関連範囲に記載なし[Ｐ3](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=3)「一時的に抵当権の実行が留保される」
19事業価値の維持・譲渡による一般利益とＥ銀行の不当損害を事案に即して当てはめる。（必須／両者由来）4[Ｐ24](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=24)「事案に即して各制度の適用可能性」[Ｐ3](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=3)「事案に即した当てはめ」
20両手続で別除権協定による抵当権抹消を交渉する可能性を押さえる。（許容分岐／両者由来）3[Ｐ23](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=23)「いわゆる別除権協定」[Ｐ4](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=4)「別除権協定の締結に向けた交渉」
21民事再生法１４８条の担保権消滅許可制度を指摘する。（必須／両者由来）5[Ｐ23](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=23)「第１４８条による担保権消滅」[Ｐ3](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=3)「同法第１４８条及びその制度」
22１４８条の対象財産が事業継続に欠くことのできないものである要件を示す。（必須／両者由来）4[Ｐ24](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=24)「その要件を踏まえつつ」[Ｐ4](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=4)「事業の継続に欠くことができないもの」
23不可欠財産の保持による事業継続を確保する担保権消滅制度の趣旨を説明する。（必須／両者由来）4[Ｐ24](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=24)「各制度が併せて民事再生法に設けられている趣旨」[Ｐ4](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=4)「同法第１４８条の要件や同条の制度趣旨」
24工場・敷地の事業上の役割を１４８条の不可欠性へ具体的に当てはめる。（必須／両者由来）4[Ｐ24](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=24)「事案に即して各制度の適用可能性」[Ｐ4](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=4)「事案に即した当てはめ」
25中止だけでは一時的，消滅だけでは実行が先行し得るため，両制度が補完すると説明する。（高評価／両者由来）5[Ｐ24](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=24)「各制度が併せて」[Ｐ4](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=4)「両者は互いに補完し合って」
26中止・消滅制度があることにより別除権協定の交渉も可能になると論じる。（高評価／採点実感由来）3関連範囲に記載なし[Ｐ4](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=4)「このような制度の存在により」
27破産法１８６条の任意売却型担保権消滅制度の存在を押さえる。（必須／両者由来）4[Ｐ23](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=23)「破産法第１８６条以下」[Ｐ4](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=4)「破産法第１８６条に基づく担保権消滅制度」
28Ｅ銀行が破産法１８７条に基づき実行を申し立てると消滅許可を阻止できるとする。（必須／両者由来）5[Ｐ23](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=23)「同法第１８７条参照」[Ｐ4](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=4)「同法第１８７条に基づく担保権の実行の申立て」
29破産の消滅制度が本件の不可欠財産保持・Ｄ社への事業譲渡を確保する手段とならないと評価する。（必須／両者由来）4[Ｐ23](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=23)「Ｄ社への譲渡に役立つ制度であるとは言い難い」[Ｐ4](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=4)「担保目的財産の保持という本問での要請にそぐわない」
30民事再生法８５条５項後段の早期弁済許可を本件の対応手段とする。（必須／両者由来）5[Ｐ24](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=24)「第８５条第５項（後半部分）」[Ｐ4](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=4)「民事再生法第８５条第５項後段」
31８５条５項の前段と後段の趣旨・要件の違いを区別する。（必須／採点実感由来）3関連範囲に記載なし[Ｐ4](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=4)「その前段（前半）との区別」
32８５条５項後段が裁判所の許可を要する制度であると示す。（必須／両者由来）4[Ｐ24](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=24)「弁済許可の制度」[Ｐ4](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=4)「裁判所による許可」
33８５条５項後段に再生債権の少額性が必要と示す。（必須／両者由来）4[Ｐ24](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=24)「その要件を踏まえつつ」[Ｐ4](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=4)「再生債権の少額性」
34早期弁済しなければ事業継続に著しい支障を来す要件を示す。（必須／両者由来）4[Ｐ24](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=24)「その要件を踏まえつつ」[Ｐ4](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=4)「事業の継続に著しい支障」
35４８０万円を債務総額・資産状況等に照らして少額と評価する。（必須／両者由来）4[Ｐ24](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=24)「事案に即して当該制度の適用可能性」[Ｐ4](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=4)「再生債権の少額性が求められていること」
36代替調達が極めて困難な不可欠部品の供給停止を著しい支障へ結び付ける。（必須／両者由来）4[Ｐ24](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=24)「本件事業に欠かせない部品の調達先」[Ｐ4](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=4)「事業の継続に著しい支障を来すこと」
37再建型手続で取引先を維持し事業継続を図るための例外弁済という制度趣旨を説明する。（必須／両者由来）4[Ｐ24](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=24)「当該制度が民事再生法に設けられている趣旨」[Ｐ4](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=4)「再建型倒産手続における取引先維持の必要性」
38制度趣旨から少額性・著しい支障を解釈した上で事案を丁寧に当てはめる。（高評価／採点実感由来）5関連範囲に記載なし[Ｐ4](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=4)「制度趣旨に遡って要件」
39破産には取引維持のため旧債権を例外弁済する同種の明文制度がないと比較する。（必須／両者由来）4[Ｐ24](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=24)「弁済を可能とする明文の根拠規定はない」[Ｐ5](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=5)「③の方策として有効な手段がない」
40本件を８５条２項の中小企業保護の問題として処理しない。（負例／採点実感由来）3関連範囲に記載なし[Ｐ4](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=4)「同条第２項による弁済許可の問題とする答案」
41Ｆ社への緊急弁済を１５５条１項ただし書の再生計画に委ねない。（負例／採点実感由来）3関連範囲に記載なし[Ｐ4](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=4)「同法第１５５条第１項但書」
42制度紹介にとどまらず，なぜ破産には同種の事業継続保護制度がないかを制度趣旨から比較する。（高評価／両者由来）4[Ｐ23](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=23)「破産手続ないし再生手続の特徴や違い」[Ｐ5](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=5)「なぜそれが破産手続にはないのか」
43三方策の比較結果を自らの理由付けで申立て選択の助言へ結び付ける。（必須／両者由来）5[Ｐ24](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=24)「自らの考え方を論じ，結論を示す」[Ｐ5](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=5)「自らの言葉で論じ，結論を明示」

第５　模範解答

１　前提と表記

以下は２５００字以内の一つの答案例で，唯一の正解答案ではありません。

法令名・条番号は試験当時の法状態を基準とし，答案中の再生法は民事再生法を指します。

工場等の価額は裁判所の価額決定等によって確定するので，Ａ社の主張する１億円で当然に抵当権が消えるとは扱いません。

２　答案例

１　申立ての選択

Ｃは，再生手続開始の申立てを助言すべきである。

破産でも事業を継続して譲渡することは可能であるが，本件では事業を維持してＤ社へ譲渡するために必要な三方策について，再生の方が有効な制度を備えている。

２　Ｄ社の開始前資金援助

開始前の原因による貸金債権は，財団債権に該当しない限り破産債権であり，優先弁済できない。

破産には，Ａ社自身の開始前借入れについて，裁判所の許可だけで当然に財団債権化する救済融資の一般規定はない。

再生では，申立て後開始前に事業の継続に欠くことができない借入れをする場合，裁判所はその請求権を共益債権とする許可をすることができる（民事再生法１２０条１項）。

権限を付与された監督委員の承認によることもできる（同条２・３項）。

開始前にも必要な融資を確保し，事業価値と将来の弁済原資を維持するため，融資者に優先性を与える制度である。

Ａ社は資金繰りが悪化し，新規借入れも困難で，事業維持ができない状態にある。

Ｄ社の３０００万円以内の支援は，事業を譲渡まで継続するために不可欠と認められ，事前に許可等を得れば，Ｄ社の貸金債権は共益債権となり，随時，再生債権に先立って弁済される（１２１条１・２項）。

再生計画成立後の対応では，直ちに融資を求められるＤ社の懸念を十分に除けない。

３　Ｅ銀行の抵当権

抵当権は両手続で別除権となり，手続外で行使できる（破産法６５条，民事再生法５３条）。

まず，Ｅとの別除権協定により抵当権を抹消してＤ社へ譲渡することを目指すが，Ｅは実行方針を明らかにしており，合意できない場合にも備える必要がある。

破産には再生法３１条に相当する実行中止制度がない。

破産法１８６条の消滅許可も，財産を任意売却して換価するための制度であり，Ｅが所定期間に実行申立ての証明書面を提出すれば不許可となる（１８７条１項，１８９条１項）。

したがって，Ｅの意向に反して工場等を確保し，Ｄ社への事業譲渡を実現する有効な手段とはならない。

再生では，競売が申し立てられた場合，再生債権者の一般の利益に適合し，競売申立人に不当な損害を及ぼすおそれがなければ，相当期間の中止を命じ得る（３１条１項）。

財務状態が良好なＤ社が譲受けを予定し，他の債権者も代金額を含め賛成しているので，事業価値を保って一体的に譲渡することは一般の利益に適合する。

Ｅの回収が一時的に遅れることだけを不当な損害とせず，担保価値の保全，譲渡による回収の見込み，中止期間を踏まえて要件充足を主張すべきである。

さらに，事業継続に不可欠な工場・敷地について，価額相当額の納付による担保権消滅許可を申し立てる（１４８条）。

担保価値に相当する回収を確保しつつ，不可欠な財産を事業に利用し続ける制度である。

Ａ社の１億円という評価にＥが異議を述べれば，価額決定請求を受け，評価人の評価に基づき裁判所が価額を定める（１４９・１５０条）。

所定額の納付時に抵当権が消滅し（１５２条），Ｅの不同意のみで妨げられないが，納付資金は別途確保する必要がある。

消滅制度だけでは決定前の実行を防げず，中止だけでは一時的な猶予にとどまるため，両制度が補完して事業継続を確保する。

この備えが，Ｅとの協定交渉を可能にする点にも意義がある。

４　Ｆ社との取引維持

４月仕入分４８０万円は，支払期が５月１５日であっても，原則として旧債権である。

破産では手続外弁済が原則禁止され（１００条１項），取引維持のためこれを例外弁済する同種の明文制度はない。

再生でも計画外弁済は禁止されるが，少額債権を早期弁済しなければ事業継続に著しい支障を来すときは，裁判所は弁済を許可できる（８５条１項・５項後段）。

これは単に手続の円滑な進行を図る同項前段と異なり，不可欠な取引を維持して事業再建を図るための例外である。

少額性は総債務や資産状況に照らして相対的に判断すべきで，４８０万円は総債務１３億円の約０．３７％にとどまる。

しかも，他の調達先の確保は極めて困難で，Ｆ社が供給を打ち切れば製造事業の継続に著しい支障が生じる。

よって，同項後段の弁済許可を求めるべきであり，Ｆの中小企業性等を要する同条２項や，将来の再生計画による処理は本件に適さない。

清算と公平な換価配当を基軸とする破産と異なり，再生には事業継続を保護するこれらの仕組みがある。

以上の比較を踏まえ，再生を選び，資金援助，工場等及び不可欠な取引を確保してＤ社への譲渡を図るべきである。

以上

３　制度趣旨から要件・事実・効果へ

Ｄ社の問題では，融資者を優先するだけでなく，申立て後の不安定な時期にも資金を供給してもらい，事業価値を維持する趣旨を説明します。

この趣旨から，本件事業を譲渡まで続けるための融資の不可欠性を判断し，１２０条の許可等による共益債権化へ接続します。

破産の保全管理人の借入れが財団債権となる別の構成はありますが，保全管理命令の必要性などの前提を要します。

Ａ社自身の通常の借入れが，許可だけで一般に優先化される制度と混同してはいけません。

Ｅ銀行の問題では，３１条の中止は実行を一時留保する制度，１４８条の消滅は不可欠な財産を担保負担から解放する制度として区別します。

中止がなければ消滅の実現前に競売が進むおそれがあり，消滅がなければ中止期間が終わった後の実行を防げません。

この時間と効果の違いを示すことで，番号２５の補完関係を説明できます。

Ｄ社の財務状況や他の債権者の賛成は一般の利益の評価に使い，Ｅの回収の一時的な遅れだけで不当損害を認定せず，担保価値や回収見込みも検討します。

Ａ社の評価額を一方的に採用せず，価額決定と納付資金の確保を留保する必要があります。

Ｆ社への４８０万円は，支払期だけを根拠に共益債権と扱いません。

８５条５項後段は，少額債権を早期弁済しなければ事業継続に著しい支障が生じる場合の例外です。

少額性を４８０万円という絶対額だけで決めず，総債務等との相対関係から判断し，代替調達の困難と供給停止を著しい支障へ結び付けます。

２項の中小企業者保護や５項前段の手続の円滑な進行と，後段の事業継続保護を区別してください。

４　答案と各評価項目の対応

全４３項目について，答案の実在する対応文を掲げます。

短い引用は所在を示すもので，その一語だけで要件・理由付けが充足するという意味ではありません。

高評価項目は前後の趣旨説明・事実評価を併せて読み，許容分岐を採らない答案へ番号２０を強制しないでください。

番号重み区分答案中の対応箇所解説上の位置付け
15必須「本件では事業を維持してＤ社へ譲渡する」総論。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
25必須「Ｄ社へ譲渡するために必要な三方策」総論。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
33必須「財団債権に該当しない限り破産債権」①資金援助。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
45必須「民事再生法１２０条１項」①資金援助。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
53必須「申立て後開始前」①資金援助。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
64必須「事業の継続に欠くことができない借入れ」①資金援助。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
73必須「随時，再生債権に先立って弁済」①資金援助。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
84必須「融資者に優先性を与える制度」①資金援助。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
94必須「事業を譲渡まで継続するために不可欠」①資金援助。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
105高評価「開始前にも必要な融資を確保し」①資金援助。発展的な理由付けの評価機会。
113負例「再生計画成立後の対応では」①資金援助。誤処理・過剰記載を避ける。
122負例「救済融資の一般規定はない」①資金援助。誤処理・過剰記載を避ける。
133必須「抵当権は両手続で別除権」②担保権。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
143必須「実行中止制度がない」②担保権。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
155必須「３１条１項」②担保権。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
164必須「再生債権者の一般の利益に適合」②担保権。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
174必須「不当な損害を及ぼすおそれがなければ」②担保権。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
183高評価「一時的に遅れることだけを不当な損害とせず」②担保権。発展的な理由付けの評価機会。
194必須「他の債権者も代金額を含め賛成」②担保権。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
203許容分岐「Ｅとの別除権協定により」②担保権。条件付きの交渉構成。
215必須「担保権消滅許可を申し立てる」②担保権。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
224必須「事業継続に不可欠な工場・敷地」②担保権。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
234必須「不可欠な財産を事業に利用し続ける」②担保権。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
244必須「事業継続に不可欠な工場・敷地」②担保権。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
255高評価「両制度が補完して事業継続を確保」②担保権。発展的な理由付けの評価機会。
263高評価「Ｅとの協定交渉を可能にする」②担保権。発展的な理由付けの評価機会。
274必須「破産法１８６条の消滅許可」②担保権。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
285必須「実行申立ての証明書面を提出すれば不許可」②担保権。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
294必須「Ｄ社への事業譲渡を実現する有効な手段とはならない」②担保権。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
305必須「８５条１項・５項後段」③取引維持。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
313必須「同項前段と異なり」③取引維持。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
324必須「裁判所は弁済を許可できる」③取引維持。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
334必須「少額債権を早期弁済」③取引維持。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
344必須「事業継続に著しい支障」③取引維持。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
354必須「総債務１３億円の約０．３７％」③取引維持。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
364必須「他の調達先の確保は極めて困難」③取引維持。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
374必須「不可欠な取引を維持して事業再建」③取引維持。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
385高評価「少額性は総債務や資産状況に照らして相対的」③取引維持。発展的な理由付けの評価機会。
394必須「同種の明文制度はない」③取引維持。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。
403負例「Ｆの中小企業性等を要する同条２項」③取引維持。誤処理・過剰記載を避ける。
413負例「将来の再生計画による処理は本件に適さない」③取引維持。誤処理・過剰記載を避ける。
424高評価「清算と公平な換価配当を基軸とする」総合比較。発展的な理由付けの評価機会。
435必須「以上の比較を踏まえ，再生を選び」総合比較。趣旨・要件・事実・効果の対応を確認。

５　補足と採用しなかった枝

Ｆ社が継続的給付義務を負う契約であれば，破産法５５条・民事再生法５０条による履行拒絶制限等も問題になります。

ただし，その契約類型は与件から確定できず，４月分の旧債権の緊急弁済という本問の中心を当然に置き換えるものでもないため，答案では主ルートに採用していません。

これは公式資料から抽出した追加評価項目ではなく，法令に基づく条件付き補足です。

試験後の改正や裁判例で本問の評価基準を書き換えてはいません。

第６　関連記事

１　同年度の記事

同年度の別問題の記事は，ここで内容を比較する資料として用いていません。

[令和２年司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

２　他年度の倒産法

[令和３年度司法試験倒産法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３３項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-tousan2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

３　関連論点

事業継続と清算の制度上の違いは，救済融資，別除権，早期弁済を横断して検討すると整理しやすくなります。

第７　出典及び確認状態

１　法務省の公式資料

[令和２年司法試験論文式試験問題・選択科目](https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf#page=4)の物理４頁の倒産法第２問を使用しました。

[令和２年司法試験論文式試験問題出題趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf#page=23)は物理２３頁の第２問開始位置から２４頁の倒産法末尾まで実読済みです。

[令和２年司法試験の採点実感・選択科目](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf#page=1)は物理１頁の科目総論と第２問の出題方針，３頁の第２問開始位置から５頁の関連記載・末尾注記まで実読済みです。

同じＰＤＦに収録された他問題の本文を本問の法的根拠として用いていません。

確認日は令和８年１０月１８日です。

２　法令と証拠の区別

[e-Gov法令ＡＰＩの破産法・令和２年４月１日施行版](https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/416AC0000000075_20200401_501AC0000000031?response_format=xml)と，[民事再生法・同日施行版](https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/411AC0000000225_20200401_501AC0000000002?response_format=xml)の関連条文を独立に確認しています。

公式資料に書かれた評価の記述と，本稿による評価単位の分割・重み・答案例は区別しています。

判例データベースの網羅検索はしていないため，未検索を裁判例の不存在の根拠にしていません。

本稿の模範解答・解説・重み付けは独自の分析であり，公式の合格保証や採点結果ではありません。

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## 令和２年司法試験倒産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３１項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-tousan1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#sec3-1)

- [２　設問が求めること](#sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１](#sec4-1)

- [２　設問２](#sec4-2)

- [３　設問３](#sec4-3)

- [４　重みの分布と読み方](#sec4-4)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　答案の読み方と評価項目との対応](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同年度の問題](#sec6-1)

- [２　他年度の倒産法](#sec6-2)

- [３　関連論点](#sec6-3)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)

第１　この記事の対象と結論

令和２年司法試験の倒産法第１問を対象に，法務省の出題の趣旨と採点実感の本問関連部分を照合した模範解答と，３１項目の評価表を示す。

基準時は選択科目の試験日である令和２年８月１２日であり，事例中の将来の日付にかかわらず，試験時の法令による。

設問中心となる検討答案の結論
１取消訴訟の中断と受継４５条による中断・受継を検討する。
２第三者債務の担保供与１６２条１項は適用せず，１６０条１項による否認を認める。
３留保所有権付き車両の代物弁済共同担保の減損を欠き，１６２条１項による否認を認めない。

本稿の評価項目・重みは公式資料を基に作成した独自の整理であり，法務省の公式採点表・配点ではない。

高評価事項や条件付きの構成を，すべての答案へ一律に累積要求するものではない。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

評価表の出典欄はPDFの実頁を示す。

「必須」「高評価」「負例」「許容分岐」という区分と，１～５の重みは別の軸である。

負例は典型的な不十分記載を避ける基準であり，反対表現を書いたことへの二重加点には用いない。

重み基準
５採点実感が評価の分かれ目とした事項又は答案の骨格そのもの。
４出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた事項（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）。
３どちらか一方が明示する中核の理由付け。
２一方が軽い表現で触れる補強又は典型的な誤り。
１一方が控えめに触れるだけの事項。

本問では内部の３３評価単位のうち，同じ判断対象の負例２件を対応する積極項目へ統合し，公開表は３１項目とした。

統合した負例は，設問３で財団外との一言だけで否定する記載と，具体的要件を検討せず結論だけを述べる記載である。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係

A社はB社の完全子会社であり，C銀行から借入れを受け，D社から所有権留保付きで車両を購入した。

車両の登録名義はD社である。

その後，A社は９月４日に全債権者へ支払ができず破産申立てを予定する旨を通知した。

A社は９月１０日，B社のE銀行に対する５０００万円の債務を担保するため，主要財産である甲土地に抵当権を設定した。

また，９月２３日には，残代金９００万円の支払に代えて価額７５０万円の車両をD社へ代物弁済した。

A社の破産手続開始決定は１２月２日午後５時であり，Yが破産管財人となった。

２　設問が求めること

設問１は，C銀行がE銀行に対して提起し，開始時に係属していた詐害行為取消訴訟の取扱いを問う。

A社自身が訴訟当事者か，管財人と相手方がどの手続を採れるかを区別する。

設問２は，親会社B社の債務のための担保供与であることに留意し，１６０条１項又は１６２条１項によるYの否認主張の当否を論じる。

１６０条３項の無償行為否認を別の主ルートとして展開することは，指定された根拠から外れる。

設問３は，１６２条１項による代物弁済否認と車両引渡請求の当否を問う。

三つの設問はそれぞれ独立して扱い，所有権留保と共同担保の価値を踏まえて結論まで示す。

第４　評価項目と重み

１　設問１

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１【必須】C銀行が開始前貸付債権を持つ破産債権者で，C対Eの詐害行為取消訴訟が開始時に係属していると特定する。３２１頁・設問１「破産債権者の提起した訴訟」１頁・３⑴ 設問１「具体的事例や設問において与えられた事実関係を分析し」
２【必須】A社が訴訟当事者でないため，破産法４４条１項の直接適用を否定する。５２１頁・設問１「Ａ社は，本件」１頁・３⑴ 設問１「同法第４４条第１項」
３【必須】破産法４５条１項を適用し，開始決定時に訴訟手続が当然に中断すると当てはめる。５２１頁・設問１「破産法第４５条第１項の適用」１頁・３⑴ 設問１「訴訟手続が中断すること」
４【必須】破産管財人Yが４５条２項により中断訴訟を受け継ぐことができると示す。５２２頁・設問１「中断後の受け継ぎの規律」１頁・３⑴ 設問１「受継の規律」
５【必須】相手方E銀行にも受継申立てが認められると示す。４２２頁・設問１「同法第４５条第２項参照」１頁・３⑴ 設問１「相手方の受継の申立て」
６【高評価】４５条２項の任意受継と，相手方が申立てられることを区別し，Yに受継義務があるかを論じる。３対象実読範囲に明示なし１頁・３⑴ 設問１「破産管財人の受継義務の有無」
７【高評価】受継後の否認訴訟への訴え変更について，請求の基礎の同一性などの規律と本件の事実を結ぶ。３対象実読範囲に明示なし１頁・３⑴ 設問１「訴え変更の規律」

２　設問２

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
８【必須】１６０条１項と１６２条１項の双方について別々に適用の可否を検討する。５２２頁・設問２「第１６０条第１項又は第１６２条」２頁・３⑴ 設問２「どちらか一方のみの言及」
９【必須】支払停止を，支払えないと考えた債務者がその旨を明示・黙示に外部表示する行為として定義する。４２２頁・設問２「明示的又は黙示的に外部に表示する行為」２頁・３⑴ 設問２「支払停止の概念」
１０【必須】９月４日の全債権者宛て通知の内容を支払停止の概念へ具体的に当てはめる。４２２頁・設問２「支払停」２頁・３⑴ 設問２「それへの当てはめ」
１１【高評価】支払不能という客観的状態と，支払停止という外部表示行為を区別する。３対象実読範囲に明示なし２頁・３⑴ 設問２「支払不能概念」
１２【必須】１６２条の趣旨を既存債権者間の公平・平等の保護として説明する。４２２頁・設問２「否認の制度趣旨」２頁・３⑴ 設問２「否認制度の趣旨」
１３【必須】１６２条１項の『既存の債務』を，破産者自身の債務と解釈する。５２２頁・設問２「自らの債務についての」２頁・３⑴ 設問２「破産者自らの債務についての担保」
１４【必須】担保されるのはB社の債務でありA社自身の債務でないため，１６２条１項を適用しない。５２２頁・設問２「要件を満たさないこと」２頁・３⑴ 設問２「親会社であるＢ社の債務」
１５【必須】１６０条１項が破産者の財産減少から共同担保を保全する制度であることを説明する。４２２頁・設問２「破産者の財産減少行為」２頁・３⑴ 設問２「同条に基づく否認制度の趣」
１６【高評価】１６０条１項柱書の『担保の供与』という除外文言を，自らの債務の担保供与に限定して解釈する。５２２頁・設問２「文言上否認の対象から除かれている」２頁・３⑴ 設問２「同項柱書の「担保の供与」の解釈」
１７【必須】他人B社の債務への担保供与は財産減少行為として１６０条１項の対象になると当てはめる。４２２頁・設問２「適用対象外とされないこと」２頁・３⑴ 設問２「事案の当てはめ」
１８【必須】主要財産である甲土地への抵当権設定がA社の一般債権者の引当財産を減らすと説明する。４２２頁・設問２「事案に即した当てはめ」（間接対応）２頁・３⑴ 設問２「各号への当てはめ」（間接対応）
１９【必須】９月１０日の担保供与が支払停止後であることを１６０条１項２号本文へ当てはめる。４２２頁・設問２「Ａ社の支払の停止後」（間接対応）２頁・３⑴ 設問２「適宜，各号への当てはめを」（間接対応）
２０【必須】通知の発出を知っていたE銀行は支払停止を知らなかったといえず，１６０条１項２号ただし書で保護されないと示す。４２２頁・設問２「充足性」（間接対応）２頁・３⑴ 設問２「各号への当てはめ」（間接対応）
２１【許容分岐】１６０条１項１号を採る場合，A社の詐害認識とE銀行の認識を別々に検討する。条件：１６０条１項１号を採用する場合３２２頁・設問２「充足性」（間接対応）２頁・３⑴ 設問２「各号への当てはめ」（間接対応）
２２【負例】根拠が指定された設問２で，１６０条３項の無償行為否認を別の解答として展開しない。２対象実読範囲に明示なし２頁・３⑴ 設問２「同法第１６０条第３項の適用」

３　設問３

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２３【必須】車両による代物弁済を既存の売買代金債務の消滅行為として１６２条１項の検討対象へ載せる。３２２頁・設問３「必要となる否認の要件」（間接対応）２頁・３⑴ 設問３「否認の主張」
２４【必須】偏頗行為否認にも共同担保を害する有害性が必要であると，制度趣旨を踏まえて論じる。具体的要件を検討せず結論だけにしない。５２３頁・設問３「対象となる行為の有」２頁・３⑴ 設問３「否認の要件として有害」
２５【高評価】有害性を一般的な積極要件とするか，欠如を否認阻却要件とするか，採る位置付けを明示する。５２３頁・設問３「否認の要件上の位置付け」３頁・３⑴ 設問３「否認の一般的な要件」
２６【必須】所有権留保売主D社を担保権者・別除権者と捉え，登録名義を含む本件事情へ結び付ける。４２２頁・設問３「担保権者であること」（間接対応）２頁・３⑴ 設問３「別除権者であ」（間接対応）
２７【高評価】支払を怠った９月分について弁済期が到来していることを，担保権実行としての評価へ結び付ける。３対象実読範囲に明示なし２頁・３⑴ 設問３「被担保債権の弁済期が到来」
２８【必須】残代金９００万円と車両価額７５０万円を比較し，担保余剰がないと具体的に評価する。４２２頁・設問３「事案に即した当てはめ」（間接対応）２頁・３⑴ 設問３「当該被担保債権額」
２９【必須】代物弁済前後の一般債権者の引当価値を比較し，既存担保の把握価値にとどまり共同担保が減損しないと説明する。財団外との一言だけにしない。５２２頁・設問３「共同担保を減損させる行為」３頁・３⑴ 設問３「破産財団に属さないから」
３０【必須】有害性を欠くことから１６２条１項の否認を否定し，Yの車両引渡請求を退ける。４２３頁・設問３「結論を導くこと」（間接対応）２頁・３⑴ 設問３「否認の主張を否定する」
３１【高評価】動産売買先取特権の目的物による代物弁済に関する先例の趣旨を，留保所有権の本件との同異を示して援用する。条件：当該先例を援用して発展的に論じる場合（不採用は基礎評価の分母外）４２２頁・設問３「動産売買の先取特権」３頁・３⑴ 設問３「その内容を踏まえて」

４　重みの分布と読み方

重み１重み２重み３重み４重み５合計N重み総和W
０１７１３１０３１１２５

件数はＮ＝０＋１＋７＋１３＋１０＝３１，重み総和はＷ＝０＋２×１＋３×７＋４×１３＋５×１０＝１２５である。

これは表の整理用の数値であり，答案の得点ではない。

重み５は，番号２・３・４（中断・受継の骨格），８・１３・１４・１６（両条文の分担と第三者債務），２４・２５・２９（有害性の必要性・位置付け・共同担保比較）である。

番号１６・２５は高評価の深度を示すものであり，必須という区分へ置き換えない。

適用条件は各表の記載による。

第５　模範解答

１　前提と表記

以下は２５００字以内の答案例である。

有害性を一般的な積極要件とする立場を採り，設問２では１６０条１項２号を主な構成とし，同項１号も補足する。

枠内の条文は，特記がなければ破産法を指す。

２　答案

１　設問１

（１）C銀行は開始前の貸付けに基づく破産債権者であり，本件訴訟１はその提起した詐害行為取消訴訟である。

したがって，１２月２日午後５時の破産手続開始決定により当然に中断する（破産法４５条１項。

以下，条文は同法）。

A社自身が当事者でないため，４４条１項を直接適用する場面ではない。

個別債権者の責任財産保全を，開始後は全破産債権者のための財団回復へ集約するためである。

（２）破産管財人Yは，中断した訴訟手続を受け継ぐことができ，E銀行からも受継を申し立てられる（４５条２項）。

Yが自ら受継を申し立てるかは，財団の利益を考慮した判断に委ねられ，当然に申立義務を負うわけではない。

他方，E銀行にも申立権があるから，Yの不受継の意思だけでE銀行の手続上の利益を封じることはできず，その申立てについて裁判所の判断を受けることになる（民訴法１２８条）。

Yは受継後，否認権に基づく抹消請求へ訴えを変更できる（１７３条１項，１６７条１項）。

同じ担保設定を対象とし，主要な審理資料も共通で請求の基礎に変更がなく，著しい訴訟遅滞も生じないからである（民訴法１４３条１項）。

受継がない間，C銀行が当然に従前どおり訴訟を続行することはできない。

なお，受継後に破産手続が終了すれば再び中断し，C銀行が受継すべきこととなる。

受継前に終了すればC銀行が当然に受継する（４５条４～６項）。

２　設問２

（１）１６２条１項の「既存の債務」は破産者自身の債務を意味する。

同項は，破産者の債権者の一人に担保又は弁済を与えることで，他の債権者との平等を害する行為を対象とするからである。

本件の５０００万円の債務者はB社であり，A社は自己の債務を担保したのではない。

両社が完全親子会社でも別法人であり，B社の債務をA社の債務と同視できない。

したがって，１６２条１項に基づく否認の主張は認められない。

（２）１６０条１項は括弧書きで担保供与を除くが，これは１６２条の偏頗行為否認との役割分担を図るものである。

したがって，除外されるのは自己の既存債務についての担保供与であり，他人の債務の担保供与には１６０条１項が適用される。

第三者担保ではA社の債務が減らないまま責任財産に負担が生じ，債権者平等の問題を超えて共同担保そのものを減少させるからである。

（３）A社は，甲土地以外に不動産を所有せず，他にみるべき財産もない。

その土地に５０００万円のB社債務のため抵当権を設定すれば，E銀行が優先弁済を受ける分，A社の一般債権者の引当財産が減少する。

親会社支援という抽象的利益だけでは，この不利益を打ち消せない。

また，A社は９月４日，全債権者に，資金繰りが尽き，期限の来た債務を支払えず，将来も支払えない旨を通知しており，支払停止とは，債務者が支払能力を欠くため一般的・継続的に支払えないと考え，その旨を明示又は黙示に外部表示する行為である。

支払不能という客観的状態と，これに関する外部表示行為とは区別される。

本件通知はこの表示に当たる。

９月１０日の担保供与はその後の有害行為であり，１６０条１項２号本文に該当する。

E銀行は通知の発出を知って担保を要求しているから，支払停止を知らなかったとはいえず，同号ただし書による保護を受けられない。

さらに，A社は自己の窮状と主要財産への負担を認識しており，債権者を害することを知っていた。

E銀行もその窮状下で他人の債務のため土地担保を取得しており，害意の不存在を認める事情はないから，同項１号による否認も認められる。

よって，１６０条１項によるYの主張は認められ，抵当権設定登記の抹消を求め得る。

３　設問３

（１）代物弁済は既存債務の消滅に関する行為であり，１６２条１項の対象となり得る。

A社の支払停止後であるため，支払不能も推定される（同条３項）。

しかし，偏頗行為否認にも，他の破産債権者を害することが必要である。

有害性は，危機時期等の各号所定要件とは別に要求される一般的な積極要件と解する。

否認制度は共同担保を保全して債権者間の公平を図るためのものであり，共同担保を減損させない行為まで取り消す必要はないからである。

既存の有効な担保権の実現にとどまり，一般債権者の共同担保を減らさない弁済は否認できない。

（２）D社は売買代金債権を担保するため車両の所有権を留保し，登録もD社名義である。

９月１５日の分割代金の弁済期は既に到来し，A社はその支払を怠っている。

この留保所有権は破産手続でも尊重され，D社は別除権として担保価値を把握できる（６５条１項類推）。

車両の価額７５０万円は残代金９００万円を下回り，一般債権者の引当となる担保余剰はない。

代物弁済でD社が取得したのは従前から担保として把握していた価値の範囲内であり，A社の９００万円の債務も消滅する。

したがって，他の破産債権者を害するとはいえない。

D社の認識の有無にかかわらず，１６２条１項による否認は認められず，Yの引渡請求は認められない。

以上

３　答案の読み方と評価項目との対応

設問１は中断と受継を区別し，Yの申立てが当然の義務ではないことと，E銀行にも申立権があることを分けた。

受継後の訴え変更については，民訴法１４３条の請求の基礎と訴訟遅滞を具体化した。

設問２は，自己債務への偏頗行為と，他人の債務のための財産減少を区別する。

支払停止の主観的認識を含む定義と外部表示を示し，客観的な支払不能と同一視しない。

１号の認識はA社とE銀行を別々に検討する。

設問３は，単に車両が財団外であると述べるだけでは足りない。

有害性の要件上の位置を示し，D社の担保価値と一般債権者の引当価値を比較する。

９月分の分割代金の期限到来・不払を指摘するが，期限の利益喪失特約の記載がない以上，残代金全額の期限到来を与件として追加しない。

番号３１の先例援用は本答案では採用しない発展的構成である。

公式資料は，最一判昭和４１年４月１４日・民集２０巻４号６１１頁の動産売買先取特権と代物弁済の判断を参考として挙げる。

本件は留保所有権であり，その相違を経ずに判旨を貼り付けることは適切でない。

先例を用いない答案でも，制度趣旨と担保余剰の比較から理由を閉じる構成を採り得る。

番号答案・解説の対応適用条件
１枠内「C銀行は開始前の貸付けに基づく破産債権者」当該設問
２枠内「A社自身が当事者でないため」当該設問
３枠内「１２月２日午後５時の破産手続開始決定により当然に中断する」当該設問
４枠内「中断した訴訟手続を受け継ぐことができ」当該設問
５枠内「E銀行からも受継を申し立てられる」当該設問
６枠内「当然に申立義務を負うわけではない」当該設問
７枠内「主要な審理資料も共通で請求の基礎に変更がなく」当該設問
８枠内「１６２条１項に基づく否認の主張は認められない」当該設問
９枠内「支払停止とは，債務者が支払能力を欠くため一般的・継続的に支払えないと考え」当該設問
１０枠内「９月４日，全債権者に」当該設問
１１枠内「支払不能という客観的状態と，これに関する外部表示行為とは区別される」当該設問
１２枠内「他の債権者との平等を害する行為」当該設問
１３枠内「「既存の債務」は破産者自身の債務」当該設問
１４枠内「５０００万円の債務者はB社」当該設問
１５枠内「共同担保そのものを減少」当該設問
１６枠内「除外されるのは自己の既存債務についての担保供与」当該設問
１７枠内「他人の債務の担保供与には１６０条１項が適用」当該設問
１８枠内「A社の一般債権者の引当財産が減少」当該設問
１９枠内「９月１０日の担保供与はその後の有害行為」当該設問
２０枠内「支払停止を知らなかったとはいえず」当該設問
２１枠内「A社は自己の窮状と主要財産への負担を認識」１６０条１項１号を採用する場合
２２第３の２と本節で指定根拠の射程を説明。枠内は１６０条１項に限る。当該設問
２３枠内「代物弁済は既存債務の消滅に関する行為」当該設問
２４枠内「偏頗行為否認にも，他の破産債権者を害することが必要」当該設問
２５枠内「一般的な積極要件と解する」当該設問
２６枠内「D社は別除権として担保価値を把握できる」当該設問
２７枠内「９月１５日の分割代金の弁済期は既に到来」当該設問
２８枠内「車両の価額７５０万円は残代金９００万円を下回り」当該設問
２９枠内「従前から担保として把握していた価値の範囲内」当該設問
３０枠内「Yの引渡請求は認められない」当該設問
３１枠外解説の先例援用の説明。不採用。 原判決の独立実読と公式資料の説明は区別する。当該先例を援用して発展的に論じる場合（不採用は基礎評価の分母外）

第６　関連記事

１　同年度の問題

[司法試験過去問・模範解答の索引 https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/shihoushiken-kakomon-touan-index/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/shihoushiken-kakomon-touan-index/)

[令和２年司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

２　他年度の倒産法

[令和７年度司法試験倒産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３８項目と５段階の重み付け（AI作成） https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-tousanhou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-tousanhou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

[令和６年度司法試験倒産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４０項目と５段階の重み付け（AI作成） https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/r6-shihoushiken-tousan1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/r6-shihoushiken-tousan1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

[令和５年司法試験倒産法第１問の模範解答と評価項目―４４項目と５段階の重み付け（AI作成） https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r5-shihoushiken-tousan1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r5-shihoushiken-tousan1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

[令和４年司法試験倒産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４６項目と５段階の重み付け（AI作成） https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r4-shihoushiken-tousan1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r4-shihoushiken-tousan1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

[令和３年司法試験倒産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３８項目と５段階の重み付け（AI作成） https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-tousan1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-tousan1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

３　関連論点

[当事者が破産したときの民事訴訟―破産手続開始による中断・受継，破産債権に関する訴訟及び慰謝料請求訴訟（AI作成） https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/hasan-soshou-chudan-jukei/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/hasan-soshou-chudan-jukei/)

[偏頗弁済と否認権―破産法160条・161条・162条の使い分け，廉価譲渡，相当対価処分及び債務引受け（AI作成） https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/23/henpa-bensai-hinin-160-161-162/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/23/henpa-bensai-hinin-160-161-162/)

第７　出典及び確認状態

法務省の問題はPDF２～３頁，出題の趣旨はPDF２１～２３頁の倒産法第１問部分，採点実感はPDF１～３頁の本問部分及び５頁の共通指摘を実読し，対応を照合した。

同じPDFに含まれる他科目・第２問の内容は本稿の評価根拠に用いていない。

[法務省・令和２年司法試験論文式試験問題（選択科目） https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf)

[法務省・令和２年司法試験論文式試験問題出題趣旨 https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf)

[法務省・令和２年司法試験の採点実感 https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf)

[e-Gov・破産法の試験時施行版 https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/416AC0000000075_20200401_501AC0000000031](https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/416AC0000000075_20200401_501AC0000000031)

[e-Gov・民事訴訟法の試験時施行版 https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/408AC0000000109_20200401_429AC0000000045](https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/408AC0000000109_20200401_429AC0000000045)

判例の確認状態について，支払停止の定義に関する最一判昭和６０年２月１４日及び前記昭和４１年判決は，公式資料が紹介する範囲を確認したものであり，原判決本文の独立実読済みとは表示しない。

留保所有権の破産手続における扱いについては，下記平成２９年判決を補足的に確認した。

同判決は保証人の法定代位の事案であり，本問と同一事案ではない。

[最高裁・平成２９年１２月７日第一小法廷判決（平成２９年（受）第４０８号） https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-87283.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-87283.pdf)

確認日は令和８年１０月１８日である。

試験後の法改正や判例を，令和２年当時の答案要求を変更する根拠にはしていない。

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## 令和２年司法試験租税法第２問の模範解答と３９の評価項目―５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-sozei2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#sec3-1)

- [２　設問が求めること](#sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１　役員給与](#sec4-1)

- [２　設問２　従業員貸付け](#sec4-2)

- [３　設問３　解除判決と更正の請求](#sec4-3)

- [４　判例理解・条文用語の追加評価](#sec4-4)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　答案の前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同年度](#sec6-1)

- [２　他年度の同科目](#sec6-2)

- [３　関連論点](#sec6-3)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)

第１　この記事の対象と結論

令和２年司法試験租税法第２問の模範解答と、公式の出題の趣旨・採点実感から独自に抽出した３９の評価項目を示します。

評価表の重み合計は１４８で、法務省の配点や得点の予測ではありません。

役員給与は原則的な損金算入と否認特則を区別し、従業員貸付けは福利厚生という事業関連性から処理します。

解除判決後の救済では、国税通則法２３条２項の期間要件を経て、通常５年以内の同条１項による更正の請求へ接続することが重要です。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

重み５は採点実感が評価の分かれ目とした事項又は答案の骨格そのもの、４は出題の趣旨が検討を求め採点実感も取り上げた事項（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）、３はどちらか一方が明示する中核の理由付け、２は一方が軽い表現で触れる補強又は典型的な誤り、１は一方が控えめに触れるだけの事項です。

必須・高評価・負例・許容分岐は重みと別の区分です。

雑所得を前提とする番号２３〜２５は、その枝を採る場合だけの評価であり、事業所得の答案へ累積させません。

分布は重み１が０件、２が８件、３が６件、４が１１件、５が１４件です。

Ｎ＝０＋８＋６＋１１＋１４＝３９、Ｗ＝０＋１６＋１８＋４４＋７０＝１４８となります。

正例を裏返しただけの誤りは同じ行で扱い、重複加算しません。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係

ＡはＢの取締役として毎月一定額の給与を受ける一方、冷凍食品小売店を経営しています。

開業以来の従業員Ｅに、父Ｆの介護費用のため低利・無担保で貸し付けましたが、Ｅは元本２００万円と利息１万円を残し、めぼしい財産も身寄りもない状態で死亡しました。

また、Ａが事業用の冷凍庫付き軽自動車甲を譲渡した後、解除をめぐる訴訟の敗訴判決が平成３０年６月１５日に確定し、甲と代金等が返還されています。

平成２８年分には先行する増額更正もあります。

２　設問が求めること

設問１はＢの損金算入の根拠・趣旨と、３４条２項括弧書の解釈による部分否認の適法性を問います。

高額部分があることは仮定されており、その金額の実体審査が中心ではありません。

設問２はＡの利息所得の分類・帰属年度と、元利金の貸倒れの処理を問います。

設問３は甲の譲渡の所得分類、所得が変わる年分、先行更正も踏まえた請求根拠と期間までが到達点です。

第４　評価項目と重み

１　設問１　役員給与

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
1【必須】一般管理費である役員給与を法人税法２２条３項２号による原則的な損金算入へ接続する5PDF25頁：原則として損金PDF9頁：一般管理費
2【必須】役員給与による所得操作と課税公平の危険から３４条を別段の定めと位置付ける4PDF25頁：趣旨PDF10頁：課税の公平
3【高評価】定期同額・事前確定届出・一定の業績連動の３類型を所得操作の危険の低い給与と整理する2関連範囲に記載なしPDF10頁：３類型
4【必須】毎月一定額を３４条１項１号に当てはめ、１項による否認が適用されないと説明する4PDF26頁：毎月一定額PDF10頁：適用対象とはならず
5【必須】３４条２項の除外を１項により実際に損金不算入となった給与と解し、重複否認の回避を説明する5PDF26頁：損金不算入とされたものPDF10頁：再び
6【必須】不相当に高額な部分の存在という仮定に従い、２項による部分否認は適法と導く4PDF26頁：適用上の問題はないPDF10頁：適法に処分
7【負例】通常の損金算入否認を包括的な租税回避否認と混同して違法としない2関連範囲に記載なしPDF10頁：租税回避の否認
8【負例】設問１(1)で算入可否だけでなく根拠規定・趣旨・適用関係を説明する2関連範囲に記載なしPDF16頁：趣旨及び適用関係
9【負例】高額部分の存在を再審査することに終始せず、括弧書の適用関係を処理する2関連範囲に記載なしPDF16頁：不相当に高額

２　設問２　従業員貸付け

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
10【必須】勤務実績・継続勤務への期待を福利厚生と評価し、貸付けの事業関連性を基礎付ける5PDF26頁：福利厚生PDF11頁：福利厚生
11【必須】小売業への付随収入として利息を事業所得に分類し、貸金業でないことだけで雑所得としない5PDF26頁：事業の付随収入PDF11頁：付随収入
12【必須】所得税法３６条１項の権利確定主義により利息の収入時期を判定する4PDF26頁：権利が確定PDF11頁：権利確定主義
13【必須】平成２６年・２７年に受領した利息をそれぞれの年分へ計上する4PDF26頁：それぞれPDF11頁：平成２６年及び平成
14【必須】平成２８年の未収利息１万円も同年の収入へ計上する4PDF26頁：既収・未収PDF11頁：権利が確定した
15【負例】貸付契約成立年に将来の利息を全額帰属させない2関連範囲に記載なしPDF13頁：成立した
16【必須】事業遂行上の貸付債権であることを示して所得税法５１条２項を適用する5PDF26頁：第５１条第２項PDF11頁：事業の遂行上生じた
17【必須】貸倒れの規範として債権全額の回収不能が客観的に明らかであることを示す5PDF26頁：判断基準PDF11頁：全額の回収不能
18【必須】死亡・無資産・身寄りなしを貸倒れの規範へ当てはめる4PDF26頁：身寄りもないPDF11頁：貸し倒れたと評価
19【必須】元本２００万円と未収利息１万円を合わせた２０１万円を平成２８年の必要経費とする5PDF26頁：必要経費に算入PDF11頁：２０１万円全額
20【負例】利息を雑所得等としながら元本等の損失だけ事業所得で処理する矛盾を避ける3関連範囲に記載なしPDF12頁：論理が甚だしく不整合
21【負例】一回の貸付けというだけで役務対価・継続的利息を一時所得としない2関連範囲に記載なしPDF12頁：１回限り
22【負例】現実の貸倒損失を５２条の貸倒引当金と混同しない2関連範囲に記載なしPDF12頁：第５２条
23【許容分岐】雑所得を採用する場合、未収利息１万円を６４条１項により調整する3関連範囲に記載なしPDF11頁：なかったものとみなされ
24【許容分岐】雑所得を採用する場合、元本２００万円の損失に５１条４項を適用する3関連範囲に記載なしPDF11頁：第５１条第４項
25【許容分岐】雑所得を採用する場合、元本損失の経費算入は平成２８年分雑所得の金額を上限とする5関連範囲に記載なしPDF11頁：金額を上限

３　設問３　解除判決と更正の請求

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
26【必須】甲を事業用固定資産と認定し、棚卸・反復継続売買との区別から譲渡所得とする5PDF26頁：反復継続的PDF12頁：第３３条第１項
27【必須】甲の譲渡による権利確定を平成２８年分の所得に帰属させる4PDF26頁：平成２８年分PDF12頁：引き渡した平成２８年
28【必須】解除判決により譲渡の事実が遡及的に失われ、平成２８年分の譲渡所得を減額すると説明する5PDF26頁：基礎となった事実PDF12頁：消滅する
29【必須】過大となった原年分の課税所得・税額の修正方法を更正の請求とする4PDF26頁：更正の請求PDF12頁：更正の請求を用いる
30【必須】解除判決の確定を通則法２３条２項１号の後発的事由に当てはめる4PDF26頁：第２項第１号PDF12頁：第２項第１号
31【必須】２項柱書の期間満了日比較を適用し、本件で２項による延長が使えないと説明する5PDF26頁：柱書２つ目PDF12頁：二つ目の括弧書
32【必須】２項の後発的事由も通常期間内は１項１号による更正請求が可能と説明する5PDF26頁：第１項による更PDF12頁：第１項の更正の請求
33【必須】法定申告期限平成２９年３月１５日から５年の通常請求期間を示す4PDF26頁：法定申告期限から５年PDF12頁：平成２９年３月１５日
34【必須】既存増額更正後の課税標準等・税額等も２３条１項の請求対象で、不服申立てなしは妨げにならないと説明する5PDF26頁：増額更正処分PDF12頁：不服申立てを行なっていない
35【負例】事業所得との誤分類を前提に過去年分への更正請求だけを認める不整合を避ける3関連範囲に記載なしPDF13頁：更正の請求を用いることはできない
36【高評価】所得分類によって損失発生年の経費処理と原年分の更正請求が分かれる意義を説明する5関連範囲に記載なしPDF13頁：極めて高い評価

４　判例理解・条文用語の追加評価

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
37【高評価】法人税の興銀事件の貸倒規範を所得税にも使える理由を示す3関連範囲に記載なしPDF11頁：異なって解釈する理由
38【高評価】通則法２３条１項・２項の関係を示す裁判例の理解を根拠として説明する3関連範囲に記載なしPDF15頁：裁判例
39【負例】法人税法３４条１項の号の外の規定を本文と呼ばず柱書と区別する2関連範囲に記載なしPDF15頁：柱書

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

試験実施日である令和２年８月１２日までの法状態と、本問に置かれた各年分の事実関係を前提とします。

租税特別措置法を用いず、所得税法・法人税法・国税通則法を明示します。

主位は利息を事業所得とする構成です。

答案は見出し・空白を含め改行を除いて2045字です。

２　答案

第１　設問１

１　法人税法２２条３項２号は、別段の定めがあるものを除き、販売費・一般管理費その他の費用を損金に算入する。

役員給与も一般管理費として原則損金に算入される。

他方、法人と役員との関係から給与の額や時期を調整して所得を操作し、課税の公平を害する危険があるため、同法３４条は別段の定めとして損金算入を制限する。

　本件給与は事業年度ごとに決まる毎月一定額の給与であり、３４条１項１号の定期同額給与に当たる。

この類型は恣意的な所得操作の危険が低いため、同項による損金不算入の対象から除かれており、同項は適用されない。

したがって原則どおり損金に算入できる。

２　３４条２項括弧書の「前項……の規定の適用があるもの」は、１項により損金不算入とされた給与を指す。

既に損金不算入とされたものを２項で重ねて否認しない趣旨であり、１項各号への該当と１項による否認という効果を区別すべきである。

　本件給与には１項が適用されず、２項括弧書による除外はない。

設問の仮定どおり不相当に高額な部分がある以上、Ｈが２項によりその部分の損金算入を否認する処分は適法である。

第２　設問２

１　貸付利息という名称だけで所得税法２３条の利子所得になるわけではない。

本件利息は預貯金等の利子には当たらず、Ａの小売業に付随する収入として事業所得（同法２７条１項）となるかが問題となる。

　資金使途はＥの父の介護費用であり、低利・無担保の単発の貸付けである。

しかし、Ｅは開業以来の信頼できる従業員であり、Ａはその誠実な勤務を評価し、今後も長く勤務することを期待して貸し付けた。

従業員の生活を支え、継続勤務を確保する福利厚生の行為として、Ａの小売業との密接な関連が認められる。

したがって利息はその付随収入であり、事業所得となる。

Ａが貸金業を営んでいないことだけで雑所得とはいえない。

　同法３６条１項の「収入すべき金額」は、現金の受領ではなく収入の権利が確定した金額をいう。

平成２６年・２７年に受領した利息は各年分の事業所得の総収入金額に算入され、平成２８年分の未収利息１万円も同年に権利が確定しているから、同年分の総収入金額に算入される。

貸付時に将来の利息すべてを計上するのではない。

２　同法５１条２項は、事業の遂行上生じた貸付金等の貸倒れによる損失を、その損失が生じた年分の事業所得の必要経費に算入する。

本件貸付金は前記の福利厚生の行為により生じており、事業遂行上の債権である。

　貸倒れというためには、債権全額の回収不能が客観的に明らかであることを要する。

債務者の資産や支払能力、回収の労力・費用などを踏まえ、社会通念に従って判断すべきである。

死亡だけで債権が消滅するわけではないが、Ｅは病死し、預貯金その他の換金可能なめぼしい財産を残さず、唯一の親族Ｆも先に死亡していて債務を相続する身寄りもない。

債権全額の回収不能が客観的に明らかであり、平成２８年に貸倒れが生じたといえる。

　したがって元本２００万円と未収利息１万円の合計２０１万円を、平成２８年分の事業所得の必要経費に算入する。

これは将来の貸倒れに備える引当金ではなく、現実に生じた貸倒損失である。

第３　設問３

１　甲は小売商品の棚卸資産ではなく、事業用固定資産である。

冷凍食品小売業においてこのような固定資産を反復継続して販売しているわけでもないから、甲の譲渡は所得税法３３条２項の除外に当たらず、同条１項の譲渡所得を生ずる。

甲を引き渡して収入の権利が確定した平成２８年分の所得となる。

　平成３０年６月１５日の判決確定により解除が確定し、代金等と甲も返還されたため、譲渡の基礎となる事実が遡及的に失われた。

したがって平成２８年分の譲渡所得を減額する。

平成３０年分の事業所得の必要経費として処理するものではない。

２　判決により所得計算の基礎となる事実が異なることが確定したから、国税通則法２３条２項１号の事由に該当する。

しかし、同項柱書第２の括弧書によると、申告者について同項が使えるのは、各号の期間の満了日が１項の期間の満了日後に到来する場合に限られる。

本件では、判決確定日の翌日から２月の期間満了日は、平成２９年３月１５日の法定申告期限から５年の期間満了日より前であり、２項による期間延長は認められない。

　もっとも、２項は後発的事由について通常の請求期間を延長する特則であり、通常期間内の請求を排除する趣旨ではない。

２項１号の事由により当初の計算が結果的に過大となった場合も、１項１号により更正を請求できる。

Ａは令和４年３月１５日までに、同条３項の更正請求書を税務署長に提出できる。

３　同条１項柱書第２の括弧書は、既に更正がある場合、更正後の課税標準等又は税額等を請求対象とする。

平成２９年１２月の増額更正に不服を申し立てず確定したことも、今回の請求を妨げない。

ただし、減額は甲の譲渡所得の喪失に対応する範囲であり、別の事業収入計上漏れに係る増額を当然に解消するものではない。

３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

番号１・４・５・６は、損金算入の原則と例外を入れ替えないための連鎖です。

３４条１項各号への該当は、同項の損金不算入という効果を受けることを意味しません。

補強となる番号３の３類型は、定期同額給与、事前確定届出給与、一定の業績連動給与です。

番号７〜９は否認という用語の混同と問いの取り違えを避けるための点検です。

番号１０・１１は、介護という私的使途だけでなく、継続勤務確保という事業上の意味を評価する点にあります。

番号１２〜１９では、未収でも権利確定により計上した１万円を含め、２０１万円全額を貸倒損失とします。

番号２０〜２２は所得分類の不整合、一時所得・引当金との混同を防ぐ項目です。

雑所得を選ぶ場合の番号２３・２４・２５では、未収利息１万円は６４条１項によりなかったものとし、元本２００万円の損失は５１条４項で処理します。

後者は平成２８年分の雑所得の金額が上限で、給与所得や小売業の事業所得から無制限に控除することはできません。

この枝が採点上相応に評価されることと、本問の事業関連性を十分に評価できていることは分けて考えます。

番号２６〜３４は、固定資産の譲渡所得、原年分への遡及、後発事由、期間、先行更正という順序です。

２項の２月と１項の５年を比較し、２項による延長が使えない場合も通常期間内の１項の請求へ進めます。

番号３５・３６の比較として、仮に売上に係る事業所得の喪失なら５１条２項・施行令１４１条１号により損失発生年で処理することと、譲渡所得の原年分を更正することは異なります。

番号３７について、採点実感は興銀事件（最高裁平成１６年１２月２４日第二小法廷判決・民集５８巻９号２６３７頁）の法人税の貸倒規範を挙げ、所得税で異なる解釈をする理由がないと説明しています。

本答案の規範もこの理解によりますが、本資料作成時に同判決の原文を独立確認できたとは扱っていません。

番号３８の下級審裁判例は採点実感で評価される発展事項ですが、同資料に事件の特定情報がなく、本答案では特定した判例として引用していません。

番号３９の注意点は３４条１項の「柱書」を「本文」と誤称しないことです。

甲の取得日は特定されていないため、開業以来の使用から短期・長期を断定する記載は置いていません。

答案との対応は次のとおりです。

番号答案・解説の所在適用条件・留保
1枠内第1及び枠外番号1当該設問。高評価は最低限の必須と区別
2枠内第1及び枠外番号2当該設問。高評価は最低限の必須と区別
3枠外・給与３類型当該設問。高評価は最低限の必須と区別
4枠内第1及び枠外番号4当該設問。高評価は最低限の必須と区別
5枠内第1及び枠外番号5当該設問。高評価は最低限の必須と区別
6枠内第1及び枠外番号6当該設問。高評価は最低限の必須と区別
7枠内第1及び枠外番号7該当する構成で負例を避けること
8枠内第1及び枠外番号8該当する構成で負例を避けること
9枠内第1及び枠外番号9該当する構成で負例を避けること
10枠内第2及び枠外番号10当該設問。高評価は最低限の必須と区別
11枠内第2及び枠外番号11当該設問。高評価は最低限の必須と区別
12枠内第2及び枠外番号12当該設問。高評価は最低限の必須と区別
13枠内第2及び枠外番号13当該設問。高評価は最低限の必須と区別
14枠内第2及び枠外番号14当該設問。高評価は最低限の必須と区別
15枠内第2及び枠外番号15該当する構成で負例を避けること
16枠内第2及び枠外番号16当該設問。高評価は最低限の必須と区別
17枠内第2及び枠外番号17当該設問。高評価は最低限の必須と区別
18枠内第2及び枠外番号18当該設問。高評価は最低限の必須と区別
19枠内第2及び枠外番号19当該設問。高評価は最低限の必須と区別
20枠内第2及び枠外番号20該当する構成で負例を避けること
21枠内第2及び枠外番号21該当する構成で負例を避けること
22枠内第2及び枠外番号22該当する構成で負例を避けること
23枠外・雑所得代替処理雑所得の代替枝のみ
24枠外・雑所得代替処理雑所得の代替枝のみ
25枠外・雑所得代替処理雑所得の代替枝のみ
26枠内第3及び枠外番号26当該設問。高評価は最低限の必須と区別
27枠内第3及び枠外番号27当該設問。高評価は最低限の必須と区別
28枠内第3及び枠外番号28当該設問。高評価は最低限の必須と区別
29枠内第3及び枠外番号29当該設問。高評価は最低限の必須と区別
30枠内第3及び枠外番号30当該設問。高評価は最低限の必須と区別
31枠内第3及び枠外番号31当該設問。高評価は最低限の必須と区別
32枠内第3及び枠外番号32当該設問。高評価は最低限の必須と区別
33枠内第3及び枠外番号33当該設問。高評価は最低限の必須と区別
34枠内第3及び枠外番号34当該設問。高評価は最低限の必須と区別
35枠内第3及び枠外番号35該当する構成で負例を避けること
36枠内第3及び枠外番号36当該設問。高評価は最低限の必須と区別
37枠外・判例当該設問。高評価は最低限の必須と区別
38枠外・未特定裁判例当該設問。高評価は最低限の必須と区別
39枠外・条文用語該当する構成で負例を避けること

第６　関連記事

１　同年度

[司法試験の過去問・参考答案一覧（令和２年の案内を含む） https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/shihoushiken-kakomon-touan-index/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/shihoushiken-kakomon-touan-index/)

[令和２年司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/r2-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

２　他年度の同科目

[令和７年度租税法第２問の模範解答と評価項目 https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-sozeihou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-sozeihou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

３　関連論点

[所得税法（e-Gov） https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000033](https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000033)

[国税通則法（e-Gov） https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000066](https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000066)

現行法の入口であり、試験当時の条文確認とは区別してください。

第７　出典及び確認状態

法務省の次の資料を使用し、第２問の関連範囲を照合しました。

[問題集（租税法第２問はPDF８・９頁） https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001326059.pdf)

[出題の趣旨（第２問はPDF２５・２６頁） https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001339369.pdf)

[採点実感（第２問はPDF９〜１３頁、共通の関連説明は１３〜１７頁） https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001344499.pdf)

両公式資料の対象範囲を実読して校正した記事です。

評価項目と重みは筆者側の整理であり、法務省が３９項目又は１４８点の採点基準を公表したものではありません。

法令はe-Govの試験時点版及び平成３０年手続時点版の条文を参照しましたが、平成２８年時点の全改正履歴の独立確認は未了です。

興銀事件原文と番号３８の裁判例原文の独立確認も未了であり、公式資料に示された説明と判決原文の確認を区別しています。

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## 宗右衛門町モータープールの裁判・競売―みんなで大家さんの返還請求と配当を資料から読む（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/soemoncho-motorpool-saiban-keibai/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 不動産・登記, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　対象とする裁判・資料と基準日](#sec1)

- [第２　競売対象はどの土地か](#sec2)

- [第３　２１１億円，約６６億円，約４６億円は何が違うか](#sec3)
- [１　出資総額の表示は土地の評価額ではない](#sec3-1)

- [２　評価書と公告の数字を対応させる](#sec3-2)

- [３　価格差だけから出資金の返還率を計算しない](#sec3-3)

- [第４　公告上の入札日程と，その後に必要な確認](#sec4)

- [第５　駐車場の利用と物件明細書をどう読むか](#sec5)

- [第６　出資金返還請求と競売の配当を分ける](#sec6)
- [１　請求先と財産の所有者を分ける](#sec6-1)

- [２　返還請求の成立と期限を確かめる](#sec6-2)

- [３　出資者なら自動的に配当を受けられるわけではない](#sec6-3)

- [第７　よくある質問](#sec7)
- [１　宗右衛門町モータープールの「裁判」は返金判決のことか](#sec7-1)

- [２　競売対象は旧モータープール全体か](#sec7-2)

- [３　約４６億円で売れることが決まったのか](#sec7-3)

- [４　土地が売れれば出資金は全額戻るのか](#sec7-4)

- [５　返還訴訟で勝てば，この競売から当然に回収できるのか](#sec7-5)

- [６　競売になれば法人は直ちに貸倒損失を計上できるのか](#sec7-6)

- [第８　相談時にそろえる資料](#sec8)

- [第９　出典と関連記事](#sec9)

第１　対象とする裁判・資料と基準日

本記事は，令和８年１０月１８日を基準に，旧・宗右衛門町モータープールの西側に当たる土地について，大阪地方裁判所令和８年（ヌ）第１２３号の期間入札公告，物件明細書，現況調査報告書及び評価書を読むものである。

対象資料は，令和８年１０月６日付の期間入札公告を含む全２７頁のPDFであり，以下の頁数はPDFの先頭から数えた実頁である。

「宗右衛門町　モータープール　裁判」と調べるときは，土地を売却して代金を配当する競売と，出資者が営業者等へ返還を求める訴訟を分けて確認する必要がある。

競売の公告や三点セットは，出資者ごとの返還請求を認めた判決書ではない。

本記事は，特定の出資者が勝訴したこと，出資金が全額戻ること，又は既に土地が売却されたことを示すものではない。

「みんなで大家さん宗右衛門町」との関係については，募集時の商品概要に掲げられた所在地・地積と，裁判所の物件目録を照合する。

商品概要は募集時の説明を確認する資料であり，実際の資金受入額，現在の残高又は現時点の履行状況を証明するものではない。

第２　競売対象はどの土地か

物件目録に記載されているのは，大阪市中央区宗右衛門町１９番１，地目は宅地，地積は２５４９．４８㎡の土地１筆である。

旧モータープールという呼称から想像する敷地全体や，隣接する東側の土地・建物を，当然にこの売却対象へ含めてはならない。

売却対象の判断は名称や写真の印象ではなく，物件番号，地番，地積及び図面を基準とする（PDF実頁４頁・２３頁）。

評価書の現況はコインパーキングであり，東側部分の仮囲いにより立入りができなかった旨も記載されている。

隣接地との一体利用や将来の建築を考える場合は，今回の売却対象に含まれない部分の権利，現況，許認可及び工事条件を別に確かめる必要がある（PDF実頁１９頁）。

第３　２１１億円，約６６億円，約４６億円は何が違うか

１　出資総額の表示は土地の評価額ではない

募集時の商品概要には，出資総口数２万１１００口，１口１００万円，うち優先出資部分２万口，営業者による劣後出資１１００口という表示がある。

これに対応する２１１億円は出資総額の表示であり，対象地の購入代金，裁判所の評価額又は実際に受け入れられた資金の額と同一であるとはいえない。

募集口数の表示と，実際の払込・運用・残高は分けて確認する。

２　評価書と公告の数字を対応させる

本件の評価書と公告には，次の異なる数字が現れる。

①基礎となる価格：６６億１５３９万１０００円（PDF実頁２０頁・２１頁）。

②競売市場修正率：０．７０（占有減価と市場性修正はいずれも１．００）（PDF実頁２１頁）。

③評価額及び公告上の売却基準価額：４６億３０７７万円（PDF実頁１７頁・２１頁及び３頁）。

④公告上の買受可能価額：３７億４６１万６０００円（PDF実頁３頁）。

評価書は，競売による売却を前提とし，一般の取引市場の価格とは異なる要因を反映することを評価条件としている。

本件の０．７０はこの評価書が採用した率であり，すべての競売物件や不動産鑑定に共通する割引率ではない（PDF実頁１７頁・２１頁）。

民事執行法６０条は，評価に基づいて売却基準価額を定め，その額から２割を控除した額を買受可能価額とする仕組みを定めている。

買受可能価額は入札額の下限であり，その金額で必ず落札されるという意味ではない。

売却基準価額，実際の入札額，代金納付額及び債権者への配当額は，それぞれ別の段階の数字である。

３　価格差だけから出資金の返還率を計算しない

出資総額の表示と売却基準価額を割り算しても，出資者の返還率は求められない。

実際の売却・代金納付の有無に加え，対象財産の帰属，担保・租税等の優先関係，手続費用，配当参加者，営業者へ入る原資及び契約上の損失負担を確認する必要がある。

別の資産，別の商品の債務及び他の債権者との関係も，確認した資料の範囲内で整理しなければならない。

第４　公告上の入札日程と，その後に必要な確認

令和８年１０月６日付公告には，次の日程が記載されている（PDF実頁２頁）。

①入札期間：令和８年１０月２１日午前９時から同月２９日午後５時まで。

②開札期日：令和８年１１月５日午前９時３０分。

③売却決定期日：令和８年１１月１８日午前１０時。

これらは当該公告の記載である。

入札や手続への対応に当たっては，BIT及び裁判所の最新の案内により，変更・取消し・取下げの有無を確認する必要がある。

過去の公告に期日が載っていることだけで，現在もその日程どおり進んでいるとは判断できない。

また，開札で最高価買受申出人が定まること，売却が許可されること，許可決定が確定すること，代金が納付されること及び配当が行われることは，同じ出来事ではない。

「１１月５日に開札」という情報を，その日に出資者へ返金されるという意味に読み替えてはならない。

手続全体の説明は，[不動産競売の手続の流れと期間](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/fudousan-keibai-nagare-kikan/)を参照されたい。

第５　駐車場の利用と物件明細書をどう読むか

本件の物件明細書は，買受人が負担することとなる他人の権利を「なし」とし，駐車場として使用されているが使用者の占有権原は買受人に対抗できない旨を記載している（PDF実頁５頁）。

これは，駐車場としての現実の使用が存在しないという意味ではない。

物件明細書の売却条件，現況調査報告書の利用状況，評価書の前提及び現地の状態を対応させて読む必要がある。

同じ物件明細書の注意書きには，関係者間の権利関係を最終的に決める効力がないことも示されている。

「他人の権利なし」という一欄だけで，占有・引渡しや隣接地との問題がすべて解消済みであるとはいえない。

資料の作成後に現況が変わっていないかも確認すべきである。

評価書は，調査時点の現況を基礎とし，調査後の現況変更を考慮しないという条件を置いている（PDF実頁１７頁）。

土壌についても，専門的な調査を要するという留保を含む（PDF実頁１９頁）。

評価額が付いたことを，土地の安全性，開発可能性又は隣接地との紛争不存在の保証と受け取ってはならない。

第６　出資金返還請求と競売の配当を分ける

１　請求先と財産の所有者を分ける

募集時の商品概要では，契約形態は匿名組合，営業者は都市綜研インベストファンド株式会社，販売代理人はみんなで大家さん販売株式会社と表示されている。

この表示は当事者の役割を確認する出発点であり，各人の契約原本，変更合意，終了・譲渡に関する通知及びその到達を照合する必要がある。

商法５３６条１項は匿名組合員の出資が営業者の財産に属すると定め，同条４項は営業者の行為について匿名組合員が第三者に対して権利及び義務を有しないと定めている。

対象不動産に出資したというだけで，出資者がその土地の共有者又は抵当権者になるわけではない。

営業者，販売代理人，登記上の所有者及び請求の相手方を分け，誰に対してどの権利を持つかを契約と登記で確かめる必要がある。

２　返還請求の成立と期限を確かめる

匿名組合の終了に伴う出資価額の返還については，商法５４２条が定めている。

同条には，損失によって出資が減少した場合は残額の返還で足りる旨の定めもある。

契約の終了，地位の譲渡，解除・取消し又は損害賠償のどれを主張するかにより，必要な事実と資料は異なる。

募集時の商品概要には約１年という運用予定と，契約期間の満了日を定めない説明が併存している。

予定の経過だけから返還期限や請求額を決めず，契約約款，終了事由，売却の状況，譲渡申込みと応答，通知及び入出金を確認すべきである。

広告や商品概要の表示が契約の解釈・説明義務等でどう評価されるかも，個別の資料に即して検討する。

３　出資者なら自動的に配当を受けられるわけではない

民事執行法５１条は配当要求をすることができる債権者を定め，同法８７条は配当等を受けるべき債権者の範囲を定めている。

配当参加では，債権の相手方，債務名義，差押え・仮差押え等の登記時期及び配当要求の終期を確認する。

入札期間と配当要求の終期は別の期限であり，入札が始まる前だから配当要求に間に合うとは限らない。

営業者に対する返還請求と，別の法人が所有する財産に対する執行を，当然に同じものとして扱うことはできない。

また，配当手続に参加できることと，実際に配当を受けられる額があることも別である。

対象事件の登記・記録と債権の内容を確認して判断する必要がある。

第７　よくある質問

１　宗右衛門町モータープールの「裁判」は返金判決のことか

本記事で確認するのは，大阪地裁令和８年（ヌ）第１２３号の不動産競売資料である。

その公告・評価書自体が，出資者の返還請求を認めた判決なのではない。

返還訴訟の結果を調べる場合は，裁判所，事件番号，裁判日，当事者，対象商品及び判決本文を別に確認する。

２　競売対象は旧モータープール全体か

物件目録に載るのは，宗右衛門町１９番１，２５４９．４８㎡の土地である。

旧名称で呼ばれる周辺全体や東側の建物まで含むと考えず，目録と図面で範囲を確かめる。

３　約４６億円で売れることが決まったのか

４６億３０７７万円は公告上の売却基準価額であり，実際の売却代金ではない。

買受可能価額は３７億４６１万６０００円であり，落札の有無と額，売却許可，代金納付はそれぞれ確認が必要である。

４　土地が売れれば出資金は全額戻るのか

土地の売却だけでは，返還の有無・額・時期は決まらない。

財産の帰属，配当の順位・参加，営業者に入る原資及び契約上の損失負担等を確認する必要がある。

募集額と売却基準価額の比率を，各出資者の返還率とすることはできない。

５　返還訴訟で勝てば，この競売から当然に回収できるのか

判決の相手方と売却対象財産の帰属が対応するかを先に確認する。

その上で，配当要求の資格と終期，既にされた登記，優先関係及び配当原資を点検する必要がある。

判決を得たことだけで配当額が保証されるわけではない。

６　競売になれば法人は直ちに貸倒損失を計上できるのか

競売の開始だけで税務上の結論は決まらない。

まず出資持分の損失と，既に発生した金銭債権の貸倒れを分け，法人の金銭債権については切捨て・全額回収不能等の要件と年度を確認する。

個人の投資損失を法人税の取扱いで判断せず，詳しくは[法人の貸倒損失の計上基準](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/10/%EF%BD%8Bashidaore-keijyoukijyun/)を参照されたい。

第８　相談時にそろえる資料

出資者側では，商品名・契約番号・契約日・出資額が分かる資料を最初にまとめる。

次に，契約成立前書面，契約書・約款，募集時の表示，財産管理報告書，出資金の送金記録，分配・返還の入金，終了・譲渡・解除等の通知及び事業者の回答を，日付順に保存する。

同じブランドの商品でも，契約類型，対象財産及び支払条件を一括りにしない。

競売との関係では，最新の公告，物件目録，三点セット，登記事項証明書及び利用できる事件記録から，財産の所有者，差押え等の時期，配当要求の終期及び実際の進行を確認する。

裁判上の請求と税務処理を並行して検討するときは，債権の発生原因・相手方・残高と，どの事実がいつ判明したかを弁護士と税理士で共有するとよい。

これらは相談を整理するための資料例であり，どの手続にも一律に必要な法定添付書類という意味ではない。

第９　出典と関連記事

物件固有の根拠は，[BITの大阪地裁・宗右衛門町１９番１の物件情報](https://www.bit.courts.go.jp/app/detail/pd001/h04?courtId=33111&amp;saleUnitId=00000062547)に係る令和８年（ヌ）第１２３号の公告・三点セットである。

本文では全２７頁のPDF実頁を示した。

価格は実頁３頁・１７頁・２０頁～２１頁，対象地は実頁４頁・２３頁，売却条件は実頁５頁，調査・評価の条件は実頁１６頁～１９頁で確認できる。

募集時の表示は，発行者側の[シリーズ宗右衛門町の商品概要](https://www.minnadeooyasan.com/fund_list/soemoncho01/)による。

同ページは募集当時の情報である旨を明示しており，裁判所による認定や履行の証明とは区別している。

一般的な法的根拠は，[商法](https://laws.e-gov.go.jp/law/132AC0000000048)５３６条・５４２条及び[民事執行法](https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004)５１条・６０条・８７条である。

競売の手続は[裁判所の案内](https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_minzi/minzi_25_03/index.html)，法人の金銭債権の貸倒れは[国税庁No.５３２０](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5320.htm)も参照されたい。

裁判所のリンク先は担保不動産競売の一般案内であり，本件の申立原因を示す資料として用いているものではない。

地域の経緯を伝える[再都市化の記事](https://saitoshika-west.com/blog-entry-10459.html)は，周辺の変化と将来利用の見通しを含む解説である。

将来の開発用途や所有権移転の見通しを，裁判所資料に記載された確定事項として扱ってはいない。

契約類型と情報開示の一般的な確認は，[不動産クラウドファンディングの契約・鑑定・情報開示](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/15/r8-fudosan-crowdfunding-keiyaku-kantei/)，鑑定の対象・時点・条件の読み方は，[裁判・相続・財産分与で不動産鑑定評価書を読む](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/15/fudosan-kantei-hyoukasho-yomikata/)で説明している。

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## 台湾関係者の相続人調査―戸籍謄本の取得，国籍変動と準拠法の確認（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/taiwan-souzokunin-chousa-koseki-junkyoho/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 相続手続・相続財産調査

目次

- [第１　最初に本人・国籍・親族関係を分ける](#sec1)

- [第２　日本側の資料と台湾側の資料をつなぐ](#sec2)
- [１　氏名・生年月日・住所を照合する](#sec2-1)

- [２　日付と届出の食い違いを残す](#sec2-2)

- [第３　台湾の戸籍謄本を誰が請求できるか](#sec3)
- [１　本人・利害関係人・受任者の区別](#sec3-1)

- [２　窓口と委任書の確認](#sec3-2)

- [３　相続案件のオンライン申請は利用条件を確認する](#sec3-3)

- [第４　日本統治期からの記録を調べる場合](#sec4)
- [１　現在の戸籍だけで過去の身分を即断しない](#sec4-1)

- [２　婚姻と日本国籍の変動を個人別にたどる](#sec4-2)

- [第５　日本で相続準拠法を確定する](#sec5)
- [１　死亡時の国籍と適用される地域の法](#sec5-1)

- [２　反致は台湾側の抵触規則まで確認する](#sec5-2)

- [第６　台湾法が適用される場合の相続人と相続分](#sec6)
- [１　父母・兄弟姉妹・祖父母の順位を確認する](#sec6-1)

- [２　配偶者と子の割合も日本法と異なる](#sec6-2)

- [第７　相続放棄と期間を早期に確認する](#sec7)

- [第８　訳文・認証・提出先の確認](#sec8)

- [第９　相続税の判定は準拠法と別に行う](#sec9)

- [第１０　関連記事](#sec10)

- [第１１　主な一次資料](#sec11)

第１　最初に本人・国籍・親族関係を分ける

台湾に関係する相続では，日本の在留カードや住民票に「台湾」と表示されていることだけで，相続人や適用される法律を決めることはできない。

被相続人の同一性，死亡時の国籍，婚姻・親子・養子関係，相続財産及び手続を行う場所を分けて確認する必要がある。

本記事は令和８年１０月１８日に確認した日本・台湾の公的資料に基づき，日本から台湾関係者の相続人を調査する際の順序を整理するものである。

相続税額の計算，台湾の不動産取得制限及び中国大陸・香港・マカオに関係する特則は，個別の検討を要する。

調査は，①本人と死亡日の確認，②日台双方の身分資料の取得，③国籍変動と親族関係の復元，④準拠法の確定，⑤相続人・相続分の確定，⑥提出先及び税務の確認の順で進める。

資料を集める作業と，資料から法律上の結論を出す作業を区別すると，何が判明し，何が不足しているかを記録しやすい。

第２　日本側の資料と台湾側の資料をつなぐ

１　氏名・生年月日・住所を照合する

まず，氏名の漢字表記，日本での通称，旅券のローマ字表記，生年月日，死亡日，日本の本籍・住所及び台湾の戸籍上の住所を一覧にする。

台湾の国民身分証統一番号が確認できる場合も，氏名や生年月日と併せて同一人物かを照合する。

日本では，取得できる戸籍・除籍・改製原戸籍，出生・婚姻等の届書関係資料，住民票・除票，外国人登録原票，旅券及び帰化に関する記録を手掛かりとする。

台湾では，戸籍謄本，除戸の資料，婚姻・出生・認領・養子関係や国籍変動を示す資料を，調査目的に応じて確認する。

資料ごとに「対象者」「記録が対象とする期間」「確認できる事項」「前後の資料とのつながり」を記載する。

氏名が似ていることや住所の一部が一致することだけで，同一人物又は親子関係が証明されたと扱ってはならない。

２　日付と届出の食い違いを残す

台湾の資料に用いられる民国年は，民国年に１９１１を加えて西暦年へ換算できる。

調査表には原資料の日付を残し，換算した日付を別欄に記載すると，転記や換算の誤りを確認しやすい。

日本と台湾の一方だけに婚姻・出生等の届出が反映されている場合は，身分行為の日，届出日，受理日及び記録への反映日を分ける。

登録が見つからない理由には，未届，転記未了，別の登録先，請求範囲の不足等が考えられるため，記載がないことだけで身分関係が存在しないと結論付けない。

第３　台湾の戸籍謄本を誰が請求できるか

１　本人・利害関係人・受任者の区別

台湾の内政部戸政司は，戸籍謄本・戸籍資料の請求者として，本人，利害関係人及び受任者を案内している。

利害関係人には，配偶者・直系血族のほか，未履行の契約・未清算の債務がある者等が含まれるが，請求には身分証明及び利害関係を証する資料が必要となる。

兄弟姉妹や債権者についても，その呼称だけで全ての戸籍資料を取得できるわけではない。

誰の相続について，どの権利義務を確認するため，誰のどの事項が必要なのかを説明し，請求資格と取得範囲の審査を受けることになる。

戸政事務所が利害関係人に提供するのは，利害関係のある部分の資料である。

そのため，一人分の資料を取得できたことと，家族全員の記録を漏れなく確認できたことは区別する必要がある。

２　窓口と委任書の確認

戸政司の案内では，通常の戸籍謄本は全国のいずれの戸政事務所でも請求できる一方，戸籍登記の原始資料の閲覧は元の登録先の戸政事務所へ申請する。

現在の謄本で必要事項を確認できない場合は，対象期間・住所・氏名を示し，原始資料の所在と請求方法を確認する。

委任による請求では，受任者の身分証明と委任書が必要であり，委任者が利害関係人である場合には，その関係を証する資料も必要となる。

台湾の国外で作成した委任書・利害関係証明については，同案内が在外代表処等による認証を求めているため，日本で作成する書類の認証経路を受理先及び代表処に確認する。

日本の弁護士の職務上請求書だけで，台湾の戸籍資料を当然に取得できると考えてはならない。

依頼者本人の請求資格，委任の範囲，身分証明，必要な訳文・認証及び現地受任者の要否を，請求前に整理する。

３　相続案件のオンライン申請は利用条件を確認する

戸政司には「網路申辦繼承案件戶籍謄本」の制度がある。

案内上の申請者は相続権を有する相続人本人であり，自然人憑証を利用する仕組みであるから，日本の代理人が誰でも利用できる一括取得手段とは異なる。

同制度では，一親等の直系血族又は配偶者と，兄弟姉妹・祖父母等とで，利害関係証明の添付の扱いが異なる。

また，案件番号と授権コードを必要機関へ渡して資料を読み取る方式であるため，日本の提出先で必要な証明書の形を満たすかは別に確認する必要がある。

第４　日本統治期からの記録を調べる場合

１　現在の戸籍だけで過去の身分を即断しない

内政部の戸籍資料保存年限表には，戸籍登記簿・除戸簿に加え，日本統治期の戸口調査簿・除戸簿・寄留調査簿等が掲げられている。

古い身分関係が争点となる場合には，現在の戸籍へ直ちに結論を求めず，どの時期・どの種類の資料に記録されているかを確認する必要がある。

保存制度上の取扱いと，特定人の資料が現存し，請求により交付されることは別である。

旧住所，転居先，氏名の変更，父母・配偶者の氏名を手掛かりに，受理先へ調査対象を具体的に示す。

２　婚姻と日本国籍の変動を個人別にたどる

最高裁大法廷昭和３７年１２月５日判決（昭和３３年（あ）第２１０９号，刑集１６巻１２号１６６１頁）は，当時の日本国内法上，台湾人としての法的地位を有した者について，日華平和条約が発効した昭和２７年８月５日の日本国籍喪失を判断した。

その対象には，現実の台湾戸籍への登載がなくても，適式な婚姻によって内地戸籍から除かれるべき者が含まれるとした。

したがって，歴史的な事案では，日本の戸籍に氏名が残っていることだけで，日本国籍が継続していたとは判断できない。

出生，婚姻・認知・養子縁組，当時の法律上の所属，条約発効時の地位及びその後の帰化等を，個人別の時系列にして検討する必要がある。

同判決は，当時の法制度と具体的な婚姻を前提とする判断である。

現在，台湾関係者と婚姻した日本人が当然に日本国籍を失うという規則として用いてはならず，奥野健一裁判官の補足意見も多数意見と分けて読む必要がある。

第５　日本で相続準拠法を確定する

１　死亡時の国籍と適用される地域の法

法の適用に関する通則法３６条は，相続を被相続人の本国法によるとしている。

日本の裁判所で手続を行うこと，日本に長く居住していたこと又は日本国内に預金があることだけで，日本の民法が適用されるとは限らない。

複数国籍の場合には通則法３８条１項を確認し，日本国籍を含む場合の取扱いと，それ以外の場合の本国法の決定方法を区別する。

また，地域によって法を異にする国の国籍が問題になる場合は，同条３項により適用される地域の法を確認するため，行政書類の「中国」「台湾」という表示だけで判断を終えない。

婚姻・親子・養子関係の成立が相続人の確定の前提となる場合は，その法律関係に適用される法も区別して検討する。

相続開始の時期や身分行為の時期が古い事案では，現在の条文だけでなく，当時の規定と経過措置の確認が必要となる。

２　反致は台湾側の抵触規則まで確認する

通則法４１条は，本国法によるべき場合に，その国の法が日本法を指定するときの反致を定めている。

台湾法を適用する前提がある場合にも，台湾の実体相続法だけでなく，涉外民事法律適用法の規定を確認する。

同法５８条本文は，被相続人の死亡時の本国法によるとし，ただし書には中華民国国民の相続人と域内の遺産に関する特則がある。

この規定は単に最後の住所地法を指定するものではないため，日本に居住していたことから当然に日本法へ反致すると考えてはならない。

第６　台湾法が適用される場合の相続人と相続分

１　父母・兄弟姉妹・祖父母の順位を確認する

台湾の民法１１３８条は，配偶者以外の相続人の順位を次のように定めている。

日本法の直系尊属・兄弟姉妹の順序をそのまま当てはめず，台湾法が適用される事案として確認する必要がある。

順位相続人調査で確認すること
第１順位直系血族の卑属親等の近い者を優先し，先死亡・相続権喪失による代襲も確認する。
第２順位父母父母の生死と，法律上の親子関係を確認する。
第３順位兄弟姉妹父母双方の身分資料から兄弟姉妹の範囲を確認する。
第４順位祖父母先順位者の不存在等と，父方・母方の祖父母を確認する。

台湾民法１１４０条が定める代襲は，第１順位の相続人が相続開始前に死亡し，又は相続権を失った場合に，その直系血族の卑属が承継するものである。

兄弟姉妹の子も日本法と同じ条件で当然に代襲するという説明は避ける必要がある。

２　配偶者と子の割合も日本法と異なる

台湾民法１１４４条では，配偶者が第１順位の相続人と共同相続する場合，相続分をその相続人らと均等にする。

例えば，台湾法が適用され，配偶者と子２人が相続し，遺言・相続放棄その他の修正事由がない場合，法定相続分は各３分の１となる。

配偶者が父母又は兄弟姉妹と共同相続するときは２分の１，祖父母と共同相続するときは３分の２であり，これらの血族相続人がいないときは配偶者が全部を相続する。

親族関係図を作成した後に，適用法，先順位者の有無，配偶者の存否及び各人の相続資格を確認して相続分を計算する。

第７　相続放棄と期間を早期に確認する

台湾民法１１７４条は，相続できることを知った時から３か月以内に，書面で裁判所へ相続放棄をするものとし，放棄により相続することになる者への書面通知も定めている。

戸籍調査が終わるまで期間が進まないと考えず，誰がいつ相続できることを知ったのかを，資料の取得と並行して確認する。

放棄後に誰が相続するかは，同法１１７６条による。

近い親等の第１順位者全員が放棄した場合には，次の親等の直系卑属が相続する規定もあるため，日本法の放棄後の順序をそのまま用いず，相続関係図を見直す必要がある。

日本の家庭裁判所に提出した書類がある場合も，台湾側の手続でどのような効力を認められるかは別の問題である。

申立先の管轄，期間，提出書類，台湾側での必要な手続及び翻訳・認証を確認し，債務がある事案では財産調査や管理も並行して進める。

第８　訳文・認証・提出先の確認

台湾で取得する戸籍資料を日本の裁判所・登記所・金融機関等で使用する場合は，提出先が求める対象者，対象期間，記載事項，訳文，原本・写し及び認証の要否を確認する。

台湾で交付されたことだけを理由に，全ての日本の手続で同じ形のまま使えるとは限らない。

訳文には，原文の氏名，身分番号，日付，住所及び身分事項を対応させ，原文にない親族関係や法律上の結論を補わない。

氏名の表記揺れや日付の不一致があるときは，原文を直して訳すのではなく，対応表や追加証明によって説明する。

調査中の親族関係図と，証明資料によって確定した相続関係図も分けて管理する。

未確認者がいる段階の図を確定版として遺産分割・預金払戻し等に使用しないことが重要である。

第９　相続税の判定は準拠法と別に行う

誰が相続人となるかという民事上の問題と，日本の相続税がどの財産に及ぶかという問題は，別に判定する必要がある。

国税庁の案内でも，国外居住者が取得した国外財産に日本の相続税が及ぶ場合が示されている。

税務の確認には，被相続人と取得者それぞれの国籍，住所の履歴，在留資格，取得財産の種類・所在等を整理して引き継ぐ。

「台湾法で相続する」「相続人が台湾に住んでいる」「台湾の銀行にある」という一つの事情だけで，日本の相続税の対象外と判断してはならない。

第１０　関連記事

国籍・地域表示の基本は，次の記事で整理している。

台湾人の国籍・地域表示――在留カード・住民票・戸籍，台湾旅券及び中華民国国籍の違い

[https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/29/taiwanjin-kokuseki/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/29/taiwanjin-kokuseki/)

昭和２７年の国籍喪失と個人別の調査は，次の記事を参照されたい。

朝鮮人・台湾人はいつ日本国籍を失ったのか――外国人登録令，平和条約，昭和２７年通達及び最高裁判例

[https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/29/tyousenjin-taiwanjin-kokusekisoushitsu/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/29/tyousenjin-taiwanjin-kokusekisoushitsu/)

韓国の家族関係登録資料を用いる相続調査は，次の記事で扱っている。

在日韓国・朝鮮人の相続人調査

[https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/02/18/zainichi-kankokujin-souzokutyousa/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/02/18/zainichi-kankokujin-souzokutyousa/)

第１１　主な一次資料

①法の適用に関する通則法３６条・３８条・４１条及び附則。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000078](https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000078)

②台湾内政部戸政司「請領（閱覽）戶籍謄本及戶籍檔案原始資料」。

[https://www.ris.gov.tw/documents/html/2/3/5/390.html](https://www.ris.gov.tw/documents/html/2/3/5/390.html)

③同「申請戶籍謄本及閱覽戶籍登記資料處理原則」第１～３点。掲載PDFは２０２１年１０月１８日改正。

[https://www.ris.gov.tw/documents/data/4/8b0cbb3e-b4b2-413d-93c3-dc3b1916134b.pdf](https://www.ris.gov.tw/documents/data/4/8b0cbb3e-b4b2-413d-93c3-dc3b1916134b.pdf)

④同「網路申辦繼承案件戶籍謄本注意事項」。

[https://www.ris.gov.tw/apply-householdRegistrationApply/app/aw072701/main](https://www.ris.gov.tw/apply-householdRegistrationApply/app/aw072701/main)

⑤同「戶籍登記簿冊卡書表保存年限表」。掲載表は２０１６年５月６日改正。

[https://www.ris.gov.tw/documents/data/2/1/b94daa4f-ba44-4756-b305-2baf3d24b5d.pdf](https://www.ris.gov.tw/documents/data/2/1/b94daa4f-ba44-4756-b305-2baf3d24b5d.pdf)

⑥台湾「涉外民事法律適用法」５８条・６２条。

[https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=B0000007](https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=B0000007)

⑦台湾「民法」１１３８～１１４４条・１１７４～１１７６条。

[https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=B0000001](https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=B0000001)

⑧最高裁大法廷昭和３７年１２月５日判決・昭和３３年（あ）第２１０９号・刑集１６巻１２号１６６１頁。

[https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-56979.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-56979.pdf)

⑨国税庁「No.4138 相続人が外国に居住しているとき」（令和８年４月１日現在法令等）。

[https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4138.htm](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4138.htm)

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## 不動産小口化商品の分配・償還が止まったときの初動―契約，請求先，保全・配当及び税務資料（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/fudousan-koguchika-bunpai-shoukan-teishi-shodou/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 税務, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　最初に確認すること](#sec1)

- [第２　消える前に証拠を保存する](#sec2)
- [１　契約と送金の証拠](#sec2-1)

- [２　説明と支払停止の経緯](#sec2-2)

- [第３　誰に，何を請求するのかを分ける](#sec3)
- [１　営業者・販売会社・所有者を区別する](#sec3-1)

- [２　請求の根拠を一つにまとめない](#sec3-2)

- [第４　返還の時期と金額を契約から確認する](#sec4)
- [１　運用予定期間と支払期限](#sec4-1)

- [２　優先出資と元本保証](#sec4-2)

- [３　金額の意味を混同しない](#sec4-3)

- [第５　競売になっても，売却代金がそのまま投資家へ届くわけではない](#sec5)
- [１　公告・物件明細書・現況調査報告書・評価書を読み合わせる](#sec5-1)

- [２　宗右衛門町の資料から分かる価格の区別](#sec5-2)

- [３　配当と投資家の回収](#sec5-3)

- [第６　保全・執行では期限と参加資格を確認する](#sec6)

- [第７　税務判断の前に権利の種類を確定する](#sec7)

- [第８　相談時に持参する資料と質問](#sec8)

- [第９　出典・関連記事](#sec9)

第１　最初に確認すること

不動産小口化商品の分配金や償還金が支払われなくなったときは，商品の呼び名だけで回収方法を決めず，契約の種類，債務者，請求できる金銭の内容，支払時期及び回収対象となる財産を順に確認する必要がある。

本稿は，令和８年１０月１８日を基準として，資料の保存と相談の準備，競売・保全・税務へつなぐ確認事項を説明するものである。

分配停止，行政処分，不動産への差押え及び事業者の倒産は，それぞれ別の出来事である。

一つの出来事だけから，契約の当然終了，全額返還義務，販売会社の賠償責任又は税務上の損失計上を決めることはできない。

国土交通省は，返金交渉等をうたい，別の投資商品の購入や手数料の支払を求める二次被害にも注意を促している。

回収を持ちかける連絡を受けたときは，依頼先と契約内容を確かめ，新たな送金を求められた経緯も保存することが大切である。

第２　消える前に証拠を保存する

１　契約と送金の証拠

契約成立前・成立時に交付された書面，契約約款，申込書，変更合意，出資の受領証，振込記録及び分配金の入金記録を一組にして保存する。

商品の名称・号数，契約日，契約当事者の正式名称，出資額，振込先名義及び実際の入出金日を対応させることが重要である。

複数の商品へ投資している場合は，商品ごとに分け，合計額だけで整理しない。

２　説明と支払停止の経緯

広告，募集ページ，鑑定に関する説明，想定利回り，優先・劣後の条件，運用予定期間及び償還条件の表示を，URLと保存日時が分かる形で保存する。

PDFとしての保存に加え，元の電子ファイル，メール及び添付資料も保管する。

説明会の配布資料，面談や電話の記録，分配停止・償還延期の通知，その後の説明の変更も，日付順に並べる。

現在の募集ページだけを見て，申込み当時も同じ説明だったと扱ってはならない。

事業者の説明，行政庁が認定した事実，裁判所の資料に記載された事実及び報道機関の取材内容は，出所を分けて記録する。

第３　誰に，何を請求するのかを分ける

１　営業者・販売会社・所有者を区別する

営業者，販売会社・代理人，不動産の登記名義人，賃借人及び保証人は，同じ主体とは限らない。

ブランド名やグループ名だけで請求先を選ばず，契約書の当事者表示と登記等で法人を特定する必要がある。

販売に関与した会社が，営業者の返還債務を当然に負うとはいえない。

匿名組合型では，商法５３６条１項により，匿名組合員の出資は営業者の財産に属する。

対象不動産へ投資したという説明があっても，そのことだけで投資家自身が不動産の共有持分や抵当権を取得したことにはならない。

任意組合型，共有持分を利用する型，信託を利用する型等は，それぞれ契約と権利関係を確認する必要がある。

２　請求の根拠を一つにまとめない

約定の分配金請求，契約終了に伴う出資価額の返還，取消し・解除等に伴う返還及び説明内容を理由とする損害賠償は，根拠も必要な事実も異なる。

同じ送金について複数の構成を検討する場合も，重複して回収できることを意味しない。

取消し・解除や損害賠償の可否は，契約条項，説明の内容・時期，相手方の行為，投資判断との関係，適用法令及び期間制限を個別に検討する必要がある。

行政処分が出たことだけで，すべての投資家について同じ請求が成立するとはいえない。

第４　返還の時期と金額を契約から確認する

１　運用予定期間と支払期限

運用予定期間が１年と表示されていても，その表示だけで１年後に元本全額を支払う約束があるとは限らない。

契約の存続期間，終了事由，不動産売却との関係，中途解約の条件，支払期限及び計算方法を，契約書の文言に沿って確認する必要がある。

一方，予定期間と確定期限が異なることは，事業者が無制限に支払を延期できることを意味しない。

２　優先出資と元本保証

優先・劣後の仕組みは，どの範囲の損失を誰が先に負担し，どの財産を原資として分配するかを定めるものである。

優先出資という名称だけで，元本保証，抵当権又は他の債権者に対する法律上の優先権が付くと判断してはならない。

損失の定義，劣後出資の実在・維持，計算時点，費用の控除及び他の債権との関係を確認する必要がある。

３　金額の意味を混同しない

募集総額，出資総額，不動産の取得代金，鑑定評価額，競売の売却基準価額，実際の売却代金及び投資家への返還原資は，別々の数字である。

比較するときは，金額ごとに対象となる権利，価格時点，算定目的，借入金・税金・費用の扱い及び根拠資料を記録する。

募集総額と売却基準価額の差額だけから，個々の投資家の損害額や回収率を計算することはできない。

第５　競売になっても，売却代金がそのまま投資家へ届くわけではない

１　公告・物件明細書・現況調査報告書・評価書を読み合わせる

公告では事件番号，対象不動産及び売却の日程等を確認し，配当要求の終期は当該事件の公告・記録で別途確認する。

物件明細書では買受人が引き受ける権利や占有関係を，現況調査報告書では現実の利用，契約の記載，関係者の説明及び調査範囲を，評価書では価格時点・評価条件・補正の内容を確認する。

三点セットの記載は資料ごとの目的と調査範囲に即して読む必要があり，すべての私法上の権利関係が確定したことを意味しない。

例えば，物件明細書に買受人へ対抗できる占有権原がないと記載されていても，現実に土地が使われていないことまで意味するわけではない。

駐車場営業，設備の所有・撤去，立入りできなかった部分，越境や隣接建物からの落下物等は，契約・現地・図面と併せて確認する事項である。

２　宗右衛門町の資料から分かる価格の区別

大阪地方裁判所令和８年（ヌ）第１２３号の評価書では，対象土地について，競売市場修正前の算定額６６億１５３９万１０００円に，競売市場修正率０．７０等を適用し，売却基準価額を４６億３０７７万円としている。

公告の買受可能価額は３７億４６１万６０００円である。

この０．７０は当該評価書の補正であり，すべての不動産競売へ一律に適用される法定の割引率ではない。

これらは実際の落札額や売却代金ではない。

令和８年１０月１８日の時点では，同事件の期間入札と開札は将来の日程であるため，本稿は売却の成否を示すものではない。

３　配当と投資家の回収

売却代金が入っても，執行費用，担保権，租税債権その他の債権の内容，順位及び手続への参加状況を確認しなければ，債権者ごとの配当額は分からない。

また，不動産所有者に対する債権と，別法人である営業者に対する債権は，同一ではない。

営業者側に残る財産と，投資家へ支払われる金額も別途確認する必要がある。

第６　保全・執行では期限と参加資格を確認する

金銭の支払を求める訴訟，財産の処分を防ぐための保全及び回収のための執行は，目的と要件が異なる。

支払の請求だけを続ける間に財産の状態や手続の段階が変わることがあるため，請求の見通しと並行して，保全の必要性，対象財産，担保及び費用を検討することが重要である。

不動産競売の配当要求については，民事執行法５１条の資格と，同法８７条の配当を受けるべき債権者の範囲を確認する。

差押登記の前後で仮差押えの扱いが異なり，債権の存在を主張するだけで当然に配当へ参加できるわけではない。

対象事件の配当要求の終期を事件記録と公告で確認し，期限までに必要な手続を取れるかを検討する必要がある。

終期を過ぎた場合や，既に仮差押え・担保権の登記がある場合は，その登記時期と債権の内容に即して参加資格を確認する。

一般的な説明だけで「もう何もできない」又は「仮差押えがあれば足りる」と判断せず，売却の進行状況と他の財産への対応も確認する。

請求通知の発送だけで期間制限や手続期限の管理を終えないことが大切である。

第７　税務判断の前に権利の種類を確定する

法人税基本通達９－６－１から９－６－３は，金銭債権の貸倒損失に関する取扱いである。

投資商品の価値が下がったというだけでは，その投資を直ちに金銭債権の貸倒れとして処理できることにはならない。

まず，匿名組合等への出資持分なのか，契約上既に発生した返還請求権なのか，未払分配金請求権なのか，損害賠償請求権なのかを区別する。

返還請求権等を検討するときは，発生原因，発生日，相手方，金額の確定状況，支払期限，担保及び保証の有無を整理する必要がある。

訴訟や配当要求で主張した権利と，税務申告の対象としている権利の対応も確認する。

法人税基本通達９－６－２による事実上の貸倒れでは，債務者の資産状況，支払能力等から全額を回収できないことが明らかになったかが問題となり，担保物がある場合の取扱いも定められている。

競売開始や売却基準価額の公表だけから，その年の全額貸倒れを決めることはできない。

配当見込み，確定した配当額，その他の資産・保証及び回収経過を確認し，どの事業年度の判断資料になるかを検討する必要がある。

個人の所得税，法人の出資持分の処理及び消費税は，金銭債権に関する上記の法人税の取扱いをそのまま当てはめて結論を出さない。

税理士へは，契約書，送金・入金一覧，返還計算，訴状・和解書・判決等，債権届出・配当資料及び回収経過をまとめて渡すことが有用である。

第８　相談時に持参する資料と質問

相談時には，商品ごとの契約一式，送金・分配履歴，説明資料，支払停止の通知及び時系列表を持参する。

不動産や債権に関する裁判所の資料があるときは，事件番号と資料一式を添える。

事業者との連絡窓口，相手方の回答，既に行った解約・請求・申立て及びその結果も伝える必要がある。

弁護士への確認事項は，請求先，請求の根拠・金額・時期，必要な追加証拠，期限，保全の候補，回収対象財産及び費用である。

税理士への確認事項は，保有している権利の分類，金額と発生日の資料，既往の処理，回収不能の根拠及び対象年度である。

法律上の請求と税務処理の前提が食い違わないよう，双方が同じ契約と時系列を参照できる状態を作ることが重要である。

第９　出典・関連記事

①[商法（５３６条）](https://laws.e-gov.go.jp/law/132AC0000000048)

②[民事執行法（５１条・８７条）](https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004)

③[裁判所・不動産買受手続の説明](https://www.courts.go.jp/tokyo/saiban/minzi_section21/kaiuketetuzuki_fudousan/index.html)

④[BIT・大阪地裁令和８年（ヌ）第１２３号](https://www.bit.courts.go.jp/app/detail/pd001/h04?courtId=33111&amp;saleUnitId=00000062547)（物件明細書PDF実頁５頁～６頁，現況調査報告書７頁～１５頁，評価書１６頁～２７頁。価格計算は２０頁～２１頁）

⑤[国税庁・法人税基本通達第９章第６節「貸倒損失」](https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/hojin/09/09_06_01.htm)

⑥[大阪府・令和８年９月１日付け行政処分](https://www.pref.osaka.lg.jp/hodo/fumin/o130200/prs_50710.html)

⑦[国土交通省・被害回復等を装った詐欺（二次被害トラブル）への注意喚起](https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/tochi_fudousan_kensetsugyo_tk5_000001_00042.html)

⑧[不動産クラウドファンディングの契約・鑑定・情報開示―令和８年改正と相続税評価案（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/15/r8-fudosan-crowdfunding-keiyaku-kantei/)

⑨[不動産競売の手続の流れと期間―申立て，差押え，現況調査・評価，期間入札，売却許可，代金納付，引渡命令及び配当（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/fudousan-keibai-nagare-kikan/)

⑩[裁判・相続・財産分与で不動産鑑定評価書を読む―依頼目的，価格時点，対象権利及び前提条件（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/15/fudosan-kantei-hyoukasho-yomikata/)

⑪[法人の貸倒損失の計上基準―法人税・消費税（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/10/%EF%BD%8Bashidaore-keijyoukijyun/)

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## ウェブサイトの技術調査を専門家へ依頼するとき―弁護士・税理士が確認する資料，検証条件及び報告書の限界（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/website-technical-review-expert-request/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: AIと弁護士実務, AI・リーガルテック

目次

- [第１　調査の目的と，結論を支える証拠を決める](#sec1)

- [第２　問題に応じて専門家と依頼内容を選ぶ](#sec2)
- [１　表示・操作とアクセシビリティ](#sec2-1)

- [２　性能とセキュリティ](#sec2-2)

- [第３　調査資料と再現条件を残す](#sec3)
- [１　原資料と加工物を分ける](#sec3-1)

- [２　設定した条件と実測した条件](#sec3-2)

- [第４　判断基準と確認結果を分ける](#sec4)
- [１　標準・契約・改善推奨を区別する](#sec4-1)

- [２　検査が成立したかを合否の前に確かめる](#sec4-2)

- [第５　反証を調べ，技術上の可能性を実害へ飛躍させない](#sec5)

- [第６　依頼書と報告書に求める項目](#sec6)
- [１　依頼時に示す事項](#sec6-1)

- [２　受領後と改善後の確認](#sec6-2)

- [第７　関連記事と一次資料](#sec7)
- [１　関連記事](#sec7-1)

- [２　一次資料と確認範囲](#sec7-2)

第１　調査の目的と，結論を支える証拠を決める

法律事務所・税理士事務所のウェブサイトの点検，顧問先の制作・保守委託の検収，又は公開ページについて改善を求める場面では，技術の専門家へ意見を求めることがある。

その際は，専門家の肩書だけでなく，誰のどの操作を調べ，どの資料と条件で検証し，何を判断するために使う報告かを定める必要がある。

本記事は令和８年１０月１８日を基準に，公開資料を利用した調査の依頼方法を整理するものであり，特定のサイトの安全性や法的責任を認定するものではない。

公開ソースに記載された設定，実際のブラウザの挙動，管理者側の設定・ログ及び被害の発生は，別々の確認対象である。

取得したソースがHTTP版だけであれば，その内容をHTTPS版の現在の実装と同一であると推測せず，取得できた範囲を報告する。

原因が分からない接続失敗は，調査者の環境で確認できた接続失敗として扱い，サイト全体の停止と直ちに結び付けない。

第２　問題に応じて専門家と依頼内容を選ぶ

１　表示・操作とアクセシビリティ

表示崩れ，重なり，ボタンやリンクの動作は，フロントエンド又はWebの品質検証に実績のある技術者へ相談する。

キーボード，読み上げ，拡大表示等を含む評価では，Webアクセシビリティの診断経験を確認する。

利用者が必要な情報へ到達できるかという問題には，ユーザビリティ評価の経験も関係する。

依頼には，調べるページと操作経路，対象端末，ブラウザ，画面幅及び補助技術を含める。

例えば「法律相談の予約先へ移動できるか」「新着情報の分類をキーボードで切り替えられるか」のように，利用者が達成する作業を示す。

W3Cも，ツールだけではアクセシビリティ基準への適合を判断できず，知識のある人による評価が必要であると説明している。

２　性能とセキュリティ

表示速度や画面のずれは，Webの性能計測と原因分析の経験がある技術者へ相談する。

安全性については，Webアプリケーションのセキュリティ診断者に，公開情報の点検，設定確認又は許可を得た診断のどこまでを依頼するか示す。

事故後の侵入・操作・持出しの有無を調べるフォレンジック調査と，平時の脆弱性診断は，目的と必要資料が異なる。

公開ページの閲覧を依頼したことを，管理画面へのアクセス，攻撃的な試験，負荷試験又は個人情報の入力まで許可した意味にしない。

診断の対象，管理者の許可，実施時間，許される手法及び停止・連絡条件を契約又は依頼書で定める。

専門家の選定では，同種の報告書の見本，担当者の経験，制作・保守担当との利害関係及び再検証への対応も確認する。

第３　調査資料と再現条件を残す

１　原資料と加工物を分ける

公開HTML，CSS，JavaScript，HTTP応答，画面画像，操作記録及び通信記録は，それぞれ何を示すかが異なる。

取得URL，到達したURL，取得日時とタイムゾーン，実測した応答状態，取得方法及びファイルとの対応を残す。

HTMLから抽出した文字，抜粋又は注釈付き画像は原資料と区別し，加工前の資料へ戻れるようにする。

ファイルのSHA-256等は，同じバイト列かを照合するために利用できる。

ただし，ハッシュが一致することだけで，取得元の真正，取得日時，内容の正確さ又は調査結論まで証明されるわけではない。

通信記録に認証情報や相談内容が含まれる場合は，原本のアクセス権と，外部へ渡すために必要な範囲へ限定した写しを分ける。

２　設定した条件と実測した条件

画面幅は，ツールで指定した値とブラウザで実際に描画された幅を区別する。

ブラウザの版，拡大率，ログインの有無，キャッシュ，通信条件及び操作順も記録し，遅延読込みや自動切替がある場合は，どの状態を測ったか示す。

性能の数値は指標名と計測条件を明記し，一回の測定値を全利用者の体感速度へ一般化しない。

再現手順には，開始したページ，行った操作，期待される動作，実際の動作及び確認回数を記載する。

複数条件のうち一部だけで起きた場合は，起きた条件と起きなかった条件の両方を残す。

別環境で再現しなかったことも，原因を絞るための資料となる。

第４　判断基準と確認結果を分ける

１　標準・契約・改善推奨を区別する

アクセシビリティでは，採用するWCAG等の版，達成基準，対象範囲及び評価方法を特定する。

例えばWCAG 2.2の2.1.1はキーボード操作，4.1.2は操作部品の名前・役割・状態等，2.2.2は動きや自動更新の制御を扱う。

1.4.10では原則として幅320 CSSピクセル相当でのリフローを検討するが，二次元配置を必要とする部分の例外もある。

標準の達成基準，その理解を助ける解説，実装例及び診断者の改善推奨は区別する。

推奨される実装例と異なるだけで直ちに不適合とせず，適用する基準と実際の挙動から評価する。

また，技術的な不適合の有無と，契約上の要求に違反したか，損害が生じたか等の判断は，それぞれの資料と要件に即して検討する。

２　検査が成立したかを合否の前に確かめる

検査の実施状態は，実施済み，未実施，実施不能又は対象外として記録する。

実施した検査について，基準を満たす，満たさない又は判定保留という結果を付ける。

接続できなかった検査を，問題がなかったという合格にも，サイト側の不具合が立証されたという不合格にも置き換えない。

未確認事項がある報告も，確認した範囲と限界が明確なら判断材料になり得る。

「全部確認した」と表現する代わりに，対象ページ，操作，環境及び適用基準ごとの確認状況を示す。

追加確認が必要な場合は，何を確かめればどの結論が変わるかを明記する。

第５　反証を調べ，技術上の可能性を実害へ飛躍させない

古いライブラリの版表示が見付かった場合は，開発元の脆弱性情報，対象範囲及び修正情報と照合する。

対象版の検出，問題を生じさせる処理への到達可能性，攻撃の成立及び実際の情報漏えいは，同じ事実ではない。

当該環境に修正が加えられているかを含め，確認していない範囲は残す。

例えばjQuery開発元のCVE-2020-11022に関する告知は，影響を受ける版と，信頼できないHTMLをDOM操作メソッドへ渡す場合の問題を説明している。

その対象範囲に入る版表示を見たことだけで，特定サイトへの攻撃成功や情報漏えいまで認定することはできない。

逆に，攻撃成功を確認していないことだけで，更新や追加点検が不要とも判断しない。

自動切替の停止ボタンが見当たらない場合も，別の操作による停止処理や設定を調べる。

重複したスクリプトの配置はソースから確認できても，通信の重複，二重計測又は遅延の量は，実行結果を別に測る必要がある。

疑いを支持する材料だけでなく，結論を弱める材料と，それを踏まえて変更した評価も報告に含める。

第６　依頼書と報告書に求める項目

１　依頼時に示す事項

依頼時には，判断の目的，対象ページと操作，確認したい問題，許可する手法，提供資料，実施条件，成果物及び停止条件を示す。

報告書には，指摘ごとの対象箇所，根拠資料，再現手順，観察事実，判断基準，推論，反証，未確認事項，利用者への影響及び改善案を求める。

依頼者が望む結論を先に固定したり，不具合の件数を埋めるよう求めたりしない。

簡潔な依頼文としては，次の形が考えられる。

対象ページについて指定した利用者の操作を検証し，確認できた問題と追加検証が必要な懸念を分けてください。

各指摘に，確認条件，根拠資料，再現手順，適用基準，反証，影響及び改善後の検証方法を付け，実施できなかった検査を明記してください。

２　受領後と改善後の確認

報告書を受領した弁護士・税理士は，各結論がどの資料までで支えられ，顧客又は依頼者の判断に何が不足しているかを確認する。

安全性に関する技術的な懸念，サービスの使いにくさ，契約上の要求及び法的責任を一つの評価語にまとめない。

対外説明では，調査の時点，対象，確認条件及び重大な留保を，結論から切り離さない。

改善後は，修正を行ったという報告だけでなく，現在の公開状態で元の再現手順を試す。

問題の解消に加え，主要な別操作が壊れていないかを確認し，検証できなかった条件は未確認として残す。

調査報告書の完成，修正作業の終了，保存値の確認及び公開面での解消確認は，別の状態として記録する。

第７　関連記事と一次資料

１　関連記事

依頼文に資料・手法・照合先を書く方法は，次の記事で整理している。

[AIに頼む仕事を深くする４つの問い―弁護士・税理士は役を名乗らせず，資料・手法・照合先を指定する（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/ai-irai-fukasa-yottsu-no-toi/)

合否の基準と確認手段の割当ては，次の記事を参照されたい。

[AIの仕事の評価基準を育てる手順―失敗の言語化，理想の成果物，落とし穴メモ及び評価を作り込む業務の選び方（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/ai-hyouka-kijun-sodatekata/)

権限，完了条件及び証拠台帳の分け方は，次の記事で扱っている。

[法律事務所のAIエージェント業務設計－目的・コンテキスト・権限・完了条件をどう分けるか（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/13/houritsu-jimusho-ai-agent-gyoumu-sekkei/)

２　一次資料と確認範囲

以下は技術的な評価方法と基準を確認する資料であり，日本法上の責任を直接決める法源ではない。

本記事は特定の裁判例を根拠に法的結論を導いておらず，個別サイトの適合性，攻撃可能性又は被害の有無を判定していない。

①W3C「Evaluating Web Accessibility Overview」：ツールと人による評価の役割。

[https://www.w3.org/WAI/test-evaluate/](https://www.w3.org/WAI/test-evaluate/)

②W3C「Understanding Success Criterion 2.1.1: Keyboard」：キーボードによる操作。

[https://www.w3.org/WAI/WCAG22/Understanding/keyboard.html](https://www.w3.org/WAI/WCAG22/Understanding/keyboard.html)

③W3C「Understanding Success Criterion 4.1.2: Name, Role, Value」：操作部品の名前・役割・状態等。

[https://www.w3.org/WAI/WCAG22/Understanding/name-role-value.html](https://www.w3.org/WAI/WCAG22/Understanding/name-role-value.html)

④W3C「Understanding Success Criterion 2.2.2: Pause, Stop, Hide」：動きと自動更新の制御。

[https://www.w3.org/WAI/WCAG22/Understanding/pause-stop-hide.html](https://www.w3.org/WAI/WCAG22/Understanding/pause-stop-hide.html)

⑤W3C「Understanding Success Criterion 1.4.10: Reflow」：幅とリフロー，例外。

[https://www.w3.org/WAI/WCAG22/Understanding/reflow.html](https://www.w3.org/WAI/WCAG22/Understanding/reflow.html)

⑥W3C「Tabs Pattern」：タブの役割・状態とキーボード操作の実装例。

[https://www.w3.org/WAI/ARIA/apg/patterns/tabs/](https://www.w3.org/WAI/ARIA/apg/patterns/tabs/)

⑦jQuery開発元「Potential XSS vulnerability in jQuery.htmlPrefilter and related methods」：CVE-2020-11022の影響範囲と条件。

[https://github.com/jquery/jquery/security/advisories/GHSA-gxr4-xjj5-5px2](https://github.com/jquery/jquery/security/advisories/GHSA-gxr4-xjj5-5px2)

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## 沖縄復帰時の法曹資格と沖縄弁護士制度―選考，司法修習修了みなし及び登録（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/okinawa-hukki-housou-shikaku/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 弁護士登録・登録取消し, 弁護士制度・実務

目次

- [第１　沖縄復帰時の法曹資格を調べる際の区別](#sec1)

- [第２　選考，試験及び講習の関係](#sec2)
- [１　直接選考を受ける者と試験を経る者](#sec2-1)

- [２　選考合格による司法修習修了みなし](#sec2-2)

- [３　講習の位置付けと実施期間](#sec2-3)

- [第３　実施報告から分かること](#sec3)
- [１　試験と選考の合格者数](#sec3-1)

- [２　講習の内容と数字の読み方](#sec3-2)

- [３　実施報告と法令の役割](#sec3-3)

- [第４　復帰時の弁護士登録と経過措置](#sec4)
- [１　本土の弁護士名簿への登録](#sec4-1)

- [２　弁護士会の承継と秘密保持](#sec4-2)

- [第５　沖縄弁護士制度とその後の改正](#sec5)
- [１　一般の弁護士登録と沖縄弁護士の登載](#sec5-1)

- [２　業務を行う地域](#sec5-2)

- [３　５年，１０年，当分の間という改正経過](#sec5-3)

- [第６　外国人弁護士の特例](#sec6)

- [第７　資格・登録に関する資料の確認順序](#sec7)

- [第８　関連記事](#sec8)

- [第９　出典・参考資料](#sec9)

第１　沖縄復帰時の法曹資格を調べる際の区別

昭和４７年５月１５日の沖縄復帰に際しては，沖縄の法令による法曹資格を，本土の制度へ移行させるための特別な措置が設けられた。

その内容を理解するには，本土の司法修習を終えたものとみなされること，日弁連の弁護士名簿に登録されること及び沖縄弁護士名簿に登載されることを区別する必要がある。

資格付与の中心となったのは，[沖縄の弁護士資格者等に対する本邦の弁護士資格等の付与に関する特別措置法（昭和４５年法律第３３号）・制定時本文（https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/houritsu/06319700428033.htm）](https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/houritsu/06319700428033.htm)である。

同法による選考等と，復帰後も限定された地域で業務を続ける沖縄弁護士制度は，法律上の仕組みが異なる。

本記事は，復帰時の制度とその後の改正を扱うものであり，現在の新たな資格取得希望者に開かれた一般的な申請経路を説明するものではない。

現行の通常の資格取得と登録については，「弁護士となる資格」及び「弁護士登録の請求」の各記事を参照されたい。

第２　選考，試験及び講習の関係

１　直接選考を受ける者と試験を経る者

昭和４５年法律第３３号２条１項は，沖縄の法令による弁護士となる資格を有する者のうち，所定の法曹職歴が通算３年以上となる者と，沖縄の司法試験に合格して所定の日までに本邦で司法修習生と同一の修習課程を終えた者について，選考を受ける経路を設けた。

対象者，職歴の算入及び基準日は，条文とその委任法令に即して確認する必要がある。

同条２項は，直接選考を受ける要件に当たらない弁護士資格者等について，裁判，検察及び弁護士事務の実務に関する基礎的素養を判定する試験を設けた。

同条３項により，この試験の合格者は選考を受けることができる。

したがって，試験の合格だけで直ちに本土の法曹資格を取得する仕組みではなかった。

２　選考合格による司法修習修了みなし

同法２条４項は，選考に合格した時に，裁判所法６７条１項による司法修習生の修習を終えたものとみなすと定めた。

この法的効果と，通常の司法試験への合格，現実に受けた修習の経歴又は裁判官・検察官への任命とは，それぞれ別の問題である。

法曹の経歴を調べる場合も，選考合格による資格付与から，通常の司法試験の合格年や司法修習の期を逆算することはできない。

合格証書，選考の記録，実際の修習記録及び登録資料を，それぞれの事実を証明する資料として扱う必要がある。

３　講習の位置付けと実施期間

同法３条は，選考を受けようとする者のために，本邦の法令と裁判・検察・弁護士事務の実務に関する講習を行うと定めた。

当時の実施報告によれば，講習の受講は選考を受けるための前提条件ではなく，本人の自由意思によるものであった。

同法４条１項は，選考，試験及び講習を，沖縄が復帰するまでの間に限って行うと定めている。

現行法に当時の条文が残っていることから，現在もこの選考や試験を受けられると解釈してはならない。

第３　実施報告から分かること

１　試験と選考の合格者数

石川弘「沖縄の法曹資格者等に対する選考，試験および講習の実施概況」（法曹時報２３巻５号）によれば，昭和４５年９月１２日・１３日に那覇で行われた試験は，願書提出者１０８人，両日受験者９２人，合格者１８人であった（提供PDF実頁４頁～５頁）。

同報告の選考は，昭和４６年２月２０日～２３日の面接を経て，受験者１９２人のうち１８３人が合格したとされる（提供PDF実頁８頁～９頁）。

両者は試験の段階と対象者の構成が異なる。

９２人中１８人という数字と１９２人中１８３人という数字を，同じ母集団に対する同種の試験の合格率として比較することは適切でない。

２　講習の内容と数字の読み方

同報告によれば，講習は昭和４５年１１月２日から翌年２月６日までのうち１２週間にわたり行われ，受講者の班編成に応じて科目が実施された。

各人が１２週間を通じて毎日受講したという意味ではない。

実務の手引きや便覧としても利用できるよう教材が作成され，受講者１人分の配布教材は約２５００頁と説明されている（提供PDF実頁５頁～６頁）。

出願者数，受講者数，出席状況及び選考受験者数は，集計の対象と時点を確かめて読む必要がある。

講習の出席状況表と本文の人数には整合しない記載があるため，単一の受講実人数を確定値として用いることは避けるべきである。

３　実施報告と法令の役割

実施日程，人数，教材及び試問方針は，当時の実施報告によって具体的に分かる事項である。

これに対し，誰が選考を受けられるか，合格にどのような法的効果があるかという問題は，法律とその委任法令によって確認する必要がある。

昭和４７年の石川弘「司法法制関係沖縄復帰施策の概要と解説」は，制度設計の考え方を知る資料であるが，著者は意見にわたる部分が個人の見解である旨を明示している（提供PDF実頁３頁）。

法務省に在職する著者の解説であることだけで，すべてを法務省の公式見解又は法令自体の内容として扱うべきではない。

第４　復帰時の弁護士登録と経過措置

１　本土の弁護士名簿への登録

本土の弁護士となる資格を取得したことと，日弁連の弁護士名簿への登録とは別である。

[沖縄の復帰に伴う法務省関係法令の適用の特別措置等に関する政令（昭和４７年政令第９５号）（https://laws.e-gov.go.jp/law/347CO0000000095）](https://laws.e-gov.go.jp/law/347CO0000000095)４条１項は，復帰時に沖縄法上の弁護士であり，本土の弁護士となる資格を有する者について，登録前でも施行日から起算して２０日間に限り弁護士法３条の事務を行えると定めた。

この２０日間の措置は，登録前の業務を例外的に認める経過措置であり，旧制度の資格がそのまま日弁連の登録へ自動的に置き換わることを意味しない。

現在の通常の登録請求に，この歴史上の猶予期間を適用することもできない。

２　弁護士会の承継と秘密保持

同政令６条は，復帰時に存在した沖縄弁護士会を，弁護士法による弁護士会とする措置を定めた。

団体の法人としての承継と，個々の弁護士の資格・登録手続の扱いは，条文を分けて検討すべき問題である。

同政令５条１項は，沖縄法上の弁護士であった者について，施行前に職務上知り得た秘密を保持する権利と義務を定めている。

資格や所属制度が移行しても，過去の受任事件の秘密が自由に扱えるようになるものではない。

証言拒絶，押収拒絶，利益相反及び刑事罰の問題は，この一般的な秘密保持の規定だけで一括して結論を出さず，それぞれの法令を確認する必要がある。

第５　沖縄弁護士制度とその後の改正

１　一般の弁護士登録と沖縄弁護士の登載

昭和４５年法律第３３号７条は，復帰前日に沖縄法上の弁護士であり，本土の弁護士となる資格を有しない者について，沖縄で一定の法律事務を続けられる暫定措置を設けた。

その具体化が，[沖縄弁護士に関する政令（昭和４７年政令第１６９号）（https://laws.e-gov.go.jp/law/347CO0000000169）](https://laws.e-gov.go.jp/law/347CO0000000169)である。

同政令１条・２条による制度では，日弁連に備えた沖縄弁護士名簿への登載を受け，沖縄弁護士の名称を用いて業務を行う。

通常の弁護士名簿への登録と，沖縄弁護士名簿への登載を，同じ名簿への同じ手続として扱うことはできない。

２　業務を行う地域

沖縄弁護士が業務を行う地域は，原則として沖縄県の区域内である。

同政令８条は，沖縄県内の裁判所に係属する事件の処理に必要な事務を県外で行う場合について，裁判所の許可による例外を定めている。

単に関係者や財産が県外にあるという事情だけで，一般の弁護士と同じ範囲の県外業務が当然にできるとする制度ではない。

３　５年，１０年，当分の間という改正経過

制定時の同法７条は，業務を認める期間を復帰の日から起算して５年間に限っていた。

その後，[昭和５２年法律第３２号（https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/houritsu/08019770504032.htm）](https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/houritsu/08019770504032.htm)により１０年間へ延長された。

さらに，[昭和５７年法律第４４号（https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/houritsu/09619820511044.htm）](https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/houritsu/09619820511044.htm)は，復帰の月以後引き続いて業務を行う限り，当分の間，業務を行える仕組みへ改めた。

したがって，昭和４７年の解説にある５年間という説明を，その後の改正を確認せず現在の期間制限として引用することはできない。

[現行の特別措置法（https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000033）](https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000033)を読む場合も，復帰時の対象者であることと，継続して業務を行うという条件を確認する必要がある。

この制度が現在の一般的な新規資格取得経路になったという意味ではない。

第６　外国人弁護士の特例

[沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律（昭和４６年法律第１２９号）・制定時本文（https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/houritsu/06819711231129.htm）](https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/houritsu/06819711231129.htm)６５条は，沖縄の旧法による外国人弁護士のうち，昭和４６年１月１日以降引き続き沖縄で業務に従事している者について，最高裁判所の承認を受け，外国法に関する事務を行えると定めた。

一般の沖縄弁護士の制度とも，本土の弁護士となる資格を付与する選考制度とも異なる措置である。

同条８項は，復帰後，最高裁判所の承認を受ける前でも，施行日から起算して２月間に限って業務を行えると定めた。

期間計算では，解説上の概数より条文の「二月」という単位を基準とすべきであり，当然に６０日間へ置き換えることはできない。

同条には事務所の所在地を沖縄県内とする制限等もある。

この復帰時の特例を，現在の外国法事務弁護士の一般的な資格・登録制度と混同しないことが必要である。

第７　資格・登録に関する資料の確認順序

過去の法曹資格や業務権限が問題となる場合は，まず対象者がどの制度に属するかを確認し，次に資格の発生原因，名簿への登録又は登載，業務を認める地域と期間を分けて検討する。

所属団体の承継だけから個別申請の承継を推定したり，現在の資格表示だけから過去の試験・修習の経歴を推定したりすることは避けるべきである。

また，制定当時の条文はその時点の制度を，現行条文は改正後の制度を示す。

制度史を記述する際には制定法と改正法を対照し，当時の実施報告や解説は，日程・人数・運用説明又は著者の評価を裏付ける資料として位置付けると，根拠の範囲が明確になる。

第８　関連記事

[弁護士となる資格－司法修習・資格認定・欠格事由・弁護士登録（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/20/bengoshi-shikaku/)

[弁護士登録の請求――手続，必要書類，費用及び登録拒絶（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/07/09/bengoshi-tourokuseikyuu/)

第９　出典・参考資料

石川弘「沖縄の法曹資格者等に対する選考，試験および講習の実施概況」法曹時報２３巻５号（昭和４６年５月）１０９４頁～１１１０頁。

試験は提供PDF実頁４頁～５頁，講習は実頁５頁～７頁，選考は実頁７頁～９頁を参照した。

石川弘「司法法制関係沖縄復帰施策の概要と解説」法曹時報２４巻６号（昭和４７年６月）１０１１頁～１０６１頁。

法曹資格は提供PDF実頁３頁～４頁，登録は実頁１１頁，沖縄弁護士は実頁１５頁～２４頁，外国人弁護士は実頁２４頁～２７頁を参照した。

法律の要件・効果及び改正経過は，本文中にリンクした衆議院の制定法・改正法とe-Gov法令検索の条文によった。

当時の実施報告による人数・運用説明と，法令による要件・法的効果は区別して記載している。

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## 国後島に日本法はどう適用されるか――出入国管理令と漁業法に関する最高裁３裁判例（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/kunashiri-honpou-gyogyouhou-hanrei/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: コラム・雑学

目次

- [第１　領有権と，法律が適用される範囲を分けて読む](#sec1)

- [第２　昭和３４年決定――出入国管理令の「本邦」](#sec2)
- [１　国後島へ無旅券で渡航した事件](#sec2-1)

- [２　判断の限定を外して引用しない](#sec2-2)

- [第３　昭和４５年決定――許可を与えられない海域でも禁止は及ぶか](#sec3)
- [１　国後島沿岸の無許可ほたて貝漁](#sec3-1)

- [２　禁止の範囲と許可可能な範囲は必ずしも同じではない](#sec3-2)

- [第４　昭和４６年判決――現地で取り締まれなくても処罰できるか](#sec4)
- [１　無許可さけ漁を罪にならないとした原審](#sec4-1)

- [２　取締権限と罰則の国外適用を区別した](#sec4-2)

- [第５　３裁判例から得られる実務上の読み方](#sec5)
- [１　法令・行為者・行為・場所を先に特定する](#sec5-1)

- [２　現在の渡航・漁業の可否には現行資料が必要である](#sec5-2)

- [第６　関連記事と出典](#sec6)

第１　領有権と，法律が適用される範囲を分けて読む

国後島に関する裁判例を読む際は，領土の帰属，個々の法律が適用される地域，日本の行政庁が許可を与えられる範囲及び現地で取締りを行える範囲を分けて考える必要がある。

ある法律で「本邦」に含まれないとされたことから，日本のすべての法律が適用されないとはいえない。

反対に，日本の罰則が適用されることだけから，現地で日本の取締機関が権限を行使できるともいえない。

本記事は，国後島への渡航及び周辺海域での無許可漁業を扱った昭和３４年，昭和４５年及び昭和４６年の最高裁裁判例を比較するものである。

対象は各事件当時の出入国管理令，漁業法及び関係規則の解釈であり，現在の渡航・操業条件を示すものではない。

裁判所が公開する裁判書の本文を基に，それぞれの判断の対象と限界を整理する。

裁判例対象となった問題判断を読む際の注意点
最高裁昭和３４年２月２５日第二小法廷決定出入国管理令の「本邦」に国後島が含まれるか同令の適用についての判断である。
最高裁昭和４５年９月３０日第二小法廷決定国後島沿岸の無許可ほたて貝漁に禁止が及ぶか許可可能な範囲と禁止の範囲が常に一致するとは限らない。
最高裁昭和４６年４月２２日第一小法廷判決国後島沿岸の日本国民による無許可さけ漁を処罰できるか現地での取締権限と，行為に対する罰則の適用を区別する。

第２　昭和３４年決定――出入国管理令の「本邦」

１　国後島へ無旅券で渡航した事件

最高裁昭和３４年２月２５日第二小法廷決定（昭和３３年（あ）第２５６６号）は，有効な旅券を所持せず，出国の証印も受けないで出航し，国後島の沖合に到達した行為について，出入国管理令の適用が問題となった事件である。

弁護側は，同令及び施行規則において国後島を本邦外とする法規がないとして，犯罪の成立を争った。

最高裁は，平和条約２条(c)及び昭和２７年４月２８日の外務省令による規定の削除を踏まえ，国後島は出入国管理令の適用上，同令２条１号の「本邦」には属しないと解した。

結論として上告を棄却している。

裁判書の根拠箇所はPDF１頁～２頁である。

裁判所公開本文：[https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-51629.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-51629.pdf)

２　判断の限定を外して引用しない

この決定を引用する際に欠かせないのは，出入国管理令の適用についての判断であるという限定である。

当該法令の「本邦」の解釈を，領有権問題全体についての一般的な結論や，他の法律の場所的適用範囲へそのまま置き換えることはできない。

また，事件当時の条文・省令の解釈と，現在どのような渡航手続が必要かという問題も異なる。

過去の決定だけを根拠に，現在の渡航が可能又は適法であると判断することはできない。

第３　昭和４５年決定――許可を与えられない海域でも禁止は及ぶか

１　国後島沿岸の無許可ほたて貝漁

最高裁昭和４５年９月３０日第二小法廷決定（昭和４４年（あ）第８９号）は，北海道知事の許可を受けず，国後島の沿岸線から約２．５海里の海域で小型機船底びき網漁業を営んだ事件である。

昭和４１年８月２１日，ほたてけた網により，ほたて貝約８００キログラムを採捕した事案であった。

国際法事例研究会著『領土』の千島・樺太に関する章で北島丸事件として紹介される事件に当たるが，裁判所公開本文では漁船名は匿名化されている。

２　禁止の範囲と許可可能な範囲は必ずしも同じではない

最高裁は，漁業法における漁業禁止の範囲と許可可能な範囲が，常に一致しなければならない理由はないとした原判決の判断を是認した。

国後島に事実上日本の統治権が及ばず，北海道知事が当該海面について許可を与えることが考えられないとしても，漁業調整の見地から，当該操業海域には旧漁業法６６条１項の無許可漁業禁止の効力が及ぶとしたのである。

この決定は，許可を受けることが困難又は不可能であれば当然に自由に操業できる，という理解を採っていない。

ただし，これは当該漁業法規と操業海域についての判断であり，あらゆる許可制度で同じ結論になるという一般則を示したものではない。

裁判書はPDF１頁であり，上告棄却の決定である。

裁判所公開本文：[https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-51805.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-51805.pdf)

第４　昭和４６年判決――現地で取り締まれなくても処罰できるか

１　無許可さけ漁を罪にならないとした原審

最高裁昭和４６年４月２２日第一小法廷判決（昭和４４年（あ）第２７５９号）は，北海道知事の許可を受けず，国後島沿岸から約２．５海里の海域で小型さけ・ます流し網漁業を営んだ行為を扱った。

事案は昭和４２年１０月のさけ漁であり，昭和４５年決定のほたて貝漁とは別事件である。

原審は，国後島周辺で日本が統治権や漁業取締りの実力を行使できないこと，許可によって禁止を解除できないことなどを理由に，当該行為は罪とならないとした。

最高裁は，この解釈を採らず，原判決及び第一審判決を破棄して，釧路地方裁判所へ差し戻した。

２　取締権限と罰則の国外適用を区別した

最高裁は，特別の取決めがない限り，外国の領海の海面自体では，日本が臨場検査等の取締権限を行使できないことを前提とした。

その一方で，漁業法及び関係規則の目的と漁業の性質に照らし，日本の領海・公海と連接して一体をなす外国の領海で日本国民が営む当該漁業にも，旧漁業法６６条１項の禁止及び１３８条６号の罰則が適用される趣旨であると解した。

国後島について事実上日本の統治権が及ばず，許可や臨場検査ができないとしても，事件の操業海域はそのような連接して一体をなす海面に属するとしたのである。

したがって，現地で日本の取締機関が直接取り締まれないという事情だけでは，日本国民の行為について日本の罰則による処罰を免れることにはならない。

中心となる判示はPDF２頁～３頁，破棄差戻しの結論はPDF４頁にある。

裁判所公開本文：[https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-51803.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-51803.pdf)

第５　３裁判例から得られる実務上の読み方

１　法令・行為者・行為・場所を先に特定する

３裁判例は，同じ国後島に関係していても，問題となった法令，行為及び判断の組立てが異なる。

昭和３４年決定は出入国管理令の「本邦」の解釈を，昭和４５年決定は当該海域への漁業禁止の効力を，昭和４６年判決は取締権限と罰則の国外適用をそれぞれ問題とした。

結論の違いを直ちに矛盾や判例変更と扱うことは適切でない。

実務では，まず適用を問題とする法令と当時の条文を特定し，誰が，いつ，どの場所で，どのような行為をしたかを確認する。

その上で，法律上の禁止，許可による禁止の解除，現地での行政権限の行使及び裁判・処罰を個別に検討するという順序が有用である。

これは各裁判例の射程を混同しないための検討手順であり，独立した法的要件を追加するものではない。

２　現在の渡航・漁業の可否には現行資料が必要である

これらは昭和期の裁判例であり，引用された条文番号，漁業の許可制度及び事件当時の海域の説明を，現在の制度へそのまま当てはめることはできない。

現在の渡航又は操業を検討するときは，現行法令，対象海域・漁業種類，適用される国際的取決め及び行政機関の最新の案内を別に確認する必要がある。

また，外国の取締機関による拿捕等の危険があるかという問題は，日本法上の犯罪が成立するかという問題とも異なる。

歴史的判例の紹介を，具体的な渡航・操業を勧める根拠として利用することはできない。

第６　関連記事と出典

漁業に関する国際交渉，マッカーサーライン及び日米加・日韓の協定の歴史は，次の記事で扱っている。

「サンフランシスコ平和条約と漁業－第９条，マッカーサーラインの廃止及び日米加・日韓漁業交渉」：[https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/30/sanfuranshisuko-heiwa-joyaku-9jo-gyogyo/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/30/sanfuranshisuko-heiwa-joyaku-9jo-gyogyo/)

沖縄・奄美・小笠原の施政権の分離と返還については，次の記事を参照されたい。

「沖縄・奄美・小笠原はなぜ本土と異なる統治を受けたのか」：[https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/02/okinawa-amami-ogasawara-gunsei-henkan/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/02/okinawa-amami-ogasawara-gunsei-henkan/)

本記事の判示内容の出典は，第２から第４に掲げた裁判所公開の３裁判書である。

北島丸という事件の呼称は，国際法事例研究会著『領土』（日本の国際法事例研究３）の千島・樺太に関する章による。

学説による事件の紹介と，裁判書に書かれた事実及び判断は区別している。

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## 年金受給権者現況届とは―提出が必要な人，書き方，期限と出し忘れへの対応（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/nenkin-jukyuukensha-genkyoutodoke/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 労働・社会保険, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　年金受給権者現況届とは](#sec1)
- [１　生存等を確認するための届出](#sec1-1)

- [２　届いた書類で最初に確認すること](#sec1-2)

- [第２　年金の現況届は誰に届くか](#sec2)
- [１　国内では提出が省略される人がいる](#sec2-1)

- [２　「全員について廃止された」という意味ではない](#sec2-2)

- [第３　年金受給権者現況届の書き方](#sec3)
- [１　用紙の種類と記入欄](#sec3-1)

- [２　個人番号と添付書類](#sec3-2)

- [３　家族などが代筆するとき](#sec3-3)

- [第４　提出期限と，現況届を出さない場合](#sec4)
- [１　誕生月の末日までに到着させる](#sec4-1)

- [２　未提出では支払いが一時止まる](#sec4-2)

- [３　届かないとき・なくしたとき](#sec4-3)

- [第５　海外に住んでいる場合](#sec5)
- [１　年１回の提出と在留証明等](#sec5-1)

- [２　電子申請と未着時の対応](#sec5-2)

- [第６　現況届と似た書類を区別する](#sec6)
- [１　生計維持確認届](#sec6-1)

- [２　障害状態確認届（診断書）](#sec6-2)

- [第７　本人が死亡した後に現況届が届いたとき](#sec7)

- [第８　よくある質問](#sec8)
- [１　年金受給権者現況届とは？](#sec8-1)

- [２　年金の現況届を出さないとどうなる？](#sec8-2)

- [３　年金受給権者現況届の書き方は？](#sec8-3)

- [４　年金の現況届は誰に届きますか？](#sec8-4)

- [５　現況届は自分で書けますか？](#sec8-5)

- [６　年金の現況届はいつから廃止になりますか？](#sec8-6)

- [第９　出典](#sec9)

第１　年金受給権者現況届とは

１　生存等を確認するための届出

年金受給権者現況届は，年金を受けている人が引き続き年金を受ける権利を有するかを確認するための届出である。

本記事は，令和８年１０月１８日に確認した日本年金機構の公表資料を中心に，提出が必要な人，書き方，提出期限及び提出が遅れた場合の対応を説明する。

企業年金・共済組合等から届いた現況届は，日本年金機構の様式・提出先と同じとは限らないため，最初に送付元と年金の種類を確認する。

２　届いた書類で最初に確認すること

封筒と届書の送付元，書類の正式名称，提出期限及び返送先を確認する。

同じ誕生月に届く書類でも，現況届，生計維持確認届及び障害状態確認届（診断書）は目的が異なる。

日本年金機構以外から届いた書類については，その支給元の案内に従う。

送付元・状況確認する内容
日本年金機構・国内居住住基ネットによる生存確認の可否，届書の名称，誕生月末の提出期限
日本年金機構・海外居住現況届と在留証明等，提出期限，郵送又は電子申請の条件
企業年金基金・企業年金連合会・受託銀行その制度での提出対象，証明の要否，返送先
共済組合本人の生存確認と加給年金額対象者との生計維持関係，指定された提出方法

第２　年金の現況届は誰に届くか

１　国内では提出が省略される人がいる

日本年金機構は，住民基本台帳ネットワークの情報で年金受給者の生存を確認している。

その情報で確認できない人は現況届の提出が必要となり，毎年誕生月の初め頃に用紙が送られる。

提出の必要があるか分からない場合は，ねんきんダイヤルに確認する。

現況届が届かないことだけで，年金を受ける権利がなくなったと判断する必要はない。

他方，提出が必要な人の未着や住所変更による行き違いもあり得るため，必要性が不明なまま放置せず，支給元と登録住所を確認する。

２　「全員について廃止された」という意味ではない

日本年金機構の案内では，個人番号が登録されると，現況届の提出や住所変更の届出は原則不要となる。

ただし，海外居住者の現況届や，生計維持確認届・障害状態確認届など別の届出まで一律に不要になるわけではない。

マイナンバーカードを持っているかという点と，日本年金機構に個人番号が登録されているかという点も分けて確認する。

企業年金連合会は，住基ネットによる確認等ができた人には現況届を送付せず，必要な人だけに送付すると案内している。

一方，三井住友信託銀行の企業年金向け案内には，制度によって市区町村の証明が必要となる場合が示されている。

一つの制度の提出省略を，ほかの年金にも当てはめてはならない。

第３　年金受給権者現況届の書き方

１　用紙の種類と記入欄

日本年金機構の用紙では，受給権者の住所・氏名等と，該当する場合には加給年金額等対象者の氏名等を記入する。

そのほかの欄も，届いた用紙と記入上の注意を確認して記入する。

様式には加給年金額等対象者がいる場合といない場合の区別があるため，ダウンロードするときも該当する用紙を選ぶ。

公式の様式は，日本年金機構の[「誕生月がきたとき」](https://www.nenkin.go.jp/shinsei/jukyu/kyotsu/20140421-10.html)から取得できる。

用紙を紛失した場合は，ダウンロードのほか，ねんきんダイヤルへの再送付依頼や，年金事務所等での受取りも可能である。

２　個人番号と添付書類

日本国内に居住する人は，住民票を添付するか，個人番号を記入する必要がある。

個人番号を記入する場合も，添付書類がすべて不要になるわけではない。

日本年金機構から送付された氏名等が印字済みの現況届に個人番号を記入する場合は，番号確認書類の添付が必要とされている。

ホームページからダウンロードした用紙に個人番号を記入する場合は，番号確認書類に加えて身元確認書類も必要とされている。

実際に提出する用紙の注意事項に沿って，必要な書類の種類とコピーの範囲を確認する。

３　家族などが代筆するとき

本人が記入できないため親族等が代筆する場合は，受給権者等の欄を記入した上で，代理人署名欄に代筆者の氏名・住所等を記入する。

本人の名義だけを記入して代筆したことが分からない状態にせず，用紙の代理人欄を確認する。

この代筆方法は日本年金機構の案内であり，企業年金・共済の用紙についてはそれぞれの指定を確認する。

成年後見人が本人のカードや電子証明書を管理する場合の注意点は，[「成年後見人のマイナンバーカード管理－電子証明書の更新・期限切れ・資格確認書（AI作成）」](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/04/seinen-koken-mainamba-kado-kanri/)を参照されたい。

第４　提出期限と，現況届を出さない場合

１　誕生月の末日までに到着させる

日本年金機構の現況届は，誕生月の末日までに到着するよう提出する。

国内向けに送付された用紙では，同封の返信用封筒と案内を確認する。

月末に投函すればよいという意味ではないため，郵送にかかる日数も見込む必要がある。

２　未提出では支払いが一時止まる

提出が必要な人が現況届を提出しなかったり，提出が遅れたりすると，年金の支払いが一時止まる。

まだ提出していない場合は，必要事項と添付書類を確認し，速やかに提出する。

日本年金機構は，支払いが一時止まった場合，現況届の到着から２か月ほどで，停止期間分をさかのぼって支払うと案内している。

これは個別の振込日を保証するものではないため，生活費に影響するときは，届出の到着状況，不備の有無及び支払再開の予定を確認する。

企業年金等の再開時期に，日本年金機構のこの目安をそのまま当てはめることはできない。

３　届かないとき・なくしたとき

提出対象かどうかを確認した上で，必要な用紙を取り寄せるか，公式サイトから取得する。

登録住所が古い場合は，届書の再取得と住所に関する手続の両方を支給元に確認する。

障害状態確認届等の別の書類を紛失した場合は，現況届の用紙で代用しない。

第５　海外に住んでいる場合

１　年１回の提出と在留証明等

海外に居住して日本年金機構の年金を受ける人は，年１回の現況届が必要であり，期限は誕生月の末日である。

令和７年４月以降に誕生月を迎える人については，誕生月の３か月前に現況届を送付する扱いとされている。

日本国籍の人は，居住国の日本領事館等が発行した在留証明を添付する。

外国籍の人については，自国の戸籍・住民票に相当するもの又は公的機関・公証人等の証明がある第三者証明等が案内されている。

加給年金額等対象者がいる場合は，その対象者についての証明も確認する。

添付書類の証明日は，誕生月を含め過去６か月以内のものが有効とされている。

例えば８月生まれであれば，３月から８月までの間の証明が対象となる。

２　電子申請と未着時の対応

日本年金機構は，マイナンバーカードを持つ人について，e-Gov電子申請による現況届の提出も案内している。

利用条件と添付方法は，[海外居住者向けの公式案内](https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/tetsuduki/kyotsu/jukyu/kaigaigenkyo.html)及びそこに掲載された提出方法を確認する。

国内向けの手続や，家族・後見人による電子申請にも同じ条件が当てはまると考えない。

海外で郵便事情等により誕生月の中旬までに現況届が届かない場合は，郵便の到着を待たず，現況届に在留証明等を添えて提出するよう案内されている。

障害年金の診断書を同時に提出する場合には，添付書類や提出先が異なる場合があるため，公式案内の該当欄を確認する。

第６　現況届と似た書類を区別する

１　生計維持確認届

日本年金機構は，加給年金額等の対象者がいる人について，生計維持関係を確認するための生計維持確認届を毎年誕生月の初め頃に送り，誕生月の末日までの到着を求めている。

本人の生存が住基ネットで確認できることと，対象者との生計維持関係を届け出ることは別である。

２　障害状態確認届（診断書）

障害年金では，障害の状態を確認する必要がある年に障害状態確認届（診断書）が送られる。

日本年金機構は，その年の誕生月の３か月前の月末に送付し，医師が記載した診断書を誕生月の末日までに到着させるよう案内している。

提出が必要な年は障害の状態等によって異なるため，毎年全員が同じ用紙を提出する仕組みと理解しない。

第７　本人が死亡した後に現況届が届いたとき

生存していることを確認するための記入で受給を続けるのではなく，支給元に死亡後の手続を確認する。

日本年金機構では，死亡月分までの未払いの年金について，死亡時に生計を同じくしていた一定の遺族が未支給年金を請求できる。

個人番号の収録により死亡届が原則省略できる場合でも，未支給年金の請求まで自動的に完了するわけではない。

死亡後の入金，過払及び未支給年金の請求者については，[「遺産分割と未支給年金――相続財産性，受給順位及び手続（AI作成）」](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/10/isanbunkatsu-mishikyuunenkin/)で説明している。

日本弁護士国民年金基金の死亡後の給付については，[「弁護士国民年金基金の給付請求」](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/29/bengoshi-kokumin-nenkin-kikin-kyufu-seikyu/)を参照されたい。

第８　よくある質問

１　年金受給権者現況届とは？

年金を受ける権利が引き続きあるかを確認するための届出である。

提出の要否と方法は，支給元，居住地及び生存確認の状況等によって異なる。

２　年金の現況届を出さないとどうなる？

提出が必要な人の未提出では，年金の支払いが一時止まる。

日本年金機構では，提出後に停止期間分をさかのぼって支払うと案内しているため，未提出のままにせず速やかに手続を行う。

３　年金受給権者現況届の書き方は？

受給権者の住所・氏名等と，該当する場合には加給年金額等対象者の欄を記入する。

国内では住民票の添付又は個人番号の記入が必要であり，個人番号を記入する場合の確認書類も用紙に応じて確認する。

４　年金の現況届は誰に届きますか？

日本年金機構では，国内で住基ネットにより生存確認できない人に現況届を送付する。

海外居住者や企業年金・共済の取扱いは別に確認する必要がある。

５　現況届は自分で書けますか？

本人が記入できる場合は，届いた用紙の記入上の注意に従って記入する。

本人が記入できず親族等が代筆するときは，日本年金機構の用紙では代理人署名欄への記入も必要となる。

６　年金の現況届はいつから廃止になりますか？

全員について一律に廃止されるものとして扱わない。

生存確認等により提出が省略される人がいる一方，海外居住など提出が必要な場合や，現況届以外の確認書類が必要な場合がある。

第９　出典

①　日本年金機構「年金を受けている方が誕生月を迎えたとき」（令和７年４月１日更新）

[https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/tetsuduki/kyotsu/jukyu/20140421-11.html](https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/tetsuduki/kyotsu/jukyu/20140421-11.html)

②　日本年金機構「誕生月がきたとき」（現況届・生計維持確認届の様式）

[https://www.nenkin.go.jp/shinsei/jukyu/kyotsu/20140421-10.html](https://www.nenkin.go.jp/shinsei/jukyu/kyotsu/20140421-10.html)

③　日本年金機構「現況届の書き方を教えてください。」（令和７年９月１日更新）

[https://www.nenkin.go.jp/section/faq/jukyu/jukyushatodoke/kyotsu/genkyo1/20140421-01.html](https://www.nenkin.go.jp/section/faq/jukyu/jukyushatodoke/kyotsu/genkyo1/20140421-01.html)

④　日本年金機構「現況届を期日までに提出できませんでした。どうすればいいですか。」（令和７年９月１日更新）

[https://www.nenkin.go.jp/section/faq/jukyu/jukyushatodoke/kyotsu/genkyo1/20140421-02.html](https://www.nenkin.go.jp/section/faq/jukyu/jukyushatodoke/kyotsu/genkyo1/20140421-02.html)

⑤　日本年金機構「現況届をなくしました。どうすればいいですか。」

[https://www.nenkin.go.jp/section/faq/jukyu/jukyushatodoke/kyotsu/genkyo2/20140421-06.html](https://www.nenkin.go.jp/section/faq/jukyu/jukyushatodoke/kyotsu/genkyo2/20140421-06.html)

⑥　日本年金機構「海外にお住まいの年金を受けている方が誕生月を迎えたとき」（令和８年９月２９日更新）

[https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/tetsuduki/kyotsu/jukyu/kaigaigenkyo.html](https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/tetsuduki/kyotsu/jukyu/kaigaigenkyo.html)

⑦　企業年金連合会「現況届のはがきが届いたとき」

[https://www.pfa.or.jp/user_jukyu/todokede/todokede08.html](https://www.pfa.or.jp/user_jukyu/todokede/todokede08.html)

⑧　三井住友信託銀行「『年金受給権者現況届提出のご案内』（以下，現況届）について」（確定給付企業年金）

[https://www.smtb.jp/business/pension/information/recipient/db/condition-guidance](https://www.smtb.jp/business/pension/information/recipient/db/condition-guidance)

⑨　全国市町村職員共済組合連合会「年金受給者の届出について（Q８～Q１４）」Q８・Q９

[https://ssl.shichousonren.or.jp/pensioner/qa02.html](https://ssl.shichousonren.or.jp/pensioner/qa02.html)

⑩　日本年金機構「年金を受けている方が亡くなったとき」（令和８年４月１日更新）

[https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/tetsuduki/kyotsu/jukyu/20140731-01.html](https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/tetsuduki/kyotsu/jukyu/20140731-01.html)

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## 公金受取口座とは―登録したほうがいい？デメリット・口座の選び方・確認と変更（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/koukin-uketori-kouza/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 税務, 労働・社会保険

目次

- [第１　公金受取口座とは](#sec1)
- [１　本人名義の口座を給付金の受取先として登録する制度](#sec1-1)

- [２　登録しないと給付金を受け取れないのか](#sec1-2)

- [第２　公金受取口座は登録したほうがいいですか？](#sec2)
- [１　メリットと判断の目安](#sec2-1)

- [２　マイナンバーの公金受取口座のデメリットは？](#sec2-2)

- [３　預貯金口座付番制度との違い](#sec2-3)

- [第３　公金の受け取り口座はどこがいいですか？](#sec3)
- [１　銀行名よりも名義と管理のしやすさを確認する](#sec3-1)

- [２　公金受取口座にできない口座は？](#sec3-2)

- [第４　登録・確認・変更・抹消はどこで行うか](#sec4)
- [１　手続方法によってできることが違う](#sec4-1)

- [２　登録結果の通知と確認](#sec4-2)

- [３　確定申告で登録できなかった場合](#sec4-3)

- [第５　変更すると年金・児童手当・還付金の口座も変わるか](#sec5)
- [１　登録情報と実際の振込先は別に確認する](#sec5-1)

- [２　未支給年金や国民年金基金を請求するとき](#sec5-2)

- [第６　出典と確認先](#sec6)

第１　公金受取口座とは

１　本人名義の口座を給付金の受取先として登録する制度

公金受取口座とは，給付金等を受け取るため，国のデジタル庁にあらかじめ登録する本人名義の預貯金口座である。

登録は任意であり，１人につき１口座を登録できる。

年金，児童手当及び所得税の還付金等の受取に利用できるが，個々の給付の受給資格を与える制度ではない。

本記事は，令和８年１０月１８日に確認したデジタル庁の制度案内及びFAQに基づき，登録するかの判断，口座の選び方，登録・確認・変更・抹消と，給付元への届出の違いを説明する。

制度の入口は，デジタル庁「公金受取口座登録制度」（[https://www.digital.go.jp/policies/account_registration](https://www.digital.go.jp/policies/account_registration)）で確認できる。

２　登録しないと給付金を受け取れないのか

公金受取口座を登録しなくても，給付金等を受けることは可能である。

その場合は，従来どおり，給付申請の際に口座情報を記入・入力し，通帳等の写しを提出するなどの手続を行う。

登録の有無と，給付金ごとの申請期限・必要書類は分けて確認する必要がある。

登録すれば全ての給付金が自動的に振り込まれるわけでもない。

申請が必要かどうかは給付金や支援金ごとに運用が異なるため，支給する行政機関等の案内を確認する。

以上は，デジタル庁の制度概要FAQ Q3・Q4（[https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/faq-program](https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/faq-program)）による。

第２　公金受取口座は登録したほうがいいですか？

１　メリットと判断の目安

給付金や還付金の申請で，口座情報の記入や通帳の写し等の提出を省きたい場合には，登録を検討する意味がある。

行政側の口座確認等の手続も簡略化でき，迅速な給付につながることが，デジタル庁の挙げるメリットである。

もっとも，特定の日までの入金や，通常より何日早くなるかを保証する制度ではない。

選ぶ際は，給付を受ける機会，登録内容を管理しやすいか，氏名・住所・口座の変更が予定されていないかを考えるとよい。

手続の簡略化という利点と，登録内容を最新に保つ手間を比べて判断する。

登録を希望しない場合にも給付を受ける方法があるため，不安が残るまま登録を急ぐ必要はない。

２　マイナンバーの公金受取口座のデメリットは？

実務上の注意点は，登録できるのが１口座であること，氏名・住所等が変わったときに登録情報を変更する必要があること，口座変更と給付元への届出が同じ手続ではないことである。

口座を解約したままにせず，必要に応じて変更又は抹消の手続をとる必要がある。

情報管理の不安と，制度上実際に登録・提供される情報の範囲も区別することが大切である。

公金受取口座に登録したことによって，デジタル庁が口座残高や入出金履歴を把握することはない。

また，その登録を理由に税金等が口座から引き落とされることもない。

これは公金受取口座登録の効果についての説明であり，別の法令に基づく税務調査等の権限までなくなるという意味ではない。

登録される情報には，氏名・住所等の本人情報と，金融機関・店舗・口座種別・口座番号・口座名義等がある。

登録のために銀行口座の暗証番号やオンラインバンキングのパスワードを尋ねることはないとされているため，それらの入力を求める連絡には応じず，公式の入口から確認する。

根拠は，デジタル庁の制度概要FAQ Q5～Q8（[https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/faq-program](https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/faq-program)）である。

３　預貯金口座付番制度との違い

公金受取口座登録制度と，預貯金口座へのマイナンバーの付番は別の制度である。

公金受取口座の登録だけで，保有する全ての預貯金口座が登録されるわけではない。

相続時の預貯金口座の照会等を目的とする預貯金口座付番制度とは，目的と手続を混同しないようにする。

第３　公金の受け取り口座はどこがいいですか？

１　銀行名よりも名義と管理のしやすさを確認する

公金受取口座の選択では，まず本人名義で登録可能な金融機関・店舗の口座かを確認する。

対応する金融機関・店舗であれば，通帳を発行しない口座やインターネット専業銀行の口座も登録できる。

登録可能な口座は，普通預金・普通貯金・通常貯金，当座預金・当座貯金・振替口座及び普通預金等を取り扱う総合口座である。

実際には，入金を確認しやすく，必要なときに利用でき，近く解約する予定のない本人名義の口座を候補にすると管理しやすい。

これは口座を管理する上での選択の目安であり，特定の銀行を一律に推奨するものではない。

金融機関の対応状況は，デジタル庁の金融機関一覧（[https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/list-registerable-account](https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/list-registerable-account)）で確認する。

２　公金受取口座にできない口座は？

家族名義の口座や，本人名義に屋号を付けた事業用口座などは，そのまま登録できない。

他方，旧姓や成年後見人名が含まれる口座は，条件を確認せずに一律に不可と判断してはならない。

具体的な扱いは次のとおりである。

口座の名義・状態登録の扱い
本人名義の個人用口座対応金融機関・店舗及び預貯金種別等の条件を満たせば登録できる。
子の登録に使う親名義の口座登録できない。親の登録に子名義の口座を使うこともできない。
本人名に店名・事務所名等の屋号が付いた口座登録できない。本人名義の個人用口座を用意する。
旧姓の口座マイナンバーカードの券面に旧姓が併記されていれば，マイナポータルで登録できる。
成年後見人の氏名が含まれる口座被成年後見人本人名義の口座であれば，マイナポータルで登録できる。後見人自身の口座を登録するという意味ではない。

根拠は，デジタル庁「登録可能な口座」FAQ Q1～Q7（[https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/faq-registration/registrable-account](https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/faq-registration/registrable-account)）である。

名義に関する条件を満たすことと，代理人がどの方法で手続できるかは別に確認する必要がある。

第４　登録・確認・変更・抹消はどこで行うか

１　手続方法によってできることが違う

登録方法には，マイナポータル，金融機関，所得税の還付申告等及び年金請求を通じた方法がある。

登録情報の最新の内容は，どの方法で登録した場合でもマイナポータルから確認する。

主な手続の違いは次のとおりである。

方法できる手続と注意点
マイナポータル登録・変更・抹消・確認。手続にはマイナンバーカードが必要である。
対応金融機関の窓口登録・変更・抹消。個人番号と本人特定事項を確認できる書類を準備する。マイナンバーカード自体は必須ではない。
所得税の還付申告・更正の請求登録・変更。還付が発生する手続に限られ，抹消だけの手続はできない。
年金請求年金請求の際に登録・変更ができる。年金受給者への意向確認に基づく登録の特例は，対象者に届く案内を別に確認する。

金融機関によっては受付を行っていないため，登録したい口座のある金融機関へ必要書類と受付方法を確認する。

最新の登録情報の確認は，マイナポータルの公金受取口座のページ（[https://myna.go.jp/receiving-account](https://myna.go.jp/receiving-account)）から行う。

手続の根拠は，デジタル庁の手続FAQ Q1・Q2・Q8・Q9・Q13・Q14（[https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/faq-registration/procedure](https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/faq-registration/procedure)）である。

２　登録結果の通知と確認

手続結果の通知方法は，マイナポータルのお知らせ，デジタル庁からのはがき，e-Taxのメッセージボックス等，申請方法によって異なる。

申請したことと登録が完了したことを区別し，結果通知を確認する。

登録後に氏名，住所又は口座を変更した場合も，最新情報を確認することが必要である。

３　確定申告で登録できなかった場合

公金受取口座の登録に失敗しただけであれば，登録のために確定申告書を再提出する必要はない。

デジタル庁は，還付金は申告書等に記載した口座に振り込まれ，登録を希望する場合はマイナポータル又は金融機関で手続するよう案内している。

申告内容や利用者識別番号そのものが誤っている場合は，別に訂正・相談が必要となる。

根拠は，デジタル庁の確定申告FAQ Q9・Q10（[https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/faq-registration/tax-refund](https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/faq-registration/tax-refund)）である。

申告の誤送信との切り分けは，[e-Taxの誤送信・訂正手続](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/16/e-tax-gososhin-teisei-riyosha-shikibetsu-bango/)で説明している。

第５　変更すると年金・児童手当・還付金の口座も変わるか

１　登録情報と実際の振込先は別に確認する

公金受取口座を変更又は抹消しても，全ての給付の振込先が一律に変わるわけではない。

給付の種類や処理の時点によって，変更前の口座に振り込まれる場合，変更後の口座に振り込まれる場合，又は振込ができなくなる場合がある。

受取予定の給付があるときは，口座の解約前に給付元へ確認することが大切である。

給付の種類変更時に確認すること
年金公金受取口座の登録だけで年金の振込先は自動的に切り替わらない。受取機関変更届等の手続について，年金事務所等へ確認する。
児童手当原則として振込先変更の届出が必要である。一部自治体では自動的に変更される場合があるため，給付元の自治体へ確認する。
所得税等の還付金国税庁が口座情報を照会する時点によって振込先が変わる。処理状況や振込不能の通知を確認する。

この区別は，デジタル庁の利用FAQ Q2～Q4（[https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/faq-utilization](https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/faq-utilization)）による。

確定申告書に還付先の預貯金口座を具体的に記載した場合には，公金受取口座の利用欄に丸を付けていても，申告書に記載した口座へ振り込まれるとされている。

２　未支給年金や国民年金基金を請求するとき

家族の死亡後に未支給年金を請求する場合は，請求者，必要書類及び受取口座を，支給元の現行様式に沿って確認する必要がある。

詳細は，[遺産分割と未支給年金](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/10/isanbunkatsu-mishikyuunenkin/)で説明している。

国民年金基金の給付には，独自の書類やオンライン手続の利用条件がある。

具体的な確認事項は，[弁護士国民年金基金の給付請求](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/29/bengoshi-kokumin-nenkin-kikin-kyufu-seikyu/)を参照されたい。

第６　出典と確認先

本記事の制度説明は，デジタル庁の次の公式資料による。

給付ごとの受給資格，申請期限及び個別の振込状況は，支給する行政機関等の案内を確認する。

公金受取口座登録制度（[https://www.digital.go.jp/policies/account_registration](https://www.digital.go.jp/policies/account_registration)）

制度概要のFAQ（[https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/faq-program](https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/faq-program)）

登録可能な口座のFAQ（[https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/faq-registration/registrable-account](https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/faq-registration/registrable-account)）

登録・確認・変更・抹消等の手続FAQ（[https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/faq-registration/procedure](https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/faq-registration/procedure)）

利用・給付金等の受取FAQ（[https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/faq-utilization](https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/faq-utilization)）

確定申告等での登録FAQ（[https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/faq-registration/tax-refund](https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/faq-registration/tax-refund)）

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## 公取委の犯則調査とは―行政調査との違い，許可状・捜索・差押えと刑事告発（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/jftc-hansoku-chousa/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 企業法務・契約, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　犯則調査とは何か](#sec1)

- [第２　行政調査と犯則調査の違い](#sec2)

- [第３　任意の質問と許可状による処分](#sec3)
- [１　質問・検査・領置](#sec3-1)

- [２　臨検・捜索・差押え](#sec3-2)

- [第４　電子データも調査対象となる](#sec4)

- [第５　調査・告発・起訴・判決を分ける](#sec5)

- [第６　会社・担当者が最初に整理すること](#sec6)

- [第７　よくある疑問](#sec7)
- [１　犯則調査を受けると必ず告発されるか](#sec7-1)

- [２　許可状がなければ，何も調べられないか](#sec7-2)

- [３　課徴金を納めれば消費者に返金されるか](#sec7-3)

- [第８　出典と確認時点](#sec8)

第１　犯則調査とは何か

公正取引委員会の犯則調査は，独占禁止法８９条から９１条までの罪に係る事件について，刑事責任の追及につながる証拠を調べる手続である。

通常の行政調査による立入検査とは根拠条文が異なり，裁判官の許可状に基づく捜索・差押え等が認められる。

ただし，犯則調査には任意の質問・検査・領置もあり，すべての行為に許可状が必要というわけではない。

令和８年１０月７日の公取委会見は，酒類等を製造販売する４社の価格カルテルの疑いについて犯則調査を行っていると説明した。

この説明から，４社の違反，刑事告発，起訴又は有罪判決が確定したと読むことはできない。

事件の公表資料と法律上の争点は，[ビール大手４社による価格カルテル疑惑](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/beer-4companies-price-cartel/)で整理している。

本記事は，令和８年１０月１８日に確認した独占禁止法と公取委の手続説明に基づき，一般的な制度を説明する。

個別事件の対象商品，関係者，調査範囲又は今後の処分を推定するものではない。

第２　行政調査と犯則調査の違い

行政調査は，独占禁止法４７条に基づく審尋，報告徴収，物件の提出命令，立入検査等を通じ，排除措置命令や課徴金納付命令等のために事実を調べる手続である。

同条４項は，これらの権限が犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならないと定めている。

比較する点行政調査犯則調査
主な根拠独占禁止法４７条同法１０１条・１０２条等
主な手段審尋，報告徴収，提出命令，立入検査任意の質問・検査・領置，許可状による臨検・捜索・差押え等
許可状４７条の立入検査については裁判官の許可状を要しない１０２条の強制処分には裁判官の許可状が必要
その後の判断排除措置命令・課徴金納付命令等の要件を検討する調査により犯則の心証を得たときは告発する

行政調査の立入検査も，単に自由に拒否できる任意の訪問ではない。

同法９４条は，４７条に基づく検査の拒否・妨害・忌避等を処罰対象としている。

「行政調査だから応じなくてよい」「立入調査という名称だから犯則調査である」といった名称だけの判断を避け，具体的な根拠と行為を確認する必要がある。

第３　任意の質問と許可状による処分

１　質問・検査・領置

独占禁止法１０１条は，指定を受けた公取委職員が，犯則嫌疑者や参考人に出頭を求めて質問し，所持物件等を検査し，任意に提出された物件等を領置できると定めている。

同じ犯則調査でも，任意提出した資料の領置と，許可状による差押えは区別する。

資料の提出を求められた際は，根拠，対象，提出方法及び受領の記録を整理することが実務上重要となる。

２　臨検・捜索・差押え

同法１０２条１項は，裁判官があらかじめ発する許可状により，臨検，捜索，差押え又は記録命令付差押えを行うことができると定めている。

許可状には，対象となる場所，身体・物件又は記録すべき電磁的記録等，有効期間などが記載される。

同法１０５条は，臨検，捜索又は差押えに際して，処分を受ける者への許可状の提示を求めている。

会社としては，担当職員，示された書面，対象部署・場所，開始時刻及び持ち出された資料を記録し，法務担当者や弁護士へ速やかに連絡する対応が考えられる。

これは対応を整理するための実務上の提案であり，連絡や立会いのために調査を一方的に中断させられるという説明ではない。

第４　電子データも調査対象となる

独占禁止法１０２条１項の記録命令付差押えは，記録を保管する者等に必要な電磁的記録を媒体へ記録させ，又は印刷させた上で，その媒体を差し押さえる処分である。

同条２項は，差押対象のコンピューターに通信回線で接続された記録媒体について，定められた条件の下で記録を複写して差し押さえる手続も規定している。

会社のメール，チャット，価格表又は決裁記録を考える際も，単に「クラウド上だから対象外」と判断せず，許可状と条文上の範囲を確認する。

資料を削除・書換えせず，元のファイル，送受信日時，保存場所及び管理者を保ったまま整理することが望ましい。

自動削除や上書き保存が予定されている場合の保全方法も，調査対応と通常業務への影響を踏まえ，法務・情報システム担当者と弁護士で検討する。

資料を保全することと，調査機関へ提出すべき範囲を判断することは別の作業である。

第５　調査・告発・起訴・判決を分ける

独占禁止法７４条１項は，公取委が第１２章の手続による調査で犯則の心証を得たときは，検事総長に告発しなければならないと定めている。

同法９６条は，８９条から９１条までの罪について公取委の告発を要する旨を定めている。

調査開始，公取委の告発，検察官による起訴，裁判所の有罪・無罪の判断は，それぞれ異なる段階である。

公取委は，国民生活に広範な影響を及ぼす悪質かつ重大な価格カルテル等や，行政処分では法の目的を達成できないと考えられる一定の事案について，積極的に刑事処分を求める方針を示している。

一方，一般的な告発方針から，個別事件の告発先，起訴の有無又は結論を先に決めることはできない。

ビール４社の１０月７日会見でも，公取委は今後の告発の見通しを明言していない。

行政上の課徴金，刑事裁判の罰金及び被害者への損害賠償も，別の制度である。

犯則調査の開始だけで，いずれかの金額又は被害者への返金が決まるわけではない。

第６　会社・担当者が最初に整理すること

初動では，調査を受けた法人・部署，対象とされた行為・期間，行政調査か犯則調査か，求められた資料と回答期限を整理する。

実際に見聞きした事実，記録から分かる事実，推測又は伝聞を分け，回答内容を関係者間で作り合わせることは避ける。

資料の原本，提出物の控え及び調査対応の時系列を残すことが，事実確認と法的検討の土台となる。

情報の提出範囲，営業秘密や第三者情報，供述への対応及び課徴金減免制度の適用可能性は，具体的な手続と時点に応じて個別に検討する。

会社と役員・従業員の利害が一致するとも限らないため，相談先と対応の役割分担も確認する必要がある。

本記事の一般的な手順だけで，特定の資料を提出しないことや，減免・免責を受けられることが保障されるわけではない。

第７　よくある疑問

１　犯則調査を受けると必ず告発されるか

調査開始だけで告発が確定するわけではない。

公取委の調査と，調査により犯則の心証を得た場合の告発を分けて理解する必要がある。

２　許可状がなければ，何も調べられないか

そうではない。

１０１条による質問・検査・任意提出物の領置と，１０２条による許可状を要する処分があるため，具体的にどの権限が使われているかを確認する。

３　課徴金を納めれば消費者に返金されるか

課徴金は，被害者に自動的に配分される賠償金ではない。

返金や損害賠償では，対象取引，損害，因果関係及び請求の条件を別に検討する。

第８　出典と確認時点

制度の確認日は令和８年１０月１８日である。

独占禁止法は４７条，７４条，８９条から９６条まで，１０１条，１０２条及び１０５条を中心に確認した。

初動の記録・連絡・資料保全の説明には，これらの権限と手続を踏まえた実務上の提案を含む。

公正取引委員会「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」

[https://www.jftc.go.jp/dk/guideline/lawdk.html](https://www.jftc.go.jp/dk/guideline/lawdk.html)

公正取引委員会「犯則調査権限」

[https://www.jftc.go.jp/dk/seido/hansoku.html](https://www.jftc.go.jp/dk/seido/hansoku.html)

公正取引委員会「審査手続・意見聴取手続」

[https://www.jftc.go.jp/dk/seido/sinsa.html](https://www.jftc.go.jp/dk/seido/sinsa.html)

公正取引委員会「令和８年１０月７日付け事務総長定例会見記録」質疑応答

[https://www.jftc.go.jp/houdou/teirei/2026/261007.html](https://www.jftc.go.jp/houdou/teirei/2026/261007.html)

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## 検察官適格審査会とは―申出の対象・方法，検察審査会や懲戒との違い（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/kensatsukan-tekikaku-shinsakai/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 法務省・検察庁

目次

- [第１　検察官適格審査会は何を審査するか](#sec1)

- [第２　検察審査会・懲戒との違い](#sec2)

- [第３　一般の人も申し出ることができるか](#sec3)

- [第４　申出書に何を書くか](#sec4)

- [第５　申出後の流れと結果の意味](#sec5)

- [第６　刑事事件の対応と分けて確認すること](#sec6)

- [第７　出典](#sec7)

第１　検察官適格審査会は何を審査するか

検察官適格審査会は，個々の検察官がその職務を行うのに適しているかを審査する機関である。

個別事件を起訴すべきかという判断と，その検察官が職務を担う適格性を有するかという判断は，区別する必要がある。

本稿は，令和８年１０月１８日に確認した検察庁法及び法務省の公式案内に基づき，制度の対象，申出の方法と限界を説明する。

根拠となる検察庁法２３条は，心身の故障，職務上の非能率その他の事由により，検察官が職務を行うのに適しない場合の免官について定めている。

適格審査は，検察官に身分保障を認めながら，職務への適格性を確かめるための制度である。

身分保障の全体像は，[検察官の身分保障](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/06/28/kensatsukan-mibunhoshou/)を参照されたい。

第２　検察審査会・懲戒との違い

名称が似ていても，検察官適格審査会と検察審査会は，構成も判断対象も異なる。

懲戒も，検察官適格審査会による審査とは別の制度である。

制度主な判断対象基本的な仕組み
検察官適格審査会特定の検察官が職務を行うのに適しているか審査会の議決等を経て免官することができる制度
検察審査会個別事件の不起訴処分の当否等くじで選ばれた市民による審査。一定の場合に起訴議決につながる
懲戒法令違反，職務上の義務違反，非行等任命権者が免職，停職，減給又は戒告を行う制度

検察官適格審査会は，国会議員，最高裁判所判事，日本弁護士連合会会長など，法律で定められた１１人の委員で構成される。

一般市民からくじで検察審査員を選ぶ検察審査会とは異なる。

法務省の案内では，個々の不起訴処分が妥当でないという不服は，検察審査会で扱う事項であり，検察官適格審査会で審査するものではないと説明されている。

不起訴処分の変更を求めたい場合は，[検察審査会への申立てと議決後の流れ](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/15/kensatsushinsakai-toha/)を確認する必要がある。

懲戒については，国家公務員法８２条以下が適用され，検察庁法２５条ただし書も懲戒処分を身分保障の例外としている。

不適切な行為が疑われる場合でも，その行為に対する懲戒の問題と，職務を担う適格性の問題を分けて整理する必要がある。

第３　一般の人も申し出ることができるか

法務省の公式案内は，一般の人から，特定の検察官について適格性を審査してほしい旨の申出を受ける取扱いを示している。

その場合，審査会が随時審査を開始するかを判断する。

申出をしただけで，自動的に随時審査が始まったり，対象の検察官が免官されたりする仕組みではない。

法律上の審査には，全ての検察官について３年ごとに行う定時審査，法務大臣の請求による随時審査，審査会の職権による随時審査がある。

一般の人による申出は，審査会が職権による随時審査を始めるかを検討する契機となる。

定時審査が３年ごとであることと，一般の人が申出をする時期とは同じ問題ではない。

第４　申出書に何を書くか

法務省の案内では，基本的に書面又はＥメールによる申出が示されており，書式は特に定められていない。

記載事項は，申出人の住所・氏名・連絡先，対象となる検察官の所属・氏名，適格でないと考える具体的な事由である。

送付先や連絡方法は，末尾に掲げる法務省の案内で確認されたい。

事実関係を整理する際は，いつ，どこで，誰が，何をしたのかを具体的に記載し，その事実を示す資料と対応させると分かりやすい。

直接経験したこと，記録で確認できること，他人から聞いたこと，そこから推測したことも分けて記載する。

これは申出の内容を伝えるための実務上の工夫であり，新たな法定要件を付け加えるものではない。

例えば，日時，担当検察官，具体的な発言又は対応，その場にいた人，対応する書面・録音等を順に整理できる。

単に「結論に納得できない」と記載するだけでなく，何がその検察官の職務への適格性に関わると考えるのかを説明することが重要である。

資料を提出する際は，事実の説明に必要な範囲を選び，関係のない個人情報を含めないよう確認する。

閲覧した法務省の案内は，セキュリティ対策上，Ｅメールの添付ファイルを開封できないため，申出事項をメール本文に記載するか，郵送を利用するよう求めている。

資料をメールに添付しただけで，その内容まで確認されると考えないことが必要である。

第５　申出後の流れと結果の意味

一般の人からの申出については，まず随時審査を開始するかが審議され，開始すべきと判断された場合に，職権による随時審査が行われる。

法務省の案内では，内容に応じて，申出人への追加の質問や資料提出の依頼があり，審議又は随時審査の結果は申出人へ通知されるとされている。

検察庁法２３条１項は，検事総長，次長検事及び検事長については審査会の議決及び法務大臣の勧告を経て，検事及び副検事については審査会の議決を経て，その官を免ずることができると定めている。

審査会への申出，随時審査の開始，審査会の議決及び免官は，それぞれ異なる段階である。

審査会が直接，刑罰や損害賠償金の支払を命じる制度でもない。

第６　刑事事件の対応と分けて確認すること

係属中の刑事事件における防御，不起訴処分への不服，損害賠償を求める対応は，適格審査への申出と目的の異なる手続である。

申出を検討する場合も，現在の事件で必要な証拠の確保，裁判所への主張や不服申立てなどを，それぞれの期限とともに確認する必要がある。

相談時には，求める結果が何かを先に整理すると，利用すべき制度を選びやすい。

不起訴処分を見直してほしいのか，具体的な行為の是正を求めるのか，職務への適格性を審査してほしいのかを分け，事実と資料を対応させて検討することが有用である。

第７　出典

検察庁法２３条・２５条：[https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000061](https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000061)

検察官適格審査会令：[https://laws.e-gov.go.jp/law/323CO0000000292](https://laws.e-gov.go.jp/law/323CO0000000292)

国家公務員法８２条・８４条：[https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000120](https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000120)

検察審査会法：[https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000147](https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000147)

法務省「検察官適格審査会」：[https://www.moj.go.jp/shingi1/shinsakai_tekikakushinsa.html](https://www.moj.go.jp/shingi1/shinsakai_tekikakushinsa.html)

法務省だより「あかれんが」Ｖｏｌ．５６「検察官適格審査会」：[https://www.moj.go.jp/KANBOU/KOHOSHI/no56/7.html](https://www.moj.go.jp/KANBOU/KOHOSHI/no56/7.html)

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## 南極条約と日本の立場―請求権放棄・領有権の凍結・２０４８年問題（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/nankyoku-jouyaku-nihon-2048/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 戦後処理・米軍基地, コラム・雑学

目次

- [第１　南極の領土問題を読むための三つの文書](#sec1)

- [第２　平和条約第２条（e）で日本は何を放棄したか](#sec2)
- [１　南極についての権利・権原・利益の請求](#sec2-1)

- [２　将来の問題についての日本政府の解釈](#sec2-2)

- [第３　南極条約第４条の「凍結」とは何か](#sec3)
- [１　従来の主張と承認・不承認の立場を保存する](#sec3-1)

- [２　観測活動は領有権の取得・拡張の根拠にならない](#sec3-2)

- [第４　領土問題を留保しながら平和利用と科学的調査を行う](#sec4)
- [１　平和目的と科学的調査の自由](#sec4-1)

- [２　対象区域と公海の権利](#sec4-2)

- [第５　鉱物資源に関する活動は現在どう規制されているか](#sec5)
- [１　環境保護議定書第７条の禁止](#sec5-1)

- [２　古い資料を現在の開発規制にそのまま用いない](#sec5-2)

- [第６　２０４８年に条約が失効したり採掘が解禁されたりするのか](#sec6)
- [１　２０４８年は自動失効の年ではない](#sec6-1)

- [２　改正と資源活動の禁止の変更には条件がある](#sec6-2)

- [第７　法的な検討で混同しやすい点](#sec7)
- [１　国家の立場と個別の活動の権原を分ける](#sec7-1)

- [２　政府答弁と条約の文言の役割を分ける](#sec7-2)

- [第８　出典](#sec8)

第１　南極の領土問題を読むための三つの文書

南極はどこの国の領土かという問いに対しては，各国の従来の主張や承認・不承認の立場が保存され，新たな領有権主張や既存主張の拡張は認められないというのが，南極条約第４条の基本である。

基地を置いたことや観測活動の実績だけで，領有権を取得できるわけではない。

２０４８年に南極条約や環境保護議定書が自動的に終了したり，鉱物資源の採掘が自動的に解禁されたりするわけではない。

議定書の運用を検討する会議を要請できる時期と，禁止の変更・改正の効力発生の条件を区別する必要がある。

条約の内容・禁止事項・締約国と，ペンギンへの接触などの環境保護ルールの概要は，[南極条約とは―内容・禁止事項・加盟国をわかりやすく解説（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/nankyoku-jouyaku-toha/)を参照されたい。

南極をめぐる日本の法的立場は，サンフランシスコ平和条約第２条（e）の請求権放棄，南極条約第４条の領有権に関する立場の保存，環境保護議定書第７条の鉱物資源活動の禁止を分けて読む必要がある。

これらは成立時期も規律する対象も異なり，一つの条文だけから，現在の領有権や資源開発の可否を説明することはできない。

本記事は，令和８年１０月１８日を確認基準日として，条約・議定書の規定と日本政府の国会答弁を区別して整理する。

平和条約全体の構造は，[サンフランシスコ平和条約とは何か――署名・発効，主権回復及び全２７条の法的構造（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/29/nihonkoku-heiwa-jouyaku-kouzou/)を参照されたい。

本記事では，南極についての放棄と，その後の国際的な制度を扱う。

第２　平和条約第２条（e）で日本は何を放棄したか

１　南極についての権利・権原・利益の請求

昭和２７年４月２８日に発効したサンフランシスコ平和条約第２条（e）は，南極地域のいずれの部分についても，日本国民の活動に由来するかその他に由来するかを問わず，すべての権利，権原及び利益についてのすべての請求権を日本が放棄する旨を定めた。

これは，日本が南極の特定地域を他国へ移転する相手国名を書いた条項ではない。

放棄の対象を読む際には，朝鮮，台湾，千島列島等についての他の号の表現と一括せず，第２条（e）自身の文言を確認する。

公布原本は，[国立公文書館の公開PDF](https://www.archives.go.jp/learning/archive_collection_7/collection_4/pdf/file_01.pdf)の第２条（e）（PDF３頁左側）で確認できる。

権利等についての請求権の放棄という条文の表現と，後の南極条約による規律は，別の段階の問題である。

２　将来の問題についての日本政府の解釈

昭和５３年４月５日の衆議院外務委員会で，村田良平政府委員は，この放棄を平和条約が効力を生ずる時点のものと説明し，その後将来取得し得るものまであらかじめ放棄したという解釈は採っていない旨を答弁した。

続く答弁では，南極条約による凍結との関係を説明し，将来の権利取得を理論上論じ得ることと，日本政府が実際に領有権主張の政策を採ることを区別した。

この答弁は，[同委員会の発言７６](https://kokkai.ndl.go.jp/txt/108403968X01119780405/76)と[発言７８](https://kokkai.ndl.go.jp/txt/108403968X01119780405/78)で確認できる。

ここから確認できるのは日本政府が示した解釈であり，平和条約の締約国すべてが同じ解釈に合意したことや，日本の将来の領有権が国際的に承認されていることまでを意味しない。

第３　南極条約第４条の「凍結」とは何か

１　従来の主張と承認・不承認の立場を保存する

南極条約第４条１項は，同条約を理由として，締約国が従来主張していた領土主権に関する権利・請求権を放棄したと解したり，主張の基礎や，他国の主張を承認するか否かについての立場を害したりしない仕組みを定める。

これは，領有権を主張する国と，その主張を承認しない国とが，立場の相違を残して条約上の協力を行うための規定である。

特定国の領有権をすべての締約国が承認したという処理でも，すべての既存の主張を消滅させたという処理でもない。

南極条約による立場の保存は，それ以前の平和条約による日本の請求権放棄を取り消す規定ではない。

日本については，平和条約第２条（e）による処理と，南極条約第４条による規律を併せて検討する。

２　観測活動は領有権の取得・拡張の根拠にならない

第４条２項は，条約の有効期間中の行為・活動を，南極における領土主権の請求を主張し，支持し，又は否認するための根拠とせず，領土主権に関する権利を生じさせないと定める。

また，条約の有効期間中は，新たな領土主権の請求も，既存の請求の拡張も認めない。

したがって，観測隊が長年活動したことや観測基地を設置したことだけで，その場所の領有権を取得したと説明することはできない。

原文と制度の概要は，[南極条約事務局の南極条約解説](https://www.ats.aq/e/antarctictreaty.html)及び[条約本文](https://documents.ats.aq/keydocs/vol_1/vol1_2_AT_Antarctic_Treaty_e.pdf)第４条を参照されたい。

日本政府も，昭和５３年４月５日の[大川美雄政府委員の答弁（発言６８）](https://kokkai.ndl.go.jp/txt/108403968X01119780405/68)で，現在の活動が将来の領有権主張の根拠にならないとの説明をしている。

第４　領土問題を留保しながら平和利用と科学的調査を行う

１　平和目的と科学的調査の自由

南極条約第１条は南極地域を平和的目的のみに利用することを定め，第２条は科学的調査の自由とそのための協力を継続することを定める。

第３条は，科学的調査の計画，科学者，観測・成果についての交換を規定する。

領有権問題の全面的な解決を協力の前提条件とせず，第４条で各国の立場を処理しながら，共同の活動のルールを設けた構造である。

軍事的措置の禁止と，科学的調査その他の平和的目的のための軍の要員・設備の使用は，第１条の中で区別されている。

軍の関係者や設備が用いられたという事実だけで，直ちに条約違反の軍事利用と評価するものではない。

２　対象区域と公海の権利

第６条の対象区域は，氷棚を含む南緯６０度以南の地域である。

同条は，この区域内の公海に関する国際法上のいずれの国の権利又はその行使にも，条約が影響を及ぼさないことを併せて定める。

南極条約の区域に入ることと，その海域の法的性質がすべて同じになることも，区別する必要がある。

第５　鉱物資源に関する活動は現在どう規制されているか

１　環境保護議定書第７条の禁止

平成３年に採択され，平成１０年に発効した環境保護議定書は，南極の環境と関連する生態系を包括的に保護するための文書である。

第７条は，科学的調査を除き，鉱物資源に関する活動を禁止する。

禁止の説明を商業的な採掘だけに限定せず，条文が鉱物資源に関する活動を対象としていることを確認する必要がある。

議定書第７条は，[南極条約事務局掲載の原文](https://documents.ats.aq/recatt/Att006_e.pdf)のPDF５頁で確認できる。

領有権の主張やその留保があることから，直ちに鉱物資源活動が許されるわけではない。

２　古い資料を現在の開発規制にそのまま用いない

環境保護議定書の成立前の文献に，南極の資源開発や将来の制度についての記述があっても，現在の可否を判断する際には，その後に成立・発効した議定書の規定を重ねて確認する。

歴史的な交渉の説明と，現在適用される禁止は，区別して読む必要がある。

第６　２０４８年に条約が失効したり採掘が解禁されたりするのか

１　２０４８年は自動失効の年ではない

南極条約と環境保護議定書には，２０４８年に自動的に終了するという期限はない。

環境保護議定書第２５条２項は，発効から５０年を経過した後，南極条約協議国の要請により議定書の運用を検討する会議を開催する仕組みを定める。

平成１０年の発効から５０年後が２０４８年であることと，その年に議定書が失効することは同じではない。

２　改正と資源活動の禁止の変更には条件がある

第２５条は，検討会議における改正・修正の採択と，その効力発生について，それぞれ条件を定める。

さらに，同条５項は，鉱物資源活動の禁止を変更する場合について，その活動を規律する拘束力のある法的制度が効力を有していること等を求める。

検討会議を要請できることだけから，禁止の解除や実際の採掘が可能になるという結論は導けない。

条文は[議定書原文](https://documents.ats.aq/recatt/Att006_e.pdf)のPDF１２～１３頁，制度の説明は[南極条約事務局の環境保護議定書解説](https://www.ats.aq/e/protocol.html)で確認できる。

資源に関する情報を読む際には，資源の存在，探査・採掘の技術的可能性，条約上の許容性を分けて確認する。

第７　法的な検討で混同しやすい点

１　国家の立場と個別の活動の権原を分ける

日本政府が条約についてどのような解釈を示したか，国際的にどの主張が承認されているか，ある活動が条約や国内法上認められるかは，それぞれ検討対象が異なる。

観測基地の存在や活動実績だけから，土地の権利，施設の利用権，資源開発契約を履行できる権原まで説明することはできない。

研究，渡航，事業等の計画では，条約上の原則に加え，活動の内容，関係する国，適用される国内法，環境評価や許認可等の手続を確認する必要がある。

本記事の領有権・資源規制の説明だけで，個別の計画に必要な手続がすべて確定するものではない。

２　政府答弁と条約の文言の役割を分ける

政府答弁は，その時点の政府の解釈・政策を確認する一次資料である。

しかし，一国の答弁だけで，他の締約国の合意や国際裁判所の判断までを証明できるわけではない。

条約本文，政府の説明，その後の条約・議定書を文書ごとに整理することが，南極の法的立場を検討する出発点となる。

第８　出典

① [国立公文書館・日本国との平和条約公布原本](https://www.archives.go.jp/learning/archive_collection_7/collection_4/pdf/file_01.pdf)（第２条（e），PDF３頁左側）。

② [昭和５３年４月５日・衆議院外務委員会・村田良平政府委員答弁７６](https://kokkai.ndl.go.jp/txt/108403968X01119780405/76)，[同答弁７８](https://kokkai.ndl.go.jp/txt/108403968X01119780405/78)，[大川美雄政府委員答弁６８](https://kokkai.ndl.go.jp/txt/108403968X01119780405/68)。

③ [南極条約本文・南極条約事務局](https://documents.ats.aq/keydocs/vol_1/vol1_2_AT_Antarctic_Treaty_e.pdf)（第１～４条，第６条）及び[同事務局による条約解説](https://www.ats.aq/e/antarctictreaty.html)。

④ [環境保護議定書原文・南極条約事務局](https://documents.ats.aq/recatt/Att006_e.pdf)（第７条，第２５条）及び[同事務局による議定書解説](https://www.ats.aq/e/protocol.html)。

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## 期限付きの法律・特例はいつまで使えるか―法律の失効，適用期限と経過措置の読み方（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/kigen-houreishikkou-keikasochi/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 国会・内閣・選挙, 行政・政治・公文書

目次

- [第１　期限の日付だけでは適用の有無は決まらない](#sec1)

- [第２　法律自体の失効と権限の期間満了](#sec2)
- [１　法律そのものの効力が失われる場合](#sec2-1)

- [２　法律は残り，権限の期間が満了する場合](#sec2-2)

- [第３　公布日，施行日及び適用対象を分ける](#sec3)

- [第４　改正後も旧法で判断する場面](#sec4)
- [１　契約についての経過措置](#sec4-1)

- [２　消滅時効についての経過措置](#sec4-2)

- [第５　税務では「その日まで」と「その日の属する課税期間」を分ける](#sec5)

- [第６　相談・事件処理・申告前の確認手順](#sec6)

- [第７　関連する記事と資料](#sec7)

第１　期限の日付だけでは適用の有無は決まらない

法律や特例の説明に期限が書かれていても，何がその日で終わるのかを確かめなければ，個別の事件や申告に適用できるかは判断できない。

法律そのものの効力，法律に基づく権限の期間，特例の対象となる取引・課税期間及び申請・申告の期限は，それぞれ別の問題である。

本記事は，令和８年１０月１８日を確認日として，法の適用に関する通則法，民法改正法の経過措置，国会会議録及び国税庁の資料から，期限を読む際の確認方法を説明する。

以下の確認手順は実務上の提案であり，特定の様式の使用が法律で一律に義務付けられているという意味ではない。

第２　法律自体の失効と権限の期間満了

１　法律そのものの効力が失われる場合

まず，附則などに，法律自体が一定の日又は期間の経過によって効力を失う旨の規定があるかを確認する。

法律の名称に「臨時」又は「特別措置」と書かれていることだけで，法律全体の失効時期が決まるわけではない。

昭和５２年５月１８日の参議院内閣委員会第１５号で，真田秀夫内閣法制局長官は，法律自身が一定期間の経過によって失効する限時法と，法律の中で権原の期間だけを限っている場合を区別して説明した（発言１５３）。

２　法律は残り，権限の期間が満了する場合

同答弁は，沖縄の土地の暫定使用をめぐり，法律自体に失効の定めがあるのではなく，国が取得する使用権原の期間が５年とされていることを理由に，期間の経過後も法律が改正の対象となるという考え方を述べたものである。

ただし，答弁の冒頭では，議題の法案は政府提出案から構想が変わっており，自己の解釈・考えを述べるという留保が付されている。

ここから，期間満了後に改正の対象となることと，満了後の空白期間に使用権原があったこととは区別しなければならない。

前後の質疑でも空白期間の扱いが問題とされており，この発言だけで，後の延長によって過去の行為が当然に適法になると読むことはできない。

個別事件では，改正後の条文，施行日，遡及適用の定め及び関係する裁判例を別に検討する必要がある。

原会議録：[昭和５２年５月１８日参議院内閣委員会第１５号・発言１５３と前後の質疑（https://kokkai.ndl.go.jp/txt/108014889X01519770518/153）](https://kokkai.ndl.go.jp/txt/108014889X01519770518/153)

第３　公布日，施行日及び適用対象を分ける

公布日は法律が公布された日であり，施行日はその規定の効力が生じる日である。

法の適用に関する通則法２条は，法律は公布の日から起算して２０日を経過した日から施行するとしつつ，法律で異なる施行期日を定めた場合はその定めによるとしている。

したがって，まず対象となる法律の附則を確認し，政令で施行日を定める規定であれば，その政令も確認する。

さらに，新しい規定がどの契約，行為，取得又は課税期間に適用されるかは，適用関係と経過措置によって確かめる。

法律全体の施行日だけを見て，その日以後の相談・請求・申告には全て新しい規定が適用されると判断することはできない。

一つの改正法の中で規定ごとに施行日が異なる場合もあるため，争点となる条項に対応する附則の号まで特定する。

条文：[e-Gov法令検索「法の適用に関する通則法」２条（https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000078）](https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000078)

第４　改正後も旧法で判断する場面

１　契約についての経過措置

民法の一部を改正する法律（平成２９年法律第４４号）附則３４条１項は，施行日前に締結された贈与，売買，消費貸借，使用貸借，賃貸借，雇用，請負，委任，寄託又は組合の契約等について，なお従前の例によるとしている。

一方，同条２項・３項には，施行日前の賃貸借契約にも新しい規定を適用する場面が定められている。

このため，施行日前に結んだ契約であるという理由だけで，全ての争点を一律に旧法で判断することもできない。

契約日，更新合意の日及び紛争の原因となる行為の日を整理し，争点ごとの経過措置を確認する必要がある。

２　消滅時効についての経過措置

同法附則１０条は，消滅時効の援用，中断・停止の事由，協議の合意及び時効期間について，項を分けて経過措置を定めている。

同条１項の「施行日前に債権が生じた場合」には，施行日以後に債権が生じた場合でも，その原因となる法律行為が施行日前にされたときが含まれ，同条４項の時効期間の規定にもこの定義が及ぶ。

したがって，債権の発生日だけでなく，原因となる契約等の日付も確認する。

また，時効期間に旧法が適用されることと，施行日前に生じた中断・停止の効力の問題を区別し，必要な項をそれぞれ確認する。

成立法：[平成２９年法律第４４号・附則１０条及び３４条（https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/housei/19320170602044.htm）](https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/housei/19320170602044.htm)

第５　税務では「その日まで」と「その日の属する課税期間」を分ける

消費税の２割特例について，国税庁は，令和５年１０月１日から令和８年９月３０日までの日の属する各課税期間が適用対象範囲となると説明している。

また，免税事業者である個人事業者が令和５年１０月１日から登録を受ける例について，令和８年分の申告までを適用対象範囲として示している。

期限の表記を，令和８年９月３０日までの取引だけに適用するという意味や，同日までに申告を済ませるという意味に読み替えることはできない。

この特例を創設した令和５年法律第３号１８条は，平成２８年法律第１５号の附則に５１条の２を追加し，適用対象を一定の期間内の「日の属する課税期間」によって定めている。

国税庁の説明は，この条文上の対象期間を具体的な暦日や申告の例で示すものであり，説明資料の日付だけで法律の対象期間を置き換えてよいということではない。

ただし，期間内であることだけで特例を利用できるわけではなく，登録状況，免税に関する要件及び適用できない課税期間等も確認しなければならない。

特例の適用対象となる課税期間と，その申告期限や別の制度を選ぶための届出期限は，別々に整理する必要がある。

国税庁の説明：[「２割特例の概要」１(3)及び２（https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shohi/kaisei/202304/01.htm）](https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shohi/kaisei/202304/01.htm)

創設時の成立法：[令和５年法律第３号１８条（https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/housei/21120230331003.htm）](https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/housei/21120230331003.htm)

第６　相談・事件処理・申告前の確認手順

最初に，対象となる制度名だけでなく，法律名，法律番号，条項及び改正の基準日を特定する。

次に，法律自体の効力，個別の権限・特例の対象期間及び申請・申告の期限を分けて書き出す。

その上で，公布日と施行日，契約日，行為日，取得日，課税期間の始期・終期及び手続の期限を時系列に並べる。

現在の条文と，問題となる時点の条文，改正法の附則及び委任された経過措置を照合し，どの事実の日付が適用を分けるのかを確認する。

期限の延長が検討されている場合も，法案，成立した法律，施行された規定及び対象期間を区別する。

過去の空白期間への適用や既に生じた権利への影響が問題となる場合は，延長されたという説明だけで結論を出さず，その点を定める条項と関係する裁判例を確認する。

第７　関連する記事と資料

法律の成立・公布や公的データベースの使い方は，[国会回次別の制定法律一覧と法律の調べ方（https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/07/17/kokkai-seiteihou/）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/07/17/kokkai-seiteihou/)で扱っている。

政府答弁や内閣法制局の資料を調べる際の入口は，[内閣法制局に関するメモ書き（https://yamanaka-bengoshi.jp/2021/12/13/clb-memo/）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2021/12/13/clb-memo/)を参照されたい。

本記事の昭和５２年の国会答弁は，提供された『内閣法制局百年史』の抄録を手掛かりとして原会議録へ遡って確認したものである。

法律の失効と権原期間の区別は当該答弁の説明に基づき，具体的な法律への適用は，その法律の条文と経過措置によって判断する必要がある。

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## 相続登記はいつまでに必要か―令和９年３月３１日の期限と相続人申告登記の限界（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/souzoku-touki-gimuka-souzokunin-shinkoku/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 相続手続・相続財産調査, 遺言・相続, 親族・相続

目次

- [第１　相続登記の期限を調べるときの出発点](#sec1)

- [第２　基本的義務と遺産分割後の義務を分ける](#sec2)
- [１　基本的義務は二つの事実を知った日から３年以内](#sec2-1)

- [２　分割後の登記には別の義務がある](#sec2-2)

- [第３　令和９年３月３１日が期限になるのはどのような場合か](#sec3)
- [１　令和６年４月１日より前の相続も対象となる](#sec3-1)

- [２　具体例は「相続の日」と「知った日」を分けて考える](#sec3-2)

- [第４　相続人申告登記でできること・できないこと](#sec4)
- [１　分割が難しい場合にも基本的義務を履行できる](#sec4-1)

- [２　一人の申出で全員の義務が済むわけではない](#sec4-2)

- [３　所有権の帰属を公示する登記の代わりにはならない](#sec4-3)

- [第５　申出の準備と費用を確認する](#sec5)
- [１　基本書類と管轄を確認する](#sec5-1)

- [２　登録免許税とその他の費用を分ける](#sec5-2)

- [第６　過料・税務・相談先を別々に確認する](#sec6)
- [１　期限を過ぎれば直ちに一律１０万円になるわけではない](#sec6-1)

- [２　相続税の申告期限は別に進む](#sec6-2)

- [３　相談の際は解決したい問題を分けて伝える](#sec6-3)

- [第７　出典・関連記事](#sec7)
- [１　法令・公式資料](#sec7-1)

- [２　関連記事](#sec7-2)

第１　相続登記の期限を調べるときの出発点

相続登記の申請義務化は，令和６年４月１日に始まった。

それより前の相続も対象となるが，すべての人の期限が令和９年３月３１日になるわけではない。

まず，不動産を相続したことを知った時期，遺産分割の有無，相続人申告登記をしたかを分けて確認する必要がある。

本記事は，令和８年１０月１８日に確認した法務省の案内に基づき，登記済みの不動産についての基本的な期限と手続の選び方を説明する。

相続全体の期限・財産調査・税務については，「[相続事件に関する実務メモ－期限・手続・財産調査（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/07/31/souzoku-memo/)」も参照されたい。

記事URL：[https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/07/31/souzoku-memo/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/07/31/souzoku-memo/)

第２　基本的義務と遺産分割後の義務を分ける

１　基本的義務は二つの事実を知った日から３年以内

相続によって不動産の所有権を取得した相続人は，自己のために相続の開始があったことを知り，かつ，その不動産の所有権を取得したことを知った日から３年以内に，相続登記を申請する義務を負う。

相続人に対する遺贈による取得も含まれる。

根拠は，不動産登記法７６条の２第１項である。

被相続人の死亡日だけで一律に期限を決めることはできない。

死亡を知っていても，後になって別の土地を相続したことが分かった場合には，その土地について取得を知った時期を確認する。

２　分割後の登記には別の義務がある

法定相続分による登記をした後に遺産分割が成立した場合や，相続人申告登記の後に遺産分割が成立した場合には，分割によって不動産を取得した相続人に，分割内容を反映する登記の義務が生じる。

その期限は，原則として遺産分割の日から３年以内である。

根拠は，不動産登記法７６条の２第２項，７６条の３第４項等である。

相続人申告登記によって履行できるのは基本的義務であり，遺産分割後の追加的義務を履行したことにはならない。

遺産分割が既に成立している場合には，その内容に基づく登記を検討し，申告登記だけで済むと考えないことが大切である。

法務省「相続登記の申請義務化について」：[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00599.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00599.html)

第３　令和９年３月３１日が期限になるのはどのような場合か

１　令和６年４月１日より前の相続も対象となる

令和６年４月１日より前に開始した相続についても，未登記であれば義務化の対象となる。

施行前に不動産の相続による取得を知っていた場合の基本的義務の期限は，令和９年３月３１日である。

施行後に取得を知った場合は，その日から３年以内となる。

確認した事情基本的義務の期限の考え方注意点
令和６年４月１日より前から相続による取得を知っていた令和９年３月３１日まで古い相続も放置できない
施行前の相続だが，施行後にその不動産の取得を知った取得を知った日から３年以内死亡日だけで判断しない
施行後の相続で，開始と不動産の取得を知った二つの事実を知った日から３年以内不動産ごとの把握漏れに注意する

２　具体例は「相続の日」と「知った日」を分けて考える

例えば，令和２年に父が亡くなり，その時から父名義の自宅を相続したことを知っていたが登記していない場合，基本的義務の期限は令和９年３月３１日である。

同じ令和２年の相続でも，令和８年になって初めて別の土地を相続していたと知った場合には，その土地について取得を知った日から３年以内という扱いになる。

これらは，法務省が示す期限のルールを説明するための設例である。

「いつ知ったか」が問題になりそうなときは，登記事項証明書，固定資産税の通知，親族との連絡など，取得を知るに至った経緯の資料を保管しておくとよい。

基本的義務の起算日と，遺産分割後の登記の起算日は別に記録する。

法務省「相続登記の申請義務化に関するQ＆A」：[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00565.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00565.html)

第４　相続人申告登記でできること・できないこと

１　分割が難しい場合にも基本的義務を履行できる

相続人申告登記は，登記記録上の所有者が亡くなったこと，自分がその相続人であること等を，必要な資料とともに登記官へ申し出る制度である。

登記官は審査の上，申出をした相続人の氏名・住所等を登記に付記する。

法定相続人全員の範囲や法定相続分を確定する手続ではないため，通常の相続登記に比べて必要書類を少なくできる場合がある。

２　一人の申出で全員の義務が済むわけではない

特定の相続人が単独で申し出ることはできるが，義務を履行したとみなされるのは申出をした相続人である。

相続人全員について履行するには，全員それぞれの申出が必要となる。

複数人が連名で申し出る方法や，他の相続人の分も含めた代理申出もある。

したがって，「長男が一人で自分の申告をしたので，他の相続人も何もしなくてよい」とはならない。

誰について，どの不動産の申出をしたかを，受付資料・完了後の登記で確認する。

３　所有権の帰属を公示する登記の代わりにはならない

相続人申告登記は，不動産についての権利関係を公示するものではない。

不動産を売却したり抵当権を設定したりする場合には，別途，相続登記が必要である。

相続人申告登記をしても，遺産分割が成立したことや，自分が単独所有者になったことを意味しない。

申告登記をした後に分割が成立したときは，取得者と分割日を記録し，分割結果に基づく登記を改めて管理する。

相続人申告登記を済ませたまま，その後の手続を失念しないことが重要である。

法務省「相続人申告登記について」制度の概要・申出手続：[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00602.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00602.html)

第５　申出の準備と費用を確認する

１　基本書類と管轄を確認する

基本的な提出書類は，申出書，相続人であることが分かる戸籍の証明書，申出人の住所を証する情報，代理人が手続を行う場合の委任状である。

ただし，法定相続情報一覧図の写しや法定相続情報番号，戸籍電子証明書提供用識別符号等による代替，住基ネットによる住所確認で省略できる場合がある。

被相続人と登記名義人の同一性を示す資料が追加で必要になる場合もあるため，戸籍１通だけで常に足りるわけではない。

申出先は不動産を管轄する法務局である。

親子，配偶者，兄弟姉妹，数次相続などの関係に応じて必要な戸籍が異なるので，法務省の現行の記載例と提出書類を確認する。

登記されていない建物や，名義と実際の権利関係が合わない不動産は，同じ手続で処理できると決めつけず，個別に相談する必要がある。

２　登録免許税とその他の費用を分ける

相続人申告登記には登録免許税がかからない。

ただし，戸籍等の取得費用，郵送費用，専門家に依頼した場合の報酬まで一切かからないという意味ではない。

その後に行う所有権移転の相続登記の費用とも区別する。

オンラインの申出では押印・電子署名は不要とされ，専用ソフトウェアを使わず，ウェブブラウザー上の「かんたん登記・供託申請」を利用する方法もある。

利用する際は，法務省の現行案内から手続先へ進み，申出の対象不動産・申出人・添付資料を確認する。

第６　過料・税務・相談先を別々に確認する

１　期限を過ぎれば直ちに一律１０万円になるわけではない

正当な理由なく相続登記の申請を怠った場合は，１０万円以下の過料の対象となる。

法務省の案内では，登記官による催告を経て，正当な理由なくその期間内に申請しない場合に，裁判所へ事件を通知する取扱いが示されている。

相続人が非常に多い場合，権利帰属に争いがある場合，重病や避難等の事情がある場合などは，正当な理由が認められることがあるが，具体的な事情による。

催告が来るまで放置してよいという趣旨ではない。

手続が進まない理由と残っている作業を整理し，期限前から相談することが望ましい。

２　相続税の申告期限は別に進む

相続税の申告が必要な場合，申告期限は原則として，被相続人が死亡したことを知った日の翌日から１０か月以内である。

相続人申告登記は税務署への相続税申告ではなく，これを行っても相続税の期限が延びるわけではない。

登記の３年と税務の１０か月を同じ期限表で混同しないようにする。

国税庁「No.４２０５　相続税の申告と納税」：[https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4205.htm](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4205.htm)

３　相談の際は解決したい問題を分けて伝える

登記手続の相談では，対象不動産，登記名義人，相続関係，遺言・分割の有無，取得を知った時期をまとめておくと，必要資料と手続を整理しやすい。

遺産分割の対立，遺言の効力，財産の範囲等に争いがある場合は，その紛争の解決と登記義務への対応を分けて弁護士に相談する。

相続税の申告・評価・特例の適用については，税務の期限も示して税理士と検討する。

第７　出典・関連記事

１　法令・公式資料

①不動産登記法７６条の２・７６条の３・１６４条：[https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123](https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123)

②民法等の一部を改正する法律（令和３年法律第２４号）附則５条６項。法務省掲載の法律本文：[https://www.moj.go.jp/content/001348043.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001348043.pdf)

③法務省「相続登記の申請義務化について」：[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00599.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00599.html)

④法務省「相続登記の申請義務化に関するQ＆A」特に４のＱ１～Ｑ４：[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00565.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00565.html)

⑤法務省「相続人申告登記について」：[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00602.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00602.html)

⑥国税庁「No.４２０５　相続税の申告と納税」：[https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4205.htm](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4205.htm)

２　関連記事

[相続事件に関する実務メモ－期限・手続・財産調査（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/07/31/souzoku-memo/)

記事URL：[https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/07/31/souzoku-memo/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/07/31/souzoku-memo/)

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## 知事の公用車利用はどこまで公務か―徳島県知事の演奏会出席と最高裁令和３年５月１４日判決（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/chiji-kouyousha-koumu-saikousai-r3/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: その他裁判所関係

目次

- [第１　最高裁判決の結論と射程](#sec1)
- [１　文化振興政策に基づく演奏会への出席](#sec1-1)

- [２　事件の特定と原文](#sec1-2)

- [第２　なぜ公用車の燃料費と人件費が争われたのか](#sec2)
- [１　住民側が求めた確認](#sec2-1)

- [２　原審が認容した範囲](#sec2-2)

- [第３　公務性を判断する前提となった事実](#sec3)
- [１　県が設立した管弦楽団の事業](#sec3-1)

- [２　本件演奏会の主催・共催](#sec3-2)

- [第４　原審と最高裁は何を違って捉えたか](#sec4)
- [１　原審が重視した挨拶・意見交換等](#sec4-1)

- [２　最高裁が捉えた県の事務と知事の職責](#sec4-2)

- [３　比較表](#sec4-3)

- [第５　他の公用車利用に当てはめる際の限界](#sec5)
- [１　「共催」「出席」の表示だけでは決められない](#sec5-1)

- [２　裁判所裁判官の送迎や車両購入とは別の問題](#sec5-2)

第１　最高裁判決の結論と射程

１　文化振興政策に基づく演奏会への出席

最高裁令和３年５月１４日第二小法廷判決は，徳島県が文化振興政策に基づく県の事務として共催した演奏会への知事の出席について，公務に該当するとした。

その出席のために公用車を使用したことについても，違法があるというべき事情は見当たらないと判断した。

判断の対象は，県と管弦楽団との関係等の具体的な事情が認定された演奏会である。

知事が出席する催しであれば，私的な鑑賞を含めてすべて公務になるという判決ではない。

２　事件の特定と原文

事件は，令和２年（行ヒ）第２３８号・住民訴訟による違法確認請求事件である。

判決は，原判決中の上告人敗訴部分を破棄し，その部分に関する住民側の控訴を棄却した。

裁判所の判例情報：

[https://www.courts.go.jp/hanrei/90292/detail2/index.html](https://www.courts.go.jp/hanrei/90292/detail2/index.html)

判決全文（PDF全３頁）：

[https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-90292.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-90292.pdf)

第２　なぜ公用車の燃料費と人件費が争われたのか

１　住民側が求めた確認

住民側は，知事が演奏会への出席に公用車を使ったことは違法であり，県は知事個人に対して燃料費と同行した秘書・運転手の人件費に相当する損害賠償請求権を有すると主張した。

そのうえで，県知事を相手に，県がその請求権を行使しないという怠る事実の違法確認を求めた。

判決が示す請求の根拠は，地方自治法２４２条の２第１項３号である。

住民がこの訴訟で直接に燃料費等の支払を受ける請求をした，という構造ではない。

２　原審が認容した範囲

原審は，平成２９年７月２２日に吉野川市の公民館で開催された演奏会について，燃料費と人件費の合計１万５１７３円に相当する損害賠償請求権が県にあるとした。

最高裁で問題となったのは，その請求権の行使を怠ることが違法であるとされた部分である。

第３　公務性を判断する前提となった事実

１　県が設立した管弦楽団の事業

最高裁が前提とした事実によると，県は平成２３年に，翌年の国民文化祭を契機として，とくしま国民文化祭記念管弦楽団を設立した。

平成２５年度からは，公益財団法人徳島県文化振興財団にその事業を委託していた。

管弦楽団の事業は，演奏会の都度に楽団を組織し，県内各地を訪れて，県や各市町村等と連携しながら演奏会を開催するというものであった。

本件演奏会は，その事業の一環として行われていた。

２　本件演奏会の主催・共催

本件演奏会は，吉野川市，吉野川市教育委員会及び吉野川市民コンサート実行委員会が主催し，県及び同財団が共催していた。

判決は，県有車両を公用以外の目的で使用してはならないとする，当時の徳島県県有車両管理規則１４条の存在も前提としている。

ここで示した規則の内容は，当該事件で判決が前提としたものである。

現在の規則の条文や，他の自治体の規則を確認したことを意味しない。

第４　原審と最高裁は何を違って捉えたか

１　原審が重視した挨拶・意見交換等

最高裁判決が紹介する原審の判断は，県が共催者にとどまること，知事による挨拶等や観客・主催市の首長等との意見交換がないことなどを重視した。

また，演奏会を体感して県政運営の判断材料にする必要性も，多数回の出席のうち本件演奏会については認め難いとした。

２　最高裁が捉えた県の事務と知事の職責

最高裁は，楽団設立と事業委託から本件演奏会に至る関係を踏まえ，県の共催を文化振興政策に基づく県の事務と評価した。

その事務として開催された演奏会へ，県を統轄・代表し，事務を管理・執行する知事が出席したことは公務に該当するとした。

最高裁の理由は，挨拶や意見交換の有無だけで出席を評価する構造とは異なる。

催しと県の政策・事業との関係を確定し，そのうえで知事の出席の位置付けを考えている点に注目すべきである。

３　比較表

観点原審の判断として紹介された内容最高裁の判断
催しの位置付け各種団体の会合への交際として検討県の文化振興政策に基づく県の事務と評価
知事の出席挨拶・意見交換等がないことなどから公務性を否定県の事務としての演奏会への出席を公務と評価
公用車の使用当該出席のための使用を違法と判断違法があるというべき事情は見当たらないと判断

第５　他の公用車利用に当てはめる際の限界

１　「共催」「出席」の表示だけでは決められない

この判決から，自治体が共催と表示した行事なら公用車利用がすべて適法になる，という一般則を導くことはできない。

他の事案を検討するときは，政策・事業との具体的な関係，行事の内容，出席の目的，適用される車両管理規程などを確認する必要がある。

この整理は，本件判決を他の事案に安易に広げないためのものであり，最高裁が新たな一律のチェックリストを示したという趣旨ではない。

２　裁判所裁判官の送迎や車両購入とは別の問題

本件は自治体の事務と知事の出席目的に関する判断であり，最高裁判所裁判官の送迎の範囲や，公用車購入の価格の妥当性を判断したものではない。

「公用車」という語が共通していても，取得・運用・情報公開の各問題は分けて調べる必要がある。

最高裁判所裁判官等の公用車に関する開示資料と車種・価格の一覧：

[https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/06/25/public-car/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/06/25/public-car/)

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## 公用車の情報公開―車種・車検証・契約書の開示と警備上の不開示（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/kouyousha-jouhoukoukai-fukaiji/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: その他裁判所関係

目次

- [第１　公用車の情報は一律に非公開ではない](#sec1)
- [１　最高裁判所長官車と法務大臣車の違い](#sec1-1)

- [２　本記事の原資料](#sec1-2)

- [第２　裁判所の開示申出と情報公開法を区別する](#sec2)
- [１　裁判所は行政機関情報公開法の対象機関に含まれない](#sec2-1)

- [２　通知書にある「不開示情報に相当する」の意味](#sec2-2)

- [第３　長官車の開示例で分かる部分開示](#sec3)
- [１　車検証の車両番号等](#sec3-1)

- [２　契約書の代表者印影](#sec3-2)

- [第４　法務大臣車に関する答申第２８６号](#sec4)
- [１　何が争われたか](#sec4-1)

- [２　法務省の説明と審査会の判断](#sec4-2)

- [３　結論は５条４号であり，６号の判断はしていない](#sec4-3)

- [第５　開示資料を調べる際に整理する項目](#sec5)
- [１　文書と項目を具体的にする](#sec5-1)

- [２　不存在と内容の不開示を分ける](#sec5-2)

- [第６　関連記事](#sec6)

第１　公用車の情報は一律に非公開ではない

１　最高裁判所長官車と法務大臣車の違い

最高裁判所長官車については，令和元年の開示により，車種・取得価格・取得年月日，車検証の一部，売買契約書の一部等が明らかになった。

一方，法務大臣車の契約書・車検証をめぐる令和２年度（行情）答申第２８６号では，車種を特定し得る情報や装備・仕様に関する情報について，より広い範囲の不開示が妥当とされた。

両者を比べるときは，対象機関，利用者の職責，対象文書，不開示とされた具体的な項目を分けて読む必要がある。

公用車であるという理由だけで，すべて開示又はすべて不開示になるわけではない。

２　本記事の原資料

最高裁判所長官車の情報提供資料・車検証（令和元年６月２１日付け通知を含む）：

[https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/06/最高裁判所長官の公用車の調達価格，調達時期及び車種が分かる文書，並びに車検証.pdf](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/06/最高裁判所長官の公用車の調達価格，調達時期及び車種が分かる文書，並びに車検証.pdf)

最高裁判所長官車の売買契約書（令和元年９月１８日付け開示通知を含む）：

[https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/09/最高裁判所長官の公用車に関する売買契約書（平成２５年１２月２４日付）.pdf](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/09/最高裁判所長官の公用車に関する売買契約書（平成２５年１２月２４日付）.pdf)

令和２年度（行情）答申第２８６号（令和２年９月２９日）：

[https://www.soumu.go.jp/main_content/000708563.pdf](https://www.soumu.go.jp/main_content/000708563.pdf)

第２　裁判所の開示申出と情報公開法を区別する

１　裁判所は行政機関情報公開法の対象機関に含まれない

裁判所の公式案内は，裁判所が行政機関情報公開法の対象機関に含まれないことを明記したうえで，司法行政文書の開示に関する事務の取扱要綱に基づく手続を案内している。

裁判所の開示申出を，同法に基づく行政機関への開示請求と同一の手続として説明するのは正確ではない。

司法行政文書の開示手続（裁判所公式）：

[https://www.courts.go.jp/about/jouhoukoukai_kojinjouhouhogo/sihougyouseibunsyokaijitetuduki/index.html](https://www.courts.go.jp/about/jouhoukoukai_kojinjouhouhogo/sihougyouseibunsyokaijitetuduki/index.html)

２　通知書にある「不開示情報に相当する」の意味

長官車の車検証に関する開示通知書（PDF実頁３頁）は，車両番号等について，行政機関情報公開法５条４号・６号に定める不開示情報に相当すると説明している。

ここでは「同法が裁判所に直接適用された」と書き換えず，裁判所の通知書が示した基準と理由として読む。

裁判所の開示に関する取消訴訟と処分性は，別の記事で扱っている。

[https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/14/hukaiji/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/14/hukaiji/)

第３　長官車の開示例で分かる部分開示

１　車検証の車両番号等

長官車の通知書は，車両番号等について，公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれと，警備上の事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれを示している。

開示された車検証には黒塗り部分がある一方，車名，型式，乗車定員，寸法，重量等を読める部分もある。

この開示例は，当該通知時点の当該文書についての取扱いである。

他の機関，同じ機関の別の車，又は現在の車について，同じ範囲が必ず開示されると保証するものではない。

２　契約書の代表者印影

売買契約書の開示通知書（PDF実頁１頁）は，受注者の代表者の印影について，法人の権利，競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがある情報であり，行政機関情報公開法５条２号イの不開示情報に相当するとしている。

車両番号等に関する警備上の理由と，代表者印影に関する法人の利益の理由は，別のものとして整理する。

第４　法務大臣車に関する答申第２８６号

１　何が争われたか

対象は，法務大臣が使用する公用車の契約書の写しと自動車検査証である。

審査請求人は，最高裁判所長官車等の開示例を挙げて，法務大臣車についても不開示範囲の一部を開示すべきであると主張した。

答申の実頁４〜５頁は，争われた不開示部分について，契約の相手方名・契約金額，品名・規格，付属品等の項目や金額，車検証の車名・型式・寸法・重量等の具体的な範囲を確認している。

契約書や車検証の全体が同じ理由で非公開になったとまとめることはできない。

２　法務省の説明と審査会の判断

答申実頁５頁の第５の２の（２）のアは，審査会事務局職員が諮問庁に確認した補足説明を記載した部分である。

法務省の任務や法務大臣の職責を列挙した説明を，それだけで審査会自身の判示として引用しないことが必要である。

審査会自身の検討は，続くイ・ウに示されている。

審査会は，法務大臣の職責，対象文書の見分結果等に照らし，車種を特定し得る情報や装備・仕様が明らかになることで，テロ等の犯罪を誘発し又は容易にするおそれがある旨の説明を否定し難いとした。

３　結論は５条４号であり，６号の判断はしていない

答申実頁６頁の結論は，争われた部分が情報公開法５条４号に該当し，同条６号について判断するまでもなく不開示が妥当である，というものである。

処分庁が４号・６号を挙げたことと，審査会が両号の該当性をそれぞれ判断したことは区別しなければならない。

また，この答申の結論を，すべての大臣車や裁判所車両についての一律の基準に広げることも適切ではない。

最高裁判所の開示例があることだけで，法務大臣車について同じ結論になるとはされなかった点が重要である。

第５　開示資料を調べる際に整理する項目

１　文書と項目を具体的にする

調達価格を知りたい場合は契約書だけでなく取得価格を示す別紙，車両の諸元を知りたい場合は車検証，調達方法を知りたい場合は入札説明書というように，調べたい事項と文書を対応させる。

開示・不開示の範囲も，文書名だけでなく，欄名や不開示部分ごとに整理すると比較しやすい。

２　不存在と内容の不開示を分ける

令和元年５月１７日付けの最高裁判所の通知は，裁判官が乗車する公用車の運転手の注意事項が書いてある文書について，作成又は取得していないため保有していないとするものである。

これは，当該申出に対応する文書の保有についての通知であり，運転上の注意や指示が一切ないことまで証明するものではない。

運転手の注意事項に関する通知書：

[https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/05/R010517-不開示通知書（最高裁判所裁判官が乗車する公用車の運転手の注意事項が書いてある文書）.pdf](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/05/R010517-不開示通知書（最高裁判所裁判官が乗車する公用車の運転手の注意事項が書いてある文書）.pdf)

第６　関連記事

役職別の車種・取得価格の一覧：

[https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/06/25/public-car/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/06/25/public-car/)

最高裁判所の警備と情報開示をめぐる裁判例：

[https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/21/saikousaisaibankan-shuugeki-osore/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/21/saikousaisaibankan-shuugeki-osore/)

後者は庁舎等の情報に関する裁判例を扱う記事であり，公用車の答申と同一の事件ではない。

裁判所の警備上の事情を考えるための関連記事として参照されたい。

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## 最高裁判所長官の公用車の調達―レクサスLS600hLの購入価格・装備・入札資料（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/saikousai-choukan-kouyousha-choutatsu/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: その他裁判所関係

目次

- [第１　この記事で扱う公用車と資料の時点](#sec1)
- [１　平成２６年取得の長官車](#sec1-1)

- [２　原資料の読み分け](#sec1-2)

- [第２　取得価格と交換差金は異なる](#sec2)
- [１　契約書別紙の金額](#sec2-1)

- [２　下取り車と支出の範囲](#sec2-2)

- [第３　付属品９８万６５７２円の内訳](#sec3)
- [１　別紙に記載された７項目](#sec3-1)

- [２　契約書から分からない装備](#sec3-2)

- [第４　入札の日程と総合評価](#sec4)
- [１　公告から納入期限まで](#sec4-1)

- [２　最安値だけで落札者を決める方式ではない](#sec4-2)

- [第５　この調達例から確認できる範囲](#sec5)
- [１　確定できる事実と評価を分ける](#sec5-1)

- [２　関連する制度の記事](#sec5-2)

第１　この記事で扱う公用車と資料の時点

１　平成２６年取得の長官車

令和元年６月２１日付けの最高裁判所の情報提供資料では，最高裁判所長官の公用車として，トヨタ・レクサスLS600hL，取得年月日２０１４年３月２４日，取得価格１５４３万５９００円が示されている。

本記事は，この車の売買契約書と調達関係文書を読み，購入額と下取り額の関係，装備の内訳，入札の方法を整理するものである。

これらは平成２５年度の調達と令和元年の開示に関する資料であり，現在の長官車の車種や価格を示すものではない。

他の最高裁判所裁判官等の車種・取得価格は，既存の総合記事にまとめている。

最高裁判所裁判官等の公用車：

[https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/06/25/public-car/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/06/25/public-car/)

２　原資料の読み分け

取得年月日と取得価格は情報提供資料の別紙，交換差金と付属品は売買契約書の別紙，入札の日程と評価方法は入札説明書で確認する。

契約日，取得年月日，車検証の登録年月日は，同じ意味の年月日として扱わない。

長官車の情報提供資料・車検証（PDF実頁１〜４頁）：

[https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/06/最高裁判所長官の公用車の調達価格，調達時期及び車種が分かる文書，並びに車検証.pdf](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/06/最高裁判所長官の公用車の調達価格，調達時期及び車種が分かる文書，並びに車検証.pdf)

平成２５年１２月２４日付け売買契約書（PDF実頁２〜８頁）：

[https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/09/最高裁判所長官の公用車に関する売買契約書（平成２５年１２月２４日付）.pdf](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/09/最高裁判所長官の公用車に関する売買契約書（平成２５年１２月２４日付）.pdf)

入札説明書等の調達関係文書（PDF全３５頁）：

[https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/10/最高裁判所長官の公用車の調達関係文書（入札説明書，性能等証明書，開札経過調書等）.pdf](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/10/最高裁判所長官の公用車の調達関係文書（入札説明書，性能等証明書，開札経過調書等）.pdf)

第２　取得価格と交換差金は異なる

１　契約書別紙の金額

売買契約書の別紙（PDF実頁８頁）には，新車の価額と，交換に出すセンチュリーの価額を分けて記載したうえで，両者の差額が示されている。

取得価格１５４３万５９００円と交換差金１５００万３０円を取り違えると，車の価額と契約上の差額を混同することになる。

区分金額資料上の意味
新車本体１３７１万４２８６円レクサスLS600hL本体の税抜額
付属品計９８万６５７２円別紙に列挙された装備等
消費税計７３万５０４２円新車本体・付属品に係る記載額
新車の合計１５４３万５９００円情報提供資料の取得価格と一致
下取り車の合計４３万５８７０円センチュリーの価額・消費税込み
交換差金１５００万３０円新車合計から下取り合計を控除した額

２　下取り車と支出の範囲

交換に出す車は，契約書別紙に「トヨタ センチュリー」，年式「１０」，型式「E-GZG50」と記載されている。

その価額は税抜４１万５１１５円，消費税２万７５５円，合計４３万５８７０円である。

交換差金は契約書上の金額であり，支払済みであることや，その後の維持管理費を含む総支出までをこの契約書だけで証明するものではない。

入札説明書の第７の（１）（PDF実頁４頁）も，入札金額に含める諸経費から，自賠責保険料と新車のリサイクル料金を除いている。

第３　付属品９８万６５７２円の内訳

１　別紙に記載された７項目

付属品は次の７項目であり，金額の合計は９８万６５７２円となる。

スタッドレスタイヤとフィルムは一つの項目として記載されているため，それぞれの価格に分けることはできない。

付属品別紙記載額
フロアマット１１万円
ハーフシートカバー（２セット）１２万円
読書灯５万２０００円
サイドバイザー５万円
スタッドレスタイヤ（アルミホイール付き４本セット）・フィルム４２万８５７２円
SPミラー３万６０００円
フラッグポール一式１９万円

２　契約書から分からない装備

契約書の型式表記だけから，後席が独立した２座であるなどの座席構成を断定することはできない。

開示された平成３１年３月４日付け車検証の乗車定員欄は５人である。

また，付属品の名称だけから，警備上の特殊仕様や具体的な運用方法を推定することも避けるべきである。

本記事の装備一覧は，開示された別紙の記載事項に限っている。

第４　入札の日程と総合評価

１　公告から納入期限まで

入札説明書は，乗用自動車の交換購入について５区分の案件を扱っている。

長官車に対応する区分は，排気量４９００cc以上５０００cc未満のハイブリッド乗用自動車であり，他の排気量区分やワゴン車の条件と混同しないことが必要である。

手続日時・期限
入札公告掲載平成２５年１０月１１日
供給物審査願の提出期限（冒頭の日程表）平成２５年１１月１１日午後５時
入札書の締切り平成２５年１２月２日午後５時
長官車区分の開札平成２５年１２月３日午後１時３０分
売買契約書の日付平成２５年１２月２４日
納入期限平成２６年３月３１日
情報提供資料に記載された取得年月日平成２６年３月２４日

入札説明書冒頭の日程表と，本文第１２の（５）の曜日表記には整合しない箇所がある。

本表は冒頭の日程表により期限を示したものであり，資料の表記をすべて整合しているものとして転記していない。

２　最安値だけで落札者を決める方式ではない

入札説明書第１１（PDF実頁６頁）は，価格と環境性能を総合的に評価して落札者を決める方式であると定めている。

予定価格の制限内であること，仕様書の要求要件を満たすこと，無効入札に当たらないことを前提に，所定の計算方法による総合評価点が最も高い者を落札者とする構造である。

したがって，車種の小売価格だけを並べても，本件入札における落札者の選定過程を説明したことにはならない。

環境性能の評価項目，要求仕様，交換に出す車の評価を，それぞれの資料に即して確認する必要がある。

第５　この調達例から確認できる範囲

１　確定できる事実と評価を分ける

本件資料によって確認できるのは，当時の取得価格，契約書上の交換差金，列挙された付属品，入札説明書の条件等である。

この車を選んだ政策的理由，予算上の妥当性，その後の更新状況や総維持費までが，同じ資料から当然に分かるわけではない。

２　関連する制度の記事

最高裁判所事務総局経理局の事務分掌：

[https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/03/09/keirikyoku/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/03/09/keirikyoku/)

平成２９年７月１日施行の裁判所会計事務規程及び関連通達：

[https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/18/saibansho-kaikei/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/18/saibansho-kaikei/)

これらは，事務を担当する組織や会計規程を調べるための関連記事である。

平成２５年度の個別調達に，後年の規程をそのまま適用したと断定する趣旨ではない。

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## 松川事件の最高裁判決―無罪確定と長文の少数意見の読み方（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/matsukawa-jiken-saikousai-hanketsu/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: その他裁判所関係

目次

- [第１　松川事件の最高裁判決を読む際の要点](#sec1)

- [第２　第一次上告審と第二次上告審の違い](#sec2)
- [１　昭和３４年８月１０日の破棄差戻し](#sec2-1)

- [２　昭和３８年９月１２日の上告棄却](#sec2-2)

- [第３　３７０頁の判決文の構成](#sec3)
- [１　多数意見は１頁から３４頁](#sec3-1)

- [２　斎藤朔郎裁判官の補足意見は３４頁から３９頁](#sec3-2)

- [３　下飯坂潤夫裁判官の少数意見は３９頁から３７０頁](#sec3-3)

- [第４　自白・事実認定と刑訴法４１１条の適用を読み分ける](#sec4)
- [１　証拠評価だけを切り出さない](#sec4-1)

- [２　個別意見の長さと裁判所の結論を混同しない](#sec4-2)

- [第５　よくある疑問](#sec5)
- [１　「上告棄却」なのに，なぜ無罪確定なのか](#sec5-1)

- [２　下飯坂裁判官の少数意見が最高裁の判断なのか](#sec5-2)

- [３　昭和３８年判決は国家賠償請求の判決なのか](#sec5-3)

- [第６　原資料と関連記事](#sec6)
- [１　裁判所の公開原文](#sec6-1)

- [２　少数意見の種類と最高裁の審理過程](#sec6-2)

第１　松川事件の最高裁判決を読む際の要点

松川事件の第二次上告審である最高裁第一小法廷昭和３８年９月１２日判決は，上告を棄却した判決である。

無罪とした原判決に対する上告が棄却されたため，無罪判決が確定した。

裁判所が公開する判決全文はPDFで３７０頁あるが，その大部分を占める下飯坂潤夫裁判官の少数意見は，原判決を破棄して差し戻すべきであるという立場である。

したがって，長い文章の方を最高裁の結論と受け取ると，判断の方向を取り違える。

まず主文を確認し，次に多数意見と各裁判官の個別意見の区切りを確かめてから，自白の信用性やアリバイに関する記述を読む必要がある。

以下の頁数は，裁判所の公開PDFの先頭から数えた実頁を指す。

第２　第一次上告審と第二次上告審の違い

１　昭和３４年８月１０日の破棄差戻し

最高裁大法廷昭和３４年８月１０日判決（[https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-57786.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-57786.pdf)）の主文は，被告人らに関する原判決部分を破棄し，事件を仙台高等裁判所に差し戻すというものである。

この段階で，最高裁が自ら無罪を言い渡したわけではない。

同判決の主文は公開PDF１頁で確認できる。

２　昭和３８年９月１２日の上告棄却

最高裁昭和３８年９月１２日判決の裁判例情報（[https://www.courts.go.jp/hanrei/57787/detail2/index.html](https://www.courts.go.jp/hanrei/57787/detail2/index.html)）は，事件番号を昭和３６年（あ）第２３７８号，事件名を汽車顛覆致死等被告事件（松川事件），原審裁判年月日を昭和３６年８月８日と表示している。

法廷は第一小法廷であり，昭和３４年の大法廷判決と区別する必要がある。

昭和３８年判決の主文は，公開PDF１頁の「本件上告を棄却する。」である。

無罪判決の確定という事件の結果と，最高裁自身が無罪の主文を言い渡したかという手続上の問題は，区別して説明するのが正確である。

第３　３７０頁の判決文の構成

１　多数意見は１頁から３４頁

多数意見の理由は，判例違反，法令違反，実行行為についての事実誤認，自白，工具，アリバイ等の問題を検討している。

３４頁では，上告適法の理由に当たらず，刑訴法４１１条を適用すべきものとも認められないとして，上告棄却の結論につなげている。

自白については，裁判例情報の裁判要旨も，被告人と実行行為を結び付ける証拠が自白のほかになく，その自白に事実に反する点や不合理・不自然な点があって信用性に疑いがある場合には，有罪の証拠とすることが許されないという判断を掲げている。

少数意見だけでなく，多数意見にも証拠評価に関する検討がある。

２　斎藤朔郎裁判官の補足意見は３４頁から３９頁

斎藤朔郎裁判官の補足意見は，多数意見に付加された説明である。

捜査中の自白と公判廷の自白について，裁判所がその真実性を確かめる手段の違いなどを論じている。

３９頁では，合理的な疑いが残る場合の判断と，真犯人まで証明する必要があるかという問題に触れている。

３　下飯坂潤夫裁判官の少数意見は３９頁から３７０頁

下飯坂潤夫裁判官の少数意見は，３９頁で始まり，原判決の審理・証拠評価を批判する。

３６７頁の結語では，審理不尽，理由不備及び重大な事実誤認を指摘し，原判決全部を破棄して原裁判所に差し戻すべきであるとしている。

この意見は，無罪とした原判決を維持する多数意見とは結論を異にする。

また，破棄差戻しを求める意見であって，最高裁が自ら有罪を言い渡した判決でもない。

上記の掲載範囲は，同じ頁の途中で意見が切り替わるため，３４頁と３９頁が重なっている。

各範囲を足し合わせて判決全文の頁数を計算するものではない。

第４　自白・事実認定と刑訴法４１１条の適用を読み分ける

１　証拠評価だけを切り出さない

下飯坂少数意見は，自白，実行行為，アリバイ等に関する証拠評価を長く論じている。

しかし，その説明は，原判決を維持できるか，刑訴法４１１条によって破棄差戻しをすべきかという判断に結び付いている。

単に事実認定の感想を述べた文章として読むのは適切ではない。

多数意見と少数意見の対立を調べる場合は，双方がどの証拠を取り上げ，どの点で評価を異にし，どの手続上の結論を求めているかを対応させて読むと整理しやすい。

少数意見の一節を引用するときも，意見の執筆者と，多数意見と異なる結論に立つことを明示する必要がある。

２　個別意見の長さと裁判所の結論を混同しない

個別意見は，多数意見に採用されなかった考え方や，多数意見を補う説明を知る資料となる。

文章の長さは，その意見が裁判所の結論になったかどうかを決める基準にはならない。

松川事件では，３９頁以降の長文を読む前に，１頁の主文と３４頁の意見の区切りを確認することが特に重要である。

第５　よくある疑問

１　「上告棄却」なのに，なぜ無罪確定なのか

棄却されたのは，無罪とした原判決に対する上告だからである。

「棄却」という言葉だけで被告人に不利な結果と判断せず，誰がどの判決に対して申し立てた上告なのかを確認する必要がある。

２　下飯坂裁判官の少数意見が最高裁の判断なのか

裁判所が公表した判決文の一部ではあるが，原判決を破棄して差し戻すべきであるとした個別意見である。

上告を棄却した多数意見と同じ判断として紹介することはできない。

３　昭和３８年判決は国家賠償請求の判決なのか

昭和３８年９月１２日判決は，汽車顛覆致死等被告事件についての刑事判決である。

その後の国家賠償請求に関する裁判とは，事件の種類と審理の対象が異なる。

この刑事判決だけを根拠に，国家賠償請求の認容範囲や責任要件まで説明することはできない。

第６　原資料と関連記事

１　裁判所の公開原文

本稿の判決文の構成と各意見の結論は，最高裁昭和３８年９月１２日判決全文（[https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-57787.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-57787.pdf)）の１頁，３４頁，３９頁，３６７頁及び３７０頁を中心に確認したものである。

第一次上告審との違いは，最高裁大法廷昭和３４年８月１０日判決全文（[https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-57786.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-57786.pdf)）１頁の主文に基づく。

２　少数意見の種類と最高裁の審理過程

反対意見，意見及び補足意見の一般的な違いは，最高裁判所裁判官の少数意見（[https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/05/10/saikousai-iken-hyouji/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/05/10/saikousai-iken-hyouji/)）で説明している。

事件の分配，調査官の調査，評議及び意見の公表までの制度は，最高裁判所は判決をどう決めるか－大法廷・小法廷・評議・多数意見・少数意見（AI作成）（[https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/24/saikousai-hanketsu-kettei-katei/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/24/saikousai-hanketsu-kettei-katei/)）を参照されたい。

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## 裁判所の所持品検査に関する情報公開―検査方法・免除者・契約書の不開示（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/shojihin-kensa-jouhou-koukai/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: その他裁判所関係

目次

- [第１　所持品検査について何が開示されるか](#sec1)

- [第２　大阪高裁の検査案内に関する不開示答申](#sec2)

- [第３　他庁や団体が公表した情報がある場合](#sec3)

- [第４　民間警備業者との契約書の一部不開示](#sec4)

- [第５　全国集計と各庁の公開案内の違い](#sec5)

- [第６　文書の不存在と検査の法的根拠](#sec6)

- [第７　開示資料を調べる際の確認事項](#sec7)

- [第８　関連記事](#sec8)

- [第９　出典](#sec9)

第１　所持品検査について何が開示されるか

裁判所の所持品検査に関する文書は，すべてが開示されるわけでも，すべてが不開示となるわけでもない。

来庁者向けに公開されている案内と，具体的な検査方法・検査除外者・警備体制を記載した文書を区別する必要がある。

本記事では，情報公開・個人情報保護審査委員会の公表答申を中心に，どの文書のどの部分について判断されたのかを整理する。

ここで扱うのは，裁判所の保有する司法行政文書の開示に関する事務の取扱要綱に基づく開示申出と苦情申出の事例である。

答申に行政機関情報公開法５条の規定が現れるのは，その不開示情報に相当するかが検討されているためであり，行政機関に対する同法上の開示請求・審査請求と手続を混同すべきではない。

また，答申は判決ではなく，理由説明書はそれ自体が委員会の最終判断を示す文書でもない。

入庁時の持込禁止物，検査への協力及び配慮の申出については，[裁判所の所持品検査―持ち込み禁止物・検査の流れ・拒否した場合の扱い（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/01/17/shojihin-kensa/)を参照されたい。

第２　大阪高裁の検査案内に関する不開示答申

令和元年度（情）答申第１８号（令和元年１２月２０日）は，大阪高等・地方・簡易裁判所庁舎の入庁検査について，近畿弁護士会連合会及び大阪弁護士会に通知した平成２９年１２月１２日付文書の一部不開示を妥当とした。

対象はこの特定の通知文書であり，あらゆる裁判所のあらゆる検査案内を不開示とする判断ではない。

委員会は，文書の見分により，不開示部分が入庁検査の実施時間帯や方法，所持品検査の使用機器及び検査除外者に関する事項であると認めた。

その上で，公にすると検査の妨害等を企てられ，危険物の持込み等により裁判所利用者等の生命・身体に危険が及ぶおそれがあり，適正な警備事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとして，行政機関情報公開法５条６号の不開示情報に相当すると判断した。

この判断は公表答申書４頁～５頁に記載されている。

同答申の１頁～２頁には苦情申出人の主張が，２頁～３頁には最高裁判所事務総長の説明が記載されている。

これらを引用する場合は，誰の主張・説明なのかを示し，委員会自身の判断と区別する必要がある。

第３　他庁や団体が公表した情報がある場合

この事例で苦情申出人は，入口の観察で分かること，他の地方裁判所の委員会議事概要や概算要求書等に機器が記載されていること，対象文書が黒塗りのない状態で特定団体のホームページに掲載されていることなどを主張した。

委員会は，観察によって得られる情報からは本件庁舎の運用が推測されるにとどまり，他庁等の公表情報からも，規模や構造等が異なる本件庁舎の運用が明らかになるとはいえないとした。

団体のホームページへの掲載についても，委員会は，仮に掲載されていてもその団体自身の判断によるもので，裁判所が組織として公にしたものではないことを踏まえ，情報の流通拡大がなお警備事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれにつながるという最高裁判所事務総長の説明を不合理とはいえないとした。

したがって，「どこかで閲覧できる」という事情だけで，本件での不開示事由が当然に消えると判断されたわけではない。

これは本件文書についての判断であり，第三者が公表した情報は常に不開示になるという一般命題でもない。

平成３１年３月１２日付理由説明書及び令和元年１０月４日付補充理由説明書は，この審議において最高裁判所事務総長が提出した説明資料である。

補充理由説明書には，それまで安全が脅かされる事態が発生していないからといって，今後も発生のおそれがないとはいえないとの説明がある。

この記載は事務総長の説明として扱い，正式答申における委員会の判断は４頁～５頁に戻って確認する必要がある。

第４　民間警備業者との契約書の一部不開示

平成３０年度（情）答申第１号（平成３０年６月１５日）は，札幌高裁が所持品検査の実施に関して民間業者と締結した平成２９年４月３日付契約書の一部不開示を妥当とした。

平成３０年度（情）答申第２号（平成３０年７月２０日）は，大阪高裁が入庁検査の実施に関して民間業者と締結した契約書の一部不開示を妥当とした。

両答申とも，委員会は対象文書を見分し，不開示部分に警備業務の具体的内容や警備体制が記載されていることを認めた。

その記載を公にすると警備レベルの低下を招き，警備事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるという説明を不合理とはいえないとし，行政機関情報公開法５条６号の不開示情報に相当すると判断している。

該当箇所はいずれも公表答申書２頁の「委員会の判断の理由」である。

ここでの結論は，警備契約書という名称の文書全体を一律に非公開としたものではない。

契約書の一部開示を前提に，特定の不開示部分の内容と警備事務への支障が検討されている点が重要である。

他の契約の金額，契約期間又は仕様の開示範囲を調べる場合も，この答申だけで結論を出さず，対象とする記載を具体的に確認する必要がある。

第５　全国集計と各庁の公開案内の違い

令和元年度（最情）答申第７３号は，令和２年１月２４日の答申である。

件名は下級裁判所の所持品検査の実施状況を取りまとめた文書に関するものであるが，委員会が見分した文書は，全国の家庭裁判所における金属探知機を利用した警備の実施状況の一覧表及び詳細版であった。

不開示部分には，各庁の実施件数，実施庁名，実施年月日等の具体的な実施状況が記載されていた。

委員会は，これらを公にすると警備の傾向や内容を推測され，警備の妨害等を企てられるおそれがあるとして，行政機関情報公開法５条６号の不開示情報に相当するとした。

事務総長の説明では同条４号及び６号が挙げられているが，委員会の結論は６号によるものである。

この点も説明主体を区別して読む必要がある。

一方，各庁が来庁者向けに所持品検査の実施を案内していることもある。

この答申から，恒常的な入庁時検査を行う全庁舎の現在の数や，公表済みの各庁の案内まで不開示とされたという結論を導くことはできない。

公開案内から確認できる実施庁舎と開始時期は，[全国の下級裁判所における所持品検査―実施庁舎，開始時期及び法的根拠（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/27/zenkoku-shojihinn-kensa/)で別に整理している。

第６　文書の不存在と検査の法的根拠

平成３０年２月１３日付司法行政文書不開示通知書は，裁判所の所持品検査の根拠となる最高裁判所規程のうち，「条文中に『所持品検査』という文言を含むもの」を対象としている。

その理由は，当該文書を作成又は取得していないというものである。

これを，検査の法的根拠が一切ないという認定や，検査を違法とした判決として扱うことはできない。

文書不存在，保存期間経過による廃棄及び不開示情報該当性は，それぞれ別の問題である。

通知書に「不開示」と書かれていても，まず対象文書の特定と不開示の理由を読み，存在する文書の内容を伏せた事例なのか，文書を保有していない事例なのかを区別する必要がある。

法的根拠については，庁舎管理と傍聴人に対する法廷秩序維持を分け，関係規程及び国会答弁を確認すべきである。

第７　開示資料を調べる際の確認事項

開示を申し出る文書を検討する際は，裁判所名，庁舎，文書の種類及び対象時期を具体化し，公表済みの案内で目的を達成できるかを先に確認するのが有用である。

契約書，実施通知，議事概要及び集計資料は内容も管理主体も異なるため，題名に「所持品検査」があるというだけで同じ資料と扱うべきではない。

法的評価についての新たな回答を求めることと，既に保有されている文書の開示を求めることも区別する必要がある。

答申を参照するときは，年度と暦年，情・最情の区分，答申番号，答申日，対象文書及び判断された不開示部分を照合する。

公開済み情報の有無を争点とする場合も，どの主体が，どの時点の，どの内容を公表しているかを特定する必要がある。

本記事の事例は過去の特定文書に関するものであり，現在の各庁の免除者や検査方法を全国一律に確定する資料ではない。

第８　関連記事

[不開示事由に該当するとされた下級裁判所の司法行政文書](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/03/24/kakyuusai-hukaiji/)は，所持品検査以外も含む下級裁判所の不開示事例を一覧できる記事である。

[最高裁判所の庁舎情報が不開示とされる理由―裁判官等への襲撃リスクと警備上の判断（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/21/saikousaisaibankan-shuugeki-osore/)は，最高裁庁舎の写真・平面図・入構方法を扱っている。

[裁判所の所持品検査に関する国会答弁―法的根拠・常時検査・金属探知機・法廷警備（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/27/shojihinkensa-kokkaitouben/)は，国会で説明された検査の根拠・実施状況等を扱う記事である。

[裁判所の庁舎等の管理に関する規程及びその運用](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/18/tyousha-kanri/)は，庁舎管理に関する規程・通達の参照先である。

第９　出典

令和元年度（情）答申第１８号（令和元年１２月２０日）。対象・結論は１頁，事務総長の説明は２頁～３頁，委員会の判断は４頁～５頁。

[https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/file1/1j18.pdf](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/file1/1j18.pdf)

平成３０年度（情）答申第１号（平成３０年６月１５日）及び同第２号（平成３０年７月２０日）。対象・結論はそれぞれ１頁，委員会の判断はそれぞれ２頁。

[https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/file1/30jou1.pdf](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/file1/30jou1.pdf)

[https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/file1/30jou2.pdf](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/file1/30jou2.pdf)

令和元年度（最情）答申第７３号（令和２年１月２４日）。対象・結論は１頁，委員会の判断は２頁～３頁。

[https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/file1/1sj73.pdf](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/file1/1sj73.pdf)

平成３１年３月１２日付理由説明書及び令和元年１０月４日付補充理由説明書は，最高裁判所事務総長の説明資料である。

その提出・収受は令和元年度（情）答申第１８号の３頁～４頁にも記載されている。

[https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/03/%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%93%EF%BC%91%E5%B9%B4%EF%BC%93%E6%9C%88%EF%BC%91%EF%BC%92%E6%97%A5%E4%BB%98%E3%81%AE%E7%90%86%E7%94%B1%E8%AA%AC%E6%98%8E%E6%9B%B8%EF%BC%88%E5%A4%A7%E9%98%AA%E9%AB%98%E8%A3%81%E3%81%AE%E5%85%A5%E5%BA%81%E6%A4%9C%E6%9F%BB%EF%BC%89.pdf](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/03/%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%93%EF%BC%91%E5%B9%B4%EF%BC%93%E6%9C%88%EF%BC%91%EF%BC%92%E6%97%A5%E4%BB%98%E3%81%AE%E7%90%86%E7%94%B1%E8%AA%AC%E6%98%8E%E6%9B%B8%EF%BC%88%E5%A4%A7%E9%98%AA%E9%AB%98%E8%A3%81%E3%81%AE%E5%85%A5%E5%BA%81%E6%A4%9C%E6%9F%BB%EF%BC%89.pdf)

[https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/10/R011004-%E8%A3%9C%E5%85%85%E7%90%86%E7%94%B1%E8%AA%AC%E6%98%8E%E6%9B%B8%EF%BC%88%E5%A4%A7%E9%98%AA%E9%AB%98%E8%A3%81%E3%81%AE%E6%89%80%E6%8C%81%E5%93%81%E6%A4%9C%E6%9F%BB%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E6%96%87%E6%9B%B8%EF%BC%89.pdf](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/10/R011004-%E8%A3%9C%E5%85%85%E7%90%86%E7%94%B1%E8%AA%AC%E6%98%8E%E6%9B%B8%EF%BC%88%E5%A4%A7%E9%98%AA%E9%AB%98%E8%A3%81%E3%81%AE%E6%89%80%E6%8C%81%E5%93%81%E6%A4%9C%E6%9F%BB%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E6%96%87%E6%9B%B8%EF%BC%89.pdf)

平成３０年２月１３日付司法行政文書不開示通知書（最高裁秘書第５１０号）。条文中の文言を限定して特定した規程の不存在に関する通知である。

原資料は，[裁判所の所持品検査―持ち込み禁止物・検査の流れ・拒否した場合の扱い（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/01/17/shojihin-kensa/)の出典欄から参照できる。

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## オンライン調停を申し込む前に確認すること―費用，認証，合意の効力及び時効（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/online-chotei-riyou-mae-kakunin/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 企業法務・契約, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　オンラインで話し合えることと法的効果は別に確認する](#sec1)

- [第２　認証の対象と，相手方が参加する手続を確かめる](#sec2)
- [１　事業者名だけでなく対象業務を見る](#sec2-1)

- [２　中立の担当者と自分の代理人を区別する](#sec2-2)

- [第３　料金は総額，当事者別負担及び不成立時に分けて計算する](#sec3)
- [１　表示された一つの金額だけで比較しない](#sec3-1)

- [２　公表料金による相続紛争の計算例](#sec3-2)

- [第４　合意の成立と強制執行できることを区別する](#sec4)
- [１　認証ADRの合意も当然に執行できるわけではない](#sec4-1)

- [２　遺産分割の代償金と養育費等の例外を混同しない](#sec4-2)

- [第５　時効が迫っている場合は終了通知と提訴期限を管理する](#sec5)

- [第６　記録保存とデータ利用は複数の文書を突き合わせる](#sec6)

- [第７　申込み前にそろえておきたい回答](#sec7)

- [第８　出典と確認時点](#sec8)

第１　オンラインで話し合えることと法的効果は別に確認する

オンライン調停は，移動の負担を抑え，離れた場所にいる当事者が第三者を介して話し合うための選択肢である。

ただし，利用するシステム，話合いを仲介する手続及び成立した合意の効力は，それぞれ確認する必要がある。

本記事は，令和８年１０月１８日に確認した法令，法務省の認証情報及び事業者の公表資料に基づき，民間のオンライン調停を申し込む前の確認事項を整理する。

ここで扱うのは主として，民間事業者が当事者双方との契約に基づき和解を仲介する手続である。

裁判所のウェブ会議による調停や，第三者が仲裁判断をする仲裁とは，根拠と効果が異なる。

また，オンラインであることだけから，AIが法律判断や和解案の作成を行っていると判断することはできない。

第２　認証の対象と，相手方が参加する手続を確かめる

１　事業者名だけでなく対象業務を見る

ADR法上の認証紛争解決手続は，法務大臣の認証を受けた業務として行われる民間紛争解決手続である（同法２条）。

法務省の認証事業者情報で，事業者名，認証番号，取り扱う紛争及び手続の内容を確認する。

同じ会社が提供する登録，情報整理，交渉支援などの全段階について，当然に認証ADRと同じ法的効果が生じるとは考えない。

例えば，弁護士JPオンライン調停センターは，認証番号第１９４号の事業者として掲載されている。

一方，公式の「スマート調停」の案内では，システムによる課題整理と，双方が希望した場合の弁護士による調停が区別されている。

利用するサービスの名称だけでなく，いつ，どの契約に基づき，認証紛争解決手続を開始するのかを確認することが大切である。

２　中立の担当者と自分の代理人を区別する

担当者の資格，選任方法及び利益相反の確認方法を調べる。

中立の立場で和解を仲介する弁護士は，自分だけの利益を実現するために助言・交渉する代理人とは役割が異なる。

相手方やその関係者との過去の相談・受任関係をどの範囲で確認するか，疑問を申し出る窓口も確かめる。

相手方が参加しない場合，どの時点で手続が終了し，既に支払った費用がどうなるかも申込み前の確認事項である。

認証を受けていることは，相手方の参加や解決の成立を保証するものではない。

第３　料金は総額，当事者別負担及び不成立時に分けて計算する

１　表示された一つの金額だけで比較しない

申立手数料，期日ごとの手数料，成立手数料を分け，税込か税別か，何人分か，何回分かを確認する。

期日の上限時間，追加期日，延期・取消し，不成立，途中終了及び合意書の交付に伴う費用も確認する。

自分が別に依頼する代理人の費用や，公正証書・裁判所の手続の費用を，同じ料金に含まれると決めつけない。

２　公表料金による相続紛争の計算例

法務省掲載の同センターの料金表では，婚姻関係紛争以外の民事上の紛争について，申立手数料３万３０００円，期日手数料１回６万６０００円，成立手数料は当事者１人につき４万９５００円とされている（いずれも税込）。

相続向け公式案内にも，この料金体系が掲載されている。

これは令和８年１０月１８日の確認値であり，利用時には対象サービスと最新の料金表を確認する必要がある。

この料金だけを前提とし，当事者２人が１回の期日で合意した場合の合計は，３万３０００円＋６万６０００円＋４万９５００円×２人＝１９万８０００円である。

全費用を半分ずつ負担する合意なら１人９万９０００円となる。

これに対し，申立手数料を申立人，期日手数料を双方で折半，成立手数料を各人が負担する場合は，申立人１１万５５００円，相手方８万２５００円となる。

当事者３人が同じ条件で合意した場合の合計は２４万７５００円である。

人数と期日回数が変われば総額も変わるため，「１人当たり」「１回で成立」「費用の折半」といった表示の条件を外して比較しない。

この計算例は，追加費用，取消料又は代理人費用まで含む見積りではない。

第４　合意の成立と強制執行できることを区別する

１　認証ADRの合意も当然に執行できるわけではない

ADR法２条５号の「特定和解」は，認証紛争解決手続で成立した和解のうち，その和解に基づき民事執行できる旨の合意がされたものである。

さらに，特定和解に基づく民事執行には，裁判所の執行決定が必要である（同法２７条の２）。

認証の有無，個別の執行合意及び裁判所の執行決定を，一つのものとして扱わない。

同法２７条の３は，消費者契約に関する紛争，個別労働関係紛争，人事その他家庭に関する紛争の原則部分及び所定の国際和解合意について，執行決定に関する規定の適用を除外している。

取扱分野に入る紛争であることと，特定和解による執行決定を利用できることは別の問題である。

対象となる請求と条項について，利用可能な履行確保の方法を確認する必要がある。

２　遺産分割の代償金と養育費等の例外を混同しない

家庭に関する紛争の適用除外には，民事執行法１５１条の２第１項各号の義務に係る金銭債権という例外がある。

養育費，婚姻費用，扶養料などを検討する際は，この法定の義務に該当するかを確認する。

遺産分割そのものに関する合意は，この例外と同じには扱えない。

遺産分割に伴う代償金の支払条項があるというだけで，養育費等と同様に特定和解の執行決定を利用できることにはならない。

必要に応じ，公正証書その他の債務名義を得る方法を，義務の内容に応じて別に検討する。

合意書を作る際は，支払義務だけでなく，不動産の特定，登記，預貯金の払戻し，必要書類の交付及び費用負担まで整理する。

オンラインで合意書を作成できることだけから，各金融機関や登記手続でその書面又は電子データがそのまま受け付けられるとは判断しない。

提出先の必要書類と形式を，利用する前に個別に確かめることが大切である。

第５　時効が迫っている場合は終了通知と提訴期限を管理する

ADR法２５条１項は，手続実施者が和解成立の見込みがないことを理由に認証紛争解決手続を終了し，その依頼をした当事者が終了通知を受けた日から１か月以内に対象請求について訴えを提起した場合に，時効完成猶予のための特例を定めている。

適用されると，認証紛争解決手続で請求した時に訴えの提起があったものとみなされる。

単なる会員登録，問い合わせ又はサービスの利用開始だけで，この効果が生じると判断してはならない。

当事者の意思による終了と，手続実施者が成立の見込みなしとして行う終了は区別する必要がある。

同法６条１２号は当事者による終了の要件・方式を，同条１３号は成立の見込みがない場合の手続実施者による速やかな終了と通知を，認証の基準としている。

相手方の不参加，自分の取下げ又はシステム上の終了表示だけを，当然に２５条１項の終了通知と同じには扱わない。

時効が問題になる事件では，請求した内容と日付，終了理由，通知内容及び通知を受けた日を保存し，提訴の要否と期限を管理する。

期限直前まで話合いを続けてよいかは，ADRとは別に検討する必要がある。

第６　記録保存とデータ利用は複数の文書を突き合わせる

手続規則，利用規約及びプライバシーポリシーは，それぞれ対象とする情報や目的が異なることがある。

例えば，同センターの公表規則には手続記録の原則１０年以上の保存が記載される一方，利用規約には終了後の情報・文書の削除に関する記載がある。

この二つだけから直ちに矛盾又は違法と断定せず，保存対象，削除対象，当事者が閲覧できる期間及び文書間の適用関係を確認する必要がある。

当事者が手元に確保するものとしては，適用された規約の版，費用の合意，提出資料，最終合意書，交付・署名の記録及び終了通知が考えられる。

事業者による保存と，自分が必要な時に写しを取得できることは同じではない。

共同利用先，匿名化後の利用・提供，外部サービスへの入力及び問い合わせ窓口も，機微な資料を渡す前に確かめる。

第７　申込み前にそろえておきたい回答

申込み前には，少なくとも，①どの認証業務を利用するか，②相手方が参加しない場合の扱い，③担当者と利益相反確認，④総額と各人の負担，⑤不成立・中途終了時の費用，⑥合意後の履行確保，⑦時効などの期限，⑧記録の取得方法について回答を得ておくとよい。

話合いのしやすさと，証拠，期限及び履行を確保できることを併せて判断するためである。

合意書の作成については，[裁判外の和解契約書・合意書の作り方－和解条項と債務名義化](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/saibangai-wakai-keiyakusho-wakai-joko/)を参照されたい。

離婚・養育費などは，[離婚・家事事件の民間ADR――家庭裁判所の調停との違い，強制執行及びDV対応](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/27/family-adr-rikon-kaji/)で，安全確保を含めて説明している。

AI利用に関する説明と同意は，[ADRでAIを使うときの説明と同意―和解案，人による確認及び拒否できる手続](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/05/adr-ai-setsumei-doui-wakai/)を参照されたい。

第８　出典と確認時点

法的効果の説明は，裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律（[https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000151](https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000151)）２条，６条，２５条及び２７条の２・２７条の３に基づく。

認証内容と料金は，法務省掲載の事業者情報（[https://www.adr.go.jp/jigyousha/%e6%a0%aa%e5%bc%8f%e4%bc%9a%e7%a4%be%e5%bc%81%e8%ad%b7%e5%a3%ab%ef%bd%8a%ef%bd%90%e3%82%aa%e3%83%b3%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%b3%e8%aa%bf%e5%81%9c%e3%82%bb%e3%83%b3%e3%82%bf%e3%83%bc-%e3%80%80%e3%80%80/](https://www.adr.go.jp/jigyousha/%e6%a0%aa%e5%bc%8f%e4%bc%9a%e7%a4%be%e5%bc%81%e8%ad%b7%e5%a3%ab%ef%bd%8a%ef%bd%90%e3%82%aa%e3%83%b3%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%b3%e8%aa%bf%e5%81%9c%e3%82%bb%e3%83%b3%e3%82%bf%e3%83%bc-%e3%80%80%e3%80%80/)）及び認証第１９４号の手続に要する費用（[https://www.adr.go.jp/wp/wp-content/uploads/jigyousha/0194/05-1-1.pdf](https://www.adr.go.jp/wp/wp-content/uploads/jigyousha/0194/05-1-1.pdf)）（２頁）を参照した。

サービスの仕組みと規則は，事業者のADR案内（[https://corp.ben54-odr.jp/odr/](https://corp.ben54-odr.jp/odr/)），スマート調停の手続規則（[https://smacho.ben54-odr.jp/rules/](https://smacho.ben54-odr.jp/rules/)），利用規約（[https://smacho.ben54-odr.jp/terms/](https://smacho.ben54-odr.jp/terms/)），相続向けの公式案内（[https://hanashiai.ben54-odr.jp/souzoku](https://hanashiai.ben54-odr.jp/souzoku)），手続規則（[https://hanashiai.ben54-odr.jp/rules](https://hanashiai.ben54-odr.jp/rules)），利用規約（[https://hanashiai.ben54-odr.jp/terms](https://hanashiai.ben54-odr.jp/terms)）及びプライバシーポリシー（[https://hanashiai.ben54-odr.jp/privacy](https://hanashiai.ben54-odr.jp/privacy)）を参照した。

本記事の事業者名と料金は，制度の確認方法を具体化するための例であり，他の事業者にも同じ条件が適用されることを示すものではない。

公表資料の確認日は令和８年１０月１８日である。

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## 法廷警察権とは―退廷命令・監置・過料と裁判長の措置の限界（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/houtei-keisatsuken/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: その他裁判所関係

目次

- [第１　法廷警察権とは](#sec1)

- [第２　退廷命令と，法廷の外へ及ぶ範囲](#sec2)

- [第３　監置・過料という制裁](#sec3)
- [１　制裁の対象と上限](#sec3-1)

- [２　その場の拘束と，制裁を科す裁判](#sec3-2)

- [３　最高裁が示した制裁の性質](#sec3-3)

- [第４　制裁の裁判に対する不服申立てと補償](#sec4)

- [第５　裁判長の裁量の限界とレペタ判決](#sec5)
- [１　傍聴人のメモを原則として尊重すること](#sec5-1)

- [２　措置の合理性と国家賠償法上の違法性を分けること](#sec5-2)

- [第６　起立・服装・所持品検査との関係](#sec6)

- [第７　主な出典](#sec7)

第１　法廷警察権とは

法廷警察権とは，適正かつ迅速な裁判を実現するため，法廷の秩序を維持する権限である。

裁判所法７１条は，裁判長又は開廷した一人の裁判官が秩序維持を行い，裁判所の職務の執行を妨げ，又は不当な行状をする者に対して，退廷その他必要な命令・処置を行うことができると定めている。

退廷命令，法廷等の秩序維持に関する法律による監置・過料，措置による損害についての国家賠償請求は，それぞれ根拠と手続が異なる。

本記事は，令和８年１０月１８日時点で施行されている条文と，以下の最高裁判例を基に，この区別を説明する。

裁判所法の現行条文：[https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000059](https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000059)

法廷等の秩序維持に関する法律の現行条文：[https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000286](https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000286)

第２　退廷命令と，法廷の外へ及ぶ範囲

裁判所法７１条２項は，秩序を乱す行為に対し，退廷を命じるほか，秩序維持に必要な事項を命じ，又は処置を執る権限を定めている。

同法７１条の２により，必要がある場合には警察官の派出を要求でき，派出された警察官は，法廷の秩序維持について裁判長等の指揮を受ける。

最高裁第三小法廷昭和３１年７月１７日判決（昭和２９年（あ）第２０８４号）は，法廷の秩序を維持するために必要な限り，裁判官が妨害行為を直接目撃し，又は聞き知ることのできる場所まで権限が及ぶとした。

時間についても，開廷中に加え，これに接着する前後を含むとした。

同判決は，多数の傍聴人が騒ぎ，静かに退廷することを拒んだ具体的な事情の下で，退廷命令の執行として建物の外まで退去させたことを認めている。

この判断を，裁判所庁舎のどこでも，いつでも，同じ根拠で規制できるという説明に広げることはできない。

庁舎の管理，入庁時の所持品検査，法廷内の秩序維持は，対象・場所・目的を区別して検討する必要がある。

判決原文：裁判所公開PDF実頁１～２（印刷頁１～２）。

[https://www.courts.go.jp/hanrei/51334/detail2/index.html](https://www.courts.go.jp/hanrei/51334/detail2/index.html)

第３　監置・過料という制裁

１　制裁の対象と上限

法廷等の秩序維持に関する法律２条１項は，裁判所が事件について手続を行う際，その面前その他直接に知ることのできる場所における一定の行為を制裁の対象とする。

秩序維持のための命令・措置に従わない場合のほか，暴言・暴行・けん騒その他不穏当な言動により，職務の執行を妨害し，又は裁判の威信を著しく害する場合が規定されている。

制裁は２０日以下の監置，又は３万円以下の過料であり，両方を科すこともできる。

監置は監置場に留置するものであり，退廷を命じるだけの措置とは異なる。

また，この法律の「過料」を，刑法上の「科料」や罰金と混同しないことが大切である。

２　その場の拘束と，制裁を科す裁判

同法３条２項により，対象となる行為があったときは，裁判所はその場で直ちに，裁判所職員又は警察官に行為者を拘束させることができる。

ただし，拘束の時から２４時間以内に監置に処する裁判がされなければ，直ちに拘束を解かなければならない。

制裁を科す裁判は決定で行い，対象行為が終わってから１か月を経過した後にはできない（同法４条１項・２項）。

同条３項は，必要な場合に証人尋問その他の証拠調べをすることができると定めている。

その場の拘束，制裁の決定，決定の執行を一つの処分として説明しないようにする必要がある。

３　最高裁が示した制裁の性質

最高裁大法廷昭和３３年１０月１５日決定（昭和２８年（秩ち）第１号）は，この制裁を，従来の刑事的・行政的処罰のいずれにも属さない，この法律による特殊の処罰と位置付けた。

多数意見は，監置決定及び保全措置としての拘束について，憲法３２条・３３条・３４条・３７条に違反するという主張を退けた。

同決定には，手続保障の説明を異にする奥野健一裁判官の補足意見がある。

判決文の一部だけから，裁判所が自由に身体を拘束できる，証拠調べは一切できない，あるいは不服申立てができないという結論を導くものではない。

決定原文：裁判所公開PDF実頁１～２が多数意見，実頁３～４が補足意見（印刷頁も同じ）。

[https://www.courts.go.jp/hanrei/50418/detail2/index.html](https://www.courts.go.jp/hanrei/50418/detail2/index.html)

第４　制裁の裁判に対する不服申立てと補償

地裁・家裁・簡裁又はその裁判官がした制裁の裁判に対しては，告知された日から５日以内に，法令違反を理由として高裁へ抗告できる。

申立書は原裁判所に提出する（法廷等の秩序維持に関する法律５条１項・２項）。

高裁又はその裁判官がした制裁の裁判については，その高裁に異議を申し立てる仕組みがあり，抗告に関する規定が準用される（同条４項）。

抗告には当然に執行を停止する効力はないが，抗告裁判所や原裁判所が執行停止をすることはできる（同条３項）。

抗告・異議についての高裁の裁判に対しては，憲法違反や所定の判例違反を理由とする最高裁への特別抗告が定められており，その提起期間も５日である（同法６条）。

制裁の裁判が同法５条又は６条によって取り消され，既に制裁の執行を受けていた場合には，同法８条の補償の仕組みがある。

これらは同法に基づく制裁の裁判についての制度であり，退廷命令一般に５日以内の抗告ができるという意味ではない。

第５　裁判長の裁量の限界とレペタ判決

１　傍聴人のメモを原則として尊重すること

最高裁大法廷平成元年３月８日判決（昭和６３年（オ）第４３６号，レペタ訴訟）は，裁判を認識・記憶するための傍聴人のメモについて，憲法２１条１項の精神に照らして尊重されるべきものとした。

通常は公正かつ円滑な訴訟運営を妨げることはなく，特段の事情がない限り，傍聴人の自由に任せるべきであるというのが多数意見の説明である。

一方，具体的な訴訟運営への支障がある場合の規制まで否定したものではない。

多数意見は法廷警察権について裁判長の広範な裁量を認めているが，そのことと，あらゆる制限が妥当になることとは別である。

２　措置の合理性と国家賠償法上の違法性を分けること

同判決は，当該事件のメモ禁止措置を，合理的根拠を欠いた法廷警察権の行使と評価した。

その上で，国家賠償法１条１項の違法な公権力の行使に当たるかについては，目的・範囲からの著しい逸脱や方法の甚だしい不当性など，特段の事情を要すると説明した。

そして，措置が行われた当時の運用等も踏まえ，当該事件では国家賠償法上違法とまではいえないとした。

したがって，「裁判長の判断だから適法である」という要約も，「メモ禁止が不合理なら必ず国家賠償が認められる」という要約も正確ではない。

この判決の国家賠償に関する基準を，監置・過料への不服申立ての要件にそのまま置き換えることもできない。

判決原文：裁判所公開PDF実頁２～７（印刷頁２～７）。

[https://www.courts.go.jp/hanrei/52213/detail2/index.html](https://www.courts.go.jp/hanrei/52213/detail2/index.html)

第６　起立・服装・所持品検査との関係

弁護士が発言時に起立する慣行についての昭和２７年通知は，弁護士の法廷での発言に関する歴史資料である。

傍聴人を対象とする裁判所傍聴規則や，前記法律の制裁要件と一括して，起立しなければ直ちに監置されるという説明をすることはできない。

通知と当時の日弁連の意見は，[法廷における弁護士の起立問題](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/18/bengoshi-kiritsu/)で整理している。

バッジや衣服の表示の制限，庁舎入口での所持品検査，撮影・録音の可否についても，適用される規則や具体的な行為を確認する必要がある。

それぞれ，[法廷での服装・バッジと表現の自由](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/12/open-court-houtei-fukusou-hyougen/)，[全国の下級裁判所における所持品検査](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/27/zenkoku-shojihinn-kensa/)，[裁判所・法廷での撮影・録音・録画](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/23/saibansho-houtei-satsuei-rokuon-rokuga/)を参照されたい。

初めて傍聴する際の予定の調べ方や当日の流れは，[裁判所の傍聴方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/saibansho-boutyou-hajimete/)にまとめている。

過去の最高裁口頭弁論の配布資料は，[「傍聴人の皆様へ」の資料集](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/29/saikou-boutyou-minasamahe/)を参照されたい。

第７　主な出典

裁判所法７１条・７１条の２・７２条：[https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000059](https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000059)

法廷等の秩序維持に関する法律２条～８条：[https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000286](https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000286)

裁判所傍聴規則：[https://www.courts.go.jp/toukei_siryou/kisokusyu/sonota_kisoku/sonota_kisoku_08/index.html](https://www.courts.go.jp/toukei_siryou/kisokusyu/sonota_kisoku/sonota_kisoku_08/index.html)

最高裁昭和３１年７月１７日判決：刑集１０巻７号１１２７頁。

最高裁昭和３３年１０月１５日決定：刑集１２巻１４号３２９１頁。

最高裁平成元年３月８日判決：民集４３巻２号８９頁。

各裁判例の原文へのリンクと参照箇所は，該当する説明の直後に掲げている。

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## 成年後見の開始を理由に契約を解除できるか―消費者契約法８条の３の適用範囲と例外（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/kouken-kaishi-keiyaku-kaijo/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 後見・保佐・補助, 親族・相続

目次

- [第１　後見開始だけを理由とする解除条項は原則として無効](#sec1)

- [第２　適用を判断する４つの確認事項](#sec2)
- [１　消費者と事業者の間の契約か](#sec2-1)

- [２　審判を受けたことだけを解除理由にしているか](#sec2-2)

- [３　消費者が物品・権利・役務などを提供する契約か](#sec2-3)

- [４　契約を締結したのはいつか](#sec2-4)

- [第３　取引の適合性確認や他の解除理由との違い](#sec3)

- [第４　８条の３の対象外でも，第１０条の検討が残る](#sec4)

- [第５　解除通知を受けたときに確認する資料](#sec5)

- [第６　令和８年の成年後見制度改正との関係](#sec6)

- [第７　関連記事](#sec7)

- [第８　出典と確認範囲](#sec8)

第１　後見開始だけを理由とする解除条項は原則として無効

消費者が後見開始，保佐開始又は補助開始の審判を受けたことだけを理由として，事業者に契約を解除する権利を与える条項は，消費者契約法８条の３により無効になる。

成年後見制度を利用したために，住まいや日常生活のサービスを失う事態を防ぐための規定である。

ただし，消費者が事業者に物品や役務などを提供する契約は，この条文の対象から除かれる。

また，後見等の開始と別に解除の根拠となる事情がある場合まで，解除が一律に禁止されるわけではない。

無効になるのは該当する契約条項であり，この規定によって契約全体が当然に無効になるという意味でもない。

本記事は令和８年１０月１８日に確認した現行の８条の３を説明する。

同年に成立した成年後見制度の改正については，第６で区別して述べる。

第２　適用を判断する４つの確認事項

１　消費者と事業者の間の契約か

相手方が事業者であり，本人が消費者として締結した契約であることを確認する。

個人名義でも事業のために締結した契約は，当然には消費者契約に当たらない。

労働契約は消費者契約法の適用対象から除かれるので，勤務先との雇用の問題を８条の３だけで判断することはできない。

例えば，住居を借りる本人が消費者で，賃貸人が事業者に当たる賃貸借では，後見開始だけで賃貸人に解除権を与える条項が問題になる。

消費者庁の逐条解説も，建物の賃貸借契約を無効な条項の例として挙げている。

２　審判を受けたことだけを解除理由にしているか

対象となるのは，後見開始，保佐開始又は補助開始の審判を受けたことのみを理由とする解除条項である。

約款に審判を受けた場合の届出義務があるというだけでは，直ちに解除権を与える条項と同じには扱えない。

届出の求めと，その後に契約を終了させる根拠を分けて確認する必要がある。

審判の事実以外に解除理由が示されている場合には，その理由が事実として存在するか，契約や法令上の解除要件を満たすかを別に検討する。

事業者が別の理由を通知書に付け加えただけで，解除が有効になるわけではない。

３　消費者が物品・権利・役務などを提供する契約か

消費者が事業者に対して契約の目的となる物品，権利又は役務などを提供する契約は，８条の３の対象から除かれる。

消費者がお金を払う契約か，受け取る契約かという形式だけで決めず，契約の目的と本人の給付内容を読む。

消費者庁は，消費者が調査に回答し，事業者から謝礼を受け取るモニター契約を例に挙げている。

一方，インターネット接続サービスの利用に際して，個人情報を事業者が利用することに同意したというだけで，直ちにこの例外に当たるわけではないと説明している。

４　契約を締結したのはいつか

８条の３を新設した平成３０年法律第５４号は，令和元年６月１５日に施行された。

同法附則２条４項により，施行前に締結された消費者契約の条項には，新設された８条の３は適用されない。

解除通知を受けた日だけでなく，契約の締結日を確認することが重要である。

施行前から続く契約の更新や条項変更がある場合には，更新の実質や合意の内容を確認する必要がある。

更新日だけを見て一律に新法が適用されると判断することは避けるべきである。

８条の３が適用されない場合にも，第１０条などによる検討が残る。

第３　取引の適合性確認や他の解除理由との違い

消費者庁の逐条解説は，個別の状況を確認し，合理的な理由がある場合に解除できる条項まで，一律に８条の３で無効にする趣旨ではないと説明している。

例として，投機性の高い取引で，確認した事情に基づき取引に適合しないと判断される場合を挙げる。

ただし，その判断や解除条項が他の法令も含めて適法かどうかは，別に検討する必要がある。

場面確認する点
後見等の開始だけで事業者が解除できる条項消費者契約と適用時期の要件を満たし，給付内容による除外がなければ，８条の３による無効が問題になる。
事業者が本人や後見人に状況を確認する場合確認を求めることと，確認後に契約を終了させる根拠を分ける。
支払の遅滞など別の事情もある場合実際の事情と，契約・法令上の解除要件を確認する。後見開始だけを理由とする条項の有効性とは別問題である。
消費者が調査回答などの役務を提供する契約８条の３の除外に当たるかを確認した上で，第１０条などの検討を行う。

例えば，家賃の支払に問題がないのに後見開始だけを理由とする条項で退去を求められた場合と，家賃滞納等も解除理由とされている場合とでは，検討する事情が異なる。

上の表は判断の順序を整理したもので，個別の契約について解除の有効・無効を確定するものではない。

第４　８条の３の対象外でも，第１０条の検討が残る

８条の３から除かれる契約であることは，その解除条項が常に有効であることを意味しない。

消費者契約法１０条は，任意規定等と比べて消費者の権利を制限し，又は義務を加重する条項であって，信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものを無効とする。

単に不利益があるというだけでなく，これらの要件に即して検討する必要がある。

消費者庁は，消費者が簡単なアンケートに回答するだけの契約などについて，後見等の開始を理由とする解除条項が１０条により無効となる可能性にも言及している。

役務を提供するための能力と，後見等の開始という事情との関係を具体的に確かめることが大切である。

第５　解除通知を受けたときに確認する資料

まず，契約書，契約時の約款，更新・変更に関する書面及び解除通知を保存する。

ウェブ上の約款は後で更新されることがあるため，自分の契約に適用された版と，現在掲載されている版を区別する。

次に，契約締結日，後見等の審判の日，通知を受けた日及び事業者が終了日としている日を時系列にする。

解除の根拠とされた条項の番号，通知に記載された理由，事業者が確認したという個別事情を書面で確認する。

本人が受けるサービスの内容と，事業者に提供する給付の内容も整理する。

代理して対応する場合には，後見人等の権限の範囲を確認し，必要な資料を提示する。

これらは，条文の要件に沿って事実を整理するための実務上の確認事項である。

退去や生活上必要なサービスの停止を求められている場合には，通知書だけで結論を決めず，関係資料をそろえて早めに弁護士等へ相談することが望ましい。

第６　令和８年の成年後見制度改正との関係

令和８年６月２４日に，成年後見制度を見直す法律第４５号と関係法律を整備する法律第４６号が公布された。

法務省は，成年後見制度の見直しに係る改正の施行について，公布から２年６月以内の政令で定める日と説明している。

公布されたことだけで，現在の契約への適用条文や経過措置を将来制度へ置き換えることはできない。

本記事の後見・保佐・補助という用語は，現在適用される制度を前提とする。

制度移行後の契約については，その時点の条文，施行日及び経過措置を確認する必要がある。

制度改正の全体像は，次の記事を参照してほしい。

令和８年成年後見制度改正と関係法律６１本の整備：[https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/30/r8-seinenkouken-kaisei/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/30/r8-seinenkouken-kaisei/)

第７　関連記事

成年後見関係事件の統計資料：[https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/02/21/seinenkoken-gaikyo/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/02/21/seinenkoken-gaikyo/)

本人による後見等開始の申立て：[https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/honnin-moushitate-kouken-kaishi/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/honnin-moushitate-kouken-kaishi/)

大阪家裁後見センターだよりのテーマ別索引：[https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/08/06/osaka-center-dayori/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/08/06/osaka-center-dayori/)

第８　出典と確認範囲

消費者契約法２条，８条の３，１０条及び適用除外・附則：[https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000061](https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000061)

消費者庁「逐条解説（令和５年９月）」第８条の３，PDF実頁１・３・４頁（冊子１５０・１５２・１５３頁）：[https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_system/consumer_contract_act/annotations/assets/consumer_system_cms203_230915_15.pdf](https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_system/consumer_contract_act/annotations/assets/consumer_system_cms203_230915_15.pdf)

消費者庁「消費者契約法の一部を改正する法律（平成３０年法律第５４号）」及び掲載の法律・一問一答：[https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_system/consumer_contract_act/amendment/2018/](https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_system/consumer_contract_act/amendment/2018/)

法務省「民法等の一部を改正する法律」（成年後見及び遺言の制度の見直し）について：[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00410.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00410.html)

本記事は，法令と行政機関の公表解説に基づく制度の説明である。

第３の比較表と第５の確認事項には，これらの要件を実務に当てはめるための整理を含む。

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## 自治体の空き家・用地買収と財産管理人―相続財産清算人・不在者財産管理人の選任と制度の選び方（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/jichitai-akiya-youchi-zaisan-kanrinin/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 相続手続・相続財産調査, 遺言・相続, 親族・相続

目次

- [第１　自治体が最初に整理すること](#sec1)

- [第２　状況別の制度選択](#sec2)
- [１　死亡した所有者と不在の所有者](#sec2-1)

- [２　財産全体の管理と特定物の管理](#sec2-2)

- [第３　自治体の申立権と特別法の請求権](#sec3)
- [１　利害関係人としての申立て](#sec3-1)

- [２　空家法等に基づく請求](#sec3-2)

- [第４　申立て前にまとめる資料と費用](#sec4)
- [１　案件整理表の作り方](#sec4-1)

- [２　予納金と自治体の費用負担](#sec4-2)

- [第５　選任後の売却・解体と自治体の立場](#sec5)
- [１　選任と処分の許可は別の段階である](#sec5-1)

- [２　買主となる場合の準備](#sec5-2)

- [第６　事業目的の達成後と隣接する問題](#sec6)

- [第７　出典](#sec7)

第１　自治体が最初に整理すること

自治体が空き家の管理や公共事業の用地取得を進める際には，所有者が死亡しているのか，生存しているが所在不明なのか，所有者を知ることができないのかを区別する必要がある。

その上で，財産全体を管理する必要があるのか，特定の土地・建物だけを対象にすれば足りるのかを検討する。

本記事は，令和８年１０月１８日に確認した民法及び国土交通省の「空き家対策における財産管理制度の活用に関する参考資料」等に基づき，自治体担当者の制度選択と申立準備を整理する。

本記事は一般の土地・建物を対象とし，区分所有建物に関する特則は扱わない。

管理人等を選任しても，自治体の希望どおりの売却や解体が当然に実現するわけではない。

申立ての根拠，管理の必要性，選任後の許可，費用及び管理終了までを見通して準備する必要がある。

民間の債権者や相続人による一般的な申立ては，[相続財産清算人とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/souzoku-zaisan-seisannin-nagare/)及び[不在者財産管理人の手続](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/fuzaisha-zaisan-kanrinin-nagare/)を参照されたい。

第２　状況別の制度選択

調査で判明した状況・目的検討する制度申立先と注意点
死亡し，相続人のあることが明らかでない相続財産清算人家庭裁判所。遺産全体の清算になる
所有者又は相続人が生存しているが不在である不在者財産管理人家庭裁判所。不在者の財産全体が対象になる
特定の土地・建物の所有者又は所在を知ることができない所有者不明土地・建物管理命令地方裁判所。土地と建物の対象範囲を別に確認する
所有者の管理が不適当で，他人の権利・利益への侵害等がある管理不全土地・建物管理命令地方裁判所。処分許可には所有者の同意の問題がある
相続人はいるが未分割遺産の保存が必要である民法８９７条の２の相続財産管理人家庭裁判所。保存の必要性と除外事由を確認する

１　死亡した所有者と不在の所有者

所有者が死亡したというだけで，相続財産清算人を選任できるわけではない。

相続人のあることが明らかでないことが必要であり，全員が相続放棄をして相続する者がいなくなった場合も含まれる。

一方，相続人が判明しているが所在不明である場合は，その相続人についての不在者財産管理等を検討する。

死亡や相続放棄の有無を確認せず，「連絡がつかない」という事情だけで清算人の手続を選ぶことはできない。

登記名義人，相続関係，戸籍・住民票等の調査結果と未判明事項を分けて記録する必要がある。

２　財産全体の管理と特定物の管理

不在者財産管理人と相続財産清算人は，自治体が取得したい土地だけを管理する制度ではない。

他の財産や債務も職務の対象となるため，用地の売買が終わっても管理が続く場合がある。

特定の土地・建物だけの管理で目的を達成できるかは，所有者不明土地・建物管理制度との比較事項になる。

所有者不明土地管理命令を得ても，当然にその上の建物まで管理対象になるわけではない。

土地と建物をともに対象にする必要があるか，所有者は同じか，敷地利用権はどうなっているかを調べる必要がある。

各制度の基本的な違いは，[相続財産清算人，相続財産管理人及び不在者財産管理人の違い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/07/30/souzoku-huzai-kanrinin-memo/)でも説明している。

第３　自治体の申立権と特別法の請求権

１　利害関係人としての申立て

公共事業の用地を取得する必要や，被相続人に対する債権等を理由に，自治体が利害関係人として申立てを検討する場合がある。

この場合には，事業内容，対象物件，所有者との法律関係及び管理人等の選任によって実現しようとする目的を資料で具体化することが重要である。

自治体であることだけで，すべての民法上の制度について当然に利害関係が認められると考えてはならない。

２　空家法等に基づく請求

国土交通省の参考資料は，空家法１４条により，所定の必要性がある場合に市町村長が不在者財産管理人，相続財産清算人，所有者不明建物管理命令又は管理不全土地・建物管理命令の請求を行えることを説明している。

同資料は，所有者不明土地法４２条に基づく国の行政機関の長等の請求についても整理している。

一般の利害関係人としての請求と，これらの特別法に基づく請求を区別する必要がある。

特別法の請求権があっても，不在，相続人不存在等又は管理不全といった，利用する制度自体の要件が不要になるわけではない。

空き家の状態，周辺への影響，所有者調査及び求める管理行為を整理し，該当する条項と管轄裁判所を確認することになる。

第４　申立て前にまとめる資料と費用

１　案件整理表の作り方

申立準備では，次の事項を一つの案件整理表にまとめるとよい。

①　登記名義人，土地・建物の表示，共有者及び担保権等である。

②　死亡・相続・相続放棄・所在調査の結果と，それを裏付ける戸籍，照会結果等である。

③　空き家の写真，現地調査記録，周辺への影響及び緊急性である。

④　申立ての根拠となる利害関係又は特別法の条項と，予定する管理・売却・解体の内容である。

⑤　評価，契約条件，測量・残置物・解体等の費用及び事業の予定時期である。

⑥　予納金の予算，支出手続，返還された場合の処理及び関係部署の担当である。

これは自治体内部の準備事項の例であり，全国一律の裁判所提出書類一覧ではない。

具体的な添付書類は，選んだ制度と申立先の裁判所の現行書式に合わせて確認する必要がある。

２　予納金と自治体の費用負担

国土交通省の参考資料は，請求をした者が予納金を納める必要があり，裁判所の判断によって不要となる場合や，管理終了後に返還される場合があると説明している。

財産から費用・報酬を支払えないときは予納金が使われるため，返還を前提に予算を組むことはできない。

選任費用だけでなく，管理期間，解体等の必要額，売却可能性及び追納の可能性も含めて検討する必要がある。

金額は裁判所と事件によって異なる。

清算人の費用の種類は，[相続財産清算人の費用・予納金・報酬](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/souzoku-zaisan-seisannin-hiyou-yonoukin-houshuu/)で説明している。

国交省資料に掲載された過去の公告料等を，現在の裁判所の金額として転記してはならない。

第５　選任後の売却・解体と自治体の立場

１　選任と処分の許可は別の段階である

不在者財産管理人又は相続財産清算人が不動産を売却・解体する場合には，保存・利用改良の範囲を超える行為として，家庭裁判所の権限外行為許可が必要になる。

所有者不明土地・建物管理人についても，権限の範囲を超える処分では地方裁判所の許可を確認する必要がある。

管理不全土地・建物管理人については，処分の許可に所有者の同意が必要となる点にも注意を要する。

自治体は，選任申立人であることを理由に，管理人へ売却先や解体方針を当然に指示できるわけではない。

国土交通省の参考資料も，請求者の希望に沿った方針の管理になるとは限らないとしている。

２　買主となる場合の準備

自治体が土地・建物の買主となる場合には，対象物件，価格の根拠，契約の効力と許可の関係，決済，登記，明渡し及び残置物の扱いを管理人等と確認することになる。

申立て前の事業計画と，選任後に管理人が独立して行う財産調査・条件判断を区別する必要がある。

売買条件の検討には，[相続財産清算人による不動産の任意売却](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/seisannin-nini-baikyaku/)及び[権限外行為許可](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/seisannin-kengengai-koui-kyoka/)も参照されたい。

第６　事業目的の達成後と隣接する問題

不在者財産管理は，用地取得など当初の申立目的が達しただけでは当然に終了しない。

引継ぎ，残金の供託・公告，報酬及び選任処分の取消し等を，制度に応じて処理する必要がある。

相続財産清算人についても，対象物件の売却後に債権者への弁済や残余財産の処理が続くことがある。

葬祭費に充当した後の自治体保管の遺留金については，用地取得とは異なる処理判断が必要である。

相続人への返還，清算人の選任又は弁済供託の選択は，[自治体が保管する遺留金の処理](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/jichitai-iryuukin-shori/)で説明している。

第７　出典

①　民法（[https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)）２５条，２８条，２６４条の２～２６４条の１４，８９７条の２及び９５２条。

②　国土交通省「空き家対策における財産管理制度の活用に関する参考資料」（[https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/002019819.pdf](https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/002019819.pdf)）PDF実頁２～１５及び１９～２７（制度の対象・請求権・費用・フロー・Ｑ＆Ａ）。

③　国土交通省「空き家対策関連施策」（[https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000035.html](https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000035.html)）。

④　大阪家庭裁判所「相続財産清算人選任申立ての手引き」（[https://www.courts.go.jp/osaka/vc-files/osaka/seisannin_ippan_tebikiR080105.pdf](https://www.courts.go.jp/osaka/vc-files/osaka/seisannin_ippan_tebikiR080105.pdf)）（令和８年１月５日版）。

⑤　旧制度の資料は，[相続財産管理人選任申立ての手引](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/09/souzokuzaisankanrinin-tebiki/)に掲載している。

⑥　空家等対策の推進に関する特別措置法１４条（[https://laws.e-gov.go.jp/law/426AC1000000127](https://laws.e-gov.go.jp/law/426AC1000000127)）。

⑦　所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法４２条（[https://laws.e-gov.go.jp/law/430AC0000000049](https://laws.e-gov.go.jp/law/430AC0000000049)）。

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## 相続財産管理人の選任申立て―民法８９７条の２の要件・必要書類・費用と終了（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/souzoku-zaisan-kanrinin-897-2-moushitate/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 相続手続・相続財産調査, 遺言・相続, 親族・相続

目次

- [第１　この記事の対象と制度の選び方](#sec1)

- [第２　選任の要件と利用できない場合](#sec2)
- [１　相続の段階と保存の必要性](#sec2-1)

- [２　ただし書の三つの除外事由](#sec2-2)

- [３　元後見人の引継ぎに関する説明との関係](#sec2-3)

- [第３　申立人・申立先・必要書類](#sec3)
- [１　申立人と申立先](#sec3-1)

- [２　大阪家庭裁判所の手引きにある資料](#sec3-2)

- [第４　費用・予納金・管理人の選任](#sec4)
- [１　申立費用の大阪本庁の例](#sec4-1)

- [２　予納金と返還](#sec4-2)

- [第５　管理人の職務と管理の終了](#sec5)
- [１　保存・管理と権限外行為](#sec5-1)

- [２　引継ぎ・供託と取消し](#sec5-2)

- [第６　よくある質問](#sec6)
- [１　相続人がいる場合にも申し立てられるか](#sec6-1)

- [２　管理人と清算人のどちらを申し立てるか](#sec6-2)

- [３　費用を払えば必ず選任されるか](#sec6-3)

- [第７　出典・関連記事](#sec7)

第１　この記事の対象と制度の選び方

民法８９７条の２の相続財産管理人は，相続財産の散逸を防ぎ，必要な保存・管理をするために家庭裁判所が選任する管理人である。

相続人がいるかどうかだけで決まる制度ではなく，保存の必要性と，同条１項ただし書の除外事由を確認する必要がある。

本記事は，令和８年１０月１８日に確認した民法，家事事件手続法及び大阪家庭裁判所の令和８年１月５日版手引きに基づき，一般の選任申立てを説明する。

相続人のあることが明らかでない遺産を清算する民法９５２条の相続財産清算人とは，目的が異なる。

旧資料の「相続財産管理人」には現在の清算人を指すものもあるため，根拠条文を確かめる必要がある。

[相続財産清算人とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/souzoku-zaisan-seisannin-nagare/)と，[各制度の違いと代位による相続登記](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/07/30/souzoku-huzai-kanrinin-memo/)も参照されたい。

状況主に検討する制度確認する点
遺産の保存・管理が必要である民法８９７条の２の相続財産管理人保存の必要性と除外事由
相続人のあることが明らかでない遺産を清算する民法９５２条の相続財産清算人相続人不存在等の資料と清算目的
相続人本人が行方不明である民法２５条の不在者財産管理人所在調査と本人の財産管理の必要性
遺産分割の手続中に財産管理を確保する家事事件手続法２００条の財産管理者調停・審判の申立てと保全の必要性

第２　選任の要件と利用できない場合

１　相続の段階と保存の必要性

民法８９７条の２は，相続開始後，原則として相続の段階にかかわらず，保存に必要な処分を命ずることができる制度である。

共同相続人が単純承認をした後でも，遺産全部の分割前であれば対象となり得る。

大阪家庭裁判所の手引きは，現に管理している相続人の管理が不適当である場合や，管理する者がいない場合などに，管理人選任の必要性があるかを判断すると説明している。

申立てでは，「相続人が協力しない」という事情に加え，対象財産，生じている危険，必要な管理行為，管理を担当できる者がいない事情を具体的に示すことが重要である。

例えば，遺産不動産の維持に継続的な支払が必要なのに，相続人間の対立によって支払ができないという事情と，その裏付け資料を整理することが考えられる。

この整理は申立準備の観点であり，個々の事例について選任を保証するものではない。

２　ただし書の三つの除外事由

次の場合には，民法８９７条の２第１項による保存処分を命ずることはできない。

①　相続人が１人で，その相続人が単純承認をした場合である。

②　相続人が数人で，遺産全部の分割がされた場合である。

③　民法９５２条１項の相続財産清算人が選任されている場合である。

相続人が数人いる場合に，単純承認をしたことだけで直ちに利用できなくなるわけではない。

また，一部の遺産を分割した場合と，遺産全部の分割を終えた場合も区別する必要がある。

３　元後見人の引継ぎに関する説明との関係

元後見人が相続人に財産を引き継げない場合については，大阪家庭裁判所後見センターの資料を扱った[相続人が遺産を受け取らないとき](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/souzokunin-isan-uketori-kyohi-kouken/)で説明している。

その記事で紹介する親族間紛争型の判断や手順を，一般の選任申立てすべてに共通する法定要件と考えてはならない。

本記事の一般手続と，元後見人の引継ぎに関する事案別の検討を区別する必要がある。

第３　申立人・申立先・必要書類

１　申立人と申立先

申立てができるのは，利害関係人又は検察官である。

大阪家庭裁判所の手引きは，利害関係人の例として，共同相続人，相続債権者，受遺者，相続人の債権者及び次順位の相続人を挙げている。

申立人自身の利害関係と，選任を必要とする事情を分けて説明するとよい。

申立先は，相続が開始した地を管轄する家庭裁判所である（家事事件手続法１９０条の２第１項）。

大阪家庭裁判所の手引きは，被相続人の最後の住所地の家庭裁判所と案内している。

２　大阪家庭裁判所の手引きにある資料

主な資料は，申立書，相続関係図，相続人の範囲が明らかになる戸籍類，被相続人の住民票除票又は戸籍附票，利害関係の資料，相続財産目録及びその裏付け資料である。

申立人が法人等である場合には，資格証明書等も必要になる。

戸籍類の範囲は相続関係によって異なり，被相続人の出生から死亡までの戸籍は必ず必要とされ，相続人が兄弟姉妹の場合には父母の出生から死亡までの戸籍も必要とされている。

財産目録には，預貯金や不動産などの積極財産だけでなく，借金等の消極財産も記載する。

不動産登記事項証明書，固定資産評価証明書，通帳の写し，残高証明書等を添え，相続放棄がある場合には受理証明書又は照会回答書等も準備する。

個人番号の記載がない資料を提出し，事案により追加資料が必要になることにも留意する。

手引きは，提出書類が返却されないこと，選任後の管理人に申立書と添付書類の副本一式を直接送付することを案内している。

申立て前に控えと副本を作っておく必要がある。

第４　費用・予納金・管理人の選任

１　申立費用の大阪本庁の例

大阪家庭裁判所の令和８年１月５日版手引きでは，収入印紙８００円，郵送料２０００円程度とされている。

すべて郵便切手で納付する場合は計１２００円で，内訳は１１０円切手１０枚と１０円切手１０枚である。

熟慮期間中の相続人がいる場合には，相続人１人につき１１０円切手３枚と１０円切手１枚を追加するよう案内されている。

これは大阪家庭裁判所本庁についての資料上の例である。

納付方法・金額は，申立て直前に申立先の家庭裁判所の最新案内で確認する必要がある。

２　予納金と返還

管理費用と管理人報酬を賄う流動資産が少ない場合には，予納金の納付が必要となることがある。

同手引きでは，金額は事案に応じ，申立て後の選任直前に裁判官が決めるとされ，申立時の納付は必要ないとされている。

清算人の別手続で示されている予納金の目安を，この保存型管理人にそのまま当てはめてはならない。

管理人の管理下で費用・報酬の原資となる財産が形成されれば予納金が返還される一方，十分な財産が形成されなければ全部又は一部が返還されないことがある。

同手引きは，大阪本庁では原則として申立人の推薦を受けず，事件に利害関係のない大阪弁護士会所属の弁護士を選任すると案内している。

第５　管理人の職務と管理の終了

１　保存・管理と権限外行為

管理人は家庭裁判所の監督を受け，相続財産を管理して散逸を防止する。

民法８９７条の２第２項により，同法２７条から２９条までが準用され，財産目録の作成，権限外行為の許可，報酬等の規定が適用される。

保存・管理の制度である以上，選任だけで遺産分割が成立したり，すべての財産を自由に売却できたりするわけではない。

２　引継ぎ・供託と取消し

家事事件手続法１９０条の２第２項は，同法１４６条の２及び１４７条等を準用している。

管理・処分等により生じた金銭の供託には，準用される規定に基づく公告等の手続があり，相続人への返還債務についての民法４９４条の弁済供託とは根拠を区別する必要がある。

管理すべき財産がなくなった場合その他管理を継続することが相当でなくなった場合には，準用される取消しの手続を検討する。

申立人の当初の目的が達したという事情だけで，当然に管理人の職務が終わると考えてはならない。

引継先，残余財産，管理の計算，報酬，供託・公告及び取消しの要否を家庭裁判所と整理する必要がある。

相続放棄者の民法９４０条による保存義務については，同条が引渡先を相続人又は民法９５２条１項の清算人と定めていることにも注意を要する。

民法８９７条の２の管理人が選任されたという事実だけで，その保存義務が当然に終了するわけではない。

第６　よくある質問

１　相続人がいる場合にも申し立てられるか

申し立てられる場合がある。

ただし，保存の必要性があり，民法８９７条の２第１項ただし書の除外事由に当たらないことが必要である。

共同相続人がいるが管理ができていない場合と，相続人１人が単純承認した場合を区別する必要がある。

２　管理人と清算人のどちらを申し立てるか

財産の保存・管理を求めるのか，相続人不存在等を前提に遺産全体を清算するのかによって異なる。

古い書式の名称だけで決めず，根拠条文と申立目的を確認する必要がある。

３　費用を払えば必ず選任されるか

費用の納付だけで選任されるものではない。

申立権，保存の必要性及び利用できない場合に当たらないことなどが審理される。

第７　出典・関連記事

①　民法（[https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)）２７条～２９条，８９７条の２，９４０条及び９５２条。

②　家事事件手続法（[https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052](https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052)）１４６条の２，１４７条，１９０条の２及び２００条。

③　大阪家庭裁判所「相続財産管理人選任申立ての手引き（８９７条の２用）」（[https://www.courts.go.jp/osaka/vc-files/osaka/souzoku_8972_tebikiR80105.pdf](https://www.courts.go.jp/osaka/vc-files/osaka/souzoku_8972_tebikiR80105.pdf)）（令和８年１月５日版，PDF実頁１～４。末尾の相続関係図は実頁５）。

④　旧資料を調べる場合は，[相続財産管理人選任申立ての手引](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/09/souzokuzaisankanrinin-tebiki/)を参照されたい。

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## 自治体が保管する遺留金の処理―相続人調査・相続財産清算人・供託の使い分け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/jichitai-iryuukin-shori/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 相続手続・相続財産調査, 遺言・相続, 親族・相続

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　清算人の選任と供託の選び方](#sec2)
- [１　適用した葬祭制度を確認する](#sec2-1)

- [２　金額だけでは決めない](#sec2-2)

- [３　相続人がいる場合](#sec2-3)

- [第３　弁済供託の三つの類型](#sec3)
- [１　債権者不確知](#sec3-1)

- [２　受領不能](#sec3-2)

- [３　受領拒絶](#sec3-3)

- [第４　相続人調査と通知・資料提出](#sec4)
- [１　何のための調査かを分ける](#sec4-1)

- [２　手元に残す記録と供託所への提出](#sec4-2)

- [第５　物品・預貯金・保管現金を混同しない](#sec5)

- [第６　よくある質問](#sec6)
- [１　すでに長期間保管している遺留金も供託できるか](#sec6-1)

- [２　少額なら戸籍調査を一切しなくてよいか](#sec6-2)

- [３　清算人の予納金は全国一律か](#sec6-3)

- [第７　出典](#sec7)

第１　この記事の対象と結論

自治体が身寄りのない死亡者の遺留金品を扱う場合には，火葬・葬祭等の費用への充当と，その後に残る遺留金の処理を分けて検討する必要がある。

残金は自治体の収入になると直ちに扱えるものではなく，相続人への返還，相続財産清算人の選任又は要件を満たす弁済供託などの方法を検討する。

本記事は，令和８年１０月１８日に確認した厚生労働省・法務省の「身寄りのない方が亡くなられた場合の遺留金等の取扱いの手引（改訂版）」（令和７年１０月第三次改訂）及び民法に基づき，葬祭費等への充当後の残余遺留金を中心に説明する。

火葬の実施主体や葬祭扶助の入口は，[葬儀・火葬の実施](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/24/sougi-kasou/)を参照されたい。

成年後見人が死亡後の財産を引き継げない場合は，[相続人が遺産を受け取らないとき](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/souzokunin-isan-uketori-kyohi-kouken/)で扱っている。

自治体の法令に基づく事務と，元後見人の引継ぎを混同せず，それぞれの立場に対応する根拠を確認することが必要である。

第２　清算人の選任と供託の選び方

１　適用した葬祭制度を確認する

生活保護法１８条２項に基づく葬祭扶助を適用した場合には，生活保護法施行規則２２条の取扱いを確認する。

同手引きは，相続人保護の観点から，相続財産清算人の選任によりがたい場合に弁済供託ができると説明している。

「選任によりがたい場合」には，選任要件を満たさない又は立証が難しい場合のほか，選任してまで管理・清算すべき財産が実際上ない場合や，多数の相続人についての戸籍調査が著しく困難な場合等が含まれる。

墓地埋葬法の適用事例や行旅死亡人の事例では，同手引きは同様の制度選択を定める規定はないとした上で，相続人保護の観点から，清算人の選任によりがたい場合に弁済供託を利用することが望ましいと説明している。

適用法令を区別し，各自治体の事務処理規程と個々の事案に沿って判断する必要がある。

２　金額だけでは決めない

遺留金が予納金の見込額より少ないことや，多いことだけで，常に処理方法が決まるわけではない。

同手引きは，遺留金の額に加え，相続財産を管理・清算すべきか，戸籍調査を含む自治体の負担等も勘案して個別に判断するとしている。

相続財産清算人の選任による方法と，弁済供託の要件を満たすかどうかを，それぞれ確認する必要がある。

３　相続人がいる場合

相続人が判明しているが受取りを拒むという事情だけでは，民法９５２条の相続財産清算人を選任することはできない。

返還先と返還額を確定し，返還，受領不能又は受領拒絶を理由とする弁済供託などを検討することになる。

家庭裁判所へ申し立てる一般的な手続は，[相続財産清算人とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/souzoku-zaisan-seisannin-nagare/)で説明している。

第３　弁済供託の三つの類型

状況検討する供託原因主な確認事項
過失なく返還先の相続人を確知できない債権者不確知合理的な調査の内容と，確知できない事情
相続人は判明しているが所在不明等で返還できない受領不能受領できない事情と，その人に返す額
返還のための弁済の提供をしたが受取りを拒まれた受領拒絶提供・催告，拒絶の経過及び対象額

１　債権者不確知

民法４９４条２項の供託は，弁済者が過失なく債権者を確知できないことを要する。

同手引きは，関係者への聞き取りや遺留物品の確認等，合理的な範囲の調査をしても相続人の存否，氏名・住所等が判明しない場合について，事例を示している。

常に全国の戸籍を収集し尽くす必要があるという説明ではないが，何も調べずに供託できるという意味でもない。

供託官による受理と，後の訴訟での供託の有効性の判断は別である。

同手引きは，後に供託の有効性が否定されれば返還義務が消滅していなかったことになると注意している。

調査日，相手方，確認資料及び判明した事項を記録しておくことが重要である。

２　受領不能

相続人の存在と氏名を把握したが所在不明で返還できない場合には，受領不能による供託を検討する。

複数の相続人のうち一部だけが所在不明の場合には，その人に返還すべき額を確定させ，その額を供託するという取扱いが手引きに示されている。

所在が分かって受取りを希望する他の相続人についてまで，一括して受領不能と扱うことはできない。

３　受領拒絶

受領拒絶による供託には，原則として弁済の提供が必要である。

相続人があらかじめ受領を拒んでいる場合には，返還の準備をした旨を通知し，受領を催告する方法が問題となる（民法４９３条ただし書）。

拒否の発言だけを記録して供託を済ませるのではなく，提供・催告とその後の対応を整理する必要がある。

複数の相続人のうち一部だけが拒絶する場合には，その人に返還すべき額について供託を検討する。

他方，相続人の一部の氏名が分かっていても，相続人全体が分からず各人への返還額を確定できない場合については，同手引きは残金全部の債権者不確知供託を説明している。

「一部が不明」という表現でまとめず，不明なのが人の範囲か，所在か，返還額かを確認する必要がある。

第４　相続人調査と通知・資料提出

１　何のための調査かを分ける

相続財産清算人の選任申立てでは，相続人のあることが明らかでないことを裏付ける資料が必要になる。

これに対し，弁済供託のための合理的な調査や，事務管理開始の通知をするための調査は，それぞれ目的と判断事項が異なる。

一つの場面で示された説明を，他の場面にそのまま当てはめないことが重要である。

同手引きは，事務管理を開始した場合の通知について，相続人の氏名・所在を知ることができない場合に，通知だけのために調査する必要はないと説明している。

これは，清算人選任や債権者不確知供託に必要な調査まで一切不要とする説明ではない。

２　手元に残す記録と供託所への提出

同手引きは，供託書，代理人による場合の委任状，供託通知書の発送を希望する場合の封筒・切手等を必要書類として挙げ，相続人調査資料等の提出は不要としている。

提出不要であることと，調査・記録が不要であることは区別する必要がある。

自治体内部では，保管開始の根拠，受領額，葬祭費等への充当額，残金，調査，返還の申出，供託額及び供託後の処理をつなげて記録しておくとよい。

供託所は原則として債務履行地にある供託所である。

手引きは，受領拒絶等の場合は通常相続人の住所地が基準となり，過失なく相続人を知ることができない場合は死亡者の住所地，それも不明なら自治体の所在地が基準となると説明している。

案件の供託原因と履行地を整理し，供託所へ事前に相談することが有用である。

第５　物品・預貯金・保管現金を混同しない

現金を供託したからといって，通帳，家財，遺骨等を含むすべての問題が解決するわけではない。

同手引きは，物品供託には取扱機関等の制約があり，実際上困難であること，通帳等も物品に当たることを説明している。

物品の保管・処分，口座からの払戻し，遺体・遺骨の取扱いは，それぞれ対応する根拠と手順を確認する必要がある。

相続財産清算又は弁済供託によって処理できない場合について，同手引きは，適用法令に応じた根拠の下で残余遺留金を歳入歳出外現金として保管することが可能であると説明している。

保管できることを理由に，自治体の歳入へ当然に振り替えたり，独自の期限経過だけで相続人の権利が消滅すると扱ったりしてはならない。

第６　よくある質問

１　すでに長期間保管している遺留金も供託できるか

同手引きは，すでに自治体が保管している遺留金も，所定の要件を満たせば弁済供託による処理が可能としている。

過去の保管分についても，供託原因，調査記録，返還額及び会計処理を確認する必要がある。

２　少額なら戸籍調査を一切しなくてよいか

金額だけで一律に判断することはできない。

清算人の選任によりがたい事情の判断と，供託の要件を満たすための調査を分け，関係者への聞き取りや遺留物品の確認等を含めて検討する必要がある。

３　清算人の予納金は全国一律か

全国一律ではなく，裁判所が個別の事情に応じて判断する。

費用の区分と予納金の返還の考え方は，[相続財産清算人の費用・予納金・報酬](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/souzoku-zaisan-seisannin-hiyou-yonoukin-houshuu/)を参照されたい。

第７　出典

①　厚生労働省・法務省「身寄りのない方が亡くなられた場合の遺留金等の取扱いの手引（改訂版）」（[https://www.mhlw.go.jp/content/001575477.pdf](https://www.mhlw.go.jp/content/001575477.pdf)）（令和７年１０月第三次改訂）１７～２４頁及び３１～３６頁（PDF実頁と同じ）。

②　厚生労働省「生活保護制度」（[https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/seikatuhogo/index.html](https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/seikatuhogo/index.html)）の遺留金等の手引掲載欄。

③　民法（[https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)）４９３条～４９５条，６９７条，６９９条及び９５１条～９５９条。

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## 刑事控訴審・上告審の終局区分別統計―平成１２年～令和７年の破棄・棄却の推移と控訴審の破棄自判に関する最高裁判例（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/keiji-jousoshin-shuukyoku-kubetsu-toukei/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 刑事手続・刑事弁護, 裁判所

目次

- [第１　この記事の対象と基準日](#sec1)

- [第２　刑事上訴審の終局区分別統計](#sec2)
- [１　統計の単位と範囲](#sec2-1)

- [２　高等裁判所（控訴審）の推移](#sec2-2)

- [３　最高裁判所（上告審）の推移](#sec2-3)

- [４　統計を読むときの限界](#sec2-4)

- [５　最高裁が破棄自判無罪とした例（平成２９年３月１０日判決）](#sec2-5)

- [第３　控訴審の破棄自判と上訴に関する最高裁判例](#sec3)
- [１　無罪判決に対する検察官上訴](#sec3-1)

- [２　第１審無罪判決を控訴審が破棄して有罪とする場合](#sec3-2)

- [３　原判決が破棄された場合の未決勾留日数](#sec3-3)

- [第４　関連記事](#sec4)

- [第５　出典・参考資料](#sec5)
- [１　法令](#sec5-1)

- [２　裁判例](#sec5-2)

- [３　統計](#sec5-3)

- [４　その他の資料](#sec5-4)


第１　この記事の対象と基準日

この記事は，高等裁判所（控訴審）及び最高裁判所（上告審）における刑事訴訟事件の終局区分別既済人員を，司法統計年報に基づき平成１２年から令和７年まで一覧にするものである。

あわせて，控訴審が原判決を破棄して自判する場合及び上訴に関する最高裁判例を整理する。

数値の基準日は令和８年９月１８日であり，同日時点で裁判所ウェブサイトに掲載されている司法統計年報（刑事編）平成２７年版から令和７年版まで，及び平成１２年から平成２７年までを集計した推移表PDFによる。

令和８年１０月１８日に，本記事の全ての表の数値を，司法統計年報の各年版の第３表・第６表と照合した。

この記事で示す割合は，その年に終局した被告人の総数を分母とする全国の集計値であり，個別の事件で控訴又は上告が認められる見込みを示すものではない。

第２　刑事上訴審の終局区分別統計

１　統計の単位と範囲

(1)　既済人員という単位

以下の数値は，司法統計年報（刑事編）の「刑事訴訟事件の種類及び終局区分別既済人員」の表（高等裁判所は第６表，最高裁判所は第３表）による。

単位は事件数ではなく，その年に終局した被告人の人数（既済人員）である。

(2)　高等裁判所の数値の範囲

高等裁判所の平成２８年以降の数値は「控訴審」の行であり，再審を含まない。

平成２７年の第６表では，控訴審の総数は６０７８人で後記の推移表PDFの値と一致し，再審は０人であった。

(3)　最高裁判所の数値の範囲

最高裁判所の平成２８年以降の数値は「上告審」の行（第一審判決に対するもの及び第二審判決に対するもの）の合計であり，非常上告及び再審を含まない。

平成２７年の第３表では，上告審の合計は１８９１人で後記の推移表PDFの値と一致した。

第一審判決に対するもの（跳躍上告）は，平成２７年に１人（上告棄却）であり，平成２８年以降は，平成３０年に２人（上告棄却），令和４年に１人（上告棄却），令和６年に１人（取下げ）で，それ以外の年は０人である。

(4)　数値の出所と検算

平成１２年から平成２７年までの数値は，司法統計年報を基に作成した[刑事訴訟事件の終局区分別既済人員の推移表（高裁及び最高裁）（平成１２年から平成２７年まで）](https://yamanaka-bengoshi.jp/%e5%88%91%e4%ba%8b%e8%a8%b4%e8%a8%9f%e4%ba%8b%e4%bb%b6%e3%81%ae%e7%b5%82%e5%b1%80%e5%8c%ba%e5%88%86%e5%88%a5%e6%97%a2%e6%b8%88%e4%ba%ba%e5%93%a1%e3%81%ae%e6%8e%a8%e7%a7%bb%e8%a1%a8%ef%bc%88%e9%ab%98/)を基にし，各年版の司法統計年報の第３表・第６表と照合した。

平成１６年，平成１９年及び平成２０年の最高裁判所の総数及び上告棄却は，推移表が第一審判決に対するもの（跳躍上告）を含んでいなかったため，これを加えた司法統計年報の値によっている。

平成２８年から令和７年までの数値は，裁判所ウェブサイトに掲載されている各年の司法統計年報（刑事編）のExcelファイルから転記した。

各行について，内訳の合計が総数と一致することを確認している。

２　高等裁判所（控訴審）の推移

(1)　年次別の終局区分

①　総数及び破棄自判の内訳

年総数破棄自判・有罪破棄自判・無罪破棄自判・その他
令和７年5,04036390
令和６年4,928385120
令和５年4,639371160
令和４年4,82038060
令和３年5,331484150
令和２年5,332470120
令和元年5,828494220
平成３０年5,710518311
平成２９年6,098547250
平成２８年5,910623240
平成２７年6,078549210
平成２６年5,890537110
平成２５年6,108547110
平成２４年6,618554150
平成２３年7,005669100
平成２２年6,856719210
平成２１年7,258792200
平成２０年7,962998130
平成１９年8,4221,159170
平成１８年9,3441,454200
平成１７年9,2641,203120
平成１６年9,1701,250220
平成１５年8,8751,288120
平成１４年8,3471,261210
平成１３年7,6291,17890
平成１２年7,186992120
平成２８年～令和７年の合計53,6364,6351721
平成１２年～平成２７年の合計122,01215,1502470


②　破棄差戻し・移送，控訴棄却，取下げ及びその他

年破棄差戻し・移送控訴棄却取下げその他
令和７年133,83580317
令和６年203,67181921
令和５年193,41378931
令和４年253,57880625
令和３年143,83695725
令和２年253,85094827
令和元年144,28598429
平成３０年264,16393932
平成２９年154,49298237
平成２８年224,1471,06430
平成２７年194,3211,14424
平成２６年104,1411,15239
平成２５年114,3341,18124
平成２４年114,7451,25142
平成２３年64,9411,35326
平成２２年104,7081,36434
平成２１年124,8921,50834
平成２０年205,3101,57744
平成１９年125,6031,59536
平成１８年165,8511,95845
平成１７年156,0591,94134
平成１６年135,9681,88829
平成１５年105,8111,73321
平成１４年105,3881,64126
平成１３年74,9141,50516
平成１２年34,7471,40131
平成２８年～令和７年の合計19339,2709,091274
平成１２年～平成２７年の合計18581,73324,192505


(2)　期間ごとの割合

令和７年に終局した５０４０人のうち，破棄自判で有罪となったのが３６３人（７．２０％），破棄自判で無罪となったのが９人（０．１８％），破棄差戻し・移送が１３人（０．２６％），控訴棄却が３８３５人（７６．０９％），取下げが８０３人（１５．９３％），その他が１７人（０．３４％）である。

破棄（破棄自判及び破棄差戻し・移送）の合計が総数に占める割合は，平成２８年の１１．３２％から令和７年の７．６４％まで，おおむね低下している。

平成２８年から令和７年までに終局した５万３６３６人のうち，破棄自判で有罪となったのが４６３５人（８．６４％），破棄自判で無罪となったのが１７２人（０．３２％），破棄自判のその他が１人，破棄差戻し・移送が１９３人（０．３６％），控訴棄却が３万９２７０人（７３．２２％），取下げが９０９１人（１６．９５％），その他が２７４人（０．５１％）である。

平成１２年から平成２７年までに終局した１２万２０１２人のうち，破棄自判で有罪となったのが１万５１５０人（１２．４２％），破棄自判で無罪となったのが２４７人（０．２０％），破棄差戻し・移送が１８５人（０．１５％），控訴棄却が８万１７３３人（６６．９９％），取下げが２万４１９２人（１９．８３％），その他が５０５人（０．４１％）である。

３　最高裁判所（上告審）の推移

(1)　年次別の終局区分

①　総数及び破棄自判の内訳

年総数破棄自判・有罪破棄自判・無罪破棄自判・その他
令和７年1,656200
令和６年1,608000
令和５年1,591010
令和４年1,685211
令和３年1,852100
令和２年1,881000
令和元年2,091300
平成３０年1,993410
平成２９年2,106010
平成２８年1,957101
平成２７年1,891000
平成２６年1,974420
平成２５年2,017200
平成２４年2,313010
平成２３年2,208110
平成２２年2,150010
平成２１年2,311030
平成２０年2,498030
平成１９年2,542000
平成１８年2,779200
平成１７年2,828000
平成１６年2,965010
平成１５年2,783320
平成１４年2,495100
平成１３年1,997010
平成１２年1,941100
平成２８年～令和７年の合計18,4201342
平成１２年～平成２７年の合計37,69214150


②　破棄差戻し・移送，上告棄却，取下げ及びその他

年破棄差戻し・移送上告棄却取下げその他
令和７年01,3972525
令和６年01,3342668
令和５年21,3382446
令和４年41,4072664
令和３年21,5782638
令和２年31,5183546
令和元年01,7423388
平成３０年11,7022805
平成２９年01,7763272
平成２８年11,5973516
平成２７年01,5653179
平成２６年31,6183407
平成２５年01,68731810
平成２４年21,8954096
平成２３年01,7604388
平成２２年21,7114306
平成２１年91,8464503
平成２０年22,0124765
平成１９年32,0165185
平成１８年12,1366346
平成１７年02,1856376
平成１６年42,23971011
平成１５年12,1596099
平成１４年11,7906949
平成１３年21,4335529
平成１２年11,37155810
平成２８年～令和７年の合計1315,3892,94158
平成１２年～平成２７年の合計3129,4238,090119


(2)　期間ごとの割合

令和７年に終局した１６５６人のうち，破棄自判で有罪となったのが２人，上告棄却が１３９７人（８４．３６％），取下げが２５２人（１５．２２％），その他が５人であり，破棄自判で無罪となった人及び破棄差戻し・移送となった人はいない。

最高裁判所で破棄自判の無罪となった人は，平成２８年から令和７年までの１０年間で４人にとどまる。

平成２８年から令和７年までに終局した１万８４２０人のうち，破棄自判で有罪となったのが１３人，破棄自判で無罪となったのが４人，破棄自判のその他が２人，破棄差戻し・移送が１３人，上告棄却が１万５３８９人（８３．５５％），取下げが２９４１人（１５．９７％），その他が５８人（０．３１％）である。

平成１２年から平成２７年までに終局した３万７６９２人のうち，破棄自判で有罪となったのが１４人，破棄自判で無罪となったのが１５人，破棄差戻し・移送が３１人，上告棄却が２万９４２３人（７８．０６％），取下げが８０９０人（２１．４６％），その他が１１９人（０．３２％）である。

４　統計を読むときの限界

(1)　割合が示すもの

割合は，その年に終局した被告人の総数を分母として本記事で計算したものであり，個別の事件で控訴又は上告が認められる確率を示すものではない。

第６表及び第３表は，控訴又は上告を申し立てたのが検察官か被告人側かを区別していない。

(2)　理由別の表の重複計上

司法統計年報には，控訴理由別及び破棄理由別の表もあるが，二つ以上の理由がある場合はそれぞれの理由欄に計上されている。

理由別の数値を合計しても，破棄された人数にはならない。

(3)　年報の更新と東京高裁の集計

令和６年の司法統計年報（刑事編）については，令和８年９月１７日付で正誤表及び更新版が掲載されており，本記事は更新版のExcelファイルを用いた。

東京高裁の令和７年の途中集計による破棄率等は，[東京高裁の刑事控訴－破棄率，審理期間，保釈抗告及び大型記録事件（令和７年度）（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/16/tokyo-kousai-keiji-kouso-r7/)で扱っており，全国の年報とは母集団及び集計期間が異なる。

５　最高裁が破棄自判無罪とした例（平成２９年３月１０日判決）

(1)　判決の内容

[最高裁平成２９年３月１０日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/86587/detail2/index.html)（第二小法廷，平成２７年（あ）第６３号，集刑３２１号１頁）は，窃盗被告事件について，第１審の有罪判決（懲役１年，３年間執行猶予）を維持した広島高裁平成２６年１２月１１日判決（平成２６年（う）第１号）及び第１審判決をいずれも破棄し，被告人を無罪とした。

同判決は，置き忘れられた現金在中の封筒を窃取したとされる事件について，封筒内に現金が在中していたとの事実を動かし難い前提として，被告人以外に現金を抜き取る機会のあった者がいなかったことを理由に窃取を認定した第１審判決及び原判決の判断が，論理則，経験則等に照らして不合理で是認できないとして，刑事訴訟法４１１条３号により両判決を破棄したものであり，反対意見が付されている。

(2)　原審の裁判長と関連資料

広島高裁判決の裁判長は[高麗邦彦裁判官](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/02/24/koma31/)であり，陪席裁判官は[辛島明裁判官](https://yamanaka-bengoshi.jp/2021/08/08/karashima51/)及び[國分進裁判官](https://yamanaka-bengoshi.jp/2021/08/08/kokubu56/)である。

事件の経過は，[煙石博さんの無罪を勝ちとる会](http://enseki.noor.jp/)のウェブサイトに広島高裁判決の写し等が掲載されているほか，[現代ビジネスの記事](https://gendai.media/articles/-/51349)でも紹介されている。

第３　控訴審の破棄自判と上訴に関する最高裁判例

１　無罪判決に対する検察官上訴

[最高裁大法廷昭和２５年９月２７日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/54352/detail2/index.html)（昭和２４年新（れ）第２２号，刑集４巻９号１８０５頁）は，下級審の無罪又は有罪判決に対し検察官が上訴し，有罪又はより重い刑の判決を求めることは，被告人を二重の危険にさらすものではなく，憲法３９条に違反しないとした。

同判決は，一審の手続も控訴審の手続も上告審の手続も，同じ事件においては継続する一つの危険の各部分にすぎないとの考え方を前提としている。

２　第１審無罪判決を控訴審が破棄して有罪とする場合

(1)　昭和４７年判決

[最高裁昭和４７年６月１５日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/59449/detail2/index.html)（第一小法廷，昭和４４年（あ）第２５６０号，集刑１８４号６３７頁）は，検察官の控訴に基づき第１審の無罪判決を破棄して自ら有罪とした控訴審判決に対する上告を棄却したものである。

同判決の裁判要旨は，第１審で無罪を言い渡された被告人に対し，控訴裁判所が事実の取調べの上で無罪判決を破棄し，自ら有罪の判決を言い渡すこと，及びこの場合にその控訴審判決に対して上訴で事実誤認等を争う途が閉ざされていることは，憲法３１条ないし４０条又はその精神に反するものではないとしている。

刑事訴訟法４０５条が定める上告理由は憲法違反又は憲法解釈の誤り及び判例違反であり，事実誤認は，同法４１１条３号により，判決に影響を及ぼすべき重大な事実の誤認があって原判決を破棄しなければ著しく正義に反すると認めるときの職権破棄の対象となるにとどまる。

(2)　令和３年決定

[最高裁令和３年５月１２日決定](https://www.courts.go.jp/hanrei/90293/detail2/index.html)（第一小法廷，令和２年（あ）第３４３号，刑集７５巻６号５８３頁）は，原審が被告人質問を実施したが被告人が黙秘し，他に事実の取調べが行われなかった事案で，第１審が無罪とした公訴事実を原審が認定して直ちに自ら有罪の判決をしても，刑事訴訟法４００条ただし書に違反しないとした。

控訴審で破棄した後に自判するか差し戻すかの考え方は，[刑事控訴審で原判決を破棄した後の自判と差戻し―刑訴法400条と実務（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/16/keiji-kousoshin-jihan-sashimodoshi-keisohou-400jo/)で扱っている。

３　原判決が破棄された場合の未決勾留日数

[最高裁平成２５年１１月１９日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/83833/detail2/index.html)（第三小法廷，平成２５年（あ）第５０７号，集刑３１２号４９頁）は，控訴審が被告人の控訴に基づいて第１審判決を破棄する場合には，控訴申立後の未決勾留日数は刑事訴訟法４９５条２項２号により判決が確定して執行される際に当然に全部本刑に通算されるものであり，控訴裁判所には通算するか否かの裁量はなく，刑法２１条により判決でその全部又は一部を本刑に算入する旨の言渡しをすべきではないとした。

同判決は，原判決のうち当審未決勾留日数を算入した部分を破棄し，その余の上告を棄却している。

控訴棄却の場合を含む算入の扱いは，[刑事控訴審の未決勾留日数の算入―控訴棄却・原判決破棄の場合（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/16/keiji-kousoshin-miketsu-kouryuu-sannyuu/)で扱っている。

第４　関連記事

刑事上訴の手続，統計及び最高裁判所の審理に関する関連記事は，次のとおりである。

①[刑事事件の上訴及び不服申立て－控訴・上告・抗告等の期間と手続（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/03/26/keiji-jiken-joso-fufuku-moshitate/)

②[刑事控訴の事実誤認―刑訴法382条の審査基準と論理則・経験則違反（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/16/keiji-kouso-jijitsu-gonin-keisohou-382jo/)

③[東京高裁の刑事控訴－破棄率，審理期間，保釈抗告及び大型記録事件（令和７年度）（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/16/tokyo-kousai-keiji-kouso-r7/)

④[被告人側の上告があり，最高裁が被告人に有利に原判決を破棄した刑事判決５６件（平成元年以降）（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2021/09/08/saikousai-haki-keiji/)

⑤[刑事事件の上告棄却決定に対する異議の申立て（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/10/11/keiji-kakuteijiki/)

⑥[終局区分別既済事件数の推移表](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/13/kisai-jikensuu/)

⑦[最高裁判所事件月表の一覧と読み方―令和元年５月以降の新受・既済・未済（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/12/29/saikosai-geppyou/)

⑧[最高裁判所調査官とは？職務・調査報告書・判例解説を解説（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/17/saikou-tyousakan/)

⑨[最高裁判所判例解説（調査官解説）の意味・読み方・探し方（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/17/hanrei-kaisetsu/)

⑩[判決要旨は誰に交付されるか―広報ハンドブック，平成２８年・平成２９年の事務連絡，美濃加茂市長事件及び情報公開答申（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/13/hanketsuyoushi/)

第５　出典・参考資料

１　法令

①[刑事訴訟法（昭和２３年法律第１３１号）](https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131)４００条，４０５条，４１１条，４９５条（e-Gov法令検索。令和８年１０月１８日確認）

②[刑法（明治４０年法律第４５号）](https://laws.e-gov.go.jp/law/140AC0000000045)２１条（e-Gov法令検索。令和８年１０月１８日確認）

③[日本国憲法](https://laws.e-gov.go.jp/law/321CONSTITUTION)３９条（e-Gov法令検索。令和８年１０月１８日確認）

２　裁判例

①[最高裁判所大法廷昭和２５年９月２７日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/54352/detail2/index.html)（昭和２４年新（れ）第２２号，刑集４巻９号１８０５頁，裁判所ウェブサイト）

②[最高裁判所第一小法廷昭和４７年６月１５日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/59449/detail2/index.html)（昭和４４年（あ）第２５６０号，集刑１８４号６３７頁，裁判所ウェブサイト）

③[最高裁判所第三小法廷平成２５年１１月１９日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/83833/detail2/index.html)（平成２５年（あ）第５０７号，集刑３１２号４９頁，裁判所ウェブサイト）

④[最高裁判所第二小法廷平成２９年３月１０日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/86587/detail2/index.html)（平成２７年（あ）第６３号，集刑３２１号１頁，裁判所ウェブサイト）

⑤[最高裁判所第一小法廷令和３年５月１２日決定](https://www.courts.go.jp/hanrei/90293/detail2/index.html)（令和２年（あ）第３４３号，刑集７５巻６号５８３頁，裁判所ウェブサイト）

３　統計

①最高裁判所「司法統計年報（刑事編）」平成２７年版第３表・第６表（[第３表を含むPDF](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/toukei/toukei-pdf-8609.pdf)，[第６表を含むPDF](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/toukei/toukei-pdf-8612.pdf)）

②最高裁判所「司法統計年報（刑事編）」平成２８年版～令和２年版第３表・第６表（Excel。平成２８年版：[第３表](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/toukei/toukei-excel-9364.xlsx)・[第６表](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/toukei/toukei-excel-9367.xlsx)，平成２９年版：[第３表](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/toukei/toukei-excel-9922.xlsx)・[第６表](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/toukei/toukei-excel-9925.xlsx)，平成３０年版：[第３表](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/toukei/toukei-excel-10603.xlsx)・[第６表](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/toukei/toukei-excel-10606.xlsx)，令和元年版：[第３表](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/toukei/toukei-excel-11445.xlsx)・[第６表](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/toukei/toukei-excel-11448.xlsx)，令和２年版：[第３表](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/toukei/toukei-excel-12151.xlsx)・[第６表](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/toukei/toukei-excel-12154.xlsx)）

③最高裁判所「司法統計年報（刑事編）」令和３年版～令和７年版（Excel。[令和３年版](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/toukei/toukei-excel-12602.xlsx)，[令和４年版](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/toukei/toukei-excel-12658.xlsx)，[令和５年版](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/toukei/toukei-excel-16603.xlsx)，[令和６年版（令和８年９月１７日更新版）](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/toukei/toukei-excel-16692.xlsx)，[令和７年版](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/toukei/toukei-excel-16676.xlsx)）

④[刑事訴訟事件の終局区分別既済人員の推移表（高裁及び最高裁）（平成１２年から平成２７年まで）](https://yamanaka-bengoshi.jp/%e5%88%91%e4%ba%8b%e8%a8%b4%e8%a8%9f%e4%ba%8b%e4%bb%b6%e3%81%ae%e7%b5%82%e5%b1%80%e5%8c%ba%e5%88%86%e5%88%a5%e6%97%a2%e6%b8%88%e4%ba%ba%e5%93%a1%e3%81%ae%e6%8e%a8%e7%a7%bb%e8%a1%a8%ef%bc%88%e9%ab%98/)（PDF１頁）

⑤最高裁判所「司法統計年報（刑事編）」平成１６年版・平成１９年版・平成２０年版第３表（[平成１６年版](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/toukei/toukei-pdf-547.pdf)，[平成１９年版](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/toukei/toukei-pdf-3512.pdf)，[平成２０年版](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/toukei/toukei-pdf-4159.pdf)。いずれもPDF２頁。第一審判決に対するものを含む上告審の値）

４　その他の資料

①[煙石博さんの無罪を勝ちとる会](http://enseki.noor.jp/)「[広島高裁平成２６年１２月１１日判決の写し](http://enseki.noor.jp/wp-content/uploads/hpb-media/kousai.pdf)」（PDF全２１頁。判決書２０頁に裁判官の署名欄）

②現代ビジネス「[恐怖！地方の人気アナが窃盗犯にデッチ上げられるまでの一部始終](https://gendai.media/articles/-/51349)」

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## 国際司法裁判所（ICJ）の日本人裁判官と所長―岩澤雄司所長・歴代の日本人判事・選出方法（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/icj-nihonjin-saibankan-shochou/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: コラム・雑学, その他

目次

- [第１　国際司法裁判所の所長は誰か](#sec1)
- [１　岩澤雄司氏が２０２５年３月３日に所長に選ばれた](#sec1-1)

- [２　所長としての任期は前任者の残りの期間である](#sec1-2)

- [第２　歴代の日本人裁判官](#sec2)
- [１　日本人のICJ裁判官は４人である](#sec2-1)

- [２　田中耕太郎氏は第２代最高裁判所長官を退官した後にICJ裁判官となった](#sec2-2)

- [３　小和田恆氏の辞任と岩澤雄司氏の選出](#sec2-3)

- [第３　ICJ裁判官はどのように選ばれるか](#sec3)
- [１　国連の総会と安全保障理事会が１５人の裁判官を選ぶ](#sec3-1)

- [２　任期は９年で，３年ごとに５人ずつ選ばれる](#sec3-2)

- [３　所長と次長は裁判官の互選で選ばれる](#sec3-3)

- [第４　日本人裁判官は日本政府を代表するのか](#sec4)

- [第５　国際刑事裁判所（ICC）の日本人裁判官との違い](#sec5)

- [第６　ICJの判決と管轄権を調べるとき](#sec6)

- [第７　出典・参考資料](#sec7)

第１　国際司法裁判所の所長は誰か

１　岩澤雄司氏が２０２５年３月３日に所長に選ばれた

国際司法裁判所（ICJ）の所長は，日本人の岩澤雄司氏である。

ICJの公式サイトの現職裁判官一覧は，岩澤氏について，２０１８年６月２２日から裁判官を務め，２０２１年２月６日から再選の任期にあり，２０２５年３月３日から所長であると記載している。

同サイトの所長職の頁によれば，前任のナワフ・サラム所長（レバノン）が２０２５年１月１４日に所長職を辞任したことを受けて，同年３月３日に岩澤氏が所長に選ばれた。

所長を補佐する次長は，２０２４年２月６日に選ばれたジュリア・セブティンデ裁判官（ウガンダ）である。

本記事では，２０２６年１０月１８日に確認したICJ・国際連合・最高裁判所の公表資料に基づき，日本人裁判官の顔ぶれ，裁判官と所長の選び方及び日本との関係を説明する。

ICJの役割と管轄権の全体像は，[国際司法裁判所とは―役割・管轄権・国際刑事裁判所との違い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/kokusai-shihou-saibansho-toha/)を参照されたい。

２　所長としての任期は前任者の残りの期間である

裁判官としての任期と，所長としての任期は別である。

国際司法裁判所規程２１条は，裁判所が３年の任期で所長及び次長を選挙し，再選もできると定めている。

裁判所規則１０条１項は，所長の任期が３年ごとの選挙で選ばれた裁判官の任期の開始日から始まると定め，同規則１４条は，任期の途中で所長が欠けたときは，残りの期間について補充するかどうかを裁判所が決めると定めている。

前任のサラム所長は，次長のセブティンデ裁判官とともに２０２４年に選ばれており，同規則１０条１項と２条１項によれば，その任期は３年ごとの選挙で選ばれた裁判官の任期が始まる同年２月６日から３年間となる。

このため，岩澤氏の所長としての任期は，前任者の残りの期間である２０２７年２月５日までになると考えられる。

裁判官としての任期は，後記第３の２のとおり２０３０年２月５日までである。

第２　歴代の日本人裁判官

１　日本人のICJ裁判官は４人である

ICJの公式サイトの歴代裁判官一覧には，日本国籍の裁判官として次の４人が載っている。

一覧は在任期間を年単位で示しているため，月日は別の資料で補った。

氏名ICJ裁判官としての在任所長・次長
田中耕太郎１９６１年～１９７０年なし
小田滋１９７６年～２００３年次長（１９９１年～１９９４年）
小和田恆２００３年～２０１８年（２０１８年６月７日に辞任）所長（２００９年～２０１２年）
岩澤雄司２０１８年６月２２日から現職所長（２０２５年３月３日から）

ICJの所長職の頁の歴代の所長・次長の一覧では，１９９１年から１９９４年までの組合せが「Sir Robert Jennings and Oda」，２００９年から２０１２年までの組合せが「Owada and Tomka」と記載されている。

所長を務めた日本人は小和田氏と岩澤氏の２人であり，次長を務めた日本人は小田氏である。

２　田中耕太郎氏は第２代最高裁判所長官を退官した後にICJ裁判官となった

最高裁判所の公式サイトの最高裁判所判事一覧表は，田中耕太郎氏の任命年月日を１９５０年３月３日，退官年月日を１９６０年１０月２４日とし，備考欄に第２代長官と記載している。

ICJの歴代裁判官一覧では，田中氏のICJ裁判官としての在任は１９６１年から１９７０年までである。

日本の最高裁判所長官の就任・退任の一覧は，[歴代の最高裁判所長官―就任・退任，前職，指名内閣及び国民審査](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/08/saikousai-tyoukan/)で整理している。

３　小和田恆氏の辞任と岩澤雄司氏の選出

ICJの２０１８年６月２２日付けの報道発表（No. 2018/29）によれば，国際連合の総会と安全保障理事会は，同日，岩澤雄司氏をICJの裁判官に選出し，岩澤氏は直ちに就任した。

同じ発表は，岩澤氏が２０１８年６月７日に辞任した小和田恆氏の後任であり，規程１５条により，小和田氏の残りの任期である２０２１年２月５日まで在任すると説明している。

同じ発表に添付された経歴書によれば，岩澤氏は選出の当時，東京大学法学部の国際法の教授であり，自由権規約に基づく人権委員会（Human Rights Committee）の委員長を務めていた。

経歴書には，１９８２年から１９９６年まで大阪市立大学法学部の助教授であったことも記載されている。

第３　ICJ裁判官はどのように選ばれるか

１　国連の総会と安全保障理事会が１５人の裁判官を選ぶ

規程３条は，裁判所が１５人の裁判官で構成され，そのうちのいずれの２人も同じ国の国民であってはならないと定めている。

規程２条は，裁判官を，徳望が高く，各国で最高の司法官に任じられるのに必要な資格を持つ者又は国際法に有能の名のある法律家の中から，国籍を問わずに選挙される独立の裁判官としている。

候補者は，常設仲裁裁判所の国別裁判官団が指名する（規程４条）。

総会と安全保障理事会はそれぞれ別に選挙を行い，両方で投票の絶対多数を得た候補者が当選する（規程８条・１０条）。

安全保障理事会の投票は，常任理事国と非常任理事国の区別なく行われる（規程１０条）。

選挙人は，裁判官全体の中に世界の主要文明形態と主要法系が代表されることにも留意しなければならない（規程９条）。

国連の報道発表（SC/14357）によれば，２０２０年１１月の選挙では，５つの席に８人が立候補し，安全保障理事会では８票，１９３の加盟国が投票する総会では９７票が絶対多数とされた。

安全保障理事会の１回目の投票で，岩澤氏は１５票のすべてを得ている。

国連は，この選挙の結果を安全保障理事会で発表した場面の映像を，公式のYouTubeチャンネルで公開している。

２　任期は９年で，３年ごとに５人ずつ選ばれる

裁判官の任期は９年で，再選もできる（規程１３条）。

規程１３条は，第１回の選挙で選ばれた裁判官の任期を３年・６年・９年に分けたため，それ以後の通常の選挙は３年ごとに５人ずつ行われる。

任期の途中で欠員が出たときに選ばれる後任者は，前任者の残りの期間だけ在任する（規程１５条）。

岩澤氏は，前記第２の３のとおり，２０１８年に小和田氏の残りの任期を引き継いだ。

その後，２０２０年１１月の選挙で再選され，国連の報道発表は，岩澤氏の任期が２０３０年２月５日に満了すると記載している。

３　所長と次長は裁判官の互選で選ばれる

所長と次長は，裁判官の中から裁判所自身が選挙する（規程２１条）。

ICJの所長職の頁によれば，選挙は３年ごとに無記名投票で行われ，絶対多数が必要であり，国籍の条件はない。

所長に選ばれても，裁判官としての任期は延びない。

同じ頁は，所長が裁判所のすべての会議を主宰し，その仕事を指揮し，運営を監督すると説明している。

もっとも，裁判所の問題は出席した裁判官の過半数で決まり，所長が単独で判決の内容を決めるわけではない（規程５５条）。

可否同数のときに限り，所長が決定投票権を持つ。

第４　日本人裁判官は日本政府を代表するのか

ICJの裁判官は，政府の代表ではない。

規程２条は裁判官を「独立の裁判官」とし，規程１６条は政治上又は行政上の職務や職業的性質を持つ他の業務に従事することを禁じ，規程２０条は職務を始める前に公平かつ誠実に職権を行使することを公開の法廷で宣言するよう求めている。

２０２０年の選挙を伝える国連の動画の説明文も，選ばれた裁判官は個人の資格で独立の裁判官として職務を行うと記載している。

もっとも，規程３１条は，事件の当事国の国籍を持つ裁判官（国籍裁判官）が，その事件の審理に加わる権利を持つと定めている。

裁判官席に一方の当事国の国籍裁判官だけがいる場合には，他方の当事国も，その事件に限って裁判官として加わる者（特任裁判官，judge ad hoc）を１人選ぶことができる。

例えば，オーストラリアが日本を訴えた南極における捕鯨事件（Whaling in the Antarctic）の２０１４年３月３１日判決には，ICJの公式サイトの事件の頁によれば，小和田裁判官の反対意見と，チャールズワース特任裁判官の個別意見が付されている。

日本が当事国となる事件でも，日本人裁判官は政府の主張を代弁する立場にはなく，独立の裁判官として判断に加わる。

第５　国際刑事裁判所（ICC）の日本人裁判官との違い

ICJと国際刑事裁判所（ICC）は，どちらもオランダのハーグにあり，どちらでも日本人が所長を務めているが，別の裁判所である。

ICJは国連の主要な司法機関であり，国家と国家の間の紛争を裁判し，勧告的意見を出す。

ICCはローマ規程に基づく別の国際機関であり，個人の刑事責任を裁く。

ICCの裁判官はローマ規程の締約国会議が選び，ICJの裁判官は国連の総会と安全保障理事会が選ぶ。

ICCの日本人裁判官と所長は[国際刑事裁判所（ICC）の日本人裁判官と所長―赤根智子氏・歴代判事・選出方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/13/icc-nihonjin-saibankan-shochou/)で，両裁判所の違いは[国際司法裁判所と国際刑事裁判所の違い―ICJ・ICCの当事者，管轄権と判断の効力](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/icj-icc-chigai/)で説明している。

名称が似ている国際裁判官協会（IAJ）は，各国の裁判官団体で構成される団体であり，裁判所ではない。

同協会と最高裁判所との関係は，[国際裁判官協会（IAJ）とは―日本の加盟団体，最高裁判所の質問票回答（２０１３年～２０２５年）及び年次総会](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/05/21/iaj-kaitou/)で扱う。

第６　ICJの判決と管轄権を調べるとき

日本人裁判官が加わる事件でも，ICJが裁判できるかどうかは，当事国の同意の有無によって決まる。

選択条項受諾宣言・条約の裁判条項・特別の合意による管轄権の成立は，[国際司法裁判所の管轄権―選択条項受諾宣言・相互主義・留保](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/icj-optional-clause-multilateral-treaty-reservation/)で，判決や暫定措置の拘束力は，[国際司法裁判所の判決に拘束力はあるか―暫定措置・勧告的意見と履行の仕組み](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/kokusai-shihou-saibansho-hanketsu-kousokuryoku/)で説明している。

第７　出典・参考資料

①[ICJ「Current Members」](https://www.icj-cij.org/current-members)。岩澤所長の在任・再選・所長就任の日付。

②[ICJ「Presidency」](https://www.icj-cij.org/presidency)。２０２５年３月３日の所長選出，前任所長の辞任日，次長の選出日及び歴代の所長・次長。

③[ICJ「All Members」](https://www.icj-cij.org/all-members)。日本国籍の歴代裁判官４人の在任期間と所長・次長の期間。

④[ICJ報道発表 No. 2018/29「United Nations General Assembly and Security Council elect Mr. Yuji Iwasawa as Member of the Court」](https://icj-cij.org/node/105608)（２０１８年６月２２日）。岩澤氏の選出，小和田氏の辞任日，残任期間及び経歴書。

⑤[国際連合「Security Council Elects 5 Judges to International Court of Justice after Single Round of Voting」（SC/14357）](https://press.un.org/en/2020/sc14357.doc.htm)（２０２０年１１月１２日）。候補者，絶対多数の票数，安全保障理事会の得票及び２０２１年２月６日時点の構成と任期満了年。

⑥[国連広報センター「国際司法裁判所規程」](https://www.unic.or.jp/info/un/un_organization/icj/statute/)（２条～４条，８条～１０条，１３条，１５条，１６条，２０条，２１条，３１条及び５５条）。

⑦[ICJ「Rules of Court」](https://www.icj-cij.org/rules)（２条，１０条及び１４条）。

⑧[最高裁判所「最高裁判所判事一覧表」](https://www.courts.go.jp/saikosai/about/saibankan/hanzi_itiran/index.html)。田中耕太郎氏の任命・退官年月日と第２代長官の記載。

⑨[ICJ「Whaling in the Antarctic (Australia v. Japan: New Zealand intervening)」](https://www.icj-cij.org/case/148)。２０１４年３月３１日判決と個別意見・反対意見の一覧。

⑩[国際連合「Five members elected to the International Court of Justice - Japan, Germany, China, Slovakia, Uganda」](https://www.youtube.com/watch?v=SGwjv-t2hi0)（YouTube，２０２０年１１月１２日公開）。

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## 新任判事補の登庁日時・場所―７２期から７８期までの補職庁，初登庁日及び配属庁の周期（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/shinnin-hanjiho-touchou-nichiji-basho/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 裁判官, 裁判官人事

目次

- [第１　資料と調査の範囲](#sec1)
- [１　「新任判事補登庁日時・場所」とはどのような文書か](#sec1-1)

- [２　本記事で読んだ版](#sec1-2)

- [３　基準日と限界](#sec1-3)

- [第２　７８期の登庁日時・場所](#sec2)
- [１　登庁日と時刻](#sec2-1)

- [２　補職庁と人数](#sec2-2)

- [３　登庁場所](#sec2-3)

- [第３　７２期から７８期までの比較](#sec3)
- [１　任命日から登庁日まで](#sec3-1)

- [２　補職庁の一覧](#sec3-2)

- [３　登庁の時刻と場所の変化](#sec3-3)

- [第４　補職庁の顔触れにみる周期](#sec4)
- [１　修習期が３違う期どうしの一致](#sec4-1)

- [２　読み方と限界](#sec4-2)

- [第５　新任判事補及び裁判官志望者にとっての意味](#sec5)
- [１　任命日と初登庁日は別の日である](#sec5-1)

- [２　初任地への移動の準備](#sec5-2)

- [３　登庁先の窓口](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)

- [第７　出典](#sec7)
- [１　新任判事補登庁日時・場所](#sec7-1)

- [２　法令・官報](#sec7-2)

- [３　各期の任命日及び研修の日程](#sec7-3)

第１　資料と調査の範囲

１　「新任判事補登庁日時・場所」とはどのような文書か

「新任判事補登庁日時・場所」は，新たに任命された判事補が初めて登庁する裁判所（補職庁），その日時及び場所を一覧にした最高裁判所の文書である。

表は「補職庁」「登庁日時」「登庁場所」の３列から成り，補職庁は高等裁判所の管内ごとに罫線で区切って並べられている。

判事補は，司法修習生の修習を終えた者の中から任命され（裁判所法４３条），どの裁判所でどの職に就くかは最高裁判所が決める（同法４７条は，「下級裁判所の裁判官の職は、最高裁判所がこれを補する。」と定める。）。

この一覧は，その補職を受けた新任判事補が，いつ，どこへ出向けばよいかを示すものである。

２　本記事で読んだ版

本記事では，本ブログに掲載している７２期から７８期までの各期の一覧を読み比べた。

７２期から７４期までの分には，最高裁判所事務総長の司法行政文書開示通知書が添付されており，司法行政文書の開示手続で開示されたものである。

７７期の分は，開示を受けた版と，令和７年度新任判事補研修の資料として掲載した版の２つがあり，内容は同じである。

７７期及び７８期の分には，右上に「【機密性2】」の表示がある（７２期から７６期までの分には，この表示がない。）。

各期の任命日及び研修の日程は，最高裁判所事務総局人事局任用課長の各期の事務連絡「裁判官任命に関する日程等について」に記載された予定による（本ブログの各期の司法修習の日程の記事に掲載している。）。

７８期の任命の人数は，官報令和８年４月２７日本紙第１６９５号５頁の「判事補に任命する」の記載で確認した。

３　基準日と限界

本記事は，令和８年１０月１８日現在で本ブログに掲載している資料に基づく。

一覧は登庁の予定を示す文書であり，実際に各人がその日時に登庁したかどうかまでは示していない。

また，一覧には庁ごとの人数の記載がなく，補職庁欄は「○○地裁」とだけ書かれているので，家庭裁判所の判事補を兼ねるかどうかもこの文書からは分からない。

第２　７８期の登庁日時・場所

１　登庁日と時刻

７８期の一覧では，３０の補職庁のすべてについて，登庁日が令和８年５月１８日（月）とされている。

時刻は午前９時から午前１０時までの間で，最も多いのは午前９時３０分である。

午前９時は福井地裁及び札幌地裁，午前９時１０分は千葉地裁，午前９時１５分は大阪地裁及び京都地裁，午前９時２０分は横浜地裁及び神戸地裁，午前９時４０分はさいたま地裁，午前９時４５分は東京地裁，午前１０時は水戸地裁，宇都宮地裁及び前橋地裁である。

７８期は令和８年４月２３日（木）に任命され，同日から２４日までのウェブ会議による研修１，同月２７日から５月８日までの在宅研修期間，同月１１日から１３日までの司法研修所での研修２を経ることが予定されていた。

事務連絡は，採用庁に登庁する日時及び場所を研修２で知らせるとしており，この一覧はその内容に当たるものと考えられる（本ブログでは，７７期の一覧を令和７年度新任判事補研修の資料の一つとしても掲載している。）。

任命日から登庁日までは２５日であり，研修２の最終日（辞令交付式の日でもある５月１３日（水））の後，木曜日と金曜日をはさんだ翌週の月曜日が登庁日になっている。

２　補職庁と人数

７８期の補職庁は，次の３０の地方裁判所である。

①東京高裁管内：東京，横浜，さいたま，千葉，水戸，宇都宮，前橋及び静岡の各地裁

②大阪高裁管内：大阪，京都，神戸及び奈良の各地裁

③名古屋高裁管内：名古屋，津，岐阜，福井，金沢及び富山の各地裁

④広島高裁管内：広島及び岡山の各地裁

⑤福岡高裁管内：福岡，長崎，大分及び熊本の各地裁

⑥仙台高裁管内：仙台，福島及び盛岡の各地裁

⑦札幌高裁管内：札幌地裁

⑧高松高裁管内：高松及び徳島の各地裁

一覧には人数の記載がないが，本ブログの７８期の裁判官の経歴記事８３本に記載した最初の補職先を集計すると，東京地裁１８人，大阪地裁７人，横浜地裁６人，名古屋地裁５人，千葉地裁及び札幌地裁各４人，さいたま地裁，宇都宮地裁，前橋地裁，京都地裁，岐阜地裁及び福岡地裁各３人，神戸地裁，岡山地裁及び仙台地裁各２人，その他の１５庁各１人となる。

経歴記事の補職先の庁は３０庁で，一覧の補職庁と過不足なく一致し，合計の８３人は，官報に掲載された令和８年４月２３日付けの判事補の任命の人数と一致する。

高裁管内ごとにみると，東京高裁管内に３９人，大阪高裁管内に１３人，名古屋高裁管内に１２人が配属されており，三つの管内で８３人のうち６４人を占める。

３　登庁場所

登庁場所は，多くの庁で地方裁判所の総務課（一部は人事課）である。

大規模庁では会議室等に集まる形がとられており，東京地裁は東京高・地・簡裁合同庁舎大会議室（３階南），大阪地裁は大阪高等・地方裁判所本館２階大会議室，千葉地裁は千葉地方・家庭・簡易裁判所７４１研修室（新館７階），福岡地裁は福岡地裁５０１号会議室（５階）とされている。

津地裁は総務課人事第一係（５階）と係まで指定している。

第３　７２期から７８期までの比較

１　任命日から登庁日まで

各期の任命日，研修の最終日及び登庁日は，次のとおりである（新しい期から順に並べた。）。

期任命日研修の最終日登庁日
７８令和８年４月２３日（木）５月１３日（水）５月１８日（月）
７７令和７年４月２４日（木）５月１４日（水）５月１９日（月）（甲府地裁は５月２０日（火））
７６令和６年１月１６日（火）１月１９日（金）１月２３日（火）（神戸地裁及び奈良地裁は１月２４日（水））
７５令和５年１月１６日（月）１月１９日（木）１月２３日（月）（京都地裁及び大分地裁は１月２４日（火））
７４令和４年５月１７日（火）５月２０日（金）５月２４日（火）（大分地裁は５月２７日（金））
７３令和３年１月１６日（土）１月２１日（木）１月２５日（月）
７２令和２年１月１６日（木）１月２３日（木）１月２７日（月）（大阪，神戸，奈良，名古屋，岐阜及び金沢の各地裁は１月２８日（火））

補職庁の数は，７８期が３０庁，７７期が３７庁，７６期が４１庁，７５期が２９庁，７４期が３８庁，７３期が４３庁，７２期が２９庁である。

任命日から登庁日（多数の庁の登庁日）までの日数は，７２期が１１日，７３期が９日，７４期から７６期までが各７日であったのに対し，４月に任命された７７期及び７８期は各２５日である。

７７期以降は，任命日の直後の研修１と，５月中旬の研修２との間に在宅研修期間が置かれているため，任命から初登庁までの期間が長くなっている。

どの期でも，多数の庁の登庁日は研修の最終日の翌日ではなく，研修の最終日の後に平日を１日以上はさんだ月曜日又は火曜日である。

研修を終えてから初任地へ移動し，住居を整えるための日が置かれていると読むことができるが，その趣旨を説明した資料は本記事の調査の範囲では見当たらない。

一部の庁だけ登庁日が１日以上遅い期がある（表の括弧書き）。

その理由は一覧に書かれていない。

２　補職庁の一覧

７２期から７８期までに新任判事補の補職庁となった地方裁判所を，次の第４で述べる期の組合せごとに示すと，次のとおりである（「－」は，その組合せのどの期の一覧にも出てこないことを示す。）。

地方裁判所７２期・７５期・７８期７３期・７６期７４期・７７期
東京地裁７２・７５・７８７３・７６７４・７７
横浜地裁７２・７５・７８７３・７６７４・７７
さいたま地裁７２・７５・７８７３・７６７４・７７
千葉地裁７２・７５・７８７３・７６７４・７７
水戸地裁７２・７５・７８７３・７６７４・７７
宇都宮地裁７２・７５・７８７３・７６－
前橋地裁７２・７５・７８７３・７６－
静岡地裁７８７３・７６７４・７７
甲府地裁－７３・７６７４・７７
長野地裁－７３・７６７４・７７
新潟地裁－７３・７６７４・７７
大阪地裁７２・７５・７８７３・７６７４・７７
京都地裁７２・７５・７８７３・７６７４・７７
神戸地裁７２・７５・７８７３・７６７４・７７
奈良地裁７２・７５・７８７３・７６７４・７７
大津地裁７２・７５７３・７６７４・７７
和歌山地裁－７３・７６７４・７７
名古屋地裁７２・７５・７８７３・７６７４・７７
津地裁７２・７５・７８７３・７６－
岐阜地裁７２・７５・７８７３・７６－
福井地裁７２・７５・７８７３・７６－
金沢地裁７２・７５・７８７３・７６７７
富山地裁７２・７５・７８－７４・７７
広島地裁７２・７５・７８７３・７６７４・７７
山口地裁－７３・７６７４・７７
岡山地裁７２・７５・７８－７７
鳥取地裁－７３７４
松江地裁－－７４
福岡地裁７２・７５・７８７３・７６７４・７７
佐賀地裁－７３・７６７４・７７
長崎地裁７８７３・７６７４・７７
大分地裁７２・７５・７８７３・７６７４・７７
熊本地裁７２・７５・７８７３・７６７４・７７
鹿児島地裁－７３・７６７４・７７
宮崎地裁－７３・７６７４・７７
那覇地裁－－－
仙台地裁７２・７５・７８７３・７６７４・７７
福島地裁７２・７５・７８－７４・７７
山形地裁－７３・７６７４・７７
盛岡地裁７２・７５・７８７３・７６－
秋田地裁－７３・７６－
青森地裁－７３・７６７４・７７
札幌地裁７２・７５・７８７３・７６７４・７７
函館地裁－７３７４
旭川地裁－７３・７６７４・７７
釧路地裁－－－
高松地裁７２・７５・７８７３・７６－
徳島地裁７２・７５・７８－７４・７７
高知地裁－７３・７６７４・７７
松山地裁－７３・７６７４・７７

全国５０の地方裁判所のうち，７２期から７８期までのいずれかの一覧に出てくるのは４８庁であり，那覇地裁及び釧路地裁はどの期の一覧にも出てこない。

東京，横浜，さいたま，千葉，水戸，大阪，京都，神戸，奈良，名古屋，広島，福岡，大分，熊本，仙台及び札幌の１６庁は，７２期から７８期までのすべての期の一覧に出てくる。

３　登庁の時刻と場所の変化

登庁の時刻は，どの期もおおむね午前９時から午前１０時までの間である。

例外として，７７期の長崎地裁は午後１時３０分とされていた。

東京地裁の登庁場所は，７２期では東京高裁大会議室（１８階中央），７３期及び７４期では東京地裁研修室（９階北），７５期及び７６期では東京地裁研修室（９階南），７７期及び７８期では東京高・地・簡裁合同庁舎大会議室（３階南）である。

大阪地裁は，７２期及び７３期では大阪地裁第１会議室（本館１１階），７４期では大阪地裁司法修習生指導室（新館１１階），７５期及び７６期では別館１４階の中会議室，７７期及び７８期では大阪高等・地方裁判所本館２階大会議室である。

