生年月日 S22.5.31
出身大学 京大
退官時の年齢 62 歳
叙勲 H30年春・瑞宝重光章
H21.6.27 依願退官
H17.9.22 ~ H21.6.26 東京高裁16民部総括
H16.4.1 ~ H17.9.21 新潟地裁所長
H12.4.1 ~ H16.3.31 書研所長
H9.4.1 ~ H12.3.31 東京高裁判事
H5.4.1 ~ H9.3.31 東京地裁36民部総括
H3.4.1 ~ H5.3.31 東京地裁判事
H1.4.1 ~ H3.3.31 法務省訟務局行政訟務第二課長
S62.4.1 ~ H1.3.31 法務省訟務局参事官
S59.4.1 ~ S62.3.31 札幌地家裁室蘭支部長
S57.4.11 ~ S59.3.31 東京地裁判事
S56.4.1 ~ S57.4.10 東京地裁判事補
S53.4.3 ~ S56.3.31 札幌地家裁判事補
S53.4.1 ~ S53.4.2 大阪地裁判事補
S50.4.5 ~ S53.3.31 大阪法務局訟務部付
S50.4.1 ~ S50.4.4 大阪地裁判事補
S47.4.11 ~ S50.3.31 神戸地裁判事補
24期の裁判官
平弘行裁判官(24期)の経歴
生年月日 S17.1.19
出身大学 岡山大
退官時の年齢 62 歳
叙勲 H24年春・瑞宝中綬章
H16.5.21 依願退官
H15.4.1 ~ H16.5.20 松江地家裁所長
H14.3.25 ~ H15.3.31 広島高裁岡山支部第2部部総括
H10.7.15 ~ H14.3.24 広島地家裁福山支部長
H7.4.1 ~ H10.7.14 広島地裁1刑部総括
H6.4.1 ~ H7.3.31 広島高裁判事
H3.4.1 ~ H6.3.31 東京高裁判事
H1.4.1 ~ H3.3.31 広島高裁判事
S60.4.1 ~ H1.3.31 広島地裁判事
S57.4.11 ~ S60.3.31 広島家地裁福山支部判事
S56.4.1 ~ S57.4.10 広島家地裁福山支部判事補
S53.4.1 ~ S56.3.31 大阪地裁判事補
S50.4.1 ~ S53.3.31 鳥取地家裁米子支部判事補
S47.4.11 ~ S50.3.31 熊本地裁判事補
田中壯太裁判官(24期)の経歴
生年月日 S22.1.31
出身大学 東大
退官時の年齢 61 歳
叙勲 H29年秋・瑞宝重光章
H20.10.31 依願退官
H16.12.16 ~ H20.10.30 大阪高裁10民部総括
H14.10.7 ~ H16.12.15 新潟家裁所長
H12.7.31 ~ H14.10.6 さいたま地裁4民部総括
H10.4.1 ~ H12.7.30 東京地裁37民部総括
H7.4.1 ~ H10.3.31 東京高裁判事
H4.4.1 ~ H7.3.31 広島地裁4民部総括
H1.4.1 ~ H4.3.31 東京家裁判事
S59.4.1 ~ H1.3.31 最高裁調査官
S57.4.11 ~ S59.3.31 広島地家裁判事
S57.4.3 ~ S57.4.10 広島地家裁判事補
S54.4.1 ~ S57.4.2 調研教官
S52.4.1 ~ S54.3.31 最高裁家庭局付
S50.4.1 ~ S52.3.31 大分家地裁判事補
S47.4.11 ~ S50.3.31 東京地裁判事補
*1 全裁判官経歴総覧(第5版)164頁では,24期の田中壯太裁判官の生年月日は昭和22年1月3日となっているものの,正しくは昭和22年1月31日です。
*2の1 人事異動に関する官報公告では,「田中壯太」と記載されていたり,「田中壮太」と記載されていたりします。
*2の2 裁判所HPの「民事・家事分野の裁判手続における文字の取扱いについて」には「事務を合理化する趣旨から、最高裁判所では、民事・家事分野の裁判事務処理に当たっては、字種が同じ文字は、字形や字体の違いにかかわらず、区別せずに同一のものと取り扱うことを原則とする」と書いてあります。
