目次
第1 2022年の日弁連会長選挙の立候補者,及び公示日直前まで活動していた政策提言団体
1 2022年の日弁連会長選挙の立候補者
2 公示日の前日まで活動していた政策提言団体
第2 2022年の日弁連会長選挙の立候補者の概要
1 及川智志弁護士の経歴
2 小林元治弁護士の経歴
3 髙中正彦弁護士の経歴
第3 3人の立候補者に関するメモ書き
第4 関連記事その他
第1 2022年の日弁連会長選挙の立候補者,及び公示日直前まで活動していた政策提言団体
1 2022年の日弁連会長選挙の立候補者
(1) 2022年2月4日(金)投開票予定の日弁連会長選挙の立候補者の修習期及び所属弁護士会並びに選挙運動用ウェブサイト(氏名にリンクを張っています。)はあいうえお順に,以下のとおりです参照)。
① 及川智志弁護士(51期・千葉県弁護士会)
② 小林元治弁護士(33期・東京弁護士会)
③ 髙中正彦弁護士(31期・東京弁護士会)
(2) 日弁連HPの「令和4年度同5年度日弁連会長選挙 選挙公報」に,及川智志会員の選挙公報,小林元治会員の選挙公報及び髙中正彦会員の選挙公報が載っています。
2 公示日の前日まで活動していた政策提言団体
・ 2022年1月4日(公示日の前日)までの間,以下の政策提言団体が活動していました(「日弁連会長選挙の前年に活動していた政策提言団体(2007年以降の分)」参照)。
① ともに日弁連を変えよう!市民のための司法をつくる会(略称は「変えよう!会」)
・ 代表者は及川智志弁護士でした。
② 魅力ある司法を実現する会
・ 代表者は小林元治弁護士でした。
③ 政策グループ「これからの弁護士の話をしよう」(略称は「これ弁」)
・ 代表者は髙中正彦弁護士でした。
事務所行ったら、「これ弁」と「魅力ある司法なんちゃら」両陣営から、5名の所属弁護士宛に、かなりの枚数のファックスが送られて来ており、その合間に、重要な仕事関係のファックスが一枚だけ混ざる形になるのマジでやめて欲しい。
— ニャンコ野郎★選手 (@motosutabenben) January 5, 2022
1 本日投開票の日弁連会長選挙の結果を添付しています。
2 小林候補獲得会が39会,高中候補獲得会が7会,及川候補獲得会が5会であり,小林候補が当選しました。
3 元データは以下の日弁連HPに載っています。午後6時17分頃までに掲載されたと思います。https://t.co/qHkX9erzRd pic.twitter.com/plQYU9dJoe
— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) February 4, 2022
第2 2022年の日弁連会長選挙の立候補者の概要
元号か西暦かについては,立候補者の選挙運動用ウェブサイトの記載にあわせています。
1 及川智志弁護士の経歴
(1) 「略歴」の記載
1965年5月26日、宮城県石巻市生まれ。小学生のときに父が経営していた水産加工会社が倒産して夜逃げ、東京、静岡と引っ越しを繰り返しました。静岡県清水市(当時)の清水東高校を1984年に卒業。早稲田大学法学部を1988年に卒業後、丸井に就職し、紳士服売り場を担当しました。その後転職し業界紙(化学)の記者を経験。言いたいことが言える仕事に就きたいと考え司法試験にチャレンジ、1996年に合格、1999年弁護士登録(51期、千葉県弁護士会)。
(2) 「流されず、あきらめず、千葉県弁護士会長として」の記載
司法改革の波に流されず、決してあきらめたり,弁護士会という組織に絶望したりせず,法曹界を健全にするために粘り強く活動してきました。
2017年度に千葉県弁護士会会長を務めました。会長時代は,副会長に支えられ会内合意に努め,意見書や声明を26本出しました。会長を務めた翌年は日弁連理事に就任し、日弁連理事会での議論を活発に行いました。日弁連の力と良心を感じ,批判ばかりする対象ではないと考え直しました。
●座右の銘は「なんとかなる」。
●「先生」と呼ばれると「先生はやめてください」と必ず言います。
●現在,弁護士1人・事務局2人の事務所を営んでいます。
●腹筋50回と腕立て伏せ50回が日課です。
●家族は妻と猫(4歳の女の子)1匹
(3) 選挙公報記載の委員会歴
ア 日弁連関係
総合法律支援本部,法曹人口問題政策会議,多重債務問題検討WG,公害対策・環境保全委員会など
イ 千葉県弁護士会関係
公害防止・環境保全委員会,社会福祉委員会,消費者問題委員会,法曹人口・法曹養成や日本司法支援センター関連の委員会など
謹賀新年
あけましておめでとうございます。
1/5立候補、2/4投票、いよいよ決戦です。お力をお貸しください!
みなさま、本年もどうぞよろしくお願いいたします!!