千葉地裁は，７２期から７６期まで人事課（本館５階），７７期は千葉地裁第二会議室（本館５階），７８期は千葉地方・家庭・簡易裁判所７４１研修室（新館７階）である。

旭川地裁の登庁場所は，７３期，７４期，７６期及び７７期のいずれも旭川家裁の総務課（Ａ棟３階）とされており，地方裁判所への補職でも家庭裁判所の総務課が初登庁の窓口になっている例である。

第４　補職庁の顔触れにみる周期

１　修習期が３違う期どうしの一致

第３の２の表を期の組合せごとにみると，補職庁の顔触れには明らかな周期がある。

７２期と７５期の補職庁は２９庁とも完全に一致し，７８期の３０庁も，７５期の２９庁のうち２８庁と一致する（７８期は静岡地裁及び長崎地裁が加わり，大津地裁が出てこない。）。

７６期の４１庁は，すべて７３期の４３庁に含まれる（７３期にだけ函館地裁及び鳥取地裁がある。）。

７７期の３７庁と７４期の３８庁は３５庁が共通する（７７期にだけ金沢地裁及び岡山地裁が，７４期にだけ函館地裁，鳥取地裁及び松江地裁がある。）。

これに対し，組合せが違う期どうしでは顔触れが大きく異なる。

例えば，甲府，長野，新潟，和歌山，山口，佐賀，鹿児島，宮崎，山形，青森，旭川，高知及び松山の各地裁は，７３期・７６期の組と７４期・７７期の組の両方に出てくるが，７２期・７５期・７８期の組には出てこない。

逆に，宇都宮，前橋，津，岐阜，福井，盛岡及び高松の各地裁は，７２期・７５期・７８期の組と７３期・７６期の組には出てくるが，７４期・７７期の組には出てこない。

２　読み方と限界

この周期は，判事補がおおむね３年ごとに異動するという最高裁判所の説明と整合する。

ある期の新任判事補が初任地を離れる時期に，同じ庁に後の期の新任判事補が配属されれば，配属庁の顔触れは，修習期が３違う期どうしで似てくることになる。

異動の周期と空きポストの関係は，裁判官の異動希望と後任ポストの関係―第二カードの記載欄，おおむね３年の異動周期と「空きポスト」で整理している。

もっとも，新任判事補の配属庁をこのような周期で決めていると説明した最高裁判所の資料は，本記事の調査の範囲では見当たらず，これは各期の一覧の照合から読み取れる傾向にとどまる。

採用人数の増減，個々の判事補の異動時期の調整，庁ごとの欠員の状況等によって，顔触れは期ごとに入れ替わり得る（７８期で静岡地裁及び長崎地裁が加わったのはその例である。）。

したがって，この表から，将来の期の配属庁を確定的に予測することはできない。

第５　新任判事補及び裁判官志望者にとっての意味

１　任命日と初登庁日は別の日である

判事補の任命日に初任地で執務を始めるわけではない。

７２期から７６期までは任命日から７日ないし１１日後，７７期及び７８期は２５日後が初登庁日であった。

経歴をまとめる際も，任命日（官報に掲載される日付）と，初任地に初めて登庁した日とを区別する必要がある。

２　初任地への移動の準備

登庁日は研修の後に置かれ，研修の最終日との間には平日が１日以上ある。

７８期では，辞令交付式の翌日から登庁日の前日までの間に，初任地への移動と住居の準備をすることになる。

国家公務員宿舎の入居の手続と期限は，新任判事補の国家公務員宿舎―採用内定翌日の回答期限，規格・使用料，住居手当との比較及び退去時の明渡しで整理している。

３　登庁先の窓口

初登庁の窓口は，多くの庁で地方裁判所の総務課又は人事課であり，大規模庁では会議室に集まる形がとられている。

同じ庁でも期によって登庁場所が変わっているので，過去の期の一覧ではなく，研修で知らされるその期の一覧で確かめる必要がある。

第６　関連記事

新任判事補の採用から着任までの手続は，次の記事でも扱っている。

①[新任判事補の採用内定通知から辞令交付式までの日程－６９期から７８期まで](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/27/naitei-jirei-nittei/)

②[新任判事補研修の資料](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/02/20/shinninn-kenshuu-siryou/)

③[判事補とは―判事との違い・職権・任官後の流れ](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/07/hanjiho-toha/)

④[新任判事補の国家公務員宿舎―採用内定翌日の回答期限，規格・使用料，住居手当との比較及び退去時の明渡し](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/shinnin-hanjiho-kokka-koumuin-shukusha/)

⑤[裁判官の異動希望と後任ポストの関係―第二カードの記載欄，おおむね３年の異動周期と「空きポスト」](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/13/saibankan-idou-kibou-kounin-post/)

⑥[新任判事補任命の閣議決定及び官報掲載の日付](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/27/hanjiho-kakugikettei/)

⑦[第７８期司法修習の日程―採用から二回試験・一斉登録・任官までの確定記録](https://yamanaka-bengoshi.jp/2024/10/19/78ki-schedule/)

⑧[第７７期司法修習の日程―採用から二回試験・一斉登録・任官までの確定記録](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/11/12/77ki-schedule/)

⑨[新任判事補及び新任検事向けの記事一覧](https://yamanaka-bengoshi.jp/2025/12/29/shinnin-hanjiho-kenji/)

第７　出典

１　新任判事補登庁日時・場所

①[７８期新任判事補の登庁日時・場所](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2026/10/７８期新任判事補の登庁日時・場所.pdf)

②[７７期新任判事補登庁日時・場所（令和７年度新任判事補研修の資料）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2026/04/７７期新任判事補登庁日時・場所（令和７年度新任判事補研修の資料）.pdf)

③[新任判事補登庁日時・場所（７７期。開示を受けた版）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2025/11/新任判事補登庁日時・場所→７７期.pdf)

④[７６期新任判事補の登庁日時・場所](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2024/10/７６期新任判事補の登庁日時・場所.pdf)

⑤[７５期新任判事補の登庁日時・場所](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2023/11/７５期新任判事補の登庁日時・場所.pdf)

⑥[７４期新任判事補の登庁日時・場所（令和４年９月２６日付けの最高裁判所事務総長の司法行政文書開示通知書を含む。）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2022/09/７４期新任判事補の登庁日時・場所.pdf)

⑦[７３期新任判事補の登庁日時・場所の一覧（令和３年５月２５日付けの最高裁判所事務総長の司法行政文書開示通知書を含む。）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/05/７３期新任判事補の登庁日時・場所の一覧.pdf)

⑧[新任判事補登庁日時・場所（７２期）（令和２年３月１８日付けの最高裁判所事務総長の司法行政文書開示通知書を含む。）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2020/03/新任判事補登庁日時・場所（７２期）.pdf)

２　法令・官報

①裁判所法４３条，４７条（[e-Gov法令検索](https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000059)）

②[官報令和８年４月２７日本紙第１６９５号５頁](https://www.kanpo.go.jp/old/20260427/20260427h01695/pdf/20260427h016950005.pdf)

３　各期の任命日及び研修の日程

①最高裁判所事務総局人事局任用課長の各期の事務連絡「裁判官任命に関する日程等について」（令和元年１２月１２日付け（７２期），令和２年１２月１０日付け（７３期），令和４年４月１４日付け（７４期），令和４年１２月８日付け（７５期），令和５年１２月７日付け（７６期），令和７年３月２７日付け（７７期）及び令和８年３月２６日付け（７８期））

②本ブログの各期の司法修習の日程の記事（第７２期から第７８期まで）

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## 司法記者クラブとは―司法記者の仕事，加盟社・所在地，法曹記者クラブとの違い（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/shihou-kisha-club/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 裁判所, 裁判制度・司法行政

目次

- [第１　司法記者クラブとは](#sec1)
- [１　裁判所を取材する記者の組織](#sec1-1)

- [２　記者クラブ一般の位置付け](#sec1-2)

- [３　裁判所の広報から見た司法記者クラブ](#sec1-3)

- [４　資料の時点と限界](#sec1-4)

- [第２　加盟社と人数](#sec2)
- [１　最高裁判所事務総局広報課作成の名簿](#sec2-1)

- [２　常駐社](#sec2-2)

- [３　非常駐社](#sec2-3)

- [第３　所在地](#sec3)
- [１　最高裁判所と霞が関の２か所](#sec3-1)

- [２　大阪司法記者クラブ](#sec3-2)

- [第４　法曹記者クラブとの違い](#sec4)
- [１　法曹記者クラブは法務省の記者クラブ](#sec4-1)

- [２　最高裁判所との懇談会の案内](#sec4-2)

- [第５　裁判所が司法記者クラブに行う便宜供与](#sec5)
- [１　便宜供与の性格](#sec5-1)

- [２　東京の裁判所の対応基準](#sec5-2)

- [３　大阪の裁判所の資料に見る便宜供与](#sec5-3)

- [４　判決要旨の交付の流れ](#sec5-4)

- [５　開廷表の提供の取扱い](#sec5-5)

- [第６　司法記者の仕事](#sec6)
- [１　所属と担当](#sec6-1)

- [２　座談会に見る日々の取材](#sec6-2)

- [３　記者会見と幹事社](#sec6-3)

- [第７　出典・関連記事](#sec7)
- [１　出典](#sec7-1)

- [２　関連記事](#sec7-2)

第１　司法記者クラブとは

１　裁判所を取材する記者の組織

司法記者クラブは，裁判所を継続的に取材する新聞社・通信社・放送局の記者が組織する記者クラブである。

最高裁判所事務総局広報課が作成した名簿は「司法記者クラブ名簿」と題し，その連絡先の欄では「司法記者会」の名称を用いている。

本記事では，この名簿その他の開示文書に基づき，司法記者クラブの加盟社，所在地，法曹記者クラブとの違い，裁判所がクラブに対して行う便宜供与及び司法記者の仕事を整理する。

２　記者クラブ一般の位置付け

日本新聞協会編集委員会の「[記者クラブに関する日本新聞協会編集委員会の見解](https://www.pressnet.or.jp/statement/report/060309_15.html)」（平成１４年１月１７日，平成１８年３月９日一部改定）は，記者クラブを「取材・報道のための自主的な組織」と位置付けている。

同見解は，記者クラブを日本新聞協会加盟社とこれに準ずる報道機関から派遣された記者などで構成されるものとし，参加形態についても，常駐，非常駐，オブザーバー加盟など，各クラブの事情に応じた運用を挙げている。

また，「取材・報道のための組織である記者クラブとスペースとしての記者室は、別個のものだということです。」と述べ，組織としての記者クラブと，公的機関が設ける記者室を区別している。

３　裁判所の広報から見た司法記者クラブ

最高裁判所事務総局広報課の「[広報ハンドブック](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2022/01/最高裁判所広報課の広報ハンドブック（令和２年３月版）.pdf)」（令和２年３月版）は，「３－１　報道機関についての基礎知識」の「５　裁判所の記者クラブ」（１８頁）で，裁判所を取材する記者らも記者クラブを組織しているとした上で，記者クラブを「常時裁判所関係の取材を行っている記者たちの団体という意味で最も重要な相手方」と位置付けている。

同じ頁は，記者クラブが主体となって裁判所に便宜供与を要請し，裁判所側も記者クラブを相手に各種の申入れや調整を行っているとし，「一定期間ごとの持ち回りで幹事社を決め，この幹事社が，期間中，クラブ各社のまとめ役，連絡役を果たすことが多いようである。」と説明している。

地方では，裁判所を取材する記者クラブが検察庁も併せて取材することが一般的であり，警察や県庁を取材する記者クラブが兼ねている場合もあるとされている（同頁）。

４　資料の時点と限界

本記事が用いる名簿は，平成３１年２月１８日現在と令和２年５月７日現在のものである。

令和８年１０月１８日に確認した限りでは，その後の名簿は公表されておらず，現在の加盟社・人数は確認できていない。

大阪高裁・大阪地裁・東京高裁・東京地裁の資料も，それぞれ作成・改定された時点のものであり，現在の運用と同じであるとは限らない。

第２　加盟社と人数

１　最高裁判所事務総局広報課作成の名簿

最高裁判所事務総長は，司法行政文書の開示申出に対し，[平成３１年２月１８日付け司法記者クラブ名簿](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/04/平成３１年２月１８日付け司法記者クラブ名簿（最高裁判所事務総局広報課が作成したもの）.pdf)（平成３１年４月２６日付け最高裁秘書第２２６４号）と[令和２年５月７日付け司法記者クラブ名簿](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2020/07/司法記者クラブ名簿（令和２年５月７日付）.pdf)（令和２年７月８日付け最高裁秘書第１６０８号）を開示した。

いずれの名簿も，常駐社と非常駐社に分けて，社名，電話番号，人数，キャップ及び記者の氏名を記載する様式である。

記者の氏名と内線番号・電話番号の一部は，行政機関情報公開法５条１号，２号イ及び６号に定める不開示情報に相当するとして開示されなかった。

区分平成３１年２月１８日現在令和２年５月７日現在
常駐社１５社・１０４名１５社・１０４名
非常駐社２０社・３９名２０社・４１名
合計３５社・１４３名３５社・１４５名

令和２年５月７日現在の名簿の合計人数「１４５」は，手書きで記入されている。

２　常駐社

常駐社は，両時点とも同じ１５社であり，各社の人数は次のとおりである。

社名平成３１年２月１８日令和２年５月７日
朝日新聞９名９名
毎日新聞１０名１０名
読売新聞１０名１０名
日本経済新聞８名７名
産経新聞５名６名
東京新聞６名４名
北海道新聞３名３名
共同通信社１０名１０名
時事通信６名７名
ＮＨＫ１０名１１名
日本テレビ５名５名
ＴＢＳ５名６名
フジテレビ６名６名
テレビ朝日８名８名
テレビ東京３名２名

３　非常駐社

非常駐社は，両時点とも次の２０社である。

文化放送，河北新報，新潟日報，毎日放送，ニッポン放送，朝日放送，西日本新聞，日刊工業新聞，茨城新聞，ジャパンタイムズ，東京メトロポリタンテレビ，信濃毎日新聞，神奈川新聞，下野新聞，上毛新聞，アール・エフ・ラジオ日本，福島民報，福島民友，岩手日報及び東奥日報社

第３　所在地

１　最高裁判所と霞が関の２か所

両時点の名簿の欄外には，「司法記者会」の連絡先として，最高裁と霞が関の２つの電話番号が記載されている。

最高裁の番号は，最高裁判所（東京都千代田区隼町４番２号）の代表番号と同じであり，霞が関の番号は，東京高等裁判所・東京地方裁判所・東京簡易裁判所に共通の代表番号（東京都千代田区霞が関１－１－４の庁舎）と同じである（[最高裁判所の所在地](https://www.courts.go.jp/saikosai/about/syozai/saikosai/index.html)及び[東京高等裁判所の所在地](https://www.courts.go.jp/tokyo-h/about/syozai/index.html)。令和８年１０月１８日確認）。

いずれも内線番号が併記されていることから，司法記者クラブは，最高裁判所の庁舎と，東京高裁・東京地裁の庁舎の双方に連絡先を持っていると考えられる。

東京弁護士会の会報「LIBRA」２０１５年９月号の[座談会「続・司法記者は語る」](https://www.toben.or.jp/message/libra/pdf/2015_09/p02-20.pdf)（２頁～２０頁）でも，司法記者クラブに配属された記者が，東京地裁と東京高裁の刑事・民事の裁判を担当している，地裁の刑事・民事を担当した後に最高裁を担当している，と述べている（３頁）。

２　大阪司法記者クラブ

地方の裁判所にも，裁判所を取材する記者クラブがある。

大阪高等裁判所の「裁判部における大阪司法記者クラブ名簿の利用に関する運用について」（平成２９年４月５日，令和元年１１月１３日改定）は，大阪司法記者クラブ名簿が更新された場合，総務課広報係がその写しを民事訟廷庶務係に１５部，刑事訟廷庶務係に６部配布し，各部等は施錠のできる保管庫に保管するなどして適切に管理し，不要となった写しを復元又は判読が不可能な方法で廃棄するとしている。

大阪地方裁判所の「公判前整理手続段階の報道対応について（刑事部，総務課申合せ）」も，本庁に係属する刑事事件の公判前整理手続について大阪司法記者クラブから取材の申出があった場合の対応窓口を総務課広報係としている。

第４　法曹記者クラブとの違い

１　法曹記者クラブは法務省の記者クラブ

司法記者クラブと名前の似た記者クラブに，法曹記者クラブがある。

当ブログ掲載の[法曹記者クラブ名簿（平成３１年２月１８日現在）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/04/法曹記者-クラブ名簿（平成３１年２月１８日現在）（黒塗り多し）.pdf)は，加盟社を計３７社とし，電話番号の欄に「法務省代表」と「記者クラブ直通」を記載している。

また，最高裁判所事務総局広報課の平成２６年４月１日時点の事務分掌では，報道第二係の担当事項として，「司法記者会に関する事項」と並べて「法曹記者会（法務省）に関する事項」を挙げている。

したがって，法曹記者クラブは法務省を拠点とする記者クラブであり，裁判所を拠点とする司法記者クラブとは別の組織である。

２　最高裁判所との懇談会の案内

[司法記者クラブ及び法曹記者クラブと最高裁判所との懇談会（令和元年１２月１８日開催分）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2020/03/司法記者クラブ及び法曹記者クラブと最高裁判所との懇談会（令和元年１２月１８日開催分）.pdf)の資料では，最高裁判所事務総局広報課長が，令和元年１１月１日付けで「司法記者クラブ員各位」と「法曹記者クラブ員各位」に別々の案内状を出し，各社の論説委員等にも個別に案内している。

案内状によれば，懇談会は最高裁判所特別会議室での立食形式であり，会費は懇談会後に改めて連絡するとされている。

出席者名簿は，「司法記者クラブ員（法ク兼任含む）」２４名，「元クラブ員等」１１名及び「法曹記者クラブ員」０名の合計３５名とし，社ごとに「キャップ」と「最高裁担当者」の印を付けている。

両クラブを兼任する記者がいることと，司法記者クラブの各社にキャップと最高裁担当者が置かれていることがうかがわれる。

令和６年１２月１８日にも，最高裁判所特別会議室で「司法記者クラブ等と最高裁判所との懇談会」が開かれている（[最高裁広報課と司法記者クラブとの懇親会に関する文書（令和６年１２月１８日開催分）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2025/09/最高裁広報課と司法記者クラブとの懇親会に関する文書（令和６年１２月１８日開催分）.pdf)）。

第５　裁判所が司法記者クラブに行う便宜供与

１　便宜供与の性格

広報ハンドブック（令和２年３月版）は，報道機関への便宜供与を取材対応の一つと位置付け，裁判報道に当たっての便宜供与として，法廷内の記者席申請への対応，庁舎内・法廷内の写真撮影申請への対応，判決要旨・判決書写しの交付等を挙げている（２０頁）。

便宜供与は個別の事案に応じて判断される司法行政上の取扱いであり（後記２の答申参照），記者クラブに加盟していれば一律に受けられるものとは限らない。

具体的な事件での判決要旨の交付と裁判例は，[裁判所の報道対応の基礎](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/01/09/saibansho-houdoutaiou/)及び[判決要旨等](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/01/09/hanketsu-youshi/)で扱っている。

２　東京の裁判所の対応基準

東京地方裁判所の「司法記者クラブ加盟記者への各種対応基準（民事）」及び「司法記者クラブ加盟記者への各種対応基準（刑事）」（いずれも令和２年４月）は，具体的な取扱いの部分が不開示とされた。

情報公開・個人情報保護審査委員会の[令和５年度（情）答申第３８号](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/hisyokakaiji1/r5j38.pdf)（令和６年１月２４日）は，最高裁判所事務総長の説明として，これらの文書は便宜供与の取扱いを類型化したものであり，便宜供与は最終的には裁判体の意向を確認するなどした上で個別の事案に応じて判断する性質のものであるから，記載は事務便宜上の目安にすぎないことを挙げている。

その上で，不開示部分を公にすると，具体の便宜供与の当否が問われることとなり，報道機関の取材活動の存在や内容が推知されて報道機関との信頼関係が損なわれるおそれがあるとして，不開示を妥当とした。

東京高等裁判所の「東京高裁における記者クラブ等への便宜供与（民・刑通常訴訟事件関係）」も，一覧表の部分が不開示とされ，令和３年度（情）答申第３４号（令和４年１月２５日）は，同様の理由でこれを妥当とした。

３　大阪の裁判所の資料に見る便宜供与

大阪地方裁判所総務課広報係の「裁判報道における便宜供与（民事事件関係）」（令和２年３月１８日）は，項目として，期日情報の提供，記者席確保，法廷内写真撮影及び判決写しの交付を挙げている。

刑事事件関係の同じ資料は，期日情報の提供，記者席確保，法廷内写真撮影及び判決要旨の交付を挙げている。

いずれも事務の流れの図の多くが不開示であるが，期日情報の提供では開廷表が広報係を経由すること，記者席は担当部が法廷警察権に基づいて判断することが読み取れる。

開廷表の提供では，秘匿決定や閲覧等制限の対象となった当事者名・被告人名が報道機関に伝わらないようにする手当てが定められている。

大阪地裁の平成２７年１１月３０日付けの申合せは，係属部が翌週分の開廷表を訟廷庶務係に交付する際に仮名処理又はマスキング処理を確認し，訟廷庶務係と総務課広報係も重ねて確認するとしている。

大阪高裁の平成２７年１２月２５日付けの申合せ（令和２年１２月１４日改訂）も，当事者名が期日情報の一部として一般来庁者や報道機関等に提供されることがないよう，同様の確認を定めている。

４　判決要旨の交付の流れ

大阪地裁の「訴訟関係人に対する刑事訴訟事件の判決要旨の交付について（刑事部；総務課申合せ）」（平成２９年３月１５日）は，司法記者クラブからの申請により判決要旨を作成する場合の流れを次のとおり定めている。

①　司法記者クラブから総務課広報係に交付申請

②　総務課広報係から担当部に作成依頼

③　担当部が判決要旨を作成・点検し，仮名処理メモとともに総務課広報係に交付

④　総務課広報係が確認した上で司法記者クラブに交付

⑤　訴訟関係人から交付申請があれば，担当部が交付

⑥　宣告後１週間で総務課広報係と担当部が判決要旨を廃棄

大阪高裁の平成２９年１月１０日付けの同名の文書も，司法記者クラブからの申請による場合と訴訟関係人からの申請による場合に分けて，ほぼ同じ流れを定めている。

判決要旨の性格と交付先の変遷は，[判決要旨の取扱い及び刑事上訴審の事件統計](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/13/hanketsuyoushi/)で整理している。

５　開廷表の提供の取扱い

東京地方裁判所が司法記者クラブに開廷表を提供する際の取扱いについては，「民事班その他の業務」と「配布物早見表」と題する書面の抜粋が特定され，その一部が不開示とされた。

令和４年度（情）答申第６号（令和４年５月２４日）は，不開示部分には報道機関に対する便宜供与の具体的な方法及び内容が記載されていると認め，これが公になると取材源の秘匿を基本原則とする報道機関と裁判所との信頼関係が損なわれるとして，不開示を妥当とした。

第６　司法記者の仕事

１　所属と担当

広報ハンドブック（令和２年３月版）は，記者を，記者クラブを拠点に取材活動をする「記者クラブ詰め記者」と，記者クラブに属さず企画ものの取材等を行う「遊軍記者」に分けている（１６頁）。

新聞の社会部記者について「裁判所をはじめ司法関係を担当する記者はおおむね社会部に所属している。」とし，裁判所を日常的に取材している通信社は共同通信社と時事通信社の２社であるとしている（１７頁・１８頁）。

裁判所関係の論説は司法担当の論説委員が書き，論説委員には司法担当記者のＯＢが多いようであるとも述べている（１８頁）。

２　座談会に見る日々の取材

前記の「LIBRA」２０１５年９月号の座談会には，朝日新聞，毎日新聞，読売新聞，ＮＨＫ及び共同通信の司法記者が出席している。

出席した記者は，司法記者クラブの勤務は記者の中では予定が立ちやすい一方，その日の判決は翌日の新聞に載せるため原稿を書く時間は短いと述べている（５頁）。

その日の裁判は裁判所の期日簿で確認し，記事にするかどうかはクラブのキャップと相談して決めていくとも述べている（５頁）。

記者クラブで配布される資料は毎日確認しているとの発言もある（１８頁）。

３　記者会見と幹事社

裁判所の報道発表は，各社への情報伝達に漏れがないよう，記者クラブの幹事社を通じて行うのが一般的であるとされている（広報ハンドブック（令和２年３月版）２５頁）。

高裁長官や地家裁所長の就任記者会見では，幹事社が代表質問の事項を裁判所に提出する例がある。

例えば，[大阪高裁長官の就任記者会見（令和５年５月２６日）の幹事社質問](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2023/09/大阪高裁長官の就任記者会見（５月２６日午後２時から）の幹事社質問（幹事社・毎日新聞，NHK）.pdf)は，幹事社を毎日新聞とＮＨＫとし，民事裁判のＩＴ化，裁判記録の保存，傍聴席でのパソコン使用等を質問事項に挙げている。

就任記者会見の準備は，[地家裁所長等の就任記者会見―準備資料・撮影録音・報道対応](https://yamanaka-bengoshi.jp/2021/03/20/kishakaiken-saibansho/)で扱っている。

座談会では，司法記者クラブで開かれる記者会見には，クラブに加入していない社を含む様々なメディアが出席することがあり，会見後に幹事社へ訂正を申し出ても全てのメディアに伝わるとは限らないとの指摘もある（１０頁）。

事件の当事者や代理人が会見を開く場合は，この点を前提に準備する必要がある。

弁護士が取材を受けるときの一般的な確認事項は，[弁護士が報道機関の取材を受けるときの確認事項―守秘義務，オフレコ及び原稿確認](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/23/lawyer-media-interview/)で扱っている。

第７　出典・関連記事

１　出典

①　日本新聞協会編集委員会「[記者クラブに関する日本新聞協会編集委員会の見解](https://www.pressnet.or.jp/statement/report/060309_15.html)」（平成１４年１月１７日，平成１８年３月９日一部改定）

②　最高裁判所事務総局広報課「[広報ハンドブック](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2022/01/最高裁判所広報課の広報ハンドブック（令和２年３月版）.pdf)」（令和２年３月版）１６頁～１８頁，２０頁，２５頁

③　最高裁判所事務総局広報課「司法記者クラブ名簿」（[平成３１年２月１８日現在](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/04/平成３１年２月１８日付け司法記者クラブ名簿（最高裁判所事務総局広報課が作成したもの）.pdf)，[令和２年５月７日現在](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2020/07/司法記者クラブ名簿（令和２年５月７日付）.pdf)）

④　「法曹記者クラブ名簿」（[平成３１年２月１８日現在](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/04/法曹記者-クラブ名簿（平成３１年２月１８日現在）（黒塗り多し）.pdf)）

⑤　最高裁判所事務総局広報課の事務分掌（[平成２６年４月１日時点](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2018/12/最高裁判所事務総局の各係の事務分掌（平成２６年４月１日時点）.pdf)）

⑥　最高裁判所との懇談会の資料（[令和元年１２月１８日開催分](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2020/03/司法記者クラブ及び法曹記者クラブと最高裁判所との懇談会（令和元年１２月１８日開催分）.pdf)，[令和６年１２月１８日開催分](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2025/09/最高裁広報課と司法記者クラブとの懇親会に関する文書（令和６年１２月１８日開催分）.pdf)）

⑦　大阪高等裁判所が開示した司法記者クラブへの情報提供に関する文書（[令和３年５月１０日付けの開示文書](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/05/裁判事件に関する，司法記者クラブに対する情報提供の方法が書いてある大阪高裁作成のマニュアルその他の文書（令和３年５月１０日付の開示文書）.pdf)）

⑧　大阪地方裁判所が開示した司法記者クラブへの情報提供に関する文書（[令和３年１０月の開示文書](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/10/裁判事件に関する，司法記者クラブに対する情報提供の方法が書いてある大阪地裁作成のマニュアルその他の文書.pdf)）

⑨　情報公開・個人情報保護審査委員会「[令和３年度（情）答申第３４号](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2022/02/R040125-最高裁の答申書（裁判事件に関する，司法記者クラブに対する情報提供の方法が書いてある東京高裁作成のマニュアルその他の文書）.pdf)」（令和４年１月２５日），「[令和４年度（情）答申第６号](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2022/06/R040524-答申書（東京地裁が司法記者クラブに対して，開廷表（毎日の開廷期日情報が記載されているもの）を提供する際の取扱いが書いてある文書）.pdf)」（令和４年５月２４日）及び「[令和５年度（情）答申第３８号](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/hisyokakaiji1/r5j38.pdf)」（令和６年１月２４日）

⑩　東京弁護士会「LIBRA」２０１５年９月号の[座談会「続・司法記者は語る」](https://www.toben.or.jp/message/libra/pdf/2015_09/p02-20.pdf)（２頁～２０頁）

⑪　最高裁判所「[所在地](https://www.courts.go.jp/saikosai/about/syozai/saikosai/index.html)」及び東京高等裁判所「[所在地](https://www.courts.go.jp/tokyo-h/about/syozai/index.html)」（令和８年１０月１８日確認）

２　関連記事

①　[裁判所の報道対応の基礎](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/01/09/saibansho-houdoutaiou/)

②　[最高裁判所の広報ハンドブックとは―総論・一般広報の内容と令和２年３月版の改訂点](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/saikousai-kouhou-handbook/)

③　[最高裁判所事務総局広報課の事務分掌](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/03/09/kouhouka/)

④　[裁判所の報道発表等](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/01/09/saibansho-houdouhappyou/)

⑤　[法廷内記者席](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/01/09/houteinai-kishaseki/)

⑥　[判決要旨等](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/01/09/hanketsu-youshi/)

⑦　[対象裁判が著名事件等である場合の留意事項](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/01/09/tyomeijiken-ryuuijikou/)

⑧　[歴代の最高裁判所秘書課長兼広報課長](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/02/hishokatyou/)

⑨　[大阪地裁の事務分配等](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/06/08/osaka-chisai-jimubunpai/)

⑩　[裁判所の所持品検査](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/01/17/shojihin-kensa/)

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## 参議院ホームページの令和８年デザインリニューアル契約―入札，業務範囲，著作権条項と収入印紙（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/sangiin-homepage-design-renewal-keiyaku/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 国会・内閣・選挙, 行政・政治・公文書

目次

- [第１　本記事で読む資料](#sec1)
- [１　契約書と仕様書](#sec1-1)

- [２　公表資料との照合と基準日](#sec1-2)

- [第２　入札から契約締結まで](#sec2)
- [１　一般競争入札の公告](#sec2-1)

- [２　公表された契約情報](#sec2-2)

- [第３　業務の範囲](#sec3)
- [１　仕様書が示す目的](#sec3-1)

- [２　デザイン原案は参議院が用意する](#sec3-2)

- [３　数量表の作業項目](#sec3-3)

- [４　置換え作業とアップロードは職員が行う](#sec3-4)

- [第４　アクセシビリティと対応ブラウザ](#sec4)
- [１　仕様書の基準](#sec4-1)

- [２　参議院のウェブアクセシビリティ方針](#sec4-2)

- [第５　契約書の主な条項](#sec5)
- [１　検査と支払](#sec5-1)

- [２　契約保証金の免除](#sec5-2)

- [３　契約不適合と是正](#sec5-3)

- [４　違約金・談合・解除](#sec5-4)

- [５　秘密保持・再委託・紛争解決](#sec5-5)

- [第６　著作権の帰属](#sec6)
- [１　仕様書が著作権法２７条・２８条の権利を明示している](#sec6-1)

- [２　職員が編集するテンプレートと著作者人格権](#sec6-2)

- [第７　契約書の収入印紙](#sec7)

- [第８　リニューアル後の公開](#sec8)
- [１　令和８年８月２８日の公開](#sec8-1)

- [２　英語表記の変更](#sec8-2)

- [第９　裁判所ウェブサイトの契約との違い](#sec9)

- [第１０　出典](#sec10)

第１　本記事で読む資料

１　契約書と仕様書

本記事は，参議院と受注者が令和８年５月２９日付で締結した「参議院ホームページのデザインリニューアル業務」の契約書と，その別紙である仕様書を読むものである。

資料は[参議院ホームページのデザインリニューアル業務契約書（令和８年５月２９日付）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2026/10/参議院ホームページのデザインリニューアル業務契約書（令和８年５月２９日付）.pdf)として掲載している。

PDFは２３頁で，１頁～７頁が契約書，８頁～１４頁が参議院庶務部広報課の仕様書（令和８年４月付），１５頁～２３頁がトップページ案等のデザイン原案の画像である。

写しでは，押印，契約担当者と受注者代表者の氏名の一部，テストサイトのURL等が墨塗りされている。

墨塗りされた部分は推測で補っていない。

２　公表資料との照合と基準日

契約書等の記載に加え，参議院が調達関連情報として公表している入札公告と契約情報，令和８年８月２８日のお知らせ及びウェブアクセシビリティ方針を確認した。

以下では，契約書等に書かれていること，参議院の公表資料で確認できること，それらからの推論を区別して書く。

法令の条文は，令和８年１０月１８日にe-Gov法令検索で確認した。

本記事の内容は同日時点のものである。

第２　入札から契約締結まで

１　一般競争入札の公告

参議院は，令和８年４月１７日付で，支出負担行為担当官である参議院庶務部会計課長の名義により，この業務を一般競争入札に付する旨を公告した。

履行期間は契約締結日から令和８年１２月２８日までとされ，電子調達システムを利用する方式であった。

競争参加資格には，全省庁統一資格の「役務の提供等」でＡ～Ｄの等級に格付けされていることのほか，仕様書の事業者要件を満たすことの証明が含まれていた。

仕様書の事業者要件は，国や地方公共団体等のホームページを制作した実績があることであり，実績を示す仕様書・契約書等の提出を求めている。

日程は，競争参加資格確認資料等の提出期限が５月１９日正午，入札書の提出期限が５月２８日正午，開札が５月２９日午後２時であった。

契約書の日付は，開札と同じ５月２９日である。

公告は，入札書には見積もった契約金額の１１０分の１００に相当する金額を記載し，その金額に１０％を加算した金額を落札価格とすると定めていた。

課税事業者か免税事業者かを問わない扱いであり，入札額と契約金額（税込み）の関係を読むときに必要な前提である。

２　公表された契約情報

参議院が「公共調達の適正化について」に基づいて公表している競争入札に係る情報（庶務部会計課所管分）には，この業務が載っている。

契約を締結した日は令和８年５月２９日，契約の相手方はアイマークパートナーズ，契約方式は一般競争入札，契約金額は２９４，４８１円である。

予定価格と落札率の欄は「-」であり，公表資料からは予定価格を確認できない。

契約書２条も，契約金額を２９４，４８１円とし，その内訳を請負代金２６７，７１０円と消費税及び地方消費税２６，７７１円と定めている。

請負代金に１００分の１０を乗じた金額が消費税等の額であり，契約書と公表資料の金額は一致する。

第３　業務の範囲

１　仕様書が示す目的

仕様書の「はじめに」は，参議院のホームページが平成２１年４月のリニューアル以降の形式で情報を提供していること，スマートフォン等の普及により様々なデバイスに対応した視認性の高いデザインが求められていることを述べている。

そのうえで，参議院の発信力強化と利便性の向上のため，トップページを含むデザインのリニューアルを外部事業者に委託するとしている。

２　デザイン原案は参議院が用意する

この業務では，トップページと主要な下層ページのデザイン原案（レイアウト案，色指定，情報構造案，挙動）を参議院が受注者に提供する。

受注者は，原案の構成と意図を踏まえ，改善提案を含む複数のデザイン案を作成する。

採用するデザインは，参議院の原案と受注者のデザイン案を基に，参議院が決定する。

PDFの１５頁以降には，トップページ案，レスポンシブデザイン，グローバルナビゲーション，ページテンプレート案及び今国会情報ページ案の画像が付いている。

受注者が白紙からサイト全体を設計する契約ではなく，参議院の原案を出発点とする契約である。

３　数量表の作業項目

仕様書の数量表は，次の１３項目を挙げている。

作業項目内容数量・備考
デザイン原案の受領・確認原案の意図・構成の確認，打合せ１式
トップページデザイン案PC・レスポンシブ対応１式，修正２回まで
下層テンプレートデザイン案PC・レスポンシブ対応，共通デザインページ①及び②１式，修正２回まで
採用案の見本作成トップと主要下層１式，形式は受託者に一任
HTML・CSS・JS等のコーディング職員も編集できるもの，トップページ１頁と共通デザインページ２頁１式，レスポンシブ対応必須，各ページに標準・拡大・最大の挙動を実装
画像素材作成アイコン・ピクトグラム等１５点，PNG・JPG・SVG
ナビゲーション改修グローバルナビゲーション等１式
アクセシビリティ対応JIS X 8341-3:2016のAA準拠１式，チェックリスト提出
動作確認Chrome・Edge・Safari・Firefox１式，PC・スマートフォンの両方
表示速度最適化現行のホームページと同等１式，主要ページ対象
作業報告書作成全工程の記録１式，PDF形式
納品後の軽微修正文言・画像差替え等２回，納品後１か月以内
技術的助言HTML・CSSのコーディング等の助言１式，契約期間内

コーディングの対象は，トップページ１頁と共通デザインページ２頁のテンプレートである。

数量表から読む限り，サイトの全ページを受注者が作り直す内容ではない。

４　置換え作業とアップロードは職員が行う

仕様書は，作成するHTML等を広報課の職員がテキストエディタで編集できるものとし，CMSは使用しないとしている。

納品されたHTMLテンプレート等を基に，実際のHTMLの置換え作業は担当職員が行い，正常に表示されない場合等に受注者が技術的助言をする仕組みである。

公開の手順も，受注者が自らの環境でテストページを提示し，参議院が運用するWebサーバのテストサイト等で表示と動作を確認した後に，公開サーバへアップロードする流れになっている。

アップロード作業は担当職員が行うと明記されている。

したがって，この契約の金額を，ホームページのリニューアル全体に要した費用とみることはできない。

職員による置換え作業の量や，ほかの契約による作業の有無は，この資料からは分からない。

第４　アクセシビリティと対応ブラウザ

１　仕様書の基準

数量表はアクセシビリティ対応をJIS X 8341-3:2016のAA準拠とし，チェックリストの提出を求めている。

仕様書の本文（第２の６）も，業務範囲の１～３（対象サイト，デザインの決定，作成するHTML等）について，参議院ホームページのウェブアクセシビリティ方針と，最新のJIS X 8341-3に準拠したHTMLの記述を求めている。

対応ブラウザは，Microsoft Edge，Mozilla Firefox，Google Chrome及びSafariであり，それ以外のブラウザでもテキスト等を表示できるよう配慮することとされている。

各ページに文字の大きさを標準・拡大・最大に切り替える挙動を実装することも，作業項目に入っている。

２　参議院のウェブアクセシビリティ方針

参議院ホームページのウェブアクセシビリティ方針は，JIS X 8341-3:2016の適合レベルAAに準拠することを目標としている。

ただし，システムを利用して自動生成・出力されるページ，PDFや動画を掲載しているページ及びサイト内検索結果のページは，当面の対象外とされている。

同方針は，目標達成時期をシステム改修に合わせて新たに設定する予定であるとし，年度ごとの試験結果を掲載している。

契約上の基準がAA準拠であることと，サイト全体の全ページがAAに適合していることは別の事柄である。

後者は，参議院が公表する試験結果で確認する必要がある。

第５　契約書の主な条項

１　検査と支払

契約書１２条は，受注者が業務完了の報告書を提出した日から起算して１０日以内に検査を完了し，その結果を通知すると定めている。

１４条は，受注者からの適法な支払請求書を受理した日から起算して３０日以内に代金を支払うと定め，１５条は，参議院の責めに帰すべき理由で支払が遅れた場合に，政府契約の支払遅延防止等に関する法律８条に基づく遅延利息を支払うと定めている。

同法５条１項は，工事以外の給付について，給付を終了した旨の通知を受けた日から１０日以内の日を検査の時期としなければならないと定め，６条１項は，検査後の適法な支払請求を受けた日から３０日以内の日を支払の時期としなければならないと定めている。

契約書の期間は，この上限と同じ日数である。

期限の数え方，検査の遅れが支払期間に与える影響及び遅延利息の率は，[国の検収・代金支払が遅れたとき―政府契約の期限，遅延利息と請求の証拠](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/government-contract-payment-delay/)で説明している。

２　契約保証金の免除

契約書４条は，契約保証金を免除している。

入札公告も，入札保証金と契約保証金をいずれも免除としていた。

会計法２９条の９第１項は，契約担当官等が契約の相手方に契約金額の１００分の１０以上の契約保証金を納めさせなければならないと定めつつ，ただし書で政令で定める場合等には全部又は一部を納めさせないことができるとしている。

予算決算及び会計令１００条の３第３号は，一般競争に付する場合等において，その必要がないと認められるときを免除できる場合として掲げている。

本件の免除はこの枠組みによるものと考えられるが，免除の判断の過程は資料に記載がない。

３　契約不適合と是正

契約書１３条は，検査後１年間，請負業務に関して発見された重大な契約不適合について，受注者が是正措置を講ずる義務を負うと定めている。

契約不適合が受注者の故意又は重大な過失による場合は，参議院が発見した時から１年間とされ，是正の費用は原則として受注者の負担である。

これに対し，仕様書第５の２は，検収完了後に明らかな不備等の契約不適合が認められる場合に，担当職員と協議の上，受注者が無償で是正すると定め，その期間を検収完了後１か年としている。

契約書は「重大な」契約不適合，仕様書は「明らかな不備等」と書いており，表現がそろっていない。

是正を求める場面では，契約書と仕様書の両方の文言を確認する必要がある。

４　違約金・談合・解除

契約書１６条は解除の事由を列挙し，１７条は，受注者側の事由により解除した場合に，解除部分の契約金額の１００分の１０に相当する違約金を定めている。

２１条は，独占禁止法違反による課徴金納付命令の確定や，刑法９６条の６（公契約関係競売等妨害）等の罪による刑の確定等があった場合に，契約金額の１００分の１０に相当する違約金を定め，履行の完了後も同様としている。

１６条１項４号は，解除事由として，受注者が破産手続開始の決定を受け，又は「無能力者」になったときを挙げている。

現行の民法は「制限行為能力者」の語を用いており（民法２０条等），入札公告も競争参加資格の箇所で未成年者，被保佐人及び被補助人の語を用いている。

契約書の雛形に，現行の民法では用いられていない旧来の用語が残っているとみられる。

５　秘密保持・再委託・紛争解決

８条は，参議院が秘密であることを示した情報について守秘義務を定め，その有効期間を業務の完了等の日の翌日から５年間としている。

７条は，業務の全部の一括再委託を禁止し，主たる部分を除く一部の再委託には，相手方や範囲等を記載した書面による事前の承諾を要するとしている。

２２条は，参議院が個人情報を開示する場合の管理措置を定めている。

２０条は，協議が整わないときや紛争が生じたときは，参議院の指定する公的機関に解決のあっせんを依頼すると定めており，裁判所の管轄を合意する条項は置かれていない。

第６　著作権の帰属

１　仕様書が著作権法２７条・２８条の権利を明示している

契約書１９条は，成果物に係る知的所有権と著作権の帰属を仕様書に委ねている。

仕様書第６の１は，納品された成果物に関する権利について，著作権法２１条から２８条までに定める全ての権利を含むものとして，引渡し時に参議院へ移転すると定め，受注者は著作者人格権を行使しないとしている。

著作権法６１条２項は，「著作権を譲渡する契約において、第二十七条又は第二十八条に規定する権利が譲渡の目的として特掲されていないときは、これらの権利は、譲渡した者に留保されたものと推定する。」と定めている。

２７条は翻訳権・翻案権等，２８条は二次的著作物の利用に関する原著作者の権利である。

仕様書が２１条から２８条までと範囲を明示しているのは，この推定を受けないための書き方である。

２　職員が編集するテンプレートと著作者人格権

この契約では，納品後のHTMLテンプレートを職員が編集して全ページへ展開することが予定されている。

著作権の譲渡だけでは著作者人格権は移らないため，著作者人格権の不行使の定めは，こうした継続的な改変を予定した条項と読むことができる。

著作権の全部譲渡と改変の関係は，[著作権全部譲渡後の改変と著作者人格権―著作権法２０条・５９条・６１条](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/24/chosakuken-zenbu-jouto-kaihen-jinkakuken/)で説明している。

仕様書第６の２は，成果物に第三者が権利を有する既存著作物が含まれる場合に，受注者が使用料の負担と使用許諾の手続を行い，事前に参議院の了承を得ると定めている。

アイコンや画像素材を受注者が用意する場面では，素材ごとの利用許諾の範囲を確認する必要がある。

第７　契約書の収入印紙

写しの１頁左上には収入印紙が貼られている。

金額の部分は一部が墨塗りで，先頭の２０の部分までしか読み取れない。

印紙税法５条２号は，国や地方公共団体等が作成した文書には印紙税を課さないと定めている。

他方，同法４条５項は，国等と国等以外の者とが共同して作成した文書について，国等が保存するものは国等以外の者が作成したものとみなし，国等以外の者が保存するものは国等が作成したものとみなすと定めている。

したがって，２通作成した契約書のうち，参議院が保存する方は受注者が作成したものとみなされて課税文書となり，受注者が保存する方は非課税となる。

契約書は業務を請負業務と定めており，印紙税法別表第一の第２号（請負に関する契約書）に当たると考えられる。

同号の税率は，契約金額が１００万円以下のものは１通２００円であり，本件の契約金額はこの区分に入る。

写しの印紙の読み取れる部分も，この税額と矛盾しない。

契約書の印紙税の一般的な判断は，[契約書の収入印紙は必要か―業務委託・請負・変更契約・電子契約の判断](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/13/keiyakusho-shuunyuuinshi/)で説明している。

第８　リニューアル後の公開

１　令和８年８月２８日の公開

参議院は，令和８年８月２８日のお知らせで，同日にホームページのデザインリニューアルを公開したと発表した。

お知らせは，平成２１年以来のデザインの刷新であるとし，トップページ等の文字リンクをボタンデザインに変更したこと，レスポンシブ対応を拡充したことを説明している。

ホームページのURLに変更はないとされている。

同じお知らせは，国会議事堂内を３６０度の映像で見る「バーチャル参観」と，映像コンテンツ「ドローンで見る参議院」の新設も発表している。

これらは本件の仕様書の作業項目には挙がっておらず，どのような契約で制作されたかは本件の資料からは分からない。

契約期間は令和８年１２月２８日までであり，公開後も，納品後１か月以内の軽微修正や契約期間内の技術的助言が契約の内容に含まれている。

２　英語表記の変更

PDFのデザイン原案には，参議院の英語表記として「House of Councillors」が書かれている。

参議院は，同じ時期のお知らせ（お知らせ一覧では令和８年８月２８日，ページの表題では同月２７日の日付）で，令和８年７月２３日の議院運営委員会理事会の決定に基づき，対外的な活動における英語表記を「Senate」に順次変更すると発表した。

本院ウェブサイトを含む広報資料等は，予算の状況に応じて実施可能なものから段階的に変更するとしている。

原案の英語表記は，この変更の決定前の表記である。

第９　裁判所ウェブサイトの契約との違い

裁判所ウェブサイトのリニューアルでは，システムの構築・移行や運用保守を含む契約が結ばれており，その内容は[裁判所ウェブサイトのリニューアル・運用保守契約―受注者と業務内容の変遷](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/07/saibansho-website-renewal-keiyaku/)で整理している。

本件は，参議院の原案を基にしたデザイン案とテンプレートの作成に業務を絞り，CMSを使わず，全ページへの展開とアップロードを職員が行う契約である。

業務の範囲が大きく異なるため，契約金額だけを並べて費用の多寡や費用対効果を比べることはできない。

第１０　出典

①　参議院ホームページのデザインリニューアル業務契約書（令和８年５月２９日付）及び仕様書（令和８年４月，庶務部広報課）：契約書１頁～７頁，仕様書８頁～１４頁，デザイン原案１５頁～２３頁（PDFの頁数）。

②　参議院「入札公告」（調達件名：参議院ホームページのデザインリニューアル業務，令和８年４月１７日）：https://www.sangiin.go.jp/jpn/annai/choutatu/24buppin-ekimu/pdf/kaikei-r08ippan-26.pdf

③　参議院「公共調達の適正化について（平成１８年８月２５日付財計第２０１７号）に基づく競争入札に係る情報の公表（別紙様式３）」（庶務部会計課所管分）：https://www.sangiin.go.jp/jpn/annai/choutatu/pdf/kaikei-20260901kyousou.pdf

④　参議院「参議院ホームページ、17年ぶりデザイン刷新！―「バーチャル参観」や「ドローン映像」で議事堂を体感できる新コンテンツも―」（令和８年８月２８日）：https://www.sangiin.go.jp/jpn/annai/jimukyoku/r8/r080828-2.html

⑤　参議院「参議院の対外的な活動における英語表記を「Senate」に―House of Councillors から順次変更―」（お知らせ一覧では令和８年８月２８日，ページの表題では同月２７日）：https://www.sangiin.go.jp/jpn/annai/jimukyoku/r8/r080828.html

⑥　参議院「参議院ホームページウェブアクセシビリティ方針」：https://www.sangiin.go.jp/jpn/footer/accessibility.html

⑦　e-Gov法令検索「著作権法」２７条・２８条・６１条：https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000048

⑧　e-Gov法令検索「政府契約の支払遅延防止等に関する法律」５条・６条・８条：https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000256

⑨　e-Gov法令検索「会計法」２９条の９，「予算決算及び会計令」１００条の３：https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000035，https://laws.e-gov.go.jp/law/322IO0000000165

⑩　e-Gov法令検索「印紙税法」４条５項・５条２号・別表第一第２号：https://laws.e-gov.go.jp/law/342AC0000000023

⑪　e-Gov法令検索「民法」２０条：https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089

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## 約定の遅延損害金はどこまで有効か―利息制限法の１．４６倍，消費者契約法の年１４．６％と特別法の遅延利率（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/yakutei-chiensongaikin-jougen/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 企業法務・契約, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　本記事の対象と結論](#sec1)
- [１　本記事の対象](#sec1-1)

- [２　結論](#sec1-2)

- [第２　約定の遅延損害金の基本](#sec2)
- [１　民法４１９条１項ただし書](#sec2-1)

- [２　賠償額の予定（民法４２０条）](#sec2-2)

- [第３　金銭消費貸借の上限（利息制限法）](#sec3)
- [１　利息制限法４条１項の１．４６倍](#sec3-1)

- [２　営業的金銭消費貸借の特則（７条１項）](#sec3-2)

- [３　違約金は賠償額の予定とみなされる](#sec3-3)

- [第４　消費者契約の上限（消費者契約法９条１項２号）](#sec4)
- [１　年１４．６％の上限](#sec4-1)

- [２　解除に伴う損害賠償の予定との区別](#sec4-2)

- [３　他の法律との関係](#sec4-3)

- [第５　割賦販売・訪問販売の上限](#sec5)
- [１　割賦販売法６条２項](#sec5-1)

- [２　特定商取引に関する法律１０条２項](#sec5-2)

- [第６　法律が遅延利率を定めている場合](#sec6)
- [１　退職労働者の賃金（賃金の支払の確保等に関する法律６条）](#sec6-1)

- [２　中小受託取引の代金（取適法６条）](#sec6-2)

- [３　政府契約の代金（政府契約の支払遅延防止等に関する法律８条）](#sec6-3)

- [第７　契約書で遅延損害金を定めるときの確認事項](#sec7)

- [第８　関連記事](#sec8)

- [第９　出典・参考資料](#sec9)
- [１　法令](#sec9-1)

- [２　公的資料](#sec9-2)

第１　本記事の対象と結論

１　本記事の対象

本記事は，契約で定めた遅延損害金の利率（約定の遅延損害金）がどこまで有効かを扱う。

あわせて，契約に定めがなくても法律が遅延利率を定めている場面を取り上げる。

民法の法定利率が年３％か年５％かという問題は，[遅延損害金の利率は年３％か年５％か―令和２年４月１日の経過措置，商事法定利率の廃止及び３年ごとの見直し](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/chiensongaikin-houtei-riritsu/)で扱っている。

本記事は，令和８年１０月１８日時点の法令及び告示に基づいている。

２　結論

①　金銭債務の遅延損害金は，約定利率が法定利率を超えるときは約定利率による（民法４１９条１項ただし書）。

②　金銭消費貸借の遅延損害金の予定は，利息制限法１条の利率の１．４６倍を超える部分が無効となり，営業的金銭消費貸借では年２割を超える部分が無効となる（利息制限法４条１項，７条１項）。

③　消費者契約で消費者が支払期日までに支払わない場合の損害賠償の予定・違約金は，年１４．６％を超える部分が無効となる（消費者契約法９条１項２号）。

④　割賦販売や訪問販売で代金が支払われない場合に請求できる額は，残額とこれに対する法定利率による遅延損害金の合計額までに制限される（割賦販売法６条２項，特定商取引に関する法律１０条２項）。

⑤　退職労働者の未払賃金は年１４．６％，中小受託取引の未払代金は年１４．６％，政府契約の未払代金は年３．０％（令和８年４月１日から）の遅延利息が，法律に基づいて生じる。

第２　約定の遅延損害金の基本

１　民法４１９条１項ただし書

民法４１９条１項は，金銭債務の不履行による損害賠償の額は，債務者が遅滞の責任を負った最初の時点における法定利率によって定めるとしたうえで，「約定利率が法定利率を超えるときは、約定利率による。」と定めている。

例えば，貸金の利息を年１０％と定めていれば，遅延損害金について別に定めていなくても，遅延損害金は年１０％で請求できる。

約定利率が法定利率を下回る場合は，本文に戻って法定利率による。

民法の法定利率は，令和２年４月１日から年３％で始まり，３年ごとに見直される（民法４０４条２項，３項）。

法務省「[令和８年４月１日以降の法定利率について](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00366.html)」によれば，令和８年４月１日から令和１１年３月３１日までの法定利率も年３％である。

２　賠償額の予定（民法４２０条）

遅延損害金の利率そのものを契約で定めた場合は，賠償額の予定に当たる。

民法４２０条１項は，「当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することができる。」と定め，同条３項は，違約金を賠償額の予定と推定している。

令和２年３月３１日まで適用されていた民法４２０条１項には，「この場合において、裁判所は、その額を増減することができない。」という後段があった。

この後段は，民法の一部を改正する法律（平成２９年法律第４４号）により削除された。

もっとも，民法には予定額の上限を数値で定めた規定はなく，遅延損害金の上限は，次の第３以下の個別の法律が定めている。

第３　金銭消費貸借の上限（利息制限法）

１　利息制限法４条１項の１．４６倍

利息制限法４条１項は，「金銭を目的とする消費貸借上の債務の不履行による賠償額の予定は、その賠償額の元本に対する割合が第一条に規定する率の一・四六倍を超えるときは、その超過部分について、無効とする。」と定めている。

同法１条の利率に１．４６を乗じると，遅延損害金の予定の上限は次のとおりとなる。

元本の額利息の上限（１条）遅延損害金の予定の上限（４条１項）
１０万円未満年２割年２９．２％
１０万円以上１００万円未満年１割８分年２６．２８％
１００万円以上年１割５分年２１．９％

無効となるのは上限を超える部分だけであり，遅延損害金の定め全体が無効となるのではない。

２　営業的金銭消費貸借の特則（７条１項）

利息制限法７条１項は，営業的金銭消費貸借上の債務の不履行による賠償額の予定について，「その賠償額の元本に対する割合が年二割を超えるときは、その超過部分について、無効とする。」と定めている。

営業的金銭消費貸借とは，債権者が業として行う金銭を目的とする消費貸借をいう（同法５条１号）。

貸金業者等の貸付けでは，元本の額にかかわらず年２割が上限となるため，元本１０万円未満の貸付けでも年２９．２％までの定めはできない。

３　違約金は賠償額の予定とみなされる

民法４２０条３項は違約金を賠償額の予定と「推定」するにとどまるが，利息制限法４条２項は，「違約金は、賠償額の予定とみなす。」と定めている（７条２項による準用を含む）。

金銭消費貸借では，「違約金」という名目にしても，１．４６倍又は年２割の上限を免れることはできない。

第４　消費者契約の上限（消費者契約法９条１項２号）

１　年１４．６％の上限

消費者契約法９条１項２号は，消費者契約に基づき支払うべき金銭を消費者が支払期日までに支払わない場合の損害賠償の予定又は違約金の定めについて，次の額を超える部分を無効としている。

その額は，「支払期日の翌日からその支払をする日までの期間について、その日数に応じ、当該支払期日に支払うべき額から当該支払期日に支払うべき額のうち既に支払われた額を控除した額に年十四・六パーセントの割合を乗じて計算した額」である。

支払回数が２回以上ある場合は，それぞれの支払期日ごとに計算する（同号括弧書）。

事業者と消費者の間の契約書や利用規約に，年１４．６％を超える遅延損害金や，未払額にかかわらない定額の延滞金を定めている場合は，この上限との関係を確認する必要がある。

２　解除に伴う損害賠償の予定との区別

消費者契約法９条１項１号は，契約の解除に伴う損害賠償の予定・違約金について，同種の契約の解除に伴い事業者に生ずべき「平均的な損害の額」を超える部分を無効としている。

支払の遅れに対する遅延損害金は２号，解約時のキャンセル料等は１号の問題であり，上限の決まり方が異なる。

３　他の法律との関係

消費者契約法１１条２項は，消費者契約の条項の効力について「民法及び商法以外の他の法律に別段の定めがあるときは、その定めるところによる。」と定めている。

消費者を借主とする金銭消費貸借では，利息制限法４条・７条の上限もあわせて確認する必要がある。

第５　割賦販売・訪問販売の上限

１　割賦販売法６条２項

割賦販売法６条２項は，割賦販売の方法による契約で賦払金の支払義務が履行されない場合（契約が解除された場合を除く。）について，損害賠償額の予定又は違約金の定めがあるときでも，割賦販売価格等から既に支払われた賦払金の額を控除した額に「これに対する法定利率による遅延損害金の額を加算した金額を超える額の金銭の支払」を請求できないと定めている。

契約が解除された場合については，同条１項が，商品の返還の有無等の場合に応じて請求できる額の上限を定めている。

２　特定商取引に関する法律１０条２項

特定商取引に関する法律１０条２項は，訪問販売の契約で代金又は対価の支払義務が履行されない場合（契約が解除された場合を除く。）について，同様に，残額に「これに対する法定利率による遅延損害金の額を加算した金額」を超える請求を制限している。

これらの取引では，契約書に高い利率の遅延損害金を定めても，法定利率による遅延損害金を超える部分は請求できない。

第６　法律が遅延利率を定めている場合

１　退職労働者の賃金（賃金の支払の確保等に関する法律６条）

賃金の支払の確保等に関する法律６条１項は，事業主が退職した労働者の賃金（退職手当を除く。）を退職の日（退職の日後に支払期日が到来する賃金は，その支払期日。以下同じ。）までに支払わなかった場合，退職の日の翌日から支払日までの期間について，政令で定める率による遅延利息を支払わなければならないと定めている。

その率は，「年十四・六パーセント」である（同法施行令１条）。

ただし，賃金の支払の遅滞が天災地変その他のやむを得ない事由で厚生労働省令で定めるものによる場合は，その事由の存する期間について適用されない（同法６条２項）。

同法施行規則６条は，天災地変，事業主の破産手続開始の決定等，法令の制約により資金の確保が困難であること，賃金の存否に係る事項に関し合理的な理由により裁判所又は労働委員会で争っていること等を掲げている。

在職中の未払賃金の遅延損害金は，この規定の対象ではなく，令和２年４月１日以後に遅滞となったものは民法の法定利率によることになる。

２　中小受託取引の代金（取適法６条）

製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律（取適法）６条１項は，委託事業者が製造委託等代金を支払期日までに支払わなかったときは，中小受託事業者の給付を受領した日から起算して６０日を経過した日から支払をする日までの期間について，未払金額に公正取引委員会規則で定める率を乗じた遅延利息を支払わなければならないと定めている。

その率は，「年十四・六パーセント」である（令和７年公正取引委員会規則第９号）。

同規則は，令和８年１月１日から施行されている。

３　政府契約の代金（政府契約の支払遅延防止等に関する法律８条）

政府契約の支払遅延防止等に関する法律８条１項は，国が約定の支払時期までに対価を支払わない場合の遅延利息の額は，約定の支払時期到来の日の翌日から支払日までの日数に応じ，未支払金額に財務大臣が決定する率を乗じて計算した金額を「下るものであつてはならない」と定めている。

契約で遅延利息の率を定める場合も，この率を下回ることはできない。

総務省自治行政局行政課長の[令和８年３月１１日付け通知（総行行第１００号）](https://www.soumu.go.jp/main_content/001066977.pdf)によれば，令和８年財務省告示第５４号により，この率は「年２．５パーセント」から「年３．０パーセント」に改められ，令和８年４月１日から適用されている。

同通知は，同法１４条により同法の規定が地方公共団体の契約に準用されることも案内している。

計算した遅延利息が１００円未満であるときは支払を要せず，１００円未満の端数は切り捨てる（同法８条２項）。

第７　契約書で遅延損害金を定めるときの確認事項

①　取引の類型（金銭消費貸借か，消費者契約か，割賦販売・訪問販売か，中小受託取引か）を先に判定する。

②　類型ごとの上限（年２９．２％・年２６．２８％・年２１．９％，年２割，年１４．６％，法定利率）を超えない利率にする。

③　起算日（「支払期日の翌日から」等）と終期（「支払済みまで」）を明記する。

④　日割計算の基礎を明記する（年３６５日とするか，うるう年は３６６日とするか）。

⑤　計算の基礎となる額（期日ごとの未払額か，期限の利益を喪失した後の残元本か）を明記する。

⑥　利息の約定がある場合は，遅延損害金の利率を別に定めるか，民法４１９条１項ただし書により利息の約定利率によるかを確認する。

④の日割計算について，民法，利息制限法及び消費者契約法には，うるう年の扱いを定めた規定がない。

利率等の表示の年利建て移行に関する法律２５条は，閏年の日を含む期間についても３６５日当たりの割合とすると定めているが，同条の対象は，同法による改正後の法律に定める延滞税，利子税，延滞金等の計算である。

契約上の遅延損害金については，契約書で計算方法を定めておくのが確実である。

第８　関連記事

①　[遅延損害金に関するメモ書き](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/10/22/chiensongaikin-memo/)

②　[遅延損害金の利率は年３％か年５％か―令和２年４月１日の経過措置，商事法定利率の廃止及び３年ごとの見直し](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/chiensongaikin-houtei-riritsu/)

③　[不法行為・交通事故の遅延損害金はいつから発生するか―事故日起算，弁護士費用及び損害費目ごとの起算日](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/fuhoukoui-chiensongaikin-kisanbi/)

④　[時間外労働，休日労働及び深夜労働と残業代請求](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/03/26/zangyoudai/)

⑤　[中小受託取引適正化法（取適法）の企業実務―適用範囲・手形払の禁止・価格協議（令和８年１月１日施行）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2025/11/18/r080101-toritekihou/)

⑥　[国の検収・代金支払が遅れたとき―政府契約の期限，遅延利息と請求の証拠](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/government-contract-payment-delay/)

⑦　[冠婚葬祭互助会の解約手数料はいくらまで有効か―消費者契約法９条，特定商取引法１０条及び裁判例](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/20/gojokai-kaiyaku-tesuryo/)

第９　出典・参考資料

１　法令

①　民法４０４条，４１９条，４２０条（[e-Gov法令検索](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)）

②　利息制限法１条，４条，５条，７条（[e-Gov法令検索](https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000100)）

③　消費者契約法９条，１１条（[e-Gov法令検索](https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000061)）

④　割賦販売法６条（[e-Gov法令検索](https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000159)）

⑤　特定商取引に関する法律１０条（[e-Gov法令検索](https://laws.e-gov.go.jp/law/351AC0000000057)）

⑥　賃金の支払の確保等に関する法律６条（[e-Gov法令検索](https://laws.e-gov.go.jp/law/351AC0000000034)）

⑦　賃金の支払の確保等に関する法律施行令１条（[e-Gov法令検索](https://laws.e-gov.go.jp/law/351CO0000000169)）

⑧　賃金の支払の確保等に関する法律施行規則６条（[e-Gov法令検索](https://laws.e-gov.go.jp/law/351M50002000026)）

⑨　製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律６条（[e-Gov法令検索](https://laws.e-gov.go.jp/law/331AC0000000120)）

⑩　製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律第六条第一項及び第二項の率を定める規則（令和７年公正取引委員会規則第９号。[e-Gov法令検索](https://laws.e-gov.go.jp/law/507M60200000009)）

⑪　政府契約の支払遅延防止等に関する法律８条（[e-Gov法令検索](https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000256)）

⑫　利率等の表示の年利建て移行に関する法律２５条（[e-Gov法令検索](https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000013)）

２　公的資料

①　法務省「[令和８年４月１日以降の法定利率について](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00366.html)」（令和７年３月３１日掲載）

②　総務省自治行政局行政課長「[政府契約の支払遅延防止等に関する法律第８条第１項の規定に基づく政府契約の支払遅延に対する遅延利息の率を定める件の一部を改正する件の施行について（通知）](https://www.soumu.go.jp/main_content/001066977.pdf)」（令和８年３月１１日付け総行行第１００号）

③　国土交通事務次官「[「工事請負契約書の制定について」等の一部改正について](https://www.mlit.go.jp/page/content/001991176.pdf)」（令和８年３月２４日付け国会公契第５７号・国北予第３２号）

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## 保険会社の保険金の支払が遅れたときの遅延損害金―保険法２１条の履行期，約款の３０日条項及び調査が長引く場合（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/hokenkin-shiharai-chien-chiensongaikin/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 自賠責・任意保険, 交通事故

目次

- [第１　本記事の対象と結論](#sec1)
- [１　本記事の対象](#sec1-1)

- [２　結論](#sec1-2)

- [第２　保険法の規定](#sec2)
- [１　支払期限を定めた場合（保険法２１条１項）](#sec2-1)

- [２　支払期限を定めなかった場合（２１条２項）](#sec2-2)

- [３　調査を妨げた場合（２１条３項）](#sec2-3)

- [４　被保険者に不利な特約は無効（２６条）](#sec2-4)

- [５　生命保険・傷害疾病定額保険（５２条，８１条）](#sec2-5)

- [６　施行日と経過措置](#sec2-6)

- [第３　約款の支払時期の定め](#sec3)
- [１　請求完了日から３０日以内の原則](#sec3-1)

- [２　特別な照会・調査が必要な場合の延長](#sec3-2)

- [３　約款の期限と保険法２１条１項の関係](#sec3-3)

- [第４　裁判例](#sec4)
- [１　最高裁平成９年３月２５日判決（ただし書では履行期は延びない）](#sec4-1)

- [２　最高裁平成２０年２月２８日判決（合意による履行期の延期）](#sec4-2)

- [３　最高裁平成２４年４月２７日判決（無保険車傷害保険金）](#sec4-3)

- [４　名古屋高裁平成２６年１月２３日判決（３０日・１８０日型の約款）](#sec4-4)

- [第５　遅延損害金の利率と計算](#sec5)
- [１　利率は遅滞の最初の時点の法定利率](#sec5-1)

- [２　計算例](#sec5-2)

- [第６　実務上の確認事項](#sec6)

- [第７　関連記事](#sec7)

- [第８　出典・参考資料](#sec8)
- [１　法令](#sec8-1)

- [２　裁判例](#sec8-2)

- [３　公表資料](#sec8-3)

第１　本記事の対象と結論

１　本記事の対象

本記事は，被保険者や保険金受取人が自分の保険会社に請求する保険金（車両保険，人身傷害保険，火災保険，傷害保険，生命保険等）の支払が遅れた場合に，保険会社に対していつから遅延損害金を請求できるかを扱う。

交通事故の加害者に対する損害賠償債務は事故日から遅滞となるが（[不法行為・交通事故の遅延損害金はいつから発生するか―事故日起算，弁護士費用及び損害費目ごとの起算日](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/fuhoukoui-chiensongaikin-kisanbi/)），保険会社の保険金支払債務は保険契約に基づく債務であり，遅滞となる時期の決まり方が異なる。

自賠責保険の被害者請求については，自動車損害賠償保障法１６条の９に別の定めがあるので，[自賠責保険の被害者請求と遅延損害金―自賠法１６条の９の「必要な期間」，利率及び訴訟提起の実益](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/jibaiseki-higaisha-seikyu-chiensongaikin/)を参照されたい。

本記事は，令和８年１０月１８日時点の法令及び公表資料に基づいている。

２　結論

①　約款で保険金の支払期限を定めていても，その期限が，保険事故・損害額等の確認をするための「相当の期間」を経過する日より後であるときは，相当の期間を経過する日が支払期限となる（保険法２１条１項，５２条１項，８１条１項）。

②　支払期限を定めなかったときは，保険会社は，請求後，保険事故等の確認をするために必要な期間を経過するまでは遅滞の責任を負わない（同法２１条２項，５２条２項，８１条２項）。

③　被保険者等が正当な理由なく保険会社の調査を妨げ，又はこれに応じなかった場合は，それによって支払が遅れた期間について，保険会社は遅滞の責任を負わない（同法２１条３項，５２条３項，８１条３項）。

④　①と③に反する特約で被保険者等に不利なものは無効となる（同法２６条，５３条，８２条）。

⑤　損害保険会社の約款には，請求完了日からその日を含めて３０日以内の支払を原則とし，警察等への照会が必要な場合等に期間を延長するものがある。

⑥　保険法の制定前にも，最高裁平成９年３月２５日判決は，３０日の猶予期間の経過により履行期が到来するとし，必要な調査を終えた後に遅滞なく支払うというただし書によって履行期は延びないとしていた。

⑦　遅延損害金の利率は，保険会社が遅滞の責任を負った最初の時点の法定利率によるので，令和２年４月１日以後に遅滞となった保険金は年３％である。

第２　保険法の規定

１　支払期限を定めた場合（保険法２１条１項）

損害保険契約について，保険法２１条１項は次のとおり定めている。

「保険給付を行う期限を定めた場合であっても、当該期限が、保険事故、てん補損害額、保険者が免責される事由その他の保険給付を行うために確認をすることが損害保険契約上必要とされる事項の確認をするための相当の期間を経過する日後の日であるときは、当該期間を経過する日をもって保険給付を行う期限とする。」

約款の支払期限が長すぎる場合でも，その期限がそのまま通用するのではなく，確認に必要な「相当の期間」を経過する日が期限となる。

期限を経過すれば，保険会社は遅滞の責任を負う。

２　支払期限を定めなかった場合（２１条２項）

保険法２１条２項は，「保険給付を行う期限を定めなかったときは、保険者は、保険給付の請求があった後、当該請求に係る保険事故及びてん補損害額の確認をするために必要な期間を経過するまでは、遅滞の責任を負わない。」と定めている。

期限の定めのない債務は請求を受けた時から遅滞となるのが民法の原則であるが（民法４１２条３項），保険金については，確認に必要な期間が経過するまで遅滞にならない。

３　調査を妨げた場合（２１条３項）

保険法２１条３項は，保険会社が確認に必要な調査を行うに当たり，「保険契約者又は被保険者が正当な理由なく当該調査を妨げ、又はこれに応じなかった場合には、保険者は、これにより保険給付を遅延した期間について、遅滞の責任を負わない。」と定めている。

保険会社から求められた書類の提出や調査への協力に正当な理由なく応じないと，その期間の遅延損害金は請求できない。

４　被保険者に不利な特約は無効（２６条）

保険法２６条は，「第十五条、第二十一条第一項若しくは第三項又は前二条の規定に反する特約で被保険者に不利なものは、無効とする。」と定めている。

２１条１項と３項は，被保険者に不利な方向に約款で変えることができない片面的強行規定である。

これに対し，２１条２項は期限を定めなかった場合の規定であり，２６条の対象に掲げられていない。

５　生命保険・傷害疾病定額保険（５２条，８１条）

生命保険契約については保険法５２条が，傷害疾病定額保険契約については同法８１条が，２１条と同じ構造の規定を置いている。

被保険者に不利な特約の無効も，５３条及び８２条が定めている（いずれも保険金受取人に不利なものを無効とする）。

６　施行日と経過措置

保険法（平成２０年法律第５６号）は，平成２２年４月１日から施行された（金融庁「[保険法等の施行に伴う政令及び内閣府令等の公布について](https://www.fsa.go.jp/news/21/hoken/20091224-1.html)」（平成２１年１２月２４日））。

同法は原則として施行日以後に締結された保険契約に適用されるが（附則２条），施行日前に締結された保険契約であっても，保険事故（傷害疾病定額保険では給付事由）が施行日以後に発生した場合には，２１条・２６条，５２条・５３条及び８１条・８２条が適用される（附則３条２項，４条２項，５条２項）。

第３　約款の支払時期の定め

１　請求完了日から３０日以内の原則

損害保険会社の約款には，必要書類の提出等の手続が完了した日から３０日以内に保険金を支払うことを原則とするものがある。

例えば，ＳＯＭＰＯダイレクトの「[保険金の支払方法・時期（履行期）について](https://www.sompo-direct.co.jp/system/insurance_law_enactment/012_1.html)」は，「必要となる書類をご提出いただく等、必要な手続きを完了した日からその日を含めて30日以内に、当社が保険金をお支払いするために必要な書類の事項の確認を終え、保険金をお支払いします。」と説明している。

２　特別な照会・調査が必要な場合の延長

同じページは，「特別な照会・調査等が不可欠な場合、当社は、確認が必要な事項およびその確認を終えるべき時期を通知し、お支払いまでの期間を延長することがあります。」とし，延長後の日数の例を次のとおり示している。

期間を延長する場合延長後の日数
警察，検察，消防その他の公の機関による捜査・調査結果の照会を行う場合１８０日
医療機関，検査機関その他の専門機関による診断，鑑定等の結果の照会を行う場合９０日
災害救助法が適用された災害の被災地域における必要な事項の確認のための調査を行う場合６０日

同ページは，「必要書類や延長期間は、商品や事故内容によって異なります。」としているので，実際の日数は契約した保険会社・商品の約款で確認する必要がある。

同ページによれば，同社は，火災保険・地震保険では平成２２年１月１日以降に発生した事故から，その他の商品では同年４月１日以降に発生した事故から，支払時期をこのように明確化している。

３　約款の期限と保険法２１条１項の関係

約款が延長後の期限を定めていても，その期限が個々の事案で確認に必要な「相当の期間」を経過する日より後であれば，保険法２１条１項により，相当の期間を経過する日が支払期限となる。

例えば，警察への照会が必要とされた事案でも，照会の結果を待つまでもなく確認を終えられる状況になっていれば，約款の１８０日を待たずに期限が到来する可能性がある。

争いになった場合は，約款の日数だけでなく，保険会社がいつ何を確認し，いつ確認を終えたかが問題となる。

第４　裁判例

１　最高裁平成９年３月２５日判決（ただし書では履行期は延びない）

[最高裁平成９年３月２５日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/52789/detail2/index.html)（平成５年（オ）第１８５８号，民集５１巻３号１５６５頁）は，保険法の制定前の火災保険普通保険約款の支払時期条項について判断したものである。

この約款は，手続をした日から３０日以内に保険金を支払うとし，「ただし、当会社が、この期間内に必要な調査を終えることができないときは、これを終えた後、遅滞なく、保険金を支払います。」というただし書を置いていた（判決全文２頁）。

最高裁は，調査のための猶予期間を約款で定めることについて，「その期間が調査のために通常必要とされる合理的な範囲内であって、これにより被保険者が損害発生後遅滞なく損害のてん補を受ける利益が実質的に害されない限り、その規定は有効なものといわなければならない。」とした（判決全文４頁）。

他方，ただし書については，「右ただし書の文言は極めて抽象的であって、何をもって必要な調査というのかが条項上明らかでない」とし，「これ自体では保険契約者等の法律上の権利義務の内容を定めた特約と解することはできず」，事務処理上の準則を明らかにしたものにすぎないとした（判決全文４頁～５頁）。

その結果，保険会社は，「右期間内に必要な調査を終えることができなかったとしても、右期間経過後は保険金の支払について遅滞の責めを負うものと解するのが相当である。」とされた（判決全文５頁）。

同判決は，保険契約者等が調査を妨害したなどの特段の事情がある場合を例外として留保しており（判決全文４頁），この考え方は，保険法２１条３項と同じ方向にある。

２　最高裁平成２０年２月２８日判決（合意による履行期の延期）

[最高裁平成２０年２月２８日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/35867/detail2/index.html)（平成１９年（受）第７３３号，集民２２７号３７１頁）は，車両保険金の請求で，約款上の履行期が到来した後に，保険会社の代理人弁護士が「なお調査中」として調査への協力を求める文書を送り，被保険者がこれに協力した事案である。

最高裁は，平成９年判決を引いて，履行期はただし書にかかわらず請求手続の日からその日を含めて３０日を経過した日に到来するとしたうえで，協力依頼書の送付は履行期を調査結果が出るまで延期することを求めるもので，被保険者は調査に協力することによりこれに応じたとし，「本件保険金請求権の履行期は，合意によって，本件免責通知書が上告人に到達した同月１２日まで延期されたものというべきである。」とした（判決全文４頁～５頁）。

この判決は消滅時効の起算点についての判断であるが，調査への協力が履行期の延期の合意と評価されることがある点で，遅延損害金の起算日にも関係する。

保険金請求権の消滅時効については，[保険金請求権の消滅時効の起算点―保険会社の調査による履行期の延期と最高裁平成２０年２月２８日判決](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/hokenkin-seikyuuken-jikou-kisanten/)で扱っている。

３　最高裁平成２４年４月２７日判決（無保険車傷害保険金）

[最高裁平成２４年４月２７日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/82226/detail2/index.html)（平成２１年（受）第１９２３号，集民２４０号２２３頁）の事案では，約款に「被上告人は，被保険者又は保険金請求権者が保険金請求の手続をした日から３０日以内に保険金を支払う。」との定めがあった（判決全文３頁）。

最高裁は，無保険車傷害保険金の支払債務に係る遅延損害金の利率を商事法定利率の年６分とし，保険金に対する「弁済期の翌日である平成１８年３月２１日から支払済みまで商事法定利率である年６分の割合による遅延損害金」の支払を認めた（判決全文６頁～７頁）。

起算日は判示事項として争われたものではないが，事故日ではなく約款上の弁済期の翌日から遅延損害金が付されている。

４　名古屋高裁平成２６年１月２３日判決（３０日・１８０日型の約款）

[名古屋高裁平成２６年１月２３日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/84036/detail4/index.html)（平成２５年（ネ）第６９９号）は，平成２２年１２月７日の交通事故の保険金請求事件である。

この保険契約では，請求完了日からその日を含めて３０日以内に支払うが，警察，検察，消防その他の公の機関による捜査結果又は調査結果の照会が不可欠な場合には，請求完了日からその日を含めて１８０日を経過するまでに支払うと定められていた（判決全文１８頁）。

保険会社は，必要資料の提出を受けた後，検察庁への調査等を行って支払を拒否した。

同判決は，保険会社が支払を拒否した日までに必要な調査を終えていたことから，「本件保険金支払期限は同日に到来したものというべき」とし，支払拒否日の翌日を遅延損害金の起算日とした（判決全文１８頁～１９頁）。

延長型の約款でも，１８０日が経過するまで当然に遅滞にならないのではなく，調査を終えた時点で期限が到来すると判断された例である。

なお，同判決は保険法２１条に言及していない。

第５　遅延損害金の利率と計算

１　利率は遅滞の最初の時点の法定利率

金銭債務の不履行による損害賠償の額は，債務者が遅滞の責任を負った最初の時点における法定利率によって定まる（民法４１９条１項）。

保険金支払債務は保険契約に基づく債務であるため，平成２４年判決は，改正前の商法５１４条により年６分としていた。

しかし，商法５１４条は民法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律（平成２９年法律第４５号）３条により削除され，同法４条３項後段は，令和２年４月１日（施行日）前に債務者が遅滞の責任を負った商行為によって生じた債権の遅延損害金の法定利率は「なお従前の例による」としている。

そのため，令和２年３月３１日以前に遅滞となった保険金は年６分，令和２年４月１日以後に遅滞となった保険金は民法の法定利率（令和８年４月１日から令和１１年３月３１日までの期も年３％）による。

詳しくは，[遅延損害金の利率は年３％か年５％か―令和２年４月１日の経過措置，商事法定利率の廃止及び３年ごとの見直し](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/chiensongaikin-houtei-riritsu/)を参照されたい。

２　計算例

令和８年５月１日に必要書類を全部提出して請求が完了し，約款上の支払期限は同日を含めて３０日以内とされていたが，保険会社が同年１１月３０日に保険金５００万円を支払ったとする。

支払期限は令和８年５月３０日であり，遅延損害金は翌日の同年５月３１日から支払日の同年１１月３０日までの１８４日分となる。

起算日と支払日をいずれも算入し，年３％・１年を３６５日とする日割計算で，５００万円×０．０３×１８４日÷３６５日＝７万５，６１６円（１円未満切捨て）となる。

もっとも，保険会社が警察への照会等を理由に期間の延長を通知していた場合や，被保険者が調査に応じなかった期間がある場合は，起算日が変わる。

第６　実務上の確認事項

①　請求完了日（必要書類を全部提出した日）を記録し，提出書類の控えと送付記録を残す。

②　保険会社から，確認が必要な事項と確認を終えるべき時期の通知（延長の通知）が来ているかを確認する。

③　約款の支払時期条項を読み，原則の日数と延長の日数・事由を確認する。

④　保険会社の調査（医療照会への同意，事情聴取，書類提出）に正当な理由なく応じないと，その期間の遅延損害金は請求できないので（保険法２１条３項），調査には応じる。

⑤　調査への協力を求める文書に応じると，履行期の延期の合意と評価されることがある（最高裁平成２０年２月２８日判決）ので，文書の趣旨を確認する。

⑥　支払期限を過ぎて支払われた場合や訴訟で請求する場合は，期限の翌日からの遅延損害金を含めて請求する。

加害者に対する損害賠償の遅延損害金と，自分の保険会社に対する保険金の遅延損害金は別のものである。

人身傷害保険金を受け取った後に加害者へ請求できる遅延損害金については，[人身傷害保険金を受け取った後も加害者に遅延損害金を請求できるか―最高裁平成２４年２月２０日判決と保険代位の範囲](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/jinshin-shougai-hokenkin-chiensongaikin/)で扱っている。

第７　関連記事

①　[遅延損害金に関するメモ書き](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/10/22/chiensongaikin-memo/)

②　[自賠責保険の被害者請求と遅延損害金―自賠法１６条の９の「必要な期間」，利率及び訴訟提起の実益](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/jibaiseki-higaisha-seikyu-chiensongaikin/)

③　[人身傷害保険金を受け取った後も加害者に遅延損害金を請求できるか―最高裁平成２４年２月２０日判決と保険代位の範囲](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/jinshin-shougai-hokenkin-chiensongaikin/)

④　[遅延損害金の利率は年３％か年５％か―令和２年４月１日の経過措置，商事法定利率の廃止及び３年ごとの見直し](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/chiensongaikin-houtei-riritsu/)

⑤　[保険金請求権の消滅時効の起算点―保険会社の調査による履行期の延期と最高裁平成２０年２月２８日判決](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/hokenkin-seikyuuken-jikou-kisanten/)

⑥　[人身傷害保険の補償範囲と請求順序―人傷先行・賠償先行，保険代位及び自賠責回収](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/03/26/jinshin-shougai/)

⑦　[人身傷害保険金請求訴訟の訴状作成チェックリスト―管轄，当事者，請求原因，保険金計算，既払金及び保険代位](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/27/jinshin-shougai-hokenkin-sojo-checklist/)

第８　出典・参考資料

１　法令

①　保険法２１条，２６条，５２条，５３条，８１条，８２条，附則２条～５条（[e-Gov法令検索](https://laws.e-gov.go.jp/law/420AC0000000056)）

②　民法４１２条，４１９条（[e-Gov法令検索](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)）

③　民法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律（平成２９年法律第４５号）３条，４条３項（[衆議院・制定法律](https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/housei/19320170602045.htm)）

④　商法５１４条（現行は削除。改正前の条文は[e-Gov法令検索・平成３１年４月１日施行時点](https://laws.e-gov.go.jp/law/132AC0000000048/20190401_430AC0000000029)）

２　裁判例

①　最高裁平成９年３月２５日判決（平成５年（オ）第１８５８号，民集５１巻３号１５６５頁。[裁判所HP](https://www.courts.go.jp/hanrei/52789/detail2/index.html)）

②　最高裁平成２０年２月２８日判決（平成１９年（受）第７３３号，集民２２７号３７１頁。[裁判所HP](https://www.courts.go.jp/hanrei/35867/detail2/index.html)）

③　最高裁平成２４年４月２７日判決（平成２１年（受）第１９２３号，集民２４０号２２３頁。[裁判所HP](https://www.courts.go.jp/hanrei/82226/detail2/index.html)）

④　名古屋高裁平成２６年１月２３日判決（平成２５年（ネ）第６９９号。[裁判所HP](https://www.courts.go.jp/hanrei/84036/detail4/index.html)）

３　公表資料

①　金融庁「[保険法等の施行に伴う政令及び内閣府令等の公布について](https://www.fsa.go.jp/news/21/hoken/20091224-1.html)」（平成２１年１２月２４日）

②　ＳＯＭＰＯダイレクト「[保険金の支払方法・時期（履行期）について](https://www.sompo-direct.co.jp/system/insurance_law_enactment/012_1.html)」

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## 金属盗対策法とは―特定金属くず買受業の届出・本人確認・取引記録と古物営業法との違い（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/kinzokutou-taisakuhou-tokutei-kinzokukuzu/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 企業法務・契約, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　金属盗対策法の概要](#sec1)
- [１　成立と施行の時期](#sec1-1)

- [２　法律ができた背景](#sec1-2)

- [３　法律の目的と三つの柱](#sec1-3)

- [第２　規制の対象となる「特定金属くず」](#sec2)
- [１　特定金属は現時点では銅である](#sec2-1)

- [２　製造過程で生ずるくずと古物は除かれる](#sec2-2)

- [３　古物との境界](#sec2-3)

- [第３　特定金属くず買受業を営む者の義務](#sec3)
- [１　営業所ごとの届出と表示](#sec3-1)

- [２　買受けの相手方の本人確認](#sec3-2)

- [３　本人確認記録と取引記録の３年間の保存](#sec3-3)

- [４　盗品の疑いがあるときの申告](#sec3-4)

- [第４　公安委員会の監督と罰則](#sec4)
- [１　指示・営業停止命令・立入検査](#sec4-1)

- [２　罰則](#sec4-2)

- [第５　指定金属切断工具の隠匿携帯の禁止と情報の周知](#sec5)

- [第６　古物営業法・条例との関係と対象外の物](#sec6)
- [１　古物営業法との違い](#sec6-1)

- [２　条例との関係](#sec6-2)

- [３　同法の対象とならない物](#sec6-3)

- [第７　関係する事業者が確認しておきたい事項](#sec7)
- [１　金属くずの買取業者](#sec7-1)

- [２　盗難の被害に遭った事業者](#sec7-2)

- [第８　出典](#sec8)
- [１　法令](#sec8-1)

- [２　警察庁の資料](#sec8-2)

第１　金属盗対策法の概要

１　成立と施行の時期

盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律（令和７年法律第７５号。以下「金属盗対策法」という。）は，令和７年６月２０日に公布された。

指定金属切断工具の隠匿携帯の禁止等は令和７年９月１日から，特定金属くず買受業に関する規制は令和８年６月１日から施行されている。

本記事は，令和８年１０月１８日にe-Gov法令検索で確認した同法，同法施行令及び同法施行規則と，警察庁の公表資料に基づいて，同法の内容を説明する。

２　法律ができた背景

警察庁の「金属盗対策に関する検討会」の報告書（令和７年１月）によれば，金属盗の認知件数は統計を取り始めた令和２年以降増加傾向にあり，令和５年の被害総額は約１３２億８７００万円で，同年の窃盗犯全体の被害額の約２割に相当する。

同報告書は，令和５年の金属盗の被害額のうち銅の被害が約７割を占めることも示している。

同報告書は，古物に当たらない金属くずの売却について，いわゆる金属くず条例を制定している１７道府県を除き規制がなく，盗品の処分（売却）が容易な状況にあると指摘していた。

その上で，被害実態からまずは少なくとも銅を規制すべきであり，１万円未満の買取りについて本人確認義務等を免除することは抜け穴となるおそれがあるため適当ではない，との方向性を示した。

３　法律の目的と三つの柱

金属盗対策法は，特定金属くず買受業について買受けの相手方の氏名等の確認を義務付ける等の措置を講ずるとともに，指定金属切断工具を隠して携帯する行為を禁止すること等により，特定金属製物品の窃取の防止に資することを目的とする（同法１条）。

内容は，①特定金属くず買受業の規制（同法第２章），②指定金属切断工具の隠匿携帯の禁止（同法１５条），③盗難の防止に資する情報の周知（同法１６条）の三つに分けられる。

第２　規制の対象となる「特定金属くず」

１　特定金属は現時点では銅である

同法２条１号は，特定金属を「銅その他犯罪の状況、当該金属の経済的価値その他の事情に鑑み、当該金属を使用して製造された物品の窃取を防止する必要性が高い金属として政令で定めるもの」と定めている。

令和８年１０月１８日に確認した同法施行令には銅以外の金属を定める規定はなく，警察庁も，特定金属くずを「現時点では主として銅により構成されている金属くず」と説明している。

銅以外の金属は，政令で追加されるまでは同法の対象とならない。

２　製造過程で生ずるくずと古物は除かれる

特定金属くずは，主として特定金属により構成されている金属くずであるが，物品を製造する過程において生ずるもの及び古物営業法２条１項に規定する古物に該当するものを除く（同法２条３号）。

特定金属くず買受業は，特定金属くずの買受けを行う営業をいい，買受けの対価として金銭以外の財産上の利益を提供する場合も含む（同条４号）。

３　古物との境界

警察庁の「古物営業法等の解釈運用基準について」（令和８年５月１４日）は，主として特定金属により構成されている物品について，本来の用法に従って使用することができるものは古物，使用できないものは特定金属くずに該当するとしている。

同基準は，古物に該当する場合は古物営業法に基づく相手方の確認義務等が，特定金属くずに該当する場合は金属盗対策法に基づく本人確認義務及び取引記録の作成義務が生じることに留意するよう求めている。

例えば，本来の用法に従って使用することができない状態となった室外機に係るくずは，古物ではなく特定金属くずに当たる可能性がある。

第３　特定金属くず買受業を営む者の義務

１　営業所ごとの届出と表示

特定金属くず買受業を営もうとする者は，営業所ごとに，氏名又は名称，住所，営業所の所在地等を，営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会に届け出なければならない（同法３条１項）。

届出書は，営業所の所在地を管轄する警察署長を経由して，特定金属くず買受業を開始しようとする日の前日までに提出する（同法施行規則１条２項）。

届出には，営業所及び特定金属くずの保管場所の平面図とそれらの周囲の略図のほか，個人は住民票の写し，法人は定款，登記事項証明書及び代表者の住民票の写しを添付する（同条５項）。

廃止したとき又は届出事項に変更があったときも，届出が必要である（同法３条２項）。

公安委員会は，届出をした者に届出番号等を通知し（同法４条），届出をした者は，営業所ごとに，公衆の見やすい場所に氏名等を表示しなければならない（同法５条１項）。

ウェブサイトでの公表も求められるが，常時使用する従業者の数が５人以下である場合や，管理するウェブサイトを有していない場合は除かれる（同条２項，同法施行規則３条２項）。

自己の名義で他人に特定金属くず買受業を営ませる名義貸しは，禁止されている（同法６条）。

同法の施行の際に既に特定金属くず買受業を営んでいた者は，施行の日から起算して３月を経過する日までの間は引き続き営業することができ，その間に届出をすることとされていた（同法附則２条）。

２　買受けの相手方の本人確認

特定金属くず買受業を営む者は，特定金属くずの買受けを行おうとするときは，国家公安委員会規則で定める方法により，買受けの相手方の本人特定事項を確認しなければならない（同法７条１項）。

本人特定事項は，自然人であれば氏名，住居及び生年月日，法人であれば名称及び本店又は主たる事務所の所在地である（同項）。

会社の代表者が会社のために取引を行うときのように，現に取引の任に当たっている自然人が相手方と異なるときは，その自然人についても本人確認を行わなければならない（同条２項）。

古物営業法と異なり，対価の額が少ないことを理由とする本人確認の免除はない。

本人確認が不要となるのは，過去に買受けの相手方となったことがある者からの買受けで代金をその者の預金又は貯金の口座への振込みにより支払う場合と，特定金属くずを自ら輸入する場合である（同法７条１項ただし書，同法施行規則６条１項）。

前者の場合も，相手方が本人確認記録に記録されている者と同一であることを確認し，口座番号等を記録して，買受けの日から３年間保存する（同法施行規則６条２項）。

３　本人確認記録と取引記録の３年間の保存

本人確認を行った場合は，直ちに本人確認記録を作成し，買受けの日から３年間保存しなければならない（同法８条）。

また，特定金属くずの買受けを行った場合は，直ちに取引記録を作成し，買受けの日から３年間保存しなければならない（同法９条）。

取引記録には，相手方の氏名又は名称，買受けの日付及び時刻，買い受けた特定金属くずの量・特徴・価額，代金の支払方法等を記録する（同法施行規則１０条）。

４　盗品の疑いがあるときの申告

特定金属くず買受業を営む者は，取引の態様その他の事実に照らして，買受けに係る特定金属くずが盗難特定金属製物品に由来するものである疑いがあると認めたときは，直ちに，警察官にその旨を申告しなければならない（同法１０条）。

公安委員会は，届出をした者に対し，盗難特定金属製物品に関する情報を電子メールの送信等の方法により提供するよう努めることとされている（同法１４条）。

第４　公安委員会の監督と罰則

１　指示・営業停止命令・立入検査

公安委員会は，特定金属くず買受業を営む者又はその従業者等が同法その他の法令に違反したと認める場合において，盗難特定金属製物品の処分を防止するため必要があると認めるときは，本人確認の確実な実施を図るための措置その他の必要な措置をとるべきことを指示することができる（同法１１条）。

特に必要があると認めるとき，又は指示に違反したときは，６月を超えない範囲内で期間を定めて，営業の全部又は一部の停止を命ずることができる（同法１２条）。

また，報告・資料の提出を求め，警察職員に営業所や特定金属くずの保管場所へ立ち入らせて検査等をさせることができるが，この権限は犯罪捜査のために認められたものと解してはならない（同法１３条）。

２　罰則

罰則は，次のとおりである。

違反行為罰則条文
営業停止命令に違反したとき１年以下の拘禁刑若しくは１００万円以下の罰金又はその併科２１条
業務その他正当な理由なく指定金属切断工具を隠して携帯したとき１年以下の拘禁刑又は５０万円以下の罰金２２条
届出をしないで営業したとき，名義貸しをしたとき６月以下の拘禁刑若しくは１００万円以下の罰金又はその併科２３条
虚偽の届出，廃止・変更の届出をしないこと，報告・検査の拒否等３０万円以下の罰金２４条

法人の代表者又は法人若しくは人の代理人等が，その業務に関し，２１条，２３条又は２４条の違反行為をしたときは，行為者を罰するほか，その法人又は人にも各本条の罰金刑が科される（同法２５条）。

本人確認，記録の作成・保存及び申告の義務（同法７条～１０条）の違反には直接の罰則は置かれておらず，指示や営業停止命令によって是正を図り，命令に違反した場合に罰則を科す構造となっている。

第５　指定金属切断工具の隠匿携帯の禁止と情報の周知

何人も，業務その他正当な理由による場合を除いては，指定金属切断工具を隠して携帯してはならない（同法１５条）。

指定金属切断工具は，ケーブルカッター，ボルトクリッパーその他の特定金属を切断することができる工具であって，一般消費者が通常生活の用に供することが少なく，特定金属製物品の窃取の用に供されるおそれが大きいものとして政令で定めるものであり（同法２条５号），同法施行令１条が一定のケーブルカッターとボルトクリッパーを定めている。

警察庁は，一定の長さ又は機構を有するケーブルカッター及びボルトクリッパーを，業務その他正当な理由なく隠して携帯することが禁止されると説明している。

また，警察本部長等は，太陽光発電設備を設置する者その他の盗難に遭うおそれが大きい者に，特定金属製物品の盗難の防止に資する情報を周知するよう努めることとされている（同法１６条）。

第６　古物営業法・条例との関係と対象外の物

１　古物営業法との違い

古物に当たる金属製品の買取りは，引き続き古物営業法の規制を受ける。

古物商は，古物を買い受けるときに相手方の住所，氏名，職業及び年齢を確認し（古物営業法１５条１項），取引の内容を帳簿等に記載して，最終の記載をした日から３年間保存しなければならない（同法１６条，１８条１項）。

古物営業法では，対価の総額が１万円未満の取引について確認・記載が原則として免除されるが（同法１５条２項１号，１６条ただし書），令和７年１０月１日からは，エアコンディショナーの室外ユニット・電気温水機器のヒートポンプ，電線及び金属製のグレーチングも，１万円未満でも確認等が必要な古物に加えられた（古物営業法施行規則１６条２項）。

これに対し，金属盗対策法には少額の取引を理由とする本人確認の免除がなく，確認する事項は氏名，住居及び生年月日（法人は名称及び所在地）である。

古物営業法２０条のような盗品の無償回復の特則は，金属盗対策法には置かれていない。

２　条例との関係

金属盗対策法の規定は，地方公共団体が，同法に規定するもののほか，金属くずの買受けに関し条例で必要な規制を定めることを妨げるものではない（同法２０条）。

金属くず条例を設けている地域で営業する場合は，条例上の義務も併せて確認する必要がある。

３　同法の対象とならない物

金属盗対策法の対象は，主として特定金属により構成されている金属くずに限られる。

銅以外の金属や，めっきに用いる金の化合物のような化学薬品は，現時点では同法の対象とならないと考えられる。

こうした物の買取りに古物営業法や犯罪収益移転防止法が適用されるかは，[古物営業法の「古物」の範囲―未使用品・原材料・工業用貴金属と犯罪収益移転防止法の「貴金属等」の違い（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/25/kobutsu-hanni-miyouhin-genzairyou-kikinzoku/)で説明している。

社員が会社の物品を買取業者に売却した場合の取戻しは[社員が会社の物品を買取業者に売ったときの取戻し―民法１９３条・１９４条と古物営業法２０条，窃盗と業務上横領の区別（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/24/kaisha-buppin-touhin-torimodoshi-minpou193-kobutsu20/)で，買取業者の民事責任は[古物商の継続買取りと後続の窃盗―民法７１９条１項前段・後段及び２項の責任要件（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/03/kobutsusho-keizoku-kaitori-settou-719/)で扱っている。

第７　関係する事業者が確認しておきたい事項

１　金属くずの買取業者

①銅を主とする金属くずの買受けを行う営業所ごとに届出をしたか（同法３条１項）

②本人確認の方法と，口座振込みによる２回目以降の免除を用いる場合の同一性確認の手順を定めたか（同法７条，同法施行規則４条・６条）

③本人確認記録と取引記録を，買受けの日から３年間保存できる仕組みがあるか（同法８条・９条）

④盗品の疑いがあると認めたときに，直ちに警察官に申告する手順を定めたか（同法１０条）

⑤古物に当たる物と特定金属くずを区別して受け付けているか

２　盗難の被害に遭った事業者

太陽光発電設備や工事現場等で銅線等の盗難に遭った事業者は，被害届の際に，被害品の種類，量，形状その他の特徴を具体的に伝えることが重要である。

買受業者には本人確認記録と取引記録を３年間保存する義務があるため，盗品が買受業者に持ち込まれていれば，これらの記録が被害品の流れを確かめる手掛かりになり得る。

被害品の回復や買受業者への請求は，民法１９３条・１９４条等の一般の規定と，買受業者の注意義務の有無を個別に検討することになる。

第８　出典

１　法令

①[e-Gov法令検索「盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律」](https://laws.e-gov.go.jp/law/507AC0000000075)１条～２５条並びに附則１条及び２条

②[e-Gov法令検索「盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律施行令」](https://laws.e-gov.go.jp/law/507CO0000000301)１条及び附則

③[e-Gov法令検索「盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律施行規則」](https://laws.e-gov.go.jp/law/508M60400000008)１条，３条，４条，６条及び１０条

④[e-Gov法令検索「古物営業法」](https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000108)２条，１５条，１６条，１８条及び２０条

⑤[e-Gov法令検索「古物営業法施行規則」](https://laws.e-gov.go.jp/law/407M50400000010)１６条

法令は令和８年１０月１８日に確認した。

２　警察庁の資料

①[警察庁「金属盗対策」](https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/scrap/scrap.html)

②[警察庁「金属盗対策に関する検討会報告書」（令和７年１月）](https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/scrap/report.pdf)２頁，６頁，１４頁，１５頁及び１９頁

③[警察庁生活安全局長「古物営業法等の解釈運用基準について」（令和８年５月１４日，警察庁丙生企発第５１号）](https://www.npa.go.jp/laws/notification/seian/seiki/20260514kobutsukaishaku.pdf)２６頁・２７頁

④[警察庁生活安全局長「古物営業法施行規則の一部を改正する規則の施行について」（令和７年８月２０日，警察庁丙生企発第６２号）](https://www.npa.go.jp/laws/notification/070820_kaiseikobutukisoku.pdf)

資料は令和８年１０月１８日に確認した。

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## 裁判所関係者の叙勲・褒章の推薦手続―最高裁判所人事局長通達と情報公開の答申（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/saibansho-jokun-hosho-suisen-tetsuzuki/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 裁判所, 裁判制度・司法行政

目次

- [第１　この記事の対象と要点](#sec1)
- [１　対象とする手続と資料](#sec1-1)

- [２　要点](#sec1-2)

- [第２　春秋叙勲の推薦](#sec2)
- [１　最高裁判所長官は推薦者の一人](#sec2-1)

- [２　推薦対象者](#sec2-2)

- [３　推薦庁と推薦の流れ](#sec2-3)

- [４　推薦の上限数，辞退歴及び事故の報告](#sec2-4)

- [５　最高裁判所長官から内閣総理大臣への推薦文書](#sec2-5)

- [第３　藍綬褒章と遺族追賞の推薦](#sec3)
- [１　推薦対象者は調停委員と補導受託者](#sec3-1)

- [２　推薦庁と推薦期限](#sec3-2)

- [３　遺族追賞](#sec3-3)

- [第４　死亡叙勲・叙位と高齢者叙勲の推薦](#sec4)
- [１　死亡叙勲・叙位](#sec4-1)

- [２　叙位の推薦先と手続文書](#sec4-2)

- [３　高齢者叙勲](#sec4-3)

- [第５　推薦基準の非公開と情報公開の答申](#sec5)
- [１　推薦基準は大部分が不開示](#sec5-1)

- [２　「公職の経歴」を求める基準の存否応答拒否](#sec5-2)

- [３　内定者名簿の不開示](#sec5-3)

- [第６　出典・関連記事](#sec6)
- [１　最高裁判所の通達・文書（ブログ掲載の開示文書）](#sec6-1)

- [２　答申・内閣府の資料](#sec6-2)

- [３　関連記事](#sec6-3)

第１　この記事の対象と要点

１　対象とする手続と資料

本記事は，裁判官，裁判官以外の裁判所職員及び調停委員が春秋叙勲，藍綬褒章，死亡叙勲，叙位又は高齢者叙勲の候補者となるとき，裁判所の内部でどのように推薦が行われるかを整理するものである。

主な資料は，最高裁判所事務総局人事局長が平成２８年４月２７日付けで高等裁判所長官等に宛てた推薦の通達４本（情報公開で一部不開示のまま開示されたもの）であり，内閣府の推薦要綱等と，情報公開・個人情報保護審査委員会の答申も用いる。

基準日は令和８年１０月１８日である。

受章者の実際の名簿は[勲章受章者名簿（裁判官，簡裁判事，一般職，弁護士及び調停委員）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/06/18/jyokun-meibo/)に，役職ごとの受章の傾向は[裁判所関係者及び弁護士に対する叙勲の相場（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/05/12/jyokun/)にまとめている。

２　要点

① 春秋叙勲では，高等裁判所が管内の裁判所に所属し又は所属していた候補者を最高裁判所事務総局人事局長宛てに推薦し，最高裁判所長官が内閣総理大臣に推薦する。

② 裁判所内部の推薦期限は，春の叙勲が前年の１０月２０日，秋の叙勲がその年の４月２０日であり，内閣府賞勲局への協議書類の提出期限より２か月余り早い。

③ 藍綬褒章の推薦対象は，調停委員と，家庭裁判所から少年の補導を委託された補導受託者である。

④ 死亡叙勲・叙位は死亡の事実を把握した事務局長の報告と協議から，高齢者叙勲は年齢８８歳に達した者について始まる。

⑤ 推薦対象者の要件の一部，推薦障害事由及び別表は不開示であり，「公職の経歴」を求める基準の文書については存否も明らかにされていない。

第２　春秋叙勲の推薦

１　最高裁判所長官は推薦者の一人

春秋叙勲候補者推薦要綱（平成１５年５月１６日内閣総理大臣決定）は，最高裁判所長官を，内閣総理大臣に叙勲候補者を推薦する「各省各庁の長」の一つとしている。

推薦に当たっては，あらかじめ文書で内閣府賞勲局に協議し，その書類は，春の叙勲では前年の１２月２６日までに，秋の叙勲ではその年の６月３０日までに提出する。

２　推薦対象者

[春秋の叙勲候補者の推薦について（平成２８年４月２７日付け最高裁人調第２９５号人事局長通達，令和２年７月１３日最終改正）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/02/%E6%98%A5%E7%A7%8B%E3%81%AE%E5%8F%99%E5%8B%B2%E5%80%99%E8%A3%9C%E8%80%85%E3%81%AE%E6%8E%A8%E8%96%A6%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%EF%BC%88%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%92%EF%BC%98%E5%B9%B4%EF%BC%94%E6%9C%88%EF%BC%92%EF%BC%97%E6%97%A5%E4%BB%98%E3%81%AE%E6%9C%80%E9%AB%98%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%89%80%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E5%B1%80%E9%95%B7%E3%81%AE%E9%80%9A%E9%81%94%E3%80%82%E4%BB%A4%E5%92%8C%EF%BC%92%E5%B9%B4%EF%BC%97%E6%9C%88%EF%BC%91%EF%BC%93%E6%97%A5%E6%9C%80%E7%B5%82%E6%94%B9%E6%AD%A3%EF%BC%89.pdf)第１は，次のいずれにも該当する者を叙勲候補者として推薦するとしている。

① 生存者

② 叙勲の発令日（春は毎年４月２９日，秋は毎年１１月３日）において年齢７０歳以上の者

③ 昭和３９年春以降の春秋の叙勲（賜杯を含む。）により勲章又は銀杯若しくは木杯（他省庁の所管する分野の功労によるものを含む。）を授与されていない者

④ 紅綬褒章及び紺綬褒章を除く各種褒章を受章した者については，受章後５年を経過した者

⑤ 不開示とされた要件

②の年齢の要件に続く部分と⑤の要件は黒塗りであり，第２の推薦障害事由も，「第１の定めにかかわらず，次のいずれかに該当する者は，叙勲候補者として推薦することができない。」という柱書を除いて不開示である。

３　推薦庁と推薦の流れ

同通達第３の１によれば，高等裁判所は，当該高等裁判所又は管内の裁判所（検察審査会を含む。）に現に所属し，又は退職時に所属していた推薦対象者を，最高裁判所事務総局人事局長宛てに推薦する。

調停委員以外の候補者については，再任用職員，臨時的任用職員，任期付採用職員，非常勤職員及び執行官としての所属は，ここでいう所属に含まれない。

判事等を退職した後に簡易裁判所判事に任命された者は，簡易裁判所判事として所属し又は所属していた簡易裁判所の所在地を管轄する高等裁判所が推薦する。

候補者が他省庁の所管する分野で功労を有するときは，その省庁等と十分協議し，裁判所から推薦することについて了解を得る（栄典協議）。

推薦は，叙勲候補者名簿，勲章審査票，功績調書，履歴書，刑罰等調書（本籍地の市区町村長が発行するもの），戸籍抄本又は戸籍の個人事項証明書，栄典関係協議書等を提出して行う。

裁判所内部の推薦期限は，春の叙勲が前年の１０月２０日，秋の叙勲がその年の４月２０日である。

推薦要綱が定める内閣府賞勲局への協議書類の提出期限（前年の１２月２６日，その年の６月３０日）と比べると，最高裁判所での取りまとめに２か月余りの期間が置かれていることになる。

４　推薦の上限数，辞退歴及び事故の報告

同通達第４は，次の点も定めている。

① 推薦対象者について別に推薦上限数を定めた場合には，高等裁判所はその範囲内で推薦する。

② 過去に辞退又は取下げをしたことがある者を推薦しようとする場合には，最高裁判所事務総局人事局調査課長と協議しなければならない。

③ 推薦対象者以外の者等についても，特別の事情がある場合には，調査課長と協議した上で推薦できる。

④ 推薦した候補者について発令日までに叙勲に影響を及ぼす事故が生じた場合には，速やかに調査課長に報告する。

５　最高裁判所長官から内閣総理大臣への推薦文書

[平成３０年２月８日付けで最高裁判所長官が内閣総理大臣に宛てた「叙勲について」と題する文書（最高裁人調第８１号）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2020/09/%E5%8F%99%E5%8B%B2%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%EF%BC%88%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%93%EF%BC%90%E5%B9%B4%EF%BC%92%E6%9C%88%EF%BC%98%E6%97%A5%E4%BB%98%E3%81%AE%E6%9C%80%E9%AB%98%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%89%80%E9%95%B7%E5%AE%98%E3%81%AE%E6%96%87%E6%9B%B8%EF%BC%89%E2%86%92%E6%AD%BB%E4%BA%A1%E5%8F%99%E5%8B%B2%E5%80%99%E8%A3%9C%E8%80%85%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E3%81%8C%E5%88%A5%E7%B4%99%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E6%B7%BB%E4%BB%98%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%80%82.pdf)は，「別紙の者は，別添功績調書のとおり国家又は公共に対する功績が顕著であるので，叙勲についてよろしくお取り計らい願いたい。」という１文の文書である。

別紙は，作成者として最高裁判所を表示した「死亡叙勲候補者リスト」であり，候補者の氏名，死亡年月日及び人数は不開示とされた。

第３　藍綬褒章と遺族追賞の推薦

１　推薦対象者は調停委員と補導受託者

[春秋の藍綬褒章受章候補者及び遺族追賞候補者の推薦について（平成２８年４月２７日付け最高裁人調第２９６号人事局長通達，平成３０年１０月５日最終改正）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/02/%E6%98%A5%E7%A7%8B%E3%81%AE%E8%97%8D%E7%B6%AC%E8%A4%92%E7%AB%A0%E5%8F%97%E8%B3%9E%E5%80%99%E8%A3%9C%E8%80%85%E5%8F%8A%E3%81%B3%E9%81%BA%E6%97%8F%E8%BF%BD%E8%B3%9E%E5%80%99%E8%A3%9C%E8%80%85%E3%81%AE%E6%8E%A8%E8%96%A6%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%EF%BC%88%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%92%EF%BC%98%E5%B9%B4%EF%BC%94%E6%9C%88%EF%BC%92%EF%BC%97%E6%97%A5%E4%BB%98%E3%81%AE%E6%9C%80%E9%AB%98%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%89%80%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E5%B1%80%E9%95%B7%E3%81%AE%E9%80%9A%E9%81%94%E3%80%82%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%93%EF%BC%90%E5%B9%B4%EF%BC%91%EF%BC%90%E6%9C%88%EF%BC%95%E6%97%A5%E6%9C%80%E7%B5%82%E6%94%B9%E6%AD%A3%EF%BC%89.pdf)は，藍綬褒章の推薦対象を，民事調停委員若しくは家事調停委員の職にある者若しくはあった者（調停委員）と，[少年法２５条２項３号](https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000168)に基づき家庭裁判所から少年の補導を委託された施設，団体又は個人において少年の補導に従事している者又は従事していた者（補導受託者）に限っている。

推薦対象者の要件として開示されているのは，①生存者であること，②昭和３９年春以降の春秋の叙勲により勲章又は銀杯若しくは木杯を授与されていないこと，③調停委員又は補導受託者として藍綬褒章を受章していないこと，④紅綬褒章及び紺綬褒章を除く各種褒章を受章した者は受章後５年を経過していることであり，残りの要件と推薦障害事由は不開示である。

２　推薦庁と推薦期限

高等裁判所は，管内の裁判所に所属し又は退任時に所属していた調停委員と，管内の家庭裁判所から少年の補導を委託された補導受託者について，管内の地方裁判所又は家庭裁判所の意見を聴き，候補者を選考の上，人事局長宛てに推薦する。

提出書類は，藍綬褒章受章候補者名簿，褒章審査票，功績調書，履歴書，刑罰等調書等である。

推薦期限は，春の藍綬褒章が前年の１０月５日，秋の藍綬褒章がその年の４月５日であり，春秋叙勲より１５日早い。

３　遺族追賞

同通達第２は，推薦対象者の要件の一部を満たす調停委員又は補導受託者が死亡した場合に，[褒章条例](https://laws.e-gov.go.jp/law/114DF0000000063)第６条に定める追賞の候補者として遺族を推薦できるとしている。

遺族は，配偶者，子，父母，孫，祖父母，兄弟姉妹の範囲及び順位に従って定める特定の１名である。

推薦は，調停委員が死亡し又は退任した時に所属していた裁判所（簡易裁判所所属の調停委員については，その所在地を管轄する地方裁判所）又は補導を委託していた家庭裁判所が，高等裁判所を経由して人事局長宛てに行う。

第４　死亡叙勲・叙位と高齢者叙勲の推薦

１　死亡叙勲・叙位

[叙位及び死亡叙勲の候補者の推薦について（平成２８年４月２７日付け最高裁人調第２９８号人事局長通達，令和２年９月８日最終改正）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/02/%E5%8F%99%E4%BD%8D%E5%8F%8A%E3%81%B3%E6%AD%BB%E4%BA%A1%E5%8F%99%E5%8B%B2%E3%81%AE%E5%80%99%E8%A3%9C%E8%80%85%E3%81%AE%E6%8E%A8%E8%96%A6%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%EF%BC%88%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%92%EF%BC%98%E5%B9%B4%EF%BC%94%E6%9C%88%EF%BC%92%EF%BC%97%E6%97%A5%E4%BB%98%E3%81%AE%E6%9C%80%E9%AB%98%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%89%80%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E5%B1%80%E9%95%B7%E3%81%AE%E9%80%9A%E9%81%94%E3%80%82%E4%BB%A4%E5%92%8C%EF%BC%92%E5%B9%B4%EF%BC%99%E6%9C%88%EF%BC%98%E6%97%A5%E6%9C%80%E7%B5%82%E6%94%B9%E6%AD%A3%EF%BC%89.pdf)は，裁判官，裁判官以外の裁判所職員又は調停委員の経歴を有する死亡者を推薦対象としている。

生前に叙位又は叙勲を受けない旨の意思表示をしていた者は除かれ，昭和３９年春以降の春秋の叙勲で勲章又は銀杯若しくは木杯を授与された者は死亡叙勲の候補者とすることができない。

推薦障害事由は，春秋叙勲の通達第２に該当する者等である。

手続は，高等裁判所，地方裁判所又は家庭裁判所の事務局長が，所属していた裁判官，職員又は調停委員の死亡の事実を把握したときに，直ちに人事局調査課長に報告し，推薦の当否と推薦期限を協議することから始まる。

協議の際には，退官又は退職時の所属庁及び官職等，死亡の年月日・場所及び原因，受章済みの勲章及び褒章等を記載した書類と，履歴書，人事記録，調停委員人事カード等の経歴が分かる書類を送付する。

協議を行った庁の長は，人事局長宛てに推薦し，地方裁判所又は家庭裁判所の長が推薦するときは高等裁判所を経由する。

提出書類は，功績調書，履歴書，刑罰等調書，除籍抄本，死亡診断書又は死体検案書の写し等である。

２　叙位の推薦先と手続文書

叙位について，最高裁判所事務総長は，最高裁判所が内閣府賞勲局に叙位対象者を推薦していないため，その手続の文書を作成又は取得していないと説明し，[令和２年度（最情）答申第２２号（令和２年９月２４日）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2020/10/R020924-%E7%AD%94%E7%94%B3%E6%9B%B8%EF%BC%88%E6%9C%80%E9%AB%98%E8%A3%81%E3%81%8C%EF%BC%8C%E5%86%85%E9%96%A3%E5%BA%9C%E8%B3%9E%E5%8B%B2%E5%B1%80%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%97%EF%BC%8C%E5%8F%99%E4%BD%8D%E5%AF%BE%E8%B1%A1%E8%80%85%E3%82%92%E6%8E%A8%E8%96%A6%E3%81%99%E3%82%8B%E9%9A%9B%E3%81%AE%E6%89%8B%E7%B6%9A%E3%81%8C%E6%9B%B8%E3%81%84%E3%81%A6%E3%81%82%E3%82%8B%E6%96%87%E6%9B%B8%EF%BC%89.pdf)はこの判断を妥当とした。

内閣府大臣官房人事課に対する推薦についても，事務総長は「叙勲の手続を参考に，先例に基づいて行っている」と説明し，[令和２年度（最情）答申第４２号（令和３年１月２５日）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/02/R030125-%E7%AD%94%E7%94%B3%E6%9B%B8%EF%BC%88%E6%9C%80%E9%AB%98%E8%A3%81%E3%81%8C%EF%BC%8C%E5%86%85%E9%96%A3%E5%BA%9C%E5%A4%A7%E8%87%A3%E5%AE%98%E6%88%BF%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E8%AA%B2%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%97%EF%BC%8C%E5%8F%99%E4%BD%8D%E5%AF%BE%E8%B1%A1%E8%80%85%E3%82%92%E6%8E%A8%E8%96%A6%E3%81%99%E3%82%8B%E9%9A%9B%E3%81%AE%E6%89%8B%E7%B6%9A%E3%81%8C%E6%9B%B8%E3%81%84%E3%81%A6%E3%81%82%E3%82%8B%E6%96%87%E6%9B%B8%EF%BC%89.pdf)は，手続を定めた文書を保有していないとの判断を妥当とした。

叙位の対象となった裁判官は，[叙位の対象となった裁判官（平成３１年１月以降の分）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/08/25/investiture/)にまとめている。

３　高齢者叙勲

[高齢者叙勲の候補者の推薦について（平成２８年４月２７日付け最高裁人調第２９７号人事局長通達，平成３０年１０月５日最終改正）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/02/%E9%AB%98%E9%BD%A2%E8%80%85%E5%8F%99%E5%8B%B2%E3%81%AE%E5%80%99%E8%A3%9C%E8%80%85%E3%81%AE%E6%8E%A8%E8%96%A6%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%EF%BC%88%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%92%EF%BC%98%E5%B9%B4%EF%BC%94%E6%9C%88%EF%BC%92%EF%BC%97%E6%97%A5%E4%BB%98%E3%81%AE%E6%9C%80%E9%AB%98%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%89%80%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E5%B1%80%E9%95%B7%E3%81%AE%E9%80%9A%E9%81%94%E3%80%82%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%93%EF%BC%90%E5%B9%B4%EF%BC%91%EF%BC%90%E6%9C%88%EF%BC%95%E6%97%A5%E6%9C%80%E7%B5%82%E6%94%B9%E6%AD%A3%EF%BC%89.pdf)は，叙勲に相当する功績を有する者（過去に叙勲を受けない旨の意思表示をしていた者を除く。）のうち，生存者であり，年齢が８８歳に達し，昭和３９年春以降の春秋の叙勲で勲章又は銀杯若しくは木杯を授与されていない者を推薦対象としている。

推薦障害事由は，春秋叙勲の通達第２に該当する者である。

高等裁判所，地方裁判所又は家庭裁判所が，退職時に所属していた推薦対象者を人事局長宛てに推薦し，判事等を退職後に簡易裁判所判事に任命された者は，簡易裁判所判事退官時の所属庁の所在地を管轄する地方裁判所が推薦する。

第５　推薦基準の非公開と情報公開の答申

１　推薦基準は大部分が不開示

４本の通達は，推薦対象者の要件の一部，推薦障害事由の具体的内容及び別表を不開示としている。

開示されたのは，年齢，既受章歴，推薦庁，提出書類，期限及び手続の流れであり，どのような経歴・功績があれば推薦されるかという実質的な基準は公開資料から確認できない。

２　「公職の経歴」を求める基準の存否応答拒否

「平成２０年春の叙勲から候補者の経歴に関する基準を厳しくして，公職の経歴を強く求めることとした際に作成した文書」の開示申出に対し，最高裁判所事務総長は，その存否を明らかにしないで不開示とした。

[令和２年度（最情）答申第６１号（令和３年３月２３日）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/03/R030323-%E7%AD%94%E7%94%B3%E6%9B%B8%EF%BC%88%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%92%EF%BC%90%E5%B9%B4%E6%98%A5%E3%81%AE%E5%8F%99%E5%8B%B2%E3%81%8B%E3%82%89%E5%80%99%E8%A3%9C%E8%80%85%E3%81%AE%E7%B5%8C%E6%AD%B4%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E5%9F%BA%E6%BA%96%E3%82%92%E5%8E%B3%E3%81%97%E3%81%8F%E3%81%97%E3%81%A6%EF%BC%8C%E5%85%AC%E8%81%B7%E3%81%AE%E7%B5%8C%E6%AD%B4%E3%82%92%E5%BC%B7%E3%81%8F%E6%B1%82%E3%82%81%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%9F%E9%9A%9B%E3%81%AB%E4%BD%9C%E6%88%90%E3%81%97%E3%81%9F%E6%96%87%E6%9B%B8%EF%BC%89.pdf)は，存否を答えるだけで，裁判所において叙勲候補者の推薦の際に公職の経歴を強く求めているかどうかという栄典の推薦に関する基準等の有無を明らかにすることになるとして，この判断を妥当とした。

同答申は，その情報が公になると「裁判所内部の栄典推薦基準等が推察され，これらの基準等を満たすと叙勲が与えられるなどの誤解や憶測を招き，適正な栄典事務の遂行に支障を及ぼすおそれがある」との事務総長の説明を不合理とはいえないとしている。

したがって，平成２０年春に基準が変更されたかどうか自体も，公開資料からは確認できない。

３　内定者名簿の不開示

[令和４年度（最情）答申第１３号（令和４年７月２７日）](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/hisyokakaiji1/r4sj13.pdf)は，昭和４６年４月に開催された最高裁判所裁判官会議（第１４回）の議事録に含まれる春の叙勲及び賜杯内定者名簿について，登載者の氏名のほか，官職及び内定者数等の不開示も妥当とした。

その理由として，実際の受章者数は内定者の辞退や推薦取消等により内定者数から減少する場合があり，官職及び内定者数を公にすると受章に至らなかった者の有無及び人数が明らかになるとの判断が示されている。

受章に至らなかった経過も，公にすると栄典事務に支障を及ぼすおそれがある情報に含まれると判断されたことになる。

第６　出典・関連記事

１　最高裁判所の通達・文書（ブログ掲載の開示文書）

[春秋の叙勲候補者の推薦について（平成２８年４月２７日付け最高裁人調第２９５号）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/02/%E6%98%A5%E7%A7%8B%E3%81%AE%E5%8F%99%E5%8B%B2%E5%80%99%E8%A3%9C%E8%80%85%E3%81%AE%E6%8E%A8%E8%96%A6%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%EF%BC%88%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%92%EF%BC%98%E5%B9%B4%EF%BC%94%E6%9C%88%EF%BC%92%EF%BC%97%E6%97%A5%E4%BB%98%E3%81%AE%E6%9C%80%E9%AB%98%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%89%80%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E5%B1%80%E9%95%B7%E3%81%AE%E9%80%9A%E9%81%94%E3%80%82%E4%BB%A4%E5%92%8C%EF%BC%92%E5%B9%B4%EF%BC%97%E6%9C%88%EF%BC%91%EF%BC%93%E6%97%A5%E6%9C%80%E7%B5%82%E6%94%B9%E6%AD%A3%EF%BC%89.pdf)１頁～７頁

[春秋の藍綬褒章受章候補者及び遺族追賞候補者の推薦について（平成２８年４月２７日付け最高裁人調第２９６号）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/02/%E6%98%A5%E7%A7%8B%E3%81%AE%E8%97%8D%E7%B6%AC%E8%A4%92%E7%AB%A0%E5%8F%97%E8%B3%9E%E5%80%99%E8%A3%9C%E8%80%85%E5%8F%8A%E3%81%B3%E9%81%BA%E6%97%8F%E8%BF%BD%E8%B3%9E%E5%80%99%E8%A3%9C%E8%80%85%E3%81%AE%E6%8E%A8%E8%96%A6%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%EF%BC%88%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%92%EF%BC%98%E5%B9%B4%EF%BC%94%E6%9C%88%EF%BC%92%EF%BC%97%E6%97%A5%E4%BB%98%E3%81%AE%E6%9C%80%E9%AB%98%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%89%80%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E5%B1%80%E9%95%B7%E3%81%AE%E9%80%9A%E9%81%94%E3%80%82%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%93%EF%BC%90%E5%B9%B4%EF%BC%91%EF%BC%90%E6%9C%88%EF%BC%95%E6%97%A5%E6%9C%80%E7%B5%82%E6%94%B9%E6%AD%A3%EF%BC%89.pdf)１頁～６頁

[叙位及び死亡叙勲の候補者の推薦について（平成２８年４月２７日付け最高裁人調第２９８号）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/02/%E5%8F%99%E4%BD%8D%E5%8F%8A%E3%81%B3%E6%AD%BB%E4%BA%A1%E5%8F%99%E5%8B%B2%E3%81%AE%E5%80%99%E8%A3%9C%E8%80%85%E3%81%AE%E6%8E%A8%E8%96%A6%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%EF%BC%88%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%92%EF%BC%98%E5%B9%B4%EF%BC%94%E6%9C%88%EF%BC%92%EF%BC%97%E6%97%A5%E4%BB%98%E3%81%AE%E6%9C%80%E9%AB%98%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%89%80%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E5%B1%80%E9%95%B7%E3%81%AE%E9%80%9A%E9%81%94%E3%80%82%E4%BB%A4%E5%92%8C%EF%BC%92%E5%B9%B4%EF%BC%99%E6%9C%88%EF%BC%98%E6%97%A5%E6%9C%80%E7%B5%82%E6%94%B9%E6%AD%A3%EF%BC%89.pdf)１頁～６頁

[高齢者叙勲の候補者の推薦について（平成２８年４月２７日付け最高裁人調第２９７号）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/02/%E9%AB%98%E9%BD%A2%E8%80%85%E5%8F%99%E5%8B%B2%E3%81%AE%E5%80%99%E8%A3%9C%E8%80%85%E3%81%AE%E6%8E%A8%E8%96%A6%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%EF%BC%88%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%92%EF%BC%98%E5%B9%B4%EF%BC%94%E6%9C%88%EF%BC%92%EF%BC%97%E6%97%A5%E4%BB%98%E3%81%AE%E6%9C%80%E9%AB%98%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%89%80%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E5%B1%80%E9%95%B7%E3%81%AE%E9%80%9A%E9%81%94%E3%80%82%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%93%EF%BC%90%E5%B9%B4%EF%BC%91%EF%BC%90%E6%9C%88%EF%BC%95%E6%97%A5%E6%9C%80%E7%B5%82%E6%94%B9%E6%AD%A3%EF%BC%89.pdf)１頁～４頁

[叙勲について（平成３０年２月８日付け最高裁人調第８１号）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2020/09/%E5%8F%99%E5%8B%B2%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%EF%BC%88%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%93%EF%BC%90%E5%B9%B4%EF%BC%92%E6%9C%88%EF%BC%98%E6%97%A5%E4%BB%98%E3%81%AE%E6%9C%80%E9%AB%98%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%89%80%E9%95%B7%E5%AE%98%E3%81%AE%E6%96%87%E6%9B%B8%EF%BC%89%E2%86%92%E6%AD%BB%E4%BA%A1%E5%8F%99%E5%8B%B2%E5%80%99%E8%A3%9C%E8%80%85%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E3%81%8C%E5%88%A5%E7%B4%99%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E6%B7%BB%E4%BB%98%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%80%82.pdf)２頁～３頁

２　答申・内閣府の資料

[令和２年度（最情）答申第２２号](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2020/10/R020924-%E7%AD%94%E7%94%B3%E6%9B%B8%EF%BC%88%E6%9C%80%E9%AB%98%E8%A3%81%E3%81%8C%EF%BC%8C%E5%86%85%E9%96%A3%E5%BA%9C%E8%B3%9E%E5%8B%B2%E5%B1%80%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%97%EF%BC%8C%E5%8F%99%E4%BD%8D%E5%AF%BE%E8%B1%A1%E8%80%85%E3%82%92%E6%8E%A8%E8%96%A6%E3%81%99%E3%82%8B%E9%9A%9B%E3%81%AE%E6%89%8B%E7%B6%9A%E3%81%8C%E6%9B%B8%E3%81%84%E3%81%A6%E3%81%82%E3%82%8B%E6%96%87%E6%9B%B8%EF%BC%89.pdf)

[令和２年度（最情）答申第４２号](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/02/R030125-%E7%AD%94%E7%94%B3%E6%9B%B8%EF%BC%88%E6%9C%80%E9%AB%98%E8%A3%81%E3%81%8C%EF%BC%8C%E5%86%85%E9%96%A3%E5%BA%9C%E5%A4%A7%E8%87%A3%E5%AE%98%E6%88%BF%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E8%AA%B2%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%97%EF%BC%8C%E5%8F%99%E4%BD%8D%E5%AF%BE%E8%B1%A1%E8%80%85%E3%82%92%E6%8E%A8%E8%96%A6%E3%81%99%E3%82%8B%E9%9A%9B%E3%81%AE%E6%89%8B%E7%B6%9A%E3%81%8C%E6%9B%B8%E3%81%84%E3%81%A6%E3%81%82%E3%82%8B%E6%96%87%E6%9B%B8%EF%BC%89.pdf)

[令和２年度（最情）答申第６１号](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/03/R030323-%E7%AD%94%E7%94%B3%E6%9B%B8%EF%BC%88%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%92%EF%BC%90%E5%B9%B4%E6%98%A5%E3%81%AE%E5%8F%99%E5%8B%B2%E3%81%8B%E3%82%89%E5%80%99%E8%A3%9C%E8%80%85%E3%81%AE%E7%B5%8C%E6%AD%B4%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E5%9F%BA%E6%BA%96%E3%82%92%E5%8E%B3%E3%81%97%E3%81%8F%E3%81%97%E3%81%A6%EF%BC%8C%E5%85%AC%E8%81%B7%E3%81%AE%E7%B5%8C%E6%AD%B4%E3%82%92%E5%BC%B7%E3%81%8F%E6%B1%82%E3%82%81%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%9F%E9%9A%9B%E3%81%AB%E4%BD%9C%E6%88%90%E3%81%97%E3%81%9F%E6%96%87%E6%9B%B8%EF%BC%89.pdf)

[令和４年度（最情）答申第１３号（裁判所HP）](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/hisyokakaiji1/r4sj13.pdf)５頁～６頁

[春秋叙勲候補者推薦要綱（内閣府）](https://www8.cao.go.jp/shokun/senko-tetsuzuki/suisen-shunjujokun.pdf)

[褒章受章者の選考手続について（内閣府）](https://www8.cao.go.jp/shokun/senko-tetsuzuki/senko-hosho.pdf)

[少年法（e-Gov法令検索）](https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000168)

[褒章条例（e-Gov法令検索）](https://laws.e-gov.go.jp/law/114DF0000000063)

３　関連記事

[勲章受章者名簿（裁判官，簡裁判事，一般職，弁護士及び調停委員）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/06/18/jyokun-meibo/)

[裁判所関係者及び弁護士に対する叙勲の相場（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/05/12/jyokun/)

[叙勲を受けた裁判官の一覧（令和時代）（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/06/21/jyokun-saibankan-reiwa/)

[叙勲を受けた裁判官の一覧（平成時代）（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/06/21/jyokun-saibankan-heisei/)

[調停委員の叙勲・褒章―瑞宝章・藍綬褒章の授与基準，推薦手続及び受章者数（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/chotei-iin-jokun-hosho/)

[叙位の対象となった裁判官（平成３１年１月以降の分）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/08/25/investiture/)

[裁判官の死亡退官](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/10/10/saibankan-death-retirement/)

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## 調停委員の叙勲・褒章―瑞宝章・藍綬褒章の授与基準，推薦手続及び受章者数（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/chotei-iin-jokun-hosho/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 裁判所, 裁判所職員等の職務・採用・研修

目次

- [第１　この記事の対象と要点](#sec1)
- [１　対象とする栄典と資料](#sec1-1)

- [２　要点](#sec1-2)

- [第２　瑞宝章（叙勲）](#sec2)
- [１　勲章の授与基準上の位置付け](#sec2-1)

- [２　瑞宝章の等級の決め方](#sec2-2)

- [３　推薦の流れと年齢](#sec2-3)

- [４　受章者名簿に見る調停委員功労](#sec2-4)

- [第３　藍綬褒章](#sec3)
- [１　褒章条例と内閣府の説明](#sec3-1)

- [２　選考の手続](#sec3-2)

- [３　受章者名簿に見る調停委員功績](#sec3-3)

- [４　藍綬褒章と叙勲の関係](#sec3-4)

- [第４　裁判所の表彰との違い](#sec4)
- [１　根拠，決定者及び時期](#sec4-1)

- [２　推薦事務の事務連絡](#sec4-2)

- [第５　委嘱年数・件数の目安の扱い](#sec5)

- [第６　出典・関連記事](#sec6)
- [１　法令及び内閣府の資料](#sec6-1)

- [２　裁判所の資料](#sec6-2)

- [３　関連記事](#sec6-3)

第１　この記事の対象と要点

１　対象とする栄典と資料

本記事は，民事調停委員及び家事調停委員（以下「調停委員」という。）が対象となる国の栄典のうち，勲章の瑞宝章と褒章の藍綬褒章について，授与の基準，推薦の流れ及び近年の受章者数を整理するものである。

根拠には，内閣府賞勲局が公表している閣議決定・閣議了解・内閣総理大臣決定，褒章条例，制度説明及び春秋叙勲・春秋褒章の受章者名簿を用い，基準日は令和８年１０月１８日とする。

最高裁判所長官表彰，高等裁判所長官表彰並びに地方裁判所長表彰及び家庭裁判所長表彰は，裁判所内部の表彰であり，国の栄典とは別の制度である。

裁判所内部の表彰の基準は[民事・家事調停委員の表彰制度―最高裁・高裁・地家裁の基準と名簿（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/02/09/tyouteiiin-hyoushou/)で，最高裁判所長官表彰の年度別の名簿は[調停委員に対する最高裁判所長官表彰の被表彰者名簿](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/28/tyouteiiin-hyoushou-meibo/)で扱っている。

２　要点

① 勲章の授与基準（平成１５年５月２０日閣議決定）は，瑞宝章の対象となる公共的な業務の例として，調停委員の業務を明記している。

② 内閣府の制度説明は，藍綬褒章の対象となる公共の事務の例として，調停委員の事務を明記している。

③ 春秋叙勲候補者推薦要綱及び褒章受章者の選考手続は，内閣総理大臣に候補者を推薦する者の一つとして最高裁判所長官を掲げている。

④ 令和６年秋から令和８年春までの４回の受章者名簿では，功労概要欄に「調停委員功労」とある叙勲の受章者が毎回２６人から４０人，功績概要欄に「調停委員功績」とある藍綬褒章の受章者が毎回１７人から２８人であった。

⑤ 調停委員としての委嘱年数や取扱件数によって叙勲又は褒章が決まる数値基準は，公開資料では確認できない。

第２　瑞宝章（叙勲）

１　勲章の授与基準上の位置付け

勲章の授与基準は，旭日章を「功績の内容に着目し、顕著な功績を挙げた者」に，瑞宝章を公務等に長年従事して成績を挙げた者に授与するという二つの系統を定めている。

同基準第一の３は，「瑞宝章は、国及び地方公共団体の公務又は次の各号に掲げる公共的な業務に長年にわたり従事して功労を積み重ね、成績を挙げた者を表彰する場合に授与するものとする。」と定め，その(4)として「調停委員、保護司、民生委員など国又は地方公共団体から委嘱される業務」を掲げている。

したがって，調停委員としての功労は，勲章の授与基準の文言上，瑞宝章の系統に位置付けられている。

同基準第一の４は，旭日章と瑞宝章のいずれを授与するかを主たる功労がいずれに当たるかによって決めるとしている。

また，前記の公共的な業務に長年従事した者が，その業務に継続して，又はその業務に関連して旭日章の対象となる顕著な功績を挙げた場合も，瑞宝章を授与するとしている。

２　瑞宝章の等級の決め方

同基準第二の２(1)は，瑞宝大綬章から瑞宝単光章までの６等級のうち，果たした職務の複雑度，困難度及び責任の程度等を評価して授与する勲章を決めるとしている。

特に重要と認められる職務を果たした者は瑞宝重光章以上，重要と認められる職務を果たした者は瑞宝小綬章以上，その他の職務を果たした者は瑞宝単光章以上とされている。

同基準第二の２(2)は，「瑞宝章の授与は、形式的な職務歴により等しく行うものではなく、他の模範となる成績を挙げた者に対象を限り行うものとする。」と定めている。

同(5)も，「勲章の授与に必要とされる職務従事期間は、その職務の重要度等を考慮し、適正に調整するものとする。」と定めるにとどまる。

調停委員について，委嘱年数や担当件数の具体的な基準を定めた公開の閣議決定は確認できない。

３　推薦の流れと年齢

春秋叙勲候補者推薦要綱（平成１５年５月１６日内閣総理大臣決定，平成２８年９月１６日一部改正）によれば，最高裁判所長官，内閣総理大臣，各省大臣等の「各省各庁の長」及び各都道府県知事が，国家又は公共に対する功労のある者を選考し，春又は秋の叙勲候補者として内閣総理大臣に推薦する。

推薦の対象は，「７０歳以上の者」，又は５５歳以上の者のうち「精神的又は肉体的に著しく労苦の多い環境において業務に精励した者」若しくは「人目に付きにくい分野にあって多年にわたり業務に精励した者」である。

推薦に当たっては，あらかじめ文書で内閣府賞勲局に協議し，その書類は，春の叙勲では前年の１２月２６日までに，秋の叙勲ではその年の６月３０日までに提出する。

昭和３９年以降の春秋叙勲で既に勲章を受けた者は，その後抜群の功労を挙げ，かつ，前の受章から原則として７年以上経過した場合に限り，再び候補者とすることができる。

春秋叙勲は毎年４月２９日付け及び１１月３日付けで発令され，内閣府賞勲局の審査と閣議を経て受章者が決まる。

内閣府は，春秋叙勲で勲章を授与されていない功労者に年齢８８歳に達した機会に授与する高齢者叙勲や，死亡した場合の死亡叙勲も実施している。

なお，内閣府は，各府省からは把握しにくい功労を把握するため，一般の者が叙勲候補者を内閣府賞勲局へ推薦できる一般推薦制度も設けている。

４　受章者名簿に見る調停委員功労

内閣府が公表した春秋叙勲の受章者名簿（都道府県別のPDF）について，功労概要欄の「調停委員功労」の文字を検索して数えた結果は，次のとおりである。

同じ欄に別の功労と併記された受章者も含めている。

発令調停委員功労の受章者瑞宝双光章瑞宝単光章旭日章
令和６年秋（１１月３日）２９人２４人３人２人
令和７年春（４月２９日）４０人２１人１９人０人
令和７年秋（１１月３日）３０人１４人１５人１人
令和８年春（４月２９日）２６人１８人８人０人

４回の合計１２５人のうち，瑞宝双光章が７７人，瑞宝単光章が４５人であり，瑞宝小綬章以上の受章者はいなかった。

旭日章の３人は，いずれも功労概要欄に「調停委員功労」と弁護士功労又は不動産業振興功労が併記された受章者であった。

令和８年春の瑞宝双光章１８人には，地方自治功労と調停委員功労が併記された受章者１人を含む。

この集計は，名簿PDFの文字情報を検索した結果であり，内閣府が調停委員の受章者数として公表した数字ではない。

主要経歴欄の記載は「現　調停委員」と「元　調停委員」の双方があり，現職のまま受章する例も退任後に受章する例もある。

第３　藍綬褒章

１　褒章条例と内閣府の説明

藍綬褒章は，褒章条例（明治１４年太政官布告第６３号）に基づく褒章の一つである。

同条例は，藍綬褒章の対象として，公衆の利益を興して成績の著明な者のほか，「公同ノ事務ニ勤勉シ労効顕著ナル者」を掲げている。

内閣府の「褒章の種類及び授与対象」は，藍綬褒章の授与対象の一つとして，「国や地方公共団体から依頼されて行われる公共の事務（保護司、民生・児童委員、調停委員等の事務）に尽力した方」を挙げている。

調停委員の事務は，藍綬褒章の対象となる公共の事務の例として，明示されているのである。

２　選考の手続

褒章受章者の選考手続について（平成１５年５月２０日閣議了解）は，春秋褒章の受章者の予定数を「毎回おおむね８００名」とし，春は４月２９日に，秋は１１月３日に発令すると定めている。

最高裁判所長官，内閣総理大臣，各省大臣等が春秋褒章候補者を内閣総理大臣に推薦し，あらかじめ文書で内閣府賞勲局に協議する。

協議の書類は，春の褒章では前年の１１月１５日までに，秋の褒章ではその年の５月１５日までに提出する。

裁判所の内部では，[春秋の藍綬褒章受章候補者及び遺族追賞候補者の推薦について（平成２８年４月２７日付け最高裁人調第２９６号人事局長通達）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/02/%E6%98%A5%E7%A7%8B%E3%81%AE%E8%97%8D%E7%B6%AC%E8%A4%92%E7%AB%A0%E5%8F%97%E8%B3%9E%E5%80%99%E8%A3%9C%E8%80%85%E5%8F%8A%E3%81%B3%E9%81%BA%E6%97%8F%E8%BF%BD%E8%B3%9E%E5%80%99%E8%A3%9C%E8%80%85%E3%81%AE%E6%8E%A8%E8%96%A6%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%EF%BC%88%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%92%EF%BC%98%E5%B9%B4%EF%BC%94%E6%9C%88%EF%BC%92%EF%BC%97%E6%97%A5%E4%BB%98%E3%81%AE%E6%9C%80%E9%AB%98%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%89%80%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E5%B1%80%E9%95%B7%E3%81%AE%E9%80%9A%E9%81%94%E3%80%82%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%93%EF%BC%90%E5%B9%B4%EF%BC%91%EF%BC%90%E6%9C%88%EF%BC%95%E6%97%A5%E6%9C%80%E7%B5%82%E6%94%B9%E6%AD%A3%EF%BC%89.pdf)が，調停委員と，家庭裁判所から少年の補導を委託された補導受託者を推薦対象としている。

高等裁判所は，管内の裁判所に所属し又は退任時に所属していた調停委員について，管内の地方裁判所又は家庭裁判所の意見を聴いて候補者を選考し，最高裁判所事務総局人事局長宛てに推薦する。

推薦期限は，春の藍綬褒章が前年の１０月５日，秋の藍綬褒章がその年の４月５日である。

この閣議了解には，叙勲の推薦要綱のような年齢の定めはなく，上記の通達も推薦対象者の要件の一部と推薦障害事由を不開示としている。

藍綬褒章を受ける調停委員の委嘱年数等の基準は，公開資料では確認できない。

裁判所内部の推薦の流れの全体は，[裁判所関係者の叙勲・褒章の推薦手続](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/saibansho-jokun-hosho-suisen-tetsuzuki/)で整理している。

３　受章者名簿に見る調停委員功績

内閣府が公表した春秋褒章の受章者名簿（都道府県別のPDF）について，功績概要欄の「調停委員功績」の文字を検索して数えた結果は，次のとおりである。

藍綬褒章の総数は内閣府の公表値であり，団体等に授与する褒状を含む。

発令藍綬褒章の総数調停委員功績の受章者
令和６年秋（１１月３日）４４３人２８人
令和７年春（４月２９日）３７５人１８人
令和７年秋（１１月３日）４４９人２３人
令和８年春（４月２９日）３７３人１７人

調停委員功績の受章者は，いずれの回も藍綬褒章として記載されていた。

主要経歴欄には，叙勲と同じく「現　調停委員」と「元　調停委員」の双方がある。

最高裁判所が開示した令和７年秋の[勲章受章者名簿](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/06/18/jyokun-meibo/)も，調停委員３０名を叙勲の受章者として掲げ，別紙の藍綬褒章受章者名簿に調停委員２３名を記載している。

この人数は，前記の内閣府名簿の集計（調停委員功労３０人，調停委員功績２３人）と一致する。

４　藍綬褒章と叙勲の関係

叙勲の受章者名簿の見出しには「（勲等・勲章）」及び「（褒章）」の欄があり，令和８年春の名簿にも，調停委員功労による瑞宝章の受章者の欄に，既に受けた藍綬褒章を示す「（藍綬）」が記載された例がある。

もっとも，藍綬褒章を受けたことが瑞宝章の要件であるとする定めは，勲章の授与基準にも春秋叙勲候補者推薦要綱にも見当たらない。

第４　裁判所の表彰との違い

１　根拠，決定者及び時期

裁判所の表彰と国の栄典は，根拠，決定者及び時期が異なる。

主な違いは，次のとおりである。

区分根拠決定者時期
最高裁判所長官表彰最高裁判所の通達最高裁判所長官人事局長が年度ごとに定める日
高等裁判所長官表彰最高裁判所の通達高等裁判所長官高等裁判所長官が定める日
地方裁判所長表彰・家庭裁判所長表彰最高裁判所の通達地方裁判所長又は家庭裁判所長退任の年度内
瑞宝章勲章の授与基準等閣議４月２９日・１１月３日
藍綬褒章褒章条例等閣議４月２９日・１１月３日

最高裁判所長官表彰の表彰日は，令和２年度から令和７年度までの候補者通知では，いずれも１０月１７日から１１月１日までの間の日に定められていた。

裁判所内部の表彰の対象・要件の詳細は，[民事・家事調停委員の表彰制度―最高裁・高裁・地家裁の基準と名簿（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/02/09/tyouteiiin-hyoushou/)に譲る。

２　推薦事務の事務連絡

最高裁判所事務総局人事局調査課長及び同局能率課長は，平成３０年３月１日付けで，高等裁判所事務局長に宛てて「調停委員の叙勲，褒章及び表彰の各推薦事務について（事務連絡）」を発出している。

もっとも，情報公開で開示された文書は本文の大部分が黒塗りであり，読み取れるのは，管内の地方裁判所及び家庭裁判所に事務連絡の趣旨を周知するよう求める末尾の一文だけである。

そのため，裁判所が叙勲，褒章及び表彰の推薦をどのように調整しているかは，公開資料からは確認できない。

裁判所の表彰を受けたことが叙勲又は褒章の要件であるとする公開資料も，確認できない。

裁判所の表彰と国の栄典は，それぞれの基準と手続で別々に決まるものとして理解する必要がある。

第５　委嘱年数・件数の目安の扱い

本記事で確認した勲章の授与基準，春秋叙勲候補者推薦要綱，褒章条例，褒章受章者の選考手続及び内閣府の制度説明には，調停委員の委嘱年数や取扱件数の数値基準はない。

したがって，委嘱年数だけから叙勲又は褒章の時期を見込むことはできない。

最高裁判所長官表彰には，平成２８年４月１日の改正前の通達に，実歴年数１５年以上かつ取扱件数２００件以上という原則的な数値基準があったが，これは裁判所内部の表彰の旧基準であり，叙勲又は褒章の基準ではない。

最高裁判所の推薦の通達は推薦対象者の要件の一部を不開示としているため，裁判所内部で推薦の目安が使われているかどうかも確認できない。

勲章の授与基準は，瑞宝章の授与を形式的な職務歴によって等しく行うものではないとし，職務従事期間も職務の重要度等を考慮して調整するとしている。

受章の時期や等級は，委嘱期間だけでなく，年齢，職務の内容及び他の功労を含めて個別に決まるものと理解するのが，公開資料に即した整理である。

第６　出典・関連記事

１　法令及び内閣府の資料

[勲章の種類及び授与対象（内閣府）](https://www8.cao.go.jp/shokun/shurui-juyotaisho-kunsho.html)

[褒章の種類及び授与対象（内閣府）](https://www8.cao.go.jp/shokun/shurui-juyotaisho-hosho.html)

[勲章・褒章制度の概要（内閣府）](https://www8.cao.go.jp/shokun/seidogaiyo.html)

[勲章の授与基準（平成１５年５月２０日閣議決定，平成１８年１２月２６日最終改正）](https://www8.cao.go.jp/shokun/seidokaikaku/juyokijun.pdf)１頁～６頁

[春秋叙勲候補者推薦要綱（平成１５年５月１６日内閣総理大臣決定）](https://www8.cao.go.jp/shokun/senko-tetsuzuki/suisen-shunjujokun.pdf)１頁

[褒章受章者の選考手続について（平成１５年５月２０日閣議了解）](https://www8.cao.go.jp/shokun/senko-tetsuzuki/senko-hosho.pdf)１頁

[褒章条例（明治１４年太政官布告第６３号）（e-Gov法令検索）](https://laws.e-gov.go.jp/law/114DF0000000063)

[令和６年秋の叙勲等（内閣府）](https://www8.cao.go.jp/shokun/hatsurei/r06aki.html)

[令和７年春の叙勲等（内閣府）](https://www8.cao.go.jp/shokun/hatsurei/r07haru.html)

[令和７年秋の叙勲等（内閣府）](https://www8.cao.go.jp/shokun/hatsurei/r07aki.html)

[令和８年春の叙勲等（内閣府）](https://www8.cao.go.jp/shokun/hatsurei/r08haru.html)

２　裁判所の資料

[民事調停委員及び家事調停委員の表彰に関する通達及び事務連絡（令和２年１月当時のもの）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2020/02/%E6%B0%91%E4%BA%8B%E8%AA%BF%E5%81%9C%E5%A7%94%E5%93%A1%E5%8F%8A%E3%81%B3%E5%AE%B6%E4%BA%8B%E8%AA%BF%E5%81%9C%E5%A7%94%E5%93%A1%E3%81%AE%E8%A1%A8%E5%BD%B0%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E9%80%9A%E9%81%94%E5%8F%8A%E3%81%B3%E4%BA%8B%E5%8B%99%E9%80%A3%E7%B5%A1%EF%BC%88%E4%BB%A4%E5%92%8C%EF%BC%92%E5%B9%B4%EF%BC%91%E6%9C%88%E5%BD%93%E6%99%82%E3%81%AE%E3%82%82%E3%81%AE%EF%BC%89.pdf)７頁（平成３０年３月１日付けの事務連絡）

[春秋の藍綬褒章受章候補者及び遺族追賞候補者の推薦について（平成２８年４月２７日付け最高裁人調第２９６号）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/02/%E6%98%A5%E7%A7%8B%E3%81%AE%E8%97%8D%E7%B6%AC%E8%A4%92%E7%AB%A0%E5%8F%97%E8%B3%9E%E5%80%99%E8%A3%9C%E8%80%85%E5%8F%8A%E3%81%B3%E9%81%BA%E6%97%8F%E8%BF%BD%E8%B3%9E%E5%80%99%E8%A3%9C%E8%80%85%E3%81%AE%E6%8E%A8%E8%96%A6%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%EF%BC%88%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%92%EF%BC%98%E5%B9%B4%EF%BC%94%E6%9C%88%EF%BC%92%EF%BC%97%E6%97%A5%E4%BB%98%E3%81%AE%E6%9C%80%E9%AB%98%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%89%80%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E5%B1%80%E9%95%B7%E3%81%AE%E9%80%9A%E9%81%94%E3%80%82%E5%B9%B3%E6%88%90%EF%BC%93%EF%BC%90%E5%B9%B4%EF%BC%91%EF%BC%90%E6%9C%88%EF%BC%95%E6%97%A5%E6%9C%80%E7%B5%82%E6%94%B9%E6%AD%A3%EF%BC%89.pdf)１頁～６頁

３　関連記事

[民事・家事調停委員の表彰制度―最高裁・高裁・地家裁の基準と名簿（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/02/09/tyouteiiin-hyoushou/)

[調停委員に対する最高裁判所長官表彰の被表彰者名簿](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/28/tyouteiiin-hyoushou-meibo/)

[裁判所関係者及び弁護士に対する叙勲の相場（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/05/12/jyokun/)

[勲章受章者名簿（裁判官，簡裁判事，一般職，弁護士及び調停委員）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/06/18/jyokun-meibo/)

[調停委員とは―役割・資格・権限と裁判官・調停官との違い（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/20/chotei-iin-yakuwari-jitsumu/)

[裁判所関係者の叙勲・褒章の推薦手続―最高裁判所人事局長通達と情報公開の答申（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/saibansho-jokun-hosho-suisen-tetsuzuki/)

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## 重要電子計算機防護法とは―特別社会基盤事業者の届出・報告義務，警察のアクセス・無害化措置及び自衛隊法８１条の３（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/juyou-denshi-keisanki-bougohou-tsuushin-bougo-sochi/
Published: 2026-10-18
Modified: 2026-10-18
Category: 消費者・個人情報, 企業法務・民事実務, 行政・政治・公文書

目次

- [第１　本記事の対象と結論](#sec1)
- [１　令和８年１０月１日に施行された部分](#sec1-1)

- [２　結論](#sec1-2)

- [第２　法律の構造と施行日](#sec2)
- [１　段階的な施行](#sec2-1)

- [２　通信の秘密の尊重](#sec2-2)

- [第３　対象となる電子計算機と事業者](#sec3)
- [１　重要電子計算機の３つの類型](#sec3-1)

- [２　特別社会基盤事業者と特定重要電子計算機](#sec3-2)

- [第４　特別社会基盤事業者の届出・報告義務](#sec4)
- [１　特定重要電子計算機の届出](#sec4-1)

- [２　特定侵害事象等の報告](#sec4-2)

- [３　命令，報告徴収及び罰則](#sec4-3)

- [第５　国の情報提供と協議会](#sec5)
- [１　総合整理分析情報の提供](#sec5-1)

- [２　電子計算機・プログラムの供給者への要請](#sec5-2)

- [３　協議会](#sec5-3)

- [第６　警察のアクセス・無害化措置と自衛隊法８１条の３](#sec6)
- [１　警察のサイバー危害防止措置執行官](#sec6-1)

- [２　自衛隊法８１条の３の通信防護措置](#sec6-2)

- [３　サイバー通信情報監理委員会](#sec6-3)

- [４　物理的な警護との違い](#sec6-4)

- [第７　まだ施行されていない部分](#sec7)

- [第８　弁護士・税理士が確認すること](#sec8)
- [１　顧問先が対象かどうか](#sec8-1)

- [２　期限と記録](#sec8-2)

- [３　ベンダー・委託先との契約](#sec8-3)

- [第９　関連記事](#sec9)

- [第１０　出典](#sec10)

第１　本記事の対象と結論

１　令和８年１０月１日に施行された部分

重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律（令和７年法律第４２号。以下「防護法」という。）は，令和７年５月２３日に公布され，令和８年１０月１日に主要な部分が施行された。

同じ日に，同法の施行に伴って改正された警察官職務執行法６条の２と自衛隊法８１条の３も施行され，警察と自衛隊がサイバー攻撃に対処するための新しい権限が動き出した。

本記事は，防護法と関係法令の条文に基づいて，企業の側に生じる届出・報告の義務と，国の対処の仕組みを説明する。

基準日は令和８年１０月１７日であり，条文はe-Gov法令検索で同日現在の本文を確認した。

政府の説明資料では，防護法は「サイバー対処能力強化法」と呼ばれ，同時に成立した重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律（令和７年法律第４３号。以下「整備法」という。）と一体で説明されている。

内閣官房国家サイバー統括室等の説明資料（令和８年９月）によれば，届出・報告等の対象となる基幹インフラ事業者は１５分野・２５８事業者である。

２　結論

防護法の義務を直接負う民間事業者は，経済安全保障推進法の基幹インフラ制度で指定された特定社会基盤事業者のうち，特定重要電子計算機を使う「特別社会基盤事業者」である。

特別社会基盤事業者は，特定重要電子計算機の製品名・製造者名等を所管大臣に届け出て，サイバー攻撃による被害やその兆候を認知したときは所管大臣と内閣総理大臣に報告しなければならない。

施行の時点で既に導入している特定重要電子計算機の届出期限は，施行日から６か月以内である。

他方，国が通信情報を取得する仕組み（当事者協定・外外通信目的送信措置等）は，令和８年１０月１７日現在まだ施行されていない。

警察のサイバー危害防止措置執行官と自衛隊の通信防護措置は，攻撃元のサーバ等に電気通信回線を介して働きかける措置であり，原則としてサイバー通信情報監理委員会の承認を要する。

第２　法律の構造と施行日

１　段階的な施行

防護法の附則１条は，規定ごとに施行日を分けている。

本則は公布の日から１年６か月を超えない範囲内で政令で定める日に施行するとされ，施行期日を定める政令（令和８年政令第４６号）は，その日を令和８年１０月１日と定めた。

整備法による警察官職務執行法と自衛隊法の改正も，防護法の本則と同じ日に施行された。

施行の段階対象となる主な規定施行日
附則１条１号委員長・委員の任命の準備行為（附則３条）等公布の日（令和７年５月２３日）
附則１条２号第１章（目的・定義・通信の秘密の尊重・基本方針）等令和７年７月１日（e-Gov法令検索の改正履歴による）
附則１条３号第１０章第１節（サイバー通信情報監理委員会の設置等）等令和８年４月１日
本則第２章（届出・報告），第８章（情報提供），第９章（協議会），罰則の一部等令和８年１０月１日
附則１条４号第３章から第７章まで（当事者協定，外外通信目的送信措置，特定外内・特定内外通信目的送信措置，取得通信情報の取扱い），第１０章第２節（委員会の検査等）等公布の日から２年６か月を超えない範囲内で政令で定める日（令和８年１０月１７日現在未定）

２　通信の秘密の尊重

防護法２条の２は，この法律の適用に当たっては，目的を達成するために必要な最小限度において厳格に権限を行使するものとし，通信の秘密その他日本国憲法の保障する国民の権利と自由を不当に制限してはならないと定める。

通信情報の取得を含む仕組みであることから，法律自体に権限行使の限度が書き込まれている。

第３　対象となる電子計算機と事業者

１　重要電子計算機の３つの類型

防護法の「重要電子計算機」は，次の３つの類型に分かれる（防護法２条２項）。

①国の行政機関，地方公共団体，独立行政法人等が使用する電子計算機のうち政令で定めるもの（１号）

②経済安全保障推進法５０条１項の特定社会基盤事業者が使用する電子計算機のうち，特定重要設備の機能が停止し，又は低下するおそれがあるものとして政令で定めるもの（２号）

③特定秘密，重要経済安保情報等の重要情報を保有する事業者が使用する電子計算機のうち政令で定めるもの（３号）

施行令１条２項は，１号の法人として日本銀行，日本年金機構，地方公共団体情報システム機構等１６法人（育成就労制度の施行前は１５法人）を挙げている。

２　特別社会基盤事業者と特定重要電子計算機

「特別社会基盤事業者」は，特定社会基盤事業者のうち，上記②の重要電子計算機（「特定重要電子計算機」）を使用するものをいう（防護法２条３項）。

特定社会基盤事業者は，経済安全保障推進法５０条１項により，電気，ガス，石油，水道，鉄道，貨物自動車運送，外航海運，港湾運送，航空，空港，電気通信，放送，郵便，金融，クレジットカードの各事業から主務大臣が指定する事業者である。

特定重要電子計算機の範囲は，施行令１条３項が３つに分けている。

①特定重要設備である電子計算機又はその一部を構成する電子計算機

②特定重要設備と電気通信回線で直接又は間接に接続され，特定重要設備の機能に影響を与える電磁的記録を送信する機能を持つものとして主務省令で定めるもの

③特定重要設備で処理するデータを作成する電子計算機のうち，そのデータが一定の期間ごとに入力されなくなると特定重要設備の機能が停止し，又は低下するものとして主務省令で定めるもの

主務省令（特別社会基盤事業者による特定侵害事象等の報告等に関する命令。以下「報告命令」という。）１条は，②として，ルーティング機器，ファイアウォール等，ネットワーク構成図や識別符号を保存する電子計算機，アクセス制御機能を持つ電子計算機等を列挙している。

そのため，制御システムの本体だけでなく，その周りのネットワーク機器や認証の仕組みも届出・報告の対象になり得る。

第４　特別社会基盤事業者の届出・報告義務

１　特定重要電子計算機の届出

特別社会基盤事業者は，特定重要電子計算機を導入したときは，製品名・製造者名その他の事項を，その事業を所管する大臣（特別社会基盤事業所管大臣）に届け出なければならない（防護法４条１項）。

届出は，導入した日から４か月以内に，様式第一の届出書で行う（報告命令２条１項）。

届け出る事項は，①特別社会基盤事業者の概要，②特定重要設備の区分，③特定重要電子計算機の区分，④製品名，⑤製造者名である（同条５項）。

クラウド・コンピューティング・サービスを使う場合は，製品名に代えてサービスの名称を，製造者名に代えて提供事業者名を書く扱いである（同条４項）。

一の特別社会基盤事業者（親法人等が同じ複数の事業者を含む。）の事業の用に供されるもの，又は広く一般に使用されているものとして特別社会基盤事業所管大臣と内閣総理大臣が指定するものは，届出を要しない（同条１項ただし書）。

施行の際に既に特定重要電子計算機を導入している特別社会基盤事業者は，施行日から６か月以内に届け出る（防護法附則４条）。

政府の解説資料は，この期限を令和９年３月３１日としている。

広く一般に使用されている製品としては，告示によりマイクロソフト・コーポレーションのWindows及びWindows Serverが指定されている。

経済安全保障推進法５２条の導入等計画書を既に提出しており，名称・供給者が一致する場合は，その計画書等の提出をもって届出書に代えることができる（報告命令２条４項）。

届出事項の変更は，変更の日から４か月以内に届け出る（防護法４条３項，報告命令３条１項）。

ただし，特別社会基盤事業者の名称の変更は届出を要しない軽微な変更とされている（同条４項）。

２　特定侵害事象等の報告

特別社会基盤事業者は，特定重要電子計算機に係る「特定侵害事象」又はその原因となり得る事象として主務省令で定めるものの発生を認知したときは，特別社会基盤事業所管大臣と内閣総理大臣に報告しなければならない（防護法５条）。

「特定不正行為」は，①不正指令電磁的記録の供用（刑法１６８条の２第２項）に当たる行為，②不正アクセス行為，③電子計算機を用いて行われる業務に係る刑法第２編第３５章の罪に当たる行為で，その電子計算機のサイバーセキュリティを害して行われるものをいう（防護法２条４項）。

「特定侵害事象」は，特定不正行為により重要電子計算機のサイバーセキュリティが害されることをいう（同条５項）。

報告命令４条１項は，原因となり得る事象として，特定重要設備等である電子計算機について，不正な指令を与える電磁的記録を受信させる行為，他人の識別符号の入力，アクセス制御を免れる情報の入力，識別符号の不正な取得及びこれらの痕跡が記録されることを挙げている。

経済安全保障推進法による指定を受けた日から６か月以内に発生した事象等，報告を要しない場合も定められている（報告命令４条２項各号）。

報告は，認知した後速やかに，その時点で分かっている事項を記載した報告書を提出し，さらに認知した日から３０日以内に，所定の事項を記載した報告書を提出して行う（報告命令４条２項）。

報告事項は，報告の区分，事業者の概要，特定侵害事象等の概要，発生した特定重要電子計算機，技術的な事項，対応に関する事項及びその他の特記事項である（同条３項）。

被害が確定する前の兆候の段階から，第一報と３０日以内の報告の２段階で期限が進む点に注意を要する。

政府の解説資料は，第一報（速報）について，DDoS攻撃は認知後に可能な限り速やかに，ランサムウェア事案その他のサイバー攻撃事案は認知した日から３～５日以内に報告するとしている。

同資料は，「認知」とは，監視のアラートが出ただけで直ちに当たるものではなく，特定侵害事象等に該当すると合理的に判断できる状態を指すとしている。

委託先が管理する特定重要電子計算機が侵害された場合も報告の対象であり，特別社会基盤事業者は委託先から通知を受けて該当性を判定するとされている。

３　命令，報告徴収及び罰則

特別社会基盤事業所管大臣は，届出・報告の義務に違反している特別社会基盤事業者に対し，期限を定めて届出・報告又はその是正を命ずることができる（防護法６条）。

命令に違反した者は２００万円以下の罰金に処され（防護法８３条），所管大臣の報告徴収（防護法９条）に応じず又は虚偽の報告をした者は３０万円以下の罰金に処される（防護法８４条）。

いずれも，法人の代表者や従業者が業務に関して違反したときは，法人も罰金刑を科される（防護法８６条）。

報告の受付等の権限は，施行令３条により，総合通信局長，経済産業局長，地方整備局長・地方運輸局長等及び財務局長に委任されている。

第５　国の情報提供と協議会

１　総合整理分析情報の提供

内閣総理大臣は，届出・報告の情報や協議会を通じて得た情報等を整理・分析し（防護法３７条），その結果を国の行政機関に提供する（防護法３８条）。

特別社会基盤事業所管大臣は，秘密を含まない周知等用の情報を特別社会基盤事業者に提供することができ，提供を受けた事業者は，その情報を活用して被害を防止するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない（防護法４０条）。

内閣総理大臣は，周知等用の情報を重要電子計算機を使用する者その他の者に提供し，又は公表等の方法で周知することもできる（防護法４１条）。

施行令２条は，整理・分析の事務の委託先として国立研究開発法人情報通信研究機構を，周知の事務の委託先として一般社団法人ＪＰＣＥＲＴコーディネーションセンターを定めている。

２　電子計算機・プログラムの供給者への要請

内閣総理大臣又は所管大臣は，重要電子計算機として使われる電子計算機やプログラムの脆弱性を認知したときは，その供給者に情報を提供し，対応方法を公表等により周知することができる（防護法４２条１項）。

特定重要電子計算機に使われる製品の脆弱性については，所管大臣が供給者に被害防止のための措置を講ずるよう要請することができる（同条２項）。

供給者は，報告・資料の提出を求められたときは，応じるよう努めなければならない（同条４項・５項）。

これらの規定は，国外の供給者が国内の者に電子計算機等を供給した場合にも適用される（同条６項）。

ここでいう供給には，電子計算機等を他人の情報処理の用に供する役務の提供，つまりクラウドサービス等も含まれる（同条１項）。

３　協議会

内閣総理大臣は，関係行政機関の長で構成する情報共有及び対策のための協議会を組織し，重要電子計算機を使用する者や供給者を，その同意を得て構成員に加えることができる（防護法４５条１項・２項）。

構成員は，協議会から資料の提出等の協力を求められたときは，正当な理由がある場合を除き，応じなければならない（同条５項）。

提出する資料の取扱いについて意見を付すことができ，他の構成員はその意見に配慮しなければならない（同条６項）。

協議会の事務に従事する者の秘密保持義務には罰則がある（同条７項，防護法８２条）。

内閣官房国家サイバー統括室等の説明資料は，令和８年１０月１日から，基幹インフラ事業者を中心に約１００組織が協議会の構成員として加入する予定であるとし，構成員とは別に「協議会フレンズ」という枠組みで，加工した情報を広く共有するとしている。

第６　警察のアクセス・無害化措置と自衛隊法８１条の３

１　警察のサイバー危害防止措置執行官

警察庁長官は，必要な知識・能力を持つ警察官をサイバー危害防止措置執行官として指名する（警察官職務執行法６条の２第１項）。

同執行官は，サイバー攻撃等に用いられる通信や電磁的記録を認めた場合で，放置すれば人の生命，身体又は財産に重大な危害が発生するおそれがあるため緊急の必要があるときは，攻撃に関係するサーバ等の管理者に措置を命じ，又は自ら電気通信回線を介して電磁的記録の消去その他の措置をとることができる（同条２項）。

相手のサーバ等が国内にあると認める相当な理由がない場合は，警察庁の執行官に限り，警察庁長官を通じて外務大臣と協議した上で行う（同条３項）。

この措置には，原則として事前にサイバー通信情報監理委員会の承認が必要であり，重要電子計算機に重大な障害を生じさせる通信が現に送信されている場合等の特段の事由があるときに限り，事後の通知で足りる（同条４項・９項）。

措置をとったときは，原則として遅滞なくサーバ等の管理者に通知する（同条８項）。

２　自衛隊法８１条の３の通信防護措置

内閣総理大臣は，重要電子計算機に対する特定不正行為であって，本邦外にある者による特に高度に組織的かつ計画的な行為と認められるものが行われた場合に，次の３つの要件をすべて満たすときは，部隊等に通信防護措置を命ずることができる（自衛隊法８１条の３第１項）。

①重要電子計算機に特定重大支障（容易に回復できない支障により国家及び国民の安全を著しく損なう事態）が生ずるおそれが大きいこと

②その発生を防止するために自衛隊が有する特別の技術又は情報が必要不可欠であること

③国家公安委員会の要請又は同意があること

防護の対象となる重要電子計算機は，防護法の重要電子計算機と同じであるが，重要情報を保有する事業者の電子計算機（防護法２条２項３号）については，防衛関連の契約事業者が特別防衛秘密や防衛大臣から提供を受けた特定秘密等を取り扱うために使うものに限られる（自衛隊法８１条の３第２項）。

部隊等は，警察庁又は都道府県警察と共同して措置を実施し，内閣総理大臣は，あらかじめ防衛大臣と国家公安委員会に協議させた上で，対処する行為，防護の対象，措置の内容，期間及び警察との連携の要領を指定する（同条３項・４項）。

措置の必要がなくなったときは，期間内でも速やかに終了を命じなければならない（同条５項）。

措置の際の権限は，警察官職務執行法６条の２第２項から第１１項までが準用され，サイバー通信情報監理委員会の承認の規定もこれに含まれる（自衛隊法９１条の３）。

アクセス・無害化措置の運用に関する指針（令和７年１２月２６日国家安全保障会議決定）は，国外に設置されている攻撃側のサーバ等に対する措置の実施を想定し，通信防護措置の命令と終了の命令は，国家安全保障会議の審議を経て閣議の決定を求めるものとしている。

３　サイバー通信情報監理委員会

サイバー通信情報監理委員会は，内閣府設置法４９条３項に基づく委員会として置かれ（防護法４６条），委員長と委員４人で組織される（防護法５０条１項）。

委員長と委員は，法律又はサイバーセキュリティ・情報通信技術に関する専門的知識等を有する者のうちから，両議院の同意を得て内閣総理大臣が任命する（同条３項）。

委員会は，毎年，所掌事務の処理状況を国会に報告し，その概要を公表しなければならない（防護法６１条１項）。

その報告には，警察官と自衛官によるアクセス・無害化措置の承認の求め・通知・承認の件数等が含まれる（同条２項６号～９号）。

４　物理的な警護との違い

自衛隊法８１条の２の警護出動の対象は自衛隊の施設と在日米軍の施設・区域に限られ，民間のデータセンター等の建物は含まれない。

これに対し，８１条の３の通信防護措置は，電気通信回線を介した措置として，特定社会基盤事業者の特定重要電子計算機等にも及び得る。

建物を物理的に守る制度と，電子計算機への攻撃を回線を通じて止める制度は，対象も要件も別に定められている。

第７　まだ施行されていない部分

防護法の第３章から第７章までは，国が通信情報を取得・選別・分析する仕組みを定める。

特別社会基盤事業者と内閣総理大臣が協定を結んで通信情報の提供を受ける「当事者協定」（第３章），国外の通信同士の情報を取得する「外外通信目的送信措置」（第４章）及び国外と国内の間の通信に関する「特定外内通信目的送信措置」「特定内外通信目的送信措置」（第６章）がこれに当たる。

これらは附則１条４号により公布の日から２年６か月を超えない範囲内で政令で定める日に施行するとされ，令和８年１０月１７日現在，その施行日を定める政令は確認できない。

内閣官房国家サイバー統括室等の説明資料（令和８年９月）は，通信情報の利用を「来年秋より施行」としている。

日本弁護士連合会は，法案の審議中に，当事者協定による通信情報の利用について高度の必要性・補充性・相当性を要件とすること等を求める意見書を出した（令和７年４月１７日）。

参議院内閣委員会の附帯決議（令和７年５月１５日）は，当事者協定に基づく選別後通信情報の利用・提供を犯罪捜査目的ではなくサイバーセキュリティ対策に係る場合に限定することを求め，基本方針（令和７年１２月２３日閣議決定）の概要は，同法に基づく他目的利用には「犯罪捜査のための通信情報の利用は含まれ得ない」としている。

ただし，附則２条により，第４号施行日の前でも，内閣総理大臣と特別社会基盤事業者は協定の締結について相互に協議を求めることができる。

附則７条は，第４号施行日から３年を目途に，報告制度と通信情報の取得・取扱いの状況を検討すると定めている。

第８　弁護士・税理士が確認すること

１　顧問先が対象かどうか

まず，顧問先が経済安全保障推進法５０条１項の特定社会基盤事業者に指定されているかを確認する。

指定を受けていれば，次に，制御システム，ネットワーク機器，認証基盤，データ作成用の端末等のうち，施行令１条３項と報告命令１条に当たるものを洗い出す。

法律事務所や税理士事務所が自ら特別社会基盤事業者に当たることは通常考えにくいが，本記事では，顧問先の届出・報告の期限管理や契約の見直しに関与する場面を想定している。

２　期限と記録

既存の特定重要電子計算機の届出は令和８年１０月１日から６か月以内，その後の導入・変更は４か月以内である。

特定侵害事象等の報告は，認知後速やかな第一報と，認知した日から３０日以内の報告の２段階である。

認知した日時，認知の経緯，第一報の提出日時と内容を記録しておかないと，期限の起算点を後から説明できない。

個人情報の漏えい等や，電気通信事業者の重大な事故等，同じ事故について別の法律に基づく報告が必要になることもあるため，報告先と期限をそれぞれの法律で確認する。

政府の解説資料は，防護法５条の報告のほかに，各業法に基づく事故報告や，個人データの漏えい等に関する個人情報保護法２６条１項等の報告が必要になる場合があるとしている。

関係省庁の申合せ（令和８年９月１５日一部改正）により，これらの報告には共通様式を使うことができ，報告を受けた官公署は，報告者が希望しない旨を示した場合を除き，その内容を国家サイバー統括室に共有する。

３　ベンダー・委託先との契約

特定重要電子計算機の製品名・製造者名の届出や，侵害事象の技術的な事項の報告には，ベンダーや保守委託先からの情報が欠かせない。

保守契約・クラウド契約には，製品構成の変更の通知，侵害の兆候を認知したときの連絡期限，調査ログの保存と提供，国からの報告徴収や協議会の求めへの協力を定めておく。

国外のベンダーの製品も，防護法４２条による国からの要請・報告徴収の対象となり得る。

政府の解説資料は，特別社会基盤事業者が所有していなくても事業に使っている電子計算機は対象になり得るとし，グループ会社やベンダーが所有する機器，クラウドサービス及び国外にある機器を例に挙げている。

同資料は，委託先・クラウド事業者に情報の提供を求めるときは，独占禁止法，中小受託取引適正化法及びフリーランス法に違反しないよう留意するとしている。

第９　関連記事

クラウド事業者が被害を受けたときの利用者の個人情報保護法上の報告義務は，[クラウド事業者がランサムウェア被害を受けたとき，利用者に漏えい等報告義務はあるか―施行規則７条３号，滅失・毀損とバックアップ（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/cloud-jigyosha-ransomware-riyosha-houkoku-gimu/)で説明している。

個人情報保護委員会が示した不正アクセスの類型は，[個人情報保護委員会が示した不正アクセス９類型―API，クラウド，グループ会社，個人領域及びログ管理（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/ppc-fusei-access-9-ruikei/)を参照されたい。

障害時の業務継続は，[法律事務所のクラウド・決済障害に備えるBCP―期限，依頼者連絡，預り金及び復旧訓練（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/13/law-office-cloud-payment-outage-bcp/)で扱っている。

自衛隊の指揮統制へのAI導入と国際人道法は，[自衛隊の指揮統制へのAI導入検討とサカナAI案―報道，国会答弁，概算要求及び国際人道法から確認できること（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/jieitai-shikitousei-ai-donyu-sakana-ai/)で整理している。

第１０　出典

①[重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律（令和７年法律第４２号）（e-Gov法令検索）](https://laws.e-gov.go.jp/law/507AC0000000042)１条，２条，２条の２，３条，４条～１０条，３７条～４２条，４５条，４６条，７２条，７４条，８２条～８４条，８６条，附則１条，２条，４条及び７条

②[同法施行令（令和８年政令第４７号）（e-Gov法令検索）](https://laws.e-gov.go.jp/law/508CO0000000047)１条～３条及び附則

③[重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律に基づく特別社会基盤事業者による特定侵害事象等の報告等に関する命令（令和８年内閣府・総務省・法務省・財務省・厚生労働省・農林水産省・経済産業省・国土交通省令第４号）（e-Gov法令検索）](https://laws.e-gov.go.jp/law/508M60000F5A004)１条～４条及び附則

④[警察官職務執行法（e-Gov法令検索）](https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000136)６条の２

⑤[自衛隊法（e-Gov法令検索）](https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000165)８１条の２，８１条の３及び９１条の３

⑥[経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律（e-Gov法令検索）](https://laws.e-gov.go.jp/law/504AC0000000043)５０条１項

⑦[内閣官房国家サイバー統括室・内閣府政策統括官（サイバー安全保障担当）「サイバー対処能力強化法等の施行について」（令和８年９月）](https://www.cao.go.jp/cybersecurity/pdf/sekousetsumei.pdf)２頁・４頁

⑧[内閣官房国家サイバー統括室「サイバー対処能力強化法及び同整備法について」（令和７年９月）](https://www.cao.go.jp/cybersecurity/pdf/setsumei.pdf)

⑨[内閣府ほか「サイバー対処能力強化法に基づく特別社会基盤事業者による特定侵害事象等の報告等に関する制度の解説」（令和８年１０月１日）](https://www.cao.go.jp/cybersecurity/pdf/cyber_kaisetsu_202610.pdf)８頁，２３頁，５４頁，５７頁，５９頁，６１頁及び６２頁

⑩[重要電子計算機に対する特定不正行為による被害の防止のための基本的な方針（令和７年１２月２３日閣議決定）](https://www.cao.go.jp/cybersecurity/pdf/kihonhoushin.pdf)及び[その概要](https://www.cao.go.jp/cybersecurity/pdf/kihonhoushin_gaiyou.pdf)

⑪[アクセス・無害化措置の運用に関する指針（令和７年１２月２６日国家安全保障会議決定）](https://www.cas.go.jp/jp/siryou/pdf/20251226_unyoshishin.pdf)

⑫[サイバー攻撃による被害が発生した場合の報告手続等に関する申合せ（令和７年５月２８日関係省庁申合せ，令和８年９月１５日一部改正）](https://www.cyber.go.jp/pdf/policy/infra/ref_moushiawase2026.pdf)

⑬[重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律の施行期日を定める政令（令和８年政令第４６号）](https://www.cao.go.jp/cybersecurity/pdf/sekoukijitsu.pdf)

⑭[参議院「重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律」関連資料（提案理由・委員長報告・附帯決議）](https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/217/pdf/k0802170042170.pdf)

⑮[日本弁護士連合会「いわゆる能動的サイバー防御法案について慎重審議等を求める意見書」（令和７年４月１７日）](https://www.nichibenren.or.jp/document/opinion/year/2025/250417.html)

法令は令和８年１０月１７日に確認した現行の本文による。

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## 破産手続開始の通知が届かず債権届出をしなかったとき―官報公告，破産法１１２条，申立代理人の責任と過失相殺（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/hasan-saiken-todokede-more-tsuchi-todokanai/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 破産・個人再生, 弁護士制度・実務, 債務整理, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　本記事の対象と結論](#sec1)
- [１　通知が届かなくても破産手続は進む](#sec1-1)

- [２　結論](#sec1-2)

- [第２　破産法の仕組み](#sec2)
- [１　官報公告と知れている破産債権者への通知](#sec2-1)

- [２　債権者一覧表の提出義務](#sec2-2)

- [３　債権届出期間と一般調査期間経過後の届出](#sec2-3)

- [４　配当の除斥期間](#sec2-4)

- [第３　宇都宮地裁令和３年５月１３日判決](#sec3)
- [１　事案](#sec3-1)

- [２　申立代理人の報告義務](#sec3-2)

- [３　破産管財人の注意義務は否定された](#sec3-3)

- [４　債権者側の過失による５割の過失相殺](#sec3-4)

- [５　判決の位置付け](#sec3-5)

- [第４　債権者が確認すべきこと](#sec4)
- [１　取引先の破産を早く知る](#sec4-1)

- [２　代位弁済・債権譲渡で債権者が替わったとき](#sec4-2)

- [３　通知が来ないまま期間が過ぎたとき](#sec4-3)

- [４　税理士が確認すること](#sec4-4)

- [第５　申立代理人が注意すべきこと](#sec5)
- [１　開始決定までは債権者の変動を追う](#sec5-1)

- [２　債権者への回答と記録](#sec5-2)

- [３　時期ごとの確認表](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)

- [第７　出典](#sec7)

第１　本記事の対象と結論

１　通知が届かなくても破産手続は進む

取引先が破産しても，債権者一覧表に載っていない債権者には，裁判所からの破産手続開始の通知が届かない。

通知が届かないまま債権届出期間や配当の除斥期間が過ぎると，その債権者は配当を受けられない。

本記事は，この場面で債権者が確認すべきことと，破産を申し立てる代理人弁護士が負う義務を，破産法の条文と宇都宮地方裁判所令和３年５月１３日判決（令和２年（ワ）第２６４号，判例秘書の判例番号　Ｌ０７６５０９４２）に基づいて整理する。

基準日は令和８年１０月１７日である。

同判決は裁判所ウェブサイトの裁判例検索には掲載されておらず，本文は判例秘書で確認した。

２　結論

破産手続開始の決定は官報で公告され，公告によって一切の関係人に告知があったものとみなされる（破産法１０条４項）。

そのため，個別の通知が届かなかったことだけで，届出をしなかった不利益を当然に免れるわけではない。

他方，申立代理人が債権者の変動を知りながら裁判所に報告しなかった場合には，申立代理人が損害賠償責任を負うことがある。

宇都宮地裁判決は，申立代理人の責任を認めつつ，債権者側にも官報等を確認しなかった落ち度があるとして５割の過失相殺をし，破産管財人の責任は否定した。

第２　破産法の仕組み

１　官報公告と知れている破産債権者への通知

裁判所は，破産手続開始の決定をしたときは，直ちに，決定の主文，破産管財人の氏名，債権届出期間等を公告しなければならない（破産法３２条１項）。

破産法の公告は官報に掲載してし，掲載があった日の翌日に効力を生ずる（同法１０条１項・２項）。

同じ事項は，破産管財人，破産者及び「知れている破産債権者」に通知される（同法３２条３項１号）。

裁判の公告がされたときは，一切の関係人に対して当該裁判の告知があったものとみなされる（同法１０条４項）。

２　債権者一覧表の提出義務

債権者以外の者が破産手続開始の申立てをするときは，最高裁判所規則で定める事項を記載した債権者一覧表を裁判所に提出しなければならない（破産法２０条２項）。

宇都宮地裁判決は，この提出義務を，知れている破産債権者への通知を適正かつ迅速に行うための規定と解している（第３の２）。

個人の破産者が知りながら債権者名簿に記載しなかった請求権は，破産手続開始の決定があったことを知っていた者の請求権を除き，免責許可決定の効力が及ばない（同法２５３条１項６号。債権者一覧表が債権者名簿とみなされる場合につき同法２４８条５項）。

３　債権届出期間と一般調査期間経過後の届出

破産手続に参加しようとする破産債権者は，債権届出期間内に，債権の額及び原因等を裁判所に届け出なければならない（破産法１１１条１項）。

破産債権者がその責めに帰することができない事由によって一般調査期間の経過又は一般調査期日の終了までに届出をすることができなかった場合には，その事由が消滅した後１か月以内に限り，届出をすることができる（同法１１２条１項）。

この１か月の期間は伸長も短縮もできない（同条２項）。

官報公告による告知の擬制があるため，「通知が来なかった」というだけで同条の「責めに帰することができない事由」に当たると考えるのは危険である。

４　配当の除斥期間

最後配当では，配当の公告が効力を生じた日等から起算して２週間が除斥期間となる（破産法１９８条１項・２項）。

簡易配当では，同法２０５条の読替えにより，配当見込額の通知が通常到達すべきであった時を経過した旨の破産管財人の届出（同法２０４条４項）から１週間となる。

宇都宮地裁判決は，除斥期間を経過すると破産債権の届出をしても配当の対象とすることができなくなると解されると述べている。

届出の可否と，既に始まった配当に参加できるかは，手続の段階ごとに確認する必要がある。

第３　宇都宮地裁令和３年５月１３日判決

１　事案

株式会社の破産申立てに当たり，申立代理人の弁護士が提出した債権者一覧表には，銀行の貸付債権が記載され，備考欄に「今後，信用保証協会に対し代位弁済請求予定」と書かれていた。

信用保証協会は，申立後で開始決定前の令和元年５月２４日に銀行へ代位弁済をし，同月２７日，申立代理人に電話でその事実を伝え，残高証明書を送付した。

申立代理人は，その電話で，破産裁判所に代位弁済の事実を報告する旨を述べたが，報告しなかった。

破産手続開始の決定は令和元年７月１９日にされ，官報公告と，債権者一覧表に記載された債権者への通知が行われた。

信用保証協会には通知が届かず，同協会は破産債権の届出をしないまま，令和２年２月２６日に簡易配当が実施された。

同協会が開始決定を知ったのは令和２年３月５日であり，届出をしていれば受けられた配当金相当額４３４万３７２１円の損害賠償を，申立代理人と破産管財人に請求した。

２　申立代理人の報告義務

同判決は，債権者一覧表の提出義務は，開始決定後に裁判所が行う知れている破産債権者への通知を適正かつ迅速に行うための規定であると解した。

その上で，債務者は少なくとも開始決定がされるまでの間は提出義務を免れず，代位弁済による債権者の変動等で提出済みの債権者一覧表に誤りが生じたことを知った場合には，訂正した債権者一覧表を提出する等の方法により，正確な債権者の氏名及び債権の内容等を裁判所に報告する義務を負うとした。

申立代理人は，代位弁済の事実を知りながら報告しなかったため，この義務に違反したと判断された。

さらに，電話で「報告する」と述べて債権者に信頼を生じさせたことから，その発言に沿った報告をすべき信義則上の義務にも違反したと評価された。

申立代理人は，残高証明書を破産管財人へファクシミリで送ったと主張したが，裏付けがなく，申立書副本の書類送付書にも記載がなかったため，その主張は認められなかった。

３　破産管財人の注意義務は否定された

同判決は，公告と開始決定通知は破産管財人の職務とはされておらず，破産管財人に届出のない破産債権の調査を義務付ける規定もないと指摘した。

また，破産事件の利害関係人の手続保障は原則として公告によって図られていること，届出をして権利行使をするかは債権者の意思に委ねられていることも理由に挙げた。

その結果，債権者一覧表に記載のない新たな債権者の存在がうかがわれるだけでは，破産管財人が調査して裁判所に報告すべき注意義務を負うとは認められないとした。

ただし，債務者から新たな債権者の存在を裁判所へ連絡するよう依頼された等の事情で，破産管財人が新たな債権者の存在を明確に認識している場合は別論であると述べている。

４　債権者側の過失による５割の過失相殺

同判決は，信用保証協会が債権回収を業とし，同年度に１４４回の破産債権届出をしていたこと，申立ての事実を申立代理人から聞いていたこと，開始決定が官報で公告されていたこと，インターネット上の倒産情報にも事業停止と開始決定が掲載されていたことを指摘した。

さらに，開始決定から約７か月半にわたって開始決定の有無を確認しなかったことも挙げ，債権者にも相当な落ち度があるとした。

申立代理人の過失の程度がかなり重いことを考慮しても，５割の過失相殺が相当とされ，認容額は２１７万１８６０円となった。

５　判決の位置付け

同判決は地方裁判所の判決であり，控訴審の有無と確定状況は確認できていない。

代位弁済をした信用保証協会という，破産債権届出に精通した債権者の事案であり，過失相殺の割合は債権者の属性と確認の状況に左右される。

一般の取引先や個人の債権者に同じ割合が当然に当てはまるわけではない。

第４　債権者が確認すべきこと

１　取引先の破産を早く知る

取引先から弁護士名の受任通知が届いた場合，又は支払停止・事業停止を知った場合は，破産手続開始の申立てが予定されていると考えて，申立代理人に申立ての予定と申立先の裁判所を確認する。

裁判所からの通知だけを待たず，官報の破産公告と申立代理人への照会を併用する。

官報の閲覧方法と閲覧期間は，[官報とは何か――電子化，法令公布・公告，閲覧方法及び沿革（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/08/kanpou-memo/)で説明している。

２　代位弁済・債権譲渡で債権者が替わったとき

保証人・保証会社による代位弁済，債権譲渡又は相続で債権者が替わった場合，申立時の債権者一覧表には新しい債権者が載っていないことがある。

新しい債権者は，申立代理人へ書面で事実を伝え，裁判所への報告を求めるとともに，事件番号と債権届出期間を自ら確認する。

「報告する」という口頭の回答だけで安心せず，開始決定の有無を定期的に確かめる。

旧債権者が届出をするのか，新債権者が届出をするのか，届出名義の変更が必要かも，配当の前に整理しておく。

３　通知が来ないまま期間が過ぎたとき

まず，事件番号，債権届出期間，一般調査期間又は一般調査期日，配当の段階を裁判所又は破産管財人に確認する。

一般調査期間の経過後であれば，破産法１１２条１項の「責めに帰することができない事由」と，その事由が消滅した時期を説明できるかを検討し，消滅から１か月以内に届出をする。

配当の除斥期間が過ぎた後は，届出によって配当を受けることは難しい。

その場合は，申立代理人が債権者の変動を知っていたか，報告を約束したか等を資料で確認し，申立代理人に対する損害賠償請求の可否と，過失相殺の見込みを検討する。

４　税理士が確認すること

顧問先が債権者である場合，税理士は，取引先の受任通知・官報公告・裁判所の通知の有無を確認し，債権届出の期限を弁護士と共有する。

法人の金銭債権について，その債務者の資産状況，支払能力等からみて全額が回収できないことが明らかになった場合には，その明らかになった事業年度に貸倒れとして損金経理をすることができ，担保物があるときは処分した後でなければならない（法人税基本通達９－６－２）。

同通達の注は，保証債務は現実に履行した後でなければ貸倒れの対象にできないとしている。

法人税基本通達９－６－１が貸倒れの事実として列挙するのは更生計画認可・再生計画認可の決定等であり，破産手続開始の決定は列挙されていない。

配当がないことが確定した時期，回収不能の判断資料及び申立代理人への請求の有無を記録し，貸倒れの時期を判断する。

損害賠償請求権の貸倒れと破産の関係は，[損害賠償請求権の貸倒処理と非免責債権―破産，財産調査及び回収記録の実務（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/07/songaibaishou-saiken-kashidaore-himenseki/)で扱っている。

第５　申立代理人が注意すべきこと

１　開始決定までは債権者の変動を追う

債権者一覧表に「代位弁済請求予定」と書いても，代位弁済が実際にされた後に裁判所へ報告しなければ，新しい債権者には通知が届かない。

宇都宮地裁判決は，少なくとも開始決定までの間は，債権者一覧表の誤りを知ったときに訂正等の方法で報告する義務があるとした。

保証付きの借入れ，リース・割賦の保証会社，代位弁済の予定がある債権は，申立後も開始決定まで状況を確認する。

２　債権者への回答と記録

債権者に「裁判所へ報告する」と回答した場合，その回答は信義則上の義務の根拠となり得る。

回答した日，相手方，受領した資料及び報告の方法を記録し，実際に裁判所へ提出した書面の控えを残す。

破産管財人へ資料を送るときも，送付書に資料名を記載し，送信記録を保存する。

同判決では，送付書に記載がないことを理由に，破産管財人へ送ったとの供述が信用されなかった。

３　時期ごとの確認表

次の表は，宇都宮地裁判決の事案を踏まえて，申立代理人と債権者がそれぞれ確認する事項を時期ごとに並べたものである。

時期申立代理人が確認すること債権者が確認すること
申立前保証・代位弁済予定の債権を一覧表に明記し，保証会社の連絡先を控える受任通知の受領，申立予定と申立先の確認
申立後・開始決定前代位弁済・債権譲渡を知ったら訂正した債権者一覧表等で裁判所に報告する債権者の変動を申立代理人へ書面で伝え，報告を求める
開始決定後報告の控えと送付記録を残し，破産管財人に共有する官報公告，事件番号，債権届出期間を確認し，届出をする
配当前後届出のない債権者からの照会に，手続の段階を案内する期間経過後は破産法１１２条の要件と除斥期間を確認する

第６　関連記事

申立前の預り金からの支払と申立代理人の財産散逸防止義務は，[法人破産申立前の労働債権弁済と申立代理人の責任―東京地裁平成２６年８月２２日判決（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/hojin-hasan-roudou-saiken-bensai-dairinin-sekinin/)で扱っている。

申立代理人と破産管財人の役割の違いは，[破産管財人とは―役割・権限，申立代理人との違い，費用と手続の流れ（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/12/hasan-kanzainin-toha/)を参照されたい。

民事再生で債権届出を忘れた場合の自認・失権は，[民事再生の債権届出を忘れたら―自認，議決権，失権と記載漏れ，弁護士・税理士が確認する期限と資料（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/minji-saisei-saiken-todokede-jinin-shikken/)で整理している。

担保権を持つ債権者の届出と不足額の証明は，[抵当権を持つ債権者の破産債権届出―不足額責任主義，届出書の書き方，中間配当・最後配当で必要な証明（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/betsujoken-hasan-saiken-todokede-haitou/)を参照されたい。

第７　出典

①[破産法（e-Gov法令検索）](https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000075)１０条，２０条，３１条，３２条，１１１条，１１２条，１９８条，２０４条，２０５条，２４８条及び２５３条（令和８年１０月１７日確認）

②宇都宮地方裁判所令和３年５月１３日判決（令和２年（ワ）第２６４号，損害賠償請求事件，判例秘書の判例番号　Ｌ０７６５０９４２）

③[国税庁「法人税基本通達　第９章第６節第１款　貸倒損失」](https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/hojin/09/09_06_01.htm)９－６－１及び９－６－２（令和８年１０月１７日確認）

宇都宮地裁判決は，令和８年１０月１７日に判例秘書で全文を確認した。

裁判所ウェブサイトの裁判例検索では，事件番号・裁判年月日・全文検索のいずれでも掲載を確認できなかった。

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## AIに頼む仕事を深くする４つの問い―弁護士・税理士は役を名乗らせず，資料・手法・照合先を指定する（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/ai-irai-fukasa-yottsu-no-toi/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-18
Category: AIと弁護士実務, AI・リーガルテック

目次

- [第１　本記事の対象と結論](#sec1)
- [１　扱う問い](#sec1-1)

- [２　結論の要旨](#sec1-2)

- [第２　出発点となった資料](#sec2)
- [１　Anthropicの開発者による手引き](#sec2-1)

- [２　解説動画との関係](#sec2-2)

- [第３　役を名乗らせても調べ方は変わりにくい](#sec3)
- [１　手引きの指摘](#sec3-1)

- [２　研究と提供者の説明](#sec3-2)

- [３　法律事務所での書き方](#sec3-3)

- [第４　深さの４つの問い](#sec4)
- [１　手引きの問い](#sec4-1)

- [２　法務・税務版の問い](#sec4-2)

- [３　各問いの意味](#sec4-3)

- [第５　「解けるはずだ」と押す指示を調査に使わない](#sec5)
- [１　手引きの勧め](#sec5-1)

- [２　法令・判例・通達の調査に持ち込んだ場合](#sec5-2)

- [３　指示の書き方](#sec5-3)

- [第６　AIに自分を採点させず，外部の照合先を使う](#sec6)
- [１　手引きの「外部の審判」](#sec6-1)

- [２　法律・税務の照合先](#sec6-2)

- [３　照合先に合わせて原本を書き換えさせない](#sec6-3)

- [第７　「高さ」と「広さ」](#sec7)
- [１　作業ではなく目的を渡す](#sec7-1)

- [２　名詞を動詞に言い換える](#sec7-2)

- [第８　生の資料を渡すときの守秘義務](#sec8)

- [第９　本記事の確認状況](#sec9)

- [第１０　関連記事](#sec10)

- [第１１　出典・参考資料](#sec11)
- [１　法令・会規](#sec11-1)

- [２　AI提供者・研究者の資料](#sec11-2)

- [３　報道・その他](#sec11-3)

第１　本記事の対象と結論

１　扱う問い

弁護士・税理士が生成AIに調査，起案又は点検を頼むとき，依頼文の冒頭に「あなたは経験豊富な弁護士です」「税務の専門家として答えてください」と役を書く例は多い。

本記事は，役を名乗らせることで何が変わり，何が変わらないかを確認した上で，AIに頼む仕事を「大きく」ではなく「深く」するための依頼文の書き方を，法律・税務の実務に即して整理する。

基準日は令和８年１０月１７日であり，AI提供者の公式資料と法令はこの日に確認したものである。

英文資料の訳は，本記事によるものである。

２　結論の要旨

結論は次の５点である。

①役を名乗らせることは，口調や振る舞いを整えるが，調べ方や結果の正確さを保証しない。

②依頼文には，役の名前ではなく，その分野の一流が出発点にする一番生の資料，使う手法と道具，及びAIでも依頼者でもない何が正しさを示すかを書く。

③法令・判例・通達の調査では，「必ずあるはずだから探して」と押したり，件数を決めて求めたりしない。

押してよいのは調べる範囲と手順であり，見つからなければ「見つからなかった」と答えるよう指示しておく。

④AIに自分の出力を採点させず，e-Gov，裁判所ウェブサイト，判例秘書，国税庁の法令解釈通達，公表裁決事例及び原資料の該当頁という外部の照合先で確かめる。

⑤依頼文に生の資料を入れるほど，弁護士・税理士の守秘義務の問題に近づくため，入力する資料と利用するサービスの条件を先に確認する。

第２　出発点となった資料

１　Anthropicの開発者による手引き

出発点は，AnthropicでClaudeの開発に携わるFelix Rieseberg氏が，令和８年１０月１３日に自身のウェブサイトで公表した「[How to be more ambitious: A tutorial for humans with models](https://felixrieseberg.com/how-to-be-more-ambitious-a-tutorial-for-humans-with-models/)」である。

同記事は，AIへの頼み方の野心を，同じ仕事を早く終える「速さ」，個々の作業ではなくその先の結果を頼む「高さ」，その分野の一流と同じ道具と材料まで降りる「深さ」，及び普段は呼ばない分野を持ち込む「広さ」に分けて説明している。

筆者は記事末尾の自己紹介で，Anthropicのエンジニアリングマネージャーであり，Claude.ai，Cowork及びClaude Codeのデスクトップ版のエンジニアリングを率いてきたと述べている。

同記事は，筆者の経験に基づく手引きであり，効果を測定した研究ではない。

また，筆者はAI提供者の社員であり，題材も同社のAIである。

本記事は，同記事の指摘を，研究資料，提供者の公式資料及び法令と照らし合わせ，法律・税務の実務で使える範囲に限って用いる。

２　解説動画との関係

同記事は，YouTubeチャンネル「AI Jitan Lab」が令和８年１０月１６日に公開した動画「AIを低く見積もる世の中へ。― Claude開発者が書いた野心の手引き」でも紹介された。

もっとも，動画には，記事に書かれていない説明（難しい目標を任されること自体が自己効力感を高めるという説明等）が加わっている箇所がある。

本記事は，動画の説明ではなく，記事本文と各一次資料を根拠にしている。

第３　役を名乗らせても調べ方は変わりにくい

１　手引きの指摘

手引きは，「深さ」の技法の最初に，プロのように振る舞うよう求められたモデルは，方法を変えずに語彙だけを切り替えることが多いと述べている。

原文は，“models often switch vocabulary without actually switching methods” である。

そこで，Markdown形式の表で済ませようとしたら，データベースと統計モデルを使うよう求めるというように，その分野の一流が使う道具そのものを指定するよう勧めている。

一流が何を使うかを依頼者が知らなくても，AIの方が通常知っているとも述べている。

「広さ」の技法でも，空売り投資家のように書かせるのではなく，空売り投資家がポジションを取るために行う調査をさせるよう求めている。

役になりきらせると，やり取りが妙になるだけで結果は良くならないことがあるという趣旨である。

２　研究と提供者の説明

役を名乗らせる効果については研究もある。

Mingqian Zhengほか「When “A Helpful Assistant” Is Not Really Helpful: Personas in System Prompts Do Not Improve Performances of Large Language Models」（[arXiv:2311.10054](https://arxiv.org/abs/2311.10054)，令和６年１０月９日改訂の第３版）は，６種類の対人関係と８つの専門分野にわたる１６２の役を，４系統の大規模言語モデルと２，４１０問の事実問題で試した。

同論文の抄録によれば，システムプロンプトに役を加えても，役を加えない場合と比べて成績は上がらなかった。

役の性別，種類及び分野が正答率に影響することはあったが，問題ごとに最適な役を自動で選ぶことは難しく，役の効果は大部分が偶然に左右されるとまとめている。

他方，Anthropicの公式資料「[Prompting best practices](https://platform.claude.com/docs/en/build-with-claude/prompt-engineering/claude-prompting-best-practices)」は，「Give Claude a role」の項で，システムプロンプトで役を設定するとClaudeの振る舞いと口調が用途に合うようになると説明し，一文でも違いが出るとしている。

原文は，“Setting a role in the system prompt focuses Claude's behavior and tone for your use case.” である。

同資料が述べる効果は，振る舞いと口調についてのものである。

両方を合わせると，役の指定は，回答の口調や立場を整える手段としては使えるが，調査の手順や結果の正確さを確保する手段としては足りないと考えられる。

前記の論文は事実問題の正答率を調べたものであり，法律・税務の調査を対象としたものではない点にも注意が要る。

３　法律事務所での書き方

例えば，裁判例の調査を頼むときに，「最高裁調査官のように厳密に調べて」と書くだけでは，回答の語調が変わるだけで，読む資料と照合の手順が変わるとは限らない。

これを，「判決全文を読み，事案，判旨及び結論を分け，主張を支える判示の該当箇所を示し，事案の違いから射程が及ぶかを検討して」と書けば，AIが行う作業そのものが変わる。

税務でも，「ベテラン税理士として答えて」と書くより，「適用年度の条文と法令解釈通達の本文を確認し，通達番号と該当箇所を示し，質疑応答事例を使う場合は前提事実が本件と一致するかを確認して」と書く方が，確認すべき作業が明確になる。

役の名前を書く場合も，その役が実際に行う作業を併せて書くことが考えられる。

第４　深さの４つの問い

１　手引きの問い

手引きは，筆者がよく助けられる依頼文として，次の趣旨の文を示している。

この作業を，大きくではなく，深くしたい。

書き直す前に，①この分野の一流のプロなら，私が頼んでいないことで何をするかを言う，②すでにかみ砕かれたものではなく，プロが出発点にする一番生の材料を挙げる，③プロが使う具体的な手法と道具を挙げる，④あなたでも私でもない何が，結果が正しいと示すかを言う。

その上で，まさにそれを頼むように，私の依頼文を書き直す。

この文は，AIに答えを出させる前に，依頼そのものを深い形へ書き直させる点に特徴がある。

自分の依頼文と一緒に渡せば，AIが一流の作業手順を挙げ，その手順を頼む依頼文に書き直す。

２　法務・税務版の問い

法律・税務の調査に使うなら，例えば次のように置き換えられる。

この作業を，大きくではなく，深くしたい。

書き直す前に，次の４つに答えてほしい。

①この分野の一流の弁護士（裁判例の調査なら最高裁判所調査官，税務なら経験のある税理士）なら，私が頼んでいないことで何をするか。

②要約，解説又は判決要旨ではなく，一流が出発点にする一番生の資料は何か（判決全文，条文の現行本文と改正経過，立法資料，法令解釈通達の本文，記録の原本，登記・戸籍の原本等）。

③一流が使う具体的な手法と道具は何か（要件事実の整理，時系列表，裁判所ウェブサイト・判例秘書の検索式，e-Gov法令検索，国税庁ホームページ等）。

④あなたでも私でもない何が，結果が正しいことを示すか（裁判所ウェブサイトの判決全文，判例秘書の本文，e-Govの現行条文，通達・裁決の本文，証拠原本の該当頁等）。

その上で，まさにそれを頼むように，私の依頼文を書き直してほしい。

３　各問いの意味

①は，頼む側が気付いていない作業を洗い出す問いである。

例えば，相手方の引用判例を確認する依頼で，上訴審の結論や同じ争点の後続判例の確認が抜けていれば，ここで挙がることが期待できる。

②は，要約の要約を材料にしないための問いである。

判例データベースの見出し，解説記事の要約及び検索結果の抜粋は，原文を読んだことの代わりにならない。

③は，役の名前の代わりに作業を指定する問いである。

第３の３で述べた書き方を，AI自身に提案させることになる。

④は，結果を誰が確かめるかを最初に決める問いである。

答えがAI自身の再確認や依頼者の印象にとどまるなら，その依頼は検証の手段を持たないまま進むことになる。

専門家が使う資料や道具を挙げたことと，実際にそれを利用して検証したことは別である。

依頼文には，実際に取得・使用できた資料と道具，実施した検証，実施できなかった検証を分けて報告するよう付け加えるとよい。

各結論について，直接確認した事実，そこからの推論，反証及び未確認事項を示すよう求める。

例えば，ウェブサイトのHTTP版のソースを取得できても，HTTPS版の実表示や操作まで確認できたとは限らない。

法律調査では，判決の実在と本件の主張を支える判示の有無を分け，税務では，計算結果の一致と前提事実・適用年度・税区分の正しさを分ける。

資料又は道具の名称だけで検証済みとせず，それぞれの結論をどの確認結果が支えるかまで依頼することが重要である。

第５　「解けるはずだ」と押す指示を調査に使わない

１　手引きの勧め

手引きは，「深さ」の技法として，無茶な目標を選び，それが十分合理的だとモデルに伝えることも勧めている。

ウェブサイトの表示を１０秒から５秒にしたいなら２００ミリ秒を求め，モデルが無理そうだと言えば，解ける問題であり続ければよいと繰り返し伝えるという例である。

これは，表示速度のように，結果を測って確かめられる課題についての勧めである。

２　法令・判例・通達の調査に持ち込んだ場合

この勧めを，法令・判例・通達の調査にそのまま持ち込むと，問題が生じ得る。

「この主張を支える判例を３件挙げて」と件数を決めて求めたり，「必ずあるはずだから探して」と繰り返したりすると，該当がない場合でも件数を埋める答えを促すおそれがある。

これは本記事の整理による設計上の懸念であり，特定の製品で起きた事象を測定したものではない。

もっとも，生成AIが実在しない裁判例や誤った事件番号を示すことがあることは，[生成AIを使った本人訴訟－訴状・準備書面の作成，架空判例の確認及び裁判所への提出（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/03/seisei-ai-honnin-sosho-sojo-junbi-shomen/)で述べたとおりである。

３　指示の書き方

調査を頼むときに押してよいのは，調べる範囲と手順である。

例えば，裁判所，期間，検索語，類似語及び関連条文を指定し，検索した範囲と件数を記録させる。

その上で，見つからなければ「見つからなかった」と答えるよう，依頼文に書いておく。

弁護士職務基本規程３７条１項は，「弁護士は、事件の処理に当たり、必要な法令の調査を怠ってはならない。」と定め，同条２項は，「弁護士は、事件の処理に当たり、必要かつ可能な事実関係の調査を行うように努める。」と定める。

AIが挙げた裁判例や通達の存在と内容を確かめる作業は，この調査の一部として弁護士自身が行う必要がある。

同条の詳しい内容は，[弁護士の法令・事実調査―弁護士職務基本規程３７条と調査範囲・依頼者説明（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/04/hourei-jijitsu-chousa-37jo/)で扱っている。

税務でも同じである。

通達番号や裁決の例をAIに挙げさせるときは，件数を決めずに求め，挙がった番号は国税庁ホームページの法令解釈通達又は国税不服審判所の公表裁決事例で本文を開いて確かめる。

税務回答の検証手順全体は，[生成AIの税務回答を申告に使う前の検証手順―事実，適用年度，条文・通達，計算及び税理士の判断記録（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/generative-ai-tax-answer-verification/)で整理している。

第６　AIに自分を採点させず，外部の照合先を使う

１　手引きの「外部の審判」

手引きは，「深さ」の技法の最後に，モデルに自分自身を評価させないよう求めている。

原文は，“Do not ask the model to judge itself.” である。

筆者は，令和８年１０月の時点では外部での検証を強く求めるとし，理想はモデルがすぐに実行して結果を得られる検証の道具であると述べている。

作成したAI自身に評価させると肯定的に偏りやすいとする開発企業の技術資料と，評価役を分ける方法は，[AIの改善ループが失敗する条件－代理指標，仕様ゲーミング，遅れて分かる成果及び人が決める停止条件（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/ai-improvement-loop-proxy-metrics-specification-gaming/)及び[AIの仕事の評価基準を育てる手順―失敗の言語化，理想の成果物，落とし穴メモ及び評価を作り込む業務の選び方（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/ai-hyouka-kijun-sodatekata/)で扱っている。

２　法律・税務の照合先

法律・税務の仕事では，外部の照合先は次のように決まっていることが多い。

確かめる対象照合先確かめる点
法令の条文e-Gov法令検索の現行条文条・項・号，施行日，経過措置
裁判例裁判所ウェブサイトの裁判例検索，判例秘書裁判所名，裁判年月日，事件番号，判示の該当箇所
国税庁の解釈国税庁ホームページの法令解釈通達，質疑応答事例通達番号，改正履歴，前提事実
裁決国税不服審判所の公表裁決事例裁決本文，争点，認定事実
事実・数字記録の原本，証拠，帳簿，証憑該当頁，金額，日付，当事者

裁判所ウェブサイトの検索で見つからないことは，その裁判例が存在しないことの証明ではない。

照合先で見つからなかったものは，「確認できなかった」と記録し，「存在しない」と書かない。

３　照合先に合わせて原本を書き換えさせない

照合先は，誤りを見つけるために使うものであり，原本を書き換える根拠ではない。

例えば，名簿の画像をAIで書き起こし，既存の名簿と照合させる場合に，「一致するまで直して」と指示すると，改姓した人，新しく加わった人又は照合先に載っていない人の氏名を，既知の似た氏名に書き換えるおそれがある。

照合先と一致しない氏名は，画像のとおりに書いた上で，「照合不一致」として理由とともに一覧にさせる方が安全である。

手引きが冒頭で触れた例にも，同じ考え方が表れている。

報道によれば，天文学の訓練を受けていない人物が，宇宙望遠鏡TESSの公開データと複数のAIを使って惑星の候補を見つけ，仮説を崩すための検定を７４回行い，そのうちの一つでは２つのデータセットから３つ目のデータセットでの減光の時刻を予測させたという。

この候補は，MITが公開する[TESSの追加観測（DDT）の提案一覧](https://tess.mit.edu/science/ddt/)に，番号１００の提案として掲載されている。

報道によれば，本人も，検出した規則性が惑星以外の原因によるものである可能性を認めており，追加観測の結果を待つ段階であって，確定した発見ではない。

この例で結論を支えようとしているのは，AIの自己評価ではなく，別の時期のデータと追加観測という外部の照合先である。

外部の照合先は，最初の見立てを支持する材料だけを集めるために使うものではない。

疑いを弱める資料や別の説明も調べ，それを踏まえて結論を変更した場合は，理由を残す。

例えば，自動切替の停止ボタンが見当たらなくても，別の操作による停止処理があるなら，「停止できない」という評価をそのまま維持することはできない。

照合先へ接続できない，又は必要資料を取得できない場合は，実施できなかった確認を明記する。

その状態を，問題がなかったという合格にも，対象の誤りが証明されたという不合格にも置き換えない。

確認できた範囲と，追加の確認によって結論が変わる条件を併せて示す。

第７　「高さ」と「広さ」

１　作業ではなく目的を渡す

手引きの「高さ」は，個々の作業ではなく，その先の結果を頼むことである。

筆者は，クラッシュを１件ずつ直させる頼み方から，アプリをクラッシュしない状態に保つこと自体を任せる頼み方へ移ったと述べ，そのために，AIが自分でクラッシュ報告を取得し，実機で再現・確認できる環境を用意したとしている。

法律事務所では，最終的な法的判断を弁護士が行うことを前提に，作業の目的と，何が判明すれば次の工程が変わるかを渡すことが，これに当たる。

担当者へ渡す目的の書き方は，[法律事務所のAIエージェント業務設計－目的・コンテキスト・権限・完了条件をどう分けるか（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/13/houritsu-jimusho-ai-agent-gyoumu-sekkei/)で整理している。

２　名詞を動詞に言い換える

手引きの「広さ」は，普段は呼ばない分野の知識と手法を持ち込むことである。

その方法として，手引きは，成果物を名詞ではなく動詞で言い換えることを挙げ，四半期の業績報告は「資料」ではなく，忙しい人々に因果の筋を信じてもらい，不確かなまま３０分で決めてもらうことだと説明している。

準備書面に当てはめれば，準備書面は「書面」ではなく，争点ごとの因果の筋を，限られた時間で裁判官に理解してもらい，判断してもらうことである。

こう言い換えると，筋の立て方，削り方及び時系列の図示といった別の作業の視点が必要になることが見えやすくなる。

相手方代理人が反論のために行う調べ方や，使途不明金を追う調査の手順（取引履歴と証憑の突合等）を借りることも，同じ発想である。

ここでも，役になりきらせるのではなく，その人が実際に行う作業をさせる。

第８　生の資料を渡すときの守秘義務

一番生の資料を出発点にするという考え方は，依頼者の資料をAIに渡す場面を増やす。

弁護士法２３条は，「弁護士又は弁護士であつた者は、その職務上知り得た秘密を保持する権利を有し、義務を負う。但し、法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。」と定める。

弁護士職務基本規程２３条は，「弁護士は、正当な理由なく、依頼者について職務上知り得た秘密を他に漏らし、又は利用してはならない。」と定める。

税理士法３８条は，「税理士は、正当な理由がなくて、税理士業務に関して知り得た秘密を他に洩らし、又は窃用してはならない。税理士でなくなつた後においても、また同様とする。」と定める。

したがって，生の資料を渡す前に，入力する資料の範囲と，利用するサービスの保存・学習・再委託の条件を確認する必要がある。

公開情報だけで足りる作業は，公開情報から始める方法も考えられる。

契約上の確認事項は，[法律事務所が生成AIのDPAを確認するときのチェックリスト－学習不使用，保持期間，ZDR，再委託，国外処理及びコネクタ（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/law-office-generative-ai-dpa-checklist/)で整理している。

第９　本記事の確認状況

Rieseberg氏の手引きは，筆者のウェブサイトで本文を確認した。

解説動画は，自動生成字幕と概要欄で確認し，本記事の根拠には用いていない。

Zhengほかの論文は，arXivの抄録で確認した。

Anthropicの公式資料は，令和８年１０月１７日に「Prompting best practices」の該当項を確認した。

惑星の候補の例は，報道（Gizmodo，令和８年１０月９日）とMITのTESS追加観測（DDT）の提案一覧で確認した。

弁護士法２３条及び税理士法３８条はe-Gov法令APIで，弁護士職務基本規程２３条及び３７条は日本弁護士連合会の公表PDFで確認した。

本記事は裁判例を根拠とする命題を採用していないため，判例秘書の検索は行っていない。

第１０　関連記事

①[AIに「判断」と「文章作成」を分けて任せる―判断だけするAI（Jev）から考える問いの立て方，定型処理及び期間計算をプログラムに任せる理由（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/ai-handan-bunshou-sakusei-bunri-kikan-keisan/)

②[AIに主張案を複数書かせて選ぶとき―項目別の採点，弁護士が決める重み，書き手と別の採点役及び選び方が割れた案の確認（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/ai-shuchouan-koumokubetsu-saiten-erabikata/)

③[AIエージェントを使って裁判所提出書面を作成するときに行うべきハルシネーション防止方法（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/07/aisakusei-hallucination-boushi-2/)

④[生成AIを使った本人訴訟－訴状・準備書面の作成，架空判例の確認及び裁判所への提出（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/03/seisei-ai-honnin-sosho-sojo-junbi-shomen/)

⑤[生成AIの税務回答を申告に使う前の検証手順―事実，適用年度，条文・通達，計算及び税理士の判断記録（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/generative-ai-tax-answer-verification/)

第１１　出典・参考資料

１　法令・会規

①e-Gov法令検索「弁護士法」２３条（令和８年１０月１７日にe-Gov法令APIで確認）：[https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205](https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205)

②e-Gov法令検索「税理士法」３８条（同上）：[https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000237](https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000237)

③日本弁護士連合会「弁護士職務基本規程」２３条，３７条：[https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/rules/kaiki/kaiki_no_070.pdf](https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/rules/kaiki/kaiki_no_070.pdf)

２　AI提供者・研究者の資料

①Felix Rieseberg「How to be more ambitious: A tutorial for humans with models」（令和８年１０月１３日）：[https://felixrieseberg.com/how-to-be-more-ambitious-a-tutorial-for-humans-with-models/](https://felixrieseberg.com/how-to-be-more-ambitious-a-tutorial-for-humans-with-models/)

②Mingqian Zheng，Jiaxin Pei，Lajanugen Logeswaran，Moontae Lee，David Jurgens「When “A Helpful Assistant” Is Not Really Helpful: Personas in System Prompts Do Not Improve Performances of Large Language Models」（arXiv:2311.10054，第３版）：[https://arxiv.org/abs/2311.10054](https://arxiv.org/abs/2311.10054)

③Anthropic「Prompting best practices」（Give Claude a role）：[https://platform.claude.com/docs/en/build-with-claude/prompt-engineering/claude-prompting-best-practices](https://platform.claude.com/docs/en/build-with-claude/prompt-engineering/claude-prompting-best-practices)

３　報道・その他

①Gizmodo「Did Claude Help an Amateur Astronomer Discover a New Planet?」（令和８年１０月９日）：[https://gizmodo.com/did-claude-help-an-amateur-astronomer-discover-a-new-planet-2000824393](https://gizmodo.com/did-claude-help-an-amateur-astronomer-discover-a-new-planet-2000824393)

②MIT TESS「DDT Programs」：[https://tess.mit.edu/science/ddt/](https://tess.mit.edu/science/ddt/)

③AI Jitan Lab「AIを低く見積もる世の中へ。― Claude開発者が書いた野心の手引き」（YouTube，令和８年１０月１６日）：[https://www.youtube.com/watch?v=gD6UZ4wG8OM](https://www.youtube.com/watch?v=gD6UZ4wG8OM)

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## 日本版DBSの確認結果・被害申告を受けた後の労務対応―接触回避・自宅待機・配置転換・解雇（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/nihonban-dbs-hanmei-roumu-taiou/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 労働・社会保険, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　接触回避と雇用上の処分を分けて進める](#sec1)
- [１　確認結果と被害申告では出発点が異なる](#sec1-1)

- [２　施行時期と契約関係を確認する](#sec1-2)

- [第２　暫定措置は早く，事実認定は慎重に行う](#sec2)
- [１　確定的な措置を決めるまでの接触を回避する](#sec2-1)

- [２　命令の目的・範囲・期間を具体化する](#sec2-2)

- [３　調査のための面談とこどもの聴き取りを分担する](#sec2-3)

- [第３　自宅待機中の賃金を確認する](#sec3)
- [１　業務命令による待機を当然に無給にしない](#sec3-1)

- [２　休業手当の６割を賃金請求の上限と考えない](#sec3-2)

- [第４　配置転換は命令できる権限から確認する](#sec4)
- [１　職種・業務を限定した合意の有無を確かめる](#sec4-1)

- [２　権限がある場合も行使の適法性を検討する](#sec4-2)

- [第５　内定取消し・懲戒・解雇を別々に検討する](#sec5)
- [１　内定取消しは募集・確認の経過まで戻って調べる](#sec5-1)

- [２　採用後の誓約違反を採用時の経歴詐称へ置き換えない](#sec5-2)

- [３　懲戒と解雇の相当性をそれぞれ審査する](#sec5-3)

- [第６　判断の記録と情報管理をつなぐ](#sec6)
- [１　何を根拠にどの措置を選んだかを残す](#sec6-1)

- [２　確認記録を人事関係者全員に配らない](#sec6-2)

- [第７　出典と判例の確認範囲](#sec7)
- [１　こども家庭庁の公式資料](#sec7-1)

- [２　法令と判例](#sec7-2)

第１　接触回避と雇用上の処分を分けて進める

１　確認結果と被害申告では出発点が異なる

日本版DBSの確認結果から特定性犯罪前科が判明した場合と，在籍するこども・保護者から従事者による被害の申出があった場合では，確認できている事実が異なる。

いずれもこどもの安全を守る対応が問題になるが，確認結果や申出だけで懲戒・解雇まで当然に有効になるわけではない。

公式の労務教材は，被害の申出があった場合，こどもとの接触を暫定的に回避した上で速やかに事実確認を行うことを説明している。

安全確保に必要な措置と，行為が認められるか，どの処分が適切かという判断を分けて進める必要がある。

２　施行時期と契約関係を確認する

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した公式資料と判例に基づく，期間の定めのない労働契約を基本とする説明である。

有期契約の期間途中の解雇や雇止め等には，別の検討が必要になる。

こども性暴力防止法の主な施行日は令和８年１２月２５日であり，義務対象事業者か，認定を受ける事業者か，対象業務・従事者に当たるかを確認する。

派遣，業務委託，ボランティア，公務員については，契約・任用関係と権限を別に確認し，雇用の説明をそのまま当てはめない。

施行前でも，現行法や契約に基づく安全確保と労務管理は必要である。

第２　暫定措置は早く，事実認定は慎重に行う

１　確定的な措置を決めるまでの接触を回避する

特定性犯罪前科が判明し，法に基づく防止措置を講じる場面では，面談や配置先の調整に時間がかかることを理由に，こどもとの接触を続けさせることは適当でないと公式教材は説明している。

対象業務以外の業務への従事や自宅待機等による接触回避を，確定的な措置の検討と並行して行う。

在籍するこどもや保護者から被害の申出があった場面でも，必要な事実確認ができるまで，接触回避を暫定的に行う。

この段階で申出の内容が事実であると決めつけ，事実の存在を前提とする懲戒等を行わない。

２　命令の目的・範囲・期間を具体化する

自宅待機は，業務上の必要性がない場合や不当な動機・目的がある場合にも自由に命じられるものではない。

調査の必要性，接触や証拠へのアクセスを避ける必要性，代替業務の可能性を確認する。

実務上は，措置の目的，開始日，連絡先，待機中に求める対応，賃金の扱い及び見直し時期を整理して伝える。

結論が出ないまま漫然と延長せず，事情の変化に応じて必要性と方法を見直す。

これらの伝達・記録項目は実務上の例であり，国が一律に定める通知様式ではない。

３　調査のための面談とこどもの聴き取りを分担する

従事者には，確認の目的と必要な範囲を踏まえて説明を求め，回答や提出資料を記録する。

被害を受けた疑いのあるこどもへの聴き取りは，誘導や繰り返しによる負担を避け，警察等の専門機関との役割分担を検討する。

当事者を直接対面させて説明を争わせるような対応を，事実確認の当然の方法としない。

安全確保と聴き取りの留意点は，[こども性暴力防止法の施行と弁護士の役割](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/20/koseibouhou-bengoshi-yakuwari-kikitori/)を参照されたい。

第３　自宅待機中の賃金を確認する

１　業務命令による待機を当然に無給にしない

公式教材は，事実調査のために自宅待機を命じる場合でも，原則として待機期間中の賃金を支払う必要があると説明し，民法５３６条２項を挙げている。

例外の有無は個別事情によるため，「疑いがある」「法対応である」という理由だけで無給としない。

業務命令としての自宅待機と，懲戒処分としての出勤停止は異なる。

名称だけを懲戒に変えて賃金の支払を免れようとせず，懲戒事由，事実，処分の相当性及び手続を別に検討する。

２　休業手当の６割を賃金請求の上限と考えない

労働基準法２６条は，使用者の責めに帰すべき事由による休業について，平均賃金の６割以上の休業手当を定めている。

この最低基準の問題と，民法・労働契約等に基づく賃金請求がどの範囲で認められるかは，区別して検討する必要がある。

同条があるから常に６割だけ支払えば足りるという結論にはならない。

待機を命じた事情，労務提供の可能性，契約・規程の定め等を確認し，賃金計算と支払の根拠を明確にする。

第４　配置転換は命令できる権限から確認する

１　職種・業務を限定した合意の有無を確かめる

配置転換を検討する際は，必要性や不利益の比較に入る前に，その配置転換を命じる権限があるかを確認する。

最高裁令和６年４月２６日第二小法廷判決は，職種や業務内容を特定のものに限定する合意がある場合，個別の同意なしに，その合意に反する配置転換を命じる権限はないとした。

この判決は日本版DBSの事案ではないが，権限の有無を先に検討する一般的な判断枠組みとして重要である。

就業規則に一般的な配転条項があることだけで終えず，採用時の書類，個別の説明・合意，従前の業務等を確認する。

２　権限がある場合も行使の適法性を検討する

命令権限がある場合でも，業務上の必要性，不当な動機・目的の有無，労働者の不利益等を踏まえた権利濫用の問題が残る。

こどもとの接触を避けられる具体的な業務があるか，その部署・施設でも対象業務に当たらないかを確かめる。

職種限定合意等により命令できない場合には，説明と個別同意を求める方法等を検討する。

同意が得られないことだけを理由に直ちに解雇できると扱わず，代替措置と解雇の要件を改めて検討する。

第５　内定取消し・懲戒・解雇を別々に検討する

１　内定取消しは募集・確認の経過まで戻って調べる

最高裁昭和５４年７月２０日第二小法廷判決（大日本印刷事件）は，事案の契約関係を踏まえ，留保された解約権の行使が許される範囲を限定した。

内定当時知ることができず，知ることも期待できない事実か，留保の趣旨・目的に照らして取消しが客観的に合理的で社会通念上相当かが問題となる。

同判決も日本版DBSや性犯罪前科の確認を直接扱ったものではない。

公式教材はこの判断枠組みを踏まえ，募集段階での採用条件の明示，前科の有無の明示的な確認，内定通知書等の取消事由の整備を説明している。

確認結果が判明したという一点で取消しを決めず，いつ，どの範囲の事項を質問し，応募者が何を回答し，どの条件で内定したのかを確かめる。

規程・募集書類の準備は，[就業規則・誓約書の見直し](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/koseibouhou-shugyoukisoku-seiyakusho-junbi/)も参照されたい。

２　採用後の誓約違反を採用時の経歴詐称へ置き換えない

採用時の質問に対する虚偽回答と，現職者に採用後提出させた誓約書への虚偽記載は，時点も意味も異なる。

公式Q&amp;Aは，採用後の誓約書への虚偽記載について，「重要な経歴を詐称して雇用されたとき」には該当しないと説明している。

他の規程違反等が問題になるかは，実際の規定，周知，行為及び事情に基づいて別に検討する。

後から作成した書式だけで，採用時の経歴詐称という事実を作り出すことはできない。

３　懲戒と解雇の相当性をそれぞれ審査する

労働契約法１５条は懲戒について，１６条は解雇について，客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当でない場合の無効を定めている。

就業規則に事由が書かれていることと，具体的な処分が有効であることは同じではない。

確認できた行為，規程上の根拠，職務との関係，説明の機会，代替措置その他の個別事情を整理する。

犯罪事実確認手続への不対応も，理由・経過を確認せず，前科があることや性暴力があったことと同一視しない。

第６　判断の記録と情報管理をつなぐ

１　何を根拠にどの措置を選んだかを残す

実務上は，情報を把握した日時・経路，確認済みと未確認の事項，安全措置，調査の担当・経過，契約・規程の確認，代替措置及び本人への説明を時系列で整理するとよい。

暫定措置を選んだ理由と，最終的な処分の理由を分けて記録する。

２　確認記録を人事関係者全員に配らない

法定の犯罪事実確認記録等には厳格な利用・提供制限があり，人事上の検討に必要というだけで自由に複製・共有できるわけではない。

被害申告の記録や本人から別に得た情報とも区別し，情報の種類，取扱権限及び保存・廃棄のルールを確認する。

労務紛争に備えることを理由に，法定の保存・消去ルールを一律に外すことはできない。

具体的な記録の扱いは，[日本版DBSの犯罪事実確認記録の管理](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/03/nihonban-dbs-hanrekijouhou-kanri/)で説明している。

第７　出典と判例の確認範囲

１　こども家庭庁の公式資料

① 「こども性暴力防止法に基づく防止措置と労働法制等を踏まえた留意点」（令和８年９月２９日掲載）。冊子１０頁の内定取消し，配置転換等の解説，１８頁の自宅待機，２０～２４頁の具体的対応を参照した。

同庁が掲載する弁護士作成の解説資料であり，個別事件の裁判所の判断そのものではない。

[https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/fa291380-2996-450c-a3dd-6acf7f58fd3b/1ccf4472/20260928_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_jigyousya_28.pdf](https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/fa291380-2996-450c-a3dd-6acf7f58fd3b/1ccf4472/20260928_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_jigyousya_28.pdf)

② 「こども性暴力防止法に関するQ&amp;A」（令和８年９月２９日版・応用編７－３），「施行ガイドライン」（同月）及び施行期日政令。

[https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/379c2e9b/20260929_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_100.pdf](https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/379c2e9b/20260929_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_100.pdf)

[https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/abc50df0/20260901_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_72.pdf](https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/abc50df0/20260901_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_72.pdf)

[https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/a0721197/20251225_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_16.pdf](https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/a0721197/20251225_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_16.pdf)

２　法令と判例

③ 労働契約法１５条・１６条及び労働基準法２６条。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/419AC0000000128](https://laws.e-gov.go.jp/law/419AC0000000128)

[https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049](https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049)

④ 最高裁令和６年４月２６日第二小法廷判決・令和５年（受）第６０４号，集民２７１号１０９頁（判例秘書番号L07910012）。裁判所公表の判決全文及び判例秘書の判決本文で確認した。

職種限定合意に反する配転命令の権限を扱ったものであり，日本版DBSの措置の適否を直接判示したものではない。

[https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-92928.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-92928.pdf)

⑤ 最高裁昭和５４年７月２０日第二小法廷判決・昭和５２年（オ）第９４号，民集３３巻５号５８２頁（大日本印刷事件・判例秘書番号L03410098）。判例秘書の判決本文で確認した。

一般的な内定取消しの判断枠組みを参照しており，本記事で述べる日本版DBSの個別事案について処分の有効性を保証する判例ではない。

判例秘書の利用には契約・ログインが必要である。

[https://www.legal-info.com/plus/menu](https://www.legal-info.com/plus/menu)

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## 学校・保育施設で性暴力の疑いが生じたときの保護者対応―説明の範囲・保護者会・被害児童の特定防止（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/koseibouhou-hogosha-setsumei-taiou/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　説明方針は安全確保と被害児童の保護から決める](#sec1)
- [１　他の保護者への説明も初動の一部になる](#sec1-1)

- [２　公式教材の推奨と一律の法的義務を区別する](#sec1-2)

- [第２　誰に何を伝えるかを先に整理する](#sec2)
- [１　被害児童側の意向と特定の危険を確認する](#sec2-1)

- [２　確認済みの事実と調査中の事項を分ける](#sec2-2)

- [３　犯罪事実確認記録と事案の説明を混同しない](#sec2-3)

- [第３　保護者会と個別説明を選ぶ](#sec3)
- [１　一斉説明の利点と負担を比較する](#sec3-1)

- [２　開催しない場合も説明の経路を確保する](#sec3-2)

- [第４　説明事項と質問への回答を準備する](#sec4)
- [１　説明する事項を具体化する](#sec4-1)

- [２　回答例は事実に合わせて作り直す](#sec4-2)

- [３　家庭での繰り返しの聴き取りを促さない](#sec4-3)

- [第５　説明後の相談と記録を続ける](#sec5)
- [１　窓口と次の連絡方法を決める](#sec5-1)

- [２　説明内容と判断の理由を残す](#sec5-2)

- [３　弁護士と心理職の役割を組み合わせる](#sec5-3)

- [第６　出典と確認範囲](#sec6)
- [１　公式教材](#sec6-1)

- [２　法令・制度の入口](#sec6-2)

第１　説明方針は安全確保と被害児童の保護から決める

１　他の保護者への説明も初動の一部になる

学校・保育施設等で従事者による性暴力の疑いが生じると，被害を受けた疑いのあるこどもとその保護者への対応に加え，他の保護者への説明が問題になる。

自分のこどもにも被害があるのではないかという不安に応えながら，被害児童の特定やうわさの拡散を防ぐ必要がある。

最初に優先するのは，こどもの安全確保，必要な医療・支援及び関係機関との連携である。

保護者会の準備や施設の評判への対応に追われて，これらを後回しにしない。

事実関係の全てが確定するまで安全措置や必要な連絡を止める対応も避ける。

２　公式教材の推奨と一律の法的義務を区別する

本記事は，令和８年１０月１７日に確認したこども家庭庁の公式教材を基に，事業者が説明方針を検討する際の要点を整理したものである。

こども性暴力防止法の主な施行日は令和８年１２月２５日であり，法の対象事業者・従事者に該当するかは別に確認する必要がある。

施行前であることを，現行の法令・契約等に基づく安全確保や対応を控える理由にはできない。

教材には保護者会を開催する創作事例と，開催せず個別に説明する創作事例がある。

これらから，全ての疑い事案で保護者会を開催する法的義務があるとも，個別説明だけで常に十分であるともいえない。

以下の説明項目・記録方法は，教材を踏まえた実務上の整理である。

第２　誰に何を伝えるかを先に整理する

１　被害児童側の意向と特定の危険を確認する

他の保護者への説明前に，可能な限り，被害を受けた疑いのあるこどもとその保護者の懸念・意向を確認する。

どのような情報の組合せで本人が推測されるか，説明によって登校・登園や生活にどのような影響が出るかを具体的に検討する。

氏名を伏せても，学年，クラス，日時，場所，活動内容，担当職員との関係等の組合せから本人が特定されることがある。

少人数の施設では特に，匿名表記だけで十分と判断しない。

説明の対象者，配布資料，口頭回答，後日の問い合わせ対応を通じて同じ配慮を続ける。

意向の確認は，必要な説明の全てについて被害児童側に決定責任を負わせることではない。

安全確保の必要性，他のこどもへの影響，関係機関への報告等との調整は，事業者が専門家と検討し，理由を記録する。

２　確認済みの事実と調査中の事項を分ける

説明資料では，確認できた事実，調査・確認を続けている事項，既に実施した安全措置を分ける。

疑われている行為を確定事実として扱わず，分からないことを安心させるために断定しない。

「現時点で他の被害の情報を把握していない」ことと，「他に被害者はいない」ことは異なる。

どの範囲をどの方法で確認したのかを踏まえて表現を選び，新たな情報が得られた場合に説明を更新できる形にする。

３　犯罪事実確認記録と事案の説明を混同しない

日本版DBSによる犯罪事実確認記録等は，目的外利用・第三者提供が法律によって制限される情報である。

保護者から求められたことや本人の同意があることだけで，法定の記録を自由に交付・公表できるとは扱わない。

施設が行った安全措置や相談先の説明と，犯罪事実確認記録そのものの提供を分けて検討する。

情報の種類と共有のルールは，[日本版DBSの犯罪事実確認記録の扱い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/03/nihonban-dbs-hanrekijouhou-kanri/)も参照されたい。

第３　保護者会と個別説明を選ぶ

１　一斉説明の利点と負担を比較する

保護者会には，共通する情報を同時に伝え，事業者の対応方針を説明できる利点がある。

一方，参加者の質問から被害児童が推測されること，未確認の情報が広がること，強い感情が他の保護者にも影響することへの備えが必要になる。

対象者の範囲，報道やうわさの状況，こどもへの影響，被害児童側の意向，説明内容及び職員の対応能力を踏まえて方法を選ぶ。

開催の有無だけを結論にせず，開催する場合の進行役，質問の受け方，個別相談への切替え，配布物の取扱いまで決める。

２　開催しない場合も説明の経路を確保する

個別説明には，家庭ごとの不安に対応しやすく，被害児童の情報が広く共有される危険を抑えやすい面がある。

ただし，説明の内容が担当者ごとに食い違ったり，一部の家庭だけが情報を得たりしないように，共通の説明事項と記録方法を整える。

公式教材の創作事例は，それぞれの状況に応じた判断を学ぶためのものである。

特定の事例の結論をそのまま別の施設に当てはめず，なぜその方法を選ぶのかを説明できるようにする。

第４　説明事項と質問への回答を準備する

１　説明する事項を具体化する

実務上は，事案を把握した経緯と説明可能な概要，現在の安全措置，こどもへの支援，相談窓口，今後の確認・連絡の予定を整理するとよい。

再発防止策は，実施済みのもの，実施を決めたもの，検討中のものを分け，できていない対応を完了したように説明しない。

質問には，説明できる事項，確認後に回答する事項，プライバシー保護等の理由で回答を控える事項がある。

回答を控えるときも，理由と説明できる安全措置・相談方法を示し，不安を受け止める。

２　回答例は事実に合わせて作り直す

例えば，他の被害の有無を問われた場合には，「現在確認できている範囲」と「引き続き情報を受け付ける窓口」を伝える方法が考えられる。

これは一律に使える定型文ではなく，実際に確認した内容と調査の進み方に合わせて作る必要がある。

公式教材の巻末には想定質問集があるが，質問ごとに国が回答を定めたものではない。

施設の対応を説明できるかを点検する資料として使い，未確認の事情を埋めるための回答集として扱わない。

３　家庭での繰り返しの聴き取りを促さない

保護者の不安に応じる際も，各家庭でこどもに詳しい出来事を繰り返し質問するよう求める対応は避ける。

こどもが話した場合は受け止め，安全を確保し，必要な専門機関への相談につなぐ方針を共有する。

施設側の聴き取りでも，誘導的な質問や同じことの繰り返しを避ける必要がある。

初動と聴き取りの役割分担は，[こども性暴力防止法の施行と弁護士の役割](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/20/koseibouhou-bengoshi-yakuwari-kikitori/)で整理している。

第５　説明後の相談と記録を続ける

１　窓口と次の連絡方法を決める

説明会を開いたことだけで対応を終えず，新たな被害の情報や家庭からの相談を受け付ける窓口を明確にする。

問い合わせの担当者を絞り，回答の食い違いや不必要な個人情報の共有を防ぐ。

次に何を確認するのか，いつ，どの方法で連絡するのかを可能な範囲で示す。

予定どおりに確認できない場合も，分からない理由や今後の見通しを伝えられる体制を整える。

２　説明内容と判断の理由を残す

説明の日時・対象・方法・担当者，伝えた事項，受けた質問，その場の回答，持ち帰った事項を記録する。

被害児童側の意向を確認した経過と，説明方法・範囲を選んだ理由も残すと，担当交代や追加説明に対応しやすい。

個人情報の詳細を全ての対応記録へ重複して書き込む必要はない。

閲覧権限と保存先を決め，安全確保や相談対応に必要な者が必要な情報を扱えるようにする。

３　弁護士と心理職の役割を組み合わせる

弁護士には，説明する情報の範囲，プライバシーや労務上の問題，関係機関との調整等の検討が求められる。

心理職には，こども・保護者の反応への理解，説明の伝わり方への助言，支援への接続等の役割がある。

事業者側の弁護士が，被害児童側の利益も当然に代理するわけではない。

利益の相反や相談の目的を確認し，必要に応じて別の代理人や支援者につなぐ。

第６　出典と確認範囲

１　公式教材

① こども家庭庁「被害を受けた疑いのあるこども以外の保護者とのコミュニケーション」（令和８年９月２５日更新掲載）。冊子４～９頁の基本事項，１１～１８頁の創作事例，２０～２６頁の専門家の役割・留意点及び２８～３３頁の想定質問を参照した。

[https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/fa291380-2996-450c-a3dd-6acf7f58fd3b/6c8ab33a/20260924_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_jigyousya_27.pdf](https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/fa291380-2996-450c-a3dd-6acf7f58fd3b/6c8ab33a/20260924_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_jigyousya_27.pdf)

② こども家庭庁「こどもからの聴き取り―知識編」及び「被害を受けたこどもや保護者への支援」（同月２５日更新掲載）。

[https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/fa291380-2996-450c-a3dd-6acf7f58fd3b/099b2b99/20260924_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_jigyousya_24.pdf](https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/fa291380-2996-450c-a3dd-6acf7f58fd3b/099b2b99/20260924_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_jigyousya_24.pdf)

[https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/fa291380-2996-450c-a3dd-6acf7f58fd3b/2d8738ed/20260924_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_jigyousya_26.pdf](https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/fa291380-2996-450c-a3dd-6acf7f58fd3b/2d8738ed/20260924_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_jigyousya_26.pdf)

２　法令・制度の入口

③ こども家庭庁「こども性暴力防止法に関する事業者向け情報」。研修教材・関連資料の掲載先であり，利用する際は更新日と適用範囲を確認する。

[https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety/efforts/koseibouhou/jigyousya](https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety/efforts/koseibouhou/jigyousya)

④ 同庁「施行ガイドライン」（令和８年９月）及び施行期日政令。保護者会の開催方法等に関する本記事の実務上の整理は，個別事案の法的義務や開示の可否を一律に確定するものではない。

[https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/abc50df0/20260901_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_72.pdf](https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/abc50df0/20260901_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_72.pdf)

[https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/a0721197/20251225_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_16.pdf](https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/a0721197/20251225_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_16.pdf)

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## 自動運転タクシーは日本でいつから乗れる？料金・運行地域・レベル４の仕組み（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/jidou-unten-taxi-guide/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-18
Category: その他

目次

- [第１　日本の自動運転タクシーは，いつから乗れるのか](#sec1)

- [第２　自動運転タクシーとレベル４の意味](#sec2)
- [１　自動運転レベル４のタクシーは？](#sec2-1)

- [２　レベル２の実証実験とはどう違うか](#sec2-2)

- [第３　東京・堺市の計画と運行地域](#sec3)
- [１　公表資料の比較](#sec3-1)

- [２　GO・Waymo・日本交通の東京の計画](#sec3-2)

- [３　Uber・Wayve・日産・日の丸交通の東京の計画](#sec3-3)

- [４　堺市の実証実験と商用化目標](#sec3-4)

- [第４　料金と予約方法](#sec4)
- [１　自動運転タクシーの料金はいくらですか？](#sec4-1)

- [２　どのアプリから予約するのか](#sec4-2)

- [第５　トヨタ車・Uberと自動運転の関係](#sec5)
- [１　トヨタのタクシーは自動運転ですか？](#sec5-1)

- [２　ウーバータクシーは自動運転ですか？](#sec5-2)

- [第６　日本で自動運転タクシーは実用化されるのか](#sec6)

- [第７　事故が起きた場合の責任と保険](#sec7)

- [第８　関連記事](#sec8)

- [第９　出典](#sec9)

第１　日本の自動運転タクシーは，いつから乗れるのか

東京では，GO・Waymo・日本交通が２０２７年中のレベル４による完全無人の商用運行を目指している。

一方，Uber・Wayve・日産の東京での計画は，２０２６年後半に，まず安全運転担当者が車内にいるパイロット運行を始めるというものである。

両者の開始時期や無人化の段階は同じではない。

本記事は，令和８年１０月１７日までに確認した，東京と堺市の公表資料を整理したものである。

以下の開始時期は，発表された目標又は予定であり，予約できる営業サービスの開始を確認した日ではない。

利用するときは，事業者の最新の営業案内で，対象地域，受付開始，乗車条件を確認する必要がある。

第２　自動運転タクシーとレベル４の意味

１　自動運転レベル４のタクシーは？

レベル４は，あらかじめ定めた走行環境条件の範囲内で，システムが運転操作の全部を行う自動運転である。

どの道路でも，どの天候でも走れるという意味ではない。

国土交通省の令和７年報告書は，特定の走行環境条件を満たす限定された領域での自動運転として説明している（ＰＤＦ４頁・本文２頁）。

運転者がいない運行については，道路交通法上の特定自動運行の許可制度も問題になる。

警察庁は，令和５年４月からこの許可制度が始まったことを案内している。

車両やサービスに「自動運転」と表示されていても，許可，運行条件，運転者の有無を個別に確認しなければならない。

２　レベル２の実証実験とはどう違うか

レベル２は運転支援の段階であり，運転者の存在を前提とする。

レベル３では，一定の条件の下でシステムが運転するものの，運転操作を促されたときに運転者が適切に応答することが必要になる。

レベル４の目標を掲げる事業であっても，現在の試験走行がレベル２である場合がある。

配車アプリを使うことや，車が電気自動車であることから，自動運転のレベルは決まらない。

人が運転するタクシー，運転支援を使う車両，運転者のいない自動運転は，区別して読む必要がある。

第３　東京・堺市の計画と運行地域

１　公表資料の比較

取組地域公表された段階・目標読むときの注意
GO・Waymo・日本交通東京２０２７年中にレベル４の完全無人による商用運行を目指す正式開始は必要な許認可取得後に決定
Uber・Wayve・日産・日の丸交通東京２０２６年後半のパイロット導入を予定。初期は安全運転担当者が同乗将来の完全無人化には規制上の承認が必要
newmoの堺市での実証堺市の臨海部等臨海部でレベル２の実証。２０２７年度のレベル４認可取得，２０２８年度の限定エリア商用運行を目標一般向け試乗なし。商用運行目標はドライバー有

この表は，対象とした発表の比較であり，全国の運行サービスを網羅する一覧ではない。

「２０２７年中」と「２０２７年度」，「認可取得」と「商用運行開始」，「ドライバー有」と「完全無人」を読み替えないことが大切である。

２　GO・Waymo・日本交通の東京の計画

GOの令和８年９月１５日発表によれば，３社は，２０２７年中に東京で完全無人の商用運行を実現することを目標としている。

段階的に１００台規模を目指し，GOとWaymoの両アプリを通じたサービス提供を計画している。

発表時点では，日本交通の乗務員が同乗する自動走行試験の段階である。

正式な運行開始時期は，安全性が認められ，道路交通法や道路運送法等による必要な許認可の取得が完了した後に決定するとされている。

したがって，２０２７年の営業開始が確約された，あるいは現在GOで無人車を指定できる，という案内ではない。

３　Uber・Wayve・日産・日の丸交通の東京の計画

Uberの令和８年８月１３日発表では，日の丸交通が車両の整備，点検，充電等の運用を担い，Wayveの技術を搭載した日産リーフによるパイロット導入を２０２６年後半に予定している。

初期は安全運転担当者が車内におり，完全無人運行への移行は将来の規制上の承認を条件としている。

３月の協業発表よりも，運行を担う事業者と初期の安全体制が具体化している。

ただし，この発表だけで，一般客の予約受付が既に始まったとは判断できない。

４　堺市の実証実験と商用化目標

堺市の令和８年５月７日更新資料によれば，同年４月２２日から，臨海部でレベル２の実証実験が始まっている。

これとは別に，堺市域内で自動運転機能を使わないデータ収集走行も行われ，一般向けの試乗は行われていない。

同資料の目標は，令和９年度のレベル４認可取得，令和１０年度の限定エリアにおけるレベル４の商用運行開始であり，後者には「ドライバー有」と記載されている。

東京の完全無人運行の計画と同じ内容として紹介することはできない。

第４　料金と予約方法

１　自動運転タクシーの料金はいくらですか？

本記事で取り上げたGOの９月発表，Uberの８月発表及び堺市の資料には，日本の一般利用者向けの具体的な運賃表は示されていない。

そのため，これらの取組について，初乗り運賃や一定距離の乗車料金を確定額として案内することはできない。

運転者がいないことだけを理由に，通常のタクシーより安くなるともいえない。

利用時には，運賃，迎車料金，予約料金，高速道路料金及びキャンセル条件を，実際の営業案内で確認するのが確実である。

海外の運行例の料金を，そのまま日本の料金として換算して使うことはできない。

２　どのアプリから予約するのか

GO・Waymo・日本交通は，GOとWaymoの両アプリでのサービス提供を計画している。

Uberの東京の計画は，Uberのアプリを通じた配車を予定している。

これらは提供予定の経路であり，アプリのインストールだけで現在その自動運転車に乗れるという意味ではない。

利用前には，対象エリア，乗降場所，営業時間，予約の要否，同乗者や荷物の条件，トラブル時の連絡方法を確認したい。

走行可能な区域と，実際に客を乗せ降ろしできる場所は，それぞれ確認する必要がある。

第５　トヨタ車・Uberと自動運転の関係

１　トヨタのタクシーは自動運転ですか？

トヨタ製の車両であることだけで，自動運転タクシーとは判断できない。

車種，搭載システム及び運行方法の確認が必要である。

例えば，トヨタのRAV4の取扱説明書は，Toyota Safety Senseを，運転者の安全運転を前提として事故被害の軽減や運転を支援するものと説明している。

これは同車の説明であり，トヨタ車全体やJPN TAXIの機能を一括して判定する資料ではない。

堺市の実証資料にはLEXUS-RXが記載されているが，そこで公表された現在の実証はレベル２である。

車のブランドと，運転者のいないレベル４の商用運行とは，別に確認しなければならない。

２　ウーバータクシーは自動運転ですか？

Uberは配車の仕組みであり，Uberで呼んだ車が自動運転車であるとは限らない。

東京で発表された取組は，日産の車両，Wayveの自動運転技術，日の丸交通の運行体制とUberの配車基盤を組み合わせる計画である。

発表されたパイロットの初期段階には安全運転担当者が同乗する。

「Uberで配車できる予定」と「運転者がいない状態で営業している」は，同じ意味ではない。

第６　日本で自動運転タクシーは実用化されるのか

自動運転タクシーが日本で実用化されるかを確認するときは，技術の実証，安全運転者が同乗する運行，運転者のいない特定自動運行及び有償の旅客運送を分ける必要がある。

特定自動運行の許可があることだけで，どの地域でも一般の利用者が予約して乗れることや，有償のタクシー営業が開始されたことまでは分からない。

利用の可否は，第３で挙げた自治体・事業者の公表資料で，運行段階，対象者，予約方法，区域及び料金を個別に確認されたい。

堺市は，地域公共交通の維持・確保と，タクシー運転士等の担い手不足への対応を目的として事業化を推進している。

GOの発表も，移動課題の解決への貢献を掲げている。

運転者不足への対応が期待される一方，具体的にどこまで移動を支えられるかは，運行区域，時間帯，台数及び利用条件によって変わる。

レベル４も，特定の走行環境条件の範囲で成り立つ仕組みである。

利用する側にとっては，自動運転という名称だけでなく，運行できないときの案内，緊急時の連絡先，乗降時に必要な支援が用意されているかが重要になる。

第７　事故が起きた場合の責任と保険

自動運転タクシーの事故で人が死傷した場合，国土交通省の令和７年報告書は，旅客運送の運送主体を運行供用者として，自賠法上の責任を追及すればよいと整理している（ＰＤＦ１０頁・本文８頁）。

自動運転だから，直ちに車両メーカーだけに請求しなければならない，という整理ではない。

自賠法３条が対象とするのは生命・身体の被害であり，物損への請求は別に検討する必要がある。

誰が損害賠償責任を負うかという問題と，どの保険契約・特約から支払われるかという問題も区別しなければならない。

詳しくは，[自動運転車が交通違反・事故を起こしたら誰が責任を負うか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/jidou-unten-koutsuu-ihan-jiko-sekinin/)及び[任意保険が適用されない場合](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/03/26/ninihoken-hutekiyou/)を参照されたい。

事故の際は，救護や通報等を優先した上で，運行事業者，配車履歴，乗車日時・場所及び連絡先を確認し，記録が失われないよう事業者に保存を求めることが考えられる。

事業者側の報告と記録については，[自動車事故報告書の提出期限・速報・事故記録](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/jidousha-jiko-houkokusho-sokuhou-kiroku/)で扱っている。

第８　関連記事

事業を始める側の許認可，遠隔監視，管理委託及び契約上の確認事項は，[自動運転タクシーの法務―営業許可・遠隔監視・管理委託・事故責任と契約の確認事項](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/jidou-unten-taxi-houmu/)で整理している。

利用者向けの公表計画を読む際も，実証の段階と営業開始の段階を区別することが重要である。

[タクシー事業の法規制・労務・事故対応の全体像](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/03/26/taxi-memo/)は，許可，運賃，労務，運行管理等を横断して確認するための記事である。

自動運転タクシーの利用時期や料金の確認は本記事，運送事業の制度全般は同記事，個別の事故責任は第７で挙げた記事を参照されたい。

第９　出典

１　GO株式会社・令和８年９月１５日発表

[https://goinc.jp/news/pr/2026/09/15/6pzjypdxzuza8kawb2ocfg/](https://goinc.jp/news/pr/2026/09/15/6pzjypdxzuza8kawb2ocfg/)

２　Uber・令和８年８月１３日発表

[https://investor.uber.com/news-events/news/press-release-details/2026/Uber-Partners-with-Hinomaru-Kotsu-for-Robotaxi-Pilot-Deployment-in-Tokyo/default.aspx](https://investor.uber.com/news-events/news/press-release-details/2026/Uber-Partners-with-Hinomaru-Kotsu-for-Robotaxi-Pilot-Deployment-in-Tokyo/default.aspx)

３　堺市「自動運転タクシー」（令和８年５月７日更新）

[https://www.city.sakai.lg.jp/shisei/toshi/kokyokotsu/jidouuntenntakushi.html](https://www.city.sakai.lg.jp/shisei/toshi/kokyokotsu/jidouuntenntakushi.html)

４　警察庁「自動運転」

[https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/selfdriving/index.html](https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/selfdriving/index.html)

５　トヨタ・RAV4取扱説明書「Toyota Safety Sense」

[https://manual.toyota.jp/rav4/3097/hev/ja_JP/contents/vhch04se050402.php](https://manual.toyota.jp/rav4/3097/hev/ja_JP/contents/vhch04se050402.php)

６　国土交通省「ロボットタクシー導入等に向けた自動運転における自賠法上の損害賠償責任に関する検討会報告書」（令和７年４月３０日）。ＰＤＦ頁はファイル先頭を１頁と数える。

[https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001888339.pdf](https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001888339.pdf)

７　自動車損害賠償保障法３条（e-Gov法令検索）

[https://laws.e-gov.go.jp/law/330AC0000000097](https://laws.e-gov.go.jp/law/330AC0000000097)

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## こども性暴力防止法の認定制度―学習塾・スポーツクラブの認定要件・申請手続・手数料とこまもろうマーク（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/koseibouhou-nintei-seido-minkan/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 親族法・家事事件, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　認定制度の結論と基準日](#sec1)
- [１　民間事業者が任意に受ける認定である](#sec1-1)

- [２　本記事の基準日と資料](#sec1-2)

- [第２　認定の基準](#sec2)
- [１　法２０条１項の六つの基準](#sec2-1)

- [２　認定を受けられない者](#sec2-2)

- [３　法人でない団体も申請できる](#sec2-3)

- [第３　申請の手続](#sec3)
- [１　申請時期と審査期間](#sec3-1)

- [２　こまもろうシステムでの申請と添付書類](#sec3-2)

- [３　手数料](#sec3-3)

- [４　事業ごとの申請と共同認定](#sec3-4)

- [第４　認定後に行うこと](#sec4)
- [１　犯罪事実確認の期限](#sec4-1)

- [２　規程の遵守・記録の管理・帳簿と報告](#sec4-2)

- [３　変更の届出](#sec4-3)

- [４　適合命令と認定の取消し](#sec4-4)

- [第５　こまもろうマークの使い方](#sec5)
- [１　使える時期と種類](#sec5-1)

- [２　付けてよいもの・付けてはいけないもの](#sec5-2)

- [３　認定を受けていない者の表示は処罰される](#sec5-3)

- [第６　よくある質問](#sec6)
- [１　学習塾は認定を受けなければならないか](#sec6-1)

- [２　認定を受ける判断のポイントは何か](#sec6-2)

- [３　犯罪事実確認だけを先に行えるか](#sec6-3)

- [第７　出典](#sec7)
- [１　法令](#sec7-1)

- [２　こども家庭庁の資料](#sec7-2)

- [３　個別の判断で確認が必要な事項](#sec7-3)

第１　認定制度の結論と基準日

１　民間事業者が任意に受ける認定である

こども性暴力防止法（学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律・令和６年法律第６９号）は，学習塾，スポーツクラブ，放課後児童クラブ，認可外保育施設等の民間教育保育等事業者について，学校設置者等と同等の措置を実施する体制が確保されている旨の認定を受けられる仕組みを設けている（法１９条１項）。

学校や保育所等の学校設置者等が法律上当然に義務を負うのに対し，民間教育保育等事業者の認定申請は任意である（Ｑ＆Ａ基礎編４－８）。

もっとも，認定を受けた事業者は，犯罪事実確認を含む措置を義務として行うことになり，怠れば認定の取消し等の対象となる。

認定を受けると，認定事業者マーク（こまもろうマーク）を事業の広告等に表示でき，認定事業者の情報がこども家庭庁のウェブサイトに掲載される（法２２条・２３条，Ｑ＆Ａ基礎編４－１）。

こども家庭庁は，少しでも多くの認定対象事業者に認定を取得してほしいとしている（Ｑ＆Ａ基礎編４－８）。

２　本記事の基準日と資料

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した法律・施行令の条文（令和８年１２月２５日施行時点），こども性暴力防止法施行ガイドライン（令和８年９月改訂）及びこども性暴力防止法に関するＱ＆Ａ（令和８年９月２９日改訂）に基づく。

認定申請の詳しい手順は，認定対象事業者向けのマニュアルで示される予定とされているので（Ｑ＆Ａ基礎編４－３），申請の時点でこども家庭庁の最新資料を確認する必要がある。

どの事業が認定の対象になるか，民間教育事業の５要件（修業期間６か月以上・対面・事業所等での指導・指導者３人以上等）は，[こども性暴力防止法の対象となる職種と事業―学校・保育所・学習塾の一覧と事務職員・運転手・ボランティアの判断](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/koseibouhou-taishou-shokushu-jigyou/)で説明している。

第２　認定の基準

１　法２０条１項の六つの基準

認定は，申請された事業と業務が民間教育保育等事業と教育保育等従事者の業務に当たり，かつ，次の基準に適合すると認められる場合でなければ受けられない（法２０条１項）。

①犯罪事実確認を適切に実施するための体制を備えていること

②従事者による児童対象性暴力等のおそれを早期に把握するための措置を実施していること

③児童等が容易に相談できるようにするための措置を実施していること

④防止措置，疑いがある場合の調査，被害を受けた児童等の保護・支援を定めた「児童対象性暴力等対処規程」を作成し，その内容が基準に適合すること

⑤従事者に研修を受講させていること

⑥犯罪事実確認記録等を適正に管理するための措置を講じていること

②③⑤⑥の具体的な内容と④の規程の基準は，内閣府令（施行規則）で定められ，施行ガイドラインが詳しく説明している。

認定は申請時点の体制を審査するものであるから，規程や研修を申請後に整えるという順序にはならない。

２　認定を受けられない者

認定を取り消されてから２年を経過しない者（法人の場合は一定の役員を含む。），この法律の規定により刑に処せられ，その執行を終わる等してから５年を経過しない者，役員にこれらに当たる者がいる法人は，認定を受けることができない（法２０条２項）。

３　法人でない団体も申請できる

認定の申請には必ずしも法人格を要しない（Ｑ＆Ａ基礎編４－７－２）。

ただし，認定を受けると犯罪事実確認記録等を入手できるようになるため，法人でない団体は，代表者又は管理人の定めがあり，団体としての組織を有し統一された意思の下に活動している場合に限り，団体名で申請できる（同，施行ガイドライン７０頁）。

第３　申請の手続

１　申請時期と審査期間

認定申請は，令和８年１２月２５日から行うことができる（Ｑ＆Ａ基礎編４－２）。

審査などで１か月から２か月程度の期間がかかるとされ，書類の不備を訂正するまでの期間はこれに含まれない（同）。

認定前に犯罪事実確認を行うことはできず，認定後に犯罪事実確認の手続に進む（Ｑ＆Ａ基礎編４－３）。

２　こまもろうシステムでの申請と添付書類

申請は，こども性暴力防止法関連システム（こまもろうシステム）から行い，GビズIDを取得した上で，事業者情報，事業情報，事業所情報等を入力する（Ｑ＆Ａ基礎編４－３）。

申請書には，事業者の名称・所在地，事業の概要と法２条５項各号のいずれの事業に当たるか，事業所，教育保育等従事者に当たると考える業務の概要等を記載する（法１９条３項）。

添付書類は，事業と業務の詳細を説明する資料，基準に適合することを証する資料，児童対象性暴力等対処規程及び犯罪事実確認を適切に実施する旨の誓約書等である（同条４項）。

３　手数料

認定等の申請手数料は，電子情報処理組織（こまもろうシステム）で申請する場合は３万円，それ以外は３万１，５００円である（法４０条，施行令７条）。

手数料は１事業当たりの額であり，事業者単位や事業所単位ではない（施行ガイドライン９４頁）。

犯罪事実確認には手数料はかからず，認定の更新もない（Ｑ＆Ａ基礎編４－６）。

国・地方公共団体が単独で申請する場合や，国・地方公共団体とその指定管理者・受託者が共同認定を申請する場合は，手数料が不要である（法４０条，Ｑ＆Ａ基礎編４－７）。

４　事業ごとの申請と共同認定

複数の事業を行う場合は事業ごとに申請し，手数料も事業ごとに必要である（Ｑ＆Ａ基礎編４－５）。

例えば，放課後児童健全育成事業とスポーツクラブを行う場合は別々に申請するが，同じ学習塾を複数の教室で行う場合は一つの事業として申請する（同）。

民間教育保育等事業者が事業所の管理を指定管理者や受託者（事業運営者）に任せている場合は，両者が共同で申請する「共同認定」となる（法２１条，Ｑ＆Ａ基礎編４－９）。

例えば，市町村が放課後児童健全育成事業の運営全体を民間事業者に委託している場合がこれに当たる（Ｑ＆Ａ基礎編４－１０）。

一部の体験活動だけを委託している場合や，市町村が補助金を出しているだけの場合は，共同認定に当たらない（同）。

第４　認定後に行うこと

１　犯罪事実確認の期限

認定事業者等は，新たに従事させる者について業務を行わせるまでに犯罪事実確認を行う（法２６条１項）。

認定の時点で従事している者（認定時現職者）は，認定等の日から１年以内に全員の確認を終え（同条３項，施行令６条），完了したらこまもろうシステムで届け出る（同条４項，Ｑ＆Ａ基礎編４－４）。

届出を受けたこども家庭庁は，全ての従事者の確認を終えた旨を公表するので，保護者等に確認の完了を知らせることができる（法２６条５項，Ｑ＆Ａ基礎編４－４）。

その後も，確認日の翌日から５年を経過する日の属する年度ごとに再確認を行う（法２６条６項）。

確認の流れと対象となる性犯罪の範囲は，[こども性暴力防止法の犯罪事実確認とは―対象となる性犯罪・２０年と１０年の期間・確認の流れと事前通知](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/koseibouhou-hanzai-jijitsu-kakunin-nagare/)で説明している。

２　規程の遵守・記録の管理・帳簿と報告

認定事業者等は，児童対象性暴力等対処規程を遵守し（法２５条），犯罪事実確認記録等を適正に管理しなければならない（法２７条）。

帳簿を備えて犯罪事実確認の実施状況を記載・保存し，犯罪事実確認等の実施状況を定期的に報告する（法２８条）。

３　変更の届出

公表されている事業概要等を変更するときや，児童対象性暴力等対処規程・情報管理の措置を変更するときは，あらかじめ届け出る必要がある（法２４条）。

Ｑ＆Ａは，変更する日の２週間前までに届け出るよう求め，部署名・役職名の形式的な変更などの軽微な変更は届出不要としている（Ｑ＆Ａ基礎編４－１３）。

４　適合命令と認定の取消し

基準に適合しなくなった場合は，期限を定めて適合するよう命じられることがある（法３０条１項）。

不正の手段で認定を受けたとき，犯罪事実確認を行っていないとき，命令に違反したとき等は，認定が取り消される（法３２条１項）。

基準に適合しなくなったとき，規程の遵守義務や帳簿の義務等に違反したとき等も，認定を取り消されることがある（同条２項）。

取消しは公表され（同条３項），取消しの日から２年間は再び認定を受けられない（法２０条２項１号）。

事業を廃止するときは，あらかじめ廃止の日を届け出なければならず，認定はその日以後効力を失う（法３１条）。

第５　こまもろうマークの使い方

１　使える時期と種類

認定事業者マーク（水色のこまもろうマーク）は，施行後に認定（又は共同認定）を受けた後から使用できる（Ｑ＆Ａ基礎編４－１１）。

学校設置者等が使う法定事業者マーク（ピンク色のこまもろうマーク）は，施行日の令和８年１２月２５日から使用できる（同）。

２　付けてよいもの・付けてはいけないもの

こまもろうマークは，制服，パンフレット，募集案内，メディア広告，ウェブサイト，名刺，受付，看板及び求人広告に付けることができる（Ｑ＆Ａ基礎編４－１２）。

他方，宣伝用のペンやクリアファイルなど，配布後に第三者が再利用・流通させ回収が難しいものには付けられない（同）。

名刺には対象事業に携わる従事者だけがマークを付けることができ，異動・退職の際は事業者の責任で廃棄・回収等を行う（同）。

３　認定を受けていない者の表示は処罰される

認定を受けていない者が，認定の表示又はこれと紛らわしい表示を広告等に付することは禁止されている（法２３条２項）。

違反した者は，１年以下の拘禁刑若しくは５０万円以下の罰金に処せられ，又はこれらを併科され，法人にも罰金刑が科される（法４５条１項・４８条）。

第６　よくある質問

１　学習塾は認定を受けなければならないか

認定は任意であり，受けないことも法律上は認められる（Ｑ＆Ａ基礎編４－８）。

ただし，認定を受けなければ犯罪事実確認を行うことはできず，こまもろうマークも使えない。

２　認定を受ける判断のポイントは何か

認定を受ければ，こどもや保護者，求職者に対し，法に基づく性暴力防止の取組を行っていることを示せる（Ｑ＆Ａ基礎編４－１）。

他方で，申請時点で六つの基準を満たす体制と規程を整え，認定後は犯罪事実確認，研修，相談体制，記録の管理，帳簿と報告を継続する必要がある。

受けるかどうかは，この継続的な負担を担える人員と権限があるかを含めて検討することになる。

３　犯罪事実確認だけを先に行えるか

行えない。

認定対象事業者は認定を受けた後に犯罪事実確認の手続に進む仕組みであり（Ｑ＆Ａ基礎編４－３），認定を受けていない事業者には確認の申請権限がない（法３３条１項）。

第７　出典

１　法令

①[e-Gov法令検索「学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律」](https://laws.e-gov.go.jp/law/506AC0000000069)（令和６年法律第６９号。令和８年１２月２５日施行時点）１９条～３３条，４０条，４５条１項，４８条。

②[e-Gov法令検索「同法施行令」](https://laws.e-gov.go.jp/law/507CO0000000440)（令和７年政令第４４０号）６条・７条。

２　こども家庭庁の資料

①[こども家庭庁「こども性暴力防止法施行ガイドライン」（令和８年９月改訂）](https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/abc50df0/20260901_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_72.pdf)７０頁，７２頁～７５頁，９４頁～９５頁。

②[こども家庭庁「こども性暴力防止法に関するＱ＆Ａ」（令和８年９月２９日改訂）](https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/379c2e9b/20260929_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_100.pdf)基礎編４－１～４－１３（２９頁～３４頁）。

３　個別の判断で確認が必要な事項

申請の画面・必要書類の様式・審査の運用は，施行までに公表されるマニュアル等で具体化される。

個々の事業が認定の対象となるか，共同認定に当たるか，規程が基準に適合するかは，事業の実態と最新の公式資料に即して判断する必要がある。

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## こども性暴力防止法の対象となる職種と事業―学校・保育所・学習塾の一覧と事務職員・運転手・ボランティアの判断（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/koseibouhou-taishou-shokushu-jigyou/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 親族法・家事事件, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　対象の決まり方と基準日](#sec1)
- [１　事業と職種の二段階で決まる](#sec1-1)

- [２　本記事の基準日と資料](#sec1-2)

- [第２　義務対象となる施設・事業](#sec2)
- [１　学校・認定こども園・児童福祉施設等](#sec2-1)

- [２　大学と専修学校の専門課程は義務対象ではない](#sec2-2)

- [第３　認定対象となる民間教育保育等事業](#sec3)
- [１　認定を受けると義務対象と同等の措置を行う](#sec3-1)

- [２　学習塾・スポーツクラブ等は民間教育事業の５要件で判断する](#sec3-2)

- [３　オンライン指導と家庭教師の扱い](#sec3-3)

- [４　対象とならない例](#sec3-4)

- [第４　対象となる職種の判断基準](#sec4)
- [１　支配性・継続性・閉鎖性の三要件](#sec4-1)

- [２　職種全体が対象になるものと一部が対象になり得るもの](#sec4-2)

- [第５　判断が分かれる職種の具体例](#sec5)

- [第６　ボランティア・実習生・派遣労働者](#sec6)
- [１　ボランティアと短期の従事者](#sec6-1)

- [２　教育実習・保育実習の実習生](#sec6-2)

- [３　派遣労働者・請負の従事者](#sec6-3)

- [第７　よくある質問](#sec7)
- [１　パート・アルバイトも対象になるか](#sec7-1)

- [２　オンラインだけの学習塾は認定を受けられるか](#sec7-2)

- [３　職種の判断に迷うときはどうするか](#sec7-3)

- [第８　出典](#sec8)
- [１　法令](#sec8-1)

- [２　こども家庭庁の資料](#sec8-2)

- [３　個別の判断で確認が必要な事項](#sec8-3)

第１　対象の決まり方と基準日

１　事業と職種の二段階で決まる

こども性暴力防止法（学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律・令和６年法律第６９号）の対象は，①どの事業が対象となるかと，②その事業で誰の業務が対象となるかの二段階で決まる。

事業は，法律上の義務を負う学校設置者等（法２条３項）と，認定を受けた場合に同等の措置を行う民間教育保育等事業者（同条５項）に分かれる。

職種は，法律が列挙する教員等（同条４項）又は教育保育等従事者（同条６項）に当たるかを，実際の業務に即して判断する。

施行ガイドラインは，職種名だけでなく，児童等と接する業務が支配性・継続性・閉鎖性の三つの要件を満たすかによって対象を判断するとしている。

同じ「事務職員」や「運転手」でも，業務の実態によって対象になる場合とならない場合がある。

２　本記事の基準日と資料

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した法律・施行令の条文（令和８年１２月２５日施行時点），こども性暴力防止法施行ガイドライン（令和８年９月改訂）及びこども性暴力防止法に関するＱ＆Ａ（令和８年９月２９日改訂）に基づく。

職種の一覧は，ガイドラインが例示するものを整理したものであり，各施設が独自の名称で任用している職員は，名称ではなく業務の内容で当てはめる必要がある。

制度全体の義務と施行前の準備は，[こども性暴力防止法とは―日本版DBSの対象・義務・令和８年１２月２５日の施行準備](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/kodomo-seibouryoku-boushihou-nihonban-dbs/)で説明している。

第２　義務対象となる施設・事業

１　学校・認定こども園・児童福祉施設等

次の施設を設置する者や事業を行う者は，学校設置者等として，犯罪事実確認を含む措置を法律上義務付けられる（法２条３項，施行ガイドライン３８頁の図表４）。

①学校：幼稚園，小学校，中学校，義務教育学校，高等学校，中等教育学校，特別支援学校，高等専門学校及び専修学校（高等課程）

②認定こども園：幼保連携型，幼稚園型，保育所型及び地方裁量型

③児童福祉施設等：児童相談所（一時保護施設を含む。），指定障害児入所施設等，乳児院，母子生活支援施設，保育所，児童館，児童養護施設，障害児入所施設，児童心理治療施設及び児童自立支援施設

④児童福祉事業：指定障害児通所支援事業（児童発達支援，放課後等デイサービス等），乳児等通園支援事業（こども誰でも通園制度）及び家庭的保育事業等（家庭的保育事業，小規模保育事業，居宅訪問型保育事業，事業所内保育事業）

⑤登録一時保護委託者

２　大学と専修学校の専門課程は義務対象ではない

大学は法２条３項１号イで，専修学校の専門課程は同号ロで，学校設置者等から除かれている。

Ｑ＆Ａは，大学や専修学校（専門課程）は義務対象事業ではないが，大学が附属学校を設置している場合は，その設置者である国立大学法人や学校法人等が附属学校について対象事業者になるとしている（Ｑ＆Ａ基礎編１０－５）。

大学が自ら児童等を対象とする教育・保育の事業を行う場合は，要件を満たせば認定を受けることができる（同）。

第３　認定対象となる民間教育保育等事業

１　認定を受けると義務対象と同等の措置を行う

次の事業を行う者は，民間教育保育等事業者として，認定を受けることができる（法２条５項，施行ガイドライン５１頁の図表７）。

認定は任意であるが，認定を受けた場合は，学校設置者等と同等の措置と犯罪事実確認を行う（Ｑ＆Ａ基礎編４－８，法２６条）。

①専修学校（一般課程）・各種学校で児童等を専ら対象とする学校教育に類する教育を行う事業

②高等学校の課程に類する教育を行う事業で内閣府令が定めるもの（海技教育機構の海技士教育科海技課程（本科）等）

③民間教育事業（学習塾，スポーツクラブ，ダンススクール，フリースクール等。次の２の要件を満たすもの）

④指定を受けていない障害児通所支援事業，児童自立生活援助事業，放課後児童健全育成事業等，子育て短期支援事業，一時預かり事業，小規模住居型児童養育事業（ファミリーホーム），病児保育事業，意見表明等支援事業，妊産婦等生活援助事業，児童育成支援拠点事業及び認可外保育事業

⑤障害児に対する居宅介護，同行援護，行動援護，短期入所又は重度障害者等包括支援を行う指定障害福祉サービス事業

２　学習塾・スポーツクラブ等は民間教育事業の５要件で判断する

法律上の定義がない学習塾やスポーツクラブ等は，次の要件を全て満たす場合に民間教育事業に当たる（法２条５項３号，施行令１条，施行ガイドライン５３頁～５５頁）。

①児童等に対して技芸又は知識の教授を行う事業であること

②標準的な修業期間が６か月以上であること

③児童等に対して対面による指導を行うこと

④事業者が用意する場所（事業所等）で指導を行うこと

⑤技芸又は知識の教授を行う者が３人以上であること

②は，６か月以上の期間にわたって事業を行い，その間に複数回教授を行い，同じ児童等が複数回参加できることをいう。

７月と１２月にそれぞれ独立した２時間のプログラムを１回ずつ行うだけの場合は，対象とならない例として挙げられている（施行ガイドライン５４頁）。

⑤の人数には，派遣労働者やボランティアを含め，実際に教授に従事している者を数える（同５５頁）。

講師・指導員という職名でなくても教授を行う者は数えられ，同じ事業を複数の事業所で行う場合は事業全体で３人以上であればよく，３人が常駐している必要もない（Ｑ＆Ａ応用編３－３～３－５）。

３　オンライン指導と家庭教師の扱い

オンラインのみで授業を行う事業は，対面の要件を満たさないので対象にならない（施行ガイドライン５５頁，Ｑ＆Ａ応用編３－８）。

もっとも，オンラインを基本としつつ，児童等の自宅以外の場所で対面の授業等を行う場合がある事業は，要件を満たす（同）。

「事業者が用意する場所」には，事業者のオフィス，従事者の自宅，カフェ，公民館等の個室，公園等が含まれるが，児童等の自宅や保護者が指定した場所は含まれない（施行ガイドライン５５頁）。

家庭教師事業は，児童等の自宅以外の場所（教室やシェアオフィス等）でも教える場合があれば，対象となる（同）。

４　対象とならない例

ファミリー・サポート・センター事業は，会員間の連絡調整・マッチングを行う事業であるため，対象とならない（施行ガイドライン５１頁，Ｑ＆Ａ応用編３－１７）。

里親も，教育・保育等の役務を提供する事業者に当たらないため，対象とならない（施行ガイドライン５１頁，Ｑ＆Ａ応用編３－１８）。

一人だけで事業を行う認可外のベビーシッターは対象事業に当たらないとされている（施行ガイドライン５６頁）。

第４　対象となる職種の判断基準

１　支配性・継続性・閉鎖性の三要件

施行ガイドラインは，三要件を次のように解釈している（４１頁～４２頁の図表５）。

①支配性：業務上，児童等と接する中で，指導やコミュニケーション等を通じて優越的立場に立つ機会が想定される場合をいう。日々顔を合わせて会話等を不定期に行うだけでも，業務の中で継続的に接する機会があれば，原則として支配性があると判断する。

②継続性：日常的・定期的に，又は不定期でも反復継続が見込まれる形で児童等と接する場合をいう。年１回のイベント講師や緊急時に突発的に接する場合のように，接触が一時的なものは継続性がないと判断し得る。

③閉鎖性：他の職員や保護者等が同席しないなど，第三者の目に触れない状況で児童等と接する機会が生じ得る場合をいい，SNS・コミュニケーションアプリ・学習ツール等を通じたオンラインの接触も含む。災害や急な事故で突発的・一時的に生じるものは閉鎖性がないと判断し得る。

２　職種全体が対象になるものと一部が対象になり得るもの

ガイドラインは，施設ごとに主な職種を「職種全体が対象になるもの」と「職種の一部が対象になり得るもの」に分けて例示している（４２頁～４５頁）。

施設職種全体が対象一部が対象になり得る
学校（共通）スクールカウンセラー，部活動指導員，学校司書，学習指導員，外国語指導助手（ALT），特別支援教育支援員等事務職員，スクールバス運転手，学校医，学校用務員，スクールソーシャルワーカー，スクールガード等
小学校校長，副校長，教頭，教諭，養護教諭，栄養教諭，講師等学校給食栄養管理者（学校栄養職員）
保育所保育所の長，保育士，保育補助者嘱託医，調理員，看護師，保健師，准看護師，送迎バス等の運転手，その他職員
児童養護施設施設の長，児童指導員，保育士，個別対応職員，栄養士，看護師，心理療法担当職員，職業指導員嘱託医，家庭支援専門相談員，調理員，事務職員，送迎バス等の運転手，その他職員
放課後等デイサービス事業所の管理者，児童指導員，保育士，児童発達支援管理責任者，機能訓練担当職員，看護職員，指導員等嘱託医，送迎バス等の運転手，その他職員

「一部が対象になり得る」職種は，各事業者が実態に応じて三要件で判断・特定し，三要件を満たす従事者を確実に対象とするよう求められている（施行ガイドライン４６頁）。

第５　判断が分かれる職種の具体例

施行ガイドラインは，主な職種について，対象となる例と対象とならない例を示している（４６頁～４７頁の図表６，６２頁～６４頁の図表９）。

職種対象となる例対象とならない例
事務職員保護者と保育士等の面談中に別室で児童等の面倒を見るなど，例外的に児童等と接することも業務として想定される者電話対応や書類整理などに限られ，児童等との接触がほとんど想定されない者
送迎運転手他の職員が同乗しないバスで，会話等を通じて児童等と接する者（最後に降ろす児童等とは一対一になる）他の職員の同乗が前提で，第三者がいない状況で接することがほとんどない者
調理員食育指導や給食の準備・片付け等の際に，他の職員がいない環境で児童等と接する者調理業務のみで児童等と接しない者
医師・嘱託医施設内で年に複数回，他の職員が同席しない状況で個別診察や健康相談を行う者年１回の定期健康診断のみで，常に他の職員が同席する者
看護師等日常的に健康管理を行い，体調不良時は別室で一対一で対応する者緊急時の応急対応のみで，短時間かつ他の職員が同席する者
清掃員・警備員教育・保育の時間に，他の職員がいない状況で児童等と日常的に接する者児童等がいない時間帯の清掃や，人の往来の多い場所での警備のみの者

第６　ボランティア・実習生・派遣労働者

１　ボランティアと短期の従事者

ボランティアであっても，三要件を満たせば対象となる（施行ガイドライン６８頁～６９頁の図表１０）。

例えば，居場所づくりの事業で学習支援のスタッフとして児童等に一対一で指導等を行う場合や，大学のサークルが月２回障害児施設で交流会を開き一対一で支援する場合は，対象となる例とされている。

これに対し，ＰＴＡが年１回開くバザーに保護者がボランティアとして参加する場合，１日だけ講演に来るゲストスピーカー，模擬試験の運営管理だけを行うアルバイトスタッフは，対象とならない例とされている（同）。

２　教育実習・保育実習の実習生

大学等が作成する実習計画で原則として児童等と一対一にさせないことが位置付けられ，指導教員等の監督の下で接することが担保されている場合は，犯罪事実確認は求められない（施行ガイドライン７１頁，Ｑ＆Ａ基礎編３－１３）。

他方，実習上一対一になることが予定されている場合や，実習期間が相当長期にわたる場合など，三要件を満たす実習生は対象となる（同）。

要否を最終的に判断し，交付申請を行うのは，実習先の対象事業者である（Ｑ＆Ａ基礎編３－１４）。

３　派遣労働者・請負の従事者

対象業務の従事者が派遣労働者や請負事業主に雇用される労働者である場合は，派遣元・請負事業主ではなく，派遣先や発注者である対象事業者が犯罪事実確認を含む安全確保措置を行う義務を負う（施行ガイドライン２０６頁）。

雇用形態や契約の名称ではなく，誰の事業として児童等と接するかで確認の主体が決まる点に注意が必要である。

第７　よくある質問

１　パート・アルバイトも対象になるか

雇用形態にかかわらず，法律が列挙する職種に当たるか，三要件を満たす業務に就く場合は対象となる。

民間教育事業の人数要件でも，雇用の有無・形態を問わず実際に教授に従事している者を数えるとされている（施行ガイドライン５５頁）。

２　オンラインだけの学習塾は認定を受けられるか

オンラインのみで行う事業は，民間教育事業の対面要件を満たさないため，認定の対象外である（Ｑ＆Ａ応用編３－８）。

児童等の自宅以外の場所で対面の授業を行う場合があれば，要件を満たす。

３　職種の判断に迷うときはどうするか

職名ではなく，児童等と接する場面，頻度，第三者の目が届かない場面の有無及びオンラインの接触を業務ごとに確認し，三要件に当てはめる。

判断の根拠を対象者リストに残す方法は，[こども性暴力防止法とは―日本版DBSの対象・義務・令和８年１２月２５日の施行準備](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/kodomo-seibouryoku-boushihou-nihonban-dbs/)の第３で説明している。

対象者について行う犯罪事実確認の手続は，[こども性暴力防止法の犯罪事実確認とは―対象となる性犯罪・２０年と１０年の期間・確認の流れと事前通知](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/koseibouhou-hanzai-jijitsu-kakunin-nagare/)で説明している。

第８　出典

１　法令

①[e-Gov法令検索「学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律」](https://laws.e-gov.go.jp/law/506AC0000000069)（令和６年法律第６９号。令和８年１２月２５日施行時点）２条３項～６項，２６条。

②[e-Gov法令検索「同法施行令」](https://laws.e-gov.go.jp/law/507CO0000000440)（令和７年政令第４４０号）１条。

２　こども家庭庁の資料

①[こども家庭庁「こども性暴力防止法施行ガイドライン」（令和８年９月改訂）](https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/abc50df0/20260901_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_72.pdf)３８頁，４１頁～４７頁，５１頁，５３頁～５６頁，６２頁～６４頁，６８頁～６９頁，７１頁，２０６頁。

②[こども家庭庁「こども性暴力防止法に関するＱ＆Ａ」（令和８年９月２９日改訂）](https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/379c2e9b/20260929_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_100.pdf)基礎編３－１３・３－１４（２８頁），４－８（３１頁），１０－５（６９頁），応用編３－３～３－５（７１頁～７２頁），３－８（７３頁），３－１７・３－１８（７５頁）。

３　個別の判断で確認が必要な事項

ここに挙げた職種の分類は，ガイドラインの例示であり，同じ名称の職種でも業務の実態によって結論が異なり得る。

個々の従事者が対象となるかは，事業の内容，業務の範囲，児童等と接する場面及び最新の公式資料に即して判断する必要がある。

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## こども性暴力防止法の犯罪事実確認とは―対象となる性犯罪・２０年と１０年の期間・確認の流れと事前通知（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/koseibouhou-hanzai-jijitsu-kakunin-nagare/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 親族法・家事事件, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　犯罪事実確認の結論と基準日](#sec1)
- [１　国が交付する確認書で性犯罪前科の有無を確かめる仕組みである](#sec1-1)

- [２　本記事の基準日と資料](#sec1-2)

- [第２　対象となる「特定性犯罪」](#sec2)
- [１　法律が列挙する罪](#sec2-1)

- [２　迷惑防止条例と青少年健全育成条例の罪も含まれる](#sec2-2)

- [３　改正前の罪名や懲役刑も対象になる](#sec2-3)

- [４　被害者がこどもである罪に限られない](#sec2-4)

- [第３　特定性犯罪事実該当者と期間](#sec3)
- [１　実刑は２０年，執行猶予と罰金は１０年](#sec3-1)

- [２　刑の言渡しの効力が失われた後も確認される](#sec3-2)

- [３　期間を過ぎると「該当しない」と記載される](#sec3-3)

- [第４　犯罪事実確認の対象にならないもの](#sec4)
- [１　不起訴・示談](#sec4-1)

- [２　特定性犯罪以外の罪](#sec4-2)

- [３　少年審判による保護処分](#sec4-3)

- [４　確認できない部分は日常の措置で補う](#sec4-4)

- [第５　犯罪事実確認の流れ（確認方法）](#sec5)
- [１　手続はこまもろうシステムで行う](#sec5-1)

- [２　事業者が入力・提出するもの](#sec5-2)

- [３　従事者が提出するもの](#sec5-3)

- [４　法務大臣による照合と確認書の記載事項](#sec5-4)

- [５　交付までの期間の目安](#sec5-5)

- [第６　該当する場合の事前通知と訂正請求](#sec6)
- [１　確認書の交付前に本人へ通知される](#sec6-1)

- [２　本人が選べる三つの対応](#sec6-2)

- [３　２週間が過ぎると確認書が交付される](#sec6-3)

- [４　事業者が確認書を受け取った後](#sec6-4)

- [第７　いつまでに確認するか](#sec7)
- [１　従事者の区分ごとの期限](#sec7-1)

- [２　急な欠員の場合の「いとま特例」](#sec7-2)

- [第８　従事者が手続に応じない場合](#sec8)

- [第９　確認書の廃棄・消去と罰則](#sec9)
- [１　確認書の廃棄・消去の期限](#sec9-1)

- [２　確認書の情報に関する罰則](#sec9-2)

- [第１０　よくある質問](#sec10)
- [１　こども性暴力防止法の確認方法は？](#sec10-1)

- [２　不起訴や示談になった場合も対象になるか](#sec10-2)

- [３　執行猶予の期間が終われば対象外になるか](#sec10-3)

- [４　事業者は罪名まで知ることになるか](#sec10-4)

- [５　内定前や採用面接の段階で確認できるか](#sec10-5)

- [６　犯罪事実確認の対象となる罪や期間は今後変わるか](#sec10-6)

- [第１１　出典](#sec11)
- [１　法令](#sec11-1)

- [２　こども家庭庁の資料](#sec11-2)

- [３　個別の判断で確認が必要な事項](#sec11-3)

第１　犯罪事実確認の結論と基準日

１　国が交付する確認書で性犯罪前科の有無を確かめる仕組みである

こども性暴力防止法（学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律・令和６年法律第６９号）の犯罪事実確認とは，対象事業者が，こどもと接する対象業務の従事者について，こども家庭庁から交付される犯罪事実確認書により，「特定性犯罪事実該当者」に当たるか否かを確認することである（法４条１項，こども家庭庁Ｑ＆Ａ基礎編６－１）。

事業者が交付を申請し，こども家庭庁が法務大臣に照会して，裁判の確定記録と照合した結果を確認書にする（法３３条～３５条）。

確認書に該当する旨が記載される場合には，事業者へ交付される前に本人へ通知され，本人は２週間以内に訂正を請求できる（法３５条５項，３７条１項・２項）。

この確認は，すべての企業がすべての応募者の犯罪歴を調べられる制度ではない。

対象となるのは，法律が定める学校設置者等と認定を受けた民間教育保育等事業者が，対象業務に従事させる者について行う確認に限られる。

こども家庭庁のＱ＆Ａは，本人の承諾があっても，対象業務に従事することが決定していなければ確認はできないとし，内定前の確認を否定している（Ｑ＆Ａ基礎編６－４）。

２　本記事の基準日と資料

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した法律・施行令（令和７年政令第４４０号）の令和８年１２月２５日施行時点の条文，こども性暴力防止法施行ガイドライン（令和８年９月改訂）及びこども性暴力防止法に関するＱ＆Ａ（令和８年９月２９日改訂）に基づく。

法の施行日は令和８年１２月２５日であり，犯罪事実確認はこの日から始まる。

システムの画面や運用の細部は施行までに更新される可能性があるので，実際の申請時には，こども家庭庁の最新資料を確認する必要がある。

制度全体の対象事業者，事業者の措置及び施行前の準備は，[こども性暴力防止法とは―日本版DBSの対象・義務・令和８年１２月２５日の施行準備](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/kodomo-seibouryoku-boushihou-nihonban-dbs/)で説明している。

本記事は，その中の犯罪事実確認について，対象となる罪，期間，手続及び期限を詳しく扱う。

第２　対象となる「特定性犯罪」

１　法律が列挙する罪

犯罪事実確認で照会の対象となる性犯罪の類型を「特定性犯罪」という（法２条７項）。

施行ガイドラインの説明（２９頁～３１頁）に従って罪名を補うと，次のとおりである。

①刑法１７６条（不同意わいせつ），１７７条（不同意性交等），１７９条（監護者わいせつ及び監護者性交等），１８０条（未遂），１８１条（不同意わいせつ等致死傷），１８２条（１６歳未満の者に対する面会要求等）並びに２４１条１項・３項及び２４３条（強盗・不同意性交等及び同致死並びにその未遂）の罪

②盗犯等の防止及び処分に関する法律４条の罪（刑法２４１条１項の罪を犯す行為に係るもの）

③児童福祉法６０条１項の罪（児童淫行）

④児童買春・児童ポルノ法４条～８条の罪（児童買春，周旋，勧誘，児童ポルノの所持・提供等，児童買春等目的の人身売買等）

⑤性的姿態撮影等処罰法２条～６条の罪（性的姿態等の撮影，影像記録の提供・保管，影像送信，影像記録）

⑥都道府県の条例で定める罪であって，政令で定めるもの

２　迷惑防止条例と青少年健全育成条例の罪も含まれる

⑥の条例の罪は，みだりに人の身体の一部に接触する行為，下着や身体ののぞき見・盗撮，みだりに卑わいな言動，児童との性交・わいせつな行為のいずれかを罰するものである（法２条７項６号）。

施行令２条は，全都道府県の迷惑防止条例と青少年健全育成条例を中心に，対象となる条例を９４号にわたって列挙している。

例えば，大阪府については，大阪府公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例と大阪府青少年健全育成条例が挙げられている（施行令２条５３号・５４号）。

いわゆる痴漢や盗撮が刑法ではなく条例違反として処罰された場合でも，対象となり得るということである。

施行ガイドラインは，迷惑防止条例については接触・のぞき見等・卑わいな言動を罰する罪を，青少年健全育成条例については児童との性交・わいせつな行為を罰する罪を対象とすると説明している（３２頁）。

３　改正前の罪名や懲役刑も対象になる

刑法は平成２９年と令和５年に性犯罪の規定を改正しており，強制わいせつ罪・強制性交等罪・準強制わいせつ罪等の旧規定や，削除された集団強姦等の罪で処罰された者もいる。

法附則２条は，これらの改正前の罪も特定性犯罪とみなしている。

また，刑法等の一部を改正する法律（令和４年法律第６７号）による拘禁刑の導入前に言い渡された懲役刑も，拘禁刑の言渡しとみなされる（法附則３条）。

施行令附則２項により，改正・廃止前の条例で定められていた罪も対象となる（施行ガイドライン３２頁～３３頁）。

４　被害者がこどもである罪に限られない

特定性犯罪には，成人に対する犯罪も含まれる（Ｑ＆Ａ基礎編２－１１）。

例えば，成人に対する不同意わいせつ罪で有罪判決が確定した者も，次に述べる期間内であれば特定性犯罪事実該当者に当たる。

第３　特定性犯罪事実該当者と期間

１　実刑は２０年，執行猶予と罰金は１０年

特定性犯罪事実該当者は，特定性犯罪について有罪判決が確定し，次の期間を経過していない者である（法２条８項）。

区分期間起算点
拘禁刑の実刑２０年刑の執行を終わり，又は執行を受けることがなくなった日
拘禁刑の全部の執行猶予１０年裁判が確定した日
罰金１０年刑の執行を終わり，又は執行を受けることがなくなった日

執行猶予の言渡しが取り消された者は，執行猶予の区分ではなく実刑の区分で扱われる（法２条８項１号括弧書）。

「執行を受けることがなくなった」には，刑の時効の完成や恩赦による刑の執行の免除，大赦・特赦などが含まれると説明されている（施行ガイドライン３５頁）。

２　刑の言渡しの効力が失われた後も確認される

刑法３４条の２は，拘禁刑以上の刑の執行を終えてから罰金以上の刑に処せられずに１０年（罰金以下の刑では５年）を経過すると，刑の言渡しは効力を失うと定めている。

しかし，こども性暴力防止法の期間はこれより長いため，法は「裁判が確定した者」という形で定義し，刑の言渡しの効力が失われた者についても確認できるようにしている（施行ガイドライン３４頁～３５頁）。

執行猶予の場合も，猶予期間が満了した後，裁判の確定から１０年を経過するまでは特定性犯罪事実該当者に当たる。

３　期間を過ぎると「該当しない」と記載される

上記の期間を経過した者については，確認書に特定性犯罪事実該当者ではない旨が記載され，事業者は過去に該当者であったことを知ることができない（Ｑ＆Ａ応用編６－２）。

したがって，確認書に該当しない旨の記載があることは，その者に性犯罪前科が一切ないことまで示すものではない。

第４　犯罪事実確認の対象にならないもの

１　不起訴・示談

Ｑ＆Ａは，不起訴や示談になった者は，刑事裁判による事実認定を受けていないため，特定性犯罪事実該当者に当たらないとしている（Ｑ＆Ａ基礎編２－１０）。

法２条８項は拘禁刑又は罰金を言い渡す裁判が確定したことを要件としており，確認の照合先も確定した事件の記録である（法３４条２項）。

２　特定性犯罪以外の罪

Ｑ＆Ａは，窃盗罪など特定性犯罪以外の罪で刑が確定した者は，現行法上，特定性犯罪事実該当者に当たらないとしている（Ｑ＆Ａ基礎編２－１０）。

例えば，刑法１７４条の公然わいせつ罪は，法２条７項１号に掲げられていない。

他方，盗撮・痴漢の類型は，性的姿態撮影等処罰法や条例の罪として対象に含まれ得るので，罪名の印象だけで判断しない。

３　少年審判による保護処分

家庭裁判所の少年審判で保護処分を受けたことは，拘禁刑又は罰金を言い渡す裁判の確定ではないので，法２条８項の文言上，特定性犯罪事実該当者には当たらないと考えられる。

これに対し，少年であっても，家庭裁判所から検察官に送致されて刑事裁判を受け，特定性犯罪について拘禁刑又は罰金が確定した場合は，同項の要件に当たる。

本記事の基準日に確認したＱ＆Ａ・ガイドラインの範囲では，保護処分の扱いを直接述べた記載は見当たらなかったので，個別の事案では最新の公式資料で確認する必要がある。

４　確認できない部分は日常の措置で補う

犯罪事実確認で分かるのは，確定した有罪判決のうち，法定の罪と期間に当たるものだけである。

前科のない者による加害や，起訴に至らなかった事案は，この確認では把握できない。

そのため，法は，不適切な行為の防止，早期把握，相談体制，研修及び疑いが生じた場合の調査等を併せて求めている。

日常の行動基準については，[こども性暴力防止法の「不適切な行為」とは―SNS・撮影・身体接触と行動基準の作り方](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/koseibouhou-futekisetsu-koui-koudoukijun/)で説明している。

第５　犯罪事実確認の流れ（確認方法）

１　手続はこまもろうシステムで行う

犯罪事実確認の手続は，原則として，こども性暴力防止法関連システム（こまもろうシステム）上で行う（Ｑ＆Ａ基礎編６－１０）。

流れは次のとおりである。

①事業者がＧビズＩＤを取得し，こまもろうシステムに事業者アカウントを作成する。

②事業者が対象従事者の氏名とメールアドレスを登録すると，従事者にアカウント作成依頼のメールが届く。

③従事者がマイナンバーカード等で本人確認をして従事者アカウントを作成する。

④事業者が従事開始予定日等の申請情報を入力し，従事者が戸籍情報等を登録する。

⑤双方の登録がそろうと交付申請ができ，こども家庭庁が戸籍情報を確認した上で法務大臣に照会する。

⑥照会結果に基づき，こども家庭庁から事業者へ犯罪事実確認書が交付される。

認定対象事業者は，認定を受けた後に従事者の登録へ進む（Ｑ＆Ａ基礎編６－１０）。

ＧビズＩＤと事業者アカウントの準備は，[こども性暴力防止法のGビズID・まとめ登録―こまもろうシステムの施行前準備](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/koseibouhou-gbiz-matometouroku-junbi/)で整理している。

２　事業者が入力・提出するもの

事業者は，事業者の名称・所在地，従事者の氏名・住所・生年月日・性別，勤務する事業所，業務の内容及び従事予定日等を申請書の事項として入力する（法３３条３項，Ｑ＆Ａ基礎編６－１１）。

あわせて，内定通知書や雇用契約書など，その従事者を対象業務に従事させることを証する書類を添付する（法３３条４項１号）。

対象業務に従事させることが決まっていない者について申請できないのは，この添付書類の要件からも明らかである。

３　従事者が提出するもの

従事者は，氏名・住所・生年月日・性別等の情報を入力し，国籍に応じて次の書類を提出する（法３３条５項，Ｑ＆Ａ基礎編６－１２）。

日本国籍の場合は，全ての戸籍・除籍の抄本等であり，マイナアプリでマイナンバーカードをスマートフォンにかざして提出できる（一部対応していない戸籍等がある）。

外国籍の場合は，在留カード，住民票，旅券の写し等と，過去に氏名等の変更があった場合にそれを証する戸籍相当書類である。

全ての戸籍・除籍を求めるのは，氏名を変更した者についても，変更前の氏名を含めて照合するためである（法３４条１項１号，Ｑ＆Ａ応用編６－１）。

過去の犯罪事実確認で提出した書類は，別の事業者での確認の際も提出を省略できるが，前回の提出後に記載事項が変わった戸籍等と最新の内容が記載された戸籍等は省略できない（法３３条６項，Ｑ＆Ａ応用編６－１８）。

戸籍等は，こまもろうシステムを通じて従事者から直接こども家庭庁へ提出されるので，その内容が事業者に知られることはないと説明されている（Ｑ＆Ａ応用編６－２０）。

ただし，従事者が希望する場合は事業者を経由して提出することもでき，事業者はこれを拒めない（法３３条７項）。

戸籍等の取得費用は従事者の負担であり，提出したかどうかはシステム上で事業者も把握できる（Ｑ＆Ａ応用編６－２１・６－２２）。

４　法務大臣による照合と確認書の記載事項

こども家庭庁（法文上は内閣総理大臣）は，氏名（変更前の氏名を含む。），生年月日及び本籍（外国籍の場合は国籍等）を法務大臣に提供し，照会する（法３４条１項）。

法務大臣は，特定性犯罪について拘禁刑又は罰金が確定した事件の保管記録と照合し，該当する記録の有無と確認日を通知する（法３４条２項）。

事業者に交付される確認書には，本人の情報と確認日のほか，該当しない場合はその旨が，該当する場合は該当者の区分（実刑・執行猶予・罰金）とその裁判が確定した日が記載される（法３５条４項）。

罪名や判決主文は，法務大臣からこども家庭庁へ通知される事項であるが（法３４条２項２号），確認書の記載事項としては掲げられていない。

５　交付までの期間の目安

Ｑ＆Ａは，交付までの標準処理期間を，日本国籍者は２週間から１か月程度，外国籍者は１か月から２か月程度としている（Ｑ＆Ａ基礎編６－５）。

標準処理期間の最長期間より前に申請したのに交付されない場合は，後に述べる「いとま特例」のやむを得ない事情に当たるものとして扱われる（同）。

採用の日程は，この期間を見込んで組む必要がある。

第６　該当する場合の事前通知と訂正請求

１　確認書の交付前に本人へ通知される

照合の結果，従事者が特定性犯罪事実該当者に当たる場合，こども家庭庁は，事業者に確認書を交付する前に，記載する内容を本人に通知しなければならない（法３５条５項）。

これを「事前通知」という（Ｑ＆Ａ基礎編６－１３）。

事前通知は，記録の誤り等があった場合に，本人が訂正を求める機会を確保するための仕組みである。

２　本人が選べる三つの対応

事前通知を受けた従事者は，次のいずれかの対応をする（Ｑ＆Ａ基礎編６－１３）。

①通知確認済の連絡：通知内容に誤りがない場合に，その旨を連絡する。

②訂正請求：通知内容が事実でないと考える場合に，通知を受けた日から２週間以内に訂正を請求する（法３７条１項・２項）。

③中止要請：内定辞退等により対象業務に従事しないこととなった場合に，手続の中止を求める。

中止要請をしても，それだけで事業者の交付申請が無効になるわけではない。

Ｑ＆Ａは，中止要請をした従事者は，事業者に対象業務に従事しない旨を連絡し，交付申請を取り下げるよう伝える必要があるとしている（Ｑ＆Ａ基礎編６－１３）。

３　２週間が過ぎると確認書が交付される

事前通知を受けた日から２週間以内にいずれの手続も行われなかった場合は，通知の内容を記載した確認書が事業者に交付される（Ｑ＆Ａ基礎編６－１３）。

訂正請求があった場合は，その請求についての結果が通知されるまで，確認書は交付されない（法３５条５項）。

システム上で訂正請求をしない旨の意思表示をした場合は，直ちに確認書が交付されると説明されている（施行ガイドライン１８６頁）。

４　事業者が確認書を受け取った後

該当する旨の確認書を受け取った事業者は，その者をこどもと接する対象業務に従事させないなどの防止措置を講じる必要がある（学校設置者等につき法６条）。

もっとも，配置転換，内定取消し，懲戒又は解雇の有効性は，就業規則，採用時の説明，配置の可能性及び労働法上の要件により別に判断される。

確認書とその記録は厳格な管理の対象であり，扱い方は[日本版DBSの犯罪事実確認記録をどう扱うか―本人通知・訂正、保護者への説明、内部共有と保存・廃棄](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/03/nihonban-dbs-hanrekijouhou-kanri/)で説明している。

第７　いつまでに確認するか

１　従事者の区分ごとの期限

犯罪事実確認の期限は，従事者の区分によって異なる（Ｑ＆Ａ基礎編６－６）。

区分期限根拠
新たに対象業務に従事する者従事開始の日まで法４条１項
施行時現職者（学校設置者等）令和１１年１２月２４日まで法４条３項，施行令４条
認定時現職者（認定事業者等）認定等の日から１年を経過する日まで法２６条３項，施行令６条
５年ごとの再確認前回の確認日の翌日から５年を経過する日の属する年度の末日まで法４条４項

施行時現職者とは，施行日に現に対象業務に従事している者と，施行日の前日までに従事させることを決定していた者である（法４条１項括弧書）。

施行時現職者の申請時期は分散され，例えば公立学校では，令和９年４月以降，教育委員会が作成する申請工程表に従って順次申請する（施行ガイドライン３４０頁～３４２頁）。

施行時現職者は，割り当てられた申請対象月で確認を行うこととされ，それより前倒しすることは予定されていない（Ｑ＆Ａ基礎編６－１６）。

２　急な欠員の場合の「いとま特例」

急な欠員その他の内閣府令で定めるやむを得ない事情により，従事開始までに確認を行ういとまがなく，直ちに業務を行わせなければ運営に著しい支障が生ずる場合は，従事させた日から３か月以内に確認を行うことができる（法４条２項，施行令３条）。

大規模な災害が発生した場合など，確認の完了までに３か月を超える期間を要する見込みの場合は６か月である（施行令３条）。

この特例を使う場合でも，確認が終わるまでは，その者を特定性犯罪事実該当者とみなして必要な措置を講じなければならない（法４条２項ただし書）。

Ｑ＆Ａは，その例として，こどもと一対一にさせない対応を挙げている（Ｑ＆Ａ基礎編６－７）。

第８　従事者が手続に応じない場合

従事者が戸籍等を提出せず，期限までに確認ができない場合，そのまま対象業務に従事させ続けることは犯罪事実確認義務の違反となる（施行ガイドライン２０５頁）。

ガイドラインは，事業者が施行前に，対象業務従事者の範囲に含まれること，期限までに戸籍等を提出する必要があること，提出がなければ対象業務に従事させられないこと，就業規則に手続への対応義務を定めること等を本人へ伝えておく「事前伝達」を求めている（同頁）。

その上で提出がない場合は，業務命令として提出を求め，口頭で拒否されたときは書面等の記録に残る形で指導し，それでも従わないときは対象業務に従事させないことを検討するとしている（施行ガイドライン２０５頁～２０６頁）。

労働法上は，まず人事権の行使としての配置転換を検討することが考えられ，対応拒否を抑止する観点から懲戒処分を検討することも考えられるとされている（同２０６頁）。

就業規則と誓約書の整え方は，[こども性暴力防止法の就業規則・誓約書の見直し―公式参考例と施行前の準備作業](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/koseibouhou-shugyoukisoku-seiyakusho-junbi/)で扱っている。

第９　確認書の廃棄・消去と罰則

１　確認書の廃棄・消去の期限

確認書の交付を受けた事業者は，確認日から５年を経過した日の属する年度の末日から３０日を経過する日までに，確認書を廃棄し，記録を消去しなければならない（法３８条１項）。

従事者が離職した場合は離職の日から，事業者がその者を任命・雇用しなかった場合は従事予定日（交付がそれより遅いときは交付の日）から，それぞれ３０日以内に廃棄・消去する（法３８条２項）。

２　確認書の情報に関する罰則

確認書の情報の扱いには，次の罰則がある。

①業務で知った確認書の情報を，自己又は第三者の不正な利益を図る目的で提供したとき：２年以下の拘禁刑若しくは１００万円以下の罰金又は併科（法４３条）

②偽りその他不正の手段で確認書の交付を受けたとき：１年以下の拘禁刑又は１００万円以下の罰金（法４４条）

③業務で知った確認書の情報をみだりに他人に知らせ，又は不当な目的に利用したとき：１年以下の拘禁刑若しくは５０万円以下の罰金又は併科（法４５条２項）

④帳簿の不備や確認書の廃棄・記録の消去をしなかったとき等：５０万円以下の罰金（法４６条）

法人の従業者等が業務に関して①②④の違反行為をしたときは，行為者のほか法人等にも罰金刑が科される（法４８条）。

第１０　よくある質問

１　こども性暴力防止法の確認方法は？

事業者が，こまもろうシステムで対象従事者について犯罪事実確認書の交付を申請し，従事者が戸籍等を提出して，こども家庭庁が法務大臣に照会する方法で行う。

該当しなければその旨の確認書が交付され，該当すれば本人への事前通知と２週間の訂正請求期間を経て確認書が交付される。

手続の詳細は第５と第６のとおりである。

２　不起訴や示談になった場合も対象になるか

対象にならない。

Ｑ＆Ａは，不起訴や示談になった者は刑事裁判による事実認定を受けていないため，特定性犯罪事実該当者に当たらないとしている（Ｑ＆Ａ基礎編２－１０）。

３　執行猶予の期間が終われば対象外になるか

猶予期間の満了だけでは対象外にならない。

全部の執行猶予の場合は，裁判が確定した日から１０年を経過するまで特定性犯罪事実該当者に当たる（法２条８項２号）。

４　事業者は罪名まで知ることになるか

確認書に記載されるのは，該当する場合でも，該当者の区分（実刑・執行猶予・罰金）と裁判が確定した日であり，罪名は記載事項として掲げられていない（法３５条４項）。

ただし，確認書の情報は極めて機微な情報であり，記載事項が限られていても，目的外利用・第三者提供の制限と厳格な管理の対象となる（学校設置者等につき法１２条・１４条）。

５　内定前や採用面接の段階で確認できるか

できない。

Ｑ＆Ａは，本人の承諾があっても，対象業務に従事することが決定していなければ確認はできないとしている（Ｑ＆Ａ基礎編６－４）。

６　犯罪事実確認の対象となる罪や期間は今後変わるか

法附則６条は，政府が施行後３年を目途として，学校設置者等，教員等，民間教育保育等事業者，教育保育等従事者及び特定性犯罪事実該当者の範囲を含め，制度の在り方を検討し，必要があれば措置を講ずると定めている。

本記事の基準日の時点で，施行前に対象となる罪や期間を変更する改正の内容は確認していない。

第１１　出典

１　法令

①e-Gov法令検索「学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律」（令和６年法律第６９号。令和８年１２月２５日施行時点）２条７項・８項，４条，６条，１２条，１４条，２６条３項，３３条～３５条，３７条，３８条，４３条～４６条，４８条，附則２条・３条・６条。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/506AC0000000069](https://laws.e-gov.go.jp/law/506AC0000000069)

②e-Gov法令検索「学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律施行令」（令和７年政令第４４０号）２条～４条，６条。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/507CO0000000440](https://laws.e-gov.go.jp/law/507CO0000000440)

２　こども家庭庁の資料

①こども家庭庁「こども性暴力防止法施行ガイドライン」（令和８年９月改訂）２９頁～３５頁，１８４頁，１８６頁，２０５頁～２０６頁，３４０頁～３４２頁。

[https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/abc50df0/20260901_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_72.pdf](https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/abc50df0/20260901_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_72.pdf)

②こども家庭庁「こども性暴力防止法に関するＱ＆Ａ」（令和８年９月２９日改訂）基礎編２－９～２－１１（２３頁），６－１～６－１３（４４頁～５０頁），６－１６（５１頁），応用編６－１・６－２（９２頁），６－１８・６－２０（１００頁），６－２１・６－２２（１０１頁）。

[https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/379c2e9b/20260929_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_100.pdf](https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/379c2e9b/20260929_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_100.pdf)

③こども家庭庁「こども性暴力防止法」（最新資料の掲載ページ）。

[https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety/efforts/koseibouhou](https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety/efforts/koseibouhou)

３　個別の判断で確認が必要な事項

特定の罪や裁判が対象に当たるか，期間の計算，いとま特例の要件，防止措置と労務上の処分の当否は，具体的な事実と最新の公式資料に即して判断する必要がある。

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## 最高裁判所長官の記者会見と談話―今崎長官の就任会見，憲法記念日会見及び生成AIに関する発言（令和６年～令和８年）（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/saikousai-choukan-kishakaiken/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-18
Category: AIと司法, 裁判所, 裁判制度・司法行政

目次

- [第１　最高裁判所長官の記者会見と談話の位置付け](#sec1)
- [１　本記事の対象と基準日](#sec1-1)

- [２　談話と記者会見の違い](#sec1-2)

- [３　裁判所ウェブサイトに掲載される長官の発信](#sec1-3)

- [４　過去の会見録の探し方](#sec1-4)

- [第２　令和６年８月１６日の就任談話と就任記者会見](#sec2)
- [１　就任談話の要点](#sec2-1)

- [２　下級裁判所の仕事，迅速化及びデジタル化](#sec2-2)

- [３　裁判員裁判の公判前整理手続と「過剰な丁寧さ」](#sec2-3)

- [４　具体的な事件と憲法についての回答の差控え](#sec2-4)

- [５　刑事裁判官としての経歴についての発言](#sec2-5)

- [第３　令和７年の憲法記念日の談話と記者会見](#sec3)
- [１　談話の要点](#sec3-1)

- [２　質問の範囲](#sec3-2)

- [３　多様性をめぐる裁判と公平・中立](#sec3-3)

- [４　再審請求事件と司法研修所の研究会](#sec3-4)

- [５　個別の案件への回答の差控え](#sec3-5)

- [第４　令和８年の憲法記念日記者会見](#sec4)
- [１　民事訴訟手続のデジタル化の全面施行](#sec4-1)

- [２　保釈と大川原化工機事件をめぐる質問](#sec4-2)

- [３　再審と無罪が確定した事件の検証](#sec4-3)

- [４　憲法と憲法改正の議論](#sec4-4)

- [第５　生成AIに関する発言の推移](#sec5)
- [１　令和６年８月の就任記者会見](#sec5-1)

- [２　令和７年の憲法記念日記者会見](#sec5-2)

- [３　令和８年の憲法記念日記者会見](#sec5-3)

- [４　令和８年６月の長官所長会同における挨拶](#sec5-4)

- [５　３回の会見での発言の読み方](#sec5-5)

- [第６　関連記事](#sec6)

- [第７　出典](#sec7)

第１　最高裁判所長官の記者会見と談話の位置付け

１　本記事の対象と基準日

本記事は，最高裁判所長官が就任時と憲法記念日に行う記者会見及び談話について，裁判所ウェブサイトの「トピックス」に掲載された概要を基に整理するものである。

対象は，第２１代の最高裁判所長官である[今崎幸彦](https://yamanaka-bengoshi.jp/2017/08/12/imasaki35/)長官の就任時（令和６年８月）の談話・記者会見，令和７年及び令和８年の憲法記念日の談話・記者会見，並びに令和８年６月の長官所長会同における挨拶である。

基準日は令和８年１０月１７日であり，発言の引用は，いずれも裁判所ウェブサイト又はInternet Archiveの保存ページの記載による。

長官の地位と権限は[最高裁判所長官の地位，権限及び選任](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/25/saikousaibansho-choukan/)で，任期と定年は[最高裁判所長官の任期と定年](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/24/saikousai-tyoukan-ninki-teinen/)で整理している。

本記事は，長官が裁判の外で何を述べてきたかを，一次資料に沿って確かめるためのものである。

２　談話と記者会見の違い

就任時と憲法記念日には，長官名義の「談話」と，記者の質問への応答を記録した「記者会見の概要」が，別々のページとして掲載される。

会見の概要の冒頭には，長官が記者会見を行い「談話を発表するとともに、以下のとおり、記者からの質問に応じました。」と書かれている。

談話は長官があらかじめ用意した文章であり，会見の概要は，記者の質問と長官の回答を【記者】【長官】の形で一問ずつ記録したものである。

したがって，長官の考えを引用するときは，談話の文章と，質問に答えた会見での発言とを区別する必要がある。

会見では，記者が個別の事件や政治日程に触れて質問することが多く，長官がどこまで答え，どこで回答を控えたかも，発言の内容の一部になる。

３　裁判所ウェブサイトに掲載される長官の発信

裁判所ウェブサイトのトピックスには，就任時と憲法記念日の談話・会見のほか，長官の「新年のことば」，毎年６月の高等裁判所長官，地方裁判所長及び家庭裁判所長会同における挨拶等が掲載されている。

令和８年の「新年のことば」の内容は，[令和８年最高裁判所長官「新年のことば」を読む](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/01/06/sinnennokotoba-r0801-honne/)で整理している。

令和８年６月１０日の会同における挨拶は，記者会見と異なり，全国の高等裁判所長官，地方裁判所長及び家庭裁判所長に向けて，長官が裁判所の運営の方針を述べたものである。

その内容は，第５の４で取り上げる。

このほか，皇族の薨去に際しては「謹話」が掲載されることがある。

令和６年１１月１５日には，三笠宮崇仁親王妃百合子殿下の薨去に際して，今崎長官の謹話が掲載された。

謹話は哀悼の意を表す儀礼的な文章であり，司法の課題についての発言は含まれていない。

節目の年には，就任時と憲法記念日以外にも記者会見が開かれることがある。

例えば，[大谷直人](https://yamanaka-bengoshi.jp/2017/08/11/otani29/)長官は，裁判員制度の施行から１０年を迎えた際に記者会見を行い，その概要が令和元年５月にトピックスへ掲載された。

最高裁判所判事の就任記者会見の概要も，同じトピックスに掲載される（今崎長官は，最高裁判所判事に就任した令和４年６月２４日にも記者会見を行っている。）。

判事の就任記者会見の準備資料は，[最高裁判所判事の就任記者会見の関係文書](https://yamanaka-bengoshi.jp/2024/08/04/saikousai-kishakaiken/)で紹介している。

４　過去の会見録の探し方

令和７年の憲法記念日記者会見の概要のページと，同じ年の談話のページは，令和８年１０月１７日に確認したところ，いずれも内容が存在しない旨の応答（HTTP ４０４）を返し，トピックスの一覧にも見当たらなかった。

会見の概要は，Internet Archiveが令和７年（２０２５年）１２月１５日に保存したページで，談話は令和８年（２０２６年）２月１０日に保存したページで，それぞれ読むことができる。

このように，長官の会見録は，一定期間を過ぎると裁判所ウェブサイトの一覧から外れることがある。

記事や書面で引用するときは，ページの題名，掲載年月及び確認日を記録し，Internet Archive等の保存ページの所在を併せて示しておくのが安全である。

第２　令和６年８月１６日の就任談話と就任記者会見

１　就任談話の要点

就任談話は，裁判所の基本的な役割を，個々の事件を適正かつ迅速に解決することにあるとした上で，その積み重ねによって法の支配が社会の隅々まで行き届くことを，司法の使命と位置付けている。

また，社会経済構造の変化と人々の意識や行動様式の多様化を背景に，解決の難しい事件が増えているとの認識を示し，司法分野のデジタル化をこれに対応する取組の一つと位置付けた。

談話の末尾では，司法の使命は最高裁判所だけで果たせるものではなく，全国の裁判官・裁判所職員がそれぞれの職責を遂行して初めて実現されると述べている。

２　下級裁判所の仕事，迅速化及びデジタル化

会見で抱負を問われた今崎長官は，最高裁判所が扱う事件数は下級裁判所に比べてわずかであり，特に一審の仕事量が圧倒的であると述べた。

その上で，下級裁判所の裁判官・職員が本来の職務を全うできるようにすることが，裁判事務としても司法行政としても最高裁判所の大事な役割であるとした。

裁判の迅速化については，審理の在り方を見直す必要があるという点で裁判所内にコンセンサスがあるとし，各地の裁判所の試行錯誤を後押しする考えを示した。

デジタル化については，「単に裁判への新たなITツールの導入にとどまるべきものではなく、審理・判断の質を向上させる取組の一環としてこそ真の意味があると考えています。」と述べている。

３　裁判員裁判の公判前整理手続と「過剰な丁寧さ」

会見では，[戸倉三郎](https://yamanaka-bengoshi.jp/2017/08/12/tokura34/)前長官が退任会見で裁判員裁判の公判前整理手続の長期化への対応に期待を述べたことを踏まえた質問もあった。

今崎長官は，制度開始当初と比べて公判前整理手続の長期化が顕著であり，公判審理の期間や公判回数も増え，判決書も詳細で長くなっているとの印象を述べた。

その上で，裁判員裁判は国民の負担の上に成り立つ制度であり，丁寧さが過剰になれば，裁判員だけでなく被告人，被害者，その家族や遺族，検察官や弁護人の負担も大きくなるとした。

そして，「公判前整理手続の期間が長くなっているというのは、過剰な丁寧さと相関関係がありはしないかという視点は持っていた方が良いと思っています。」と述べ，制度運営の在り方を一度見直してみることを提案している。

４　具体的な事件と憲法についての回答の差控え

性的少数者が当事者となる事件について問われた今崎長官は，自らが関わった事件については，判決や決定の中で表明した意見以上に述べることはないとした。

係属中又は将来係属する可能性のある事件と論点についても，長官の立場上発言を差し控えるとした上で，一般論として，新たな論点をはらむ事件では裁判官としての総合力が試されると述べた。

憲法改正の議論を問う質問に対しては，憲法についての考えは，具体的事件を判断する中で必要なときに，その限りでのみ明らかにされるべきものだと答えている。

憲法についての考えは具体的事件の判断を通じてのみ示すという姿勢は，後記の憲法記念日記者会見でも繰り返されている。

５　刑事裁判官としての経歴についての発言

会見の最後には，刑事裁判の専門家を目指していたのかという質問もあった。

今崎長官は，任官時は民事事件を担当したいと考えていたが，初任の東京地裁刑事部の後，最高裁判所刑事局，外務省への出向（フィリピンの日本国大使館の二等書記官）を経て，帰国後に京都地裁で刑事を担当したことが進路を決めたと振り返った。

具体的な任地と期間は，[今崎幸彦裁判官（３５期）の経歴](https://yamanaka-bengoshi.jp/2017/08/12/imasaki35/)に載せている。

在外公館での勤務経験がある裁判官は，[在外公館勤務経験のある現職裁判官の一覧](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/24/zaigai_koukan_judges/)にまとめている。

第３　令和７年の憲法記念日の談話と記者会見

１　談話の要点

令和７年５月に掲載された談話は，日本国憲法の施行後，裁判所が一つ一つの事件を事実と法に照らして解決してきたと振り返った上で，社会経済構造の変化や価値観の多様化により紛争解決の難易度が高まっているとの認識を示した。

また，「昨今話題の生成AIをはじめとするテクノロジーのとどまることを知らない進化」やソーシャルメディアの広がりが社会の変化を加速させ，司法にも影響を及ぼすと述べつつ，透明性のある手続による紛争解決という司法作用の核心部分は変わらないとした。

裁判手続のデジタル化については，翌年５月までに民事訴訟手続のデジタル化が全面的に施行されることを挙げ，準備作業が佳境を迎えているとした上で，法曹三者で力を合わせて成し遂げたいと述べている。

２　質問の範囲

令和７年５月に掲載された憲法記念日記者会見の概要には，司法手続のデジタル化，性別変更や同性婚など多様性をめぐる裁判，再審請求事件，選択的夫婦別姓，憲法１４条の平等原則，参議院議員選挙と違憲立法審査権，国民が憲法を身近に感じる方法，最高裁判所の審理の在り方及びAIの活用についての質疑が記録されている。

デジタル化については，改正民事訴訟法が令和８年５月までに全面施行されることを前提に，弁護士会等の協力も得ながら，デジタル化時代にふさわしい審理運営を実現することへの期待が述べられた。

３　多様性をめぐる裁判と公平・中立

多様性をめぐる裁判について，今崎長官は，そうした事件だからといって特別な心構えで臨むことはなく，当事者の主張に耳を傾けることはほかの事件と変わらないと答えた。

続く質問で，マイノリティーの声にどう向き合うかを問われると，申立てをする側と反対する側の当事者が必ずいるとした上で，「両方の声を公平にすくい取って公正な判断をするというのが我々の仕事です。」と述べている。

裁判官の識見を高める方法については，最終的には裁判官個々人の修練に任せるしかないとしつつ，司法研修所で一般社会の様々な問題を検討するプログラムを設け，側面から援護していると説明した。

４　再審請求事件と司法研修所の研究会

再審請求事件について，今崎長官は，一般論として，事件数が多くなく性質も多様であるため，裁判所内で経験が蓄積・共有されにくい状況があるとの認識を示した。

その上で，司法研修所で審理運営の工夫や課題についての研究会が開かれたことに触れ，過去の経験から審理運営上の課題や工夫例を学び，広く共有していくことが重要であると述べた。

５　個別の案件への回答の差控え

選択的夫婦別姓については，大法廷で判断されたことがあることと社会的関心が高いことを認めつつ，個別の案件について答えることはできないとした。

参議院議員選挙と違憲立法審査権についても，個別の案件であり，いずれ訴訟になる可能性があるとして，コメントを差し控えている。

第４　令和８年の憲法記念日記者会見

１　民事訴訟手続のデジタル化の全面施行

令和８年５月に掲載された記者会見の概要では，民事訴訟手続のデジタル化が同年５月２１日に全面施行されることが最初の質問になった。

今崎長官は，刑事分野のデジタル化に関する改正法が翌年３月までに施行され，その後に家事分野等のデジタル化も控えていると説明した。

そして，デジタル化は単に手続を電子化するのではなく，審理や事務の在り方を点検する契機とし，判断の質を支える基盤として活用されてこそ意義が発揮されるとの考えを示した。

同じ時期に掲載された談話も，改正民事訴訟法の全面施行に触れた上で，AIが今後さらなる変化をもたらすことは間違いないと述べている。

２　保釈と大川原化工機事件をめぐる質問

記者は，[大川原化工機事件](https://yamanaka-bengoshi.jp/2025/11/04/oogawara-saikouken/)を挙げて，裁判所の保釈判断の在り方を繰り返し質問した。

今崎長官は，個別具体的な事件については，裁判官の職権行使の独立との関係もあるとして発言を控え，一般論として回答した。

その回答では，令和８年１月に司法研修所で開かれた研究会で保釈に関する意見交換が行われたことに触れ，各地の裁判官の間で不断に議論が重ねられることが重要であり，最高裁判所としても議論の場を確保するなどして支援するとした。

また，令状に係る判断は，罪証隠滅のおそれや逃亡のおそれといった要件に表れているように未来予測の要素を多く含むため，かなり難しい判断であると述べた。

保釈の判断をより良くする方法については，結局は個々の裁判官の自律に任せるしかないとした上で，裁判官同士が議論する機会を組織として提供していく考えを示している。

３　再審と無罪が確定した事件の検証

再審で無罪が確定した事件を個別に検証する考えはないかとの質問に対し，今崎長官は，確定した判断を本来の訴訟手続以外で最高裁判所などが評価すること自体に本質的に難しい問題があるとして，検証を行うことは考えていないと答えた。

他方，不当に長く身柄を拘束され，又は受刑した人に対しては，裁判手続の中で結果としてそのようなことになったことについて，「私も非常に残念に思っています。」と述べている。

４　憲法と憲法改正の議論

憲法改正の発議に向けた政治の動きについて問われた今崎長官は，憲法の在り方や内容をどうするかは国民が決めることであるとし，自らの仕事は，その時点の憲法の条文を解釈して個別の事件について判断することであると答えた。

この回答は，第２の４で述べた就任時の姿勢と同じである。

第５　生成AIに関する発言の推移

１　令和６年８月の就任記者会見

就任記者会見で生成AIの活用について問われた今崎長官は，裁判官の判断作用を生成AIで代替し，又は判断のツールとして使うことは，裁判の本質そのものに関わる問題であり，国民が納得するか，司法の在り方としてそれで良いかという大きな問題に関わると述べた。

他方，裁判の中での様々な情報処理に生成AIを活用することは検討に値するとし，課題として，学習データの偏り，著作権，当事者のプライバシー及び機微な情報を扱う裁判所のセキュリティを挙げた。

そして，「決して消極的な姿勢というつもりはありませんが、生成AIの活用を検討するに当たってはいろいろな課題があると思っています。」と締めくくっている。

２　令和７年の憲法記念日記者会見

令和７年の会見では，事務手続の合理化という観点からはAIの活用は十分考えられるとしつつ，セキュリティ，データの信頼性及び著作権の問題を解決すべき課題に挙げた。

判断作用については，「そもそも判断作用を丸ごとAIが代替するという世界はSFに近い世界なので」と前置きした上で，「判断作用についてAIが関わってくるということは現実論としてはありえないではないだろうというふうに思います。」と述べた。

さらに，裁判所の判断作用の過程にAIが関わる側面と，裁判当事者がAIを活用することが裁判に影響を及ぼす側面の二つがあるとし，強い関心を持ちながら慎重に事態を見ていくとしている。

同じ年の談話も，第３の１のとおり，生成AIをはじめとするテクノロジーの進化が社会の変化を加速させ，司法にも影響を及ぼすとの見方を示している。

３　令和８年の憲法記念日記者会見

令和８年の会見では，冒頭で「裁判官の判断作用にAIを用いるということは、やはり相当でなく考えられないというのは、以前から申し上げているとおりです。」と述べ，事務の補助としてAIを活用する余地については今後も考えられるとした。

また，前年度に民事裁判でAIを実証・検証する最初の試みを行ったことに触れ，当事者間の主張を整理する作業はそれなりに使えるが，結果をそのまま使えるものではなかったと聞いていると説明した。

その検証の内容は，[最高裁の生成AI検証](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/11/saikousai-seiseiai-kenshou/)で整理している。

課題としては，裁判事務の補助と判断作用との境界線が問題になりうること，ハルシネーション，入力するデータの機密性，プライバシーを含む個人情報の扱いといった倫理的な問題を挙げた。

そして，「私はかねてからAIは猛獣だと思っているのですが、」と述べ，使いこなすだけの力量が使う側にも求められると付け加えている。

４　令和８年６月の長官所長会同における挨拶

令和８年６月１０日の高等裁判所長官，地方裁判所長及び家庭裁判所長会同における挨拶は，民事訴訟手続の全面デジタル化が同年５月に始まり，おおよそ２年後には全分野でデジタル化が進展するとの見通しを示し，短期間で着実に実行することを「これまで経験したことのない大きな挑戦」と述べた。

その上で，デジタル化を，職員一人一人が中核的な事務に注力できる態勢を整え，裁判所の業務全般を再構築する契機と位置付けている。

AIについては，「ＡＩに象徴される急激な技術革新といった浮動要素」があって先行きを見通すことは容易でないとしつつ，変化に対応できる柔軟で持続可能な組織態勢を構築する必要があるとした。

そして，「走りながら考える」の発想で取組を積み重ねる姿勢が求められると述べている。

この挨拶は，AIの利用の当否そのものではなく，AIを含む技術の変化を前提とした組織運営の構えを述べたものである。

５　３回の会見での発言の読み方

本記事では，３回の記者会見での発言を次のように整理する。

①判断作用と事務の補助を分けた上で，事務の補助としての活用を検討する姿勢は，３回とも共通している。

②課題として，セキュリティ，著作権，データの信頼性及びプライバシーを繰り返し挙げ，令和８年にはハルシネーション，倫理的な問題及び使う側の力量を加えた。

③判断作用へのAIの関与については，令和７年は現実論として「ありえないではない」と述べ，令和８年は裁判官の判断作用にAIを用いることは相当でないと述べた。

ただし，令和７年の発言は，裁判当事者のAI利用を含めて，判断作用にAIが「関わってくる」可能性を指摘したものであり，令和８年の発言は，裁判官が判断作用にAIを「用いる」ことの当否を述べたものである。

問いの対象が異なるため，令和７年から令和８年にかけて長官の立場が変わったとまではいえない。

裁判官によるAI利用の論点は，[AIは裁判官を代替できるか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/11/ai-saibankan-daitai/)，[裁判官が生成AIを使うリスクと安全条件](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/11/saibankan-seiseiai-risk/)及び[判決書作成におけるAI利用と憲法７６条３項](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/21/hanketsusho-sakusei-ai-kenpou-76jou/)で検討している。

外国の裁判所との比較は，[中国の裁判所におけるAI利用](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/25/chugoku-saibansho-ai-riyou/)及び[韓国の裁判所におけるAI利用](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/25/kankoku-saibansho-ai-riyou/)を参照されたい。

第６　関連記事

①[今崎幸彦裁判官（３５期）の経歴](https://yamanaka-bengoshi.jp/2017/08/12/imasaki35/)

②[歴代の最高裁判所長官](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/08/saikousai-tyoukan/)

③[最高裁判所長官の地位，権限及び選任](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/25/saikousaibansho-choukan/)

④[最高裁判所長官の任期と定年](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/24/saikousai-tyoukan-ninki-teinen/)

⑤[最高裁判所長官任命の閣議書](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/13/tyoukan-kakugisho/)

⑥[令和８年最高裁判所長官「新年のことば」を読む](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/01/06/sinnennokotoba-r0801-honne/)

⑦[最高裁判所判事の就任記者会見の関係文書](https://yamanaka-bengoshi.jp/2024/08/04/saikousai-kishakaiken/)

⑧[憲法週間とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2021/03/20/kenpou-hounohi-shuukan/)

⑨[最高裁の生成AI検証](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/11/saikousai-seiseiai-kenshou/)

⑩[大川原化工機事件に関する最高検報告書・３通知の内容と刑事弁護実務](https://yamanaka-bengoshi.jp/2025/11/04/oogawara-saikouken/)

⑪[国際裁判官協会（IAJ）とは―最高裁判所の質問票回答（２０１３年～２０２５年）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/05/21/iaj-kaitou/)

第７　出典

①最高裁判所「[今崎最高裁判所長官の就任談話](https://www.courts.go.jp/about/topics/syuunindanwa_r608/index.html)」（令和６年８月１６日）

②最高裁判所「[今崎最高裁判所長官就任記者会見の概要](https://www.courts.go.jp/about/topics/imasaki_choukansyuuninkaiken/index.html)」（令和６年８月１６日）

③最高裁判所「今崎最高裁判所長官による憲法記念日記者会見の概要（令和７年５月掲載）」（[Internet Archive・２０２５年１２月１５日保存](https://web.archive.org/web/20251215075052/https://www.courts.go.jp/about/topics/R7kenpoukinenbi_kishakaiken/index.html)）

④最高裁判所「[今崎最高裁判所長官による憲法記念日記者会見の概要](https://www.courts.go.jp/about/topics/R8kenpoukinenbi_kishakaiken/index.html)」（令和８年５月掲載）

⑤最高裁判所長官「[憲法記念日を迎えるに当たって](https://www.courts.go.jp/about/topics/kenpoukinenbiR8/index.html)」（令和８年５月）

⑥最高裁判所「[今崎幸彦最高裁判事就任記者会見の概要](https://www.courts.go.jp/about/topics/imasaki_syuuninkaiken/index.html)」（令和４年６月２４日）

⑦最高裁判所長官「憲法記念日を迎えるに当たって」（令和７年５月掲載）（[Internet Archive・２０２６年２月１０日保存](https://web.archive.org/web/20260210061516/https://www.courts.go.jp/about/topics/kenpoukinenbiR7/index.html)）

⑧最高裁判所「[最高裁判所長官謹話](https://www.courts.go.jp/about/topics/R061115kinwa/index.html)」（令和６年１１月１５日）

⑨最高裁判所長官「[令和８年６月１０日開催の高等裁判所長官、地方裁判所長及び家庭裁判所長会同における最高裁判所長官挨拶](https://www.courts.go.jp/assets/R8tyoukannsyotyoukaidouaisatu.pdf)」（PDF）

⑩最高裁判所「[トピックス](https://www.courts.go.jp/about/topics/index.html)」（令和８年１０月１７日確認）

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## 地方公共団体の公債権と私債権の違い―滞納処分・時効の援用・民事訴訟の可否（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/kousaiken-shisaiken-chigai/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 行政・政治・公文書

目次

- [第１　本記事の対象と結論](#sec1)
- [１　対象と基準日](#sec1-1)

- [２　結論](#sec1-2)

- [第２　債権の種類を分ける基準](#sec2)
- [１　強制徴収できる債権](#sec2-1)

- [２　強制徴収が認められていない公法上の歳入](#sec2-2)

- [３　私債権](#sec2-3)

- [４　三つの区分の比較](#sec2-4)

- [第３　督促・延滞金と不服申立て](#sec3)
- [１　督促と延滞金](#sec3-1)

- [２　強制徴収の処分に対する審査請求](#sec3-2)

- [第４　民事訴訟で請求できるか](#sec4)
- [１　法律が強制徴収の手段を定めている債権](#sec4-1)

- [２　行政上の義務の履行を求める訴え](#sec4-2)

- [３　強制徴収できない債権の回収手続](#sec4-3)

- [第５　消滅時効](#sec5)
- [１　地方自治法２３６条](#sec5-1)

- [２　私法上の債権と民法](#sec5-2)

- [３　地方税と公共組合の賦課金](#sec5-3)

- [第６　徴収停止・履行延期・免除](#sec6)

- [第７　滞納者・代理人が確認すること](#sec7)
- [１　債権の種類と根拠を特定する](#sec7-1)

- [２　時効と納付の判断](#sec7-2)

- [３　争う手続を選ぶ](#sec7-3)

- [第８　関連記事と出典](#sec8)
- [１　関連記事](#sec8-1)

- [２　出典](#sec8-2)

第１　本記事の対象と結論

１　対象と基準日

本記事は，市町村や都道府県（普通地方公共団体）が住民等に対して有する金銭債権について，滞納処分による強制徴収ができるか，督促にどのような効果があるか，消滅時効をどう考えるか，民事訴訟で請求できるかを整理する。

令和８年１０月１７日にe-Gov法令検索で確認した地方自治法，地方自治法施行令，地方税法その他の法令と，裁判所ウェブサイト及び判例秘書で確認した裁判例に基づく。

地方税そのものの徴収手続，国の債権及び土地改良区等の公共組合の賦課金は，比較に必要な範囲で触れるにとどめる。

「公債権」「私債権」は，地方自治法や地方自治法施行令の条文で定義された用語ではなく，両法令の条文にもこの語は用いられていない。

本記事では，法令に基づく公法上の原因で生じる債権を公債権，契約，不法行為その他の私法上の原因で生じる債権を私債権と呼び，公債権を，法律で強制徴収が認められるものと，認められないものとに分けて説明する。

２　結論

①分担金，加入金，過料及び法律で定める使用料その他の歳入は，督促をしても指定期限までに納付されなければ，地方税の滞納処分の例により処分できる（地方自治法２３１条の３第３項）。

②強制徴収が認められていない債権は，督促をした後，担保の実行，強制執行又は訴訟手続により履行を求めることになる（地方自治法施行令１７１条の２）。

③法律が強制徴収の手段を定めている債権について，その手段によらずに民事訴訟で請求することは，最高裁大法廷昭和４１年２月２３日判決の考え方からすると許されないと考えられる。

④普通地方公共団体の金銭債権の消滅時効は，他の法律に定めがない限り５年であり，援用を要しない（地方自治法２３６条１項・２項）。

ただし，公立病院の診療報酬のような私法上の債権には，民法の時効が適用されると解されている（最高裁平成１７年１１月２１日判決）。

第２　債権の種類を分ける基準

１　強制徴収できる債権

地方自治法２３１条の３第１項は，分担金，使用料，加入金，手数料，過料その他の歳入を納期限までに納付しない者があるときは，長が期限を指定して督促しなければならないと定める。

同条３項は，このうち分担金，加入金，過料又は法律で定める使用料その他の歳入（同項にいう「分担金等」）について，督促を受けた者が指定された期限までに納付しないときは，手数料及び延滞金を含めて，地方税の滞納処分の例により処分できるとする。

この場合の徴収金の先取特権の順位は，国税及び地方税に次ぐものとされている。

同条３項にいう「法律で定める使用料その他の普通地方公共団体の歳入」は，他の法律で定めるもののほか，地方自治法附則６条に列挙されている。

同条は，港湾法の入港料等，土地改良法の規定により土地改良事業の施行に伴い徴収すべき清算金・仮清算金等，下水道法１８条から２０条までの規定による損傷負担金・汚濁原因者負担金・工事負担金及び使用料，漁港及び漁場の整備等に関する法律の利用の対価等を挙げている。

個別の法律が滞納処分の例による徴収を定めている例として，児童福祉法５６条の費用の徴収もある。

下水道使用料について，さいたま地方裁判所平成２５年９月２５日判決（平成２３年（行ウ）第４６号）は，地方自治法２３１条の３第３項及び附則６条３号により，支払を怠った者に対して滞納処分の例に従った強制徴収の手段をとることができる点を，下水道使用料の性質として指摘している。

東京地方裁判所平成２７年１０月２７日判決（平成２６年（行ウ）第１４７号）も，「前提となる法律関係」の項で，下水道使用料の納入通知によって具体的な額が明らかにされ，納入しなければ督促・滞納処分の手続がされることから，納入通知を取消訴訟の対象と解している（控訴審の東京高等裁判所平成２８年３月９日判決（平成２７年（行コ）第４１４号）はこの部分を引用して控訴を棄却した）。

２　強制徴収が認められていない公法上の歳入

地方自治法２３１条の３第１項の歳入であっても，同条３項の「分担金等」に当たらないもの，例えば法律に強制徴収の定めがない使用料や手数料は，督促をすることはできるが，滞納処分の例による処分はできない。

督促をした場合には，条例で定めるところにより，手数料及び延滞金を徴収することができる（同条２項）。

これらの債権は，地方自治法施行令１７１条の２の「強制徴収により徴収する債権」に当たらないため，督促の後は，同条による強制執行や訴訟手続の対象となる。

法律上の性質は公法上の歳入であっても，回収の方法は私債権と同じ経路をたどることになる。

３　私債権

地方公共団体が契約その他の私法上の原因で取得する債権，例えば貸付金，損害賠償金，公立病院の診療報酬等は，私債権として扱われる。

これらの債権の督促は，地方自治法２３１条の３第１項の歳入に当たらない限り，地方自治法施行令１７１条による。

公立病院の診療報酬について，最高裁判所第二小法廷平成１７年１１月２１日判決（平成１７年（受）第７２１号，民集５９巻９号２６１１頁）は，公立病院における診療は私立病院における診療と本質的な差異はなく，その診療に関する法律関係は本質上私法関係であるとして，消滅時効期間を地方自治法２３６条１項の５年ではなく，改正前民法１７０条１号の３年と判断した。

地方公共団体が債権者であることだけで，地方自治法の時効や強制徴収の規定が適用されるわけではない。

４　三つの区分の比較

区分根拠と例督促督促後の回収
強制徴収できる公債権地方自治法２３１条の３第３項，附則６条（下水道使用料等），個別法の定め同条１項地方税の滞納処分の例による処分
強制徴収できない公債権法律に強制徴収の定めがない使用料・手数料等同条１項地方自治法施行令１７１条の２による強制執行・訴訟手続
私債権貸付金，損害賠償金，公立病院の診療報酬等地方自治法施行令１７１条同上

第３　督促・延滞金と不服申立て

１　督促と延滞金

地方自治法２３１条の３第１項の督促は，長が期限を指定してしなければならないものである。

督促をした場合には，条例で定めるところにより手数料及び延滞金を徴収できる（同条２項）。

地方自治法２３６条４項は，法令の規定により普通地方公共団体がする納入の通知及び督促に，時効の更新の効力を認めている。

２　強制徴収の処分に対する審査請求

地方自治法２３１条の３第１項から第４項までの規定による処分についての審査請求がされた場合，長は，不適法な審査請求を却下するときを除き，議会に諮問した上で裁決をしなければならず（同条７項），議会は諮問を受けた日から２０日以内に意見を述べなければならない（同条８項）。

同条１０項は，この審査請求に対する裁決を経た後でなければ，同条１項から４項までの規定による処分について裁判所に出訴することができないとしている。

長以外の機関がした処分についての審査請求は長に対してするものとされ（同条５項），滞納処分の例によりした処分についての審査請求には地方税法１９条の４が準用される（同条６項）。

同条１１項は，差押物件の公売は処分が確定するまで執行を停止すると定めている。

第４　民事訴訟で請求できるか

１　法律が強制徴収の手段を定めている債権

最高裁判所大法廷昭和４１年２月２３日判決（昭和３８年（オ）第７９７号，民集２０巻２号３２０頁）は，当時の農業災害補償法８７条の２が農業共済組合の共済掛金・賦課金等について督促，市町村への徴収請求，地方税の滞納処分の例による処分等の特別の徴収手続を定めていたことを前提に，その履行を民事訴訟で請求することも，民事訴訟法上の強制執行の手段をとることも許されないとした。

同判決は，独自の強制徴収の手段を与えられながら，その手段によらずに訴えを提起することは，「前示立法の趣旨に反し、公共性の強い農業共済組合の権能行使の適正を欠くものとして、許されない」としている。

同判決は農業共済組合の債権に関するものであるが，地方自治法２３１条の３第３項も，督促と地方税の滞納処分の例による処分という同じ構造の手段を定めている。

同判決の考え方からすると，強制徴収できる公債権は，民事訴訟ではなく，督促と滞納処分の手続で回収するのが原則になると考えられる。

２　行政上の義務の履行を求める訴え

最高裁判所第三小法廷平成１４年７月９日判決（平成１０年（行ツ）第２３９号，民集５６巻６号１１３４頁）は，宝塚市が，条例に基づく建築工事の中止命令に従わない事業者に対し，工事の続行の禁止を求めた訴えを不適法として却下した。

同判決は，国又は地方公共団体が財産権の主体として自己の財産上の権利利益の保護救済を求める訴えは法律上の争訟に当たるが，専ら行政権の主体として国民に対して行政上の義務の履行を求める訴訟は，「法律に特別の規定がある場合に限り，提起することが許される」とした。

この判決は金銭債権の回収に関するものではないが，地方公共団体が訴訟を利用できるかを，地方公共団体がどの立場で何を求めるかによって区別している。

私債権のように財産権の主体として金銭の支払を求める場合は，民事訴訟によることになる。

３　強制徴収できない債権の回収手続

地方自治法２４０条２項は，長は，債権について，政令の定めるところにより，督促，強制執行その他その保全及び取立てに関し必要な措置をとらなければならないとする。

これを受けた地方自治法施行令１７１条の２は，強制徴収により徴収する債権以外の債権について，督促の後相当の期間を経過してもなお履行されないときは，担保の付された債権では担保の処分や保証人への請求を，債務名義のある債権では強制執行を，それ以外の債権では訴訟手続（非訟事件の手続を含む。）による履行の請求をしなければならないと定める。

同令１７１条の４は，債務者が強制執行や破産手続開始の決定を受けたことを知った場合の配当要求等の債権の申出と，必要な場合の担保の提供の要求や仮差押え等の手続を定めている。

第５　消滅時効

１　地方自治法２３６条

金銭の給付を目的とする普通地方公共団体の権利は，時効に関し他の法律に定めがあるものを除くほか，これを行使することができる時から５年間行使しないときは，時効によって消滅する（地方自治法２３６条１項）。

同条２項は，法律に特別の定めがある場合を除くほか，時効による消滅について援用を要せず，その利益を放棄することもできないとする。

完成猶予・更新等について適用すべき法律の規定がないときは民法が準用され（同条３項），法令の規定による納入の通知及び督促には時効の更新の効力がある（同条４項）。

２　私法上の債権と民法

前記第２の３の最高裁平成１７年１１月２１日判決のとおり，私法上の債権には，地方公共団体が債権者であっても，民法の時効が適用されると解されている。

改正後の民法では短期消滅時効が廃止されたため，令和２年４月１日以後に生じた債権の期間は，原則として民法１６６条１項による。

民法の時効は，当事者が援用しなければ裁判所がこれによって裁判をすることができない（民法１４５条）から，私債権では，地方自治法２３６条２項の援用不要の規定との違いが実務上大きい。

時効期間の全体像は，[債権の消滅時効は何年か](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/saiken-shoumetsujikou-kikan/)で説明している。

３　地方税と公共組合の賦課金

地方税の徴収権は，法定納期限の翌日から起算して５年間行使しないことによって時効により消滅し，援用を要しない（地方税法１８条１項・２項）。

督促による時効の完成猶予と更新は，地方税法１８条の２第１項２号が定めている。

土地改良区のような公共組合の賦課金は，普通地方公共団体の権利ではないから，地方自治法２３６条が当然に適用されるものではない。

土地改良法３９条７項は，同条４項・５項の規定による徴収金の時効について国税及び地方税の例によるとし，同条８項は同条１項・２項の督促に時効の更新の効力を認めている。

土地改良区の賦課金については，[土地改良区からの賦課金請求は払う必要があるか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/13/tochi-kairyouku-fukakin-seikyuu/)で説明している。

第６　徴収停止・履行延期・免除

地方自治法２４０条３項は，長は，政令の定めるところにより，債権について徴収停止，履行期限の延長又は債務の免除ができるとする。

ただし，地方税法の規定に基づく徴収金に係る債権，過料に係る債権その他同条４項各号の債権には，同条２項・３項は適用されない。

地方自治法施行令１７１条の５は，強制徴収により徴収する債権を除く債権について，法人の事業休止，債務者の所在不明又は少額で取立費用に満たない場合等で，履行させることが著しく困難又は不適当と認めるときに，以後の保全及び取立てをしないことができるとする。

同令１７１条の６は，債務者が無資力又はこれに近い状態にあるとき等に，分割を含めて履行期限を延長する特約又は処分をすることを認めている。

同令１７１条の７は，無資力等を理由に履行延期の特約等をした債権について，当初の履行期限等から１０年を経過した後もなお無資力等で弁済の見込みがないときは，議会の議決を要せずに免除できるとする。

第７　滞納者・代理人が確認すること

１　債権の種類と根拠を特定する

通知書や督促状に記載された根拠法令・条例を確認し，地方自治法２３１条の３第３項又は個別法により強制徴収できる債権か，それ以外の公債権か，私債権かを特定する。

督促の日付，指定された期限及び延滞金の根拠となる条例も，あわせて確認する。

強制徴収できる債権では，訴訟を経ずに差押え等が行われ得ることを前提に対応する必要がある。

２　時効と納付の判断

地方自治法２３６条２項が適用される債権では援用を要しないが，納入の通知や督促によって時効が更新されている場合がある。

私債権では援用が必要であり，一部の支払や分割の申出が権利の承認と評価されると時効が更新される（民法１５２条）。

承認と時効の更新は[債務の承認による時効の更新](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/saimu-shounin-jikou-koushin/)で，時効完成後の承認は[時効完成後に債務を承認・一部弁済したら時効を援用できないか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/jikou-kanseigo-saimu-shounin/)で説明している。

３　争う手続を選ぶ

強制徴収の処分を争う場合は，地方自治法２３１条の３第７項から第１０項までの審査請求と議会への諮問の手続を経る必要がある。

地方税の徴収金は地方税法の手続によるため，同じ地方公共団体の請求でも，根拠法令ごとに不服申立ての方法と期間を確認する。

審査請求の一般的な期間と手続は[行政不服審査法の審査請求](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/23/gyousei-fufuku-shinsa-seikyuu/)で，訴訟の対象となる処分かどうかは[行政処分の処分性とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/23/gyousei-shobun-shobunsei-hanrei/)で説明している。

第８　関連記事と出典

１　関連記事

法律上の争訟と訴えの適否：[「法律上の争訟」と司法権の限界](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/27/houritsujou-no-soushou-shihouken-genkai/)

時効期間の一覧：[債権の消滅時効は何年か](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/saiken-shoumetsujikou-kikan/)

公共組合の賦課金：[土地改良区からの賦課金請求は払う必要があるか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/13/tochi-kairyouku-fukakin-seikyuu/)

２　出典

①e-Gov法令検索「地方自治法」２３１条の３，２３６条，２４０条，附則６条。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000067](https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000067)

②e-Gov法令検索「地方自治法施行令」１７１条，１７１条の２，１７１条の４から１７１条の７まで。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/322CO0000000016](https://laws.e-gov.go.jp/law/322CO0000000016)

③e-Gov法令検索「地方税法」１８条，１８条の２。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226](https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226)

④e-Gov法令検索「民法」１４５条，１５２条，１６６条。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)

⑤e-Gov法令検索「児童福祉法」５６条，「下水道法」２０条，「土地改良法」３９条。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164](https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164)

[https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000079](https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000079)

[https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000195](https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000195)

⑥裁判所HP「最高裁判所大法廷昭和４１年２月２３日判決（昭和３８年（オ）第７９７号）」。

[https://www.courts.go.jp/hanrei/53878/detail2/index.html](https://www.courts.go.jp/hanrei/53878/detail2/index.html)

⑦裁判所HP「最高裁判所第三小法廷平成１４年７月９日判決（平成１０年（行ツ）第２３９号）」。

[https://www.courts.go.jp/hanrei/52246/detail2/index.html](https://www.courts.go.jp/hanrei/52246/detail2/index.html)

⑧裁判所HP「最高裁判所第二小法廷平成１７年１１月２１日判決（平成１７年（受）第７２１号）」。

[https://www.courts.go.jp/hanrei/52430/detail2/index.html](https://www.courts.go.jp/hanrei/52430/detail2/index.html)

⑨裁判所HP「さいたま地方裁判所平成２５年９月２５日判決（平成２３年（行ウ）第４６号）」。

[https://www.courts.go.jp/hanrei/83948/detail4/index.html](https://www.courts.go.jp/hanrei/83948/detail4/index.html)

⑩裁判所HP「東京地方裁判所平成２７年１０月２７日判決（平成２６年（行ウ）第１４７号）」及び「東京高等裁判所平成２８年３月９日判決（平成２７年（行コ）第４１４号）」。

[https://www.courts.go.jp/hanrei/85813/detail5/index.html](https://www.courts.go.jp/hanrei/85813/detail5/index.html)

[https://www.courts.go.jp/hanrei/86631/detail5/index.html](https://www.courts.go.jp/hanrei/86631/detail5/index.html)

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## 裁判長と陪席裁判官の役割―右陪席・左陪席，評議の多数決と判事補の職権の制限（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/saibanchou-baiseki-toha/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 裁判所の組織・事務分配, 裁判所

目次

- [第１　裁判長と陪席裁判官とは](#sec1)
- [１　合議体を構成する裁判官](#sec1-1)

- [２　合議事件と単独事件](#sec1-2)

- [３　右陪席と左陪席](#sec1-3)

- [４　誰が裁判長になるか](#sec1-4)

- [第２　法廷での裁判長と陪席裁判官](#sec2)
- [１　訴訟指揮と法廷の秩序維持](#sec2-1)

- [２　陪席裁判官の発問と尋問](#sec2-2)

- [３　受命裁判官として行う手続](#sec2-3)

- [第３　評議と判決](#sec3)
- [１　評議は裁判長が開き，整理する](#sec3-1)

- [２　陪席裁判官も意見を述べ，過半数で決まる](#sec3-2)

- [３　評議の結果と判決](#sec3-3)

- [第４　判事補と陪席裁判官](#sec4)
- [１　判事補の職権の制限](#sec4-1)

- [２　判事補が担当する陪席の仕事](#sec4-2)

- [３　単独事件への判事補の参与](#sec4-3)

- [第５　裁判官が代わった場合](#sec5)

- [第６　高裁の陪席裁判官](#sec6)

- [第７　関連記事](#sec7)

- [第８　出典](#sec8)
- [１　法令・規則](#sec8-1)

- [２　公式資料・文献](#sec8-2)

第１　裁判長と陪席裁判官とは

１　合議体を構成する裁判官

複数の裁判官で事件を審理し，裁判をするときの裁判官の集まりを，合議体という。

裁判所法は，高等裁判所（１８条２項），地方裁判所（２６条３項）及び家庭裁判所（３１条の４第３項）の合議体の裁判官の員数を３人とし，そのうち一人を裁判長とすると定めている。

高等裁判所では，内乱罪等の訴訟（同法１６条４号）に限り５人の合議体とされている（同法１８条２項ただし書）。

合議体のうち裁判長以外の裁判官を，陪席裁判官という。

民事訴訟法１４９条２項は「陪席裁判官」，刑事訴訟法３０４条１項は「陪席の裁判官」という語を用いている。

本記事は，令和８年１０月１７日にe-Gov法令検索及び裁判所ウェブサイトで確認した法令・規則に基づいて，裁判長と陪席裁判官の役割を説明する。

２　合議事件と単独事件

高等裁判所は，裁判官の合議体で事件を取り扱う（裁判所法１８条１項）。

これに対し，地方裁判所は，原則として１人の裁判官で事件を取り扱う（同法２６条１項）。

地方裁判所が合議体で取り扱うのは，合議体で審理及び裁判をする旨の決定を合議体でした事件，死刑又は無期若しくは短期１年以上の拘禁刑に当たる罪（強盗等の一部の罪を除く。）に係る事件，簡易裁判所の判決に対する控訴事件等である（同条２項）。

家庭裁判所も，原則として１人の裁判官で事件を取り扱う（同法３１条の４第１項・２項）。

地方裁判所の大規模訴訟では５人の合議体で審理及び裁判をする旨の決定をすることができ（民事訴訟法２６９条１項），特許権等に関する訴えの控訴事件でも，東京高等裁判所は５人の合議体で審理及び裁判をする旨の決定をすることができる（同法３１０条の２）。

３　右陪席と左陪席

横浜地方裁判所の[法廷見学の案内（裁判官席）](https://www.courts.go.jp/yokohama/kengaku/iroironakengaku/webtanken/vcmsFolder_1627/vcmsFolder_1720/vcms_1720.html)は，合議事件のときには法壇の中央の席に裁判長が座り，裁判長から見て右側に右陪席裁判官，左側に左陪席裁判官が座ると説明している。

右と左は裁判長から見た向きなので，傍聴席から見ると左右が逆になる。

同じ案内によれば，刑事裁判の裁判員裁判のときには，右陪席裁判官及び左陪席裁判官のさらに外側に，３名ずつ裁判員が座る。

[河合健司](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/01/kawai32/)氏の講演録は，任官後に勤務した函館の刑事部では「左陪席」，その後の京都地裁の民事部では「右陪席」であったと述べている（[「河合健司元仙台高裁長官講演会講演録　裁判官の実像」](https://waseda.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&amp;item_id=42081&amp;item_no=1&amp;attribute_id=162&amp;file_no=1)早稲田大学法務研究論叢第３号２３８頁）。

同じ講演録は，その後，東京高裁及び仙台高裁の刑事部にいずれも左陪席として勤務したと述べている（同２３９頁）。

４　誰が裁判長になるか

下級裁判所の合議体では，支部長又は部の事務を総括する裁判官（部総括判事）が裁判長となる（下級裁判所事務処理規則５条２項）。

これらの裁判官に差し支えがあるときは，裁判官会議の議により毎年あらかじめ定められた順序に従って，他の裁判官が裁判長となる（同条３項，６条１項）。

判事補は，裁判長となることができない（裁判所法２７条２項）。

部総括判事の指名の手続や「部長」という呼び方は，[部総括判事とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/02/17/kousai-busoukatsu/)で説明している。

第２　法廷での裁判長と陪席裁判官

１　訴訟指揮と法廷の秩序維持

民事訴訟の口頭弁論は，裁判長が指揮する（民事訴訟法１４８条１項）。

刑事訴訟でも，公判期日における訴訟の指揮は，裁判長が行う（刑事訴訟法２９４条）。

法廷における秩序の維持は，裁判長又は開廷をした一人の裁判官が行う（裁判所法７１条１項）。

２　陪席裁判官の発問と尋問

陪席裁判官も，法廷で当事者や証人に問いを発することができる。

民事訴訟では，裁判長が当事者に対して問いを発し，又は立証を促すことができ（民事訴訟法１４９条１項），陪席裁判官は，裁判長に告げて同じ処置をすることができる（同条２項）。

期日外でこれらの処置をし，その内容が攻撃又は防御の方法に重要な変更を生じ得る事項に関するときは，相手方に通知しなければならない（同条４項）。

刑事訴訟法３０４条１項は，証人等は，裁判長又は陪席の裁判官がまず尋問すると定める。

同条３項により，裁判所は，適当と認めるときは，当事者の意見を聴いて尋問の順序を変更することができる。

被告人が任意に供述をする場合には，陪席の裁判官も，裁判長に告げて被告人の供述を求めることができる（同法３１１条３項）。

３　受命裁判官として行う手続

合議体の裁判官の一人が，裁判所の命令を受けて手続を行うことがある。

民事訴訟では，裁判所は，受命裁判官に和解を試みさせること（民事訴訟法８９条１項），弁論準備手続を行わせること（同法１７１条１項）及び合議体の構成員に命じて裁判所外で証拠調べをさせること（同法１８５条１項）ができる。

受命裁判官が弁論準備手続を行う場合には，裁判所及び裁判長の職務（一部を除く。）は，その裁判官が行う（同法１７１条２項）。

第３　評議と判決

１　評議は裁判長が開き，整理する

合議体でする裁判の評議は，公開されない（裁判所法７５条１項本文）。

ただし，司法修習生の傍聴を許すことができる（同項ただし書）。

評議は，裁判長が開き，かつ整理する（同条２項）。

評議の経過並びに各裁判官の意見及びその多少の数については，法律に特別の定めがない限り，秘密を守らなければならない（同項）。

２　陪席裁判官も意見を述べ，過半数で決まる

裁判官は，評議において，その意見を述べなければならない（裁判所法７６条）。

裁判は，最高裁判所の裁判について最高裁判所が特別の定めをした場合を除いて，過半数の意見による（同法７７条１項）。

３人の合議体では，裁判長の意見が当然に優先するのではなく，陪席裁判官２人の意見が一致すれば，その意見が合議体の結論となる。

数額や刑事について意見が三説以上に分かれ，いずれも過半数にならないときの評決の方法は，同条２項が定めている。

３　評議の結果と判決

評議で決まった結論は，反対の意見を述べた裁判官がいても，合議体の裁判として示される。

[森脇淳一](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/07/25/moriwaki35/)氏は，退官後のコラム「[退官後１年](https://moriwaki.work/column/%ef%bc%91%e5%b9%b4/)」で，裁判官の悪い点として「意見の合わない裁判長の陪席裁判官(裁判長の脇に座っている裁判官をこう言う)の仕事をしなければならないこと」を挙げ，「意に染まない判決にも署名押印しなければならない」と述べている。