*3 平成20年12月1日に新宿御苑前公証役場の公証人となり,平成29年2月1日に公証人を退職し,同月7日に第二東京弁護士会で弁護士登録をして(弁護士登録番号は55416番),T&Tパートナーズ法律事務所(東京都千代田区内神田1-5-16 第2福利久ビル)に入所しました(同事務所HPの「客員弁護士 田中壯太 TANAKA SOTA」参照)。
田中優裁判官(24期)の経歴
生年月日 S15.5.9
出身大学 中央大
退官時の年齢 64 歳
叙勲
H17.3.31 依願退官
H14.4.1 ~ H17.3.30 横浜地家裁小田原支部長
H10.4.1 ~ H14.3.31 静岡地裁浜松支部民事部部総括
H9.4.1 ~ H10.3.31 静岡地家裁浜松支部判事
H5.4.1 ~ H9.3.31 東京家裁判事
S63.4.1 ~ H5.3.31 前橋地家裁太田支部判事
S60.4.1 ~ S63.3.31 横浜地裁判事
S57.4.11 ~ S60.3.31 神戸地家裁尼崎支部判事
S57.4.1 ~ S57.4.10 神戸地家裁尼崎支部判事補
S54.4.1 ~ S57.3.31 東京地裁判事補
S51.4.1 ~ S54.3.31 札幌家地裁判事補
S48.4.10 ~ S51.3.31 大阪地裁判事補
S47.4.11 ~ S48.4.9 福岡地裁判事補
田中亮一裁判官(24期)の経歴
生年月日 S21.12.23
出身大学 同志社大
退官時の年齢 65 歳
叙勲 H29年春・瑞宝中綬章
H23.12.23 定年退官
H21.5.21 ~ H23.12.22 宇都宮家裁所長
H19.5.23 ~ H21.5.20 名古屋高裁2刑部総括
H16.3.18 ~ H19.5.22 仙台高裁1刑部総括
H12.4.1 ~ H16.3.17 横浜地裁1刑部総括
H10.4.1 ~ H12.3.31 東京高裁判事
H6.4.1 ~ H10.3.31 東京地家裁八王子支部判事
H2.4.1 ~ H6.3.31 富山地家裁高岡支部長
S62.4.1 ~ H2.3.31 東京地裁判事
S58.4.1 ~ S62.3.31 青森地家裁判事
S57.4.11 ~ S58.3.31 東京地裁判事
S55.4.1 ~ S57.4.10 東京地裁判事補
S53.4.1 ~ S55.3.31 釧路地家裁判事補
S51.4.1 ~ S53.3.31 大阪地裁判事補
S50.4.1 ~ S51.3.31 大阪家裁判事補
S47.4.11 ~ S50.3.31 大津地裁判事補
西島幸夫裁判官(24期)の経歴
生年月日 S22.5.17
出身大学 立教大
退官時の年齢 63 歳
叙勲 H30年春・瑞宝重光章
H23.3.14 依願退官
H21.12.11 ~ H23.3.13 千葉家裁所長
H19.11.24 ~ H21.12.10 名古屋高裁2民部総括
H17.8.22 ~ H19.11.23 松江地家裁所長
H16.1.5 ~ H17.8.21 広島高裁第3部部総括
H12.4.1 ~ H16.1.4 東京高裁23民判事
H9.4.1 ~ H12.3.31 千葉地裁2民部総括
H8.4.1 ~ H9.3.31 静岡地裁2民部総括
H5.4.1 ~ H8.3.31 静岡地家裁判事
S63.4.1 ~ H5.3.31 水戸地家裁土浦支部判事
S60.4.1 ~ S63.3.31 東京地裁判事
S57.4.11 ~ S60.3.31 青森家地裁弘前支部判事
S57.4.1 ~ S57.4.10 青森家地裁弘前支部判事補
S54.4.1 ~ S57.3.31 千葉地裁判事補
S50.4.1 ~ S54.3.31 熊本地家裁判事補
S49.4.10 ~ S50.3.31 横浜家裁判事補
S47.4.11 ~ S49.4.9 横浜地裁判事補
岩瀬徹裁判官(24期)の経歴
生年月日 S20.1.28
出身大学 東大
退官時の年齢 59 歳
叙勲 H27年春・瑞宝中綬章
H16.3.29 依願退官
H14.5.14 ~ H16.3.28 前橋家裁所長
H10.4.1 ~ H14.5.13 東京高裁判事
