貨物軽自動車運送事業(軽貨物運送業)

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目次
第1 総論
第2 バイクを利用した軽貨物運送業(バイク便)
1 軽二輪及び小型二輪
2 原付一種及び原付二種
3 特定信書便におけるバイク便の利用
4 その他
第3 バイクの排気量ごとの取扱いの違い
1 高速道路,車検及び大型二輪免許
2 道路交通法及び道路運送車両法でいうところのバイク
3 標識交付証明書,軽自動車届出済証及び車検証
4 自賠責保険
5 バイクの免許
第4 軽トラックを利用した軽貨物運送業(軽トラック便)
第5 車検証に関するメモ書き
第6 ナンバープレートに関するメモ書き
1 登録自動車のナンバープレート
2 軽自動車のナンバープレート
3 トラック緑ナンバー
4 1ナンバー,3ナンバー,4ナンバー及び5ナンバー
第7 バイクの名義変更
第8 自動車の廃車が確認できる書類

第9 関連記事その他

第1 総論
1 「貨物自動車運送事業」としては,①一般貨物自動車運送事業(許可制),②特定貨物自動車運送事業(許可制)及び③貨物軽自動車運送事業(届出制)をいう。
2 貨物軽自動車運送事業とは,他人の需要に応じ,有償で,自動車(三輪以上の軽自動車及び二輪の自動車に限る。)を使用して貨物を運送する事業をいい(貨物自動車運送事業法2条4号),運輸支局への届出が必要になります(貨物自動車運送事業法36条)。
3 略称は軽貨物運送業でありますところ,開業タイプとしては,個人開業型及びフランチャイズ型があります(J-Net21の「軽貨物運送」参照)。

第2 バイクを利用した軽貨物運送業(バイク便)
1 軽二輪及び小型二輪の場合
・ 排気量125ccを超えるバイク(道路運送車両法でいうところの軽二輪及び小型二輪)を利用する場合,必ず貨物軽自動車運送事業の届出をして緑ナンバーを取得する必要があるのであって,届出をしない限りバイク便をすることはできません。
    そのため,真っ白ナンバー・緑字(126ccないし250cc)又は緑枠の白ナンバー・緑字(251cc以上)でバイク便をすることはできません。
2 原付一種及び原付二種
・ 道路運送車両法2条2項の「自動車」ではない排気量125cc以下のバイク(道路運送車両法2条3項の「原動機付自転車」(原付一種及び原付二種)となります。)を利用する場合,届出は不要です(貨物自動車運送事業法2条5項参照)
    そのため,真っ白ナンバー・紺地(50cc以下),黄ナンバー・紺字(51ccないし90cc)又はピンクナンバー・紺字(91ccないし125cc)でバイク便をすることができます。
3 特定信書便におけるバイク便の利用
・ 民間事業者による信書の送達に関する法律(略称は「信書便法」です。)2条7項に基づく特定信書便サービス(1号が大型,2号が高速,3号が高価です。)としては,①公文書集配,②企業グループ内便,③地域内急送便,④電報類似サービス,⑤広域急送便及び⑥高セキュリティ便があります(総務省HPの「信書便事業の現状について」(平成28年10月27日付)参照)ところ,例えば,③地域内急送便についてはバイク便が利用されています。
4 その他
・ トラサポHPに「緑ナンバーバイク便の始め方と8色のプレートを行政書士が解説」が載っています。