最高裁判所の裁判書には各裁判官の意見を表示しなければならないが（裁判所法１１条），下級裁判所の評議の経過や各裁判官の意見は，前記の評議の秘密の対象となる（同法７５条２項）。

最高裁判所の評議と個別意見については，[最高裁判所は判決をどう決めるか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/24/saikousai-hanketsu-kettei-katei/)を参照されたい。

第４　判事補と陪席裁判官

１　判事補の職権の制限

判事補は，他の法律に特別の定めのある場合を除いて，１人で裁判をすることができない（裁判所法２７条１項）。

また，判事補は，同時に２人以上合議体に加わり，又は裁判長となることができない（同条２項）。

大規模訴訟の５人の合議体でも，判事補は，同時に３人以上合議体に加わり，又は裁判長となることができない（民事訴訟法２６９条２項）。

判事補で一定の職の年数を通算して５年以上になる者のうち最高裁判所の指名する者（特例判事補）は，当分の間，判事補としての職権の制限を受けない（判事補の職権の特例等に関する法律１条１項）。

特例判事補の指名の要件等は，[特例判事補とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/10/05/tokurei-hanjiho/)で，判事補の職務の全体像は，[判事補とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/07/hanjiho-toha/)で説明している。

２　判事補が担当する陪席の仕事

最高裁判所の「裁判官の人事評価の在り方に関する研究会」の報告書のうち「[第２　裁判官の人事評価の現状と関連する裁判官人事の概況](https://www.courts.go.jp/saikosai/iinkai/saiban_kenkyu/hokokusho2/index.html)」は，平成１４年当時の説明として，判事補に任命された者が最初の２年半，比較的規模の大きな地方裁判所に配置され，主として合議事件の陪席裁判官を務めると説明している。

同じ箇所は，特例判事補の期間に，少数ながら高等裁判所の職務代行を命じられて，控訴事件の陪席裁判官を経験する者もいると説明している。

これらは平成１４年当時の説明であり，現在の配置の実情を示すものではない。

３　単独事件への判事補の参与

地方裁判所で判事又は特例判事補が１人で事件を取り扱う場合，裁判所は，その裁判官が属する部又は支部の判事補（特例判事補を除く。）１人を，当該事件の審理に参与させることができる（[地方裁判所における審理に判事補の参与を認める規則](https://www.courts.go.jp/assets/R6.9.17tihousaibansyoniokerusinnrinihannjihonosannyowomitomerukisoku.pdf)１条１項）。

裁判所は，参与判事補を審理に立ち会わせ，参与させた事件について意見を述べさせることができる（同規則２条）。

この場合も，事件を取り扱うのは１人の裁判官であり，参与判事補が合議体を構成するわけではない。

第５　裁判官が代わった場合

民事訴訟では，判決は，その基本となる口頭弁論に関与した裁判官がする（民事訴訟法２４９条１項）。

裁判官が代わった場合には，当事者は，従前の口頭弁論の結果を陳述しなければならない（同条２項）。

合議体の裁判官の過半数が代わった場合に，その前に尋問をした証人について当事者が更に尋問の申出をしたときは，裁判所は，その尋問をしなければならない（同条３項）。

３人の合議体で陪席裁判官１人だけが代わった場合は，過半数が代わった場合に当たらないため，同項の規定による尋問の義務は生じない。

刑事訴訟では，開廷後裁判官が代わったときは，判決の宣告をする場合を除き，公判手続を更新しなければならない（刑事訴訟法３１５条）。

異動後の判決の効力は[裁判官が転勤（転補）した後の判決は有効か](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/saibankan-tenpo-hanketsu-kouryoku/)で説明している。

第６　高裁の陪席裁判官

河合健司氏は，東京高裁の刑事部に左陪席として３年間勤務した経験について，「高裁の陪席は，ひたすら記録を読み判決を書くのが仕事です。」と述べている（前記講演録２３９頁）。

同氏は，東京高裁の左陪席時代に，第一審の死刑判決に対する控訴の取下げの効力が争われた異議申立て事件で主任裁判官となり，記録を読んで原決定が相当かどうかを検討した経験も述べている（同２４４頁～２４６頁）。

前記の報告書も，判事任命後しばらくは，地方裁判所・家庭裁判所の合議事件の陪席裁判官，高等裁判所の陪席裁判官等を務めるのが一般的であると説明している。

高等裁判所の部の構成，集中部及び事件の配点は[高等裁判所の事務分配の比較（令和８年度）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/06/kousai-jimubunpai-hikaku-r8/)で，高裁の部総括判事の経歴の傾向は[部総括判事とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/02/17/kousai-busoukatsu/)の第３で説明している。

第７　関連記事

① [部総括判事とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/02/17/kousai-busoukatsu/)

② [高等裁判所とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/koutou-saibansho-toha/)

③ [裁判官とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/saibankan-toha/)

④ [判事補とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/07/hanjiho-toha/)

⑤ [特例判事補とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/10/05/tokurei-hanjiho/)

⑥ [最高裁判所は判決をどう決めるか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/24/saikousai-hanketsu-kettei-katei/)

⑦ [民事控訴審の審理の流れ](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/16/minji-kousoshin-shinri-nagare/)

⑧ [地家裁の部総括が年度途中に高裁判事になった場合の，その後のキャリア分析](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/25/busoukatsu-kousaihanji-career/)

第８　出典

１　法令・規則

① 裁判所法（昭和２２年法律第５９号）１１条，１８条，２６条，２７条，３１条の４，７１条，７５条～７７条――[e-Gov法令検索（裁判所法）](https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000059)

② 民事訴訟法（平成８年法律第１０９号）８９条，１４８条，１４９条，１７１条，１８５条，２４９条，２６９条，３１０条の２――[e-Gov法令検索（民事訴訟法）](https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109)

③ 刑事訴訟法（昭和２３年法律第１３１号）２９４条，３０４条，３１１条，３１５条――[e-Gov法令検索（刑事訴訟法）](https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131)

④ 判事補の職権の特例等に関する法律（昭和２３年法律第１４６号）１条――[e-Gov法令検索（判事補の職権の特例等に関する法律）](https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000146)

⑤ 下級裁判所事務処理規則（昭和２３年最高裁判所規則第１６号）５条，６条――[裁判所ウェブサイト掲載のPDF](https://www.courts.go.jp/vc-files/courts/file5/kakyuuki-H240401.pdf)２頁

⑥ 地方裁判所における審理に判事補の参与を認める規則（昭和４７年最高裁判所規則第８号）１条，２条――[裁判所ウェブサイト掲載のPDF](https://www.courts.go.jp/assets/R6.9.17tihousaibansyoniokerusinnrinihannjihonosannyowomitomerukisoku.pdf)

２　公式資料・文献

① 横浜地方裁判所「１　裁判官席」（法廷見学の案内）

② 最高裁判所「裁判官の人事評価の在り方に関する研究会」報告書「第２　裁判官の人事評価の現状と関連する裁判官人事の概況」（平成１４年）

③ 「河合健司元仙台高裁長官講演会講演録　裁判官の実像」早稲田大学法務研究論叢第３号２３７頁以下

④ 森脇淳一「退官後１年」（弁護士森脇淳一ウェブサイトのコラム）

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## 廃業時のリースの経営者保証はどう整理するか―ゼロ円弁済・残せる財産・税務の注意点（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/lease-keieisha-hosho-haigyo/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-18
Category: 債務整理, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　会社の廃業と個人保証の整理を分けて準備する](#sec1)

- [第２　リース会社を債権者一覧から落とさない](#sec2)
- [１　契約・物件・保証人を結び付ける](#sec2-1)

- [２　対象債権者との調整を早期に始める](#sec2-2)

- [第３　ゼロ円の弁済計画はあり得るが，自動的に認められない](#sec3)
- [１　弁済能力と整理条件に基づいて判断する](#sec3-1)

- [２　過去の延滞だけで結論を出さない](#sec3-2)

- [第４　残せる財産とリース物件を混同しない](#sec4)

- [第５　保証免除の税務と，資産売却による保証履行の税務を分ける](#sec5)
- [１　保証を免除された場合](#sec5-1)

- [２　資産を売って保証債務を支払う場合](#sec5-2)

- [第６　相談時に揃える資料](#sec6)

- [第７　根拠資料](#sec7)

第１　会社の廃業と個人保証の整理を分けて準備する

会社が事業をやめ，リース物件を返したとしても，それだけで経営者個人の保証債務が消えるわけではない。

廃業を考える場合には，会社側のリース契約の処理と，経営者個人の保証債務の整理を並行して確認する必要がある。

リース事業協会の自主的ルールは，会員会社のリース契約に付いた経営者保証について，ガイドラインの趣旨に沿った整理を扱っている。

本記事は，令和８年１０月１７日に公開資料を確認したものであり，保証人が弁済しない計画の可能性と，その条件及び実務上の準備を説明する。

第２　リース会社を債権者一覧から落とさない

１　契約・物件・保証人を結び付ける

銀行借入れだけでなく，リース契約，保証契約，物件の所在，残リース料，物件返還後の精算方法及び現在の請求先を確認する。

会社名義の契約でも，経営者個人に保証債務が生じているものを，個人の債権者一覧に反映する必要がある。

物件を返還すれば残債務が当然にゼロになるとは限らない。

物件の処分価額や保険金が債権額にどう反映されるかを確かめ，同じ回収額を二重に控除したり，逆に精算に反映し忘れたりしないようにする。

２　対象債権者との調整を早期に始める

協会の自主的ルール第６項とＱ＆ＡのＱ１６は，他の対象債権者から保証債務整理への協力を求められた場合の対応を扱っている。

要件を満たすか明らかでない段階でも，個別事情に応じた誠実な対応が示されているため，銀行との調整が終わってからリース会社に初めて連絡する進め方は避けたい。

会社側の計画だけで個人保証も処理できたと考えず，対象となる保証債権者の同意と，保証人に対する請求の処理を確認する必要がある。

経営者保証に関するガイドラインは，自主的な準則に基づく整理であり，反対する保証債権者を当然に多数決で拘束する制度ではない。

保証人本人の住宅ローンその他の固有債務も，会社の債務を保証したものとは分けて一覧に載せる。

保証債務だけを整理しても，残る固有債務が弁済計画の履行を妨げれば，保証人の破産を回避できないことがある。

同じ金融機関に対する債務であっても，会社の借入れに係る保証債務と，本人が借り入れた固有債務を合算して扱わない。

「廃業時における『経営者保証に関するガイドライン』の基本的考え方」は，固有債権者も対象債権者になり得るとし，協議の結果，その債務を弁済計画に含める場合は，資産の処分・換価で得た金銭の配分の対象に含まれると説明する。

対象に含まれない場合にも誠実な協議対応が期待されるが，協議を求めたことだけで本人の住宅ローン等が当然に免除されるものではない。

対象に含める債務，担保の扱い，配分及び同意内容を具体的に確認する必要がある。

第３　ゼロ円の弁済計画はあり得るが，自動的に認められない

１　弁済能力と整理条件に基づいて判断する

協会のＱ＆ＡのＱ１７は，自由財産以外の資産がない場合など，保証人の弁済能力に応じ，弁済額がゼロ円となる場合もあると説明している。

会社が廃業したことだけで保証が免除されるという意味ではなく，財産の開示，整理手続，債権者にとっての経済合理性等の条件を確認し，計画に合意する必要がある。

協会の自主的ルール第６項では，適用対象に関する条件に加え，主たる債務の整理手続，債権者にとっての経済合理性及び一定の免責不許可事由がないこと等が問題になる。

無保証審査の四つの検討事項を全て満たす必要はないというＱ９の説明を，整理手続の条件まで不要とする根拠にしてはならない。

２　過去の延滞だけで結論を出さない

Ｑ＆ＡのＱ７は，過去の延滞や財務情報の不正確さだけから，一律に対象外とする扱いを採っていない。

金額，動機，資金の流用の有無，説明及び是正状況等を踏まえて検討することになる。

他方で，財産の隠匿や虚偽説明を容認するものではなく，現在の資産・負債を正確に開示する必要がある。

第４　残せる財産とリース物件を混同しない

破産手続で自由財産に当たるものは，ガイドラインによる整理でも重要な検討対象となる。

経営者保証ガイドラインのＱ＆ＡのＱ７－２３は，９９万円以下の現金だけでなく，差押禁止財産，自由財産の拡張等にも言及している。

ただし，預金を現金と同一に扱ったり，全ての地域・事件で同じ範囲の拡張が認められたりすると考えることはできない。

一定期間の生計費や華美でない自宅等を残すことについては，早期の事業再生・廃業の着手，回収見込額，保証人の事情等を踏まえた別の検討が必要となる。

自宅を必ず残せる制度，又は一定額を一律に残せる制度として利用を見込むことは適切でない。

会社が使用しているリース物件は，経営者が自由財産として保有する財産とは別である。

所有者，契約終了の条件，返還・撤去費用及び第三者に売却できる権限を確認し，保証人の判断だけで処分しないことが重要である。

第５　保証免除の税務と，資産売却による保証履行の税務を分ける

１　保証を免除された場合

国税庁が公表する平成２６年１月１６日付けの課税関係の整理は，一定の経営者保証ガイドラインに基づく整理の事例について，保証債務の免除に経済的利益が生じないという取扱いを示している。

この説明は，保証の整理に関する具体的な前提の下でのものであり，主たる債務そのものの免除や併存的債務引受による債務の免除まで同じに扱うものではない。

誰の，どの債務が免除されるかを確認し，会社の債務免除益，保証人側の所得及び債権者側の損失処理を分けて検討する必要がある。

過去の資料の通達番号や説明を，全ての保証免除にそのまま当てはめないことが重要である。

固有債務を保証債務と同じ弁済計画に含めても，固有債務が保証債務へ変わるわけではない。

免除される金額を，保証債務，本人が主たる債務者である借入金及び併存的債務引受による債務に分け，保証免除について経済的利益が生じないとする説明を計画全体へ広げない。

法的な債務の性質，免除の条件及び適用する税務上の要件を，合意前に確認することが重要である。

２　資産を売って保証債務を支払う場合

保証人が資産を売り，その代金で保証債務を履行する場合には，保証の免除とは別に，資産の譲渡所得等が問題になる。

所得税法６４条２項の特例については，保証履行のための譲渡であること及び履行に伴う求償権の行使不能等を確認する必要がある。

国税庁の令和４年４月１日付け文書回答は，所定の廃業型私的整理手続で保証債務を履行し，会社側と保証人側の弁済計画に従って，取得した求償権を書面で放棄する場面を扱っている。

任意に求償権を放棄すれば常に特例を受けられるというものではない。

具体的な要件と資料は，[保証債務を履行するために資産を譲渡した場合の課税特例 https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/23/guarantee-debt-asset-sale-income-tax-64-2/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/23/guarantee-debt-asset-sale-income-tax-64-2/)を参照されたい。

第６　相談時に揃える資料

会社と保証人それぞれの債権者一覧，リース契約書・約款・保証契約書，残高証明，督促書面及び物件の明細・所在資料を揃える。

併せて，会社の清算方針，預金・不動産・保険等の財産資料，資金移動の記録，保険金及び物件処分の見込額を整理する。

資産売却と保証履行を予定する場合には，売却契約，代金の入出金，保証履行額，求償権の内容及び弁済計画上の放棄条項も残す。

法的な整理条件と税務処理を同じ資料で確認できるようにすることが，計画成立後の申告や説明にも役立つ。

保証人の債権者一覧には，各債務が保証債務か固有債務か，残高，担保・保証の有無，毎月の返済額，延滞の有無及び弁済計画への影響を記載する。

併せて，協議へ参加する債権者，計画に含める債務と含めない債務，合意の有無及び計画成立後にも残る支払を確認する。

住宅ローン等を対象外にした場合も，その返済を続けながら計画を履行できるかを資金繰りで確かめる。

第７　根拠資料

リース事業協会の自主的ルール第３項・第６項（ＰＤＦ２頁・４頁）及びＱ＆ＡのＱ７・Ｑ１６からＱ１８（ＰＤＦ２頁・４頁・５頁）。

[https://www.leasing.or.jp/docs/guide20230228_01.pdf](https://www.leasing.or.jp/docs/guide20230228_01.pdf)

[https://www.leasing.or.jp/docs/guide20230228_02.pdf](https://www.leasing.or.jp/docs/guide20230228_02.pdf)

経営者保証に関するガイドラインＱ＆ＡのＱ７－２３（ＰＤＦ３４頁・本文２６頁）及び廃業時の基本的考え方の残存資産・弁済計画に関する説明（ＰＤＦ７頁・本文６頁）。

リース債権者及び固有債権者の範囲と協議対応については，同基本的考え方４（ＰＤＦ５頁～６頁・本文４頁～５頁）を参照する。

[https://www.zenginkyo.or.jp/fileadmin/res/abstract/adr/sme/guideline_qa.pdf](https://www.zenginkyo.or.jp/fileadmin/res/abstract/adr/sme/guideline_qa.pdf)

[https://www.zenginkyo.or.jp/fileadmin/res/abstract/adr/sme/guideline_bc.pdf](https://www.zenginkyo.or.jp/fileadmin/res/abstract/adr/sme/guideline_bc.pdf)

国税庁「経営者保証に関するガイドライン」に基づき保証債務の整理を行った場合の課税関係について（ＰＤＦ２頁から９頁）及び令和４年４月１日付け文書回答の別紙Ⅰ３・Ⅴ。

[https://www.nta.go.jp/law/bunshokaito/hojin/220311_02/04.pdf](https://www.nta.go.jp/law/bunshokaito/hojin/220311_02/04.pdf)

[https://www.nta.go.jp/law/bunshokaito/hojin/220311_02/index.htm](https://www.nta.go.jp/law/bunshokaito/hojin/220311_02/index.htm)

[https://www.nta.go.jp/law/bunshokaito/hojin/220311_02/besshi.htm](https://www.nta.go.jp/law/bunshokaito/hojin/220311_02/besshi.htm)

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## リース契約の経営者保証を外せるか―無保証審査・既存保証の解除・事業承継（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/lease-keieisha-hosho-kaijo/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 債務整理, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　リースの個人保証も見直しの対象になる](#sec1)

- [第２　新しい契約で保証を付けずに審査してもらう](#sec2)
- [１　四つの検討事項を資料で示す](#sec2-1)

- [２　保証を求める理由も確認する](#sec2-2)

- [第３　小口リースというだけで諦めない](#sec3)

- [第４　既に付いている保証の削減・解除を求める](#sec4)
- [１　契約時から変わった事情を示す](#sec4-1)

- [２　相談前に揃えるもの](#sec4-2)

- [第５　事業承継・Ｍ＆Ａでは旧経営者と後継者を別々に確認する](#sec5)

- [第６　よくある質問](#sec6)
- [１　決算内容が良ければ必ず保証を外せるか](#sec6-1)

- [２　会社の支払が難しい場合も解除相談で足りるか](#sec6-2)

- [第７　根拠資料](#sec7)

第１　リースの個人保証も見直しの対象になる

会社のリース契約に経営者個人の保証が付いている場合には，新規契約時の無保証での審査と，既存保証の削減・解除を分けて相談することができる。

リース事業協会は，経営者保証に関するガイドラインの趣旨を踏まえ，協会の会員会社に適用する自主的ルールを設けている。

ファイナンス・リースだけでなく，オペレーティング・リースも対象とされている。

本記事は，令和８年１０月１７日に協会が公開している自主的ルールとＱ＆Ａを確認したものである。

協会のルールは法律上の強制力を持つものではなく，要件に関する資料を提出すれば当然に保証を外せるという制度ではない。

まず契約先が会員会社であるか，契約と保証がルールの対象となるかを確認する必要がある。

第２　新しい契約で保証を付けずに審査してもらう

１　四つの検討事項を資料で示す

自主的ルール第４項は，法人と経営者個人の資産・経理の分離，法人と経営者間の資金のやり取りの適切性，法人だけの資産・収益力による履行可能性及び財務情報の適切な開示を検討事項としている。

会社口座と個人口座の使い分け，役員貸付金等の内容，リース料を含む資金繰り及び決算書等を，実際の取引に即して説明することが重要である。

Ｑ＆ＡのＱ９は，これら四つを全て満たさなければ無保証の検討をしないというものではないと説明している。

一つの事項に課題がある場合も，その内容，改善状況及び他の保全方法を明らかにして相談する意味がある。

これは無保証での審査に関する説明であり，債務整理の利用条件まで全て任意になるという意味ではない。

２　保証を求める理由も確認する

無保証を希望する場合には，申込みの段階でその希望と資料を伝える。

リース会社が保証を必要と判断した場合には，何が不足し，どのような改善が見直しにつながるかを具体的に確認することが，その後の相談にも役立つ。

Ｑ＆ＡのＱ１１は説明の具体化を求め，書面による説明が望ましいとしている。

第３　小口リースというだけで諦めない

自主的ルールでいう小口リース取引は，単に契約額が小さい取引という意味ではなく，サプライヤーを通じて顧客の申込みを受け付ける取引として説明されている。

契約の販売経路と，リース会社がどのような審査をするかを確認する必要がある。

小口リースでは取引の特性に応じた取扱いがあるが，顧客から無保証を希望する旨の申出があれば，保証を求めずに契約できるか検討するものとされている。

また，Ｑ＆ＡのＱ１３に出てくる１，０００万円超という数字は，１社について１人の保証人が保証している小口リース取引の残高に関する取扱いである。

全てのリース契約について１，０００万円を保証の可否の境界にする規定ではない。

第４　既に付いている保証の削減・解除を求める

１　契約時から変わった事情を示す

自主的ルール第５項は，既存の保証契約の見直しも扱っている。

会社の財務状況，個人との資産・経理の分離，情報開示の改善等を示し，保証の必要性が現在もあるかを相談する。

新しい契約だけ無保証になっても，過去の契約の保証まで当然に消えるわけではないため，対象契約を一覧にする必要がある。

解除の申出をした日や担当者の説明だけでなく，どの契約について，いつから，どの範囲で保証が減る又は消えるのかを書面で確認する。

社内の保証人一覧から氏名が外れたことと，契約上の保証債務が消滅したことも区別する必要がある。

２　相談前に揃えるもの

リース契約書，約款，保証契約書，物件明細，契約ごとの残リース料及び保証の対象範囲が分かる資料を揃える。

決算書，直近の試算表，資金繰り表，役員との貸借明細及び過去の開示内容も，見直しの説明資料となる。

残リース料の合計と，中途解約又は物件返還の場合に請求される金額が同じとは限らない。

見直しの相談では，保証の対象がどの債務まで及ぶかを契約文言と照合し，金額と基準日を明らかにする。

第５　事業承継・Ｍ＆Ａでは旧経営者と後継者を別々に確認する

事業を引き継いだだけで旧経営者の保証が自動的に解除されるわけではなく，後継者に保証を付ければ旧保証が当然に消えるわけでもない。

自主的ルール第５項に沿い，旧経営者がなお実質的な経営権・支配権を持つか，法人の履行能力や他の保全方法はどうかを示して見直しを求める。

後継者の保証についても，無保証で契約できるかを別に検討することになる。

売主と買主の間で保証解除を約束しても，その約束だけでリース会社に対する保証が消滅するわけではない。

Ｍ＆Ａの前後では，銀行借入れに加えてリース契約の保証も一覧に載せ，解除の申入先，実施期限，完了書面及び解除されない場合の当事者間の対応を確認する必要がある。

会社売却後に保証が残った場合の対応は，[Ｍ＆Ａ後に経営者保証が解除されないとき https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/ma-go-keieisha-hosho-mikaijo/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/ma-go-keieisha-hosho-mikaijo/)を参照されたい。

第６　よくある質問

１　決算内容が良ければ必ず保証を外せるか

決算内容だけで結論は決まらない。

契約の対象，財務情報の信頼性，法人と個人の分離及び契約ごとの保全状況を踏まえて判断されるため，改善内容と希望する見直しを具体化して申し入れることになる。

２　会社の支払が難しい場合も解除相談で足りるか

支払能力が悪化し，保証債務の減免を求める段階では，通常の保証解除の相談と区別して債務整理の手続を検討する必要がある。

会社と経営者の資産，債務及びリース物件の処理を併せて把握し，一部の債権者だけに先に支払うことを避けるためにも，早期に専門家に相談することが重要である。

第７　根拠資料

リース事業協会「『経営者保証に関するガイドライン』に関する自主的ルール」第２項から第５項，令和５年１月２５日改正・同年４月１日施行版（ＰＤＦ２頁から４頁）。

[https://www.leasing.or.jp/docs/guide20230228_01.pdf](https://www.leasing.or.jp/docs/guide20230228_01.pdf)

同協会「自主的ルールＱ＆Ａ」令和５年２月８日改正版，Ｑ９からＱ１５（ＰＤＦ２頁から４頁）。

[https://www.leasing.or.jp/docs/guide20230228_02.pdf](https://www.leasing.or.jp/docs/guide20230228_02.pdf)

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## 信用情報機関とは―CIC・JICC・KSCの違い，開示方法・費用と何年で消えるか（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/shinyou-jouhou-kikan-chigai-kaiji/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 債務整理, 消費者・個人情報, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　信用情報機関とは何をするところか](#sec1)

- [第２　CIC・JICC・KSCの違いと開示先の選び方](#sec2)
- [１　３機関は同じ情報を一括保管する窓口ではない](#sec2-1)

- [２　どこがよいかは調べたい内容によって決まる](#sec2-2)

- [第３　信用情報を開示する方法と費用](#sec3)
- [１　本人がオンラインで申し込む場合の費用](#sec3-1)

- [２　申込み前に整理する情報と受領後の確認順序](#sec3-2)

- [第４　信用情報は何年で消えるか](#sec4)
- [１　５年・７年だけでなく情報の種類と起算点を確認する](#sec4-1)

- [２　JICCの古い契約と債務整理後の確認](#sec4-2)

- [第５　信用情報の訂正・削除を求めたい場合](#sec5)

- [第６　免許証画像の流出では本人申告と開示を使い分ける](#sec6)
- [１　本人申告は注意喚起，開示は登録内容の確認である](#sec6-1)

- [２　全ての契約や口座開設を停止する制度ではない](#sec6-2)

- [第７　信用情報機関についてよくある質問](#sec7)
- [１　信用情報機関のJICCとCICの違いは何か](#sec7-1)

- [２　KSCは何年で消えるか](#sec7-2)

- [３　信用情報機関はどこがよいか](#sec7-3)

- [４　完済したらすぐに信用情報は消えるか](#sec7-4)

- [５　信用情報を削除すれば必ずカードを作れるか](#sec7-5)

- [６　本人申告をすれば信用情報の開示は不要か](#sec7-6)

- [７　相続人が開示して登録なしなら，被相続人の借金はないか](#sec7-7)

- [第８　主な出典と公式手続の入口](#sec8)

第１　信用情報機関とは何をするところか

信用情報機関とは，加盟する金融会社等から登録されたローンやクレジットの契約内容，返済・支払状況等の信用情報を管理し，加盟会社の与信判断の参考となる情報を提供する機関である。

日本では，CIC，JICC及び全国銀行個人信用情報センター（KSC）が主な確認先となる。

信用情報を提供する機関と，貸付けやカード発行の可否を決める会社は区別する必要がある。

自分の登録内容を知る手続が「信用情報の開示」であり，免許証画像の流出等に伴う注意喚起を登録する「本人申告」とは目的が異なる。

誤った情報の訂正・削除について問い合わせる場合も，まず開示結果から対象の契約と登録元会社を特定することが出発点になる。

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した３機関及び金融庁の公表資料に基づく。

第２　CIC・JICC・KSCの違いと開示先の選び方

１　３機関は同じ情報を一括保管する窓口ではない

機関公表資料で確認できる主な情報調べるときの注意点
CIC（株式会社シー・アイ・シー）クレジットやローンの契約内容・支払状況，申込情報，利用記録等契約時の電話番号等が開示条件に関係する。CICに登録されている範囲を確認する。
JICC（株式会社日本信用情報機構）契約内容，返済状況，債務整理・保証履行等の取引事実，申込情報等令和元年１０月１日の前後で，契約日による登録期間の取扱いが異なる。
全国銀行個人信用情報センター（KSC）ローン等の取引情報，照会記録，破産・民事再生手続開始決定の官報情報等取引情報と官報情報の登録期間を分けて読む。KSCは全国銀行協会が設置・運営している。

比較の要点は，「CICなら全てのカード，JICCなら全ての消費者金融，KSCなら全ての銀行」という固定的な振り分けで考えないことである。

確認したい会社の加盟先と，その機関に登録される情報を確かめる。

同じ会社や契約について，複数の機関の確認が必要になることもある。

２　どこがよいかは調べたい内容によって決まる

特定の契約内容を確認したい場合は，契約先が加盟する機関を確認して開示先を選ぶ。

借入先自体が分からない場合は，１機関の結果だけで借入状況全体を把握できるとは限らず，３機関への開示が必要となる場合がある。

金融庁も，借入先が不明な場合には３機関全てへの開示が必要になることがあると案内している。

したがって，「最も安い１機関を選べば十分」「銀行の借入れだから他の機関は関係しない」とは限らない。

費用だけでなく，何を確認するための開示かを先に整理するのがよい。

公式の開示案内は次節の表から確認できる。

第３　信用情報を開示する方法と費用

１　本人がオンラインで申し込む場合の費用

次の金額は，令和８年１０月１７日に確認した本人向けのオンライン開示の手数料である。

郵送，代理人，相続人による手続の費用・必要書類は同じとは限らないため，それぞれの公式案内を確認する。

機関本人のオンライン開示公式案内
CIC５００円[https://www.cic.co.jp/credit-report/](https://www.cic.co.jp/credit-report/)
JICCスマホアプリからの申込み７００円（税込み）[https://www.jicc.co.jp/kaiji/01](https://www.jicc.co.jp/kaiji/01)
KSC８００円（税込み。令和８年４月１日以降の改定額）[https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/info/21544/](https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/info/21544/)

CICのインターネット開示では，インターネットを利用できるスマートフォン，CICに登録されている電話番号及び署名用電子証明書が有効な本人のマイナンバーカード等が必要である。

JICCのスマホ申込みでも，マイナンバーカードの電子証明書による本人認証が案内されている。

利用できる端末や認証方法，受付状況は変更され得るため，申込み直前に公式ページを確認する。

２　申込み前に整理する情報と受領後の確認順序

開示対象者，現在と契約当時の氏名，使用していた電話番号，確認したい契約先，開示の目的を整理する。

特にCICは，申込情報と登録情報の一致を開示条件としており，契約時の電話番号が入力されていない場合等には回答対象とならないことがあると説明している。

「登録情報なし」という結果が出たときも，申込条件と対象範囲を確認する必要がある。

開示結果を受け取った後は，①登録元会社，②契約の種類・日付，③残高と支払状況，④延滞等の記載，⑤保有期限や終了に関する欄，の順に確認するとよい。

これは確認漏れを減らすための読み方の提案であり，審査結果を予測する採点表ではない。

分からない表示は，各機関の開示報告書の見方と照合し，契約書や返済記録も併せて確認する。

第４　信用情報は何年で消えるか

１　５年・７年だけでなく情報の種類と起算点を確認する

機関・情報公表されている主な期間起算点等の注意
CICのクレジット情報契約期間中及び契約終了から５年間申込情報・利用記録等とは区別する。
JICCの契約内容・返済状況等（契約日が令和元年１０月１日以降）契約継続中及び契約終了後５年以内債権譲渡や包括契約等について例外・特則がある。
KSCの取引情報契約期間中及び契約終了日から５年を超えない期間契約終了時に完済されていない場合は完済日が起算点となる。
KSCの官報情報破産・民事再生手続開始決定日から７年を超えない期間取引情報とは別の登録情報である。

CICの申込情報・利用記録は，公式FAQでは照会日から６か月間とされている。

KSCの照会記録は，本人開示の対象となる期間が利用日から１年を超えない期間，会員に提供される期間が６か月を超えない期間であり，同じ照会記録でも誰に開示するかによって期間が異なる。

全ての信用情報を一律に「５年」又は「７年」とまとめるのは正確でない。

２　JICCの古い契約と債務整理後の確認

JICCは，契約日が令和元年９月３０日以前の契約内容・返済状況について，契約継続中及び完済日から５年を超えない期間を基本とし，延滞・延滞解消情報には別の取扱いを定めている。

同日前の債務整理等の取引事実は，その事実の発生日から５年を超えない期間を基本とし，債権譲渡情報には別の期間を定めている。

古い契約に新しい契約の「契約終了後５年以内」をそのまま当てはめないことが重要である。

また，「任意整理の和解日」「破産の免責許可決定日」「完済日」「契約終了日」は同じ日とは限らない。

登録期間を確認するときは，どの機関のどの情報について，どの日を起算点とするかを特定する。

債務整理をした日から単純に年数を足すだけで，削除日や新たな借入れの可否を確定しない。

任意整理，自己破産及び個人再生を依頼した後の注意点は，[重要事項説明書（任意整理・自己破産・個人再生）](https://yamanaka-bengoshi.jp/saimu-seiri-juuyou-jikou/)を参照されたい。

第５　信用情報の訂正・削除を求めたい場合

CICは，登録内容が事実であれば訂正・削除できないとし，内容が事実と異なり心当たりがない場合には，登録元のクレジット会社等へ問い合わせるよう案内している。

調査により誤りが判明した場合には，登録元会社が訂正・削除を行うという説明である。

正確な情報を希望だけで消してもらうことと，誤った情報を訂正してもらうことは分けて考える必要がある。

問い合わせでは，開示日，登録元会社，対象契約，問題とする記載，正しいと考える内容及びそれを裏付ける支払記録等を示すとよい。

身に覚えがないという理由だけで名義冒用と断定せず，契約書，保証関係，登録元会社の変更等を確認する。

他の機関の登録については，それぞれの機関と登録元会社の公式な案内に従う。

契約の成立や弁済の有無そのものが争われる場合には，信用情報の表示だけでは問題を解決できないことがある。

弁護士へ相談する際は，開示報告書の該当箇所に加え，契約書，請求書，支払記録，問い合わせと回答の履歴をそろえると，争点を整理しやすい。

第６　免許証画像の流出では本人申告と開示を使い分ける

１　本人申告は注意喚起，開示は登録内容の確認である

JICCの本人申告コメントは，免許証等の紛失・盗難だけでなく，現物が手元にあっても画像を送信して情報が流出した場合の名義悪用防止も対象例としている。

CIC及びKSCにも本人申告制度がある。

既に登録されている契約等を調べる開示と，加盟会社の与信判断の参考となる注意喚起を登録する本人申告は，必要に応じて組み合わせて検討する。

本人申告をしたことだけで，身に覚えのない契約の有無を確認できたことにはならない。

反対に，開示で不審な登録が見つからなかったことだけで，将来の名義冒用を防止できるわけでもない。

申込みの控え，受付番号，登録完了の通知及び開示結果は，手続ごとに分けて保管するのがよい。

２　全ての契約や口座開設を停止する制度ではない

本人申告情報は，会員会社が慎重に与信判断をするための参考資料であり，契約の一律停止や悪用の防止を保証する制度ではない。

KSCは，会員による照会が与信判断に限定され，預金口座開設時には行われないことも明示している。

申告の対象，提携先への提供範囲及び各機関への申込みの要否は，各公式窓口で確認する必要がある。

既に不審な請求や取引がある場合は，本人申告の完了を待つだけでなく，その契約先や金融機関の公式窓口に連絡する。

情報漏えい通知後の対処全体は，[個人情報漏えいの通知を受けたら](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/13/kojinjoho-roei-tsuchi-uketara-taisho/)で，具体的な事故の本人通知は，[タイムズカーの個人情報漏えいから考える本人通知](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/29/timescar-kojinjoho-roei-honnin-tsuchi/)で整理している。

第７　信用情報機関についてよくある質問

１　信用情報機関のJICCとCICの違いは何か

加盟会社，登録する情報及び開示手続等が異なる。

同じ契約の情報が必ず両方に同じ形で登録されるとは限らないため，確認したい契約先の加盟状況と開示目的に応じて選ぶ。

比較は第２，登録期間は第４を参照されたい。

２　KSCは何年で消えるか

取引情報は，契約期間中及び契約終了日から５年を超えない期間が基本であり，未完済なら完済日が起算点となる。

一方，破産・民事再生手続開始決定の官報情報は，決定日から７年を超えない期間である。

「KSCは全て７年」とは扱わない。

３　信用情報機関はどこがよいか

機関の優劣よりも，確認したい会社の加盟先と調査目的で選ぶ。

借入先が分からない場合等は，３機関への開示が必要になることがある。

手数料が安いことだけを理由に１機関の結果で調査を終えない。

４　完済したらすぐに信用情報は消えるか

完済と契約終了は同じとは限らず，契約終了後等にも一定期間情報が保有される。

対象の機関，情報の種類，契約日，完済日及び契約終了日を確認する必要がある。

５　信用情報を削除すれば必ずカードを作れるか

信用情報機関は審査の参考となる情報を提供し，契約の可否は申込先の会社が判断する。

情報が訂正・削除されたことや，保有期間が経過したことだけで審査通過が保証されるわけではない。

また，正確な情報を希望だけで削除できる制度ではない。

６　本人申告をすれば信用情報の開示は不要か

本人申告は注意喚起の登録であり，既にある契約情報等の確認ではない。

不審な契約の有無を確認したい場合は，開示を別に検討する。

７　相続人が開示して登録なしなら，被相続人の借金はないか

登録なしという結果だけで，借金がないとは判断できない。

対象外の債権者，登録期間の経過，申込条件の不一致や，死亡確認後の情報削除等があり得るからである。

相続人による開示と他の財産・債務調査は，[被相続人の財産を調べる方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/02/hisouzokunin-zaisantyousa/)を参照されたい。

第８　主な出典と公式手続の入口

金融庁「金融サービス利用者相談室・貸金等に関するアドバイス」借入先が分からない場合の案内。

[https://www.fsa.go.jp/receipt/soudansitu/advice04.html](https://www.fsa.go.jp/receipt/soudansitu/advice04.html)

JICC「信用情報機関について」及び「信用情報の内容と登録期間」。

[https://www.jicc.co.jp/aboutus/credit-info/center](https://www.jicc.co.jp/aboutus/credit-info/center)

[https://www.jicc.co.jp/aboutus/credit-info/registration](https://www.jicc.co.jp/aboutus/credit-info/registration)

CIC「信用情報は，どのくらいの期間CICに登録されていますか」「情報開示を申し込む」。

[https://www.cic.co.jp/faq/detail/1105.html](https://www.cic.co.jp/faq/detail/1105.html)

[https://www.cic.co.jp/credit-report/](https://www.cic.co.jp/credit-report/)

全国銀行個人信用情報センター「センターの概要」及び「本人開示および本人申告の手数料改定等について（２０２６年４月１日以降）」。

[https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/about/](https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/about/)

[https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/info/21544/](https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/info/21544/)

JICC「本人による開示申し込み」及び３機関の本人申告の案内。

[https://www.jicc.co.jp/kaiji/01](https://www.jicc.co.jp/kaiji/01)

[https://www.jicc.co.jp/comment](https://www.jicc.co.jp/comment)

[https://www.cic.co.jp/mydata/declaration/](https://www.cic.co.jp/mydata/declaration/)

[https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/return/](https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/return/)

CIC「CICに登録されている情報を訂正・削除することはできますか」「CICに登録されているはずの情報が開示（回答）されなかったのはなぜですか」。

[https://www.cic.co.jp/faq/detail/1099.html](https://www.cic.co.jp/faq/detail/1099.html)

[https://www.cic.co.jp/faq/detail/1087.html](https://www.cic.co.jp/faq/detail/1087.html)

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## 経営者保証を整理したのにCICに異動が残るとき―特定調停後の信用情報の確認と訂正（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/keieisha-hosho-cic-idou-teisei/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 債務整理, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　保証整理が終わった後も確認すること](#sec1)
- [１　債務の整理と信用情報の処理を分ける](#sec1-1)

- [２　この記事の対象](#sec1-2)

- [第２　CICの「異動」と「完了」の意味](#sec2)
- [１　異動は何を示すか](#sec2-1)

- [２　完了になれば異動も消えるか](#sec2-2)

- [３　保有期間の起算点を確認する](#sec2-3)

- [第３　経営者保証ガイドラインが定める取扱い](#sec3)
- [１　事故情報の不登録と履行完了の登録](#sec3-1)

- [２　特定調停を利用しただけで判断しない](#sec3-2)

- [第４　貸金業者・リース会社について確認すること](#sec4)
- [１　消費者金融という業態名だけで除外しない](#sec4-1)

- [２　リース事業協会のガイドラインを確認する](#sec4-2)

- [３　整理した時期と当時の版を確認する](#sec4-3)

- [第５　異動が残っている場合の確認・訂正の進め方](#sec5)
- [１　開示結果と調停資料をそろえる](#sec5-1)

- [２　最初に登録元へ照会する](#sec5-2)

- [３　解決しない場合はCICへの調査依頼を検討する](#sec5-3)

- [４　訂正後は再開示で確かめる](#sec5-4)

- [第６　住宅ローンの申込みと相談時の資料](#sec6)
- [１　情報の訂正と融資の承認を分ける](#sec6-1)

- [２　弁護士への相談時に用意するもの](#sec6-2)

- [第７　関連記事と公式資料](#sec7)
- [１　会社と保証人の手続を検討する記事](#sec7-1)

- [２　公式資料と確認箇所](#sec7-2)

第１　保証整理が終わった後も確認すること

１　債務の整理と信用情報の処理を分ける

会社を破産させ，代表者個人の保証債務を経営者保証ガイドラインに基づく特定調停で整理しても，その後の信用情報の処理は確認する必要がある。

CICの開示報告書で終了状況が「完了」となっていても，返済状況に「異動」が残っている場合には，登録した会社，異動の原因と発生日，調停の内容及び契約終了の時期を突き合わせることが重要である。

経営者保証ガイドラインには，対象となる保証整理に関連する事故情報を登録しない取扱いがある。

したがって，「完了と表示されているから問題ない」「消費者金融やリース会社だから異動が残るのは仕方がない」と，表示や業態名だけで結論を出すべきではない。

２　この記事の対象

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した公式資料に基づき，経営者保証の整理後にCICの登録内容を確認する際の一般的な手順を説明する。

対象は会社債務の個人保証を整理する場面であり，代表者自身の生活費の借入れ等の固有債務について，同じ取扱いが当然に及ぶものではない。

個別の異動情報を訂正・削除できるかは，登録原因，保証契約，適用するガイドライン，債権者との合意及び登録時期によって異なる。

信用情報の訂正ができることと，新たな住宅ローン等の審査に通ることも別の問題である。

第２　CICの「異動」と「完了」の意味

１　異動は何を示すか

CICの公式説明によれば，「異動」には，返済日から６１日以上又は３か月以上の支払遅延，保証会社による返済，破産手続開始決定に係る情報等が含まれる。

異動は「債務整理」という言葉と常に同じ意味ではないため，どの事由で登録されたかを登録元に確認する必要がある。

会社が破産したことと，代表者個人が破産したことは区別する。

また，代表者が会社の保証人であることだけで，異動原因がCICの説明する保証会社による保証履行と分かるわけではない。

２　完了になれば異動も消えるか

「完了」は，支払が完了して契約が終了したことを示す終了状況の表示である。

これに対し，「異動」は過去の支払状況等に係る情報であり，CICは，延滞等が解消した後も保有期限までは異動の記録が残ると説明している。

このように表示が併存し得ることと，経営者保証ガイドラインによる整理に際して当該異動を登録・維持することが適切かどうかは，分けて検討しなければならない。

完了の表示だけを見て調査を終えず，異動の原因とガイドラインによる合意の範囲を確認する。

３　保有期間の起算点を確認する

CICのクレジット情報の保有期間は，契約期間中及び契約終了後５年間である。

異動発生日や特定調停の成立日から一律に５年を数えるのではなく，実際の契約終了の処理と，開示報告書に示された保有期限を確認する必要がある。

第３　経営者保証ガイドラインが定める取扱い

１　事故情報の不登録と履行完了の登録

経営者保証ガイドライン８⑸は，同ガイドラインによる債務整理を行った保証人について，対象債権者は，債務整理の事実その他の関連情報を信用情報登録機関に報告・登録しないと定めている。

この関連情報には，代位弁済に関する情報も含まれる。

同ガイドラインQ&amp;A８－５は，弁済計画について対象債権者と合意に至った時点，又は分割弁済の場合には債務を完済した時点で，債務履行完了として登録し，事故情報の登録は行わないと説明している。

通常の契約情報まで一切なくなるという意味ではなく，事故情報の取扱いと履行完了の処理をそれぞれ確認する必要がある。

２　特定調停を利用しただけで判断しない

特定調停という手続を利用したことだけで，すべての債務についてガイドラインの不登録の取扱いが適用されると判断することはできない。

調停調書，弁済計画，対象債権者の同意書及び事前協議の記録から，当該債権者との保証整理が，どの準則と合意に基づくものかを確認する。

ガイドラインは，法的拘束力を持つ法律ではなく，自発的な尊重・遵守が期待される自主的な準則である。

その規定だけから，個別の登録について裁判上の削除請求権や損害賠償請求権が当然に成立するとまではいえず，必要な場合には契約・合意と具体的な登録事実に即した法的検討を要する。

第４　貸金業者・リース会社について確認すること

１　消費者金融という業態名だけで除外しない

金融庁の貸金業者向け監督指針Ⅱ－２－１３－３は，経営者保証ガイドラインの取扱いを説明する際の金融機関に，貸金業者を含むことを明記している。

全銀協Q&amp;A１－２も，金融債権に，銀行取引約定書等による取引だけでなく，金銭消費貸借契約等の金融取引に基づく債権を含めている。

会社への事業融資に係る代表者保証であれば，貸付会社が消費者金融であることだけを理由として当然に対象外とはできない。

保証契約の適用要件，対象債権者としての参加・同意及び個人の固有債務との区別を確認する必要がある。

２　リース事業協会のガイドラインを確認する

リース事業協会の「中小企業向けのリース契約に関する経営者保証ガイドライン」６項は，要件を満たす保証整理について，会員会社が経営者保証ガイドラインの対象債権者として誠実に対応する旨を定めている。

同項の注及びQ&amp;A１６は，経営者保証ガイドライン８⑸の信用情報に関する取扱いにも言及している。

ただし，すべてのリース契約・会社に，同じ条件で当然に適用されるという意味ではない。

当該会社の会員資格，契約の種類，保証契約の要件，整理への参加内容を確認し，会員会社の子会社等に関する対応への期待と，会員会社向けの規律も区別する。

３　整理した時期と当時の版を確認する

リース事業協会のガイドラインは令和２年１月１日から適用され，令和５年改正は同年４月１日から適用される。

過去の相談や既に終わった整理について，現在の版をそのまま遡って当てはめず，整理時期，当時の規定及び個別の合意を確認する必要がある。

第５　異動が残っている場合の確認・訂正の進め方

１　開示結果と調停資料をそろえる

まず，CICの開示報告書のうち，登録元，契約の種類，異動発生日，残債額，終了状況，報告日及び保有期限を，契約ごとに整理する。

その上で，会社の債務に対する保証なのか，本人の固有債務や共同借入れなのかを契約書で確かめる。

次に，主債務者の支払停止，保証債務の履行請求と弁済期，ガイドライン利用の申出，異動の発生，弁済計画の合意・調停成立，分割弁済の完済及び契約終了を時系列にする。

整理の申出より前の延滞を含むのか等も調べ，すべての既存情報が当然に消えると決め付けない。

２　最初に登録元へ照会する

CICの公式FAQによれば，誤った登録情報の訂正・削除を行うのは登録元のクレジット会社等であり，まず登録元への問合せが案内されている。

開示報告書の該当箇所と調停資料を示し，異動の具体的な原因，登録根拠及びガイドラインによる合意との整合性について，書面で調査・回答を求めると整理しやすい。

例えば，会社債務の代表者保証をガイドラインに基づく特定調停で整理したこと，終了状況は完了である一方で異動が残っていることを具体的に示す。

その上で，誤登録又は合意した取扱いとの不整合がある場合の訂正・削除を求める。

３　解決しない場合はCICへの調査依頼を検討する

登録元への問合せでも解決せず，誤った信用情報が登録されている可能性がある場合には，本人の申出により，CICから登録元へ調査を依頼することができる。

CICへ申し出れば，希望だけで正確な情報も消せるという制度ではない。

申出に際しては，問題とする契約・登録項目，誤りと考える理由，登録元への照会日と回答内容を明確にする。

相談窓口や必要な申出方法は，その時点のCICの公式案内で確認する。

４　訂正後は再開示で確かめる

登録元から訂正したとの回答があった場合も，再開示によって該当契約の返済状況，終了状況，残高及び保有期限を確認することが有用である。

ほかの信用情報機関にも登録がある場合には，各機関の情報を別々に確認し，CICでの訂正が他機関にも当然に反映されたとは扱わない。

第６　住宅ローンの申込みと相談時の資料

１　情報の訂正と融資の承認を分ける

信用情報は融資審査の判断資料の一つであり，最終的な審査は金融機関等が行う。

異動情報を訂正できた場合でも，収入，返済負担，他の債務，担保，保証会社の審査等によって結論は異なるため，必ず借りられるとはいえない。

融資を断られた理由についても，申込者が受けた説明と，金融機関・保証会社が実際に審査した内容を区別する。

「異動だけが原因」と断定せず，確認できる範囲で，参照した機関，問題とされた情報及び再審査に必要な事項を確認する。

２　弁護士への相談時に用意するもの

相談時には，信用情報開示報告書，会社の借入れ・リース契約書，個人の保証契約書，調停調書，弁済計画，同意書，弁済記録，登録元とのやり取りを用意する。

住宅ローンの申込みをしている場合は，申込先・保証会社，申込日及び謝絶時の説明を記録したものもあると，確認すべき範囲を絞りやすい。

第７　関連記事と公式資料

１　会社と保証人の手続を検討する記事

[早期事業再生法で経営者保証はどうなる？―保証債務が残る理由とガイドラインによる一体整理（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/13/souki-jigyou-saiseihou-keieisha-hosho/)

[早期事業再生法でリース料はどうなる？―対象債権，支払継続及び設備を使い続けるための確認事項（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/13/souki-jigyou-saiseihou-lease/)

[倒産事件の実務メモ―破産・個人再生・私的整理（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/08/04/tousan-memo/)

２　公式資料と確認箇所

経営者保証に関するガイドライン２項・８⑸（８⑸はPDF実頁１５頁，印字１４頁）：[https://www.zenginkyo.or.jp/fileadmin/res/abstract/adr/sme/guideline.pdf](https://www.zenginkyo.or.jp/fileadmin/res/abstract/adr/sme/guideline.pdf)

同Q&amp;A１－１・１－２（PDF実頁１１頁，印字３頁）及び８－５（PDF実頁３８頁，印字３０頁）：[https://www.zenginkyo.or.jp/fileadmin/res/abstract/adr/sme/guideline_qa.pdf](https://www.zenginkyo.or.jp/fileadmin/res/abstract/adr/sme/guideline_qa.pdf)

金融庁「貸金業者向けの総合的な監督指針」Ⅱ－２－１３－３：[https://www.fsa.go.jp/common/law/guide/kashikin/02.html](https://www.fsa.go.jp/common/law/guide/kashikin/02.html)

リース事業協会ガイドライン６項・７項（PDF実頁４～５頁）：[https://www.leasing.or.jp/docs/guide20230228_01.pdf](https://www.leasing.or.jp/docs/guide20230228_01.pdf)

同Q&amp;A１５・１６（PDF実頁４～５頁）及び１９（PDF実頁６頁）：[https://www.leasing.or.jp/docs/guide20230228_02.pdf](https://www.leasing.or.jp/docs/guide20230228_02.pdf)

CIC「信用情報開示報告書の見方」ポイント４・５：[https://www.cic.co.jp/mydata/report/documents/kaijimikata.pdf](https://www.cic.co.jp/mydata/report/documents/kaijimikata.pdf)

CIC「CICが保有する信用情報」保有期間等：[https://www.cic.co.jp/guide/credit-information/possession/](https://www.cic.co.jp/guide/credit-information/possession/)

CIC「開示した結果，登録情報に誤りがある場合は，訂正などをしてもらえますか？」：[https://www.cic.co.jp/faq/detail/1084.html](https://www.cic.co.jp/faq/detail/1084.html)

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## 令和８年成年後見制度改正後の権利擁護支援―第２３回専門家会議資料が示す補助の４つの利用パターン，必要性の継続確認及び家庭裁判所との連携（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/r8-kouken-kaisei-kenri-yougo-shien-senmonka-kaigi23/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 後見・保佐・補助, 親族・相続

目次

- [第１　資料の位置付け](#sec1)
- [１　第２３回成年後見制度利用促進専門家会議の資料１](#sec1-1)

- [２　前提となる民法等改正法](#sec1-2)

- [３　社会福祉法等改正との関係](#sec1-3)

- [第２　補助の制度の利用方法の多様化](#sec2)
- [１　資料１が示す四つの利用パターン](#sec2-1)

- [２　補助以外の支援が必要となる事案の増加](#sec2-2)

- [３　担い手の役割の変化](#sec2-3)

- [第３　市町村・センターの支援プロセス](#sec3)
- [１　支援ニーズの精査と支援方針の検討](#sec3-1)

- [２　補助を利用する場合の留意点](#sec3-2)

- [３　支援方針の見直しと一次相談窓口](#sec3-3)

- [４　対応案](#sec3-4)

- [第４　制度利用の「必要性」の継続的な確認](#sec4)
- [１　支援チームによる確認](#sec4-1)

- [２　終了に向けた支援と情報共有](#sec4-2)

- [第５　任意後見制度の位置付け](#sec5)

- [第６　家庭裁判所の運用・監督と市町村との連携](#sec6)

- [第７　弁護士実務への示唆](#sec7)
- [１　申立て段階では必要性と権限を行為単位で示す](#sec7-1)

- [２　受任中は終了後の受け皿を早めに確認する](#sec7-2)

- [３　担い手の役割と報酬への影響](#sec7-3)

- [４　資料の限界](#sec7-4)

- [第８　関連記事](#sec8)
- [１　改正法の内容と施行準備](#sec8-1)

- [２　地域の権利擁護支援](#sec8-2)

- [第９　出典](#sec9)
- [１　厚生労働省資料](#sec9-1)

- [２　法務省資料](#sec9-2)

第１　資料の位置付け

１　第２３回成年後見制度利用促進専門家会議の資料１

厚生労働省は，令和８年１０月１３日に第２３回成年後見制度利用促進専門家会議を開催し，議題を「次期基本計画に係る意見交換」とした（同会議の議事次第）。

配布資料は，資料１「成年後見制度の見直し等を踏まえた適切な権利擁護支援の実施」，資料２「成年後見制度の見直しの趣旨・内容等を踏まえた適切な権利擁護支援の浸透」及び資料３「ワーキング・グループの議論を踏まえた論点整理」である。

本記事は，このうち資料１（表紙及び目次を除き１頁から１１頁まで。以下，頁は資料の各頁上部に印字された番号による。）を対象とし，資料２及び資料３は必要な限度で触れるにとどめる。

資料１は，各項目を「現状と課題」と「対応案（施策）」に分けている。

対応案の多くは「～してはどうか」という形で示されており，次期基本計画の内容又は確定した運用として決まったものではない。

本記事は，資料の記載，法令・公的資料で確認した事項及び本記事の評価を区別して書く。

基準日は令和８年１０月１７日である。

２　前提となる民法等改正法

法務省によれば，令和８年６月１７日，「民法等の一部を改正する法律」（令和８年法律第４５号。以下「民法等改正法」という。）及びその整備法（令和８年法律第４６号）が成立し，同月２４日に公布された。

成年後見制度に関する部分は，公布の日から起算して２年６月を超えない範囲内において政令で定める日に施行される。

資料１は，民法等改正法の内容を，包括的な代理権・取消権を有する後見の制度等を廃止し，本人に必要な事項について代理権・取消権を付与する補助の制度に一元化し，利用の必要がなくなったときに制度利用を終了することが可能となるものと説明している（２頁）。

その上で，本人が亡くなるまで包括的な権限を有する後見人による財産管理等が行われる事案がほとんどであったこれまでの利用方法が「大きく変わることが想定される。」としている（２頁）。

改正法の全体像は，[令和８年成年後見制度改正と関係法律６１本の整備](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/30/r8-seinenkouken-kaisei/)で整理している。

３　社会福祉法等改正との関係

資料１がいう「地域権利擁護相談支援センター」（資料では単に「センター」という。）は，社会福祉法等の一部を改正する法律（令和８年法律第５１号）により，市町村が設置できるものとされた機関である。

同法の公布通知（令和８年６月２５日付け社援発０６２５第１０号ほか）は，市町村が地域における成年後見制度等の適切な利用の支援の中核的な役割を担う機関として，地域権利擁護相談支援センターを設置することができるものとしたと説明している（改正後の社会福祉法１０６条の１６関係）。

同通知によれば，この事項は改正法の原則的な施行日である令和９年４月１日から施行される。

また，同通知は，福祉サービス利用援助事業の対象者を見直し，福祉サービスの利用の援助に加えて，保健医療サービス又は葬祭その他の生計困難者が死亡した場合に必要なサービスの利用の援助を行う事業に改めるとしている（改正後の社会福祉法２条３項１２号関係）。

この事項は，公布の日から起算して２年を超えない範囲内において政令で定める日から施行される。

資料１は，見直し後の事業を「福祉サービス・保健医療サービス等利用援助事業」と呼び，見直し前の「福祉サービス利用援助事業（日常生活自立支援事業）」と区別している（３頁～４頁）。

社会福祉法等改正の概要は，[令和８年社会福祉法等改正―身寄りのない高齢者支援，有料老人ホーム登録及びケアマネ更新制廃止](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/15/r8-shakai-fukushiho-kaisei-koureisha-shien/)で扱っている。

第２　補助の制度の利用方法の多様化

１　資料１が示す四つの利用パターン

資料１は，これまでの典型的な利用方法として，①法定後見制度のみを利用し続ける事案と，②福祉サービス利用援助事業（日常生活自立支援事業）等の支援から法定後見制度に移行する事案を挙げる（３頁）。

その上で，民法等改正法の施行後は，これらに加えて③及び④の事案も生じるとしている（３頁）。

パターン資料１の説明制度利用の終わり方
①法定後見制度のみを利用し続ける従来は別の支援への移行が基本的に想定されていなかった
②福祉サービス利用援助事業等の支援から法定後見制度に移行する従来は別の支援への移行が基本的に想定されていなかった
③日常生活は地域福祉の支援を受けながら，足りない部分につき補助人に必要な権限を付与する遺産分割等が終了したら補助の利用を終了する
④補助を利用して福祉サービス・保健医療サービス等利用援助事業等の支援体制を整える体制を整えた上で補助の利用を終了し，地域福祉の支援に移行する

資料１の参考図は，これまでは成年後見制度を利用した後に別の支援に移行することは基本的に想定されなかったのに対し，法改正後は，補助の制度と他の支援との併用や，補助の制度の利用後に別の支援に移行することも想定されると説明している（４頁）。

同じ図には，法改正後も旧制度の利用を継続できる旨の注記がある（４頁）。

２　補助以外の支援が必要となる事案の増加

資料１は，補助の制度の利用場面が制度利用の「必要性」が認められる範囲に限定されることから，補助の制度以外の支援が必要となる事案が多くなり，地域における支援策の充実が今後ますます重要になると想定している（３頁）。

支援策の例として，任意後見制度，福祉サービス・保健医療サービス等利用援助事業，見守り契約等の地域独自サービス，補助の制度及び民間による事業が挙げられている（６頁）。

３　担い手の役割の変化

資料１は，制度の担い手の役割が，成年後見人としての包括的な権限行使がほとんどであった従来の役割から，個別の法的課題の解決という役割に変わることを想定している（３頁）。

市民後見人については，役割が限定的になるとの懸念も生じ得るとしつつ，意思決定支援を含む地域の権利擁護支援において幅広く活躍することが期待されるとして，市民後見人養成研修修了者の役割は今後ますます重要になるとしている（３頁）。

第３　市町村・センターの支援プロセス

１　支援ニーズの精査と支援方針の検討

資料１は，本人が抱える具体的な課題を把握・整理した上で，専門職の助言を受けながら，多様な主体が参加する支援チームで支援方針を検討し，成年後見制度の利用が必要な場合は同制度に，他の支援が望ましい場合は他の支援に円滑につなぐことが望ましいとする（５頁）。

補助の制度に一元化され，必要なときに必要な範囲に限り利用する制度となることを踏まえ，これまで以上に支援ニーズを精査し，補助の制度の利用に限らない支援方針を検討することが重要になるとしている（５頁）。

２　補助を利用する場合の留意点

資料１は，補助の制度を利用する場合に，制度の見直しの趣旨に沿った利用となるよう，次の点に留意する必要があるとしている（５頁～６頁）。

①制度利用終了後も見据えた支援方針の検討

②本人の同意の適切な確保

③本人が抱える具体的な法的課題を踏まえた必要な権限の選択

④本人の意見を踏まえた受任調整

⑤制度利用の「必要性」が消滅していないかどうかの継続的な確認

３　支援方針の見直しと一次相談窓口

資料１は，必要な支援の実施後も，本人や本人を取り巻く状況の変化により支援方針を変更する必要が生じる場合を想定し，支援方針の見直しが適切に行われる環境整備が重要であるとする（５頁）。

支援プロセス全体のイメージ図は，本人その他の身近な支援者からの相談や，一次相談窓口によるアウトリーチが支援の契機となることを想定している（６頁）。

４　対応案

資料１の対応案は，次のとおりである（７頁）。

①厚生労働省が，法務省や最高裁判所と連携して標準的な申立事務の在り方等を整理し，制度利用の「必要性」の有無や必要な権限の選択についての具体的手法を新制度の施行までに示す。

②一次相談窓口が必要な情報を整理してセンターにつなぐことの重要性を踏まえ，一次相談窓口の機能向上の取組を検討する。

③市町村・センター・一次相談窓口は，本人等から改めて相談があった場合に相談支援等を行い，必要に応じてアウトリーチの支援を行うことを検討する。

④市町村・センターが関与していない親族後見人への支援方法を検討し，センターの運営マニュアル等で示す。

また，資料１は，制度運用の標準的な手続が各家庭裁判所から順次示されることも踏まえながら，都道府県・市町村のそれぞれで必要となる対応や考え方を，新制度の施行までに順次マニュアルや通知等で示していくことを対応案としている（３頁）。

第４　制度利用の「必要性」の継続的な確認

１　支援チームによる確認

資料１は，これまでも，後見人等を含む支援チームが会議を必要に応じて開いて方針を再調整し，市町村・センターが後見人等の交代や権限変更などの検討を含めてバックアップすることとされてきたと整理する（８頁）。

その上で，民法等改正法の施行後は，制度利用の「必要性」が消滅しているにもかかわらず制度利用が終了しない事案が生じないよう，補助人を含む支援チームにおいて継続的に「必要性」を確認する必要があるとしている（８頁）。

２　終了に向けた支援と情報共有

資料１の対応案は，市町村・センターが地域資源を把握し，補助の制度以外の支援を行う関係機関の協力を得ながら，制度利用中から利用終了後の地域生活を見据えた支援準備の調整を進めるなど，必要に応じて制度利用の終了に向けた支援チームへの支援を行うことが重要ではないかとする（９頁）。

厚生労働省は，市町村・センターの事務負担に配慮しつつ，その手法等をセンター運営マニュアル等で示すことが提案されている（９頁）。

情報共有については，補助人の交代や補助の制度の終了が家庭裁判所の判断事項であることを前提に，本人情報シートの本来的な位置付けや見直し後の運用実態を踏まえ，どのような方策が望ましいかを整理することが対応案とされている（９頁）。

本記事の基準日において，この点の具体的な方策は資料１からは読み取れない。

第５　任意後見制度の位置付け

資料１は，任意後見制度を，本人が支援を受ける相手や支援内容を自ら決定できるものであり，本人の自己決定の尊重を具体化する重要な権利擁護支援の仕組みと位置付ける（１０頁）。

民法等改正法により，任意後見監督人の選任を要しない場合が設けられ，補助の制度との併用が可能となったことから，任意後見制度と補助の制度を組み合わせるなどの柔軟な活用が可能になるとしている（１０頁）。

対応案は，①厚生労働省及び法務省による市町村・センター・福祉関係者等への周知，②市町村及びセンターが本人や家族に任意後見制度を含む様々な選択肢を適切に提示できるようにするための相談支援の在り方や先進的な取組事例の共有，③法務省及び厚生労働省による制度改正後の利用状況の把握と課題の整理である（１０頁）。

任意後見契約の要否と改正後の変化は，[独身の高齢者に任意後見契約が必要な理由―申立人の不在，受任者の選び方及び令和８年改正](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/10/dokushin-koureisha-ninni-koukenkeiyaku/)で検討している。

第６　家庭裁判所の運用・監督と市町村との連携

資料１は，成年後見制度が家庭裁判所による審判及び監督の下で運用される司法制度であることを確認した上で，制度利用開始時だけでなく，利用継続中及び利用終了時を含めた適切な制度運用及び監督が家庭裁判所に期待されるとする（１１頁）。

特に，制度利用の「必要性」の判断，制度利用終了に向けた審判の在り方及び経過措置の運用等について，実務上の運用を十分に整理していくことが求められるとしている（１１頁）。

補助の制度の利用終了後も地域の支援が必要な人を地域の支援につなぐ観点から，家庭裁判所と市町村・センターとの連携がこれまで以上に重要になるとされる（１１頁）。

対応案は，厚生労働省が，社会保障審議会福祉部会報告書の整理も踏まえ，最高裁判所の協力を得て，家事事件手続法に基づく照会への対応や，家庭裁判所と市町村・センターとの双方向の情報共有に資する取組の在り方をセンター運営マニュアル等で示すことなどである（１１頁）。

第７　弁護士実務への示唆

１　申立て段階では必要性と権限を行為単位で示す

資料１が補助を利用する場合の留意点として挙げる本人の同意，必要な権限の選択及び終了を見据えた支援方針（第３の２）は，改正後の申立てで家庭裁判所に示す事項と重なると考えられる。

本記事では，申立てを受任する弁護士は，遺産分割・不動産売却・施設契約等の具体的な法的課題ごとに，補助以外の支援で足りない理由と必要な権限を記録しておくことが有用と考える。

具体的な記録の方法は，[令和８年成年後見制度改正の施行準備―権限・必要性台帳，年次見直し及び旧後見・旧保佐から新補助への移行](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/27/r8-seinenkouken-kaisei-shikou-junbi/)で整理している。

２　受任中は終了後の受け皿を早めに確認する

資料１のパターン③及び④は，補助人の職務が終わる時点で，本人の生活支援を担う別の支援がそろっていることを前提にしている。

そのため，補助人を受任した弁護士は，権限を使い終えた時点で直ちに終了を求めるのではなく，福祉サービス・保健医療サービス等利用援助事業，見守り契約，任意後見等の受け皿を市町村・センターと確認しながら終了の時期を検討することになると考えられる。

親族や支援者に対しては，法定後見制度を終えることと，本人への生活支援を終えることは同じではないと説明する必要がある。

３　担い手の役割と報酬への影響

資料１が想定する「個別の法的課題の解決」という役割の変化は，弁護士が担う事件の性質と期間にも影響し得る。

改正が弁護士の後見業務の採算に与える影響は，[令和８年成年後見制度改正で弁護士の後見業務は採算が悪化するか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/27/r8-seinenkouken-kaisei-bengoshi-saisansei/)で検討している。

４　資料の限界

資料１は，次期基本計画に向けた意見交換のための資料であり，対応案はいずれも検討段階のものである。

標準的な申立事務の在り方，センター運営マニュアル，家庭裁判所の審理運用及び情報共有の方策は，資料１の時点では今後示すものとされているにとどまる。

個別の申立てや受任中の事件では，施行政令，最高裁判所規則，各家庭裁判所の運用及び厚生労働省の通知等を，その都度確認する必要がある。

なお，本記事は裁判例を根拠とする記載を含まないため，判例秘書の検索は行っていない。

第８　関連記事

１　改正法の内容と施行準備

[令和８年成年後見制度改正と関係法律６１本の整備](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/30/r8-seinenkouken-kaisei/)は，補助への一元化，特定補助及び経過措置を説明している。

[令和８年成年後見制度改正の施行準備―権限・必要性台帳，年次見直し及び旧後見・旧保佐から新補助への移行](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/27/r8-seinenkouken-kaisei-shikou-junbi/)は，受任中の事件で今から準備できる事項を扱っている。

[令和８年成年後見制度改正と金融機関の権限確認―代理権・同意権・特定補助及び経過措置](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/04/r8-kouken-kinyu-kengen-kakunin/)は，金融機関との関係を扱っている。

２　地域の権利擁護支援

[令和８年社会福祉法等改正―身寄りのない高齢者支援，有料老人ホーム登録及びケアマネ更新制廃止](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/15/r8-shakai-fukushiho-kaisei-koureisha-shien/)は，地域権利擁護相談支援センターの創設を扱っている。

[成年後見人等の身上保護事務とチーム支援―ケース会議への参加，役割分担，苦情への対応と家庭裁判所の評価](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/seinenkouken-shinjou-hogo-team/)は，現行制度での支援チームとの関わり方を扱っている。

[成年後見制度利用支援事業とは―後見人報酬・申立費用の自治体助成を比較する](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/28/seinenkoken-riyoshien-jigyo-jichitai-hikaku/)は，市町村による費用助成を扱っている。

第９　出典

１　厚生労働省資料

[厚生労働省「第２３回成年後見制度利用促進専門家会議の資料を掲載しました」](https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_76615.html)

[第２３回成年後見制度利用促進専門家会議　議事次第（令和８年１０月１３日）](https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/001758525.pdf)

[同会議　資料１「成年後見制度の見直し等を踏まえた適切な権利擁護支援の実施」](https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/001758435.pdf)

[同会議　資料３「ワーキング・グループの議論を踏まえた論点整理」](https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/001758526.pdf)

[同会議　参考資料５「第二期成年後見制度利用促進基本計画」（令和４年３月２５日閣議決定）](https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/001758442.pdf)

[厚生労働省「社会福祉法等の一部を改正する法律の公布について（通知）」（令和８年６月２５日）](https://www.mhlw.go.jp/content/001715727.pdf)

２　法務省資料

[法務省「『民法等の一部を改正する法律』（成年後見及び遺言の制度の見直し）について」](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00410.html)

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## 調停委員がおかしい・偏っていると感じたら―苦情の伝え方と変更・除斥（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/chotei-iin-kujou-henkou-joseki/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-18
Category: 裁判所, 裁判所職員等の職務・採用・研修

目次

- [第１　まず問題となっている事柄を分ける](#sec1)
- [１　結論への不満と手続上の問題](#sec1-1)

- [２　調停委員は相手の味方になりますか](#sec1-2)

- [第２　どこへ，どのように伝えるか](#sec2)
- [１　担当書記官などの裁判所職員に伝える](#sec2-1)

- [２　口頭と書面を使い分ける](#sec2-2)

- [第３　苦情・要望の整理と上申書の記載例](#sec3)
- [１　事実，受け止め及び希望を分ける](#sec3-1)

- [２　進行についての上申内容の例](#sec3-2)

- [３　書面に記載する情報の扱い](#sec3-3)

- [第４　調停委員を変更できるか―除斥・回避・忌避の違い](#sec4)
- [１　担当変更の相談と除斥の申立て](#sec4-1)

- [２　調停委員に裁判官と同じ忌避制度はない](#sec4-2)

- [３　回避と解任も別の仕組みである](#sec4-3)

- [第５　苦情への対応と事件の進行を分けて確認する](#sec5)
- [１　納得できない条件と合意の有無を明確にする](#sec5-1)

- [２　期日，提出期限及び裁判書の取扱いを確認する](#sec5-2)

- [３　安全面の問題は具体的に伝える](#sec5-3)

- [第６　よくある質問](#sec6)
- [１　調停委員への苦情は誰に言えばよいか](#sec6-1)

- [２　調停委員を変更してもらえるか](#sec6-2)

- [３　調停委員に言われた条件には従わなければならないか](#sec6-3)

- [第７　出典・関連記事](#sec7)

第１　まず問題となっている事柄を分ける

調停委員の言動や進行に問題があると感じたときは，担当の裁判所書記官などの裁判所職員に，具体的な経過と希望する対応を伝える方法がある。

ただし，不満の申出，担当の変更を求める相談，法律上の除斥の申立ては，それぞれ目的と要件が異なる。

本記事は，裁判所の民事調停・家事調停を対象として，令和８年１０月１７日現在の法令と公表資料から対応を整理するものである。

自治体や労働局等の調停では，担当機関と適用法令が異なる。

１　結論への不満と手続上の問題

不利な提案を受けたことと，発言の機会が与えられない，説明と異なる前提で話が進む，威圧的な言動があったなどの問題は分けて整理する。

提案の内容に納得できない場合は，どの前提事実，計算又は条件が違うのかを示すと，検討すべき点が明確になる。

気になること確認する点伝える希望の例
話を聴いてもらえないどの事項を，いつ伝えようとしたか事実と資料を説明する時間を設けてほしい
法律の説明に疑問がある委員個人の説明か，裁判官と評議した見解か裁判官の現時点の見解を確認したい
相手との関係が気になる関係の内容と，それを知った根拠関係を確認し，担当継続の適否を検討してほしい
威圧や安全上の不安がある実際の発言・行動，発生日時，具体的な危険進行方法と安全への配慮を相談したい

２　調停委員は相手の味方になりますか

調停委員は，調停委員会の一員として，当事者双方の話合いによる解決を支える立場である。

不利な提案が示されたことだけで偏りがあると決めつけず，説明の正確さ，発言の機会及び提案の根拠を確かめることが大切である。

具体的な言動や進行に問題がある場合は，その内容と希望する対応を整理して裁判所に伝える。

家事調停の基本的な仕組みは，裁判所「調停手続一般」に掲載されている。

[https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_03/index.html](https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_03/index.html)

第２　どこへ，どのように伝えるか

１　担当書記官などの裁判所職員に伝える

期日で話せなかった事情や進行上の要望は，事件番号と担当部を確認した上で，担当書記官などの裁判所職員に伝える。

その際には，事件の主張を補充したいのか，調停委員の言動への対応を求めたいのか，安全面の配慮を相談したいのかを明らかにする。

令和２年４月１６日の参議院法務委員会では，最高裁判所の答弁として，裁判所職員に調停委員への不満の申出があった場合には，内容に応じて裁判所内で情報を共有し，必要な指導などの対応を行っていると説明されている。

これは苦情を裁判所に伝える経路についての説明であり，申出どおりの変更や処分を保障するものではない。

[https://kokkai.ndl.go.jp/txt/120115206X00720200416/14](https://kokkai.ndl.go.jp/txt/120115206X00720200416/14)

２　口頭と書面を使い分ける

二弁フロンティア２０２１年１２月号「家庭裁判所から見た離婚や面会交流等の調停実務」は，当事者の不満や要望を，上申書又は書記官への口頭で伝える方法を紹介している。

法律的な見解に疑問がある場合には，裁判官の現時点の意見を確認したいと申し出る方法も説明されている。

[https://niben.jp/niben/books/frontier/backnumber/202112/post-363.html](https://niben.jp/niben/books/frontier/backnumber/202112/post-363.html)

急いで知らせるべき事情はまず担当部署に連絡し，日時や発言の経過が複雑な場合は，短い書面に整理すると伝達内容を確認しやすい。

提出方法，提出先及び相手方用の写しの要否は，担当部署に確認する。

第３　苦情・要望の整理と上申書の記載例

１　事実，受け止め及び希望を分ける

書面では，事件番号，期日の日時，問題となった発言や進行，自分がその場で述べたこと，確認できる資料及び希望する対応を整理する。

発言の正確な文言を覚えていない場合は，要旨であることを明らかにし，推測を発言そのものとして記載しない。

「おかしい」「最悪だった」という評価だけでは，裁判所が何を確認すべきか分かりにくい。

例えば，資料の説明を求めたのに説明の時間がなかったのであれば，資料名と説明したかった点，発言を求めた場面を示す。

２　進行についての上申内容の例

次は，資料を説明する機会と法的見通しの確認を求める場合の書き方の例である。

具体的な事情に合わせ，実際に経験した事柄だけを記載する。

令和○年（家イ）第○号　○○調停事件

進行に関する上申

○月○日の調停期日に，私は，提出済みの○○資料に記載された収入額について説明を希望しました。

しかし，その点を説明する時間がないまま，その収入額を前提とする解決案が示されました。

次回期日では，資料のどの部分をどのように評価しているのかを確認し，私からも該当箇所を説明する機会を設けていただきたいと考えています。

また，示された法的見通しが裁判官との評議を経た委員会の見解であるかを確認したいと考えています。

この例は担当委員の交代や除斥を申し立てる内容ではない。

交代の検討も希望する場合には，その希望と理由を別に記載し，単なる進行上の要望と混同しない。

３　書面に記載する情報の扱い

調停が非公開であることから，提出書面を相手方が見られないと考えてはならない。

住所，勤務先，子の居場所など知られると困る情報が含まれる場合は，提出前に非開示の希望や当事者間秘匿制度について担当部署に相談する。

東京家庭裁判所は，家事調停・審判について，当事者間秘匿制度と非開示希望に関する説明・書式を公表している。

非開示を希望しただけで当然にすべての記載が相手方に見られなくなると理解せず，情報ごとの取扱いを確認する必要がある。

[https://www.courts.go.jp/tokyo-f/saiban/sonota_syosiki/index.html](https://www.courts.go.jp/tokyo-f/saiban/sonota_syosiki/index.html)

第４　調停委員を変更できるか―除斥・回避・忌避の違い

１　担当変更の相談と除斥の申立て

担当の変更を検討してほしいという要望を裁判所へ伝えることはできるが，その要望だけで交代が決まるわけではない。

法定の除斥原因がある場合の申立てと，言動や進行上の問題について改善や担当変更の検討を求める相談とは分けて考える。

民事調停委員の除斥は民事調停法９条，家事調停委員の除斥は家事事件手続法１６条に定められている。

いずれも，法律上定められた事件・当事者との関係を理由として，職務への関与を排除する制度である。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000222](https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000222)

[https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052](https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052)

２　調停委員に裁判官と同じ忌避制度はない

前記各条は，除斥に関する規定を準用する一方，忌避に関する部分を除いている。

そのため，調停委員について，裁判官に対する忌避と同じ申立制度が用意されているわけではない。

除斥・忌避という法律用語の名称だけを付けるより，何が起こり，どの関係又は言動が問題なのかを具体的に示すことが先決である。

法定の除斥を求める場合は，通常の苦情書面とは区別し，原因と資料，提出方法などを確認する。

３　回避と解任も別の仕組みである

民事調停規則４条及び家事事件手続規則１４条には，調停委員の除斥・回避に関する規定がある。

回避は委員側が職務への関与を避けるための仕組みであり，当事者が委員を自由に指名し直す制度とは異なる。

[https://www.courts.go.jp/assets/20260521minjityouteikisoku.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/20260521minjityouteikisoku.pdf)

[https://www.courts.go.jp/assets/20260521kajikisoku.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/20260521kajikisoku.pdf)

また，民事調停委員及び家事調停委員規則６条は，最高裁判所による解任の事由を定めている。

個々の事件で担当を変更することと，調停委員としての身分を失わせる解任も，同じものではない。

[https://www.courts.go.jp/vc-files/courts/2025/20250601minjicyouteiiinoyobikajicyouteiiinkisoku.pdf](https://www.courts.go.jp/vc-files/courts/2025/20250601minjicyouteiiinoyobikajicyouteiiinkisoku.pdf)

第５　苦情への対応と事件の進行を分けて確認する

１　納得できない条件と合意の有無を明確にする

解決案を受け入れられない場合は，金額，支払時期，子に関する条件など，受け入れられない部分とその理由を明確にする。

条件を理解できていない場合は説明を求め，確認したい事項を残したまま合意することを避ける。

民事調停法１６条及び家事事件手続法２６８条は，合意を調書に記載した場合の調停の成立と効力を定めている。

既に成立した調停の効力を争う問題は，成立前に言動への改善を求める問題とは別に検討する必要がある。

２　期日，提出期限及び裁判書の取扱いを確認する

苦情を伝えた後も，次回期日，資料の提出期限及び裁判所から届く書類を確認する。

通常の不満の申出をしたことだけで，欠席してよい，提出期限が延びる，既に示された裁判の効力がなくなると判断しない。

調停に代わる決定又は調停に代わる審判がされた場合は，苦情の申出とは別に，異議等の手続と期間を確認する。

民事調停法１８条と家事事件手続法２８６条に関する手続を，一般的な進行への要望と取り違えないことが必要である。

３　安全面の問題は具体的に伝える

相手方との同席，待合室での接触，退庁時の接触などに不安がある場合は，危険の内容と希望する配慮を裁判所へ伝える。

単に「相手と会いたくない」と記載するだけでなく，どの場面で何が起こるおそれがあるかを整理する。

家事事件については，裁判所の家事事件Ｑ＆Ａに，ウェブ会議等を利用する場合の説明がある。

利用の可否や具体的な進め方は裁判所の判断を要するため，安全上の事情と併せて確認する。

[https://www.courts.go.jp/saiban/qa/qa_kazi/index.html](https://www.courts.go.jp/saiban/qa/qa_kazi/index.html)

第６　よくある質問

１　調停委員への苦情は誰に言えばよいか

担当の裁判所書記官など，事件を扱う裁判所の職員に伝える方法がある。

事件番号，期日の日時，実際の言動及び希望する対応を整理し，必要に応じて書面で補う。

２　調停委員を変更してもらえるか

変更の検討を求めることはできるが，要望どおりの交代が保障されるわけではない。

法律上の除斥原因がある場合は，単なる不満や進行上の要望とは異なる手続として確認する。

３　調停委員に言われた条件には従わなければならないか

提案された条件に合意できるかは，内容と根拠を確認した上で判断する。

ただし，調停に代わる決定・審判など，合意と異なる仕組みの裁判がされる場合もあるため，提案と裁判を区別する。

第７　出典・関連記事

出典は，民事調停法，家事事件手続法，民事調停規則，家事事件手続規則，民事調停委員及び家事調停委員規則，令和２年４月１６日参議院法務委員会会議録，二弁フロンティア２０２１年１２月号「家庭裁判所から見た離婚や面会交流等の調停実務」，裁判所の調停・家事事件案内及び東京家庭裁判所の公表書式である。

調停委員の役割，任命資格，手当及び調停の進め方は，「[調停委員とは―役割・資格・権限と裁判官・調停官との違い（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/20/chotei-iin-yakuwari-jitsumu/)」で整理している。

任命関係の資料，国籍要件及び統計は，「[調停委員（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/27/tyoutei-iin/)」も参照されたい。

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## 法務局とは何をするところ？できること・相談・管轄を解説（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/houmukyoku-toha/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 不動産・登記, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　法務局とは何をするところか](#sec1)

- [第２　法務局でできることを目的から探す](#sec2)

- [第３　市区町村・裁判所・公証役場との違い](#sec3)
- [１　戸籍を取得する窓口と相続の登記窓口](#sec3-1)

- [２　遺言書を保管することと作成・検認](#sec3-2)

- [３　手続案内と紛争の相談](#sec3-3)

- [第４　どこの法務局へ行けばよいか](#sec4)

- [第５　予約・受付時間・来庁以外の方法](#sec5)

- [第６　法務局についてよくある疑問](#sec6)
- [１　法務局は何をしに行くところか](#sec6-1)

- [２　法務局で登記簿の閲覧はできるか](#sec6-2)

- [第７　出典・参考資料](#sec7)

第１　法務局とは何をするところか

法務局は，不動産や会社・法人の登記，各種証明書の交付，供託，自筆証書遺言書の保管，法定相続情報証明，人権相談などを扱う国の機関である。

「法務局へ行く」ときは，登記を申請するのか，証明書を取得するのか，手続の案内を受けるのかを先に分けると，窓口や準備する書類を選びやすい。

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した法務局・法務省の公式案内に基づき，利用目的から手続を探すための入口を整理する。

同じ庁舎ですべての業務を扱うとは限らず，手続ごとに管轄と取扱庁を確認する必要がある。

第２　法務局でできることを目的から探す

したいこと主な手続・窓口最初に確認すること
土地・建物の名義や抵当権などを登記する不動産登記物件の所在・地番・家屋番号，登記の目的，管轄登記所
会社を設立し，役員や本店などの変更を登記する商業・法人登記会社・法人の種類，申請する登記，取扱庁
登記の証明書や地図・図面を取得する登記事項証明書，地図・図面証明書などの請求提出先が求める証明書の種類，対象物件・法人，請求方法
法令で認められた供託をする供託の申請，供託物の払渡請求供託の根拠，原因，金額及び管轄の供託所
自分で作成した遺言書を預ける自筆証書遺言書保管制度申請できる保管所，本人による来庁，予約と必要書類
相続関係を示す一覧図の認証を受ける法定相続情報証明制度自分で作成する一覧図，戸除籍謄本等，申出先
帰化や国籍に関する手続をする国籍事務住所地に応じた取扱庁と手続案内
人権に関する問題を相談する人権相談相談内容に合う窓口と相談方法

登記の申請と証明書の取得は，別の手続である。

例えば，土地の登記事項証明書を取って内容を調べることと，その土地の所有者の名義を変更することでは，必要書類や申請先の確認事項が異なる。

供託も，一般の預金のように自由な目的で金銭を預ける制度ではない。

法令上，供託が義務付けられ，又は認められている場合に利用するものであり，供託官による要件の審査がある（出典⑥）。

第３　市区町村・裁判所・公証役場との違い

１　戸籍を取得する窓口と相続の登記窓口

戸籍事務は市区町村で行われ，法務局は全国で正しく処理されるよう専門的な助言や指示等を行っている（出典⑦）。

相続登記や法定相続情報の申出に戸籍が必要であっても，戸籍を集めることと法務局へ申請・申出をすることは分けて準備する。

法定相続情報証明制度では，申出人側が一覧図と戸除籍謄本等を用意し，登記官が確認して認証文付きの写しを交付する（出典⑧）。

戸籍の束だけを持参すれば，法務局が一覧図を一から作ってくれる制度ではない。

申出先と提出・受取方法は，[法定相続情報一覧図の申出書の書き方と窓口持参](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/25/hotei-sozoku-joho-moushidesho-madoguchi-jisan/)で説明している。

２　遺言書を保管することと作成・検認

法務局の自筆証書遺言書保管制度は，遺言者自身が作成した遺言書を保管する制度である。

遺言内容の相談や遺言書の作成を法務局へ依頼する制度ではなく，保管によって内容の有効性が保証されるわけでもない（出典⑨・⑩）。

公証人が関与して作成する公正証書遺言とは仕組みが異なる。

また，この保管制度を利用した遺言書について家庭裁判所の検認が不要になることと，遺言の有効性に争いがないことは同じではない。

制度の内容は，[自筆証書遺言書保管制度](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/29/jihitsushousho-igon-hokan-seido/)を参照されたい。

３　手続案内と紛争の相談

登記手続案内では，登記の流れ，申請書の記載方法，添付書類の収集方法などの説明を受けられる。

一方，遺産を誰にどのように分けるか，売買契約をどのような内容で結ぶかといった判断について助言を受ける場ではない（出典③Ｑ３）。

相続で対立がある場合は，登記書類の準備に加えて，分け方，交渉及び裁判手続への対応を検討する必要がある。

相談先の選び方は，[相続は弁護士・司法書士・税理士の誰に相談するか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/15/souzoku-bengoshi-shihoushoshi-zeirishi/)で整理している。

第４　どこの法務局へ行けばよいか

「家から近い法務局」で足りるかは，利用する手続による。

法務局の「管轄のご案内」から都道府県・庁を選び，目的の業務を扱うか，申請対象の所在地などが管轄に含まれるかを確認する（出典④）。

不動産登記では物件を特定し，商業・法人登記では会社等の所在地と申請内容を確認する。

遺言書保管や法定相続情報では，それぞれ独自の申請先・申出先の選択条件があるため，登記申請と同じ選び方を一律に当てはめない。

相談の予約先と，完成した申請書・添付書類の提出先も，手続の案内で確認しておくとよい。

窓口の所在地だけでなく，担当部門と取扱事務まで確認することが，行き直しを減らすために役立つ。

第５　予約・受付時間・来庁以外の方法

登記手続案内は完全予約制であり，対面，電話又はウェブ会議の方法が案内されている（出典③Ｑ４）。

遺言書の保管申請にも予約が必要である（出典⑩）。

予約の要否や準備は，[法務局は予約なしで行ける？登記手続案内・証明書取得・遺言書保管の違い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/houmukyoku-yoyaku-soudan/)で手続別に整理している。

法務局の共通案内では，人権相談などの一部事務を除き，窓口対応時間を平日午前９時から午後５時までとしている（出典①）。

手続案内の予約枠，個別業務の受付時間，オンラインサービスの利用時間は，窓口対応時間と分けて確認する。

証明書は，窓口のほか郵送やオンラインによる請求も案内されている。

オンライン請求でも，登記事項証明書等の交付は郵送又は窓口受取であり，証明書そのものが電子ファイルで交付されるわけではない（出典②）。

第６　法務局についてよくある疑問

１　法務局は何をしに行くところか

登記を申請する，登記事項証明書などを取得する，供託をする，遺言書を預ける，相続関係の一覧図の認証を受ける，人権に関する問題を相談するなどの目的で利用するところである。

最初に「何をしたいか」を決め，その業務の取扱庁と必要書類を調べるとよい。

２　法務局で登記簿の閲覧はできるか

登記内容を確認する方法には，登記事項証明書・登記事項要約書の交付や，登記情報提供サービスの利用がある。

これらと，登記申請書・添付書面などの附属書類の閲覧は別の手続であり，同じ条件で何でも見られるわけではない（出典②・⑤）。

登記情報提供サービスのPDFには，登記事項証明書の証明文や公印等が付かない。

提出先から証明書を求められている場合は，情報確認用のPDFで足りると考えず，[登記情報提供サービスの使い方](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/15/touki-johou-service-chiban-kayabangou/)と提出先の案内を確認する。

第７　出典・参考資料

①法務局「業務のご案内」（窓口対応時間）。

[https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/goannai_index.html](https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/goannai_index.html)

②法務局「各種証明書請求手続」。

[https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/category_00002.html](https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/category_00002.html)

③法務局「登記申請を御自身ですることを検討されている方からよくある質問」Ｑ３・Ｑ４・Ｑ６。

[https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/page_000001_00057.html](https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/page_000001_00057.html)

④法務局「管轄のご案内」。

[https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/kankatsu_index.html](https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/kankatsu_index.html)

⑤登記情報提供サービス「登記情報提供サービスとは」。

[https://www1.touki.or.jp/service/](https://www1.touki.or.jp/service/)

⑥法務局「供託」。

[https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/goannai_index_kyoutaku.html](https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/goannai_index_kyoutaku.html)

⑦法務局「戸籍　国籍」。

[https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/goannai_index_kosekikokuseki.html](https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/goannai_index_kosekikokuseki.html)

⑧法務局「『法定相続情報証明制度』について」。

[https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/page7_000013.html](https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/page7_000013.html)

⑨法務省「０１　遺言書保管制度とは？」。

[https://www.moj.go.jp/MINJI/01.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/01.html)

⑩法務省「０２　遺言者の手続」保管の申請。

[https://www.moj.go.jp/MINJI/02.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/02.html)

⑪法務局「人権擁護事務」。

[https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/goannai_index_jinken.html](https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/goannai_index_jinken.html)

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## 法務局は予約なしで行ける？登記手続案内・証明書取得・遺言書保管の違い（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/houmukyoku-yoyaku-soudan/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 不動産・登記, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　予約が必要かは利用する手続で分ける](#sec1)

- [第２　手続別の予約・受付の確認表](#sec2)

- [第３　登記手続案内を予約する方法](#sec3)
- [１　対面・電話・ウェブ会議を選ぶ](#sec3-1)

- [２　予約先と当日の連絡方法を確認する](#sec3-2)

- [第４　予約前・来庁前に用意するもの](#sec4)
- [１　登記手続案内の準備](#sec4-1)

- [２　遺言書保管の準備](#sec4-2)

- [第５　法務局の手続案内で聞けること・聞けないこと](#sec5)

- [第６　予約についてよくある疑問](#sec6)
- [１　法務局は予約なしでも大丈夫か](#sec6-1)

- [２　法務局の窓口は何時までか](#sec6-2)

- [３　法務局へ行かずに済む方法はあるか](#sec6-3)

- [第７　出典・参考資料](#sec7)

第１　予約が必要かは利用する手続で分ける

法務局へ予約なしで行けるかは，何をするために行くかによる。

登記手続案内は完全予約制であり，自筆証書遺言書の保管申請にも予約が必要である。

証明書の交付請求や，作成済みの登記申請書の提出は，登記手続案内とは別の手続として受付方法を確認する。

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した法務局・法務省の公式案内に基づき，予約，来庁先，準備及び相談できる範囲を整理する。

登記の手続案内を受けることと，証明書の請求や申請書の提出をすることを分けて，利用する方法を選ぶとよい。

第２　手続別の予約・受付の確認表

利用する手続予約・受付の確認来庁前にすること
登記手続案内完全予約制。対面・電話・ウェブ会議から方法を選ぶ申請予定の登記，取扱庁，予約枠と準備資料を確認する
登記事項証明書等の交付請求手続案内の予約とは別。窓口・郵送・オンライン請求の案内を確認する証明書の種類，物件・法人の特定情報，受取方法を決める
作成済みの登記申請書の提出手続案内の予約と申請受付を区別し，提出先の案内を確認する管轄，申請書，添付書類，登録免許税及び提出方法を確認する
自筆証書遺言書の保管申請予約必須。遺言者本人が来庁する申請できる保管所，作成した遺言書，申請書，添付書類と本人確認書類を確認する
法定相続情報一覧図の保管・交付の申出申出先の受付方法と，案内を受ける場合の予約を確認する申出先，一覧図，戸籍等，申出書及び完成後の受取方法を決める

表は，「法務局の用事は全部予約が必要」「書類を取るだけなら何の確認もいらない」と一律に判断しないための区分である。

証明書や申請の種類によって取扱庁・方法が異なるため，目的の業務を扱う庁の公式案内を確認する。

第３　登記手続案内を予約する方法

１　対面・電話・ウェブ会議を選ぶ

登記手続案内は，登記申請を自分で行おうとする人に，申請書の記載方法や添付書類の収集方法などを説明するものである。

公式Ｑ＆Ａは，１回２０分程度の完全予約制とし，対面，電話又はウェブ会議の方法を案内している（出典①Ｑ３・Ｑ４）。

対面は手元資料を直接確認しやすく，ウェブ会議は来庁せずに資料を画面で共有できる。

電話は互いの書類を見ながら説明できないため，質問事項や対象の登記を絞っておくと説明を受けやすい（出典①Ｑ５）。

２　予約先と当日の連絡方法を確認する

予約は，法務局手続案内予約サービス又は管轄法務局への電話で行う方法が案内されている（出典①Ｑ４）。

予約サービスで取扱庁と手続を選び，選択した庁で利用できる方法・日時を確認する。

電話案内やウェブ会議を選ぶ場合は，当日の連絡方法や接続案内にも目を通しておく。

１回の案内で足りない場合は，改めて予約して後日に説明を受けることになる。

予約したから申請がその日に完了する，あるいは申請内容の審査まで終わるというものではない。

予約サービスの入口は次のとおりである。

[https://www.legal-ab.moj.go.jp/houmu-bv1h-u/](https://www.legal-ab.moj.go.jp/houmu-bv1h-u/)

第４　予約前・来庁前に用意するもの

１　登記手続案内の準備

まず，何の登記をする予定か，どの不動産・会社に関するものか，何を質問したいかを整理する。

既に登記された不動産や会社については，登記事項証明書又は登記事項要約書を事前に取得し，該当する申請書式と手元の関係書類を準備することが公式Ｑ＆Ａで案内されている（出典①Ｑ６）。

新規の会社設立など，まだ登記のないものまで既存の登記事項証明書を用意する必要はない。

また，準備できていない書類があっても案内を受けることは可能とされているため，足りない資料と確認したい点を予約先へ伝えるとよい。

相続関係の書類では，取得先，原本を提出するか，返却を受けられるかを区別する。

法定相続情報については，[申出書の書き方・窓口持参・郵送交付](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/25/hotei-sozoku-joho-moushidesho-madoguchi-jisan/)で必要な準備を説明している。

２　遺言書保管の準備

遺言書保管の申請は，遺言者本人が，申請できる保管所を選び，予約して行う。

代理人や郵送による保管申請はできず，遺言書と保管申請書，所定の添付書類，顔写真付きの官公署発行の本人確認書類及び手数料を準備する（出典④【１】）。

予約だけで遺言書の作成が終わるわけではなく，遺言書はあらかじめ本人が作成する。

遺言内容について相談したい場合は，保管申請とは分けて法律の専門家に相談する。

様式や制度上の留意点は，[自筆証書遺言書保管制度](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/29/jihitsushousho-igon-hokan-seido/)を参照されたい。

第５　法務局の手続案内で聞けること・聞けないこと

登記の流れ，申請書の一般的な記載方法，添付書類の収集方法は，登記手続案内の対象である。

一方，遺産分割の方法・内容や売買契約の締結内容についての助言，担当者が申請書の下書きをすることなどは対象外とされている（出典①Ｑ３）。

手続案内を受けても，正式な申請後の審査で補正や追加資料が求められる場合がある。

相続人間で分け方が決まらない，遺言の有効性を争っている，契約内容を相手方と交渉する必要があるときは，手続案内だけで解決すると考えず，専門家への相談を検討する。

相続での相談先は，[弁護士・司法書士・税理士の業務範囲と選び方](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/15/souzoku-bengoshi-shihoushoshi-zeirishi/)で整理している。

第６　予約についてよくある疑問

１　法務局は予約なしでも大丈夫か

登記手続案内と自筆証書遺言書の保管申請は，予約して利用する必要がある。

証明書の交付請求や作成済み申請書の提出とは区別し，目的の手続の取扱庁・受付方法を確認してから出向くとよい。

２　法務局の窓口は何時までか

共通案内では，人権相談などの一部事務を除き，平日午前９時から午後５時までの窓口利用を案内している。

土日祝日等の休日と年末年始は業務を扱わないとされているが，手続案内の予約枠や個別の受付時間は別に確認する（出典③）。

３　法務局へ行かずに済む方法はあるか

登記事項証明書等には郵送・オンラインによる請求方法があり，登記申請にも郵送・オンラインの方法が案内されている（出典②・⑤）。

オンラインで証明書を請求しても，交付は郵送又は窓口受取であり，登記情報提供サービスのPDFとは異なる。

情報確認用のPDFについては，[登記情報提供サービスの使い方](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/15/touki-johou-service-chiban-kayabangou/)を参照されたい。

遺言者本人による遺言書の保管申請を，これらと同じように郵送・オンラインだけで済ませることはできない。

同じ制度でも手続ごとに方法が異なるため，保管申請と，相続開始後の証明書請求なども分けて確認する。

第７　出典・参考資料

①法務局「登記申請を御自身ですることを検討されている方からよくある質問」Ｑ３～Ｑ６。

[https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/page_000001_00057.html](https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/page_000001_00057.html)

②法務局「各種証明書請求手続」。

[https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/category_00002.html](https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/category_00002.html)

③法務局「業務のご案内」。

[https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/goannai_index.html](https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/goannai_index.html)

④法務省「０２　遺言者の手続」保管の申請。

[https://www.moj.go.jp/MINJI/02.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/02.html)

⑤法務局「登記の申請を御検討されている皆さまへ」登記申請の流れ及び登記手続案内。

[https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/page_000001_00051.html](https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/page_000001_00051.html)

⑥法務局「管轄のご案内」。

[https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/kankatsu_index.html](https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/kankatsu_index.html)

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## 法務省刑事局とは―仕事内容・組織・検察庁との違いと問い合わせ先（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/houmushou-keijikyoku-toha/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 法務省・検察庁, 行政・政治・公文書

目次

- [第１　法務省刑事局とは](#sec1)

- [第２　刑事局の主な仕事内容](#sec2)
- [１　刑法・刑事訴訟法などの企画・立案](#sec2-1)

- [２　検察の組織・運営と法務大臣の補佐](#sec2-2)

- [３　犯罪人の引渡し・国際捜査共助](#sec2-3)

- [第３　刑事局の組織と担当業務](#sec3)

- [第４　検察庁・法務局との違い](#sec4)
- [１　法務省刑事局と検察庁の違い](#sec4-1)

- [２　法務省と法務局の違い](#sec4-2)

- [第５　刑事局長・幹部の氏名と名簿の見方](#sec5)

- [第６　問い合わせ先と採用情報の確認方法](#sec6)
- [１　用件に応じた公式窓口を確認する](#sec6-1)

- [２　刑事局での勤務と採用情報](#sec6-2)

- [第７　よくある質問](#sec7)
- [１　刑法を所管しているのは何省庁か](#sec7-1)

- [２　法務省の幹部序列は名簿の順番で分かるか](#sec7-2)

- [３　法務省刑事局のエリートコースとは](#sec7-3)

- [４　法務省と法務局は同じ組織か](#sec7-4)

- [第８　主な出典と関連記事](#sec8)

第１　法務省刑事局とは

法務省刑事局は，法務省本省の内部部局の一つであり，刑事法制の企画・立案，検察に関する事務，犯罪人の引渡しや国際捜査共助などを担当する組織である。

検察官が個々の事件で行う捜査・起訴等と，刑事局が担当する制度の企画や検察の組織運営を支える事務とは，区別して理解する必要がある。

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した法務省組織令，検察庁法及び法務省の公表資料に基づき，刑事局の仕事内容，組織，関係機関との違い及び問い合わせ先の確認方法を説明する。

幹部の氏名を調べる場合は，組織の説明と，名簿に表示された基準日を分けて読むことが必要である。

法務省組織令２条は本省に置く局の一つとして刑事局を掲げ，５条はその所掌事務を定めている。

根拠条文は，[e-Gov法令検索「法務省組織令」（https://laws.e-gov.go.jp/law/412CO0000000248）](https://laws.e-gov.go.jp/law/412CO0000000248)で確認できる。

第２　刑事局の主な仕事内容

１　刑法・刑事訴訟法などの企画・立案

刑事局は，刑法，刑事訴訟法その他の刑事法制に関する企画・立案を担当する。

他省庁が主管する罰則付き法令案についても，刑事政策や検察権の行使等の観点から意見を述べる事務を行う。

法務省が法律案の立案を担当することと，その法律が国会で成立することは別の段階である。

内閣提出法律案は，所管省庁による原案作成，内閣法制局の審査，閣議決定及び国会での審議などを経る。

この流れは，[内閣法制局「法律ができるまで」（https://www.clb.go.jp/recent-laws/process/）](https://www.clb.go.jp/recent-laws/process/)に説明されている。

法令の審査実務や執務資料を調べる場合は，[内閣法制局に関するメモ書き（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2021/12/13/clb-memo/)も参照されたい。

２　検察の組織・運営と法務大臣の補佐

刑事局は，法務大臣が検察事務について一般的に行う指揮監督を補佐し，検察庁の組織の整備や各種事務規程の制定等に関する事務を担当する。

総務課の業務紹介では，検察庁のための予算・人員の要求，施設整備の計画，職員研修の企画や情報システムの整備等も説明されている。

この補佐事務と，法務大臣による個別事件への指揮は同じものではない。

検察庁法１４条は，個々の事件の取調べ又は処分について法務大臣が指揮できる相手を検事総長に限っている。

詳しくは，[法務大臣の指揮権とは―検察庁法１４条・発動の効果・造船疑獄（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/05/10/kensatsu14-shikiken/)を参照されたい。

根拠となる公式説明は，[法務省「刑事局の事務」（https://www.moj.go.jp/keiji1/keiji_keiji02.html）](https://www.moj.go.jp/keiji1/keiji_keiji02.html)及び[法務省「刑事局（総務課）」（https://www.moj.go.jp/keiji1/kenji_m07）](https://www.moj.go.jp/keiji1/kenji_m07)で確認できる。

３　犯罪人の引渡し・国際捜査共助

犯罪人の引渡しに関する事務は，逃亡犯罪人の身柄を外国へ引き渡し，又は外国から日本への身柄の引渡しを求める事務である。

国際捜査共助に関する事務は，刑事事件の捜査に必要な証拠を外国へ提供し，又は外国から証拠の提供を受ける事務である。

身柄の引渡しと，証拠の提供等を通じた捜査への協力は，対象と手続が異なる。

刑事局の国際刑事管理官は，これらの刑事に関する国際間の共助・協力や，刑事に関する条約その他の国際約束の実施等を担当する。

第３　刑事局の組織と担当業務

法務省組織令２８条は，刑事局に総務課・刑事課・公安課の３課と，刑事法制管理官・国際刑事管理官をそれぞれ１人置くと定める。

各課等の担当は，同令２９条から３３条までに定められている。

課・職主な担当業務
総務課局内の総合調整，検察庁の組織・運営，情報システム等による検察事務の能率化，刑事の裁判の執行指揮その他の検務事務等
刑事課一般刑事，環境，選挙，交通，財政経済，少年に係る刑事事件の検察及びこれらの事件に係る犯罪の予防
公安課公安，労働，風紀，薬物，暴力団，外国人に係る刑事事件の検察及びこれらの事件に係る犯罪の予防
刑事法制管理官刑事法制に関する企画・立案
国際刑事管理官犯罪人の引渡し，国際捜査共助，刑事に関する国際間の協力，条約等の実施及び犯罪人の出国に係る関係行政機関との調整

この表は，各課等の所掌の要点を示すものであり，係・室や全職員の配置を示す名簿ではない。

刑事局の業務全体については，[法務省「刑事局」（https://www.moj.go.jp/keiji1/keiji_index.html）](https://www.moj.go.jp/keiji1/keiji_index.html)も参照されたい。

第４　検察庁・法務局との違い

１　法務省刑事局と検察庁の違い

刑事局は法務省本省の内部部局であり，検察庁は検察官の行う事務を統括する組織である。

検察庁法１条は，検察庁を最高検察庁，高等検察庁，地方検察庁及び区検察庁とする。

比較点法務省刑事局検察庁
組織の位置付け法務省本省の内部部局最高検・高検・地検・区検
仕事を理解する入口刑事法制の企画・立案，検察の組織運営の支援，国際刑事共助等検察官が行う捜査，起訴・不起訴，公訴の維持，裁判の執行に関する事務等
調べる情報の例法改正の資料，組織，各種事務規程，刑事局の幹部事件を担当する庁，検察官の仕事，各庁の所在地・案内

検事総長は最高検察庁の長として，全国の検察庁の職員を指揮監督する。

刑事局長と検事総長の違いを調べる場合は，所属する組織と職務を分けて確認する必要がある。

[検事総長とは―仕事内容・権限，現在の検事総長と検事長・警察庁長官との違い（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/13/kenji-souchou-toha/)に，検事総長の権限や任命等を整理している。

条文は，[e-Gov法令検索「検察庁法」（https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000061）](https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000061)で確認できる。

２　法務省と法務局の違い

法務省は国の行政機関であり，刑事局はその本省内部の部局である。

法務局・地方法務局は，登記，戸籍，国籍，供託等の民事行政，訟務，人権擁護等の事務を担当する法務省の地方組織である。

名称に「法務」が含まれていても，刑事局と法務局の担当業務は同じではない。

法務局の説明は，[法務局「法務局のご案内」（https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/enkaku_index.html）](https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/enkaku_index.html)で確認できる。

第５　刑事局長・幹部の氏名と名簿の見方

法務省の公式幹部一覧は，役職名，氏名及び読みを掲載している。

令和８年１０月１７日に確認したページは「令和８年９月１８日現在」と表示され，刑事局長として佐藤淳を掲載している。

この名簿の基準日を，閲覧日と読み替えないことが必要である。

公式の掲載先は，[法務省「法務省幹部一覧」（https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/kanbu.html）](https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/kanbu.html)である。

本ブログの[法務・検察幹部名簿（令和８年１０月１日現在）―ポスト・生年月日・修習期で探す（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/07/kensatsu-kanbu20261001/#sec2-5)には，刑事局の専用欄がある。

幹部一覧は，その基準日における役職と氏名を調べる資料である。

掲載順だけで，個別事件の指揮命令系統や将来の昇進順序まで決めることはできない。

刑事局の組織と所掌は法務省組織令，全国の検察庁に対する検事総長の指揮監督は検察庁法７条，法務大臣による指揮は同法１４条により，それぞれ確認する必要がある。

第６　問い合わせ先と採用情報の確認方法

１　用件に応じた公式窓口を確認する

法務省公式サイトに掲載されている本省の所在地は東京都千代田区霞が関１―１―１，代表電話は０３―３５８０―４１１１である。

刑事局の制度や担当部署に関する問い合わせ先を探す場合は，まず公式ページで担当を確かめ，代表電話等で用件を伝えて確認する方法がある。

事件の担当庁や手続に関する用件と，刑事法制・組織・公表資料に関する用件とは分けて問い合わせ先を探すことが必要である。

相談先の案内は，[法務省「相談窓口」（https://www.moj.go.jp/soudan_index.html）](https://www.moj.go.jp/soudan_index.html)に掲載されている。

２　刑事局での勤務と採用情報

法務省の検事採用情報には，刑事局総務課や刑事法制管理官室で勤務する検事の仕事の紹介がある。

個々の事件の捜査・公判とは異なる，制度の企画・立案や検察の体制を支える仕事を知る資料となる。

刑事法制管理官室の業務紹介は，[法務省「刑事局（刑事法制管理官室）」（https://www.moj.go.jp/keiji1/kenji_m06）](https://www.moj.go.jp/keiji1/kenji_m06)で確認できる。

これらの職務紹介と，特定年度の募集人数・受験資格・配属先の条件とは別の情報であるため，応募を検討するときは，その年度・職種の募集要項を確認する必要がある。

第７　よくある質問

１　刑法を所管しているのは何省庁か

刑法などの刑事法制に関する企画・立案は，法務省刑事局が担当する。

刑法を立案・改正する行政上の仕事，検察官が刑事事件を捜査・起訴する仕事，裁判所が裁判する仕事は，区別して理解する必要がある。

２　法務省の幹部序列は名簿の順番で分かるか

幹部一覧から役職と氏名は確認できるが，掲載順だけで全ての権限関係や昇進の順番が分かるわけではない。

特に刑事局長と検事総長を比べるときは，本省内部の部局の長と，全国の検察庁の職員を指揮監督する検事総長との職務の違いを確認する必要がある。

３　法務省刑事局のエリートコースとは

刑事局での本省勤務と，将来の幹部への昇進や法定の任命資格は，別の問題である。

法務省の職務紹介からは刑事局で勤務する検事の仕事や経歴を知ることができるが，特定のポストを順に経験すれば昇進できるという保証として読むことはできない。

検察庁法１９条は，一級の検察官の任命・叙級に関する資格を定めている。

刑事局での勤務経験だけで，検事総長等への任命が保証されると説明することは適切でない。

具体的な公表経歴と，法令上の任命資格を分けて確認することが必要である。

４　法務省と法務局は同じ組織か

法務局は法務省の地方組織の一つであり，法務省本省にある刑事局とは担当が異なる。

登記等の用件で法務局を探す場合と，刑事局の制度・組織を調べる場合とでは，確認する窓口を分ける必要がある。

第８　主な出典と関連記事

法令上の設置・所掌・課等の構成は，法務省組織令２条・５条・２８条から３３条までによる。

検察庁の種類，検事総長の職務，法務大臣の指揮及び一級の検察官の任命資格は，検察庁法１条・７条・１４条・１９条による。

法務省の公式解説は，前掲の「刑事局」「刑事局の事務」「刑事局（総務課）」「刑事局（刑事法制管理官室）」を参照されたい。

幹部の氏名は，前掲の法務省幹部一覧に記載された基準日と併せて確認する必要がある。

関連記事は，[法務・検察幹部名簿（令和８年１０月１日現在）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/07/kensatsu-kanbu20261001/)，[法務大臣の指揮権とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/05/10/kensatsu14-shikiken/)，[検事総長とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/13/kenji-souchou-toha/)及び[内閣法制局に関するメモ書き](https://yamanaka-bengoshi.jp/2021/12/13/clb-memo/)である。

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## 司法試験委員会とは―メンバー・委員長，考査委員との違いと問い合わせ先（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/shihoushiken-iinkai/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 司法試験・予備試験, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　司法試験委員会とは](#sec1)

- [第２　仕事内容と権限](#sec2)
- [１　司法試験と予備試験の実施を担当する](#sec2-1)

- [２　合格者は誰が決めるのか](#sec2-2)

- [第３　メンバーと委員長](#sec3)
- [１　司法試験委員会のメンバーは誰か](#sec3-1)

- [２　委員の任命・任期と委員長の選び方](#sec3-2)

- [第４　司法試験考査委員との違い](#sec4)
- [１　司法試験考査委員とは何か](#sec4-1)

- [２　考査委員名簿は委員７人の名簿とは別である](#sec4-2)

- [第５　議事録・決定・名簿の探し方](#sec5)
- [１　会議資料と決定等の一覧を使い分ける](#sec5-1)

- [２　年度別の実施・結果資料を調べる](#sec5-2)

- [第６　問い合わせ先と，質問に応じた確認先](#sec6)

- [第７　出典と確認範囲](#sec7)

第１　司法試験委員会とは

司法試験委員会は，司法試験法１２条１項に基づいて法務省に置かれ，司法試験と司法試験予備試験の実施等を担当する委員会である。

委員は７人であり，問題の作成・採点・合格者の判定を担当する司法試験考査委員及び司法試験予備試験考査委員とは区別される。

この記事は，令和８年１０月１７日に確認した司法試験法の現行条文と法務省の公表資料に基づき，組織，名簿，考査委員との違い及び資料の探し方を整理する。

委員の氏名・職名は，法務省が令和８年１０月１日現在として掲載する名簿による。

司法試験の受験資格，試験科目及び合格後の流れは，「司法試験とは」で扱っている。

[https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/29/shihoushiken-shikaku-kikan-goukaku/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/29/shihoushiken-shikaku-kikan-goukaku/)

第２　仕事内容と権限

１　司法試験と予備試験の実施を担当する

司法試験法１２条２項は，委員会の仕事として，①司法試験及び予備試験の実施，②法務大臣の諮問に応じた試験実施の重要事項の調査審議，③重要事項に関する法務大臣への意見，④その他法律により権限に属させられた事項の処理を定めている。

法務省の委員会概要では，設置年月日は平成１６年１月１日，庶務担当部局課は法務省大臣官房人事課とされている。

委員会の法令上の権限と，窓口・公表資料の作成等を担当する事務部局の仕事は，分けて理解するとよい。

２　合格者は誰が決めるのか

司法試験法８条によれば，司法試験の合格者は司法試験考査委員の合議による判定に基づき，予備試験の合格者は司法試験予備試験考査委員の合議による判定に基づき，それぞれ司法試験委員会が決定する。

考査委員による「判定」と，委員会による「決定」は，同じ手続を別の言葉で表したものではなく，法律上書き分けられている。

合格点，科目別の最低ライン及び成績通知の詳しい読み方は，次の記事を参照されたい。

[https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/29/shihoushiken-goukakuten-saiten-seisekitsuuchi/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/29/shihoushiken-goukakuten-saiten-seisekitsuuchi/)

合格者を決めることと，結果を報道機関へ発表するための決裁も区別する必要がある。

平成２９年の開示文書から分かる報道発表資料の作成手順は，次の記事で説明している。

[https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/shihoushiken-goukaku-happyou-houdou-shiryou/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/shihoushiken-goukaku-happyou-houdou-shiryou/)

第３　メンバーと委員長

１　司法試験委員会のメンバーは誰か

法務省の令和８年１０月１日現在の名簿には，次の７人が掲載されている。

職名も同名簿の基準日によるものであり，後の異動を反映した現在の職名と一致するとは限らない。

氏名名簿に掲載された職名等
太田秀哉弁護士
川出敏裕東京大学大学院法学政治学研究科教授
神作裕之（委員長）学習院大学法学部教授
古賀由紀子東京高等検察庁公判部長
高橋美保東京大学大学院教育学研究科教授
富所浩介株式会社読売新聞東京本社論説副委員長
[細田啓介](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/02/hosoda40/)東京高等裁判所部総括判事

名簿の出典は，法務省「司法試験委員会－司法試験委員会会議」の「名簿」である。

法務省の表示では◎が委員長を示し，氏名は５０音順に掲載されている。

[https://www.moj.go.jp/shingi1/iinkai_shihoshiken.html](https://www.moj.go.jp/shingi1/iinkai_shihoshiken.html)

２　委員の任命・任期と委員長の選び方

司法試験法１３条によれば，委員は，裁判官，検察官，弁護士及び学識経験を有する者のうちから法務大臣が任命する。

任期は２年であり，補欠委員は前任者の残任期間とされ，再任も可能である。

委員は非常勤である。

委員長は，委員の互選に基づいて法務大臣が任命する。

委員長は委員会の会務を総理し，委員会を代表する（同法１４条）。

令和８年１０月１日現在の掲載名簿では，神作裕之氏が委員長である。

第４　司法試験考査委員との違い

１　司法試験考査委員とは何か

司法試験考査委員は，司法試験における問題の作成，採点及び合格者の判定を担当する者である。

司法試験法１５条は，予備試験についても，その問題の作成，採点及び合格者の判定を担当する司法試験予備試験考査委員を置くと定めている。

考査委員は，司法試験委員会の推薦に基づき，必要な学識経験を有する者のうちから法務大臣が試験ごとに任命する。

考査委員も非常勤であるが，７人の委員について定められた２年の任期と，考査委員の試験ごとの任命を混同してはならない。

区分法律上の主な担当任命等の基本
司法試験委員会の委員試験の実施，重要事項の調査審議等。合格者の決定は委員会が行う委員７人，任期２年を基本とする
司法試験考査委員司法試験の問題作成，採点，合格者の判定委員会の推薦に基づき法務大臣が試験ごとに任命する
司法試験予備試験考査委員予備試験の問題作成，採点，合格者の判定委員会の推薦に基づき法務大臣が試験ごとに任命する

２　考査委員名簿は委員７人の名簿とは別である

法務省は，「司法試験委員会－司法試験考査委員会議」のページに考査委員名簿を掲載している。

令和８年１０月１７日に確認した掲載名簿の表示は，「令和８年司法試験考査委員名簿（令和８年９月１４日現在）」であった。

委員会のメンバーを知りたい場合は前記第３の名簿を，司法試験の考査委員を調べたい場合はこちらのページを確認する。

[https://www.moj.go.jp/iinkai_shinshiho.html](https://www.moj.go.jp/iinkai_shinshiho.html)

作問・採点の経験談と公表された制度資料の関係，採点方針の共有，教育活動と守秘・公正については，次の記事で整理している。

[https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/04/shihoushiken-sakumon-saiten-kyouiku/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/04/shihoushiken-sakumon-saiten-kyouiku/)

第５　議事録・決定・名簿の探し方

１　会議資料と決定等の一覧を使い分ける

司法試験委員会の会議について調べるときは，前記第３の法務省ページから，対象となる回の会議ページへ進む。

名簿の基準日と会議の開催日は別であるため，過去の会議の出席者や当時の職名は，その回の公表資料で確認する必要がある。

試験の方式，出題に係る法令，出題の趣旨の公表及び成績の本人通知等の資料を探すときは，法務省「司法試験の実施に関する司法試験委員会決定等」の一覧が入口になる。

同じ一覧には，考査委員体制，推薦の留意事項，問題作成又は採点に関わる考査委員の遵守事項等へのリンクも掲載されている。

[https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00284.html](https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00284.html)

一覧に資料名が載っていることと，その資料が自分の受験年度へ適用されることは別である。

資料を利用するときは，本文に記された決定日，改正日，適用対象及び対象年度の案内を併せて確認することが必要である。

２　年度別の実施・結果資料を調べる

受験案内，試験日程，試験問題，出題の趣旨，採点実感及び試験結果は，調べたい試験・年度・資料の種類をそろえて探す。

司法試験と予備試験の年度別ページの所在は，次の記事に一覧にしている。

[https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/26/moj-shihoushiken-yobishiken-shiryou-shozai/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/26/moj-shihoushiken-yobishiken-shiryou-shozai/)

第６　問い合わせ先と，質問に応じた確認先

法務省の委員会概要に掲載された庶務担当部局課は「法務省大臣官房人事課」，電話番号は「０３－３５８０－４１１１」である。

出願や受験上の手続について問い合わせるときは，対象が司法試験か予備試験か，何年度のどの手続かを整理し，その年度の受験案内等に記載された担当・方法も確認することになる。

委員名簿を探す場合は第３，考査委員名簿を探す場合は第４，決定資料や年度別資料を探す場合は第５が入口になる。

受験期間や受験回数の疑問は前記「司法試験とは」の第３及び第９の２，合格年齢の記録は次の記事で扱っている。

[https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/02/shihoushiken-sainenshou-goukaku/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/02/shihoushiken-sainenshou-goukaku/)

第７　出典と確認範囲

①司法試験法８条及び１２条～１５条。

e-Gov法令検索で令和４年１０月１日施行・現在施行と表示された版を，令和８年１０月１７日に確認した。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000140](https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000140)

②法務省「司法試験委員会－司法試験委員会会議」の概要及び令和８年１０月１日現在の名簿（前記第３掲載URL）。

③法務省「司法試験委員会－司法試験考査委員会議」の概要及び名簿の掲載表示（前記第４掲載URL）。

④法務省「司法試験の実施に関する司法試験委員会決定等」の掲載一覧（前記第５掲載URL）。

本記事は，委員会と考査委員の法的な役割，公表名簿及び公式資料への入口を説明するものである。

考査委員全員の氏名・担当の再集計，各問題の非公開の採点基準又は個々の委員の内部での活動を示すものではない。

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## 法務省大臣官房司法法制部とは―仕事内容・組織・司法法制課と審査監督課の違い（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/houmushou-shihouhouseibu-toha/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 法務省・検察庁, 行政・政治・公文書

目次

- [第１　法務省大臣官房司法法制部とは](#sec1)
- [１　法務省大臣官房に置かれる組織](#sec1-1)

- [２　何を調べたいかに応じた資料の使い分け](#sec1-2)

- [第２　司法法制課・審査監督課・参事官の分担](#sec2)
- [１　司法法制課は何を担当するか](#sec2-1)

- [２　審査監督課は何を担当するか](#sec2-2)

- [３　参事官の位置付け](#sec2-3)

- [第３　法制審議会・法テラス・ＡＤＲ等との関係](#sec3)
- [１　司法法制部と法制審議会は同じか](#sec3-1)

- [２　法テラス・民間ＡＤＲ・サービサーとの関係](#sec3-2)

- [３　法令外国語訳と民事裁判情報に関する業務](#sec3-3)

- [第４　司法法制部長・幹部の氏名を調べる](#sec4)
- [１　公式の幹部一覧と基準日](#sec4-1)

- [２　ブログの名簿・人物経歴との使い分け](#sec4-2)

- [第５　職員配置表・組織図・名簿の読み方](#sec5)
- [１　令和６年の職員配置表から分かること](#sec5-1)

- [２　資料名だけで同じ内容と判断しない](#sec5-2)

- [第６　内閣法制局・裁判所等との違い](#sec6)
- [１　内閣法制局との違い](#sec6-1)

- [２　裁判官出身者が勤務することの意味](#sec6-2)

- [第７　よくある疑問と問い合わせ先](#sec7)
- [１　司法法制部の読み方は](#sec7-1)

- [２　司法法制部に連絡したいときは](#sec7-2)

- [３　法律相談や個別の紛争解決も司法法制部が行うのか](#sec7-3)

- [第８　出典と関連記事](#sec8)
- [１　法令・公式資料](#sec8-1)

- [２　ブログ内の関連資料](#sec8-2)

第１　法務省大臣官房司法法制部とは

１　法務省大臣官房に置かれる組織

法務省大臣官房司法法制部は，司法制度に関する企画・立案，総合法律支援，弁護士資格の認定や民間の紛争解決手続の認証などを担当する組織である。

法務省組織令２条２項は，大臣官房に司法法制部を置くことを定め，同令１３条２項は，その中に司法法制課と審査監督課の２課を置いている。

名称に「司法」が含まれるが，裁判を行う裁判所とは異なる。

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した法務省組織令と各機関の公式資料を基礎に，担当業務，組織，幹部・配置表の調べ方を整理する。

人事資料は資料ごとの基準日における情報であり，閲覧当日の在職状況と区別する。

２　何を調べたいかに応じた資料の使い分け

仕事内容を知りたい場合は法務省の組織案内と組織令を，部長・課長の氏名を知りたい場合は公式の幹部一覧を確認する。

特定の日の職員や係の配置を知りたい場合は，その日を基準日とする職員配置表を読む。

組織の権限を定める法令と，特定の時点の人員配置を示す資料は，答えることのできる疑問が異なる。

第２　司法法制課・審査監督課・参事官の分担

１　司法法制課は何を担当するか

司法法制課の所掌事務は，法務省組織令２０条に定められている。

司法制度・司法試験制度の企画及び立案，内外の法令等の資料の整備・編さん，法制審議会の庶務，法務図書館，法務省の所掌事務に関する統計，法テラスの組織・運営や総合法律支援などが含まれる。

同条は，法テラスの役員の身分に関することを，組織・運営に関する事務から除いている。

公式の組織案内では，司法法制課の項目として，司法制度改革，法教育，法曹の仕事，法テラス，法令外国語訳，法務図書館・法務史料展示室への案内が掲載されている。

司法試験制度の企画立案を担当することと，個々の試験の実施案内や受験上の問い合わせの窓口を確認することは，分けて考える必要がある。

２　審査監督課は何を担当するか

審査監督課の所掌事務は，法務省組織令２１条に定められている。

弁護士法５条の認定，外国法事務弁護士，債権管理回収業の監督，民間紛争解決手続の業務の認証，民事裁判情報管理提供業務を行う法人の監督が掲げられている。

「審査監督」という名称だけから，法務省の全業務や全国の裁判を一括して審査・監督する部署と理解するのは適切ではない。

弁護士資格認定制度は，弁護士法５条所定の要件に該当する者についての認定制度である。

弁護士法に関係する仕事を担当するというだけで，弁護士に関する全ての登録・懲戒等の手続を同課が行うと読み替えることはできない。

申請方法は，制度ごとの公式案内を確認する。

３　参事官の位置付け

法務省組織令１２条１項は，司法法制部に参事官２人を置くことを定めている。

同条２項によれば，参事官は，命を受けて，その置かれる部等の所掌事務に関する重要な法令案の作成その他重要事項についての企画及び立案に参画する。

個々の参事官の担当案件や兼務は，この一般的な職務規定と区別して確認する必要がある。

組織・職主な役割組織令の根拠
司法法制課司法制度等の企画立案，法制審議会の庶務，総合法律支援等２０条
審査監督課資格認定，外国法事務弁護士，サービサー，民間ＡＤＲの認証，民事裁判情報を扱う法人の監督等２１条
参事官重要な法令案の作成その他重要事項の企画立案への参画１２条

第３　法制審議会・法テラス・ＡＤＲ等との関係

１　司法法制部と法制審議会は同じか

司法法制部と法制審議会は，同じ組織ではない。

法制審議会は，法務大臣の諮問に応じ，民事法・刑事法その他法務に関する基本的事項を調査審議する機関である。

その庶務を司法法制課が担当することは，法務省の「法制審議会概要」でも確認できる。

法制審議会の資料を調べる場合は，部会名，会議日，資料番号，諮問・答申の段階を確かめる。

審議会の答申・要綱を，そのまま成立した法律の条文として扱わない。

審議会の構成や資料の探し方は，[法制審議会の仕組みと資料の調べ方](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/14/housei-shingikai-shikumi-toushin/)で説明している。

２　法テラス・民間ＡＤＲ・サービサーとの関係

法テラスは日本司法支援センターの通称であり，司法法制課は，法務省組織令に定める範囲で，その組織・運営や総合法律支援に関する事務を担当する。

個別の法律相談や支援制度の利用について調べる場合は，法テラスの利用案内と窓口を確認する。

民間ＡＤＲに関しては，審査監督課が，裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律に基づく民間紛争解決手続の業務の認証に関する事務を担当する。

法務省の組織案内には，「かいけつサポート」やＯＤＲの推進へのリンクがある。

また，債権回収会社であるサービサーについては，制度の概要，業務状況，営業を許可した株式会社の一覧への案内が置かれている。

３　法令外国語訳と民事裁判情報に関する業務

法務省は，日本法令外国語訳データベースシステムを運用し，翻訳法令，法令用語日英標準対訳辞書，法令翻訳の手引き等を公開している。

公式の業務説明では，所管省庁が作成した翻訳原案について，ネイティブチェック，法律の専門家等による検査，コーディネーターによる確認を行う過程が示されている。

翻訳法令を使うときは，対象となる改正と暫定版・最終版の表示も確認する。

民事裁判情報については，法務省組織令２１条５号が，民事裁判情報管理提供業務を行う法人の監督を審査監督課の所掌事務としている。

法務省は，令和８年４月１０日，公益財団法人日弁連法務研究財団を当該業務を行う者として指定した旨を公表している。

法人の指定・監督に関する説明と，個別の判決情報の提供範囲・提供開始時期等の利用条件は，分けて確認する必要がある。

第４　司法法制部長・幹部の氏名を調べる

１　公式の幹部一覧と基準日

令和８年１０月１７日に確認した法務省公式「法務省幹部一覧」の基準日は，同年９月１８日である。

同一覧は，司法法制部長を[内野宗揮](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/07/25/uchino50/)，司法法制課長を神渡史仁，審査監督課長を笹川篤史と掲載している。

以下の表は，同一覧の基準日における掲載情報である。

役職氏名読み
司法法制部長内野宗揮うちの むねき
司法法制課長神渡史仁かみわたり ふみひと
審査監督課長笹川篤史ささがわ あつし

この一覧の基準日後の在職状況を調べるときは，その後の人事異動の公表資料も併せて確認する。

古い配置表に記載された部長・課長の氏名を，現在の在職者として転記しない。

２　ブログの名簿・人物経歴との使い分け

役職・生年月日又は生年月・修習期を横断して探す場合は，[法務・検察幹部名簿（令和８年１０月１日現在）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/07/kensatsu-kanbu20261001/#sec2-3)の司法法制部欄を参照できる。

部長本人の過去の勤務先や就任時期を調べる場合は，[内野宗揮氏の経歴](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/07/25/uchino50/)を参照されたい。

これらは組織の権限そのものを定める資料ではないため，仕事の範囲は組織令と公式組織案内で確認する。

第５　職員配置表・組織図・名簿の読み方

１　令和６年の職員配置表から分かること

本ブログには，[法務省大臣官房司法法制部職員配置表（令和６年４月１日現在）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2024/07/法務省大臣官房司法法制部職員配置表（令和６年４月１日現在）.pdf)を掲載している。

同表の１頁には資料名と基準日が記載され，課，補佐官・法務専門官，係長，主任・係員等の欄が設けられている。

資料を読むときは，公開されている記載と不開示部分を区別し，不開示部分の氏名や番号を推測して補わない。

この配置表は，令和６年４月１日現在の資料である。

現在の職員配置，最新の内線番号，又は令和８年時点の所掌事務を証明する資料としては使わない。

組織や人事の変更を調べる場合は，確認したい日付に対応する別の資料を照合する。

２　資料名だけで同じ内容と判断しない

資料主に確認すること読む際の注意
法務省組織令組織の設置と所掌事務調べる時点の条文を確認する
公式の組織案内・組織図部局の位置付けと業務への案内個々の担当者の在職を直接示すとは限らない
幹部一覧・幹部名簿掲載対象となる幹部の役職・氏名基準日と掲載対象の範囲を確認する
職員配置表特定時点の課・係等の配置資料名，基準日，不開示部分を確認する

職員配置表に載る役職と，法令上の職の設置・定員は，同じ問題ではない。

配置表から人数を数える場合も，兼務の表示，不開示部分，対象範囲を確かめずに，部全体の定員や実人数と断定しない。

第６　内閣法制局・裁判所等との違い

１　内閣法制局との違い

司法法制部は法務省大臣官房の中に置かれるのに対し，内閣法制局は，法制面から内閣を直接補佐する機関である。

内閣法制局の主な業務は，閣議に付される法律案・政令案・条約案の審査と，法律問題に関する意見事務である。

司法法制部の制度の企画立案や認証・監督の事務と，政府全体の法案等の審査を担う内閣法制局の仕事は区別する。

法務省，内閣法制局，衆議院・参議院法制局の比較と法律案の提出までの流れは，[内閣法制局と法務省・議院法制局の違い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/naikaku-houseikyoku-houmushou-giin-houseikyoku-chigai/)で説明している。

２　裁判官出身者が勤務することの意味

司法法制部での勤務経験は，本ブログの裁判官の経歴記事にも現れる。

ただし，最高裁判所の公表資料は，裁判官から法務省等の行政省庁へ出向する場合には検事に転官し，裁判官定員の枠外となると説明している。

裁判官出身者が勤務することと，出向中も裁判官の身分のまま同部で裁判を行うことは，区別する必要がある。

また，裁判官出身者の法務省勤務を，国の訴訟を担当する訟務検事の仕事と一括して扱わない。

出向中の身分や判検交流との関係は，[行政機関等への出向裁判官](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/08/19/shukkou-saibankan/)で説明している。

第７　よくある疑問と問い合わせ先

１　司法法制部の読み方は

「司法法制部」は「しほうほうせいぶ」と読む。

正式な組織名で探す場合は，「法務省大臣官房司法法制部」とすると，所属を含めて特定できる。

２　司法法制部に連絡したいときは

法務省の公式組織案内に掲載された所在地は，東京都千代田区霞が関１－１－１，代表電話は０３－３５８０－４１１１である。

連絡するときは，司法法制課又は審査監督課のどの制度に関する用件かを整理し，公式の制度別案内に専用の問い合わせ先があれば，その案内を確認する。

古い職員配置表の内線番号を，現在も使える連絡先として案内しない。

３　法律相談や個別の紛争解決も司法法制部が行うのか

制度の企画立案や民間紛争解決手続の業務の認証を担当することと，個々の相談・紛争の当事者として利用する窓口は区別する。

法テラスの支援を利用したい場合は法テラスの案内を，認証紛争解決サービスを利用したい場合は「かいけつサポート」から対象となる事業者・手続を確認する。

組織名だけで窓口を決めず，必要な制度と利用目的から探すとよい。

第８　出典と関連記事

１　法令・公式資料

①　法務省組織令２条２項，１２条，１３条２項，２０条，２１条：[https://laws.e-gov.go.jp/law/412CO0000000248](https://laws.e-gov.go.jp/law/412CO0000000248)

②　法務省「司法法制部」：[https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/kanbou7.html](https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/kanbou7.html)

③　法務省「法務省幹部一覧」（令和８年９月１８日現在）：[https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/kanbu.html](https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/kanbu.html)

④　法務省「法制審議会概要」：[https://www.moj.go.jp/shingi1/shingi03500004.html](https://www.moj.go.jp/shingi1/shingi03500004.html)

⑤　法務省「法令外国語訳業務について」：[https://www.moj.go.jp/housei/hourei-shiryou-hanrei/housei03_00012.html](https://www.moj.go.jp/housei/hourei-shiryou-hanrei/housei03_00012.html)

⑥　法務省「弁護士資格認定制度（弁護士法第５条）について」：[https://www.moj.go.jp/housei/gaiben/housei07_00004.html](https://www.moj.go.jp/housei/gaiben/housei07_00004.html)

⑦　法務省「民事裁判情報管理提供業務を行う指定法人について」：[https://www.moj.go.jp/housei/db/shitei-houjin.html](https://www.moj.go.jp/housei/db/shitei-houjin.html)

⑧　内閣法制局「内閣法制局の概要」：[https://www.clb.go.jp/about/outline/](https://www.clb.go.jp/about/outline/)

⑨　最高裁判所「第２　裁判官の人事評価の現状と関連する裁判官人事の概況」：[https://www.courts.go.jp/saikosai/iinkai/saiban_kenkyu/hokokusho2/index.html](https://www.courts.go.jp/saikosai/iinkai/saiban_kenkyu/hokokusho2/index.html)

２　ブログ内の関連資料

[法務・検察幹部名簿（令和８年１０月１日現在）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/07/kensatsu-kanbu20261001/)

[内野宗揮氏の経歴](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/07/25/uchino50/)

[行政機関等への出向裁判官](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/08/19/shukkou-saibankan/)

[内閣法制局と法務省・議院法制局の違い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/naikaku-houseikyoku-houmushou-giin-houseikyoku-chigai/)

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## 法務局の人権相談で何をしてもらえるか―申告・調査・救済措置と限界（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/jinken-soudan-kyusai/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 法務省・検察庁

目次

- [第１　法務局で人権侵害の相談はできるか](#sec1)

- [第２　どのような問題を相談できるか](#sec2)
- [１　匿名で相談できるか](#sec2-1)

- [２　相談前に整理しておく情報](#sec2-2)

- [第３　相談から処理結果の通知までの流れ](#sec3)
- [１　調査には強制力があるか](#sec3-1)

- [２　結果通知とアフターケア](#sec3-2)

- [第４　どのような救済措置があるか](#sec4)

- [第５　インターネット上の投稿について相談した場合](#sec5)

- [第６　電話・インターネットの利用上の注意](#sec6)

- [第７　出典](#sec7)

第１　法務局で人権侵害の相談はできるか

法務局では，人権侵害に関する相談を受け付けている。

法務局職員や人権擁護委員が相談に対応し，必要に応じて調査や救済措置につなげる。

ただし，相談したことだけで人権侵害の認定や希望する解決が必ず得られるわけではない。

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した法務省の公式案内に基づき，相談後に行われることと，制度を利用する際の確認点を説明する。

機関全体の役割や法務省本省との違いは，[法務省人権擁護局とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/houmushou-jinkenyougokyoku-toha/)を参照されたい。

第２　どのような問題を相談できるか

法務省は，セクハラ・パワハラ，家庭内暴力，体罰・いじめ，インターネット上の誹謗中傷，差別などを相談内容の例に挙げている。

自分の悩みが人権侵害に当たるのか分からない段階でも，問題を説明し，相談先や対応方法を一緒に考えてもらうことができる。

相談は無料で，相談内容の秘密は守られる。

相談の入口：[https://www.moj.go.jp/JINKEN/index_soudan.html](https://www.moj.go.jp/JINKEN/index_soudan.html)

１　匿名で相談できるか

法務省の案内では，人権相談を匿名で行うことも可能とされている。

一方，人権相談・被害申告の際には名前を尋ねる旨も説明されているため，匿名で相談できることと，そのまま個別の調査・救済を進められることは区別して確認する必要がある。

相手方への接触に不安がある場合は，相談の段階で，どの情報を誰に伝えてよいかを担当者と確認するとよい。

２　相談前に整理しておく情報

以下は，事実経過と希望する対応を伝えやすくするための整理例であり，法務省が一律に義務付ける提出書類の一覧ではない。

全ての資料がそろわなければ相談できないという趣旨でもない。

整理すること具体例
何が起きたか日時，場所，相手との関係，発言や行為の内容を整理する。
被害と継続状況どのような不利益があり，今も行為や投稿が続いているかを説明する。
確認できる資料メール，写真，投稿URLや画面の記録など，手元にある資料を整理する。
これまでの対応相手，学校，勤務先，サイト管理者等へ既に伝えた内容と返答を整理する。
希望する対応行為の停止，再発防止，投稿削除など，何を求めたいかを伝える。

法務省は，人権侵犯被害申告シートも案内している。

使用する場合は，公式ページから現行の様式を取得する。

第３　相談から処理結果の通知までの流れ

法務省の説明では，おおむね，相談・被害の申告，調査，侵犯事実の有無の判断，救済措置，処理結果通知・アフターケアという流れで対応する。

調査の結果，侵犯事実が認定できない場合もある。

全ての相談で同じ調査や同じ措置が行われるものとして読むことはできない。

公式の流れ・申告シート：[https://www.moj.go.jp/JINKEN/index_chousa.html](https://www.moj.go.jp/JINKEN/index_chousa.html)

１　調査には強制力があるか

法務局職員や人権擁護委員による調査は，関係者の協力による任意の調査である。

警察官や検察官が行う強制捜査と同じ権限があるわけではない。

相談しただけで，相手方に対する強制的な捜索や資料提出が行われると期待することはできない。

２　結果通知とアフターケア

救済手続の終了後は，被害者に処理結果を通知し，必要に応じて，関係機関との連携などのアフターケアを行うと説明されている。

回答や手続の見通しについて，一律の終了日数を前提にせず，担当者へ確認することが適切である。

第４　どのような救済措置があるか

措置法務省の案内する内容
援助関係機関への紹介や法律上の助言等を行う。
調整当事者間の関係調整を行う。
説示・勧告人権侵害を行った者に改善を求める。
要請実効的に対応できる者へ，必要な措置を求める。
通告関係行政機関へ情報提供し，措置の発動を求める。
告発刑事訴訟法の規定により告発を行う。
啓発関係者や地域に対し，人権尊重への理解を深めるために働きかける。

これらは，相談者が希望する措置を選べば必ず実施されるという一覧ではない。

調査結果や事案に応じ，必要な措置が検討される。

救済措置は，自主的な改善を促すことを主な目的としており，強制力はない。

第５　インターネット上の投稿について相談した場合

法務省は，プライバシー侵害や名誉毀損に当たると認めた投稿について，法務局がサイト管理者等へ削除要請を行い，削除に至った事例を紹介している。

これは救済に至った事例であり，個別の相談について削除要請や削除が必ず行われることを意味しない。

相談するときは，投稿の所在と内容，誰についての情報か，どのような被害があるかを説明できるようにするとよい。

投稿を消してほしいという希望と，投稿者を特定したい，損害の賠償を求めたいという希望は，目的が異なる。

法務局への相談で何を希望するかを伝え，別の手続が必要な事項についても確認することが大切である。

第６　電話・インターネットの利用上の注意

「みんなの人権１１０番」は０５７０－００３－１１０で，確認時点の受付時間は平日午前８時３０分から午後５時１５分までである。

相談自体は無料であるが，通話料まで無料と読み替えないようにする。

つながり方やIP電話等の利用条件は，法務省の案内を確認する。

電話・窓口の案内：[https://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken20.html](https://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken20.html)

インターネット相談は，公式利用案内を確認して申し込む。

同案内は，回答に数日を要し，内容によっては電話又は面談で話を聞く場合もあると説明している。

急ぐ場合には，インターネットから送った直後に回答が届くことを前提とせず，電話による相談を利用する。

公式利用案内：[https://www.jinken.go.jp/goriyouannai_ja/](https://www.jinken.go.jp/goriyouannai_ja/)

第７　出典

法務省「人権相談」：[https://www.moj.go.jp/JINKEN/index_soudan.html](https://www.moj.go.jp/JINKEN/index_soudan.html)

法務省「人権侵害を受けた方へ」：[https://www.moj.go.jp/JINKEN/index_chousa.html](https://www.moj.go.jp/JINKEN/index_chousa.html)

法務省「常設相談所（法務局・地方法務局・支局内）」：[https://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken20.html](https://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken20.html)

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## 法務省人権擁護局とは―仕事内容・法務局との違いと相談窓口（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/houmushou-jinkenyougokyoku-toha/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 法務省・検察庁

目次

- [第１　法務省人権擁護局とは何か](#sec1)

- [第２　人権擁護局の主な仕事](#sec2)
- [１　人権相談](#sec2-1)

- [２　人権侵犯事件の調査・救済](#sec2-2)

- [３　人権啓発](#sec2-3)

- [第３　人権擁護局・法務局・人権擁護委員の違い](#sec3)

- [第４　法務省の人権相談窓口はどこか](#sec4)

- [第５　局長・幹部・歴代局長の調べ方](#sec5)

- [第６　出典](#sec6)

第１　法務省人権擁護局とは何か

法務省人権擁護局は，人権相談，人権侵犯事件の調査・救済，人権啓発などを担当する法務省の内部部局である。

全国の法務局・地方法務局等の人権擁護部門と，法務大臣が委嘱する人権擁護委員と協力して活動している。

法務省は，これらを合わせて「法務省の人権擁護機関」と呼んでいる。

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した法務省の公式案内に基づき，機関の役割と相談先の選び方を説明する。

相談後の調査・救済措置の詳しい流れは，[法務局の人権相談で何をしてもらえるか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/jinken-soudan-kyusai/)を参照されたい。

第２　人権擁護局の主な仕事

１　人権相談

差別，虐待，ハラスメント，いじめ，インターネット上の誹謗中傷など，人権に関する様々な問題について相談を受け付けている。

身近な相談には，法務局職員や人権擁護委員が対応し，問題の解決に向けた方法を相談者と一緒に考える。

相談は無料で，秘密は守られる。

２　人権侵犯事件の調査・救済

人権侵害が疑われる事案について，必要に応じて調査し，侵犯事実の有無を判断して，援助，調整，説示・勧告などの措置を講じる。

調査は関係者の任意の協力によるものであり，警察官や検察官の強制捜査とは異なる。

救済措置も，関係者の理解を得て自主的な改善を促すことを主な目的とし，強制力はない。

３　人権啓発

人権への理解を深めるための啓発活動も，人権擁護局の仕事である。

相談や個別事件の救済だけでなく，人権問題について知り，侵害の防止につなげるための情報を提供している。

公式サイトでは，人権に関する啓発コンテンツや資料を案内している。

第３　人権擁護局・法務局・人権擁護委員の違い

名称位置付け・役割読者が確認する点
法務省人権擁護局法務省本省で人権擁護の事務を担当する内部部局である。制度や施策の公式案内を調べる入口になる。
法務局・地方法務局等の人権擁護部門地域で人権相談や調査・救済等に取り組む。自分の問題を相談するときの身近な窓口を確認する。
人権擁護委員法務大臣が委嘱する民間の人々で，人権相談や啓発等を行う。法務局職員と協力して活動する相談の担い手である。

本省の「人権擁護局」と，各地の法務局にある人権擁護部門は，同じ名称の一つの窓口ではない。

個別の人権問題を相談したい場合は，本省の所在地だけを調べるよりも，次節の公式相談案内から利用できる窓口を選ぶと分かりやすい。

第４　法務省の人権相談窓口はどこか

人権相談は，全国各地の法務局・地方法務局等で受け付けている。

電話，窓口，インターネットなどの方法があり，こどもや外国語での相談等についても公式案内がある。

相談方法ごとの対象・受付条件は，法務省の「人権相談」で確認できる。

公式の相談案内：[https://www.moj.go.jp/JINKEN/index_soudan.html](https://www.moj.go.jp/JINKEN/index_soudan.html)

様々な人権問題を相談する電話の入口は，「みんなの人権１１０番」の０５７０－００３－１１０である。

確認時点の受付時間は平日午前８時３０分から午後５時１５分までで，電話は原則として最寄りの法務局につながる。

一部のIP電話等では利用できない場合があるため，利用できないときは公式案内にある法務局の連絡先を確認する。

電話・窓口の案内：[https://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken20.html](https://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken20.html)

インターネット相談には，申込み後に届く入力フォームの案内に従って相談内容を送る方法が用意されている。

公式の利用案内は回答に数日を要すると説明しているため，即時の回答を前提とせず，急ぐ場合は電話相談を利用する。

インターネット相談の利用案内：[https://www.jinken.go.jp/goriyouannai_ja/](https://www.jinken.go.jp/goriyouannai_ja/)

第５　局長・幹部・歴代局長の調べ方

局長や幹部を調べるときは，公式名簿に書かれた基準日と，そのページを閲覧した日を区別する。

法務省の「幹部一覧」は現任者を調べる入口になるが，掲載された名簿の基準日後に異動がないことまで，古い名簿だけから断定することはできない。

公式幹部一覧：[https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/kanbu.html](https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/kanbu.html)

当ブログでは，[歴代の法務省人権擁護局長](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/08/jinkennyougokyokutyou/)と，[法務・検察幹部名簿（令和８年１０月１日現在）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/07/kensatsu-kanbu20261001/)を掲載している。

それぞれの収録範囲・基準日を確認し，制度の説明，特定の日の名簿，歴代の経歴情報を使い分ける必要がある。

第６　出典

法務省「人権擁護局フロントページ」：[https://www.moj.go.jp/JINKEN/](https://www.moj.go.jp/JINKEN/)

法務省「法務省の人権擁護機関」：[https://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken120.html](https://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken120.html)

法務省「人権相談」：[https://www.moj.go.jp/JINKEN/index_soudan.html](https://www.moj.go.jp/JINKEN/index_soudan.html)

法務省「人権侵害を受けた方へ」：[https://www.moj.go.jp/JINKEN/index_chousa.html](https://www.moj.go.jp/JINKEN/index_chousa.html)

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## 法務省民事局の通達の探し方―登記・戸籍・供託の公式掲載先と資料の確認方法（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/houmushou-minjikyoku-tsuutatsu/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 法務省・検察庁

目次

- [第１　法務省民事局の通達を検索するには](#sec1)

- [第２　分野別の公式掲載先](#sec2)
- [１　不動産登記](#sec2-1)

- [２　供託](#sec2-2)

- [３　商業・法人登記，戸籍等](#sec2-3)

- [第３　題名・日付・番号で探す手順](#sec3)
- [１　既に分かっている情報を整理する](#sec3-1)

- [２　資料の同一性と利用時点を確認する](#sec3-2)

- [３　法令と通達の掲載先を区別する](#sec3-3)

- [第４　当ブログ掲載資料への案内](#sec4)
- [１　法務省民事局長の記事に掲載している資料](#sec4-1)

- [２　最高裁判所の民事局の資料を探している場合](#sec4-2)

- [第５　よくある質問](#sec5)
- [１　古い通達を見つければ，現在の取扱いも分かるか](#sec5-1)

- [２　検索で見つからなければ，通達は存在しないのか](#sec5-2)

- [第６　出典](#sec6)

第１　法務省民事局の通達を検索するには

法務省民事局の通達を探すときは，登記，戸籍，供託等の分野を絞り，法務省・法務局の公式掲載先で題名，発出日及び文書番号を確認するのが基本である。

検索結果で題名が似た資料を見つけた場合も，発出者と改正状況を照合してから利用する必要がある。

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した公式掲載ページを基礎に，資料への到達方法と確認する項目を説明するものである。

全ての通達を網羅する索引でも，個々の通達の実体的な解説でもない。

民事局の仕事内容と組織の概要は，[法務省民事局とは―仕事内容・組織・法務局との違いと問い合わせ先（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/houmushou-minjikyoku-toha/)を参照されたい。

第２　分野別の公式掲載先

１　不動産登記

法務省には「不動産登記関係の主な通達等」というページがある。

今回確認したページには，不動産登記事務取扱手続準則の別記様式へのリンクが番号別に掲載されている。

ページ名だけから，必要な通達本文や全改正履歴がそのページにそろっていると判断せず，実際の収録内容を確かめる必要がある。

[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00463.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00463.html)

２　供託

法務省の「供託関係の主な法令・通達等」は，法令，供託事務取扱手続準則，通達・通知等を分けて掲載している。

同じページ内でも，法令と通達等の区分を確認して資料を選ぶことができる。

[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00168.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00168.html)

例えば，同ページには，令和５年３月２７日付け法務省民商第６７号民事局長通達「民法等の一部を改正する法律の施行に伴う供託事務の取扱いについて」が掲載されている。

このように，正式な題名，日付及び文書番号を一組として控えると，同名・類似名の別資料との取り違えを避けやすい。

３　商業・法人登記，戸籍等

商業・法人登記，戸籍等については，法務省の民事局ページから，該当分野又は個別制度の案内へ進む。

制度の説明ページに，関係する通達や様式へのリンクが置かれている場合があるためである。

[https://www.moj.go.jp/MINJI/](https://www.moj.go.jp/MINJI/)

例えば，「ウェブ会議による登記簿の附属書類等の閲覧について」のページには，関係通達として，令和６年６月１８日付け法務省民商第１１１号民事局長通達が案内されている。

申請方法の案内と，その根拠となる通達の掲載箇所を区別して確認することができる。

[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00215.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00215.html)

第３　題名・日付・番号で探す手順

１　既に分かっている情報を整理する

最初に，引用元の書籍，記事又は文書から，正式な題名，発出日，文書番号及び発出者を抜き出す。

番号の一部しか分からないときは，分野と日付も併せて手がかりにする。

供託の前記通達であれば，①供託，②令和５年３月２７日，③民商第６７号，④民事局長，という情報を組み合わせて探す方法が考えられる。

検索で到達した資料については，検索結果の抜粋ではなく，掲載ページと資料本文の冒頭を確認する。

２　資料の同一性と利用時点を確認する

確認項目確認する内容
発出者法務省民事局長，担当課長，最高裁判所事務総局の局長・課長等の別
題名・日付・番号引用元の記載と，公表された資料の記載が一致するか
文書の種類通達，通知，事務連絡，照会・回答等の別
改正・廃止後の改正通達や廃止の記載，適用開始日等があるか
掲載版の時点原始制定時の資料なのか，特定時点までの改正を反映した資料なのか
対象となる手続調べている登記，戸籍，供託等の手続に関する資料か

元の通達と，その一部を改正する後の通達は，別の資料として整理する。

改正資料へのリンクがある場合はその内容まで確かめ，原始制定日の古さだけで現在の取扱いを判断しないことが重要である。

３　法令と通達の掲載先を区別する

法律，政令又は省令の条文を調べる場合には，e-Gov法令検索で対象法令と施行時点を確認する。

これに対し，通達の本文を探す場合は，公表元の分野別ページや個別制度の案内から，対象の通達へのリンクをたどる。

[https://laws.e-gov.go.jp/](https://laws.e-gov.go.jp/)

引用元の題名・日付・番号と一致する資料へ到達できない場合は，それだけで資料が存在しないと判断することはできない。

分野別の掲載範囲を見直し，分かっている文書情報を整理して，公表元の資料案内や問い合わせ先を確認することになる。

第４　当ブログ掲載資料への案内

１　法務省民事局長の記事に掲載している資料

[歴代の法務省民事局長（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/08/minjikyokutyou-2/)には，局長の一覧のほか，次の資料へのリンクを掲載している。

下表は当該記事にある資料案内の分類であり，各資料の内容を現行の取扱いとして保証するものではない。

分野掲載資料の例
組織・事務分掌法務省民事局事務分掌規程（平成２５年５月時点）
不動産登記不動産登記記録例の改正に関する資料，令和５年の民法改正・相続登記申請義務化に関する取扱いの資料
商業登記商業登記等事務取扱手続準則の掲載資料
供託供託事務取扱手続準則，民事執行法等の施行に伴う取扱い，証明書の様式に関する資料

利用する際は，各リンク先の資料名と基準日を確認し，必要に応じて法務省等の公表資料と照合されたい。

とりわけ，過去の事務分掌や改正前の準則を，現在の組織又は現在適用される取扱いと読み替えないことが重要である。

２　最高裁判所の民事局の資料を探している場合

最高裁判所事務総局民事局と法務省民事局は別の組織である。

「民事局長通達」等とだけ記載されている場合は，資料の発出者がどちらであるかを確認する。

最高裁判所側の組織・事務分掌への案内は，[最高裁判所事務総局民事局の事務分掌](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/03/09/minjikyoku/)を参照されたい。

同記事にある過去の事務分掌資料と，現行規程等への案内も，それぞれの資料時点を区別して利用する必要がある。

第５　よくある質問

１　古い通達を見つければ，現在の取扱いも分かるか

古い通達を見つけただけでは，その後の改正・廃止や適用開始日の確認まで終わったことにはならない。

原始制定時の資料，改正する通達及び公表されている整理後の資料を区別して確認する必要がある。

２　検索で見つからなければ，通達は存在しないのか

検索結果に出ないことと，文書が存在しないことは別である。

正式な題名，発出日，文書番号，発出者を再確認し，該当分野の公式案内や引用元の出典をたどることが必要である。

第６　出典

①　法務省「民事局」―分野別の業務案内。

[https://www.moj.go.jp/MINJI/](https://www.moj.go.jp/MINJI/)

②　法務省「不動産登記関係の主な通達等」―掲載されている別記様式への案内。

[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00463.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00463.html)

③　法務省「供託関係の主な法令・通達等」―ページ表示の更新日は令和７年１２月１日。

[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00168.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00168.html)

④　法務省「ウェブ会議による登記簿の附属書類等の閲覧について」―関係通達の掲載案内。

[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00215.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00215.html)

⑤　山中弁護士ブログ「歴代の法務省民事局長（AI作成）」―当ブログ掲載資料の所在の確認に用いたものであり，各通達の現行性の根拠とは区別する。

[https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/08/minjikyokutyou-2/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/08/minjikyokutyou-2/)

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## 法務省民事局とは―仕事内容・組織・法務局との違いと問い合わせ先（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/houmushou-minjikyoku-toha/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 法務省・検察庁

目次

- [第１　法務省民事局とは何か](#sec1)

- [第２　仕事内容と組織](#sec2)
- [１　民事行政と法令の立案](#sec2-1)

- [２　各課・民事法制管理官・参事官](#sec2-2)

- [第３　法務局・最高裁判所の民事局との違い](#sec3)
- [１　法務省民事局と法務局](#sec3-1)

- [２　最高裁判所事務総局民事局との区別](#sec3-2)

- [第４　局長・幹部の調べ方](#sec4)

- [第５　問い合わせ先と手数料](#sec5)
- [１　用件から窓口を選ぶ](#sec5-1)

- [２　法務省民事局の手数料はいくらか](#sec5-2)

- [第６　通達・資料への案内](#sec6)

- [第７　出典](#sec7)

第１　法務省民事局とは何か

法務省民事局は，登記，戸籍，国籍，供託，公証等の民事行政と，民法，商法，民事訴訟法等の民事基本法令の立案を担当する，法務省本省の内部部局である。

個々の登記申請や証明書の交付等を行う地方の法務局・地方法務局とは，組織上の位置付けと役割が異なる。

法務省の[民事局の案内（https://www.moj.go.jp/MINJI/）](https://www.moj.go.jp/MINJI/)は，遺言書保管，相続土地国庫帰属，司法書士及び土地家屋調査士に関する事務も担当業務として挙げている。

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した公式案内と法務省組織令に基づき，組織の概要と目的別の資料・窓口の選び方を説明する。

第２　仕事内容と組織

１　民事行政と法令の立案

民事局の仕事は，大きく分けると，国民の財産・身分関係に関する行政と，その基礎となる民事法制の企画・立案である。

例えば，不動産や会社の登記，戸籍，国籍，供託等の制度を扱う仕事と，民事基本法令の制定・改廃に向けた法令案を作成する仕事がある。

法務省組織令４条は民事局の所掌事務を，２２条は民事局に置く課等を定めている。

法令本文は，[e-Gov法令検索「法務省組織令」（https://laws.e-gov.go.jp/law/412CO0000000248）](https://laws.e-gov.go.jp/law/412CO0000000248)で確認できる。

２　各課・民事法制管理官・参事官

法務省組織令２２条は，総務課，民事第一課，民事第二課及び商事課の４課と，民事法制管理官１人を置くとしている。

次の表は，同令２３条から２７条までの主な担当を要約したものであり，全ての所掌事務や内部の係の分担を列挙したものではない。

課・官職主な担当
総務課民事法制の企画・立案のうち民事法制管理官の担当を除くもの，局内の総合調整，公証，法務局・地方法務局の組織・運営等
民事第一課国籍，戸籍，成年後見の登記等
民事第二課不動産登記等，司法書士・土地家屋調査士，相続土地国庫帰属の承認等
商事課商業・法人登記，動産・債権譲渡の登記，供託，遺言書保管等
民事法制管理官民事法制の基本的な企画・立案と，これに基づく関係事務の調整

また，同令１２条は，民事局に参事官を置き，重要な法令案の作成その他の重要事項の企画・立案に参画する職務を定めている。

課の名称，官職，個々の職員の担当を区別して調べる必要がある。

第３　法務局・最高裁判所の民事局との違い

１　法務省民事局と法務局

法務省民事局は本省の内部部局であり，法務局・地方法務局は地方の実施機関である。

法務省の民事局の案内では，関係する事務の地方実施機関として，８か所の法務局と４２か所の地方法務局が設置されていると説明されている。

法務局は民事行政だけを担当する機関ではない。

法務局の[公式案内（https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/enkaku_index.html）](https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/enkaku_index.html)は，登記，戸籍，国籍，供託の民事行政事務のほか，訟務事務及び人権擁護事務も挙げている。

２　最高裁判所事務総局民事局との区別

最高裁判所事務総局にも，法務省とは別の組織として民事局がある。

資料を検索するときは，発出者が法務省民事局なのか，最高裁判所事務総局民事局なのかを確認することが重要である。

名称所属・位置付け資料を探すときの着眼点
法務省民事局法務省本省の内部部局民事法制，登記，戸籍，国籍，供託等の制度・行政資料
法務局・地方法務局法務省の地方機関管轄，申請先，証明書交付，手続案内等
最高裁判所事務総局民事局最高裁判所の事務総局の一部最高裁判所名義の規程・通知等との区別

最高裁判所側の資料については，[最高裁判所事務総局民事局の事務分掌](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/03/09/minjikyoku/)を参照されたい。

同記事では，現在の規程等への案内と，平成２６年４月１日時点の各係の事務分掌を区別している。

第４　局長・幹部の調べ方

法務省の[幹部一覧（https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/kanbu.html）](https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/kanbu.html)は，役職名，氏名及び読みを掲載している。

本記事作成時に確認した令和８年９月１８日現在の一覧では，民事局長は[松井信憲](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/07/25/matsui48/)である。

歴代の局長の就任・退任時期と経歴へのリンクは，[歴代の法務省民事局長（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/08/minjikyokutyou-2/)にまとめている。

民事局の課長等を調べる場合は，[法務・検察幹部名簿の民事局の節](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/07/kensatsu-kanbu20261001/#sec2-4)も参照できるが，同名簿は題名に示す基準日の情報であり，その後の人事異動は別に確認する必要がある。

第５　問い合わせ先と手数料

１　用件から窓口を選ぶ

問い合わせ先は，「民事局」という語だけで選ぶのではなく，制度の説明，具体的な申請，既に申請した事件の照会等の用件に分けて確認するのが適切である。

本省の代表電話と，地方の申請・手続案内の窓口は区別する。

用件最初に確認する案内
民事局の担当制度や本省の組織を知りたい法務省の民事局ページと，当該制度の公式案内
登記の申請先・管轄・手続案内を調べたい法務局の公式ページ，所在地一覧及び登記手続案内の予約案内
申請済みの登記等について照会したい申請先の法務局等の連絡先と，申請に関する控え・受付情報
戸籍に関する具体的な手続を調べたい手続の内容に応じた法務省の戸籍案内と，当該市区町村等の案内

法務省公式ページに掲載される本省の代表電話は，０３－３５８０－４１１１である。

各地の窓口は，[法務局・地方法務局所在地一覧（https://www.moj.go.jp/MINJI/minji10.html）](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji10.html)から確認できる。

代表番号や所属課の名称だけで，個別の手続の管轄まで判断することはできない。

２　法務省民事局の手数料はいくらか

手数料は，利用する手続や証明書の種類，請求・受取方法によって異なる。

例えば，法務省の[登記手数料表（https://www.moj.go.jp/MINJI/TESURYO/）](https://www.moj.go.jp/MINJI/TESURYO/)が示す令和７年４月１日以降の登記事項証明書の基本額は，書面請求６００円，オンライン請求・送付５２０円，オンライン請求・窓口交付４９０円である。

これは登記事項証明書についての例であり，全ての民事局関係手続に共通する金額ではない。

実際の請求では，証明書の種類，通数，頁数に関する注意書き等と，利用時点の公式料金表を確認する必要がある。

第６　通達・資料への案内

法務省民事局の資料は，登記，戸籍，供託等の分野ごとに公表ページをたどると探しやすい。

通達を調べるときは，題名だけでなく，発出日，文書番号，発出者，改正状況及び掲載資料の基準日を併せて確認する。

当ブログで掲載している電話番号表，事務分掌規程，登記・商業登記・供託関係の資料は，[歴代の法務省民事局長の記事](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/08/minjikyokutyou-2/)の資料案内から参照できる。

平成２５年時点の事務分掌資料や過去の電話番号表は，それぞれの資料時点の情報として利用し，現在の係の構成，担当者又は直通番号と読み替えないことが重要である。

裁判官の行政省庁等での勤務と判検交流との関係については，[行政機関等への出向裁判官―身分，勤務先，人数及び判検交流との関係（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/08/19/shukkou-saibankan/)を参照されたい。

第７　出典

①　法務省「民事局」―所管業務と地方実施機関の説明。

[https://www.moj.go.jp/MINJI/](https://www.moj.go.jp/MINJI/)

②　e-Gov法令検索「法務省組織令」―４条，１２条，２２条から２７条まで。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/412CO0000000248](https://laws.e-gov.go.jp/law/412CO0000000248)

③　法務省「法務省幹部一覧」―令和８年９月１８日現在。

[https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/kanbu.html](https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/kanbu.html)

④　法務局「法務局のご案内」。

[https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/enkaku_index.html](https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/enkaku_index.html)

⑤　法務省「登記手数料について」―令和７年４月１日以降の料金表。

[https://www.moj.go.jp/MINJI/TESURYO/](https://www.moj.go.jp/MINJI/TESURYO/)

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## 最高裁判所の見学は個人でもできる？予約・対象年齢・入口・撮影と傍聴との違い（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/saikousai-kengaku-guide/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 裁判所の予算・庁舎・調達

目次

- [第１　最高裁判所の見学は個人でもできる](#sec1)
- [１　一般見学の対象年齢と人数](#sec1-1)

- [２　学校見学との違い](#sec1-2)

- [第２　予約方法・所要時間と受付状況](#sec2)
- [１　電話で申し込む](#sec2-1)

- [２　見学時間と直近の募集状況](#sec2-2)

- [第３　所在地・アクセスと集合する門](#sec3)

- [第４　撮影・手荷物・車椅子の注意点](#sec4)
- [１　撮影は当日の案内に従う](#sec4-1)

- [２　荷物と入構時の確認](#sec4-2)

- [第５　食堂・売店と図書館は利用できるか](#sec5)
- [１　一般利用者向けの食堂・売店](#sec5-1)

- [２　図書館の利用と庁舎見学は別の案内](#sec5-2)

- [第６　庁舎見学と裁判の傍聴の違い](#sec6)

- [第７　よくある質問](#sec7)
- [１　個人でも見学できるか](#sec7-1)

- [２　小学生や中学生も一般見学に参加できるか](#sec7-2)

- [３　一般見学の個人申込みではどの門へ行くか](#sec7-3)

- [４　見学中に写真を撮れるか](#sec7-4)

- [５　最高裁判所の食堂を一般の人も使えるか](#sec7-5)

- [第８　公式資料と関連記事](#sec8)

第１　最高裁判所の見学は個人でもできる

最高裁判所の庁舎見学には，学校行事として参加する学校見学コースと，学校行事以外の一般見学コースがある。

一般見学コースには個人申込みがあり，１人から９人までの少人数グループも申し込むことができる。

ただし，予約をせずに自由に庁舎内を見て回る方式ではなく，公式案内に従って申し込む必要がある。

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した最高裁判所の公式案内に基づき，申込みと訪問前の確認事項をまとめたものである。

実施日，受付状況，集合場所等は変更されることがあるため，参加する時点の公式案内を確認する必要がある。

１　一般見学の対象年齢と人数

一般見学コースの対象者は高校生以上であり，中学生以下は参加できない。

個人申込みは１人から９人，団体申込みは１０人から５０人であり，団体・個人を合わせた見学人数の上限は８０人とされている。

小学生や中学生の参加を考える場合は，学校行事としての学校見学や，対象年齢に合う別の広報行事の募集内容を確認する必要がある。

過去の夏休み見学会の実施要領から，現在の一般見学にも子どもが参加できると判断することはできない。

２　学校見学との違い

学校見学コースは，社会科見学や修学旅行など，学校団体による見学を対象とし，教職員の同伴が必要とされている。

一般見学とは申込みの枠や条件が異なるため，学校行事の場合は学校見学の案内へ進む必要がある。

第２　予約方法・所要時間と受付状況

１　電話で申し込む

一般見学は電話による申込みであり，庁舎見学専用ダイヤルは０３－３２６４－８１５１である。

電話の受付時間は，祝日を除く月曜日から金曜日の午前９時から午後５時までである。

団体申込みと個人申込みでは受付開始日時が異なるため，まず公式ページの実施日・申込期間の表を確認する。

個人申込みでは，参加人数，代表者名，電話番号，車椅子の要否を尋ねられる。

団体申込みでは，これらに加えて団体名や入構手段なども確認される。

旅行会社主催のツアー等は受け付けていないと案内されている。

２　見学時間と直近の募集状況

一般見学の所要時間は５０分程度とされている。

集合・受付開始時刻と見学開始時刻は同じではないため，申込み後の案内に従って集合する。

令和８年１０月１７日の確認時点では，同月３０日の一般見学は団体・個人とも定員に達して受付を終了している。

同年１１月は見学を実施せず，１２月以降の実施は未定と案内されている。

この情報は確認日時点の募集状況であり，今後の開催予定は公式ページで確認する必要がある。

第３　所在地・アクセスと集合する門

最高裁判所の所在地は，東京都千代田区隼町４番２号である。

公式の交通案内では，永田町駅から南門・西門まで徒歩約５分とされているが，参加区分によって集合する門が異なる点に注意が必要である。

利用区分公式案内の集合場所交通手段等の注意
一般見学の個人申込み南門公共交通機関やタクシー等を利用する。個人申込み用の駐車場はない。
一般見学の団体申込み正門バスは敷地内の駐車スペースを利用できるが，見学開始時刻の２０分以上前には入構できない。

公式案内は，正門・東門と南門・西門の間について，南側外周を徒歩で約１０分と説明している。

別の集合場所を指定する場合もあるため，地図上の最寄り駅だけで入口を決めず，予約した区分と集合場所を照合する必要がある。

第４　撮影・手荷物・車椅子の注意点

１　撮影は当日の案内に従う

一般見学の公式案内では，敷地内で許可なく写真を撮影することはできず，撮影できる場所・時間は当日に担当職員が案内するとされている。

庁舎見学で撮影の案内を受けたことと，開廷中の裁判を撮影できることは別である。

２　荷物と入構時の確認

保安上の必要性からセキュリティチェックが行われる。

荷物は貴重品を除き，バス内に置くか無料のロッカーに預けて見学することになっており，大きな荷物の持込みは控えるよう案内されている。

案内は日本語で行われる。

車椅子を利用する参加者がいる場合は，事前にその旨を連絡する必要がある。

遅刻した場合には途中からの見学となり，大幅に遅刻した場合には見学できないこともある。

第５　食堂・売店と図書館は利用できるか

１　一般利用者向けの食堂・売店

最高裁判所図書館の公式Ｑ＆Ａでは，最高裁判所及び館内に，一般利用者が利用できる売店・食堂はないと案内されている。

他の裁判所に一般利用のできる食堂があることから，最高裁判所でも同様に利用できると判断することはできない。

２　図書館の利用と庁舎見学は別の案内

最高裁判所図書館の公式Ｑ＆Ａは，学術研究を目的とする人や法律関係者等に図書館サービスを行っており，見学目的の来館は断っていると説明している。

図書館を利用したい場合は，庁舎見学の申込みとは別に，図書館の利用資格・利用証等の案内を確認する必要がある。

図書館利用によって，庁舎の他の場所を自由に見学できると考えるべきではない。

古い平面図や庁舎内の写真も，現在の立入り可能範囲を示すものではない。

第６　庁舎見学と裁判の傍聴の違い

庁舎見学は建物や法廷の施設を見学する案内であり，実際に開廷している裁判を見る傍聴とは異なる。

庁舎見学の予約を取っただけで，裁判の傍聴もできることにはならない。

傍聴を希望する場合は，最高裁判所の見学・傍聴案内から，開廷期日と各事件の傍聴条件を確認する必要がある。

建物の配置・建築の特徴・沿革は「最高裁判所庁舎」，過去の見学説明文や事務処理資料は「最高裁判所の庁舎見学に関する，最高裁判所作成のマニュアル」に掲載している。

予約前の確認と，建築・歴史・資料の調査を目的に応じて使い分けるとよい。

第７　よくある質問

１　個人でも見学できるか

一般見学コースには，１人から９人までの個人申込みがある。

高校生以上が対象であり，公式案内で実施日と受付開始日時を確認して電話で申し込む。

２　小学生や中学生も一般見学に参加できるか

一般見学コースには参加できない。

学校行事としての学校見学や，子どもを対象とする別の広報行事について，それぞれの募集条件を確認する必要がある。

３　一般見学の個人申込みではどの門へ行くか

公式案内では南門が集合場所とされている。

ただし，別の集合場所が指定される場合もあるため，申込み時の案内を優先する。

４　見学中に写真を撮れるか

敷地内で許可なく撮影することはできない。

撮影できる場所と時間は，当日に担当職員から受ける案内に従う。

５　最高裁判所の食堂を一般の人も使えるか

最高裁判所図書館の公式Ｑ＆Ａでは，一般利用者が利用できる売店・食堂はないとされている。

見学時の食事場所として利用できることを前提に予定を立てることは避けるべきである。

第８　公式資料と関連記事

１　最高裁判所「一般見学コース」

[https://www.courts.go.jp/saikosai/kengaku/chousyakenngaku/ippannkenngaku/index.html](https://www.courts.go.jp/saikosai/kengaku/chousyakenngaku/ippannkenngaku/index.html)

２　最高裁判所「最高裁判所の庁舎見学」

[https://www.courts.go.jp/saikosai/kengaku/chousyakenngaku/index.html](https://www.courts.go.jp/saikosai/kengaku/chousyakenngaku/index.html)

３　最高裁判所「最高裁判所の所在地」

[https://www.courts.go.jp/saikosai/about/syozai/index.html](https://www.courts.go.jp/saikosai/about/syozai/index.html)

４　最高裁判所図書館「よくある質問（Ｑ＆Ａ）」

[https://www.courts.go.jp/saikosai/tosyokan/qa/index.html](https://www.courts.go.jp/saikosai/tosyokan/qa/index.html)

５　最高裁判所「見学・傍聴案内」

[https://www.courts.go.jp/saikosai/kengaku/index.html](https://www.courts.go.jp/saikosai/kengaku/index.html)

６　最高裁判所庁舎

[https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/25/saikousai-tyousha/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/25/saikousai-tyousha/)

７　最高裁判所の庁舎見学に関する，最高裁判所作成のマニュアル

[https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/13/kengaku/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/13/kengaku/)

８　最高裁判所とは―役割・裁判官・大法廷と小法廷・判例の調べ方

[https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/saikousaibansho-toha/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/saikousaibansho-toha/)

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## 受刑者の選挙権・国民審査権と最高裁大法廷―争点と原審判断（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/jukeisha-senkyoken-saikousai/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 国会・内閣・選挙, 行政・政治・公文書

目次

- [第１　受刑者の選挙権をめぐり何が争われているか](#sec1)

- [第２　本件が対象とする規定と現行法](#sec2)
- [１　改正前の公職選挙法１１条１項２号](#sec2-1)

- [２　国民審査権とのつながり](#sec2-2)

- [第３　地位確認・違法確認・国家賠償の三つの請求](#sec3)

- [第４　東京高裁の判断はどう整理されているか](#sec4)
- [１　規定の憲法適合性と国家賠償](#sec4-1)

- [２　予備的な違法確認請求の却下](#sec4-2)

- [第５　第一審判決から分かる憲法上の対立点](#sec5)

- [第６　大法廷の裁判を読むときの確認点](#sec6)
- [１　憲法判断の対象と審査の基準](#sec6-1)

- [２　各請求についての主文と理由](#sec6-2)

- [第７　よくある質問](#sec7)
- [１　受刑者の国民審査権も争われているのか](#sec7-1)

- [２　選挙無効訴訟と同じ事件なのか](#sec7-2)

- [３　現行法の「拘禁刑」と本件の「懲役刑」は同じ表記に直すべきか](#sec7-3)

- [第８　出典](#sec8)

- [第９　関連記事](#sec9)

第１　受刑者の選挙権をめぐり何が争われているか

受刑者選挙権確認等請求事件では，刑の執行を受けていた者について，国政選挙の選挙権及び最高裁判所裁判官の国民審査権を制限する規定の憲法適合性と，立法不作為に関する国家賠償責任が争われている。

最高裁判所広報課の公式事件概要は，この二つを上告審の主要な争点として掲げている。

弁護士ドットコムニュースの令和８年１０月１４日付報道によれば，同日，最高裁大法廷で弁論が開かれた。

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した公式事件概要，第一審判決及び法令を基に，請求の内容と原審判断を整理する。

第２　本件が対象とする規定と現行法

１　改正前の公職選挙法１１条１項２号

最高裁の公式事件概要が対象としているのは，令和４年法律第６８号による改正前の公職選挙法１１条１項２号である。

同号は，禁錮以上の刑に処せられ，その執行を終わるまでの者は選挙権及び被選挙権を有しないと定めていた。

本件上告人は，改正前の刑法に基づく懲役７年の刑の執行を受けていた者であり，国を被上告人として争っている。

本件の事実関係を記す際の「懲役刑」と，現行法の条文に用いられている「拘禁刑」を区別する必要がある。

２　国民審査権とのつながり

最高裁判所裁判官国民審査法４条は，衆議院議員の選挙権を有する者は審査権を有すると定めている。

そのため，本件では国政選挙に投票する権利とともに，最高裁判所裁判官の国民審査に投票する権利も問題となっている。

令和８年１０月１７日に確認した現行の公職選挙法１１条１項２号は，拘禁刑以上の刑に処せられ，その執行を終わるまでの者を対象とする。

これは本件で判断対象とされている改正前の規定と時点が異なるため，現在の条文だけを引用して当時の請求を説明しないよう注意が必要である。

第３　地位確認・違法確認・国家賠償の三つの請求

最高裁の公式事件概要によれば，上告人の請求は，次のように整理できる。

将来の投票についての確認と，過去に投票できなかったことに対する損害賠償は，対象とする救済が異なる。

請求求めている判断対象となる救済
地位確認（主位的請求）次回の衆院選・参院選及び国民審査で投票できる地位にあること将来の投票資格の確認
違法確認（予備的請求）懲役刑を受けていることを理由に，次回の各選挙等で投票させないことが違法であること将来の取扱いの違法確認
国家賠償請求規定を改廃する立法措置がとられず，選挙権等を行使できなかったことについての賠償過去の損害に対する金銭的救済

第一審の東京地裁令和５年７月２０日判決（令和４年（行ウ）第３６９号）の１頁～２頁には，地位確認を主位的請求，違法確認を予備的請求とする構成と，３万円の損害賠償請求が記載されている。

主位的請求と予備的請求という関係を維持して読むことが，主文の「却下」と「棄却」を理解する前提となる。

第４　東京高裁の判断はどう整理されているか

１　規定の憲法適合性と国家賠償

最高裁の公式事件概要は，原判決である東京高裁判決について，規定が憲法１５条１項・３項，４３条１項，４４条ただし書及び７９条２項・３項に反するものではなく，立法不作為も国家賠償法１条１項の適用上違法とはいえないとしたものと説明している。

原審は，主位的な地位確認請求及び国家賠償請求を棄却した。

規定の憲法適合性と，国会が規定を改廃しなかったことについての国家賠償責任は，別の判断事項である。

判決を読む際には，一方の結論から他方の結論を自動的に導かず，各請求についての判断と理由を確認する必要がある。

２　予備的な違法確認請求の却下

公式事件概要によれば，原審は，予備的な違法確認請求について，主位的な地位確認請求の方がより適切であるとして，確認の利益を欠き，訴えを却下すべきであるとした。

この部分は，規定を合憲と判断したことだけを意味するものではなく，確認訴訟の適法性に関する判断である。

第一審判決の主文も，違法確認請求に係る訴えを却下し，その余の請求を棄却するという形で書かれている。

「請求が認められなかった」という説明だけでは，実体判断と訴訟要件の判断の違いが伝わらない。

第５　第一審判決から分かる憲法上の対立点

東京地裁判決３頁～５頁は，選挙権を国民主権に基づく国民固有の権利と位置付ける一方，選挙人団の一員として公務を行う性格もあるとし，選挙人の資格を定める立法について一定の合理的裁量を認めた。

同判決は，立法目的の合理性と，その目的を達成する手段としての必要性・合理性という観点から審査している。

同判決５頁～６頁には，在外国民の選挙権を扱った従前の最高裁判決の厳格な基準によるべきであるとの原告の主張と，選挙人の資格を定める本件とは事案の性質が異なるとする裁判所の判断が記載されている。

ここには，選挙権の行使を制限する問題と，選挙人の資格を定める問題とをどのように捉えるかという対立がある。

以上は第一審判決の判断枠組みの説明である。

最高裁の公式事件概要は，原審の結論と上告審の争点を示しており，第一審の理由付けをそのまま最高裁の判断として読むことはできない。

第６　大法廷の裁判を読むときの確認点

１　憲法判断の対象と審査の基準

裁判書では，どの時点の規定を対象に，選挙権と国民審査権について，どの憲法上の根拠と審査基準を示しているかを確認する。

制限の目的だけでなく，対象者の範囲や制限される期間についての説明も，判断の内容を把握するための手掛かりとなる。

２　各請求についての主文と理由

地位確認，予備的な違法確認及び国家賠償について，それぞれ訴えが適法とされたか，請求が認められたかを分けて読む。

個別意見が付されている場合には，裁判所の意見と，各裁判官の補足意見・意見・反対意見を区別する。

大法廷への回付や口頭弁論の開催は，それ自体が違憲という結論を示すものではない。

法廷の役割と回付の条件は，[最高裁判所とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/saikousaibansho-toha/)に，評議・採決と個別意見の仕組みは，[最高裁判所は判決をどう決めるか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/24/saikousai-hanketsu-kettei-katei/)にまとめている。

第７　よくある質問

１　受刑者の国民審査権も争われているのか

争われている。

国民審査法４条が衆議院議員の選挙権と審査権を結び付けているため，公式事件概要は国政選挙の選挙権と国民審査の審査権の双方を争点に挙げている。

２　選挙無効訴訟と同じ事件なのか

本件では，国に対して投票できる地位等の確認と損害賠償が求められている。

特定の選挙の効力を争う選挙無効訴訟とは，請求の内容を分けて理解する必要がある。

選挙無効訴訟の仕組みは，[選挙無効訴訟の記事](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/10/13/1gou-senkyo-mukou/)を参照されたい。

３　現行法の「拘禁刑」と本件の「懲役刑」は同じ表記に直すべきか

本件上告人の刑は，改正前の刑法に基づく懲役刑である。

その事実を記す箇所は「懲役刑」とし，現行の公職選挙法の条文を説明する箇所では「拘禁刑」として，それぞれの時点と対象を示す必要がある。

第８　出典

最高裁判所広報課「受刑者選挙権確認等請求事件について」（PDF実頁１頁）。

[https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/jiangaiyou_06_193.pdf](https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/jiangaiyou_06_193.pdf)

東京地裁令和５年７月２０日判決（令和４年（行ウ）第３６９号）。

請求・主文はPDF実頁１頁～３頁，第一審の憲法判断の枠組みは３頁～６頁を参照した。

[https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-92509.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-92509.pdf)

e-Gov法令検索「公職選挙法」１１条１項２号及び「最高裁判所裁判官国民審査法」４条。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000100](https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000100)

[https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC1000000136](https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC1000000136)

弁護士ドットコムニュース（令和８年１０月１４日付）。大法廷弁論の実施に関する報道。

[https://www.bengo4.com/c_18/n_21052/](https://www.bengo4.com/c_18/n_21052/)

第９　関連記事

大法廷の言渡し済みの裁判を調べる際は，[最高裁判所大法廷の判決及び決定の一覧](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/12/14/saikosai-saiban-ichiran/)を参照されたい。

個別事件の争点，原審判断及び裁判の結論は，各裁判書とその公表時点を確認して読む必要がある。

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## 外国送達の費用はいくらか―翻訳費・現地送達費・見積り前の確認事項（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/overseas-service-costs-translation/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 民事訴訟・証拠

目次

- [第１　外国送達の費用は一律ではない](#sec1)
- [１　国際郵便の送料だけでは総額が決まらない](#sec1-1)

- [２　本記事の対象](#sec1-2)

- [第２　見積りで分ける費用の内訳](#sec2)

- [第３　送達条約の費用原則と米国の具体例](#sec3)
- [１　条約による送達がすべて無料という意味ではない](#sec3-1)

- [２　米国の９５米ドルは処理手数料である](#sec3-2)

- [第４　翻訳費用は文書の範囲と言語を確定して見積もる](#sec4)
- [１　要請書の使用言語と送達文書の翻訳を分ける](#sec4-1)

- [２　中国本土では送達する文書・証拠の中国語が問題になる](#sec4-2)

- [３　認証や翻訳の証明も別に確認する](#sec4-3)

- [第５　見積り前にそろえる資料と費用を抑える際の注意点](#sec5)

- [第６　費用・翻訳についてのよくある質問](#sec6)
- [１　外国送達の費用はいくらですか](#sec6-1)

- [２　訴状だけを翻訳すれば足りますか](#sec6-2)

- [３　日本人が相手なら翻訳は不要ですか](#sec6-3)

- [４　受領拒否や転居で再送達になれば追加費用がかかりますか](#sec6-4)

- [第７　出典](#sec7)


第１　外国送達の費用は一律ではない

１　国際郵便の送料だけでは総額が決まらない

海外送達（外国送達）の費用は，送達先の国・地域，送達方法，翻訳する文書の種類・分量及び住所の確認状況によって異なる。

訴状等を外国で適法に送達する手続の費用であり，荷物を海外へ送るための送料だけで総額を判断することはできない。

見積りでは，翻訳費，受領国での送達実施費，住所確認や再送達に伴う費用を区別し，弁護士に依頼する場合の報酬も別に確認する必要がある。

例えば，後記の米国の９５米ドルは一定の送達要請の処理手数料であり，日本での訴訟や海外送達に必要な費用の総額ではない。

２　本記事の対象

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した送達条約と公式案内に基づき，日本の裁判所から外国にいる者へ民事裁判の書類を送達する場合の費用と翻訳を整理する。

外国の裁判所から日本に書類を送る場合の手続や，日本判決を外国で執行するための費用は，同じ問題ではない。

送達方法，所要期間，受領拒否，住所不明及び公示送達の全体像は，[外国送達の方法，送達条約及び公示送達](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/01/05/overseas-delivery/)で説明している。

私は外国送達に関する個別の法律相談を取り扱っていない。

第２　見積りで分ける費用の内訳

費用を比較するときは，同じ範囲の作業を比較しているかを確認する必要がある。

次の各項目が常にすべて発生するわけではなく，採用する手続と必要な作業に応じて見積りを確認する。

費用の区分確認する内容増減する主な事情
翻訳・翻訳確認対象文書，言語，分量，証明の要否訴状・証拠の量，専門性，修正
現地での送達実施当局・実施機関の料金と支払条件国・経路，特別な方法の指定
住所確認・再送達調査の範囲，再試行の料金条件住所誤記，転居，不奏功の理由
書類作成・送付必要部数，作成・送付の実費書類の追加，補正，送付方法
弁護士報酬等委任範囲に含む作業と別途費用訴訟代理，外国法調査，現地対応


翻訳料金を単純に１頁当たりで比較しても，原文頁・訳文頁・文字数・単語数のどれを単位にするかが違えば，同じ条件の比較にならない。

訳文の確認，修正，納期及び税の取扱いを含め，見積書に何が含まれるかを確認するのが実務上の出発点となる。

第３　送達条約の費用原則と米国の具体例

１　条約による送達がすべて無料という意味ではない

ハーグ送達条約１２条は，受託国の役務について租税又は費用の支払・償還を生じさせない原則を置く一方，司法官等の利用又は特別な送達方法によって生じた費用は，申請者が支払・償還すると定めている。

この原則から，翻訳業者に依頼する費用や弁護士報酬まで無料になると考えることはできない。

条約本文はHCCHの公式ページで確認できる（３条，５条，７条，１２条）。

[https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/full-text/?cid=17](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/full-text/?cid=17)

２　米国の９５米ドルは処理手数料である

米国司法省は，米国内の民間の個人・会社に対する送達要請を，委託先のABC Legal Servicesが実施すると案内している。

送達条約又は外交経路の嘱託による要請には，ABC Legal宛ての９５米ドルの処理手数料を伴わせるとしている（令和８年１０月１７日確認）。

この９５米ドルを，翻訳費，弁護士報酬，日本側の実費等も含めた「海外送達の総費用」と表示するのは適切でない。

同省は米国政府に対する要請等について別の取扱いも示しており，送達先と経路を特定してから費用を確認する必要がある。

公式案内の該当箇所は「I. Inbound Service Requests」の「A. Service on Private Litigants and Companies」である。

[https://www.justice.gov/civil/service-requests](https://www.justice.gov/civil/service-requests)

HCCHに掲載された米国の通知も，民間の個人・会社に対する条約上の要請について９５米ドルと支払証明に言及している。

実際の手続では，裁判所の指示と最新の公式案内に従い，支払先・方法・証明の提出を確認する必要がある。

[https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/notifications/?csid=428&amp;disp=resdn](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/notifications/?csid=428&amp;disp=resdn)

第４　翻訳費用は文書の範囲と言語を確定して見積もる

１　要請書の使用言語と送達文書の翻訳を分ける

送達条約５条は，受託国の中央当局が，同条１項による送達について文書を公用語で作成し，又は公用語に翻訳するよう求め得ると定める。

他方，条約所定の様式の定型語句と記入欄の使用言語は７条の問題である。

要請書を英語で作れることから，訴状や証拠もすべて英語で足りると判断してはならない。

訴状だけでなく，呼出状，送達する証拠その他の添付文書が対象となることがある。

翻訳を発注する前に，送達先の国・地域，利用する経路，送達対象の文書及び裁判所が求める書類を一覧にする必要がある。

２　中国本土では送達する文書・証拠の中国語が問題になる

HCCHの中国中央当局の案内は，条約５条１項に基づく送達について，送達するすべての文書・証拠を中国語で作成するか，中国語訳を添付することを求めている。

ただし，中国と他の締約国との条約に異なる定めがある場合を除くとしている。

この案内を，「相手が英語を理解するから英訳だけでよい」と読み替えることはできない。

また，この記載は中国本土の中央当局の案内であり，香港・マカオの取扱いを一括して示すものではない。

[https://www.hcch.net/en/states/authorities/details3/?aid=243](https://www.hcch.net/en/states/authorities/details3/?aid=243)

３　認証や翻訳の証明も別に確認する

送達条約３条は，中央当局への要請について認証その他これに類する方式を要しないと定めている。

この規定だけから，あらゆる文書について翻訳者の証明その他の確認が不要になるとは判断せず，翻訳条件と書類の要件を分けて確認する必要がある。

第５　見積り前にそろえる資料と費用を抑える際の注意点

見積りを依頼する前に，少なくとも次の事項を整理すると，対象範囲の取り違えを減らしやすい。

①　受送達者の氏名・商号，個人・法人の別，国籍，国・地域及び正確な住所。

②　日本国内の送達場所や代理人の有無，裁判所と確認した送達経路。

③　訴状，呼出状，証拠等の文書一覧，版，分量及び翻訳言語。

④　必要部数，翻訳の証明等の条件，提出期限及び希望納期。

⑤　不奏功時の調査・再送達，追加翻訳，外国法調査等を含むかどうか。

費用を抑えるためには，住所や文書の版を確認し，重複資料や不要な説明を整理してから翻訳を発注することが考えられる。

ただし，必要な請求原因や証拠を削って立証を弱めたり，翻訳が必要な文書を独断で省いたりしてはならない。

最も安い送付方法で文書が届くことと，裁判上の送達が適法に完成することは別である。

私的に国際郵便やメールで送る方法へ変更する前に，適用条約，受領国の条件及び裁判所の指示を確認する必要がある。

第６　費用・翻訳についてのよくある質問

１　外国送達の費用はいくらですか

国・経路・翻訳量が定まらない段階で，一律の総額を示すことはできない。

翻訳費，現地の送達実施費，日本側の実費及び弁護士報酬等を分けて確認する必要があり，米国の９５米ドルも一定の経路の処理手数料に限った数字である。

２　訴状だけを翻訳すれば足りますか

訴状だけで足りるとは限らない。

送達する証拠，呼出状その他の添付書類と，要請書・概要書の言語条件を確認し，裁判所と翻訳対象を確定する必要がある。

３　日本人が相手なら翻訳は不要ですか

国籍だけでは決まらない。

領事送達か中央当局送達かという経路，受領国の条件，使用言語及び任意受領の見込みを確認し，「日本人だからすべて日本語でよい」と一括して扱わない。

４　受領拒否や転居で再送達になれば追加費用がかかりますか

追加の翻訳，住所確認又は現地での再試行が必要かによって異なる。

最初の見積りに含む範囲と追加料金の条件を確認し，不奏功の理由を分けて対応する必要がある。

再送達と公示送達の検討は，[外国送達の方法，送達条約及び公示送達](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/01/05/overseas-delivery/)を参照されたい。

第７　出典

①　HCCH「1965年送達条約本文」３条，５条，７条，８条，１０条及び１２条。

[https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/full-text/?cid=17](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/full-text/?cid=17)

②　米国司法省「Service Requests」I.A及びI.B。

[https://www.justice.gov/civil/service-requests](https://www.justice.gov/civil/service-requests)

③　HCCH「United States of America」の２０２５年４月２５日付通知。

[https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/notifications/?csid=428&amp;disp=resdn](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/notifications/?csid=428&amp;disp=resdn)

④　HCCH「China - Central Authority &amp; practical information」の翻訳条件（掲載更新日２０２６年１月１５日）。

[https://www.hcch.net/en/states/authorities/details3/?aid=243](https://www.hcch.net/en/states/authorities/details3/?aid=243)

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## こども性暴力防止法の従事者研修―施行前の受講計画・演習・受講記録の整え方（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/koseibouhou-jujisya-kenshu-junbi/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 親族法・家事事件, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　施行前研修で最初に決めること](#sec1)
- [１　対象者・時期・内容・受講確認を一緒に整える](#sec1-1)

- [２　資料の時点とこの記事の範囲](#sec1-2)

- [第２　誰にいつ受講させるか](#sec2)
- [１　犯罪事実確認等の対象となる業務と照合する](#sec2-1)

- [２　現職者・新たな従事者・認定申請を分ける](#sec2-2)

- [第３　標準・要点・独自研修を使い分ける](#sec3)
- [１　標準研修を基本として計画する](#sec3-1)

- [２　要点研修を全員向けの短縮版としない](#sec3-2)

- [３　既存研修は必要事項と演習を照合する](#sec3-3)

- [第４　座学と演習で扱うこと](#sec4)
- [１　必要な研修事項を対応表にする](#sec4-1)

- [２　個人での動画視聴と演習の関係](#sec4-2)

- [３　自施設の行動基準と報告経路を練習する](#sec4-3)

- [第５　受講計画・記録・未受講者への対応](#sec5)
- [１　研修計画と個人別の管理をつなぐ](#sec5-1)

- [２　欠席者・途中参加者を完了扱いにしない](#sec5-2)

- [３　研修結果を日常のルール改善へつなぐ](#sec5-3)

- [第６　よくある質問](#sec6)
- [１　資料を配布しただけで研修は終わるか](#sec6-1)

- [２　外部研修へ参加させてもよいか](#sec6-2)

- [３　現職者の犯罪事実確認の猶予まで研修を待てるか](#sec6-3)

- [４　確認テストは何に使うか](#sec6-4)

- [第７　出典・公式教材への入口](#sec7)
- [１　研修の手引き・教材](#sec7-1)

- [２　制度の詳細と施行前準備](#sec7-2)

第１　施行前研修で最初に決めること

１　対象者・時期・内容・受講確認を一緒に整える

こども性暴力防止法の従事者研修は，教材を配布して終える準備ではない。

誰が対象か，いつまでに何を学ぶか，座学と演習をどう実施するか，受講をどのように確認するかを一体として整える必要がある。

外部研修を利用する場合も，事業者が対象従事者の受講を確認する必要がある。

こども家庭庁の研修の手引きは，義務対象事業者の現職者について，原則として令和８年１２月２５日の法施行前に受講させることを示している。

現職者の犯罪事実確認には施行後３年以内の仕組みがあるが，この期間を施行前研修にも共通する猶予と考えてはならない。

２　資料の時点とこの記事の範囲

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した施行ガイドライン，義務事業者用準備ガイドVer.1.1，研修の手引き及び同庁の従事者向け教材に基づく。

対象事業者が研修を計画し，受講漏れを防ぎ，現場の対応へつなげるための説明である。

研修の実施計画・受講管理の記入項目や演習例は実務上の例であり，国が一律に指定する追加要件ではない。

制度全体の対象，規程，相談体制及び情報管理を含む準備は，[こども性暴力防止法の施行前準備](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/kodomo-seibouryoku-boushihou-nihonban-dbs/#sec5)を参照されたい。

第２　誰にいつ受講させるか

１　犯罪事実確認等の対象となる業務と照合する

法に基づく従事者研修の対象範囲は，犯罪事実確認等の措置の対象となる従事者と対応する。

正規職員か，短期の労働者か，ボランティアかという名称だけでは判断せず，対象事業・職種と実際の業務を確認する。

事務職員，送迎運転手等についても，支配性・継続性・閉鎖性の三要件を満たす業務であれば対象になり得る。

対象外の従事者にも必要に応じて受講させることは考えられるが，法定の受講対象者と任意の参加者を混同しない。

派遣労働者については，手引きのFAQは派遣先が受講させる義務を負うと説明している。

派遣元で研修を行っているというだけで終えず，実施方法と派遣先での受講確認を調整する。

２　現職者・新たな従事者・認定申請を分ける

原則として，こどもに接する対象業務へ従事する前に研修を受講させる必要がある。

義務対象事業者の現職者は原則として施行前に，認定を受ける事業者の現職者は認定申請時までに受講させるという時期の違いがある。

手引きは，認定申請時に研修の受講を証する書類を提出することも説明している。

新規採用や異動により対象業務へ就く者については，従事開始予定日と研修完了予定日を照合する。

座学と演習を別の日に行うことは可能であるが，いずれも業務へ従事する前に完了するという原則に注意する。

短期の採用や急な配置を，研修を計画しなくてよい理由として扱わない。

第３　標準・要点・独自研修を使い分ける

１　標準研修を基本として計画する

公式の標準研修は，こどもと接する業務に必要な標準的内容を学ぶため，こども家庭庁が作成した標準動画を用いるものである。

手引きは，原則として標準研修を受講すること，特に中長期の従事が予定される者には標準研修を想定することを示している。

同庁の教材ページには，標準動画，研修資料，演習資料，確認テスト及び研修の手引きが掲載されている。

２　要点研修を全員向けの短縮版としない

不定期・短期間で従事する者等，標準研修の受講が直ちに困難な者については，要点研修を受講することも可能とされている。

担当者の都合だけで全員を要点研修へ置き換えるのではなく，従事の期間・態様と教材選択の理由を確認する。

標準研修又は要点研修の後に，自施設の行動基準や報告先を補足する独自研修を行うこともできる。

３　既存研修は必要事項と演習を照合する

独自研修を行う場合は，ガイドライン所定の研修事項を満たし，座学と演習を行うことが必要である。

教員・保育士等を対象とする既存の性暴力防止研修で重複する内容を扱っている場合は，その重複部分を省略できると手引きは説明している。

既存研修の題名だけで代替可能と判断せず，教材・実施内容と必要事項を照合し，不足を補う。

他の事業者の下で受けた研修について，研修の手引きFAQは，各事業者の義務として改めて受講させるという原則を説明している。

一方，令和８年９月２９日版Q&amp;A応用編５－７－３は，Ａ・Ｂ両事業者の対象業務に従事する場合，１つの研修を各事業者の判断でそれぞれの法定研修の受講に位置付けることが可能としている。

各事業者の管理の下で受講を確認する必要があり，単に他社の受講歴があるだけで当然に対応済みとなるわけではない。

同Q&amp;Aの５－７－２，５－７－４及び５－７－５は，同じ事業者での対象業務の変更，再任用及び事業承継について，それぞれの条件の下で再受講を要しないと説明している。

定期的な受講が望ましいことと，これらの際に必ず一から再受講させる義務とは区別する。

また，研修の受講を認められる場合でも，犯罪事実確認記録等を事業者間で引き継げるわけではない。

第４　座学と演習で扱うこと

１　必要な研修事項を対応表にする

手引きは，次の八つの事項を含め，座学と演習を組み合わせるとしている。

実施計画では，それぞれをどの教材・説明・演習で扱うかを対応させると，不足を確認しやすい。

事項計画時に確認する内容
性暴力防止の基礎こどもの権利，法の概要，性暴力の特性，発生要因
行為の範囲性暴力等と不適切な行為，自施設のルール
疑いの早期把握日常観察，面談，アンケートの留意点
相談・報告後の対応相談を受けたときの対応，報告先，組織の対応手順
被害を受けたこどもの保護・支援こども・保護者への対応，見守り・寄り添い
犯罪事実確認の手続従事者に求められる対応と手続の全体像
防止措置の基礎性暴力のおそれの判断と防止措置
厳格な情報管理性犯罪歴等の取扱いと必要な管理措置

２　個人での動画視聴と演習の関係

公式の標準動画・要点動画・研修資材は演習用の課題や内容を含み，動画視聴等を通じて個人単位の演習とすることも可能とされている。

したがって，集合研修でなければ一律に認められないという説明は適切ではない。

ただし，動画を再生した事実だけで演習の目的を達成したと扱わず，課題を考え，適切な行動を具体的にイメージできる構成になっているかを確認する。

特に標準研修では，可能な限り集団で演習を行い，対話を通じて気付きを深めることが重要とされている。

オンラインでの実施も可能であり，参加者の発言機会，進行役，記録方法等を工夫する。

３　自施設の行動基準と報告経路を練習する

演習には，不適切な行為の具体的内容を理解することと，疑いが生じた際に取るべき行動をシミュレートすることの双方を含める。

例えば，私的なSNS連絡を見聞きした場面や，こどもから「先生と二人になるのが嫌だ」と相談された場面を取り上げ，誰に，何を，どの方法で報告するかを考えることができる。

この例は公式問題の転載ではなく，自施設のルールと照合するための場面設定である。

通常の報告先が不在の場合や，報告先自身が疑いの対象となる場合も，あらかじめ決めた代替先を確認する。

演習を理由に実際の被害経験を話すよう求めたり，こどもへの詳しい質問を従事者だけで繰り返す運用にしたりしない。

報告ルールと初動・聴き取りの注意点は，[こども性暴力防止法の施行と弁護士の役割](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/20/koseibouhou-bengoshi-yakuwari-kikitori/)で扱っている。

第５　受講計画・記録・未受講者への対応

１　研修計画と個人別の管理をつなぐ

研修担当者を定め，対象者台帳と研修計画を対応させる。

法定研修の実施・受講確認が必要であることと，特定の役職名の担当者や独自様式を置くことが一律の義務であることは別である。

公式手引きも，研修担当者の配置は事務を適切に進める上で有効であるとの位置付けで説明している。

次の表は，記録を整える際の確認例である。

こども家庭庁は年間研修計画と研修受講管理表のExcel参考様式を公表しているが，その様式の使用自体が必須という意味ではない。

管理するもの記入・確認する例
実施計画対象者，教材，日時，方法，実施主体，受講確認方法
個人別の受講状況職員・担当業務，従事開始日，受講形式，完了日
欠席・未完了の管理未受講部分，追加受講の日程，確認担当者
研修内容の証拠使用教材の版，扱った事項，演習の概要
改善事項理解の不足，現場から出た疑問，ルールの見直し先

兼務先で実施された研修を自らの法定研修の受講に位置付ける場合は，受講日，内容，受講を確認した資料，確認者及び判断を記録しておくと管理しやすい。

これはQ&amp;Aの受講確認を実務に落とすための記録例であり，国が一律に指定する追加の様式ではない。

２　欠席者・途中参加者を完了扱いにしない

個人ごとに座学と演習の受講状況を把握し，未受講の対象者には追加の受講機会を用意する。

交代制勤務や複数拠点の事業では，複数回の開催，オンライン参加，個人視聴と演習等の組合せを検討する。

案内の送付，資料の配布及び受講完了は別の状態として管理する。

確認テストやアンケートは，知識の定着や研修の効果を把握する方法として活用できる。

テストの実施・合格だけを，必要事項を含む座学・演習と受講確認のすべてに代えるものではない。

３　研修結果を日常のルール改善へつなぐ

研修後に挙がった疑問を集約し，行動基準，相談窓口，報告先，施設の死角や見守りの方法を見直す。

一度受講すれば将来の業務変更やルール更新への対応が不要になるわけではない。

手引きは，定期的な受講や日常のミーティング等への組込みを検討する考え方を示しており，全事業者共通の一律の回数を本記事で設定するものではない。

第６　よくある質問

１　資料を配布しただけで研修は終わるか

配布しただけでは，座学と演習の実施や，対象者の受講を確認したことにはならない。

使用する教材，演習の進め方及び個人ごとの受講状況を確認する必要がある。

２　外部研修へ参加させてもよいか

外部研修を利用することは可能であり，事業者が自ら講師を務める必要はない。

ただし，必要な研修内容が含まれることと，対象従事者が受講したことを事業者側で確認する。

３　現職者の犯罪事実確認の猶予まで研修を待てるか

犯罪事実確認と研修の時期を同じに扱ってはならない。

義務対象事業者の現職者については，原則として法施行前に研修を受講させるという手引きの説明に沿って計画する。

４　確認テストは何に使うか

こども家庭庁は，標準動画・研修資料に基づく研修の受講後に知識の定着を確認するための確認テスト（Excel形式）を，従事者向け研修の公式ページに掲載している。

研修は座学と演習を組み合わせて実施するものとされているので（第４），確認テストを行っただけで研修を終えたことにはならない。

テストの結果は個人別の受講記録と併せて管理し，理解が不十分な事項を演習や追加の説明で補うことが考えられる。

第７　出典・公式教材への入口

１　研修の手引き・教材

こども家庭庁「こども性暴力防止法に関する研修の手引き」PDF実頁５～８・１３～１９・２１を参照した。

対象，実施時期，研修方法，受講確認及び参考様式の位置付けを確認できる。

[https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/cdf17aee-39d7-4257-8963-9b1daae56009/13856530/20260415_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_jigyousya_04.pdf](https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/cdf17aee-39d7-4257-8963-9b1daae56009/13856530/20260415_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_jigyousya_04.pdf)

標準動画，要点動画，研修資料，演習資料，確認テスト及びExcel参考様式は，次の公式ページから最新版を確認できる。

教材が公開されていることと，自施設の対象者が必要な研修を受講し終えたことは別であり，個人別に受講状況を確認する。

[https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety/efforts/koseibouhou/jujisya](https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety/efforts/koseibouhou/jujisya)

⑦ こども家庭庁「こども性暴力防止法に関するQ&amp;A」（令和８年９月２９日版）応用編５－７～５－７－５，冊子８９～９０頁（PDF実頁９２～９３）。

他事業者での受講，同一事業者内の業務変更，兼務，再任用及び事業承継を区別して参照した。

[https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/379c2e9b/20260929_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_100.pdf](https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/379c2e9b/20260929_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_100.pdf)

２　制度の詳細と施行前準備

こども家庭庁「こども性暴力防止法施行ガイドライン」印刷頁１２１～１２５，PDF実頁１２２～１２６，及び義務事業者用準備ガイドVer.1.1のPDF実頁３・１１～１２を参照した。

対象事業・従事者の範囲や認定申請に関する最新の案内は，次の公式ページで確認する必要がある。

[https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety/efforts/koseibouhou](https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety/efforts/koseibouhou)

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## こども性暴力防止法の「不適切な行為」とは―SNS・撮影・身体接触と行動基準の作り方（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/koseibouhou-futekisetsu-koui-koudoukijun/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 親族法・家事事件, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　不適切な行為を施行前に具体化する](#sec1)
- [１　犯罪事実確認だけでは予防は完結しない](#sec1-1)

- [２　この記事の対象と資料](#sec1-2)

- [第２　性暴力・不適切な行為・重大な不適切な行為を区別する](#sec2)
- [１　不適切な行為は性暴力に至る前の予防にも関わる](#sec2-1)

- [２　公式の具体例は状況を踏まえて使う](#sec2-2)

- [３　重大性と防止措置の判断を軽視しない](#sec2-3)

- [第３　現場で確認したい具体例](#sec3)
- [１　SNS等の私的な連絡・面会](#sec3-1)

- [２　撮影・写真や動画の管理](#sec3-2)

- [３　身体接触・排せつ介助・更衣](#sec3-3)

- [４　個別指導・送迎・特別扱い](#sec3-4)

- [第４　行動基準を作る手順](#sec4)
- [１　場面ごとに必要な業務を洗い出す](#sec4-1)

- [２　禁止・実施方法・報告先を対応させる](#sec4-2)

- [３　規程・周知・研修をつなぐ](#sec4-3)

- [第５　疑いを把握した場合の対応](#sec5)
- [１　軽微という印象だけで様子見にしない](#sec5-1)

- [２　安全確保と処分の判断を分ける](#sec5-2)

- [第６　よくある質問](#sec6)
- [１　身体接触はすべて禁止すべきか](#sec6-1)

- [２　保護者の承諾があれば問題はなくなるか](#sec6-2)

- [３　犯罪事実確認で問題がなければ行動基準は不要か](#sec6-3)

- [第７　出典と確認範囲](#sec7)
- [１　こども家庭庁の公式資料](#sec7-1)

- [２　個別の運用では最新資料と事実を確認する](#sec7-2)

第１　不適切な行為を施行前に具体化する

１　犯罪事実確認だけでは予防は完結しない

こども性暴力防止法の施行前準備では，性犯罪前科の確認手続に加え，日常の業務で許される行為と避けるべき行為を具体化する必要がある。

「不適切な行為」とは，その行為自体は児童対象性暴力等に当たらなくても，業務上必ずしも必要とはいえず，続いたり発展したりすることで性暴力につながり得る行為である。

犯罪に当たらなければ放置してよいという考え方では，こどもの尊厳や安全を十分に守れない。

こども家庭庁の義務事業者用準備ガイドVer.1.1は，不適切な行為の範囲を検討・確定し，就業規則等へ反映して周知することを，施行までの最低限の準備に挙げている。

範囲の検討は，現場の従事者と対話しながら進めるものであり，公式の例を一律の禁止一覧として転記すれば足りるものではない。

性犯罪前科の確認の対象となる罪と期間，確認の流れは，[こども性暴力防止法の犯罪事実確認とは―対象となる性犯罪・２０年と１０年の期間・確認の流れと事前通知](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/koseibouhou-hanzai-jijitsu-kakunin-nagare/)で説明している。

２　この記事の対象と資料

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した同年９月改訂の施行ガイドライン，義務事業者用準備ガイドVer.1.1及び公式研修資料に基づく。

主に学校・保育施設等の義務対象事業者と，認定を受ける民間教育保育等事業者が，行動基準を作る際の確認事項を扱う。

法の施行日は令和８年１２月２５日であり，義務対象事業者と認定対象事業者の制度上の区分は分けて確認する。

制度全体の対象，必要書類及び施行前準備の一覧は，[こども性暴力防止法の対象・義務と施行準備](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/kodomo-seibouryoku-boushihou-nihonban-dbs/#sec5)を参照されたい。

以下の確認項目・整理例は，公式資料を実際の業務へ落とし込むための例であり，国が一律に指定する様式ではない。

第２　性暴力・不適切な行為・重大な不適切な行為を区別する

１　不適切な行為は性暴力に至る前の予防にも関わる

施行ガイドラインは，不適切な行為が繰り返される中で，公私の区別や児童等との適切な距離感が失われ，性暴力へ至る危険を説明している。

行為者が親切や指導のつもりであったと述べることだけで，業務上の必要性やこどもへの影響の確認を終えてはならない。

こどもが相談・拒否をしにくい関係にあることも踏まえ，行為の目的，方法，頻度及び周囲から見える状況を確認する必要がある。

法が防止の対象とする児童対象性暴力等には，児童等との性交等，わいせつな行為，児童買春・児童ポルノに関わる行為や性的姿態の撮影，衣服の上から又は直接の身体接触や盗撮，性的羞恥心を害する言動であって児童等の心身に有害な影響を与えるものが含まれる（法２条２項，教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律２条３項，こども性暴力防止法に関するQ&amp;A基礎編２－２）。

不適切な行為は，それ自体はこれらに当たらない段階の行為であり，Q&amp;Aは，不適切な行為を改め，児童対象性暴力等に至ることを未然に防止することが重要であるとしている（同２－３）。

２　公式の具体例は状況を踏まえて使う

同じ外形の行為でも，事業内容，こどもの発達段階・特性，現場の状況及び必要性によって評価は異なり得る。

例えば，未就学児の保育に必要な抱き上げや，理解を得た範囲で行うスポーツの身体的な補助まで，中高生との私的な接触と同じように扱うことはできない。

他方，必要な介助という説明があっても，その方法・範囲が適切か，こどもの意思や負担に配慮しているかを具体的に確認する。

３　重大性と防止措置の判断を軽視しない

ガイドラインは，加害認識，被害の重大性，悪質性等を踏まえ，「重大な不適切な行為」を判断する考え方を示している。

指導後も同じ行為を繰り返す場合や，こども・保護者の意思に反すると認識しながら執拗に行う場合などは，初回の比較的軽微な行為と同じ対応では足りないことがある。

状況によっては児童対象性暴力等にも当たり得るため，内部で付けた行為の名称だけで重大性を下げて扱わない。

第３　現場で確認したい具体例

１　SNS等の私的な連絡・面会

公式資料は，私的なSNS等の連絡先を交換してやり取りすることや，休日・放課後に二人きりで私的に会うことなどを例示している。

業務の連絡にオンラインの手段を使う場合は，使用するアカウント，連絡の目的，閲覧できる担当者，時間帯及び記録の扱いを決めることが考えられる。

「保護者が知らない私的な連絡」と「事業者の管理下で行う必要な連絡」を区別できる運用にする。

２　撮影・写真や動画の管理

ガイドラインは，私物のスマートフォンやルール外の方法による撮影・管理，業務上必要な範囲を超える撮影などを挙げている。

事業者は，撮影の目的，使用端末，撮影担当者，保存・共有先及び私的利用を防ぐ方法を確認する必要がある。

業務用端末を使っているという一点だけで，必要性や撮影方法の確認を省くことはできない。

３　身体接触・排せつ介助・更衣

身体接触や介助では，こどもの年齢・発達段階・特性と，その場面で必要な支援を対応させる。

必要以上に長時間抱きしめること，理由なく特定のこどもだけを介助しようとすること，不必要な更衣室への入室などは，必要な業務との区別を検討すべき例である。

必要な支援を一律に止めるのではなく，事前の説明，担当の分担，場所，周囲の見守り及び記録など，適切に実施する方法を定める。

４　個別指導・送迎・特別扱い

密室で二人きりになること，不必要に一人で送迎すること，正当な理由なく特定のこどもだけを担当・優遇することにも注意する。

災害等の緊急時の送迎と日常の私的な送迎を同一視せず，緊急時に例外的な対応をした場合の連絡・報告方法も決めておくことが考えられる。

特別扱いが続いていないかは，行為者本人の説明だけでなく，担当表，連絡記録及び周囲が把握した状況も踏まえて確認する。

第４　行動基準を作る手順

１　場面ごとに必要な業務を洗い出す

まず，保育，介助，授業，練習，送迎，更衣，宿泊及びオンライン対応など，こどもと接する場面を整理する。

次に，各場面で必要な行為と，必要性を説明しにくい行為を現場の従事者と検討する。

こどもの特性や業務の実態を把握せず，管理部門だけで実施困難な禁止事項を決めると，必要な支援の萎縮や，ルールと実際の運用の乖離につながり得る。

２　禁止・実施方法・報告先を対応させる

次の表は，行動基準を作る際の整理例である。

単に「適切に行う」と記載するのではなく，従事者が同じ場面で同じように判断・相談できる内容にする。

場面具体化すること運用の確認例
私的な連絡業務用の連絡手段と私的連絡の区別使用アカウント，管理者，連絡記録
撮影必要な目的・端末・保存先私物端末や私的保存を避ける方法
身体接触・介助必要な支援の範囲と方法説明，担当者，こどもの意思への配慮
個別指導・送迎場所，担当，見守りの方法二人きりになる場面と代替手段
判断に迷う場合相談先と不在時の代替先相談・判断の経過を残す方法

３　規程・周知・研修をつなぐ

決めた行動基準は，就業規則等の服務規律，報告・対応ルール，相談窓口の案内と食い違わないようにする。

従事者だけでなく，こども・保護者にも，どのような行為を避けるのか，困ったときにどこへ相談できるのかを分かる言葉で知らせる。

規程や採用書式への反映は，[就業規則・誓約書の見直し](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/koseibouhou-shugyoukisoku-seiyakusho-junbi/)で説明している。

周知後は，判断に迷いやすい具体的場面を研修で取り上げ，現場で運用できるかを確認する。

担当者の異動，サービスの変更，新しい連絡ツールの導入などがあったときも，基準を見直す契機となる。

第５　疑いを把握した場合の対応

１　軽微という印象だけで様子見にしない

疑いを把握した従事者が一人で抱え込まないよう，報告先，報告内容及び対応する責任者を決めておく。

現在のこどもの安全，接触が続く可能性，医療や外部機関への相談の必要性を確認し，事業者の報告・対応ルールに従って対応する。

「不適切な行為かもしれない」という段階を，詳しい証言がそろうまで何もしない理由にしてはならない。

２　安全確保と処分の判断を分ける

ガイドラインは，比較的軽微な初回の行為では指導と経過観察などの段階的対応が考えられる一方，重大な場合には原則として対象業務へ従事させないことを求める考え方を示している。

どの防止措置が必要かは，具体的事実と危険を踏まえて検討する。

懲戒・解雇の有効性については，就業規則，事実認定，相当性及び手続を別に確認する必要があり，「不適切」と判断したことだけで自動的に結論が決まるわけではない。

こどもへの質問を関係者が繰り返すことも避ける必要がある。

安全確保，外部機関との連携及び聴き取りの留意点は，[こども性暴力防止法の施行と弁護士の役割](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/20/koseibouhou-bengoshi-yakuwari-kikitori/)を参照されたい。

第６　よくある質問

１　身体接触はすべて禁止すべきか

一律に禁止すべきという説明ではない。

発達段階・特性や事業内容に応じて必要な支援の範囲は異なるため，必要性，方法，こどもの意思や負担及び見守りの方法を具体的に検討する。

２　保護者の承諾があれば問題はなくなるか

承諾の有無だけで，あらゆる行為が適切になるわけではない。

業務上の必要性，具体的な行為の態様，こどもの意思・負担，事業者のルールを併せて確認する。

性暴力等に当たる行為を，こどもや保護者の理解という説明で正当化することはできない。

３　犯罪事実確認で問題がなければ行動基準は不要か

不要にはならない。

犯罪事実確認は制度の一部であり，日常の行動基準，早期把握，相談，研修及び疑いが生じた際の対応を整えることも必要である。

第７　出典と確認範囲

１　こども家庭庁の公式資料

①こども性暴力防止法施行ガイドライン（令和８年９月改訂）印刷頁２０～２３，PDF実頁２１～２４。

[https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/abc50df0/20260901_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_72.pdf](https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/abc50df0/20260901_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_72.pdf)

②義務事業者用準備ガイドVer.1.1，PDF実頁２・４・６・８。

[https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/773e4c5f/20260902_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_84.pdf](https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/773e4c5f/20260902_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_84.pdf)

③従事者向け研修教材・研修の手引き。

[https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety/efforts/koseibouhou/jujisya](https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety/efforts/koseibouhou/jujisya)

④[こども性暴力防止法に関するQ&amp;A（令和８年９月２９日改訂）](https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80127231-8582-476e-a6e7-9347e725ed96/379c2e9b/20260929_policies_child-safety_efforts_koseibouhou_100.pdf)基礎編２－２・２－３，印刷頁２０。

２　個別の運用では最新資料と事実を確認する

本記事の行動基準の整理例は，個別施設の事情を確認して作成した規程ではない。

実際に導入する際は，最新の公式資料，事業・対象業務，こどもの特性及び既存の規程を照合する必要がある。

個別の性暴力該当性，防止措置及び労務上の処分の結論は，具体的な事実と法令に即して判断する。

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## 法務省訟務局とは―仕事内容・組織・法務局訟務部との違い（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/houmushou-shoumukyoku-toha/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 法務省・検察庁, 行政・政治・公文書

目次

- [第１　法務省訟務局の役割](#sec1)
- [１　国の利害に関係する訴訟を扱う組織](#sec1-1)

- [２　「国の弁護士」という説明の意味](#sec1-2)

- [第２　訟務局の仕事内容](#sec2)
- [１　民事・行政・租税の訴訟事務](#sec2-1)

- [２　予防司法支援](#sec2-2)

- [第３　本省の訟務局と地方の訟務組織](#sec3)
- [１　本省に置かれる５課](#sec3-1)

- [２　法務局訟務部・地方法務局訟務部門](#sec3-2)

- [第４　訟務検事・訟務官・指定代理人](#sec4)
- [１　訟務検事とは](#sec4-1)

- [２　訟務官と指定代理人を区別する](#sec4-2)

- [第５　訟務局の沿革と局長の調べ方](#sec5)
- [１　廃止・復活を伴う組織の変遷](#sec5-1)

- [２　局長・課長の氏名は基準日とともに確認する](#sec5-2)

- [第６　よくある質問](#sec6)
- [１　法務省と法務局の違いは何か](#sec6-1)

- [２　東京法務局訟務部とは何か](#sec6-2)

- [３　訟務局長は誰か](#sec6-3)

- [４　「訟務」の読み方は何か](#sec6-4)

- [第７　公開・開示資料を読むときの注意](#sec7)
- [１　組織図・幹部名簿・職員名簿で分かることは異なる](#sec7-1)

- [２　古い訴訟の手引・執務資料の読み方](#sec7-2)

- [第８　出典](#sec8)

第１　法務省訟務局の役割

１　国の利害に関係する訴訟を扱う組織

法務省訟務局（しょうむきょく）は，国の利害に関係する民事・行政の争訟を扱う法務省の内部部局である。

国が当事者となる訴訟について，国側の主張・立証などを統一的・一元的に行う訟務制度の中で，本省の訟務部門を担っている。

扱う事件は，法務省自身の業務をめぐるものに限られない。

他の省庁が行った行政処分の適法性が争われる事件，国家賠償請求，租税に関する事件なども関係する。

２　「国の弁護士」という説明の意味

訟務部門は，国の立場から訴訟活動を行うという意味で，いわば「国の弁護士」と説明されることがある。

この説明は役割を表すものであり，訟務部門の職員全員が弁護士として登録しているという意味ではない。

国と個人・企業との間の紛争において，訟務部門は国側の立場で活動する。

私人から国に対する請求を受任する法律事務所とは，訴訟における立場が異なる。

第２　訟務局の仕事内容

１　民事・行政・租税の訴訟事務

法務省の業務紹介は，民事訟務課が国家賠償請求訴訟や大規模な集団訴訟など，行政訟務課が行政処分の適法性をめぐる訴訟など，租税訟務課が所得税・法人税等に関する訴訟を担当すると説明している。

訟務局の仕事を理解するときは，事件の分野による担当の違いと，関係省庁との協力関係を合わせて見る必要がある。

実際の訴訟事務には，事実関係の確認，証拠の整理，法令・裁判例の調査，主張書面の検討，関係省庁との調整などがある。

訟務検事については，行政庁の担当者から事情を聴き取り，裁判所へ提出する書面や証人尋問の準備を行うことも法務省が紹介している。

２　予防司法支援

訟務部門の仕事は，訴訟が起きてからの対応だけではない。

行政機関が抱える法律問題について，照会に応じて法律的な見解や助言・協力を提供し，紛争の発生を未然に防ぐ役割もある。

法務省は，このような取組を予防司法支援制度として説明している。

国の訴訟対応と，行政機関が適法に仕事を進めるための支援は，関連する訟務の仕事である。

第３　本省の訟務局と地方の訟務組織

１　本省に置かれる５課

法務省組織令４８条は，訟務局に訟務企画課，民事訟務課，行政訟務課，租税訟務課及び訟務支援課を置いている。

各課の所掌事務は，同令４９条から５３条までに定められている。

課担当する事務の概要
訟務企画課訟務に関する基本事項の企画・立案，訟務局の事務の総合調整等。
民事訟務課国の利害に関係する民事の争訟。行政訟務課・租税訟務課の所掌に属するものを除く。
行政訟務課国の利害に関係する行政の争訟（租税訟務課の所掌を除く。）と，民事の争訟のうち労働関係に係るもの。
租税訟務課国の利害に関係する租税の賦課処分・徴収に関する争訟。
訟務支援課争訟に関する一般的な情報の収集・整理・分析と，その結果の提供による関係機関への支援。

２　法務局訟務部・地方法務局訟務部門

法務本省の訟務局のほか，地方の実施機関として，法務局の訟務部と地方法務局の訟務部門がある。

したがって，訟務に関する事件を全て東京の本省訟務局だけで処理しているわけではない。

法務省は，訟務検事を本省訟務局と全国８か所の法務局に配置していると説明している。

この「８か所」は訟務検事の配置先に関する説明であり，地方の訟務組織全体が８部署しかないという意味に読み替えるべきではない。

第４　訟務検事・訟務官・指定代理人

１　訟務検事とは

訟務検事は，国が当事者となる民事・行政訴訟で，国の代理人として活動する法曹である。

刑事事件の捜査・公判に従事する検察官とは担当する仕事の分野が異なり，「検事」という呼称だけから，その人が刑事事件の捜査を担当しているとは判断できない。

裁判官出身者が訟務の仕事に就く場合もあるが，裁判官出身の行政省庁勤務者全体を訟務検事と同一視することはできない。

出向中の身分，勤務先と人数及び判検交流との関係は，[行政機関等への出向裁判官―身分，勤務先，人数及び判検交流との関係（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/08/19/shukkou-saibankan/)で整理している。

２　訟務官と指定代理人を区別する

訟務官という職名と，指定代理人という訴訟上の立場は，同じ分類の言葉ではない。

国の利害に関係のある訴訟についての法務大臣の権限等に関する法律２条は，法務大臣が所部の職員等を指定して国の訴訟を行わせる仕組みを定めている。

同法３条には，法務大臣が弁護士を選任して国の訴訟を行わせる仕組みもある。

訴訟書類の「指定代理人」という表示だけで，その人の職名や弁護士登録の有無まで判断することはできない。

第５　訟務局の沿革と局長の調べ方

１　廃止・復活を伴う組織の変遷

法務省の政策評価懇談会議事録によれば，訟務局は昭和２７年に設置され，昭和４３年に廃止，昭和５１年に復活した後，平成１３年に再び廃止され，平成２７年４月１０日に再度設置された。

歴代の局長や相当職の在任期間を見るときは，局長個人の就任日と，組織の設置・廃止の日を区別する必要がある。

歴任者の一覧と個別の経歴は，[歴代の法務省訟務局長（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/08/shoumukyokutyou/)を参照されたい。

２　局長・課長の氏名は基準日とともに確認する

今回確認した法務省の「法務省幹部一覧」は，令和８年９月１８日現在の訟務局長を[坂本三郎](https://yamanaka-bengoshi.jp/2021/01/12/sakamto47/)と記載している。

特定の日付の名簿はその基準日における在職状況を示す資料であるため，その後の異動を調べる場合は，新しい公式名簿や発令資料と照合する必要がある。

法務・検察幹部の役職，生年月日又は生年月及び修習期を横断して調べる場合は，[法務・検察幹部名簿（令和８年１０月１日現在）―ポスト・生年月日・修習期で探す（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/07/kensatsu-kanbu20261001/)を参照できる。

第６　よくある質問

１　法務省と法務局の違いは何か

法務省は国の中央行政機関であり，法務局・地方法務局は法務省の地方組織である。

訟務については，本省の訟務局に対し，地方の実施機関として法務局訟務部・地方法務局訟務部門が置かれている。

２　東京法務局訟務部とは何か

東京法務局訟務部は，地方の訟務組織である東京法務局の訟務担当部門である。

法務本省の訟務局とは所属する組織が異なり，東京法務局の職員名簿と本省訟務局の職員名簿も区別して読む必要がある。

３　訟務局長は誰か

今回確認した令和８年９月１８日現在の法務省公式幹部一覧では，訟務局長は[坂本三郎](https://yamanaka-bengoshi.jp/2021/01/12/sakamto47/)である。

閲覧時点の最新の在職状況は，法務省の公式幹部一覧の基準日と，その後の人事異動を確認する必要がある。

４　「訟務」の読み方は何か

「訟務」は「しょうむ」，「訟務局」は「しょうむきょく」と読む。

国の利害に関係する争訟について，国の立場から裁判所で申立てや主張・立証などをする活動をいう。

第７　公開・開示資料を読むときの注意

１　組織図・幹部名簿・職員名簿で分かることは異なる

組織図は組織の構成，幹部名簿は掲載対象となる役職者の氏名，職員名簿や電話番号一覧表はそれぞれの基準日時点の掲載情報を調べる資料である。

資料の題名，作成部署及び基準日を確かめ，別の時点の資料を組み合わせて現在の組織や在職者を推定しないことが必要である。

とりわけ，過去の電話番号一覧表に掲載された番号は，現在も同じ部署につながるとは限らない。

連絡先を調べる場合は，現在の公式案内で確認する必要がある。

２　古い訴訟の手引・執務資料の読み方

当ブログでは，歴代局長の記事の後半に，訟務関係の規程，各種訴訟の手引，執務資料等へのリンクを掲載している。

これらの資料は，作成当時の制度や運用を調べる際の手掛かりとなる。

作成年月が古い資料については，現在の法令やその後の改訂との関係を別に確認する必要がある。

原本の一部が開示されていない場合は，読めた範囲を超えて資料全体の内容を推測しないことも必要である。

訟務事務入門（第６版）（平成１８年３月），訟務事務の手引（平成２０年３月）及び訟務事務心得集（平成２２年９月改訂）の読み取れる部分から国側の訴訟手続の流れを整理し，現行法との違いを確認した記事として，[国を被告とする訴訟で国側は何をしているか―訟務事務入門・訟務事務の手引・訟務事務心得集から読む指定代理人，答弁書，照会への対応及び上訴](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/kuni-hikoku-soshou-shoumu-jimu/)がある。

第８　出典

本記事の制度説明は，以下の法令・法務省等の公開資料を基礎としている。

幹部の氏名は，本文に明示した名簿の基準日に対応する。

法務省「訟務制度とその役割」―訟務の意味，本省・地方の組織及び予防司法支援。

[https://www.moj.go.jp/shoumu/shoumukouhou/kanbou_shomu_index.html](https://www.moj.go.jp/shoumu/shoumukouhou/kanbou_shomu_index.html)

法務省「訟務局」―訟務検事の仕事内容・配置先。

[https://www.moj.go.jp/keiji1/kenji_m09](https://www.moj.go.jp/keiji1/kenji_m09)

法務省だより「あかれんが」第９２号「法務省で働くひと・しごと紹介」―Ｑ１・Ｑ３。

[https://www.moj.go.jp/KANBOU/KOHOSHI/no92/10.html](https://www.moj.go.jp/KANBOU/KOHOSHI/no92/10.html)

法務省組織令―９条，４８条から５３条まで。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/412CO0000000248](https://laws.e-gov.go.jp/law/412CO0000000248)

国の利害に関係のある訴訟についての法務大臣の権限等に関する法律―２条・３条。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000194](https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000194)

法務省「法務省幹部一覧」―令和８年９月１８日現在の訟務局欄。

[https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/kanbu.html](https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/kanbu.html)

法務省政策評価懇談会（第４３回）議事録―PDF実頁２６の訟務局の説明。

[https://www.moj.go.jp/content/001156622.pdf#page=26](https://www.moj.go.jp/content/001156622.pdf#page=26)

大阪法務局「訟務業務紹介」―国の代理人としての役割。

[https://houmukyoku.moj.go.jp/osaka/static/gyoumusyokaisyomu.htm](https://houmukyoku.moj.go.jp/osaka/static/gyoumusyokaisyomu.htm)

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## 猪苗代湖の遊泳禁止・ボート航行ルール―事故当時と２０２６年の規制の違い（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/inawashiroko-yuuei-boat-rule-2026/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 刑事手続・刑事弁護, 刑事・恩赦

目次

- [第１　事故当時の区分と現在の利用ルールを分ける](#sec1)
- [１　「遊泳禁止」と「ボートの航行禁止」は同じではない](#sec1-1)

- [２　確認する時点と資料](#sec1-2)

- [第２　事故当時の利用区分と最高裁の判断](#sec2)
- [１　利用区分の周知と実際の利用状況](#sec2-1)

- [２　遊泳禁止区域であれば操縦者は免責されるのか](#sec2-2)

- [第３　２０２６年の航行規制と自主ルール](#sec3)
- [１　乗り物と区域の組合せで確認する](#sec3-1)

- [２　期間・例外とトーイングの順番待ち](#sec3-2)

- [第４　中田浜の区域図を読むときの注意](#sec4)
- [１　現行図の色と水域番号](#sec4-1)

- [２　最新資料と現地表示を併せて確認する](#sec4-2)

- [第５　よくある質問](#sec5)
- [１　動力船航行禁止区域なら泳いでもよいのか](#sec5-1)

- [２　サップもボートと同じ規制を受けるのか](#sec5-2)

- [３　ルールブックに書いてあることにはすべて罰則があるのか](#sec5-3)

- [４　２０２６年の区域図で令和２年の事故を判断できるのか](#sec5-4)

- [第６　出典・関連記事](#sec6)
- [１　福島県の現行資料](#sec6-1)

- [２　事故当時の資料・刑事判決](#sec6-2)

第１　事故当時の区分と現在の利用ルールを分ける

１　「遊泳禁止」と「ボートの航行禁止」は同じではない

猪苗代湖ボート事故を理解するには，人が泳ぐことの規制，動力船が航行することの規制及び各浜の自主ルールを区別する必要がある。

「遊泳禁止区域だった」という説明だけから，ボートが自由に航行できたことや，操縦者が見張りをしなくてよいことを導くことはできない。

本記事は，令和２年９月６日の事故当時についての運輸安全委員会の調査報告書及び最高裁令和８年１０月１６日判決と，福島県が公表する令和８年７月改訂のルールブック等を基に，令和８年１０月１７日時点の資料を整理するものである。

現在の航行区域図を，そのまま令和２年当時の規制や事故現場の適法性を示す資料として使うことはできない。

２　確認する時点と資料

時点確認する資料と内容
令和２年の事故当時事故調査報告書の利用区分・周知状況と，刑事判決の認定を確認する。
令和６年７月１日以降河川法に基づく船舶の通航方法・区域の規制が施行された時点として区別する。
令和８年７月１日以降一部区域の変更を反映した県の区域図・ルールブックを確認する。

福島県の案内は，河川法に基づく航行区域の規制と，各浜で自主的に定める詳細な利用ルールを区別している。

最新版の入口は，福島県「猪苗代湖を利用される皆様へ」である。

福島県の案内：[https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/41045a/inawashiroko-riyou.html](https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/41045a/inawashiroko-riyou.html)

第２　事故当時の利用区分と最高裁の判断

１　利用区分の周知と実際の利用状況

運輸安全委員会の事故調査報告書は，事故当時，中田浜のゾーニングや利用ルールが利用者・事業者に十分周知されず，プレジャーボート，水上オートバイ，被引浮体のえい航等が混在していたと分析している。

当時の利用区分や周知状況については，報告書の本文２３～２６頁，原因及び再発防止については本文５５～５９頁を参照されたい。

同報告書は，船首方の見通しを確保した見張り，十分な減速，船舶の航行ルートと水上レジャーの利用区域の分離，利用区分の明確な表示等を再発防止策として示した。

これは事故調査における分析・再発防止の提言であり，刑事判決の認定や現在の規制そのものとは区別して読む必要がある。

事故調査報告書：[https://jtsb.mlit.go.jp/ship/rep-acci/2022/MA2022-8-2_2020tk0008.pdf](https://jtsb.mlit.go.jp/ship/rep-acci/2022/MA2022-8-2_2020tk0008.pdf)

２　遊泳禁止区域であれば操縦者は免責されるのか

最高裁令和８年１０月１６日判決は，本件地点周辺が湖上に浮かぶ人の存在を想定できる水域である以上，浮遊物を視認した場合には人でないかを確認すべき注意義務があるとした第１審の判断を正当とした。

その上で，被告人が被害者らを浮遊物として視認できたかを検討した。

したがって，本判決を「遊泳禁止区域なら操縦者は責任を負わない」と理解することはできない。

他方で，本判決は，あらゆる水域・事故について刑事責任を一律に認めたものでも，被害者側の民事上の過失割合を判断したものでもない。

判決全文５～８頁：[https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-97176.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-97176.pdf)

三審級の判断と証拠評価は，[猪苗代湖ボート事故の最高裁判決の解説](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/inawashiroko-boat-saikousai-r081016/)で整理している。

第３　２０２６年の航行規制と自主ルール

１　乗り物と区域の組合せで確認する

令和８年７月改訂のルールブックは，機関を用いて推進する船舶を動力船とし，水上オートバイ，モーターボート，電動のサップ及び電動付ボートを例示している。

これに対し，動力船以外の船舶を非動力船とし，サップ，カヌー，手こぎボート，ウィンドサーフィン等を例示している。

同じ「サップ」という呼び方でも，電動のものと動力のないものでは分類が異なる。

船舶の種類を先に確かめ，次に利用する浜の区域図とその凡例を照合する必要がある。

区域・ルールルールブックの説明と確認点
動力船航行区域動力船は徐行・減速した上で航行する区域であり，急発進・急加速・急回転等の危険行為は禁止とされる。非動力船は航行できないと説明されている。
動力船航行禁止区域動力船の航行を禁止する区域である。人命救助・漁業・遊漁等の例外や適用期間は別に確認する。
自主ルール法令による航行規制とは別に，利用期間・時間，各浜の使い方，安全上の注意等が定められている。

ルールブックの印刷３～７頁を参照されたい。

福島県は，河川法に基づく規制に違反した場合は３０万円以下の罰金が科されることがある旨を案内する一方，自主ルールには罰則がないことを明示している。

令和８年７月改訂ルールブック：[https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/761408.pdf](https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/761408.pdf)

２　期間・例外とトーイングの順番待ち

自主ルールには，湖水の利用期間を５月から１０月第２日曜日までとすることや，季節に応じた利用時間が記載されている。

これは自主ルールとしての記載であり，すべての法令上の規制や各浜の遊泳区域の開設期間を一括して示すものではない。

トーイングスポーツについて，現行ルールブックは，乗り降りを湖岸又は指定場所で行い，湖岸から離れた湖面での順番待ちをしないよう明記している。

被引浮体に乗るまでの待機場所も，利用前に事業者・管理者と確認する必要がある。

第４　中田浜の区域図を読むときの注意

１　現行図の色と水域番号

令和８年７月１日施行の中田浜の通航方法制限区域図は，青色を動力船航行区域，赤色を動力船航行禁止区域として表示している。

同図には「航５」「航６」「航７」「禁１３」「禁１４」の表示があり，別表第１・第２と対応させて読むことができる。

この図は現在の船舶の通航方法を確認するための資料である。

図の色だけから，すべての場所で遊泳が許されることや，事故当時の被害者らの行為についての法的評価を決めることはできない。

中田浜区域図（１頁）：[https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/750628.pdf](https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/750628.pdf)

別表第１～第３：[https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/750676.pdf](https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/750676.pdf)

２　最新資料と現地表示を併せて確認する

県の案内では，令和６年７月１日からの規制に加え，令和８年７月１日に一部区域を変更したことが示されている。

この一部変更は令和８年福島県告示第４３５号であり，県報第６８０号の２６３頁に掲載されている。

ルールブックは，ブイが風や波等で移動している場合があるため，区域図や現地の看板も確認するよう案内している。

前年の印刷物やブイの見た目だけで判断せず，利用する浜の最新版の図面，利用行為，対象期間及び現地の案内を照合することが大切である。

令和８年６月１２日付け福島県報第６８０号（PDF実頁３頁）：[https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/750596.pdf](https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/750596.pdf)

第５　よくある質問

１　動力船航行禁止区域なら泳いでもよいのか

動力船の航行禁止と，人の遊泳の可否は別の問題である。

船舶の区域図だけで判断せず，遊泳区域の設定・期間，浜の管理者の案内及び現地の看板を確認する必要がある。

２　サップもボートと同じ規制を受けるのか

現行ルールブックでは，電動のサップは動力船，動力のないサップは非動力船として区別されている。

動力船航行区域で非動力船が航行できない場合もあるため，乗り物の名称だけで利用区域を判断しないことが必要である。

３　ルールブックに書いてあることにはすべて罰則があるのか

河川法に基づく規制と，自主ルールは区別される。

福島県は，法令による航行規制について罰則を案内する一方，自主的に定める詳細な利用ルールには罰則がないと説明している。

４　２０２６年の区域図で令和２年の事故を判断できるのか

現在の区域図を，そのまま事故当時の規制を示す資料として使うことはできない。

事故当時は事故調査報告書や判決の認定，現在の利用は最新版の告示・区域図・ルールブックにより，それぞれの時点に即して確認する必要がある。

第６　出典・関連記事

１　福島県の現行資料

①猪苗代湖を利用される皆様へ（令和８年８月２６日更新）：[https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/41045a/inawashiroko-riyou.html](https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/41045a/inawashiroko-riyou.html)

②令和８年７月改訂ルールブック（印刷３～７頁，PDF実頁４～８頁を中心に参照）：[https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/761408.pdf](https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/761408.pdf)

③中田浜の通航方法制限区域図（令和８年７月１日施行）：[https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/750628.pdf](https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/750628.pdf)

④別表第１～第３（令和８年７月１日施行）：[https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/750676.pdf](https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/750676.pdf)

⑤令和８年福島県告示第４３５号（県報第６８０号２６３頁，PDF実頁３頁）：[https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/750596.pdf](https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/750596.pdf)

２　事故当時の資料・刑事判決

①運輸安全委員会「プレジャーボート剛健Ⅲ被引浮体搭乗待機者死傷」事故調査報告書（本文２３～２６頁・５５～５９頁，PDF実頁２９～３２頁・６１～６５頁）：[https://jtsb.mlit.go.jp/ship/rep-acci/2022/MA2022-8-2_2020tk0008.pdf](https://jtsb.mlit.go.jp/ship/rep-acci/2022/MA2022-8-2_2020tk0008.pdf)

②最高裁令和８年１０月１６日判決（令和７年（あ）第１３７号，第二小法廷。５～８頁）：[https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-97176.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-97176.pdf)

③[猪苗代湖ボート事故の最高裁判決の解説](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/inawashiroko-boat-saikousai-r081016/)

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## 裁判所職員総合研修所の入所試験（CE試験）―受験資格・科目・免除と年度の読み方（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/souken-nyusho-shiken-ce/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 裁判所, 裁判所職員等の職務・採用・研修

目次

- [第１　総研の入所試験は職員採用試験とは別である](#sec1)

- [第２　第一部・第二部の受験資格](#sec2)
- [１　職員であることと課程別の資格を分ける](#sec2-1)

- [２　第二部の年齢・在職要件を第一部へ広げない](#sec2-2)

- [第３　筆記試験・口述試験・勤務評定](#sec3)
- [１　試験の方法と筆記科目](#sec3-1)

- [２　六法を使えることと使用条件は別である](#sec3-2)

- [第４　総合職採用者の筆記試験免除](#sec4)

- [第５　入所年度と試験実施年の読み方](#sec5)
- [１　令和８年度CE-77は令和７年に実施された](#sec5-1)

- [２　予定人員・成績通知・入所辞退の取扱い](#sec5-2)

- [第６　原資料と関連記事](#sec6)

第１　総研の入所試験は職員採用試験とは別である

裁判所職員総合研修所の入所試験は，裁判所書記官養成課程の第一部又は第二部に入所させる職員を選ぶための試験であり，CE試験とも呼ばれる。

一般の受験者が裁判所職員になるための採用試験と，採用後の職員が書記官養成課程へ進むための入所試験を区別する必要がある。

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した入所試験規程と，令和８年度入所試験（CE-77）の実施要領を中心に，制度と資料の読み方を整理する。

CE-77は令和７年に試験が実施された過去の例であり，その日程・資格基準日を令和９年度以降の試験へ流用することはできない。

採用前の受験資格・試験区分・日程は，[裁判所職員採用試験とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/saibansho-shokuin-saiyou-shiken-guide/)，書記官の仕事内容と任命までの全体像は，[裁判所書記官とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/saibansho-shokikan-toha/)，総研の組織・養成課程・研修期間は，[裁判所職員総合研修所](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/28/saibansho-shokuin-sogo-kenshusho/)を参照されたい。

第２　第一部・第二部の受験資格

１　職員であることと課程別の資格を分ける

入所試験規程４条は，家庭裁判所調査官補，裁判所事務官，裁判所速記官又は裁判所技官の職にある者で，最高裁判所が別に定める資格を有する者を受験対象としている。

したがって，大学の学部名だけで受験できるわけではなく，在職する官職と，当該年度の課程別の資格を合わせて確認する必要がある。

CE-77の実施要領は，第一部について法学部等の卒業者のほか，所定の法律科目の履修，大学院での専攻・修了又は所定の採用試験による任命に関する区分を列挙している。

「法学部以外は全員第二部」と単純化せず，卒業した学部・学科，履修単位，大学院及び採用区分を実施要領へ照合することが重要である。

確認項目CE-77実施要領における取扱い
第一部の主な区分法学部等の卒業者，所定単位を履修した他学部等の卒業者，法学・法律学を専攻した修士課程等の修了者，所定の総合職等の採用試験に基づき任命された者など
他学部等の履修単位による区分憲法４単位，民法１２単位，刑法４単位，民事訴訟法４単位又は刑事訴訟法４単位を履修し，当該学部又は学科を卒業した者
第二部第一部の受験資格を有しない者で，令和８年３月３１日現在の通算在職期間が月計算で１年以上，かつ同年４月１日現在の年齢が２３歳以上などの要件を満たす者

この表は令和８年度CE-77の要約であり，受験資格の全文や将来年度の条件を示すものではない。

特定の学部・学科の取扱い，対象となる職の通算及び証明書類は，実施要領の原文と所属庁の人事担当へ確認する必要がある。

２　第二部の年齢・在職要件を第一部へ広げない

CE-77の第二部には，上記の年齢及び在職期間の要件が記載されている。

この要件を第一部にも一律に当てはめたり，採用後に必ず同じ年数を待つ制度と説明したりすることはできない。

実施要領にある「現在」という表現は，その日付を基準に条件を判定する趣旨である。

試験実施日，入所予定年度，在職期間の基準日及び年齢の基準日を別々に確認する必要がある。

第３　筆記試験・口述試験・勤務評定

１　試験の方法と筆記科目

入所試験規程３条は，試験方法として筆記試験，口述試験及び勤務評定を定めている。

同規程６条は口述試験を人物考査を主な目的とする試験としており，筆記の法律知識だけで全てが決まる制度ではない。

区分筆記試験の基本科目CE-77の実施例
第一部憲法，民法，刑法，民事訴訟法又は刑事訴訟法大学卒業程度の論文式。各科目２時間
第二部憲法，民法，刑法短期大学卒業程度の論文式。各科目２時間

第一部の民事訴訟法又は刑事訴訟法は，CE-77ではあらかじめ選択する科目とされている。

第二部の民法・刑法には実施要領で出題分野が示されており，学習範囲を第一部と同一と考えてはならない。

入所試験規程５条３項には他の科目を課す余地もあるため，実際の準備では当該年度の実施要領を確認する必要がある。

２　六法を使えることと使用条件は別である

CE-77の実施要領は六法の持参を認める一方，判例付きのもの，書込みのあるもの及び付せんが貼付されたものは使用を認めないとしている。

法令名のみを記載したインデックスについては例外があるが，普段使っている六法をそのまま持ち込めると判断せず，当該年度の条件を確認する必要がある。

同実施要領は，試験時に施行されている法令に基づいて出題するとしている。

過年度資料を学習に使う場合も，条文の改正・施行時期と出題範囲を区別する必要がある。

第４　総合職採用者の筆記試験免除

入所試験規程５条４項は，別に定める基準に該当する者の筆記試験について，全部又は一部の免除を可能としている。

裁判所の採用Q＆Aも，裁判所事務官の総合職採用者について，採用初年度の入所試験を受験する場合の免除を案内している。

CE-77実施要領の対象区分免除の範囲
所定の院卒者区分等の採用試験に基づき任命され，採用年度の入所試験を受験する者など筆記試験の全部
所定の大卒程度区分等の採用試験に基づき任命され，同じ時期等の要件を満たす者筆記試験の憲法，民法及び刑法

CE-77の実施要領には，採用年度に受験できなかった者で，総研所長が免除を相当と認める場合の取扱いも記載されている。

採用区分だけで恒久的な免除があると考えず，採用年度，受験できなかった事情及び該当する免除区分を確認する必要がある。

筆記試験の免除は，入所試験全体の免除又は書記官への自動的な任命を意味しない。

採用，入所選考，養成課程の修了及び書記官への任命は別の段階である。

第５　入所年度と試験実施年の読み方

１　令和８年度CE-77は令和７年に実施された

令和８年度CE-77の実施要領は，令和７年４月４日付で送付され，申込受付を同月１７日から３０日，第１次試験を同年７月８日・９日としていた。

第２次試験は同年９月中旬から下旬の指定日，合格通知は同年１０月中旬の予定とされていた。

「令和８年度」という資料名を見て，令和８年に申込みや筆記試験が行われると判断すると，対象年度を取り違えることになる。

資料名の年度だけでなく，送付日と本文の日付を確認する必要がある。

２　予定人員・成績通知・入所辞退の取扱い

CE-77の入所予定人員は第一部２００人程度，第二部１４０人程度であり，変動の可能性があると明記されていた。

これらは予定人員であって，受験者数，合格者数又は実際の入所者数を示すものではない。

予定人員だけから倍率や合格率を計算することはできない。

同実施要領は，有効に受験して不合格となった職員の希望により，第１次試験の科目別順位を４段階に区分したＡ～Ｄの記号で通知する制度を定めていた。

これは科目別の素点をそのまま開示する説明ではなく，依頼期間や通知方法も当該年度の案内に従う必要がある。

最終合格後に産前産後休暇や育児休業の取得等のため入所を辞退した者について，相当と認められる場合に，辞退理由がなくなった後の入所を申し出ることができる場合も案内されている。

将来の入所が当然に保障される制度とは扱わず，人事担当へ確認する必要がある。

第６　原資料と関連記事

①裁判所職員総合研修所入所試験規程２～７条（PDF１～２頁）。

[https://www.courts.go.jp/vc-files/courts/tsuutatsu/01kitei/11saibanshoshokuinsougoukenshuujyonyuushosikenkitei.pdf](https://www.courts.go.jp/vc-files/courts/tsuutatsu/01kitei/11saibanshoshokuinsougoukenshuujyonyuushosikenkitei.pdf)

②令和８年度裁判所職員総合研修所入所試験（CE-77）実施要領。PDF２頁が資格・申込受付，PDF３～４頁が筆記試験・六法・免除，PDF５頁が予定人員・成績通知・入所辞退である。

[https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2025/08/令和８年度裁判所職員総合研修所入所試験（CE-77）の実施要領について（令和７年４月４日付の裁判所職員総合研修所事務局長の送付文書）.pdf](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2025/08/令和８年度裁判所職員総合研修所入所試験（CE-77）の実施要領について（令和７年４月４日付の裁判所職員総合研修所事務局長の送付文書）.pdf)

③裁判所「採用Q＆A」の総合職採用者の入所試験・研修に関する説明。

[https://www.courts.go.jp/saiyo/sikenjoho/siken/qa/index.html](https://www.courts.go.jp/saiyo/sikenjoho/siken/qa/index.html)

制度・養成課程全体は[裁判所職員総合研修所の組織，研修内容及び沿革](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/28/saibansho-shokuin-sogo-kenshusho/)，過年度の実施要領・口述試験通知等の掲載先は[歴代の裁判所職員総合研修所長の記事中の資料欄](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/02/soukenshotyou/)を参照されたい。

年度別の資料は，その当時の取扱いを確認するための資料として用い，現在の募集日程又は受験資格と同一とは扱わない。

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## 国を被告とする訴訟で国側は何をしているか―訟務事務入門・訟務事務の手引・訟務事務心得集から読む指定代理人，答弁書，照会への対応及び上訴（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/kuni-hikoku-soshou-shoumu-jimu/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 民事訴訟・証拠, 裁判手続の実務, 裁判所

目次

- [第１　本記事の対象と資料](#sec1)
- [１　訟務事務と本記事の目的](#sec1-1)

- [２　四つの資料](#sec1-2)

- [３　資料の基準時と現行法との関係](#sec1-3)

- [第２　訟務制度と指定代理人](#sec2)
- [１　訟務制度の成り立ち](#sec2-1)

- [２　法務大臣権限法の仕組み](#sec2-2)

- [３　訟務局と法務局訟務部](#sec2-3)

- [４　指定代理人の権限の限界](#sec2-4)

- [第３　訴状が届いてから答弁書を提出するまで](#sec3)
- [１　訴状の送達と行政庁への事実調査の依頼](#sec3-1)

- [２　答弁書の型](#sec3-2)

- [３　原告側から見た答弁書段階の留意点](#sec3-3)

- [第４　提訴前・訴訟中の照会と国の対応](#sec4)
- [１　提訴予告通知と提訴前照会](#sec4-1)

- [２　当事者照会](#sec4-2)

- [３　取消訴訟における釈明処分](#sec4-3)

- [第５　期日における国側の対応](#sec5)
- [１　期日に臨む姿勢](#sec5-1)

- [２　期日経過報告書と調書の確認](#sec5-2)

- [第６　判決後の国側の手続](#sec6)
- [１　判決言渡しと確定](#sec6-1)

- [２　上訴の求指示](#sec6-2)

- [３　仮執行宣言付判決への対応](#sec6-3)

- [第７　判決以外の終了と付随手続](#sec7)
- [１　訴えの取下げへの同意](#sec7-1)

- [２　訴訟上の和解](#sec7-2)

- [３　行政処分の執行停止](#sec7-3)

- [４　地方公共団体等の事件](#sec7-4)

- [第８　国を相手方とする事件で原告側の代理人が確認すること](#sec8)

- [第９　関連記事](#sec9)

- [第１０　出典](#sec10)
- [１　資料](#sec10-1)

- [２　法令（令和８年１０月１７日時点のe-Gov法令検索の現行条文）](#sec10-2)

- [３　裁判例（判例秘書で本文を確認。いずれも裁判所HP未掲載）](#sec10-3)

第１　本記事の対象と資料

１　訟務事務と本記事の目的

国の利害に関係のある争訟について，国の立場から裁判所に申立てや主張・立証を行う事務を，訟務事務という（法務省大臣官房訟務部門「訟務事務入門（第６版）」PDF１１頁）。

国家賠償請求訴訟，国を被告とする処分取消訴訟，国有財産や国の債権に関する訴訟では，国の代理人として，法務省の訟務部門の職員と，事件を所管する行政庁の職員が出廷する。

本記事は，法務省の訟務部門が職員向けに作成した資料から，国を相手方とする訴訟で国側が内部でどのような手続を踏んでいるかを整理し，原告側の代理人が手続を進める上で知っておくと役立つ点を説明する。

２　四つの資料

本記事が用いた資料は，次の４点である。

①　法務省大臣官房訟務部門「[訟務事務入門（第６版）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/03/訟務事務入門（平成１８年３月）.pdf)」（平成１８年３月）：初めて訟務事務に携わる職員向けの概説書であり，昭和６３年３月の初版から改訂を重ねた版である。

②　法務省大臣官房訟務部門「[訟務事務入門（書式編）（第３版）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/03/訟務事務入門（書式編・平成１８年３月）.pdf)」（平成１８年３月）：①に対応する書式集である。

③　大阪法務局訟務部「[訟務事務の手引～訴訟業務を行う行政庁担当者へのアドバイス～](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2023/01/訟務事務の手引（平成２０年３月の大阪法務局訟務部の文書）.pdf)」（平成２０年３月）：国の訴訟に関与する行政庁の担当者向けに，手続の流れと行政庁の準備事項を説明した資料である。

④　「[訟務事務心得集](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2020/02/訟務事務心得集（平成２２年９月改訂）.pdf)」（平成２２年９月改訂）：前書きによれば，各種手引から訟務官等に必要な事項を抜粋し，本省打合せ会等での指示・説明事項などを加えたものであり，全６５条からなる。

③と④は多くの頁に黒塗り（不開示部分）がある。

本記事は，読み取ることのできた部分だけを用い，黒塗り部分の内容を推測していない。

３　資料の基準時と現行法との関係

いずれの資料も平成１８年から平成２２年までの時点のものであり，その後の法改正や組織改編は反映されていない。

資料が前提とする本省の組織は「法務省大臣官房訟務部門」であるが，平成２７年４月１０日に訟務局が設置され，現行の法務省組織令９条は「訟務局は、国の利害に関係のある争訟に関する事務をつかさどる。」と定めている（訟務局の沿革は[歴代の法務省訟務局長](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/08/shoumukyokutyou/)を参照）。

また，民事訴訟法等の一部を改正する法律（令和４年法律第４８号）が令和８年５月２１日に全面施行されたことにより，訴訟記録の電子化等に伴って条番号が変わった規定がある。

本記事は，法令の条文を令和８年１０月１７日時点のe-Gov法令検索の現行条文で確認し，資料の記載と現行法が異なる点はその旨を明記した。

資料に記載された内部の運用が現在も同じであるかは，公表資料では確認できない。

第２　訟務制度と指定代理人

１　訟務制度の成り立ち

訟務事務入門（第６版）によれば，訟務制度は，訟務事務を専門に所掌する行政機関を設け，各省庁の訟務事務を集中させて，国として統一的・一元的に処理する制度である（PDF１１頁）。

昭和２２年１２月１７日に法務庁設置法と「国の利害に関係のある訴訟についての法務総裁の権限等に関する法律」が制定され，昭和２３年２月１５日の施行により訟務制度が創設された（同頁）。

それ以前は，各省庁が所管事務に関する民事訴訟及び行政訴訟を別々に処理していた。

同書は，訟務制度の根底にある理念を，法律による行政の原理を行政部門の内部において確保し実現することにあると説明している（PDF１２頁）。

２　法務大臣権限法の仕組み

国の利害に関係のある訴訟についての法務大臣の権限等に関する法律（以下「権限法」という。）１条は，「国を当事者又は参加人とする訴訟については、法務大臣が、国を代表する。」と定めている。

同法２条１項は，法務大臣が所部の職員でその指定するものに訴訟を行わせることができると定め，同条２項は，行政庁の所管し又は監督する事務に係る訴訟について，必要があると認めるときは，当該行政庁の意見を聴いた上で，当該行政庁の職員で法務大臣の指定するものに訴訟を行わせることができると定めている。

国の訴訟で「指定代理人」と呼ばれるのは，これらの規定により指定された職員である。

行政事件訴訟法１１条１項により国を被告として提起された処分取消訴訟等については，権限法５条１項により，処分をした行政庁が所部の職員でその指定するものに訴訟を行わせることができる。

この場合も，行政庁は法務大臣の指揮を受ける（権限法６条１項）。

また，権限法３条及び５条３項は，法務大臣又は行政庁が弁護士を訴訟代理人に選任することを妨げないとしている。

権限法８条本文は，指定された者は「当該訴訟について、代理人の選任以外の一切の裁判上の行為をする権限を有する。」と定めている。

３　訟務局と法務局訟務部

現行の法務省組織令４８条は，訟務局に訟務企画課，民事訟務課，行政訟務課，租税訟務課及び訟務支援課の５課を置き，同令６５条１項は，法務局に訟務部を置くと定めている。

訟務事務入門（第６版）によれば，法務局・地方法務局は，原則として管轄区域内の裁判所に係属する事件を担当し，本省は，最高裁判所に係属する事件や国政に重大な影響を及ぼす事件等を共同で処理する（PDF２６頁）。

同書は，法務局及び地方法務局の訟務部門の職員を指定代理人とし，事件を所管する行政庁の職員を併せて指定する理由として，件数が多い国の訴訟を統一的に処理する必要と，行政法規に精通した者が処理することの有用性を挙げている（PDF２７頁～２８頁）。

訟務局の各課の所掌，訟務検事と訟務官の違い及び組織の沿革は，[法務省訟務局とは―仕事内容・組織・法務局訟務部との違い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/houmushou-shoumukyoku-toha/)で説明している。

４　指定代理人の権限の限界

訟務事務入門（第６版）は，弁済の受領は裁判上の行為ではないので指定代理人の権限に含まれないと解されるとして，指定代理人は相手方から任意弁済金を受領することはできないとしている（PDF３０頁）。

同書によれば，指定代理人は特別授権があっても代理人の選任をすることはできず，上訴を含めて審級の制限はないと解されるものの，実務上は審級ごとに指定がされる（同頁）。

訟務事務心得集４３条は，「終結した事件でも，指定代理人が異動した場合には訴訟代理権限消滅通知を提出すること。」と定めている。

その解説は，判決言渡し時までに異動した指定代理人について，訴訟代理権消滅通知を裁判所及び相手方代理人に提出し，判決書に代理人として記載されないよう裁判所に申し入れることが必要であるとしている。

原告側に指定代理人の交代を知らせる書面が届くのは，このような運用によるものである。

第３　訴状が届いてから答弁書を提出するまで

１　訴状の送達と行政庁への事実調査の依頼

訟務事務入門（第６版）によれば，国を被告とする訴訟の訴状は裁判所から法務大臣に送達され，本省から担当の法務局又は地方法務局に事件が移送されるとともに，本省から所管行政庁に事実調査が依頼される（PDF３５頁）。

訟務事務の手引の資料編には，本省から所管行政庁の長に宛てて，事件の担当局を示し，調査事項を調査の上，期限までに回報するよう求める「争訟事件の係属について（通知）」の様式が掲載されている（PDF５９頁～６０頁）。

(1)　行政庁に訴状が直接届いた場合

訟務事務の手引は，国を被告とする民事・行政事件の訴状が行政庁に直接送達された場合，行政庁には受領する権限がないとして，受け取らずに法務局へ相談するよう行政庁に求めている（PDF１０頁）。

同手引は，抗告訴訟以外で行政庁を被告とする訴訟の訴状については受け取るよう求めている（同頁）。

処分取消訴訟については，行政事件訴訟法１１条６項が，処分をした行政庁は国を被告とする訴訟について裁判上の一切の行為をする権限を有すると定めており，訟務事務入門（第６版）は，この規定により行政庁も訴状を受領できるとしている（PDF３５頁）。

国を相手方とする手続の送達場所については，国立病院を送達場所として証拠保全決定正本等が送達された事件の裁判例がある。

広島高裁平成３年１月３１日判決（平成２年（ネ）第８４号，判例秘書の判例番号　Ｌ０４６２００２８）は，権限法１条により国を代表する権限は法務大臣にあるとして，国を相手方とする証拠保全手続の呼出状等は法務大臣の住所又は事務所に送達すべきものとし，指定代理人に指定されていない国立病院長への送達は違法であるとした。

同判決は，法務大臣が権限法２条２項により国立病院長等を指定代理人とした場合には，その病院も送達場所となると解されるとも述べている。

最高裁平成３年１２月５日第一小法廷判決（平成３年（オ）第６５２号，判例秘書の判例番号　Ｌ０４６１００９３）は，この原審の判断を正当として是認し，上告を棄却した。

訟務事務の手引（PDF１０頁）及び訟務事務入門（第６版）（PDF３５頁）は，これらの判決を，国を被告とする事件の訴状が法務局又は地方法務局に直接送達された場合も送達として有効であることの根拠として挙げているが，判決の事案は訴状ではなく証拠保全手続の書類の送達である。

(2)　国側の書面ができるまで

訟務事務の手引によれば，指定代理人となった行政庁の職員は，法務局の担当者との打合せへの出席，裁判所に提出する書面の原案（行政庁案）の作成，期日への出席等を行う（PDF４２頁）。

答弁書案，書証及び証拠説明書案は，法務局で作成・決裁を経た上で裁判所に提出される（PDF１８頁）。

国側の書面は，所管行政庁の調査と原案，法務局の起案と決裁という複数の段階を経て提出される。

２　答弁書の型

訟務事務入門（第６版）は，答弁書の提出期限は通常は第１回口頭弁論期日の１週間くらい前であり，法律上は被告の答弁は必ずしも書面でしなくてもよいが，「訟務の実務では必ず書面を提出します。」としている（PDF４９頁）。

(1)　認否の留保と「不知」の扱い

同書は，国や行政庁自身の行為であっても，答弁書の段階ではすべてを調査できないことがあるとして，「事実関係を調査中につき答弁（認否）を留保する。」等とする扱いを示している（PDF５３頁）。

他方で，同書は，「被告（国や行政庁）自身の行為については，不知と記載しないように注意する必要があります。」とし，自己の行為を知らないということは通常あり得ず，かえってその事実の存在を推認させる資料となりかねないことを理由に挙げている（同頁）。

(2)　仮執行免脱の申立て

同書によれば，国を被告とする財産権上の請求，特に金銭の給付を求める訴訟で仮執行宣言の申立てがされている場合，国は，原則として，答弁書で仮執行宣言を相当としない旨を主張し，担保を条件とする仮執行免脱の申立て及び仮執行開始時期の猶予申立てをし，その旨を説明した上申書を提出するとされている（平成１５年４月３０日付け法務省訟企第３５０号官房訟務企画課長通知。PDF５２頁）。

仮執行免脱の宣言は，民事訴訟法２５９条３項が「裁判所は、申立てにより又は職権で、担保を立てて仮執行を免れることができることを宣言することができる。」と定めるものである。

国家賠償請求訴訟の原告側は，認容判決に仮執行宣言が付されても，国が担保を立てて仮執行を免れる可能性を前提に，判決後の回収の見通しを立てる必要がある。

３　原告側から見た答弁書段階の留意点

国の普通裁判籍は，訴訟について国を代表する官庁の所在地により定まる（民事訴訟法４条６項）。

国を被告とする訴状には，当事者を「国　代表者法務大臣」と表示するのが訟務事務入門（書式編）の書式例でも用いられている形である。

本記事の考えとして，国側の答弁書は行政庁の調査回報と法務局の決裁を経るため，第１回口頭弁論期日には認否を留保した答弁書が提出されることが少なくない。

原告側は，訴状に主要事実と重要な間接事実を具体的に記載した上で，第１回期日において認否と反論の提出時期を裁判所の進行協議で具体的に定めてもらうことが，審理の遅れを防ぐ上で有用と考えられる。

第４　提訴前・訴訟中の照会と国の対応

１　提訴予告通知と提訴前照会

民事訴訟法１３２条の２第１項は，訴えの提起を予告する通知を書面でした者が，予告通知をした日から４か月以内に限り，訴えを提起した場合の主張又は立証を準備するために必要であることが明らかな事項について，相手方に書面で照会をすることができると定めている。

訟務事務入門（第６版）は，予告通知により訴えの提起の蓋然性が高いことが示され，いわば訴訟係属状態に準じた状態が生じ，当事者は予告通知に基づく照会に応ずべき訴訟法上の義務があると解されることから，予告通知事件を本省に報告すべき重要な事件として扱うとしている（PDF２０頁）。

訟務事務の手引も，同じ理由から，予告通知には権限法の適用があると解されているとしている（PDF５６頁）。

(1)　提訴前照会への回答

訟務事務入門（第６版）は，提訴前照会に対しては訴訟法上回答義務があると解されるから誠実に対応しなければならないとした上で，正当な理由なく回答しなかった場合について，法律上は特段の制裁が予定されているわけではないものの，「国側の対応としては適当なものではないとして，非難を受ける可能性があります。」としている（PDF８０頁）。

ただし，同書は，「訴えを提起する目的ではなく，他の目的でするような濫用的な照会であることが明らかなときには，回答の必要はありません。」としている（同頁）。

(2)　担当する法務局と提訴予定裁判所

訟務事務入門（第６版）によれば，予告通知の担当局は平成１６年３月１５日付けの訟務総括審議官通達で定められ，予告通知に提訴予定裁判所が記載されているときは，その裁判所に管轄がないなどの事情がない限り，その所在地を管轄区域とする法務局又は地方法務局が処理を担当する（PDF７９頁）。

同書は，提訴予定裁判所は予告通知の記載事項ではないが，国側としても担当法務局を早期に確定したいという事情があると説明している（PDF７８頁）。

本記事の考えとして，国に予告通知をする原告側は，提訴予定裁判所と提訴予定時期を記載しておくと，国側の担当局が早く決まり，照会への対応も円滑になると考えられる。

提訴前の照会と証拠収集処分の要件は，[民事訴訟で相手方・第三者の資料を集める方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/17/minji-soshou-shouko-shuushuu-houhou-hikaku/)で説明している。

２　当事者照会

民事訴訟法１６３条１項は，当事者は，訴訟の係属中，相手方に対し，主張又は立証を準備するために必要な事項について，相当の期間を定めて，書面で回答するよう照会をすることができると定めている。

訟務事務入門（第６版）は，当事者照会に応答する行為は将来の訴訟追行に重大な影響を及ぼすおそれのある訴訟上の行為であるとして，国の利害に関係のある訴訟については「この回答についても法務大臣の指揮権が及ぶこととなります。」とし，照会があった場合は速やかに法務局等に連絡を取るよう行政庁を指導しておく必要があるとしている（PDF７０頁）。

訟務事務の手引も，「国が当事者照会を受けた場合，拒絶理由の有無，訴訟追行に及ぼす影響等を勘案しながら，回答の要否，内容を検討することとしています。」としている（PDF５６頁）。

本記事の考えとして，国に対する当事者照会は，所管行政庁に直接送るのではなく，相手方の代理人である指定代理人に送付し，法務局での検討に要する期間を見込んで回答期間を定めるのが相当である。

照会書の作り方と不回答への対応は，[当事者照会の作り方と不回答への対応](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/03/toujisha-shoukai-sakusei-fukaitou-taiou/)で説明している。

３　取消訴訟における釈明処分

行政事件訴訟法２３条の２第１項１号は，裁判所が，被告である国に所属する行政庁に対し，処分の内容，根拠となる法令の条項，処分の原因となる事実その他処分の理由を明らかにする資料の提出を求めることができると定め，同条２項は，審査請求に係る事件の記録についても同様の処分を定めている。

訟務事務入門（第６版）は，釈明処分に応じなかった場合の制裁規定はないが，「正当な理由がある場合を除き，釈明処分に積極的に協力しこれに応ずる姿勢が求められます。」としている（PDF７４頁）。

同書は，応じない正当な理由の例として，対象資料に民事訴訟法の文書提出義務の除外事由が認められる場合を挙げている（同頁）。

取消訴訟の原告側は，処分理由や審査請求の記録を早期に得るため，釈明処分の申立てを検討する余地がある。

第５　期日における国側の対応

１　期日に臨む姿勢

訟務事務入門（第６版）は，期日に指定代理人の都合がつかない場合の期日変更申請について，「国側の姿勢としては，安易に期日変更の申立てをするのは避けるべきです。」とし，都合がつかないときは他の指定代理人が出廷するとしている（PDF６２頁）。

同書は，当事者の発言は裁判所に対して行い，「相手方と直接議論の応酬をするなどということは厳に慎むべきです。」としている（PDF６５頁）。

訟務事務心得集２６条の解説は，「指定代理人の言動は，国又は行政庁の見解として取り扱われる」ことを理由に慎重な言動を求め，同心得集２８条の一言は，「訟務官の発言は国の発言です。」として，期日に臨むに当たって期日想定を作成するよう求めている。

本記事の考えとして，期日で国側に即答を求めても，持ち帰って検討するとの回答になることが多いと考えられるから，期日で確認したい事項は，事前に準備書面や進行に関する意見書で示しておくのが有用である。

２　期日経過報告書と調書の確認

訟務事務の手引は，期日経過報告を，指揮監督権限を有する上級庁に事件の進行状況及び審理状況を報告するために作成する報告文書と位置付けている（PDF５１頁）。

同手引の記載要領は，期日の結果について，準備書面の陳述や証拠の申出など訴訟上意味のある行為があった「続行」と，事実上のやり取りにとどまった「延期」とを区別するよう求めている（PDF８５頁～８６頁）。

訟務事務心得集５０条は，「期日経過報告書は，期日終了後すぐに書くこと。特に裁判官の訴訟指揮は必ず書き留めること。」と定めている。

同心得集５２条の解説は，裁判所が「調書に記録する」とした事項が国の認識どおりに記載されているかを確認するため，期日調書を謄写すべきであるとし，主張や争点に関わる誤りがあれば調書異議を申し出る必要があるとしている。

同条は根拠として民事訴訟法１６０条２項を挙げるが，現行の民事訴訟法では，口頭弁論について電子調書が作成され，その内容に対する異議は１６０条３項に定められている。

原告側にとっても，裁判所の釈明や合意事項は調書に記載してもらい，その記載を確認しておくことが，国側の担当者の交代があっても審理の経過を共有する手段となる。

第６　判決後の国側の手続

１　判決言渡しと確定

訟務事務入門（第６版）によれば，判決言渡期日には担当官が必ず出廷し，内容の聞き漏らしを防ぐため２名以上で出廷するのが望ましいとされ，判決の主文を確認した後，直ちに本省の所管課に判決結果を速報する（PDF９９頁）。

訟務事務心得集４４条は，「判決言渡し期日が指定，変更された場合は，必ず速報すること。」と定めている。

２　上訴の求指示

訟務事務入門（第６版）によれば，法務局が処理を担当した事件は訟務総括審議官に，地方法務局が単独で処理した事件は監督法務局長に，上訴の提起について指示を求め，その際には所管行政庁の上訴に関する意見書の写しを添付する（PDF１０１頁）。

訟務事務の手引の資料編には，所管行政庁の長から法務局長に宛てて上訴を要するか否かを伝える「〇〇事件の判決に対する上訴の要否について」の様式が掲載されている（PDF１０２頁）。

上訴期間は判決書の送達を受けた日から２週間であるから（民事訴訟法２８５条），国側は，この期間内に，行政庁の意見，法務局の意見及び上級庁の指示という段階を経て上訴の要否を決めることになる。

訟務事務入門（第６版）は，控訴状について，「国側控訴事件の場合，時間的制約等から，必要的記載事項のみにとどめている例が多いようです。」としている（PDF１０８頁）。

本記事の考えとして，国が控訴するか否かは控訴期間の終盤まで判明しないことがあるから，原告側は，判決確定を前提とする手続を進める前に，裁判所で上訴の有無を確認する必要がある。

３　仮執行宣言付判決への対応

訟務事務入門（第６版）は，仮執行宣言付きの判決で国が敗訴した場合，免脱宣言が付されていれば担保を供託して執行の停止又は取消しを求め，免脱宣言が付されていなければ民事訴訟法４０３条による強制執行停止の申立てをするとしている（PDF１０２頁～１０７頁）。

同書は，相手方が仮執行をした事件で上訴する場合には，上訴の提起と同時に，民事訴訟法２６０条２項に基づく原状回復の申立てをするとしている（PDF１０５頁）。

同項は，本案判決を変更する場合には，裁判所は，被告の申立てにより，仮執行の宣言に基づき被告が給付したものの返還及び仮執行により又はこれを免れるために被告が受けた損害の賠償を原告に命じなければならないと定めている。

第７　判決以外の終了と付随手続

１　訴えの取下げへの同意

民事訴訟法２６１条２項本文は，相手方が本案について準備書面を提出するなどした後の訴えの取下げは，相手方の同意を得なければ効力を生じないと定めている。

訟務事務入門（第６版）は，被告の同意の方式に明文の規定はないが，「国の場合には，必ず書面で行うようにします。」としている（PDF１１６頁）。

同書によれば，国が同意するときは，所管行政庁から同意するか否かの回答を文書で徴し，内部決裁を経て同意書を提出する（同頁）。

訟務事務心得集３６条の解説も，取下げから２週間以内に異議を述べないと同意したものとみなされるため，国が同意権者である場合は，必ず積極的な意思（同意又は不同意）を書面で表明する必要があるとしている。

同解説は根拠として民事訴訟法２６１条５項を挙げるが，現行の民事訴訟法では，同意の擬制は２６１条６項に定められている。

２　訴訟上の和解

訟務事務入門（第６版）は，和解の勧告を受けたときは，勝訴の可能性，現に係属中の同種事件に与える影響及び行政に及ぼす影響等を慎重に検討し，所管行政庁の意見も徴した上で決めるとしている（PDF１１８頁～１１９頁）。

同書は，裁判所が定める和解条項（民事訴訟法２６５条）について，当事者の受諾の有無を問わず和解が成立したとみなされることから，「和解をするについて種々制約のある国側としては，同制度を利用することは困難と考えられます。」としている（PDF１１８頁）。

国の債権に関する和解について，同書は，国の債権の管理等に関する法律３１条に基づく和解の範囲や財務大臣との協議を説明した上で，清算条項を「原告と被告との間には他に何らの債権，債務がないことを確認する。」とすると租税債権等まで清算するように誤解されるおそれがあるとして，冒頭に「本件に関して」という文言を入れるなどの注意を求めている（PDF１１９頁～１２１頁）。

本記事の考えとして，国との和解を目指す原告側は，国側が所管行政庁の意見聴取と上級庁の判断を経る必要があることを前提に，和解案の検討期間を確保した期日の設定を求めるのが現実的である。

３　行政処分の執行停止

行政事件訴訟法２５条６項は，執行停止の決定は口頭弁論を経ないですることができるが，あらかじめ当事者の意見を聴かなければならないと定めている。

訟務事務入門（第６版）によれば，裁判所から行政庁に執行停止の申立書と共に求意見書が送達されるのが通例であり，意見書の提出期限は３日程度から長くても２週間程度までが普通である（PDF１６０頁）。

同書は，執行停止事件のほとんどが書面審理で済まされているとして，意見書と疎明資料の提出が行政庁にとって主張・立証の唯一の機会であると説明している（同頁）。

同条８項は，執行停止の決定に対する即時抗告はその決定の執行を停止する効力を有しないと定めている。

４　地方公共団体等の事件

権限法７条１項は，地方公共団体，独立行政法人その他政令で定める公法人が，その事務に関する訴訟について，法務大臣に所部の職員に訴訟を行わせることを求めることができると定め，同条３項は，法務大臣は国の利害を考慮して必要があると認めるときに職員を指定して訴訟を行わせることができると定めている。

訟務事務入門（第６版）は，この訴訟実施請求の宛先を「必ず『法務大臣』としなければなりません。」としている（PDF１２４頁）。

大阪高裁昭和４３年１０月３１日判決（昭和４２年（行コ）第２号，昭和４２年（行コ）第１３号，判例秘書の判例番号　Ｌ０２３２０５４２）は，県教育委員会の請求により法務大臣が権限法７条３項に基づいて指定した者の訴訟代理権が争われた事件で，同条の規定の体裁及び文言並びに行為の性質から考えると，「訴訟を行なわせることの必要の有無についての判断は大臣の自由な裁量にゆだねられていると解するのを相当とする。」とした。

同判決は，国と地方公共団体等との間に直接の利害関係が存しない限り法務大臣は指定を行ってはならないと解するのは正当ではないとし，教育委員会は地方公共団体の執行機関であるから地方公共団体として同条１項の請求をすることができるとしている。

権限法６条の２第１項は，地方公共団体を被告とする第一号法定受託事務に関する訴訟が提起されたときは，当該地方公共団体が法務大臣に直ちに報告しなければならないと定めている。

訟務事務入門（第６版）は，その典型例として，生活保護の申請を拒否した処分の取消訴訟のほか，衆議院議員又は参議院議員の選挙の効力に関して都道府県選挙管理委員会を被告として提起される民衆訴訟を挙げている（PDF１２６頁）。

選挙無効訴訟と権限法の関係は，[選挙無効訴訟とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/10/13/1gou-senkyo-mukou/)で説明している。

第８　国を相手方とする事件で原告側の代理人が確認すること

以下は，資料の記載を踏まえた本記事の整理である。

①　国を被告とする訴状の当事者は「国　代表者法務大臣」とし，取消訴訟では行政事件訴訟法１１条４項により処分をした行政庁も記載する。

②　提訴予告通知をするときは，提訴予定裁判所と提訴予定時期を記載し，照会事項は民事訴訟法１３２条の２第１項ただし書の除外事由に当たらないよう具体化する。

③　当事者照会は指定代理人に送付し，法務局での検討期間を見込んだ回答期間を定める。

④　第１回口頭弁論期日では，認否・反論の提出時期を具体的に定めてもらう。

⑤　取消訴訟では，処分理由資料や審査請求記録について，行政事件訴訟法２３条の２の釈明処分の申立てを検討する。

⑥　金銭の支払を求める事件では，国が仮執行免脱を申し立てることを前提に，判決後の回収と執行の見通しを立てる。

⑦　判決後は，控訴期間の満了を待って裁判所で上訴の有無を確認してから，確定を前提とする手続に進む。

第９　関連記事

①　[歴代の法務省訟務局長](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/08/shoumukyokutyou/)

②　[行政機関等への出向裁判官―身分，勤務先，人数及び判検交流との関係](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/08/19/shukkou-saibankan/)

③　[当事者照会の作り方と不回答への対応―質問の特定・拒絶理由・求釈明・提出命令](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/03/toujisha-shoukai-sakusei-fukaitou-taiou/)

④　[民事訴訟で相手方・第三者の資料を集める方法―弁護士会照会・調査嘱託・文書送付嘱託・文書提出命令の使い分け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/17/minji-soshou-shouko-shuushuu-houhou-hikaku/)

⑤　[選挙無効訴訟とは―提訴できる人・期限・無効になる条件と一票の格差](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/10/13/1gou-senkyo-mukou/)

⑥　[厚生労働省労働基準局の，労災保険に係る訴訟に関する対応の強化について](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/08/18/mhlw-roudou-lawsuit/)

⑦　[法務大臣の権限と仕事とは―指揮権・国の訴訟・死刑執行命令](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/13/houmu-daijin-kengen-shigoto/)

⑧　[民事訴訟の送達――補充送達，付郵便送達，公示送達及びシステム送達](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/04/15/soutatsu-memo/)

⑨　[mintsで行政訴訟を提起する方法―被告と処分行政庁の表示，事件種別，仮の救済の添付書類](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/02/mints-gyousei-soshou-teiki/)

⑩　[帰化不許可処分を争う方法――理由の不提示，審査請求の不可，取消訴訟の出訴期間及び裁判例](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/kika-fukyoka-shobun-arasoikata/)

⑪　[仮執行後に第一審判決が変更された場合の原状回復―民事訴訟法260条2項の申立て](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/16/minsohou-260jo-2kou-kashikkou-genjoukaifuku/)

⑫　[mintsで訴えを取り下げる方法－取下書・相手方の同意・2週間のみなし同意・手数料還付](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/28/mints-uttae-torishita-doui-tesuuryou-kanpu/)

⑬　[社会福祉法人の解散命令と執行停止―清算法人の存続と事業基盤の喪失を疎明する方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/04/shakaifukushi-kaisan-shikkou-teishi-somei/)

⑭　[裁判官と検察官の人事交流](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/06/18/saibankan-kensatsukan-kouryuu/)

⑮　[法務省訟務局とは―仕事内容・組織・法務局訟務部との違い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/houmushou-shoumukyoku-toha/)

第１０　出典

１　資料

①　法務省大臣官房訟務部門「[訟務事務入門（第６版）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/03/訟務事務入門（平成１８年３月）.pdf)」（平成１８年３月）PDF１１頁～１６０頁

②　法務省大臣官房訟務部門「[訟務事務入門（書式編）（第３版）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/03/訟務事務入門（書式編・平成１８年３月）.pdf)」（平成１８年３月）

③　大阪法務局訟務部「[訟務事務の手引～訴訟業務を行う行政庁担当者へのアドバイス～](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2023/01/訟務事務の手引（平成２０年３月の大阪法務局訟務部の文書）.pdf)」（平成２０年３月）PDF１０頁～１０２頁

④　「[訟務事務心得集](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2020/02/訟務事務心得集（平成２２年９月改訂）.pdf)」（平成２２年９月改訂）２６条，２８条，３６条，４３条，４４条，５０条及び５２条

２　法令（令和８年１０月１７日時点のe-Gov法令検索の現行条文）

①　[国の利害に関係のある訴訟についての法務大臣の権限等に関する法律](https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000194)１条～３条，５条，６条，６条の２，７条及び８条

②　[民事訴訟法](https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109)４条，１３２条の２，１６０条，１６３条，２５９条，２６０条，２６１条，２６５条，２８５条及び４０３条

③　[行政事件訴訟法](https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000139)１１条，２３条の２及び２５条

④　[法務省組織令](https://laws.e-gov.go.jp/law/412CO0000000248)９条，４８条及び６５条

３　裁判例（判例秘書で本文を確認。いずれも裁判所HP未掲載）

①　最高裁平成３年１２月５日第一小法廷判決（平成３年（オ）第６５２号，判例秘書の判例番号　Ｌ０４６１００９３）

②　広島高裁平成３年１月３１日判決（平成２年（ネ）第８４号，判例秘書の判例番号　Ｌ０４６２００２８）

③　大阪高裁昭和４３年１０月３１日判決（昭和４２年（行コ）第２号，昭和４２年（行コ）第１３号，判例秘書の判例番号　Ｌ０２３２０５４２）

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## 最高裁判所の広報ハンドブックとは―総論・一般広報の内容と令和２年３月版の改訂点（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/saikousai-kouhou-handbook/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-18
Category: 裁判所, 裁判制度・司法行政

目次

- [第１　本記事で扱う資料と基準日](#sec1)
- [１　３つの資料](#sec1-1)

- [２　改訂の経過](#sec1-2)

- [３　資料の性格と限界](#sec1-3)

- [第２　令和２年３月版の構成](#sec2)

- [第３　総論（１－１～１－５）](#sec3)
- [１　一般広報と報道対応](#sec3-1)

- [２　広報活動は司法行政上の事務である](#sec3-2)

- [３　広報活動を行う理由](#sec3-3)

- [４　中立性・公平性](#sec3-4)

- [５　疑義がある場合の対処](#sec3-5)

- [第４　一般広報（２－１～２－７）](#sec4)
- [１　一般広報の意義](#sec4-1)

- [２　広報のためのツール](#sec4-2)

- [３　ウェブサイトと広報テーマ](#sec4-3)

- [４　憲法週間と「法の日」週間](#sec4-4)

- [５　裁判所内外の広報企画](#sec4-5)

- [第５　平成２５年４月版から令和２年３月版への主な改訂点](#sec5)
- [１　改訂履歴に掲げられた項目](#sec5-1)

- [２　本文を突き合わせて確認した変更](#sec5-2)

- [第６　少年事件編](#sec6)

- [第７　弁護士実務での読み方](#sec7)
- [１　裁判所への取材と事件関係者](#sec7-1)

- [２　判決要旨・撮影・少年事件の関連記事](#sec7-2)

- [３　司法行政文書としての扱い](#sec7-3)

- [第８　出典・関連記事](#sec8)
- [１　出典](#sec8-1)

- [２　関連記事](#sec8-2)

第１　本記事で扱う資料と基準日

１　３つの資料

最高裁判所事務総局広報課は，各裁判所の広報事務担当者向けに「広報ハンドブック」を作成している。

本記事では，当ブログに掲載している次の３つの資料を扱う。

①　[広報ハンドブック（令和２年３月版）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2022/01/最高裁判所広報課の広報ハンドブック（令和２年３月版）.pdf)（PDF６９頁。本文は印刷頁１頁～６３頁）

②　[広報ハンドブック（少年事件編）（令和２年３月版）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2022/01/最高裁判所広報課の広報ハンドブック（少年事件編）（令和２年３月版）.pdf)（PDF１１頁。本文は印刷頁１頁～９頁）

③　[広報ハンドブック（平成２５年４月版）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2017/12/2504-最高裁の広報ハンドブック.pdf)（PDF６６頁。本文は印刷頁１頁～６０頁）

以下，頁は各資料の印刷頁で示し，特に断らない限り①の令和２年３月版の頁である。

令和２年３月版のPDFでは，印刷頁に６を足した数がPDFの頁になる。

２　改訂の経過

令和２年３月版の「はじめに」は平成２２年２月付けであり，その後に平成２４年４月，平成２５年４月及び令和２年３月の改訂の内容が順に記載されている（PDF２頁～３頁）。

平成２４年４月の改訂は，平成２３年度に裁判所ウェブサイトの大規模な改修を行ったことに伴うものとされている。

最高裁判所事務総長の平成３１年１月８日付けの[司法行政文書不開示通知書](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/01/310108-不開示通知書（最高裁判所の広報ハンドブック（平成２５年５月以降の最新版））.pdf)は，「最高裁判所の広報ハンドブック（平成25年5月以降の最新版）」について，作成又は取得していないことを理由に開示しないこととしている。

この通知と改訂の記載からすると，平成２５年４月版の次の改訂が令和２年３月版である。

３　資料の性格と限界

広報ハンドブックは，裁判所の広報活動について基本的な事項や留意すべき事項をまとめた職員向けの参考資料である。

「はじめに」は，個々の広報事案での対応をまとめたマニュアル本ではなく，事案や状況に応じて個別に検討する必要があると述べている（PDF２頁）。

法令ではないから，報道機関や事件関係者に何らかの権利を与えるものではない。

本記事は令和２年３月版までを対象とし，その後に改訂された版があるかどうかは，公表されている資料では確認できない。

ハンドブックが挙げる記者クラブや報道機関の説明，裁判所ウェブサイトの構成等は，令和２年当時の記載である。

第２　令和２年３月版の構成

令和２年３月版は，６つの章と，目次末尾の「裁判所の広報活動のイメージ」（PDF６頁）から成る。

各章の内容と当ブログの関連記事は，次のとおりである。

章主な項目（頁）当ブログの関連記事
１　総論広報活動の種類・性格・理由，中立性・公平性，疑義がある場合の対処（１頁～５頁）本記事の第３
２　一般広報一般広報の意義，広報ツール，ウェブサイト，広報テーマ，憲法週間・「法の日」週間，裁判所内外の広報企画（６頁～１５頁）本記事の第４
３　報道対応の基礎報道機関の基礎知識，責任者対応・窓口一本化の原則，報道対応の種類，記者との接し方，上級庁への情報提供等（１６頁～２４頁）[裁判所の報道対応の基礎](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/01/09/saibansho-houdoutaiou/)
４　報道発表等資料提供，記者レク，所長等就任記者会見，記者会見，懲戒処分の公表（２５頁～３３頁）[裁判所の報道発表等](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/01/09/saibansho-houdouhappyou/)
５　取材対応念頭に置くべきこと，一般的な留意事項，即答できない場合，休日・緊急時，裁判官等・支部・検察審査会への取材（３４頁～４８頁）[裁判所の取材対応](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/01/09/saibansho-shuzaitaiou/)
６　裁判報道／便宜供与法廷内写真撮影，庁舎内写真撮影，判決要旨等，法廷内記者席，著名事件，少年事件（４９頁～６３頁）[法廷内写真撮影](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/01/09/houteina-shashin-satsuei/)，[判決要旨等](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/01/09/hanketsu-youshi/)ほか（第７の２）

「裁判所の広報活動のイメージ」は，一般広報と報道対応を１枚にまとめた図である。

報道対応については，記者会見・記者レク・投げ込みによる報道発表と，個別照会への対応及び事件取材への便宜供与による取材申込みへの対応を挙げ，留意点として，適正な裁判運営への配慮，裁判所の中立性・公平性の確保及び関係者のプライバシー保護を掲げている。

第３　総論（１－１～１－５）

１　一般広報と報道対応

ハンドブックは，裁判所の広報活動を「一般広報」と「報道対応」に大別する（１頁）。

一般広報は，裁判所の制度や仕組みを国民に正しく理解してもらうため，国民一般を対象に行う広報活動であり，ウェブサイト，リーフレット及び憲法週間の行事等がこれに当たる。

報道対応は，報道機関が裁判所に関して報道する際の取材等に対応する広報活動である。

報道対応の対象となる報道は，具体的な裁判の手続や判決に関する報道と，裁判の制度・運用，組織，裁判所で発生した事故及び懲戒処分等の司法行政に関する報道に分けられている。

司法行政に関する報道のうち事故等については，いつどのような取材が来るか予測しにくいため，細心の注意を要するとされている。

２　広報活動は司法行政上の事務である

ハンドブックは，一般広報だけでなく報道対応も司法行政上の事務であるとする（２頁）。

例えば，報道機関から民事事件記録中の訴状等の閲覧を求められた場合に，裁判部の了承の下，訴訟法上の手続によらずに閲覧を認めることがあるが，これは報道の必要に応える便宜供与であって，訴訟法上の閲覧ではないと説明されている。

報道機関が訴訟法上の手続による閲覧を求めることも可能であり，その場合の対応は裁判上の事務になる。

広報活動が司法行政上の事務であることから，担当は事務局であり，各庁で統一的に取り扱う必要があり，他庁への影響から上級庁に相談する場面も出てくるとされている。

もっとも，裁判上の事務と密接に関連する場合は裁判部門との連携が必須であり，事件記録の閲覧であれば，第三者による閲覧が訴訟法上許されているかどうか等も押さえておく必要があるとされる。

また，広報活動に係る文書は司法行政文書として適切に管理し，開示申出があれば速やかに対応する必要があるとされている。

３　広報活動を行う理由

ハンドブックは，裁判所が司法の機能を果たすには国民の理解と信頼が不可欠であるが，国民の多くは報道等を通じて裁判所の活動を認識しているので，広報活動が必要になると説明する（３頁）。

報道対応については，公の機関は規模や影響に応じた説明責任を負うとした上で，誤った報道によって傷つけられた信頼の回復には非常な困難が伴うから，正確な報道のための対応が必要であるとしている。

４　中立性・公平性

裁判所は，中立性・公平性を維持するだけでなく，その点で国民に疑念を抱かれることも避けなければならないとされている（４頁）。

例として，他の機関や団体から広報用ポスターの掲示やパンフレットの備置きを依頼された場合が挙げられている。

その機関や団体が事件当事者となり得ること，広報のテーマに反対の意見を持つ人がいることを考慮して，中立性・公平性に反しないかを検討する必要があるとされる。

５　疑義がある場合の対処

広報活動は裁判所の公的見解を外部に表明する性質を持ち，ある庁の対応が他の庁に影響することも多いため，事実関係を最もよく知る原庁と経験例を多く持つ上級庁との意思疎通が必要であるとされている（５頁）。

疑問があれば必ず上級庁に相談し，緊急時には高裁への相談と並行して最高裁広報課に直接相談してもよいとされる。

疑問とまではいえない事項でも，他の庁に影響し得るものは上級庁に情報提供し，事故等で報道対応が予想される場合は上級庁に第一報を入れることとされている。

第４　一般広報（２－１～２－７）

１　一般広報の意義

令和２年３月版で新設された２－１は，裁判所が一般広報を行う目的を次の２点に整理している（６頁）。

①　裁判所の役割や裁判手続を地域社会に分かりやすく発信し，裁判所に対する「敷居の高さ」を解消して，国民が必要なときに利用しやすい環境を整えること

②　広報企画等を通じて地域社会の声を直接聴き，裁判所に対する期待を裁判所の活動に反映させること

同じ項は，平成３０年８月２４日付けの広報課長事務連絡「裁判所の広報活動に関する情報の共有について」により，各庁がウェブサイトに掲載した広報活動の募集告知や実施結果を最高裁広報課が集約し，J・NETポータルに掲載する取組を紹介している。

２　広報のためのツール

ハンドブックは，広報ツールとして次のものを挙げている（７頁～９頁）。

①　裁判所ウェブサイト等：平成１８年３月の全面的なリニューアル，平成２３年度のウェブアクセシビリティを意識した改修とCMSの導入，平成３１年度（令和元年度）のモバイル端末利用者を意識した大幅なリニューアルの経過が記載されている。知的財産高等裁判所のウェブサイトは平成１７年４月，裁判員制度のウェブサイトは平成１７年１１月に開設された。

②　パンフレット「裁判所ナビ」：裁判所や裁判の制度全般を説明するもので，最高裁事務総局が毎年発行し，見学者等に配布される。

③　リーフレット「法廷ガイド」：裁判傍聴の基本的事項と裁判手続の概略を説明するもので，傍聴希望者等が入手できるよう備え置かれる。

④　広報誌「司法の窓」：一般国民向けの対外広報誌で，主な配布先は全国の大学，短大，高校及び法科大学院である。第６２号以降は裁判所ウェブサイトにも掲載されている。

⑤　その他のリーフレット：主に事件関係者向けで，転載利用については総務局第二課長の事務連絡が発出されている。

⑥　広報用ビデオ：「最高裁判所のしくみと働き」等の４本が挙げられている。

手続教示用ビデオは制作目的が異なるため，広報活動に使うには最高裁事務総局への確認が必要とされる。

ただし，少額訴訟，簡易裁判所の民事手続，特定調停，家事事件手続及び労働審判手続の５本は，広報活動に利用して差し支えないとされている。

３　ウェブサイトと広報テーマ

ハンドブックは，裁判所ウェブサイトを一般広報の中核と位置付け，各庁にサイトポリシーと裁判所ウェブサイト運用マニュアルに従った管理・運用を求めている（１０頁）。

最高裁事務総局は，裁判所や裁判に関するトピックを分かりやすく解説するため，広報テーマを定めている（１１頁）。

毎年１１月頃に翌年４月から翌々年３月までの仮計画を立てて各庁に送付し，令和２年度からは時宜に応じたテーマをより厳選して全国の裁判所に周知することとされている。

原則的な作業スケジュールは，テーマを扱う月の５月前にテーマを確定し，３．５月前に内閣府政府広報室へ概要等を提出し，３月前に原稿を確定し，２．５月前に広報課長通知を発出し，１月前に裁判所時報に掲載し，当月に裁判所ウェブサイトへの掲載と政府広報による発信を行うというものである。

４　憲法週間と「法の日」週間

憲法週間は５月１日から７日まで，「法の日」週間は１０月１日から７日までであり，いずれも裁判所，法務省，検察庁及び弁護士会が協力するなどして全国で各種の行事を行う（１２頁～１３頁）。

広報企画の例として，出前講義，法廷傍聴，模擬裁判，ビデオ上映及び資料展示を伴う庁舎見学会が挙げられている。

報道機関に行事のPRを依頼すると取材の申込みも予想されるから，その対応を企画段階から検討しておく必要があるとされる。

沿革と行事の詳細は，[憲法週間とは―期間・沿革・裁判所の行事と「法の日」週間との違い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2021/03/20/kenpou-hounohi-shuukan/)及び[「法の日」と「法の日」週間とは―１０月１日の由来・制定経緯・行事](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/hounohi-shuukan/)に書いている。

５　裁判所内外の広報企画

裁判所内で行う広報企画には，庁舎見学会，団体傍聴，模擬裁判及び説明会がある（１４頁）。

ハンドブックは，見学等が裁判所が国民に直接広報できる数少ない機会であるとしつつ，本来の事務に支障を生じさせないこと，特定の団体に特別の便宜を与えて中立性・公平性に疑いを生じさせないことに注意を求めている。

実際の事件の団体傍聴では傍聴にふさわしい事件を選ぶ必要があり，特に小学生の傍聴では精神的なショックを受けないよう十分配慮し，裁判部と連絡を取り合う必要があるとされる。

安全管理のため，参加人数，引率責任者及び見学場所等を早めに庁舎管理事務担当者に連絡することも挙げられている。

裁判所外で行う広報企画には，公共施設での説明会や学校での出前講義等がある（１５頁）。

裁判所に関心を持たない層にも働き掛けられる利点がある一方，労力と費用の負担が大きいので，広報効果を吟味する必要があるとされる。

学校等から出前講義の要望を受けた場合に，団体傍聴と組み合わせた庁舎見学会等を勧めて裁判所内の企画に誘導する運用をしている庁もあると紹介されている。

最高裁判所の庁舎見学については，[最高裁判所の庁舎見学に関する，最高裁判所作成のマニュアル](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/13/kengaku/)がある。

第５　平成２５年４月版から令和２年３月版への主な改訂点

１　改訂履歴に掲げられた項目

令和２年３月版は，同版で行った改訂として，２－１の新設，２－２から２－４まで（広報ツール，ウェブサイト及び広報テーマ）の加筆・改訂，３－３（報道対応の種類），３－５（上級庁への情報提供等）及び４－６（懲戒処分の公表）の加筆・改訂並びに５－１と５－２の記載順序の変更を挙げている（PDF３頁）。

２　本文を突き合わせて確認した変更

平成２５年４月版と令和２年３月版の本文を突き合わせると，主な変更は次のとおりである。

改訂履歴に掲げられていない項目にも，文言の変わった箇所がある。

項目平成２５年４月版令和２年３月版
３－３　報道対応の種類報道発表，取材対応及び裁判報道における便宜供与の３つに分けていた（１９頁）報道発表と取材対応の２つに分け，便宜供与は取材対応の一つと位置付けた（２０頁）
３－４　記者との接し方普段接することの多い「記者クラブの記者」との接し方として記載していた（２０頁）「記者クラブの」の限定がなくなり，不正確な雑談が誤報に結び付くこともある旨が加わった（２１頁）
３－５　上級庁への情報提供等項目名は「相談等の必要性」「相談等の際の注意」であった（２２頁）「情報提供等」に改め，第一報を入れる場面に，裁判所が関係する事件や事故について報道がされる可能性がある場合を加え，上級庁を含めた迅速な情報共有が組織として望ましい旨を加えた（２３頁）
４－６　懲戒処分の公表平成１５年１２月２２日付けの人事局長通知だけを挙げていた（３０頁）平成１６年３月４日付けで裁判所職員倫理審査会が定めた国家公務員倫理法違反の場合の公表指針も挙げ，いずれも裁判所ウェブサイトで公開されているとした（３１頁）
５－１・５－２　取材対応「一般的な留意事項」を５－１，「念頭に置くべきこと」を５－２としていた（３３頁～３８頁）順序を入れ替え，５－１に，説明責任も念頭に置き，漫然と回答を控える対応にならないよう注意する旨を加えた。秘匿決定等がされた事項への注意と，期日情報等を提供する際の確認も加わった（３４頁～３５頁）
６－４　判決要旨等要旨・骨子は裁判官に作成してもらうしかないとし，報道機関以外への提供は基本的に予定されていないとしていた（５３頁～５４頁）裁判体の協力が不可欠とし，プライバシー情報（秘匿決定のされた事項等）への配慮を加え，刑事訴訟の訴訟関係人には報道機関交付用の判決要旨を交付するのが相当とした（５５頁～５６頁）
６－５　法廷内記者席記者席の設置は「裁判所（長）」の法廷警察権に基づく判断に関わるとしていた（５５頁）「裁判長又は開廷をした一人の裁判官」の法廷警察権と改め，記者が来なかった記者席を一般傍聴席に戻す措置を，傍聴券を交付した事件ではない場合のものとした（５８頁）
６－７　少年事件担当裁判官の「了解」を得た上で判断し，事件受理時や審理途中には外形的ないし客観的事実についてのみ公表するなどの配慮をするとしていた（５９頁）担当裁判官の「意見を踏まえた上」で判断するとし，「外形的ないし客観的事実についてのみ公表する」との例示がなくなった（６２頁）

本記事で両版の文言を突き合わせたのは，上の表の各項目である。

それ以外の項目は，令和２年３月版の改訂履歴の記載によっている。

判決要旨の取扱いの変化は，平成２８年と平成２９年の事務連絡を含めて，[判決要旨は誰に交付されるか―広報ハンドブック，平成２８年・平成２９年の事務連絡，美濃加茂市長事件及び情報公開答申](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/13/hanketsuyoushi/)に詳しく書いている。

第６　少年事件編

広報ハンドブック（少年事件編）は，令和２年３月版の６－７の記載を補うため，家庭裁判所の広報担当者向けに基本的な考え方をまとめた資料である（少年事件編「はじめに」）。

本文は次の３つの部分から成る。

①　少年事件の報道対応でも裁判所広報の基本が大切であること（１頁～３頁）：窓口の一本化と責任者による対応，捜査段階からの情報収集，正確な事実関係の把握，誠実な対応，上級庁への情報提供及び地裁との協力

②　報道対応に当たっての考慮要素（４頁～７頁）：回答の必要性，少年及び家族への影響，被害者その他の関係者への影響，調査及び審判への影響，関係機関への影響並びに模倣による非行の伝搬等

③　少年事件の基本的事項を記者に理解してもらうこと（８頁～９頁）：教科書等の文献の紹介や，記者クラブの幹事社と相談して行う説明会

少年事件編は，送致機関から提供を受ける情報について，送致機関が行った報道発表や報道対応での回答内容以上に収集する必要はないとしている（２頁）。

また，記者への基本的事項の説明は一般的・中立的な理解のためのものであり，特定の事件の取材への回答ではないことに注意を求め，特定の事件の取材が始まった後は説明会がふさわしくない場合が少なくないとしている（８頁～９頁）。

考慮要素の詳細と，少年法６１条及び特定少年との関係は，[少年事件で弁護士が取材を受けるときの確認事項―少年法６１条・特定少年・被害者情報](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/17/shonen-jiken-hodo-taiou/)及び[少年事件についての報道対応の留意事項](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/01/09/shounen-houdoutaiou/)に書いている。

令和２年３月版の両資料は，令和４年４月１日に施行された特定少年の制度より前の資料である。

第７　弁護士実務での読み方

１　裁判所への取材と事件関係者

以下は，ハンドブックの記載から本記事が整理した，事件の代理人・弁護人として留意する点である。

裁判所に対する取材は，所長を責任者とし，総務課を窓口として，所長，事務局長及び総務課のラインで対応するのが原則とされている（１９頁）。

事件を担当する裁判官は個別事件を前提とした取材に応じないとされ，裁判官が直接取材を受けた場合も総務課を案内するよう求められている（４４頁～４５頁）。

裁判所が依頼者の事件について報道機関に何を答えるかは，この窓口で，裁判の独立，中立性・公平性及び関係者のプライバシーを考慮して決められることになる。

ハンドブックは，原告が訴えを提起する場面のカメラ取材を認めることは中立性・公平性の観点から相当でないとし，裁判所構内での事件関係者へのインタビューや一方当事者の報告集会の撮影も許可していないのが通常であるとしている（５３頁～５４頁）。

臨時記者室を当事者の報告集会に使えないことも明記されている（６０頁）。

提訴や判決の際に記者会見を予定する場合は，こうした扱いを前提に，場所や撮影の段取りを事前に確認しておく必要がある。

２　判決要旨・撮影・少年事件の関連記事

ハンドブックの６章の各項目は，次の記事で原文と現行の運用を紹介している。

①　[法廷内写真撮影](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/01/09/houteina-shashin-satsuei/)，[裁判所の庁舎内（敷地内）写真撮影](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/01/09/saibansho-satsuei/)及び[裁判所・法廷で写真撮影，録音又は録画はできるか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/23/saibansho-houtei-satsuei-rokuon-rokuga/)

②　[報道機関向けの判決要旨とは―裁判所が配る要旨・骨子の作成手順，分量の目安及び交付先（広報ハンドブック６－４）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/01/09/hanketsu-youshi/)及び[判決要旨を弁護士が受け取るには―申出時期，便宜供与，静岡地裁令和７年１１月２７日判決，保存及び情報公開](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/23/hanketsu-youshi-bengoshi-uketori/)

③　[法廷内記者席](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/01/09/houteinai-kishaseki/)及び[対象裁判が著名事件等である場合の留意事項](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/01/09/tyomeijiken-ryuuijikou/)

④　[地家裁所長等の就任記者会見―準備資料・撮影録音・報道対応](https://yamanaka-bengoshi.jp/2021/03/20/kishakaiken-saibansho/)

３　司法行政文書としての扱い

ハンドブックは，広報活動に係る文書（２頁），懲戒処分に関する文書（３１頁）及び判決要旨等（５６頁）について，司法行政文書として扱い，開示申出があれば対応する必要があるとしている。

ハンドブック自体の最新版の有無も，第１の２の不開示通知書のように，司法行政文書の開示申出によって確かめることができる。

最高裁判所事務総局広報課の事務分掌は，[最高裁判所事務総局広報課の事務分掌](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/03/09/kouhouka/)に掲載している。

第８　出典・関連記事

１　出典

①　最高裁判所事務総局広報課「[広報ハンドブック（令和２年３月版）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2022/01/最高裁判所広報課の広報ハンドブック（令和２年３月版）.pdf)」

②　最高裁判所事務総局広報課「[広報ハンドブック（少年事件編）（令和２年３月版）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2022/01/最高裁判所広報課の広報ハンドブック（少年事件編）（令和２年３月版）.pdf)」

③　最高裁判所事務総局広報課「[広報ハンドブック（平成２５年４月版）](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2017/12/2504-最高裁の広報ハンドブック.pdf)」

④　最高裁判所事務総長「[司法行政文書不開示通知書](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/01/310108-不開示通知書（最高裁判所の広報ハンドブック（平成２５年５月以降の最新版））.pdf)」（平成３１年１月８日付け最高裁秘書第５３９８号）

２　関連記事

①　[裁判所の報道対応の基礎](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/01/09/saibansho-houdoutaiou/)

②　[裁判所の報道発表等](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/01/09/saibansho-houdouhappyou/)

③　[裁判所の取材対応](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/01/09/saibansho-shuzaitaiou/)

④　[少年事件についての報道対応の留意事項](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/01/09/shounen-houdoutaiou/)

⑤　[判決要旨は誰に交付されるか―広報ハンドブック，平成２８年・平成２９年の事務連絡，美濃加茂市長事件及び情報公開答申](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/13/hanketsuyoushi/)

⑥　[歴代の最高裁判所秘書課長兼広報課長](https://yamanaka-bengoshi.jp/2018/01/02/hishokatyou/)

⑦　[司法記者クラブとは―司法記者の仕事，加盟社・所在地，法曹記者クラブとの違い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/shihou-kisha-club/)

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## 司法試験の合格発表で法務省が報道機関に配る資料―平成２９年の決裁文書から分かる作成手順，４種類の配付資料及び採点結果の読み方（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/shihoushiken-goukaku-happyou-houdou-shiryou/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 司法試験・予備試験, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と資料](#sec1)
- [１　対象とする資料](#sec1-1)

- [２　確認の方法と基準日](#sec1-2)

- [第２　報道発表資料が作られる流れ](#sec2)
- [１　司法試験委員会の決定前に決裁を済ませる](#sec2-1)

- [２　前年の資料を添付し，数字を空欄にした案で決裁する](#sec2-2)

- [３　配付の経路と解禁時刻](#sec2-3)

- [４　文書の分類と保存期間](#sec2-4)

- [第３　配付される４種類の資料](#sec3)
- [１　４種類の資料と法務省HPでの扱い](#sec3-1)

- [２　採点結果と法科大学院等別合格者数等は法務省HPの資料と同じ内容である](#sec3-2)

- [３　合格者名簿は試験地ごとに受験番号と氏名を並べている](#sec3-3)

- [第４　採点結果の数字を読むときの注意](#sec4)
- [１　合格点と合格者数は年ごとに決まる](#sec4-1)

- [２　最低ライン点未満者は延べ人数と実人員を区別する](#sec4-2)

- [３　総合評価の対象者数は差引きで求める](#sec4-3)

- [４　平均点と最低点の意味](#sec4-4)

- [５　年齢・受験回数・既修未修の基準](#sec4-5)

- [第５　予備試験合格者の受験状況](#sec5)
- [１　平成２８年の受験状況](#sec5-1)

- [２　読むときの注意](#sec5-2)

- [第６　合格発表の方法の変化](#sec6)
- [１　平成２９年から令和８年までの比較](#sec6-1)

- [２　公表資料で確認できないこと](#sec6-2)

- [第７　関連記事](#sec7)

- [第８　出典](#sec8)
- [１　開示文書](#sec8-1)

- [２　法務省の公表資料](#sec8-2)

- [３　法令](#sec8-3)

第１　この記事の対象と資料

１　対象とする資料

本記事は，法務省大臣官房人事課が平成２９年９月に作成した「平成29年司法試験合格発表における報道発表資料について」との件名の決裁文書とその添付資料を読み，司法試験の合格発表に当たって報道機関に配付される資料の作られ方と，その数字の読み方を整理するものである。

資料は，内線番号が黒塗りされた開示文書（[PDF・４２頁](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2017/10/290907-平成２９年司法試験合格発表における報道発表資料について等.pdf)）であり，次の部分から成る。

頁内容
１頁決裁文書（平成２９年９月６日起案，同月７日決裁）
２頁平成２９年の報道発表資料の案（合格点と合格者数が空欄のもの）
３頁～２０頁参考として添付された平成２８年司法試験の採点結果，得点別人員調及び法科大学院等別合格者数等
２１頁平成２８年司法試験受験状況（予備試験合格者）
２２頁～３１頁平成２９年９月１２日付けの合格者名簿の表紙と，参考として添付された平成２８年の合格者名簿
３２頁平成２９年の報道発表資料（合格点と合格者数を記入したもの）
３３頁～４２頁平成２９年の合格者名簿

合格者名簿には合格者の氏名が載っているが，本記事では氏名を転記しない。

２　確認の方法と基準日

本記事は，令和８年１０月１７日に開示文書の全頁を読み，添付された平成２８年の数値を法務省HPの「平成２８年司法試験の採点結果」及び「法科大学院等別合格者数等」と照合した上で作成した。

照合した数値は，合格者数，合格点，出願者数から最終合格者数までの各人数，得点の状況及び最低ライン点未満者の人数であり，いずれも一致した。

条文は，同日にe-Gov法令検索で確認した現行の規定による。

第２　報道発表資料が作られる流れ

１　司法試験委員会の決定前に決裁を済ませる

決裁文書の起案部署は大臣官房人事課司法試験第一係であり，平成２９年９月６日に起案され，同月７日に決裁された。

伺い文は，「標記について，報道関係者に対し，昨年と同様の資料を，秘書課広報室経由で配付することとしたい。」というものである。

平成２９年司法試験の合格者は，同月１１日の司法試験委員会で決定され，翌１２日に発表された。

つまり，報道機関に配る資料の形式と配付経路は，合格者を決める委員会の４日前（起案は５日前）に，前年と同じ形で決裁されていたことになる。

司法試験法８条は，司法試験の合格者は，司法試験考査委員の合議による判定に基づき，司法試験委員会が決定すると定めている。

報道発表資料の決裁は，この合格者の決定とは別の，発表の事務手続である。

司法試験委員会の役割，委員の名簿及び考査委員との違いは，[司法試験委員会とは―メンバー・委員長，考査委員との違いと問い合わせ先（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/shihoushiken-iinkai/)で整理している。

本記事の報道発表資料の決裁と，委員会による合格者の決定を読み分ける際の前提となる。

２　前年の資料を添付し，数字を空欄にした案で決裁する

決裁文書の備考欄には，平成２９年の結果は同月１１日の司法試験委員会で決まるので現時点では資料が確定していないこと，そのため平成２８年の資料を参考として添付したこと，及び実際に配付するのは委員会の決定後の平成２９年の資料であることが記載されている。

添付された報道発表資料の案では，本文の合格点と合格者数が「○○○点」「○，○○○人」と空欄になっている。

委員会の決定後の報道発表資料では，この部分が「総合点８００点以上の１，５４３人」と埋められている。

３　配付の経路と解禁時刻

報道発表資料は，平成２９年９月１２日付けの法務省名義のもので，右上に「報道取扱：１２日午後４時解禁」と記載されている。

法務省の「平成２９年司法試験の合格発表日時等について」によれば，合格発表は同日午後４時に法務省HPへの掲載と掲示によって行われたから，報道機関への配付資料は，合格発表と同じ時刻まで報道を控える扱いだったことになる。

問合せ先は，大臣官房人事課司法試験係（司法試験委員会庶務担当）とされている。

４　文書の分類と保存期間

決裁文書の表紙には，文書管理上の分類が，大分類「司法試験」，中分類「試験実施」，小分類は平成２９年司法試験の実施記録（実施報告等）と記載されている。

保存期間は５年，保存期間満了日は平成３５年３月３１日とされ，機密性の格付けは「機密性2」，秘密区分は「なし」とされている。

平成３５年３月３１日は，改元後の暦では令和５年３月３１日に当たる。

公文書等の管理に関する法律８条１項は，行政機関の長は，保存期間が満了した行政文書ファイル等について，国立公文書館等に移管し，又は廃棄しなければならないと定め，同条２項は，廃棄しようとするときは，あらかじめ内閣総理大臣に協議し，その同意を得なければならないと定めている。

そのため，同じ種類の文書を他の年度について情報公開請求で求める場合，保存期間を過ぎた年度の文書は，保存期間が延長されていない限り，既に移管又は廃棄されている可能性がある。

請求の際には，その年度の司法試験の実施記録に当たる行政文書ファイルを示して特定すると，文書を探してもらいやすくなると考えられる。

第３　配付される４種類の資料

１　４種類の資料と法務省HPでの扱い

報道発表資料には，次の４種類の資料が付けられていた。

資料主な内容法務省HPでの扱い
①採点結果合格者数と合格点，選択科目別・年齢別・性別・受験回数別・既修未修別の合格者数，得点の状況，最低ライン点未満者数及び得点別人員調「総合評価」のPDFとして掲載
②法科大学院等別合格者数等法科大学院ごと及び予備試験合格者の出願者数から最終合格者数まで，既修・未修別及び修了年度別の人員調同名のPDFとして掲載
③受験状況（予備試験合格者）予備試験合格の資格に基づく受験者の性別・年齢別・職種別・最終学歴別の人数②のPDFの末尾に収録
④合格者名簿試験地ごとの受験番号と氏名受験番号だけを掲載

法務省HPの欄は，平成２８年と平成２９年の「司法試験の結果について」のページで確認した掲載の形である。

令和７年の同じページにも，「総合評価」「合格者受験番号」「法科大学院等別合格者数等」が並んでいる。

２　採点結果と法科大学院等別合格者数等は法務省HPの資料と同じ内容である

添付された平成２８年の採点結果は，法務省HPの「平成２８年司法試験の採点結果」と同じ構成であり，合格者数１，５８３人，合格点８８０点，短答式試験の合格に必要な成績を得た者４，６２１人等の数値も一致した。

法科大学院等別合格者数等も，予備試験合格者の行（出願者３９５人，受験者３８２人，最終合格者２３５人）を含め，法務省HPのPDFと同じ数値である。

したがって，報道機関向けの資料のうち①から③までは，法務省HPに載る資料と実質的に同じものと考えられる。

３　合格者名簿は試験地ごとに受験番号と氏名を並べている

合格者名簿は，「東京都」等の試験地の見出しの下に，受験番号と氏名を並べた一覧である。

法務省HPで発表されるのは合格者の受験番号だけであり，氏名は載らない。

合格者の氏名は，後日，官報で公告される。

司法試験法施行規則８条は，「司法試験委員会の委員長は、司法試験に合格した者の氏名を官報で公告するものとする。」と定めている。

平成２９年は，合格発表日時等の案内で，同年１０月４日に合格者の試験地，受験番号及び氏名を官報に公告するとされていた。

開示文書では，内線番号が黒塗りされている一方で，合格者名簿の氏名は黒塗りされていない。

行政機関の保有する情報の公開に関する法律５条１号ただし書イは，法令の規定により又は慣行として公にされ，又は公にすることが予定されている情報を，個人に関する不開示情報から除いている。

合格者の氏名は官報で公告されるものであるから，この除外に当たると判断されたものと考えられる。

第４　採点結果の数字を読むときの注意

１　合格点と合格者数は年ごとに決まる

平成２８年は，平成２８年９月５日の司法試験委員会決定により，総合点８８０点以上の１，５８３人が合格者とされた。

平成２９年は，平成２９年９月１１日の司法試験委員会決定により，総合点８００点以上の１，５４３人が合格者とされた。

合格点は１年で８０点下がったが，合格者数は４０人減っている。

総合点の平均点も，平成２８年の８２９．５２点から平成２９年の７８０．７４点に下がっている。

合格点は，その年の司法試験委員会の決定によって定まるものであり，前年の合格点がそのまま使われるわけではない。

２　最低ライン点未満者は延べ人数と実人員を区別する

採点結果の「最低ライン点未満者」の表は，公法系科目，民事系科目，刑事系科目及び選択科目ごとの人数と，「最低ライン点未満実人員」を分けて示している。

平成２８年は，科目ごとの人数を合計すると２８６人になるが，２８人が２科目，１５人が３科目，６人が４科目で最低ライン点未満となったため，実人員は２１０人とされている。

２８６人から，２科目の２８人について１人分，３科目の１５人について２人分，４科目の６人について３人分を差し引くと，２８６－２８－３０－１８＝２１０となる。

平成２９年も同じ計算で，延べ４９７人に対し実人員は３４３人である。

科目ごとの人数を足し上げて「最低ラインで落ちた人数」とすると，人数を多く数えすぎることになる。

３　総合評価の対象者数は差引きで求める

総合点による合否の判定を受けるのは，短答式試験の合格に必要な成績を得た者のうち，論文式試験の全科目で最低ライン以上となった者である。

平成２８年は，４，６２１人から最低ライン点未満実人員２１０人を引いた４，４１１人が総合評価の対象者であり，総合点別人員調の最後の累計人数も４，４１１人になっている。

平成２９年は，３，９３７人から３４３人を引いた３，５９４人である。

人員調の累計割合は，表によって分母が違う。

総合点別人員調の累計割合は総合評価の対象者に対する割合であり，論文式試験の得点別人員調の累計割合は短答式試験の合格に必要な成績を得た者に対する割合である。

同じように，合格率も分母によって大きく変わる。

平成２８年の合格者１，５８３人は，受験者６，８９９人に対しては約２２．９％であるが，総合評価の対象者４，４１１人に対しては約３５．９％になる。

平成２９年は，受験者５，９６７人に対して約２５．９％，総合評価の対象者３，５９４人に対して約４２．９％である。

平成１８年から令和７年までの各年の人数は，[司法試験の合格率・合格者数の推移](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/shihoushiken-goukakuritsu-suii/#sec4-4)の第４の４に表で掲げている。

４　平均点と最低点の意味

論文式試験の平均点は二つ示されている。

平成２８年の３９７．６７点は総合評価の対象者の平均点であり，括弧内の３８９．７２点は最低ライン点未満の者を含めた平均点である。

また，平成２８年の総合点の最低点４１４．６０点は総合評価の対象者のうち最も低い点であり，合格点ではない。

５　年齢・受験回数・既修未修の基準

採点結果の合格者に関する情報は，項目ごとに基準が違う。

年齢別構成は「本年１２月末現在」の年齢であり，合格発表の時点の年齢ではない。

受験回数は，その年の司法試験の受験資格による受験回数とされている。

既修・未修別は，受験願書に基づく情報とされている。

法科大学院等別合格者数等の受験者数には，途中欠席者が含まれる。

第５　予備試験合格者の受験状況

１　平成２８年の受験状況

添付資料の平成２８年司法試験受験状況（予備試験合格者）は，予備試験合格の資格に基づいて受験した者について，性別，年齢別，職種別及び最終学歴別の人数を示している。

主な区分は次のとおりである。

区分出願者受験者短答式合格者最終合格者
合計３９５人３８２人３７６人２３５人
２０歳～２４歳１３８人１３８人１３６人１３０人
大学生７２人７２人７２人６９人
法科大学院生９９人９８人９７人８６人
無職９３人９１人９０人３７人

受験者に対する最終合格者の割合は，合計で約６１．５％である。

大学生は７２人中６９人，法科大学院生は９８人中８６人が最終合格しており，若い年齢層と在学中の者の合格率が特に高い。

２　読むときの注意

職種別と最終学歴別の人数は出願者の自己申告によるもので，出願時現在のものとされ，年齢別は平成２８年１２月３１日現在のものとされている。

法務省HPの平成２９年の法科大学院等別合格者数等によれば，平成２９年の予備試験合格者は，出願者４０８人，受験者４００人，短答式合格者３９３人，最終合格者２９０人であり，受験者に対する最終合格者の割合は７２．５％である。

第６　合格発表の方法の変化

１　平成２９年から令和８年までの比較

法務省の各年の「合格発表日時等について」によれば，合格発表の方法は次のように変わっている。

年法務省HPでの発表掲示による発表官報公告
平成２９年９月１２日午後４時，受験番号法務省の掲示板（全試験地の受験番号）ほか６か所１０月４日
令和７年１１月１２日午後４時，受験番号法務省の掲示板（試験地「東京都」の受験番号のみ）ほか７か所１２月３日
令和８年１１月１１日午後４時（予定），受験番号行わない１２月２日（予定）

令和８年は，法務省及び各試験地の掲示板での発表を行わず，法務省HPだけで受験番号を発表するとされている。

いずれの年も，電話による合否の問合せには応じないとされている。

２　公表資料で確認できないこと

令和８年に報道機関へどのような資料が配付されるかは，法務省の公表資料では確認できない。

平成２９年の決裁文書は前年と同様の資料を配付するとしているが，その後の年に同じ４種類の資料が配付されているかは，本記事の資料からは分からない。

第７　関連記事

司法試験の合格点と人数については，次の記事で扱っている。

①[司法試験の合格点・採点・成績通知―短答式の足切り，論文式の最低ライン，総合点及び順位](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/29/shihoushiken-goukakuten-saiten-seisekitsuuchi/)

②[司法試験の合格率・合格者数の推移―平成１８年～令和７年と受験資格別の比較](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/shihoushiken-goukakuritsu-suii/)

③[法務省HPの司法試験・予備試験の資料の所在―年度別の実施・結果・出題趣旨・採点実感のページ一覧](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/26/moj-shihoushiken-yobishiken-shiryou-shozai/)

④[司法試験とは―受験資格・試験科目・日程・合格率・合格後の流れ](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/29/shihoushiken-shikaku-kikan-goukaku/)

⑤[司法試験合格者数と司法修習生採用者数が一致しない理由](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/22/shihoushiken-goukakusha-shuushuusei-saiyousha-chigai/)

⑥[司法試験合格者の最年少記録－年齢制限・予備試験経由・公表資料の限界](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/02/shihoushiken-sainenshou-goukaku/)

第８　出典

１　開示文書

①[平成２９年司法試験合格発表における報道発表資料について（平成２９年９月７日決裁）及び添付資料](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2017/10/290907-平成２９年司法試験合格発表における報道発表資料について等.pdf)

２　法務省の公表資料

①[平成２９年司法試験の結果について](https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00142.html)

②[平成２９年司法試験の採点結果](https://www.moj.go.jp/content/001236055.pdf)

③[平成２９年司法試験法科大学院等別合格者数等](https://www.moj.go.jp/content/001254630.pdf)

④[平成２９年司法試験の合格発表日時等について](https://www.moj.go.jp/content/001233703.pdf)

⑤[平成２８年司法試験の結果について](https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00126.html)

⑥[平成２８年司法試験の採点結果](https://www.moj.go.jp/content/001239064.pdf)

⑦[平成２８年司法試験法科大学院等別合格者数等](https://www.moj.go.jp/content/001202510.pdf)

⑧[令和７年司法試験の合格発表日時等について](https://www.moj.go.jp/content/001447703.pdf)

⑨[令和８年司法試験の合格発表日時等について](https://www.moj.go.jp/content/001472541.pdf)

３　法令

①[e-Gov法令検索「司法試験法」](https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000140)８条

②[e-Gov法令検索「司法試験法施行規則」](https://laws.e-gov.go.jp/law/417M60000010084)８条

③[e-Gov法令検索「公文書等の管理に関する法律」](https://laws.e-gov.go.jp/law/421AC0000000066)８条

④[e-Gov法令検索「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」](https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000042)５条

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## 大阪で市民後見人になるには―養成講座・受講要件・登録と活動支援（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/osaka-shimin-koukennin-naruniwa/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 後見・保佐・補助, 親族・相続

目次

- [第１　市民後見人として活動するまでに確認すること](#sec1)

- [第２　大阪市・堺市・その他の府内市町で異なる受講先](#sec2)

- [第３　受講要件は年齢の基準日まで確認する](#sec3)

- [第４　説明会から講習・登録・家庭裁判所の選任まで](#sec4)

- [第５　選任後の活動と報酬・相談支援](#sec5)

- [第６　市民後見人になることと，専門職からのリレーは別の手順である](#sec6)

- [第７　参加前に確認したい仕事の範囲](#sec7)

- [第８　出典・参考資料](#sec8)


第１　市民後見人として活動するまでに確認すること

大阪で市民後見人として活動するには，地域の養成講座を受講し，選考や意思確認を経て市民後見人バンクへ登録した後，家庭裁判所による選任を受けるという段階を踏む。

講座の受講・修了だけで，当然に後見人として活動できるようになるわけではない。

本記事は，市民後見人になりたい人に向け，受講先・受講要件・登録と活動支援を，令和８年１０月１７日に確認した大阪府・大阪市・堺市等の公表資料に基づいて説明する。

市民後見人は，親族以外の市民が第三者後見人として本人を支える担い手である。

大阪市成年後見支援センターは，市民後見人も家庭裁判所から成年後見人として選任され，専門職の成年後見人と同じ権限を与えられると説明している。

親族を自分で支援したいという相談と，地域の第三者を支える市民後見人の養成への応募とは，分けて考える必要がある。

第２　大阪市・堺市・その他の府内市町で異なる受講先

大阪府の令和８年度の案内は，大阪市に在住・在勤する人，堺市に在住・在勤する人，その他の事業実施２２市町に在住・在勤する人について，養成講座の受講先を分けている。

府内のどの市町村に住んでいても，同じ条件で大阪府社会福祉協議会の養成講座へ申し込めるという案内ではない。

地域養成・活動支援の相談先電話
大阪市大阪市成年後見支援センター（大阪市社会福祉協議会）０６－４３９２－８２８２
堺市堺市権利擁護サポートセンター（堺市社会福祉協議会）０７２－２２５－５６５５
その他の事業実施市町お住まい・お勤めの市町の担当窓口，又は大阪府社会福祉協議会地域福祉部権利擁護推進室０６－６７６４－７７６０（推進室）


令和８年度の説明会は，養成事業を実施していない市町村の在住・在勤者も参加でき，府内の他の会場でも受講できると案内されていた。

説明会への参加条件と，その後の養成講座の受講条件は同じではない。

事業の実施地域と次回の受講先は，申込み前に担当窓口で確認されたい。

第３　受講要件は年齢の基準日まで確認する

令和８年度の案内では，年齢と居住・勤務先に加え，講座への参加，社会貢献への意欲，現在の所属や後見活動などについて要件が定められている。

特に年齢は，単に「２５歳から６９歳まで」とまとめず，その案内が指定する基準日とともに確認する必要がある。

令和８年度の資料年齢の記載居住・勤務先の記載
大阪市の募集案内・PDF１頁令和８年３月３１日現在，２４歳以上６８歳以下大阪市在住又は在勤
堺市の募集案内・PDF２頁令和９年３月３１日現在，２５歳以上７０歳未満堺市在住又は在勤
大阪府の募集案内・PDF２頁令和９年３月３１日現在，２５歳以上７０歳未満記載された府内１８市４町に在住又は在勤


これらは令和８年度の募集資料の記載であり，次年度以降の条件を保証するものではない。

大阪府・堺市の基礎講習の案内では，原則として説明会に参加し，講座の趣旨を理解・賛同すること，基礎講習の全日程を受講できること，市民後見人として活動する意思があることなども求められている。

後見業務の養成研修を有する団体に所属する人や，現に親族以外の人の後見人として活動している人は対象外とされており，年齢と住所だけで受講できると判断しない。

令和８年度の公表された説明会は５月から７月の日程であり，本記事の確認日にはその日程を過ぎている。

今から参加したい場合は，過去の申込フォームへそのまま送るのではなく，追加の説明会・募集の有無又は次回募集を担当窓口へ問い合わせる。

令和８年度の説明会の参加費は無料と案内されているが，次回の養成講習の費用・教材・必要な参加日数も募集要項で確認する。

第４　説明会から講習・登録・家庭裁判所の選任まで

大阪市の案内は，説明会，基礎講習，実務講習・施設実習，レポート・面接等の選考，登録意思の確認，バンク登録，候補者推薦，家庭裁判所による選任という流れを示している。

大阪府社会福祉協議会の案内も，バンク登録後に受任調整会議で候補者を検討し，市町村から家庭裁判所へ推薦して選任を受ける流れを示している。

段階参加を検討する人が確認すること
説明会活動の目的，受講要件，自分が申し込む養成講座の主催者を確認する。
基礎講習・実務講習・実習日程を確保し，レポート・面接を含む選考や修了条件を確認する。
バンク登録活動の意思と継続できる見通しを確認する。登録後の研修にも参加する。
候補者の検討・推薦本人の状況に応じた候補者の検討を経る。登録した順に当然に選任されるという仕組みではない。
家庭裁判所の選任後本人との面談，関係機関との調整，財産の確認，記録と報告を，支援機関に相談しながら進める。


講習の日数や実習の組み方は主催者・年度によって異なる。

仕事を続けながら活動したい人は，講習の日程だけでなく，選任後の平日の手続，訪問及び報告書の準備に使える時間も具体的に考えておくとよい。

第５　選任後の活動と報酬・相談支援

大阪府社会福祉協議会は，市民後見人の活動として，本人の生活の見守り，預貯金の管理や支払，福祉サービスの利用等の契約，官公庁の手続などを挙げている。

同協議会は，原則として同じ市町村の１人を担当し，月に３〜４回程度訪問する活動を説明している。

訪問の回数だけでなく，本人の意思や生活の変化を捉え，必要な支援につなぐことが大切である。

大阪市の案内は，市民後見人の活動を，活動経費を除いて報酬を前提としないボランティア・市民活動と位置付け，後見監督人等は付かず単独で受任すると説明している。

これは，本人の財産を自由に使えることや，報告をしなくてよいことを意味しない。

活動経費の扱いと記録・報告の方法は，支援機関の説明と家庭裁判所からの指示を確認する。

大阪市では，センター相談員の日常相談と，弁護士・司法書士・社会福祉士の専門相談が用意されている。

専門相談は，初動期，１か月目の財産目録提出前，３か月目，６か月目の家裁への報告前，その後半年ごとの報告前などに行い，課題が生じたときの相談にも対応するとされている。

大阪府社会福祉協議会の実施地域でも，市町村等の日常相談と専門職による相談が案内されている。

第６　市民後見人になることと，専門職からのリレーは別の手順である

養成講座への応募は，自分が市民後見人として活動するための準備である。

これに対し，専門職後見人から市民後見人へのリレーは，既に後見人が付いている本人について，課題や生活状況を踏まえて後見人の交代を検討する手続である。

講座を受講する人が，自分だけで特定の事件の引継ぎを決めるわけではない。

リレーに適した事案，所属する専門職団体との調整，お尋ねの書式，辞任と後任選任の手順は，[成年後見人等の辞任と交代の第８](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/seinenkoukennin-jinin-koutai/#sec8)で説明している。

大阪家裁の申立先・必要書類・報告書・窓口は，[大阪家庭裁判所後見センターの利用案内](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/09/osaka-kasai-kouken-center/)を参照されたい。

第７　参加前に確認したい仕事の範囲

大阪府社会福祉協議会の案内は，手術など医療行為への同意，介護・家事等の事実行為，本人の身元保証人・連帯保証人になること，葬儀の喪主になることなどを，成年後見人の業務ではないものとして挙げている。

本人の暮らしを支える活動であっても，必要な世話を全て自分で引き受けるという意味ではない。

支援機関や福祉サービス等との役割分担を理解して活動する必要がある。

応募前には，自分の住まい・勤務先，年齢の基準日，受講できる日程，活動に使える時間，報酬を前提としない活動であること及び困ったときの相談先を確認する。

本人の意思を尊重しながら支える方法は，[成年後見における意思決定支援](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/seinenkouken-ishi-kettei-shien/)で，関係者との役割分担は[身上保護事務とチーム支援](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/seinenkouken-shinjou-hogo-team/)で説明している。

民法等の一部を改正する法律（令和８年法律第４５号）の施行後は，法定後見が補助の制度に一元化され，本人に必要な範囲に限って利用される制度となる。

厚生労働省が令和８年１０月１３日の第２３回成年後見制度利用促進専門家会議に示した資料１は，市民後見人の役割が限定的になるとの懸念も生じ得るとしつつ，意思決定支援を含む地域の権利擁護支援において幅広く活躍することが期待されるとして，市民後見人養成研修修了者の役割は今後ますます重要になるとしている（同資料３頁）。

施行後に大阪府内の養成講座や活動支援がどのように変わるかは，各実施主体の案内を確認する必要がある。

改正後の権利擁護支援の全体像は，[令和８年成年後見制度改正後の権利擁護支援―第２３回専門家会議資料が示す補助の４つの利用パターン，必要性の継続確認及び家庭裁判所との連携](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/r8-kouken-kaisei-kenri-yougo-shien-senmonka-kaigi23/)で整理している。

第８　出典・参考資料

大阪市成年後見支援センター「市民後見人」

[https://osaka-kouken.com/shimin_koukennin.html](https://osaka-kouken.com/shimin_koukennin.html)

大阪府社会福祉協議会「市民後見人養成・活動支援事業」

[https://www.osakafusyakyo.or.jp/koukenshien/guardianship/index.html](https://www.osakafusyakyo.or.jp/koukenshien/guardianship/index.html)

堺市「堺市権利擁護サポートセンター」

[https://www.city.sakai.lg.jp/kenko/fukushikaigo/chiikifukushi/kenriwomamoru/kenriyougo.html](https://www.city.sakai.lg.jp/kenko/fukushikaigo/chiikifukushi/kenriwomamoru/kenriyougo.html)

大阪府「令和８年度市民後見人養成講座オリエンテーションを開催します！」（令和８年４月２０日報道提供）。同ページからリンクされた大阪市・堺市・大阪府の令和８年度募集案内PDF各２頁も参照した。

[https://www.pref.osaka.lg.jp/hodo/fumin/o090020/prs_51101.html](https://www.pref.osaka.lg.jp/hodo/fumin/o090020/prs_51101.html)

厚生労働省「成年後見制度の見直し等を踏まえた適切な権利擁護支援の実施」（第２３回成年後見制度利用促進専門家会議資料１，令和８年１０月１３日）３頁

[https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/001758435.pdf](https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/001758435.pdf)

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## 株式等売渡請求とは―特別支配株主の９０％要件，手続，差止めと価格決定（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/kabushiki-uriwatashi-seikyu/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 会社法, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　株式等売渡請求の仕組み](#sec1)

- [第２　特別支配株主の９０％要件](#sec2)
- [１　株式数ではなく議決権の割合を確認する](#sec2-1)

- [２　対象となる株式・新株予約権](#sec2-2)

- [第３　対象会社の承認・通知・開示](#sec3)
- [１　対価と取得日を定めて承認を受ける](#sec3-1)

- [２　取得日の２０日前までの通知](#sec3-2)

- [第４　少数株主の差止めと価格決定申立て](#sec4)
- [１　取得そのものを止めるための差止め](#sec4-1)

- [２　価格決定の申立期間](#sec4-2)

- [第５　価格の検討と保存する資料](#sec5)

- [第６　出典と関連記事](#sec6)


第１　株式等売渡請求の仕組み

株式等売渡請求は，会社の議決権の原則９０％以上を有する特別支配株主が，対象会社の承認を得て，他の株主の株式等を取得する制度である。

少数株主の個別の承諾や，対象会社の株主総会決議による株式併合とは異なる手続である。

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した会社法１７９条から１７９条の１０までを基に，会社側の手続と，通知を受けた少数株主の確認事項を説明する。

株式併合による締出しの手続・救済は，[株式併合による少数株主の締出し](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/23/kabushiki-heigou-shousuu-kabunushi-shimedashi-sashitome-kakaku/)で扱う。

第２　特別支配株主の９０％要件

１　株式数ではなく議決権の割合を確認する

会社法１７９条１項の基準は，総株主の議決権の１０分の９以上である。

定款でこれを上回る割合を定めている場合には，その割合が必要となる。

発行済株式数の９０％という説明で済ませず，議決権を基準に算定する。

特別支配株主本人の保有分に加え，発行済株式の全部を有する株式会社その他法務省令で定める特別支配株主完全子法人の保有分を合算する仕組みがある。

単にグループ会社と呼ばれる会社の保有分を，全て合算できるわけではない。

株主名簿，議決権の数，保有構造，定款の加重要件を照合する必要がある。

２　対象となる株式・新株予約権

原則として，対象会社と特別支配株主を除く株主全員の株式全部を対象とする。

特別支配株主完全子法人には請求しないことができるが，特定の少数株主だけを任意に対象から外す一般的な仕組みではない。

株式売渡請求に併せて，新株予約権売渡請求をすることもできる。

新株予約権付社債に付された新株予約権を対象とする場合には社債についての規律も確認する必要があり，株式の手続だけで完結すると考えてはならない（同条２項・３項）。

第３　対象会社の承認・通知・開示

１　対価と取得日を定めて承認を受ける

特別支配株主は，対価となる金銭の額又は算定方法，割当て，取得日等を定め，対象会社へ通知して承認を受ける（会社法１７９条の２・１７９条の３）。

対象会社が取締役会設置会社である場合，承認するかどうかは取締役会で決議する。

株主総会を要しないことと，会社による審査・承認が不要であることは異なる。

対象会社は，保有割合・定款の条件に加え，対価の算定資料と手続の適法性を確認する必要がある。

価格算定，利益相反への対応及び意思決定の経過を保存しておくことが，後の争いへの備えとなる。

２　取得日の２０日前までの通知

対象会社は，承認した場合，取得日の２０日前までに，売渡株主等へ承認した旨，特別支配株主の情報，対価・取得日等の法定事項を通知する（会社法１７９条の４）。

売渡株主への通知は，同条２項の公告による代替の対象から除かれている。

「公告したから全株主への通知が不要」と一括して扱わない。

対象会社には，事前開示書面等の本店備置きと閲覧等への対応が求められる（１７９条の５）。

取得後にも，取得に関する書面等の作成・備置きと閲覧等の規律がある（１７９条の１０）。

第４　少数株主の差止めと価格決定申立て

１　取得そのものを止めるための差止め

売渡株主は，不利益を受けるおそれがあり，①売渡請求が法令に違反する，②通知・事前開示に所定の違反がある，③金銭の額・割当てが対象会社の財産の状況その他の事情に照らして著しく不当である，という事由がある場合，特別支配株主に取得をやめるよう請求できる（会社法１７９条の７）。

価格への不満という結論だけでなく，どの事由に当たるかを具体化する必要がある。

取得日前の対応が必要な場合は，資料請求とともに仮処分等の手続を検討する。

２　価格決定の申立期間

売渡株主等は，取得日の２０日前の日から取得日の前日までの間に，裁判所へ売買価格の決定を申し立てることができる（会社法１７９条の８第１項）。

会社や買主と価格交渉をしていることだけで，この申立期間が延びるわけではない。

取得後に申立てを始めればよいと考えず，通知を受けたら取得日を直ちに確認する。

確認する手続主な相手・機関時期・目的
開示書面の閲覧等対象会社請求条件・価格算定の資料を確認
取得の差止め特別支配株主取得前に法令違反・著しく不当な対価等を争う
売買価格の決定申立て裁判所取得日の２０日前の日から前日まで
取得後の書面閲覧等対象会社取得の実施内容を確認


価格決定申立ては，取得そのものを止める手続とは別である。

特別支配株主は取得日に売渡株式等を取得するため，取得の阻止と価格の確保を区別して対応する（１７９条の９）。

第５　価格の検討と保存する資料

１７９条の８は，裁判所が決定した売買価格に対する取得日後の法定利率による利息と，価格決定までの仮払の規律も定める。

通知された金額を受け取ったという事情だけで，全ての価格紛争が終了したと扱わず，申立て・合意の内容を確認する必要がある。

価格の検討では，決算資料，事業計画，算定書，公開買付けがある場合の資料，交渉経過及び意思決定資料を整理する。

相続税評価額をそのまま会社法の売買価格とすることはできず，[会社法の株式価格決定と相続税評価の違い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/kaishahou-kakaku-kettei-souzokuzei-hyouka-chigai/)も参照されたい。

個別の評価手法や公正な価格の結論は，制度と取引の事情に即して判断する。

第６　出典と関連記事

①e-Gov法令検索「会社法」。１７９条から１７９条の１０まで。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086](https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086)

②e-Gov法令検索「会社法施行規則」。特別支配株主完全子法人，通知・開示等の関係規定。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000010012](https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000010012)

③法務省「会社法の一部を改正する法律案」。平成２６年改正の立法資料。

[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00151.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00151.html)

④平成２６年改正における制度の位置付けは，[会社法の改正経緯](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/17/kaishahou-kaisei-keii/)で説明する。

合併の少数株主保護は，[合併比率が不公正なときの少数株主の手段](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/27/gappei-hiritsu-fukousei-shousuu-kabunushi-shudan/)で扱う。

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## 社外取締役の設置義務と社外性の要件―対象会社，独立役員及びガバナンス・コードとの違い（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/shagai-torishimariyaku-gimu-youken/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 会社法, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　設置義務・社外性・独立性を別々に確認する](#sec1)

- [第２　社外取締役を置く必要がある会社](#sec2)
- [１　監査役会設置会社の設置義務](#sec2-1)

- [２　委員会を置く会社の構成要件](#sec2-2)

- [第３　候補者の社外性を確認する](#sec3)
- [１　対象会社・子会社の業務執行歴](#sec3-1)

- [２　親会社等・兄弟会社との関係](#sec3-2)

- [３　配偶者・二親等内の親族](#sec3-3)

- [第４　独立役員・独立社外取締役との違い](#sec4)

- [第５　選任時と就任後の確認資料](#sec5)

- [第６　出典と関連記事](#sec6)


第１　設置義務・社外性・独立性を別々に確認する

社外取締役の選任では，①会社法上，社外取締役を置く必要がある会社か，②候補者が会社法の社外性の要件を満たすか，③取引所の独立役員としての独立性を満たすかを分けて確認する。

外部の専門家であることや，非常勤であることだけで，これらの要件を全て満たすものではない。

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した会社法２条１５号，３２７条の２，３３１条，４００条及び日本取引所グループの独立役員制度の案内に基づき，選任前の確認順序を説明する。

ガバナンス・コード全般は，[コーポレートガバナンス・コードとは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/28/koporeto-gabanansu-kodo-toha-2026-kihon-gensoku/)で扱う。

第２　社外取締役を置く必要がある会社

１　監査役会設置会社の設置義務

会社法３２７条の２は，監査役会設置会社のうち，公開会社であり，かつ大会社であって，発行する株式について有価証券報告書の提出義務を負う会社に，社外取締役の設置を義務付ける。

上場会社であるかという呼び方だけでなく，条文の条件を順に確認する必要がある。

会社法の「公開会社」は，株式の全部又は一部について譲渡承認を要する定款の定めがない会社をいい，上場会社と同じ意味ではない。

「大会社」は，最終事業年度の貸借対照表の資本金５億円以上又は負債２００億円以上等の定義による（会社法２条５号・６号）。

２　委員会を置く会社の構成要件

監査等委員会設置会社では，監査等委員である取締役は３人以上で，過半数が社外取締役でなければならない（会社法３３１条６項）。

指名委員会等設置会社では，指名・監査・報酬の各委員会を３人以上で組織し，各委員会の過半数を社外取締役とする（４００条１項・３項）。

機関設計会社法上の主な確認数え方の注意
監査役会設置会社３２７条の２の条件を満たす場合に設置義務公開・大会社・有報提出義務を確認
監査等委員会設置会社監査等委員である取締役３人以上，その過半数が社外取締役全体の過半数とは異なる
指名委員会等設置会社各委員会３人以上，各委員会の過半数が社外各委員会について個別に確認


３２７条の２の対象でない会社に，会社法上その条文による一律の設置義務があると説明してはならない。

ただし，他の機関設計上の条件，定款，上場規則等の確認は残る。

第３　候補者の社外性を確認する

会社法２条１５号は，次のような関係について要件を置き，その全てに該当することを求める。

役職名だけでなく，対象会社と子会社・親会社等との関係及び就任時点の経歴を確認する。

１　対象会社・子会社の業務執行歴

現在，対象会社・子会社の業務執行取締役等でなく，就任前１０年間にも該当していないことが基本となる。

直前１０年間に非業務執行の取締役・会計参与・監査役であった場合には，その就任前にさかのぼる業務執行歴の条件も確認する。

現在退職しているという事情だけでは足りない。

２　親会社等・兄弟会社との関係

自然人である親会社等そのもの，又は親会社等の取締役・執行役・支配人その他の使用人でないことなどが求められる。

親会社等の子会社等である別の会社についても，業務執行取締役等に該当しないかを確認する。

グループ外からの選任という説明と，法律上の関係者の範囲を照合する必要がある。

３　配偶者・二親等内の親族

対象会社の取締役・執行役・支配人その他の重要な使用人又は自然人である親会社等の，配偶者・二親等内の親族でないことが要件となる。

この会社法上の親族要件と，取引所の独立性判断における関係者の確認を混同しない。

候補者への質問票は，各号の対象者・期間が分かるように作成することが望ましい。

第４　独立役員・独立社外取締役との違い

取引所の独立役員制度では，一般株主と利益相反が生じるおそれのない社外取締役又は社外監査役を独立役員として扱う。

会社法上の社外性を満たしたことだけで，独立性の確認まで終わるわけではない。

主要な取引関係，専門家報酬，経営陣との関係など，取引所の基準・届出上の確認も必要となる。

「独立役員」には社外監査役も含まれる一方，「独立社外取締役」は取締役である。

また，会社法上必要な構成人数と，ガバナンス・コード上の原則を満たす人数は，同じ問題ではない。

コード上の具体的な人数・比率・市場区分への対応は，適用される版と会社の状況を確認する。

コードの改訂対応は，[２０２６年改訂コーポレートガバナンス・コード](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/28/2026nen-kaitei-koporeto-gabanansu-kodo-houkokusho-taiou/)で説明する。

コードの一般原則の説明を，会社法の社外性の定義に置き換えてはならない。

第５　選任時と就任後の確認資料

選任時には，定款，登記事項，最終事業年度の貸借対照表，有価証券報告書提出義務の資料，候補者の経歴・兼職，グループ関係及び親族関係を確認する。

上場会社では，独立性の質問票と届出書類も別に用意し，どの判断にどの資料を使ったかを記録するとよい。

就任後に役職・取引関係等が変われば，社外性・独立性を再点検する必要がある。

確認済みの履歴書を保存するだけでなく，変更時の報告経路を決めておくことが，構成要件や開示の誤りを防ぐ上で有用である。

これらは要件を確認するための実務上の提案であり，一つの様式を使うことだけで適法性が保証されるものではない。

第６　出典と関連記事

①e-Gov法令検索「会社法」。２条５号・６号・１５号，３２７条の２，３３１条６項，４００条。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086](https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086)

②日本取引所グループ「独立役員」。

[https://www.jpx.co.jp/equities/listing/ind-executive/index.html](https://www.jpx.co.jp/equities/listing/ind-executive/index.html)

③法務省「会社法の一部を改正する法律について」。令和元年改正の社外取締役に関する説明。

[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00001](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00001)

④平成２６年と令和元年の改正の関係は，[会社法の改正経緯](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/17/kaishahou-kaisei-keii/)で説明する。

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## 会社補償契約とD&#038;O保険の違い―対象費用，決定手続，利益相反と開示（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/kaisha-hoshou-keiyaku-do-hoken/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 会社法, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　会社補償とD&amp;O保険の違い](#sec1)

- [第２　会社補償の対象と補償できないもの](#sec2)
- [１　責任追及に対処する費用](#sec2-1)

- [２　第三者への賠償・和解による損失](#sec2-2)

- [３　不正目的が判明した場合の返還](#sec2-3)

- [第３　内容決定の機関と利益相反](#sec3)

- [第４　D&amp;O保険で確認する契約条件](#sec4)

- [第５　開示と証拠の保存](#sec5)

- [第６　出典と関連記事](#sec6)


第１　会社補償とD&amp;O保険の違い

会社補償契約は，役員等の防御費用や第三者に対する賠償に伴う一定の損失を，会社が契約に基づいて補償する仕組みである。

D&amp;O保険は，役員等の責任追及等による損害を，保険会社が契約の定めに従って填補する仕組みである。

役員の責任そのものを免除する制度とは異なり，補償・保険があるだけで任務懈怠責任がなくなるわけではない。

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した会社法４３０条の２・４３０条の３及び施行規則を基に，株式会社の契約内容の決定と責任追及を受けた役員への対応の基本を説明する。

法律上可能な範囲と，実際の契約・約款上の支払範囲を区別する必要がある。

比較事項会社補償契約D&amp;O保険
主な契約関係会社と役員等会社と保険会社。役員等が被保険者となる
支払の基礎補償契約と法定の補償制限保険約款・特約と法定の決定手続
原資会社の財産保険契約に基づく保険金
確認事項対象費用，補償禁止，返還・報告対象者，保険事故，限度額，免責，通知・同意


第２　会社補償の対象と補償できないもの

１　責任追及に対処する費用

会社法４３０条の２第１項１号は，役員等が職務執行に関して法令違反を疑われ，又は責任追及の請求を受けたことに対処するための費用を対象とする。

弁護士費用等についても，どの請求・調査に対応する費用か，契約の対象か，通常要する範囲かを確認する。

通常要する費用の額を超える部分は補償できない（同条２項１号）。

防御費用と，最終的に責任が認められた場合の賠償金は別の基準で判断する。

株主代表訴訟についても，両者を一括して「全て補償できない」又は「全て補償できる」と扱わない。

２　第三者への賠償・和解による損失

同条１項２号は，職務執行に関して第三者に損害賠償責任を負う場合の，賠償又は和解に基づく支払による損失を対象とする。

ただし，会社がその損害を賠償したなら役員等が会社に４２３条１項の責任を負う場合の当該責任部分や，役員等の悪意・重過失による第三者責任の損失は補償できない（４３０条の２第２項２号・３号）。

会社自身に対する賠償責任を，会社が補償して実質的に消すこととは区別する。

責任免除・責任限定契約の要件も，補償契約の決議だけで満たされるものではない。

３　不正目的が判明した場合の返還

防御費用を補償した会社が，役員等が自己・第三者の不正な利益を図り，又は会社に損害を加える目的で職務を執行したことを知った場合には，補償額に相当する金銭の返還を請求できる（同条３項）。

悪意・重過失に関する損失の補償禁止と，この不正目的に基づく防御費用の返還の規律は区別する必要がある。

第３　内容決定の機関と利益相反

補償契約の内容は，株主総会，取締役会設置会社では取締役会の決議で決める（会社法４３０条の２第１項）。

役員等賠償責任保険契約の内容の決定にも，同様の決議が必要である（４３０条の３第１項）。

代表取締役の署名と，会社として必要な決議の有無を別々に確認する。

両条は，通常の利益相反取引規制等について適用除外を定める。

しかし，内容決定の決議まで不要になるわけではなく，特別利害関係を有する取締役の議決参加は会社法３６９条２項等により別に確認する。

対象者，契約範囲，会社の負担，職務の適正性への影響を検討して決議資料に残すことが望ましい。

補償契約に基づく補償をした取締役と補償を受けた取締役には，重要な事実を遅滞なく取締役会へ報告する義務がある（４３０条の２第４項）。

契約の承認，個別支出の審査，支出後の報告を同じ処理で済ませない。

第４　D&amp;O保険で確認する契約条件

会社法４３０条の３は，役員等を被保険者とし，職務執行に関する責任やその追及による損害を保険者が填補する契約を規律する。

法務省令で対象から除かれる保険契約もあり，商品の名称だけで適用を判断しない。

個別の事故対応では，保険証券・約款・特約から，①対象役員と退任者の範囲，②対象となる請求，③保険期間・通知期限，④防御費用，⑤限度額・免責額，⑥故意行為等の免責，⑦和解・弁護士選任の事前同意を確認する。

これらは個々の契約の確認項目であり，全商品に同じ免責・通知条件があるとするものではない。

保険会社の支払判断と，会社の補償契約上の義務は別の問題である。

会社と役員の費用負担が争われる場合や，会社も役員も被告となった場合には，それぞれの利害と代理人選任を分けて検討する。

第５　開示と証拠の保存

公開会社の事業報告では，会社法施行規則１１９条，１２１条３号の２から３号の４まで，１２１条の２等に従い，補償契約の相手方・内容，補償の実施，保険の被保険者の範囲・内容の概要等を確認する。

全会社に同じ開示項目を当てはめず，公開会社該当性，機関設計，対象役員及び契約・支払内容を照合する。

契約書，約款・特約，議事録，責任追及の資料，費用見積書・明細，保険会社への通知，支払判断及び取締役会への報告を対応させて保存するとよい。

事前の契約確認と事後の支出審査を分けることで，支払根拠と補償制限を確認しやすくなる。

第６　出典と関連記事

①e-Gov法令検索「会社法」。４３０条の２，４３０条の３，３６９条２項。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086](https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086)

②e-Gov法令検索「会社法施行規則」。１１９条，１２１条，１２１条の２等。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000010012](https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000010012)

③法務省「会社法の一部を改正する法律について」。会社補償・保険契約の改正。

[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00001](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00001)

④報酬配分は，[取締役報酬の再一任](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/26/torishimariyaku-houshuu-haibun-saiichinin/)を参照されたい。

会社の顧問弁護士による受任は，[株主代表訴訟における利益相反](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/25/kabunushi-daihyou-soshou-komon-bengoshi-riekisouhan/)で扱う。

沿革は，[会社法の改正経緯](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/17/kaishahou-kaisei-keii/)で説明する。

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## 株主総会資料の電子提供制度とは―対象会社，開始時期，書面交付請求と招集通知（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/kabunushi-soukai-shiryou-denshi-teikyou/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 会社法, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　電子提供制度で変わること](#sec1)

- [第２　対象会社と対象資料](#sec2)
- [１　定款の定めと上場会社等の義務](#sec2-1)

- [２　掲載する情報](#sec2-2)

- [第３　開始日・継続期間と招集通知](#sec3)
- [１　電子提供の開始日](#sec3-1)

- [２　招集通知に何を記載するか](#sec3-2)

- [第４　紙の資料を希望する株主の書面交付請求](#sec4)
- [１　基準日までの請求](#sec4-1)

- [２　書面の省略事項と請求の終了](#sec4-2)

- [第５　掲載が中断した場合と会社の準備](#sec5)

- [第６　出典と関連記事](#sec6)


第１　電子提供制度で変わること

株主総会資料の電子提供制度は，株主総会参考書類などの情報をウェブサイトに掲載し，株主が閲覧・保存できる状態に置く制度である。

資料を掲載すること，招集通知を送ること，株主が議決権を行使することは別の手続である。

電子提供をしただけで招集通知が不要になるわけでも，株主総会をオンラインだけで開催できるわけでもない。

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した会社法・施行規則を基に，通常の株主総会を招集する会社と資料を受け取る株主の確認事項を説明する。

開催時期，決議事項，出席資格等の基本は，[株主総会とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/15/kabunushi-soukai/)で説明する。

第２　対象会社と対象資料

１　定款の定めと上場会社等の義務

会社法３２５条の２は，電子提供措置をとる旨を定款で定めることを認めている。

振替株式を発行する会社には振替法１５９条の２の特則があり，上場会社等では義務的に電子提供制度を利用する仕組みとなっている。

非上場会社でも，定款の定めと招集方法を確認する必要がある。

制度は令和元年会社法改正で設けられ，電子提供関係の改正は令和４年９月１日に施行された。

現在の招集を検討するときは，導入時の経過措置と現在の定款・法令を区別する。

２　掲載する情報

対象は，株主総会参考書類，議決権行使書面，計算書類・事業報告，連結計算書類等に関する情報である。

実際の掲載事項は，書面投票・電子投票の採否，機関設計，定時総会かどうかなどによって異なり，会社法３２５条の３第１項各号を確認する。

修正した場合には，修正した旨と修正前の事項も電子提供の対象となる。

第３　開始日・継続期間と招集通知

１　電子提供の開始日

開始日は，株主総会の日の３週間前の日と，招集通知を発した日のうち，いずれか早い日である。

招集通知をそれより早く発送する場合は，その発送日までに掲載を始める必要がある。

掲載は株主総会の日後３か月を経過する日まで継続する（会社法３２５条の３第１項）。

手続基準となる時点確認事項
電子提供の開始総会の３週間前の日又は招集通知発送日の早い方資料，掲載先，修正履歴
招集通知電子提供を行う場合は総会の２週間前まで日時・場所等とアクセス方法
書面交付請求への対応招集通知に際して交付基準日までの請求と交付内容
掲載の継続総会の日後３か月を経過する日まで閲覧・保存可能性と障害記録