H9.4.1 ~ H10.3.31 東京地裁2刑部総括
H6.3.22 ~ H9.3.31 司研第一部教官
H5.4.1 ~ H6.3.21 東京地裁7刑部総括
H2.11.26 ~ H5.3.31 東京地裁判事
H1.11.10 ~ H2.11.25 最高裁刑事局第一課長
S62.4.1 ~ H1.11.9 最高裁刑事局第二課長
S59.4.1 ~ S62.3.31 最高裁調査官
S58.4.2 ~ S59.3.31 名古屋地家裁判事
S57.4.11 ~ S58.4.1 名古屋家地裁判事
S56.9.1 ~ S57.4.10 名古屋家地裁判事補
S55.4.1 ~ S56.8.31 東京地裁判事補
S53.4.1 ~ S55.3.31 最高裁刑事局付
S51.4.1 ~ S53.3.31 前橋地家裁高崎支部判事補
S48.4.2 ~ S51.3.31 東京地裁判事補
青木正良裁判官(24期)の経歴
生年月日 S23.3.21
出身大学 立教大
退官時の年齢 61 歳
叙勲 H30年春・瑞宝中綬章
H21.12.14 依願退官
H20.10.18 ~ H21.12.13 富山地家裁所長
H18.9.26 ~ H20.10.17 名古屋高裁金沢支部長
H17.4.1 ~ H18.9.25 横浜地家裁小田原支部長
H13.4.1 ~ H17.3.31 長野地裁刑事部部総括
H11.4.1 ~ H13.3.31 東京高裁判事
H7.4.1 ~ H11.3.31 水戸地家裁土浦支部判事
H3.4.1 ~ H7.3.31 浦和地家裁熊谷支部判事
S62.4.1 ~ H3.3.31 静岡地家裁判事
S57.10.10 ~ S62.3.31 東京地家裁八王子支部判事
S57.4.11 ~ S57.10.9 東京地裁判事
S56.4.1 ~ S57.4.10 東京地裁判事補
S53.4.1 ~ S56.3.31 札幌地家裁室蘭支部判事補
S51.4.1 ~ S53.3.31 東京地裁判事補
S50.4.1 ~ S51.3.31 東京家裁判事補
S47.4.11 ~ S50.3.31 高知地裁判事補
池田修裁判官(24期)の経歴
生年月日 S23.1.15
出身大学 東大
退官時の年齢 64 歳
H24.3.27 依願退官
H22.6.17 ~ H24.3.26 福岡高裁長官
H19.12.17 ~ H22.6.16 東京地裁所長
H17.12.20 ~ H19.12.16 東京高裁6刑部総括
H16.2.28 ~ H17.12.19 前橋地裁所長
H13.9.16 ~ H16.2.27 東京地裁部総括(刑事部)
H9.8.4 ~ H13.9.15 最高裁刑事上席調査官
H5.4.1 ~ H9.8.3 東京地裁15刑部総括
H2.4.1 ~ H5.3.31 東京地裁判事
S60.4.1 ~ H2.3.31 最高裁調査官
S58.4.1 ~ S60.3.31 東京地裁判事
S55.4.1 ~ S58.3.31 東京地検検事
S55.3.25 ~ S55.3.31 東京地裁判事補
S52.4.1 ~ S55.3.24 秋田家地裁大館支部判事補
S47.4.11 ~ S52.3.31 東京地裁判事補
*1 平成24年3月30日から令和2年3月29日までの間,人事院の国家公務員倫理審査会会長をしていました。
*2 令和2年7月,「これからの刑事司法の在り方 池田修先生 前田雅英先生退職記念論文集」が刊行されました。
【見本ができました】秋吉淳一郎・木村光江・川田宏一・星周一郎・細谷泰暢/編著『これからの刑事司法の在り方(池田修先生 前田雅英先生退職記念論文集)』35名の刑事裁判の実務家と研究者が、現在そしてこれからの刑事司法の在り方を論じた必読の論文集。7月1日発売です。https://t.co/GIFZrSRQBt pic.twitter.com/Nupv1KKEQR
— 弘文堂 (@koubundoucojp) June 25, 2020
*3 以下の記事も参照してください。
・ 高等裁判所長官を退官した後の政府機関ポストの実例
