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ドイツの戦後補償(AIリライト)

ドイツの戦後補償について,国家間の戦争賠償,ナチスの不法に対する個人補償,財産返還及び強制労働者向け財団給付を区別し,2024年末の公的支払統計,ギリシャ及びポーランドとの現在の争点並びに請求を検討する際の法的論点を整理します。数値及び時事的事項は,2026年7月15日現在の公的資料に基づきます。

第1 ドイツの戦後補償を理解するための結論

1 最初に区別すべき事項

(1) 「戦後補償」は単一の制度ではないこと

ドイツの「戦後補償」を正確に理解するためには,少なくとも,①国家間の戦争賠償,②ナチスの不法に対する個人補償(Wiedergutmachung),③奪われた財産の返還又は返還不能の場合の補償,④強制労働等の被害者に対する「記憶・責任・未来」財団の給付,⑤外国国家を国内裁判所で被告とする場合の国家免除を区別する必要があります。

最高裁判所判例解説民事篇(平成19年度)(上)416頁ないし418頁は,狭義の戦争賠償とナチス不法補償とを区別しており,この区別は現在も出発点として有用です。『外交史料館報』第30号掲載の「外交史料館所蔵史料に見るドイツ戦後賠償の形成過程―現物賠償,戦争賠償,ナチスの不法に対する補償」も,同じ区別を基礎として制度史を整理しています。

(2) 2024年末の公的支払累計は853億6100万ユーロであること

ドイツ連邦財務省によれば,ナチスの不法に関する公的部門の主要な補償支払累計は,2024年12月31日現在,853億6100万ユーロです。ただし,これは狭義の戦争賠償,占領期の現物賠償,在外資産の処理及び占領経費をすべて合算した金額ではありません。また,企業が強制労働基金に拠出した部分も,この公的部門の集計には含まれません。

(3) 「解決済み」と「争いがない」は同じではないこと

ドイツ政府は,第二次世界大戦に関する国家間の賠償問題は法的に解決済みであるとの立場を維持しています。他方,ギリシャ及びポーランドは,現在もそれぞれの請求又は問題提起を維持しています。したがって,記事では,「ドイツ政府は解決済みと主張している」と,「関係国との間に争いが存在しない」とを区別して記載する必要があります。

2 弁護士が確認すべき順序

個別の請求又は制度を検討する場合は,①請求主体が国家か個人か,②対象行為が戦争行為かナチスによる迫害か,③根拠が条約,国内法,財団法又は任意の企業給付のいずれか,④請求期間,居住地及び被害類型の要件,⑤既払金及び請求放棄の有無,⑥国家免除又は執行免除の有無,⑦証拠資料の所在という順序で確認するのが実務的です。もっとも,訴訟を選択する前に,現在利用できる行政上の給付,財団手続,返還手続,交渉及び民事訴訟を並べ,求める救済に最も適した手続を比較します。また,被告と法廷地を特定した段階で,国家免除,送達,保全及び執行対象財産まで先に確認し,勝訴可能性と回収可能性を分けて依頼者へ説明します。

第2 国家間の戦争賠償とドイツの戦後処理

1 占領期の現物賠償等

(1) デモンタージュ及び生産物の搬出

第二次世界大戦後のドイツでは,最終的な平和条約に基づく包括的な賠償処理に先立ち,連合国の占領下で,工場設備等の解体及び搬出であるデモンタージュ,生産物の搬出その他の現物賠償が実施されました。その基本的な枠組みは,1945年8月2日のポツダム協定等に求められます。

(2) 在外資産の処理及び占領経費

連合国及び中立国に所在するドイツ在外資産については,1946年1月14日のパリ賠償協定等により処理されました。旧枢軸国に所在するドイツ資産についても,例えば1947年2月10日のイタリア平和条約77条が処理を定めています。占領経費も巨額でしたが,現物賠償,占領経費及びナチス不法補償は法的性質と算定基礎が異なります。

「第二次世界大戦後の西ドイツ賠償問題とヨーロッパ地域秩序形成」は,1952年までの賠償と占領経費の規模を比較しており,占領期の処理を把握するための参考になります。

2 1953年のロンドン債務協定

(1) 同協定が延期した請求

1953年2月27日のロンドン債務協定5条2項は,第二次世界大戦から生じた一定の対独請求の審査を,賠償問題の最終的解決まで延期しました。同協定は,戦後の西ドイツの対外債務を再編し,国際経済への復帰を支える重要な制度でした。

(2) 債務協定と賠償協定の区別

ロンドン債務協定を「賠償を免除した条約」とだけ説明するのは正確ではありません。同協定は対外債務の再編を主題としつつ,第二次世界大戦に由来する一定の請求を将来の最終解決まで延期したものです。詳細な研究動向については,「1953年ロンドン債務協定に関する最近の研究動向」も参考になります。