２　招集通知に何を記載するか

会社法３２５条の４は，電子提供を行う場合の招集通知の特則を定める。

日時・場所等の法定事項に加え，電子提供措置をとっている旨と，資料を閲覧・保存するために必要な事項を記載する。

会社法施行規則９５条の３がアクセス方法等の内容を定めており，「当社ホームページ参照」とだけ書けば常に足りるわけではない。

所定の期限までにＥＤＩＮＥＴで有価証券報告書を提出する場合には，会社法３２５条の３第３項の特則がある。

対象事項・提出期限等の要件があるため，有価証券報告書を提出する会社であることだけで，全ての掲載義務がなくなるとは扱わない。

第４　紙の資料を希望する株主の書面交付請求

１　基準日までの請求

会社法３２５条の５第１項は，電子提供措置事項を記載した書面の交付請求権を定める。

同項は電子的な招集通知について承諾した株主を対象から除いているため，紙を希望する場合は，自分がした承諾の内容と会社の案内を確認する。

議決権行使の基準日を定めた会社では，その基準日までに請求した株主が，当該総会の交付対象となる（同条２項）。

開催直前の請求が必ず今回の総会に間に合うとは限らない。

会社は，株主名簿管理人等と受付日・対象株主・発送先を共有しておく必要がある。

２　書面の省略事項と請求の終了

同条３項は，法務省令で定める事項について，書面に記載しない旨を定款で定めることを認める。

会社法施行規則９５条の４の省略対象，例外・通知及び会社の定款を確認する必要がある。

紙とウェブ上の資料に違いがあることだけで，直ちに違法とは判断できない。

書面交付請求は，１年を経過しただけで自動的に失効するものではない。

会社が交付終了の通知と１か月以上の期間を定めた異議の催告を行い，期間内に異議がない場合に効力を失う仕組みである（会社法３２５条の５第４項・第５項）。

第５　掲載が中断した場合と会社の準備

会社法３２５条の６は，掲載の中断が効力に影響しないための要件を定める。

会社の善意・重過失の不存在又は正当事由，所定の期間における中断時間の上限，中断を知った後の速やかな公表等の全てを確認する必要がある。

サーバー障害であれば常に免責されるわけではない。

掲載日時，ファイルの版，修正履歴，障害の発生・復旧時刻及び株主への案内を保存すると，後から経過を確認しやすい。

これは法定要件を検証するための実務上の提案であり，特定名称の台帳の作成を一律の法的義務とするものではない。

第６　出典と関連記事

①e-Gov法令検索「会社法」。３２５条の２から３２５条の６まで。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086](https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086)

②e-Gov法令検索「会社法施行規則」。９５条の２から９５条の４まで。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000010012](https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000010012)

③法務省「会社法の一部を改正する法律について」。制度の概要・施行日。

[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00001](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00001)

④振替法１５９条の２。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/413AC0000000075](https://laws.e-gov.go.jp/law/413AC0000000075)

⑤改正全体の経緯は，[会社法の改正経緯](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/17/kaishahou-kaisei-keii/)で説明する。

開催を省略する制度は，[株主総会の書面決議](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/kabunushi-soukai-shomen-ketsugi-kaishaho-319jo/)を参照されたい。

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## 猪苗代湖ボート事故の最高裁判決―逆転無罪を破棄した理由と禁錮２年（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/inawashiroko-boat-saikousai-r081016/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 刑事手続・刑事弁護, 刑事・恩赦

目次

- [第１　事案と判決の概要](#sec1)
- [１　本記事の対象と資料](#sec1-1)

- [２　事故の概要](#sec1-2)

- [３　三つの審級の結論](#sec1-3)

- [第２　争点と第１審判決の判断構造](#sec2)
- [１　争点は過失の有無](#sec2-1)

- [２　死角と視認可能性](#sec2-2)

- [３　四つの事情を積み重ねた推認](#sec2-3)

- [第３　仙台高裁はなぜ無罪としたのか](#sec3)
- [１　無罪とした理由](#sec3-1)

- [２　原判決の付言](#sec3-2)

- [第４　最高裁はなぜ逆転無罪を破棄したのか](#sec4)
- [１　上告理由と職権調査](#sec4-1)

- [２　刑訴法３８２条の事実誤認の意味](#sec4-2)

- [３　注意義務の前提](#sec4-3)

- [４　航路の認定と位置情報](#sec4-4)

- [５　条件の差と「一連の過程」の認定](#sec4-5)

- [６　結論と自判](#sec4-6)

- [第５　実務上の意味](#sec5)
- [１　有罪から無罪への破棄にも同じ基準が及ぶ](#sec5-1)

- [２　控訴趣意書・答弁書での示し方](#sec5-2)

- [３　過失犯の立証と訴因の組立て](#sec5-3)

- [４　禁錮刑が維持された理由](#sec5-4)

- [第６　出典・関連記事](#sec6)
- [１　裁判例](#sec6-1)

- [２　法令](#sec6-2)

- [３　関連記事](#sec6-3)

- [第７　よくある質問](#sec7)
- [１　猪苗代湖ボート事故はなぜ無罪になったのか](#sec7-1)

- [２　最高裁はなぜ逆転無罪を破棄したのか](#sec7-2)

- [３　遊泳禁止区域であれば操縦者は責任を負わないのか](#sec7-3)

- [４　最高裁は事件を差し戻したのか](#sec7-4)

- [５　被告人は現在どうなっているのか](#sec7-5)

- [６　事故で何人が亡くなり，何人が負傷したのか](#sec7-6)

- [７　事故当時と現在の遊泳・航行ルールは同じか](#sec7-7)

第１　事案と判決の概要

１　本記事の対象と資料

令和８年１０月１６日，最高裁は，猪苗代湖ボート事故で被告人を無罪とした仙台高裁判決を破棄し，被告人の控訴を棄却して，禁錮２年の第１審判決を維持した。

高裁が一度無罪とした理由と，最高裁がその判断を覆した理由は異なるため，三審級の結論と証拠の評価を分けて読む必要がある。

仙台高裁は，被害者らを人として発見できたと認めるには疑いが残るとして無罪とした。

これに対し，最高裁は，第１審が複数の事情から視認可能性を推認した構造を高裁が分断して検討し，第１審の認定が不合理であることを十分に示していないと判断した。

詳しくは本記事の第３・第４及び第７のよくある質問で説明する。

本記事は，猪苗代湖で起きたプレジャーモーターボートの事故について，[最高裁令和８年１０月１６日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/97176/detail2/index.html)（令和７年（あ）第１３７号，業務上過失致死傷被告事件，最高裁判所第二小法廷）の判決全文を読み，控訴審が第１審の事実認定を覆すための基準を整理するものである。

資料は，裁判所ウェブサイトに掲載された同判決の全文（８頁）及び別紙図面並びに第１審判決と原判決の全文であり，令和８年１０月１７日に確認した。

同日時点で，裁判所ウェブサイトの同判決の詳細ページは，判示事項だけを掲げ，裁判要旨欄，参照法条欄及び判例集等巻・号・頁欄は空欄である。

２　事故の概要

第１審判決が認定した犯罪事実の要旨は，船長として本件船（プレジャーモーターボート）を操船していた被告人が，令和２年９月６日午前１０時５８分頃，猪苗代湖の中田浜湾内を時速約１５ないし２０kmで航行するに当たり，針路前方左右の見張りを厳に行わなかった過失により，ザップボードに乗るためにライフジャケットを着用して湖上に浮かんでいた被害者らに気付かないまま，船の後部の回転中のプロペラを接触させたというものである。

この事故により，当時８歳の被害者１名が死亡し，当時３５歳の被害者１名が加療約２３７日間を要する両下腿不全切断等の傷害を，当時８歳の被害者１名が加療約１４２日間を要する傷害を負った。

３　三つの審級の結論

審級裁判所・裁判年月日・事件番号結論
第１審[福島地裁令和５年３月２４日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/92178/detail4/index.html)（令和３年（わ）第１５１号）過失を認め，禁錮２年の実刑（求刑は禁錮３年６月）
控訴審（原審）[仙台高裁令和６年１２月１６日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/93664/detail4/index.html)（令和５年（う）第６８号，第１刑事部）事実誤認を理由に第１審判決を破棄し，無罪
上告審最高裁令和８年１０月１６日判決（令和７年（あ）第１３７号，第二小法廷）原判決を破棄し，被告人の控訴を棄却（第１審判決を維持）

第１審の裁判長は[三浦隆昭](https://yamanaka-bengoshi.jp/2021/08/09/miura52/)裁判官，原審の裁判長は[渡邉英敬](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/10/31/watanabe40-2/)裁判官である。

最高裁の裁判体は，裁判長裁判官[高須順一](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/05/03/takasu40/)，裁判官[三浦守](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/02/24/miura34/)，裁判官[岡村和美](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/10/12/okamura35/)及び裁判官[尾島明](https://yamanaka-bengoshi.jp/2017/08/12/ojima37/)であり，判決は裁判官全員一致の意見によるもので，個別意見は付されていない。

第２　争点と第１審判決の判断構造

１　争点は過失の有無

第１審で，被告人は，事故の地点の周辺が船舶航行区域又はこれに近接する区域であったこと等から，人が目印や特段の動きもなく浮かんでいることを具体的に想定できず，衝突を回避できる地点で被害者らを人として発見することはできなかったと主張して，過失を争った。

第１審判決は，水面利用区分の明確な線引きや周知がされておらず，複数の水上バイクやトーイングボートが湾内を航行していたこと等から，事故の地点の周辺は湖上に浮かんでいる人の存在を想定できる水域であったと認定した。

その上で，被告人には，針路前方左右の見張りを厳に行い，針路上に浮遊物を視認した場合には人でないかを確認すべき注意義務があったとした。

２　死角と視認可能性

本件船は，増速の過程で一時的に船首部が持ち上がり，操縦席からの船首方の見通しが悪くなる性質を持ち，事故の直前には被害者らが船の死角に入っていた。

そのため，第１審判決の結論は，被害者らが死角に入るまでの間に，被告人が被害者らを「浮遊物として」視認できたかどうかにかかっていた。

３　四つの事情を積み重ねた推認

最高裁は，第１審判決の事実認定の判断構造を，次の四つの事情を積み重ねたものと理解した。

①実況見分で，被告人自身が約２２３ｍ先の事故の地点に浮かぶマネキンを浮遊物として現に視認できたこと

②船が停泊状態にあったときに撮影された映像に，被害者らと推認される浮遊物が船の左前方に映っており，その時点で被害者らが死角に入っていなかったこと

③被告人の供述する航路に基づけば，マネキンを発見した地点の付近を通過してから被害者らが死角に入るまでには数十秒以上の時間があること

④被告人と同様の航路を航行していた被告人の知人が，被害者らを現に浮遊物として視認し，衝突を回避できていたこと

第１審判決は，これらから，停泊状態を経て事故の地点に徐々に近づいていく過程の「いずれかの地点ないし時点」で，被告人が被害者らを浮遊物として視認できたと推認したものである。

特定の一地点で被害者らを確実に見えたと認定したものではない点が，後の判断で重要になる。

第３　仙台高裁はなぜ無罪としたのか

１　無罪とした理由

原判決は，事故の地点の周辺は遊泳禁止区域であるため，人が目印も特段の動きもなく浮かんでいることを想定することが相当に困難な水域であり，被害者らを浮遊物として視認できただけでなく，人その他の確認を要する浮遊物として視認できなければ，人として発見することは困難であるとした。

また，原判決は，船に同乗していた者らが撮影した画像等の位置情報を挙げて，船が停泊地点の付近から事故の地点の方向へ大きく舵を切らずに航行した可能性を否定できず，被害者らが早期に死角に入った可能性があるとした。

さらに，事故当時と実況見分当時の条件の差によって視認できる距離が変わると考えられ，その程度が不明であるから，実況見分で約２２３ｍ手前からマネキンを視認できたことをもって，事故当時にも被害者らを視認できたとはいえないとした。

２　原判決の付言

原判決は，自判した理由の中で，死角を減らす義務の違反や適切な航路を設定する義務の違反等を訴因として構成することも全く考えられないわけではないとしつつ，検察官が原審の段階から追加の立証や主張を行わない旨を明確にしてきたことなどを挙げ，控訴審で探索的に追加の主張立証を求めることも，差し戻すことも適切でないとして，無罪を言い渡した。

最高裁の判決は，この付言には触れていない。

第４　最高裁はなぜ逆転無罪を破棄したのか

１　上告理由と職権調査

最高裁は，検察官の上告趣意のうち高等裁判所の判例違反をいう点は事案を異にする判例を引用するもので適切でなく，その余は実質が単なる法令違反又は事実誤認の主張であって，刑事訴訟法４０５条の上告理由に当たらないとした。

しかし，所論に鑑み職権で調査し，原判決は同法４１１条１号により破棄を免れないとした。

２　刑訴法３８２条の事実誤認の意味

最高裁は，[最高裁平成２４年２月１３日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/81993/detail2/index.html)（平成２３年（あ）第７５７号，刑集６６巻４号４８２頁）を引用し，次のとおり判示した。

「刑訴法３８２条の事実誤認とは、第１審判決の事実認定が論理則、経験則等に照らして不合理であることをいうものと解するのが相当であり、控訴審が第１審判決に事実誤認があるというためには、第１審判決の事実認定が論理則、経験則等に照らして不合理であることを具体的に示すことが必要である」

そして，原判決は，第１審判決の事実認定について，論理則，経験則等に照らして不合理な点があることを十分に示したものとは評価できないとした。

３　注意義務の前提

最高裁は，遊泳禁止区域であることを理由に，人その他の確認を要する浮遊物として視認できなければ人として発見することは困難であるとした原判決の理由付けを採らなかった。

最高裁は，「本件地点周辺が、湖上に浮かんでいる人の存在を想定できる水域である以上、本件地点周辺に浮遊物を視認すれば、人でないかを確認すべき注意義務があるとした第１審判決の判断は正当である」とした。

その結果，検討すべき点は，被告人が被害者らを浮遊物として視認できたといえるかどうかに絞られた。

４　航路の認定と位置情報

第１審判決は，被告人の第１審公判供述や停泊中の映像に基づいて，船が停泊地点の付近から湖水浴場の方向へ針路を取り，湾の中心に向かってしばらく航行した後に左転したと認定し，左転して被害者らが死角に入るまでの間，被害者らは船の左前方にいたと認定したものであり，最高裁はこれに相応の合理性があるとした。

これに対し，原判決が挙げた位置情報は２台の携帯電話機で記録されたもので，同時刻のものとして記録された緯度・経度に相当程度の誤差があった。

それにもかかわらず，原判決は，一方の携帯電話機の位置情報の一部に他方の携帯電話機の位置情報の一部をつなげて航路を示唆しているとしたものであり，最高裁は，「このような判断は論理則に反し、是認できない」とした。

５　条件の差と「一連の過程」の認定

最高裁は，第１審判決が，事故当時と実況見分当時の条件の差も考慮しており，実況見分の結果だけから直ちに，マネキンを発見した地点の付近で被害者らを発見できたと認定したものではないとした。

第１審判決は，船がマネキンを発見した地点の付近を通過した後，停泊状態を経て事故の地点に徐々に近づく過程，すなわち直線距離では遠ざかることなく様々な角度から事故の地点の方向を見ることができる過程で，いずれかの地点ないし時点で被害者らを浮遊物として視認できたと認定したものであり，特定の一地点で視認できたと認定したものでもない。

また，映像に被害者らが映っていることや知人が被害者らを視認したことは，太陽光の反射や被害者らの姿勢によって視認できない状況が常時続いていたわけではないことを示している。

ところが，原判決は，この判断構造を正解せず，マネキンを発見した地点や停泊地点といった個別の地点又は時点で，湖面の状況や被害者らの姿勢等の条件の差により発見できなかった可能性があることを指摘するにとどまっていた。

最高裁は，原判決が，一連の過程を分断して検討したため，第１審判決の認定が不合理であることを具体的に示したものとは評価できないとした。

６　結論と自判

最高裁は，「第１審判決に事実誤認があるとした原判断には刑訴法３８２条の解釈適用を誤った違法があり、この違法が判決に影響を及ぼすことは明らかであって、原判決を破棄しなければ著しく正義に反するものと認められる」とした。

そして，刑事訴訟法４１１条１号により原判決を破棄した上で，訴訟記録に基づいて検討すると，禁錮２年に処した判断を含め，第１審判決を維持するのが相当であるとして，同法４１３条ただし書，４１４条及び３９６条により被告人の控訴を棄却した。

原判決は量刑不当の控訴趣意について判断していなかったが，最高裁は，事件を差し戻さず，刑の量定を含めて第１審判決を維持する自判をしたことになる。

第５　実務上の意味

１　有罪から無罪への破棄にも同じ基準が及ぶ

最高裁平成２４年２月１３日判決は，覚醒剤の密輸入事件で被告人を無罪とした第１審判決を，控訴審が事実誤認を理由に破棄して有罪とした事案であった。

本判決は，その逆に，第１審の有罪判決を控訴審が事実誤認を理由に破棄して無罪とした事案に，同じ基準を当てはめたものである。

同じ型の先例として，[最高裁平成３０年７月１３日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/87874/detail2/index.html)（平成２９年（あ）第８３７号，刑集７２巻３号３２４頁）は，被告人を殺人及び窃盗の犯人と認めて有罪とした第１審判決に事実誤認があるとした原判決について，第１審判決の説示を分断して個別に検討するのみで，間接事実の総合評価という観点からの検討を欠いているとして，破棄して差し戻した。

本判決は，同様の考え方を，業務上過失致死傷事件の過失（結果回避の前提となる視認可能性）の認定に及ぼしたものと位置付けられる。

２　控訴趣意書・答弁書での示し方

第１審判決が複数の間接事実を積み重ねて推認している場合，控訴趣意書で事実誤認を主張する側は，個々の地点や時点ごとに被害者等を発見できなかった可能性を並べるだけでは足りない。

第１審判決の推認の構造（前提事実，個々の間接事実，総合評価）を先に示し，どの段階の推認が論理則，経験則等に照らしてなぜ不合理なのかを具体的に書く必要がある。

反対に，第１審判決を維持したい側の答弁書では，第１審判決が条件の差を考慮した上で「一連の過程」を総合評価していることを示し，原判決や控訴趣意の指摘が推認過程の分断にとどまることを指摘することになる。

客観証拠を使う場合も，本判決が位置情報の扱いを論理則違反としたように，誤差のある記録をつなぎ合わせて結論を導いていないかを確かめる必要がある。

３　過失犯の立証と訴因の組立て

本判決は，見張り義務違反という訴因のまま，被害者らを浮遊物として視認できたかという点を，実況見分，映像，航路及び第三者の視認状況の総合評価で認めた第１審判決を是認した。

他方で，原判決が付言したように，死角に入る時点が早いと視認可能性の立証が難しくなるため，同種の事故では，見張り義務のほかに死角を減らす義務や航路の設定に関する義務を訴因として構成するかどうかが問題になり得る。

最高裁はこの点について判断していないため，本判決から訴因の選択について一般的な結論を導くことはできない。

４　禁錮刑が維持された理由

刑法２１１条の業務上過失致死傷罪の法定刑は，現在は「五年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金」である。

もっとも，[刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律](https://laws.e-gov.go.jp/law/504AC0000000068)４４１条１項は，同法等の施行前にした行為の処罰について，別段の定めがあるもののほか，なお従前の例によると定めている。

本件の事故は令和２年に起きたものであるから，令和７年６月１日の拘禁刑の導入後に言い渡された本判決でも，第１審判決の禁錮２年がそのまま維持された。

第６　出典・関連記事

１　裁判例

①[最高裁令和８年１０月１６日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/97176/detail2/index.html)（令和７年（あ）第１３７号，最高裁判所第二小法廷，破棄自判。[判決全文PDF](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-97176.pdf)）

②[仙台高裁令和６年１２月１６日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/93664/detail4/index.html)（令和５年（う）第６８号，第１刑事部，破棄自判）

③[福島地裁令和５年３月２４日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/92178/detail4/index.html)（令和３年（わ）第１５１号）

④[最高裁平成２４年２月１３日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/81993/detail2/index.html)（平成２３年（あ）第７５７号，最高裁判所第一小法廷，刑集６６巻４号４８２頁）

⑤[最高裁平成３０年７月１３日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/87874/detail2/index.html)（平成２９年（あ）第８３７号，最高裁判所第二小法廷，刑集７２巻３号３２４頁）

２　法令

①[e-Gov法令検索「刑事訴訟法」](https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131)３８２条，３９６条，４０５条，４１１条，４１３条及び４１４条

②[e-Gov法令検索「刑法」](https://laws.e-gov.go.jp/law/140AC0000000045)２１１条

③[e-Gov法令検索「刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律」](https://laws.e-gov.go.jp/law/504AC0000000068)４４１条

３　関連記事

①[刑事控訴の事実誤認―刑訴法382条の審査基準と論理則・経験則違反](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/16/keiji-kouso-jijitsu-gonin-keisohou-382jo/)

②[検察官側の上告があり，最高裁が検察官に有利に原判決を破棄した刑事判決４１件（平成元年以降）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/24/saikousai-haki-keiji-kensatsukan/)

③[刑事控訴審で原判決を破棄した後の自判と差戻し―刑訴法400条と実務](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/16/keiji-kousoshin-jihan-sashimodoshi-keisohou-400jo/)

④[「合理的な疑いを差し挟む余地がない」の意義―直接証拠と間接証拠](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/20/gouriteki-utagai-igi/)

⑤[刑事事件の上訴及び不服申立て－控訴・上告・抗告等の期間と手続](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/03/26/keiji-jiken-joso-fufuku-moshitate/)

第７　よくある質問

１　猪苗代湖ボート事故はなぜ無罪になったのか

仙台高裁は，被害者らが船の死角に入るまでの間に，被告人が被害者らを人として発見できたとはいえないとして，過失を認定した第１審判決を破棄し，無罪を言い渡した。

ただし，この無罪判決は，令和８年１０月１６日に最高裁で破棄されている。

２　最高裁はなぜ逆転無罪を破棄したのか

最高裁は，第１審が実況見分，映像，航路及び知人の視認状況を総合して視認可能性を認定した構造を，高裁が正しく捉えていないと判断した。

個々の地点・時点で見えなかった可能性を指摘するだけでは，第１審の認定が論理則・経験則等に照らして不合理であることを十分示したとはいえないとしたものである。

３　遊泳禁止区域であれば操縦者は責任を負わないのか

最高裁は，本件地点周辺が湖上に浮かぶ人の存在を想定できる水域である以上，浮遊物を視認した場合には人でないかを確認すべき注意義務があるとした第１審の判断を正当とした。

遊泳禁止区域であることだけで，見張り義務や刑事責任が当然になくなるとした判決ではない。

４　最高裁は事件を差し戻したのか

最高裁は事件を差し戻さず，禁錮２年に処した判断を含めて第１審判決を維持するのが相当であるとして，被告人の控訴を棄却した。

差戻し後の裁判で刑を決め直すという結論ではない。

５　被告人は現在どうなっているのか

令和８年１０月１７日時点で本記事が確認した裁判上の結果は，最高裁が高裁の無罪判決を破棄し，禁錮２年の第１審判決を維持したことである。

判決の内容と，刑事施設への収容・刑の執行に関する個別の情報は別であり，本記事では収監日や服役先を特定していない。

６　事故で何人が亡くなり，何人が負傷したのか

最高裁判決が記載する第１審認定の犯罪事実は，１人が死亡し，２人が負傷したというものである。

事故調査報告書では被引浮体の搭乗待機者は４人とされており，湖上にいた人数と死傷者数を混同しないことが必要である。

７　事故当時と現在の遊泳・航行ルールは同じか

現在の区域図を，令和２年の事故当時の規制や利用状況を示す資料としてそのまま使うことはできない。

河川法による航行区域の規制と各浜の自主ルールの違い，及び令和８年の現行資料は，[猪苗代湖の遊泳禁止・ボート航行ルール](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/inawashiroko-yuuei-boat-rule-2026/)で整理している。

本節の裁判に関する回答は最高裁判決の１・４・５～８頁，搭乗待機者数は運輸安全委員会の事故調査報告書１頁に基づく。

判決が示していない民事上の過失割合や賠償額を，この刑事判決だけから決めることはできない。

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## 検務事務とは―勾留期間の計算，判決確定日，証拠品の還付，罰金の徴収，犯歴及び記録保管（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/kenmu-jimu/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 刑事手続・刑事弁護, 刑事・恩赦

目次

- [第１　検務事務の意味と本記事の資料](#sec1)
- [１　検務事務とは](#sec1-1)

- [２　事務の準則と担当部門](#sec1-2)

- [３　資料の性質と基準日](#sec1-3)

- [第２　事件事務](#sec2)
- [１　事件の受理と事件番号](#sec2-1)

- [２　事件処理の種類](#sec2-2)

- [第３　令状事務と勾留期間の計算](#sec3)
- [１　被疑者の勾留期間](#sec3-1)

- [２　被告人の勾留期間と起算日](#sec3-2)

- [３　保釈取消し後の残勾留期間の計算](#sec3-3)

- [４　釈放と収容](#sec3-4)

- [５　被害者の個人特定事項の秘匿](#sec3-5)

- [第４　証拠品事務](#sec4)
- [１　証拠品と押収](#sec4-1)

- [２　領置番号，符号及び領置票](#sec4-2)

- [３　立会封金と保管](#sec4-3)

- [４　還付と還付公告](#sec4-4)

- [５　国庫に帰属した証拠品の処分](#sec4-5)

- [第５　執行事務](#sec5)
- [１　裁判結果の把握](#sec5-1)

- [２　判決確定日の数え方](#sec5-2)

- [３　執行指揮をする検察官](#sec5-3)

- [４　刑の起算日と未決勾留日数の通算](#sec5-4)

- [５　呼出し，収容状及び執行停止](#sec5-5)

- [第６　徴収事務](#sec6)
- [１　徴収金の種類](#sec6-1)

- [２　労役場留置の日数](#sec6-2)

- [３　納付告知から強制執行まで](#sec6-3)

- [第７　犯歴事務](#sec7)
- [１　犯歴の把握方法](#sec7-1)

- [２　刑の執行状況と市区町村長への通知](#sec7-2)

- [３　前科照会と前科調書](#sec7-3)

- [第８　記録事務](#sec8)
- [１　保管・保存される記録の種類](#sec8-1)

- [２　保管期間](#sec8-2)

- [３　閲覧，謄本及び廃棄](#sec8-3)

- [第９　弁護人・関係者が確認したい事項](#sec9)

- [第１０　関連記事](#sec10)

- [第１１　出典](#sec11)
- [１　資料](#sec11-1)

- [２　法令（令和８年１０月１７日時点のe-Gov法令検索の現行条文）](#sec11-2)

第１　検務事務の意味と本記事の資料

１　検務事務とは

検務事務とは，事件の受理から捜査，公判，刑の執行に至るまでの刑事手続に関連して生ずる様々な事務の総称である（法務総合研究所『[六訂　検務事務入門](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2026/03/六訂-検務事務入門（令和６年３月）.pdf)』（令和６年３月）本文１頁（PDF９頁））。

同書は，検察庁の事務を検察事務と検察行政事務に大別し，検察事務を，その中核をなす捜査及び公判に関する事務と，検務事務とに分けている。

起訴・不起訴を決めるのは検察官であるが，事件の受理から刑の執行，罰金の徴収，前科の把握及び記録の保管までの手続を事務の面で支えるのが検務事務である。

同書は，検務事務を次の１０種類に分けている（本文１頁～２頁（PDF９頁～１０頁））。

①　事件事務（事件の受理及び処理に関する事務）

②　令状事務（令状の請求及び執行に関する事務）

③　証拠品事務（証拠品の受入れ，保管及び処分に関する事務）

④　執行事務（死刑及び自由刑の執行に関する事務）

⑤　徴収事務（罰金，科料等の徴収金の徴収に関する事務）

⑥　犯歴事務（犯歴の把握及び調査に関する事務）

⑦　記録事務（刑事確定訴訟記録，裁判書原本等の管理に関する事務）

⑧　恩赦事務

⑨　統計事務

⑩　報告事務（事件報告，統計報告等の法務大臣等に対する報告）

２　事務の準則と担当部門

検務事務の取扱手続は，法務大臣訓令で大綱が定められ，各庁の訓令・通達で詳細が定められている（本文３頁（PDF１０頁））。

同書は，大臣訓令として，事件事務規程，証拠品事務規程，執行事務規程，徴収事務規程，犯歴事務規程，記録事務規程，恩赦上申事務規程等の１２の規程を挙げている。

地方検察庁及び区検察庁の検務部門には，平成１３年４月の組織改編により，検務監理官を始めとする統括検務官，検務専門官等の専門官制が導入された（本文２頁（PDF１０頁））。

検務事務を担当する部門の構成は，部の置かれた庁（部制庁）か否か等，庁の規模によって異なる。

検察事務官の職務全体については，[検察事務官とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/06/23/kensatsu-jimukan/)を参照されたい。

同書は，被疑者の身柄を法定の期間又は時間を超えて拘束したり，押収した証拠品を紛失したりする過誤は絶対に許されないとして，検務事務に従事する職員に，刑事訴訟法を中心とする刑事関係法規と各種の訓令・通達の習得を求めている（本文４頁（PDF１１頁））。

３　資料の性質と基準日

『六訂　検務事務入門』は，法務総合研究所が検察事務官初等科研修の教材として作成した資料である。

昭和６０年２月の初版から，平成２年３月の改訂版，平成７年３月の三訂版，平成１４年３月の四訂版及び平成２６年３月の五訂版を経て，令和６年３月に六訂版が発行された（奥付）。

六訂版のはしがきは，五訂版を基に，その後の検務関係事務規程の改正に伴って関連部分を書き改めたものと説明している。

本記事は，同書の記載を基本とし，法令の条文は令和８年１０月１７日時点のe-Gov法令検索の現行条文で確認した。

同書は令和６年３月の資料であるため，その後の次の変更に注意する必要がある。

①　懲役及び禁錮を廃止して拘禁刑を設けた改正刑法は，令和７年６月１日に施行された。同書の執行事務の章は，施行前の時点で懲役・禁錮を前提に説明している（本文５５頁（PDF３６頁））。

②　捜査のための記録命令付差押えは，令和８年５月２１日施行の改正により，現行の刑事訴訟法２１８条１項では電磁的記録提供命令に改められている。

③　同書は，道路交通法違反等の罰金以下の裁判（道交裁判）の犯歴を令和７年１月１日から電算化する予定と記載していた（本文９６頁（PDF５７頁））。現行の犯歴事務規程２条は，電算処理の対象から除く道交裁判を，令和７年１月１日前に確定したもの等に限っている。

④　刑事訴訟法には，令和９年３月３１日までの間において政令で定める日に施行される改正（情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律）が控えており，本記事で引用する４６条，５３条，９８条等の文言も改められる。

第２　事件事務

１　事件の受理と事件番号

検察庁は，司法警察員からの送致・送付，他の検察庁からの送致，家庭裁判所からの逆送，告訴・告発等の受理，検察官の認知，不起訴・中止事件の再起等の事由が生じたときに，事件の受理手続をする（事件事務規程３条，本文６頁～７頁（PDF１２頁））。

逮捕された被疑者は，司法警察員が，身体を拘束された時から４８時間以内に書類及び証拠物とともに検察官に送致する手続をしなければならない（刑事訴訟法２０３条１項）。

事件を受理すると，事件記録の表紙等に事件番号が記入される（本文１２頁～１３頁（PDF１５頁））。

事件番号は，被疑者１名につき１番号を付し，暦年ごとに改められ，「○年検第○○号」と呼ばれる。

実務上は「検番」と略称され，検務事務だけでなく捜査・公判を通じて事件を特定する番号である。

受理された事件は，庁の長等から主任検察官の指定を受けて配点される。

交通事故事件の検番の調べ方は，[交通事故の検番・送致番号の入手方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/02/20/kenban-nyuushu/)を参照されたい。

２　事件処理の種類

事件処理には，起訴，不起訴及び家庭裁判所送致の終局処分と，中止及び移送の中間処分がある（本文１４頁～１８頁（PDF１６頁～１８頁））。

①　起訴には，公判請求のほか，公訴提起と同時に略式命令を請求する場合と即決裁判手続による場合がある。

②　不起訴の裁定主文は，起訴猶予，嫌疑なし等の２０種類があり，事件事務規程７５条２項に定められている。

③　中止は，被疑者の所在不明等で捜査を続けられないときに一時捜査を中止する処分であり，中止事由が解消すれば事件を再起して捜査を再開する。

④　移送は，終局処分の前に事件を他の検察庁の検察官に送致する処分である。管轄違いの場合の送致は刑事訴訟法２５８条によるが，管轄権があっても，捜査の便宜等のために移送することがある。

⑤　少年の被疑事件は，犯罪の嫌疑があると思料するときは，家庭裁判所から送致された事件を除き，家庭裁判所に送致する（少年法４２条１項）。

検察官は，告訴，告発又は請求のあった事件について公訴を提起し，又は提起しない処分をしたときは，速やかにその旨を告訴人等に通知しなければならない（刑事訴訟法２６０条）。

不起訴の理由の告知（同法２６１条）と，不起訴の種類の違いは，[不起訴理由の違いと確認方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/hukiso-riyuu-kokuchi-tsuchi/)を参照されたい。

第３　令状事務と勾留期間の計算

１　被疑者の勾留期間

検察官は，司法警察員から送致された被疑者を受け取った時から２４時間以内に勾留を請求しなければならず，この時間の制限は，被疑者が身体を拘束された時から７２時間を超えることができない（刑事訴訟法２０５条１項・２項）。

検察官が自ら逮捕した場合等は，身体を拘束された時から４８時間以内である（同法２０４条１項）。

被疑者の勾留期間は，勾留の請求をした日から１０日である（刑事訴訟法２０８条１項）。

同書は，勾留請求の翌日に勾留状が発せられた場合でも勾留請求をした日から１０日間であり，日曜日，土曜日，祝日等の休日もこの１０日間に算入されると説明している（本文２２頁（PDF２０頁））。

やむを得ない事由があるときは，検察官の請求により，通じて１０日を超えない範囲で延長され（同条２項），内乱，外患，国交に関する罪及び騒乱の罪に当たる事件では，更に通じて５日を超えない範囲で延長できる（同法２０８条の２）。

同書は，勾留期間内に公訴を提起しないで期間を超えて拘束すれば不当勾留になるとして，勾留期間満了日の把握と満了日までの釈放の確認を求めている（本文３０頁～３１頁（PDF２４頁））。

２　被告人の勾留期間と起算日

被告人の勾留期間は，公訴の提起があった日から２か月であり，特に継続の必要がある場合には，具体的な理由を付した決定で１か月ごとに更新される（刑事訴訟法６０条２項）。

更新は，同法８９条１号，３号，４号又は６号に当たる場合を除いて１回に限られる。

同書は，２か月の起算日を次のように説明している（本文２４頁（PDF２１頁））。

①　勾留中の被疑者に対し，勾留の基礎となった犯罪事実と同一の事実で公訴が提起された場合は，公訴提起の日

②　逮捕中の被疑者に対し，逮捕の基礎となった犯罪事実と同一の事実で公訴が提起された場合は，公訴提起の日（公訴提起の日の翌日に勾留状が発せられても同じ）

③　不拘束の被告人に勾留状が発せられた場合は，勾留状指定の刑事施設に引致された日

勾留期間の満了日は，起算日から暦に従って計算し（刑事訴訟法５５条２項），例えば１０月３日に勾留中のまま起訴されれば，満了日は１２月２日である。

現実に勾留されていない期間は勾留期間に算入されないが，勾留された日と釈放された日は，拘束された時間が１日に満たなくても１日として算入される（本文２４頁（PDF２１頁））。

３　保釈取消し後の残勾留期間の計算

(1)　基本の計算方法

保釈中の被告人が保釈取消しにより再び収容されたときは，釈放された日の翌日から当初の勾留期間満了日までの残勾留日数を暦に従って算出し，収容された日から，その残勾留日数を暦に従って数えた日が収容後の満了日となる（本文２４頁～２６頁（PDF２１頁～２２頁））。

同書の設例では，１０月３日に勾留中の公判請求，１０月２０日に保釈で釈放，１１月１０日に保釈取消決定で収容とされている。

当初の満了日は１２月２日であり，釈放日の１０月２０日は勾留日数に入るから，残勾留期間は１０月２１日から１２月２日までの「１か月１２日」となる。

１１月１０日から数えると，１か月目が１２月９日，１２月１０日から１２日目が１２月２１日であり，収容後の満了日は１２月２１日となる。

同書は，釈放されていた１０月２１日から１１月９日までの２０日間を当初の満了日の翌日から付け加える計算をしてはならないと注意している。

(2)　更新決定を執行した後に保釈された場合

同書の別の設例は，５月３日に勾留中の公判請求，６月２７日に７月３日からの１か月分の勾留期間更新決定を執行，６月２８日に保釈で釈放，８月２７日に実刑判決の宣告で収容というものである（本文２７頁～２８頁（PDF２２頁～２３頁））。

当初の勾留の残りは６月２９日から７月２日までの４日であり，これと別に更新決定による１か月が残っている。

収容された８月２７日から４日目が８月３０日，その翌日の８月３１日から１か月が９月３０日であり，これが収容後の満了日となる。

同書は，当初の勾留と更新決定による勾留は別個の裁判で，先の裁判から順に執行するため，「１か月４日」として計算しないと説明している。

４　釈放と収容

被告人の釈放は，被疑者の釈放と異なり，保釈許可決定等の裁判の執行として検察官が指揮するものである（本文３１頁（PDF２４頁））。

保釈を許す決定は，保証金の納付があった後でなければ執行できない（刑事訴訟法９４条１項）。

勾留期間更新決定がされずに勾留期間が満了したときは，刑事施設の長が釈放し，検察官の釈放指揮は要しない（本文３２頁（PDF２５頁））。

無罪，刑の全部の執行猶予，罰金等の裁判の告知があったときは勾留状が効力を失い（刑事訴訟法３４５条），この場合も検察官の釈放指揮は要しない。

拘禁刑以上の刑に処する判決の宣告があったときは，保釈又は勾留の執行停止は効力を失い（刑事訴訟法３４３条１項），検察官の指揮で被告人を刑事施設に収容する（同条２項・９８条）。

保釈取消決定等の謄本を所持せず，急速を要するときは，取り消された旨等を告げて収容することができ，実務上「緊急収容」と呼ばれる（同法９８条２項，本文３３頁～３４頁（PDF２５頁～２６頁））。

勾留の要件と準抗告等は，[被疑者及び被告人の勾留](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/03/26/detention/)を参照されたい。

５　被害者の個人特定事項の秘匿

性犯罪等の事件では，検察官は，勾留の請求と同時に，被害者等の個人特定事項を明らかにしない方法で被疑事件を告げることと，個人特定事項の記載がない勾留状の抄本その他の勾留状に代わるものの交付を請求することができる（刑事訴訟法２０７条の２）。

同書は，この秘匿措置の制度が令和６年２月１５日から施行され，事件事務規程，執行事務規程及び徴収事務規程も改正されたと説明している（本文３５頁～３６頁（PDF２６頁～２７頁））。

弁護人が取れる手段は，[逮捕状に代わるもの・勾留状に代わるもの](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/15/taihojou-ni-kawaru-mono-bengonin/)を参照されたい。

第４　証拠品事務

１　証拠品と押収

証拠品とは，刑事事件について押収された物及びその換価代金をいう（本文３７頁（PDF２７頁））。

押収は，差押えと領置の総称であり，差押えは占有を強制的に取得する処分，領置は遺留物又は任意に提出された物の占有を取得する処分である（刑事訴訟法２１８条，２２０条，２２１条）。

換価代金は，没収することができる押収物で滅失・破損のおそれがあるもの又は保管に不便なものを売却した代価である（同法２２２条１項・１２２条）。

２　領置番号，符号及び領置票

証拠品を受け入れると，証拠品担当事務官は，事件記録の証拠金品総目録，差押調書，任意提出書，領置調書等と照合して品名，形状及び数量を点検し，領置票を作成する（本文３９頁～４２頁（PDF２８頁～３０頁））。

領置票は，証拠品の受入れから処分までの取扱いを明らかにする基本台帳である。

同書は，品名欄には証拠金品総目録の品名を書き写すのではなく，日本刀なら刃渡りやさやの特徴，腕時計なら製造会社名と裏側の打刻番号のように，押収時の物と同一であることを確認できる特徴を記載するよう求めている。

領置番号は，事件記録ごとに１番号を付し，暦年ごとに改められ，「令和○年領第○○号」と呼ばれる（実務上「領番」）。

同じ領置番号で受け入れた証拠品が複数あるときは，証拠品ごとに「符第○号」という符号が付される（本文４２頁（PDF３０頁））。

没収の判決主文でも，「押収してある○○（令和○年領第○号）」のように領置番号で物が特定される（本文５０頁（PDF３４頁））。

３　立会封金と保管

賄賂の現金や選挙違反の買収資金のように，通貨自体が証拠となる「押収物たる通貨」は，符号ごとに専用の封筒に入れ，所属課長等の立会いで金額，種類及び数量を確認した上で封をし，双方が押印する（本文４４頁（PDF３１頁））。

これを「立会封金」といい，他の通貨との混同を避けて証拠を保全し，事故を防止するための取扱いである。

換価代金は，特定の物の代価として金額で特定されているにすぎないため，立会封金の取扱いはせず，歳入歳出外現金出納官吏が保管する。

証拠品は，倉庫等の施錠設備のある場所で保管し，通貨，貴金属，劇毒物，拳銃，覚醒剤等の特殊証拠品は，金庫等の堅ろうな容器で保管する（本文４５頁（PDF３１頁））。

運搬又は保管に不便な押収物は，所有者その他の者に，その承諾を得て保管させることができ（刑事訴訟法２２２条１項・１２１条１項），同書はこれを証拠品の保管委託と呼んでいる（本文４６頁（PDF３２頁））。

４　還付と還付公告

還付は押収を解いて押収前の状態に戻すことであるから，原則として被押収者（差出人）に還付する（本文４７頁（PDF３２頁））。

差出人が還付を希望しないときは，差出人が所有者でなければ所有者に還付し，差出人が所有者であれば所有権放棄書を徴する。

押収した贓物で留置の必要がないものは，被害者に還付すべき理由が明らかなときに限り，被害者に還付する（刑事訴訟法２２２条１項・１２４条１項）。

同書は，被害者還付は「被害者に還付すべき理由が明らかなとき」に当たるかが問題となるため，特に慎重に行うとしている（本文４８頁（PDF３３頁））。

還付の際は，身分証明書や運転免許証等で受還付人本人又は代理人であることを確認し，還付請書を徴する。

郵便等で送付して還付する方法もある。

還付を受けるべき者の所在が分からない等の理由で還付できないときは公告をし，公告をした日から６か月以内に還付の請求がなければ，その物は国庫に帰属する（刑事訴訟法４９９条１項・３項）。

USBメモリ等の記録媒体については，被差押者に交付する処分や，電磁的記録を複写する手続もある（本文４９頁（PDF３３頁））。

還付の申入れや不服申立ては，[押収物の還付・仮還付を拒まれたとき](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/04/oushuubutsu-kanpu-kyohi-fufuku/)，[押収された盗難品を早く取り戻すには](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/03/oushuu-touhin-higaisha-kanpu-karikanpu/)及び[任意提出書・所有権放棄書に署名する前に](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/nini-teishutsu-shoyuken-houki-shomei/)を参照されたい。

５　国庫に帰属した証拠品の処分

没収の裁判の確定，所有権放棄又は還付公告期間の満了により国庫に帰属した証拠品は，次のように処分される（本文５０頁～５４頁（PDF３４頁～３６頁））。

①　有価物は売却し，代金は歳入金として国庫に入る。ただし，爆薬やわいせつ物のように危険物等であれば廃棄する。

②　無価物は，焼却，破壊，溶解等の方法で原形が失われるように廃棄する。

③　現在国内で流通している通貨と換価代金は，歳入に編入する。国内で流通していない外国通貨は，原則として有価物として売却する。

④　特定の証拠品は，有価物か無価物かを問わず，証拠品事務規程の別表第２に従って引継ぎ等の処分をする。

⑤　組織的犯罪処罰法１３条３項による没収で国庫に帰属した犯罪被害財産は，被害回復給付金の給付資金として，犯罪被害財産支給手続を行う検察官に引き継ぐ。

⑥　没収された電磁的記録に係る記録媒体を返還又は交付する場合は，電磁的記録の消去等をする（刑事訴訟法４９８条の２第１項）。

再審の請求や再審開始決定があった場合，又は被告人や弁護人の言動等から再審の請求が予測される場合は，検察官の指示により，国庫に帰属した証拠品を廃棄等せずに相当の期間保管する（証拠品事務規程８８条～９０条，本文５４頁（PDF３６頁））。

被害回復給付金は[被害回復給付金とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/higai-kaifuku-kyufukin/)，再審請求前の保存の申入れは[再審請求前に刑事記録・証拠品の保存を求めるには](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/saishin-seikyu-mae-kiroku-shouko-hozon/)を参照されたい。

第５　執行事務

１　裁判結果の把握

終局裁判の宣告があると，公判立会検察官が裁判要旨等を記入した裁判結果票を公判担当事務官に送り，公判担当事務官が検察システムで裁判結果を管理して執行担当事務官に通知する（本文５５頁～５６頁（PDF３６頁～３７頁））。

執行担当事務官は，その内容に誤りがないかを裁判所に照会して確認した上で執行情報とする。

同書は，人権に直接影響する執行事務は裁判結果の情報を基に行われるため，その内容が特に正確でなければならないと説明している。

２　判決確定日の数え方

裁判は，刑事訴訟法に特別の定めがある場合を除き，確定した後に執行する（刑事訴訟法４７１条）。

地方裁判所又は簡易裁判所の第一審判決に対する控訴の提起期間は１４日であり（同法３７３条），上訴の提起期間は裁判が告知された日から進行するが（同法３５８条），期間の計算では初日を算入しない（同法５５条１項）。

したがって，控訴の申立て又は上訴の放棄がないまま控訴期間が経過したときは，判決宣告の日の翌日から起算して１４日を経過した１５日目が判決確定の日となり，実務上「自然確定」と呼ばれる（本文５７頁（PDF３７頁））。

期間の末日が日曜日，土曜日，祝日，１月２日，１月３日又は１２月２９日から１２月３１日までの日に当たるときは，その日は期間に算入されない（刑事訴訟法５５条３項）。

例えば，令和８年１０月１日（木）に宣告された判決は，１４日目の１０月１５日（木）で控訴期間が満了し，１０月１６日（金）に確定する。

令和８年１０月２０日（火）に宣告された判決は，１４日目が文化の日の１１月３日（火）に当たるため，満了日は１１月４日（水）となり，１１月５日（木）に確定する。

令和８年１２月１５日（火）に宣告された判決は，１４日目が１２月２９日（火）に当たり，１２月２９日から翌年１月３日までが期間に算入されないため，満了日は令和９年１月４日（月）となり，１月５日（火）に確定する。

検察官と被告人の双方が上訴を放棄したときは，後の放棄の日が確定の日となる（本文５８頁（PDF３８頁））。

上訴の放棄又は取下げをした者は更に上訴することができないため（刑事訴訟法３６１条），上訴提起期間内に被告人だけが控訴を取り下げた場合は，検察官が上訴権を放棄しない限り，上訴提起期間の満了によって確定する。

上訴提起期間の経過後に上訴が取り下げられた場合は，取下げの日が確定の日となる。

控訴・上告の期間と手続は，[刑事事件の上訴及び不服申立て](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/03/26/keiji-jiken-joso-fufuku-moshitate/)を参照されたい。

３　執行指揮をする検察官

裁判の執行は，その裁判をした裁判所に対応する検察庁の検察官が指揮し，上訴の裁判又は上訴の取下げにより下級の裁判所の裁判を執行する場合は，原則として上訴裁判所に対応する検察庁の検察官が指揮する（刑事訴訟法４７２条）。

ただし，訴訟記録が下級の裁判所又はその裁判所に対応する検察庁にあるときは，その裁判所に対応する検察庁の検察官が指揮する（同条２項ただし書）。

同書は，東京簡易裁判所の判決に被告人が控訴し，訴訟記録が東京高等裁判所に到達した後に控訴を取り下げたときは東京高等検察庁の検察官が，記録が東京簡易裁判所にあるうちに取り下げたときは東京区検察庁の検察官が執行を指揮する例を挙げている（本文５９頁（PDF３８頁））。

執行の指揮は書面で行い，裁判書又は裁判を記載した調書の謄本又は抄本を添えなければならない（刑事訴訟法４７３条）。

４　刑の起算日と未決勾留日数の通算

刑期は裁判が確定した日から起算し，拘禁されていない日数は，裁判の確定後であっても刑期に算入しない（刑法２３条）。

同書は，執行指揮書に記載する刑の起算日が被告人の拘禁状況によって次のように異なるとしている（本文６２頁（PDF４０頁））。

①　執行指揮する刑の事件で勾留されている場合は，裁判確定の日

②　他の事件で勾留中の者は，執行指揮の日

③　不拘禁の場合は，実際に刑事施設に収容した日

④　収容状を執行した上で刑事施設に収容した場合は，収容状を執行した日

別件で服役中の者については，刑の起算日欄を空欄とし，備考欄に「服役中の刑に引き続き執行」すべき旨を記載する。

未決勾留日数の本刑への通算には，判決で算入する裁定算入（刑法２１条）と，法律上当然に通算される法定通算（刑事訴訟法４９５条）がある。

上訴の提起期間中の未決勾留日数は，上訴申立後の日数を除き，全部本刑に通算される（同条１項）。

同書は，自然確定の場合の法定通算日数を，判決言渡しの日から確定日の前日までの日数と説明し，通算された日数だけ刑の執行を受け終わったものとみなされると説明している（本文６２頁～６３頁（PDF４０頁））。

控訴審での算入は[刑事控訴審の未決勾留日数の算入](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/16/keiji-kousoshin-miketsu-kouryuu-sannyuu/)，受刑中の別件勾留は[受刑中に別件で逮捕・勾留された場合の刑期](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/05/jukeichuu-bekken-kouryuu-keiki/)を参照されたい。

５　呼出し，収容状及び執行停止

拘禁刑又は拘留の言渡しを受けた者が拘禁されていないときは，検察官は執行のために呼び出し，呼出しに応じないときは収容状を発しなければならない（刑事訴訟法４８４条）。

逃亡したとき又は逃亡のおそれがあるときは直ちに収容状を発することができ（同法４８５条），現在地が分からないときは検事長に収容を請求することができる（同法４８６条）。

同書は，出頭した者は本人であることを確認した上で刑事施設の長に引き渡し，実務上は検察事務官が刑事施設に護送していると説明している（本文６５頁（PDF４１頁））。

拘禁刑又は拘留の言渡しを受けた者が心神喪失の状態にあるときは，その状態が回復するまで執行を停止しなければならず（刑事訴訟法４８０条），刑の執行で著しく健康を害するとき等の同法４８２条各号の事由があるときは，執行を停止することができる。

刑の執行を停止した期間は，刑の時効が進行しない（刑法３３条１項）。

二以上の主刑は，罰金及び科料を除き，重いものから執行するが，検察官は重い刑の執行を停止して他の刑を執行させることができる（刑事訴訟法４７４条）。

同書は，この執行順序の変更を行うのは主として受刑者に仮釈放の資格を早く取得させるためであり，刑期の３分の１を経過すると仮釈放が許される（刑法２８条）ことから，重い刑の３分の１を経過した時点で軽い刑の執行に移れば，両刑について仮釈放の要件を満たすことになると説明している（本文６９頁～７０頁（PDF４３頁～４４頁））。

執行停止の申出は[刑の執行停止と執行延期](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/kei-shikkou-teishi-enki-moushide/)，執行全般は[刑事事件の裁判の執行](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/03/26/keijisaiban-shikkou/)を参照されたい。

第６　徴収事務

１　徴収金の種類

徴収事務は，徴収金に係る裁判の執行に関する事務であり，他の検務事務と異なり，４月１日から翌年３月３１日までの会計年度で処理される（本文７２頁～７３頁（PDF４５頁））。

同書は，徴収金として，罰金，科料，追徴，過料，没取，訴訟費用，費用賠償，仮納付金，犯罪被害者等保護法１７条１項の費用及び民事訴訟法３０３条１項の納付金（民事納付金）の１０種類を挙げている。

実務上，刑罰の「科料」は「とがりょう」，行政罰の「過料」は「あやまちりょう」と呼んで区別し，保釈保証金の「没取」は刑法の「没収」と区別するために「ぼっとり」と呼んでいる（本文７５頁（PDF４６頁））。

保釈保証金の没取は[保釈保証金の没取](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/12/31/hoshaku-bosshu/)を参照されたい。

２　労役場留置の日数

罰金を完納できない者は１日以上２年以下，科料を完納できない者は１日以上３０日以下の期間，労役場に留置される（刑法１８条１項・２項）。

判決は，罰金又は科料の言渡しとともに留置の期間を定めて言い渡し（同条４項），同書の例では，罰金を完納できないときは金５，０００円を１日に換算した期間労役場に留置する旨の主文の場合，罰金１０万円なら留置日数は２０日である（本文７３頁（PDF４５頁））。

執行すべき留置日数は，徴収すべき金額を１日の換算額で除して得た数であり（本文８６頁（PDF５２頁）），一部を納付した者は，残額を１日の割合に相当する金額で除した日数（１日未満の端数は１日）となる（刑法１８条６項）。

罰金は裁判確定後３０日以内，科料は確定後１０日以内は，本人の承諾がなければ留置の執行をすることができない（同条５項）。

同書は，労役場留置の執行中に残額の全部が納付されたときは直ちに釈放すると説明している（本文８６頁（PDF５２頁））。

３　納付告知から強制執行まで

徴収金に係る裁判が確定すると，徴収担当事務官が徴収金指揮印票を作成して検察官の指揮印を受け，納付義務者に納付告知書と納付書を送って，原則として日本銀行に納付させる（本文７９頁～８０頁（PDF４８頁～４９頁））。

訴訟費用は，裁判確定後２０日以内に執行免除の申立てができるため（刑事訴訟法５００条２項），その期間が経過した後に指揮印票が作成され，没取は確定を待たずに執行できるため，裁判があったときに作成される（本文８０頁（PDF４９頁））。

納付期限までに納付がなければ督促し，所在不明や督促に応じないときは関係機関に所在や資産を照会し，裁判官の令状による差押え等もできる（刑事訴訟法５０９条，本文８４頁（PDF５１頁））。

財産があるのに任意に納付しないときは，検察官が法務局長又は地方法務局長に強制執行の手続を依頼し，完納できないときは労役場留置を執行する（本文８４頁～８６頁（PDF５１頁～５２頁））。

徴収事務は国の歳入に関係する事務であるため，徴収担当事務官は絶対に現金に手を触れないことが原則とされ，徴収事務と現金を扱う会計事務を同じ職員が兼務しない「相互けん制」が取られている（本文７７頁～７８頁（PDF４７頁～４８頁））。

検察庁の窓口で現金を納める場合も，現金は徴収担当事務官ではなく収入官吏が受領し，領収証書を交付する（本文８１頁～８２頁（PDF４９頁～５０頁））。

第７　犯歴事務

１　犯歴の把握方法

犯歴事務は，有罪の確定裁判を受けた者の犯歴の把握及び調査に関する事務である（本文８７頁（PDF５２頁））。

犯歴は，起訴・不起訴の判断や求刑，裁判所の量刑及び常習性の判断等の資料となる。

犯歴の把握は，電子計算機に記憶させる方法（電算化犯歴）と，本籍地を管轄する地方検察庁の本庁で犯歴票等を作成して保管する方法（非電算化犯歴）で行われている（本文８８頁（PDF５３頁））。

現行の犯歴事務規程２条は，本邦に本籍がある明治以前の出生者及び本邦に本籍がない大正以前の出生者，本籍が明らかでない者並びに法人又は団体に対する裁判と，令和７年１月１日前に確定した道交裁判を，電算処理の対象から除いている。

犯歴票は，氏名の読みを換数表で数字にした順に整理して保管され，同書は，氏名等が似ているだけで別人に前科を追記しないよう注意を求めている（本文９２頁～９５頁（PDF５５頁～５６頁））。

２　刑の執行状況と市区町村長への通知

刑の執行を終わった日等も把握するのは，例えば拘禁刑以上の刑の執行を終わった者が罰金以上の刑に処せられないで１０年を経過すると刑の言渡しが効力を失い（刑法３４条の２第１項），その判断に刑の執行終了日が必要だからである（本文９６頁～９７頁（PDF５７頁））。

罰金以上の刑に処する裁判（道交裁判等を除く。）が確定したときは，選挙人名簿の調製や身分証明の事務に必要な犯罪人名簿を作る市区町村長に協力するため，本籍市区町村長に既決犯罪通知書で通知される（犯歴事務規程３条３項，本文９７頁（PDF５７頁））。

刑の消滅は[刑法第３４条の２による刑の消滅](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/06/29/keihou34no2/)を参照されたい。

３　前科照会と前科調書

検察官又は検察事務官は，刑事事件について特定の者の犯歴を調べる必要があるときは，電子計算機又は前科照会書で照会する（犯歴事務規程１３条１項）。

犯歴担当事務官は，犯歴がなければ「前科不見当」と回答し，犯歴があれば前科調書を作成して回答する（本文９９頁（PDF５８頁））。

同書は，前科調書は起訴・不起訴の判断資料になるほか証拠として裁判所に提出されるため，照会に係る本籍，氏名，生年月日と犯歴票等の記載が違う場合は同一人かを慎重に検討するよう求めている。

同書によれば，令和６年２月以降は，検察システムで前科を照会し，回答することが可能となっている（本文９９頁（PDF５８頁））。

前科調書の様式と証拠能力は，[前科調書とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/06/29/zenka-tyousho/)を参照されたい。

自由刑又は財産刑の執行を免れるために逃亡している者（とん刑者）等については，氏名等を電子計算機に入力し，犯歴照会があったときにとん刑者等であるかも調査して関係庁に通知する手続がある（本文１００頁（PDF５９頁））。

第８　記録事務

１　保管・保存される記録の種類

刑事被告事件の訴訟記録は，訴訟終結後，第一審の裁判をした裁判所に対応する検察庁の検察官（保管検察官）が保管する（刑事確定訴訟記録法２条１項）。

同書は，保管・保存される主な記録として次のものを挙げている（本文１０２頁～１０３頁（PDF６０頁））。

①　保管記録（裁判書と裁判書以外の保管記録に区分される。）

②　再審保存記録（再審の手続のために保管期間満了後も保存する記録。同法３条）

③　刑事参考記録（調査研究の重要な参考資料として法務大臣が指定した記録。同法９条）

④　裁判所不提出記録（起訴した事件の記録のうち，検察官が証拠として提出しなかった残余の記録）

⑤　不起訴記録（不起訴処分に付した事件の記録）

上訴審で確定した記録は，上訴審の裁判所から第一審の裁判所に送られ，そこから対応する検察庁に送付される（本文１１０頁（PDF６４頁））。

裁判書は保管記録から抜き取って保管番号順に編てつし，裁判書以外の保管記録は倉庫等に格納するが，これは両者の保管期間が違うため，誤って廃棄しないように別々に保管するものである。

２　保管期間

保管記録の保管期間は，刑事確定訴訟記録法２条２項・別表が定めており，主なものは次のとおりである。

保管期間は訴訟終結の日の翌日から起算する（本文１０３頁（PDF６０頁））。

区分裁判書裁判書以外の保管記録
死刑又は無期拘禁刑１００年５０年
２０年を超える有期拘禁刑５０年３０年
１０年以上２０年以下の拘禁刑５０年２０年
５年以上１０年未満の拘禁刑５０年１０年
刑の一部の執行猶予５０年８年
５年未満の拘禁刑５０年５年
罰金，拘留又は科料２０年３年

無罪，免訴，公訴棄却又は管轄違いの確定裁判の裁判書と，刑の免除等により終結した事件の裁判書以外の保管記録は，死刑又は無期拘禁刑に当たる罪で１５年，有期拘禁刑に当たる罪で５年，罰金，拘留又は科料に当たる罪で３年である。

罰金，拘留若しくは科料に処する裁判の裁判書及び裁判書以外の保管記録には，法務省令で別の期間を定めるものがある。

保管検察官は必要があると認めるときは保管期間を延長することができる（同法２条３項）。

裁判所不提出記録は，その事件の裁判書以外の確定記録と同じ期間保管され，実務上は確定記録と共に保管されている（本文１０５頁（PDF６１頁））。

不起訴記録の保存期間は，記録事務規程２５条が，不起訴の裁定主文の種類と罪の法定刑等に応じて定めており，不起訴裁定の日から起算する（本文１０３頁～１０９頁（PDF６０頁～６３頁））。

同書によれば，被害者が犯罪行為の終わった時に１８歳未満であった一定の性犯罪等の事件の不起訴記録は，被害者が１８歳に達する日までの期間に相当する期間が加算され，人を死亡させた罪であって死刑に当たるものの不起訴記録は，被疑者が満１００歳に達する日まで保存される（本文１０９頁（PDF６３頁））。

３　閲覧，謄本及び廃棄

何人も，被告事件の終結後，訴訟記録を閲覧することができるが，訴訟記録の保存又は裁判所若しくは検察庁の事務に支障のあるときは，この限りでない（刑事訴訟法５３条１項）。

保管検察官は，弁論の公開を禁止した事件の記録や，被告事件の終結後３年を経過したとき（終局裁判の裁判書を除く。）等には，訴訟関係人又は閲覧につき正当な理由があると認められる者からの請求でなければ，保管記録を閲覧させないものとされている（刑事確定訴訟記録法４条２項）。

閲覧手数料は，記録１件につき１回１５０円であり（同法７条，刑事確定訴訟記録閲覧手数料令），同書は，閲覧が２日以上にわたる場合は２日目以降もその都度手数料を徴収すると説明している（本文１１１頁～１１２頁（PDF６４頁～６５頁））。

被告人その他の訴訟関係人は，自己の費用で裁判書等の謄本又は抄本の交付を請求でき（刑事訴訟法４６条），費用は当分の間，用紙１枚につき６０円である（刑事訴訟法施行法１０条１項）。

保管期間又は保存期間が満了すると，記録担当事務官が廃棄目録を作成して保管検察官等の命令を受け，焼却又は溶解の方法で廃棄する（本文１１３頁（PDF６５頁））。

記録の閲覧・謄写の申請手順は[判決確定後の刑事記録（刑事確定訴訟記録）の入手方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/02/20/kakutei-kiroku/)，不起訴記録は[不起訴事件記録の入手方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/02/20/hukiso-kiroku/)を参照されたい。

第９　弁護人・関係者が確認したい事項

検務事務の仕組みを踏まえると，弁護人や事件関係者が確認しておくべき事項は次のとおりである。

①　検察庁へ事件や証拠品について問い合わせるときは，事件は検番（○年検第○○号），証拠品は領置番号と符号で特定する。

②　保釈取消しや実刑判決で再び収容された被告人の勾留満了日は，当初の満了日に釈放期間を足すのではなく，残勾留日数を収容日から暦で数え直して確認する。

③　判決確定日は宣告日の翌日から数えた１５日目が基本であり，期間の末日が祝日や年末年始に当たれば後ろへずれる。

④　刑の起算日と未決勾留日数の通算は，判決確定時の拘禁状況と執行指揮書の記載で決まるため，執行指揮の内容を確認する。

⑤　還付を受けるべき者の所在が分からないと，公告から６か月で押収物が国庫に帰属するため，住所が変わったときは検察庁に連絡する。

⑥　罰金は確定後３０日以内であれば本人の承諾なく労役場留置を執行されず，一部を納付すれば留置日数は残額に応じて減る。

⑦　罰金事件の裁判書以外の保管記録の保管期間は原則３年と短いため，必要な記録は早めに閲覧・謄写し，必要に応じて保管期間の延長を求める。

第１０　関連記事

①　[検察事務官とは―仕事内容，検察官との違い，権限・採用・給料](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/06/23/kensatsu-jimukan/)

②　[検察庁の機構―組織図・部門・役職と事務分担](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/06/28/kensatsutyou-kikou/)

③　[前科調書とは－現行の５様式，刑事裁判での証拠能力及び取扱い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/06/29/zenka-tyousho/)

④　[刑事事件の裁判の執行―拘禁刑・財産刑・労役場留置・執行異議](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/03/26/keijisaiban-shikkou/)

⑤　[判決確定後の刑事記録（刑事確定訴訟記録）の入手方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/02/20/kakutei-kiroku/)

⑥　[法務総合研究所の組織，業務，沿革及び公開資料](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/20/housouken/)

第１１　出典

１　資料

①　法務総合研究所『[六訂　検務事務入門](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2026/03/六訂-検務事務入門（令和６年３月）.pdf)』（研修教材，令和６年３月）本文１頁～１１３頁

②　法務省「[犯歴事務規程](https://www.moj.go.jp/content/001370604.pdf)」（昭和５９年４月２６日法務省刑総訓第３２９号。最終改正は令和７年５月２９日法務省刑総訓第１０号）２条，３条及び１３条

２　法令（令和８年１０月１７日時点のe-Gov法令検索の現行条文）

①　[刑事訴訟法](https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131)４６条，５３条，５５条，６０条，９４条，９８条，１２１条，１２２条，１２４条，２０３条～２０５条，２０７条の２，２０８条，２０８条の２，２１８条，２２０条～２２２条，２５８条，２６０条，２６１条，３４３条，３４５条，３５８条，３６１条，３７３条，４７１条～４７４条，４８０条，４８２条，４８４条～４８６条，４９５条，４９８条の２，４９９条，５００条及び５０９条

②　[刑法](https://laws.e-gov.go.jp/law/140AC0000000045)１８条，２１条，２３条，２８条，３３条及び３４条の２

③　[刑事確定訴訟記録法](https://laws.e-gov.go.jp/law/362AC0000000064)２条～４条，７条，９条及び別表

④　[刑事確定訴訟記録閲覧手数料令](https://laws.e-gov.go.jp/law/362CO0000000379)

⑤　[刑事訴訟法施行法](https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000249)１０条

⑥　[少年法](https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000168)４２条

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## 従業員が社用車を私用・無断で運転した事故と会社の責任―自賠法３条の運行供用者責任，民法７１５条の使用者責任，従業員への求償及び損害賠償金の税務（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/shayousha-mudan-unten-kaisha-sekinin/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 損害賠償・過失割合, 自賠責・任意保険, 交通事故, 労働・社会保険

目次

- [第１　結論と確認の順序](#sec1)
- [１　請求の根拠ごとに会社の責任を分ける](#sec1-1)

- [２　最初に確認する事実](#sec1-2)

- [第２　人身損害と自賠法３条の運行供用者責任](#sec2)
- [１　運行供用者とは](#sec2-1)

- [２　会社の車の無断運転でも会社が責任を負う場合](#sec2-2)

- [３　同乗者に対して会社が責任を負わない場合](#sec2-3)

- [４　従業員の自家用車を業務に使わせていた場合](#sec2-4)

- [第３　物損を含む損害と民法７１５条の使用者責任](#sec3)
- [１　「事業の執行について」は行為の外形から判断される](#sec3-1)

- [２　私用運転で使用者責任が認められた例](#sec3-2)

- [３　自家用車の出張利用で使用者責任が否定された例](#sec3-3)

- [４　規程を作っただけでは責任を免れにくい](#sec3-4)

- [第４　自賠責保険と任意保険](#sec4)
- [１　自賠責保険は保有者の責任を前提に支払われる](#sec4-1)

- [２　任意保険は約款の被保険者の範囲を確認する](#sec4-2)

- [第５　会社から従業員への請求と給与からの控除](#sec5)
- [１　会社の賠償・求償請求は信義則上相当な限度に制限される](#sec5-1)

- [２　従業員が被害者に賠償した場合](#sec5-2)

- [３　賠償予定の禁止と賃金全額払](#sec5-3)

- [第６　会社が支払った損害賠償金の税務](#sec6)

- [第７　確認する資料](#sec7)
- [１　被害者側](#sec7-1)

- [２　会社側](#sec7-2)

- [第８　出典と確認範囲](#sec8)
- [１　法令・通達・約款](#sec8-1)

- [２　裁判例](#sec8-2)

第１　結論と確認の順序

１　請求の根拠ごとに会社の責任を分ける

従業員が会社の車を私用で，又は会社に無断で運転して事故を起こした場合でも，会社が責任を免れるとは限らない。

最高裁判所は，自動車損害賠償保障法（以下「自賠法」という。）３条の運行供用者責任についても，民法７１５条の使用者責任についても，会社と従業員の関係や日常の車の管理状況から，行為の外形を客観的にみて判断してきた。

本記事は，裁判所ウェブサイトで全文を確認した最高裁判所の判決を中心に，被害者，会社及び従業員のそれぞれが確認すべき事項を整理する。

調査基準日は令和８年１０月１７日である。

結論の要旨は次のとおりである。

①人身損害については，会社が雇用関係にある従業員に車を使わせ，日常の運転・管理の状況から客観的外形的に会社のための運行と認められるときは，私用の無断運転でも会社が自賠法３条の責任を負うとした最高裁判決が複数ある。

②物損を含む損害については，民法７１５条の「事業の執行について」を行為の外形から判断し，私用運転でも会社の使用者責任を認めた最高裁判決が複数ある。

③他方，従業員が自分の車を会社の許容なく出張に使った事故では使用者責任が否定され，私用禁止を知りながら無断運転をそそのかした同乗者に対しては会社の運行供用者責任が否定された。

④会社が賠償した後に従業員へ請求できる範囲は，信義則上相当な限度に制限される。

⑤会社が支払った損害賠償金は，業務の遂行に関連しない行為によるものであれば，法人税基本通達上，従業員に対する債権として扱われる。

２　最初に確認する事実

①車の所有者，車検証上の使用者及び会社が管理していたか。

②運転した従業員の職務，業務で運転することを許されていたか，その車を使う頻度。

③鍵の保管場所，持出しの管理，私用を禁じる規程の有無と，実際に守られていたか。

④過去の無断使用と，それに対する会社の対応。

⑤事故の日時，場所，運転の目的及び勤務時間との関係。

⑥被害者が無関係の第三者か，無断運転を知りながら同乗した者か。

⑦自賠責保険・任意保険の契約内容と，運転者の範囲を限定する特約の有無。

第２　人身損害と自賠法３条の運行供用者責任

１　運行供用者とは

自賠法３条本文は，「自己のために自動車を運行の用に供する者は、その運行によつて他人の生命又は身体を害したときは、これによつて生じた損害を賠償する責に任ずる。」と定める。

同条ただし書は，運行供用者が，自己及び運転者が運行に関し注意を怠らなかったこと，被害者又は運転者以外の第三者に故意又は過失があったこと並びに自動車に構造上の欠陥又は機能の障害がなかったことの全部を証明したときに限り，責任を免れるとしている。

同条は人の生命又は身体の損害についての規定であり，車両の修理費等の物損には適用されない。

２　会社の車の無断運転でも会社が責任を負う場合

[最高裁判所第三小法廷昭和３９年２月１１日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/53134/detail2/index.html)（昭和３８年（オ）第９０３号，民集１８巻２号３１５頁）は，農業協同組合の運転手が，終業後の無断使用を禁じる建前に反して鍵を持ち出し，組合の自動車を私用で運転して事故を起こした事案である。

組合は無断使用を禁じていたものの，自動車と鍵の管理は従来から必ずしも厳格ではなく，無断運転の例も稀でなかった。

最高裁は，自動車の所有者と運転者との間に雇傭関係等の密接な関係があり，日常の自動車の運転及び管理状況等から客観的外形的に所有者のためにする運行と認められるときは，無断運転でも所有者が自賠法３条の責任を負うとした原審の判断を正当とした。

[最高裁判所第三小法廷昭和４０年９月７日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/66089/detail2/index.html)（昭和３７年（オ）第２７４号，集民８０号１４１頁）は，会社が社員旅行で休業していた日に，社員が会社の荷台付自動二輪車を保管先から無断で借り出して私用で運転した事案で，同じ判断基準を示し，会社の責任を否定した原判決を，審理を尽くしていないとして破棄した。

無断運転であることや休業日であることだけで，会社の責任が否定されるわけではない。

[最高裁判所第一小法廷昭和４２年１１月３０日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/56307/detail2/index.html)（昭和４２年（オ）第４７６号，民集２１巻９号２５１２頁）は，朝の牛乳配達のアルバイトとして継続的に雇用されていた者が，会社が管理して配達に使っていた自動車を午後に無断で運転した事故について，会社のための運行と解して会社の責任を認めた。

この事案では，その者が会社代表者の指導の下で会社の車を使って運転の練習をしていた事情もあった。

[最高裁判所第二小法廷昭和４１年４月１５日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/77751/detail2/index.html)（昭和３９年（オ）第７２３号，集民８３号２０１頁）は，自動車修理会社の修理見習工が会社の事業に使うジープを私用で運転した事案で，「特別の事情の認められないかぎり」所有者である会社に自賠法３条の責任を負わせるのが相当であるとした。

３　同乗者に対して会社が責任を負わない場合

[最高裁判所第二小法廷昭和４９年１２月６日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/55143/detail2/index.html)（昭和４７年（オ）第９３０号，民集２８巻１０号１８１３頁）は，会社の車を私用に使うことを厳重に禁止されていた従業員が，いったん持出しを思いとどまったのに，その場に居合わせ，私用禁止を承知していた者らが強くそそのかして同乗し，帰途の事故で全員が死亡した事案である。

最高裁は，同乗者の相続人が会社に自賠法３条の運行供用者責任を問うことはできないとした原審の判断を正当とした。

この判決は，私用禁止を知りながら無断運転に加担した同乗者との関係で責任を否定したものであり，事故の相手方となった無関係の第三者に対する会社の責任まで否定したものではない。

４　従業員の自家用車を業務に使わせていた場合

[最高裁判所第三小法廷昭和４６年４月６日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/64051/detail2/index.html)（昭和４５年（オ）第７５９号，集民１０２号４０１頁）は，砂利採取業者に雇われた従業員が自分のダンプカーを持ち込んで砂利運搬に従事し，燃料は業者が負担し，ダンプカーは業者の採取場構内に保管され，賃金に使用料が含まれていた事案である。

最高裁は，業者がダンプカーの運行について実質上支配力を有し運行利益を享受していたとし，従業員が休日に私用で運転した事故についても，客観的外形的には業者のための運行であるとして，業者の自賠法３条の責任を認めた原審の判断を正当とした。

[最高裁判所第一小法廷昭和５２年１２月２２日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/64165/detail2/index.html)（昭和５２年（オ）第１０７５号，集民１２２号５６５頁）は，会社が従業員の自家用の単車による通勤・業務利用を承認して単車手当を支給し，事故当日も上司の指示で自宅から工事現場へ直行していた従業員が，帰宅途中に起こした事故について，会社の自賠法３条の責任を認めた原審の判断を是認した。

従業員の車であっても，会社が業務への利用を承認し，費用を負担し，又は指示して使わせていた場合は，会社が運行供用者とされることがある。

第３　物損を含む損害と民法７１５条の使用者責任

１　「事業の執行について」は行為の外形から判断される

民法７１５条１項は，「ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。」と定める。

同項ただし書は，使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき，又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは責任を負わないとしている。

使用者責任は物損にも及ぶため，車両や積荷の損害を会社に請求する場合はこの条文が中心になる。

２　私用運転で使用者責任が認められた例

[最高裁判所第一小法廷昭和３０年１２月２２日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/57603/detail2/index.html)（昭和３０年（オ）第５４７号，民集９巻１４号２０４７頁）は，通商産業省の運転手が大臣秘書官の私用のために公用車を運転した事故について，私用をみたすための運転であっても運転手の職務行為の範囲に属するものとして，同省の事業の執行と認めるのが相当であるとした。

[最高裁判所第一小法廷昭和３７年１１月８日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/53733/detail2/index.html)（昭和３５年（オ）第９０７号，民集１６巻１１号２２５５頁）は，外交販売に従事し，仕事上の必要に応じて随時会社の自動車の使用を許されていた従業員が，勤務時間後に私用で運転した事故について，勤務時間後の恣意的な使用であることは「ただ被上告会社とＤとの間の内部関係に過ぎない」とし，外形的には会社の事業の執行と認める妨げにならないとして，会社の責任を否定した原判決を破棄した。

[最高裁判所第三小法廷昭和３９年２月４日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/53106/detail2/index.html)（昭和３７年（オ）第５８９号，民集１８巻２号２５２頁）は，自動車販売会社の販売課員が，退社後に映画を見て最終列車に乗り遅れ，会社に引き返して，私用が禁止されていた会社のジープを運転して帰宅する途中に追突事故を起こした事案である。

最高裁は，「事業ノ執行ニ付キ」とは，被用者の行為の外形を捉えて客観的に観察したとき，使用者の事業の態様，規模等からして被用者の職務行為の範囲内に属するものと認められる場合で足りるとして会社の責任を認めた原審の判断を正当とした。

同判決では，会社が選任・監督について相当の注意をしたとは認められないとした原審の判断も是認されている。

[最高裁判所第三小法廷昭和４６年１２月２１日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/62058/detail2/index.html)（昭和４６年（オ）第６９０号，集民１０４号７６３頁）は，自動車助手として雇われ，急用の際には会社の原動機付自転車を運転してよいとの許諾を受けて鍵の所在も教えられ，随時業務に使っていた従業員が，勤務終了後に私用で勝手に運転した事故について，外形上その職務の範囲内の行為と認めて会社の使用者責任を認めた原判決を是認した。

３　自家用車の出張利用で使用者責任が否定された例

[最高裁判所第一小法廷昭和５２年９月２２日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/53282/detail2/index.html)（昭和５１年（オ）第８８６号，民集３１巻５号７６７頁）は，会社が自家用車の利用を許容していたことを認めるべき事情がないのに，従業員が出張に自家用車を使い，その帰途に事故を起こした事案である。

最高裁は，その運転は「行為の外形から客観的にみても、被上告人の業務の執行にあたるということはできず」として，会社の使用者責任を否定した原審の判断を正当とした。

会社の車の私用運転が広く会社の責任とされているのに対し，従業員の自家用車では，会社がその車の業務利用を許容していたかが分かれ目になる。

４　規程を作っただけでは責任を免れにくい

上記の判決のうち，昭和３９年２月１１日判決及び昭和３９年２月４日判決では私用・無断使用を禁じる内規があっても会社の責任が認められ，昭和３７年１１月８日判決では勤務時間後の使用であっても会社の責任を否定した原判決が破棄された。

会社の内部の禁止規程は，それだけでは被害者との関係で会社の責任を否定する決め手にならない。

会社が責任を争う場合は，鍵の保管，持出しの記録，運転日報の点検，違反への指導等，実際の管理と監督を示す資料が必要になる（本記事の整理である）。

第４　自賠責保険と任意保険

１　自賠責保険は保有者の責任を前提に支払われる

自賠法１１条１項は，責任保険の契約を，同法３条による保有者の損害賠償の責任が発生した場合に，保有者の損害及び運転者もその被害者に対して損害賠償の責任を負うべきときの運転者の損害を保険会社がてん補するものとしている。

同法１６条１項により，同法３条による保有者の損害賠償の責任が発生したときは，被害者は保険会社に対し，保険金額の限度で損害賠償額の支払を直接請求できる。

したがって，第２のとおり会社が運行供用者責任を負う場合は，会社の車の自賠責保険に被害者請求ができる。

反対に，会社と無関係な第三者が車両を盗んだ場合のように，会社が運行供用者責任を負わないときは，その車両の自賠責保険による支払は受けられず，政府保障事業の対象となるかを検討することになる。

この区別は，[盗難車による事故で車両所有者は責任を負うか―運行供用者責任，管理上の過失及び政府保障事業（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/27/tounansha-jiko-shoyuusha-sekinin/)で扱っている。

２　任意保険は約款の被保険者の範囲を確認する

会社が契約する自動車保険の対人・対物賠償では，記名被保険者である会社自身が負う賠償責任と，実際に運転した従業員が負う賠償責任とで，被保険者に当たるかの判断が分かれ得る。

例えば，損害保険ジャパンの個人用自動車保険の[普通保険約款及び特約（２０２６年（令和８年）１月版）](https://cdms.jp/sjnk/stipulation/car/2026/pdf/the/the_001.pdf)の対人賠償責任条項４条及び対物賠償責任条項４条は，記名被保険者のほか，「記名被保険者の承諾を得て契約自動車を使用または管理中の者」を被保険者としている。

これは個人用の商品の例であり，会社が契約する自動車保険は商品と約款が異なることがある。

会社に無断で私用運転した従業員自身が承諾を得た使用者に当たるかは問題となり得るため，事故の際は，実際の契約の約款，記名被保険者及び運転者の範囲を限定する特約の有無を確認する。

[最高裁判所第二小法廷昭和５８年２月１８日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/66925/detail2/index.html)（昭和５７年（オ）第１５４号，集民１３８号１４１頁）は，記名被保険者の承諾を得ないで被保険自動車を転借した者が運転中に生じた自損事故について，自家用自動車保険の自損事故条項の免責条項に当たるとした。

同判決は，その免責条項にいう「正当な権利を有する者」を，一般的には賠償保険の記名被保険者に相当する者（記名被保険者・名義被貸与者）をいうと解している。

これは無断で運転した者自身の傷害についての判断であり，被害者に対する会社の賠償責任の補償の有無を判断したものではない。

任意保険が使えない典型例は，[任意保険が適用されない場合――免責条項，契約の失効及び会社ごとの違い（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/03/26/ninihoken-hutekiyou/)で整理している。

第５　会社から従業員への請求と給与からの控除

１　会社の賠償・求償請求は信義則上相当な限度に制限される

民法７１５条３項は，使用者から被用者に対する求償権の行使を妨げないと定める。

もっとも，[最高裁判所第一小法廷昭和５１年７月８日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/54209/detail2/index.html)（昭和４９年（オ）第１０７３号，民集３０巻７号６８９頁）は，使用者が被用者の加害行為により直接損害を被り，又は使用者としての損害賠償責任を負担したことにより損害を被った場合，事業の性格，規模，施設の状況，被用者の業務の内容，労働条件，勤務態度，加害行為の態様，加害行為の予防若しくは損失の分散についての使用者の配慮の程度その他諸般の事情に照らし，損害の公平な分担という見地から信義則上相当と認められる限度においてのみ，被用者に賠償又は求償を請求できるとした。

同判決の事案では，業務中のタンクローリーの追突事故について，請求できる範囲は損害額の４分の１が限度とされた。

同判決は業務中の事故についての判断である。

業務と無関係な私用運転では，加害行為の態様等の事情から会社の請求できる範囲が広くなる方向に働き得るが，会社の鍵の管理や無断使用の黙認があれば，その事情も考慮される余地がある（本記事の整理である）。

２　従業員が被害者に賠償した場合

[最高裁判所第二小法廷令和２年２月２８日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/89270/detail2/index.html)（平成３０年（受）第１４２９号，民集７４巻２号１０６頁）は，被用者が使用者の事業の執行について第三者に損害を加え，その損害を賠償した場合，被用者は，上記の諸般の事情に照らし，損害の公平な分担という見地から相当と認められる額について，使用者に求償できるとした。

３　賠償予定の禁止と賃金全額払

労働基準法１６条は，「使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。」と定める。

「事故を起こしたら一律に一定額を負担する」という誓約書は，この規定との関係で問題となる。

同法２４条１項本文は，「賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。」と定める。

会社が従業員に対する損害賠償請求権を持つ場合でも，同項ただし書の法令又は労使協定による控除に当たらない限り，給与から一方的に差し引くことはできない。

これらの点は，[社員のミスやAIの使いすぎで会社が損害を受けたとき，本人に請求できるか―茨石事件・福山通運事件と労働基準法１６条・２４条（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/13/shain-songai-baishou-ibaraseki-fukuyama-tsuun/)で詳しく扱っている。

第６　会社が支払った損害賠償金の税務

[法人税基本通達９－７－１６](https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/hojin/09/09_07_04.htm)は，役員又は使用人の行為等によって他人に与えた損害につき法人が損害賠償金を支出した場合について，その行為等が法人の業務の遂行に関連し，かつ，故意又は重過失に基づかないときは給与以外の損金の額に算入し，業務の遂行に関連するが故意又は重過失に基づくとき又は業務の遂行に関連しないときは，その役員又は使用人に対する債権とするとしている。

従業員の私用運転による事故で会社が被害者に賠償した場合は，業務の遂行に関連しない行為として，従業員に対する債権となるかを検討することになる。

同通達９－７－１７は，その債権について，役員又は使用人の支払能力等からみて求償できない事情にあるため貸倒れとして損金経理をした場合等を認める一方，回収が確実であると認められる部分は給与とするとしている。

同通達９－７－１８は，自動車による人身事故に伴って損害賠償金として支出した金額（同通達９－７－１６(2)に係るものを除く。）を，示談の成立等による確定前でも支出日の属する事業年度の損金の額に算入できるとしている。

民事上の求償の可否・範囲と税務上の区分は別の判断であり，税務の扱いから従業員の民事責任を逆算しない。

支払時期と損金算入年度の詳細は，[損害賠償金・解決金を支払ったときの税務―個人事業主の重過失，法人の損金算入時期と保存資料（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/15/songaibaishoukin-shiharai-keihi-zeimu/)及び[事業用車両の交通事故の会計・税務―修理費，保険金，全損・除却，休車損害及び消費税（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/jigyouyou-sharyou-koutsuujiko-kaikei-zeimu/)を参照されたい。

第７　確認する資料

１　被害者側

①交通事故証明書と，加害車両の車検証上の所有者・使用者。

②加害者の勤務先と，事故時の運転の目的・時間帯。

③会社の自賠責保険・任意保険の契約先への事故受付の状況。

④会社が「無断運転だった」と主張する場合の，鍵の管理状況や過去の無断使用に関する資料の開示の求め。

２　会社側

①鍵の保管場所，持出しの記録，運転日報及び車両の位置情報。

②私用運転を禁じる規程と，周知・点検・違反時の指導の記録。

③事故を起こした従業員の職務，運転の許可の範囲及び過去の違反。

④自動車保険の証券，約款，記名被保険者及び運転者の範囲を限定する特約。

⑤被害者への支払と保険金の入金の時期・金額，従業員への請求の方針。

第８　出典と確認範囲

１　法令・通達・約款

①[e-Gov法令検索「自動車損害賠償保障法」](https://laws.e-gov.go.jp/law/330AC0000000097)３条，１１条及び１６条（令和８年１０月１７日確認）。

②[e-Gov法令検索「民法」](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)７１５条（令和８年１０月１７日確認）。

③[e-Gov法令検索「労働基準法」](https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049)１６条及び２４条（令和８年１０月１７日確認）。

④[国税庁「法人税基本通達　第９章第７節第４款　その他」](https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/hojin/09/09_07_04.htm)９－７－１６～９－７－１８（令和８年１０月１７日確認）。

⑤[損害保険ジャパン「個人用自動車保険　普通保険約款および特約」２０２６年（令和８年）１月版](https://cdms.jp/sjnk/stipulation/car/2026/pdf/the/the_001.pdf)対人賠償責任条項４条及び対物賠償責任条項４条（令和８年１０月１７日確認）。

２　裁判例

いずれも裁判所ウェブサイトで判決全文を確認した（令和８年１０月１７日）。

①最高裁判所第一小法廷昭和３０年１２月２２日判決（昭和３０年（オ）第５４７号，民集９巻１４号２０４７頁）。

②最高裁判所第一小法廷昭和３７年１１月８日判決（昭和３５年（オ）第９０７号，民集１６巻１１号２２５５頁）。

③最高裁判所第三小法廷昭和３９年２月４日判決（昭和３７年（オ）第５８９号，民集１８巻２号２５２頁）。

④最高裁判所第三小法廷昭和３９年２月１１日判決（昭和３８年（オ）第９０３号，民集１８巻２号３１５頁）。

⑤最高裁判所第三小法廷昭和４０年９月７日判決（昭和３７年（オ）第２７４号，集民８０号１４１頁）。

⑥最高裁判所第二小法廷昭和４１年４月１５日判決（昭和３９年（オ）第７２３号，集民８３号２０１頁）。

⑦最高裁判所第一小法廷昭和４２年１１月３０日判決（昭和４２年（オ）第４７６号，民集２１巻９号２５１２頁）。

⑧最高裁判所第三小法廷昭和４６年４月６日判決（昭和４５年（オ）第７５９号，集民１０２号４０１頁）。

⑨最高裁判所第三小法廷昭和４６年１２月２１日判決（昭和４６年（オ）第６９０号，集民１０４号７６３頁）。

⑩最高裁判所第二小法廷昭和４９年１２月６日判決（昭和４７年（オ）第９３０号，民集２８巻１０号１８１３頁）。

⑪最高裁判所第一小法廷昭和５１年７月８日判決（昭和４９年（オ）第１０７３号，民集３０巻７号６８９頁）。

⑫最高裁判所第一小法廷昭和５２年９月２２日判決（昭和５１年（オ）第８８６号，民集３１巻５号７６７頁）。

⑬最高裁判所第一小法廷昭和５２年１２月２２日判決（昭和５２年（オ）第１０７５号，集民１２２号５６５頁）。

⑭最高裁判所第二小法廷昭和５８年２月１８日判決（昭和５７年（オ）第１５４号，集民１３８号１４１頁）。

⑮最高裁判所第二小法廷令和２年２月２８日判決（平成３０年（受）第１４２９号，民集７４巻２号１０６頁）。

本記事は最高裁判所の判決を中心に整理したものであり，下級審裁判例を網羅的に検索した結果ではない。

個別の事故で会社の責任，保険の適用及び税務処理を判断するには，車両の管理状況，契約書類及び事故の具体的事情を確認する必要がある。

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## 株式交付による買収と個人株主の税務―利用範囲，８０％要件と同族会社の除外（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/kabushiki-koufu-baishuu-zeimu/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 会社法, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　会社法上の利用可能性と税務上の特例を別に確認する](#sec1)

- [第２　現在の株式交付を利用できる場面](#sec2)
- [１　他の株式会社を新たに子会社とするための制度である](#sec2-1)

- [２　取得株式数の下限と応募状況を確認する](#sec2-2)

- [３　株式交換・現物出資との違い](#sec2-3)

- [第３　個人株主の課税繰延べには別の条件がある](#sec3)
- [１　８０％要件は対価の価額で判定する](#sec3-1)

- [２　一定の同族会社に該当する場合は除外される](#sec3-2)

- [３　金銭等が交付される場合は全額繰延べではない](#sec3-3)

- [第４　取得価額と納税資料を買収後まで引き継ぐ](#sec4)

- [第５　弁護士と税理士が契約前に共有する確認事項](#sec5)

- [第６　出典と関連記事](#sec6)

第１　会社法上の利用可能性と税務上の特例を別に確認する

自社株式を対価に他社の株式を取得する買収では，株式交付，株式交換又は株式の現物出資等の方法を検討することになる。

取引を「株式で買う」と説明できても，どの制度を使うかによって，取得できる範囲，必要な手続及び課税関係が異なる。

会社法上の株式交付に該当することだけで，売主株主の課税が当然に繰り延べられるわけではない。

本記事は，令和８年１０月１７日現在の会社法と，国税庁が公表する個人株主の所得税の取扱いを基に，買収方法を選ぶ際の確認順序を説明する。

日本の居住者である個人が対象会社の株式を譲渡する場面を対象とし，法人株主の法人税，非居住者の国際課税及び具体的な組織再編全体の適格判定は扱わない。

第２　現在の株式交付を利用できる場面

１　他の株式会社を新たに子会社とするための制度である

会社法２条３２号の２は，株式会社が他の株式会社を子会社とするため，その株式を譲り受け，譲渡人に自社の株式を交付する制度として株式交付を定める。

ここでいう子会社は，会社法施行規則４条の２により，同規則３条３項１号の議決権の過半数を自己の計算において所有する場合に限定される。

会社法上の子会社概念のすべてが株式交付の対象となるわけではない。

既にこの関係にある子会社の株式を追加取得する取引や，この過半数の関係を新たに生じさせない少数持分の取得には，現在の株式交付制度をそのまま使うことはできない。

対象会社は他の株式会社であり，持分会社や外国会社を対象とする取引とも区別する必要がある。

利用範囲の拡張に関する改正論議と，現在実行できる取引を混同してはならない。

２　取得株式数の下限と応募状況を確認する

株式交付をする株式会社は株式交付計画を作成し，譲り受ける対象会社株式の数の下限，対価となる自社株式，申込期日及び効力発生日等を定める（会社法７７４条の２，７７４条の３）。

下限は，効力発生日に対象会社が株式交付親会社の子会社となる数でなければならない。

株式交付は，対象会社の全株主の株式を一律に取得する制度ではないため，誰がどれだけ譲渡するかを契約・応募の段階で確認する。

株主総会の承認の要否，簡易手続の利用，開示，反対株主の権利及び債権者保護手続は，会社法８１６条の２以下と具体的な計画に即して確認する。

「株式交付だから決議は不要」「債権者保護手続は常に必要」と一括して処理せず，会社の類型，対価及び各例外の条件を検討する。

３　株式交換・現物出資との違い

方法主な構造選択前に確認する事項
株式交付対象会社株式を譲り受け，自社株式を交付して新たに子会社化する子会社化の条件，応募・取得下限，対価と税務特例
株式交換対象株式会社の発行済株式全部を取得させる組織再編である完全子会社化の目的，当事会社の手続，固有の税務要件
株式の現物出資対象会社株式を募集株式の出資財産として給付する募集株式の発行手続，検査役調査の要否，価額不足責任と課税

法務上の方法を変えた場合は，税務の検討もその方法に対応させてやり直す。

株式交付についての課税繰延べの条件を，通常の現物出資や株式交換にそのまま適用してはならない。

第３　個人株主の課税繰延べには別の条件がある

１　８０％要件は対価の価額で判定する

国税庁「No.1545　株式等を対価とする株式の譲渡に係る譲渡所得等の課税の特例」は，個人が株式交付で対象会社株式を譲渡し，親会社株式を受け取った場合の特例を説明する。

親会社株式の価額が，交付を受けた金銭と金銭以外の資産の価額の合計に占める割合が８０％未満である場合は，特例の対象外である。

株数の８０％や，買収後の議決権の８０％を意味する要件ではない。

確認する式は「交付を受ける親会社株式の価額÷交付を受ける対価の価額合計」である。

採用する価額とその基準時を明確にし，株式交付計画，対価算定資料及び最終的な交付内容を対応させる。

具体的な価額算定の基準時は，契約書に日付を記載するだけで任意に確定するものと考えず，税法・通達と取引条件に即して確認する。

２　一定の同族会社に該当する場合は除外される

同じ国税庁の説明は，株式交付直後の親会社が一定の同族会社に該当する場合も特例の対象から除いている。

親会社株式だけを交付し，８０％要件を満たす取引でも，この除外の確認は必要である。

「同族会社」という日常的な呼び方だけで判断せず，株式交付直後の株主構成と法令上の範囲を税務担当者が確認する。

租税特別措置法３７条の１３の４第１項は，判定の基礎となった株主に同族会社でない法人又は人格のない社団等がある場合，これらを判定の基礎となる株主から除外しても同族会社となるものに限定している。

したがって，通常の同族会社判定だけで特例からの除外を断定せず，この調整を含めて判定する必要がある。

このため，基本合意前に買収前後の株主構成表を作り，関係者の保有関係，交付株式数及び対価の種類を税理士へ示すことが望ましい。

会社法上実行できる計画であっても，売主が想定した課税繰延べを利用できない可能性を，対価と資金調達の検討に織り込む必要がある。

３　金銭等が交付される場合は全額繰延べではない

特例の条件を満たしていても，親会社株式以外の資産を受け取る場合，譲渡がなかったものとみなされるのは親会社株式の価額に対応する部分に限られる。

金銭が含まれているから取引全体が必ず特例対象外となるわけでも，８０％以上が株式なら金銭部分まで非課税となるわけでもない。

国税庁は，親会社株式以外の資産の交付を受けた場合等を除き，この特例について確定申告は不要であると説明している。

例えば，対価を親会社株式８０万円と金銭２０万円とする場合，対価割合は８０÷１００＝８０％となる。

これは割合要件だけの説明であり，同族会社の除外その他の要件，採用価額及び個人ごとの申告事項まで満たしたと判断する例ではない。

第４　取得価額と納税資料を買収後まで引き継ぐ

特例を受けて取得した親会社株式を後日売却するときは，取得価額の引継ぎが問題となる。

国税庁の説明では，元の対象会社株式の取得価額を基礎とし，混合対価では親会社株式の価額に対応する部分を用い，親会社株式の交付を受けるために要した費用があれば加算する。

受け取った親会社株式の時価を，当然にその後の売却時の取得費として処理してはならない。

施行令２５条の１２の４にいう株式交付割合の分母では，剰余金の配当として交付を受けた金銭等を除く定めがあるため，配当と買収対価も区分して計算する。

売主個人は，元の株式の取得資料，株式交付計画，対価の内訳と評価資料，取得株数，取得価額の引継計算及び申告書類を保存する。

買収時の手続を担当した人と，数年後の株式売却時の申告を担当する人が異なる場合にも，計算の前提を再現できる形で引き継ぐことが重要である。

第５　弁護士と税理士が契約前に共有する確認事項

最初に弁護士が，予定する取引が現在の株式交付に該当するか，誰の株式をどこまで取得するか，必要な承認・開示・保護手続と日程を整理する。

税理士は，売主が個人か法人か，８０％要件，親会社の同族会社該当性，混合対価，取得価額及び申告の要否を，対象となる税制に即して確認する。

この分担は実務上の整理であり，各専門家の業務範囲や契約上の責任を一律に決めるものではない。

共有する資料は，買収前後の資本関係図，株主別の保有株式数・議決権数，譲渡予定株式数，交付株式と金銭等の内訳，価額算定資料，元の株式の取得価額資料及び株式交付計画案である。

税務特例を利用できることを前提に価格を決める場合は，条件を満たさないと判明したときの価格・対価の変更，実行条件及び説明先も契約前に決めておく。

最終計画で対価や株主構成が変わったときは，初期案の税務判断をそのまま使わず再確認する。

第６　出典と関連記事

① e-Gov法令検索「会社法」２条３１号・３２号の２，１９９条，２０７条，２１２条，２１３条，７７４条の２・３，８１６条の２以下。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086](https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086)

② e-Gov法令検索「会社法施行規則」３条３項１号，４条の２。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000010012](https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000010012)

③ e-Gov法令検索「租税特別措置法」３７条の１３の４及び「租税特別措置法施行令」２５条の１２の４。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/332AC0000000026](https://laws.e-gov.go.jp/law/332AC0000000026)

[https://laws.e-gov.go.jp/law/332CO0000000043](https://laws.e-gov.go.jp/law/332CO0000000043)

④ 国税庁「No.1545　株式等を対価とする株式の譲渡に係る譲渡所得等の課税の特例」（令和８年４月１日現在法令等）。

[https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1545.htm](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1545.htm)

上記資料は令和８年１０月１７日に確認した。

課税繰延べの具体的な適用では，同資料が掲げる租税特別措置法３７条の１３の４，関係政令・附則・通達と対象取引を照合する必要がある。

制度の導入・改正経緯は，[会社法（平成１７年法律第８６号）の改正経緯](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/17/kaishahou-kaisei-keii/)で扱っている。

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## 現物出資の価額証明と弁護士・税理士の責任―設立，増資，DESと評価資料（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/genbutsu-shusshi-kagaku-shoumei-sekinin/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 会社法, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　価額証明を依頼する前に決めること](#sec1)
- [１　最初に区別する四つの事項](#sec1-1)

- [第２　設立と増資では検査役調査の例外が異なる](#sec2)
- [１　会社設立では会社法３３条を確認する](#sec2-1)

- [２　増資では会社法２０７条を確認する](#sec2-2)

- [３　専門家に証明を依頼できるか](#sec2-3)

- [第３　DESで会社への貸付金を出資する場合](#sec3)

- [第４　価額不足が生じたときの責任](#sec4)
- [１　設立では会社成立時の価額を比較する](#sec4-1)

- [２　増資では株主となった時の価額を比較する](#sec4-2)

- [３　検査役調査の免除と無責任を混同しない](#sec4-3)

- [第５　証明前に確認・保存する資料](#sec5)
- [１　財産，権利帰属，評価条件をそろえる](#sec5-1)

- [２　税務上の評価目的を確認する](#sec5-2)

- [第６　出典と関連記事](#sec6)

第１　価額証明を依頼する前に決めること

現物出資を用いて株式会社を設立し，又は成立後の会社が募集株式を発行するときは，出資財産とその価額を明確にし，検査役による調査が必要かを確認する。

弁護士や税理士等による価額の証明は，法定の条件の下で検査役調査を不要とする方法の一つである。

証明書があれば価額不足の責任まで消える制度ではなく，設立と増資では根拠条項も責任を判断する時点も異なる。

本記事は，令和８年１０月１７日現在の会社法に基づき，企業の担当者と証明業務を検討する専門家が，受任前から証明書交付までに確認する事項を説明する。

以下の資料整理や担当分担は，条文の条件を実務に落とし込むための提案であり，資料をそろえるだけで無過失が認められるとするものではない。

１　最初に区別する四つの事項

最初に，①設立時の出資か成立後の募集株式の発行か，②出資財産は何か，③検査役調査を不要とするどの規定を使うか，④誰がどの資料に基づいて価額を判断するかを決める。

会社設立時の財産引受けも検査役調査等の対象となるが，以下では現物出資を中心に扱う。

第２　設立と増資では検査役調査の例外が異なる

１　会社設立では会社法３３条を確認する

設立時の現物出資では，出資者，財産，その価額及び割り当てる設立時発行株式の数等を定款で定める（会社法２８条１号）。

検査役の選任申立ては同法３３条１項が定め，価額に関する例外は同条１０項に置かれている。

主な例外は，①現物出資財産と財産引受けの財産について定款に記載・記録された価額の総額が５００万円を超えない場合，②市場価格のある有価証券について定めた価額が法務省令による市場価格を超えない場合，③弁護士・公認会計士・税理士等の証明を受けた場合である。

５００万円の判定は，個々の財産を別々に５００万円以下とすればよいというものではない。

２　増資では会社法２０７条を確認する

成立後の会社が募集株式を発行する際の現物出資では，財産の内容と価額を募集事項として定め，原則としてその決定後遅滞なく検査役の選任を申し立てる（会社法１９９条１項３号，２０７条１項）。

調査を不要とする場面は２０７条９項各号に定められている。

例外の根拠増資時に確認する条件
２０７条９項１号現物出資をする引受人に割り当てる株式の総数が，発行済株式総数の１０分の１を超えないこと
同項２号募集事項として定めた現物出資財産の価額の総額が５００万円を超えないこと
同項３号市場価格のある有価証券について定めた価額が，法務省令による市場価格を超えないこと
同項４号法定の資格を有する者の価額証明を受けること。不動産では鑑定評価も必要であること
同項５号会社に対する弁済期到来済みの金銭債権であり，定めた価額が対応する負債の帳簿価額を超えないこと

各号は別の例外である。

１号の株式数の条件や５号の金銭債権の条件を，設立時の３３条１０項にもそのまま当てはめることはできない。

市場価格の算定方法は，設立では会社法施行規則６条，増資では同規則４３条を確認する。

３　専門家に証明を依頼できるか

会社法３３条１０項３号及び２０７条９項４号は，弁護士，弁護士法人，弁護士・外国法事務弁護士共同法人，公認会計士，監査法人，税理士又は税理士法人等による証明を定める。

不動産についてこの証明の例外を使う場合は，専門家の証明と不動産鑑定士の鑑定評価の双方が必要である。

ほかの調査免除要件に該当する場合まで，すべての不動産出資に一律にこの二つを要求するという意味ではない。

会社や出資者との関係も確認する。

設立では３３条１１項，増資では２０７条１０項が証明できない者を定めており，資格の有無だけでは受任の可否を決められない。

第３　DESで会社への貸付金を出資する場合

DESは，債権を株式へ転換する取引を指す用語として使われる。

会社への金銭債権を募集株式の現物出資財産とする構成では，債権の発生原因，残高，債権者，弁済期及び会社側の負債の帳簿価額を確定する。

会社法２０７条９項５号を使うには，弁済期が到来していることと，定めた出資価額が対応する負債の帳簿価額を超えないことが必要である。

会社への貸付金であるというだけで，この例外を使えるわけではない。

同号の要件を満たす場合に，重ねて４号の専門家証明を要するという条文でもない。

調査を不要とする要件と，出資財産の価額不足に関する責任は別に確認する。

会社の債務超過，債権の回収可能性，債権額と採用価額の相違があるときは，会社法上の評価と税務上の処理をそれぞれ検討し，前提を共有する必要がある。

本記事は，DESの法人税上の債務消滅益や出資者側の損益について個別の計算方法を説明するものではない。

第４　価額不足が生じたときの責任

１　設立では会社成立時の価額を比較する

会社法５２条１項は，会社成立時の現物出資財産等の価額が，定款に記載・記録された価額に著しく不足する場合の発起人・設立時取締役の責任を定める。

同条２項の免責には対象者の除外があるため，現物出資者自身と他の発起人を同じ条件で扱ってはならない。

証明者も同条３項により不足額の連帯支払義務を負い得るが，証明について注意を怠らなかったことを証明した場合には免責される。

２　増資では株主となった時の価額を比較する

会社法２１２条１項２号は，２０９条１項により株主となった時の現物出資財産の価額が，１９９条１項３号で定めた価額に著しく不足する場合に，引受人の不足額支払義務を定める。

比較するのは，給付された現物出資財産の価額と，その財産について募集事項として定めた価額である。

この条文を単に「募集株式の払込金額に不足した場合」と言い換えると，比較対象を取り違えるおそれがある。

関与した取締役等の責任は２１３条１項・２項，専門家の証明者責任は同条３項で確認する。

証明者は，証明について注意を怠らなかったことを証明したときに免責される。

価額を定めた日，証明書交付日，財産給付日及び株主となる日が異なる場合には，日付ごとの資料と変動要因を整理する。

３　検査役調査の免除と無責任を混同しない

検査役調査の例外に該当することは，出資財産の価額が常に適正であるとの保証ではない。

専門家証明による免除と，裁判所が選任した検査役の調査を経た場合とは，責任に関する条文上の扱いも区別する必要がある。

契約上の業務範囲を明確にすることと，法定の責任が生じるかは別の問題である。

第５　証明前に確認・保存する資料

１　財産，権利帰属，評価条件をそろえる

企業側は，定款又は募集事項案，出資契約案，割当株式数と発行済株式数，出資者との関係，給付予定日及び評価資料を専門家へ渡す。

不動産では登記・権利負担・鑑定評価，金銭債権では契約書・送金履歴・返済履歴・残高・弁済期を確認する資料を準備する。

財産の所在だけでなく，出資者が処分でき，会社へ給付できるかも確認する。

証明者は，受領資料の名称と日付，作成者，対象財産，評価時点，採用した手法・数値，採用しなかった資料と理由，追加照会及び回答を記録する。

これは調査の過程を後から説明できるようにする提案であり，法令で一律に定められた添付書類一覧ではない。

重要な資料が得られず，価額の相当性を判断できない場合には，証明書の交付を先行させず，追加調査又は取引条件の見直しを検討する。

２　税務上の評価目的を確認する

相続税・贈与税の株式評価，資産の税務上の帳簿価額，取引の売買価額及び会社法上の現物出資価額は，目的と条件を確認して使い分ける。

同じ金額を採用する場合でも，なぜ今回の財産・評価時点・取引条件に適合するかを説明する必要がある。

相続税等の評価明細書については，[取引相場のない株式（出資）の評価明細書の書き方](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/16/torihikisoubanonaikabushiki-hyoukameisaisho/)も参照されたい。

税理士が税務処理と価額証明の両方に関わる場合も，それぞれの依頼内容，判断した事項及び判断していない事項を明確にする。

評価対象や基準時が異なる資料を，説明なく一つの価額へまとめないことが重要である。

第６　出典と関連記事

本記事の法制度の説明は，次の現行法令と法務省の手続案内に基づく。

個別の証明者責任に関する裁判例の網羅調査や，本記事の資料整理方法による免責の保証は行っていない。

① e-Gov法令検索「会社法」２８条，３３条，５２条，１９９条，２０７条，２０９条，２１２条，２１３条。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086](https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086)

② e-Gov法令検索「会社法施行規則」６条，４３条。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000010012](https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000010012)

③ 法務省「株式会社の設立手続（発起設立）について」の現物出資・検査役調査に関する案内。

[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00134.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00134.html)

会社法の制定・改正の経緯は，[会社法（平成１７年法律第８６号）の改正経緯](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/17/kaishahou-kaisei-keii/)で扱っている。

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## 成年後見人等の報酬助成が受けられないときの審査請求―処分性，本人死亡時の承継と尼崎市・大阪市の裁決（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/kouken-houshuu-josei-shinsa-seikyuu/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 後見・保佐・補助, 親族・相続

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　報酬助成の決定は審査請求の対象になるか](#sec2)
- [１　要綱による給付と「処分」](#sec2-1)

- [２　尼崎市の裁決（平成３０年３月３０日）](#sec2-2)

- [３　大阪市の裁決（令和４年１２月２７日）](#sec2-3)

- [４　高齢者関係の事業についての注意](#sec2-4)

- [第３　審査請求の手続](#sec3)
- [１　審査請求先と期間](#sec3-1)

- [２　審理と裁決](#sec3-2)

- [３　処分庁が自ら処分を取り消した場合](#sec3-3)

- [４　取消訴訟との関係](#sec3-4)

- [第４　争点になりやすい事項](#sec4)
- [１　対象者の要件――生活保護受給者又はこれに準じる者](#sec4-1)

- [２　居住の区分と上限額](#sec4-2)

- [３　資力の算定方法](#sec4-3)

- [４　申請期限と「審判１件につき１回」](#sec4-4)

- [第５　本人が死亡した場合](#sec5)
- [１　保佐人等の代理権は消滅する](#sec5-1)

- [２　審査請求の係属中の死亡と地位の承継](#sec5-2)

- [３　死亡後の助成申請――大阪市の要綱６条８項](#sec5-3)

- [４　生前の審判分が非該当とされていた場合](#sec5-4)

- [第６　制度の見直しを求める動き](#sec6)

- [第７　出典](#sec7)
- [１　法令](#sec7-1)

- [２　裁判例](#sec7-2)

- [３　裁決](#sec7-3)

- [４　地方公共団体の要綱等](#sec7-4)

- [５　その他の資料](#sec7-5)

第１　この記事の対象と結論

本稿は，市区町村の成年後見制度利用支援事業による成年後見人・保佐人・補助人（以下「後見人等」という。）の報酬助成について，申請が非該当とされ，又は申請額より少ない額で助成が決定されたときに，審査請求で争えるか，争う場合に何に注意すべきかを扱う。

基準日は令和８年１０月１７日である。

助成の要件・金額は市区町村ごとに異なるので，本稿では，公表されている裁決書と要綱を確認できた尼崎市及び大阪市を例にとる。

制度の概要と自治体ごとの違いは，別稿「[成年後見制度利用支援事業とは―後見人報酬・申立費用の自治体助成を比較する](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/28/seinenkoken-riyoshien-jigyo-jichitai-hikaku/)」で扱っている。

報酬付与の審判そのものの手続と額の目安は，別稿「[成年後見人等の報酬額の目安――大阪家裁の基準，令和７年全国実績及び申立手続](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/09/seinenkoukennin-houshuu-meyasu/)」で扱っている。

結論を先に示すと，次のとおりである。

①報酬助成の要件は法律ではなく市区町村の要綱で具体化されているが，尼崎市長は平成３０年３月３０日の裁決で，障害者総合支援法に基づく報酬助成の決定は審査請求の対象となる「処分」に当たるとし，大阪市長も令和４年１２月２７日の裁決で，報酬助成の決定に対する審査請求について本案を判断した。

②審査請求は，原則として，処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内にしなければならない（行政不服審査法18条1項）。

③本人の代理人として申請していた保佐人等の代理権は本人の死亡によって消滅するが（民法111条1項1号），審査請求の係属中に本人が死亡したときは，相続人等が審査請求人の地位を承継する（行政不服審査法15条1項）。

④大阪市の要綱は，本人が死亡した場合に，報酬を受け取っていない元の後見人等が自ら助成を申請できるとし，助成の対象期間も直近24月分まで広げている。

⑤報酬助成の不支給又は減額を正面から争った裁判例は，令和８年１０月１７日に裁判所ウェブサイトの裁判例検索と判例秘書で調べた限りでは見当たらなかった。

第２　報酬助成の決定は審査請求の対象になるか

１　要綱による給付と「処分」

行政不服審査法2条は，「行政庁の処分に不服がある者は、第四条及び第五条第二項の定めるところにより、審査請求をすることができる。」と定める（行政不服審査法2条）。

したがって，報酬助成の決定に審査請求ができるかどうかは，その決定が「処分」に当たるかどうかで決まる。

成年後見制度利用支援事業の報酬助成は，対象者・助成額・手続の大部分が市区町村の要綱で定められており，法律や条例に申請権や支給要件が具体的に書かれているわけではない。

そのため，助成の決定は処分ではなく，市区町村と申請者との合意によって成立する贈与契約にすぎないから，審査請求はできないという主張がされることがある。

後記２の尼崎市の事案では，処分庁がこの主張をし，審理員も，助成の定めが法律ではなく要綱で初めて規定されていることを理由に処分性を否定する意見を述べていた。

最高裁平成１５年９月４日判決（平成１１年（行ヒ）第９９号，集民２１０号３８５頁）は，労働基準監督署長が労働者災害補償保険法（平成１１年法律第１６０号による改正前のもの）23条に基づいて行う労災就学援護費の支給に関する決定は，抗告訴訟の対象となる行政処分に当たるとした。

尼崎市長の裁決は，この事件でも支給に関する具体的な定めが法律ではなく要綱に置かれていたことを指摘し，要綱に定められているというだけで処分に当たらないと即断することは相当でなく，事案に即した検討を要するとしている。

２　尼崎市の裁決（平成３０年３月３０日）

尼崎市長の平成３０年３月３０日の裁決（平成２９年度審査請求第３号）の事案は，生活保護を受給し，入院中の成年被後見人について，後見人が大阪家庭裁判所から225,000円の報酬付与を受け，尼崎市成年後見制度利用支援事業後見等に係る費用助成金交付要綱に基づいて同額の助成を申請したところ，尼崎市長が，報酬付与の対象期間中の収入と支出から算定した79,218円を助成額と決定したというものである。

本人が，代理人を通じて，この決定の取消しと報酬付与の審判と同額の助成の決定を求めて審査請求をした。

審査庁である尼崎市長は，最高裁平成１５年９月４日判決の考え方を当てはめ，次の4点を挙げて，報酬助成の決定は処分に当たるとした。

①障害者総合支援法が定める介護給付費等の本体給付には，申請と決定の仕組みと審査請求の仕組みが法定されており，処分性がある。

②同法77条1項4号と同法施行規則65条の10の2が成年後見制度の利用に要する費用の支給を定め，その委任を受けて，要綱が申請と交付決定の仕組みを定めている。

③報酬助成は，同法の障害福祉サービスの一つとして，本体給付を補完する事業である。

④同法施行規則が後見人等の報酬を助成の対象として明記しているから，一定の条件を満たす者が一定の給付を受けられるという抽象的な権利は，法令で保障されている。

この裁決は，後見人報酬の助成は社会的弱者に対する一種の公的扶助として行われる福祉的助成であり，支給要件を満たす者が等しく助成を受けられるべきものだから，助成に係る市長の裁量も「自ずから収縮する」とも述べている。

報酬助成をめぐる審査請求で，市区町村の広い裁量を理由とする反論を受けたときに参考になる。

もっとも，尼崎市長は本案では審査請求を棄却した。

助成額の算定で，報酬付与の対象期間内の現金の出入り（いわゆる現金主義）で本人の資力をとらえる方法は不合理とはいえないとし，対象期間の翌月に支払う医療費や，病院に対する未払金を資力の算定で考慮すべきであるという主張を退けた。

審理の中で，処分庁は対象期間の終わりを年金が支給されない月にすれば不利益を避けられると述べ，審査請求人は，報酬付与の申立ては本人の誕生月にすることになっているからその方法はとれないと反論していた。

資力を対象期間の収支で計算する市区町村では，報酬付与を求める期間の区切り方で助成額が変わり得ることに注意を要する。

３　大阪市の裁決（令和４年１２月２７日）

大阪市長の令和４年１２月２７日の裁決は，成年後見制度に係る大阪市長による審判の請求等に関する要綱6条に基づく報酬助成の決定に対する審査請求（令和２年１１月６日提起）を棄却したものである。

この事案では，報酬付与の対象期間のうち病院に入院していた4か月を施設入所者の区分（上限月額18,000円）で算定したことが争われ，審査請求人は，退院して在宅生活をするための後見であったから在宅生活者の区分（上限月額28,000円）で算定すべきであると主張した。

大阪市長は，地方自治法232条の2が「普通地方公共団体は、その公益上必要がある場合においては、寄附又は補助をすることができる。」と定めることから，助成金を交付するかどうかについて市長に広い裁量が認められ，その判断が著しく不合理である場合に裁量権の逸脱又は濫用になるとした。

そのうえで，要綱が居住の区分を対象期間の各月の初日の状態によるとし，入院を施設等に分類していることは，申請を公平に処理するために外形的な事実で区分を認定するものであって不合理とはいえないとして，審査請求を棄却した。

この裁決は処分性を争点として論じていないが，報酬助成の決定が審査請求の対象になることを前提に，本案を判断している。

４　高齢者関係の事業についての注意

尼崎市長の理由づけは，障害者総合支援法77条1項が市町村は地域生活支援事業を「行うものとする」と定め，同法施行規則65条の10の2が後見人等の報酬を助成の対象として明記していることに支えられている。

これに対し，高齢者関係の成年後見制度利用支援事業は，介護保険法115条の45第3項に基づく任意事業であり，同項は市町村が地域支援事業として掲げる事業を「行うことができる」と定めるにとどまり，事業名と内容は厚生労働省の通知「地域支援事業の実施について」の別記6で与えられている。

そのため，高齢者関係の事業について，尼崎市長の理由づけがそのまま当てはまるとは限らないと考えられる。

もっとも，大阪市長の令和４年の裁決は，介護保険法115条の45第3項3号の任意事業を根拠に挙げたうえで，本案を判断している。

実務上は，非該当又は一部助成の通知に審査請求ができる旨の教示があるかを確かめ，教示があれば期間内に審査請求をしておくのが安全である。

教示がない場合でも，処分性の判断は審査庁が行うものであるから，期間内に審査請求をしておく意味はあると考えられる。

第３　審査請求の手続

１　審査請求先と期間

市区町村長がした処分には上級行政庁がないので，審査請求は処分庁である市区町村長に対してする（行政不服審査法4条1号）。

審査請求は，処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月を経過したときはすることができず，処分があった日の翌日から起算して1年を経過したときもすることができない（同法18条1項本文，2項本文）。

いずれも，正当な理由があるときは，この限りでない（同条1項ただし書，2項ただし書）。

２　審理と裁決

審査庁は，所属する職員の中から審理員を指名し，審理員が審理手続を行う（行政不服審査法9条1項）。

審査庁が地方公共団体の長である場合は，審理員意見書の提出を受けた後，原則として，同法81条1項又は2項の機関に諮問しなければならない（同法43条1項）。

大阪市の裁決は大阪市のウェブサイトで答申第10号に対応する裁決として公表されており，尼崎市の裁決にも審理員意見書を経たことが記載されている。

審査請求に理由があるときは，審査庁は処分の全部若しくは一部を取り消し，又は変更する（行政不服審査法46条1項）。

申請を棄却する処分の全部又は一部を取り消す場合に，処分庁である審査庁は，当該申請に対して一定の処分をすべきものと認めるときは，その処分をする（同条2項2号）。

市区町村長が処分庁と審査庁を兼ねる報酬助成では，審査請求が認められれば，市区町村長が自ら助成の決定をすることになる。

３　処分庁が自ら処分を取り消した場合

審査請求の係属中に，処分庁が，非該当の理由が十分でなかったなどとして処分を自ら取り消し，改めて非該当又は一部助成の処分をすることがある。

この場合，当初の処分に対する審査請求は対象を失うので，改めてされた処分について，その処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内に審査請求をし直す必要があると考えられる。

取消しの通知を受けたら，当初の審査請求がどう扱われるかを審査庁に確かめるとともに，新しい処分の通知の日付と教示を確認しておく。

４　取消訴訟との関係

処分の取消しの訴えは，審査請求をすることができる場合でも，法律に裁決を経た後でなければ提起できない旨の定めがない限り，直ちに提起することができる（行政事件訴訟法8条1項）。

審査請求をした場合の取消訴訟の出訴期間は，裁決があったことを知った日から6か月，裁決の日から1年である（同法14条3項）。

ただし，前記第１の⑤のとおり，報酬助成の決定を争った裁判例は確認できなかったので，訴訟では処分性がまず争点になり得る。

第４　争点になりやすい事項

１　対象者の要件――生活保護受給者又はこれに準じる者

大阪市の要綱は，市長申立ての場合について，助成の申請を行う日に，生活保護法6条1項の被保護者，又は「資産、収入等の状況から前号の者に準じると市長が認める者」に当たり，かつ，後見人等が選任されている本人のうち，真に報酬の捻出が困難な者に助成できると定める（要綱6条1項）。

本人・親族等の申立ての場合も，同じ経済的要件が求められる（同条2項）。

「準じる」かどうかの数値基準は公表資料にはなく，大阪市の報酬助成申請書（第9号様式）の決定欄は，経済状況を「生活保護受給中」「生活保護に準じる」「その他（非該当）」「預貯金等から捻出可能(生活保護受給中を含む)（非該当）」に分けている。

要件を判断する時点は「申請を行う日」であるから，申請日の本人の収入・資産の状況を資料で示すことが重要になる。

大阪市の要綱は，後見人等が本人の配偶者又は四親等内の親族である場合を除いている（要綱6条1項括弧書き）。

この括弧書きには「以下同じ。」とあるので，本人・親族等の申立ての場合（同条2項）にも同じ扱いになる。

２　居住の区分と上限額

大阪市の要綱は，助成額を家庭裁判所が定める報酬の範囲内で，在宅（居宅，サービス付高齢者向け住宅，グループホーム）生活者は月額28,000円，施設（入院，特別養護老人ホーム，有料老人ホーム，その他の施設等）入所者は月額18,000円を上限として市長が認める額とする（要綱6条3項）。

区分は，家庭裁判所が報酬付与の対象とした期間の各月の初日の状態による（同条4項）。

前記第２の３の裁決のとおり，入院中は施設の区分になり，将来の退院の見通しは考慮されない。

区分を誤って多く助成されたときは，後から返還を求められる（要綱7条）。

大阪市淀川区役所は，令和８年１０月１日，有料老人ホームの入居者をサービス付き高齢者向け住宅の入居者と取り違えて在宅の区分で算定し，令和３年度から令和６年度までの報酬助成で合計219,200円を過大に支給したと発表し，後見人から返還の同意を得たとしている。

申請の際は，後見人等の側でも各月初日の居住先と施設の種別を資料で確かめておく必要がある。

３　資力の算定方法

尼崎市の要綱は，報酬額と対象期間内の支出の合計から対象期間内の収入を差し引いて助成額を算定する方法をとっていた（前記第２の２）。

大阪市の事務取扱要領11条2号は，市長が，生活保護の受給の有無，収入及び資産等の状況，「財産から支弁できない理由（報酬付与の審判決定額よりも預貯金等の額が多い場合）」，報酬助成の対象期間における後見人等の活動状況等を調査して可否を決めるとしている。

助成の算定方法は市区町村ごとに異なるので，審査請求では，まず要綱・要領の算定方法を特定し，その当てはめの誤りを具体的に指摘することになる。

４　申請期限と「審判１件につき１回」

大阪市の要綱は，「原則として、家庭裁判所により報酬付与の決定がされた日から３か月以内に、市長に申請しなければならない」と定める（要綱6条7項）。

事務取扱要領11条1号は，申請は「家庭裁判所の報酬付与の審判１件につき１回とする」と定める。

非該当とされた審判について改めて申請をし直すことは想定されていないので，非該当の判断を争うには，申請のやり直しではなく審査請求によることになると考えられる。

第５　本人が死亡した場合

１　保佐人等の代理権は消滅する

民法111条1項1号は，代理権は本人の死亡によって消滅すると定める。

保佐人・補助人の代理権は，家庭裁判所が特定の法律行為について付与する審判に基づくものであり（民法876条の4第1項，876条の9第1項），本人が死亡すればやはり消滅する。

そのため，保佐人等が本人の代理人として報酬助成を申請し，又は審査請求をしていた場合に，本人が死亡すると，保佐人等の名義のままで本人を代理して手続を続けることはできなくなる。

保佐人・補助人の死後の権限の限界は，[保佐人・補助人の権限と実務――同意権・取消権・代理権，金融機関への届出及び令和８年改正](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/hosanin-hojonin-kengen-jitsumu/)で扱っている。

２　審査請求の係属中の死亡と地位の承継

行政不服審査法15条1項は，審査請求人が死亡したときは，相続人その他法令により審査請求の目的である処分に係る権利を承継した者は，審査請求人の地位を承継すると定める。

地位を承継した相続人等は，書面でその旨を審査庁に届け出なければならず，届出書には死亡による権利の承継を証する書面を添付する（同条3項）。

地位を承継した相続人等が2人以上あるときは，その1人に対する通知その他の行為は全員に対してされたものとみなされる（同条5項）。

前記第２の３の大阪市長の裁決は，審査請求人の地位を承継した2人を名あて人としている。

報酬助成の決定に係る地位は，本人の死亡で当然に消えるものではなく，相続人が承継して審査請求を続けられることを前提とした扱いといえる。

もっとも，相続人が承継の届出に協力しなければ手続を進めにくく，相続人がいない場合の扱いは公表資料では確認できなかった。

３　死亡後の助成申請――大阪市の要綱６条８項

大阪市の要綱6条8項は，「第１項及び第２項の規定による助成の対象となる本人が死亡した場合にあっては、本人の後見人等であった者が当該報酬を受領しておらず、かつ、本人の資産を当該報酬に充当してなお不足が生じる場合に限り、当該後見人等であった者が前項の申請を行うことができる。」と定める。

これにより，本人の死亡後は，元の後見人等が自分の名義で助成を申請することができる。

本人が死亡した場合は，助成の対象とする月数も，通常の直近13月分かつ1会計年度13月から，直近24月分かつ1会計年度24月に広がる（要綱6条5項）。

また，助成の決定後，支給前に本人が死亡したときは，報酬を受領していない元の後見人等が助成金を受け取ることができる（同条9項）。

本人の死亡時までの期間について報酬付与の審判を受け，その決定の日から原則として3か月以内に申請することになる（要綱6条7項）。

本人の死亡後に家庭裁判所へ提出する書類と報酬付与の申立ての時期は，[本人死亡後に成年後見人が家庭裁判所へ出す報告書類――死亡の連絡，死亡時3点セット，収支報告書，引継書と期限](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/honnin-shibougo-kouken-houkoku-shorui/)で扱っている。

４　生前の審判分が非該当とされていた場合

本人の生前に受けた報酬付与の審判について非該当とされ，その後に本人が死亡したときは，前記第４の４の「審判１件につき１回」の定めがあるため，同じ審判分を死亡後に改めて申請できるかは要綱上明らかでない。

この場合は，審査請求の係属中であれば相続人に地位を承継してもらい，審査請求を続けることを優先すべきであると考えられる。

本人の死期が迫っている事案では，相続人となる者の有無と連絡先を早めに把握しておくことが，報酬の回収にも関わる。

第６　制度の見直しを求める動き

日本弁護士連合会は，２０２６年（令和８年）７月１７日付けの「成年後見制度の報酬助成・申立費用助成制度の推進に関する意見書」で，国に対し，報酬助成制度の助成要件，助成対象及び助成基準を全国で統一するよう求めた。

留意すべき点として，申立類型を市町村長申立てに限定しないこと，生活保護受給世帯及びそれに準じた世帯に限定しないこと，本人死亡後に生前の報酬審判がされた場合も対象とすること，助成の申請期限を報酬審判日から少なくとも半年以上とすること等を挙げている。

同意見書は，令和６年度老人保健健康増進等事業の調査研究報告書（令和７年３月）によれば，本人死亡後の報酬も対象としていた市町村は66.2％にとどまるとしている。

大阪市の要綱は，生活保護受給者又はこれに準じる者を対象とし，申請期限を原則3か月としている点で，同意見書が見直しを求める型に当たる。

一方で，本人死亡後の申請を元の後見人等に認め，対象期間を24月分に広げている点は，同意見書の求める方向と重なる。

第７　出典

１　法令

①[行政不服審査法（平成26年法律第68号）](https://laws.e-gov.go.jp/law/426AC0000000068)2条，4条，9条，15条，18条，43条，45条，46条（e-Gov法令検索）

②[行政事件訴訟法（昭和37年法律第139号）](https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000139)8条，14条（e-Gov法令検索）

③[民法（明治29年法律第89号）](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)111条，876条の4，876条の9（e-Gov法令検索）

④[地方自治法（昭和22年法律第67号）](https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000067)232条の2（e-Gov法令検索）

⑤[介護保険法（平成9年法律第123号）](https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123)115条の45（e-Gov法令検索）

⑥[障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律（平成17年法律第123号）](https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000123)77条1項4号（e-Gov法令検索）

⑦[障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行規則（平成18年厚生労働省令第19号）](https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60000100019)65条の10の2（e-Gov法令検索）

⑧[生活保護法（昭和25年法律第144号）](https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000144)6条（e-Gov法令検索）

２　裁判例

①[最高裁平成１５年９月４日判決（平成１１年（行ヒ）第９９号，集民２１０号３８５頁）](https://www.courts.go.jp/hanrei/62454/detail2/index.html)（裁判所ウェブサイト）

３　裁決

①[尼崎市長の裁決（平成３０年３月３０日，平成２９年度審査請求第３号）](https://www.city.amagasaki.hyogo.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/018/241/H300330saiketsu.pdf)

②[大阪市長の裁決（令和４年１２月２７日）](https://www.city.osaka.lg.jp/somu/page/0000590810.html)

４　地方公共団体の要綱等

①[大阪市「成年後見制度に係る大阪市長による審判の請求等に関する要綱」](https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/cmsfiles/contents/0000670/670976/01seinenkoukenseido.pdf)6条，7条

②[大阪市「成年後見制度に係る大阪市長による審判の請求等に関する事務取扱要領」](https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/cmsfiles/contents/0000670/670976/02-0jimutoriatukaiyouryou.pdf)11条

③[大阪市「成年後見制度利用支援事業」（大阪市成年後見制度後見人等報酬助成申請書（第9号様式）を含む）](https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000369915.html)

④[大阪市淀川区役所「成年後見制度に係る後見人等の報酬の助成額の算定誤りについて」（令和８年１０月１日）](https://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/yodogawa/0000688101.html)

５　その他の資料

①[日本弁護士連合会「成年後見制度の報酬助成・申立費用助成制度の推進に関する意見書」（２０２６年７月１７日）](https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/001725634.pdf)（厚生労働省の会議資料「参考資料５」として掲載されたもの）1頁～2頁，7頁，9頁

②厚生労働省老健局長「地域支援事業の実施について」（平成18年6月9日老発第0609001号）別記6（厚生労働省法令等データベースシステム）

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## 自動運転車が交通違反・事故を起こしたら誰が責任を負うか―レベル２・３・４の区別，道路交通法３８条，特定自動運行の許可，自賠法３条及び刑事責任（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/jidou-unten-koutsuu-ihan-jiko-sekinin/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-18
Category: 損害賠償・過失割合, 自賠責・任意保険, 交通事故

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)
- [１　この記事が扱う問題](#sec1-1)

- [２　結論](#sec1-2)

- [第２　自動運転のレベルと法律上の区別](#sec2)
- [１　運転支援（レベル２まで）](#sec2-1)

- [２　自動運行装置を使う運転（いわゆるレベル３）](#sec2-2)

- [３　特定自動運行（いわゆるレベル４）](#sec2-3)

- [４　区分の一覧](#sec2-4)

- [第３　横断歩道での歩行者優先（道路交通法３８条１項）](#sec3)
- [１　条文](#sec3-1)

- [２　「横断しようとする歩行者」と速度調節の義務](#sec3-2)

- [３　違反したときの罰則・反則金](#sec3-3)

- [４　自動運転車が３８条に違反した場合](#sec3-4)

- [第４　事故を起こした場合の刑事責任](#sec4)
- [１　運転支援を使っていた運転者の注意義務](#sec4-1)

- [２　自動運行装置を使う運転者の注意義務](#sec4-2)

- [３　特定自動運行の事故](#sec4-3)

- [第５　被害者の民事上の請求](#sec5)
- [１　自動運転タクシーの事故では誰に請求するか（自賠法３条）](#sec5-1)

- [２　国土交通省の整理](#sec5-2)

- [３　メーカーの責任と立証の重さ](#sec5-3)

- [４　自動ブレーキの作動と相手方の責任](#sec5-4)

- [第６　国内の実装状況（令和８年１０月時点）](#sec6)
- [１　特定自動運行の許可](#sec6-1)

- [２　東京のタクシー](#sec6-2)

- [第７　自動運転車の違反・事故に関わったときの確認事項](#sec7)

- [第８　関連記事](#sec8)

- [第９　出典](#sec9)
- [１　法令](#sec9-1)

- [２　裁判例](#sec9-2)

- [３　官公庁等の資料](#sec9-3)

第１　この記事の対象と結論

１　この記事が扱う問題

令和８年１０月，東京都内の繁華街の夜間の道路を自動運転で走行する動画がＸ（旧Twitter）で公開され，返信欄に，横断歩道で歩行者が待っていたのに止まらなかったのではないか，交通違反であれば誰の責任になるのか，という趣旨の指摘が寄せられた。

自動運転の公道走行は，国内でも試験段階から実際の運行へ移りつつあり，同じ疑問は今後も繰り返し生じると考えられる。

本記事は，自動運転車が交通違反や交通事故を起こしたときに，誰がどの法律上の責任を負うかを，道路交通法，道路運送車両法，自動車損害賠償保障法（以下「自賠法」という。）及び自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律（以下「自動車運転処罰法」という。）の条文と，裁判例・所管官庁の報告書に基づいて整理する。

特定の動画の走行が違反に当たるかを判断するものではない。

動画は撮影者自身が倍速等の編集を加えたと注記しており，映像だけから一時停止の有無や歩行者の横断意思を確定することはできない。

条文は令和８年１０月１７日にe-Gov法令検索で確認した現行条文による。

道路交通法は令和８年７月２１日施行版，同法施行令は同年９月１日施行版である。

２　結論

①まず，その車がどの「レベル」で走っていたかを確かめる。

運転席の人が周囲を監視し，いつでも操作を引き継ぐ前提の運転支援（いわゆるレベル２）であれば，その人が道路交通法上の「運転者」であり，横断歩道で止まらなかった違反の責任は運転者が負う。

②一般にレベル３と呼ばれる自動運行装置を使う運転でも，運転者がいることに変わりはない。

道路交通法７１条の４の２第２項が運転者に適用しないとしているのは携帯電話等の使用禁止（７１条５号の５）だけであり，横断歩道での一時停止義務を外す規定はない。

③運転者を置かない特定自動運行（いわゆるレベル４）では，道路交通法上の「運転」がなく，運転者もいない。

違反があれば，公安委員会による指示，許可の取消し又は効力停止という行政処分の対象になる。

これに対し，横断歩道での違反に罰則を科すときに誰を処罰するかを定めた明文は見当たらず，反則金の制度も運転者を前提としている。

④被害者の民事上の請求は，レベルを問わず，自賠法３条の運行供用者責任が基本になる。

国土交通省の令和７年４月３０日の検討会報告書は，ロボットタクシー等の実装が見込まれる令和８年初頭の普及期においても，この整理を維持することが妥当であるとした。

⑤運転支援を使っていた運転者の刑事責任について，横浜地裁令和２年３月３１日判決は，システムが作動していても運転者は前方を注視し，強い眠気を覚えたら運転を中止すべき義務を負うとして，過失運転致死傷罪の成立を認めた。

第２　自動運転のレベルと法律上の区別

１　運転支援（レベル２まで）

いわゆるレベル２は，加速・減速とハンドル操作の両方をシステムが支援するが，運転の主体は人である。

横浜地裁令和２年３月３１日判決（平成３０年（わ）第１４５９号，判例秘書の判例番号　Ｌ０７５５０４６９）は，事故車両の運転支援システムが自動車技術者協会（Society of Automotive Engineers）の運転自動化レベルの区分でレベル２に当たるとした上で，レベル２では，運転者が道路状況を監視する責任を有し，システムは警告なしに制御を中断することができ，運転者はいつでも車を安全に制御する用意をしておかなければならないとされている，と判示した。

法律上も，レベル２の車は通常の自動車と同じであり，運転席の人が道路交通法２条１項１７号の「運転」をする者である。

同号は「運転」を「道路において、車両又は路面電車（以下「車両等」という。）をその本来の用い方に従つて用いること（原動機に加えてペダルその他の人の力により走行させることができる装置を備えている自動車又は原動機付自転車にあつては当該装置を用いて走行させる場合を含み、特定自動運行を行う場合を除く。）をいう。」と定めている。

除かれているのは特定自動運行だけであるから，運転支援を使っていても，人が運転していることになる。

２　自動運行装置を使う運転（いわゆるレベル３）

道路運送車両法４１条２項は，「自動運行装置」を，センサー，電子計算機及びプログラムを主な構成要素とする装置であって，国土交通大臣が付する条件で使用される場合に「自動車を運行する者の操縦に係る認知、予測、判断及び操作に係る能力の全部を代替する機能を有し、かつ、当該機能の作動状態の確認に必要な情報を記録するための装置を備えるもの」と定義している。

この装置を使う運転について，道路交通法７１条の４の２第１項は「自動運行装置を備えている自動車の運転者は、当該自動運行装置に係る使用条件を満たさない場合においては、当該自動運行装置を使用して当該自動車を運転してはならない。」と定める。

違反には罰則がある（１１９条１項１６号）。

同条２項は，車が整備不良車両でなく，使用条件を満たしており，運転者がそれらの条件を満たさなくなったときに直ちにそのことを認知し，自動運行装置以外の装置を確実に操作できる状態にある場合に限り，「当該運転者については、第七十一条第五号の五の規定は、適用しない。」とする。

外れるのは携帯電話等の使用禁止だけであり，運転者であることも，横断歩道での一時停止義務を含む他の義務も残る。

３　特定自動運行（いわゆるレベル４）

道路交通法２条１項１７号の２は，使用条件を満たさなくなったときに「直ちに自動的に安全な方法で当該自動車を停止させることができるもの」に限った自動運行装置を，使用条件どおりに使用して自動車を運行することを「特定自動運行」と定義している（運行中の状況に応じて装置を操作する者がいる場合を除く。）。

前記のとおり，特定自動運行は「運転」から除かれるので，特定自動運行中の車には道路交通法上の運転者がいない。

令和５年版警察白書も，この改正により特定自動運行が「運転」の定義から除外されたと説明している。

特定自動運行には公安委員会の許可が要る。

同法７５条の１２第１項は「特定自動運行を行おうとする者は、特定自動運行を行おうとする場所を管轄する公安委員会の許可を受けなければならない。」と定める。

許可を受けた者（特定自動運行実施者）は特定自動運行主任者を置かなければならず，遠隔監視の場所に配置された主任者は，同法７５条の２１第１項により「同号に規定する装置の作動状態を監視していなければならない。」とされ，装置が正常に作動していないことを認めたときは「直ちに、当該特定自動運行を終了させるための措置を講じなければならない。」とされている。

この制度は令和５年４月１日に施行された。

４　区分の一覧

区分道路交通法上の運転者主な条文交通違反の責任
運転支援（レベル２まで）いる（運転席の人）道路交通法２条１項１７号運転者が通常どおり責任を負う
自動運行装置の使用（レベル３）いる（運転席の人）道路交通法７１条の４の２，道路運送車両法４１条２項運転者が責任を負う。外れるのは携帯電話等の使用禁止だけ
特定自動運行（レベル４）いない道路交通法２条１項１７号の２，７５条の１２以下許可の取消し等の行政処分。罰則の対象者を定めた明文は見当たらない

第３　横断歩道での歩行者優先（道路交通法３８条１項）

１　条文

道路交通法３８条１項は，次のとおり定める。

「車両等は、横断歩道又は自転車横断帯（以下この条において「横断歩道等」という。）に接近する場合には、当該横断歩道等を通過する際に当該横断歩道等によりその進路の前方を横断しようとする歩行者又は自転車（以下この条において「歩行者等」という。）がないことが明らかな場合を除き、当該横断歩道等の直前（道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前。以下この項において同じ。）で停止することができるような速度で進行しなければならない。この場合において、横断歩道等によりその進路の前方を横断し、又は横断しようとする歩行者等があるときは、当該横断歩道等の直前で一時停止し、かつ、その通行を妨げないようにしなければならない。」

前段は，横断しようとする歩行者等がいないことが明らかでない限り，直前で止まれる速度に落として近づく義務である。

後段は，横断中又は横断しようとする歩行者等がいるときに，直前で一時停止し，通行を妨げない義務である。

いずれも主語は「車両等」であり，自動運転車も車両等に含まれる（同法２条１項９号は，特定自動運行を行う車も「自動車」に含めている。）。

２　「横断しようとする歩行者」と速度調節の義務

東京地裁平成２７年９月２９日判決（[平成２６年（行ウ）第３３２号](https://www.courts.go.jp/hanrei/85618/detail5/index.html)）は，同条１項後段の横断しようとする歩行者等とは「車両等がそのまま進行するとその歩行者等の横断を妨げることとなるような横断歩行者等をいうものと解される」とし，これに当たるかは，道路の幅員，車両等の速度，歩行者の年齢，歩行者までの距離等を総合考慮して判断するとした。

その控訴審である東京高裁平成２８年２月１７日判決（[平成２７年（行コ）第３５９号](https://www.courts.go.jp/hanrei/86286/detail5/index.html)）も，運転免許取消処分を適法とした原判決を維持した。

古い条文の下の判断であるが，東京高裁昭和４６年５月３１日判決（[昭和４５年（う）第１２５７号](https://www.courts.go.jp/hanrei/20726/detail3/index.html)，高等裁判所刑事判例集２４巻２号３８８頁）は，横断歩道の直前での一時停止義務を守るため，運転者はあらかじめ速度を調節して進行する義務を負い，速度調節を要しないのは横断しようとする歩行者のないであろうことが明らかな場合に限るとした。

現行の３８条１項前段は，この速度調節の義務を条文に書き込んだ形になっている。

自動運転のシステムが歩行者を検知して判断する場合でも，法律が求める水準は同じである。

横断歩道の脇に立つ歩行者が渡ろうとしているかどうかが明らかでないときは，止まれる速度に落として近づく必要がある。

３　違反したときの罰則・反則金

３８条の違反は，同法１１９条１項５号により「三月以下の拘禁刑又は五万円以下の罰金」の対象となり，過失による違反も同条３項により「十万円以下の罰金」の対象となる。

実際には，多くの場合，交通反則通告制度により処理される。

同法施行令別表第六の反則行為の種別は「横断歩行者等妨害等」で，反則金は普通車９，０００円（大型車１２，０００円，二輪車７，０００円，原付等６，０００円），基礎点数は２点である（同施行令別表第二）。

４　自動運転車が３８条に違反した場合

(1)　運転者がいる場合

運転支援（レベル２まで）と自動運行装置の使用（レベル３）では，運転席の人が運転者として違反の責任を負う。

システムが歩行者を見落としたことは，運転者の責任を否定する理由にならない。

反則金の対象となる反則行為も，同法１２５条１項が「車両等の運転者がしたもの」と定めるとおり，運転者の行為である。

(2)　特定自動運行の場合

特定自動運行（レベル４）では，運転者がいないので，反則金の制度はそのままでは働かないと読める。

１１９条１項５号は「第三十八条（横断歩道等における歩行者等の優先）…の規定の違反となるような行為をした者」を処罰するが，運転者のいない車の違反について，その「行為をした者」を誰とするかを定めた規定は見当たらない。

ここまでは条文からの推論であり，確立した解釈ではない。

一方，行政処分の規定は明確である。

同法７５条の２７第１項は，「特定自動運行実施者又はその特定自動運行業務従事者が、特定自動運行に関し、この法律若しくはこの法律に基づく命令の規定又はこの法律の規定に基づく処分に違反したとき。」（１号）等に，公安委員会が「特定自動運行の許可を取り消し、又は六月を超えない範囲内で期間を定めてその効力を停止することができる。」と定める。

特定自動運行中の車に係る交通事故があった場合等において，道路における危険を防止するため緊急の必要があるときは，警察署長が，その日から起算して３０日を経過する日までを終期として許可の効力を仮に停止することもできる（７５条の２８）。

また，警察庁の「令和７年度　自動運転の拡大に向けた調査研究報告書」（令和８年３月）の事務局素案（ＰＤＦ２４頁）は，「特定自動運行用自動車に道路交通法違反があれば、その自動運行装置は保安基準に適合しない蓋然性が高い。」としており，違反は車両の安全基準の問題にもつながる。

第４　事故を起こした場合の刑事責任

１　運転支援を使っていた運転者の注意義務

(1)　横浜地裁令和２年３月３１日判決

前記の横浜地裁令和２年３月３１日判決は，東名高速道路を運転支援システムを作動させて走行していた普通乗用自動車の運転者が，強い眠気を覚えた後も運転を続けて仮睡状態に陥り，システムの機能で走り続けた車が前方に停車していた自動二輪車に衝突して，３人を死傷させた事案である。

判決は，運転者が，システムを作動させていても前方を注視し，何かあったときには運転を替わる意識を持ち続けなければならないと理解していたことなどから，システムが適切に動作しない事態や対応し難い事態による事故の危険を予見できたとし，強い眠気を覚えた時点で直ちに運転を中止すべき注意義務に違反したと認めた。

量刑の理由では，運転支援システムが搭載されていても，運転者が前方を注視して道路状況に応じた適切な運転操作をしなければ事故が発生する危険があることは否定できず，眠気を覚えた場合の運転中止義務は基本的な注意義務であることに変わりがない，とした。

結論は禁錮３年，執行猶予５年である。

(2)　定速走行機能（オートクルーズ）の事例

より単純な定速走行機能（オートクルーズ）の事例でも，裁判所は運転者の過失を認めている。

名古屋地裁平成２９年３月１５日判決（[平成２８年（わ）第２１３７号](https://www.courts.go.jp/hanrei/86686/detail4/index.html)）は，オートクルーズ機能を使って高速道路を時速約８０キロメートルで走行中，考え事に気を取られて前方不注視のまま進行し，路肩に停車していたバスに衝突した大型貨物自動車の運転者について，前方左右を注視し適切な進路を保持すべき注意義務の違反を認め，禁錮２年に処した。

大津地裁平成１９年１月２６日判決（[平成１７年（わ）第８７５号](https://www.courts.go.jp/hanrei/34956/detail4/index.html)）は，眠気を感じた後もオートクルーズ機能によるハンドル操作のみの運転を続けて名神高速道路で多重事故を起こした運転者について，運転中止義務違反の過失を認めた。

これらは機能の水準がレベル２より低い事例であるが，機能に任せて監視を怠ったことを運転者の過失とする点で，横浜地裁判決と同じ考え方に立っている。

２　自動運行装置を使う運転者の注意義務

自動運行装置の使用中は，運転者は常時の前方注視から一定程度解放されるが，道路交通法７１条の４の２第２項３号のとおり，使用条件を満たさなくなったときに「直ちに、そのことを認知するとともに、当該自動運行装置以外の当該自動車の装置を確実に操作することができる状態」にあることが前提である。

使用条件を外れたのに引き継がずに事故を起こせば，運転者の過失が問われる。

睡眠や飲酒で引き継げない状態になっていれば，前提そのものを欠く。

３　特定自動運行の事故

特定自動運行中の事故では，道路交通法上の運転者がいないため，自動車運転処罰法５条の「自動車の運転上必要な注意を怠り」という構成要件を誰について問うのかが，条文から直ちには決まらない。

遠隔監視をする特定自動運行主任者が，装置の異常を認めたのに７５条の２１第１項の終了措置を講じなかったような場合には，その者の過失が問題となりうる。

設計，保守又は運行管理の過失が問題となる場合には，刑法２１１条の業務上過失致死傷罪が検討の対象になると考えられる。

もっとも，前記の警察庁の報告書を含め，特定自動運行の事故で誰が刑事責任を負うかを確定させた公的な整理は見当たらず，裁判所ＨＰ及び判例秘書でも，特定自動運行の事故を判断した裁判例は見当たらなかった。

第５　被害者の民事上の請求

１　自動運転タクシーの事故では誰に請求するか（自賠法３条）

自動運転タクシーの人身事故では，旅客運送の運送主体を運行供用者として，自賠法上の責任を追及することが考えられる。

ただし，自賠法３条は生命・身体の被害を対象とするため，物損事故の請求とは区別しなければならない。

国土交通省の令和７年報告書の整理は，次項で説明する。

自賠法３条は，「自己のために自動車を運行の用に供する者は、その運行によつて他人の生命又は身体を害したときは、これによつて生じた損害を賠償する責に任ずる。ただし、自己及び運転者が自動車の運行に関し注意を怠らなかつたこと、被害者又は運転者以外の第三者に故意又は過失があつたこと並びに自動車に構造上の欠陥又は機能の障害がなかつたことを証明したときは、この限りでない。」と定める。

人身事故の被害者は，運転者の過失を証明しなくても，車の保有者等の運行供用者に賠償を求めることができ，運行供用者の側が免責の要件を証明しない限り責任を免れない。

２　国土交通省の整理

(1)　平成３０年の研究会報告書

国土交通省の「[自動運転における損害賠償責任に関する研究会報告書](https://www.mlit.go.jp/common/001226365.pdf)」（平成３０年３月）は，レベル０からレベル４までの車が混在する過渡期について，従来の運行供用者責任を維持しつつ，保険会社等による自動車メーカー等への求償権行使の実効性を確保する仕組みを検討することが適当であるとした。

(2)　令和７年の検討会報告書

その後の「[ロボットタクシー導入等に向けた自動運転における自賠法上の損害賠償責任に関する検討会報告書](https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001888339.pdf)」（令和７年４月３０日，国土交通省物流・自動車局）は，「レベル０～４までの自動運転車が混在する令和８年初頭の普及期においても、迅速な被害者救済の観点等を踏まえ、当該整理を維持することが妥当である。」とした（ＰＤＦ６頁）。

同報告書は，旅客運送の乗客は「保有者」に当たらないとし（ＰＤＦ７頁），自動運転タクシー等の事故では，被害者は旅客自動車運送事業者等の旅客運送の運送主体を運行供用者として自賠法上の責任を追及すればよいと整理している（ＰＤＦ１０頁）。

免責要件のうち「自動車の運行に関し注意を怠らなかったこと」等の解釈については，引き続き検討が必要とされている。

令和７年報告書の業務委託に関する整理を，当事者ごとにみると次のとおりである（ＰＤＦ９～１０頁・本文７～８頁）。

ここでいう運行供用者に該当するかという問題は，委託先の契約上の責任，不法行為責任又はメーカーの製造物責任が別に成立するかという問題と区別する必要がある。

当事者・形態報告書の整理読み取る際の注意
旅客運送の運送主体であるタクシー事業者業務を委託しても，運行を指示する立場等を踏まえ，原則として運行供用者に当たる運行管理等を外注しただけで，被害者に対する責任から離れるとの説明はできない
特定自動運行の業務の受託者指示に従う通常の委託形態では，原則として運行供用者に当たらない指示に従わず私用のため無断使用する場合等については，別の検討が必要である
配車アプリだけを提供する事業者運送の主体でも運行管理の受託者でもなく，配車アプリの提供等にとどまる場合は，運行供用者に当たらないとされる「プラットフォーム」という名称だけで判断せず，実際の役割を確認する

被害者との関係では運送主体への請求を検討し，事業者間では，委託契約等に基づく求償や負担の配分を別に確認する。

受託者によるソフトウェア・地図情報等の更新や遠隔監視装置の確認に過誤がある場合の，運送主体の自賠法３条ただし書の免責については，同報告書ＰＤＦ１１頁・本文９頁の整理も参照されたい。

３　メーカーの責任と立証の重さ

車のシステムに欠陥があった場合，運行供用者や保険会社がメーカーに求償し，又は被害者が製造物責任法３条に基づいてメーカーに請求することが考えられる。

もっとも，欠陥の立証は重い。

広島地裁平成１３年１２月１９日判決（[平成１２年（ワ）第１１７号](https://www.courts.go.jp/hanrei/7982/detail4/index.html)）は，走行中にハンドルの制御が利かなくなったと主張された事故について，異常が自動車の性状に起因することを具体的に明らかにせず「単にその可能性を指摘するのみでは，欠陥の主張がなされたとはいえない」として，請求を棄却した。

東京地裁令和７年２月２０日判決（[令和５年（ワ）第１９１０１号](https://www.courts.go.jp/hanrei/95056/detail4/index.html)）は，停車中の高級乗用車が突然発進・加速したとして製造物責任法３条等に基づく賠償が求められた事案で，運転者がアクセルペダルを踏んでいないのに発進・加速したとは認められないとし，運転席のドアが開くと自動的にＰレンジへ移る機能が搭載されていないことも，搭載を義務付ける法規等がないことなどから欠陥に当たらないとして，請求を棄却した。

システムの判断過程を被害者側が明らかにすることは容易でなく，運行供用者責任が被害者救済の中心であり続ける理由もここにある。

４　自動ブレーキの作動と相手方の責任

運転支援の機能が作動したこと自体が争いになる場面もある。

東京地裁令和５年１２月１１日判決（令和３年（ワ）第３７８７号，判例秘書の判例番号　Ｌ０７８３２５３２）は，丁字路交差点で左折した原告車の自動ブレーキが，対向してきた被告車に反応して作動し急停車したため原告が負傷したと主張した非接触事故の事案で，被告車は道路の中央を越えていたもののその程度は大きくなく，そのまま走行しても接触せずに走行することは十分可能であったなどとして，自動ブレーキが被告車に反応したとしても相当因果関係は認め難いとした。

システムが危険を感じて止まったことと，相手方に法的な責任があることとは，別に判断される。

第６　国内の実装状況（令和８年１０月時点）

１　特定自動運行の許可

令和５年版警察白書によれば，令和５年５月１１日，福井県公安委員会が福井県永平寺町の無人自動運転移動サービスについて，全国で初めて特定自動運行の許可をした。

国土交通省の資料「自動運転の普及・拡大に関する取組」（令和８年１月２９日）は，その後，東京都大田区（羽田），北海道上士幌町，三重県多気町，愛媛県松山市，長野県塩尻市，茨城県日立市，大阪市（万博）及び千葉県柏市でレベル４の運行が始まり（２０２５年１１月時点。ＰＤＦ４頁），レベル４のバス等が９か所で実装されたとしている（ＰＤＦ６頁）。

いずれもバス等による移動サービスである。

２　東京のタクシー

ＧＯ株式会社，Waymo及び日本交通株式会社は，令和８年９月１５日，２０２７年中に東京でレベル４の完全無人走行による商用タクシー運行を目指すと発表した。

同発表によれば，３社は２０２５年から東京都内７区で公道での試験走行を行っており，現在は日本交通の乗務員が同乗した自動走行試験を行っている。

正式な運行開始時期は，道路交通法や道路運送法等に規定された必要な許認可の取得が完了した後に決めるとされている。

東京都も，令和８年９月４日，多摩市諏訪・永山地区で「レベル2（運転手搭乗型）」の自動運転車両によるテスト走行を始めると発表した。

東京都内でも大田区（羽田）ではレベル４の運行が始まっているが，前記のタクシーや東京都の実証は，いずれも乗務員又は運転手が乗る形で行われている。

この段階の車が交通違反をしたときは，原則として，乗っている運転者がその責任を負うことになる。

第７　自動運転車の違反・事故に関わったときの確認事項

①車の区分を確かめる。

運転席に人がいて操作を引き継ぐ前提か，特定自動運行の許可を受けた運行かで，責任を負う者が変わる。

②記録を早く保全する。

事故時のシステムの作動状態，警報や引継ぎ要求の時刻，運転者の操作は，車載の記録装置やカメラに残るが，修理やソフトウェアの更新で失われることがある。

③被害者は，まず自賠法３条により運行供用者（自動運転タクシーであれば運送事業者等）に請求する。

メーカーへの請求は，求償や製造物責任の問題として，欠陥の立証の見通しを踏まえて検討する。

④歩行者や他の車の側も，自動運転車が止まってくれることを前提にした行動を取らない。

自動運転車の側に違反があっても，歩行者側の動きは過失相殺の対象として別に評価される。

第８　関連記事

事故前の許認可，遠隔監視，管理委託契約及び保険の確認については，[自動運転タクシーの法務―営業許可・遠隔監視・管理委託・事故責任と契約の確認事項](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/jidou-unten-taxi-houmu/)を参照されたい。

自動運転タクシーが日本でいつから利用できるのか，料金，運行地域及び配車アプリの違いについては，[自動運転タクシーは日本でいつから乗れる？料金・運行地域・レベル４の仕組み](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/jidou-unten-taxi-guide/)で整理している。

刑事事件の起訴状での過失の書き方は「[過失運転致死傷罪の起訴状における過失の記載方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/17/kashitsu-kisojyou-kisaihouhou/)」，高速道路での取締りと特定自動運行の許可制度は「[高速道路交通警察隊とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/24/kousokudouro-koutuukeisatutai/)」，任意保険の免責と自動運転の扱いは「[任意保険が適用されない場合](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/03/26/ninihoken-hutekiyou/)」，自賠責保険の支払基準は「[自賠責保険の支払基準](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/04/17/shiharai-kijyun-r020401/)」，横断歩道での歩行者優先は「[全国交通安全運動とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/04/zenkoku-kotsu-anzen-undo-reiwa8-kikan-juten/)」，歩行者側の責任は「[歩行者が交通事故の加害者となる場合](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/27/hokosha-kotsu-jiko-kagaisha-sekinin/)」で扱っている。

第９　出典

１　法令

①[道路交通法](https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105)（昭和３５年法律第１０５号）２条１項９号・１７号・１７号の２，３８条１項，７１条の４の２，７５条の１２，７５条の２１，７５条の２７，７５条の２８，１１９条１項５号・１６号・３項，１２５条１項（e-Gov法令検索。令和８年７月２１日施行版）

②[道路交通法施行令](https://laws.e-gov.go.jp/law/335CO0000000270)（昭和３５年政令第２７０号）別表第二，別表第六（e-Gov法令検索。令和８年９月１日施行版）

③[道路運送車両法](https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185)（昭和２６年法律第１８５号）４１条１項２０号・２項

④[自動車損害賠償保障法](https://laws.e-gov.go.jp/law/330AC0000000097)（昭和３０年法律第９７号）３条

⑤[自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律](https://laws.e-gov.go.jp/law/425AC0000000086)（平成２５年法律第８６号）５条

⑥[刑法](https://laws.e-gov.go.jp/law/140AC0000000045)（明治４０年法律第４５号）２１１条

⑦[製造物責任法](https://laws.e-gov.go.jp/law/406AC0000000085)（平成６年法律第８５号）３条

２　裁判例

①横浜地裁令和２年３月３１日判決（平成３０年（わ）第１４５９号，判例秘書の判例番号　Ｌ０７５５０４６９）

②名古屋地裁平成２９年３月１５日判決（[平成２８年（わ）第２１３７号](https://www.courts.go.jp/hanrei/86686/detail4/index.html)）

③大津地裁平成１９年１月２６日判決（[平成１７年（わ）第８７５号](https://www.courts.go.jp/hanrei/34956/detail4/index.html)）

④東京地裁平成２７年９月２９日判決（[平成２６年（行ウ）第３３２号](https://www.courts.go.jp/hanrei/85618/detail5/index.html)）

⑤東京高裁平成２８年２月１７日判決（[平成２７年（行コ）第３５９号](https://www.courts.go.jp/hanrei/86286/detail5/index.html)）

⑥東京高裁昭和４６年５月３１日判決（[昭和４５年（う）第１２５７号](https://www.courts.go.jp/hanrei/20726/detail3/index.html)，高等裁判所刑事判例集２４巻２号３８８頁）

⑦広島地裁平成１３年１２月１９日判決（[平成１２年（ワ）第１１７号](https://www.courts.go.jp/hanrei/7982/detail4/index.html)）

⑧東京地裁令和７年２月２０日判決（[令和５年（ワ）第１９１０１号](https://www.courts.go.jp/hanrei/95056/detail4/index.html)）

⑨東京地裁令和５年１２月１１日判決（令和３年（ワ）第３７８７号，判例秘書の判例番号　Ｌ０７８３２５３２）

３　官公庁等の資料

①国土交通省「[自動運転における損害賠償責任に関する研究会報告書](https://www.mlit.go.jp/common/001226365.pdf)」（平成３０年３月）

②国土交通省物流・自動車局「[ロボットタクシー導入等に向けた自動運転における自賠法上の損害賠償責任に関する検討会報告書](https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001888339.pdf)」（令和７年４月３０日）ＰＤＦ６頁，７頁，１０頁

③警察庁「[令和７年度　自動運転の拡大に向けた調査研究報告書](https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/council/r7_tyosakenkyuhoukokusyo.pdf)」（令和８年３月）ＰＤＦ２４頁

④警察庁「[令和５年版警察白書](https://www.npa.go.jp/hakusyo/r05/honbun/html/z5545000.html)」第５章第４節第５項「ITSの推進と自動運転の実現に向けた取組」

⑤国土交通省物流・自動車局技術・環境政策課「[自動運転の普及・拡大に関する取組](https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001979064.pdf)」（令和８年１月２９日）ＰＤＦ４頁，６頁

⑥ＧＯ株式会社「[GO、Waymo、日本交通　自動運転タクシー商用化の実現に向けて合意　2027年中に国内初の完全無人タクシー運行を目指す](https://goinc.jp/news/pr/2026/09/15/6pzjypdxzuza8kawb2ocfg/)」（令和８年９月１５日）

⑦東京都都市整備局「[多摩市（諏訪・永山地区）において自動運転車両の実証走行を行います！](https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2026/09/2026090413)」（令和８年９月４日）

⑧警察庁「[自動運転](https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/selfdriving/index.html)」

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## 期間の末日に訴状を出す時刻―mintsの到達時刻，夜間・休日の当直受付，夜間ポスト，郵送及びファクシミリ（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/kikan-matsujitsu-soujou-teishutsu-jikoku/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 民事訴訟・証拠, 裁判手続の実務, 裁判所

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)
- [１　対象](#sec1-1)

- [２　結論](#sec1-2)

- [第２　期間の末日の考え方](#sec2)
- [１　時効の完成猶予は訴えを提起した時に生じる](#sec2-1)

- [２　期間の末日が休日に当たる場合](#sec2-2)

- [第３　mintsで提出する場合](#sec3)
- [１　ファイルに記録された時に到達する](#sec3-1)

- [２　記録された時を残しておく](#sec3-2)

- [３　弁護士は原則としてmintsで提出する](#sec3-3)

- [第４　紙で提出する場合](#sec4)
- [１　紙で提出できる人](#sec4-1)

- [２　執務時間外の当直受付](#sec4-2)

- [３　夜間ポストへの投函と知的財産高等裁判所令和６年１月３０日判決](#sec4-3)

- [４　受付日付印の性質](#sec4-4)

- [第５　郵送とファクシミリ](#sec5)
- [１　郵送は裁判所に届いた時が基準となる](#sec5-1)

- [２　訴状はファクシミリで提出できない](#sec5-2)

- [第６　期間の末日に備える実務](#sec6)

- [第７　関連記事](#sec7)

- [第８　出典](#sec8)

第１　この記事の対象と結論

１　対象

本記事は，消滅時効の完成日，出訴期間の末日その他の期間の末日に訴えを提起する場面で，訴状がいつ裁判所に提出されたと扱われるかを整理する。

基準日は令和８年１０月１７日であり，民事訴訟法，民法，民事訴訟規則，最高裁判所事務総長通達，裁判所ウェブサイトの公表資料及び裁判例を基にしている。

控訴状その他の書面にも共通する部分があるが，ここでは民事訴訟の訴えの提起を中心に扱う。

２　結論

①mintsで提出した訴状は，その内容が裁判所のファイルに記録された時に裁判所に到達したものとみなされるため，執務時間後の夜間でも，その日のうちに記録されればその日の提起となる。

②紙の訴状は，執務時間外でも当直員が受け付ける扱いがあり，夜間ポストへの投函がその日のうちにされたと証拠で認められれば，その日に訴えが提起されたと判断した裁判例がある。

③郵送では，発送した日ではなく，裁判所に届いた時が基準となる。

④訴状はファクシミリでは提出できない。

⑤訴訟代理人である弁護士は原則としてmintsで提出しなければならず，紙で提出できるのは裁判所のシステム障害等の例外の場合に限られる。

第２　期間の末日の考え方

１　時効の完成猶予は訴えを提起した時に生じる

民法１４７条１項は，「裁判上の請求」等の事由がある場合には，その事由が終了するまでの間は時効が完成しないと定める。

民事訴訟法１４７条は，「訴えが提起されたとき、又は第百四十三条第二項（第百四十四条第三項及び第百四十五条第四項において準用する場合を含む。）の書面が裁判所に提出されたときは、その時に時効の完成猶予又は法律上の期間の遵守のために必要な裁判上の請求があったものとする。」と定めている。

また，民法１４１条は，日・週・月・年で定めた期間について，「期間は、その末日の終了をもって満了する。」と定める。

そのため，期間の末日に訴えを提起する場合は，その日の終了までに訴えの提起があったといえるかが問題となる。

訴えの提起は，「訴状を裁判所に提出してしなければならない。」（民事訴訟法１３４条１項）。

以下では，提出の方法ごとに，いつ「提出」があったと扱われるかを見ていく。

２　期間の末日が休日に当たる場合

(1)　民事訴訟法上の期間

民事訴訟法９５条３項は，「期間の末日が日曜日、土曜日、国民の祝日に関する法律（昭和二十三年法律第百七十八号）に規定する休日、一月二日、一月三日又は十二月二十九日から十二月三十一日までの日に当たるときは、期間は、その翌日に満了する。」と定める。

控訴期間など民事訴訟法上の期間は，この規定により休日の翌日まで延びる。

裁判所の休日は，日曜日及び土曜日，国民の祝日に関する法律に規定する休日並びに１２月２９日から翌年１月３日までの日である（裁判所の休日に関する法律１条１項）。

(2)　消滅時効の期間

消滅時効の期間には民法の期間の規定が適用され，民法１４２条は，「期間の末日が日曜日、国民の祝日に関する法律（昭和二十三年法律第百七十八号）に規定する休日その他の休日に当たるときは、その日に取引をしない慣習がある場合に限り、期間は、その翌日に満了する。」と定める。

民事訴訟法９５条３項と異なり，「取引をしない慣習がある場合に限り」という条件が付いている。

時効期間の末日が休日に当たる場合にこの規定がどう適用されるかを判断した最高裁判所の判決は，裁判所ウェブサイトの裁判例検索では確認できなかった。

休日の翌日に延びることを前提にせず，休日より前の開庁日までに訴えを提起しておくのが安全である。

第３　mintsで提出する場合

１　ファイルに記録された時に到達する

民事訴訟法１３２条の１０第３項は，「電子情報処理組織を使用する申立て等は、当該電子情報処理組織を使用する申立て等に係る事項がファイルに記録された時に、当該裁判所に到達したものとみなす。」と定める。

mintsによる訴えの提起は，訴状の内容が裁判所のファイルに記録された時に裁判所に到達したことになる。

裁判所の執務時間を過ぎた夜間でも，期間の末日のうちにファイルに記録されれば，その日に訴えが提起されたことになる。

２　記録された時を残しておく

到達の時期は，裁判所の受付の事務がいつ行われたかではなく，ファイルに記録された時で決まる。

夜間に提出した訴状について裁判所の処理が翌開庁日になっても，期間の末日のうちに記録されていれば，その日の提起であることに変わりはない。

提出直後のmintsの画面を保存しておけば，記録された時を後から示しやすい。

３　弁護士は原則としてmintsで提出する

(1)　電子申立ての義務

民事訴訟法１３２条の１１第１項は，委任を受けた訴訟代理人等が申立て等をするときは，mints等の電子情報処理組織を使用する方法により「これを行わなければならない。」と定める。

同条３項は，「裁判所の使用に係る電子計算機の故障その他その責めに帰することができない事由により、電子情報処理組織を使用する方法により申立て等を行うことができない場合には、適用しない。」としている。

この例外により書面で申立て等をするときは，その事由がある旨とその具体的内容を記載した書面を添付しなければならない（民事訴訟規則５２条の１４）。

(2)　事務所側の不具合と夜間

最高裁判所事務総局民事局の「民事訴訟フェーズ３に向けた準備の手引」（令和８年１０月２日更新版）１１頁は，時効成立の直前等に事務所のＰＣから電子申立てができないときの代替策として，事務所内の他のＰＣやタブレット，スマートフォンのテザリング，裁判所設置端末の利用を挙げている。

ただし，同頁は，裁判所設置端末の利用を「開庁時間中のみ」としている。

期間の末日の夜間に事務所側の不具合が起きると取り得る手段が少なくなるため，弁護士は末日の前日までにmintsで提出を終えておくのが基本となる。

mints自体に障害が起きた場合の紙提出は，「mints障害時の紙提出と期限管理」で説明している。

第４　紙で提出する場合

１　紙で提出できる人

民事訴訟法１３２条の１１第１項の義務を負うのは，委任を受けた訴訟代理人等であり，本人として訴えを提起する当事者は紙の訴状で提出できる。

弁護士が紙で提出できるのは，同条３項の例外に当たる場合に限られる。

２　執務時間外の当直受付

(1)　通達の定め

最高裁判所事務総長通達「事件の受付及び分配に関する事務の取扱いについて」（平成４年８月２１日総三第２６号。令和８年７月１７日総三第４３６号まで改正）は，「執務時間外における事件の受付に関する事務は、当直員に取り扱わせることができる。」と定める。

当直員が書類を受領したときは，書類に当直受付日付印を押し，当直文書受付簿に所要の事項を記載する（当直員が封書を開封しない取扱いの裁判所では，封筒に当直受付日付印を押す）。

当直員が受け付けた書類を事件簿に登載するときは，「受付」の箇所に当直受付の日付を記載するとされている。

執務時間外に提出した紙の書類は，当直受付の日付で受け付けられることになる。

(2)　東京の例

東京簡易裁判所のウェブサイトは，夜間・休日に民事事件関係の書類を提出する場合について，「開庁日の午後5時から翌日（翌日が裁判所の休日に当たるときは，翌日以降の直近の開庁日）の午前8時30分までの間は，東京高等・地方・簡易裁判所合同庁舎（東京都千代田区霞が関1－1－4）の南門（南門の位置は，所在地の地図をご覧ください。）で，警備員に申し出てください。」と案内している。

東京家庭裁判所のウェブサイトも，家事事件関係の書類について同じ時間帯に同じ南門で警備員に申し出るよう案内している。

東京地方裁判所について同じ趣旨の案内は，今回確認した範囲では見当たらなかった。

当直受付の窓口や時間帯は庁舎・支部ごとに異なり得るので，期間の末日に紙で提出する可能性がある場合は，提出先の裁判所に前もって確認しておく必要がある。

３　夜間ポストへの投函と知的財産高等裁判所令和６年１月３０日判決

(1)　事案

知的財産高等裁判所令和６年１月３０日判決（令和５年（行ケ）第１００１８号）は，商標登録を取り消した審決の取消しを求める訴えについて，出訴期間内に訴えが提起されたかが争われた事件である。

出訴期間の末日は，休日のため令和５年２月２０日まで延びていた。

原告代理人の事務所の従業員は，同日の午後９時３分ないし４分頃に，訴状を知的財産高等裁判所の夜間ポストに投函したと主張した。

被告は，訴状が開庁時間内に提出されておらず，訴状には翌２１日の受領印が押されているから，翌日に到達したとみなすべきであると主張した。

(2)　判断

判決は，従業員の陳述書と交通系ＩＣカードの利用履歴等から，訴状が同月２０日のうちに夜間ポストに投函されたと認定し，同日に訴えが提起されたと判断した。

判決は，「裁判所の開庁時間内に本件訴状が提出されなかったことをもって、同日に訴えが提起されたと認定できないとか、法定の期間内に本件訴えが提起されたといえないことにはならない。」と述べている。

また，受付印の日付については，「本件訴状に存在する受付印の押された日に本件訴えが提起されたとみなすべきと解する根拠はない。」とした。

この判決に対しては上告及び上告受理の申立てがされたが，令和６年１０月２日に上告棄却及び上告不受理の決定がされている（裁判所ウェブサイトの裁判例情報の表示）。

(3)　この判決から分かること

この事件は審決取消訴訟の出訴期間の事案であり，消滅時効の事案ではない。

もっとも，訴状がいつ裁判所に提出されたかの認定という点では，時効の完成日に紙の訴状を提出する場合と同じ問題である。

受付印の日付は提出日を決めるものではなく，提出の時期は証拠によって認定される。

夜間ポストや当直受付に訴状を出すときは，投函・提出した時刻を後から立証できるよう，提出者の記録，写真，交通機関の利用履歴等を残しておくのが安全である。

なお，この事件は令和５年２月の提出であり，弁護士にmintsによる電子申立ての義務がなかった時期のものである。

４　受付日付印の性質

前記の事務総長通達は，受付日付印について「使用日以外の日付を表示するために使用してはならない。」と定める。

受付日付印は押した日の日付を示すものであるから，夜間に投函された書類に翌朝の日付が押されることがある。

知的財産高等裁判所の上記判決は，そのような場合でも，投函された日を証拠で認定して提出日を判断した。

第５　郵送とファクシミリ

１　郵送は裁判所に届いた時が基準となる

特許法１９条は，特許庁に提出する書類を郵便で提出した場合について，郵便局に差し出した日時に「特許庁に到達したものとみなす。」と定めている。

民事訴訟法には，このように郵便の差出しの日時で裁判所に到達したものとみなす規定は見当たらない。

そのため，訴状を郵送する場合は，裁判所に届いた時が提出の時となり，期間の末日に発送しても間に合わない。

郵送を使うときは，配達に要する日数と，配達日が裁判所の休日に当たらないかを確認して，余裕を持って発送する必要がある。

２　訴状はファクシミリで提出できない

民事訴訟規則３条１項は，裁判所に提出すべき書面はファクシミリで提出できるとしつつ，「民事訴訟費用等に関する法律（昭和四十六年法律第四十号）の規定により手数料を納付しなければならない申立てに係る書面」や「その提出により訴訟手続の開始、続行、停止又は完結をさせる書面」等を除いている。

訴状はこれらに当たるため，ファクシミリでは提出できない。

ファクシミリで提出できる書面については，「裁判所が受信した時に、当該書面が裁判所に提出されたものとみなす。」とされている（同条２項）。

第６　期間の末日に備える実務

期間の末日に訴えを提起する可能性がある事件では，次の点を前もって確認しておく。

①期間の満了日を計算し，末日が休日に当たる場合の扱いを確かめる。

②弁護士が代理する事件では，末日の前日までにmintsで提出を終える。

③補助者アカウントを使う事務所では，弁護士のアカウントとの紐付けを平時に確認しておく。

④本人が紙で提出する場合や，例外として紙で提出する場合に備え，提出先の裁判所の当直受付・夜間ポストの有無と場所を確かめる。

⑤提出・投函した時刻を記録し，mintsで提出したときは記録日時の分かる画面を保存する。

⑥mintsに障害が起きたときは，裁判所ウェブサイトの「重要なお知らせ」等で障害を確認し，紙提出の要否を判断する。

第７　関連記事

[mints障害時の紙提出と期限管理―令和８年１０月１５日の障害を踏まえた実務対応](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/15/mints-shougai-kamiteishutsu-kigenkanri/)

[訴えの提起と時効の完成猶予・更新―明示的一部請求，訴えの取下げ及び訴えの変更](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/soshou-teiki-ichibu-seikyuu-jikou/)

[内容証明による催告と協議を行う旨の合意―６か月の完成猶予，再度の催告及び民法１５１条の使い方](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/saikoku-kyougi-goui-jikou/)

[mintsの義務化はいつからか―対象者，対象事件及び紙提出の例外](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/15/mints-gimuka/)

[mintsで訴訟を提起する方法－新規申立て・添付書類・手数料納付・証拠提出の流れ](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/24/mints-sosho-teiki/)

第８　出典

[民事訴訟法（e-Gov法令検索）](https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109)

[民法（e-Gov法令検索）](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)

[特許法（e-Gov法令検索）](https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121)

[裁判所の休日に関する法律（e-Gov法令検索）](https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000093)

[民事訴訟規則（裁判所ウェブサイト）](https://www.courts.go.jp/assets/080521minnsokisoku.pdf)

[最高裁判所事務総長通達「事件の受付及び分配に関する事務の取扱いについて」（裁判所ウェブサイト）](https://www.courts.go.jp/assets/080717zikennouketukeoyobibunpainikansuruzimunotoriatukainituite.pdf)

[東京簡易裁判所「夜間・休日における東京簡易裁判所に対する書類の提出について」](https://www.courts.go.jp/tokyo-s/about/osirase/yakan/index.html)

[東京家庭裁判所「夜間・休日における東京家庭裁判所に対する書類の提出について」](https://www.courts.go.jp/tokyo-f/about/osirase/osirase/index.html)

[最高裁判所事務総局民事局「民事訴訟フェーズ３に向けた準備の手引」（令和８年１０月２日更新版）](https://www.courts.go.jp/assets/koshin_071031_f3jyunbi_tebiki.pdf)

[知的財産高等裁判所令和６年１月３０日判決（令和５年（行ケ）第１００１８号）](https://www.courts.go.jp/hanrei/92746/detail8/index.html)

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## 求人票と実際の労働条件が違うとき－期間の定め・試用期間・定年は求人票どおりになるか（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/kyujinhyo-roudou-jouken-chigai/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 解雇・退職・雇止め, 労働・社会保険, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)
- [１　対象と基準日](#sec1-1)

- [２　結論の要旨](#sec1-2)

- [第２　求人票の記載はどこまで労働契約の内容になるか](#sec2)
- [１　求人は申込みの誘引であること](#sec2-1)

- [２　求人票記載の労働条件は特段の事情がない限り契約内容になること](#sec2-2)

- [３　会社の内心は表示されなければ契約内容にならないこと](#sec2-3)

- [４　求人票に書いていない条件は求人票を根拠に求められないこと](#sec2-4)

- [第３　労働契約はいつ成立するか](#sec3)
- [１　採用内定又は採用決定の通知で成立し得ること](#sec3-1)

- [２　後日の契約書作成は「確認」にとどまることがあること](#sec3-2)

- [第４　入社前後の契約書で有期・定年を付けた場合](#sec4)
- [１　変更合意の有効性の判断枠組み](#sec4-1)

- [２　京都地裁平成２９年判決](#sec4-2)

- [３　大津地裁令和６年判決](#sec4-3)

- [４　有期への変更を有効とした千代田工業事件との違い](#sec4-4)

- [第５　有期の合意が認められた場合の検討](#sec5)
- [１　試用目的の期間は試用期間と解され得ること](#sec5-1)

- [２　雇止めの制限](#sec5-2)

- [第６　職業安定法上の明示と変更明示](#sec6)
- [１　求人時の明示と契約締結時の明示](#sec6-1)

- [２　求人時と異なる条件で契約する場合の変更明示](#sec6-2)

- [３　試用目的の有期契約を使うなら求人時に有期と示すこと](#sec6-3)

- [第７　実務上の確認事項](#sec7)
- [１　労働者側](#sec7-1)

- [２　使用者側](#sec7-2)

- [第８　関連記事](#sec8)

- [第９　出典・参考資料](#sec9)
- [１　法令](#sec9-1)

- [２　裁判例](#sec9-2)

- [３　行政資料](#sec9-3)

第１　この記事の対象と結論

１　対象と基準日

本記事は，ハローワークの求人票や自社の募集要項で「正社員」「雇用期間の定めなし」「試用期間あり」等と示して採用した後，採用決定の後や入社の前後に，有期の労働契約書や定年を付けた労働条件通知書への署名を求めた場合に，労働契約の内容がどうなるかを扱う。

令和８年１０月１７日時点の法令を前提とし，裁判例は裁判所ウェブサイト又は判例秘書で確認したものに限って紹介する。

賃金の見込額が求人票と違う場合にも触れるが，中心は契約期間，試用期間及び定年である。

２　結論の要旨

裁判例は，求人票を労働契約の申込みの誘引と位置付けつつ，求人票記載の労働条件は，当事者間でこれと異なる別段の合意をするなどの特段の事情がない限り，労働契約の内容になるとする傾向にある。

採用内定又は採用決定の通知により労働契約が成立した後に作成した契約書は，契約の確認又は変更合意として扱われ，期間の定めのない契約を短期の有期契約に改める合意は，労働者の自由な意思に基づくと認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在しなければ，効力が否定され得る。

もっとも，入社から相当期間が経過した後に，意味の明瞭な契約書へ本人が内容を理解して署名した事案では，有期への変更合意を有効とした高裁判決もあり，結論は署名の時期，説明の内容及び本人の認識によって分かれる。

使用者には，職業安定法５条の３第３項により，求人票等で示した労働条件を変更する場合の明示義務がある。

第２　求人票の記載はどこまで労働契約の内容になるか

１　求人は申込みの誘引であること

求人票は，求職者に応募を促すための文書であり，求人票を出しただけで労働契約が成立するわけではない。

[東京高裁昭和５８年１２月１９日判決](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-19345.pdf)（昭和５４年（ネ）第２５６２号，八州測量事件）は，求人は労働契約申込みの誘引であり，求人票は「本来そのまま最終の契約条項になることを予定するものでない」と述べた。

同判決は，新規学卒者の求人票に「見込額」として記載された基本給について，最低額の支給を保障したものではなく，入社時までに確定される予定の目標額と解した。

他方で，求人者は「みだりに求人票記載の見込額を著しく下回る額で賃金を確定すべきでないことは、信義則からみて明らか」であるとも述べており，求人票の記載が契約内容と無関係になるわけではない。

同事件は，業績悪化の事情や事前の連絡を考慮して信義則違反を否定した事例であり，賃金の見込額という確定前の記載に関する判断である。

２　求人票記載の労働条件は特段の事情がない限り契約内容になること

大阪高裁平成２年３月８日判決（昭和６３年（ネ）第６４４号，判例秘書の判例番号　Ｌ０４５２００７８，千代田工業事件）は，求人者に真実の労働条件の提示を義務付ける職業安定法の趣旨と，求人票の真実性，重要性及び公共性から，「求人票記載の労働条件は、当事者間においてこれと異なる別段の合意をするなど特段の事情がない限り、雇用契約の内容になるものと解するのが相当である」と判示した。

同判決が根拠とした当時の職業安定法１８条の明示義務は，現在の同法５条の３に相当する。

京都地裁平成２９年３月３０日判決（平成２７年（ワ）第１７５４号，判例秘書の判例番号　Ｌ０７２５０７９７）も，求人票は申込みの誘引であるが，求職者は求人票記載の労働条件が契約内容となることを前提に申し込むとして，同じ一般論を採った。

同判決は，面接で使用者の代表者が定年制は「未定」と答えていても，求人票に定年制なしと記載されていた以上，定年制のない労働契約が成立したと判断した。

３　会社の内心は表示されなければ契約内容にならないこと

使用者が，内心では有期の契約として雇うつもりであったとしても，その意思が求職者に表示され合意されていなければ，契約内容にはならない。

千代田工業事件では，会社は期間の定めのある「特別職」として雇う意思であったが，求人票の雇用期間欄で「常用」に丸を付け，具体的な期間を空欄にし，定年を５５歳と記載していたため，期間の定めのない常用従業員として労働契約が成立したとされた。

大津地裁令和６年１２月２０日判決（令和５年（ワ）第５５４号，判例秘書の判例番号　Ｌ０７９５０８７５）でも，会社は，求人票の記載は事務担当者の誤りで，本来は２か月の試行的な有期契約を先行させる予定であったと主張した。

同判決は，仮に会社が内心でそのように認識していたとしても，外部に表示されたのは求人票の記載内容であるとして，契約内容に影響しないと判断した。

４　求人票に書いていない条件は求人票を根拠に求められないこと

求人票の記載が契約内容になるという考え方は，労働者に有利な方向にだけ働くものではない。

大津地裁令和６年判決では，労働者が主任手当月額３万円の支払も求めたが，求人票にも契約書にも主任手当の記載や主任として採用する旨の記載がないとして，請求は棄却された。

自社ウェブサイトの求人情報に主任の基本給が別に記載されていても，それだけでは合意を認めるに足りないとされている。

第３　労働契約はいつ成立するか

１　採用内定又は採用決定の通知で成立し得ること

[最高裁昭和５４年７月２０日第二小法廷判決](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-52138.pdf)（昭和５２年（オ）第９４号，民集３３巻５号５８２頁，大日本印刷事件）以来，採用内定の通知により，就労開始日を始期とする労働契約が成立する場合があることは確立した考え方である。

大津地裁令和６年判決は，求人票で配置先，職種，仕事内容，身分及び賃金が具体的に特定され，採用決定の電話で就労開始日が伝えられて本人が了承し，その際に契約締結の留保が付されていなかったことから，採用決定の通知の時点で始期付労働契約が成立したと判断した。

２　後日の契約書作成は「確認」にとどまることがあること

会社は「契約締結のために事務所に来てほしい」と伝えていたが，大津地裁令和６年判決は，「本件契約書の作成は、労働契約締結を確認するための行為と解することができる」として，契約書の作成時まで労働契約が成立していなかったことを意味しないとした。

したがって，採用決定の後に作成された契約書が求人票と異なる内容を含むときは，それは契約の成立ではなく，既に成立した契約の変更の問題として検討されることになる。

第４　入社前後の契約書で有期・定年を付けた場合

１　変更合意の有効性の判断枠組み

労働者と使用者は，合意により労働契約の内容である労働条件を変更することができる（労働契約法８条）。

しかし，[最高裁平成２８年２月１９日第二小法廷判決](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-85681.pdf)（平成２５年（受）第２５９５号，民集７０巻２号１２３頁，山梨県民信用組合事件）は，就業規則に定められた賃金や退職金に関する労働条件の変更に対する同意について，同意する行為の有無だけでなく，不利益の内容及び程度，経緯及び態様，事前の情報提供又は説明の内容等に照らし，「当該行為が労働者の自由な意思に基づいてされたものと認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するか否かという観点からも，判断されるべき」であるとした。

同判決の判示は賃金及び退職金に関する変更を対象としている。

次に紹介する２件の地裁判決は，この判断枠組みを契約期間及び定年という重要な労働条件の変更に及ぼしたものである。

２　京都地裁平成２９年判決

(1)　事案

労働者は，ハローワークで「雇用期間の定めなし」「定年制なし」等と記載された求人票を見て応募し，面接を経て採用を通知された。

就労を開始した後，使用者は「１年の有期契約・６５歳定年」とする労働条件通知書を示し，当時６４歳の労働者はこれに署名押印した。

(2)　判断

同判決は，山梨県民信用組合事件の判断枠組みは「賃金や退職金と同様の重要な労働条件の変更についても妥当する」とした。

そのうえで，期間の定めの有無は，解雇権濫用法理（労働契約法１６条）と雇止めの制限（同法１９条）の違いから契約の安定性に大きな相違をもたらすので賃金と同様に重要な労働条件であり，６４歳の労働者にとって定年制の有無も同様に重要であるとした。

通知書の主要な内容は相応に説明されていたものの，求人票と異なる労働条件とする旨やその理由を明らかにして説明したとは認められなかった。

また，労働者は既に前の勤務先を退職して就労を開始しており，署名を拒むと仕事が完全になくなり収入が絶たれると考えて署名押印したと認められた。

同判決は，これらの事情から自由な意思に基づく同意とは認められないとして，期間の定め及び定年制のない労働契約が存続していると判断した。

３　大津地裁令和６年判決

(1)　事案

人材派遣会社が，ハローワークに「雇用形態　正社員」「雇用期間の定めなし」「試用期間あり　期間　２か月間」と記載した求人票を掲載した。

応募者は令和５年６月２０日にウェブ面接を受け，同日，７月１日を就業開始日とする採用決定の連絡を電話で受けて承諾したが，面接時にも採用決定の連絡時にも，雇用期間が２か月である旨の説明はなかった。

翌２１日，事務所で作成された労働契約書には，雇用期間を７月１日から９月３０日までとし（末日は捨印で８月３１日に訂正），契約更新は「更新しない」と記載されていた。

会社は８月２５日に同月末日で契約を終了させると通知し，９月以降の就労を拒否した。

(2)　判断

同判決は，求人票記載の内容で始期付労働契約が成立しており，試用期間を２か月とし，雇用期間の定めのない契約であったと認めた。

そのうえで，契約書の作成を変更合意に当たると解し，山梨県民信用組合事件の考え方は，就業規則によらない労働条件の変更のうち「賃金等の変更に比肩するような重要な労働条件の変更」にも当てはまり，期間の定めのない契約を２か月の有期契約に改める合意はこれに当たるとした。

会社の担当者は，２か月の試行的な有期雇用を先行させることを適切に説明して承諾を得たと供述した。

しかし，正社員を募集する求人に応募した者にとって相当の不利益変更であり，疑問や反発が予想されるのに，どのように説得したのかの具体的な供述はなかった。

同判決は，具体的な説明をせずに契約書を取り急ぎ作成させたか，試用期間のような趣旨であるという適切とはいえない説明をした可能性が相当程度あるとして，自由な意思に基づくと認めるに足りる合理的な理由は客観的に存在しないと判断した。

結論として，期間の定めのない労働契約が存続しているとして地位確認を認め，令和５年９月分以降，判決確定の日までの基本給相当額（月額２５万円）の支払を命じた。

会社は終了の通知を解雇の意思表示ではないと主張しており，解雇の有効性を基礎付ける事実の主張もなかった。

判決確定後の賃金の請求は，将来の給付を求める訴えの要件（民事訴訟法１３５条）を欠くとして却下された。

４　有期への変更を有効とした千代田工業事件との違い

千代田工業事件は，求人票どおり期間の定めのない契約が成立したと認めながら，結論としては有期への変更合意を有効とし，期間満了による終了を認めた。

労働者は，雇用されてから約６か月後で，３か月の試用期間が経過した後に，「特別職として勤務する」こと及び６か月の期間を記載した契約書に署名押印していた。

同判決は，契約書の文言が簡単明瞭であること，労働者自身が「六か月ごとに契約する特別職の用紙にサインする」と記載していたこと等から，期間を定めることの認識があったと認めた。

京都地裁平成２９年判決及び大津地裁令和６年判決と比べると，①署名の時期（入社の直前又は直後か，入社から相当期間経過後か），②求人票と異なる条件にすること及びその理由の説明の有無，③署名を拒める状況にあったか，④本人が内容を理解していたことを示す資料の有無が違いとなっている。

なお，千代田工業事件は平成２年の判決であり，山梨県民信用組合事件の判断枠組みが示される前のものである。

同事件の判決は，期間の定めを設ける合意について，合意に基づく以上は労働条件の明示の有無を問題にする余地は乏しいとしたが，現在の職業安定法５条の３第３項の変更明示との関係も踏まえると，同様の事情があれば当然に有効と考えるのは慎重であるべきである。

第５　有期の合意が認められた場合の検討

１　試用目的の期間は試用期間と解され得ること

仮に有期の合意が成立したと評価されても，その期間を設けた目的が労働者の適性の評価・判断にあるときは，問題が残る。

[最高裁平成２年６月５日第三小法廷判決](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-52450.pdf)（平成元年（オ）第８５４号，民集４４巻４号６６８頁，神戸弘陵学園事件）は，そのような期間は，期間満了により契約が当然に終了する旨の明確な合意が成立しているなどの特段の事情が認められる場合を除き，契約の存続期間ではなく試用期間であると解するのが相当であるとした。

「試用期間２か月」の求人で採用し，同じ２か月を契約期間とする契約書を作った場合には，この点も検討する必要がある。

２　雇止めの制限

有期の契約であることを前提としても，労働者が契約期間の満了時に更新されるものと期待することについて合理的な理由があると認められる場合等には，労働契約法１９条により，雇止めが客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当と認められないときは，従前と同一の労働条件で更新の申込みを承諾したものとみなされる。

同条の適用には，労働者が契約期間満了までの間に更新の申込みをし，又は満了後遅滞なく締結の申込みをしたことが必要であるから，更新を希望する旨は早めに書面等で伝えておくべきである。

第６　職業安定法上の明示と変更明示

１　求人時の明示と契約締結時の明示

求人者及び労働者の募集を行う者は，職業安定法５条の３第１項・第２項により，従事すべき業務の内容，賃金，労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。

職業安定法施行規則４条の２第３項は，書面等で明示すべき事項として，労働契約の期間，試みの使用期間，有期労働契約を更新する場合の基準（通算契約期間又は更新回数の上限を含む。）等を定めている。

これとは別に，使用者は，労働契約の締結に際し，労働基準法１５条１項及び同法施行規則５条により労働条件を明示しなければならず，明示された労働条件が事実と相違する場合，労働者は即時に労働契約を解除することができる（同法１５条２項）。

２　求人時と異なる条件で契約する場合の変更明示

職業安定法５条の３第３項は，求人者等が，紹介を受けた求職者や募集に応じた者と労働契約を締結しようとする場合に，最初に明示した従事すべき業務の内容等を変更するときは，相手方に変更する内容等を明示しなければならないと定めている。

同法施行規則４条の２第１項・第２項は，明示した範囲内で特定する場合，明示した内容を削除する場合及び明示していない内容を追加する場合も対象としている。

厚生労働省の指針（平成１１年労働省告示第１４１号）第三の二は，変更明示の方法として，当初の明示と変更内容を対照できる書面の交付が望ましく，労働基準法１５条の書面で変更内容に下線を引き，着色し，又は注記する方法も可能であるとしている。

また，変更内容の明示は，労働者が契約を締結するかどうかを考える時間が確保されるよう可能な限り速やかに行い，変更の理由等を質問されたら適切に説明することを求めている。

同指針は，最初の明示について「第一項明示は、そのまま労働契約の内容となることが期待されているものであること。」とし，安易に変更してはならないとしている。

３　試用目的の有期契約を使うなら求人時に有期と示すこと

同指針第三の一（三）ニは，期間の定めのある労働契約を締結しようとする場合は，その契約が試みの使用期間の性質を有するものであっても，試用期間の終了後の労働条件ではなく，試用期間に係る労働条件を明示することを求めている。

したがって，最初の数か月を有期契約とし，その後に無期契約へ移行させる仕組みを採るのであれば，求人票の段階で有期契約であることを示しておく必要がある。

求人票に「雇用期間の定めなし」「試用期間あり」と書きながら，採用決定後に有期契約書へ署名させる運用は，指針の考え方とも，上記の裁判例とも整合しない。

職業安定法又はこれに基づく命令の規定に違反する事実がある場合，募集に応じた労働者等は，厚生労働大臣に対してその事実を申告し，適当な措置を執るべきことを求めることができる（同法４８条の４）。

第７　実務上の確認事項

１　労働者側

まず，応募したときの求人票（ハローワーク求人であれば求人番号），自社ウェブサイト等の募集要項，面接や採用決定の連絡の日時と内容，契約書に署名した日時・場所，その際の説明の有無と内容，持ち帰って検討できたかどうかを時系列で整理する。

採用決定の連絡がメールやメッセージで来ていれば保存し，電話の場合は日時と相手の発言をすぐにメモしておく。

期間満了を理由に就労を拒否された場合は，求人票どおりの無期契約の存続を主張して地位確認と賃金を請求するのが基本となる。

使用者の責めに帰すべき事由によって労務を提供できなかった期間の賃金については，民法５３６条２項が問題となる。

あわせて，予備的に，有期であっても試用期間と解されること，又は雇止めが無効であることを主張できるかを検討する。

２　使用者側

試用目的で有期契約を使う場合は，求人票，募集要項，面接での説明，内定通知書及び労働条件通知書のすべてで有期であること，更新の有無と判断基準を一致させる。

求人票と異なる条件で契約する必要が生じたときは，変更の内容と理由を対照できる書面で示し，検討の時間を置き，質問には具体的に説明して，その記録を残す。

入社直前や就労開始後に，前職を退職した者へ不利益な条件の書面を示して署名を求める方法は，京都地裁平成２９年判決及び大津地裁令和６年判決のとおり，同意の効力を否定されるおそれが大きい。

求人票の記載を誤ったことに気付いた場合は，採用決定の通知より前に訂正し，応募者に訂正後の条件を明示しておくべきである。

第８　関連記事

有期契約の中に試用期間を置く場合と，有期契約そのものを適性判断の期間とする場合の違いは，[有期雇用契約における試用期間－設定と契約終了の法的整理（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/06/yuuki-koyou-keiyaku-shiyoukikan/)で扱っている。

募集，選考，内定及び試用期間の全体像は，[中途採用における使用者側の留意点――募集・選考・内定・試用期間の実務（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/20/chuto-saiyo-shiyosha-ryuiten/)を参照されたい。

職業紹介，求人情報の表示及び公正採用選考は，[職業安定法と採用活動－職業紹介，求人情報，社員紹介及び公正採用選考（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/03/19/anteihou-saiyou-memogaki/)で扱っている。

契約期間の上限，更新上限の明示，無期転換及び雇止めの一般論は，[有期労働契約の期間・更新・雇止め・無期転換ルール（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/05/20/yuukiroudou-memo/)を参照されたい。

第９　出典・参考資料

１　法令

①[e-Gov法令検索「職業安定法」](https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141)５条の３及び４８条の４。

②[e-Gov法令検索「職業安定法施行規則」](https://laws.e-gov.go.jp/law/322M40002000012)４条の２。

③[e-Gov法令検索「労働基準法」](https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049)１５条及び[同法施行規則](https://laws.e-gov.go.jp/law/322M40000100023)５条。

④[e-Gov法令検索「労働契約法」](https://laws.e-gov.go.jp/law/419AC0000000128)４条，６条，８条，１６条及び１９条。

⑤[e-Gov法令検索「民法」](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)５３６条及び[e-Gov法令検索「民事訴訟法」](https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109)１３５条。

２　裁判例

①[最高裁判所第二小法廷昭和５４年７月２０日判決](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-52138.pdf)（昭和５２年（オ）第９４号，民集３３巻５号５８２頁，大日本印刷事件）。

②[最高裁判所第三小法廷平成２年６月５日判決](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-52450.pdf)（平成元年（オ）第８５４号，民集４４巻４号６６８頁，神戸弘陵学園事件）。

③[最高裁判所第二小法廷平成２８年２月１９日判決](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-85681.pdf)（平成２５年（受）第２５９５号，民集７０巻２号１２３頁，山梨県民信用組合事件）。

④[東京高裁昭和５８年１２月１９日判決](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-19345.pdf)（昭和５４年（ネ）第２５６２号，八州測量事件）。

⑤大阪高裁平成２年３月８日判決（昭和６３年（ネ）第６４４号，判例秘書の判例番号　Ｌ０４５２００７８，千代田工業事件）。

⑥京都地裁平成２９年３月３０日判決（平成２７年（ワ）第１７５４号，判例秘書の判例番号　Ｌ０７２５０７９７）。

⑦大津地裁令和６年１２月２０日判決（令和５年（ワ）第５５４号，判例秘書の判例番号　Ｌ０７９５０８７５）。

３　行政資料

①[厚生労働省法令等データベース「職業紹介事業者、求人者、労働者の募集を行う者、募集受託者、募集情報等提供事業を行う者、労働者供給事業者、労働者供給を受けようとする者等がその責務等に関して適切に対処するための指針」](https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00005680&amp;dataType=0&amp;pageNo=1)（平成１１年労働省告示第１４１号。令和６年厚生労働省告示第３１８号による改正までを反映したもの）第三の一及び第三の二。

②[厚生労働省「令和６年４月より、募集時等に明示すべき事項が追加されます」](https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/haken-shoukai/r0604anteisokukaisei1.html)。

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## 弁護士がAIを使わないことは注意義務違反になるか―善管注意義務の基準，医療水準論，経済産業省の手引及び米英の動向（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/ai-tsukawanai-bengoshi-chuui-gimu/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 弁護士倫理・懲戒, AIと弁護士実務, 弁護士・弁護士会, AI・リーガルテック

目次

- [第１　結論と本記事の射程](#sec1)
- [１　結論](#sec1-1)

- [２　本記事の対象・基準日・資料の位置付け](#sec1-2)

- [第２　弁護士の注意義務の基準は「通常の弁護士」である](#sec2)
- [１　民法と弁護士職務基本規程](#sec2-1)

- [２　下級審が示す「一般的な水準」](#sec2-2)

- [３　問われるのは手段ではなく結果としての調査と判断である](#sec2-3)

- [第３　経済産業省の手引はAI利用をどう位置付けるか](#sec3)
- [１　AIの利用は注意義務の水準を上げも下げもしない](#sec3-1)

- [２　研究会が指摘した検討課題](#sec3-2)

- [第４　新しい技術が注意義務の水準になる仕組み―医療水準論との比較](#sec4)
- [１　最高裁平成７年６月９日判決](#sec4-1)

- [２　最高裁平成８年１月２３日判決](#sec4-2)

- [３　弁護士業務へ当てはめるときの三つの視点](#sec4-3)

- [４　AIで調べたという主張は裏付けにならない](#sec4-4)

- [第５　米国・英国の議論](#sec5)
- [１　米国法曹協会の模範規則と倫理意見](#sec5-1)

- [２　英国のAyinde事件判決](#sec5-2)

- [３　技術を使えないことが問題とされた米国の例](#sec5-3)

- [第６　日本の弁護士会の資料とAIを使わないことのリスク](#sec6)
- [１　日本弁護士連合会・東京弁護士会の資料の位置付け](#sec6-1)

- [２　会派の政策要綱が指摘するリスク](#sec6-2)

- [第７　法律事務所の実務上の備え](#sec7)
- [１　使った道具ではなく確認した原資料を記録する](#sec7-1)

- [２　AIによる点検は一次資料の確認に代わらない](#sec7-2)

- [３　AIを使うか否かと費用を依頼者に説明する](#sec7-3)

- [４　事務職員・勤務弁護士にAIを使わせる場合](#sec7-4)

- [第８　関連記事](#sec8)

- [第９　出典](#sec9)
- [１　法令・会規](#sec9-1)

- [２　裁判例](#sec9-2)

- [３　公的な手引・弁護士会等の資料](#sec9-3)

- [４　外国の資料](#sec9-4)

第１　結論と本記事の射程

１　結論

生成AIを業務に使う弁護士が増えるにつれ，「AIによる処理が弁護士の注意義務の水準になるのではないか」という見方も示されるようになった。

しかし，令和８年１０月１７日時点で確認できた法令，会規，公的な手引及び裁判例からは，弁護士がAIを使わなかったこと自体を注意義務違反とする基準は確認できない。

弁護士の注意義務は，使った道具ではなく，通常の注意力を有する弁護士であれば行うべき調査，判断及び説明をしたかによって判断される。

他方で，AIを使った場合に，その出力を原資料で確かめずに書面や助言へ用いることは，日本，米国及び英国のいずれでも，注意義務違反又は職業上の義務違反となり得るものとして扱われている。

したがって，現時点での実務上の重点は，AIを使うかどうかよりも，AIを使った場合に何をどこまで確認したかにある。

もっとも，新しい技術が普及すれば，それを使わないことが専門家の注意義務の問題となる余地はある。

医療訴訟では，新しい治療法の知見がどこまで普及していたかによって医療水準を判断する最高裁判例があり，米国法曹協会の倫理意見も，将来，一定の作業ではAIを使わなければ適切に処理できなくなる可能性に触れている。

本記事では，これらを手がかりに，AIを使わないことが過失と評価され得る条件と，法律事務所が今から備えておくべき記録と説明を整理する。

２　本記事の対象・基準日・資料の位置付け

本記事は，弁護士が依頼者から受任した事件の処理において，生成AIその他のAIを使わなかったこと，又はAIの出力を確認せずに使ったことが，民事上の注意義務又は弁護士職務基本規程との関係でどう評価されるかを対象とする。

基準日は令和８年１０月１７日である。

経済産業省の手引，米国法曹協会の倫理意見及び弁護士会・会派の資料は，いずれも裁判所の判断ではなく，個別の事件の結論を決めるものではない。

医療水準に関する最高裁判例を弁護士業務へ当てはめる部分は，本記事の整理であり，判例又は確立した学説ではない。

裁判例は，裁判所ウェブサイトの裁判例検索で確認したものに限って紹介する。

有料の判例データベースによる網羅的な検索は行っていないため，裁判所ウェブサイトに掲載されていない裁判例が存在する可能性がある。

第２　弁護士の注意義務の基準は「通常の弁護士」である

１　民法と弁護士職務基本規程

弁護士と依頼者の委任契約では，民法６４４条が受任者の注意義務を定める。

同条は，「受任者は、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務を負う。」と規定する。

同法６４５条は，委任者の請求があるときの処理状況の報告と，委任終了後の経過及び結果の報告を定める。

いずれの規定も，事務を処理する手段を指定していない。

弁護士職務基本規程３７条１項は，「弁護士は、事件の処理に当たり、必要な法令の調査を怠ってはならない。」と定める。

同条２項は，事実関係の調査について「必要かつ可能な事実関係の調査を行うように努める。」と定める。

同規程８２条２項は，第１章，３７条２項等を行動指針又は努力目標を定めたものとして解釈適用すべき条項に挙げているが，３７条１項は挙げていない。

そのため，３７条１項の法令調査は義務規定，３７条２項の事実調査は努力目標として位置付けられる。

同規程７条は，「弁護士は、教養を深め、法令及び法律事務に精通するため、研鑽に努める。」と定める。

７条は第１章の規定であるから，８２条２項により努力目標として扱われる。

新しい技術について学ぶことは７条の研鑽に含まれ得るが，同条から特定の技術を使う義務までを導くことは難しい。

２　下級審が示す「一般的な水準」

弁護士に対する損害賠償請求では，弁護士として一般的に求められる水準が基準とされている。

さいたま地裁平成１９年９月２８日判決（平成１７年（ワ）第８２９号）は，訴訟代理人が行った主張・立証が裁判所に受け入れられなかったとしても，それが「弁護士として一般的に要求される水準に比して著しく不適切・不十分である」などの特段の事情がない限り，注意義務違反とはならないとした。

同判決は，結論として弁護士の注意義務違反を否定した。

さいたま地裁平成１９年３月２８日判決（平成１６年（ワ）第１３０１号）は，公正証書遺言等の作成を受任した弁護士について，事務処理が「弁護士としての一般的な水準に到底至っていない」として，慰謝料２００万円の限度で請求を認めた。

これらの判決からは，基準となるのは個々の弁護士の主観的な努力ではなく，同じ立場の弁護士に一般的に求められる水準であることが分かる。

最高裁平成２５年４月１６日判決（平成２４年（受）第６５１号，民集６７巻４号１０４９頁）は，債務整理を受任した弁護士が時効の完成を待つ方針を採る場合について，委任契約に基づく善管注意義務の一環として，その方針に伴う不利益やリスク及び他の選択肢を説明すべき義務を認めた。

同判決は道具の選択を扱ったものではないが，善管注意義務の内容が，事件ごとに依頼者が判断するために必要な情報から具体化されることを示している。

３　問われるのは手段ではなく結果としての調査と判断である

以上の規定と裁判例を前提にすると，AIを使わなかったことが直ちに義務違反となるのではなく，AIを使わなかった結果として，通常の弁護士であれば見落とさない法令，裁判例，事実又は選択肢を見落としたかどうかが問題となる。

反対に，AIを使ったことも，それだけで義務を果たしたことにはならない。

AIを使ったか否かは，調査や判断の過程を説明する事情の一つにとどまる。

第３　経済産業省の手引はAI利用をどう位置付けるか

１　AIの利用は注意義務の水準を上げも下げもしない

経済産業省の「AI利活用における民事責任の解釈適用に関する手引き〔第1.0版〕」は，AIの出力を援用したことは，原則として，AI利用者に求められる注意義務の水準を引き上げも引き下げもしないとの整理を示す（本文１０頁）。

同手引の想定事例２は，弁護士業務支援AIが実在しない裁判例を出力し，弁護士が自ら調査せずにその出力を信頼した結果，依頼者の請求が棄却された架空の事例である。

手引は，この事例について，「EがAIを利用したという事実は、Eの注意義務の水準を引き上げることも引き下げることもない。」と述べる（本文２４頁）。

そのうえで，裁判例の実在性は事件処理に当たって非常に重要な情報であり，AIの出力のみに依拠して調査確認が不足した弁護士の責任が否定されることは考えにくいとする（同頁）。

同手引は，不法行為法上の過失は，職業や立場ごとに類型化された通常人の注意力を基準として判断されるとし，通常の注意力を有する弁護士であればどのように行動したかが問われるとする（本文２４頁）。

これは，前記第２の下級審が示す「一般的な水準」と同じ方向の整理である。

２　研究会が指摘した検討課題

同手引は，本文２４頁のなお書きで，研究会において次の指摘があったことを記載している。

すなわち，AIが専門家と部分的に同等以上の判断をする場面が現れつつあり，高度なAIと協調して作業すると人間の注意力が低下することが示唆されていることから，専門家がAIの誤出力を発見できなかったことをもって直ちに過失を問うことは望ましくない場面もあり得るという指摘である。

その場合の枠組みとして，当該専門領域でAIをどう活用すべきかを判断する「適切な利用方法に関する高度な判断」を専門家の注意義務と捉える考え方などの検討が重要であるとされた。

本文１０頁の脚注２４にも，特に高精度なAIを用いる場合に注意義務の内容に影響を及ぼすという考え方の検討が重要であるとの指摘がある。

これらは，研究会での指摘として記載されたものであり，手引の結論ではない。

また，その方向は，AIの誤りを見落とした専門家の責任を一律に重くするものではなく，AIをどの場面でどう使うかの判断そのものを注意義務の対象として捉え直す考え方である。

AIを使わないことが過失になるという趣旨の記載ではない。

第４　新しい技術が注意義務の水準になる仕組み―医療水準論との比較

１　最高裁平成７年６月９日判決

医療訴訟では，医師の注意義務の基準を「医療水準」として判断する。

最高裁平成７年６月９日判決（平成４年（オ）第２００号，民集４９巻６号１４９９頁）は，未熟児網膜症の新しい治療法に関する知見が問題となった事案で，医療水準を判断するに当たり，当該医療機関の性格，所在地域の医療環境の特性等の諸般の事情を考慮すべきであるとした。

同判決は，新規の治療法に関する知見が，当該医療機関と「類似の特性を備えた医療機関に相当程度普及しており」，当該医療機関でもその知見を有することを期待することが相当と認められる場合には，その知見は当該医療機関にとっての医療水準であるとした。

また，全ての医療機関について「医療水準を一律に解するのは相当でない」とした。

２　最高裁平成８年１月２３日判決

最高裁平成８年１月２３日判決（平成４年（オ）第２５１号，民集５０巻１号１頁）は，医療水準は医師の注意義務の基準となるものであり，平均的医師が現に行っている医療慣行とは必ずしも一致しないとした。

同判決は，医師が医療慣行に従った医療行為を行ったからといって，「医療水準に従った注意義務を尽くしたと直ちにいうことはできない」とした。

同判決は，平成７年６月９日判決を参照し，医療水準が全国一律に絶対的な基準として考えるべきものではないことも述べている。

３　弁護士業務へ当てはめるときの三つの視点

医療水準論は医療契約に関する判例であり，弁護士の委任契約へそのまま適用されるものではない。

しかし，新しい技術や知見が専門家の注意義務の水準へ取り込まれる過程を考える手がかりにはなる。

本記事では，AIを使わないことが弁護士の過失として論じられ得るかを，次の三つの視点で整理する。

① 普及の程度：その作業について，類似の事件を扱う法律事務所にAI等の手段が相当程度普及し，その手段を使うことが期待される状態に至っているか。

② 回避可能性：その手段を使っていれば，問題となった見落としや誤りを避けることができたか。

③ 慣行による免責の否定：多くの弁護士がその手段を使っていないことは，それだけで注意義務を尽くしたことの理由にならないが，反対に，多くの弁護士が使っていることも，それだけで使わなかった弁護士の過失を基礎付けない。

例えば，大量の証拠資料から特定の記載を網羅的に拾い出す作業や，多数の契約書の条項を照合する作業では，将来，AIその他の検索・照合の手段を使うことが一般的になる可能性がある。

その段階では，手作業で見落とした記載について，通常の弁護士であれば用いた手段で発見できたかどうかが問われる余地がある。

他方で，令和８年１０月１７日時点で，AIを使わなかったことを理由に弁護士の責任を判断した日本の裁判例は，裁判所ウェブサイトの裁判例検索では見当たらなかった。

４　AIで調べたという主張は裏付けにならない

裁判所ウェブサイトで「生成ＡＩ」を含む裁判例を検索すると，令和８年１０月１７日時点で４件が表示された。

そのうち知的財産高等裁判所令和６年９月１２日判決（令和６年（行コ）第１０００３号）では，控訴人が，代理人が生成ＡＩを用いて調査したところ多くの法律は公布から３か月ないし６か月以内に施行されていると主張した。

同判決は，この主張について「裏付けはない」とした。

この判決は，生成AIの使用を一般に否定したものではないが，AIを使って調べたという事実が，それだけでは主張の裏付けにならないことを示している。

第５　米国・英国の議論

１　米国法曹協会の模範規則と倫理意見

米国法曹協会（ABA）の模範職務規則（Model Rules of Professional Conduct）Rule 1.1は，依頼者に対して有能な（competent）代理を提供する義務を定める。

その注釈（Comment [8]）は，能力を維持するため，関連する技術の便益とリスクを含めて，法と実務の変化に遅れないよう求めている。

ABAの倫理意見 Formal Opinion 512（２０２４年７月２９日）は，生成AIの利用について次の趣旨を述べる。

① 適切な程度の独立した検証又は見直しをせずに生成AIの出力に依拠し，又はそれを提出することは，Rule 1.1の有能な代理の義務に反し得る（３頁～４頁）。

② 必要な検証の程度はツールと作業によって異なるが，どの程度の見直しを選んでも，弁護士は依頼者のための仕事に全面的な責任を負う（４頁）。

③ 生成AIが発展し広く利用できるようになれば，弁護士が一定の作業を有能に処理するために生成AIを使わなければならなくなることも考えられる（５頁）。

④ そのような期待が成立するには，業界での受容の拡大，信頼できる結果の実績，費用面での利用可能性及び依頼者の強い需要が必要になるとみられる（５頁脚注２２）。

⑤ 法律事務所の管理者は，生成AIの許される利用について明確な方針を定め，監督者は所属弁護士及び非弁護士の補助者がこれに従うよう合理的な努力をする必要がある（１０頁）。

この倫理意見は，生成AIを使う義務を現在の基準として定めたものではなく，将来の可能性を条件付きで述べたものである。

米国の倫理意見であり，日本法の直接の根拠ではない。

２　英国のAyinde事件判決

英国の高等法院（King's Bench Division，Divisional Court）は，２０２５年６月６日，Ayinde v London Borough of Haringey 及び Al-Haroun v Qatar National Bank の２件をまとめて判断した（[2025] EWHC 1383 (Admin)）。

いずれも，裁判所に提出された書面に実在しない裁判例又は不正確な引用が含まれていた事案である。

同判決は，AIを使って法的調査をする弁護士は，その調査を職業上使う前に，権威ある資料に照らして正確性を確認する職業上の義務を負うとした（第７段落）。

この義務は，自らAIで調査した弁護士だけでなく，他人がAIで行った調査に依拠する弁護士にも及ぶとした（第８段落）。

また，法律事務所の代表者等の指導的立場にある者に実効的な措置を求め，今後の審問でその責任が果たされたかを問うとした（第９段落）。

依頼者本人を引用の正確性の拠り所にすることはできないとも述べている（第８１段落）。

３　技術を使えないことが問題とされた米国の例

技術を使えないことが問題とされた例は，生成AIより前の電子的な証拠開示（e-discovery）の分野にある。

米国デラウェア州衡平法裁判所の James v. National Financial LLC 事件（２０１４年１２月５日）は，証拠開示義務の違反について，技術に疎いことは言い訳にならないとし，Rule 1.1の注釈８を引用した（判決２５頁～２６頁）。

ただし，同判決は，倫理違反の有無を判断したものではないことを注記している（同頁注５）。

カリフォルニア州弁護士会の倫理意見 Formal Opinion No. 2015-193は，能力の義務は新しい技術が実務に組み込まれるにつれて変化するとし，訴訟を扱う弁護士には電子的な証拠開示の基本的な理解が必要であるとした。

必要な能力がない弁護士の選択肢として，習得すること，技術者又は有能な弁護士と協働すること，受任を断ることの三つを挙げている（同意見の要旨）。

これらは，既に実務で標準となった技術について，使い方を知らないことを問題にしたものである。

生成AIを使わなかったこと自体を，過誤又は職業上の義務違反とした米国の倫理意見や判決は，本記事の作成に当たって確認した範囲では見当たらなかった。

第６　日本の弁護士会の資料とAIを使わないことのリスク

１　日本弁護士連合会・東京弁護士会の資料の位置付け

東京弁護士会の会報『LIBRA』２０２６年７・８月号の特集（１６頁～１７頁）によれば，日本弁護士連合会のAI戦略ワーキンググループは，２０２５年９月に「弁護士業務における生成AIの利活用等に関する注意事項」を取りまとめ，２０２６年２月に更新版を公表した。

同特集は，この注意事項が日本弁護士連合会の公式見解を示すものではなく，綱紀・懲戒の直接の基準となるものでもないこと，会員限りの資料であることを記載している。

同特集は，東京弁護士会の「弁護士業務における生成AIサービスの適正利用ガイドライン」（２０２５年３月２７日施行）についても，遵守を義務付けるものではなく，綱紀・懲戒の直接の基準とされるものではないが，秘密保持義務，信用，法令等調査義務等と関係するとしている（同号１５頁）。

これらの資料は，生成AIを使う場合の注意を整理したものであり，AIを使わないことを義務違反とするものとしては紹介されていない。

２　会派の政策要綱が指摘するリスク

東京弁護士会の会派である法友会の２０２６（令和８）年度政策要綱の特集は，弁護士が生成AIの仕組みやリスクを理解していない，又は生成AIを使ったことすらない場合には，生成AIの問題点に関わる法律相談や事件処理で適切な対応ができず，弁護士法２条，弁護士職務基本規程７条等により求められる職責にもとるとの批判を免れないとする（２頁）。

同特集は，生成AIに関する理解不足が弁護過誤の原因になり得ることにも触れている（同頁）。

この指摘は，会派の政策提言であり，弁護士会の規範ではない。

また，その対象は，生成AIに関わる相談や事件を適切に扱うための理解であり，全ての業務でAIを使う義務を述べたものではない。

もっとも，依頼者の問題そのものに生成AIが関わる事件（AIの誤回答による損害，AIで作成された証拠，AIサービスの契約等）では，AIの仕組みを理解していないことが，事実調査や法令調査の不足として現れる可能性がある。

第７　法律事務所の実務上の備え

１　使った道具ではなく確認した原資料を記録する

弁護士の注意義務が調査と判断の結果で問われる以上，事件記録に残すべきなのは，AIを使ったかどうかよりも，どの法令，裁判例，事実資料を，いつ，どの資料で確認したかである。

条文はe-Gov法令検索，裁判例は裁判所ウェブサイト又は判例データベースの本文，文献は原典の該当頁というように，確認に使った資料と確認日を残しておくと，後に調査の十分性が問題となったときに説明しやすい。

２　AIによる点検は一次資料の確認に代わらない

AIに起案させた書面を別のAIで点検させる方法は，誤りの候補を拾う工程としては有用である。

しかし，前記第５の英国の判決は権威ある資料による確認を求め，経済産業省の手引も裁判例の実在性の調査確認を重視している。

AIによる点検の結果だけを根拠に，条文や裁判例を確認済みとして扱わない運用が安全である。

裁判所提出書面での具体的な確認方法は，[AIエージェントを使って裁判所提出書面を作成するときに行うべきハルシネーション防止方法（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/07/aisakusei-hallucination-boushi-2/)で整理している。

３　AIを使うか否かと費用を依頼者に説明する

依頼者が，弁護士にAIを使ってほしい，又は使わないでほしいと考えることがある。

AIを使うか否かは，検証にかかる時間，費用，秘密情報の扱い及び見落としの危険に影響するため，必要に応じて依頼者と協議し，方針を記録しておくことが考えられる。

報酬の決め方については，[AIを使う弁護士の報酬はどう決まるか―時間報酬・定額報酬・検証費用と説明（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/05/ai-bengoshi-houshuu-jikan-teigaku-kenshou/)で整理している。

依頼者が生成AIの評価を示して弁護士の方針や書面に疑問を述べることもある。

その場合は，弁護士職務基本規程３６条の報告・協議の機会として，AIの前提とした事実，証拠，法令の時点及び選択肢のどこが違うのかを説明することが考えられる。

依頼者のAIによる評価は，それだけで弁護士の義務違反を証明するものではないが，説明の不足を見直すきっかけにはなる。

４　事務職員・勤務弁護士にAIを使わせる場合

事務職員にAIを使わせる場合は，弁護士職務基本規程１９条の指導監督の問題となる。

同条の義務と事務所内のルールの関係は，[弁護士職務基本規程１９条と事務職員の生成AI利用―指導監督・秘密保持・事務所ルール（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/06/jimushokuin-seiseiai-shokumu-kihon-kitei-19jo/)で扱っている。

前記第５の米国法曹協会の倫理意見及び英国の判決も，事務所の管理者又は代表者に，AIの利用方針の整備と監督を求めている。

処理の速さを理由に所内でAIの利用を求める場合でも，確認の工程を省いてよいことにはならない。

AIで速くなった分の時間を，原資料の確認と依頼者への説明に充てる設計が必要である。

第８　関連記事

[AI利活用に伴う民事責任－補助／支援型AI・依拠／代替型AI・AIエージェントで誰が責任を負うか（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/07/ai-minji-sekinin-shien-daitai-agent/)は，経済産業省の手引に沿って，AIの利用者，開発者及び提供者の責任の分け方を整理している。

[弁護士の法令・事実調査―弁護士職務基本規程３７条と調査範囲・依頼者説明（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/04/hourei-jijitsu-chousa-37jo/)は，３７条１項の法令調査と２項の事実調査の違いを扱う。

[弁護過誤訴訟とは―弁護士への損害賠償請求の要件・証拠・進め方（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/bengo-kago-soshou/)は，弁護士への損害賠償請求で確認する義務違反，損害及び因果関係を扱う。

[弁護士の説明義務・報告義務―弁護士職務基本規程２９条・３６条と見通し変更・和解提案への対応（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/03/bengoshi-setsumei-hokoku-29jo-36jo/)は，受任後の報告と協議の考え方を扱う。

第９　出典

１　法令・会規

① [民法（e-Gov法令検索）](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)（令和８年１０月１７日閲覧。６４４条，６４５条）

② [日本弁護士連合会「弁護士職務基本規程」（会規第７０号）](https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/rules/kaiki/kaiki_no_070.pdf)（令和８年１０月１７日閲覧。７条，１９条，３６条，３７条，８２条２項）

２　裁判例

① [最高裁平成７年６月９日第二小法廷判決（平成４年（オ）第２００号，民集４９巻６号１４９９頁）](https://www.courts.go.jp/hanrei/57057/detail2/index.html)

② [最高裁平成８年１月２３日第三小法廷判決（平成４年（オ）第２５１号，民集５０巻１号１頁）](https://www.courts.go.jp/hanrei/55866/detail2/index.html)

③ [最高裁平成２５年４月１６日第三小法廷判決（平成２４年（受）第６５１号，民集６７巻４号１０４９頁）](https://www.courts.go.jp/hanrei/83191/detail2/index.html)

④ [さいたま地裁平成１９年９月２８日判決（平成１７年（ワ）第８２９号）](https://www.courts.go.jp/hanrei/35312/detail4/index.html)

⑤ [さいたま地裁平成１９年３月２８日判決（平成１６年（ワ）第１３０１号）](https://www.courts.go.jp/hanrei/34626/detail4/index.html)

⑥ [知的財産高等裁判所令和６年９月１２日判決（令和６年（行コ）第１０００３号）](https://www.courts.go.jp/hanrei/93470/detail8/index.html)

３　公的な手引・弁護士会等の資料

① [経済産業省「AI利活用における民事責任の解釈適用に関する手引き〔第1.0版〕」](https://www.meti.go.jp/files/900018817.pdf)（本文１０頁，２２頁～２５頁）

② [東京弁護士会『LIBRA』２０２６年７・８月号「特集　弁護士業務における生成ＡＩの利活用と留意点」](https://www.toben.or.jp/message/libra/pdf/2026_0708/P02-18.pdf)（１５頁～１７頁）

③ [法友会「２０２６（令和８）年度政策要綱」特集「弁護士会は生成AIの技術革新・リスクとどう向き合うべきか」](https://hoyukai.jp/wp-content/uploads/2026/01/policyoutline/03.pdf)（２頁）

４　外国の資料

① [American Bar Association, Formal Opinion 512, Generative Artificial Intelligence Tools（２０２４年７月２９日）](https://www.americanbar.org/content/dam/aba/administrative/professional_responsibility/ethics-opinions/aba-formal-opinion-512.pdf)（３頁～５頁，１０頁）

② [Ayinde v London Borough of Haringey; Al-Haroun v Qatar National Bank](https://caselaw.nationalarchives.gov.uk/ewhc/admin/2025/1383)（[2025] EWHC 1383 (Admin)。第７段落～第９段落，第８１段落）

③ [James v. National Financial LLC, C.A. No. 8931-VCL (Del. Ch. Dec. 5, 2014)](https://courts.delaware.gov/opinions/download.aspx?ID=215820)（２５頁～２６頁）

④ [The State Bar of California, Formal Opinion No. 2015-193](https://www.calbar.ca.gov/sites/default/files/portals/0/documents/ethics/Opinions/CAL%202015-193%20%5b11-0004%5d%20%2806-30-15%29%20-%20FINAL.pdf)

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## 証券会社の約款とは―種類・読み方・契約締結前交付書面との違い（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/shoken-gaisha-yakkan/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 企業法務・契約, 消費者・個人情報, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　証券会社の約款とは](#sec1)

- [第２　約款・契約締結前交付書面・目論見書の違い](#sec2)
- [１　文書ごとに役割が異なる](#sec2-1)

- [２　「約款」と「約定」も区別する](#sec2-2)

- [第３　困り事から確認条項を探す方法](#sec3)

- [第４　約款は読んでいなくても効力があるか](#sec4)
- [１　定型約款が契約内容になる条件](#sec4-1)

- [２　内容の提示と，変更の条件を確認する](#sec4-2)

- [第５　免責・取引停止・資産返還の読み方](#sec5)
- [１　免責条項は，本文とただし書を一緒に読む](#sec5-1)

- [２　取引停止・解約と，預り資産の返還を分ける](#sec5-2)

- [３　住所変更・通知・後見の届出も確認する](#sec5-3)

- [第６　電子交付の閲覧期間と記録保存は同じか](#sec6)
- [１　５年間という定めを，全記録の保存期間に広げない](#sec6-1)

- [２　紙での交付を希望する場合](#sec6-2)

- [第７　相続では，総合取引約款だけで判断しない](#sec7)
- [１　MRF・特定口座・NISAでは規定が異なる](#sec7-1)

- [２　受入口座の開設と，取引履歴の請求を区別する](#sec7-2)

- [第８　公式約款と改定版の探し方](#sec8)
- [１　現在の冊子と新旧対照表を組み合わせる](#sec8-1)

- [２　紛争では，取引時点の版も残す](#sec8-2)

- [第９　よくある質問](#sec9)
- [１　証券会社の約款は全部読む必要がありますか](#sec9-1)

- [２　約款と契約締結前交付書面は同じですか](#sec9-2)

- [３　約款の変更には必ず個別の同意が必要ですか](#sec9-3)

- [４　免責条項があれば損害賠償を請求できませんか](#sec9-4)

- [５　電子交付書面が見えなくなったら，記録はなくなったのですか](#sec9-5)

- [６　名義人が死亡すると，約款によりすべて自動売却されますか](#sec9-6)

- [第１０　主な出典](#sec10)

第１　証券会社の約款とは

証券会社の約款とは，口座の開設，注文の受付，資産の保管，金銭の受払い，電子交付及び口座の解約などについて，証券会社があらかじめ定める契約条件である。

総合取引約款だけで全部が決まるとは限らず，利用する商品・サービスに応じ，特定口座，NISA，オンライン取引等の個別約款も確認する必要がある。

約款は法律そのものではなく，会社ごとに内容が異なる。

本記事は令和８年１０月１７日を確認基準日とし，SMBC日興証券の「約款・規定集」（２０２６年４月１日時点）とその後の改定案内を主な具体例として，文書の違いと確認方法を整理する。

最初から全頁を同じ密度で読むより，①利用する口座・サービス，②問題となる出来事，③該当条項，④例外・ただし書，⑤適用時点の版，という順で絞ると読みやすい。

ただし，確認画面に同意する前には，費用，リスク，取引制限その他の重要な条件も確かめる必要がある。

第２　約款・契約締結前交付書面・目論見書の違い

１　文書ごとに役割が異なる

文書主に確認する内容読むときの注意
総合取引約款証券会社との取引全般，届出，通知，解約等個別約款の適用関係も確認する。
特定口座・NISA等の個別約款口座区分又はサービス固有の条件全商品・全口座へ一律に広げない。
契約締結前交付書面対象取引の仕組み，手数料，損失リスク等約款と重なる説明があっても，確認の目的は同一ではない。
投資信託の交付目論見書個別ファンドの目的，運用方針，リスク，費用等証券会社の総合取引約款だけでは商品の内容を把握できない。
投資信託約款投資信託の信託契約の内容委託者と受託者の信託契約であり，顧客と証券会社の口座約款とは区別する。

SMBC日興証券は，口座の約款類と別に，商品・取引別の契約締結前交付書面等を案内している。

証券口座を開設した事実だけで，後に始める信用取引，外国証券取引その他の条件をすべて確認し終えたことにはならない。

資料は[同社のリスク・手数料等の案内](https://www.smbcnikko.co.jp/risk/index1.html)で，実際に利用する取引に対応するものを選ぶ。

２　「約款」と「約定」も区別する

「約款」は契約条件を定めた文書であり，株式売買などでいう「約定」は注文に基づく売買の成立を指す。

約定日時や約定価格を調べたい場合は，約款の目次だけでなく，注文履歴，約定履歴又は取引報告書を確認する。

第３　困り事から確認条項を探す方法

確認したいこと探す条項・文書一緒に残す資料
注文が受け付けられない注文受付，取引制限，オンライン取引の個別規定注文日時，画面表示，受付・約定の履歴
不正ログイン又はシステム障害本人確認，認証方法，免責，会社の補償案内通知，アクセス・取引記録，会社への申告内容
口座が停止・解約された取引停止，解約事由，預り資産の返還通知，照会への回答，残高と返還方法
電子書面を見られない電子交付の対象，閲覧期間，サービス終了書面名，交付日，閲覧できない画面
名義人が死亡した総合取引，特定口座，NISA，商品別の相続規定死亡日残高，現在残高，相続窓口の案内
約款が変わった変更条項，改定案内，新旧対照表改定前後の版，周知日，効力発生日

条文の見出しに目的の語がなくても，総則，個別取引，雑則及び別約款に分かれて規定されていることがある。

SMBC日興証券の例では，総合取引約款のオンライン取引の章，雑則及び電子交付サービス約款を行き来して確認する必要がある。

第４　約款は読んでいなくても効力があるか

１　定型約款が契約内容になる条件

民法５４８条の２は，一定の要件を満たす定型取引について，定型約款を契約内容とする合意，又は約款を準備した者による事前の表示がある場合の取扱いを定めている。

したがって，「全文を読まなかった」という事情だけで，すべての条項の効力が否定されるわけではない。

他方，名称が「約款」であれば必ず同条の定型約款になるわけではない。

同条２項は，相手方の権利を制限し又は義務を加重する条項について，取引の態様・実情及び取引上の社会通念に照らし，信義則に反して相手方の利益を一方的に害する場合の除外を定めている。

２　内容の提示と，変更の条件を確認する

民法５４８条の３は，契約前又は契約後の相当期間内に請求を受けた場合の定型約款の内容の提示等を定めている。

契約締結前の提示請求を拒んだ場合には，正当な事由等の例外を除き，同法５４８条の２による組入れの規定を適用しないとする取扱いもある。

民法５４８条の４による定型約款の変更には，相手方一般の利益に適合する場合，又は契約目的に反せず，必要性・相当性等に照らして合理的である場合という要件がある。

変更の効力発生日を定め，変更する旨，内容及び効力発生日を周知する手続も問題となるため，「会社がウェブサイトに掲載すれば，どんな変更でも有効」とは整理できない。

SMBC日興証券の総合取引約款１７４条も，民法５４８条の４に従う変更と周知について定めている。

個別の改定で同意操作を求められたときは，法律上の変更の要件と，継続利用に必要な会社所定の確認手続を分けて確かめる。

法令の本文は[e-Govの民法](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)を参照されたい。

第５　免責・取引停止・資産返還の読み方

１　免責条項は，本文とただし書を一緒に読む

SMBC日興証券の総合取引約款１４３条には，認証方法による本人確認等に関係する免責の定めがある一方，同社の責めに帰すべき事由による場合を除くという留保もある。

認証が通ったという一点だけで，証券会社がどのような事情でも一切責任を負わないと読み替えることはできない。

個人が事業のためではなく契約するなど，消費者契約法が適用される場合には，同法８条及び１０条等による有効性の検討も必要になる。

同法８条は事業者の損害賠償責任の全部免除や，故意・重大な過失による責任の一部免除等を規制し，同条３項は軽過失の場合だけに適用されることを明らかにしていない一部免責条項についても規定している。

軽過失に限定したと書けば常に有効になるわけでもなく，具体的条項と契約関係を検討する必要がある。

損害が生じたときは，適用約款の版，問題となる条項，会社側の行為，顧客側の操作，損害及び因果関係を分けて整理する。

口座乗っ取り等について別途公表される補償方針と，約款上の免責又は法的責任も同一ではない。

法令の本文は[e-Govの消費者契約法](https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000061)を参照されたい。

２　取引停止・解約と，預り資産の返還を分ける

同社の総合取引約款１６５条は，取引の停止・契約の解約に関する事由を定めている。

例えば，死亡を確認したことに加えて預り証券等の残高がないことを要件とする解約事由もあり，「死亡したら全資産を直ちに売却する」という意味にはならない。

同１６６条には，解約時の証券等の返還方法が定められている。

指定先への振替等による返還と，それができない場合の売却・換金等による返還では処理が異なるため，通知を受けたら残高，返還対象，受入口座，費用及び期限を具体的に確認する。

３　住所変更・通知・後見の届出も確認する

同社の総合取引約款１６７条・１６８条は，届出事項の変更や通知等を扱っている。

転居後に届出をしないままでは，重要な通知の受領又は到達の扱いが問題となるため，登録住所・メールアドレスと通知方法を確認する。

同１６９条には，成年後見人等に関する届出の規定がある。

後見開始等の届出が必要なことと，後見開始だけで契約を解除できるかは別問題であり，消費者契約法８条の３も確認する必要がある。

第６　電子交付の閲覧期間と記録保存は同じか

１　５年間という定めを，全記録の保存期間に広げない

SMBC日興証券の電子交付サービス約款５条２項は，同約款３条１項３号・４号の方法により交付する書面について，交付後５年間の閲覧等を定め，法令による別段の定めも留保している。

同６条は，総合取引約款等の解約その他によるサービス終了を定めている。

この閲覧期間は，証券会社がすべての取引記録を保存する期間，又は相続人が資料の交付を請求できる期間を一律に定めたものではない。

画面で見られないときも，書面名，取引期間，口座区分及び必要項目を特定し，別の保存記録や再交付の可否を問い合わせる必要がある。

２　紙での交付を希望する場合

金融庁は，令和７年４月１日からの制度見直しに関し，従来紙で書面を受け取っていた顧客は，希望すれば引き続き紙で受け取ることができる旨等を案内している。

電子交付の取扱いは，書面の種類，顧客の希望及び会社の手続により確認すべきであり，「すべての電子交付には必ず事前の同意が要る」「紙は一切請求できない」という一律の説明は適切ではない。

制度の説明は[金融庁「金融商品取引業者等における書面交付のデジタル化」](https://www.fsa.go.jp/policy/shodeji/index.html)を参照されたい。

取引報告書等は，閲覧できる間に保存し，保存日・書面名・対象期間が分かるように整理する。

相続人は被相続人の認証情報による操作を前提にせず，相続窓口で正式な資料交付の方法を確認する。

第７　相続では，総合取引約款だけで判断しない

１　MRF・特定口座・NISAでは規定が異なる

同社の特定口座約款１１条３項は，日々決算型投資信託の受益権につき，被相続人の特定口座で解約し，代金を相続人口座へ移管した後，同一銘柄を相続人の特定口座で取得する方法によることがあると定めている。

これは，すべての商品・すべての相続で必ず換金・再取得するという規定ではない。

詳しくは[証券口座の相続でMRFはどうなるか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/shoken-koza-sozoku-mrf/)を参照されたい。

特定口座約款１５条は，死亡届出書が提出され，相続等の手続が完了した場合の口座廃止を定めている。

これに対し，NISA約款１４条２項は，死亡届出書の提出時期にかかわらず，死亡日に口座内の上場株式等が払い出され，同日に契約が解除されるという取扱いを定めている。

死亡日の払出しという口座上・税務上の扱いを，市場での即時売却と混同しないことが大切である。

２　受入口座の開設と，取引履歴の請求を区別する

相続人の受入口座を新しく開く工程では，相続関係の証明書類とは別に，本人の口座約款，契約締結前交付書面等の確認が必要になることがある。

代理人へ委任する範囲と本人確認の工程は，[証券口座の相続手続を弁護士が代理する方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/06/shoken-koza-sozoku-bengoshi-dairi/)を参照されたい。

また，過去の取引情報の取得と，証券の移管・売却は異なる手続である。

単独の相続人からの請求，記録保存及び拒否への対応は，[共同相続人の一人だけで取引履歴を取得できるか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/10/shoken-koza-sozoku-torihiki-rireki/)を参照されたい。

第８　公式約款と改定版の探し方

１　現在の冊子と新旧対照表を組み合わせる

公式サイトの約款一覧から，契約主体が個人か法人か，取引コース，利用サービス及び適用日を確認する。

例えば，[SMBC日興証券の約款一覧](https://www.smbcnikko.co.jp/service/account/yakkan/)，[SBI証券の総合口座取引約款](https://search.sbisec.co.jp/v2/popwin/info/home/kouhu/open_kouza_02.html)，[野村證券の約款・規定等の案内](https://www.nomura.co.jp/guide/n_article.html)には，それぞれの公式資料への入口がある。

各社の条番号や解約条件が共通であるという意味ではない。

SMBC日興証券では，２０２６年４月１日時点の冊子のほか，後の改定について新旧対照表が掲載されている。

例えば，[２０２６年１０月１日改定の新旧対照表](https://www.smbcnikko.co.jp/service/account/yakkan/pdf/261001_01.pdf)は，加入者情報や投信積立の手数料・自動終了等に関する変更を扱う。

冊子の表紙の日付だけで，その後の変更が一切ないと判断しない。

２　紛争では，取引時点の版も残す

現在の手続を調べる場合は現在有効な版が必要であり，過去の取引又は変更の効力を争う場合は，その時点の約款・個別同意・周知内容も必要になる。

将来施行予定の改定が同じ一覧に掲載されていても，効力発生前から現在の条件として扱わない。

資料を保存するときは，会社名，文書名，適用日，取得日，公式URL及び該当頁・条番号を併せて記録する。

会社から説明を受けた場合も，どの版のどの条項についての回答かを確認すると，後の行き違いを減らしやすい。

第９　よくある質問

１　証券会社の約款は全部読む必要がありますか

利用する契約条件の確認は必要であるが，すべての商品・サービスを利用するとは限らない。

まず総則と利用する個別約款を特定し，費用，リスク，取引制限，通知，解約及び変更を重点的に確認する。

２　約款と契約締結前交付書面は同じですか

同じではない。

約款は取引の契約条件を定め，契約締結前交付書面は対象取引の仕組み，手数料，損失リスク等を説明するもので，両方を確認する場面がある。

３　約款の変更には必ず個別の同意が必要ですか

民法５４８条の４の要件を満たす変更について，常に顧客全員の個別同意が必要というわけではない。

ただし，同条の要件や周知手続を満たすかと，証券会社が継続利用のために確認操作を求めるかは分けて検討する。

４　免責条項があれば損害賠償を請求できませんか

条項があるというだけで請求できないとは決まらない。

適用条件とただし書，証券会社の帰責性，消費者契約法等による条項の効力，損害及び因果関係を個別に検討する。

５　電子交付書面が見えなくなったら，記録はなくなったのですか

閲覧できないことだけでは記録の不存在は判断できない。

電子交付サービスの閲覧期間，業者の記録保存及び資料請求の根拠は別に確認し，必要な書面名と期間を特定して照会する。

６　名義人が死亡すると，約款によりすべて自動売却されますか

死亡だけで全商品が一律に自動売却されるとはいえない。

総合取引，特定口座，NISA及び商品ごとの規定を確認し，口座の終了，税務上の払出し，実際の換金を区別する。

第１０　主な出典

SMBC日興証券「約款・規定集」（２０２６年４月１日時点）。総合取引約款１４３条・１６５条～１７４条，特定口座約款１１条・１５条，NISA約款１４条，電子交付サービス約款５条・６条等。

[https://www.smbcnikko.co.jp/service/account/pdf/yakkan.pdf](https://www.smbcnikko.co.jp/service/account/pdf/yakkan.pdf)

同社「約款・規定集」一覧及び２０２６年１０月１日改定の新旧対照表。

[https://www.smbcnikko.co.jp/service/account/yakkan/](https://www.smbcnikko.co.jp/service/account/yakkan/)

[https://www.smbcnikko.co.jp/service/account/yakkan/pdf/261001_01.pdf](https://www.smbcnikko.co.jp/service/account/yakkan/pdf/261001_01.pdf)

民法５４８条の２～５４８条の４，消費者契約法８条・８条の３・１０条。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)

[https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000061](https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000061)

金融庁「金融商品取引業者等における書面交付のデジタル化」，SMBC日興証券「リスク・手数料等」。

[https://www.fsa.go.jp/policy/shodeji/index.html](https://www.fsa.go.jp/policy/shodeji/index.html)

[https://www.smbcnikko.co.jp/risk/index1.html](https://www.smbcnikko.co.jp/risk/index1.html)

投資信託約款の当事者関係は，セゾン投信の用語解説「約款」も参照。

[https://www.saison-am.co.jp/first/learn/basic/terms/ya/20160217182544.html](https://www.saison-am.co.jp/first/learn/basic/terms/ya/20160217182544.html)

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## 証券会社の契約締結前交付書面とは―交付義務・読むべき項目・電子交付と目論見書の違い（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/shoken-keiyaku-teiketsumae-kofu-shomen/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 企業法務・契約, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　契約締結前交付書面とは](#sec1)

- [第２　交付義務・提供時期と紙・電子の違い](#sec2)
- [１　いつ確認する書類か](#sec2-1)

- [２　令和７年４月からのデジタル化](#sec2-2)

- [３　交付書面が不要といわれた場合](#sec2-3)

- [第３　約款・目論見書・契約締結時交付書面との違い](#sec3)

- [第４　SMBC日興証券の書面集を例にした読み方](#sec4)
- [１　商品と契約の種類を先に選ぶ](#sec4-1)

- [２　手数料とリスクを分けて確認する](#sec4-2)

- [３　ウェブの案内と紙の交付請求](#sec4-3)

- [第５　相続で証券口座を開設する場合](#sec5)

- [第６　もらっていない・説明が分からない場合](#sec6)
- [１　提供の有無と内容を確認する](#sec6-1)

- [２　受領・閲覧と説明内容を分ける](#sec6-2)

- [３　相談前にまとめる資料](#sec6-3)

- [第７　よくある質問](#sec7)
- [１　契約締結前交付書面は義務ですか](#sec7-1)

- [２　契約締結前交付書面が不要な場合はありますか](#sec7-2)

- [３　契約締結前交付書面はいつ確認しますか](#sec7-3)

- [４　契約締結時交付書面とは何ですか](#sec7-4)

- [５　契約締結前交付書面と目論見書の違いは何ですか](#sec7-5)

- [６　電子交付の資料が読めないときはどうしますか](#sec7-6)

- [７　交付書面を確認すると商品を買ったことになりますか](#sec7-7)

- [第８　出典・参考資料](#sec8)

第１　契約締結前交付書面とは

証券会社の契約締結前交付書面は，取引の仕組み，手数料，損失が生じるリスク等を，契約前に確認するための資料である。

口座を開設するときや金融商品を取引するときに確認を求められることがあるが，書面を受け取ることと，その商品を購入する契約が成立することは同じではない。

金融商品取引法３７条の３第１項は，金融商品取引業者等に対し，契約を締結しようとするときに，あらかじめ所定の情報を顧客へ提供することを原則として義務付けている。

現在の制度は紙の書面だけを前提とせず，法令の要件に従った電子提供等も含むため，「紙が届いていない」という事情だけで，情報提供がなかったと判断することはできない。

本記事は，令和８年１０月１７日に確認した法令及び公開資料に基づき，証券会社を利用する個人が交付書面を確認する場面を扱う。

商品の売買，保管・振替，目論見書及び相続手続では資料の役割が異なるため，何の契約について，どの資料を確認しているのかを最初に確かめる必要がある。

第２　交付義務・提供時期と紙・電子の違い

１　いつ確認する書類か

契約締結前の情報提供は，原則として契約を結ぶ前に行われる。

取引後に受け取る取引報告書とは目的が異なり，取引条件やリスクを理解して契約するかを判断するためのものである。

証券会社から口座開設時に書面集を受け取った場合も，その中に将来取引し得る複数の商品や契約についての説明がまとめられていることがある。

書面集に外貨建て債券等の説明が含まれているだけで，その商品を購入済みである，又は購入しなければならないという意味にはならない。

２　令和７年４月からのデジタル化

金融庁は，令和７年４月１日から，証券会社等が顧客のデジタル機器の利用能力に応じて，書面又はデジタルによる情報提供を選択できるようになったと説明している。

金融商品取引業等に関する内閣府令７９条は，契約締結前交付書面の交付や，その記載事項の電磁的方法による提供等を定めている。

紙の交付を希望する場合は，証券会社へその旨を請求する。

利用している会社の対応方法を確認し，画面を開けない，文字が読めない又は資料を保存できない場合には，その状態を伝えて確認方法を相談することが必要である。

３　交付書面が不要といわれた場合

紙を毎回受け取らないこと，別の資料やウェブによって情報が提供されること，法令上の情報提供の適用除外があることは，区別して確認する必要がある。

府令７９条は目論見書等による方法も定め，府令８０条は契約締結前の情報提供を要しない場合を定めている。

「一度受け取れば永久に不要」「１年ごとにすべての書面を郵送する」と一律に考えず，対象商品，取引内容，過去の提供内容及び適用される要件を証券会社へ確認する。

「不要」と説明されたときは，何の資料を省略し，必要な情報をどの方法で提供するのかを具体的に尋ねると整理しやすい。

第３　約款・目論見書・契約締結時交付書面との違い

書類・情報主な役割確認する点
契約締結前交付書面契約前の判断に必要な条件・費用・リスク等の説明どの契約・商品を対象とするか
約款・規定集口座やサービスの契約条件・手続の規律入出金，移管，解約，届出等の条件
投資信託等の目論見書商品の仕組み，運用方針，リスク及び費用等の情報商品名，作成日，費用，換金条件等
契約締結時交付書面・取引報告書等成立した契約・取引の内容に関する確認銘柄，数量，価格，手数料及び受渡日等

これらの資料は役割が異なるが，法令上の情報提供方法として関係する場合がある。

目論見書を用いる方法では，必要事項が不足するときに補完する情報等が問題となるため，「目論見書を見れば他の書類はすべて不要」とは限らない。

金融商品取引法３７条の４は，契約が成立したとき等の情報提供について別に定めている。

取引前の判断材料と，取引成立後の確認資料を時系列で分けて保存すると，注文内容との食違いを確認しやすい。

第４　SMBC日興証券の書面集を例にした読み方

１　商品と契約の種類を先に選ぶ

SMBC日興証券の「契約締結前交付書面集」２０２６年４月版の目次では，金銭・有価証券等の預託，記帳及び振替に関する書面，上場有価証券等書面，個人向け国債，円貨建て債券及び外貨建て債券の書面が分けられている。

別紙には手数料表，無登録格付に関する説明書及び苦情等の申出先がある。

まず自分が行うのが口座での保管・振替なのか，株式売買なのか，国債又は債券の購入なのかを特定し，該当箇所と関連する別紙を読む。

同社の書面構成は具体例であり，他社の書面名，ページ番号，手数料又は取扱条件にそのまま当てはめることはできない。

２　手数料とリスクを分けて確認する

確認事項読み取る内容質問の例
手数料・費用売買，保管，移管，為替交換等に伴う負担売買価格に含まれる費用や別途負担する費用は何か
価格変動・信用リスク相場変動や発行者等の信用状態による損失どの事情で，どの程度の損失が生じ得るか
為替変動外貨と円との交換による円換算額の変動外貨で元本を受け取っても円換算で損失が出るか
換金・途中売却売却できる条件，価格及び代金受取時期満期前に売却できるか，価格や制限はどうなるか
取引終了・相談先解約条件，苦情窓口及び紛争解決機関解約方法と，取引内容に疑問がある場合の連絡先はどこか

手数料が個別に請求されない取引でも，売買価格に費用等が含まれる場合があるため，費用が全くないとは限らない。

元本保証の有無，価格下落，発行者等の信用状態，外貨建て商品の為替変動及び途中売却の条件を分けて確認する。

書面にクーリング・オフの適用の有無が記載されている場合は，その契約についての説明を確認する。

交付書面を受け取ったという理由だけで，すべての証券取引を一定期間内に無条件で取り消せると考えてはならない。

３　ウェブの案内と紙の交付請求

同書面集の冊子３０頁は，「リスク・手数料等説明ページ」の確認方法を案内し，紙での交付を希望する場合の申出先も記載している。

同社の書面掲載ページでは過去の版も確認できるため，現在の条件を確認するときと，過去の取引時の説明を調べるときで，参照する版を分ける必要がある。

最新の掲載場所は，[SMBC日興証券の上場有価証券等書面・契約締結前交付書面のページ](https://www.smbcnikko.co.jp/risk/index1.html)で確認できる。

書面の改定や窓口の変更があり得るため，実際の取引では現在の案内も確認する。

第５　相続で証券口座を開設する場合

相続では，遺言書，戸籍，遺産分割協議書等によって資産を取得する人を確認する手続と，相続人本人の受入口座を開設する手続が含まれることがある。

SMBC日興証券の必要書類案内は，資産を引き継ぐ相続人等が同社に口座を持っていない場合に，新規口座開設が必要になると案内している。

受入口座の開設時には，約款，契約締結前交付書面又は取得する商品の目論見書等を確認する場面がある。

遺産の取得者を確定する書類と，新しい取引関係の条件を確認する資料を分け，受け取る資産と自動買付け・再取得等の取扱いを証券会社へ確かめることが必要である。

MRFの相続時の処理は，[証券口座の相続でMRFはどうなるか－預り金・特定口座・NISAとの違い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/shoken-koza-sozoku-mrf/)で説明している。

弁護士への委任，必要書類及び受入口座の準備は，[証券口座の相続手続を弁護士が代理する方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/06/shoken-koza-sozoku-bengoshi-dairi/)を参照されたい。

第６　もらっていない・説明が分からない場合

１　提供の有無と内容を確認する

紙の書面が手元にないときは，まず証券会社の電子交付画面，メッセージ，受信メール及び過去に受け取った書面集を確認する。

証券会社には，対象の商品・契約，提供した資料名と版，提供日，提供方法及び再確認する方法を尋ねるとよい。

現在のホームページに資料があることだけでは，過去の契約前にどの資料が提供されたかは確定しない。

過去の説明を調べるときは，取引時の資料と，交付・閲覧・確認等の記録の保存の有無を照会し，現在の資料と区別する必要がある。

２　受領・閲覧と説明内容を分ける

情報提供と実質的説明義務は，法令上，区別して規定されている。

金融庁担当者の改正解説は，顧客属性に応じた説明の方法・程度や適用除外を説明しており，書面を渡した，又は閲覧確認をしたという一つの事情だけで，あらゆる説明上の問題が解消するとはいえない。

一方，紙の未受領や書面の不備だけから，直ちに契約の取消し，無効又は損害賠償が認められるとも限らない。

説明内容と実際の商品性の相違，契約判断への影響，取引の経緯及び損失との関係を，資料に沿って個別に検討する必要がある。

３　相談前にまとめる資料

相談時には，商品名，契約日，注文・受渡しの日付，交付書面・目論見書の版，提案資料，担当者とのメールやメモ，取引報告書，入出金の記録及び疑問点をまとめると事情を説明しやすい。

証券会社の窓口へ照会した場合は，質問内容と回答も残す。

同社の書面集は，苦情等の申出先に加え，証券・金融商品あっせん相談センター（FINMAC）等の外部機関を案内している。

個別の請求や紛争対応を検討する場合は，取引の種類と利用できる相談・手続を確認する。

相続人が取引履歴等を調べる場合の手続は，[証券口座の相続－共同相続人の一人だけで取引履歴を取得できるか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/10/shoken-koza-sozoku-torihiki-rireki/)を参照されたい。

取引履歴の取得と，説明に関する個々の資料を取得できるかどうかは，資料ごとに区別して確認する。

第７　よくある質問

１　契約締結前交付書面は義務ですか

証券会社等には，原則として契約締結前に所定の情報を提供する義務がある。

現在は，紙の交付だけでなく法令に従った電子提供等の方法があり，情報提供を要しない例外もある。

２　契約締結前交付書面が不要な場合はありますか

法令上の例外はあるが，紙を受け取らないことと情報提供自体が不要であることは同じではない。

目論見書等を用いる方法やウェブによる方法も含め，商品・契約に応じた提供方法と要件を証券会社へ確認する。

３　契約締結前交付書面はいつ確認しますか

原則として契約を結ぶ前に確認する。

取引後の報告書とは区別し，対象商品や契約内容が分からない場合は注文・申込み前に照会する。

４　契約締結時交付書面とは何ですか

契約成立後等に，その契約・取引の内容に関する情報を確認するための書面である。

金融商品取引法３７条の４は成立時等の情報提供を定めており，契約前の判断材料とは役割が異なる。

５　契約締結前交付書面と目論見書の違いは何ですか

契約締結前交付書面は取引・契約の条件やリスク等を確認する資料で，目論見書は投資信託等の商品の情報を確認する資料である。

法令上，目論見書等によって契約前の情報提供を行う方法もあるため，両者が常に別々の冊子で渡されるとは限らない。

６　電子交付の資料が読めないときはどうしますか

利用している証券会社に閲覧できない状況を伝え，確認方法を照会する。

紙での交付を希望する場合はその旨を請求し，不明点を確認してから取引を判断する。

７　交付書面を確認すると商品を買ったことになりますか

書面の受領・閲覧確認と，商品の購入注文又は契約の成立は同じではない。

ただし，画面上で何に同意し，どの申込みを送信するかは手続ごとに異なるため，確認欄と注文内容を分けて読む必要がある。

第８　出典・参考資料

①　金融商品取引法３７条の３・３７条の４（e-Gov法令検索）

[https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000025](https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000025)

②　金融商品取引業等に関する内閣府令７９条・８０条・９２条の３（e-Gov法令検索）

[https://laws.e-gov.go.jp/law/419M60000002052](https://laws.e-gov.go.jp/law/419M60000002052)

③　金融庁「金融商品取引契約に係る顧客交付書面のデジタル化について」令和７年２月２０日

[https://www.fsa.go.jp/policy/shodeji/index.html](https://www.fsa.go.jp/policy/shodeji/index.html)

④　金融庁担当者「金融商品取引業等に関する内閣府令の改正の解説―顧客への情報提供の充実に関する改正」商事法務２４００号２１頁～２４頁。意見にわたる部分は筆者の個人的見解とする解説である。

[https://www.fsa.go.jp/frtc/kikou/2025/20250905_shoujihoumu_1.pdf](https://www.fsa.go.jp/frtc/kikou/2025/20250905_shoujihoumu_1.pdf)

⑤　SMBC日興証券「上場有価証券等書面・契約締結前交付書面」及び「契約締結前交付書面集」２０２６年４月版。ウェブ掲載PDFの冒頭に付された一部改定の案内も併せて確認する。

[https://www.smbcnikko.co.jp/risk/index1.html](https://www.smbcnikko.co.jp/risk/index1.html)

[https://www.smbcnikko.co.jp/risk/pdf/teiketsumae.pdf](https://www.smbcnikko.co.jp/risk/pdf/teiketsumae.pdf)

⑥　SMBC日興証券「相続手続き時にご提出いただく書類のご案内」

[https://www.smbcnikko.co.jp/service/inheritance/procedure/document/](https://www.smbcnikko.co.jp/service/inheritance/procedure/document/)

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## 法定審理期間訴訟手続とは―６か月の審理・利用要件・通常訴訟への移行と異議申立て（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/houtei-shinri-kikan-soshou-tetsuzuki/
Published: 2026-10-17
Modified: 2026-10-17
Category: 民事訴訟・証拠, 裁判手続の実務, 裁判所

目次

- [第１　法定審理期間訴訟手続とは何か](#sec1)
- [１　審理と判決の予定を法律で定める手続](#sec1-1)

- [２　施行日と適用される事件](#sec1-2)

- [第２　利用するための要件と対象外事件](#sec2)
- [１　相手方の同意と裁判所の判断が必要](#sec2-1)

- [２　消費者契約と個別労働関係民事紛争は対象外](#sec2-2)

- [３　申出・同意の後に提出する書面](#sec2-3)

- [第３　６か月はいつから数えるのか](#sec3)
- [１　訴え提起日と開始決定後の期日を区別する](#sec3-1)

- [２　手続の予定を一覧で確認する](#sec3-2)

- [第４　主張・証拠の準備と判断事項の確認](#sec4)
- [１　５か月の提出期間を前提に準備する](#sec4-1)

- [２　判決で判断すべき事項を確認する](#sec4-2)

- [第５　途中で通常訴訟に戻せるか](#sec5)

- [第６　判決に不服がある場合の異議申立て](#sec6)
- [１　原則として控訴ではなく異議を申し立てる](#sec6-1)

- [２　適法な異議があった後の審理と執行](#sec6-2)

- [第７　通常訴訟・少額訴訟との違い](#sec7)

- [第８　利用を選ぶ前に確認したいこと](#sec8)
- [１　期間の見通しと準備の負担を合わせて検討する](#sec8-1)

- [２　裁判所から勧められたら同意しなければならないか](#sec8-2)

- [３　期間が短ければ費用や回収も有利になるか](#sec8-3)

- [第９　根拠資料と関連記事](#sec9)
- [１　法令・裁判所資料](#sec9-1)

- [２　関連記事](#sec9-2)

第１　法定審理期間訴訟手続とは何か

１　審理と判決の予定を法律で定める手続

法定審理期間訴訟手続は，当事者双方の申出又は一方の申出に対する相手方の同意を前提に，裁判所がこの手続による審理・裁判をする旨を決定し，法律で定められた期間内に審理と判決を行う民事訴訟の特別な手続である。

開始決定後の所定の期日から６か月以内に口頭弁論を終結し，終結の日から１か月以内に判決を言い渡す予定を定める（民事訴訟法３８１条の２・３８１条の３）。

訴状を提出した日から６か月以内に，必ず紛争が最終的に解決する制度ではない。

途中で通常の手続に移行する場合があり，判決に対する適法な異議によって通常の手続で審理が続く場合もある。

２　施行日と適用される事件

この制度は，令和４年法律第４８号による民事訴訟法改正で設けられ，令和８年５月２１日に施行された。

同改正法附則２３条は，改正後の民事訴訟法第７編の規定を，施行日以後に提起される訴えに係る事件に適用すると定めている。

本記事は，令和８年１０月１７日までに確認した法令と裁判所公表資料を基に，制度の要件，期間，利用前の検討事項及び不服申立てを説明する。

電子提出やウェブ会議を利用することだけで，通常の訴訟が当然にこの手続へ切り替わるわけではない。

第２　利用するための要件と対象外事件

１　相手方の同意と裁判所の判断が必要

当事者双方がこの手続を求めて申し出た場合，又は一方が申し出て相手方が同意した場合に，裁判所が利用の可否を判断する。

裁判所は，事案の性質，訴訟追行による当事者の負担の程度その他の事情から，当事者間の衡平を害し，又は適正な審理の実現を妨げると認める場合には，この手続による決定をしない（民事訴訟法３８１条の２第２項）。

申出と同意は，原則として書面でする。

ただし，口頭弁論又は弁論準備手続の期日では，口頭ですることもできる（同条３項）。

相手方が利用を希望しないのに，一方の希望だけでこの手続を開始することはできない。

２　消費者契約と個別労働関係民事紛争は対象外

消費者契約に関する訴えと，個別労働関係民事紛争に関する訴えでは，この手続を求める申出をすることができない（民事訴訟法３８１条の２第１項）。

対象となる紛争の種類を先に確認し，当事者が同意しているという理由だけで利用可能と判断しないことが必要である。

他方，条文は利用できる事件を「企業間の売掛金事件だけ」などと限定列挙しているわけではない。

対象外事件に当たらないことと，具体的な事件が短期間の審理に適していることは，分けて検討する必要がある。

３　申出・同意の後に提出する書面

民事訴訟規則２３１条の３は，申出又は同意の後，速やかに，予想される主要な争点と関連事実，争点ごとの証拠，交渉その他の訴訟に至る経緯の概要を記載した書面を提出することを求めている。

その書面には，予想される主要な争点についての書証の写しも添付する。

したがって，利用を申し出てから争点や証拠を一から調べ始めるという準備では，手続の予定に対応しにくい。

依頼者への事実確認，相手方の主張の把握及び証拠の収集を，申出・同意の前から進めておくことが重要となる。

第３　６か月はいつから数えるのか

１　訴え提起日と開始決定後の期日を区別する

裁判長は，この手続による旨の決定の日から２週間以内の間に，口頭弁論又は弁論準備手続の期日を指定する（民事訴訟法３８１条の３第１項）。

以下では，この期日を「開始期日」という。

６か月の審理期間は，訴えを提起した日でも，この手続による旨の決定の日でもなく，この開始期日を起点とする。

裁判長は開始期日に，その日から６か月以内の口頭弁論終結期日と，終結の日から１か月以内の判決言渡期日を指定する（同条２項）。

裁判所と当事者は，開始期日に訴訟の進行に必要な事項を協議する（民事訴訟規則２３１条の４）。

２　手続の予定を一覧で確認する

段階法律が定める期間・内容
この手続による旨の決定双方の申出又は申出・同意を踏まえ，裁判所が決定する
開始期日決定の日から２週間以内の間に指定する
攻撃防御方法の提出開始期日から５か月以内。裁判所が双方の意見を聴いて，より短い期間を定める場合がある
判断事項の確認攻撃防御方法の提出期間が満了するまでに，裁判所が当事者双方との間で確認する
証拠調べ・口頭弁論終結証拠調べは開始期日から６か月以内。より短い期間を定める場合がある。口頭弁論終結期日も開始期日から６か月以内に指定する
判決言渡し口頭弁論を終結する日から１か月以内に指定する

この予定は，民事訴訟法３８１条の３に基づく。

「約７か月で判決」という説明を見るときも，訴え提起からの期間，判決が確定するまでの期間及び実際に支払を受けるまでの期間とは区別する必要がある。

第４　主張・証拠の準備と判断事項の確認

１　５か月の提出期間を前提に準備する

当事者は，開始期日から５か月以内，裁判所が双方の意見を聴いて短い期間を定めた場合はその期間内に，攻撃又は防御の方法を提出しなければならない（民事訴訟法３８１条の３第３項）。

ここでいう攻撃防御方法は，単に訴状や答弁書の表題を持つ書類だけを指すものではない。

請求を支える事実，相手方の主張への反論及び証拠の申出等を，審理の予定に即して準備する必要がある。

民事訴訟規則は，早期の主張・証拠提出を求めるとともに，準備書面では主要な争点と関連事実を明確に分けて簡潔に記載し，証拠の申出では立証に必要な証拠を厳選することを定めている（２３１条の２・２３１条の５・２３１条の６）。

資料を多く提出することだけでなく，どの争点のどの事実を証明する資料かを明確にすることが必要となる。

証拠の種類についての制限と，証拠の提出・取調べに使える時間は，別の問題である。

この手続では証拠調べの期間も限られるため，鑑定や第三者からの資料収集に時間がかかる事件では，予定された期間内に必要な立証を終えられるかを利用前に検討する必要がある。

「証拠制限がない」という言葉だけで，通常訴訟と同じだけの時間をかけて証拠調べができると理解すべきではない。

２　判決で判断すべき事項を確認する

裁判所は，攻撃防御方法の提出期間が満了するまでに，争点及び証拠の整理の結果に基づき，判決で判断すべき事項を当事者双方との間で確認する（民事訴訟法３８１条の３第４項）。

必要があれば，判断事項と，これに関連する各当事者の攻撃防御方法の要旨を記載した書面の提出を命ずることができる（民事訴訟規則２３１条の７）。

確認された事項は電子調書に記録される。

当事者側では，請求，抗弁，再抗弁，予備的な主張等のうち判断を求める事項が，確認対象から抜けていないかを点検することが重要である。

この手続の電子判決書には，事実として請求の趣旨・原因その他の攻撃防御方法の要旨を，理由として確認された事項に係る判断の内容を記録する（民事訴訟法３８１条の５）。

争点整理の結果と判決の記載が結び付くため，短い書面にまとめること自体を目的として，必要な判断事項を落とすべきではない。

第５　途中で通常訴訟に戻せるか

当事者の双方又は一方が通常の手続への移行を申し出たときは，裁判所は移行の決定をしなければならない。

提出された攻撃防御方法と審理の現状から，この手続による審理・裁判が困難と認めるときも，同様である（民事訴訟法３８１条の４第１項）。

当事者の移行の申出は，期日にする場合を除き書面でする（民事訴訟規則２３１条の８）。

移行の決定には不服を申し立てることができず，既に指定された期日は通常の手続のための期日とみなされる（民事訴訟法３８１条の４第２項・第３項）。

この手続の期日の変更は，やむを得ない事由がある場合に限られる（民事訴訟法３８１条の３第６項）。

証拠収集や反論の準備が予定に収まらなくなったときは，単に次回期日を先へ延ばす希望と，通常の手続へ移行する申出を区別して検討する必要がある。

第６　判決に不服がある場合の異議申立て

１　原則として控訴ではなく異議を申し立てる

この手続の終局判決に対しては，原則として控訴をすることができない。

ただし，訴えを却下した判決については，控訴禁止の例外となる（民事訴訟法３８１条の６）。

訴えを却下した判決を除く終局判決に対しては，電子判決書の送達を受けた日から２週間の不変期間内に，その判決をした裁判所へ異議を申し立てることができる（民事訴訟法３８１条の７）。

判決の言渡日と送達日を混同せず，どの種類の判決を受けたのか，どの裁判所へ何を申し立てるのかを先に確認する必要がある。

２　適法な異議があった後の審理と執行

適法な異議があると，訴訟は口頭弁論終結前の程度に復し，通常の手続によって審理・裁判をする。

異議申立ては執行停止の効力を有する（民事訴訟法３８１条の８第１項・第２項）。

異議後の判決では，民事訴訟法３６２条・３６３条が準用され，最初の判決を認可する場合と取り消す場合等が区別される。

したがって，「異議を出しただけで，最初の判決が当然に取り消されて不存在になる」と説明するのは適切ではない。

異議後の判決への不服申立ては，この手続で最初に言い渡された判決に対する異議と区別して検討する必要がある。

第７　通常訴訟・少額訴訟との違い

比較する事項法定審理期間訴訟手続通常訴訟・少額訴訟との区別
手続を始める条件双方の申出又は申出・同意と裁判所の決定が必要通常訴訟では，相手方が審理期間の限定に同意することは訴え提起の条件ではない
審理期間開始期日から６か月以内の口頭弁論終結等を定める通常訴訟の計画審理と，全事件に６か月の上限を置くことは同じではない
金額の要件３８１条の２に少額訴訟と同じ６０万円以下という要件はない少額訴訟は，簡易裁判所の６０万円以下の金銭支払請求が対象である
期日の考え方所定の期間内に争点整理と証拠調べを進める少額訴訟は，特別の事情がある場合を除き最初の口頭弁論期日で審理を完了する

通常訴訟の計画審理は民事訴訟法１４７条の２・１４７条の３，少額訴訟の金額・請求の要件と一期日審理の原則は同法３６８条・３７０条による。

少額訴訟の要件を満たさないからこの手続も利用できない，あるいはmintsを使う事件はすべてこの手続になる，という関係にはない。

第８　利用を選ぶ前に確認したいこと

１　期間の見通しと準備の負担を合わせて検討する

利用を検討する利点は，口頭弁論終結と判決の予定を早い段階で具体化できることである。

一方で，短期間のうちに必要な主張と証拠の準備を進める負担があり，途中の通常手続への移行や判決後の異議も予定に織り込む必要がある。

検討の目安として，①相手方の主張と主要な争点を把握できているか，②契約書・取引記録・通信履歴等の必要な証拠がそろっているか，③第三者からの資料収集，尋問又は鑑定等に要する時間を見込めるか，④依頼者の確認・決裁と反論の準備を期間内に進められるかを確認することが考えられる。

これは個別事件で利用を判断するための実務上の整理であり，列挙した条件を満たせば裁判所が必ず利用を認めるという法定要件ではない。

２　裁判所から勧められたら同意しなければならないか

この手続の開始には，当事者双方の申出又は申出・同意が必要である。

裁判所から利用の打診を受けても，証拠収集や反論に必要な時間，判決後の不服申立ての仕組みを検討した上で，利用するか判断する必要がある。

３　期間が短ければ費用や回収も有利になるか

審理期間の予定，裁判所へ納める費用，弁護士との報酬契約及び実際の回収可能性は，それぞれ確認すべき事項である。

この手続を選ぶという理由だけで，弁護士費用が安くなることや，相手方から早期に全額回収できることを前提にしない。

依頼時には，集中的な準備に必要な作業と費用，通常の手続に移行した場合や異議が出た場合の対応も確認しておくとよい。

第９　根拠資料と関連記事

１　法令・裁判所資料

①　民事訴訟法３８１条の２～３８１条の８，１４７条の２・１４７条の３，３６２条・３６３条，３６８条・３７０条及び令和４年法律第４８号附則２３条

[https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109](https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109)

②　民事訴訟規則２３１条の２～２３１条の１０（裁判所公表・令和８年５月２１日施行版，PDF実頁５２頁～５３頁）

[https://www.courts.go.jp/assets/080521minnsokisoku.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/080521minnsokisoku.pdf)

③　法務省「民事訴訟法等の一部を改正する法律について」第５（制度の創設と施行日）

[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00316.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00316.html)

２　関連記事

[民事裁判はどのくらいかかるか―事件類型別・代理人の有無別の平均審理期間と長くなる要因（令和６年）（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/minji-saiban-shinri-kikan-r06/)

[民事裁判手続のデジタル化（IT化）－mints・ウェブ会議・電子訴訟（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/10/13/minji-saiban-tetsuzuki-digital-mints/)

[mintsで控訴・上告・上告受理申立てをする方法―提出先，不変期間，手数料及び旧法事件の区分（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/26/mints-koso-jokoku-jokoku-juri-moshitate/)

[民事訴訟の争点整理―主要事実・証拠・判決の道筋を期日前に整理する方法（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/15/minji-soshou-souten-seiri-shuyou-jijitsu-shouko/)

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## 養育費の受給率と未払い率―男女差・取決めの有無と国際比較の読み方（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/youikuhi-jukyuritsu-mibarairitsu/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 養育費, 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　養育費を払わない男女の割合は分かるか](#sec1)

- [第２　日本の母子世帯・父子世帯の受給状況](#sec2)
- [１　現在も受けている世帯の割合](#sec2-1)

- [２　７１．９％・９１．３％を不払い率にできない理由](#sec2-2)

- [３　男女差を説明するときの限界](#sec2-3)

- [第３　取決めがある世帯に限ると数字が変わる](#sec3)

- [第４　英国の７７％とは何の割合か](#sec4)
- [１　Collect and Payで一部でも支払った人の割合](#sec4-1)

- [２　対象地域とサービスの範囲](#sec4-2)

- [第５　日本と外国の数字を比べる際の確認表](#sec5)

- [第６　未払いに直面している場合](#sec6)

第１　養育費を払わない男女の割合は分かるか

母子世帯と父子世帯の養育費の受給状況は，公的調査から確認できる。

しかし，受け取っている世帯の割合の裏返しを，そのまま男性又は女性が養育費を払わない割合とすることはできない。

受取側を調べた世帯統計と，支払義務を負う人の履行状況は，分母が異なるからである。

本記事では，令和３年度全国ひとり親世帯等調査と，英国の２０２６年６月までのCMS統計を例に，受給率，未受給及び不払いの区別を整理する。

数値の大小だけで男女の責任や制度の優劣を決めず，調査対象と指標の定義から読む必要がある。

第２　日本の母子世帯・父子世帯の受給状況

１　現在も受けている世帯の割合

令和３年度全国ひとり親世帯等調査は，令和３年１１月１日現在の状況を調査したものである。

養育費の受給状況の次の数値は，母子世帯・父子世帯のうち離婚・未婚の該当世帯についての集計であり，死別等を含む全ひとり親世帯を一律に分母とした数値ではない。

受給状況母子世帯父子世帯
現在も受けている２８．１％８．７％
受けたことがあるが，現在は受けていない１４．２％４．８％
受けたことがない５６．９％８５．９％
不詳０．８％０．６％

出典は，[こども家庭庁掲載の調査報告（https://www.cfa.go.jp/sites/default/files/node/basic_page/field_ref_resources/f1dc19f2-79dc-49bf-a774-21607026a21d/9ff012a5/20230725_councils_shingikai_hinkon_hitorioya_6TseCaln_05.pdf）](https://www.cfa.go.jp/sites/default/files/node/basic_page/field_ref_resources/f1dc19f2-79dc-49bf-a774-21607026a21d/9ff012a5/20230725_councils_shingikai_hinkon_hitorioya_6TseCaln_05.pdf)の表１７－（３）－１及び表１７－（３）－３（報告書６０頁，結合PDF６８頁）である。

同じ表には離婚・未婚別の数値もあるため，離婚した世帯だけの割合として２８．１％・８．７％を引用してはならない。

２　７１．９％・９１．３％を不払い率にできない理由

１００％から現在の受給割合を引くと，母子世帯では７１．９％，父子世帯では９１．３％となる。

しかし，この計算には，過去に受けた世帯，受けたことがない世帯及び不詳がまとめて含まれる。

支払義務のある金額，支払期日，取決めの存否及びその時点の未払残額をそろえた履行率ではない。

したがって，父親の７１．９％が不払い，母親の９１．３％が不払いという書き換えはできない。

現在受給している世帯についても，約束された全額が毎月支払われているかどうかは，この区分だけでは分からない。

３　男女差を説明するときの限界

母子世帯と父子世帯では，所得，子の年齢，養育費の取決めの状況等の構成が異なり得る。

受給割合の違いだけで，性別そのものが不払いの原因であるとは判断できない。

受取側の世帯の割合と，支払側の人数の割合は同じ統計ではない。

男女の支払行動を比べるには，支払義務がある人を共通の条件で把握し，対象期間と支払額を確認する資料が必要になる。

第３　取決めがある世帯に限ると数字が変わる

同じ調査でも，養育費の取決めをしている世帯に限ると，現在も受けている割合は母子世帯５７．７％，父子世帯２５．９％である。

出典は同報告の表１７－（３）－７及び表１７－（３）－８（報告書６２・６３頁，結合PDF７０・７１頁）である。

現在も受けている割合の分母母子世帯父子世帯
調査の養育費受給状況の集計対象２８．１％８．７％
そのうち養育費の取決めをしている世帯５７．７％２５．９％

この違いは，数字に分母を付けて示す必要があることを表している。

ただし，取決めをしたことだけによって受給割合がどれだけ上がったかという因果効果を，この比較からそのまま計算することはできない。

取決めをする世帯としない世帯の事情が異なり得るためである。

取決めの文書や強制執行への備えは，[養育費の取り決め方](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/youikuhi-torikime-kata/)を参照されたい。

この調査は令和８年４月施行の法定養育費等より前の時点のものであり，改正後の制度の効果を表す数字としても使えない。

第４　英国の７７％とは何の割合か

１　Collect and Payで一部でも支払った人の割合

[英国政府のCMS統計（２０２６年６月まで）（https://www.gov.uk/government/statistics/child-maintenance-service-statistics-data-to-june-2026/child-maintenance-service-statistics-data-to-june-2026）](https://www.gov.uk/government/statistics/child-maintenance-service-statistics-data-to-june-2026/child-maintenance-service-statistics-data-to-june-2026)は，同年６月までの四半期について，Collect and Payを利用して支払義務がある親の７７％が，何らかの養育費を支払ったと説明している。

全額を支払った人が７７％という意味ではない。

同統計では，支払義務がある親の５３％が当期の支払義務額の９０％超を，２４％が９０％以下の何らかの額を支払い，２３％は支払がなかったとされる。

公表値は丸められた割合であり，７７％を分母にして５３％・２４％をもう一度掛ける読み方はしない。

２　対象地域とサービスの範囲

この統計の対象地域はGreat Britainであり，イングランド，ウェールズ及びスコットランドを含み，北アイルランドを含まない。

父母間の私的な取決め全体を対象とした統計ではなく，CMSの利用者についての統計である。

Collect and PayはCMSが徴収・送金する方法である。

CMSが額を計算して父母間で支払うDirect Payについては，CMSが実際の支払状況を同じ方法で把握していないため，上記の支払率の対象に含めてはならない。

制度の仕組みは，[イギリスの養育費の法制度](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/england-wales-child-maintenance/)で説明している。

同記事の法制度の説明範囲であるイングランド及びウェールズと，ここで用いる統計の地域範囲も区別する必要がある。

第５　日本と外国の数字を比べる際の確認表

日本の２８．１％と英国の７７％は，そのまま同じ養育費の支払率として比較できない。

少なくとも分母，指標，期間及び対象制度を並べる必要がある。

確認事項日本の２８．１％英国の７７％
数える単位受取側の母子世帯支払側の親
分母調査で養育費受給状況の対象となる世帯Collect and Payで当期に支払義務のある親
指標現在も養育費を受けている当期に何らかの額を支払った
時点・期間令和３年１１月１日現在の調査２０２６年６月までの四半期
留意点取決めの有無を問わない集計と，取決めありの集計が別にある。全額支払率でも，父母間の全取決めの履行率でもない。

人数・世帯数の割合と，支払われるべき金額のうち何％が回収されたかという金額ベースの指標も別である。

一部だけ支払う人が増えると，一部でも支払った人の割合は上がるが，必要な生活費がどれだけ満たされたかまでは分からない。

制度の優劣を検討するには，共通の対象・期間・指標に近付けた資料に加え，所得や対象児童の構成，給付との関係及び利用者の選ばれ方も検討する必要がある。

行政徴収，支払仲介及び公的先払いの違いは，[養育費法制の国際比較](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/youikuhi-housei-kokusai-hikaku/)を参照されたい。

第６　未払いに直面している場合

統計上の平均や割合は，個別の養育費請求権や回収可能性を決めるものではない。

養育費を定めた文書，月別の支払期日・請求額・入金額・未払残額，相手の勤務先や財産の情報を整理することが先になる。

国内の回収方法は[養育費を払わない場合の回収方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/youikuhi-mibarai-kaishuu/)，公的支援や保証は[養育費の立替払い・保証は利用できるか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/youikuhi-tatekae-hosho-shien/)，海外に住む親への請求は[国際養育費の請求と回収](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)を参照されたい。

本記事は令和８年１０月１６日に確認した公表資料に基づき，調査年と資料の確認日を区別して記載している。

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## 生活保護費の追加給付と原告への特別給付金―最高裁令和７年６月２７日判決後の▲２．４９％の水準，対象世帯及び申出期間（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/seikatsuhogo-tsuika-kyuufu-tokubetsu-kyuufukin/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 行政・政治・公文書

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)
- [１　対象と基準日](#sec1-1)

- [２　結論の要点](#sec1-2)

- [第２　追加給付に至る経緯](#sec2)
- [１　最高裁令和７年６月２７日判決](#sec2-1)

- [２　専門委員会の報告書と対応の方向性](#sec2-2)

- [第３　追加給付の内容](#sec3)
- [１　新たな水準と差額の給付](#sec3-1)

- [２　対象世帯](#sec3-2)

- [３　支給額の例](#sec3-3)

- [第４　受給中の世帯と受給していない世帯の手続](#sec4)
- [１　現に生活保護を受けている世帯](#sec4-1)

- [２　現に生活保護を受けていない世帯](#sec4-2)

- [３　死亡した世帯員と収入認定の扱い](#sec4-3)

- [第５　原告への特別給付金](#sec5)

- [第６　弁護士・支援者が確認すべき事項](#sec6)

- [第７　出典](#sec7)

第１　この記事の対象と結論

１　対象と基準日

本記事は，平成２５年８月から３回に分けて実施された生活扶助基準の引下げについて，最高裁判所が令和７年６月２７日にデフレ調整を違法と判断したことを受けて，厚生労働省が行っている保護費の追加給付と，訴訟の原告に対する特別給付金を整理するものである。

内容は，令和８年１０月１６日までに確認した厚生労働省の公表資料に基づく。

判決そのものの判断枠組みは，[社会保障給付の減額と司法審査―年金減額判決・生活保護基準引下げ判決・経過措置（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/23/shakaihoshou-kyuufu-gengaku-shihou-shinsa/)で説明している。

２　結論の要点

厚生労働省は，デフレ調整による減額率（▲４．７８％）に代えて，専門委員会の報告書等を踏まえた新たな水準（▲２．４９％）を設定し，その差額を保護費として追加給付することとした。

追加給付は，原告か否かを区別せずに行われ，平成２５年８月から平成３０年９月までの間に生活保護を受給したことがある全ての世帯のほか，その後の一定の世帯も対象となる。

現に生活保護を受けている世帯には，現在の自治体から原則として申出なしに支給され，現在は受給していない世帯は，当時保護を受けていた自治体に，令和８年８月１日から令和９年７月３１日までの間に申し出る必要がある。

訴訟の原告については，これとは別に，厚生労働省が特別給付金を支給する。

第２　追加給付に至る経緯

１　最高裁令和７年６月２７日判決

[最高裁令和７年６月２７日第三小法廷判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/94225/detail2/index.html)（令和５年（行ヒ）第３９７号ほか）は，平成２５年の生活扶助基準改定のうち，物価変動率のみを直接の指標としてデフレ調整をした点について，厚生労働大臣の判断に裁量権の範囲の逸脱又はその濫用があり，生活保護法３条，８条２項に違反して違法であるとした。

他方，ゆがみ調整（２分の１処理を含む。）は違法とされず，国家賠償請求も認められなかった。

同判決は保護変更決定の取消しを認めたものであるが，取消しの効力が直接及ぶのは訴訟の原告に限られるため，原告以外の受給者への対応が問題となった。

２　専門委員会の報告書と対応の方向性

厚生労働省は，社会保障審議会生活保護基準部会の下に「最高裁判決への対応に関する専門委員会」を設置し，同委員会は令和７年８月１３日から９回の審議を経て，同年１１月１８日に報告書を公表した。

報告書は，平成２１年の消費水準がリーマンショックの影響を大きく受けていたとして，その影響から一定程度回復した時点の水準に補正する方法を示し，改定率の案として▲２．４９％，▲５．５４％（ただし▲４．７８％が下限）及び▲４．０１％の３案を挙げた。

厚生労働省は，同月２１日に公表した「最高裁判決への対応に関する専門委員会報告書等を踏まえた対応の方向性」において，平成２５年の基準改定までに参照し得た最新のデータが平成２４年のものであることから，平成２４年までの変動率に基づく▲２．４９％を採用した。

同資料は，保護費の追加給付に要する費用を概ね２，０００億円前後（精査中）とし，１世帯当たりの追加給付額を概ね１０万円（世帯類型等による。）と示している。

第３　追加給付の内容

１　新たな水準と差額の給付

追加給付は，生活保護法８条２項の規定と同法２条の無差別平等原則を踏まえ，原告・原告以外を区別せず，▲２．４９％の水準で一律に高さ調整を実施することを前提に，従来の水準（▲４．７８％）との差額を支給するものである。

ゆがみ調整については，判決で違法とされていないことから，追加給付の対象とされていない。

差額の算定は，「平成２５年８月から令和８年３月までの間の生活保護法による保護の基準の特例」（令和８年厚生労働省告示第４３号）に基づく再処分によって行われる。

２　対象世帯

厚生労働省の「追加給付の対象となる方へのご案内」によれば，対象は次のとおりである。

①　平成２５年８月から平成３０年９月までの間に生活保護を受給したことがある全ての世帯

②　平成３０年１０月から令和８年３月までの間に生活保護を受給したことがある世帯のうち，一定期間入院・入所していた者，障害者加算等が算定されていた者，毎年１２月に支給される期末一時扶助費が算定された世帯等

現在は保護を受給していない世帯も，上記の条件に当てはまれば対象となる。

３　支給額の例

支給額は，当時の年齢，世帯人数，居住地域，受給期間及び加算の有無等によって異なる。

同案内は，地方部（３級地－２）の居宅で平成２５年８月から令和８年３月まで継続して受給していた場合の例として，６０歳代単身で８．５万円，３０歳代の夫婦と４歳の子１人で１６．１万円を示している。

従来水準に対する追加給付率は，平成２５年８月からが＋０．８％，平成２６年４月からが＋１．６％，平成２７年４月からが＋２．４％であり，平成２５年改定が３年かけて段階的に実施されたことに対応している。

上記の例は各種加算を算定していないため，加算が算定されていた世帯や，入院患者日用品費等が算定されていた世帯では，額が増えることがある。

第４　受給中の世帯と受給していない世帯の手続

１　現に生活保護を受けている世帯

現に生活保護を受けている世帯には，現在保護を受けている自治体が追加給付を行うため，原則として申出は不要である。

厚生労働省は，受給中の世帯について令和８年３月から順次追加給付を開始していると公表している。

ただし，平成２５年８月以降に別の自治体で保護を受けていた期間がある場合は，その期間について当時保護を受けていた自治体への申出が必要である。

２　現に生活保護を受けていない世帯

現在は生活保護を受けていない世帯は，当時保護を受けていた自治体に申し出ることにより追加給付を受ける。

厚生労働省の令和８年７月１７日の公表によれば，申出の受付期間は令和８年８月１日から令和９年７月３１日までであり，多くの自治体では開庁日（平日）に受け付ける。

申出は当時の世帯主から行うことが予定されており，転居を重ねた世帯は，受給していた自治体ごとに申し出る必要がある。

３　死亡した世帯員と収入認定の扱い

同案内のよくある質問によれば，亡くなった者は保護費の追加給付の対象とならず，例えば当時３人世帯で父親が死亡し現在２人で受給している場合には，２人分の追加給付となる。

また，現に保護を受けている世帯への追加給付は，収入認定の対象とならないが，保有が認められない物品の購入等は認められない。

厚生労働省は，同省や自治体が電話で口座番号等を聞くことはないとして，詐欺への注意を呼び掛けている。

第５　原告への特別給付金

厚生労働省社会・援護局長通知「生活保護基準引下処分取消等請求訴訟に係る原告への特別給付金の支給について」（令和８年２月２０日付け社援発０２２０第２号）は，最高裁判決を含む確定判決により保護変更決定処分が取り消された原告について，紛争の一回的解決の要請を踏まえ，高さ調整を実施しない水準となるよう，保護費に代えて予算措置による特別給付金を支給するとしている。

同通知に付された支給要領によれば，実施主体は厚生労働省であり，原告（途中で保護廃止となった原告を含む。）であって追加給付の対象となった者が，被告自治体に支給申請書を提出する。

支給額は，ゆがみ調整のみを実施した上での高さ調整０％と▲２．４９％との差額と，当時の法定利率（年５％）に基づく金利相当分の合計であり，特別給付金給付率は対象期間に応じて０．８７％，１．７４％及び２．６１％とされている。

特別給付金の法的性格は贈与契約であって行政処分ではないから，支給に係る不服申立ての対象とはならないとされ，支給された特別給付金は収入認定せず，自立更生に充てられるよう助言指導するものとされている。

第６　弁護士・支援者が確認すべき事項

成年後見人，相続人の代理人又は支援者として関与する場合は，次の事項を確認する。

①　平成２５年８月以降の受給期間と，受給していた全ての自治体

②　現在も受給中か，受給を終えているか（受給終了世帯は申出期間内に当時の自治体へ申し出る必要がある。）

③　当時の世帯主と現在の申出者の関係，死亡した世帯員の有無

④　加算・入院入所・期末一時扶助の有無（支給額に影響する。）

⑤　原告であったか否か（原告は特別給付金の申請を別に要する。）

なお，日本弁護士連合会は，令和８年１月２３日付けの「最高裁判所判決を受けた厚生労働省の対応策の撤回と全ての生活保護利用者への全面的な補償措置等を求める会長声明」で，厚生労働省の対応策を批判している。

追加給付の水準そのものを争うかどうかは，個別の受給者ごとに，新たな処分の内容と不服申立ての期間を確認して判断する必要がある。

第７　出典

[裁判所「最高裁令和７年６月２７日第三小法廷判決（令和５年（行ヒ）第３９７号ほか）」](https://www.courts.go.jp/hanrei/94225/detail2/index.html)

[厚生労働省「社会保障審議会（生活保護基準部会　最高裁判決への対応に関する専門委員会）」](https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_60482.html)

[厚生労働省社会・援護局「最高裁判決への対応に関する専門委員会報告書等を踏まえた対応の方向性」](https://www.mhlw.go.jp/content/11909500/001598873.pdf)

[厚生労働省社会・援護局長通知「生活保護基準引下処分取消等請求訴訟に係る原告への特別給付金の支給について」（令和８年２月２０日付け社援発０２２０第２号）](https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/001660520.pdf)

[厚生労働省「最高裁判決を踏まえた保護費の追加給付に関するお知らせ」（令和８年７月１７日）](https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_74654.html)

[厚生労働省「追加給付の対象となる方へのご案内」](https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/001708553.pdf)

[日本弁護士連合会「最高裁判所判決を受けた厚生労働省の対応策の撤回と全ての生活保護利用者への全面的な補償措置等を求める会長声明」（令和８年１月２３日）](https://www.nichibenren.or.jp/document/statement/year/2026/260123.html)

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## 同性婚訴訟の高裁判決の比較―違憲４件・合憲１件の判断内容，国家賠償及び最高裁大法廷への回付（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/douseikon-soshou-koutou-saibansho-hanketsu-hikaku/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)
- [１　対象とする判決と基準日](#sec1-1)

- [２　結論の要点](#sec1-2)

- [第２　争点と各条項の意味](#sec2)
- [１　争われた規定と請求の形](#sec2-1)

- [２　憲法１３条・１４条１項・２４条の関係](#sec2-2)

- [第３　高裁判決５件の一覧](#sec3)

- [第４　違憲とした４判決の判断](#sec4)
- [１　東京高裁令和６年１０月３０日判決](#sec4-1)

- [２　福岡高裁令和６年１２月１３日判決](#sec4-2)

- [３　名古屋高裁令和７年３月７日判決](#sec4-3)

- [４　大阪高裁令和７年３月２５日判決](#sec4-4)

- [第５　合憲とした東京高裁令和７年１１月２８日判決](#sec5)

- [第６　国家賠償請求が退けられた理由](#sec6)

- [第７　最高裁大法廷への回付と今後の見方](#sec7)
- [１　大法廷への回付](#sec7-1)

- [２　判決を読むときの注意点](#sec7-2)

- [第８　出典](#sec8)

第１　この記事の対象と結論

１　対象とする判決と基準日

同性同士の婚姻を認めない民法及び戸籍法の規定（以下「本件諸規定」という。）の憲法適合性を争い，国に損害賠償を求めた訴訟について，裁判所HPの裁判例検索に判決全文が掲載されている高等裁判所の判決は，令和８年１０月１６日現在，東京高裁２件，福岡高裁，名古屋高裁及び大阪高裁の各１件の合計５件である。

本記事は，この５件の判決全文を読み比べ，各判決が憲法１３条，１４条１項及び２４条をどのように判断したか，国家賠償請求をどの理由で退けたかを整理する。

令和８年３月２５日に最高裁判所で大法廷へ回付されたと報じられた６件の訴訟には，札幌高裁の事件も含まれるが，同高裁の判決は裁判所HPに全文が掲載されていないため，本記事の比較表には含めていない。

２　結論の要点

５件のうち４件は，本件諸規定が憲法１４条１項及び２４条２項に違反すると判断し，そのうち福岡高裁判決は憲法１３条違反も認めた。

他方，東京高裁令和７年１１月２８日判決は，本件諸規定が憲法２４条１項・２項及び１４条１項のいずれにも違反しないと判断した。

国家賠償請求は５件とも退けられており，違憲とした判決も，国会議員の立法不作為が国家賠償法上違法である，又は国会議員に故意・過失があるとまでは認めていない。

違憲判断と損害賠償請求の結論が一致しないのは，違憲審査と国家賠償法上の違法・過失の判断とで基準が異なるためである。

第２　争点と各条項の意味

１　争われた規定と請求の形

各訴訟の原告は，同性の相手との婚姻を望んで婚姻届を提出し，不受理とされた者等である。

原告らは，国会が同性間の婚姻を可能とする立法措置をとらないこと（立法不作為）が違法であるとして，国家賠償法１条１項に基づき慰謝料を請求した。

そのため，裁判所は，①本件諸規定が憲法に違反するか，②違反するとしても，立法不作為が国家賠償法上違法と評価されるかの２段階で判断している。

２　憲法１３条・１４条１項・２４条の関係

憲法２４条１項は婚姻が「両性の合意のみに基いて成立」すると定め，同条２項は婚姻及び家族に関する法律が「個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して」制定されるべきことを定めている。

違憲とした４判決は，いずれも憲法１４条１項と２４条２項の違反を認めており，同条１項の「両性」の文言が同性間の婚姻まで保障しているかという問題とは別に，立法裁量の限界と平等原則の観点から違憲性を判断している。

憲法１３条（幸福追求権）を根拠に婚姻の法的保護を求める主張については，５件のうち福岡高裁判決だけが違反を認め，大阪高裁判決は直ちに違反するとはいえないとした。

第３　高裁判決５件の一覧

判決憲法の判断国家賠償請求
東京高裁令和６年１０月３０日判決（令和５年（ネ）第２９２号）１４条１項・２４条２項に違反棄却（違反が国会にとって明白であったとはいえない）
福岡高裁令和６年１２月１３日判決（令和５年（ネ）第５８４号）１３条・１４条１項・２４条２項に違反棄却（国会議員の故意又は過失を認め難い）
名古屋高裁令和７年３月７日判決（令和５年（ネ）第５７０号）１４条１項・２４条２項に違反棄却（原判決の結論を維持）
大阪高裁令和７年３月２５日判決（令和４年（ネ）第１６７５号）１４条１項・２４条２項に違反（１３条は直ちに違反とはいえない）棄却（立法不作為は違法とはいえない）
東京高裁令和７年１１月２８日判決（令和６年（ネ）第１８６１号）２４条１項・２項，１４条１項のいずれにも違反しない棄却

いずれの判決も控訴を棄却しており，第一審で敗訴した原告らの損害賠償請求は認められていない。

「違憲判決」と報じられる判決も，主文は控訴棄却であり，違憲の判断は理由中の判断である。

第４　違憲とした４判決の判断

１　東京高裁令和６年１０月３０日判決

[東京高裁令和６年１０月３０日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/93565/detail4/index.html)（令和５年（ネ）第２９２号）は，「現行の法令において、同性間の人的結合関係について配偶者としての法的身分関係の形成に係る規定が設けられていないことが、憲法１４条１項、２４条２項に違反することは、前記のとおりである。」と述べた（判決書５７頁）。

もっとも，同判決は，憲法２４条１項が男女間の婚姻を憲法１３条・１４条に立脚した制度に改めることを明文で要請する一方，同性間の人的結合関係について同様の規定を設けるべきことまでは明文で要請していないとも述べている（同頁）。

国家賠償請求については，本件諸規定が憲法１４条１項・２４条２項に違反することが国会にとって明白となっていたとはいえないとして，口頭弁論終結時（令和６年４月２６日）までの立法不作為を違法とはしなかった（判決書５８頁）。

２　福岡高裁令和６年１２月１３日判決

[福岡高裁令和６年１２月１３日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/93742/detail4/index.html)（令和５年（ネ）第５８４号）は，５件の中で唯一，憲法１３条違反を正面から認めた。

同判決は，本件諸規定が同性のカップルを婚姻制度の対象外としていることは「同性の者を伴侶として選択する者の幸福追求権、すなわち婚姻の成立及び維持について法制度による保護を受ける権利に対する侵害であり、憲法１３条に違反するものといわざるを得ない。」とした（判決書１２頁）。

その上で，憲法１３条に違反する差別的取扱いが不合理であることは自明であるとして憲法１４条１項違反を，個人の尊重を定めた憲法１３条に違反する以上は憲法２４条２項にも違反することは明らかであるとした（判決書１５頁～１６頁）。

国家賠償請求については，下級審の判断が区々であり最高裁判所の統一的判断も示されていないことを踏まえ，「国会議員に故意又は過失があると認めるのは困難である」として退けた（判決書１７頁）。

３　名古屋高裁令和７年３月７日判決

[名古屋高裁令和７年３月７日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/94056/detail4/index.html)（令和５年（ネ）第５７０号）は，本件諸規定が同性カップルは法律婚制度を利用することができないという区別をしていることについて，「憲法１４条１項に違反するとともに、憲法２４条２項に違反するに至った」とした（判決書３７頁）。

その上で，国家賠償請求を棄却した原判決は結論において相当であるとして，控訴を棄却した（判決書３８頁）。

４　大阪高裁令和７年３月２５日判決

[大阪高裁令和７年３月２５日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/94031/detail4/index.html)（令和４年（ネ）第１６７５号）は，本件諸規定は「憲法１４条１項及び２４条２項に違反するが、現時点において国会が同性婚を法制化していないことが国家賠償法１条１項の適用上違法であるということはできない」とした（判決書１８頁）。

同判決は，憲法１３条については「同性婚を認めていない本件諸規定が直ちに憲法１３条に違反するとはいえない」としつつ，婚姻制度の意義や婚姻によって享受できる法的・社会的利益の大きさに言及している（判決書４２頁）。

国家賠償請求については，違憲であることが国会にとって明白であるとか，国会が正当な理由なく長期にわたって法制化を怠っていたということはできないとして退けた（判決書５４頁）。

第５　合憲とした東京高裁令和７年１１月２８日判決

[東京高裁令和７年１１月２８日判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/95371/detail4/index.html)（令和６年（ネ）第１８６１号）は，５件の中で唯一，本件諸規定を合憲と判断した。

同判決は，民法が採用した法律婚制度を「一の夫婦とその間の子」の結合体を社会の基礎的な構成単位として想定した制度と理解し，「本件諸規定は、憲法２４条１項、１４条１項に違反しない」とした（判決書５３頁，６３頁）。

また，同性の者同士に係る家族に関する法制度は立法裁量に委ねられたものであり，それが存在しないことが直ちに憲法１４条１項に違反するものではないとし（判決書５８頁），「本件諸規定は、憲法２４条２項に違反するものではない。」と結論付けた（判決書６４頁）。

国家賠償請求も退け，控訴を棄却している（判決書７０頁）。

第６　国家賠償請求が退けられた理由

立法不作為が国家賠償法１条１項の適用上違法とされるのは，法律の規定が憲法上の権利を合理的な理由なく制約するものとして憲法に違反することが明白であるにもかかわらず，国会が正当な理由なく長期にわたって改廃等の立法措置を怠る場合など，例外的な場合に限られる。

東京高裁令和６年判決及び大阪高裁判決は，この違法の要件について，違憲であることが国会にとって明白であったとはいえないと判断した。

福岡高裁判決は，違法かどうかではなく，下級審の判断が分かれ最高裁判所の統一的判断がないことを理由に，国会議員の故意又は過失の段階で請求を退けた。

したがって，「違憲判決なのに賠償が認められない」ことは矛盾ではなく，違憲審査と国家賠償法上の違法・過失の判断とで問われる事項が異なることの表れである。

第７　最高裁大法廷への回付と今後の見方

１　大法廷への回付

[時事通信の令和８年３月２５日付報道](https://www.jiji.com/jc/article?k=2026032500878&amp;g=soc)によれば，最高裁第３小法廷は，同日，同性婚をめぐる６件の訴訟の上告審の審理を大法廷に回付した。

同報道は，高裁段階では５件が違憲，１件が合憲と判断が分かれており，６件とも賠償請求は退けられているとしている。

本記事の基準日である令和８年１０月１６日の時点で，大法廷の弁論期日が指定されたことを示す公表資料は確認できていない。

２　判決を読むときの注意点

各判決の違憲判断は理由中の判断であり，現時点で本件諸規定の効力を失わせたものではない。

また，違憲とした４判決の間でも，憲法１３条の扱い，憲法２４条１項の解釈，違憲となった時期の捉え方及び国家賠償請求を退けた理由は一致していない。

最高裁大法廷の判断が示されるまでは，報道の見出しだけでなく，各判決書の該当頁で判断の根拠条文と理由を確認する必要がある。

第８　出典

[裁判所「東京高等裁判所令和６年１０月３０日判決（令和５年（ネ）第２９２号）」](https://www.courts.go.jp/hanrei/93565/detail4/index.html)

[裁判所「福岡高等裁判所令和６年１２月１３日判決（令和５年（ネ）第５８４号）」](https://www.courts.go.jp/hanrei/93742/detail4/index.html)

[裁判所「名古屋高等裁判所令和７年３月７日判決（令和５年（ネ）第５７０号）」](https://www.courts.go.jp/hanrei/94056/detail4/index.html)

[裁判所「大阪高等裁判所令和７年３月２５日判決（令和４年（ネ）第１６７５号）」](https://www.courts.go.jp/hanrei/94031/detail4/index.html)

[裁判所「東京高等裁判所令和７年１１月２８日判決（令和６年（ネ）第１８６１号）」](https://www.courts.go.jp/hanrei/95371/detail4/index.html)

[時事通信「同性婚６訴訟、大法廷に回付　高裁判決割れる、統一判断へ―最高裁」（令和８年３月２５日）](https://www.jiji.com/jc/article?k=2026032500878&amp;g=soc)

関連する最高裁大法廷の裁判の一覧は，[最高裁判所大法廷の判決及び決定の一覧](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/12/14/saikosai-saiban-ichiran/)にまとめている。

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## 就業規則のハラスメント条項の点検―古い定義，廃止規程の引用，懲戒事由との対応と令和８年１０月１日改正（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/shuugyou-kisoku-harassment-jouko-tenken/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 労働・社会保険, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　この記事の対象](#sec1)
- [１　規程の文言が認定と処分を左右する](#sec1-1)

- [２　基準日と資料](#sec1-2)

- [第２　定義の新旧を照合する](#sec2)
- [１　法令と指針の三つの要素](#sec2-1)

- [２　モデル就業規則の定義の変化](#sec2-2)

- [３　「継続的に」等の独自の要件](#sec2-3)

- [第３　引用している法令・規程を確かめる](#sec3)
- [１　廃止・改称した規程の引用](#sec3-1)

- [２　令和８年１０月１日の条番号の移動](#sec3-2)

- [第４　禁止条項と懲戒事由を対応させる](#sec4)
- [１　懲戒の種別・事由の定めと周知](#sec4-1)

- [２　付属規程の「懲戒処分を行う」と懲戒しない措置](#sec4-2)

- [３　同僚間・部下から上司への言動](#sec4-3)

- [第５　令和８年１０月１日施行の改正に合わせて足す事項](#sec5)
- [１　カスタマーハラスメント](#sec5-1)

- [２　求職者等に対するセクシュアルハラスメント](#sec5-2)

- [第６　規程を改めるときの手続](#sec6)
- [１　意見聴取・届出・周知](#sec6-1)

- [２　労働契約上の効力と変更の時期](#sec6-2)

- [第７　点検表](#sec7)

- [第８　関連記事](#sec8)

- [第９　出典・参考資料](#sec9)
- [１　法令](#sec9-1)

- [２　裁判例](#sec9-2)

- [３　行政資料](#sec9-3)

第１　この記事の対象

１　規程の文言が認定と処分を左右する

職場でハラスメントの申告があったとき，会社は，事実を確かめた上で，就業規則やハラスメント防止規程の定義に当てはめ，注意指導又は懲戒処分を検討する。

その際，規程の定義が法令や厚生労働省の指針と違う言葉で書かれていたり，既に廃止した規程を引用していたりすると，認定や懲戒事由への当てはめが難しくなる。

本記事は，就業規則と付属規程のハラスメント条項について，定義，引用している法令・規程，懲戒事由との対応及び令和８年１０月１日施行の改正への対応を点検する手順を整理するものである。

個別の規程が有効か，特定の懲戒処分が相当かは，事業場の規程の全体，周知の状況及び具体的な事実に即して判断する必要がある。

２　基準日と資料

本記事は，令和８年１０月１６日現在の法令，厚生労働省の指針及びモデル就業規則に基づく。

モデル就業規則は，令和７年１２月版と平成３０年１月版を比べて用いる。

第２　定義の新旧を照合する

１　法令と指針の三つの要素

労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律（以下「労働施策総合推進法」という。）３１条１項は，事業主に対し，職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって，業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより労働者の就業環境が害されることのないよう，雇用管理上必要な措置を講ずることを義務付けている。

同条は，令和８年１０月１日に施行された令和７年法律第６３号による改正の前は，３０条の２であった。

厚生労働省のパワーハラスメント指針（令和２年厚生労働省告示第５号）は，職場のパワーハラスメントを，①優越的な関係を背景とした言動であって，②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより，③労働者の就業環境が害されるものであり，①から③までの要素を全て満たすものとしている。

同指針は，同僚又は部下による言動であっても，行為者が業務上必要な知識や豊富な経験を有しており，その協力を得なければ業務の円滑な遂行を行うことが困難であるもの等は，優越的な関係を背景とした言動に含まれるとしている。

２　モデル就業規則の定義の変化

厚生労働省のモデル就業規則の令和７年１２月版の第１２条は，「職務上の地位や人間関係などの職場内の優越的な関係を背景とした、業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動により、他の労働者の就業環境を害するようなことをしてはならない。」と定めている。

これに対し，平成３０年１月版の第１２条は，「職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景にした、業務の適正な範囲を超える言動により、他の労働者に精神的・身体的な苦痛を与えたり、就業環境を害するようなことをしてはならない。」としていた。

平成３０年１月版の解説は，平成２４年３月に厚生労働省の「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議」が取りまとめた提言の概念整理を参考として掲げており，同版の定義はこの整理に沿うものと考えられる。

古い時期に作った就業規則に「優位性」「業務の適正な範囲」等の言葉が残っている場合は，現行の三つの要素と照らし合わせ，意味の違いが生じていないかを確かめる。

３　「継続的に」等の独自の要件

平成３０年１月版の解説は，何が業務の適正な範囲を超えるかの具体的な判断について，行為が行われた状況や行為が継続的であるかどうかによっても左右される部分があるとしていた。

現行の指針も，業務上必要かつ相当な範囲を超えたかの判断に当たり，言動の態様・頻度・継続性等の様々な要素を総合的に考慮するとしている。

これらは考慮する要素であり，言動が継続していることをパワーハラスメントの成立に欠かせない要件とするものではない。

就業規則の禁止条項や懲戒事由が，継続的に誹謗中傷する等の形でパワーハラスメントを定めていると，一回の大声での叱責や威圧的な言動に懲戒処分をするときに，その条項には当てはめにくくなる。

その場合は，粗暴な言動の禁止や互いの人格の尊重といった服務規律の条項への違反として構成できるかを別に検討し，次の改定の機会に条項の文言を指針に合わせることを検討する。

第３　引用している法令・規程を確かめる

１　廃止・改称した規程の引用

パワーハラスメントとセクシュアルハラスメントの防止規程を一本のハラスメント防止規程にまとめ直したときは，就業規則の禁止条項や懲戒事由が旧規程の名称を引用したまま残っていないかを確かめる。

引用先が存在しない規程になっていると，どの定義を適用するかについて争いの種になるため，現行の付属規程の名称と条番号に改める。

２　令和８年１０月１日の条番号の移動

令和７年法律第６３号による改正が令和８年１０月１日に施行され，パワーハラスメントの措置義務は労働施策総合推進法３０条の２から３１条へ，妊娠・出産等に関するハラスメントの措置義務は雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律（以下「男女雇用機会均等法」という。）１１条の３から１５条へ，それぞれ条番号が移った。

セクシュアルハラスメントの措置義務（男女雇用機会均等法１１条）及び育児休業等に関するハラスメントの措置義務（育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律２５条）の条番号は変わっていない。

モデル就業規則の令和７年１２月版の解説は，施行前の条番号（労働施策総合推進法第３０条の２，均等法第１１条の３）を記載している。

解説の記載を写して規程や社内資料を作るときは，現行の条番号に読み替える。

第４　禁止条項と懲戒事由を対応させる

１　懲戒の種別・事由の定めと周知

最高裁平成１５年１０月１０日第二小法廷判決（平成１３年（受）第１７０９号，フジ興産事件）は，「使用者が労働者を懲戒するには，あらかじめ就業規則において懲戒の種別及び事由を定めておくことを要する」とし，就業規則が拘束力を生ずるためには，「その内容を適用を受ける事業場の労働者に周知させる手続が採られていることを要する」とした。

労働基準法８９条９号は，表彰及び制裁の定めをする場合においては，その種類及び程度に関する事項を就業規則に記載するよう求めている。

パワーハラスメント指針も，就業規則その他の職場における服務規律等を定めた文書において，パワーハラスメントに係る言動を行った者に対する懲戒規定を定め，その内容を労働者に周知・啓発することを，対処方針を定めて周知していると認められる例に挙げている（４(1)ロ）。

モデル就業規則の令和７年１２月版の第６８条は，第１１条から第１５条までに違反したときをけん責・減給・出勤停止の事由とし，第１２条から第１５条までに違反し，その情状が悪質と認められるときを懲戒解雇の事由としている。

自社の就業規則でも，ハラスメントの禁止条項と懲戒事由の各号が条番号で対応しているか，付属規程の違反が懲戒事由に含まれているかを確かめる。

２　付属規程の「懲戒処分を行う」と懲戒しない措置

ハラスメント防止規程が，ハラスメント行為が認められた従業員には就業規則に基づいて懲戒処分を行うと定めている場合に，軽微な事案で懲戒処分ではない書面の厳重注意にとどめるときは，懲戒処分の要否を検討した結果と理由を記録しておく必要がある。

記録がないと，規程に従った対応をしなかったと受け取られるおそれがある。

パワーハラスメント指針が，行為者に対する措置を「必要な懲戒その他の措置」と表現していることも参考に，規程を改める機会には，懲戒処分以外の注意指導を選べることが分かる書き方にしておく方法が考えられる。

３　同僚間・部下から上司への言動

平成３０年１月版のモデル就業規則の解説は，パワーハラスメントが上司から部下への言動に限られず，先輩・後輩間や同僚間，部下から上司に対して行われるものもあり，こうした行為も含める必要があるとしていた。

現行の指針も，同僚又は部下による言動が優越的な関係を背景とした言動に当たる場合を示している。

規程に同僚間の行為も含むと明記していても，定義が優越的な関係を要件としているなら，その要件の確認は必要である。

優越的な関係が認められない同僚間の言動については，その他のハラスメントの禁止（モデル就業規則の令和７年１２月版の第１５条）や服務規律の条項で扱えるよう，受け皿となる条項を確かめておく。

同僚間の事案の進め方は，[同僚間のパワハラが疑われたときの会社対応―優越的な関係，事実調査，暫定分離，厳重注意及び配置転換（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/doryokan-pawahara-kaisha-taiou/)で説明している。

第５　令和８年１０月１日施行の改正に合わせて足す事項

１　カスタマーハラスメント

令和８年１０月１日から，事業主は，顧客，取引の相手方，施設の利用者等の言動であって，労働者が従事する業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超えたものにより労働者の就業環境が害されることのないよう，相談体制の整備，抑止のための措置その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない（労働施策総合推進法３３条１項）。

労働者が相談したこと等を理由とする不利益な取扱いも禁じられている（同条２項）。

就業規則や付属規程には，会社としての対応方針，相談窓口及び相談者に対する不利益取扱いの禁止を加えることが考えられる。

具体的な整備項目は，[令和８年１０月１日施行のカスハラ対策義務化―全事業主が整える１０項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/11/r081001-kasuhara-taisakugimuka/)で説明している。

２　求職者等に対するセクシュアルハラスメント

同日から，事業主は，求職者等の求職活動等において行われる自社の労働者による性的な言動により求職活動等が阻害されることのないよう，相談体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない（男女雇用機会均等法１３条１項）。

採用選考等で従業員が求職者等と接する場面を想定し，禁止条項の対象に求職者等への言動を含めるかを確かめる。

第６　規程を改めるときの手続

１　意見聴取・届出・周知

常時１０人以上の労働者を使用する使用者は，就業規則を変更した場合にも行政官庁に届け出なければならない（労働基準法８９条）。

変更について過半数組合又は過半数代表者の意見を聴き，届出にはその意見を記した書面を添付する必要がある（同法９０条）。

変更後の就業規則は，掲示，備付け，書面の交付等の方法で労働者に周知させなければならない（同法１０６条１項）。

付属規程も就業規則の一部として扱われ得るので，就業規則本体と別の手続で足りると考えない方がよい。

別規程の位置付けは，[就業規則とは―記載事項・作成届出・周知・変更・懲戒の基本（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/03/26/labor-regulations-memo/)で説明している。

２　労働契約上の効力と変更の時期

労働契約法７条は，使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させていた場合には，労働契約の内容はその就業規則で定める労働条件によるとしている。

就業規則の変更により労働条件を変更する場合は，変更後の就業規則の周知と変更の合理性が求められる（同法１０条）。

懲戒事由を改めた場合も，変更前の行為には，変更後の条項ではなく行為時の条項を当てはめる。

モデル就業規則の令和７年１２月版の解説も，就業規則に懲戒規定を設ける前にした労働者の行為について，さかのぼって懲戒処分をすることはできないとしている。

懲戒処分は，行為の性質及び態様その他の事情に照らして，客観的に合理的な理由を欠き，社会通念上相当であると認められない場合は，権利の濫用として無効となる（労働契約法１５条）。

第７　点検表

点検項目確認すること見直しの例
定義優越的な関係，業務上必要かつ相当な範囲及び就業環境の三つの要素で書かれているか「優位性」「業務の適正な範囲」等を現行の語に改める
独自の要件「継続的に」等，指針にない成立要件を加えていないか考慮要素と成立要件を分ける
引用先廃止・改称した規程や改正前の条番号を引用していないか現行の規程名と条番号に改める
懲戒事由禁止条項の違反が懲戒事由の号と対応しているか条番号で対応させ，付属規程の違反も含める
措置の選択懲戒処分以外の注意指導を選べる書き方か懲戒その他の措置を講ずる等の表現にする
対象者同僚間，部下から上司及び求職者等への言動を含むかその他のハラスメントの受け皿を置く
改正対応カスタマーハラスメントと求職者等へのセクシュアルハラスメントの方針と窓口があるか方針，窓口及び不利益取扱いの禁止を加える
手続意見聴取，届出及び周知を終えたか変更日と周知の方法を記録する

第８　関連記事

①就業規則の作成・届出・周知と懲戒の基本は，[就業規則とは―記載事項・作成届出・周知・変更・懲戒の基本（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/03/26/labor-regulations-memo/)

②ハラスメントの種類と事業主の措置義務は，[職場のハラスメント防止－種類・事業主の措置義務・主要最高裁判例（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/03/26/harassment-memo/)

③同僚間の事案の調査から厳重注意・配置転換までは，[同僚間のパワハラが疑われたときの会社対応―優越的な関係，事実調査，暫定分離，厳重注意及び配置転換（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/doryokan-pawahara-kaisha-taiou/)

④カスタマーハラスメント対策は，[令和８年１０月１日施行のカスハラ対策義務化―全事業主が整える１０項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/11/r081001-kasuhara-taisakugimuka/)

⑤注意指導と懲戒処分の区別は，[問題社員対応の基本手順―事実確認・注意指導・改善機会・記録化から処分まで（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/26/mondai-shain-taiou-kihon-tetsuzuki/)

第９　出典・参考資料

１　法令

①[労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律](https://laws.e-gov.go.jp/law/341AC0000000132)３１条及び３３条（e-Gov法令検索，令和８年１０月１６日確認）

②[雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律](https://laws.e-gov.go.jp/law/347AC0000000113)１１条，１３条及び１５条（e-Gov法令検索，令和８年１０月１６日確認）

③[育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律](https://laws.e-gov.go.jp/law/403AC0000000076)２５条（e-Gov法令検索，令和８年１０月１６日確認）

④[労働基準法](https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049)８９条，９０条及び１０６条（e-Gov法令検索，令和８年１０月１６日確認）

⑤[労働契約法](https://laws.e-gov.go.jp/law/419AC0000000128)７条，１０条及び１５条（e-Gov法令検索，令和８年１０月１６日確認）

２　裁判例

①[最高裁平成１５年１０月１０日第二小法廷判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/18557/detail6/index.html)（平成１３年（受）第１７０９号，フジ興産事件）

３　行政資料

①厚生労働省「[事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針](https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001701369.pdf)」（令和２年厚生労働省告示第５号。令和８年１０月１日適用版）２(1)・(4)・(5)，４(1)ロ及び４(3)ハ

②厚生労働省労働基準局監督課「[モデル就業規則（令和７年１２月版）](https://www.mhlw.go.jp/content/001620507.pdf)」１７頁～１８頁及び８７頁～８９頁

③厚生労働省労働基準局監督課「[モデル就業規則（平成３０年１月）](https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000118951.pdf)」１６頁～１７頁

④厚生労働省「[モデル就業規則について](https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/model/index.html)」

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## 養育費法制の国際比較―金額の決め方・行政徴収・立替払いと日本の違い（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/youikuhi-housei-kokusai-hikaku/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 養育費, 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　養育費法制は何を比べるべきか](#sec1)
- [１　請求額，回収額及び給付額は別である](#sec1-1)

- [２　制度名よりも，誰の資金が動くかを見る](#sec1-2)

- [第２　金額を決める仕組みの比較](#sec2)

- [第３　行政徴収，支払仲介及び公的支払の比較](#sec3)
- [１　アメリカと英国の行政関与](#sec3-1)

- [２　フランスのARIPAとASF](#sec3-2)

- [３　ドイツの養育費立替制度](#sec3-3)

- [４　韓国の先払制度](#sec3-4)

- [第４　日本の月額２万円・８万円は何を意味するか](#sec4)
- [１　法定養育費は親への請求権である](#sec4-1)

- [２　先取特権は公的保証ではない](#sec4-2)

- [第５　国境を越える請求で確認すること](#sec5)

- [第６　よくある質問](#sec6)
- [１　海外では国が必ず養育費を立て替えるのか](#sec6-1)

- [２　共同親権なら養育費の支払は不要になるのか](#sec6-2)

- [３　回収率の高い国の制度を採れば同じ結果になるのか](#sec6-3)

- [第７　国別記事と資料の確認時点](#sec7)

第１　養育費法制は何を比べるべきか

養育費法制を国際比較するときは，金額を決める仕組み，決まった金額を回収する仕組み，支払がない間の生活を支える給付を分ける必要がある。

行政機関が関与していても，親から集めた養育費を送金する制度と，公費から一定額を支給する制度では，役割が異なる。

本記事は，日本，アメリカ，イングランド及びウェールズ，フランス，ドイツ，韓国，オーストラリアについて，公的案内から制度の役割を比較する。

各国の全制度を網羅するものではなく，国別の具体的な金額・年齢・請求手続は，末尾の各記事及び公的窓口で確認する必要がある。

１　請求額，回収額及び給付額は別である

親に対して請求できる額と，実際に回収できた額は一致するとは限らない。

公的な立替え・先払いの額にも独自の上限や受給条件があり，親が負う養育費全額がそのまま公費で保証されるとは限らない。

比較の順序は，①誰がいくら負担するか，②どの文書・判断で額を確定するか，③誰がどの方法で徴収するか，④未払時にどの給付を利用できるか，⑤国境を越える場合にも同じ経路を利用できるか，である。

外国に立替制度があるという説明だけで，日本からの申請の可否や全額回収の見込みまでは分からない。

２　制度名よりも，誰の資金が動くかを見る

行政徴収・支払仲介では，基本的に支払義務者から徴収した金銭を受取側に渡す。

公的立替え・先払いでは，所定の条件で公費による支払が行われ，義務者への回収と組み合わせられる。

生活支援の給付，民間保証及び手続費用の補助も，それぞれ別に確認する必要がある。

第２　金額を決める仕組みの比較

次の表は，制度を読む際の入口を示したものである。

表に挙げた指針や行政サービスが，すべての事案に一律に適用されるわけではない。

国・地域金額を考える入口比較するときの注意
日本父母の合意，家庭裁判所の調停・審判等で適正額を定める。未取決めの場合の法定養育費は別に扱う。月額２万円は一般的な適正額の基準ではない。
アメリカ対象州の制度と個別の養育費命令を確認する。全国共通の固定額を前提にしない。
イングランド及びウェールズCMSの対象では，支払側の収入，子の数，監護の状況等を計算に反映する。CMSの対象となる請求かを先に確認する。
フランス執行力ある裁判・合意等に定められた養育費を確認する。支払仲介を始めることと，養育費額の変更は別である。
ドイツデュッセルドルフ表は裁判実務上の指針となる。表の需要額と児童手当等を調整した支払額は異なる。
韓国裁判・調停等で定めた養育費と先払制度の対象額を分ける。先払額が養育費債権の全額とは限らない。
オーストラリア基本算式では，父母の所得割合と監護に伴う費用割合を組み合わせる。支払側の所得だけで決まる制度として説明しない。

日本の手続は[裁判所の養育費に関する案内（https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_minzi/minzi_25_09/minzi_26_01/index.html）](https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_minzi/minzi_25_09/minzi_26_01/index.html)，米国の命令と支援機関の関係は[USA.gov（https://www.usa.gov/child-support）](https://www.usa.gov/child-support)，CMSの計算は[英国政府の計算案内（https://www.gov.uk/how-child-maintenance-is-worked-out）](https://www.gov.uk/how-child-maintenance-is-worked-out)が入口となる。

ドイツの表は[デュッセルドルフ上級地方裁判所の２０２６年表（https://www.olg-duesseldorf.nrw.de/infos/Duesseldorfer_Tabelle/Tabelle-2026/DT_2026.pdf）](https://www.olg-duesseldorf.nrw.de/infos/Duesseldorfer_Tabelle/Tabelle-2026/DT_2026.pdf)，豪州の基本算式は[Services Australia（https://www.servicesaustralia.gov.au/basic-child-support-formula?context=21911）](https://www.servicesaustralia.gov.au/basic-child-support-formula?context=21911)を参照されたい。

第３　行政徴収，支払仲介及び公的支払の比較

１　アメリカと英国の行政関与

アメリカでは，州・部族の養育費支援機関が，親子関係の確定，命令の取得・変更及び履行確保等を支援する。

USA.govは，連邦政府・州政府が養育費そのものを支払うのではなく，親から回収するための支援を行うと説明している。

英国政府の[支払方法の案内（https://www.gov.uk/child-maintenance-service/payments）](https://www.gov.uk/child-maintenance-service/payments)では，CMSが金額を計算し父母間で送金するDirect Payと，CMSが徴収・送金するCollect and Payを区別している。

Collect and Payも義務者からの徴収を通じて受取側へ渡す仕組みであり，CMSが未払額を一律に公費で補う制度ではない。

２　フランスのARIPAとASF

フランスの[養育費の支払仲介（IFPA）（https://www.service-public.gouv.fr/particuliers/vosdroits/F36407）](https://www.service-public.gouv.fr/particuliers/vosdroits/F36407)では，ARIPAが支払側から受領した養育費を受取側に送金し，未払時には回収を担う。

これに対し，[ASF（家族支援手当）（https://www.service-public.gouv.fr/particuliers/vosdroits/F815）](https://www.service-public.gouv.fr/particuliers/vosdroits/F815)は，所定の条件で支給される社会給付であり，未払養育費の前払いとして支給される場合もある。

支払仲介を利用できることと，ASFの受給条件を満たすことは同じではない。

３　ドイツの養育費立替制度

ドイツには，養育費が支払われない場合等に利用するUnterhaltsvorschussがある。

[連邦家族ポータル（https://familienportal.de/familienportal/familienleistungen/unterhaltsvorschuss）](https://familienportal.de/familienportal/familienleistungen/unterhaltsvorschuss)は，対象となる子の年齢・生活状況等の条件と，支払義務を負う親への回収を案内している。

立替制度による支払があっても，他方の親の負担が当然に消えるわけではない。

デュッセルドルフ表による需要額，児童手当等を反映した支払額及び立替制度の支給額は，目的も計算も異なる。

同じ月額であることだけを理由に比較してはならない。

４　韓国の先払制度

韓国政府の[先払制度の案内（https://www.mogef.go.kr/sp/fam/sp_fam_f017.do）](https://www.mogef.go.kr/sp/fam/sp_fam_f017.do)では，所定の条件を満たす場合，未成年の子１人につき月２０万ウォンを１８歳まで支援するものとされている。

ただし，執行権原で定めた月額を超える支払はされず，債権や未払の状況等の確認を要する。

令和８年１０月１６日現在，所得基準は制度案内に掲げられている一方，政府は[同年１０月２９日からの所得基準廃止（https://www.mogef.go.kr/nw/rpd/nw_rpd_s001d.do?bbtSn=711367&amp;mid=news405）](https://www.mogef.go.kr/nw/rpd/nw_rpd_s001d.do?bbtSn=711367&amp;mid=news405)を公表している。

基準日現在の制度と将来の変更予定を区別し，申請時には施行後の受付条件を確認する必要がある。

第４　日本の月額２万円・８万円は何を意味するか

１　法定養育費は親への請求権である

日本の法定養育費は，養育費を取り決めずに令和８年４月１日以降に離婚した場合等について，所定の条件で他方の親へ請求する暫定的な養育費である。

子１人につき月額２万円という額は，国が毎月支給する給付額でも，個別事情に応じて取り決める養育費の上限でもない。

父母の収入や子の生活に応じた適正額を取り決める手続と，現に支払われない場合の回収を並行して検討する必要がある。

詳しくは[法定養育費と養育費債権の先取特権の違い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/24/houtei-youikuhi-sakidoritokken/)を参照されたい。

２　先取特権は公的保証ではない

子１人につき月額８万円という額は，所定の養育費債権について先取特権が付く範囲の上限に関わるものであり，国から受け取れる額ではない。

実際の回収には相手方の財産等が必要であり，債権全額の支払が保証されるわけではない。

民間保証，保証料の補助，公正証書作成費用や強制執行費用の補助も，請求権や先取特権とは別に確認する。

利用条件の調べ方は[養育費の立替払い・保証は利用できるか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/youikuhi-tatekae-hosho-shien/)で説明している。

第５　国境を越える請求で確認すること

外国の国内制度を紹介することと，日本に住む親子がその制度を利用できることは別である。

居住要件，対象となる文書・命令，申請できる者及び外国の判断を扱う条件を確認する必要がある。

令和８年１０月１６日に確認した[HCCHの２００７年ハーグ養育費条約の締約状況表（https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131）](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131)には，日本は締約当事者として掲載されていない。

相手国が締約国であることだけを理由に，日本から同条約の中央当局間の手続を利用できるとは扱わない。

相手が海外へ移住した場合は，養育費を定めた文書の有無，請求する国，適用される法及び財産所在地を分けて整理する。

具体的な請求・承認・執行の順序は，[国際養育費の請求と回収](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)を参照されたい。

第６　よくある質問

１　海外では国が必ず養育費を立て替えるのか

必ず立て替えるわけではない。

行政が親から徴収する制度，支払を仲介する制度，条件付きの公的支払制度を区別し，対象者・金額・期間を個別に確認する必要がある。

２　共同親権なら養育費の支払は不要になるのか

親権の名称だけから，養育費の要否や金額を判断することはできない。

例えば豪州の基本算式は所得と監護に伴う費用を，CMSは収入等に加えて監護の状況を計算に反映するため，実際の養育負担と所得関係を確認する必要がある。

３　回収率の高い国の制度を採れば同じ結果になるのか

制度の存在だけから，同じ結果になると結論することはできない。

統計が世帯・支払義務者・案件のどれを数えるか，全額か一部か，どの期間の支払かをそろえ，利用者の範囲や所得状況等も確認する必要がある。

第７　国別記事と資料の確認時点

個別制度は，[アメリカ](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/america-child-support-japan-enforcement/)，[イングランド及びウェールズ](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/england-wales-child-maintenance/)，[フランス](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/france-child-support-aripa/)，[ドイツ](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/germany-child-maintenance-duesseldorfer-table-2026/)，[韓国](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/korea-child-support-law/)の各記事で説明している。

本記事は令和８年１０月１６日現在に確認した公的資料を基礎とし，給付額や資格の変更，国際事件の個別条件については，利用時の原資料による確認を要する。

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## マグニチュード９．９のプレート境界型の巨大地震は起こるのか―発生条件・巨大隕石との比較・緊急地震速報の誤報（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/magnitude-99-earthquake/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-17
Category: その他

目次



 	
- [第１　マグニチュード９．９という数字の意味](#sec1)

 	
- [１　計算できる条件と実際に起こる条件](#sec1-1)

 	
- [２　地震の規模と各地の震度は異なる](#sec1-2)





 	
- [第２　Mw９．９に必要な断層の大きさ](#sec2)

 	
- [１　地震モーメントから計算する](#sec2-1)

 	
- [２　断層寸法を仮定した二つの計算例](#sec2-2)

 	
- [３　Ｍ９の地震が二つ起きてもＭ１８にはならない](#sec2-3)





 	
- [第３　巨大地震の連動と規模の上限](#sec3)

 	
- [１　８８００kmの連動を置いた試算の読み方](#sec3-1)

 	
- [２　観測史上最大と物理的上限は同じではない](#sec3-2)





 	
- [第４　令和８年１０月１６日のＭ９．９誤報](#sec4)

 	
- [１　実際の地震と緊急地震速報](#sec4-1)

 	
- [２　１７時３０分資料が説明した二つの原因](#sec4-2)

 	
- [３　速報の数字を読むときの注意](#sec4-3)





 	
- [第５　巨大隕石衝突に伴う地震動との比較](#sec5)

 	
- [１　衝突の運動エネルギーと地震波への変換率](#sec5-1)

 	
- [２　チクシュルーブ衝突のＭ９～Ｍ１１という評価](#sec5-2)

 	
- [３　衝突津波のエネルギーを地震規模へ読み替えない](#sec5-3)








本記事で主に考えるのは，プレートの境目が大きくずれることで起こる「プレート境界型の巨大地震」である。
Ｍ９．９という規模を計算することはできても，その規模を生むほどの広い範囲が，実際に一つの地震としてずれるかどうかは別に確かめる必要がある。
また，令和８年１０月１６日の緊急地震速報に出たＭ９．９は誤った推定値であり，その規模の巨大地震が実際に起きたという意味ではない。

第１　マグニチュード９．９という数字の意味

１　計算できる条件と実際に起こる条件

プレートとは，地球の表面を覆う巨大な板状の岩盤である。
日本の周辺では，海側のプレートが陸側のプレートの下へ少しずつ沈み込んでいる。
その境目が摩擦で動きにくいと，周囲の岩盤が変形して，ひずみがたまる。
やがて境目が急にずれ，たまっていた力が解放されると，揺れが周囲に伝わる。
これが，ここでいうプレート境界型地震の基本的な仕組みである。
気象庁は，東北地方太平洋沖地震や南海トラフで起こる地震を，プレート境界の地震の例として説明している（[地震発生のしくみ](https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/jishin/jishin/about_eq.html)，[南海トラフ地震のメカニズム](https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/jishin/nteq/nteq.html)）。

プレートの境目だけでなく，プレートの内部で岩盤がずれて起こる地震もある。
そのため，「プレート地震」とだけ呼ぶより，どこがずれるのかを示す「プレート境界型地震」という表現の方が，本記事の巨大地震の説明には適している。
一方，断層とは岩盤がずれる面やそのずれを指す言葉であり，陸地の活断層による地震だけを意味するものではない。
プレート境界型地震でも，境目の断層面がずれるので，以下では規模の計算に「断層の長さ・幅・すべり量」という言葉を用いる。

モーメントマグニチュード（Mw）９．９に相当する地震モーメントは，約８．９×１０の２３乗N・mである。
例えば，岩盤の剛性率を３０GPa，断層の幅を２００km，平均すべり量を２５mと仮定すると，長さ約６０００kmの断層面が一つの地震としてすべる計算になる。
しかし，必要な断層面積を式から求められることと，その広い領域が実際に連続して破壊することは，別の問題である。

この例の「長さ６０００km・幅２００km」は，地中でずれる面の広がりを表している。
「平均すべり量２５m」は，その面の両側の岩盤がどれだけずれるかを，面全体で平均した値である。
地表が一様に２５m動くことや，津波が２５mになることを示す数字ではない。

本記事は，令和８年１０月１６日現在の資料に基づき，岩盤のずれによるMw９．９の条件，同日の緊急地震速報で表示されたＭ９．９の意味，巨大隕石衝突に伴う地震動との比較を整理する。
将来の発生日・場所・確率を予測するものではない。
同日の速報のＭ９．９は，実際にMw９．９のプレート境界型の巨大地震が発生したことを示す値ではない。
２　地震の規模と各地の震度は異なる

[気象庁の解説](https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq27.html)によれば，マグニチュードは地震そのものの規模を，震度は各地点の揺れの強さを表す。
同じ地震でも，距離や地盤によって震度は異なる。
規模だけから，ある都市の震度，津波の高さ又は死者数を一意に決めることはできない。

マグニチュードには算出方法の違いがあるため，速報の「Ｍ」と，断層運動から求める「Mw」を無条件に同一視してはならない。
以下の断層の計算にはMwを用い，誤報については気象庁発表のＭ表記を用いる。
第２　Mw９．９に必要な断層の大きさ

１　地震モーメントから計算する

地震モーメントは，岩盤のずれ全体の大きさを表すための量である。
大まかには，「岩盤の変形しにくさ×ずれた面の広さ×平均してずれた距離」で決まる。
同じ性質の岩盤であれば，広い面が大きくずれるほど値は大きくなる。
Mwは，この非常に大きな値を，９．０や９．９といった比較しやすい数字で表す方法である。

[米国地質調査所（USGS）の解説](https://www.usgs.gov/programs/earthquake-hazards/earthquake-magnitude-energy-release-and-shaking-intensity)では，地震モーメントM0は，岩盤の剛性率μ，断層面積A及び平均すべり量Dの積で表される。
断層面を長方形で近似すれば，Aは長さLと幅Wの積である。
μをPa，Aをm²，Dをm，M0をN・mで表すと，関係式は次のとおりである。

M0＝μ×A×D＝μ×L×W×D

Mw＝（２／３）×（log10 M0－９．１）

Mw９．９を代入すると，M0＝１０の２３．９５乗≒８．９×１０の２３乗N・mとなる。
地震モーメントは断層運動の大きさを表す量であり，単位の次元が同じでも，放射された地震波のエネルギー（J）そのものではない。
２　断層寸法を仮定した二つの計算例

剛性率３０GPa，幅２００kmを共通の仮定とすると，次の二つの組合せはいずれもMw約９．９となる。
これは式の感度を示す計算例であり，特定の断層について実現可能性を確認した予測ではない。

    


長さ
幅
平均すべり量
計算したMw



６０００km
２００km
２５m
約９．９０



３０００km
２００km
５０m
約９．９０







幅と剛性率を一定にすれば，平均すべり量を倍にすると，必要な長さは半分になる。
もっとも，断層の幅を地中へ無限に広げたり，局所で観測された最大すべり量を断層面全体の平均値として用いたりすることはできない。
実際の評価には，プレート境界の形状，地震を起こし得る深さ，固着状態，すべり分布及び破壊の伝わり方の検討が必要になる。
３　Ｍ９の地震が二つ起きてもＭ１８にはならない

同じMwの比較では，差が１大きくなると地震モーメントは約３１．６倍になる。
Mw９．９の地震モーメントはMw９．０の約２２．４倍，Mw９．５の約４倍である。
これは地震モーメントの比であって，被害額や死者数が同じ倍率になるという意味ではない。

Mw９．０の二つの地震の地震モーメントを算術的に合計して一つのMwへ換算すると，約９．２０になる。
マグニチュードの数値自体を加算することはできず，別々の地震のモーメントを合計した値も，単一地震が発生した証拠にはならない。
第３　巨大地震の連動と規模の上限

１　８８００kmの連動を置いた試算の読み方

平成２４年１１月２１日の地震予知連絡会の資料には，マリアナ，伊豆・小笠原，日本，千島・カムチャツカ及びアリューシャンの各領域について，合計８８００kmを仮定した松澤暢氏の[Ｍ９．９の試算](https://cais.gsi.go.jp/YOCHIREN/activity/197/image197/023.pdf)がある。
同資料は幅約２００km，平均すべり量２０m，剛性率３０GPaを置いている。
これらの条件を前記の式へ代入するとMw約９．９４９となり，小数第１位では９．９となる。

この資料から確認できるのは，非常に長い領域の連動を仮定すれば，Ｍ９．９という数値を計算できるということである。
曲がったプレート境界や性質の異なる領域を越えて破壊が継続すること，そのような連動の発生確率，又は近い将来の発生まで実証した資料ではない。
[同会議の議事概要](https://cais.gsi.go.jp/YOCHIREN/activity/197/197.html)にも，過去にＭ１０の発生を示す証拠がないことと，今後起きないとは言い切れないことを区別した議論が記載されている。
２　観測史上最大と物理的上限は同じではない

[USGSの１９００年以降の巨大地震一覧](https://www.usgs.gov/programs/earthquake-hazards/science/20-largest-earthquakes-world-1900/?qt-science_center_objects=0)では，１９６０年チリ地震のMw９．５が最大である。
この観測記録だけから，９．５が地球上の絶対的な上限であるとは証明できない。

一方，[USGSのFAQ](https://www.usgs.gov/faqs/can-megaquakes-really-happen-a-magnitude-10-or-larger?field_pub_type_target_id=All&amp;field_release_date_value=&amp;items_per_page=6&amp;page=1)は，必要な断層の長さからＭ１０以上を否定的に説明している。
[別のUSGS解説](https://www.usgs.gov/programs/earthquake-hazards/earthquakes-megaquakes-and-movies)は，理論上は考えられても極めて起こりにくく，必要な断層が知られていないという説明をしている。
説明の強さには違いがあるが，どちらも既知の断層の規模による制約を重視している。

したがって，Mw９．９についても，数式上の条件を示すことと，地球上の具体的な場所で発生し得ると立証することを分ける必要がある。
９．９と１０．０の間に，地震の可否を機械的に分ける境界があるわけではない。
第４　令和８年１０月１６日のＭ９．９誤報

１　実際の地震と緊急地震速報

[気象庁の１４時００分発表資料](https://www.jma.go.jp/jma/press/2610/16b/kaisetsu202610161400.pdf)によれば，同日１２時３８分頃，カムチャツカ半島付近でＭ６．９（速報値）の地震が発生し，国内では北海道函館市で震度１を観測した。
気象庁は１２時４０分頃，北海道から中部地方にかけて緊急地震速報（警報）を発表したが，実際の地震を千島列島のＭ９．９の地震と過大に推定したものだった。
ここで公表された誤ったＭ９．９を，岩盤のずれによるMw９．９の地震が観測された記録へ加えてはならない。
２　１７時３０分資料が説明した二つの原因

[気象庁の１７時３０分発表資料](https://www.jma.go.jp/jma/press/2610/16c/kaisetsu202610161730.pdf)は，原因として二つの点を説明している。
第一に，日本から遠く離れた地震であるにもかかわらず，国内の地震のマグニチュードを計算する式で処理したことである。
第二に，本来同じ震源を使うべきマグニチュードの計算と震度予測に，異なる震源を用いたことである。

同資料２頁の図では，マグニチュードの計算に使った震源，震度予測に使った震源及び事後に解析した震源が区別されている。
したがって，単に「震度を少し大きく見積もった」という問題として読むのは適切でなく，規模計算の方法と震源の受渡しの両方に関係する過大推定である。

ただし，同資料からは，誤った式や異なる震源が使用された実装上の詳しい経緯，なぜ最終値が９．９になったか，改修・検証が完了したかまでは確定できない。
９．９が欠測値，表示上限又は桁あふれの結果だったと断定する根拠も，同資料には示されていない。
３　速報の数字を読むときの注意

今回のＭ９．９は誤った推定値であり，巨大地震の発生可能性を評価する物理的な試算とは性質が異なる。
速報値と事後解析値，マグニチュードと各地の観測震度，発表時点と訂正時点を分けて確認する必要がある。
地震発生確率，被害統計及び地震保険の全体像は，[日本の主な地震，被害統計，発生確率及び地震保険（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/06/23/earthquake/)を参照されたい。
第５　巨大隕石衝突に伴う地震動との比較

１　衝突の運動エネルギーと地震波への変換率

巨大隕石の衝突でも地震波は生じるが，衝突体が持つ運動エネルギーの全量が地震波になるわけではない。
運動エネルギーは，質量m，速度vを用いてE＝（１／２）mv²で表され，衝突後には掘削，破砕，熱，大気中の波及び地震波などへ分配される。

[Meschede・Myhrvold・Trompの２０１１年論文](https://academic.oup.com/gji/article/187/1/529/564818)は，チクシュルーブ衝突を念頭に，直径１０km，密度２．７g/cm³，速度２０km/sの衝突体について，運動エネルギーを約３×１０の２３乗Jとするモデルを用いている。
地震波への変換率を仮に１０のマイナス４乗と置けば，地震波のエネルギーは約３×１０の１９乗Jとなる。
この変換率は不確実なモデル条件であり，衝突体のエネルギーから地震規模が一意に決まるわけではない。

USGSが紹介する地震波の放射エネルギーの近似式log10 E（J）＝５．２４＋１．４４MwをMw９．９へ適用すると，約３．１×１０の１９乗Jになる。
したがって，上記の仮定では両者は同程度の桁になるが，これは特定の変換率と近似式に基づく比較である。
衝突エネルギー約３×１０の２３乗Jを，そのままMw９．９の地震波エネルギーと比較してはならない。
２　チクシュルーブ衝突のＭ９～Ｍ１１という評価

[Richardsらの２０１５年論文の著者原稿](https://escholarship.org/content/qt69f356dq/qt69f356dq_noSplash_d241ea9be08a71d7774df0125809c2af.pdf?t=q1xwap)は，地震波への変換率などの不確実性を踏まえ，チクシュルーブ衝突の有効な規模を概ねMw９～１１と評価している。
これは，約６６００万年前の衝突を現代の地震計で観測してMw１１と確定したという意味ではない。
変換率や周波数帯を仮定した，モデル上の換算値である。

岩盤のずれによる地震では，断層面に沿って岩盤がすべることが主な揺れの発生源となるのに対し，隕石衝突では，地表へ加わる大きな力などが地震波を生む。
２０１１年論文も，衝突による震源と，岩盤のずれによる地震の震源表現を区別している。
同じ「Ｍ相当」という数字でも，波の周波数，伝わる方向及び継続時間が同一とは限らず，断層用のμADを衝突体へ直接当てはめることはできない。
３　衝突津波のエネルギーを地震規模へ読み替えない

[Rangeらの２０２２年論文](https://agupubs.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1029/2021AV000627)は，チクシュルーブ衝突による津波を数値計算し，初期の津波エネルギーが２００４年インド洋津波の最大約３万倍に達するとの結果を示している。
比較されている量は津波エネルギーである。
地震波のエネルギー，マグニチュード，津波高又は人的被害が３万倍になるという結果ではない。

巨大隕石衝突は，地震動に加えて，津波，衝撃波，熱及び噴出物などが重なる現象である。
岩盤のずれによる地震と比較するときは，地震モーメント，地震波エネルギー，衝突エネルギー及び津波エネルギーのどれを比べているかを明示する必要がある。
その区別が，Ｍ９．９という大きな数字を過大にも過小にも受け取らないための出発点となる。

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## 養育費の立替払い・保証は利用できるか―公的給付，民間保証，自治体の費用補助の違い（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/youikuhi-tatekae-hosho-shien/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 養育費, 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　最初に区別したい四つの仕組み](#sec1)
- [１　養育費の請求権と，実際にお金を受け取る仕組み](#sec1-1)

- [２　法定養育費は，国が立て替える給付ではない](#sec1-2)

- [３　国から養育費はもらえるのか](#sec1-3)

- [第２　民間の養育費保証を利用する場合](#sec2)
- [１　保証料の補助と，保証会社による支払は別である](#sec2-1)

- [２　契約前に書面で確認する事項](#sec2-2)

- [第３　大阪市で利用を検討できる三つの費用補助](#sec3)
- [１　養育費の保証促進補助金](#sec3-1)

- [２　公正証書等作成促進補助金](#sec3-2)

- [３　強制執行着手金補助金](#sec3-3)

- [第４　費用を支払う前から確認したいこと](#sec4)
- [１　住所地，対象経費及び申請の順序](#sec4-1)

- [２　契約書と領収書は費目を分ける](#sec4-2)

- [第５　生活支援と養育費回収を並行して進める](#sec5)
- [１　生活費が不足するときの相談](#sec5-1)

- [２　回収のために残す記録](#sec5-2)

- [第６　出典](#sec6)

第１　最初に区別したい四つの仕組み

１　養育費の請求権と，実際にお金を受け取る仕組み

養育費が支払われなくなったときは，相手から未払分を回収する問題と，当面の子の生活費を確保する問題を並行して考える必要がある。

回収に時間がかかる場合でも，生活支援の相談を回収手続の終了まで待つ必要はない。

「養育費の立替払い」という言葉だけでは，誰が，何を根拠に，いくら支払う制度なのかは分からない。

①一定の要件に基づく公的給付，②保証会社との契約による立替保証，③保証料・文書作成費用・執行費用に対する自治体の補助，④父母間の養育費を請求・回収する制度を分けることが出発点となる。

この記事は，令和８年１０月１６日に確認した国・自治体の公式案内を基に，日本で支援先や保証契約を選ぶ際の確認事項を説明する。

自治体の例は大阪市を中心とし，その条件を全国の自治体に共通するものとして扱わない。

２　法定養育費は，国が立て替える給付ではない

[法務省の改正法案内](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00357.html)で説明される法定養育費は，取決めをしないまま離婚した場合等に，所定の要件で父母間に生じる養育費の請求権である。

国が未払額を全額支払う立替給付とは性質が異なり，請求権が生じることだけで現実の入金が保障されるわけではない。

発生要件，経過措置，金額及び先取特権の詳細は，[法定養育費と養育費債権の先取特権](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/24/houtei-youikuhi-sakidoritokken/)を参照されたい。

私的な取決め，法定養育費，保証会社の保証対象を同じ金額・同じ期間のものと決め付けないことが必要である。

３　国から養育費はもらえるのか

法定養育費は他方の親への請求権であり，国が支給する養育費ではない。

また，自治体の保証料・公正証書作成費用・執行費用の補助は，所定の費用を支援する制度であり，未払養育費全額を国が支払う制度とは異なる。

利用できる支援は，住所地，所得，対象経費及び申請時期等を各窓口で確認する必要がある。

外国の行政徴収，支払仲介及び公的先払いとの違いは，[養育費法制の国際比較](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/youikuhi-housei-kokusai-hikaku/)を参照されたい。

日本の制度の位置付けは，[裁判所の法定養育費等の案内（https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_minzi/minzi_25_09/minzi_26_01/index.html）](https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_minzi/minzi_25_09/minzi_26_01/index.html)でも確認できる。

第２　民間の養育費保証を利用する場合

１　保証料の補助と，保証会社による支払は別である

[東京都の養育費確保支援事業の案内](https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/hitorioya_shien/youikuhikakuho)は，保証会社による養育費の立替え，受取者への支払及び支払義務者への請求を行う保証契約について，初回保証料を助成対象としている。

ここで自治体が助成するのは保証契約の費用であり，自治体自身が毎月の養育費を支払うという説明ではない。

同事業の対象地域は東京都内の町村であり，区市についてはそれぞれの制度を確認する必要がある。

保証料の補助を受けられることと，保証会社の審査に通り，個々の未払いについて保証金の支払を受けられることも別の問題である。

契約締結前に，自治体の補助要件と保証会社の契約条件の両方を確認する。

２　契約前に書面で確認する事項

保証契約を検討する際は，広告の「立替」「保証」という表示だけで判断せず，契約書・約款・重要な条件の説明を取り寄せることが望ましい。

次の事項は，保証の範囲と実際の入金時期を把握するための実務上の確認項目であり，すべての会社に共通する契約条件を述べるものではない。

①誰が契約者・保証金の受取人となり，どの養育費の取決めを対象とするか。

②契約前から滞納している分も対象となるか，将来の不払いだけを対象とするか。

③月額の上限，支払回数，累計限度額及び保証期間がそれぞれいくら・いつまでか。

④初回保証料，更新料その他の費用を誰が負担し，解約時に返金があるか。

⑤不払いの連絡期限，請求書類，支払までの日数及び保証されない場合が何か。

⑥養育費の増減，支払終期，監護者の変更又は直接入金があった場合に，どのような届出が必要か。

保証会社が支払った後は，同じ月分について誰が義務者への請求・回収を行うかも確認する。

義務者からの直接入金や差押えによる回収が重なった場合は，保証会社への連絡と精算が必要となるため，月別の請求額・入金額・保証金額を分けて記録しておくことが望ましい。

第３　大阪市で利用を検討できる三つの費用補助

１　養育費の保証促進補助金

[大阪市の保証促進補助金](https://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/page/0000468039.html)は，養育費保証契約の保証料として本人が負担する費用を対象とする。

補助額は月額養育費と５万円のうち少ない額を基準とし，予算の範囲内で交付される。

月額養育費を毎月５万円まで市が立て替える制度ではない。

大阪市内に住むひとり親で，対象の子を現に扶養し，養育費に関する債務名義を持つこと，児童扶養手当の受給又は同程度の所得水準，１年以上の保証契約及び過去の補助歴等の要件がある。

申請期限は，保証契約を締結した日の属する年度の翌年度４月３０日までであり，土日祝日に当たる場合はその前日と案内されている。

２　公正証書等作成促進補助金

[大阪市の公正証書等作成促進補助金](https://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/page/0000468018.html)は，養育費の取決めに必要な公証人手数料，調停申立て等の収入印紙，戸籍等の取得費用及び連絡用郵便切手代等を対象とする。

市の案内は，対象経費の全額を予算の範囲内で補助するとしているが，養育費の取決めに関係するあらゆる支出を無条件に補助する趣旨ではない。

対象者，対象となる債務名義，同内容の文書についての補助歴及び領収書等を確認する必要がある。

申請期限は，公正証書等を作成した日の属する年度の翌年度４月３０日までであり，土日祝日に当たる場合はその前日とされる。

保証料補助とは別の制度なので，それぞれの対象経費と申請を整理する。

３　強制執行着手金補助金

[大阪市の強制執行着手金補助金](https://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/page/0000658374.html)は，強制執行に関する着手金等と実費を，１５万円を上限として予算の範囲内で補助する。

未払いの養育費債権と債務名義があること，対象の子を現に扶養していること，同一の子について他自治体を含む同種の弁護士費用補助を受けていないこと等が要件となる。

期限は，強制執行のための弁護士費用が確定した日の属する年度の翌年度４月３０日までであり，土日祝日に当たる場合はその前日と案内されている。

保証契約日や公正証書作成日を基準とする他の補助と取り違えないことが必要である。

第４　費用を支払う前から確認したいこと

１　住所地，対象経費及び申請の順序

自治体ごとに，住所・所得・子の年齢，対象文書，対象経費，申請期限，事前相談の要否及び同種補助との重複制限が異なる。

全国一律に「契約前の申請が必須」又は「支払後ならいつでも申請できる」と考えず，契約や費用負担の前から住所地の窓口に確認することが望ましい。

大阪市では，区の保健福祉センターのひとり親家庭サポーターへ連絡の上，本人が申請するよう案内されている。

契約書，養育費の取決め文書，対象経費の領収書，戸籍・住民票，必要な所得資料等を，利用する補助ごとに確認して保管する。

２　契約書と領収書は費目を分ける

弁護士に依頼する場合は，合意形成，公正証書作成の支援，強制執行及び実費を見積書・契約書・請求書で区別すると，補助対象経費を窓口へ説明しやすくなる。

これは申請を円滑にするための書類整理の提案であり，費目を分ければ必ず補助対象になるという意味ではない。

保証契約日，文書作成日，費用確定日及び支払日は同じとは限らない。

日付を一つにまとめず，それぞれの証拠と申請期限を一覧にして管理することが望ましい。

第５　生活支援と養育費回収を並行して進める

１　生活費が不足するときの相談

[こども家庭庁のひとり親家庭等関係の案内](https://www.cfa.go.jp/policies/hitori-oya)は，子育て・生活支援，就業支援，養育費確保等支援及び経済的支援を別々の柱として示し，児童扶養手当等の情報へ案内している。

養育費の回収を進めながら，住所地のひとり親相談窓口で，現在の収入・家賃・子の費用と，利用できる生活支援を相談することが望ましい。

公的支援の受給中に養育費又は保証金の入金があったときは，受給している制度の窓口へ入金内容を伝え，収入申告等の扱いを確認する。

養育費，保証金及び費用補助が，すべての給付や税務で一律に同じ扱いになるとは限らない。

２　回収のために残す記録

養育費を定めた文書，月別の支払期日・請求額・入金額・未払残額，相手の勤務先・預貯金の情報及び保証会社との連絡記録を整理する。

保証会社による支払と義務者本人からの支払を分け，回収済みの月分を重ねて請求しないようにする。

取決め文書の選び方は，[養育費の取り決め方](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/youikuhi-torikime-kata/)で，未払時の履行勧告，差押え及び情報取得等は，[養育費を払わない場合の回収方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/youikuhi-mibarai-kaishuu/)で説明している。

保証・費用補助の利用と，養育費の適正額の確定・執行可能な文書の確保を組み合わせて検討することが必要である。

第６　出典

①法務省「民法等の一部を改正する法律（父母の離婚後等の子の養育に関する見直し）について」：[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00357.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00357.html)

②東京都福祉局「東京都養育費確保支援事業」：[https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/hitorioya_shien/youikuhikakuho](https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/hitorioya_shien/youikuhikakuho)

③大阪市「養育費の保証促進補助金」：[https://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/page/0000468039.html](https://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/page/0000468039.html)

④大阪市「養育費に関する公正証書等作成促進補助金」：[https://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/page/0000468018.html](https://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/page/0000468018.html)

⑤大阪市「養育費に関する強制執行着手金補助金」：[https://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/page/0000658374.html](https://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/page/0000658374.html)

⑥こども家庭庁「ひとり親家庭等関係」：[https://www.cfa.go.jp/policies/hitori-oya](https://www.cfa.go.jp/policies/hitori-oya)

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## 令和８年度の日弁連理事一覧―就任時の氏名・所属弁護士会（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/nichibenren-riji-2026/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-17
Category: 日弁連・弁護士会の役員, 日弁連・弁護士会

目次

- [第１　令和８年度の日弁連理事は誰か](#sec1)

- [第２　地域別の日弁連理事一覧](#sec2)
- [１　関東（２６人）](#sec2-1)

- [２　近畿（１０人）](#sec2-2)

- [３　中部（７人）](#sec2-3)

- [４　中国地方（５人）](#sec2-4)

- [５　九州（９人）](#sec2-5)

- [６　東北（７人）](#sec2-6)

- [７　北海道（６人）](#sec2-7)

- [８　四国（５人）](#sec2-8)

- [９　男女別・修習期別の集計](#sec2-9)

- [第３　理事名簿と会長・副会長の一覧の違い](#sec3)
- [１　公式の執行部一覧には何が載っているか](#sec3-1)

- [２　理事と常務理事は別に数えるのか](#sec3-2)

- [第４　選任・任期と名簿の時点の読み方](#sec4)
- [１　理事は誰が選び，任期は何年か](#sec4-1)

- [２　最新の在任者を調べるときの確認先](#sec4-2)

- [第５　制度・過年度の名簿を調べる関連記事](#sec5)

- [第６　出典](#sec6)

第１　令和８年度の日弁連理事は誰か

令和８年度の日弁連理事として就任時に紹介されたのは，次の地域別一覧に掲げる７５人である。

日弁連新聞第６２５号の「２０２６年度　役員紹介」は，令和８年３月１３日の代議員会で役員が選出されたことを説明し，理事の氏名と所属弁護士会を掲載している。

この一覧は，同号に掲載された就任時の名簿を調べるためのものであり，年度途中の辞任・補欠選任等を反映した現在の在任者一覧ではない。

会長・副会長・監事は理事と別の役職であるため，下の７５人の一覧には含めていない。

氏名の字形と所属は原資料の表記による。

氏名中の体裁上の空白を省き，所属欄では原資料の「東京」「大阪」などの略記を用いている。

性別及び修習期は，日弁連の弁護士名簿の令和８年３月３１日現在のデータ（以下「名簿データ」という。）のうち，氏名及び所属弁護士会が一致する会員の記載による。

７５人の全員について，名簿データに該当する会員が１人ずつ見つかった。

名簿データでは，髙橋司，髙見健次郎及び金髙望の「髙」が「高」と表記されている。

名簿データの修習期は数字だけで，旧司法試験と新司法試験のいずれの合格者の期であるかを区別していない。

出典：日弁連新聞第６２５号「２０２６年度　役員紹介」（[https://www.nichibenren.or.jp/document/newspaper/year/2026/625.html#05](https://www.nichibenren.or.jp/document/newspaper/year/2026/625.html#05)）。

第２　地域別の日弁連理事一覧

１　関東（２６人）

氏名所属弁護士会（原資料表記）性別修習期
冨田秀実東京男性３４期
冨永忠祐東京男性４６期
谷原誠東京男性４６期
上石奈緒東京女性５０期
岸本史子東京女性５２期
石橋尚子東京女性５９期
重富智雄東京男性６５期
古郡賢大東京男性６６期
櫻井喜久司第一東京男性４７期
井上裕明第一東京男性４８期
野田聖子第一東京女性５１期
飯野泰子第一東京女性５５期
石井邦尚第二東京男性５１期
國貞美和第二東京女性５３期
野村裕第二東京男性５４期
三浦修神奈川県男性４１期
菊地陽一埼玉男性５０期
東谷良子埼玉女性６０期
牧田謙太郎千葉県男性５４期
鈴木健秀茨城県男性５６期
五味淵郁章栃木県男性５７期
谷田良群馬男性５６期
山本正幸静岡県男性５１期
新里清高山梨県男性５７期
長瀬孝浩長野県男性５３期
大田陸介新潟県男性５９期

２　近畿（１０人）

氏名所属弁護士会（原資料表記）性別修習期
髙橋司大阪男性４１期
平野惠稔大阪男性４１期
豊島ひろ江大阪女性５０期
深田愛子大阪女性５９期
谷口直大京都男性５１期
村上英樹兵庫県男性５２期
西村香苗奈良女性５０期
上羽徹奈良男性５６期
遠藤大輔滋賀男性５８期
吉澤尚美和歌山女性５８期

３　中部（７人）

氏名所属弁護士会（原資料表記）性別修習期
矢崎信也愛知県男性４８期
檀浦康仁愛知県男性５８期
森一恵三重女性５８期
所寿弥岐阜県男性５４期
神田芳和福井男性５９期
髙見健次郎金沢男性５１期
鍋谷博志富山県男性５９期

４　中国地方（５人）

氏名所属弁護士会（原資料表記）性別修習期
古河真人広島男性５０期
近本佐知子山口県女性５４期
佐々木基彰岡山男性５１期
駒井重忠鳥取県男性５６期
和久本光島根県男性６０期

５　九州（９人）

氏名所属弁護士会（原資料表記）性別修習期
池田耕一郎福岡県男性５０期
天久泰福岡県男性５９期
永尾竹則佐賀県男性６０期
北爪宏明長崎県男性６０期
松尾康利大分県男性５４期
東健一郎熊本県男性５７期
岸本圭市鹿児島県男性５３期
山田卓宮崎県男性６０期
金髙望沖縄男性５６期

６　東北（７人）

氏名所属弁護士会（原資料表記）性別修習期
曽我陽一仙台男性５４期
渡辺慎太郎福島県男性５２期
松本三加福島県女性５２期
手塚孝樹山形県男性５６期
山中俊介岩手男性６１期
山本尚子秋田女性５８期
森雄亮青森県男性６０期

７　北海道（６人）

氏名所属弁護士会（原資料表記）性別修習期
岸田洋輔札幌男性５２期
佐々木潤札幌男性５４期
兼平誠也函館男性６１期
山本直久旭川男性６２期
丸山冬子旭川女性６３期
簑島弘幸釧路男性５７期

８　四国（５人）

氏名所属弁護士会（原資料表記）性別修習期
松本龍太香川県男性６０期
鈴木亜佐美徳島女性５７期
生長拓也徳島男性６１期
稲垣健吾高知男性６０期
河野康之愛媛男性５８期

９　男女別・修習期別の集計

７５人の内訳は，男性５８人，女性１７人であり，女性の割合は約２２．７％（小数第２位を四捨五入）である。

地域別では，女性理事が最も多いのは関東の７人で，九州の９人には女性理事がいない。

地域男性女性計
関東１９人７人２６人
近畿６人４人１０人
中部６人１人７人
中国地方４人１人５人
九州９人０人９人
東北５人２人７人
北海道５人１人６人
四国４人１人５人
合計５８人１７人７５人

