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自動車運送事業に関するメモ書き

目次
第1 自動車運送事業の種類
第2 旅客運送及び貨物運送に関する標準運送約款
第3 自動車事故報告書等
第4 自動車運送事業者に対する,飲酒運転関係の規制
第5 事業用自動車と任意保険
第6 事業報告書及び輸送実績報告書
第7 事業用トラックと自家用トラック
第8 貸切バス事業者に対する行政処分の厳格化
第9 宅配便
第10 引越
第11 運送事業者に対する行政処分
第12 自動車事故報告書等
第13 関連記事その他

第1 自動車運送事業の種類
1 自動車運送事業は有償で行うものに限られますところ,具体的には以下のものがあります。
(1) 旅客自動車運送事業(道路運送法3条ないし43条)
ア 一般旅客自動車運送事業(道路運送法3条1号)
(a) 一般乗合旅客自動車運送事業(道路運送法3条1号イ,4条)
→ 例えば,路線バスがあります。
(b) 一般貸切旅客自動車運送事業(道路運送法3条1号ロ,4条)
→ 例えば,貸切バスがあります。
(c) 一般乗用旅客自動車運送事業(道路運送法3条1号ハ,4条)
→ 例えば,タクシー及びハイヤーがありますところ,後者は,前者と異なり,街角での流し営業及びホテル等での付け待ちを行うことができず,運送の引受けを必ず営業所で行う(=営業所を拠点に予約の上で利用される)必要があります(タクシー業務適正化特別措置法2条2項参照)。
イ 特定旅客自動車運送事業(道路運送法3条2号,43条)
→ 特定の者の需要に応じ,一定の範囲の旅客を運送する旅客自動車運送事業をいい,例えば,(a)スクールバス,(b)工場との間の通勤バス,及び(c)介護施設との間の介護輸送バスがあります。
(2) 貨物自動車運送事業(道路運送法46条参照)
ア 一般貨物自動車運送事業(貨物自動車運送事業法2条2項)
→ 例えば,(a)トラック運送,(b)宅配便,(c)バイク便,(d)自転車便及び(e)霊柩車があります。
イ 特定貨物自動車運送事業(貨物自動車運送事業法2条3項)
→ 特定の者の需要に応じ,有償で,自動車を使用して貨物を運送する事業をいい,例えば,荷主限定トラックがあります。
ウ 貨物軽自動車運送事業(貨物自動車運送事業法2条4項)
→ 軽トラック(=軽自動車規格のトラック)による運送業をいいます。
2(1) 自動車運送事業については,国土交通省の運輸監理部長又は運輸支局長の許可を要します(道路運送法88条3項参照)ところ,緑ナンバーを付けています。
ただし,貨物軽自動車運送事業については運輸支局長等への届出で足ります(貨物自動車運送事業法36条1項参照)ところ,黒ナンバーを付けています。
(2) 自動車運送事業に使用されている自動車が交通事故の当事者となった場合,交通事故証明書の「車種」欄に「事業用」と記載されます。
3(1) 貨物自動車運送事業を経営する者は,災害等の場合を除き,有償で旅客の運送をすることができません(道路運送法83条)。
(2) 一般乗合旅客自動車運送事業者は,旅客の運送に付随して,少量の郵便物,新聞紙その他の貨物を運送することができます(道路運送法82条1項)。

第2 旅客運送及び貨物運送に関する標準運送約款
1 旅客運送に関する標準運送約款
旅客運送に関する法律関係は,以下の標準運送約款(道路運送法11条3項参照)を参考に作成され,地方運輸局長の認可(道路運送法88条2項・11条1項)を受けた各社の運送約款によって規律されています。
① 一般乗合旅客自動車運送事業標準運送約款(昭和62年1月23日運輸省告示第49号)
② 一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款(昭和62年1月23日運輸省告示第49号)
③ 一般乗用旅客自動車運送事業標準運送約款(昭和48年9月6日運輸省告示第372号)
2 貨物運送に関する標準運送約款
貨物運送に関する法律関係は,以下の標準運送約款(貨物自動車運送事業法10条3項参照)を参考に作成され,地方運輸局長の認可(貨物自動車運送事業法66条1項・10条1項)を受けた各社の運送約款によって規律されています。
① 標準貨物自動車運送約款(平成2年11月22日運輸省告示第575号)
② 標準貨物軽自動車運送約款(平成15年3月3日国土交通省告示第171号)
③ 標準引越運送約款(平成15年3月3日国土交通省告示第170号)
④ 標準貨物軽自動車引越運送約款(平成15年3月3日国土交通省告示第172号)
⑤ 標準宅配便運送約款(平成2年11月22日運輸省告示第576号)
⑥ 標準霊柩運送約款(平成18年8月31日国土交通省告示第1047号)