第3 バイクの排気量ごとの取扱いの違い
1 高速道路,車検及び大型二輪免許
(1) 普通二輪免許が必要となる排気量125ccを超えるバイク(道路運送車両法でいうところの軽二輪及び小型二輪)であれば,高速道路を走行できます(JAFの「[Q]エンジン形式や排気量による違い」参照)。
(2) 排気量250ccを超えるバイク(道路運送車両法でいうところの小型二輪)の場合,2年ごとに車検を受ける必要があります。
(3) 排気量400ccを超えるバイク(道路交通法でいうところの大型二輪ですが,道路運送車両法でいうところの小型二輪です。)の場合,大型二輪免許が必要となります。
2 道路交通法及び道路運送車両法でいうところのバイク
(1) 道路交通法でいうところのバイクは,原付(50cc以下),普通二輪(51ccないし400cc)及び大型二輪(401cc以上)です。
(2) 道路運送車両法でいうところのバイクは,原付一種(50cc以下),原付二種(51ccないし125cc),軽二輪(二輪の軽自動車。126ccないし250cc)及び小型二輪(二輪の小型自動車。251cc以上)です(東京都自動車整備振興会HPの「お知らせ詳細」参照)。
3 標識交付証明書,軽自動車届出済証及び車検証
(1) 排気量125cc以下のバイクの場合,道路運送車両法の「自動車」ではありませんから,税務上の書類としての,標識交付証明書が交付されますところ,そこには標識番号(ナンバープレートの番号)及び車台番号が記載されています。
    ただし,自治体によっては,「軽自動車税申告書兼標識交付申請書」に受付印を捺印した書類で代用していることがあります。
(2) 排気量126ccないし250ccのバイク(軽二輪)の場合,軽自動車届出済証(道路運送車両法施行規則63条の2及び63条の4参照)が軽自動車検査協会から交付されますところ,そこには車両番号(ナンバープレートの番号)及び車台番号が記載されています。
(3) 排気量251cc以上のバイク(小型二輪)の場合,自動車検査証(いわゆる「車検証」です。)が運輸監理部又は運輸支局から交付されますところ,そこには車両番号(ナンバープレートの番号)及び車台番号が記載されています。
(4) 登録自動車のナンバープレートの番号は自動車登録番号であり,軽自動車及び二輪車のナンバープレートの番号は車両番号です。
4 自賠責保険
・ ヤフーニュースの「ご存知ですか?バイクの自賠責保険が期限切れの場合どうなる?罰則や、再加入費用まとめ」には,「車検が必要な小型二輪車(250cc超)の場合は、車検時に自賠責保険の加入・更新を行いますが、車検制度の適用がない原付(125cc以下)や軽二輪(125cc超250cc以下)の場合は、保有者自身が、バイク販売店や損害保険会社、もしくはコンビニ等で更新手続きをする必要があります。」と書いてあります。
5 バイクの免許
(1) バイクの免許は以下のとおり7種類あり,大きく4つに分類できます。
① 原動機付自転車免許(50cc以下)
・ 他の免許と異なり,一般道での法定速度は時速30kmです。
・ 他の免許と異なり,二人乗りができません。
② 小型二輪免許・AT小型限定二輪免許(125cc以下)
・ 高速道路での走行ができません。
③ 普通二輪免許・AT限定普通二輪免許(400cc以下)
・ 「中型免許」といわれることがあります。
④ 大型二輪免許・AT限定大型二輪免許(排気量の制限なし)
・ 他の免許と異なり18歳から取得できます。
(2) ヤマハHPの「あのバイクに乗るには、どの免許が必要?バイク免許の種類と取得方法について」が参考になります。


第4 軽トラックを利用した軽貨物運送業(軽トラック便)
1 軽トラック(排気量は660cc以下です。)を利用する場合,必ず貨物軽自動車運送事業の届出をして黒ナンバーを取得する必要があります。
2 軽貨物運送業は軽トラック1台で開始することができます。
3 赤帽は,軽貨物運送業を行う個人事業主の集まりである全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会のことです。
4 プロが教える!引越し段取り術HPの「第三章 引越しを自分でする」には,「これ(山中注:軽トラック便)は、近距離の場合にかなり有効です」と書いてあります。
5 黄ナンバーは白ナンバーの軽自動車バージョンであり,黒ナンバーは緑ナンバーの軽自動車バージョンです。


第5 車検証に関するメモ書き
1 登録自動車の場合,自動車登録番号(白ナンバー又は緑ナンバーの番号)を自動車登録ファイルに登録する新規登録(道路運送車両法9条)が終わった後に車検証を交付されます(道路運送車両法60条2項)。
2 検査対象軽自動車の場合,自動車登録制度(道路運送車両法4条)の適用がないため,車検証交付時に車両番号(黄ナンバー又は黒ナンバー)が指定されます(道路運送車両法60条1項)。

第6 ナンバープレートに関するメモ書き

1 登録自動車のナンバープレート
(1)ア 登録自動車のナンバープレート(自動車登録番号)について定める自動車登録規則13条1項は以下のとおりです。
自動車登録番号は、次に掲げる文字をその順序により組み合わせて定めるものとする。
一 自動車の使用の本拠の位置を管轄する運輸監理部又は運輸支局(使用の本拠の位置が自動車検査登録事務所の管轄区域に属する場合にあつては、当該自動車検査登録事務所。次項において同じ。)を表示する文字(別表第一)
二 自動車の種別及び用途による分類番号を表示する二字以下のアラビア数字又は最初の字がアラビア数字であつて、その他の字がアラビア数字若しくはローマ字若しくはこれらの組合せである三字(別表第二)
三 自動車運送事業の用に供するかどうかの別等を表示する平仮名又はローマ字(別表第三)
四 四けた以下のアラビア数字
イ 1号が使用の本拠地であり,2号が分類番号であり,3号が事業用判別文字であり,4号は一連指定番号です。
(2) CARDAYSの「ナンバープレートの種類と色の違いとは?数字の意味も徹底解説!」が参考になります。