3 1990年の2プラス4条約

(1) 賠償条項が置かれなかったこと

東西ドイツと米国,英国,フランス及びソ連が締結した1990年9月12日のドイツに関する最終規定条約は,統一ドイツの国際的地位を最終的に規律しましたが,戦争賠償に関する明示的な条項を置きませんでした。ドイツ政府は,同条約によって戦争から生じた法的問題の最終的解決がもたらされたとの立場です。

(2) 「ドイツは賠償をしていない」という表現の限界

「ドイツは狭義の戦争賠償を行っていない」という表現は,最終的な平和条約型の包括的賠償が行われなかったという限度では意味があります。しかし,占領期の現物賠償及び資産処理,二国間の給付,国内補償並びに強制労働基金まで存在しなかったかのように読める表現は避けるべきです。安全な表現は,「最終的な平和条約に基づく包括的な戦争賠償は行われず,ドイツ政府は2プラス4条約等により賠償問題が最終的に処理されたと主張している」です。

第3 ナチスの不法に対する補償及び財産返還

1 1952年のルクセンブルク協定

(1) イスラエルに対する30億DM

西ドイツは,1952年9月10日,ルクセンブルクにおいて,イスラエルとの協定及び対独ユダヤ物的請求権会議との2つの議定書に署名しました。イスラエルに対しては,ユダヤ人難民の受入費用を補うため,30億DMを物資及び役務を中心として給付することとされました。

(2) 対独ユダヤ物的請求権会議に対する4億5000万DM

対独ユダヤ物的請求権会議に対しては,イスラエル以外の地域に居住する迫害被害者の支援等のため,4億5000万DMが支払われました。連邦財務省の2024年末統計は,ルクセンブルク協定関係の公的支出を17億6400万ユーロと整理しています。

2 1953年の連邦補完法及び1956年の連邦補償法

(1) 制定時期を区別する必要

1953年に制定されたのは連邦補完法であり,これを全面的に改めた連邦補償法(BEG)は1956年に制定されました。両者を一括して「1953年の連邦補償法」と呼ぶ資料もありますが,弁護士向けの記事では,1953年の連邦補完法と1956年の連邦補償法を区別する方が正確です。

(2) 保護法益及び属地的要件

連邦補償法は,政治的信条,人種,信仰又は世界観を理由とするナチスの迫害によって,生命,身体,健康,自由,財産又は職業上の損害を受けた者等を対象としました。他方,当初からすべての被害者を普遍的に救済したわけではなく,1937年末のドイツ帝国領域又は西ドイツとの結び付き等を求める属地的・人的要件がありました。後の協定及び困窮救済は,こうした制度の間隙を一部補う役割を果たしました。

3 1957年の連邦返還法

(1) 返還不能財産に関する補償

連邦返還法は,ナチス・ドイツが国外で奪取し,その後に旧ドイツ帝国領域へ運び込んだ財産等について,現物返還ができない場合を含む一定の補償を定めました。有価証券,銀行預金,所在不明となった財産等の扱いについては,「ユダヤ人財産の返還補償の再展開―アメリカによるホロコースト訴訟との関連で」が参考になります。

(2) 支払額の訂正

連邦財務省の2024年末統計によれば,連邦返還法に基づく支払額は20億2300万ユーロです。「2億230万ユーロ」ではなく,20.23億ユーロ,すなわち2.023 billion euroです。

4 西側諸国及び東欧諸国との一括支払

(1) 西側11か国及びオーストリア

西ドイツは,1959年から1964年にかけて,ルクセンブルク,ノルウェー,デンマーク,ギリシャ,オランダ,フランス,ベルギー,イタリア,スイス,英国及びスウェーデンとの間で包括的補償協定を締結しました。オーストリアについては,同国の補償制度に西ドイツが資金を拠出する別の枠組みが設けられました。現在の連邦財務省統計は,包括的補償協定等の公的支出を14億8900万ユーロと整理しています。

(2) 疑似医学的実験の被害者等

1961年から1972年にかけて,強制収容所における疑似医学的実験の被害に関し,ユーゴスラヴィア,チェコスロヴァキア,ハンガリー及びポーランドとの一括支払協定が締結されました。これらは個人がドイツに直接請求する制度とは異なり,国家間の一括支払を通じて被害者救済を図る仕組みでした。

5 ドイツ統一後の措置

(1) ポーランド向け措置は1991年であること

統一後のドイツは,1991年,ポーランドに「ポーランド・ドイツ和解」財団を通じた支援資金を提供しました。これは,法的義務の承認を伴わない人道的措置として構成されました。

