目次
1 総論
2 退職手当の支給月数の具体例
3 関係記事その他
1 総論
(1) 国家公務員生涯設計総合情報提供システムHPの「5 退職手当の計算例」に,平成30年1月1日以降の「国家公務員退職手当支給割合一覧」が載っています。
(2) 退職手当を計算する場合,勤続期間1年未満の端数は切り捨てられるとのことです。
2 退職手当の支給月数の具体例
(1) 平成30年1月1日以降,任期終了直前の依願退官及び任期終了退官における退職手当の支給月数は以下のとおりとなると思われます(国家公務員退職手当法を「法」と記載し,国家公務員退職手当法施行令を「令」と記載しています。)。
(判事補10年の場合)
① 任期終了直前の3月31日等に依願退官した場合
在職期間9年の自己都合退職となる結果,4,5198月(法3条1項)
② 任期終了により退官した場合
在職期間10年の任期終了退官となる結果,8.37月(法3条1項)
(判事補10年+判事10年の場合)
③ 任期終了直前の3月31日等に依願退官した場合
在職期間19年の自己都合退職となる結果,16.49727月(法3条1項)
ただし,任期の終了に伴う裁判官の配置等の事務の都合により依願退官した場合,18.3303月(法4条1項2号・令3条1号)
④ 任期終了により退官した場合
在職期間20年の任期終了退官となる結果,24.586875月(法4条1項2号・令3条2号)
(判事補10年+判事20年の場合)
⑤ 任期終了直前の3月31日等に依願退官した場合
在職期間29年の自己都合退職となる結果,33.3963月
ただし,任期の終了に伴う裁判官の配置等の事務の都合により依願退官した場合,39.29715月(法5条1項5号,令4条・3条1号)
⑥ 任期終了により退官した場合
在職期間30年の任期終了退官となる結果,40.80375月(法5条1項1号)
(判事補10年+判事30年の場合)
⑦ 任期終了直前の3月31日等に依願退官した場合
在職期間39年の自己都合退職となる結果,43.7751月
ただし,任期の終了に伴う裁判官の配置等の事務の都合により依願退官した場合,39.29715月(法5条1項5号,令4条・3条1号)
⑧ 任期終了により退官した場合
在職期間40年の任期終了退官となる結果,47.709月(法5条1項1号)
(2) 基準日時点において50歳以上の裁判官が,毎年4回ぐらい実施されている早期退職希望者の募集(国家公務員退職手当法8条の2)に応募することで依願退官した場合,任期終了退職と同じ支給率で退職手当を支給してもらうことができます(国家公務員退職手当法4条1項3号又は5条1項6号)。
3 関係記事その他
(1) 38期の井上薫裁判官は,「諸君!」2006年1月号の80頁ないし88頁に,「あの「靖国傍論」判決批判の裁判官がクビ?我、「裁判干渉」を甘受せず」と題する記事を寄稿していますところ,82頁には以下の記載があります。
平成一六年一一月のある日、私は、横浜地裁の浅生重機所長から、「判決の理由が短いので改善せよ」と言われた。執務時間中所長室で二人きりの時のことである。
平成一七年七月一四日、所長面談の時、私は所長から「判決の理由を改善するように言ったのに改善しないので、来年の判事再任は無理である。第二の人生を考えておくように」と言われた。所長面談というのは、所長が裁判官の人事評価をするに先立ち、その裁判官としなければならないものとして制度化された面談であり、公式行事である。余人は立ち会わない。
(2) 以下の資料を掲載しています。
・ 裁判官の人事評価に関する規則(平成16年1月7日最高裁判所規則第1号)
・ 裁判官の人事評価に関する規則の運用について(平成16年3月26日付の最高裁判所事務総長の依命通達)
・ 裁判官の人事評価の実施等について(平成16年3月26日付の最高裁判所人事局長通達)
・ 裁判官に関する人事事務の資料の作成等について(平成16年5月31日付の最高裁判所人事局長の依命通達)
・ 裁判官の再任等に関する事務について(平成16年6月17日付の最高裁判所人事局長通達)
・ 令和元年10月30日開催の退職準備等説明会の資料(東京高裁)
(3) 以下の記事も参照してください。
・ 裁判官の年収及び退職手当(推定計算)
・ 裁判官の号別在職状況
退職手当通知・支給事務のフロー(地家裁所属の裁判官の退職)→「退職手当に関する「高裁視点の」留意点について」からの抜粋 を添付しています。 pic.twitter.com/V7gTED8F9m
— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) May 4, 2022