修習期は，最も古い期が３４期，最も新しい期が６６期で，７５人の中央値は５６期である。

男性理事は３４期から６６期まで，女性理事は５０期から６３期までに分布している。

修習期男性女性計
６０期～６６期１３人２人１５人
５０期～５９期３６人１５人５１人
４１期～４８期８人０人８人
３４期１人０人１人

上の表は，名簿データの修習期を十の位で区切り，新しい期を上にして並べたものである。

各欄の期の範囲は，その区切りに該当する理事のうち最も古い期と最も新しい期を示している。

第３　理事名簿と会長・副会長の一覧の違い

１　公式の執行部一覧には何が載っているか

日弁連の「日弁連の機構・財政」には，会長・副会長・事務総長・事務次長の一覧が掲載されている。

同ページから案内される令和８年１０月１日更新の一覧表も，これらの役職を確認する資料であり，理事７５人の名簿とは対象が異なる。

会長は松田純一，事務総長は芳野直子と掲載されている。

副会長を含む執行部の氏名を調べる場合は同ページの一覧を，理事の就任時の氏名を調べる場合は本記事の原資料である日弁連新聞第６２５号を参照されたい。

出典：日弁連「日弁連の機構・財政」の「執行部紹介」（[https://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/organization/mechanism.html](https://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/organization/mechanism.html)）。

２　理事と常務理事は別に数えるのか

常務理事は理事の中から互選されるため，理事７５人に別枠の常務理事を加算して数えるものではない。

会則第５６条第５項及び第６１条の４第３項が，理事と常務理事の関係を定めている。

日弁連の「日弁連の機構・財政」には，閲覧時点で常務理事３９人と掲載されている。

ただし，第６２５号の理事欄は各人が常務理事であるかどうかを示す欄ではないため，本記事の名簿には常務理事の印を付けていない。

第４　選任・任期と名簿の時点の読み方

１　理事は誰が選び，任期は何年か

日弁連理事は，代議員会で，弁護士である会員の中から毎年３月中に選任される。

理事の任期は１年で，選任された年の４月１日を始期とする（会則第６１条の４第１項及び第６２条）。

通常の令和８年度の任期は令和８年４月１日から令和９年３月３１日までとなる。

役員に欠員が生じた場合の補欠選任や残任期間等については，会則第６３条に別の定めがある。

２　最新の在任者を調べるときの確認先

就任時の名簿だけから，年度途中にも全員が在任していると判断することはできない。

特定の日の在任者を確認する場合は，その後の役員選任・退任の公表資料や日弁連への照会によって，対象者と基準日を確認する必要がある。

日弁連会則・会規等の現行資料は，日弁連の公開ページ（[https://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/rules.html](https://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/rules.html)）から確認できる。

本記事の氏名欄は，第６２５号に掲載された就任時の記録として読むべきものである。

第５　制度・過年度の名簿を調べる関連記事

①　[日弁連理事の定数・選任方法・地域別枠・女性理事枠（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/06/29/nichibenren-riji/)：定数，地域別構成，女性理事の特別枠及び大阪・愛知の歴代理事を調べる記事。

②　[日弁連の理事会及び常務理事会（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/07/06/nichibenren-rijikai/)：両会議の構成，審議事項及び議事手続を調べる記事。

③　[平成３１年度の日弁連理事](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/07/06/nichibenren-riji-h31/)：平成３１年度の氏名と所属を調べる過年度資料。

④　[日弁連役員に関する記事の一覧](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/06/23/nichibenren-kiji/)：役職や調べたい事項から関連記事を探す入口。

第６　出典

①　日弁連新聞第６２５号「２０２６年度　役員紹介」理事欄（[https://www.nichibenren.or.jp/document/newspaper/year/2026/625.html#05](https://www.nichibenren.or.jp/document/newspaper/year/2026/625.html#05)）。

②　日弁連「日弁連の機構・財政」組織・機構図・執行部紹介（[https://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/organization/mechanism.html](https://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/organization/mechanism.html)）。

③　日本弁護士連合会会則第５６条，第６１条の４，第６２条及び第６３条。PDF実頁１３頁，１５頁～１６頁（[https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/rules/kaisoku/kaisoku_no_1.pdf](https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/rules/kaisoku/kaisoku_no_1.pdf)）。

④　日弁連の弁護士名簿の令和８年３月３１日現在のデータ（性別及び修習期の照合に使用）。

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## マンション共用部分の損害賠償請求権は誰に帰属するか―区分所有法２６条・旧区分所有者・管理者の和解権限（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/mansion-kyoyobubun-baishou-seikyuken-kanrisha-wakai/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 不動産・登記, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　結論―請求権者，代理人及び和解権限を分ける](#sec1)

- [第２　損害賠償請求権は誰に帰属するか](#sec2)
- [１　共用部分の持分と損害賠償請求権は同じではない](#sec2-1)

- [２　区分所有権の譲渡だけでは契約上の請求権は当然に移らない](#sec2-2)

- [第３　改正区分所有法２６条による管理者の代理](#sec3)
- [１　請求及び受領の代理](#sec3-1)

- [２　旧区分所有者の別段の意思表示](#sec3-2)

- [３　訴訟追行と通知](#sec3-3)

- [第４　標準管理規約２４条の２と実際の管理規約](#sec4)
- [１　標準管理規約が示す一元的な権利行使](#sec4-1)

- [２　既に譲渡した旧区分所有者には後の規約変更が当然に及ばない](#sec4-2)

- [第５　管理者はどこまで和解できるか](#sec5)
- [１　請求・受領の代理と権利処分を区別する](#sec5-1)

- [２　裁判上の和解と裁判外の和解](#sec5-2)

- [３　責任不承認条項と清算条項は役割が異なる](#sec5-3)

- [第６　和解・合意書で確認する事項](#sec6)
- [１　権利者と授権資料](#sec6-1)

- [２　給付と清算の範囲](#sec6-2)

- [３　資料の保存](#sec6-3)

- [第７　相談時に準備する資料](#sec7)

- [第８　関連する記事](#sec8)

- [第９　主な出典と記事の基準日](#sec9)


第１　結論―請求権者，代理人及び和解権限を分ける

マンション共用部分の欠陥を理由とする損害賠償請求では，①誰が請求権を取得したか，②管理者が誰を代理して請求・受領できるか，③規約又は集会決議に基づいて訴訟追行できるか，④請求の減額・放棄又は清算を含む和解を誰がどこまで決められるかを分けて確認する必要がある。

管理組合が共用部分を管理していることだけで，個々の区分所有者が取得した契約上の損害賠償請求権が当然に管理組合へ移るわけではない。

令和８年４月１日に施行された改正区分所有法２６条は，管理者が，現区分所有者だけでなく一定の旧区分所有者を含む請求権者を代理して，保険金，損害賠償金又は不当利得返還金の請求及び受領を行えることを明確にした。

ただし，請求権そのものを管理組合へ当然に移転させる制度ではなく，旧区分所有者には書面又は電磁的方法による別段の意思表示も認められている。

実際の交渉又は和解では，権利者の範囲，請求原因，規約，集会決議，委任，別段の意思表示及び和解対象を照合する。

解決金の支払又は補修への協力に合意することと，争われていた事実又は法的責任を認めることも同じではないため，責任不承認条項と清算条項の役割を区別することが重要である。

第２　損害賠償請求権は誰に帰属するか

１　共用部分の持分と損害賠償請求権は同じではない

区分所有者は共用部分を共有するが，共用部分について問題が見つかったときに生じる請求権の内容は，請求原因によって異なる。

分譲契約の契約不適合を理由とする請求権は，原則として売主と売買契約を締結した買主が取得する。

不法行為，請負契約，保証，保険又は不当利得を根拠とする場合は，それぞれの要件と当事者関係を別に確認する。

したがって，「現在の区分所有者である」「管理組合が修繕を行う」「共用部分に関する問題である」という一事だけで，すべての請求権者が決まるわけではない。

誰が契約を締結し，いつどの請求権を取得し，債権譲渡，代位弁済，保険金支払その他の権利移転があったかを確認する必要がある。

２　区分所有権の譲渡だけでは契約上の請求権は当然に移らない

法務省民事局長は令和７年５月１４日の国会答弁で，分譲契約の契約不適合に基づく損害賠償請求権は区分所有権とは別個の財産権であり，区分所有権が譲渡されても当然に移転するものではないと説明している。

改正法は，この請求権を現区分所有者へ当然承継させる仕組みではなく，管理者による代理行使を整備する方法を採った。

売買契約に債権譲渡条項があるか，別途の債権譲渡がされたか，権利の一部が既に行使又は清算されていないかも確認する。

旧区分所有者に権利が残る場面と，現区分所有者が別の契約又は不法行為に基づく権利を取得する場面は併存し得るため，一括して処理しない方がよい。

第３　改正区分所有法２６条による管理者の代理

１　請求及び受領の代理

[建物の区分所有等に関する法律２６条](https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000069)は，管理者がその職務に関し区分所有者を代理することを定めている。

改正後の同条は，共用部分等に関する保険金，損害賠償金及び不当利得返還金の請求・受領について，請求権を有する現区分所有者又は旧区分所有者を管理者が代理できることを明確にした。

この制度の目的は，区分所有権の転売があっても，共用部分に関する請求を管理者がまとめて行いやすくすることにある。

もっとも，管理者は権利者の代理人であり，管理組合が請求権を当然に取得するわけではない。

管理者が金銭を受領した後の保管，修繕への充当又は権利者への分配についても，法令，規約，集会決議及び権利者の承諾を確認する必要がある。

２　旧区分所有者の別段の意思表示

旧区分所有者が，管理者に対し書面又は電磁的方法で別段の意思表示をしたときは，改正区分所有法２６条による代理又は訴訟追行の仕組みがその旧区分所有者に適用されない。

したがって，転売履歴があるマンションでは，旧区分所有者の特定，連絡先，請求権の有無，債権譲渡及び別段の意思表示の有無が実務上の重要な確認事項となる。

別段の意思表示がある場合に，その者の持分相当の請求をどのように区分し，残る権利者について交渉又は訴訟を続けるかは，具体的な権利関係に即して検討する。

一人の意思表示があったというだけで全員の請求権が消滅するわけでも，残る請求をそのまま同額で維持できると当然に決まるわけでもない。

３　訴訟追行と通知

管理者は，規約又は集会の決議に基づき，対象となる請求権について権利者のために原告又は被告となることができる。

これは管理者自身が請求権者になるという意味ではなく，法定訴訟担当として訴訟を追行する仕組みである。

訴訟を提起するときは，規約又は決議が対象とする請求，権利者，請求原因及び相手方を確認し，法定の通知を行う。

規約に一般的な権限規定があることと，個別の請求，減額又は和解について必要な意思決定が済んでいることを同一視しないことが重要である。

第４　標準管理規約２４条の２と実際の管理規約

１　標準管理規約が示す一元的な権利行使

[国土交通省の令和７年マンション標準管理規約](https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/mansionkiyaku.html)は，単棟型等の２４条の２に，共用部分等に関する保険金，損害賠償金等の請求及び受領を理事長へ一元化する規定を設けた。

同規約は，区分所有者による個別行使を制限し，区分所有権を譲渡したときに区分所有法２６条２項の別段の意思表示を行わないこと，受領金を原則として修繕に充てることも想定している。

この仕組みは，権利者ごとの個別対応を減らし，修繕資金を確保するための実務的なモデルである。

ただし，標準管理規約はひな型であり，各マンションの管理規約へ採用されて初めて具体的な規律となる。

２　既に譲渡した旧区分所有者には後の規約変更が当然に及ばない

国土交通省の説明資料は，個別行使又は別段の意思表示を制限する規定を設ける前に区分所有権を譲渡し，既に区分所有者でなくなっていた者には，その後の規約の効力が及ばないと説明している。

したがって，現在の規約だけでなく，請求権が生じた時点，区分所有権の譲渡時点及び規約設定・変更時点を時系列で確認する必要がある。

実際の規約が標準管理規約と同じとは限らない。

管理組合名，理事長の権限，集会決議の要否，受領金の使途及び旧区分所有者への通知方法について，現行規約と改正履歴を確認する。

第５　管理者はどこまで和解できるか

１　請求・受領の代理と権利処分を区別する

改正区分所有法２６条が管理者による請求・受領及び訴訟追行を認めていることから，具体的な授権内容を問わず，管理者がすべての請求権を自由に減額・放棄し，又は対象外の紛争まで全面的に清算できると即断することはできない。

和解案を検討するときは，法定代理の範囲に加え，規約，集会決議，委任状及び権利者の個別意思を確認する。

特に，元本の減額，遅延損害金の放棄，請求原因の追加，専有部分又は個人固有の損害の処理，第三者との清算及び将来請求の放棄は，対象と授権の根拠を具体化する必要がある。

相手方にとっても，和解当事者と権限が不明確なままでは，履行後に別の権利者から請求を受ける危険が残る。

２　裁判上の和解と裁判外の和解

管理者が規約又は集会決議に基づいて訴訟を追行している場合でも，裁判上の和解案が既存の授権に含まれるか，別の集会決議又は個別委任を要するかを，規約と決議内容に即して確認する。

国会審議でも，具体的な和解内容を管理組合総会へ諮り，決議を経る実務が取り上げられている。

裁判外の和解では，法定訴訟担当による訴訟追行の場面と同じと決めつけず，署名者の代表・代理権と権利者の範囲を合意書上で明確にする。

必要に応じて，規約，総会議事録，委任状，権利者一覧又は別段の意思表示の確認結果を，合意書の別紙又は前提資料として対応させる。

３　責任不承認条項と清算条項は役割が異なる

紛争を早期に終えるための支払，補修又はその他の協力に合意しても，それだけで従前争われていた事実又は法的責任を認めたことになるとは限らない。

責任を認めずに解決するときは，責任不承認条項と，合意によって新たに負う給付義務を併記する。

他方，責任不承認条項は，清算の範囲を自動的に決める条項ではない。

どの当事者間の，どの契約，物件，行為，期間及び損害項目を清算し，何を留保するかは別に定める。

合意時までに生じた原因から後に判明する損害と，合意後の新たな行為又は事故から生じる損害も区別し，「将来一切」という抽象的な文言だけに依存しない方がよい。

第６　和解・合意書で確認する事項

１　権利者と授権資料

①請求原因ごとの権利者及び請求額

②現区分所有者と旧区分所有者の区別

③区分所有権及び債権の譲渡履歴

④別段の意思表示の有無

⑤管理規約，改正履歴及び集会決議

⑥管理者，理事長その他の署名者の代表・代理権

権利者一覧の人数又は持分割合だけでなく，どの権利を誰が取得したかを請求原因別に確認する。

個人情報への配慮から一覧を相手方へそのまま交付できない場合でも，弁護士間で確認方法，表明保証又は証明資料を取り決めることが考えられる。

２　給付と清算の範囲

①支払金額，期限，振込先及び費用負担

②補修その他の金銭以外の義務と完了確認

③責任又は事実を認める範囲と認めない範囲

④請求放棄及び清算の対象となる当事者・請求・期間

⑤留保する請求，別件及び合意後の新たな行為

⑥保険金，既払金，代位又は第三者からの回収との調整

受領した金銭を修繕に使う場合は，使途，管理口座，工事発注，残金及び区分所有者・旧区分所有者との関係を確認する。

複数の支払義務者又は複数の権利者がいる場合は，対外的な支払義務と内部負担・分配を分ける。

３　資料の保存

規約，総会議事録，委任状，通知，別段の意思表示，権利者一覧，債権譲渡資料，合意書及び履行資料を相互に対応させて保存する。

工事又は補修を伴うときは，原因調査，図面，見積書，施工記録，写真，検査及び完了確認の資料も残す。

和解成立後は，金銭の受領だけでなく，清算条項の効力発生条件，補修の完了，必要な通知，保険会社への連絡及び内部の分配・会計処理が済んだかを確認する。

履行が終わる前に証拠又は権限資料を廃棄しないことが重要である。

第７　相談時に準備する資料

①管理規約，使用細則及び改正履歴

②総会・理事会の議事録と委任状

③区分所有者名簿及び分譲・転売の履歴

④売買契約，請負契約，保証書及び保険契約

⑤原因調査報告，設計図書，工事記録及び写真

⑥請求額の計算書，見積書，請求書，領収書及び既払金資料

⑦旧区分所有者への通知，回答及び別段の意思表示

⑧訴状，準備書面，判決，和解案その他の交渉・訴訟資料

必要な資料は，請求原因，マンションの規約及び売買履歴によって変わる。

交渉期限，消滅時効，訴訟上の期限又は工事日程がある場合は，資料が全部そろうまで待たず，未取得資料を明示して早めに弁護士へ相談するのがよい。

第８　関連する記事

[裁判外の和解契約書・合意書の作り方－和解条項と債務名義化](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/saibangai-wakai-keiyakusho-wakai-joko/)は，責任不承認，請求放棄，清算及び履行確保の一般的な考え方を整理している。

[マンション共用部分の漏水は誰が責任を負うか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/mansion-kyoyobubun-rousui-kanrikumiai-717/)は，管理組合の民法７１７条上の占有者該当性，修繕と損害賠償及び保険を扱う。

第９　主な出典と記事の基準日

①建物の区分所有等に関する法律２６条

[https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000069](https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000069)

②法務省「老朽化マンション等の管理及び再生の円滑化等を図るための建物の区分所有等に関する法律等の一部を改正する法律について」

[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00375.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00375.html)

③衆議院・第２１７回国会国土交通委員会法務委員会連合審査会第１号（令和７年５月１４日）

[https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/012521720250514001.htm](https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/012521720250514001.htm)

④国土交通省「マンション標準管理規約」及び「令和７年マンション標準管理規約の見直し」

[https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/mansionkiyaku.html](https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/mansionkiyaku.html)

[https://www.mansion-info.mlit.go.jp/wp-content/uploads/2025/11/%E4%BB%A4%E5%92%8C7%E5%B9%B4%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E6%A8%99%E6%BA%96%E7%AE%A1%E7%90%86%E8%A6%8F%E7%B4%84%E6%94%B9%E6%AD%A3%EF%BC%88%E8%AA%AC%E6%98%8E%E8%B3%87%E6%96%99%EF%BC%89.pdf](https://www.mansion-info.mlit.go.jp/wp-content/uploads/2025/11/%E4%BB%A4%E5%92%8C7%E5%B9%B4%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E6%A8%99%E6%BA%96%E7%AE%A1%E7%90%86%E8%A6%8F%E7%B4%84%E6%94%B9%E6%AD%A3%EF%BC%88%E8%AA%AC%E6%98%8E%E8%B3%87%E6%96%99%EF%BC%89.pdf)

本記事は令和８年１０月１６日現在の法令及び公表資料を基準とする。

個別の請求権の帰属又は和解権限は，契約，規約，決議，委任，権利移転及び別段の意思表示によって異なるため，具体的資料に基づく確認が必要である。

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## 同僚間のパワハラが疑われたときの会社対応―優越的な関係，事実調査，暫定分離，厳重注意及び配置転換（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/doryokan-pawahara-kaisha-taiou/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 労働・社会保険, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　この記事の対象](#sec1)
- [１　上司から部下への言動だけが対象ではない](#sec1-1)

- [２　法令上の三つの要素](#sec1-2)

- [第２　同僚間の「優越的な関係」を具体化する](#sec2)
- [１　役職名だけで決めない](#sec2-1)

- [２　優越性は言動が行われた時点で確認する](#sec2-2)

- [第３　一連の出来事を場面ごとに分ける](#sec3)
- [１　業務上の指示と私的・感情的な追及を分ける](#sec3-1)

- [２　前後の経緯を切り離さない](#sec3-2)

- [第４　初動では保護と証拠保全を並行する](#sec4)
- [１　最終認定前でも暫定措置を検討する](#sec4-1)

- [２　消える資料から保全する](#sec4-2)

- [第５　聴取と記録の作り方](#sec5)
- [１　自分が見聞きした事実と伝聞を分ける](#sec5-1)

- [２　資料の種類を混同しない](#sec5-2)

- [第６　パワーハラスメントの認定と対応を分ける](#sec6)
- [１　三要素を場面ごとに当てはめる](#sec6-1)

- [２　認定と措置の重さは別に検討する](#sec6-2)

- [第７　厳重注意と懲戒処分を区別する](#sec7)
- [１　非懲戒の厳重注意にする場合](#sec7-1)

- [２　懲戒処分を行う場合](#sec7-2)

- [第８　配置転換の目的と手続を分ける](#sec8)
- [１　暫定分離と恒久的な配置転換は目的が異なる](#sec8-1)

- [２　配転命令の有効性を別に確認する](#sec8-2)

- [第９　当事者への説明と事後確認](#sec9)
- [１　行為者への説明](#sec9-1)

- [２　相談者への説明](#sec9-2)

- [３　再発防止と見直し](#sec9-3)

- [第１０　実務チェックリスト](#sec10)
- [１　初動と調査](#sec10-1)

- [２　暫定措置，注意及び異動](#sec10-2)

- [第１１　出典・参考資料](#sec11)
- [１　法令・行政資料](#sec11-1)

- [２　関連記事](#sec11-2)


第１　この記事の対象

１　上司から部下への言動だけが対象ではない

職場のパワーハラスメントは，上司から部下への言動に限られない。

同僚又は部下であっても，業務上必要な知識・経験を持ち，その協力がなければ業務を円滑に進めることが難しいなど，相手が抵抗又は拒絶しにくい関係があれば，「優越的な関係」を背景とする言動になり得る。

本記事は，同僚間の言動について，会社が相談を受けてから，事実確認，調査中の接触回避，認定，注意・懲戒の選択，配置転換及び事後確認へ進む実務上の順序を整理するものである。

個別の言動がパワーハラスメントに当たるか，懲戒処分又は配転命令が有効かは，具体的な事実，就業規則及び雇用契約に即して別に判断する必要がある。

２　法令上の三つの要素

[労働施策総合推進法３１条１項](https://laws.e-gov.go.jp/law/341AC0000000132)及び厚生労働省の指針によれば，職場のパワーハラスメントは，①優越的な関係を背景とした言動，②業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動，③労働者の就業環境が害されることの三要素を全て満たすものである。

客観的に見て業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示又は指導は，これに当たらない。

法令上の類型と他のハラスメントとの関係は，[職場のハラスメント防止－種類・事業主の措置義務・主要最高裁判例（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/03/26/harassment-memo/)で説明している。

第２　同僚間の「優越的な関係」を具体化する

１　役職名だけで決めない

同僚間の事案では，勤続年数が長い，声が大きい又は性格が強いという抽象的な評価だけで，「優越的な関係」を認定しない方がよい。

会社は，業務分担，作業手順を実際に決めている者，質問・承認・引継ぎの経路，代替要員の有無，特定の知識又は技能への依存，二人だけになる時間，相手が拒絶した場合の業務上の影響などを確認する。

形式上の役職が同じでも，一方が事実上作業を割り振り，他方がその者の協力なしに仕事を続けにくい状態であれば，関係の実態を記録する必要がある。

反対に，勤続年数の差だけで相手が抵抗又は拒絶できない蓋然性が高いとまではいえない場合もある。

同僚間の行為も対象に含むと定める社内規程でも，その定義が優越的な関係を要件としている限り，同僚間であることだけで要件の確認が不要になるわけではない。

認定の前に，規程の定義，就業規則の禁止条項及び懲戒事由がどの文言で書かれているかを確かめ，「継続的に」を要件とする古い定義等が残っていれば，一回の言動への当てはめを別に検討する。

規程の点検の方法は，[就業規則のハラスメント条項の点検―古い定義，廃止規程の引用，懲戒事由との対応と令和８年１０月１日改正](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/shuugyou-kisoku-harassment-jouko-tenken/)で説明している。

２　優越性は言動が行われた時点で確認する

優越的な関係の有無は，会社が後に配置転換をした結果ではなく，問題となる言動が行われた時点の関係を基準に確認する。

組織図，職務分掌，勤務表及び資格一覧だけでなく，実際の指示系統を知る上司・同僚の説明も対応させることが重要である。

第３　一連の出来事を場面ごとに分ける

１　業務上の指示と私的・感情的な追及を分ける

同じ日に複数の応酬がある場合は，「一日中怒鳴られた」又は「仕事の注意をしただけ」という一括した評価から始めず，場面ごとに分ける。

例えば，機械又は運搬作業の速度に関する指示，休憩中の私的な話題を理由とする追及，謝罪の言葉，退職を示唆する発言は，目的も業務上の必要性も異なるため，それぞれ日時，場所，発言，声量，距離，継続時間及び同席者を確認する。

作業の安全又は納期のために一定の指示が必要であったとしても，そのことから，別の場面の人格攻撃，威圧的な反復又は私的な話題への過度な追及まで正当化されるわけではない。

反対に，一部に不適切な表現があったことから，全ての業務指示を不要な言動と扱うことも適切ではない。

２　前後の経緯を切り離さない

発言だけを短く抜き出すと意味が変わるため，直前の会話，相手の応答，上司による制止，その後の謝罪又は追加発言まで一つの時系列にする。

謝罪の有無に食い違いがある場合は，「謝罪した」「謝罪を受けていない」という評価だけでなく，実際の言葉，声の調子，場所，同席者及び相手の応答を記録する。

相談者の側に，からかいと受け取られる発言等があったと行為者が述べる場合も，その有無と内容を確認する。

パワーハラスメント指針は，業務上必要かつ相当な範囲を超えたかの判断に当たり，言動を受けた労働者の問題行動の有無や内容・程度を含む経緯や状況を考慮するとしている。

もっとも，経緯にそうした発言があったことで，大声での反復した追及等が当然に正当化されるわけではない。

相談者への指導が必要と考える場合も，相談したことを理由とする不利益な取扱いと受け取られないよう，同じ手続の中では行わない方がよい。

第４　初動では保護と証拠保全を並行する

１　最終認定前でも暫定措置を検討する

心身への影響又は接触継続の危険が具体的に認められるときは，最終的な事実認定を待たず，勤務場所，担当業務，休憩場所又は連絡経路を一時的に分けることを検討する。

これは有罪認定又は懲戒処分ではなく，調査と安全を確保するための暫定措置であるから，目的，開始日，期間，見直し日，給与・評価への影響及び責任者を記録する。

申告者だけを本来の仕事から長期間外すと，保護措置が実質的な不利益となり得る。

本人の意向を確認し，接触時間の調整，上司の同席又は行為者側の一時配置変更など，より負担の少ない方法を比較する必要がある。

２　消える資料から保全する

防犯カメラ映像，チャット，電子メール，勤怠記録，作業日報及び入退室記録は，通常運用で消去又は上書きされる前に保全する。

保全した資料について，取得日時，取得者，取得元，複製方法及び保管先を記録し，原本又は元データと作業用複製を分ける。

私物端末，私用アカウント，健康情報又は秘密録音を当然に取得できるわけではない。

取得の適法性，調査目的との関係，アクセス権限及び個人情報の取扱いを別に確認する。

調査体制，情報管理及び暫定的な保護措置の詳細は，[内部通報・ハラスメント調査の進め方―独立性，通報者情報と事実確認の管理](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/04/naibu-tsuho-harassment-chousa-kanri/)で説明している。

第５　聴取と記録の作り方

１　自分が見聞きした事実と伝聞を分ける

相談者，目撃者及び行為者を聴取するときは，誰が自分で見聞きしたのか，他人から聞いたのか，資料から確認したのかを区別する。

面談記録には，出席者，開始・終了時刻，質問，回答の要旨，提出資料，食い違う点及び追加確認事項を残す。

相談者と行為者の説明が一致しない場合は，双方の主張を並べ，客観資料及び第三者の説明で確認する。

行為者には，回答できる程度に日時，場所，問題となる発言又は行動及び適用を検討する規程を示し，認否，経緯，理由，反証資料及び関係者を確認する。

２　資料の種類を混同しない

調査記録では，①本人の原発言又は原資料，②聴取者が作成した要約，③勤怠・映像・チャット等の客観資料，④後日作成された回顧的なメモ，⑤法的評価を区別する。

後日作成された指導メモは，過去の対応を確認する手掛かりにはなるが，今回の言動そのものを直接証明する資料ではないため，当時のメール，面談記録又は人事評価等で裏付ける。

生成AIによる要約は，整理又は検索の補助として使うことはできるが，原発言，原資料又は会社の正式な認定記録の代わりにはならない。

要約を利用するときは，元資料への参照を残し，事実と評価が混ざっていないかを人が確認する。

第６　パワーハラスメントの認定と対応を分ける

１　三要素を場面ごとに当てはめる

会社は，各場面について，①優越的な関係，②業務上の必要性と態様の相当性，③就業環境への影響を記録し，三要素を全て満たすかを判断する。

声量，反復回数，人前かどうか，身体的な接近，発言内容，行為の目的，緊急性及び制止後の継続などを総合する。

欠勤，受診又は業務変更は就業環境への影響を判断する重要な事情となり得るが，これらがあれば自動的にパワーハラスメントになるわけではない。

逆に，医師の診断書がないことだけで，就業環境が害されていないと決めることもできない。

２　認定と措置の重さは別に検討する

パワーハラスメントに当たると認定した後も，どの措置を講ずるかは，行為の内容，反復性，結果，過去の注意歴，規程，弁明，同種事例との均衡及び再発可能性に即して決める。

認定したことから直ちに特定の懲戒処分が決まるわけではなく，認定できなかったことから職場環境の改善措置が不要になるわけでもない。

[厚生労働省のパワーハラスメント指針](https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00011660&amp;dataType=0&amp;pageNo=1)は，事実確認ができなかった場合にも，再発防止措置を講ずることを求めている。

社内調査での認定は，損害賠償請求が認められるかという違法性の判断ではなく，職場環境の改善と再発防止のため，指針の三要素と社内の服務規律に照らして行うものである。

もっとも，会社が書面で行った認定は，後に労災請求，損害賠償請求又は懲戒処分の効力を争う訴訟があった場合に，会社自身の判断として扱われ得る。

精神障害の労災認定基準の運用上の留意点によれば，同基準の業務による心理的負荷評価表では，「上司等から、身体的攻撃、精神的攻撃等のパワーハラスメントを受けた」と「同僚等から、暴行又はひどいいじめ・嫌がらせを受けた」は別の具体的出来事とされている。

認定書面には裏付けの取れた事実だけを書き，規程のどの条項に当たるかを一つに決めて記載する。

第７　厳重注意と懲戒処分を区別する

１　非懲戒の厳重注意にする場合

会社が懲戒処分までは行わず，書面による厳重注意又は業務上の指導を行う場合は，文書の性質を明確にする。

文書には，確認した具体的事実，問題となる規程又は職場ルール，問題点，今後求める行動，再発時に検討し得る措置及び相談・指導の担当者を記載する。

「パワハラを認めて反省する」など，本人が争っている法的評価への同意を受領署名の条件にすると，文書の交付と事実認定が混同されやすい。

受領欄は文書を受け取ったことの確認にとどめ，受領が記載内容の自認を意味しないことを明示する方法が考えられる。

本人が受領又は署名を拒んだ場合は，その日時，同席者，提示方法及び本人が述べた理由を記録し，可能であれば書面又は電子メールで交付する。

署名拒否だけを新たな懲戒事由又は事実の自認として扱わない。

注意指導と懲戒処分の区別及び記録方法は，[問題社員対応の基本手順―事実確認・注意指導・改善機会・記録化から処分まで](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/26/mondai-shain-taiou-kihon-tetsuzuki/)で説明している。

社内規程が，ハラスメント行為が認められた従業員には懲戒処分を行うと定めている場合に，懲戒処分ではない厳重注意とするときは，懲戒処分の要否を検討したこと及び懲戒処分としない理由を文書に残す。

理由としては，一回の出来事であること，身体的な接触がないこと，本人が事実の一部を認めていること等が考えられる。

是正を求める事項には，相談者や調査に協力した者に対し，本件を理由とする非難，詰問又は報復をしないことも加える。

２　懲戒処分を行う場合

懲戒処分を行う場合は，就業規則上の根拠，処分手続，弁明機会及び労働契約法１５条の相当性を別に確認する。

過去の指導歴を考慮するときは，当時の具体的事実，会社が伝えた内容，本人の応答及び改善状況を確認し，今回と無関係な印象評価を積み重ねない。

第８　配置転換の目的と手続を分ける

１　暫定分離と恒久的な配置転換は目的が異なる

調査中の接触回避は，安全及び調査の確保を目的とする期限付きの暫定措置である。

調査後の恒久的な配置転換は，人員配置，業務量，適性，欠員補充又は職場環境の改善等を目的とする人事措置であり，根拠と必要性を改めて検討する。

行為者への厳重注意又は懲戒処分と同時に配転する場合も，処分通知書と人事異動の通知書を分け，それぞれの目的，根拠及び効力発生日を説明することが望ましい。

書面上は業務上の異動としながら，実際には制裁として不利益な仕事へ移すと，目的の説明と実態が食い違う。

行為者の配置転換を処分と同じ時期に行う場合は，行為者の弁明を聴いた後に処分と配置転換を併せて決め，同じ日に別々の書面で伝える方法が考えられる。

就業規則が配置転換の内示期間を定めているときは，その期間から逆算して面談と決定の日程を組む。

その間に相談者だけが本来の業務から外れた状態が長引くときは，行為者の作業を一時的に変えて相談者を先に元の業務へ戻すことも検討する。

２　配転命令の有効性を別に確認する

配転前に，就業規則及び雇用契約上の命令権，職種・勤務地の限定合意，業務上の必要性，不当な動機・目的，賃金・通勤・健康・家庭生活・専門性への不利益及び代替手段を確認する。

人員不足又は将来の退職見込みを理由とする場合は，対象部署の要員数，業務量，必要な技能，教育計画及び選定理由を同時期の資料で残す。

被害申告者を異動させる場合は，本人の意向だけでなく，本来の業務，賃金，評価，キャリア及び通勤への不利益を具体的に確認する。

保護を目的とする措置であっても，被害申告者だけが不利益を負う運用になっていないかを点検する。

配転命令の法的枠組みは，[配転命令（転勤命令）の有効性―就業規則の根拠，職種・勤務地の限定合意と東亜ペイント事件の判断枠組み](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/11/haiten-meirei-yuukousei-touapaint/)で説明している。

第９　当事者への説明と事後確認

１　行為者への説明

行為者には，会社が確認した事実，認定した事項，認定できなかった事項，適用した規程，注意又は処分の内容及び今後求める行動を区別して伝える。

異動を行う場合は，注意又は処分とは別に，異動の業務上の目的，配属先，職務，発令日，引継ぎ及び教育計画を説明する。

２　相談者への説明

相談者には，プライバシー及び人事情報に配慮しつつ，調査が終了したこと，会社が必要と判断した職場環境上の措置，相談後の不利益取扱いを行わないこと及び再相談先を伝える。

他の従業員に対する懲戒の詳細又は聴取内容を無制限に開示する必要はないが，会社が何も対応していないとの不安を残さない範囲で説明する。

行為者の謝罪は，相談者の意向を確認し，望む場合に限って会社を通じて書面等で行う方法が考えられ，対面での謝罪を求めない方がよい場合もある。

相談者の定年や再雇用の時期が近いときは，その判断が相談と結び付けて受け取られないよう，判断の基準と理由を記録しておく。

３　再発防止と見直し

次回確認日と責任者を決め，接触の再発，業務分担，健康状態，職場のコミュニケーション，注意又は異動後の適応及び報復的な取扱いの有無を確認する。

一件の対応を終えた後も，管理者不在時の指示系統，二人作業の安全手順，相談経路及び研修内容を見直すことが重要である。

第１０　実務チェックリスト

１　初動と調査

①同僚間の実際の指示系統，知識・経験への依存及び代替要員を確認したか。

②一連の出来事を，業務指示，私的・感情的な追及，謝罪その他の場面に分けたか。

③消去される資料を先に保全し，原資料と作業用複製を分けたか。

④相談者，目撃者及び行為者の説明について，直接見聞きした事実と伝聞を分けたか。

⑤食い違う事項を行為者に示し，反証の機会を確保したか。

２　暫定措置，注意及び異動

①暫定分離の目的，期間，給与・評価への影響及び見直し日を記録したか。

②パワーハラスメントの認定と，注意又は懲戒の重さを別に検討したか。

③厳重注意が非懲戒の指導である場合，文書上もその性質を明確にしたか。

④受領署名を事実又は法的評価の自認と混同していないか。

⑤配置転換について，職場環境の改善目的と人員配置上の必要性をそれぞれ記録したか。

⑥処分通知と異動通知を分け，説明した目的と実際の運用を一致させたか。

⑦相談者への説明，再相談先及び事後確認日を定めたか。

⑧認定書面に，裏付けの取れた事実だけを書き，適用する規程の条項を一つに決めたか。

⑨規程が懲戒処分を行うと定めている場合に，懲戒処分としない理由を記録したか。

第１１　出典・参考資料

１　法令・行政資料

①[労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律](https://laws.e-gov.go.jp/law/341AC0000000132)

②[事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針](https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00011660&amp;dataType=0&amp;pageNo=1)

③[職場におけるハラスメントの防止のために](https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/seisaku06/)

④[心理的負荷による精神障害の認定基準に係る運用上の留意点について](https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc7916&amp;dataType=1&amp;pageNo=1)（令和５年９月１日付け基補発０９０１第１号）

⑤東京弁護士会『LIBRA』２０２２年６月号　萩原怜奈「[今後のパワハラ問題　使用者側はこう見る](https://www.toben.or.jp/message/libra/pdf/2022_06/lbr_2022_06.pdf)」８頁～９頁

２　関連記事

①[職場のハラスメント防止－種類・事業主の措置義務・主要最高裁判例（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/03/26/harassment-memo/)

②[内部通報・ハラスメント調査の進め方―独立性，通報者情報と事実確認の管理](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/04/naibu-tsuho-harassment-chousa-kanri/)

③[問題社員対応の基本手順―事実確認・注意指導・改善機会・記録化から処分まで](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/26/mondai-shain-taiou-kihon-tetsuzuki/)

④[配転命令（転勤命令）の有効性―就業規則の根拠，職種・勤務地の限定合意と東亜ペイント事件の判断枠組み](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/11/haiten-meirei-yuukousei-touapaint/)

⑤[就業規則のハラスメント条項の点検―古い定義，廃止規程の引用，懲戒事由との対応と令和８年１０月１日改正](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/shuugyou-kisoku-harassment-jouko-tenken/)

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## NISAで困ったときの法律問題――相続・離婚・自己破産・差押え・贈与・成年後見（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/nisa-houritsu-souzoku-rikon-hasan-sashiosae-kouken/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-17
Category: 税務, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　結論――NISAは非課税制度であって財産保護制度ではない](#sec1)
- [１　最初に確認する五つの事項](#sec1-1)

- [２　場面ごとの短い答え](#sec1-2)

- [第２　NISAとは何か](#sec2)
- [１　非課税になるもの](#sec2-1)

- [２　非課税にならないもの](#sec2-2)

- [第３　NISA口座の名義人が死亡した場合](#sec3)
- [１　相続人のNISAには移せない](#sec3-1)

- [２　死亡届と税務を分けて確認する](#sec3-2)

- [第４　離婚時にNISAは財産分与の対象になるか](#sec4)
- [１　口座区分ではなく取得時期と原資を見る](#sec4-1)

- [２　相手方のNISAへ直接移すことはできない](#sec4-2)

- [第５　自己破産・差押えではNISAを残せるか](#sec5)
- [１　NISAだから残せるわけではない](#sec5-1)

- [２　iDeCoとは法律上の扱いが異なる](#sec5-2)

- [第６　NISAを家族へ贈与できるか](#sec6)
- [１　商品を受贈者のNISAへ入れることはできない](#sec6-1)

- [２　親が子のために拠出するとき](#sec6-2)

- [第７　認知機能が低下したときのNISA口座](#sec7)
- [１　家族であるだけでは取引権限にならない](#sec7-1)

- [２　事前の備えと制度の限界](#sec7-2)

- [第８　海外転出時のNISA](#sec8)
- [１　出国理由と届出で扱いが変わる](#sec8-1)

- [２　国外転出時課税とは別に判定する](#sec8-2)

- [第９　相談時にそろえる資料](#sec9)

- [第１０　主な公式資料](#sec10)


NISAは投資で生じた一定の利益を非課税にする制度であり，口座内の株式・投資信託が誰の財産か，相続できるか，財産分与や破産手続の対象になるかを一括して決める制度ではない。

相続，離婚，債務整理，贈与，認知機能の低下又は海外転出が生じたときは，非課税の問題と，財産の帰属・処分・評価・手続の問題を分けて確認する必要がある。

本記事は，NISAに関する法律問題の入口を示し，詳しい個別記事へ案内するものである。

第１　結論――NISAは非課税制度であって財産保護制度ではない

１　最初に確認する五つの事項

NISAで法律問題が生じたときは，①口座名義人，②保有商品と数量，③取得時期と原資，④問題が生じた基準日，⑤その後に行われた売却・移管・払出しを確認する。

口座名だけを見て結論を出すと，相続税，財産分与，破産財団，贈与税又は成年後見の問題を取り違えるおそれがある。

２　場面ごとの短い答え

相続では，被相続人のNISA口座や非課税枠を相続人が引き継ぐことはできず，相続した商品は相続人の課税口座で受け入れる。

離婚では，NISA口座にあるという理由だけで共有財産又は特有財産になるのではなく，取得時期，原資，夫婦の寄与及び取引履歴で判断する。

自己破産や差押えでは，NISAであること自体による差押禁止はなく，口座内の商品は財産として検討対象になる。

贈与では，贈与された商品を受贈者のNISA口座へそのまま入れることはできず，課税口座で受け入れた上で贈与税等を検討する。

認知機能が低下した場合は，家族であることだけで取引できるわけではなく，事前の代理契約，金融機関のサービス又は成年後見等の権限を確認する。

第２　NISAとは何か

１　非課税になるもの

[金融庁のNISA説明](https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/know/index.html)のとおり，NISAは少額投資非課税制度であり，NISA口座で取得した対象商品の売却益及び配当・分配金を一定の要件で非課税とする。

令和６年以後の制度では，つみたて投資枠と成長投資枠を併用でき，非課税保有期間は無期限である。

２　非課税にならないもの

NISAは，相続税，贈与税，離婚時の財産分与，破産手続又は民事執行を一律に免除する制度ではない。

また，[国税庁のNISA案内](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1535.htm)が説明するように，NISA口座内の商品を売却して損失が生じても，その損失はないものとみなされ，課税口座の利益との損益通算や繰越控除はできない。

第３　NISA口座の名義人が死亡した場合

１　相続人のNISAには移せない

[日本証券業協会のNISA FAQ](https://www.jsda.or.jp/nisa/faq/)は，相続により取得した上場株式等を相続人のNISA口座へ受け入れることはできず，特定口座又は一般口座へ受け入れると説明している。

相続人が特定口座で受け入れるには，被相続人のNISA口座と同じ証券会社に相続人の特定口座があることなどの条件があるため，遺産分割前に受入口座と必要書類を確認する。

２　死亡届と税務を分けて確認する

相続人は，死亡を知った日以後遅滞なく，NISA口座を開設している金融機関へ非課税口座開設者死亡届出書を提出する。

死亡から届出までにNISA口座で支払われた配当等は遡って課税されることがあるため，死亡日，配当の基準日・支払日及び届出日を記録する。

相続税評価，死亡日後の取得価額及び遺産分割・移管の詳しい手順は，[NISAを相続するとどうなるか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/24/souzoku-nisa/)を参照されたい。

第４　離婚時にNISAは財産分与の対象になるか

１　口座区分ではなく取得時期と原資を見る

婚姻前の自己資金で取得した商品，婚姻中の給与で取得した商品，相続又は贈与により得た資金で取得した商品は，同じNISA口座にあっても法的評価が同じとは限らない。

婚姻日，別居日等の基準日及び評価日における残高だけでなく，銘柄別の取得日，買付代金の出所，売却，配当，再投資及び口座移管を追跡する。

２　相手方のNISAへ直接移すことはできない

財産分与の結果として一方から他方へ商品を移す場合でも，受け取る側のNISA口座にその商品を直接受け入れることはできない。

現物取得を検討するときは，課税口座への払出し又は移管の可否，評価額，数量，手数料及び税務を金融機関ごとに確認し，必要に応じて売却代金又は他の財産による清算も比較する。

婚前株式，値上がり，配当，再投資及び混在の立証は，[NISAは離婚時の財産分与の対象か](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/14/konzen-kabushiki-nisa-zaisanbunyo/)で詳しく説明している。

第５　自己破産・差押えではNISAを残せるか

１　NISAだから残せるわけではない

NISA口座内の株式・投資信託には，NISAであることだけを理由とする差押禁止の規定はない。

自己破産では，破産手続開始時に有する財産として評価し，破産財団に属するか，自由財産として残せるかを検討する。

２　iDeCoとは法律上の扱いが異なる

iDeCoを含む確定拠出年金の給付を受ける権利は，[確定拠出年金法](https://laws.e-gov.go.jp/law/413AC0000000088)３２条により原則として譲渡・担保提供・差押えが禁止されている。

これに対し，NISAは保有商品の運用益に関する税制であるから，iDeCoの差押禁止をNISAへ当てはめることはできない。

自己破産，強制執行，自由財産及び申立前の売却の注意点は，[NISAは自己破産・差押えでどうなるか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/nisa-jikohasan-sashiosae-jiyuuzaisan-ideco/)を参照されたい。

第６　NISAを家族へ贈与できるか

１　商品を受贈者のNISAへ入れることはできない

日本証券業協会のNISA FAQは，NISA口座の商品を贈与しても，受贈者のNISA口座には受け入れられず，特定口座又は一般口座で受け入れると説明している。

特定口座で受け入れるには，同じ証券会社であること，同一銘柄の全部を移すことなどの条件があるため，贈与契約の前に取扱金融機関へ確認する。

２　親が子のために拠出するとき

親が子名義の口座へ資金を拠出すれば，口座名義だけでなく，誰が資金を出し，誰の財産として管理する意思があったかが贈与税や名義財産の問題になる。

令和９年からの未成年者のつみたて投資枠，年６０万円・保有上限６００万円，払出し制限及び親権者の管理は，[こどもNISAは令和９年から](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/26/miseinensha-nisa-tsumitate-r9/)を参照されたい。

第７　認知機能が低下したときのNISA口座

１　家族であるだけでは取引権限にならない

本人の判断能力が低下した場合でも，配偶者又は子であるという理由だけで，家族が本人名義のNISA口座を売買・解約できるわけではない。

本人の意思能力，事前に設定した代理権，金融機関の約款及び成年後見等の審判で付与された権限を確認する。

２　事前の備えと制度の限界

[日本証券業協会の家族サポート証券口座](https://market.jsda.or.jp/shijyo/kazokusupport/index.html)は，本人と家族代理人があらかじめ任意代理契約を結び，認知判断能力の低下後も一定の取引を可能にする仕組みである。

ただし，対応する証券会社，利用条件，代理人が行える取引及びNISA預りの取扱いは一律ではないため，本人の判断能力が保たれている間に取扱金融機関へ確認する。

成年後見等が開始した後は，審判内容，[代理権の範囲](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/hosanin-hojonin-kengen-jitsumu/)，[家庭裁判所への報告](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/14/seinenkouken-touitsu-shoshiki/)及び本人の利益を踏まえて処分の要否を判断する。

第８　海外転出時のNISA

１　出国理由と届出で扱いが変わる

転任命令等による出国で所定の継続適用届出書を提出した場合は，一定期間，既に保有する商品について非課税の適用を継続できることがある。

それ以外の出国又は届出をしない場合は，NISA口座の廃止と課税口座への移管が問題になるため，出国前に金融機関の取扱いを確認する。

２　国外転出時課税とは別に判定する

NISA口座の継続可否と，国外転出時課税の対象資産・１億円基準・納税猶予は別の制度である。

国外転出時課税の詳細は，[海外移住・海外在住者への贈与と相続で問題となる国外転出時課税](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/kokugai-tenshutsu-kazei-zoyo-souzoku/)を参照されたい。

第９　相談時にそろえる資料

①NISA口座を含む証券口座の金融機関名，支店名及び口座番号

②基準日現在の残高証明書，銘柄，数量及び評価額

③取引履歴，年間取引報告書，配当・分配金及び再投資の履歴

④証券口座へ入出金した銀行口座の履歴

⑤相続では戸籍，遺言，遺産分割資料，死亡日及び死亡届出日

⑥離婚では婚姻日，別居日，取得原資及び夫婦の財産形成に関する資料

⑦債務整理では全債務，申立予定日，直近の売却・払出し及び資金使途の資料

⑧贈与では贈与契約書，送金記録及び贈与税申告資料

⑨認知機能低下では診断資料，任意代理契約，後見等の審判書及び金融機関との契約書

⑩海外転出では出国日，出国理由，継続適用届出書及び保有資産一覧

第１０　主な公式資料

①金融庁「NISAを知る」 https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/know/index.html

②国税庁タックスアンサーNo.1535「NISA制度」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1535.htm

③日本証券業協会「NISAのよくある質問」 https://www.jsda.or.jp/nisa/faq/

④日本証券業協会「家族サポート証券口座」 https://market.jsda.or.jp/shijyo/kazokusupport/index.html

⑤租税特別措置法 https://laws.e-gov.go.jp/law/332AC0000000026

⑥破産法 https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000075

⑦民事執行法 https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004

⑧確定拠出年金法 https://laws.e-gov.go.jp/law/413AC0000000088

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## NISAは自己破産・差押えでどうなる？換価・自由財産・iDeCoとの違い（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/nisa-jikohasan-sashiosae-jiyuuzaisan-ideco/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 破産・個人再生, 債務整理, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　結論――NISAであること自体は換価・差押えを妨げない](#sec1)
- [１　自己破産の結論](#sec1-1)

- [２　差押えの結論](#sec1-2)

- [３　iDeCoとの違い](#sec1-3)

- [第２　NISAとiDeCoを混同しない](#sec2)
- [１　制度の目的と法的効果が異なる](#sec2-1)

- [２　比較表](#sec2-2)

- [第３　自己破産でNISAはどう評価されるか](#sec3)
- [１　開始時点の財産を基準にする](#sec3-1)

- [２　評価額と換価額は一致しないことがある](#sec3-2)

- [３　NISAの上限額は資産価値の上限ではない](#sec3-3)

- [第４　自由財産として残せる場合があるか](#sec4)
- [１　９９万円以下という説明の範囲](#sec4-1)

- [２　自由財産拡張は裁判所の判断である](#sec4-2)

- [３　少額なら必ず残るわけではない](#sec4-3)

- [第５　申立前に売却・出金してよいか](#sec5)
- [１　売却しても財産が消えるわけではない](#sec5-1)

- [２　家族名義への移転や一部債権者への弁済に注意する](#sec5-2)

- [３　損失は他口座と通算できない](#sec5-3)

- [第６　債権者がNISAを差し押さえる場合](#sec6)
- [１　まず金融機関と権利の内容を特定する](#sec6-1)

- [２　差押えと直ちに全商品が売却されることは同じではない](#sec6-2)

- [３　税金の滞納処分は別手続である](#sec6-3)

- [第７　個人再生・任意整理との違い](#sec7)
- [１　個人再生では清算価値に影響する](#sec7-1)

- [２　任意整理でも返済可能性の資料になる](#sec7-2)

- [第８　相談時にそろえる資料](#sec8)

- [第９　よくある質問](#sec9)
- [１　NISAが１００万円未満なら自由財産になるか](#sec9-1)

- [２　自己破産の前にNISAを解約すれば申告しなくてよいか](#sec9-2)

- [３　NISAとiDeCoはどちらも差し押さえられないか](#sec9-3)

- [４　NISAを売却すると税金がかかるか](#sec9-4)

- [第１０　関連記事と主な一次・公式資料](#sec10)


NISA口座にある株式・投資信託は，自己破産を申し立てても当然に残せる財産ではなく，債権者から当然に差し押さえられない財産でもない。

NISAは運用益を非課税にする制度であり，保有商品を差押禁止財産にする制度ではないからである。

本記事は，破産財団，自由財産，民事執行，iDeCoとの違い及び申立前後にそろえる資料を整理する。

第１　結論――NISAであること自体は換価・差押えを妨げない

１　自己破産の結論

[破産法](https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000075)３４条１項は，破産手続開始時に破産者が有する一切の財産を原則として破産財団に属させる。

NISA口座内の上場株式や投資信託も経済的価値を有する本人の財産であり，NISAであることだけを理由に破産財団から外れる規定はない。

２　差押えの結論

民事執行でも，NISA口座内の商品又は証券会社に対する権利が，NISAであるという理由だけで差押禁止になるわけではない。

実際の執行方法は，上場株式，投資信託，預り金その他の資産の種類，保管・管理の仕組み及び証券会社との契約により異なるため，差押命令の対象を特定する必要がある。

３　iDeCoとの違い

[確定拠出年金法](https://laws.e-gov.go.jp/law/413AC0000000088)３２条１項は，給付を受ける権利について，譲渡，担保提供及び差押えを原則として禁止している。

この差押禁止は法律が特に設けたものであり，NISAには同じ規定がない。

第２　NISAとiDeCoを混同しない

１　制度の目的と法的効果が異なる

NISAは，[金融庁のNISA説明](https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/know/index.html)のとおり，対象商品の売却益及び配当・分配金を非課税にする制度である。

iDeCoは，老後の所得確保を目的とする確定拠出年金制度であり，加入者等が有する給付請求権について法律上の処分・差押制限がある。

２　比較表

項目NISAiDeCo
中心的な法的効果一定の運用益・配当等の非課税老後給付のための年金制度と税制優遇
差押禁止NISA固有の差押禁止規定はない確定拠出年金法３２条により給付を受ける権利は原則として差押禁止
中途換金保有商品を売却できるが，商品・市場・金融機関の手続による原則として一定年齢まで給付を受けられず，例外は限定される
破産時の出発点保有商品を財産として評価する差押禁止財産として破産財団に属しないかを検討する


iDeCo，小規模企業共済及び中小企業退職金共済の扱いは，[自己破産するとiDeCo・小規模企業共済・中退共はどうなるか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/13/jiko-hasan-ideco-kyosai-taishokukin/)を参照されたい。

第３　自己破産でNISAはどう評価されるか

１　開始時点の財産を基準にする

破産手続では，原則として破産手続開始時に保有する財産が破産財団の基準になる。

NISA口座については，金融機関，口座区分，銘柄，数量，基準価額・市場価格，預り金及び未受渡取引を明らかにし，申立時と開始決定時の変動も説明できるようにする。

２　評価額と換価額は一致しないことがある

上場株式の市場価格，投資信託の基準価額，売却手数料，受渡日及び価格変動により，残高報告書の表示額と実際の換価額は一致しないことがある。

申立書へ記載する評価の基準日と，破産管財人が実際に売却する時点を区別する。

３　NISAの上限額は資産価値の上限ではない

非課税保有限度額は買付代金を基礎に管理される税制上の枠であり，現在の時価の上限ではない。

そのため，非課税保有限度額だけから破産財産の評価額を決めず，銘柄ごとの時価又は基準価額を確認する。

第４　自由財産として残せる場合があるか

１　９９万円以下という説明の範囲

破産法３４条３項１号は，[民事執行法](https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004)１３１条３号の金銭について，その額に２分の３を乗じた額までを破産財団に属しない財産とする。

政令で定める差押禁止の金銭６６万円の１．５倍に当たる９９万円という基準は現金に関するものであり，９９万円以下のNISA商品が当然に自由財産になるという意味ではない。

２　自由財産拡張は裁判所の判断である

破産法３４条４項は，裁判所が，破産者の生活状況，財産の種類・額その他の事情を考慮し，申立て又は職権で自由財産の範囲を拡張できると定める。

具体的運用は裁判所により異なり得るため，申立代理人は，NISA商品の内容，評価額，生活再建に必要とする理由，他の自由財産及び換価費用を資料化し，管財人・裁判所の手続に従って主張する。

３　少額なら必ず残るわけではない

少額管財の引継予納金，換価基準又は自由財産拡張の運用上の目安と，法律上当然に破産財団へ入らない財産は同じではない。

インターネット上の金額だけで処分せず，申立予定の裁判所の運用と個別財産の評価を確認する。

第５　申立前に売却・出金してよいか

１　売却しても財産が消えるわけではない

NISA商品を売却すると，商品が売却代金に形を変えるだけであり，残った代金は引き続き財産として申告する必要がある。

生活費，税金，弁護士費用その他に使用した場合は，使途，金額，時期及び相手方を通帳・領収書等で説明できるようにする。

２　家族名義への移転や一部債権者への弁済に注意する

申立前に家族へ贈与し，名義を変え，又は一部の債権者だけへ弁済した場合は，否認権，財産隠匿，偏頗行為又は免責判断の問題となり得る。

価格下落が心配であっても，申立代理人へ伝えずに売却・送金せず，保有状況と処分理由を先に相談する。

３　損失は他口座と通算できない

[国税庁のNISA案内](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1535.htm)のとおり，NISA口座内の商品を売却して生じた損失はないものとみなされ，課税口座の利益との損益通算又は繰越控除はできない。

換価の必要性と価格変動リスクに加え，損失の税務上の取扱いも区別して説明する。

第６　債権者がNISAを差し押さえる場合

１　まず金融機関と権利の内容を特定する

差押えを申し立てる側は，NISA口座を管理する金融機関と，対象となる株式，投資信託，預り金その他の権利を特定する必要がある。

預貯金の差押えと同じ書き方で足りるとは限らず，商品と保管関係に応じて執行対象・換価方法を検討する。

２　差押えと直ちに全商品が売却されることは同じではない

差押命令が発令・送達された場合の効果，債務者による売買・出金の制限，取立て又は売却の手続は，対象権利に応じて異なる。

税制上NISAであることは差押禁止の根拠にはならないが，強制換価後の口座処理や非課税枠の扱いは金融機関へ確認する。

３　税金の滞納処分は別手続である

民事執行による差押えと，国税・地方税の滞納処分は手続と根拠法が異なる。

差押禁止の例外を含め，債権の種類と処分庁を確認し，民事執行の説明をそのまま滞納処分へ当てはめない。

第７　個人再生・任意整理との違い

１　個人再生では清算価値に影響する

個人再生では，NISA商品を直ちに換価して配当に回す手続ではないが，保有財産の清算価値として再生計画の最低弁済額に影響し得る。

評価時点，価格変動及び売却時の税務を踏まえ，残す場合の弁済原資と実行可能性を検討する。

２　任意整理でも返済可能性の資料になる

任意整理では法律上当然にNISA商品の換価を求められるわけではないが，債権者との交渉，家計の改善及び返済原資の検討で保有資産を正確に把握する必要がある。

債務を伏せて積立てを継続することが適切かは，生活維持，返済能力及び債権者間の公平を踏まえて判断する。

第８　相談時にそろえる資料

①NISA口座と課税口座の金融機関名，支店名及び口座番号

②銘柄，数量，取得価額，現在価額及び預り金が分かる残高報告書

③少なくとも直近１年分の取引履歴，売却・出金及び入出金先の記録

④証券口座へ入出金した銀行口座の通帳・取引明細

⑤全債権者，残高，滞納状況及び差押え・訴訟・支払督促の有無

⑥生活費，税金，弁護士費用その他の支出を示す領収書・請求書

⑦家族への贈与，名義変更，一部債権者への弁済及び担保提供の有無

⑧iDeCo，共済，保険，退職金その他の資産に関する資料

第９　よくある質問

１　NISAが１００万円未満なら自由財産になるか

ならない。

９９万円の基準は現金に関するものであり，NISA商品の評価額が９９万円以下であるというだけで当然に自由財産になるわけではない。

２　自己破産の前にNISAを解約すれば申告しなくてよいか

よくない。

売却代金，出金先及び使途を含めて申告・説明する必要があり，財産を隠し又は家族へ移す行為は重大な問題になり得る。

３　NISAとiDeCoはどちらも差し押さえられないか

扱いは異なる。

iDeCoの給付を受ける権利には確定拠出年金法３２条の差押禁止があるが，NISAには同じ差押禁止規定がない。

４　NISAを売却すると税金がかかるか

NISAの要件を満たす口座内の売却益は原則として非課税である。

ただし，口座外への払出し後の取引，配当の受取方法，強制換価時の口座処理その他の事情で扱いが変わり得るため，実際の処理を金融機関・税務資料で確認する。

第１０　関連記事と主な一次・公式資料

NISAの相続，離婚，贈与，未成年者，認知機能低下及び海外転出を含む全体像は，[NISAで困ったときの法律問題](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/nisa-houritsu-souzoku-rikon-hasan-sashiosae-kouken/)を参照されたい。

①破産法３４条 https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000075

②民事執行法１３１条その他 https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004

③民事執行法施行令１条 https://laws.e-gov.go.jp/law/355CO0000000230

④確定拠出年金法３２条 https://laws.e-gov.go.jp/law/413AC0000000088

⑤金融庁「NISAを知る」 https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/know/index.html

⑥国税庁タックスアンサーNo.1535「NISA制度」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1535.htm

⑦日本証券業協会「NISAのよくある質問」 https://www.jsda.or.jp/nisa/faq/

⑧東京地方裁判所の個人破産手続に関する案内 https://www.courts.go.jp/tokyo/saiban/minzi_section20/index.html

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## 証券口座の相続でMRFはどうなるか－預り金・特定口座・NISAとの違い（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/shoken-koza-sozoku-mrf/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-17
Category: 相続手続・相続財産調査, 遺言・相続, 親族・相続

目次

- [第１　結論](#sec1)

- [第２　MRFは預り金ではなく投資信託である](#sec2)
- [１　日興MRFの商品分類](#sec2-1)

- [２　元本保証又は預金保険の対象ではない](#sec2-2)

- [３　換金性が高くても必ず即時に換金できるわけではない](#sec2-3)

- [第３　名義人が死亡した後の基本手順](#sec3)
- [１　証券会社へ死亡を連絡する](#sec3-1)

- [２　死亡日残高と現在残高を分けて確認する](#sec3-2)

- [３　MRFを取得する相続人を確定する](#sec3-3)

- [４　相続人名義の受入口座を準備する](#sec3-4)

- [第４　特定口座にあったMRFの処理](#sec4)
- [１　現物移管と解約代金の移管は異なる](#sec4-1)

- [２　SMBC日興証券の現行約款](#sec4-2)

- [３　被相続人の特定口座は相続手続完了後に廃止される](#sec4-3)

- [第５　預り金・株式・投資信託・NISAとの違い](#sec5)
- [１　預り金との違い](#sec5-1)

- [２　株式及び一般の投資信託との違い](#sec5-2)

- [３　NISAとの違い](#sec5-3)

- [第６　MRFを現金化して分ける場合](#sec6)
- [１　換金前に取得者又は換金権限を確定する](#sec6-1)

- [２　被相続人口座での換金と相続人口座での売却を区別する](#sec6-2)

- [３　相続放棄を検討している場合](#sec6-3)

- [第７　必要書類と確認事項](#sec7)
- [１　相続関係と取得根拠を示す書類](#sec7-1)

- [２　証券会社所定書類と受入口座書類](#sec7-2)

- [３　実務上の確認リスト](#sec7-3)

- [第８　よくある質問](#sec8)
- [１　MRFは相続時に自動的に現金になりますか](#sec8-1)

- [２　MRFは相続人の証券口座へそのまま移管できますか](#sec8-2)

- [３　MRFと証券口座の預り金は何が違いますか](#sec8-3)

- [４　相続人が同じ証券会社に口座を持っていない場合はどうなりますか](#sec8-4)

- [５　特定口座にあったMRFは相続人の特定口座へ入れられますか](#sec8-5)

- [６　NISA口座にあった商品を相続人のNISAへ移せますか](#sec8-6)

- [７　MRFを換金して複数の相続人に分けられますか](#sec8-7)

- [第９　関連する証券口座相続の記事](#sec9)

- [第１０　出典・参考資料](#sec10)


第１　結論

MRFは証券口座で現金に近い使われ方をするが，預金又は単なる預り金ではなく，公社債等で運用される投資信託である。

そのため，相続時には，預り金の振込み，株式の現物移管，NISA口座からの払出しと同じ処理になるとは限らない。

SMBC日興証券の現行の特定口座約款は，日々決算型投資信託の受益権について，被相続人の特定口座で解約し，解約代金を相続人の口座へ移した後，同一銘柄を相続人の特定口座で取得する方法によることがあると定めている。

これは，MRFが常に受益権のまま現物移管されるわけではないことを示す一例であり，他の証券会社又は商品にも当然に共通するとは限らない。

実際の手続では，①死亡の連絡，②死亡日現在と手続時現在の残高確認，③MRFの口座区分と商品名の確認，④取得者の確定，⑤相続人名義の受入口座の準備，⑥現物移管・解約代金移管・再取得のいずれになるかの確認，⑦取引報告書その他の完了資料の保存，という順で進める。

相続放棄又は限定承認を検討しているときは，換金又は再取得の指示を出す前に，財産調査と処分を分けて弁護士へ相談する必要がある。

第２　MRFは預り金ではなく投資信託である

１　日興MRFの商品分類

[日興MRFの交付目論見書](https://www.smbcnikko.co.jp/doc-pdf/0995_001.pdf)は，日興MRFを「追加型投信／国内／債券／MRF」と分類し，内外の公社債及びコマーシャル・ペーパーを中心に運用すると説明している。

証券口座に入金した資金から自動的に買い付けられ，売買代金等に充てるため換金されることがあるので，利用者には現金に近く見えるが，保有しているのは投資信託の受益権である。

[SMBC日興証券の日興MRF商品ページ](https://www.smbcnikko.co.jp/products/inv/mrf/)も，商品分類を追加型公社債投資信託とし，毎日決算を行い，原則として毎月の最終営業日に税引後の収益分配金を再投資すると説明している。

したがって，死亡日残高と相続手続完了時の残高は，分配金の再投資その他の取引によって一致しないことがある。

２　元本保証又は預金保険の対象ではない

日興MRFは，元本の安全性に配慮して安定運用を目指す商品であるが，元本が保証されているわけではない。

目論見書は，価格変動リスク，流動性リスク及び信用リスクを掲げ，基準価額の下落によって投資元金を割り込むことがあると説明している。

MRFは預貯金と異なり，預金保険機構の保護対象でもない。

相続財産目録では，銀行預金又は証券会社の預り金と一括せず，「日興MRF何口」など，商品名，口数，基準日及び評価資料が分かる形で記載するのが安全である。

３　換金性が高くても必ず即時に換金できるわけではない

日興MRFは原則としていつでも購入・換金が可能とされ，SMBC日興証券の商品ページは受付時刻に応じた換金代金の支払時期を案内している。

しかし，目論見書は，大量解約又は市場急変等により，換金申込みの受付を中止し，又は換金代金の支払が遅延する可能性も明記している。

相続手続では，通常の換金時刻だけでなく，死亡連絡後の口座制限，取得者確定，必要書類の補正及び受入口座開設に要する時間も加わる。

したがって，「MRFだから死亡後すぐ現金化できる」と約束せず，証券会社が相続手続として採る処理と完了見込みを個別に確認する必要がある。

第３　名義人が死亡した後の基本手順

１　証券会社へ死亡を連絡する

相続人又は代理人は，取引店又は相続窓口へ名義人の死亡を連絡し，相続受付番号，担当窓口，提出方法及び必要書類を確認する。

相続手続中は，被相続人本人による通常取引を前提にせず，未約定注文，入出金，積立，配当・分配金及び自動買付けの取扱いを確認する。

死亡したことだけで口座内の全商品が法律上当然に売却されるわけではない。

株式，投資信託，MRF，外貨及び預り金ごとに，証券会社が現物移管，解約，決済又は振込みのどの方法を採るかを分けて確認する。

２　死亡日残高と現在残高を分けて確認する

相続税申告及び遺産分割の基礎とするため，死亡日を基準日とする残高証明書を取得する。

これとは別に，手続時現在の残高，死亡後の分配金再投資，償還，税金，入出金及び解約の有無を確認する。

MRFは毎日決算され，収益分配金が原則として再投資されるため，口数又は金額が死亡日後に変わり得る。

死亡日残高だけを遺産分割協議書へ記載して手続時残高との差額を処理しないと，残余口数又は端数の帰属が不明確になることがある。

３　MRFを取得する相続人を確定する

遺言，遺産分割協議，調停又は審判により，MRFその他の口座内資産を誰が取得するかを確定する。

共同相続された投資信託受益権は，相続開始と同時に各相続人へ口数で当然分割されるとは限らないため，一人の相続人が自分の法定相続分だけを自由に換金できると扱わない。

[最高裁平成２６年２月２５日第三小法廷判決](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-83978.pdf)は，委託者指図型投資信託の受益権が相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されるものではないと判示した。

個別のMRFの権利内容，遺言の文言及び相続人間の合意を確認し，証券会社所定の相続手続へつなげる必要がある。

４　相続人名義の受入口座を準備する

[SMBC日興証券の必要書類案内](https://www.smbcnikko.co.jp/service/inheritance/procedure/document/)は，資産を引き継ぐ相続人等が同社に口座を持っていない場合，新規口座開設が必要になると案内している。

相続手続書類がそろっていても，受入口座の本人確認，マイナンバーの届出，税務上の口座区分又は商品説明が未了であれば，移管が完了しない場合がある。

弁護士へ相続手続を委任しても，相続人本人による口座開設，本人確認，取引目的の申告又は商品説明の確認を求められることがある。

相続書類の提出工程と受入口座の開設工程を分け，双方の不足書類と担当者を記録する。

第４　特定口座にあったMRFの処理

１　現物移管と解約代金の移管は異なる

現物移管とは，株式又は投資信託の同一の商品を，売却せず相続人名義の口座へ移す処理である。

これに対し，解約代金の移管は，被相続人口座で商品を換金し，金銭を相続人口座へ移す処理である。

さらに，解約代金を移した後，相続人口座で同一銘柄を取得する処理は，見た目上は同じMRFの保有が続いても，受益権がそのまま移ったことと同じではない。

解約日，代金移管日，再取得日，口数，基準価額及び税務上の記録を，証券会社の取引報告書等で確認する必要がある。

２　SMBC日興証券の現行約款

[SMBC日興証券の約款・規定集](https://www.smbcnikko.co.jp/service/account/pdf/yakkan.pdf)の特定口座約款１１条は，贈与，相続又は遺贈による特定口座への移管受入れを定めている。

同条３項は，日々決算型投資信託の受益権について，被相続人又は包括遺贈者の同社特定口座で解約し，解約代金を相続人の口座へ移管した後，同一銘柄を相続人の特定口座で取得する方法によることがあると定めている。

重要なのは，約款の文言が「方法によることがあります」であって，すべての相続で必ず解約・再取得になると定めているわけではない点である。

同社以外の証券会社，口座区分，商品又は相続人の属性については，各社の現行約款と個別案内を確認する。

３　被相続人の特定口座は相続手続完了後に廃止される

同約款１５条は，特定口座開設者死亡届出書が提出され，相続又は遺贈の手続が完了した場合，被相続人の特定口座が廃止されると定めている。

死亡の事実だけで，連絡前にすべての資産が自動売却されるという意味ではない。

特定口座年間取引報告書，解約又は再取得の取引報告書及び相続手続完了通知は，準確定申告，相続税申告及び相続後の譲渡所得計算で必要になる可能性がある。

書面の交付先と交付時期を相続窓口へ確認し，電子交付だけであれば保存方法も決める。

第５　預り金・株式・投資信託・NISAとの違い

区分相続時にまず確認すること注意点
円貨の預り金死亡日残高，現在残高，振込先及び取得者MRFと同じ残高欄又は資産一覧に表示されても，商品性は異なる。
上場株式銘柄，株数，取得者及び受入口座通常は振替口座簿上の移管が問題となり，死亡だけで当然に売却されるわけではない。
一般の投資信託商品名，口数，移管可否及び換金条件商品又は証券会社により現物移管できず，換金処理となる場合がある。
MRF口座区分，口数，分配金再投資，解約・再取得の有無預り金ではなく投資信託であり，日々決算型投資信託として固有の処理があり得る。
NISA口座内の資産死亡日，課税口座への払出し，取得価額及び移管先NISAは商品名ではなく税制上の口座であり，相続人のNISAへ非課税のまま移せない。


１　預り金との違い

預り金は，証券の買付け又は売却代金の受渡し等のため証券会社が預かる金銭であり，MRFの受益権そのものではない。

被相続人口座でMRFを解約した場合，解約代金が預り金として計上された後に相続人口座へ移ることがあるので，残高証明書と取引明細の時系列を確認する。

２　株式及び一般の投資信託との違い

上場株式は，通常，振替口座簿上の記録を相続人名義の口座へ移すことが中心となる。

一般の投資信託も現物移管できる場合があるが，外国籍投資信託，取扱いのない商品，償還予定商品その他の事情により換金処理となる場合がある。

MRFも投資信託ではあるが，日々決算，分配金の自動再投資及び証券総合口座の資金決済との連動という特徴がある。

口座の一覧表で一括して「投資信託」とだけ記録せず，MRFを別行にして処理結果を確認すると漏れを防ぎやすい。

３　NISAとの違い

NISAは非課税制度を利用するための口座区分であり，MRFという商品とは分類の次元が異なる。

相続人は，被相続人のNISA口座又は非課税枠を引き継ぐことができず，NISA口座内の上場株式等は死亡日に非課税口座から払い出されたものとして扱われる。

SMBC日興証券の現行NISA約款は，死亡届出書の提出時期にかかわらず，被相続人が死亡した日にNISA口座内の上場株式等の全部が払い出され，同日に契約が解除されると定めている。

詳しくは，[NISAを相続するとどうなる？死亡届・課税口座への移管・相続税](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/24/souzoku-nisa/)を参照されたい。

第６　MRFを現金化して分ける場合

１　換金前に取得者又は換金権限を確定する

MRFの換金性が高くても，共同相続人の一人が自分の判断だけで全口数を換金できるとは限らない。

遺言執行者が換金権限を有する場合，遺産分割協議で取得者を決めた場合，又は相続人全員が代表者へ換金・分配権限を与えた場合など，権限の根拠を先に確定する。

換金して代金を複数の相続人へ分けるときは，誰が何割又はいくらを取得するか，税金，端数，死亡後の分配金及び手続費用をどう負担するかを文書にする。

証券会社所定書類の記載と遺言又は遺産分割協議書の内容が食い違わないよう照合する。

２　被相続人口座での換金と相続人口座での売却を区別する

証券会社の手続には，被相続人口座で商品を解約して代金を移す方法と，商品を相続人口座へ移してから相続人が売却する方法がある。

MRFについて前者が採られても，株式又は他の投資信託まで当然に同じ扱いになるとは限らない。

手続担当者には，商品ごとに，①現物移管か，②被相続人口座での解約か，③相続人口座での再取得があるか，④代金の振込先はどこか，⑤処理日と評価資料は何かを確認する。

電話説明だけでなく，約款，手続案内，取引報告書又は完了通知により記録を残す。

３　相続放棄を検討している場合

相続放棄を検討中の相続人が，MRFの解約，売却代金の受領又は再投資を指示すると，法定単純承認との関係が問題となり得る。

口座の所在及び残高を調べることと，財産を処分して代金を受け取ることは分けて考える。

熟慮期間，債務の有無又は他の相続人との争いがあるときは，証券会社へ死亡の連絡と残高照会を行っても，処分指示は保留し，個別に弁護士へ相談する。

緊急の価格変動又は償還期限がある場合も，権限と保存行為の範囲を先に検討する。

第７　必要書類と確認事項

１　相続関係と取得根拠を示す書類

必要書類は，遺言書の有無，遺言執行者の有無，遺産分割協議，調停・審判及び相続人代表者の選任によって異なる。

一般には，死亡と相続人の範囲が分かる戸籍謄本等又は法定相続情報一覧図，遺言書，遺産分割協議書，調停調書，審判書・確定証明書，印鑑証明書等を組み合わせる。

SMBC日興証券の現行案内は，遺言書，遺産分割協議書，調停・審判又は相続人代表者の有無に応じて必要書類を分けている。

提出書類の有効期間，原本・写しの別，原本返却，追加書類及びネット手続の対象は変更され得るため，提出直前に確認する。

２　証券会社所定書類と受入口座書類

相続手続届出書，相続人代表者・代理人選任委任状，資産を引き継ぐ者の本人確認書類及び受入口座の情報等を準備する。

弁護士が代理する場合は，残高証明書の請求，書類受領，移管，解約，売却又は代金受領のどこまでを委任するかを具体的にする。

相続人が新たに証券口座を開設するときは，相続手続の書類とは別に，総合取引約款，特定口座約款，契約締結前交付書面及びMRF目論見書等の確認を求められることがある。

これは，被相続人の口座をそのまま名義変更するのではなく，相続人本人の新しい取引関係を設定する工程が含まれるためである。

これらの書類は役割が異なるため，口座の契約条件，商品のリスク説明及び相続手続書類を分けて確認する。

総合取引約款と個別約款の関係，契約締結前交付書面・目論見書との違い及び改定版の探し方は，[証券会社の約款とは―種類・読み方・契約締結前交付書面との違い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/shoken-gaisha-yakkan/)を参照されたい。

約款，契約締結前交付書面及びMRF目論見書は，確認する内容が異なる。

口座の取引条件，手数料・リスク及びMRFの商品内容をそれぞれ確認し，どの契約又は商品に関する資料なのかを明確にする必要がある。

紙の書面が手元にない場合も，電子提供等の方法と提供された資料の版を確認し，紙での交付を希望するときは証券会社へ申し出る。

交付書面の役割や約款・目論見書との違いは，[証券会社の契約締結前交付書面とは―交付義務・読むべき項目・電子交付と目論見書の違い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/shoken-keiyaku-teiketsumae-kofu-shomen/)を参照されたい。

３　実務上の確認リスト

①　被相続人の証券会社，支店，口座番号，口座区分及び死亡日を確認する。

②　死亡日残高証明書と手続時現在の残高を取得する。

③　円貨預り金，外貨，株式，投資信託，MRF，NISA及び信用取引等を分ける。

④　MRFの商品名，口数，分配金再投資，解約・再取得の有無を確認する。

⑤　遺言，遺産分割協議等により商品ごとの取得者を確定する。

⑥　受入口座の新規開設，特定口座又は一般口座の別及び他社移管の可否を確認する。

⑦　必要書類の原本・写し，有効期間，返却方法及び追加書類を確認する。

⑧　相続放棄，限定承認又は取得者争いがあれば処分指示を止める。

⑨　解約日，代金移管日，再取得日，移管口数，振込額及び端数を確認する。

⑩　取引報告書，特定口座年間取引報告書，相続手続完了通知及び税務資料を保存する。

第８　よくある質問

１　MRFは相続時に自動的に現金になりますか

自動的に現金になるとは限らない。

証券会社，口座区分及び手続内容によって，現物移管，解約代金の移管又は解約後の同一銘柄再取得等があり得るため，相続窓口へ商品別に確認する。

２　MRFは相続人の証券口座へそのまま移管できますか

必ずそのまま移管できるとは限らない。

SMBC日興証券の現行特定口座約款は，日々決算型投資信託について，被相続人口座で解約し，代金移管後に相続人口座で同一銘柄を取得する方法によることがあるとしている。

３　MRFと証券口座の預り金は何が違いますか

MRFは公社債等で運用される投資信託の受益権であり，預り金は証券会社が預かる金銭である。

MRFは元本保証又は預金保険の対象ではなく，分配金再投資，基準価額及び換金制限の可能性がある。

４　相続人が同じ証券会社に口座を持っていない場合はどうなりますか

資産の受取りのため，同じ証券会社に相続人名義の口座を新規開設するよう求められることがある。

本人確認及び税務上の届出に加え，約款，契約締結前交付書面又は目論見書の確認が必要になる場合がある。

相続資格や取得者を示す書類と，受入口座の契約条件・商品の内容を確認する資料を分けて準備する。

５　特定口座にあったMRFは相続人の特定口座へ入れられますか

要件を満たせば相続人の特定口座で受け入れる処理があり得るが，受益権の現物移管ではなく，解約代金を移した後に同一銘柄を取得する方法となる場合がある。

具体的な口座区分，全部移管の要否，取得価額及び報告書は証券会社へ確認する。

６　NISA口座にあった商品を相続人のNISAへ移せますか

相続人のNISAへ非課税のまま移すことはできない。

被相続人の死亡日にNISA口座から払い出され，相続人名義の特定口座又は一般口座で受ける処理を確認する。

７　MRFを換金して複数の相続人に分けられますか

遺言，遺産分割協議又は適法な代表権限に基づき，換金代金を複数の相続人へ分けることは考えられる。

証券会社が複数の振込先を受け付けるか，代表者口座への一括振込となるか，税金及び端数をどう処理するかを事前に確認する。

第９　関連する証券口座相続の記事

証券口座の所在調査，必要書類，受入口座，移管，売却及び弁護士への委任の全体像は，[証券口座の相続手続を弁護士が代理する方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/06/shoken-koza-sozoku-bengoshi-dairi/)を参照されたい。

株式・投資信託受益権の準共有，遺産分割前の権利行使及び税務の法的整理は，[証券口座の相続と遺産分割－株式・投資信託の準共有，移管及び税務](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/24/shoukenkouza-souzoku/)を参照されたい。

共同相続人の一人による顧客勘定元帳その他の取引履歴の取得は，[証券口座の相続－共同相続人の一人だけで取引履歴を取得できるか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/10/shoken-koza-sozoku-torihiki-rireki/)を参照されたい。

NISAの死亡日払出し，取得価額及び相続人名義の課税口座への移管は，[NISAを相続するとどうなる？死亡届・課税口座への移管・相続税](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/24/souzoku-nisa/)を参照されたい。

第１０　出典・参考資料

本記事は，令和８年１０月１６日現在の次の公開資料を基礎とする。

証券会社の約款，商品，必要書類，受付方法及び所要期間は変更されるため，実際の相続手続では取引先証券会社の現行資料を確認する必要がある。

①　SMBC日興証券「日興MRF」　https://www.smbcnikko.co.jp/products/inv/mrf/

②　日興MRF（マネー・リザーブ・ファンド）投資信託説明書（交付目論見書，２０２６年９月１日）　https://www.smbcnikko.co.jp/doc-pdf/0995_001.pdf

③　SMBC日興証券「約款・規定集」（２０２６年４月１日時点）　https://www.smbcnikko.co.jp/service/account/pdf/yakkan.pdf

④　SMBC日興証券「相続手続き時にご提出いただく書類のご案内」　https://www.smbcnikko.co.jp/service/inheritance/procedure/document/

⑤　SMBC日興証券「相続・贈与」　https://www.smbcnikko.co.jp/service/inheritance/

⑥　最高裁平成２６年２月２５日第三小法廷判決・民集６８巻２号１７３頁　https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-83978.pdf

⑦　日本証券業協会「NISAのよくある質問」　https://www.jsda.or.jp/nisa/faq/

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## 信託銀行の遺言執行で有価証券は売却されるか―換価指定・現物承継・確認書の注意点（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/shintaku-ginko-igon-shikkou-yuukashouken-genbutsu-uketori/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 遺言の作成・執行, 遺言・相続, 親族・相続

目次

- [第１　結論](#sec1)

- [第２　換価か現物承継かを判断する順序](#sec2)
- [１　遺言書の文言を確認する](#sec2-1)

- [２　金融商品の種類と取扱金融機関を確認する](#sec2-2)

- [３　受取人の希望と遺言執行者の権限を分ける](#sec2-3)

- [第３　有価証券を換価する場合の注意点](#sec3)
- [１　売却時期と売却価格は別問題である](#sec3-1)

- [２　換価代金の受領方法を確認する](#sec3-2)

- [３　市場変動の負担者を確認する](#sec3-3)

- [第４　有価証券を現物で承継する場合の注意点](#sec4)
- [１　受入れ可能な証券口座を準備する](#sec4-1)

- [２　商品ごとの移管可否を確認する](#sec4-2)

- [３　配当金等の帰属を確認する](#sec4-3)

- [第５　相続税評価と売却時の税務](#sec5)
- [１　相続税評価額と実際の売却代金は一致しない](#sec5-1)

- [２　取得費は原則として被相続人から引き継ぐ](#sec5-2)

- [３　税務申告の担当者を明確にする](#sec5-3)

- [第６　遺言執行者と相続人等の役割分担](#sec6)
- [１　遺言執行者が行うこと](#sec6-1)

- [２　相続人又は受遺者が行うこと](#sec6-2)

- [３　弁護士・税理士等へ確認すること](#sec6-3)

- [第７　金融商品の確認書を読むチェックリスト](#sec7)
- [１　書面の目的を確認する](#sec7-1)

- [２　期限と不利益を確認する](#sec7-2)

- [３　価格・費用・税務を確認する](#sec7-3)

- [第８　よくある質問](#sec8)
- [１　信託銀行が遺言執行者なら株式は必ず売却されるのか](#sec8-1)

- [２　相続人全員が同意すれば受取方法を変更できるのか](#sec8-2)

- [３　相続人が売却日又は価格を指定できるのか](#sec8-3)

- [４　現物承継には証券口座が必要か](#sec8-4)

- [５　相続税は実際の売却代金を基準に計算するのか](#sec8-5)

- [第９　関連記事](#sec9)

- [第１０　出典・参考資料](#sec10)


第１　結論

信託銀行が遺言執行者になる場合でも，株式，投資信託その他の有価証券が常に売却されるわけではない。

最初に確認すべきなのは，遺言書が有価証券を換価して代金を交付する内容か，有価証券そのものを特定の相続人又は受遺者に取得させる内容かである。

換価して分配する遺言であれば，原則として遺言執行者は売却又は解約を進める。

現物で取得させる遺言であれば，原則として取得者名義の証券口座等へ振り替えるための手続を進める。

相続人又は受遺者が遺言と異なる受取方法を希望しても，その希望だけで換価を現物承継へ，又は現物承継を換価へ変更できるわけではない。

金融機関から確認書その他の書面が示された場合は，遺言内容の確認にとどまる書面か，受取方法の変更申出を含む書面かを区別し，提出期限，必要口座，費用，撤回の可否及び金融機関が申出を受け入れない場合を確認する必要がある。

第２　換価か現物承継かを判断する順序

１　遺言書の文言を確認する

出発点は，商品名や担当者の説明ではなく，遺言書の条項である。

「換価して代金を交付する」，「売却代金を分配する」などの文言があれば，通常は換価処分を予定している。

これに対し，「甲に株式を相続させる」，「乙に投資信託を遺贈する」など，金融商品そのものを取得させる文言であれば，通常は現物承継を予定している。

同じ遺言書でも，預貯金，有価証券及び不動産で処分方法が異なることがある。

残余財産を換価して分配する条項の対象に有価証券が含まれるか，個別の承継条項が優先するかも確認する必要がある。

遺言執行者は，自己の判断で有利と思う方法を選ぶのではなく，遺言の内容を実現するために必要な行為を行う立場にある。

２　金融商品の種類と取扱金融機関を確認する

「有価証券」と一括りにしても，上場株式，投資信託，国債，社債，外国証券及び非上場株式では，換価又は振替の方法が異なる。

同一の商品でも，口座管理機関，販売会社，信託銀行又は証券会社の事務手続が異なることがある。

口座の所在が分からない振替株式等については，証券保管振替機構の登録済加入者情報の開示手続が手掛かりになることがある。

もっとも，開示で口座管理機関が判明しても，残高，取得価額及び承継方法は別に確認する必要がある。

３　受取人の希望と遺言執行者の権限を分ける

相続人全員が現物で受け取りたい，又は早く売却してほしいと希望しても，遺言執行者は遺言に従って職務を行う必要がある。

遺言と異なる処理を希望する場合は，遺言の解釈，受益者全員の同意の効力，遺言執行者の権限及び金融機関の約定を別々に検討しなければならない。

信託銀行に受取方法の変更制度がある場合でも，それは民法上当然に認められる権利ではなく，商品約定又は個別運用に基づく手続であることが多い。

そのため，所定書面を提出すれば必ず希望どおりになるとは限らない。

第３　有価証券を換価する場合の注意点

１　売却時期と売却価格は別問題である

遺言が換価を命じていても，いつ，どの価格で売却するかまで定めていないことが多い。

市場性のある商品は価格が変動するため，死亡時，相続税評価時，売却注文時，約定時及び受渡時の価格が一致しない。

金融機関の案内には，相続人又は受遺者が売却日，解約日又は価格を指定できない取扱いが示されることがある。

希望価格を担当者へ伝えたことと，その価格で売却する合意が成立したことを同一視してはならない。

注文権限を持つ者，売却方針，約定日，受渡日及び入金日を記録する必要がある。

２　換価代金の受領方法を確認する

換価代金が被相続人名義の口座，遺言執行用の管理口座又は受取人名義の口座のどこを経由するかは，金融機関と事案によって異なる。

遺言執行費用，税金，登記費用その他の支払に備えて一部が留保される場合もある。

金融機関の工程表には，換価，精算，交付及び完了報告が一連の手続として記載されることがあるが，換価成立と受取人口座への着金は同日とは限らない。

金額だけでなく，控除項目と各処理日を確認すべきである。

３　市場変動の負担者を確認する

換価までの価格上昇又は下落は，相続人又は受遺者が受け取る金額に影響する。

遺言執行者が市場の最高値で売却することまで保証する制度ではない。

もっとも，価格変動があるからといって，遺言執行者が説明も記録もなく長期間処理を止めてよいわけではない。

必要資料の提出日，口座確認日，注文日及び遅延理由を時系列で残すことが，後日の検証に役立つ。

第４　有価証券を現物で承継する場合の注意点

１　受入れ可能な証券口座を準備する

上場株式又は投資信託を現物で承継するには，取得者名義の証券口座又は投資信託口座が必要になることがある。

口座を持っていても，取扱商品，口座区分又は販売会社の違いにより，そのまま受け入れられない場合がある。

口座開設では，本人確認，マイナンバーその他の手続を求められることがある。

受取人が未成年者，成年被後見人又は国外居住者である場合には，通常より確認事項が増える可能性がある。

口座準備の遅れは，有価証券だけでなく遺産全体の精算時期にも影響し得る。

２　商品ごとの移管可否を確認する

投資信託は，承継先の金融機関が同じ銘柄を取り扱っていなければ，移管できないことがある。

外国証券，非上場株式，端株，累積投資又は従業員持株会の持分等には，通常の上場株式と異なる手続があり得る。

現物承継を希望する場合は，銘柄名，数量，口座区分，取得者，受入金融機関及び移管手数料を一覧にするのが望ましい。

遺言書に「株式」とだけ記載されている場合も，投資信託，ＥＴＦ及び外国証券を含むかを確認する必要がある。

３　配当金等の帰属を確認する

相続開始後から名義変更までの間に，配当金，分配金，償還金又は株主優待が発生することがある。

これらが誰に帰属するかは，遺言の内容，権利確定日及び商品の性質を確認して判断する必要がある。

元本である有価証券の承継手続と，その間に発生した果実又は金銭の精算を一つの問題として処理すると，財産目録と最終精算が合わなくなることがある。

遺言執行者の財産目録と金融機関の取引明細を照合すべきである。

第５　相続税評価と売却時の税務

１　相続税評価額と実際の売却代金は一致しない

上場株式の相続税評価は，原則として課税時期の最終価格を基礎としつつ，一定の月平均額と比較する取扱いがある。

そのため，相続税申告に用いる評価額と，遺言執行者が後日に売却して得た代金は一致しないことがある。

相続税評価額を売却価格の保証値と考えてはならない。

相続税申告，換価処分及び受取人への精算は，それぞれの日付と金額を分けて記録する必要がある。

２　取得費は原則として被相続人から引き継ぐ

相続した株式等を売却したときの譲渡所得は，原則として被相続人の取得費を引き継いで計算する。

被相続人の取得費が不明な場合に，売却代金の一定割合を概算取得費とする取扱いがあるが，実際の取得費資料がある方が有利とは限らないため，古い取引報告書等を探索する価値がある。

一定期間内に相続財産を譲渡した場合には，相続税額の一部を取得費に加算できる特例が問題になることがある。

適用要件と期限があるため，売却後に初めて検討するのではなく，換価前に税理士へ確認するのが安全である。

３　税務申告の担当者を明確にする

信託銀行が遺言執行者であっても，相続税申告又は譲渡所得税の申告が当然に遺言執行業務へ含まれるとは限らない。

税理士費用が遺言執行報酬に含まれるか，別契約かを確認する必要がある。

遺言執行者から渡される財産目録は重要な資料であるが，相続税申告の対象財産をすべて網羅する保証があるとは限らない。

銀行の遺言執行対象財産，被相続人の全遺産及び相続税申告対象財産を区別して照合すべきである。

第６　遺言執行者と相続人等の役割分担

１　遺言執行者が行うこと

遺言執行者は，遺言の内容を実現するため，対象財産を調査し，財産目録を作成し，必要な名義変更，換価，交付及び報告を行う。

民法１００７条の就職通知と民法１００８条の財産目録は，死亡連絡，遺言書の開示及び就職の審査とは別の段階である。

信託銀行が遺言書で指定されていても，相続開始後の確認を経て就職を承諾するまで，任務を開始したとは限らない。

有価証券の処理を急ぐ場合も，まず就職承諾の有無と任務開始日を確認する必要がある。

２　相続人又は受遺者が行うこと

相続人又は受遺者は，戸籍，連絡先，既知の口座資料，受取口座及び本人確認資料等を準備する必要がある。

現物承継を希望する場合は，受入可能な口座を期限までに整えることが重要である。

相続放棄を検討する者は，有価証券の売却又は受領に安易に同意する前に，自己の行為が放棄の判断へ与える影響を弁護士に確認すべきである。

遺言執行への協力と，相続を承認する意思表示とを同一視しないことが重要である。

３　弁護士・税理士等へ確認すること

遺言の解釈，受取方法の変更，遺留分，遺言無効，利益相反又は相続放棄が問題になる場合は，弁護士の確認が必要になる。

相続税評価，取得費，取得費加算及び換価後の譲渡所得は，税理士へ確認すべき事項である。

信託銀行，弁護士，税理士及び証券会社の担当範囲を一枚の表にし，誰がどの期限を管理するかを明確にするとよい。

金融機関の窓口が一つであっても，法的責任と費用まで一つになるわけではない。

第７　金融商品の確認書を読むチェックリスト

１　書面の目的を確認する

確認書の題名だけで判断せず，遺言内容の説明を確認する書面か，換価又は現物承継の方法を選択する書面か，遺言と異なる方法を申し出る書面かを確認する。

署名者が相続人全員か，受遺者だけか，遺言執行者かも重要である。

確認書が遺言の内容そのものを変更するのか，銀行内部の事務処理を確認するだけなのかは，条項ごとに読む必要がある。

意味が不明なときは，署名前に金融機関から根拠となる遺言条項と約定を示してもらうべきである。

２　期限と不利益を確認する

提出期限を過ぎた場合に，遺言どおりの換価又は現物承継へ戻るのか，手続全体が止まるのかを確認する。

口座開設が間に合わない場合の取扱いと，書面提出後に希望を撤回又は変更できるかも確認すべきである。

銀行が希望を受け入れないことがある場合は，その判断基準，通知方法及び代替手続を確認する必要がある。

提出期限は民法上の期限か，商品約定上の期限か，単なる予定日かを区別する。

３　価格・費用・税務を確認する

換価を選ぶ場合は，売却日又は価格を指定できるか，注文方法，手数料及び入金先を確認する。

現物承継を選ぶ場合は，受入口座，移管手数料，移管不能商品の処理及び端数の精算方法を確認する。

いずれの場合も，相続税評価額，実際の売却代金及び譲渡所得の計算は別問題である。

確認書へ署名する前に，税務上の結果まで説明の対象に含まれるかを確かめるべきである。

第８　よくある質問

１　信託銀行が遺言執行者なら株式は必ず売却されるのか

必ず売却されるわけではなく，第一に遺言書の文言によって決まる。

換価して金銭を分配する遺言なら売却が基本となり，株式そのものを取得させる遺言なら名義変更又は口座振替が基本となる。

２　相続人全員が同意すれば受取方法を変更できるのか

全員の希望があっても，遺言執行者が当然に遺言と異なる処理をできるわけではない。

遺言の解釈，関係者，遺言執行者の権限，金融機関の約定及び所定書面を確認する必要がある。

３　相続人が売却日又は価格を指定できるのか

金融機関の商品約定又は事務取扱いにより，指定できないことがある。

希望を伝える場合も，誰が注文権限を持ち，どの時点で注文が確定するかを確認すべきである。

４　現物承継には証券口座が必要か

上場株式又は投資信託を現物で承継する場合は，取得者名義の受入可能な口座が必要になることが多い。

既存口座があっても銘柄を受け入れられない場合があるため，事前確認が必要である。

５　相続税は実際の売却代金を基準に計算するのか

上場株式等の相続税評価には税法上の評価方法があり，後日の実際の売却代金と一致するとは限らない。

売却により生じる譲渡所得の計算も別に必要である。

第９　関連記事

[信託銀行の遺言執行とは―流れ・期間・費用・できることとできないこと](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/22/shintaku-ginko-igon-shintaku-chuiten/)

[信託銀行の遺言執行は何か月かかるか―就任・財産目録・換価・精算の流れ](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/24/shintaku-ginko-igon-shikkou-tetsuzuki-schedule/)

[信託銀行と弁護士のどちらを遺言執行者にするか―費用・紛争対応・継続性の比較](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/24/igon-shikkou-shintaku-ginkou/)

[遺言執行者が作成する財産目録の記載範囲―遺言執行対象財産と相続財産全体の違い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/17/igon-shikkousha-zaisan-mokuroku-kisai-hani/)

[清算型遺言の実現方法―遺言執行者による換価処分，費用控除及び残額分配](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/17/seisangata-igon-jitsugen-houhou/)

第１０　出典・参考資料

民法（e-Gov法令検索）　https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089

信託協会「遺言信託」　https://www.shintaku-kyokai.or.jp/products/individual/assetsuccession/testament_inheritance.html

信託協会「よくあるご質問（Q&amp;A）」　https://www.shintaku-kyokai.or.jp/consultation/qanda.html

三菱ＵＦＪ信託銀行「遺言執行」　https://www.tr.mufg.jp/yuigonshintaku/yuigonshintaku_02.html

三菱ＵＦＪ信託銀行「遺言書文例集」　https://www.tr.mufg.jp/shisan/souzoku_iroha/pdf/taisaku_yuigonanbun.pdf

三井住友信託銀行「遺言信託の流れ」　https://www.smtb.jp/personal/entrustment/succession/will/flow.html

ＳＭＢＣ信託銀行「相続手続」　https://www.smbctb.co.jp/service/inheritance/

証券保管振替機構「登録済加入者情報の開示請求のお手続き」　https://www.jasdec.com/assets/download/ds/certificate/kaiji/otetsuzuki3.pdf

国税庁「上場株式の評価」　https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hyoka/4632.htm

国税庁「相続財産を譲渡した場合の取得費の特例」　https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3267.htm

国税庁「株式等の取得価額」　https://www.keisan.nta.go.jp/r6yokuaru_sp/cat2/cat21/cat219/yogosetsumei/scid2181.html

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## 自由診療・栄養療法・サプリメントの医療費控除―治療，予防，医師の指示及びセルフメディケーション税制（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/jiyuushinryou-eiyouryouhou-supplement-iryouhikoujo/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 税務, 労働・社会保険, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　通常の医療費控除は支出の目的と法的な性質で判断する](#sec2)
- [１　所得税法と施行令の枠組み](#sec2-1)

- [２　自由診療であることだけでは決まらない](#sec2-2)

- [第３　治療と予防・健康増進を区別する](#sec3)
- [１　治療又は療養に必要な医薬品](#sec3-1)

- [２　健康診断，検診及び予防接種](#sec3-2)

- [第４　栄養療法・サプリメントは診療費と商品代を分けて確認する](#sec4)
- [１　医薬品と食品は同じではない](#sec4-1)

- [２　医師の処方又は指示は十分条件ではない](#sec4-2)

- [３　支出ごとの確認表](#sec4-3)

- [第５　セルフメディケーション税制は通常の医療費控除とは別に選択する](#sec5)
- [１　対象商品と一定の取組](#sec5-1)

- [２　通常の医療費控除との選択](#sec5-2)

- [第６　弁護士・税理士が確認し，保存する資料](#sec6)
- [１　医療機関又は販売者に確認する事項](#sec6-1)

- [２　申告と紛争に備えて保存する資料](#sec6-2)

- [第７　税務，医学的根拠，薬事承認，保険適用及び広告は別の問題である](#sec7)

- [第８　出典と確認範囲](#sec8)


第１　この記事の対象と結論

自由診療の費用は，公的医療保険が適用されないという理由だけで医療費控除から除外されるものではない。

他方，医療機関で支払い，医師から勧められ，又は領収書に「治療用」と記載されていても，栄養補助食品，健康食品又はサプリメントの購入費が当然に医療費控除の対象となるわけではない。

通常の医療費控除では，支出ごとに，①医師又は歯科医師による診療・治療の対価か，②治療・療養に必要な医薬品の購入費か，③診療等を受けるため直接必要な費用か，④予防・健康増進又は日常生活のための支出かを区別する必要がある。

本記事は令和８年１０月１６日時点の法令，国税庁の公表資料，公表裁決及び裁判例に基づき，この確認順序を整理するものである。

第２　通常の医療費控除は支出の目的と法的な性質で判断する

１　所得税法と施行令の枠組み

[所得税法７３条](https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000033#Mp-At_73)は，居住者が自己又は生計を一にする配偶者その他の親族の医療費を支払った場合の所得控除を定めている。

[所得税法施行令２０７条](https://laws.e-gov.go.jp/law/340CO0000000096#Mp-At_207)は，医師又は歯科医師による診療・治療，治療・療養に必要な医薬品の購入等の対価のうち，病状等に応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分を対象としている。

控除額を計算するときは，その年に実際に支払った対象医療費から，保険金，給付金又は損害賠償金等で補填される部分を差し引く。

未払額は支払った年の対象であり，領収書の合計額と控除額は同じではない。

２　自由診療であることだけでは決まらない

医療費控除の要件は，健康保険が適用されたかどうかではなく，支出の内容が法令上の診療・治療等の対価に当たるか，病状等に応じた通常必要な水準かという点にある。

[国税庁「医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例」](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1128.htm)も，自由診療による歯科治療について，一般的な水準を著しく超える特殊なものを除き，対象になり得ると説明している。

医療機関への一括支払に，診察料，検査料，施術料，医薬品代，食品・サプリメント代又は会費等が含まれる場合は，明細を分ける必要がある。

診察料が対象になり得ることと，併せて販売された全商品が対象になることは別問題である。

第３　治療と予防・健康増進を区別する

１　治療又は療養に必要な医薬品

[国税庁「医療費控除の対象となる医療費」](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1122.htm)は，治療又は療養に必要な医薬品の購入費を対象とする一方，ビタミン剤等であっても，疾病の予防又は健康増進のために用いられるものの購入費は対象外としている。

したがって，同じ医薬品でも，具体的な疾病の治療に用いたのか，健康維持又は予防のために用いたのかを確認する必要がある。

２　健康診断，検診及び予防接種

人間ドック，健康診断その他の検診費用は，疾病の治療を目的としないため，原則として通常の医療費控除の対象にならない。

ただし，[国税庁のＱ＆Ａ](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1122_qa.htm)は，健康診断等によって重大な疾病が発見され，かつ，引き続きその疾病の治療を行った場合には，治療に先立つ診察と同様に扱い，その費用も対象になるとしている。

予防接種の費用は，通常は疾病の予防のための支出であり，通常の医療費控除の対象ではない。

もっとも，一定の予防接種を受けた事実は，後述するセルフメディケーション税制の「一定の取組」に当たり得るが，そのことは予防接種費用自体が同税制による控除対象になるという意味ではない。

第４　栄養療法・サプリメントは診療費と商品代を分けて確認する

１　医薬品と食品は同じではない

所得税基本通達７３－５は，施行令２０７条２号の医薬品を，医薬品医療機器等法２条１項の医薬品とし，医薬品であっても予防又は健康増進のために用いられるものは医療費に当たらないとしている。

サプリメント，健康食品，栄養補助食品又は特別用途食品という表示だけから医療費控除の可否は決まらないが，食品であって医薬品ではない商品を，「治療用」という説明だけで医薬品の購入費として扱うことはできない。

医師が行う診察，検査，医学的評価又は治療計画の作成に対する費用と，患者が購入する食品・サプリメントの代金は，契約上も領収書上も分けて確認する必要がある。

医療機関が販売者であること，医師が摂取量を指示したこと，又は商品が診療方針の一部と説明されたことだけで，商品代の法的性質は変わらない。

２　医師の処方又は指示は十分条件ではない

[福島地裁平成１１年７月２７日判決・平成９年（行ウ）第３号](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-16039.pdf)は，医師の食餌箋に基づき購入した健康茶，加工食品，薬草茶等について，医薬品に該当せず，社会通念上，診療・治療又は治療・療養に必要な医薬品の購入の対価とは認められないとした。

所得税と制度趣旨・要件を同じくする住民税の医療費控除が争われた事案であり，医師の指示という事実だけで食品代が対象になるものではないことを示している。

[国税不服審判所平成１４年１１月２６日裁決](https://www.kfs.go.jp/service/JP/64/17/index.html)も，医師の処方による自然医食品等であっても，医薬品に該当しない以上，治療又は療養に必要な医薬品とはいえないとした。

[同審判所平成１７年３月１５日裁決](https://www.kfs.go.jp/service/JP/69/10/index.html)も，健康食品等のほか，献立書，衣料品，無資格者による施術，通常の老眼鏡及び治療との直接性を欠く旅行費用等を，客観的な支出内容に即して区別している。

[東京地裁平成２７年５月１２日判決](https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/soshoshiryo/kazei/2015/pdf/12658.pdf)及び[東京高裁平成２７年１１月２６日判決](https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/soshoshiryo/kazei/2015/pdf/12760.pdf)は，不妊治療のため医師の指導に基づき購入したサプリメントについても，医薬品に当たらず，診療・治療の対価又は治療・療養に必要な医薬品の購入費には当たらないとした。

医師の指導，領収書の「治療用」という記載，又は過去年分で申告が還付処理された事実だけでは，後の年分の適法性が確定するものではない。

３　支出ごとの確認表

確認対象主に確認する資料判断上の意味
診察・検査・治療計画診療明細，診療録，検査結果医師による診療又は治療の対価か
医薬品商品名，承認区分，用途，領収書医薬品か，治療・療養のために用いたか
食品・サプリメント商品表示，成分，販売者，契約・領収書商品代を診療費又は医薬品代と混同していないか
健康診断・検診受診目的，結果，治療開始日重大な疾病の発見と引き続く治療があるか
補填金保険金・給付金・賠償金の支払明細どの医療費を補填する金額か


第５　セルフメディケーション税制は通常の医療費控除とは別に選択する

１　対象商品と一定の取組

[国税庁「特定一般用医薬品等購入費を支払ったとき」](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1129.htm)によれば，セルフメディケーション税制の対象は，法令上の一定の取組を行った納税者が支払った特定一般用医薬品等の購入費である。

対象商品は領収書の表示と厚生労働省の対象品目一覧で確認し，サプリメント又は健康食品を同税制の対象医薬品と取り違えない。

一定の取組には，保険者又は市区町村が実施する健康診査，勤務先の定期健康診断，特定健康診査，一定の予防接種及び市区町村のがん検診等が含まれる。

申告する本人がその年中に一定の取組を行う必要があるが，取組自体の費用はセルフメディケーション税制による控除額に含まれない。

２　通常の医療費控除との選択

セルフメディケーション税制による控除額は，補填分を除く対象医薬品の購入費から１万２０００円を差し引いた金額であり，上限は８万８０００円である。

通常の医療費控除とは選択適用であり，同一年分について両方を併用することはできず，申告後に更正の請求又は修正申告で選択を変更することもできない。

したがって，申告前に，通常の医療費控除の対象額と，セルフメディケーション税制の対象購入費を別々に集計し，所得金額，補填金及び各控除の上限を含めて比較する必要がある。

「予防のための支出だからセルフメディケーション税制に入る」という包括的な制度ではない。

第６　弁護士・税理士が確認し，保存する資料

１　医療機関又は販売者に確認する事項

支出の内容に争いが生じたときは，商品名や一般的な効能の説明だけでなく，①診断名と治療目的，②診察・検査・商品代の内訳，③医薬品か食品か，④医師の指示内容と指示日，⑤予防・健康増進との区別，⑥販売者と代金の支払先を確認する。

自由診療の説明書，料金表及び申込画面に複数の役務・商品が含まれる場合は，契約時の版も保存する必要がある。

２　申告と紛争に備えて保存する資料

診療明細，領収書，処方箋又は指示書，商品パッケージ・添付文書，医薬品の承認区分，健康診断結果，治療開始を示す診療録，補填金の支払明細及び支払日を保存する。

医療費控除の明細書を提出した場合も，税務署等から提示又は提出を求められることがあるため，対象となる領収書等は原則として確定申告期限等から５年間保存する。

控除対象か不明な費用は，診察料と商品代を分けずに一括計上するのではなく，支出単位で根拠と未確認事項を記録する。

金額が大きい場合又は独自の治療法・商品が問題となる場合は，申告前に税務署への照会又は税理士への相談を検討する。

第７　税務，医学的根拠，薬事承認，保険適用及び広告は別の問題である

医療費控除の対象になるか，その療法に医学的な有効性があるか，医薬品として承認されているか，公的医療保険が適用されるか，広告表示が適法かは，それぞれ根拠制度と判断資料が異なる。

税務上対象外であることから治療の違法性が直ちに導かれるものではなく，反対に，広告で「医師監修」「治療用」又は「最新エビデンス」と表示されていても，税務上の要件を満たすとは限らない。

検査サービスの科学的根拠，医療広告及び契約前説明を評価する手順は，[血液でがんを調べる民間検査の広告をどう読むか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/13/mininkan-gan-kensa-koukoku-ctc/)で整理している。

税務調査，審査請求又は租税訴訟へ移行した場合の弁護士と税理士の役割分担は，[税務調査・審査請求・租税訴訟における弁護士と税理士の連携](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/07/zeimu-bengoshi-zeirishi-renkei-hikitsugi/)を参照されたい。

第８　出典と確認範囲

法令は所得税法７３条及び所得税法施行令２０７条，行政資料は国税庁タックスアンサーNo.１１２２，No.１１２８，No.１１２９，No.１１３１からNo.１１３３まで並びに国税庁「医療費を支払ったとき」を確認した。

裁判例は，福島地裁平成１１年７月２７日判決の裁判所公開全文，東京地裁平成２７年５月１２日判決及び東京高裁平成２７年１１月２６日判決の国税庁税務訴訟資料を確認し，公表裁決は国税不服審判所平成１４年１１月２６日裁決及び同平成１７年３月１５日裁決を確認した。

医療費控除は申告年分の法令と個別の支出内容に即して判断される。

商品区分，対象品目一覧，セルフメディケーション税制の適用期限その他の制度内容は改正され得るため，実際の申告ではその年分の国税庁及び厚生労働省の資料を改めて確認する必要がある。

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## アイルランド法の養育費―２０２６年ガイドライン・計算・未払いと日本からの請求（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/ireland-child-maintenance-guidelines-japan/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 養育費, 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　結論と確認の順序](#sec1)

- [第２　養育費を決める三つの方法](#sec2)

- [第３　養育費はいくらになるか](#sec3)

- [第４　２０２６年の公式ガイドラインと計算ツール](#sec4)

- [第５　養育費は何歳まで支払うか](#sec5)

- [第６　裁判所へ申し立てる場合](#sec6)

- [第７　未払いとなった場合](#sec7)

- [第８　国外からの回収と中央当局](#sec8)

- [第９　日本からアイルランド在住の親に請求する場合](#sec9)

- [第１０　アイルランドの命令を日本で使う場合](#sec10)

- [第１１　よくある質問](#sec11)
- [１　アイルランド法では養育費はいくらですか](#sec11-1)

- [２　アイルランドの養育費は何歳までですか](#sec11-2)

- [３　両親が結婚していなくても請求できますか](#sec11-3)

- [４　共同監護なら養育費は不要ですか](#sec11-4)

- [５　公式計算ツールは裁判所を拘束しますか](#sec11-5)

- [６　養育費が未払いになるとどうなりますか](#sec11-6)

- [７　日本からアイルランドの親へ請求できますか](#sec11-7)

- [８　養育費を国が立て替える制度はありますか](#sec11-8)

- [第１２　最初にそろえる資料](#sec12)

- [第１３　関連記事](#sec13)

- [第１４　出典と調査範囲](#sec14)


第１　結論と確認の順序

アイルランドの養育費はChild Maintenanceと呼ばれ，両親が婚姻しているかどうかにかかわらず，扶養を必要とする子について問題となる。

金額には全家庭へ一律に適用される固定額があるわけではなく，令和８年に公表された公式ガイドラインと計算ツールは，当事者間で金額を検討するための出発点である。

裁判所は，双方の収入・資産・支出，子の必要及び他の扶養義務等を個別に検討する。

日本とアイルランドをまたぐ事件では，①誰が誰に請求するか，②子と両親の住所・常居所，③既存の合意又は裁判所命令，④相手の勤務先と財産の所在国，⑤請求する国と執行する国を順に確認する。

国際裁判管轄，準拠法，外国判断の承認及び強制執行は別の判断であり，アイルランド法が準拠法となることと，アイルランドで直ちに回収できることは同じではない。

第２　養育費を決める三つの方法

アイルランドのCourts Serviceは，養育費の決め方として，非公式の任意合意，調停又は法律専門家の支援を受けた合意，裁判所のMaintenance Orderという三つの経路を案内している。

親同士で合意できる場合は，支払額，支払日，臨時の教育費・医療費，監護時間の変更及び見直し時期を文書化する。

任意合意だけでは将来の不払いに備えた執行力が十分でない場合がある。

合意内容を裁判所命令にする必要があるかは，支払状況，相手の勤務・財産，国際移動の予定及び既にある命令を踏まえて検討する。

合意できないときは，扶養を必要とする子を監護する親等がMaintenance Orderを申し立てることができる。

子の養育費と元配偶者の生活費であるspousal maintenanceは対象者と金額を分けて記録する。

第３　養育費はいくらになるか

アイルランド法には，全事件へ機械的に適用する一律の法定算式はない。

裁判所は，双方の収入，資産，生活費，債務，他に扶養する者，子の年齢，教育・医療その他の必要を個別に検討する。

令和８年１０月１６日に確認したCourts Service及び改訂法令では，District Courtが子１人について命じる定期金の上限は週１５０ユーロである。

これは標準的な養育費額ではなく，District Courtの管轄上の上限である。

請求額がこれを超える場合の裁判所選択は別に確認する必要がある。

Family Courts Act 2024には，将来のFamily District Courtについて子１人当たり週５００ユーロへ上限を引き上げる条文がある。

しかし，今回確認した施行情報では同法を現行の金額基準として扱うことはできず，政府は最初のFamily Courtsの運用開始を令和９年１月の予定として説明していた。

申立て又は記事利用の時点で施行状況を再確認する必要がある。

第４　２０２６年の公式ガイドラインと計算ツール

アイルランド政府は，令和８年１月１９日に初のChild Maintenance Guidelines for Irelandを公表し，同年２月２６日にオンライン計算ツールを公開した。

計算ツールは，両親が私的な取決めを作る際の目安を示すものである。

計算では，総収入から本人の生活維持に必要な控除等を行った所得，他に扶養する子，対象となる子の年齢及び各親が子を養育する時間等を考慮する。

入力する収入期間，養育時間及び他の扶養対象を誤ると結果も変わるため，計算結果だけで合意書又は申立額を決めない。

ガイドラインと計算ツールは，交渉の共通の出発点として有用であるが，裁判所を拘束する法定算式ではない。

特別な教育費，医療費，住居費，障害又は収入変動等がある場合は，ツールで表現できない事情を別に記録する。

第５　養育費は何歳まで支払うか

Family Law (Maintenance of Spouses and Children) Act 1976の改訂法令では，dependent childは原則として１８歳未満の子である。

１８歳以上２３歳未満でも，全日制教育を受けている子，又は命令があれば全日制教育を受けることになる子は対象となり得る。

心身の障害により十分に自立できない子は，年齢にかかわらずdependent childとなる場合がある。

日本の成人年齢，大学卒業時期又は日本の合意書の終期をそのままアイルランド法上の終期とせず，子の年齢，教育状況，障害及び既存命令の文言を確認する。

第６　裁判所へ申し立てる場合

Courts Serviceは，多くの養育費申立てをDistrict Courtで扱うと案内している。

裁判所手数料は不要であり，弁護士の選任は必須ではないとされるが，国際事件，収入・資産に争いがある事件又は外国判断がある事件では，申立て前に手続と証拠を確認する必要がある。

令和７年６月３日から，District Courtの家族法手続に新しい申立書式が適用されている。

申立てでは，双方の収入・資産・支出，子の通常費用・特別費用，他の扶養義務，既存の支払及び希望する命令内容を説明できる資料を用意する。

申立書の提出だけでなく，相手方への適法な送達，期日への出席，所得資料の更新及び命令書の取得まで管理する。

既存命令の事情が変わった場合は，変更申立ての要否も確認する。

第７　未払いとなった場合

養育費の命令が守られない場合，支払義務者の給与又は一定の年金から控除するAttachment of Earnings Orderを検討できる。

支払義務者の雇用先，雇用形態，退職又は転職を確認し，命令の送付先を特定する。

滞納額の回収申立てでは，命令額，支払期限，実際の入金及び滞納残高を月別に整理する。

裁判所は，支払計画，命令の変更，裁判所命令違反としての対応等を個別に判断する。

不払いがあれば直ちに収監されるという単純な説明は適切でない。

相手の勤務先又は財産がアイルランド国外にある場合，アイルランド国内の給与控除だけで回収できるとは限らない。

命令を得た国と，給与・預金・不動産を執行する国を分けて検討する。

第８　国外からの回収と中央当局

アイルランド政府は，国外にいる支払義務者からの養育費回収について，Irish Central Authorityを通じる制度を案内している。

利用できる経路は，相手国がEU Maintenance Regulation又は関係条約の適用国であるかによって異なる。

アイルランドは，１９５６年ニューヨーク条約の締約国である。

また，EUを通じて２００７年ハーグ養育費条約の適用を受け，同条約はアイルランドについて平成２６年８月１日に発効している。

令和８年１０月１５日更新の国連締約国表及び同年９月１６日更新のHCCH締約国表では，日本はこれらの条約の締約国として掲載されていない。

したがって，日愛間でこれらの条約に基づく中央当局ルートを当然に利用できるとは説明できない。

ただし，これは日本又はアイルランドの国内法による請求，外国判断の承認又は財産所在地国での執行が一律に不可能という意味ではない。

第９　日本からアイルランド在住の親に請求する場合

日本で養育費を新たに請求する場合は，家事事件手続法上の国際裁判管轄と国内の土地管轄を確認する。

子又は相手方の住所・居所，離婚事件との関係及び特別の事情を区別する。

準拠法については，扶養義務の準拠法に関する法律により，まず扶養権利者である子の常居所地法を確認する。

子の常居所がアイルランドにある場合は，アイルランド法が第一順位となり得るが，親の国籍又は申立地だけで準拠法を決めない。

日本の調停調書，審判又は判決を得ても，アイルランドにある給与・預金へ日本の差押命令を直接及ぼすことはできない。

アイルランドで当該文書が承認又は執行の対象になるか，確定証明，送達記録，翻訳，現地の申立て及び財産情報を個別に確認する。

アイルランドで先にMaintenance Orderを得る場合は，申立人の適格，管轄，送達及び所得資料をアイルランドの手続に従って準備する。

日本で同じ期間の養育費を並行して請求する場合は，二重回収を避けるため，対象期間と入金を一つの表で管理する。

第１０　アイルランドの命令を日本で使う場合

アイルランドの裁判所が養育費を命じた場合も，その命令だけで日本の給与又は預金を直ちに差し押さえることはできない。

命令の原本又は認証謄本，確定性，給付を命じる部分，当事者，対象期間，裁判管轄及び相手方への送達を確認する。

日本では，家事事件手続法７９条の２，民事訴訟法１１８条及び民事執行法２４条との関係を検討する。

アイルランドの文書が日本法上どの種類の外国裁判等に当たるか，承認要件を満たすか，執行判決その他の手続が必要かは，文書と手続の実体に基づいて判断する。

第１１　よくある質問

１　アイルランド法では養育費はいくらですか

すべての家庭に一律に適用される固定額はない。

令和８年の公式計算ツールは合意の出発点であり，裁判所は双方の資力，子の必要及び他の扶養義務を個別に判断する。

District Courtの週１５０ユーロという現行額は，子１人についての管轄上の上限であり，標準額ではない。

２　アイルランドの養育費は何歳までですか

原則として１８歳未満である。

１８歳以上２３歳未満で全日制教育を受けている場合等や，心身の障害により自立できない場合には，その後も対象となり得る。

３　両親が結婚していなくても請求できますか

請求できる。

親の扶養義務は，両親が婚姻しているかだけで決まらない。

４　共同監護なら養育費は不要ですか

共同監護又は相当の養育時間があるだけで，自動的に養育費が０になるわけではない。

計算ツールも養育時間を考慮するが，双方の所得と子の必要を併せて検討する。

５　公式計算ツールは裁判所を拘束しますか

拘束しない。

計算ツールは私的合意の目安であり，裁判所が個別事情を判断することを置き換えない。

６　養育費が未払いになるとどうなりますか

給与等からの控除を求めるAttachment of Earnings Orderや，滞納額の回収申立てを検討できる。

利用できる手段は，既存命令，雇用，資産及び滞納状況によって異なる。

７　日本からアイルランドの親へ請求できますか

請求の余地はあるが，日本とアイルランドのどちらで命令を得るか，その命令をどの国で執行するかを分けて検討する。

日愛間では，１９５６年条約又は２００７年条約の中央当局ルートを当然に使えるとは扱わない。

８　養育費を国が立て替える制度はありますか

今回確認した公式資料では，滞納養育費を国が一般的に立て替える制度は確認できなかった。

Child Benefit等の社会保障給付は，支払義務者の養育費を国が代わりに払う制度とは区別する。

なお，令和６年６月から，子の養育費はアイルランドの社会保障給付の資力調査から除外されている。

第１２　最初にそろえる資料

①子及び両親の国籍，住所・居所・常居所の推移を示す資料。

②出生証明書，戸籍，婚姻・離婚及び親権・監護に関する資料。

③養育費の合意書，Maintenance Order，調停調書，審判書又は判決書。

④外国判断の確定証明，送達記録，応訴記録及び翻訳。

⑤双方の収入，資産，生活費，他の扶養義務及び子の教育費・医療費。

⑥支払期日，送金記録，未払月及び滞納残高。

⑦相手方の勤務先，給与支払者，預金，不動産その他の資産所在地。

第１３　関連記事

[国際養育費の請求と回収―準拠法・日本の裁判管轄・外国裁判の承認と強制執行](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)

[国際扶養の準拠法―常居所地法・共通本国法・日本法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/kokusai-fuyou-junkyoho/)

[国際離婚の手続選択と日本の国際裁判管轄・準拠法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/24/international-divorce-jurisdiction-applicable-law/)

[養育費を払わない場合の回収方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/youikuhi-mibarai-kaishuu/)

第１４　出典と調査範囲

アイルランドの養育費制度及び申立ては，Courts ServiceのChild and spousal maintenance及び申立て案内を確認した。

[https://www.courts.ie/hubs/child-and-spousal-maintenance](https://www.courts.ie/hubs/child-and-spousal-maintenance)

[https://www.courts.ie/guides/apply-for-a-maintenance-order?step=1](https://www.courts.ie/guides/apply-for-a-maintenance-order?step=1)

未払い時の手続は，Courts ServiceのMaintenance not being paidを確認した。

[https://services.courts.ie/Family-Law/maintenance/maintenance-not-being-paid](https://services.courts.ie/Family-Law/maintenance/maintenance-not-being-paid)

扶養対象となる子及びDistrict Courtの上限は，Family Law (Maintenance of Spouses and Children) Act 1976の改訂法令を確認した。

[https://revisedacts.lawreform.ie/eli/1976/act/11/revised/en/html](https://revisedacts.lawreform.ie/eli/1976/act/11/revised/en/html)

[https://revisedacts.lawreform.ie/eli/1976/act/11/section/3/revised/en/html](https://revisedacts.lawreform.ie/eli/1976/act/11/section/3/revised/en/html)

令和８年のガイドラインと計算ツールは，アイルランド政府の公表資料を確認した。

[https://www.gov.ie/en/department-of-justice-home-affairs-and-migration/publications/child-maintenance-guidelines-for-ireland/](https://www.gov.ie/en/department-of-justice-home-affairs-and-migration/publications/child-maintenance-guidelines-for-ireland/)

[https://www.gov.ie/en/department-of-justice-home-affairs-and-migration/collections/child-maintenance-calculator/](https://www.gov.ie/en/department-of-justice-home-affairs-and-migration/collections/child-maintenance-calculator/)

[https://www.childmaintenancecalculator.ie/](https://www.childmaintenancecalculator.ie/)

国外回収はアイルランド政府のRecovery of maintenance from abroad，締約国関係は国連及びHCCHの公式表を確認した。

[https://www.gov.ie/en/department-of-justice-home-affairs-and-migration/policy-information/recovery-of-maintenance-from-abroad/](https://www.gov.ie/en/department-of-justice-home-affairs-and-migration/policy-information/recovery-of-maintenance-from-abroad/)

[https://treaties.un.org/pages/ViewDetailsIII.aspx?chapter=20&amp;clang=_en&amp;mtdsg_no=XX-1&amp;src=TREATY](https://treaties.un.org/pages/ViewDetailsIII.aspx?chapter=20&amp;clang=_en&amp;mtdsg_no=XX-1&amp;src=TREATY)

[https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131)

将来のFamily Courts制度はFamily Courts Act 2024の制定条文及び施行情報を確認した。

[https://www.irishstatutebook.ie/eli/2024/act/48/section/75/enacted/en/html](https://www.irishstatutebook.ie/eli/2024/act/48/section/75/enacted/en/html)

[https://www.irishstatutebook.ie/eli/isbc/2024_48.html](https://www.irishstatutebook.ie/eli/isbc/2024_48.html)

本記事は令和８年１０月１６日に確認できた公開資料に基づく。

個別の日本又はアイルランドの判断の承認・執行可否は，文書，送達，確定性，管轄，資産所在地及び手続によって異なるため，個別資料を確認して判断する。

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## フランスの養育費法制―扶養義務，金額の決定・変更，執行力ある文書，ARIPA及び日仏間の承認・執行（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/france-child-support-aripa/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 養育費, 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　フランスの養育費を法律問題として整理する視点](#sec1)

- [第２　養育・教育への寄与義務の法的性質](#sec2)
- [１　父母双方の資力と子の必要](#sec2-1)

- [２　金銭給付以外の負担](#sec2-2)

- [第３　養育費額の決定と司法省参考算定表の位置付け](#sec3)
- [１　裁判官の判断枠組み](#sec3-1)

- [２　参考算定表は法規範そのものではない](#sec3-2)

- [第４　親権・子の居住と養育費の関係](#sec4)
- [１　共同の親権行使と費用分担は別問題である](#sec4-1)

- [２　交互居住でも養育費は当然にゼロにならない](#sec4-2)

- [第５　成年後の継続と義務の終了](#sec5)

- [第６　養育費の変更と物価連動](#sec6)
- [１　事情変更による増額・減額](#sec6-1)

- [２　指数連動条項](#sec6-2)

- [第７　養育費を執行できる文書](#sec7)
- [１　執行力ある文書が必要となる理由](#sec7-1)

- [２　文書に定めるべき事項](#sec7-2)

- [第８　ARIPAの法的位置付け](#sec8)
- [１　支払仲介は原債権を変更しない](#sec8-1)

- [２　適用範囲と除外](#sec8-2)

- [第９　未払回収とASFの法的区別](#sec9)
- [１　ARIPAによる未払回収](#sec9-1)

- [２　ASFは社会給付である](#sec9-2)

- [３　ARIPAの支払仲介とASFは同じ制度か](#sec9-3)

- [第１０　国際養育費事件の法的な切分け](#sec10)
- [１　四つの法的段階](#sec10-1)

- [２　条約関係を先に確認する](#sec10-2)

- [第１１　日本の判断をフランスで承認・執行する場合](#sec11)
- [１　外国裁判のexequatur](#sec11-1)

- [２　日本の文書ごとの分類が必要である](#sec11-2)

- [第１２　フランスの判断を日本で利用する場合と準備資料](#sec12)
- [１　日本での承認と強制執行](#sec12-1)

- [２　相談・申立て前にそろえる資料](#sec12-2)

- [３　法的論点別の短い結論](#sec12-3)

- [４　関連記事と主要出典](#sec12-4)


第１　フランスの養育費を法律問題として整理する視点

フランスの子に対する養育費は，単なる送金サービスや社会保障給付ではなく，父母が負う子の養育・教育への寄与義務を具体化する法律問題である。

令和８年１０月１６日現在の法制度を検討するときは，①実体法上の義務，②金額・支払方法を定める手続，③執行力ある文書，④支払仲介・未払回収，⑤国境を越える承認・執行を区別する必要がある。

[フランス民法３７１－２条](https://www.legifrance.gouv.fr/codes/article_lc/LEGIARTI000039778192/2026-06-25)は，父母がそれぞれの資力，他方の親の資力及び子の必要に応じて，子の養育・教育に寄与すると定める。

この三要素が金額決定の法的基礎であり，司法省の参考算定表やARIPAは，この実体法上の義務を置き換えるものではない。

法的段階中心となる問題主な根拠・制度
実体法誰が，どの基準で，いつまで負担するか民法３７１－２条
形成・変更合意又は裁判で月額・終期・特別費用をどう定めるか民法３７３－２－２条・３７３－２－１３条
執行力どの文書に基づき回収できるか裁判，認可合意，公正証書等
支払・回収支払仲介，未払回収，社会給付をどう区別するかARIPA・Caf・MSA・ASF
国際事件どの国が判断し，どの法を適用し，どこで執行するか国際裁判管轄・準拠法・承認・強制執行


第２　養育・教育への寄与義務の法的性質

１　父母双方の資力と子の必要

民法３７１－２条は，支払親の収入だけを基準とせず，父母双方の資力と子の必要を比較する構造を採る。

したがって，給与・事業所得・資産だけでなく，住居費，他の扶養家族，子の年齢，教育費，医療費及び特別な必要を具体的資料で示すことが重要である。

養育費は，親権の有無や離婚原因に対する制裁として決まるものではない。

子の生活を支える費用分担として，親権行使，子の居住及び面会交流とは法的に区別して検討する。

２　金銭給付以外の負担

父母の一方が毎月の金銭を支払う形が一般的であるが，父母が直接負担する住居費，学費，医療費その他の費目も全体の費用分担に影響する。

合意又は裁判では，定期金と特別費用を区別し，誰がどの資料に基づいて何割を負担するかを明確にする必要がある。

第３　養育費額の決定と司法省参考算定表の位置付け

１　裁判官の判断枠組み

父母が合意できる場合は，月額，支払開始日，毎月の支払期限，送金方法，物価連動，特別費用及び終期を文書にする。

合意できない場合は，juge aux affaires familiales（家族事件裁判官）が，民法３７１－２条の要素と提出資料に基づいて個別に判断する。

全国一律の法定月額は存在しない。

同じ所得額でも，子の人数，居住態様，父母の直接負担及び子の個別事情によって結論は変わり得る。

２　参考算定表は法規範そのものではない

[フランス司法省の養育費シミュレーター](https://www.justice.fr/simulateurs/pension-alimentaire)は，支払親の月額課税純所得，共通の子の人数及び居住態様を入力して参考額を示す。

[司法省の参考算定表](https://www.justice.fr/simulateurs/pension-alimentaire/bareme)は，所得から一定の最低生活費を控除した額に，子の人数及び居住態様に応じた割合を掛ける構成である。

これらはgrille indicative（参考表）であり，民法３７１－２条に基づく裁判官の個別判断を拘束する法定算式ではない。

算定結果は主張の出発点として利用し，受領親の資力，子の具体的費用，父母の直接負担その他の事情を資料で補充する必要がある。

第４　親権・子の居住と養育費の関係

１　共同の親権行使と費用分担は別問題である

父母が共同で親権を行使することは，双方の資力が同じであること又は子の費用を半分ずつ負担していることを意味しない。

共同の親権行使を維持していても，父母の収入差や直接負担の偏りがあれば，定期金による調整が必要となる。

２　交互居住でも養育費は当然にゼロにならない

[フランス民法３７３－２－９条](https://www.legifrance.gouv.fr/codes/article_lc/LEGIARTI000032207454/2026-07-23)は，子の居住を父母双方の住所に交互に，又は一方の親の住所に定め得るものとする。

この規定は子の居住態様を定めるものであり，費用分担を当然に半分又はゼロにする規定ではない。

司法省の参考算定表にも交互居住を示すalternéの区分がある。

父母の収入差，一方が負担する住居・教育・医療費及び子の特別な必要を検討し，交互居住でも定期金又は特別費用の分担を定める余地がある。

第５　成年後の継続と義務の終了

民法３７１－２条は，子が成年に達したことだけで養育・教育への寄与義務が当然に終了しないと定める。

したがって，「１８歳になれば自動的に支払義務が消滅する」という説明は正確でない。

成年後も教育・職業訓練中で経済的に自立していない場合，障害又は疾病がある場合等は，支払継続が問題となる。

他方，学業・訓練の実態，就労収入，自立可能性及び父母の資力の変化は，減額又は終了を判断する事情となり得る。

既存の合意又は裁判に終期があるかを確認し，事情が変わっても支払親が一方的に停止しないことが重要である。

終了又は減額を求める場合は，合意の変更又は裁判所への申立てにより，執行力ある文書の内容を変更する。

第６　養育費の変更と物価連動

１　事情変更による増額・減額

[フランス民法３７３－２－１３条](https://www.legifrance.gouv.fr/codes/article_lc/LEGIARTI000033460816)は，認可された合意，公証人の原本に寄託された合意離婚及び親権行使に関する裁判上の定めを，父母の一方若しくは双方又は検察官の申立てにより変更・補充できることを定める。

養育費についても，父母の収入，失業，疾病，子の居住態様，教育・医療費その他の前提事情が変わったときは，増額又は減額を求めることになる。

将来分の変更と既に発生した未払分は別問題である。

変更申立てをしたことだけで従前の執行力ある文書が失効したとは扱わず，新しい合意又は裁判が成立するまでの支払義務を確認する。

２　指数連動条項

養育費を定める文書に物価指数による改定条項がある場合は，対象指数，基準値，改定日及び計算方法を確認する。

[Service-Publicの支払仲介案内](https://www.service-public.fr/particuliers/vosdroits/F36407)によれば，ARIPAが仲介する事件では，執行力ある文書の定めに従って改定を扱う。

第７　養育費を執行できる文書

１　執行力ある文書が必要となる理由

父母間に私的な合意があることと，給与・預金等に対する回収手続を利用できることは同じではない。

強制的な回収又はARIPAによる支払仲介を利用するには，原則として金額と支払方法を定めた執行力ある文書が必要となる。

[フランス民法３７３－２－２条](https://www.legifrance.gouv.fr/codes/article_lc/LEGIARTI000044629469/2026-05-15)は，裁判所の判断，裁判官が認可した合意，公証人の原本に寄託された合意離婚，公正証書，Caf又はMSAが執行力を付与した合意等を予定する。

どの文書を選ぶかは，父母の婚姻関係，離婚手続，親権・居住をめぐる争い及び合意の範囲によって異なる。

２　文書に定めるべき事項

執行段階の争いを減らすため，月額，始期，支払日，送金先，指数連動，特別費用，終期及び未払時の取扱いを明確にする。

一部の費用を現物又は直接支払で負担する場合は，対象費目，事前協議，証明書類及び精算期限も具体化する。

第８　ARIPAの法的位置付け

１　支払仲介は原債権を変更しない

[Service-PublicのIFPA案内](https://www.service-public.fr/particuliers/vosdroits/F36407)によれば，intermédiation financière des pensions alimentaires（IFPA）は，ARIPAが支払親から養育費を受け取り，受領親へ送金する仕組みである。

ARIPAはCaf又は農業制度のMSAを通じて運用される。

支払仲介は，既に執行力ある文書で定められた金額・始期・終期を行政機関が自由に変更する制度ではない。

義務の内容を変更する必要がある場合は，合意又は裁判による変更と，ARIPAへの届出を区別する。

２　適用範囲と除外

対象となるのは，原則として父母間で子の養育のために支払われる金銭給付である。

元配偶者間の扶助，補償給付又は成年の子へ直接支払う給付等は，IFPAの対象かを個別に確認する。

[Service-PublicのIFPA案内](https://www.service-public.gouv.fr/particuliers/vosdroits/F36407)によれば，執行力ある文書で金銭による養育費を定める場合，支払仲介は原則として組み込まれる。

父母双方の拒否による除外が認められる場面があるが，家庭内暴力がある場合は，父母の合意だけで除外することはできない。

他方，支払方法又は当事者の状況が仲介と両立しない場合に，裁判官が理由を示して除外する例外もある。

古い文書等でIFPAが予定されていない場合は，一方の親からCaf又はMSAへ申請できるかを確認する。

裁判官が両立しないことを理由に除外した場合は，復活のために家族事件裁判官への申立てが必要と案内されている。

仲介の申請・文書の送付だけで，直ちに送金先がARIPAへ変わるわけではない。

審査中は執行力ある文書どおり父母間で直接支払い，ARIPAから仲介開始日の通知を受けて切り替えるため，移行期間の直接入金と仲介入金を月別に記録し，欠額又は二重払いを確認する必要がある。

第９　未払回収とASFの法的区別

１　ARIPAによる未払回収

支払の遅延，欠額又は不払いが生じた場合，ARIPAは任意の支払請求から，給与，銀行口座，社会保障・年金給付その他の第三債務者を通じた回収又は公的回収へ進むことがある。

[ARIPAの回収案内](https://www.pension-alimentaire.caf.fr/usagers/aides-et-demarches/aide-au-recouvrement)は，執行力ある文書を前提に，最大５年分の未払を対象とし得ることを説明する。

また，[Service-PublicのIFPA案内](https://www.service-public.gouv.fr/particuliers/vosdroits/F36407)は，支払仲介の開始前５年間の未払分まで回収の対象となると説明している。

申請時には，執行力ある文書，支払履歴，未払月と金額，指数改定の計算，父母・子の身分関係資料及び債務者の住所・勤務先・口座等を整理する。

ARIPAの取扱期間と，民法上の債権の存否・消滅時効その他の問題を同一視しないことが必要である。

２　ASFは社会給付である

allocation de soutien familial（ASF）は，養育費債権そのものではなく，法定要件を満たす者に対する社会給付である。

[Service-PublicのASF案内](https://www.service-public.fr/particuliers/vosdroits/F815)によれば，単身で生活し，フランスに居住し，少なくとも１人の子を扶養すること等が基本条件となる。

養育費が支払われない場合にCaf又はMSAがASFを前払いし，債務者から回収する場面があるが，すべての未払額を無条件・無制限に国が立て替える制度ではない。

ASFの受給要件，支給額及びCaf等の回収関係は，父母間の養育費債権と分けて確認する。

３　ARIPAの支払仲介とASFは同じ制度か

同じ制度ではない。

[IFPAの公的案内（https://www.service-public.gouv.fr/particuliers/vosdroits/F36407）](https://www.service-public.gouv.fr/particuliers/vosdroits/F36407)で説明される支払仲介は，ARIPAが支払側から受け取った養育費を受取側へ送金する仕組みである。

[ASFの公的案内（https://www.service-public.gouv.fr/particuliers/vosdroits/F815）](https://www.service-public.gouv.fr/particuliers/vosdroits/F815)で説明される社会給付・前払いには，別の受給条件がある。

ARIPAが関与することだけから，未払養育費全額が無条件で立て替えられるとはいえない。

日本の法定養育費や他国の公的支払との比較は，[養育費法制の国際比較](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/youikuhi-housei-kokusai-hikaku/)を参照されたい。

第１０　国際養育費事件の法的な切分け

１　四つの法的段階

日本とフランスをまたぐ事件では，①どの国の裁判所が新たな請求を扱えるかという国際裁判管轄，②どの国の実体法を適用するかという準拠法，③既存の外国判断を受入国で効力あるものとして扱う承認，④給与・預金等から現実に回収する強制執行を分ける。

ある国に国際裁判管轄があることから，その国の実体法が当然に適用されるとは限らない。

最初に，養育費を受ける者と子の住所・常居所，支払義務者の住所，既存文書を作成した国及び差押対象財産の所在国を確定する。

日本側の国際裁判管轄，準拠法及び外国裁判の承認は，[国際養育費の請求と回収](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)及び[国際扶養の準拠法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/kokusai-fuyou-junkyoho/)で詳述している。

２　条約関係を先に確認する

[２００７年ハーグ扶養条約の締約国表](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131)では，フランスはEUの承認を通じて同条約に拘束される一方，令和８年１０月１６日現在，日本は掲載されていない。

[１９５６年ニューヨーク条約の国連締約国表](https://treaties.un.org/pages/ViewDetailsIII.aspx?chapter=20&amp;clang=_en&amp;mtdsg_no=XX-1&amp;src=TREATY)でも，フランスは締約国であるが，日本は掲載されていない。

したがって，日仏間で条約上の中央当局に申請すれば当然に承認・回収されるとは説明できない。

[フランス外務省の国外扶養債権回収案内](https://www.diplomatie.gouv.fr/fr/services-aux-francaises-et-aux-francais/famille-scolarite/recouvrement-de-creances-alimentaires-a-l-etranger)に相談できる場合も，適用条約，受付根拠，相手国との協力関係及び必要文書を個別に確認する。

第１１　日本の判断をフランスで承認・執行する場合

１　外国裁判のexequatur

[フランス民事訴訟法５０９条](https://www.legifrance.gouv.fr/codes/article_lc/LEGIARTI000006410785/2026-05-14)は，外国裁判所の判決及び外国の公務員が作成した文書は，法律が定める方法・場合にフランスで執行されると定める。

条約又はEU法による特則がない外国裁判については，フランスで執行力を得るためのexequaturが問題となる。

破毀院第１民事部平成１９年２月２０日判決（Cornelissen判決，破毀申立番号０５－１４．０８２）は，条約がない場合のexequaturについて，①外国裁判所の間接管轄，②実体及び手続に関する国際公序との適合，③法律詐欺がないことという三要件を示した。

同判決は，外国裁判所がフランスの抵触法によって指定される法律を適用したかを改めて審査することを要件から外している。

２　日本の文書ごとの分類が必要である

日本の判決，審判，調停調書，公正証書及び私的合意は，作成主体と法的効果が異なる。

これらを一括して「日本の裁判」と扱わず，フランス法上の外国裁判，外国公文書又は私的合意のいずれとして扱われるかを確認する。

[Service-Publicの外国民事裁判執行案内](https://www.service-public.fr/particuliers/vosdroits/F576?lang=fr)も，EU外の裁判について，裁判書の写し，執行可能性，通知・送達，フランス語訳及び弁護士の関与等を挙げる。

実際の申立てでは，文書の確定・送達，給付条項，翻訳・認証，管轄裁判所及び現地代理人を個別に確認する。

第１２　フランスの判断を日本で利用する場合と準備資料

１　日本での承認と強制執行

フランスの裁判その他の判断を日本で利用する場合も，フランスで有効・執行可能であることだけで，日本の給与・預金に直ちに強制執行できるとは限らない。

日本の家事事件手続法７９条の２による外国裁判の承認，民事訴訟法１１８条の要件及び民事執行法２４条の執行判決を，判断の種類と請求内容に応じて検討する。

承認は外国判断の効力を国内で認める問題であり，強制執行は債務名義に基づいて財産から給付を実現する問題である。

扶養義務の準拠法，承認要件及び執行手続を一つの問題として処理しないことが重要である。

２　相談・申立て前にそろえる資料

- 父母及び子の国籍，住所・居所・常居所の変遷とその裏付け

- 出生証明書，戸籍，親権・居住・監護に関する合意又は裁判

- 養育費を定めた合意書，公正証書，調停調書，審判書又は判決書

- 判断の確定・送達・執行可能性を示す資料，原文及びフランス語又は日本語の翻訳

- 父母の収入，課税，住居費，扶養家族及び子の教育・医療費の資料

- 支払履歴，未払月，指数改定前後の月額及び既に行った回収の一覧

- 債務者の勤務先，銀行，不動産その他の財産と所在国

- ARIPA，Caf，MSA，裁判所又は外務当局との連絡記録

３　法的論点別の短い結論

フランスの養育費額は全国一律ではなく，民法３７１－２条の三要素に基づき個別に決まる。

交互居住又は共同の親権行使だけで養育費は当然にゼロにならない。

成年到達だけで義務は当然に終了せず，子の自立状況と既存文書を確認する。

ARIPAは原則として執行力ある文書に基づく支払仲介・回収機関であり，養育費義務そのものを創設又は変更する機関ではない。

日本の判断をフランスで用いる場合は，文書類型を確認した上で，条約の有無とexequaturその他の承認・執行手続を検討する。

４　関連記事と主要出典

- [国際養育費の請求と回収―準拠法・日本の裁判管轄・外国裁判の承認と強制執行](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)

- [国際扶養の準拠法―常居所地法・共通本国法・日本法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/kokusai-fuyou-junkyoho/)

- [離婚後の共同親権の国際比較―決定権・居住・DV対応の違い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/03/rikongo-kyodo-shinken-kokusai-hikaku/)

- [イギリスの養育費の法制度―CMSの計算・対象年齢・不払い・日本からの請求](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/england-wales-child-maintenance/)

- [フランス民法３７１－２条（Légifrance）](https://www.legifrance.gouv.fr/codes/article_lc/LEGIARTI000039778192/2026-06-25)

- [フランス民法３７３－２－２条（Légifrance）](https://www.legifrance.gouv.fr/codes/article_lc/LEGIARTI000044629469/2026-05-15)

- [フランス民法３７３－２－９条（Légifrance）](https://www.legifrance.gouv.fr/codes/article_lc/LEGIARTI000032207454/2026-07-23)

- [フランス民法３７３－２－１３条（Légifrance）](https://www.legifrance.gouv.fr/codes/article_lc/LEGIARTI000033460816)

- [フランス民事訴訟法５０９条（Légifrance）](https://www.legifrance.gouv.fr/codes/article_lc/LEGIARTI000006410785/2026-05-14)

- [破毀院第１民事部平成１９年２月２０日判決・０５－１４．０８２（Légifrance）](https://www.legifrance.gouv.fr/juri/id/JURITEXT000017636147/)

- [フランス司法省「Pension alimentaire」](https://www.justice.fr/simulateurs/pension-alimentaire)

- [Service-Public「Intermédiation financière des pensions alimentaires」](https://www.service-public.fr/particuliers/vosdroits/F36407)

- [ARIPA「Aide au recouvrement」](https://www.pension-alimentaire.caf.fr/usagers/aides-et-demarches/aide-au-recouvrement)

- [Service-Public「Allocation de soutien familial」](https://www.service-public.fr/particuliers/vosdroits/F815)

- [Service-Public「Exécution d'un jugement civil étranger」](https://www.service-public.fr/particuliers/vosdroits/F576?lang=fr)

- [HCCH「２００７年ハーグ扶養条約の締約国表」](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131)

- [国連条約集「１９５６年ニューヨーク条約の締約国表」](https://treaties.un.org/pages/ViewDetailsIII.aspx?chapter=20&amp;clang=_en&amp;mtdsg_no=XX-1&amp;src=TREATY)

本記事は，令和８年１０月１６日現在に取得できた上記一次資料・公的資料を基礎とする。

フランス語の制度名には日本語の定訳がない場合があるため，受任事件では原語と文書類型を確認する必要がある。

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## オーストラリア法の養育費はいくら？計算方法・何歳まで・不払い・日本からの請求（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/australia-child-support/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 養育費, 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　結論―固定の月額ではなく，双方の所得・監護割合等で決まる](#sec1)

- [第２　オーストラリア法の養育費制度](#sec2)
- [１　行政査定が中心となる](#sec2-1)

- [２　親責任・居住時間と養育費は同じ問題ではない](#sec2-2)

- [第３　養育費を計算する８段階](#sec3)
- [１　各親のchild support incomeを出す](#sec3-1)

- [２　父母のchild support incomeを合算する](#sec3-2)

- [３　各親の所得割合を出す](#sec3-3)

- [４　各親の監護割合を出す](#sec3-4)

- [５　監護割合を費用割合に換算する](#sec3-5)

- [６　child support percentageを出す](#sec3-6)

- [７　子の費用を出す](#sec3-7)

- [８　年間支払額を出す](#sec3-8)

- [第４　オーストラリアの養育費はいくらか](#sec4)
- [１　子１人当たりの固定月額はない](#sec4-1)

- [２　令和８年の単純計算例](#sec4-2)

- [３　手取り２５万円ならいくらか](#sec4-3)

- [第５　共同養育なら養育費はゼロになるか](#sec5)

- [第６　養育費は何歳までか](#sec6)
- [１　行政査定は通常１８歳までである](#sec6-1)

- [２　全日制中等教育中は学年末まで延長できる場合がある](#sec6-2)

- [３　成年子の裁判所命令は別である](#sec6-3)

- [第７　父母の合意と行政査定](#sec7)
- [１　行政査定と合意を区別する](#sec7-1)

- [２　特別事情による査定変更](#sec7-2)

- [第８　養育費を払わない場合の回収](#sec8)
- [１　私的回収とServices Australiaによる回収](#sec8-1)

- [２　豪州内の回収措置](#sec8-2)

- [第９　日本に住んでいても請求できるか](#sec9)
- [１　日本は豪州の相互取扱国一覧にない](#sec9-1)

- [２　日本居住でも豪州側が扱える場合がある](#sec9-2)

- [３　支払親が日本にいる場合は別の工程が必要である](#sec9-3)

- [第１０　養育費と子育て支援制度の違い](#sec10)

- [第１１　申請・相談前の確認事項](#sec11)

- [第１２　よくある質問](#sec12)
- [１　オーストラリアの養育費は１人当たり毎月いくらですか](#sec12-1)

- [２　手取り２５万円ならいくらですか](#sec12-2)

- [３　共同養育なら養育費はゼロですか](#sec12-3)

- [４　オーストラリアの養育費は何歳までですか](#sec12-4)

- [５　養育費を払わないとどうなりますか](#sec12-5)

- [６　日本に住んでいても請求できますか](#sec12-6)

- [７　オーストラリアに子育て支援制度はありますか](#sec12-7)

- [第１３　関連記事](#sec13)

- [第１４　出典・調査範囲](#sec14)
- [１　豪州連邦法及び西オーストラリア州法](#sec14-1)

- [２　豪州政府資料](#sec14-2)

- [３　調査上の留保](#sec14-3)


第１　結論―固定の月額ではなく，双方の所得・監護割合等で決まる

オーストラリアの養育費（child support）には，「子１人なら毎月一律いくら」という固定相場はない。

Services Australiaは，父母双方のadjusted taxable incomeから自己扶養額等を差し引き，双方の所得割合，各親の監護割合，子の人数及び年齢から年間額を査定する。

そのため，支払親の収入が同じでも，相手方の収入，子と過ごす日数，子の年齢及び他に扶養する子の有無等によって金額は変わる。

日本の「手取り２５万円」だけを豪ドルへ換算しても，オーストラリア法の養育費は計算できない。

通常の行政査定は子が１８歳になると終了するが，子が全日制の中等教育を続ける場合には，１７歳のうちに申請して１８歳になる学年の終了日まで延長できる場合がある。

日本とオーストラリアに父母又は子が分かれて住む事件では，豪州法上の査定額だけでなく，誰がどこで申請できるか，どの国に相手方の給与・預金等があるか，日本又は豪州の判断を他国で利用できるかを分けて確認する必要がある。

本記事は，令和８年１０月１６日現在の豪州連邦法，西オーストラリア州法及びServices Australiaの公開資料に基づき，行政査定の基本を説明する。

Services Australiaの行政査定は豪州のchild support schemeとして扱われる一方，成年子の裁判所命令等では西オーストラリア州法を含む適用法・裁判所の確認が必要であり，親子関係自体の争い及び個別の国際裁判管轄・外国裁判承認も具体的事案ごとに別途検討する必要がある。

第２　オーストラリア法の養育費制度

１　行政査定が中心となる

Child Support (Assessment) Act 1989は，父母が子を扶養する義務を負うことを前提に，Services AustraliaのRegistrarによる行政査定の仕組みを定めている。

行政査定を利用できる場面では，裁判所が日本の養育費算定表に相当する表を使って毎月額を決めるのではなく，法定の計算式によって年間額が算出される。

Services Australiaは，別居している父母及び一定の非親監護者に対し，査定，支払管理及び回収のサービスを提供する。

２　親責任・居住時間と養育費は同じ問題ではない

親が子について重要事項を共同で決めること，子が各親と過ごす時間及び養育費は別の問題である。

子と過ごす時間は養育費の計算要素になるが，共同決定をする命令があることだけで養育費が半額又はゼロになるわけではない。

反対に，養育費を支払っていることだけで，特定の居住日程又は親子交流が当然に認められるわけでもない。

第３　養育費を計算する８段階

Services Australiaの基本式は，父母間の一つのchild support caseで非親監護者がいない場合，おおむね次の８段階である。

１　各親のchild support incomeを出す

adjusted taxable incomeから，自己扶養額及び一定の扶養控除額等を差し引く。

令和８年に始まるchild support periodの自己扶養額は，各親につき年３万１０４６豪ドルである。

adjusted taxable incomeには課税所得だけでなく，一定の海外所得，報告対象のフリンジベネフィット，退職年金への追加拠出等が含まれ得るため，日本の給与明細の手取り額とは一致しない。

２　父母のchild support incomeを合算する

第１段階で得た双方の金額を足し，combined child support incomeを出す。

３　各親の所得割合を出す

各親のchild support incomeをcombined child support incomeで割り，income percentageを出す。

４　各親の監護割合を出す

１年間に子を監護する日数等からpercentage of careを定める。

５　監護割合を費用割合に換算する

監護割合は，子の費用を直接負担している割合であるcost percentageへ換算される。

令和８年の表は次のとおりである。

監護割合年間の宿泊数の目安費用割合
０～１３％０～５１泊０％
１４～３４％５２～１２７泊２４％
３５～４７％１２８～１７５泊２５％に３５％超の監護１ポイントごとに２ポイントを加える
４８～５２％１７６～１８９泊５０％
５３～６５％１９０～２３７泊５１％に５３％超の監護１ポイントごとに２ポイントを加える
６６～８６％２３８～３１３泊７６％
８７～１００％３１４～３６５泊１００％


６　child support percentageを出す

所得割合から費用割合を引く。

結果がプラスの親は，所得に応じた負担のうち監護によって直接負担していない部分があるため，通常は支払う側になる。

結果がマイナスの親は，所得割合よりも大きな費用を監護によって直接負担しているため，通常は受け取る側になる。

７　子の費用を出す

combined child support income，子の人数及び子が１２歳以下か１３歳以上かに応じて，Costs of Children tableから年間の子の費用を出す。

令和８年に始まるchild support periodについて，子１人・１２歳以下・合算所得が４万６５７０豪ドルから９万３１３７豪ドルまでの場合は，７９１７豪ドルに，４万６５６９豪ドルを超える部分の１５％を加える。

同じ所得帯でも子が１３歳以上なら，１万７１１豪ドルに，４万６５６９豪ドルを超える部分の２２％を加える。

８　年間支払額を出す

プラスとなったchild support percentageに子の費用を掛け，原則的な年間支払額を出す。

複数のchild support case，非親監護者，低所得者の固定額・最低額，関連扶養児童，特別事情又は当事者間の合意がある場合は，この単純な基本式だけでは決まらない。

第４　オーストラリアの養育費はいくらか

１　子１人当たりの固定月額はない

オーストラリアの養育費は，父母双方の所得と監護割合を比較して決まるため，「１人当たり毎月○豪ドル」と一律には答えられない。

金額を概算するには，少なくとも双方のadjusted taxable income，子の人数・年齢，各親の年間監護日数，他の扶養児童及び既存のchild support caseが必要である。

２　令和８年の単純計算例

父Aのadjusted taxable incomeを年８万豪ドル，母Bのadjusted taxable incomeを年５万豪ドル，子を１２歳以下の１人とし，他の扶養控除等がない単純例を考える。

各親から令和８年の自己扶養額３万１０４６豪ドルを引くと，Aのchild support incomeは４万８９５４豪ドル，Bは１万８９５４豪ドルであり，合計は６万７９０８豪ドルとなる。

Aの所得割合は約７２．０９％である。

Aの監護割合が２０％であれば，費用割合は２４％であり，child support percentageは約４８．０９％となる。

子の費用は，７９１７豪ドルに６万７９０８豪ドルと４万６５６９豪ドルの差額の１５％を加え，年１万１１１７．８５豪ドルとなる。

したがって，この単純例のAの支払額は年約５３４６．４３豪ドル，月平均約４４５．５４豪ドルとなる。

これは制度を説明するための概算例であり，Services Australiaの正式査定では，期間の日割り，丸め，所得資料，関連扶養児童，複数事件，最低額その他の事情によって異なる結果となり得る。

３　手取り２５万円ならいくらか

日本の手取り月額が２５万円という情報だけでは，豪州の養育費を算定できない。

日本の年収又は所得を豪ドルへ換算するだけでなく，豪州法上のadjusted taxable incomeとして何を含めるか，相手方の所得，自己扶養額，監護割合，子の年齢・人数及び適用される国際案件用の式を確認する必要がある。

日本の養育費算定表による月額と豪州のadministrative assessmentは別制度であり，金額を直接比較して有利な方を自由に選べるわけではない。

第５　共同養育なら養育費はゼロになるか

共同養育又は監護時間が半分ずつであっても，養育費が当然にゼロになるわけではない。

前記の例でAとBが子を５０％ずつ監護すると，Aの費用割合は５０％であるが，所得割合は約７２．０９％であるため，child support percentageは約２２．０９％残る。

同じ子の費用を用いた単純計算では，Aの支払額は年約２４５５．７９豪ドル，月平均約２０４．６５豪ドルとなる。

監護が等しくても所得に差があれば，所得割合と費用割合の差を調整するための支払いが生じ得る。

反対に，監護割合の変更は金額だけでなくFamily Tax Benefit等にも影響し得るため，実際の養育状況と届出を一致させる必要がある。

第６　養育費は何歳までか

１　行政査定は通常１８歳までである

Services Australiaのchild support assessmentは，通常，子が１８歳になると終了する。

新たな行政査定の申請対象となる子も，原則として１８歳未満で，夫婦又は事実婚の一員でないこと等が必要である。

２　全日制中等教育中は学年末まで延長できる場合がある

子が１８歳になる年に全日制の中等教育を受けている場合，受取側の親は，原則として子が１７歳のうちに，査定又は一定の合意をその学年の終了日まで延長するよう申請できる。

学年の終了日は，授業の最終日又は試験期間の最終日の遅い方で判断される。

１８歳になった後の申請は，期限前に申請できなかった例外的事情がある場合に限られるため，進学予定がある事件では１７歳の段階で確認する必要がある。

３　成年子の裁判所命令は別である

Family Law Act 1975の６６L条は，１８歳以上の子について，教育を完了するため又は障害のために必要な場合に，裁判所がchild maintenance orderを出せる余地を定めている。

西オーストラリア州では，同州Family Court Act 1997の１２３条が，教育を完了するため又は心身の障害のために必要な場合について，同様に成年子の扶養命令を定めている。

したがって，通常の行政査定の学年末延長と成年子についての裁判所命令を区別し，事件の法域と適用法を確認して申立先及び根拠条文を特定する必要がある。

第７　父母の合意と行政査定

１　行政査定と合意を区別する

父母はServices Australiaの査定を受けるほか，法律上の要件を満たすchild support agreementを作ることができる。

binding child support agreementは，書面を双方が署名し，双方がそれぞれ独立の法律助言を受けることを要する。

合意額は行政査定額と同じである必要はないが，将来の事情変更があっても容易に終了できない場合があるため，支払額だけでなく終期，学校費・医療費等の扱い，支払方法及び終了事由を確認する必要がある。

２　特別事情による査定変更

算定式の結果が，特別な教育費，医療上の必要，高額な親子交流費用，父母の実際の財産・収入又は子の資産等を反映せず不公平となる場合には，所定の手続でchange of assessmentを申し立てられることがある。

単に算定結果に不満であるだけでは足りず，所定の理由と裏付け資料が必要である。

申立資料の一部は相手方へ提供されるため，DVその他の安全上の問題がある場合は，住所・連絡先等の取扱いを申請前にServices Australiaへ相談する必要がある。

第８　養育費を払わない場合の回収

１　私的回収とServices Australiaによる回収

当事者が支払いを直接管理するPrivate Collectと，Services Australiaが徴収して受取側へ移すChild Support Collectは区別される。

Private Collectで未払いが生じた後にChild Support Collectへ変更しても，過去の全期間が自動的に回収対象となるとは限らないため，滞納月，支払期日，入金額及び合意・査定の内容を早期に整理する必要がある。

２　豪州内の回収措置

Services Australiaは，登録された滞納について，政府給付からの控除，税還付の充当，給与又は銀行口座からの控除，他の組織を通じた徴収，調査及び法的措置を用いることがある。

滞納があり，適切な支払取決めにも応じない支払親が豪州から出国しようとする場合，Departure Prohibition Orderにより出国を止めることもあり，この措置には裁判所命令を要しないと説明されている。

これらは豪州当局が豪州内で用いる回収手段であり，日本にある給与又は預金へ自動的に及ぶものではない。

第９　日本に住んでいても請求できるか

１　日本は豪州の相互取扱国一覧にない

Services Australiaは，養育費の相互取扱いをする国をreciprocating jurisdictionsとして列挙している。

令和８年１０月１６日現在，日本は同一覧にも，Australian assessmentを受け入れられないexcluded jurisdictionsの一覧にも掲載されておらず，同ページの定義上はnon-reciprocating jurisdictionに当たる。

したがって，日本と豪州の間で，豪州の行政査定又は裁判所命令が相互取扱国と同じ行政ルートにより当然に送付・回収されるとはいえない。

２　日本居住でも豪州側が扱える場合がある

受取側が日本に住んでいても，子が豪州市民で，支払親が豪州に住む場合等には，豪州の行政査定を申請し，登録後に豪州内の支払親からServices Australiaが回収できる可能性がある。

Services Australiaは，豪州国外のnon-reciprocating jurisdictionに住む者向けの申請フォームを用意しており，申請可否は，子の国籍・通常居住地，父母の居住地，どちらが支払親となる見込みか，既存の合意・査定・裁判及び対象財産の所在地によって変わる。

３　支払親が日本にいる場合は別の工程が必要である

支払親の給与・預金等が日本にしかない場合，豪州の査定又は回収手段だけで日本の財産を差し押さえることはできない。

日本の裁判所で新たに請求するか，豪州の裁判又は合意を日本でどのように扱えるか，日本で執行できる債務名義を確保できるかを検討する必要がある。

この場合，適用法，国際裁判管轄，外国裁判の承認及び強制執行を一つの問題としてまとめず，順に確認する。

第１０　養育費と子育て支援制度の違い

オーストラリアには，別居親間のchild supportとは別に，子育て世帯に対する政府給付がある。

Parenting Paymentは，幼い子の主たる監護者に対する所得保障であり，所得・資産，子の年齢，主たる監護者及び居住に関する要件がある。

Family Tax Benefitは，子を育てる費用を助ける二部構成の給付であり，子の年齢，監護割合及び所得等の要件がある。

child supportの受取額はFamily Tax Benefit Part Aの額に影響し得るため，養育費と政府給付を別々の収入として単純に足し合わせることはできない。

第１１　申請・相談前の確認事項

オーストラリアの養育費を検討するときは，次の資料と事実を整理するとよい。

１　子，父母及び監護者の国籍，住所，通常居住地及び移動時期。

２　出生証明書，戸籍，親子関係又は養子関係を示す資料。

３　父母双方の直近の課税所得，adjusted taxable incomeに関係する給付・海外所得・退職年金拠出等。

４　子の年齢，在学状況及び全日制中等教育の学年終了日。

５　各親が子を監護する年間日数，宿泊日数及び実際の養育状況。

６　他に扶養する子及び別のchild support caseの有無。

７　行政査定，child support agreement，裁判所命令及び変更決定の全文。

８　支払済額，未払月，支払期日，送金記録及び一部弁済の充当状況。

９　相手方の勤務先，金融機関その他の財産が所在する国。

１０　DV，住所秘匿，連絡制限又は安全上の措置が必要か。

第１２　よくある質問

１　オーストラリアの養育費は１人当たり毎月いくらですか

固定月額はなく，父母双方の所得，監護割合，子の年齢・人数等から年間額を査定するため，双方の資料が必要である。

２　手取り２５万円ならいくらですか

日本の手取り月額だけでは計算できず，豪州法上のadjusted taxable income，相手方所得，監護割合及び子の事情を確認する必要がある。

３　共同養育なら養育費はゼロですか

監護割合が５０％ずつでも，所得割合に差があれば養育費が発生し得る。

４　オーストラリアの養育費は何歳までですか

通常は１８歳までであるが，全日制中等教育中に１８歳となる場合は，期限前の申請によりその学年末まで延長できる場合がある。

５　養育費を払わないとどうなりますか

豪州内では，Services Australiaが給与・銀行口座・税還付等から徴収し，法的措置又は出国禁止命令を用いることがある。

６　日本に住んでいても請求できますか

子が豪州市民で支払親が豪州に住む場合等には豪州査定を利用できる可能性があるが，日本は豪州の相互取扱国一覧にないため，父母・子の居住地，国籍及び財産所在地ごとに経路を確認する必要がある。

７　オーストラリアに子育て支援制度はありますか

Parenting Payment及びFamily Tax Benefit等があるが，別居親間のchild supportとは別制度であり，それぞれ所得・資産，居住，子の年齢又は監護割合等の要件がある。

第１３　関連記事

[離婚後の共同親権の国際比較－決定権・居住・DV対応の違い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/03/rikongo-kyodo-shinken-kokusai-hikaku/)

[国際養育費の請求と回収―準拠法・日本の裁判管轄・外国裁判の承認と強制執行](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)

[国際扶養の準拠法―常居所地法・共通本国法・日本法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/kokusai-fuyou-junkyoho/)

[国際離婚の手続選択と日本の国際裁判管轄・準拠法―調停・訴訟・財産分与・慰謝料を分ける](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/24/international-divorce-jurisdiction-applicable-law/)

[養育費算定表の見方，計算方法及び法定養育費との違い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/21/youikuhi-santeihyou-mikata-keisan-hotei-youikuhi/)

[養育費を払わない場合の回収方法―履行勧告・給与差押え・先取特権・ワンストップ執行](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/youikuhi-mibarai-kaishuu/)

第１４　出典・調査範囲

１　豪州連邦法及び西オーストラリア州法

①[Child Support (Assessment) Act 1989（令和８年７月１日現在のCompilation No.71）](https://www.legislation.gov.au/C2004A03872/latest)

②[Family Law Act 1975（令和７年６月１０日現在のCompilation No.101），６６L条](https://www.legislation.gov.au/C2004A00275/latest)

③[Western Australia, Family Court Act 1997，１２３条（PDF１６６頁）](https://www.legislation.wa.gov.au/legislation/statutes.nsf/RedirectURL?OpenAgent=&amp;query=mrdoc_44275.pdf)

２　豪州政府資料

①[Services Australia「Basic child support formula」](https://www.servicesaustralia.gov.au/basic-child-support-formula?context=21911)

②[Services Australia「The child support assessment formula」](https://www.servicesaustralia.gov.au/child-support-assessment-formula?context=21911)

③[Services Australia「How your income affects your child support」](https://www.servicesaustralia.gov.au/how-your-income-affects-your-child-support?context=21911)

④[Services Australia「Child support when your child turns 18」](https://www.servicesaustralia.gov.au/child-support-when-your-child-turns-18?context=21911)

⑤[Services Australia「How we recover child support debts」](https://www.servicesaustralia.gov.au/how-we-recover-child-support-debts?context=21911)

⑥[Services Australia「Reciprocating jurisdictions and residency」](https://www.servicesaustralia.gov.au/reciprocating-jurisdictions-and-residency-for-child-support?context=21911)

⑦[Services Australia「Receiving child support when you live outside Australia」](https://www.servicesaustralia.gov.au/receiving-child-support-when-you-live-outside-australia?context=21911)

⑧[Services Australia「Application for child support assessment - Non-parent carer and outside Australia」](https://www.servicesaustralia.gov.au/cs1665)

⑨[Services Australia「Parenting Payment」](https://www.servicesaustralia.gov.au/parenting-payment)

⑩[Services Australia「Family Tax Benefit」](https://www.servicesaustralia.gov.au/family-tax-benefit)

⑪[Services Australia「日本語」](https://www.servicesaustralia.gov.au/japanese)

３　調査上の留保

本記事は公開された法令及び行政資料の一般的説明であり，個別事件について豪州又は日本の裁判所がどの法を適用し，どの判断を承認・執行するかを断定するものではない。

自己扶養額，子の費用表，固定額・最低額その他の数値は毎年更新されるため，申請時点のServices Australiaの資料で再確認する必要がある。

外国法の日本語説明は原文の要約・仮訳であり，公定訳ではない。

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## 韓国の養育費制度―２０２１年算定基準表，未払い時の回収・制裁及び先払制度（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/korea-child-support-law/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 養育費, 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　韓国の養育費を検討する順序](#sec1)

- [第２　養育費を決める法的根拠](#sec2)
- [１　父母の協議と家庭法院の裁判](#sec2-1)

- [２　養育費の額と回収方法は別問題である](#sec2-2)

- [第３　２０２１年養育費算定基準表の見方](#sec3)
- [１　現在確認できる公表基準](#sec3-1)

- [２　計算の基本順序](#sec3-2)

- [３　加算・減算を検討する事情](#sec3-3)

- [第４　何歳まで支払うか，過去分を請求できるか](#sec4)
- [１　何歳まで支払うか](#sec4-1)

- [２　過去の養育費](#sec4-2)

- [第５　未払い時の韓国内の回収手段](#sec5)
- [１　養育費履行管理院の支援](#sec5-1)

- [２　２回以上の不払いと直接支払命令](#sec5-2)

- [３　財産明示・財産照会と差押え](#sec5-3)

- [第６　運転免許停止・出国禁止・名簿公開・刑事罰](#sec6)
- [１　行政上の制裁は自動的には発動しない](#sec6-1)

- [２　刑事罰にも先行要件がある](#sec6-2)

- [第７　養育費先払制度](#sec7)
- [１　国が先に支払い，義務者から回収する制度](#sec7-1)

- [２　令和８年１０月２９日に予定される所得要件の変更](#sec7-2)

- [３　韓国の先払制度と日本の法定養育費は同じか](#sec7-3)

- [第８　日本と韓国をまたぐ養育費請求](#sec8)
- [１　五つの法律問題を分ける](#sec8-1)

- [２　２００７年ハーグ養育費条約を当然の経路としない](#sec8-2)

- [３　最初にそろえる資料](#sec8-3)

- [第９　よくある質問](#sec9)
- [１　韓国の養育費はいくらか](#sec9-1)

- [２　韓国の養育費は何歳までか](#sec9-2)

- [３　過去の養育費も請求できるか](#sec9-3)

- [４　２回払わないと勤務先から直接支払われるか](#sec9-4)

- [５　不払いならすぐ出国禁止又は名簿公開になるか](#sec9-5)

- [６　養育費を払わないと直ちに刑事罰になるか](#sec9-6)

- [７　韓国の養育費先払制度はいくらか](#sec9-7)

- [８　日本の調停調書をそのまま韓国で執行できるか](#sec9-8)

- [第１０　相談前に整理する資料](#sec10)

- [第１１　関連記事](#sec11)

- [第１２　出典と調査範囲](#sec12)
- [１　韓国の法令・裁判所資料](#sec12-1)

- [２　韓国政府及び国際機関の資料](#sec12-2)


第１　韓国の養育費を検討する順序

韓国の養育費については，①韓国法上の養育費請求権，②具体的な金額，③支払義務を定めた合意又は裁判書，④未払い時の韓国内の回収手段，⑤日本と韓国をまたぐ場合の管轄・準拠法・承認・執行を分けて検討する必要がある。

当事者の一方が韓国人であるという事実だけでは，どの国の裁判所で，どの国の法律により，どの国の財産から回収できるかは決まらない。

本記事は，令和８年１０月１６日現在の韓国法令，韓国大法院・ソウル家庭法院及び韓国政府の公開資料を基礎に，韓国国内の養育費制度を中心として整理する。

韓国語の「양육비」は養育費，「가정법원」は家庭法院，「양육비이행관리원」は養育費履行管理院を意味する。

確認する事項主な判断材料本記事の担当箇所
養育費を定める根拠父母の協議，韓国民法８３７条，家庭法院の裁判第２
毎月の金額父母双方の所得，子の年齢・人数，個別事情第３
過去分・終期既存合意・裁判書，子の成年到達，大法院決定第４
未払い時の回収直接支払命令，財産明示・照会，差押え等第５
行政上・刑事上の制裁先行する家庭法院の命令，未払額・回数，正当理由第６
先払制度執行権原，直前の支払状況，申請時点の制度要件第７
日韓間の請求・回収国際裁判管轄，準拠法，判断の種類，財産所在地第８


第２　養育費を決める法的根拠

１　父母の協議と家庭法院の裁判

[韓国民法８３７条](https://www.law.go.kr/LSW/lsLinkCommonInfo.do?chrClsCd=010202&amp;lsJoLnkSeq=1032403573)は，協議離婚をする父母が，養育者，養育費用の負担及び面接交渉の方法を含む子の養育事項を協議で定めることを予定している。

協議が子の福祉に反する場合，協議が成立しない場合又は協議できない場合には，家庭法院が子の意思・年齢，父母の財産状況その他の事情を考慮して定める。

家庭法院は，子の福祉のために必要と認めるときは，父母，子，検事の請求又は職権により，いったん定めた養育事項を変更できる。

したがって，養育費は離婚時の一回限りの固定事項ではなく，父母の所得，子の教育・医療上の必要その他の事情が大きく変わった場合には，増額又は減額の可否が問題となる。

２　養育費の額と回収方法は別問題である

養育費の額を合意しただけでは，直ちに給与又は預金を差し押さえられるとは限らない。

韓国で直接支払命令その他の強制的な手段を用いるためには，その手続が求める執行権原又は先行命令があるかを確認する必要がある。

反対に，執行可能な裁判書があっても，義務者の勤務先，預貯金，不動産その他の財産が不明であれば，財産明示・財産照会等を先に検討することになる。

「毎月いくらか」と「どの文書で決まっているか」と「どこから回収するか」を分けることが実務上重要である。

第３　２０２１年養育費算定基準表の見方

１　現在確認できる公表基準

ソウル家庭法院は，令和３年１２月２２日に[２０２１年養育費算定基準表及び解説書](https://www.scourt.go.kr/portal/dcboard/DcNewsViewAction.work?cbub_code=000230&amp;gubun=41&amp;pageIndex=1&amp;searchOption=&amp;searchWord=&amp;seqnum=9654)を公表し，令和４年３月１日から施行した。

同法院は令和８年７月にも同じ基準表と解説書を案内しており，本記事の調査日現在，これより新しい公表基準表は確認できなかった。

この基準表は，全国の家庭法院実務で重要な基準として用いられるが，法律が定める全国一律の固定額ではない。

具体的事件では，子の福祉，父母の収入・財産，子の人数・年齢及び個別費用を考慮し，基準表と異なる額が定められることがある。

２　計算の基本順序

基準表による計算の基本は，父母双方の月収を合算し，子の年齢に対応する標準養育費を確認した上で，父母の所得割合等により分担額を求めるという順序である。

概念的には，「標準養育費×非養育親の所得÷父母の所得合計」が出発点となる。

もっとも，所得は給与だけを意味しない。

事業所得，賃料，利子その他の継続的収入，稼働能力をどのように認定するかが争点になり得るため，源泉徴収資料，納税資料，給与明細，事業帳簿及び口座資料等をそろえる必要がある。

３　加算・減算を検討する事情

基準表は，標準的な養育費を示す出発点であり，具体的事情による加算又は減算を予定している。

高額の治療費，特殊又は高額な教育費，子の居住地域，父母の財産状況，子の人数その他の事情が問題となり得る。

したがって，「韓国の養育費の平均はいくらか」という質問に，国籍だけから一つの金額を答えることはできない。

少なくとも，父母双方の収入，子の人数と各年齢，現在の監護状況，特別費用及び既存の合意・裁判書を確認する必要がある。

第４　何歳まで支払うか，過去分を請求できるか

１　何歳まで支払うか

[韓国民法４条](https://www.law.go.kr/LSW/lsLinkCommonInfo.do?chrClsCd=010202&amp;lsJoLnkSeq=1033003385)によれば，韓国法上の成年年齢は満１９歳であり，養育費履行確保及び支援に関する法律は，原則として未成年の子を実際に養育する者と非養育親との関係を対象としている。

もっとも，個別の合意又は裁判書が大学進学等を踏まえた別の終期を定めている場合もあるため，「韓国では必ず１９歳で終了する」とだけ判断してはならない。

まず，合意書，養育費負担調書，調停調書，審判又は判決が定める始期・終期と支払条件を確認する。

その上で，合意又は命令の変更が必要か，成年後の扶養問題として別途検討すべきかを分ける。

２　過去の養育費

韓国大法院は，[令和６年７月１８日２０１８ス７２４全員合議体決定](https://www.scourt.go.kr/portal/news/NewsViewAction.work?gubun=6&amp;pageIndex=19&amp;searchOption=&amp;searchWord=&amp;seqnum=2668)において，当事者の協議又は家庭法院の審判により具体的な請求権として確定していない過去の養育費について，子が未成年で養育義務が継続する間は消滅時効が進行せず，子が成年に達して養育義務が終了した時から進行すると判断した。

同決定は，具体的請求権として成立するまで時効が進行しないとしていた従前の判例を変更したものである。

この判断は，未確定の過去分についての時効の起算点を示したものであり，既に合意又は裁判で各回の支払額・支払期が確定している債権を一律に同じ扱いとするものではない。

個別事件では，請求対象が未確定の過去養育費か，既に確定した定期金債権かを区別し，適用される時効期間，中断・更新事由及び経過年数を確認する必要がある。

第５　未払い時の韓国内の回収手段

１　養育費履行管理院の支援

韓国の[養育費履行管理院に関する日本語の政府案内](https://m.easylaw.go.kr/MOM/SubCsmOvRetrieve.laf?ccfNo=1&amp;cciNo=1&amp;cnpClsNo=1&amp;csmSeq=2540&amp;langCd=700107)は，合意又は裁判で確定した養育費が支払われない場合の支援として，財産明示・財産照会，養育費直接支払命令，担保提供命令，履行命令，差押命令，取立・転付命令及び監置命令等を挙げている。

どの手続を選べるかは，手元の文書，未払回数，義務者の収入形態及び財産の所在によって異なる。

管理院の支援は，養育費債権の存在や韓国での執行可能性を自動的に認める制度ではない。

申請時には，父母・子の関係，合意又は裁判書，送達・確定の資料，支払履歴及び義務者に関する情報の提出が問題となる。

２　２回以上の不払いと直接支払命令

[韓国家事訴訟法６３条の２](https://www.law.go.kr/LSW/lsLinkCommonInfo.do?lsJoLnkSeq=1002453293)は，定期的に養育費を支払う義務者が正当な理由なく２回以上支払わなかった場合，定期金養育費債権の執行権原を有する債権者の申立てにより，家庭法院が所得税源泉徴収義務者に対し，義務者の給与から養育費を控除して債権者へ直接支払うよう命じる制度を定めている。

これは，単に「２か月遅れれば自動的に勤務先から払われる」という制度ではない。

定期金養育費についての執行権原，家庭法院への申立て，給与を定期的に支払う源泉徴収義務者等が必要である。

自営業者，勤務先不明又は韓国外の勤務先の場合には，同じ経路が使えるとは限らない。

３　財産明示・財産照会と差押え

義務者の財産が分からない場合には，財産明示又は財産照会を検討する。

勤務先，金融機関，不動産その他の財産が判明すれば，執行権原の内容と韓国民事執行法上の要件を確認して差押え，取立て又は転付等へ進む。

既に支払期が到来した未払分と，将来の定期金を同時に扱えるかは，選択する命令と債権の表示によって異なる。

未払月，約定額，実際の入金額，充当関係及び遅延損害金の根拠を月ごとの表にしておくと，請求範囲を特定しやすい。

第６　運転免許停止・出国禁止・名簿公開・刑事罰

１　行政上の制裁は自動的には発動しない

韓国の養育費履行法は，重大な不履行に対して，運転免許の効力停止の要請，出国禁止の要請及び名簿公開の制度を設けている。

しかし，未払いが一度あれば直ちに制裁されるものではなく，家庭法院の一時金支払命令又は履行命令，政令所定の不履行類型，養育費履行審議委員会の審議・議決その他の要件を順に満たす必要がある。

令和８年１０月１６日現在の制度では，一時金支払命令を受けて３０日以内に履行しない者，履行命令に基づく未払額が３０００万ウォン以上の者，又は履行命令後３期以上履行しない者等が政令上の対象となり得る。

運転免許については，免許を直接の生計維持に用い，停止により生計維持が困難になると認められる場合の除外もある。

２　刑事罰にも先行要件がある

[養育費履行法２７条](https://www.law.go.kr/LSW/lsSideInfoP.do?docCls=jo&amp;joBrNo=00&amp;joNo=0027&amp;lsiSeq=285711&amp;urlMode=lsScJoRltInfoR)は，家庭法院の監置命令決定を受けたにもかかわらず，正当な理由なくその決定日から１年以内に養育費債務を履行しなかった場合について刑事罰を定めている。

この犯罪は，条文上，被害者の明示した意思に反して公訴を提起できない類型である。

したがって，単なる一回の振込遅れと刑事事件を直結させることはできない。

対象となる監置命令，決定日，その後の履行状況，正当理由の有無及び被害者の意思を確認する必要がある。

第７　養育費先払制度

１　国が先に支払い，義務者から回収する制度

韓国の養育費先払制度は，令和７年７月１日に開始された。

要件を満たす一人親家庭の未成年の子について，国が子１人当たり月２０万ウォンを原則として１８歳まで先に支払い，その後，養育費債務者から国税強制徴収の例により回収する制度である。

先払額は，執行権原に記載された毎月の養育費額を超えることができない。

申請には，養育費負担調書・調停調書・判決等の執行権原，直前３か月の不払い状況を示す口座資料及び履行確保のための手続を行ったこと等の資料が必要となる。

２　令和８年１０月２９日に予定される所得要件の変更

令和８年１０月１６日現在，韓国政府の制度案内は，基準中位所得１５０％以下という所得要件を掲げている。

他方で，韓国政府は，[令和８年１０月２９日から所得要件を廃止する](https://www.mogef.go.kr/nw/rpd/nw_rpd_s001d.do?bbtSn=711367&amp;mid=news405)と発表している。

そのため，令和８年１０月２９日以後に申請又は本記事を利用する場合は，養育費履行管理院の最新申請画面と施行法令を再確認する必要がある。

また，日本居住者が当然に申請できるとは限らず，申請者・子の居住要件，韓国の執行権原及び韓国内での回収支援の可否を個別に確認すべきである。

３　韓国の先払制度と日本の法定養育費は同じか

同じではない。

[韓国政府が案内する先払制度（https://www.mogef.go.kr/sp/fam/sp_fam_f017.do）](https://www.mogef.go.kr/sp/fam/sp_fam_f017.do)は，所定の条件で国が先に支払う仕組みであり，執行権原の金額等の確認を要する。

[日本の法定養育費（https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_minzi/minzi_25_09/minzi_26_01/index.html）](https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_minzi/minzi_25_09/minzi_26_01/index.html)は，他方の親に対する暫定的な請求権であり，公費による給付ではない。

令和８年１０月２９日の所得基準廃止は，１０月１６日の確認時点では将来の変更として扱う。

比較の際は，給付の条件，親に対する債権及び施行時点を分ける必要がある。

他国との制度比較は，[養育費法制の国際比較](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/youikuhi-housei-kokusai-hikaku/)を参照されたい。

第８　日本と韓国をまたぐ養育費請求

１　五つの法律問題を分ける

日本と韓国をまたぐ事件では，少なくとも，①どの国の裁判所が審理できるか，②どの国の法を養育費に適用するか，③誰が誰を相手に請求するか，④既存の合意・裁判書を相手国で承認できるか，⑤相手国の財産へ強制執行できるかを分ける。

この全体像は，[国際養育費の請求と回収―準拠法・日本の裁判管轄・外国裁判の承認と強制執行](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)で説明している。

日本の家庭裁判所が韓国法上の養育費を審理する場面と，日本法で成立した債務名義を韓国で執行する場面は別である。

また，韓国の裁判書があっても，それだけで日本の給与又は預金を直接差し押さえられるわけではない。

２　２００７年ハーグ養育費条約を当然の経路としない

国際的な養育費回収については，２００７年ハーグ養育費条約がある。

しかし，[ハーグ国際私法会議の締約当事者一覧](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131)には，令和８年９月１６日更新時点で日本も大韓民国も掲載されていない。

したがって，日韓間の事件で，同条約の中央当局を通じた申請が当然に利用できると案内してはならない。

実際の回収では，判断国と執行国の国内法，既存文書の種類，送達・確定，翻訳・認証及び財産所在地を確認する必要がある。

３　最初にそろえる資料

日韓間の事件では，離婚届・戸籍・家族関係登録，子の出生及び親子関係を示す書類，父母・子の住所履歴，国籍及び在留資格，養育費の合意書・調書・審判・判決，送達・確定資料，月ごとの支払履歴，父母の収入資料並びに義務者の財産情報を整理する。

韓国で用いる日本の裁判書又は日本で用いる韓国の裁判書については，全文，確定・送達の証明，執行力に関する文書及び適切な翻訳が必要になることがある。

第９　よくある質問

１　韓国の養育費はいくらか

全国一律の月額ではない。

２０２１年養育費算定基準表を出発点に，父母の合算所得，子の年齢と人数，所得割合及び特別事情から決める。

２　韓国の養育費は何歳までか

韓国法上の成年年齢である満１９歳が基本的な区切りになるが，合意又は裁判書の終期，大学費用等の扱い及び変更の可否を確認する必要がある。

３　過去の養育費も請求できるか

過去分も問題になり得る。

ただし，未確定の過去養育費か，既に合意又は裁判で確定した定期金かにより，時効の起算点と検討方法が異なる。

４　２回払わないと勤務先から直接支払われるか

自動的には支払われない。

正当な理由のない２回以上の不払いに加え，定期金養育費の執行権原を有する債権者が家庭法院へ申し立て，給与を支払う源泉徴収義務者に直接支払命令が出ることが必要である。

５　不払いならすぐ出国禁止又は名簿公開になるか

ならない。

先行する一時金支払命令又は履行命令，政令所定の未払額・回数等，委員会の審議・議決その他の手続要件がある。

６　養育費を払わないと直ちに刑事罰になるか

ならない。

監置命令の決定後１年以内の不履行，正当理由の不存在その他の条文要件を確認する必要がある。

７　韓国の養育費先払制度はいくらか

原則として子１人当たり月２０万ウォンを１８歳まで支給するが，執行権原上の月額を超えない。

令和８年１０月２９日に所得要件の廃止が予定されているため，申請時の最新要件を確認する必要がある。

８　日本の調停調書をそのまま韓国で執行できるか

「そのまま」執行できると決めつけることはできない。

文書の法的性質，裁判所の国際管轄，送達，確定・執行力，公序，翻訳・認証及び韓国法上必要となる承認・執行手続を確認する必要がある。

第１０　相談前に整理する資料

①父母と子の氏名，生年月日，国籍，現在及び過去の住所・常居所。

②婚姻・離婚，親子関係，監護者を示す戸籍，家族関係登録その他の公的書類。

③養育費を定めた合意書，養育費負担調書，調停調書，審判，判決及び送達・確定に関する書類。

④父母双方の給与，事業，賃料，利子その他の所得資料。

⑤子の人数・年齢，学校，医療・教育費その他の特別費用。

⑥月ごとの約定額，入金額，不足額及び連絡経過。

⑦義務者の勤務先，銀行口座，不動産その他の財産情報。

⑧希望する結果が，今後の額の決定，過去分の確定，韓国内の回収，日本国内の回収又は既存判断の相手国での執行のいずれか。

第１１　関連記事

①[国際養育費の請求と回収―準拠法・日本の裁判管轄・外国裁判の承認と強制執行](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)

②[養育費算定表の見方，計算方法及び法定養育費との違い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/21/youikuhi-santeihyou-mikata-keisan-hotei-youikuhi/)

③[養育費を払わない場合の回収方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/youikuhi-mibarai-kaishuu/)

④[国際離婚の手続選択と日本の国際裁判管轄・準拠法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/24/international-divorce-jurisdiction-applicable-law/)

第１２　出典と調査範囲

１　韓国の法令・裁判所資料

①[韓国民法８３７条（国家法令情報センター）](https://www.law.go.kr/LSW/lsLinkCommonInfo.do?chrClsCd=010202&amp;lsJoLnkSeq=1032403573)。

②[家事訴訟法６３条の２（国家法令情報センター）](https://www.law.go.kr/LSW/lsLinkCommonInfo.do?lsJoLnkSeq=1002453293)。

③[養育費履行確保及び支援に関する法律（国家法令情報センター）](https://www.law.go.kr/LSW/lsInfoP.do?ancYnChk=0&amp;lsId=012027)。

④[ソウル家庭法院「２０２１年養育費算定基準表公表及び解説書発刊」](https://www.scourt.go.kr/portal/dcboard/DcNewsViewAction.work?cbub_code=000230&amp;gubun=41&amp;pageIndex=1&amp;searchOption=&amp;searchWord=&amp;seqnum=9654)。

⑤[韓国大法院２０１８ス７２４全員合議体決定の報道資料](https://www.scourt.go.kr/portal/news/NewsViewAction.work?gubun=6&amp;pageIndex=19&amp;searchOption=&amp;searchWord=&amp;seqnum=2668)。

２　韓国政府及び国際機関の資料

①[韓国政府・外国人向け生活法令情報「親権及び養育権」日本語版](https://m.easylaw.go.kr/MOM/SubCsmOvRetrieve.laf?ccfNo=1&amp;cciNo=1&amp;cnpClsNo=1&amp;csmSeq=2540&amp;langCd=700107)。

②[韓国政府「養育費先払制度」](https://www.mogef.go.kr/sp/fam/sp_fam_f017.do)。

③[韓国政府「養育費先払制度の所得基準廃止」令和８年９月２１日](https://www.mogef.go.kr/nw/rpd/nw_rpd_s001d.do?bbtSn=711367&amp;mid=news405)。

④[ハーグ国際私法会議・２００７年ハーグ養育費条約の締約当事者一覧](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131)。

令和８年１０月１６日現在の公開資料を確認した。

韓国法令は韓国語正文を基礎とし，日本語表現は理解のための要約であるから，個別事件では原文，施行日及び最新改正を再確認する必要がある。

日本の裁判書を韓国で承認・執行するための具体的な韓国法上の要件，申立書式，必要な認証・翻訳及び韓国側裁判例は，本記事で必要十分な一次資料を確保できなかったため断定していない。

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## 台湾の養育費（子女扶養費）―金額の決め方，１８歳までの期間，未払い回収及び日台間の承認・強制執行（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/taiwan-youikuhi-fuyouhi/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 養育費, 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　結論](#sec1)

- [第２　台湾法上の扶養義務](#sec2)
- [１　離婚しても未成年子に対する義務はなくならない](#sec2-1)

- [２　未成年子と成年後の扶養を区別する](#sec2-2)

- [第３　台湾の養育費はいくらか](#sec3)
- [１　子の必要と父母の経済力で決める](#sec3-1)

- [２　地域の消費支出は参考資料であって固定表ではない](#sec3-2)

- [３　月１万６０００台湾元は現在の全国一律基準ではない](#sec3-3)

- [第４　台湾の養育費は何歳までか](#sec4)
- [１　令和５年１月１日以後の成年年齢は１８歳である](#sec4-1)

- [２　令和５年１月１日前の合意・裁判には経過措置がある](#sec4-2)

- [３　１８歳後の給付は別の法的根拠を確認する](#sec4-3)

- [第５　合意，調停又は裁判で定める事項](#sec5)
- [１　金額だけでなく期間と支払方法を明確にする](#sec5-1)

- [２　日台間の送金条件を具体化する](#sec5-2)

- [第６　台湾で養育費が支払われない場合](#sec6)

- [第７　日本と台湾をまたぐ請求・回収](#sec7)
- [１　最初に四つの事実を固定する](#sec7-1)

- [２　日本で台湾居住の親へ請求する場合](#sec7-2)

- [３　台湾の判断を日本で使う場合](#sec7-3)

- [４　日本の判断を台湾で使う場合](#sec7-4)

- [第８　よくある質問](#sec8)
- [１　台湾の養育費は子ども１人当たりいくらか](#sec8-1)

- [２　月１万６０００台湾元が現在の基準か](#sec8-2)

- [３　台湾の養育費は何歳までか](#sec8-3)

- [４　台湾で養育費を払わない場合はどうするか](#sec8-4)

- [５　日本に住む親が台湾に住む親へ請求できるか](#sec8-5)

- [６　日本の調停調書・審判・判決で台湾の財産を差し押さえられるか](#sec8-6)

- [７　台湾の裁判を日本で執行できるか](#sec8-7)

- [第９　相談時にそろえる資料](#sec9)

- [第１０　関連記事](#sec10)

- [第１１　主な一次資料](#sec11)


台湾で「養育費」と呼ばれる費用は，離婚後の父母が未成年の子の生活・教育等のために負担する子女扶養費を指すことが多い。

本記事は，児童手当その他の公的給付や，出生から成人までの子育て費用の総額ではなく，父母間で分担する子の扶養費を扱う。

台湾法上の金額・終期・未払い時の手続と，日本と台湾をまたぐ事件の確認順序を，令和８年１０月１６日現在の一次資料に基づいて整理する。

第１　結論

台湾の民法には，子ども１人につき毎月一律に支払う全国共通の法定額は定められていない。

子の必要，父母それぞれの経済力・身分及び具体的な生活事情により金額を決め，複数の扶養義務者がいるときは原則としてその経済力に応じて分担する。

検索結果等で「台湾の養育費は１人当たり月１万６０００台湾元」と紹介されることがあるが，この金額を現在の台湾法に基づく全国一律の公定額として扱うことはできない。

裁判例が地域の１人当たり消費支出等を参照することはあるものの，統計額がそのまま支払額になるわけではなく，子の個別の必要と父母の負担能力を併せて判断する。

台湾では令和５年１月１日から成年年齢が２０歳から１８歳へ引き下げられた。

もっとも，同日前に契約，裁判その他によって「成年まで」又は２０歳までの給付を受ける権利が成立している場合は経過措置があるため，作成日と文言を確認しなければならない。

台湾国内の未払いには，継続する給与債権等への執行や履行を促す制度がある。

他方，日本の調停調書・審判・判決を台湾の給与・預金等へ用いる場合，又は台湾の判断を日本で用いる場合は，判断の種類，確定性，送達，承認要件及び執行国の手続を別に検討する必要がある。

第２　台湾法上の扶養義務

１　離婚しても未成年子に対する義務はなくならない

[台湾民法](https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=B0000001&amp;sid=Fth7Tj)１１１４条は直系血族相互間の扶養義務を定め，１１１６条の２は父母の未成年子に対する扶養義務が婚姻の無効・取消し又は離婚によって影響を受けないことを定める。

親権又は監護を担っていない親であることだけを理由に，子に対する経済的負担が消滅するものではない。

父母の一方が子を日常的に監護している場合，その親は住居，食事，通学，医療及び日々の世話を現実に負担している。

他方親に求める金銭額は，子の費用全額ではなく，父母双方がどのように分担すべきかという問題である。

２　未成年子と成年後の扶養を区別する

未成年子の扶養では，子が自ら生活費を得られるかだけでなく，父母がその生活をどの程度保障すべきかが問題となる。

これに対し，成年後の扶養については，台湾民法１１１７条が，自力で生活を維持できず，かつ，労働能力がないことを原則的な要件としている。

したがって，１８歳到達後も在学中であるという事情だけから，未成年期と同じ内容の定期扶養費が当然に続くとはいえない。

既存の合意・裁判の終期，成年後の子の就学・健康・就労能力及び父母の合意を分けて確認する必要がある。

第３　台湾の養育費はいくらか

１　子の必要と父母の経済力で決める

台湾民法１１１９条は，扶養の程度を扶養を受ける者の必要と扶養義務者の経済能力・身分により定める。

また，同順位の扶養義務者が複数いる場合，１１１５条３項により，原則として各人の経済能力に応じて義務を負う。

実務では，子の年齢・人数，居住地域，住居費，食費，衣服費，教育費，医療費，保育費その他の具体的支出，父母の収入・資産・債務及び現実の監護負担が問題となる。

父母の所得額だけを比較するのではなく，監護親が金銭以外の方法で負担している日常の監護も考慮対象となり得る。

２　地域の消費支出は参考資料であって固定表ではない

[台湾台北地方法院令和６年４月２日判決](https://judgment.judicial.gov.tw/FJUD/printData.aspx?id=TPDU%2C111%2C%E5%A9%9A%2C155%2C20240402%2C1)は，台北市の１人当たり月平均消費支出，子の実際の生活状況及び父母の経済状態等を踏まえ，子１人の月額必要費を３万３０００台湾元とし，父母の負担割合から他方親の月額負担を２万２０００台湾元とした。

これは当該事件の事実関係に基づく判断であり，他の家庭にその額をそのまま当てはめる先例的な料金表ではない。

[台湾桃園地方法院が令和７年２月２５日に公表した事例](https://www.judicial.gov.tw/tw/cp-139-1400786-60c0f-1.html)には，未成年子の扶養費を月額８３８４台湾元とした例が含まれる。

公表例の金額に幅があることからも，１件の裁判例又は統計値を台湾全体の相場とせず，事件ごとの資料を確認する必要がある。

３　月１万６０００台湾元は現在の全国一律基準ではない

「月１万６０００台湾元」という数字を用いる記事又は検索要約があっても，出典の作成年，対象地域，子の年齢，父母の所得及び監護状況が分からなければ，現在の個別事件の算定根拠にはならない。

少なくとも，令和８年１０月１６日現在の台湾民法は，子１人当たりの固定月額を定めていない。

見積りを行うときは，①子の月額支出を費目別に整理し，②父母の収入・資産と現実の監護負担を確認し，③地域の消費支出等を補助資料として比較し，④臨時費用を通常の月額と分ける方法が適切である。

学校選択，塾・留学，持病又は障害に関する支出は，通常の生活費に含めるか，別途の臨時費用とするかを明確にする。

第４　台湾の養育費は何歳までか

１　令和５年１月１日以後の成年年齢は１８歳である

[台湾法務部の成年年齢引下げに関する案内](https://topics.moj.gov.tw/33020/33021/33031/33180/post)のとおり，台湾民法上の成年年齢は令和５年１月１日から１８歳となった。

そのため，同日以後に新たに未成年子の扶養終期を検討するときは，１８歳到達が重要な区切りとなる。

ただし，子が１８歳になれば，未払分を含む既存債権が消滅するという意味ではない。

また，当事者が合意又は裁判により１８歳後の教育期間等について給付を定めることを妨げるものでもない。

２　令和５年１月１日前の合意・裁判には経過措置がある

[台湾民法総則施行法](https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=B0000002)３条の１は，成年年齢引下げ前に法令，行政処分，裁判又は契約によって満２０歳又は成年まで利益を受ける権利が生じていた場合について，原則として満２０歳までその利益を受けられる旨を定める。

[台湾法務部の離婚協議に関するＱ＆Ａ](https://topics.moj.gov.tw/33020/33021/33031/33189/post)も，令和５年１月１日前の離婚協議書が「成年まで」と定めていた場合，原則として２０歳までと説明する。

したがって，終期を判断する際は，現在の成年年齢だけでなく，合意書，調停記録，裁判書その他の権利発生原因が作成された日と，「１８歳」「２０歳」「成年」「大学卒業」等の具体的文言を確認する。

終期の文言が不明確な場合は，作成時の法制度，協議経過及び子の教育予定も含めて解釈することになる。

３　１８歳後の給付は別の法的根拠を確認する

１８歳後については，経過措置がある既存権利，父母の合意，裁判書の定め又は成年者扶養の要件のいずれによる請求かを区別する。

成年後の子について台湾民法１１１７条の扶養を求める場合は，自力で生活を維持できないこと及び労働能力の有無等を具体的に検討する。

第５　合意，調停又は裁判で定める事項

１　金額だけでなく期間と支払方法を明確にする

[台湾家事事件法](https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=B0010048)９９条は，扶養費に関する事件で，金額，期間，方法並びに当事者の収入，財産その他の経済能力に関する資料を明らかにすることを求める。

同法１００条は，裁判所が一切の事情を考慮し，一括払い，分割払い又は定期金による支払を命じ，必要に応じて担保等を命じ得ることを定める。

合意書には，少なくとも，対象となる子，月額，開始日，毎月の期限，終期，支払通貨，振込先，手数料，臨時費用，所得・住所・口座の変更時の通知及び不払い時の対応を記載する。

学校費，医療費，保険料その他の臨時費用は，対象費目，事前協議，負担割合，証明書類及び精算期限まで定めると紛争を減らしやすい。

２　日台間の送金条件を具体化する

父母が日本と台湾に分かれて住む場合は，日本円又は台湾元のいずれで支払うか，換算日と換算資料，国際送金手数料，中継銀行手数料，着金期限及び送金不能時の代替口座を定める。

送金記録には，支払日，送金元，受取口座，通貨，送金額，手数料及び着金額が分かる資料を残す。

ただし，合意書へ準拠法又は裁判管轄を書くことと，その条項が子の扶養に関する国際裁判管轄・準拠法又は外国での執行を最終的に決めることは同じではない。

子の扶養には強行的な保護が関係するため，日本側と台湾側の法令に照らして条項の効力を確認する必要がある。

第６　台湾で養育費が支払われない場合

台湾家事事件法１８９条は扶養費等の執行費用に関する特則を置き，１９０条は定期的な給付の一部が履行されない場合に，将来分について継続する給与その他の債権へ執行を及ぼす仕組みを定める。

同法１９１条は定期給付の履行を促すための金銭的な強制措置を定め，１９３条は未成年子の扶養費執行について通常の差押禁止範囲に対する特則を置きつつ，債務者及びその扶養する他の未成年子に必要な生活を保護する。

実際に利用できる執行方法は，私的な合意書，調停記録，確定裁判その他の文書の種類によって異なる。

まず執行力のある名義があるか，未払期間・既払額・将来分をどのように計算するか，債務者の勤務先・預金・不動産その他の財産がどこにあるかを確認する。

台湾に財産があるからといって，日本の差押命令がそのまま台湾の勤務先又は銀行へ届くわけではない。

日本の判断を利用する場合は，次節の外国判断の承認・執行を先に整理する。

第７　日本と台湾をまたぐ請求・回収

１　最初に四つの事実を固定する

国際事件では，①子と父母がそれぞれどこに常居所・住所を有するか，②どの国でどの種類の判断又は合意を得たか，③未払額と支払通貨は何か，④給与・預金・不動産等の財産がどの国にあるかを固定する。

請求を判断する国と，財産を差し押さえる国が異なることがあるためである。

国際裁判管轄，国内のどの裁判所へ申し立てるかという管轄，扶養義務の準拠法，外国判断の承認及び強制執行は別の問題である。

一つの国との関係だけを見て，全てが同じ法で決まると扱わない。

２　日本で台湾居住の親へ請求する場合

日本の家庭裁判所に申立てができるかは，[家事事件手続法](https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052)の国際裁判管轄規定に照らして判断し，国際裁判管轄がある場合でも国内の管轄裁判所を別に確認する。

扶養義務の準拠法は，[扶養義務の準拠法に関する法律](https://laws.e-gov.go.jp/law/361AC0000000084/)による段階的な連結を検討し，日本の算定表を当然に台湾法上の金額へ置き換えない。

申立書等を台湾へ送達する必要がある場合は，送達方法，翻訳，住所の表記及び所要期間を確認する。

日本で判断を得ても執行対象財産が台湾にしかないときは，台湾でその判断を利用できるかを別に検討する。

３　台湾の判断を日本で使う場合

台湾の裁判所による確定判断を日本で用いる場合は，判断の種類に応じて，[家事事件手続法](https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052)７９条の２，[民事訴訟法](https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109)１１８条及び[民事執行法](https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004)２４条による承認・執行の要件を検討する。

確定証明，送達及び防御の機会，公序，給付内容，未払額並びに日本語訳をそろえる必要がある。

台湾の調停記録，裁判上の和解，審判又は判決を一括して同じ種類の「外国判決」と扱ってはならない。

文書ごとに日本法上の承認・執行経路を確認する。

４　日本の判断を台湾で使う場合

[台湾民事訴訟法](https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?kw=%E6%B0%91%E4%BA%8B%E8%A8%B4%E8%A8%9F%E6%B3%95&amp;pcode=B0010001)４０２条は，外国裁判所の確定判決について，外国裁判所の管轄，敗訴被告への適法な送達又は応訴の機会，台湾の公序良俗及び相互承認等を承認の条件とする。

[台湾強制執行法](https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=B0010004)４条の１は，外国裁判所の確定判決について，台湾の裁判所が執行を許す判決をした後に強制執行できる旨を定める。

もっとも，日本の家事調停調書，家事審判又は給付判決が台湾法上どの文書に当たり，４０２条及び４条の１の経路で扱われるかは，文書の性質ごとに確認が必要である。

日本と台湾の相互承認の実務，送達，認証・証明，中国語訳及び台湾で必要な申立書類を確認しないまま，執行可能と断定しない。

第８　よくある質問

１　台湾の養育費は子ども１人当たりいくらか

全国一律の月額はない。

子の具体的な必要，居住地域，父母の収入・資産及び監護負担等から個別に定める。

２　月１万６０００台湾元が現在の基準か

現在の台湾民法上の全国一律基準ではない。

その数字を用いる場合は，出典の年月，地域，家族構成及び算定目的を確認する必要がある。

３　台湾の養育費は何歳までか

令和５年１月１日以後の成年年齢は１８歳である。

ただし，同日前に成立した契約・裁判等の経過措置，１８歳後を明示する合意及び成年者扶養を別に確認する。

４　台湾で養育費を払わない場合はどうするか

まず執行力のある文書，未払額及び台湾にある財産を確認する。

台湾家事事件法には，定期給付の不履行後に将来分を継続する給与債権等へ執行する制度や，履行を促す特則がある。

５　日本に住む親が台湾に住む親へ請求できるか

請求できる可能性はあるが，日本の国際裁判管轄，国内管轄，扶養義務の準拠法，台湾への送達及び最終的な財産所在地を順に確認する必要がある。

相手が台湾に住むという一事だけで，日本又は台湾のどちらで請求すべきかは決まらない。

６　日本の調停調書・審判・判決で台湾の財産を差し押さえられるか

日本の文書だけで台湾の財産を直ちに差し押さえることはできない。

台湾でその文書が承認・執行の対象となるか，文書の種類，確定性，送達，相互承認及び台湾側の申立手続を確認する必要がある。

７　台湾の裁判を日本で執行できるか

台湾の判断の種類と内容により，日本の承認・執行要件を満たすかを個別に判断する。

確定判決であれば民事訴訟法１１８条及び民事執行法２４条が中心となり，家事判断には家事事件手続法７９条の２も関係する。

第９　相談時にそろえる資料

①　子と父母の戸籍・身分関係，国籍，住所，居所及び常居所の履歴

②　離婚協議書，調停記録，審判書，判決書，確定証明及び送達関係資料

③　子の学費，医療費，住居費その他の月額・臨時費用を示す資料

④　父母の給与，事業所得，税務資料，預金，不動産及び債務に関する資料

⑤　これまでの送金記録，未払期間，通貨，換算方法及び未払額計算表

⑥　相手方の勤務先，銀行口座，不動産その他の財産所在地に関する資料

⑦　既存文書の原本，作成日，署名・押印及び日本語・中国語の翻訳

文書名が同じでも法的性質が異なることがあるため，翻訳文だけでなく原文も確認する。

未払額は，月ごとの発生額，支払額，通貨，換算及び残額が追える一覧にする。

第１０　関連記事

日本の国際裁判管轄，準拠法及び外国判断の承認・執行の全体像は，[国際養育費の請求と回収](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)を参照されたい。

国際扶養の準拠法の段階的な連結は，[国際扶養の準拠法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/kokusai-fuyou-junkyoho/)で整理している。

日本国内の文書の選び方は，[養育費の取り決め方](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/youikuhi-torikime-kata/)を参照されたい。

日本国内の未払い回収は，[養育費を払わない場合の回収方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/youikuhi-mibarai-kaishuu/)を参照されたい。

日本法上の終期は，[養育費は１８歳・２０歳・大学卒業のいつまでか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/youikuhi-shiharai-shuki-miseijukushi/)で説明している。

第１１　主な一次資料

①　台湾民法１１１４条，１１１５条，１１１６条の２，１１１７条及び１１１９条 https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=B0000001&amp;sid=Fth7Tj

②　台湾民法総則施行法３条の１ https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=B0000002

③　台湾家事事件法９９条，１００条及び１８９条から１９３条まで https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=B0010048

④　台湾民事訴訟法４０２条 https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?kw=%E6%B0%91%E4%BA%8B%E8%A8%B4%E8%A8%9F%E6%B3%95&amp;pcode=B0010001

⑤　台湾強制執行法４条の１ https://law.moj.gov.tw/LawClass/LawAll.aspx?pcode=B0010004

⑥　台湾法務部「民法成年年齢引下げ」Ｑ＆Ａ https://topics.moj.gov.tw/33020/33021/33031/33180/post https://topics.moj.gov.tw/33020/33021/33031/33189/post

⑦　台湾台北地方法院令和６年４月２日判決 https://judgment.judicial.gov.tw/FJUD/printData.aspx?id=TPDU%2C111%2C%E5%A9%9A%2C155%2C20240402%2C1

⑧　台湾桃園地方法院令和７年２月２５日公表事例 https://www.judicial.gov.tw/tw/cp-139-1400786-60c0f-1.html

⑨　扶養義務の準拠法に関する法律 https://laws.e-gov.go.jp/law/361AC0000000084/

⑩　家事事件手続法 https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052

⑪　民事訴訟法１１８条 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109

⑫　民事執行法２４条 https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004

本記事は令和８年１０月１６日現在の上記資料を基礎とする。

個別事件では，判断文書の種類，送達・確定資料及び執行対象財産の所在地に応じて，日本側及び台湾側の最新手続を確認する必要がある。

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## フィリピン法の養育費―金額・請求時期・何歳まで・日比間の承認と執行（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/philippines-child-support-law/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 養育費, 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　本記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　誰が養育費を負担し，誰が請求できるか](#sec2)

- [第３　養育費に含まれる費用](#sec3)

- [第４　フィリピンの養育費はいくらか](#sec4)

- [第５　いつから請求でき，過去分はどうなるか](#sec5)

- [第６　フィリピンの養育費は何歳までか](#sec6)

- [第７　離婚の成立，婚姻外の子及び不払い](#sec7)

- [第８　日本で新たに請求する場合の管轄と準拠法](#sec8)

- [第９　フィリピンで新たに請求する場合](#sec9)

- [第１０　フィリピンの判断を日本で使う場合](#sec10)

- [第１１　日本の判断をフィリピンで使う場合](#sec11)

- [第１２　２００７年ハーグ扶養条約を日比間で利用できるか](#sec12)

- [第１３　相談時にそろえる資料](#sec13)

- [第１４　よくある質問](#sec14)
- [１　フィリピンの養育費は給与の何％ですか](#sec14-1)

- [２　養育費には学費や医療費も含まれますか](#sec14-2)

- [３　過去の未払分はいつから請求できますか](#sec14-3)

- [４　子が１８歳になれば必ず養育費は終わりますか](#sec14-4)

- [５　父母が結婚していない子も請求できますか](#sec14-5)

- [６　養育費を払わなければ直ちに逮捕されますか](#sec14-6)

- [７　フィリピンで離婚していなければ養育費を請求できませんか](#sec14-7)

- [８　日本に住む親からフィリピンにいる子が請求できますか](#sec14-8)

- [９　日本とフィリピンの間ではハーグ条約で回収できますか](#sec14-9)

- [第１５　関連記事と出典](#sec15)


第１　本記事の対象と結論

本記事は，フィリピン共和国のFamily Code（家族法）による親から子への養育費と，日本・フィリピン間での請求，外国判断の承認及び強制執行を扱う。

イスラム身分法が適用される事件その他の特別法上の事件には別の規律があり得るため，本記事の一般論をそのまま当てはめない。

「フィリピン人の親であれば常にフィリピン法が適用される」「月収の一定割合で決まる」「１８歳で必ず終了する」「外国の裁判があれば相手国で直ちに差し押さえられる」という理解はいずれも正確ではない。

子の常居所，親子関係，準拠法，既存の合意・裁判，請求日，父母の資力，子の具体的な必要及び財産所在地を順に確認する必要がある。

論点フィリピン法の基本線日比間の事件で追加確認する事項
金額義務者の資力・手段と権利者の必要に比例する日本の算定表又は固定割合を当然に用いない
対象費用生活，住居，衣服，医療，教育及び交通を含む既存合意が特別費をどう扱うか確認する
請求時期必要が生じた時から請求可能だが，支払は裁判上又は裁判外の請求日以後が原則である請求到達の証拠と未払額計算を保存する
支払終期１８歳だけで一律に決まらず，成年後の教育・訓練や障害も問題となる準拠法と合意・裁判の文言を確認する
越境回収外国判断は相手国で承認・執行の手続を要する判断の種類，確定・送達，翻訳及び財産所在地を確認する


第２　誰が養育費を負担し，誰が請求できるか

[フィリピン家族法](https://elibrary.judiciary.gov.ph/thebookshelf/showdocs/5/95173)１９５条は，父母とその子の間の扶養義務を定め，婚姻中に生まれた子と婚姻外で生まれた子をいずれも対象に含める。

父母が婚姻しているか，別居しているか又は婚姻の効力を争っているかだけで，子の養育費請求権が消滅するわけではない。

もっとも，親子関係が争われる事件では，養育費の金額に先立ち，出生証明書，認知，裁判その他の資料によりfiliation（親子関係）を確認する必要がある。

未成年の子について誰が手続上請求を行うか，日本の手続で誰が申立人又は法定代理人となるかも，準拠法と手続法を分けて検討する。

同法１９９条・２００条は，複数の扶養義務者がいる場合の順位と，各人の資力に応じた負担を定める。

父だけ又は母だけが常に全額を負担するとの前提を置かず，父母双方の収入・財産，現実の監護及び他の扶養負担を確認する。

第３　養育費に含まれる費用

フィリピン家族法１９４条によれば，supportには，家族の経済力に応じた生活，住居，衣服，医療，教育及び交通に不可欠な費用が含まれる。

教育には，成年後であっても，職業，職種又は技能のための就学・訓練が含まれ，交通には通学又は通勤の費用が含まれる。

したがって，食費だけを養育費として計算するのは不十分である。

家賃又は住居費，衣服費，医療費，授業料・教材費，通学費その他の必要費を項目別に整理し，領収書，学校資料，診療資料及び送金記録で裏付ける。

通常の月額に何を含め，学費，入院費その他の臨時支出をどの割合で追加負担するかは，合意書又は裁判で具体化することが望ましい。

通貨，送金手数料，為替差及び支払日も，日比間の継続払いでは明記する。

第４　フィリピンの養育費はいくらか

フィリピン家族法２０１条は，養育費の額を，支払義務者のresources or means（資力又は手段）と受給者のnecessities（必要）に比例させる。

同条は，一律の金額又は給与に対する固定割合を定めていない。

金額を検討するときは，子の年齢，健康，教育，住居及び日常生活上の必要を積み上げるとともに，父母双方の給与，事業所得，資産，生活水準，他の扶養義務及び現実の監護負担を確認する。

収入資料が乏しい場合も，給与明細の有無だけで支払能力を判断せず，銀行取引，事業，資産及び生活実態を調査する。

同法２０２条により，受給者の必要又は義務者の資力が増減すれば，養育費も比例して増減し得る。

一度決めた月額が将来にわたり固定されるとは限らないため，進学，疾病，転職，失業又は収入増減が生じた場合の資料と再協議方法を保存する。

第５　いつから請求でき，過去分はどうなるか

フィリピン家族法２０３条は，扶養を必要とした時から義務を請求できる一方，支払は裁判上又は裁判外の請求日からとする。

そのため，単に長期間支払がなかったという事実だけで過去の全期間分が当然に認められるとは扱わず，請求書，電子メール，メッセージ，内容，送信日及び相手方への到達を保存する。

同条は，原則として各月の最初の５日以内に支払うことも定める。

未払額表には，請求日，支払開始月，各月の支払期，合意又は裁判の月額，支払済額，現物給付，送金手数料及び残額を記載する。

[フィリピン民事訴訟規則Rule 61](https://lawphil.net/courts/rules/rc_1-71_civil.html)は，本案の係属中にsupport pendente lite（暫定的な扶養）を求める手続を定める。

申立てでは，請求の根拠と双方の経済状況を示し，宣誓供述書，供述録取書その他の真正な資料を添付する。

第６　フィリピンの養育費は何歳までか

フィリピン最高裁判所の[Rules on Action for Support](https://elibrary.judiciary.gov.ph/assets/dtSearch/document_repository/sc/circular/OCA%20Circulars%20PDF/2021/OCA-Circular-No.-70-2021.pdf)は，childを１８歳未満の者又は身体・精神の障害により自らを十分に扶養できない１８歳以上の者と定義する。

しかし，同規則及びフィリピン家族法１９４条は，教育のための就学又は職業訓練が成年後に及ぶ場合もsupportに含める。

したがって，「１８歳になれば必ず終了する」とも，「大学卒業まで必ず支払う」とも一律にはいえない。

子の障害，教育・職業訓練の内容，生活維持能力，父母の資力，既存の合意又は裁判の終期を個別に確認する。

日本で手続をする場合は，日本の成年年齢だけから終期を決めない。

どの国の法が準拠法となるかを先に判断し，合意又は外国判断の文言と併せて検討する。

第７　離婚の成立，婚姻外の子及び不払い

２０２１年のRules on Action for Supportは，父母の婚姻状態にかかわらず子に適用される。

フィリピンで離婚又は婚姻無効の手続が完了していないことだけを理由に，子の養育費請求を待つ必要があるとは限らない。

養育費の不払いは，まず家族法上の扶養請求，暫定扶養，外国判断の承認及び民事執行の問題として整理する。

他方，[女性及び子に対する暴力防止法（RA 9262）](https://pcw.gov.ph/republic-act-9262-anti-violence-against-women-and-their-children-act-of-2004/)は，法定の関係と要件の下で，経済的虐待として扶養の撤回又は拒絶を問題とすることがある。

[Cumigad v. People](https://elibrary.judiciary.gov.ph/thebookshelf/showdocs/18/68008)は，扶養の意図的な拒絶又は著しく不十分な給付が同法上問題となり得ることを示す。

もっとも，支払遅滞又は金額争いがあれば常に刑事責任が成立するわけではなく，行為，故意，法定関係及び証拠を個別に確認する。

第８　日本で新たに請求する場合の管轄と準拠法

日本の裁判所で新たに養育費を請求できるかは，[家事事件手続法](https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052)３条の１０その他の国際裁判管轄規定により判断する。

日本の裁判所に管轄があることと，日本法が養育費の内容を定めることは同じではない。

[扶養義務の準拠法に関する法律](https://laws.e-gov.go.jp/law/361AC0000000084/)２条は，第一に扶養権利者の常居所地法を適用し，その法で扶養を受けられないときは当事者の共通本国法，さらに扶養を受けられないときは日本法へ進む。

子がフィリピン国籍であること，父又は母がフィリピン人であることだけで，当然にフィリピン法が適用されるわけではない。

子の常居所がフィリピンにあり同法２条１項本文によりフィリピン法が準拠法となる場合は，フィリピン家族法１９４条・２０１条以下に基づいて請求内容を構成する。

常居所の事実認定，重国籍，共通本国法，権利行使者及び適用時点は，生活実態を示す資料から確認する。

第９　フィリピンで新たに請求する場合

２０２１年のRules on Action for Supportは，フィリピン家族法その他の法令により扶養を受ける者の本案請求と，外国の扶養判断の承認・執行を対象とする。

手続を選ぶ前に，新たな扶養請求なのか，既存の外国判断をフィリピンで使うのかを分ける。

新たな請求では，親子関係，請求日，子の必要，父母の資力，既払額及び求める支払方法を資料化する。

[Family Courts Act（RA 8369）](https://elibrary.judiciary.gov.ph/thebookshelf/showdocs/2/4354)に基づくFamily Courtその他の権限ある裁判所，管轄及び送達を現地法により確認する。

Rules on Action for Supportによる本案判断は直ちに執行可能とされ，控訴だけでは執行が停止しない。

もっとも，実際の回収には，給与控除，預金・財産の特定，債務者の所在，現地の執行手続及び現地代理人を個別に確認する必要がある。

第１０　フィリピンの判断を日本で使う場合

フィリピンの裁判所が養育費を命じても，日本国内の給与，預金又は不動産に対して直ちに強制執行できるわけではない。

判断の作成主体，法的性質，確定又は執行可能性，債権者・債務者，給付内容，対象期間及び送達・応訴の記録を確認する。

[家事事件手続法](https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052)７９条の２は，外国裁判所の家事事件についての確定した裁判等について，その性質に反しない限り[民事訴訟法](https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109)１１８条を準用する。

外国裁判所の裁判権，敗訴者への適法な呼出し又は応訴，裁判内容・手続の公序及び相互の保証を確認する。

承認され得ることと，日本で給付部分を強制執行できることも別である。

[民事執行法](https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004)２４条の執行判決と管轄を確認し，日本国内の財産に対する執行へ進む。

第１１　日本の判断をフィリピンで使う場合

日本の審判又は判決を得ても，日本の執行手続をフィリピン国内の給与，預金又は不動産へ直接及ぼすことはできない。

２０２１年のRules on Action for Supportに基づく外国扶養判断のrecognition and enforcement（承認・執行）の申立てを検討する。

同規則１９条・２０条は，確認済みの申立書に，当事者・子の情報，判断の根拠・執行可能性，双方の経済状況，義務者の勤務先・資産その他の所在情報を記載し，外国判断の全文，作成国で執行可能であることの証明，適切な通知と争う機会があったことの確認，未払額資料等を添付する枠組みを定める。

外国判断と関係書類には認証又はアポスティーユを要し，英語でない場合は英語又はフィリピノ語の翻訳と所定の確認を要するため，提出先に最新要件を確認する。

同規則２３条は，当事者の一方が判断国に常居所を有していた場合又は相手方が明示若しくは本案応訴により判断国の管轄へ服した場合等を承認・執行の基礎とする。

同規則２４条は，法又は公序への反触，手続上の詐欺，競合する係属又は判断，通知・争う機会の欠如及び既払等の拒絶事由を定める。

日本の調停調書，私的合意書又は公正証書が，同規則のforeign judgment or decisionに当たるかは文書の法的性質ごとに確認する。

判決の承認手続と私的合意に基づく請求を同一視しない。

第１２　２００７年ハーグ扶養条約を日比間で利用できるか

[２００７年ハーグ扶養条約の締約国表](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131)によれば，フィリピンについて同条約は令和４年１０月１日に発効している。

しかし，令和８年１０月１６日現在，日本は締約国表に掲載されていない。

したがって，日本とフィリピンの間で同条約の中央当局を通じた申請ルートを当然に利用できるとは扱わない。

日本以外の締約国とフィリピンの間の事件では条約が適用され得るが，フィリピンの宣言・留保，子の年齢，判断の種類及び相手国との発効関係を確認する。

条約ルートを使えないことは，日比間で養育費を請求できないことを意味しない。

日本又はフィリピンでの新たな請求，外国判断の承認・執行及び財産所在地国の執行を，事件の状況に応じて選ぶ。

第１３　相談時にそろえる資料

①　子，直接養育する親及び支払義務者の氏名，生年月日，国籍，重国籍，住所，居所及び常居所の変遷をそろえる。

②　フィリピンの出生証明書，日本の戸籍，認知，婚姻・別居・婚姻無効等の資料及び親子関係を争う資料をそろえる。

③　養育費の合意書，調停調書，審判，判決，保護命令その他の原本又は正式な謄本をそろえる。

④　判断の確定・執行可能性，適法な通知，送達，応訴及び不服申立ての記録をそろえる。

⑤　父母双方の収入，事業，資産，生活水準，他の扶養義務及び現実の監護負担を示す資料をそろえる。

⑥　子の生活費，住居費，衣服費，医療費，教育費，交通費及び特別支出を月別・項目別に整理する。

⑦　裁判上又は裁判外の請求書，送信・到達記録，支払開始月，各月の支払期，既払額及び未払額表をそろえる。

⑧　義務者の勤務先，銀行口座，不動産その他の財産が日本又はフィリピンのどちらにあるかを確認する。

⑨　提出先ごとに翻訳，公証，アポスティーユ，領事確認及び原本提出の要否を確認する。

同じ未払分について複数国で手続を進める場合は，二重回収を避けるため，請求額，入金及び各手続の進行を一つの表で管理する。

相談時には，「日本で新たに請求する」「フィリピンで新たに請求する」「フィリピンの判断を日本で使う」「日本の判断をフィリピンで使う」のどの経路を検討しているかを明記する。

第１４　よくある質問

１　フィリピンの養育費は給与の何％ですか

フィリピン家族法は固定割合を定めていない。

子の具体的な必要と義務者の資力・手段に比例して決めるため，費用明細と父母双方の経済資料を確認する。

２　養育費には学費や医療費も含まれますか

含まれる。

生活，住居，衣服，医療，教育及び交通に不可欠な費用が対象となるが，通常の月額と臨時支出の分け方は合意又は裁判で具体化する。

３　過去の未払分はいつから請求できますか

フィリピン家族法２０３条は，支払を裁判上又は裁判外の請求日からとする。

請求の内容，送信日及び到達を示す資料を保存し，個別事件の未払期間を確認する。

４　子が１８歳になれば必ず養育費は終わりますか

必ずではない。

成年後の教育・職業訓練や，障害により自らを十分に扶養できない場合が問題となるため，準拠法，子の状況及び既存文書の終期を確認する。

５　父母が結婚していない子も請求できますか

婚姻外で生まれた子も対象となる。

ただし，親子関係が争われるときは，認知その他のfiliationを示す資料を先に確認する。

６　養育費を払わなければ直ちに逮捕されますか

直ちに逮捕されるとは限らない。

民事上の扶養請求・執行と，RA 9262の経済的虐待に関する要件を分け，意図的な拒絶，法定関係及び証拠を個別に確認する。

７　フィリピンで離婚していなければ養育費を請求できませんか

離婚等の成立が養育費請求の一律の前提ではない。

親子関係，子の必要，請求日及び手続の管轄を確認する。

８　日本に住む親からフィリピンにいる子が請求できますか

国籍や居住地だけでは結論が出ない。

日本又はフィリピンのどちらで本案手続を行うか，日本の国際裁判管轄と準拠法，送達及び義務者の財産所在地を確認する。

９　日本とフィリピンの間ではハーグ条約で回収できますか

令和８年１０月１６日現在，日本は２００７年ハーグ扶養条約の締約国ではないため，日比間で中央当局ルートを当然に使えるとは扱わない。

新たな請求又は相手国での外国判断の承認・執行を検討する。

第１５　関連記事と出典

日比間を含む国際養育費の管轄，準拠法及び外国裁判の承認・執行の全体像は，[国際養育費の請求と回収](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)を参照されたい。

準拠法の段階的な決め方は，[国際扶養の準拠法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/kokusai-fuyou-junkyoho/)で整理している。

日本国内の不払いへの回収方法は，[養育費を払わない場合の回収方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/youikuhi-mibarai-kaishuu/)を参照されたい。

外国にいる当事者への訴訟書類等の送達は，[外国送達の方法，送達条約及び公示送達](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/01/05/overseas-delivery/)を参照されたい。

本記事は，令和８年１０月１６日現在の次の法令，裁判規則，最高裁判所資料，HCCH締約国表及び日本法を基礎とする。

フィリピンの裁判所における最新の提出方法，費用，送達及び執行運用，日本の調停調書・公正証書・私的合意書のフィリピンでの取扱い並びに個別事件の管轄は，現地弁護士及び提出先へ追加確認を要する。

①　フィリピン家族法（Executive Order No. 209）　https://elibrary.judiciary.gov.ph/thebookshelf/showdocs/5/95173

②　Rules on Action for Support and Petition for Recognition and Enforcement of Foreign Decisions or Judgments on Support（A.M. No. 21-03-02-SC）　https://elibrary.judiciary.gov.ph/assets/dtSearch/document_repository/sc/circular/OCA%20Circulars%20PDF/2021/OCA-Circular-No.-70-2021.pdf

③　Rule 61, Rules of Civil Procedure（Support Pendente Lite）　https://lawphil.net/courts/rules/rc_1-71_civil.html

④　Family Courts Act of 1997（Republic Act No. 8369）　https://elibrary.judiciary.gov.ph/thebookshelf/showdocs/2/4354

⑤　Anti-Violence Against Women and Their Children Act of 2004（Republic Act No. 9262）　https://pcw.gov.ph/republic-act-9262-anti-violence-against-women-and-their-children-act-of-2004/

⑥　Cumigad v. People　https://elibrary.judiciary.gov.ph/thebookshelf/showdocs/18/68008

⑦　HCCH「２００７年ハーグ扶養条約の締約国表」　https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131

⑧　扶養義務の準拠法に関する法律　https://laws.e-gov.go.jp/law/361AC0000000084/

⑨　家事事件手続法　https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052

⑩　民事訴訟法　https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109

⑪　民事執行法　https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004

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## ニュージーランド法の養育費―IRDによる計算・支払期間・未払いと日本からの請求（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/new-zealand-child-support-ird-japan/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 養育費, 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　結論―金額，手続及び国際回収を分けて考える](#sec1)

- [第２　ニュージーランドで養育費を決める四つの方法](#sec2)

- [第３　IRDの算定式を利用できる人と子の要件](#sec3)

- [第４　IRDの算定式では養育費をどのように計算するか](#sec4)

- [第５　共同監護なら養育費はゼロになるか](#sec5)

- [第６　所得又は家族状況が変わった場合](#sec6)

- [第７　支払日と支払終期](#sec7)

- [第８　未払いになった場合のIRDの対応](#sec8)

- [第９　一方の親が海外に住む場合](#sec9)

- [第１０　日本とニュージーランドの間で請求・回収する場合](#sec10)

- [第１１　相談前に準備する資料](#sec11)

- [第１２　よくある質問](#sec12)
- [１　ニュージーランドの養育費はいくらですか](#sec12-1)

- [２　共同監護なら養育費を払わなくてよいですか](#sec12-2)

- [３　養育費は何歳までですか](#sec12-3)

- [４　ニュージーランド政府から養育費をもらえますか](#sec12-4)

- [５　日本からニュージーランド在住の親へ請求できますか](#sec12-5)

- [６　日本の養育費の決定をニュージーランドで差押えに使えますか](#sec12-6)

- [７　ニュージーランドはハーグ養育費条約の締約国ですか](#sec12-7)

- [第１３　出典と調査範囲](#sec13)


ニュージーランド法の養育費は，一律の月額で決まるものではない。

父母等が直接決める私的合意，Inland Revenue（IRD）に登録する任意合意，IRDの算定式による決定及び裁判所の命令を区別し，算定式では双方の所得，子の年齢，監護割合及び他の扶養対象者等を考慮する。

日本とニュージーランドをまたぐ事件では，ニュージーランドの算定制度だけでなく，日本の国際裁判管轄，準拠法，外国判断の承認及び財産所在地での執行を別々に確認する必要がある。

第１　結論―金額，手続及び国際回収を分けて考える

ニュージーランドのchild supportは，主としてChild Support Act 1991に基づき，税務行政機関であるIRDが算定，徴収及び送金を担う制度である。

Family Courtが関与する場面もあるが，すべての養育費が最初から裁判所で決まるわけではない。

「ニュージーランドの養育費はいくらか」という質問には，固定額ではなく，どの制度を利用するか，父母双方の所得，子の年齢，監護割合，他の扶養対象者及び適用年度を確認しなければ答えられない。

公表されている最低年額も，通常の平均額又はすべての家庭に適用される標準額ではない。

国境を越える事件では，①誰が誰に何を請求するか，②どの国で新しい判断を得るか，③どの国の法を適用するか，④既存の合意・IRD assessment・裁判所命令が相手国でどのような効力を持つか，⑤給与・預金・不動産がどの国にあるかを順に分ける。

条約が使えない場合でも請求が直ちに不可能になるわけではないが，一方の国で得た文書だけで他方の国の財産を直ちに差し押さえられるわけでもない。

第２　ニュージーランドで養育費を決める四つの方法

第１は，父母等が金額，支払日及び支払方法を直接決めるprivate agreementである。

柔軟に設計できる反面，IRDが金額を計算し，又は通常の制度として徴収するものではないため，書面化，変更方法及び未払い時の対応を合意しておく必要がある。

第２は，合意した金額をIRDに登録するvoluntary agreementである。

IRDは登録された合意に従って徴収・送金するが，金額自体を算定式で決める制度ではない。

既存のformula assessmentから任意合意へ移るときは，法定の最低額その他の登録要件を確認する。

第３は，IRDのformula assessmentである。

申請後，IRDが父母双方の所得，生活費控除，監護割合及び子の養育費用等を用いて各支払親の年額を計算し，通常は毎年の養育費年度ごとに再計算する。

第４は，Family Courtの命令である。

IRDの決定に対する不服，通常の算定式では公正な結果にならない事情又は海外居住者が関わる場面等では，行政上の見直しと裁判所手続のどちらが利用できるかを確認する。

裁判所命令についてIRDが徴収・送金を扱う場合もあるため，命令を得る手続と支払を回収する仕組みを分けて確認する。

第３　IRDの算定式を利用できる人と子の要件

formula assessmentを利用できるかは，子の年齢，市民権・通常居住，申請者と子との関係，監護割合及び支払親の居住国等によって決まる。

IRDの案内では，受領側のcarerは原則として子を少なくとも３５％監護している必要があり，これは通常１年間に１２８泊以上に相当する。

子は原則として１８歳未満で，婚姻しておらず，経済的に自立しておらず，一定の給付を本人名義で受けていないこと等が求められる。

１８歳に達した後も学校に在籍する場合の取扱いがあるため，誕生日だけで終了日を決めない。

支払親がニュージーランドにいない場合でも，オーストラリア又は協定国との制度，あるいは協定国以外に関するIRDの適格要件により申請できる余地がある。

日本居住者が関わるときは，「海外居住だから対象外」又は「ニュージーランドに子がいるから必ずIRDが扱う」と即断せず，子，carer及び支払親ごとの要件を申請時点で確認する。

私的合意は当事者間の契約であるため，formula assessmentと同じ適格要件がそのまま適用されるとは限らない。

どの制度を使うかによって，IRDが金額を決めるのか，徴収だけを行うのか，当事者だけで履行を管理するのかが変わる。

第４　IRDの算定式では養育費をどのように計算するか

formula assessmentでは，まず各親のchild support incomeを算出する。

課税所得等から自己の生活費に相当するliving allowanceを控除し，他のdependent child又はqualifying childがいる場合の控除を反映する。

次に，父母のchild support incomeを合算し，各親の所得割合を求める。

これとは別に，年間の監護割合から各親のcost percentageを求め，所得割合から費用割合を差し引いた結果が正である親を支払側として計算する。

子の養育費用は，合算所得，子の人数及び年齢によって変わる。

同じ所得でも，子が１２歳以下か１３歳以上か，対象となる子が何人かによって費用表の値が異なるため，日本の裁判所が公表する養育費算定表の金額をそのまま当てはめない。

IRDが公表する令和８年４月１日から令和９年３月３１日までの最低年額は１，２１１ニュージーランドドルである。

これは一定の場合に適用される最低率であり，ニュージーランド全体の平均養育費，一人当たりの標準額又は最低生活費を意味しない。

日本円換算額は為替で変動するため，個別相談では適用年度のNZドル額と換算日を記録する。

算定結果は通常，毎年４月１日から翌年３月３１日までの養育費年度ごとに更新される。

申請時には，IRDの[算定式の説明](https://www.ird.govt.nz/child-support/types/formula-assessment/how-it-works)と[当該年度の率](https://www.ird.govt.nz/child-support/how-much-you-might-get-or-pay/rates)を確認し，前年の数値を継続使用しない。

第５　共同監護なら養育費はゼロになるか

監護時間が半分ずつであっても，養育費が必ずゼロになるわけではない。

formula assessmentは監護割合による費用負担だけでなく，父母双方の所得割合を考慮するため，５０対５０の監護でも所得差により支払が生じることがある。

反対に，子をより多く監護している親の所得が高い場合には，その親が支払側になることもある。

「受領側の親」「支払側の親」という名称を固定せず，毎年の所得と監護割合を基に算定結果を確認する。

監護割合について争いがある場合，実際の宿泊日数，学校休暇，送迎記録，合意書及び監護命令をそろえる。

監護割合は養育費計算上の費用割合に関わるが，親権又は重要事項についての法的な決定権と同じ概念ではない。

第６　所得又は家族状況が変わった場合

formula assessmentは過去の所得情報を基礎とすることがあるため，当年の所得が大きく減る見込みがあるときはincome estimateを利用できるかを確認する。

IRDは，見積所得が基準所得より少なくとも１５％低いこと等の要件を案内しているが，期限，利用できる期間及び年度末の精算を確認せずに低い所得だけを申告しない。

監護割合，住所，婚姻・同居関係，他の扶養対象者又は子の就学状況が変わった場合にも算定や適格性が変わり得る。

変更を知った時点でIRDへの届出期限を確認し，過去に遡ってすべて修正されるとは考えない。

算定式が特別な事情を十分に反映しない場合，administrative reviewを申し立てられることがある。

通常以上の教育費，子の特別な必要，収入・財産・稼得能力又は当事者間の経済的取決め等が問題となるが，単に算定額に不満があるだけで変更されるものではない。

不服申立ては理由，期限及び提出資料が異なるため，IRDの決定書を全文確認する。

第７　支払日と支払終期

IRDが徴収する場合，支払親は通常，各月２０日までに前月分をIRDへ支払い，IRDは受領した金額を通常２３日に受領者へ送金する。

銀行休業日，控除方法及び未払いの有無によって実際の入金日は変わるため，命令又はassessmentに記載された期間とIRDの取引履歴を照合する。

養育費は原則として適格な子が１８歳未満である間について発生する。

子が１８歳に達した時点で学校に在籍し，その他の要件を満たす場合は，その年の１２月３１日まで継続することがある。

就学の終了，婚姻，経済的自立，一定の給付受給又は居住状況の変更によって，１８歳より前又は異なる時点で適格性が終了することがある。

日本の成年年齢が１８歳であることだけから，ニュージーランド制度上の終期を決めない。

私的合意又は裁判所命令では，支払終期がformula assessmentと異なることがある。

文書の終期条項と適用法上の変更・終了要件を読み，大学教育中の支払又は特別費用をchild support本体と区別する。

第８　未払いになった場合のIRDの対応

IRDが徴収する養育費を期限までに支払わない場合，未払額に加算金が生じる。

IRDの現行案内では，原則として納期限の翌日に未払額の２％，その２８日後にさらに８％のinitial penaltyが加わり，その後も一定のincremental penaltyが発生し得る。

初めて支払義務者となった者には，一定の要件で最初の６０日間に関する救済が案内されている。

資金難が見込まれるときは，放置して加算金が増える前にIRDへ連絡し，分割支払又は事情に応じた選択肢を確認する。

IRDは，給与・賃金，給付，ACCの支払，銀行口座，税還付その他支払親に支払われる金銭から徴収することがある。

給与等からの控除が税引後額の４０％に達する場合もあり，必要に応じて裁判所手続その他の回収措置が用いられる。

一方，受領者へ支払われるのは，原則としてIRDが実際に受領した金額である。

IRDが徴収を担当することと，ニュージーランド政府がすべての未払養育費を常に立て替えることを混同しない。

未払いの公式説明はIRDの[Overdue child support payments](https://www.ird.govt.nz/child-support/managing-payments/paying-parent/overdue-payments)で確認する。

日本国内の債務名義と財産を利用する場合の一般的な手続は，[養育費を払わない場合の回収方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/youikuhi-mibarai-kaishuu/)を参照されたい。

第９　一方の親が海外に住む場合

ニュージーランドとオーストラリアの間には，養育費のassessment及び徴収を連携させる制度がある。

その他の国については，IRDの[協定国一覧](https://www.ird.govt.nz/child-support/overseas/countries-that-have-child-support-agreements-with-nz)と，協定国以外に関する[案内](https://www.ird.govt.nz/child-support/overseas/other-countries)を確認する。

ニュージーランドは，２００７年ハーグ養育費条約を令和３年７月２３日に批准し，同年１１月１日に同国について発効した。

IRDは同条約上のニュージーランド中央当局である。

しかし，令和８年９月１６日更新の[HCCH締約国表](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131)に日本は掲載されておらず，IRDの協定国一覧にも日本は掲載されていない。

したがって，日・ニュージーランド間で同条約の中央当局ルートを当然に利用できるとは扱わない。

条約又は行政協力の対象外であることは，私的合意，新たな裁判，外国判断の承認又は財産所在地国での執行がすべて不可能であることを意味しない。

反対に，IRDのassessment又は一方の国の裁判所命令が存在するだけで，他方の国の給与・預金を自動的に差し押さえられることも意味しない。

第１０　日本とニュージーランドの間で請求・回収する場合

まず，既存文書を分類する。

private agreement，voluntary agreement，IRDのformula assessment，Family Courtの命令，日本の公正証書，調停調書，審判又は判決では，作成主体，確定性，給付を命じる部分及び執行方法が異なる。

日本で新たに養育費又は扶養料を請求する場合，国際裁判管轄と準拠法を分ける。

[家事事件手続法３条の１０](https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052)は扶養義務に関する審判事件の国際裁判管轄を定め，[扶養義務の準拠法に関する法律２条](https://laws.e-gov.go.jp/law/361AC0000000084/)は原則として扶養権利者の常居所地法を第一順位とする。

子がニュージーランド国籍であるというだけで，常にニュージーランド法を適用するわけではない。

扶養権利者の常居所地法によって扶養を受けられない場合に共通本国法，さらに日本法へ進む段階的連結を確認し，権利行使者については同法６条も検討する。

詳しくは[国際扶養の準拠法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/kokusai-fuyou-junkyoho/)を参照されたい。

ニュージーランドの判断を日本で利用する場合，[家事事件手続法７９条の２](https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052)及び[民事訴訟法１１８条](https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109)により，外国の確定裁判等の承認要件を確認する。

IRDの行政上のassessmentが「外国裁判所の家事事件についての確定した裁判」又はこれに準ずる公的機関の判断に当たるかは，文書の性質，確定性，送達・防御の機会，公序及び相互の保証を含めて個別に検討する必要があり，一律に承認可能又は不可能とはいえない。

日本で承認され得ることと，日本国内で直ちに差押えができることも別である。

給付部分，執行判決の要否及び管轄は[民事執行法２４条](https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004)等により確認する。

日本の調停調書，審判又は判決をニュージーランドで利用する場合も，その文書だけで現地の財産を直ちに差し押さえられるとは限らない。

ニュージーランド側で利用できる承認・登録・新規申立ての手続，Child Support Act 1991又はFamily Proceedings Act 1980との関係，確定証明，送達記録，翻訳及び現地代理人の要否を，文書の種類ごとに確認する。

請求から回収までの全体像は，[国際養育費の請求と回収](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)を参照されたい。

第１１　相談前に準備する資料

相談時には，次の資料を，対象期間と発行国を明記してそろえる。

分類主な資料確認する目的
当事者・子旅券，戸籍，出生証明書，住所・常居所の変遷親子関係，国籍，居住要件及び管轄
監護監護合意・命令，年間宿泊記録，学校日程carerの適格性及び監護割合
所得課税資料，給与明細，事業所得，海外所得，他の扶養対象者formula assessment又は裁判上の金額算定
既存文書private agreement，voluntary agreement，IRD assessment，裁判所命令，公正証書，調停調書，審判・判決文書の性質，確定性，変更及び承認・執行
支払IRDの取引履歴，銀行送金，未払月ごとの計算支払済額，加算金及び残額
執行先勤務先，銀行，不動産その他の財産所在地どの国でどの回収手続を採るか
国際手続送達記録，確定証明，原本，認証及び翻訳外国判断の承認・登録又は執行


未払額は一つの合計額だけでなく，各月の支払期限，通貨，支払済額及び加算金を分ける。

二つの国で手続を並行するときは，同じ期間の二重回収を避けるため，入金と執行の状況を一つの台帳で管理する。

第１２　よくある質問

１　ニュージーランドの養育費はいくらですか

一律の月額では決まらない。

IRDの算定式では，父母双方の所得，生活費控除，子の年齢，監護割合及び他の扶養対象者等から年額を計算する。

令和８年度の最低年額１，２１１ニュージーランドドルは一般的な相場ではなく，一定の場合の最低率である。

２　共同監護なら養育費を払わなくてよいですか

監護が半分ずつでも養育費が必ずゼロになるわけではない。

formula assessmentは監護割合だけでなく所得割合も考慮するため，所得差によって支払が生じることがある。

３　養育費は何歳までですか

原則は１８歳未満の適格な子である。

１８歳で学校に在籍している場合は，その他の要件を満たす限り，その年の１２月３１日まで継続することがある。

私的合意又は裁判所命令に別の終期がある場合は，その効力を個別に確認する。

４　ニュージーランド政府から養育費をもらえますか

養育費は原則として支払親からcarerへ支払われるもので，IRDは制度に応じて算定，徴収及び送金を担う。

Working for Families又は子のための給付とは別制度であり，国がすべての未払養育費を恒常的に立て替える制度として説明しない。

５　日本からニュージーランド在住の親へ請求できますか

請求できる可能性はあるが，単一の手続で自動的に回収できるとは限らない。

日本又はニュージーランドのどちらで判断を得るか，適用法，既存文書の承認，IRD制度の適格要件及び財産所在地での執行を分けて確認する。

６　日本の養育費の決定をニュージーランドで差押えに使えますか

日本の決定だけでニュージーランドの給与又は預金を直ちに差し押さえられるとは限らない。

日本の決定の種類，確定性，送達，ニュージーランド側の承認・登録・新規申立ての手続，相手方の住所及び財産を確認する必要がある。

７　ニュージーランドはハーグ養育費条約の締約国ですか

ニュージーランドは２００７年ハーグ養育費条約の締約国で，IRDが中央当局である。

ただし，令和８年９月１６日更新の締約国表に日本は掲載されていないため，日・ニュージーランド間で条約の中央当局ルートを当然に利用できるとは扱わない。

第１３　出典と調査範囲

ニュージーランドの制度は，令和８年１０月１６日現在のIRDの[Child support overview](https://www.ird.govt.nz/topics/child-support/new-to-child-support)，[Types of child support arrangements](https://www.ird.govt.nz/child-support/types)，[適格性の案内](https://www.ird.govt.nz/child-support/can-you-get-child-support)，算定式，年度別率，未払い及び海外事件の各ページ並びにNew Zealand Ministry of Justiceの[Child support](https://www.justice.govt.nz/family/paternity-and-child-support/child-support/)を確認した。

条約関係はHCCHの締約国表及び[ニュージーランド中央当局情報](https://www.hcch.net/en/states/authorities/details3/?aid=1177)を確認した。

日本法はe-Gov法令検索の家事事件手続法，扶養義務の準拠法に関する法律，民事訴訟法及び民事執行法を確認した。

本記事は一般的な制度の整理であり，個別事件についてIRDの適格性，外国判断の承認又は執行可能性を保証するものではない。

年度別の率，協定国，法令及び運用は変更され得るため，申請又は執行の時点で公式資料を再確認する。

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## インドの養育費―金額の決め方，何歳まで支払うか及び日印間の請求・執行（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/india-child-maintenance-japan-enforcement/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 養育費, 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　結論―全国一律の金額又は収入割合はない](#sec1)

- [第２　子の養育費と配偶者の扶養を分ける](#sec2)

- [第３　最初に適用される法令と手続を特定する](#sec3)
- [１　BNSS１４４条による簡易な扶養命令](#sec3-1)

- [２　HAMA２０条による子の扶養](#sec3-2)

- [３　HMA２６条及びSMA３８条](#sec3-3)

- [第４　金額を決める際の考慮事情](#sec4)

- [第５　収入の２５％又は子１人当たりの定額ではない](#sec5)

- [第６　何歳まで支払うかは根拠法ごとに異なる](#sec6)

- [第７　申立日，暫定扶養料及び資産開示](#sec7)

- [第８　不払い，変更及びインド国内の執行](#sec8)

- [第９　日本からインドにいる親へ請求する場合](#sec9)

- [第１０　日本とインドの裁判を相手国で使う場合](#sec10)
- [１　日本の養育費判断をインドで使う場合](#sec10-1)

- [２　インドの養育費判断を日本で使う場合](#sec10-2)

- [３　２００７年ハーグ扶養条約](#sec10-3)

- [第１１　よくある質問](#sec11)
- [１　インドの養育費は子１人当たりいくらですか](#sec11-1)

- [２　手取り収入の何％を支払いますか](#sec11-2)

- [３　監護親が再婚すると子の養育費は終わりますか](#sec11-3)

- [４　配偶者の不貞があると子の養育費は払わなくてよいですか](#sec11-4)

- [５　離婚前でも子の養育費を請求できますか](#sec11-5)

- [６　日本の調停調書があればインドの給与をすぐ差し押さえられますか](#sec11-6)

- [第１２　相談時にそろえる資料](#sec12)

- [第１３　関連記事](#sec13)

- [第１４　出典と調査範囲](#sec14)


第１　結論―全国一律の金額又は収入割合はない

インドの子の養育費には，全国一律の月額又は「収入の何％」という一つの法定算式があるわけではない。

裁判所は，適用される法令と手続を特定した上で，子の必要，従前の生活水準，両親の実収入・資産・負債，他の扶養義務，教育費・医療費及び監護の実情等を資料に基づいて検討する。

令和６年７月１日からは，従前の刑事訴訟法１２５条に対応する簡易な扶養手続が，Bharatiya Nagarik Suraksha Sanhita, 2023（BNSS）１４４条に置き換わっている。

もっとも，BNSS１４４条だけで全ての子の扶養問題が処理されるわけではなく，Hindu Adoptions and Maintenance Act, 1956（HAMA）２０条，Hindu Marriage Act, 1955（HMA）２６条又はSpecial Marriage Act, 1954（SMA）３８条等が問題となることもある。

日本とインドにまたがる事件では，養育費の金額に加えて，どちらの国で請求するか，どの国の法律を適用するか，既存の合意又は裁判を他国で利用できるか，実際に差し押さえる財産がどこにあるかを分けて確認する必要がある。

当事者の一方がインド国籍であることやインドに住むことだけで，インド法の適用又は日本の裁判のインドでの強制執行が当然に決まるものではない。

第２　子の養育費と配偶者の扶養を分ける

インドの公的資料では，子の養育費と，妻又は離婚した妻の扶養が同じ条文又は同じ裁判の中で扱われることがある。

しかし，権利者，支払期間，取消しの要件及び考慮事情は同じではない。

BNSS１４４条１項は，十分な資力がある者が扶養を怠り，又は拒んだ場合について，妻，子及び父母を区別して列挙している。

妻の再婚，正当な理由のない同居拒否又は別居合意に関する規定を，子の養育費が当然に消滅する根拠として用いることはできない。

離婚していない父母の間でも，子に関する同条の要件を満たせば申立ての問題となり得るため，「離婚後でなければ養育費を請求できない」とは限らない。

第３　最初に適用される法令と手続を特定する

１　BNSS１４４条による簡易な扶養命令

BNSS１４４条は，十分な資力があるのに扶養を怠り，又は拒む者に対し，第一級司法治安判事が月額の扶養料を命じる枠組みを定める。

対象には，自ら生活を維持できない嫡出又は非嫡出の子が含まれ，既婚か否かだけで未成年の子を除外する文言ではない。

成年の子については，既婚の娘を除き，身体的又は精神的な異常若しくは傷害のため自ら生活を維持できない場合が条文上の対象となる。

この年齢と要件は，他の家族法上の扶養請求と同じではないため，後記のHAMA２０条等と混同しない。

同条は，本案の月額扶養料のほか，手続中の暫定扶養料及び手続費用を命じることができるとし，暫定扶養料の申立ては，相手方への通知送達後６０日以内の処理に努める旨を置く。

ただし，これは一律に６０日で支払開始又は終局判断が確定するという保証ではない。

２　HAMA２０条による子の扶養

HAMAは，ヒンドゥー教徒のほか，仏教徒，ジャイナ教徒及びシク教徒等に適用される一方，イスラム教徒，キリスト教徒，パールシー教徒又はユダヤ教徒には，条文上の適用要件を満たさない限り当然には適用されない。

したがって，当事者がインド国籍であるというだけでHAMAを適用しない。

HAMA２０条は，親に嫡出又は非嫡出の子を扶養する義務を負わせ，子は未成年の間，親に扶養を求めることができるとする。

また，同条３項は，未婚の娘が自己の収入その他の財産によって生活を維持できない場合に，その扶養義務を定める。

インド最高裁のAbhilasha v. Parkash判決は，旧刑事訴訟法１２５条とHAMA２０条３項の違いを扱い，成年の未婚の娘によるHAMA上の請求には，適切な主張立証と同法上の手続が必要であることを示した。

同判決はBNSS施行前の判決であるため，現在の具体的事件ではBNSS１４４条の文言と施行後の裁判例を併せて確認する必要がある。

３　HMA２６条及びSMA３８条

HMA２６条は，HMAに基づく手続の中で，未成年の子の監護，扶養及び教育について暫定命令又は判決時の命令をする権限を裁判所に与える。

SMA３８条も，SMAに基づく手続における未成年の子の監護，扶養及び教育について同種の権限を定める。

これらは，それぞれの婚姻法に基づく手続との結び付きがあるため，BNSS１４４条又はHAMA２０条と自由に置き換えられる一つの制度ではない。

婚姻の方式，当事者の宗教，係属中の離婚・婚姻手続，子の年齢及び求める命令を確認し，請求の根拠を選ぶ必要がある。

第４　金額を決める際の考慮事情

インド最高裁のRajnesh v. Neha判決は，複数の扶養手続の調整，資産・負債の開示，金額の考慮事情，支払開始時期及び執行について全国的な指針を示した。

同判決はBNSS施行前に旧刑事訴訟法１２５条等を扱ったものであるが，収入と必要を資料化し，重複命令を避けるという実務上の枠組みを理解する上で重要である。

金額を検討する際は，少なくとも次の事情を確認する。

確認事項資料の例
子の通常の生活費食費，衣類，住居，交通，通信等の月額一覧
教育・医療・特別な必要学費，教材，通学，医療，障害又は疾病に関する資料
従前の生活水準同居中の住居，学校，習い事，家族の支出実績
両親の収入と稼働能力給与明細，税資料，事業帳簿，資格，職歴，銀行取引
資産・負債・他の扶養義務不動産，金融資産，借入れ，同居家族，他の子への支払
実際の監護と直接負担同居日数，教育・医療費の直接払い，送迎・日常監護


名目上の給与だけでなく，生活水準，銀行取引，事業収入及び保有資産と整合するかを確認する。

一方の親が無収入であるという申告だけから支払能力又は養育負担を決めず，育児による就労制約，健康，資格，実際の就労可能性及び資産を区別して検討する。

第５　収入の２５％又は子１人当たりの定額ではない

インドの養育費について，給与の２５％等の数値が紹介されることがあるが，それを全ての子の養育費に適用される全国一律の法定割合として扱うことはできない。

配偶者扶養に関する個別裁判の割合，暫定命令の目安又は特定の事実関係における結論と，子の具体的な必要に基づく算定を分ける必要がある。

子が１人であるか複数であるか，私立学校又は特別な医療を必要とするか，双方の親にどの程度の資力と他の扶養義務があるかによって結論は変わる。

相談時には割合を先に当てはめるのではなく，月額支出表と双方の資力資料を作成する方が適切である。

第６　何歳まで支払うかは根拠法ごとに異なる

「インドでは１８歳で養育費が必ず終わる」と一律に説明することはできない。

BNSS１４４条では，未成年の子と，身体的又は精神的な異常若しくは傷害のため自活できない一定の成年の子を区別している。

HAMA２０条では，子一般の請求は未成年の間とされる一方，自己の収入又は財産で生活を維持できない未婚の娘について別の義務が定められている。

HMA２６条及びSMA３８条は，各婚姻法上の手続における未成年の子を対象とする。

したがって，生年月日だけでなく，婚姻の有無，障害・傷害，経済的自立，適用される身分法，既存命令の終期及び係属手続を確認する。

大学在学中であることだけで全ての法令上当然に同じ結論になるとも，成年到達だけで既存命令が当然に消滅するとも決め付けず，命令文と根拠法を読む必要がある。

第７　申立日，暫定扶養料及び資産開示

BNSS１４４条２項は，月額扶養料又は暫定扶養料について，命令の日から，又は裁判所がそのように命じるときは申立日から支払うことができると定める。

Rajnesh v. Neha判決は，扶養申立ての日から支給することを全国的な指針として示したが，個別事件では最終的な命令文と理由を確認する必要がある。

同判決は，扶養事件における資産・負債の開示書式を示し，先行する扶養手続及び命令を開示して重複を調整することを求めた。

当事者は，インド又は外国で既に得た命令，係属事件，受領済額，直接払い及び未払額を一つの一覧にし，同じ期間について二重の回収が生じないよう管理する必要がある。

第８　不払い，変更及びインド国内の執行

BNSS１４４条３項は，正当な理由なく命令に従わない場合について，各回の不払額を徴収するための令状と，一定の場合の拘禁を定める。

ただし，各支払期日から１年を超えた後の徴収申立てには条文上の期間制限が問題となるため，支払期日ごとに未払額と申立日を管理する必要がある。

BNSS１４６条は事情変更に応じた扶養額の変更等を，１４７条は命令を義務者の所在する場所で執行し得る旨を定める。

収入減少，失職，再婚又は転居があったことだけで，既存命令を無視してよいわけではなく，変更申立てと未払分の扱いを分ける。

具体的な執行方法は，命令を出した機関，義務者の所在地，財産の種類及び州・裁判所の手続によって異なる。

申立書，命令書，送達資料，支払記録，未払計算書及び財産情報をそろえ，インドの弁護士に管轄と執行手段を確認する必要がある。

第９　日本からインドにいる親へ請求する場合

日本の裁判所で新たに養育費を求める場合は，まず日本の国際裁判管轄を確認し，次に「扶養義務の準拠法に関する法律」によって適用法を定める。

詳しい判断順序は，[国際養育費の請求と回収](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)及び[国際扶養の準拠法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/kokusai-fuyou-junkyoho/)で整理している。

日本の裁判所がインド法を適用する場合でも，BNSS１４４条，HAMA２０条，HMA２６条又はSMA３８条のどれが問題となるかを確定する必要がある。

インド法の原文，施行日，宗教・婚姻に関する適用範囲及び必要な裁判例を，翻訳だけでなく原文と照合する。

インドで直接手続を選ぶ場合は，BNSS１４５条その他の管轄規定，当事者の所在，婚姻手続の係属及び請求根拠を現地弁護士と確認する。

日本にいる申立人からの本人確認，委任状，認証，翻訳，オンライン又は代理人による手続の可否は，利用する裁判所と事件類型を特定して確認する必要がある。

第１０　日本とインドの裁判を相手国で使う場合

１　日本の養育費判断をインドで使う場合

インド民事訴訟法１３条は，外国判決が当事者間で終局的なものとして扱われない例外を定める。

管轄ある裁判所の判断か，本案について判断されたか，自然的正義に反しないか，詐欺によらないか，インド法に反する請求を維持するものではないか等を確認する必要がある。

同法４４A条は，インド政府が官報で相互国として指定した領域の上級裁判所による一定の金銭判決について，認証謄本等を地方裁判所へ提出して執行する枠組みを定める。

日本のどの裁判所・どの種類の養育費判断が同条の対象となるかは，最新のインド官報による指定，相互国・上級裁判所の範囲及び判決の性質を事件ごとに確認しなければならない。

４４A条を利用できない場合に必要となる外国判決に基づく訴え，出訴期間，送達及び立証も，現地弁護士へ確認する必要がある。

２　インドの養育費判断を日本で使う場合

インドの養育費判断を日本で利用する場合は，家事事件手続法７９条の２，民事訴訟法１１８条及び民事執行法２４条等による承認・執行を検討する。

判断機関の裁判権，相手方への呼出し又は応訴，公序，相互の保証，確定性及び給付内容を資料化する必要がある。

BNSS１４４条の命令は刑事手続法典に置かれた司法治安判事の命令であり，日本法上どの種類の外国裁判として扱われるかを名称だけで決めることはできない。

命令の性質，確定・変更可能性，送達・防御の機会，給付部分，未払額及びインド法上の効力を確認した上で，日本の承認・執行要件に当てはめる必要がある。

３　２００７年ハーグ扶養条約

HCCHの締約当事者一覧では，令和８年９月１６日更新時点で，日本及びインドはいずれも２００７年ハーグ扶養条約の締約当事者として掲載されていない。

したがって，日印間で同条約の中央当局を通じた回収手続を当然に利用できるとは扱わず，裁判地・執行地の国内法をそれぞれ確認する。

第１１　よくある質問

１　インドの養育費は子１人当たりいくらですか

全国一律の定額はない。

子の具体的な生活費・教育費・医療費と，双方の親の収入・資産・負債・他の扶養義務を資料化し，適用される法令と手続に従って決める。

２　手取り収入の何％を支払いますか

全ての子の養育費に適用される一律の割合はない。

配偶者扶養に関する数値又は個別裁判の割合を，子の養育費の固定ルールとして用いない。

３　監護親が再婚すると子の養育費は終わりますか

監護親の再婚だけで，実親に対する子の扶養請求が当然に消滅するとは限らない。

子の法的身分，養子縁組，既存命令の内容，適用法及び事情変更の手続を確認する。

４　配偶者の不貞があると子の養育費は払わなくてよいですか

配偶者間の責任又は配偶者扶養の可否と，子自身の扶養を区別する必要がある。

配偶者の不貞だけで子に対する扶養義務が当然に消滅するとは扱わず，子に関する根拠条文，既存命令及び具体的な必要を確認する。

５　離婚前でも子の養育費を請求できますか

BNSS１４４条の子に関する文言は，父母が離婚済みであることだけを申立ての前提としていない。

ただし，利用する手続，管轄，婚姻・親子関係及び扶養の必要を具体的に確認する必要がある。

６　日本の調停調書があればインドの給与をすぐ差し押さえられますか

日本の差押命令をインドの給与又は預金へそのまま及ぼすことはできない。

日本の判断をインドで承認・執行する経路と要件を確認し，インドの手続によって財産へ執行する必要がある。

第１２　相談時にそろえる資料

①子，監護者及び義務者の国籍，宗教，婚姻の方式，住所・居所・常居所の変遷を示す資料。

②出生証明書，戸籍，親子関係，親権・監護及び養子縁組に関する資料。

③養育費の合意書，裁判書，確定・送達・執行可能性を示す資料及び正確な翻訳。

④両親の給与，税務，事業，銀行取引，資産，負債及び他の扶養義務に関する資料。

⑤子の住居費，教育費，医療費，障害又は特別な必要に関する月額・年額資料。

⑥各支払期日，支払済額，未払額，直接払い，送金記録及び催告の一覧。

⑦勤務先，金融機関，不動産その他の執行対象財産とその所在国・州。

第１３　関連記事

①[国際養育費の請求と回収―準拠法・日本の裁判管轄・外国裁判の承認と強制執行](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)

②[国際扶養の準拠法―常居所地法・共通本国法・日本法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/kokusai-fuyou-junkyoho/)

③[国際離婚の手続選択と日本の国際裁判管轄・準拠法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/24/international-divorce-jurisdiction-applicable-law/)

④[養育費を払わない場合の回収方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/youikuhi-mibarai-kaishuu/)

⑤[養育費は１８歳・２０歳・大学卒業のいつまでか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/youikuhi-shiharai-shuki-miseijukushi/)

第１４　出典と調査範囲

①[インド政府India Code「Bharatiya Nagarik Suraksha Sanhita, 2023」](https://www.indiacode.nic.in/bitstream/123456789/21544/1/the_bharatiya_nagarik_suraksha_sanhita,_2023.pdf)１４４条から１４７条まで。

②[インド内務省・BNSS等の施行日を令和６年７月１日とする令和６年２月２３日通知](https://www.mha.gov.in/sites/default/files/BharatiyaNagarikSurakshaSanhita_24022024.pdf)。

③[インド政府India Code「Hindu Adoptions and Maintenance Act, 1956」](https://www.indiacode.nic.in/bitstream/123456789/1638/1/AA1956____78.pdf)２条・２０条。

④[インド政府India Code「Hindu Marriage Act, 1955」](https://www.indiacode.nic.in/bitstream/123456789/1560/1/A1955-25Eng.pdf)２６条。

⑤[インド政府India Code「Special Marriage Act, 1954」](https://www.indiacode.nic.in/bitstream/123456789/20574/1/special_marriage_act.pdf)３８条。

⑥[インド最高裁Rajnesh v. Neha判決（令和２年１１月４日）](https://api.sci.gov.in/supremecourt/2018/37875/37875_2018_39_1501_24602_Judgement_04-Nov-2020.pdf)。

⑦[インド最高裁Abhilasha v. Parkash判決（令和２年９月１５日）](https://api.sci.gov.in/supremecourt/2018/34880/34880_2018_35_1501_23965_Judgement_15-Sep-2020.pdf)。

⑧[インド政府India Code「Code of Civil Procedure, 1908」](https://www.indiacode.nic.in/bitstream/123456789/2191/1/aA1908-05.pdf)１３条・４４A条。

⑨[HCCH・２００７年ハーグ扶養条約の締約当事者一覧](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131)。

⑩[扶養義務の準拠法に関する法律](https://laws.e-gov.go.jp/law/361AC0000000084)，[家事事件手続法](https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052)，[民事訴訟法](https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109)及び[民事執行法](https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004)。

令和８年１０月１６日現在の上記法令，施行通知，裁判例及び条約締約当事者一覧を確認した。

Rajnesh v. Neha判決及びAbhilasha v. Parkash判決はBNSS施行前の旧刑事訴訟法１２５条を扱うため，現在の事件ではBNSS１４４条及び施行後の裁判例との整合を確認する必要がある。

インド民事訴訟法４４A条の日本に関する最新の相互国・上級裁判所指定，BNSS１４４条命令の日本法上の分類，個別州・裁判所の必要書類，翻訳・認証，出訴期間及び現地代理実務は，具体的事件ごとに追加調査を要する。

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## アメリカの養育費―州法上の金額・終期，日本からの請求と未払い回収（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/america-child-support-japan-enforcement/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 養育費, 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　結論―アメリカ全国一律の養育費はない](#sec1)

- [第２　アメリカの養育費は州法を中心に決まる](#sec2)
- [１　連邦法と州法の役割](#sec2-1)

- [２　まず確認する州](#sec2-2)

- [第３　養育費の金額―カリフォルニア州とニューヨーク州の例](#sec3)
- [１　カリフォルニア州](#sec3-1)

- [２　ニューヨーク州](#sec3-2)

- [３　変更の申立て](#sec3-3)

- [第４　養育費は何歳までか](#sec4)
- [１　カリフォルニア州](#sec4-1)

- [２　ニューヨーク州](#sec4-2)

- [３　終期と未払額は別問題である](#sec4-3)

- [第５　共同親権・共同監護でも養育費は０円とは限らない](#sec5)

- [第６　日本から請求する場合の国際裁判管轄](#sec6)
- [１　養育費だけを日本の家庭裁判所に申し立てる場合](#sec6-1)

- [２　日本で国際離婚訴訟を行う場合](#sec6-2)

- [３　日本で判断を得ることと回収できることは別である](#sec6-3)

- [第７　どの国・州の法を適用するか](#sec7)

- [第８　日本の判断をアメリカで承認・執行する場合](#sec8)
- [１　条約ルートを当然の前提にしない](#sec8-1)

- [２　対象州ごとの確認事項](#sec8-2)

- [第９　アメリカの判断を日本で承認・執行する場合](#sec9)
- [１　日本での承認](#sec9-1)

- [２　日本での強制執行](#sec9-2)

- [第１０　未払い時にアメリカで取り得る措置](#sec10)

- [第１１　相談・申立て前に準備する資料](#sec11)

- [第１２　よくある質問](#sec12)
- [１　アメリカの養育費はいくらか](#sec12-1)

- [２　養育費は１８歳までか](#sec12-2)

- [３　共同親権なら養育費は不要か](#sec12-3)

- [４　親がアメリカに住んでいても日本から請求できるか](#sec12-4)

- [５　日本の審判書でアメリカの給与をすぐ差し押さえられるか](#sec12-5)

- [６　日米間で２００７年ハーグ養育費条約を使えるか](#sec12-6)

- [７　アメリカでは養育費は義務か](#sec12-7)

- [８　払わなければ直ちに逮捕されるのか](#sec12-8)

- [第１３　関連記事](#sec13)

- [第１４　出典と更新時点](#sec14)


第１　結論―アメリカ全国一律の養育費はない

アメリカの養育費は，連邦法が各州に算定指針の整備等を求める一方，具体的な算定式，支払終期，変更及び執行の手続は主として州法によって定まる。

したがって，「アメリカの養育費はいくらか」，「何歳までか」という質問には，対象となる州を特定しなければ正確に答えられない。

たとえば，カリフォルニア州では父母双方の収入や子と過ごす時間等が算定に影響し，ニューヨーク州では一定の所得を基礎に，子が１人なら１７％，２人なら２５％等の法定割合を出発点とする。

支払終期も，カリフォルニア州では原則１８歳であるのに対し，ニューヨーク州では原則２１歳であり，同じではない。

日本とアメリカに父母又は子が分かれて住む場合は，さらに，①どの国の裁判所に申し立てることができるか，②どの国・州の法を適用するか，③得られた判断を財産のある国・州で承認・執行できるかを分けて検討する必要がある。

日本の家庭裁判所で養育費を定めても，その調停調書又は審判書だけでアメリカの給与や銀行口座を直ちに差し押さえられるわけではない。

国際事件では，親の国籍よりも，子と父母の住所・常居所，既存の合意又は裁判，対象州，送達の経過，未払額及び財産所在地が重要である。

最初にこれらを確定することが，請求と回収の出発点となる。

第２　アメリカの養育費は州法を中心に決まる

１　連邦法と州法の役割

[連邦規則４５ CFR §302.56](https://www.ecfr.gov/current/title-45/subtitle-B/chapter-III/part-302/section-302.56)は，各州に対し，養育費の算定指針を設けて公開することを求めている。

算定指針は，父母の所得又は支払能力に関する証拠，子の医療上の必要等を考慮し，数値的な基準を含むものでなければならない。

算定指針による額は適正額であるとの反証可能な推定が働く仕組みとされている。

もっとも，連邦規則がアメリカ全州共通の月額を定めているわけではない。

各州が州法と州のガイドラインに基づいて具体的な額を定めるため，インターネット上の「全米平均額」を個別事件の見込額として用いることはできない。

２　まず確認する州

対象州は，単に父又は母がアメリカ人であるという理由で決まるものではない。

現在又は過去の住所，子の居住地，既存命令を出した裁判所，勤務先及び財産所在地等から，どの州の裁判所又はchild support agencyが事件を扱うかを確認する。

[USA.govの案内](https://www.usa.gov/child-support)によれば，各州又は部族のchild support agencyは，親子関係の確定，養育費の設定・変更及び執行を支援する。

一方の親が国外にいる場合も，関係州の機関又は連邦Office of Child Support Services（OCSS）への照会が案内されている。

第３　養育費の金額―カリフォルニア州とニューヨーク州の例

１　カリフォルニア州

[カリフォルニア州の公式ガイドライン計算機](https://childsupport.ca.gov/guideline-calculator/)は，父母双方の所得，課税関係，子の人数及びそれぞれが子と過ごす時間等を入力して概算額を示す。

ただし，計算結果は見積りであり，最終的な養育費を決定する権限は裁判官にある。

[同州のFAQ](https://childsupport.ca.gov/faq/)も，双方の所得と子と過ごす時間が金額に影響することを説明している。

したがって，支払親の年収だけを円換算して月額を求めたり，「共同監護だから折半で０円」と処理したりすることはできない。

２　ニューヨーク州

[ニューヨーク州裁判所の案内](https://www.nycourts.gov/node/60011)によれば，原則として父母の合算所得を基礎に，子が１人なら１７％，２人なら２５％，３人なら２９％，４人なら３１％，５人以上なら３５％以上の割合を用いる。

これに，保育，教育及び医療等の費用が加算されることがある。

これらの割合は，法定上限を超える所得部分，子の特別な事情，父母それぞれの資力等によって修正され得る。

日本の養育費算定表とは所得概念も計算方法も異なるため，日本の算定結果との単純な比較は避ける。

３　変更の申立て

収入，監護時間，子の必要又は家族構成が大きく変わった場合，州法上，既存の養育費命令の変更を求められることがある。

しかし，失職，転職又は監護時間の変更があっただけで既存命令が当然に失効するとは限らない。

変更命令が出るまで従前額の支払義務が続き，未払額が積み上がることがあるため，事情変更後は対象州の変更要件と申立時点を早期に確認する必要がある。

第４　養育費は何歳までか

１　カリフォルニア州

[カリフォルニア州のFAQ](https://childsupport.ca.gov/faq/)によれば，養育費は原則として子が１８歳になるまで続く。

ただし，子が未婚で，１８歳時に全日制高校生であり，いずれかの親と同居している場合は，卒業時又は１９歳到達時のいずれか早い時まで続く。

２　ニューヨーク州

[ニューヨーク州Family Courtの案内](https://www.nycourts.gov/new-york-city-family-court/child-andor-spousal-support)及び[Family Court Act §413](https://www.nysenate.gov/legislation/laws/FCT/413)によれば，親は原則として子が２１歳になるまで扶養責任を負う。

発達障害がある子については，州法上，２６歳までの扶養が問題となることがある。

３　終期と未払額は別問題である

子が所定の年齢に達して将来分の支払義務が終わっても，それまでに発生した未払額が当然に消滅するわけではない。

既存命令，支払履歴，利息及び州法上の執行期間を確認し，将来分と過去の未払分を分けて計算する。

第５　共同親権・共同監護でも養育費は０円とは限らない

[カリフォルニア州裁判所の案内](https://selfhelp.courts.ca.gov/child-custody)は，子の健康，教育及び福祉等に関する重要事項を決めるlegal custodyと，子が誰と暮らすかに関するphysical custodyを区別している。

それぞれについてjoint又はsoleの形があるため，「共同親権」という言葉だけでは，重要事項の決定方法，宿泊日数又は日常の養育分担を確定できない。

養育費は，監護の名称だけでなく，父母双方の所得，実際に子と過ごす時間，医療・保育費等を考慮して計算される。

共同の法的監護又は相当数の宿泊があっても，所得差や負担の分配によって一方から他方への支払が命じられることがある。

親子交流と養育費も原則として別の問題である。

交流が実現しないことを理由に養育費を一方的に止めたり，養育費が支払われないことを理由に交流を一方的に拒んだりせず，それぞれの命令の変更又は執行手続を検討する。

第６　日本から請求する場合の国際裁判管轄

１　養育費だけを日本の家庭裁判所に申し立てる場合

[家事事件手続法３条の１０](https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052)は，扶養義務に関する審判事件について，申立ての相手方である扶養義務者の住所が日本国内にある場合のほか，扶養権利者である子又はその監護者の住所が日本国内にある場合にも，日本の裁判所の管轄を認めている。

したがって，子と監護親が日本に住み，支払義務者がアメリカに住む事案でも，日本の家庭裁判所に申立てができる場合がある。

もっとも，父母又は子が日本国籍であることだけ，又は義務者の財産が日本にあることだけから，当然にこの管轄が生じるわけではない。

住所，申立ての種類及び当事者関係を具体的に確認する必要がある。

２　日本で国際離婚訴訟を行う場合

日本の裁判所に離婚訴訟の国際裁判管轄がある場合，[人事訴訟法３条の４](https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000109)により，子の監護に要する費用の分担に関する処分を附帯処分として申し立てることができる場合がある。

もっとも，離婚そのものの管轄，親権・監護及び養育費は根拠条文と判断要素が同一ではないため，一括して考えない。

３　日本で判断を得ることと回収できることは別である

日本の家庭裁判所に管轄があっても，義務者の給与，預金及び不動産がアメリカだけにある場合，日本で得た判断を関係州で承認・登録し，その州の方法で執行する段階が必要となる。

申立て前から，どこに差し押さえ得る財産又は勤務先があるかを調べ，取得する判断がその州で承認されるための送達，確定及び手続保障を意識する。

第７　どの国・州の法を適用するか

[扶養義務の準拠法に関する法律２条](https://laws.e-gov.go.jp/law/361AC0000000084/)によれば，扶養義務は，原則として扶養権利者である子の常居所地法による。

その法によって扶養を受けられないときは当事者の共通本国法，それでも扶養を受けられないときは日本法による。

日本に住む子が日本の家庭裁判所へ申し立てる事案では，日本法が準拠法となることが多い。

反対に，子の常居所がアメリカにある場合は，アメリカ法が指定され，さらに関係する州法を特定する必要がある。

管轄は「どの裁判所が事件を扱えるか」，準拠法は「どの法を用いて権利義務を判断するか」という別の問題である。

日本の家庭裁判所に管轄があるから必ず日本法を適用する，またはアメリカ人の親だから必ずアメリカ法を適用する，という関係にはない。

第８　日本の判断をアメリカで承認・執行する場合

１　条約ルートを当然の前提にしない

[２００７年ハーグ養育費条約の締約国一覧](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131)によれば，アメリカについて同条約は平成２９年１月１日に発効しているが，令和８年１０月１６日現在，日本は締約国一覧に含まれていない。

したがって，日米間の事件で同条約に基づく中央当局間の手続を当然に利用できるとは扱わない。

また，[米国務省の国際養育費案内](https://travel.state.gov/content/travel/en/legal/travel-legal-considerations/intl-child-support.html)は，条約，相互取決め又は州の手続等の複数の経路を案内している。

連邦政府が平成２６年に公表した外国相互国・地域の一覧には日本が記載されていないが，州独自の取扱いがあり得るため，対象州の最新情報を州のchild support agency又はOCSSに確認する。

２　対象州ごとの確認事項

アメリカでは外国判決の承認・執行が州法及び州の手続に依存するため，対象州を特定せずに執行可能性を断定できない。

少なくとも，日本の調停調書又は審判書が確定しているか，義務者に適法な送達又は手続参加の機会があったか，金額と未払額が確定できるか，英訳・認証が何を求められるかを確認する。

次に，州のchild support agencyが事件を受け付けるか，州裁判所への登録又は別訴が必要か，現地弁護士の関与が必要かを照会する。

養育費命令の変更権限と未払分の執行権限が別の州又は国に残る場合もあるため，既存命令を自己判断で作り直さない。

第９　アメリカの判断を日本で承認・執行する場合

１　日本での承認

アメリカの裁判所がした養育費判断を日本で用いる場合，[家事事件手続法７９条の２](https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052)により，[民事訴訟法１１８条](https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109)の要件が準用されることがある。

外国裁判所の間接的な国際裁判管轄，敗訴当事者への適法な送達又は応訴，日本の公序良俗との適合及び相互の保証が主な確認事項となる。

単にアメリカの裁判所名が記載された書面があるだけでは足りない。

判断の確定性，命令の内容，当事者，送達記録及び変更の有無を確認し，必要な認証と日本語訳を準備する。

２　日本での強制執行

日本国内の給与，預貯金又は不動産に強制執行するには，承認される外国裁判に基づき，[民事執行法２４条](https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004)の執行判決を得る手続が問題となる。

承認は外国判断の効力を日本で認める問題であり，強制執行は特定の日本国内財産から回収する問題であるため，両者を区別する。

第１０　未払い時にアメリカで取り得る措置

州のchild support agencyは，給与からの天引き，税還付金との相殺，銀行口座への措置，各種免許の停止等を用いて執行することがある。

[ニューヨーク州Family Courtの案内](https://www.nycourts.gov/new-york-city-family-court/child-andor-spousal-support)は，給与控除，免許停止，銀行口座，税還付金及び旅券に関する措置を挙げ，故意の不払いについて法廷侮辱による拘禁があり得ると説明している。

[米国務省の旅券案内](https://travel.state.gov/en/passports/contact-support/legal-matters/child-support.html?pubDate=20260627)によれば，米国の制度上，養育費滞納が２５００ドルを超えると旅券が発給されず，現に有効な旅券が取り消されることがある。

ただし，日本の合意書又は判断に未払額が記載されているだけで直ちにこの措置が発動するものではなく，米国のchild support enforcement systemにおける滞納認定と関係機関の手続が必要となる。

執行手段が強いことと，実際に回収できることは同じではない。

勤務先，口座，資産及び住所をどこまで特定できるか，既存命令を関係州の制度に載せられるかが実務上重要である。

第１１　相談・申立て前に準備する資料

最初に，子，父母及び監護者の現在と過去の住所，国籍及び居住期間を時系列で整理する。

出生証明書，婚姻・離婚関係書類，親子関係を示す資料，監護又は親権の命令も準備する。

次に，養育費に関する合意書，公正証書，調停調書，審判書，判決書及び米国のorderを，送達証明，確定証明並びに変更命令と一緒に集める。

一部の命令だけを提出すると，現在有効な金額又は管轄を誤ることがある。

未払額については，支払期日，支払額，入金日及び残額を月ごとに一覧化し，銀行明細等の裏付けを付ける。

父母双方の所得資料，勤務先，保有口座，不動産その他の財産情報も，取得経路と更新日を明らかにして整理する。

外国提出用には，原本・認証謄本の別，アポスティーユ等の認証の要否及び翻訳要件を提出先に確認する。

翻訳を先に作成してから提出先固有の要件が判明すると，作り直しになることがある。

第１２　よくある質問

１　アメリカの養育費はいくらか

全国一律の月額はない。

対象州，父母双方の所得，子の人数，監護時間，医療・保育費等を州の算定指針に当てはめて計算する。

２　養育費は１８歳までか

州によって異なる。

カリフォルニア州では原則１８歳で一定の高校在学中は１９歳まで延び得る一方，ニューヨーク州では原則２１歳までである。

３　共同親権なら養育費は不要か

不要とは限らない。

法的監護と身体的監護を区別し，所得差，実際の宿泊日数及び子の費用等を対象州の算定指針に当てはめる。

４　親がアメリカに住んでいても日本から請求できるか

できる場合がある。

子又は監護者が日本に住む場合は日本の家庭裁判所に国際裁判管轄が認められることがあるが，米国内の財産から回収するには関係州での承認・登録・執行を別に検討する。

５　日本の審判書でアメリカの給与をすぐ差し押さえられるか

通常はそのまま直ちに差し押さえることはできない。

対象州を特定し，日本の判断がその州で承認・執行される要件と州機関又は裁判所の手続を確認する。

６　日米間で２００７年ハーグ養育費条約を使えるか

令和８年１０月１６日現在，アメリカは締約国であるが，日本は締約国一覧に含まれていない。

そのため，日米間では同条約による中央当局間の手続を前提とせず，対象州の制度，既存判断及び財産所在地から利用可能な経路を確認する。

７　アメリカでは養育費は義務か

養育費命令は，親に子の養育費を負担する法的義務を課すものである。

金額・対象期間・変更方法は州の制度と命令の内容を確認する必要があり，行政機関が関与することは，政府が養育費を立て替えることを意味しない。

[USA.govの公的案内（https://www.usa.gov/child-support）](https://www.usa.gov/child-support)も，命令による義務と親からの回収支援を区別している。

８　払わなければ直ちに逮捕されるのか

不払いだけから直ちに逮捕されるとはいえない。

例えば[ニューヨーク州裁判所の案内（https://www.nycourts.gov/new-york-city-family-court/child-andor-spousal-support）](https://www.nycourts.gov/new-york-city-family-court/child-andor-spousal-support)は，命令に故意かつ自発的に従わなかったとの認定がある場合の法廷侮辱による拘禁を説明している。

対象州の根拠と手続，既存命令及び支払能力等を個別に確認する必要がある。

行政徴収と公的支払の違いは[養育費法制の国際比較](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/youikuhi-housei-kokusai-hikaku/)で，支払率・受給率の分母の違いは[養育費の受給率と未払い率](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/youikuhi-jukyuritsu-mibarairitsu/)で説明している。

第１３　関連記事

①[国際養育費の請求と回収―準拠法・日本の裁判管轄・外国裁判の承認と強制執行](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)

②[国際離婚の手続選択と日本の国際裁判管轄・準拠法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/24/international-divorce-jurisdiction-applicable-law/)

③[離婚後共同親権の国際比較―日本・韓国・中国・台湾・米国・EU・英国の法制度](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/03/rikongo-kyodo-shinken-kokusai-hikaku/)

④[養育費を払わない場合の回収方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/youikuhi-mibarai-kaishuu/)

第１４　出典と更新時点

本記事は，令和８年１０月１６日現在の日本法，米国連邦規則，条約状況並びにカリフォルニア州及びニューヨーク州の公的案内を基礎にしている。

アメリカの制度は州法及び個別命令によって異なるため，実際の事件では対象州の現行法，州機関の受付要件及び既存命令を別途確認する必要がある。

主な出典は，[e-Gov法令検索](https://laws.e-gov.go.jp/)，[Electronic Code of Federal Regulations](https://www.ecfr.gov/current/title-45/subtitle-B/chapter-III/part-302/section-302.56)，[USA.gov](https://www.usa.gov/child-support)，[カリフォルニア州Child Support Services](https://childsupport.ca.gov/)，[ニューヨーク州裁判所](https://www.nycourts.gov/new-york-city-family-court/child-andor-spousal-support)，[米国務省](https://travel.state.gov/content/travel/en/legal/travel-legal-considerations/intl-child-support.html)及び[ハーグ国際私法会議](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131)である。

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## スコットランドの養育費の法制度―CMS・aliment・対象年齢・不払い・国外居住（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/scotland-child-maintenance/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 養育費, 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　結論―CMSとalimentを分けて検討する](#sec1)

- [第２　スコットランドの養育費はいくらか](#sec2)
- [１　CMSは支払親の週額総所得等から計算する](#sec2-1)

- [２　shared careで減額される場合がある](#sec2-2)

- [３　alimentはCMSの割合表では決まらない](#sec2-3)

- [第３　スコットランドの養育費は何歳まで支払うのか](#sec3)
- [１　CMSは原則１６歳未満，承認教育等では２０歳未満である](#sec3-1)

- [２　alimentは教育・訓練中なら２５歳未満まで対象となり得る](#sec3-2)

- [第４　スコットランドでは１２歳以上の子どもが自分でCMSへ申請できるか](#sec4)

- [第５　子どもに会えなくても養育費を支払うのか](#sec5)

- [第６　父母間の合意はどのように扱われるか](#sec6)

- [第７　CMSとsheriff courtのどちらを使うのか](#sec7)
- [１　CMSの権限がある通常の定期養育費はCMSが出発点となる](#sec7-1)

- [２　aliment又は裁判所の追加命令を検討する場面がある](#sec7-2)

- [第８　養育費が支払われない場合にCMSはどう回収するか](#sec8)

- [第９　aliment又は登録合意の不払いはどう扱うか](#sec9)

- [第１０　親の一方が日本その他の国外に住む場合](#sec10)
- [１　CMSを当然に利用できるとは限らない](#sec10-1)

- [２　国際回収では相互執行の根拠を国ごとに確認する](#sec10-2)

- [第１１　相談時に確認する資料](#sec11)

- [第１２　関連記事及び出典](#sec12)


第１　結論―CMSとalimentを分けて検討する

スコットランドの子の扶養には，Child Support Act 1991に基づくChild Maintenance Service（CMS）のchild maintenanceと，Family Law (Scotland) Act 1985に基づくalimentという二つの法的な仕組みがある。

CMSは，支払親の所得，対象となる子の人数及びshared care等に基づき定期養育費を算定し，必要に応じて徴収する英国の行政制度である。

これに対し，alimentは，子の必要，父母の資力・稼働能力その他の事情を踏まえてスコットランドの裁判所が定める扶養であり，CMSを利用できない国外居住事案，大学等の教育中の子，高所得者の上乗せ，教育費又は障害費用等で問題となる。

確認事項CMSのchild maintenanceスコットランド法のaliment
主な根拠Child Support Act 1991Family Law (Scotland) Act 1985
決定主体CMSsheriff court又はCourt of Session
金額の考え方法定算式による週額計算必要・資力・稼働能力その他の事情
年齢の基本線原則１６歳未満，承認された教育・訓練中は２０歳未満１８歳未満，又は教育・職業訓練中の１８歳以上２５歳未満
国外居住三者の英国常居所を原則とし例外ありCMSの権限がない場面でも裁判所の検討余地あり


したがって，「スコットランドの養育費はいくらか」「何歳までか」「不払いをどう回収するか」という質問には，最初にCMSの管轄と対象年齢を確認し，次にaliment又は国際回収の経路が必要かを判定する必要がある。

第２　スコットランドの養育費はいくらか

１　CMSは支払親の週額総所得等から計算する

CMSは，通常，支払親の年間総所得を週額へ換算し，私的年金拠出，支払親が扶養する他の子，対象となる子の人数及びshared careの宿泊日数等を順に反映する。

年収だけから一律額を答えることはできず，税引前所得，年金拠出，他の子，対象となる子及び宿泊日数をそろえて計算する必要がある。

調整後の週額総所得CMSの主な率
７ポンド未満nil rateとなる場合がある
７ポンド以上１００ポンド以下又は一定の給付受給通常はflat rate
１００．０１ポンド以上２００ポンド未満reduced rate
２００ポンド以上８００ポンド以下basic rate
８００ポンド超３０００ポンド以下basic rateにbasic plus rateを加える


basic rateは，対象となる子が１人なら１２％，２人なら１６％，３人以上なら１９％である。

週額総所得が８００ポンドを超える部分には，３０００ポンドを上限として，子が１人なら９％，２人なら１２％，３人以上なら１５％を加える。

例えば，調整後の週額総所得が１０００ポンドで対象となる子が２人なら，shared care等を反映する前の週額は，８００ポンドの１６％である１２８ポンドと，残り２００ポンドの１２％である２４ポンドの合計１５２ポンドとなる。

この例は算式の説明にすぎず，個別事件の確定額ではない。

２　shared careで減額される場合がある

子が支払親のもとに年間５２泊以上する場合，CMSの計算額はshared careとして減額されることがある。

年間宿泊日数子１人ごとの減額割合
５２泊から１０３泊７分の１
１０４泊から１５５泊７分の２
１５６泊から１７４泊７分の３
１７５泊超２分の１に加えて週７ポンド


日常の養育を父母が同等に分担し，non-resident parentが存在しないと評価される場合は，その子についてCMSのchild maintenanceは生じない。

単に「共同親権」「共同監護」と呼ばれているだけでなく，実際の日常養育と宿泊実績を確認する必要がある。

３　alimentはCMSの割合表では決まらない

alimentの額は，Family Law (Scotland) Act 1985第４条により，子の必要，父母双方の資力，稼働能力及び事件の全事情を考慮して定められる。

１６歳未満の子については，子を養育する者が負担する養育費用を裁判所が合理的な範囲で含めることもできる。

そのため，日本の養育費算定表又はCMSの割合を，alimentの法定算式としてそのまま用いることはできない。

第３　スコットランドの養育費は何歳まで支払うのか

１　CMSは原則１６歳未満，承認教育等では２０歳未満である

CMSの対象となるqualifying childは，原則として１６歳未満である。

１６歳以上でも，承認された水準の全日制教育又は訓練を続ける場合は，２０歳になるまで対象となり得る。

スコットランド政府の案内では，対象となる教育水準は原則としてSCQF level 7以下であるが，Higher National Certificate及びCertificate of Higher Education等は除外される。

２　alimentは教育・訓練中なら２５歳未満まで対象となり得る

Family Law (Scotland) Act 1985第１条でいうchildは，１８歳未満の者に加え，教育機関で合理的かつ適切に学ぶ者又は就労・職業のための訓練を受ける１８歳以上２５歳未満の者を含む。

大学，Higher National Certificate又はHigher National Diploma等のadvanced educationはCMSの対象外となり得る一方，alimentでは対象となる余地がある。

したがって，「２０歳で必ず終了する」とも「２５歳まで当然に続く」ともいえず，CMSとalimentのどちらを問題にするか，教育・訓練の内容及び個別の必要と資力を確認する。

第４　スコットランドでは１２歳以上の子どもが自分でCMSへ申請できるか

Child Support Act 1991第７条は，スコットランドに常居所を有する１２歳以上のqualifying childに，自分に関するmaintenance calculationを申請する権利を認める。

ただし，person with care又はnon-resident parentから同じ申請がされていないこと等の法定要件がある。

これはイングランド及びウェールズにはないスコットランド特有の仕組みであり，親による申請と子自身による申請を混同してはならない。

第５　子どもに会えなくても養育費を支払うのか

原則として支払う。

スコットランド政府は，親が子に会っていなくても，父母双方が子の養育費を負担すると説明している。

contact又はresidenceの争いと，child maintenance又はalimentの支払義務は別の法的問題であり，面会が実現しないことだけを理由に一方的に支払を停止すべきではない。

ただし，実際のshared careの宿泊日数又は日常養育の分担はCMSの額又は支払義務の有無に影響し得るため，面会の権利論とは分けて事実を記録する。

第６　父母間の合意はどのように扱われるか

父母は，金額，支払日，送金方法，教育費・医療費等の分担及び見直し時期を私的に合意できる。

口頭又は非公式の合意だけでなく，合意内容と支払履歴を文書で残すことが重要である。

スコットランドでは，solicitorが作成するminute of agreementをBooks of Council and Sessionへ登録し，裁判所命令と同様に執行できる形にする方法がある。

もっとも，私的合意又は登録合意がある場合でも，後にCMSを利用できるか，裁判所承認後１２か月の制限があるか，国外で承認・執行できるかは別に確認する。

第７　CMSとsheriff courtのどちらを使うのか

１　CMSの権限がある通常の定期養育費はCMSが出発点となる

Child Support Act 1991第８条は，CMSの制度が適用される範囲で，裁判所が定期的な子の扶養命令をする権限を制限する。

そのため，父母が別居したというだけで，CMSとsheriff courtのいずれにも自由に同じ定期養育費を請求できるわけではない。

まず，子，受領親及び支払親の常居所並びにCMSの法定管轄を確認する。

２　aliment又は裁判所の追加命令を検討する場面がある

CMSが権限を有しない国外居住事案，advanced education中の１８歳以上２５歳未満の子，支払親の週額総所得がCMS上限を超える場合のtop-up，教育費及び障害に伴う費用等では，裁判所の権限を検討する。

alimentだけを求める請求は，Family Law (Scotland) Act 1985第２条により，Court of Session又はsheriff courtに提起でき，子自身も請求主体となり得る。

裁判所は，同法第３条に基づき，定期金のほか，教育費等のための臨時又は特別の支払を命じ，special causeがあれば請求前の期間へ遡らせることができる場合がある。

第８　養育費が支払われない場合にCMSはどう回収するか

CMSのDirect Payで支払が遅れ又は不足した場合，受領親はCMSへ報告し，Collect and Payへの変更を求めることができる。

Collect and Payでは，CMSが支払親の給与，銀行口座，給付又は年金等から徴収して受領親へ送金することがある。

現行の案内では，Collect and Payの通常支払には支払親側へ２０％が加算され，受領親側では４％が控除される。

給与又は口座からの行政徴収が不適切又は奏功しない場合，Child Support Act 1991第３３条は，Secretary of Stateがスコットランドのsheriffへliability orderを申請する仕組みを定める。

sheriffは未払の有無を審査するが，その手続で元のmaintenance calculation自体を問い直すことはできない。

liability orderがある場合，同法第３８条に基づき，attachment，arrestment，furthcoming又はsale，inhibition等のスコットランド法上のdiligenceによる回収が可能となる。

第９　aliment又は登録合意の不払いはどう扱うか

alimentの判決又は登録されたminute of agreementは，CMSのCollect and Payとは別の執行名義・執行経路を検討する。

支払条項，滞納額，送達・登録状況，支払親の財産及び所在地を確認し，スコットランドのsolicitor又は執行担当者とdiligenceの種類を選ぶ。

CMS calculationの未払とaliment decree又は登録合意の未払を同じ債権としてまとめず，発生根拠，期間及び未払額を分けて整理する。

第１０　親の一方が日本その他の国外に住む場合

１　CMSを当然に利用できるとは限らない

Child Support Act 1991第４４条の原則では，子，受領親及び支払親が英国に常居所を有することがCMSの管轄に関係する。

支払親が英国外へ常居所を移した場合，英国公務に関係する一定の例外等を除き，CMSが既存計算を終了し又は新規申請を扱えないことがある。

この場合は，スコットランドのaliment，既存の裁判所命令若しくは登録合意，又は相手国での新たな命令の取得を検討する。

２　国際回収では相互執行の根拠を国ごとに確認する

スコットランドは，２００７年ハーグ扶養条約等に基づく国外回収について独自の中央当局を有する。

相互執行の対象国では，裁判所命令又は登録合意の承認・執行について中央当局を通じた支援を受けられる場合がある。

私的な非公式合意だけでは，国外の支払親が支払を停止したときにそのまま強制執行できない。

令和８年１０月１６日に確認した２００７年ハーグ扶養条約の公式締約国表には英国が掲載される一方，日本は掲載されていない。

したがって，日本とスコットランドの間で同条約又はREMOの中央当局ルートを当然に利用できるとは扱わない。

具体的事件では，判断又は合意の種類，子及び父母の常居所，支払親の雇用主，財産所在地，送達・確定の証明，翻訳並びに相手国の承認・執行要件を個別に確認する。

第１１　相談時に確認する資料

①子及び父母の氏名，生年月日，国籍，現在と過去の住所及び常居所の経過。

②子の学校・大学・訓練の名称，課程，教育水準，在籍期間及び修了見込み。

③父母の雇用主，給与，自営業所得，年金拠出，給付，資産及び他の扶養児童。

④子の年間宿泊日数，日常養育の分担及びその裏付けとなる日程表・通信記録。

⑤CMSの申請書，maintenance calculation，annual review，Direct Pay又はCollect and Payの通知及び支払履歴。

⑥裁判所命令，minute of agreement，Books of Council and Sessionの登録記録及び既存の執行記録。

⑦未払額を月別に示す一覧，銀行明細，送金通貨，為替手数料及び支払親の財産所在地。

⑧日本その他の国の審判・判決・調停調書，確定証明，送達証明及び翻訳。

第１２　関連記事及び出典

関連記事は，①[イギリスの養育費の法制度―CMSの計算・対象年齢・不払い・日本からの請求（イングランド及びウェールズ）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/england-wales-child-maintenance/)，②[国際養育費の請求と回収―準拠法・日本の裁判管轄・外国裁判の承認と強制執行](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)，③[国際扶養の準拠法―常居所地法・共通本国法・日本法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/kokusai-fuyou-junkyoho/)である。

主な一次資料は，①[Child Support Act 1991](https://www.legislation.gov.uk/ukpga/1991/48/contents)，②[Family Law (Scotland) Act 1985](https://www.legislation.gov.uk/ukpga/1985/37/contents)，③[Child Support Maintenance Calculation Regulations 2012](https://www.legislation.gov.uk/uksi/2012/2677/contents)，④[Child Support Fees Regulations 2014](https://www.legislation.gov.uk/uksi/2014/612/contents)である。

主な公式資料は，⑤[mygov.scot「Child maintenance」](https://www.mygov.scot/child-maintenance)，⑥[GOV.UK「How we work out child maintenance」](https://www.gov.uk/government/publications/how-we-work-out-child-maintenance/how-we-work-out-child-maintenance)，⑦[Scottish Parliament Information Centre「Financial support for children from parents: cross-border cases」](https://www.parliament.scot/chamber-and-committees/research-prepared-for-parliament/research-briefings/2026/1/19/sb-2606)，⑧[HCCH「２００７年ハーグ扶養条約の締約国表」](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131)である。

本記事は，令和８年１０月１６日現在の法令及び公的資料に基づく制度の概説である。

スコットランド判例の網羅的な検索及び個別事件における日本の判断の承認・執行可能性までは確認していないため，具体的事件ではスコットランド法の有資格者及び関係する中央当局への確認を要する。

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## ベトナム法の養育費―金額・支払期間・未払いと日越間の請求・執行（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/vietnam-child-support-law-japan-enforcement/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 養育費, 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　ベトナム法の養育費を検討する順序](#sec1)

- [第２　離婚後に誰が養育費を負担するか](#sec2)

- [第３　ベトナム法の養育費はいくらか](#sec3)

- [第４　支払方法と金額の変更](#sec4)

- [第５　ベトナム法の養育費は何歳までか](#sec5)

- [第６　ベトナムで未払い養育費を請求する場合](#sec6)

- [第７　ベトナムで外国要素のある扶養を扱う場合](#sec7)

- [第８　日本の裁判所で準拠法を決める場合](#sec8)

- [第９　ベトナムの判断を日本で使う場合](#sec9)

- [第１０　日本の判断をベトナムで使う場合](#sec10)

- [第１１　２００７年ハーグ扶養条約を利用できるか](#sec11)

- [第１２　親権・監護・面会交流と養育費の関係](#sec12)

- [第１３　相談時にそろえる資料](#sec13)

- [第１４　ベトナム法の養育費に関するよくある質問](#sec14)
- [１　ベトナム法の養育費はいくらですか](#sec14-1)

- [２　離婚後も養育費を支払う義務がありますか](#sec14-2)

- [３　養育費は１８歳で必ず終わりますか](#sec14-3)

- [４　養育費を一括で支払えますか](#sec14-4)

- [５　相手がベトナムへ帰国した場合，日本から請求できますか](#sec14-5)

- [６　ベトナム人の親であればベトナム法が適用されますか](#sec14-6)

- [第１５　関連記事と主要資料](#sec15)


第１　ベトナム法の養育費を検討する順序

ベトナム婚姻家族法は，養育費を含む扶養を「cấp dưỡng」と表現し，扶養義務者が，別居する未成年者又は働く能力と自活できる財産がない成年者等の必要不可欠な需要を満たすため，金銭その他の財産を給付することと定義している。

離婚後の子に対する養育費も，この扶養制度の一部として定められている。

ベトナム人の親が関係するだけで，常にベトナム法が適用されるわけではない。

日本とベトナムにまたがる事件では，金額を計算する前に，準拠法，裁判管轄，既存の合意・裁判及び相手方財産の所在地を分けて確認する必要がある。

最初に確認する事項確認する内容混同してはならない事項
準拠法どの国の法が養育費請求に適用されるか親又は子の国籍だけでは決まらない
手続国どの国の裁判所その他の機関を利用できるか準拠法と裁判管轄は別である
既存文書合意書，調停調書，審判，判決等の有無と効力離婚の成立と養育費の給付は別に確認する
回収先義務者の住所，勤務先，預金，不動産等がどの国にあるか日本の執行手続はベトナムの財産に直接及ばない


第２　離婚後に誰が養育費を負担するか

[ベトナム婚姻家族法](https://vbpl.vn/TW/Pages/vbpqen-toanvan.aspx?ItemID=11018)８２条２項は，離婚後に子を直接養育しない親が子を扶養する義務を負うと定める。

同条３項は，子を直接養育しない親に面会・世話をする権利と義務も認めている。

同法１１０条は，子と同居しない親又は同居していても扶養義務に違反する親が，未成年の子及び働く能力がなく自活できる財産もない成年の子を扶養する義務を定める。

離婚したかどうかだけでなく，親子関係，子を直接養育する者，子の年齢・能力・財産及び既存の合意又は裁判を確認する。

同法１０７条は，扶養義務を他の義務で置き換え，又は他人へ移転することができないと定める。

離婚時の財産分与，一括金又は他の債務と養育費を調整するときは，何が養育費の履行に当たるかを合意書に明記する必要がある。

第３　ベトナム法の養育費はいくらか

ベトナム婚姻家族法１１６条１項は，扶養義務者と扶養を受ける者又はその後見人が，義務者の現実の収入・能力と，扶養を受ける者の必要不可欠な需要を基礎に金額を合意すると定める。

合意できない場合は，裁判所へ判断を求めることができる。

同条は，全国一律の月額，最低額又は収入に対する固定割合を定めていない。

インターネット上の「相場」だけから金額を決めず，父母双方の収入・資産・他の扶養負担，子の生活費・住居費・教育費・医療費その他の具体的需要を資料で示す必要がある。

義務者の「能力」は，給与明細の金額だけで判断できるとは限らない。

事業収入，銀行取引，財産，職業，生活実態及び他の扶養義務を確認し，子の需要についても通常費用と臨時の教育・医療費を分けて整理する。

第４　支払方法と金額の変更

ベトナム婚姻家族法１１７条は，扶養を月払，四半期払，半年払，年払又は一括払で行うことができると定める。

当事者が国をまたいで生活する場合は，支払額だけでなく，通貨，換算日，支払日，送金先，送金手数料，送金不能時の連絡方法及び支払証明の保存方法を定める必要がある。

一括払いは常に有利とは限らない。

対象期間，算定の前提，為替・物価の変動，進学・医療等による追加費用及び将来の事情変更をどのように扱うかを明確にする。

同法１１６条２項は，合理的な理由があるときは扶養額を変更できるとし，当事者が合意できない場合は裁判所へ判断を求めることができると定める。

同法１１７条は，義務者が経済的困難に陥って履行できないときの方法変更又は一時停止についても，合意できなければ裁判所へ判断を求める仕組みを置いている。

第５　ベトナム法の養育費は何歳までか

「ベトナム法の養育費は一律に１８歳まで」とだけ説明するのは正確ではない。

婚姻家族法１１０条は，未成年の子に加え，成年の子でも，働く能力がなく，自活できる財産がない場合を扶養の対象としている。

同法１１８条は，扶養を受ける者が成年となり，働く能力又は自活できる財産を有する場合，養子縁組が成立した場合，扶養義務者がその者を直接養育する場合，義務者又は受給者が死亡した場合等を扶養義務の終了原因として掲げる。

子の年齢だけでなく，労働能力，財産，養子縁組，直接養育への変更及び既存文書の内容を確認する必要がある。

当事者が終期を合意するときは，「成年に達する月」などの抽象的な表現だけでなく，具体的な日，進学中の扱い，障害等により自活できない場合及び終期前後に発生する教育・医療費をどのように扱うかを定める。

第６　ベトナムで未払い養育費を請求する場合

婚姻家族法１１９条１項は，扶養を受ける者，その親又は後見人が，任意に扶養義務を履行しない者に対し，裁判所へ履行を求めることができると定める。

同条２項は，近親者，家族又は子を担当する国家管理機関及び女性連合にも，所定の申立権を認めている。

請求前には，親子関係，直接養育者，既存の合意又は裁判，毎回の支払期，支払済額，未払額，義務者の住所・勤務先及び財産を整理する。

既にベトナムの裁判所の判断等がある場合も，それが確定又は執行可能な文書か，給付額と対象期間が特定されているかを原文で確認する。

裁判所が扶養義務を認めることと，現実に回収できることは同じではない。

ベトナム国内での具体的な強制執行は，執行可能な文書，申立期間，管轄機関，債務者の識別情報及び差押え可能な財産について，最新のベトナム民事執行法制と現地実務を確認する必要がある。

第７　ベトナムで外国要素のある扶養を扱う場合

婚姻家族法１２９条１項は，外国要素のある扶養義務について，扶養請求者が居住する国の法律によると定め，扶養請求者がベトナムに居住地を有しない場合にはその国籍国法を適用するとの文言を置く。

同条２項は，扶養請求者の居住国の機関が，その書面による請求を処理する権限を有すると定める。

この規定は，ベトナムの機関が外国要素のある扶養事件を処理するときの規定である。

日本の裁判所が準拠法を決めるときに，ベトナム婚姻家族法１２９条を日本の抵触法規則の代わりに用いるものではない。

同法１２４条は，外国機関が作成・交付・証明した婚姻家族関係の文書について，条約又は相互主義による免除がない限り，領事認証を求めている。

実際の提出では，文書の種類，原本・謄本，ベトナム語訳，公証，認証及び提出先の最新運用を確認する。

第８　日本の裁判所で準拠法を決める場合

日本の裁判所で親子間の扶養義務を判断する場合は，[扶養義務の準拠法に関する法律](https://laws.e-gov.go.jp/law/361AC0000000084)２条を確認する。

同条は，まず扶養権利者の常居所地法によるものとし，その法律によれば扶養を受けることができない場合は当事者の共通本国法，それでも扶養を受けることができない場合は日本法へ進む仕組みを定める。

例えば，養育費を請求する子が日本に常居所を有する場合は，親がベトナム国籍であるという理由だけで直ちにベトナム法を適用するのではなく，まず日本法が検討対象となる。

反対に，子がベトナムに常居所を有する場合は，まずベトナム法を確認することになる。

常居所は住民票又は在留資格だけで機械的に決めるものではない。

子の生活の本拠，居住期間，家族・学校・医療との結び付き，転居の経緯及び将来予定を具体的に確認する。

第９　ベトナムの判断を日本で使う場合

ベトナムの裁判所が養育費の支払を命じても，日本で当然に強制執行できるわけではない。

まず，文書の作成主体，裁判の確定性，債権者・債務者，給付額，対象期間，送達及び相手方の手続保障を確認する。

[家事事件手続法](https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052)７９条の２は，外国裁判所の家事事件についての確定した裁判等について，性質に反しない限り[民事訴訟法](https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109)１１８条を準用する。

承認され得ることと，日本国内の給与・預金等から強制回収できることも別であり，[民事執行法](https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004)２４条による執行判決その他の手続を確認する必要がある。

離婚という身分関係の部分と，養育費という金銭給付の部分を分けて検討する。

ベトナムの離婚判決が日本で扱われたという事実だけから，養育費部分も直ちに執行できるとは判断しない。

第１０　日本の判断をベトナムで使う場合

日本の調停調書，審判又は判決を取得しても，ベトナムにある給与，預金又は不動産へ日本の執行手続を直接及ぼすことはできない。

ベトナム婚姻家族法１２５条は，執行を求める外国裁判所の婚姻家族関係の判決・決定の承認を，ベトナム民事訴訟法に従って処理すると定める。

[ベトナム民事訴訟法の公式属性ページ](https://vbpl.vn/TW/Pages/vbpq-thuoctinh.aspx?ItemID=96115&amp;Keyword=)では，同法が近時の改正により一部失効していることが示されている。

したがって，申立て時には，その時点の統合条文，外国裁判の承認・執行の対象，条約又は相互主義，拒絶事由，管轄裁判所，申立期間及び必要書類を確認する。

日本のどの文書がベトナム法上の承認・執行の対象になるかは，文書名だけでは決まらない。

確定証明，送達証明，ベトナム語訳，認証，未払額計算，相手方の住所及び財産所在地を準備し，具体的事件ではベトナム法の専門家に最新実務を照会する。

第１１　２００７年ハーグ扶養条約を利用できるか

[２００７年ハーグ扶養条約の締約状況表](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131)は，令和８年９月１６日更新の表に日本及びベトナムを締約当事者として掲載していない。

そのため，日越間の養育費請求について，同条約の中央当局を通じた回収ルートを当然に利用できるものとして手続を組み立てることはできない。

条約を利用できないことは，日越間で養育費を請求できないことを意味しない。

新たな本案手続，外国判断の承認・執行，義務者がいる国の手続及び財産所在地国の執行手続を，事件ごとに検討する。

第１２　親権・監護・面会交流と養育費の関係

親権・監護，面会交流及び養育費は関連するが，同じ権利義務ではない。

ベトナム婚姻家族法８２条も，子を直接養育しない親の扶養義務と，面会・世話をする権利義務を別の項で定めている。

面会交流が実施されないことを理由に，養育費を当然に相殺又は停止できるとは扱わない。

自己判断で支払を止めず，面会交流の実施，扶養額・支払方法の変更及び子の利益を，それぞれの制度に従って解決する必要がある。

第１３　相談時にそろえる資料

①　子，直接養育する親及び支払義務者の氏名，生年月日，国籍，重国籍，住所，居所及び常居所の変遷を示す資料をそろえる。

②　出生証明書，戸籍，婚姻・離婚資料，親子関係，親権及び監護に関する合意又は裁判をそろえる。

③　養育費の合意書，調停調書，審判，判決その他の文書の原本又は正式な謄本，確定・発効及び送達を示す資料をそろえる。

④　父母双方の給与，事業収入，財産，他の扶養負担及び生活状況を示す資料をそろえる。

⑤　子の生活費，住居費，教育費，医療費，障害・特別支出及び変更理由を示す資料をそろえる。

⑥　支払開始日，各回の支払期，通貨，支払済額，未払額，送金記録及び変更合意を一つの表にする。

⑦　義務者の勤務先，銀行口座，不動産その他の財産の国・地域を確認する。

⑧　提出先ごとに翻訳，公証，領事認証及び原本提出の要否を確認する。

同じ未払分について日本とベトナムで手続を進める場合は，二重回収を避けるため，請求額，入金及び各手続の進行を一元管理する。

相談時には，「日本で新たに請求する」「ベトナムの判断を日本で使う」「日本の判断をベトナムで使う」のどの経路を検討しているかを明記する。

第１４　ベトナム法の養育費に関するよくある質問

１　ベトナム法の養育費はいくらですか

全国一律の金額又は収入に対する固定割合ではない。

義務者の現実の収入・能力と，子の必要不可欠な需要を基礎に合意し，合意できなければ裁判所が判断する。

２　離婚後も養育費を支払う義務がありますか

子を直接養育しない親には扶養義務がある。

離婚したことによって親子関係又は子に対する扶養義務が当然に消滅するものではない。

３　養育費は１８歳で必ず終わりますか

一律に１８歳で終了するとは限らない。

未成年の子に加え，成年後も働く能力がなく自活できる財産がない子が対象となる場合があり，終了原因は婚姻家族法１１８条と具体的事情から確認する。

４　養育費を一括で支払えますか

婚姻家族法１１７条は一括払いを認めている。

国際案件では，対象期間，通貨，換算日，送金手数料，将来の教育・医療費及び事情変更時の扱いを合意書に明記する必要がある。

５　相手がベトナムへ帰国した場合，日本から請求できますか

請求の可能性はあるが，準拠法，裁判管轄，送達，取得済み文書の種類，承認・執行要件及び財産所在地を具体的に確認する必要がある。

日本の判断があっても，ベトナムの財産へ日本の差押え手続を直接及ぼすことはできない。

６　ベトナム人の親であればベトナム法が適用されますか

国籍だけでは決まらない。

日本の裁判所では，扶養権利者である子の常居所地法を第一順位とする日本の抵触法規則に従って準拠法を決める。

第１５　関連記事と主要資料

日越間を含む国際養育費の管轄，準拠法及び外国裁判の承認・執行の全体像は，[国際養育費の請求と回収](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)を参照されたい。

準拠法の段階的な決め方は，[国際扶養の準拠法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/kokusai-fuyou-junkyoho/)で整理している。

国際離婚における離婚，財産分与，慰謝料及び子に関する事項の切分けは，[国際離婚の手続選択と日本の国際裁判管轄・準拠法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/24/international-divorce-jurisdiction-applicable-law/)を参照されたい。

日本国内の財産からの回収方法は，[養育費を払わない場合の回収方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/youikuhi-mibarai-kaishuu/)を参照されたい。

本記事は，令和８年１０月１６日現在の次のベトナム法，日本法及び条約締約状況を基礎とする。

外国法の日本語説明は公式英訳とベトナム語の現行法令ページを基礎に要約したものであり，公定の日本語訳ではない。

①　ベトナム婚姻家族法52/2014/QH13（公式英語版）　https://vbpl.vn/TW/Pages/vbpqen-toanvan.aspx?ItemID=11018

②　ベトナム婚姻家族法52/2014/QH13（公式ベトナム語版）　https://vbpl.moj.gov.vn/botuphap/Pages/vbpq-toanvan.aspx?ItemID=36870&amp;dvid=41

③　ベトナム民事訴訟法92/2015/QH13（公式属性ページ）　https://vbpl.vn/TW/Pages/vbpq-thuoctinh.aspx?ItemID=96115&amp;Keyword=

④　ベトナム民事訴訟法の2024年統合文書　https://vbpl.vn/TW/Pages/vbpq-thuoctinh-hopnhat.aspx?ItemID=175590&amp;Keyword=

⑤　扶養義務の準拠法に関する法律　https://laws.e-gov.go.jp/law/361AC0000000084

⑥　家事事件手続法　https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052

⑦　民事訴訟法　https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109

⑧　民事執行法　https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004

⑨　HCCH「２００７年ハーグ扶養条約の締約状況表」　https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131

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## シンガポール法の養育費―金額，２１歳まで，請求・執行と日本との関係（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/singapore-child-maintenance/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 養育費, 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　シンガポール法の養育費の基本](#sec1)

- [第２　誰が請求できるか](#sec2)

- [第３　シンガポールの養育費はいくらか](#sec3)
- [１　固定の割合又は定額ではない](#sec3-1)

- [２　命令の形](#sec3-2)

- [第４　シンガポールの養育費は何歳までか](#sec4)

- [第５　離婚前，離婚手続中及び離婚後の申立て](#sec5)

- [第６　申立方法と必要書類](#sec6)

- [第７　金額の変更と未払い時の執行](#sec7)

- [第８　当事者又は財産が日本にある場合](#sec8)
- [１　国外にいる相手への命令](#sec8-1)

- [２　外国の判断又は財産に対する執行](#sec8-2)

- [第９　よくある質問](#sec9)
- [１　シンガポールの養育費はいくらですか](#sec9-1)

- [２　養育費は２１歳までですか](#sec9-2)

- [３　離婚前でも子の養育費を請求できますか](#sec9-3)

- [４　国から養育費を受け取る制度ですか](#sec9-4)

- [５　養育費は海外でも差し押さえられますか](#sec9-5)

- [第１０　受任時に確認する資料](#sec10)

- [第１１　出典と調査範囲](#sec11)


第１　シンガポール法の養育費の基本

シンガポールのWomen’s Charter 1961（女性憲章）６８条は，裁判所の命令又は合意に別段の定めがある場合を除き，父母が子を扶養し，又はその扶養に寄与する義務を負うと定める。

子が父母のどちらに監護されているか，婚内子であるか婚外子であるかにかかわらず，父母の資力と生活上の地位に照らして合理的な住居，衣服，食事及び教育を提供し，又はその費用を支払うことが基本となる。

同法６９条２項は，親が自活できない子に合理的な養育費を提供することを怠り，又は拒んだ場合に，裁判所が月額又は一時金の支払を命じることができるとする。

日本の実務でいう養育費に近いが，日本の養育費算定表をそのまま使う制度ではない。

質問シンガポール法の基本線個別事件で確認する事項
誰が負担するか父母の双方が子の扶養に責任を負う監護状況，父母の資力，既存の合意・命令
いくらか一律の法定割合ではなく，事件の事情から決める子の必要，収入・資産，生活水準，教育等
何歳までか原則として２１歳まで障害，National Service，教育・訓練，特別事情
どのように請求するかFamily Justice Courtsの手続を利用する離婚手続中か，Part 8の独立申立てか
国外の相手へ請求できるか指定国との相互執行制度がある相手国，判断の種類，送達，財産所在地


第２　誰が請求できるか

Women’s Charter 1961の６９条３項によれば，子の後見人又は現に子を監護している者が養育費を申し立てることができる。

子が２１歳以上である場合は子本人，子が２１歳未満である場合は２１歳以上の兄弟姉妹も，同項所定の条件の下で申立人となり得る。

申立ての前には，出生証明書，親子関係，子を現に監護している者，父母と子の住所，既存の養育費合意・裁判所命令及び支払履歴を確認する。

当事者の国籍が日本又はシンガポールであるという事実だけで，国際裁判管轄又は準拠法が当然に決まるわけではない。

日本の裁判所で請求する場合の申立人，法定代理及び準拠法については，[国際扶養の準拠法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/kokusai-fuyou-junkyoho/)及び[国際養育費の請求と回収](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)も確認する必要がある。

第３　シンガポールの養育費はいくらか

１　固定の割合又は定額ではない

Women’s Charter 1961の６９条４項は，裁判所が事件のすべての事情を考慮するとし，子の経済的必要，収入・稼働能力・資産その他の経済的資源，心身の障害，婚姻当事者の年齢と婚姻期間，家庭への貢献，従前の生活水準，予定されていた教育・訓練方法等を挙げる。

同法６８条が父母の資力と生活上の地位を考慮すると定めることからも，検索で見つけた一定割合を機械的に掛けて金額を決めるものではない。

実際には，住居費，食費，衣類費，保育料，学費，教材費，医療費，交通費，課外活動費等について，必要性，頻度，支払先及び負担済みの親を整理する。

父母双方の給与明細，税務・社会保険関係資料，銀行取引，資産・負債，他の扶養負担及び実際の生活水準も，支払能力を検討する資料となる。

２　命令の形

[Singapore Courtsの養育費案内](https://www.judiciary.gov.sg/family/file-maintenance-application)は，定額の月払い，特定費用の全部又は一部の償還，保育施設等のサービス提供者への直接払いを，代表的な命令として挙げる。

裁判所の裁量により，申立日前の日にさかのぼって支払を命じる場合もある。

月額だけでなく，学校・医療費の実費分担，支払期限，証憑の提示方法，送金手数料，通貨及び為替差を明確にすることが，将来の未払い紛争を減らす。

第４　シンガポールの養育費は何歳までか

Women’s Charter 1961の６９条５項・６項によれば，養育費命令は原則として子が２１歳になった日に終了する。

ただし，心身の障害，フルタイムのNational Service，教育機関での就学又は職業・専門訓練，その他の特別の事情により養育費が必要な場合は，２１歳を超える期間の命令が認められ得る。

２１歳を超える命令は自動的に続くものではなく，命令自体が２１歳後も続く期間を明示する必要がある。

進学予定，学業の内容と期間，National Serviceの状況，障害と生活能力，収入及び具体的費用を資料化する。

したがって，「２１歳になれば必ず終了する」「大学を卒業するまで必ず続く」のいずれも正確ではない。

既存命令の文言と６９条５項の例外を照合して判断する。

第５　離婚前，離婚手続中及び離婚後の申立て

Singapore Courtsの案内は，配偶者又は子について，新規の養育費命令，既存命令の変更・停止・取消し及び未払い命令の執行をFamily Courtsへ申し立てる手続を案内する。

Part 8の独立した養育費申立てはiFAMSを利用する一方，離婚手続中の養育費は離婚手続の一部として扱われ，離婚事件でされた命令の変更には別の手続が必要となる。

子の養育費は，父母の婚姻が解消した後にだけ問題となるものではない。

親が子への合理的な扶養を怠り，又は拒んでいる場合は，離婚前又は離婚と別の手続で請求できる余地がある。

ムスリム婚の場合も，Singapore Courtsは，Women’s Charterに基づきFamily Courtsで子の養育費を申し立てることができる旨を案内する。

もっとも，配偶者扶養，Syariah Courtの手続及び離婚事件との関係は区別して確認する。

第６　申立方法と必要書類

[Singapore Courtsの申立案内](https://www.judiciary.gov.sg/family/apply-enforce-vary-maintenance-order)によれば，新規申立てはいつでもでき，変更申立ては命令後，執行申立ては相手方が命令に従わなかった後に行う。

iFAMSによるオンライン提出が推奨されるが，必要書類をFamily Justice Courts又は指定機関へ持参して確認・提出する工程がある。

新規申立てでは，身分証明書又は旅券，婚姻証明書，対象となる子の出生証明書等を準備する。

養育費の金額に関する資料として，子の費用一覧，請求書・領収書，父母の収入・資産資料，住居・教育・医療費及び既存の支払記録も整理する。

申立て後は，送達，調停，Mentions Courtでの進行確認及び審理へ進むことがある。

合意に至らない場合は裁判官が申立てを審理し，命令の内容を決める。

離婚又は後見事件に付随する養育費については，iFAMSによるPart 8の独立申立てと同じ手続とは限らない。

どの事件類型に属するかを最初に確定する。

第７　金額の変更と未払い時の執行

Women’s Charter 1961の７２条は，養育費を受ける者又は支払う者等の事情が変わった場合その他の正当な理由がある場合に，命令の取消し又は変更を認める。

裁判所は，一般的な生活費の変化も考慮できる。

同法７３条は，子の福祉のため合理的である場合に，子の養育費に関する合意を裁判所が変更できるとする。

父母間の合意があることだけで，将来の変更可能性が完全に排除されるとは扱わない。

未払い命令を執行する場合は，身分証明書，婚姻証明書，出生証明書，執行する各命令と該当条項，月ごとの未払額表，指定口座の銀行取引明細，実費償還命令に関する領収書等を準備する。

同法７１条は養育費の支払を確保するための給与差押命令を定め，Part 9は養育費命令の執行手続を定める。

反復する執行事件では，Maintenance Enforcement Officerによる情報収集又は調整手続へ付される場合がある。

具体的な執行方法は，命令の内容，未払額，支払義務者の勤務・資産及び他の執行手続の有無に応じて選ぶ。

第８　当事者又は財産が日本にある場合

１　国外にいる相手への命令

Singapore Courtsの案内は，一般に両当事者がシンガポールにいることを前提とし，一方が国外に居住する場合は，Maintenance Orders (Reciprocal Enforcement) Act 1975に基づく指定国にいるときに限って養育費命令をすることができる旨を示す。

国外の相手方に対する暫定的命令は，相手方の住所・写真等を添えて指定国へ送付され，その国の裁判所が確認して初めて効力を生じる仕組みである。

令和８年１０月１６日現在の[指定国一覧](https://sso.agc.gov.sg/SL/MOREA1975-S612-2016?ProvIds=Sc-&amp;ValidDate=20261016)には，英国王室属領，ブルネイ，カナダの一部州・準州，インド，マレーシア等が列挙されているが，日本は含まれていない。

したがって，相手方が日本に居住する事件で，この指定国間の暫定命令・確認手続を当然に利用できるとは説明できない。

２　外国の判断又は財産に対する執行

シンガポールの養育費命令があるだけで，日本の給与，預金又は不動産をシンガポールの手続から直接差し押さえられるわけではない。

反対に，日本の調停調書，審判又は判決も，シンガポールで当然に執行されるわけではない。

どの国に適切な判断があり，支払義務者と財産がどこにあるかを確認し，承認・執行の対象，送達，確定，翻訳，現地の申立人資格及び執行方法を国ごとに調べる。

MOREAの指定国に日本が含まれないことは，日・シンガポール間のあらゆる請求又は承認・執行が不可能であることを意味しないが，同法の指定国ルート以外の可否・方法は個別に確認する必要がある。

国際事件の共通手順は，[国際養育費の請求と回収](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)を参照されたい。

日本国内の財産に対する回収方法は，[養育費を払わない場合の回収方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/youikuhi-mibarai-kaishuu/)で整理している。

第９　よくある質問

１　シンガポールの養育費はいくらですか

一律の法定月額又は収入割合ではなく，子の具体的必要，父母の資力，生活水準，教育・訓練等を踏まえて決める。

毎月の生活費と不定期の教育・医療費を分け，資料で説明できるようにする。

２　養育費は２１歳までですか

原則は２１歳までであるが，障害，フルタイムのNational Service，教育・職業訓練又は特別事情があれば，２１歳を超える命令が認められ得る。

既存命令が２１歳後の期間を明示しているかも確認する。

３　離婚前でも子の養育費を請求できますか

親が子への合理的な扶養を怠り，又は拒んでいる場合は，Part 8の独立した養育費申立てを検討できる。

離婚手続中又は後見事件中は別の手続になることがあるため，事件類型を確認する。

４　国から養育費を受け取る制度ですか

本記事で扱うWomen’s Charterの養育費は，主として親に対する支払命令であり，国が一般的に未払養育費を立て替える制度として説明するものではない。

生活支援その他の公的給付は，養育費命令と分けて対象要件を確認する。

５　養育費は海外でも差し押さえられますか

命令だけで外国財産を直接差し押さえられるわけではなく，執行国でその判断を利用できるか，必要な承認・確認手続と財産の所在を調べる必要がある。

日本はシンガポールのMOREA指定国一覧に含まれないため，日・シンガポール間では同法の指定国ルートを前提にしない。

第１０　受任時に確認する資料

①子と父母の国籍，住所・居所・常居所の変遷。

②出生証明書，婚姻証明書，離婚関係書類及び監護・親権関係書類。

③養育費の合意書，Family Justice Courtsその他の裁判所命令。

④子の生活費，教育費，医療費等の一覧と領収書。

⑤父母双方の収入，資産，負債及び他の扶養負担に関する資料。

⑥支払開始日，各月の支払期，支払済額及び未払額の一覧。

⑦支払義務者の勤務先，銀行口座，不動産その他の財産所在地。

⑧送達，確定，翻訳，公証・認証及び現地代理人の要否。

最初に「シンガポールで新たに請求する」「シンガポールの命令を日本で使う」「日本の判断をシンガポールで使う」のどの経路を検討するかを明確にする。

同じ未払分を二重に回収しないよう，申立て，命令，入金及び執行の状況を一つの表で管理する。

第１１　出典と調査範囲

本記事は，令和８年１０月１６日現在のWomen’s Charter 1961第６８条から第７３条，Singapore Courtsの養育費申立て案内及びMaintenance Orders (Reciprocal Enforcement) (Designation of Reciprocating Countries) Notification 2016を中心に整理した。

個別事件では，申立日現在の条文・手続，国際裁判管轄，準拠法，送達及び執行地の法を改めて確認する必要がある。

・[Women’s Charter 1961 Part 8](https://sso.agc.gov.sg/Act/WC1961?ProvIds=P18-#pr68-)

・[File a maintenance application（Singapore Courts）](https://www.judiciary.gov.sg/family/file-maintenance-application)

・[How to apply for, enforce, vary, rescind or suspend a maintenance order（Singapore Courts）](https://www.judiciary.gov.sg/family/apply-enforce-vary-maintenance-order)

・[Maintenance Orders (Reciprocal Enforcement) (Designation of Reciprocating Countries) Notification 2016](https://sso.agc.gov.sg/SL/MOREA1975-S612-2016?ProvIds=Sc-&amp;ValidDate=20261016)

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## カナダ法の養育費―連邦ガイドライン・何歳まで・共同養育・日加間の請求と執行（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/canada-child-support-japan/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 養育費, 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　カナダ法の養育費を調べるときの結論](#sec1)

- [第２　連邦法と州法のどちらを使うか](#sec2)

- [第３　基本額は年収・子の人数・州の表で求める](#sec3)

- [第４　特別費用と高所得者の調整](#sec4)

- [第５　共同養育と分割養育](#sec5)

- [第６　養育費は何歳まで支払うか](#sec6)

- [第７　一方の親が日本などカナダ国外にいる場合](#sec7)

- [第８　日本とカナダの間で回収する場合](#sec8)

- [第９　相談時に確認する資料](#sec9)

- [第１０　よくある質問](#sec10)
- [１　カナダの養育費は年収の何パーセントか](#sec10-1)

- [２　カナダの養育費は何歳までか](#sec10-2)

- [３　共同養育なら養育費を払わなくてよいか](#sec10-3)

- [４　日本に住んだままカナダの親へ請求できるか](#sec10-4)

- [第１１　関連記事](#sec11)

- [第１２　出典と調査範囲](#sec12)


第１　カナダ法の養育費を調べるときの結論

カナダ法の養育費は，年収の一定割合を掛けるだけでは決まらない。

カナダの離婚法に基づく場合は，原則として連邦養育費ガイドラインにより，支払義務者の年収，子の人数及び適用される州・準州の表から基本額を求め，必要に応じて特別又は臨時の費用を加える。

共同養育，高所得，成人後の子及び国外居住が関係するときは，別の調整が必要である。

本記事は，令和８年１０月１６日現在のカナダ連邦法令，カナダ司法省及びハーグ国際私法会議の公開資料を基礎に，連邦ルールの全体像と日加間の請求・承認・執行の確認順序を整理する。

婚姻の有無，離婚をした国，親子の居住州，既存裁判及び財産所在地によって適用法と手続が変わるため，個別事件では対象州の現行法も確認する必要がある。

第２　連邦法と州法のどちらを使うか

カナダのDivorce Actに基づいて離婚する夫婦には，[Federal Child Support Guidelines](https://laws-lois.justice.gc.ca/eng/regulations/SOR-97-175/)が適用される。

これに対し，婚姻していない場合，別居しているが離婚しない場合，又は外国法により離婚した場合は，申立てをする州又は準州の法律により養育費を判断することがある。

したがって，「カナダ法」というだけで連邦ガイドラインの適用を確定せず，婚姻・離婚の経過と手続をする州を先に特定する。

カナダ司法省の案内によれば，州・準州のガイドラインは連邦ガイドラインと異なることがあり，ケベック州を除く各州・準州では基本額について連邦表が用いられている。

ただし，適用法，手続，所得資料及び執行制度まで全国一律であるという意味ではない。

第３　基本額は年収・子の人数・州の表で求める

連邦ガイドライン３条は，未成年の子について，適用表による額と７条の費用を養育費の基本構造とする。

適用表の額は，支払義務者の年収，対象となる子の人数及び適用州・準州によって変わる。

年収は，原則としてカナダ歳入庁のT1 General formにおけるTotal incomeの所得項目を基礎に，Schedule IIIによる調整をして算定する。

[２０２５年連邦養育費表](https://www.justice.gc.ca/eng/fl-df/child-enfant/ft-tf.html)は令和７年１０月１日に施行された。

令和７年９月３０日以前の期間については，その期間に対応する旧表を用いる。

新表は従前の養育費命令を自動的に変更するものではないが，額の差が事情変更として変更申立ての理由となり得る。

支払義務者がカナダ国内に居住するときは，原則としてその者が常居所を有する州・準州の表を用いる。

支払義務者がカナダ国外に居住し，又はその居住地が不明のときは，原則として他方配偶者が常居所を有する州・準州の表を用いる。

第４　特別費用と高所得者の調整

連邦ガイドライン７条の特別又は臨時の費用には，就労等のための保育費，子に対応する医療・歯科保険料，保険で補填されない一定の医療費，特別な教育費，高等教育費及び臨時の課外活動費が含まれる。

裁判所は，子の利益に照らした必要性と，父母及び子の資力等に照らした相当性を考慮する。

費用は，子自身の負担分を控除した上で，原則として父母の所得割合に応じて分担し，補助金や税額控除等も考慮する。

支払義務者の年収が１５万カナダドルを超える場合も，直ちに定額又は単純な割合計算へ移るわけではない。

連邦ガイドライン４条は，原則として通常の算定額を用い，それが不適切と判断される場合には，最初の１５万カナダドルの表額，超過部分について相当な額及び７条の費用を組み合わせる。

第５　共同養育と分割養育

双方が年間を通じて子との養育時間の４０％以上を持つ共同養育では，養育費が当然にゼロになるわけではない。

連邦ガイドライン９条は，双方の表額，共同養育によって増える費用並びに各配偶者及び子の状況・資力・必要を考慮する。

子が複数いて，各配偶者が一人以上の子について養育時間の過半を持つ分割養育では，各配偶者が相手方へ支払うと仮定した額の差額を基礎とする。

養育時間の割合だけでなく，実際の養育状況，費用及び所得資料をそろえる必要がある。

第６　養育費は何歳まで支払うか

連邦離婚法上，養育費の終期は全国一律の年齢だけでは決まらない。

Divorce Act２条は，子の成年年齢を，子が常居所を有する州の法律による年齢とし，子がカナダ国外に常居所を有するときは１８歳とする。

成年に達した後も，疾病，障害その他の理由により父母の扶養から離れ，又は生活必需品を得ることができない子は，child of the marriageに含まれ得る。

連邦ガイドライン３条２項は，成年以上の子について，未成年と同様にガイドラインを適用する方法と，それが不適切な場合に子の状況・資力・必要及び各配偶者の負担能力を考慮して相当額を定める方法を置く。

就学しているという一事だけで終期を断定せず，居住州の成年年齢，教育状況，疾病・障害，生活費，子の収入及び親から独立できない具体的理由を確認する。

第７　一方の親が日本などカナダ国外にいる場合

一方の親がカナダ国外にいる場合，連邦ガイドラインを使う事件では，原則としてカナダにいる親の州・準州の表を用いる。

ただし，外国法が適用される場合もあるため，カナダの表を調べることと，日本側の国際裁判管轄・準拠法を判断することを分ける。

カナダのDivorce Actに基づく離婚で，養育費を支払うべき親がカナダにいる場合，国外居住者はその親が住む州・準州の裁判所へ養育費命令を求めることができる。

カナダで離婚していない場合は，申立先の州・準州法により，カナダで命令を得られるかを確認する。

日本で手続をする場合は，[国際養育費の請求と回収](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)で整理したとおり，日本の直接管轄，扶養義務の準拠法，外国裁判の承認及び強制執行を別々に検討する。

カナダ法が準拠法になることから，日本に国際裁判管轄があること又はカナダの裁判が日本で当然に執行できることを導かない。

第８　日本とカナダの間で回収する場合

カナダでは，州・準州ごとに他国との養育費の相互執行制度が設けられている。

カナダ司法省は，カナダ国外の命令又は合意をカナダの州・準州で執行するには，その州・準州と相手国との相互取決めが必要であると案内している。

したがって，「カナダで執行する」という抽象的な確認では足りず，義務者と財産が所在する州・準州を特定し，その州・準州が日本を相互執行の対象として指定しているかを公式資料で確認する。

[２００７年ハーグ扶養条約](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131)は，カナダについて，オンタリオ州及びマニトバ州では令和６年２月１日から，ブリティッシュ・コロンビア州では同年３月１日から適用されている。

令和８年９月１６日更新の締約国表には日本が掲載されていないため，日加間で同条約の中央当局ルートを当然に利用できるとは扱わない。

このことは，各州・準州の個別の相互取決めが存在しないことまで証明するものではない。

日本は，[１９７３年扶養義務の準拠法に関するハーグ条約](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=86)の締約国である。

これは扶養義務の準拠法を定める枠組みであり，外国の養育費裁判の承認・執行を自動化する条約ではない。

カナダの養育費裁判を日本で強制執行に用いる場合は，家事事件手続法７９条の２及び民事訴訟法１１８条による承認要件と，民事執行法２４条による執行判決を確認する。

日本の裁判又は調停調書をカナダで使う場合は，対象州・準州の承認・登録・執行手続，必要な確定証明，送達記録及び翻訳を確認する。

第９　相談時に確認する資料

相談時には，婚姻の有無，離婚をした国，離婚手続の根拠法及びカナダの対象州・準州を確認する。

子の出生証明書，戸籍，国籍，住所・常居所の変遷，成年年齢及び就学・疾病・障害の資料もそろえる。

金額の算定には，父母双方の所得資料，カナダの納税申告，支払義務者の居住州，子の人数，養育時間，保育・医療・教育・課外活動費及び補助金・税額控除の資料が必要である。

過去分を計算するときは，各期間に適用される養育費表と，既存命令の変更時期を区別する。

回収には，合意書，調停調書，審判書又は判決書，確定証明，送達資料，支払履歴，未払額一覧並びに勤務先・預金・不動産等の財産所在地を確認する。

日本とカナダのどちらで新たな命令を得るのか，既存命令をどちらの国で承認・執行するのかを相談メモに明記する。

第１０　よくある質問

１　カナダの養育費は年収の何パーセントか

全国一律の固定割合ではない。

連邦ガイドラインでは，年収，子の人数及び適用州・準州の表から基本額を求め，７条の特別又は臨時の費用，高所得，共同養育等を調整する。

２　カナダの養育費は何歳までか

全国一律の年齢だけでは決まらない。

子の常居所州の成年年齢を確認し，成年後も疾病，障害その他の理由で親から独立できない場合には支払が続く可能性がある。

３　共同養育なら養育費を払わなくてよいか

当然にゼロにはならない。

双方が年間４０％以上の養育時間を持つ場合は，双方の表額，増加費用及び父母と子の状況を考慮する。

４　日本に住んだままカナダの親へ請求できるか

カナダにいる親の州・準州で命令を求められる場合があるが，婚姻・離婚の経過と州法によって手続が変わる。

日本で命令を得てカナダで回収する場合も，対象州・準州の対日相互執行制度又は通常の承認・執行手続を個別に確認する。

第１１　関連記事

[国際養育費の請求と回収―準拠法・日本の裁判管轄・外国裁判の承認と強制執行](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)

[国際離婚の手続選択と日本の国際裁判管轄・準拠法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/24/international-divorce-jurisdiction-applicable-law/)

[国際扶養の準拠法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/kokusai-fuyou-junkyoho/)

[イギリスの養育費の法制度](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/england-wales-child-maintenance/)

[養育費を払わない場合の回収方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/youikuhi-mibarai-kaishuu/)

第１２　出典と調査範囲

[Federal Child Support Guidelines](https://laws-lois.justice.gc.ca/eng/regulations/SOR-97-175/)の３条，４条，７条，８条，９条及び１６条

[Divorce Act](https://laws-lois.justice.gc.ca/eng/acts/d-3.4/FullText.html)の２条及び１５．１条

[カナダ司法省「２０２５年連邦養育費表の更新」](https://www.justice.gc.ca/eng/fl-df/child-enfant/ft-tf.html)

[カナダ司法省「一方の親が外国に住む場合の算定」](https://www.justice.gc.ca/eng/fl-df/child-enfant/country-pays.html)

[カナダ司法省「州・準州・外国間の養育費等の執行」](https://www.justice.gc.ca/eng/fl-df/enforce-execution/enforce-execut.html)

[ハーグ国際私法会議・２００７年扶養条約締約状況](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131)

[ハーグ国際私法会議・１９７３年扶養義務準拠法条約締約状況](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=86)

連邦養育費ガイドラインは令和８年９月２１日現在，最終改正は令和７年１０月１日である。

本記事は連邦法の基本構造と日加間事件の確認順序を扱い，各州・準州の実体法・手続・日本との相互指定を網羅するものではない。

個別事件では，対象州・準州，命令の種類，対象期間及び財産所在地を特定し，現行の公式資料と現地専門家の確認を要する。

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## インドネシア法の養育費―誰が払い，いくら・何歳まで，未払時にどう回収するか（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/indonesia-child-support/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 養育費, 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　結論―離婚後も子の養育義務は続く](#sec1)

- [第２　養育費は父と母のどちらが払うのか](#sec2)

- [第３　インドネシアの養育費はいくらか](#sec3)

- [第４　養育費は何歳まで払うのか](#sec4)

- [第５　どの裁判所へ請求するのか](#sec5)

- [第６　離婚判決に養育費の定めがない場合はどうするか](#sec6)

- [第７　養育費を払わない場合はどう回収するか](#sec7)

- [第８　日本とインドネシアにまたがる事件は何を分けるのか](#sec8)

- [第９　相談時にそろえる資料](#sec9)

- [第１０　出典と調査範囲](#sec10)


第１　結論―離婚後も子の養育義務は続く

インドネシア法では，父母が離婚しても子を養育し教育する義務は終わらない。

婚姻法４１条及び４５条は父母双方の義務を定めた上で，離婚後の養育・教育費は父が負担することを原則とし，父が現実に負担できないときは裁判所が母にも分担させることができるとしている。

本記事は，令和８年１０月１６日現在のインドネシアの公式法令，最高裁判所資料及び公開裁判例を基礎に，離婚後の養育費の負担者，金額，終期，裁判所及び未払時の執行を整理する。

イスラム教徒の事件で用いられるKompilasi Hukum Islam（KHI）と，一般の婚姻法を区別し，KHIの２１歳基準や宗教裁判部門の指針を全ての事件へ一律に広げない。

よくある質問短い回答個別事件で確認する事項
離婚後も養育費を払うか払う。父母の婚姻が終わっても子の養育・教育義務は続く離婚判決，子の監護，既存合意
誰が払うか父の負担が原則であるが，父が負担できない場合は母にも分担が命じられ得る父母の所得・資産・扶養負担
いくらか全国一律の固定月額ではなく，子の必要と負担者の能力を基礎に裁判所が定める生活費，教育費，医療費，所得資料
何歳までか一般法は子が婚姻し又は自立するまで，イスラム教徒のKHIは成人・自立の目安として２１歳を示す適用法，判決文，教育・障害・自立状況
払わない場合はどうするか金額を命じる執行可能な裁判を確認し，裁判所へ執行を申し立てる確定・送達，未払額，財産所在地


第２　養育費は父と母のどちらが払うのか

[インドネシア婚姻法（Undang-Undang Nomor 1 Tahun 1974）](https://peraturan.go.id/files/uu0011974.pdf)４５条は，父母双方に子をできる限りよく養育し教育する義務を課し，その義務は父母の婚姻が終了した後も続くと定める。

したがって，離婚により親子関係又は子に対する責任がなくなるものではない。

同法４１条(b)は，離婚の結果として，子に必要な養育・教育費は父が責任を負うことを原則とする。

ただし，父が現実にその義務を履行できないときは，裁判所が母にも費用を分担させることができる。

イスラム教徒の事件では，[大統領指示１号（１９９１年）により普及されたKHI](https://peraturan.bpk.go.id/Details/293351/inpres-no-1-tahun-1991)１０５条(c)及び１５６条(d)も参照される。

これらは子の監護費用と養育費を父の能力に応じた負担とするが，KHIはイスラム法上の家事事件の規律であり，非イスラム教徒の事件へ当然に適用するものではない。

第３　インドネシアの養育費はいくらか

本記事で確認した法令及び最高裁判所資料には，日本の養育費算定表のような全国共通の固定月額は示されていない。

裁判所は，子の生活・教育・医療等の必要と，主として負担する父の所得，資産，他の扶養負担及び現実の支払能力を基礎に金額を定める。

請求側は，月ごとの食費・住居費・学費・教材費・交通費・医療費等を分け，領収書，学校資料及び送金記録を準備する必要がある。

支払側の給与明細，銀行取引，事業収入，資産，生活水準及び他の扶養家族に関する資料も，金額を判断する重要な材料となる。

[インドネシア最高裁判所のSEMA No.3/2015](https://jdih.mahkamahagung.go.id/index.php/legal-product/sema-nomor-3-tahun-2015/detail)に含まれる宗教裁判部門の指針は，養育費を命じる主文に，教育費・医療費を除く基礎額について年１０％から２０％の増額を付すことが望ましいとする。

これは宗教裁判部門の裁判指針であり，全事件に自動的に適用される法定利率又は全国一律の算定式として扱わない。

第４　養育費は何歳まで払うのか

婚姻法４５条２項は，子が婚姻するか，自ら生活できるようになるまで父母の養育・教育義務が続くとする。

一般法の条文は単一の年齢だけで終期を定めていないため，年齢のほか，婚姻，自立，教育及び就労の状況を確認する必要がある。

イスラム教徒の事件で参照されるKHI１５６条(d)は，子が成人し自ら生活できるようになるまで，少なくとも２１歳までを父の負担の基準として示す。

もっとも，２１歳という数字を非イスラム教徒の事件又は個別判決の文言へ機械的に当てはめず，適用法と実際の裁判主文を読む必要がある。

第５　どの裁判所へ請求するのか

イスラム教徒間の婚姻・離婚に伴う養育費は，原則としてPengadilan Agama（宗教裁判所）が扱う。

[宗教裁判所法（Undang-Undang Nomor 7 Tahun 1989）](https://peraturan.bpk.go.id/Details/46804/uu-no-7-tahun-1989)４９条は，イスラム教徒間の婚姻分野の事件を宗教裁判所の管轄とする。

非イスラム教徒の離婚及び養育費は，原則としてPengadilan Negeri（一般裁判所）で扱う。

ただし，国際事件では，当事者の宗教だけでなく，離婚手続の所在，子と当事者の住所，既存判決，請求の種類及び財産所在地を確認し，管轄裁判所を個別に特定する。

第６　離婚判決に養育費の定めがない場合はどうするか

離婚判決又は合意に具体的な月額が定められていない場合は，金額を確定する養育費請求を管轄裁判所へ申し立てることを検討する。

既に金額の定めがある場合は，新たな本案請求を始める前に，その判断が確定し，給付内容が明確で，執行に利用できるかを確認する。

申立てでは，子と父母の身分関係，離婚・監護に関する裁判又は合意，必要費の内訳，支払側の能力及び請求開始時期を区別して主張・立証する。

過去分をどの時点から請求できるか，事情変更による増減額が可能かは，請求類型と現地の手続を確認する必要がある。

第７　養育費を払わない場合はどう回収するか

金額を命じる確定裁判があるのに支払われない場合は，その裁判をした裁判所へ執行を申し立てることが基本となる。

[SEMA No.1/2025](https://jdih.mahkamahagung.go.id/legal-product/sema-nomor-1-tahun-2025/detail)は，養育費義務についてHIR１９６条・１９７条又はRBg２０７条・２０８条に基づく執行申立ての経路を示している。

執行では，裁判所による履行催告（aanmaning）を経て，なお履行されない場合に財産の差押え・売却等を検討する。

したがって，確定した給付裁判，送達・確定資料，月別の未払額，既払額及び債務者の財産情報を準備する必要がある。

養育費を払わないことから直ちに刑事事件になるとは限らない。

児童保護法又は家庭内暴力法上の遺棄等が問題となる場合でも，構成要件と証拠を別に検討し，民事執行の代わりに刑事手続を用いるとは説明しない。

第８　日本とインドネシアにまたがる事件は何を分けるのか

日本とインドネシアにまたがる養育費事件では，①どの国の裁判所に国際裁判管轄があるか，②どの国の法を適用するか，③既存の外国裁判を承認できるか，④どの国で強制執行するかを分ける。

日本で養育費を請求できる場合でもインドネシア法が準拠法となることがあり，日本の裁判を得てもインドネシアにある給与・預金・不動産へ日本の差押命令をそのまま及ぼすことはできない。

日本の国際裁判管轄，準拠法及び外国裁判の承認・執行の全体像は，[国際養育費の請求と回収](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)を参照されたい。

扶養義務の準拠法の段階的な決め方は，[国際扶養の準拠法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/kokusai-fuyou-junkyoho/)で整理している。

[２００７年ハーグ扶養条約の締約国表](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131)には，令和８年９月１６日現在，日本とインドネシアのいずれも締約国として掲載されていない。

したがって，日・インドネシア間で同条約の中央当局ルートを当然に利用できるとは扱わず，判断の種類，承認・執行国，送達，確定及び相互保証等を個別に調べる。

第９　相談時にそろえる資料

①　子と父母の国籍，宗教，住所・居所・常居所の変遷。

②　出生証明書，婚姻証明書，離婚証明書，親子関係及び監護に関する裁判・合意。

③　養育費の合意書，判決書，確定・送達資料及び認証された翻訳。

④　子の生活費，教育費，医療費その他の必要額を示す資料。

⑤　父母の給与，事業収入，銀行取引，資産，他の扶養負担及び生活状況。

⑥　支払済額と未払額の月別一覧，送金記録及び催告記録。

⑦　債務者の勤務先，預金，不動産その他の財産の所在国と手掛かり。

第１０　出典と調査範囲

①　インドネシア婚姻法（UU No.1/1974）４１条・４５条 https://peraturan.go.id/files/uu0011974.pdf

②　婚姻法改正（UU No.16/2019） https://peraturan.bpk.go.id/Details/122740/uu-no-16-tahun-2019

③　宗教裁判所法（UU No.7/1989。UU No.3/2006及びUU No.50/2009による改正あり）４９条 https://peraturan.bpk.go.id/Details/46804/uu-no-7-tahun-1989

④　KHIを普及する大統領指示（Inpres No.1/1991） https://peraturan.bpk.go.id/Details/293351/inpres-no-1-tahun-1991

⑤　インドネシア最高裁判所SEMA No.3/2015 https://jdih.mahkamahagung.go.id/index.php/legal-product/sema-nomor-3-tahun-2015/detail

⑥　インドネシア最高裁判所「Penyesuaian Jumlah Nafkah Anak Pascaperceraian」 https://marinews.mahkamahagung.go.id/artikel/penyesuaian-jumlah-nafkah-anak-pascaperceraian-0bpr

⑦　インドネシア最高裁判所SEMA No.1/2025 https://jdih.mahkamahagung.go.id/legal-product/sema-nomor-1-tahun-2025/detail

⑧　HCCH「２００７年ハーグ扶養条約の締約国表」 https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131

本記事は，インドネシア国内の養育費に関する基本規律と，日本との国際事件で問題を分ける順序を示すものである。

インドネシアで日本の裁判を承認・執行する具体的要件，州・地域ごとの実務，最新の裁判所手数料及び個別事件の見通しは，現地の裁判所資料又は弁護士による追加確認を要する。

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## イタリア法の養育費―金額の決め方・支払期間・特別費用・日伊間の請求回収（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/itaria-ho-youikuhi/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 養育費, 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　結論―一律の割合や平均額ではなく，五つの事情から決める](#sec1)

- [第２　養育費の金額を決める五つの事情](#sec2)

- [第３　通常費用と特別費用を分ける](#sec3)

- [第４　養育費は何歳まで支払うか](#sec4)

- [第５　イタリアでの請求・変更・回収](#sec5)

- [第６　イタリアで裁判する場合の管轄と準拠法](#sec6)

- [第７　日本とイタリアの間で請求・回収する場合](#sec7)

- [第８　よくある質問](#sec8)
- [１　イタリアの養育費は収入の何％ですか](#sec8-1)

- [２　イタリアの養育費は何歳までですか](#sec8-2)

- [３　日本からイタリアの給与や預金を差し押さえられますか](#sec8-3)

- [４　海外にいる親へ養育費を請求する最初の一歩は何ですか](#sec8-4)

- [第９　相談時にそろえる資料](#sec9)

- [第１０　関連記事](#sec10)

- [第１１　出典と調査範囲](#sec11)


第１　結論―一律の割合や平均額ではなく，五つの事情から決める

イタリア法の子の養育費は，「収入の何％」という一律の全国基準だけで決まるものではない。

イタリア民法３３７－ter条は，子の現在の需要，両親と同居していた当時の生活水準，各親と過ごす時間，両親双方の経済力，各親が担う家事・ケア労働の経済的価値を考慮して，必要に応じて定期金を定める仕組みを採る。

日本とイタリアにまたがる事件では，金額の問題だけでなく，どちらの国で請求するか，どの国の法律が適用されるか，既存の合意・裁判をどの国で承認・執行するか，財産がどこにあるかを分けて確認する必要がある。

イタリア人の親がいることや，親がイタリアに住むことだけで，常にイタリア法が適用され，又は日本の裁判をイタリアで直ちに執行できるとは限らない。

第２　養育費の金額を決める五つの事情

両親は，原則として各自の資力に比例して子の生活，教育及び養育を負担する。

裁判所が定期金を定める場合の中心的な考慮要素は，次の五つである。

考慮要素確認する資料の例
子の現在の需要食費，住居費，教育費，医療費，年齢・健康状態
同居時の生活水準住居，学校，習い事，家族の支出実績
各親と過ごす時間監護日数，宿泊，送迎，日常の直接負担
両親双方の経済力収入，資産，住居費，債務，実際の可処分資力
家事・ケア労働の経済的価値日常監護，家事，通院・学校対応等の分担


したがって，共同監護や面会交流の日数が多いことだけで定期金が当然にゼロになるわけではない。

反対に，一方の親が日常費用を直接負担していることは，他の事情と併せて金額を決める材料になる。

定期金は，当事者又は裁判所が別の基準を定めない限り，ISTATの指数に応じて自動的に調整される。

収入・監護状況・子の需要が変わった場合には，権利者又は義務者が裁判所へ変更を求めることができる。

第３　通常費用と特別費用を分ける

定期金は，食費，通常の住居費，衣類，反復する学校用品，市販薬など，子の日常生活に通常必要となる費用を広く賄うものとされる。

これに対し，臨時性・散発性，負担の大きさ，又は選択性を持つ費用は，定期金とは別の「特別費用」として扱われることがある。

[ミラノ裁判所のガイドライン](https://tribunale-milano.giustizia.it/it/linee_guida_spese_extra.page)は，医療費，学校費，課外活動費等を，事前の合意を要するものと要しないものに分けている。

もっとも，これはミラノの実務指針であり，イタリア全国で個別事情にかかわらず一律に適用される法定一覧ではない。

具体的な事件では，合意書又は裁判書が通常費用・特別費用の範囲，負担割合，事前協議，領収書の提出期限をどのように定めているかを読む必要がある。

第４　養育費は何歳まで支払うか

成年に達したことだけで，養育費が当然に終了するわけではない。

成年の子が経済的に自立していない場合，裁判所は一方又は双方の親に定期金を命じることができ，原則として成年の子へ直接支払わせることができる。

他方，いったん経済的に自立した成年の子が後に生活困難となった場合は，未成年子と同じ養育費が当然に復活するのではなく，生活上の必要を対象とする扶養の制度が問題となる。

重度の障害がある成年の子には，未成年子に関する規律が全面的に適用される。

したがって，「１８歳」「大学卒業」など一つの年齢だけで終期を決めず，就学・職業訓練，就労可能性，実際の収入，求職状況，障害，既存の合意・裁判の文言を確認する必要がある。

第５　イタリアでの請求・変更・回収

イタリアで養育費を求める裁判手続では，原則として弁護士による申立てが必要である。

養育費は，離婚・別居等の手続の一部としても，独立の手続としても定められ得る。

金額を定めた裁判は執行の基礎となり，不払いの場合には一般の金銭債権の強制執行手段を利用する。

法的別居の場面では，裁判所が使用者等の第三者に対し，義務者へ支払う金銭の一部を権利者へ直接支払うよう命じることもある。

未払となった各回の定期金には，原則として五年の消滅時効が問題となるため，支払期日，入金，催告その他の時効に関する資料を回ごとに管理する必要がある。

第６　イタリアで裁判する場合の管轄と準拠法

EU構成国の裁判所における扶養義務の国際裁判管轄は，EU扶養規則４／２００９号３条が，被告の常居所地，扶養権利者の常居所地，身分関係又は親責任の事件に附帯する裁判所等を定める。

同規則４条の裁判所選択は，１８歳未満の子に対する扶養義務の紛争には適用されない。

イタリアは，２００７年ハーグ扶養準拠法議定書に拘束される。

同議定書は非締約国の法も適用し得る普遍的適用を採り，原則として扶養権利者の常居所地法を適用する。

もっとも，子の扶養について権利者が義務者の常居所地国の当局へ申し立てた場合は，まず法廷地法を適用するなどの特則があるため，「子が日本に住むから常に日本法」と短絡しない。

第７　日本とイタリアの間で請求・回収する場合

日本の裁判所で新たに請求する場合は，日本の国際裁判管轄と，日本の「扶養義務の準拠法に関する法律」による準拠法を確認する。

詳しい判断順序は，[国際養育費の請求と回収](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)及び[国際扶養の準拠法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/kokusai-fuyou-junkyoho/)で整理している。

日本の養育費裁判をイタリアで使う場合，EU構成国間の判断を前提とするEU扶養規則だけで処理できるとは限らない。

イタリアの国際私法に関する法律２１８号６４条以下による承認要件を確認し，任意の履行がなく強制執行が必要な場合又は承認が争われる場合には，同法６７条に基づく手続を検討する。

反対に，イタリアの養育費裁判を日本で使う場合は，日本の民事訴訟法１１８条等による承認と，強制執行に必要な執行判決等を分けて確認する。

裁判書だけでなく，確定・執行可能性，送達，応訴，支払済額，翻訳及び執行対象財産の資料が必要になる。

２００７年ハーグ扶養条約については，令和８年１０月１６日現在，イタリアはEUの承認により拘束される一方，日本はHCCHの締約当事者一覧に掲載されていない。

したがって，日伊間で同条約の中央当局ルートを当然に利用できるとは扱わず，既存判断の種類と執行国の国内法を個別に確認する。

第８　よくある質問

１　イタリアの養育費は収入の何％ですか

全国一律の固定割合だけで決まる制度ではない。

子の需要，同居時の生活水準，監護時間，両親の経済力，家事・ケア労働の価値を総合し，特別費用の負担も別に定める。

２　イタリアの養育費は何歳までですか

成年到達だけで自動終了するとは限らず，成年の子が経済的に自立したかを確認する。

既存の合意又は裁判の終期，就学・訓練，就労状況及び障害も個別に検討する。

３　日本からイタリアの給与や預金を差し押さえられますか

日本の差押命令をイタリアの財産へそのまま及ぼすことはできない。

日本の判断をイタリアで承認・執行するための要件と手続を経て，イタリアの執行制度を利用する必要がある。

４　海外にいる親へ養育費を請求する最初の一歩は何ですか

子・権利者・義務者の住所と常居所，国籍，既存の合意・裁判，未払期間，勤務先・預金等の所在国を一枚の一覧にする。

その上で，新たな金額決定，既存判断の承認，強制執行のどの段階から始めるかを決める。

第９　相談時にそろえる資料

①子，監護者及び義務者の国籍，住所・居所・常居所の変遷を示す資料。

②出生証明書，戸籍，親子関係・親権・監護に関する合意又は裁判。

③養育費の合意書，裁判書，確定・送達・執行可能性を示す資料及び翻訳。

④両親の収入・資産・住居費，子の教育費・医療費・特別費用の資料。

⑤各回の支払期日，支払済額，未払額，送金記録及び催告の資料。

⑥勤務先，金融機関，不動産その他の執行対象財産とその所在国。

第１０　関連記事

①[国際養育費の請求と回収―準拠法・日本の裁判管轄・外国裁判の承認と強制執行](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)