(2) ベラルーシ,ロシア及びウクライナ向け措置は1993年であること

ベラルーシ,ロシア及びウクライナ向けの和解財団等は1993年です。ポーランド及び旧ソ連の3承継国との措置をすべて「1991年」と記載すると,成立時期を誤ります。

(3) その他の基金及び困窮救済

バルト3国及びチェコとの基金,1998年の東欧在住ユダヤ人被害者に対する援助,連邦補償法の対象外となった者に対する困窮救済等も実施されました。これらの多層的な措置が存在するため,ドイツの制度を1本の法律又は1つの総額で説明することはできません。

第4 ドイツ公的部門の補償支払額

1 2024年12月31日現在の公式統計

(1) 支払区分別の累計額

ドイツ連邦財務省の2024年12月31日現在の公式表による主要区分は,次のとおりです。

区分累計額
連邦補償法489億5200万ユーロ
連邦返還法20億2300万ユーロ
補償年金法8億1300万ユーロ
ナチス迫害被害者補償法26億4900万ユーロ
ルクセンブルク協定17億6400万ユーロ
包括的補償協定等14億8900万ユーロ
その他の給付75億4800万ユーロ
連邦補償法外の州給付22億4000万ユーロ
困窮補償153億2700万ユーロ
「記憶・責任・未来」財団への連邦政府拠出25億5600万ユーロ
合計853億6100万ユーロ

(2) 853億6100万ユーロに含まれないもの

この表は「公的部門によるWiedergutmachung」を集計したものであり,占領期の現物賠償,在外資産の処理,占領経費等を含む「ドイツの戦後処理の総額」ではありません。強制労働基金についても,連邦政府拠出25億5600万ユーロは含みますが,企業拠出分は含みません。さらに,連邦財務省は,他の指令等による数十億ユーロの給付が表に含まれないと注記しています。

2 申請件数を人数として扱えない理由

1953年から1987年までの連邦補償法関係の申請は438万4138件でした。しかし,連邦財務省は,同一人が複数の損害について複数の申請をしているため,申請者総数を示す統計はないとしています。したがって,申請認定件数を被害者数又は受給者数として扱うことはできません。

3 円換算及び一人当たり額の注意点

ユーロ建ての累計額を円に換算する場合,換算日と為替レートを明示する必要があります。過去の支払を現在の為替レートで一括換算しても,支払時の経済的価値を表すわけではありません。「ユーロ対円相場(仲値)一覧表(2009年)」は2009年値の換算に用いることができますが,2024年末統計の換算には使用できません。

第5 強制労働と「記憶・責任・未来」財団

1 強制労働の規模及び対象類型

(1) 総数は定義により変わること

「記憶・責任・未来」財団の公式説明は,1939年から1945年までにドイツ帝国内で1300万人を超える人々が強制労働に従事させられ,占領・支配地域でも多数の人々が強制労働に従事させられたと説明しています。資料によって占領地域の範囲及び「強制労働者」の定義が異なるため,1200万人,1400万人又は2600万人という数字を説明なく並べるべきではありません。

(2) 強制労働が社会全体に及んだこと

強制労働は,軍需産業又は強制収容所だけに限られず,農業,鉱業,建設,自治体,教会及び一般家庭を含む広い領域に及びました。日本語文献としては,田村光彰「第三帝国における強制労働」が,労働配置,企業の関与及び帰還後の被害まで詳しく論じています。

2 財団成立の経緯

(1) 米国の集団訴訟及び社会的圧力

1990年代,米国裁判所で,ドイツ企業,スイスの銀行及び保険会社等を被告とする集団訴訟が相次ぎました。被害者団体,代理人,各国政府及び企業の交渉が進み,企業側が米国訴訟における「法的安定性」を求めたことが,財団成立の直接的な背景となりました。基金は,ドイツ政府又は企業の自発的な善意だけで成立したものでも,民事法上の責任を全面的に認めて成立したものでもありません。

(2) 法案可決,法律の制定及び施行

財団法案は2000年7月6日に連邦議会で可決されました。同月17日にはドイツと米国との政府間協定等が署名されました。財団法は2000年8月2日付けで制定され,同月12日に施行されました。「8月12日に国会で決議された」という説明は,法律の施行日と議会の可決日を混同しています。

(3) 政府及び企業の拠出

財団の基本財産は100億DMであり,連邦政府とドイツ経済界が各50億DMを負担しました。財団の近時の説明では,利息等を含む初期資産を約52億ユーロと表現することがあります。約6500社が企業イニシアティブに参加しました。

3 支払対象,支払上限及び実績

(1) 1万5000DM及び5000DMの2区分

収容所,ゲットーその他これらに類する拘禁状態で労働を強制された者については,支払上限が1万5000DMとされました。それ以外の一定の移送,拘禁又は著しく劣悪な条件を伴う強制労働については,支払上限が5000DMとされました。「最大7500ユーロ」という説明は前者を概算したものですが,原通貨及び2つの区分を示す方が正確です。

