最高裁判所における法廷内カメラ取材運用要領

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「最高裁判所における法廷内カメラ取材について(通知)」(平成2年12月6日付の最高裁判所広報課長通知)によれば,平成3年1月1日から,裁判所又は裁判長が相当と認める事件につき,以下の運用要領でカメラ取材が認められるようになっています。

運用要領

1    許可申請
   法廷内力メラ取材を希望する社は,取材希望事件の開廷期日のおおむね2日(休日及び土曜日を除く。)前までに,広報課に許可申請をする。
2   取材人員
   カメラ取材のため入廷できる人員は,1社1人とする。
3   撮影機材
   1社が使用できる撮影機材は, 1人で操作できる携帯用小型のビデオカメラ(1台)又はスチールカメラとし,ビデオ撮影用照明機材,録音機材,中継機材等の補助機材は使用できない。
4   撮影時期・時間
   撮影は,裁判官の入廷開始時からとし,裁判官全員の着席後で開廷宣告前の間における2分以内とし,その開始及び終了は裁判長の命を受けた裁判所職員の合図による。
5   撮影位置
   撮影位置は,傍聴席後部の裁判長が指定する場所とする。
6   撮影対象
   撮影対象は,入廷中の裁判官並びに裁判官席及び当事者席とし(傍聴席が付随的に入ることは可),次に掲げる撮影は認めない。
(1) 音声を録音すること。
(2)   特定の人物(裁判官を除く。)の拡張・拡大写真を撮影すること (トリミング等の方法により,これらの特定人物を際立たせることを含む。)。
(3)   傍聴席にいる特定の者を個別的に撮影対象とすること。
(4)   弁護人,代理人又は傍聴人が宣伝的行為や法廷の秩序を乱す行為に出た場合に,これを撮影対象とすること(退廷命令の執行を撮影対象とすることを含む。)。
7   撮影中止
   取材要員は,裁判長又はその命を受けた裁判所職員から撮影中止の指示があった場合には,直ちに撮影を中止し,退廷しなければならない。
8   条件違反の取材に対する措置
   この要領又は裁判長の命じた事項に違反する取材が行われた場合には,裁判長の権限に基づく処置,一定期間の取材停止その他必要な措置を執ることがある。
9   例外的運用
   事件の性質に応じ,裁判所又は裁判長の判断により,この要領よりも制限的に運用することがある。

* 最高裁判所とともに(著者は高輪1期の矢口洪一 元最高裁判所長官)106頁には以下の記載があります。
   この法廷内メモ解禁(山中注:最高裁大法廷平成元年3月8日判決によるもの)に先立つ昭和六二年、最高裁は全国の裁判所を代表する形で、報道機関に対し法廷内写真、ムービーの撮影を、裁判の冒頭開廷宣告前に限って認めた。かねて日本新聞協会を通じてあった要請に応じたものである。この規制も戦後の一時的、報道各社の取材合戦が高じてカメラマンが開廷中の法壇に駆け上がり、被告人や証人を撮影するといった無秩序な事態があったことに対応してできたものだった。

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