②[国際扶養の準拠法―常居所地法・共通本国法・日本法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/kokusai-fuyou-junkyoho/)

③[国際離婚の手続選択と日本の国際裁判管轄・準拠法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/24/international-divorce-jurisdiction-applicable-law/)

④[養育費を払わない場合の回収方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/youikuhi-mibarai-kaishuu/)

第１１　出典と調査範囲

①[European e-Justice Portal「Family maintenance―Italy」](https://e-justice.europa.eu/topics/family-matters-inheritance/family-maintenance/it_en)

②[イタリア司法省「Mantenimento dei figli」](https://www.giustizia.it/giustizia/page/it/mantenimento_dei_figli?tab=d)

③[Normattiva・イタリア民法３３７－ter条及び３３７－septies条を導入・改正する法令](https://www.normattiva.it/uri-res/N2Ls?urn%3Anir%3Astato%3Adecreto%3A2013-12-28%3B154~art55%21vig=)

④[ミラノ裁判所「Linee guida spese extra assegno figli」](https://tribunale-milano.giustizia.it/it/linee_guida_spese_extra.page)

⑤[EU扶養規則４／２００９号・令和８年７月１６日統合版](https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/HTML/?uri=CELEX%3A02009R0004-20260716)

⑥[２００７年ハーグ扶養準拠法議定書](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/full-text/?cid=133)

⑦[２００７年ハーグ扶養条約の締約当事者一覧](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131)

⑧[ピサ裁判所「Riconoscimento sentenze straniere」](https://www.tribunale.pisa.giustizia.it/carta_servizi.aspx?cfp_id_scheda=3835)

令和８年１０月１６日現在の上記公的資料を確認した。

European e-Justice Portalのイタリア欄は最終更新日が令和３年１２月２２日であるため，民法の主要規定はNormattivaの法令資料，EUの管轄規則は令和８年７月１６日統合版，条約関係はHCCHの令和８年９月１６日更新の締約当事者一覧と照合した。

個別裁判所の算定傾向，特別費用の負担割合，具体的な必要書類及び期間は，管轄地，判断の種類，財産の所在地及び事件時点の法令・実務により異なる。

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## ドイツの養育費―デュッセルドルフ表２０２６・計算方法・何歳まで・不払い対応（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/germany-child-maintenance-duesseldorfer-table-2026/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 養育費, 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　ドイツの養育費を検討する順序](#sec1)

- [第２　誰が誰に対して養育費を負担するか](#sec2)
- [１　直系親族間の扶養義務，子の必要及び親の支払能力](#sec2-1)

- [２　子が一方の親と主に暮らす場合](#sec2-2)

- [３　成人した子の場合](#sec2-3)

- [第３　デュッセルドルフ表２０２６の法的位置付け](#sec3)
- [１　法律ではなく裁判実務上の指針であること](#sec3-1)

- [２　２０２６年の第１所得区分の必要額と支払額](#sec3-2)

- [３　児童手当は必要額の充足に用いること](#sec3-3)

- [４　自己の生活維持額と不足事案](#sec3-4)

- [第４　ドイツの養育費の計算方法](#sec4)
- [１　調整後純収入を確認する](#sec4-1)

- [２　年齢，所得区分及び扶養権利者数を当てはめる](#sec4-2)

- [３　児童手当，子の収入及び支払能力を反映する](#sec4-3)

- [４　単純な計算例](#sec4-4)

- [第５　ドイツの養育費は何歳までか](#sec5)
- [１　１８歳で当然に終わる制度ではない](#sec5-1)

- [２　２１歳未満の所定の就学者](#sec5-2)

- [３　親元を離れた学生等](#sec5-3)

- [第６　交代居住・共同監護の場合の養育費](#sec6)

- [第７　請求，権利証書及び不払いへの対応](#sec7)
- [１　収入資料の開示を求め，請求時点を残す](#sec7-1)

- [２　青少年局の補佐制度](#sec7-2)

- [３　簡易手続と強制執行可能な権利証書](#sec7-3)

- [４　養育費立替制度](#sec7-4)

- [５　表の養育費額と公的立替額は同じか](#sec7-5)

- [第８　日本とドイツにまたがる請求・執行](#sec8)
- [１　最初に準拠法と裁判管轄を分ける](#sec8-1)

- [２　２００７年ハーグ扶養条約の日独間での扱い](#sec8-2)

- [３　外国の権利証書を用いる場合の確認事項](#sec8-3)

- [第９　ドイツの養育費に関するよくある質問](#sec9)
- [１　ドイツの養育費は子１人当たりいくらか](#sec9-1)

- [２　デュッセルドルフ表には法律上の拘束力があるか](#sec9-2)

- [３　養育費は１８歳までか](#sec9-3)

- [４　父母が半分ずつ監護すれば支払は０になるか](#sec9-4)

- [５　不払いの場合は何から始めるか](#sec9-5)

- [６　日本からドイツ在住の親へ請求できるか](#sec9-6)

- [第１０　関連記事と主要資料](#sec10)


第１　ドイツの養育費を検討する順序

ドイツの養育費は，ドイツ民法典（Bürgerliches Gesetzbuch。以下「BGB」という。）上の扶養請求権を基礎とし，デュッセルドルフ表（Düsseldorfer Tabelle）を金額算定の重要な指針として運用する制度である。

デュッセルドルフ表自体は法律でも一律の料金表でもなく，個別事件では子の必要，父母の収入，扶養すべき人数，児童手当（Kindergeld），自己の生活を維持するための金額及び監護形態を確認する必要がある。

この記事は，令和８年１０月１６日現在のBGB，２０２６年１月１日版デュッセルドルフ表，連邦政府の制度案内及び連邦通常裁判所の裁判例に基づき，主として法律関係を整理するものである。

日本とドイツにまたがる事件では，ドイツ人であることやドイツに住んでいたことだけでドイツ法が当然に適用されるわけではないため，準拠法，裁判管轄及び判決等の承認・執行を金額計算より先に確認する必要がある。

第２　誰が誰に対して養育費を負担するか

１　直系親族間の扶養義務，子の必要及び親の支払能力

[BGB１６０１条](https://www.gesetze-im-internet.de/bgb/__1601.html)は，直系親族が相互に扶養する義務を定める。

子の養育費では，父母が子に対して負う扶養義務が出発点となる。

[BGB１６０２条](https://www.gesetze-im-internet.de/bgb/__1602.html)によれば，自ら生活を維持できない者が扶養を請求でき，未成年の子については，その財産収益や労働収入だけでは扶養に足りない範囲で父母に請求できる。

他方，[BGB１６０３条](https://www.gesetze-im-internet.de/bgb/__1603.html)は，義務者が自らの相当な生活を害さずに給付できるかという支払能力を問題とし，未成年の未婚の子等に対しては父母の加重された責任を定める。

したがって，表の金額だけを見て請求額を確定するのではなく，子に請求権があるか，義務者に支払能力があるか，他に同順位又は先順位の扶養義務があるかを順に確認する。

２　子が一方の親と主に暮らす場合

[BGB１６０６条３項](https://www.gesetze-im-internet.de/bgb/__1606.html)は，複数の同順位義務者が原則として収入・財産状況に応じて負担する一方，未成年の未婚の子を監護する親は，通常，世話及び養育によって扶養義務を履行するものとしている。

この通常の居住モデルでは，子と主に暮らす親が監護による扶養を行い，他方の親が金銭による養育費（Barunterhalt）を支払うという整理になる。

共同親権の有無と金銭負担の有無は同じ問題ではない。

父母双方が親権を持っていても，子が一方の親と主に暮らす場合は，他方の親に金銭扶養義務が生じ得る。

３　成人した子の場合

成人した子については，監護する親が世話だけで全部の扶養義務を履行するという未成年者の原則はそのまま当てはまらず，父母双方が原則として支払能力に応じて金銭扶養を分担する。

子自身の収入，職業訓練手当，奨学金その他の給付及び児童手当も，必要額の計算で確認する。

第３　デュッセルドルフ表２０２６の法的位置付け

１　法律ではなく裁判実務上の指針であること

[デュッセルドルフ表２０２６](https://www.olg-duesseldorf.nrw.de/infos/Duesseldorfer_Tabelle/Tabelle-2026/DT_2026.pdf)は，自ら「法的効力を持つものではなく，指針である」と明記している。

同表は，扶養権利者が２人いる場合を基礎として，義務者の調整後月額純収入と子の年齢から月額必要額（Bedarf）を示す。

扶養権利者の人数が２人より多い又は少ない場合は，より低い又は高い所得区分への調整が相当となることがある。

表の必要額は，児童手当等を控除した実際の支払額（Zahlbetrag）と同じではない。

２　２０２６年の第１所得区分の必要額と支払額

２０２６年表の第１所得区分は，義務者の調整後月額純収入が２１００ユーロまでの場合である。

同区分の月額は次のとおりであり，支払額は２０２６年の児童手当２５９ユーロを未成年者では半額，成人者では全額控除した附表の金額である。

子の年齢表の必要額児童手当の控除表の支払額
０歳から５歳４８６ユーロ１２９．５０ユーロ３５６．５０ユーロ
６歳から１１歳５５８ユーロ１２９．５０ユーロ４２８．５０ユーロ
１２歳から１７歳６５３ユーロ１２９．５０ユーロ５２３．５０ユーロ
１８歳以上６９８ユーロ２５９ユーロ４３９ユーロ


この金額は「ドイツの子１人につき必ず毎月この額」という結論ではない。

所得区分は１５段階あり，子の人数，他の扶養義務，子自身の収入，追加的な必要，健康保険料・介護保険料，大学授業料及び不足事案の按分によって結果が変わる。

３　児童手当は必要額の充足に用いること

[BGB１６１２ｂ条](https://www.gesetze-im-internet.de/bgb/__1612b.html)は，児童手当を子の金銭的必要の充足に用い，一方の親が監護により扶養義務を履行する場合は半額，それ以外の場合は全額を金銭的必要から差し引くものとしている。

２０２６年の児童手当は，[連邦雇用庁の案内](https://www.arbeitsagentur.de/familie-und-kinder/infos-rund-um-kindergeld/kindergeld-anspruch-hoehe-dauer)によれば，子１人につき月額２５９ユーロである。

４　自己の生活維持額と不足事案

２０２６年表は，未成年の未婚の子及び所定の２１歳未満の未婚の就学者に対する必要自己保持額（notwendiger Selbstbehalt）を，非就労者は月額１２００ユーロ，就労者は月額１４５０ユーロとしている。

非優先の成人した子等に対する相当自己保持額は，少なくとも月額１７５０ユーロとされる。

これらもBGB１６０３条の支払能力を具体化する指針上の金額であり，個別事情を見ずに機械的に控除するだけでは足りない。

利用可能な収入が同順位の子全員の必要額に足りない場合は，不足事案（Mangelfall）として，自己保持額を控除した分配可能額を各子の基準額に応じて按分することがある。

第４　ドイツの養育費の計算方法

１　調整後純収入を確認する

最初に，給与明細の受取額だけでなく，継続的な収入，税・社会保険料，職業上必要な支出，債務その他の調整項目を確認し，扶養法上の調整後純収入を算定する。

何を控除できるかは個別事情と管轄する上級地方裁判所の指針等にも左右されるため，単純な手取り月収と表の所得欄を直結させない。

２　年齢，所得区分及び扶養権利者数を当てはめる

次に，子の年齢区分と義務者の所得区分から表の必要額を確認する。

デュッセルドルフ表が扶養権利者２人を前提とすることから，実際の扶養権利者数に応じた区分調整の要否も検討する。

３　児童手当，子の収入及び支払能力を反映する

表の必要額からBGB１６１２ｂ条に従って児童手当を反映し，子自身の収入等を考慮する。

その上で，義務者の自己保持額，他の扶養義務及び不足事案の有無を確認し，実際の支払額を決める。

４　単純な計算例

調整後月額純収入が２１００ユーロ以下で，表の前提どおり扶養権利者が２人おり，対象の子が８歳であるとする。

２０２６年表の必要額は５５８ユーロであり，児童手当２５９ユーロの半額である１２９．５０ユーロを控除すると，附表上の支払額は月額４２８．５０ユーロとなる。

実際には，他方の扶養権利者の年齢・順位，義務者の支払能力，追加的な必要及び既存の権利証書を確認する必要がある。

扶養権利者が１人だけである場合等には所得区分の調整が検討されるため，この例を個別事件の確定額として用いることはできない。

第５　ドイツの養育費は何歳までか

１　１８歳で当然に終わる制度ではない

ドイツの子の扶養義務は，１８歳になったという事実だけで当然に終了するものではない。

[BGB１６１０条２項](https://www.gesetze-im-internet.de/bgb/__1610.html)は，相当な職業に向けた教育・訓練費用を生活上の必要に含めているため，成人後も，子が相当な教育・職業訓練を受け，自ら生活を維持できない間は扶養請求権が残り得る。

もっとも，教育・訓練の内容，進行状況，変更又は中断の理由，子の収入及び父母の支払能力により結論が変わる。

「大学卒業まで必ず支払う」又は「１８歳で必ず終了する」という一律の説明はいずれも正確でない。

２　２１歳未満の所定の就学者

BGB１６０３条２項は，２１歳未満で未婚であり，父母の一方又は双方の世帯に住み，一般学校教育を受けている成人した子を，未成年の子と同様の加重責任の対象としている。

この要件を満たすかどうかは，成人した子の扶養順位と義務者の支払能力に影響する。

３　親元を離れた学生等

デュッセルドルフ表２０２６は，父母のいずれとも同居しない学生又は独立世帯を持つ子の相当な必要額を，通常，月額９９０ユーロとしている。

この額には住居費等の想定が含まれる一方，健康保険料・介護保険料及び大学授業料は含まれず，事情により増額され得る。

成人した子の金銭扶養は父母双方が支払能力に応じて分担するため，一方の親だけの収入表から支払額を直ちに確定しない。

第６　交代居住・共同監護の場合の養育費

父母がほぼ同程度の時間で子を監護する交代居住（paritätisches Wechselmodell）でも，養育費が当然に０になるわけではない。

[連邦通常裁判所平成２９年１月１１日決定（XII ZB 565/15）](https://juris.bundesgerichtshof.de/cgi-bin/rechtsprechung/document.py?Art=en&amp;Blank=1.pdf&amp;Datum=2017&amp;Gericht=bgh&amp;Seite=102&amp;anz=3127&amp;nr=77307&amp;pos=3078)は，原則として父母双方が金銭扶養を負担し，子の必要額を父母双方の収入と交代居住による追加費用に基づいて算定するとした。

同決定は，各親が自分の監護時間中に行う現物給付によって金銭扶養請求権が消えるのではなく，その給付を請求権の一部履行として考慮するという整理を示している。

児童手当のうち金銭的必要に対応する半額の控除と，監護に対応する部分の父母間調整も問題となる。

共同親権，日常・重要事項の決定権及び子の居住時間は，養育費の計算とは区別して検討する必要がある。

各国の共同親権と居住制度の違いは，[離婚後の共同親権の国際比較－決定権・居住・DV対応の違い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/03/rikongo-kyodo-shinken-kokusai-hikaku/)で説明している。

第７　請求，権利証書及び不払いへの対応

１　収入資料の開示を求め，請求時点を残す

養育費の算定には相手方の収入・資産資料が必要であるため，請求内容とともに資料開示を文書で求め，送付日と到達を立証できる資料を残すことが重要である。

[BGB１６１３条](https://www.gesetze-im-internet.de/bgb/__1613.html)は，過去分の扶養について，原則として，扶養請求のため収入・資産情報の開示を求めた時，義務者が遅滞に陥った時又は請求が係属した時以後に限って請求できるものとし，権利がその月初に存在した場合はその月の１日から扶養を負担すると定める。

何も請求しないまま長期間経過しても，過去分を当然に全額さかのぼって請求できるとは限らない。

例外もあるため，支払が止まった場合は，請求・開示要求・既存の合意又は裁判書類を早期に整理する必要がある。

２　青少年局の補佐制度

[連邦家族ポータルのBeistandschaftの案内](https://familienportal.de/familienportal/lebenslagen/trennung/allein-und-getrennt-erziehende-eltern/wie-kann-ich-unterhalt-und-vaterschaft-mit-einem-beistand-regeln--126098)によれば，所定の親は青少年局（Jugendamt）に補佐を申請できる。

補佐人は，他方親の収入を調べ，養育費を計算し，合意形成を試み，必要な場合は子を裁判上の養育費手続で代理する。

補佐は無料で，子の国籍を問わず利用できるが，子が未成年でドイツに居住すること等が要件である。

日本に居住する子が同じ制度を当然に利用できるわけではない。

３　簡易手続と強制執行可能な権利証書

[家事事件及び非訟事件手続法（FamFG）２４９条](https://www.gesetze-im-internet.de/famfg/__249.html)は，請求対象の親と同居しない未成年の子について，児童手当控除前の請求額が最低扶養額の１．２倍を超えない範囲で，養育費を簡易手続により定める制度を設けている。

もっとも，既に裁判所の判断，係属手続又は強制執行に適した権利証書がある場合は，同手続を利用できない。

不払いに対して直ちに差押えへ進めるかは，合意書，青少年局等の証書，裁判所の決定その他の強制執行可能な権利証書があるかによる。

権利証書がない場合は，まず請求額を確定し，執行可能な形にする手続を選ぶ必要がある。

４　養育費立替制度

[連邦家族ポータルの養育費立替制度（Unterhaltsvorschuss）の案内](https://familienportal.de/familienportal/familienleistungen/unterhaltsvorschuss)によれば，子が一人親とドイツで暮らし，他方親が養育費を支払わない，又は不定期・不足額しか支払わない場合等に，所定の要件で公的給付を受けられる。

１２歳から１７歳までには社会給付や一人親の所得に関する追加要件があり，給付は遅くとも１８歳で終了する。

立替給付額は，デュッセルドルフ表の必要額（Bedarf）や，他方親が支払うべき額（Zahlbetrag）と同じではない。

[養育費立替法２条](https://www.gesetze-im-internet.de/uhvorschg/__2.html)は，年齢区分に応じた最低扶養額を基礎とし，所定の児童手当の受給権がある場合は第１子についての児童手当額を全額差し引き，さらに実際の養育費入金等を控除する仕組みを定める。

第３の児童手当半額控除による未成年者の支払額計算を，公的な立替給付額の計算へそのまま用いないことが必要である。

立替を受けても，他方親の扶養義務が免除されるわけではない。

支払能力があるのに支払わなかった義務者に対しては，行政機関が返還を請求し，訴訟・強制執行を行い得る。

５　表の養育費額と公的立替額は同じか

同じではない。

[２０２６年デュッセルドルフ表（https://www.olg-duesseldorf.nrw.de/infos/Duesseldorfer_Tabelle/Tabelle-2026/DT_2026.pdf）](https://www.olg-duesseldorf.nrw.de/infos/Duesseldorfer_Tabelle/Tabelle-2026/DT_2026.pdf)の需要額，児童手当等を反映した支払額及び[Unterhaltsvorschuss（https://familienportal.de/familienportal/familienleistungen/unterhaltsvorschuss）](https://familienportal.de/familienportal/familienleistungen/unterhaltsvorschuss)の支給額は，それぞれ区別する必要がある。

立替制度による支払があっても，支払義務を負う親の負担が当然に消えるわけではない。

日本の法定養育費や他国の行政徴収・公的支払との比較は，[養育費法制の国際比較](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/youikuhi-housei-kokusai-hikaku/)を参照されたい。

第８　日本とドイツにまたがる請求・執行

１　最初に準拠法と裁判管轄を分ける

日本の裁判所で国際的な養育費を扱う場合，扶養義務の準拠法，国際裁判管轄，申立人・相手方，送達及び必要な翻訳を分けて確認する。

準拠法の判断は，[国際扶養の準拠法―常居所地法・共通本国法・日本法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/kokusai-fuyou-junkyoho/)で説明している。

ドイツ法が準拠法となる場合でも，デュッセルドルフ表は指針であるから，表だけを提出すれば足りるとは限らない。

反対に，日本法が準拠法となる事件にドイツの表をそのまま適用することもできない。

２　２００７年ハーグ扶養条約の日独間での扱い

[２００７年ハーグ扶養条約の締約状況表](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131)では，令和８年９月１６日現在，ドイツは欧州連合の承認により同条約に拘束されているが，日本は締約当事者として掲載されていない。

したがって，日本とドイツの間で同条約の中央当局ルートを当然に利用できるものとして手続を組み立てることはできない。

条約が日独間に適用されないことは，養育費請求そのものが不可能であることを意味しない。

どの国で請求又は判決等の承認・執行を求めるか，相手方と財産がどこにあるか，既存の合意・証書・裁判がどの国のものかを確認し，各国の国内法その他の利用可能な国際協力経路を個別に調べる必要がある。

３　外国の権利証書を用いる場合の確認事項

ドイツの決定・証書を日本で用いる場合，又は日本の裁判・合意をドイツで用いる場合は，文書の種類，確定又は執行可能性，適式な送達，相手方の手続保障，翻訳，承認要件及び相手方財産の所在地を確認する。

国際養育費の請求から外国裁判の承認・強制執行までの一般的な順序は，[国際養育費の請求と回収―準拠法・日本の裁判管轄・外国裁判の承認と強制執行](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)で説明している。

第９　ドイツの養育費に関するよくある質問

１　ドイツの養育費は子１人当たりいくらか

固定額ではない。

２０２６年表の第１所得区分では，児童手当控除後の月額支払額は，０歳から５歳が３５６．５０ユーロ，６歳から１１歳が４２８．５０ユーロ，１２歳から１７歳が５２３．５０ユーロであるが，所得区分，扶養人数，支払能力及び個別の必要により変わる。

２　デュッセルドルフ表には法律上の拘束力があるか

法律上の拘束力を持つ料金表ではなく，裁判実務上の指針である。

BGB上の扶養請求権と支払能力を基礎として，個別事情を反映して用いる。

３　養育費は１８歳までか

１８歳で当然に終わるわけではない。

成人後も，相当な教育・職業訓練を受けており自活できない場合等には扶養請求権が残り得るが，父母双方の負担割合，子の収入及び教育経過を確認する。

４　父母が半分ずつ監護すれば支払は０になるか

当然に０にはならない。

真の交代居住では父母双方が原則として金銭扶養を負担し，双方の収入，交代居住による追加費用，現物給付及び児童手当を調整する。

５　不払いの場合は何から始めるか

既存の強制執行可能な権利証書の有無を確認し，相手方へ収入資料の開示と支払を文書で求め，請求時点を証明できる形で残す。

ドイツ在住の未成年の子については青少年局の補佐や，所定の養育費立替制度も検討する。

６　日本からドイツ在住の親へ請求できるか

請求の可能性はあるが，準拠法，裁判管轄，送達，文書の種類，承認・執行要件及び財産所在地を具体的に確認する必要がある。

日本は２００７年ハーグ扶養条約の締約当事者として掲載されていないため，日独間で同条約の中央当局ルートを当然に利用できるとは扱わない。

第１０　関連記事と主要資料

日本の養育費算定表の見方は，[養育費算定表の見方，計算方法及び法定養育費との違い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/21/youikuhi-santeihyou-mikata-keisan-hotei-youikuhi/)を参照されたい。

イングランド及びウェールズの制度との比較は，[イギリスの養育費の法制度―CMSの計算・対象年齢・不払い・日本からの請求](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/england-wales-child-maintenance/)で説明している。

主要な一次資料は，デュッセルドルフ上級地方裁判所の２０２６年表，BGB１６０１条から１６１３条，FamFG２４９条，連邦通常裁判所XII ZB 565/15，連邦家族ポータルの補佐・養育費立替制度の案内及びハーグ国際私法会議の締約状況表である。

外国法の日本語説明は，これらの原文を基準日現在で要約したものであり，公定訳ではない。

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## 相続財産清算人に選任された後の実務―財産目録・収支管理・裁判所への報告・終了報告（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/seisannin-sennin-go-zaisanmokuroku-houkoku/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 相続手続・相続財産調査, 遺言・相続, 親族・相続

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　選任直後に行うこと](#sec2)
- [１　審判書と申立記録を確認する](#sec2-1)

- [２　初動の一覧表を作る](#sec2-2)

- [３　連絡先と郵便物の流れを確保する](#sec2-3)

- [第３　財産目録と収支管理](#sec3)
- [１　財産調査と財産目録](#sec3-1)

- [２　名義変更と専用口座](#sec3-2)

- [３　帳簿，領収書及び電子データ](#sec3-3)

- [４　申立費用，予納金及び報酬を混同しない](#sec3-4)

- [第４　裁判所への報告](#sec4)

- [第５　公告，催告及び弁済](#sec5)
- [１　相続人捜索と債権申出の公告](#sec5-1)

- [２　判明している債権者等への個別催告](#sec5-2)

- [３　期間中の弁済と期間満了後の処理](#sec5-3)

- [第６　家庭裁判所の許可を要する行為](#sec6)
- [１　保存行為等と権限外行為を分ける](#sec6-1)

- [２　許可の要否を事前に確認する](#sec6-2)

- [３　許可後も結果を記録する](#sec6-3)

- [第７　財産・契約別の実務](#sec7)
- [１　預貯金，有価証券，保険及び年金](#sec7-1)

- [２　不動産，車両及び動産](#sec7-2)

- [３　公共料金，通信，賃貸借その他の契約](#sec7-3)

- [４　未分割の別相続と未知の財産](#sec7-4)

- [第８　特別縁故者，国庫帰属及び手続の終了](#sec8)
- [１　特別縁故者への分与](#sec8-1)

- [２　国庫への引継ぎ](#sec8-2)

- [３　報酬付与と終了報告](#sec8-3)

- [第９　よくある質問](#sec9)
- [１　選任後，最初に何をすべきですか](#sec9-1)

- [２　清算人個人の口座を使ってもよいですか](#sec9-2)

- [３　裁判所への報告は年１回ですか](#sec9-3)

- [４　不動産は清算人の判断だけで売却できますか](#sec9-4)

- [５　領収書がない支出はどうしますか](#sec9-5)

- [６　いつ手続が終わりますか](#sec9-6)

- [第１０　実務チェックリスト](#sec10)

- [第１１　出典](#sec11)


第１　この記事の対象と結論

本記事は，相続財産清算人に選任された者が，審判書を受け取ってから管理を終了するまでに行う実務を整理するものである。

申立人が選任前に行う準備や制度全体ではなく，選任後の財産調査，財産目録，専用口座，収支管理，債権者への公告・催告，裁判所への報告，権限外行為許可，報酬付与及び終了報告に焦点を当てる。

実務の基本は，①選任時点の財産と負債を確定する，②相続財産と自己の財産を混同しない，③すべての入出金を証憑と結び付ける，④重要な処分の前に権限と許可の要否を確認する，⑤判断の経過を裁判所へ報告できる形で残すことである。

令和８年１０月１６日時点の民法，家事事件手続法，裁判所資料及び匿名化した実際の事件記録を確認して作成した。

事件記録は，個人名，住所，口座，金額，事件番号その他の個別情報を示さず，公的資料で確認できる実務工程を具体化するためだけに用いた。

報告書の名称，提出時期及び添付書類は家庭裁判所ごとに異なり得るため，選任した裁判所の指示を優先する必要がある。

第２　選任直後に行うこと

１　審判書と申立記録を確認する

最初に，選任審判書，申立書，財産目録，親族関係図，戸籍，債権者・債務者の資料，不動産・預貯金・保険・有価証券等の資料を確認する。

申立人が把握している財産だけを前提にせず，申立ての目的，未解決の紛争，緊急に保存すべき財産，期限のある請求や契約を抽出する。

選任審判書謄本は，金融機関，不動産登記，契約先その他の関係機関に権限を示す基本資料となる。

提出先により，審判の確定証明書，印鑑証明書その他の資料を求められることがあるため，個別に必要書類を確認する。

２　初動の一覧表を作る

財産，負債，契約，郵便物，期限，関係者及び必要な裁判所手続を一つの進行表にまとめる。

特に，保険の失効，賃貸借の更新，税金・管理費の期限，建物の漏水・倒壊，車両や動産の保管，訴訟・執行の期日など，放置すると価値が失われる事項を優先する。

相続財産清算人の選任から公告，弁済，特別縁故者への分与及び国庫帰属までの制度全体は，[相続財産清算人とは―選任から手続終了まで](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/souzoku-zaisan-seisannin-nagare/)で説明している。

３　連絡先と郵便物の流れを確保する

関係者に就任を通知し，請求書，納税通知書，金融機関通知，保険・年金・公共料金の書類等が清算人へ届くようにする。

被相続人宛ての郵便物は未知の財産・債務・契約を発見する重要な資料であるため，転送や受領方法を検討し，封筒を含めて受領日と内容を記録する。

第３　財産目録と収支管理

１　財産調査と財産目録

預貯金，有価証券，保険，不動産，車両，貴金属・動産，貸付金，還付金，デジタル資産等を調査し，負債と継続契約も確認する。

財産目録には，財産の種類，所在，名義，数量，評価額，評価基準日，権利証・通帳等の保管場所，換価又は回収の状況を記載する。

熊本家庭裁判所の職務案内は，選任後の初回報告として財産目録及び収支予定表等を提出する運用例を示している。

ただし，書式と提出期限は全国一律ではないので，選任審判をした家庭裁判所の指示を確認する。

２　名義変更と専用口座

清算人は，相続財産を自己又は他事件の財産と明確に分離して管理する。

金融機関に就任を届け出て，必要に応じて口座名義を相続財産清算人名義へ変更し，入出金を一つの管理口座に集約する。

現金を長期間手元に保管したり，清算人個人の口座を経由させたりしない。

やむを得ず現金を扱うときは，受領書，現金出納帳，入金記録及び残高確認をそろえる。

３　帳簿，領収書及び電子データ

収支表には，日付，入出金区分，金額，相手方，費目，理由，対応する財産又は債務，証憑番号及び口座残高を記載する。

通帳，振込控え，請求書，領収書，契約書，査定書，メールその他の資料に連番を付け，収支表から証憑へ，証憑から収支表へ相互にたどれるようにする。

実際の事件記録でも，財産目録，通帳・残高資料，請求書・領収書，収支表及び複数回の報告書を時系列で対応させることが，清算経過の説明に有用であった。

この方法は，特定の事件の内容を再現するものではなく，裁判所資料に示された帳簿・証憑管理を具体化する一般的な管理方法である。

４　申立費用，予納金及び報酬を混同しない

申立人が支払った申立実費，裁判所へ納付した予納金，選任後の管理費用及び清算人報酬は，性質と判断主体が異なる。

費用の区分と予納金の返還条件は，[相続財産清算人の費用・予納金・報酬](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/souzoku-zaisan-seisannin-hiyou-yonoukin-houshuu/)で説明している。

第４　裁判所への報告

報告の種類主な内容提出時期の考え方
初回報告調査結果，財産目録，収支予定，今後の方針裁判所が指定した期限まで
公告・催告関係の報告官報公告，既知の債権者等への個別催告，届出状況裁判所の指示又は公告期間の進行に応じて
期間満了後の報告相続人の届出，債権・受遺の届出，弁済方針各期間満了後，次の処理前
定期報告財産・負債の変動，収支，処理済み・未処理事項裁判所が指定する周期又は求めたとき
権限外行為後の報告許可内容，契約・決済結果，代金・費用許可審判又は裁判所の指示に従う
臨時報告訴訟，重大な損失，予定外の財産・債務，方針変更重要事実が生じたとき速やかに
終了報告最終財産目録，収支，分与・国庫引継ぎ等，残務管理を終了するとき


熊本家庭裁判所の職務案内は，初回，公告・催告，定期，権限外行為後，相続人捜索期間満了後，臨時，国庫引継ぎ準備及び終了時の報告を区別する実務例を示している。

これは報告事項を漏らさないために有用であるが，名称や期限を全国共通のルールとして扱ってはならない。

報告書では，単に「調査中」「売却予定」と書くのではなく，調査先，回答日，判明事項，判断，次の作業，未処理の理由及び予定時期を記載する。

財産目録・収支表・証憑一覧の基準日をそろえ，前回報告からの増減を説明する。

第５　公告，催告及び弁済

１　相続人捜索と債権申出の公告

令和５年４月１日施行の改正後の制度では，家庭裁判所による清算人選任・相続人捜索の公告と，清算人による相続債権者・受遺者に対する請求申出の公告を並行して進めることができる。

相続人の権利主張期間は６か月を下ることができない。

清算人は，裁判所の選任公告とは別に，すべての相続債権者及び受遺者に対し，一定期間内に請求を申し出るよう官報公告を行う。

公告の内容，掲載日，申出期限及び掲載紙を事件記録に残す。

２　判明している債権者等への個別催告

帳簿，請求書，郵便物，通帳等から判明している相続債権者及び受遺者を公告だけで済ませず，個別に催告する。

発送日，送付先，送付方法，配達状況，回答及び届出債権額を一覧化する。

３　期間中の弁済と期間満了後の処理

請求申出期間中は，原則として相続債権者及び受遺者に弁済することができない。

期間満了後は，届出債権と判明債権を整理し，優先権のある債権，担保権，租税，管理・清算費用及び一般債権等の関係を確認して弁済案を作る。

財産が債務を完済できない場合は，相続財産破産の要否を含め，独断で一部の債権者だけを優先しないようにする。

第６　家庭裁判所の許可を要する行為

１　保存行為等と権限外行為を分ける

相続財産清算人の権限は，民法２８条が準用する民法１０３条の範囲が基本である。

保存行為と，財産の性質を変えない利用・改良を超える処分は，家庭裁判所の権限外行為許可を得て行う。

２　許可の要否を事前に確認する

不動産や高額動産の売却，重要な権利の放棄，訴えの提起，和解その他の行為については，許可の要否を事前に裁判所へ確認する。

熊本家庭裁判所の職務案内には，不動産・自動車等の処分，訴訟行為等が許可を検討する例として挙げられているが，具体的な行為の法的性質と事件の事情によって判断する必要がある。

相続財産清算人による不動産の任意売却については，[相続財産清算人による不動産の任意売却](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/seisannin-nini-baikyaku/)を参照されたい。

許可の対象，必要性，価格の相当性，売却条件，費用及び手取額を示し，査定書や契約案等を添付する。

３　許可後も結果を記録する

許可を得たことだけで処理を終えず，許可された条件と実際の契約・決済が一致するかを確認する。

代金の入金，費用の支払，登記・引渡し，証憑及び管理口座の残高を照合し，裁判所の指示に従って結果を報告する。

第７　財産・契約別の実務

１　預貯金，有価証券，保険及び年金

金融機関ごとに残高証明，取引履歴，貸金庫及び融資・保証の有無を確認する。

保険会社には死亡保険金，解約返戻金，未払保険料及び保険契約者・受取人を確認し，保険金が相続財産に属するかを契約内容に即して判断する。

年金，税金，介護保険料等は，未支給分，過誤払，還付又は返還請求の有無を確認する。

入金があった場合は，名目と帰属を確認してから管理口座へ計上する。

２　不動産，車両及び動産

不動産については，登記，評価，現況，占有者，賃貸借，抵当権，滞納税・管理費，境界，残置物，保険及び危険箇所を確認する。

車両は，登録名義，保管場所，鍵，保険，ローン，価値及び廃車・売却費用を確認する。

動産は，写真と一覧を作り，価値のある物，個人情報を含む物，祭祀・思い出品，廃棄候補を分ける。

安易に廃棄せず，所有関係，換価可能性，証拠価値及び許可の要否を検討する。

３　公共料金，通信，賃貸借その他の契約

電気，ガス，水道，通信，新聞，サブスクリプション，賃貸借，施設契約等を一覧化する。

財産の保存に必要な契約は継続し，不要な契約は解約するが，違約金，原状回復，名義，返金及び自動引落しを確認する。

４　未分割の別相続と未知の財産

被相続人が別の相続について遺産分割を終えていない場合，その相続分や共有状態も相続財産となり得る。

戸籍，登記，固定資産資料，郵便物及び過去の取引履歴を照合し，判明した財産・債務を随時財産目録と報告へ反映する。

第８　特別縁故者，国庫帰属及び手続の終了

１　特別縁故者への分与

相続人の権利主張期間が満了した後，特別縁故者から分与申立てがされたときは，家庭裁判所が清算人の意見を聴く。

清算人は，申立人と被相続人との関係，介護・費用負担，生前の財産移動，使途不明金，相続財産の内容等を客観資料で検討する。

意見書の作成方法は，[特別縁故者に対する相続財産分与と清算人の意見書](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/06/tokubetsu-enkosha-seisannin-ikensho/)で説明している。

２　国庫への引継ぎ

相続債権者・受遺者への弁済と特別縁故者への分与を終えた後に残余財産があるときは，国庫帰属に向けた手続を進める。

現金化できない不動産・動産，未収債権又は紛争が残る場合は，処理方針を裁判所と確認する。

３　報酬付与と終了報告

管理財産をすべて引き渡し又は支出する前に，清算人報酬の付与を申し立てる。

報酬の決定と支払，国庫への引継ぎ，必要な登記・届出，管理口座の解約等を終えた後，最終財産目録，最終収支表，証憑及び未処理事項の有無を添えて終了報告を行う。

熊本家庭裁判所の職務案内は，管理終了報告に加えて，終了原因に応じた資格喪失関係の書類等を提出する運用例を示している。

必要な書式と添付書類は，選任した家庭裁判所に確認する。

第９　よくある質問

１　選任後，最初に何をすべきですか

選任審判書と申立記録を確認し，緊急に保全すべき財産・期限を抽出した上で，財産・負債・契約・関係者の一覧と作業予定を作る。

同時に，裁判所が指定した初回報告の期限と書式を確認する。

２　清算人個人の口座を使ってもよいですか

相続財産と個人財産の混同を避けるため，清算人個人の口座を経由させず，相続財産清算人名義の管理口座を用いるのが基本である。

３　裁判所への報告は年１回ですか

全国一律に年１回と決まっているわけではない。

初回報告，定期報告，公告・催告や期間満了後の報告，権限外行為後の報告，臨時報告，終了報告等があり，時期は選任した裁判所の指示に従う。

４　不動産は清算人の判断だけで売却できますか

通常，不動産売却は保存行為等の範囲を超えるため，家庭裁判所の権限外行為許可が問題となる。

売買契約を確定する前に，許可の要否と必要資料を裁判所へ確認する必要がある。

５　領収書がない支出はどうしますか

領収書がないまま費用として処理せず，振込記録，請求書，契約書，受領確認等の代替資料を集め，支出目的と必要性を説明できるようにする。

資料が得られない場合は，その限界を収支表と報告書に明記する。

６　いつ手続が終わりますか

相続人捜索・債権申出の期間，財産調査，換価，弁済，特別縁故者への分与及び国庫引継ぎの要否によって異なる。

法定の公告期間だけでなく，売却や紛争解決に要する期間が加わるため，一律の終了時期は示せない。

第１０　実務チェックリスト

①　審判書，申立記録及び裁判所の提出指示を確認した。

②　緊急に保存すべき財産と期限を抽出した。

③　財産・負債・契約・関係者・郵便物の一覧を作った。

④　相続財産清算人名義の管理口座を設けた。

⑤　財産目録，収支表，証憑一覧及び進行表の基準日をそろえた。

⑥　既知の相続債権者・受遺者に個別催告をした。

⑦　重要な処分の前に権限外行為許可の要否を確認した。

⑧　許可された条件と実際の契約・決済を照合した。

⑨　報酬付与の申立てをする前に管理財産を使い切っていない。

⑩　終了報告に最終財産目録，収支表及び証憑を添えた。

第１１　出典

①　[e-Gov法令検索・民法](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)（２７条～２９条，１０３条，９５１条～９５９条）

②　[e-Gov法令検索・家事事件手続法](https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052)（１２５条，２０３条～２０８条）

③　[熊本家庭裁判所「相続財産清算人の職務について」](https://www.courts.go.jp/kumamoto/vc-files/kumamoto/kasaitetuzukiannai/1_souzoku_syokumu.pdf)

④　[裁判所ウェブサイト「相続財産清算人の選任」](https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_06_15/)

⑤　[裁判所ウェブサイト「相続財産清算人選任の申立書式」](https://www.courts.go.jp/saiban/syosiki/syosiki_kazisinpan/syosiki_01_15/index.html)

⑥　[法務省「令和３年民法・不動産登記法改正，土地国庫帰属法のポイント」](https://www.moj.go.jp/content/001444020.pdf)

⑦　相続財産清算事件の記録（１７０頁）。個別情報を用いず，財産目録，照会，契約，入出金，報告及び終了処理の工程を確認するための非公開一次記録として参照した。

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## 相続財産清算人の費用・予納金・報酬―誰が払い，いくらかかり，いつ返るか（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/souzoku-zaisan-seisannin-hiyou-yonoukin-houshuu/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-18
Category: 相続手続・相続財産調査, 遺言・相続, 親族・相続

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　費用の全体像](#sec2)

- [第３　申立時に必要となる費用](#sec3)
- [１　収入印紙，郵便料及び官報公告料](#sec3-1)

- [２　戸籍，登記及び財産資料の取得費用](#sec3-2)

- [３　申立人がいったん支払う意味](#sec3-3)

- [第４　予納金](#sec4)
- [１　予納金の目的](#sec4-1)

- [２　予納金の額は全国一律ではない](#sec4-2)

- [３　予納金が返還される場合](#sec4-3)

- [４　予納金を用意できない場合](#sec4-4)

- [第５　清算人報酬と選任後の費用](#sec5)
- [１　清算人報酬は家庭裁判所が定める](#sec5-1)

- [２　選任後の管理・換価費用](#sec5-2)

- [３　申立費用の償還は自動ではない](#sec5-3)

- [第６　申立目的ごとの費用判断](#sec6)
- [１　相続債権を回収したい場合](#sec6-1)

- [２　特別縁故者への分与を求めたい場合](#sec6-2)

- [３　不動産を処分し，又は登記を進めたい場合](#sec6-3)

- [４　申立目的を先に固定する](#sec6-4)

- [第７　よくある質問](#sec7)
- [１　相続財産清算人の申立てにはいくらかかりますか](#sec7-1)

- [２　予納金は誰が払いますか](#sec7-2)

- [３　予納金は必ず返ってきますか](#sec7-3)

- [４　予納金は全国一律で１００万円ですか](#sec7-4)

- [５　清算人の報酬は誰が決めますか](#sec7-5)

- [６　遺産に現金がなくても申し立てられますか](#sec7-6)

- [第８　申立前のチェックリスト](#sec8)

- [第９　出典](#sec9)


第１　この記事の対象と結論

相続財産清算人の選任を申し立てるときに必要となる費用は，①収入印紙，②連絡用の郵便切手，③官報公告料，④戸籍等の取得費その他の準備費用，⑤裁判所が命じる予納金に分けて考える必要がある。

選任後には，これらとは別に，相続財産を調査・管理・換価するための費用と，相続財産清算人の報酬が問題となる。

申立人は，少なくとも申立時の実費と，裁判所が納付を求めた予納金をいったん準備するのが通常である。

ただし，予納金の要否・額は遺産の内容や管轄裁判所の運用によって異なり，相続財産から清算費用を支払える状態になれば全部又は一部が返還されることがある。

「予納金は必ず戻る」「全国どこでも一律に同額である」とは限らない。

令和８年１０月１６日時点の法令，全国の裁判所ウェブサイト及び大阪家庭裁判所の令和８年１月５日版資料を確認して作成した。

具体的な金額と納付方法は改定されるため，申立ての直前に管轄家庭裁判所へ確認する必要がある。

第２　費用の全体像

区分主な内容申立時の負担最終的な扱い
申立手数料収入印紙８００円原則として申立人が用意する当然に返還される費用ではない
連絡用郵便料裁判所からの送付に使う郵便切手等原則として申立人が用意する額・組合せは裁判所ごとに確認する
官報公告料相続財産清算人の選任等を公告する費用家庭裁判所の指示があってから納付する裁判所ウェブサイトの現行案内では５５８２円である
資料取得等の費用戸籍・住民票・登記事項証明書・残高証明書等資料を取得する者がいったん支払う必要性，立替者及び領収資料を残す
予納金清算人報酬や管理費用の原資を確保するため裁判所が定める金銭裁判所から求められた申立人が納付する相続財産から原資を確保できれば返還されることがある
選任後の管理・換価費用固定資産税，地代，保険料，調査・測量・売却費用等清算人が相続財産から支出するのが基本である支払時期，必要性及び優先関係を個別に確認する
清算人の報酬職務内容，期間，財産額等を踏まえて家庭裁判所が定める相続財産又は予納金が原資となる清算人が報酬付与を申し立て，裁判所が決定する


第３　申立時に必要となる費用

１　収入印紙，郵便料及び官報公告料

裁判所ウェブサイトの「相続財産清算人の選任」によれば，申立手数料は収入印紙８００円であり，これに連絡用の郵便切手と官報公告料５５８２円が加わる。

郵便切手の額と内訳は，各家庭裁判所が定めるため，全国共通の金額として記載することはできない。

大阪家庭裁判所の令和８年１月５日版手引きは，大阪家庭裁判所本庁へ申し立てる場合の郵便切手の例を示しているが，他の家庭裁判所や支部へそのまま当てはめることはできない。

郵便料や公告料は改定されることがあるので，申立書を提出する直前に最新の案内を確認すべきである。

２　戸籍，登記及び財産資料の取得費用

申立てでは，被相続人の出生から死亡までの戸籍，被相続人の父母の戸籍，相続人候補者の戸籍，不動産登記事項証明書，固定資産評価証明書，預貯金・有価証券の資料，債権・債務の資料等が必要になることがある。

事案によっては，戸籍の収集範囲が広くなり，郵送請求の定額小為替代や専門家への依頼費用も生じる。

これらは官報公告料や予納金とは別の費用である。

誰が，何の目的で，いくら支払ったかを領収書とともに記録し，将来，相続財産からの償還を求めるのかも整理しておく必要がある。

３　申立人がいったん支払う意味

相続財産清算人がまだ選任されていない段階では，相続財産を代表して支払う者がいない。

そのため，申立人が申立実費や予納金をいったん負担することになる。

もっとも，申立人が支払った金銭がすべて当然に相続財産から返還されるわけではない。

支出の必要性，相続財産の有無・換価可能性，裁判所や選任後の清算人の判断，債権の順位等が関係するので，「立替えたから必ず全額戻る」とは考えない方がよい。

第４　予納金

１　予納金の目的

相続財産に現金がない，財産の所在や価値が不明である，又は換価まで相当の期間を要する場合でも，清算人は財産調査，郵便物の管理，不動産の保全，債権者対応及び裁判所への報告を行う必要がある。

予納金は，このような職務に必要となる費用や清算人報酬の原資をあらかじめ確保するために納める金銭である。

裁判所ウェブサイトも，相続財産から清算人の職務に必要な費用や報酬を支払うことが見込めない場合には，申立人に予納金の納付を求めることがあると案内している。

２　予納金の額は全国一律ではない

予納金は法律で一律額が決められているものではなく，遺産の種類・額，管理の難易度，調査や換価の見込み，清算人の候補者，管轄裁判所の運用等によって異なる。

不動産があっても，売却困難，境界不明，残置物や倒壊危険がある，固定資産税や管理費の滞納があるといった事情により，現金化できるとは限らない。

大阪家庭裁判所の令和８年１月５日版手引きは，予納金の目安を約１００万円と案内している。

これは大阪家庭裁判所の資料における目安であり，全国の裁判所で常に１００万円となることを意味しない。

事件ごとの納付額は，選任直前に裁判所が定めるとされている。

３　予納金が返還される場合

選任後に預貯金が判明したり，不動産等を換価したりして，相続財産から管理費用と報酬の原資を確保できたときは，予納金の全部又は一部が返還されることがある。

これに対し，相続財産が見つからない，換価できない，又は調査・管理・報酬に予納金を要した場合には，全額が返還されないことがある。

大阪家庭裁判所の手引きも，清算人の管理下で費用・報酬を賄える相続財産が形成された場合には予納金が返還される一方，財産が形成されなければ全部が返還されないことがあると説明している。

したがって，返還時期や返還額を申立前に確定することはできない。

４　予納金を用意できない場合

予納金を用意できないからといって，法的な問題が消えるわけではない。

まず，清算人の選任によって何を実現したいのか，対象財産の概算額と換価可能性，ほかに利用できる手続があるかを整理し，管轄家庭裁判所又は弁護士へ相談する必要がある。

債権回収，特別縁故者への分与，不動産の処分，登記，訴訟の相手方の確保など，申立目的によって費用対効果と代替手段が異なる。

予納金の減額や免除が当然に認められる制度があるとの前提で進めるべきではない。

第５　清算人報酬と選任後の費用

１　清算人報酬は家庭裁判所が定める

相続財産清算人の報酬は，当事者間の契約だけで自由に確定するものではなく，清算人からの報酬付与の申立てを受けた家庭裁判所が，職務の内容・期間，財産の種類・額，処理の難易度その他の事情を踏まえて定める。

予納金の額と最終的な報酬額は同じとは限らない。

清算人は，管理財産がなくなる前に報酬付与を申し立てる必要がある。

報酬決定を待たずに残余財産をすべて引き渡し，又は支出してしまうと，報酬の原資がなくなるおそれがある。

２　選任後の管理・換価費用

選任後には，固定資産税，地代，マンション管理費，保険料，公共料金，鍵交換，残置物保管，調査，鑑定，測量，登記及び売却等の費用が生じ得る。

これらは予納金や報酬とは別に，その支出が相続財産の保存・管理・清算に必要かを検討する費用である。

相続財産に関する費用の考え方は，[相続財産に関する費用（民法８８５条）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/13/souzoku-zaisan-hiyou-minpou-885/)で詳しく説明している。

請求書の名宛人だけで決めず，死亡前の債務，死亡後の管理費用及び申立人等の固有費用を区別し，支払時期と優先関係も確認する必要がある。

３　申立費用の償還は自動ではない

申立人が支払った実費を相続財産から償還できるかは，支出の内容，必要性，裏付け資料，相続財産の状況及び他の債権との関係による。

選任後の清算人は，申立人の説明だけでなく，領収書，振込記録，取得した資料及び支出目的を確認する。

申立てを検討する段階から，費用一覧表を作り，支払日，支払先，金額，目的，立替者，領収書の有無を記録しておくとよい。

第６　申立目的ごとの費用判断

１　相続債権を回収したい場合

被相続人に対する貸金，損害賠償その他の債権を回収するための申立てでは，相続財産の存在と回収見込みを調査し，予納金を含む申立費用と見込配当額を比較する必要がある。

不動産があるというだけでは，担保権，滞納税，管理費，売却費用等を控除した残額があるとは限らない。

２　特別縁故者への分与を求めたい場合

特別縁故者への分与は，相続財産の清算と相続人捜索の期間が満了した後に申し立てる手続である。

清算人選任の予納金のほか，分与申立ての費用，関係資料の取得費用及び相当期間の経過を見込む必要がある。

３　不動産を処分し，又は登記を進めたい場合

空き家，共有持分，管理不全土地等の処理を目的とする場合は，評価額だけでなく，現況，境界，残置物，抵当権，滞納税，解体・修繕の要否及び買手の見込みを確認する。

換価によって予納金を返還できるかは，これらを控除した手取り額による。

自治体が葬祭費等への充当後の残余遺留金を保管している場合には，金額だけで清算人選任と供託を振り分けることはできない。

適用した葬祭制度，相続人の状況，清算の必要性，調査負担及び供託の要件を踏まえた判断は，[自治体が保管する遺留金の処理](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/18/jichitai-iryuukin-shori/)で説明している。

４　申立目的を先に固定する

相続財産清算人の選任から国庫帰属までの全体像は，[相続財産清算人とは―選任から手続終了まで](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/souzoku-zaisan-seisannin-nagare/)を参照されたい。

費用の検討では，「清算人を選任したい」という表現だけでなく，選任後にどの財産について何を実現するのかを具体化することが重要である。

第７　よくある質問

１　相続財産清算人の申立てにはいくらかかりますか

全国共通の申立手数料は収入印紙８００円であり，これに裁判所ごとの郵便料，官報公告料５５８２円，戸籍等の取得費が加わる。

さらに，相続財産から費用・報酬を賄えない見込みがあるときは，裁判所から予納金の納付を求められることがある。

２　予納金は誰が払いますか

裁判所が納付を求めた申立人が，指定された期限までに納めるのが通常である。

複数の利害関係人がいる場合の内部負担は，申立前に協議して記録しておくとよい。

３　予納金は必ず返ってきますか

必ず返還されるものではない。

選任後に相続財産から管理費用と報酬を賄える場合は全部又は一部が返還されることがあるが，財産がない，換価できない，又は予納金を職務費用等に要した場合は返還されないことがある。

４　予納金は全国一律で１００万円ですか

一律ではない。

約１００万円という金額は大阪家庭裁判所の令和８年１月５日版手引きにある目安であり，裁判所と事件によって異なる。

５　清算人の報酬は誰が決めますか

清算人からの申立てを受けて家庭裁判所が定める。

職務内容，期間，財産額及び処理の難易度等が考慮されるため，申立時の予納金と最終報酬は一致しないことがある。

６　遺産に現金がなくても申し立てられますか

申立て自体は可能であるが，裁判所から予納金の納付を求められる可能性が高くなる。

不動産等を将来換価できるか，その前に必要となる管理費用をどう賄うかも検討する必要がある。

第８　申立前のチェックリスト

①　申立てによって実現したい目的を一文で書いた。

②　預貯金，不動産，有価証券，動産及び債権の概算額を確認した。

③　担保権，税金，管理費及びその他の債務を確認した。

④　収入印紙，郵便料，官報公告料及び資料取得費を分けて見積もった。

⑤　管轄家庭裁判所に，最新の郵便料と予納金の運用を確認した。

⑥　予納金が返還されない場合も含めて費用対効果を検討した。

⑦　立替費用について，日付，金額，目的，支払者及び証憑を整理した。

⑧　不動産がある場合，換価費用と手取り見込額を試算した。

第９　出典

①　[e-Gov法令検索・民法](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)（２７条～２９条，９５１条～９５９条）

②　[e-Gov法令検索・家事事件手続法](https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052)（１２５条，２０３条～２０８条）

③　[裁判所ウェブサイト「相続財産清算人の選任」](https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_06_15/)

④　[大阪家庭裁判所「相続財産清算人選任申立ての手引き」（令和８年１月５日版）](https://www.courts.go.jp/osaka/vc-files/osaka/seisannin_ippan_tebikiR080105.pdf)

⑤　[大阪家庭裁判所「相続財産清算人選任申立ての手引き（成年後見人・保佐人・補助人用）」（令和８年１月５日版）](https://www.courts.go.jp/osaka/vc-files/osaka/souzokuzaisan_kouken_tebikiR080105.pdf)

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## 中国の養育費（抚养费）の法制度―金額・支払終期・未払いと日中間の請求・執行（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/china-child-support-fuyangfei/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 養育費, 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　本記事で扱う「中国の養育費」](#sec1)

- [第２　誰が養育費を負担し，誰が請求できるか](#sec2)

- [第３　中国の養育費はいくらか](#sec3)
- [１　収入の２０～３０％は固定額ではない](#sec3-1)

- [２　固定収入がない場合](#sec3-2)

- [第４　養育費に含まれる費用と支払方法](#sec4)

- [第５　中国の養育費は何歳までか](#sec5)

- [第６　離婚時の合意，増額請求及び未払い](#sec6)

- [第７　中国で養育費を請求し，未払いを回収する場合](#sec7)

- [第８　日中間の事件では準拠法を先に確認する](#sec8)

- [第９　中国の判決・調解書を日本で使う場合](#sec9)

- [第１０　日本の調停・審判・判決を中国で使う場合](#sec10)

- [第１１　２００７年ハーグ扶養条約を当然に利用できるか](#sec11)

- [第１２　相談時にそろえる資料](#sec12)

- [第１３　よくある質問](#sec13)
- [１　中国の養育費は収入の２０～３０％で必ず決まりますか](#sec13-1)

- [２　子が１８歳になれば必ず終了しますか](#sec13-2)

- [３　離婚時に「養育費を請求しない」と合意すれば将来も請求できませんか](#sec13-3)

- [４　中国籍の親であれば日本でも中国の２０～３０％基準を使いますか](#sec13-4)

- [５　中国の判決があれば日本の預金をすぐ差し押さえられますか](#sec13-5)

- [６　日本の審判があれば中国の財産をすぐ差し押さえられますか](#sec13-6)

- [第１４　関連記事と出典](#sec14)


第１　本記事で扱う「中国の養育費」

本記事は，中華人民共和国本土の民事法における父母から子への養育費（抚养费）を扱う。

香港特別行政区，マカオ特別行政区及び台湾には別の法制度があるため，本記事の説明をそのまま当てはめない。

中国語の「养育成本」は子育てに要する社会的・経済的費用を広く示す表現であるのに対し，法律上の請求対象として問題となるのは主に「抚养费」である。

中国の「養育費はいくらか」「何歳までか」という質問には，中国法が適用されるか，既に合意・裁判・調解があるか，父母と子がどの国に住み，財産がどこにあるかを確認してから答える必要がある。

法律上の論点中国法の基本線日中間の事件で別に確認する事項
金額子の実際の必要，父母の負担能力及び現地の実際の生活水準を考慮するどの国の法が準拠法となるか
支払終期原則１８歳までであり，例外がある成年年齢だけでなく就学・障害等を確認する
変更事情により増額請求等があり得る既存合意・裁判の効力と変更手続を確認する
未払い中国の有効な裁判・調解等に基づく執行を検討する債務名義と財産がある国を一致させる
外国判断条約又は相互主義等の承認要件を確認する身分部分と金銭給付部分を分ける


第２　誰が養育費を負担し，誰が請求できるか

[中華人民共和国民法典](https://www.spp.gov.cn/zdgz/202006/t20200602_463886.shtml)１０６７条は，父母が扶養義務を履行しない場合，未成年の子又は独立して生活できない成年の子が扶養費を請求する権利を定める。

父母が離婚した場合も親子関係は消滅せず，同法１０８４条・１０８５条により，子を直接養育しない側の父又は母は養育費の一部又は全部を負担する。

婚姻関係にない男女の間に生まれた子も，民法典１０７１条により婚内子と同等の権利を有する。

父母が婚姻していたかどうかだけで養育費請求の可否を決めず，親子関係，直接養育者，子の年齢及び既存の合意・裁判を確認する。

離婚協議書，人民法院の判決，調解書その他の文書があるときは，子本人，直接養育する親その他の誰が債権者として記載されているかを原文で確認する。

日本で手続をする場合の申立人・法定代理・利益相反は，日本の家事事件手続と準拠法に基づいて別に判断する。

第３　中国の養育費はいくらか

１　収入の２０～３０％は固定額ではない

[最高人民法院の婚姻家庭編解釈（一）](https://www.court.gov.cn/fabu/xiangqing/282071.html)４９条は，養育費の額を，子の実際の必要，父母双方の負担能力及び現地の実際の生活水準に基づいて決めるとする。

固定収入がある場合は，月の総収入の２０～３０％を基準として定めることができ，複数の子を負担する場合は割合を適切に引き上げることができるが，一般に月の総収入の５０％を超えない。

この２０～３０％は，すべての事件に機械的に適用する法定定額ではない。

子の人数，具体的な生活・就学・医療上の必要，父母双方の収入・財産・他の扶養負担，居住地の生活水準及び既存の養育状況を資料で示す必要がある。

２　固定収入がない場合

固定収入がない場合は，婚姻家庭編解釈（一）４９条により，当年の総収入又は同業種の平均収入を参照し，前記の割合を手掛かりに額を決めることができる。

事業所得，報酬，配当，賃料等があるときは，給与明細の有無だけで無収入と扱わず，税務資料，銀行取引，会社資料及び生活実態を確認する。

特別の事情がある場合は，２０～３０％又は５０％という一般的な割合を適切に引き上げ，又は引き下げることができる。

したがって，検索で見つけた割合だけから個別事件の金額を断定しない。

第４　養育費に含まれる費用と支払方法

婚姻家庭編解釈（一）４２条は，養育費に生活費，教育費及び医療費等を含むとする。

学費，通院・治療費その他の支出が通常の定期額に含まれるか，別途分担の対象となるかは，既存合意・裁判の文言，支出の性質と必要性，父母の負担能力等から確認する。

同解釈５０条は，養育費を原則として定期的に支払うものとし，条件がある場合は一括払いも認める。

５１条は，一方の親に経済的収入がなく，又は所在不明である場合に，その財産を養育費に充てることができるとする。

一括払いは，定期払いより常に有利とは限らない。

対象期間，算定根拠，為替，送金手数料，物価変動，子の進学・医療上の変化及び未使用金の管理を合意書に明記する。

第５　中国の養育費は何歳までか

婚姻家庭編解釈（一）５３条は，養育費の支払期間を一般に子が１８歳になるまでとする。

ただし，１６歳以上１８歳未満で，労働収入を主な生活の源として現地の一般的な生活水準を維持できる子については，父母が支払を停止できる場合がある。

１８歳になれば常に扶養義務が終了するわけでもない。

同解釈４１条は，「独立して生活できない成年の子」に，高校及びそれ以下の教育を受けている成年の子並びに労働能力の喪失・一部喪失等により通常の生活を維持できない成年の子を含める。

大学在学という事実だけで当然に請求できる，又は当然に請求できないと一律に説明しない。

就学段階，労働能力，生活維持能力，既存の合意及び個別事情を中国法の原文と具体的資料から確認する。

第６　離婚時の合意，増額請求及び未払い

民法典１０８５条は，養育費の額と期間について父母が協議し，協議が成立しないときは人民法院が判断するとする。

同条は，合意又は裁判で定めた額を超える合理的な要求を子が父母の一方又は双方へすることを妨げない。

婚姻家庭編解釈（一）５５条は，離婚後に子が養育費を請求する場合は別事件として提訴するとし，５８条は，現額が現地の実際の生活水準を維持するのに足りない場合，疾病・就学等の実際の必要が当初額を超えた場合その他の正当な理由がある場合の増額請求を定める。

子が姓を変更したことを理由に養育費の支払を拒むことはできないとする同解釈５９条も，合意書作成時に確認する。

[最高人民法院の婚姻家庭編解釈（二）](https://www.court.gov.cn/zixun/xiangqing/452771.html)１６条は，一方が子を直接養育し，他方が養育費を負担しないとの合意について，当事者間では効力を認めつつ，直接養育する側の経済状況の著しい悪化等により子の生活水準が著しく低下し，又は合理的な必要費が著しく増加した場合には，子が他方へ養育費を請求できることを定める。

「養育費を請求しない」という離婚合意だけで，将来の子の請求がすべて排除されるとは扱わない。

同解釈１７条は，養育費を負担すると約束しながら履行しない場合の請求を定める。

未払額を計算するときは，支払開始月，各月の支払期，支払済額，代物給付，変更合意及び時効・執行期間に関する個別論点を資料化する。

第７　中国で養育費を請求し，未払いを回収する場合

中国で新たに請求する場合は，親子関係，子と父母の居住地，人民法院の管轄，適用法，請求権者及び送達方法を最初に確認する。

養育費を定めた判決又は調解書がある場合も，それが発効しているか，支払義務者と給付内容が特定されているか，未払額を計算できるかを原文で確認する。

婚姻家庭編解釈（一）６１条は，生効した判決・裁定・調解に基づく子への養育費等の義務を当事者が履行しないとき，人民法院が強制執行できる旨を定める。

もっとも，実際の回収には，執行申立ての期間，管轄，債務者の識別情報，勤務先，銀行口座，不動産その他の財産，現地代理人及び翻訳・公証等を個別に確認する必要がある。

日本にいる監護親が中国で手続を進める場合は，日本から提出する出生・婚姻・離婚・親権・監護及び送金関係の文書について，原本，翻訳，公証又は認証の要否を提出先の人民法院又は現地弁護士に確認する。

本記事は，特定事件で中国の人民法院が管轄を認め，又は特定財産から回収できることを保証するものではない。

第８　日中間の事件では準拠法を先に確認する

日本の裁判所で親子間の扶養義務を判断する場合は，親子関係の準拠法から直ちに結論を出さず，[扶養義務の準拠法に関する法律](https://laws.e-gov.go.jp/law/361AC0000000084/)２条を確認する。

第一順位は扶養権利者の常居所地法であり，その法により扶養を受けられないときは当事者の共通本国法，さらに扶養を受けられないときは日本法へ進む。

子又は義務者が中国籍であるという事実だけで，中国法の２０～３０％基準を日本の裁判所が当然に用いるとは限らない。

常居所，国籍，重国籍，請求する権利の法的性質及び適用時点を確認する。

中国の裁判所で渉外扶養事件を扱う場合，[中華人民共和国渉外民事関係法律適用法](https://wb.flk.npc.gov.cn/flfg/PDF/28487fc272234eddb41ba40d04d48188.pdf)２９条は，被扶養者の常居所地法，国籍国法又は主要財産所在地法のうち，被扶養者の権利保護に有利な法律を適用する旨を定める。

これは中国の抵触法規則であり，日本の裁判所における準拠法判断にそのまま用いる規定ではない。

第９　中国の判決・調解書を日本で使う場合

中国の判決又は調解書に養育費の支払が定められていても，日本で当然に強制執行できるわけではない。

まず，文書の作成主体，法的性質，確定・発効，債権者・債務者，給付内容，対象期間及び送達・応訴の記録を確認する。

[家事事件手続法](https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052)７９条の２は，外国裁判所の家事事件についての確定した裁判等について，性質に反しない限り[民事訴訟法](https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109)１１８条を準用する。

同条の承認要件は，外国裁判所の裁判権，敗訴被告への適法な呼出し又は応訴，裁判内容と手続の公序及び相互の保証である。

承認され得ることと，給付部分を日本で強制執行できることも別である。

[民事執行法](https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004)２４条による執行判決の要否・管轄を確認し，日本国内の給与，預金その他の財産に対する執行手続へ進む。

離婚という身分関係の部分と，養育費という金銭給付の部分を分けて検討する。

中国の判断があるからという理由だけで，日本での新たな本案請求，承認又は執行判決のどれを選ぶかを決めない。

第１０　日本の調停・審判・判決を中国で使う場合

日本の調停調書，審判又は判決を取得しても，中国にある給与，預金又は不動産へ日本の執行手続を直接及ぼすことはできない。

中国側で，その日本の文書が承認又は執行の対象となるかを確認する。

[中華人民共和国民事訴訟法](https://cicc.court.gov.cn/html/1/218/62/83/443.html)２９８条から３０４条は，外国法院の発効した判決・裁定の承認及び執行を定める。

２９９条は，中国が締結又は参加する国際条約又は互恵原則に従って審査し，承認し，執行が必要なときは執行命令を出す枠組みを定め，３００条は承認・執行を拒否する事由を列挙する。

[最高人民法院の指導性案例２３５号](https://www.court.gov.cn/zixun/xiangqing/448651.html)は，条約がない国との相互主義について，法律上の相互関係を肯定した事例である。

もっとも，同案例は英国の商事判決に関するものであり，日本の養育費判断が中国で承認・執行されることを直接保証する先例ではない。

日本のどの文書を，どの中国の中級人民法院へ，どの法的根拠と証明資料で申し立てるかは個別確認を要する。

確定証明，送達証明，中国語訳，認証，未払額計算及び債務者・財産の所在地を準備し，中国法の専門家に最新実務を照会する。

第１１　２００７年ハーグ扶養条約を当然に利用できるか

[２００７年ハーグ扶養条約の締約国表](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131)には，令和８年９月１６日更新の表に日本及び中国本土はいずれも締約国として掲載されていない。

そのため，日中間の養育費請求について，同条約の中央当局を通じた回収ルートを当然に利用できるとは扱わない。

条約を利用できないことは，日中間で養育費を一切請求できないことを意味しない。

新たな本案手続，外国判断の承認・執行，債務者がいる国の手続及び財産所在地国の執行手続を，事件ごとに組み合わせて検討する。

第１２　相談時にそろえる資料

①　子，直接養育する親及び支払義務者の氏名・生年月日・国籍・重国籍・住所・居所・常居所の変遷を裏付ける資料をそろえる。

②　出生証明書，戸籍，婚姻・離婚資料，親子関係，親権及び監護に関する合意又は裁判をそろえる。

③　養育費の合意書，判決書，裁定書，調解書等の原本又は正式な謄本，確定・発効資料及び送達資料をそろえる。

④　父母双方の収入，事業，資産，他の扶養負担及び居住地の生活水準を示す資料をそろえる。

⑤　子の生活費，教育費，医療費，障害・特別支出及び増額理由を示す資料をそろえる。

⑥　支払開始月，各月の支払期，支払済額，未払額，送金記録及び変更合意を一つの表にする。

⑦　債務者の勤務先，銀行口座，不動産その他の財産の国・地域を確認する。

⑧　提出先ごとに翻訳，公証，認証及び原本提出の要否を確認する。

同じ未払分について日本と中国で手続を進める場合は，二重回収を避けるため，請求額，入金及び各手続の進行を一元管理する。

相談時には，「日本で新たに請求する」「中国の判断を日本で使う」「日本の判断を中国で使う」のどの経路を検討しているかを明記する。

第１３　よくある質問

１　中国の養育費は収入の２０～３０％で必ず決まりますか

必ずではない。

２０～３０％は固定収入がある場合の一般的な基準であり，子の実際の必要，父母双方の負担能力，現地の生活水準，子の人数及び特別の事情を併せて判断する。

２　子が１８歳になれば必ず終了しますか

原則は１８歳までであるが，１６歳以上１８歳未満で自立して生活できる場合の停止や，１８歳以上でも高校以下に在学中又は障害等により独立生活できない場合の扶養が問題となる。

年齢だけで結論を出さず，就学段階と生活維持能力を確認する。

３　離婚時に「養育費を請求しない」と合意すれば将来も請求できませんか

当事者間の合意があっても，子の生活水準の著しい低下又は合理的な必要費の著しい増加等がある場合には，子から他方の親への請求が認められることがある。

合意文言，作成経緯，現在の必要及び父母双方の負担能力を確認する。

４　中国籍の親であれば日本でも中国の２０～３０％基準を使いますか

中国籍であることだけでは決まらない。

日本の裁判所では扶養義務の準拠法に関する法律により準拠法を決め，その結果として中国法が適用されるかを先に判断する。

５　中国の判決があれば日本の預金をすぐ差し押さえられますか

すぐに差し押さえられるとは限らない。

日本法上の外国裁判承認要件と執行判決等を確認してから，日本の民事執行手続へ進む。

６　日本の審判があれば中国の財産をすぐ差し押さえられますか

日本の執行手続を中国の財産へ直接及ぼすことはできない。

中国法上の承認・執行の対象，要件，管轄人民法院及び必要書類を個別に確認する。

第１４　関連記事と出典

日中間を含む国際養育費の管轄，準拠法及び外国裁判の承認・執行の全体像は，[国際養育費の請求と回収](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)を参照されたい。

準拠法の段階的な決め方は，[国際扶養の準拠法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/kokusai-fuyou-junkyoho/)で整理している。

日本国内の不払いへの回収方法は，[養育費を払わない場合の回収方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/youikuhi-mibarai-kaishuu/)を参照されたい。

外国にいる当事者への訴訟書類等の送達は，[外国送達の方法，送達条約及び公示送達](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/01/05/overseas-delivery/)を参照されたい。

本記事は，令和８年１０月１６日現在の次の法令，司法解釈，最高人民法院資料，HCCH締約国表及び日本法を基礎とする。

個別事件の中国の人民法院における管轄・提出書類・執行運用，日本の家事判断を中国で承認・執行する最新実務及び中国の判断に関する日本の裁判例全文は，事件ごとに追加確認を要する。

①　中華人民共和国民法典　https://www.spp.gov.cn/zdgz/202006/t20200602_463886.shtml

②　最高人民法院「婚姻家庭編の適用に関する解釈（一）」　https://www.court.gov.cn/fabu/xiangqing/282071.html

③　最高人民法院「婚姻家庭編の適用に関する解釈（二）」　https://www.court.gov.cn/zixun/xiangqing/452771.html

④　中華人民共和国渉外民事関係法律適用法　https://wb.flk.npc.gov.cn/flfg/PDF/28487fc272234eddb41ba40d04d48188.pdf

⑤　中華人民共和国民事訴訟法（２０２３年改正）　https://cicc.court.gov.cn/html/1/218/62/83/443.html

⑥　最高人民法院指導性案例２３５号　https://www.court.gov.cn/zixun/xiangqing/448651.html

⑦　HCCH「２００７年ハーグ扶養条約の締約国表」　https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131

⑧　扶養義務の準拠法に関する法律　https://laws.e-gov.go.jp/law/361AC0000000084/

⑨　家事事件手続法　https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052

⑩　民事訴訟法　https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109

⑪　民事執行法　https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004

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## DNA型鑑定とは―仕組み・費用・精度と裁判での扱い（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/dna-gata-kantei-toha/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 刑事手続・刑事弁護, 刑事・恩赦

目次

- [第１　DNA型鑑定とは何か](#sec1)
- [１　DNA鑑定とDNA型鑑定は違うものか](#sec1-1)

- [２　個人識別と血縁鑑定の違い](#sec1-2)

- [第２　鑑定の仕組みと検体](#sec2)
- [１　STR型検査の基本的な流れ](#sec2-1)

- [２　どのような検体を使うか](#sec2-2)

- [第３　DNA鑑定の費用と期間](#sec3)
- [１　DNA鑑定の費用はいくらか](#sec3-1)

- [２　結果は何日で出るか](#sec3-2)

- [第４　DNA鑑定は信用できるか](#sec4)
- [１　一般的な識別能力と個別の結果を分ける](#sec4-1)

- [２　微量な試料と混合試料の注意点](#sec4-2)

- [３　再鑑定のために何を残すか](#sec4-3)

- [第５　日本ではDNA鑑定は禁止されているか](#sec5)

- [第６　鑑定結果は裁判でどのように扱われるか](#sec6)

- [第７　親子・兄弟関係と相続は鑑定だけで変わるか](#sec7)

- [第８　依頼前と結果受領後に確認すること](#sec8)

- [第９　関連記事](#sec9)

- [第１０　出典](#sec10)


第１　DNA型鑑定とは何か

DNA型鑑定は，DNAのうち人によって違いがある部分を調べ，資料の由来が同じ人物かどうか，生物学的な血縁関係があるかどうかを検討する鑑定である。

刑事事件の個人識別だけでなく，親子・兄弟姉妹などの血縁鑑定や，身元不明者の確認にも利用される。

本記事では，令和８年１０月１６日に確認した警察庁の指針，学会の指針，大学の解説，裁判例及び鑑定機関の料金表示を基に，依頼する前と結果を読む際の注意点を整理する。

鑑定結果が示す科学的な情報と，犯罪の成否や法律上の親子関係という法的な結論は，分けて考える必要がある。

１　DNA鑑定とDNA型鑑定は違うものか

「DNA鑑定」と「DNA型鑑定」は，個人識別や血縁関係の確認という文脈では重なる意味で使われる。

千葉大学の解説は，DNA全体の塩基配列を調べるのではなく，多型のある部分の型を調べることから，DNA型鑑定と呼んでいる。

ただし，DNAという語を使う検査がすべて同じ目的・方法であるわけではない。

警察庁の指針が対象とするDNA型鑑定は，遺伝病等の特定の遺伝形質の有無や内容を分析する鑑定ではない。

体質や疾患に関する遺伝子検査と，個人識別のための鑑定を混同しないことが大切である。

２　個人識別と血縁鑑定の違い

目的比較するもの結果を読むときの注意
個人識別現場等の資料と対照資料のDNA型同じ人物由来かという問題と，いつ・どのように付着したかという問題を分ける
親子鑑定親子とされる人のDNA型と遺伝様式生物学的な関係を評価するもので，戸籍を自動的に変更するものではない
兄弟姉妹等の血縁鑑定想定される続柄に応じた複数人のDNA型親子鑑定と同じ検査条件・判断の確かさになるとは限らない


第２　鑑定の仕組みと検体

１　STR型検査の基本的な流れ

STRは，短い塩基配列の繰り返し回数に個人差がある部分である。

代表的なSTR型検査では，資料からDNAを取り出し，PCRで対象部分を増幅し，電気泳動等によって型を調べ，対照資料と比較する。

検査する領域や使用機器は方法によって異なり，古い解説の座位数や製品名を，すべての現在の鑑定に当てはめることはできない。

型が一致した場合も，一致という言葉だけで評価を終えず，検査できた範囲と，その型が集団内に現れる頻度等を確認する。

日本DNA多型学会の２０１９年指針も，異同識別では偶然に同じ型を持つ確率等を計算し，評価することを勧めている。

２　どのような検体を使うか

口腔内細胞，血液・血痕，唾液，毛根鞘の付いた毛髪，骨，歯などが鑑定の対象となり得る。

ただし，対象となり得ることと，その検体から十分な情報を得られることは同じではない。

資料の量，劣化，保管状況，他人由来のDNAの混入などが結果に影響する。

使用済みの物から検査できる場合でも，その物が誰のものか，誰が使用したか，誰が採取・保管したかを確認しなければならない。

検査の技術的な可否とは別に，所持品の取得や検体の提供について，同意・権限等の問題が生じる。

第３　DNA鑑定の費用と期間

１　DNA鑑定の費用はいくらか

費用は鑑定の目的と条件によって異なる。

私的な確認を目的とするプラン，裁判等への提出を想定して本人確認や採取証明を付けるプラン，特急対応などを，同じ条件の料金として比べないことが大切である。

法科学鑑定研究所の公表例は，令和８年１０月１６日の確認時点で次のとおりである。

これは一機関の表示例であり，全国共通の相場や当事務所の料金を示すものではない。

公表プラン掲載額掲載されている期間
私的DNA親子鑑定ライトプラン２５，８００円約２週間
私的DNA親子鑑定ベーシックプラン６６，８００円３～７営業日
法的DNA親子鑑定８９，８００円３～７日


料金の出典：[https://alfs-inc.com/dna/dna-parent/](https://alfs-inc.com/dna/dna-parent/)

申込み前には，対象人数，検体の種類，消費税，送料，採取立会い，追加の報告書，再検査及び特急対応を含めた総額を確認したい。

「法的鑑定」という商品名だけで，裁判所による採用や，主張する親子関係が認められることまで保証されるわけではない。

２　結果は何日で出るか

検査に要する日数と，申込みから本人確認・検体採取・輸送・結果の受領までの日数は区別する。

上記の期間は各プランの掲載値であり，すべてが申込日から起算する期間とは限らない。

特殊な検体，資料の劣化，追加検査等により日程が変わることもある。

提出期限があるときは，期間の起算点と，報告書を受け取れる日を鑑定機関に確かめる必要がある。

第４　DNA鑑定は信用できるか

１　一般的な識別能力と個別の結果を分ける

DNA型鑑定は高い識別能力を持つが，個別の鑑定については，資料の同一性，検査方法，品質管理，結果の解釈を確認する必要がある。

「精度が高い」という一般論だけでは，検体の取り違えや汚染まで否定できない。

また，ある集団で偶然同じ型が現れる確率は，被告人が無実である確率そのものではない。

鑑定書の数値は，何を仮定し，何と何を比べた評価なのかを確認して読むべきである。

２　微量な試料と混合試料の注意点

資料が少ない場合や劣化している場合は，検出されるはずの型の一部が検出されないなど，結果の解釈が難しくなることがある。

複数人由来のDNAが混ざる場合も，単独の人物由来の資料とは異なる検討が必要である。

さらに，DNAの由来を検討することと，そのDNAがいつ，どの行為によって付着したかを検討することは異なる。

NISTの解説も，解析から寄与した可能性のある人物を評価できても，付着の方法や時期まで分かるわけではないと説明している。

このため，犯罪との関係は，付着部位，物の使用状況，接触の経緯及び他の証拠も含めて判断する必要がある。

３　再鑑定のために何を残すか

警察庁の令和６年指針は，現場資料について，なるべく一部で鑑定し，再鑑定に配慮して残余資料・試料を保存する取扱いを示している。

ただし，任意提出された口腔内細胞や被疑者から採取した血液の残余には別の取扱いがあるため，すべての試料が同じように保存されると考えてはいけない。

鑑定書だけでなく，検査の経過を記録したワークシートや分析データ等も重要である。

再検証を考える場合は，残余資料・試料と元データの所在，保存状況及び取得できる範囲を，手続に応じて確認する。

第５　日本ではDNA鑑定は禁止されているか

DNA鑑定が日本で一律に禁止されているわけではない。

警察による個人識別のほか，大学等でも裁判所や弁護士等の依頼による血縁鑑定が行われている。

ただし，鑑定できることから直ちに，誰でも他人の検体を自由に取得してよいという結論にはならない。

日本DNA多型学会の２０１９年指針は，生体から資料を採取する場合に，内容・目的の説明と文書による同意等の適切な手続を求めている。

これは学会の指針であり，法律の条文や個別事件の適法性判断と同一ではないが，依頼時に確認すべき重要な事項である。

特に，未成年者の検体や，当事者間に利害の対立がある場合は，誰がどの範囲で同意できるかを具体的に検討する必要がある。

警察による採取では，任意提出，遺留物の領置，身体からの強制採取などを区別する。

東京高裁平成２８年８月２３日判決は，警察官が身分・採取目的を秘し，廃棄すると思わせて紙コップを回収した事案で，採取手続の違法と，後の鑑定書の証拠能力を判断した。

ごみや紙コップという物の種類だけで，一律に適法・違法を決めることはできない。

取得経過による違いは，[捨てたごみ・紙コップを警察が押収してＤＮＡ型鑑定できるか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/23/gomi-koppu-dna-ryouchi-reijou/)を参照されたい。

第６　鑑定結果は裁判でどのように扱われるか

裁判では，資料の取得手続，検査結果の確かさ，証明しようとする事実との関係を分けて検討する。

刑事訴訟法３１８条は，証拠の証明力を裁判官の自由な判断に委ねている。

高い科学的識別能力があるというだけで，他の証拠や具体的な事件の事情を検討する必要がなくなるわけではない。

鑑定機関が用いる「私的」「法的」という区分は，依頼目的や本人確認・採取証明等のサービスの違いを確認するための手掛かりになる。

その表示だけを根拠に，私的な鑑定はすべて裁判で使えない，法的な鑑定なら必ず裁判で認められると判断することは適切ではない。

誰のどの検体を，どのような手続で検査したか，結果が何を示すかを確かめる必要がある。

第７　親子・兄弟関係と相続は鑑定だけで変わるか

生物学的な血縁関係が鑑定で示されても，法律上の親子関係や相続人の地位が自動的に変わるわけではない。

最高裁平成２６年７月１７日判決は，嫡出推定が及ぶ父子関係について，生物学上の父子関係がないことが科学的証拠で明らかでも，親子関係不存在確認の訴えでは争えないとした。

その後の民法改正では嫡出否認の仕組み等が見直されたが，適用される規定と手続は，子の出生日，婚姻・認知の有無等によって異なる。

鑑定を先に注文する前に，確認したい事実と，その結果によって使える法的手続を整理することが重要である。

親子鑑定と兄弟姉妹鑑定では，比較する関係と遺伝様式が異なる。

一方の広告に示された肯定確率等を，別の続柄の鑑定へそのまま当てはめてはいけない。

具体的な戸籍・相続の問題は，[DNA鑑定で兄弟・親子関係と相続は変わるか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/18/dna-kantei-kyoudai-oyako-souzoku/)を参照されたい。

第８　依頼前と結果受領後に確認すること

確認する段階確認事項
依頼前個人識別・親子・兄弟姉妹等の目的，提出先，法的手続との関係
採取前本人確認，同意・採取権限，対象人数，検体の種類
見積り税・送料・立会い・追加検査・報告書を含む総額と納期
結果受領後検体番号，検査方法，検査できた範囲，数値の意味，判断の留保
結果に疑問がある場合採取・保管記録，元データ，残余資料の所在，専門家による検討の必要性


第９　関連記事

[捨てたごみ・紙コップを警察が押収してＤＮＡ型鑑定できるか―領置，任意提出及び令状主義](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/23/gomi-koppu-dna-ryouchi-reijou/)

[DNA鑑定で兄弟・親子関係と相続は変わるか――戸籍上の身分関係と科学的証拠](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/18/dna-kantei-kyoudai-oyako-souzoku/)

[冤罪事件の検証報告書から見る捜査・公判活動の問題点](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/20/enzai-mondaiten/)

[警察が取り扱う死体の調査と死因究明―薬毒物検査，DNA型鑑定及び死亡時画像診断](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/23/toriatsukai-shitai-shiin-kyuumei/)

第１０　出典

警察庁「DNA型鑑定の運用に関する指針について」（令和６年３月２９日），別添２，５及び６（PDF実頁２～６）。

[https://www.npa.go.jp/laws/notification/keiji/kanshiki/kanshiki_r06-14_dnashishin.pdf](https://www.npa.go.jp/laws/notification/keiji/kanshiki/kanshiki_r06-14_dnashishin.pdf)

日本DNA多型学会「DNA鑑定についての指針（２０１９年）」，２，３，６～９。

[https://dnapol.org/guideline2019](https://dnapol.org/guideline2019)

千葉大学附属法医学教育研究センター「DNA型鑑定」，定義，検査方法及び血縁鑑定の解説。

[https://www.m.chiba-u.ac.jp/class/houi/topics/topics-3.html](https://www.m.chiba-u.ac.jp/class/houi/topics/topics-3.html)

NIST「DNA Mixtures: A Forensic Science Explainer」，混合試料の解釈と，DNAの付着方法・時期に関する解説。

[https://www.nist.gov/feature-stories/dna-mixtures-forensic-science-explainer](https://www.nist.gov/feature-stories/dna-mixtures-forensic-science-explainer)

法科学鑑定研究所「DNA親子鑑定の費用・料金」，令和８年１０月１６日確認。

[https://alfs-inc.com/dna/dna-parent/](https://alfs-inc.com/dna/dna-parent/)

東京高裁平成２８年８月２３日判決（平成２７年（う）第１８７２号），採取手続及び証拠能力の判断。

[https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-86565.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-86565.pdf)

最高裁平成２６年７月１７日第一小法廷判決（平成２４年（受）第１４０２号），裁判要旨。

[https://www.courts.go.jp/hanrei/84337/detail2/index.html](https://www.courts.go.jp/hanrei/84337/detail2/index.html)

法務省「民法等の一部を改正する法律について」及びe-Gov法令検索「民法」「刑事訴訟法」（令和８年１０月１６日の現行施行版を確認）。

[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00315.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00315.html)

[https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)

[https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131](https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131)

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## 渕上玲子の経歴・学歴―女性初の日弁連会長と事務総長歴（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/fuchigami-reiko-keireki-gakureki/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 日弁連・弁護士会の役員, 日弁連・弁護士会

目次

- [第１　渕上玲子は女性初の日弁連会長](#sec1)

- [第２　渕上玲子の学歴は一橋大学法学部](#sec2)

- [第３　東京弁護士会会長・日弁連事務総長を経た経歴](#sec3)

- [第４　「女性初の日弁連会長」とはいつの就任か](#sec4)

- [第５　経歴を調べる際の資料の使い分け](#sec5)


第１　渕上玲子は女性初の日弁連会長

渕上玲子（ふちがみ・れいこ）は，一橋大学法学部を１９７７年に卒業し，１９８３年に弁護士登録をした司法修習第３５期の弁護士である。

２０２４年４月に女性として初めて日本弁護士連合会（日弁連）会長に就任し，２０２４年度・２０２５年度の会長を務めた。

以下は，一橋大学が２０２４年１２月２６日に公開した本人参加の対談記事及び日弁連の公表資料に基づき，２０２６年１０月１６日現在の時点で経歴を整理したものである。

２０２６年度・２０２７年度の会長は松田純一であり，渕上玲子の会長在任期と区別する必要がある。

項目内容
氏名・読み渕上玲子（ふちがみ・れいこ）
大学・学部一橋大学法学部。１９７７年卒業
弁護士登録・修習期１９８３年・司法修習第３５期
所属弁護士会東京弁護士会（２０２４年の当選決定時）
主な役職歴２０１７年の東京弁護士会会長・日弁連副会長，２０２０年度・２０２１年度の日弁連事務総長
日弁連会長の通常任期２０２４年４月１日から２０２６年３月３１日まで（２０２４年度・２０２５年度）


出典：一橋大学・司法制度改革を経て広がる社会における弁護士の活動領域（[https://www.hit-u.ac.jp/hq-mag/pick_up/577_20241226/](https://www.hit-u.ac.jp/hq-mag/pick_up/577_20241226/)），日弁連公式プロフィール（現会長）（[https://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/organization/message/](https://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/organization/message/)），日弁連会則第６２条（[https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/rules/kaisoku/kaisoku_no_1.pdf](https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/rules/kaisoku/kaisoku_no_1.pdf)）。

第２　渕上玲子の学歴は一橋大学法学部

出身大学は一橋大学であり，１９７７年に法学部を卒業している。

一橋大学の対談では，民事訴訟法の竹下守夫教授のゼミに所属していたことを本人が述べている。

同じ対談で渕上は，当初は裁判官になりたいと考え，高校生の頃から法曹を目指していたと振り返っている。

これは本人が語った進路選択の経緯であり，その後の弁護士としての職歴とは分けて把握できる。

司法修習は第３５期で，弁護士登録は１９８３年である。

大学卒業，司法修習及び弁護士登録は異なる段階の出来事であり，卒業年をそのまま登録年と読むことはできない。

第３　東京弁護士会会長・日弁連事務総長を経た経歴

年・年度主な経歴
１９７７年一橋大学法学部卒業
１９８３年弁護士登録（司法修習第３５期）
２０１７年東京弁護士会会長，日本弁護士連合会副会長
２０２０年度・２０２１年度日本弁護士連合会事務総長
２０２４年度・２０２５年度日本弁護士連合会会長


この経歴で区別すべき点は，東京弁護士会会長，日弁連副会長，日弁連事務総長及び日弁連会長が，それぞれ異なる役職であることである。

一橋大学の公表プロフィールでは，２０１７年の東京弁護士会会長・日弁連副会長の後に，２０２０年度・２０２１年度の日弁連事務総長，２０２４年度・２０２５年度の日弁連会長が記載されている。

事務総長を務めた年度と会長を務めた年度は同じではない。

歴代の会長と事務総長を対照する場合は，[日弁連の歴代会長及び事務総長](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/06/23/kaityou-jimusoutyo/)が参照先となる。

第４　「女性初の日弁連会長」とはいつの就任か

女性初の会長就任は２０２４年４月である。

一橋大学の対談記事は，冒頭で渕上玲子が同月に女性として初めて日弁連会長に就任したことを紹介している。

会長選挙の投開票は２０２４年２月９日に行われ，同月２０日の選挙管理委員会で開票結果が確定し，東京弁護士会所属の渕上玲子が当選者と決定された。

日弁連新聞第６００号の「日弁連会長選挙開票結果」に記載されている（[https://www.nichibenren.or.jp/document/newspaper/year/2024/600.html](https://www.nichibenren.or.jp/document/newspaper/year/2024/600.html)）。

会長の通常任期は２年で，選任年の４月１日を始期とする（日弁連会則第６２条）。

渕上の担当年度は２０２４年度・２０２５年度であり，２０２６年４月１日には松田純一が会長に就任している。

２０２４年当時の紹介文で用いられた「会長」という肩書は，資料公表時の肩書として読む必要がある。

２０２４年の選挙時の候補者と公表資料は，[２０２４年の日弁連会長選挙](https://yamanaka-bengoshi.jp/2024/01/28/2024kaityousenkyo/)で扱っている。

選挙運動当時の主張と在任後の実績評価を区別するため，本記事では経歴と役職の時系列を中心に記載している。

第５　経歴を調べる際の資料の使い分け

学歴や本人の学生時代の説明は，一橋大学の対談記事で確認できる。

同記事は２０２４年１２月２６日掲載の資料であり，当時の会長としての発言やプロフィールを読む資料である。

現会長の氏名・プロフィールは日弁連の公式ページ，会長の選任方法や通常任期は会則を参照する。

資料の目的と公表時点を分けることで，渕上玲子の事務総長歴・会長歴と，現在の執行体制を混同せずに調べられる。

制度の概要は，[日弁連の会長・副会長―職務，選任，任期，報酬及び正副会長会（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/07/06/nichibenren-kaityou-hukukaityou/)を参照されたい。

役員関係の記事全体への入口は，[日弁連役員に関する記事の一覧](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/06/23/nichibenren-kiji/)にまとめている。

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## 松田純一日弁連会長の経歴・学歴―修習期，所属弁護士会と任期（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/matsuda-junichi-nichibenren-kaicho/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 日弁連・弁護士会の役員, 日弁連・弁護士会

目次

- [第１　松田純一日弁連会長はどのような弁護士か](#sec1)

- [第２　松田純一の学歴と弁護士登録](#sec2)
- [１　出身大学は慶應義塾大学法学部](#sec2-1)

- [２　司法修習は第４５期，登録は１９９３年](#sec2-2)

- [第３　東京弁護士会会長から日弁連会長までの主な経歴](#sec3)

- [第４　日弁連会長にいつ就任し，任期はいつまでか](#sec4)

- [第５　就任挨拶で述べた課題と選挙公約の読み分け](#sec5)

- [第６　会長の制度・歴代会長を調べる場合](#sec6)


第１　松田純一日弁連会長はどのような弁護士か

松田純一（まつだ・じゅんいち）は，東京弁護士会に所属する弁護士で，２０２６年度・２０２７年度の日本弁護士連合会（日弁連）会長である。

慶應義塾大学法学部法律学科を１９８４年に卒業し，１９９３年に弁護士登録をした司法修習第４５期の弁護士である。

以下は，２０２６年１０月１６日現在の日弁連公式プロフィール及び所属事務所の公表経歴に基づく。

２０２６年の会長選挙における候補者としての政策と，就任後の会長としての職務を区別して整理する。

項目内容
氏名・読み松田純一（まつだ・じゅんいち）
所属弁護士会東京弁護士会
大学・学部慶應義塾大学法学部法律学科
弁護士登録・修習期１９９３年・司法修習第４５期
会長の通常任期２０２６年４月１日から２０２８年３月３１日までの２年間
所属事務所松田綜合法律事務所（所長弁護士）


出典：日弁連・会長からのご挨拶とプロフィール（[https://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/organization/message/](https://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/organization/message/)），松田綜合法律事務所・松田純一弁護士紹介（[https://jmatsuda-law.com/members/junichi-matsuda/](https://jmatsuda-law.com/members/junichi-matsuda/)），日弁連会則第６２条（[https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/rules/kaisoku/kaisoku_no_1.pdf](https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/rules/kaisoku/kaisoku_no_1.pdf)）。

第２　松田純一の学歴と弁護士登録

１　出身大学は慶應義塾大学法学部

日弁連公式プロフィールに記載されている大学は，慶應義塾大学法学部法律学科であり，卒業年は１９８４年である。

所属事務所の経歴では同年３月卒業とされ，民事訴訟法の伊東乾教授が指導教授として記載されている。

２　司法修習は第４５期，登録は１９９３年

修習期は司法修習第４５期である。

所属事務所の経歴では１９９３年４月に東京弁護士会登録とされており，大学卒業年と弁護士登録年は異なる。

同事務所の公表経歴には，１９９６年のオランダ・ライデン大学での研修及びカリフォルニア大学バークレー校での１年間の客員研究員歴も掲載されている。

これらは大学卒業後の研修・研究歴である。

第３　東京弁護士会会長から日弁連会長までの主な経歴

年・年度主な経歴
１９８４年慶應義塾大学法学部法律学科卒業
１９９３年東京弁護士会に弁護士登録（司法修習第４５期）
２００２年松田純一法律事務所を開設。２００４年に松田綜合法律事務所へ名称変更
２０１２年・２０１３年司法試験考査委員（行政法）
２０１４年東京弁護士会副会長
２０２３年度東京弁護士会会長，日本弁護士連合会副会長
２０２６年度・２０２７年度日本弁護士連合会会長


日弁連の公式プロフィールには，若手法曹・若手弁護士の支援や，国選弁護，再審法改正，選択的夫婦別姓制度等に関する委員会・本部での履歴も掲載されている。

東京弁護士会の役職と，全国組織である日弁連の役職は別であり，２０２３年度は東京弁護士会会長と日弁連副会長を務めた後，２０２６年度に日弁連会長へ就任したという順序になる。

経歴の出典：所属事務所の公表経歴（[https://jmatsuda-law.com/members/junichi-matsuda/](https://jmatsuda-law.com/members/junichi-matsuda/)），日弁連公式プロフィール（[https://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/organization/message/](https://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/organization/message/)）。

第４　日弁連会長にいつ就任し，任期はいつまでか

松田純一の会長就任日は２０２６年４月１日であり，通常の２年任期の終期は２０２８年３月３１日である。

日弁連会則第６２条は会長の任期を２年，始期を選任年の４月１日と定めており，日弁連の就任挨拶にも２０２６年４月１日から会長を務める旨が記載されている。

２０２６年２月６日に行われた会長選挙について，日弁連は同月１８日の選挙管理委員会で開票結果を確定し，松田純一を当選者と決定した。

投開票日，当選決定日及び会長就任日はそれぞれ異なる。

出典：日弁連・２０２６年会長選挙の開票結果（[https://www.nichibenren.or.jp/news/year/2026/260218.html](https://www.nichibenren.or.jp/news/year/2026/260218.html)），２０２６年４月１日の会長挨拶（[https://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/organization/message/all/260401.html](https://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/organization/message/all/260401.html)），会則第６２条（[https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/rules/kaisoku/kaisoku_no_1.pdf](https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/rules/kaisoku/kaisoku_no_1.pdf)）。

第５　就任挨拶で述べた課題と選挙公約の読み分け

２０２６年４月１日の就任挨拶で，松田会長は山形県新庄市出身であることに触れ，地域による司法サービスの格差，多文化共生，海外で活動する企業・日本人への法的支援，再審法改正などを課題として挙げている。

これは就任時に表明した方針であり，その記載だけで各課題の実現や成果が確認できるわけではない。

選挙時に矢吹公敏候補と何を競ったかは，[２０２６年会長選挙の候補者比較](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/01/09/2026kaityousenkyo/)及び[選挙公報の比較](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/01/10/2026kaityousenkyo-senkyokouhou/)で扱っている。

本記事の経歴年表と，これらの記事による選挙当時の政策分析は，目的と資料の時点が異なる。

第６　会長の制度・歴代会長を調べる場合

日弁連会長の職務，選び方，任期及び報酬は，[日弁連の会長・副会長に関する記事](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/07/06/nichibenren-kaityou-hukukaityou/)に整理している。

前任者を含む一覧は，[日弁連の歴代会長及び事務総長](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/06/23/kaityou-jimusoutyo/)，投票数等は[過去の日弁連会長選挙の結果](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/06/23/senkyo-kekka/)を参照されたい。

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## 太陽光発電に相続税はかかる？設備・土地の評価方法と売電収入（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/taiyoukou-hatsuden-souzokuzei-hyouka/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 相続手続・相続財産調査

目次

- [第１　太陽光発電設備も相続財産の確認対象になる](#sec1)
- [１　設備の有無と相続税の申告要否を分ける](#sec1-1)

- [２　最初に財産と契約を分ける](#sec1-2)

- [第２　自宅の屋根にあるパネルをどう評価するか](#sec2)
- [１　屋根材一体型は家屋への反映を確かめる](#sec2-1)

- [２　屋根置き型・野立ての設備は別の評価を確認する](#sec2-2)

- [第３　一般動産としての設備の相続税評価](#sec3)
- [１　売買実例等を確認し，明らかでない場合に減価計算をする](#sec3-1)

- [２　定率法・耐用年数と帳簿価額の違い](#sec3-2)

- [３　評価方法の算式を確認する例](#sec3-3)

- [第４　土地の評価と小規模宅地等の特例](#sec4)
- [１　登記地目だけでなく相続開始時の現況を見る](#sec4-1)

- [２　発電事業と土地の貸付けを分けて特例を検討する](#sec4-2)

- [第５　死亡前後の売電収入をどう整理するか](#sec5)
- [１　設備の評価と売電代金の債権を分ける](#sec5-1)

- [２　売電収入の所得区分も使い方により異なる](#sec5-2)

- [第６　借入金と撤去費用はどう扱うか](#sec6)

- [第７　申告期限と必要資料](#sec7)
- [１　相続税の１０か月と準確定申告の４か月](#sec7-1)

- [２　相談前にそろえる資料](#sec7-2)

- [第８　よくある質問](#sec8)
- [１　太陽光発電は固定資産税の対象ですか？](#sec8-1)

- [２　太陽光発電事業は税金の対象ですか？](#sec8-2)

- [３　減価償却済みなら相続税評価額は０円ですか？](#sec8-3)

- [４　名義変更をすれば相続税の手続も済みますか？](#sec8-4)

- [第９　出典・参考資料](#sec9)


第１　太陽光発電設備も相続財産の確認対象になる

１　設備の有無と相続税の申告要否を分ける

故人が所有していた太陽光発電設備は，自宅用であっても相続財産の確認対象になる。

ただし，設備があるだけで必ず相続税が発生するわけではなく，預貯金・不動産等を含む財産全体，控除できる債務，贈与財産の加算と特例を踏まえて申告要否を判断する。

遺産に係る基礎控除額は，３０００万円＋６００万円×法定相続人の数である。

例えば，税法上数える法定相続人が３人なら４８００万円となるが，これは太陽光発電設備だけに使う控除枠ではない（出典①）。

小規模宅地等の特例など，申告をして適用を受ける制度によって税額がなくなる場合もあるため，最終的な納税額が０円であることと，申告不要であることを区別する。

本記事は，令和８年１０月１６日に確認した国税庁等の資料に基づき，主に個人が所有する国内の設備を相続した場合の確認順序を説明する。

国への届出や売電契約の名義変更は，[太陽光発電の名義人が死亡した場合の手続](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/taiyoukou-hatsuden-meiginin-shibou-souzoku/)で説明している。

２　最初に財産と契約を分ける

設備の名称だけでは，誰の何を相続するかは決まらない。

売買契約書，リース契約書，認定通知書，固定資産の資料と売電明細を照合し，次の区分で調べる。

確認する対象主な確認事項集める資料
発電設備所有者，設置形態，設備の範囲，家屋評価への反映購入・工事契約書，型式，写真，評価資料
設置場所土地・建物の所有者と，設備を置く権利登記事項証明書，賃貸借等の契約書
売電代金死亡時点の未収債権と死亡後の発電分検針・受給明細，契約書，入金記録
借入れ等故人の債務か，死亡時の残高，保険による弁済の有無残高証明書，返済予定表，保険資料


会社が所有する設備，リース会社が所有する設備，故人が所有する設備を一緒に計上しない。

会社所有であれば故人の株式等，リースであれば契約上の地位や債務も確認する必要があり，本記事の設備評価の計算をそのまま当てはめない。

第２　自宅の屋根にあるパネルをどう評価するか

１　屋根材一体型は家屋への反映を確かめる

屋根材として家屋と一体になっている太陽光パネルは，家屋の評価に含まれているかを確かめる。

三郷市の固定資産税の案内は，屋根材などとして設置されたパネルと，架台に載せたものや他の機器を区分し，家屋の一部として評価・課税される部材を示している（出典②）。

相続税における家屋の評価は，原則として固定資産税評価額に１．０を乗じる方法による（出典③）。

その評価額に既に含まれているパネルを重ねて別計上しないよう，家屋の評価資料と工事明細を照合する。

パワーコンディショナー等まで全て家屋に含まれていると決めつけず，どの部材が家屋評価の対象かを市区町村に確認する。

２　屋根置き型・野立ての設備は別の評価を確認する

屋根に後付けされた設備や野立ての設備については，家屋・土地とは別に，設備の評価を確認する。

一般動産として評価する設備では，次の第３で説明する方法が基本となる。

同じ敷地にあるからといって，パネル，架台，舗装，フェンス，建物等の全てを同じ資産区分で扱うわけではない。

また，固定資産税で償却資産として申告していないという事情だけから，相続税でも設備の確認は不要だと判断しない。

固定資産税と相続税では，対象や評価の仕組みが異なる。

第３　一般動産としての設備の相続税評価

１　売買実例等を確認し，明らかでない場合に減価計算をする

相続税法２２条は，財産評価について，原則として「当該財産の取得の時における時価」によると定める（出典④）。

評価する時点は，通常，相続開始時であり，後から名義変更をした日ではない。

財産評価基本通達１２９は，一般動産を原則として「売買実例価額、精通者意見価格等を参酌して評価する」としている。

これらが明らかでない場合には，同種・同規格の新品の課税時期の小売価額から，製造時から課税時期までの償却費の合計額又は減価の額を控除する（出典⑤）。

したがって，設備の購入価格だけを確認して終わりにせず，相続開始時の価格資料，製造時期，型式・規格，更新された機器の有無を確認する。

発電所を土地等と一括して売買する価格資料は，設備単独の価格と同じとは限らないため，何を含む価格かを確かめる。

２　定率法・耐用年数と帳簿価額の違い

通達１３０は，通達１２９ただし書の計算について，耐用年数省令の耐用年数を用い，償却方法は定率法によるとしている（出典⑤）。

経過期間に１年未満の端数がある場合の扱いも通達１２９に定められており，所得税の申告で使った計算をそのまま写さない。

国税庁の所得税の質疑応答は，照会に係る自宅の太陽光発電設備について，機械及び装置に分類され，耐用年数は１７年となると説明する（出典⑥）。

これは当該照会の事実関係についての説明である。

対象設備の使い方・区分を確認せず，蓄電池や別の施設まで一律に１７年として計算しない。

所得税上の帳簿価額が１円になっていることや，特別償却等をしていることだけで，相続税評価額も０円又は１円になるとは限らない。

評価通達に沿った計算資料を別に作り，購入時の明細と税務帳簿を対応させる。

３　評価方法の算式を確認する例

仮に，通達１２９ただし書の計算に用いる新品小売価額が２００万円，その規定に沿って計算した償却費の合計額が８０万円であれば，差引額は１２０万円となる。

これは算式を示すための仮定例であり，特定の設置年数・償却率に対応する評価額を示すものではない。

実際の評価では，小売価額の根拠，経過期間，耐用年数，償却費等の計算と，更新・故障等の事情を記録する。

相続税評価額，売却時の手取り見込額，遺産分割のための合意額も，それぞれの目的を確認して区別する。

第４　土地の評価と小規模宅地等の特例

１　登記地目だけでなく相続開始時の現況を見る

発電設備の敷地が故人の所有であれば，設備とは別に土地の相続税評価が必要になる。

国税庁は，地目を登記簿の記載ではなく，課税時期の現況によって判定すると説明している（出典③）。

太陽光発電用地という名称だけで，必ず宅地，雑種地又は農地になるとは決められない。

利用状況，周辺の土地，都市計画上の制限と権利関係を確認する。

雑種地についても，市街化調整区域内の土地を一律の割合で減額するのではなく，状況に応じて評価する（出典⑦）。

２　発電事業と土地の貸付けを分けて特例を検討する

小規模宅地等の特例は，一定の事業用・居住用の土地等の課税価格を減額する制度であり，発電設備自体の評価を減額する制度ではない。

国税庁の案内では，建物又は構築物の敷地であること等の前提が示されている（出典⑧）。

故人自身が発電事業を行っていた場合と，発電事業者へ土地を貸していた場合では，検討する利用区分が異なり得る。

設備があるだけで特例が使えるとせず，構築物等の状況，事業の実態，取得者，事業・保有の継続及び相続開始前の利用期間を確認する。

一般的な区分では，特定事業用宅地等は４００㎡まで８０％，貸付事業用宅地等は２００㎡まで５０％の減額であるが，太陽光発電用地をどちらかへ自動的に当てはめるものではない。

適用する土地の選択，他の特例との関係や申告書類も含めて検討する。

第５　死亡前後の売電収入をどう整理するか

１　設備の評価と売電代金の債権を分ける

相続開始時に故人の売電代金債権として残っているものは，相続財産の確認対象となる。

死亡後に入金されたという理由だけで，全額を相続人の新しい収入として扱わず，契約上の債権の発生・確定時期と，検針・受給期間を確認する。

死亡後の発電から生じる収入は，故人の死亡時点に存在した債権と区別し，相続人側の所得計算を検討する。

振込口座を変更した日だけで帰属を決めず，設備の取得者，相続人間の合意と契約の取扱いを照合する。

区分税務で確認する点主な資料
死亡時に残る売電代金債権相続財産の計上と，故人の所得計算との関係契約書，売電・検針明細
死亡後の発電分相続人側の収入・費用と帰属受給期間，取得・精算の合意
保守費用・借入れ等死亡時の債務か，相続後の費用か請求対象期間，残高証明


この表は資料整理のための区分であり，死亡月の代金を単純に日割りする指示ではない。

準確定申告と相続税申告の双方に同じ売電明細が関係する場合でも，税目ごとの対象と計上の根拠を確認する。

２　売電収入の所得区分も使い方により異なる

国税庁の質疑応答では，給与所得者が自宅の家事用設備の余剰電力を売る場合は雑所得とされ，事業やその付随業務として行う場合とは区別されている（出典⑥）。

自宅兼店舗で発電した電力を店舗等でも使用する照会では事業所得の付随収入，賃貸アパートの共用部分で使用した余剰電力を売る照会では不動産所得の収入とされている（出典⑨）。

相続後も過去の所得区分を機械的に引き継ぐのではなく，実際の利用方法と運営の実態を確認する。

住宅用の余剰売電，独立した発電事業，賃貸物件との関係を分けて説明できる資料を残す。

第６　借入金と撤去費用はどう扱うか

相続税の債務控除では，死亡時に現に存在した故人の債務で，確実と認められるもの等を確認する。

相続税法１４条１項も「確実と認められるものに限る」と定めている（出典④⑩）。

設備のローンは，死亡時の残高に加えて，実際の債務者，負担する人と，保険による弁済の有無を確認する。

設備の評価額から借入残高を差し引いた数字だけを設備評価として記載すると，債務の計上との関係が分かりにくくなる。

設備の価額と控除を検討する債務は，それぞれ根拠資料を付けて整理する。

将来の撤去・廃棄費用を見込んでいるだけで，当然にその全額を相続税の債務控除にできるわけではない。

死亡時の契約内容，債務の存在と確実性を確認する必要がある。

保守・保険・リース等の契約整理は，[相続開始後の継続契約と口座振替を整理する方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/souzoku-keizoku-keiyaku-koza-furikae-2/)も参照されたい。

第７　申告期限と必要資料

１　相続税の１０か月と準確定申告の４か月

相続税の申告・納税は，必要な場合，通常，故人が死亡したことを知った日の翌日から１０か月以内に行う。

準確定申告は，申告すべき所得等がある場合，原則として相続開始を知った日の翌日から４か月以内に行う（出典①⑪）。

国への届出や売電契約の変更が終わるまで，これらの期限が待ってくれると考えない。

相続税では，設備だけでなく遺産全体を集計して申告要否を判断する。

準確定申告では，故人のその年の１月１日から死亡日までの所得・税額を計算するため，死亡後の収入・費用と区分できる記録を作る。

２　相談前にそろえる資料

資料確認する内容
購入・設置工事の契約書と内訳設備所有者，取得時期，機器・工事別の金額
型式・製造時期・写真・更新記録同種・同規格の特定，部材の交換や現況
家屋評価・償却資産の資料家屋への反映，設備の申告状況，二重計上の防止
過去の申告書・減価償却明細所得税等の処理と相続税評価との照合
売電契約・検針票・入金明細死亡前後の受給期間，未収額，所得の帰属
借入残高・保険・リースの資料故人の債務，保険弁済，契約上の地位
登記・利用契約・相続関係資料設置場所の権利，取得者，土地の特例の検討


税額計算・評価・申告の検討には税理士等へ資料を示し，設備の取得者や売電代金の精算に争いがある場合は弁護士に相談する。

設備IDは認定手続の識別にも使われるが，IDだけで所有関係や税務上の価額の全てが証明されるわけではない。

第８　よくある質問

１　太陽光発電は固定資産税の対象ですか？

設置方法，所有者と用途により，家屋の評価に含まれる場合や，償却資産の申告対象になる場合がある。

個人の住宅用設備と事業用設備を区別し，所在する市区町村の案内を確認する（出典②）。

固定資産税で課税されていないという理由だけで，相続税の評価対象から外してはならない。

２　太陽光発電事業は税金の対象ですか？

設備等を相続した際の相続税，売電から生じる所得に対する所得税，設備等を保有することに伴う固定資産税は，それぞれ別の制度である。

相続税の納税が生じなかった場合でも，その後の売電収入について所得税の申告等が必要になることがある。

３　減価償却済みなら相続税評価額は０円ですか？

所得税等で減価償却が済んでいることだけから，０円とは決められない。

相続開始時の財産を，資産区分と評価通達に沿って確認する。

使用中の設備を帳簿に見当たらないという理由だけで見落とさないことが大切である。

４　名義変更をすれば相続税の手続も済みますか？

名義変更と相続税の申告は別の手続である。

設備の取得者を確かめ，国の認定情報，売電契約と口座，評価・税務資料を整理する。

名義変更の全体像は，[太陽光パネルの名義変更](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/taiyoukou-panel-meigi-henkou/)を参照されたい。

第９　出典・参考資料

①国税庁「相続税がかかる場合」「相続税の申告と納税」（令和８年４月１日現在法令等）。

[https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4102.htm](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4102.htm)

[https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4205.htm](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4205.htm)

②三郷市「太陽光発電設備を設置された方へ」（令和７年１０月３日更新，部材別区分・申告対象）。

[https://www.city.misato.lg.jp/soshiki/zaimu/shisanzei/shoukyaku/taiyoukou.html](https://www.city.misato.lg.jp/soshiki/zaimu/shisanzei/shoukyaku/taiyoukou.html)

③国税庁「土地家屋の評価」と同質疑応答「地目の判定」（令和８年４月１日現在法令等）。

[https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4602.htm](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4602.htm)

[https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4602_qa.htm](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4602_qa.htm)

④相続税法２２条，１３条１項及び１４条１項。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000073](https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000073)

⑤国税庁「財産評価基本通達」１２８〜１３０。

[https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/sisan/hyoka_new/06/01.htm](https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/sisan/hyoka_new/06/01.htm)

⑥国税庁「自宅に設置した太陽光発電設備による余剰電力の売却収入」（令和７年８月１日現在法令・通達等）。

[https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/02/44.htm](https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/02/44.htm)

⑦国税庁「市街化調整区域内の雑種地の評価」（令和８年４月１日現在法令等）。

[https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hyoka/4628.htm](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hyoka/4628.htm)

⑧国税庁「小規模宅地等の特例」（概要・特定事業用宅地等・貸付事業用宅地等・手続）。

[https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4124.htm](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4124.htm)

⑨国税庁「自宅兼店舗に設置した太陽光発電設備による余剰電力の売却収入」「賃貸アパートに設置した太陽光発電設備による余剰電力の売却収入」（いずれも令和７年８月１日現在法令・通達等）。

[https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/02/45.htm](https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/02/45.htm)

[https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/02/46.htm](https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/02/46.htm)

⑩国税庁「相続財産から控除できる債務」（令和８年４月１日現在法令等）。

[https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4126.htm](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4126.htm)

⑪国税庁「納税者が死亡したときの確定申告（準確定申告）」（令和８年４月１日現在法令等）。

[https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2022.htm](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2022.htm)

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## 二段階認証とは？設定方法・二要素認証との違い・スマホ紛失への備え（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/nidankai-ninshou-toha/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 法律情報・デジタル化

目次

- [第１　二段階認証の意味と必要性](#sec1)
- [１　二段階認証とは何か](#sec1-1)

- [２　二段階認証をしないとどうなる？](#sec1-2)

- [第２　二段階認証と二要素認証は何が違うか](#sec2)

- [第３　二段階認証のやり方は？](#sec3)
- [１　Googleの二段階認証はやるべきか？](#sec3-1)

- [２　iPhoneの二段階認証はどこで設定する？](#sec3-2)

- [第４　SMS・認証アプリ・パスキーはどう選ぶか](#sec4)

- [第５　確認コードが届かない・スマホをなくしたとき](#sec5)
- [１　確認コードが届かないとき](#sec5-1)

- [２　スマホを紛失してログインできないとき](#sec5-2)

- [第６　機種変更前に準備すること](#sec6)

- [第７　法律事務所でmints等を使う場合](#sec7)

- [第８　出典・参考資料](#sec8)


第１　二段階認証の意味と必要性

１　二段階認証とは何か

二段階認証は，サービスへログインする際の本人確認を二つの段階に分ける仕組みである。

例えば，パスワードの入力後に，登録したスマートフォンへ届いた確認コードの入力を求める方法がある。

サービスによって「２段階認証」「２ステップ認証」「２ファクタ認証」等の名称を使うため，名称だけでなく実際の確認方法を把握する必要がある。

本記事は，令和８年１０月１６日に確認した公式案内に基づき，一般利用者が設定先と回復手段を確認するための入口を説明する。

画面の表示，利用できる認証方法及び組織の設定はサービスやアカウントによって異なる。

２　二段階認証をしないとどうなる？

パスワードだけで入れる設定では，そのパスワードを盗まれた場合に，追加の本人確認で不正ログインを阻む機会が減る。

二段階認証を設定したうえで，認証端末を使えなくなった場合の回復方法も準備しておくことが大切である。

設定していないことだけで，既に乗っ取られたと断定するものではない。

二段階認証にも方式ごとの限界がある。

確認コードを偽サイトへ入力したり，自分が開始していないログインを承認したりしないことが必要であり，設定したことだけで全ての被害を防げるとはいえない。

第２　二段階認証と二要素認証は何が違うか

二段階認証は本人確認の段階数に着目し，二要素認証は異なる種類の認証要素を二つ使うことに着目する。

認証要素は，本人が知っている情報，所持している機器等，指紋等の生体情報という種類に分けられる。

IPAの用語解説は，パスワードと秘密の質問の答えは，いずれも記憶に属する要素であると説明している（出典①・PDF５５頁）。

組合せの例確認するポイント
パスワードと秘密の質問二段階でも，いずれも知識に属するため，異なる二要素を使うとは限らない。
パスワードと登録電話へのSMSパスワードの知識に加え，その電話で受信できることを確認する。コードを第三者に渡さない。
パスキーによるログインサービスと端末の仕組みに応じて認証する。画面が二つ出ないことだけで，保護が無効とは判断しない。


アカウント，Windows HelloのPIN，多要素認証及びパスキーの詳しい違いは，[アカウント・パスワード・PIN・多要素認証の違いと安全な管理](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/15/account-password-pin-mfa/)を参照されたい。

第３　二段階認証のやり方は？

設定する対象は，原則として利用しているサービスのアカウントである。

スマートフォンに認証アプリを入れただけで，全てのサービスの二段階認証が有効になるわけではない。

対象サービスの公式設定画面で登録を完了し，利用できる回復手段を確認する。

１　Googleの二段階認証はやるべきか？

Googleは，パスワードが盗まれた場合に備えてアカウント保護を強化する機能として，２段階認証プロセスを案内している。

メールや保存資料を守るため，現在の設定と利用できる認証方法を確認することを勧める。

公式案内では，Googleアカウントを開き，「セキュリティとログイン」から「Googleにログインする方法」に進み，２段階認証プロセスを有効にする項目を選ぶ。

画面の指示に従って設定を完了する（出典②）。

Google Workspace等の組織アカウントで設定できない場合は，管理者に確認する。

Gmailと組織アカウントの管理については，[GmailとGoogle Workspaceのアカウント・容量・端末管理](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/15/gmail-google-workspace-account-storage/)も参照されたい。

２　iPhoneの二段階認証はどこで設定する？

Apple Accountの２ファクタ認証は，iPhoneの「設定」から自分の名前を選び，「サインインとセキュリティ」で確認・設定する。

Appleは，多くのアカウントでは既に２ファクタ認証が利用されていると案内している（出典④）。

iPhoneで使うGoogleアカウントの二段階認証は，Google側で確認する。

Apple Accountの保護，iPhone本体の画面ロック，個別アプリが利用するアカウントの保護を区別する必要がある。

「iPhoneで設定したから，メールやSNSも全て設定済み」とは扱わない。

第４　SMS・認証アプリ・パスキーはどう選ぶか

SMSは登録した電話番号で受信する方式，認証アプリはアプリが生成する確認コード等を使う方式である。

利用できる方式はサービスごとに確認する。

コードを手入力する方式は，コードを偽サイトへ渡す危険も考慮する必要がある。

NIST SP 800-63B-4の３．２．５は，人が読み取って入力する認証コード等を，フィッシング耐性のある方式とは区別している。

認証要素が二つあることと，偽サイトへの耐性があることは，同じ評価ではない（出典⑤）。

これは米国の技術基準に基づく説明であり，日本の全利用者に同じ方式の採用を義務付ける趣旨ではない。

Googleは，パスキーやハードウェアセキュリティキーをフィッシング対策の選択肢として案内している（出典②）。

対応するサービス・端末，紛失時の失効及び予備の手段を併せて確認する。

パスキーでログインする際に追加のコード入力が省略されても，そのことだけで二段階認証の設定が無効になったとはいえない。

第５　確認コードが届かない・スマホをなくしたとき

１　確認コードが届かないとき

対象のアカウントと送信先を確認し，SMS，アプリのコード，承認通知のどれを求められているかを分ける。

Googleでは，SMSの代わりにログイン済み端末へメッセージが届いている場合や，複数回求めたコードのうち最新のものだけが使える場合がある（出典③）。

操作を反復する前に，公式ヘルプと画面の案内を確認する。

２　スマホを紛失してログインできないとき

Googleの公式ヘルプは，あらかじめ登録した予備の電話番号，保存済みのバックアップコード，別の端末のパスキー等による回復の選択肢を示している。

利用できる手段がなければ公式のアカウント復元へ進み，組織アカウントは管理者へ連絡する（出典③）。

復元に要する時間や成功を一律に保証するものではない。

紛失した端末からのログアウト，認証情報の見直し及び不審な操作の確認も必要となる。

認証コードやバックアップコードを，電話やメッセージで問い合わせてきた第三者へ渡してはならない。

Google用の回復方法を，Apple Accountその他のサービスへそのまま当てはめない。

第６　機種変更前に準備すること

機種変更では，旧端末を手放す前に，利用サービス，認証アプリ，登録電話番号及び回復先を一覧にする。

各サービスの公式の移行方法を確認し，新端末で重要なアカウントへログインできることを確かめてから，旧端末の登録解除や初期化へ進むという順序が実務上有用である。

アプリが新端末に表示されたことだけで，認証や回復の確認を終えたとは扱わない。

バックアップコードを発行できるサービスでは，その保管先と利用条件を確認する。

全てのアカウントに同じ回復方法があるわけではなく，Googleの高度な保護機能など，通常の案内とは条件が異なる場合もある。

パスワードや回復コードを一般の共有台帳へ並べず，利用できる担当者と保管方法を決めることを勧める。

第７　法律事務所でmints等を使う場合

事務所では，誰のアカウントか，誰が認証用端末を管理するか，担当者不在・退職・端末紛失時に誰へ連絡するかを決めておくことが有用である。

本人用の認証情報を全員で使い回す運用と，補助者等へ適切なアカウントを付与する運用を区別する必要がある。

mintsについて，最高裁判所はSMS認証等による二要素認証を説明している（出典⑥・PDF２頁）。

Googleのバックアップコードや認証アプリの一般論から，mintsでも同じ方法で回避・復旧できるとは判断しない。

固有の操作は，[mintsにログインできない場合の対処法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/15/mints-login-dekinai/#sec3)を参照されたい。

認証の設定と，提出・送達・期限管理や事故対応の運用は併せて点検する。

具体的な責任分界と点検事項は，[mintsのセキュリティ対策と法律事務所の責任分界](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/27/mints-security-houritsu-jimusho/)で説明している。

第８　出典・参考資料

① IPA「情報セキュリティ１０大脅威２０２２ 個人編【一般利用者向け】」用語解説，PDF５４頁～５５頁。

[https://www.ipa.go.jp/security/10threats/ps6vr7000000avr6-att/000100431.pdf](https://www.ipa.go.jp/security/10threats/ps6vr7000000avr6-att/000100431.pdf)

② Google「２段階認証プロセスを有効にする」。

[https://support.google.com/accounts/answer/185839?hl=ja](https://support.google.com/accounts/answer/185839?hl=ja)

③ Google「２段階認証プロセスに関する一般的な問題を解決する」。

[https://support.google.com/accounts/answer/185834?hl=ja](https://support.google.com/accounts/answer/185834?hl=ja)

④ Apple「Apple Accountの２ファクタ認証」。

[https://support.apple.com/ja-jp/102660](https://support.apple.com/ja-jp/102660)

⑤ NIST SP 800-63B-4，３．２．５（Phishing Resistance）。

[https://pages.nist.gov/800-63-4/sp800-63b.html](https://pages.nist.gov/800-63-4/sp800-63b.html)

⑥ 最高裁判所事務総局「mintsセキュリティ対策の概要～３つのセキュリティのポイント～」（令和８年４月），PDF２頁。

[https://www.courts.go.jp/vc-files/courts/2023/mints_security_taisakugaiyou.pdf](https://www.courts.go.jp/vc-files/courts/2023/mints_security_taisakugaiyou.pdf)

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## 限定承認とは―相続放棄との違い，メリット・デメリット，費用及び手続（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/genteishounin-guide/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 相続放棄・相続債務, 遺言・相続, 親族・相続

目次

- [第１　限定承認とは](#sec1)
- [１　相続財産の範囲で債務を弁済する相続方法](#sec1-1)

- [２　限定承認を考えるときの三つの質問](#sec1-2)

- [第２　単純承認及び相続放棄との違い](#sec2)
- [１　三つの選択肢の比較](#sec2-1)

- [２　具体例](#sec2-2)

- [第３　限定承認の要件と期限](#sec3)
- [１　共同相続人全員で行う](#sec3-1)

- [２　原則として３か月以内に申述する](#sec3-2)

- [第４　申述から清算までの手続](#sec4)
- [１　財産・債務を調査して財産目録を作る](#sec4-1)

- [２　家庭裁判所へ申述する](#sec4-2)

- [３　官報公告と知れている債権者への催告を行う](#sec4-3)

- [４　相続財産を換価し，順序に従って弁済する](#sec4-4)

- [第５　限定承認の費用](#sec5)
- [１　収入印紙８００円だけでは終わらない](#sec5-1)

- [２　税金を費用と別に見落とさない](#sec5-2)

- [第６　メリット，デメリット及び落とし穴](#sec6)
- [１　メリット](#sec6-1)

- [２　デメリット](#sec6-2)

- [３　典型的な落とし穴](#sec6-3)

- [第７　自分でできるか，専門家に依頼するか](#sec7)
- [１　本人申述は可能である](#sec7-1)

- [２　司法書士，弁護士及び税理士の役割を分ける](#sec7-2)

- [第８　よくある質問](#sec8)
- [１　限定承認はなぜあまり利用されないのですか](#sec8-1)

- [２　限定承認は相続人の一人だけでできますか](#sec8-2)

- [３　限定承認の費用はいくらですか](#sec8-3)

- [４　限定承認はいつまで有効ですか](#sec8-4)

- [５　申述前に何をしてはいけませんか](#sec8-5)

- [第９　出典・参考資料](#sec9)
- [１　法令](#sec9-1)

- [２　裁判所及び公的機関](#sec9-2)

- [３　文献](#sec9-3)


第１　限定承認とは

１　相続財産の範囲で債務を弁済する相続方法

限定承認とは，相続人が，相続によって得た財産の限度で被相続人の債務及び遺贈を弁済することを留保して，相続を承認する制度である（民法９２２条）。

相続放棄と異なり，相続人でなくなる制度ではなく，相続を承認した上で，相続債務についての責任を相続財産の範囲に限定する制度である。

被相続人の借金や保証債務がどこまであるか分からない一方，預貯金，不動産その他の財産が残る可能性もある場合に，検討の対象となる。

裁判所も，限定承認を，被相続人の債務がどの程度あるか不明であり，財産が残る可能性もある場合等に，相続によって得た財産の限度で債務の負担を受け継ぐ手続と説明している。

もっとも，家庭裁判所に申述して受理されれば直ちに全てが終わるわけではない。

受理後に官報公告，判明している債権者への個別催告，財産の換価及び債権者への弁済を行う必要がある。

２　限定承認を考えるときの三つの質問

限定承認を検討するときは，少なくとも，①債務の総額が分からないか，②残したい又は換価価値のある相続財産があるか，③共同相続人全員が期限内に協力できるかを確認する必要がある。

一つでも確認できない事項があるから直ちに限定承認を選ぶのではなく，財産調査，熟慮期間の伸長，相続放棄及び単純承認と比較する。

確認すること限定承認を検討しやすい事情慎重に考える事情
財産と債務債務の全体が不明で，財産が残る可能性がある債務超過が明らかで，残したい財産もない
共同相続人全員が情報を共有し，申述と清算に協力できる一人でも単純承認をした，又は協力を得られない
残したい財産自宅等について価額弁済の資金を準備できる可能性がある鑑定額，税金及び清算費用を賄う資金がない
手続負担財産・債務の資料を整理し，公告・催告・弁済を管理できる期限が迫り，資料・担当者・専門家の準備が整わない


第２　単純承認及び相続放棄との違い

１　三つの選択肢の比較

相続が開始した場合，相続人は，単純承認，限定承認又は相続放棄のいずれかを選ぶことになる。

限定承認は，借金だけを放棄して財産だけを取得する制度ではない。

相続財産を清算し，債権者への弁済後に残余があれば相続人に残る仕組みである。

選択基本的な効果共同相続人家庭裁判所への申述主な負担
単純承認権利義務を制限なく承継する各人の行為等によって成立し得る不要債務が財産を上回ると固有財産にも影響する
限定承認相続財産の限度で債務・遺贈を弁済することを留保して承認する残る共同相続人全員で行う必要財産目録，公告・催告，換価，弁済及び税務対応
相続放棄その相続について初めから相続人でなかったものとみなされる各人が選択できる必要資産も承継せず，後順位者が相続人になることがある


相続放棄の期限，手続，費用及び放棄後の問題の全体像は，[相続放棄とは―期限・手続き・費用・デメリットと判断のポイント](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/souzoku-houki-guide/)で説明している。

２　具体例

例えば，相続財産として預貯金２０００万円があり，判明している債務が５００万円であるものの，被相続人の事業上の保証債務が残っている可能性がある場合を考える。

単純承認をすると，後から多額の保証債務が判明したときに，相続人の固有財産からも弁済する責任を負い得る。

相続放棄をすると，保証債務を承継しない代わりに，預貯金も承継しない。

限定承認では，公告・催告を経て相続財産から債務を弁済し，残余があれば相続人に残る可能性があるが，清算費用と税金を含めた比較が必要である。

自宅を残したい場合も，限定承認をすれば無償で自宅だけを取得できるわけではない。

家庭裁判所が選任した鑑定人の評価に従い，その価額を弁済して競売を止める方法があるが（民法９３２条ただし書），鑑定額を支払う資金，登記及び税務を準備する必要がある。

詳しい換価と価額弁済の手続は，[限定承認の手続と換価](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/genteishounin-tetsuzuki-kanka/)で説明している。

第３　限定承認の要件と期限

１　共同相続人全員で行う

相続人が数人いるときは，限定承認は，共同相続人の全員が共同してしなければならない（民法９２３条）。

相続放棄をした者は，その相続について初めから相続人でなかったものとみなされるため，放棄した者を除く共同相続人全員で申述する。

一人だけが限定承認を選び，他の相続人が単純承認をするという組合せはできない。

共同相続人の一人が相続財産を処分して法定単純承認に当たると，全員で限定承認をする前提が崩れるおそれがある。

限定承認を検討し始めたら，全員に連絡し，遺産の売却，預貯金の費消及び遺産分割協議をいったん止め，既にした行為を共有する必要がある。

法定単純承認となる行為と保存行為の区別は，[相続放棄でしてはいけないこと―法定単純承認となる行為と判断基準](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/24/houtei-tanjyunshounin/)で説明している。

２　原則として３か月以内に申述する

限定承認は，自己のために相続の開始があったことを知った時から原則として３か月以内に，家庭裁判所へ申述する必要がある（民法９１５条，９２４条）。

死亡日から全ての相続人について一律に３か月が進むとは限らず，起算点は相続人ごとに確認する。

共同相続人のうち一人について期間伸長が認められても，他の相続人の期限が当然に延びるものとして扱わず，全員の期限を個別に管理する必要がある。

財産及び債務の調査が３か月以内に終わらないときは，期間満了前に，相続の承認又は放棄の期間の伸長を申し立てることができる。

債権者と話合いをしていることや，戸籍・残高証明を取り寄せていることだけで期限が自動的に止まるわけではない。

起算点，期間計算及び伸長は，[相続放棄の期限はいつから３か月か](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/10/souzokuhouki-kisanten/)で詳しく説明している。

第４　申述から清算までの手続

１　財産・債務を調査して財産目録を作る

限定承認をしようとする相続人は，相続財産の目録を作成して家庭裁判所に提出しなければならない（民法９２４条）。

預貯金，不動産，有価証券，動産，貸金等の積極財産だけでなく，借入れ，保証債務，未払金，租税その他の消極財産も調査する。

相続財産の全部若しくは一部を隠匿し，私に消費し，又は悪意で財産目録に記載しなかったときは，法定単純承認が問題となる（民法９２１条３号）。

全国の財産・債務を一度に確定できる制度はない。

通帳，郵便物，固定資産税通知，登記，証券，保険，確定申告書及び事業資料を突き合わせ，調査先，照会日，回答及び未判明事項を一覧にする。

具体的な調査順序は，[被相続人の財産を調べる方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/02/hisouzokunin-zaisantyousa/)で説明している。

２　家庭裁判所へ申述する

申述先は，被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所である。

裁判所が案内する申述費用は収入印紙８００円分と連絡用の郵便料であり，申述書，当事者目録，財産目録及び相続関係に応じた戸籍等を提出する。

必要書類は事案と裁判所の運用により追加されることがあるため，[裁判所「相続の限定承認の申述」](https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_06_14/index.html)及び申述先の案内を確認する。

相続人が数人いる場合，家庭裁判所は，相続人の中から相続財産の清算人を選任する（民法９３６条）。

これは，相続人がいない場合に選任される民法９５２条の相続財産清算人とは別の制度である。

単独相続の場合は限定承認者が，複数相続の場合は選任された相続財産の清算人が，その後の清算を担当する。

３　官報公告と知れている債権者への催告を行う

単独の限定承認者は，限定承認をした後５日以内に，相続債権者及び受遺者に対して，限定承認をしたこと及び一定期間内に請求を申し出るべきことを官報で公告しなければならない。

共同相続の場合に選任された相続財産の清算人は，選任後１０日以内に公告する。

請求申出期間は２か月を下ることができず，判明している相続債権者及び受遺者には個別に催告する必要がある（民法９２７条，９３６条３項）。

公告・催告を怠り，又は申出期間中に一部の者へ弁済して他の相続債権者等に弁済できなくなった場合，限定承認者が損害賠償責任を負うことがある。

申述の準備と並行して，官報公告の原稿，判明債権者の一覧及び送付記録の様式を準備する必要がある。

４　相続財産を換価し，順序に従って弁済する

申出期間の満了後は，優先権のある債権者の権利を害しない範囲で，期間内に申し出た相続債権者その他の知れている相続債権者に，原則として債権額の割合に応じて弁済する（民法９２９条）。

受遺者への弁済は，相続債権者への弁済後に行う（民法９３１条）。

不動産等を売却して弁済原資を作る必要がある場合は，原則として競売によるが，家庭裁判所が選任した鑑定人の評価に従う価額弁済によって競売を止められる場合がある（民法９３２条）。

限定承認者が任意の方法で財産を安く売り，特定の債権者だけを優先して支払うことは，清算手続の公平を害し，損害賠償責任や法定単純承認の問題を生じさせる。

公告，催告，按分弁済，競売及び価額弁済の詳しい順序は，[限定承認の手続と換価](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/genteishounin-tetsuzuki-kanka/)を参照されたい。

第５　限定承認の費用

１　収入印紙８００円だけでは終わらない

裁判所への申述に必要な収入印紙は８００円分であるが，これは限定承認全体の費用ではない。

連絡用の郵便料，戸籍・住民票・登記事項証明書等の取得費，官報公告費用，財産調査費用，必要に応じた鑑定・競売・登記費用，税務申告費用及び専門家費用が生じ得る。

官報公告の料金は原稿と掲載行数等によって変わるため，[国立印刷局の官報公告申込み案内](https://www.npb.go.jp/product_service/books/moshikomi/index.html)で申込先を確認し，実際の原稿に基づく見積りを取る必要がある。

費用の区分内容金額を確認する先
申述収入印紙８００円分，連絡用郵便料申述先の家庭裁判所
資料取得戸籍，住民票，登記，残高証明，取引履歴等市区町村，法務局，金融機関等
清算官報公告，鑑定，競売，登記，送金等取次店，裁判所，法務局等
税務準確定申告，みなし譲渡，相続税，死亡後所得等税務署及び税理士
専門家調査，申述書作成，交渉，訴訟，清算管理等依頼する専門家


２　税金を費用と別に見落とさない

限定承認に係る相続により譲渡所得の基因となる資産が移転した場合，被相続人から相続人へ相続開始時の価額で譲渡があったものとみなされることがある（所得税法５９条１項１号）。

含み益のある土地，建物又は株式がある場合は，相続財産の額だけでなく，準確定申告で生じる所得税，取得費，死亡後の売却及び相続税を含めた資金表を作る必要がある。

税務の全体像は，[限定承認と税金](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/10/genteishounin-zeikin/)で説明している。

第６　メリット，デメリット及び落とし穴

１　メリット

第一のメリットは，未知の相続債務が後から判明しても，相続によって得た財産の限度で責任を負うことを原則とする点である。

第二に，債権者への弁済後に残余財産があれば，相続人に残る可能性がある。

第三に，鑑定人の評価に従う価額弁済により，自宅等の特定財産を残せる場合がある。

２　デメリット

第一に，共同相続人全員の協力が必要であり，一人だけで選べない。

第二に，申述後も，官報公告，個別催告，財産の換価，按分弁済及び記録保存が必要であり，相続放棄より手続が複雑である。

第三に，官報公告，鑑定，競売，専門家及び税務の費用が生じ，みなし譲渡所得税が問題となることがある。

第四に，相続財産を自由に処分したり，一部の債権者だけに支払ったりできず，清算が長期化することがある。

３　典型的な落とし穴

典型的な落とし穴は，①相続人全員の期限を確認しない，②財産目録から債務又は財産を漏らす，③申述前後に財産を処分する，④官報公告と個別催告の期限を逃す，⑤８００円を総費用と考える，⑥みなし譲渡所得税を計算しない，⑦自宅を自動的に残せると考えることである。

限定承認は，申述受理だけで限定責任が安全に完結する制度ではなく，適正な清算まで含めて計画する必要がある。

第７　自分でできるか，専門家に依頼するか

１　本人申述は可能である

限定承認は，本人が家庭裁判所へ申述することができる。

裁判所は申述書，当事者目録及び各種財産目録の書式・記載例を公開している。

相続人が一人で，財産・債務が少なく，期限に余裕があり，債権者との争いもない場合は，本人が書式を用いて申述準備を進めることも考えられる。

しかし，受理後の清算は書式の記入だけでは終わらない。

共同相続人の調整，法定単純承認の有無，財産評価，官報公告，債権者対応，競売・価額弁済，訴訟，登記及び税務のうち一つでも問題がある場合は，申述前から対応体制を整える必要がある。

２　司法書士，弁護士及び税理士の役割を分ける

司法書士には，その業務範囲内で，家庭裁判所へ提出する申述書等の作成を依頼することができる（司法書士法３条１項４号）。

他方，共同相続人間の調整，債権者との法律上の交渉，訴訟及び清算全体の法的判断は，書類作成とは別の問題である。

代理・交渉・訴訟を含む法的対応は弁護士に，準確定申告，みなし譲渡及び相続税の申告は税理士に，登記は司法書士に相談するなど，必要な業務と資格を対応させる。

専門家に依頼する場合も，「限定承認の申述書の提出」だけなのか，「受理後の公告・催告・換価・弁済・税務との連携」まで含むのかを確認する必要がある。

費用見積りは，対象業務，債権者数，財産の種類，換価の有無及び争いの有無を示して取得する。

第８　よくある質問

１　限定承認はなぜあまり利用されないのですか

共同相続人全員で行う必要があり，申述後も公告・催告・換価・弁済が必要で，費用と税務問題も生じ得るためである。

債務超過が明らかな場合は相続放棄，財産超過が明らかな場合は単純承認が選ばれやすく，限定承認が有効な場面がその中間に限られることも理由である。

２　限定承認は相続人の一人だけでできますか

共同相続人がいる場合，一人だけではできず，相続放棄をした者を除く共同相続人全員で共同して行う必要がある。

一人でも単純承認をした場合や法定単純承認に当たる処分をした場合は，限定承認ができるかを直ちに確認する必要がある。

３　限定承認の費用はいくらですか

裁判所への申述手数料は収入印紙８００円分であるが，総費用は一定ではない。

郵便料，戸籍等の取得費，官報公告費，財産調査費，鑑定・競売・登記費，税務申告費及び専門家費用を事案ごとに見積もる必要がある。

４　限定承認はいつまで有効ですか

申述期限は原則として自己のために相続の開始があったことを知った時から３か月以内である。

受理後の限定責任に「受理から何年で自動的に失効する」という一律の有効期間があるわけではないが，公告・催告・弁済等を法定の順序で進め，個々の債権の消滅時効その他の期間は別に管理する必要がある。

また，一度した限定承認は，熟慮期間内であっても自由に撤回できない（民法９１９条１項）。

５　申述前に何をしてはいけませんか

相続財産の売却，費消，自己のための取立て，遺産分割協議その他の処分を進めないことが重要である。

葬儀費用，保存行為その他の支出が直ちに法定単純承認になるとは限らないが，行為の時期，原資，金額，目的及び使途を記録し，判断前に追加の処分を止める。

第９　出典・参考資料

１　法令

①[e-Gov法令検索「民法」](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)９１５条，９１９条，９２１条から９３６条まで

②[e-Gov法令検索「家事事件手続法」](https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052)２０１条

③[e-Gov法令検索「所得税法」](https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000033)５９条，６０条

④[e-Gov法令検索「司法書士法」](https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000197)３条１項４号

２　裁判所及び公的機関

①[裁判所「相続の限定承認の申述」](https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_06_14/index.html)

②[裁判所「相続の限定承認の申述書」](https://www.courts.go.jp/saiban/syosiki/syosiki_kazisinpan/syosiki_01_14/index.html)

③[国立印刷局「官報の書面・公告のお申込み」](https://www.npb.go.jp/product_service/books/moshikomi/index.html)

３　文献

雨宮則夫・吉利浩美編著『相続の限定承認―法務・税務・登記―』新日本法規，２０２０年，３頁～１２頁，１９頁～４０頁，５７頁～７５頁，９０頁～１４４頁，１８１頁～２１７頁。

同書は２０２０年刊行であるため，現行法令及び現在の公的案内で用語，条文及び費用案内を更新して参照した。

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## イギリスの養育費の法制度―CMSの計算・対象年齢・不払い・日本からの請求（イングランド及びウェールズ）（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/england-wales-child-maintenance/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 養育費, 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　結論―本記事の「イギリス」はイングランド及びウェールズである](#sec1)

- [第２　イギリスの養育費はいくらか](#sec2)
- [１　固定の月額ではない](#sec2-1)

- [２　週額総所得２００ポンド以上の基本的な割合](#sec2-2)

- [３　計算例](#sec2-3)

- [４　shared careでいくら減るか](#sec2-4)

- [第３　イギリスの養育費は何歳までか](#sec3)
- [１　CMSは原則１６歳未満である](#sec3-1)

- [２　Family Courtの命令はCMSと終期が同じとは限らない](#sec3-2)

- [第４　子どもに会えなくても養育費を払うのか](#sec4)

- [第５　日本に住む親はCMSを利用できるか](#sec5)

- [第６　養育費を払わない場合にCMSはどう回収するか](#sec6)
- [１　CMSは国が養育費を立て替える制度か](#sec6-1)

- [第７　CMSとFamily Courtはどう使い分けるか](#sec7)

- [第８　Children Act 1989 Schedule 1による一時金・住居等](#sec8)

- [第９　高所得者と資産をどう扱うか](#sec9)

- [第１０　既存合意と命令を変更できるか](#sec10)

- [第１１　日本とイギリスの間で請求・回収する場合](#sec11)

- [第１２　一括払いと日本の税務](#sec12)

- [第１３　受任時の確認順序](#sec13)

- [第１４　関連記事と出典](#sec14)


第１　結論―本記事の「イギリス」はイングランド及びウェールズである

イギリスは，イングランド，ウェールズ，スコットランド及び北アイルランドから成り，家族法の制度は法域ごとに異なる。

本記事でいう「イギリスの養育費」は，特に断らない限りイングランド及びウェールズのchild maintenanceを指す。

スコットランドのCMSとalimentは，[スコットランドの養育費の法制度―CMS・aliment・対象年齢・不払い・国外居住](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/scotland-child-maintenance/)で整理し，北アイルランドは本記事の対象としない。

本記事は，個別事件で必要となる制度の選択，管轄，算定要素，命令の種類及び承認・執行の要件を中心に説明する。

通常の定期養育費は，行政機関であるChild Maintenance Service（CMS）が支払親の週額総所得等から算定する。

全国一律の月額相場はなく，対象となる子の人数，他の子，年金拠出及びshared careの泊数等によって金額が変わる。

CMSによる養育費と親子交流は別の問題であり，子に会っていないことだけで養育費の負担がなくなるものではない。

支払がない場合は，CMSが給与・年金・給付又は銀行口座から徴収し，必要に応じて裁判所のliability orderを取得する制度がある。

ただし，日本に住む監護親と子がイギリス国外にいる場合は，通常，CMSへ新規申請できない。

高所得者の追加給付，住居，一時金，日英間の承認・執行は，CMSとは別にFamily Court又は各国の手続を検討する必要がある。

法律上の論点要点主に確認する制度
通常の養育費額固定額ではなく，支払親の週額総所得と子の人数等から計算するCMS
支払終期原則１６歳未満，承認された教育・訓練中は２０歳未満までがCMSの対象となり得るCMS・Family Court
親子交流との関係親子交流と養育費は別であり，原則として負担は残るCMS・私的合意
不払い時の回収給与等・銀行口座からの徴収，liability order等があり得るCMS・裁判所
日本からの請求・回収CMSを利用できないことがあるため，居住地，既存判断及び財産所在地から経路を分けるCMS・Family Court・各国の承認執行法


第２　イギリスの養育費はいくらか

１　固定の月額ではない

[GOV.UKの計算案内](https://www.gov.uk/how-child-maintenance-is-worked-out)によれば，CMSはHM Revenue and Customs（HMRC）の情報等から支払親の年間総所得を把握し，週額へ換算する。

その上で，所得帯，養育費の対象となる子の人数，同居して扶養する他の子，年金拠出及びshared care等を考慮する。

そのため，「イギリスの養育費は毎月いくら」という単一の相場はない。

CMSの計算は週額を基礎とするため，日本の家庭裁判所の養育費算定表による月額とそのまま比較しない。

２　週額総所得２００ポンド以上の基本的な割合

令和８年１０月１６日現在，調整後の週額総所得が２００ポンド以上８００ポンド以下の場合，対象となる子が１人なら１２％，２人なら１６％，３人以上なら１９％が出発点となる。

週額総所得が８００ポンドを超え３０００ポンド以下の場合，最初の８００ポンドには上記割合を用い，８００ポンドを超える部分には，子が１人なら９％，２人なら１２％，３人以上なら１５％を用いる。

対象となる子の人数週額２００～８００ポンドの部分週額８００ポンド超～３０００ポンドの部分
１人１２％９％
２人１６％１２％
３人以上１９％１５％


週額総所得が２００ポンド未満の場合は，nil rate，flat rate又はreduced rateが問題となり，単純な上表の割合だけでは決まらない。

週額総所得が３０００ポンドを超える場合は，CMSの計算に加えて，受領親が裁判所へ追加の養育費を求めることを検討する。

３　計算例

他の子，年金拠出及びshared careによる調整がないものとして，支払親の週額総所得が６００ポンドで対象となる子が１人なら，出発点は週７２ポンド（６００ポンドの１２％）である。

同じ前提で，週額総所得が１２００ポンドで対象となる子が１人なら，最初の８００ポンドについて週９６ポンド，残る４００ポンドについて週３６ポンドとなり，合計は週１３２ポンドである。

これは説明のための単純例であり，実際のCMS calculationはHMRC所得，他の子，年金拠出，variation及びshared care等により変わり得る。

[GOV.UKのchild maintenance calculator](https://www.gov.uk/calculate-child-maintenance)も概算の確認に利用できるが，正式なCMSの決定そのものではない。

４　shared careでいくら減るか

支払親の家で対象となる子が年間５２泊以上する場合，shared careとしてCMSの週額が減ることがある。

令和８年１０月１６日現在，年間５２～１０３泊は７分の１，１０４～１５５泊は７分の２，１５６～１７４泊は７分の３の減額が基本となり，１７５泊以上は５０％に加えて週７ポンドを減額する取扱いが示されている。

泊数はcourt order又は父母の合意を基礎に確認される。

年間５２泊以上であることには合意しているが正確な泊数に合意できない場合，CMSは５２泊として扱うことがある。

第３　イギリスの養育費は何歳までか

１　CMSは原則１６歳未満である

[GOV.UKのCMS利用資格](https://www.gov.uk/child-maintenance-service/eligibility)によれば，対象となる子は原則として１６歳未満である。

承認された教育又は訓練に在籍している場合は，２０歳未満まで対象となり得る。

[GOV.UKの終了時期の案内](https://www.gov.uk/child-maintenance-service/when-child-maintenance-stops)によれば，養育費は，対象となる教育・訓練を終えた時又は２０歳になった時のうち早い方で終了する。

大学の学位課程等のadvanced educationや雇用契約の一部として行う課程は，CMS上のapproved education or trainingに当たらないことがある。

２　Family Courtの命令はCMSと終期が同じとは限らない

Children Act 1989 Schedule 1 paragraph 3では，裁判所の定期金給付は原則として子が１７歳に達するまでであるが，裁判所は事情に応じて１８歳まで継続させることができる。

１８歳を超える期間も，教育・職業訓練中である場合又は特別の事情がある場合には命令の対象となり得る。

したがって，「１６歳」「１８歳」「２０歳」という数字は別々の制度に現れる。

子の年齢だけでなく，利用する制度，教育・訓練の内容，障害又は疾病及び既存命令の終期を確認する必要がある。

第４　子どもに会えなくても養育費を払うのか

[GOV.UKのCMS案内](https://www.gov.uk/child-maintenance-service)は，child maintenanceを子の生活費に関する取決めとし，子に会うための取決めは別に行うと説明している。

父母は，子に会っていない場合でも，子を養育する費用について責任を負う。

したがって，親子交流が実施されないことだけを理由に，支払親が養育費を一方的に停止することは避けるべきである。

反対に，養育費が支払われないことだけを理由に親子交流を一方的に止めることも，養育費とは別の問題として検討する。

もっとも，子が支払親の家に宿泊する日数はshared careとして金額に影響し得る。

親子交流の権利義務と，実際の宿泊日数によるCMSの金額調整を混同しないことが重要である。

第５　日本に住む親はCMSを利用できるか

[Child Support Act 1991 section 44](https://www.legislation.gov.uk/ukpga/1991/48/section/44)は，原則として，主たる監護者，支払親及び対象となる子が英国に常居所を有しない限り，CMSによる計算を行えないとする。

住所，国籍，在留資格及び常居所は同じ概念ではないため，転居日，住居，就労，納税，学校，医療及び家族の生活実態を時系列で確認する。

[GOV.UKの国外居住者向け案内](https://www.gov.uk/child-maintenance-if-one-parent-lives-abroad)によれば，子と主たる監護者が英国外に住む場合はCMSへ新規申請できない。

支払親が英国外に住む場合も，英国政府，軍，NHS，英国で登録された会社等の一定の組織で働く場合を除き，通常はCMSへ新規申請できない。

CMSを利用できない場合でも，養育費請求自体が当然に消滅するわけではない。

私的合意，Family Courtその他の裁判所手続，日本の家庭裁判所の手続又は既存判断の承認・執行のうち，どの経路を利用できるかを別に確認する。

第６　養育費を払わない場合にCMSはどう回収するか

[GOV.UKの未払養育費の案内](https://www.gov.uk/unpaid-child-maintenance/if-youre-owed-child-maintenance)によれば，Direct Payでは，CMSはその方式のまま強制的な回収措置を行わない。

支払遅滞がある場合，受領親はCollect and Payへの変更を申し出ることを検討する。

Collect and Payでは，CMSは支払親の給与，年金又は給付から控除し，銀行・building society等の口座から直接徴収することができる。

必要に応じて裁判所からliability orderを得て，財産への執行等へ進むことがある。

この回収制度は，CMSの権限があることを前提とする。

支払親の給与・預金が日本にある場合又は日本の裁判だけが存在する場合に，英国のCMS手続が日本の財産へそのまま及ぶとは扱わない。

１　CMSは国が養育費を立て替える制度か

CMSの徴収・送金と，公費による立替えは別である。

[英国政府の支払方法の案内（https://www.gov.uk/child-maintenance-service/payments）](https://www.gov.uk/child-maintenance-service/payments)は，CMSが額を計算して父母間で支払うDirect Payと，CMSが徴収・送金するCollect and Payを区別している。

Collect and Payの支払統計は，一部でも支払った人と全額を支払った人を分けて読む必要がある。

統計の対象地域はGreat Britainであり，本記事の法制度の説明範囲であるイングランド及びウェールズとも区別する。

詳しくは[養育費の受給率と未払い率](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/youikuhi-jukyuritsu-mibarairitsu/)及び[養育費法制の国際比較](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/youikuhi-housei-kokusai-hikaku/)を参照されたい。

第７　CMSとFamily Courtはどう使い分けるか

通常の定期養育費についてCMSの権限がある場合，[Child Support Act 1991 section 8](https://www.legislation.gov.uk/ukpga/1991/48/section/8)はFamily Courtによるperiodical paymentsの命令を制限する。

他方，CMSの最高額計算がされている高所得者事案のtop-up order，一定の教育費，障害費用，一時金及び財産に関する命令等には裁判所の権限が残る。

検討対象主な制度最初に確認する事項
通常の定期養育費CMS三者の常居所，所得，子の人数，shared care
高所得者の追加分Family Courtのtop-up orderCMSの最高額計算，週額総所得３０００ポンド超の部分
一時金・住居・担保付給付Children Act 1989 Schedule 1裁判所の管轄，子の必要，父母の資力，既存合意・命令
外国判断の回収条約，各国の承認・執行法判断国，執行国，判断の種類，送達・確定・給付部分


第８　Children Act 1989 Schedule 1による一時金・住居等

[Children Act 1989 Schedule 1](https://www.legislation.gov.uk/ukpga/1989/41/schedule/1)は，子のためのperiodical payments，secured periodical payments，lump sum，財産のsettlement及びtransferを命じる枠組みを定める。

定期金だけでなく，住居取得・維持，教育費，障害に伴う特別費用及び具体的な一時支出が問題となる場合に，利用可能な命令を分けて検討する。

裁判所は，父母の所得・資力・財産，現在及び予見可能な義務，子の経済的必要，障害及び教育状況等の法定考慮要素を総合する。

CMSを利用できないことから直ちにSchedule 1の国際管轄が生じるわけではないため，裁判所の管轄と申立ての根拠を別に確認する。

第９　高所得者と資産をどう扱うか

[James v Seymour（2023年・EWHC 844 (Fam)）](https://caselaw.nationalarchives.gov.uk/ewhc/fam/2023/844)は，高所得者向けのAdjusted Formula Methodを，裁判官が採否を決められる緩やかな出発点と位置付けた。

同判決は，変更申立てでは既存の命令を物価調整した額が適切な出発点となると述べており，新規算定と変更申立てを同じ式で処理しない。

[Galbraith-Marten v De Renée（2023年・EWFC 253）](https://www.bailii.org/ew/cases/EWFC/HCJ/2023/253.html)も，算定式を法定考慮要素に代わる拘束的な基準として扱わない姿勢を示す。

CMSでは，通常の所得計算とは別に，所得の流用，非労働所得及び資産についてvariationが問題となり得る。

[PB v Secretary of State for Work and Pensions（2026年・UKUT 61 (AAC)）](https://www.gov.uk/administrative-appeals-tribunal-decisions/pb-v-1-the-secretary-of-state-for-work-and-pensions-2-cb-2026-ukut-61-aac)は，資産variationの法定８％率に関する従前判例Cartを維持し，相当性の判断により低い率を用いる余地を残した。

資産があることだけから８％相当額が必ず所得に加算される，又は直ちにFamily Courtへ移るとは説明できない。

第１０　既存合意と命令を変更できるか

書面による養育費合意があっても，後の事情変更，CMSの権限及び裁判所による変更可能性を別に確認する。

合意書，consent order，CMS calculation及び私的な送金約束は効力と執行方法が異なるため，文書名だけでなく，作成主体，給付内容，変更条項及び強制執行可能性を原文で読む。

CMSの利用資格案内によれば，裁判所が承認したconsent orderが１年未満である場合はCMSを利用できない。

１年を経過した場合も，既存命令，未払額及び新たなCMS calculationの関係を確認してから手続を選ぶ。

第１１　日本とイギリスの間で請求・回収する場合

英国政府は，国外に住む親との養育費について，REMO対象国か，判断がどこで作成されたか，相手方がどこに住むかにより手続が異なると案内している。

[２００７年ハーグ扶養条約の締約国一覧](https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131)では，令和８年１０月１６日現在，英国は締約国として掲載される一方，日本は掲載されていない。

そのため，日英間で同条約の中央当局ルートが当然に使えるとは扱わない。

英国のcourt orderを日本で使う場合は，日本の家事事件手続法７９条の２，民事訴訟法１１８条及び民事執行法２４条による承認・執行を検討する。

日本の調停調書，審判又は判決を英国で使う場合は，英国側の承認・執行手続を確認する。

CMSの行政判断とFamily Courtのorderを同一に扱わず，判断主体，確定性，給付部分，送達・防御の機会，未払額及び翻訳をそろえる。

どの国で判断を得るかだけでなく，支払親の給与，預金，不動産その他の財産がどの国にあるかを確認することが重要である。

第１２　一括払いと日本の税務

日本の贈与税では，扶養義務者から生活費又は教育費に充てるために取得した財産のうち通常必要と認められるものは，原則として非課税である。

もっとも，[国税庁No.4405](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/4405_qa.htm)は，数年間分の生活費を一括して受け取り，実際の生活費に充てられず預貯金等となった部分には贈与税がかかると説明する。

一括払いであることだけで直ちに課税と決めず，算定根拠，対象期間，子の年齢・教育，管理方法，実際の支出及び未使用残高を記録する。

当事者が国外に居住する場合は，[国税庁No.4432](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/4432.htm)を手掛かりに，贈与者・受贈者の住所等と財産の所在から日本の課税範囲を別に確認する。

第１３　受任時の確認順序

①　子，主たる監護者及び支払親の国籍，domicile，住所，居所及び常居所の変遷を時系列にする。

②　離婚，監護，CMS calculation，court order，合意書及び支払記録を文書ごとに分ける。

③　新規算定，既存命令の変更，未払分の回収又は一時金・住居の確保のどれを求めるかを決める。

④　CMSの常居所要件，国外勤務例外，対象年齢及び週額総所得３０００ポンドの上限を確認する。

⑤　Family Courtを利用する場合は，根拠条文，国際管轄，法定考慮要素及び求める命令の種類を特定する。

⑥　日本又は英国で外国判断を使う場合は，判断の種類，確定・送達資料，翻訳，未払額及び執行対象財産をそろえる。

⑦　一括払い又は資産移転を含むときは，英国法上の給付原因と日本の税法上の評価を分けて税理士と確認する。

第１４　関連記事と出典

日本の国際裁判管轄，扶養準拠法及び外国判断の承認・執行の全体像は，[国際養育費の請求と回収](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/kokusai-youikuhi-seikyu-kaishuu/)を参照されたい。

日本の養育費算定表との違いは，[養育費算定表の見方，計算方法及び法定養育費との違い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/21/youikuhi-santeihyou-mikata-keisan-hotei-youikuhi/)を参照されたい。

日本国内の不払いへの回収手段は，[養育費を払わない場合の回収方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/youikuhi-mibarai-kaishuu/)を参照されたい。

扶養義務の準拠法の段階的連結は，[国際扶養の準拠法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/kokusai-fuyou-junkyoho/)で整理している。

離婚，財産分与，慰謝料及び子の事項を請求単位に分ける方法は，[国際離婚の手続選択と日本の国際裁判管轄・準拠法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/24/international-divorce-jurisdiction-applicable-law/)を参照されたい。

一括払いを含む日本の税務は，[離婚時の財産分与と税金](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/02/18/zaisanbunyo-zeikin/)で扱っている。

本記事は，令和８年１０月１６日現在の法令，英国政府資料，英国の公開裁判例，HCCH締約国表及び国税庁資料を基礎とする。

CMSの行政判断を日本で承認・執行できるか，日本の家事判断を英国で執行する具体的経路及び個別事件の国際管轄は，判断の種類と事実関係に応じて追加確認を要する。

主な外部資料のURLは次のとおりである。

①　GOV.UK「Child Maintenance Service」 https://www.gov.uk/child-maintenance-service

②　GOV.UK「How child maintenance is worked out」 https://www.gov.uk/how-child-maintenance-is-worked-out

③　GOV.UK「Eligibility」 https://www.gov.uk/child-maintenance-service/eligibility

④　GOV.UK「When child maintenance stops」 https://www.gov.uk/child-maintenance-service/when-child-maintenance-stops

⑤　GOV.UK「Unpaid child maintenance」 https://www.gov.uk/unpaid-child-maintenance/if-youre-owed-child-maintenance

⑥　Child Support Act 1991 sections 8, 44 https://www.legislation.gov.uk/ukpga/1991/48/section/8 https://www.legislation.gov.uk/ukpga/1991/48/section/44

⑦　Children Act 1989 Schedule 1 https://www.legislation.gov.uk/ukpga/1989/41/schedule/1

⑧　HCCH「2007 Child Support Convention status table」 https://www.hcch.net/en/instruments/conventions/status-table/?cid=131

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## 弁護士・税理士が事例をウェブ公開するときの確認事項―守秘義務，匿名化，同意，広告表示及び生成AI（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/bengoshi-zeirishi-jirei-web-koukai/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: AIと弁護士実務, 税務, 企業法務・民事実務, AI・リーガルテック

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　最初に区別する情報](#sec2)
- [１　原資料，内部処理及び公開表示](#sec2-1)

- [２　確認済み事実，評価及び仮想事例](#sec2-2)

- [第３　弁護士の守秘義務と広告規程](#sec3)
- [１　守秘義務は個人情報だけを対象としない](#sec3-1)

- [２　依頼者の同意と匿名化による例外を混同しない](#sec3-2)

- [３　勝訴率，成果及び保証の表示](#sec3-3)

- [第４　税理士の守秘義務と広告表示](#sec4)
- [１　税理士法上の守秘義務](#sec4-1)

- [２　所属税理士会の規則を確認する](#sec4-2)

- [第５　同意だけで公開できるとは限らない](#sec5)
- [１　同意の対象を具体化する](#sec5-1)

- [２　依頼者以外の情報を確認する](#sec5-2)

- [３　再識別の危険を確認する](#sec5-3)

- [第６　生成AIを事例作成に使う場合](#sec6)
- [１　入力前に処理条件を確認する](#sec6-1)

- [２　公開用コピーを作る](#sec6-2)

- [３　出力を原資料と照合する](#sec6-3)

- [第７　公開前の確認手順](#sec7)
- [１　事例カードを作る](#sec7-1)

- [２　公開用文章を別に承認する](#sec7-2)

- [第８　公開後の管理と効果測定](#sec8)
- [１　訂正，非表示及び削除](#sec8-1)

- [２　件数より判断の質を測る](#sec8-2)

- [第９　短いチェックリスト](#sec9)

- [第１０　一次資料と裁判例の位置付け](#sec10)

- [第１１　関連記事](#sec11)

- [第１２　出典・参考資料](#sec12)


第１　この記事の対象と結論

この記事は，弁護士又は税理士が，法律相談，受任事件，税務相談又は税務業務に関する事例を，事務所のウェブサイト，ブログ，SNS，動画その他の外部媒体で紹介するときの確認事項を扱う。

顧客の資料を事務所内部で処理することと，その内容を第三者が閲覧できる媒体に掲載することは，目的，閲覧者及び危険が異なる別の行為である。

氏名を削除し，又は依頼者の同意を得ただけで，常に公開できるわけではない。

相談者又は依頼者以外の情報，複数の事実を組み合わせた再識別，公表による不利益，広告表示の正確性及び生成AIへの入力条件を，それぞれ確認する必要がある。

公開前には，少なくとも次の順序で確認する。

1. 原資料と利用目的を特定する。

2. 守秘義務，個人情報，契約上の秘密及び第三者の権利を分けて検討する。

3. 実在事例，複数事例を統合した事例及び仮想事例を区別する。

4. 同意の対象，媒体，期間及び撤回・削除の扱いを明確にする。

5. 氏名を外した後も，再識別と不利益のおそれを確認する。

6. 広告規程，所属会の規則及び表示の裏付けを確認する。

7. 生成AIを使う場合は，入力範囲と処理条件を先に決める。

8. 公開する文章を原資料と照合し，承認者と確認日を記録する。

9. 公開後の訂正，非表示及び削除の窓口を決める。

第２　最初に区別する情報

１　原資料，内部処理及び公開表示

原資料には，依頼者から受領した文書，聞取り記録，メール，帳簿，申告書，証憑，裁判所提出書面，相手方の主張及び第三者の個人情報等が含まれる。

これらを事件又は税務業務の遂行のために内部で検討することと，事例紹介のために公開することを同じ利用として扱わない。

公開用の文章を作る際は，原資料から必要事項を抽出した作業用メモと，公開候補の文章を分ける。

公開候補には，元のファイル名，住所，日付，金額，業種，家族関係，珍しい取引又は紛争経過等，単独では氏名でなくても本人を推測させる情報が残ることがある。

２　確認済み事実，評価及び仮想事例

事例には，原資料で確認できる事実，専門家による評価，依頼者の感想及び説明のために置いた仮定が混在しやすい。

公開文では，これらを混同せず，どの部分が実際の取扱事例で，どの部分が一般化又は仮想化した説明であるかを読者に分かるようにする。

複数事例を組み合わせた場合は，特定の一件をそのまま紹介したものではないことを明示する。

架空の依頼者の声，実在しない成功実績又は確認していない数値を，実際の経験のように表示してはならない。

第３　弁護士の守秘義務と広告規程

１　守秘義務は個人情報だけを対象としない

[弁護士法](https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205)２３条は，弁護士又は弁護士であった者について，職務上知り得た秘密を保持する権利及び義務を定めている。

[弁護士職務基本規程](https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/rules/kaiki/kaiki_no_070.pdf)２３条も，正当な理由なく，依頼者について職務上知り得た秘密を他に漏らし，又は利用してはならないと定めている。

秘密は，自然人の個人情報に限られない。

法人の取引条件，資金事情，係争方針，非公表の相談内容その他，依頼者が公開していない業務上の情報も対象となり得る。

２　依頼者の同意と匿名化による例外を混同しない

[弁護士等の業務広告に関する規程](https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/rules/kaiki/kaiki_no_044.pdf)４条は，顧問先又は依頼者の表示，受任中の事件及び過去に取り扱い又は関与した事件について，表示できない事項と例外を定めている。

顧問先又は依頼者の表示には，その顧問先又は依頼者の書面又は電磁的方法による同意が必要である。

受任中の事件については，依頼者の書面又は電磁的方法による同意がある場合のほか，依頼者が特定されず，かつ，依頼者の利益を損なうおそれがない場合が例外となる。

過去の事件については，同様の同意がある場合のほか，広く一般に知られている事件又は依頼者が特定されない場合で，かつ，依頼者の利益を損なうおそれがない場合が例外となる。

したがって，匿名化を根拠とする場合は，氏名がないことだけでなく，依頼者が特定されないことと，依頼者の利益を損なうおそれがないことの両方を確認する。

同意を根拠とする場合も，同意した依頼者以外の秘密又は権利まで処分できるわけではない。

３　勝訴率，成果及び保証の表示

広告規程４条は，訴訟の勝訴率の表示を禁止しており，同意等による例外を設けていない。

事例の選び方によって好結果だけが並ぶと，個々の記載が事実でも，一般的に同じ結果が得られるとの誤解を招くことがある。

広告規程３条が禁止する，事実に合致しない広告，誤導又は誤認のおそれのある広告，誇大又は過度な期待を抱かせる広告等に当たらないかを確認する。

解決金額，期間又は結果を示す場合は，前提条件，集計範囲及び例外を確認し，将来の結果を請け合い，又は保証する表現を用いない。

広告を掲載した場合は，広告規程１１条に従い，広告の内容及び方法，広告業者との契約，入出金並びに必要な同意を証する記録を保存する。

第４　税理士の守秘義務と広告表示

１　税理士法上の守秘義務

[税理士法](https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000237)３８条は，税理士又は税理士であった者について，正当な理由なく，税理士業務に関して知り得た秘密を漏らし，又は窃用することを禁じている。

同法５４条は，税理士の使用人その他の従業者にも同様の義務を定め，同法４１条の２は，税理士に使用人等の監督義務を定めている。

同法３７条が定める信用又は品位を害する行為の禁止も，事例の表示方法を検討する際の基本となる。

顧客企業の名称を出さなくても，業種，地域，売上規模，特殊な取引又は税務調査の時期から顧客を推測できる場合がある。

２　所属税理士会の規則を確認する

税理士の広告については，税理士法だけでなく，所属する税理士会の会則，規則及び指針の現行本文を確認する必要がある。

日本税理士会連合会の公式資料である[「税理士制度の未来を拓く―制度発展のための１００の提案」](https://www.nichizeiren.or.jp/suggestion/100/100_all.pdf)は，広告が原則自由である一方，虚偽・誇大な広告，誤認のおそれのある広告，品位・信用を損なう広告，禁止事項及び表示できない事項を各税理士会の規則が定めると説明している。

この資料は日税連の公式な解説資料であるが，個々の税理士に直接適用される所属税理士会の現行規則そのものではない。

実際の公開前には，所属会の最新規則と公開予定の表示を照合する。

第５　同意だけで公開できるとは限らない

１　同意の対象を具体化する

同意を得る場合は，掲載する情報，編集方法，媒体，公開期間，広告への利用，検索エンジン及びAIサービスによる取得の可能性，訂正・削除の申出方法を説明する。

「広報に利用することへ同意する」といった包括的な文言だけで，後に追加する金額，画像，音声又は第三者情報まで同意済みであると扱わない。

事例公開への同意を，事件又は税務業務の受任条件にしない。

同意しないことによる不利益がないことを説明し，受任時の委任契約又は利用規約に埋め込むだけでなく，公開候補の文章を確認できる機会を設けることが望ましい。

２　依頼者以外の情報を確認する

一つの事例には，相手方，共同相続人，従業員，取引先，医療機関その他の第三者の情報が含まれることがある。

依頼者の同意は，これらの第三者の個人情報，秘密，名誉，プライバシー，肖像又は著作物の利用を当然に正当化するものではない。

公開範囲を絞り，事件の仕組みを説明するために不要な属性，日付，場所，金額及び画像を削る。

どうしても必要な事項は，一般化，幅表示又は仮想化ができないかを検討する。

３　再識別の危険を確認する

再識別は，一つの文章だけでなく，事務所サイトの別の記事，裁判記録，SNS，報道，登記その他の公開情報との組合せで生じる。

珍しい事案ほど，氏名を消しても当事者や関係者には分かりやすい。

公開前には，事件を知らない確認者にも文章を読ませ，誰を想起できるか，依頼者又は第三者にどのような不利益が生じ得るかを確認する。

公開による便益が小さく，再識別又は不利益の危険が残る場合は，公開を見送る。

第６　生成AIを事例作成に使う場合

１　入力前に処理条件を確認する

生成AIへ原資料を入力する前に，利用目的，利用するサービス及びプラン，学習利用の有無，保存期間，提供者の役職員による閲覧，再委託，国外での取扱い，削除方法及び事故時の連絡先を確認する。

[個人情報保護委員会の注意喚起](https://www.ppc.go.jp/news/careful_information/230602_AI_utilize_alert/)は，個人情報を入力する場合の利用目的と，個人データが回答出力以外の目的で取り扱われる場合への注意を示している。

学習に使われない設定であっても，送信，回答生成のための保持，ログ，保守時の閲覧又は外部連携がすべてなくなるとは限らない。

個人情報保護法上の評価だけで，弁護士法又は税理士法上の守秘義務の判断を代替しない。

２　公開用コピーを作る

原資料を直接入力する必要があるかを先に検討し，必要な事実だけを抽出した公開用コピーを作る。

氏名，住所，連絡先，口座番号，個人番号その他の不要な識別情報を外すだけでなく，ファイル名，画像の題名，PDFの文字層，コメント及び別シートも確認する。

入力時の仮名化と，公開時の匿名化を同じ確認にしない。

生成AIへの入力時に本人が特定できないよう処理したとしても，完成した記事を公開情報と照合すれば再識別できる場合がある。

３　出力を原資料と照合する

生成AIの出力は，事実，日付，金額，引用，法令，事件番号及び因果関係を原資料と一次資料に照らして確認する。

AIが読みやすい物語へ整えた結果，複数人の発言，時系列又は専門家の評価が混ざっていないかを確認する。

入力した範囲，採用・修正・不採用の箇所，確認者及び確認日を記録する。

事例作成を自動化しても，公開の可否と最終文面の判断をAIに委ねない。

第７　公開前の確認手順

１　事例カードを作る

事例ごとに，次の事項を一枚の確認票へまとめる。

確認項目記録する内容
公開目的読者のどの疑問又は判断を助けるか
原資料文書名，作成者，日付，頁又は該当箇所
事例の種類実在一件，複数事例の統合又は仮想事例
法的根拠守秘義務，同意，個人情報，広告規程，所属会規則等
当事者依頼者，相手方，家族，従業員，取引先その他の第三者
匿名化削除，一般化，幅表示，仮想化した項目
再識別他の記事，裁判記録，SNS，報道等との組合せ
表示の裏付け結果，金額，期間，件数，感想及び比較の確認資料
AI利用サービス，プラン，入力範囲，設定，保存・削除条件
承認依頼者等の同意，確認者，確認日，公開予定媒体
公開後の管理再確認日，訂正・削除窓口，非表示の判断者


２　公開用文章を別に承認する

同意書だけでなく，実際に公開する文章，画像，見出し，抜粋及びSNS用表示を確認対象にする。

本文では匿名でも，ページ題名，URL，画像の代替文字，構造化データ又はSNSカードに識別情報が残ることがある。

公開用文章の版を固定し，承認後に新しい事実又は画像を加えた場合は，再確認する。

外部の制作会社が編集する場合も，最終版を弁護士又は税理士が読み戻す。

第８　公開後の管理と効果測定

１　訂正，非表示及び削除

事実誤認，事情変更，再識別の危険，依頼者の不利益又は同意の範囲を超える掲載が判明した場合の連絡先と初動を決める。

結論を直ちに出せない場合でも，公開継続による危険が大きければ，暫定的な非表示を検討する。

削除した場合も，検索結果のキャッシュ，SNSの転載，外部配信及びバックアップから直ちに消えるとは限らない。

公開先，配信先及び削除確認の結果を記録する。

２　件数より判断の質を測る

事例の大量掲載数，PV又はAI回答での引用数だけを成果としない。

読者が必要な注意点を理解できたか，適切な相談先を選べたか，問い合わせ，法律相談又は税務相談へどのようにつながったかを分けて確認する。

特定分野のランディングページを増やす場合も，言い換えごとに同じ内容を量産せず，対象読者の判断に固有の情報がある場合に限る。

事例の具体性を高めることと，守秘義務又は広告規程に反して詳細を増やすことを混同しない。

第９　短いチェックリスト

- これは実在事例，複数事例の統合又は仮想事例のどれか。

- 公開目的に不要な事実を削ったか。

- 依頼者以外の第三者情報を確認したか。

- 氏名以外の情報から再識別されないか。

- 同意の対象，媒体，期間及び公開文面を記録したか。

- 弁護士広告規程又は所属税理士会の現行規則を確認したか。

- 結果，金額，期間，件数及び感想に裏付けがあるか。

- 勝訴率，保証又は過度な期待を生じさせる表示になっていないか。

- 生成AIへの入力範囲と処理条件を確認したか。

- 公開文を原資料と一次資料に照合したか。

- 公開後の訂正，非表示及び削除の担当者を決めたか。

第１０　一次資料と裁判例の位置付け

弁護士の守秘義務は弁護士法及び弁護士職務基本規程，弁護士の事例広告は弁護士等の業務広告に関する規程，税理士の守秘義務等は税理士法が一次資料となる。

個人情報保護法上の取扱いについては，[個人情報の保護に関する法律](https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000057)及び個人情報保護委員会の公表資料を確認する。

日税連の解説資料は，税理士制度と広告規制の概要を理解する公式資料であるが，所属税理士会の現行規則の確認に代わるものではない。

業者の成功事例，セミナー資料又は自動生成ツールの説明は，その業者が述べた施策と成果を知る資料であり，守秘義務，広告規制への適合又は同じ成果が得られることの裏付けではない。

本記事は，法令，現行の日弁連規程及び行政資料を中心に，公開前の確認手順を整理したものである。

事例公開の可否を直接判断した裁判例の網羅的な調査又は判例秘書による横断検索は行っていないため，具体的な紛争，損害賠償責任又は懲戒例を追加する場合は，別途，裁判例・懲戒例の原文を確認する必要がある。

第１１　関連記事

- [法律事務所のLLMO・GEO対策－Google公式見解，効果測定，弁護士広告及び外注先管理（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/14/horitsu-jimusho-llmo-geo/)

- [弁護士の業務広告と懲戒――詐欺被害回復の広告，成果報酬型の広告，期間限定表示の懲戒例と令和７年改正（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/bengoshi-gyoumu-koukoku-tyoukai/)

- [税理士事務所で生成AIを使うときの入力資料の分け方―顧客資料，国税庁の公表資料及び有料税務解説（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/07/tax-office-ai-input-materials/)

- [法律事務所のAI生成画像・動画－表示，広告，著作権，肖像権，守秘（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/09/ai-seisei-gazo-doga-horitsu-jimusho/)

- [法律事務所がnoteで発信する前の確認事項―有料記事・メンバーシップ，AI学習への提供，検索時の参照及び公開資料の扱い（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/03/law-office-note-publishing-ai-data-checklist/)

第１２　出典・参考資料

1. e-Gov法令検索「[弁護士法](https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205)」２３条

2. 日本弁護士連合会「[弁護士職務基本規程](https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/rules/kaiki/kaiki_no_070.pdf)」２３条

3. 日本弁護士連合会「[弁護士等の業務広告に関する規程](https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/rules/kaiki/kaiki_no_044.pdf)」３条，４条及び１１条

4. 日本弁護士連合会「[会規・規程等](https://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/rules/society-laws.html)」

5. e-Gov法令検索「[税理士法](https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000237)」３７条，３８条，４１条の２及び５４条

6. 日本税理士会連合会「[税理士制度の未来を拓く―制度発展のための１００の提案](https://www.nichizeiren.or.jp/suggestion/100/100_all.pdf)」

7. e-Gov法令検索「[個人情報の保護に関する法律](https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000057)」

8. 個人情報保護委員会「[生成AIサービスの利用に関する注意喚起等](https://www.ppc.go.jp/news/careful_information/230602_AI_utilize_alert/)」及び「[生成AIサービスの利用に関する注意喚起等（PDF）](https://www.ppc.go.jp/files/pdf/230602_alert_generative_AI_service.pdf)」

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## 裁判所職員採用試験の合格倍率の推移―平成１６年度以降と難易度の変化（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/saibansho-shokuin-bairitsu-suii/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 裁判所, 裁判所職員等の職務・採用・研修

目次

- [第１　長期的には一般職の合格競争が緩和している](#sec1)
- [１　平成１６年度と直近年度の比較](#sec1-1)

- [２　５年度ずつ比較しても低下しているか](#sec1-2)

- [第２　一般職・大卒程度の倍率―平成１６年度以降の全年度](#sec2)
- [１　受験者数・最終合格者数と倍率の推移](#sec2-1)

- [２　受験者の減少と最終合格者の増加](#sec2-2)

- [第３　一般職・高卒者の倍率―平成１６年度以降の全年度](#sec3)
- [１　受験者数・最終合格者数と倍率の推移](#sec3-1)

- [２　高卒者区分には大きな年ごとの波がある](#sec3-2)

- [第４　旧Ⅰ種・総合職の倍率も全年度で確認する](#sec4)
- [１　平成１６～２３年度の旧Ⅰ種試験](#sec4-1)

- [２　平成２４年度以降の総合職・裁判所事務官](#sec4-2)

- [３　平成２４年度以降の総合職・家庭裁判所調査官補](#sec4-3)

- [第５　倍率と難易度に関するよくある疑問](#sec5)
- [１　倍率が下がれば，合格しやすくなったといえるか](#sec5-1)

- [２　全国倍率と高裁別倍率はどう使い分けるか](#sec5-2)

- [３　一次・二次倍率と最終倍率はどう違うか](#sec5-3)

- [４　裁判所事務官は何割取れば合格するか](#sec5-4)

- [５　最終合格倍率から採用率や辞退率も分かるか](#sec5-5)

- [第６　出典と関連記事](#sec6)
- [１　年度別の出典と計算方法](#sec6-1)

- [２　受験準備と職員制度の関連記事](#sec6-2)

第１　長期的には一般職の合格競争が緩和している

１　平成１６年度と直近年度の比較

裁判所職員採用試験の合格倍率は，一般職を中心に長期的に低下している。

裁判所事務官の一般職・大卒程度に対応する区分は，平成１６年度の２０．９倍から令和８年度の４．５倍へ，高卒者に対応する区分は，平成１６年度の５２．２倍から令和７年度の９．１倍へ下がった。

「最終合格者１人に対して何人の受験者がいたか」という競争の厳しさは，当時より明らかに緩和している。

比較する区分平成１６年度直近の確定年度倍率の低下幅
一般職・大卒程度に対応する区分20.9倍令和８年度4.5倍約78.6％低下
一般職・高卒者に対応する区分52.2倍令和７年度9.1倍約82.6％低下

低下幅は，丸める前の「受験者数÷最終合格者数」を比較して計算した。

旧制度との対応関係と全年度の人数・倍率を以下に掲載し，途中で倍率が上がった年度も省略しない。

令和８年１０月１６日現在，高卒者区分の令和８年度最終結果は公表前であるため，直近の確定年度を令和７年度とする。

２　５年度ずつ比較しても低下しているか

特定の年度だけで判断しないため，始めの５年度と直近の５年度について，受験者数の合計を最終合格者数の合計で割ると，次のようになる。

これは各年度倍率の単純平均ではなく，５年度を合計した人数比である。

区分期間受験者数等合計／最終合格者数合計合算倍率
大卒程度に対応する区分平成１６～２０年度58,338人／4,428人13.2倍
一般職・大卒程度令和４～８年度42,745人／9,874人4.3倍
高卒者に対応する区分平成１６～２０年度20,855人／732人28.5倍
一般職・高卒者令和３～７年度15,012人／1,039人14.4倍

この比較でも一般職の競争倍率は大きく下がっており，平成１６年度と直近年度だけを選んだ結果ではない。

合格競争という意味での難易度が長期的に下がっていることは，以上の人数と倍率から客観的に読み取れる。

ただし，試験問題自体が易しくなったことや，合格者の能力が下がったことまで，この統計は証明しない。

第２　一般職・大卒程度の倍率―平成１６年度以降の全年度

１　受験者数・最終合格者数と倍率の推移

平成１６～２３年度は裁判所事務官採用Ⅱ種試験，平成２４～２６年度は裁判所職員採用一般職試験（大卒程度試験），平成２７年度以降は一般職試験（裁判所事務官，大卒程度区分）である。

制度・名称の変遷を含む対応区分の推移であり，全期間が同じ科目・受験資格・選抜方法の試験だったという意味ではない。

年度受験者数等最終合格者倍率
平成16年度（2004）12,587人602人20.9倍
平成17年度（2005）13,450人661人20.3倍
平成18年度（2006）12,266人761人16.1倍
平成19年度（2007）9,899人1,227人8.1倍
平成20年度（2008）10,136人1,177人8.6倍
平成21年度（2009）11,572人1,017人11.4倍
平成22年度（2010）13,761人1,094人12.6倍
平成23年度（2011）13,299人1,036人12.8倍
平成24年度（2012）11,570人898人12.9倍
平成25年度（2013）10,453人964人10.8倍
平成26年度（2014）9,663人887人10.9倍
平成27年度（2015）9,945人942人10.6倍
平成28年度（2016）5,894人765人7.7倍
平成29年度（2017）8,469人961人8.8倍
平成30年度（2018）8,824人1,131人7.8倍
令和元年度（2019）8,848人1,255人7.1倍
令和2年度（2020）2,135人970人2.2倍
令和3年度（2021）7,802人1,080人7.2倍
令和4年度（2022）8,773人1,588人5.5倍
令和5年度（2023）8,575人2,351人3.6倍
令和6年度（2024）8,355人1,979人4.2倍
令和7年度（2025）8,911人2,135人4.2倍
令和8年度（2026）8,131人1,821人4.5倍

「受験者数等」は，平成１６～２６年度の開示資料では「受験者数」，平成２７年度以降の資料では「有効受験者数」又は「第１次試験有効受験者数」と表示された人数である。

申込者数は用いていない。

倍率は掲載した人数から「受験者数等÷最終合格者数」で算出し，小数第２位を四捨五入した小数第１位の参考値である。

近年の実施結果の公式倍率と一致するが，古い資料に記載のない倍率を公式の公表値と呼ぶものではない。

平成２７年度以降の一般職・大卒程度の原資料は，総合職試験の特例希望者を含む集計である。

平成１６～２６年度の開示表では，特例希望者の集計範囲について説明されていない。

このため，旧制度と現在の制度を厳密に同じ受験者集団とみなすことは避け，制度変更をまたぐ長期比較として読む必要がある。

２　受験者の減少と最終合格者の増加

平成１６年度と令和８年度を比較すると，受験者数等は１万２５８７人から８１３１人へ約３５．４％減り，最終合格者数は６０２人から１８２１人へ約３．０倍に増えている。

倍率の低下は，受験者の減少だけでなく，最終合格者の増加も伴うものである。

もっとも，最終合格者数は実際の採用者数ではない。

低下は毎年続いたわけではない。

令和２年度は２．２倍まで下がり，令和３年度には７．２倍へ上がっている。

令和５年度の３．６倍から令和６・７年度４．２倍，令和８年度４．５倍へと，直近も上昇している。

したがって，「長期的には以前より競争が緩和している」という結論と，「今後も毎年易しくなる」という予測は区別する必要がある。

第３　一般職・高卒者の倍率―平成１６年度以降の全年度

１　受験者数・最終合格者数と倍率の推移

平成１６～２３年度は裁判所事務官採用Ⅲ種試験，平成２４～２６年度は裁判所職員採用一般職試験（高卒者試験），平成２７年度以降は一般職試験（裁判所事務官，高卒者区分）である。

以下の人数の表示と倍率の算出方法は，第２と同じである。

年度受験者数等最終合格者倍率
平成16年度（2004）10,018人192人52.2倍
平成17年度（2005）2,019人145人13.9倍
平成18年度（2006）1,816人102人17.8倍
平成19年度（2007）1,570人155人10.1倍
平成20年度（2008）5,432人138人39.4倍
平成21年度（2009）3,567人113人31.6倍
平成22年度（2010）3,425人94人36.4倍
平成23年度（2011）3,290人87人37.8倍
平成24年度（2012）865人92人9.4倍
平成25年度（2013）5,268人88人59.9倍
平成26年度（2014）2,933人80人36.7倍
平成27年度（2015）2,861人73人39.2倍
平成28年度（2016）2,985人67人44.6倍
平成29年度（2017）3,174人95人33.4倍
平成30年度（2018）3,092人122人25.3倍
令和元年度（2019）3,140人130人24.2倍
令和2年度（2020）3,749人162人23.1倍
令和3年度（2021）3,769人158人23.9倍
令和4年度（2022）3,501人184人19.0倍
令和5年度（2023）3,003人252人11.9倍
令和6年度（2024）2,798人231人12.1倍
令和7年度（2025）1,941人214人9.1倍
令和８年度（2026）最終結果未公表未確定未確定

平成１６年度と令和７年度を比較すると，受験者数等は１万１８人から１９４１人へ約８０．６％減少し，最終合格者数は１９２人から２１４人へ約１１．５％増加した。

この区分では，長期的な倍率低下に受験者数の大幅な減少が表れている。

２　高卒者区分には大きな年ごとの波がある

平成２４年度は９．４倍，平成２５年度は５９．９倍であり，長期系列の途中にも大きな上下がある。

令和６年度の１２．１倍から令和７年度の９．１倍への低下だけで，翌年度も同じ程度になると決めつけることはできない。

大卒程度区分と高卒者区分を合算した倍率で受験先を判断することも適切ではない。

令和８年度高卒者区分の最終合格者発表日は，裁判所の試験日程では令和８年１１月１３日である。

最終合格者が確定する前に，申込者数や第１次合格者数を使って同年度の最終倍率を作ることはできない。

第４　旧Ⅰ種・総合職の倍率も全年度で確認する

１　平成１６～２３年度の旧Ⅰ種試験

旧Ⅰ種試験は，現在の院卒者区分と大卒程度区分に分けていない。

平成２４年度以降の片方の区分へそのまま接続せず，旧制度として別表に示す。

倍率は開示表の受験者数と最終合格者数から算出した参考値である。

年度裁判所事務官採用Ⅰ種家庭裁判所調査官補採用Ⅰ種
平成16年度（2004）128.1倍22.4倍
平成17年度（2005）107.4倍24.7倍
平成18年度（2006）127.3倍19.6倍
平成19年度（2007）65.4倍14.6倍
平成20年度（2008）124.6倍13.5倍
平成21年度（2009）80.9倍14.4倍
平成22年度（2010）77.9倍14.1倍
平成23年度（2011）153.7倍12.0倍

２　平成２４年度以降の総合職・裁判所事務官

平成２４～２６年度は総合職の法律・経済区分，平成２７年度以降は総合職試験（裁判所事務官）である。

院卒者区分と大卒程度区分を分けて比較する。

年度院卒者区分（AX）大卒程度区分（BX）
平成24年度（2012）103.9倍864.0倍
平成25年度（2013）40.8倍156.0倍
平成26年度（2014）35.1倍96.5倍
平成27年度（2015）71.4倍51.3倍
平成28年度（2016）46.7倍37.5倍
平成29年度（2017）13.2倍27.4倍
平成30年度（2018）10.3倍28.1倍
令和元年度（2019）10.4倍53.7倍
令和2年度（2020）7.1倍11.4倍
令和3年度（2021）8.3倍34.4倍
令和4年度（2022）10.9倍38.2倍
令和5年度（2023）7.3倍18.5倍
令和6年度（2024）16.7倍21.6倍
令和7年度（2025）14.3倍30.8倍
令和8年度（2026）13.0倍46.4倍

令和８年度の大卒程度区分は４６．４倍であり，令和７年度の３０．８倍より上がっている。

院卒者区分でも，最終合格者が少ない年度の倍率は大きく振れる。

例えば平成２４年度の院卒者区分は受験者９３５人・最終合格者９人，大卒程度区分は受験者８６４人・最終合格者１人であり，それぞれ１０３．９倍・８６４．０倍となる。

一般職の倍率低下を根拠に，全ての総合職区分も一様に易しくなったと結論づけることはできない。

３　平成２４年度以降の総合職・家庭裁判所調査官補

平成２４～２６年度は総合職の人間科学区分，平成２７年度以降は総合職試験（家庭裁判所調査官補）である。

こちらも院卒者区分と大卒程度区分を分けて示す。

年度院卒者区分（AY）大卒程度区分（BY）
平成24年度（2012）9.6倍10.9倍
平成25年度（2013）10.1倍9.9倍
平成26年度（2014）6.4倍10.2倍
平成27年度（2015）10.3倍12.0倍
平成28年度（2016）9.0倍8.8倍
平成29年度（2017）9.9倍9.8倍
平成30年度（2018）7.3倍8.8倍
令和元年度（2019）6.9倍8.2倍
令和2年度（2020）9.4倍7.7倍
令和3年度（2021）6.9倍8.2倍
令和4年度（2022）8.9倍8.1倍
令和5年度（2023）8.4倍7.4倍
令和6年度（2024）6.6倍7.7倍
令和7年度（2025）6.4倍7.4倍
令和8年度（2026）5.2倍7.3倍

旧Ⅰ種の家庭裁判所調査官補は平成１６年度２２．４倍，平成２３年度１２．０倍であり，令和８年度の総合職は院卒者区分５．２倍，大卒程度区分７．３倍である。

ただし，旧Ⅰ種の一つの倍率と，現在の院卒者・大卒程度の二つの倍率は，区分の範囲が異なる。

単純な低下率を付けず，制度変更を踏まえた比較にとどめるべきである。

第５　倍率と難易度に関するよくある疑問

１　倍率が下がれば，合格しやすくなったといえるか

最終合格者１人当たりの受験者が減ったという意味では，合格競争は緩和している。

一般職・大卒程度の人数比を逆にすると，平成１６年度は約４．８％，令和８年度は約２２．４％となり，集計上の合格者の割合も上がっている。

ただし，受験者の学力分布，受験資格，試験科目，科目ごとの下限，採用地域などの条件を調整した比較ではない。

この割合を，特定の受験者の合格確率や，問題が易しくなった程度へ読み替えることはできない。

２　全国倍率と高裁別倍率はどう使い分けるか

全国倍率は長期的な全体像を見るために使い，高裁別倍率は希望する勤務地の管轄区域を比較する際に確認する。

例えば令和８年度の一般職・大卒程度は，全国４．５倍に対し，東京３．４倍，大阪８．３倍である。

同じ年度・試験区分でも地域差があり，全国値だけでは希望地域の競争状況は分からない。

令和６～８年度の高裁別比較表と各地域の人数は，[年度別データ記事](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/18/saiyou-data/#sec1-3)を参照されたい。

３　一次・二次倍率と最終倍率はどう違うか

令和８年度の一般職・大卒程度の公式最終倍率は，第１次試験有効受験者８１３１人を最終合格者１８２１人で割った４．５倍である。

各段階の公表人数を比較すると，次の参考値になる。

比較する人数計算式人数比
第１次有効受験者／第１次合格者8,131÷4,457約1.82倍
第２次有効受験者／最終合格者3,979÷1,821約2.19倍
第１次合格者／最終合格者4,457÷1,821約2.45倍

一般職には総合職の特例希望者が含まれ，合格者決定方法は，総合職の各段階の結果に応じて一般職の第２次有効受験者として扱う場合を定めている。

上の値は各段階の集計人数の比であり，同じ受験者集団を追跡した通過率ではない。

第１次合格者数と第２次有効受験者数の差を全て辞退者としたり，２．１９倍又は２．４５倍を面接だけの倍率と呼んだりすることはできない。

４　裁判所事務官は何割取れば合格するか

一般職・大卒程度は，全体で一定の正答率を取れば必ず合格する仕組みではない。

第１次合格は基礎能力・専門試験の素点がそれぞれ下限以上の者について標準点合計の順で決まり，最終合格は論文と人物試験の条件を満たす者について全試験種目の標準点合計の順で決まる。

合格最低点・標準点と科目ごとの下限の違いは，[合格最低点・合格最高点の記事](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/saibansho-shokuin-goukaku-saiteiten/)で説明している。

５　最終合格倍率から採用率や辞退率も分かるか

最終合格倍率は採用倍率ではない。

最終合格者と実際の採用者の差には，辞退や集計時点などの事情が含まれ得るため，その差だけから辞退率又は採用漏れ率を求めることはできない。

採用候補者名簿・意向照会・推薦の仕組みは[最終合格後の記事](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/saibansho-shokuin-saishu-goukaku-saiyou/)，実際の人数は[採用者数の記事](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/saibansho-shokuin-saiyoushasu/)を参照されたい。

第６　出典と関連記事

１　年度別の出典と計算方法

平成１６～２６年度は，最高裁判所の平成２７年４月１７日付け事務連絡に添付された人数表（PDF実頁２）による。

平成２７・２８年度は段階別合格者数等の開示資料，平成２９年度以降は年度別実施結果による。

年度は試験実施年度であり，採用候補者名簿から実際に採用された年度とは区別する。

以下のリンクは，最高裁判所の開示資料の写し又は裁判所の公式実施結果である。

各表の倍率は掲載人数から同じ式で算出したものであり，途中年度を補間した値や予測値は含まない。

平成１６～２６年度（PDF実頁２）：[https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2018/12/平成１６年度から平成２６年度までの裁判所職員採用試験に関するデータ.pdf](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2018/12/平成１６年度から平成２６年度までの裁判所職員採用試験に関するデータ.pdf)

平成２７年度（大卒程度４・１３頁，高卒者１５頁，総合職３・５・９・１１頁）：[https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2018/12/平成２７年度裁判所職員採用試験に関するデータ.pdf](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2018/12/平成２７年度裁判所職員採用試験に関するデータ.pdf)

平成２８年度（大卒程度３・８頁，高卒者９頁，総合職２・４・６・７頁）：[https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2018/12/平成２８年度裁判所職員採用試験に関するデータ.pdf](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2018/12/平成２８年度裁判所職員採用試験に関するデータ.pdf)

平成２９年度（２～６頁）：[https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2020/01/平成２９年度裁判所職員採用試験-実施結果.pdf](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2020/01/平成２９年度裁判所職員採用試験-実施結果.pdf)

平成３０年度（２～６頁）：[https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/12/平成３０年度裁判所職員採用試験-実施結果.pdf](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/12/平成３０年度裁判所職員採用試験-実施結果.pdf)

令和元年度（２～６頁）：[https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/12/２０１９年度裁判所職員採用試験　実施結果.pdf](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2019/12/２０１９年度裁判所職員採用試験　実施結果.pdf)

令和２年度（２～６頁）：[https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2020/12/令和２年度裁判所職員採用試験の実施結果.pdf](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2020/12/令和２年度裁判所職員採用試験の実施結果.pdf)

令和３年度（２～６頁）：[https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/11/裁判所職員採用試験の令和３年度実施結果.pdf](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/11/裁判所職員採用試験の令和３年度実施結果.pdf)

令和４年度（１～５頁）：[https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2023/03/裁判所職員採用試験の令和４年度実施結果.pdf](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2023/03/裁判所職員採用試験の令和４年度実施結果.pdf)

令和５年度（１～５頁）：[https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2024/05/裁判所職員採用試験の令和５年度実施結果.pdf](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2024/05/裁判所職員採用試験の令和５年度実施結果.pdf)

令和６年度（１～５頁）：[https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2024/12/裁判所職員採用試験の令和６年度実施結果.pdf](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2024/12/裁判所職員採用試験の令和６年度実施結果.pdf)

令和７年度（１～５頁）：[https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2026/07/裁判所職員採用試験の令和７年度実施結果.pdf](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2026/07/裁判所職員採用試験の令和７年度実施結果.pdf)

令和８年度の裁判所事務官・一般職大卒程度（１頁）：[https://www.courts.go.jp/saiyo/vc-files/saiyo/03-C-15-kekka.pdf](https://www.courts.go.jp/saiyo/vc-files/saiyo/03-C-15-kekka.pdf)

令和８年度の裁判所事務官・総合職院卒者（１頁）：[https://www.courts.go.jp/saiyo/vc-files/saiyo/01-AX-15-kekka.pdf](https://www.courts.go.jp/saiyo/vc-files/saiyo/01-AX-15-kekka.pdf)

令和８年度の裁判所事務官・総合職大卒程度（１頁）：[https://www.courts.go.jp/saiyo/vc-files/saiyo/02-BX-15-kekka.pdf](https://www.courts.go.jp/saiyo/vc-files/saiyo/02-BX-15-kekka.pdf)

令和８年度の家庭裁判所調査官補（１頁）：[https://www.courts.go.jp/saiyo/vc-files/saiyo/Y-15kekka.pdf](https://www.courts.go.jp/saiyo/vc-files/saiyo/Y-15kekka.pdf)

各段階の人数比と標準点等の説明は，裁判所が現在案内する一般職・大卒程度区分の合格者決定方法１～２頁による。

[https://www.courts.go.jp/saiyo/vc-files/saiyo/2024/saisi/XC-goukakusyakettei/R7-C-goukakusyakettei.pdf](https://www.courts.go.jp/saiyo/vc-files/saiyo/2024/saisi/XC-goukakusyakettei/R7-C-goukakusyakettei.pdf)

令和８年度高卒者区分の最終合格者発表日と結果公表状況は，次の公式ページによる。

[https://www.courts.go.jp/saiyo/sikenjoho/siken/index.html](https://www.courts.go.jp/saiyo/sikenjoho/siken/index.html)

[https://www.courts.go.jp/saiyo/sikenjoho/siken/jissi/index.html](https://www.courts.go.jp/saiyo/sikenjoho/siken/jissi/index.html)

２　受験準備と職員制度の関連記事

[裁判所職員採用試験とは―受験資格・試験科目・日程・倍率・採用まで](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/saibansho-shokuin-saiyou-shiken-guide/)

[高卒で裁判所事務官になるには](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/saibansho-jimukan-kousotsu/)

[裁判所事務官・書記官等の記事一覧](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/06/01/saibanshoshokuin-kiji-ichiran/)

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## 税理士事務所がクラウド会計・給与サービスの漏えい通知を受けたとき―顧問先別の影響確認，マイナンバー，e-Tax及び業務継続（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/zeirishi-jimusho-cloud-kaikei-roei-taio/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 消費者・個人情報, 税務, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　税理士事務所に固有の初動課題](#sec1)
- [１　一つの通知を顧問先ごとの影響へ分解する](#sec1-1)

- [２　直ちに行うこと，当日中に行うこと](#sec1-2)

- [第２　契約主体，利用者及びデータを固定する](#sec2)
- [１　提供事業者，事務所及び顧問先の三者を分ける](#sec2-1)

- [２　顧問先別の影響表を作る](#sec2-2)

- [第３　認証情報，API及び証拠を点検する](#sec3)
- [１　パスワードだけで終わらせない](#sec3-1)

- [２　通知，ログ及び操作履歴を保全する](#sec3-2)

- [３　税理士用電子証明書の所在と失効を確認する](#sec3-3)

- [第４　e-Taxと期限管理を切り離さない](#sec4)
- [１　税理士の認証と納税者の情報を区別する](#sec4-1)

- [２　送信結果とメッセージを独立して確認する](#sec4-2)

- [３　業務継続表を顧問先ごとに作る](#sec4-3)

- [第５　マイナンバーを含むかを別に判定する](#sec5)
- [１　個人データ一般と特定個人情報を分ける](#sec5-1)

- [２　委託元・再委託先の役割を確認する](#sec5-2)

- [第６　報告・通知・顧客連絡を整理する](#sec6)
- [１　個人情報保護委員会への報告](#sec6-1)

- [２　顧問先と本人への説明](#sec6-2)

- [第７　保存義務と不要な複製を分ける](#sec7)
- [１　税理士法４１条の帳簿](#sec7-1)

- [２　削除と証拠保全を両立させる](#sec7-2)

- [第８　提供事業者への質問と契約の見直し](#sec8)
- [１　提供事業者へ確認する事項](#sec8-1)

- [２　契約と平時の台帳へ戻す](#sec8-2)

- [第９　税理士事務所の確認チェックリスト](#sec9)

- [第１０　関連記事](#sec10)

- [第１１　出典](#sec11)


第１　税理士事務所に固有の初動課題

１　一つの通知を顧問先ごとの影響へ分解する

税理士事務所がクラウド会計，給与計算，証憑保管又は電子申告に関する漏えい通知を受けた場合，提供事業者の全体発表を読むだけでは足りない。

事務所自身の契約，職員アカウント，各顧問先から付与された権限，保存された申告・給与・マイナンバー関係資料及び申告期限への影響を分けて確認する必要がある。

本記事は，令和８年１０月１６日時点の公表資料に基づき，税理士事務所が提供事業者から不正アクセス，設定不備その他の漏えい等の通知を受けた場合の確認順序を整理するものである。

個別サービスの安全性又は個別事案の違法性を判定するものではなく，事実，提供事業者の説明，実務上の推認及び未確認事項を分けて扱う。

２　直ちに行うこと，当日中に行うこと

直ちに行うことは，公式サイト又は契約書記載の窓口から通知の真偽を確認し，不審な通信・セッション・アカウントを止め，消去又は上書きされる前に関係ログと通知原本を保全することである。

メール本文のリンクだけを起点にせず，普段のブックマーク又は手入力した公式URLから案内を確認する。

当日中に，①影響を受けたサービスと期間，②事務所・職員・顧問先のアカウント，③保存又は連携していたデータ，④次の申告・納付・給与処理期限，⑤行政報告・本人通知・顧客通知の担当を一覧にする。

原因調査の完了を待ってから期限管理を始めるのではなく，封じ込め，証拠保全，影響確認及び代替業務を並行する。

第２　契約主体，利用者及びデータを固定する

１　提供事業者，事務所及び顧問先の三者を分ける

同じクラウド画面を利用していても，契約者，個人データの取扱主体，管理者，通常利用者及び費用負担者が同じとは限らない。

顧問先が契約したアカウントに事務所が招待されている場合と，事務所が契約した環境へ顧問先データを取り込んでいる場合とでは，権限停止，ログ取得，通知及び契約上の連絡先が異なる。

委託先で事故が起きたことは，委託元の確認・報告・本人通知が当然に不要になることを意味しない。

契約名義と実際のデータフローを照合し，誰が個人情報取扱事業者又は個人番号関係事務実施者となるかを事案ごとに確認する。

２　顧問先別の影響表を作る

対象件数の総数だけでは，個別顧問先の影響を判断できない。

次の表のように，顧問先ごとにアカウント，データ，期間，期限及び連絡担当を対応させる。

項目確認する内容証拠・担当
契約・権限契約者，管理者，職員の役割，顧問先からの招待又は委任，停止すべき権限契約書，管理画面，権限台帳
データ仕訳，証憑，給与，従業員情報，口座情報，申告データ，マイナンバー関係資料，API連携先データ台帳，連携一覧
時間不正アクセス又は設定不備の期間，最終正常時点，ログの保存期限提供者通知，ログ，時刻表
業務直近の申告・納付・給与・年末調整等の期限，代替手段，送信結果の確認期限表，受信通知，受付結果
連絡提供事業者，顧問先，従業員等の本人，保険会社，専門家及び行政への担当連絡網，受付番号，対応記録


一つの顧問先についても，登録情報，保存ファイル，取引データ及び認証情報のどれが対象かを分ける。

「流出可能性のある全項目」と「その本人又は顧問先について対象となった項目」を同一視しない。

第３　認証情報，API及び証拠を点検する

１　パスワードだけで終わらせない

対象サービスのパスワードを公式手順で変更し，同一又は類似のパスワードを使っている他のサービスも変更する。

その上で，多要素認証，登録メール・電話，復旧先，継続中のセッション，連携アプリ，APIトークン，管理者権限及び退職者アカウントを確認する。

認証は利用者が誰かを確かめる仕組みであり，認可はその利用者がどの顧問先・データへアクセスできるかを決める仕組みである。

API事故では，ログインの有無だけでなく，要求ごとの認可，返却項目の最小化，利用量の異常検知及びトークンの失効を確認する。

２　通知，ログ及び操作履歴を保全する

通知メールは完全なメールヘッダーを含む形式で保存し，公表ページはURL，閲覧日時，公表日及び更新日が分かるように保存する。

提供事業者への質問，回答，受付番号，担当者，時刻及び次回回答予定も記録する。

ログは，取得対象，開始・終了時刻，タイムゾーン，保存期間，自動削除の条件及び取得者を記録する。

「不正な取得を確認できなかった」という説明と，「不正な取得がなかった」という結論を区別し，ログの欠落又は保存期間切れも調査結果の一部として残す。

３　税理士用電子証明書の所在と失効を確認する

税理士用電子証明書，税理士認証カード，利用登録したマイナンバーカード及びPINは，クラウドサービスの通常アカウントと別に管理する。

日本税理士会連合会は，第六世代税理士用電子証明書について，税理士認証カードを破損・紛失した場合又はPINが不明となった場合には再発行が必要と案内している。

カード又はPINの所在不明，端末侵害，又は不審な署名が疑われる場合は，単なるクラウドのパスワード変更で完了とせず，日税連の公式手順による再発行その他の必要な措置，利用端末及び送信履歴を確認する。

予備手段を準備する場合も，カードとPINを同じ場所に保管せず，権限者と利用記録を定める。

第４　e-Taxと期限管理を切り離さない

１　税理士の認証と納税者の情報を区別する

国税庁は，税理士等が代理送信を行う場合，提出する申告等データに納税者の利用者識別番号を入力し，税理士の電子署名を付して送信する仕組みを案内している。

したがって，税理士の利用者識別番号・電子証明書，納税者の利用者識別番号，委任関係及びクラウド会計のアカウントを一つの「ログイン情報」として扱わない。

国税庁の委任関係の案内では，税理士による顧問先マイページ情報の参照には電子証明書による認証が必要であり，メッセージ共有と代理送信も同じ効果ではない。

事故時は，どの資格・権限で閲覧又は送信したかを確認し，顧問先本人の操作として扱われる機能を代理送信と誤認しない。

２　送信結果とメッセージを独立して確認する

クラウド会計側で「送信済み」と表示されても，e-Taxの受付結果，受信通知，送信データ，税目，対象期間及び利用者識別番号を独立して確認する。

事故期間中の送信失敗，重複送信，未送信，誤った顧問先への紐付け及び通知の見落としを期限表へ反映する。

ログイン不能又は連携停止がある場合は，提供事業者の復旧見込みだけに依存せず，国税庁の公式ソフトその他の適法で確認済みの代替手段，必要資料及び担当者を検討する。

代替手段を初めて本番期限日に試すのではなく，平時に利用条件と必要な認証手段を確認する。

３　業務継続表を顧問先ごとに作る

申告，申請，納付，給与計算，源泉徴収及び年末調整等について，期限，現在の処理段階，必要データ，代替手段，担当者及び完了証拠を一覧にする。

法定期限の具体的な取扱いは手続と事情により異なるため，障害があるだけで期限が当然に延長されると扱わず，国税庁等の最新案内を確認する。

顧問先への第一報では，セキュリティ事故の説明と，期限業務の継続・代替手段・追加資料の依頼を分ける。

不確定な原因を断定せず，現時点で確認した事実，直ちに必要な行動及び次回連絡時期を示す。

第５　マイナンバーを含むかを別に判定する

１　個人データ一般と特定個人情報を分ける

給与，源泉徴収，法定調書等のデータに個人番号が含まれる場合，個人情報保護法だけでなく番号法と個人情報保護委員会の特定個人情報ガイドラインを確認する。

氏名や給与額が含まれることと，個人番号又は個人番号を内容に含む個人情報が含まれることを分け，マイナンバー関係資料の保存場所・暗号化・アクセス者・複製を特定する。

特定個人情報の漏えい等では，番号法上の報告・本人通知の要否と，個人情報保護法上の報告・本人通知の要否をそれぞれ判定する。

一方の報告を行ったことだけで，他方の検討を省略しない。

２　委託元・再委託先の役割を確認する

マイナンバー事務の委託では，委託先に必要かつ適切な安全管理措置を講じさせる監督が必要となる。

クラウド提供者，給与計算の再委託先，データ入力先及び保守事業者のうち，誰が特定個人情報を取り扱えるかを契約と実際の設定で確認する。

本人通知では，漏えい等の概要，対象項目，原因，二次被害又はそのおそれ及び本人が取り得る措置を，その本人に関係する範囲で分かりやすく示す。

全顧問先・全従業員に同じ最大項目を並べるのではなく，個人別の対象項目を確認できる範囲で対応させる。

第６　報告・通知・顧客連絡を整理する

１　個人情報保護委員会への報告

個人データの漏えい等が，要配慮個人情報，財産的被害のおそれ，不正の目的による行為，又は本人の数が千人を超える事態に該当する場合，個人情報保護委員会への報告及び本人通知が必要となることがある。

個人情報保護委員会は，速報を概ね三日から五日以内，確報を原則三十日以内，不正の目的をもって行われたおそれがある場合の確報を六十日以内と案内している。

提供事業者が委員会へ報告したという説明だけで，税理士事務所又は顧問先の報告主体・通知主体の検討が完了したとは限らない。

契約主体，個人データの取扱主体，委託関係，漏えい等の発生場所及び提供事業者から受けた事実を整理して判断する。

２　顧問先と本人への説明

顧問先への連絡では，①対象サービスと期間，②当該顧問先について対象となったデータ，③確認済みの閲覧・取得・改変又は利用不能，④実施済みの封じ込め，⑤顧問先又は本人に求める行動，⑥期限業務への影響，⑦次回更新時期を示す。

対象件数，アカウント数，データ行数及び本人の数を混同しない。

パスワードが対象と公表された場合は，保存方式が確認できたかを分け，確認できていないのに平文保存又は安全なハッシュ化と断定しない。

リセットが予定・実施中・完了のどの段階かを統一して表示し，個別メール，FAQ及びログイン画面の説明が変わった場合は更新履歴を残す。

第７　保存義務と不要な複製を分ける

１　税理士法４１条の帳簿

税理士法４１条は，税理士業務に関する帳簿を委嘱者別・一件ごとに作成し，閉鎖後五年間保存することを定めている。

この法定帳簿の保存義務と，クラウドから出力した作業用ファイル，OCR用画像，メール添付，端末のダウンロードフォルダ及びバックアップの保存期間を同一にしない。

法定保存の対象・起算点・形式を確認し，それ以外の複製は利用目的，紛争・監査上の必要性，削除の安全性及び顧問先との契約に基づいて期間を定める。

「念のため永久保存」は，漏えい時の対象範囲を広げ，どれが正本か分からなくする。

２　削除と証拠保全を両立させる

平時には，保存場所，正本，複製，保存期限，削除担当及び削除証跡をデータ区分ごとに定める。

事故発覚後は，通常の自動削除又は整理を直ちに続けるとログ・証拠を失うことがあるため，保全対象と通常業務データを分けて一時保全の要否を判断する。

契約終了時は，顧問先が必要なデータと正規の管理権限を保持することを確認し，事務所・職員・提供事業者・再委託先の残存複製を処理する。

削除したという回答だけでなく，対象，時期，方法，例外及び証跡を確認する。

第８　提供事業者への質問と契約の見直し

１　提供事業者へ確認する事項

提供事業者には，①発生日・発見日・封じ込め日，②侵入又は設定不備の経路，③対象機能・API・アカウント，④対象データ項目・期間・件数の数え方，⑤顧問先別の対象確認方法，⑥認証情報の保存方式，⑦ログの範囲・保存期間・欠落，⑧実施済み対策，⑨第三者調査の範囲，⑩次回更新時期を確認する。

回答は，確認済み事実，技術上可能だった範囲，推定及び不明に分けてもらう。

「完全に安全」「漏えいなし」等の結論だけでなく，調査対象，対象期間，利用したログ及び限界を確認する。

サービス再開の判断と，過去のデータ取得の有無の判断は別に記録する。

２　契約と平時の台帳へ戻す

契約には，事故の定義，第一報の期限，顧問先別情報の提供，ログ保全・提供，フォレンジック協力，再委託先，復旧目標，データ返還・削除，費用負担及び対外公表の調整を定める。

利用規約だけで不足する事項は，個別契約，仕様書又は運用合意で補う。

平時の台帳では，サービス名，契約主体，管理者，顧問先，データ区分，API連携，認証・復旧，ログ，バックアップ，保存期間，契約通知期限及び代替手段を対応させる。

事故対応後は，原因の修正だけでなく，台帳・契約・教育・机上訓練に反映したことを確認する。

第９　税理士事務所の確認チェックリスト

直ちに，公式経路で通知を確認し，不審な通信・セッション・アカウントを止め，通知，ログ及び操作履歴を保全する。

パスワード，APIトークン，管理者権限，税理士用電子証明書及びPINは別々に影響を判定する。

当日中に，顧問先別の影響表，申告・納付・給与等の期限表，マイナンバー関係資料の有無，提供事業者への質問，行政報告・本人通知・顧客連絡の担当を確定する。

受信通知と送信結果を独立して照合し，代替手段を準備する。

その後，第三者調査の更新，顧問先別の対象項目，報告・通知，契約・保険，保存・削除，権限棚卸し及び再発防止策を管理する。

外部公表，個別通知及び顧問先への業務連絡は目的と対象が異なるため，同じ文章をそのまま流用しない。

第１０　関連記事

[個人情報保護委員会が示した不正アクセス９類型―API，クラウド，グループ会社，個人領域及びログ管理](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/ppc-fusei-access-9-ruikei/)は，技術・運用上の原因と対策を整理している。

[情報漏洩が相次ぐ今，企業の信頼を守る法務の備え](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/15/corporate-data-breach-legal-preparedness/)は，平時の体制，発覚後の初動，報告，本人通知及び公表を企業法務の順序で扱っている。

[個人情報漏えいの通知を受けたら](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/13/kojinjoho-roei-tsuchi-uketara-taisho/)は，通知を受けた本人側の対処と証拠保存を扱っている。

[税理士事務所で生成AIを使うときの入力資料の分け方](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/07/tax-office-ai-input-materials/)は，顧客資料，国税庁の公表資料及び有料税務解説の入力区分を扱っている。

第１１　出典

①e-Gov法令検索「税理士法」４１条

[https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000237](https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000237)

②e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律」２２条から２６条まで

[https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000057](https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000057)

③個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン（通則編）」

[https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/guidelines_tsusoku/](https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/guidelines_tsusoku/)

④個人情報保護委員会「漏えい等の対応とお役立ち資料」

[https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/leakAction/](https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/leakAction/)

⑤個人情報保護委員会「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン（事業者編）」

[https://www.ppc.go.jp/legal/policy/my_number_guideline_jigyosha/](https://www.ppc.go.jp/legal/policy/my_number_guideline_jigyosha/)

⑥国税庁e-Tax「税理士等による代理送信は，マイナンバーカード方式やID・パスワード方式の対象ですか。」

[https://www.e-tax.nta.go.jp/toiawase/qa/yokuaru08/15.htm](https://www.e-tax.nta.go.jp/toiawase/qa/yokuaru08/15.htm)

⑦国税庁e-Tax「委任関係の登録について」

[https://www.e-tax.nta.go.jp/uketsuke/delegation_relationships.htm](https://www.e-tax.nta.go.jp/uketsuke/delegation_relationships.htm)

⑧日本税理士会連合会「よくある質問と回答（第六世代電子証明書）」

[https://www.nichizeiren.or.jp/taxaccount/auth/psa6th_faq/](https://www.nichizeiren.or.jp/taxaccount/auth/psa6th_faq/)

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## TreeeSで提出できない・記録が見つからないときの確認―添付ファイル，３０日表示及び受付結果（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/treees-trouble-login-teishutsu-jushin/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: TreeeS, AI・リーガルテック

目次

- [第１　症状と操作段階を分けて確認する](#sec1)

- [第２　最初に確認する一覧](#sec2)

- [第３　ログインと表示の問題](#sec3)

- [第４　添付できない・入力した内容が消えた場合](#sec4)
- [１　ファイル形式と容量をフォームごとに確認する](#sec4-1)

- [２　PDFによる上書きと同時提出の一時保存に注意する](#sec4-2)

- [第５　ボタンを押せない・受付結果が不明な場合](#sec5)

- [第６　通知・提出書面・事件記録が見つからない場合](#sec6)

- [第７　期限が迫る場合と出典](#sec7)

第１　症状と操作段階を分けて確認する

TreeeS（ツリーズ）で操作が進まない場合は，ログイン，入力，ファイル添付，送信，提出結果の確認及び記録の閲覧のどこで止まっているかを特定する。

「画面が進まない」という現象だけでは，システム全体の障害，権限不足，入力未確定又は送信済みのいずれかを決めることはできない。

特に送信後の結果が不明な場合は，現在の提出一覧や受付結果を確認してから次の操作を判断する。

本記事は，令和８年１０月１６日に取得した当事者用操作マニュアルVer.2.0（２０２６年８月３１日発行，暫定版）を基に，症状ごとの確認先を整理する。

研修環境での操作は実事件の正式提出ではない。

現在の民事訴訟の電子申立て先は，[裁判所のデジタル化案内](https://www.courts.go.jp/saiban/minjidejitaruka/index.html)及び事件を担当する裁判所の案内で確認する。

第２　最初に確認する一覧

症状最初の確認マニュアルの資料上の頁
ログインできない公式トップ画面から開いたか，ログイン方法と認証用電話が合っているか４７～４９頁
ボタンや欄が見えないウィンドウの最大化，表示倍率，一覧の横スクロール１頁・５８頁
ファイルを添付できない選んだフォーム，拡張子，パスワード，画面の制限表示６１頁・１１３頁・１２６頁
招待キー入力後に提出ボタンが有効にならない必須欄からカーソルを移して入力を確定したか１８２頁
提出後の結果が分からない完了画面，受付番号，提出書面一覧及び対象事件５８頁・７２頁
通知又は記録が見つからない既読分の表示，絞込み条件，関連事件，一覧の３０日表示５５～６０頁・１８８頁

上表はマニュアルの説明を基にした確認順序であり，すべてのエラーの原因又は解決方法を保証するものではない。

個々の画面で違いがある場合は，使用しているマニュアルの版，環境，アカウント種別及び事件を確認する。

第３　ログインと表示の問題

ログイン画面そのものをブックマークして開くとログインできない旨の注意があるため，TreeeSのトップ画面から入り直す（資料上４８頁，PDF５２頁）。

GビズIDを使う場合は，画面下部の「ＧビズＩＤでログイン」を用いる。

メールアドレス・パスワードの経路とGビズIDの経路を取り違えていないか確認する。

二要素認証のコード送信又は電話認証は，登録した電話で受ける（資料上４９頁，PDF５３頁）。

問合せ記録にパスワードや認証コードを記載する必要はない。

入口と登録済みアカウントの確認は，[TreeeSのログインと研修環境](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/03/treees-login-kenshu-kankyou-koushiki-iriguchi/)を参照されたい。

ブラウザの「戻る」「進む」やF5は動作保証対象外とされているので，TreeeSの画面内のボタンで操作する。

ボタンが見えない場合の最大化・表示倍率・横スクロールの確認は，[TreeeSの動作環境とスマートフォン利用](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/treees-dousa-kankyou-smartphone-browser/)を参照されたい。

第４　添付できない・入力した内容が消えた場合

１　ファイル形式と容量をフォームごとに確認する

書証フォームでは，.pdf，.mp4，.mp3，.png，.jpg及び.jpegが列挙され，パスワードを付けないよう説明されている（資料上１１３頁，PDF１１７頁）。

記録外の参考データでは，.pdf，.xlsx，.docx及び.pptxが挙げられている（資料上１２６頁，PDF１３０頁）。

別のフォームで使える拡張子を，現在の添付欄でも使えると考えない。

この版では，フォームの合計容量や書証の形式別上限等が「調整中」とされている。

mintsの容量上限や民間解説の数値をTreeeSへ当てはめず，利用時の公式案内と画面に示された条件を確認する。

容量が原因と思われる場合も，原本データを保持した上で，提出する形式と分割の可否を担当裁判所へ確認する。

２　PDFによる上書きと同時提出の一時保存に注意する

準備書面フォームでは，主張を記載したPDFをアップロードすると，フォームに直接入力した内容が削除されると説明されている（資料上１０９頁，PDF１１３頁）。

入力内容とPDFが両方残ると考えず，提出前の確認画面で生成帳票を開いて全文を照合する。

下書きに残っていることと，裁判所へ提出されたことも別である。

同時提出は，提出前の確認画面に表示されたリンクから対象フォームへ進む方法で行う。

同時提出しようとするフォームを一時保存すると，同時提出できなくなるという注意がある（資料上７２頁，PDF７６頁）。

対象書面が同時提出できるかを画面で確認し，保存・提出の状態を各書面について照合する。

第５　ボタンを押せない・受付結果が不明な場合

招待キーを利用するシステム送達の届出では，必須項目の入力欄にカーソルが残っていると，提出ボタンが有効にならない旨の説明がある。

カーソルを移動させて入力を確定し，確認画面へ進む（資料上１８２頁，PDF１８６頁）。

これは当該画面の説明であり，他のすべてのボタンが同じ原因で無効になるという意味ではない。

提出後は，完了画面の受付番号等と提出書面一覧を確認する（資料上５８頁・７２頁，PDF６２頁・７６頁）。

提出書面一覧から取得するPDFの末尾には，提出日時や受付番号等の詳細情報が付加される。

対象事件・提出者・書面・時刻を照合し，画面とファイルを事件記録へ保存する。

画面が途中で止まったときは，エラー表示，発生時刻，対象フォーム及び提出予定ファイルの版を残す。

二重提出を避けるため，受付の有無が分からないまま送信を繰り返さず，確認できる提出結果と担当裁判所の案内を照合する。

提出と手数料納付の完了は別々に確認する。

第６　通知・提出書面・事件記録が見つからない場合

通知一覧では未読分だけが初期表示されるため，「既読分も表示する」を確認する（資料上１８８頁，PDF１９２頁）。

事件一覧は基本事件だけを表示し，関連事件は「詳細」から確認する（資料上５５頁，PDF５９頁）。

絞込み条件，対象事件及び関連事件の選択を見直し，一覧にないことだけで，通知や事件の消失を断定しない。

提出書面一覧は提出日から３０日経過後に削除され，受信一覧は受信日から３０日経過後に表示されなくなると説明されている（資料上５８頁・６０頁，PDF６２頁・６４頁）。

これは当該一覧の表示に関する説明であり，事件記録全体の消去又は裁判所の法的保存期間を意味しない。

下書きについては，この版で件数上限を確認できる一方，保存期限を３０日とする記載は確認できない。

一覧と記録の違いは，[TreeeSの下書き・提出書面・受信データ](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/20/treees-30nichi-shitagaki-teishutsu-jushin-hozon/)及び[訴訟記録を閲覧・ダウンロードする方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/20/treees-soshou-kiroku-etsuran-download-denshishomei/)を参照されたい。

アカウントと事件の関連付け，閲覧権限及び裁判所側の記録整理も，別の確認対象である。

第７　期限が迫る場合と出典

実事件で期限が迫る場合は，操作の切り分けと並行して，提出期限，使用すべきシステム，担当裁判所への連絡及び代替提出の可否を確認する。

研修画面のエラーを本番の障害として扱ったり，エラーがあれば期限が当然に延びることを前提にしたりしない。

現行mintsの障害時対応は，[mints障害時の紙提出と期限管理](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/15/mints-shougai-kamiteishutsu-kigenkanri/)を参照し，TreeeSの将来の本番運用へは，導入時の法令・規則・公式案内を確認して対応する。

出典は，最高裁判所「ＴｒｅｅｅＳ操作マニュアル　当事者用」Ver.2.0（２０２６年８月３１日発行，暫定版）の資料上１頁，４７～４９頁，５５～６１頁，６８～７２頁，１０６～１１６頁，１２６頁，１７８～１８５頁及び１８６～１９３頁である（令和８年１０月１６日確認）。

マニュアルは，[TreeeS研修環境のトップ画面](https://treees-self-training.courts.go.jp/treees/top/initShow)の「マニュアル」から取得できる。

PDFの物理頁は資料上の頁に４を加えた数である。

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## TreeeSの動作環境とスマートフォン利用―対応OS・ブラウザ，画面表示及び利用時間（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/treees-dousa-kankyou-smartphone-browser/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: TreeeS, AI・リーガルテック

目次

- [第１　TreeeSはどの端末で利用できるか](#sec1)

- [第２　対応OSとブラウザ](#sec2)

- [第３　スマートフォンだけで提出してよいか](#sec3)

- [第４　画面が崩れる・ボタンが見えない場合](#sec4)
- [１　ウィンドウを最大化し，表示倍率を確認する](#sec4-1)

- [２　ブラウザの「戻る」やF5で操作を進めない](#sec4-2)

- [第５　利用時間とメンテナンス](#sec5)

- [第６　関連記事と出典](#sec6)

第１　TreeeSはどの端末で利用できるか

TreeeS（ツリーズ）の当事者用操作マニュアルVer.2.0は，PC版の環境としてWindows 11及びMacOS，スマートフォン・タブレット版としてAndroid及びiOSを挙げている。

PCの対応ブラウザはMicrosoft Edge，Google Chrome，Safari及びMozilla Firefoxであり，Microsoft Edgeが推奨されている。

スマートフォン・タブレットでの表示にも対応すると説明されているが，この記載だけで，すべての端末・OSの版・画面サイズで，全機能を同じように操作できることまで確認したことにはならない。

本記事は，令和８年１０月１６日に[TreeeS研修環境のトップ画面](https://treees-self-training.courts.go.jp/treees/top/initShow)から取得した当事者用操作マニュアルVer.2.0（２０２６年８月３１日発行，暫定版）資料上１頁（PDF５頁）を基に，利用環境と画面操作の注意を整理する。

研修環境は一般の方の利用対象ではなく，実際の民事訴訟の電子申立てにはmintsを利用するよう案内されている。

本番利用の対象事件・入口・条件は，導入時の裁判所の案内で確認する必要がある。

第２　対応OSとブラウザ

確認項目マニュアルの記載利用前に確認すること
PCのOSMicrosoft Windows 11，MacOS使用端末のOSとサポート状況を確認する
スマートフォン・タブレットのOSAndroid，iOS表示対応と個々の業務での操作確認を分ける
PCのブラウザMicrosoft Edge（推奨），Google Chrome，Safari，Mozilla Firefox使用するブラウザを所内で把握する
推奨解像度1280×1024ピクセル画面解像度とブラウザのウィンドウ幅を区別する

マニュアルは，サポートが終了しているOS等を含め，列挙された条件以外のOSを推奨環境外としている。

一方，この版の当該頁にはMacOS，Android及びiOSの最低バージョンや，各ブラウザの対象バージョンまでは記載されていない。

「対応するOSの名前が同じだから，古い端末でも確実に使える」と判断せず，稼働時点の公式案内と端末の更新状況を確認する。

法律事務所では，主要な提出端末について，OS，ブラウザ，認証用電話，ファイルの保存先及び代替端末を台帳に記録すると確認しやすい。

これは事務所運用上の提案であり，マニュアルが特定の台帳様式を要求しているという意味ではない。

第３　スマートフォンだけで提出してよいか

マニュアルはスマートフォン・タブレットでの表示対応を説明している。

ただし，表示できること，フォームへ入力できること，提出ファイルを確認できること及び受付結果を保存できることは，それぞれ確認すべき事項である。

「スマートフォン対応」という表現だけから，複雑な訴状・多数の書証の提出をスマートフォンだけで完結できると判断しない。

実際に端末を選ぶ際は，①当事者・事件情報の照合，②PDFの全頁確認，③証拠番号と証拠説明書の対応確認，④確認画面の閲覧，⑤提出結果とダウンロードファイルの保存を無理なく行えるかを確認する。

画面の小ささやファイル管理の制約で確認が難しい場合は，事務所で確認したPCを使う運用が考えられる。

個別の提出手順は，[TreeeSで訴訟を提起する方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/20/treees-soshou-teiki-sojo-tenpu-uketsuke/)及び[係属事件に書面を提出する方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/20/treees-keizoku-jiken-shomen-teishutsu-shitagaki/)を参照されたい。

第４　画面が崩れる・ボタンが見えない場合

１　ウィンドウを最大化し，表示倍率を確認する

資料上１頁は，画面レイアウトを正しく表示するため，ブラウザのウィンドウを最大化するよう案内している。

最大化しても表示が崩れる場合は，ブラウザのズーム機能で拡大・縮小して調整すると説明されている。

表示倍率を変えた後は，入力欄，確認ボタン及びアップロードしたファイルの表示を再確認する。

ブラウザ幅を1105ピクセル以上へ広げても，コンテンツ幅は1104ピクセルで固定され，左右に余白が生じると説明されている。

広いモニターを用意すれば，入力領域も同じ比率で広がり続けるという設計ではない。

また，提出書面一覧のダウンロードボタンは一覧の右側にあり，横スクロールして表示させる説明がある（資料上５８頁，PDF６２頁）。

２　ブラウザの「戻る」やF5で操作を進めない

マニュアルは，ブラウザの「戻る」「進む」，Alt＋矢印キーによるページ移動及びF5キーによる再読込みを，動作保証対象外の操作としている。

画面の移動には，TreeeSの画面内に表示されたボタンを用いる。

送信後に画面が動かない場合も，送信操作を直ちに繰り返すのではなく，現在の受付結果を確認する必要がある。

個別の症状から確認先を選ぶ場合は，[TreeeSで提出できない・記録が見つからないときの確認](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/treees-trouble-login-teishutsu-jushin/)を参照されたい。

第５　利用時間とメンテナンス

当該版のマニュアルは，利用できる時間帯を，別途周知するメンテナンス時間を除き２４時間・３６５日と説明している。

これは暫定マニュアルの記載であり，個々の時点で障害やメンテナンスがないことを保証するものではない。

提出予定日には，利用する環境の最新のお知らせを確認する。

研修環境で告知された停止日時を，そのまま将来の本番環境の停止日時として予定表へ転記しない。

また，システムの利用可能時間と，裁判所窓口・問合せ先の対応時間は別に確認する。

期限のある提出では，最終確認と受付結果の保存に要する時間も見込んで準備することが考えられる。

第６　関連記事と出典

TreeeSの位置付けと導入予定は，[TreeeS（ツリーズ）とは](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/01/treees-mints-chigai-dounyu-account-junbi/)を参照されたい。

入口と認証は，[TreeeSのログインと研修環境](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/03/treees-login-kenshu-kankyou-koushiki-iriguchi/)で扱う。

マニュアル全体の目的別案内は，[当事者用操作マニュアルの読み方](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/20/treees-sousa-manual-toujisha-yomikata/)にまとめている。

出典は，最高裁判所「ＴｒｅｅｅＳ操作マニュアル　当事者用」Ver.2.0（２０２６年８月３１日発行，暫定版）の資料上１頁・５８頁（PDF５頁・６２頁）及び[TreeeS研修環境のトップ画面](https://treees-self-training.courts.go.jp/treees/top/initShow)である（令和８年１０月１６日確認）。

マニュアルはトップ画面の「マニュアル」から取得できる。

本記事は公式資料に記載された利用条件を説明するものであり，すべての端末での動作試験又は本番提出の実証をしたものではない。

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## 財産分与とは？対象財産・計算方法・割合・請求期限を解説（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/zaisanbunyo-kihon-taishou-keisan-kigen/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 財産分与, 親族・相続

目次

- [第１　財産分与とは何か](#sec1)
- [１　婚姻中に協力して形成した財産を清算する](#sec1-1)

- [２　慰謝料・養育費・年金分割との違い](#sec1-2)

- [第２　財産分与の対象になるもの・ならないもの](#sec2)
- [１　対象財産を種類ごとに確認する](#sec2-1)

- [２　結婚前の貯金・相続した財産はどうなるか](#sec2-2)

- [３　子供名義の預金・学資保険も名義だけでは決めない](#sec2-3)

- [第３　割合と金額はどう計算するか](#sec3)
- [１　原則２分の１と，双方が既に持つ財産](#sec3-1)

- [２　預金だけの場合の計算例](#sec3-2)

- [３　いつの財産を，いつの価額で見るか](#sec3-3)

- [第４　自宅・ローン・退職金・使い込みの注意点](#sec4)
- [１　自宅とローンを一緒に確認する](#sec4-1)

- [２　結婚３０年なら一定額をもらえるわけではない](#sec4-2)

- [３　使ってしまえば分けなくてよいのか](#sec4-3)

- [第５　財産分与はいつまで請求できるか](#sec5)
- [１　離婚日によって５年と２年に分かれる](#sec5-1)

- [２　年金分割は別の手続が必要である](#sec5-2)

- [第６　話合いがまとまらないときの手続と資料](#sec6)
- [１　離婚前と離婚後の手続を分ける](#sec6-1)

- [２　相談前にそろえる資料](#sec6-2)

- [３　税金と実行方法まで確認する](#sec6-3)

- [第７　主な根拠資料](#sec7)

第１　財産分与とは何か

１　婚姻中に協力して形成した財産を清算する

財産分与とは，離婚に際して，夫婦が婚姻中に協力して取得・維持した財産などを考慮し，離婚後の財産上の衡平を図る制度である。

夫名義の預金や妻名義の自宅という名義だけで，分与の対象になるか，いくら分けるかが決まるわけではない。

専業主婦・専業主夫であっても，家事や育児による協力を含めて判断する。

本記事は，令和８年１０月１６日現在の民法，裁判所及び法務省の案内を基に，対象財産，計算，期限及び手続の入口を説明する。

具体的な財産の評価や分与額は，双方の資料と事情に基づいて判断する必要がある。

２　慰謝料・養育費・年金分割との違い

財産分与は財産の清算が中心であり，離婚後の生活保障や慰謝料の要素が含まれることもある。

慰謝料を別に請求するときは，財産分与で何を清算するのかを明確にし，同じ損害を重ねて請求しないよう整理する。

養育費は子の養育に必要な費用の分担であり，夫婦の財産を分ける問題とは異なる。

厚生年金の年金分割も，財産分与とは別の制度である。

離婚に関して決める事項全体は，[離婚の手続と決めること](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/07/31/rikon-memo/)で説明している。

第２　財産分与の対象になるもの・ならないもの

１　対象財産を種類ごとに確認する

対象となるのは，婚姻中に夫婦の協力によって取得・維持した財産である。

婚姻中に存在する財産を無条件にすべて半分にする制度ではなく，取得時期，原資，夫婦の協力及び現在までの変化を確認する。

財産確認する事項
現金・預貯金名義，管理者，基準日の残高，婚前・相続資金の混在
自宅・土地取得時期，頭金の原資，現在の評価，ローン残高
株式・投資信託取得資金，基準日の数量，評価時点，移管・売却
生命保険等契約者，保険料の原資，基準日の解約返戻金
自動車取得時期，使用者，査定額，対応するローン
退職金勤続期間，婚姻後の同居期間，支給状況・規程

借金は，夫婦の財産形成や共同生活のための債務かを確認する。

一方の個人的な借金を，名義や借入日だけから当然に他方へ負担させるものではない。

また，夫婦間で負担を決めても，金融機関とのローン契約が当然に変わるわけではない。

２　結婚前の貯金・相続した財産はどうなるか

婚姻前から有する財産，一方が相続又は贈与によって取得した財産は，原則として清算の対象から区別する。

ただし，現在の預金のどの部分がその財産なのか，別の財産の購入に使ったのか，婚姻中の維持への寄与があるのかなどを検討する必要がある。

「自分の口座にあるから全部自分のもの」「同じ口座に給与が入ったから婚前の貯金も全部共有」という判断はいずれも適切ではない。

預貯金の資料のそろえ方は，[結婚前の貯金・相続財産・へそくりと財産分与](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/zaisanbunyo-konzen-yokin-souzoku-tokuyu/)で説明している。

３　子供名義の預金・学資保険も名義だけでは決めない

子供名義の口座があるときは，原資が親の収入なのか，子供が受けた祝い金等なのか，子供への贈与がされたのかを分けて確認する。

学資保険は，契約者，保険料の負担，解約返戻金の有無，離婚後の継続方針を確認する。

子供のために残したいという希望と，誰の財産としてどのように合意するかは，別に整理する必要がある。

第３　割合と金額はどう計算するか

１　原則２分の１と，双方が既に持つ財産

民法７６８条３項は，婚姻中の財産の取得・維持への寄与が異なることが明らかでないときは，寄与の程度を相等しいものとする。

収入が高い側が自動的に多く取得する，名義人が全額を取得するという仕組みではない。

ただし，具体的な分与額・方法は，対象財産，寄与その他の事情によって定まる。

夫婦全体の対象財産を計算した後，それぞれが取得する財産を踏まえて清算金を計算する。

双方が現在持っている財産を無視して，相手の預金の半分だけを請求すると，計算が合わないことがある。

２　預金だけの場合の計算例

次は，対象財産が夫の預金８００万円と妻の預金２００万円だけであり，負債・特有財産がなく，寄与の程度を２分の１とする仮定例である。

実際の事件の相場又は保証額ではない。

計算する内容金額
夫婦全体の対象財産１０００万円
各人の取得額の目安５００万円
妻が既に持つ対象預金２００万円
夫から妻へ支払う清算金３００万円

妻が追加で５００万円を受け取るという意味ではない。

自宅等をどちらかが取得する場合は，その取得分と負債の扱いを含めて計算するため，現金の清算額が変わる。

３　いつの財産を，いつの価額で見るか

対象財産を確定する基準時と，財産の価額を評価する時点は，同じとは限らない。

大阪家裁の財産目録作成資料は，経済的協力関係が失われた時を基準日とし，基本的には別居日と説明した上で，不動産や株式等について現在の価額による評価を案内している。

全国のすべての事件で同じ日を機械的に使うという意味ではない。

まず，婚姻日，別居日，家計が分かれた時期，各資料の基準日を一覧にする。

別居後の引出しや資産移転があるときは，残高だけでなく資金の移動先も確認する。

第４　自宅・ローン・退職金・使い込みの注意点

１　自宅とローンを一緒に確認する

自宅については，売却して清算するのか，一方が取得して他方に金銭を払うのかを検討する。

査定額，ローン残高，特有財産の原資，居住継続及び支払能力を整理してから合意する。

住宅だけを見て分与額を決めず，預貯金等も含めた全体を確認する必要がある。

詳しくは，[ペアローンと離婚](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/21/pairloan-rikon-zaisanbunyo/)，[オーバーローンと財産分与](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/05/overloan-zaisanbunyo-tsusan-kouhei/)，[相手名義の住宅ローンを払った分の精算](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/20/tsuma-hensai-otto-meigi-juutaku-loan-seisan/)を参照されたい。

２　結婚３０年なら一定額をもらえるわけではない

婚姻期間だけで一律の金額が決まるものではない。

熟年離婚では，自宅，退職金，預貯金と，離婚後の住居費・生活費を分けて整理する必要がある。

退職金の評価と年金分割の違いは，[熟年離婚の財産分与](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/jukunen-rikon-zaisanbunyo-taishokukin/)で説明している。

３　使ってしまえば分けなくてよいのか

預金が減っている場合も，引き出した日，移動先，保有・使用の状況を確認する必要がある。

他方の口座へ移っただけの資金と，生活費として支出した資金を同じに扱うことはできない。

残高が少ないことだけで分与額が決まるわけではなく，争う金額を財産目録で明確にすることが重要である。

具体的な整理は，[財産分与と預金の引出し・使い込み](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/zaisanbunyo-tsukaikomi-hikidashi/)を参照されたい。

第５　財産分与はいつまで請求できるか

１　離婚日によって５年と２年に分かれる

裁判所の現行案内によれば，令和８年４月１日以後に離婚した場合は，離婚した日の翌日から起算して５年を経過すると，財産分与の調停・審判を申し立てることができない。

同日前に離婚した場合は，従前どおり２年である。

古い離婚について，一律に５年へ延びたわけではない。

離婚前に条件を決めることも，離婚後に請求することもできるが，離婚届の提出と財産分与の解決は同じではない。

期限が迫る場合は，話合いの継続だけで足りると考えず，申立ての要否を早めに確認する。

既に成立した具体的な支払合意の履行や時効は，この申立期間とは別に確認する。

２　年金分割は別の手続が必要である

年金分割についても，令和８年４月１日以後の離婚等は原則５年，同日前は原則２年という期限がある。

裁判手続が続いている場合等の特例もあるため，日本年金機構の案内で確認する。

財産分与を合意しただけで，年金分割の手続まで完了するわけではない。

第６　話合いがまとまらないときの手続と資料

１　離婚前と離婚後の手続を分ける

離婚前は，離婚調停の中で財産分与も話し合うことができる。

離婚後に話合いがまとまらない場合や話合いができない場合は，家庭裁判所へ財産分与の調停又は審判を申し立てることができる。

離婚後の財産分与調停が不成立になった場合は，審判手続へ移行する。

手続を進める際は，財産一覧表を作り，争いのない事項，資料不足の事項，対象性・評価を争う事項を分ける。

訴訟を含む準備の進め方は，[離婚訴訟の標準審理モデル](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/15/rikon-soshou-shinri-model/)で説明している。

２　相談前にそろえる資料

通帳・取引履歴，残高証明，不動産登記事項証明書，査定書，ローン明細，保険証券・解約返戻金証明，証券口座資料，退職金規程等を，取得できる範囲でそろえる。

原資を争う場合は，婚姻時の残高，遺産分割協議書，贈与・送金の資料も対応させる。

資料取得は権限のある範囲で行い，相手のアカウントへ無断でアクセスしない。

財産分与に関する処分の審判では，家庭裁判所が必要と認めるときに，当事者へ財産状況の情報開示を命じる制度がある。

財産分与調停や離婚調停にも準用されるが，裁判所が全国の財産を自動的に探し出す制度ではない。

どの情報が必要かを，争点と資料不足に対応させて示す必要がある。

３　税金と実行方法まで確認する

財産分与では，金額だけでなく，支払期日，分割払の条件，担保，不動産の登記・明渡し及び税負担を定める。

相手が資産を持っていることと，期日までに現金を用意できることは同じではない。

税務上の問題は，[離婚時の財産分与と税金](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/02/18/zaisanbunyo-zeikin/)で確認されたい。

第７　主な根拠資料

① 民法７６２条・７６８条：[https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)

② 家事事件手続法１５２条の２・２５８条３項：[https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052](https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052)

③ 裁判所「財産分与請求調停」：[https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_07_04/index.html](https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_07_04/index.html)

④ 法務省「りこんポータル・財産分与」：[https://www.moj.go.jp/MINJI/parents_012.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/parents_012.html)

⑤ 大阪家裁掲載「財産目録の作成方法」（令和５年２月２０日更新の掲載階層。PDF１頁～７頁）：[https://www.courts.go.jp/osaka/vc-files/osaka/2022nendo/R4_11_8kazimousitatesyo/R5_2_20koushin/R5_2_20/R5_zaisanmokuroku_sakuseihouhou.pdf](https://www.courts.go.jp/osaka/vc-files/osaka/2022nendo/R4_11_8kazimousitatesyo/R5_2_20koushin/R5_2_20/R5_zaisanmokuroku_sakuseihouhou.pdf)

⑥ 日本年金機構「離婚時の年金分割」：[https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/kyotsu/rikon/20140421-04.html](https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/kyotsu/rikon/20140421-04.html)

大阪家裁の資料は財産目録作成の実務案内であり，全国一律の法的結論を示す判例ではない。

本記事は生成AIを用い，法令と上記公的資料の該当箇所を照合して作成した。

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## 熟年離婚の財産分与はいくら？結婚３０年の退職金・自宅・年金を整理（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/jukunen-rikon-zaisanbunyo-taishokukin/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 財産分与, 親族・相続

目次

- [第１　結婚３０年でも一律の金額は決まらない](#sec1)
- [１　相場より先に双方の資産を一覧にする](#sec1-1)

- [２　原則２分の１と生活保障](#sec1-2)

- [第２　退職金は，受領済みと未支給を分ける](#sec2)
- [１　既に退職金を受け取っている場合](#sec2-1)

- [２　まだ退職していない場合](#sec2-2)

- [３　按分方法の計算例](#sec2-3)

- [第３　自宅を取得しても生活資金が確保できるとは限らない](#sec3)
- [１　自宅の純価値と居住継続を分ける](#sec3-1)

- [２　将来の退職金を支払原資にするとき](#sec3-2)

- [第４　年金分割は，受給額をそのまま半分にする制度ではない](#sec4)
- [１　分けるのは婚姻期間の厚生年金記録](#sec4-1)

- [２　請求期限と例外](#sec4-2)

- [第５　相談前にそろえる資料と合意時の確認](#sec5)
- [１　退職金・資産・生活費を別々に整理する](#sec5-1)

- [２　財産分与の期限と税金も確認する](#sec5-2)

- [第６　根拠資料](#sec6)

第１　結婚３０年でも一律の金額は決まらない

１　相場より先に双方の資産を一覧にする

結婚３０年で離婚する場合でも，財産分与として一律に１０００万円又は２０００万円を受け取れるという基準はない。

対象財産の額，取得・維持への寄与，婚姻期間，生活水準，双方の年齢・健康・収入等を考慮して，分与の要否，額及び方法を定める。

婚姻期間は考慮要素の一つであり，それだけから受取額は算出できない。

熟年離婚では，預貯金，自宅と住宅ローン，退職金，保険及び厚生年金記録を分けて把握することが重要である。

財産分与で取得する財産と，離婚後に毎月入る収入・支出は別に表を作ると，合意の実行可能性を検討しやすい。

本記事は，令和８年１０月１６日現在の民法，裁判所の案内，大阪家裁掲載の財産目録作成資料及び日本年金機構の案内に基づく。

離婚手続全体は，[離婚の手続と決めること](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/07/31/rikon-memo/)を参照されたい。

２　原則２分の１と生活保障

民法７６８条３項は，婚姻中の財産の取得・維持について，寄与の程度が異なることが明らかでないときは相等しいものとする。

専業主婦・専業主夫であったことだけで，寄与がないことにはならない。

他方，一方の名義の財産をすべて半分にするのではなく，特有財産や対象債務も区別する必要がある。

財産分与には離婚後の生活保障等の要素が含まれることもあるが，生活が不安であることだけで一定額の上乗せが決まるものではない。

住居費，医療費，就労可能性，年金見込額及び取得財産を具体的に示して検討する。

第２　退職金は，受領済みと未支給を分ける

１　既に退職金を受け取っている場合

受領済みの退職金については，支給明細，入金口座，現在の残高，その後の使途を確認する。

同じ金銭を「退職金」と「預金」の両方で計上しないようにする。

不動産の購入やローン返済に使われた場合には，移転先の財産又は負債との関係も確認する。

勤務期間のすべてが婚姻後の同居期間に当たるとは限らない。

入社日，婚姻日，別居日，退職日を並べ，婚姻生活との対応部分を検討する。

２　まだ退職していない場合

未支給だから直ちに検討対象から外れるわけではない。

大阪家裁の「財産目録の作成方法」５頁は，退職金規程がある場合について，原則として基準日に自己都合退職したと仮定した額を調べ，勤続期間と婚姻後の同居期間の月数で按分する方法を説明している。

就業規則や退職金計算書を証拠として示すことも案内している。

これは同資料が示す目録作成上の方法であり，すべての事件で同じ評価・支払方法が採用されるという意味ではない。

定年までの期間，支給条件，勤務先の制度，既に退職しているか等によって，主張する評価と必要な資料が変わる。

勤務先に制度があることと，将来の予定額を現在確実に受け取れることは区別する。

３　按分方法の計算例

次は，大阪家裁の資料が説明する方法を用いると仮定した例である。

基準日，対象性，評価方法及び寄与割合に争いがないと仮定し，具体的な事件の相場を示すものではない。

項目仮定する数値
基準日に自己都合退職したと仮定した額１２００万円
基準日までの勤続期間４８０か月
婚姻後の同居期間のうち勤務と重なる期間３６０か月
按分した対象額９００万円
寄与を２分の１とする計算上の配分額４５０万円

対象額は，１２００万円×３６０か月÷４８０か月＝９００万円となる。

４５０万円はこの財産についての計算上の配分額であり，相手から直ちに４５０万円の追加支払を受けられるという結論ではない。

他の財産の取得分と，いつ，どの資金で払うのかを含めて全体を調整する必要がある。

第３　自宅を取得しても生活資金が確保できるとは限らない

１　自宅の純価値と居住継続を分ける

自宅については，現在の査定額だけでなく，住宅ローン残高，取得時の頭金，登記持分及び売却・登記等の費用を確認する。

現物を取得して住み続けられることと，日々の生活費を用意できることは同じではない。

預貯金の少ない合意になる場合は，固定資産税，修繕費，保険料等も含めた収支を確認する。

ローンが残る場合には，夫婦間の合意だけで債務者・連帯保証人から外れられると考えない。

借換え，債務者変更，売却の可否は金融機関への確認が必要となる。

詳しくは，[ペアローンと離婚](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/21/pairloan-rikon-zaisanbunyo/)及び[オーバーローンと財産分与](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/05/overloan-zaisanbunyo-tsusan-kouhei/)を参照されたい。

２　将来の退職金を支払原資にするとき

財産分与で退職金を評価する問題と，相手の将来の退職金から清算金を払ってもらう問題は異なる。

後者では，支払時期，金額，退職しなかった場合，予定より支給額が少なかった場合の扱いを曖昧にしないことが重要である。

支払の確実性は，現金一括払，他の資産の取得，担保等との比較も含めて検討する。

名目上の資産と支払能力の違いは，[資産額と「実際に払える額」は違う](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/15/shisan-shiharai-nouryoku-2/)で整理している。

第４　年金分割は，受給額をそのまま半分にする制度ではない

１　分けるのは婚姻期間の厚生年金記録

日本年金機構は，合意分割を，婚姻期間中の厚生年金記録を当事者間で分割する制度と説明している。

受給中又は将来受給する年金の総額を，そのまま半分ずつ送金する制度ではない。

合意分割と３号分割では要件や対象期間が異なるため，年金分割のための情報通知書等で確認する。

夫婦が財産分与の金額を合意しただけでは，年金事務所への分割請求まで完了しない。

年金分割についての合意又は裁判手続と，標準報酬の改定を求める手続を区別する。

２　請求期限と例外

令和８年４月１日以後に離婚等をした場合，年金分割の請求期限は原則としてその翌日から起算して５年である。

同日前の場合は原則２年である。

期限内に審判等を申し立てた場合や相手が死亡した場合等には別の期限が問題となるため，日本年金機構の案内と年金事務所で確認する。

第５　相談前にそろえる資料と合意時の確認

１　退職金・資産・生活費を別々に整理する

退職金については，退職金規程，勤務先作成の計算書，入社日，退職予定日，支給済みの明細・入金履歴を集める。

預貯金や不動産等は，基準日の資料と現在の評価資料を区別する。

生活設計には，年金見込額，給与等の継続収入，家賃又は住宅維持費，医療費及び毎月の不足額を整理する。

資料は，自分が権限をもって取得できる範囲で保存する。

情報が出ない場合は，必要な情報とその理由を具体化し，裁判所の手続や代理人を通じた取得方法を検討する。

２　財産分与の期限と税金も確認する

財産分与を家庭裁判所へ求められる期間は，令和８年４月１日以後の離婚では５年，同日前の離婚では２年である。

年金分割と別の手続であるため，それぞれの期限と担当を確認する。

退職金を待っている間に，必要な申立てをしないまま期限を過ぎないよう注意する。

不動産等を移転する場合の税金は，清算額の計算とは別に検討する。

詳しくは，[離婚時の財産分与と税金](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/02/18/zaisanbunyo-zeikin/)を参照されたい。

第６　根拠資料

① 民法７６８条：[https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)

② 大阪家裁掲載「財産目録の作成方法」PDF１頁～５頁（特に５頁の退職金）：[https://www.courts.go.jp/osaka/vc-files/osaka/2022nendo/R4_11_8kazimousitatesyo/R5_2_20koushin/R5_2_20/R5_zaisanmokuroku_sakuseihouhou.pdf](https://www.courts.go.jp/osaka/vc-files/osaka/2022nendo/R4_11_8kazimousitatesyo/R5_2_20koushin/R5_2_20/R5_zaisanmokuroku_sakuseihouhou.pdf)

③ 日本年金機構「離婚時の年金分割」（令和８年４月１日更新）：[https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/kyotsu/rikon/20140421-04.html](https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/kyotsu/rikon/20140421-04.html)

④ 裁判所「財産分与請求調停」：[https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_07_04/index.html](https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_07_04/index.html)

本記事は生成AIを用い，法令と上記公的資料を照合して作成した。

大阪家裁の資料は目録作成の実務案内であり，退職金の支給を待つ条件付支払を常に認める判例又は全国一律の算式ではない。

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## 財産分与は使ったもん勝ち？預金の引き出し・使い込み・隠し財産への対応（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/zaisanbunyo-tsukaikomi-hikidashi/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 財産分与, 親族・相続

目次

- [第１　残高が減っていても，そこで判断を終えない](#sec1)
- [１　「使った」と言われたときに確認すること](#sec1-1)

- [２　４つの場面を分ける](#sec1-2)

- [第２　まず基準日を固定する](#sec2)
- [１　別居前後の違い](#sec2-1)

- [２　対象を決める日と評価する日を混同しない](#sec2-2)

- [第３　無断引出しを財産目録でどう示すか](#sec3)
- [１　基準日より前に引き出された場合](#sec3-1)

- [２　基準日より後に引き出された場合](#sec3-2)

- [３　引出額の半分を当然に別請求できるわけではない](#sec3-3)

- [第４　生活費・浪費・隠し財産の説明を分ける](#sec4)
- [１　使途と裏付けを対応させる](#sec4-1)

- [２　相手の説明と資料不足を分けて記録する](#sec4-2)

- [第５　相手が資料を出さないとき](#sec5)
- [１　情報開示命令を検討する](#sec5-1)

- [２　適法に取得できる資料を保存する](#sec5-2)

- [第６　期限と合意前の確認事項](#sec6)

- [第７　根拠資料](#sec7)

第１　残高が減っていても，そこで判断を終えない

１　「使った」と言われたときに確認すること

離婚に際して相手から「預金はもう使ってしまった」と言われても，現在の残高だけで財産分与の結論が決まるわけではない。

いつ，いくら引き出し，どこへ移し，何に使ったのかを確認し，対象財産と清算額を検討する必要がある。

引き出された額が必ず全額戻ると保証できるわけでもない。

本記事は，令和８年１０月１６日現在の民法・家事事件手続法と，大阪家裁掲載「財産目録の作成方法」の説明を基に，預金の移動を争点として示す準備を説明する。

同資料は令和５年２月２０日更新の掲載階層にある目録作成の実務案内であり，個々の使途について返還義務を認めた判例ではない。

２　４つの場面を分ける

場面確認すること
自分の別口座へ移した移転先の残高・証券等に計上されているか
現金で持っている引出日，保管者，保管額，支出の有無
生活費等に使ったと説明する日付，使途，家計との関係，裏付け
移転先・使途が不明取引履歴，説明の内容，不足する資料

資金移動だけで実質的な財産が減ったとは限らない。

同じお金が元口座，移転先口座，無断引出金の３か所に重複して計上されないようにすることも重要である。

第２　まず基準日を固定する

１　別居前後の違い

財産分与では，夫婦の協力による財産形成が終了した時点が問題となる。

大阪家裁の資料は基本的に別居日を基準日としつつ，経済的協力関係が別の時点で失われた場合も説明している。

引出日と別居日だけを並べて終えず，家計や協力関係の実態も整理する。

基準日より前の引出しでは，基準日の残高は既に減っている。

基準日より後の引出しでは，基準日の残高には引出前の額が含まれているため，そのまま他方の取得額を加えると二重計上になることがある。

この違いを財産目録に反映させる。

２　対象を決める日と評価する日を混同しない

預金が株式の購入や不動産の取得へ回っている場合は，移転先の財産とその評価も確認する。

大阪家裁の資料は，基準日に存在した株式等の数量と，目録作成時の価額を区別している。

預金から出たという理由だけで，資金がすべて消費されたと判断してはならない。

第３　無断引出しを財産目録でどう示すか

１　基準日より前に引き出された場合

大阪家裁の資料６頁～７頁は，引き出された側には基準日の預金残高を記載し，引き出した側の別の預金等へ入っていて基準日の財産として計上されていれば，その財産を計上する方法を案内している。

移転先が不明である場合や，一部しか預金へ入っていない場合には，行方不明の資金を引き出した側の「その他の財産」へ計上する扱いを示している。

これは，当事者の主張を目録で明らかにする方法である。

相手が実際に保有しているか，生活費として使ったという説明が認められるか，最終的に分与額へ反映されるかは，主張・証拠に基づく判断が必要である。

２　基準日より後に引き出された場合

同資料７頁は，引き出された側について，基準日残高を直接書き換えるのではなく，目録の「債務」欄に引出額を計上して減額する方法を案内している。

引き出した側には，その金員を「その他の財産」へ計上する。

ここでいう欄への記入は，財産目録上の調整方法であり，それだけで金融機関への債務や独立の返還義務が確定するものではない。

例えば，基準日にＡの口座に５００万円があり，その後Ｂが１００万円を引き出し保有していると主張する場合には，元の５００万円とＢの１００万円を無調整で足して６００万円としない。

元口座と引出金の関係が分かるよう，財産番号と証拠を対応させる。

この例は整理の仕組みを示す仮定例であり，具体的な支払額の結論ではない。

３　引出額の半分を当然に別請求できるわけではない

財産分与は，夫婦双方の対象財産・債務等を踏まえて分与額と方法を定める制度である。

無断引出額の２分の１を，他の財産の清算と無関係に必ず追加請求できるというものではない。

財産分与における評価と，別の返還請求の成否は，法的根拠と二重回収の有無を含めて分けて検討する。

第４　生活費・浪費・隠し財産の説明を分ける

１　使途と裏付けを対応させる

「全部生活費に使った」「相手が全部隠した」という評価だけでは，確認すべき金額が分からない。

日付，金額，出金口座，受取人，説明された使途及び証拠を一行ずつ並べ，説明が一致するものとしないものを分ける。

生活費，税金，住宅ローン，子の教育費等の支払と説明されるときは，請求書，領収証，振込先及び家計資料を照合する。

ギャンブル等の浪費が疑われる場合も，疑いだけで引出額全額を認定済みの損失とせず，具体的な支出と夫婦の財産形成への影響を示す必要がある。

２　相手の説明と資料不足を分けて記録する

出金記録があること，移転先が分かること，現在も保有していることは別の事実である。

何を確認でき，何が分からないのかを区別して，追加資料の必要性を説明する。

証券口座へ移っている場合は，[証券口座の残高増加の検証](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/14/shoken-koza-zandaka-zouka-kensho/)も参照されたい。

第５　相手が資料を出さないとき

１　情報開示命令を検討する

家事事件手続法１５２条の２第２項により，家庭裁判所は，財産分与に関する処分の審判事件で必要があると認めるとき，当事者へ財産状況に関する情報の開示を命じることができる。

正当な理由なく開示せず，又は虚偽の情報を開示した場合には，同条３項による１０万円以下の過料の対象となる。

同法２５８条３項により，財産分与調停及び離婚調停にも準用される。

これは当事者に情報の開示を命じる制度であり，すべての銀行の口座を自動的に発見する仕組みではない。

判明している金融機関，争う期間，金額，不足資料及びその必要性を具体化する。

情報が得られることと，現実に支払を受けられることも区別する必要がある。

２　適法に取得できる資料を保存する

自分が権限をもって取得できる通帳，取引履歴，送金記録及び既に受領した説明を保存する。

相手のパスワードを推測してログインしたり，権限のない口座・メールへアクセスしたりする方法は用いない。

申立てや提出方法は，[離婚訴訟の標準審理モデル](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/15/rikon-soshou-shinri-model/)も参照し，個別事件の裁判所の指示に従う。

第６　期限と合意前の確認事項

離婚後に家庭裁判所へ財産分与を求められる期間は，令和８年４月１日以後の離婚では５年，同日前の離婚では２年である。

資金調査を続けていることだけで申立期間が延びると考えず，離婚日と期限を確認する。

合意前には，争っている引出しが清算額へどう反映されたか，説明されていない財産をどう扱うか，支払方法をどう定めるかを確認する。

包括的な清算条項へ署名する前に，未解決の対象と合意の範囲を明確にすることが重要である。

離婚全体の確認事項は，[離婚の手続と決めること](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/07/31/rikon-memo/)で整理している。

第７　根拠資料

① 民法７６８条：[https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)

② 家事事件手続法１５２条の２・２５８条３項：[https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052](https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052)

③ 大阪家裁掲載「財産目録の作成方法」PDF１頁，２頁～３頁，５頁～７頁：[https://www.courts.go.jp/osaka/vc-files/osaka/2022nendo/R4_11_8kazimousitatesyo/R5_2_20koushin/R5_2_20/R5_zaisanmokuroku_sakuseihouhou.pdf](https://www.courts.go.jp/osaka/vc-files/osaka/2022nendo/R4_11_8kazimousitatesyo/R5_2_20koushin/R5_2_20/R5_zaisanmokuroku_sakuseihouhou.pdf)

④ 裁判所「財産分与請求調停」：[https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_07_04/index.html](https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_07_04/index.html)

本記事は生成AIを用い，法令と公的資料の該当箇所を照合して作成した。

大阪家裁の目録作成方法を，あらゆる使い込みについて返還又は損害賠償を認める全国一律の判断基準として扱うものではない。

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## 結婚前の貯金・相続財産・へそくりは財産分与の対象？特有財産の証明方法（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/zaisanbunyo-konzen-yokin-souzoku-tokuyu/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 財産分与, 親族・相続

目次

- [第１　名義や「へそくり」という呼び方だけでは決まらない](#sec1)
- [１　法的な名義と離婚時の清算を区別する](#sec1-1)

- [２　呼び方より，いつ・何を原資に取得したか](#sec1-2)

- [第２　結婚前の貯金をどう示すか](#sec2)
- [１　婚姻時と基準日の両方を確認する](#sec2-1)

- [２　同じ口座に給与が入る場合](#sec2-2)

- [第３　相続・贈与で取得した財産](#sec3)
- [１　相続で取得した財産と遺産分割を混同しない](#sec3-1)

- [２　親から住宅の頭金を出してもらった場合](#sec3-2)

- [３　相続資金等で別の財産を買った場合](#sec3-3)

- [第４　財産目録では残高と特有財産の主張を分ける](#sec4)
- [１　主張する控除額だけ残高を減らさない](#sec4-1)

- [２　資料対応表を作る](#sec4-2)

- [第５　資料が足りないときと合意時の注意点](#sec5)
- [１　不明な部分を確定額として扱わない](#sec5-1)

- [２　全体の清算額と期限を確認する](#sec5-2)

- [第６　根拠資料](#sec6)

第１　名義や「へそくり」という呼び方だけでは決まらない

１　法的な名義と離婚時の清算を区別する

結婚前から有する財産や，一方が相続又は贈与により取得した財産は，原則として夫婦の協力で形成した財産と区別する。

他方，婚姻中に夫婦の協力で形成した預金は，一方名義の口座に入っていても財産分与の対象となり得る。

「自分名義だから全部対象外」「相手に知らせていない貯金だから自分だけのもの」とは判断できない。

民法７６２条が定める夫婦間の財産の帰属と，民法７６８条による離婚時の財産分与は，分けて理解する必要がある。

婚姻中の給与が入る一方名義の口座も，名義だけで財産分与の対象から外れるわけではない。

本記事は，令和８年１０月１６日現在の民法，裁判所及び法務省の案内と，大阪家裁掲載「財産目録の作成方法」PDF２頁・５頁～６頁に基づき，預貯金の原資と証明方法を説明する。

株式・投資信託の値上がり，配当，再投資等は，[NISAは離婚時の財産分与の対象か](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/14/konzen-kabushiki-nisa-zaisanbunyo/)を参照されたい。

２　呼び方より，いつ・何を原資に取得したか

財産の説明主に確認すること
結婚前の貯金婚姻時残高と，その後の入出金・残存部分
相続した預金相続の内容，入金，その後の移動・使用
親からもらった金銭誰への贈与か，金額，送金，取得財産
へそくり原資が給与・家計の残りか，婚前・相続資金か
別口座へ移した金銭移転元と移転先の連続性，同じ資金の重複計上

「へそくり」は，財産分与の対象性を決める独立した法的区分ではない。

どの原資を，いつ，どこへ貯めたのかを確認することが出発点となる。

第２　結婚前の貯金をどう示すか

１　婚姻時と基準日の両方を確認する

大阪家裁の資料６頁は，婚姻前に取得した預金が現在残高に含まれている場合，婚姻時の通帳や取引履歴による特有性の立証が考えられると説明している。

婚姻時に２００万円あったという資料と，現在又は基準日の残高だけでは，途中の移動や使用が分からないことがある。

同じ金銭がどのように残っているかを示すことが重要である。

通帳の表紙・口座情報，婚姻時残高，基準日残高に加え，必要な期間の取引履歴を対応させる。

通帳を更新して履歴が省略された場合や口座を解約した場合は，取引履歴等を取得できるか金融機関へ早めに確認する。

２　同じ口座に給与が入る場合

婚前の預金と婚姻後の給与等が同じ口座で動く場合は，入金の原資と出金の使途を分けて整理する。

混在したことだけから直ちに全部が清算対象になるとも，婚姻時残高をいつでもそのまま差し引けるとも断定できない。

入出金の経過と基準日に残る財産との対応が争点になる。

例えば，婚前資金を別の預金へ移してそのまま保有している場合と，生活費として支出した後に給与で残高が回復した場合では，説明すべき経過が異なる。

機械的に古い残高を引くのではなく，その金銭が現在のどの財産に対応するのかを資料で示す。

第３　相続・贈与で取得した財産

１　相続で取得した財産と遺産分割を混同しない

親から相続した財産を，自分の離婚に際して配偶者へ分けるかという問題と，親の遺産を相続人同士で分ける遺産分割は別の問題である。

相続による取得内容を示す遺産分割協議書等と，現実の入金・登記の資料をそろえる。

その後，預金の払戻し，不動産の売却，別資産の購入等があれば，資金の行先まで確認する。

相続した財産についても，婚姻中の維持への協力等が争われることはある。

相続という取得原因だけで，あらゆる事情の検討が不要になるわけではない。

２　親から住宅の頭金を出してもらった場合

まず，親からの金銭が夫婦の一方への贈与なのか，夫婦双方への贈与なのか，借入れなのかを区別する。

贈与契約書，送金記録，購入契約書及び当時の説明等を対応させ，誰の原資として主張するのかを明確にする。

大阪家裁の資料６頁は，取得代金の一部を親が拠出した場合について，取得代金に占める割合と現在の評価額を用いて特有財産部分を示す方法を説明している。

ただし，親が関与したという事実だけで一定割合を控除できるという意味ではなく，取得価格と資金拠出の双方の裏付けが必要である。

３　相続資金等で別の財産を買った場合

大阪家裁の資料は，贈与又は相続の金銭で取得した財産についても，取得全体の原資なのか，一部の原資なのかを分けて記載する方法を示している。

現金のまま残っていない場合も，取得資金と購入財産のつながりを示すことが重要である。

証券口座へ移った場合は，[証券口座の残高増加の検証](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/14/shoken-koza-zandaka-zouka-kensho/)も参照されたい。

第４　財産目録では残高と特有財産の主張を分ける

１　主張する控除額だけ残高を減らさない

大阪家裁の資料２頁は，基準日の預金残高をそのまま記載した上で，特有財産欄へ別に記載して控除する等の方法を示している。

残高欄そのものを直接減らすと，通帳等の客観資料と食い違い，どこを争っているかが不明になるためである。

この記載方法は同庁の資料に基づくものであり，提出先の書式・指示も確認する。

例えば，基準日残高５００万円のうち２００万円を婚前財産と主張する場合は，残高５００万円と，控除を求める２００万円の理由・証拠を分けて示す。

相手がその控除を争う場合には，控除額が確定したものとして合計額を説明しない。

２　資料対応表を作る

記録する項目記載する内容
取得婚姻前・相続・贈与の別，日付，金額
原資の資料当時の通帳，協議書，送金記録等
その後の移動移転先口座，売却・購入，使用した金額
基準日の財産口座・資産の特定，残高又は数量
主張と争い控除を求める額，相手の反論，不足資料

この表は説明を整理するための提案であり，裁判所指定の書式ではない。

「親からもらった」という説明を繰り返すより，取得から基準日までの対応を具体化することに意味がある。

第５　資料が足りないときと合意時の注意点

１　不明な部分を確定額として扱わない

資料が見つからない場合は，取得時期・原資について確認できる資料と，現在財産へのつながりが分からない部分を分ける。

金融機関や親族の資料，購入時の書類等で補えるか検討する。

相手に情報が偏る場合には，必要な情報と争点を具体化して裁判所の情報開示命令等を検討するが，すべての過去取引が自動的に取得される制度ではない。

２　全体の清算額と期限を確認する

特有財産の控除が認められるかという問題と，夫婦全体で最終的にいくら払うかという問題は同じではない。

他の預貯金，自宅，負債及び各人が取得する財産を含めて清算する。

離婚後の家裁への申立期間は，令和８年４月１日以後の離婚では５年，同日前の離婚では２年である。

合意では，どの財産・どの原資の争いを解決したのか，資料未確認の財産をどう扱うのかを明確にする。

離婚手続全体は，[離婚の手続と決めること](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/07/31/rikon-memo/)で説明している。

第６　根拠資料

① 民法７６２条・７６８条：[https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)

② 家事事件手続法１５２条の２・２５８条３項：[https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052](https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052)

③ 裁判所「家事事件Ｑ＆Ａ・財産分与」：[https://www.courts.go.jp/saiban/qa/qa_kazi/index.html](https://www.courts.go.jp/saiban/qa/qa_kazi/index.html)

④ 大阪家裁掲載「財産目録の作成方法」PDF２頁・５頁～６頁：[https://www.courts.go.jp/osaka/vc-files/osaka/2022nendo/R4_11_8kazimousitatesyo/R5_2_20koushin/R5_2_20/R5_zaisanmokuroku_sakuseihouhou.pdf](https://www.courts.go.jp/osaka/vc-files/osaka/2022nendo/R4_11_8kazimousitatesyo/R5_2_20koushin/R5_2_20/R5_zaisanmokuroku_sakuseihouhou.pdf)

本記事は生成AIを用い，法令及び上記資料の該当箇所を照合して作成した。

大阪家裁の資料は目録作成の実務案内であり，混在預金に関するすべての紛争について同じ控除を命じる全国一律の算定基準ではない。

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## 未成年後見とは―後見人になれる人・費用・申立てと１８歳での終了（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/miseinen-kouken-toha/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-17
Category: 後見・保佐・補助

目次

- [第１　未成年後見とは](#sec1)

- [第２　親が生きていても未成年後見は必要か](#sec2)
- [１　親の死亡だけが開始原因ではない](#sec2-1)

- [２　財産管理だけを補う場合](#sec2-2)

- [第３　未成年後見人には誰がなるのか](#sec3)
- [１　祖父母や親族も候補者になれるか](#sec3-1)

- [２　遺言による指定と複数の後見人](#sec3-2)

- [第４　申立先・必要書類・費用・期間](#sec4)
- [１　誰がどこへ申し立てるか](#sec4-1)

- [２　必要書類を集める](#sec4-2)

- [３　申立費用と後見人の報酬は別である](#sec4-3)

- [４　選任までの期間と取下げ](#sec4-4)

- [第５　大阪家裁へ申し立てる前の準備](#sec5)
- [１　書類を四つに分けて確認する](#sec5-1)

- [２　候補者自身が生活と財産の見通しを説明できるようにする](#sec5-2)

- [３　住所などを知られたくない場合](#sec5-3)

- [第６　就任後の仕事と財産管理](#sec6)
- [１　就任時の調査と報告](#sec6-1)

- [２　子の財産を家計や兄弟姉妹の財産と混ぜない](#sec6-2)

- [３　定期報告と後見監督人](#sec6-3)

- [第７　遺産分割・不動産処分で注意すること](#sec7)
- [１　後見人自身も相続人である場合](#sec7-1)

- [２　居住用不動産の処分許可と監督人の同意](#sec7-2)

- [第８　成年後見との違いと１８歳前後の対応](#sec8)

- [第９　未成年後見はいつ終わるのか](#sec9)
- [１　１８歳になったときと養子縁組等](#sec9-1)

- [２　後見人の都合で辞めたい場合](#sec9-2)

- [第１０　よくある質問](#sec10)
- [１　未成年後見人は祖父母でもよいか](#sec10-1)

- [２　費用は合計８００円で済むか](#sec10-2)

- [３　未成年後見人になれば子の財産を家族のために使えるか](#sec10-3)

- [４　未成年後見と成年後見は年齢だけで分かれるか](#sec10-4)

- [第１１　関連記事と出典](#sec11)
- [１　関連記事](#sec11-1)

- [２　法令と裁判所資料](#sec11-2)

- [３　過去の実務資料を読む場合の注意](#sec11-3)


第１　未成年後見とは

未成年後見は，親権を行う者がいない場合などに，未成年者の生活と財産を法律上保護する制度である。

未成年後見人は，原則として親権者に代わって子の監護・教育や財産管理を担い，財産に関する契約などでは子を代表する。

単に子と同居して世話をすることと，法定代理人として権限を持つことは区別する必要がある（民法８３８条１号・８５７条・８５９条）。

本記事は，令和８年１０月１６日現在の民法・家事事件手続法，裁判所の手続案内及び大阪家庭裁判所の未成年後見人ハンドブックに基づき，日本法による未成年後見の基本を説明する。

大阪家裁独自の書式・報告方法は，全国共通の法律上のルールと分けて記載する。

外国籍の子については，本国法の調査が必要になるため，第１１の関連記事も参照されたい。

確認すること基本的な取扱い
必要になる場合親権を行う者がいないとき，又は親権を行う者が管理権を有しないとき
申立先未成年者の住所地を管轄する家庭裁判所
選任申立ての手数料未成年者１人につき収入印紙８００円。郵便料等は別途必要
選任までの期間裁判所の一般案内ではおおむね１～３か月。事案により異なる
継続期間原則として１８歳に達するまで。養子縁組等により終了する場合もある


申立先・費用は裁判所「未成年後見人選任」（出典２），期間・継続は同「未成年後見制度の概要」（出典３）による。

申立てのきっかけとなった遺産分割や保険金の受取りが終わっただけでは，後見人の仕事は当然には終わらない。

第２　親が生きていても未成年後見は必要か

１　親の死亡だけが開始原因ではない

民法８３８条１号は，親権を行う者がいない場合と，親権を行う者が管理権を有しない場合を未成年後見の開始原因としている。

親権者の死亡のほか，親権喪失・親権停止，所在不明などによって親権を行う者がいない場合も問題となる。

親が生存していることだけで制度の対象外とはいえないが，親と連絡が取りにくい，親子の意見が合わないといった事情だけで開始すると考えてはならない。

離婚後の父母については，現在誰が親権者であり，誰が親権を行えるかを，戸籍や審判書などで確認する。

現行の民法８１９条は父母の双方又は一方を親権者とする仕組みを定めているため，「離婚しているから単独親権」と決め付けない。

親権者の一方が死亡したというだけで，常に未成年後見が必要になるわけではない。

２　財産管理だけを補う場合

親権を行う者が管理権だけを有しないために選任された未成年後見人は，財産に関する権限のみを有する（民法８６８条）。

全ての未成年後見人が，親権者に代わって生活・教育の判断を一括して行えるわけではない。

申立ての準備では，親権のどの権限が，どの事情で行使できないかを具体化することが必要である。

第３　未成年後見人には誰がなるのか

１　祖父母や親族も候補者になれるか

祖父母，おじ・おば，成年の兄弟姉妹なども候補者になり得る。

専門職の資格は必須ではないが，家庭裁判所は，子の年齢・心身の状態・生活・財産，候補者の職業・経歴・利害関係，子の意見などを考慮して選任する（民法８４０条３項）。

親族だから当然に選任されるわけではなく，申立書に記載した候補者とは別の専門職等が選任される場合もある。

民法８４７条は，未成年者，家庭裁判所で免ぜられた法定代理人等，破産者，被後見人に訴訟をし又はした者とその配偶者・直系血族，行方不明者を欠格者としている。

裁判所のQ&amp;Aは，破産者について復権していない者と説明している。

候補者の資格に疑問があるときは，申立て前に確認する（出典４）。

２　遺言による指定と複数の後見人

未成年者に最後に親権を行う者は，管理権を有しない場合を除き，遺言で未成年後見人を指定できる（民法８３９条）。

生前に家族へ希望を伝えることと，法律上有効な遺言による指定は同じではない。

指定された人がいるかを確認した上で，家庭裁判所による選任の要否を判断する。

未成年後見人は複数又は法人となる場合もある。

複数の未成年後見人は原則として共同で権限を行使し，家庭裁判所は財産に関する権限について単独行使又は事務分掌等を定めることができる（民法８４０条２項・３項，８５７条の２）。

家族の話合いだけで法律上の権限を自由に分担できると考えず，審判の内容を確認する。

第４　申立先・必要書類・費用・期間

１　誰がどこへ申し立てるか

家庭裁判所による未成年後見人の選任は，未成年者本人，親族その他の利害関係人が申し立てることができる。

本人が申し立てるには意思能力が必要であり，「１５歳にならなければ本人は申し立てられない」という説明は適切でない（民法８４０条１項，家事事件手続法１７７条，出典２）。

申立先は未成年者の住所地の家庭裁判所である（家事事件手続法１７６条）。

大阪家裁の案内は，住所を生活の本拠とし，住民票上の住所と異なる場合は実際の生活の本拠によって確認するよう求めている（出典５）。

２　必要書類を集める

全国共通の案内では，申立書，未成年者と候補者の戸籍謄本，親権を行う者がいないことを証する資料などが必要とされる。

事情により追加資料を求められるため，提出先家裁の最新案内を確認する。

大阪家裁では，第５のとおり，財産だけでなく子の生活状況を示す資料も準備する。

３　申立費用と後見人の報酬は別である

選任申立ての収入印紙は，未成年者１人につき８００円である。

連絡用郵便料，戸籍・住民票等の取得費用は別に必要となり，郵便料は裁判所によって異なる。

弁護士に申立代理を依頼する場合の費用も，これらの実費とは別に確認する（出典２）。

後見人として働いたことに対する報酬は，民法８６２条に基づき家庭裁判所が判断するものであり，申立代理の費用とは異なる。

後見人が子の財産から自由に月額報酬を引き出せるわけではない。

親族が後見人になった場合も含め，報酬を希望するときは家庭裁判所に報酬付与を申し立てる。

未成年後見監督人の報酬も，民法８５２条による準用と裁判所の判断による。

４　選任までの期間と取下げ

裁判所の一般案内は，申立てから審判までおおむね１～３か月程度としている。

必要書類の不足や調査事項によっては長くなることがあるため，保険金や相続の手続に期限があるときは，その期限も伝えて準備する。

申立て後の取下げには家庭裁判所の許可が必要であり，希望した候補者が選ばれないことを理由に当然に取り下げられるものではない（出典３）。

第５　大阪家裁へ申し立てる前の準備

１　書類を四つに分けて確認する

大阪家裁の現行案内に沿って，次のように書類を整理すると準備しやすい。

最新の書式・必要部数は，出典５の公式ページと後見ポータルで確認する。

分類準備する主な書類・資料
申立書類申立書，申立事情説明書，親族関係図，候補者事情説明書，財産目録，相続財産目録，収支予定表
本人・候補者の身分未成年者・候補者の戸籍謄本，住所に関する資料。候補者が法人の場合の商業登記簿謄本等
開始原因親権者の死亡を示す戸籍，所在不明を示す資料等。申立ての原因に対応する資料を用意する
財産・生活・関係者預貯金，不動産，有価証券の資料，学校・保育所・母子手帳等の生活状況資料，同意書，申立人の親族関係・利害関係を示す資料等


大阪家裁の同意書は，同意する同居親族及び１８歳以上の兄弟姉妹について案内されている。

これを「全親族の同意がそろわないと申立てができない」という意味に読み替えてはならない。

個人番号を記載した住民票等を提出しない点にも注意する。

２　候補者自身が生活と財産の見通しを説明できるようにする

大阪家裁の後見センターだより第２４回は，書類が整っていても，候補者本人が子の財産や将来の生活を十分に把握していない場合があることを指摘している（本文４～５頁，PDF５～６枚目）。

申立てを手伝う人は，財産目録を作るだけでなく，保険金・相続財産・収入と今後の教育費を踏まえ，候補者と管理方針を確認することが有益である。

兄弟姉妹については，誰に帰属する財産かを分けて確認し，生存する親との関係や子の意見も整理する。

同号は２０２１年開示の資料であり，その当時の面接・照会等の説明を，現在の全事件で一律に行われる手順と断定してはならない。

現在の必要書類は公式案内で確認し，実際の調査は担当裁判所の指示に従う。

３　住所などを知られたくない場合

虐待等の事情で関係者に住所・居所その他の情報を知られたくない場合には，提出前に書類の記載内容を確認する。

大阪家裁は後見事件用の非開示の申出書を掲載しているので，保護が必要な情報と理由を具体的に整理する（出典５）。

非開示の申出をしただけで必ず閲覧等が制限されるとは限らず，家事事件手続法４７条の記録閲覧等の判断とは区別する。

第６　就任後の仕事と財産管理

１　就任時の調査と報告

家庭裁判所による選任の場合，大阪家裁ハンドブックＱ３は，審判書謄本を受け取った日から職務が始まると説明している。

同Ｑ４は，その日から１か月以内に後見事務報告書，財産目録，収支予定表を作成し，裏付資料とともに提出するよう求めている（本文３～４頁，PDF７～８枚目）。

民法８５３条の財産調査・目録作成の期限にも注意し，間に合わない場合は早めに期間伸長等の手続を確認する。

２　子の財産を家計や兄弟姉妹の財産と混ぜない

後見人は子の財産を管理する立場であり，子の預金を自分のものとして扱うことはできない（民法８５９条，８６９条・６４４条）。

保険金や相続財産を受け取った場合は，権利者が誰かを確認し，本人に帰属する財産を本人のために管理する。

兄弟姉妹の後見人を兼ねる場合にも，各人の財産・収支が区別できる記録を残す。

生活費・教育費を支出する場合は，子本人のための費用であること，金額の相当性，支出の裏付けを説明できるようにする。

同居家族の生活費全部を子の財産から出したり，親族への貸付けや贈与を自由に行ったりすることはできない。

後見人自身の立替金を精算する場合も，支出の目的と金額を資料で確認する（ハンドブックＱ５～７）。

３　定期報告と後見監督人

未成年後見人は家庭裁判所の監督を受ける。

大阪家裁の現行案内は，必要書類をそろえて裁判所が指定した月に毎年報告し，監督人が選任されている場合はその指示に従うよう求めている（出典５）。

報告期限を独自に決めたり，裁判所から催促がないことを報告不要の理由にしたりしてはならない。

未成年後見監督人は，後見事務の監督，後任選任の請求，急迫時の処分，利益相反行為での子の代表などを担う（民法８５１条）。

後見人の代わりに日常の仕事を全て引き受ける人ではない。

選任の必要性や報酬は個別に判断され，成年後見に関する財産額の目安をそのまま未成年後見へ当てはめない。

第７　遺産分割・不動産処分で注意すること

１　後見人自身も相続人である場合

後見人と子が同じ遺産分割の共同相続人となるときは，利益相反の問題が生じる。

後見監督人がいなければ特別代理人の選任を申し立て，後見監督人がいるときは監督人が子を代表する（民法８５１条４号・８６０条・８２６条）。

後見人が兄弟姉妹を複数代理する場合も，一人一人の利益を別に確認する必要がある。

大阪家裁ハンドブックＱ９は，遺産分割協議書案ができた段階で連絡票により家庭裁判所へ連絡するよう求めている（本文１１頁，PDF１５枚目）。

家庭裁判所への連絡と，利益相反を解消するための代理人の選任は，役割の違う手続である。

２　居住用不動産の処分許可と監督人の同意

成年後見人について定めた民法８５９条の３の居住用不動産処分許可は，未成年後見には適用・準用されない。

したがって，同条の許可が常に必要であると説明するのは適切でない。

ただし，許可が不要であることは，子の不動産を自由に処分してよいことを意味しない。

売却等の必要性と子の利益を検討し，後見監督人がいる場合には民法８６４条等による同意の要否を確認する。

大阪家裁ハンドブックＱ８・Ｑ１２は，大きな財産の処分等について監督人への相談や家庭裁判所への連絡を案内している（本文１０・１５頁，PDF１４・１９枚目）。

裁判所の許可，監督人の同意，裁判所への連絡を混同せず，必要な手続を分けて確認する。

第８　成年後見との違いと１８歳前後の対応

未成年後見は親権を補う制度であり，成年後見は精神上の障害による判断能力の状態を要件とする制度である（民法７条・８３８条）。

成年後見の開始について民法７条は年齢を要件としていないため，「１８歳未満なら成年後見は一切使えない」という説明も正確でない。

しかし，未成年者に成年後見人を付けることだけで，未成年後見における監護・教育の権限を全て代替できると考えてはならない。

未成年後見の対象者が１８歳になった後も財産管理等の支援を必要とする場合は，成年後見等の要件と具体的な支援の必要性を別に検討する。

未成年後見人がそのまま当然に成年後見人へ移るわけではない。

成年到達前から，現在の権限，成年到達によって終わる事務，引継ぎ先及び必要な申立てを整理することが重要である。

第９　未成年後見はいつ終わるのか

１　１８歳になったときと養子縁組等

日本法による未成年後見は，原則として本人が１８歳に達すると終了する。

養子縁組等によって親権に服することとなる場合にも終了する（民法４条，出典３・５）。

保険金の受取りや遺産分割が終わっただけでは終了しないため，候補者は就任前に継続する仕事として理解しておく必要がある。

民法８７０条は，任務終了から２か月以内の管理の計算を定めている。

大阪家裁ハンドブックＱ１５は，成年到達等による終了から２か月以内の財産計算・本人等への引継ぎ，及び引継書・財産目録・報告書の提出を案内している（本文１８頁，PDF２２枚目）。

また，同Ｑ１５は終了から１０日以内の市区町村への後見終了届も案内しているので，裁判所への報告と戸籍の届出を分けて準備する。

２　後見人の都合で辞めたい場合

後見人が高齢・病気等により仕事を続けられない場合は，正当な事由に基づく家庭裁判所の辞任許可が必要である（民法８４４条）。

家族間で後任を決めただけでは，法律上の後見人が交代するわけではない。

後見人が不在になる場合には後任選任も必要となるため，財産・記録の引継ぎを含めて準備する（ハンドブックＱ１１）。

第１０　よくある質問

１　未成年後見人は祖父母でもよいか

祖父母も候補者になり得るが，必ず選任されるわけではない。

家庭裁判所は，子の利益を基準として，生活・財産の状況，候補者の適格性，子の意見等を考慮する。

２　費用は合計８００円で済むか

８００円は未成年者１人についての選任申立ての収入印紙額であり，総費用ではない。

郵便料・証明書取得費・依頼する場合の弁護士費用と，就任後の後見人等の報酬を分けて確認する。

３　未成年後見人になれば子の財産を家族のために使えるか

子の財産は，子の利益のために管理するものである。

家族の財産と混同せず，生活費等を支出する場合も，子本人の負担すべき額と根拠を説明できるようにする。

４　未成年後見と成年後見は年齢だけで分かれるか

年齢だけでは分かれない。

親権を補う必要性と判断能力の状態は別の問題であり，未成年者について成年後見等を検討する場合にも監護・教育の権限を含めて制度を比較する必要がある。

第１１　関連記事と出典

１　関連記事

[大阪家庭裁判所後見センターの利用案内―申立先・必要書類・報告書・窓口](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/09/osaka-kasai-kouken-center/)。窓口の確認と併せ，未成年後見の申立書・報告書は，本記事第５及び出典５の未成年後見専用の案内で確認する。

[後見監督人とは――選任基準，職務，責任及び令和8年改正による制度再編（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/09/kouken-kantokunin/)

[外国籍の人の成年後見と未成年後見―国際裁判管轄，準拠法と申立て前の確認資料（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/15/gaikokuseki-kouken-kankatsu-junkyoho/)

２　法令と裁判所資料

出典１　民法：４条・７条・８１８条・８１９条・８３８条～８４０条・８４４条・８４７条・８４９条・８５１条～８５３条・８５７条・８５７条の２・８５９条・８５９条の３・８６０条・８６２条・８６４条・８６８条～８７１条。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)

家事事件手続法：４７条・１７６条～１７８条。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052](https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052)

出典２　裁判所「未成年後見人選任」：申立人，申立先，費用，標準的な添付書類。

[https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_06_12/index.html](https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_06_12/index.html)

出典３　裁判所「未成年後見制度の概要を知りたい方へ」：期間，取下げ，候補者の選任，報酬，手続の継続。

[https://www.courts.go.jp/saiban/koukenp00/koukenp2/index.html](https://www.courts.go.jp/saiban/koukenp00/koukenp2/index.html)

出典４　裁判所「裁判手続 家事事件Q&amp;A」第４・３「未成年後見制度」。

[https://www.courts.go.jp/saiban/qa/qa_kazi/index.html](https://www.courts.go.jp/saiban/qa/qa_kazi/index.html)

出典５　大阪家庭裁判所「未成年後見制度」：申立書類，住所地，同意書，定期報告，非開示の申出書及び終了時の報告。

[https://www.courts.go.jp/osaka/saiban/miseinenkouken/index.html](https://www.courts.go.jp/osaka/saiban/miseinenkouken/index.html)

大阪家庭裁判所「未成年後見人ハンドブック」（令和７年２月，R070201）：Ｑ３～９，Ｑ１１～１５。本文頁とPDFの枚数は４枚ずれている。

[https://www.courts.go.jp/osaka/vc-files/osaka/2024nendo/kasai_kouken/10_R7_miseinen_handbook.pdf](https://www.courts.go.jp/osaka/vc-files/osaka/2024nendo/kasai_kouken/10_R7_miseinen_handbook.pdf)

３　過去の実務資料を読む場合の注意

大阪家裁後見センターだより第２４回は，２０２１年に開示された資料である。

本記事では候補者への説明・助言等の参考としたが，成年年齢引下げ時の経過措置や当時の窓口を現在の案内として用いていない。

同資料に記載された旧法上の懲戒権についても，現在の権限として説明していない。

法務省「民法等の一部を改正する法律について」は，懲戒権に関する規定の削除等が令和４年１２月１６日に施行されたことを案内している。

[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00315.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00315.html)

大阪家裁後見センターだより第２４回（本文１～８頁，PDF２～９枚目）。

[https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/05/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E5%AE%B6%E8%A3%81%E3%81%AE%E5%BE%8C%E8%A6%8B%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%81%A0%E3%82%88%E3%82%8A%E7%AC%AC%EF%BC%92%EF%BC%94%E5%9B%9E%EF%BC%88%E6%9C%AA%E6%88%90%E5%B9%B4%E8%80%85%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%EF%BC%8C%E6%9C%AA%E6%88%90%E5%B9%B4%E5%BE%8C%E8%A6%8B%E4%BA%BA%E9%81%B8%E4%BB%BB%E3%82%92%E7%94%B3%E3%81%97%E7%AB%8B%E3%81%A6%E3%82%8B%E5%A0%B4%E5%90%88%EF%BC%8C%E5%8F%8A%E3%81%B3%E6%88%90%E5%B9%B4%E5%BE%8C%E8%A6%8B%E7%AD%89%E9%96%8B%E5%A7%8B%E3%82%92%E7%94%B3%E3%81%97%E7%AB%8B%E3%81%A6%E3%82%8B%E5%A0%B4%E5%90%88%EF%BC%89.pdf](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2021/05/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E5%AE%B6%E8%A3%81%E3%81%AE%E5%BE%8C%E8%A6%8B%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%81%A0%E3%82%88%E3%82%8A%E7%AC%AC%EF%BC%92%EF%BC%94%E5%9B%9E%EF%BC%88%E6%9C%AA%E6%88%90%E5%B9%B4%E8%80%85%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%EF%BC%8C%E6%9C%AA%E6%88%90%E5%B9%B4%E5%BE%8C%E8%A6%8B%E4%BA%BA%E9%81%B8%E4%BB%BB%E3%82%92%E7%94%B3%E3%81%97%E7%AB%8B%E3%81%A6%E3%82%8B%E5%A0%B4%E5%90%88%EF%BC%8C%E5%8F%8A%E3%81%B3%E6%88%90%E5%B9%B4%E5%BE%8C%E8%A6%8B%E7%AD%89%E9%96%8B%E5%A7%8B%E3%82%92%E7%94%B3%E3%81%97%E7%AB%8B%E3%81%A6%E3%82%8B%E5%A0%B4%E5%90%88%EF%BC%89.pdf)

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## オートローン車の引上げ・換価で生じた剰余金を別口債務と相殺できるか―破産法７１条と管財人の返還請求（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/auto-loan-surplus-setoff-bankruptcy71/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 破産・個人再生, 債務整理, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　問題の所在と結論](#sec1)
- [１　担保の清算と相殺は別の問題である](#sec1-1)

- [２　結論は剰余金債務を負担した時期によって大きく異なる](#sec1-2)

- [第２　最初に作る時系列](#sec2)
- [１　少なくとも七つの時点を分ける](#sec2-1)

- [２　債権者と債務者の同一性を確認する](#sec2-2)

- [第３　剰余金返還請求権が生じる理由](#sec3)
- [１　清算義務を先に確定する](#sec3-1)

- [２　クロス担保条項と法定相殺を混同しない](#sec3-2)

- [第４　破産手続開始前に剰余金債務を負担した場合](#sec4)
- [１　破産法７１条１項３号と２項２号](#sec4-1)

- [２　大阪高裁昭和６３年１０月２８日判決](#sec4-2)

- [３　別口のクレジット債務との違い](#sec4-3)

- [第５　破産手続開始後に剰余金債務を負担した場合](#sec5)
- [１　最高裁昭和４７年７月１３日判決](#sec5-1)

- [２　最高裁平成１７年１月１７日判決](#sec5-2)

- [３　平成２８年司法試験公式資料が示す検討事項](#sec5-3)

- [第６　管財人の返還請求と相手方の抗弁](#sec6)
- [１　管財人側の請求構成](#sec6-1)

- [２　ローン会社側で予想される主張](#sec6-2)

- [第７　収集する契約・換価・会計資料](#sec7)
- [１　契約と通知](#sec7-1)

- [２　換価と会計の突合せ](#sec7-2)

- [第８　公布済み・未施行の譲渡担保法との関係](#sec8)

- [第９　実務上のまとめ](#sec9)
- [１　管財人側で確認する順序](#sec9-1)

- [２　関連記事](#sec9-2)

- [第１０　出典](#sec10)
- [１　一次資料](#sec10-1)

- [２　公的な検討資料](#sec10-2)


第１　問題の所在と結論

１　担保の清算と相殺は別の問題である

所有権留保付のオートローンについて，ローン会社が自動車を引き上げて換価し，換価額からオートローン残高及び合理的な処分費用を控除しても剰余が残ることがある。

その剰余を購入者又は破産管財人へ返還すべきかという問題と，ローン会社が別口のクレジット債権・物販債権等を自働債権として剰余金返還債務と相殺できるかという問題は区別する必要がある。

所有権留保が特定のオートローン債権だけを担保することから，直ちに別口債権との法定相殺まで禁止されるわけではない。

２　結論は剰余金債務を負担した時期によって大きく異なる

支払停止後・破産手続開始前に剰余金返還債務を負担した場合は，[破産法７１条](https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000075)１項３号と同条２項２号が中心となる。

大阪高裁昭和６３年１０月２８日判決は，支払停止前の所有権留保付売買契約が剰余金債務の直接の基礎であるとして，別の車両から生じた残債権との相殺を認めた。

したがって，管財人が「所有権留保の被担保債権の範囲外である」という理由だけで返還を求めても，同判決に対する十分な区別にはならない。

他方，破産手続開始後に換価・清算して初めて剰余金返還債務を負担したと評価される場合は，破産法７１条１項１号が問題となり，同条２項の例外は適用されない。

この場面では，[最高裁昭和４７年７月１３日第一小法廷判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/52005/detail2/index.html)が相殺を否定しているが，[最高裁平成１７年１月１７日第二小法廷判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/52330/detail2/index.html)との関係も検討する必要がある。

本記事は令和８年１０月１６日時点の法令・裁判例を基準とする。

大阪高裁判決は判例秘書で全文を確認したが，裁判所ウェブサイトでは全文を確認できなかったため，最高裁判決とは出典層を分けて表示する。

第２　最初に作る時系列

１　少なくとも七つの時点を分ける

①所有権留保付売買・立替払契約の締結日

②支払不能及び支払停止の日

③ローン会社が支払停止等を知った日

④自動車の引上げ日

⑤売却日又は査定日と，剰余額が確定した日

⑥相殺の意思表示日及び到達日

⑦破産申立日及び破産手続開始決定日

剰余金債務の負担が支払停止後・開始前であれば破産法７１条１項３号と２項の例外が問題となり，開始後であれば同条１項１号が問題となる。

相殺の意思表示が開始後であることと，相殺に用いる受働債権に対応する債務を開始後に負担したことは同じではない。

２　債権者と債務者の同一性を確認する

オートローン会社，クレジットカード会社，販売会社及び債権回収会社が同じ企業グループに属していても，別法人であれば当然には相殺の相互性を満たさない。

契約書，請求書，債権譲渡通知及び相殺通知に記載された法人名を照合し，自働債権と受働債権が同じ当事者間にあるかを確認する。

第３　剰余金返還請求権が生じる理由

１　清算義務を先に確定する

所有権留保を担保目的の権利として実行する場合，債権者は目的物の価額から被担保債権額等を控除した剰余を債務者へ返還する清算義務を負い得る。

しかし，剰余金返還請求権の発生時期・金額は，契約上の実行方法，査定か実売却か，控除できる費用及び充当計算によって変わる。

車両の売却明細，査定書，オークション計算書，ローン残高表，戻し利息，保管・陸送・売却費用及び入金記録を入手し，ローン会社の計算を再計算する必要がある。

相殺の可否を論じる前に，受働債権となる剰余金返還請求権の発生原因，発生日及び金額を確定する。

２　クロス担保条項と法定相殺を混同しない

契約が自動車の留保所有権によって担保する債権の範囲は，ローン会社が自動車の換価代金を直接充当できる範囲を決める。

これに対し，いったん発生した剰余金返還債務と別口債権との法定相殺は，民法及び破産法の相殺要件により判断される。

契約上の一括清算条項がなければ法定相殺もできないとは限らず，反対に，広い相殺予約があっても破産法上の相殺禁止を免れるとは限らない。

第４　破産手続開始前に剰余金債務を負担した場合

１　破産法７１条１項３号と２項２号

破産債権者が支払停止を知った後に破産者へ債務を負担したときは，原則として破産法７１条１項３号により相殺できない。

ただし，その債務負担が，支払停止を知る前に生じた原因に基づくときは，同条２項２号により相殺禁止の例外となり得る。

ここでいう危機前の「原因」は，単に当事者間に何らかの契約関係が以前からあったというだけでは足りない。

問題となる債務負担の直接の基礎となる法律関係であるか，危機後に相殺可能な債務を作り出したものではないかを，契約構造と債務発生の過程から検討する。

２　大阪高裁昭和６３年１０月２８日判決

大阪高裁昭和６３年１０月２８日判決（昭和６２年（ネ）第２５０３号，自動車引渡請求控訴事件，判例秘書Ｌ０４３２０３８０）は，三台の所有権留保付車両を扱った。

一台から２０６万２８４５円の剰余が生じ，他の二台には合計２８８万４５３０円の不足が生じたため，売主が剰余金返還債務と不足額に係る債権とを相殺した事案である。

同判決は，複数車両を一括清算する黙示の合意及び業界慣行を認めず，支払停止後に一括清算合意が成立したとの主張も退けた。

それでも，剰余金債務は，危機前に締結された所有権留保付売買契約に従って車両を返還・査定し，残債権へ充当した結果として生じたものであり，その売買契約が債務負担の直接の基礎であるとした。

そして，剰余が生じることも契約上予定されていたとして，旧破産法１０４条２号ただし書の危機前原因の例外を適用し，相殺を認めた。

同判決は，留保所有権が他の車両の債務まで担保していたから相殺を認めたのではない。

むしろ一括担保・一括清算の合意を否定した上で，法定相殺を認めている点が重要である。

現在の破産法では，７１条１項３号と２項２号の解釈に関係する下級審裁判例として検討対象になる。

３　別口のクレジット債務との違い

大阪高裁判決の自働債権は，同じ売主が販売した他の所有権留保付車両の清算後に残った債権であった。

オートローンとは別のカード利用代金又は物販債務との相殺については，契約主体，基本契約，約款，債権の取得時期及び取引上の一体性が異なり得る。

もっとも，同判決の理由は，剰余金債務の危機前原因を問題とし，自働債権が剰余を生じた車両の被担保債権であることを要求していない。

したがって，自働債権が別口債務であるという違いだけで同判決の射程を排除できると断定せず，両債権の当事者，契約構造及び危機後の行為を具体的に主張する必要がある。

第５　破産手続開始後に剰余金債務を負担した場合

１　最高裁昭和４７年７月１３日判決

[最高裁昭和４７年７月１３日第一小法廷判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/52005/detail2/index.html)（昭和４５年（オ）第４４９号，民集２６巻６号１１５１頁）は，譲渡担保目的物の換価処分による剰余金返還債務が会社整理開始後に発生した事案で，相殺を認めなかった。

同判決は，停止条件付債務を内容とする契約が開始前に締結されていても，条件成就によって初めて債務を負担する場合には，開始後の条件成就時に債務を負担したものとした。

現行破産法７１条１項１号は，破産手続開始後に破産財団へ債務を負担した破産債権者の相殺を禁止する。

同条２項の危機前原因等の例外は１項２号から４号までを対象とし，１号には適用されない。

２　最高裁平成１７年１月１７日判決

[最高裁平成１７年１月１７日第二小法廷判決](https://www.courts.go.jp/hanrei/52330/detail2/index.html)（平成１３年（受）第７０４号，民集５９巻１号１頁）は，破産宣告時に期限付又は停止条件付であった保険会社の返戻金債務について，特段の事情がない限り，宣告後に期限が到来し又は条件が成就した場合も相殺できるとした。

同判決は，相殺の担保的機能に対する期待を保護する旧破産法９９条後段の趣旨を重視し，昭和４７年判決は事案を異にするとした。

二つの最高裁判決を，単に新しい判決が古い判決を変更したものとして扱うことはできない。

開始時に既に期限付・条件付債務を負担していたと評価できるか，換価・清算後に初めて債務が発生したのか，相殺への合理的期待があったか，債権の存在・金額がどの程度確実であったかを検討する必要がある。

３　平成２８年司法試験公式資料が示す検討事項

[平成２８年司法試験論文式試験の出題趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001204818.pdf)は，譲渡担保権実行後の剰余金返還債務を題材に，破産法６７条２項後段と７１条１項１号の関係，７１条２項の例外が１号に適用されないこと，昭和４７年判決と平成１７年判決の射程を検討事項としている。

特に，目的物が思い掛けず高く売れ，債権者が期待していなかった剰余金返還債務が開始後に現実化したという事情を挙げている。

出題趣旨は，相殺に対する合理的期待，条件成就前の債権発生・金額の不確定性，平成１７年判決の「特段の事情」及び相殺権濫用を，説得的に論じることを求めている。

これは法務省の公式な学習・評価資料であり，個別事件を拘束する裁判例そのものではないが，両最高裁判決を区別する事実を整理する上で有用である。

第６　管財人の返還請求と相手方の抗弁

１　管財人側の請求構成

管財人は，まず清算金又は不当利得として剰余金返還請求権の発生・金額を主張し，ローン会社の相殺の抗弁に対して破産法７１条による相殺禁止を主張することになる。

その際，剰余金債務の負担時を特定し，開始後であれば１項１号，支払停止後・開始前であれば１項３号の要件を分けて主張する。

支払停止後に新たな一括清算合意，クロス担保合意又は他債務への充当合意が作られた場合は，その合意の成否・効力に加え，債務者の行為を対象とする否認権の要件も別に検討する。

相殺の意思表示そのものと，その前提となる車両引渡し・合意等を同じ行為として扱わない。

２　ローン会社側で予想される主張

ローン会社は，民法上の相殺要件に加え，危機前の所有権留保付契約が剰余金債務の直接の基礎であるとして，大阪高裁判決及び破産法７１条２項２号を主張し得る。

また，開始時に既に条件付債務を負っていたとして，破産法６７条２項及び最高裁平成１７年判決を主張することが考えられる。

管財人側は，自働債権が全く別の取引から生じたこと，約款に一括清算の根拠がないこと，危機後に債権者の選択で相殺可能な状態が作られたこと，開始時に剰余の存在も金額も不確定であったこと等を具体化する必要がある。

ただし，これらの事情のどれが決定的かは，剰余金債務の負担時と適用条文によって異なる。

第７　収集する契約・換価・会計資料

１　契約と通知

①売買契約書，立替払契約書，保証契約書及び当時の約款

②留保所有権，期限の利益喪失，解除，清算，相殺及び債権充当の各条項

③受任通知，支払停止を示す通知及びローン会社の受領記録

④車両引渡書，解除通知，相殺通知及び到達記録

⑤自働債権となったクレジット・物販債権の契約書と利用明細

２　換価と会計の突合せ

①車検証・自動車検査証記録事項と登録名義

②引上げ時の写真，走行距離及び車両状態

③査定書，入札結果，オークション明細及び実売却代金の入金記録

④ローン残元金，未払手数料，戻し利息，遅延損害金及び控除費用の内訳

⑤剰余金の計算書，相殺処理票，返金記録及び総勘定元帳

弁護士と税理士・公認会計士は，車両の処分日，剰余金債権の認識日，相殺日及び実際の返金日をそろえて確認する。

破産法上の相殺が有効かという法的評価だけで，会計上の認識時期，消費税その他の税務処理が当然に決まるわけではないため，契約・処分実態と仕訳を突合する必要がある。

第８　公布済み・未施行の譲渡担保法との関係

[譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律](https://laws.e-gov.go.jp/law/507AC0000000056)（令和７年法律第５６号）は，令和８年１０月１６日現在，一部を除き未施行である。

同法は留保所有権の実行について動産譲渡担保権の実行規定を準用し，目的物の価額が被担保債権額を超えるときの清算金支払義務を明文化する。

新法施行後も，清算金が発生することと，その清算金返還債務を別口債権と相殺できることは別の問題である。

施行日，経過措置及び破産手続上の規定を確認した上で，現行破産法の相殺規制と併せて検討する必要がある。

第９　実務上のまとめ

１　管財人側で確認する順序

①剰余金の発生・金額を再計算する。

②相殺当事者の同一性と自働債権の成立を確認する。

③支払停止，知情，剰余金債務負担，開始決定及び相殺通知を時系列化する。

④破産法７１条１項１号か３号かを特定する。

⑤開始前事案では大阪高裁判決と７１条２項２号，開始後事案では昭和４７年・平成１７年各最高裁判決を検討する。

⑥危機後の新たな合意又は財産移転があれば，相殺規制とは別に否認権の要件を検討する。

２　関連記事

破産・民事再生における相殺禁止の全体像は，[破産・民事再生で相殺できるか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/03/tousan-sousai-hasan-minji-saisei/)で説明している。

自動車の所有権留保と倒産実務は，[倒産事件の実務メモ](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/08/04/tousan-memo/)で整理している。

公布済みの新法による留保所有権の実行は，[所有権留保の新しいルール](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/02/shoyuken-ryuho-joto-tanpo-hou-kaijo-jikkou/)で扱っている。

訴訟上の相殺・既判力は，[相殺の抗弁と既判力](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/10/22/sousai-memo/)を参照されたい。

第１０　出典

１　一次資料

①[e-Gov法令検索・破産法](https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000075)６７条，７１条

②[最高裁昭和４７年７月１３日判決全文](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-52005.pdf)

③[最高裁平成１７年１月１７日判決全文](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-52330.pdf)

④[最高裁平成２６年６月５日判決全文](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-84246.pdf)

⑤[最高裁令和２年９月８日判決全文](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-89688.pdf)

⑥大阪高裁昭和６３年１０月２８日判決（昭和６２年（ネ）第２５０３号，判例秘書Ｌ０４３２０３８０。令和８年１０月１５日に判例秘書で全文確認）

２　公的な検討資料

①[平成２８年司法試験論文式試験・選択科目（倒産法）問題](https://www.moj.go.jp/content/001182603.pdf)

②[平成２８年司法試験論文式試験の出題趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001204818.pdf)

③[法務省・譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律について](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00371.html)

司法試験の問題及び出題趣旨は，最高裁判例の射程を検討するための公的資料であり，裁判例そのものではない。

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## 太陽光発電の名義人が死亡したら―相続による名義変更・必要書類と売電収入（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/taiyoukou-hatsuden-meiginin-shibou-souzoku/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 相続手続・相続財産調査, 遺言・相続, 親族・相続

目次

- [第１　相続では設備・認定・売電契約を分けて確認する](#sec1)

- [第２　国への届出に必要な書類](#sec2)
- [１　相続関係と設備の取得を示す資料](#sec2-1)

- [２　法定相続情報一覧図だけでは足りない理由](#sec2-2)

- [３　発行日と証明書の種類](#sec2-3)

- [第３　協議書等で太陽光発電設備を特定する](#sec3)
- [１　家の記載だけで足りると決めつけない](#sec3-1)

- [２　土地・建物と設備の取得者が違う場合](#sec3-2)

- [第４　相続放棄・遺言・争いがある場合](#sec4)
- [１　相続放棄をした人がいる場合](#sec4-1)

- [２　公正証書遺言がある場合](#sec4-2)

- [３　取得者が決まらない・合意できない場合](#sec4-3)

- [第５　売電契約と振込先の変更](#sec5)
- [１　売電先へ早めに事情を伝える](#sec5-1)

- [２　口座を変えるだけでは完了しない](#sec5-2)

- [第６　死亡前後の売電代金と継続契約を整理する](#sec6)

- [第７　完了確認とよくある質問](#sec7)
- [１　何をもって完了と確認するか](#sec7-1)

- [２　家を相続したらパネルも自動で名義変更されるか](#sec7-2)

- [３　法定相続情報があれば遺産分割協議書は不要か](#sec7-3)

- [４　卒FIT後なら死亡による変更は不要か](#sec7-4)

- [５　太陽光発電の相続手続きは？](#sec7-5)

- [第８　出典・参考資料](#sec8)


第１　相続では設備・認定・売電契約を分けて確認する

太陽光発電の名義人が死亡したときは，発電設備を誰が取得するかを確認した上で，国の認定情報，売電契約，振込先と保証・保守等の手続を整理する。

土地・建物の相続手続や銀行口座の変更だけで，国への届出と電力会社への手続が済むわけではない。

本記事は，主に５０kW未満の太陽光発電設備について，令和８年１０月１６日に確認したJP-ACの相続案内と公式操作マニュアルに基づき，書類と確認の順序を説明する。

売買・贈与やIDの種類を含む全体像は，[太陽光パネルの名義変更の総合記事](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/taiyoukou-panel-meigi-henkou/)を参照されたい。

最初に，設備ID，設置場所，認定事業者，売電先，死亡日，次回入金予定と，設備の取得者が決まっているかを整理する。

売電先にも事情を伝え，申込みに必要な国の書類と，それまでの発電・入金の扱いを確認することが重要である。

第２　国への届出に必要な書類

１　相続関係と設備の取得を示す資料

調達期間中の相続による事業者変更について，公式操作マニュアルは事後変更届出を示している。

JP-ACの相続案内は，基本となる資料を次の５つに分けている（出典①，②PDF８頁・印刷７頁）。

基本となる資料確認する内容
被相続人の戸除籍謄本と戸籍の附票死亡等と従前の登録情報との関係。附票がない場合は住民票の除票でも可とされる。
法定相続人全員の戸籍謄本相続関係。上記の戸籍関係資料と合わせ，法務局発行の法定相続情報で代用できる旨が案内されている。
法定相続人全員の印鑑証明書同意等に関する書類。相続放棄や公正証書遺言等の場合は別の案内も確認する。
遺産分割協議書又は相続人全員の同意書発電設備が承継対象に含まれ，誰が取得するかを確認できる内容。
土地・建物の取得等を示す資料地上設置か屋根設置か，設備と設置場所の取得者が同じかに応じて準備する。


この表は基本的な分類であり，個別案件の添付資料がこれで全てそろうという意味ではない。

設備の認定状態，届出を行う人と委任の有無等を確認し，現在の申請画面と案内に沿って準備する。

２　法定相続情報一覧図だけでは足りない理由

法定相続情報で代用できると案内されているのは，相続関係を示す上記の戸籍関係資料である。

一覧図だけで，設備を特定の相続人が取得するという合意まで証明できるわけではなく，協議書又は相続人全員の同意書等を別に確認する。

「一覧図があれば全員の印鑑証明書や協議書も不要になる」と考えず，どの書類の代わりになるかを提出先へ確認する。

一般的な利用範囲は，[法定相続情報一覧図は何に使えるか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/13/hotei-sozoku-joho-tsukaeru-tsukaenai/)で説明している。

３　発行日と証明書の種類

JP-ACの案内では，被相続人の戸除籍謄本を除き，公的書類は申請・届出日前３か月以内に発行されたものとされている。

登記事項要約書や登記情報提供サービスのデータの写しで，所定の登記事項証明書に代えられるとは案内されていないため，取得する種類を確かめる（出典①）。

書類を集めた後で長期間手続が止まると，発行日について再確認が必要になる。

設備IDや取得者を確認し，提出先へ相談した上で，取得する通数と時期を決めると進めやすい。

第３　協議書等で太陽光発電設備を特定する

１　家の記載だけで足りると決めつけない

JP-ACは，相続の際，太陽光パネルを建物と別に明示したり，パネルを含む全てを相続対象とする記載をしたりして，設備が相続対象に含まれることを確認できるよう求めている。

家を取得する人が決まったという説明だけで済ませず，協議書等と申請対象の設備が対応するかを確認する（出典①）。

書類の点検では，例えば「設置場所」「設備ID」「取得する相続人」「当該太陽光発電設備を取得する旨」が結び付いているかを見る。

型式・出力等は認定通知書と照合し，別の設備や所在地を誤って記載しない。

これは点検の整理例であり，全案件でそのまま使える協議条項を示すものではない。

２　土地・建物と設備の取得者が違う場合

設備を取得する人と土地・建物の取得者が違う場合や，設置場所が共有の場合は，設備を置き続ける権利も確認する。

JP-ACは，土地・建物の取得又は使用権原を示す契約書等の提出を案内し，１０kW以上の認定設備では所有者全員の印鑑証明書も必要としている（出典①）。

「建物は甲，設備は乙」と分ける場合は，設備の所有だけでなく，屋根等の使用，点検時の立入り，修繕と費用負担を当事者間で確認する。

登記簿の地番と認定情報の設置場所データが違う場合は，両者を結び付ける資料の要否も窓口へ確認する。

第４　相続放棄・遺言・争いがある場合

１　相続放棄をした人がいる場合

JP-ACは，相続放棄をした法定相続人の印鑑証明書に代えて，裁判所発行の相続放棄申述受理証明書を提出するよう案内している。

単に「設備はいらない」と述べた人や，協議で取得しないことになった人を，同じ意味の相続放棄者として処理しない（出典①）。

誰が放棄したか，裁判所の資料があるか，その後に手続する相続人は誰かを確認する。

相続するか放棄するかを検討中の場合は，設備の処分や売電代金の取扱いも，方針と権限を確認してから行う。

２　公正証書遺言がある場合

JP-ACは，届出者が設備の所有権を有することが明らかで，適切な審査ができると確認できる場合には，公正証書遺言による審査を行うこともあると案内している。

通常の協議書等による手続と区別し，公正証書遺言書，相続人の印鑑証明書，相続証明書，誓約書等の案内を確認する（出典①）。

同案内の誓約書には，設備ID等のほか，遺言の有効性をめぐる調停・訴訟等の争いが起きていない旨が求められている。

争いがあるのに，事実と異なる誓約書を作成して進めてはならない。

遺言の種類が違う場合も，公正証書遺言用の案内を当然に転用せず，窓口に確認する。

３　取得者が決まらない・合意できない場合

遺産分割がまとまらない場合は，設備の取得，設置場所の使用，売電代金と書類への協力を分けて，未解決の点を記録する。

窓口に問合せができることと，一人の判断で設備を取得・処分できることを同じに扱わない。

相続人が複数いる，未成年者がいる，又は遺言の効力に争いがある場合は，同意や代理権の整理を含めて弁護士へ相談する。

申請窓口の必要書類案内だけで，遺産分割の有効性や紛争の解決まで判断できるわけではない。

第５　売電契約と振込先の変更

１　売電先へ早めに事情を伝える

売電先には，死亡の事実，設備ID又は契約番号，承継予定者と口座の利用状況を伝え，提出書類と受付条件を確認する。

家庭で電気を買う会社と，発電した電気の買取事業者が同じとは限らないため，売電の通知や契約書から相手方を確かめる。

関西電力送配電は，令和７年６月１日以降の名義変更等で，国の変更認定通知書の写し又は変更届出の受理日が分かるものを受付に必要としている。

必要書類提出まで逆潮流を生じさせないよう求める案内もあるため，死亡後は従前どおり売電して構わないと考えず，契約先へ具体的に確認する（出典③PDF１〜２頁）。

２　口座を変えるだけでは完了しない

契約名義の変更と，代金の振込先変更は別の確認項目である。

関西電力送配電のFAQは，契約名義と口座名義が異なっていても受付可能と説明するが，これで振込先の人が設備や売電代金の権利者だと確定するわけではない（出典④）。

振込先の設定と相続人間の帰属・精算を分け，誰が受領し，どの期間の収入をどの資料で説明するかを記録する。

故人の口座への入金ができない場合も，契約先の回答を得て，保留額，対象期間と再支払の手続を確認する。

第６　死亡前後の売電代金と継続契約を整理する

売電代金は入金日だけで区切らず，対象となる検針・受給期間，契約上の変更日，入金額，振込先と相続人間の合意を一覧にする。

死亡前の未受領代金，死亡後の発電分と保守費用等を同じ欄にまとめず，契約書と明細を残すことが，後日の精算や税務確認の基礎になる。

死亡前の売電代金で，相続開始時に故人の債権として残っているものは，相続財産の確認対象となる。

死亡後の発電から生じた収入と分け，検針・受給期間と契約上の債権の発生・確定時期を確認する。

死亡月の入金額を，入金日だけで一方へまとめたり，根拠なく日割りしたりしない。

区分確認する論点主な資料
死亡時に残る売電代金債権相続財産の計上と故人の所得計算との関係売電契約，検針・受給明細
死亡後の発電分相続人側の収入・費用と帰属受給期間，取得・精算の合意
保守費用・借入れ等死亡時の債務か，相続後の費用か請求対象期間，残高証明


相続税申告は必要な場合に通常１０か月以内，準確定申告は申告すべき所得等がある場合に原則４か月以内という，別の期限を確認する。

いずれも相続開始を知った日の翌日からの期限であり，名義変更の完了を待って税務資料の準備を始めると遅れるおそれがある（出典⑥⑦）。

設備・土地の評価方法，借入金と売電収入の整理は，[太陽光発電の相続税評価の記事](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/taiyoukou-hatsuden-souzokuzei-hyouka/)を参照されたい。

設備を誰が取得するかという合意と，相続税申告に用いる評価資料も，それぞれ確認する。

保守契約，保険，メーカー保証，借地・屋根の使用契約，借入れ・リース等の有無も確認する。

請求が止まったこと，口座を変更したこと，又は届出が受理されたことの一つだけで，全ての継続契約が整理できたと判断しない。

契約の洗い出しは，[相続開始後の継続契約と口座振替を整理する方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/souzoku-keizoku-keiyaku-koza-furikae-2/)を参照されたい。

税務の確認では，上記の一覧と契約・入金資料を税理士等に提示し，入金先だけで課税関係を決めないようにする。

第７　完了確認とよくある質問

１　何をもって完了と確認するか

国の届出結果，売電契約名義と変更日，振込先，変更後の初回入金，設置場所の使用関係と保証・保守等の確認結果を別々に記録する。

書類の控えに，連絡した部署，回答日と回答内容を添えると，次の相続や設備の売却の際にも引き継ぎやすい。

２　家を相続したらパネルも自動で名義変更されるか

土地・建物の相続登記だけで，国の認定情報や売電契約が自動的に変更されるわけではない。

設備が承継対象に含まれることを示す資料を確認し，それぞれの手続を進める。

３　法定相続情報があれば遺産分割協議書は不要か

法定相続情報は，公式案内で認められた戸籍関係資料の代わりに使うものである。

設備を誰が取得するかという資料まで不要になるとは限らず，協議書，同意書又は遺言等による手続の条件を確認する。

４　卒FIT後なら死亡による変更は不要か

卒FIT後も国の認定状態と売電契約を確認する。

国の手続では変更内容に応じて卒FIT事前変更届出又は事後変更届出の区分を確認し，売電先には契約名義と口座の変更方法を確認する（出典⑤）。

５　太陽光発電の相続手続きは？

まず設備の取得者と設置場所の権利を確認し，国の認定情報，売電契約と振込先，保証・保守等の手続を進める。

併せて，相続税評価と死亡前後の売電代金に関する資料を集め，申告要否と期限を確認する。

土地・建物の相続登記，国への届出，売電契約の変更と税務申告は，それぞれの完了を確かめる必要がある。

第８　出典・参考資料

①JP-AC「相続における名義変更の必要書類」（基本書類，法定相続情報，相続放棄，公正証書遺言と設置場所の権原）。

[https://fitfip-daikou-shinsei.go.jp/inheritance/](https://fitfip-daikou-shinsei.go.jp/inheritance/)

②再生可能エネルギー電子申請「操作マニュアル　変更認定申請」第６８版，令和８年１０月１日，PDF６〜９頁（印刷５〜８頁）。

[https://www.fit-portal.go.jp/servlet/servlet.FileDownload?file=01528000003UxPKAA0](https://www.fit-portal.go.jp/servlet/servlet.FileDownload?file=01528000003UxPKAA0)

③関西電力送配電「電力受給契約申込における名義変更等の手続きについてのお知らせ」令和７年５月７日，PDF１〜２頁，及び現行申込書類ページ。

[https://www.kansai-td.co.jp/application/renewable-energy/fixed-purchase/contract/pdf/20250507_1.pdf](https://www.kansai-td.co.jp/application/renewable-energy/fixed-purchase/contract/pdf/20250507_1.pdf)

[https://www.kansai-td.co.jp/application/renewable-energy/fixed-purchase/contract/index.html](https://www.kansai-td.co.jp/application/renewable-energy/fixed-purchase/contract/index.html)

④関西電力送配電FAQ「太陽光発電の買取りにかかる『契約名義』と『口座名義』は同一でないと受付してもらえませんか」。

[https://www.kansai-td.co.jp/faq/5/3/1/q10028591.html](https://www.kansai-td.co.jp/faq/5/3/1/q10028591.html)

⑤JP-AC「事業計画変更の申請の流れ」（認定状態が「認定中（調達期間終了）」の場合）。

[https://fitfip-daikou-shinsei.go.jp/name_change/](https://fitfip-daikou-shinsei.go.jp/name_change/)

⑥国税庁「相続税がかかる場合」「相続税の申告と納税」（令和８年４月１日現在法令等）。

[https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4102.htm](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4102.htm)

[https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4205.htm](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4205.htm)

⑦国税庁「納税者が死亡したときの確定申告（準確定申告）」（令和８年４月１日現在法令等）。

[https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2022.htm](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2022.htm)

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## 太陽光パネルの名義変更―必要書類・費用・期間と自分で行う手続き（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/taiyoukou-panel-meigi-henkou/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 相続手続・相続財産調査

目次

- [第１　太陽光パネルの名義変更で確認すること](#sec1)

- [第２　売買・贈与・相続・財産分与の違い](#sec2)
- [１　FIT期間中の代表的な区分](#sec2-1)

- [２　氏名変更と卒FIT後の区分](#sec2-2)

- [第３　自分で行うための準備とID不明時の対応](#sec3)
- [１　設備ID・事業者ID・登録者ID](#sec3-1)

- [２　IDが分からない・施工業者が廃業した場合](#sec3-2)

- [第４　必要書類と手続の順序](#sec4)
- [１　売買・贈与・相続の書類](#sec4-1)

- [２　電力会社への事前相談と正式申込み](#sec4-2)

- [第５　費用と期間の見積もり方](#sec5)
- [１　代行費用は作業範囲をそろえて比較する](#sec5-1)

- [２　準備・国の審査・契約変更を分ける](#sec5-2)

- [第６　名義変更をしない場合の問題](#sec6)
- [１　契約名義と入金先の不一致](#sec6-1)

- [２　保証・保険・保守の承継](#sec6-2)

- [第７　中古住宅の引渡し前後の確認](#sec7)

- [第８　よくある質問](#sec8)
- [１　太陽光の名義変更は自分でできるか](#sec8-1)

- [２　太陽光名義変更の代行費用はいくらか](#sec8-2)

- [３　太陽光パネルの名義変更をしないとどうなるか](#sec8-3)

- [４　名義人が死亡したら誰が手続するか](#sec8-4)

- [第９　関連記事](#sec9)

- [第１０　出典・参考資料](#sec10)


第１　太陽光パネルの名義変更で確認すること

太陽光パネル付きの中古住宅を買った場合や，設備を相続・贈与・財産分与で取得した場合は，土地・建物の登記とは別に，国の認定情報と売電契約の変更を確認する必要がある。

国への申請・届出と電力会社への手続は別であり，一方を済ませただけで全部が完了するわけではない。

本記事は，主に５０kW未満の太陽光発電設備について，令和８年１０月１６日に確認した公式案内から，必要書類・費用・期間の確認方法を整理するものである。

認定事業者が別人になる変更と，同じ人の氏名・住所を直す変更，FITの調達期間中と卒FIT後を区別する。

確認する対象相手方と確認内容
国の事業計画認定再生可能エネルギー電子申請で，変更認定申請・変更届出等の該当区分を確認する。５０kW未満の太陽光の認定申請窓口はJP-ACである。
売電契約・振込先現在の買取事業者に，契約名義，口座，必要書類と変更日を確認する。家庭で電気を買う契約とは分ける。
土地・建物の権利権利の移転と登記，設備の設置場所を使用できる権利を確認する。
保証・保険・保守メーカー，保険会社，保守業者へ，承継できる範囲と必要書類を確認する。


国の手続の基本は，JP-ACの「事業計画変更の申請の流れ」と公式操作マニュアル第６８版による（出典①②）。

第２　売買・贈与・相続・財産分与の違い

１　FIT期間中の代表的な区分

公式操作マニュアルは，事業譲渡等と，相続・離婚による分与を別の行に分けている。

次の表は調達期間中の代表的な事業者変更の整理であり，卒FIT後や設備自体の変更を同時に行う場合は，該当区分を改めて確認する（出典②PDF７〜８頁，印刷６〜７頁）。

変更の理由国の手続の代表例書類で示す中心事項
売買・事業譲渡・生前贈与変更認定申請譲渡契約書又は譲渡証明書等で，設備を含む事業の譲渡と当事者の意思を示す。
相続事後変更届出戸籍等と遺産分割協議書又は相続人全員の同意書等で，相続関係と設備の取得者を示す。
離婚による分与事後変更届出公正証書又は離婚協議書等で，設備を含む分与を示す。


公式マニュアルは，譲渡・分与・相続の場面で太陽光パネルを建物と別に明示すること等を求めているため，契約書や協議書の対象を確認する。

これは認定手続で必要となる証明の説明であり，パネルの民法上の性質や契約の解釈を，設置方法を問わず一律に決める趣旨ではない。

相続による名義変更の完了と，相続税の申告要否は別に確認する。

設備や土地の評価，死亡前後の売電代金と借入金の整理は，[太陽光発電の相続税評価の記事](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/taiyoukou-hatsuden-souzokuzei-hyouka/)を参照されたい。

手続に用いる設備IDや契約名義だけで，税務上の価額や所得の帰属まで判断しない。

２　氏名変更と卒FIT後の区分

同一人の改姓と，設備を取得する人が別人になる変更は区別する。

公式マニュアルでは，婚姻・離婚等による戸籍上の姓の変更について，事業者名の変更は原則不要とし，希望する場合は事後変更届出による旨が示されている（出典②PDF９頁，印刷８頁）。

卒FIT後も，名義変更の確認が全部不要になるわけではない。

JP-ACは，認定状態が「認定中（調達期間終了）」の場合に，変更内容に応じて「卒FIT事前変更届出」又は「事後変更届出」を選ぶよう案内している（出典①）。

第３　自分で行うための準備とID不明時の対応

１　設備ID・事業者ID・登録者ID

本人が電子申請することは可能である。

ただし，設備IDだけで全ての操作ができるわけではなく，ログインするIDの種類と権限を確認する。

情報意味と確認先
設備ID認定設備の識別番号。認定通知書のほか，売電関係の書類に記載されている場合もある。
事業者ID認定事業者のID。設備の閲覧，連絡先変更，登録者変更等に使う。
登録者ID申請・届出を行う登録者のID。登録者と事業者が同一の場合もある。


設備の認定状態，登録メールアドレス，登録者変更の要否を確かめる。

事業者が変わる際の登録者変更と，認定事業者そのものを変える申請・届出は同じ操作ではない（出典①③）。

２　IDが分からない・施工業者が廃業した場合

IDやパスワードが不明な場合は，電子申請の照会・再発行案内を使う。

登録メールアドレスを使えない場合等は，通常の再発行で解決できるかを切り分け，解決できない場合の問合せ案内を確認する（出典③④）。

契約書，認定通知書，設備ID，設置場所，新旧の事業者名と問合せ記録をそろえると，窓口に事情を伝えやすい。

売主の協力を得られない場合は，単に情報が不明なのか，譲渡の対象や協力の約束自体に争いがあるのかを分け，後者では契約書と交渉記録を持って弁護士に相談する。

第４　必要書類と手続の順序

１　売買・贈与・相続の書類

調達期間中の事業譲渡等について，公式マニュアルには，譲渡契約書又は譲渡証明書，当事者の住民票等又は法人の登記事項証明書，双方の印鑑証明書，土地の取得等を示す書類，事業実施体制図，関係法令手続状況報告書等が掲げられている。

停止条件付きの契約では，その成就を確認できる資料も必要とされる（出典②PDF７頁，印刷６頁）。

公的書類の発行日，委任状と原本の取扱いを確認してから収集する。

公式マニュアルでは，被相続人の戸除籍謄本を除く公的書類について申請・届出日前３か月以内という取扱いが示されるほか，GビズID利用等によって添付不要となる場合もあるため，対象手続の条件を確認する（出典②PDF６頁，印刷５頁）。

相続では，相続関係と設備の取得者を示す資料を分ける。

相続放棄者，公正証書遺言，設備と土地・建物の取得者が違う場合は，[太陽光発電の名義人が死亡した場合の手続](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/taiyoukou-hatsuden-meiginin-shibou-souzoku/)で説明する。

２　電力会社への事前相談と正式申込み

まず売電先へ連絡し，必要書類，正式申込みの時点，変更希望日までの発電・売電の扱いを確認する。

国への手続では，提出した事実だけでなく，受理・認定の結果まで確認し，必要な通知書等を売電先へ提出する。

例えば，関西電力送配電は，令和７年６月１日以降に受領する名義変更等の申込みについて，「変更認定通知書の写し」又は「事前／事後変更届出の受理日がわかるもの」を必要としている。

書類がない場合には申込みを受け付けられないことと，必要書類提出まで逆潮流を生じさせないようにすることも示している（出典⑤PDF１〜２頁）。

国の手続が終わるまで旧名義のまま売電を続けてよいと自己判断せず，設備の運転・停止方法は契約先と施工・保守業者に確認する。

この取扱いを全国の電力会社や卒FIT契約へ広げず，実際の買取事業者の案内を確認する。

第５　費用と期間の見積もり方

１　代行費用は作業範囲をそろえて比較する

名義変更代行の費用は，依頼先と作業範囲によって異なる。

国への手続だけか，ID照会，電力会社の申込み，相続関係の書類整理まで含むかを分けて見積もりを取る。

費用の区分確認する内容
書類取得等の実費戸籍，住民票，印鑑証明書，登記事項証明書，郵送等の費用と必要通数
専門家・代行業者の報酬国の申請・届出，ID照会，電力会社の手続のうち含まれる作業
個別事情による費用契約書作成，相続関係の調査，翻訳，紛争対応等の有無


「一式」の見積もりでも，不備補正，追加書類の収集，消費税，立替実費が含まれるかを確認する。

同じ名義変更という名称だけで金額を比べず，完了の範囲をそろえて比較することが重要である。

２　準備・国の審査・契約変更を分ける

所要期間は，書類収集，ID・登録者の確認，国の審査，電力会社の契約変更を分けて確認する。

JP-ACの審査進捗のお知らせは参考になるが，個別案件の完了日を保証するものとして決済日や入居日を決めない（出典⑥）。

国のシステムでは，同じ事業計画について複数の種類の変更手続を同時に行えないという注意がある。

住所や設置場所の登録も直す場合は，手続の順序を確認することがやり直しを減らすために重要である（出典①，②PDF２・５頁）。

第６　名義変更をしない場合の問題

１　契約名義と入金先の不一致

名義変更を放置すると，認定情報と実際の事業者，契約名義と入金先が対応しているかを確認しにくくなり，売電契約の変更や代金受領で問題が生じるおそれがある。

旧所有者へ入金が続く場合は，対象期間，受給電力量，入金額，契約上の変更日と精算の約束を記録する。

口座だけを変更しても，設備の取得者や認定事業者が確定するわけではない。

関西電力送配電のFAQは，電力受給契約名義と口座名義が異なっていても受付可能と案内しているため，口座名義だけから設備や売電代金の権利者を判断しない（出典⑦）。

２　保証・保険・保守の承継

国への届出と売電契約変更を終えても，メーカー保証や保険・保守の確認は別に行う。

旧名義のままなら必ず全ての保証が失効すると一律に説明することはできず，製品，保証書，約款と所有者変更の事情に応じて確認する。

例えば，三菱電機の住宅用太陽光発電システムのFAQは，保証書原紙があり保証期間が満了していない場合，相談窓口で氏名の書換えを受け付ける旨を案内している。

他メーカーや保険会社にも同じ条件が当てはまると考えず，保証書の所在，必要書類と補償の継続を確認する（出典⑧）。

第７　中古住宅の引渡し前後の確認

引渡し前には，設備が売買の対象か，認定事業者と売主の関係，設備ID，売電先，調達期間の状態と登録者変更に協力できる人を確認する。

設備が住宅所有者の所有物かどうかも，購入・リース等の契約から確認する。

当事者間では，必要書類の提供，手続担当者，費用負担，引渡し前後の売電代金の精算と遅延時の連絡方法を明確にする。

電力会社が認める契約変更日と，当事者間の精算基準日を同じものと考えず，双方を記録する。

完了時には，国の認定・届出結果，売電契約名義，振込先，初回入金，保証・保守等の結果を一つずつ照合する。

提出書類と通知書の控えを残すことが，後日の相続や再売却の際にも役立つ。

第８　よくある質問

１　太陽光の名義変更は自分でできるか

本人が電子申請することは可能である。

設備ID，必要なログインID，書類と登録者変更の要否を確認し，国と売電先の双方で手続する。

２　太陽光名義変更の代行費用はいくらか

一律の金額ではなく，書類取得費，代行報酬と追加対応費を分けて確認する。

国への申請だけか，電力会社への手続まで含むかで，見積もりを比較する範囲が変わる。

３　太陽光パネルの名義変更をしないとどうなるか

認定情報，売電契約と入金先の不一致が残り，契約変更や代金受領等で問題が生じるおそれがある。

一律に売電や保証が直ちに失われると決めつけず，契約先の条件と必要な是正手続を確認する。

４　名義人が死亡したら誰が手続するか

設備を承継する人と，申請・届出を行う人の権限を確認する。

戸籍等だけでなく，遺産分割協議書等で設備が承継対象に含まれることも確認する。

具体的な書類は，[相続による名義変更の記事](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/taiyoukou-hatsuden-meiginin-shibou-souzoku/)を参照されたい。

第９　関連記事

①[相続開始後の継続契約と口座振替を整理する方法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/souzoku-keizoku-keiyaku-koza-furikae-2/)

②[法定相続情報一覧図は何に使えるか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/13/hotei-sozoku-joho-tsukaeru-tsukaenai/)

第１０　出典・参考資料

①JP-AC「事業計画変更の申請の流れ」（申請区分，ID，卒FIT）。

[https://fitfip-daikou-shinsei.go.jp/name_change/](https://fitfip-daikou-shinsei.go.jp/name_change/)

②再生可能エネルギー電子申請「操作マニュアル　変更認定申請」第６８版，令和８年１０月１日，PDF２〜９頁（印刷１〜８頁）。

[https://www.fit-portal.go.jp/servlet/servlet.FileDownload?file=01528000003UxPKAA0](https://www.fit-portal.go.jp/servlet/servlet.FileDownload?file=01528000003UxPKAA0)

③同「よくあるお問い合わせ」令和８年９月２５日，PDF５〜２７頁（用語，ID・パスワード，登録者変更，名義変更の問）。

[https://www.fit-portal.go.jp/servlet/servlet.FileDownload?file=015280000056THA](https://www.fit-portal.go.jp/servlet/servlet.FileDownload?file=015280000056THA)

④再生可能エネルギー電子申請「ログインID・パスワードを忘れた方」。

[https://www.fit-portal.go.jp/mypage/ForgotPassword](https://www.fit-portal.go.jp/mypage/ForgotPassword)

⑤関西電力送配電「電力受給契約申込における名義変更等の手続きについてのお知らせ」令和７年５月７日，PDF１〜２頁，及び現行申込書類ページ。

[https://www.kansai-td.co.jp/application/renewable-energy/fixed-purchase/contract/pdf/20250507_1.pdf](https://www.kansai-td.co.jp/application/renewable-energy/fixed-purchase/contract/pdf/20250507_1.pdf)

[https://www.kansai-td.co.jp/application/renewable-energy/fixed-purchase/contract/index.html](https://www.kansai-td.co.jp/application/renewable-energy/fixed-purchase/contract/index.html)

⑥JP-ACホームページ「審査進捗状況」。

[https://fitfip-daikou-shinsei.go.jp/](https://fitfip-daikou-shinsei.go.jp/)

⑦関西電力送配電FAQ「太陽光発電の買取りにかかる『契約名義』と『口座名義』は同一でないと受付してもらえませんか」。

[https://www.kansai-td.co.jp/faq/5/3/1/q10028591.html](https://www.kansai-td.co.jp/faq/5/3/1/q10028591.html)

⑧三菱電機FAQ「太陽光発電システムの名義変更するにはどこに申請したら良いですか」。

[https://faq01.mitsubishielectric.co.jp/faq/show/9592?site_domain=default](https://faq01.mitsubishielectric.co.jp/faq/show/9592?site_domain=default)

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## 出産無償化はいつから？２０２６年改正法と対象費用・出産育児一時金の変更（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/shussan-mushouka-itsukara/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 労働・社会保険, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　出産無償化はいつから始まるか](#sec1)
- [１　法律の公布と実際の開始を分ける](#sec1-1)

- [２　「２０２６年度から」「２０２７年度後半から」という情報の読み方](#sec1-2)

- [第２　何が無料になるのか](#sec2)
- [１　標準的な分娩費用と追加のサービスを区別する](#sec2-1)

- [２　「保険適用」と「３割負担」を直結させない](#sec2-2)

- [第３　出産育児一時金５０万円はどうなるか](#sec3)
- [１　現行制度と新しい二つの給付](#sec3-1)

- [２　一時金が全国一斉になくなるわけではない](#sec3-2)

- [第４　帝王切開・無痛分娩・妊婦健診も無料になるか](#sec4)
- [１　帝王切開などの保険診療](#sec4-1)

- [２　無痛分娩の追加費用](#sec4-2)

- [３　妊婦健診は別の負担軽減策である](#sec4-3)

- [第５　出産無償化のメリットと残る課題](#sec5)
- [１　費用負担の軽減と選びやすさ](#sec5-1)

- [２　施設の経営・移行時期・追加費用](#sec5-2)

- [第６　出産前に何を確認すればよいか](#sec6)
- [１　施設と保険者に確認する項目](#sec6-1)

- [２　出産費用への給付と休業中の所得保障を分ける](#sec6-2)

- [第７　出典・関連記事](#sec7)
- [１　制度の枠組みと検討状況](#sec7-1)

- [２　現行の給付と関連情報](#sec7-2)

第１　出産無償化はいつから始まるか

１　法律の公布と実際の開始を分ける

出産無償化は，出産に伴う標準的な費用の自己負担をなくすため，医療保険からの給付の仕組みを見直すものである。

令和８年１０月１６日現在，制度の枠組みを定めた健康保険法等の一部を改正する法律（令和８年法律第３１号）は公布されているが，今回確認した厚生労働省資料では，具体的な開始日は確定日付で示されていない。

出産関係の施行時期は「公布後２年以内に政令で定める日」とされているため，法律が成立したことと，既に窓口負担がなくなったことを混同してはならない。

同法の公布日は令和８年６月５日である。

厚生労働省が同年１０月１日の検討会に提出した資料２の３～４頁は，法律全体の原則的な施行日である令和９年４月１日と，出産支援に関する施行時期を分けている。

この原則的な施行日だけを根拠として，出産無償化も令和９年４月１日に始まると断定することはできない。

２　「２０２６年度から」「２０２７年度後半から」という情報の読み方

従前の政府方針にあった「２０２６年度を目途」という説明は，検討や制度設計の経緯に属する。

厚生労働省の令和８年１０月１日資料１－２「今後の検討スケジュールについて（案）」は，１０～１１月の検討と１２月頃の取りまとめを示している。

この資料は検討の予定であり，その取りまとめの日が無償化の開始日になるわけではない。

日本経済新聞は，令和８年１０月１６日午前５時の記事で，厚生労働省が２０２７年度後半の開始を検討していると報じた。

これは開始時期に関する報道上の見通しである。

出産予定日が制度開始に間に合うかを判断するときは，その後に公表される施行日と，出産する施設が採用する給付方式を確認する必要がある。

第２　何が無料になるのか

１　標準的な分娩費用と追加のサービスを区別する

厚生労働省資料２の７頁は，保険診療以外の分娩対応について国が基本単価を設定し，保険者から施設へ直接支給する仕組みを示している。

標準的な分娩対応に妊婦の自己負担が生じないようにする一方，保険診療とアメニティ等のサービスを別に整理している。

「出産無償化」という言葉から，妊娠から産後までの請求額が全て０円になると理解するのは適切でない。

費用の区分新制度の枠組み出産前に確認すること
保険診療以外の標準的な分娩対応国が基本単価を定め，施設へ直接給付する基本単価に含まれる具体的な内容と，施設の対応状況
帝王切開などの保険診療療養の給付と，別の現金給付による負担軽減を整理する保険診療の自己負担，給付額と適用条件
お祝い膳などの付加サービス自己負担となるサービスを区別し，内容・費用を見える化する希望するサービス，追加料金，選択・変更の条件

２　「保険適用」と「３割負担」を直結させない

新制度は，通常の保険診療と全く同じ方式を，現在の分娩料金の全額へ単純に当てはめるものではない。

資料２は，保険診療以外の分娩対応の基本単価について現物給付化を示し，従来の保険診療部分とは分けている。

したがって，「保険が使えるなら分娩料金全体の３割を必ず払う」「保険が使えるなら追加サービスも無料になる」といういずれの説明も避ける必要がある。

基本単価の給付水準と施設の体制・役割を評価する加算は告示事項とされている。

手出し額の比較には，給付額だけでなく，どの費用がその給付に含まれるかを確認する必要がある。

第３　出産育児一時金５０万円はどうなるか

１　現行制度と新しい二つの給付

厚生労働省の現行案内では，公的医療保険に加入し，妊娠４か月（８５日）以上で出産した場合，出産育児一時金の対象となり，支給額は子１人につき原則５０万円である。

支給要件と額の例外を確認した上で，加入する保険者へ手続を行う。

出産費用が一時金より少ない場合と多い場合の取扱いも，施設と保険者に確認する。

新制度では，分娩対応の費用についての「分娩費」と，別の「出産時一時金」を区別する。

厚生労働省資料２の７頁は，分娩の基本単価に係る給付とは別に，保険診療の一部負担金などを軽減するため，全ての妊婦への定額の現金給付を行う枠組みを示している。

具体的な現金給付額は政令事項である。

比較項目現行の出産育児一時金新制度の枠組み
分娩費用への支援子１人につき原則５０万円国が定める分娩費の基本単価と加算
現金給付一時金を施設への支払いや差額の受取りに用いる分娩費とは別に出産時一時金を設ける
金額の確認先保険者の現行給付案内分娩費の告示と出産時一時金の政令
制度移行現行制度による施設単位の経過措置を確認する

新制度を「出産育児一時金５０万円に，無料の分娩がそのまま上乗せされる制度」と理解することはできない。

現在の一時金と，新たな現金給付は名称も根拠も分けて確認する必要がある。

２　一時金が全国一斉になくなるわけではない

厚生労働省資料２の７頁は，施設の選択により，当分の間は施設単位で現行の出産育児一時金の適用を受けることも可能とする経過措置を説明している。

制度が施行された後も，出産する施設によって適用される方式が異なる可能性がある。

妊婦が自由に二つの制度から選べると説明するのではなく，まず施設がどちらの方式に対応しているかを確認する。

予約した時点の説明から取扱いが変わった場合には，出産予定日だけで判断せず，施設及び保険者に適用される方式と請求方法を照会する。

確認した日付，回答した窓口及び見積書の版を残しておくと，後で説明の食い違いを整理しやすい。

第４　帝王切開・無痛分娩・妊婦健診も無料になるか

１　帝王切開などの保険診療

厚生労働省資料２は，必要な場合の保険診療を従来どおりの療養の給付として整理し，その一部負担金などに対して別の現金給付による軽減を図るとしている。

帝王切開で出産する人について，「一切の支援がなくなる」「自己負担が必ず全額０円になる」と断定することはできない。

実際の負担は，対象となる診療，給付額，保険者の取扱い及び追加サービスの費用を分けて確認する必要がある。

２　無痛分娩の追加費用

無痛分娩を希望する場合には，通常の分娩対応の費用と，麻酔などに伴う追加費用を分けて確認する。

資料２の５～６頁に掲載された国会の附帯決議は，安全で質の高い無痛分娩の提供体制確保を求めているが，この記載だけで無痛分娩の追加費用全ての無償化が確定したと解することはできない。

具体的な給付範囲と，居住自治体が別に設ける助成の有無・条件を確認する必要がある。

無痛分娩を含む料金の見積りでは，追加料金の発生条件と，分娩方法が途中で変わった場合の精算も確認する。

出産費用の公的支援の説明と，個別の医療上の選択は分けて考える必要がある。

３　妊婦健診は別の負担軽減策である

厚生労働省資料２の８頁は，妊婦健診について，国が望ましい基準に関する標準額を定め，市町村と医療機関がこれを勘案するよう努める仕組みと，内容・費用の見える化を示している。

分娩費の給付とは別の制度設計である。

妊婦健診の独自検査や追加サービスまで，全国一律で無料になると理解してはならない。

第５　出産無償化のメリットと残る課題

１　費用負担の軽減と選びやすさ

制度の目的は，標準的な出産費用の自己負担をなくすことと，安全な周産期医療提供体制を維持することの両立にある。

厚生労働省資料２の７頁は，費用が上がる中で一時金の増額だけでは妊婦の負担軽減につながらない課題を挙げ，給付方式を見直す必要性を説明している。

サービスの内容と料金を事前に把握できれば，予算や希望に応じた選択もしやすくなる。

２　施設の経営・移行時期・追加費用

基本単価をどの水準にするかは，家計の負担軽減だけでなく，地域の分娩施設の維持にも関係する。

資料２の５～６頁に掲載された附帯決議は，周産期医療提供体制の確保，分娩施設の経営実態，医療保険財政及び保険料負担への影響への配慮を求めている。

具体的な効果は，今後の給付水準と運用を踏まえて判断する必要がある。

同じ時期の出産でも，施設の採用する方式や，希望する追加サービスによって支払額は異なり得る。

「無償化後なら誰でも同じ金額になる」「制度開始前の出産は一律に損になる」という比較では，現行の給付と実際の請求額の違いを捉えられない。

第６　出産前に何を確認すればよいか

１　施設と保険者に確認する項目

出産準備では，次の項目を施設と加入先の保険者に確認する。

将来の制度の見通しだけで支払額を決めず，現在利用できる給付と，予約している施設の説明を基準に準備する。

確認項目確認する内容
適用する給付方式現行の出産育児一時金か，新制度か。判断の基準となる日付は何か
見積書の内訳分娩対応，保険診療，個室等の追加サービス，その他の費用
支払・精算施設へ直接支払われる給付，窓口で支払う額，後日申請する給付
変更時の取扱い出産日や分娩方法，部屋・サービスが変わった場合の追加額と精算
記録説明日，見積書，選択したサービス，領収書，診療・請求の明細

請求内容が説明と異なると感じた場合は，まず施設に明細と説明を求め，公的給付の部分は保険者に照会する。

疑問のある費目，説明を受けた日付及び支払済みの額を分けて整理する。

無償化という呼称だけで，個別の請求の適否や返金の可否が決まるわけではない。

２　出産費用への給付と休業中の所得保障を分ける

現行の出産育児一時金は，出産費用の負担を軽減する給付である。

出産のために仕事を休んだ期間の所得を補う出産手当金や，保険料の免除とは目的と要件が異なる。

出産費用の制度が変わることだけを理由に，休業中の生活費も全て保障されると考えてはならない。

独立開業の弁護士と勤務弁護士の違いは，[弁護士国保と協会けんぽの違い](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/03/bengoshi-kokuho-kyokai-kenpo-hikaku/)で整理している。

弁護士会費の免除については，[出産・育児を理由とする弁護士会費の免除](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/07/09/bengoshi-kaihi-menjyo/)を参照されたい。

国民年金の育児免除は，[開業弁護士・フリーランスの国民年金育児免除](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/03/kokumin-nenkin-ikuji-menjo-tetsuzuki/)で別に説明している。

第７　出典・関連記事

１　制度の枠組みと検討状況

厚生労働省「第１回妊娠・出産・産後における診療やケアの内容等に関する検討会」資料２（令和８年１０月１日）。

PDF実頁３～４は施行時期，５～６は附帯決議，７は給付方式と経過措置，８は妊婦健診，１９～２５は改正後の健康保険法の関係条文を掲載している。

[https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001754832.pdf](https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001754832.pdf)

厚生労働省「今後の検討スケジュールについて（案）」（同日，資料１－２，PDF実頁１）。

[https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001754831.pdf](https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001754831.pdf)

厚生労働省保険局長・医政局長・こども家庭庁成育局長「『健康保険法等の一部を改正する法律』の公布について（通知）」（令和８年６月５日，保発０６０５第３号ほか。札幌市掲載の写し）。

第２の１（５）は分娩費・出産時一時金，第２の３（６）は国民健康保険の給付体系，第２の１０は施行期日等を説明している。

[https://www.city.sapporo.jp/hokenjo/f4imuyaku/f77tuuti/tuutilistimu/documents/20260609_kenkouhokenhoutou.pdf](https://www.city.sapporo.jp/hokenjo/f4imuyaku/f77tuuti/tuutilistimu/documents/20260609_kenkouhokenhoutou.pdf)

２　現行の給付と関連情報

厚生労働省「出産育児一時金等について」。

支給要件，原則５０万円の給付，直接支払・受取代理・償還払いの各方法は同案内による。

[https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/shussan/](https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/shussan/)

全国健康保険協会「出産手当金について」。

出産のための休業中に関する所得保障は，加入資格や報酬の支払状況等により確認する。

[https://www.kyoukaikenpo.or.jp/faq/benefit/007/](https://www.kyoukaikenpo.or.jp/faq/benefit/007/)

厚生労働省「出産なび」。

施設ごとのサービスや出産費用を調べるための参考となる。

[https://birth-navi.mhlw.go.jp/](https://birth-navi.mhlw.go.jp/)

日本経済新聞「出産無償化は２７年度後半に開始，新制度は５０万円から増額　厚労省検討」（令和８年１０月１６日午前５時）。

開始時期に関する報道として参照し，施行日を定める政令と同一視していない。

[https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA074RL0X01C26A0000000/](https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA074RL0X01C26A0000000/)

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## 日弁連副会長を務めた白承豪弁護士―２０１９年度の就任・経歴と国籍（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/haku-shogo-nichibenren-fukukaicho/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 日弁連・弁護士会の役員, 日弁連・弁護士会

目次

- [第１　日弁連副会長を務めた白承豪弁護士](#sec1)
- [１　韓国籍の副会長として紹介された弁護士](#sec1-1)

- [２　就任したのは２０１９年度](#sec1-2)

- [第２　公表されている主な経歴](#sec2)

- [第３　２０１９年度の主な担当会務](#sec3)

- [第４　現任者・歴代名簿・制度の調べ方](#sec4)
- [１　２０２６年度の現任者との区別](#sec4-1)

- [２　副会長の職務・選任・任期・報酬](#sec4-2)

- [第５　出典](#sec5)

第１　日弁連副会長を務めた白承豪弁護士

１　韓国籍の副会長として紹介された弁護士

日弁連副会長を務めた白承豪（はく・しょうごう）弁護士は，兵庫県弁護士会の弁護士であり，２０１９年度に日弁連副会長に就任した。

所属事務所の[白承豪弁護士の紹介](https://kobe-sejong.com/haku/)は，同弁護士をソウル出身の在日韓国人一世とし，２０１９年に外国籍弁護士として初めて日弁連副会長に就任したと紹介している。

２　就任したのは２０１９年度

[日本弁護士政治連盟の平成３１年度日弁連副会長紹介](https://www.benseiren.jp/news/vol564.html)にも，「白承豪（兵庫県弁護士会）」が掲載されている。

平成３１年度は，途中の改元により令和元年度とも表記される２０１９年度である。

そのため，「平成３１年度」「令和元年度」「２０１９年度」は，同じ年度の副会長就任を指す。

第２　公表されている主な経歴

所属事務所の紹介に記載された主な経歴は，次のとおりである。

時期経歴
１９８５年３月琉球大学法文学部卒業
１９９０年１０月司法試験合格
１９９３年４月大阪弁護士会に弁護士登録
１９９６年４月神戸弁護士会（当時）に登録替え
２０１７年４月兵庫県弁護士会会長，日弁連常務理事に就任
２０１９年４月日弁連副会長に就任

このように，兵庫県弁護士会会長の就任は２０１７年４月，日弁連副会長の就任は２０１９年４月であり，別の役職・時期として記載されている。

第３　２０１９年度の主な担当会務

前記の日本弁護士政治連盟の紹介は，白承豪副会長の主な担当として，人権擁護委員会及び２０２０年コングレス日本会議を挙げている。

これは２０１９年度の就任時の紹介における主な担当である。

他の副会長や他年度の担当を調べる場合は，[日弁連の歴代副会長の担当会務](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/07/07/hukukaityou-tantou/)を参照されたい。

第４　現任者・歴代名簿・制度の調べ方

１　２０２６年度の現任者との区別

日弁連の[２０２６年度役員一覧（２０２６年１０月１日現在）](https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/organization/yakuinichiran_2610.pdf)には，副会長１５人が掲載されており，白承豪弁護士の氏名は含まれていない。

２０１９年度に副会長を務めたという経歴と，現在の副会長が誰であるかは，年度を分けて確認する必要がある。

現任者と過年度の氏名・所属は，[日弁連の歴代正副会長（昭和５７年度以降）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/06/23/nichibenren-seihukukaityou/)に掲載している。

２　副会長の職務・選任・任期・報酬

日弁連副会長の職務，選任方法，任期及び報酬については，[日弁連の会長・副会長―職務，選任，任期，報酬及び正副会長会（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/07/06/nichibenren-kaityou-hukukaityou/)を参照されたい。

第５　出典

[神戸セジョン外国法共同事業法律事務所・白承豪弁護士の紹介](https://kobe-sejong.com/haku/)（経歴及び公表された来歴）。

[日本弁護士政治連盟・平成３１年度日本弁護士連合会副会長](https://www.benseiren.jp/news/vol564.html)（２０１９年度の副会長及び主な担当）。

[日本弁護士連合会・２０２６年度役員一覧](https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/organization/yakuinichiran_2610.pdf)（２０２６年１０月１日現在の現任者）。

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## 婚姻費用と養育費の違い―金額の比較，二重請求と離婚時の切替え（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/koninhiyo-youikuhi-chigai-kirikae/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 婚姻費用, 養育費, 親族・相続

目次

- [第１　婚姻費用と養育費は何が違うのか](#sec1)
- [１　配偶者の生活費を含むかが大きな違いである](#sec1-1)

- [２　対象，算定表及び手続を比較する](#sec1-2)

- [第２　婚姻費用と養育費はどちらが高いのか](#sec2)
- [１　金額だけを見て自由に選べる制度ではない](#sec2-1)

- [２　同じ前提条件をそろえて比較する](#sec2-2)

- [第３　婚姻費用と養育費を両方請求できるのか](#sec3)
- [１　同じ期間の同じ子の生活費を重ねて計上しない](#sec3-1)

- [２　特別費用と子自身の請求は別に検討する](#sec3-2)

- [第４　離婚すると婚姻費用は自動的に養育費へ変わるのか](#sec4)
- [１　従前の婚姻費用と同額が続くとは限らない](#sec4-1)

- [２　離婚前後の清算を三つに分けて書く](#sec4-2)

- [３　取決めがない場合の法定養育費は別の制度である](#sec4-3)