(2) 対象外とされた者

すべての戦争捕虜又は外国人労働者が支払対象となったわけではありません。財団法11条3項は,戦争捕虜であったことだけを根拠として給付資格を認めることはできないと定めています。また,収容所等における拘禁,故郷からの移送,拘禁又は極めて劣悪な条件などの法定要件を満たさない労働者も対象外となり得ました。制度の評価に当たっては,救済された人数だけでなく,対象要件及び除外類型も確認する必要があります。

(3) 166万人に44億ユーロを支払ったこと

7つの協力機関を通じた最初の支払は2001年6月13日に行われ,支払手続は2007年6月12日に公式に終結しました。財団の集計では,98か国の元強制労働者又はその法的承継人166万人に44億ユーロが支払われました。財産損害,保険損害及びその他の人的損害を含む連邦財務省の説明では,約170万人に47億ユーロを超える支払とされており,集計対象が異なります。

この支払手続は2007年6月12日に正式に終了しているため,現在,この強制労働等に対する財団給付へ新規に申請することはできません。他方,過去の申請書,給付決定,送金記録及び協力機関の記録は,被害者の同一性,強制労働歴,損害類型,既払金及び請求放棄の有無を判断する証拠となり得ます。相談者が財団給付を受けたか不明な場合は,申請先となった協力機関,申請番号,決定日及び送金先を確認し,関係記録の所在を先に調査します。

4 法的責任,請求放棄及び米国政府の対応

(1) 人道的給付と法的安定性

財団法は,政府の政治的・道義的責任と,企業の歴史的責任を前提とする人道的給付として制度を構成しました。他方,給付の受領者には,財団法16条に基づき,対象企業等に対する一定の請求を取消不能で放棄する旨の意思表示が求められました。同条は,美術品の返還請求等について一定の例外も設けています。制度の法的性質は,「法的責任に基づかない任意給付」という1文だけでは説明し尽くせません。

財団法16条2項による放棄は,申請手続における声明と給付受領によって効力を生じ,対象請求には例外があります。したがって,相手方が「補償金を受領した」と主張するだけで結論を出さず,①受領者と原告の同一性,②申請書及び署名済みの放棄声明,③給付決定及び送金記録,④給付対象となった損害類型,⑤相手方企業又はその承継会社が放棄の対象に含まれるか,⑥美術品返還請求等の例外に該当しないかを確認します。原告側は,給付受領を否定する場合,協力機関の記録及び銀行記録を調査し,受領記録が確認できないことを示します。受領歴がある場合でも,現在の請求と放棄対象との不一致を具体的に指摘できるよう準備します。

(2) 米国が私人の請求権を消滅させたわけではないこと

2000年7月17日の独米政府間協定により,米国政府は,対象訴訟について,財団を排他的な救済手段として扱い,有効な法的根拠により訴えを却下することが外交政策上望ましいとの意見書を裁判所へ提出する枠組みに合意しました。しかし,米国政府が政府間協定だけで米国民その他の私人の請求権を消滅させたわけではありません。米国議会上院公聴会記録も,請求権を消滅させていないことを明記しています。

5 企業法務上の意義

財団成立は,過去の人権侵害が,訴訟,不買運動,取引先及び投資家の評価,企業史の調査並びに情報開示を通じて,長期間を経た後も企業価値へ影響し得ることを示しました。現在の企業法務では,人権デュー・ディリジェンス,サプライチェーン管理,苦情処理制度及び救済へのアクセスが重要です。制度の現況については,Business Lawyersのドイツのサプライチェーン・デュー・ディリジェンス法に関する解説各国の人権デュー・ディリジェンス法制に関する解説日本政府ガイドラインに関する解説国連指導原則等に関する解説苦情処理及び第三者デュー・ディリジェンスに関する解説並びにEU企業持続可能性デュー・ディリジェンス指令の動向が参考になります。

第6 被害者数及びアウシュヴィッツに関する公的統計

1 ホロコーストの被害者数の示し方

ホロコーストの中心は,ナチス・ドイツ及びその協力者による約600万人のユダヤ人の組織的な迫害及び殺害です。ナチスは,ロマ及びシンティ,障害者,ポーランド人その他のスラヴ系住民,ソ連軍捕虜,政治的反対者,同性愛者,エホバの証人その他多数の人々も迫害し,殺害しました。各被害集団の定義及び推計方法が異なるため,総数を1つに合算する場合は対象範囲を明示する必要があります。統計は,米国ホロコースト記念博物館の被害者統計等の公的資料によるのが適切です。

2 ソ連軍捕虜

米国ホロコースト記念博物館によれば,ドイツ側の捕虜となったソ連軍人は約570万人であり,そのうち約330万人,約57%が死亡しました。「戦時捕虜330万人が死亡し,このうちソ連人200万人であった」という数字ではありません。約330万人という数字は,ソ連軍捕虜の死亡者数です。