第3 自動車事故報告書
1(1) 自動車運送事業者は,その事業用自動車が重大な事故(例えば,死者又は重傷者を生じた事故)を引き起こした場合,事故があった日から30日以内に,運輸支局長等を経由して,国土交通大臣に対し,自動車事故報告書を提出する必要があります(一般旅客自動車運送事業者につき道路運送法29条,貨物自動車運送事業者につき貨物自動車運送事業法24条・35条6項前段)。
(2) 自動車事故報告書の様式は,自動車事故報告規則(昭和26年12月20日運輸省告示第104号)3条で定められています。
2(1) 国土交通省自動車局は,道路運送法29条の2及び貨物自動車運送事業法24条の2に基づき,「自動車運送事業用自動車事故統計年報」を公表しています(自動車総合安全情報HP「事業用自動車の事故報告件数の推移等」参照)。
(2) 従前の「自動車交通局」は,平成23年7月1日政令第203号(同日施行)に基づく国土交通省組織令(平成12年6月7日政令第255号)の改正により,「自動車局」に名称が変更されました。
3 自動車運送事業者が国土交通大臣に対して自動車事故報告書を提出していなかった場合,事業用自動車の使用の停止又は事業の停止を命じられる他,車検証を返納させられることがあります(一般旅客自動車運送事業者につき道路運送法40条及び41条,貨物自動車運送事業者につき貨物事業者運送事業法33条及び34条・35条6項前段)。
4 自動車運送事業者は,その事業用自動車が特に重大な事故(例えば,2人以上の死者を生じた事故)を引き起こした場合,運輸支局長等に対し,電話,ファクシミリその他適当な方法により,24時間以内においてできる限り速やかに,その事故の概要を速報する必要があります(自動車事故報告規則4条)。
5 自動車運送事業者は,事業用自動車に係る事故が発生した場合,事故に関する記録を作成し,3年間,営業所で保存する必要があります(一般旅客自動車運送事業者につき旅客自動車運送事業運輸規則26条の2,貨物自動車運送事業者につき貨物自動車運送事業輸送安全規則9条の2)。
6(1) 国土交通省北陸信越運輸局HP「自動車事故報告について」及び「自動車事故報告書の記載例」が参考になります。
(2) 地方運輸局長に対し,自動車事故報告書について行政文書開示請求をした場合における開示範囲については,平成29年度(行情)答申第347号)が参考になります。

第4 自動車運送事業者に対する,飲酒運転関係の規制
1 国土交通省は,「事業用自動車に係る総合的安全対策委員会」によりまとめられた『事業用自動車総合安全プラン2009』(平成21年3月27日発表)を踏まえ,平成22年4月28日国土交通省令第30号に基づき(a)旅客自動車運送事業運輸規則(昭和31年8月1日運輸省令第44号)及び(b)貨物自動車運送事業輸送安全規則(平成2年7月30日運輸省令第22号)を改正することで,自動車運送事業者に対し,以下の規制を実施するようになりました。
① 平成22年4月28日からの規制
・   酒気を帯びた乗務員を乗務させてはならないことが明文化されました(旅客自動車運送事業運輸規則21条4項,貨物自動車運送事業輸送安全規則3条5項)。
・ 「酒気を帯びた状態」は,道路交通法施行令44条の3に規定する血液中のアルコール濃度0.3mg/mℓ又は呼気中のアルコール濃度0.15mg/ℓ以上であるか否かを問いません。
② 平成23年5月1日からの規制
・ 事業者は,点呼時に酒気帯びの有無を確認する場合には,目視等で確認するほか,アルコール検知器を用いてしなければならなくなりました(旅客自動車運送事業運輸規則24条3項前段,貨物自動車運送事業輸送安全規則7条4項前段)。
・ アルコール検知器は,アルコールを検知して,原動機が始動できないようにする機能を有するもの(=アルコール・インターロック装置)を含みます。
・ 事業者は,営業所ごとにアルコール検知器を備え,常時有効に保持しなければならなくなりました(旅客自動車運送事業運輸規則24条3項後段,貨物自動車運送事業輸送安全規則7条4項後段)。
2 ②の規制は当初,平成23年4月1日から実施される予定でありましたものの,東日本大震災が発生したため,平成23年3月31日国土交通省令第18号に基づき,規制開始が1ヶ月先延ばしにされました。