・ 歴代の福岡高裁長官
・ 高等裁判所長官任命の閣議書
・ 親任式及び認証官任命式
・ 判検事トップの月収と,行政機関の主な特別職の月収との比較
・ 歴代の東京地裁所長
・ 高裁の部総括判事の位置付け
・ 毎年6月開催の長官所長会同
・ 新任の地家裁所長等を対象とした実務協議会の資料
・ 歴代の最高裁判所刑事上席調査官
・ 部の事務を総括する裁判官の名簿(昭和37年度以降)
・ 最高裁判所調査官
・ 最高裁判所判例解説
・ 判事補の外部経験の概要
・ 行政機関等への出向裁判官
・ 判検交流に関する内閣等の答弁
・ 地方裁判所支部及び家庭裁判所支部
池田克俊裁判官(24期)の経歴
生年月日 S20.1.31
出身大学 中央大
退官時の年齢 62 歳
叙勲 H27年春・瑞宝重光章
H19.10.31 依願退官
H17.8.22 ~ H19.10.30 広島高裁第3部部総括
H15.4.1 ~ H17.8.21 岡山地裁所長
H14.5.1 ~ H15.3.31 松江地家裁所長
H12.4.1 ~ H14.4.30 東京高裁判事
H7.4.1 ~ H12.3.31 広島地裁4民部総括
H2.5.1 ~ H7.3.31 広島高裁事務局長
H1.4.1 ~ H2.4.30 広島高裁判事
S59.4.1 ~ H1.3.31 広島地裁判事
S57.4.11 ~ S59.3.31 東京地裁判事
S56.4.1 ~ S57.4.10 東京地裁判事補
S53.4.1 ~ S56.3.31 福岡地家裁小倉支部判事補
S50.3.20 ~ S53.3.31 書研教官
S47.4.11 ~ S50.3.19 岡山地裁判事補
富越和厚裁判官(24期)の経歴
生年月日 S22.3.24
出身大学 東大
退官時の年齢 65 歳
叙勲 H29年春・瑞宝重光章
H24.3.24 定年退官
H23.5.10 ~ H24.3.23 東京高裁長官
H22.3.8 ~ H23.5.9 高松高裁長官
H17.3.22 ~ H22.3.7 東京高裁11民部総括
H16.4.1 ~ H17.3.21 静岡地裁所長
H15.4.1 ~ H16.3.31 大津地家裁所長
H11.4.1 ~ H15.3.31 最高裁行政上席調査官
H5.4.1 ~ H11.3.31 東京地裁部総括(民事部)
H4.4.1 ~ H5.3.31 東京地裁判事
S62.4.1 ~ H4.3.31 最高裁調査官
S59.4.1 ~ S62.3.31 静岡地家裁判事
S57.4.11 ~ S59.3.31 東京地裁判事
S56.3.25 ~ S57.4.10 東京地裁判事補
S55.4.1 ~ S56.3.24 鹿児島地家裁名瀬支部判事補
S53.7.1 ~ S55.3.31 東京地裁判事補
S49.6.10 ~ S53.6.30 最高裁民事局付
S47.4.11 ~ S49.6.9 大阪地裁判事補
*1 平成24年7月1日から平成29年6月30日までの間,公害等調整委員会委員長をしていました。
*2 平成30年4月17日,国地方係争処理委員会委員長(任期3年)に就任しました。
*3 以下の資料を掲載しています。
・ 富越和厚東京高裁長官の前橋地家裁視察に関する文書(平成24年1月19日実施分)
・ 富越和厚東京高裁長官の水戸地家裁の視察関係書類(平成24年2月28日実施分)
千葉勝美裁判官(24期)の経歴
生年月日 S21.8.25
出身大学 東大
退官時の年齢 70 歳
叙勲 H29年秋・旭日大綬章
H28.8.25 定年退官
H21.12.28 ~ H28.8.24 最高裁判事・二小
H20.11.25 ~ H21.12.27 仙台高裁長官
H17.12.20 ~ H20.11.24 最高裁首席調査官
H16.12.27 ~ H17.12.19 東京高裁23民部総括
H15.1.24 ~ H16.12.26 甲府地家裁所長
H11.2.11 ~ H15.1.23 最高裁民事局長
H7.4.3 ~ H11.2.10 最高裁秘書課長
H3.6.15 ~ H7.4.2 最高裁調査官