3 アウシュヴィッツ

アウシュヴィッツ=ビルケナウ記念博物館によれば,少なくとも130万人がアウシュヴィッツへ移送され,約40万人が登録されて収容され,約90万人が到着後直ちにガス室で殺害されました。殺害された者の総数は少なくとも110万人であり,そのうち約100万人がユダヤ人でした。1945年1月27日の解放時に生存していた収容者は約7000人でした。「到着直後に70%ないし75%」,「9割以上が死亡」又は「生存者約5万人」といった表現は,分母及び集計対象が異なり得るため,本記事では同博物館の人数に基づいて整理します。

第7 弁護士にとって重要な法的論点

1 国家間請求と個人請求の区別

国家間の賠償請求が条約又は政府間合意によって処理された場合でも,それだけで当然にすべての私人の実体法上の請求権が消滅するとは限りません。他方,実体法上の請求権が観念できても,裁判上訴求する権能,消滅時効,除斥期間,国家免除,国際裁判管轄,準拠法,請求放棄及び執行可能財産が別に問題となります。弁護士は,「請求権があるか」と「裁判で認容・執行できるか」を分けて検討する必要があります。主張整理では,①実体法上の請求権,②裁判権,国際裁判管轄,送達及び訴訟要件,③保全及び判決後の執行という3つの層を混在させず,条約,法令又は放棄合意がどの層にどの効果を与えるのかを特定します。「解決済み」,「放棄済み」又は「補償済み」という抽象的な表現だけで終わらせず,誰のどの請求が,どの法域で,どの法的効果を受けるのかを具体化して主張します。

2 国際司法裁判所の2012年判決

(1) 重大な国際人道法違反と国家免除

国際司法裁判所2012年2月3日判決(ドイツ対イタリア,ギリシャ参加)は,第二次世界大戦中のドイツ軍の行為が主権的行為であり,武力紛争中に外国領域で軍隊が行った行為について,ドイツはイタリアの裁判権から免除されると判断しました。また,国際人道法上の重大な違反又は強行規範違反が主張されていることだけで,手続的な国家免除が失われるとは認めませんでした。

(2) 代替救済手段がないことと国家免除

同判決は,他の救済手段がないことを理由として国家免除を否定する主張も退けました。国家免除の有無と,損害に対する実体的な救済の必要性は区別されます。ただし,同判決は,被害者の救済問題自体を軽視したのではなく,未解決の請求についてドイツ及びイタリアの間で更なる交渉が行われ得ることにも言及しました。

3 2022年にドイツが提起した対イタリア事件

イタリア国内では,2012年判決後も,イタリア憲法裁判所2014年判決等を契機として,ドイツに対する訴訟及び強制執行をめぐる争いが続きました。ドイツは2022年4月29日,国家免除及びドイツ国有財産に対する強制措置を問題として,国際司法裁判所へ新たな事件を提起しました。国際司法裁判所の事件ページによれば,裁判所は2024年12月17日,いずれかの当事国から通知があるまで手続を停止しました。

4 請求を検討する際の実務的確認事項

  • 被告がドイツ国,ドイツ企業,承継会社又は財団のいずれであるか。
  • 行為地,労働地,収容地及び現在の裁判地がどこであるか。
  • 被害者本人の請求か,相続人又は法的承継人の請求か。
  • 条約上の請求放棄,財団給付受領に伴う放棄又は和解があるか。
  • 消滅時効,除斥期間,準拠法及び国際裁判管轄がどうなるか。
  • 国家免除と執行免除を区別し,執行対象財産が主権的用途か商業的用途か。
  • 企業文書,収容所記録,輸送記録,賃金記録及び協力機関の申請記録が残っているか。

(1) 手続選択を先に確定すること

依頼者の目的が,金銭賠償,財産返還,記録開示,歴史的事実の確認又は被害回復のための交渉のいずれであるかによって,適切な手続は異なります。受任時には,①現在利用できる給付,返還その他の行政手続,②財団又は企業との交渉,③民事訴訟,④外交的保護又は政府間交渉の働き掛けを区別します。その上で,請求主体,被告,法廷地,準拠法,請求期間,国家免除,必要証拠及び執行可能性を手続ごとに横並びで比較し,最も実効的な経路を選びます。歴史的な給付制度を説明するだけで,現在も申請可能であるかのように案内してはなりません。

(2) 日本で提訴する場合の国家免除,送達及び執行

日本の裁判所でドイツ国を被告とする場合は,外国等に対する我が国の民事裁判権に関する法律(平成21年法律第24号)を最初に確認します。同法4条は外国等の裁判権免除を原則とし,同法5条は明示の同意,同法8条は商業的取引,同法9条は日本国内で労務の全部又は一部が提供される労働契約,同法10条は日本国内で行われた行為による人の死傷等について,それぞれ免除されない場合を定めています。第二次世界大戦中の欧州における行為だけを請求原因とする場合は,同法10条の国内行為要件を満たしません。訴状では,請求原因の前提として,どの免除例外に該当するのか,その要件事実及び証拠を特定しておく必要があります。