— 及川智志 (@ShminLo) January 2, 2022
2 小林元治弁護士の経歴
(1) 略歴
昭和27年,岡山県苫田郡(現・津山市)加茂町で生まれる
昭和39年,岡山県・加茂小学校河井分校卒業
昭和42年,岡山県・矢筈中学校卒業
昭和45年,岡山県立津山高校卒業
昭和51年,中央大学法学部法律学科卒業
昭和56年,弁護士登録(東京弁護士会入会)
(2) 経歴等
ア 東京弁護士会
会長,副会長,常議員(2回)
民事司法改革実現本部長代行等
イ 日本弁護士連合会
副会長,常務理事,代議員
法律扶助制度改革推進本部事務局次長
司法改革実現本部事務局次長
日本司法支援センター推進本部事務局長
行政訴訟センター副委員長
立法対策センター事務局長
民事司法改革推進本部事務局長
民事司法改革総合推進本部本部長代行等
ウ 官公庁その他
法務省法律扶助制度研究会幹事
東京都公害監視委員会委員
(社)東京青年会議所理事長
民事司法を利用しやすくする懇談会事務局長等
(3) 著書・論文等
「貸金業規制法」(勁草書房)
「宅地建物取引業務の実務」(新日本法規)
「権利能力なき社団の登記能力」
~「現代判例民法学の課題(森泉章教授還暦記念論文集)」(法学書院)所収
「法テラスへの期待と課題」(ジュリスト 2008.7.15)
「立法対策センター」(NBL 2008.11.15)
「法律援助立法をめぐる主要論点」(日本弁護士連合会 自由と正義48巻9号 1997.9)
「法律扶助立法を間近にして」 (同 自由と正義50巻6号 1999.6)
「スタッフ弁護士の役割と養成」 (同 自由と正義58巻4号 2007.4)
「実務シリーズ No.186 こんなときどうする?社長の法律相談Q30」(2016年、SMBCコンサルティング株式会社、共著)
「実務シリーズ No.231 (改正民法対応)不動産賃貸借の実務ポイント」(2020年、SMBCコンサルティング株式会社、共著)
3 髙中正彦弁護士の経歴
(1) 略歴
1951年8月6日,千葉県茂原市生まれ
1970年3月,千葉県立東葛飾高校卒業
1974年3月,早稲田大学法学部卒業
1977年4月,司法研修所入所(31期)
1979年4月,弁護士登録(東京弁護士会入会)
2014年4月,日弁連副会長・東京弁護士会会長
(2) 日弁連の主要委員会歴
調査室室長
業際・非弁・非弁提携問題等対策本部本部長代行
会則会規改正ワーキンググループ座長
弁護士制度改革推進本部本部長代行
弁護士職務の適正化に関する委員会委員長
弁護士倫理委員会委員長ほか
(3) 官公署その他関係
法務省・民事訴訟費用制度研究会委員
法務省日弁連・外国弁護士制度研究会委員
全国弁護士協同組合連合会副理事長ほか
(4) 主要著書
弁護士法概説〔第5版〕(三省堂)
法曹倫理(民事法研究会)
判例弁護過誤(弘文堂)
弁護士の失敗学
弁護士の周辺学
弁護士の経験学
弁護士の現場力-民事訴訟編
弁護士の現場力-家事調停編(共著・ぎょうせい)
新時代の弁護士倫理(共編・有斐閣)ほか
第3 3人の立候補者に関するメモ書き
1(1) 及川智志弁護士は,2020年の日弁連会長選挙にも立候補しました(「2020年の日弁連会長選挙の立候補者」参照)ところ,令和3年6月11日の定時総会において以下の発言をしています(リンク先45頁及び46頁参照)。
私は2020年の選挙に立候補させていただいた。でも、何かすごい制約があるなというのを肌で感じた。選挙に何千万もかかるぞと言われたが、結局、私の選挙では皆さん戦っていただいた方の努力で800万円で何とか収めた。
だけどやはりお金かかり過ぎだなと思う。800万円のうち300万円が納付金であった。取られっきりであり、それはちょっとあんまりではないのかなと思う。
(2) 2022年以降の日弁連会長選挙については,最多票を得た弁護士会があること,又は得票数が有効投票総数の3%以上であることを条件として,300万円の納付金のうち,200万円を返還してもらえるようになりました。
2 東京弁護士会の会派でいえば,髙中正彦弁護士は法曹親和会出身であり(法曹親和会HPの「平成22年度 幹事長 高中正彦 退任挨拶」参照),小林元治弁護士は法友会出身です(白い雲ブログの「春秋会―法友会 懇談会」参照)。
3 東弁リブラ2015年7月号に「東京弁護士会 前年度会長 髙中正彦会員」が載っていて,東弁リブラ2017年7月号に「東京弁護士会 前年度会長 小林元治会員」が載っています。
4 小林元治弁護士は東京青年会議所(JCI東京)の第42代理事長(平成3年度)でした(小林・福井法律事務所HPの「小林元治 Motoji Kobayashi」のほか,JCI東京HPの「歴代理事長総覧」参照)。
