2024年の日弁連会長選挙


目次第1 2024年の日弁連会長選挙の立候補者,及び公示日直前まで活動していた政策提言団体

1 2024年の日弁連会長選挙の立候補者(届出順)
2 公示日の前日まで活動していた政策提言団体
第2 2024年の日弁連会長選挙の立候補者の概要
1 渕上玲子弁護士の経歴
2 及川智志弁護士の経歴
第3 2人の立候補者に関するメモ書き
第4 関連記事その他

第1 2024年の日弁連会長選挙の立候補者,及び公示日直前まで活動していた政策提言団体
1 2024年の日弁連会長選挙の立候補者
(1) 2024年2月9日(金)投開票予定の日弁連会長選挙の立候補者の修習期及び所属弁護士会並びに選挙運動用ウェブサイト(氏名にリンクを張っています。)は届出順に,以下のとおりです参照)。
① 渕上玲子弁護士(35期・東京弁護士会)
② 及川智志弁護士(51期・千葉県弁護士会)
(2) 日弁連HPの「令和6年度同7年度日弁連会長選挙 選挙公報」に,渕上玲子会員の選挙公報,及び及川智志会員の選挙公報が載っています。
2 公示日の前日まで活動していた政策提言団体
・ 2024年1月9日(公示日の前日)までの間,以下の政策提言団体が活動していました(「日弁連会長選挙の前年に活動していた政策提言団体(2007年以降の分)」参照)。
① つなぐ。未来の会
・ 代表者は渕上玲子弁護士でした。
② ともに日弁連を変えよう!市民のための司法をつくる会(略称は「変えよう!会」)
・ 代表者は及川智志弁護士でした。
3 選挙結果
・ 渕上玲子候補の得票数は1万1110票・獲得会は45会,及川智志候補の得票数は3905票・獲得会は7会であり,渕上玲子候補が当選しました(日弁連HPの「令和6年度同7年度日本弁護士連合会会長選挙 開票速報」参照)。

第2 2024年の日弁連会長選挙の立候補者の概要
   元号か西暦かについては,立候補者の選挙運動用ウェブサイトの記載にあわせています。
1 渕上玲子弁護士の経歴
(1) 「経歴」の記載
1977年
一橋大学法学部卒業
1983年
弁護士登録(東京弁護士会・35 期)
2017年
日弁連副会長、東京弁護士会会長
2020年・2021年
日弁連事務総長
[日弁連]
日弁連公設事務所・法律相談センター副委員長、
総合法律支援本部副本部長ほか
[東 弁]
東日本大震災対策本部長、
男女共同参画推進本部本部長代行ほか
[その他]
東京都震災復興検討会議委員、
司法試験委員会幹事ほか
(2) 選挙公報記載の委員会歴
・ 選挙用HP記載のものと同じです。

2 及川智志弁護士の経歴(1) 「会社員を経て弁護士へ」の記載1965年5月26日、宮城県石巻市生まれ。小学生のときに父が経営していた水産加工会社が倒産して夜逃げ、東京、静岡と引っ越しを繰り返しました。静岡県清水市(当時)の清水東高校を1984年に卒業。早稲田大学法学部を1988年に卒業後、丸井に就職し、紳士服売り場を担当しました。その後転職し業界紙(化学)の記者を経験。言いたいことが言える仕事に就きたいと考え司法試験にチャレンジ、1996年に合格、1999年弁護士登録(51期、千葉県弁護士会)。
(2) 「流されず、あきらめず、千葉県弁護士会長として」の記載司法改革の波に流されず、決してあきらめたり,弁護士会という組織に絶望したりせず,法曹界を健全にするために粘り強く活動してきました。2017年度に千葉県弁護士会会長を務めました。会長時代は,副会長に支えられ会内合意に努め,意見書や声明を26本出しました。会長を務めた翌年は日弁連理事に就任し、日弁連理事会での議論を活発に行いました。日弁連の力と良心を感じ,批判ばかりする対象ではないと考え直しました。●座右の銘は「なんとかなる」。●「先生」と呼ばれると「先生はやめてください」と必ず言います。●現在,弁護士1人・事務局2人の事務所を営んでいます。●腹筋50回と腕立て伏せ50回が日課です。●家族は妻と猫(4歳の女の子)1匹。
(3) 選挙公報記載の委員会歴ア 日弁連関係