送達も通常の国内送達と同じではありません。同法20条は,条約その他の国際約束で定める方法により,その方法がない場合は外交上の経路又は被告国が受け入れる方法により,訴状等を送達すると定めています。同法21条1項によれば,外国等が不出頭の場合に請求認容判決を言い渡すためには,訴状等の送達又は送達擬制の日から4か月の経過が必要です。提訴前に,送達方法,必要期間及び翻訳費用を訴訟計画へ組み込みます。

本案の裁判権と保全・執行の裁判権も別に検討します。同法5条1項は,明示の同意による免除否定の対象から保全処分及び民事執行を除外し,同法17条3項は,本案の裁判権に服する同意を保全・執行への同意と解してはならないと定めています。したがって,提訴前に,日本国内にあるドイツ国有財産の名義,所在地,使用目的及び差押可能性を調査し,同法17条又は18条の要件を満たす財産が見込めない場合は,勝訴しても回収できない可能性を依頼者へ明示します。

(3) 要件事実と証拠の対応表を作成すること

主張立証計画は,①請求主体となる本人の同一性並びに相続又は承継,②移送,拘禁,強制労働,暴行又は財産収奪の具体的行為,③命令,配置,指揮監督,利益取得又は法人承継による被告との結び付き,④損害及び因果関係,⑤条約,既払給付,和解及び請求放棄,⑥時効その他の期間制限,⑦執行対象財産に分け,各事実に対応する証拠と不足資料を一覧化します。被害者本人の供述だけに依存せず,名簿,移送記録,収容記録,労働者登録,賃金台帳,死亡記録,医療記録,企業の工事・配置記録,商業登記及び過去の給付申請記録によって相互に補強します。

被害者又は強制労働者の記録は,まずアーロルゼン文書館のオンライン・アーカイブで検索し,見付からない場合は同文書館の照会手続を利用します。併せて,ドイツ連邦文書館,収容所・記念館,行為地の州又は市町村の文書館,関係企業のアーカイブ及び財団の協力機関を照会します。取得資料ごとに,所蔵機関,資料番号,請求日,回答日,画像番号及び翻訳者を記録し,原文と訳文の対応関係を維持します。

(4) 想定抗弁に先回りすること

提訴前に,①国家免除,②国際裁判管轄又は送達の不備,③条約又は政府間合意による処理,④実体法上の請求権の不存在又は裁判上訴求する権能の喪失,⑤消滅時効又は除斥期間,⑥財団給付,和解又は請求放棄,⑦原告適格並びに相続又は承継の欠缺,⑧被告企業の同一性又は法人承継の否定,⑨加害行為と被告との結び付き又は因果関係の否定,⑩既払金の控除又は二重取得,⑪執行可能財産の不存在という抗弁を想定します。抗弁ごとに,その法的根拠,要件事実,相手方が提出すると予想される証拠,こちらの反証及び認められた場合の効果を表にします。

特に,「解決済み」という主張については,国家間の賠償請求,私人の実体法上の請求権,裁判上訴求する権能及び執行可能性のいずれを指すのかを釈明し,根拠となる条約又は合意の当事者,文言,対象期間,対象行為,対象請求及び法的効果を分解して反論します。時効の抗弁には準拠法を確定した上で,権利行使可能時期,完成猶予又は更新,信義則又は権利濫用に関する具体的事実を整理し,請求放棄の抗弁には放棄文言,署名者,給付受領及び現在の請求との対応関係を確認します。

第8 ギリシャ及びポーランドの賠償請求

1 ギリシャ

(1) 占領貸付金を含む請求

ギリシャは,第二次世界大戦中の占領による損害及び強制的な占領貸付金に関する請求を問題としてきました。2019年には,ギリシャ政府がドイツ政府へ口上書を提出し,交渉を求めました。これに対し,ドイツ政府は,賠償問題は法的・政治的に最終処理済みであるとの立場です。2015年の報道は当時の状況を伝えるものであり,現在の両国政府の立場は2024年の公表資料により確認する必要があります。

(2) 2024年時点でも問題が存続していること

2024年10月30日のギリシャ首相とドイツ大統領との会談記録において,ギリシャ首相は,賠償及び占領貸付金の問題は現在も生きていると述べました。したがって,「ギリシャの請求は解決した」と断定することはできず,「ドイツは解決済みと主張し,ギリシャは請求を維持している」と記載するのが正確です。

2 ポーランド

(1) 1953年の請求放棄をめぐる対立

ドイツは,1953年のポーランド政府声明等により,ポーランドの賠償請求は放棄されているとの立場です。ポーランド側には,当時の声明がソ連の影響下で作成されたこと,西ドイツとの関係又は請求全体に及ぶのかという点を含め,その有効性及び射程を争う見解があります。背景として,1970年のワルシャワ条約及び戦後の国境問題も関連します。