H1.4.2 ~ H3.6.14 東京地裁判事
S61.4.1 ~ H1.4.1 最高裁行政局第一課長
S59.8.13 ~ S61.3.31 最高裁行政局第二課長
S58.4.1 ~ S59.8.12 最高裁行政局参事官
S57.4.11 ~ S58.3.31 東京地裁判事
S55.4.1 ~ S57.4.10 東京地裁判事補
S52.8.1 ~ S55.3.31 京都地裁判事補
S50.8.1 ~ S52.7.31 最高裁人事局付
S47.4.11 ~ S50.7.31 東京地裁判事補
*0 以下の記事も参照してください。
・ 最高裁判所判事任命の閣議書
・ 高輪1期以降の,裁判官出身の最高裁判所判事
・ 歴代の仙台高裁長官
・ 高裁長官人事のスケジュール
・ 高等裁判所長官任命の閣議書
・ 判検事トップの月収と,行政機関の主な特別職の月収との比較
・ 歴代の最高裁判所首席調査官
・ 高裁の部総括判事の位置付け
・ 毎年6月開催の長官所長会同
・ 新任の地家裁所長等を対象とした実務協議会の資料
・ 部の事務を総括する裁判官の名簿(昭和37年度以降)
・ 歴代の最高裁判所民事局長兼行政局長
・ 歴代の最高裁判所秘書課長
・ 最高裁判所調査官
・ 最高裁判所判例解説
・ 最高裁判所裁判官及び事務総局の各局課長は襲撃の対象となるおそれが高いこと等
・ 最高裁判所事務総局の各係の事務分掌(平成31年4月1日現在)
・ 最高裁判所事務総局の組織に関する法令・通達
*1 平成28年10月,第一弁護士会で弁護士登録をして,西村あさひ法律事務所のオブカウンセルとなりました(同事務所HPの「千葉勝美」参照)。
*2 一橋大学機関リポジトリに「裁判官とは何者か?-その実像と虚像との間から見えるもの-」(講演者は24期の千葉勝美 元最高裁判所判事)が載っています。
*3の1 最高裁平成23年7月25日判決( 通行中の女性に対して暴行,脅迫を加えてビルの階段踊り場まで連行し,強いて姦淫したとされる強姦被告事件について,被害者とされた者の供述の信用性を全面的に肯定した第1審判決及び原判決の認定が是認できないとされた事例)の裁判官千葉勝美の補足意見には以下の記載があります。
① 一般に,被害者の供述は,それがいわゆる狂言でない限り,被害体験に基づくものとして迫真性を有することが多いが,そのことから,常に,被害者の供述であるというだけで信用できるという先入観を持ったり,他方,被告人の弁解は,嫌疑を晴らしたいという心情からされるため,一般には疑わしいという先入観を持つことは,信用性の判断を誤るおそれがあり,この点も供述の信用性の評価に際しての留意事項であろう。
② いうまでもなく,刑事裁判の使命は,まず,証拠の証明力等を的確に評価し,これに基づき適正な事実認定を行うことであり,証拠等を評価した結果,犯罪事実を認定するのに不十分な場合には当然に無罪の判決をすべきである。その意味で,裁判官は,訴追者側の提出した証拠が有罪認定に十分なものか否かといった観点から,公正かつ冷静に証拠の吟味をすべきであって,社会的,一般的な経験則や論理則を用いる範囲を超えて,自己の独自の知見を働かせて,不十分,不完全な証拠を無理に分析し,つなぎ合わせ,推理や憶測を駆使してその不足分を補い,不合理な部分を繕うなどして証明力を自らが補完して,犯罪の成立を肯定する方向で犯事実の認定を行うべきものでないことは当然である。この点は,異論のないところであろうが,我々として,常に自戒する必要があるところであろう。
*3の2 上告審で被害者とされた者の供述の信用性が否定されて原判決が破棄された事例としては以下のものがあります(判例タイムズ1358号79頁及び80頁)。
① 最高裁平成元年10月26日判決
→ 小学4年生の少女に対する強制わいせつ事件につき,被告人が犯人であるとする同女の供述等の信用性を肯定した原審の有罪判決が破棄され,第1審の無罪判決が維持された事例です。
② 最高裁平成11年10月21日判決
→ 監禁,強姦事件につき,監禁罪の成立が認められないとして,両罪の成立を認めた1,2審判決が破棄された事例です。