総合法律支援本部,法曹人口問題政策会議,多重債務問題検討WG,公害対策・環境保全委員会,弁護士職務の適正化に関する委員会,民事司法改革総合推進本部など
イ 千葉県弁護士会関係
公害防止・環境保全委員会,社会福祉委員会,消費者問題委員会,精神保健福祉委員会,法曹人口・法曹養成や日本司法支援センター関連の委員会など

第3 2人の立候補者に関するメモ書き

1(1) 及川智志弁護士は,2020年及び2022年の日弁連会長選挙にも立候補しましたところ,令和3年6月11日の定時総会において以下の発言をしています(リンク先45頁及び46頁参照)。
    私は2020年の選挙に立候補させていただいた。でも、何かすごい制約があるなというのを肌で感じた。選挙に何千万もかかるぞと言われたが、結局、私の選挙では皆さん戦っていただいた方の努力で800万円で何とか収めた。
    だけどやはりお金かかり過ぎだなと思う。800万円のうち300万円が納付金であった。取られっきりであり、それはちょっとあんまりではないのかなと思う。

(2) 2022年以降の日弁連会長選挙については,最多票を得た弁護士会があること,又は得票数が有効投票総数の3%以上であることを条件として,300万円の納付金のうち,200万円を返還してもらえるようになりました。
2(1) 東京弁護士会の会派でいえば,渕上玲子弁護士は法曹親和会出身です(法曹親和会HPの「平成20年度 副幹事長(東京法曹会幹事長) 渕上玲子 就任挨拶」参照)。
(2) ちなみに,小林元治 令和4年度同5年度日弁連会長は法友会出身です(白い雲ブログの「春秋会―法友会 懇談会」参照)。
3(1) 東弁リブラ2018年7月号「東京弁護士会 前年度会長 渕上玲子会員」が載っています。
(2)ア 10期の井田恵子弁護士(東京弁護士会)以来の,女性としては2人目となる日弁連事務総長であり(「日弁連の歴代会長及び事務総長」参照),直接選挙が始まった昭和50年度の日弁連会長選挙以来の,女性としては始めてとなる日弁連会長候補者です(弁護士ドットコムニュースの「日弁連会長選、2人が立候補 初の女性候補も」参照)。
イ NHKの「日弁連の事務総長 新型コロナに感染 職員など40人が検査受ける」(2020年7月20日付)には以下の記載があります。
日弁連=日本弁護士連合会で事務局トップの事務総長を務める弁護士が、新型コロナウイルスに感染したことが分かりました。
日弁連によりますと、事務総長を務める渕上玲子弁護士は今月16日に発熱などの体調不良を感じ、17日に医療機関で抗原検査を受けて陽性となり、感染が確認されました。
4 弁護士武本夕香子HP「会内民主主義の危機(2)~新型コロナ法テラス特措法~」(2020年7月5日付)が載っています。

第4 関連記事その他

1(1) 「フルカラー図解 地方選挙必勝の手引―2019年統一地方選挙対応」157頁には「ホームページのメニューで、最もアクセスが多いのはプロフィールページ(プロフィールページへのアクセス数は政策ページの2倍~3倍)」とか,「有権者からすればこの候補者がどんな人なのか、なぜ選挙に立候補するのかということに最も関心がある」などと書いてあります。
(2) 「地方選挙実践マニュアル-第2次改訂版」211頁には「選挙前にマスコミ等が行う世論(情勢)調査を見ると、候補者の投票基準で、「政策で選ぶ」が過半数を超えますが、投票日の出口調査で聴いてもらうと「政策で選ぶ」と答える人はほとんどおらず、「あの人感じがいい(悪い)から」というように、好感度(嫌悪度)で選ぶ人が多数を占めているのです。」と書いてあります。
3 以下の記事も参照してください。
・ 日弁連会長選挙
・ 日弁連会長選挙の選挙運動に対する規制
・ 日弁連会長の選挙制度の改正経緯(平成19年度以降の分)
・ 日弁連会長選挙の公聴会
・ 過去の日弁連会長選挙の結果(平成20年度以降)
・ 日弁連設立時から平成18年度までの日弁連会長選挙の結果
・ 日弁連会長選挙の前年に活動していた政策提言団体(2007年以降の分)
・ 2022年の日弁連会長選挙の立候補者
・ 2022年の日弁連会長選挙の立候補者の政策の骨子
・ 2020年の日弁連会長選挙の立候補者
・ 2020年の日弁連会長選挙の立候補者の政策の骨子
・ 日弁連役員に関する記事の一覧
・ 日本弁護士国民年金基金
・ 日本弁護士国民年金基金の年金月額を3万円とするための掛金額の推移


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