(2) 2023年の両国政府の正式な立場

ポーランドは2022年10月3日,ドイツに外交文書を提出しました。ポーランド外務省の2023年1月3日声明によれば,ドイツ外務省は2022年12月28日付けで回答し,その回答は2023年1月3日にポーランド外務省へ到達しました。ドイツ政府は,賠償及び戦争損害の補償問題は終了しており,交渉を開始しないとの立場を示しました。ポーランド政府は,請求のための取組を続けると表明しました。

(3) 2024年から2026年までの対話と追加支援

2024年7月2日の独波政府間協議で,ポーランドのドナルド・トゥスク首相は,賠償問題について政府決定及び条約の解釈が分かれることを認めつつ,歴史的状況の下で強いられた放棄は被害の規模を変えないと述べ,対立ではなく相互理解の中で解決策を探す姿勢を示しました。

さらに,2025年12月1日の第17回独波政府間協議共同宣言は,ドイツ政府が1939年から1945年までのナチスの侵略及び占領によるポーランドの被害者への追加支援の可能性を検討すること,ベルリンに恒久記念碑を建設すること,並びに戦争又は占領により不法に移された文化財の返還を個別かつ体系的に進めることを記載しました。これは正式な賠償請求についてドイツの法的立場が変更されたことを意味しませんが,2023年の外交文書の応酬後も,被害者支援及び原状回復をめぐる協議が進んでいることを示します。

2026年6月17日の独波共同声明も,ドイツの加害の歴史を確認し,象徴的行為を超える具体的措置が必要であるとして,恒久記念碑の進捗及び略奪文化財の返還を評価しました。したがって,2026年時点の状況は,「正式な賠償問題に関する法的立場の相違は残る一方,被害者支援,記念及び文化財返還に関する具体的協力が進んでいる」と整理できます。

第9 日本,韓国及び原子力損害賠償との比較

1 最高裁平成19年4月27日判決

最高裁平成19年4月27日第二小法廷判決(民集61巻3号1188頁)は,西松建設に対する中国人労働者の損害賠償請求について,日中共同声明5項により,個人の請求権が実体的に消滅したとまではせず,裁判上訴求する権能を失い,同項に基づく請求権放棄の抗弁が主張されたときは請求棄却を免れないと判断しました。他方,同判決は,個別具体的な請求権の内容に応じた債務者側の任意の自発的対応までは妨げられないと述べています。原審の広島高裁平成16年7月9日判決(高裁判例集57巻3号1頁)は,雇用契約関係に準ずる法律関係を認めて安全配慮義務違反を肯定し,消滅時効の起算点を昭和61年2月とした上で,時効援用を権利の濫用と判断しました。ただし,これらは日中共同声明5項の解釈及び当該事件の事実関係に基づく判断です。ドイツの条約,国内法又は財団法にそのまま当てはめず,各根拠文書の文言,目的,当事者及び対象請求を個別に検討する必要があります。詳細は,「日中共同声明,日中平和友好条約,光華寮訴訟,中国人の強制連行・強制労働の訴訟等」を参照してください。

2 韓国大法院平成30年10月30日判決

韓国大法院平成30年10月30日判決は,旧朝鮮半島出身労働者の日本企業に対する慰謝料請求を認めました。同判決の日本語紹介及び西松建設事件との比較に関する論考により,判決の内容及び関連する議論を確認できます。ただし,ドイツ財団法,日本法上の日中共同声明,日韓請求権協定及び韓国裁判所の判例法理は,それぞれ根拠法及び法的効果が異なります。詳細は「日韓請求権協定」を参照してください。

3 連合軍捕虜及び旧植民地出身者に関する給付

日本国内の連合軍捕虜の死亡状況については,POW研究会及び同会の「死亡捕虜リスト」が基礎資料を提供しています。また,平和条約国籍離脱者等である戦没者遺族等に対する弔慰金等の支給に関する法律台湾住民である戦没者の遺族等に対する弔慰金等に関する法律及び特定弔慰金等の支給の実施に関する法律に基づく給付がありました。ただし,戦没者遺族等に対する弔慰金と,ナチス迫害に対する損害類型別の年金・一時金とは,同じ制度ではありません。

4 自賠責保険及び原子力損害賠償

自賠責保険の保険金及び後遺障害等級は,自動車事故被害者の最低限の救済を目的とする保険制度です。また,福島第一原子力発電所事故の賠償については,東京電力の支払状況及び「原子力損害賠償の状況,中国残留邦人等への支援,被災者生活再建支援制度等」を参照してください。これらは,損害類型,責任根拠,支払主体,対象期間及び受給者の範囲がドイツの戦後補償と異なります。