2 軽自動車のナンバープレート
(1) 軽自動車のナンバープレート(車両番号標)について定める道路運送車両法施行規則36条の17第1項及び第2項は以下のとおりです。
① 検査対象軽自動車の車両番号は、次に掲げる文字をその順序により組み合わせて定めるものとする。
一 検査対象軽自動車の使用の本拠の位置を管轄する運輸監理部又は運輸支局(使用の本拠の位置が自動車検査登録事務所の管轄区域に属する場合にあつては、当該自動車検査登録事務所。以下この条、次条及び第六十三条の四において同じ。)を表示する文字
二 検査対象軽自動車の用途による分類番号を表示する二字のアラビア数字又は最初の字がアラビア数字であつて、その他の字がアラビア数字若しくはローマ字若しくはこれらの組合せである三字(別表第二の四)
三 自家用又は事業用の別等を表示する平仮名又はローマ字(別表第二の五)
四 四けた以下のアラビア数字
② 前項第一号の運輸監理部又は運輸支局を表示する文字については、自動車登録規則(昭和四十五年運輸省令第七号。以下「規則」という。)の別表第一に定めるところによる。
(2) 軽自動車検査協会HPに「軽自動車のナンバー」が載っていますところ,事業用の軽自動車の場合,事業用判別文字は「り」又は「れ」です。
(3) 山梨県軽自動車協会HPの「ナンバープレートの秘密?」には,ナンバープレートの大きさとか,皇室用又は外交団用等特殊ナンバーとかに関する説明が載っています。
3 トラック緑ナンバー
(1) 小型トラック(排気量は661ccないし2000cc)又はトラック(排気量は2001cc以上)を利用する貨物自動車運送事業の許可を受けるためには営業所ごとに車両を5台以上揃える必要があるのであって,ほとんどの地域において,一般廃棄物運送限定を除き,1台のトラックで緑ナンバーを付ける方法はありません(トラサポHPの「【本当の正解】緑ナンバーの取得には、5台のトラックがないと絶対に無理でしょうか?」参照)。
(2) トラサポHPに「トラック緑ナンバー名義貸しってダメなの?専門行政書士が解説します。」が載っています。
(3) 緑ナンバーの事業用判別文字は「あいうえかきくけこを」です(自動車登録規則13条3号及び別表第三)。
4 1ナンバー,3ナンバー,4ナンバー及び5ナンバー
(1) 1ナンバー
・ 大型トラックに代表される普通貨物自動車につき,ナンバープレートの地名の横の1桁目の数字は「1」ですから,1ナンバーといわれます(おとなの自動車保険HPの「1ナンバーとは?分類の条件や3ナンバーとの維持費(税金・車検・保険等)の違い」参照)。
(2) 3ナンバーと5ナンバー
・ 以下の基準をすべて満たした小型乗用自動車は5ナンバーとなり,以下の基準を1つでも超えた自動車は3ナンバーになります(チューリッヒHPの「3ナンバーと5ナンバー車の違いとは。税金・サイズ・車種(ミニバン・セダン・SUV)の違いは?」参照)。
排気量:2000cc以下,全長:4700mm以下
全幅:1700mm以下,全高:2000mm以下
(3) 4ナンバー
・ 小型貨物自動車(排気量660cc超)及び軽トラック(排気量660cc以下)につき,ナンバープレートの地名の横の1桁目の数字は「4」ですから,4ナンバーといわれます(チューリッヒHPの「車の4ナンバーとは。車検や税金(自動車税・重量税)・保険などの維持費。軽自動車はある?」参照)。

第7 バイクの名義変更
1 バイクの窓口HPの「原付バイクの名義変更の手続きと必要書類」には「名義変更の一連の手続きは住民登録をしている市役所や町役場などで行います。自動車とは管轄が異なるため注意しましょう。」と書いてあります。
2 バイサポHPの「250ccまでの軽二輪バイクの名義変更を自分でするのに必要な書類と手続き」には「排気量125cc超~250ccバイクは新しい所有者の自宅住所を管轄している運輸支局(陸運局)または、自動車検査登録事務所で、名義変更できます。」とか,「以前は市役所で名義変更ができましたが、2019年7月1日から250ccバイクの名義変更は400ccバイクの名義変更と同様に運輸支局(陸運局)に変更なりました。」と書いてあります。

第8 自動車の廃車が確認できる書類
1 自動車の廃車が確認できる書類として,例えば,①登録自動車については登録事項等証明書及び自動車重量税還付申請書付表1があり,②小型二輪及び検査対象軽自動車については検査記録事項等証明書及び自動車検査証返納証明書があり,③軽二輪については軽自動車届出済証返納証明書及び軽自動車届出済証返納済確認書があり,④原付については軽自動車税(種別割)廃車申告受付書があります(損保ジャパンHPの「自動車の廃車が確認できる書類」参照)。
2(1) 軽自動車届出済証返納証明書交付請求書は,軽二輪を廃車にする際の書類であり,複写式6枚つづりになっています(バイク買取.comの「軽自動車届出済証返納証明書交付請求書の書き方」参照)。
(2) 軽自動車返納済証返納済確認書はオレンジ色の紙です(e-バイク廃車.comの「軽自動車届出済証返納届の書き方や詳細をチェック!」参照)。

第9 関連記事その他
1 貸物自動車が,電車運転手の過失に基く衝突によって破損し,それがため休車した場合において,右自動車の所有者が,休車によりその期間中,これを使用して得べかりし1日金2000円の割合による利益を喪失した旨の主張に対し,特段の事由を示すことなく,右損害は,すべて特別の事情によつて生じた損害であつて,通常生ずべき損害でないとした判断は,経験則違反,審理不尽,理由不備のそしりを免れません(最高裁昭和33年7月17日判決)。
2 以下の記事も参照してください。
・ 私道に関するメモ書き
・ 労災保険の特別加入
・ 労災保険の給付内容
・ 労災保険に関する書類の開示請求方法

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