5(1) 平成29年3月3日開催の日弁連の臨時総会において、東京弁護士会経由で提出された委任状の一部に,受任者欄が書きかえられていたものがあったという問題に関して,小林元治平成28年度東京弁護士会会長は,3ヶ月分の報酬の返納を行いました(東弁HPの「日本弁護士連合会臨時総会に提出した委任状に関する会長談話(その2)-調査結果を受けて-」(2017年3月30日付)参照)。
(2) 河野真樹の弁護士観察日記に「懲戒請求に発展した委任状変造問題」が載っています。
今回は北くんが気付いたから発覚したのであってこれまでも書き換えあったんだろうな。
今回の坂本さん中川さんの委任状の受任者が書き換えられた宛先は伊藤茂昭(受任者)先生で元東弁会長,受任者には委任状の割り当て数が決まっていてその数に達するまで勝手に書き換える運用だったんだろうな— ほりぐちです (@mstk_Horiguchi) March 3, 2017
現執行部が委員会に照会もせず、コロナ特措法の議員立法を働きかけたことについては、高中、小林両候補とも「知らん」という回答。高中さんに至っては、緊急時だからむしろ良い対応だ、とまで述べた。
弁護士自治が大事、というが、その前提となる会内意思形成には興味さえないという印象を受けた。— 弁護士 中村憲昭 (@nakanori930) January 15, 2022
広島公聴会の動画が日弁連の会員専用サイトで配信されたら、是非、質疑応答の最後の質問を視聴してください。
2人とも、「本人サポート」がどういうことか具体的にイメージしないまま、前のめりになっています。非常に危険です。 https://t.co/LESU39GjuE— 白石 資朗 (@shiraishilo) January 26, 2022
第4 関連記事その他
1 及川智志弁護士及び髙中正彦弁護士が代表をしていた政策提言団体については,Youtubeの公式動画チャンネルがありません。
2(1) 「フルカラー図解 地方選挙必勝の手引―2019年統一地方選挙対応」157頁には「ホームページのメニューで、最もアクセスが多いのはプロフィールページ(プロフィールページへのアクセス数は政策ページの2倍~3倍)」とか,「有権者からすればこの候補者がどんな人なのか、なぜ選挙に立候補するのかということに最も関心がある」などと書いてあります。
(2) 「地方選挙実践マニュアル-第2次改訂版」211頁には「選挙前にマスコミ等が行う世論(情勢)調査を見ると、候補者の投票基準で、「政策で選ぶ」が過半数を超えますが、投票日の出口調査で聴いてもらうと「政策で選ぶ」と答える人はほとんどおらず、「あの人感じがいい(悪い)から」というように、好感度(嫌悪度)で選ぶ人が多数を占めているのです。」と書いてあります。
3 以下の記事も参照してください。
・ 2022年の日弁連会長選挙の立候補者の政策の骨子
・ 日弁連会長選挙
・ 日弁連会長選挙の選挙運動に対する規制
・ 日弁連会長の選挙制度の改正経緯(平成19年度以降の分)
・ 日弁連会長選挙の公聴会
・ 過去の日弁連会長選挙の結果(平成20年度以降)
・ 日弁連設立時から平成18年度までの日弁連会長選挙の結果
・ 日弁連会長選挙の前年に活動していた政策提言団体(2007年以降の分)
・ 2020年の日弁連会長選挙の立候補者
・ 2020年の日弁連会長選挙の立候補者の政策の骨子
・ 日弁連役員に関する記事の一覧
・ 日本弁護士国民年金基金
・ 日本弁護士国民年金基金の年金月額を3万円とするための掛金額の推移
日弁連の歴代会長及び事務総長https://t.co/nlneypMI9R
過去の日弁連会長選挙の結果(平成20年度以降)https://t.co/x3SP0Kg5cN
日弁連会長選挙の選挙運動に対する規制https://t.co/5MMlua4VZU https://t.co/XTrijc1ULQ— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) January 5, 2022
R040120 最高裁の不開示通知書(弁護士業界の情報セキュリティ対策に関して最高裁判所がどのような問題意識を持っているかが分かる文書)を添付しています。 pic.twitter.com/rNewm7neLO
— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) January 23, 2022
「①予定利率の切り下げが続いていること②物価スライド制を採用していないこと③原則として脱退できないこと及び④繰越不足金の割合が高いことについては記載されていない」
私も見たことない。必読!日本弁護士国民年金基金 – 弁護士山中理司(大阪弁護士会所属)のブログ https://t.co/rkrBQ26rCI
— かめいし💉💉 (@kame_ishi) July 18, 2019