国民年金基金及び確定拠出年金に関する国会答弁

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1 香取照幸厚生労働省年金局長は,平成27年8月28日の衆議院厚生労働委員会において以下の答弁をしています。
① まず、国民年金基金と個人型のDCの違いですが、先生お話ありましたように、非常にわかりやすく言いますと、国民年金基金は、確定給付型、いわばDBと同じように給付型の年金ですので、給付の基本的な設計が異なっているということがございます。
 ただ、機能としてはいずれも自営業者や一号被保険者の方の自助努力を支援するということで、そういう意味では目的は共通するものがあるということで、それぞれメリット、デメリットがございまして、個々人の御判断によって加入されるということになります。
 国民年金基金は、平成元年に法律が成立して平成三年から適用しておりますので、こちらの方が歴史が長いものでございますし、こちらは地域型と職能型という形で二つの形があるわけですけれども、御案内のように、国民年金基金の加入者自身は少しずつ減少傾向にある。
 これは、そもそも一号全体の数が減っている。自営業者の数が減っているということもございますし、もう一つは、お話ありましたように、一号の中で、いわゆる自営業者といいますか純粋一号といいますか、本来の制度が想定している一号の方々は、全体の一号の数の減少よりもさらに実は減少している。一号の中で、一定の所得のある方、パート労働の方とか、そういう被用者で一号になっている方もふえているということもありまして、国民年金基金の場合には、掛金の水準等々からいって一定の所得のある方が入るということになりますので、そういった自営業者の方が減っているということもあって少なくなっているというふうに思っております。
 その意味でいいますと、個人型の確定拠出年金の方が、個々人の方の制度設計、個々人の御判断で掛金が決められるということになりますと、入りやすいといいますか取り組みやすい制度ということになりますので、一号被保険者の方の対応が変わってきているということも頭に置きながら、国民年金基金と個人型の二つの制度を御用意して入っていただくということを考えております。
 数字でいいますと、今、国民年金基金が四十五万人、確定拠出に関しましては、平成二十六年度末、直近でいきますと、約二十一万人の方が入っておられる。
 いずれにしても、一号全体から比べると非常に数が少ないわけでございまして、これからその適用拡大を図っていかなければいけないというふうに考えているところでございます。
② 先ほどちょっと答弁漏れがございましたが、個人型のDCと国民年金基金に重複で入っておられる方は約六千名ぐらいいらっしゃるということでございます。
 どちらが有利かということで言いますと、税制上は同じ枠の中でやることになりますので、その意味では、どちらをどういうふうに組み合わせるかということはありますが、若い方が継続的にお掛けになる、若いうちから入るということを考えますと、国民年金基金はたしか一口目が七千円ぐらいから始まるんだと思うんですが、割と高い水準から上がるということになりますので、例えば、少ない金額、三千円、四千円ぐらいから始めて、自分の年齢がいったときに積み上げていって大きくしていくといったような形を考えますと、早い段階から入ってずっと続けるということであれば、入り口はやはり個人型から入るという方が恐らく取り組みやすいということになろうかと思います。
 いずれにしても、両方加入できるということから考えますと、年齢によって、自分の所得や就労形態に応じて、途中で例えば国民年金に入るとか掛金を変えていくとかできますので、その意味では、早く始めるということでいいますと、入りやすいというか、最初に取り組みやすいのは個人型ということになろうかと思います。
③ ポータビリティーという観点でいいますと、個人型は、今回の制度改正で、お話しのように企業型への移換あるいは継続というのができるようになりますが、国民年金基金はそれがありませんので、お話しのように、生涯自営業、家が代々自営業でというような方ですと国民年金基金ということになりますが、その意味では、脱サラをされたりあるいはパートで働いたりということで一号でいらっしゃる方の場合には、先々のことを考えると個人型の方が便利であるということはあろうかと思います。
 国民年金基金なんですが、お話しのように、今回の制度改正の過程でも、国民年金基金についても同様のポータビリティーを認めていただく必要があるのではないかということは私どもも議論をしましたが、実は国民年金基金は、制度をつくったときの経緯もございまして、御案内のように、付加年金というのがくっついていることになっています。この付加年金部分は国庫負担が入っているということもございまして、給付としては非常に小さい部分なんですが、制度設計上はやはりちょっと制度のたてつけが違っているということもございまして、なかなかそこは、税務当局を含め、制度の趣旨が違っているので、今の段階で一足飛びにポータビリティーを認めるということについては、なかなかそういう結論がいただけなかったということでございます。
 ただ、お話しのように、先々のことを考えますと、国民年金基金についても同様な御議論もありますし、国民年金基金の当事者といいますか事業体の方からは、例えば二号とか三号の方についても個人型同様加入できるようにするというのはないのかとか、幾つか御要望をいただいております。そういったものも含めて今後考えていかなきゃいけないと思っております。
 それから、限度額については、前回のこの委員会でも御答弁申し上げましたが、それぞれ制度をつくっていく中で税制当局と調整をしながらこういった形でなってきましたので、今現在、個人型が事実上皆さんが入られるとなった今の状況で見ますと、確かに、でこぼこしているし、移動した場合に限度額が変わってしまいますと、さまざま利益、不利益が出るということがございます。なので、今後、公的年金の二階の一元化でありますとかパートの適用拡大等々が進む中で、やはり三階についてもある程度共通のルールで限度額を考えるということをこれから早急に詰めて、これは税務当局と御相談しなければいけないことでもございますけれども、先生の御指摘のようなことも踏まえてちょっと検討してまいりたいと思っております。

2 以下の記事も参照してください。
① 日本弁護士国民年金基金
② 個人型確定拠出年金(iDeCo)

資産運用をする場合,手数料を気にすることが非常に大事であることが分かります。

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