5 単純な一人当たり比較が成立しない理由

連邦補償法の申請件数は人数ではなく,給付には一時金と終身年金が混在します。強制労働基金には対象区分ごとの上限があり,自賠責保険及び原子力損害賠償には別の損害算定基準があります。そのため,支払総額を申請件数又は被害者と推定した人数で割って,「ドイツは1人当たりいくら,日本は1人当たりいくら」と比較する方法は適切ではありません。比較する場合は,同じ損害類型,同じ時点,同じ支払主体及び同じ受給者範囲にそろえる必要があります。

第10 ドイツの戦後処理を評価する際の留意点

1 継続的給付及び制度拡張の意義

ドイツでは,1950年代の制度が対象としなかった被害について,二国間協定,困窮救済,財団給付等が追加されました。連邦財務省は,認定された継続的な補償年金を被害者の生涯にわたり支払うとの政府方針を示しています。制度を継続的に見直し,記録保存及び歴史教育へ接続した点には重要な意義があります。

2 除外,遅延及び外圧の存在

他方,強制労働者の多くは長期間にわたり一般的な補償制度から除外され,財団給付が実現したのは戦後55年を経た2000年でした。支給前に死亡した被害者が多く,支払上限及び対象外類型もありました。また,米国の集団訴訟,社会運動及び企業の法的安定性への要請が解決を促しました。ドイツの制度は,無条件かつ完全な救済として成立したものではありません。

3 日本との優劣を単純化しないこと

ドイツと日本では,敗戦後の占領構造,国家分裂,平和条約,隣接国との関係,ナチスによる人種迫害の法的位置付け及び国内補償法の構造が異なります。どちらが「より誠実」又は「より善良」であるかという評価に還元すると,制度上の相違,被害者の多様性及び未解決の争点が見えにくくなります。弁護士向けの比較では,条約,国内法,請求主体,国家免除,時効,証拠及び執行可能性を個別に示すことが重要です。

第11 よくある質問

1 ドイツは戦争賠償を全く支払っていないのですか。

最終的な平和条約に基づく包括的な戦争賠償は行われませんでした。しかし,占領期の現物賠償,在外資産の処理,二国間の一括支払,国内補償及び強制労働基金が存在します。「全く支払っていない」という表現は広すぎます。

2 853億6100万ユーロはドイツの戦後処理の総額ですか。

違います。これは2024年末までの公的部門によるナチス不法補償の主要給付累計です。現物賠償,占領経費及び企業の強制労働基金拠出等をすべて含む総額ではありません。

3 強制労働基金は企業の法的責任を認めた制度ですか。

財団法は,政治的・道義的・歴史的責任を基礎とする人道的給付として構成され,民事法上の責任を一律に認めた制度ではありません。他方,米国訴訟,企業の法的安定性及び支払受領者の請求放棄が制度設計に組み込まれており,単なる慈善事業でもありません。

4 現在も被害者がドイツを訴えることはできますか。

訴えを提起できるか,請求が認容されるか,判決を執行できるかは別問題です。ドイツ国を被告とする場合は国家免除及び執行免除が大きな障害となります。企業を被告とする場合も,準拠法,国際裁判管轄,時効,承継関係,既存の和解及び証拠が問題となります。個別案件では,対象国の法令及び最新判例を別途確認する必要があります。

第12 出典及び関連資料

1 主要な一次資料

2 書籍及び論文

  • 田村光彰『ナチス・ドイツの強制労働と戦後処理―国際関係における真相の解明と「記憶・責任・未来」基金』社会評論社,2018年,188頁,230頁ないし231頁,237頁ないし239頁,253頁及び267頁ないし269頁
  • 吉田邦彦「ホロコースト補償訴訟の遺産―ナチス略奪芸術返還問題にも焦点を当てつつ」高翔龍ほか編『日本民法学の新たな時代―星野英一先生追悼』有斐閣,2015年,835頁ないし883頁,特に847頁ないし856頁
  • 徳川信治・西村智朗編著『テキストブック 法と国際社会〔第3版〕』法律文化社,2024年,70頁ないし72頁
  • 横藤田誠・中坂恵美子『人権入門〔第4版〕』法律文化社,2021年,200頁ないし213頁
  • 永野慎一郎・近藤正臣編『日本の戦後賠償―アジア経済協力の出発』勁草書房,1999年
  • 衣笠太朗『旧ドイツ領全史―「国民史」において分断されてきた「境界地域」を読み解く』パブリブ,2020年
  • ライナー・ホフマン「戦争被害者に対する補償―1949年以降のドイツの実行と現在の展開」

3 補足リンク

以下には,本文の主要な根拠を補足する二次資料及び周辺資料を掲げます。重要な歴史的事実,数値及び法的評価については,第12の1及び2に掲げた一次資料又は専門文献を優先してください。

(1) ドイツの戦後処理及び国際関係

(2) 日本,韓国,原子力損害賠償等

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