目次
第1 総論
第2 世界遺産の種類
第3 日本の世界遺産
第4 暫定一覧表
第1 総論
1 世界遺産は,1972年11月16日に採択された,世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約(略称は「世界遺産条約」です。)に基づき世界遺産一覧表に登録された,遺跡,景観,自然など,人類が共有すべき「顕著な普遍的価値」を持つ物件をいいます。
2 世界遺産条約が日本について発効したのは1992年9月30日でした。
3 nippon.com HPの「「潜伏キリシタン」登録決定:日本22件目の世界遺産」に,平成30年6月現在の日本の世界遺産マップが載っています。
第2 世界遺産の種類
1 世界遺産には以下の3種類があります。
① 文化遺産
顕著な普遍的価値を持つ建造物や遺跡等をいいます。
② 自然遺産
顕著な普遍的価値を持つ地形や生物多様性,景観美等を備える地域等をいいます。
③ 複合遺産
文化と自然の両方について,顕著な普遍的価値を兼ね備えるものをいいます。
2 2017年7月現在,世界遺産一覧表記載物件は合計1073件であり,そのうち,832件が文化遺産であり,206件が自然遺産であり,35件が複合遺産です(外務省HPの「世界遺産条約」参照)。
第3 日本の世界遺産
1 下級裁判所の配置順に日本の文化遺産を並べると,以下のとおりです(文化庁HPの「世界遺産」参照)。
(1) 東京都
・ ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-(平成28年7月登録)
→ 6か国と共有する国境を超える世界遺産であり,日本の構成資産は国立西洋美術館だけです。
(2) 栃木県
・ 日光の社寺(平成11年12月登録)
(3) 群馬県
・ 富岡製糸場と絹産業遺産群(平成26年6月登録)
(4) 静岡県・山梨県
・ 富士山-信仰の対象と芸術の源泉(平成25年6月登録)
→ 世界遺産富士山とことんガイドHPに「世界遺産登録までの道のり」が載っています。
(5) 京都府・滋賀県
・ 古都京都の文化財(平成6年12月登録)
(6) 大阪府
・ 百舌鳥・古市古墳群(令和元年7月登録)
(7) 兵庫県
・ 姫路城(平成5年12月登録)
(8) 奈良県
・ 法隆寺地域の仏教建造物(平成5年12月登録)
・ 古都奈良の文化財(平成10年12月登録)
(9) 和歌山県・奈良県・三重県
・ 紀伊山地の霊場と参詣道(平成16年7月登録)
(10) 岐阜県・富山県
・ 白川郷・五箇山の合掌造り集落(平成7年12月登録)
(11) 広島県
・ 原爆ドーム(平成8年12月登録)
・ 厳島神社(平成8年12月登録)
(12) 島根県
・ 石見銀山遺跡とその文化的景観(平成19年6月登録)
(13) 山口県・鹿児島県・静岡県・岩手県・佐賀県・長崎県・福岡県・熊本県
・ 明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼,造船,石炭産業(平成27年7月登録)
(14) 福岡県
・ 「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群(平成29年7月登録)
(15) 長崎県・熊本県
・ 長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産(平成30年6月登録)
(16) 沖縄県
・ 琉球王国のグスク及び関連遺産群(平成12年12月登録)
(17) 岩手県
・ 平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群-(平成23年6月登録)
(18) 北海道・青森県・岩手県・秋田県
・ 北海道・北東北の縄文遺跡群(令和3年7月登録)
2 下級裁判所の配置順に日本の自然遺産を並べると,以下のとおりです。
(1) 東京都
・ 小笠原諸島(平成23年6月登録)
(2) 鹿児島県
・ 屋久島(平成5年12月登録)
(3) 鹿児島県・沖縄県
・ 奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島(令和3年7月登録)
(4) 青森県・秋田県
・ 白神山地(平成5年12月登録)
(5) 北海道
・ 知床(平成17年7月登録)
第4 暫定一覧表
1 暫定一覧表は,世界遺産登録に先立ち,各国がユネスコ世界遺産センターに提出する一覧表をいい,原則として,文化遺産については,暫定一覧表に掲載されていないものを世界遺産委員会に登録推薦することは認められていません。
2 日本の暫定一覧表記載文化遺産は以下のとおりです(文化庁HPの「我が国の暫定一覧表記載文化遺産」参照)。
(1) 神奈川県
・ 古都鎌倉の寺院・神社ほか(平成4年10月記載)
(2) 新潟県
・ 金を中心とする佐渡鉱山の遺産群(平成22年11月記載)
(3) 奈良県
・ 飛鳥・藤原の宮都とその関連遺産群(平成19年1月記載)
(4) 滋賀県
・ 彦根城(平成4年10月記載)
(5) 岩手県
・ 平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群-(拡張)(平成24年9月記載)