第5 事業用自動車と任意保険
1 事業用自動車とは,自動車運送事業者がその自動車運送事業の用に供する自動車をいい(道路運送法2条8項),緑ナンバー(軽自動車の場合は,黒ナンバー)が交付されます。
具体的には,①タクシー,②バス及び③他人の貨物を有償で運送するトラックのことです。
2 タクシー,バス等の場合,旅客自動車運送事業運輸規則(昭和31年8月1日運輸省令第44号)19条の2に基づき制定された「旅客自動車運送事業者が事業用自動車の運行により生じた旅客その他の者の生命、身体又は財産の損害を賠償するために講じておくべき措置の基準を定める告示」(平成17年4月28日国土交通省告示第503号)により,すべての事業用自動車について,1人当たりの限度額8000万円以上の対人賠償責任保険,1事故につき限度額200万円以上の対物賠償責任保険への加入が義務づけられています。
そのため,タクシー,バス等に起因する交通事故の場合,事業者に法令違反がない限り,常に任意保険による対応がなされることとなります。
3 トラック事業者は,「貨物」自動車運送事業者であって,「旅客」自動車運送事業者ではありませんから,前述した告示が当然に適用されるわけではありません。
ただし,貨物自動車運送事業の許可基準の一つに,任意保険を締結するなどして十分な損害賠償能力を有することが必要とされていますから,事業者に法令違反がない限り,ほぼ常に任意保険による対応がなされることとなります。

第6 事業報告書及び輸送実績報告書
1 旅客自動車運送事業者は,運送事業の内容に応じて,毎年,国土交通大臣,管轄地方運輸局長又は管轄運輸支局長に対し,事業報告書及び輸送実績報告書を提出する必要があります(道路運送法94条1項,旅客自動車運送事業等報告規則2条)。
2 貨物自動車運送事業者は,運送事業の内容に応じて,毎年,国土交通大臣又は管轄地方運輸局長に対し,事業報告書及び事業実績報告書を提出する必要があります(貨物自動車運送事業法60条1項,貨物自動車運送事業報告規則2条)。

第7 事業用トラックと自家用トラック

1 トラックには事業用トラックと自家用トラックがあります。
2(1) 事業用トラックは有償でお客様の荷物を運ぶトラックです。
(2) 自家用トラックは自分の荷物を運ぶために個人又は団体が保有しているトラックであり,対価を得て荷物を運ぶことはできません。
3 事業用トラックのナンバープレートは緑地に白い文字,自家用トラックのナンバープレートは白地に緑の文字です。
そのため,事業用トラックは緑ナンバー,自家用トラックは白ナンバーとも呼ばれています。
4 平成26年12月1日,車両総重量7トン以上又は最大積載量4トン以上の事業用トラック(=緑ナンバーのトラック)についても,運行記録計(タコグラフ)の装着が義務づけられました(全日本トラック協会HPの「運行記録計(タコグラフ)の装着義務付け対象拡大について」参照)。

第8 運送事業者に対する行政処分
1(1) 地方運輸局長は,国土交通大臣の委任(道路運送法88条2項,貨物自動車運送事業法66条1項)に基づき,自動車運送事業者に対し,事業停止命令,事業取消等の行政処分をすることができます(旅客自動車運送事業につき道路運送法40条及び41条,貨物自動車運送事業につき貨物自動車運送事業法33条及び34条)
(2) 国土交通省の自動車総合安全情報HPの「行政処分の基準」を見れば,乗合バス,貸切バス,ハイヤー及びタクシー並びにトラックに対する行政処分の基準が分かります。
(3) 国土交通省の自動車総合安全情報HPの「事業者の行政処分情報検索」を見れば,バス,トラック及びタクシーに対する過去3年間の行政処分等の状況が分かります。
2 自動車運送事業者については,自動車運送事業等監査規則(昭和30年12月24日運輸省令第70号)に基づく監査が実施されています。
3(1) 外部HPの「監査・行政処分」には,一般貨物自動車運送事業に対する監査・行政処分のことが書いてあります。
(2) 監査としては,特別巡回指導,呼び出し指導,巡回監査及び特別監査があります。
(3) 行政処分としては,違反に応じた日車数の自動車の使用停止処分のほか,点数制度による行政処分として,処分日車数10日(車両×日)ごとに1点と換算した点数に基づき,当該営業所の業務停止処分,全営業所の事業停止処分及び事業許可の取消しがあります。
点数制度によらない行政処分として,事業許可の取消しがあります。
4 外部HPの「監査から行政処分の流れ(一般貨物自動車運送事業)」によれば,監査が来てもすぐに車両停止になるわけではないとのことです。