③ 最高裁平成21年4月14日判決
→ 満員電車内における強制わいせつ事件につき,被害者とされた者の供述の信用性を全面的に肯定した第1審判決及び原判決の認定が是認できないとされた事例である。
*4 「違憲審査-その焦点の定め方」(2017年5月2日付)(筆者は24期の千葉勝美)62頁には以下の記載があります。
一般法理は、それ自体で一人歩きをし、下級裁判所や行政庁、個人や社会経済団体等がこれを踏まえた対応を積み上げることになるが、その後になって新しい紛争の出現により一般法理を修正・改変することがあると、射程の長い一般法理を掲げる処理は、結果的に法的安定性を欠くことになり、当該法理の寿命を逆に短くするということにもなって、このような事態は「判例」というものに対する信頼性を損なうことにもなりかねない。
*5 立命館大学HPの「最高裁の黒い霧を晴らす必要性と必然性――浮上・再浮上したわが国司法の4事例――」145頁には以下の記載があります。
千葉勝美は東電の上告受理申立時に、東電からの依頼で、「元最高裁判所判事・弁護士」の肩書をつけた「意見書」を最高裁宛に提出したのである。
4年前まで最高裁判事だった人間が、後述の西村あさひという大法律事務所に所属する弁護士として、最高裁宛に、特定の企業である東電の法律案件について企業の利益を擁護するための意見書を、顕名のうえ、上記肩書を付けて書くなどということは、異例中の異例である。本邦初ではないか。しかも、事案は、国民的関心が高い原発爆発の責任問題なのである。
意見書は、東電の立場で、仙台高裁、東京高裁の賠償判断が誤っているので、正せと迫るものであるが、その口調は高飛車で、上から目線で最高裁に命じている感がある。
法学を学んだ人であれば最高裁判決の反対意見・補足意見に何度も出てくる”千葉勝美判事”の名をご存じの方も多いのではないでしょうか。『判事がメガネをはずすとき』は判事自身による著作で、法廷内外で重ねた判決までの思索を綴り、「裁判官とは何者か」という根源的な問いに迫ります。
WAT pic.twitter.com/v8gCAr5bhU— 日本評論社 営業部販売課 (@nippyo_hanbai) March 5, 2021
R050316 最高裁の不開示通知書(最高裁調査官と憲法学者が共同で行っている憲法判例勉強会に関する文書)を添付しています。 https://t.co/G49LMt6wRk pic.twitter.com/KZBU31t8MB
— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) March 21, 2023
誰が言ったがモノを言うのでしょうか。「最高裁民事局長などを経て最高裁判事を16年まで務めた千葉勝美弁護士は22年3月、同性婚をめぐり、そんな論文を判例雑誌に寄せていた。原告側は「千葉論文が地裁の前向きな判断を後押しした」と、見解に重みを感じた」 https://t.co/QN1euS0mVb
— 曽我部真裕/Masahiro SOGABE (@masahirosogabe) June 8, 2023
大谷剛彦裁判官(24期)の経歴
生年月日 S22.3.10
出身大学 東大
退官時の年齢 70 歳
叙勲 H30年春・旭日大綬章
H29.3.10 定年退官
H22.6.17 ~ H29.3.9 最高裁判事・三小
H21.1.26 ~ H22.6.16 大阪高裁長官
H18.6.26 ~ H21.1.25 最高裁事務総長
H18.1.30 ~ H18.6.25 最高裁事務次長
H14.7.10 ~ H18.1.29 最高裁経理局長
H9.11.3 ~ H14.7.9 東京高裁事務局長
H6.3.10 ~ H9.11.2 東京地裁6刑部総括
H3.4.5 ~ H6.3.9 最高裁経理局総務課長
S63.2.15 ~ H3.4.4 最高裁経理局主計課長
S60.4.1 ~ S63.2.14 東京地裁判事
S57.3.25 ~ S60.3.31 書研教官