- [第５　離婚前の未払分と子の成年到達で注意すること](#sec5)
- [１　離婚しただけで係属中の過去分まで当然に消えるわけではない](#sec5-1)

- [２　１８歳になったことと経済的に自立したことを区別する](#sec5-2)

- [第６　話合いを始める前の確認順序](#sec6)

- [第７　出典・参考資料](#sec7)

第１　婚姻費用と養育費は何が違うのか

１　配偶者の生活費を含むかが大きな違いである

婚姻費用は，婚姻中の夫婦が分担する生活費であり，配偶者本人の生活費に加えて，未成熟子の生活費，教育費及び医療費などを含む。

これに対し，離婚後の養育費は，父母が分担する子の監護・養育に必要な費用であり，元配偶者本人の生活費を含まない。

そのため，別居から離婚へ進む場合には，単に支払の名称を変えるだけでなく，対象期間，費用の範囲及び金額を整理し直す必要がある。

本記事は，令和８年１０月１６日現在の裁判所及び法務省の公表資料等に基づき，両制度の違いと，離婚前後の支払を途切れさせたり重複させたりしないための確認事項を説明する。

具体的な算定式，個々の特別費用及び差押えの詳細は，各専門記事を参照されたい。

２　対象，算定表及び手続を比較する

比較する事項婚姻費用離婚後の養育費
主な対象配偶者及び未成熟子を含む婚姻生活の費用子の監護・養育に必要な費用
主な法的根拠民法７６０条父母間の分担について民法７６６条，扶養義務について同法８７７条等
算定表表１０～１９。夫婦のみの場合の表もある表１～９。子の人数及び年齢で選ぶ
主な収入資料給与所得者は源泉徴収票の支払金額等給与所得者は源泉徴収票の支払金額等
話合いができない場合婚姻費用の分担請求調停等養育費請求調停等。離婚調停で離婚後の養育費を話し合うこともできる
期間の整理離婚後の将来分と，離婚時までの未払分を分ける開始時期及び子ごとの終期を具体的に定める

裁判所の[養育費請求調停の案内](https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_07_07/index.html)は，夫婦の別居中に，子の養育費を含む夫婦の生活費を求める場合には，婚姻費用の分担調停を利用すると説明している。

別居中に子と同居する配偶者が生活費の分担を求める通常の場面では，最初に婚姻費用として全体を整理するのが基本となる。

第２　婚姻費用と養育費はどちらが高いのか

１　金額だけを見て自由に選べる制度ではない

婚姻費用には配偶者本人の生活費も含まれるため，同じ収入・監護状況を前提とする典型的な別居世帯では，離婚後の養育費より高い額となることがある。

しかし，必ず高くなるとか，差額は必ず配偶者１人分の定額になるという計算はできない。

両者では用いる算定表と計算の対象が異なるため，それぞれに適した表で確認する必要がある。

婚姻費用と養育費のどちらが得かという問いは，受け取れる月額だけでは判断できない。

婚姻関係の有無，子の監護状況，生活上の安全及び離婚条件全体を踏まえて考える必要があり，金額の多い方の制度を任意に選んで請求することはできない。

２　同じ前提条件をそろえて比較する

比較する場合は，①父母それぞれの年収，②給与所得者か自営業者か，③子の人数及び年齢，④誰がどの子を監護するか，⑤学費や住居費等の直接負担をそろえる。

給与所得者の年収には，原則として手取り額ではなく，源泉徴収票の「支払金額」を用いる。

離婚と同時に収入や監護状況が変わる場合は，制度の違いに加えて，前提条件の変化も金額に影響する。

例えば，双方が給与所得者で，７歳の子１人を一方が監護する場合，婚姻費用では表１１，養育費では表１を選ぶ。

そのうえで，同じ義務者年収及び権利者年収の交点をそれぞれ読む。

義務者の年収が６００万円という情報だけでは，権利者の年収，子の人数・年齢等が分からないため，月額を一つに決めることはできない。

表の選び方及び計算方法は，[婚姻費用算定表の見方，計算方法と特別事情（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/21/konin-hiyo-santeihyo-mikata-keisan/)及び[養育費算定表の見方，計算方法及び法定養育費との違い（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/21/youikuhi-santeihyou-mikata-keisan-hotei-youikuhi/)で説明している。

手取り月額から年収を確認する際は，[養育費算定表に入れる給与年収（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/24/youikuhi-santeihyou-kyuyo-nenshu/)も参照されたい。

第３　婚姻費用と養育費を両方請求できるのか

１　同じ期間の同じ子の生活費を重ねて計上しない

別居中の婚姻費用に子の通常の生活費が含まれている場合，その同じ期間・同じ費用について，養育費という別名を付けてもう一度全額を加算することはできない。

まず，既存の合意，調停調書又は審判が，誰のどの費用を，いつからいつまでの分として定めているかを確認する必要がある。

住宅費，学費等を相手方が直接支払っている場合も，その支払の対象と，月額の取決め上の扱いを確認する。

ただし，婚姻費用の未払分が離婚後も残っている場合に，その過去分と，離婚後の別の期間の養育費が同時に支払われることは，直ちに二重払いを意味しない。

支払う日が同じかではなく，どの期間の何の費用を清算する支払かを区別することが重要である。

２　特別費用と子自身の請求は別に検討する

私立学校や大学の学費，高額な医療費などについては，通常の月額に含めた部分と，別途負担する旨を定めた部分を分ける。

特別費用という名称だけで当然に全額を追加請求できるわけではないため，合意内容，費用の必要性，実際の負担及び父母の資力を確認する必要がある。

また，父母間の養育費の取決めと，子自身の扶養料請求は，請求主体や法律上の根拠が異なる。

父母だけの合意があれば子自身の請求も全て排除されると考えたり，反対に同じ費用を二重に取得できると考えたりすることは適切ではない。

この問題は，[父母間の養育費合意と子自身の扶養料請求に関する記事](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/youikuhi-goui-ko-fuyouryou-seikyu/)で詳しく説明している。

第４　離婚すると婚姻費用は自動的に養育費へ変わるのか

１　従前の婚姻費用と同額が続くとは限らない

離婚後の将来の生活費は，婚姻中の配偶者に対する婚姻費用とは区別される。

離婚前に婚姻費用を月額で定めていても，その金額がそのまま離婚後の養育費になるわけではない。

離婚前の取決めの終期と，離婚後の養育費の開始時期，金額及び終期をそれぞれ確認する必要がある。

離婚する月の婚姻費用と養育費を，常に双方とも満額とする，又は必ず日割りにするという一律の処理を前提としてはならない。

既存の条項，離婚の成立日，対象とする支払期間及び既払額を確認し，その月の合計負担と充当方法を具体的に定めるのが紛争予防に役立つ。

２　離婚前後の清算を三つに分けて書く

離婚条件を定める際は，①離婚時までの婚姻費用の未払額，②離婚する月の支払額と既払額の扱い，③その後の養育費の月額及び開始月を分けて整理する。

「今後は養育費を支払う」とだけ記載しても，婚姻費用の未払分まで清算したのか，既に送金した額をどの月へ充てるのかが不明確になりやすい。

子が複数いる場合には，各子の月額又は配分方法，それぞれの終期，進学・医療等の臨時費用，支払日，振込先及び振込手数料も確認する。

文書の選び方と条項の作り方は，[養育費の取り決め方に関する記事](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/youikuhi-torikime-kata/)を参照されたい。

３　取決めがない場合の法定養育費は別の制度である

令和８年４月１日以後に，養育費の取決めをせずに離婚した場合には，離婚時から引き続き未成年の子を主として監護する父母が，他方に対して，子１人当たり月額２万円の法定養育費を請求できる制度がある。

ただし，支払能力に関する例外等があり，本来の養育費を取り決めるまでの暫定的・補充的な制度である。

この２万円は，離婚前の婚姻費用が自動的に変換された額でも，算定表による通常の養育費の標準額でもない。

令和８年４月１日より前に離婚した場合には法定養育費は発生しないが，父母の協議又は家庭裁判所の手続で通常の養育費を定めることは別の問題である。

要件，終期及び回収制度は，[法定養育費と養育費債権の先取特権](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/24/houtei-youikuhi-sakidoritokken/)を参照されたい。

第５　離婚前の未払分と子の成年到達で注意すること

１　離婚しただけで係属中の過去分まで当然に消えるわけではない

[最高裁判所第一小法廷令和２年１月２３日決定](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-89187.pdf)は，婚姻費用分担審判の申立て後に離婚したとしても，これにより婚姻費用分担請求権は消滅しないと判断した。

同事件では，婚姻費用分担調停の申立て後に離婚調停が成立し，財産分与の合意も清算条項もないまま，婚姻費用の事件が審判へ移行していた。

最高裁は，離婚後の将来分の婚姻費用と，離婚時までの過去分を区別したのである。

この決定を，離婚後に初めて申し立てる場合や，過去の全期間を常に請求できるという意味に広げてはならない。

離婚前の未払分が残る場合は，既に申立てをしているか，何月分から求めているか，合意や清算条項でどこまで解決したかを確認する。

請求方法と資料は，[別居中の生活費はいつから請求できるかに関する記事](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/bekkyo-konin-hiyo-itsu-kara-seikyu-hoho-shorui-chotei-shinpan/)を参照されたい。

２　１８歳になったことと経済的に自立したことを区別する

成年年齢は１８歳であるが，成年到達と，子が経済的に自立することは同じではない。

法務省の[成年年齢関係改正Ｑ＆ＡのＱ６](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00238.html)は，成年に達しても経済的に未成熟である場合には養育費の支払義務を負うことがあると説明している。

裁判所の養育費請求調停の案内も，対象となる子は未成年者に限られないとしている。

そのため，子が１８歳になったという理由だけで，婚姻費用に含めていた子の費用を当然に外したり，子自身の扶養料請求だけに必ず切り替わると考えたりすることは適切ではない。

子の就学・就労及び生活状況，従前の取決め，請求する費用と請求主体を区別して検討する必要がある。

婚姻費用の終期は，[婚姻費用の支払終期に関する記事](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/23/koninhiyo-shiharai-shuki/)を参照されたい。

第６　話合いを始める前の確認順序

最初に，現在は婚姻中か離婚後か，子が誰と暮らしているかを確認する。

次に，既存の合意書，公正証書，調停調書及び審判書を集め，婚姻費用又は養育費の対象期間と支払条件を確認する。

そのうえで，双方の収入資料，既払金，学費等の直接負担及び未払月の一覧を整理する。

離婚が近い場合には，婚姻費用の清算と，離婚後の養育費の取決めを同時に点検する。

生活費が支払われていない場合は，制度の比較だけで時間を費やさず，婚姻費用の分担請求調停又は養育費請求調停など，現在の法律関係に合った手続を検討する必要がある。

養育費を取り決めた後の不払は，[養育費を払わない場合の回収方法に関する記事](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/youikuhi-mibarai-kaishuu/)で説明している。

第７　出典・参考資料

①[e-Gov法令検索・民法](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)７６０条，７６６条，７６６条の３，８７７条等。

②裁判所[養育費に関する手続](https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/youikuhi-tetsuzuki/index.html)「１　養育費の概要」，[家事事件Ｑ＆Ａ](https://www.courts.go.jp/saiban/qa/qa_kazi/index.html)第５「養育費／婚姻費用分担について」。

③裁判所[養育費・婚姻費用算定表について](https://www.courts.go.jp/vc-files/courts/file5/setumei_84KB.pdf)ＰＤＦ１頁～５頁。表１１及び表１は，いずれも子１人・０歳～１４歳を対象とする。

④裁判所[養育費請求調停](https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_07_07/index.html)「１．概要」及び[婚姻費用の分担請求調停](https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_07_03/index.html)。

⑤[最高裁判所第一小法廷令和２年１月２３日決定](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-89187.pdf)（平成３１年（許）第１号，民集７４巻１号１頁）ＰＤＦ１頁～３頁，特に理由１及び３。

⑥法務省[民法（成年年齢関係）改正Ｑ＆Ａ](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00238.html)Ｑ６。

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## 弁護過誤訴訟とは―弁護士への損害賠償請求の要件・証拠・進め方（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/bengo-kago-soshou/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-17
Category: 弁護士倫理・懲戒, 弁護士制度・実務, 弁護士・弁護士会

目次

- [第１　弁護過誤訴訟とは何か](#sec1)
- [１　職務上の過誤による損害の回復を求める](#sec1-1)

- [２　裁判に負けたら弁護士を訴えられるか](#sec1-2)

- [第２　損害賠償請求では何を確認するか](#sec2)
- [１　契約上の責任と不法行為責任](#sec2-1)

- [２　義務違反・損害・因果関係を証拠で結び付ける](#sec2-2)

- [第３　どのような対応が問題になるか](#sec3)
- [１　時効・控訴期間などの期限を過ぎた場合](#sec3-1)

- [２　説明・報告や重要な選択肢の提示が不足した場合](#sec3-2)

- [３　調査不足・事件放置が疑われる場合](#sec3-3)

- [４　AIの使用・不使用が問題になる場合](#sec3-4)

- [第４　何を損害として請求するか](#sec4)
- [１　失った利益と現実の支出を区別する](#sec4-1)

- [２　裁判費用は負けた側が払うか―弁護士費用との違い](#sec4-2)

- [第５　紛議調停・懲戒請求・訴訟はどう違うか](#sec5)
- [１　求める解決に応じて手続を選ぶ](#sec5-1)

- [２　相談や調停中も期限を確認する](#sec5-2)

- [第６　別の弁護士へ相談するときに準備するもの](#sec6)
- [１　二つの事件の資料を分けて整理する](#sec6-1)

- [２　相談・事件の交代・責任追及の依頼を分ける](#sec6-2)

- [第７　出典](#sec7)

第１　弁護過誤訴訟とは何か

１　職務上の過誤による損害の回復を求める

弁護過誤訴訟とは，弁護士の職務上の注意義務違反などによって損害を受けたとして，その賠償を求める民事訴訟である。

本記事は，依頼者が依頼した弁護士に対して請求する場面を中心に，責任の根拠，証拠，損害及び相談の進め方を整理する。

法令・制度の確認日は令和８年１０月１６日である。

最初に確認したいのは，何を依頼したか，どの対応が問題か，その対応がなければ結果がどう違ったか，現にどの損害が生じたかである。

弁護士への不満の大きさと，裁判で認められる請求の範囲は，同じものではない。

２　裁判に負けたら弁護士を訴えられるか

敗訴したことだけで，弁護士の損害賠償責任が決まるわけではない。

依頼の範囲と当時の資料・法令を踏まえ，弁護士が尽くすべき義務に違反したか，その違反が具体的な損害につながったかを検討する必要がある。

判決や和解に納得できない場合は，元の事件に残っている不服申立て等の期限も確認する。

責任追及を検討している間も，元の事件に必要な対応を担当する者と期限を明確にしておくことが重要である。

第２　損害賠償請求では何を確認するか

１　契約上の責任と不法行為責任

依頼者との委任契約に基づく事務処理では，民法６４４条の善管注意義務と，６４５条の報告義務などが問題となる。

債務の本旨に従った履行をしない場合などの損害賠償は，同法４１５条の要件に従って検討する。

故意又は過失により権利又は法律上保護される利益を侵害した場合には，同法７０９条の不法行為責任も問題となり得る。

どの義務に違反したかは，「弁護士なら何でもしてくれるはずだった」という理解だけでは確定できない。

委任契約書，委任状，見積り，メール及び面談記録から，受任した事務と，その後の追加依頼・方針変更を確認する。

弁護士法人との契約，複数の弁護士の関与，依頼者以外の者からの請求では，請求先と責任の根拠を別に確認する必要がある。

義務違反の有無は，通常の弁護士であれば行うべき対応を基準に判断される。

さいたま地裁平成１９年９月２８日判決（平成１７年（ワ）第８２９号）は，訴訟代理人の主張・立証が裁判所に受け入れられなかったとしても，それが「弁護士として一般的に要求される水準に比して著しく不適切・不十分である」などの特段の事情がない限り，注意義務違反とはならないとした。

他方，さいたま地裁平成１９年３月２８日判決（平成１６年（ワ）第１３０１号）は，公正証書遺言等の作成を受任した弁護士の事務処理が「弁護士としての一般的な水準に到底至っていない」として，慰謝料２００万円の限度で請求を認めた。

２　義務違反・損害・因果関係を証拠で結び付ける

次の表は，資料整理のための確認例である。

全ての事件に同じ書類や証明方法が必要という意味ではない。

確認する問題整理する事実資料の例
受任した範囲何を，いつ，誰に依頼したか委任契約書，委任状，依頼時のメール
問題となる対応すべきだった対応と，実際の対応の違い提出書面，受付控え，報告，送達関係書類
結果への影響適切な対応をすれば，どの結果を得られたか元の事件の契約，証拠，判決，相手方の反論
現実の損害失った利益，増加した支払や費用支払記録，計算書，和解書，追加費用の資料

弁護士職務基本規程や懲戒事例も，求められる行動を理解する資料になる。

ただし，規程違反や懲戒処分の有無だけで，民事上の損害賠償の要件が全て満たされるわけではない。

第３　どのような対応が問題になるか

１　時効・控訴期間などの期限を過ぎた場合

必要な手続を期限内にしなかった場合は，受任範囲，期限の根拠と起算点，弁護士が対応できた時期及び失われた権利を確認する。

元の相手方への請求権の時効と，弁護士への賠償請求権の時効は別の問題である。

詳しくは，[弁護過誤の時効―弁護士への損害賠償請求はいつまでできるか](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/bengo-kago-jikou/)を参照されたい。

期限を過ぎたことと，元の請求額全額を損害として請求できることも，同じではない。

元の請求の根拠，証拠，相手方の反論，権利実現の可能性及び他に残る回復手段を検討する。

２　説明・報告や重要な選択肢の提示が不足した場合

最高裁平成２５年４月１６日第三小法廷判決は，債務整理で特定の債権の消滅時効の完成を待つ方針を採った弁護士の説明義務を扱った。

判決は，具体的事情の下で，解決が遅れる不利益，提訴等のリスク及び回収した過払金を使って残債務を弁済する選択肢を説明すべきであったとした。

依頼者が方針を承諾していたとしても，必要な説明を尽くしたことにはならないと判断した。

同判決は，損害の点等をさらに審理するために破棄差戻しとしたものである。

最高裁が請求された損害の全額を認めて確定したものではない。

また，法廷意見と，説明・報告義務を詳しく論じた補足意見は区別して読む必要がある（判決本文４頁～７頁）。

説明が問題になるときは，説明日，相手，伝えたリスク・代替案，依頼者の回答及び方針変更の経緯を確認する。

具体的な規律は，[弁護士の説明義務・報告義務](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/03/bengoshi-setsumei-hokoku-29jo-36jo/)で整理している。

３　調査不足・事件放置が疑われる場合

調査不足では，どの争点について，どの資料・法令の確認が必要で，いつ，どの方法で確認できたかを具体化する。

後から結果が悪かったことだけでなく，対応当時の資料，費用・時間の制約，依頼者との協議及び必要な手続への影響を確認する。

[弁護士の法令・事実調査](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/04/hourei-jijitsu-chousa-37jo/)も参照されたい。

事件放置では，連絡がないことと，必要な手続が進んでいないことを分けて確認する。

提訴済みという報告がある場合も，提出先，事件番号，受付控え，最新の書面及び次の期限を整理すると，別の弁護士へ状況を説明しやすくなる。

懲戒上の評価は，[弁護士の事件放置と懲戒](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/bengoshi-jiken-houchi-tyoukai/)で扱っている。

４　AIの使用・不使用が問題になる場合

弁護士がAIを使ったことも，使わなかったことも，それだけで義務違反の有無は決まらない。

AIを使った場合はその出力を原資料で確認したか，使わなかった場合は通常の弁護士であれば確認する法令，裁判例及び事実を確認したかが問題となる。

いずれの場合も，前記３と同じく，どの争点について，どの確認が必要だったかを具体化する。

依頼者が生成AIで弁護士の書面や方針を点検した結果も，それだけでは義務違反の証明にならない。

AIの評価を手がかりにする場合も，AIが前提とした事実と資料が元の事件の記録と合っているか，どの法令・裁判例の確認が欠けていたかを資料で確かめる必要がある。

AIの利用と弁護士の注意義務の関係は，[AIを使わないことと弁護士の注意義務](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/17/ai-tsukawanai-bengoshi-chuui-gimu/)で整理している。

第４　何を損害として請求するか

１　失った利益と現実の支出を区別する

損害を整理するときは，元の事件で請求していた金額，現実に失った利益，追加で支払った金額を分ける。

元の事件の請求額を，説明なしにそのまま弁護士への請求額へ移すことはできない。

債務不履行では民法４１６条の損害の範囲も確認する。

損害額の一覧には，項目，金額，発生日，計算方法，裏付け資料及び問題の対応との関係を記載することが有用である。

既に回収した額や返還された額も記録し，同じ損害を重複して計上しないようにする。

慰謝料などを求める場合も，その法的根拠と具体的な侵害・損害を説明する必要があり，一律の相場を当てはめることは適切でない。

２　裁判費用は負けた側が払うか―弁護士費用との違い

裁判所の訴訟費用は，原則として敗訴した当事者が負担する（民事訴訟法６１条）。

一部敗訴の場合の負担は，同法６４条により裁判所が定める。

ただし，訴訟費用の負担と，自分が契約した弁護士の報酬全額を相手に負担させることは別の問題である。

元の事件で支払った報酬の清算，責任追及を別の弁護士へ依頼する費用及び裁判所の訴訟費用は，区別して検討する。

過誤を主張したことだけで，これらの全額を当然に取り戻せるわけではない。

費用の種類確認する内容
元の事件で支払った報酬・実費契約の内容，実施済み業務，委任終了時の清算と，損害賠償の問題を分ける
別の弁護士への相談・依頼費用新たな契約で負担する額と，相手への損害として請求する根拠・範囲を分ける
裁判所の訴訟費用民事訴訟法６１条の敗訴者負担の原則と，一部敗訴等の取扱いを確認する

費用負担を検討する際は，回収できると見込む額だけでなく，調査・訴訟に必要な費用，時間及び回収可能性も比較する。

裁判所の訴訟費用の負担が決まることと，自分が契約した弁護士の報酬全額を相手へ請求できることは同じではない。

第５　紛議調停・懲戒請求・訴訟はどう違うか

１　求める解決に応じて手続を選ぶ

懲戒請求は弁護士の行為の懲戒上の評価を求める手続であり，損害賠償を命じる手続ではない。

紛議調停は弁護士との紛争について話合いによる解決を図る手続であり，訴訟は法律上の請求の当否を裁判所が判断する手続である。

弁護士法４１条，５６条以下及び各弁護士会の現行案内を確認し，何を求めるのかを明確にする。

求める解決検討する手続と留意点
説明，報酬・預り金等の清算について話し合いたい所属弁護士会の市民窓口・紛議調停等の案内を確認する
行為の懲戒上の評価を求めたい懲戒請求を検討する。賠償金の回収とは別に考える
損害賠償請求の当否を裁判で判断してもらいたい請求の要件，証拠，費用及び期限を整理して民事訴訟を検討する

２　相談や調停中も期限を確認する

弁護士会へ苦情を述べたことや懲戒請求をしたことだけで，弁護士への損害賠償請求の時効の問題まで解消したと扱ってはならない。

紛議調停その他の手続についても，適用される規定と具体的な経過を確認し，必要な権利保全を別に検討する。

各手続の役割と準備資料は，[弁護士との紛議調停](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/04/bengoshi-fungi-choutei-26jo/)を参照されたい。

第６　別の弁護士へ相談するときに準備するもの

１　二つの事件の資料を分けて整理する

弁護過誤の相談には，弁護士の対応に関する資料と，元の事件の請求を評価するための資料の両方が必要になる。

契約書や連絡記録だけでなく，元の事件の主要な証拠，相手方の反論，判決・和解書及び残っている期限を持参することが有用である。

相談用の経過表は，日付，出来事，誰が何を説明・依頼したか，裏付け資料，結果及び次の期限を一行ずつ記録する。

記憶による説明と，メール・書面で確認できる事項を分けると，確認が必要な点が明確になる。

この経過表は資料整理の提案であり，それだけで請求が成立することを示すものではない。

２　相談・事件の交代・責任追及の依頼を分ける

元の事件の進め方について意見を求める相談と，従前の弁護士へ責任を追及する依頼は，目的と必要な検討が異なる。

どちらの依頼か，誰が元の事件の期限を管理するか，資料の受渡しと連絡の範囲を明確にする。

[セカンドオピニオンと弁護士の追加依頼](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/04/bengoshi-second-opinion-40jo-41jo-72jo/)も参照されたい。

記録の返還・交付を求めるときは，必要な資料名，原本・写しの別，対象期間及び利用目的を整理する。

事務所の内部メモを含む全資料が無条件に交付されるとは限らないため，資料の性質と契約等を踏まえて対象を確認する。

詳しくは，[弁護士の事件記録の返還・保管・廃棄](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/04/bengoshi-jiken-kiroku-henkan-hokan-haiki/)を参照されたい。

第７　出典

民法４１５条・４１６条，６４４条～６４６条，７０９条・７１０条，１６６条・７２４条等。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)

最高裁平成２５年４月１６日第三小法廷判決（平成２４年（受）第６５１号，民集６７巻４号１０４９頁）。

本文４頁～５頁の法廷意見と，５頁以降の補足意見を区別して参照する。

[https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-83191.pdf](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-83191.pdf)

さいたま地裁平成１９年９月２８日判決（平成１７年（ワ）第８２９号）。

[https://www.courts.go.jp/hanrei/35312/detail4/index.html](https://www.courts.go.jp/hanrei/35312/detail4/index.html)

さいたま地裁平成１９年３月２８日判決（平成１６年（ワ）第１３０１号）。

[https://www.courts.go.jp/hanrei/34626/detail4/index.html](https://www.courts.go.jp/hanrei/34626/detail4/index.html)

弁護士法４１条，５６条～５８条。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205](https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205)

民事訴訟法６１条・６４条。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109](https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109)

民事訴訟費用等に関する法律２条。

当事者等が負担する訴訟費用の範囲を定める。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/346AC0000000040](https://laws.e-gov.go.jp/law/346AC0000000040)

日本弁護士連合会「弁護士職務基本規程」２６条，２９条，３５条～３７条，４０条，４４条～４５条等。

[https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/rules/kaiki/kaiki_no_070.pdf](https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/jfba_info/rules/kaiki/kaiki_no_070.pdf)

大阪弁護士会「市民窓口」。

窓口の利用案内と紛議調停の手続案内は区別して確認する。

[https://www.osakaben.or.jp/01-aboutus/claim/madoguchi/index.php](https://www.osakaben.or.jp/01-aboutus/claim/madoguchi/index.php)

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## 弁護過誤の時効―弁護士への損害賠償請求はいつまでできるか（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/bengo-kago-jikou/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 弁護士倫理・懲戒, 弁護士制度・実務, 弁護士・弁護士会

目次

- [第１　最初に二つの期限を分ける](#sec1)
- [１　元の相手方への請求と弁護士への請求](#sec1-1)

- [２　契約日や解任日から一律には計算できない](#sec1-2)

- [第２　現行民法の原則的な期間](#sec2)
- [１　債務不履行に基づく請求](#sec2-1)

- [２　不法行為に基づく請求](#sec2-2)

- [３　時効の援用と責任の成立は別に確認する](#sec2-3)

- [第３　令和２年４月１日前の契約・出来事がある場合](#sec3)
- [１　契約上の請求は債権発生の原因も確認する](#sec3-1)

- [２　不法行為は別の経過措置を確認する](#sec3-2)

- [第４　交渉や相談をしていれば時効は止まるか](#sec4)
- [１　催告と繰り返しの請求](#sec4-1)

- [２　協議を行う旨の合意と債務の承認](#sec4-2)

- [３　弁護士会の相談・懲戒・紛議調停](#sec4-3)

- [第５　いつ何を知ったかを整理する](#sec5)
- [１　時系列に残す日付と資料](#sec5-1)

- [２　記録の収集と期限への対応を並行する](#sec5-2)

- [第６　出典](#sec6)

第１　最初に二つの期限を分ける

１　元の相手方への請求と弁護士への請求

弁護過誤の時効を考えるときは，元の事件の相手方に対する請求の期限と，弁護士に対する損害賠償請求の期限を分ける必要がある。

元の事件の期限を過ぎたという説明だけでは，弁護士への請求期限も確定しない。

本記事は令和８年１０月１６日に確認した民法等に基づき，主に金銭的損害について弁護士の責任を検討する際の確認事項を整理する。

区別する問題確認する内容
元の事件の相手方への請求元の権利の種類，時効・出訴期間等の根拠，起算点及び必要な手続
弁護士への損害賠償請求責任の根拠，損害の発生，権利を行使できる時期と認識，完成猶予・更新等

控訴などの不服申立期間も，損害賠償請求権の消滅時効と同じ制度ではない。

弁護士への責任追及を考える場合も，元の事件に残る手続と期限の確認を後回しにしないことが重要である。

２　契約日や解任日から一律には計算できない

「依頼から何年」「解任から何年」という一つの日付だけで，全ての弁護過誤の時効を計算することはできない。

何を根拠として請求し，どの損害がいつ発生し，いつ権利を行使でき，何をいつ知ったかを確認する。

契約日や解任日は重要な資料になるが，常に時効の起算点になるとは限らない。

第２　現行民法の原則的な期間

１　債務不履行に基づく請求

現行民法１６６条１項は，債権について，権利を行使できることを知った時から５年間行使しないとき，又は権利を行使できる時から１０年間行使しないときに，時効によって消滅すると定める。

弁護士との契約上の義務違反による金銭的損害の賠償を請求する場合も，まずこの規律と適用される経過措置を確認する。

二つの期間は起算点が異なる。

「過誤を知ってから必ず１０年間ある」「契約から５年経過したので必ず請求できない」とは判断できない。

請求できる損害の発生と，権利行使が可能になった時期を具体的に検討する必要がある。

２　不法行為に基づく請求

現行民法７２４条は，不法行為による損害賠償請求権について，被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から３年間行使しないとき，又は不法行為の時から２０年間行使しないときに，時効によって消滅すると定める。

契約上の責任と不法行為責任では，短期の期間と起算点の規定が異なるため，それぞれを確認する必要がある。

法的構成現行法の原則的な期間と起算点
債務不履行等の債権権利行使できることを知った時から５年／権利行使できる時から１０年（１６６条１項）
不法行為損害及び加害者を知った時から３年／不法行為の時から２０年（７２４条）

上の表は，金銭的損害を念頭に置いた現行法の原則の整理であり，旧法が適用される場合や例外を全て示すものではない。

民法１６７条及び７２４条の２には生命・身体の侵害に関する特則があるが，元の事件が医療事故・交通事故であったことだけから，弁護士への金銭的損害の請求にも当然に同じ特則が適用されると扱ってはならない。

誰のどの行為による，どの利益の侵害を請求しているのかを区別する。

３　時効の援用と責任の成立は別に確認する

民法１４５条は，当事者等の援用がなければ裁判所は時効によって裁判することができないと定める。

ただし，これを理由に期限の確認を省いてよいわけではない。

援用の有無，完成猶予・更新等とともに，そもそも義務違反，損害及び因果関係を説明できるかを検討する必要がある。

第３　令和２年４月１日前の契約・出来事がある場合

１　契約上の請求は債権発生の原因も確認する

平成２９年法律第４４号による債権法改正は，一部を除き令和２年４月１日に施行された。

同改正法附則１０条４項は，施行日前に債権が生じた場合の時効期間について従前の例によるとし，施行日以後に債権が生じても，その原因となる法律行為が施行日前にされた場合を含めている。

したがって，過誤や損害に気付いた日が令和２年４月１日以後であることだけで，現行の５年・１０年の規律を機械的に適用することはできない。

受任契約の時期，受任内容の追加・変更，債権の発生原因と時期を確認し，適用法を判断する。

同日をまたぐ案件では，契約書の表紙の日付だけでなく，実際の依頼・受任の経緯も資料にする。

２　不法行為は別の経過措置を確認する

不法行為の時効には，同改正法附則３５条の経過措置がある。

旧法の２０年の期間が施行時に既に経過していたか，生命・身体の侵害に関する旧法の短期時効が既に完成していたかなど，条項ごとの条件を確認する必要がある。

契約上の請求に関する附則１０条４項だけで，不法行為の適用法まで決めることはできない。

古い事案では，時効の期間・起算点に加えて，旧法の２０年の期間の取扱い等に関する判例の検討が必要になる場合がある。

本記事の現行法の表から，その事案が請求可能か，既に請求できないかを即断しないことが重要である。

第４　交渉や相談をしていれば時効は止まるか

１　催告と繰り返しの請求

民法１５０条は，催告があった時から６か月を経過するまでの間，時効の完成を猶予する。

その猶予中に再度催告をしても，さらに完成猶予の効力が生じるものではない。

内容証明郵便などで請求した事実を残しても，それだけで期限を何度でも延ばせるわけではない。

誰に，どの権利について，何を求める通知をし，いつ到達したかを確認する。

完成猶予中に必要な対応を検討し，発送したという事実だけで対応が完了したと扱わない。

２　協議を行う旨の合意と債務の承認

民法１５１条は，権利について協議を行う旨の書面等による合意がある場合の完成猶予を定める。

単に連絡を取り合っていることと，同条の要件を満たす合意があることは異なる。

合意の日，定めた協議期間，協議続行を拒絶する通知の有無等を確認し，催告との関係にも注意する必要がある。

同法１５２条は，権利の承認による時効の更新を定める。

謝罪，事実経過の説明，返金の提案又は保険会社への連絡があった場合も，その具体的な文言と対象となる権利を確認する。

「謝っていたから時効は問題ない」と一律に判断せず，承認に当たるかを個別に検討する。

３　弁護士会の相談・懲戒・紛議調停

弁護士会の市民窓口で相談したことや懲戒請求をしたことだけで，民事上の損害賠償請求の期限も確保できたと考えてはならない。

紛議調停についても，具体的な手続に適用される規定とその効果を確認する。

裁判上の請求等に関する民法１４７条の規律と，弁護士会への相談や申立てを混同しないことが必要である。

話合いを続けるかどうかとは別に，残る期間と権利保全の方法を確認する。

各手続の目的と準備資料は，[弁護士との紛議調停](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/04/bengoshi-fungi-choutei-26jo/)を参照されたい。

第５　いつ何を知ったかを整理する

１　時系列に残す日付と資料

起算点の判断には，結果を知った日と，その結果に至る弁護士の対応を知った日などの整理が必要になる。

ただし，以下の日付のいずれかが当然に起算点となるという意味ではない。

どの資料により何を認識できたかを示すための確認項目である。

整理する日付資料の例
依頼・受任・依頼内容の変更委任契約書，受任通知，メール，費用の説明
元の事件の期限と実際の対応判決・決定，送達関係書類，受付控え，提出書面
損害の発生・支払・回収判決，和解書，送金記録，計算書
問題となる対応を知った経緯弁護士の報告，記録の受領，別の弁護士への相談記録
請求・協議・承認等通知と配達記録，合意書，相手の回答，申立書

２　記録の収集と期限への対応を並行する

資料が全部そろうまで相談を待つと，期限の検討が遅れることがある。

分かっている日付，手元の資料，不足する資料及び連絡の状況を示し，いつまでに何をする必要があるかを先に確認することが有用である。

元の事件の処理と弁護士への責任追及のどちらについて相談しているかも明確にする。

記録の整理は，[弁護士の事件記録の返還・保管・廃棄](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/04/bengoshi-jiken-kiroku-henkan-hokan-haiki/)，別の弁護士への依頼の区別は，[セカンドオピニオンと弁護士の追加依頼](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/04/bengoshi-second-opinion-40jo-41jo-72jo/)で説明している。

期限の確認に加え，請求先，義務違反，損害，因果関係及び必要な証拠を検討することが必要である。

第６　出典

民法１４５条，１４７条，１５０条～１５２条，１６６条～１６７条，７２４条・７２４条の２。

平成２９年法律第４４号による改正の附則１０条・３５条も参照する。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)

法務省「民法（債権関係）の改正に関する説明資料―主な改正事項」。

消滅時効に関する見直しの部分を参照する。

[https://www.moj.go.jp/content/001259612.pdf](https://www.moj.go.jp/content/001259612.pdf)

法務省「民法の一部を改正する法律（債権法改正）について」。

改正法の施行時期及び経過措置の案内。

[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_001070000.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_001070000.html)

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## 重加算税の隠蔽・仮装とは―本税との違い，申告前後の証拠，会社・税理士・弁護士の確認手順（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/juukazanzei-inpei-kasou-shinkoku-chosa-shoko/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 税務, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　本税の誤りだけで重加算税は決まらない](#sec1)

- [第２　税額の誤りと隠蔽・仮装を分ける](#sec2)
- [１　過少申告型の基本的な要件](#sec2-1)

- [２　科目名や年度誤りだけで断定しない](#sec2-2)

- [第３　申告前後の時系列で証拠を読む](#sec3)
- [１　申告後の説明から何を推認するのか](#sec3-1)

- [２　質問応答記録と元資料を対応させる](#sec3-2)

- [第４　修繕費の繰上計上と仮装を分けた裁決](#sec4)
- [１　工事の完了と請求書の作成経緯が争われた例](#sec4-1)

- [２　代表者の認識と税理士作成書類の評価](#sec4-2)

- [第５　対象税額を項目ごとに計算する](#sec5)

- [第６　会社・税理士・弁護士の確認手順](#sec6)
- [１　資料と説明を先に分けて保全する](#sec6-1)

- [２　修正申告と重加算税への対応を別々に決める](#sec6-2)

- [第７　出典](#sec7)

第１　本税の誤りだけで重加算税は決まらない

法人税の税務調査で経費の計上時期や資産の評価を否認されても，そのことだけで重加算税が決まるわけではない。

本税の計算，過少申告加算税，重加算税は，それぞれの要件と対象額を分けて検討する必要がある。

本稿は，令和８年１０月１６日に確認した法令・公表資料を基に，申告済みの法人税について国税通則法６８条１項の重加算税が問題になる場面を中心に整理する。

過年度の事件では，当該申告・処分に適用される改正前後の条文と経過措置を確認する。

重加算税の検討では，①誰が何を隠し又は装ったのか，②いつ行ったのか，③その行為と申告内容がどう結び付くのか，④どの税額が対象になるのかを，証拠と対応させる。

以下の整理表や確認手順は，法定の提出様式ではなく，会社，税理士及び弁護士が事実と争点を共有するための実務上の提案である。

第２　税額の誤りと隠蔽・仮装を分ける

１　過少申告型の基本的な要件

国税通則法６８条１項は，課税の基礎となる事実の全部又は一部を隠蔽・仮装し，その隠蔽・仮装したところに基づいて申告書等を提出した場合を定めている。

同項の基本割合は対象となる基礎税額の３５％であり，通常の過少申告加算税に代えて課される。

本税そのものの３５％が常に追加されるという意味ではなく，対象税額の切分けと，同条４項による加重の適用も別途確認する。

修正申告書を提出したという一事だけでも結論は決まらない。

同条１項には，更正があるべきことを予知してされたものでない修正申告を除く旨の規定がある。

調査通知と更正予知の区別，通常の過少申告加算税への影響は，[修正申告と加算税―行政指導，調査通知及び更正予知の前後で何が変わるか（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/shusei-shinkoku-kasanzei-chosa-tsuchi-kosei-yochi/)で整理している。

２　科目名や年度誤りだけで断定しない

国税庁の法人税の重加算税に関する事務運営指針は，二重帳簿，帳簿書類の隠匿・改ざん，相手方と通謀した虚偽書類などを例示している。

他方，同指針第１の３は，翌期の収益計上や支出が確認できる計上時期の誤り，寄附金等を単に他の費用科目へ記載した場合などについて，一定の条件の下で帳簿書類の隠匿・虚偽記載等に該当しないとする。

この取扱いには，相手方との通謀や証ひょうの破棄・隠匿・改ざん等によるものではないという条件が付いている。

したがって，「科目を間違えただけだから問題がない」とも，「経費を否認されたから仮装である」とも即断しない。

請求書，発注内容，検収，実際の役務提供，支払及び仕訳作成の経緯を比較し，税額の修正理由と事実の隠蔽・仮装の根拠を別々に説明する。

同指針は行政の取扱基準であり，条文に代わるものではない。

第３　申告前後の時系列で証拠を読む

１　申告後の説明から何を推認するのか

調査時に事実と異なる回答をしたというだけで，過去の申告時点に隠蔽・仮装があったと当然に扱うことはできない。

一方，申告後の回答や書類作成の経緯が，申告前からの認識や工作を裏付ける証拠になる場合はある。

申告後の行動を証拠から一律に除外するのではなく，どの過去の事実を，どの資料と併せて推認するのかを示す必要がある。

時系列は，取引時，決算時，税理士への資料交付時，申告時，調査開始後に分けると整理しやすい。

各出来事に，行為者，作成日，実際の対象日，資料の所在，当時知っていた事実及び申告への反映を記録する。

電子ファイルの更新日時だけで，当該内容を誰がいつ認識したかまで断定しない。

２　質問応答記録と元資料を対応させる

「工事が完了していないことを知っていた」と「その年度の損金にできないと理解していた」は，同じ命題ではない。

また，税理士が作成した書類の記載を，代表者本人の知識や指示へ結び付けるには，説明，確認，承認又は修正指示の資料が必要になる。

質問応答記録書では，回答者自身の経験，担当者から聞いた内容，資料からの推測及び記憶がない事項を区別する。

誤った回答が判明した場合は，元の記録を残した上で，訂正内容，根拠資料，申出日及び相手方を記録する方法が考えられる。

説明を整えるために原資料を上書きしたり，作成日を遡らせたりすると，事実確認を困難にする。

調査対応全体は，[税務調査に関するメモ書き（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/06/zeimu-chosa-jizen-tsuchi-chobo-data-ai/)も参照されたい。

第４　修繕費の繰上計上と仮装を分けた裁決

１　工事の完了と請求書の作成経緯が争われた例

国税不服審判所の令和２年３月１０日裁決では，期末までに完了していなかった修繕工事の費用について，代表者が施工業者に請求書を発行させたことが仮装に当たるかが争われた。

審判所は，期末前の準備状況，請求書の発行時期や日付の事情，代表者の認識及び税理士の作業を具体的に検討した。

公表資料は裁決書の抄であり，本税の年度帰属を全面的に覆した裁決ではない。

２　代表者の認識と税理士作成書類の評価

審判所は，代表者が虚偽の完了日を記載するよう依頼したとの証拠や，損金算入できないことを認識していたとする根拠を検討し，仮装に当たる事実を認定しなかった。

税理士が作成した書類に情報が記載されていることから，代表者も同じ知識を持っていたと直結させなかった点が参考になる。

ただし，通常の過少申告加算税相当額を超える部分が取り消されたのであり，加算税がすべてなくなったわけではない。

この事例から，未完成工事の請求書なら重加算税が課されないとか，税理士に依頼していれば会社は責任を負わないという一般則を導くことはできない。

個別事件では，請求書発行の依頼文言，当事者間のやり取り，実際の工事進行及び申告までの認識を確認する必要がある。

詳細は[公表裁決書（抄）](https://www.kfs.go.jp/service/JP/118/03/index.html)を参照されたい。

第５　対象税額を項目ごとに計算する

隠蔽・仮装がある取引と，通常の評価差や年度誤りがある取引が混在する場合，増差所得又は追徴税額の全部を一括して重加算税の対象にしない。

国税通則法６８条１項と同法施行令２８条は，隠蔽・仮装されていない事実に基づく税額を控除する仕組みを定めている。

国税庁の事務運営指針第３も，重加対象税額と重加対象所得の計算を示している。

計算表では，否認項目ごとに本税の調整理由，隠蔽・仮装とされる行為，証拠，対応する所得金額及び税額計算への反映を記載する。

隠蔽・仮装が認められない項目についても，本税や通常の過少申告加算税が残るかは別途検討する。

対象税額と税率を区別し，３５％という数字だけで見積りを終えない。

第６　会社・税理士・弁護士の確認手順

１　資料と説明を先に分けて保全する

会社は，原始証ひょう，メール，契約書，決算前後の仕訳及び申告時に交付した資料を，出所と版が分かる状態で保全する。

税理士は，受領した資料，自ら作成した帳簿・申告書，追加照会及び会社からの回答を分け，税務判断の前提を説明できるようにする。

弁護士が関与する場合は，行為者の認識と行為の評価，手続上争う対象及び証拠の対応を整理し，税額計算との整合を税理士と確認する。

具体的な税務代理，書類作成及び不服申立ての担当は，各資格の業務範囲と依頼内容を確認して定める。

整理票には，「確認済みの事実」「本人等の説明」「資料からの推認」「未確認」を分けて記載する。

担当者の説明を，裏付けを確認しないまま確定した事実へ書き換えない。

また，同じ資料でも，工事の実施，代表者の認識，税理士の判断のどれを証明するために用いるのかを明示する。

２　修正申告と重加算税への対応を別々に決める

本税の誤りを認める場合も，重加算税の根拠となる事実と対象額について，課税庁の説明を確認する。

本税を修正することと，隠蔽・仮装の評価に同意することを混同せず，提出書面で認める事実と争う点を明確にする。

修正申告の時期は加算税に影響するため，証拠確認，納付準備及び手続期限を並行して管理する。

回答書や意見書にまとめる場合は，[税務調査への回答書と税務意見書の作り方（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/zeimu-chosa-kaitousho-zeimu-ikensho-kakikata/)も参照されたい。

事案ごとの結論を出す前に，本税の計算根拠，行為の評価及び対象税額の三つが，同じ前提事実に立っているかを確認する。

第７　出典

法令は[国税通則法６５条・６８条](https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000066)及び[国税通則法施行令２８条](https://laws.e-gov.go.jp/law/337CO0000000135)を参照した。

法令の適用時点は各事件で確認する必要がある。

行政の取扱いは，[法人税の重加算税の取扱いについて（事務運営指針）](https://www.nta.go.jp/law/jimu-unei/hojin/100703_02/00.htm)の第１の１・３及び第３を中心に参照した。

同ページの改正履歴には令和８年６月３０日までの改正が掲載されている。

裁決は，[令和２年３月１０日裁決・裁決事例集第１１８集](https://www.kfs.go.jp/service/JP/118/03/index.html)の公表裁決書（抄）を参照した。

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## 個人事業主の学費・資格取得費は必要経費になるか―研修費，家事関連費，開業費と証拠の残し方（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/kojin-jigyounushi-gakuhi-shikaku-kenshu-keihi/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 税務, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　学費という名称だけで経費にしない](#sec1)

- [第２　必要経費と家事費・家事関連費の順に確認する](#sec2)
- [１　売上げと個別に対応しない費用も検討対象になる](#sec2-1)

- [２　私的な性格がある場合は必要部分を特定する](#sec2-2)

- [第３　資格取得の学費を否認した大阪高裁判決](#sec3)
- [１　接骨院の経営者が自ら資格を取得した事案](#sec3-1)

- [２　「開業費にする」という名称変更だけでは解決しない](#sec3-2)

- [第４　業務との関係と区分の根拠を残す](#sec4)
- [１　受講の前後で保存する資料](#sec4-1)

- [２　税理士へ渡す情報を支払額だけにしない](#sec4-2)

- [第５　従業員の研修費と給与所得者の制度を混同しない](#sec5)

- [第６　関連記事と出典](#sec6)

第１　学費という名称だけで経費にしない

個人事業主本人が学校や講座へ支払う学費は，事業に役立つという理由だけで全額を必要経費にできるものではない。

現在の業務に必要な知識を更新する研修，本人が新たな職業資格を取得する教育，趣味や教養のための学習を，支出当時の目的と具体的な履修内容から区別する必要がある。

本記事は，令和８年１０月１６日に確認した所得税法，国税庁資料及び大阪高裁令和２年５月２２日判決に基づき，個人事業主とその申告を担当する税理士の確認手順を整理する。

必要経費の可否と，必要経費に算入する年分は別の問題である。

支払済みの授業料でも私的な支出は控除できず，業務上の費用であっても前払いや債務の確定など，計上時期の確認が残る。

領収書は支払の資料であり，業務との関係や私的部分の区分まで当然に証明するものではない。

第２　必要経費と家事費・家事関連費の順に確認する

１　売上げと個別に対応しない費用も検討対象になる

[所得税法３７条１項](https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000033)は，売上原価等のほか，「販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用」を必要経費の対象としている。

学費や研修費について，特定の売上げとの直接対応を一律に要求するのは適切ではない。

担当業務，講座の内容，受講時の課題及び受講後の利用状況から，業務との関連性と業務遂行上の必要性を具体的に説明する。

当年の売上げが増えなかったことだけで，一般的な業務費用を否定することもできない。

反対に，後から売上げが増えたことだけで，もともと趣味や私的な能力形成のために支出した費用が当然に業務費用へ変わるわけでもない。

目的の説明と売上げの結果を分けて記録する必要がある。

２　私的な性格がある場合は必要部分を特定する

[所得税法４５条１項１号](https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000033)は家事上の経費等を必要経費から除き，[所得税法施行令９６条](https://laws.e-gov.go.jp/law/340CO0000000096)が家事関連費の範囲を定める。

同条１号は主たる部分の業務上の必要性と必要部分の明確な区分を，２号は青色申告承認を受けた者について取引記録等による業務遂行上直接必要な部分の明確化を定めている。

青色申告であることだけで学費全額が経費になるものではない。

[所得税基本通達４５－２](https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/07/01.htm)は，主たる部分の判定を５０％超としつつ，必要部分が５０％以下でも，その部分を明らかに区分できれば当該金額の算入を認める取扱いを示している。

したがって，白色申告で業務割合が半分以下なら一切控除できない，という説明も適切ではない。

私的な学習を含む支出について，実際の業務に必要な部分と金額を特定することが中心となる。

第３　資格取得の学費を否認した大阪高裁判決

１　接骨院の経営者が自ら資格を取得した事案

[大阪高裁令和２年５月２２日判決](https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/soshoshiryo/kazei/2020/pdf/13408.pdf)は，接骨院を経営していた者が柔道整復師の資格取得のために支出した学校への支払額を扱う。

判決は，経営者本人が免許を取得することは接骨院経営に必須ではなかったことや，取得資格によって他の事業者に雇用されるなど，期間の限定なく利用できる地位を得ることを検討した。

その上で，当該接骨院の業務に必要な部分と金額について具体的な主張立証がなく，全額の算入も，算入できる一部の特定も認められないとした（PDF実頁５～７）。

この判決を，資格取得費は常に全額控除できないという一般則へ広げることはできない。

また，既に資格を持つ弁護士の業務上の活動費と，本人が新たな職業資格を取得する費用とを同じ事案として扱わない。

判決が評価した事業の実態，資格の必要性，私的な性格及び必要部分の立証を，自分の事案と比較する必要がある。

２　「開業費にする」という名称変更だけでは解決しない

[所得税法施行令７条１項１号](https://laws.e-gov.go.jp/law/340CO0000000096)は，開業費を，事業を開始するまでの間に開業準備のために特別に支出する費用と定義する。

開業前の支払であることだけでは足りず，資格取得という本人の能力形成と，具体的な事業開始の準備を区別する必要がある。

私的な学費を単に開業費や繰延資産と名付けても，必要経費性の問題が解消するわけではない。

大阪高裁判決も，学費を開業費・開発費等とする主張を採用していない（PDF実頁６～８）。

法科大学院の学費，受験のための学習費，登録費用，開業準備費及び登録後の研修費は，一括せず，支出の性質と時点に応じて確認する。

同判決は法科大学院の学費を直接判断したものではないため，その結論を学校名だけで当てはめることも避ける。

第４　業務との関係と区分の根拠を残す

１　受講の前後で保存する資料

受講を決めた時点で，当時の事業内容，担当業務，解決する必要があった課題，その講座を選んだ理由を短く記録する。

募集要項，シラバス，時間割，科目別の授業料，受講契約，領収書及び返金条件を併せて保存し，受講後は修了証，教材及び業務での利用記録を対応させる。

これは支出の説明を可能にするための実務上の提案であり，特定の書式を法令が一律に要求しているという意味ではない。

資格取得課程の一部が現在の業務に関連するという場合は，科目の独立性，内容，授業時間，費用の算定方法及び実際の利用を示す。

時間数で按分した表を作るだけでは，各科目の私的な性格や一体となった資格取得のための支払であるという問題まで解決しない。

区分できることと，その区分に法的・事実上の根拠があることを別々に点検する。

２　税理士へ渡す情報を支払額だけにしない

税理士には，①現在の業務との関係，②本人に新たに付与される資格・地位，③私的な学習部分，④必要部分の区分と計算根拠，⑤役務の提供期間と支払・返金条件，⑥青色申告承認の有無をまとめて渡す。

経理は支払資料を，事業主は目的と利用実態を説明し，税理士は所得区分，必要経費性，家事関連費及び計上年分を確認する。

税務上の結論について争いが見込まれる場合は，判断資料と採用理由を残し，弁護士と争点・証拠を共有することが有用である。

計上年分については，[国税庁No.2210](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2210.htm)が説明する債務の成立，具体的な給付の原因事実及び金額の合理的算定を確認する。

年度をまたぐ授業料，翌年分の受講料の前払及び返還される保証金を，当年の支払額として一括計上しない。

第５　従業員の研修費と給与所得者の制度を混同しない

使用者が役員・使用人の職務に直接必要な技術・知識の習得又は資格取得のために適正な費用を支給する場合には，[所得税基本通達３６－２９の２](https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/05/03.htm)及び[国税庁No.2601](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2601.htm)に給与として課税しない取扱いがある。

これは受給者側の給与課税の説明であり，個人事業主が自分のために支出する学費の必要経費性をそのまま決める規定ではない。

大阪高裁判決も，両者を別の問題として扱っている（PDF実頁７）。

給与所得者本人の研修費・資格取得費については，[給与所得者の特定支出控除](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1415.htm)という別の制度がある。

対象となる支出，証明及び控除の条件を確認し，事業所得の経費処理と混同しない。

勤務条件付き奨学金や学資金の非課税は，[従業員の学費支援に関する記事](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/shogakukin-henkan-menjo-gakushikin-hikazei/)で扱っている。

第６　関連記事と出典

①[弁護士登録初年度の確定申告](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/02/bengoshi-touroku-shonendo-kakuteishinkoku/)

②[領収書がない支出の税務と証拠保存](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/ryoshusho-nai-shishutsu-keihi-invoice-shoko-2/)

③[令和３年司法試験租税法第１問の模範解答と評価項目](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-sozei1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

法令は所得税法３７条１項，４５条１項１号，５７条の２第２項４号・５号及び所得税法施行令７条１項１号・９６条を参照した。

通達及びタックスアンサーは国税庁の行政解釈・説明であり，法令本文や裁判所の個別判断とは区別する。

大阪高裁判決は国税庁税務訴訟資料２７０号順号１３４０８のPDF実頁４～８の判断部分を中心に確認した。

同資料では事件番号が伏せられているため，番号を推測して補っていない。

本記事の資料整理・役割分担は実務への応用であり，裁判所や国税庁が学費の経費算入を一律に認めるための手順を示したものではない。

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## 大使館・外交官向け取引の消費税―免税指定店舗，免税カード，購入表と保存義務（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/gaikoku-kokan-shohizei-menzei/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 税務

目次

- [第１　大使館への販売でも自動的に免税にはならない](#sec1)

- [第２　売手の指定と買手の免税範囲を先に確認する](#sec2)
- [１　指定を受けていない売手はカードを見せられても免税にできない](#sec2-1)

- [２　大使館名や外交官という肩書だけで対象を判断しない](#sec2-2)

- [第３　通常の物品・サービスの取引で受け取るもの](#sec3)
- [１　紙の方式ではカード・身分証明票・購入表を確認する](#sec3-1)

- [２　自動車・揮発油・公共料金は専用の手続を確認する](#sec3-2)

- [第４　デジタル方式でも指定と本人確認は必要である](#sec4)

- [第５　７年間の保存は取引日から数えるとは限らない](#sec5)

- [第６　弁護士・税理士が取引前に確認する事項](#sec6)

- [第７　出典・関連記事](#sec7)

第１　大使館への販売でも自動的に免税にはならない

日本の事業者が駐日大使館や外交官に物品を販売し，サービスを提供する場合，相手方の身分だけで消費税を請求しなくてよいと判断することはできない。

外国公館等に対する取引の免税には，対象者・取引内容・売手の指定・購入手続・証拠保存を確認する必要がある。

本記事は，令和８年１０月１６日に確認した法令及び国税庁・外務省の資料に基づき，国内の売手が取引前から保存までに確認する事項を整理する。

外交関係に関するウィーン条約３４条は外交官の租税免除を定める一方，通常，物品又は役務の価格に含まれる種類の間接税を例外に挙げている。

日本における外国公館等向け取引の消費税免除は，租税特別措置法８６条，同法施行令４５条の４，同法施行規則３６条の２に基づく制度として確認する。

公館の不可侵から消費税の結論を導いたり，国内の大使館への納品だけを理由に輸出免税として扱ったりしないことが必要である。

公館の不可侵，裁判権免除及び税の免除の位置付けは，[外交関係に関するウィーン条約の解説（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/15/diplomatic-relations-vienna-convention/)を参照されたい。

本記事が扱うのは外国公館等向け取引の免税であり，外国人旅行者向け免税販売や，売手自身の納税義務が免除される免税事業者の制度とは区別する。

第２　売手の指定と買手の免税範囲を先に確認する

１　指定を受けていない売手はカードを見せられても免税にできない

外国公館等に対してこの制度による免税取引を行えるのは，国税庁長官の指定を受けた事業者である。

国税庁の個別通達３は，指定店舗以外の事業者が証明書の提示又は提出を受けても，免税で取引できないことを明記する。

買手の免税カードと，売手の免税指定は別の確認事項である。

指定を希望する場合は，指定を受ける店舗別に申請書を作成し，外務省を通じて申請する。

国税庁の申請案内は，最寄りの税務署への提出も認め，指定には審査期間を要するため余裕をもって申請するよう案内している。

請求日になってから初めて指定の有無を確認する運用は避け，見積り・契約の段階で指定通知と対象店舗を確認しておくべきである。

消費税法９条１項により納税義務が免除される事業者は，この指定を受けることができないと個別通達４の注で示されている。

「免税事業者」と「外国公館等向けの免税指定店舗」は，同じ意味ではない。

２　大使館名や外交官という肩書だけで対象を判断しない

制度の対象となる機関・人，購入する物品・サービスの範囲及び１回の取引の最低金額等は，相互条件や免税カードの種類によって異なる。

外務省発行の証明書，対象となる買手，カードに記載された条件及び有効性を具体的に確認する。

「すべての国の外交官について，全品目が同じ金額から免税になる」という一律の基準を置かない。

国税庁の個別通達１・２は対象となる機関・人の範囲を示し，名誉領事館・名誉領事官等を対象から除いている。

大使館の名称を請求書に記載したことや，外交官の知人が代金を支払ったことだけで，制度の対象者・対象取引であると判断してはならない。

第３　通常の物品・サービスの取引で受け取るもの

１　紙の方式ではカード・身分証明票・購入表を確認する

揮発油，自動車及び電気・ガス・水道・電気通信役務の特別な手続に当たらない通常の取引について，外務省は，免税カードと身分証明票（ＩＤカード）の提示，外国公館等用免税購入表の提出，消費税を除いた価格での取引，購入表の保存という流れを案内している。

購入表は買手が持参するほか，指定店舗側で様式を準備することもできる。

施行規則３６条の２第２項が求める事項は，購入者の氏名・名称等，証明書番号，売手の氏名・名称，購入年月日，資産又は役務の内容・数量・価額である。

請求書，領収書及び購入表の対応が分かるよう，取引ごとに記録を関連付けておくことが望ましい。

外務省の案内では，必要事項を記載したレシート等の写しと免税カードの写しを添付・保管することで，購入表の対応する事項の記載を省略できる。

ただし，この紙の手続における署名は本人確認のため省略できないとされており，レシートだけを残せば購入表が一切不要になるという取扱いではない。

２　自動車・揮発油・公共料金は専用の手続を確認する

国税庁の個別通達６及びパンフレットは，揮発油，自動車，電気・ガス・水道・電気通信役務，その他の取引を分けている。

自動車では，外務省の外国公館等用消費税免除証明書を用いる手続があり，パンフレットは事前に外務省から取得した証明書の提出を示す。

揮発油には購入証明書・購入票等，公共料金等には申請表・購入表等の手続があるため，通常の免税カードと購入表の流れだけで全てを処理しない。

第４　デジタル方式でも指定と本人確認は必要である

令和６年４月から，外国公館等に対する免税取引の手続はデジタル方式でも行えるようになり，従来の紙の方式も引き続き利用できる。

施行令４５条の４第２項は，外務省の情報システムによる証明書情報の提供と，購入表の記載事項に係る電磁的記録の提供を認めている。

外務省の案内によると，デジタル方式の利用登録ができるのは既に免税指定を受けている店舗である。

外交官用免税アプリに免税カード情報を表示して提示する場合も，ＩＤカードの提示は引き続き必要とされている。

アプリの利用登録によって店舗指定や本人確認を省略できるわけではない。

第５　７年間の保存は取引日から数えるとは限らない

租税特別措置法８６条２項は，免税手続による購入等を証する書類又は電磁的記録を所定の方法で保存しない場合，原則として免税を適用しないと定める。

同項には災害その他やむを得ない事情を事業者が証明した場合の例外があるが，通常の保存漏れを予定した制度ではない。

施行令４５条の４第３項の原則は，取引日の属する課税期間の末日の翌日から２月を経過した日から７年間，書類等を整理し，納税地又は取引に係る事務所・事業所等で保存するというものである。

清算中の法人で残余財産が確定した場合は１月とする特則があり，同条４項は消費税申告書の提出期限延長の適用がある場合の起算日の読替えを定めている。

購入日からちょうど７年が経過したことだけを理由に廃棄せず，自社の課税期間と適用される期限から保存満了日を確認する。

電磁的記録の保存については，施行規則３６条の２第３項が電子帳簿保存法施行規則４条１項の措置・要件に接続している。

また，同条４項は，整然とした形式及び明瞭な状態で出力した書面を，所定の場所・期間に整理して保存する方法も認めている。

この外国公館等向け免税の特則を，一般の電子取引について紙だけで保存してよいという結論に広げず，採用する方式と適用条項を分けて管理する必要がある。

第６　弁護士・税理士が取引前に確認する事項

実際の依頼・相談では，①契約の相手方と購入者，②売手の指定と対象店舗，③買手の証明書・カードの条件，④取引する資産・役務と適用する手続，⑤購入表又は電磁的記録，⑥保存担当者と保存満了日を，見積書・契約書・会計資料の間で一致させることが有用である。

これは法令の要件と行政資料を踏まえた取引管理上の提案であり，全ての項目が同じ一通の書面の法定記載事項であるという意味ではない。

例えば，大使館から国内の法律業務を依頼された場合も，「大使館案件だから報酬は消費税抜き」と即断することはできない。

役務提供の課税関係を確認した上で，本制度を使うのであれば，売手の指定，対象者・役務の範囲，証明及び保存の要件を取引前に確かめる必要がある。

指定や書類の確認が終わっていない段階では，見積りに記載する税額と，条件が満たされない場合の負担・精算方法を契約上明確にすることが望ましい。

弁護士は契約当事者，署名権限，価格・精算条項等を，税理士は課税区分，指定の適用範囲，証拠保存及び申告処理との対応を確認し，判断に用いた資料を共有することが考えられる。

外国国家や外交官との取引では裁判権免除や強制執行の制限も別に問題となるため，税の免除だけで契約・回収面の検討を終えない。

第７　出典・関連記事

①[租税特別措置法](https://laws.e-gov.go.jp/law/332AC0000000026)８６条。

②[租税特別措置法施行令](https://laws.e-gov.go.jp/law/332CO0000000043)４５条の４。

③[租税特別措置法施行規則](https://laws.e-gov.go.jp/law/332M50000040015)３６条の２。

④[電子帳簿保存法施行規則](https://laws.e-gov.go.jp/law/410M50000040043)４条１項。

⑤[国税庁・外国公館等に対する課税資産の譲渡等に係る消費税の免除の取扱いについて](https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kobetsu/kansetsu/sochiho/060401/01.htm)１～６及び各注。

⑥[国税庁・外国公館等に対する消費税免除指定店舗申請手続](https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shohi/annai/23120184.htm)。

⑦[国税庁・外国公館等との取引に係る消費税の免税について](https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shohi/kokan/pdf/01.pdf)ＰＤＦ１～４頁。

⑧[外務省・駐日外国公館等に対する消費税の免税](https://www.mofa.go.jp/mofaj/ms/po/page22_003420.html)令和８年５月２９日掲載版。

⑨[国連・外交関係に関するウィーン条約](https://legal.un.org/ilc/texts/instruments/english/conventions/9_1_1961.pdf)３４条，ＰＤＦ１０～１１頁。

⑩[外国国家を被告とする民事訴訟―国家免除，送達，欠席判決及び強制執行（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/30/gaikoku-kokka-minji-saibanken-menjo/)。

⑪[外交官の民事裁判権免除と私的な商業活動（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/diplomatic-immunity-private-commercial-activity/)。

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## 従業員が撮った写真の著作権は誰のものか―職務著作・退職時のデータ管理と差止め（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/juugyouin-shashin-shokumu-chosaku-taishoku-data/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 知的財産・著作権

目次

- [第１　会社の写真かどうかを最初に確認する](#sec1)

- [第２　職務著作の５つの確認事項](#sec2)

- [第３　社内だけで使う写真と公表名義](#sec3)

- [第４　退職時の返還・削除と証拠の保全](#sec4)

- [第５　印刷・販売の差止めとデータ廃棄](#sec5)

- [第６　外注写真との違いと税務資料](#sec6)

- [第７　出典と関連記事](#sec7)

第１　会社の写真かどうかを最初に確認する

会社のカメラで撮影し，会社のサーバーに保存した写真でも，それだけで会社が著作者になるわけではない。

構図，光の選択，撮影角度などに創作性のある写真については，著作権法１５条１項の職務著作が成立するか，撮影者から著作権の譲渡を受けたかを確認する。

カメラや記録媒体の所有と，写真の著作権の帰属は区別する必要がある。

退職者が業務写真を持ち出したときも，写真ごとの権利の帰属，保持しているデータ，予定されている利用行為を分けて整理する。

本記事は，令和８年１０月１６日時点の法令と文化庁資料を基礎に，会社側・撮影者側が確認する事項を示す。

第２　職務著作の５つの確認事項

写真について会社が著作者となるには，著作権法１５条１項の要件を満たす必要がある。

確認するのは，①法人等の発意，②その業務に従事する者による作成，③職務上の作成，④法人等の著作名義で公表するものといえること，⑤作成時の契約・勤務規則等に別段の定めがないこと，の５点である。

文化庁「著作権テキスト」令和８年度版も，従業員が作った著作物のすべてが会社の著作物になるわけではないと説明している。

写真台帳には，撮影日，撮影指示者，利用目的，担当業務，撮影者，公表予定の名義，適用される契約・就業規則を記録する。

これは法定様式ではなく，後日の帰属判断に必要な事実を残すための整理方法である。

勤務時間中に撮ったことだけで全要件を満たすと判断せず，私的な撮影と業務上の撮影を区別する。

職務著作が成立すれば会社が著作者となる。

撮影した個人から会社へ著作権が移るという説明とは異なる。

成立しない場合には，撮影者の権利を前提に，譲渡や利用許諾の有無・範囲を別に確認する。

第３　社内だけで使う写真と公表名義

写真を社内資料や制作の参考に使い，外部への公表を予定していない場合には，公表名義の要件をどう満たすかが問題となる。

プログラムの著作物には１５条２項の特則があるが，写真にその特則をそのまま適用することはできない。

令和３年司法試験知的財産法第２問の出題の趣旨は，内部利用だけを予定した写真について，仮に公表するとすれば法人等の名義で公表するものも含めるという解釈を示している。

内部利用であるために，かえって従業員に公表権等が帰属する不合理を避けるという理由付けである。

この公式資料は試験の解説であり，個別事件の判決ではない。

実務では，撮影依頼の経緯，会社の制作工程での位置付け，利用目的，名義に関する合意や運用を確認し，仮に公表する場合の名義を説明できる資料を残す。

会社の商品やゲームが会社名で公表されたというだけで，制作参考用の写真も公表されたと扱わない。

商品と写真は別個の著作物であり，写真が商品に複製されているかどうかも別の事実である。

第４　退職時の返還・削除と証拠の保全

退職時は，業務用端末，共有フォルダ，個人クラウド，バックアップ等について，業務写真の保存先とアクセス権を確認する。

写真の著作権，会社との返還・削除合意，端末の所有者を区別し，対象ファイルと処理方法を一覧にする。

会社が著作権を有するという理由だけで，退職者の私物端末へ自由にアクセスできると判断してはならない。

紛争が予想される場合は，削除の前に，撮影指示，元画像，編集履歴，契約，利用の予告等を必要な範囲で保全する。

保全用の写しはアクセスを限定し，対象データ，取得日時，取得者，取得方法を記録する。

証拠を残すことと，無制限にコピーを利用することは別である。

返還・削除の確認書では，対象ファイル，保存先，バックアップの扱い，証拠保全分の保管者・期間，完了報告の方法を具体化する。

個人写真まで含めた一括削除や，保存先を調べないままの「全削除済み」という確認に頼らない。

これらは，権利帰属と利用状況を確認した上で設計する実務上の対策である。

第５　印刷・販売の差止めとデータ廃棄

会社が著作権者で，退職者が写真を無断で印刷し販売する場合には，複製権（２１条）と譲渡権（２６条の２第１項）を検討する。

差止めには，侵害があること又は侵害のおそれがあることを示す必要がある（１１２条１項）。

販売告知，印刷の発注，配布先への連絡等は，予定される行為を特定するための資料となる。

１１２条２項の廃棄等は，同条１項の請求に際し，侵害の停止又は予防に必要な措置として検討する。

権利の対象，侵害行為，対象データ，廃棄が必要な理由を対応させる必要がある。

単に写真データを保持しているという事実だけから，あらゆるデータの廃棄を当然に請求できるわけではない。

職務著作が成立せず会社が著作権の譲渡を受けた場合は，撮影者に残る著作者人格権も別に検討する。

譲渡後の改変と不行使合意の確認事項は，[著作権全部譲渡後の改変と著作者人格権（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/24/chosakuken-zenbu-jouto-kaihen-jinkakuken/)で説明している。

第６　外注写真との違いと税務資料

外部の撮影者に報酬を支払ったことと，会社が著作者になることは同じではない。

業務従事者性を含む職務著作の要件，譲渡・許諾の条項，納品の対象を確認する。

制作委託契約では，撮影作業の対価と利用許諾・著作権譲渡の対価を対応させ，実態のある内訳を残す。

税務では，給与に当たる支払と，居住者に支払う原稿料・写真報酬・著作権使用料等を区別する。

所得税法２０４条２項１号は給与等に該当するものを同条１項の報酬等の源泉徴収から除外しているため，給与としての処理を別に判断する。

外注の場合も，個人・法人の区別，支払者の源泉徴収義務，報酬の具体的内容を確認する。

写真撮影の報酬について，所得税法施行令３２０条１項は，雑誌・広告その他の印刷物に掲載するための写真を掲げている。

写真に関する支払を一律に同じ扱いにせず，利用先と報酬の性質を確認する。

源泉徴収と請求書の確認方法は，[業務委託・外注費の源泉徴収は必要か（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/13/gyoumu-itaku-gensen-choushu/)を参照されたい。

第７　出典と関連記事

[著作権法](https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000048)２条１項１号，１０条１項８号，１５条，２１条，２６条の２，５９条，６１条，１１２条。

[文化庁「著作権テキスト」令和８年度版](https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/pdf/94436101_01.pdf)PDF実頁１２・冊子９頁「職務著作」。

[法務省「令和３年司法試験論文式試験問題出題の趣旨」](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf)PDF実頁３１，及び[採点実感・選択科目](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf)PDF実頁２２，２５末～２６の職務著作の説明。

[所得税法](https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000033)２０４条及び[所得税法施行令](https://laws.e-gov.go.jp/law/340CO0000000096)３２０条。

[国税庁「源泉徴収が必要な報酬・料金等とは」](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2792.htm)及び[文化庁「契約書の作り方」](https://www.bunka.go.jp/chosakuken/keiyaku_manual/2_3_2B.html)。

試験問題における職務著作と差止めの組立ては，[令和３年司法試験知的財産法第２問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-chizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)にまとめている。

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## 販売奨励金・リベートと消費税―売上割戻し，役務対価及び返還インボイスの区別（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/hanbai-shoureikin-rebate-shouhizei-henkan-invoice/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 税務

目次

- [第１　結論と本記事の対象](#sec1)

- [第２　売上割戻しと別の役務の対価を分ける](#sec2)
- [１　販売数量・販売高に応じた販売奨励金](#sec2-1)

- [２　数量連動でも役務の対価となる場合](#sec2-2)

- [第３　複数の商品と税率が混在する場合](#sec3)
- [１　増販率を測る商品と支払額の計算基礎を分ける](#sec3-1)

- [２　返還等の税率は元取引と対応させる](#sec3-2)

- [第４　売手・買手の調整時期と課税方式](#sec4)
- [１　当初の販売時期と返還等の時期を区別する](#sec4-1)

- [２　免税・簡易課税等は同じ計算と決めつけない](#sec4-2)

- [第５　販売店作成の精算書と返還インボイス](#sec5)
- [１　誰の登録番号を記載するか](#sec5-1)

- [２　相手方作成の書類で共有できる場合](#sec5-2)

- [３　税込１万円未満の免除と帳簿保存を分ける](#sec5-3)

- [第６　契約審査・紛争対応で残す資料](#sec6)

- [第７　関連記事](#sec7)

- [第８　出典と確認範囲](#sec8)

第１　結論と本記事の対象

販売奨励金・リベートの消費税は，勘定名だけでは決まらない。

商品の販売数量・販売高等に応じた売上割戻しなのか，広告，展示，販路拡大等の別の役務の対価なのかを，契約と実際の給付から判定する。

数量に連動する計算式でも，別の役務の対価となる場合がある。

本記事は，令和８年１０月１６日に確認した法令・国税庁資料に基づき，国内の課税取引に関係する金銭の販売奨励金を扱う。

一般課税での調整を中心とし，課税・免税の変動，簡易課税等の適用がある場合は計算方式を別に確認する。

将来の税率変更に関する制度全体や，所得税・法人税の収益計上時期を一括して説明するものではない。

第２　売上割戻しと別の役務の対価を分ける

１　販売数量・販売高に応じた販売奨励金

[消費税法基本通達１４－１－２](https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shohi/14/01/01.htm)は，販売促進の目的で，対象となる課税資産の販売数量・販売高等に応じ，取引先へ金銭で支払う販売奨励金等を，売上げに係る対価の返還等として扱う。

[国税庁No.６３５９](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6359.htm)もこの取扱いを示している。

対象商品，対象期間，数量・金額，支給率及び返品・値引きの反映方法を，契約書と精算書で対応させることが必要である。

通達の取引先には，直接の売上先である卸売業者等だけでなく，その販売先である小売業者等の取引関係者も含まれる。

メーカーから小売店への直接支払であるという理由だけで，返還等への該当性を否定しない。

卸売業者を含む商品の流れ，金銭の流れ及び対象売上げを確認する。

２　数量連動でも役務の対価となる場合

販売店がメーカーに広告，展示，販売支援等の別の役務を提供し，その反対給付を受ける場合は，その役務の対価として判定する。

[国税庁No.６１１３](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6113.htm)は，資産の譲渡・貸付け又は役務提供の反対給付を受けることが対価性の基本であると説明している。

単に販売促進という目的が共通することを理由に，全額を売上割戻しへ分類しない。

[国税庁の軽減税率制度の手引き](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/0017007-067_all.pdf#page=13)は，自動販売機の設置等に係る販売手数料と，物流センターの使用等に係るセンターフィーを挙げている。

これらは販売数量等に応じて計算されても，役務の対価であり，飲食料品の売上げ・仕入れに係る対価の返還等には当たらない。

契約上どの作業・施設利用に対して支払うのかと，その履行記録を確認する。

確認する実態消費税上の整理優先して集める資料
対象商品の販売数量・販売高等に応じた金銭の割戻し売手の対価返還・買手の仕入対価返還を検討商品別の取引明細，支給規程，対象期間と精算書
広告・展示・施設利用等の別の役務への支払役務の対価として課税関係を検討委託内容，成果・実施記録，請求書と費用負担
一つの支払に割戻しと役務対価が含まれるそれぞれの実質と算定根拠を分けて検討内訳合意，金額の根拠，商品・役務別の照合表

第３　複数の商品と税率が混在する場合

１　増販率を測る商品と支払額の計算基礎を分ける

例えば，甲商品の増販率で支給率を決め，その率をメーカーの全取扱商品の仕入額に掛ける制度を考える。

この場合，甲商品の増販を条件にしたという事情だけで，支払額の全てを甲商品の値引きと決めることはできない。

支給対象商品の範囲と，率を決める指標を分け，元取引との対応を示す必要がある。

この整理は，独占禁止法上の誘因の強さと，消費税上の対価返還の対象をそれぞれ確かめるための実務上の検討手順である。

独占禁止法上リベートが販売店の推奨を強く誘導するという評価から，税務上の区分を直接導くものではない。

逆に，税務上売上割戻しに当たることだけで，取引条件の適法性が決まるわけでもない。

２　返還等の税率は元取引と対応させる

上記手引きは，対価の返還等について，対象となった資産の譲渡・課税仕入れの事実に基づいて税率を判定するとしている。

飲食料品の割戻しと，広告等の別の役務への支払では，同じ販売奨励金という名称でも適用税率の判断が異なる。

支払日だけで一律の税率を当てたり，食品の販売に関連する支出を全て軽減税率で処理したりしない。

標準税率の取引と軽減税率の取引が混在し，返還額が合理的に区分されていない場合には，[消費税法施行令５８条２項](https://laws.e-gov.go.jp/law/363CO0000000360)が，対象となる税込取引額に占める軽減対象分の割合による計算を定めている。

No.６３５９にも計算方法の説明がある。

まず商品別・税率別の明細で対応を確認し，区分の可否と適用する計算方法を記録する。

第４　売手・買手の調整時期と課税方式

１　当初の販売時期と返還等の時期を区別する

[消費税法３８条](https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108)及びNo.６３５９によれば，売手の調整は原則として対価の返還等を行った課税期間で行う。

当初の販売の課税期間へ戻して処理することを当然の前提としない。

対象取引の日付，支給額が定まる条件，返還等を行った日及び課税期間を対応させる。

買手についても，[消費税法３２条](https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108)は，仕入れに係る対価の返還等を受けた課税期間で仕入れに係る消費税額を調整する仕組みを定めている。

同条の対象となる課税仕入れか，個別対応方式等のどの計算を用いるかを確認する。

売手の処理だけを確認して買手の調整を漏らさないことが必要である。

２　免税・簡易課税等は同じ計算と決めつけない

No.６３５９は，免税事業者であった期間の売上げにつき課税事業者となった後に返還等を行う場合や，課税売上げにつき免税事業者となった後等に返還等を行う場合には，売上税額の調整を行えないとしている。

元取引時と返還等の時の双方について，課税・免税の状況を調べる。

買手の仕入税額を実額で計算する一般課税と，簡易課税等の方式は区別する。

役務対価と判定した場合も，支払側が当然に全額を仕入税額控除できるとは限らず，課税仕入れの用途，計算方式及び保存書類を確認する。

制度の基本は[消費税とは―税率・免税事業者・簡易課税・インボイスの基本（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/01/01/shouhize-memo/)で説明している。

第５　販売店作成の精算書と返還インボイス

１　誰の登録番号を記載するか

[消費税法５７条の４第３項](https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108)は，売上げに係る対価の返還等を行う適格請求書発行事業者に，適格返還請求書の交付義務を定めている。

記載事項は，返還等を行う事業者の氏名・名称及び登録番号，返還等の日と元取引の日，対象資産・役務の内容，税率別の合計額，税率別の消費税額等又は適用税率である。

販売店が奨励金請求書を作る場合でも，メーカーの売上げに係る対価返還を示す書類であれば，必要な登録番号は返還等を行うメーカーのものである。

書類を作成した販売店の登録番号を記載すれば足りる，と取り違えない。

一方，販売店が別の広告役務等を提供した対価を請求するなら，役務提供者側の請求書として確認する。

２　相手方作成の書類で共有できる場合

[国税庁「インボイス制度に関するQ&amp;A」問６３](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/qa/63.pdf)は，売上先が作成する奨励金請求書に適格返還請求書の必要事項が記載され，返還等の内容を記載した書類が当事者間で共有される場合には，支払側が改めて適格返還請求書を交付しなくても差し支えないとしている。

単に請求書という題名があることや，振込額が一致することだけで判断しない。

精算書の作成者，記載すべき登録番号の主体，対象期間，対象商品，税率別内訳，双方で共有した版及び帳簿との対応を確認する。

これは上記Q&amp;Aの要件を確認するための実務上の照合方法である。

二重発行や処理漏れを避けるため，契約段階で作成・確認・共有の担当を定めておくとよい。

３　税込１万円未満の免除と帳簿保存を分ける

[消費税法施行令７０条の９第３項２号](https://laws.e-gov.go.jp/law/363CO0000000360)は，返還等の税込価額が１万円未満の場合の交付義務免除を定めている。

これは返還等の税額調整そのものや，No.６３５９が求める明細等を記録した帳簿の保存を不要にする規定ではない。

交付義務の有無，計算方法及び保存資料を分けて点検する。

第６　契約審査・紛争対応で残す資料

弁護士は，支給条件の約束，対象商品の範囲，推奨・価格遵守等の条件，不支給・減額の条件及び実際の運用を確認する。

税理士は，元取引，支給額の計算，役務の有無，適用税率，課税期間，課税方式，精算書と帳簿を対応させる。

双方が同じ契約・明細を用いても，独占禁止法上の評価と消費税上の判定はそれぞれ根拠を示す。

紛争になった場合は，未払の奨励金請求，過去の対価の返還，別の役務の報酬及び損害の補填を区別し，何を理由にいくら支払うかを合意書に残す。

名称だけを和解金に変更しても，元の給付内容の検討を省くことはできない。

具体的な課税関係は，合意書だけでなく，発注・実施・精算・支払の資料と併せて確認する。

第７　関連記事

① [販売代理店の値引き・顧客切替えと独占禁止法―再販売価格拘束、リベート及び拘束条件付取引（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/dealer-discount-customer-switching-antitrust/)

② [競争者との取引を理由とする供給停止・取引妨害への対応―独占禁止法，証拠保全，損害賠償と税務（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/kyousousha-torihiki-bougai-kyoukyu-teishi/)

③ [令和３年司法試験経済法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３７項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-keizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

第８　出典と確認範囲

[消費税法](https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108)３２条・３８条・５７条の４第３項，[同法施行令](https://laws.e-gov.go.jp/law/363CO0000000360)５８条・７０条の９第３項，消費税法基本通達１４－１－２を確認した。

国税庁No.６３５９・No.６１１３は令和８年４月１日現在法令等の表示を確認し，軽減税率制度の手引きはPDF実頁１３頁・印刷１１頁の販売奨励金の説明，問６３は令和５年１０月改訂の２頁を参照した。

手引きの役務対価と対価返還の区別を用いるもので，古い資料の税率を将来の取引にそのまま適用するものではない。

例示した商品の組合せ，資料の整理順及び部門間の連携は，本記事の実務上の整理である。

司法試験の経済法の公式資料が消費税の処理を示したという趣旨ではない。

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## 国際結婚は日本で有効か―成立・方式・重婚と配偶者控除の確認順序（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/international-marriage-validity-spouse-tax/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 親族法・家事事件, 親族・相続

目次

- [第１　国際結婚では何を確認するか](#sec1)

- [第２　婚姻の資格と本国法](#sec2)
- [１　各当事者の本国法を調べる](#sec2-1)

- [２　重国籍と国籍選択を分ける](#sec2-2)

- [第３　婚姻の方式と戸籍への報告](#sec3)
- [１　日本で婚姻する場合](#sec3-1)

- [２　外国で婚姻した場合](#sec3-2)

- [第４　前婚がある場合の無効・取消し](#sec4)

- [第５　子の親子関係は別に調べる](#sec5)

- [第６　配偶者控除を判断する前の確認](#sec6)

- [第７　相談・申告前にそろえる資料](#sec7)

- [第８　関連記事と一次資料](#sec8)
- [１　関連記事](#sec8-1)

- [２　一次資料](#sec8-2)

第１　国際結婚では何を確認するか

国際結婚の相談では，婚姻証明書の有無だけでなく，婚姻する資格，婚姻の方法，日本での戸籍への反映を分けて確認する必要がある。

婚姻が有効かどうかは，再婚，離婚，子の身分及び税務申告の前提にもなる。

本記事は令和８年１０月１６日現在の日本法と公的資料に基づき，日本人と外国人との婚姻を中心に，確認の順序を整理する。

最初に，誰と誰の婚姻を，どの国で，どの時点について判断するかを決める。

日本での有効性と相手国での有効性・登録は別に確認し，国ごとの外国法の内容は原文と適用時点に基づいて調べる。

特定の外国の制度が日本と同じであることを前提にしない。

第２　婚姻の資格と本国法

１　各当事者の本国法を調べる

通則法２４条１項は，婚姻の成立を各当事者の本国法によらせている。

年齢や既存婚姻などの実質的成立要件について，双方の国籍と婚姻時の法令を確認する。

一人の本国法の条件を満たしたことだけで，婚姻全体が有効になるわけではない。

婚姻要件具備証明書は，外国人がその本国法上の婚姻要件を備えることを確認するための重要な資料である。

法務省の戸籍Ｑ＆Ａは，その国の証明書が発行されない場合の代替資料も案内している。

証明書を取得できないときは，事情と代替資料を届出先へ確認し，記載内容に疑問があるときは前婚・離婚の原資料までさかのぼる。

２　重国籍と国籍選択を分ける

日本国籍を含む重国籍者の本国法は，通則法３８条１項ただし書により日本法となる。

日本国籍を選択したかどうかだけでなく，婚姻時にどの国籍を有していたかを確認する。

外国籍だけを記載した旅券一通から，日本国籍がないと断定しない。

国籍法１４条２項の選択の宣言と，外国の国籍を実際に失うことも同一ではない。

同法１６条１項は，選択の宣言をした日本国民に外国籍の離脱に努めることを求めている。

宣言の記録と外国法上の国籍喪失をそれぞれ確かめる必要がある。

第３　婚姻の方式と戸籍への報告

１　日本で婚姻する場合

通則法２４条２項は婚姻の方式を婚姻挙行地法によらせ，同条３項本文は一方当事者の本国法に適合する方式も認める。

ただし，日本で婚姻が挙行され，当事者の一方が日本人である場合，同項ただし書により本国法方式を選ぶことはできない。

日本に駐在する外国領事の面前で手続をしたというだけで，婚姻挙行地をその外国と扱わない。

日本法による婚姻は，民法７３９条１項の届出によって効力を生ずる。

日本人を含む夫婦が日本国内で外国方式の領事婚だけを行った場合，外国の証書があることのみをもって，日本でも有効な婚姻が成立したと判断しない。

法務省が案内する外国人同士の領事婚と，日本人を当事者に含む場合とを区別する。

２　外国で婚姻した場合

外国での結婚式が，その国の法に従った法律上の婚姻を成立させるかを確認する。

挙式と法的な婚姻登録が別の手続になっている場合もあるため，式の写真だけで判断しない。

当事者の実質的成立要件の確認も必要である。

法務省の戸籍Ｑ＆Ａは，外国方式で有効に成立した婚姻について，婚姻成立の日から３か月以内に証書の謄本と日本語訳を提出する手続を案内している。

これは，外国で既に成立した婚姻の事実を日本の戸籍に反映する報告であり，日本で初めて婚姻を成立させる届出と分けて考える。

日本の戸籍への報告が未了であることだけで，外国方式の婚姻を直ちに無効又は内縁と扱うことはできない。

第４　前婚がある場合の無効・取消し

日本法は重婚を禁じ，違反した婚姻について取消しを定めている（民法７３２条・７４４条）。

婚姻の取消しは将来に向かってのみ効力を生ずる（同法７４８条１項）。

重婚の疑いがあることから，直ちに初めから当然無効であったと扱うことはできない。

国際結婚では，違反した成立要件の準拠法がどのような効果を定めるかも確認する。

双方の本国法の適用関係と，無効・取消し等の異なる効果の調整が問題になるため，日本の取消しという名称だけで結論を出さない。

前婚が事実上破綻していること，離婚の合意があること，法的に離婚が成立したことを区別する。

前婚を解消する場合は，通則法２７条等による離婚準拠法，実際の離婚方法，日本と相手国における効力・登録を確認する。

外国裁判があるときはその承認も別の問題となる。

外国の登録が残っていることと，日本で前婚が法的に存続していることは，同じ判断ではない。

婚姻自体の争いを裁判で解決する場合には，無効，取消し，離婚のどの訴えを求めるかを先に整理する。

第三者が提訴する場合の被告は，原則として当該身分関係の当事者双方であり，死亡がある場合等には別の規律がある（人事訴訟法１２条）。

日本の国際裁判管轄は，同法３条の２の該当する号と３条の５を確認し，日本法が準拠法になることから当然に管轄もあると扱わない。

第５　子の親子関係は別に調べる

夫婦間の婚姻に問題がある場合でも，子の法律上の親子関係を同時に否定してよいわけではない。

通則法２８条は嫡出である子の親子関係の成立を，同法２９条は嫡出でない子の親子関係の成立を扱う。

婚姻の問題と子の関係を分け，出生時の父母の国籍，認知の有無と時期，適用する法及びその効果を確認する。

親子関係の成立，親権等の効果及び国籍取得も別の問題である。

婚姻の無効を理由として，子の戸籍，親子関係又は国籍を一括して判断しない。

詳しくは[外国での認知と日本の戸籍・認知無効](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/international-recognition-parentage-invalidity/)を参照されたい。

第６　配偶者控除を判断する前の確認

国税庁の所得税基本通達２－４６は，所得税法上の配偶者について民法上の配偶者を基準とし，内縁関係を含めない取扱いを示している。

同通達の注は，外国人で民法の規定によれない者について，通則法によることに留意するとしている。

国際結婚では，日本の婚姻届がないという一事だけで控除対象外と決めず，まず日本から見た婚姻の有効性を確認する必要がある。

法律上の婚姻が確認できても，それだけで配偶者控除の適用が決まるわけではない。

対象年分，判定時点，納税者と配偶者の所得，生計を一にすること，専従者への該当性等を別に確認する。

国税庁の案内では一般にその年の１２月３１日の現況によるとされ，死亡等の場合には別の判定時点もある。

婚姻日，離婚日，無効・取消しに関する裁判の内容と確定日を，申告対象年と対応させる。

無効と取消しの効果を混同して，過年度の控除が一律に消える，又は必ず維持されると判断しない。

本記事は婚姻関係の確認を扱うものであり，個別の過年度申告，更正の請求等の可否は，各年分の法令と事実関係に基づいて検討する。

第７　相談・申告前にそろえる資料

①婚姻時及び問題となる時点の双方の国籍資料，戸籍，外国の身分登録。

②婚姻証明書，婚姻要件具備証明書，届出・報告の受理記録と日本語訳。

③前婚の婚姻・離婚証明，裁判書，確定及び送達に関する資料。

④子の出生証明，出生時の父母の国籍，認知その他の身分行為の資料。

⑤適用時点の外国法原文，施行日，経過措置及び翻訳。

⑥税務申告の対象年，婚姻関係の変動日，所得・生計・国外居住に関する資料。

資料の名称だけでなく，発行機関，証明する事実，対象時点を確認する。

弁護士は婚姻・離婚・親子関係の法的状態を，税理士はその状態を前提とする対象年分ごとの課税要件を整理し，判断が未確定の箇所を共有することが重要である。

第８　関連記事と一次資料

１　関連記事

[国際離婚の手続選択と日本の国際裁判管轄・準拠法](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/24/international-divorce-jurisdiction-applicable-law/)

[「日本人の配偶者等」の在留資格](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/22/nihonjin-haigusha-visa-gisou-kekkon/)

[令和３年司法試験国際関係法（私法系）第１問の模範解答と評価項目](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kokusai-shihou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

２　一次資料

通則法２４・２７・２８・２９・３８条等：[https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000078](https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000078)

民法７３２・７３９・７４２・７４４・７４８条：[https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)

人事訴訟法２条，３条の２，３条の５，１２条：[https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000109](https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000109)

国籍法１４・１６条：[https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000147](https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000147)

法務省「国際結婚，海外での出生等に関する戸籍Ｑ＆Ａ」Ｑ１～４：[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji15](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji15)

国税庁「所得税基本通達」２－４６・注：[https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/01/07.htm](https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/01/07.htm)

国税庁「配偶者控除」Ｑ１等：[https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1191_qa.htm](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1191_qa.htm)

国税庁「配偶者控除」対象者・要件：[https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1191.htm](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1191.htm)

本記事は日本法による確認手順を整理するもので，特定国の婚姻・離婚法や国籍喪失の要件を確認したものではない。

関連する試験答案の仮想国法及び試験当時の法令を，現在の個別案件の結論として用いるものではない。

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## 民事再生計画の取消しと手続廃止―不正な決議・不払い・遂行不能を弁護士と税理士が見分ける（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/minji-saisei-keikaku-torikeshi-suikoufunou-haishi/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 破産・個人再生, 債務整理, 税務, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　認可後の問題は，まず手続の段階から確認する](#sec1)
- [１　認可決定の確定と手続終結を分ける](#sec1-1)

- [２　認可前の不認可とも区別する](#sec1-2)

- [第２　不正な決議を理由とする再生計画の取消し](#sec2)
- [１　不正と計画成立への影響を調べる](#sec2-1)

- [２　申立ての制限と裁判所の裁量](#sec2-2)

- [第３　不払い，計画変更，遂行不能を区別する](#sec3)
- [１　履行懈怠による取消申立てには申立人の要件がある](#sec3-1)

- [２　変更による継続を検討できる場面](#sec3-2)

- [３　遂行の見込みがないことが明らかなら必要的廃止](#sec3-3)

- [第４　廃止，取消し，破産開始の効果を分ける](#sec4)
- [１　廃止だけで変更前の債権へ戻るわけではない](#sec4-1)

- [２　職権破産は先行する破産手続の有無でも異なる](#sec4-2)

- [第５　弁護士から税理士へ渡す資料と貸倒れの検討](#sec5)
- [１　切捨額，残存額，その後の権利変動を別にする](#sec5-1)

- [２　役務請求権や前払金を売掛金に置き換えない](#sec5-2)

- [第６　関連記事と出典](#sec6)
- [１　関連記事](#sec6-1)

- [２　一次資料と確認範囲](#sec6-2)

第１　認可後の問題は，まず手続の段階から確認する

取引先の再生計画に問題が生じたときは，認可決定の確定，手続の終結，支払の遅れ，計画を遂行できる見込みを順に確認する。

不正な決議を理由とする計画取消し，一部の不払いを理由とする取消し，遂行不能が明らかになった場合の手続廃止には，それぞれ申立人・要件・効果がある。

「予定どおり入金がない」という事実だけで，取消し，破産開始又は税務上の全額貸倒れが決まるわけではない。

本記事は，法人の通常の民事再生を中心に，令和８年１０月１６日に確認した現行法で整理する。

小規模個人再生・給与所得者等再生の特則，個別事件の申立期限の計算及び税額の計算は，事件資料に即した追加確認を要する。

１　認可決定の確定と手続終結を分ける

民事再生法１８８条は，監督委員・管財人の選任の有無等に応じて手続の終結を定める。

監督委員がいる場合は，計画の遂行又は認可決定確定後３年の経過が終結の基準となる。

管財人がいる場合には別の基準があるので，「認可された」「３年たった」という情報だけで現在の手続状態を決めず，終結決定と公告を確認する。

２　認可前の不認可とも区別する

認可審査の段階では，計画の遂行見込みがないことや，決議が不正な方法で成立したことが，同法１７４条２項２号・３号の不認可事由となる。

認可決定が確定した後は，同法１８９条の計画取消し，手続が続いている場合の同法１９４条の廃止等を検討する。

申立書を作る前に，何を取り消し，又はどの手続を終わらせるのかを特定する必要がある。

第２　不正な決議を理由とする再生計画の取消し

１　不正と計画成立への影響を調べる

同法１８９条１項１号は，「再生計画が不正の方法により成立したこと」を取消事由とし，再生債権者の申立てによる取消しを定める。

条文の「により」という関係を確かめるため，不正と疑われる行為だけでなく，その行為が計画成立に与えた影響も整理する。

これは条文に沿った検討の順序であり，ある不正行為を発見すれば必ず計画を取り消せるという意味ではない。

例えば，架空債権の届出や賛否の操作が疑われる場合は，債権の実在性，届出書，認否書，議決権の認否，投票記録及び関与者の連絡を保全する。

頭数と議決権額の要件は異なるため，疑わしい票を除いた集計と，真実を知らされなかった債権者の意思形成への影響を分けて検討する。

後者についても，後日の発言だけを結論にせず，当時の説明・投票経緯と照合する。

２　申立ての制限と裁判所の裁量

同条２項は，不正を知った時から１月，認可決定が確定した時から２年という制限を置く。

認可決定への即時抗告でその事由を主張した場合や，知りながら主張しなかった場合にも申立ての制限がある。

事由を知った日，認可確定日，即時抗告の経過をそれぞれ確認する。

同条１項は，裁判所が取消決定を「することができる」と定める。

取消事由の有無を検討した後に，取消しをするかという判断が残る。

申立てを検討する際は，行為の重大性や決議の公正に加え，既にされた履行，今後の資金繰り，取消しによる債権者への影響を具体的資料で示すことが考えられる。

これは本記事の実務上の整理であり，特定の事情が常に優先するという判断基準を定めるものではない。

第３　不払い，計画変更，遂行不能を区別する

１　履行懈怠による取消申立てには申立人の要件がある

同法１８９条１項２号は計画の履行懈怠を取消事由とするが，申立てができる債権者は同条３項により限定される。

裁判所が評価した計画上の未履行部分の権利総額の１０分の１以上に当たる権利を有し，かつ，自己の履行期が到来した権利の全部又は一部の履行を受けていないことが必要である。

ここでいう割合を，再生前の帳簿残高だけから計算しない。

同条１項３号の無許可・無同意行為による取消しは別の類型なので，根拠となる号も特定する。

２　変更による継続を検討できる場面

認可決定後にやむを得ない事由で計画事項を変更する必要が生じた場合は，同法１８７条による変更を検討する。

変更は再生手続終了前に限られ，債権者に不利な影響を及ぼす変更には同条２項の手続がある。

債務者との支払猶予の話合いを，裁判所による計画変更が成立したことと同じに扱わない。

３　遂行の見込みがないことが明らかなら必要的廃止

認可決定確定後，手続が継続している間に計画を遂行する見込みがないことが明らかになったときは，同法１９４条により，再生債務者等・監督委員の申立て又は職権による手続廃止が問題となる。

裁判所は廃止決定を「しなければならない」とされ，１８９条の裁量的な取消しと判断構造が異なる。

一度の遅延と計画全体の遂行不能を混同せず，資金繰り，事業収支，支援資金の確実性，支払予定及び実績を照合する。

第４　廃止，取消し，破産開始の効果を分ける

１　廃止だけで変更前の債権へ戻るわけではない

同法１９５条５項は，廃止決定の効力について確定を要すると定める。

同条６項により，認可決定確定後の廃止は，計画の遂行及び法律により生じた効力に影響しない。

廃止通知を受けたことだけを理由に，切捨て前の債権全額をそのまま請求・記帳し直さない。

一方，計画取消決定が確定した場合は同法１８９条７項，計画履行完了前に破産開始又は新たな再生開始があった場合は同法１９０条に，変更された債権の原状回復等の規定がある。

既に受けた弁済や計画によって得た権利の扱いも確認し，帳簿残高と手続参加の基礎額を一つの数字にまとめない。

２　職権破産は先行する破産手続の有無でも異なる

同法２５０条１項は，破産手続開始前の再生債務者について，廃止・取消し等の決定が確定し，破産開始原因となる事実があるとき，裁判所が職権で破産開始を決定できると定める。

廃止と同時に当然に破産へ移るという規定ではない。

同条２項は，既に開始していた破産手続が再生計画認可決定の確定で効力を失った後，１９３条・１９４条による廃止又は計画取消しの決定が確定した場合について，原則として職権破産を必要的とする。

同項ただし書の場合もあるため，先行する破産開始決定，計画認可確定及び新たな破産申立ての有無を確認する。

２５０条１項の「できる」をすべての移行類型へ広げないことが大切である。

第５　弁護士から税理士へ渡す資料と貸倒れの検討

１　切捨額，残存額，その後の権利変動を別にする

法人税基本通達９－６－１(1)は，法人の金銭債権について認可決定により切り捨てられる部分を対象とする。

残存債権の不払い・回収不能は別に調べ，同通達９－６－２を使う場合は，資産状況・支払能力等から残る金銭債権の全額の回収不能が明らかになった年度，担保の処分及び損金経理を確認する。

計画の不正を疑ったこと，取消申立てをしたこと又は廃止されたことだけで，全残高の貸倒損失を確定しない。

弁護士は，対象債権，認可決定日と確定日，切捨額・残存額，取消し又は廃止の決定と確定，破産開始，既払額，保証・担保からの回収を時系列で税理士へ伝える。

税理士は，元の帳簿・過年度申告・貸倒計上額と対応させ，権利の原状回復と現実の回収可能性を確認する。

権利が戻った場合の過年度処理・当期処理を，民事上の効果だけから一律に決めない。

この資料一覧は実務上の提案であり，法定添付書類を列挙したものではない。

２　役務請求権や前払金を売掛金に置き換えない

開始前の契約に基づく役務請求権は，財産上の請求権として再生債権となることがある（民事再生法８４条）。

非金銭債権の議決権評価額を定めても，そのことだけで返金請求権が発生したり，金銭債権の貸倒損失の計上額が決まったりするわけではない。

契約が続いているのか，解除等により返還請求権が生じたのか，何がいくら回収できないのかを先に確認する。

消費税法３９条の貸倒れ控除は，自己が行った課税資産の譲渡等の対価を回収できない場合の制度である。

買主の前払金・返還債権へそのまま適用せず，課税仕入れの時期，実際の役務提供，元の控除の有無等を別に調べる。

消費税法３０条１項及び消費税法基本通達１１－３－１は，この時期の確認の出発点となる。

第６　関連記事と出典

１　関連記事

①[民事再生の再生計画案が否決されたとき](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/minji-saisei-hiketsu-haishi-kenren-hasan/)

②[民事再生の債権届出を忘れたら](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/minji-saisei-saiken-todokede-jinin-shikken/)

③[法人の貸倒損失の計上基準―法人税・消費税](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/10/%ef%bd%8bashidaore-keijyoukijyun/)

④[令和３年度司法試験倒産法第２問の模範解答と評価項目](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-tousan2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

④は試験時の法令と問題文による学習用の事例であり，本記事の現行法の根拠は次の一次資料による。

２　一次資料と確認範囲

①e-Gov「民事再生法」：[https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225](https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225)

４９条，８４条，８７条，９４条，１７２条の３，１７４条，１８７条～１９０条，１９４条・１９５条，２５０条を確認した。

②e-Gov「法人税法」２２条３項：[https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000034](https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000034)

③国税庁「法人税基本通達９－６－１～３」：[https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/hojin/09/09_06_01.htm](https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/hojin/09/09_06_01.htm)

９－６－１は「その事実の発生した日の属する事業年度」，９－６－２は全額回収不能が「明らかになった事業年度」と定め，適用類型と時点の確認を要する。

④e-Gov「消費税法」３０条１項・３９条１項：[https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108](https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108)

⑤国税庁「消費税法基本通達１１－３－１」：[https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shohi/11/03.htm](https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shohi/11/03.htm)

⑥国税庁「No.6367 貸倒れに係る税額の調整」：[https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6367.htm](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6367.htm)

条文・通達は令和８年１０月１６日に確認した範囲による。

通達は国税庁の公表する取扱いであり，裁判所の判断とは区別する。

本記事の資料整理や検討順序は，確認した条文・通達を基にした実務上の提案である。

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## 注文者が破産したときの工事代金と消費税―完成・引渡し・前受金・貸倒れを分ける（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/chuumonsha-hasan-koujidaikin-shohizei/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 破産・個人再生, 債務整理, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　報酬を請求できることと消費税の時期を分ける](#sec1)

- [第２　注文者の破産と未払工事代金](#sec2)
- [１　解除する主体と完成時点を確かめる](#sec2-1)

- [２　既払金・未払報酬・解除損害を区分する](#sec2-2)

- [第３　消費税では前受金・完成・引渡しを確かめる](#sec3)
- [１　前受金の入金だけで売上げを計上しない](#sec3-1)

- [２　建設工事の引渡しは書類の表題だけで決まらない](#sec3-2)

- [３　未収金と特例も別に確認する](#sec3-3)

- [第４　破産債権になっただけで貸倒れとしない](#sec4)
- [１　法人税は切捨て・全額回収不能・一定の取引停止を分ける](#sec4-1)

- [２　消費税は元の課税売上げと貸倒事由を対応させる](#sec4-2)

- [第５　弁護士と税理士が共有する資料](#sec5)

- [第６　関連記事](#sec6)

- [第７　出典と確認範囲](#sec7)

第１　報酬を請求できることと消費税の時期を分ける

注文者が破産しても，既にした仕事の報酬債権がすべて消えるわけではない。

一方，その債権が破産手続で配当の対象となることと，消費税上の売上げがいつ生じるかは別の問題である。

工事の完成，税務上の引渡し，代金の入金，解除及び貸倒れを，一つの「倒産日」や決算上の科目名だけで処理しないことが出発点となる。

本記事は，国内の法人間の建設工事請負を中心に，請負人側の弁護士と税理士が共有する確認事項を示す。

法令・国税庁資料の確認日は令和８年１０月１６日である。

請負人自身が破産した場合，海外取引，個人事業者の所得税，インボイスの保存要件，契約不適合による値引き及び返還インボイスの詳細は，それぞれ別に確認する。

第２　注文者の破産と未払工事代金

１　解除する主体と完成時点を確かめる

[民法６４２条](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)１項は，注文者が破産手続開始決定を受けた場合の請負契約の解除を定める。

同項ただし書の「請負人による契約の解除については、仕事を完成した後は、この限りでない」という制限は，請負人についてのものである。

仕事が完成したという理由だけで，破産管財人の解除も当然にできなくなると扱わない。

完成していても引渡しと残代金支払が残る場合には，注文者破産の特則を検討する。

請負人が破産した場合の破産法５３条・５４条による処理と，主体を入れ替えないことが大切である。

管財人への確答催告は，破産法５３条３項による同条２項の準用も確認する。

２　既払金・未払報酬・解除損害を区分する

民法６４２条２項は，既にした仕事の報酬及びその中に含まれていない費用について，破産財団の配当に加入できるとする。

同条３項の管財人解除による損害も，既往の報酬・費用と請求原因を分ける。

未払報酬が残ることと，全額を直ちに財団から受け取れることは同じではない。

また，完成済みの仕事の報酬の一部として支払われた金銭を，解除だけを理由に全額返還するものと扱わない。

支払額が出来高報酬を超える場合や，成果物の帰属・担保の問題がある場合は，別の判断が必要となる。

民事上の処理は[注文者破産と民法６４２条の解説（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/24/chuumonsha-hasan-mikansei-ukeoi-minpou642/)に詳しい。

第３　消費税では前受金・完成・引渡しを確かめる

１　前受金の入金だけで売上げを計上しない

[国税庁No.６１６５](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6165.htm)は，前受金や前払金があっても，原則として実際に引渡しやサービスの提供があった時を，売上げや仕入れの時期と説明する。

前受金を受け取った日や，注文者が前払金を支払った日だけで決めない。

請負人の前受金残高と注文者の前払金残高を照合するときも，入出金の一致だけでなく，どの工事・出来高・給付に充てられた金額かを確認する。

買主・注文者側の前払金返還請求と，請負人側の未収工事代金を，同じ消費税の貸倒れとして処理しない。

２　建設工事の引渡しは書類の表題だけで決まらない

[消費税基本通達９－１－５・９－１－６](https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shohi/09/01/02.htm)によれば，引渡しを要する請負では，原則として全部を完成して引き渡した日を確認する。

建設工事等の引渡しの日は，作業結了，搬入，検収完了，使用収益ができるようになった日などから，工事の種類・性質，契約内容等に照らして合理的で，事業者が継続して採用している日による。

したがって，「引渡書がまだない」「完成済みと経理に伝えた」という事情だけでは，税務上の引渡しの日を確定できない。

契約条項，実際の使用開始，鍵や管理権限の移転，検収記録及び従前の処理方針を照合する。

民事上の引渡義務が残るかという評価と，通達に基づく税務上の時期の判定も，区別して説明する。

３　未収金と特例も別に確認する

引渡し等を終えて課税売上げが生じている場合には，代金が未収であることだけで売上げの時期を入金日まで延ばすことはできない。

反対に，民法上の報酬債権が配当の対象になることだけで，消費税の取引時期が同じ日になるともいえない。

工事進行基準に関する消費税法１７条の特例を用いる場合は，申告・経理の前提と適用状況を確認する。

[国税庁No.６１６１](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6161.htm)は，所得税・法人税の工事進行基準と消費税の申告方法を当然に同一としない説明をしている。

同じ工事で，既に特例により売上げを認識した部分を，引渡し時に二重計上しないことも必要である。

部分完成・部分引渡しがあるときは，消費税基本通達９－１－８の取扱いを確認する。

出来高に応じた中間金の受領だけでなく，部分の完成・引渡しと，その都度代金を収入する特約又は慣習を確かめる。

第４　破産債権になっただけで貸倒れとしない

１　法人税は切捨て・全額回収不能・一定の取引停止を分ける

[法人税基本通達９－６－１～９－６－３](https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/hojin/09/09_06_01.htm)は，債権の切捨て等，全額回収不能，一定期間の取引停止等を区分する。

例えば９－６－２では，全額回収不能が明らかになった事業年度と損金経理を確認し，担保物がある場合はその処分後という要件にも注意する。

破産申立てや債権届出をしたという事実だけで，全額回収不能が証明されたことにはならない。

９－６－３は未収請負金を売掛債権に含めるが，１年経過の取扱いには継続取引の停止等の前提がある。

単発の工事で１年間入金がなかったことだけを理由に，機械的に適用しない。

担保，保証，配当見込み，既払金充当，争いのある相殺及び第三者からの回収を整理し，残高と税務類型を税理士に示す。

２　消費税は元の課税売上げと貸倒事由を対応させる

[消費税法３９条](https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108)による控除は，国内の課税資産の譲渡等に係る債権を前提とする。

法人税上の貸倒損失があるというだけでは足りず，元の取引の課税区分と時期，売上側の債権か，貸倒事由の発生日，対象額及び書類保存を別に確認する。

具体的な事由は同法施行令５９条・施行規則１８条，保存は同規則１９条を確認する。

[国税庁No.６３６７](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6367.htm)も，対象を課税取引の売掛金等に限定し，貸倒れの事実を示す書類の保存を求めている。

前受金として受け取った部分と，既に課税売上げに対応する未収請負金を区分し，控除対象となる額を判断する。

控除後に配当等で回収した場合には，消費税法３９条３項による回収時の調整も確認する。

第５　弁護士と税理士が共有する資料

確認する事項主な資料弁護士が整理する点税理士が確認する点
契約と解除契約書，変更合意，開始決定，解除通知破産した主体，適用条文，解除主体と効果取引の実質，元の申告・帳簿処理
完成と引渡し工程表，検査・検収記録，鍵の引渡し，使用開始記録完成・引渡義務，保管と帰属合理的な引渡し日，継続した処理，特例
請求額と入出金請求書，前受・前払台帳，銀行明細，精算書既払金，既往の報酬・費用，解除損害前受金・売上げ・未収金の対応と二重計上
回収と貸倒れ届出・認否資料，配当見込み，担保・保証，相殺通知回収可能額，権利の存続，争いのある部分貸倒類型，対象年度・課税期間，保存書類

この表は資料共有の実務例であり，一律の法定添付書類を列挙したものではない。

債権の法的区分，消費税の取引時期及び貸倒れの成立を，一つの帳簿科目だけで置き換えないことを目的とする。

第６　関連記事

①[注文者が破産した未完成請負―民法６４２条と出来高・費用・解除損害（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/24/chuumonsha-hasan-mikansei-ukeoi-minpou642/)

②[取引先が破産したときの未完成契約―管財人の履行・解除選択，前払金・未払代金及び損害賠償（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/25/hasan-mikansei-keiyaku-rikou-kaijo/)

③[法人の貸倒損失の計上基準―法人税・消費税（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/07/10/%ef%bd%8bashidaore-keijyoukijyun/)

④[令和３年司法試験倒産法第１問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-tousan1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

第７　出典と確認範囲

①[e-Gov法令検索・民法](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)６３２条・６３３条・６４２条。

②[e-Gov法令検索・破産法](https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000075)５３条・５４条。

③国税庁[No.６１４１](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6141.htm)，[No.６１６５](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6165.htm)，[No.６１６１](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6161.htm)及び[消費税基本通達９－１－５・６・８](https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shohi/09/01/02.htm)。

④[e-Gov法令検索・消費税法](https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108)１７条・３９条，[施行令](https://laws.e-gov.go.jp/law/363CO0000000360)５９条及び[施行規則](https://laws.e-gov.go.jp/law/363M50000040053)１８条・１９条。

⑤国税庁[No.５３２０](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5320.htm)，[法人税基本通達９－６－１～９－６－３](https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/hojin/09/09_06_01.htm)及び[No.６３６７](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6367.htm)。

法令と国税庁の公表取扱いを確認し，本文ではそれぞれの規律と資料共有の提案を区別している。

本記事は特定の裁判例の判旨を直接引用するものではない。

法人税の収益計上や各種特例の適用，個別契約の引渡し日及び実際の税額は，契約・履行・継続した経理・申告資料に基づく別の判断を要する。

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## 令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象](#sec1)

- [第２　１６記事の一覧](#sec2)

- [第３　科目別の概要と重み５の事項](#sec3)
- [１　倒産法](#sec3-1)

- [２　租税法](#sec3-2)

- [３　経済法](#sec3-3)

- [４　知的財産法](#sec3-4)

- [５　労働法](#sec3-5)

- [６　環境法](#sec3-6)

- [７　国際関係法（公法系）](#sec3-7)

- [８　国際関係法（私法系）](#sec3-8)

- [第４　１６記事に共通する作り方](#sec4)
- [１　評価項目の抽出](#sec4-1)

- [２　５段階の重み付け](#sec4-2)

- [３　模範解答と解説](#sec4-3)

- [第５　重みの分布の比較](#sec5)

- [第６　関連記事](#sec6)

- [第７　出典](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　確認状態](#sec7-2)

第１　この記事の対象

本記事は，令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目について，第１問・第２問を別々に扱う１６本の模範解答記事を案内する。

対象は倒産法，租税法，経済法，知的財産法，労働法，環境法，国際関係法（公法系）及び国際関係法（私法系）であり，主要７科目と短答式試験は対象外である。

令和８年１０月１６日時点の子記事の公開評価表を集計すると，評価項目は計５５７項目，重み５は計１４８項目である。

評価項目の分け方，重み及び模範解答は各記事の独自の分析であり，法務省の公式採点基準・項目別配点ではない。

本記事は子記事の整理であり，１６問について公式資料の要求を独立に審査し直したものではない。

第２　１６記事の一覧

科目・問題主な論点評価項目重み５
[倒産法第１問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-tousan1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)請負解除後の報酬処理，相殺禁止の時点と要件３８項目８項目
[倒産法第２問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-tousan2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)非金銭債権の届出，再生計画取消しと必要的廃止３３項目５項目
[租税法第１問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-sozei1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)財産分与と譲渡所得，学費の必要経費，賃料の帰属３１項目１２項目
[租税法第２問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-sozei2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)低額譲渡と寄附金，重加算税，年度をまたぐ原価３０項目９項目
[経済法第１問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-keizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)入札談合，相互拘束，基本合意からの離脱３２項目９項目
[経済法第２問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-keizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)取引妨害，拘束条件付取引，排除型私的独占３７項目１４項目
[知的財産法第１問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-chizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)均等侵害，特許権の消尽，間接侵害と損害算定４１項目１０項目
[知的財産法第２問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-chizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)非公表写真の職務著作，中古販売・貸与，改変への同意４６項目１０項目
[労働法第１問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-roudou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)小規模企業の懲戒，労働者の賠償責任，整理解雇３０項目１２項目
[労働法第２問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-roudou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)罷業・投稿の正当性，懲戒事由，懲戒解雇の量定３３項目７項目
[環境法第１問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kankyou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)環境評価と認可，原告適格，ＳＥＡ，共同不法行為４１項目８項目
[環境法第２問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kankyou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)廃棄物処理の主体別責任，緊急代執行，住民救済４１項目１０項目
[国際関係法（公法系）第１問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kokusai-kouhou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)国家承認と分離独立，外交的庇護，作為・不作為の国家責任２８項目１３項目
[国際関係法（公法系）第２問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kokusai-kouhou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)島の領域権原，未画定海域の資源利用，発砲と仲裁管轄２６項目７項目
[国際関係法（私法系）第１問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kokusai-shihou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)婚姻無効訴訟の管轄，重婚の準拠法，嫡出性，領事婚３３項目７項目
[国際関係法（私法系）第２問](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kokusai-shihou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)交通事故の国際裁判管轄，不法行為・生産物責任の準拠法３７項目７項目

各問題を別々の行で示している。

項目数の多寡は，科目の難易度や公式の配点の大小を示すものではない。

第３　科目別の概要と重み５の事項

以下の番号は，子記事の現在の公開評価表の通し番号であり，記事ごとに１から始まる。

同じ番号でも別の記事では内容が異なるため，科目と第何問を併せて読む必要がある。

重み５の事項は全件を掲げるが，必須・高評価・負例・許容分岐の区分と適用条件を維持し，全項目を全答案へ累積して要求しない。

１　倒産法

(1)　第１問

工事完成後・引渡し前に注文者の破産手続が開始した請負契約と，銀行の貸金債権による相殺を扱う。

子記事は，既払代金の返還を要せず未払報酬を破産債権とし，設問２の相殺を認め，設問３の相殺を否定する構成である。

３設問は独立する。

設問１は解除が認められるとの仮定に従い，解除の可否自体を詳論しない。

振込日は設問２が６月５日，設問３が１６日であり，後者では銀行が破産申立てを知らなかったとの前提を維持する。

重み５は８項目であり，子記事の項目は次のとおりである。

①番号２：【必須】民法６４２条１項本文を破産法５３条１項の特則として適用し，両規律を任意選択の関係にしない。

②番号４：【必須】民法６４２条による解除の効果が出来高部分には及ばないと説明する。

③番号７：【必須】未払１億円を民法６４２条２項の既にした仕事の報酬として破産債権に分類する。

④番号１３：【必須】７１条１項各号を個別に検討し，合理的期待の一般論だけで相殺可否を決めない。

⑤番号１６：【高評価】融資不調・Ｇ以外の買掛金・借入金の弁済見込みの欠如を，一般性・継続性の要件に結び付ける。

⑥番号１７：【必須】７１条１項２号は支払不能後の債務負担一般を禁ずるものではなく，加重要件により不当な相殺状態の作出を対象とすると説明する。

⑦番号３０：【必須】Ｂは９日に支払停止を知り，その後の１６日に預金債務を負担したため７１条１項３号が適用されるとする。

⑧番号３３：【高評価】２項２号の趣旨を，相殺の担保的効力に対する合理的期待の保護と説明する。

記事：[令和３年司法試験倒産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３８項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-tousan1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

(2)　第２問

披露宴の役務請求権の届出，架空債権による議決操作と再生計画の取消し，計画遂行不能後の手続を扱う。

子記事は，権利の内容と議決権額を分け，設問２では因果関係を肯定した上で裁量棄却とし，設問３では必要的廃止と職権破産を検討する。

３設問は独立する。

設問１は料金全額前払済みであり，双方未履行との前提を加えない。

設問２の計画は履行可能であるのに対し，設問３は計画弁済の継続が不能となった別の場面である。

因果関係について理由を伴う否定構成も排除しない。

重み５は５項目であり，子記事の項目は次のとおりである。

①番号１５：【必須】清算型である破産では非金銭債権も金銭化することを制度趣旨に遡って説明する。

②番号２２：【必須】不正の方法と独立して，不正と計画成立との因果関係を抽出・検討する。

③番号２６：【必須】１８９条１項のできるという文言を示し，取消事由があっても裁量棄却できると説明する。

④番号３０：【高評価】取消し・棄却の双方の事情に目を向け，自説の裁量判断を理由付ける。

⑤番号３２：【必須】１９４条の廃止は必要的であり，設問２の裁量的取消しと区別する。

記事：[令和３年度司法試験倒産法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３３項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-tousan2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

２　租税法

(1)　第１問

離婚時の土地の財産分与とその後の売却，生花・鍼灸の学費，遺産分割前の建物賃料を扱う。

子記事は，分与義務又は請求権の消滅と資産の時価を結び，学費を必要経費と家事費等に分け，賃料を資産の所有関係から検討する。

設問ごとに，分与者・受領者・学費支出者・相続人という主体を区別する。

学費の否認は子記事が採用する論証であり，公式資料が両学費の否認だけを唯一の結論に指定したとは扱わない。

問題文にない譲渡費用等や，実取引の税額を補わない。

重み５は１２項目であり，子記事の項目は次のとおりである。

①番号２：【必須】財産分与に伴う譲渡所得に関する判例の趣旨を正確に理解して論ずる。

②番号３：【必須】分与義務の消滅という経済的利益を譲渡対価と捉える。

③番号４：【必須】分与義務の価額が通常は交付資産の時価と等しいことを介して５０００万円を導く。

④番号１１：【必須】消滅した財産分与請求権の価額を資産取得に要した金額と捉える。

⑤番号１２：【必須】請求権の価額が通常は分与時の資産価額と等しいことから取得費を導く。

⑥番号１３：【必須】必要経費を収入に個別対応する費用と業務について生じた費用に分ける。

⑦番号１４：【必須】本件学費を３７条１項後段の費用として検討する。

⑧番号１９：【必須】家事費・家事関連費への該当性を学費について検討する。

⑨番号２６：【必須】所得税法１２条を人的帰属の根拠とし，３６条の問題へ置き換えない。

⑩番号２７：【必須】１２条を法律的帰属説により解釈する。

⑪番号２８：【必須】資産所得は通常資産所有者に帰属する基準を用い，事業所得の基準と混同しない。

⑫番号２９：【必須】Ｃ死亡後・遺産分割前の所有関係に基準を当てはめ，賃料の帰属主体を導く。

記事：[令和３年司法試験租税法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３１項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-sozei1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

(2)　第２問

土地の低額譲渡，転売価格の特約，重加算税，代表者が受領した協力金の所得区分を扱う。

子記事は，譲渡収益と原価を分け，Ｂ社の受贈益を取得年度に認識し，翌年度の原価と整合させる構成である。

各法人は暦年決算であり，取得年度と転売年度を分ける。

グループ法人税制と同族会社の行為計算否認規定は検討対象外である。

受贈益を取得年度に認識しない別構成の項目を，先行認識の構成へ累積して要求しない。

重み５は９項目であり，子記事の項目は次のとおりである。

①番号１：【必須】有償譲渡の収益９０００万円を２２条２項の益金として説明する。

②番号３：【必須】取得価額３０００万円を２２条３項１号の原価として別に損金算入する。

③番号９：【必須】低額譲渡差額に３７条８項の寄附金規定を適用する。

④番号１０：【必須】寄附金は３７条１項の限度超過部分だけ損金不算入と示す。

⑤番号１２：【必須】過少申告自体とは別個の隠蔽仮装行為が必要と説明する。

⑥番号１９：【負例】購入支出を購入年度の売上原価として直ちに損金算入しない。

⑦番号２１：【必須】受贈益を取得年度に認識した枝では翌年度の原価を７５００万円に引き上げる。

受贈益を取得年度に認識する構成に適用する。

⑧番号２３：【高評価】Ａ社とＢ社における寄附金と受贈益の扱いを俯瞰し帰属差を説明する。

⑨番号２７：【必須】３４条１項の役務等の対価でないことという要件を特定する。

記事：[令和３年司法試験租税法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３０項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-sozei2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

３　経済法

(1)　第１問

総合評価落札方式の工事入札について，基本合意への参加者認識，相互拘束，違反の成立時期と離脱を扱う。

子記事は，Ｙ１４の認識と無受注希望の主張を分け，Ｙ１５について既に成立した違反と将来の離脱を区別する。

各社の独占禁止法上の問題点と，Ｙ１４・Ｙ１５の主張への応答が対象である。

課徴金の賦課と犯則事件は検討対象外である。

子記事の答案は離脱を認めるが，理由を伴う離脱否定の構成も排除しない。

重み５は９項目であり，子記事の項目は次のとおりである。

①番号１６：Ｙ１４の参加者範囲の不知を認識の程度の問題と特定し，正確な特定を不要とする基準を置く［必須］。

②番号１７：概括的認識で足りる理由を，市場の競争制限効果を認識できることに結び付けて論証する［高評価］。

③番号１９：Ｙ１４の無受注希望・無落札の主張を，相互拘束の不存在の主張と位置付ける［必須］。

④番号２０：拘束の相互性の採用解釈を明示し，受注利益の相互性と取決めによる事実上の拘束を区別する［必須］。

⑤番号２３：競争制限的な基本合意自体で違反が成立し，個別調整や入札実施を待たない理由を示す［必須］。

⑥番号２４：Ｙ１５は応諾時点で違反が成立しており，公告前撤回を当初からの不成立としない［必須］。

⑦番号２５：離脱には内心の決意を超える事情を要するとし，採用する外部的基準を定立する［必須］。

⑧番号２６：Ｙ１の調整役・加入窓口としての地位，明示撤回・再勧誘拒否，他社への不伝達及び独立入札を評価して離脱を論証する［必須］。

⑨番号２８：離脱により以後の継続を否定しても，既に成立した違反が遡って消滅しないことを明示する［必須］。

記事：[令和３年司法試験経済法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３２項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-keizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

(2)　第２問

競争者製品の推奨を抑える不利益措置と，専属的推奨を条件とするリベートを扱う。

子記事は，設問１では措置を分けて不公正な取引方法を，設問２では追加事情の下で措置全体の排除型私的独占を検討する。

設問１と設問２で競争への影響の程度を区別する。

約束率約７０％と市場シェア６０％は別の数値であり，約束率をそのまま市場閉鎖率としない。

措置１の類型選択や排他条件付取引等の別構成は，採用する場合の追加論証とともに扱う。

重み５は１４項目であり，子記事の項目は次のとおりである。

①番号１：設問１の各措置を１９条，設問２の全体を３条へ対応させ，効果の強度を区別する。

②番号４：一般指定４・２・１４項から事実に適合する類型を一つ選び，１９条へ接続する。

措置１の標準構成に適用し，一般指定の全類型の累積検討を求めない。

③番号９：公正競争阻害性を排除・市場閉鎖による自由競争減殺と捉え，実質的制限の前段階又は危険性で足りると示す。

④番号１０：不利益の現実化と情報流布から，個別の圧力が他の取引先へ広がる過程を説明する。

⑤番号１４：約束と取引条件の関係から１２項の拘束条件付取引を選び，１９条へ接続する。

措置２を拘束条件付取引とする標準構成に適用する。

⑥番号１６：経済的不利益による実効性を拘束の基準とし，監視・指導・不供与・支援削減を当てはめる。

⑦番号２１：推奨による需要選択の下で，専属推奨が実質的専売店化へつながる過程を説明する。

⑧番号２７：追加事情の下で措置全体を私的独占として検討し，１９条だけで終わらない。

⑨番号２９：排除について，正常な競争手段を逸脱する人為性と参入等を著しく困難にする効果を示す。

排除型私的独占を採る場合に適用する。

⑩番号３０：総合メーカーの地位と利益・不利益の組合せによる人為性を，単なる１９条違反と同視せず説明する。

排除型私的独占を採る場合に適用する。

⑪番号３１：約束率７０％への増加とＹ・Ａ・Ｂへの影響を追加的排除効果の判断に組み込む。

排除型私的独占を採る場合に適用する。

⑫番号３３：競争の実質的制限を価格等をある程度自由に左右できる市場支配的状態の形成・維持・強化と示す。

⑬番号３４：Ｙ参入前の限定的価格競争，Ｙ伸長とＸ漸減，措置後の変化を期間も含めて比較する。

⑭番号３５：６０％シェアだけでなく販路停滞・他社販売減少・価格維持から競争圧力低下と市場支配力を論証する。

記事：[令和３年司法試験経済法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３７項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-keizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

４　知的財産法

(1)　第１問

医療用器具の針の材質変更，使用済み製品の再処理，医療機関での組合せと部材供給を扱う。

子記事は，設問１・２では侵害を否定し，設問３では差止めと，主観的要件充足前及び非侵害用途の販売を分けた損害算定を検討する。

各設問は独立する。

均等論の特段の事情と再処理による新製造は，理由を伴う別の結論も排除しない。

損害不発生の構成と推定覆滅の構成を無条件に累積せず，番号３９は後者を採る場合の項目として読む。

重み５は１０項目であり，子記事の項目は次のとおりである。

①番号１：【必須】金属製との請求項に樹脂製の針は該当せず，文言侵害を否定する。

②番号９：【必須】意識的除外等の特段の事情がないという第５要件を提示する。

③番号１１：【必須】代替を認識しながらあえて請求項に記載しなかった旨の客観的・外形的表示を第５要件の判断基準とする。

④番号１２：【高評価】硬い針の開示と樹脂の自明性を技術的特徴に結び付け，外形的表示の有無を具体的に論証する。

⑤番号１５：【必須】適法に譲渡された個々の特許製品の使用・再譲渡には特許権の効力が及ばないと示す。

⑥番号１９：【必須】元の製品と同一性を欠く製品の新たな製造なら権利行使が可能という基準を示す。

⑦番号２５：【高評価】生産を，構成要件を満たさない物からこれを満たす物を新たに作出することと定義する。

⑧番号３２：【高評価】一般的用途とは異なることを踏まえ，調査結果付き警告又は訴訟提起による認識取得を論証する。

⑨番号３５：【必須】主観的要件充足前の販売は間接侵害不成立であり算定対象から除外する。

⑩番号３９：【必須】同項を適用する場合も非侵害用途分はＸ製品の販売減少との相当因果関係を阻害し推定が覆滅すると説明する（相互に代替・予備的）。

損害額の推定の適用を認めて覆滅を論じる場合に適用する。

番号３８の損害不発生構成との代替的・予備的な関係である。

記事：[令和３年度司法試験知的財産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４１項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-chizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

(2)　第２問

開発参考用の非公表写真の職務著作，ゲームの中古販売と返品条件付きサービス，楽曲の全部譲渡後の改変を扱う。

子記事は，写真の印刷・譲渡の予防とデータ消去，サービスの貸与該当性，丁の同一性保持権侵害を否定する反論を組み立てる。

写真とゲームを別の著作物として扱い，ゲーム内の映画・プログラム・楽曲の権利を分ける。

設問３は丁の反論を求めるものである。

サービスを譲渡と捉える構成や不行使特約の援用は，その構成を採る場合の理由付けを要する。

重み５は１０項目であり，子記事の項目は次のとおりである。

①番号６：【必須】持出禁止・廃棄命令により写真の公表予定がない点を公表名義要件の問題として特定する。

②番号７：【高評価】内部用成果であるがゆえに従業者へ公表・利用権を帰属させる不合理を制度趣旨から説明する。

③番号８：【高評価】非公表物も仮に公表するなら法人名義となるものを含むとの具体的解釈を示す。

④番号２３：【必須】映画αの頒布権に明文の消尽規定がなく，解釈で消尽を認めると示す。

⑤番号２５：【高評価】配給制度を伴う公の提示目的の流通との差から譲渡消尽の範囲を説明する。

⑥番号２９：【必須】サービスの性質を民法上の契約名でなく２条８項の貸与定義から判断する。

⑦番号３７：【必須】編曲権を含む全部譲渡が認められる制度趣旨を６１条１項・２項に結び付ける。

⑧番号３８：【必須】人格権一身専属を５９条の保護趣旨として示す。

⑨番号３９：【必須】全部譲渡の意義と人格的利益の保護の双方を失わない調整の必要を示す。

⑩番号４０：【高評価】通常想定される改変と人格的利益を害する改変を区別する具体的な範囲基準を示す。

記事：[令和３年司法試験知的財産法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４６項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-chizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

５　労働法

(1)　第１問

就業規則のない６人規模の会社で，情報媒体紛失後の出勤停止・賠償請求と，別の労働者に対する整理解雇を扱う。

子記事は出勤停止と整理解雇を無効とし，使用者の賠償請求を公平な損害分担の範囲に制限する構成である。

各処分・請求について，法的根拠，濫用審査及び具体的事情を分ける。

整理解雇に関する３０日前の予告だけで有効性を決めない。

個別契約による懲戒の根拠付けや４要素説等は，採用する解釈と事実評価の一貫性を要する。

重み５は１２項目であり，子記事の項目は次のとおりである。

①番号２：［必須］就業規則に懲戒の種別・事由を事前に定めることを求める判例の立場を明示する。

②番号３：［高評価］判例法理の趣旨を掘り下げて個別契約書の合意による実現可能性を理由付ける。

③番号６：［必須］合理的理由・社会的相当性を労契法１５条の濫用規範として示す。

④番号１０：［必須］使用者から労働者への直接請求として債務不履行又は不法行為を法的入口に置く。

⑤番号１２：［必須］指揮命令する使用者も業務上の危険発生に責任を負うという危険責任を説明する。

⑥番号１３：［必須］事業利益を得る使用者が業務上のリスクを負担すべきという報償責任を説明する。

⑦番号１４：［必須］公平な損害分担に基づく信義則上の責任範囲制限を規範として示す。

⑧番号１９：［必須］解雇権の直接根拠として民法６２７条１項を挙げる。

⑨番号２２：［必須］労契法１６条の客観的合理性・社会的相当性による解雇濫用審査を示す。

⑩番号２６：［必須］１事業場の小規模会社という実情を踏まえ実行可能な回避措置を具体的に検討する。

⑪番号２７：［必須］経営再建への協力の意味と抽象的・主観的人選の危険を対比して合理性を判断する。

⑫番号２８：［必須］朝礼の方針説明と選定後の個別説明を区別して説明・協議の実質を検討する。

記事：[令和３年司法試験労働法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３０項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-roudou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

(2)　第２問

労働組合の支部長が行った罷業とインターネット投稿を理由とする懲戒解雇を扱う。

子記事は，不当労働行為と懲戒権濫用を別の無効根拠として検討し，各行為の正当性，懲戒事由，最重処分の相当性を分ける。

問われるのはＸの懲戒解雇の効力であり，Ｂの地位確認・賃金請求を独立に詳論しない。

子記事の答案は解雇有効とするが，公式資料がその結論だけを指定したとは扱わない。

就業規則の周知がある場合を論じるという答案の前提にも留意する。

重み５は７項目であり，子記事の項目は次のとおりである。

①番号１：［必須］不当労働行為と懲戒権濫用を，解雇の効力を妨げる別の根拠として併せて検討する。

②番号２：［必須］正当な組合行為を理由とする解雇について，労組法７条１号の禁止と無効の効果を接続する。

③番号５：［必須］操業停止を意図する罷業と，操業停止自体を意図しない投稿を区別し，それぞれの正当性を評価する。

④番号１１：［必須］予告がなく交渉開始当日に直ちに罷業した点を，使用者との信義則上の公正さから評価する。

⑤番号１５：［必須］Ｆ支部名義の情宣アカウントでの発信を，罷業とは切り離して主体の正当性から評価する。

⑥番号１６：［必須］投稿目的を，世論の支持を得る情宣と本件要求の利益との関係から，罷業とは別に検討する。

⑦番号２９：［必須］最重処分の量定で，行為の悪質性と経済損失・企業秩序への結果の重大性を衡量する。

記事：[令和３年司法試験労働法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３３項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-roudou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

６　環境法

(1)　第１問

道路建設の環境影響評価と認可，住民・団体の救済，２０１１年改正と制度改革，供用後の健康損害を扱う。

子記事は，環境評価を認可審査へ接続し，抗告訴訟と住民訴訟，配慮書と政策等の上位段階のＳＥＡ，県と事業者の賠償責任を分ける。

設問１のＣ・Ｄと，健康被害を懸念するＦらの立場を混同しない。

設問４では国への請求を扱わない。

番号１６は抗告訴訟の原告適格を否定する場合の高評価事項であり，全答案に一律に要求する項目ではない。

重み５は８項目であり，子記事の項目は次のとおりである。

①番号２：法３３条２項３号の横断条項により事業利益と環境保全審査を併せて判断する。〔必須〕。

②番号３：手続の瑕疵が認可の判断過程に及ぼす影響を示し，裁量逸脱・濫用等の違法性に結び付ける。〔必須〕。

③番号１６：抗告訴訟の適格を否定する場合にも，公金支出差止めの住民訴訟を検討する。〔高評価／適格否定枝〕。

抗告訴訟の原告適格を否定する構成に適用する高評価事項である。

④番号２１：法３条の６により主務大臣に環境大臣意見の勘案義務があることを示す。〔必須〕。

⑤番号３０：政策・計画・プログラム段階のＳＥＡを，配慮書との段階差を示して提案する。〔必須〕。

⑥番号３１：道路管理者Ａ県に国賠法２条１項の営造物責任を構成する。〔必須〕。

⑦番号３５：国賠法２条責任とＧ社７０９条責任について７１９条の適用を検討する。〔必須〕。

⑧番号４１：選んだ７１９条構成に応じて因果関係・関連共同性等の主張立証対象を一貫させる。〔必須〕。

記事：[令和３年度司法試験環境法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４１項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kankyou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

(2)　第２問

野積み廃棄物の崩落危険について，処分者Ｃ社と元請Ｂ社への措置，緊急時及び許可取消後の対応，住民Ｄの救済を扱う。

子記事は，処分者責任と補完的責任，支障除去と保管等命令，民事差止めと行政上の義務付けを区別する。

再委託と管理票は適法であるとの前提を維持する。

設問１⑴ではＢ社だけを事業者とし，法２１条の３第２項ないし第４項は検討しない。

許可を取り消さない場合，緊急事態，取消後を分け，独立する設問２へＤ宅の直接隣接や現実の損害を補わない。

重み５は１０項目であり，子記事の項目は次のとおりである。

①番号４：［必須］Ｃ社の違反行為を法１４条の３第１号に接続し，期間を定めた事業全部又は一部の停止を検討する。

②番号５：［必須］Ｃ社を不適正処理の実行者として法１９条の５第１項１号の措置命令の名宛人とする。

③番号６：［必須］崩落が実際に始まる前の危険の段階で，生活環境保全上の支障のおそれを認定する。

④番号９：［必須］Ｃ社の処分者責任とＢ社の排出事業者としての補完的責任を異なる根拠条文で区別する。

⑤番号１０：［必須］法１９条の６第１項１号と２号を累積要件として検討し，一方のみで発令を認めない。

⑥番号１３：［必須］法１９条の８第１項４号を選択し，命令のいとまがない場合の先行命令なしの行政代執行を示す。

⑦番号１６：［必須］許可取消し後のＣ社に法１９条の１０第２項３号を適用し，１９条の５の読替準用を示す。

⑧番号１８：［必須］取消後の命令の効果を，処理基準に従う保管その他必要な措置とし，通常の支障除去命令と区別する。

⑨番号２０：［高評価］危険が差し迫る一方で損害は未発生という事情から，実効的な危険除去と早期救済の優先順位を付ける。

⑩番号３６：［高評価］現実の危険除去を実現するため，行政代執行そのものの義務付けの可否を検討する。

記事：[令和３年司法試験環境法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４１項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kankyou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

７　国際関係法（公法系）

(1)　第１問

少数民族地域の独立承認，外交公館への庇護と犯罪人引渡し，民間警備会社の公館侵入と警備放棄を扱う。

子記事はＢ国の立場から，国家成立と分離権，地域慣習に基づく庇護，私人行為の帰属による責任と国家自身の不作為責任を論じる。

国家承認の正当化と，国家成立の時期を対応させる。

ＡＢ両国に犯罪人引渡条約はなく，両国は外交関係条約の当事国である。

例外的分離権の確立を当然の前提とせず，Ｂ国が主張する法的構成と事実評価として読む。

重み５は１３項目であり，子記事の項目は次のとおりである。

①番号１：〔必須〕大使館の相互開設・外交使節交換を黙示の国家承認と評価する。

②番号２：〔必須〕承認前にＰの国家成立を論証し，未成立なら尚早の承認による内政干渉となるという時間的関係を示す。

③番号７：〔負例〕通常の国家成立要件の提示だけで終えず，少数民族の分離権を別途検討する。

④番号１３：〔必須〕自治終了と長期弾圧を植民地支配等に類似する状況として評価し，最後の手段としての分離権から独立承認の正当化へつなぐ。

⑤番号１６：〔必須〕中南米の外交的庇護について地域慣習法・特別法を援用し，南米のＡＢ両国間での適法性を主張する。

⑥番号１７：〔高評価〕外交的庇護に関する地域慣習の立証不足と，地域慣習が存在する可能性自体の否定とを区別する。

⑦番号１８：〔必須〕犯罪人引渡しについて国家は一般国際法上の義務を負わないと説明する。

⑧番号２０：〔必須〕国家責任の成立を，国家への行為帰属と国際義務違反の二要件に分ける。

⑨番号２２：〔必須〕Ａの指示に従った乙職員の本件侵入をＡの行為と評価し，国家責任条文８条又は同内容の帰属法理に接続する。

⑩番号２４：〔必須〕公館の不可侵と使節団の長の同意による立入り例外を外交関係条約２２条１項から示す。

⑪番号２６：〔必須〕条約２２条２項の適当な全措置を執る特別の責務を，相当の注意を尽くす積極的保護義務として説明する。

⑫番号２７：〔必須〕警備を放棄したＡの不作為を保護義務違反として評価し，国家責任を導く。

⑬番号２８：〔必須〕私人行為の帰属を介した作為責任と，国家自身の警備懈怠による不作為責任を区別し，前者だけで検討を終えない。

記事：[令和３年司法試験国際関係法（公法系）第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した２８項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kokusai-kouhou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

(2)　第２問

植民地独立後の島の帰属，境界未画定の海域での探査・開発，沿岸警備隊の発砲を扱う。

子記事は，法的権原と実効的支配の順序，探査・開発の場所と態様，条約紛争としての仲裁管轄と発砲の違法性を接続する。

設問１・２はＢ国の主張，設問３はＡ国の仲裁付託と違法性の主張を求める。

２０１６年の開発地点はＡ国主張線よりＢ国側であり，係争海域内との事実に置き換えない。

探査を地震探査と断定せず，番号７・２０の選択的な構成を累積要求しない。

重み５は７項目であり，子記事の項目は次のとおりである。

①番号１：【必須】独立時の植民地行政境界を承継するウティ・ポシデティス原則を示す。

②番号２：【必須】拘束力ある文書による権原を先に検討し，確定できない場合に実効的支配を検討する。

③番号７：【許容分岐】帰属の確定と独立して，未解決地域の力による現状変更・支配継続の禁止から撤退を構成する。 条件：力による現状変更を独立根拠とする枝。権原枝と代替的。

力による現状変更を独立根拠とする分岐に適用し，領域権原に基づく構成と代替的に扱う。

④番号１１：【必須】最終合意への到達を危うくし又は妨げない自制義務を示す。

⑤番号１４：【必須】２０１６年の開発地点がＡ国主張線よりＢ国側１キロメートルにあるため，確実な自国海域での権利行使と論じる。

⑥番号１７：【必須】発砲事件について，条約の解釈又は適用に関する紛争が存在することを２８６条の入口として示す。

⑦番号２０：【高評価】発砲による実力排除を７４条３項・８３条３項の自制義務違反と定式化し，管轄の入口と本案を接続する。 条件：自制義務を条約紛争の根拠に採る枝。３０１条等の適切な別構成を排除しない。

自制義務を条約紛争の根拠に採る分岐に適用する。

条約３０１条等による適切な別構成を排除しない。

記事：[令和３年司法試験国際公法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した２６項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kokusai-kouhou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

８　国際関係法（私法系）

(1)　第１問

第三者Ｂが提起した婚姻無効訴訟について，日本の管轄，重婚の成立要件と瑕疵効果，子の嫡出性を扱う。

子記事は，設問１では日本の管轄と婚姻無効を認め，子の身分を別に保護し，設問２では日本での領事婚の方式を検討する。

全問で反致は検討対象外である。

設問２は独立し，前婚の離婚の有効性と実質的成立要件の充足を争わない。

甲国法は問題文の仮定であり，実在国の外国法の確認とは区別する。

重み５は７項目であり，子記事の項目は次のとおりである。

①番号２：第三者Ｂの訴えはＡＣ双方を被告とするため人訴法３条の２第２号によると示す（第１号を用いない）［必須］。

②番号４：日本での継続居住と婚姻生活から生活の本拠である住所を認定し，単なる居所を理由にしない［高評価］。

③番号６：無効・取消しは成立と表裏一体であり，実質的成立要件の欠缺を婚姻成立の問題と性質決定する（２５条の身分的効力と混同しない）［必須］。

④番号９：日甲重国籍のＣについて通則法３８条１項ただし書により日本法を本国法とする［必須］。

⑤番号１９：両準拠法の異なる瑕疵効果を通則法２４条１項の趣旨から調整し，理由を伴って請求の成否へ至る［必須］。

⑥番号２１：無効婚から出生した子の法的地位を嫡出親子関係の成立と性質決定し，２５条又は３２条へ無理由に送らない［必須］。

⑦番号２９：通則法２４条３項ただし書を適用し，同項本文による本国法方式の選択を排除する［必須］。

記事：[令和３年司法試験国際関係法（私法系）第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３３項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kokusai-shihou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

(2)　第２問

外国での交通事故後に日本で治療した被害者の請求と，国境を越えて流通した自動車の欠陥による損害を扱う。

子記事は，管轄と準拠法，通常の不法行為と生産物責任を分け，取得地の予見可能性と密接関連性，日本法の累積的制限を検討する。

設問１小問１は応訴管轄を除外し，小問２では国際裁判管轄を論ずる必要がない。

各小問は独立し，準拠法を問う小問は適用国法の決定が終点となる。

番号３０の日本法という結論は予見可能性を否定する構成に限られ，与件にない外国実質法による認容判断を加えない。

重み５は７項目であり，子記事の項目は次のとおりである。

①番号５：結果に直接の法益侵害だけを含めるか派生損害も含めるかを，理由を付けて解釈する。

②番号１１：交通事故による請求を不法行為債権の成立・効力と性質決定し，通則法１７条を選ぶ。

③番号１２：通則法１７条の結果発生地を直接の法益侵害地と解する理由を，準拠法選択の問題として示す。

④番号１９：自動車の欠陥による製造者Ｃ社への請求を生産物責任と性質決定し，通則法１８条を選ぶ。

⑤番号２０：被害者を生産者から直接に引渡しを受けた者に限定せず，Ａ社をバイスタンダーと誤認して１７条へ移らない。

⑥番号２７：甲国における引渡しの通常予見可能性を１８条ただし書の要件として検討する。

⑦番号３０：甲国での引渡しが通常予見できないときは，Ｃ社の主たる事業所所在地法である日本法を選ぶ。

甲国での引渡しの通常予見可能性を否定する構成に適用する。

記事：[令和３年司法試験国際私法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３７項目と５段階の重み付け](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kokusai-shihou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

第４　１６記事に共通する作り方

１　評価項目の抽出

各子記事は，出題の趣旨・採点実感の対象問と関連する共通記述を基に，一つの判定対象を一つの評価項目へ整理している。

根拠欄の頁・節，必須・高評価・負例・許容分岐の区別を確認する必要がある。

記載なしは各記事が実読した範囲で個別の記述がないとの表示であり，未確認とは区別される。

間接との表示がある場合は，関連記述から項目化した分析を含む。

本記事では，公開表に重みが付いた行を集計単位とし，一般的な答案作法や補足説明を追加の項目として数えない。

例えば経済法第１問では，正しい論証の裏返しである負例が番号１４・２３・２５・２８へまとめられている。

他方，独立した負例として公開行に残る事項は，付された重みとともに集計する。

２　５段階の重み付け

おおむね，重み５は答案の骨格又は採点実感が示す評価の分かれ目，重み４は出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた事項である。

重み３は一方の資料が明示する中核の理由付け，重み２は補強又は典型的な誤り，重み１は控えめな言及という基準である。

ただし，各記事の定義と各行の根拠欄が基準となり，重み４を一律に高く評価された事項と読み替えない。

倒産法第１問・第２問は，評価又は具体的な誤りの指摘を通じて取り上げた事項を重み４に含める。

租税法第１問は評価又は具体的不足，環境法第１問は評価又は不足の指摘という表現を用いる。

労働法第２問は不十分答案・誤りの具体的指摘を含むと説明し，国際関係法（公法系）第２問は両資料が取り上げたという基準を示す。

これらを同一の評価表現へまとめず，科目ごとに定義と根拠を確認する必要がある。

高評価であること，負例であること，特定の構成を採る場合に適用されることは，重みとは別の軸である。

例えば環境法第１問の番号１６は適格否定後の住民訴訟，国際関係法（公法系）第２問の番号７は力による現状変更に基づく別構成であり，重み５を全答案の必須事項と扱わない。

３　模範解答と解説

各子記事は，答案の前提・表記，枠内の答案及び枠外の解説を分ける。

問題の所在，規範，事実への適用及び結論を接続することが基本となるが，模範解答の立場や結論は設問の指定に応じて異なる。

例えば国際関係法（公法系）第２問では，設問１・２のＢ国と設問３のＡ国を区別する。

全科目の答案が一つの立場だけを採るとは一般化しない。

第５　重みの分布の比較

科目・問題重み５重み４重み３
倒産法第１問８２０８
倒産法第２問５１８９
租税法第１問１２４１４
租税法第２問９１５６
経済法第１問９１６４
経済法第２問１４１３８
知的財産法第１問１０２３２
知的財産法第２問１０２６２
労働法第１問１２９５
労働法第２問７１９４
環境法第１問８１３１７
環境法第２問１０１８１１
国際関係法（公法系）第１問１３９５
国際関係法（公法系）第２問７１１７
国際関係法（私法系）第１問７１５９
国際関係法（私法系）第２問７２１７
合計（１６問）１４８２５０１１８

科目・問題重み２重み１項目数重みの合計
倒産法第１問２０３８１４８
倒産法第２問１０３３１２６
租税法第１問１０３１１２０
租税法第２問００３０１２３
経済法第１問３０３２１２７
経済法第２問２０３７１５０
知的財産法第１問６０４１１６０
知的財産法第２問８０４６１７６
労働法第１問４０３０１１９
労働法第２問３０３３１２９
環境法第１問３０４１１４９
環境法第２問２０４１１５９
国際関係法（公法系）第１問１０２８１１８
国際関係法（公法系）第２問１０２６１０２
国際関係法（私法系）第１問２０３３１２６
国際関係法（私法系）第２問２０３７１４４
合計（１６問）４１０５５７２１７６

項目数は各重みの件数の合計，重みの合計は各行の１～５を単純に足した値である。

１６問すべての公開表の各行から再計算し，子記事の題名・分布と照合した。

重み１が全問で０項目であるのは現在の表の結果であり，段階ごとの件数を割り当てたものではない。

本記事では，法的な入口，主体・時点の区別，採用した構成に応じた効果の接続を確かめるための一覧と整理する。

例えば倒産法第２問の番号２２・２６は因果関係と裁量，租税法第２問の番号１９・２１は取得と転売の年度，国際関係法（私法系）第２問の番号１１・１９は不法行為と生産物責任の性質決定に関わる。

科目によって項目の細かさが違うため，項目数・重み合計の大小を，難易度，選択科目の有利不利，公式配点，予想得点又は合格可能性へ置き換えない。

第６　関連記事

①[令和３年度司法試験論文式試験の主要７科目の模範解答](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-ronbunshiki-shuyou7kamoku-mohan-kaitou/)

②[令和７年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

③[令和８年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の参考答案](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/30/r8-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

④[法務省HPの司法試験・予備試験の資料の所在―年度別の実施・結果・出題趣旨・採点実感のページ一覧](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/26/moj-shihoushiken-yobishiken-shiryou-shozai/)

⑤[司法試験の採点実感から学ぶ法律文書の書き方―準備書面・意見書・相談メモのチェックリスト](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/22/shihoushiken-saiten-jikkan-houritsu-bunsho/)

令和８年度の選択科目ハブは，出題の趣旨・採点実感の公表前に作った参考答案を案内するものであり，本記事の模範解答１６記事とは作成時の資料条件が異なる。

第７　出典

１　公式資料

①[令和３年司法試験の実施について](https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00034.html)

②[令和３年司法試験問題](https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00056.html)

③[令和３年司法試験論文式試験問題・選択科目](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)

④[令和３年司法試験の結果について](https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00051.html)

⑤[令和３年司法試験論文式試験問題出題趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf)

⑥[令和３年司法試験の採点実感](https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00080.html)

⑦[令和３年司法試験の採点実感・選択科目](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf)

２　確認状態

令和８年１０月１６日に１６子記事の本文・題名・公開URL・更新日時を取得し，公開評価表の全行について番号，重み，分布及び合計を確認した。

本記事の概要，重み５の事項及び適用条件は，それぞれの子記事の第１～第５を基に整理したものである。

公式資料のリンクの応答・到達URLと資料の年度・科目を確認したことと，問題・出題趣旨・採点実感の全問の内容を独立に審査したこととは区別する。

本記事では裁判例の判旨を直接引用していない。

各問の法令・裁判例の版，実読範囲及び未確認の範囲は，子記事の出典及び確認状態を参照されたい。

評価項目の切り分け，重み付け，答案の論証及び本記事での比較の整理は，公式資料そのものとは区別される。

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## 令和３年司法試験国際関係法（公法系）第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した２８項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kokusai-kouhou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-17
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付けの基準](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#r3-sec3-1)

- [２　設問が求めること](#r3-sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１](#sec4-1)

- [２　設問２](#sec4-2)

- [３　設問３](#sec4-3)

- [４　重みの分布](#sec4-4)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　答案の前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同じ年度の司法試験の記事](#sec6-1)

- [２　同じ科目の別の年度の記事](#r3-sec6-other-years)

- [３　本問に関係する資料](#sec6-2)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　法令・国際文書](#sec7-2)

- [３　裁判例](#sec7-3)

- [４　確認状態](#sec7-4)


令和３年司法試験の国際関係法（公法系）第１問を，模範解答と２８の評価項目から解説する。

評価項目と１～５の重みは公式資料を基にした本稿独自の分析であり，法務省の公式採点基準・配点ではない。

第１　この記事の対象と結論

本問の早見表項目内容
対象令和３年度 国際公法第１問
問題・基準時[問題文と設問の指定](#sec3)及び[第７の出典・確認範囲](#sec7)による。問題の与件と指定された法令の時点を前提とする。
資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。版・対象範囲・留保は第７の確認状態を参照。
評価項目２８項目（重み５：１３項目）
重みの合計１１８（本記事独自の整理であり，公式の配点ではない。）
答案の字数２２０３字（答案部分の見出しを含み，空白・改行を除く可視文字数）
判例・法改正の留保[第７の法令・裁判例と資料の範囲](#sec7)を参照。既存の確認日・参照頁・未確認部分の留保を引き継ぐ。
年度別の案内[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)



対象は[令和３年司法試験・選択科目問題](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)の国際関係法（公法系）第１問である。

設問１は国家承認と分離独立，設問２は外交的庇護と犯罪人引渡し，設問３は私人の行為の帰属と外交公館保護義務を問う。

本稿は，公式資料から２８項目を抽出し，重みの合計を１１８とした。

この合計は公式得点でも難易度の数値でもない。

Ｂ国の立場から，Ｐの国家成立と例外的分離権を通じて承認を正当化し，甲への外交的庇護を地域慣習法に基づいて主張し，Ａの作為・不作為による国家責任を区別することが中心となる。

重み５の全項目は第４の重みの分布に番号付きで掲げる。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

一項目につき一つの判定対象を置き，必須・高評価・負例・許容分岐を重みとは別に示す。

番号は記事全体の通し番号であり，出題の趣旨と採点実感の欄にはPDF実頁と短い根拠を記す。

「間接」は当該設問の一般的記述との対応，「記載なし」は本問と関連総論を実読した範囲で個別の記載がないことを示す。

番号７は，国家成立の通常要件だけで終える答案という負例を，分離権を別に検討するという一つの判定対象にまとめた。

許容分岐である番号６や，統制の判例構成を補強に用いる場合の番号２３を，採用しない答案にも累積要求するものではない。

番号１０・１７の判例理解も，事件名を書いただけで満たしたとは扱わない。

２　５段階の重み付けの基準

重み判断基準
５採点実感が評価の分かれ目とした事項，又は答案の骨格そのもの。
４出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）事項。
３どちらか一方が明示する中核の理由付け。
２一方が軽い表現で触れる補強，又は典型的な誤り。
１一方が控えめに触れるだけの事項。


本問の重み４は，採点実感で全てが「高く評価された」との意味ではない。

両資料での取り上げ方を区別し，具体的当てはめが趣旨だけに現れる事項は原則として重み３に置いた。

重み５の高評価項目も，条件付き構成を全答案の必須事項に変えるものではない。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係


Ａ国内のＰ県では，少数民族であるβ民族が多数を占め，約５０年にわたり自治を担ってきた。

しかし，資源政策はＡ政府が決め，予算の不平等と国政での代表の欠如が問題となっていた。

自治の終了と長期の弾圧を経て住民投票が行われ，Ｐは２０１５年５月１日に独立を宣言し，Ｂはその２週間後に大使館を相互に開設した。

独立運動の指導者であるＡ国民の甲は，爆破・暗殺等の容疑で追及され，在Ａ国Ｂ大使館に逃げ込んだ。

両国間に犯罪人引渡条約はなく，両国は外交関係条約の当事国である。

Ｂが引渡しに応じないため，Ａは警備を放棄し，指示を受けた民間警備会社乙の職員が，大使の許可なく館内へ侵入した。

甲の確保は阻止されたが，侵入行為自体は行われている。


２　設問が求めること

設問が求めること設問立場・対象指定・仮定・除外答えるべき到達点
設問１ＢによるＰの国家承認の根拠承認時点の国家成立と分離権を分ける。黙示承認，実効性と内的自決阻害を評価する。
設問２大使館内の甲と引渡し両国間に引渡条約はない。外交的庇護と一般的な引渡義務の不存在を区別する。
設問３Ａの国家責任甲確保は失敗したが，侵入自体は実行済み。民間会社の行為の帰属，公館不可侵と保護義務違反を示す。


第４　評価項目と重み

１　設問１

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１〔必須〕大使館の相互開設・外交使節交換を黙示の国家承認と評価する。５３８頁・設問１。「黙示的に国家としての承認」３９頁・設問１。「外交関係の開設が黙示の国家承認」
２〔必須〕承認前にＰの国家成立を論証し，未成立なら尚早の承認による内政干渉となるという時間的関係を示す。５３８頁・設問１。「Ｐが主権国家として成立」３９頁・設問１。「相手の実体が国家として成立」
３〔必須〕通常の国家成立要件として恒常的住民を挙げ，Ｐの住民に対応させる。４３８頁・設問１。「恒常的な住民」３９頁・設問１。「恒常的な住民」
４〔必須〕通常の国家成立要件として明確な領域を挙げ，Ｐ県の領域に対応させる。４３８頁・設問１。「明確な領域」３９頁・設問１。「明確な領域」
５〔必須〕通常の国家成立要件として実効的政府を挙げ，Ｐ自治政府の長期統治と独立時の統治能力を評価する。４３８頁・設問１。「実効的な政府」３９頁・設問１。「実効的な政府の存在」
６〔許容分岐〕国家成立要件に外交能力を含める構成を採る場合は，その要件も説明する。 適用条件：外交能力を独立要件とする構成を採用した場合だけ。２３８頁・設問１。「能力を含める場合もある。」個別記載なし（本問・関連総論の実読範囲）。
７〔負例〕通常の国家成立要件の提示だけで終えず，少数民族の分離権を別途検討する。５３８頁・設問１。「分離権の要件が問題となる」３９頁・設問１。「別途検討を行わない答案も多数あった」
８〔必須〕人民の自決は原則として既存国家内の政治的地位・発展を実現する内的自決によると説明する。４３８頁・設問１。「人民の自決権は「内的」自決」３９頁・設問１。間接。「「内的」自決の実現が阻害」
９〔必須〕外的自決の分離独立は例外であり，植民地的支配・外国による支配又は搾取などの基準と結び付ける。４３８頁・設問１。「「外的」自決は例外的に植民地的支配」３９頁・設問１。「植民地的支配に類似の状況」
１０〔高評価〕ケベック分離事件カナダ最高裁意見を参照し，内的自決の原則と例外的外的自決を説明する役割を示す。 適用条件：比較資料として参照する評価項目。判例名の有無だけで全答案の成否を決めない。４３８頁・設問１。「ケベック分離事件」３９頁・設問１。「ケベック分離事件」
１１〔必須〕議会でのβ民族の代表の欠如と自治の剥奪を，政治的な内的自決の阻害に結び付ける。３３８頁・設問１。「制度上指定された議席枠がなく」３９頁・設問１。間接。「「内的」自決の実現が阻害」
１２〔必須〕資源利益を受けられず予算にも民族差別があるという事情を，経済的な内的自決の阻害として評価する。３３８頁・設問１。「長年その恩恵を受けられずに予算の面でも民族を理由とし」３９頁・設問１。間接。「「内的」自決の実現が阻害」
１３〔必須〕自治終了と長期弾圧を植民地支配等に類似する状況として評価し，最後の手段としての分離権から独立承認の正当化へつなぐ。５３８頁・設問１。「住民を弾圧するに至った」３９頁・設問１。「最後の手段として分離権の行使」


２　設問２

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１４〔必須〕領域的庇護を自国領域内，外交的庇護を外国所在公館等で行う庇護と区別し，本件を後者に分類する。４３８頁・設問２。「領域的庇護と外交的庇護」４０頁・設問２。「領域的庇護と外交的庇護の区別」
１５〔必須〕外交的庇護は接受国の主権を侵害するため一般国際法上は認められないという原則を示す。４３８頁・設問２。「一般国際法上は認められていない」４０頁・設問２。「接受国の主権を侵害する行為」
１６〔必須〕中南米の外交的庇護について地域慣習法・特別法を援用し，南米のＡＢ両国間での適法性を主張する。５３８頁・設問２。「中南米諸国の地域的慣習」４０頁・設問２。「中南米諸国の間では必ずしも国際法に反しない」
１７〔高評価〕庇護事件判決は当該地域慣習の立証不足を理由に主張を退けたのであって，地域慣習の存在可能性自体を否定していないと説明する。５３８頁・設問２。「地域的慣習の存在自体を否定したわけで」４０頁・設問２。「庇護事件国際司法裁判所判決に言及」
１８〔必須〕犯罪人引渡しについて国家は一般国際法上の義務を負わないと説明する。５３８頁・設問２。「国家は一般国際法上の義務を負わない」４０頁・設問２。「犯罪人引渡しについての一般国際」
１９〔必須〕両国間に犯罪人引渡条約がないことから条約に基づく引渡義務も否定する。３３８頁・設問２。「犯罪人引渡条約が締結されていない」個別記載なし（本問・関連総論の実読範囲）。


３　設問３

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２０〔必須〕国家責任の成立を，国家への行為帰属と国際義務違反の二要件に分ける。５３８頁・設問３。「国家への帰属と当該行為の国際義務の違反」４０頁・設問３。「国家責任の発生要件を正確に理解」
２１〔必須〕乙職員が私人であることだけでは行為が当然にＡに帰属しないという出発点を示す。３３９頁・設問３。「私人の行為であって」４０頁・設問３。間接。「私人の行為が特定の条件」
２２〔必須〕Ａの指示に従った乙職員の本件侵入をＡの行為と評価し，国家責任条文８条又は同内容の帰属法理に接続する。５３９頁・設問３。「国家の指示に基づき行われた私人の行為」４０頁・設問３。「国家責任条文第８条」
２３〔高評価〕統制による帰属を判例で補強するときは，ニカラグア事件の実効的支配と特定行為との結び付きを説明する。 適用条件：統制・支配の判例構成を選ぶ場合。指示による帰属のみの未読答案では非適用。３３９頁・設問３。「ニカラグア事件国際司法裁判所本案判決」個別記載なし（本問・関連総論の実読範囲）。
２４〔必須〕公館の不可侵と使節団の長の同意による立入り例外を外交関係条約２２条１項から示す。５３９頁・設問３。「使節団の長が同意した場合を除くほか」４０頁・設問３。間接。「外交関係条約上の実体義務」
２５〔必須〕Ｂ大使の同意のない侵入という事実を２２条１項違反に当てはめ，Ａの作為責任を導く。４３９頁・設問３。「Ｂ国大使は同大使館への立入りを許可していない」４０頁・設問３。間接。「当該国家の作為としての義務違反」
２６〔必須〕条約２２条２項の適当な全措置を執る特別の責務を，相当の注意を尽くす積極的保護義務として説明する。５３９頁・設問３。「相当の注意義務」４０頁・設問３。間接。「不作為による外交関係条約違反」
２７〔必須〕警備を放棄したＡの不作為を保護義務違反として評価し，国家責任を導く。５３９頁・設問３。「警備を怠っていた」４０頁・設問３。間接。「不作為による外交関係条約違反」
２８〔必須〕私人行為の帰属を介した作為責任と，国家自身の警備懈怠による不作為責任を区別し，前者だけで検討を終えない。５３９頁・設問３。「不作為によるその国家責任を問うこと」４０頁・設問３。「国家責任の２種類がある」


４　重みの分布

重み１は０項目，重み２は１項目，重み３は５項目，重み４は９項目，重み５は１３項目である。

総項目数は２８，重みの単純合計は１１８である。

重み５の対象は次のとおりであり，番号は直前の公開評価表と対応する。

番号１：大使館の相互開設・外交使節交換を黙示の国家承認と評価する。

番号２：承認前にＰの国家成立を論証し，未成立なら尚早の承認による内政干渉となるという時間的関係を示す。

番号７：通常の国家成立要件の提示だけで終えず，少数民族の分離権を別途検討する。

番号１３：自治終了と長期弾圧を植民地支配等に類似する状況として評価し，最後の手段としての分離権から独立承認の正当化へつなぐ。

番号１６：中南米の外交的庇護について地域慣習法・特別法を援用し，南米のＡＢ両国間での適法性を主張する。

番号１７：庇護事件判決は当該地域慣習の立証不足を理由に主張を退けたのであって，地域慣習の存在可能性自体を否定していないと説明する。

番号１８：犯罪人引渡しについて国家は一般国際法上の義務を負わないと説明する。

番号２０：国家責任の成立を，国家への行為帰属と国際義務違反の二要件に分ける。

番号２２：Ａの指示に従った乙職員の本件侵入をＡの行為と評価し，国家責任条文８条又は同内容の帰属法理に接続する。

番号２４：公館の不可侵と使節団の長の同意による立入り例外を外交関係条約２２条１項から示す。

番号２６：条約２２条２項の適当な全措置を執る特別の責務を，相当の注意を尽くす積極的保護義務として説明する。

番号２７：警備を放棄したＡの不作為を保護義務違反として評価し，国家責任を導く。

番号２８：私人行為の帰属を介した作為責任と，国家自身の警備懈怠による不作為責任を区別し，前者だけで検討を終えない。

これらは答案の入口・法的構造又は採点実感が指摘した深度差に関わる事項である。

各項目の適用条件と必須・高評価の区分を維持し，重みの合計を得点へ読み替えない。

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

令和３年５月１２日の試験実施時に存在した法と判例を基準とし，三設問ともＢ国が行う主張を構成する。

以下の答案は改行を除いて２２１４字であり，１問２５００字以内の目安に収めている。

国家成立，分離権，庇護の適法性，引渡義務及び国家責任をそれぞれの法的段階で区別する。

２　答案


１　設問１

（１）　相互に大使館を設置し外交使節を交換するＢの行為は，Ｐ国の黙示の国家承認である。

承認前にＰが国家として成立していなければ，尚早の承認としてＡの内政への違法な干渉となるので，ＢはＰの国家成立を論証する必要がある。

（２）　国家の通常の成立要件は，恒常的住民，明確な領域及び実効的政府である。

Ｐには継続的に居住する住民とＰ県という特定の領域があり，約５０年間統治した自治政府が独立を宣言したことから，Ｂは独立国の政府を担う統治基盤も存在すると主張できる。

もっとも，自治の終了後も独立した統治が実効的に行われているかは問題となり，従前の自治の存在だけで当然に足りるわけではない。

Ａの不承認それ自体が国家成立を妨げるものではない。

（３）　さらに，少数民族の既存国家からの分離には，自決権に基づく分離権の検討が必要である。

自決権は原則として既存国家内で政治的地位を決定し，政治・経済・社会・文化的発展を追求する内的自決によって実現される。

外的自決による分離は，植民地支配や外国による支配・搾取などの例外的状況で問題となる。

ケベック分離事件のカナダ最高裁意見もこの区別を示し，内的自決を実質的に全面阻害された人民の最終的な分離という議論に触れたが，この第三の根拠が確立した国際法かは留保した。

Ｂはその留保を踏まえ，植民地的支配に類似する本件の事情に基づく最後の手段として分離を正当化する。

β民族はＡ人口の約２割を占めるのに議会でほぼ代表されず，公正な代表を求めた申入れも容れられなかった。

２０議席の民族枠が唯一の実現方法とはいえないが，政治的な内的自決が阻害されている。

資源の生産量・卸価格をＡが決め，豊富な資源の利益に反してＰの一人当たり予算は他県の半分未満であることも，経済的発展への参加を奪う差別的搾取とのＢの主張を支える。

加えて，自治を廃止し，１年以上の弾圧によって２００名以上の死傷者と数千名以上の拘束者を生じさせたことは，平和的な内的自決の道が閉ざされたことを示す。

独立賛成約９割の住民投票は人民の意思を裏付けるが，投票だけで分離権が生じるのではない。

Ｂは，これらの事情が植民地支配等に類似する例外的状況を構成し，分離権行使によってＰが国家として成立した後の承認であるから，尚早の承認による内政干渉ではないと反論する。

２　設問２

（１）　自国領域内で与える領域的庇護に対し，外国所在の公館等で与えるものが外交的庇護である。

Ｂ大使館はＡ領域内にあるので，本件は外交的庇護に当たる。

これは領域国の司法権から逃れる保護を与え，その主権を侵害するため，一般国際法上は認められない。

公館の不可侵から庇護権が当然に生じるのでもない。

しかし，中南米では外交的庇護が地域的な特別法として援用されてきた。

１９５０年の庇護事件判決は，コロンビアによる地域慣習の立証が不十分として主張を退けたが，地域慣習法の存在可能性自体を否定していない。

したがってＢは，両国が南米諸国であることを手掛かりに，甲の保護を許す地域慣習法が両国間で拘束力を持つと主張し，それに沿う一定かつ一貫した実行と法的確信を示して，滞在継続の適法性を基礎付けることができる。

甲は独立運動の指導者であり，Ａの弾圧からの政治的保護を必要とするとの議論が可能であるが，爆破・暗殺の事実がある以上，政治的目的だけで保護範囲内と断定せず，援用する慣習法の対象に当たることも説明する。

（２）　これと別に，国家は一般国際法上，犯罪人を引き渡す一般的義務を負わない。

両国間に犯罪人引渡条約もないから，Ｂにはその条約に基づく義務もない。

甲がＡ国民であり殺人等を疑われることだけで，Ｂに引渡義務は生じない。

庇護の適法性と引渡義務の有無は別であり，仮に庇護の適法性に争いがあっても，そのことから直ちに甲を引き渡す積極的義務が導かれるわけではない。

３　設問３

（１）　国家責任の成立には，問題の行為が国家に帰属し，かつ，当該国家の国際義務に違反することが必要である。

私人の行為は原則として当然には国家に帰属しないが，国家の具体的指示に従って行われた行為は，当該国家の行為とされる。

国家責任条文８条も，指示・指揮・統制による帰属を示している。

ニカラグア事件判決が個別作戦に対する実効的支配を問題にしたように，一般的な支援関係だけでは足りないが，本件ではＡが乙職員５名を大使館に差し向けるよう指示し，その一連の行動として甲を確保するため侵入したので，Ｂは本件侵入のＡへの帰属を主張できる。

（２）　両国を拘束する外交関係条約２２条１項により，公館は不可侵であり，使節団の長の同意なく接受国側が立ち入ることは許されない。

Ｂ大使の同意なく行われた本件侵入は，Ａに帰属する作為による同項違反となる。

甲の確保が阻止されても，公館侵入は既に行われているので違反は否定されない。

（３）　同条２項は，侵入・損壊等から公館を保護するため適当な全措置を執る特別の責務を接受国に課す。

これは相当の注意を尽くす積極的保護義務であり，侵入を受けた結果だけを問う無過失責任ではない。

Ａは警備を放棄しており，必要な保護措置を怠ったというＡ自身の不作為による同項違反も主張できる。

以上の作為責任と不作為責任を区別して追及する。

なお，仮にＢの庇護に違法があっても，外交公館の不可侵は対抗措置によって侵せず，Ａの侵入を正当化しない。

以上



３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

評価項目と答案の対応表

重み５・４及び条件付きの項目の参照箇所を示す。負例は誤った記述を避けるための項目であり，別構成の記載を一律に求めるものではない。

表に掲げない重み３以下の番号は，１１～１２・１９・２１である。対応する設問の答案と，以下の解説を併せて参照する。

評価項目と答案の対応（重み５・４及び条件付きの項目）番号重み評価項目答案の該当箇所・留保
１５〔必須〕大使館の相互開設・外交使節交換を黙示の国家承認と評価する。答案１（１）・（２）
２５〔必須〕承認前にＰの国家成立を論証し，未成立なら尚早の承認による内政干渉となるという時間的関係を示す。答案１（１）・（２）
３４〔必須〕通常の国家成立要件として恒常的住民を挙げ，Ｐの住民に対応させる。答案１（１）・（２）
４４〔必須〕通常の国家成立要件として明確な領域を挙げ，Ｐ県の領域に対応させる。答案１（１）・（２）
５４〔必須〕通常の国家成立要件として実効的政府を挙げ，Ｐ自治政府の長期統治と独立時の統治能力を評価する。答案１（１）・（２）
６２〔許容分岐〕国家成立要件に外交能力を含める構成を採る場合は，その要件も説明する。 適用条件：外交能力を独立要件とする構成を採用した場合だけ。第５の３（別構成の扱い）。答案１（１）・（２）。外交能力を独立要件とする場合。本答案は非採用。
７５〔負例〕通常の国家成立要件の提示だけで終えず，少数民族の分離権を別途検討する。答案１（３）
８４〔必須〕人民の自決は原則として既存国家内の政治的地位・発展を実現する内的自決によると説明する。答案１（３）
９４〔必須〕外的自決の分離独立は例外であり，植民地的支配・外国による支配又は搾取などの基準と結び付ける。答案１（３）
１０４〔高評価〕ケベック分離事件カナダ最高裁意見を参照し，内的自決の原則と例外的外的自決を説明する役割を示す。 適用条件：比較資料として参照する評価項目。判例名の有無だけで全答案の成否を決めない。答案１（３）。条件・構成の選択は評価項目欄及び従来の解説による。別構成を累積要求しない。
１３５〔必須〕自治終了と長期弾圧を植民地支配等に類似する状況として評価し，最後の手段としての分離権から独立承認の正当化へつなぐ。答案１（３）
１４４〔必須〕領域的庇護を自国領域内，外交的庇護を外国所在公館等で行う庇護と区別し，本件を後者に分類する。答案２
１５４〔必須〕外交的庇護は接受国の主権を侵害するため一般国際法上は認められないという原則を示す。答案２
１６５〔必須〕中南米の外交的庇護について地域慣習法・特別法を援用し，南米のＡＢ両国間での適法性を主張する。答案２
１７５〔高評価〕庇護事件判決は当該地域慣習の立証不足を理由に主張を退けたのであって，地域慣習の存在可能性自体を否定していないと説明する。答案２
１８５〔必須〕犯罪人引渡しについて国家は一般国際法上の義務を負わないと説明する。答案２
２０５〔必須〕国家責任の成立を，国家への行為帰属と国際義務違反の二要件に分ける。答案３（１）
２２５〔必須〕Ａの指示に従った乙職員の本件侵入をＡの行為と評価し，国家責任条文８条又は同内容の帰属法理に接続する。答案３（１）
２３３〔高評価〕統制による帰属を判例で補強するときは，ニカラグア事件の実効的支配と特定行為との結び付きを説明する。 適用条件：統制・支配の判例構成を選ぶ場合。指示による帰属のみの未読答案では非適用。答案３（１）。条件・構成の選択は評価項目欄及び従来の解説による。別構成を累積要求しない。
２４５〔必須〕公館の不可侵と使節団の長の同意による立入り例外を外交関係条約２２条１項から示す。答案３（２）
２５４〔必須〕Ｂ大使の同意のない侵入という事実を２２条１項違反に当てはめ，Ａの作為責任を導く。答案３（２）
２６５〔必須〕条約２２条２項の適当な全措置を執る特別の責務を，相当の注意を尽くす積極的保護義務として説明する。答案３（２）
２７５〔必須〕警備を放棄したＡの不作為を保護義務違反として評価し，国家責任を導く。答案３（３）
２８５〔必須〕私人行為の帰属を介した作為責任と，国家自身の警備懈怠による不作為責任を区別し，前者だけで検討を終えない。答案３（３）



(1)　答案と評価項目の対応

設問１の最初の二段落は番号１～５，分離権の規範は番号７～１０，具体的事情の評価は番号１１～１３に対応する。

設問２は番号１４～１９，設問３の帰属は番号２０～２３，公館侵入と警備放棄は番号２４～２８に対応する。

外交能力を独立要件とする番号６の構成は採用せず，番号２３の判例は具体的指示と一般的支援を区別する補強に用いた。

(2)　設問１の国家成立と分離権

普通の国家成立要件を満たすという説明だけでは，既存国家からの少数民族の分離の正当化には足りない。

他方で，分離を求める意思や弾圧があるだけで実効的な政府の存在まで自動的に認められるわけでもない。

国家成立と分離権という二つの審査を，承認の時点へ戻して接続する。

ケベック意見の第１３５段落は，非植民地の人民が内的自決を全面的に阻害された場合の分離という第三の根拠が，確立した国際法かを留保している。

その留保を落とさず，Ｂ国の主張として植民地支配等に類似する本件の事実を評価するのが本答案の立場である。

２０議席の民族枠は内的自決を実現する提案であり，その制度を採らなかったことだけで直ちに分離権を導くものではない。

(3)　設問２の二つの義務

領域的庇護と外交的庇護を区別し，外交的庇護の一般的な不許容と中南米の地域慣習法の可能性を両方論ずる。

庇護事件判決を，地域慣習一般の不存在を確定した判決と理解してはならない。

もっとも，地域の一致だけで慣習の内容・相手国への拘束力・甲への適用まで証明されるわけではない。

引渡しは別の義務の問題である。

条約がなく一般的引渡義務もないという根拠を明示し，庇護が適法だから引渡義務がないという説明だけに依存しない。

(4)　設問３の作為責任と不作為責任

乙の職員の侵入を具体的指示によってＡへ帰属させる問題と，Ａ自身の警備放棄を保護義務違反とする問題は別経路である。

前者は外交関係条約２２条１項，後者は同条２項の実体義務へ接続する。

国家責任条文８条の指示・指揮・統制は，具体的指示がある場合にも全てを重ねて立証させる累積要件ではない。

(5)　答案の弱点と扱わなかった事項

問題文は自治終了後のＰの実効的独立について十分な詳細を与えていないため，長期自治の事実を根拠にした政府の成立はＢ国の主張として示した。

また，特定の中南米庇護条約への加盟や，人権規約へのＡＢの加盟は与件にないので追加していない。

外交能力を独立要件とする別構成や，具体的損害額，国際裁判所の管轄設計は本答案の主ルートに置かない。

対抗措置によって外交公館の不可侵を侵せない点は，原資料に基づく補強であり，法務省が独立して掲げた評価項目ではない。

第６　関連記事

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３　本問に関係する資料

①[ケベック分離事件意見の原文（カナダ最高裁）](https://decisions.scc-csc.ca/scc-csc/scc-csc/en/1643/1/document.do)

②[庇護事件判決の公式掲載（国際司法裁判所）](https://www.icj-cij.org/node/103077)

第７　出典及び確認状態

１　公式資料

①[令和３年司法試験論文式試験問題・選択科目](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)：PDF実頁３６～３７の国際関係法（公法系）第１問。

②[令和３年司法試験論文式試験問題出題趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf)：PDF実頁３７末尾の見出し及び３８～３９頁の第１問部分。

③[令和３年司法試験の採点実感・選択科目](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf)：PDF実頁３９～４０の第１問と関連総論，４１頁末尾の共通総評及び４２頁の教育総論。

④[令和３年司法試験の実施日程等](https://www.moj.go.jp/content/001328142.pdf)：PDF実頁１の選択科目実施日。

２　法令・国際文書

①[外交関係に関するウィーン条約](https://legal.un.org/ilc/texts/instruments/english/conventions/9_1_1961.pdf)：２２条，４１条等。

②[友好関係原則宣言・国連総会決議２６２５](https://treaties.un.org/doc/source/docs/A_RES_2625-Eng.pdf)：PDF実頁３～４の不干渉及び自決。

③[国家責任条文と注釈・２００１年](https://legal.un.org/ilc/texts/instruments/english/commentaries/9_6_2001.pdf)：８条，５０条２項（ｂ）。

国家責任条文は条約ではなく，関係する慣習法の内容を検討する資料として用いた。

３　裁判例

①[ケベック分離事件意見・１９９８年８月２０日](https://decisions.scc-csc.ca/scc-csc/scc-csc/en/1643/1/document.do)：第１２６～１３８段落，PDF実頁６６～７１。

②[庇護事件・１９５０年１１月２０日判決](https://www.icj-cij.org/node/103077)：ICJ公式掲載判決本文の外交的庇護と地域慣習の立証に関する理由部分。

③[ニカラグア事件・１９８６年６月２７日本案判決](https://www.icj-cij.org/node/103143)：第１１１～１１６段落，特に第１１５段落の実効的支配。

４　確認状態

公式資料の状態資料状態確認範囲・留保
問題実読済み原記事の資料記録に基づく。今回，新たな公式資料の閲覧はしていない。
出題の趣旨実読済み原記事の確認記録に基づく。対象の版・頁・関連範囲は原記事から保持した記録による。
採点実感実読済み原記事の確認記録に基づく。関連範囲，資料間の相違と未確認部分の留保は原記事から保持した記録による。



問題文・公式趣旨・採点実感は法務省の原資料を確認し，本問の関連範囲だけを評価の根拠に用いた。

裁判例と条約等の原文で確認した命題と，問題文から行った事実評価を区別している。

評価項目の原子化，必須等の区分，１～５の重み及び本件への当てはめは本稿独自の分析である。

本稿の完成答案が唯一の構成・結論であることや，この項目数・重みが公式配点を示すことを意味しない。

---

## 令和３年司法試験租税法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３１項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-sozei1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-17
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付けの基準](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#r3-sec3-1)

- [２　設問が求めること](#r3-sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１⑴](#sec4-1)

- [２　設問１⑵](#sec4-2)

- [３　設問２](#sec4-3)

- [４　設問３](#sec4-4)

- [５　答案全体](#sec4-5)

- [６　重みの分布](#sec4-6)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　答案の前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同じ年度の司法試験の別の模範解答](#sec6-1)

- [２　同じ科目の別の年度の記事](#r3-sec6-other-years)

- [３　本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事](#sec6-2)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　法令及び裁判例](#sec7-2)

- [３　確認状態](#sec7-3)


本記事は，令和３年司法試験租税法第１問を対象に，公式資料から抽出した３１項目と模範解答を示す。

財産分与の対価と取得費，学費の必要経費性，死亡後の賃料の人的帰属が中心となる。

第１　この記事の対象と結論

本問の早見表項目内容
対象令和３年度 租税法第１問
問題・基準時[問題文と設問の指定](#sec3)及び[第７の出典・確認範囲](#sec7)による。問題の与件と指定された法令の時点を前提とする。
資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。版・対象範囲・留保は第７の確認状態を参照。
評価項目３１項目（重み５：１２項目）
重みの合計１２０（本記事独自の整理であり，公式の配点ではない。）
答案の字数２０８７字（答案部分の見出しを含み，空白・改行を除く可視文字数）
判例・法改正の留保[第７の法令・裁判例と資料の範囲](#sec7)を参照。既存の確認日・参照頁・未確認部分の留保を引き継ぐ。
年度別の案内[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)



財産分与では，義務又は請求権の消滅という利益と土地時価を結ぶ説明が重要である。

学費では必要経費の２類型と家事費・家事関連費を分け，賃料では資産所有者を基準に判断する。

本記事の学費否認は採用した一つの論証であり，公式資料が両費用の否認を唯一の結論として指定しているわけではない。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

以下は法務省の公式採点基準ではなく，公式の出題の趣旨と採点実感から独自に抽出した評価項目である。

必須・高評価・負例・許容分岐の区分と重みを別々に付した。

条件付きの反対論を全答案へ累積的に要求せず，負例とその裏返しの正例も二重計上しない。

「記載なし」は対象問及び関連総論を実読した結果，「間接」は関連記述からの推論を表す。

２　５段階の重み付けの基準

重み５は答案の骨格又は採点実感の評価の分かれ目，４は出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）事項，３は一方が明示する中核理由，２は一方の補強又は典型的誤り，１は一方が控えめに触れる事項とした。

重み４は全て「高く評価した事項」を意味するものではない。

本記事では資料の表現から個別判断し，各段階への件数割当てをしていない。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係


設問１は，婚姻中にＡの収入で取得した土地を離婚時にＢへ財産分与し，Ｂが後に売却した場合の課税関係を問う。

取得額４０００万円，分与時価５０００万円，売却額５５００万円という数値を，それぞれの権利義務と保有期間に対応させる必要がある。

設問２は，鍼灸院を経営するＣが趣味の生花及び本人の鍼灸資格のために支出した学費の必要経費性を問う。

設問３は，Ｃ死亡後・遺産分割前の建物賃料について，Ｄによる管理・Ｄ名義口座への入金があっても誰に所得が帰属するかを問う。


２　設問が求めること

設問が求めること設問立場・対象指定・仮定・除外答えるべき到達点
設問１財産分与とＢの後の売却４０００・５０００・５５００万円と保有期間を対応。Ａの課税，Ｂの取得費と後の所得・算入額を示す。
設問２二つの学費の必要経費性趣味の生花と本人の鍼灸資格を区別。３７条の費用類型と家事費・家事関連費を検討する。
設問３分割前の建物賃料の人的帰属Ｄの管理・口座入金だけで帰属を決めない。法律的帰属と資産所有者から各相続人への帰属を示す。


第４　評価項目と重み

１　設問１⑴

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１【必須】資産増加益の清算という譲渡所得課税の基礎から財産分与を位置付ける４確認済み・PDF実頁２３：所得税法第３３条の規定に即して譲渡所得の基礎を踏まえた上で確認済み・PDF実頁８：財産分与時の譲渡所得課税についての問題
２【必須】最高裁昭和５０年５月２７日判決の趣旨を正確に理解して論ずる５確認済み・PDF実頁２３：最判昭和５０年５月２７日民集２９巻５号６４１頁の趣旨を正確確認済み・PDF実頁８：上記最高裁判例を理解していない答案が「不良」
３【必須】分与義務の消滅という経済的利益を譲渡対価と捉える５確認済み・PDF実頁２３：財産分与による分与義務の消滅が，その対価に当たる確認済み・PDF実頁８：財産分与の義務の消滅が，分与者Ａにとっての経済的利益に当たる
４【必須】分与義務の価額が通常は交付資産の時価と等しいことを介して５０００万円を導く５確認済み・PDF実頁２３：この分与義務の価額は，通常は分与した資産の分与時における価額と等しい確認済み・PDF実頁８：金額の理由について⑴及び⑵を通じて述べている答案が「良好」又は「優秀」
５【必須】総収入金額から取得費等を控除し譲渡所得の金額まで計算する３確認済み・PDF実頁２３：譲渡所得の金額の計算記載なし
６【必須】保有期間を当てはめて長期・短期の別を説明する３確認済み・PDF実頁２３：長期譲渡所得と短期譲渡所得のいずれに当たるか記載なし
７【必須】特別控除を先に行い，その後に長期譲渡所得の２分の１計算を行う３記載なし確認済み・PDF実頁８：金額が２分の１とされるのは特別控除額適用の前か後か
８【必須】２分の１となるのは総所得金額への算入額であると区別する３記載なし確認済み・PDF実頁８：２分の１とされるのは譲渡所得の金額なのか総所得金額に算入される金額なのか
９【許容分岐】判例と異なる反対論を採る場合も判例の正確な理解を前提とする（判例と異なる反対論を採る場合）３確認済み・PDF実頁２３：学説上は反対論も少なくないので，それらに基づいて論述をすることもできる記載なし


２　設問１⑵

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１０【必須】取得費について所得税法３３条３項と３８条の両方を挙げる４確認済み・PDF実頁２３：所得税法第３３条第３項，第３８条確認済み・PDF実頁１２：所得税法第３３条第３項及び第３８条の両方を挙げた答案が意外に少なかった
１１【必須】消滅した財産分与請求権の価額を資産取得に要した金額と捉える５確認済み・PDF実頁２３：消滅した財産分与請求権の価額が「その資産の取得に要した金額」となり確認済み・PDF実頁８：金額の理由について⑴及び⑵を通じて述べている答案が「良好」又は「優秀」
１２【必須】請求権の価額が通常は分与時の資産価額と等しいことから取得費を導く５確認済み・PDF実頁２３：その価額は，通常は分与された資産の分与時における価額と等しい確認済み・PDF実頁８：金額の理由について⑴及び⑵を通じて述べている答案が「良好」又は「優秀」


３　設問２

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１３【必須】必要経費を収入に個別対応する費用と業務について生じた費用に分ける５確認済み・PDF実頁２３：本件の支出は「売上原価その他当該総収入金額を得るため直接に要した費用の額」に当たらない確認済み・PDF実頁８：２つを定めているが，この点を指摘した答案が少なく
１４【必須】本件学費を３７条１項後段の費用として検討する５確認済み・PDF実頁２４：一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用確認済み・PDF実頁８：本件の支出は後者に当たることを指摘
１５【必須】業務の遂行との関連性を要件として示す３確認済み・PDF実頁２４：その支出が，業務の遂行と関連し記載なし
１６【必須】業務の遂行上の必要性を要件として示す３確認済み・PDF実頁２４：業務の遂行上必要であることが要件記載なし
１７【必須】家事費を個人の消費生活上の支出と捉える３確認済み・PDF実頁２４：家事費とは，個人の消費生活上の支出記載なし
１８【必須】家事関連費を家事費と必要経費の両方の性格を持つ支出と区別する３確認済み・PDF実頁２４：家事関連費とは，家事費と必要経費の両方の性格を持つ支出記載なし
１９【必須】家事費・家事関連費への該当性を学費について検討する５確認済み・PDF実頁２４：家事費・家事関連費（所得税法第４５条第１項第１号）確認済み・PDF実頁８：家事費・家事関連費への該当性について検討している答案が「優秀」
２０【必須】施行令９６条の主たる部分の業務必要性という条件を示す３確認済み・PDF実頁２４：その主たる部分が所得を生ずべき業務の遂行上必要記載なし
２１【必須】業務必要部分を明確に区分できる場合の当該部分という算入範囲を示す３確認済み・PDF実頁２４：その必要である部分を明らかに区分することができる場合記載なし
２２【必須】生花学費について目的・性質と事後の増収を規範に当てはめる４確認済み・PDF実頁２４：２つの支出それぞれについての判断確認済み・PDF実頁８：事案を当てはめて結論を導いている答案
２３【必須】資格取得学費について事業拡大目的と本人に帰属する資格の性質等を当てはめる４確認済み・PDF実頁２４：２つの支出それぞれについての判断確認済み・PDF実頁８：資格を取得するための支出や，その他の技能等を得るための支出
２４【高評価】資格取得学費と当年の収入稼得への貢献との関係を検討する３記載なし確認済み・PDF実頁８：それがその年の収入稼得に貢献していないこと
２５【高評価】資格取得後に開業した場合との均衡を検討する３記載なし確認済み・PDF実頁８：資格を取得してから開業した場合とのバランス


４　設問３

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２６【必須】所得税法１２条を人的帰属の根拠とし，３６条の問題へ置き換えない５確認済み・PDF実頁２４：所得の人的帰属については，所得税法第１２条に規定確認済み・PDF実頁９：所得税法第１２条について言及していない答案が「不良」
２７【必須】１２条を法律的帰属説により解釈する５確認済み・PDF実頁２４：いわゆる法律的帰属説が妥当する確認済み・PDF実頁９：同条及びその解釈に言及している答案が「一応の水準」
２８【必須】資産所得は通常資産所有者に帰属する基準を用い，事業所得の基準と混同しない５確認済み・PDF実頁２４：資産から得られる所得は，通常はその資産の所有者に帰属確認済み・PDF実頁９：資産から生じる所得の人的帰属の判断基準を述べて
２９【必須】Ｃ死亡後・遺産分割前の所有関係に基準を当てはめ，賃料の帰属主体を導く５確認済み・PDF実頁２４：遺産分割前の相続財産に当てはめればよい確認済み・PDF実頁９：それを本件に当てはめて結論を導いている答案が「良好」又は「優秀」
３０【負例】本問で問われていない遺産分割後の賃料の取扱いへ展開しない２確認済み・PDF実頁２４：遺産分割後において本件の賃料収入がどのように扱われるかは問うていない記載なし


５　答案全体

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
３１【高評価】設問１⑵の判例との関係を短く明示する３間接・PDF実頁２３：東京地判平成３年２月２８日行集４２巻２号３４１頁参照確認済み・PDF実頁１２：これらの答案には，相応の高い評価


６　重みの分布

重み１が０件，２が１件，３が１４件，４が４件，５が１２件であり，合計Ｎ＝３１項目，重み合計Ｗ＝１２０である。

重み５は番号２，番号３，番号４，番号１１，番号１２，番号１３，番号１４，番号１９，番号２６，番号２７，番号２８，番号２９である。

これらは分与対価・取得費の理由，必要経費の分類と家事費等，所得帰属の根拠・基準・当てはめを判定する項目であり，各行の適用対象に従う。

重み合計は公式配点ではない。

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

以下は判例を基本とする答案例であり，括弧内の条文は原則として所得税法を指す。

設問１の計算は，公式の出題の趣旨・採点実感が明示する長期・短期の区別，特別控除及び総所得金額への算入という検討枠に沿う。

現実の土地譲渡には租税特別措置法の分離課税等が関わり，ここに示す金額を実取引の税額計算へそのまま用いることはできない。

譲渡費用等の金額は問題文にないため，本文の明示する計算前提による。

２　答案


１　設問１について

（１）Ａの課税関係

　譲渡所得課税は，所有期間中の資産増加益を，資産が所有者の支配を離れる機会に清算する制度であり，所得税法３３条１項の「資産の譲渡」は有償無償を問わない。

　本件土地はＡが自己の稼得・貯蓄から取得した特有財産である（民法７６２条１項）。

Ｂの家事労働が財産形成に寄与していても，法律上当然に共有となるわけではなく，財産分与によるＢへの移転は資産の譲渡に当たる。

清算的財産分与に増加益の実現はないという反対論も考えられるが，別産制の下では既存のＢの共有持分を確認するだけの行為とはいえない。

　財産分与の権利義務は離婚によって生じ，協議等により内容が具体化し，履行によって分与義務が消滅する。

その義務消滅がＡの得た経済的利益であり，譲渡対価となる（最高裁昭和５０年５月２７日判決参照）。

本件分与額は適正とされているから，消滅する分与義務の価額は通常，履行として交付した土地の時価と等しい５０００万円である。

単に土地時価を収入とみなすのではなく，この対価の評価として３６条１項・２項により総収入金額を認定する。

　平成１２年１２月３１日の取得から平成１８年３月１日の譲渡まで５年を超えるので，長期譲渡所得となる（３３条３項２号）。

他の譲渡益・控除対象及び譲渡費用はないものとして，取得費４０００万円（３８条１項）を控除した１０００万円から特別控除５０万円を差し引き，譲渡所得の金額は９５０万円となる（３３条３項・４項）。

その後に２２条２項２号を適用し，総所得金額に算入する額を４７５万円とする。

譲渡所得の金額そのものを半額にするのではない。

（２）Ｂの課税関係

　Ｂは財産分与請求権を消滅させる代償として土地を取得したので，「その資産の取得に要した金額」は消滅した請求権の価額となる（３３条３項・３８条１項。

東京地裁平成３年２月２８日判決参照）。

適正な本件分与では，この価額は通常，分与時の土地時価５０００万円と等しい。

財産分与は贈与ではなく，６０条１項１号によるＡの取得費の引継ぎはない。

　Ｂは平成１８年３月１日に取得した土地を平成２０年３月１日に５５００万円で売却したので，短期譲渡所得である（３３条３項１号）。

上記と同じ前提では，５５００万円から取得費５０００万円と特別控除５０万円を差し引いた４５０万円が譲渡所得の金額となり，２分の１計算をせず総所得金額に算入する（２２条２項１号）。

２　設問２について

（１）３７条１項は，売上原価等の収入に個別対応する費用と，販売費・一般管理費等の業務について生じた費用を区別する。

両学費は前者ではなく，後者として，業務との関連性及び業務遂行上の必要性を検討する。

他方，自然人の消費生活上の支出である家事費は必要経費とならない。

家事と業務の両面を持つ家事関連費も，４５条１項１号・施行令９６条により，主たる部分が業務遂行上必要で，その必要部分を明確に区分できる場合の当該部分等に限って算入される。

（２）生花の学費は，Ｃが趣味のために技能を得る支出であった。

後に待合室へ生花を飾って売上げが毎月１割増えた事実は有益性を示すが，支出の目的・性質まで遡って業務費用へ変えるものではない。

業務必要部分の区分を示す事情もないから，平成２６年分の必要経費には算入できない。

（３）鍼灸の学費には，自ら施術をして事業を拡大するという業務上の目的があり，関連性を肯定する事情がある。

しかし，Ｃは有資格者Ｆを雇用することで既に経営できており，経営自体に資格は不可欠でない。

資格はＣ本人に帰属し，将来Ｑ以外でも使える地位をもたらす。

将来の施術のための支出であり，問題文上，当年の資格に基づく収入稼得に貢献した事情は示されていない。

　もとより，一般対応の経費について当年の増収がないことだけでは否定できない。

しかし，資格取得後に初めて開業する者の学費との均衡を考えても，既に経営していることだけで本人の資格取得費全額を業務費用とすることは相当でない。

家事関連費としても業務必要部分を明確に区分できる事情がなく，青色申告の承認も与件にないから，平成２７年分の必要経費には算入できない。

３　設問３について

　所得の人的帰属は所得税法１２条により，収益の法律上の真の帰属を基準とする法律的帰属説によって判断する。

不動産所得のような資産所得は，通常，その資産の所有者に帰属する。

事業の経営者を判定する基準や，口座の名義・現金の引出しを基準とするものではない。

　Ｃ死亡後，遺言も遺産分割もない本件建物は，唯一の相続人であるＤ・Ｅが各２分の１で共有している（民法８９８条・８９９条・９００条４号）。

令和２年に生じた賃料債権は，遺産自体と別個の財産として，各人が相続分に応じて分割単独債権として取得する。

　Ｄの契約・管理への関与，無償居住及びＤ名義口座への受領合意は，Ｅの所有権・収益帰属をＤへ移すものではなく，入金は分割までの共同管理にすぎない。

未引出しであることもこの帰属を左右しない。

したがって，賃料収入はＣではなくＤ・Ｅに各２分の１ずつ帰属し，各人の不動産所得となる。

以上



３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

評価項目と答案の対応表

重み５・４及び条件付きの項目の参照箇所を示す。負例は誤った記述を避けるための項目であり，別構成の記載を一律に求めるものではない。

表に掲げない重み３以下の番号は，５～８・１５～１８・２０～２１・２４～２５・３０～３１である。対応する設問の答案と，以下の解説を併せて参照する。

評価項目と答案の対応（重み５・４及び条件付きの項目）番号重み評価項目答案の該当箇所・留保
１４【必須】資産増加益の清算という譲渡所得課税の基礎から財産分与を位置付ける答案１（１）
２５【必須】最高裁昭和５０年５月２７日判決の趣旨を正確に理解して論ずる答案１（１）
３５【必須】分与義務の消滅という経済的利益を譲渡対価と捉える答案１（１）
４５【必須】分与義務の価額が通常は交付資産の時価と等しいことを介して５０００万円を導く答案１（１）
９３【許容分岐】判例と異なる反対論を採る場合も判例の正確な理解を前提とする（判例と異なる反対論を採る場合）答案１（１）。判例と異なる反対論を採用する場合だけ。
１０４【必須】取得費について所得税法３３条３項と３８条の両方を挙げる答案１（２）
１１５【必須】消滅した財産分与請求権の価額を資産取得に要した金額と捉える答案１（２）
１２５【必須】請求権の価額が通常は分与時の資産価額と等しいことから取得費を導く答案１（２）
１３５【必須】必要経費を収入に個別対応する費用と業務について生じた費用に分ける答案２
１４５【必須】本件学費を３７条１項後段の費用として検討する答案２
１９５【必須】家事費・家事関連費への該当性を学費について検討する答案２
２２４【必須】生花学費について目的・性質と事後の増収を規範に当てはめる答案２
２３４【必須】資格取得学費について事業拡大目的と本人に帰属する資格の性質等を当てはめる答案２
２６５【必須】所得税法１２条を人的帰属の根拠とし，３６条の問題へ置き換えない答案３
２７５【必須】１２条を法律的帰属説により解釈する答案３
２８５【必須】資産所得は通常資産所有者に帰属する基準を用い，事業所得の基準と混同しない答案３
２９５【必須】Ｃ死亡後・遺産分割前の所有関係に基準を当てはめ，賃料の帰属主体を導く答案３



設問１の要点は，時価５０００万円という結論だけで止めず，分与義務・請求権の消滅とその価額を説明することである（番号３・４・１１・１２）。

長期譲渡所得では控除後に２分の１計算を行い，譲渡所得の金額と総所得金額への算入額を区別する（番号５～８）。

Ｂについても，取得費の根拠条文を二つとも挙げる（番号１０）。

設問２では，学費が３７条１項後段の費用として問題になることと，家事費・家事関連費に関する検討が水準を分ける（番号１３・１４・１９）。

当年の収入への貢献と資格取得後に開業する場合との均衡は，採点実感が高く評価した発展的な理由であり，それぞれ独立した最低要件ではない（番号２４・２５）。

一般対応の費用は，当年の増収に直接対応しないことだけで否定されず，資格取得費がおよそ全て控除不能という一般化もしない。

設問３では，１２条から法律的帰属説と資産所有者基準を示して当てはめる（番号２６～２９）。

口座からの引出しの有無を人的帰属の基準とせず，遺産分割後の処理へ答案を展開しない（番号３０）。

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第７　出典及び確認状態

１　公式資料

[令和３年司法試験論文式試験問題・選択科目（法務省）](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)：租税法第１問はPDF実頁６～７。

[令和３年司法試験論文式試験問題の出題の趣旨（法務省）](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf)：PDF実頁２３～２４の租税法第１問。

[令和３年司法試験の採点実感・選択科目（法務省）](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf)：PDF実頁８～９の第１問及び１１～１２の関連総論。

２　法令及び裁判例

[所得税法（e-Gov）](https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000033)：試験法令基準に対応する２０２１年１月１日施行版の本則１２・２２・２６・２７・３３・３６・３７・３８・４５・５９・６０条を参照した。

[民法（e-Gov）](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)：２０２０年４月１日施行版の別産制・財産分与・共同相続関係を参照した。

[所得税法施行令（e-Gov）](https://laws.e-gov.go.jp/law/340CO0000000096)：家事関連費に関する９６条。

[最高裁昭和５０年５月２７日第三小法廷判決（昭和４７年（行ツ）第４号，民集２９巻５号６４１頁）](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-52096.pdf)：財産分与と譲渡所得。

[東京地裁平成３年２月２８日判決（昭和６２年（行ウ）第１２３号）](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-16642.pdf)：分与資産の取得費。

[大阪高裁令和２年５月２２日判決（令和元年（行コ）第１６７号，判例秘書の判例番号　Ｌ０７５２０６７５）・国税庁税務訴訟資料２７０号順号１３４０８](https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/soshoshiryo/kazei/2020/pdf/13408.pdf)（裁判所HP未掲載）：柔道整復師学費に関する事例であり，本問の鍼灸学費と事実が同一という意味ではない。

[最高裁平成１７年９月８日第一小法廷判決（平成１６年（受）第１２２２号，民集５９巻７号１９３１頁）](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-52401.pdf)：共同相続と相続開始後の賃料。

３　確認状態

公式資料の状態資料状態確認範囲・留保
問題実読済み原記事の資料記録に基づく。今回，新たな公式資料の閲覧はしていない。
出題の趣旨実読済み原記事の確認記録に基づく。対象の版・頁・関連範囲は原記事から保持した記録による。
採点実感実読済み原記事の確認記録に基づく。関連範囲，資料間の相違と未確認部分の留保は原記事から保持した記録による。



確認基準日は令和８年１０月１６日である。

公式資料の記載，法令・判決原文で確認した範囲及び本問への当てはめ・重み付け・答案例（本記事独自の分析）を区別して記載した。

学費の結論や重み付けは公式見解そのものではなく，採点上の評価を保証しない。

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## 令和３年司法試験経済法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３２項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-keizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-17
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付けの基準](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#r3-sec3-1)

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- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　Ｙ１～Ｙ１３と共通の成立要件](#sec4-1)

- [２　Ｙ１４の二つの主張](#sec4-2)

- [３　Ｙ１５の成立時期と離脱](#sec4-3)

- [４　検討範囲と論述上の注意](#sec4-4)

- [５　重みの分布](#sec4-5)

- [第５　模範解答](#sec5)
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- [４　確認状態](#sec7-4)


令和３年司法試験経済法第１問について，公式の出題の趣旨・採点実感から評価項目を独自に抽出した。

以下の重みは法務省の公式採点基準や配点ではない。

第１　この記事の対象と結論

本問の早見表項目内容
対象令和３年度 経済法第１問
問題・基準時[問題文と設問の指定](#sec3)及び[第７の出典・確認範囲](#sec7)による。問題の与件と指定された法令の時点を前提とする。
資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。版・対象範囲・留保は第７の確認状態を参照。
評価項目３２項目（重み５：９項目）
重みの合計１２７（本記事独自の整理であり，公式の配点ではない。）
答案の字数２１６６字（答案部分の見出しを含み，空白・改行を除く可視文字数）
判例・法改正の留保[第７の法令・裁判例と資料の範囲](#sec7)を参照。既存の確認日・参照頁・未確認部分の留保を引き継ぐ。
年度別の案内[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)



対象は，[令和３年司法試験の選択科目問題](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)の経済法第１問である。

Ｙ１～Ｙ１３及びＹ１４について不当な取引制限を認め，Ｙ１５については基本合意参加時の違反成立と，その後の離脱を区別する。

評価項目は３２項目である。

Ｙ１４の参加者認識と拘束の相互性，Ｙ１５の違反成立時期・離脱・従前の違反への効果が答案の中心となる。

第５では離脱を肯定する一貫した構成の答案を示すが，公式資料は離脱否定の結論も，理由を伴う場合には許容している。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

一つの項目に一つの判定対象を置き，必須，高評価，負例，条件付きの許容分岐を区別する。

根拠欄はPDF実頁を示し，印刷頁も本件では同番号である。

「記載なし」は関連範囲を実読した結果であり，未閲覧という意味ではない。

負例のうち，カルテルの呼称だけで済ませない点は番号１４，実施を成立要件としない点は番号２３，離脱基準なく事実だけを並べない点は番号２５，離脱から従前の違反不存在を導かない点は番号２８の裏返しである。

これら４項目は，独立した公開行にせず各番号へまとめた。

番号２７と２９は採用構成に応じた条件付き項目で，全答案へ同時に要求するものではない。

２　５段階の重み付けの基準

①重み５：採点実感が評価の分かれ目とした事項，又は答案の骨格そのもの。

②重み４：出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）事項。

③重み３：どちらか一方が明示する中核の理由付け。

④重み２：一方が軽く触れる補強又は典型的な誤り。

⑤重み１：一方が控えめに触れるだけの事項。

本問の重み４は「両資料が取り上げた」という基準であり，全件を「高く評価した事項」と読み替えていない。

重み５は主張を要件・理由・時点別効果へつなぐ骨格に付した。

項目数や重み合計から公式得点，難易度又は合格可能性を推計することはできない。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係


Ｘ県は県道復旧工事２０件を条件付一般競争入札で発注し，価格８０点・技術２０点の総合評価で落札者を決める。

技術力の高いＹ１～Ｙ１３は，受注希望と技術点の予測値をＹ１に集め，同社が受注予定者・協力者と各社の価格を調整する基本合意をした。

Ｙ１４は参加者の正確な範囲を知らず，本件各工事の受注希望もないが，将来の協力を期待して参加し，１件で情報提供と協力入札をした。

Ｙ１５は一度参加を承諾した後，公告前にＹ１へ撤回を伝え，再勧誘を拒否し，独自の積算で１件を落札した。

Ｙ１は撤回を他社へ伝えず，残る１９件は調整どおりＹ１～Ｙ１３が落札した。

設問は各社の独占禁止法上の問題点を問い，Ｙ１４・Ｙ１５の主張への応答を求める。

課徴金の賦課及び犯則事件は検討対象から除外されている。


２　設問が求めること

設問が求めること設問立場・対象指定・仮定・除外答えるべき到達点
全問Ｙ１～Ｙ１５の独禁法上の問題課徴金と犯則事件は除外。基本合意の要件・競争制限とＹ１４の認識・相互拘束を論じる。
Ｙ１５の主張合意成立時期と離脱公告前の撤回・再勧誘拒絶・独自入札を評価。一度の参加後の成立と違反終了を別々に検討する。


第４　評価項目と重み

１　Ｙ１～Ｙ１３と共通の成立要件

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１定義規定２条６項と禁止規定３条後段をともに示す［必須］４２６頁・第１問（同法第３条に違反するか）１４頁・第１問（双方を摘示していた）
２Ｙ１～Ｙ１５の土木工事事業を２条１項の事業者に当てはめる［必須］３記載なし１４頁・第１問（土木工事の施工等を業とする株式会社）
３独立した事業者相互の競争関係を，入札参加資格に即して示す［高評価］３記載なし１４頁・第１問（入札参加資格）
４共同性を意思の連絡と定義し，Ｙ１～Ｙ１３の会合での明示合意に簡潔に当てはめる［必須］４２６頁・第１問（意思の連絡を意味する）１４頁・第１問（簡潔に示している答案）
５相互拘束を，取決めを遵守し合う関係による事実上の競争行動の制約として定義する［必須］４２６頁・第１問（合意を遵守し合う関係）１４頁・第１問（各社の事業活動が事実上拘束）
６受注対象・入札参加・価格決定をＹ１の調整に委ねる拘束をＹ１～Ｙ１３について示す［必須］４２６頁・第１問（いずれの要件も充足することは明らか）１４頁・第１問（本件合意の成立によって）
７専ら競争制限を目的又は効果とする合意では，対象取引と影響範囲から市場を画定する［必須］４２７頁・第１問（共同行為が対象としている取引）１４頁・第１問（それにより影響を受ける範囲）
８市場をＸ県が条件付一般競争入札により発注する本件２０工事の取引分野に特定する［必須］４２７頁・第１問（本件各工事の取引分野）１４頁・第１問（正確に指摘できた答案）
９競争の実質的制限を，落札者及び落札価格をある程度自由に左右できる状態と定義する［必須］４２７頁・第１問（落札者及び落札価格）１５頁・第１問（落札者及び落札価格）
１０価格８０点・技術２０点のため技術力も落札を左右することを認識する［高評価］４２７頁・第１問（技術評価点によっては落札者が変わり得る）１５頁・第１問（技術評価点によって落札者が変わり得る）
１１工事ごとの技術評価点予測値を織り込む各社価格調整が，総合評価方式でも機能する理由を示す［高評価］４２７頁・第１問（個別物件ごとに技術評価点の予測値）１５頁・第１問（個別物件ごとに技術評価点の予測値）
１２合意参加者の技術力の高さを競争制限効果の根拠にする［必須］４２７頁・第１問（本件合意の参加者が技術力の高い事業者）１５頁・第１問（本件合意の参加者が技術力の高い事業者）
１３非参加の数社の技術力とＹ１５の能力・人員の限界を外部競争圧力として評価する［必須］４２７頁・第１問（技術力が高くない数社）１５頁・第１問（その余の事情）
１４１９件の調整どおりの落札を，他の事情と併せて基本合意の実効性の証拠とし，カルテルの呼称だけで済ませない［必須］４２７頁・第１問（２０件中１９件の工事）１５頁・第１問（ハードコア・カルテル）
１５公共の利益への反対を，価格低落防止・受注機会均等化という具体的目的に即して説明する［必須］４２７頁・第１問（受注価格の低落防止及）１５頁・第１問（本件合意の目的の正当性）


２　Ｙ１４の二つの主張

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１６Ｙ１４の参加者範囲の不知を認識の程度の問題と特定し，正確な特定を不要とする基準を置く［必須］５２６頁・第１問（どの程度認識していれば）１５頁・第１問（参加者の範囲に関する認識）
１７概括的認識で足りる理由を，市場の競争制限効果を認識できることに結び付けて論証する［高評価］５２６頁・第１問（理由を示すこともなく）１５頁・第１問（競争を実質的に制限する効果）
１８有力業者の多くが参加する旨を聞いたＹ１４が，必要な概括的認識を持つと評価する［必須］４２６頁・第１問（有力な業者の多く）１５頁・第１問（有力な業者の多く）
１９Ｙ１４の無受注希望・無落札の主張を，相互拘束の不存在の主張と位置付ける［必須］５２６頁・第１問（相互拘束の不存在を主張するもの）１５頁・第１問（相互拘束の不存在を主張するもの）
２０拘束の相互性の採用解釈を明示し，受注利益の相互性と取決めによる事実上の拘束を区別する［必須］５２６頁・第１問（拘束の相互性や共通性）１５頁・第１問（それぞれの立場に基づいて）
２１Ｙ１４の追加工事での協力期待と，予測値提供・指定価格入札を採用した相互拘束の定義に当てはめる［必須］４２６頁・第１問（設例の事実関係を当てはめ）１５頁・第１問（説得的な当てはめ）


３　Ｙ１５の成立時期と離脱

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２２Ｙ１５が合意内容と参加者の説明を受けて会社として応諾し，当初合意に加入したことを示す［必須］４２６頁・第１問（いったん応じた）１６頁・第１問（呼び掛けに応じる意思を表明した時点）
２３競争制限的な基本合意自体で違反が成立し，個別調整や入札実施を待たない理由を示す［必須］５２７頁・第１問（その実施等がなくとも）１６頁・第１問（基本合意の成立時点で違反が成立する）
２４Ｙ１５は応諾時点で違反が成立しており，公告前撤回を当初からの不成立としない［必須］５２６頁・第１問（いつの段階で違反が成立するのか）１６頁・第１問（公告前に参加しない旨表明したこと）
２５離脱には内心の決意を超える事情を要するとし，採用する外部的基準を定立する［必須］５２７頁・第１問（自らの内心において離脱を決意した）１６頁・第１問（外部的徴表）
２６Ｙ１の調整役・加入窓口としての地位，明示撤回・再勧誘拒否，他社への不伝達及び独立入札を評価して離脱を論証する［必須］５２７頁・第１問（Ｙ１が調整役であり個別調整の取りまとめ役）１６頁・第１問（Ｙ１を通じて本件合意に参加したという経緯）
２７離脱否定説を採る場合は，他社に協調期待が残ることを基準に即して評価し，理由のある反対結論を許容する［許容分岐］（離脱否定説を採る答案。肯定説の答案には累積要求しない）３２７頁・第１問（複数の立場があり得る）１６頁・第１問（いずれの結論であっても）
２８離脱により以後の継続を否定しても，既に成立した違反が遡って消滅しないことを明示する［必須］５２６頁・第１問（基本合意により違反が成立すると考えるならば）１６頁・第１問（違反の成立を否定している答案など）
２９全参加者への明示通知を必要とする説を採る場合は，Ｙ１４の参加者認識の解釈と整合させる［許容分岐］（全参加者への明示通知必要説を採る場合だけ）３２７頁・第１問（整合性に留意する必要）記載なし


４　検討範囲と論述上の注意

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
３０明示合意があるＹ１～Ｙ１３について，黙示合意推認の長い一般論に分量を使わない［負例］２２６頁・第１問（簡潔に解答すれば足りる）１４頁・第１問（意味のないと考えられる黙示の合意の推認）
３１Ｙ１４の参加者範囲の認識を，順次又は黙示の意思連絡だけの議論に置き換えない［負例］２２６頁・第１問（順次の意思連絡）１５頁・第１問（順次の意思連絡や黙示の意思連絡）
３２課徴金の賦課・Ｙ１の主導的事業者該当性・犯則事件を論じない［負例］２２７頁・第１問（課徴金の賦課及び犯則事件について論じる必要はない）記載なし


５　重みの分布

重み５は９項目，４は１６項目，３は４項目，２は３項目，１は０項目である。

総数Ｎ＝３２，重み合計Ｗ＝１２７である。

重み５は，番号１６・１７の認識の程度とその理由，１９・２０の相互拘束の位置付けと定義，２３・２４の基本合意による違反成立時期，２５・２６の離脱基準と当てはめ，２８の離脱の非遡及効果である。

これらは，Ｙ１４・Ｙ１５の主張に正面から答えるための骨格である。

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

基準時は選択科目の試験日である令和３年５月１２日とする。

答案は改行を除いて２１６９字であり，１問２５００字以内である。

Ｙ１５の離脱を肯定する構成を採る。

判決原文を未確認の裁判例を「判例同旨」として答案に引用していない。

２　答案


１　Ｙ１ないしＹ１３の行為

（１）Ｙ１ないしＹ１５は，土木工事の施工等を業とする独立の株式会社であり，事業者（独占禁止法２条１項）に当たる。

いずれも本件工事の入札参加資格を満たしており，競争関係にある。

本件合意が不当な取引制限（２条６項）として３条後段に違反しないか。

「共同して」とは，事業者相互に意思の連絡があることをいう。

Ｙ１ないしＹ１３は会合で本件合意をしたから，これを満たす。

「相互にその事業活動を拘束し」とは，本来自由な各社の競争行動が，共通の取決めを遵守し合う関係により事実上制約されることをいう。

本件合意は，受注希望と技術評価点の予測値をＹ１に集約し，同社が受注予定者，その他の入札参加者及び各社の入札価格を決め，各社がこれに従って協力する内容である。

各社が自主的に決めるべき受注対象・価格の決定を制約するため，相互拘束が認められる。

（２）「一定の取引分野」は競争の行われる市場である。

専ら競争制限を目的又は効果とする合意では，その対象取引と影響の及ぶ範囲によって画定する。

本件では，同日に公告・入札され，合意により受注が配分される「Ｘ県が条件付一般競争入札により発注する本件復旧工事２０件の取引分野」である。

「競争を実質的に制限する」とは，市場の競争機能を損なうことであり，入札談合では，事業者集団がその意思で落札者及び落札価格をある程度自由に左右できる状態をもたらすことをいう。

本件は価格評価点８０点と技術評価点２０点の総合評価方式であり，技術力次第では落札者が変わる。

しかし，合意参加者は技術力の高い事業者であり，個別工事の技術評価点の予測値を踏まえて各社の入札価格まで算出するから，技術評価を織り込んだ落札調整が可能である。

合意外の数社は技術力が高くなく，落札もない。

Ｙ１５は独自に１件を落札したが，技術力・確保できる作業員数の見込みから，大きな競争圧力とはならない。

実際にも１９件が調整どおり受注された。

全件の落札支配は必要なく，参加者の能力，外部競争者の弱さ，調整の仕組み及び落札結果を併せて，競争の実質的制限を認める。

（３）本件合意は価格低落防止と受注機会の均等化を図るために競争を回避するもので，自由競争経済秩序に反し，公共の利益に反する。

業者間の受注配分の利益は正当化事由にならない。

よってＹ１ないしＹ１３の行為は３条後段に違反する。

２　Ｙ１４の行為

（１）参加者の正確な範囲を知らないとの主張は，「共同して」の要件に関わる。

参加者を具体的・明確に特定する認識までは不要で，競争制限をもたらす協調関係について概括的に認識していれば足りる。

市場の競争を回避する取決めに従う意思を共有できれば，各参加者の名称等を把握していなくても競争制限の危険は変わらないからである。

Ｙ１４は合意内容の説明を受け，「Ｘ県所在の有力な業者の多く」が参加することを知り，応諾した。

有力な競争者の相当部分が受注調整に従う関係を認識できるため，意思の連絡は認められる。

問題は認識の程度であり，順次又は黙示の意思連絡の一般論だけでは答えにならない。

（２）受注希望も落札実績もないとの主張は，相互拘束の不存在をいうものと解する。

拘束の相互性を厳格に捉え，自社の受注のため他社が拘束される関係がないと評価する余地はある。

しかし，相互拘束は各社に同時・同額の受注利益があることを要せず，共通の調整を遵守し合う関係による事実上の競争行動の制約があれば足りる。

Ｙ１４は，将来の追加工事での協力を期待して応諾し，現に１件について技術評価点の予測値を提供し，指定価格で協力入札した。

自社が受注予定者にならなくても，他社と共に受注調整の取決めに服し，自主的な入札を制約されている。

よって相互拘束も認められ，Ｙ１４の行為は３条後段に違反する。

３　Ｙ１５の行為

（１）まず，違反の成立時期を検討する。

競争を実質的に制限する内容の基本合意が成立すれば，その時点で違反は成立し，個別調整や入札の実施までは要しない。

競争者が独立して行動する状態は，拘束力のある基本合意自体により失われるからである。

Ｙ１５は合意内容と参加者の説明を受け，自社が受注予定者となる可能性も示されて，会社として応諾した。

その時点で本件合意に参加して違反が成立しており，入札公告前の撤回だけで当初から違反がなかったとはいえない。

（２）次に離脱が認められるか。

離脱には内心の翻意だけでは足りず，協調関係を解消して自主的な競争に復帰したことを外部から認識できる事情を要する。

本件のように調整が一元化されているときは，取決めの運用を担う調整役への明確な撤回によって協調関係を解消できると解する。

確かにＹ１は撤回を他社に伝えず，他社には協調の期待が残る。

しかし，Ｙ１５は加入の窓口でもあったＹ１に公告前に明示的に撤回し，再勧誘も明確に拒絶した。

受注・価格調整の中心であるＹ１は，その不参加と競争力を認識した上で調整を継続した。

Ｙ１５も独自の積算で入札して１件を落札している。

単に談合を出し抜いただけでなく，一元的な調整関係から離れて競争に復帰したと認められる。

したがって離脱を肯定し，以後の違反の継続を否定する。

ただし，離脱前に成立した違反は消滅せず，違反が一切成立しないという主張は認められない。

以上



３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

評価項目と答案の対応表

重み５・４及び条件付きの項目の参照箇所を示す。負例は誤った記述を避けるための項目であり，別構成の記載を一律に求めるものではない。

表に掲げない重み３以下の番号は，２～３・３０～３２である。対応する設問の答案と，以下の解説を併せて参照する。

評価項目と答案の対応（重み５・４及び条件付きの項目）番号重み評価項目答案の該当箇所・留保
１４定義規定２条６項と禁止規定３条後段をともに示す［必須］答案１（１）
４４共同性を意思の連絡と定義し，Ｙ１～Ｙ１３の会合での明示合意に簡潔に当てはめる［必須］答案１（１）
５４相互拘束を，取決めを遵守し合う関係による事実上の競争行動の制約として定義する［必須］答案１（１）
６４受注対象・入札参加・価格決定をＹ１の調整に委ねる拘束をＹ１～Ｙ１３について示す［必須］答案１（１）
７４専ら競争制限を目的又は効果とする合意では，対象取引と影響範囲から市場を画定する［必須］答案１（２）
８４市場をＸ県が条件付一般競争入札により発注する本件２０工事の取引分野に特定する［必須］答案１（２）
９４競争の実質的制限を，落札者及び落札価格をある程度自由に左右できる状態と定義する［必須］答案１（２）
１０４価格８０点・技術２０点のため技術力も落札を左右することを認識する［高評価］答案１（２）
１１４工事ごとの技術評価点予測値を織り込む各社価格調整が，総合評価方式でも機能する理由を示す［高評価］答案１（２）
１２４合意参加者の技術力の高さを競争制限効果の根拠にする［必須］答案１（２）
１３４非参加の数社の技術力とＹ１５の能力・人員の限界を外部競争圧力として評価する［必須］答案１（２）
１４４１９件の調整どおりの落札を，他の事情と併せて基本合意の実効性の証拠とし，カルテルの呼称だけで済ませない［必須］答案１（２）
１５４公共の利益への反対を，価格低落防止・受注機会均等化という具体的目的に即して説明する［必須］答案１（３）
１６５Ｙ１４の参加者範囲の不知を認識の程度の問題と特定し，正確な特定を不要とする基準を置く［必須］答案２（１）
１７５概括的認識で足りる理由を，市場の競争制限効果を認識できることに結び付けて論証する［高評価］答案２（１）
１８４有力業者の多くが参加する旨を聞いたＹ１４が，必要な概括的認識を持つと評価する［必須］答案２（１）
１９５Ｙ１４の無受注希望・無落札の主張を，相互拘束の不存在の主張と位置付ける［必須］答案２（２）
２０５拘束の相互性の採用解釈を明示し，受注利益の相互性と取決めによる事実上の拘束を区別する［必須］答案２（２）
２１４Ｙ１４の追加工事での協力期待と，予測値提供・指定価格入札を採用した相互拘束の定義に当てはめる［必須］答案２（２）
２２４Ｙ１５が合意内容と参加者の説明を受けて会社として応諾し，当初合意に加入したことを示す［必須］答案３（１）
２３５競争制限的な基本合意自体で違反が成立し，個別調整や入札実施を待たない理由を示す［必須］答案３（１）
２４５Ｙ１５は応諾時点で違反が成立しており，公告前撤回を当初からの不成立としない［必須］答案３（１）
２５５離脱には内心の決意を超える事情を要するとし，採用する外部的基準を定立する［必須］答案３（２）
２６５Ｙ１の調整役・加入窓口としての地位，明示撤回・再勧誘拒否，他社への不伝達及び独立入札を評価して離脱を論証する［必須］答案３（２）
２７３離脱否定説を採る場合は，他社に協調期待が残ることを基準に即して評価し，理由のある反対結論を許容する［許容分岐］（離脱否定説を採る答案。肯定説の答案には累積要求しない）第５の３（別構成の扱い）。答案３（２）。離脱を否定する別構成。本答案は非採用。
２８５離脱により以後の継続を否定しても，既に成立した違反が遡って消滅しないことを明示する［必須］答案３（２）
２９３全参加者への明示通知を必要とする説を採る場合は，Ｙ１４の参加者認識の解釈と整合させる［許容分岐］（全参加者への明示通知必要説を採る場合だけ）第５の３（別構成の扱い）。答案３（２）。全参加者への明示通知必要説。本答案は非採用。



(1)　答案と評価項目の対応

答案１（１）は番号１～６，１（２）は７～１４，１（３）は１５に対応する。

答案２（１）は１６～１８，２（２）は１９～２１，答案３（１）は２２～２４，３（２）は２５・２６・２８に対応する。

番号３０・３１の過剰記載を抑え，番号３２の除外を守っている。

(2)　参加者の範囲に関する認識

Ｙ１４が誰と直接連絡したかという経路の問題と，参加者の範囲をどの程度知る必要があるかという程度の問題を分ける必要がある。

有力な競争者の多くが協調することを認識すれば，競争制限をもたらす関係を認識できるという理由を示す。

公式資料は元詰種子事件の判示を参考に挙げるが，判決の結論を記すだけでは足りないとしている。

(3)　相互拘束と無受注の協力者

受注利益を実際に得たかという点と，共通の取決めに従って自由な競争行動を制約されたかという点は一致しない。

採用した事実上の拘束という基準に，将来の協力期待，技術点の予測値提供，指定価格による入札を結び付ける。

拘束の相互性を厳格に捉える別構成を採る場合も，その定義と事実評価を一貫させる必要がある。

(4)　基本合意と離脱の二段階

本答案は基本合意への参加時に違反が成立するとするため，公告前の撤回というだけで違反全体を否定しない。

離脱は，既に成立した違反の継続をいつまで認めるかという別の問題である。

番号２７の分岐として，他の参加者に協調期待が残り，Ｙ１への撤回だけでは離脱を外から認識できないとして，離脱を否定する構成もあり得る。

公式採点実感１６頁は，肯否のどちらも事実を踏まえた説得的な論述があれば評価するとしている。

番号２９のように全員への明示通知を求める場合は，参加時の認識を概括的で足りるとする解釈との整合性を説明する。

(5)　答案の弱点と扱わなかった事項

本答案の離脱肯定は，一元的な調整の中心であるＹ１に明確な撤回を伝えたことを重視する評価であり，全てのカルテルで一人への通知で足りるという一般命題ではない。

課徴金及びＹ１の主導的事業者該当性，犯則事件，損害賠償請求の成否は論じていない。

第６　関連記事

１　同じ年度の司法試験の別の模範解答

[令和３年司法試験刑事系第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した８４項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-keiji1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

[令和３年司法試験民事系第３問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した６３項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-minji3-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

[令和３年度司法試験論文式試験の主要７科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-ronbunshiki-shuyou7kamoku-mohan-kaitou/)

専属的推奨と累進リベートによる競争者排除は，[令和３年司法試験経済法第２問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-keizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)で扱っている。

２　同じ科目の別の年度の記事


- ①[令和７年度司法試験経済法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した２５項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-keizaihou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ②[令和６年司法試験経済法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３４項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/r6-shihoushiken-keizaihou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ③[令和５年司法試験経済法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３６項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r5-shihoushiken-keizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ④[令和４年度司法試験経済法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３７項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r4-shihoushiken-keizaihou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)


３　本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事

[入札しない卸業者も談合の当事者になるか―商流・情報調整，課徴金及び法人税務（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/bid-cartel-wholesaler-surcharge-tax/)

後年の関連実務記事は，令和３年の答案を作るための当時法源には用いていない。

第７　出典及び確認状態

１　公式資料

①[令和３年司法試験・選択科目問題](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)：経済法表紙１１頁，第１問１２～１３頁。

②[令和３年論文式試験問題出題の趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf)：経済法第１問２６～２７頁。

③[令和３年司法試験の採点実感・選択科目](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf)：経済法総論，第１問の記載，評価区分及び関連末尾。PDF１３～１６・１８～２０頁の該当部分。

２　法令

[私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律・公正取引委員会掲載](https://www.jftc.go.jp/dk/guideline/lawdk.html)の２条１項・６項及び３条を中心とする。

現在の掲載法文と，当時の判決が示す適用条文・要件を区別して確認した。

令和３年５月１２日施行版の統合法令全体を取得・照合したものではない。

３　裁判例

①[東芝ケミカル事件・東京高裁平成７年９月２５日判決（平成６年（行ケ）第１４４号，判例秘書の判例番号　Ｌ０５０２０２８６）](https://snk.jftc.go.jp/DC005/H070925H06G09000144_)（裁判所HP未掲載。リンク先は公正取引委員会の審決等データベースの判決本文）：裁判所判断第四・三・２の意思の連絡。

②[多摩談合（新井組ほか）事件・最高裁平成２４年２月２０日第一小法廷判決（平成２２年（行ヒ）第２７８号）](https://snk.jftc.go.jp/DC005/H240220H22G14000278_)：理由の相互拘束・共同性・落札者及び価格の支配。

出題の趣旨が参考に挙げる元詰種子事件（東京高裁平成２０年４月４日判決・平成１８年（行ケ）第１８号等），岡崎管工事件（東京高裁平成１５年３月７日判決・平成１４年（行ケ）第４３３号，判例秘書の判例番号　Ｌ０５８２１２５２。裁判所HP未掲載），石油価格カルテル事件（最高裁昭和５９年２月２４日第二小法廷判決・昭和５５年（あ）第２１５３号，刑集３８巻４号１２８７頁）の紹介は，法務省公式資料の記述に基づく。

これら３判決の原文を独立に確認したものとは区別する。

４　確認状態

公式資料の状態資料状態確認範囲・留保
問題実読済み原記事の資料記録に基づく。今回，新たな公式資料の閲覧はしていない。
出題の趣旨実読済み原記事の確認記録に基づく。対象の版・頁・関連範囲は原記事から保持した記録による。
採点実感実読済み原記事の確認記録に基づく。関連範囲，資料間の相違と未確認部分の留保は原記事から保持した記録による。



問題文と上記公式資料の対象箇所を読み，評価項目の引用文字列を抽出テキストへ照合した。

評価項目の原子化，重み及び本答案の事実評価は独自の分析であり，法務省の見解そのものではない。

公式資料が許容する他構成を，唯一の誤答として排除していない。

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## 令和３年司法試験労働法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３０項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-roudou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-17
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付けの基準](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#r3-sec3-1)

- [２　設問が求めること](#r3-sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１](#sec4-1)

- [２　設問２](#sec4-2)

- [３　設問３](#sec4-3)

- [４　重みの分布](#sec4-4)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　答案の前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同じ年度の司法試験の別の模範解答](#sec6-1)

- [２　同じ科目の別の年度の記事](#r3-sec6-other-years)

- [３　本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事](#sec6-2)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　法令](#sec7-2)

- [３　裁判例](#sec7-3)

- [４　確認状態](#sec7-4)


令和３年司法試験労働法第１問について，完成答案と公式資料から独自に抽出した３０の評価項目を示す。

重みは１～５の独自分析であり，法務省の公式採点基準・配点ではない。

第１　この記事の対象と結論

本問の早見表項目内容
対象令和３年度 労働法第１問
問題・基準時[問題文と設問の指定](#sec3)及び[第７の出典・確認範囲](#sec7)による。問題の与件と指定された法令の時点を前提とする。
資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。版・対象範囲・留保は第７の確認状態を参照。
評価項目３０項目（重み５：１２項目）
重みの合計１１９（本記事独自の整理であり，公式の配点ではない。）
答案の字数２４８３字（答案部分の見出しを含み，空白・改行を除く可視文字数）
判例・法改正の留保[第７の法令・裁判例と資料の範囲](#sec7)を参照。既存の確認日・参照頁・未確認部分の留保を引き継ぐ。
年度別の案内[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)



対象は，[令和３年司法試験の選択科目問題](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)の労働法第１問である。

就業規則のない６人規模の会社を舞台に，懲戒処分，使用者から労働者への損害賠償請求，整理解雇を論ずる。

本稿の答案は，出勤停止と整理解雇を無効とし，損害賠償請求は公平な分担の範囲に限って認める構成を採る。

結論だけを独立した評価項目とはせず，根拠・規範・事実評価の一貫性を重視する。

評価項目は３０項目，重み合計は１１９，重み５は１２項目である。

第４に全項目，第５に模範解答とその解説を置く。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

[出題の趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf)及び[採点実感](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf)を基に，一項目につき一つの判定対象を示した。

表の頁はＰＤＦ実頁であり，本文記載の頁番号とも対応する。

「記載なし」は本問の関連範囲を読んだ結果であり，「間接」は関連する一般的記述からの推論を示す。

必須，高評価，負例，許容分岐という区分は重みとは別である。

番号３は趣旨を掘り下げた高評価の深度，番号１７は故意・重過失限定構成を採る場合，番号３０は４要素説を採る場合の条件付き項目である。

これらを全答案への累積的要求にしない。

一般的な答案作法と，公式に個別記載のない法的補足は，重み付きの表に混ぜていない。

２　５段階の重み付けの基準

重み５：採点実感が評価の分かれ目とした事項，又は答案の骨格そのもの。

重み４：出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）事項。

重み３：いずれか一方が明示する中核の理由付け。

重み２：一方が軽く触れる補強又は典型的な誤り。

重み１：一方が控えめに触れる事項。

重み４は，採点実感が全件を高く評価したという意味ではない。

段階ごとの件数割当てはせず，重み１が０項目であることもその結果である。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係


Ｘ１は，時間外・休日労働が月６０時間を超える中，午後８時以降の在社を禁じられ，無許可で情報媒体を持ち帰り，帰途の電車で紛失した。

翌朝に報告して１６０人への謝罪に協力したが，７日間無給の出勤停止と４８万円の賠償請求を受けた。

その後，売上げが３年連続で低下し，６人の雇用維持が困難となったＹ社は，協調性・柔軟性を基準にＸ２・Ｘ３を選び，３０日予告して解雇した。

朝礼で方針は説明されたが，個別説明は選定後である。

労働契約書には懲戒の定めがあり，解雇の定めはない。

設問は，各処分・請求の法律上の論点と解釈を問う。


２　設問が求めること

設問が求めること設問立場・対象指定・仮定・除外答えるべき到達点
設問１Ｘ１への出勤停止懲戒合意あり。業務目的と情報管理違反を区別。懲戒根拠，該当性と処分相当性を審査する。
設問２会社の４８万円の賠償請求第三者への求償と直接請求を混同しない。責任成立後，損害の公平分担と責任制限を論じる。
設問３Ｘ２・Ｘ３の整理解雇３０日予告済み。契約書に解雇条項なし。解雇権の根拠と必要性，回避，人選，手続を検討する。


第４　評価項目と重み

１　設問１

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１［必須］６人・１事業場で就業規則作成義務がないことを踏まえて懲戒根拠を検討する４実頁３２・第１問・設問１（懲戒の法的根拠）実頁２９・３⑴（懲戒の法的根拠）
２［必須］フジ興産判決が就業規則に懲戒の種別・事由の事前設定を要求した立場を明示する５実頁３３・第１問・設問１（判例の立場と本事案）実頁２９・３⑴（判例の立場と本事案）
３［高評価］判例法理の趣旨を掘り下げて個別契約書の合意による実現可能性を理由付ける５実頁３３・第１問・設問１（判例趣旨を掘り下げた高評価答案）実頁２９・３⑴（判例趣旨を掘り下げた高評価答案）
４［必須］契約１８条の具体的懲戒事由への形式的該当性を判断する４実頁３３・第１問・設問１（懲戒事由への該当性）実頁２９・３⑴（懲戒事由への該当性）
５［必須］懲戒制度の趣旨から事由を限定し本件行為の実質的な該当性を判断する４実頁３３・第１問・設問１（趣旨に即した実質判断）実頁２９・３⑴（趣旨に即した実質判断）
６［必須］合理的理由・社会的相当性を労契法１５条の濫用規範として示す５実頁３３・第１問・設問１（懲戒の権利濫用）実頁２９・３⑴（懲戒の権利濫用）
７［必須］長時間労働と在社制限が持出し・紛失の一因であることを懲戒評価に反映する３実頁３３・第１問・設問１（長時間労働・勤務制限）記載なし
８［必須］７日間無給の生活上の重さを評価し上限内というだけで軽い処分としない４実頁３３・第１問・設問１（出勤停止の重さ）実頁２９・３⑴（出勤停止の重さ）
９［必須］弁明機会の欠如を適正手続又は懲戒濫用の判断に位置付ける４実頁３３・第１問・設問１（弁明機会と適正手続）実頁２９・３⑴（弁明機会と適正手続）


２　設問２

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１０［必須］使用者から労働者への直接請求として債務不履行又は不法行為を法的入口に置く５実頁３３・第１問・設問２（直接の損害賠償請求）実頁２９・３⑴（直接の損害賠償請求）
１１［必須］労働者が損害賠償責任を負う要件を示して本件の帰責性を判断する４実頁３３・第１問・設問２（責任成立の検討）実頁２９・３⑴（責任成立の検討）
１２［必須］指揮命令する使用者も業務上の危険発生に責任を負うという危険責任を説明する５実頁３３・第１問・設問２（危険責任）実頁２９・３⑴（危険責任）
１３［必須］事業利益を得る使用者が業務上のリスクを負担すべきという報償責任を説明する５実頁３３・第１問・設問２（報償責任）実頁３０・３⑴（報償責任）
１４［必須］公平な損害分担に基づく信義則上の責任範囲制限を規範として示す５実頁３３・第１問・設問２（責任制限と公平分担）実頁３０・３⑴（責任制限と公平分担）
１５［必須］使用者側事情と労働者の帰責性等の具体的事実を責任制限・範囲の判断に適用する４実頁３３・第１問・設問２（制限を基礎付ける具体的事情）実頁３０・３⑴（制限を基礎付ける具体的事情）
１６［負例］本件を第三者への求償権行使だけの問題と誤分類しない２記載なし実頁２９・３⑴（求償への短絡を批判）
１７［許容分岐］故意・重過失限定構成を選ぶ場合は責任成立を限定する理由を説明する（故意・重過失限定構成を採用するときのみ）３実頁３３・第１問・設問２（故意・重過失限定は一例）記載なし
１８［負例］他設問の事実を引用するときは引用対象を特定し曖昧な上記・前述だけで済ませない２記載なし実頁３０・３⑴（引用対象の不明確さを指摘）


３　設問３

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１９［必須］解雇権の直接根拠として民法６２７条１項を挙げる５実頁３３・第１問・設問３（解雇権の根拠）実頁３０・３⑴（解雇権の根拠）
２０［必須］解雇規定のないことと法定解約権の存否を区別する４実頁３３・第１問・設問３（解雇条項がない事案）実頁３０・３⑴（解雇条項がない事案）
２１［負例］朝礼で異議がなかったこと自体を解雇権の発生根拠にしない２記載なし実頁３０・３⑴（沈黙から解雇権を導く誤り）
２２［必須］労契法１６条の客観的合理性・社会的相当性による解雇濫用審査を示す５実頁３３・第１問・設問３（整理解雇法理）実頁３０・３⑴（整理解雇法理）
２３［必須］労働者に直接の帰責事由がないため整理解雇にはより厳しい制約が必要と説明する３実頁３３・第１問・設問３（より厳しい制約の理由）記載なし
２４［必須］必要性・回避努力・人選・手続の４つを検討枠組みとして明示する４実頁３３・第１問・設問３（４要件・４要素）実頁３０・３⑴（４要件・４要素）
２５［必須］人員削減の必要性を売上減少・雇用維持困難の与件から判断する３実頁３３・第１問・設問３（人員削減の必要性）間接：実頁３０・３⑴（人員削減の必要性）
２６［必須］１事業場の小規模会社という実情を踏まえ実行可能な回避措置を具体的に検討する５実頁３３・第１問・設問３（小規模企業の回避努力）実頁３０・３⑴（小規模企業の回避努力）
２７［必須］経営再建への協力の意味と抽象的・主観的人選の危険を対比して合理性を判断する５実頁３３・第１問・設問３（抽象的人選基準の検討）実頁３０・３⑴（抽象的人選基準の検討）
２８［必須］朝礼の方針説明と選定後の個別説明を区別して説明・協議の実質を検討する５実頁３３・第１問・設問３（説明・協議手続）実頁３０・３⑴（説明・協議手続）
２９［負例］朝礼での沈黙及び３０日予告だけで整理解雇の手続が妥当としない２記載なし実頁３０・３⑴（予告等だけの手続評価を批判）
３０［許容分岐］４要素として論ずる構成を採る場合は総合考慮として運用する（４要素説を採用するときのみ（本答案では該当））３実頁３３・第１問・設問３（４要素という構成）実頁３０・３⑴（４要素という構成）


４　重みの分布

重み５は１２項目，４は９項目，３は５項目，２は４項目，１は０項目であり，総数３０，重み合計１１９である。

重みの合計を試験の点数又は難易度に読み替えない。

重み５は，番号２・３・６（判例の立場，その趣旨の検討，懲戒濫用），１０・１２・１３・１４（直接請求，危険責任，報償責任，責任範囲），１９・２２（解雇権の根拠と濫用），２６・２７・２８（小企業の回避努力，人選，手続）の１２項目である。

番号３は高評価の深度であり，重み５であることから当然に全答案の必須事項にはならない。

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

法令・判例の基準時は試験実施日の令和３年５月１２日である。

答案は各設問につき規範・当てはめ・結論を示し，１→（１）の階層で記す。

本文は改行を除き２４９４字であり，調査記録・出典説明・枠外解説は字数に含めない。

判例趣旨から個別契約の根拠を導く部分及び本件の各結論は，本稿の解釈である。

２　答案


１　設問１

（１）　懲戒は労働者への制裁であり，使用者が当然に行使できるものではない。

フジ興産判決（最判平成１５年１０月１０日）は，あらかじめ就業規則に懲戒の種別・事由を定めることを要求する。

その趣旨は，制裁の予測可能性を確保し，使用者の恣意的処分を防ぐことにあると解する。

したがって，就業規則作成義務のない小規模企業で，個別契約に種別・事由を明記して合意し，この趣旨が実現される場合には，契約を懲戒権の根拠とすることができる。

Ｙ社は労働者６人，１事業場のみであり，労基法８９条の就業規則作成義務を負わない。

契約締結時に，種別・事由を明示した契約書を手交し，Ｘ１の署名押印を得ているから，契約１８・１９条が根拠となる。

（２）　無許可の媒体持帰りは１８条３号に形式上該当する。

同号は機密情報の管理による企業秩序維持を目的とする。

会社業務のためでも管理外への持出しは流出の危険を生じさせるから，実質的該当性も否定できない。

ただし，やむを得ない業務目的は違反の重さを弱める。

他方，残務処理のための持帰りと過失による紛失であり，４号の「不正な行為」に該当するとは直ちにいえない。

１０号も，先行各号と同程度の企業秩序侵害に限定して解釈すべきである。

（３）　もっとも，懲戒が客観的に合理的な理由を欠き，社会通念上相当と認められなければ，権利濫用として無効となる（労契法１５条）。

個人情報を扱う職業紹介業において，無許可で媒体を持ち出し，電車内で紛失したことは信用を損なう重大な不注意であり，一定の懲戒には合理性がある。

しかし，月６０時間超の時間外・休日労働が続き，在社時間だけを制限されたため，やむを得ず自宅で残務処理をしていた。

会社業務のための行為で，疲労の蓄積も紛失に影響したと考えられ，使用者の業務管理にも原因がある。

Ｘ１は翌朝直ちに報告し，１６０人への説明・謝罪にも協力した。

７日間無給は生活上軽くない不利益で，１４日の上限内というだけでは相当とはいえない。

弁明手続の合意は示されていないため，機会を与えなかっただけで当然無効とはしない。

しかし，当初の経緯説明と処分に対する弁明機会とは異なり，有利な事情を考慮する手続の欠如は相当性を弱める。

以上を総合し，より軽い処分で足り，本件出勤停止は権利濫用として無効と解する。

２　設問２

（１）　Ｘ１は労働契約に付随する秘密保持・物品保管上の注意義務を負う。

無許可持帰りに加え，個人情報の入った媒体を電車内で紛失したことは義務違反であり，帰責性も認められるから，民法４１５条の損害賠償責任が問題となる。

不法行為責任（７０９条）も考えられる。

１６０人に対する各３０００円，合計４８万円の金券は，個人情報流出への不安に対応し，信用を回復するための支出であり，人数・単価から必要かつ相当な対応費用と評価できる。

現実の情報悪用が明らかでなくても，直ちに損害性を否定できず，紛失との相当因果関係を認める。

（２）　しかし，使用者は指揮命令する業務に伴う危険発生にも責任を負い（危険責任），労働者の活動から利益を得る以上，そのリスクも負担すべきである（報償責任）。

通常過失でも責任成立を認めた上で，全額転嫁による不公平を避けるため，事業の性格・規模，業務内容，労働条件，勤務態度，加害行為の態様，使用者の予防・損失分散への配慮等を考慮し，信義則上相当な限度でのみ請求できる。

Ｙ社が小規模であること，個人情報管理が重要な業種であり，Ｘ１に不注意があることは請求を支持する。

他方，本件は私的利益のための持出しではなく，過重な業務と午後８時以降の在社禁止が持帰りと疲労の背景にある。

Ｙ社も業務量や処理方法を適切に管理して危険を防止すべき立場にあり，Ｘ１は速やかに報告して事後処理に協力した。

保険加入や具体的安全措置の有無は不明であり，欠如を断定しない。

したがって，４８万円全額の請求は許されず，これらの事情を踏まえた公平な分担額に限り認められる。

具体的割合を一律に定める根拠はない。

懲戒と損害填補は目的が異なり，出勤停止処分がされたこと自体で賠償請求が排除されるものではない。

３　設問３

（１）　無期労働契約について使用者は法定の解約権を有するから（民法６２７条１項），契約書に解雇の定めがないだけで解雇権を否定できない。

３０日の予告（労基法２０条）とは別に，客観的合理性・社会的相当性による濫用審査（労契法１６条）が必要である。

本件は経営悪化に伴う人員削減であり，労働者の責任によらず生活基盤を失わせるため，１６条の審査は整理解雇法理によって具体化され，より厳しい制約を受ける。

人員削減の必要性，解雇回避努力，人選の合理性，説明・協議等の手続を，小規模企業の実情を踏まえて総合考慮する。

（２）　顧客を奪われ売上げが３年連続で低下し，６人の雇用維持が困難であるから，削減の必要性は認められる。

１事業場６人という規模では配転先や財源に制約がある。

配転先を持つ大企業と同じ回避措置は要求できない。

他方，希望退職や労働時間の調整等，小企業でも実行可能な措置によって２人の解雇を避ける余地を検討した事情は示されていない。

実施ゼロと断定せず，回避努力の相当性を裏付ける事情が乏しいと評価する。

再建に協力する人材を残すことは，小企業では一定の合理性を持つ。

しかし，協調性・柔軟性という抽象的基準だけでは，社長の主観で異論のある者を排除する危険がある。

Ｘ２・Ｘ３の具体的な勤務態度と再建への支障を説明する必要がある。

Ｘ１の紛失事故は直ちに再建適性を否定するものではないが，同人を残す判断と他の２人を選ぶ判断の一貫性も検討を要する。

朝礼で方針を説明し，選定後にも通知したことは評価できる。

しかし，全員が質問しなかっただけで個別解雇への同意や十分な協議を認めることはできず，選定前の具体的説明や代替策の協議が尽くされたとはいい難い。

（３）　以上から，必要性と小企業の制約を考慮しても，回避努力，人選及び手続の裏付けが十分でなく，両名の解雇は社会通念上相当性を欠く権利濫用として無効と解する。

以上



３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

評価項目と答案の対応表

重み５・４及び条件付きの項目の参照箇所を示す。負例は誤った記述を避けるための項目であり，別構成の記載を一律に求めるものではない。

表に掲げない重み３以下の番号は，７・１６・１８・２１・２３・２５・２９である。対応する設問の答案と，以下の解説を併せて参照する。

評価項目と答案の対応（重み５・４及び条件付きの項目）番号重み評価項目答案の該当箇所・留保
１４［必須］６人・１事業場で就業規則作成義務がないことを踏まえて懲戒根拠を検討する答案１（１）
２５［必須］フジ興産判決が就業規則に懲戒の種別・事由の事前設定を要求した立場を明示する答案１（１）
３５［高評価］判例法理の趣旨を掘り下げて個別契約書の合意による実現可能性を理由付ける答案１（１）
４４［必須］契約１８条の具体的懲戒事由への形式的該当性を判断する答案１（２）
５４［必須］懲戒制度の趣旨から事由を限定し本件行為の実質的な該当性を判断する答案１（２）
６５［必須］合理的理由・社会的相当性を労契法１５条の濫用規範として示す答案１（３）
８４［必須］７日間無給の生活上の重さを評価し上限内というだけで軽い処分としない答案１（３）
９４［必須］弁明機会の欠如を適正手続又は懲戒濫用の判断に位置付ける答案１（３）
１０５［必須］使用者から労働者への直接請求として債務不履行又は不法行為を法的入口に置く答案２（１）
１１４［必須］労働者が損害賠償責任を負う要件を示して本件の帰責性を判断する答案２（１）
１２５［必須］指揮命令する使用者も業務上の危険発生に責任を負うという危険責任を説明する答案２（２）
１３５［必須］事業利益を得る使用者が業務上のリスクを負担すべきという報償責任を説明する答案２（２）
１４５［必須］公平な損害分担に基づく信義則上の責任範囲制限を規範として示す答案２（２）
１５４［必須］使用者側事情と労働者の帰責性等の具体的事実を責任制限・範囲の判断に適用する答案２（２）
１７３［許容分岐］故意・重過失限定構成を選ぶ場合は責任成立を限定する理由を説明する（故意・重過失限定構成を採用するときのみ）第５の３（別構成の扱い）。答案２（２）。故意・重過失限定構成。本答案は非採用。
１９５［必須］解雇権の直接根拠として民法６２７条１項を挙げる答案３（１）
２０４［必須］解雇規定のないことと法定解約権の存否を区別する答案３（１）
２２５［必須］労契法１６条の客観的合理性・社会的相当性による解雇濫用審査を示す答案３（１）
２４４［必須］必要性・回避努力・人選・手続の４つを検討枠組みとして明示する答案３（１）
２６５［必須］１事業場の小規模会社という実情を踏まえ実行可能な回避措置を具体的に検討する答案３（２）・（３）
２７５［必須］経営再建への協力の意味と抽象的・主観的人選の危険を対比して合理性を判断する答案３（２）・（３）
２８５［必須］朝礼の方針説明と選定後の個別説明を区別して説明・協議の実質を検討する答案３（２）・（３）
３０３［許容分岐］４要素として論ずる構成を採る場合は総合考慮として運用する（４要素説を採用するときのみ（本答案では該当））答案３（１）。条件・構成の選択は評価項目欄及び従来の解説による。別構成を累積要求しない。



(1)　答案と評価項目の対応

答案１の（１）は番号１～３，（２）は４・５，（３）は６～９に対応する。

答案２の（１）は１０・１１・１６，（２）は１２～１５及び１８に対応する。

答案３の（１）は１９～２４及び３０，（２）・（３）は２５～２９に対応する。

番号１７の故意・重過失限定構成は採用していない。

(2)　懲戒の根拠と処分の相当性

番号２・３では，「就業規則がないから懲戒できない」と短絡することも，「署名があるから当然に有効」とすることも避ける。

判例が求める事前設定の意味を予測可能性と恣意防止から説明し，本件の合意がそれを満たすかを論ずる。

この趣旨の整理と小規模企業への接続は本稿の解釈であり，フジ興産判決が個別契約による懲戒を直接判示したとは記さない。

番号５は，会社業務のための行為でも情報管理上の秩序違反があるかという実質判断である。

本答案は該当性を認めつつ，業務上の動機，過重労働，事後対応，無給の重さ，弁明機会の欠如を相当性の段階で評価した。

(3)　直接請求と責任制限

番号１０の責任成立を飛ばして，直ちに過失相殺又は第三者への求償とすることはできない。

本答案は保管上の義務違反を入口とし，通常過失でも成立を認めた上で，番号１２・１３の危険責任・報償責任から番号１４の範囲制限へ進む。

出題趣旨が例示する故意・重過失限定構成を採るなら，番号１７に従い，責任成立を限定する根拠と本件の過失の程度を別に論ずる。

金券４８万円の必要相当性と因果関係，懲戒と損害填補の目的差は，公式に独立した項目として明記されていない補足である。

これらを公式由来の必須項目として数えていない。

(4)　小規模企業の整理解雇

番号１９の解雇権の根拠と番号２２の濫用統制を分ける。

番号２６では，１事業場の会社に他事業場への配転を定型的に要求せず，実行可能な代替策に即して判断する。

番号２７は再建の必要だけで人選を正当化せず，抽象的基準が主観的な排除に使われる危険まで検討する。

番号２８・２９は朝礼の説明，選定後の個別説明，３０日予告の役割を区別し，実質的な説明・協議を問う。

(5)　答案の弱点と扱わなかった事項

媒体の実際の悪用，保険加入，具体的な回避措置，Ｘ２・Ｘ３の個別勤務態度は，問題文から一意に確定できない。

不記載を不存在に置き換えず，必要な判断を与件の範囲で示した。

未払残業代，労働時間規制の行政上の責任，具体的な再就職支援は，この答案の検討対象としていない。

第６　関連記事

１　同じ年度の司法試験の別の模範解答

①[令和３年司法試験労働法第２問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-roudou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

②[令和３年司法試験公法系第１問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-kouhou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

③[令和３年司法試験公法系第２問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-kouhou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

④[令和３年度司法試験民事系第１問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-minji1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

⑤[令和３年度司法試験民事系第２問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-minji2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

⑥[令和３年司法試験民事系第３問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-minji3-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

⑦[令和３年司法試験刑事系第１問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-keiji1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

⑧[令和３年度司法試験刑事系第２問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-keiji2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

⑨[令和３年度司法試験論文式試験の主要７科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-ronbunshiki-shuyou7kamoku-mohan-kaitou/)

⑩[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

２　同じ科目の別の年度の記事


- ①[令和７年度司法試験労働法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した２４項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-roudou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ②[令和６年度司法試験労働法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３２項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/r6-shihoushiken-roudou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ③[令和５年度司法試験労働法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した２７項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r5-shihoushiken-roudou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ④[令和４年司法試験労働法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３２項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r4-shihoushiken-roudou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)


３　本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事

①[整理解雇は30日前に予告すれば有効か―人員削減の必要性，解雇回避措置，選定基準及び説明・協議（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/25/seirikaiko-30nichimae-yokoku/)

②[能力不足・協調性不足による普通解雇―改善指導・配置転換・解雇回避措置と裁判例（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/26/nouryoku-kyouchousei-futsuu-kaiko/)

③[就業規則とは―記載事項・作成届出・周知・変更・懲戒の基本（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/03/26/labor-regulations-memo/)

④[社員のミスやAIの使いすぎで会社が損害を受けたとき，本人に請求できるか―茨石事件・福山通運事件と労働基準法１６条・２４条（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/13/shain-songai-baishou-ibaraseki-fukuyama-tsuun/)

関連記事は比較学習のための紹介であり，試験後の法・判例を本問当時の答案根拠に用いるものではない。

第７　出典及び確認状態

１　公式資料

①[令和３年司法試験問題・法務省](https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00056.html)

②[選択科目問題ＰＤＦ（労働法第１問：実頁２２～２３）](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)

③[出題の趣旨ＰＤＦ（労働法第１問：実頁３２末尾～３４の第２問直前）](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf)

④[採点実感ＰＤＦ（本問：実頁２９～３０第２問直前，総合評価・末尾：実頁３２後半～３３）](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf)

２　法令

①[労働基準法・厚生労働省法令等データベース](https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=73022000)

②[岩手労働局「労働基準法のあらまし」２００９年版（労契法６・１５・１６条は実頁７０～７１）](https://jsite.mhlw.go.jp/iwate-roudoukyoku/library/iwate-roudoukyoku/date/kantoku/pdf/2009aramashi.pdf)

③[労働契約法の施行について・平成２４年８月１０日基発０８１０第２号](https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb8530&amp;dataType=1&amp;pageNo=1)

④[中央労働委員会あっせん事例集１９（実頁４の民法６２７条１項）](https://www.mhlw.go.jp/churoi/chyousei_jirei/dl/19.pdf)

労基法８９条は１０人以上の作成義務，２０条は予告を定める。

法令集の現行画面全体を試験当時の統合版として扱わず，使用条文と改正沿革，試験前の公的資料の対応部分を区別した。

[民法（令和３年４月２８日施行版・e-Gov原応答）](https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/129AC0000000089_20210428_503AC0000000024?format=xml)で，第１・４１５・４１６・６２７・７０９・７１５条を確認した。

試験前の施行版を指定し，本文の条文と附則の同番号条文を区別している。

３　裁判例

①[フジ興産事件・最判平成１５年１０月１０日（原文実頁１～２）](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-18557.pdf)

②[最判令和２年２月２８日・平成３０年（受）第１４２９号（原文実頁１～７）](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-89270.pdf)

③[茨石事件・最判昭和５１年７月８日・昭和４９年（オ）第１０７３号（原文実頁１～２）](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-54209.pdf)

②の法廷意見実頁３は，使用者と被用者の損害の公平な分担を説明し，使用者から被用者への求償制限に言及する。

事件自体は被用者から使用者への逆求償であり，本件の直接請求と同一の事案ではない。

③の原文実頁１～２も独立に確認し，使用者が直接被った損害と第三者への賠償による損害について，信義則上相当な限度で請求を認める判示を確認した。

同事件の４分の１という割合を，本問にそのまま適用するものではない。

４　確認状態

公式資料の状態資料状態確認範囲・留保
問題実読済み原記事の資料記録に基づく。今回，新たな公式資料の閲覧はしていない。
出題の趣旨実読済み原記事の確認記録に基づく。対象の版・頁・関連範囲は原記事から保持した記録による。
採点実感実読済み原記事の確認記録に基づく。関連範囲，資料間の相違と未確認部分の留保は原記事から保持した記録による。



確認日は令和８年１０月１６日である。

問題，出題趣旨，採点実感は法務省掲載正本を用い，上記の本問関連範囲を実読した。

原資料の取得・実読により確認した事項，公式資料が述べる要求及び本記事独自の項目化・重み・当てはめを区別して記載した。

採点実感の読みやすい文字・論理の一貫性等の科目共通の指摘は一般的な答案作法であり，３０項目の集計には加えていない。

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## 令和３年司法試験国際公法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した２６項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kokusai-kouhou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-17
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付けの基準](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#r3-sec3-1)

- [２　設問が求めること](#r3-sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１―島の権原と撤退請求](#sec4-1)

- [２　設問２―暫定取極と資源利用](#sec4-2)

- [３　設問３―仲裁管轄と発砲の違法性](#sec4-3)

- [４　答案全体](#sec4-4)

- [５　重みの分布](#sec4-5)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　答案の前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同じ年度の司法試験の別の模範解答](#sec6-1)

- [２　同じ科目の別の年度の記事](#r3-sec6-other-years)

- [３　本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事](#sec6-2)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　法令](#sec7-2)

- [３　裁判例](#sec7-3)

- [４　確認状態](#sec7-4)


令和３年司法試験の国際関係法（公法系）第２問について，完成答案と公式資料から独自に抽出した２６項目を示す。

評価項目と重みは法務省の公式採点基準・項目別配点ではない。

第１　この記事の対象と結論

本問の早見表項目内容
対象令和３年度 国際公法第２問
問題・基準時[問題文と設問の指定](#sec3)及び[第７の出典・確認範囲](#sec7)による。問題の与件と指定された法令の時点を前提とする。
資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。版・対象範囲・留保は第７の確認状態を参照。
評価項目２６項目（重み５：７項目）
重みの合計１０２（本記事独自の整理であり，公式の配点ではない。）
答案の字数２４５１字（答案部分の見出しを含み，空白・改行を除く可視文字数）
判例・法改正の留保[第７の法令・裁判例と資料の範囲](#sec7)を参照。既存の確認日・参照頁・未確認部分の留保を引き継ぐ。
年度別の案内[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)



本問は，島の領域権原，海洋境界未画定時の資源利用，沿岸警備隊の発砲事件を扱う。

設問１・２はＢ国の主張，設問３はＡ国の仲裁付託と違法性の主張が対象である。

答案は令和３年５月１２日を基準とし，後発判例を当時の法源へ取り込んでいない。

[令和３年司法試験・選択科目の問題（PDF３８～３９頁）](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)

島の帰属は植民地時代の法的権原を先に検討し，次に公権力の行使を評価する。

帰属とは独立に力による現状変更の禁止も検討できる。

探査と開発は場所と態様を区別し，発砲事件は海洋法条約上の義務違反として仲裁管轄と本案をつなぐ。

重み５は番号１・２・７・１１・１４・１７・２０の７項目である。

番号７は領域権原構成と代替的な撤退請求の構成であり，番号２０は自制義務を条約紛争の根拠に採る場合の接続である。

重み５であっても，これらを全ての答案へ累積して要求しない。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

各項目は答案から充足の有無を判断できる単位に分け，必須・高評価・負例・許容分岐を表示した。

番号は記事全体を通じて連続し，負例も重みと分布に含める。

負例に当たらないことと，積極的な規範・当てはめを書いたことは区別する。

出題の趣旨は問題の構造と許容される構成を，採点実感は評価上の留意点と典型的な誤りを確認するために用いた。

表の引用は短い抜粋であり，PDFの改行は表示のためにつないでいる。

「記載なし」は本問及び関連共通部分を読んだ範囲での表示であり，未読を意味しない。

２　５段階の重み付けの基準

重み基準
５採点実感が評価の分かれ目とした事項，又は答案の骨格そのもの。
４出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）事項。
３どちらか一方が明示する中核の理由付け。
２一方が軽く触れる補強，又は典型的な誤り。
１一方が控えめに触れる事項。


本記事の重み４は「両資料が取り上げた事項」という基準である。

全てについて採点実感が「高く評価した」と述べたという意味ではない。

件数の割当てや３段階評価からの一律換算は行っていない。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係


Ａ国とＢ国はＣ国の植民地から独立し，河口のサールーガ島の帰属と周辺国境が未解決となっている。

両側の水路は植民地時代には航行可能で，島の帰属規定はない。

Ｂ行政区当局は住民の島利用への課税を管轄し，Ｂ国は独立後にこれを引き継いだ。

Ａ国は１９８７年に軍隊と警察を派遣して立入りを制限した。

両国は２００５年にＩＣＪへの付託と資源利用の暫定取極へ原則合意したが，具体的合意は成立していない。

Ｂ国は２０１０年に係争海域を含む探査を始め，Ａ国主張線より１キロメートルＢ国側の資源について２０１６年に開発を始めた。

２０１８年にはＡ国船籍のＸ号にＢ国沿岸警備隊が発砲し，２発が命中して負傷者が生じた。


２　設問が求めること

設問が求めること設問立場・対象指定・仮定・除外答えるべき到達点
設問１Ｂの島に関する撤退請求植民地期の権原と近時の実効支配を区別。権原の承継と力による現状変更の禁止を検討する。
設問２探査と開発の許否２０１０年の係争海域内探査と２０１６年の場所を分ける。暫定取極・自制義務と活動の影響を説明する。
設問３仲裁管轄とＸ号への発砲管轄の例外・除外と本案違法性は別問題。条約上の管轄根拠と実力・武器使用の相当性を論じる。


第４　評価項目と重み

１　設問１―島の権原と撤退請求

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１【必須】独立時の植民地行政境界を承継するウティ・ポシデティス原則を示す。５PDF３９頁：現状承認の原則PDF４０頁：現状承認の原則
２【必須】拘束力ある文書による権原を先に検討し，確定できない場合に実効的支配を検討する。５PDF３９頁：そのような文書により境界が決定できない場合PDF４０頁：適用に順番があること
３【必須】両水路が可航で島の帰属規定がなく，植民地法令だけでは帰属を確定できないと当てはめる。４PDF３９頁：植民地時代の行政区の境界に関する規定によってはPDF４０頁：旧植民地時代の境界を示す法律等
４【必須】実効的支配を国家としての主権行使意思を示す行為として評価する。４PDF３９頁：主権を行使する意思の表示に当たる行為PDF４０頁：主権者としての行為
５【必須】住民の利用に対する植民地当局・独立後Ｂ国の課税権行使を権原の根拠に結び付ける。３PDF３９頁：課税権の行使の経緯関連範囲に記載なし
６【必須】Ｂ国主権を基礎にＡ国側水路の中間線が国境となることを示す。３PDF４０頁：Ａ国側の水路の中間線関連範囲に記載なし
７【許容分岐】帰属の確定と独立して，未解決地域の力による現状変更・支配継続の禁止から撤退を構成する。 条件：力による現状変更を独立根拠とする枝。権原枝と代替的。５PDF４０頁：力により現状を変更し，支配を継続することPDF４０頁：力による現状の変更
８【負例】帰属が不明確というだけで無主地とせず，先占の法理を誤用しない。２関連範囲に記載なしPDF４０頁：サールーガ島を無主地と位置付け


２　設問２―暫定取極と資源利用

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
９【必須】暫定取極を，境界紛争の解決まで海域を実際的に利用するための制度として示す。４PDF４０頁：海域利用を実現するための制度PDF４１頁：係争海域の利用を可能にする規定
１０【必須】７４条３項・８３条３項の努力義務を合意達成義務と区別する。４PDF４０頁：合意を達成する義務は負わないPDF４１頁：合意を達成することが義務とされておらず
１１【必須】最終合意への到達を危うくし又は妨げない自制義務を示す。５PDF４０頁：自制義務PDF４１頁：自制義務
１２【負例】石油・天然ガス探査を５６条１項（a）の資源探査と分類し，海洋科学調査として処理しない。３関連範囲に記載なしPDF４１頁：資源の探査に当たる
１３【必須】２０１０年の探査を自制義務に照らして具体的に評価する。４PDF４０頁：自制義務に配慮した主張PDF４１頁：自制義務に配慮しつつ
１４【必須】２０１６年の開発地点がＡ国主張線よりＢ国側１キロメートルにあるため，確実な自国海域での権利行使と論じる。５PDF４０頁：確定している海域PDF４１頁：確実な海域
１５【高評価】Ａ国又は係争海域の大陸棚資源に影響しないとのＢ国の主張を示す。３PDF４０頁：資源に影響を与えない関連範囲に記載なし


３　設問３―仲裁管轄と発砲の違法性

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１６【必須】手段選択宣言がないことを２８７条３項の附属書Ⅶ仲裁のみなし受諾に結び付ける。４PDF４０頁：仲裁裁判所が管轄権を有するPDF４１頁：附属書Ⅶによって組織される仲裁裁判所
１７【必須】発砲事件について，条約の解釈又は適用に関する紛争が存在することを２８６条の入口として示す。５PDF４０頁：国連海洋法条約の解釈又は適用に関する紛争が存在することPDF４１頁：紛争の存在という要件
１８【必須】交渉提案にＢ国が応じない事実から，２８３条の意見交換義務を尽くし第１節で未解決と論じる。４PDF４０頁：第２８３条の意見を交換するＡ国の義務PDF４１頁：第１節に定める方法によって解決が得られなかったこと
１９【必須】本件主題が２９７条の制限で排除されず，２９８条の選択除外宣言もないと論じる。４PDF４０頁：第２９７条の適用対象ではないPDF４１頁：選択的除外の宣言をしていない
２０【高評価】発砲による実力排除を７４条３項・８３条３項の自制義務違反と定式化し，管轄の入口と本案を接続する。 条件：自制義務を条約紛争の根拠に採る枝。３０１条等の適切な別構成を排除しない。５PDF４０頁：第８３条第３項の下での義務に違反PDF４１頁：自制義務の違
２１【高評価】島・周辺国境についての未成立の特別合意と，発砲事件の紛争解決を区別する。３PDF４０頁：別途の合意関連範囲に記載なし
２２【必須】係争海域の一方的取締りが両国間の紛争を悪化させる危険を指摘する。３PDF４０頁：両国間の紛争を悪化させる可能性関連範囲に記載なし
２３【必須】武力行使禁止を発砲に適用し，国連憲章２条４項及び慣習法違反との主張を示す。４PDF４１頁：国連憲章第２条第４項及び慣習国際法PDF４１頁：負傷者が出る
２４【必須】２発の命中・負傷という具体的事実を過剰な武器使用の評価に用いる。４PDF４１頁：負傷者が出ておりPDF４１頁：負傷者が出るような
２５【必須】法執行措置であっても生命を危険にさらす過剰な実力行使は許されないと論じる。４PDF４１頁：法執行措置の一環であったとしてもPDF４１頁：サイガ号（第２）事件


４　答案全体

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２６【高評価】各設問で関係規範を理由とともに事実へ当てはめ，指定国の主張と具体的結論を示す。３関連範囲に記載なしPDF４１頁：適切な結


５　重みの分布

重み１は０項目，重み２は１項目，重み３は７項目，重み４は１１項目，重み５は７項目である。

総項目数は２６項目，重みの単純合計は１０２である。

これは公式得点や合格可能性を示さない。

番号１：独立時の植民地行政境界を承継するウティ・ポシデティス原則を示す。

重み５の理由は，領域権原の出発点となる骨格。

番号２：拘束力ある文書による権原を先に検討し，確定できない場合に実効的支配を検討する。

重み５の理由は，採点実感が適用順序の不理解を問題視し，主ルートを決める骨格。

番号７：帰属の確定と独立して，未解決地域の力による現状変更・支配継続の禁止から撤退を構成する。

重み５の理由は，領域帰属と独立した撤退請求ルートの骨格。

選択枝であり全答案に累積要求しない。

適用条件は，力による現状変更を独立根拠とする枝。

権原枝と代替的。

番号１１：最終合意への到達を危うくし又は妨げない自制義務を示す。

重み５の理由は，未画定期間の活動の適法性を決める骨格。

番号１４：２０１６年の開発地点がＡ国主張線よりＢ国側１キロメートルにあるため，確実な自国海域での権利行使と論じる。

重み５の理由は，開発を係争海域内と誤認すると結論を逆転させる場所の骨格。

番号１７：発砲事件について，条約の解釈又は適用に関する紛争が存在することを２８６条の入口として示す。

重み５の理由は，採点実感が言及の少なさを問題視した強制裁判の入口。

番号２０：発砲による実力排除を７４条３項・８３条３項の自制義務違反と定式化し，管轄の入口と本案を接続する。

重み５の理由は，採点実感が評価を与えた請求定立。

採用時の管轄・本案接続の骨格。

適用条件は，自制義務を条約紛争の根拠に採る枝。

３０１条等の適切な別構成を排除しない。

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

次の答案は改行を除き２４５４字である。

法務省の公式答案ではなく，一つの整合的な構成例である。

設問１・２ではＢ国が可能な主張を，設問３ではＡ国が仲裁付託と違法性について可能な主張を示す。

問題文に探査方法の特定はないため，２０１０年の探査について地震探査と断定せず，恒久的な物理的変化を伴わない場合の主張を示す。

資源への影響がないとの点も，問題文で確定した事実とＢ国の主張を分ける。

２　答案


１　設問１

（１）Ｂ国は，サールーガ島が自国領であり，Ａ国の軍隊・警察の駐留は領域主権を侵害するとして，その撤退を請求する。

植民地から独立する国家間では，独立時の行政区画上の境界を国際境界として承継するウティ・ポシデティス原則が妥当する。

ところが，植民地法令は航行可能な水路の中間線を境界とするだけで，当時は島の両側が航行可能であり，島の帰属も明定されていない。

Ａ国とＣ国との決定もこの部分を留保しているから，明確な法的権原をＡ国に認めることはできない。

そこで，植民地時代の行政権行使及びこれを引き継ぐ独立後の実効的支配を検討する。

私人の放牧・農業利用だけでは国家権能の表示とはいえないが，その活動への課税をＢ行政区当局が管轄し，独立後もＢ国が課税権を行使したことは，国家としての権能行使である。

これは不明確な境界の実際の理解を示す。

Ｂ国は島の主権を承継し，国境がＡ国側の水路の中間線にあると主張できる。

帰属不明確というだけでは無主地でなく，先占による取得を論ずるべきではない。

（２）Ａ国は現在の可航水路と１９８７年以降の支配を援用し得る。

しかし，１９８０年には帰属をめぐる紛争が顕在化しており，その後の一方的な支配強化を権原改善の根拠にはできない。

後の浅水化だけから独立時の島の帰属も確定できない。

環境保護という目的も，他国領の占拠を当然に正当化しない。

したがって，Ｂ国は従前の公権力行使を根拠として主権の承継を主張し，侵害の停止として軍隊・警察の撤退を求め得る。

（３）独立の構成として，Ｂ国は力による現状変更の禁止も援用できる。

領域の帰属が未解決であっても，武力による威嚇又は武力の行使によって現状を一方的に変更し，支配を継続することは許されない。

Ａ国は軍隊と警察を派遣し，従前のＢ国民の利用を排除して島を支配している。

大規模な戦闘がなくても，Ｂ国はこの実力による支配の中止として撤退を求め得る。

環境保護の目的だけでは正当化されない。

２　設問２

（１）石油・天然ガスの探査は，海洋の科学的調査一般ではなく，資源探査である。

沿岸国は，排他的経済水域の資源探査・開発について主権的権利を有し（国連海洋法条約５６条１項（a）），大陸棚の資源探査・開発について排他的な主権的権利を有する（７７条）。

地質的に一体の大陸棚であることは，その全体が両国の共有になることを意味しない。

境界未画定の場合，７４条３項及び８３条３項は，実際的な暫定取極を締結するためあらゆる努力をする義務と，最終的合意の成立を危うくし又は妨げない義務を課す。

前者は誠実な交渉の義務であって，取極の成立自体を必ず実現すべき義務ではない。

具体的取極は未成立であり，２００５年の原則合意だけから一切の単独活動を禁止したとはいえない。

（２）２０１０年の探査について，Ｂ国は，係争海域の活動でも，海底に恒久的な物理的変化を生じさせず，資源を取得しない探査なら最終合意を害さず許されると主張できる。

ガイアナ対スリナム仲裁判決も，地震探査と掘削を区別する。

ただし，探査という名称だけでは足りず，掘削等を伴う場合には同様に正当化できない。

交渉不調だけで協力努力義務を免れるものでもない。

（３）２０１６年の開発は資源の取得を伴うが，発見地点はＡ国の主張線からも１キロメートルＢ国側にあり，両国の主張が重なる海域の外である。

Ｂ国は，自国の大陸棚における権利の行使であり，係争海域の単独開発とは異なると主張できる。

地質的一体性だけではこの権利を否定できず，Ｂ国は，Ａ国又は係争海域の大陸棚資源に影響を与えず，自制義務に配慮した権利行使であると主張できる。

ただし，資源の連続性や採取による影響は地質的一体性だけから確定できず，影響がないとの点もＢ国の主張として位置付ける。

３　設問３

（１）Ａ国は，係争海域でのＢ国による実力排除が最終合意を妨げ，７４条３項・８３条３項の自制義務に違反すると主張する。

これにより，発砲事件を条約の解釈又は適用に関する紛争として構成できる。

３０１条の違反も問題となる。

２８６条の強制手続には，このような紛争の存在，第１節の方法で未解決であること，第３節の制限・選択的除外がないことが必要である（２８８条１項参照）。

両国に２８７条１項の宣言がないため，附属書Ⅶ仲裁を受諾したものとみなされる（同条３項）。

Ａ国は交渉及び第三者付託を提案したが，Ｂ国は協議に応じておらず，２８３条の意見交換のために無期限に待つ必要はない。

２００５年の合意は島の帰属・周辺国境の紛争についてのもので，発砲事件を当然に含まない。

しかも特別合意は未締結であり，一方の請求で拘束的決定を得られる別手続を定めたとはいえず，２８２条による排除はない。

２８１条による平和的手段の選択も，未解決で追加手続を排除する合意がなければ妨げにならない。

２９７条の海洋科学調査・漁業の制限を石油資源探査へ直ちに転用できず，２９８条の軍事活動等の選択的除外宣言もない。

島の領有権そのものを仲裁判断の対象とせず，境界未画定でも発砲の適法性を判断できる請求として，付託が可能であると主張する。

（２）本案では，Ａ国は，Ｂ国が自国の大陸棚権益を実力で確保するためＸ号を排除したとして，３０１条及び国連憲章２条４項の武力行使禁止に反すると主張する。

領域・境界の係争は武力行使の許可にならず，甲社の活動が違法でも武力による対抗措置は許されない。

Ｂ国が法執行と説明しても，海上取締りの実力行使は不可避で合理的かつ必要な限度に制限される。

サイガ号（第２）判決は，実力行使を可能な限り避け，避けられない場合も合理的かつ必要な限度にとどめ，人命への危険を避けるべきことを示す。

本件では停止命令への不服従後に発砲され，２発が命中して負傷者が生じた。

生命を危険にさらさない手段の検討や段階的警告を尽くした事情は示されず，Ａ国は必要性・比例性を欠くと主張できる。

「威嚇射撃」というＢ国の呼称だけで適法とはならない。

以上



３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

評価項目と答案の対応表

重み５・４及び条件付きの項目の参照箇所を示す。負例は誤った記述を避けるための項目であり，別構成の記載を一律に求めるものではない。

表に掲げない重み３以下の番号は，５～６・８・１２・１５・２１～２２・２６である。対応する設問の答案と，以下の解説を併せて参照する。

評価項目と答案の対応（重み５・４及び条件付きの項目）番号重み評価項目答案の該当箇所・留保
１５【必須】独立時の植民地行政境界を承継するウティ・ポシデティス原則を示す。答案１（１）・（２）
２５【必須】拘束力ある文書による権原を先に検討し，確定できない場合に実効的支配を検討する。答案１（１）・（２）
３４【必須】両水路が可航で島の帰属規定がなく，植民地法令だけでは帰属を確定できないと当てはめる。答案１（１）・（２）
４４【必須】実効的支配を国家としての主権行使意思を示す行為として評価する。答案１（１）・（２）
７５【許容分岐】帰属の確定と独立して，未解決地域の力による現状変更・支配継続の禁止から撤退を構成する。 条件：力による現状変更を独立根拠とする枝。権原枝と代替的。答案１（３）。条件・構成の選択は評価項目欄及び従来の解説による。別構成を累積要求しない。
９４【必須】暫定取極を，境界紛争の解決まで海域を実際的に利用するための制度として示す。答案２（１）
１０４【必須】７４条３項・８３条３項の努力義務を合意達成義務と区別する。答案２（１）
１１５【必須】最終合意への到達を危うくし又は妨げない自制義務を示す。答案２（１）
１３４【必須】２０１０年の探査を自制義務に照らして具体的に評価する。答案２（２）
１４５【必須】２０１６年の開発地点がＡ国主張線よりＢ国側１キロメートルにあるため，確実な自国海域での権利行使と論じる。答案２（３）
１６４【必須】手段選択宣言がないことを２８７条３項の附属書Ⅶ仲裁のみなし受諾に結び付ける。答案３（１）
１７５【必須】発砲事件について，条約の解釈又は適用に関する紛争が存在することを２８６条の入口として示す。答案３（１）
１８４【必須】交渉提案にＢ国が応じない事実から，２８３条の意見交換義務を尽くし第１節で未解決と論じる。答案３（１）
１９４【必須】本件主題が２９７条の制限で排除されず，２９８条の選択除外宣言もないと論じる。答案３（１）
２０５【高評価】発砲による実力排除を７４条３項・８３条３項の自制義務違反と定式化し，管轄の入口と本案を接続する。 条件：自制義務を条約紛争の根拠に採る枝。３０１条等の適切な別構成を排除しない。答案３（１）。条件・構成の選択は評価項目欄及び従来の解説による。別構成を累積要求しない。
２３４【必須】武力行使禁止を発砲に適用し，国連憲章２条４項及び慣習法違反との主張を示す。答案３（２）
２４４【必須】２発の命中・負傷という具体的事実を過剰な武器使用の評価に用いる。答案３（２）
２５４【必須】法執行措置であっても生命を危険にさらす過剰な実力行使は許されないと論じる。答案３（２）



(1)　答案と評価項目の対応

答案１（１）は番号１～６・８，１（３）は番号７に対応する。

答案２（１）は番号９～１２，２（２）は番号１３，２（３）は番号１４・１５に対応する。

答案３（１）は番号１６～２１，３（２）は番号２２～２５に対応し，番号２６は答案全体を点検する。

(2)　権原と力による現状変更を分ける

明確な法的権原とそれに反する近時の実効支配を同列に比較してはならない。

本問では島の帰属が法令だけでは決まらないため，植民地当局による課税及び独立後の承継が意味を持つ。

帰属不明確という事情だけで無主地と認定し，先占を論じることはできない。

力による現状変更の禁止は，Ｂ国の主権が確定して初めて使えるという構成に限られない。

答案では未解決地域を軍隊・警察で支配し，従前の利用を排除すること自体を独立の撤退請求の根拠として示した。

(3)　探査と開発の場所を混同しない

問題文は，２０１０年の探査が係争海域を含むと明記する一方，開発の対象資源はＡ国主張線より更にＢ国側で発見されたとしている。

出題の趣旨ＰＤＦ４０頁には，探査と開発の説明を受けて「確定している海域に限定した活動」とする表現があるが，これを探査全域が係争海域外であるという事実認定へ広げない。

確実な自国海域における活動を正当化する主張を中心とし，係争海域に及ぶ探査は態様と自制義務を別に検討する。

ガイアナ対スリナム仲裁判決は，恒久的な物理的変化を伴う行為と地震探査を区別している。

これは探査なら無条件で許されるという意味ではない。

暫定取極の努力義務と自制義務は別であり，具体的合意が成立していないことだけで違反とも自由ともならない。

(4)　管轄を生む義務違反と本案を接続する

宣言がないことだけを書いても，仲裁管轄の入口は閉じない。

何について条約の解釈又は適用が争われているかを示す必要がある。

答案では係争海域の実力排除を７４条３項・８３条３項の自制義務違反に結び付け，３０１条の平和的利用も併記した。

サイガ号（第２）判決は，船舶の拿捕に際する実力行使を可能な限り避け，避けられない場合も合理的かつ必要な限度にとどめることを示している。

停止命令への不服従があっても，負傷者が生じる発砲が当然に正当化されるわけではない。

武力行使禁止と法執行上の過剰な実力行使の双方を区別して論じる。

(5)　答案の弱点と扱わなかった事項

島の帰属に関する各ＩＣＪ判例の原判決本文を全て独立確認した解説ではない。

出題の趣旨が挙げるベナン対ニジェール及びブルキナファソ対マリの位置付けは，公式資料の記述として示している。

具体的境界画定の幾何計算，外交的保護の個人別要件，未発生の抑留に対する早期釈放手続は本問答案に含めていない。

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第７　出典及び確認状態

１　公式資料

[令和３年司法試験論文式試験問題・選択科目](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)：ＰＤＦ３８～３９頁。

[令和３年司法試験論文式試験問題出題の趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf)：ＰＤＦ３９頁の第２問見出しから４１頁の国際関係法（私法系）見出し直前まで。

[令和３年司法試験の採点実感・公式掲載ページ](https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00080.html)／[選択科目ＰＤＦ](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf)：ＰＤＦ３９頁の科目共通部分，４０頁の第２問見出し以後，４１頁，４２頁の教育への要望。

２　法令

[国連海洋法条約英文](https://www.un.org/Depts/los/convention_agreements/texts/unclos/unclos_e.pdf)：５６条，７４条３項，７７条，８３条３項，２７９～２９９条及び３０１条の本問関連部分。

[国連憲章英文](https://www.un.org/en/node/125814)：２条３項・４項。

３　裁判例

[サイガ号（第２）事件・１９９９年７月１日判決](https://www.itlos.org/fileadmin/itlos/documents/cases/case_no_2/published/C2-J-1_Jul_99.pdf)：ＰＤＦ５５～５７頁，１５５～１５９段落の武器使用部分。

[ガイアナ対スリナム仲裁判決・２００７年９月１７日](https://legal.un.org/riaa/cases/vol_XXX/1-144.pdf)：国連ＲＩＡＡ版ＰＤＦ１２０～１２７頁・１３１～１３８頁の関連部分。

４　確認状態

公式資料の状態資料状態確認範囲・留保
問題実読済み原記事の資料記録に基づく。今回，新たな公式資料の閲覧はしていない。
出題の趣旨実読済み原記事の確認記録に基づく。対象の版・頁・関連範囲は原記事から保持した記録による。
採点実感実読済み原記事の確認記録に基づく。関連範囲，資料間の相違と未確認部分の留保は原記事から保持した記録による。



確認日は令和８年１０月１６日である。

公式資料が述べる評価，条約・実読した原判決が示す規範，本問への当てはめ及び記事独自の重みを区別した。

国連海洋法条約，国連憲章，サイガ号及びガイアナ対スリナムの上記部分は原文を確認した。

島の権原に関するＩＣＪ原判決の独立確認には未了部分があるため，公式資料の記述を独立確認済みの判旨と扱っていない。

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## 令和３年司法試験国際私法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３７項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kokusai-shihou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-17
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付けの基準](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#r3-sec3-1)

- [２　設問が求めること](#r3-sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１小問１](#sec4-1)

- [２　設問１小問２](#sec4-2)

- [３　設問２小問１](#sec4-3)

- [４　設問２小問２](#sec4-4)

- [５　答案全体](#sec4-5)

- [６　重みの分布](#sec4-6)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　答案の前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同じ年度の司法試験の別の模範解答](#sec6-1)

- [２　同じ科目の別の年度の記事](#r3-sec6-other-years)

- [３　本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事](#sec6-2)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　法令](#sec7-2)

- [３　裁判例](#sec7-3)

- [４　確認状態](#sec7-4)


令和３年司法試験の国際関係法（私法系）第２問について，模範解答と３７の評価項目を示す。

評価項目と５段階の重みは公式資料に基づく独自分析であり，法務省の採点基準・配点ではない。

第１　この記事の対象と結論

本問の早見表項目内容
対象令和３年度 国際私法第２問
問題・基準時[問題文と設問の指定](#sec3)及び[第７の出典・確認範囲](#sec7)による。問題の与件と指定された法令の時点を前提とする。
資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。版・対象範囲・留保は第７の確認状態を参照。
評価項目３７項目（重み５：７項目）
重みの合計１４４（本記事独自の整理であり，公式の配点ではない。）
答案の字数１９０５字（答案部分の見出しを含み，空白・改行を除く可視文字数）
判例・法改正の留保[第７の法令・裁判例と資料の範囲](#sec7)を参照。既存の確認日・参照頁・未確認部分の留保を引き継ぐ。
年度別の案内[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)



対象は，[令和３年司法試験論文式試験・選択科目の問題](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)の国際関係法（私法系）第２問である。

[出題の趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf)と[採点実感](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf)を参照し，国際裁判管轄と準拠法を分けて検討する。

答案は，設問１小問１で日本の管轄を否定し，小問２で丙国法と日本法の累積的制限を適用する。

設問２小問１は甲国法と日本法の累積的制限，小問２は通常予見可能性を否定して日本法とする構成を採る。

公式資料は，理由付けを伴う別の解釈・結論を排除していない。

評価項目は３７項目，重み合計は１４４で，重み５は７項目である。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

一つの項目に一つの判定対象を置き，規範・事実評価・適用国法を追える形にした。

必須，高評価，誤りの回避，許容分岐は重みから独立する。

条件付きの番号６～８・３０・３１等を，全ての答案への累積要求にしない。

番号３５は個別論点にも掛かる一般的な規範理由の確認であり，網羅率の計算では個別項目との二重加点を避けた。

出典の頁はPDFの先頭から数えた実頁である。

「記載なし」は本問の関連範囲を実読した結果を示し，「間接」は関連記載を本件事実に具体化した独自の整理を示す。

２　５段階の重み付けの基準

重み基準
５採点実感が評価の分かれ目とした事項，又は答案の骨格そのもの
４出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）事項
３どちらか一方が明示する中核の理由付け
２一方が軽い表現で触れる補強又は典型的な誤り
１一方が控えめに触れるだけの事項


重み４の「取り上げた」には，検討の要求だけでなく，具体的な誤りの指摘も含む。

全件について「高く評価した」との明言があるという意味ではない。

重み５は結論の指定ではなく，法律関係の性質決定や連結点等の骨格，又は明記された評価差に基づく。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係


甲国のＡ社の取締役Ｂが運転する自動車に，日本に住む友人Ｘが同乗したところ，丙国の道路上で事故が起きた。

Ｘは丙国で手術を受けてから日本で治療を継続し，Ｂに日本の治療費の賠償を求める。

設問１小問１は日本の国際裁判管轄，小問２は不法行為の準拠法を問う。

応訴管轄は小問１で除外され，小問２では国際裁判管轄を論ずる必要がない。

設問２では，自動車を日本で製造したＣ社に対し，Ａ社が機械の損壊による損害賠償を求める。

小問１では甲国向けの通常の流通，小問２では乙国向けの販売後，Ｆの転居・３年の使用・中古車売買を経て甲国でＡ社へ引き渡されたという流通経路の違いがある。

各小問は独立しており，準拠法の決定が問いの終点となる。


２　設問が求めること

設問が求めること設問立場・対象指定・仮定・除外答えるべき到達点
設問１小問１Ｂへの日本の国際裁判管轄応訴管轄は除外。直接損害・派生損害と通常予見可能性等を論じる。
設問１小問２不法行為の準拠法ここで管轄を再論しない。性質決定，連結と２０条・２２条を検討する。
設問２製造物責任の準拠法通常流通と転居・３年使用・中古転売を経た経路は別の小問。引渡地と通常予見可能性から準拠法の決定まで答える。


第４　評価項目と重み

１　設問１小問１

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１Ｂの住所が甲国にあるため，民訴法３条の２第１項の管轄を否定する。４４２頁・設問１小問１「被告が外国に住」４５頁・設問１小問１「被告が外国に住」
２Ｘの訴えを民訴法３条の３第８号の不法行為に関する訴えに位置付ける。４４２頁・設問１小問１「「不法行為に関する訴え」に該当することを指摘」４５頁・設問１小問１「「不法行為に関する訴え」（民訴法第３条の３第８号）」
３不法行為地には加害行為地と結果発生地の双方が含まれると示す。４４２頁・設問１小問１「双方が含まれることを示す」４５頁・設問１小問１「双方が含ま」
４本件の加害行為地を丙国と認定する。４４２頁・設問１小問１「加害行為地は，丙国内に所在する」間接：４５頁・設問１小問１「加害行為地」
５結果に直接の法益侵害だけを含めるか派生損害も含めるかを，理由を付けて解釈する。５４２頁・設問１小問１「直接の法益侵害の結果のみを意味すると解すれば」４５頁・設問１小問１「直接の法益侵害に限定」
６直接侵害に限定する立場では，身体侵害地は丙国で，日本の治療費は派生損害と当てはめる。４４２頁・設問１小問１「Ｘが傷」間接：４５頁・設問１小問１「日本での「損害」の発生から当然」
７派生損害を結果に含める立場では，日本の治療費発生を捉え，第８号の通常予見可能性を検討する。４４２頁・設問１小問１「通常予見することができるものであっ」間接：４５頁・設問１小問１「結果発生地の「結果」」
８第８号により日本の管轄を肯定する場合に，第３条の９の特別の事情を検討する。４４２頁・設問１小問１「「特別の事情」の有無についても検討」４５頁・設問１小問１「「特別の事情」の有無についても検討」
９管轄否定の結論では，住所・資産等の主要な他の管轄原因もないことを事案に即して示す。４４２頁・設問１小問１「他の管轄原因が日本国内にない」４５頁・設問１小問１「主要な管轄原因」
１０民訴法３条の９を日本の管轄の唯一の積極的根拠にしない。３記載なし４５頁・設問１小問１「唯一の積極的な根拠規定」


２　設問１小問２

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１１交通事故による請求を不法行為債権の成立・効力と性質決定し，通則法１７条を選ぶ。５４２頁・設問１小問２「よって生ずる債権」の問題」４５頁・設問１小問２「「不法行為」
１２通則法１７条の結果発生地を直接の法益侵害地と解する理由を，準拠法選択の問題として示す。５４２頁・設問１小問２「このような解釈を採る理由」４６頁・設問１小問２「明確な理由も示さずに派生的な損害」
１３直接の身体侵害が生じた丙国を結果発生地と認定する。４４２頁・設問１小問２「本件事故の結果発生地は」４６頁・設問１小問２「本件事故の結果発生地が丙国」
１４１７条ただし書を検討する場合に，丙国での結果発生の通常予見可能性を事実に即して扱う。３記載なし４６頁・設問１小問２「通常予見することができる」
１５通則法２０条について，Ｘ・Ｂの常居所や両者の関係等から丙国より明らかに密接な地の有無を比較する。４４３頁・設問１小問２「ＸとＢの常居所地やＸとＢの間の関係その他の事情」４６頁・設問１小問２「密接な関係がある他の地」
１６通則法２０条の密接関連性と民訴法３条の９の特別の事情の考慮要素を混同しない。３記載なし４６頁・設問１小問２「考慮要素と混同」
１７外国法によるときは通則法２２条による日本法の累積的制限を示す。４４３頁・設問１小問２「日本法が累積的に適用」４６頁・設問１小問２「通則法第２２条によって日本法が累積的に適用」
１８管轄に関する小問１の記述を援用するだけで，１７条の結果発生地の独立検討を省略しない。３記載なし４６頁・設問１小問２「「小問１と同様に」」


３　設問２小問１

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１９自動車の欠陥による製造者Ｃ社への請求を生産物責任と性質決定し，通則法１８条を選ぶ。５４３頁・設問２小問１「（通則法第１８条）」４６頁・設問２小問１「（通則法第１８条）」
２０被害者を生産者から直接に引渡しを受けた者に限定せず，Ａ社をバイスタンダーと誤認して１７条へ移らない。５記載なし４６頁・設問２小問１「被害者が生産者から直接に引渡しを受けた者に限」
２１被害者Ａ社が本件自動車の引渡しを受けた地を甲国と認定する。４４３頁・設問２小問１「Ａ社が甲国内で本件自動車の引渡しを受けたこと」４６頁・設問２小問１「本件自動車の引渡しを受けた地」
２２Ｃ社の甲国向け販売契約・流通に照らし甲国での引渡しは通常予見でき，１８条本文の甲国法を選ぶ。４４３頁・設問２小問１「甲国内での本件自動車」間接：４６頁・設問２小問１「通則法第１８条ただし」
２３甲国より明らかに密接な関係がある他の地の有無を，通則法２０条により検討する。４４３頁・設問２小問１「甲国よりも明らかに」４６頁・設問２小問１「〔小問１〕及び〔小問２〕のいずれにおいても」
２４甲国法による場合に通則法２２条による日本法の累積的制限を示す。４４３頁・設問２小問１「日本法の累積」４６頁・設問２小問１「日本法の累積的適用」


４　設問２小問２

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２５中古車を介した取得でも生産物責任と性質決定し，通則法１８条の適用を維持する。４４３頁・設問２小問２「同じく生産物責任の問題」４６頁・設問２小問２「同じく生産物責任の問題」
２６Ａ社自身が引渡しを受けた地は甲国であると認定し，Ｆの乙国での取得地と区別する。４４３頁・設問２小問２「車の引渡しを受けた地が甲国内」４６頁・設問２小問２「車の引渡しを受けた地が甲国内」
２７甲国における引渡しの通常予見可能性を１８条ただし書の要件として検討する。５４３頁・設問２小問２「予見できるものであるか否か」４６頁・設問２小問２「通常予見することができるものであるか否か」
２８１８条ただし書の趣旨を示し，その趣旨に即して通常予見可能性を解釈する。４４３頁・設問２小問２「通則法第１８条ただし」４６頁・設問２小問２「通則法第１８条ただし書の趣旨まで説」
２９環境基準・甲国の販路欠如・乙国流通・Ｆの転居と３年の使用・中古売買を踏まえて予見可能性を当てはめる。４間接：４３頁・設問２小問２「趣旨にのっとった上で解釈・適用」間接：４６頁・設問２小問２「解釈を示していた答案」
３０甲国での引渡しが通常予見できないときは，Ｃ社の主たる事業所所在地法である日本法を選ぶ。５４３頁・設問２小問２「Ｃ社の主たる」間接：４６頁・設問２小問２「通常予見することができるものであるか否か」
３１甲国での引渡しが通常予見できると評価する場合は，１８条本文により甲国法とする。３間接：４３頁・設問２小問２「予見できるものであるか否か」間接：４３頁・設問２小問２「結論それ自体によって得点に差を設けることはせず」
３２１８条ただし書により日本法となる場合も，日本より明らかに密接な地があるかを２０条により検討する。４４３頁・設問２小問２「日本よりも明らかに密接な関係」４６頁・設問２小問２「明らかにより密接な関係がある地の」
３３甲国法を採る分岐では，２２条による日本法の累積的制限も回収する。４４３頁・設問２小問２「外国法が準拠法となる場合」４６頁・設問２小問２「外国法が準拠法となる場合」


５　答案全体

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
３４設問２を含む全小問に解答し，後半を未回答のまま残さない。２記載なし４６頁・答案全体「〔設問２〕の解答ができていない」
３５解釈が分かれる規定では，採用する規範の根拠を示す。３記載なし間接：４６頁・答案全体「自らが採用する立場の根拠」
３６明確な条文の単純適用や法廷地法の一般論に，解決に不要な長い趣旨説明を費やさない。２記載なし間接：４６頁・答案全体「単純に当てはめて処理ができる場合」
３７準拠法を問う小問では適用国法の決定を終点とし，示されていない外国実質法による認容判断を作らない。３記載なし間接：４７頁・答案全体「準拠法がどうなるかを答えればよい」


６　重みの分布

重み１＝０項目，重み２＝２項目，重み３＝７項目，重み４＝２１項目，重み５＝７項目。

Ｎ＝３７，Ｗ＝１４４である。

Ｎ＝ｎ１＋ｎ２＋ｎ３＋ｎ４＋ｎ５，Ｗ＝ｎ１＋２ｎ２＋３ｎ３＋４ｎ４＋５ｎ５で集計した。

重み５は番号５・１１・１２・１９・２０・２７・３０である。

番号５・１２は結果発生地の独立した解釈，番号１１・１９は性質決定と選択規則，番号２０は被害者の範囲の誤認防止，番号２７・３０は１８条ただし書の連結点と効果を担う。

番号３０は予見可能性を否定する構成に限って必要であり，肯定構成を採る答案に日本法という結論を要求しない。

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

２０２１年５月の試験実施時の法令を基準とする。

条文の引用は，民事訴訟法又は法の適用に関する通則法を指す。

答案本文は空白・改行を除いて１９０５字である。

直接対応判例の原文を確認した表示は用いず，採用した解釈・事実評価により論述する。

２　答案


第１　設問１

１　小問１

　Ｂは１０年前に住所を甲国へ移し，甲国以外に資産を持たないから，民事訴訟法３条の２第１項及び３条の３第３号による日本の国際裁判管轄はない。過去の日本の住所やＪ社での勤務も，現在の管轄を基礎付けない。

　本件は不法行為に関する訴えであるから，同条８号が問題となる。「不法行為があった地」には，加害行為地と結果発生地の双方が含まれる。ただし，結果は直接の法益侵害に限定すべきである。派生的損害の発生地まで含めると，被害者の事後の移動で管轄が拡大し，被告の予測可能性を損なうからである。

　本件の運転行為とＸの身体侵害はいずれも丙国で生じた。日本での入院治療費はその身体侵害から派生した損害であり，請求が日本での治療費に限定されても，日本が結果発生地となるものではない。他の主要な管轄原因も日本にはないため，日本の管轄は認められない。３条の９は成立する管轄に基づく訴えを特別の事情により却下する規定であり，管轄の積極的根拠とはならない。

２　小問２

　Ｂの過失による交通事故の損害賠償請求は，不法行為によって生ずる債権の成立・効力の問題であり，法の適用に関する通則法１７条による。同条の結果発生地は直接の法益侵害地と解する。派生的損害の発生地を連結点とすると，被害者の事後の選択により準拠法が変動し，法的安定性を害するからである。Ｘの身体侵害は丙国で発生している。Ｂが自ら丙国の道路を走行していた以上，同国での事故は通常予見でき，ただし書による変更もない。

　もっとも，２０条により丙国より明らかに密接な他の地があるか検討する。Ｘの常居所は日本，Ｂの常居所は甲国で，共通しない。Ｂの生活基盤，自動車所有者Ａ社，出発地は甲国にあるが，Ｘの生活基盤は日本にあり，友人の同乗提案だけから契約上の義務違反とも確定できない。これらの事情を総合しても，甲国又は日本が丙国より明らかに密接であるとまではいえない。これは準拠法上の密接性の比較であり，管轄に関する特別の事情の判断とは異なる。

　したがって丙国法による。ただし，２２条１項により，日本法上不法とならなければ請求できず，同条２項により，双方の法で不法となる場合でも日本法で認められない賠償は請求できない。

第２　設問２

１　小問１

　自動車の欠陥によって別の財産である本件機械が損壊したことに基づく製造者Ｃ社への請求であり，生産物責任と性質決定して通則法１８条による。売却代金相当額を請求していることも，財産侵害に基づく請求という性質を変えない。

　同条の被害者は生産者から直接に引渡しを受けた者に限られず，販売会社から購入したＡ社も含まれる。Ａ社をバイスタンダーとして１７条に移行すべきではない。

　Ａ社が自動車の引渡しを受けた地は甲国である。Ｃ社は甲国販売のためＤ社と契約し，甲国で流通させているから，甲国でＡ社への引渡しが行われることは通常予見できる。１８条本文により甲国法となる。

　２０条について，Ａ社は甲国法人，Ｃ社は日本法人で，共通常居所や両社間の直接契約は示されていない。製造地が日本，事故地が丙国というだけでは，甲国より明らかに密接な他の地があるとはいえず，甲国法による。ただし，２２条１項・２項による日本法の累積的制限を受ける。

２　小問２

　この場合も生産物責任として１８条による。基準となるのは被害者Ａ社の取得であり，Ｆが乙国で引渡しを受けたことではなく，Ａ社が甲国で引渡しを受けたことから本文の甲国法が出発点となる。

　同条ただし書は，被害者の取得地法による保護と生産業者の予測可能性を調整し，通常予見できない流通地の法による責任を生産業者に負わせない趣旨である。予見の対象は甲国での引渡しであり，事故地や個別被害者そのものではない。

　Ｃ社は甲国の厳しい新車環境基準に適合する車を製造せず，同国に販路もなく，乙国向けに販売していた。本車はＦの転居，甲国での約３年の使用，中古車としての転売を経てＡ社に渡っている。単なる移動の可能性と通常の流通予見を区別すれば，この経路による甲国での引渡しは通常予見できないと評価する。したがって，Ｃ社の主たる事業所所在地法である日本法となる。

　２０条について，Ａ社の取得・使用地が甲国にあることを考慮しても，共通の常居所や直接契約がなく，甲国又は事故地丙国が日本より明らかに密接とは認め難い。よって日本法による。

　もっとも，新車基準を中古流通の禁止と読み替えることはできず，三国が地続きであること等から甲国での引渡しを通常予見できると評価する立場もあり得る。その場合は１８条本文の甲国法とし，２０条を検討した上で，２２条の日本法による累積的制限も適用する。

以上



３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

評価項目と答案の対応表

重み５・４及び条件付きの項目の参照箇所を示す。負例は誤った記述を避けるための項目であり，別構成の記載を一律に求めるものではない。

表に掲げない重み３以下の番号は，１０・１４・１６・１８・３１・３４～３７である。対応する設問の答案と，以下の解説を併せて参照する。

評価項目と答案の対応（重み５・４及び条件付きの項目）番号重み評価項目答案の該当箇所・留保
１４Ｂの住所が甲国にあるため，民訴法３条の２第１項の管轄を否定する。答案第１の１
２４Ｘの訴えを民訴法３条の３第８号の不法行為に関する訴えに位置付ける。答案第１の１
３４不法行為地には加害行為地と結果発生地の双方が含まれると示す。答案第１の１
４４本件の加害行為地を丙国と認定する。答案第１の１
５５結果に直接の法益侵害だけを含めるか派生損害も含めるかを，理由を付けて解釈する。答案第１の１
６４直接侵害に限定する立場では，身体侵害地は丙国で，日本の治療費は派生損害と当てはめる。答案第１の１
７４派生損害を結果に含める立場では，日本の治療費発生を捉え，第８号の通常予見可能性を検討する。第５の３（別構成の扱い）。答案第１の１。派生損害包含説の場合。本答案は非採用。
８４第８号により日本の管轄を肯定する場合に，第３条の９の特別の事情を検討する。第５の３（別構成の扱い）。答案第１の１。派生損害包含説の場合の特別事情。本答案は非採用。
９４管轄否定の結論では，住所・資産等の主要な他の管轄原因もないことを事案に即して示す。答案第１の１
１１５交通事故による請求を不法行為債権の成立・効力と性質決定し，通則法１７条を選ぶ。答案第１の２
１２５通則法１７条の結果発生地を直接の法益侵害地と解する理由を，準拠法選択の問題として示す。答案第１の２
１３４直接の身体侵害が生じた丙国を結果発生地と認定する。答案第１の２
１５４通則法２０条について，Ｘ・Ｂの常居所や両者の関係等から丙国より明らかに密接な地の有無を比較する。答案第１の２
１７４外国法によるときは通則法２２条による日本法の累積的制限を示す。答案第１の２
１９５自動車の欠陥による製造者Ｃ社への請求を生産物責任と性質決定し，通則法１８条を選ぶ。答案第２の１
２０５被害者を生産者から直接に引渡しを受けた者に限定せず，Ａ社をバイスタンダーと誤認して１７条へ移らない。答案第２の１
２１４被害者Ａ社が本件自動車の引渡しを受けた地を甲国と認定する。答案第２の１
２２４Ｃ社の甲国向け販売契約・流通に照らし甲国での引渡しは通常予見でき，１８条本文の甲国法を選ぶ。答案第２の１
２３４甲国より明らかに密接な関係がある他の地の有無を，通則法２０条により検討する。答案第２の１
２４４甲国法による場合に通則法２２条による日本法の累積的制限を示す。答案第２の１
２５４中古車を介した取得でも生産物責任と性質決定し，通則法１８条の適用を維持する。答案第２の２
２６４Ａ社自身が引渡しを受けた地は甲国であると認定し，Ｆの乙国での取得地と区別する。答案第２の２
２７５甲国における引渡しの通常予見可能性を１８条ただし書の要件として検討する。答案第２の２
２８４１８条ただし書の趣旨を示し，その趣旨に即して通常予見可能性を解釈する。答案第２の２
２９４環境基準・甲国の販路欠如・乙国流通・Ｆの転居と３年の使用・中古売買を踏まえて予見可能性を当てはめる。答案第２の２
３０５甲国での引渡しが通常予見できないときは，Ｃ社の主たる事業所所在地法である日本法を選ぶ。答案第２の２
３２４１８条ただし書により日本法となる場合も，日本より明らかに密接な地があるかを２０条により検討する。答案第２の２
３３４甲国法を採る分岐では，２２条による日本法の累積的制限も回収する。答案第２の２



(1)　答案と評価項目の対応

設問１小問１は番号１～１０，小問２は番号１１～１８，設問２小問１は番号１９～２４，小問２は番号２５～３３，答案全体は番号３４～３７に対応する。

採用していない派生損害包含説の番号７・８は，以下の分岐の解説で位置付ける。

(2)　管轄の結果発生地と準拠法の結果発生地

管轄と準拠法は別個の問題であり，同じ語を用いていても一方の検討を他方に無説明に移さない。

管轄で派生損害も結果に含める立場なら，日本での治療費発生について通常予見可能性を検討し，第８号による日本の管轄を認める場合は３条の９の特別の事情まで論ずる。

その場合，原告の帰国・治療の事情だけでなく，被告の負担や証拠の所在地等を当該条文の考慮要素として評価する。

本答案は直接侵害に限定するため日本の管轄を否定しており，特別の事情による却下を結論の根拠にはしていない。

(3)　２０条と２２条を各小問で回収する

２０条は明らかにより密接な地の例外であり，当事者の常居所，関係，取引・不法行為との結び付き等を比較する。

甲国との関連があるというだけで当然に変更せず，法廷地としての便宜とも区別する。

外国法による場合の２２条は，日本法を全面的に唯一の準拠法へ置き換える規定ではなく，請求の成立及び賠償範囲を累積的に制限する。

(4)　生産物責任と通常予見可能性

Ａ社が販売会社から取得したことは，１８条の被害者からＡ社を外す理由にならない。

小問２の予見可能性は，甲国でのＡ社への引渡しという流通上の事実を対象とする。

甲国の新車環境基準と販路の欠如は考慮事実であるが，中古車の輸入・流通が禁止されていたという与件を追加してはならない。

日本法とする構成でも，甲国法とする構成でも，１８条ただし書の趣旨，具体的な流通経路，２０条及び必要に応じた２２条まで一貫して閉じる必要がある。

(5)　答案の弱点と扱わなかった事項

本答案の予見可能性及び明白な密接関連性の評価には，別の評価余地がある。

公式資料が結論の一方だけを正解と指定したとはいえず，事実評価の説得力を検討する必要がある。

与件にない外国実質法の内容や損害額の認容判断，応訴管轄の詳細，設問外の管轄原因の網羅的列挙は行わない。

一般的な採点上の指摘として，読み手が判読できる文字・文章も必要であるが，この筆記上の一般注意は本記事の重み集計に含めていない。

第６　関連記事

１　同じ年度の司法試験の別の模範解答

１　[令和３年度司法試験論文式試験の主要７科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-ronbunshiki-shuyou7kamoku-mohan-kaitou/)

２　[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

３　[令和３年司法試験国際関係法（私法系）第１問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kokusai-shihou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

４　[令和３年司法試験国際関係法（公法系）第１問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kokusai-kouhou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

２　同じ科目の別の年度の記事


- ①[令和７年度司法試験国際関係法（私法系）第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した２９項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-kokusai-shihou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ②[令和６年司法試験国際私法第２問の模範解答と評価項目―公式資料から抽出した４３項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/r6-shihoushiken-kokusai-shihou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ③[令和５年司法試験国際関係法（私法系）第２問の模範解答と評価項目―３４項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r5-shihoushiken-kokusai-shihou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ④[令和４年司法試験国際関係法（私法系）第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３４項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r4-shihoushiken-kokusai-shihou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)


３　本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事

１　[司法試験の過去問・参考答案一覧―令和元年～令和８年の年度別・科目別ガイド（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/shihoushiken-kakomon-touan-index/)

２　[企業の製造物責任―ＢtoＢ・ＯＥＭの責任主体，警告表示と事故初動（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/04/product-liability-btob-oem-accident-response/)

３　[外国人が交通事故の当事者になったときの損害賠償－在留資格別の休業損害・逸失利益・慰謝料，準拠法及び自賠責（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/19/gaikokujin-kotsujiko-songai-baisho/)

４　[示談金・解決金・和解金に税金はかかるか―名目ではなく補填対象・所得区分・権利確定時期で判断する（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/25/jidan-kaiketsukin-wakaikin-zeikin/)

第７　出典及び確認状態

１　公式資料

[令和３年司法試験論文式試験・選択科目](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)のPDF実頁４３～４４の第２問を実読した。

[令和３年司法試験出題趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf)の実頁４２の第２問見出し以後・４３を実読した。

[令和３年司法試験採点実感・選択科目](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf)の実頁４３の科目総論，第２問を扱う４５～４６，末尾４７の一般的指摘を実読した。

同PDFの別問題の答案内容を本問の根拠として転用していない。

２　法令

[民事訴訟法・２０２１年４月２８日施行版](https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/408AC0000000109_20210428_503AC0000000024)の３条の２～３条の９を確認した。

[法の適用に関する通則法・２００７年施行版](https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/418AC0000000078_20070101_000000000000000)の１６～２２条等を確認した。

現行の後発改正を２０２１年の答案要求に持ち込んでいない。

３　裁判例

本問の直接対応判例原文は確認していないため，判例同旨との表示や未確認の事件番号の引用は用いていない。

４　確認状態

公式資料の状態資料状態確認範囲・留保
問題実読済み原記事の資料記録に基づく。今回，新たな公式資料の閲覧はしていない。
出題の趣旨実読済み原記事の確認記録に基づく。対象の版・頁・関連範囲は原記事から保持した記録による。
採点実感実読済み原記事の確認記録に基づく。関連範囲，資料間の相違と未確認部分の留保は原記事から保持した記録による。



問題文・当時条文は一次資料の実読による確認であり，出題趣旨・採点実感の評価については各資料の記載に基づく。

評価単位の細分化，重み，模範答案の解釈・事実評価は独自分析である。

甲国・乙国・丙国の実質法内容は与件外であり，外国実質法による請求認容や具体的賠償額を確定するものではない。

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## 令和３年司法試験国際関係法（私法系）第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３３項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kokusai-shihou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-17
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付けの基準](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#r3-sec3-1)

- [２　設問が求めること](#r3-sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１小問１――国際裁判管轄](#sec4-1)

- [２　設問１小問２――婚姻の無効・取消し](#sec4-2)

- [３　設問１小問３――無効婚の子の嫡出性](#sec4-3)

- [４　設問２――日本での領事婚の方式](#sec4-4)

- [５　重みの分布](#sec4-5)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　答案の前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同じ年度の司法試験の別の模範解答](#sec6-1)

- [２　同じ科目の別の年度の記事](#r3-sec6-other-years)

- [３　本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事](#sec6-2)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　法令](#sec7-2)

- [３　裁判例](#sec7-3)

- [４　確認状態](#sec7-4)


令和３年司法試験の国際関係法（私法系）第１問について，婚姻無効・重婚・嫡出性・領事婚の問題を検討する。

評価項目と重みは公式資料から独自に整理したものであり，法務省の公式採点基準・項目別配点ではない。

第１　この記事の対象と結論

本問の早見表項目内容
対象令和３年度 国際私法第１問
問題・基準時[問題文と設問の指定](#sec3)及び[第７の出典・確認範囲](#sec7)による。問題の与件と指定された法令の時点を前提とする。
資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。版・対象範囲・留保は第７の確認状態を参照。
評価項目３３項目（重み５：７項目）
重みの合計１２６（本記事独自の整理であり，公式の配点ではない。）
答案の字数１７６５字（答案部分の見出しを含み，空白・改行を除く可視文字数）
判例・法改正の留保[第７の法令・裁判例と資料の範囲](#sec7)を参照。既存の確認日・参照頁・未確認部分の留保を引き継ぐ。
年度別の案内[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)



本記事は，令和３年司法試験の論文式選択科目・国際関係法（私法系）第１問を対象とする。

[問題PDF](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)の実頁４２，[出題の趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf)の実頁４１〜４２及び[採点実感](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf)の本問関連部分を用いた。

評価項目は３３項目，重み合計は１２６である。

重み５は７項目で，番号２・４・６・９・１９・２１・２９がこれに当たる。

答案では，日本の国際裁判管轄を認め，甲国法と日本法の婚姻成立要件及び瑕疵効果を調整して婚姻無効を認める。

無効婚から出生したＤの嫡出身分は別の単位法律関係として保護し，設問２の領事婚は日本の届出方式を満たさないため不成立とする。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

一項目につき一つの判定対象を置き，公式資料の内容を答案で確認できる基準に言い換えた。

必須・高評価・負例・許容分岐は重みと別の分類であり，条件付きの別構成を全答案の累積要求にはしない。

出典欄の頁は各PDFの実頁である。

「記載なし」は本問関連範囲を読んだ結果であり，「間接」は関連記述からの推論を含むことを示す。

実質的成立要件・方式・効力を区別すべきとの全体指摘は，番号６・２６の具体的な性質決定へ対応させ，二重に数えていない。

２　５段階の重み付けの基準

本問では，重み４について「出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）事項」という基準を用いる。

「高く評価した」と明記された場合だけに限定する基準ではない。

重み判断基準
５採点実感が評価の分かれ目とした事項，又は答案の骨格そのもの
４出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）事項
３どちらか一方が明示する中核の理由付け
２一方が軽く触れる補強又は典型的な誤り
１一方が控えめに触れる事項


第３　本問の概要

１　問題文と事実関係


Ａは甲国でＢと有効に婚姻した後，２０１１年から日本に居住している。

日甲重国籍のＣは出生以来日本に居住し，ＡＣは２０１６年に日本で婚姻届を提出した。

Ａは前婚を隠すため偽造書類を用い，２０１７年にＤが出生した。

設問１は，Ｂが２０２１年に提起したＡＣ婚姻の無効訴訟について，管轄・準拠法と瑕疵効果・Ｄの嫡出性を問う。

設問２は独立した事実関係であり，ＡＢが２０１５年２月に適法に離婚し，１年後に日本国籍を選択したＣと日本駐在の甲国領事の面前で婚姻した場合の方式を問う。

全問で反致は検討対象外であり，設問２では前婚の離婚の有効性及び実質的成立要件の充足を争わない。


２　設問が求めること

設問が求めること設問立場・対象指定・仮定・除外答えるべき到達点
設問１重婚訴訟の管轄・準拠法と子の身分反致は不要。重国籍Ｃの本国法を確定する。管轄，成立要件・瑕疵効果，Ｄの嫡出性を分ける。
設問２日本での甲国領事の面前婚離婚は有効，実質的成立要件は充足。設問１と独立。日本国籍のＣを含む婚姻の方式を判断する。


第４　評価項目と重み

１　設問１小問１――国際裁判管轄

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１婚姻無効の訴えを人訴法２条１号の人事訴訟と位置付ける［必須］４４１頁・１小１（人事訴訟に該当）４３頁・３⑴ １小１（本件訴えは人事訴訟に該当）
２第三者Ｂの訴えはＡＣ双方を被告とするため人訴法３条の２第２号によると示す（第１号を用いない）［必須］５４１頁・１小１（身分関係の当）４３頁・３⑴ １小１（第１号の規定を適用する）
３当事者の一方又は双方の日本国内の住所が第２号の管轄原因であると示す［必須］４４１頁・１小１（その一方又は双方の住所が日本国内にあると）４３頁・３⑴ １小１（その一方又は双方の住所が日本国内にあるとき）
４日本での継続居住と婚姻生活から生活の本拠である住所を認定し，単なる居所を理由にしない［高評価］５４１頁・１小１（ＡＣ双方の住所は日本国内にあ）４３頁・３⑴ １小１（住所と居所の違い）
５人訴法３条の５の特別の事情による却下の要否を事実に即して判断する［必須］３４１頁・１小１（特別の事情）記載なし


２　設問１小問２――婚姻の無効・取消し

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
６無効・取消しは成立と表裏一体であり，実質的成立要件の欠缺を婚姻成立の問題と性質決定する（２５条の身分的効力と混同しない）［必須］５４１頁・１小２（婚姻の成立と表裏一体）４４頁・３⑴ １小２（身分的効力の問題と性質決）
７通則法２４条１項を挙げ，各当事者の本国法を配分的に適用すると説明する［必須］４４１頁・１小２（配分的適用と呼ばれる適用方法）４４頁・３⑴ １小２（配分的適用のもとで）
８Ａの本国法を甲国法と特定する［必須］３４１頁・１小２（Ａの本国法は甲国法）記載なし
９日甲重国籍のＣについて通則法３８条１項ただし書により日本法を本国法とする［必須］５４１頁・１小２（通則）４４頁・３⑴ １小２（通則法第３８条第１項ただし書）
１０重婚禁止を一方的要件とするか双方的要件とするか，理由を示して論ずる［必須］４４１頁・１小２（理由を示した上で）４４頁・３⑴ １小２（双方的要件であ）
１１国際私法の次元で重婚禁止を双方的要件とする構成を採る場合，その判断の層を明らかにする［許容分岐］（国際私法の次元で双方性を判断する構成を採る場合）３４１頁・１小２（国際私法の次元で行い）記載なし
１２準拠実質法の解釈に委ねる構成を採る場合，国際私法上の事前分類をせず与えられた甲国法内容を解釈する［許容分岐］（準拠実質法の解釈に委ねる代替構成を採る場合（本答案では不採用））３４１頁・１小２（準拠実質法の解釈問題）記載なし
１３Ａの本国法である甲国法の重婚禁止を相手方Ｃも満たす必要があると説明する［必須］４４１頁・１小２（その相手方であるＣも充足する必要）間接・４４頁・３⑴ １小２（各当事者の本国法の適用関係）
１４Ｃの本国法である日本法の重婚禁止を相手方Ａも満たす必要があると説明する［必須］４４１頁・１小２（その相手方であるＡも充足する必要）間接・４４頁・３⑴ １小２（各当事者の本国法の適用関係）
１５前婚の有効存続及び甲国法の禁止内容を用いて，両本国法上の成立要件の欠缺を示す［必須］４４１頁・１小２（実質的成立要件が共に充足されず）４４頁・３⑴ １小２（実質的成立要件が充足されていない婚姻）
１６甲国法②による瑕疵の効果は無効であると特定する［必須］３４１頁・１小２（その効果が無効と取消しで異なっている）間接・４４頁・３⑴ １小２（無効と取消しとい）
１７日本法上の重婚は取消事由であると正しく特定する［必須］４４１頁・１小２（無効と取消しで異なっている）４４頁・３⑴ １小２（日本法上，重婚が取消事由）
１８無効と取消しを区別し，取消しを初めから当然無効と同一視しない［必須］４４１頁・１小２（異なる効果を定める場合）４４頁・３⑴ １小２（婚姻の無効と取消しの違い）
１９両準拠法の異なる瑕疵効果を通則法２４条１項の趣旨から調整し，理由を伴って請求の成否へ至る［必須］５４１頁・１小２（通則法第２４条第１項の趣旨にのっとった）４４頁・３⑴ １小２（これをいかに処理するか）
２０Ｃの本国法の指定で３８条１項本文の常居所等を不要に長く検討しない［負例］２記載なし４４頁・３⑴ １小２（同項本文の規定に基づく検討は不要）


３　設問１小問３――無効婚の子の嫡出性

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２１無効婚から出生した子の法的地位を嫡出親子関係の成立と性質決定し，２５条又は３２条へ無理由に送らない［必須］５４１頁・１小３（嫡出親子関係の成立の問題と性質決定）４４頁・３⑴ １小３（嫡出親子関係の成立の問題と性質決定）
２２通則法２８条１項の適用又は準用・類推適用を採り，無効婚の子にも用いる理由を示す［許容分岐］（２８条１項の適用又は準用説を採る場合。両方式の併記は不要）３４１頁・１小３（通則法第２８条適用説又は準用説）４４頁・３⑴ １小３（類推適用）
２３子の嫡出身分取得を容易にする選択的連結の趣旨を示す［必須］３４２頁・１小３（選択的連結の趣旨）記載なし
２４Ｄの出生時である２０１７年の父又は母の本国法の一方によることを示す［必須］４間接・４１頁・１小３（通則）間接・４４頁・３⑴ １小３（通則法第２８条第１項）
２５Ａの甲国法③の確定前出生要件をＤの２０１７年出生に当てはめ，無効確定後も嫡出とする［必須］４間接・４２頁・１小３（解釈・適用を行い，結論）間接・４４頁・３⑴ １小３（Ｄが嫡出である子として扱われるか）


４　設問２――日本での領事婚の方式

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２６実質的成立要件の充足を前提として婚姻の方式の問題と性質決定する［必須］４４２頁・２（婚姻の方式）４４頁・３⑴ ２（婚姻の方式の準拠法）
２７日本駐在の甲国領事の面前での挙行地を日本と認定する［必須］４４２頁・２（での領事婚）４４頁・３⑴ ２（婚姻挙行地を日本ではなく甲国）
２８Ｃが日本国籍を選択した日本人であることを日本人条項へ結び付ける［必須］３４２頁・２（日本国籍を選択しており）間接・４４頁・３⑴ ２（当事者の一方が日本人）
２９通則法２４条３項ただし書を適用し，同項本文による本国法方式の選択を排除する［必須］５４２頁・２（同項本文）４４頁・３⑴ ２（同項本文の規定の適用が排除）
３０日本人条項の趣旨に即して日本の届出方式を確保する理由を説明する［高評価］３４２頁・２（規定の趣旨に沿った解釈・適用）記載なし
３１通則法２４条２項に基づいて婚姻挙行地法である日本法を指定する［必須］４４２頁・２（同条第２項の規定に基づき）４４頁・３⑴ ２（同条第２項の規定に基づき）
３２日本法の戸籍届出方式に甲国法の領事婚は適合しないと当てはめ，不成立へ至る［必須］４４２頁・２（戸籍法に基づく婚姻の届出）間接・４４頁・３⑴ ２（有効とする答案）
３３日本人条項が明らかに起動する場面で２４条３項本文を不要に長く論じない［負例］２記載なし４５頁・３⑴ ２（第２４条第３項本文につ）


５　重みの分布

重み１が０項目，重み２が２項目，重み３が９項目，重み４が１５項目，重み５が７項目である。

総項目数Ｎ＝３３，重み合計Ｗ＝１２６となる。

重み５の項目は次のとおりである。

番号２：第三者Ｂの訴えはＡＣ双方を被告とするため人訴法３条の２第２号によると示す（第１号を用いない）

番号４：日本での継続居住と婚姻生活から生活の本拠である住所を認定し，単なる居所を理由にしない

番号６：無効・取消しは成立と表裏一体であり，実質的成立要件の欠缺を婚姻成立の問題と性質決定する（２５条の身分的効力と混同しない）

番号９：日甲重国籍のＣについて通則法３８条１項ただし書により日本法を本国法とする

番号１９：両準拠法の異なる瑕疵効果を通則法２４条１項の趣旨から調整し，理由を伴って請求の成否へ至る

番号２１：無効婚から出生した子の法的地位を嫡出親子関係の成立と性質決定し，２５条又は３２条へ無理由に送らない

番号２９：通則法２４条３項ただし書を適用し，同項本文による本国法方式の選択を排除する

重み合計は，各項目の１〜５を単純に加えた記事独自の指標である。

項目数や重み合計から難易度，公式得点又は合格可能性を推測することはできない。

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

２０２１年５月１２日の試験当時の法令を基準とする。

答案は改行を除いて１７８２字で，選択科目１問当たり２５００字以内である。

通則法とは法の適用に関する通則法を指し，甲国法の内容は問題文の仮定による。

重婚禁止は国際私法の次元で双方的要件と捉え，無効婚の子には２８条１項を適用する構成を採った。

異なる見解を一律に誤答とする趣旨ではなく，採用する構成の理由・当てはめ・効果を一貫させる必要がある。

２　答案


１　設問１小問１

　本件訴えは，婚姻無効の訴えであり，人事訴訟に該当する（人事訴訟法２条１号）。

その国際裁判管轄は同法３条の２によって判断する。

　ＢはＡＣ間の婚姻の当事者ではないから，ＡＣ双方が被告となる（同法１２条２項）。

そこで，身分関係の当事者双方に対する訴えにつき，その一方又は双方の住所が日本国内にある場合を定める同法３条の２第２号が問題となる。

　Ａは２０１１年以来，Ｃは出生以来日本に居住し，両者は２０１６年以降日本で婚姻生活を営んでいる。

生活の本拠である住所が双方とも日本にあると認められ，同号の管轄原因を満たす。

単に居所があることを理由にするものではない。

　また，Ｂが甲国にいるとしても，後婚の当事者の生活の本拠，婚姻届に関する証拠及び未成年のＤの生活は日本に結び付く。

被告らの応訴負担も重くなく，当事者間の衡平又は適正・迅速な審理を妨げる特別の事情は認められない（同法３条の５）。

よって，日本の国際裁判管轄権が認められる。

２　設問１小問２

（１）婚姻の無効・取消しは，婚姻成立要件の欠缺の効果であり，成立と表裏一体にある。

重婚禁止という実質的成立要件の欠缺は，法の適用に関する通則法２４条１項の「婚姻の成立」の問題と性質決定する。

　同項は各当事者についてその本国法を適用する配分的適用を定める。

Ａの本国法は甲国法である。

Ｃは日甲の重国籍者であるが，通則法３８条１項ただし書により日本法が本国法となる。

国籍未選択でも同じであり，同項本文の常居所等を検討する必要はない。

（２）重婚禁止は，一方の個人的資格だけでなく，当事者間に形成する婚姻関係が既存婚姻と両立するかを規律する。

そのため，国際私法上双方的要件と解し，各当事者の本国法の重婚禁止を相手方も満たすことを要すると解する。

　Ａに適用される甲国法の要件はＣも満たす必要があるところ，Ｃは既婚のＡと婚姻しており，問題文が与える甲国法の禁止に抵触する。

Ｃに適用される日本法の要件はＡも満たす必要があるところ，Ａは有効なＡＢ婚姻の配偶者を有し，民法７３２条に抵触する。

したがって，双方の本国法上の実質的成立要件が充足されていない。

（３）この瑕疵の効果も，違反した成立要件の準拠法による。

甲国法②は無効，日本法は取消しを定める（民法７４４条）。

取消しは取り消されるまでは有効で，取消しも将来に向かって効力を生ずる（同法７４８条１項）から，両者は同じ効果ではない。

　通則法２４条１項は双方の本国法の成立要件を満たすことを求めている。

一方の法による無効を，他方の法が取消しにとどめることによって有効に転化させることは，その趣旨に沿わない。

そこで，より厳格な無効の効果を認める。

ＡＣ婚姻は甲国法により無効となり，Ｂの無効請求は認められる。

３　設問１小問３

　婚姻が無効となった後のＤの嫡出身分は，夫婦間の身分的効力ではなく，嫡出親子関係の成立の問題である。

婚姻無効によって子の身分を当然に失わせず，子の保護を図るべきことから，婚姻の外形のある本件にも通則法２８条１項を適用する。

　同項は子の嫡出身分の取得に有利な選択的連結を採り，出生時における夫婦の一方の本国法によって嫡出となれば足りる。

Ｄの出生時である２０１７年のＡの本国法は甲国法であり，甲国法③は婚姻無効判決確定前に出生した子を嫡出とみなす。

Ｄは２０２１年の提訴以前に出生しており，この条件を満たす。

よって，ＡＣ婚姻の無効判決が確定しても，Ｄは嫡出である子として扱われる。

４　設問２

　実質的成立要件の充足は前提であり，領事面前の挙行による婚姻の方式が問題となる。

　通則法２４条２項は婚姻挙行地法によることを原則とし，同条３項本文は婚姻の成立を容易にするため，一方当事者の本国法に適合する方式も認める。

しかし，同項ただし書は，日本で日本人が婚姻する場合，日本の届出方式を確保するため，この選択を認めない。

　甲国領事の面前での挙行も，日本における挙行である。

Ｃは日本国籍を選択した日本人であり，同項ただし書に当たる。

したがって，同項本文の適用は排除され，同条２項により日本法が準拠法となる。

　日本法上，婚姻は戸籍法に基づく届出によって効力を生ずる（民法７３９条１項）。

甲国法に従った領事婚はこの方式を満たさない。

よって，本件婚姻は日本において有効に成立しない。

以上



３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

評価項目と答案の対応表

重み５・４及び条件付きの項目の参照箇所を示す。負例は誤った記述を避けるための項目であり，別構成の記載を一律に求めるものではない。

表に掲げない重み３以下の番号は，５・８・１６・２０・２３・２８・３０・３３である。対応する設問の答案と，以下の解説を併せて参照する。

評価項目と答案の対応（重み５・４及び条件付きの項目）番号重み評価項目答案の該当箇所・留保
１４婚姻無効の訴えを人訴法２条１号の人事訴訟と位置付ける［必須］答案１
２５第三者Ｂの訴えはＡＣ双方を被告とするため人訴法３条の２第２号によると示す（第１号を用いない）［必須］答案１
３４当事者の一方又は双方の日本国内の住所が第２号の管轄原因であると示す［必須］答案１
４５日本での継続居住と婚姻生活から生活の本拠である住所を認定し，単なる居所を理由にしない［高評価］答案１
６５無効・取消しは成立と表裏一体であり，実質的成立要件の欠缺を婚姻成立の問題と性質決定する（２５条の身分的効力と混同しない）［必須］答案２
７４通則法２４条１項を挙げ，各当事者の本国法を配分的に適用すると説明する［必須］答案２
９５日甲重国籍のＣについて通則法３８条１項ただし書により日本法を本国法とする［必須］答案２
１０４重婚禁止を一方的要件とするか双方的要件とするか，理由を示して論ずる［必須］答案２
１１３国際私法の次元で重婚禁止を双方的要件とする構成を採る場合，その判断の層を明らかにする［許容分岐］（国際私法の次元で双方性を判断する構成を採る場合）答案２。条件・構成の選択は評価項目欄及び従来の解説による。別構成を累積要求しない。
１２３準拠実質法の解釈に委ねる構成を採る場合，国際私法上の事前分類をせず与えられた甲国法内容を解釈する［許容分岐］（準拠実質法の解釈に委ねる代替構成を採る場合（本答案では不採用））第５の３（別構成の扱い）。答案２。準拠実質法に委ねる別構成。本答案は非採用。
１３４Ａの本国法である甲国法の重婚禁止を相手方Ｃも満たす必要があると説明する［必須］答案２
１４４Ｃの本国法である日本法の重婚禁止を相手方Ａも満たす必要があると説明する［必須］答案２
１５４前婚の有効存続及び甲国法の禁止内容を用いて，両本国法上の成立要件の欠缺を示す［必須］答案２
１７４日本法上の重婚は取消事由であると正しく特定する［必須］答案２
１８４無効と取消しを区別し，取消しを初めから当然無効と同一視しない［必須］答案２
１９５両準拠法の異なる瑕疵効果を通則法２４条１項の趣旨から調整し，理由を伴って請求の成否へ至る［必須］答案２
２１５無効婚から出生した子の法的地位を嫡出親子関係の成立と性質決定し，２５条又は３２条へ無理由に送らない［必須］答案３
２２３通則法２８条１項の適用又は準用・類推適用を採り，無効婚の子にも用いる理由を示す［許容分岐］（２８条１項の適用又は準用説を採る場合。両方式の併記は不要）答案３。条件・構成の選択は評価項目欄及び従来の解説による。別構成を累積要求しない。
２４４Ｄの出生時である２０１７年の父又は母の本国法の一方によることを示す［必須］答案３
２５４Ａの甲国法③の確定前出生要件をＤの２０１７年出生に当てはめ，無効確定後も嫡出とする［必須］答案３
２６４実質的成立要件の充足を前提として婚姻の方式の問題と性質決定する［必須］答案４
２７４日本駐在の甲国領事の面前での挙行地を日本と認定する［必須］答案４
２９５通則法２４条３項ただし書を適用し，同項本文による本国法方式の選択を排除する［必須］答案４
３１４通則法２４条２項に基づいて婚姻挙行地法である日本法を指定する［必須］答案４
３２４日本法の戸籍届出方式に甲国法の領事婚は適合しないと当てはめ，不成立へ至る［必須］答案４



(1)　答案と評価項目の対応

答案１は番号１〜５，答案２は番号６〜２０，答案３は番号２１〜２５，答案４は番号２６〜３３に対応する。

番号１２の準拠実質法説は枠内答案では採用しておらず，次項で許容される別構成として説明する。

(2)　双方的要件と瑕疵効果を分ける

番号１０・１１・１３・１４では，「双方的」という名称だけで止めず，Ａの甲国法の要件をＣにも，Ｃの日本法の要件をＡにも及ぼす方向を明示する。

公式趣旨は，この判断を準拠実質法の解釈に委ねる有力な構成も示している（番号１２）。

その構成なら，甲国法が未婚の甲国人と既婚者との婚姻も禁じるという与件を解釈・適用し，採用した立場のまま効果まで導く。

番号１７〜１９では，日本法の重婚を無効とせず取消しと捉え，無効との効果の違いを認識した上で調整する。

本答案は，双方の成立要件充足を要求する２４条１項の趣旨から，より厳格な無効の効果を採用した。

(3)　婚姻の無効と子の身分を直結させない

番号２１〜２５では，夫婦の婚姻の無効と子の嫡出親子関係を別の単位法律関係とする。

２８条１項の選択的連結と出生時の父母の本国法を用い，問題文の甲国法③をＤの出生時期へ具体的に当てはめる。

子自身の本国法や２５条・３２条へ，理由なく置き換えることはできない。

(4)　日本人条項から方式の結論まで閉じる

番号２７・２９・３１・３２では，日本に駐在する領事の面前という事実から日本挙行を認め，日本人Ｃがいるため本国法方式の選択を排除する。

日本法を指定しただけで終わらず，戸籍届出という方式を領事婚が満たさないことまで示す。

３項本文の一般論を長く述べるより，ただし書の起動と２項への帰着を明確にする。

(5)　答案の弱点と扱わなかった事項

本答案は条文と問題の与件から理由を組み立てた独自の解答例であり，法務省が公表した模範答案ではない。

双方性の判断の層，瑕疵効果の調整及び２８条の適用方法には構成上の選択がある。

公序の議論は法律上検討の余地があるが，本問の公式資料が明示した中核事項ではなく，この答案では成立要件と効果の説明を優先した。

採点実感が求める一般的な論述手順は，性質決定，条文，要件，必要な解釈，当てはめ，結論である。

これは個々の法的評価項目に加算する独立の配点ではない。

第６　関連記事

１　同じ年度の司法試験の別の模範解答

①[令和３年度司法試験論文式試験の主要７科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-ronbunshiki-shuyou7kamoku-mohan-kaitou/)

②[令和３年司法試験公法系第１問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-kouhou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

③[司法試験の過去問・参考答案一覧―令和元年～令和８年の年度別・科目別ガイド（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/shihoushiken-kakomon-touan-index/)

④[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

⑤[令和３年司法試験国際私法第２問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kokusai-shihou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

⑥[令和３年司法試験国際関係法（公法系）第１問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kokusai-kouhou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

２　同じ科目の別の年度の記事


- ①[令和７年度司法試験国際関係法（私法系）第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３０項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-kokusai-shihou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ②[令和６年度司法試験国際関係法（私法系）第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した５１項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/r6-shihoushiken-kokusai-shihou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ③[令和５年度司法試験国際関係法（私法系）第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３１項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r5-shihoushiken-kokusai-shihou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ④[令和４年司法試験国際私法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３１項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r4-shihoushiken-kokusai-shihou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)


３　本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事

①[国際離婚の手続選択と日本の国際裁判管轄・準拠法―調停・訴訟・財産分与・慰謝料を分ける（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/24/international-divorce-jurisdiction-applicable-law/)

②[外国での認知と日本の戸籍・認知無効―成立準拠法，方式，出訴期間を分ける（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/international-recognition-parentage-invalidity/)

③[国際結婚は日本で有効か―成立・方式・重婚と配偶者控除の確認順序（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/international-marriage-validity-spouse-tax/)

第７　出典及び確認状態

１　公式資料

[令和３年司法試験問題・選択科目](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)：PDF実頁４２。

[令和３年司法試験論文式試験出題の趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf)：PDF実頁４１の国際関係法（私法系）第１問以降，実頁４２の第２問直前まで。

[令和３年司法試験の採点実感・選択科目](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf)：PDF実頁４３〜４４，４５の第２問直前，４７の共通の教育上の指摘。

２　法令

[法の適用に関する通則法](https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000078)：２４・２８・３８条。

[人事訴訟法](https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000109)：２条，３条の２，３条の５，１２条。

[民法](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)：７３２・７３９・７４４・７４８条。

[国籍法](https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000147)：１４条。

e-Govの改正履歴から試験当時の施行版を指定して原文を確認した。

人訴法は２０１９年４月１日施行版，通則法は２００７年１月１日施行版，民法は２０２１年４月２８日施行版，国籍法は２０１８年６月２０日施行版による。

上の通常の法令リンクは現在の表示へ移る場合がある。

３　裁判例

本答案は特定の裁判例を直接の根拠として引用していない。

４　確認状態

公式資料の状態資料状態確認範囲・留保
問題実読済み原記事の資料記録に基づく。今回，新たな公式資料の閲覧はしていない。
出題の趣旨実読済み原記事の確認記録に基づく。対象の版・頁・関連範囲は原記事から保持した記録による。
採点実感実読済み原記事の確認記録に基づく。関連範囲，資料間の相違と未確認部分の留保は原記事から保持した記録による。



問題文，対象公式資料及び試験当時の法令原文を確認した。

甲国法は問題の仮定として扱い，実在国の外国法を確認したという意味ではない。

評価項目の原子化，重み及び模範答案の論証は独自の整理・推論である。

---

## 令和３年司法試験経済法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３７項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-keizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-17
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付けの基準](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#r3-sec3-1)

- [２　設問が求めること](#r3-sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　共通の構造と市場](#sec4-1)

- [２　設問１・措置１](#sec4-2)

- [３　設問１・措置２](#sec4-3)

- [４　設問２・措置全体](#sec4-4)

- [５　構成の許容幅](#sec4-5)

- [６　重みの分布](#sec4-6)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　答案の前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同じ年度の司法試験の別の模範解答](#sec6-1)

- [２　同じ科目の別の年度の記事](#r3-sec6-other-years)

- [３　本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事](#sec6-2)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　法令](#sec7-2)

- [３　裁判例](#sec7-3)

- [４　確認状態](#sec7-4)


令和３年司法試験経済法第２問について，公式の出題の趣旨・採点実感から独自に抽出した３７の評価項目と，２５００字以内の答案例を示す。

重み１～５は本記事の分析であり，法務省の公式採点基準・配点ではない。

第１　この記事の対象と結論

本問の早見表項目内容
対象令和３年度 経済法第２問
問題・基準時[問題文と設問の指定](#sec3)及び[第７の出典・確認範囲](#sec7)による。問題の与件と指定された法令の時点を前提とする。
資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。版・対象範囲・留保は第７の確認状態を参照。
評価項目３７項目（重み５：１４項目）
重みの合計１５０（本記事独自の整理であり，公式の配点ではない。）
答案の字数２１７３字（答案部分の見出しを含み，空白・改行を除く可視文字数）
判例・法改正の留保[第７の法令・裁判例と資料の範囲](#sec7)を参照。既存の確認日・参照頁・未確認部分の留保を引き継ぐ。
年度別の案内[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)



対象は[令和３年司法試験論文式試験・選択科目の経済法第２問](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf#page=14)である。

[出題の趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=27)と[採点実感](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=13)を踏まえ，設問１では措置１の競争者に対する取引妨害と措置２の拘束条件付取引を，設問２では措置全体の排除型私的独占を検討する。

評価項目は３７項目，重み５は１４項目である。

第５には２１８８字の完成答案と，条件付きの別構成・数値の読み方を説明する解説を置く。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

各項目は公式資料の該当範囲から，一つの判定対象に一つの番号を付けて抽出・具体化したものである。

条文選択の許容幅，優れた理由付け，典型的な誤りの回避も含む。

表の番号は記事全体で連続する。

根拠欄の頁はリンク先の合冊PDFの実頁である。

「記載なし」は対象範囲を読んだ上で直接の対応記述がないもの，「間接」は共通方針や関連説明から当該評価へ具体化したものを指す。

公式資料の記載と，本記事の評価項目化・重み付けを区別する。

標準構成以外を採る場合にだけ適用される番号７・８・２５・２８・３７を，全答案へ累積的に要求するものではない。

負例のうち正しい論証の裏返しになるものは，番号１５・１６・３０・３５などの項目文へ含めた。

独立した注意点である番号１８と２６には個別の重みを付けた。

２　５段階の重み付けの基準

重み５は答案の骨格そのもの，又は採点実感が示す評価の分かれ目である。

重み４は，出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）事項とする。

重み３は一方の資料が明示する中核の理由付け，重み２は一方が触れる補強や典型的な誤り，重み１は一方が控えめに触れるだけの事項である。

必須・高評価・負例・許容分岐という区分と，重みの大小は別の軸である。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係


甲製品は固有の機能・効用と公的な安全規格を持ち，代替品がない。

令和元年の国内販売台数シェアはＸ社４５％，Ａ社２５％，Ｂ社１５％，低価格を特徴とする新規参入Ｙ社１５％である。

併売が一般的な販売店の助言・推奨が，需要者のメーカー選択を左右する。

措置１は，Ｙ社製品の積極的推奨を続ける販売店への不利益の示唆と実施である。

措置２は，特約店の専属的推奨の約束を条件とする累進リベートと，監視・指導・支援削減による実効確保である。

設問２では，令和３年５月までに約束率が特約店の約７０％に達し，競争各社の販売に影響が出て，Ｘ社のシェアが６０％となる一方，価格水準が従来のまま安定しているという追加事情が与えられる。


２　設問が求めること

設問が求めること設問立場・対象指定・仮定・除外答えるべき到達点
設問１措置１・２の不公正取引方法不利益の示唆・実施と専属推奨約束・実効確保を区別。行為類型，競争への経路・程度と不当性を示す。
設問２追加事情の下での措置全体約束率７０％，Ｘ社シェア６０％と価格安定を評価。排除又は支配と競争の実質的制限を論じる。


第４　評価項目と重み

１　共通の構造と市場

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１設問１の各措置を１９条，設問２の全体を３条へ対応させ，効果の強度を区別する。５２８頁・第２問（規範・当てはめ）１３頁・採点方針（規範・当てはめ）
２競争に影響する商品・地域の範囲を基準として，設問１の効果分析に先立って市場を画定する。４２９頁・第２問（規範・当てはめ）１３頁・採点方針（規範・当てはめ）
３機能・効用の固有性，代替品不存在，公的規格及び国内供給から国内甲製品製造販売市場を画定する。４２９頁・第２問（規範・当てはめ）１７頁・第２問（規範・当てはめ）


２　設問１・措置１

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
４一般指定４・２・１４項から事実に適合する類型を一つ選び，１９条へ接続する。５２８頁・第２問（規範・当てはめ）１６頁・第２問（規範・当てはめ）
５一般指定１４項を選ぶ場合，ＸとＹの国内競争関係を特定する。３間接：２８頁・第２問（規範・当てはめ）間接：１７頁・第２問（規範・当てはめ）
６推奨抑制によるＹと販売店との取引の妨害を，推奨と需要獲得のつながりから説明する。４２９頁・第２問（規範・当てはめ）間接：１７頁・第２問（規範・当てはめ）
７１２項を選ぶ場合，拘束する相手方の範囲・具体的条件・実効性を示す。【条件：措置１に１２項を採る場合のみ】４２８頁・第２問（構成の許容範囲）１７頁・第２問（構成の許容範囲）
８１１項を選ぶ場合，Ｙ推奨をしないことを取引しないことと同視する理由を示す。【条件：措置１に１１項を採る場合のみ】４２８頁・第２問（構成の許容範囲）１７頁・第２問（構成の許容範囲）
９公正競争阻害性を排除・市場閉鎖による自由競争減殺と捉え，実質的制限の前段階又は危険性で足りると示す。５２８頁・第２問（規範・当てはめ）１７頁・第２問（規範・当てはめ）
１０不利益の現実化と情報流布から，個別の圧力が他の取引先へ広がる過程を説明する。５２９頁・第２問（具体的な論証）間接：１７頁・第２問（具体的な論証）
１１Ｘの４５％シェア・ブランド力・取扱不可欠性・支援の重要性を，圧力を無視できない理由へつなぐ。４間接：２７頁・第２問（規範・当てはめ）間接：１７頁・第２問（規範・当てはめ）
１２低価格Ｙの推奨中止・取扱断念から，競争者の販路縮小のおそれを導く。４２９頁・第２問（規範・当てはめ）間接：１７頁・第２問（規範・当てはめ）
１３対抗自体は許されても，総合メーカーの地位による狙い撃ちは通常の競争を超えるとして正当化を検討する。３２９頁・第２問（規範・当てはめ）記載なし


３　設問１・措置２

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１４約束と取引条件の関係から１２項の拘束条件付取引を選び，１９条へ接続する。５２８頁・第２問（規範・当てはめ）１６頁・第２問（規範・当てはめ）
１５併売下の専属的推奨と取引禁止の相違を，１１項との識別に用いる。４２８頁・第２問（規範・当てはめ）１７頁・第２問（規範・当てはめ）
１６経済的不利益による実効性を拘束の基準とし，監視・指導・不供与・支援削減を当てはめる。５２８頁・第２問（規範・当てはめ）間接：１７頁・第２問（規範・当てはめ）
１７増販率による累進性と全家庭用電動器具仕入額の計算基礎から，強い誘因を説明する。４間接：２９頁・第２問（規範・当てはめ）間接：１７頁・第２問（規範・当てはめ）
１８全家庭用電動器具を基礎にするリベートを，理由なく甲製品だけの対価修正と扱わない。２記載なし１７頁・第２問（誤りの指摘）
１９代替取引先を容易に確保できず競争者の取引機会が減少するおそれを市場閉鎖の基準として示す。４２９頁・第２問（規範・当てはめ）間接：１７頁・第２問（規範・当てはめ）
２０約束と実効確保手段により措置１より強い制約が働くことを比較する。３２９頁・第２問（具体的な論証）記載なし
２１推奨による需要選択の下で，専属推奨が実質的専売店化へつながる過程を説明する。５２９頁・第２問（具体的な論証）間接：１７頁・第２問（具体的な論証）
２２特約店割合と約束割合により影響範囲を検討し，分母を市場全体の販売量と取り違えない。３間接：２９頁・第２問（具体的な論証）記載なし
２３Ｙの既存取扱店の限定性と新規獲得への懸念を代替流通確保の困難へ接続する。４２９頁・第２問（規範・当てはめ）間接：１７頁・第２問（規範・当てはめ）
２４リベートによる販促という反対論と，排他的推奨・総合取引利益による制限の正当化を区別する。３２９頁・第２問（規範・当てはめ）記載なし
２５１１項を選ぶ場合，専属推奨を競争者と取引しない条件と同視できる理由を示す。【条件：措置２に１１項を採る場合のみ】４２８頁・第２問（構成の許容範囲）１７頁・第２問（構成の許容範囲）
２６設問１の資料不足を無視して価格維持効果だけで違反を導かず，市場閉鎖を検討する。２２９頁・第２問（誤りの指摘）１７頁・第２問（誤りの指摘）


４　設問２・措置全体

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２７追加事情の下で措置全体を私的独占として検討し，１９条だけで終わらない。５２９頁・第２問（規範・当てはめ）１８頁・第２問（規範・当てはめ）
２８支配型を採る場合，支配の意義と程度を示し具体的事実を当てはめる。【条件：支配型を採る場合のみ】３記載なし１３頁・採点方針（構成の許容範囲）
２９排除について，正常な競争手段を逸脱する人為性と参入等を著しく困難にする効果を示す。５２９頁・第２問（規範・当てはめ）１８頁・第２問（規範・当てはめ）
３０総合メーカーの地位と利益・不利益の組合せによる人為性を，単なる１９条違反と同視せず説明する。５２９頁・第２問（規範・当てはめ）間接：１８頁・第２問（規範・当てはめ）
３１約束率７０％への増加とＹ・Ａ・Ｂへの影響を追加的排除効果の判断に組み込む。５間接：２９頁・第２問（具体的な論証）間接：１８頁・第２問（具体的な論証）
３２設問１と同じ市場を一定の取引分野とし，商品・地域の画定を一貫させる。４２９頁・第２問（規範・当てはめ）間接：１８頁・第２問（規範・当てはめ）
３３競争の実質的制限を価格等をある程度自由に左右できる市場支配的状態の形成・維持・強化と示す。５２９頁・第２問（規範・当てはめ）１８頁・第２問（規範・当てはめ）
３４Ｙ参入前の限定的価格競争，Ｙ伸長とＸ漸減，措置後の変化を期間も含めて比較する。５２９頁・第２問（具体的な論証）１８頁・第２問（具体的な論証）
３５６０％シェアだけでなく販路停滞・他社販売減少・価格維持から競争圧力低下と市場支配力を論証する。５２９頁・第２問（具体的な論証）間接：１８頁・第２問（具体的な論証）
３６公共の利益に反しない特段の事情がないことを簡潔に示し，３条違反へ接続する。３２９頁・第２問（規範・当てはめ）記載なし


５　構成の許容幅

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
３７標準類型以外にも論証に応じた評価の余地があり，別構成を唯一解として一律排除しない。【条件：別構成の評価に言及する場合】３２８頁・第２問（構成の許容範囲）１９頁・第２問（構成の許容範囲）


６　重みの分布

重み１は０項目，重み２は２項目，重み３は８項目，重み４は１３項目，重み５は１４項目である。

総項目数は３７，重みの単純合計は１５０である。

これは公式の得点，科目の難易度又は合格可能性を表す数値ではない。

重み５に当たる事項と対応番号は次のとおりである。

番号１：設問１の各措置を１９条，設問２の全体を３条へ対応させ，効果の強度を区別する。（適用：全答案）

番号４：一般指定４・２・１４項から事実に適合する類型を一つ選び，１９条へ接続する。（適用：標準構成・全類型の累積検討は不要）

番号９：公正競争阻害性を排除・市場閉鎖による自由競争減殺と捉え，実質的制限の前段階又は危険性で足りると示す。（適用：全答案）

番号１０：不利益の現実化と情報流布から，個別の圧力が他の取引先へ広がる過程を説明する。（適用：全答案）

番号１４：約束と取引条件の関係から１２項の拘束条件付取引を選び，１９条へ接続する。（適用：標準構成）

番号１６：経済的不利益による実効性を拘束の基準とし，監視・指導・不供与・支援削減を当てはめる。（適用：全答案）

番号２１：推奨による需要選択の下で，専属推奨が実質的専売店化へつながる過程を説明する。（適用：全答案）

番号２７：追加事情の下で措置全体を私的独占として検討し，１９条だけで終わらない。（適用：全答案）

番号２９：排除について，正常な競争手段を逸脱する人為性と参入等を著しく困難にする効果を示す。（適用：排除型を採る場合）

番号３０：総合メーカーの地位と利益・不利益の組合せによる人為性を，単なる１９条違反と同視せず説明する。（適用：排除型を採る場合）

番号３１：約束率７０％への増加とＹ・Ａ・Ｂへの影響を追加的排除効果の判断に組み込む。（適用：排除型を採る場合）

番号３３：競争の実質的制限を価格等をある程度自由に左右できる市場支配的状態の形成・維持・強化と示す。（適用：全答案）

番号３４：Ｙ参入前の限定的価格競争，Ｙ伸長とＸ漸減，措置後の変化を期間も含めて比較する。（適用：全答案）

番号３５：６０％シェアだけでなく販路停滞・他社販売減少・価格維持から競争圧力低下と市場支配力を論証する。（適用：全答案）

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

試験実施日である令和３年５月１２日時点の法令・判例を基準とする。

措置１は一般指定１４項，措置２は１２項，設問２は排除型私的独占を採る。

字数は見出し・句読点・全角空白を含み，改行だけを除いて２１８８字である。

条文番号は独占禁止法を指し，一般指定は不公正な取引方法の一般指定を指す。

２　答案


１　設問１

　市場とは競争への影響を検討する商品・地域の範囲をいい，需要・供給の代替性等から画定する。

甲製品は固有の機能・効用を持ち代替品がなく，共通の公的規格の下で４社が国内に供給するため，我が国の甲製品製造販売市場を検討する。

（１）措置１

　Ｘ社がＹ社製品の積極的推奨を続ける販売店に不利益を示唆し，実際に不利益を与えることは，競争者に対する取引妨害（一般指定１４項，独占禁止法２条９項６号ヘ）として，同法１９条に違反しないか。

　同項は，方法を問わず競争者とその相手方との取引を不当に妨害することを禁ずる。

取引契約の直接の阻止に限らず，競争者の販売活動を支える販売店の推奨を抑制し，取引機会を減少させる行為も含む。

不当性は競争手段の不公正さも考慮し，主に競争者排除・市場閉鎖による自由競争減殺のおそれから判断する。

その程度は競争の実質的制限に達する前段階又はその危険性で足りる。

　Ｘ社とＹ社は甲製品の供給で競争する。

ユーザーが販売店の助言・推奨に従う傾向が強いから，推奨の抑制はＹ社と販売店との取引の縮小につながる。

Ｘ社のシェアは４５％であり，そのブランド力と取扱いの不可欠性，販促・技術支援の重要性から，販売店は不利益を無視し難い。

現に推奨中止やＹ社製品の取扱断念が生じ，不利益の情報も流布している。

したがって，個別の示唆が他の販売店にも波及してＹ社の流通経路を狭め，自由競争を減殺するおそれがある。

　Ｘ社は自社製品の品質・価格による競争をしているのでなく，支援の削減をてこに低価格の競争者の販売を抑えている。

Ｙ社製品も公的規格を満たすものであり，安全性を理由に推奨を抑える必要も認められない。

措置１は不当な取引妨害に当たり，１９条に違反する。

（２）措置２

　専らＸ社製品を推奨する約束をリベートの条件とする措置２は，拘束条件付取引（一般指定１２項，２条９項６号ニ）に当たるか。

　併売はなお認められ，競争者と取引しないこと自体を条件とするものではないため，一般指定１１項より１２項によるのが適切である。

拘束には契約上の義務に限らず，経済的不利益による実効的な制限も含む。

　リベートは甲製品の販売台数増加率に応じて累進し，家庭用電動器具全体の仕入額を基礎とするため，特約店は甲製品の推奨を変えると多額の利益を失い得る。

さらにモニタリング，指導，リベート不供与に加えて支援削減の通告があり，約束には実効性があり，個別的な牽制にとどまる措置１より制約が強い。

販売方法という特約店の事業活動を拘束する条件を付けた取引といえる。

　不当性は，競争者が代替的な取引先を容易に確保できず，取引機会が減少する市場閉鎖効果のおそれ等から判断する。

Ｘ社は有力で，販売店の推奨は需要獲得を左右するため，形式上併売が可能でも，専属推奨を履行すれば特約店は実質的な専売店に近づく。

Ｘ取扱店の約６０％を占める特約店の約半数，すなわちＸ取扱店の約３０％が約束し，しかも特約店は販売力・技術力を評価して選ばれているため，影響を店数だけで過小評価できない。

取扱店が限られるＹ社にとって，残る取引先の開拓が容易とはいえず，現に獲得への懸念が生じている。

　確かにリベート一般は販売促進に資する。

しかし，本件は増販だけでなく専属的推奨を要求し，家庭用電動器具全体の取引利益と支援まで結び付ける。

低価格の競争者を封じる目的に照らしても，通常の販売努力への対価として正当化できない。

市場閉鎖効果のおそれがあり，措置２も１９条に違反する。

２　設問２

（１）措置１・２を組み合わせた行為は，排除型私的独占（２条５項）として３条前段に違反するか。

　一定の取引分野は設問１と同じ我が国の甲製品製造販売市場である。

（２）排除とは，自らの市場支配力の形成・維持・強化という観点から正常な競争手段を逸脱する人為性を有し，他の事業者の事業活動を著しく困難にするなどの効果を持つ行為をいう。