第9 貸し切りバス事業者に対する行政処分の厳格化
・ 国土交通省HPの「貸切バス事業者のみなさまへ 行政処分等の基準が厳しくなります 平成28年12月1日施行」には以下の記載があります(ナンバリングを改めました。)。
1 監査関係
(1) 運行中の車両について、街頭監査で違反があり、その場で是正できない場合、「輸送の安全確保命令」が発動され、是正するまでの間、違反した車両が使用できなくなります。また、指摘された違反をもとに、30日以内に事業者に対する監査を行い、法令違反の有無を確認します。
(2) 以下の緊急を要する重大な法令違反が確認された場合は、「輸送の安全確保命令」が発動され、是正できるまでの間、違反事項と関係する全ての車両が使用できなくなります。この場合、事業停止の処分を受けることとなり、それでもなお、是正されない場合は、許可取消となります。
① 運行管理者が全く不在(選任なし)の場合
② 整備管理者が全く不在(選任なし)の場合であって、定期点検整備を全く実施していない場合
③ 全ての運転者が健康診断を受診していない場合
④ 運転者に対して指導監督及び特別な指導を全く実施していない場合
(3) 監査で(2)以外の違反が確認された場合は、30日以内に是正状況を確認する監査を実施します。
(4) 監査(1回目)において指摘した違反(軽重にかかわらず)が、確認監査(2回目)で一部でも改善が確認できない場合、「輸送の安全確保命令」が発動され、命令後に改善が確認(30日以内)できた場合は、3日間の事業停止、確認できない場合は、許可取消となります。
2 行政処分関係 
(1) 使用を停止させる車両数の割合が、保有車両数の8割になります。
(例)保有車両数5両、処分100日車の場合⇒ 4両を25日間停止
(2) 輸送の安全に係る違反の処分量定を引き上げます。
(主なもの)
① 運賃料金届出違反(現行)20日車⇒ (改正)60日車
② 健康診断の未受診
【未受診者数】(現行)半数以上10日車⇒ (改正)3名以上40日車
③ 適性診断の未受診
【受診なし2名以上】(現行) 10日車⇒ (改正) 40日車
④ 運転者への特別な指導・監督違反(運転者への教育関係)
【大部分不適切】(現行) 10日車⇒ (改正) 40日車
⑤ 各種記録類の改ざん・不実記載(現行)30日車⇒ (改正)60日車
⑥ 輸送の安全確保命令等各種の命令違反
(現行)60日車⇒ (改正)許可取消
3 運行管理者に対する行政処分関係
(1) 繰り返し法令違反を是正しない事業者が許可取消となった場合、勤務する運行管理者全員に対し、資格者証の返納が命ぜられます。

(2) 重大事故等を引き起こし監査を実施した結果、運行の安全確保に関わる量定が120日車以上となった場合、統括運行管理者だけでなく、違反に関わった運行管理者全員の資格者証の返納が命ぜられます。
(3) 運行管理者が飲酒運転又は薬物運転した場合、自家用車の運転でも資格者証の返納が命ぜられます。

第10 宅配便
1 宅配便に関する法律関係は,標準宅配便運送約款(平成2年11月22日運輸省告示第576号)貨物自動車運送事業法10条3項参照)を参考に作成され,地方運輸局長の認可(貨物自動車運送事業法66条1項・10条1項)を受けた各社の宅配便運送約款によって規律されています。
2(1)   宅配便は,低額な運賃によって大量の小口の荷物を迅速に配送することを目的とした貨物運送であって,その利用者に対し多くの利便をもたらしているものです。
宅配便を取り扱う貨物運送業者に対し,安全,確実かつ迅速に荷物を運送することが要請されることはいうまでもありませんが,宅配便が有する右の特質からすると,利用者がその利用について一定の制約を受けることもやむを得ないところであって,貨物運送業者が一定額以上の高価な荷物を引き受けないこととし,仮に引き受けた荷物が運送途上において滅失又は毀損したとしても,故意又は重過失がない限り,その賠償額をあらかじめ定めた責任限度額に限定することは,運賃を可能な限り低い額にとどめて宅配便を運営していく上で合理的なものであると解されています(
最高裁平成10年4月30日判決参照)。
(2) 例えば,ヤマト運輸でいえば,①通貨(紙幣,硬貨)若しくは金券,有価証券,宝石類,美術品又は骨董品が荷物となる場合(宅配便利用約款6条1項),及び②一個の荷物の申告価格が30万円を超える場合(宅配便利用約款6条2項),荷物の引受を拒絶されることがあります(ヤマト運輸HPの「各種約款」参照)。
また,荷物の紛失等があったとき,運送契約上の責任限度額は30万円ですから,①債務不履行に基づく損害賠償請求権を行使した場合,30万円が損害賠償金の上限となります(宅配便利用約款24条)し,②不法行為に基づく損害賠償請求権を行使した場合でも,30万円が損害賠償金の上限となります(最高裁平成10年4月30日判決)。
3(1) 荷物の毀損についての運送業者の責任は,荷物の引渡しがあった日から3ヶ月以内に通知を発しない限り,消滅します(標準宅配便運送約款24条1項)。
(2) 運送業者の責任は,荷受人が荷物を受け取った日から1年を経過したときは,時効によって消滅します(標準宅配便運送約款27条1項)。
4 近畿運輸局HPの「宅配便の利用について」が参考になります。