S55.4.1 ~ S57.3.24 那覇地家裁判事補
S52.9.20 ~ S55.3.31 福島地家裁会津若松支部判事補
S51.4.1 ~ S52.9.19 東京地裁判事補
S49.4.1 ~ S51.3.31 最高裁総務局付
S47.4.11 ~ S49.3.31 東京地裁判事補
*1 以下の記事も参照してください。
・ 最高裁判所判事任命の閣議書
・ 高輪1期以降の,裁判官出身の最高裁判所判事
・ 歴代の大阪高裁長官
・ 歴代の最高裁判所事務総長
・ 歴代の最高裁判所経理局長
・ 最高裁判所裁判官及び事務総局の各局課長は襲撃の対象となるおそれが高いこと等
・ 最高裁判所が作成している,最高裁判所判事・事務総局局長・課長等名簿
・ 最高裁判所事務総局の各係の事務分掌(平成31年4月1日現在)
・ 地方裁判所支部及び家庭裁判所支部
*2 最高裁平成23年12月19日決定は,適法用途にも著作権侵害用途にも利用できるファイル共有ソフトWinnyをインターネットを通じて不特定多数の者に公開,提供し,正犯者がこれを利用して著作物の公衆送信権を侵害することを幇助したとして,著作権法違反幇助に問われた事案につき,幇助犯の故意が欠けるとされた事例でありますところ,24期の大谷剛彦最高裁判所判事は,被告人には幇助犯が成立するという反対意見を書いています。
*3の1 最高裁平成22年5月31日決定(裁判長は24期の横田尤孝最高裁判所判事)は,花火大会が実施された公園と最寄り駅とを結ぶ歩道橋で多数の参集者が折り重なって転倒して死傷者が発生した事故(平成13年7月21日発生の明石花火大会歩道橋事故)について,雑踏警備に関し現場で警察官を指揮する立場にあった警察署地域官及び現場で警備員を統括する立場にあった警備会社支社長に業務上過失致死傷罪が成立するとされた事例です。
*3の2 最高裁平成28年7月12日決定(裁判長は24期の大谷剛彦最高裁判所判事)は, 花火大会が実施された公園と最寄り駅とを結ぶ歩道橋で多数の参集者が折り重なって転倒して死傷者が発生した事故(平成13年7月21日発生の明石花火大会歩道橋事故)について,警察署副署長に同署地域官との業務上過失致死傷罪の共同正犯は成立しないとされた事例です。
兵庫県警が明石歩道橋事故を受けて出した『雑踏警備の手引き』が勉強になる。
ハード、ソフトの両面で梨泰院の事故が悪条件だったかがわかる。甲子園の六甲おろしにそんな効果があったとは。関係者でなくても、10分ほど目を通すだけでもいいので読んでほしい。
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— Gakushi Fujiwara / 藤原学思 (@fujiwara_g1) October 31, 2022
大野市太郎裁判官(24期)の経歴
生年月日 S21.5.10
出身大学 東大
退官時の年齢 65 歳
叙勲 H28年秋・瑞宝重光章
H23.5.10 定年退官
H22.6.17 ~ H23.5.9 大阪高裁長官
H22.1.15 ~ H22.6.16 福岡高裁長官
H19.5.23 ~ H22.1.14 司研所長
H18.9.9 ~ H19.5.22 東京高裁4刑部総括
H17.1.28 ~ H18.9.8 宇都宮地裁所長
H13.9.16 ~ H17.1.27 最高裁刑事局長
H12.4.1 ~ H13.9.15 東京地裁1刑部総括
H9.4.1 ~ H12.3.31 司研第一部教官
H5.4.1 ~ H9.3.31 東京地裁10刑部総括
H1.4.6 ~ H5.3.31 東京地裁判事
S60.4.1 ~ H1.4.5 司研刑裁教官
S57.4.11 ~ S60.3.31 甲府地家裁判事
S54.4.1 ~ S57.4.10 最高裁刑事局付
S52.4.1 ~ S54.3.31 東京地裁判事補
S50.4.1 ~ S52.3.31 札幌地家裁小樽支部判事補
S49.4.10 ~ S50.3.31 横浜家裁判事補
S47.4.11 ~ S49.4.9 横浜地裁判事補