　措置１でＹ社の推奨を中止させ，措置２でＸ社だけの推奨を誘導・強制することは相互に補完する。

支援を失う不利益と全商品に及ぶ累進リベートの利益を用い，価格・品質の競争によらず販売店の選択を固定するもので，人為性がある。

約束した特約店は約７０％，すなわちＸ取扱店の約４２％に増加し，Ｙ社だけでなくＡ社・Ｂ社の販売にもかなりの影響が出ているから，競争者の事業活動を著しく困難にする効果も認められる。

競争者の退出までは不要である。

（３）競争の実質的制限とは，価格等をある程度自由に左右できる市場支配的状態の形成・維持・強化をいう。

従来は価格競争が限定的だったが，低価格のＹ社の伸長でＸ社のシェアは漸減していた。

ところが令和２年４月以降の措置から約１年で，令和３年第１四半期のＸ社シェアは６０％に転じた。

もっとも，この比率だけで直ちに認定するのではない。

推奨が需要を左右し，Ｘ社製品の取扱いが不可欠な市場で，Ｙ社の推奨店が減り取扱店も増えず，Ａ社・Ｂ社の販売も影響を受けている。

低価格のＹ社による価格引下げ圧力が抑制され，価格水準が従来のまま安定していることは，競争圧力の弱体化を裏付ける。

これらを総合すれば，Ｘ社の市場支配力が維持・強化されている。

　競争秩序に反し，これを覆す正当化事情もない。

よって，措置全体は排除型私的独占に該当し，３条前段に違反する。

以上



３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

評価項目と答案の対応表

重み５・４及び条件付きの項目の参照箇所を示す。負例は誤った記述を避けるための項目であり，別構成の記載を一律に求めるものではない。

表に掲げない重み３以下の番号は，５・１３・１８・２０・２２・２４・２６・３６である。対応する設問の答案と，以下の解説を併せて参照する。

評価項目と答案の対応（重み５・４及び条件付きの項目）番号重み評価項目答案の該当箇所・留保
１５設問１の各措置を１９条，設問２の全体を３条へ対応させ，効果の強度を区別する。答案１・２（設問の区別）
２４競争に影響する商品・地域の範囲を基準として，設問１の効果分析に先立って市場を画定する。答案１の冒頭
３４機能・効用の固有性，代替品不存在，公的規格及び国内供給から国内甲製品製造販売市場を画定する。答案１の冒頭
４５一般指定４・２・１４項から事実に適合する類型を一つ選び，１９条へ接続する。答案１（１）
６４推奨抑制によるＹと販売店との取引の妨害を，推奨と需要獲得のつながりから説明する。答案１（１）
７４１２項を選ぶ場合，拘束する相手方の範囲・具体的条件・実効性を示す。【条件：措置１に１２項を採る場合のみ】答案１（１）。措置１に１２項を採る場合の別構成。
８４１１項を選ぶ場合，Ｙ推奨をしないことを取引しないことと同視する理由を示す。【条件：措置１に１１項を採る場合のみ】答案１（１）。措置１に１１項を採る場合の別構成。
９５公正競争阻害性を排除・市場閉鎖による自由競争減殺と捉え，実質的制限の前段階又は危険性で足りると示す。答案１（１）
１０５不利益の現実化と情報流布から，個別の圧力が他の取引先へ広がる過程を説明する。答案１（１）
１１４Ｘの４５％シェア・ブランド力・取扱不可欠性・支援の重要性を，圧力を無視できない理由へつなぐ。答案１（１）
１２４低価格Ｙの推奨中止・取扱断念から，競争者の販路縮小のおそれを導く。答案１（１）
１４５約束と取引条件の関係から１２項の拘束条件付取引を選び，１９条へ接続する。答案１（２）
１５４併売下の専属的推奨と取引禁止の相違を，１１項との識別に用いる。答案１（２）
１６５経済的不利益による実効性を拘束の基準とし，監視・指導・不供与・支援削減を当てはめる。答案１（２）
１７４増販率による累進性と全家庭用電動器具仕入額の計算基礎から，強い誘因を説明する。答案１（２）
１９４代替取引先を容易に確保できず競争者の取引機会が減少するおそれを市場閉鎖の基準として示す。答案１（２）
２１５推奨による需要選択の下で，専属推奨が実質的専売店化へつながる過程を説明する。答案１（２）
２３４Ｙの既存取扱店の限定性と新規獲得への懸念を代替流通確保の困難へ接続する。答案１（２）
２５４１１項を選ぶ場合，専属推奨を競争者と取引しない条件と同視できる理由を示す。【条件：措置２に１１項を採る場合のみ】答案１（２）。措置２に１１項を採る場合の別構成。
２７５追加事情の下で措置全体を私的独占として検討し，１９条だけで終わらない。答案２
２８３支配型を採る場合，支配の意義と程度を示し具体的事実を当てはめる。【条件：支配型を採る場合のみ】答案２。支配型私的独占を採る場合の別構成。
２９５排除について，正常な競争手段を逸脱する人為性と参入等を著しく困難にする効果を示す。答案２
３０５総合メーカーの地位と利益・不利益の組合せによる人為性を，単なる１９条違反と同視せず説明する。答案２
３１５約束率７０％への増加とＹ・Ａ・Ｂへの影響を追加的排除効果の判断に組み込む。答案２
３２４設問１と同じ市場を一定の取引分野とし，商品・地域の画定を一貫させる。答案２
３３５競争の実質的制限を価格等をある程度自由に左右できる市場支配的状態の形成・維持・強化と示す。答案２
３４５Ｙ参入前の限定的価格競争，Ｙ伸長とＸ漸減，措置後の変化を期間も含めて比較する。答案２
３５５６０％シェアだけでなく販路停滞・他社販売減少・価格維持から競争圧力低下と市場支配力を論証する。答案２
３７３標準類型以外にも論証に応じた評価の余地があり，別構成を唯一解として一律排除しない。【条件：別構成の評価に言及する場合】第５の３（別構成の扱い）。第５の３（採用しない構成の解説）。採用しない構成の条件と許容幅。



(1)　答案と評価項目の対応

答案１の冒頭が番号２・３，措置１が番号４～１３，措置２が番号１４～２６，答案２が番号２７～３６に対応する。

番号１は両設問に共通する。

番号７・８・２５・２８・３７は，採らなかった構成の条件又は解説上の許容幅に関する項目である。

(2)　措置１の分類と競争への影響

措置１について，公式趣旨は一般指定４項・２項・１４項を選択肢として示す。

本答案は１４項を採り，Ｙ社と販売店との取引を，推奨の抑制を通じて妨げる過程を説明する。

１２項を採るなら，拘束対象となる相手方の範囲・条件内容・実効性の説明が必要であり，圧力の抽象的危険だけで販売店全般の拘束を認めるべきではない。

番号９・１０は，自由競争減殺という語だけでなく，効果の程度と波及の道筋を書く点に意味がある。

取扱断念という結果だけを挙げるのでなく，Ｘの地位，支援の重要性，現実の不利益と情報流布，推奨による需要選択をつなぐ。

(3)　措置２の拘束と市場閉鎖

番号１４～１７では，リベートの不供与だけを独立の差別として見るのでなく，専属推奨の約束の実効確保手段として捉える。

競争者製品の取引自体は禁止されていないので，１１項を採る場合には併売の事実を踏まえた追加論証が必要である。

全家庭用電動器具の仕入額を基礎にするリベートを，甲製品だけの対価の修正と直結させないことも必要となる。

番号１９～２３の要点は，形式上の併売と，推奨が実質的に閉じられる効果を区別することである。

推奨が需要を左右するため，約束の履行は特約店を実質的な専売店に近づけ，Ｙ社の代替的取引先確保を難しくする。

問題文の約６０％の分母はＸ社製品を扱う取引先販売店である。

これに約半数又は約７０％を乗じた約３０％・約４２％は，その店数比を示す。

公式趣旨は「販売店全体の３割程度」「４割程度」と説明しているが，これを全市場の販売量の閉鎖率と読み替えることはできない。

店舗ごとの販売量や残存流通の能力は，店数比だけでは分からない。

(4)　設問２の追加事情と許容される構成

番号２９～３５では，人為性，排除効果，競争の実質的制限を区別する。

１９条違反だから当然に排除型私的独占ともいえる，という推論では足りない。

Ｙ参入前の限定的価格競争，低価格Ｙの成長，措置から約１年後の変化を比べ，推奨・販路・他社販売・価格圧力の変化から市場支配力を論証する。

採点実感は，支配型でも支配の意義・程度と当てはめが十分なら同等に評価したと述べる。

また，標準的類型を一部選べていなくても，行為・効果要件の論証が優れる答案を高く評価している。

番号２８・３７はこの許容幅を示すもので，排除型と支配型の双方を一つの答案で必ず完走せよという意味ではない。

(5)　答案の限界と扱わなかった事項

本答案は一つの構成を２５００字以内にまとめた例である。

各措置について全ての不公正な取引方法を累積的に検討するものではない。

課徴金額，民事差止め・損害賠償の個別要件は設問の対象外なので論じていない。

公的規格の存在から各社製品の品質が完全に同一であるとは推論していない。

第６　関連記事

１　同じ年度の司法試験の別の模範解答

①[令和３年度司法試験論文式試験の主要７科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-ronbunshiki-shuyou7kamoku-mohan-kaitou/)

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同じ年度の入札談合を扱う答案は，[令和３年司法試験経済法第１問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-keizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)を参照されたい。

２　同じ科目の別の年度の記事


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- ④[令和４年度司法試験経済法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４３項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r4-shihoushiken-keizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)


３　本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事

①[司法試験の採点実感から学ぶ法律文書の書き方―準備書面・意見書・相談メモのチェックリスト（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/22/shihoushiken-saiten-jikkan-houritsu-bunsho/)

実務上の契約審査と証拠整理は，[販売代理店の値引き・顧客切替えと独占禁止法（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/dealer-discount-customer-switching-antitrust/)及び[競争者との取引を理由とする供給停止・取引妨害への対応（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/kyousousha-torihiki-bougai-kyoukyu-teishi/)で扱っている。

販売奨励金の税務は，[販売奨励金・リベートと消費税（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/hanbai-shoureikin-rebate-shouhizei-henkan-invoice/)を参照されたい。

これらの後年の実務記事は，令和３年当時の答案の法源や公式の採点基準を示すものではない。

第７　出典及び確認状態

１　公式資料

[法務省・令和３年司法試験問題](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)：PDF１４・１５頁，経済法第２問。

[法務省・令和３年司法試験論文式試験出題の趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf)：PDF２７頁の第２問見出しから３０頁冒頭の継続文まで。

[法務省・令和３年司法試験の採点実感・選択科目](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf)：PDF１３頁の科目共通方針・第２問，１６～１９頁の第２問部分，１９～２０頁の科目共通末尾。

同じ冊子の第１問や他科目を，本問の評価内容の根拠としていない。

２　法令

[独占禁止法・公正取引委員会の令和元年改正関連公表法文](https://www.jftc.go.jp/dk/kaisei/r1kaisei/index_files/houritu.pdf)：２条５項・９項６号，３条及び１９条。

[不公正な取引方法・一般指定](https://www.jftc.go.jp/dk/guideline/fukousei.html)：２項・４項・１１項・１２項・１４項（平成２１年改正・平成２２年施行の表示を確認）。

[平成２９年６月１６日改正の流通・取引慣行指針・新旧対照](https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h29/jun/170616_01_files/170616_2.pdf)：PDF１０～１２頁の改正後欄を参照した。

３　裁判例

[最高裁平成２７年４月２８日第三小法廷判決（平成２６年（行ヒ）第７５号）・JASRAC事件（公取委公式データベース）](https://snk.jftc.go.jp/DC005/H270428H26G14000075_)：理由３・４の原文で，排除の人為性と効果を確認した。

同判決は競争の実質的制限まで一括して認定したものではなく，本問への当てはめは独立に行った。

公式趣旨が挙げるＮＴＴ東日本事件・最高裁平成２２年１２月１７日第二小法廷判決（平成２１年（行ヒ）第３４８号，民集６４巻８号２０６７頁）は，上記判決の引用先として確認した範囲にとどまり，原判決全文の独立確認済みとはしていない。

４　確認状態

公式資料の状態資料状態確認範囲・留保
問題実読済み原記事の資料記録に基づく。今回，新たな公式資料の閲覧はしていない。
出題の趣旨実読済み原記事の確認記録に基づく。対象の版・頁・関連範囲は原記事から保持した記録による。
採点実感実読済み原記事の確認記録に基づく。関連範囲，資料間の相違と未確認部分の留保は原記事から保持した記録による。



確認日は令和８年１０月１６日である。

問題文・対象の公式趣旨・採点実感・上記法令及び判決理由の確認と，答案の構成・事実評価・重み付けを区別した。

３７項目の一覧は公式資料からの独自抽出であり，法務省の公式採点基準ではない。

判例秘書での検索，店舗別販売量や残存流通能力の定量評価は行っていない。

後発の法令・判例を令和３年当時の答案要求を変更する根拠として用いていない。

---

## 令和３年司法試験労働法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３３項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-roudou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-17
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付けの基準](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#r3-sec3-1)

- [２　設問が求めること](#r3-sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　法的枠組み](#sec4-1)

- [２　罷業の正当性](#sec4-2)

- [３　投稿の正当性](#sec4-3)

- [４　懲戒事由](#sec4-4)

- [５　量定・手続](#sec4-5)

- [６　重みの分布](#sec4-6)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　答案の前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同じ年度の司法試験の別の模範解答](#sec6-1)

- [２　同じ科目の別の年度の記事](#r3-sec6-other-years)

- [３　本問に関連する記事](#sec6-2)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　法令](#sec7-2)

- [３　裁判例](#sec7-3)

- [４　確認状態](#sec7-4)


令和３年司法試験労働法第２問について，罷業・インターネット上の情宣活動と懲戒解雇を検討する模範解答を示す。

評価項目は公式資料から独自に抽出したもので，法務省の採点基準・配点ではない。

第１　この記事の対象と結論

本問の早見表項目内容
対象令和３年度 労働法第２問
問題・基準時[問題文と設問の指定](#sec3)及び[第７の出典・確認範囲](#sec7)による。問題の与件と指定された法令の時点を前提とする。
資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。版・対象範囲・留保は第７の確認状態を参照。
評価項目３３項目（重み５：７項目）
重みの合計１２９（本記事独自の整理であり，公式の配点ではない。）
答案の字数２１２２字（答案部分の見出しを含み，空白・改行を除く可視文字数）
判例・法改正の留保[第７の法令・裁判例と資料の範囲](#sec7)を参照。既存の確認日・参照頁・未確認部分の留保を引き継ぐ。
年度別の案内[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)



対象は[法務省の令和３年司法試験・選択科目問題](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)の労働法第２問（PDF実頁２４～２６）である。

試験実施日の令和３年５月１２日を基準とし，罷業と投稿の正当性，懲戒事由，処分の相当性を分けて論じる。

本稿の答案はＸの懲戒解雇を有効とするが，公式資料がこの結論だけを正解と指定したという意味ではない。

評価項目は３３項目で，重みの合計は１２９である。

重み５は番号１・２・５・１１・１５・１６・２９の７項目であり，二つの無効根拠，各行為の独立審査，対使用者の手続公正，投稿の主体・目的及び量定が中心となる。

第５に２１４２字の答案と枠外の解説を置く。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

一項目につき一つの判定対象を示し，必須・高評価・負例の回避・許容分岐という性質を重みとは分ける。

番号は記事全体で連続し，内部の追跡IDとは区別している。

負例の回避は独立の行として残し，許容分岐は採用した構成に応じて適用するため，全項目を全答案への累積要求としない。

出典欄の頁はPDF実頁である。

「記載なし」は本問及び関連総論を実読した結果を示し，本文から間接的に導く部分はその旨を明記する。

番号２０～２８は，公式資料が求める懲戒事由の具体的審査を，問題文５９条各号へ独自に分解したものであり，法務省が各号の該当結論を指定したものではない。

結論自体に重みを付けてはいない。

２　５段階の重み付けの基準

重み本稿の判断基準
５採点実感が評価の分かれ目とした事項，又は答案の骨格そのもの。
４出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）事項。高評価の明示に限らず，不十分答案・誤りの具体的指摘を含む。
３どちらか一方が明示する中核の理由付け。
２一方が軽く触れる補強又は典型的な誤りへの注意。
１一方が控えめに触れる事項。


この重みは独自分析であり，公式得点や合格可能性を示さない。

各段階への件数割当ては行わず，本問では重み１が０件となった。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係


Ｙ社は合板等の製造会社で，従業員の約８割がＡ労働組合に所属する。

Ｆ支部は下部機構であり，工場固有の問題を折衝できても，独立した団交・協約締結権限を持たない。

別工場の死亡事故を受け，同型機械を使用するＦ工場で不安と作業負担の偏りが生じ，管理職Ｂの安全提案を工場長Ｗが罵倒した。

Ｂは暴行・罵声に及び，その後懲戒解雇された。

支部長Ｘは本部が罷業に反対したことを支部員に秘し，撤回要求の当日に一斉早退・罷業を実行させた。

操業は全面停止し，納期違反等が生じた。

さらにＦ支部名義の情宣アカウントから，大部分が事実を誇張した攻撃・中傷である投稿等を行い，匿名投稿・テレビ報道を通じて本社に抗議電話が殺到した。

Ｙ社はＸに弁明機会を与えて懲戒解雇した。

問われるのはＸへの懲戒解雇の効力である。

Ｂの地位や解雇に至る事情は，目的や量定を判断するための前提であり，Ｂ自身の地位確認・賃金請求の当否を独立に詳論する問題ではない。


２　設問が求めること

設問が求めること設問立場・対象指定・仮定・除外答えるべき到達点
全問Ｘの懲戒解雇の効力Ｂ自身の地位・賃金請求を独立に詳論しない。罷業と投稿の正当性，懲戒事由，量定・手続を各別に審査する。


第４　評価項目と重み

１　法的枠組み

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１［必須］不当労働行為と懲戒権濫用を，解雇の効力を妨げる別の根拠として併せて検討する。５３４頁・第２問３１頁・第２問
２［必須］正当な組合行為を理由とする解雇について，労組法７条１号の禁止と無効の効果を接続する。５３４頁・第２問３１頁・第２問
３［必須］憲法２８条の保障を民法９０条の公序へ接続し，正当行為を理由とする不利益処分の効力を説明する。４３４頁・第２問３１頁・第２問
４［負例］労組法１条２項や８条を，懲戒解雇無効の直接根拠と取り違えない。２記載なし（関連範囲実読）３１頁・第２問
５［必須］操業停止を意図する罷業と，操業停止自体を意図しない投稿を区別し，それぞれの正当性を評価する。５３４頁・第２問３２頁・第２問


２　罷業の正当性

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
６［必須］罷業主体について，Ｆ支部の下部機構性と独立した団交・協約締結権限の欠如を検討する。４３４頁・第２問３１頁・第２問
７［必須］本部の了承なく罷業を実行した事情を，本部の意思・支部員の誤信と区別して評価する。４３４頁・第２問３１頁・第２問
８［高評価］本部統制を無視する行動が組合全体の交渉力を弱め得る不利益と，支部利益の実現を比較する。３記載なし（関連範囲実読）３１頁・第２問
９［必須］罷業目的について，撤回対象Ｂの管理職・非組合員という地位と要求の内容を評価する。４３４頁・第２問３１頁・第２問
１０［高評価］解雇撤回要求を保護する組合員側の利益と，害される会社側の利益を具体的に衡量する。４３４頁・第２問３１頁・第２問
１１［必須］予告がなく交渉開始当日に直ちに罷業した点を，使用者との信義則上の公正さから評価する。５３５頁・第２問３１頁・第２問
１２［負例］罷業の手続の検討を，本部の了承がないという組合内部の事情だけで済ませない。３記載なし（関連範囲実読）３１頁・第２問
１３［負例］主体・目的・手続・態様を，理由のない独立の法規範や機械的な四要件として扱わない。２記載なし（関連範囲実読）３１頁・第２問
１４［高評価］正当性を肯定・否定する双方の事実を拾い，保護利益と害される利益を示して結論づける。４３４頁・第２問３１頁・第２問


３　投稿の正当性

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１５［必須］Ｆ支部名義の情宣アカウントでの発信を，罷業とは切り離して主体の正当性から評価する。５３５頁・第２問３１頁・第２問
１６［必須］投稿目的を，世論の支持を得る情宣と本件要求の利益との関係から，罷業とは別に検討する。５３５頁・第２問３２頁・第２問
１７［必須］投稿の大部分が事実の誇張と攻撃・中傷である点を，相当性判断に用いる。４３５頁・第２問３２頁・第２問
１８［必須］投稿による会社の名誉・信用及び業務への影響を具体的に評価する。４３４頁・第２問３２頁・第２問
１９［許容分岐］争議行為と組合活動の区別に異なる見解を採っても，各行為の実質的差異を踏まえて論証する。２記載なし（関連範囲実読）３２頁・第２問


４　懲戒事由

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２０［必須］罷業の１号該当性は，３日以上の欠勤のほか無断性・出勤督促への不応答まで吟味する。４３４頁・第２問（事由審査の一般要求から独自具体化）３２頁・第２問（事由審査の一般要求から独自具体化）
２１［必須］罷業の４号該当性は，故意又は重大な過失と重大損害を事実へ対応させる。４３４頁・第２問（事由審査の一般要求から独自具体化）３２頁・第２問（事由審査の一般要求から独自具体化）
２２［必須］罷業の６号該当性は，正当行為保護の有無を踏まえて企業秩序侵害を示す。４３４頁・第２問（事由審査の一般要求から独自具体化）３２頁・第２問（事由審査の一般要求から独自具体化）
２３［必須］罷業の７号該当性は，他の従業員の業務を妨げた点を示す。４３４頁・第２問（事由審査の一般要求から独自具体化）３２頁・第２問（事由審査の一般要求から独自具体化）
２４［必須］罷業の８号該当性は，信用侵害と業務への重大悪影響という固有要件を検討し，損害のみで充足させない。４３４頁・第２問（事由審査の一般要求から独自具体化）３２頁・第２問（事由審査の一般要求から独自具体化）
２５［必須］投稿の４号該当性は，故意又は重大な過失と会社の重大損害との関係を示す。４３５頁・第２問（事由審査の一般要求から独自具体化）３２頁・第２問（事由審査の一般要求から独自具体化）
２６［必須］投稿の６号該当性は，会社秩序への影響を具体化する。４３５頁・第２問（事由審査の一般要求から独自具体化）３２頁・第２問（事由審査の一般要求から独自具体化）
２７［必須］投稿の７号該当性は，本社への抗議等を他の従業員の業務妨害と対応させる。４３５頁・第２問（事由審査の一般要求から独自具体化）３２頁・第２問（事由審査の一般要求から独自具体化）
２８［必須］投稿の８号該当性は，誹謗中傷による信用毀損と業務への重大悪影響を示す。４３５頁・第２問（事由審査の一般要求から独自具体化）３２頁・第２問（事由審査の一般要求から独自具体化）


５　量定・手続

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２９［必須］最重処分の量定で，行為の悪質性と経済損失・企業秩序への結果の重大性を衡量する。５３５頁・第２問３２頁・第２問
３０［高評価］量定で，結果が意図され又は十分に予期すべきものであったかを評価する。４３５頁・第２問３２頁・第２問（間接・量定の総合評価）
３１［高評価］Ｘ個人の主導的関与と企業秩序維持のための処分の必要性を説明する。４３５頁・第２問３２頁・第２問
３２［高評価］訓戒・減給・出勤停止等の他の処分との均衡を具体的に検討する。３３５頁・第２問記載なし（関連範囲実読）
３３［必須］規則６０条に基づく事前の弁明機会の付与を確認する。３３５頁・第２問記載なし（関連範囲実読）


６　重みの分布

重み１＝０件，２＝３件，３＝４件，４＝１９件，５＝７件，総数Ｎ＝３３，重み合計Ｗ＝１２９である。

Ｎ＝０＋３＋４＋１９＋７，Ｗ＝０＋２×３＋３×４＋４×１９＋５×７として公開表の行から集計した。

番号１・２・５は審査の骨格である。

番号１１は単なる組合内部の了解の問題にとどめず，相手方である使用者との公正な手続を検討する項目である。

番号１５・１６は，投稿について主体・目的を罷業と同じと一括せず，独立に検討する項目である。

番号２９は最重処分としての懲戒解雇の量定を具体的に衡量する項目である。

いずれも本問の該当行為を論ずる場合の項目であり，別構成への無条件の累積要求ではない。

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

答案は令和３年５月１２日当時の法令・法理を前提にした独自の参考答案で，改行を除く文字数は２１４２字である。

規則の周知の有無は問題文に明記されていないため，通常の適用関係として周知がある場合を論じる。

周知が欠ける場合は懲戒権限の前提から結論が変わる。

争議行為と情宣活動を区別し，主体・目的・手続・態様を法律上の独立した四要件とせず，利益衡量の着眼点として用いる。

２　答案


１　法的枠組み

　正当な組合行為を理由とする解雇は労組法７条１号に違反し，無効となる。

憲法２８条の団体行動権保障からも，正当な団体行動を理由とする不利益処分は公序に反し無効である（民法９０条）。

また，正当性が否定されても直ちに懲戒解雇が有効となるのではなく，規則５９条の事由該当性と，行為の性質・態様その他の事情に照らした客観的合理性・社会的相当性を審査する（労契法１５条。

解雇として同法１６条も問題となる）。

　罷業は操業停止を意図する労務提供拒否である。

他方，投稿は世論を通じた圧力を目的とし，操業停止自体を意図しない情宣活動である。

以下，それぞれの利益と不利益に即して検討する。

２　罷業の正当性

（１）主体

　団体交渉による労働条件の維持改善を支える争議権の趣旨から，単一組合の下部機構が本部統制に反して独自に罷業するときは，原則として正当性を欠く。

支部利益だけでなく，組合全体の交渉力を害することにも配慮すべきだからである。

　Ｆ支部は工場固有の問題を折衝できるが，独立の団交・協約締結権限を持たない。

Ｐは抗議に賛成しても罷業には反対しており，Ｘはそのことを秘して実行した。

支部員が安全を案じ賛同したことは尊重すべきだが，本部承認を誤信しており，独立の組合を結成したともいえない。

本部の交渉力を損なうおそれを軽視できず，主体の面から正当性を否定する。

（２）目的

　目的は労働者の労働条件等に実質的に関わる必要がある。

Ｂは人事権を有する利益代表者で非組合員であり，解雇撤回の上申要求は一見組合員自身の利益を対象としない。

しかし，Ｂの提案は死亡事故後の同型機械への不安と作業負担の偏りを解消するものであった。

Ｗの罵倒は問題であり，Ｂの暴行等を考慮しても，その解雇を放置することは安全確保の発言や将来の雇用に不安を与える。

他方，人事秩序や経費管理の利益もあるが，単なるＢへの同情とは異なり，組合員の安全・雇用利益との関連があるから，目的は正当と解する。

（３）手続・態様

　労使関係の信義則上，交渉の機会を実質的に与えず不意打ち的に操業停止へ追い込むことは正当性を害し得る。

ただし，予告の欠如だけで常に不当とはならず，緊急性等も検討する。

　Ｘは事前の予告なくドア越しに要求し，Ｗの無視を受け，当日直ちに早退・罷業を決行した。

Ｗの対応は硬直的だが，事故原因も特定されず，直ちに全面停止しなければならない切迫性までは示されていない。

本部を通じ交渉する余地もあり，手続の公正を欠く。

　単純な労務不提供は通常の争議手段であり，操業停止・納期違反だけで態様の正当性を否定しない。

もっとも，主体・手続の問題を併せれば，Ｘの企画・指導した本件罷業は正当といえない。

３　投稿の正当性

　情宣活動の主体としては，独立の協約締結権限を持たない支部でも，その職場の利害を発信することは考えられる。

Ｆ支部名義の情宣用アカウントによる発信であり，本部が罷業に反対したことだけで投稿の主体まで不適格とはいえない。

　目的も，Ｂの解雇や安全不安を社会に伝え，支持を得て雇用・安全上の利益を守ることにあり，独自に正当性を認め得る。

　しかし，内容・表現・拡散方法・会社への影響を総合して，相当な情宣の範囲を超えることは許されない。

会社批判や消費者への不買呼掛けだけでは不当でなく，多少の誇張も許容されるが，本件投稿の大部分は事実を誇張した攻撃・中傷であった。

匿名投稿の全責任をＸに帰すことはできないものの，全国放送等を通じ反響が拡大し，抗議電話が本社に殺到した影響は重大である。

安全への合理的な問題提起という目的を考慮しても，このような中傷中心の手法は相当性を超え，投稿も正当とはいえない。

４　懲戒事由

　罷業参加・指導について，１号は出勤督促と不応答の事実がなく充足を認め難い。

４号はラインの約８割の離脱を主導し，全製品の納期違反・債務不履行問題を生じさせたもので，重大損害への少なくとも重大な過失がある。

正当な争議として保護されず，秩序を乱し他の従業員の業務を妨げた点で６号・７号にも当たる。

他方，労務不提供による損害だけから誹謗中傷等による信用侵害をいう８号まで充足するとはいえない。

　投稿は，誹謗中傷で信用を傷つけ業務に重大な悪影響を及ぼしたため８号に当たり，抗議電話の殺到で本社従業員の業務を妨げ秩序を乱した点で７号・６号にも当たる。

社会への拡散力と過激な内容から重大損害を十分予期すべきであり，少なくとも重大な過失によるものとして４号にも当たる。

５　量定・手続と結論

　安全への不安，Ｂの解雇に至るＷの挑発及び交渉の無視はＸに有利な事情である。

しかしＸは誤信した参加者と異なり，本部の反対を秘して罷業を企画・扇動し，長期の全面停止による甚大な損失を意図し，又は十分予期すべきであった。

さらに中傷中心の発信を重ね，信用と業務にも重大な打撃を与えた。

訓戒・減給にとどめることや一時的な出勤停止では，この主導的な秩序侵害への対応として十分でなく，懲戒解雇も相当と判断する。

　規則６０条の事前弁明機会は与えられ，３０日以上の予告もある。

正当行為を理由とする解雇として無効ではなく，懲戒権濫用にも当たらないから，本件解雇は有効である。

以上



３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

評価項目と答案の対応表

重み５・４及び条件付きの項目の参照箇所を示す。負例は誤った記述を避けるための項目であり，別構成の記載を一律に求めるものではない。

表に掲げない重み３以下の番号は，４・８・１２～１３・３２～３３である。対応する設問の答案と，以下の解説を併せて参照する。

評価項目と答案の対応（重み５・４及び条件付きの項目）番号重み評価項目答案の該当箇所・留保
１５［必須］不当労働行為と懲戒権濫用を，解雇の効力を妨げる別の根拠として併せて検討する。答案１
２５［必須］正当な組合行為を理由とする解雇について，労組法７条１号の禁止と無効の効果を接続する。答案１
３４［必須］憲法２８条の保障を民法９０条の公序へ接続し，正当行為を理由とする不利益処分の効力を説明する。答案１
５５［必須］操業停止を意図する罷業と，操業停止自体を意図しない投稿を区別し，それぞれの正当性を評価する。答案１
６４［必須］罷業主体について，Ｆ支部の下部機構性と独立した団交・協約締結権限の欠如を検討する。答案２
７４［必須］本部の了承なく罷業を実行した事情を，本部の意思・支部員の誤信と区別して評価する。答案２
９４［必須］罷業目的について，撤回対象Ｂの管理職・非組合員という地位と要求の内容を評価する。答案２
１０４［高評価］解雇撤回要求を保護する組合員側の利益と，害される会社側の利益を具体的に衡量する。答案２
１１５［必須］予告がなく交渉開始当日に直ちに罷業した点を，使用者との信義則上の公正さから評価する。答案２
１４４［高評価］正当性を肯定・否定する双方の事実を拾い，保護利益と害される利益を示して結論づける。答案２
１５５［必須］Ｆ支部名義の情宣アカウントでの発信を，罷業とは切り離して主体の正当性から評価する。答案３
１６５［必須］投稿目的を，世論の支持を得る情宣と本件要求の利益との関係から，罷業とは別に検討する。答案３
１７４［必須］投稿の大部分が事実の誇張と攻撃・中傷である点を，相当性判断に用いる。答案３
１８４［必須］投稿による会社の名誉・信用及び業務への影響を具体的に評価する。答案３
１９２［許容分岐］争議行為と組合活動の区別に異なる見解を採っても，各行為の実質的差異を踏まえて論証する。答案３。行為分類の別構成の許容幅。
２０４［必須］罷業の１号該当性は，３日以上の欠勤のほか無断性・出勤督促への不応答まで吟味する。答案４
２１４［必須］罷業の４号該当性は，故意又は重大な過失と重大損害を事実へ対応させる。答案４
２２４［必須］罷業の６号該当性は，正当行為保護の有無を踏まえて企業秩序侵害を示す。答案４
２３４［必須］罷業の７号該当性は，他の従業員の業務を妨げた点を示す。答案４
２４４［必須］罷業の８号該当性は，信用侵害と業務への重大悪影響という固有要件を検討し，損害のみで充足させない。答案４
２５４［必須］投稿の４号該当性は，故意又は重大な過失と会社の重大損害との関係を示す。答案４
２６４［必須］投稿の６号該当性は，会社秩序への影響を具体化する。答案４
２７４［必須］投稿の７号該当性は，本社への抗議等を他の従業員の業務妨害と対応させる。答案４
２８４［必須］投稿の８号該当性は，誹謗中傷による信用毀損と業務への重大悪影響を示す。答案４
２９５［必須］最重処分の量定で，行為の悪質性と経済損失・企業秩序への結果の重大性を衡量する。答案５
３０４［高評価］量定で，結果が意図され又は十分に予期すべきものであったかを評価する。答案５
３１４［高評価］Ｘ個人の主導的関与と企業秩序維持のための処分の必要性を説明する。答案５



(1)　答案と評価項目の対応

番号１～５は答案１，６～１４は答案２，１５～１８は答案３，２０～２８は答案４，２９～３３は答案５に対応する。

番号１９は分類論の許容幅であり，本答案が別説を採用しなかったことを欠落としない。

(2)　罷業の主体・目的・手続

罷業では，本部と支部との権限関係と，使用者との間の手続公正を分ける。

安全への切実な不安は目的・緊急性を支えるが，事故原因の未特定と交渉の余地は即時決行に反対する事情である。

目的が正当でも，他の観点の問題を自動的に解消するわけではない。

Ｂの解雇が有効か無効かだけでＸの行為全体を結論づけない。

(3)　投稿と懲戒の審査

Ｆ支部に独立の協約締結権限がないことと，情宣の発信主体になれるかは同じ問題ではない。

本部の罷業への反対を投稿への反対へ無媒介に移さず，支持を得る目的と中傷中心の態様を分ける。

罷業や投稿の正当性を否定した後も，会社が挙げた条号の要件と最重処分の相当性を別途審査する必要がある。

公式資料は論証の説得力を求め，分類や最終結論だけによって評価を固定していない。

(4)　答案の弱点と扱わなかった事項

短い答案では，Ｂ自身の解雇の効力，争議に関する全学説，損害賠償額，労働委員会での救済手続は詳論していない。

不買の呼掛けだけを違法とせず，投稿に対応する具体的損害や第三者の反応への帰責にはなお判断の幅がある。

会社の過去の懲戒例やＸの反省の有無は与件にないので，量定のために補っていない。

一般的な指摘である読みやすさや論理的一貫性，補足である周知・解雇予告の検討は，重み付き３３項目へ追加算入していない。

第６　関連記事

１　同じ年度の司法試験の別の模範解答

①[令和３年度司法試験論文式試験の主要７科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-ronbunshiki-shuyou7kamoku-mohan-kaitou/)

同じ年度の主要７科目を参照するための一覧であり，本問の選択科目一覧ではない。

②[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

③[令和３年司法試験労働法第１問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-roudou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

懲戒，労働者への損害賠償請求及び整理解雇の問題と，本問の組合活動・懲戒処分の問題を比較できる。


２　同じ科目の別の年度の記事


- ①[令和７年度司法試験労働法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３３項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-roudouhou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ②[令和６年司法試験労働法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４０項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/r6-shihoushiken-roudou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ③[令和５年司法試験労働法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３０項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r5-shihoushiken-roudou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ④[令和４年司法試験労働法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した２８項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r4-shihoushiken-roudou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)


３　本問に関連する記事

①[ストライキ不参加者への慰労金・弁当代は不当労働行為か―支配介入・不利益取扱い，救済命令の限界及び給与課税（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/suto-fusanka-iroukin-bentoudai-futou-roudou-koui/)

後年の実務整理として参照するもので，本問の試験時の法状態を変更する根拠としては用いていない。

②[懲戒解雇と退職金全額不支給の手続（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/03/choukaikaiko-taishokukin-tetsuzuki-sekken-kinshi/)

就業規則・労働協約の手続，弁明の機会及び解雇通知を，実務上どの資料で確認するかを整理する。

③[会社施設を利用した組合活動（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/28/kumiai-katsudou-letter-case-keijiban/)

会社施設の利用と，施設外の情報発信を区別して考える際の関連資料である。

④[不当労働行為救済申立書の作り方（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/01/futou-roudou-koui-kyuusai-moushitate-shouko/)

行為の時系列，申立ての理由，求める救済及び証拠の対応を整理する。

これらは現在の実務を調べるための関連記事であり，本問当時の答案の法的根拠を追加するものではない。


第７　出典及び確認状態

１　公式資料

①[法務省・令和３年司法試験の問題（選択科目）](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)：全４４頁中，労働法第２問の実頁２４～２６を実読。

②[法務省・令和３年司法試験論文式試験問題出題趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf)：全４３頁中，実頁３４の第２問見出しから３５頁の環境法見出し直前までを実読。

③[法務省・令和３年司法試験の採点実感（選択科目）](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf)：全４７頁中，実頁２９の労働法総論，３０頁の第２問見出し以降，３１～３３頁の当該問題及び関連総論・注記を実読。

いずれも令和８年１０月１６日に確認した。

２　法令

[労働契約法](https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc_keyword?dataId=73aa9536&amp;dataType=0&amp;keyword=%E5%8A%B4%E5%83%8D%E5%A5%91%E7%B4%84%E6%B3%95&amp;mode=0&amp;pageNo=1)５条・１５条・１６条，[労働組合法](https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=73001000&amp;dataType=0)１条・２条・５条・７条・８条，[労働基準法](https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=73022000)２０条，[日本国憲法](https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_annai.nsf/html/statics/shiryo/dl-constitution.htm)２８条，[民法](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)９０条を参照した。

答案は試験時の法状態を基準とし，試験後の改正内容を遡って用いていない。

掲載原文の全沿革を当時版と独立に照合したものではない。

３　裁判例

[フジ興産事件の判決原文](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-18557.pdf)は実頁１～２，特に２頁の事前の懲戒種別・事由及び周知に関する理由を確認した。

[単一組合下部組織による職場争議の裁判原文](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-19909.pdf)は実頁２～４の権限・本部統制に関する理由を確認した。

後者を最高裁判例として引用していない。

公式趣旨が挙げる医療法人新光会事件・最高裁昭和４３年４月９日第三小法廷判決（昭和４２年（オ）第１００５号，民集２２巻４号８４５頁）については，公式資料での引用を確認した範囲であり，判決原文の独立確認はしていない。

４　確認状態

公式資料の状態資料状態確認範囲・留保
問題実読済み原記事の資料記録に基づく。今回，新たな公式資料の閲覧はしていない。
出題の趣旨実読済み原記事の確認記録に基づく。対象の版・頁・関連範囲は原記事から保持した記録による。
採点実感実読済み原記事の確認記録に基づく。関連範囲，資料間の相違と未確認部分の留保は原記事から保持した記録による。



問題文・上記公式資料の対象範囲と原文を確認した事項，公式資料自体が述べる事項，それらに基づく本稿の独自の解釈・重み付けは区別している。

本稿の結論及び各条号の具体的当てはめは独自の法律判断であり，法務省の公式見解・模範答案ではない。

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## 令和３年司法試験知的財産法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４６項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-chizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-17
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付けの基準](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#r3-sec3-1)

- [２　設問が求めること](#r3-sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１](#sec4-1)

- [２　設問２⑴](#sec4-2)

- [３　設問２⑵](#sec4-3)

- [４　設問３](#sec4-4)

- [５　重みの分布](#sec4-5)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　答案の前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同じ年度の司法試験の別の模範解答](#sec6-1)

- [２　同じ科目の別の年度の記事](#r3-sec6-other-years)

- [３　本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事](#sec6-2)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　法令](#sec7-2)

- [３　裁判例](#sec7-3)

- [４　確認状態](#sec7-4)


令和３年司法試験知的財産法第２問について，非公表の写真の職務著作，ゲームソフトの中古販売・貸与及び著作権全部譲渡後の同一性保持権を検討する。

模範解答と４６の評価項目は独自の分析であり，法務省の公式解答・採点基準・配点ではない。

第１　この記事の対象と結論

本問の早見表項目内容
対象令和３年度 知的財産法第２問
問題・基準時[問題文と設問の指定](#sec3)及び[第７の出典・確認範囲](#sec7)による。問題の与件と指定された法令の時点を前提とする。
資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。版・対象範囲・留保は第７の確認状態を参照。
評価項目４６項目（重み５：１０項目）
重みの合計１７６（本記事独自の整理であり，公式の配点ではない。）
答案の字数２１６０字（答案部分の見出しを含み，空白・改行を除く可視文字数）
判例・法改正の留保[第７の法令・裁判例と資料の範囲](#sec7)を参照。既存の確認日・参照頁・未確認部分の留保を引き継ぐ。
年度別の案内[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)



対象は[令和３年司法試験の選択科目問題](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)の知的財産法第２問（PDF実頁２０）である。

[出題の趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf)と[採点実感](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf)の本問範囲から，４６項目を抽出した。

重み５は１０件である。

設問１は非公表写真にも職務著作が成立する解釈を採り，印刷・譲渡の予防とデータ消去を認める。

設問２は通常の中古販売を差し止められない一方，返品条件付きサービスは貸与として差止めを認める。

設問３は，通常想定される改変に対する黙示の同意により，丁の侵害否定の反論を構成する。

公式資料が許す別構成を排除するものではない。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

一つの行に一つの判定対象を置く。

【必須】【高評価】【負例】【許容分岐】は重みから独立した区分であり，高評価の重み５を全答案への必須事項へ転換しない。

負例は，その誤った記述を追加する意味ではない。

番号３５は譲渡説を採る場合，番号４２はＡとの不行使特約を丁が援用する場合だけ適用する。

表の頁は合冊PDFの物理頁である。

「記載なし」は本件関連範囲を読んだ結果を示す。

番号１５は１１３条の検討自体を一律に誤りとするのではなく，１１２条の直接根拠を示さない型を防ぐ項目である。

条文の正確な引用や判読可能な記述という一般的な指摘は，重み付き項目の集計に混ぜない。

２　５段階の重み付けの基準

５＝採点実感が評価の分かれ目とした事項，又は答案の骨格そのもの。

４＝出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）事項。

３＝一方が明示する中核の理由付け。

２＝一方が軽く触れる補強又は典型的な誤り。

１＝一方が控えめに触れるだけの事項。

重み４を一律に「高く評価された事項」と言い換えず，両資料の取り上げ方を個別に確認した。

この重みは公式得点又は合格可能性を推計するものではない。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係


Ａはタレント甲を主人公とするゲームαを企画し，乙の歌曲の楽曲部分βの著作権全部を取得した。

２７条・２８条の権利は特掲されている。

Ａの従業員はαを完成し，Ａ名義で公表された。

設問１では，従業員丙が開発参考用に甲を撮影した。

写真は部署外への持出しを禁じられ，α完成後の廃棄を命じられていたが，退職した丙がデータを持ち帰り，印刷物の売却を告知した。

写真の職務著作と，Ａの印刷・譲渡の差止め及びデータ廃棄が問われる。

設問２では，中古販売会社Ｂの通常販売と，頭金で引き渡し，６日以内の自由返品で残額を免れる「割賦販売サービス」を区別する。

設問３では，丁がβを落ち着いた曲調からビートの効いた速い曲調へ編曲し，乙が同一性保持権侵害による損害賠償を求めた場合の丁の反論を構成する。


２　設問が求めること

設問が求めること設問立場・対象指定・仮定・除外答えるべき到達点
設問１写真の職務著作と差止め・廃棄ゲームと写真は別の著作物。写真は公表予定なし。名義要件の解釈，Ａの帰属権利と救済を検討する。
設問２中古売買と自由返品付きサービス映画・プログラム・複製音楽を区別。譲渡と貸与，権利と消尽を対象ごとに対応させる。
設問３丁の同一性保持権侵害への反論２７・２８条は特掲。人格権は移転しない。黙示の同意等から意に反する改変かを論証する。


第４　評価項目と重み

１　設問１

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１【必須】撮影技法の選択に個性が現れる写真の著作物と評価する。４PDF３１頁・設問１。構成・要件の検討。PDF２２頁・設問１。構成・要件の検討。
２【必須】撮影の発意がＡにあることを事実から示す。４PDF３１頁・設問１。構成・要件の検討。PDF２２頁・設問１。構成・要件の検討。
３【必須】丙が撮影時Ａの業務従事者であることを示す。４PDF３１頁・設問１。構成・要件の検討。PDF２２頁・設問１。構成・要件の検討。
４【必須】開発用撮影が丙の職務上の作成であることを示す。４PDF３１頁・設問１。構成・要件の検討。PDF２２頁・設問１。構成・要件の検討。
５【必須】丙を著作者とする別段の定めがないことを示す。４PDF３１頁・設問１。構成・要件の検討。PDF２５頁・設問１。構成・要件の検討。
６【必須】持出禁止・廃棄命令により写真の公表予定がない点を公表名義要件の問題として特定する。５PDF３１頁・設問１。構成・要件の検討。PDF２２頁・設問１。構成・要件の検討。
７【高評価】内部用成果であるがゆえに従業者へ公表・利用権を帰属させる不合理を制度趣旨から説明する。５PDF３１頁・設問１。理由・基準の検討。PDF２２頁・設問１。理由・基準の検討。
８【高評価】非公表物も仮に公表するなら法人名義となるものを含むとの具体的解釈を示す。５PDF３１頁・設問１。理由・基準の検討。PDF２２頁・設問１。理由・基準の検討。
９【負例】αのＡ名義公表を，別個の写真のＡ名義公表と同視しない。２記載なしPDF２６頁・設問１。誤りの型又は構成上の注意。
１０【必須】印刷を写真の複製権の対象として条文と結び付ける。４PDF３１頁・設問１。構成・要件の検討。PDF２６頁・設問１。構成・要件の検討。
１１【必須】印刷物の公衆への売却を写真の譲渡権の対象とする。４PDF３１頁・設問１。構成・要件の検討。PDF２６頁・設問１。構成・要件の検討。
１２【必須】印刷・譲渡の差止めの根拠を１１２条１項とする。４PDF３１頁・設問１。構成・要件の検討。PDF２２頁・設問１。構成・要件の検討。
１３【必須】データ廃棄の根拠を１１２条２項とする。４PDF３１頁・設問１。構成・要件の検討。PDF２２頁・設問１。構成・要件の検討。
１４【負例】参考素材を撮る目的のみから写真の創作性を否定しない。２記載なしPDF２６頁・設問１。誤りの型又は構成上の注意。
１５【負例】直接の差止め・廃棄根拠を示さず１１３条のみなし侵害の指摘で済ませない。２記載なしPDF２６頁・設問１。誤りの型又は構成上の注意。


２　設問２⑴

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１６【必須】αが映画の著作物であることを２条３項・１０条１項７号と結び付ける。４PDF３１頁・設問２⑴。構成・要件の検討。PDF２２頁・設問２⑴。構成・要件の検討。
１７【必須】映画としてのαの著作者が１５条１項によりＡであることを示す。４PDF３１頁・設問２⑴。構成・要件の検討。PDF２２頁・設問２⑴。構成・要件の検討。
１８【高評価】αが映画と同時にプログラムの著作物でもあると捉える。４PDF３１頁・設問２⑴。理由・基準の検討。PDF２２頁・設問２⑴。理由・基準の検討。
１９【高評価】プログラムとしてのαの著作者が１５条２項によりＡであることを示す。４PDF３１頁・設問２⑴。理由・基準の検討。PDF２２頁・設問２⑴。理由・基準の検討。
２０【高評価】音楽の著作物βが映画αに複製されている点を権利検討へつなぐ。４PDF３１頁・設問２⑴。理由・基準の検討。PDF２２頁・設問２⑴。理由・基準の検討。
２１【高評価】βの著作権をＡが乙から取得したことを請求権者性として示す。４PDF３１頁・設問２⑴。理由・基準の検討。PDF２６頁・設問２⑴。理由・基準の検討。
２２【必須】店舗販売の頒布を２条１項１９号の公衆への譲渡として捉える。４PDF３２頁・設問２⑴。構成・要件の検討。PDF２６頁・設問２⑴。構成・要件の検討。
２３【必須】映画αの頒布権に明文の消尽規定がなく，解釈で消尽を認めると示す。５PDF３２頁・設問２⑴。構成・要件の検討。PDF２６頁・設問２⑴。構成・要件の検討。
２４【必須】消尽の根拠を円滑な流通と権利者の対価回収機会から説明する。４PDF３２頁・設問２⑴。構成・要件の検討。PDF２６頁・設問２⑴。構成・要件の検討。
２５【高評価】配給制度を伴う公の提示目的の流通との差から譲渡消尽の範囲を説明する。５PDF３２頁・設問２⑴。理由・基準の検討。PDF２６頁・設問２⑴。理由・基準の検討。
２６【高評価】プログラムαの譲渡権を２６条の２第２項１号の明文で処理する。４PDF３２頁・設問２⑴。理由・基準の検討。PDF２２頁・設問２⑴。理由・基準の検討。
２７【高評価】βの２６条２項の頒布権についても消尽を検討する。４PDF３２頁・設問２⑴。理由・基準の検討。PDF２２頁・設問２⑴。理由・基準の検討。
２８【負例】頒布権が消尽するとの判断と差止請求否定の結論を整合させる。２記載なしPDF２７頁・設問２⑴。誤りの型又は構成上の注意。


３　設問２⑵

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２９【必須】サービスの性質を民法上の契約名でなく２条８項の貸与定義から判断する。５PDF３２頁・設問２⑵。構成・要件の検討。PDF２７頁・設問２⑵。構成・要件の検討。
３０【必須】自由返品・頭金不返還・残額免除の仕組みを有償の短期使用権原へ当てはめる。４PDF３２頁・設問２⑵。構成・要件の検討。PDF２７頁・設問２⑵。構成・要件の検討。
３１【必須】映画αの貸与について２６条１項の頒布権を用い，２６条の３を直接根拠にしない。４PDF３２頁・設問２⑵。構成・要件の検討。PDF２７頁・設問２⑵。構成・要件の検討。
３２【必須】映画αの貸与部分について譲渡消尽と区別し，対価回収機会から非消尽を論証する。４PDF３２頁・設問２⑵。構成・要件の検討。PDF２３頁・設問２⑵。構成・要件の検討。
３３【高評価】プログラムαの貸与権（２６条の３）を独立に検討する。４PDF３２頁・設問２⑵。理由・基準の検討。PDF２３頁・設問２⑵。理由・基準の検討。
３４【高評価】βの２６条２項の頒布権中の貸与も独立に検討する。４PDF３２頁・設問２⑵。理由・基準の検討。PDF２３頁・設問２⑵。理由・基準の検討。
３５【許容分岐】譲渡と構成する場合も２条８項と自由返品の事情を踏まえて説得的理由を示す。３PDF３２頁・設問２⑵。構成・要件の検討。PDF２３頁・設問２⑵。構成・要件の検討。
３６【負例】実際に返品されたか否かでサービスの差止めの結論を分けない。２記載なしPDF２７頁・設問２⑵。誤りの型又は構成上の注意。


４　設問３

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
３７【必須】編曲権を含む全部譲渡が認められる制度趣旨を６１条１項・２項に結び付ける。５PDF３２頁・設問３。構成・要件の検討。PDF２３頁・設問３。構成・要件の検討。
３８【必須】人格権一身専属を５９条の保護趣旨として示す。５PDF３２頁・設問３。構成・要件の検討。PDF２３頁・設問３。構成・要件の検討。
３９【必須】全部譲渡の意義と人格的利益の保護の双方を失わない調整の必要を示す。５PDF３２頁・設問３。構成・要件の検討。PDF２７頁・設問３。構成・要件の検討。
４０【高評価】通常想定される改変と人格的利益を害する改変を区別する具体的な範囲基準を示す。５PDF３２頁・設問３。理由・基準の検討。PDF２７頁・設問３。理由・基準の検討。
４１【高評価】落ち着いた曲から速い曲への編曲を採用した基準に具体的に当てはめる。４PDF３２頁・設問３。理由・基準の検討。PDF２７頁・設問３。理由・基準の検討。
４２【負例】Ａに対する不行使特約を丁が援用する構成なら，丁への効果の橋渡しを示す。２記載なしPDF２７頁・設問３。誤りの型又は構成上の注意。
４３【負例】人格権そのものを譲渡できるとはしない。３PDF３２頁・設問３。誤りの型又は構成上の注意。PDF２７頁・設問３。誤りの型又は構成上の注意。
４４【負例】編曲権の譲渡のみから理由なく同一性保持権侵害を否定しない。２PDF３２頁・設問３。誤りの型又は構成上の注意。PDF２７頁・設問３。誤りの型又は構成上の注意。
４５【負例】２０条２項４号の必要性だけを論じ，著作権全部譲渡の事実を放置しない。２記載なしPDF２７頁・設問３。誤りの型又は構成上の注意。
４６【高評価】丁の侵害否定を『意に反する』要件等の具体的法律構成に接続する。４PDF３２頁・設問３。理由・基準の検討。PDF２３頁・設問３。理由・基準の検討。


５　重みの分布

重み１＝０件，２＝８件，３＝２件，４＝２６件，５＝１０件。

総項目数Ｎ＝４６，重みの単純合計Ｗ＝１７６である。

すべて公開表の実際の行から数えており，段階ごとの件数割当てはしていない。

重み５の全件は，番号６「持出禁止・廃棄命令により写真の公表予定がない点を公表名義要件の問題として特定する。」，番号７「内部用成果であるがゆえに従業者へ公表・利用権を帰属させる不合理を制度趣旨から説明する。」，番号８「非公表物も仮に公表するなら法人名義となるものを含むとの具体的解釈を示す。」，番号２３「映画αの頒布権に明文の消尽規定がなく，解釈で消尽を認めると示す。」，番号２５「配給制度を伴う公の提示目的の流通との差から譲渡消尽の範囲を説明する。」，番号２９「サービスの性質を民法上の契約名でなく２条８項の貸与定義から判断する。」，番号３７「編曲権を含む全部譲渡が認められる制度趣旨を６１条１項・２項に結び付ける。」，番号３８「人格権一身専属を５９条の保護趣旨として示す。」，番号３９「全部譲渡の意義と人格的利益の保護の双方を失わない調整の必要を示す。」，番号４０「通常想定される改変と人格的利益を害する改変を区別する具体的な範囲基準を示す。」である。

このうち高評価の項目は，より深い理由や基準を求める項目であって，全答案が同じ構成・同じ表現を採るという意味ではない。

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

令和３年５月１２日の試験時点の法を基準とする。

法名を略した条文は著作権法を指す。

答案は１→（１）の階層で示し，改行を除くUnicode文字数は２１７１字である。

設問３では，丁の反論として同意による２０条１項の要件不充足を主に構成する。

２　答案


１　設問１

（１）　写真は，丙が構図，採光，露光，シャッタースピード等を選択して撮影したもので，個性が表現された著作物である（著作権法２条１項１号，１０条１項８号）。

Ａが著作者となるには，職務著作（１５条１項）が成立する必要がある。

Ａのゲーム開発の参考資料として，撮影当時その従業員であった丙が担当して撮影したから，Ａの発意，業務従事者性，職務上の作成を満たし，別段の定めもない。

（２）　もっとも，写真は部署外への持出しを禁じられ，α完成後の廃棄を命じられており，公表が一切予定されていない。

「自己の著作の名義の下に公表するもの」に当たるか。

職務上の成果を法人に帰属させる制度の下で，専ら内部利用させる写真であるがゆえに丙の著作となり，丙が自由に公表・販売できるとするのは不合理である。

公表名義要件は，法人の成果と従業者個人の作品とを区別する趣旨と解し，仮に公表するとすれば法人名義で公表される性質のものも含むと解する。

本件写真はＡ内部の開発用資料で，丙個人の作品として公表する性質ではないから，仮に公表するならＡ名義となる。

αと写真は別個の著作物であり，αのＡ名義公表を写真の公表と同視するのではない。

職務著作が成立し，Ａが著作権を有する（１７条１項）。

（３）　印刷は複製（２条１項１５号，２１条），印刷物の不特定多数への売却は譲渡（２６条の２第１項）に当たる。

丙の売却告知から両権利を侵害する具体的なおそれが認められ，販売目的の印刷は私的使用でもない。

Ａは１１２条１項により印刷・譲渡の予防を請求できる。

持帰りデータは印刷の基礎となるため，同条２項により必要な予防措置としてその消去も請求できる。

２　設問２

（１）　αは，主人公が迷宮を脱出する創作的な連続映像を記録媒体に固定した映画の著作物（２条３項，１０条１項７号）であるとともに，プログラムの著作物（同項９号）でもある。

Ａの発意に基づき従業員が職務上制作し，Ａ名義で公表されているから，Ａが双方の著作者となる（１５条１項・２項）。

また，αには音楽の著作物β（１０条１項２号）が複製され，Ａは乙からその著作権を取得している。

Ｂの店舗販売は公衆への譲渡であり，映画αの頒布権（２条１項１９号，２６条１項），βの頒布権（２６条２項），プログラムαの譲渡権（２６条の２第１項）が問題となる。

映画の頒布権に明文の消尽規定はないが，公衆への提示を目的としないゲーム複製物を譲渡する権利は，適法な最初の譲渡により消尽する。

再譲渡ごとの許諾は円滑な流通を阻害し，権利者は最初の譲渡で対価を確保する機会を得ているからである。

配給制度による公の上映のための流通を支配する必要のある劇場用映画とは異なる（最判平成１４年４月２５日）。

Ａ販売済みの複製物について，映画αの譲渡に係る頒布権は消尽する。

同じ複製物におけるβの頒布権についても同様である。

プログラムαの譲渡権は２６条の２第２項１号により消尽する。

いずれに基づいても通常の中古販売を差し止められない。

（２）　「貸与」は名義・方法を問わず，同様の使用権原を取得させる行為を含む（２条８項）。

本サービスでは，頭金で直ちに引渡しを受け，６日以内なら自由に返品でき，頭金は返らないが１週間後の残額支払を免れる。

客は頭金を対価として短期間使用して返還できるから，割賦販売という名義でも貸与に当たる。

実際に返品した客だけを切り分けず，サービスの仕組み全体を評価する。

映画α及びβには頒布権中の貸与する権利（２６条１項・２項），プログラムαには貸与権（２６条の３）が及ぶ。

譲渡の消尽を貸与まで及ぼせば，同じ複製物を反復使用させる利用市場を支配して対価を得る機会を奪うため，これらは消尽しない。

Ａは１１２条１項により本サービスの差止めを請求できる。

３　設問３

（１）　βの曲調を変更したβ’は改変であり，乙には２０条１項の同一性保持権が問題となる。

乙は２７条・２８条の権利も特掲して譲渡したため，Ａは編曲権を取得した（６１条１項・２項）。

しかし，人格権は一身専属で譲渡できず（５９条），編曲権の譲渡だけで当然に同一性保持権侵害が否定されるわけではない。

（２）　丁は，著作権の全部譲渡を認めた趣旨と人格的利益の保護を調整し，通常予想される改変は乙の黙示の同意の範囲にあり，「意に反して」された改変に当たらないと反論する。

譲受人が編曲権を行使して第三者に通常の編曲をさせるたびに乙が反対できれば，６１条が認める全部譲渡の意義を失う。

他方，いかなる改変も許されるとすれば５９条の趣旨を損なう。

そこで，名誉声望を害するような改変等を除き，譲渡時に通常想定される範囲の改変には同意が含まれると解する。

本件は歌曲の楽曲部分を続編のＢＧＭとして編曲するもので，落ち着いた曲をビートの効いた速い曲にすることは通常の音楽的編曲の範囲にとどまる。

乙の名誉声望を害するような事情も示されていないから，丁は同意の範囲内であり侵害は成立しないと主張できる。

（３）　この構成はＡに対する不行使特約を丁が当然に援用するものではなく，本件改変自体についての同意により侵害を否定するものである。

曲調変更だけから同意を無制限に推認するものでもなく，原曲の性格を毀損する等の事情があれば乙の再反論となる。

以上



３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

評価項目と答案の対応表

重み５・４及び条件付きの項目の参照箇所を示す。負例は誤った記述を避けるための項目であり，別構成の記載を一律に求めるものではない。

表に掲げない重み３以下の番号は，９・１４～１５・２８・３６・４３～４５である。対応する設問の答案と，以下の解説を併せて参照する。

評価項目と答案の対応（重み５・４及び条件付きの項目）番号重み評価項目答案の該当箇所・留保
１４【必須】撮影技法の選択に個性が現れる写真の著作物と評価する。答案１
２４【必須】撮影の発意がＡにあることを事実から示す。答案１
３４【必須】丙が撮影時Ａの業務従事者であることを示す。答案１
４４【必須】開発用撮影が丙の職務上の作成であることを示す。答案１
５４【必須】丙を著作者とする別段の定めがないことを示す。答案１
６５【必須】持出禁止・廃棄命令により写真の公表予定がない点を公表名義要件の問題として特定する。答案１
７５【高評価】内部用成果であるがゆえに従業者へ公表・利用権を帰属させる不合理を制度趣旨から説明する。答案１
８５【高評価】非公表物も仮に公表するなら法人名義となるものを含むとの具体的解釈を示す。答案１
１０４【必須】印刷を写真の複製権の対象として条文と結び付ける。答案１
１１４【必須】印刷物の公衆への売却を写真の譲渡権の対象とする。答案１
１２４【必須】印刷・譲渡の差止めの根拠を１１２条１項とする。答案１
１３４【必須】データ廃棄の根拠を１１２条２項とする。答案１
１６４【必須】αが映画の著作物であることを２条３項・１０条１項７号と結び付ける。答案２（１）
１７４【必須】映画としてのαの著作者が１５条１項によりＡであることを示す。答案２（１）
１８４【高評価】αが映画と同時にプログラムの著作物でもあると捉える。答案２（１）
１９４【高評価】プログラムとしてのαの著作者が１５条２項によりＡであることを示す。答案２（１）
２０４【高評価】音楽の著作物βが映画αに複製されている点を権利検討へつなぐ。答案２（１）
２１４【高評価】βの著作権をＡが乙から取得したことを請求権者性として示す。答案２（１）
２２４【必須】店舗販売の頒布を２条１項１９号の公衆への譲渡として捉える。答案２（１）
２３５【必須】映画αの頒布権に明文の消尽規定がなく，解釈で消尽を認めると示す。答案２（１）
２４４【必須】消尽の根拠を円滑な流通と権利者の対価回収機会から説明する。答案２（１）
２５５【高評価】配給制度を伴う公の提示目的の流通との差から譲渡消尽の範囲を説明する。答案２（１）
２６４【高評価】プログラムαの譲渡権を２６条の２第２項１号の明文で処理する。答案２（１）
２７４【高評価】βの２６条２項の頒布権についても消尽を検討する。答案２（１）
２９５【必須】サービスの性質を民法上の契約名でなく２条８項の貸与定義から判断する。答案２（２）
３０４【必須】自由返品・頭金不返還・残額免除の仕組みを有償の短期使用権原へ当てはめる。答案２（２）
３１４【必須】映画αの貸与について２６条１項の頒布権を用い，２６条の３を直接根拠にしない。答案２（２）
３２４【必須】映画αの貸与部分について譲渡消尽と区別し，対価回収機会から非消尽を論証する。答案２（２）
３３４【高評価】プログラムαの貸与権（２６条の３）を独立に検討する。答案２（２）
３４４【高評価】βの２６条２項の頒布権中の貸与も独立に検討する。答案２（２）
３５３【許容分岐】譲渡と構成する場合も２条８項と自由返品の事情を踏まえて説得的理由を示す。第５の３（別構成の扱い）。答案２（２）。譲渡とする別構成。本答案は非採用。
３７５【必須】編曲権を含む全部譲渡が認められる制度趣旨を６１条１項・２項に結び付ける。答案３
３８５【必須】人格権一身専属を５９条の保護趣旨として示す。答案３
３９５【必須】全部譲渡の意義と人格的利益の保護の双方を失わない調整の必要を示す。答案３
４０５【高評価】通常想定される改変と人格的利益を害する改変を区別する具体的な範囲基準を示す。答案３
４１４【高評価】落ち着いた曲から速い曲への編曲を採用した基準に具体的に当てはめる。答案３
４２２【負例】Ａに対する不行使特約を丁が援用する構成なら，丁への効果の橋渡しを示す。答案３。不行使特約に依存する構成を選ぶ場合の条件。
４６４【高評価】丁の侵害否定を『意に反する』要件等の具体的法律構成に接続する。答案３



(1)　答案と評価項目の対応

設問１の答案は番号１～１５，設問２（１）は番号１６～２８，設問２（２）は番号２９～３６，設問３は番号３７～４６に対応する。

番号３５の別構成及び番号４２の不行使特約依存の構成は，答案外で条件を説明し，全答案に累積させない。

(2)　公表しない写真の職務著作

写真とゲームは別個の著作物である。

写真の公表が予定されていないという難点を隠さず，内部利用の成果が従業員へ帰属する不合理と，仮に公表する場合の名義という解釈を接続する。

番号６・７・８は，問題の所在，制度的理由，具体的解釈という別の判定対象である。

(3)　三つの対象と二つの流通行為

映画としてのα，プログラムとしてのα，映画に複製された音楽βは，同時に検討し得る。

映画とプログラムを択一にしない。

映画αは１５条１項・２６条１項，プログラムαは１５条２項・２６条の２及び２６条の３，βは譲渡による帰属・２６条２項を対応させる。

通常の中古売買について，映画αとβは頒布権の解釈上の消尽，プログラムαは明文の譲渡権消尽による。

貸与については，同じ複製物の反復使用市場における対価回収機会を検討する。

中古ソフト判決は被告らの貸与を認めるに足りないとしているので，貸与の非消尽を直接判示した判例として引用しない。

番号３５の譲渡説も公式資料が一概に排除しているわけではない。

採用する場合は，２条８項と自由返品の仕組みを正面から論じ，映画α・βの頒布権及びプログラムαの譲渡権の消尽へつなぐ必要がある。

実際の返品の有無だけで，サービス提供の差止めを分ける方法は採らない。

(4)　全部譲渡と人格権の調整

番号３７～４０は，全部譲渡の意義と人格的利益をともに保持する調整を求める。

本答案は通常想定される改変への同意を構成し，名誉声望等を害する改変はその限界とした。

名誉声望侵害が同一性保持権の一般的な成立要件という意味ではない。

本件における同意の範囲を定める一つの解釈基準である。

番号４２のようにＡに対する不行使特約を用いる場合は，その債務の相手方がＡであることを踏まえ，丁がどの法律構成で対抗できるかを別に説明しなければならない。

本答案は，丁に当然の契約上の権利を与える構成を採っていない。

(5)　答案の弱点と扱わなかった事項

設問３の同意・通常範囲の認定は一つの構成であり，すべての編曲を許す結論ではない。

権利濫用等による別構成も，二制度の調整と具体的基準・当てはめが必要となる。

２０条２項４号の必要性だけを論じて，全部譲渡の事実を放置することは避ける。

甲の肖像権や損害額，丙の雇用契約上の責任は本答案の対象に含めていない。

第６　関連記事

１　同じ年度の司法試験の別の模範解答

①[令和３年度司法試験論文式試験の主要７科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-ronbunshiki-shuyou7kamoku-mohan-kaitou/)

②[令和３年司法試験民事系第３問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-minji3-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

③[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

④[令和３年度司法試験知的財産法第１問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-chizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

２　同じ科目の別の年度の記事


- ①[令和７年度司法試験知的財産法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３５項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-chizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ②[令和６年司法試験知的財産法第２問の模範解答・評価項目―４０項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/r6-shihoushiken-chizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ③[令和５年司法試験知的財産法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４４項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r5-shihoushiken-chizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ④[令和４年司法試験知的財産法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４０項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r4-shihoushiken-chizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)


３　本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事

①[著作権全部譲渡後の改変と著作者人格権―著作権法２０条・５９条・６１条（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/24/chosakuken-zenbu-jouto-kaihen-jinkakuken/)

関連記事は実務上の整理の参照先であり，後年の法令・行政資料を本問当時の法的根拠に取り込むものではない。

第７　出典及び確認状態

１　公式資料

①[法務省・令和３年司法試験問題](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)：選択科目PDFの実頁２０。

②[出題の趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf)：PDF実頁３１の知的財産法第２問見出しから３２頁の次科目直前まで。

③[採点実感・選択科目](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf)：PDF実頁２１の知財総論，２２～２３頁の第２問採点方針と共通指摘，２５頁末～２７頁の第２問実感，２８頁の末尾指摘。

同じPDF内の別問題は本問の評価根拠へ用いていない。

２　法令

[文化庁・令和３年度著作権テキスト](https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/pdf/93293301_01.pdf)所収の著作権法を使用した。

改正履歴は令和２年法律第４８号までであり，本問に関係する２・１０・１５・１７・２０・２１・２６・２６条の２・２６条の３・５９・６１・１１２条を条文で確認した。

PDFの法令部分は物理頁と印刷頁の順序が逆行する箇所があるため，表の公式資料の頁と混同しない。

３　裁判例

[最高裁平成１４年４月２５日第一小法廷判決・平成１３年（受）第９５２号等](https://www.courts.go.jp/hanrei/52335/detail2/index.html)（民集５６巻４号８０８頁）：原文全５頁。

出題の趣旨が公表名義要件について挙げる新潟鉄工事件及び宇宙開発事業団プログラム事件は，本記事では判決原文の確認済み資料に含めない。

４　確認状態

公式資料の状態資料状態確認範囲・留保
問題実読済み原記事の資料記録に基づく。今回，新たな公式資料の閲覧はしていない。
出題の趣旨実読済み原記事の確認記録に基づく。対象の版・頁・関連範囲は原記事から保持した記録による。
採点実感実読済み原記事の確認記録に基づく。関連範囲，資料間の相違と未確認部分の留保は原記事から保持した記録による。



問題の与件，公式資料の本問関連部分及び上掲法令・最高裁判決の実読範囲を区別した。

評価項目の原子化・重み・完成答案の採用構成は独自の推論である。

判例秘書の網羅的検索は実施していない。

本記事はAIが作成した答案例であり，公式得点・予測得点又は合格可能性を示さない。

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## 令和３年司法試験租税法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３０項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-sozei2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-17
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付けの基準](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#r3-sec3-1)

- [２　設問が求めること](#r3-sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１⑴](#sec4-1)

- [２　設問１⑵](#sec4-2)

- [３　設問１⑶](#sec4-3)

- [４　設問１⑷](#sec4-4)

- [５　設問２](#sec4-5)

- [６　設問１⑵・設問２を通じた整合](#sec4-6)

- [７　設問３](#sec4-7)

- [８　答案全体](#sec4-8)

- [９　重みの分布](#sec4-9)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　答案の前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同じ年度の司法試験の別の模範解答](#sec6-1)

- [２　同じ科目の別の年度の記事](#r3-sec6-other-years)

- [３　本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事](#sec6-2)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　法令](#sec7-2)

- [３　裁判例](#sec7-3)

- [４　確認状態](#sec7-4)


令和３年司法試験租税法第２問について，完成答案と３０の評価項目を示す。

評価項目と５段階の重みは公式資料から独自に整理したものであり，法務省の採点基準や配点ではない。

第１　この記事の対象と結論

本問の早見表項目内容
対象令和３年度 租税法第２問
問題・基準時[問題文と設問の指定](#sec3)及び[第７の出典・確認範囲](#sec7)による。問題の与件と指定された法令の時点を前提とする。
資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。版・対象範囲・留保は第７の確認状態を参照。
評価項目３０項目（重み５：９項目）
重みの合計１２３（本記事独自の整理であり，公式の配点ではない。）
答案の字数２１２６字（答案部分の見出しを含み，空白・改行を除く可視文字数）
判例・法改正の留保[第７の法令・裁判例と資料の範囲](#sec7)を参照。既存の確認日・参照頁・未確認部分の留保を引き継ぐ。
年度別の案内[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)



本記事は令和３年司法試験租税法第２問を扱う。

資産の低額譲渡，重加算税，転売価格の拘束及び協力金の所得分類が中心である。

公式資料から独自に抽出した評価項目は３０項目であり，法務省の公式採点基準や項目別配点ではない。

Ａ社の譲渡収益と原価を分け，社外流出に寄附金の規定を適用する。

Ｂ社については転売価格の拘束を考慮して受贈益５００万円を取得年度に認識し，翌年度の原価を７５００万円とする構成を採る。

Ｃが受けた１００万円は役務の対価に当たり，雑所得と整理する。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

各行は，答案だけから充足を判断できる一つの検討対象である。

必須，高評価，負例，許容分岐を区別し，重みとは独立に扱う。

番号２２は受贈益を取得年度に認識しない場合の条件付き分岐であり，番号２１と同時に全答案へ要求するものではない。

番号１９は取得年度に売上原価を計上する誤りを避ける項目である。

出典欄の「記載なし」は関連範囲を実読した上での判定であり，未確認の意味ではない。

２　５段階の重み付けの基準

重み判断基準
５採点実感が評価の分かれ目とした事項又は答案の骨格そのもの
４出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）事項
３どちらか一方が明示する中核の理由付け
２一方が軽く触れる補強又は典型的な誤り
１一方が控えめに触れるだけの事項


本記事の重み４は，高い評価を受けたものだけでなく，具体的な検討や誤りの指摘を通じて両資料が取り上げたものを含む。

重み５の高評価項目も，当然に全答案の必須事項とはならない。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係


Ａ社は取得価額３０００万円，時価９０００万円の土地をＢ社へ７０００万円で売却した。

Ｂ社は２か月以内にＰ社へ７５００万円で転売する特約を負い，翌年に特約を履行した。

Ｐ社はＲへ９０００万円で売却し，Ｂ社代表者Ｃ個人へ協力金１００万円を支払った。

ＱはＡ社とＰ社の繰越欠損金を利用するためにＢ社を介在させ，特約を別の覚書にした。

調査時には覚書を示さず，ＣとＲへの口裏合わせも行った。

各法人は暦年決算であり，設問２は取得と転売が別事業年度になる点に注意する。

グループ法人税制と同族会社の行為計算否認規定は検討対象から除外される。


２　設問が求めること

設問が求めること設問立場・対象指定・仮定・除外答えるべき到達点
設問１Ａ社の低額譲渡と申告・外部行動グループ法人税制と同族会社の行為計算否認は除外。益金・損金・寄附金と重加算税の要件を分ける。
設問２Ｂ社の取得と転売取得と転売は別事業年度。受贈益，取得価額と翌年度売却を整合させる。
設問３Ｃ個人の協力金１００万円法人Ｐ社の売却収入と区別。業務・対価性に即した所得区分を論じる。


第４　評価項目と重み

１　設問１⑴

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１【必須】有償譲渡の収益９０００万円を２２条２項の益金として説明する５PDF２４頁：「益金に計上される，と」PDF９頁：「２２条第２項，同条」
２【必須】２２条の２第４項の時価評価を適用する４PDF２４頁：「２２条の２」PDF９頁：「２２条の２第４項の適用関係」
３【必須】取得価額３０００万円を２２条３項１号の原価として別に損金算入する５PDF２４頁：「原価」）により損金△」PDF９頁：「原価」を指摘できてい」


２　設問１⑵

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
４【高評価】低額譲渡を２２条２項の有償譲渡に含める３PDF２４頁：「有償譲渡に含めた上で「適」PDF９頁：「判例や学説を適切に指摘して」
５【高評価】適正価額との差額を認識しないと無償譲渡との公平を欠く理由を示す３PDF２４頁：「公平を欠くことになる」ので」PDF９頁：「適正所得算出説の理解が問」
６【必須】Ａ社側の低額譲渡収益を時価９０００万円と評価する４PDF２４頁：「９０００万円の資産を７０００」PDF９頁：「低額譲渡をしたＡ社の益金」
７【必須】Ａ社の原価３０００万円を譲渡収益と分けて損金算入する４PDF２４頁：「原価」）により損金△」PDF９頁：「益金・損金及び重加算税（設」
８【高評価】社外流出２０００万円を２２条３項３号の損失とし別段の定め３７条へ接続する３PDF２４頁：「社外流出が，特別な規定が」記載なし
９【必須】低額譲渡差額に３７条８項の寄附金規定を適用する５PDF２４頁：「第８項で明示的に規律さ」PDF９頁：「第８項で明示的に規律さ」
１０【必須】寄附金は３７条１項の限度超過部分だけ損金不算入と示す５PDF２５頁：「損金算入限度額という限度がある」PDF１１頁：「全額制限されるのか一部制」


３　設問１⑶

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１１【必須】６５条と６８条の条文構造の違いを明示する４PDF２５頁：「第６５条の単純な過少申告」PDF９頁：「条文構造から国税通則法第」
１２【必須】過少申告自体とは別個の隠蔽仮装行為が必要と説明する５PDF２５頁：「別に，隠ぺい，仮装と」PDF９頁：「過少申告以外の事実の認定を要」


４　設問１⑷

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１３【必須】当初からの過少申告の意図を判旨の要件として抽出する４PDF２５頁：「意図を外部からもうか」PDF１０頁：「規範の抽出も，当てはめも，」
１４【必須】意図を外部からうかがわせる特段の行動を要する規範を示す４PDF２５頁：「特段の行動」という鍵となる」PDF１０頁：「規範の抽出も，当てはめも，」
１５【必須】Ｂ社介在と覚書分離等を過少申告意図が現れた具体的行動として評価する４PDF２５頁：「動機レベルの事実も，ここで」PDF１０頁：「当てはめて検討する，とい」
１６【必須】契約の私法上の有効性や名義の真正だけで隠蔽仮装を否定しない４PDF２５頁：「私法上は有効に」PDF１０頁：「規範の抽出も，当てはめも，」


５　設問２

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１７【高評価】転売価格拘束を含むＢ社側の価値７５００万円を評価する４PDF２５頁：「転売価格拘束が意味を持つ」PDF１０頁：「価値は時価より低いことがあ」
１８【高評価】取得年度に価値と支出との差５００万円を受贈益にする構成を示す４PDF２５頁：「５００万円の受贈益が本件Ａ」PDF１０頁：「令和元年の受贈益として扱わないな」
１９【負例】購入支出を購入年度の売上原価として直ちに損金算入しない５PDF２５頁：「本件ＢＰ取引の時点においてか，が問」PDF１０頁：「原価」に７０００万円」
２０【必須】転売年度の収益７５００万円を２２条２項等の益金として扱う４PDF２５頁：「本件ＢＰ取引の時点においてか」PDF１０頁：「７５００万円で売却する場合の５００」
２１【必須】受贈益を取得年度に認識した枝では翌年度の原価を７５００万円に引き上げる５PDF２５頁：「原価」は，受贈益が原」PDF１０頁：「整合性に重きを置いて採点した」
２２【許容分岐】取得年度に受贈益を認識しない枝なら翌年度の原価７０００万円との整合を保つ３記載なしPDF１０頁：「受贈益として扱わないなら令和２年の「」


６　設問１⑵・設問２を通じた整合

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２３【高評価】Ａ社とＢ社における寄附金と受贈益の扱いを俯瞰し帰属差を説明する５PDF２５頁：「受贈益が２０００万円になるわけではな」PDF１０頁：「俯瞰して整合的な扱いを意識して」


７　設問３

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２４【必須】２７条の事業所得該当性を一時所得・雑所得より先に検討する４PDF２５頁：「最初に検討すべきは事業所得」PDF１０頁：「３種類の所得に限定した。」
２５【必須】自己の計算と危険・営利性・反復継続性・独立性による事業基準を示す４PDF２５頁：「判例による基準を提示し，本問の」PDF１０頁：「事業所得判定基準に照らした検討が」
２６【必須】事業基準をＣ個人の協力の態様に当てはめる４PDF２５頁：「本問の状況がこれに該当する」PDF１０頁：「基準に照らした検討が多くの答案でで」
２７【必須】３４条１項の役務等の対価でないことという要件を特定する５PDF２６頁：「対価性が焦点」PDF１０頁：「判定基準に照らした検討」
２８【必須】協力金をＣの役務の対価と評価し一時所得該当性を判断する４PDF２６頁：「対価性が焦点」PDF１０頁：「一時所得か雑所得かについて，令和２」
２９【必須】他の候補を除いた所得を３５条１項の雑所得として分類する３PDF２５頁：「第３５条第１項の「雑所得」PDF１０頁：「一時所得か雑所得かについて，令和２」


８　答案全体

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
３０【高評価】判例を援用する論述で自説と判例の関係を簡潔かつ適切に示す３記載なしPDF１２頁：「自説と判例との関係を自覚しているこ」


９　重みの分布

重み１は０項目，重み２は０項目，重み３は６項目，重み４は１５項目，重み５は９項目である。

総項目数は３０，重み合計は１２３である。

段階別の件数をあらかじめ割り当てたものではなく，難易度や予測得点を示す数字でもない。

重み５は番号１・３・９・１０・１２・１９・２１・２３・２７である。

益金と原価の区分，寄附金の限度，別個の隠蔽仮装行為，購入年度の損金計上の回避，年度をまたぐ原価の整合，両社を俯瞰した高評価の観点及び一時所得の対価性を重視した。

番号２１は受贈益先行認識の構成，番号２３は優秀答案の観点という条件と位置付けを保つ。

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

選択科目の試験実施日は令和３年５月１２日である。

答案は当時の法令と問題文の仮定を基準とし，取引の年度を区別する。

本文は改行を除いて２１３５字である。

判例名は公式資料が紹介する判断との関係を示しており，判決原文の独立確認とは区別する。

２　答案


１　設問１について

（１）　Ａ社からＲへの直接譲渡

本件土地の譲渡は資本等取引ではない有償の資産の譲渡であり，法人税法２２条２項により譲渡収益が益金となる。

その額は同法２２条の２第４項により引渡時の価額９０００万円であり，同条１項により令和元年１２月期に算入する。

取得価額３０００万円は，保養施設の敷地であった本件土地の譲渡収益に対応する原価であり，同法２２条３項１号により同期の損金に算入する。

土地自体は減価償却されず，本件では取得価額を減額すべき事情もない。

（２）　本件ＡＢ取引

低額でも有償の資産の譲渡として２２条２項が適用される。

適正価額との差額を認識しなければ無償譲渡との公平を欠くため，時価により収益を認識する（南西通商株式会社事件）。

現在は２２条の２第４項がこれを明確にし，１項が帰属年度を定める。

Ａ社は既にＲから９０００万円での購入申出を受けており，本件特約はＡ社自身が関連会社に利益を移すため設定したものである。

無関係なＢ社を介在させてもＡ社が手放した土地の価値は７０００万円にならず，益金は９０００万円である。

原価３０００万円は２２条３項１号により同期の損金となる。

時価と対価の差額２０００万円の社外流出は，原則として２２条３項３号の損失となるが，同項柱書の「別段の定め」である３７条の検討が必要である。

この差額は，Ａ社及びＰ社の繰越欠損金を利用するため，経済的利益を実質的に無償供与したものであり，３７条７項，８項の寄附金に当たる。

その全額が当然に損金となるわけではなく，同条１項により損金算入限度額を超える部分は損金不算入となる。

（３）　本件Ａ申告そのもの

国税通則法６５条の過少申告加算税と異なり，６８条１項は，隠蔽・仮装された事実に基づく申告を要求する。

重加算税は過少申告加算税に代わる重い負担であり，単なる過少申告とは別に隠蔽・仮装と評価できる行為が必要である。

故意に益金を２０００万円少なく記載したという申告自体だけでは，隠蔽・仮装に当たらない。

引用判決も，当初からの過少申告の意図に加え，その意図を外部からうかがわせる特段の行動を要求している。

（４）　申告以外の行為

法律行為が契約書どおりで架空名義がないからといって，直ちに隠蔽・仮装が否定されるわけではない。

Ｑは当初から９０００万円の時価を知り，Ａ社の譲渡収益を７０００万円に見せ掛けるため，独立したＢ社を介在させ，短期間にＰ社へ転売する特約を設け，これを売買契約書とは別の覚書とした。

これらの一連の工作は，当初の過少申告の意図を外部からうかがわせる特段の行動と評価できる。

さらに調査時の虚偽説明，覚書の不開示及びＣ・Ｒへの口裏合わせは，申告後の行為としてそれ自体が先行申告の原因になるものではないが，上記取引の時点からの意図と工作を裏付ける。

代表者Ｑの行為はＡ社の行為として評価され，この工作に基づく本件Ａ申告につき同項の隠蔽・仮装が認められる。

２　設問２について

（１）　令和元年１２月期

低額取得の際の無償の利益は法人税法２２条２項により益金となる。

ただし，譲受側の価値は，取得した権利に伴う制約も含めて判断する（ＰＬ農場事件）。

Ｂ社は２か月以内にＰ社へ７５００万円で転売する義務を負い，Ｒへ９０００万円で売って差益を得られる地位を取得していない。

したがってＢ社にとっての取得時の価値は７５００万円であり，対価７０００万円との差額５００万円が同期の受贈益となる。

Ａ社側の譲渡収益９０００万円をそのままＢ社の受贈益計算へ移すべきではない。

Ｂ社は不動産販売会社として転売目的で取得したため，本件土地は棚卸資産となる。

税務上の取得価額は，支払額７０００万円に，２２条２項により既に益金とした受贈益５００万円を加えた７５００万円となる。

取得時には売上原価として損金算入しない。

（２）　令和２年１２月期

Ｐ社への譲渡による収益７５００万円を，法人税法２２条２項，２２条の２第１項及び第４項により同期の益金に算入する。

前期から引き継ぐ取得価額７５００万円を２２条３項１号により売上原価として損金算入する。

本件特約に従った売却であり，さらに１５００万円の寄附金が生じるとはしない。

両期を通じたＢ社の利益５００万円とも整合する。

Ａ社の無償供与２０００万円の全部をＢ社が享受したわけではなく，Ｂ社が留保できる５００万円とＰ社へ移る１５００万円とを区別すべきである。

３　設問３について

事業所得は，自己の計算と危険において営利目的で反復継続する独立した事業から生ずる所得である（所得税法２７条１項，弁護士顧問料事件の基準）。

不動産販売業を営むのはＢ社であり，代表者Ｃ個人ではない。

先輩Ｑの依頼に応じた今回の協力について，Ｃ自身の独立した継続的事業と認める事情はなく，事業所得ではない。

一時所得は，一時の所得であるだけでなく，労務その他の役務の対価でないことを要する（同法３４条１項）。

本件リベート１００万円はＣがＢ社を取引に参加させ，一連の転売に協力したことの対価であり，単なる贈与ではないから，一時所得にも当たらない。

よって，いずれにも該当しない所得として，令和２年分の雑所得に分類される（同法３５条１項）。

以上



３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

評価項目と答案の対応表

重み５・４及び条件付きの項目の参照箇所を示す。負例は誤った記述を避けるための項目であり，別構成の記載を一律に求めるものではない。

表に掲げない重み３以下の番号は，４～５・８・２９である。対応する設問の答案と，以下の解説を併せて参照する。

評価項目と答案の対応（重み５・４及び条件付きの項目）番号重み評価項目答案の該当箇所・留保
１５【必須】有償譲渡の収益９０００万円を２２条２項の益金として説明する答案１（１）
２４【必須】２２条の２第４項の時価評価を適用する答案１（１）
３５【必須】取得価額３０００万円を２２条３項１号の原価として別に損金算入する答案１（１）
６４【必須】Ａ社側の低額譲渡収益を時価９０００万円と評価する答案１（２）
７４【必須】Ａ社の原価３０００万円を譲渡収益と分けて損金算入する答案１（２）
９５【必須】低額譲渡差額に３７条８項の寄附金規定を適用する答案１（２）
１０５【必須】寄附金は３７条１項の限度超過部分だけ損金不算入と示す答案１（２）
１１４【必須】６５条と６８条の条文構造の違いを明示する答案１（３）
１２５【必須】過少申告自体とは別個の隠蔽仮装行為が必要と説明する答案１（３）
１３４【必須】当初からの過少申告の意図を判旨の要件として抽出する答案１（４）
１４４【必須】意図を外部からうかがわせる特段の行動を要する規範を示す答案１（４）
１５４【必須】Ｂ社介在と覚書分離等を過少申告意図が現れた具体的行動として評価する答案１（４）
１６４【必須】契約の私法上の有効性や名義の真正だけで隠蔽仮装を否定しない答案１（４）
１７４【高評価】転売価格拘束を含むＢ社側の価値７５００万円を評価する答案２
１８４【高評価】取得年度に価値と支出との差５００万円を受贈益にする構成を示す答案２
１９５【負例】購入支出を購入年度の売上原価として直ちに損金算入しない答案２
２０４【必須】転売年度の収益７５００万円を２２条２項等の益金として扱う答案２
２１５【必須】受贈益を取得年度に認識した枝では翌年度の原価を７５００万円に引き上げる答案２
２２３【許容分岐】取得年度に受贈益を認識しない枝なら翌年度の原価７０００万円との整合を保つ第５の３（別構成の扱い）。答案２。取得年度の受贈益を認めない別構成。本答案は非採用。
２３５【高評価】Ａ社とＢ社における寄附金と受贈益の扱いを俯瞰し帰属差を説明する答案１（２）・２
２４４【必須】２７条の事業所得該当性を一時所得・雑所得より先に検討する答案３
２５４【必須】自己の計算と危険・営利性・反復継続性・独立性による事業基準を示す答案３
２６４【必須】事業基準をＣ個人の協力の態様に当てはめる答案３
２７５【必須】３４条１項の役務等の対価でないことという要件を特定する答案３
２８４【必須】協力金をＣの役務の対価と評価し一時所得該当性を判断する答案３
３０３【高評価】判例を援用する論述で自説と判例の関係を簡潔かつ適切に示す第５の３（採用しない構成の解説）。先例の役割は従来解説を参照。判決全文の独立確認とは区別する。



(1)　答案と評価項目の対応

答案１（１）は番号１～３，１（２）は番号４～１０，１（３）は番号１１・１２，１（４）は番号１３～１６に対応する。

答案２は番号１７～２１，答案３は番号２４～２９に対応し，両社の扱いの比較は番号２３，先例との関係は番号３０に対応する。

(2)　益金・損金と寄附金

番号３の原価と番号８の社外流出による損失は，別の損金候補である。

差引譲渡益だけを益金と書くと，２２条２項と３項１号の役割が見えなくなる。

社外流出２０００万円については，２２条３項３号から，同項柱書の別段の定めである３７条８項・１項へ接続する。

番号９・１０が重要なのは，寄附金を発見するだけでなく，限度を超える部分だけが損金不算入になることまで説明する必要があるためである。

(3)　過少申告自体と外部に現れた行動

番号１２では，申告そのものと，申告に先立つ隠蔽・仮装と評価できる行動を区別する。

番号１３～１６では，問題文に示された判旨を，本件の取引計画，Ｂ社の介在及び別覚書に当てはめる。

私法上の契約が有効で，売買契約書の内容も真実であることは，動機を含めた特段の行動の評価を不要にしない。

調査後の虚偽説明や口裏合わせだけから申告時の要件を遡って作らず，当初の計画を推認する資料として位置付ける。

(4)　Ｂ社の年度をまたぐ整合性と許容分岐

本答案は，番号１７・１８・２１のとおり，Ｂ社が取得した土地の価値を転売義務付きで７５００万円と評価し，令和元年に受贈益５００万円を認識する。

令和２年は収益７５００万円と原価７５００万円になり，二重に利益を認識しない。

Ａ社の無償供与２０００万円に対し，Ｂ社が取得した制約を考慮すると，Ｂ社が留保できる利益は５００万円にとどまる。

残る１５００万円がＰ社側へ移る構造を確認することが，番号２３の俯瞰した説明につながる。

採点実感は，受贈益を令和元年に認識しないなら，令和２年の原価は７０００万円のままとする整合性も重視している。

これが番号２２の条件付き分岐であり，本答案の先行認識構成と同時に採るものではない。

出題の趣旨が示した先例に沿う構成と，採点上評価される年度間の整合性を区別する。

(5)　Ｃ個人の所得分類

番号２４では条文の残余的な定義に従い，事業所得を先に検討する。

事業を営むＢ社と，協力金を受け取ったＣ個人を分け，自己の計算と危険，営利性，反復継続性及び独立性を具体的事情に当てはめる。

番号２７・２８では，一回限りの受領というだけで一時所得とせず，役務の対価でないという要件を検討する。

(6)　答案の弱点と扱わなかった事項

本答案は，一つの構成を示すため，番号２２の別構成を答案本文には累積させていない。

判例の事件名は公式資料が紹介する判断との対応を示すものであり，判決原文を独立に確認したという意味ではない。

Ｐ社の協力金の損金算入，具体的な寄附金限度額の計算，繰越欠損金の控除額及び不服申立ての手続は設問の対象外である。

グループ法人税制や同族会社の行為計算否認による処理も行わない。

第６　関連記事

１　同じ年度の司法試験の別の模範解答

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２　同じ科目の別の年度の記事


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- ③[令和５年司法試験租税法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３５項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r5-shihoushiken-sozei2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ④[令和４年司法試験租税法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３４項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r4-shihoushiken-sozei2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)


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①[令和４年司法試験租税法第２問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r4-shihoushiken-sozei2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

②[法人が資産を時価より低額で譲り受けた場合の税務―受贈益・時価・取得価額・相手方課税（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/25/hojin-shisan-teigaku-yuzuriuke-juzoueki-jika-shutokukagaku/)

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④[重加算税の隠蔽・仮装と証拠整理（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/juukazanzei-inpei-kasou-shinkoku-chosa-shoko/)

第７　出典及び確認状態

１　公式資料

①[令和３年司法試験論文式試験問題・選択科目（法務省）](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)――第２問はPDF８・９頁。

②[令和３年司法試験論文式試験問題出題趣旨（法務省）](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf)――租税法第２問，PDF２４頁の該当見出しから２６頁の経済法見出し直前まで。

③[令和３年司法試験の採点実感・公式一覧](https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00080.html)及び[選択科目PDF（法務省）](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf)――租税法第２問はPDF９・１０頁，関連総論・末尾は８頁冒頭及び１０頁末尾～１２頁。

④[令和３年司法試験受験案内（法務省）](https://www.moj.go.jp/content/001338661)――選択科目の日程。

２　法令

①[法人税法・令和３年４月１日施行版](https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000034/20210401_503AC0000000011)――２２条，２２条の２，３７条。

②[所得税法・令和３年４月１日施行版](https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000033/20210401_503AC0000000011)――２７条，３４条，３５条。

国税通則法６５条・６８条の条文構造と，法人税法施行令３２条の棚卸資産の取得価額規定も参照した。

法令の条文本文と，本件事実への価額・所得区分の評価は区別する。

３　裁判例

公式資料は，南西通商株式会社事件（最高裁平成７年１２月１９日第三小法廷判決・平成６年（行ツ）第７５号，民集４９巻１０号３１２１頁），重加算税に関する最高裁平成７年４月２８日第二小法廷判決（平成６年（行ツ）第２１５号，民集４９巻４号１１９３頁），ＰＬ農場事件（大阪高裁昭和５９年６月２９日判決・昭和５８年（行コ）第９号）及び弁護士顧問料事件（最高裁昭和５６年４月２４日第二小法廷判決・昭和５２年（行ツ）第１２号，民集３５巻３号６７２頁）を紹介している。

本記事で確認したのは公式資料による説明と問題文の引用であり，各判決全文の独立確認とは異なる。

４　確認状態

公式資料の状態資料状態確認範囲・留保
問題実読済み原記事の資料記録に基づく。今回，新たな公式資料の閲覧はしていない。
出題の趣旨実読済み原記事の確認記録に基づく。対象の版・頁・関連範囲は原記事から保持した記録による。
採点実感実読済み原記事の確認記録に基づく。関連範囲，資料間の相違と未確認部分の留保は原記事から保持した記録による。



問題文，出題の趣旨及び採点実感の上記範囲を実読し，法令はe-Govの対象時点の本則を確認した。

評価項目，重み及び答案はAIによる独自の整理であり，法務省の公式解答・公式採点基準ではない。

---

## 令和３年度司法試験倒産法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３３項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-tousan2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-17
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付けの基準](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#r3-sec3-1)

- [２　設問が求めること](#r3-sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１](#sec4-1)

- [２　設問２](#sec4-2)

- [３　設問３](#sec4-3)

- [４　重みの分布](#sec4-4)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　答案の前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同じ年度の司法試験の別の模範解答](#sec6-1)

- [２　同じ科目の別の年度の記事](#r3-sec6-other-years)

- [３　本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事](#sec6-2)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　法令](#sec7-2)

- [３　裁判例](#sec7-3)

- [４　確認状態](#sec7-4)


令和３年司法試験倒産法第２問について，非金銭債権の届出，再生計画の取消しと再生手続の廃止を検討する。

評価項目と重みは，公式資料を基にした本記事独自の分析であり，法務省の採点基準・配点ではない。

第１　この記事の対象と結論

本問の早見表項目内容
対象令和３年度 倒産法第２問
問題・基準時[問題文と設問の指定](#sec3)及び[第７の出典・確認範囲](#sec7)による。問題の与件と指定された法令の時点を前提とする。
資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。版・対象範囲・留保は第７の確認状態を参照。
評価項目３３項目（重み５：５項目）
重みの合計１２６（本記事独自の整理であり，公式の配点ではない。）
答案の字数１９００字（答案部分の見出しを含み，空白・改行を除く可視文字数）
判例・法改正の留保[第７の法令・裁判例と資料の範囲](#sec7)を参照。既存の確認日・参照頁・未確認部分の留保を引き継ぐ。
年度別の案内[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)



対象は[令和３年司法試験の選択科目問題](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)の倒産法第２問（PDF実頁４）である。

公式の出題の趣旨・採点実感から３３項目を抽出した。

重み５は５項目であり，番号１５の破産における金銭化，２２の因果関係，２６の裁量棄却，３０の両方向の衡量，３２の必要的廃止である。

Ｄは役務請求権の内容と議決権額を区別して届け出る。

設問２では，不正の方法，計画成立との因果関係，取消しの裁量を分け，本答案は因果関係を肯定した上で裁量棄却とする。

設問３では，遂行不能が明らかな再生手続を必要的に廃止し，破産原因を認めるときは職権による破産開始を検討する。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

各項目は一つの判定対象を示し，必須，高評価，負例，許容分岐の区分を付す。

負例は，条件付債権化，誤った条項の適用，根拠のない金銭化，共益・財団債権化，双方未履行という別々の誤りを対象とするため，独立の行として掲げる。

根拠欄はPDFの実頁と対象節を示し，記載なしとは該当範囲を実読しても項目固有の命題がないことをいう。

許容分岐はその構成を採る答案だけに適用し，すべての答案へ累積して要求しない。

２　５段階の重み付けの基準

①重み５：採点実感が評価の分かれ目とした事項，又は答案の骨格そのもの。

②重み４：出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）事項。

③重み３：どちらか一方が明示する中核の理由付け。

④重み２：一方が軽く触れる補強，又は典型的な誤り。

⑤重み１：一方が控えめに触れるだけの事項。

本記事は重み４を「採点実感も取り上げた」基準で判断する。

すべての重み４を，公式が個別に「高く評価した」事項とは表現しない。

重み，項目数及び重み合計は，公式得点・合格可能性・科目間の難易度を示さない。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係


Ａ社はホテル運営と別荘販売を営み，令和３年５月６日に再生開始を申し立て，同日にＣを監督委員とする監督命令を受け，５月３１日に再生手続が開始された。

届出期限は６月３０日，調査期間は８月２日から９日，計画案提出期限は８月３１日である。

設問１のＤは，４月１日に１２月４日の披露宴契約を締結し，４月１６日に料金１１０万円を全額支払った。

設問２は，Ｆが従業員１０名に架空債権を届け出させた不正と，それを除いても半数を一人だけ上回る賛成者，真実を知れば反対した２名という事情を扱う。

Ｈは翌年４月１日の報告書で事情を知り，４月３０日に取消しを申し立てたが，計画は順調に履行され，今後も履行可能である。

設問３は，認可確定後に損失が拡大し，計画弁済の継続が不能となった場合を扱う。

３設問はそれぞれ独立し，試験実施時の法令を用いる。


２　設問が求めること

設問が求めること設問立場・対象指定・仮定・除外答えるべき到達点
設問１披露宴の役務債権の届出と破産比較全額前払済み。再生だけで返金請求へ転化させない。債権内容，届出事項，議決権額と破産時の評価を区別する。
設問２不正による認可確定後の計画取消し架空１０票を除く多数と，真実なら反対した２名を評価。不正，成立との因果関係，裁量を分ける。
設問３計画弁済が不能になった場合各設問は独立。履行不能後の手続と効果を示す。


第４　評価項目と重み

１　設問１

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１【必須】Ｄの権利を披露宴の役務提供を受ける非金銭債権と特定する。４２２頁・第２問（金銭債権ではなく役務の提供を受ける権利）５頁・第２問（非金銭債権ではある）
２【必須】民事再生法８４条１項を挙げ，共益・一般優先債権を除く開始前原因の財産上請求権という定義を示す。４２２頁・第２問（再生債権の定義及び要件）５頁・第２問（再生債権の定義及び要件）
３【必須】５月３１日の開始より前の４月１日の契約を原因として当てはめる。４２２頁・第２問（開始前の原因に基づいて生じた）５頁・第２問（これに丁寧に当てはめていく）
４【高評価】Ａ社の財産を利用して履行可能な役務であることを財産上請求権の理由とする。３記載なし５頁・第２問（再生債務者の財産を利用することにより履行可能）
５【負例】役務請求権を開始後の履行不能を条件とする条件付債権と誤って構成しない。２記載なし５頁・第２問（停止条件（解除条件）付債権とする答案）
６【負例】本件の役務請求権の再生債権該当性を８４条２項２号によって説明しない。３記載なし５頁・第２問（同条第２項第２号に基づき再生債権）
７【負例】特約等の与件がないのに開始による金銭化又は解除を仮定して返還請求権に置き換えない。３記載なし５頁・第２問（基礎となる事実（特約等）は問題文に示されておらず）
８【負例】Ｄの役務請求権を共益債権又は破産の場合の財団債権と誤分類しない。３記載なし５頁・第２問（同法第１１９条第２号により共益債権）
９【負例】全額前払済みの本件を双方未履行双務契約の解除による請求権として扱わない。３記載なし５頁・第２問（双方未履行双務契約の解除に基づく損害賠償請求権）
１０【必須】民事再生法９４条１項により届出期限を６月３０日と具体的に示す。４２２頁・第２問（債権届出期間内に）５頁・第２問（令和３年６月３０日まで）
１１【必須】届出原因を４月１日の契約締結と具体的に示す。４２２頁・第２問（権の内容及び原因）５頁・第２問（同年４月１日に締結した契約を原因として）
１２【必須】届出内容を１２月４日に披露宴のための役務提供を受ける権利と具体的に記載する。４２２頁・第２問（債権の「内容」）５頁・第２問（同年１２月４日に結婚披露宴を開くため）
１３【必須】議決権額も具体化する。採点実感の例は既払対価１１０万円であり，債権内容の金銭化とは区別する。３記載なし５頁・第２問（対価として支払った１１０万円を議決権額として届け出る）
１４【高評価】民事再生規則３１条も挙げ，法９４条の届出事項に加わる記載事項を示す。４２２頁・第２問（民事再生規則第３１条で定める事項）５頁・第２問（このような答案は高い評価となっている）
１５【必須】清算型である破産では非金銭債権も金銭化することを制度趣旨に遡って説明する。５２２頁・第２問（清算型の手続である破産手続）５頁・第２問（金銭化について相違があることを制度趣旨に遡って）
１６【必須】破産法１０３条２項１号イを金銭評価による参加の根拠として示す。４２２頁・第２問（破産法第１０３条第２項第１号イ）５頁・第２問（産法第１０３条第２項第１号イ）
１７【必須】破産法１１１条１項１号により内容でなく額と原因を届ける相違を示す。４２２頁・第２問（債権の「額」を届け出る）５頁・第２問（債権の「内容」）


２　設問２

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１８【必須】１７２条の３第１項１号の頭数の過半数要件を踏まえて不正の目的を説明する。３２２頁・第２問（議決権者の頭数の過半数の同意）記載なし
１９【必須】取消事由の根拠を１８９条１項１号と特定し，不正の方法を検討する。４２２頁・第２問（同法第１８９条第１項）５頁・第２問（同号の規定を正確に摘示）
２０【高評価】不正の方法は詐欺・強迫・不正な利益供与に加え信義則違反による可決を含むとし，文理・趣旨又は判例の論拠を示す。４２２頁・第２問（信義則に反する行為に基）５頁・第２問（判例（最決平成２０年３月１３日民集６２巻３号８６０頁））
２１【必須】Ｆの架空届出指示とＡ社の認否を不正の方法へ当てはめる。４２２頁・第２問（Ａ社がこれらの債権を認めたこと）５頁・第２問（再生債務者がこれらの債権を認めたこと）
２２【必須】不正の方法と独立して，不正と計画成立との因果関係を抽出・検討する。５２３頁・第２問（成立との因果関係）６頁・第２問（この点において評価に大きな差が生じた）
２３【必須】架空の１０名を除いても過半数となる事実を因果関係に反対する方向で評価する。４２３頁・第２問（届出をしなくても過半数の頭数は確保）６頁・第２問（虚偽の届出が）
２４【必須】不正を知れば反対した２名の事実を因果関係に肯定する方向で評価する。４２３頁・第２問（債権者２名の反対により可決することはできな）６頁・第２問（債権者２名の反対により可決することはなかった）
２５【許容分岐】因果関係を否定する構成では，１０名の票を除いても成立する事実を重視する理由と２名の反事実の評価を一貫して示す。３２３頁・第２問（これらの事実をどのように評価するか）６頁・第２問（れの結論を採っていたとしても）
２６【必須】１８９条１項のできるという文言を示し，取消事由があっても裁量棄却できると説明する。５２３頁・第２問（裁量により申立てを棄却する）６頁・第２問（裁判所に裁量的判断が許されている）
２７【高評価】取消しの方向の事情として重要な決議の公正と手続的正義を論じる。４２３頁・第２問（取り消す方向の要素）６頁・第２問（手続的な正義を重視する視点）
２８【高評価】同様の不正を他の事案で誘発するおそれを取消しの補強理由とする。３記載なし６頁・第２問（他の事案においても同様の不正行為）
２９【高評価】順調な履行と今後の継続可能性を，取消しとの比較による債権者の経済利益に結び付ける。４２３頁・第２問（棄却する方向の要素）６頁・第２問（再生債権者にとって経済的利益がある）
３０【高評価】取消し・棄却の双方の事情に目を向け，自説の裁量判断を理由付ける。５２３頁・第２問（分析・検討をすること）６頁・第２問（反対の要素にも目を向けて論述）


３　設問３

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
３１【必須】１９４条を示し，大きな損失と弁済継続不能を遂行見込みの欠如へ当てはめ，廃止とする。４２３頁・第２問（同法第１９４条を摘示して）６頁・第２問（再生計画を遂行できないことが明らか）
３２【必須】１９４条の廃止は必要的であり，設問２の裁量的取消しと区別する。５２３頁・第２問（再生手続の廃止は必要的）６頁・第２問（再生手続の廃止は必要的）
３３【必須】２５０条を示し，廃止確定後に破産原因を認めるときは職権で破産開始を決定できると説明する。４２３頁・第２問（職権による破産手続開始の決定）６頁・第２問（「職権」によることができる）


４　重みの分布

重み１は０項目，重み２は１項目，重み３は９項目，重み４は１８項目，重み５は５項目である。

総項目数は３３，重みの合計は１２６である。

番号１５は清算型手続の比較軸，２２は評価差の大きかった因果関係の独立検討，２６は取消事由と裁量の区別，３０は手続的正義と経済合理性の衡量，３２は廃止の必要性という骨格を対象とする。

重み５の各項目と適用条件は次のとおりである。

番号１５【必須】：清算型である破産では非金銭債権も金銭化することを制度趣旨に遡って説明する。

適用条件：設問１の当該検討を行う答案。区分が高評価の事項を，重みだけを理由に最低限必須の記載へ格上げしない。

番号２２【必須】：不正の方法と独立して，不正と計画成立との因果関係を抽出・検討する。

適用条件：設問２の当該検討を行う答案。区分が高評価の事項を，重みだけを理由に最低限必須の記載へ格上げしない。

番号２６【必須】：１８９条１項のできるという文言を示し，取消事由があっても裁量棄却できると説明する。

適用条件：設問２の当該検討を行う答案。区分が高評価の事項を，重みだけを理由に最低限必須の記載へ格上げしない。

番号３０【高評価】：取消し・棄却の双方の事情に目を向け，自説の裁量判断を理由付ける。

適用条件：設問２の当該検討を行う答案。区分が高評価の事項を，重みだけを理由に最低限必須の記載へ格上げしない。

番号３２【必須】：１９４条の廃止は必要的であり，設問２の裁量的取消しと区別する。

適用条件：設問３の当該検討を行う答案。区分が高評価の事項を，重みだけを理由に最低限必須の記載へ格上げしない。

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

試験実施日の令和３年５月１２日に施行されていた法令を基準とする。

答案は改行を除いて１９０３字であり，設問１から順に問題・規範・事実評価・効果を示す。

因果関係と裁量判断の結論は本答案の選択であり，別の結論を採る答案を一律に排除しない。

２　答案


１　設問１

（１）Ｄが有するのは，１２月４日に結婚披露宴を開くための役務の提供を受ける非金銭債権である。

民事再生法８４条１項は，再生債務者に対し，再生手続開始前の原因に基づいて生じた財産上の請求権で，共益債権又は一般優先債権でないものを再生債権とする。

Ｄの権利は，Ａ社の会場，設備等の財産を利用して履行できる給付を目的とするから，財産上の請求権である。

その原因は開始決定の５月３１日より前の４月１日の契約であり，履行期が開始後でも再生債権となる。

Ｄは全額前払済みであり，双方未履行の双務契約を前提とする同法４９条による履行選択・共益債権化の場面ではない。

（２）Ｄは６月３０日までに，Ｂ地裁へ，４月１日の契約を原因として，１２月４日に披露宴を開くための役務の提供を受ける権利を，その内容として届け出る（同法９４条１項）。

議決権の額は，非金銭債権につき開始時の評価額による（同法８７条１項３号ハ）。

本件では，評価の基礎となる具体的資料として既払対価が示されているから，１１０万円として届け出る。

これは議決権の評価であり，役務請求権自体が返金請求権へ当然に転化するという意味ではない。

民事再生規則３１条に従い，Ｄ及び代理人の氏名・住所，国内の通知等を受ける場所等も届出書に記載する。

（３）全事業廃止後に破産手続が開始された場合は，清算手続として債権を金銭化し，非金銭債権も開始時の評価額をもって参加する（破産法１０３条２項１号イ）。

したがって，同法１１１条１項１号により，債権の「内容」ではなく，金銭評価した「額」と原因を届け出る。

事業継続を通じた再生を図り，役務提供を受ける権利をその内容のまま届け出る再生手続と異なる。

２　設問２

（１）民事再生法１８９条１項１号の取消事由は，「再生計画が不正の方法により成立したこと」である。

計画案の可決には，議決権額による要件に加え，議決権者の頭数の過半数の同意が必要である（同法１７２条の３第１項１号）。

Ｆが従業員１０名に架空債権を届け出させ，Ａ社がこれを認めた行為の該当性が問題となる。

多数決を通じた適切な権利調整と少数債権者保護の趣旨から，「不正の方法」は詐欺，強迫，不正な利益供与等による可決に限らず，信義則に反する行為による可決を含むと解する。

Ｆの行為は，頭数要件を確実に充足しようとする意図的な議決権操作であり，公平誠実な手続追行に反するから，不正の方法に当たる。

（２）さらに，「により」という文言から，不正と計画成立との因果関係が必要である。

確かに，架空債権者１０名を除いても，賛成者は半数を一人だけ上回っており，単にその票数を除くだけなら可決可能である。

しかし，不正を知れば反対した債権者が２名おり，この２名を賛成者から除けば過半数に達しない。

本件の不正は票数の水増しにとどまらず，その事実を秘したまま真実の債権者に賛成させ，計画を成立させたものと評価できる。

よって，因果関係を認め，取消事由があると解する。

Ｈは４月１日に初めて知り，４月３０日に申し立てており，同法１８９条２項の一月・二年の期間制限にも抵触しない。

（３）同条１項は取消決定を「することができる」とし，裁判所には裁量がある。

したがって，取消事由があっても申立てを棄却できる。

取消しの方向では，債権者の意思を集約する重要な決議を組織的に操作した点を重視すべきであり，これを容認すれば他の事案で同様の不正を誘発するおそれもある。

他方，計画は滞りなく履行され，今後も継続可能であり，取消しの場合と比較して債権者一般の回収利益を確保できる事情は棄却の方向に働く。

手続的正義と経済合理性を比較すると，本件では継続履行による債権者一般の利益を重視し，取消申立てを棄却するのが相当である。

３　設問３

Ｃが監督委員に選任されているから，認可確定だけで手続が当然に終結するわけではない（同法１８８条１項）。

手続継続中に，収支の悪化と大きな損失によって計画に基づく弁済を継続できなくなった以上，計画を遂行する見込みがないことが明らかである。

裁判所は，再生債務者等若しくは監督委員の申立てにより又は職権で，手続廃止の決定をしなければならない（同法１９４条）。

設問２の計画取消しと異なり，廃止は必要的であり，裁量によって履行不能の手続を存続させることはできない。

さらに，廃止決定が確定し，Ａ社に破産手続開始原因があると認めるときは，裁判所は，職権で破産法に従った破産手続開始決定をすることができる（同法２５０条１項）。

廃止をしたことから破産開始が当然に導かれるのではなく，開始原因を確認して牽連破産の可否を判断する。

以上



３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

評価項目と答案の対応表

重み５・４及び条件付きの項目の参照箇所を示す。負例は誤った記述を避けるための項目であり，別構成の記載を一律に求めるものではない。

表に掲げない重み３以下の番号は，４～９・１３・１８・２８である。対応する設問の答案と，以下の解説を併せて参照する。

評価項目と答案の対応（重み５・４及び条件付きの項目）番号重み評価項目答案の該当箇所・留保
１４【必須】Ｄの権利を披露宴の役務提供を受ける非金銭債権と特定する。答案１（１）
２４【必須】民事再生法８４条１項を挙げ，共益・一般優先債権を除く開始前原因の財産上請求権という定義を示す。答案１（１）
３４【必須】５月３１日の開始より前の４月１日の契約を原因として当てはめる。答案１（１）
１０４【必須】民事再生法９４条１項により届出期限を６月３０日と具体的に示す。答案１（２）
１１４【必須】届出原因を４月１日の契約締結と具体的に示す。答案１（２）
１２４【必須】届出内容を１２月４日に披露宴のための役務提供を受ける権利と具体的に記載する。答案１（２）
１４４【高評価】民事再生規則３１条も挙げ，法９４条の届出事項に加わる記載事項を示す。答案１（２）
１５５【必須】清算型である破産では非金銭債権も金銭化することを制度趣旨に遡って説明する。答案１（３）
１６４【必須】破産法１０３条２項１号イを金銭評価による参加の根拠として示す。答案１（３）
１７４【必須】破産法１１１条１項１号により内容でなく額と原因を届ける相違を示す。答案１（３）
１９４【必須】取消事由の根拠を１８９条１項１号と特定し，不正の方法を検討する。答案２（１）
２０４【高評価】不正の方法は詐欺・強迫・不正な利益供与に加え信義則違反による可決を含むとし，文理・趣旨又は判例の論拠を示す。答案２（１）
２１４【必須】Ｆの架空届出指示とＡ社の認否を不正の方法へ当てはめる。答案２（１）
２２５【必須】不正の方法と独立して，不正と計画成立との因果関係を抽出・検討する。答案２（２）
２３４【必須】架空の１０名を除いても過半数となる事実を因果関係に反対する方向で評価する。答案２（２）
２４４【必須】不正を知れば反対した２名の事実を因果関係に肯定する方向で評価する。答案２（２）
２５３【許容分岐】因果関係を否定する構成では，１０名の票を除いても成立する事実を重視する理由と２名の反事実の評価を一貫して示す。第５の３（別構成の扱い）。答案２（２）。因果関係否定の別構成。本答案は非採用。
２６５【必須】１８９条１項のできるという文言を示し，取消事由があっても裁量棄却できると説明する。答案２（３）
２７４【高評価】取消しの方向の事情として重要な決議の公正と手続的正義を論じる。答案２（３）
２９４【高評価】順調な履行と今後の継続可能性を，取消しとの比較による債権者の経済利益に結び付ける。答案２（３）
３０５【高評価】取消し・棄却の双方の事情に目を向け，自説の裁量判断を理由付ける。答案２（３）
３１４【必須】１９４条を示し，大きな損失と弁済継続不能を遂行見込みの欠如へ当てはめ，廃止とする。答案３
３２５【必須】１９４条の廃止は必要的であり，設問２の裁量的取消しと区別する。答案３
３３４【必須】２５０条を示し，廃止確定後に破産原因を認めるときは職権で破産開始を決定できると説明する。答案３



(1)　答案と評価項目の対応

設問１の第１段落が番号１～９，届出の段落が番号１０～１４，破産との比較が番号１５～１７に対応する。

設問２は，頭数・不正方法の段落が番号１８～２１，因果関係が番号２２～２４，裁量が番号２６～３０に対応する。

番号２５は不採用の否定構成に関する条件付き項目である。

設問３は番号３１～３３に対応する。

(2)　非金銭債権の内容と議決権額

役務請求権が財産上の請求権となる理由は，その履行に再生債務者の財産を利用できる点にある。

再生開始だけで契約が解除されることや，返金請求権へ転化することを仮定してはならない。

議決権は民事再生法８７条１項３号ハによって評価するが，権利の内容と同一の欄ではない。

採点実感は対価１１０万円を議決権額とする届出の具体例を示し，本答案もこの額を採った。

この例を，割安な契約を含むすべての事件で対価と評価額が必ず等しいという一般規範に広げるものではない。

番号１４は高評価項目であり，規則３１条の氏名・住所や通知先等の記載へ接続する。

(3)　不正・因果関係・裁量の三つの段階

番号２２では，不正行為があることと，その行為によって計画が成立したことを区別する。

１０名を除いても可決できた事実は因果関係を否定する方向に，２名が真実を知れば反対した事実は肯定する方向に働く。

採点実感は，両事実に自らの評価を与えていれば，因果関係についていずれの結論も評価する。

否定構成を採る場合は，頭数操作自体が結果を変えていない点を重視しつつ，２名の意思形成への影響を成立原因として評価しない理由を説明する。

本答案の肯定構成と，この否定構成の双方を一つの答案で無条件に成立させる必要はない。

番号２６と３０は，取消事由があっても取消しが義務的ではないことを対象とする。

重要な決議の不正を容認しない手続的正義と，他事案での同種不正の誘発防止を挙げた上で，順調な履行と継続可能性による債権者の経済利益を比較する。

本答案は後者を重くみて棄却したが，両方向の事情を評価して取消しとする構成も排除されない。

(4)　必要的廃止と牽連破産

番号３２は，設問２の裁量取消しとの対比で，遂行見込みのない手続の廃止が必要的であることを示す。

番号３３は，廃止から破産へ自動的に移るのではなく，廃止決定の確定と破産原因を確認して，裁判所が職権で開始できる点を対象とする。

(5)　答案の弱点と扱わなかった事項

１１０万円以外の評価額を採るには，給付価値等に即した評価の根拠が必要であるが，本問にはその算定資料までは示されていない。

計画変更，廃止後の債権復活，既に手続が終結した場合の対応は，必要的廃止と職権破産という本問の中心を圧迫しないよう答案では詳論していない。

Ｈの申立期間は答案中で簡潔に処理したが，公式資料由来の独立した加重項目には加えていない。

第６　関連記事

１　同じ年度の司法試験の別の模範解答

①[令和３年度司法試験民事系第１問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-minji1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

②[令和３年度司法試験論文式試験の主要７科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-ronbunshiki-shuyou7kamoku-mohan-kaitou/)

③[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

④[令和３年司法試験倒産法第１問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-tousan1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

２　同じ科目の別の年度の記事


- ①[令和７年度司法試験倒産法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した２８項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-tousanhou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ②[令和６年司法試験倒産法第２問の模範解答・評価項目―３８項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/r6-shihoushiken-tousan2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ③[令和５年司法試験倒産法第２問の模範解答と評価項目―５０項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r5-shihoushiken-tousan2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ④[令和４年度司法試験倒産法第２問の模範解答と評価項目―公式資料から抽出した３９項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r4-shihoushiken-tousan2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)


３　本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事

①[米国のチャプター１１と日本の民事再生手続の徹底比較（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/31/beikoku-chaputa-11-nihon-minji-saisei-hikaku/)

関連実務の紹介であり，後年の記事を令和３年の法状態の根拠として用いるものではない。

第７　出典及び確認状態

１　公式資料

①[令和３年司法試験問題・選択科目](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)（倒産法第２問：実頁４）

②[令和３年司法試験論文式試験出題の趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf)（倒産法第２問：実頁２２～２３）

③[令和３年司法試験の採点実感・選択科目](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf)（倒産法総論：実頁１の対象部分，第２問：実頁４～６，関連総括：実頁６～７）

２　法令

①[民事再生法・令和３年３月１日施行版](https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225/20210301_501AC0000000071)（８４条，８７条，９４条，１７２条の３，１７４条，１８８条，１８９条，１９４条，２５０条等）

②[破産法・令和３年４月２８日施行版](https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000075/20210428_503AC0000000024)（１０３条２項１号イ，１１１条１項１号等）

③[裁判所掲載の民事再生規則](https://www.courts.go.jp/toukei_siryou/kisokusyu/minzi_kisoku/minzi_kisoku_47/index.html)（３１条）

３　裁判例

出題の趣旨・採点実感は，最決平成２０年３月１３日・民集６２巻３号８６０頁の不正の方法に関する考え方を示している。

この決定の原文自体は本記事作成時に取得できていないため，直接確認した判示とは区別する。

[最決平成２９年１２月１９日・平成２９年（許）第１９号の裁判所原文](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-87339.pdf)も確認したが，同決定は住宅資金特別条項付き小規模個人再生の認可審査に関するものである。

同決定の法廷意見と補足意見，認可時の審査と本問の認可確定後の取消しを区別して用いる。

４　確認状態

公式資料の状態資料状態確認範囲・留保
問題実読済み原記事の資料記録に基づく。今回，新たな公式資料の閲覧はしていない。
出題の趣旨実読済み原記事の確認記録に基づく。対象の版・頁・関連範囲は原記事から保持した記録による。
採点実感実読済み原記事の確認記録に基づく。関連範囲，資料間の相違と未確認部分の留保は原記事から保持した記録による。



問題文，公式資料の対象部分，当時版法令の本則を実読した。

採点実感が示す評価の強さと，法令原文による制度内容の確認を分け，項目化・重み・具体的結論は本記事の分析としている。

出題の趣旨実頁２２にある議決権額の「過半数」という表現に対し，当時法１７２条の３第１項２号は「二分の一以上」とするので，額と頭数の要件を混同しない。

裁判所の規則掲載本文は制定・改正表示と３１条を確認したものであり，試験当時までの全改正履歴を独立に検証したことを意味しない。

確認日は令和８年１０月１６日である。

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## 令和３年度司法試験環境法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４１項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kankyou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-17
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付けの基準](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#r3-sec3-1)

- [２　設問が求めること](#r3-sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１⑴](#sec4-1)

- [２　設問１⑵](#sec4-2)

- [３　設問２](#sec4-3)

- [４　設問３](#sec4-4)

- [５　設問４](#sec4-5)

- [６　重みの分布](#sec4-6)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　答案の前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同じ年度の司法試験の別の模範解答](#sec6-1)

- [２　同じ科目の別の年度の記事](#r3-sec6-other-years)

- [３　本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事](#sec6-2)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　法令](#sec7-2)

- [３　裁判例](#sec7-3)

- [４　確認状態](#sec7-4)


令和３年司法試験環境法第１問について，公式資料から独自に抽出した評価項目と模範解答を示す。

重みは法務省の採点基準・項目別配点ではない。

第１　この記事の対象と結論

本問の早見表項目内容
対象令和３年度 環境法第１問
問題・基準時[問題文と設問の指定](#sec3)及び[第７の出典・確認範囲](#sec7)による。問題の与件と指定された法令の時点を前提とする。
資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。版・対象範囲・留保は第７の確認状態を参照。
評価項目４１項目（重み５：８項目）
重みの合計１４９（本記事独自の整理であり，公式の配点ではない。）
答案の字数２２６８字（答案部分の見出しを含み，空白・改行を除く可視文字数）
判例・法改正の留保[第７の法令・裁判例と資料の範囲](#sec7)を参照。既存の確認日・参照頁・未確認部分の留保を引き継ぐ。
年度別の案内[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)



対象は令和３年司法試験の環境法第１問であり，基準日は選択科目実施日の令和３年５月１２日である。

評価項目は４１項目，重みの合計は１４９である。

認可の違法性は環境影響評価法３３条の横断条項に接続し，Ｃ・Ｄの原告適格と住民訴訟を区別する。

２０１１年改正は配慮書による早期介入，制度改革は政策・計画・プログラム段階のＳＥＡとして整理する。

健康損害はＡ県の国賠法２条責任とＧ社の民法７０９条責任を，７１９条の構成と立証対象に結び付ける。

重み５は番号２・３・１６・２１・３０・３１・３５・４１の８項目である。

番号１６は原告適格否定後の条件付きの高評価事項であり，重み５の全項目が全ての答案で必須となるわけではない。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

法務省の出題の趣旨及び採点実感の本件関連部分から，一つの判定対象を一項目として抽出した。

必須・高評価・負例・許容分岐と，１～５の重みは別の区分である。

許容された別構成の項目を全答案へ累積要求しない。

表の頁は合冊ＰＤＦの実頁である。

「記載なし」は対象範囲を読んだ結果，当該項目の個別明示がないことを示す。

手続的瑕疵についての採点実感の一括評価を，各瑕疵を個別に高く評価したとの記載へ変換していない。

２　５段階の重み付けの基準

重み５は答案の骨格又は採点実感が強調する評価の分岐，４は出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）事項，３は一方が明示する中核の理由付け，２は補強又は典型的な誤り，１は控えめに触れる事項とする。

重み４を一律に「両資料が高く評価」と説明しない。

各段階への件数割当てはしていない。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係


Ａ県は６車線の一般国道を計画し，国土交通大臣の道路法７４条認可を申請している。

Ｐルートには希少な植物Ｑの群生地と密集市街地があり，移植の有効性，既存発電所との複合影響及び予測データ改ざんが問題となる。

Ｃは研究・保護活動をする住民，Ｄは自然保護団体，Ｆらは健康・生活被害を懸念するＥ地区住民である。

設問１は認可の違法性とＣ・Ｄの行政訴訟，設問２は２０１１年改正，設問３は現行制度の限界と改革，設問４は供用後の健康損害の賠償と主張立証を問う。

設問４では国への請求を扱わない。


２　設問が求めること

設問が求めること設問立場・対象指定・仮定・除外答えるべき到達点
設問１道路認可の違法性とＣ・Ｄの行政訴訟希少植物，複合影響と改ざんを踏まえる。横断条項・裁量審査と訴訟要件・住民訴訟を検討する。
設問２・３２０１１年改正と制度改革現行の早期配慮と政策段階のＳＥＡを区別。改正の意義，残る限界と改革の方向を説明する。
設問４供用後のＦらの健康損害国への請求は扱わない。賠償根拠，因果関係と共同不法行為の主張立証を示す。


第４　評価項目と重み

１　設問１⑴

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１第一種事業として環境影響評価が必要なことを法２条２項と施行令に接続する。〔必須〕３３５頁・環境法第１問（法第２条第２項）記載なし
２法３３条２項３号の横断条項により事業利益と環境保全審査を併せて判断する。〔必須〕５３５頁・環境法第１問（法第３３条第２項）３４頁・環境法第１問（いわゆる横断条項）
３手続の瑕疵が認可の判断過程に及ぼす影響を示し，裁量逸脱・濫用等の違法性に結び付ける。〔必須〕５３５頁・環境法第１問（裁量権の踰越濫用）３５頁・環境法第１問（認可に及ぼす影響）
４複数案を検討せず不設定理由も示さない点を主務省令３条１項に照らして検討する。〔必須〕３３５頁・環境法第１問（その理由も示されていない）記載なし
５不実施案の検討が合理的な場合の努力義務を示してゼロオプションを検討する。〔必須〕３３５頁・環境法第１問（いわゆるゼロオプション）記載なし
６Ｃ・Ｄの意見に対する事業者見解の未記載を法２１条２項４号の瑕疵とする。〔必須〕３３５頁・環境法第１問（事業者の見解の未記載）記載なし
７移植の不確実性を踏まえ，移植以外のＱ保全措置を検討しない点を評価する。〔必須〕３３５頁・環境法第１問（移植措置以外のＱの保全措置）記載なし
８トンネル化等の案を検討しないことの妥当性を具体的に評価する。〔必須〕３３５頁・環境法第１問（トンネル化案）記載なし
９予測データの改ざんを評価・認可判断の基礎の信頼性の問題として扱う。〔必須〕３３５頁・環境法第１問（データ改ざん等）記載なし


２　設問１⑵

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１０道路法７４条認可の処分性を法的効果から説明する。〔必須〕３３５頁・環境法第１問（本件認可の処分性）記載なし
１１認可前の阻止手段として認可の差止訴訟を特定する。〔必須〕４３５頁・環境法第１問（本件認可の差止訴訟）３４頁・環境法第１問（本件認可の差止訴訟）
１２Ｃの居住・研究保護活動が個別に保護される利益に当たるか，関係法令から理由を付して論じる。〔必須〕４３５頁・環境法第１問（ＣとＤそれぞれの原告適格）３４頁・環境法第１問（ＣとＤそれぞ）
１３Ｄについて法人格・団体目的と原告適格を分け，法令上の個別保護を理由付きで論じる。〔必須〕４３５頁・環境法第１問（ＣとＤそれぞれの原告適格）３４頁・環境法第１問（ＣとＤそれぞ）
１４不可逆的損害等から重大な損害のおそれと補充性を検討する。〔必須／適格肯定枝〕４３５頁・環境法第１問（重大な損害のおそれ）３４頁・環境法第１問（重大な損害のおそれ）
１５仮の差止めを認可差止訴訟と組み合わせ，独自の要件を区別する。〔高評価／適格肯定枝〕４３５頁・環境法第１問（仮の差止め）３５頁・環境法第１問（仮の差止め）
１６抗告訴訟の適格を否定する場合にも，公金支出差止めの住民訴訟を検討する。〔高評価／適格否定枝〕５３５頁・環境法第１問（住民訴訟の可能性）３５頁・環境法第１問（住民訴訟が活用されている）
１７住民訴訟では先行行為の違法と財務会計法規上の違法性を区別して構成する。〔高評価／住民訴訟枝〕３３６頁・環境法第１問（財務会計法規上の違法性）記載なし


３　設問２

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１８２０１１年改正による第一種事業の計画段階配慮書導入を特定する。〔必須〕４３６頁・環境法第１問（計画段階配慮書手続が導入）３５頁・環境法第１問（計画段階配慮書手続の導入）
１９可能な限り早い段階での検討を事業へ反映させる改正趣旨を説明する。〔必須〕４３６頁・環境法第１問（可能な限り早期の段階）３４頁・環境法第１問（計画段階配慮書手続の趣旨）
２０法３条の５により環境大臣が計画立案段階で意見を述べられることを示す。〔必須〕４３６頁・環境法第１問（法第３条の５）３５頁・環境法第１問（計画立案段階で意見を述）
２１法３条の６により主務大臣に環境大臣意見の勘案義務があることを示す。〔必須〕５３６頁・環境法第１問（法第３条の６）３４頁・環境法第１問（主務大臣の意見は環境大臣の意見を勘案）
２２早期の否定的意見への事業者の対応が事業変更の可能性を高める効果を説明する。〔必須〕３３６頁・環境法第１問（事業の変更の可能性が高まる）記載なし
２３個別事業への意見が事業官庁の温暖化政策・法制度改正につながる経路を示す。〔必須〕３３６頁・環境法第１問（温暖化対策を強化する）記載なし
２４報告書手続の導入のみを答えとして配慮書による早期介入と取り違えない。〔負例〕２記載なし３４頁・環境法第１問（報告書手）


４　設問３

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２５現行制度が事業者による個別事業段階の手続であるという限界を示す。〔必須〕４３６頁・環境法第１問（事業者が個別事業段階で行う手続）３４頁・環境法第１問（現行制度は個別事業）
２６事業そのものの中止を十分検討しにくいという限界を示す。〔必須〕４３６頁・環境法第１問（事業そのものの中止）３４頁・環境法第１問（事業そのものの中止）
２７複数汚染源の複合影響を個別事業単位で捉える限界を示す。〔必須〕４３６頁・環境法第１問（複合影響の考慮）３４頁・環境法第１問（複合影響の考慮）
２８環境基本法１９条の施策策定実施時の配慮義務をＳＥＡの必要性と結び付ける。〔必須〕４３６頁・環境法第１問（環境基本法第１９条）３４頁・環境法第１問（環境基本）
２９生物多様性基本法２５条による早期配慮の趣旨を補強として参照する。〔高評価〕２３６頁・環境法第１問（生物多様性基本法第２５条も参照）３４頁・環境法第１問（生物多様性基本法）
３０政策・計画・プログラム段階のＳＥＡを，配慮書との段階差を示して提案する。〔必須〕５３６頁・環境法第１問（政策・計画・プログラム段階）３４頁・環境法第１問（政策・計画・プログラム段階）


５　設問４

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
３１道路管理者Ａ県に国賠法２条１項の営造物責任を構成する。〔必須〕５３６頁・環境法第１問（国家賠償法第２条）３５頁・環境法第１問（国家賠償法第２条）
３２Ｇ社に民法７０９条の不法行為責任を構成する。〔必須〕４３６頁・環境法第１問（Ｇ社の民法第７０９条）３５頁・環境法第１問（G社の民法第７０９条）
３３道路管理者の責任を民法７１７条だけで処理しない。〔負例〕２記載なし３４頁・環境法第１問（民法第７１７条）
３４道路管理者に７１９条の対象となる行為があるかを管理・供用と結び付けて説明する。〔高評価〕３３６頁・環境法第１問（道路管理者には「行為」があるか）記載なし
３５国賠法２条責任とＧ社７０９条責任について７１９条の適用を検討する。〔必須〕５３６頁・環境法第１問（民法第７１９条の適用）３５頁・環境法第１問（民法第７１９条の適用）
３６伝統的構成では各行為者ごとに個別因果関係を含む責任成立要件を立証すると明確にする。〔許容分岐／伝統的構成〕３３６頁・環境法第１問（個々の行為者の第７０９条）記載なし
３７各人の個別因果関係を要求した上で共同性を加えると７１９条の独自の意義が乏しいとの批判を示す。〔高評価〕３３６頁・環境法第１問（第７１９条の存在意義がなくなる）記載なし
３８有力説では関連共同性と加害行為群を捉え，個別因果関係の扱いを伝統的構成と区別する。〔許容分岐／有力説採用時〕３３６頁・環境法第１問（有力説及び下級審裁判例の立場）３４頁・環境法第１問（有力説・下級審裁判）
３９有力説を採る場合に弱い関連共同性の肯定又は否定を事実と理由から論じる。〔許容分岐／有力説採用時〕３３６頁・環境法第１問（弱い）３４頁・環境法第１問（弱い関連共同性）
４０伝統的構成では客観的共同で足りるとの基準と本件の共同性を説明する。〔許容分岐／伝統的構成〕３３６頁・環境法第１問（客観的共同で足りる）記載なし
４１選んだ７１９条構成に応じて因果関係・関連共同性等の主張立証対象を一貫させる。〔必須〕５３６頁・環境法第１問（立場から記述すること）３５頁・環境法第１問（関連共同性を含めて的確）


６　重みの分布

重み１：０項目，重み２：３項目，重み３：１７項目，重み４：１３項目，重み５：８項目。

総項目数４１，重み合計１４９。

負例と許容分岐も分布に含むが，重みの合計を得点に換算しない。

重み５の番号２・３は環境評価と認可の接続，１６は抗告訴訟が利用できない場合の住民訴訟，２１は環境大臣意見の勘案，３０は上位段階のＳＥＡ，３１・３５・４１は賠償責任と共同不法行為の立証構造である。

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

答案本文は改行を除いて２２７２字である。

法令は試験日当時の施行版を用いる。

Ｃ・Ｄの原告適格は否定する構成，設問４は各原因者との個別因果関係を要求する伝統的構成を採る。

公式資料は合理的な理由がある限り原告適格の結論を限定せず，７１９条の別構成も許容している。

２　答案


１　設問１

（１）認可の違法性

本件は法２条２項・施行令別表第一の第一種事業である。

環境影響評価法（以下「法」という。

）３条の２，３条の３及び配付主務省令３条１項は，配慮書段階で位置等の複数案を原則として設定し，設定しない場合には理由を示すことを求める。

希少なＱの群生地を通るのに，費用対効果のみでＰルートを選び，別ルートも不設定理由も示さない点は問題である。

不実施案も，検討が合理的なら含める努力義務がある（同条２項）。

輸送量増が僅少との意見はその合理性を検討する材料となる。

準備書への意見に配意して検討し，評価書に意見への見解を記載すべきところ，移植の実効性を疑うＣ・Ｄの意見への見解がない点は法２１条１項・２項４号に反する。

評価書後の実験でも全株が消滅しており，一部移植を代償措置とする評価の合理性は乏しい。

生息地の回避・低減を優先して別の保全措置を検討すべきである。

Ｆらについては，既存発電所との複合影響を含む調査・予測・評価を要する。

データ改ざんは評価の基礎を損ない，環境基準以下との記載だけで保全配慮は尽くせない。

トンネル化や換気所のＳＰＭ除去装置等も実行可能性を含め検討すべきである。

本件認可は道路法７４条・配付施行令１９条及び別表第四を通じ，法３３条２項３号に該当する。

国土交通大臣は事業利益の審査と同条１項の環境保全審査を併せて判断し，拒否し，又は必要な条件を付すことができる。

手続の瑕疵が認可に影響する程度を検討すべきであり，重大な瑕疵のある評価を前提とし，Ｑや複合汚染，代替策を看過して認可すれば，裁量権の逸脱・濫用となる。

（２）行政訴訟

認可はＡ県が適法に新設事業を行うための法的地位を定める行政処分である。

申請中なので，国を被告に認可の差止訴訟を提起し，仮の差止めを申し立てることが考えられる。

差止訴訟の原告適格は行訴法３７条の４第３・４項，９条２項により判断する。

道路法と法の目的，保護利益及び侵害態様を考慮するが，自然保護利益は通常公益として保護される。

Ｃの長年の研究・保護活動には意義があるものの，法令が研究対象の存続利益をＣ個人に保護する趣旨までは認め難い。

Ｄも，ＮＰＯの法人格や保護目的だけでは個別利益の保護又は団体訴権は生じない。

意見提出資格とも異なり，両者の原告適格は否定する。

仮に適格を肯定するなら，群生地喪失の不可逆性から重大な損害のおそれを認め，他の適当な方法の有無を検討し，（１）の違法を主張する。

仮の差止めには償うことのできない損害，緊急性，本案の理由及び公共の福祉の要件を別途要する。

適格否定後も，Ａ県住民Ｃは住民監査請求を経て，県の執行機関・職員を被告とする公金支出差止めの住民訴訟を検討できる（地方自治法２４２条，２４２条の２第１項１号）。

Ｄも県内に住所を有する法人なら同様である。

先行する環境評価の違法だけで支出が当然違法とはならない。

需要増の僅少性を裏付け，代替案と比べ支出が著しく不合理で最少経費最大効果の原則等に反することなど，財務会計上の義務違反を具体化する。

対象支出の相当な確実性，監査・出訴期間，公益上の制限も満たす必要がある。

２　設問２

２０１１年改正は，第一種事業の位置・規模等を決める前に配慮書手続を導入した（法３条の２以下）。

環境保全を可能な限り早く検討し，事業へ反映する趣旨である。

主務大臣は環境大臣の意見を求め（３条の４第２項），環境大臣は配慮書について意見を述べられ（３条の５），主務大臣はこれを勘案して事業者への意見を述べる（３条の６）。

石炭火力の否定的意見に事業者が計画立案段階で対処する必要が生じ，事業変更の可能性が高まる。

その積重ねが事業官庁のエネルギー関連法による温暖化対策強化を促した。

意見を許認可への拒否権と解してはならない。

３　設問３

配慮書は事業者が個別事業を前提に位置・規模等を検討する制度であり，事業自体の中止や複数汚染源の累積・複合影響，広域の生態系への配慮に限界がある。

環境基本法１９条は国の施策策定・実施時の環境配慮を求め，生物多様性基本法２５条も早期配慮を重視する。

これらを具体化し，政策・計画・プログラム段階の戦略的環境影響評価（ＳＥＡ）を導入する。

交通政策全体から不実施案・既存道路活用を含む代替策を比較し，広汎・多様な影響を評価する。

住民・専門家の参加，評価・採否理由の公開を保障し，計画決定と後続事業へ反映させる。

４　設問４

Ａ県には国賠法２条１項により請求する。

通常の道路供用が沿道住民に受忍限度を超える健康被害を生じさせ，通常有すべき安全性を欠くという供用関連瑕疵を構成する。

Ａ県について公務員の過失の立証は不要である。

Ｇ社には排出防止義務違反の過失等による民法７０９条責任を追及する。

道路管理・供用も７１９条の「行為」と評価できる。

共同不法行為について，ここでは各原因者と損害の個別因果関係を要求する伝統的構成を採る。

客観的共同で足りるとし，同一地域の住民への汚染が競合している点から共同性を認め，７１９条１項前段による連帯責任を求める。

Ｆらは各排出・曝露と各人の疾病・損害の因果関係，Ａ県の瑕疵，Ｇ社の過失等を立証する。

環境基準超過だけでは足りず，濃度・居住歴，疫学・医学的知見等を総合する。

この構成には，個別の７０９条責任が既に成立するなら７１９条に共同性を追加する独自の意義が乏しいとの批判がある。

有力説では弱い関連共同性等による個別因果関係の立証軽減が問題となるが，構成を混在させず，採った立場に即して主張立証する。

以上



３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

評価項目と答案の対応表

重み５・４及び条件付きの項目の参照箇所を示す。負例は誤った記述を避けるための項目であり，別構成の記載を一律に求めるものではない。

表に掲げない重み３以下の番号は，１・４～１０・１７・２２～２４・２９・３３～３４・３７である。対応する設問の答案と，以下の解説を併せて参照する。

評価項目と答案の対応（重み５・４及び条件付きの項目）番号重み評価項目答案の該当箇所・留保
２５法３３条２項３号の横断条項により事業利益と環境保全審査を併せて判断する。〔必須〕答案１（１）
３５手続の瑕疵が認可の判断過程に及ぼす影響を示し，裁量逸脱・濫用等の違法性に結び付ける。〔必須〕答案１（１）
１１４認可前の阻止手段として認可の差止訴訟を特定する。〔必須〕答案１（２）
１２４Ｃの居住・研究保護活動が個別に保護される利益に当たるか，関係法令から理由を付して論じる。〔必須〕答案１（２）
１３４Ｄについて法人格・団体目的と原告適格を分け，法令上の個別保護を理由付きで論じる。〔必須〕答案１（２）
１４４不可逆的損害等から重大な損害のおそれと補充性を検討する。〔必須／適格肯定枝〕答案１（２）
１５４仮の差止めを認可差止訴訟と組み合わせ，独自の要件を区別する。〔高評価／適格肯定枝〕答案１（２）
１６５抗告訴訟の適格を否定する場合にも，公金支出差止めの住民訴訟を検討する。〔高評価／適格否定枝〕答案１（２）
１８４２０１１年改正による第一種事業の計画段階配慮書導入を特定する。〔必須〕答案２
１９４可能な限り早い段階での検討を事業へ反映させる改正趣旨を説明する。〔必須〕答案２
２０４法３条の５により環境大臣が計画立案段階で意見を述べられることを示す。〔必須〕答案２
２１５法３条の６により主務大臣に環境大臣意見の勘案義務があることを示す。〔必須〕答案２
２５４現行制度が事業者による個別事業段階の手続であるという限界を示す。〔必須〕答案３
２６４事業そのものの中止を十分検討しにくいという限界を示す。〔必須〕答案３
２７４複数汚染源の複合影響を個別事業単位で捉える限界を示す。〔必須〕答案３
２８４環境基本法１９条の施策策定実施時の配慮義務をＳＥＡの必要性と結び付ける。〔必須〕答案３
３０５政策・計画・プログラム段階のＳＥＡを，配慮書との段階差を示して提案する。〔必須〕答案３
３１５道路管理者Ａ県に国賠法２条１項の営造物責任を構成する。〔必須〕答案４
３２４Ｇ社に民法７０９条の不法行為責任を構成する。〔必須〕答案４
３５５国賠法２条責任とＧ社７０９条責任について７１９条の適用を検討する。〔必須〕答案４
３６３伝統的構成では各行為者ごとに個別因果関係を含む責任成立要件を立証すると明確にする。〔許容分岐／伝統的構成〕答案４。条件・構成の選択は評価項目欄及び従来の解説による。別構成を累積要求しない。
３８３有力説では関連共同性と加害行為群を捉え，個別因果関係の扱いを伝統的構成と区別する。〔許容分岐／有力説採用時〕答案４。条件・構成の選択は評価項目欄及び従来の解説による。別構成を累積要求しない。
３９３有力説を採る場合に弱い関連共同性の肯定又は否定を事実と理由から論じる。〔許容分岐／有力説採用時〕答案４。条件・構成の選択は評価項目欄及び従来の解説による。別構成を累積要求しない。
４０３伝統的構成では客観的共同で足りるとの基準と本件の共同性を説明する。〔許容分岐／伝統的構成〕答案４。条件・構成の選択は評価項目欄及び従来の解説による。別構成を累積要求しない。
４１５選んだ７１９条構成に応じて因果関係・関連共同性等の主張立証対象を一貫させる。〔必須〕答案４



(1)　答案と評価項目の対応

設問１⑴は番号１～９，１⑵は１０～１７，設問２は１８～２４，設問３は２５～３０，設問４は３１～４１に対応する。

条件付きの高評価事項と別構成の項目は，枠内答案の全てに累積して要求していない。

(2)　認可と争訟方法

横断条項と裁量審査の接続（番号２・３）を先に閉じる。

Ｃ・Ｄの原告適格を否定しても，県住民としての公金支出差止めは別の入口になる（番号１６）。

Ｄの県内の拠点という事実のみから地方自治法１０条の住所を確定せず，法人住民に当たる条件を明示した。

財務会計法規上の違法（番号１７）は，先行する事業計画の違法を言い換えるだけでは足りない。

(3)　改正とＳＥＡ

番号２１は主務大臣による環境大臣意見の勘案を要求する。

早期の意見が事業変更を促し，それが部門政策の変更に波及する経路まで示す（番号２２・２３）。

番号２９の生物多様性基本法２５条は早期配慮の補強であり，それだけから政策段階の一般的ＳＥＡ手続が現行法上存在すると推論していない。

番号３０は改革提案として政策・計画・プログラム段階を対象にする。

(4)　共同不法行為の許容分岐

出題の趣旨は，各原因者の個別因果関係を要求する構成と，有力説・下級審裁判例による構成の双方を許容する。

前者では客観的共同を説明し，各排出源から被害者への因果関係を立証する。

後者を選ぶなら，弱い関連共同性と加害行為群の捉え方に応じて個別因果関係の立証軽減を論じる（番号３８・３９）。

(5)　弱い関連共同性の理由付け

肯定方向には，同じ地域・時期に同種物質が継続排出され，一体の汚染を形成する点が働く。

否定方向には，道路供用と発電所操業の社会的結合が乏しく，単なる汚染の競合では足りないとの考え方がある。

これらは本問への当てはめ候補であり，特定の下級審判示を確認したものではない。

採用構成の要件と立証対象を示し，弱い関連共同性という語だけから連帯責任を導かない。

(6)　答案の弱点と扱わなかった事項

２５００字以内のため，住民監査請求・出訴期間は条文に従うとの指示に圧縮し，個別の起算日は与件にないので作らなかった。

住民訴訟の差止めは公金支出を対象とし，認可の取消しと同じ効果を直接求めるものではない。

大気汚染防止法２５条の無過失責任は検討可能だが，公式資料の中心はＧ社７０９条とＡ県国賠法２条を７１９条へ接続する点なので，枠内では主ルートを優先した。

第６　関連記事

１　同じ年度の司法試験の別の模範解答

①[令和３年度司法試験論文式試験の主要７科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-ronbunshiki-shuyou7kamoku-mohan-kaitou/)

②[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

同じ年度の環境法第２問は，次の記事で確認できる。

・[令和３年度司法試験環境法第２問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kankyou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

同じ年度のその他の選択科目は，次の記事を参照されたい。

・[令和３年度司法試験倒産法第１問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-tousan1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

・[令和３年度司法試験倒産法第２問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-tousan2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

・[令和３年度司法試験租税法第１問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-sozei1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

・[令和３年度司法試験租税法第２問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-sozei2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

・[令和３年度司法試験経済法第１問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-keizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

・[令和３年度司法試験経済法第２問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-keizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

・[令和３年度司法試験知的財産法第１問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-chizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

・[令和３年度司法試験知的財産法第２問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-chizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

・[令和３年度司法試験労働法第１問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-roudou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

・[令和３年度司法試験労働法第２問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-roudou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

・[令和３年度司法試験国際関係法（公法系）第１問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kokusai-kouhou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

・[令和３年度司法試験国際関係法（公法系）第２問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kokusai-kouhou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

・[令和３年度司法試験国際関係法（私法系）第１問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kokusai-shihou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

・[令和３年度司法試験国際関係法（私法系）第２問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kokusai-shihou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

同じ年度の主要７科目は，次の記事を参照されたい。

・[令和３年度司法試験公法系第１問（憲法）の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-kouhou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

・[令和３年度司法試験公法系第２問（行政法）の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-kouhou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

・[令和３年度司法試験民事系第１問（民法）の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-minji1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

・[令和３年度司法試験民事系第２問（商法）の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-minji2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

・[令和３年度司法試験民事系第３問（民事訴訟法）の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-minji3-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

・[令和３年度司法試験刑事系第１問（刑法）の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-keiji1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

・[令和３年度司法試験刑事系第２問（刑事訴訟法）の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-keiji2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

２　同じ科目の別の年度の記事


- ①[令和７年度司法試験環境法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した２６項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-kankyouhou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ②[令和６年司法試験環境法第１問の模範解答・評価項目―３１項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/r6-shihoushiken-kankyouhou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ③[令和５年司法試験環境法第１問の模範解答・評価項目―２８項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r5-shihoushiken-kankyouhou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ④[令和４年司法試験環境法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４０項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r4-shihoushiken-kankyouhou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)


３　本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事

①[令和７年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

環境法を含む別年度の選択科目の一覧であり，問題や適用法の基準日は本記事と異なる。

実務上の請求と証拠の整理は，[道路・空港・自衛隊基地の騒音被害―差止め・損害賠償と和解金の税務（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/souon-higai-sashitome-baishou-zeimu/)及び[共同不法行為の要件・過失相殺・求償関係（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/10/22/kyodo-huhoukoui-memo/)を参照されたい。

第７　出典及び確認状態

１　公式資料

①[令和３年司法試験・選択科目問題](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)：環境法第１問・資料の実頁２８～３１頁。

②[令和３年司法試験論文式試験問題出題の趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf)：３５頁の環境法第１問から３６頁の第２問直前まで。

③[令和３年司法試験の採点実感・選択科目](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf)：３４～３５頁の環境法第１問と科目総論，３８頁の今後の出題・学習。

全資料を取得したが，他科目及び環境法第２問の本文は本記事の根拠に用いていない。

２　法令

[環境影響評価法](https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000081_20200610_502AC0000000041)：試験日以前の最新施行版。

[環境基本法](https://laws.e-gov.go.jp/law/405AC0000000091_20181201_430AC0000000050)：試験日以前の最新施行版。

[行政事件訴訟法](https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000139_20170401_427AC0000000059)：試験日以前の最新施行版。

[地方自治法](https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000067_20210401_503AC0000000009)：試験日以前の最新施行版。

[生物多様性基本法](https://laws.e-gov.go.jp/law/420AC1000000058_20080606_000000000000000)：試験日以前の最新施行版。

[国家賠償法](https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000125_19471027_000000000000000)：試験日以前の最新施行版。

[民法](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089_20210428_503AC0000000024)：試験日以前の最新施行版。

[大気汚染防止法](https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000097_20210401_502AC0000000039)：試験日以前の最新施行版。

[環境省「改正環境影響評価法等について」](https://assess.env.go.jp/files/0_db/contents/0900_01/h23_kaisei-brief.pdf)の９・２３・２８・４２・４３・４５・６５・６６・７２頁も，早期段階と政策段階の区別の確認に用いた。

３　裁判例

公式出題の趣旨における伝統的多数説・判例と有力説・下級審裁判例の整理を踏まえた。

個別判決原文の実読による直接の判示引用はしていない。

したがって，特定判決が本問と同じ事実で同じ結論を示したとするものではない。

４　確認状態

公式資料の状態資料状態確認範囲・留保
問題実読済み原記事の資料記録に基づく。今回，新たな公式資料の閲覧はしていない。
出題の趣旨実読済み原記事の確認記録に基づく。対象の版・頁・関連範囲は原記事から保持した記録による。
採点実感実読済み原記事の確認記録に基づく。関連範囲，資料間の相違と未確認部分の留保は原記事から保持した記録による。



当時施行版の法令文言と公式資料の該当記載を確認した。

公式資料の内容と，本記事による評価単位の切分け・重み・事実への適用は区別される。

原告適格，財務会計上の違法及び共同性についての本問への結論は独自の法的評価である。

確認日は令和８年１０月１６日であり，後発法を本問の当時法へ持ち込んでいない。

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## 令和３年司法試験環境法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４１項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kankyou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-17
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付けの基準](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#r3-sec3-1)

- [２　設問が求めること](#r3-sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１⑴①―主体別の責任と措置](#sec4-1)

- [２　設問１⑴②―緊急代執行](#sec4-2)

- [３　設問１⑵―許可取消後](#sec4-3)

- [４　設問２―救済の順位とＣ社への請求](#sec4-4)

- [５　設問２―Ｐ県への請求と設問射程](#sec4-5)

- [６　重みの分布](#sec4-6)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　答案の前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同じ年度の司法試験の別の模範解答](#sec6-1)

- [２　同じ科目の別の年度の記事](#r3-sec6-other-years)

- [３　本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事](#sec6-2)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　公式資料](#sec7-1)

- [２　法令](#sec7-2)

- [３　裁判例](#sec7-3)

- [４　確認状態](#sec7-4)


令和３年司法試験環境法第２問を対象に，公式の出題の趣旨と採点実感から４１項目を独自に抽出し，模範解答を示す。

評価項目と１～５の重みは，本記事の分析であり，法務省の公式採点基準・配点ではない。

第１　この記事の対象と結論

本問の早見表項目内容
対象令和３年度 環境法第２問
問題・基準時[問題文と設問の指定](#sec3)及び[第７の出典・確認範囲](#sec7)による。問題の与件と指定された法令の時点を前提とする。
資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。版・対象範囲・留保は第７の確認状態を参照。
評価項目４１項目（重み５：１０項目）
重みの合計１５９（本記事独自の整理であり，公式の配点ではない。）
答案の字数２２１０字（答案部分の見出しを含み，空白・改行を除く可視文字数）
判例・法改正の留保[第７の法令・裁判例と資料の範囲](#sec7)を参照。既存の確認日・参照頁・未確認部分の留保を引き継ぐ。
年度別の案内[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)



本問は，産業廃棄物を野積みした処分者Ｃ社と，標準処理費用の３分の１を負担した元請Ｂ社への行政措置，許可取消後の対応，住民Ｄの救済を扱う。

Ｃ社への措置命令とＢ社の補完的責任，緊急代執行，取消後の保管等命令，民事差止めと行政上の義務付けを区別することが中心となる。

評価表は全４１項目，重み合計１５９である。

重み５は番号４・５・６・９・１０・１３・１６・１８・２０・３６の１０項目であり，具体的事項は第４で示す。

模範解答は第５の枠内に置き，枠外で評価項目との対応と構成の限界を説明する。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

一項目に一つの判定対象を置き，必須，高評価，負例，許容分岐を重みとは別に表示した。

全項目を全答案の累積要求とはせず，番号３０のＡ社への措置命令は，命令根拠が成立するかの検討を伴う条件付き候補である。

負例の番号２５と４０も重みを付けて表と分布に含めている。

両資料のＰＤＦ実頁を表示し，根拠を短く引用又は要約する。

「記載なし」は本件の関連範囲を実読した結果，「間接」は各要件の検討を求める総括記述等からの推論を意味する。

公式資料の記述を原子化した項目であり，法務省が個別に定めた採点項目ではない。

２　５段階の重み付けの基準

重み本記事の基準
５採点実感が評価の分かれ目とした事項又は答案の骨格そのもの
４出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）事項
３どちらか一方が明示する中核の理由付け
２一方が軽く触れる補強又は典型的な誤り・不要な記述の回避
１一方が控えめに触れるだけの事項


高評価や許容分岐に重み５を付けても，全答案における必須事項へ格上げするものではない。

各段階への件数割当てを行わず，三段階からの機械的換算もしていない。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係


元請Ｂ社から基礎工事を受注した許可業者Ａ社が，地中梁の破砕解体を別途受託し，発生したコンクリート破片の処理を許可業者Ｃ社に再委託した。

Ｂ社の負担は標準処理費用の３分の１である。

Ｃ社は自己所有の山林に囲いなく野積みし，乙地区住宅地への崩落危険が生じ，その後経営状況が悪化した。

再委託は禁止規定に抵触せず，管理票も適法である。

設問１⑴ではＢ社だけを事業者とし，法２１条の３第２項ないし第４項は検討しない。

１⑴①は許可を取り消さない場合，②は措置前に小規模崩落と拡大兆候が現れた場合，１⑵は許可取消後である。

設問２は独立しており，Ｄ宅の直接隣接や現実の損害を補充しない。


２　設問が求めること

設問が求めること設問立場・対象指定・仮定・除外答えるべき到達点
設問１⑴許可取消し前の主体別措置Ｂ社だけを事業者とし２１条の３第２～４項は除外。再委託等は適法。通常の措置，崩落後の緊急代執行の要件・効果を区別する。
設問１⑵許可取消し後の保管等取消し前の命令制度と区別。読替準用の根拠と適正保管等の措置を示す。
設問２Ｄの民事・行政救済独立した設問。Ｄ宅の隣接や現実の損害は補わない。危険予防・除去を優先し，Ｃ社とＰ県への請求を分ける。


第４　評価項目と重み

１　設問１⑴①―主体別の責任と措置

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１［必須］法２条１項・４項１号と資料の施行令２条９号を結び，破片を産業廃棄物と認定する。３記載なし３５頁 第２問について：【資料】に掲げた廃掃法施行令
２［必須］法２１条の３第１項により元請Ｂ社を排出事業者と位置付ける。４３７頁 環境法第２問：排出事業者たるＢ社３５頁 第２問について：事業者であるＢ社
３［必須］Ｃ社の野積みについて法１６条の投棄禁止と「みだりに捨てる」の意義を具体的に検討する。３３７頁 環境法第２問：投棄禁止記載なし
４［必須］Ｃ社の違反行為を法１４条の３第１号に接続し，期間を定めた事業全部又は一部の停止を検討する。５３７頁 環境法第２問：停止命令の可否３６頁 第２問について：これに触れた答案はごく一部
５［必須］Ｃ社を不適正処理の実行者として法１９条の５第１項１号の措置命令の名宛人とする。５３７頁 環境法第２問：第１９条の５第１項第１号３５頁 第２問について：処分者であるＣ社
６［必須］崩落が実際に始まる前の危険の段階で，生活環境保全上の支障のおそれを認定する。５３７頁 環境法第２問：乙地区住宅地への危険３５頁 第２問について：具体的な危険が生じていることは明白
７［必須］措置命令の内容を撤去・崩落防止など，本件の危険に即した具体的措置として示す。４間接（３７頁 環境法第２問：具体的な事情を踏まえて）３５頁 第２問について：具体的な措置の内容を踏まえて
８［必須］Ａ社による許可業者Ｃ社への適法再委託を踏まえ，Ｂ社への法１９条の５第１項４号の命令を否定する。３３７頁 環境法第２問：第１９条の５第１項第４号記載なし
９［必須］Ｃ社の処分者責任とＢ社の排出事業者としての補完的責任を異なる根拠条文で区別する。５３７頁 環境法第２問：第１９条の６第１項に基づく措置命３７頁 第２問について：排出事業者の責任と処分者の責任を明確に区別
１０［必須］法１９条の６第１項１号と２号を累積要件として検討し，一方のみで発令を認めない。５間接（３７頁 環境法第２問：発令の可否）３６頁 第２問について：同項第１号及び第２号のいずれにも該当する必要
１１［必須］Ｃ社の経営悪化を，処分者等のみでは支障除去が困難又は不十分という１号要件に当てはめる。４間接（３７頁 環境法第２問：問題文に現れた具体的な事情）間接（３６頁 第２問について：本問の事例に現れる事情を具体）
１２［必須］Ｂ社の標準費用の３分の１という負担を，適正な対価の不負担という２号要件に当てはめる。４３７頁 環境法第２問：著しく安価な委託料金間接（３６頁 第２問について：そのいずれかに該当することをもって）


２　設問１⑴②―緊急代執行

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１３［必須］法１９条の８第１項４号を選択し，命令のいとまがない場合の先行命令なしの行政代執行を示す。５３７頁 環境法第２問：行政代執行法の特別規３６頁 第２問について：第１９条の８第１項第４号
１４［必須］小規模崩落の開始と拡大兆候を，緊急性及び命令のいとまのなさに具体的に結び付ける。４間接（３７頁 環境法第２問：その拡大の兆候が現れていた）３６頁 第２問について：要件に
１５［必須］行政庁が自ら除去等を行い，その費用を徴収する仕組みまで説明する。３３７頁 環境法第２問：その費用を徴収する仕組み記載なし


３　設問１⑵―許可取消後

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１６［必須］許可取消し後のＣ社に法１９条の１０第２項３号を適用し，１９条の５の読替準用を示す。５３７頁 環境法第２問：第１９条の１０第２項第３号３６頁 第２問について：第１９条の１０第２項に基づく措置命令
１７［必須］取消後の保管等命令は基準不適合保管の認定で足り，生活環境上の支障又はおそれを要しないと明示する。３３７頁 環境法第２問：不要であり記載なし
１８［必須］取消後の命令の効果を，処理基準に従う保管その他必要な措置とし，通常の支障除去命令と区別する。５３７頁 環境法第２問：その他必要な措置を命じる３６頁 第２問について：ここまで触れた答案はほとんどなかった
１９［高評価］取消しを先行すると改善命令を行えなくなる制度上の空白と，平成２９年改正の解決方法を説明する。３３７頁 環境法第２問：改善命令ができなくなることを懸念３６頁 第２問について：改正前のどのような問題点を


４　設問２―救済の順位とＣ社への請求

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２０［高評価］危険が差し迫る一方で損害は未発生という事情から，実効的な危険除去と早期救済の優先順位を付ける。５記載なし３６頁 第２問について：Ｄの救済方法の優先順位
２１［必須］土地及び建物の所有権に基づく妨害予防請求の根拠と内容を示す。４３７頁 環境法第２問：土地建物の所有権に基づく妨害予３６頁 第２問について：土地及び建物の各所有権に基づく妨害予防請求権
２２［必須］生命身体に関する人格権による差止請求を，所有権とは別の権利として検討する。４３７頁 環境法第２問：生命身体に関する人格権３６頁 第２問について：人格権に基づく差止請求権
２３［高評価］乙地区の隣接とＤ宅自体の直接隣接を区別し，Ｄへの危険の到達可能性を吟味する。３記載なし３６頁 第２問について：Ｄの居住地がＣ社所有山林に直接隣接しているかは明確ではない
２４［必須］崩落危険の具体的事情を用いて，受忍限度等の違法性又は正当化事由を検討する。３記載なし３６頁 第２問について：受忍限度論など
２５［負例］本件では具体的措置を請求できることを踏まえ，抽象的差止請求の可否へ不要に議論を広げない。２記載なし３６頁 第２問について：あえて
２６［必須］被保全権利と急迫の危険等を示して，仮の地位を定める仮処分を検討する。４３７頁 環境法第２問：仮処分の可能性３７頁 第２問について：仮の地位を定める仮処分


５　設問２―Ｐ県への請求と設問射程

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２７［必須］Ｐ県を被告とする法３条６項１号の非申請型義務付けを特定する。４３７頁 環境法第２問：第３条第６項第３７頁 第２問について：非申請型義務付け訴訟
２８［必須］Ｂ社への法１９条の６の措置命令を知事にさせる請求を特定する。４３７頁 環境法第２問：Ａ社，Ｂ社及びＣ社に対する措置命令３７頁 第２問について：Ｂ社に対する廃掃法第１９条の６
２９［必須］Ｃ社への法１９条の５の措置命令を知事にさせる請求を特定する。４３７頁 環境法第２問：Ａ社，Ｂ社及びＣ社に対する措置命令３７頁 第２問について：Ｃ社に対する同法第１９条の５
３０［許容分岐］Ａ社への措置命令も候補として検討し，法律上の命令根拠と与件を照合する。３３７頁 環境法第２問：Ａ社，Ｂ社及びＣ社に対する措置命令記載なし
３１［必須］義務付けを求める法律上の利益として原告適格を検討する。４間接（３７頁 環境法第２問：それぞれの要件充足性）３７頁 第２問について：原告適格
３２［高評価］措置命令規定の趣旨目的と保護利益の内容性質を用い，Ｄの個別的利益保護を理由付ける。３記載なし３７頁 第２問について：保護しようと
３３［必須］回復困難性を踏まえ，重大な損害を生ずるおそれを具体的に検討する。４間接（３７頁 環境法第２問：それぞれの要件充足性）３７頁 第２問について：損害の重大性と補
３４［必須］Ｃ社への民事救済等の実効性を考慮し，他に適当な方法がないという補充性を検討する。４間接（３７頁 環境法第２問：それぞれの要件充足性）３７頁 第２問について：充性〔同法第３７条の２第１項，第２項〕
３５［必須］法３７条の２第５項に従い，行政庁の不行使の裁量逸脱濫用等の本案勝訴要件を検討する。４間接（３７頁 環境法第２問：それぞれの要件充足性）３７頁 第２問について：本案勝訴要件
３６［高評価］現実の危険除去を実現するため，行政代執行そのものの義務付けの可否を検討する。５３７頁 環境法第２問：行政代執行の義務付け３７頁 第２問について：Ｄへの直截な救済
３７［高評価］代執行義務付けについて，処分性と廃掃法１９条の８の発動要件を踏まえた可能性を示す。４間接（３７頁 環境法第２問：それぞれの要件充足性）３７頁 第２問について：行政代執行の義務付けの訴えの可否
３８［必須］本案に時間を要する危険を踏まえ，仮の義務付けを検討する。４３７頁 環境法第２問：仮の義務付けの申立て３７頁 第２問について：仮の義務付け
３９［必須］仮の義務付けについて，償えない損害・緊急性・本案理由の見込み等の法定要件を検討する。４間接（３７頁 環境法第２問：それぞれの要件充足性）間接（３７頁 第２問について：仮の義務付け）
４０［負例］Ｄの損害発生を与件に追加せず，損害賠償請求の長い検討を行わない。２３７頁 環境法第２問：損害賠償請求については３６頁 第２問について：具体的な損害発生までは現
４１［高評価］設問２の代執行等を検討するとき，設問１⑴②の崩落開始を当然に引き継がない。３記載なし３７頁 第２問について：設問が独立していることもあり


６　重みの分布

重み１は０項目，重み２は２項目，重み３は１１項目，重み４は１８項目，重み５は１０項目である。

総項目数は４１，重みの合計は１５９であり，公式得点や合格可能性を意味しない。

番号４は，Ｃ社の違反行為を法１４条の３第１号に接続し，期間を定めた事業全部又は一部の停止を検討する。

答案の骨格又は評価の分かれ目。

停止命令に触れた答案がごく一部と指摘。

番号５は，Ｃ社を不適正処理の実行者として法１９条の５第１項１号の措置命令の名宛人とする。

答案の骨格又は評価の分かれ目。

Ｃ社の法的責任の主たる根拠。

番号６は，崩落が実際に始まる前の危険の段階で，生活環境保全上の支障のおそれを認定する。

答案の骨格又は評価の分かれ目。

危険段階での措置と緊急時の区別を左右する。

番号９は，Ｃ社の処分者責任とＢ社の排出事業者としての補完的責任を異なる根拠条文で区別する。

答案の骨格又は評価の分かれ目。

実感の優秀答案像が主体別責任の区別を明示。

番号１０は，法１９条の６第１項１号と２号を累積要件として検討し，一方のみで発令を認めない。

答案の骨格又は評価の分かれ目。

実感が一号のみでよいとする誤りを強く指摘。

番号１３は，法１９条の８第１項４号を選択し，命令のいとまがない場合の先行命令なしの行政代執行を示す。

答案の骨格又は評価の分かれ目。

緊急時の措置を決める直接根拠。

番号１６は，許可取消し後のＣ社に法１９条の１０第２項３号を適用し，１９条の５の読替準用を示す。

答案の骨格又は評価の分かれ目。

取消後の問の制度選択そのもの。

番号１８は，取消後の命令の効果を，処理基準に従う保管その他必要な措置とし，通常の支障除去命令と区別する。

答案の骨格又は評価の分かれ目。

異なる効果まで触れた答案がほとんどないと指摘。

番号２０は，危険が差し迫る一方で損害は未発生という事情から，実効的な危険除去と早期救済の優先順位を付ける。

答案の骨格又は評価の分かれ目。

真の救済と優先順位を意識した答案が少数。

番号３６は，現実の危険除去を実現するため，行政代執行そのものの義務付けの可否を検討する。

答案の骨格又は評価の分かれ目。

直接除去という救済の終点を左右する。

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

法令は選択科目の試験実施日である令和３年５月１２日を基準とする。

答案本文は見出し・句読点を含み，空白・改行を除いて２２１０字である。

所有権・人格権による予防と行政訴訟を並べ，知事への命令請求と直接の代執行請求を区別する。

行政代執行の義務付けは一つの構成を示したものであり，原文未確認の裁判例を確認済み先例として引用しない。

２　答案


１　設問１⑴①

（１）コンクリート破片は，事業活動に伴う工作物の除去によって生じた不要物であり，産業廃棄物に当たる（廃掃法２条１項・４項１号，施行令２条９号）。

Ｂ社が元請業者として排出事業者となる（法２１条の３第１項）。

（２）Ｃ社は処理基準に従う義務を負う（１４条１２項）。

囲いなしの野積みはこれに違反し，住宅地への崩落危険は，既に生活環境保全上の支障が生ずるおそれに当たる。

知事は実行者Ｃ社に，１９条の５第１項１号により，必要な限度で期限を定め，撤去・崩落防止等を命ずることができる。

また，１６条は「みだりに」廃棄物を捨てることを禁ずる。

自己所有地への仮置きであっても当然に適法ではなく，適正な処理と認められる合理的理由なく，囲いも設けず，住宅地に崩落する状態で放置することは，同条に違反する。

処理基準違反と併せて１４条の３第１号の違反行為に当たり，期間を定めた事業の全部又は一部の停止命令も可能である。

１９条の３第２号による保管方法の改善命令も考えられるが，危険除去の措置命令を後回しにすべきではない。

（３）Ｂ社については，Ａ社が許可業者Ｃ社に適法に再委託した以上，１９条の５第１項４号による元請責任を問えない。

委託・管理票の違反も与えられていない。

しかし，原因者負担原則を具体化した１９条の６は，適法委託をした排出事業者にも補完的責任を認める。

同条１項１号の処分者等のみでは除去が困難又は不十分であることと，２号の適正対価不負担等の双方が必要である。

Ｃ社の経営悪化は前者を，Ｂ社の標準処理費用の３分の１の負担は後者を基礎付ける。

経営悪化の程度を確認し，Ｃ社等のみで対応できないと認められれば，Ｂ社に対し，性状・数量・処理方法等から相当な範囲で，期限を定めた除去等の措置命令ができる。

各命令は命令書を交付して行う（１９条の４第２項等）。

２　設問１⑴②

小規模崩落が始まり拡大の兆候があるから，緊急に危険を除去する必要がある。

命令を発するいとまがなければ，知事は行政代執行法の特則である１９条の８第１項４号により，先行命令なしに自ら撤去・防護等を行える。

単なる命令不履行の場合とは区別する。

費用はＣ社に負担させ得る（同条２項）。

Ｂ社も１９条の６第１項各号を満たすときは，相当な範囲で全部又は一部の負担を命じ得る（１９条の８第４項）。

徴収には行政代執行法５・６条が準用される（同条５項）。

３　設問１⑵

取消後のＣ社は処理業者ではなく，１９条の３の改善命令を受ける地位にない。

この空白に対応した１９条の１０第２項３号は，１９条の５を読み替えて準用する。

取消対象の産業廃棄物を処理基準に適合しない状態で保管していると認められれば足り，生活環境保全上の支障又はそのおそれは要しない。

知事は，基準に従った保管その他必要な措置を命じ得る。

効果も１９条の５の支障除去命令と異なり，Ｃ社自身に無許可での処分を命ずるものではない。

本件では崩落危険も存在するため，１９条の５第１項１号による支障除去命令も可能である。

４　設問２

（１）損害発生が明示されない以上，賠償よりも危険の予防と早期の除去を優先する。

ＤはＣ社に，土地建物の所有権に基づく妨害予防請求及び生命身体に関する人格権に基づく差止請求をし，撤去・防護措置を求め得る。

違法な野積みの悪質性，崩落の危険と被害の重大性，対策の可能性を考慮すれば，具体的な侵害危険が及ぶ住民に受忍を求めることはできない。

ただし，隣接するのは乙地区住宅地であり，Ｄ宅の直接隣接までは不明である。

Ｄ宅への到達可能性を検討し，所有物又は生命身体に危険が及ぶことを示す必要がある。

具体的措置を特定でき，抽象的差止めの可否を論じる必要はない。

急迫の危険又は著しい損害を避ける必要があれば，これらを被保全権利として仮の地位を定める仮処分を申し立てる（民事保全法１３条２項，２３条２項）。

（２）Ｐ県には，知事がＢ社に１９条の６，Ｃ社に１９条の５の命令をすることを求める非申請型義務付け訴訟が考えられる（行訴法３条６項１号，３７条の２）。

Ａ社に対する命令は，適法再委託等の与件だけでは根拠が足りない。

原告適格は，廃掃法１条及び措置命令の生活環境保全目的，守られる生命身体・財産利益の性質から判断する（３７条の２第３・４項，９条２項）。

危険が及ぶ範囲の住民を個別的にも保護していると解され，その範囲にＤが属すれば適格を有する。

崩落による生命身体・住居の被害は回復困難で，重大な損害のおそれもある。

他に適当な方法がないことも必要である。

Ｃ社への民事救済の実効性を経営悪化等から検討する。

本案では，危険の切迫性，知事の認識，処分者等の対応能力に照らし，命令しないことが裁量権の逸脱・濫用となるかを判断する（同条５項）。

さらに，Ｃ社の資力低下により命令だけでは除去できないなら，直接の救済となる行政代執行の義務付けも検討する。

１９条の８による強制的な除去は公権力を行使する事実行為として処分に含まれると解し，３７条の２の要件を検討する。

ただし，設問は独立しており，１⑴②の崩落開始を流用できない。

命令不履行等又は命令のいとまがない緊急性を本問の事情から示す必要がある。

緊急時は，本訴に加え，償えない損害を避ける緊急の必要，本案理由の見込み及び公共の福祉に重大な影響のおそれがないことを示し，仮の義務付けを求める（３７条の５第１・３項）。

以上



３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

評価項目と答案の対応表

重み５・４及び条件付きの項目の参照箇所を示す。負例は誤った記述を避けるための項目であり，別構成の記載を一律に求めるものではない。

表に掲げない重み３以下の番号は，１・３・８・１５・１７・１９・２３～２５・３２・４０～４１である。対応する設問の答案と，以下の解説を併せて参照する。

評価項目と答案の対応（重み５・４及び条件付きの項目）番号重み評価項目答案の該当箇所・留保
２４［必須］法２１条の３第１項により元請Ｂ社を排出事業者と位置付ける。答案１
４５［必須］Ｃ社の違反行為を法１４条の３第１号に接続し，期間を定めた事業全部又は一部の停止を検討する。答案１
５５［必須］Ｃ社を不適正処理の実行者として法１９条の５第１項１号の措置命令の名宛人とする。答案１
６５［必須］崩落が実際に始まる前の危険の段階で，生活環境保全上の支障のおそれを認定する。答案１
７４［必須］措置命令の内容を撤去・崩落防止など，本件の危険に即した具体的措置として示す。答案１
９５［必須］Ｃ社の処分者責任とＢ社の排出事業者としての補完的責任を異なる根拠条文で区別する。答案１
１０５［必須］法１９条の６第１項１号と２号を累積要件として検討し，一方のみで発令を認めない。答案１
１１４［必須］Ｃ社の経営悪化を，処分者等のみでは支障除去が困難又は不十分という１号要件に当てはめる。答案１
１２４［必須］Ｂ社の標準費用の３分の１という負担を，適正な対価の不負担という２号要件に当てはめる。答案１
１３５［必須］法１９条の８第１項４号を選択し，命令のいとまがない場合の先行命令なしの行政代執行を示す。答案２
１４４［必須］小規模崩落の開始と拡大兆候を，緊急性及び命令のいとまのなさに具体的に結び付ける。答案２
１６５［必須］許可取消し後のＣ社に法１９条の１０第２項３号を適用し，１９条の５の読替準用を示す。答案３
１８５［必須］取消後の命令の効果を，処理基準に従う保管その他必要な措置とし，通常の支障除去命令と区別する。答案３
２０５［高評価］危険が差し迫る一方で損害は未発生という事情から，実効的な危険除去と早期救済の優先順位を付ける。答案４（１）
２１４［必須］土地及び建物の所有権に基づく妨害予防請求の根拠と内容を示す。答案４（１）
２２４［必須］生命身体に関する人格権による差止請求を，所有権とは別の権利として検討する。答案４（１）
２６４［必須］被保全権利と急迫の危険等を示して，仮の地位を定める仮処分を検討する。答案４（１）
２７４［必須］Ｐ県を被告とする法３条６項１号の非申請型義務付けを特定する。答案４（２）
２８４［必須］Ｂ社への法１９条の６の措置命令を知事にさせる請求を特定する。答案４（２）
２９４［必須］Ｃ社への法１９条の５の措置命令を知事にさせる請求を特定する。答案４（２）
３０３［許容分岐］Ａ社への措置命令も候補として検討し，法律上の命令根拠と与件を照合する。答案４（２）。Ａ社への措置命令を検討する場合の条件付き候補。命令根拠と適法再委託の与件を照合する。
３１４［必須］義務付けを求める法律上の利益として原告適格を検討する。答案４（２）
３３４［必須］回復困難性を踏まえ，重大な損害を生ずるおそれを具体的に検討する。答案４（２）
３４４［必須］Ｃ社への民事救済等の実効性を考慮し，他に適当な方法がないという補充性を検討する。答案４（２）
３５４［必須］法３７条の２第５項に従い，行政庁の不行使の裁量逸脱濫用等の本案勝訴要件を検討する。答案４（２）
３６５［高評価］現実の危険除去を実現するため，行政代執行そのものの義務付けの可否を検討する。答案４（２）
３７４［高評価］代執行義務付けについて，処分性と廃掃法１９条の８の発動要件を踏まえた可能性を示す。答案４（２）
３８４［必須］本案に時間を要する危険を踏まえ，仮の義務付けを検討する。答案４（２）
３９４［必須］仮の義務付けについて，償えない損害・緊急性・本案理由の見込み等の法定要件を検討する。答案４（２）



(1)　答案と評価項目の対応

答案１は番号１～１２，答案２は番号１３～１５，答案３は番号１６～１９に対応する。

答案４の民事請求は番号２０～２６，Ｐ県への請求と射程は番号２７～４１に対応する。

番号３０はＡ社への命令を当然に認容する項目ではなく，許可業者への適法再委託等の与件から命令根拠を吟味するための条件付き候補である。

(2)　措置命令・事業停止・緊急代執行の区別

番号４の事業停止は将来の事業を止める措置であり，番号５・６の既存危険の除去とは役割が違う。

Ｂ社に対しては，番号９～１２のとおり，処分者等による除去の困難性と適正対価不負担等の双方が必要になる。

崩落前の危険でも通常の措置命令を検討し，現実の崩落と拡大兆候がある場合には，番号１３・１４の緊急性と命令のいとまのなさを別に判断する。

(3)　取消後の読替準用と効果

番号１６～１８の命令は，許可取消しによって改善命令の対象から外れた者に対する保管等の命令である。

生活環境上の支障のおそれを要しないことと，効果が適正保管その他必要な措置であることをセットで押さえる。

環境省の令和３年４月１４日付け指針は，この命令が適正保管を担保するもので，自らの処分を求めるものではないと説明する。

本件のように危険も認められるときは，法１９条の５の支障除去命令の経路が別に残る。

(4)　住民にとっての実効的な救済

番号２３のとおり，乙地区住宅地の隣接とＤ宅の直接隣接は同じではない。

所有物や生命身体への具体的危険を個別に検討した上で，番号２４の受忍限度等を論じる。

Ｃ社の資力等から命令だけで除去が進まない場合には，番号３６・３７の直接代執行の義務付けが真の救済へ近づく。

これらは原告適格，重大損害，補充性，本案勝訴要件と，廃掃法上の発動要件を別々に満たす必要がある。

(5)　答案の弱点と扱わなかった事項

数量・地形・Ｄ宅への到達可能性やＣ社の具体的資力は，問題文から確定できない。

答案では条件付き評価を用い，命令・差止め・直接代執行が必ず認められると一般化していない。

損害賠償や抽象的差止めを詳論せず，許可取消し自体の適否，設問１⑴で除外された特則にも分量を割いていない。

原因者負担原則等の理念は個別の条文要件と結び付けるために用い，理念だけで責任を決めない。

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１　同じ年度の司法試験の別の模範解答

同年度の問題と各科目の構成は，[法務省「令和３年司法試験問題」](https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00056.html)（https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00056.html）に掲載されている。

[令和３年度司法試験環境法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４１項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kankyou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)（https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-kankyou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/）

[令和３年度司法試験論文式試験の主要７科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-ronbunshiki-shuyou7kamoku-mohan-kaitou/)（https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-ronbunshiki-shuyou7kamoku-mohan-kaitou/）

[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

２　同じ科目の別の年度の記事


- ①[令和７年度司法試験環境法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した２８項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-kankyouhou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ②[令和６年司法試験環境法第２問の模範解答・評価項目―４２項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/r6-shihoushiken-kankyouhou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ③[令和５年司法試験環境法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３５項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r5-shihoushiken-kankyouhou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ④[令和４年司法試験環境法第２問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３０項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r4-shihoushiken-kankyouhou2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)


３　本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事

[産業廃棄物処理業者から適正処理困難通知を受けたとき―排出事業者の調査・措置・報告と措置命令（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/23/sanpai-tekisei-shori-konnan-tsuuchi/)（https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/23/sanpai-tekisei-shori-konnan-tsuuchi/）

[司法試験の過去問・参考答案一覧―令和元年～令和８年の年度別・科目別ガイド（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/shihoushiken-kakomon-touan-index/)（https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/shihoushiken-kakomon-touan-index/）

第７　出典及び確認状態

１　公式資料

[法務省「令和３年司法試験論文式試験問題・選択科目」](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)（https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf）

ＰＤＦ実頁３２～３３の環境法第２問及び資料。

[法務省「令和３年司法試験論文式試験問題出題の趣旨」](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf)（https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf）

ＰＤＦ実頁３６の第２問見出し以後と３７頁の環境法部分。

[法務省「令和３年司法試験の採点実感（選択科目）」](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf)（https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf）

ＰＤＦ実頁３４の環境法共通方針・第２問概要，３５頁の第２問見出し以後，３６～３８頁の関連部分。

同一ＰＤＦの別科目・第１問本文は本稿の根拠に用いていない。

２　法令

[廃棄物の処理及び清掃に関する法律・令和２年４月１日施行版](https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000137/20200401_429AC0000000061)（https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000137/20200401_429AC0000000061）

[行政事件訴訟法・平成２９年４月１日施行版](https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000139/20170401_427AC0000000059)（https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000139/20170401_427AC0000000059）

[民事保全法・令和２年４月１日施行版](https://laws.e-gov.go.jp/law/401AC0000000091/20200401_501AC0000000002)（https://laws.e-gov.go.jp/law/401AC0000000091/20200401_501AC0000000002）

[民法・令和３年４月２８日施行版](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089/20210428_503AC0000000024)（https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089/20210428_503AC0000000024）

[環境省「行政処分の指針について（通知）」令和３年４月１４日・環循規発第２１０４１４１号](https://www.env.go.jp/hourei/add/k104.pdf)（https://www.env.go.jp/hourei/add/k104.pdf）

ＰＤＦ実頁１，３８～３９の保管等命令に関する部分。

同通知１頁は平成３０年３月３０日付けの前指針を廃止しており，試験前に発出された令和３年通知を参照する。

法令と，地方自治法２４５条の４第１項に基づく技術的助言である行政解釈資料を区別して参照した。

３　裁判例

行政代執行の義務付けを検討すること自体は公式資料に明示されている。

本稿では，対応する裁判原文を独立確認した特定先例として引用せず，行訴法の処分概念と廃掃法の行政代執行制度から構成を示した。

４　確認状態

公式資料の状態資料状態確認範囲・留保
問題実読済み原記事の資料記録に基づく。今回，新たな公式資料の閲覧はしていない。
出題の趣旨実読済み原記事の確認記録に基づく。対象の版・頁・関連範囲は原記事から保持した記録による。
採点実感実読済み原記事の確認記録に基づく。関連範囲，資料間の相違と未確認部分の留保は原記事から保持した記録による。



確認済み：問題本文，公式資料の上記範囲，試験日前の最新施行版として選択した法令及び令和３年４月１４日付け指針の上記範囲。

指針の参照は令和８年１０月１６日に見直し，平成３０年指針から試験前発出の令和３年指針へ修正した。

公式資料の記載：何を論じることが期待されているかという記述。

独自分析：評価単位の原子化・重み，問題事実の当てはめ，採用した救済構成。

未確定：問題文に記載されないＤ宅の位置，具体的資力・損害，原文を独立確認していない裁判例の射程。

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## 令和３年度司法試験知的財産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４１項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-chizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-17
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重みと重み５の位置付け](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#r3-sec3-1)

- [２　設問が求めること](#r3-sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１](#sec4-1)

- [２　設問２](#sec4-2)

- [３　設問３⑴](#sec4-3)

- [４　設問３⑵](#sec4-4)

- [５　答案全体](#sec4-5)

- [６　重みの分布](#sec4-6)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

- [３　解説と別構成](#sec5-3)

- [第６　関連記事](#sec6)
- [１　同年度の問題](#sec6-1)

- [２　同じ科目の別の年度の記事](#r3-sec6-other-years)

- [３　評価項目の読み方](#sec6-2)

- [３　間接侵害・損害額・ライセンスの実務上の参照先](#sec6-3)

- [第７　出典及び確認状態](#sec7)
- [１　法務省の公式資料](#sec7-1)

- [２　当時の法令](#sec7-2)

- [３　裁判例](#sec7-3)

- [４　確認状態の区別](#sec7-4)


令和３年司法試験の知的財産法第１問について，公式資料から独自に抽出した４１項目と，２５００字以内の模範解答を示す。

評価項目と５段階の重みは法務省の公式採点基準ではない。

第１　この記事の対象と結論

本問の早見表項目内容
対象令和３年度 知的財産法第１問
問題・基準時[問題文と設問の指定](#sec3)及び[第７の出典・確認範囲](#sec7)による。問題の与件と指定された法令の時点を前提とする。
資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。版・対象範囲・留保は第７の確認状態を参照。
評価項目４１項目（重み５：１０項目）
重みの合計１６０（本記事独自の整理であり，公式の配点ではない。）
答案の字数２３３６字（答案部分の見出しを含み，空白・改行を除く可視文字数）
判例・法改正の留保[第７の法令・裁判例と資料の範囲](#sec7)を参照。既存の確認日・参照頁・未確認部分の留保を引き継ぐ。
年度別の案内[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)



対象は令和３年司法試験論文式試験の知的財産法第１問であり，法状態の基準日は選択科目試験が行われた令和３年５月１２日である。

各設問は独立して検討する。

設問１は均等侵害，設問２は消尽，設問３⑴は特許法１０１条２号の間接侵害，設問３⑵は同号の主観的要件と１０２条２項による損害額の算定が中心となる。

本稿の答案は，設問１・２では侵害を否定し，設問３⑴では差止請求を認め，設問３⑵では認識取得前の販売の除外と非侵害用途分の推定覆滅を検討する。

設問１の特段の事情及び設問２の新製造の評価は，理由付けを伴う別の結論も排除されていない。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

評価表は「番号｜評価項目｜重み｜出題の趣旨｜採点実感」の５列とし，記事全体で１から４１まで連番を付す。

頁数はリンク先PDFの実頁である。

「必須」「高評価」「負例」「許容分岐」と重みは別の区分であり，負例は避けるべき書き方を示す。

引用は必要な短い範囲に限り，引用のない欄の「記載なし」は対象関連部分を読んだ範囲での意味である。

３８と３９は損害不発生と推定覆滅という代替的な説明であり，双方を累積して要求するものではない。

３９は１０２条２項の適用を認める場合の説明となる。

補足的な条文確認や一般的な答案作法は，公式由来の評価表の集計から分ける。

２　５段階の重みと重み５の位置付け

重み５は答案の骨格又は採点実感が評価の分かれ目とした事項，４は出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）事項，３は一方が明示する中核の理由付け，２は一方が軽く触れる補強又は典型的な誤り，１は一方が控えめに触れるだけの事項とした。

本問の重み４を，両資料が全て「高く評価した」事項と読み替えることはできない。

番号1「金属製との請求項に樹脂製の針は該当せず，文言侵害を否定する」：文言侵害を否定して均等論へ進む入口である。

適用条件は，当該設問の検討時である。

番号9「意識的除外等の特段の事情がないという第５要件を提示する」：本件が詳しい検討を求める第５要件の規範である。

適用条件は，当該設問の検討時である。

番号11「代替を認識しながらあえて請求項に記載しなかった旨の客観的・外形的表示を第５要件の判断基準とする」：容易想到の不記載と区別する客観的・外形的表示の判断である。

適用条件は，当該設問の検討時である。

番号12「硬い針の開示と樹脂の自明性を技術的特徴に結び付け，外形的表示の有無を具体的に論証する」：当てはめを明細書の技術的特徴と接続する評価深度を分ける。

適用条件は，当該設問の検討時である。

番号15「適法に譲渡された個々の特許製品の使用・再譲渡には特許権の効力が及ばないと示す」：譲渡後の使用・再譲渡に対する効力という消尽の骨格である。

適用条件は，当該設問の検討時である。

番号19「元の製品と同一性を欠く製品の新たな製造なら権利行使が可能という基準を示す」：加工後に権利行使できる範囲を決める新製造の基準である。

適用条件は，当該設問の検討時である。

番号25「生産を，構成要件を満たさない物からこれを満たす物を新たに作出することと定義する」：医療機関による組合せを評価する「生産」の基準である。

適用条件は，当該設問の検討時である。

番号32「一般的用途とは異なることを踏まえ，調査結果付き警告又は訴訟提起による認識取得を論証する」：一般的用途との違いを踏まえたＣの認識の当てはめである。

適用条件は，当該設問の検討時である。

番号35「主観的要件充足前の販売は間接侵害不成立であり算定対象から除外する」：認識前後で侵害成立自体を分ける損害算定の骨格である。

適用条件は，当該設問の検討時である。

番号39「同項を適用する場合も非侵害用途分はＸ製品の販売減少との相当因果関係を阻害し推定が覆滅すると説明する」：非侵害用途と販売減少を結ぶ理由付けが評価を分ける。

３８を採る場合の累積要求ではない。

適用条件は，１０２条２項の適用を認めて覆滅を論じる場合。

38の損害不発生構成との選択・予備的関係である。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係


Ｘの特許発明は，縫合糸挿入用の針と保持用の針を固定し，同時に穿刺できる医療用器具である。

設問１のＡ製品では金属製の針を樹脂製に置き換えたこと，明細書が他の硬い針にも言及し，樹脂製の針がこれに含まれることは当業者に自明であったことが問題となる。

設問２のＢは使用済みのＸ製品を分解・洗浄・再組立て・滅菌して販売するが，部品交換はしていない。

再使用禁止の表示が消尽に与える意味と，これらの処理が新製造に当たるかを分けて検討する。

設問３のＣ製品は，仮の係止だけでは安全な一体化同時穿刺ができないが，医療機関がクリップを加えると全構成要件を満たす。

調査対象の症例の約３割でその使用が行われ，Ｘは調査結果を示してＣへ警告した。

差止請求と，Ｃの全販売利益を基礎とする損害賠償請求を区別する。


２　設問が求めること

設問が求めること設問立場・対象指定・仮定・除外答えるべき到達点
設問１樹脂針への置換明細書の硬い針と当業者の認識を評価。均等論と第５要件の特段の事情を検討する。
設問２使用済み器具の再生販売部品交換なし。禁止表示の効果と新製造を区別。消尽と製品同一性の総合判断を示す。
設問３Ｃ製品と医療機関のクリップ使用差止めと全販売利益に基づく損害請求は別問題。直接・間接侵害，認識時点と非侵害用途の損害への影響を論じる。


第４　評価項目と重み

１　設問１

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
1【必須】金属製との請求項に樹脂製の針は該当せず，文言侵害を否定する5[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「文言侵害が成立せず」[PDF21頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=21)「文言侵害が成立せず」
2【必須】技術的範囲を画する根拠として特許法７０条１項を示す3記載なし（対象関連範囲実読）[PDF24頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=24)「技術的範囲を画する際の根拠条文」
3【高評価】均等論を，所定の要件の下で異なる構成も技術的範囲に含める解釈法理として説明する4[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「均等論の意義・根拠」[PDF24頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=24)「均等論の内容」
4【高評価】一部置換だけで権利行使を免れられることの不都合から均等論採用の根拠を示す4[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「均等論の意義・根拠」[PDF24頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=24)「その採用の根拠を明示することが不可欠」
5【必須】相違部分の非本質性を示し，固定による同時穿刺という技術的特徴に即して当てはめる4[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「均等侵害の５要件が充足されるか否かを具体的に論述」[PDF21頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=21)「丁寧な当てはめ」
6【必須】針を樹脂製に置換してもＸ発明の目的・作用効果を維持できると検討する4[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「均等侵害の５要件が充足されるか否かを具体的に論述」[PDF24頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=24)「何と何が同一の作用効果を奏するか」
7【必須】当業者を主体とし製造等の時を基準とする置換容易性を示す4[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「均等侵害の５要件」[PDF24頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=24)「置換容易や公知技術非該当の基準時」
8【必須】Ａ製品全体が出願時公知技術と同一又は当業者に容易推考ではないという第４要件を正確に示す4[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「均等侵害の５要件」[PDF24頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=24)「対象製品（本問ではＡ製品）」
9【必須】意識的除外等の特段の事情がないという第５要件を提示する5[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「特段の事情」[PDF21頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=21)「第５要件」
10【必須】出願時に容易想到の同効材を請求項に書かなかっただけでは意識的除外にならないと示す4[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「特許請求の範囲に記載しなかっただけでは」[PDF24頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=24)「記載しなかったことだけで」
11【必須】代替を認識しながらあえて請求項に記載しなかった旨の客観的・外形的表示を第５要件の判断基準とする5[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「客観的，外形的にみて」[PDF21頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=21)「客観的，外形的にみて」
12【高評価】硬い針の開示と樹脂の自明性を技術的特徴に結び付け，外形的表示の有無を具体的に論証する5[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「自説を説得的に論証」[PDF24頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=24)「Ｘ発明の技術的特徴との関連」
13【負例】文言侵害／均等侵害という分類と，直接侵害／間接侵害という分類を混同しない2記載なし（対象関連範囲実読）[PDF24頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=24)「文言侵害及び均等侵害の関係と直接侵害及び間接侵害の関係」
14【負例】樹脂への置換が容易という事実だけで第４要件の非充足を導かない3記載なし（対象関連範囲実読）[PDF24頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=24)「この事情を当該要件の当てはめに引用し」


２　設問２

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
15【必須】適法に譲渡された個々の特許製品の使用・再譲渡には特許権の効力が及ばないと示す5[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「特許権の消尽を認めるべき」[PDF21頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=21)「消尽論の意義・根拠」
16【高評価】消尽の根拠として特許製品の円滑な流通を示す4[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「市場における特許製品の円滑な流通」[PDF24頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=24)「その根拠に全く言及しない」
17【高評価】消尽の根拠として譲渡時の利得確保の機会を示す4[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「特許権者の利得確保の機会の存在」[PDF24頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=24)「その根拠に全く言及しない」
18【必須】再使用禁止という権利者の主観的意思だけでは政策的な消尽の効果を変更できないと説明する4[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「特許権者の意思でその効力を変更することはできない」[PDF24頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=24)「特許権者Ｘの主観的意思」
19【必須】元の製品と同一性を欠く製品の新たな製造なら権利行使が可能という基準を示す5[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「同一性を欠く」[PDF21頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=21)「同一性を欠く新たな製品」
20【高評価】製品の属性・発明内容・加工交換の態様・取引実情を総合考慮する判断手法を示す4[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「取引の実情等を総合考慮」[PDF24頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=24)「総合考慮」
21【必須】部品交換のない分解・洗浄・再組立て・滅菌を技術的構成と関連付けて評価する4[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「分解，洗浄，再組立て，滅菌処理等」[PDF21頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=21)「Ｂによる再生処理の態様」
22【許容分岐】単回使用を要請する公衆衛生上の取引実情を論じる場合，禁止表示をその裏付けの一要素として位置付ける2記載なし（対象関連範囲実読）[PDF25頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=25)「公衆衛生の観点からその単回使用が強く要請」


３　設問３⑴

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
23【必須】Ｃ製品それ自体では一体化同時穿刺ができないため直接侵害を否定する4[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「直接侵害及び」[PDF21頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=21)「直接侵害及び」
24【必須】非侵害用途が存在し１０１条１号の専用品性がないと説明する4[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「一体化同時穿刺以外の態様で使用することが可能」[PDF25頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=25)「専用品に当たると解することには無理」
25【高評価】生産を，構成要件を満たさない物からこれを満たす物を新たに作出することと定義する5[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「「生産」の意義を明らかにしつつ」[PDF25頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=25)「「生産」の意義を明らかにしつつ」
26【必須】医療機関による係止とクリップ付加を充足品の生産に当てはめる4[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「Ｃ製品が「物の生産」に用いるものといえるか」[PDF21頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=21)「汎用クリップを使用しなければ」
27【高評価】添付文書の禁止と現実の３割の使用実態を対比し，生産用途の現実性を論証する4[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「禁じた添付文書の記載との関係」[PDF21頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=21)「一体化同時穿刺の方法が禁止されており」
28【高評価】課題解決に不可欠を，発明の特徴的技術手段を構成し課題の解決に不可欠なものと定義する4[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「「課題の解決に不可欠なもの」の意義」[PDF21頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=21)「「課題の解決に不可欠なもの」といえるか否か」
29【必須】Ｃ製品の針・一体化機構をＸ発明の同時穿刺による課題解決へ結び付ける4[PDF30頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=30)「Ｘ発明の技術的特徴との関係」[PDF21頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=21)「「課題の解決に不可欠なもの」といえるか否か」
30【必須】特許発明であることの認識を１０１条２号の主観的要件として示す4[PDF31頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=31)「主観的要件」[PDF21頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=21)「主観的要件」
31【必須】Ｃ製品が当該発明の実施に用いられることの認識を別に検討する4[PDF31頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=31)「主観的要件」[PDF21頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=21)「主観的要件」
32【高評価】一般的用途とは異なることを踏まえ，調査結果付き警告又は訴訟提起による認識取得を論証する5[PDF31頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=31)「Ｃへの警告や本件訴えの提起」[PDF25頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=25)「Ｃへの警告や本件訴えの提起」
33【負例】医師の行為が当然に非侵害だと根拠なく仮定し，従属説から間接侵害を否定しない2記載なし（対象関連範囲実読）[PDF25頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=25)「医師の行為は特許権侵害にはならない」
34【負例】本件で必要性のない１０１条３号の検討に分量を使わない2記載なし（対象関連範囲実読）[PDF25頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=25)「同条第３号の成否を検討」


４　設問３⑵

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
35【必須】主観的要件充足前の販売は間接侵害不成立であり算定対象から除外する5[PDF31頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=31)「主観的要件の充足が認められる前に販売されたＣ製品」[PDF25頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=25)「その数量を算定の基礎から除外」
36【必須】１０２条２項は侵害者利益を損害額とする法律上の事実推定であると示す4[PDF31頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=31)「法律上の事実推定規定」[PDF22頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=22)「同項の推定の覆滅」
37【必須】侵害がなければＸが利益を得た事情を同項の適用条件として本件へ当てはめる4[PDF31頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=31)「特許権者が利益を得られたであろう」[PDF22頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=22)「Ｃの侵害行為がなければ，Ｘが利益を得られた」
38【許容分岐】非侵害用途分はＣの販売がなければＸ製品が売れたとはいえず損害不発生・適用否定となる構成を示す（相互に代替・予備的）4[PDF31頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=31)「損害が生じていない」[PDF22頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=22)「損害の発生が認められず」
39【必須】同項を適用する場合も非侵害用途分はＸ製品の販売減少との相当因果関係を阻害し推定が覆滅すると説明する（相互に代替・予備的）5[PDF31頁](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf#page=31)「相当因果関係を阻害する事情」[PDF25頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=25)「といった理由にまできちんと言及」
40【負例】一般的な覆滅事由の列挙で済ませず認識前販売と非侵害用途を本問の事実として処理する2記載なし（対象関連範囲実読）[PDF25頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=25)「競合品の存在や侵害者の営業努力等」


５　答案全体

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
41【負例】１０１条２号等の条・項・号の階層を正確に引用する2記載なし（対象関連範囲実読）[PDF23頁](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf#page=23)「「（同）条第２項」又は「（同）条第１項第２号」」


６　重みの分布

表の全４１項目について，重み１は０件，２は６件，３は２件，４は２３件，５は１０件である。

N＝０＋６＋２＋２３＋１０＝４１，W＝０＋２×６＋３×２＋４×２３＋５×１０＝１６０となる。

負例と許容分岐も表の分布には含めているが，重み合計を得点又は全答案への累積要求と扱うことはできない。

第５　模範解答

１　前提と表記

以下はAIが作成した参考答案であり，法務省の公表答案ではない。

特許法の名称を適宜省略し，条・項・号を区別する。

答案は改行込み２３６４字，改行を除いて２３４０字であり，見出しと末尾の「以上」を含む。

２　答案


１　設問１

（１）特許発明の技術的範囲は，特許請求の範囲の記載に基づいて定める（特許法７０条１項）。

Ａ製品の樹脂製の針は金属製の針に当たらず，文言侵害は成立しない。

（２）もっとも，一部の置換だけで権利行使を免れられると発明保護を全うできず衡平にも反するため，解釈上，所定の要件の下で均等な構成も技術的範囲に含まれる。

すなわち，相違部分が発明の本質的部分でなく，置換しても発明の目的を達成でき同一の作用効果を奏し，対象製品の製造等の時に当業者が置換を容易に想到でき，対象製品が出願時の公知技術と同一又は当業者が当該出願時にこれから容易に推考できたものではなく，意識的除外等の特段の事情がなければ，均等侵害が成立する。

本件の特徴は２本の針を固定し同時穿刺を可能にした点にあり，金属という材質自体は本質的部分ではない。

樹脂製でも同じ目的・作用効果を実現でき，出願時から置換が容易であるから製造時にも容易に想到できる。

置換の容易性は，Ａ製品全体が出願時の公知技術から容易推考であることを意味せず，第４要件を否定する事情はない。

（３）出願時に樹脂への置換を容易に想到できたのに請求項に記載しなかっただけでは，第５要件の特段の事情には当たらない。

早期出願を迫られる出願人に，将来の侵害態様を全て記載させるのは相当でないからである。

他方，代替構成を認識しながらあえて記載しなかった旨を客観的・外形的に表示したときは，第三者の信頼を保護する禁反言から均等の主張は許されない。

本件明細書は針の代替材質について硬い針も使用できると明示し，樹脂製の針がこれに含まれることは当業者に自明である。

材質は同時穿刺を実現する針の剛性に関わる記載であり，技術的構成と無関係な一般的記載ではない。

金属に限定した請求項と併せれば，樹脂による代替を認識しながら記載しなかった旨の外形的表示と評価できる。

補正の不存在はこれを妨げない。

したがって，第５要件を欠き，Ａの製造販売は侵害とならない。

２　設問２

（１）Ｘが国内で適法に譲渡した個々のＸ製品については，特許権の目的が達成され，その使用・再譲渡には効力が及ばないと解する。

流通の安全を確保し，譲渡時に対価確保の機会を得た権利者の二重利得を防ぐためである。

消尽は政策的に権利の効力を画するから，再使用禁止というＸの意思表示だけでは阻止できない。

（２）ただし，加工等により元の特許製品と同一性を欠く製品が新たに製造された場合は，特許権を行使できる。

製品の機能・構造・材質・用途・耐用期間・使用態様，発明内容，加工・部材交換の態様及び取引の実情等を総合して判断する。

医療器具では衛生上の単回使用の要請があり，禁止表示もその実情の一要素となる。

しかし，Ｂは部品を交換せず，分解・洗浄・再組立て・滅菌を行うにとどまる。

２本の針を固定して同時穿刺する構成は元の部品のまま維持されており，単回使用の表示から直ちにその技術的機能が失われたとはいえない。

禁止表示を決定的とせず加工の程度を重視すれば，同一性を欠く新製造には当たらない。

したがって消尽の効果が及び，Ｂの販売は侵害とならない。

３　設問３⑴

（１）Ｃ製品はそのままでは安全な一体化同時穿刺ができず，αを充足する物の直接侵害は成立しない。

また，別々に穿刺する実用的用途があるから，１０１条１号の専用品でもない。

同条２号を検討する。

（２）「生産」とは，発明の構成要件を充足しない物を素材として，これを充足する物を新たに作り出すことをいう。

医療機関が係止したＣ製品にクリップを付加すると，全要件を充足する安全な同時穿刺器具が作出される。

禁止表示やクリップの必要性はあるが，３割の症例で現実に行われる以上，特異な使用ではなく，Ｃ製品はその生産に用いる物に当たる。

「課題の解決に不可欠」とは，発明の特徴的な技術手段を構成し，その作用により課題を解決するため不可欠なことをいう。

Ｃ製品の２本の針と一体化機構は，クリップによる補強を伴い，迅速・確実な縫合という課題を解決する同時穿刺構造を実現するから，これに当たる。

クリップ自体の汎用品性と対象物を混同してはならず，この専用構成のＣ製品は広く一般に流通する規格品・普及品には当たらない。

（３）Ｃは調査結果を示した警告により，Ｘ発明が特許発明であること及びＣ製品がその実施に用いられることを認識したといえる。

禁止表示はこの現実の認識を覆さず，少なくとも訴訟で具体的使用実態を示された後は認識を否定し難い。

Ｃは業として製造販売を継続しており，２号の間接侵害が成立する。

医師の診療も業としての実施であり，医療器具の組合せは６９条３項の調剤行為でもない。

医師だから当然非侵害とはいえない。

Ｘは１００条１項により製造販売の差止めを請求できる。

４　設問３⑵

（１）Ｃは，認識取得前の販売には１０１条２号の間接侵害が成立せず，その数量を算定対象から除くべきと反論できる。

１０３条の過失推定で同号固有の認識を代替できない。

（２）１０２条２項は侵害者の利益額を損害額とする法律上の事実推定規定である。

侵害がなければＸが利益を得た事情があれば適用され，Ｘも実施品を販売しているから，間接侵害への適用は妨げられない。

しかし，認識取得後でも，同時穿刺に用いられない販売分は，Ｃの販売がなければＸ製品が売れた関係になく，Ｘに損害がない。

また，適用を認めても，その分には相当因果関係を阻害する事情があり，推定が覆滅されると主張できる。

Ｃは非侵害用途の７割に対応する利益の控除を求めるべきである。

ただし，症例比率を販売数量・利益に当てるには調査対象・期間との対応が必要であり，３割を直ちに確定賠償割合とすることはできない。

以上



３　解説と別構成

評価項目と答案の対応表

重み５・４及び条件付きの項目の参照箇所を示す。負例は誤った記述を避けるための項目であり，別構成の記載を一律に求めるものではない。

表に掲げない重み３以下の番号は，２・１３～１４・３３～３４・４０～４１である。対応する設問の答案と，以下の解説を併せて参照する。

評価項目と答案の対応（重み５・４及び条件付きの項目）番号重み評価項目答案の該当箇所・留保
15【必須】金属製との請求項に樹脂製の針は該当せず，文言侵害を否定する答案１
34【高評価】均等論を，所定の要件の下で異なる構成も技術的範囲に含める解釈法理として説明する答案１
44【高評価】一部置換だけで権利行使を免れられることの不都合から均等論採用の根拠を示す答案１
54【必須】相違部分の非本質性を示し，固定による同時穿刺という技術的特徴に即して当てはめる答案１
64【必須】針を樹脂製に置換してもＸ発明の目的・作用効果を維持できると検討する答案１
74【必須】当業者を主体とし製造等の時を基準とする置換容易性を示す答案１
84【必須】Ａ製品全体が出願時公知技術と同一又は当業者に容易推考ではないという第４要件を正確に示す答案１
95【必須】意識的除外等の特段の事情がないという第５要件を提示する答案１
104【必須】出願時に容易想到の同効材を請求項に書かなかっただけでは意識的除外にならないと示す答案１
115【必須】代替を認識しながらあえて請求項に記載しなかった旨の客観的・外形的表示を第５要件の判断基準とする答案１
125【高評価】硬い針の開示と樹脂の自明性を技術的特徴に結び付け，外形的表示の有無を具体的に論証する答案１
155【必須】適法に譲渡された個々の特許製品の使用・再譲渡には特許権の効力が及ばないと示す答案２
164【高評価】消尽の根拠として特許製品の円滑な流通を示す答案２
174【高評価】消尽の根拠として譲渡時の利得確保の機会を示す答案２
184【必須】再使用禁止という権利者の主観的意思だけでは政策的な消尽の効果を変更できないと説明する答案２
195【必須】元の製品と同一性を欠く製品の新たな製造なら権利行使が可能という基準を示す答案２
204【高評価】製品の属性・発明内容・加工交換の態様・取引実情を総合考慮する判断手法を示す答案２
214【必須】部品交換のない分解・洗浄・再組立て・滅菌を技術的構成と関連付けて評価する答案２
222【許容分岐】単回使用を要請する公衆衛生上の取引実情を論じる場合，禁止表示をその裏付けの一要素として位置付ける答案２。条件・構成の選択は評価項目欄及び従来の解説による。別構成を累積要求しない。
234【必須】Ｃ製品それ自体では一体化同時穿刺ができないため直接侵害を否定する答案３
244【必須】非侵害用途が存在し１０１条１号の専用品性がないと説明する答案３
255【高評価】生産を，構成要件を満たさない物からこれを満たす物を新たに作出することと定義する答案３
264【必須】医療機関による係止とクリップ付加を充足品の生産に当てはめる答案３
274【高評価】添付文書の禁止と現実の３割の使用実態を対比し，生産用途の現実性を論証する答案３
284【高評価】課題解決に不可欠を，発明の特徴的技術手段を構成し課題の解決に不可欠なものと定義する答案３
294【必須】Ｃ製品の針・一体化機構をＸ発明の同時穿刺による課題解決へ結び付ける答案３
304【必須】特許発明であることの認識を１０１条２号の主観的要件として示す答案３
314【必須】Ｃ製品が当該発明の実施に用いられることの認識を別に検討する答案３
325【高評価】一般的用途とは異なることを踏まえ，調査結果付き警告又は訴訟提起による認識取得を論証する答案３
355【必須】主観的要件充足前の販売は間接侵害不成立であり算定対象から除外する答案４
364【必須】１０２条２項は侵害者利益を損害額とする法律上の事実推定であると示す答案４
374【必須】侵害がなければＸが利益を得た事情を同項の適用条件として本件へ当てはめる答案４。条件・構成の選択は評価項目欄及び従来の解説による。別構成を累積要求しない。
384【許容分岐】非侵害用途分はＣの販売がなければＸ製品が売れたとはいえず損害不発生・適用否定となる構成を示す（相互に代替・予備的）答案４。条件・構成の選択は評価項目欄及び従来の解説による。別構成を累積要求しない。
395【必須】同項を適用する場合も非侵害用途分はＸ製品の販売減少との相当因果関係を阻害し推定が覆滅すると説明する（相互に代替・予備的）答案４



設問１では，均等論そのものの採用根拠と第５要件の禁反言の根拠を分ける。

置換が容易であることと対象製品全体が出願時の公知技術から容易推考できることも区別する。

本答案は硬い針の開示を技術的構成に関する代替の外形的表示と評価したが，樹脂の具体的な開示の程度を重視して特段の事情を否定する場合も，事実の評価と規範との接続が必要となる。

設問２では，再使用禁止の意思表示だけで消尽を阻止できるとしない。

他方，衛生上の単回使用の必要性と表示を，製品の属性・使用態様・取引の実情を示す事情として考慮する余地はある。

本答案は部品交換がないことなどから新製造を否定したが，衛生上の寿命等を重視して同一性の喪失を論じる別構成も，総合考慮の理由が要る。

設問３⑴は，医療機関の組合せによる生産とＣによるそのための物の供給を分ける。

クリップが汎用品であることだけで，問題となるＣ製品の汎用品性を決めてはならない。

医師の行為を根拠なく非侵害と仮定せず，特許法６９条３項の調剤に関する例外の対象とも区別する。

この条文確認は補足であり，公式資料が同項の説明を独立の必須事項としたという意味ではない。

設問３⑵では，主観的要件充足前は侵害が成立しない問題と，成立後の非侵害用途分について損害又は因果関係がない問題を区別する。

番号３８の損害不発生・適用否定と，番号３９の推定覆滅は代替的な構成である。

完成答案は両者を主位・予備的に示した。

症例比率から販売数量や利益の比率を直ちに確定することには別の検証が必要となる。

第６　関連記事

１　同年度の問題

[令和３年度司法試験民事系第１問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-minji1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

[令和３年度司法試験刑事系第１問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-keiji1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

[令和３年司法試験知的財産法第２問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-chizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)（https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-chizai2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/）

[令和３年度司法試験論文式試験の主要７科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-ronbunshiki-shuyou7kamoku-mohan-kaitou/)（https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-ronbunshiki-shuyou7kamoku-mohan-kaitou/）

２　同じ科目の別の年度の記事


- ①[令和７年度司法試験知的財産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した２５項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-chizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ②[令和６年度司法試験知的財産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４１項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/r6-shihoushiken-chizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ③[令和５年度司法試験知的財産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４８項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r5-shihoushiken-chizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ④[令和４年度司法試験知的財産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３９項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r4-shihoushiken-chizai1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)


３　評価項目の読み方

[令和７年度司法試験公法系第１問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/27/r7-shihoushiken-kouhou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

５段階の重みや評価表の見せ方を比較するための関連記事であり，本問の法的内容の根拠ではない。

３　間接侵害・損害額・ライセンスの実務上の参照先

間接侵害の成否，損害額の立証及び和解金の消費税は，実務では分けて検討する必要がある。

[修理・再生品は特許権侵害になるか―消尽，新たな生産，交換部品及び間接侵害（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/24/tokkyo-shuri-saiseihin-syoujin-kansetsu-shingai/)（https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/24/tokkyo-shuri-saiseihin-syoujin-kansetsu-shingai/）

[特許法１０２条の損害額算定を整理した記事](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/15/tokkyoho-102-songai-keisan/)（https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/15/tokkyoho-102-songai-keisan/）

[特許ライセンスの数量超過が判明したとき―許諾範囲，消尽，追加実施料及び和解金の消費税（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/tokkyo-license-suuryou-chouka-syoujin-shouhizei/)（https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/tokkyo-license-suuryou-chouka-syoujin-shouhizei/）

これらは実務上の参照先であり，後年の法令・行政資料を令和３年の本問の解答根拠に取り込むものではない。

第７　出典及び確認状態

１　法務省の公式資料

[令和３年司法試験論文式試験問題・選択科目](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)のPDF１８～１９頁，第１問を確認した。

[令和３年司法試験論文式試験問題出題趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf)はPDF３０頁の知的財産法見出しから３１頁の第２問直前まで，[令和３年司法試験の採点実感](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf)はPDF２１～２２頁の第１問採点方針，２３頁の科目共通部分以降の第１問部分，２４頁，２５頁の第２問直前まで，２８頁の共通末尾を確認した。

PDF全体の取得と，対象範囲の実読は区別している。

２　当時の法令

[特許法・令和３年４月２８日施行版](https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121/20210428_503AC0000000024)の本則２条，６８～７０条，１００～１０３条をe-Gov法令APIで確認した。

試験実施日までに施行された版を用いており，後発改正で本問の答案要求を変更していない。

３　裁判例

[最高裁平成２９年３月２４日第二小法廷判決（平成２８年（受）第１２４２号）・マキサカルシトール事件](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-86634.pdf)は日本語判決のPDF１～７頁の理由を確認した。

[最高裁平成１９年１１月８日第一小法廷判決（平成１８年（受）第８２６号）・インクタンク事件の裁判所公表英訳](https://www.courts.go.jp/ip/eng/assets/ip/eng/chizai_en/chizai_en-pdf-1666.pdf)は，特にPDF９～１０頁の最高裁の判断を確認した。

英訳８頁にある原審の基準と最高裁の判断を混同していない。

日本語原判決の独立確認はできていない。

[東京地裁平成２３年６月１０日判決（平成２０年（ワ）第１９８７４号）・医療用器具事件](https://www.courts.go.jp/assets/hanrei/hanrei-pdf-81477.pdf)は日本語判決のうちPDF１０１～１０２頁，１０４～１１０頁，１４３～１４９頁の関連理由を確認した。

同事件の具体的な器具構造・使用比率を本問の事実へ置き換えてはいない。

ボールスプライン事件（最高裁平成１０年２月２４日第三小法廷判決・平成６年（オ）第１０８３号）及びごみ貯蔵器事件（知財高裁平成２５年２月１日特別部判決・平成２４年（ネ）第１００１５号）は本稿では公式資料の記載に基づく参照であり，各原判決の独立確認済みとはしていない。

４　確認状態の区別

公式資料の状態資料状態確認範囲・留保
問題実読済み原記事の資料記録に基づく。今回，新たな公式資料の閲覧はしていない。
出題の趣旨実読済み原記事の確認記録に基づく。対象の版・頁・関連範囲は原記事から保持した記録による。
採点実感実読済み原記事の確認記録に基づく。関連範囲，資料間の相違と未確認部分の留保は原記事から保持した記録による。



法令・判決の実読範囲，公式資料に書かれた要求，本件の当てはめと独自評価は別のものとして扱った。

４１項目の粒度，重み，模範解答及び別構成の評価は本稿の判断である。

原判決の未到達部分を，資料が存在しないこと又は判例がないことの根拠にはしていない。

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## 令和３年司法試験倒産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３８項目と５段階の重み付け（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-tousan1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-17
Category: 司法試験の過去問, 司法試験・司法修習

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　評価項目の示し方と重み付けの基準](#sec2)
- [１　評価項目の示し方](#sec2-1)

- [２　５段階の重み付けの基準](#sec2-2)

- [第３　本問の概要](#sec3)
- [１　問題文と事実関係](#r3-sec3-1)

- [２　設問が求めること](#r3-sec3-2)

- [第４　評価項目と重み](#sec4)
- [１　設問１](#sec4-1)

- [２　設問２](#sec4-2)

- [３　設問３](#sec4-3)

- [４　重みの分布](#sec4-4)

- [第５　模範解答](#sec5)
- [１　答案の前提と表記](#sec5-1)

- [２　答案](#sec5-2)

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- [３　裁判例](#sec7-3)

- [４　確認状態](#sec7-4)


令和３年司法試験の倒産法第１問について，法務省の出題の趣旨及び採点実感から評価項目を抽出し，模範解答を示す。

評価項目と重みは本記事独自の分析であり，法務省の公式採点基準・配点ではない。

第１　この記事の対象と結論

本問の早見表項目内容
対象令和３年度 倒産法第１問
問題・基準時[問題文と設問の指定](#sec3)及び[第７の出典・確認範囲](#sec7)による。問題の与件と指定された法令の時点を前提とする。
資料出題の趣旨・採点実感に基づく分析。版・対象範囲・留保は第７の確認状態を参照。
評価項目３８項目（重み５：８項目）
重みの合計１４８（本記事独自の整理であり，公式の配点ではない。）
答案の字数２０２３字（答案部分の見出しを含み，空白・改行を除く可視文字数）
判例・法改正の留保[第７の法令・裁判例と資料の範囲](#sec7)を参照。既存の確認日・参照頁・未確認部分の留保を引き継ぐ。
年度別の案内[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)



対象は[令和３年司法試験論文式試験・選択科目の問題](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)の倒産法第１問である。

請負契約解除後の代金処理と，振込時期の異なる二つの相殺場面を扱う。

設問１は民法６４２条の特則により既払５０００万円の返還を要せず，未払１億円は破産債権となる。

設問２ではＢ銀行は相殺によって支払を拒絶でき，設問３では拒絶できない。

評価項目は３８項目，重み合計は１４８，重み５は８項目である。

重み５の番号は２・４・７・１３・１６・１７・３０・３３であり，適用条件と論述の内容は第４で説明する。

第２　評価項目の示し方と重み付けの基準

１　評価項目の示し方

各項目は一つの判定対象に整理し，必須，高評価，誤りの回避，許容分岐を区別した。

重みと区分は別であり，高評価事項を全答案に一律要求するものではない。

番号１５は支払不能時点を５月３１日とする構成と６月１日とする構成の許容幅であり，両方の結論を書く必要はない。

根拠欄の頁はPDFの実頁である。

「記載なし」は倒産法第１問及び関連する共通記述を読んだ結果であり，未閲覧を意味しない。

２　５段階の重み付けの基準

重み５は答案の骨格又は採点実感が評価の分かれ目とした事項，４は出題の趣旨が検討を求め，採点実感も取り上げた（高く評価した・多数の答案の不足を指摘した）事項，３は一方が明示する中核の理由付け等，２は軽い補強又は典型的な誤り，１は控えめな言及である。

重み４を全て「高く評価された事項」と言い換えず，各行の根拠に従って判定した。

段階ごとの件数割当ては行っていない。

第３　本問の概要

１　問題文と事実関係


Ａ社は倉庫の建設代金１億５０００万円のうち５０００万円を前払いし，Ｅ建設は工事を完成したが引渡しは終えていない。

一方，Ａ社の水濡れ商品を買ったＦ商店は，Ｂ銀行・Ｃ信用金庫・Ｄ銀行の３口座のいずれかへ３００万円を振り込むこととされた。

Ａ社は融資を得られず買掛金の支払を徒過し，６月３日の内密の協議を経て８日に支払停止等の通知を発送し，９日にＢ銀行がこれを受領した。

１５日に破産申立て，２５日に開始決定がある。

３設問は独立し，設問２の振込日は５日，設問３は１６日で申立てについてＢが善意であった。


２　設問が求めること

設問が求めること設問立場・対象指定・仮定・除外答えるべき到達点
設問１倉庫請負と注文者の破産完成済み・未引渡し。既払５０００万円。民法６４２条の特則と既払・未払報酬の帰趨を示す。
設問２５日の振込とＢ銀行の相殺各問は独立。通知発送と９日受領を区別。７１条各号，支払不能と支払停止を順に検討する。
設問３１６日の振込と相殺Ｂは１５日の申立てを知らない。４号不適用だけで止めず，３号と２項例外から終点を示す。


第４　評価項目と重み

１　設問１

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１【必須】開始時にＡの残代金支払義務とＥの引渡義務が残り，双方未履行であると捉える。４PDF２１頁。本件請負契約が双方未履行の状態にあるPDF１頁。請負人の契約上の義務は履行を完了している
２【必須】民法６４２条１項本文を破産法５３条１項の特則として適用し，両規律を任意選択の関係にしない。５PDF２１頁。破産法第５３条第１項の特則である民法第６４２条PDF１頁。「特則」の意義を理解していない
３【負例】解除が認められるという設問の仮定に従い，解除の可否そのものを長く論じない。２記載なしPDF２頁。破産管財人による解除が可能かどうかについて長々と論じている
４【必須】民法６４２条による解除の効果が出来高部分には及ばないと説明する。５PDF２１頁。Ｘによる解除の効果が出来高部分には及ばないPDF２頁。解除の効果が出来高部分には及ばない
５【高評価】仕事完成債務の全部履行に対し，既払額は全報酬の３分の１にとどまると評価する。４PDF２１頁。支払済みの報酬は５０００万円（全体の３分の１）にすぎずPDF２頁。支払済みの報酬は全体の３分の１にすぎない
６【必須】既払５０００万円について原状回復の必要がなく，返還・配当処理の対象とならないとする。４PDF２１頁。原状回復の必要がないPDF２頁。破産手続における処理の対象とはならない
７【必須】未払１億円を民法６４２条２項の既にした仕事の報酬として破産債権に分類する。５PDF２１頁。「既にした仕事の報酬」に当たることから，破産債権PDF２頁。民法第６４２条第２項
８【負例】財団が財団債権者として自己に対する原状回復請求権を持つという主体の取り違えをしない。３記載なしPDF２頁。破産財団が財団債権として原状回復請求権を有する
９【負例】工事開始前の予算額登記という与件がないのに不動産工事の先取特権の成立を断定しない。２記載なしPDF２頁。工事開始前に予算額を登記することが必要


２　設問２

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
１０【必須】Ｂの貸金返還請求権を開始前の原因による破産債権（破産法２条５項）と位置付ける。４PDF２１頁。貸金返還請求権は，破産手続開始前の原因に基づいてPDF２頁。破産法第２条第５項
１１【必須】Ｂの預金払戻債務は６月５日の振込受入時に発生すると捉える。４PDF２１頁。Ｂ銀行がＡ社に対して債務を負担PDF２頁。預金払戻債務の発生時期を払戻請求時とする答案
１２【必須】開始時の債権債務の対立を指摘し，破産法６７条１項の原則的相殺権から検討を始める。４PDF２１頁。破産法第６７条第１項PDF２頁。同法第６７条第１項により，原則として相殺が可能
１３【必須】７１条１項各号を個別に検討し，合理的期待の一般論だけで相殺可否を決めない。５PDF２１頁。破産法第７１条第１項各号の適用の有無PDF２頁。一般論として相殺の合理的期待の有無により
１４【必須】破産法２条１１項を根拠に，支払能力を欠き期限到来債務を一般的・継続的に弁済できない状態を支払不能と定義する。４PDF２１頁。同法第２条第１１項を摘示して支払不能の定義PDF３頁。同法第２条第１１項
１５【許容分岐】支払不能時点を５月３１日又は理由を示して６月１日と認定し，振込がその後であると示す。４PDF２１頁。同年６月１日との考え方もあり得る。PDF３頁。同年６月１日との考え方もあり得る。
１６【高評価】融資不調・Ｇ以外の買掛金・借入金の弁済見込みの欠如を，一般性・継続性の要件に結び付ける。５PDF２１頁。事例に掲げられた具体的な事実を拾い出してPDF３頁。「一般的かつ継続的」との要件への当てはめ
１７【必須】７１条１項２号は支払不能後の債務負担一般を禁ずるものではなく，加重要件により不当な相殺状態の作出を対象とすると説明する。５PDF２１頁。これらの加重要件が設けられている趣旨PDF３頁。評価に大きな差が生ずる論点となった
１８【高評価】専相殺目的は相殺権者Ｂの主観的意図を対象とすることを理解して検討する。３記載なしPDF３頁。相殺権者の主観的意図のみが問題となる
１９【高評価】Ｂの関与がなくＦの口座選択による入金であることから，Ｂの専相殺目的を否定する。４PDF２１頁。Ｂ銀行の関与がなく，Ｆ商店の選択によってPDF３頁。Ｂ銀行の関与がなく，Ｆ商店の選択によって
２０【高評価】Ｆの振込にＡの財産処分行為が介在せず，ＢがＡと財産処分契約を締結した場合に当たらないと検討する。４PDF２１頁。破産者の財産の処分を内容とする契約PDF３頁。破産者の行為が介在しない
２１【高評価】Ｂが既発生のＦの売買代金債務を引き受けたわけではないと検討する。４PDF２１頁。既に発生している他人の「債務を引き受ける」PDF３頁。既に発生している他人の「債務を引き受ける」ものではない
２２【必須】６月５日は開始前・申立前であり，７１条１項１号・４号も適用されないと明示する。４PDF２１頁。同項第１号，第３号及び第４号PDF３頁。同項第１号及び第４号の適用がないことは明らか
２３【必須】支払停止を一般的・継続的な弁済不能の外部表示行為と定義し，客観的な支払不能と区別する。４PDF２１頁。外部に表示する行為PDF３頁。債務者の外部的態度
２４【高評価】６月３日の内密の協議に外部表明性がなく，支払停止に当たらないと評価する。３記載なしPDF３頁。外部表明性がないとして支払停止に該当しない
２５【必須】支払停止の時期は通知到達日の６月９日ではなく，発送日の６月８日と特定する。４PDF２１頁。令和２年６月８日に本件通知を発送したことが支払停止PDF３頁。通知の発送時である令和２年６月８日
２６【必須】６月５日は支払停止前であるから３号を排除し，まだない停止への悪意の有無を排除理由にしない。４PDF２１頁。支払停止後の債務負担に当たらないPDF４頁。同月５日の時点で支払停止について悪意かどうかを論ずる余地はない
２７【必須】禁止事由を全て排除した上で，Ｂは相殺により３００万円の支払請求を拒絶できると答える。３記載なしPDF４頁。「拒絶することができる」とすべき


３　設問３

番号評価項目重み出題の趣旨採点実感
２８【必須】申立後の６月１６日の負担であっても，申立てを知らなかったため７１条１項４号を適用しない。４PDF２２頁。同号の適用はないPDF４頁。同号の適用はないとの論述
２９【負例】申立予定の認識・重過失・合理的期待の欠如により，設問が明示する申立てについての善意を覆さない。３記載なしPDF４頁。問題文において明示されている指示を無視ないし曲解
３０【必須】Ｂは９日に支払停止を知り，その後の１６日に預金債務を負担したため７１条１項３号が適用されるとする。５PDF２２頁。支払停止後の債務負担に当たることからPDF４頁。破産法第７１条第１項第３号の適用があるとした上で
３１【負例】６月１６日を６月２５日の開始後と取り違えて７１条１項１号を適用しない。３記載なしPDF４頁。破産手続開始後に債務を負担したものであるとして
３２【必須】３号該当で終えず，７１条２項各号の相殺禁止の例外を検討する。４PDF２２頁。同条第２項各号の適用の有無PDF４頁。同条第２項の相殺禁止の例外
３３【高評価】２項２号の趣旨を，相殺の担保的効力に対する合理的期待の保護と説明する。５PDF２２頁。相殺の担保的効力に対する破産債権者の合理的な期待を保護PDF４頁。その趣旨に触れつつ
３４【必須】前に生じた原因を，相殺期待を直接かつ具体的に基礎付ける原因に限定する。４PDF２２頁。期待を直接かつ具体的に基礎付けるPDF４頁。相殺の合理的な期待があるとする答案
３５【必須】従前の当座取引関係と３口座からＦが選べる事情を踏まえ，本件振込について具体的な相殺期待がないと評価する。４PDF２２頁。事例に掲げられた具体的な事実に照らしPDF４頁。複数の金融機関の中から振込先として
３６【高評価】Ｂが主要取引銀行であるだけの入金期待は抽象的であり，例外の根拠にはならないと検討する。３記載なしPDF４頁。抽象的な期待にとどまるもの
３７【負例】振込預金債務を停止条件付債務と決め付け，６７条２項だけで相殺可否を処理しない。３記載なしPDF４頁。Ｂ銀行の預金払戻債務が停止条件付債務であるとして
３８【必須】４号不適用でも３号と２項の検討を経て，相殺では支払請求を拒絶できないと答える。４PDF２２頁。基本的には消極の方向で結論PDF４頁。直ちに相殺が認められるとの結論


４　重みの分布

重み１：０項目，２：２項目，３：８項目，４：２０項目，５：８項目である。

総数は０＋２＋８＋２０＋８＝３８，重み合計は１×０＋２×２＋３×８＋４×２０＋５×８＝１４８となる。

番号２：民法６４２条１項本文を破産法５３条１項の特則として適用し，両規律を任意選択の関係にしない。

本設問の処理を支える骨格として重み５とした。

適用条件は，本設問の標準ルートに適用。

番号４：民法６４２条による解除の効果が出来高部分には及ばないと説明する。

本設問の処理を支える骨格として重み５とした。

適用条件は，本設問の標準ルートに適用。

番号７：未払１億円を民法６４２条２項の既にした仕事の報酬として破産債権に分類する。

本設問の処理を支える骨格として重み５とした。

適用条件は，本設問の標準ルートに適用。

番号１３：７１条１項各号を個別に検討し，合理的期待の一般論だけで相殺可否を決めない。

本設問の処理を支える骨格として重み５とした。

適用条件は，本設問の標準ルートに適用。

番号１６：融資不調・Ｇ以外の買掛金・借入金の弁済見込みの欠如を，一般性・継続性の要件に結び付ける。

本設問の処理を支える骨格として重み５とした。

適用条件は，本設問の標準ルートに適用。

番号１７：７１条１項２号は支払不能後の債務負担一般を禁ずるものではなく，加重要件により不当な相殺状態の作出を対象とすると説明する。

加重要件が評価の大きな分かれ目とされたため重み５とした。

適用条件は，本設問の標準ルートに適用。

番号３０：Ｂは９日に支払停止を知り，その後の１６日に預金債務を負担したため７１条１項３号が適用されるとする。

本設問の処理を支える骨格として重み５とした。

適用条件は，本設問の標準ルートに適用。

番号３３：２項２号の趣旨を，相殺の担保的効力に対する合理的期待の保護と説明する。

本設問の処理を支える骨格として重み５とした。

適用条件は，本設問の標準ルートに適用。

第５　模範解答

１　答案の前提と表記

問題文の指定に従い，令和３年５月１２日の試験時施行法を用いる。

答案の文字数は改行・空白を含めて２，０５６字，空白を除くと２，０２３字であり，２，５００字以内である。

設問１は解除が認められるという仮定に従う。

本文中の条文引用は同日時点の民法及び破産法である。

２　答案


１　設問１

（１）　本件では，Ａ社には残代金１億円の支払義務が，Ｅ建設には完成した倉庫の引渡義務が残る。

したがって，開始時に双方未履行である。

注文者の破産については，破産法５３条１項の特則である民法６４２条１項本文が適用される。

設問は解除が認められることを前提としており，その効果を検討する。

（２）　民法６４２条２項は，既にした仕事の報酬について請負人が破産財団の配当に加入できるとする。

既履行部分を清算の基礎として維持する規定であるから，同条による解除の効果は出来高部分には及ばない。

本件では，Ｅ建設は仕事完成債務の全部を履行しているのに対し，既払報酬５０００万円は全報酬１億５０００万円の３分の１にすぎない。

既払額は完成済みの仕事の報酬として保持されるから，原状回復を要せず，Ｘは解除を理由とする返還を求められない。

既払５０００万円は破産手続における処理の対象とはならない。

他方，未払１億円は，既に完成した仕事に対する報酬であり，同条２項の「既にした仕事の報酬」に当たる。

したがって，Ｅ建設は破産債権者として配当に加入する。

これは同条３項の解除による損害賠償債権ではなく，管財人の解除から生じたことを理由に財団債権とすることもできない。

２　設問２

（１）　Ｂ銀行の貸金返還請求権５０００万円は，破産手続開始前の原因に基づく財産上の請求権であり，財団債権ではないから，破産債権に当たる（破産法２条５項）。

Ｂは６月５日の振込受入時にＡ社に対する預金払戻債務３００万円を負担し，開始時には相互の債権が対立している。

よって，６７条１項により，原則として対当額で相殺できるが，７１条１項各号による禁止を検討する。

（２）　まず，同項２号について，支払不能とは，支払能力を欠くため，弁済期にある債務を一般的かつ継続的に弁済できない状態をいう（２条１１項）。

Ａ社は３金融機関への融資申込みが実らず，５月３１日のＧ木工への支払を徒過し，他の仕入先への買掛金も借入金も弁済のめどがない。

一債務の一時的な遅延にとどまらず，支払手段の調達も見込めないから，同日時点で支払不能であった。

６月５日の債務負担はその後である。

しかし，同号は，支払不能後の債務負担一般を禁ずるものではなく，専ら相殺に供する目的で破産者との財産処分契約等により相殺状態を不当に作出する場合を規制する。

専相殺目的はＢの主観的意図の問題である。

本件振込にはＢの関与がなく，Ｆが３口座からＢを選択したにすぎず，Ｂに専相殺目的は認められない。

また，Ｆの振込にＡ社の財産処分行為は介在せず，ＢがＡ社との間で財産処分契約を締結したものではない。

Ｂが負担するのは新たな預金払戻債務であり，既発生のＦの売買代金債務を引き受けたものでもない。

したがって，同号は適用されない。

（３）　次に，支払停止とは，債務者が支払能力の欠如により債務を一般的かつ継続的に弁済できないと考え，その旨を外部に表示する行為をいう。

６月１日の経理担当者は事務ミスを理由として近日中の支払を約束しており，そのような表示はない。

３日の協議も参加した経営陣とＨ限りの秘密で，外部表明性を欠く。

支払停止に当たるのは，破産申立予定及び支払停止を記した通知を外部へ発送した８日であり，Ｂへの到達日９日とは区別される。

したがって，５日の負担は支払停止前であり，同項３号は適用されない。

また，開始前なので１号，申立前なので４号にも当たらない。

以上より，Ｂは３００万円を相殺し，Ｘの支払請求を拒絶できる。

３　設問３

（１）　６月１６日の振込受入れは１５日の申立後であるが，Ｂが申立てを知らなかったとの設問の前提に従えば，７１条１項４号は適用されない。

申立予定の認識と申立ての認識は異なる。

もっとも，８日に支払停止があり，Ｂは９日の通知到達によりこれを知った後，１６日に預金払戻債務を負担したから，同項３号本文が適用される。

Ａ社は支払不能であり，同号ただし書にも当たらない。

なお，２５日の開始前であるから１号は適用されない。

（２）　そこで，７１条２項の例外を検討する。

預金債務は契約に基づき負担するもので，１号の法定の原因には当たらない。

２号は，相殺の担保的効力に対する合理的期待を保護する規定であるから，「前に生じた原因」は，その期待を直接かつ具体的に基礎付けるものでなければならない。

従前の当座取引契約があっても，個別の預金債務は振込受入れにより発生する。

ＦはＣ信用金庫又はＤ銀行の口座も選べたので，Ｂへの入金は確定していない。

Ｂが主要取引銀行であることも，ＦがＢを選ぶという抽象的期待にとどまり，具体的な相殺期待を基礎付けない。

したがって，２号の原因に当たらない。

３号についても，古い基本契約の存在だけでは，本件の個別預金債務が申立ての１年以上前に生じた原因に基づくとはいえない。

（３）　よって，相殺禁止の例外は認められず，Ｂは相殺により３００万円の支払請求を拒絶できない。

以上



３　出題の趣旨・採点実感を踏まえた解説

評価項目と答案の対応表

重み５・４及び条件付きの項目の参照箇所を示す。負例は誤った記述を避けるための項目であり，別構成の記載を一律に求めるものではない。

表に掲げない重み３以下の番号は，３・８～９・１８・２４・２７・２９・３１・３６～３７である。対応する設問の答案と，以下の解説を併せて参照する。

評価項目と答案の対応（重み５・４及び条件付きの項目）番号重み評価項目答案の該当箇所・留保
１４【必須】開始時にＡの残代金支払義務とＥの引渡義務が残り，双方未履行であると捉える。答案１
２５【必須】民法６４２条１項本文を破産法５３条１項の特則として適用し，両規律を任意選択の関係にしない。答案１
４５【必須】民法６４２条による解除の効果が出来高部分には及ばないと説明する。答案１
５４【高評価】仕事完成債務の全部履行に対し，既払額は全報酬の３分の１にとどまると評価する。答案１
６４【必須】既払５０００万円について原状回復の必要がなく，返還・配当処理の対象とならないとする。答案１
７５【必須】未払１億円を民法６４２条２項の既にした仕事の報酬として破産債権に分類する。答案１
１０４【必須】Ｂの貸金返還請求権を開始前の原因による破産債権（破産法２条５項）と位置付ける。答案２
１１４【必須】Ｂの預金払戻債務は６月５日の振込受入時に発生すると捉える。答案２
１２４【必須】開始時の債権債務の対立を指摘し，破産法６７条１項の原則的相殺権から検討を始める。答案２
１３５【必須】７１条１項各号を個別に検討し，合理的期待の一般論だけで相殺可否を決めない。答案２
１４４【必須】破産法２条１１項を根拠に，支払能力を欠き期限到来債務を一般的・継続的に弁済できない状態を支払不能と定義する。答案２
１５４【許容分岐】支払不能時点を５月３１日又は理由を示して６月１日と認定し，振込がその後であると示す。答案２。条件・構成の選択は評価項目欄及び従来の解説による。別構成を累積要求しない。
１６５【高評価】融資不調・Ｇ以外の買掛金・借入金の弁済見込みの欠如を，一般性・継続性の要件に結び付ける。答案２
１７５【必須】７１条１項２号は支払不能後の債務負担一般を禁ずるものではなく，加重要件により不当な相殺状態の作出を対象とすると説明する。答案２
１９４【高評価】Ｂの関与がなくＦの口座選択による入金であることから，Ｂの専相殺目的を否定する。答案２
２０４【高評価】Ｆの振込にＡの財産処分行為が介在せず，ＢがＡと財産処分契約を締結した場合に当たらないと検討する。答案２
２１４【高評価】Ｂが既発生のＦの売買代金債務を引き受けたわけではないと検討する。答案２
２２４【必須】６月５日は開始前・申立前であり，７１条１項１号・４号も適用されないと明示する。答案２
２３４【必須】支払停止を一般的・継続的な弁済不能の外部表示行為と定義し，客観的な支払不能と区別する。答案２
２５４【必須】支払停止の時期は通知到達日の６月９日ではなく，発送日の６月８日と特定する。答案２
２６４【必須】６月５日は支払停止前であるから３号を排除し，まだない停止への悪意の有無を排除理由にしない。答案２
２８４【必須】申立後の６月１６日の負担であっても，申立てを知らなかったため７１条１項４号を適用しない。答案３
３０５【必須】Ｂは９日に支払停止を知り，その後の１６日に預金債務を負担したため７１条１項３号が適用されるとする。答案３
３２４【必須】３号該当で終えず，７１条２項各号の相殺禁止の例外を検討する。答案３
３３５【高評価】２項２号の趣旨を，相殺の担保的効力に対する合理的期待の保護と説明する。答案３
３４４【必須】前に生じた原因を，相殺期待を直接かつ具体的に基礎付ける原因に限定する。答案３
３５４【必須】従前の当座取引関係と３口座からＦが選べる事情を踏まえ，本件振込について具体的な相殺期待がないと評価する。答案３
３８４【必須】４号不適用でも３号と２項の検討を経て，相殺では支払請求を拒絶できないと答える。答案３。条件・構成の選択は評価項目欄及び従来の解説による。別構成を累積要求しない。



(1)　答案と評価項目の対応

答案１は番号１～９，答案２は番号１０～２７，答案３は番号２８～３８に対応する。

負例のうち，先取特権の成立等は無理に答案へ追加せず，誤った認定をしないことを確認する。

(2)　設問１の特則と出来高

番号２では，民法６４２条を指摘するだけでなく，破産法５３条との特則関係を処理する必要がある。

同じ問題で両者を任意に選べる構成として並べると，既払金の返還と未払代金の残存という効果が混在する。

番号４・７の骨格に従い，完成済みの仕事の報酬として既払金を維持し，未払報酬を同条２項の破産債権に分類する。

番号５の具体的な比較は，完成債務の全部履行に対して支払額が３分の１にとどまるという事実評価である。

(3)　設問２の加重要件と外部表示

番号１３・１７では，６７条から直ちに相殺可能とせず，７１条１項各号と２号固有の加重要件を検討する。

支払不能の認定は通知の発送を待たず，番号１６の一般性・継続性を具体的事情から評価する。

Ｂの関与がないことに加え，Ｆの債務を引き受けたわけではないことまで区別すると，条文の二つの契約類型を検討したことが明確になる。

支払停止は８日の発送行為，Ｂの知情は９日の受領であり，両者を同じ時点にしない。

(4)　設問３の残存禁止と合理的期待

番号３０は，４号が適用されなくても３号の相殺禁止が残るという骨格である。

番号３３・３４は，従前の取引関係というラベルから，合理的な相殺期待を直接かつ具体的に基礎付ける原因へ検討を進めることを求める。

主要取引銀行であることによる期待は，３口座の選択権を持つＦの行動を確定するものではない。

(5)　答案の弱点と扱わなかった事項

答案では，設問の終点である既払・未払代金の処理と支払請求の拒絶可否を優先した。

工事先取特権については事前登記の与件がなく，成立を追加していない。

民法６４２条３項の解除損害や倉庫所有権の一般論は，代金処理と区別した範囲にとどめる。

７１条２項１号・３号は全号確認のため簡潔に処理し，中心である同項２号の検討を厚くした。

第６　関連記事

１　同じ年度の司法試験の別の模範解答

①[令和３年度司法試験論文式試験の主要７科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/08/r3-shihoushiken-ronbunshiki-shuyou7kamoku-mohan-kaitou/)

②[司法試験の過去問・参考答案一覧（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/11/shihoushiken-kakomon-touan-index/)

③[令和３年度司法試験論文式試験の選択科目８科目の模範解答（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-ronbunshiki-sentaku8kamoku-mohan-kaitou/)

④[令和３年度司法試験倒産法第２問の模範解答と評価項目（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/r3-shihoushiken-tousan2-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

２　同じ科目の別の年度の記事


- ①[令和７年度司法試験倒産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した３８項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/09/r7-shihoushiken-tousanhou1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ②[令和６年度司法試験倒産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４０項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/10/r6-shihoushiken-tousan1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ③[令和５年司法試験倒産法第１問の模範解答と評価項目―４４項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r5-shihoushiken-tousan1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)

- ④[令和４年司法試験倒産法第１問の模範解答と評価項目―出題の趣旨・採点実感から抽出した４６項目と５段階の重み付け（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/14/r4-shihoushiken-tousan1-mohan-kaitou-hyouka-koumoku/)


３　本問の模範解答と関連する山中弁護士ブログの記事

①[倒産事件の実務メモ―破産・個人再生・私的整理（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2022/08/04/tousan-memo/)

後年の実務解説を本問の試験時法令の根拠として用いるものではない。

第７　出典及び確認状態

１　公式資料

①[令和３年司法試験論文式試験問題・選択科目](https://www.moj.go.jp/content/001348317.pdf)：PDF２～３頁の倒産法第１問。

②[令和３年司法試験論文式試験問題出題趣旨](https://www.moj.go.jp/content/001355370.pdf)：PDF２０頁の倒産法見出しから２２頁の第２問直前まで。

③[令和３年司法試験の採点実感・選択科目](https://www.moj.go.jp/content/001357782.pdf)：PDF１～４頁の倒産法第１問及び７頁の関連共通事項。

[採点実感の法務省掲載ページ](https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00080.html)から資料の対象年度を確認した。

２　法令

①[破産法・令和３年４月２８日施行版](https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000075/20210428_503AC0000000024)：２条・５３条・５４条・６７条・７１条。

②[民法・令和３年４月２８日施行版](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089/20210428_503AC0000000024)：６３３条・６４２条。

e-Govの施行履歴と法令本文を照合している。

３　裁判例

本稿の答案は条文と上記公式資料の要求に基づき，特定判決の未確認の書誌を根拠として掲げていない。

支払不能と支払停止の区別，及び相殺禁止規定の各号の検討は，条文と問題文の事実に沿って示した。

４　確認状態

公式資料の状態資料状態確認範囲・留保
問題実読済み原記事の資料記録に基づく。今回，新たな公式資料の閲覧はしていない。
出題の趣旨実読済み原記事の確認記録に基づく。対象の版・頁・関連範囲は原記事から保持した記録による。
採点実感実読済み原記事の確認記録に基づく。関連範囲，資料間の相違と未確認部分の留保は原記事から保持した記録による。



法令の施行版と引用箇所は一次資料で確認した。

公式資料の評価内容は資料の記載として区別し，本記事の項目分割・重み付け・答案の構成は独自の分析である。

本稿の項目数や重み合計から公式得点又は合格可能性を推定することはできない。

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## 自衛隊の指揮統制へのAI導入検討とサカナAI案―報道，国会答弁，概算要求及び国際人道法から確認できること（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/jieitai-shikitousei-ai-donyu-sakana-ai/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-17
Category: 国会・内閣・選挙, 行政・政治・公文書

目次

- [第１　本記事の対象と結論](#sec1)
- [１　何が報じられたか](#sec1-1)

- [２　結論の要旨](#sec1-2)

- [３　基準日と資料の性質](#sec1-3)

- [第２　報道と公式資料で確認できる範囲](#sec2)
- [１　報道の内容と相違点](#sec2-1)

- [２　国会答弁及び記者会見で確認できること](#sec2-2)

- [３　令和９年度概算要求で確認できること](#sec2-3)

- [４　サカナAI株式会社の防衛関連の契約](#sec2-4)

- [５　公式資料で確認できていないこと](#sec2-5)

- [第３　指揮統制へのAI導入に関する法的な枠組み](#sec3)
- [１　自衛隊の指揮系統（自衛隊法）](#sec3-1)

- [２　防衛省ＡＩ活用推進基本方針（令和６年７月）](#sec3-2)

- [３　装備品等の研究開発における責任あるＡＩ適用ガイドライン（令和７年６月）](#sec3-3)

- [４　国際人道法（第一追加議定書）](#sec3-4)

- [第４　「日米で統合運用」の意味と，米国の指揮系統への組込み](#sec4)
- [１　防衛省の説明](#sec4-1)

- [２　統合作戦司令部と日米の枠組み](#sec4-2)

- [３　憲法第９条との関係](#sec4-3)

- [４　米国国防総省の指令との関係](#sec4-4)

- [第５　複数のAIを束ねる構成で生じる論点](#sec5)
- [１　判断の根拠を後から検証できるか](#sec5-1)

- [２　データの取扱いと主権性](#sec5-2)

- [３　国産AIの位置付けに関する議論](#sec5-3)

- [第６　実務上の意味](#sec6)

- [第７　出典](#sec7)

第１　本記事の対象と結論

１　何が報じられたか

令和８年８月４日，日本経済新聞電子版は，「自衛隊指揮に米国AI複数導入、日米で統合運用　中枢は日系サカナAI案」との見出しで，政府が自衛隊の部隊の指揮統制に米国製のAIシステムを導入する検討に入ったと報じた。

その後も，時事通信（８月１０日），秋田魁新報電子版（８月１７日掲載）等が，自衛隊の指揮統制へのAI導入の検討を報じている。

本記事は，これらの報道を起点として，次の三点を，令和８年１０月１６日（基準日）現在の一次資料で整理する。

①　報道の内容のうち，国会答弁・防衛省の資料等で裏付けられる部分と，裏付けられない部分

②　指揮統制へのAI導入に関係する国内法，政府方針及び国際人道法の枠組み

③　「日米で統合運用」と「米国の指揮系統への組込み」との関係

２　結論の要旨

①　導入の決定は確認できない。

防衛省は，令和８年７月８日の参議院特別委員会で現時点で特定のシステムの導入を決めているものではない旨を答弁し，同月１０日の衆議院内閣委員会でも導入を決定しているという事実はない旨を答弁している。

令和９年度概算要求（８月３１日）には，「統合作戦司令部の意思決定支援システムの整備」及び「次世代ＡＩプラットフォーム『ＡＩオーケストレーター』の構築」が，金額を示さない事項要求として載っている。

②　確認できた防衛省の資料には，採用企業名及び製品名の記載がない。

「中枢は日系サカナAI案」及びパランティア・アンドゥリルの名は報道に基づくものであり，本記事の確認範囲では，防衛省の資料でも国会答弁でも裏付けられない。

サカナAI株式会社が防衛関係の契約を締結していること（令和８年３月及び同年７月）は，同社の発表で確認できる。

令和８年３月の防衛イノベーション科学技術研究所との契約は，防衛大臣も同年７月１６日の参議院外交防衛委員会で言及している。

ただし，これらの契約は，指揮統制システムの中枢への採用を意味しない。

③　AIの位置付けについて，防衛省は「人間の判断のサポート」であり「人間の関与を確保する必要がある」との立場を示し続けている。

この立場は，防衛省ＡＩ活用推進基本方針（令和６年７月）及び国会答弁で確認できる。

これは政府の方針であって，法律ではない。

④　国際人道法上の攻撃に関する義務（第一追加議定書第５７条等）は，攻撃を計画し又は決定する者に向けられている。

AIが目標の候補を提示しても，この義務の名宛人は変わらないと，本記事では整理する。

⑤　米国製AIの併用及び「複数のAIを束ねる」構成に伴う論点（記録・説明可能性，データの扱い，責任の所在）について，確認できた公式資料は，方針の水準の記載にとどまる。

具体的な制度設計は，公式資料からは確認できない。

防衛装備庁防衛技監は，令和８年７月１４日の衆議院安全保障委員会で，AI意思決定支援システム等がガイドライン上の高リスクに該当するかは一概にお答えすることは困難と答弁している。

３　基準日と資料の性質

基準日は，令和８年１０月１６日（日本時間）である。

日本経済新聞の記事２本は，会員限定記事であり，本記事では，無料で表示される見出しと冒頭部分だけを参照した。

国会会議録，防衛省のＰＤＦ資料，防衛省・統合幕僚監部の記者会見録，自衛隊法（e-Gov法令検索），追加議定書の条文（外務省が公表する日本語本文。英文は赤十字国際委員会の国際人道法データベースで照合した），安保関連３文書の改定に向けた有識者会議の議事要旨は，本文を確認した。

報道の記載は，原則として「報じられている」と表現し，事実として扱わない。

第２　報道と公式資料で確認できる範囲

１　報道の内容と相違点

確認した報道の内容は，次のとおりである。

各報道は，いずれも「検討」又は「案」の段階を伝えている。

日付媒体確認した内容（確認範囲）
８月４日日本経済新聞電子版政府が自衛隊の部隊の指揮統制に米国製AIシステムを導入する検討に入った。特定企業への依存を避けるため複数社のシステムを併用する見込みである。年末に予定する安保関連３文書の改定に向けて詳細を詰める。候補としてパランティア及びアンドゥリルの名が挙がっている（見出しと無料で表示される冒頭部分のみ）
８月５日日本経済新聞電子版「自衛隊AIに米国製併用、判断スピードで米に足並み　全面国産は難しく」との見出し。現状で米国製をしのぐ性能の国産AIはなく，米軍との連携を最優先にする（見出しと無料で表示される冒頭部分のみ）
８月１０日時事通信国産AIを中核に据え，米国製の先端AI等と連携させる案が検討されている。国産AIの候補としてサカナAIのシステムが挙がっている。防衛省は同月７日に公表した資料で危機感を示したとされる
８月１７日秋田魁新報電子版防衛省が米国製AIの導入を検討している。戦況分析，標的選定，部隊への命令等を支援する。候補の一つはパランティアの「メーブン・スマート・システム」。特定の国・企業への依存を避けるため国産も含めて活用する（配信元の記載は確認できなかった）

役割分担の描き方は，報道によって異なる。

日本経済新聞の見出しは「米国AI複数導入」「中枢は日系サカナAI案」であり，時事通信は，国産AIを中核に据え，米国製の先端AI等と連携させる案が検討されているとする。

いずれも国産の層が中心で米国製AIと連携するという構成では共通するが，どの層をどの事業者が担うかは，報道ごとの記述である。

なお，時事通信の記事が言及する同月７日に公表された防衛省の資料は，本記事では特定できなかった。

２　国会答弁及び記者会見で確認できること

(1)　参議院デジタル社会の形成及び人工知能の活用等に関する特別委員会（令和８年７月８日・第８号）

防衛省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官（政府参考人）は，次の趣旨を答弁している。

第一に，防衛省ＡＩ活用推進基本方針の「人間の関与が及ばない完全自律型の致死性兵器の開発を行う意図がない」との考え方，及びＡＩが行うのは「人間の判断のサポート」であって人間の関与を確保する必要があるとの考え方に，変わりはない。

第二に，自衛隊の統合作戦を支える意思決定支援システムについては，「現時点で特定のシステムの導入を決めているものではございませんが」，国産技術も含め複数の選択肢を視野に入れて検討している。

第三に，指揮統制分野のＡＩ活用では「我が国の主体的な意思決定を確保すること」が必要であり，機微なデータは「我が国のコントロールの下で運用管理するといった主権性を確保していくことが不可欠」である。

第四に，意思決定そのものは「日本国憲法、国内法令等に基づきまして我が国の主体的な判断によって行われるもの」であり，その指揮命令系統は「他国からも独立」している。

このため，日米が共同で対処するに当たり，「必ずしも日米で同じ意思決定支援システムを導入する必要はない」と考えている。

なお，同委員会では，委員が，英国・ドイツ・フランスがパランティアのシステムの使用をやめる判断をしたと指摘したのに対し，防衛省は「詳細につきましては申し上げることは差し控えさせていただきます」と答弁した。

委員の指摘は，委員の発言であり，答弁によって裏付けられたものではない。

(2)　衆議院内閣委員会（令和８年７月１０日・第２５号）

防衛省整備計画局長（政府参考人）は，パランティアとの関係について，次の趣旨を答弁している。

①　令和６年度から７年度にかけて，部隊の指揮官の意思決定を補佐するためのソフトウェアについて，パランティア社製のソフトウェアを用いて，利用に値するものか否かの検証を行った実績がある。

②　会議録は，この検証の対象を「潜入支援プラットフォーム」と記載しており，部隊の指揮官による目標選定（ターゲティング）に関する意思決定を支援するシステムであるとの説明がある。

③　検証成果を踏まえ，導入の適否等を検討している段階であり，「現時点で導入を決定しているという事実はない」。

この答弁により，防衛省がパランティア社製ソフトウェアを検証に用いたこと自体は，国会答弁で確認できる。

他方，同社製品の導入が決まったことは，確認できない。

(3)　衆議院安全保障委員会（令和８年７月１４日・第８号）

防衛装備庁防衛技監（政府参考人）は，責任あるＡＩ適用ガイドラインの分類について，次の趣旨を答弁している。

①　分類は，ＡＩ機能に起因する出力が破壊能力を有する機能に影響を与えるかという観点で行うことを想定している。

②　「ＡＩ意思決定支援システム等の個別のＡＩ装備品等が高リスクに該当するか否かを一概にお答えすることは困難」である。

③　人間の関与が及ばない完全自律型の致死性を有する兵器に該当し得る可能性のある装備品等には重点的なリスク管理が必要であり，ルールや手続は「適宜更新を行うことを予定」している。

防衛大臣は，同じ委員会で，基本方針が，ＡＩに単独で判断させるのではなく適切なタイミングで人間の判断を介在させること，自動化バイアス等の過度な依存リスクへの対策，人間がコントロールできる制御可能性の確保を明記していると答弁した。

(4)　参議院外交防衛委員会（令和８年７月１６日・第１６号）

防衛大臣は，スタートアップ企業との連携に関する答弁の中で，防衛イノベーション科学技術研究所が実施する研究に関して「無人機等から収集する様々な情報の処理や統合などに関するサカナＡＩ株式会社との契約」に言及した。

これにより，同社の令和８年３月の契約は，防衛大臣の答弁でも確認できる。

防衛省整備計画局長（政府参考人）は，指揮統制分野のＡＩ活用について，次の趣旨を答弁している。

①　我が国の主体的な意思決定を確保することが「当然の前提」である。

②　ＡＩ技術を搭載した指揮統制システムについて，海外製は，他国の軍隊において導入実績のあるものが存在する。

③　国産は，「現時点では海外製と同等の能力を有するものは存在をしない」ものの，運用の柔軟性や安定性等が期待できる。

④　統合作戦全体を支える指揮統制システムの導入は喫緊の課題であり，国産技術も含め複数の選択肢を視野に入れながら速やかに検討を進める。

(5)　内閣総理大臣の答弁及び統合幕僚長の記者会見

内閣総理大臣は，令和８年５月２６日の参議院内閣委員会で，パランティア社のサービスを使うのではないかとの懸念について，「現時点で何ら決まったものはございません」と答弁した。

統合幕僚長は，令和８年７月３日の記者会見（統合幕僚監部ウェブサイト）で，パランティア社製のシステムを導入することを決めたという事実はないと述べ，意思決定支援システムについて「現時点で特定のシステムの導入を決めているものではありません」とした。

同じ会見で，ＡＩに支援はされていても「最終決定するのは人間であるべき」と述べている。

同年１０月２日の記者会見では，「ヒューマン・イン・コマンド」という言い方で，最終的に出された選択肢を決心する責任と決断は人間にあると述べた。

３　令和９年度概算要求で確認できること

防衛省の「令和９年度概算要求の概要」（令和８年８月３１日付，ＰＤＦ）には，次の記載がある。

資料の頁番号は，ＰＤＦの頁（資料内の頁番号）の順に示す。

①　ＰＤＦ第６頁（資料の頁番号５）は，「ＡＩの導入を迅速に進める必要」があるとし，意思決定の優勢を確保するシステムについて「既存の海外技術を活用し早期に整備、国内技術の強化を推進」とする。

②　ＰＤＦ第２５頁（資料の頁番号２４）は，「統合作戦司令部の意思決定支援システムの整備(事項要求)」として，「データの統合・分析により、目標選定や現況の可視化を通じて意思決定の優勢を確保するシステムについて、既存の海外技術を活用し早期整備を図るとともに、国内技術の強化を推進」と記載する。

③　同頁は，「次世代ＡＩプラットフォーム『ＡＩオーケストレーター』の構築(事項要求)」として，「ＡＩの主権性を確保した状態で、複数のＡＩモデルを統合的に制御・活用し、処理内容の難易度・機密性に応じて最適なＡＩを活用できる」基盤を構築するとする。

④　同頁は，これらに用いるデータの基盤として，「安全性と主権性を確保した高機密ソブリンクラウド（仮）の導入を進める」とする。

この資料には，事業者名及び製品名の記載がない。

「既存の海外技術を活用し」という記載は，報道の米国製AI導入の検討と整合的に読めるが，どの国の技術かは資料上は特定されていない。

また，「AIオーケストレーター」が国産のAIによって構成されるかも，資料からは読み取れない。

「AIの主権性を確保した状態で」という文言が，報道にいう国産AIを中枢に置く構成と整合的であるとの読み方は，本記事の推論であり，資料自体が述べているものではない。

事項要求は，金額を示さずに要求するものである。

そのため，この資料から，事業の規模や契約の相手方を知ることはできない。

４　サカナAI株式会社の防衛関連の契約

サカナAI株式会社は，自社のウェブサイトで，防衛関連の次の二つの契約を発表している。

(1)　防衛装備庁防衛イノベーション科学技術研究所との委託研究（令和８年３月１３日発表）

同社は，防衛装備庁防衛イノベーション科学技術研究所と「複数AI技術の組み合わせによる観測・報告・情報統合・資源配分　高速化の研究」の委託研究契約を締結したと発表した。

同社は，この研究を「陸・海・空の全領域において発生する膨大なデータについて、統合的に分析するためのシステムを開発し、指揮統制システム（C2システム）の高度化につなげてまいります」と説明している。

この契約は，前記のとおり，防衛大臣の国会答弁（令和８年７月１６日）でも言及されている。

(2)　防衛省との「総合分析業務に必要なAI機能の調査・実証」（令和８年７月２９日契約，同年８月２４日発表）

同社は，令和８年７月２９日に防衛省と「総合分析業務に必要なAI機能の調査・実証」に関する契約を締結したと発表した。

対象は，情報本部で担われる「総合分析業務」であり，同社は「情報収集の効率化」「分析能力の向上」「体系的な情報管理」の三つの観点から実証を行うとしている。

同社は，この案件を，部隊運用に関わる指揮統制を対象とした前記(1)の案件と区別し，国家レベルの政策決定を支える情報分析を対象とするものと位置付けている。

前記(1)の契約は同社の発表及び防衛大臣の答弁で，(2)の契約は同社の発表で確認できる。

いずれも，指揮統制システムの中枢にサカナAIが採用されることを示すものではない。

契約金額は，同社の発表でも国会答弁でも確認できなかった。

同社は，防衛事業に関する基本方針として，大規模な国内監視及び「人間をループから完全に外し、標的の選定と交戦を自動化する完全自律兵器」を同社グループのスコープに入れないとし，「自律的な致死的行動の手段となることを防ぐ措置を講じる」としている。

これは，同社の自主的な方針の表明である。

同社の「Sakana Fugu」は，同社の製品ページによれば「世界のトップモデル群を動的にオーケストレーション」するAPIである。

一部の報道は，これを指揮統制システムの候補に挙げるが，確認できた防衛省の資料及び国会答弁に，この製品名の記載はない。

５　公式資料で確認できていないこと

基準日現在，次の事項は，防衛省の資料又は国会答弁では確認できていない。

①　指揮統制システムへのAI導入の決定

②　採用される事業者及び製品（サカナAI，パランティア，アンドゥリルの各社名を含む）

③　米国製AIと国産AIとの間の役割分担（どの機能をどの層が担うか）

④　システムが行う支援の範囲（目標の優先順位付けにとどまるか，行動方針の案の提示にまで及ぶか）

⑤　契約金額・契約形態

⑥　「日米で統合運用」の具体的な内容（同一のシステムを共用するのか，データを連携するのか）

⑥について，防衛省は，前記の国会答弁で，日米で同じ意思決定支援システムを導入する必要はないとの考えを示している。

なお，時事通信が言及する令和８年８月７日の防衛省の公表資料は，防衛省の報道発表・記者会見録（令和８年７月から１０月）を確認した範囲では特定できなかった。

第３　指揮統制へのAI導入に関する法的な枠組み

１　自衛隊の指揮系統（自衛隊法）

自衛隊の指揮監督の系統は，自衛隊法に定められている（e-Gov法令検索で基準日現在の条文を確認した）。

第７条は，「内閣総理大臣は、内閣を代表して自衛隊の最高の指揮監督権を有する。」と定める。

第８条は，防衛大臣が自衛隊の隊務を統括すると定め，陸上・海上・航空自衛隊の部隊等に対する防衛大臣の指揮監督は，統合幕僚長又は各幕僚長を通じて行うとする。

第２１条の３は，統合作戦司令部の長を統合作戦司令官とし，統合作戦司令官は「防衛大臣の指揮監督を受け、統合作戦司令部の隊務を統括する」と定める（同条第２項）。

防衛出動（第７６条第１項）は，内閣総理大臣が命ずるもので，国会の承認を要する。

これらの規定に，AIシステムの出力を指揮命令とする定めはない。

本記事では，AIシステムの出力は，指揮官及び幕僚の判断を支援する材料であり，決定権限は法令上の権限者に残ると整理する。

これは，前記の国会答弁（意思決定そのものは我が国の主体的な判断によって行われる）とも整合する。

２　防衛省ＡＩ活用推進基本方針（令和６年７月）

防衛省は，令和６年７月に「防衛省ＡＩ活用推進基本方針」を策定している。

指揮統制に関する記載と，人間の関与に関する記載は，次のとおりである（頁は資料内の頁番号）。

(1)　指揮統制へのAI活用の位置付け

基本方針は，AIを重点的に活用する７分野の一つに「指揮統制」を挙げ，「警戒監視・情報収集により得られた情報の分析・見積・評価を踏まえた行動方針の導出にＡＩを活用し、ターゲティングの高度化や、指揮官に行動方針案を適時適切に提示することによる迅速な意思決定を支援する」とする（８頁）。

(2)　人間の関与とリスク対応

同じ頁で，基本方針は「ＡＩが行うのは人間の判断のサポートであって、その活用に当たっては、人間による関与を確保する必要があることに留意すべきである」とする（８頁）。

リスク対応については，総務省・経済産業省の「ＡＩ事業者ガイドライン」を参考とし，自動化バイアス等のＡＩに過度に依存するリスクへの対策，人間がコントロールできる制御可能性の確保，判断根拠等のログの記録・保存などの考え方を整理している（１０頁から１３頁）。

ただし，基本方針自身が，同ガイドラインは「拘束力を有するものではなく」，記載内容の全てを防衛省・自衛隊に当てはめることは妥当ではないとしている（９頁）。

国際的な約束については，基本方針は，人間の関与が及ばない完全自律型の致死性兵器の開発を行う意図がない旨を表明していること，及び令和５年１１月に「ＡＩと自律性の責任ある軍事利用に関する政治宣言」への支持・参加を表明したことを記載している（２３頁）。

さらに，「国際人道法の原則は、新興技術を活用するものを含め、あらゆる兵器に適用されるという考えであり、当然のことながら国際法や国内法により使用が認められない装備品の研究開発及び導入を行うことはない」とし，「ＡＩを活用する装備品の研究開発及び導入において、国際人道法を始めとして法的適合性をしっかりと確認した上でこれを進める必要がある」とする（２５頁）。

３　装備品等の研究開発における責任あるＡＩ適用ガイドライン（令和７年６月）

防衛省は，令和７年６月に「装備品等の研究開発における責任あるＡＩ適用ガイドライン（第１版）」を公表している。

内容は，ＡＩ装備品等をまず低リスクとそれ以外に分け，それ以外のものを法的・政策的審査にかけ，適格とされたものを高リスクとして技術的審査で重点的にリスク管理するというものである。

順序は，次のとおりである（８頁，１２頁）。

①　ＡＩ機能に起因する出力がシステム内の破壊能力を有する機能に影響を与えない装備品等は，低リスクと分類する。

低リスクのものは，法的・政策的審査及び技術的審査を不要とし，事業実施担当による自己点検を基本としたリスク管理を行う。

②　それ以外のものは，構想段階で，事業開始前に法的・政策的審査にかける。

不適格とされた場合は，その時点で研究開発の実施を取り止める。

③　適格とされたものを高リスクＡＩ装備品等と分類し，技術的審査を実施する。

(1)　審査の要件

法的・政策的要件は，二つである（６頁）。

Ａ－１は，国際人道法を始めとする国際法及び国内法の遵守が確保できないものでないこと。

Ａ－２は，「適切なレベルの人間の判断が介在せず、人間による責任ある指揮命令系統の中での運用が確保できないような、人間の関与が及ばない完全自律型で致死性を有するもの」でないこと。

法的・政策的審査の項目には，区別原則，比例性原則及び予防原則が挙げられている（９頁）。

技術的審査を行う時点は，事業開始前，設計承認前，試験開始前，運用開始前等の研究開発における結節とされている（１０頁）。

審査要領の詳細及び体制等に係る制度は別途定めるとされている（７頁）。

(2)　適用範囲の限界

このガイドラインは，装備品等のライフサイクルのうち「構想段階から研究・開発段階までの間の研究開発事業を本ガイドラインの対象範囲とする」と定める（４頁）。

また，分類では，「ＡＩ機能に起因する出力がシステム内の破壊能力を有する機能に影響を与えない場合は低リスクＡＩ装備品等として分類する」とされる（８頁）。

このため，次の二点は，ガイドライン本文からは確認できない。

①　外国製のAIを導入（調達）する場合に，このガイドラインがそのまま適用されるか。

②　目標選定を支援する指揮統制支援AIが，高リスクと低リスクのどちらに分類されるか。

①については，前記の基本方針が「研究開発及び導入」における法的適合性の確認を述べている点が，参考になる。

ただし，導入段階の確認手続の具体的な内容は，確認できた公式資料には記載がない。

②については，防衛技監が，前記の令和８年７月１４日の衆議院安全保障委員会で，ＡＩ意思決定支援システム等が高リスクに該当するか否かを一概にお答えすることは困難と答弁している。

分類の基準は，「破壊能力を有する機能に影響を与えるか」という一点であり，具体的な判定基準や事例を含む審査要領は別途定めるとされている。

したがって，指揮統制支援AIの分類は，基準日現在，公式には示されていない。

４　国際人道法（第一追加議定書）

日本は，ジュネーヴ諸条約の第一追加議定書について，平成１６年６月１４日に国会が承認し，同年９月３日に公布した（条約第１２号）。

日本について効力が生じたのは，平成１７年２月２８日である（外務省の条約ページによる）。

赤十字国際委員会の国際人道法データベースは，日本の加入を２００４年８月３１日と記載している。

以下の条文は，外務省が公表している日本語の条約本文（和文テキスト）による。

(1)　新兵器の審査（第３６条）

第３６条は，次のとおり定める。

「締約国は、新たな兵器又は戦闘の手段若しくは方法の研究、開発、取得又は採用に当たり、その使用がこの議定書又は当該締約国に適用される他の国際法の諸規則により一定の場合又はすべての場合に禁止されているか否かを決定する義務を負う。」

「取得又は採用」を含むため，外国から取得するものにも及び得る。

他方，指揮統制の意思決定支援ソフトウェアが，ここにいう新たな兵器又は戦闘の手段若しくは方法に当たるかは，解釈の問題である。

この点について，確認できた防衛省の資料及び国会会議録（令和８年）に，政府の見解を述べたものは見当たらない。

(2)　攻撃に関する規則（第５１条５項(b)，第５７条）

第５１条５項(b)は，「予期される具体的かつ直接的な軍事的利益との比較において、巻き添えによる文民の死亡、文民の傷害、民用物の損傷又はこれらの複合した事態を過度に引き起こすことが予測される攻撃」を，無差別なものと認められる攻撃の一つとする。

第５７条２項(a)は，「攻撃を計画し又は決定する者は、次のことを行う。」と定める。

①　（i）攻撃の目標が文民又は民用物でなく，かつ，軍事目標であって特別の保護の対象ではないものであること等を「確認するためのすべての実行可能なこと」。

②　（ii）攻撃の手段及び方法の選択に当たり，巻き添えによる文民の死亡，文民の傷害及び民用物の損傷を防止し並びに少なくともこれらを最小限にとどめるため，「すべての実行可能な予防措置をとること」。

③　（iii）過度の巻き添え被害が予測される攻撃を「行う決定を差し控えること」。

同項(b)は，目標が軍事目標でないこと若しくは特別の保護の対象であること，又は過度の巻き添え被害が予測されることが「明白となった場合には、中止し又は停止する」と定める。

これらの規則は，AIの利用の有無にかかわらず，攻撃を計画し又は決定する者に向けられている。

AIが目標の候補や優先順位を提示した場合でも，第５７条の義務は，これを用いて攻撃を決定する者が負い続けると，本記事では整理する。

防衛省のガイドラインが，法的・政策的審査の項目として区別原則，比例性原則及び予防原則を挙げているのは，これらの規則に対応する。

第４　「日米で統合運用」の意味と，米国の指揮系統への組込み

１　防衛省の説明

「日米で統合運用」という日本経済新聞の見出しの語は，防衛省の答弁では，次のように表れる。

防衛省は，「日米が緊密に連携しながら共同対処できるようにＡＩの活用を推進していくこと、これは重要である」としつつ，意思決定は日本国憲法，国内法令等に基づく我が国の主体的な判断によって行われ，指揮命令系統は他国から独立しているとする。

そのうえで，日米で同じ意思決定支援システムを導入する必要はないとしている（令和８年７月８日の参議院特別委員会）。

米国の指揮系統に組み込まれてよいのかとの指摘は，同日の委員会の質疑で，委員から出されている（「アメリカの指揮系統に組み込まれていいのか」）。

これは委員の主張であり，防衛省の答弁は，上記のとおり，指揮命令系統の独立を述べるものである。

本記事の確認範囲では，この点を裏付ける又は覆す資料は，確認できなかった。

統合幕僚長も，令和８年７月３日の記者会見で，意思決定支援システムについて機微なデータは我が国のコントロールの下で運用管理するという主権性の確保が不可欠であると述べている。

２　統合作戦司令部と日米の枠組み

自衛隊の統合作戦司令部は，自衛隊法第２１条の３に基づき置かれ，令和７年３月に新設されたものである（防衛科学技術委員会レポートの記述による）。

在日米軍の統合軍司令部化を含む日米の指揮・統制の枠組みについては，当ブログの別記事「[在日米軍基地の法的根拠，施設数，日米地位協定及び主要裁判例（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/04/20/beigun-kichi/)」の第５が整理している。

３　憲法第９条との関係

政府は，他国の武力の行使と一体となる行動は，自衛隊の活動それ自体が武力の行使に当たらなくても，我が国の武力の行使と評価されるという考え方（武力の行使との一体化）を示してきた。

この考え方の経緯は，当ブログの別記事「[政府の憲法９条解釈の変遷―自衛権発動の三要件，集団的自衛権及び武力行使との一体化を一次資料でたどる（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/26/seifu-kenpou9jou-kaishaku-hensen/)」の第４が整理している。

AIシステムの共通化やデータの連携が，この「一体化」の評価にどう影響するかについて，政府が述べた資料は，本記事の確認範囲では見当たらない。

したがって，この点は，現時点では公式資料に基づく結論を示せない。

４　米国国防総省の指令との関係

米国国防総省の指令3000.09「兵器システムにおける自律性」（Autonomy in Weapon Systems，令和５年１月２５日改訂）は，自律型及び半自律型の兵器システムの設計，開発，取得，試験，配備及び運用に適用される（1.1.a(2)）。

同指令は，これらの兵器システムを，指揮官及び操作者が武力の行使について「適切なレベルの人間の判断」（appropriate levels of human judgment over the use of force）を行使できるように設計するとする（1.2.a）。

他方，適用除外として，「兵器システムではない自律型又は半自律型のシステム」（Autonomous or semi-autonomous systems that are not weapon systems）を挙げている（1.1.b(7)）。

これらの日本語は本記事による訳であり，公定訳ではない。

本記事では，次のとおり整理する。

①　指揮統制の意思決定支援ソフトウェアが，同指令にいう兵器システムに当たるかは，指令の文言からは直ちに判断できない。

②　同指令は米国国防総省の内部規程であり，米国製のAIを自衛隊が導入した場合に，同指令が自衛隊の運用を直接規律するものではない。

③　自衛隊の運用に適用される基準は，前記の日本の法令，基本方針，ガイドライン及び国際人道法である。

第５　複数のAIを束ねる構成で生じる論点

この節は，確認できた公式資料の記載を前提に，論点を本記事で整理したものである。

各論点について，公式資料に具体的な制度設計の記載があるわけではない。

１　判断の根拠を後から検証できるか

基本方針は，AI事業者ガイドラインを参考に，「ＡＩの学習プロセス、推論過程、判断根拠等のログを記録・保存する」ことを挙げる（１２頁）。

開発者にとって重要な事項としては，「意思決定に影響を与えるデータ収集やラベリング、使用されたアルゴリズム等について、可能な限り第三者が検証できるような形で文書化する」ことを挙げる（２３頁）。

複数事業者のAIを併用し，それらを束ねる層（オーケストレーション）を置く場合には，どのモデルの出力が最終的な提示にどう反映されたかを記録できるかが，検証可能性の前提となる。

日本経済新聞は，８月５日の記事の冒頭で，米軍が標的を示したときに，自衛隊がなぜその判断になったかが分からない状況になりかねないとの懸念を報じている（無料で表示される冒頭部分）。

この懸念は，上記の記録・文書化の要請と同じ問題を指している。

２　データの取扱いと主権性

概算要求は，「高機密ソブリンクラウド（仮）」の導入を進めるとし，「ＡＩの主権性」を確保するとしている。

国会答弁も，機微なデータを「我が国のコントロールの下で運用管理する」ことを不可欠としている。

外国製のAIを使う場合に，データの保管場所，学習への利用の可否，事業者側の運用上の関与がどう制限されるかは，公式資料からは確認できない。

基本方針は，データを「単なるＩＴ資産ではなく、任務遂行に不可欠な戦略アセット」と位置付ける（１６頁）。

同方針は，令和５年度からＡＩの学習に必要となるデータ基盤の構築に取り組み始めたところであり，「これまでデータの活用に必要な態勢を十分に組めていたわけではない」と述べる（１６頁）。

また，防衛省・自衛隊特有の学習データは，一般社会におけるデータ量と比較すると「圧倒的に不足する面がある」とし，データの収集を目的とした演習等を行うことも考えられるとする（２２頁）。

大規模な部隊の運用のように現実世界でのデータ取得が困難なものについては，将来的にデジタルツインをベースとするシミュレーションの活用が考えられるとする（２６頁）。

ガイドラインの要件Ｂ－５も，運用を想定したデータセットを開発初期から研究開発終了までの全ての期間において使用することの検討を確認項目とする（１１頁）。

商用のクラウドやデータセンターを軍事目的に使うことには，国際人道法上の論点もある。

第一追加議定書第５２条２項は，軍事目標を，物については「その性質、位置、用途又は使用が軍事活動に効果的に資する物であってその全面的又は部分的な破壊、奪取又は無効化がその時点における状況において明確な軍事的利益をもたらすものに限る。」と定める。

赤十字国際委員会の報告書『International Humanitarian Law and the Challenges of Contemporary Armed Conflicts』（２０２４年１０月）は，民間企業が提供するものを含む民生用の情報通信基盤が軍事目的に使われると，軍事目標となって攻撃からの保護を失うおそれがあるとし，可能な限り軍事用と民生用を物理的又は技術的に分離するよう各国に求めている（第５章，６０頁）。

同じ頁は，軍事データを分離されていない商用クラウドに保存しないよう述べている。

令和８年９月２３日には，ロシア国防省がキーウのデータセンターをウクライナ軍のために使われていたとして攻撃し，ウクライナの外相は軍事目標ではないと批判したと報じられた。

本記事では，「高機密ソブリンクラウド（仮）」の設計は，データの主権性だけでなく，民生用の基盤との分離という観点からも検討の対象になると考える。

３　国産AIの位置付けに関する議論

防衛科学技術委員会は，令和８年４月のレポートで，指揮統制支援システムは「国防の意思決定・作戦遂行を司る中枢」であり，国防AIの主権性の観点から「国産開発・管理を維持する必要」があると提言した。

同レポートは，「防衛省の公式見解または方針を示すものではない」と明記している。

同レポートは，統合幕僚監部が三菱重工業と連携して統合運用用途の新規の指揮統制ソフトウェアの設計・製造に令和６年度から着手し，運用開始は令和８年度末を想定しているとも記載する。

他方，概算要求は，前記のとおり「既存の海外技術を活用し早期整備」を図るとしている。

防衛省整備計画局長も，前記の令和８年７月１６日の答弁で，国産は「現時点では海外製と同等の能力を有するものは存在をしない」と述べている。

有識者の提言と，概算要求及び答弁の記載との間には，国産と海外技術の位置付けに差がある。

安保関連３文書の改定に向けた「総合的な国力から安全保障を考える有識者会議」（内閣官房）の議事要旨にも，この論点に関する構成員の意見が記録されている。

これらは構成員個人の意見の記録であり，政府の見解ではない。

①　第２回（令和８年６月８日）：「無人アセット、指揮統制等に関するシステムの国産化が、データ主権を確保する上で極めて重要」。

②　第３回（同年８月４日）：「海外製AIにはブラックボックス化、恣意的制御のリスクがあり、安全保障システムへの深い組込みは特定国のバイアス影響やサービス継続性の喪失に繋がり得る」。「単一モデルへの依存を避け、常に選択肢を保持することが不可欠」。

③　第４回（同年９月１７日）：「AIの導入に当たっては、人とAIの役割の違いを明確にする必要」があり，「人が考え判断する」「AIに生成させ人が監督する」「AIの自律性に委ねてもよい」という三階層に分けるべきである。

どのような組合せになるかは，基準日現在，公式には示されていない。

第６　実務上の意味

①　報道を引用して解説するときは，「導入が決まった」と「導入が検討されている」とを区別する必要がある。

公式資料で確認できるのは，検討段階であること，及び概算要求に事項要求が載っていることまでである。

②　防衛分野のAIを提供し又は共同開発する事業者にとって，防衛省の基本方針及びガイドラインは，事業者の予見可能性を確保するために示されたものである。

ただし，ガイドラインの適用範囲は研究開発事業とされており，調達・導入段階の手続は，確認できた資料には記載がない。

指揮統制支援AIが高リスクに分類されるかについても，防衛技監は一概にお答えすることは困難と答弁している（令和８年７月１４日）。

③　AIサービスの利用規約が入力データを学習等にどう扱うかは，防衛分野に限らず，弁護士の守秘義務に関わる。

サカナAIを含む国産AIの規約については，当ブログの別記事「[国内のリーガルテック・国産AIの規約は入力データをどう扱うか―学習条項と派生データ条項の比較（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/20/kokunai-legaltech-kokusan-ai-hasei-data-jouko/)」で整理している。

④　今後，次のような資料が公表された場合には，本記事の整理が変わり得る。

年末に改定が予定される国家安全保障戦略等の安保関連３文書，令和９年度予算の政府案（事項要求の金額・内容），防衛省による指揮統制システムの導入の決定又は事業者の選定に関する公表資料である。

第７　出典

本記事で使用した資料は，次のとおりである（基準日：令和８年１０月１６日）。

①　日本経済新聞電子版「自衛隊指揮に米国AI複数導入、日米で統合運用　中枢は日系サカナAI案」（令和８年８月４日配信）　https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA23B870T20C26A7000000/

②　日本経済新聞電子版「自衛隊AIに米国製併用、判断スピードで米に足並み　全面国産は難しく」（令和８年８月５日配信）　https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA0465R0U6A800C2000000/

③　時事通信「自衛隊指揮に国産人工知能　政府検討、候補にサカナＡＩ―自律性・迅速判断両立狙う」（令和８年８月１０日配信）　https://www.jiji.com/jc/article?k=2026081000706&amp;g=pol

④　秋田魁新報電子版「自衛隊指揮に米ＡＩ導入へ　意思決定を支援、国産活用も」（令和８年８月１７日掲載）　https://www.sakigake.jp/news/article/20260817CO0055/

⑤　参議院デジタル社会の形成及び人工知能の活用等に関する特別委員会会議録（令和８年７月８日・第８号）　国会会議録検索システム　https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122115385X00820260708/108 ほか

⑥　衆議院内閣委員会会議録（令和８年７月１０日・第２５号）　国会会議録検索システム　https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122104889X02520260710/63

⑦　防衛省「令和９年度概算要求の概要」（令和８年８月３１日）　https://www.mod.go.jp/j/budget/yosan_gaiyo/fy2027/yosan_20260831.pdf

⑧　防衛省「防衛省ＡＩ活用推進基本方針」（令和６年７月）　https://www.mod.go.jp/j/press/news/2024/07/02a_03.pdf

⑨　防衛省「装備品等の研究開発における責任あるＡＩ適用ガイドライン（第１版）」（令和７年６月）　https://www.mod.go.jp/atla/soubiseisaku/ai_guideline/ai_guideline_ver.01.pdf

⑩　防衛科学技術委員会「防衛科学技術委員会レポート（AI）指揮統制支援と無人アセットへのAI活用推進」（令和８年４月）　https://www.mod.go.jp/j/policy/agenda/meeting/dstb/pdf/report_001.pdf

⑪　自衛隊法（昭和２９年法律第１６５号）第７条，第８条，第９条，第２１条の３，第７６条　e-Gov法令検索　https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000165

⑫　Protocol Additional to the Geneva Conventions of 12 August 1949, and relating to the Protection of Victims of International Armed Conflicts (Protocol I), 8 June 1977, Articles 36, 51, 57　ICRC IHL Databases　https://ihl-databases.icrc.org/en/ihl-treaties/api-1977/article-36

⑬　同　日本の加入に関する記載　https://ihl-databases.icrc.org/en/ihl-treaties/api-1977/state-parties/jp

⑭　Sakana AI「Sakana AI、防衛イノベーション科学技術研究所からの委託研究を開始」（令和８年３月１３日）　https://sakana.ai/atla-contract-2026/

⑮　Sakana AI「Sakana AI、防衛省から『総合分析業務に必要なAI機能の調査・実証』を受注」（令和８年８月２４日）　https://sakana.ai/defense-integrated-analysis/

⑯　Sakana AI「防衛事業に対する基本方針」　https://sakana.ai/company-info/defense-policy.html

⑰　Sakana AI「Sakana Fugu」　https://sakana.ai/fugu/

⑱　衆議院安全保障委員会会議録（令和８年７月１４日・第８号）　国会会議録検索システム　https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122103815X00820260714/20 ほか

⑲　参議院外交防衛委員会会議録（令和８年７月１６日・第１６号）　国会会議録検索システム　https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122113950X01620260716/96 ほか

⑳　参議院内閣委員会会議録（令和８年５月２６日・第１０号）　国会会議録検索システム　https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114889X01020260526/60

㉑　統合幕僚監部「統合幕僚長記者会見」（令和８年７月３日，同年１０月２日）　https://www.mod.go.jp/js/about/message/2026/0703.html ，https://www.mod.go.jp/js/about/message/2026/1002.html

㉒　外務省「千九百四十九年八月十二日のジュネーヴ諸条約の国際的な武力紛争の犠牲者の保護に関する追加議定書（議定書Ⅰ）」（条約ページ及び和文テキスト）　https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/treaty159_11.html ，https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/pdfs/treaty159_11a.pdf

㉓　内閣官房「総合的な国力から安全保障を考える有識者会議」議事要旨（第２回〜第４回）　https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/boueiryoku_kaigi/sogoteki_kokuryoku.html

㉔　U.S. Department of Defense, DoD Directive 3000.09, Autonomy in Weapon Systems (January 25, 2023)　https://www.esd.whs.mil/portals/54/documents/dd/issuances/dodd/300009p.pdf

㉕　ICRC, International Humanitarian Law and the Challenges of Contemporary Armed Conflicts (October 2024), Chapter 5, p.60　https://www.icrc.org/sites/default/files/media_file/2024-10/4810_002_CH%205.pdf

㉖　ロイター通信「Russia’s attacks disrupt internet services to 100,000 households in Kyiv, Ukrainian ministry says」（令和８年９月２３日配信，Internazionale掲載）　https://www.internazionale.it/ultime-notizie-reuters/2026/09/23/russia-s-attacks-disrupt-internet-services-to-100-000-households-in-kyiv-ukrainian-ministry-says

（第５２条は㉒の外務省の和文テキストによる。㉕・㉖は令和８年１０月１７日確認）

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## USDT（テザー）を個人で売買・保有するときの日本法上のリスク―無登録の電子決済手段等取引業，口座凍結及び取引所破綻時の回収（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/usdt-aitai-baibai-nihonhou-risk/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 企業法務・契約, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　USDTは資金決済法上の「電子決済手段」として扱われる](#sec2)
- [１　電子決済手段と暗号資産の定義](#sec2-1)

- [２　電子決済手段等取引業は登録制である](#sec2-2)

- [第３　USDTの相対販売を業として行うと刑事罰の対象になる](#sec3)
- [１　福島地裁いわき支部令和７年１月２１日判決](#sec3-1)

- [２　この判決から読み取れる注意点](#sec3-2)

- [第４　USDTの売買に使った預金口座が凍結されることがある](#sec4)
- [１　振り込め詐欺救済法による取引停止の仕組み](#sec4-1)

- [２　東京地裁令和７年１０月２２日判決](#sec4-2)

- [３　USDTの相対取引に預金口座を使う人への示唆](#sec4-3)

- [第５　取引所が破綻したときに預けたUSDTを取り戻せるか](#sec5)
- [１　ビットコインは所有権の客体ではないとした東京地裁平成２７年８月５日判決](#sec5-1)

- [２　利用規約に基づく送信請求を認めた東京地裁令和４年４月２７日判決](#sec5-2)

- [３　USDTに当てはめるときの留意点](#sec5-3)

- [第６　USDTを売買・保有する前に確認する事項](#sec6)

- [第７　関連記事](#sec7)

- [第８　出典](#sec8)

第１　この記事の対象と結論

この記事は，米ドル建てのステーブルコインであるUSDT（テザー）を，個人が知人や取引所の利用者との間で相対で売買し，又は保有するときに，日本法の下でどのようなリスクがあるかを，令和８年１０月１５日時点の法令と公刊されている裁判例に基づいて整理するものである。

USDTの値動き，発行体の信用力，投資としての適否及び税務上の取扱いは扱わない。

結論は，次の３点である。

①USDTを資金決済に関する法律（以下「資金決済法」という。）上の「電子決済手段」と認定した裁判例があり，内閣総理大臣の登録を受けずにUSDTの売買を業として行うと，無登録の電子決済手段等取引業として刑事罰の対象となる（福島地裁いわき支部令和７年１月２１日判決）。

②海外の無登録の取引所でUSDTを売買し，その代金の受払いに自分の預金口座を使うと，買い手が詐欺の被害金を振り込んでくることがあり，振り込め詐欺救済法に基づいて口座の取引が停止され，払戻しの請求も認められないことがある（東京地裁令和７年１０月２２日判決）。

③USDTを預けた取引所が破綻した場合，所有権に基づいて取り戻すという構成は，ビットコインについて否定された裁判例があり（東京地裁平成２７年８月５日判決），取引所に対する請求は利用規約上の権利として組み立てることになると考えられる（東京地裁令和４年４月２７日判決参照）。

第２　USDTは資金決済法上の「電子決済手段」として扱われる

１　電子決済手段と暗号資産の定義

(1)　電子決済手段（資金決済法２条５項）

資金決済法２条５項は，「電子決済手段」を次のとおり定義している。

同項１号は，「物品等を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値（電子機器その他の物に電子的方法により記録されている通貨建資産に限り、」有価証券等を除く。）「であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの」と定める。

同項２号は，不特定の者を相手方として１号のものと相互に交換を行うことができる財産的価値を，同項３号は特定信託受益権を，同項４号はこれらに準ずるものとして内閣府令で定めるものを掲げている。

(2)　通貨建資産と暗号資産の切り分け

電子決済手段の要件となる「通貨建資産」について，同条７項は，「本邦通貨若しくは外国通貨をもって表示され、又は本邦通貨若しくは外国通貨をもって債務の履行、払戻しその他これらに準ずるもの（以下この項において「債務の履行等」という。）が行われることとされている資産」と定義している。

他方，同条１４項１号の「暗号資産」の定義は，同じ構造の財産的価値から「本邦通貨及び外国通貨、通貨建資産並びに電子決済手段（通貨建資産に該当するものを除く。）」を除いている。

このため，法定通貨で表示され，又は法定通貨で払戻し等が行われることとされているステーブルコインは電子決済手段の側に，そうでないビットコイン等は暗号資産の側に，それぞれ分類される構造になっている。

後記第３の福島地裁いわき支部令和７年１月２１日判決は，USDTを「電子決済手段であるＵＳＤＴ」と認定している。

２　電子決済手段等取引業は登録制である

(1)　電子決済手段等取引業の範囲（資金決済法２条１０項）

資金決済法２条１０項は，「電子決済手段等取引業」を，同項各号の行為の「いずれかを業として行うこと」と定義している。

その１号は「電子決済手段の売買又は他の電子決済手段との交換」，２号は「前号に掲げる行為の媒介、取次ぎ又は代理」，３号は他人のために電子決済手段の管理をすること（内閣府令で定めるものを除く。）である。

自分の保有するUSDTを売ること自体も，業として行えば１号の「売買」に当たる。

(2)　登録義務と罰則（資金決済法６２条の３・１０７条８号）

資金決済法６２条の３は，「電子決済手段等取引業は、内閣総理大臣の登録を受けた者でなければ、行ってはならない。」と定めている。

これに違反して「第六十二条の三の登録を受けないで電子決済手段等取引業を行ったとき」（同法１０７条８号）は，「三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」（同条柱書き）とされている。

なお，暗号資産の売買等を業として行う暗号資産交換業についても，同法６３条の２が同じ形の登録制を定めている。

暗号資産の規制を金融商品取引法へ移す令和８年の改正については，[暗号資産に関する令和８年金融商品取引法改正の内容と施行時期（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/20/angoshisan-reiwa8-kinyu-shohin-torihikiho-kaisei/)で扱っている。

第３　USDTの相対販売を業として行うと刑事罰の対象になる

１　福島地裁いわき支部令和７年１月２１日判決

(1)　認定された犯罪事実

福島地裁いわき支部令和７年１月２１日判決（令和６年（わ）第１０３号，判例秘書の判例番号　Ｌ０８０５０１１７）は，被告人が，氏名不詳者らと共謀の上，内閣総理大臣の登録を受けないで，業として，令和６年３月９日から同年４月８日までの間，３名から「電子決済手段であるＵＳＤＴ」の販売代金として現金合計１億１２７０万円を受領し，同じ頃，「ＵＳＤＴの送金先として指定されたコインアドレス」に合計７２万３０４６USDTを移転して電子決済手段を販売し，登録を受けないで電子決済手段等取引業を行ったと認定した。

適用した罰条は，刑法６０条，資金決済法１０７条８号及び６２条の３であり，被告人は懲役２年，執行猶予３年に処された（求刑は懲役２年）。

判決は，令和７年６月１日に懲役刑と禁錮刑が拘禁刑に一本化される前の言渡しである。

(2)　量刑で重視された事情

判決は，量刑の理由として，約１か月間に３名との間で合計１０回，総額１億１２７０万円に相当するUSDTの売買取引を行ったという取引総額の多額さを挙げた。

また，被告人の犯行は「結果として、詐欺グループによる犯罪収益の隠匿に利用されており、電子決済手段等取引業を登録制とし、マネーロンダリングを防止しようとする法の趣旨を害するもの」であり，被告人が取引手数料として少なくとも約２２９万円の利益を得ていることも指摘した。

他方で，事実を認めて反省していること，販売相手３名に合計７５０万円の被害弁償をして宥恕を得ていること，本邦での前科前歴がないこと等を有利な事情として考慮している。

２　この判決から読み取れる注意点

(1)　「業として」の認定と取引の回数

判決は，約１か月に１０回，販売相手３名という取引を「業として」行ったものと認定している。

もっとも，判決は，何回以上の取引であれば「業として」に当たるかという一般的な基準を示したものではない。

知人に頼まれてUSDTを売る場合であっても，反復して売却に応じ，手数料や価格差で利益を得ていれば，同じ評価を受けるおそれがあると考えられる。

(2)　買い手が詐欺の被害者である場合

判決は，販売相手３名に対する「被害弁償」と，販売相手らの「宥恕」を量刑上考慮しており，販売相手自身が損害を被った立場にあったことがうかがわれる。

USDTの送金先アドレスを買い手以外の者が指定してくる取引は，判決の事案と同じく，詐欺の被害金をUSDTに替えて移転する経路に組み込まれているおそれがある。

売り手が詐欺に加担する意思を持っていなくても，無登録で業として売っていれば，それ自体が資金決済法違反となる点に注意を要する。

第４　USDTの売買に使った預金口座が凍結されることがある

１　振り込め詐欺救済法による取引停止の仕組み

(1)　犯罪利用預金口座等の定義

犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律（以下「振り込め詐欺救済法」という。）２条４項は，「犯罪利用預金口座等」として，詐欺等の被害者からの振込みの振込先となった預金口座等（１号）のほか，「専ら前号に掲げる預金口座等に係る資金を移転する目的で利用された預金口座等であって、当該預金口座等に係る資金が同号の振込みに係る資金と実質的に同じであると認められるもの」（２号）を掲げている。

被害者が直接振り込んだ口座だけでなく，そこから資金が移された先の口座も対象になり得る。

(2)　取引停止と預金債権の消滅手続

同法３条１項は，「金融機関は、当該金融機関の預金口座等について、捜査機関等から当該預金口座等の不正な利用に関する情報の提供があることその他の事情を勘案して犯罪利用預金口座等である疑いがあると認めるときは、当該預金口座等に係る取引の停止等の措置を適切に講ずるものとする。」と定めている。

さらに，犯罪利用預金口座等であると疑うに足りる相当な理由があると認めるときは，金融機関は預金保険機構に対して預金等に係る債権の消滅手続の開始に係る公告を求め（同法４条１項），権利行使の届出等の期間内に届出等がなければ，その債権は消滅する（同法５条１項５号・７条）。

ただし，その口座の預金の払戻しを求める訴えが提起されているときは，公告を求める義務の規定は適用されない（同法４条２項１号）。

被害者の側から見た権利行使の届出の手続は，[振り込め詐欺救済法の「被害者からの権利行使の届出」―法定分配を止めて口座名義人訴訟・預金差押えに進む手続（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/29/furikome-sagi-kyusaiho-higaisha-kenri-koshi-todokede/)で扱っている。

２　東京地裁令和７年１０月２２日判決

(1)　事案の概要

東京地裁令和７年１０月２２日判決（令和６年（ワ）第２７５８１号，判例秘書の判例番号　Ｌ０８０３２８５１）の原告は，自己名義の普通預金口座を使って，暗号資産取引所であるBybitでUSDTの取引を行っていた。

判決の認定によれば，Bybitはシンガポールで設立され，ドバイに拠点を置く取引所であり，金融庁の暗号資産交換業者登録一覧には登録されておらず，金融庁は「無登録で暗号資産交換業を行う者の名称等について」にBybitを掲載していた。

原告の口座には，取引相手とされるハンドルネームの名義人との間で１日数件から数十件の入出金があった。

警察署長から，金融商品詐欺に係る犯罪利用預金口座等の疑いがあるとして口座凍結の検討の依頼を受けた銀行は，振り込め詐欺救済法３条１項及び普通預金規定に基づいて取引停止措置をとり，原告は，その時点の残高３万２９０２円の払戻しを求めた。

(2)　裁判所の判断

判決は，被害者が振り込んだ口座から，その直後に「Ａ」名義で原告の口座へ複数の振込みがされていたこと，取引停止までに「Ａ」名義の振込みが１００件以上あり，入金額の約５６％（ある１か月弱の期間に限れば約８９％）を占めていたことから，原告の口座は「専ら振込先口座からの資金移転を目的として利用されていたと疑うに足りる理由がある」とした。

また，資金の実質的同一性の要件について，「過度に厳格に解釈すれば、口座名義人による入出金の操作により容易に移転先口座への該当性を否定し、法の潜脱を許すことになる」と述べ，凍結時の残高が「Ａ」以外の名義から振り込まれた資金であるとの原告の主張を前提としても，その直後に「Ａ」名義の振込金と同じ宛先へ送金されていたこと等から，実質的に同じであると疑うに足りる理由があるとした。

そのうえで，捜査機関等からの凍結依頼が取り下げられておらず，その後も詐欺被害者の代理人弁護士から取引停止の依頼が重ねられ，原告名義の別の金融機関の口座も取引停止となっていたこと等に照らし，現時点においても犯罪利用預金口座等であるとの合理的な疑いがあると認め，銀行は振り込め詐欺救済法３条１項及び普通預金規定に基づいて払戻しを拒絶できるとして，請求を棄却した。

３　USDTの相対取引に預金口座を使う人への示唆

(1)　代金を振り込んでくる相手を選べないこと

取引所の個人間取引（P2P取引）では，買い手が売り手の預金口座へ代金を直接振り込む方式がとられることがあり，上記判決の事案でも，原告の口座では取引相手とされるハンドルネームの名義人との入出金が繰り返されていた。

上記判決の事案では，詐欺の被害金を受け取った口座から「Ａ」名義で繰り返し振込みがあり，その入金の割合が，口座全体が資金移転の目的で利用されていると疑う根拠とされた。

売り手が詐欺に関与していなくても，入金名義の偏りや取引の頻度によっては，自分の口座ごと取引停止の対象となり，残高の払戻しを受けられないことがある。

(2)　取引時確認の申告内容と預金規定

判決の認定事実には，原告が，犯罪による収益の移転防止に関する法律４条１項に基づく取引時確認で，取引目的として「暗号資産（仮想通貨）利用」にチェックをしていなかったことも記載されている（判決の判断部分はこの点に直接言及していない。）。

また，判決が引用する被告銀行の普通預金規定には，預金が法令・公序良俗に反する行為に利用されるおそれがある場合や，マネー・ローンダリング，テロ資金供与，経済制裁に抵触する取引に利用されるおそれがある場合に，取引を停止し，又は口座を解約できる旨の条項があった。

預金口座を暗号資産や電子決済手段の取引に使う場合は，取引時確認での申告と実際の利用状況を一致させておく必要がある。

第５　取引所が破綻したときに預けたUSDTを取り戻せるか

１　ビットコインは所有権の客体ではないとした東京地裁平成２７年８月５日判決

(1)　事案と判断

東京地裁平成２７年８月５日判決（平成２６年（ワ）第３３３２０号，判例秘書の判例番号　Ｌ０７０３０９６４）は，平成２６年に破産手続開始決定を受けたビットコイン取引所の運営会社の利用者が，破産管財人に対し，所有権を基礎とする破産法６２条の取戻権に基づいてビットコインの引渡しを求めた事案である。

判決は，所有権の客体となる「物」は民法８５条により「有体物」とされ，所有権の対象となるには「有体性及び排他的支配可能性」が認められるか否かにより判断すべきであるとした。

そのうえで，ビットコインには「空間の一部を占めるものという有体性がないことは明らか」であり，ブロックチェーンの仕組みに照らし「ビットコインアドレスの秘密鍵の管理者が，当該アドレスにおいて当該残量のビットコインを排他的に支配しているとは認められない」として，ビットコインは所有権の客体とならないと判断し，混蔵寄託や共有持分を理由とする主張も，所有権の客体となることを前提とするものとして退けた。

(2)　この判決の射程

この判決はビットコインについての判断であり，電子決済手段であるUSDTを扱ったものではない。

もっとも，判決の理由は有体物でないことと排他的支配可能性がないことに置かれており，ブロックチェーン上で移転されるUSDTについても，所有権を基礎とする取戻しの構成には同様の困難があると考えられる。

暗号資産に対する強制執行の場面での同判決の位置付けは，[暗号資産に対する強制執行――取引所預託分と自己管理分で何が変わるか（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/29/angoshisan-kyoseishikko/)で扱っている。

２　利用規約に基づく送信請求を認めた東京地裁令和４年４月２７日判決

(1)　事案と送信請求の認容

東京地裁令和４年４月２７日判決（平成３０年（ワ）第５８９９号ほか，仮想通貨送信等請求事件）は，平成３０年１月２６日に，被告コインチェック株式会社が管理していた仮想通貨「ＮＥＭ」の一部が外部のアドレスへ不正送信され，同社がＮＥＭの出入金及び取引を停止したことを受けて，ＮＥＭを預けていた利用者らが同社に対しＮＥＭの送信等を求めた事案である。

判決は，利用規約上，登録ユーザーは送信先を指定して仮想通貨の送信を要求でき，同社はその指図に従って送信するものと定められている（規約８条３項及び４項）ことに照らし，利用者は同社に対して「その送信を請求することができ」，同社は指定された送信先にＮＥＭを移転（送信）する義務を負うとして，送信請求を認容した。

同社は，ＮＥＭ１単位当たり８８．５４９円を口座残高に加算する補償措置を実施していたが，判決は，送信義務は「債権の目的物を金銭とする金銭債務とは、その性質を異にするもの」であり，民法４０３条の趣旨を及ぼす基礎を欠くとし，「法的性質が明らかではない金銭の一方的な給付」によって送信を求める請求の強制履行の利益が失われるとは考えられないとした。

(2)　強制執行の方法と代償請求・履行不能の主張

判決は，送信義務は「他の者が代わりに履行することができない作為を内容とするもの」であり，「その性質上、強制執行は、間接強制の方法（民事執行法１７２条）によることになる」とした。

そのうえで，間接強制決定の効力が存続する限り「その執行不能を観念することは困難である」から，執行不能を条件とする代償請求は，将来給付の訴えとしての訴訟要件を欠き不適法であるとして却下した。

また，送信請求権は特定のＮＥＭではなく数量で指定されたＮＥＭの送信を目的とする「種類債権に類する性質」を有し，同社は他の取引所等でＮＥＭを調達できたから，送信が社会通念上不能になったとはいえないとして，履行不能を理由とする予備的請求を棄却した。

３　USDTに当てはめるときの留意点

上記の２件は，いずれも暗号資産（ビットコイン又はNEM）についての判断であり，USDTのような電子決済手段について，取引所の破綻時の取扱いを判断した裁判例は，今回の調査の範囲では見当たらなかった。

取引所に預けたUSDTを回収できるかどうかは，所有権の有無ではなく，取引所との利用規約上の権利の内容と，取引所の財産状態に左右されることになると考えられる。

日本の電子決済手段等取引業者は，「電子決済手段等取引業の利用者の電子決済手段を自己の電子決済手段と分別して管理しなければならない」（資金決済法６２条の１４第１項）とされているが，海外の無登録の取引所を利用している場合は，この規制が及んでいないことも前提に考える必要がある。

第６　USDTを売買・保有する前に確認する事項

以上を踏まえると，USDTを売買し，又は保有しようとする個人は，少なくとも次の事項を確認しておくことになる。

①取引の相手方又は利用する取引所が，資金決済法の登録を受けた事業者か（金融庁の登録業者一覧及び無登録業者への警告の掲載状況）。

②自分が，他人に対してUSDTを反復して売却し，手数料や価格差を得る立場になっていないか（第３）。

③代金の受払いに自分の預金口座を使う場合，振込人の名義や入金の偏りから，詐欺の被害金の移転先と疑われる状態になっていないか（第４）。

④金融機関の取引時確認で申告した取引目的と，実際の口座の使い方が一致しているか（第４の３(2)）。

⑤取引所に預けたUSDTについて，利用規約上どのような請求ができるか，取引所が破綻した場合に何が残るか（第５）。

第７　関連記事

①[暗号資産に対する強制執行――取引所預託分と自己管理分で何が変わるか（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/29/angoshisan-kyoseishikko/)

②[暗号資産に関する令和８年金融商品取引法改正の内容と施行時期（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/20/angoshisan-reiwa8-kinyu-shohin-torihikiho-kaisei/)

③[振り込め詐欺救済法の「被害者からの権利行使の届出」―法定分配を止めて口座名義人訴訟・預金差押えに進む手続（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/29/furikome-sagi-kyusaiho-higaisha-kenri-koshi-todokede/)

④[詐欺で送金してしまった直後の対応―組戻し・口座凍結・被害回復分配金・銀行補償の違い（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/15/fraud-transfer-recovery-first-response/)

⑤[主要な国内暗号資産交換業者の死亡時手続比較―現物移管・円換価・必要書類（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/22/crypto-exchange-death-inheritance-procedure/)

第８　出典

①法令（e-Gov法令検索で令和８年１０月１５日時点の現行条文を確認）

資金決済に関する法律（平成２１年法律第５９号）２条５項・７項・１０項・１４項，６２条の３，６２条の１４，６３条の２，１０７条

[https://laws.e-gov.go.jp/law/421AC0000000059](https://laws.e-gov.go.jp/law/421AC0000000059)

犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律（平成１９年法律第１３３号）２条４項，３条１項，４条，５条，７条

[https://laws.e-gov.go.jp/law/419AC1000000133](https://laws.e-gov.go.jp/law/419AC1000000133)

民法（明治２９年法律第８９号）８５条，４０３条

[https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)

破産法（平成１６年法律第７５号）６２条

[https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000075](https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000075)

民事執行法（昭和５４年法律第４号）１７２条

[https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004](https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004)

犯罪による収益の移転防止に関する法律（平成１９年法律第２２号）４条１項

[https://laws.e-gov.go.jp/law/419AC0000000022](https://laws.e-gov.go.jp/law/419AC0000000022)

刑法（明治４０年法律第４５号）９条，６０条（拘禁刑への一本化は刑法等の一部を改正する法律（令和４年法律第６７号）による改正で，令和７年６月１日施行）

[https://laws.e-gov.go.jp/law/140AC0000000045](https://laws.e-gov.go.jp/law/140AC0000000045)

②裁判例

福島地裁いわき支部令和７年１月２１日判決（令和６年（わ）第１０３号，判例秘書の判例番号　Ｌ０８０５０１１７）

東京地裁令和７年１０月２２日判決（令和６年（ワ）第２７５８１号，判例秘書の判例番号　Ｌ０８０３２８５１）

東京地裁平成２７年８月５日判決（平成２６年（ワ）第３３３２０号，判例秘書の判例番号　Ｌ０７０３０９６４）

東京地裁令和４年４月２７日判決（平成３０年（ワ）第５８９９号ほか，仮想通貨送信等請求事件）

[https://www.courts.go.jp/hanrei/91641/detail4/index.html](https://www.courts.go.jp/hanrei/91641/detail4/index.html)

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## 代金を買い叩かれた・取引を打ち切られた受注者は裁判で何を請求できるか―取適法の買いたたき，相当報酬額の請求及び継続的取引の打切りの裁判例（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/kaitataki-soutou-houshuu-keizoku-torihiki-uchikiri/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 企業法務・契約, 企業法務・民事実務

目次

- [第１　この記事の対象と結論](#sec1)

- [第２　取適法の禁止行為と民事上の効力](#sec2)
- [１　買いたたきと一方的な代金決定の禁止](#sec2-1)

- [２　施行日と適用範囲](#sec2-2)

- [３　違反があっても契約が当然に無効になるわけではない](#sec2-3)

- [第３　買いたたきを不法行為として争った東京地裁令和６年２月１５日判決](#sec3)
- [１　事案と判断の枠組み](#sec3-1)

- [２　当てはめ](#sec3-2)

- [３　相当報酬額による予備的請求は一部認められた](#sec3-3)

- [４　この判決から読み取れること](#sec3-4)

- [第４　継続的取引を打ち切られた場合](#sec4)
- [１　一般的な規定はない](#sec4-1)

- [２　最高裁の判断](#sec4-2)

- [３　予告期間が不足するとして損害賠償を認めた例](#sec4-3)

- [４　令和の裁判例は契約条項と交渉の経緯を重く見る](#sec4-4)

- [５　これらの裁判例からうかがわれる傾向](#sec4-5)

- [第５　相談を受けたときに確認する事項](#sec5)

- [第６　関連記事](#sec6)

- [第７　出典](#sec7)
- [１　法令](#sec7-1)

- [２　裁判例](#sec7-2)

第１　この記事の対象と結論

この記事は，発注者から代金を低く抑えられた受注者や，長く続いた取引を打ち切られた事業者が，民事訴訟で何を請求でき，何を立証する必要があるかを，令和８年１０月１６日時点の法令と公刊されている裁判例に基づいて整理するものである。

取適法の適用範囲や禁止行為の全体像，取引を終了させる側の手続は関連記事（第６）で扱っているので，この記事では裁判例が示した判断の枠組みと，受注者の側で用意すべき資料に絞る。

結論は，次の４点である。

①取適法の買いたたき（５条１項５号）や協議に応じない一方的な代金決定（５条２項４号）に当たる行為があっても，それだけで代金の合意が無効になったり，不法行為が成立したりするわけではない（最高裁昭和５２年６月２０日判決，東京地裁昭和６３年７月６日判決）。

②買いたたきが不法行為になるのは，受注者の適正な原価に一定の利益率を加えた「受け取るべき対価」と支払額との間に著しい乖離があり，協議状況等を考慮しても正当化されない場合に限られるとした裁判例がある（東京地裁令和６年２月１５日判決）。

③他方，受注の時点で具体的な代金額が合意されていなければ，請負契約に基づいて相当額の報酬を請求することができ，同じ判決はこの構成で約３１６４万円の請求を認めている。

④継続的取引の打切りを一般的に制限する明文の規定はなく，契約条項に基づく解約や更新拒絶は原則として有効とされ，損害賠償が認められるのは，予告期間が不相当に短い場合や，継続への信頼を抱かせた上で不当に交渉を破棄した場合など，特別な事情がある場合に限られている。

第２　取適法の禁止行為と民事上の効力

１　買いたたきと一方的な代金決定の禁止

(1)　買いたたき（取適法５条１項５号）

製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律（以下「取適法」という。）５条１項は，委託事業者が中小受託事業者に対し製造委託等をした場合に，同項各号に掲げる行為を「してはならない」と定めている。

その５号は，「中小受託事業者の給付の内容と同種又は類似の内容の給付に対し通常支払われる対価に比し著しく低い製造委託等代金の額を不当に定めること。」である。

改正前の下請代金支払遅延等防止法（以下「旧下請法」という。）４条１項５号と実質的に同じ文言であり，「下請代金」が「製造委託等代金」に，「下請事業者」が「中小受託事業者」に改められている。

(2)　協議に応じない一方的な代金決定（取適法５条２項４号）

取適法５条２項は，同項各号に掲げる行為を「することによつて、中小受託事業者の利益を不当に害してはならない。」と定めている。

令和７年の改正で新たに設けられた同項４号は，「中小受託事業者の給付に関する費用の変動その他の事情が生じた場合において、中小受託事業者が製造委託等代金の額に関する協議を求めたにもかかわらず、当該協議に応じず、又は当該協議において中小受託事業者の求めた事項について必要な説明若しくは情報の提供をせず、一方的に製造委託等代金の額を決定すること。」である。

５条１項の行為とは異なり，中小受託事業者の利益を不当に害することが要件とされている。

２　施行日と適用範囲

取適法は，下請代金支払遅延等防止法及び下請中小企業振興法の一部を改正する法律（令和７年法律第４１号）によって旧下請法を改正・改題したものであり，同法附則１条は「この法律は、令和八年一月一日から施行する。」と定めている。

同法附則２条２項により，改正後の５条等は「この法律の施行後にした」製造委託等について適用され，施行前にした製造委託等については「なお従前の例による」とされている。

適用範囲には，資本金の額による基準に加えて，常時使用する従業員の数による基準が設けられた（２条８項５号は３００人，同項６号は情報成果物作成委託と役務提供委託について１００人）。

また，製造や販売の目的物を取引の相手方まで運送する行為を委託する「特定運送委託」（２条５項）も対象に加わっている。

資本金の小さい発注者との取引であっても，従業員数によって取適法が適用される場合がある。

３　違反があっても契約が当然に無効になるわけではない

(1)　最高裁昭和５２年６月２０日判決

最高裁第二小法廷昭和５２年６月２０日判決（昭和４８年（オ）第１１１３号，民集３１巻４号４４９頁）は，拘束された即時両建預金を取引条件とする信用組合の貸付を，独占禁止法１９条に違反する不公正な取引方法に当たるとした上で，「独禁法一九条に違反した契約の私法上の効力については、その契約が公序良俗に反するとされるような場合は格別として、上告人のいうように同条が強行法規であるからとの理由で直ちに無効であると解すべきではない。」と判示した。

同判決は，契約自体は公序良俗に反しないとしつつ，実質金利が利息制限法の制限を超える部分の是正のため，原判決中上告人敗訴部分を破棄して名古屋高裁に差し戻している。

(2)　東京地裁昭和６３年７月６日判決

東京地裁昭和６３年７月６日判決（昭和６０年（ワ）第１４６５１号，昭和６１年（ワ）第１５５４７号，判例秘書の判例番号　Ｌ０４３３０１７８）は，旧下請法の買いたたきについて，親事業者が「運用基準にいう市価に比して著しく低い下請代金を合意のもとに定めた場合にも同法四条一項五号の趣旨に照らして不当性の強い場合には右合意が公序良俗に違反して無効となる場合があり得るとしても、そうでない場合には同条一項五号に抵触するということだけで右合意が無効となることはないと解するのが相当である。」とした。

さらに，「不当性が強く、合意の効力が否定されるなどの特段の事情のない限り、右条項違反を理由に不法行為による損害賠償義務が生じると解することも相当でない。」と述べている。

他方で，同判決は，単価の引下げを遡って適用する合意が認められない月の納品分については，従前の合意単価との差額を請負契約に基づいて支払う義務があるとしている。

代金の引下げに受注者が合意したのか，合意がないまま減額されたのかによって，請求の構成が分かれることになる。

(3)　札幌地裁の２件

札幌地裁平成３１年３月１４日判決（平成２７年（ワ）第２４０７号）は，コンビニエンスストアの事業者と米の納入業者との間の販促協力金の支払合意について，旧下請法４条１項５号等に違反した場合でも，「支払合意の負担の程度、経済合理性の有無、支払合意に至る経緯等を考慮して」，各号の趣旨に照らして不当性の強いときに公序良俗に違反して無効となり得るにとどまるとし，合意を有効と判断した。

これに対し，札幌地裁平成３０年４月２６日判決（平成２６年（ワ）第１００３号）は，返品に関する合意を公序良俗に違反するとして無効とする判断をしている。

両判決は，違反の有無と民事上の効力を分けて考える点で共通しており，詳しくは関連記事で扱っている。

第３　買いたたきを不法行為として争った東京地裁令和６年２月１５日判決

１　事案と判断の枠組み

東京地裁令和６年２月１５日判決（令和２年（ワ）第３２６６１号，判例秘書の判例番号　Ｌ０７９３０１２９）は，資本金３００万円の精密機械器具の製造業者（原告）が，設備工事等を営む事業者（被告）から装置や部品の製作を請け負った複数の案件について，製作に要した原価すら下回る著しく低い対価しか支払われなかったなどと主張し，買いたたき及び優越的地位の濫用を理由とする不法行為に基づく損害賠償を求め，予備的に請負契約に基づく報酬を求めた事案である。

判決は，旧下請法が「いわゆる取締法規にとどまる以上、被告の行為が同法上の買いたたき行為に該当したことの一事をもって、私法上の不法行為を構成するということはできない。」とした。

その上で，不法行為となる買いたたきに当たるといえるのは，「原告における適正な原価と、それに対する一定の利益率」を勘案した「原告の受け取るべき対価を措定した上で、それと被告の支払金額との間に著しい乖離があると評価でき、原告と被告との協議状況等といった他の要素を考慮しても上記の著しい乖離が正当化されないと判断される場合に限られるというべきである。」と判示した。

２　当てはめ

(1)　適正な原価と利益率

判決は，原告が支出又は計上した原価の実績を７億０２２１万１６４０円と認めたが，その金額の相当性を裏付ける客観的な資料がないこと，同種の製品について被告が取得した見積りの費用が原告の要した費用の約８３．２％にとどまっていたこと等から，その９０％を適正な原価とした。

利益率については，原告が中小企業実態基本調査の業種の平均に基づいて原価に１．２５を乗じる方法を主張したのに対し，原告が資本金３００万円の小規模な会社で，下請や孫請けの立場で製作を委託されることが多いと推認されること等を理由に，１０％と認めた。

(2)　支払額との比較

その結果，原告が受け取るべき対価は６億９５１８万９５２３円となり，被告の支払額６億６３５４万８０５３円はその９５．４％であったから，判決は「著しい乖離があるということはできない」とし，買いたたきを理由とする不法行為の成立を否定した。

優越的地位の濫用を理由とする不法行為についても，原告の主張を裏付ける客観的な証拠がないとして否定している。

３　相当報酬額による予備的請求は一部認められた

(1)　報酬額の合意がない場合の考え方

他方で，判決は，主な案件について契約の締結時点で図面が作成されておらず，後に追加の支払が予定されていたこと，その他の案件についても見積書又は注文書の金額で合意されたとまで認めるに足りる証拠がないことから，「契約締結当時に具体的な報酬額の合意がされていなかった」と認定した。

そして，「このような場合においては、相当額を報酬額とするのが当事者間の合意内容であると解されるから、原告は、被告に対して、上記の各請負契約に基づき相当報酬額を請求することができるというべきである。」と判示した。

(2)　認容された金額

判決は，相当報酬額を，不法行為の検討で算定した原告の受け取るべき対価と同額の６億９５１８万９５２３円と認め，既払金を控除した３１６４万１４７０円と，商事法定利率の年６％による遅延損害金の支払を命じた。

不法行為としては認められなかった差額が，請負契約上の報酬請求としては認められたことになる。

４　この判決から読み取れること

(1)　原価の資料と利益率の根拠

判決は，原告の原価の実績をそのまま採用せず，相当性を裏付ける客観的な資料がないことなどを理由に１割を減じている。

受注者が代金の不足を争うには，外注先への支払や社内の工数を案件ごとに区分した資料と，過去の同種取引における利益率を示す資料を，取引の進行中から整えておく必要があると考えられる。

(2)　請求の構成の選び方

合意した代金額を後から争う場合には，昭和６３年判決や令和６年判決のとおり，不当性の強い事情や著しい乖離を立証しなければならず，受注者の負担は重い。

これに対し，図面や仕様が確定しないまま製作を進めた場合や，追加の作業について金額を決めていない場合には，相当報酬額を請求する構成を検討する余地がある。

取適法５条２項４号が設けられた後は，協議を求めた経過と相手方の応答を書面に残しておくことが，行政への申告の場面だけでなく，民事訴訟で「協議状況等」を立証する場面でも意味を持つと考えられる。

第４　継続的取引を打ち切られた場合

１　一般的な規定はない

民法にも商法にも，継続的な供給契約や取引を終了させる場合の要件を一般的に定めた規定はない。

個別の契約類型については規定があり，商法３０条１項は代理商契約について「商人及び代理商は、契約の期間を定めなかったときは、二箇月前までに予告し、その契約を解除することができる。」と定め，同条２項は「やむを得ない事由があるときは、商人及び代理商は、いつでもその契約を解除することができる。」と定めている。

民法６５１条２項は，委任を解除した者は「相手方に不利な時期に委任を解除したとき」等には，やむを得ない事由があったときを除き，相手方の損害を賠償しなければならないと定めている。

こうした規定のない取引では，民法１条２項の「権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。」という信義則と，同条３項の権利の濫用の禁止が判断の根拠となる。

２　最高裁の判断

(1)　継続的供給契約での引取義務

最高裁第一小法廷昭和４６年１２月１６日判決（昭和４０年（オ）第５４８号，民集２５巻９号１４７２頁）は，契約期間中に採掘する硫黄鉱石の全量を売り渡す継続的な鉱石売買契約について，買主には「被上告会社が採掘し、提供した鉱石を引き取るべき義務があつたものというべきであり、上告人の前示引取の拒絶は、債務不履行の効果を生ずるものといわなければならない。」と判示した。

買主の側が一方的に引取りを止めることも，契約の内容によっては債務不履行となることを示した例である。

(2)　解約条項に基づく解約

最高裁第三小法廷平成１０年１２月１８日判決（平成９年（オ）第２１５６号，集民１９０号１０１７頁）は，「三〇日以上の予告期間を置いて文書により解約することができる」との条項がある化粧品の特約店契約について，その条項に基づく解約が「信義則に違反せず、権利の濫用に当たらないとした原審の判断は、正当として是認することができる。」とした。

その原審である東京高裁平成９年７月３１日判決（平成６年（ネ）第３１８２号，高民集５０巻２号２６０頁）は，解約権の行使に「やむを得ない事由を必要とするとの見解は、採用しない。」と明言している。

最高裁自身は「やむを得ない事由」が必要かどうかについて述べていないから，同判決を，継続的取引の解約に「やむを得ない事由」を要求した判例として扱うことはできない。

３　予告期間が不足するとして損害賠償を認めた例

福岡地裁平成１６年８月２日判決（平成１４年（ワ）第４３５８号）は，結婚式場での美容販売業務を自動更新の約定のもとで受託してきた業者が，約５か月前に更新拒絶を通知された事案である。

判決は，自動更新条項があり当事者双方が数年単位の継続を考えていたこと，契約が約８年間継続されたこと，受託者がリニューアルオープンに向けて多額の資本を投下していたこと等から，更新拒絶には「契約を終了させてもやむを得ない正当な理由があることを要し，正当な理由がない場合には，相当の予告期間を設けるか，または相当の損失補償をしなければならないと解すべきである。」とした。

その上で，正当な理由を否定し，相当な予告期間を１年程度として，退去までの５か月との差に当たる７か月分の得べかりし利益３５２万２０８５円の賠償を命じた。

研修費や備品代等の請求については，その業務以外でも意味を持つ費用であるとして，相当因果関係を否定している。

４　令和の裁判例は契約条項と交渉の経緯を重く見る

(1)　東京地裁令和６年３月２９日判決

東京地裁令和６年３月２９日判決（令和４年（ワ）第１３７７１号，判例秘書の判例番号　Ｌ０７９３０８０３）は，家具家電付きアパートの賃貸事業者から運送等の業務を約９年間受託してきた業者が，中途解約と更新拒絶を違法として損害賠償を求めた事案である。

判決は，契約の条項が当事者間の「交渉によって決定されたと認められること」や，受託者自身が関係業者と結んでいた契約も「必ずしも長期間の継続的な契約関係を前提とするような契約条件とされていなかったこと」などを考慮し，委託者が経営状況の悪化に伴う合理化を迫られていた事情も踏まえて，中途解約と更新拒絶が「信義則に違反し又は権利の濫用に該当することを基礎付けるような事情があるとはいえず、違法ということはできない」と判断した。

(2)　東京地裁令和５年１１月２０日判決

東京地裁令和５年１１月２０日判決（令和３年（ワ）第７９７４号，判例秘書の判例番号　Ｌ０７８３１７８７）は，フランチャイズ契約の更新に本部の同意を要するとの条項がある事案で，自動更新条項の定めがない以上，「原告において契約期間満了時に契約が終了することを予測して行動することは十分可能である」として，更新拒絶にやむを得ない事由を要するとの解釈をすべき特段の事情はないとした。

他方で，同判決は，本部が「原告をして被告の同意により本件契約が更新されることに対する信頼を抱かせた上で不当に交渉を破棄して本件更新拒絶に至ったなどの事情があるときは、被告の行為は信義則上の注意義務に反するものとして不法行為を構成する。」と述べ，本件ではそのような事情は認められないとした。

(3)　東京地裁令和４年３月３０日判決

東京地裁令和４年３月３０日判決（令和３年（ワ）第６８８号，判例秘書の判例番号　Ｌ０７７３０７９５）は，平成３年から印刷の取引をしてきた業者が，発注量を大幅に削減されて取引から排除されたとして損害賠償を求めた事案である。

判決は，基本契約の締結を認めるに足りる証拠はないとした上で，「原告が取引の継続を事実上期待していたことは認められるが、被告において発注をしなければならない義務ないし債務があるとは認められず」とし，相見積りの結果他社より高額で発注を受けられなかったこともあったとして，請求を棄却した。

５　これらの裁判例からうかがわれる傾向

これらの裁判例からは，次の傾向がうかがわれる。

①基本契約がなく個別の発注を重ねてきただけの取引では，発注の減少や停止を違法と主張することは難しい。

②解約や更新拒絶の条項が交渉を経て定められている場合には，条項どおりの解約・更新拒絶は原則として有効とされる。

③損害賠償が認められやすいのは，自動更新を前提に長期の継続が予定され，受託者が多額の投資をしていたのに予告が短い場合や，継続への信頼を抱かせた上で交渉を不当に破棄した場合である。

④認められる損害は，取引が続いた場合の利益の全部ではなく，相当な予告期間に足りない期間の得べかりし利益に限られることがある。

第５　相談を受けたときに確認する事項

代金の不足や取引の打切りについて相談を受けたときは，次の事項を確認する。

①取適法の適用の有無（委託事業者と受注者の資本金及び常時使用する従業員の数，委託の類型，令和８年１月１日以後の委託か）

②代金額について合意が成立しているか（見積書・注文書の金額と，図面や仕様が確定した時期）

③合意がある場合はその経緯（協議の申入れ，説明や情報提供の有無と，その記録）

④原価の実績を案件ごとに区分した資料と，過去の同種取引における利益率

⑤基本契約の有無と，期間・自動更新・中途解約・予告期間の条項

⑥条項が交渉を経て定められたか，相手方の書式がそのまま用いられたか

⑦取引のためにした投資（設備・人員・研修）と，相手方がその投資を求め又は知っていたか

⑧更新や取引の継続について相手方が述べた内容（メール・議事録）

取適法５条１項７号は，委託事業者の違反を中小受託事業者が公正取引委員会，中小企業庁長官又は事業所管大臣に知らせたことを理由として，「取引の数量を減じ、取引を停止し、その他不利益な取扱いをすること。」を禁止している。

行政への申告を検討する場合も，民事上の請求とは別に，申告後の取引の推移を記録しておくことが重要である。

第６　関連記事

取適法の適用範囲，手形払の禁止及び価格協議の全体像は，[中小受託取引適正化法（取適法）の企業実務―適用範囲・手形払の禁止・価格協議（令和８年１月１日施行・AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2025/11/18/r080101-toritekihou/)で扱っている。

取適法の禁止行為と，旧下請法違反と契約の効力を扱った札幌地裁の２件は，[中小受託取引適正化法（取適法・旧下請法）に関するメモ書き（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/01/01/shitaukehou-memo/)で扱っている。

独占禁止法違反と契約の効力，優越的地位の濫用の判断要素は，[不公正な取引方法に関する実務メモ（AIリライト）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2023/04/15/hukousei-torihiki/)で扱っている。

関税等を理由とする値上げ・値下げの要求と価格協議は，[トランプ関税で値上げ・値下げ要求に応じる必要はあるか―価格転嫁と契約実務（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/08/21/trump-kanzei-kakaku-tenka-jijou-henkou/)で扱っている。

取引を終了させる側の通知や精算の手順は，[継続的取引を終了するときの確認事項―通知，既発注分の精算と終了合意（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/04/keizokuteki-torihiki-shuryo-tsuchi-seisan/)で扱っている。

受注者の側から取引基本契約書を審査するときの着眼点は，[製造委託の取引基本契約書を受注者側から審査するポイント―取適法・損害賠償・相殺・契約終了（AI作成）](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/10/seizou-itaku-kihonkeiyaku-juchuusha-shinsa/)で扱っている。

第７　出典

１　法令

製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律（昭和３１年法律第１２０号）２条，５条，令和７年法律第４１号附則１条・２条（e-Gov法令検索，令和８年１月１日施行版。https://laws.e-gov.go.jp/law/331AC0000000120 ）

民法（明治２９年法律第８９号）１条，６５１条（e-Gov法令検索。https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089 ）

商法（明治３２年法律第４８号）３０条（e-Gov法令検索。https://laws.e-gov.go.jp/law/132AC0000000048 ）

２　裁判例

最高裁第一小法廷昭和４６年１２月１６日判決（昭和４０年（オ）第５４８号，民集２５巻９号１４７２頁。https://www.courts.go.jp/hanrei/51875/detail2/index.html ）

最高裁第二小法廷昭和５２年６月２０日判決（昭和４８年（オ）第１１１３号，民集３１巻４号４４９頁。https://www.courts.go.jp/hanrei/53216/detail2/index.html ）

東京地裁昭和６３年７月６日判決（昭和６０年（ワ）第１４６５１号，昭和６１年（ワ）第１５５４７号，判例秘書の判例番号　Ｌ０４３３０１７８）

東京高裁平成９年７月３１日判決（平成６年（ネ）第３１８２号，高民集５０巻２号２６０頁。https://www.courts.go.jp/hanrei/20166/detail3/index.html ）

最高裁第三小法廷平成１０年１２月１８日判決（平成９年（オ）第２１５６号，集民１９０号１０１７頁。https://www.courts.go.jp/hanrei/62821/detail2/index.html ）

福岡地裁平成１６年８月２日判決（平成１４年（ワ）第４３５８号。https://www.courts.go.jp/hanrei/8136/detail4/index.html ）

札幌地裁平成３０年４月２６日判決（平成２６年（ワ）第１００３号。https://www.courts.go.jp/hanrei/88765/detail4/index.html ）

札幌地裁平成３１年３月１４日判決（平成２７年（ワ）第２４０７号。https://www.courts.go.jp/hanrei/88766/detail4/index.html ）

東京地裁令和４年３月３０日判決（令和３年（ワ）第６８８号，判例秘書の判例番号　Ｌ０７７３０７９５）

東京地裁令和５年１１月２０日判決（令和３年（ワ）第７９７４号，判例秘書の判例番号　Ｌ０７８３１７８７）

東京地裁令和６年２月１５日判決（令和２年（ワ）第３２６６１号，判例秘書の判例番号　Ｌ０７９３０１２９）

東京地裁令和６年３月２９日判決（令和４年（ワ）第１３７７１号，判例秘書の判例番号　Ｌ０７９３０８０３）

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## 交通事故の信号サイクル表・信号現示階梯図―入手方法，読み方と信号色の立証（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/16/koutsuujiko-shingou-cycle-shiryou/
Published: 2026-10-16
Modified: 2026-10-16
Category: 事故対応・証拠, 交通事故

目次

- [第１　信号資料で何を確認するか](#sec1)
- [１　信号サイクル表と信号現示階梯図](#sec1-1)

- [２　運用記録と設定資料を区別する](#sec1-2)

- [第２　事故直後に残しておく情報](#sec2)

- [第３　情報公開請求による入手方法](#sec3)
- [１　請求先と請求制度を確認する](#sec3-1)

- [２　請求対象を具体的に書く](#sec3-2)

- [３　保存期間を一律に決め付けない](#sec3-3)

- [第４　開示された図表の読み方](#sec4)
- [１　まず対象日時と灯器を照合する](#sec4-1)

- [２　大阪の開示資料に見られる具体例](#sec4-2)

- [第５　事故時の信号色を検討する手順](#sec5)
- [１　基準となる出来事と時刻を決める](#sec5-1)

- [２　停止線通過と衝突を分けて時系列を作る](#sec5-2)

- [３　仮定した計算と確認済みの事実を分ける](#sec5-3)

- [第６　交付後の保存と証拠化](#sec6)

- [第７　出典及び関連記事](#sec7)

第１　信号資料で何を確認するか

信号のある交差点で双方が「自分は青だった」と主張する場合，信号サイクルに関する資料は，車両用・歩行者用・矢印の各表示とその時間的な関係を検討する手掛かりとなる。

ただし，周期や青信号の秒数が分かることと，事故の瞬間に特定の灯器が何色だったかが分かることは，同じではない。

事故当時の資料であるか，対象の灯器はどれか，どの時点を基準に秒数を数えるかを順に確認する必要がある。

本記事は，令和８年１０月１５日に確認した埼玉県警察の公文書開示請求書式，大阪府警察の情報公開案内及び令和６年１月の大阪地裁周辺の交差点に関する開示資料を基に，入手と検討の手順を説明する。

個別事件では，事故地を管轄する警察の現在の手続と，実際に交付された文書の説明・凡例を確認する。

１　信号サイクル表と信号現示階梯図

信号サイクルに関する資料を求めるときは，「サイクル表」という呼び方だけに頼らず，何年何月何日の何時ごろ，どの交差点で，どの方向の信号表示を確認したいかを具体化する。

埼玉県警察の専用書式は，対象日時と交差点の所在地・名称を記入し，信号秒数の分かる文書，現示階梯図及び図面を求める構成となっている。

文書名や作成形式が地域で同じであると決め付けず，請求先に対象を伝えて特定する方法が適切である。

一般に，現示階梯図では，図中の灯器又は交通流の記号と，時間の経過に伴う表示の組合せを対応させて読む。

単に「東西方向は青が何秒」と要約すると，右折矢印，歩行者用信号，又は一方だけが先に変わる表示を取り落とす可能性がある。

２　運用記録と設定資料を区別する

交付資料が事故時の運用を記録したものか，設定内容を示したものか，別の日の参考資料かを確認する。

表題だけで判定できない場合は，記載された対象日時，作成部署，注記及び回答文を確認し，なお不明な点を担当部署へ問い合わせる。

現在の信号を現地で計測した結果を，過去の事故時の記録に置き換えて扱うべきではない。

第２　事故直後に残しておく情報

信号資料の請求と並行して，事故前後を含むドライブレコーダーの原データ，周辺カメラの映像，現場写真及び目撃者の情報を確保する。

映像に事故の瞬間の信号が写っていなくても，直前又は直後の表示の変化が，他の資料と照合する基準となる可能性がある。

原データの保存方法は，[https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/27/drive-recorder-eizou-minji-soshou/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/27/drive-recorder-eizou-minji-soshou/)で説明している。

相談時には，少なくとも次の情報を整理すると，対象文書と灯器を特定しやすい。

確認項目残す情報
対象日時事故年月日，推定時刻，時刻を知った資料及びずれの可能性
交差点所在地，交差点名，地図上の位置及び周辺の目印
各当事者の進行進入道路，進行方向，車線及び右左折・直進の別
対象信号車両用・歩行者用・矢印の別，灯器の位置及び向き
補助資料原動画，前後の信号変化，現場写真及び目撃位置

事故時刻に幅がある場合は，分単位の表示をそのまま正確な秒まで判明した時刻と扱わず，不確かさも伝える。

交差点の改修，灯器の移設又は車線構成の変更が疑われるときは，事故当時の図面と現在の現場を区別して保存する。

第３　情報公開請求による入手方法

１　請求先と請求制度を確認する

事故地の都道府県警察の情報公開窓口へ，対象交差点の信号資料を請求したい旨を相談する。

一般の行政文書の公開請求と，自分に関する保有個人情報の開示請求では，対象や手続が異なる。

埼玉県警察は，信号サイクルの専用書式を公文書の開示請求の欄に掲載し，自己の相談記録等の保有個人情報を請求する場合とは書式を分けている。

埼玉県警察の書式と記載例は，[https://www.police.pref.saitama.lg.jp/a0020/kenke/yousiki.html](https://www.police.pref.saitama.lg.jp/a0020/kenke/yousiki.html)に掲載されている。

この書式の宛先は埼玉県警察本部長であるが，他の都道府県で同じ宛先・様式をそのまま使用するという意味ではない。

大阪府警察は，行政文書公開請求書を窓口，郵送，ファックス又はインターネットで提出できると案内している。

文書の名称が分からない場合や初めて請求する場合は，府民応接センター情報公開・個人情報保護室に相談する案内がある。

手続は，[https://www.police.pref.osaka.lg.jp/sogo/johokokai/kokaiseikyu/896.html](https://www.police.pref.osaka.lg.jp/sogo/johokokai/kokaiseikyu/896.html)及び[https://www.police.pref.osaka.lg.jp/sogo/johokokai/kokaiseikyu/seikyu/893.html](https://www.police.pref.osaka.lg.jp/sogo/johokokai/kokaiseikyu/seikyu/893.html)を確認されたい。

２　請求対象を具体的に書く

例えば，「令和○年○月○日○時○分から○時○分までの，○市○町所在の○交差点について，信号の表示順序・秒数及び灯器と進行方向の対応が分かる文書」という形で，日時と場所を特定する。

事故時刻の誤差を見込む必要がある場合は，その事情を説明して対象時間帯を相談する。

上記は請求対象の記載例であり，全国共通の公式様式又は開示を保証する文言ではない。

必要に応じて，対象日時の現示階梯図，表示秒数の資料，灯器配置図又は交通流図の有無を確認する。

設定の変更や特別な運用が問題となる事件では，その有無を判断できる既存文書についても，保有部署と請求対象を相談する。

請求すれば必ず新しい解析表を作成してもらえると考えず，保有されている文書の特定を進めることが基本となる。

３　保存期間を一律に決め付けない

信号関係の資料について，「どの警察でも保存期間は１年」と一律に案内するべきではない。

対象が設定資料か運用記録か，どの部署のどの期間の文書かを伝え，保存・保有状況と請求方法を早期に確認する。

窓口への問い合わせだけで請求が完了したと考えず，正式な請求書の提出状況と回答を記録する。

交付されなかった場合も，不存在，非公開，対象文書の特定不足等を同一視しない。

決定通知の対象文書と理由を確認し，対象日時や資料名の補足が必要かを検討する。

大阪府警察も，プライバシー，犯罪捜査への支障及び訴訟に関する書類等を理由に公開されない場合があると説明している（[https://www.police.pref.osaka.lg.jp/sogo/johokokai/kokaiseikyu/892.html](https://www.police.pref.osaka.lg.jp/sogo/johokokai/kokaiseikyu/892.html)）。

第４　開示された図表の読み方

１　まず対象日時と灯器を照合する

最初に，交付文書の交差点名・対象日時が事故と一致するかを確認する。

次に，灯器の番号又は記号を交差点図・交通流図と対応させ，当事者が従うべき方向の信号を特定する。

対面の車両用信号，歩行者用信号及び右折矢印を，図上の近さだけで同じものと扱わない。

凡例で青・黄・赤，点滅及び矢印の表示方法を確認し，各段階の秒数を順に追う。

白黒の写しで判別しにくい場合は，色又は記号の意味が分かる写しや説明を求める。

交差点図が参考図であるとの注記がある場合は，距離・角度・停止線の位置をその図だけから実測値として読み取らない。

２　大阪の開示資料に見られる具体例

山中弁護士ブログで公開している「信号現示階梯図（令和６年１月当時の，大阪地裁周辺の２２個の交差点に関するもの）」は，全３７頁の資料である。

PDF１頁の大江橋南詰交差点の図は，対象日時を令和６年１月１７日午前９時から午前１０時までとし，周期・表示秒数は別紙による形式となっている。

PDF２頁には，周期の始まりと，各周期の段階別の秒数が記載されている。

同資料の注記は，照会対象日時の周期・表示秒数を示すこと，前後の時間帯には交通量等の変化に応じた変動があり得ること，交差点図は参考図であることを説明している。

この例からも，表題と１つの代表的な秒数だけを抜き出すのではなく，別紙及び注記を含めて読む必要がある。

この資料は令和６年１月の特定の交差点の例であり，別の日時・交差点の信号表示を直接証明するものではない。

資料全文は，[https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2024/02/信号現示階梯図（令和６年１月当時の，大阪地裁周辺の２２個の交差点に関するもの）.pdf](https://yamanaka-bengoshi.jp/wp-content/uploads/2024/02/信号現示階梯図（令和６年１月当時の，大阪地裁周辺の２２個の交差点に関するもの）.pdf)を参照されたい。

第５　事故時の信号色を検討する手順

１　基準となる出来事と時刻を決める

周期が一定であっても，基準時点が不明なままでは，時計の何時何分何秒に何色であったかは計算できない。

文書に周期の始まりが記載されている場合は，それがどの段階の始まりを意味するかを確認する。

映像上の信号変化を基準にする場合は，その灯器と図表上の灯器が一致すること，途中の録画に欠落がないこと及び対象時間帯に同じ条件を使えることを確認する。

ドラレコの画面表示時刻が，実際の時刻と一致していたかも別に検討する。

時刻のずれを補正した場合は，補正の根拠，計算方法及び残る誤差を記録し，映像の表示時刻を黙って書き換えた表を作らない。

２　停止線通過と衝突を分けて時系列を作る

事故の瞬間だけでなく，各車両が停止線付近を通過した時点，交差点に進入した時点及び衝突した時点を区別する。

信号変化との前後関係を検討する場面で，衝突時の表示から数秒前の表示を無条件に逆算してはならない。

車両の位置と時刻に関する根拠は，原動画のフレーム，現場の位置関係，実況見分記録及び目撃供述等に戻って示す。

時系列表の欄記載する内容
出来事灯器の表示変化，停止線通過，交差点進入又は衝突
原資料上の位置動画のファイル名・フレーム番号又は文書の頁・欄
時刻表示時刻，補正後の時刻又は相対時間と，誤差の幅
表示との対応対象灯器の記号，該当する周期・段階及び参照した秒数
評価の限界死角，欠落，図表の適用条件及び別の説明の可能性

３　仮定した計算と確認済みの事実を分ける

例えば，ある表示の変化が映像で確認でき，事故までの経過時間も分かる場合は，図表の秒数を使って事故時の表示を検討できることがある。

その場合でも，適用した周期，基準とした変化，経過時間及び時刻誤差を示す必要がある。

誤差の範囲に表示の切替えが含まれるなら，結論を１つの色に固定せず，どの条件で結論が変わるかを説明する。

信号資料から導いた結果が，当事者の供述，映像，車両の動き又は損傷と矛盾する場合は，資料の取り違え，時計のずれ，基準時点及び計算条件を再検討する。

信号資料の取得だけで過失割合が自動的に決まるわけではなく，事故態様と各当事者の具体的な行動を含めて評価する必要がある。

第６　交付後の保存と証拠化

開示決定通知，請求書の控え，交付資料の全頁及び担当部署から受けた説明を一緒に保存する。

一覧表や色分けした図を作る場合は，原資料を残し，加工した箇所と参照頁を明示する。

資料の説明を受けた日時，部署，質問と回答も記録しておくと，後から表の意味を確認しやすい。

刑事記録に信号関係資料が含まれているかも確認するが，行政文書の公開請求と刑事記録の閲覧・謄写は，別の手続として検討する。

刑事記録の入手方法は，[https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/03/24/keijikiroku-kiji/](https://yamanaka-bengoshi.jp/2020/03/24/keijikiroku-kiji/)を参照されたい。

民事訴訟で提出する場合は，何を直接記録した文書で，どこからが他の証拠を組み合わせた推論かが分かる説明を付ける。

第７　出典及び関連記事

埼玉県警察「公文書・保有個人情報の請求書様式」。

[https://www.police.pref.saitama.lg.jp/a0020/kenke/yousiki.html](https://www.police.pref.saitama.lg.jp/a0020/kenke/yousiki.html)

埼玉県警察「公文書開示請求書（信号サイクル）」PDF２頁，及び「記載例（信号サイクル）」PDF１頁。

[https://www.police.pref.saitama.lg.jp/documents/147/shingou.pdf](https://www.police.pref.saitama.lg.jp/documents/147/shingou.pdf)

[https://www.police.pref.saitama.lg.jp/documents/147/kisairei-sinngousaikuru.pdf](https://www.police.pref.saitama.lg.jp/documents/147/kisairei-sinngousaikuru.pdf)

大阪府警察「情報公開の手続について」「インターネットによる行政文書公開請求について」「請求から文書を受け取るまで」。

各URLは第３に掲げたとおりである。

令和６年１月当時の大阪地裁周辺の交差点に関する信号現示階梯図，PDF１～２頁の対象日時，灯器方向・交通流図，別紙の表示秒数及び注記。

資料URLは第４の２に掲げたとおりである。

交通事故を山中弁護士へ相談する場合の予約から受任までの流れは，[https://yamanaka-bengoshi.jp/koutuujiko-soudan-nagare/](https://yamanaka-bengoshi.jp/koutuujiko-soudan-nagare/)で案内している。

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## 賃料増額請求を拒否できるか―借主の回答書，家賃の支払と供託（AI作成）
URL: https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/15/chinryo-zogaku-kyohi-kaitousho-kyoutaku/
Published: 2026-10-15
Modified: 2026-10-15
Category: 不動産・登記

目次

- [第１　増額の通知を受けたときの考え方](#sec1)
- [１　提示額への合意と法定の増額請求を区別する](#sec1-1)

- [２　通知を無視せず支払期日を確認する](#sec1-2)

- [第２　どのような点を争うことができるか](#sec2)
- [１　理由と比較資料を確認する](#sec2-1)

- [２　特約と現在の賃料の決定経緯を確認する](#sec2-2)

- [第３　借主からの回答書の文例](#sec3)
- [１　資料の提示を求めつつ提示額への合意を留保する例](#sec3-1)

- [２　回答の記録と合意書の確認](#sec3-2)

- [第４　争っている間の家賃はいくら払うか](#sec4)

- [第５　貸主が受け取らないときは供託を検討する](#sec5)
- [１　値上げ通知だけで直ちに供託できるとは限らない](#sec5-1)

- [２　供託所，供託額，対象月と通知を確認する](#sec5-2)

- [第６　退去の要求，定期借家及び裁判所の書類を区別する](#sec6)
- [１　普通借家の増額と契約終了は別の問題である](#sec6-1)

- [２　定期借家の再契約と混同しない](#sec6-2)

- [３　調停等が始まったら主張と支払履歴をまとめる](#sec6-3)

- [第７　出典](#sec7)

第１　増額の通知を受けたときの考え方

１　提示額への合意と法定の増額請求を区別する

貸主から賃料増額の通知が届いても，提示された金額へ直ちに合意する必要はない。

他方，借地借家法３２条の要件を満たす増額請求について，「借主が同意しなければ賃料は絶対に変わらない」と理解することも適切ではない。

争うべき点は，増額の法律上の根拠，現在の賃料が不相当となった事情，相当な継続賃料及び請求の開始時期等である。

本記事は，普通建物賃貸借の継続中に増額請求を受けた借主が，回答と支払を整理する場面を主に扱う。

定期借家の満了後の再契約や，借主自身から賃料減額を請求する場合には，異なる検討が必要となる。

制度全体と特約・鑑定の論点は，[地代・家賃の増減額請求](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/09/30/chidai-yachin-zougengaku-seikyu/)を参照されたい。

２　通知を無視せず支払期日を確認する

届いた通知書，封筒，メール及び添付資料を，受領日が分かる状態で保存する。

契約書，更新書面，覚書及び過去の支払記録と照合し，対象物件，請求者，増額後の月額，開始日及び回答希望日を確認する。

増額への異議と，既に負っている賃料の支払を止めることは別の問題であり，通知への対応中も支払期日を管理する必要がある。

第２　どのような点を争うことができるか

１　理由と比較資料を確認する

借地借家法３２条１項は，土地・建物に対する租税その他の負担，価格その他の経済事情又は近傍同種建物の借賃との比較により，現在の借賃が不相当となった場合を定めている。

貸主が挙げる事情について，どの期間の変化を，どの資料で裏付け，どのように本件の金額へ結び付けているかを確認する。

近隣の募集賃料だけが示された場合には，募集と成約，新規契約と継続契約を区別する。

用途，面積，築年数，階，設備，契約時期，共益費，保証金等の条件が異なる資料を，そのまま本件と比較しない。

比較資料の確認方法は，[家賃相場・土地価格相場等の調べ方](https://yamanaka-bengoshi.jp/2019/06/23/yachin/)で説明している。

２　特約と現在の賃料の決定経緯を確認する

一定期間賃料を増額しない旨の特約があるときは，３２条１項ただし書と特約の期間・対象を確認する。

最後の更新で賃料を据え置いた経緯，一時的な減額や猶予，設備・修繕の負担等も整理する。

契約書に改定条項があるというだけで，貸主の提示額や計算方法を無条件に受け入れる必要があると判断しない。

「何％までなら増額できる」という一律の数値を先に当てはめるのではなく，契約と資料に即して判断する。

増額への生活上・経営上の負担は協議事項になるが，その負担を訴えるだけで法律上の要件や相当賃料の検討を省くことはできない。

第３　借主からの回答書の文例

１　資料の提示を求めつつ提示額への合意を留保する例

次の文例は，借主が現行賃料を相当と判断し，請求の根拠資料を求めて協議する場面を想定した独自の例である。

増額後の一部の金額に合意する場合や，既に新賃料の合意書へ署名した場合に，そのまま使うことはできない。

○印には実際の通知日，物件，金額及び理由を入れる。

賃料増額請求に対する回答書

令和○年○月○日

賃貸人　○○様

賃借人　住所○○　氏名○○

令和○年○月○日付の本件建物の賃料増額請求書を，令和○年○月○日に受領しました。

現時点では，提示された月額○円への増額に合意することはできません。

増額理由及び相当賃料を検討するため，○○の負担が変化したことを示す資料，近隣の比較物件の条件と賃料の資料，並びに今回の請求額の算定根拠をお示しください。

当方が確認している契約・物件の事情は○○です。

資料の提示を受けた上で，増額の要否，金額及び開始時期について協議を希望します。

当方は，現時点では現行の月額○円を相当な賃料と考え，契約上の支払期日に支払います。

この支払方針は，増額請求の成否と相当額に関する争いを放棄する趣旨ではなく，裁判の確定等により必要となる差額の精算を免れると主張する趣旨でもありません。

以上

２　回答の記録と合意書の確認

回答書の控えと送付・受領の記録を残し，貸主からの資料提示や回答も同じ案件として整理する。

通知に回答希望日が記載されていても，それだけで法定の承諾期限又は裁判所の提出期限になるわけではない。

裁判所から届いた調停・訴訟関係書類の期日や提出期限は，任意交渉の期限と分けて管理する。

更新契約書や覚書に新賃料が記載されているときは，単なる書類受領のつもりで署名しないよう内容を確認する。

一時的な支払額と，恒久的に合意する賃料額を区別し，合意する場合は開始日と差額精算の扱いまで明らかにする。

第４　争っている間の家賃はいくら払うか

借地借家法３２条２項は，増額について協議が調わないとき，増額を正当とする裁判が確定するまでは，借主が相当と認める額を支払えば足りるとしている。

ただし，後に裁判で確定した額に対して支払額が不足するときは，不足額に年１割の割合による支払期後の利息を付して支払う必要がある。

現行賃料を相当と考えて支払い続ける場合でも，その金額で将来の精算が不要になると決め付けない。

各月の支払期日，支払額，振込記録等及び貸主の受領態度を保存し，争われている差額についても資金面の備えを検討する。

増額に反対していることを理由に家賃全額を止めたり，無関係な不満を理由に一方的に減額したりしないことが重要である。

第５　貸主が受け取らないときは供託を検討する

１　値上げ通知だけで直ちに供託できるとは限らない

民法４９４条は，弁済の提供をしたのに債権者が受領を拒んだ場合等の供託を定めている。

法務省「供託Ｑ＆Ａ」Ｑ２３も，値上げ要求を不当とする借主が相当と認める額を提供し，受領を拒否された場合の弁済供託を説明している。

同Ｑ＆Ａは，値上げを要求されたというだけでは受領拒否が明確とはいえず，弁済の提供が必要である点を指摘している。

契約上の支払方法，弁済の準備や提供の状況，相手方の返答及び返金の有無を確認し，提供方法や提供を省略できる事情を個別に検討する。

単に貸主と顔を合わせたくないという事情は，供託の根拠にはならない。

２　供託所，供託額，対象月と通知を確認する

民法４９５条によれば，弁済供託は債務の履行地の供託所で行い，供託した者は遅滞なく債権者へ供託の通知をする必要がある。

供託書には，契約，当事者，対象物件，対象月，金額及び供託原因を，資料と対応する形で記載する。

通知書，契約書，支払の提供と受領拒否の記録をそろえ，管轄や必要な記載を供託所へ確認するとよい。

供託が受理されたことと，争われている賃料の相当額が確定したことは別である。

供託書の控え，供託金の納付記録及び通知の記録を保管し，翌月以降も支払期日と手続を管理する。

第６　退去の要求，定期借家及び裁判所の書類を区別する

１　普通借家の増額と契約終了は別の問題である

増額額への合意ができないことだけから，普通借家が直ちに終了すると判断することはできない。

貸主の更新拒絶や解約申入れについては，借地借家法２６条・２８条の要件を別に検討する。

賃料不払等による解除の紛争は別に生じ得るため，増額への異議と支払管理を切り離してはならない。

２　定期借家の再契約と混同しない

定期建物賃貸借の期間中は，借賃改定特約の有無と内容を確認する。

満了後の再契約は新たな契約であるため，普通借家の継続中の増額請求と同じ支払方針だけで，満了後も利用できると考えてはならない。

再契約条件と移転の期限は，[事務所・店舗の定期借家契約](https://yamanaka-bengoshi.jp/2026/10/13/office-shop-teiki-shakka-saikeiyaku/)で整理している。

３　調停等が始まったら主張と支払履歴をまとめる

賃料増減額請求の訴訟には民事調停法２４条の２の調停前置がある。

調停の通知が届いた場合は，請求額と開始時期，根拠資料，契約・更新の経緯，回答書及び各月の支払・供託履歴をまとめる。

任意交渉で回答したことだけで裁判所への対応が済んだと扱わず，受領した書類に従って期日と必要な対応を確認する。

第７　出典

①e-Gov法令検索「借地借家法」２６条，２８条，３２条及び３８条９項。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/403AC0000000090](https://laws.e-gov.go.jp/law/403AC0000000090)

②e-Gov法令検索「民法」４９３条～４９５条。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089](https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)

③法務省「供託Ｑ＆Ａ」Ｑ２，Ｑ２３及びＱ２７。

[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00055.html](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00055.html)

④e-Gov法令検索「民事調停法」２４条及び２４条の２。

[https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000222](https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000222)

⑤国土交通省「不動産鑑定評価基準」PDF実頁３５頁～３９頁（冊子頁３１頁～３５頁，賃料を求める鑑定評価の手法）。

[https://www.mlit.go.jp/common/001204083.pdf](https://www.mlit.go.jp/common/001204083.pdf)

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