第11 引越
1 引越に関する法律関係は,標準引越運送約款(平成2年11月22日運輸省告示第577号)(貨物自動車運送事業法10条3項参照)を参考に作成され,地方運輸局長の認可(貨物自動車運送事業法66条1項・10条1項)を受けた各社の引越運送約款によって規律されています。
2 引越業者が引越運送等に要する運賃及び料金について見積もりを出した場合でも,見積を行う前に金額について申込者の了解を得た上で発送地又は到達地で行われた下見に要した費用を除き,見積料なり,内金,手付金等なりを請求することはありません(標準引越運送約款3条)。
3 現金,有価証券,宝石貴金属,預金通帳,キャッシュカード,印鑑等荷送人において携帯することのできる貴重品については,引受を拒絶されることがあります(標準引越運送約款4条2項)。
4 荷物の一部の滅失又は毀損についての運送業者の責任は,荷物の引渡しがあった日から3ヶ月以内に通知を発しない限り,消滅します(標準引越運送約款25条1項)。
5 荷物の滅失,毀損又は遅延についての運送業者の責任は,荷受人等が荷物を受け取った日から1年を経過したときは,時効によって消滅します(標準引越運送約款27条1項)。
6 近畿運輸局HPの「引越しのいろは」が参考になります。

第12 関連記事その他
1 特別積合せ貨物運送とは,一般貨物自動車運送事業として行う運送のうち,営業所その他の事業場(以下「事業場」といいます。)において集貨された貨物の仕分けを行い,集貨された貨物を積み合わせて他の事業場に運送し,当該他の事業場において運送された貨物の配達に必要な仕分けを行うものであって,これらの事業場の間における当該積合せ貨物の運送を定期的に行うものをいい(貨物自動車運送事業法2条6項),30キログラム以下の貨物を取り扱う宅配便は特別積合せ貨物運送の一種です。
2 「人間」はその死を境に「物」に変わるため,その「物」である遺体を輸送する霊柩運送事業は,貨物自動車運送事業として取り扱われています。
3(1) トラック会社の記録の保存期間につき,長野県トラック協会HP「営業所で保存管理の必要な運行管理・整備管理関係の帳票類一覧」及び「点呼記録簿・運転日報・運転者台帳等の帳票類の保存期間はどのくらい?」が参考になります。
(2) 国土交通省HPの「自動車交通関係事業」には,バス,タクシー,自家用有償旅客運送,レンタカー,運転代行,トラック,自動車登録,自動車整備,軽自動車検査協会等が載っています。
4 国土交通省HPに「トラック運送事業者の法令違反行為に荷主の関与が判明すると荷主名が公表されます!」(平成29年7月1日開始の,新たな荷主勧告制度に関するもの)が載っています。
5 国立国会図書館HPレファレンスにつき,平成25年6月号に「バス高速輸送システム(BRT)-導入事例と論点-」が載っていて,平成30年9月号に「トラック運送の現状と課題」が載っています。
6(1) 高速道路上で交通事故を起こした場合,通行止めによって発生した損害について賠償責任を追うことは考えにくいみたいです(日々の話題 これって何?ブログ「高速の事故渋滞!返金は可能?損害賠償はしてもらえるの?」参照)。
(2) 高速道路の復旧作業費用等については当然,損害賠償責任が発生します。
7 以下の記事も参照してください。
・ 自動車運送事業の運行管理者等に関するメモ書き
・ 貨物軽自動車運送事業(軽貨物運送業)
・ タクシー業界に関するメモ書き