個人型確定拠出年金(iDeCo)

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目次
1 総論
2 国民年金基金と共通するメリット
3 国民年金基金にはないメリット
4 掛金の取扱い
5 必要な費用
6 確定拠出年金の受給方法
7 その他

1 総論
(1) 個人型確定拠出年金(愛称は「iDeCo」です。)は,確定拠出年金法に基づいて実施されている私的年金の制度です。
(2) 平成29年1月から,基本的に20歳以上60歳未満のすべての人が加入できるようになりました。
(3) 個人型確定拠出年金に加入する場合,金融機関,保険会社等の運営管理機関経由で加入手続をします。
(4) 公式の説明として以下のHPがあります。
① iDeCo公式サイト「iDecoってなに?」
② 厚生労働省HP「iDecoの概要」

2 国民年金基金と共通するメリット
個人型確定拠出年金の場合,国民年金基金と同様に以下のメリットがあります。
① 毎月の掛金が所得控除の対象になります。
② 年金として受け取る場合,公的年金等控除の対象となります(一時金として受け取る場合,退職所得控除の対象となります。)。

3 国民年金基金にはないメリット

(1) 個人型確定拠出年金の場合,国民年金基金と異なり以下のメリットがあります。
① 個人単位の運用であるため,新規加入者であることを理由に不利に取り扱われることはありません。
② 自分以外の加入者の運用失敗等に起因する繰越不足金の問題はありません。
③ 自分の運用次第で年金受取金額を増やすことができますし,インフレリスクに対応することができます。
④ 10年以上加入した後に60歳になれば,一時金としてまとめて引き出すことができます(年金として分割払いで受け取ることもできます。)。
(2) 自分の運用次第では年金受取金額が掛金全額を下回ることがあります。
   ただし,国民年金基金の平成31年4月改定の基本ポートフォリオは,グローバル債券が52%であり,グローバル株式が48%です(国民年金基金HP「資産運用状況」参照)から,国民年金基金も結構,ハイリスクハイリターンな運用をしていると思います。
(3) 通算拠出期間が3年を超えるか,又は個人別管理資産が25万円を超えた場合,それだけで60歳未満で脱退一時金を請求することはできなくなります(iDeCo公式サイト「加入者の方へ」参照)。
(4) マネーの達人HP「国民年金基金の合併の背景にある「古参が得で新参が損」という構造」(平成28年8月3日付)には以下の記載があります。
   現在は平成の初めの頃のように、高い予定利率は期待できない時代ですから、新参にとっては好むと好まざるとにかかわらず、国民年金基金より個人型の確定拠出年金の方が老後資金作りの有力な選択肢になると思うのです。


 掛金の取扱い
(1)ア 国民年金基金の掛金の場合,国民健康保険料と同様に社会保険料控除として,生計を同一にする配偶者やその他親族の分の掛金も所得控除の対象となります(国税庁HPの「No.1130 社会保険料控除」参照)。
イ 個人型確定拠出年金の掛金の場合,小規模企業共済等掛金控除として,自分の分の掛金しか所得控除の対象となりません(iDeCo公式サイト「加入者の方へ」参照)。
(2) 個人型確定拠出年金の掛金の変更は,国民年金基金の掛金と同様に,年に1回,可能です(iDeCo公式サイト「加入者の方へ」参照)。
(3) 日本弁護士国民年金基金HP「個人型確定拠出年金」に以下の記載があります。
   個人型確定拠出年金に、2002年(平成14年)1月4日から加入できることとなりました。確定拠出年金には、労使合意に基づく企業拠出による「企業型」と、加入者個人の拠出による「個人型」があります。60歳未満の自由業・自営業者等は、月額6万8000円(年額81万6000円)から国民年金基金等の掛け金を控除して残額がある場合、この残額を拠出限度額として、個人型に加入することができます。

5 必要な費用
(1) 確定拠出年金に係る手数料は以下の5種類です(りそな銀行HPの「いくらかかる? なぜかかる? 確定拠出年金の手数料」参照)。
① 加入時・移管時手数料
② 口座管理手数料
③ 給付事務手数料
④ 還付事務手数料
⑤ 信託報酬
(2) iDecoナビの「商品によって手数料が違うけど、何を参考にすればよいの?」に,信託報酬ランキングが載っています。

6 確定拠出年金の受給方法
(1) 企業年金連合会HP「確定拠出年金統計資料(2002年3月末~2018年3月末)」が載っています。
   リンク先の4頁及び11頁によれば,2018年3月末時点における5万8742人の老齢給付金の受給者のうち,2万2141人が年金方式を選択し,5万6444人が一時金方式を選択していますから,併給者を含めた場合,約96%の人が一時金方式を選択していることになります。
(2) 確定拠出年金を受給する場合,以下の3点を気にした方がいいみたいです(ZUU online「確定拠出年金の「ベスト」な受け取り方 年金、一時払いどっち?」参照)。
① 退職金を年金で受け取る場合,想定運用利回りは実勢金利よりどれぐらいいいか。
② 確定拠出年金内で運用を続けた場合,税制面及び運用商品の手数料等でどのようなメリットがあるか。
③ 退職所得控除を最も無駄なく利用するためにはどうしたらいいか。
(3)ア 退職所得の金額は,原則として以下のとおり計算式されます(国税庁HPのタックスアンサーの「No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)」参照)。
(収入金額(源泉徴収される前の金額) - 退職所得控除額) × 1 / 2 = 退職所得の金額
イ 他の所得と分離して,退職所得の金額に所得税率を掛けることで所得税及び特別復興所得税が算出されます(国税庁HPの「退職金と税」参照)。

7 その他
(1) 弁護士法人栄光 栄光綜合法律事務所HP「iDeCo(個人型確定拠出年金制度)」が参考になります。
(2) 以下の記事も参照してください。
① 日本弁護士国民年金基金
② 国民年金基金及び確定拠出年金に関する国会答弁
③ 弁護士の社会保険

 

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