岡口基一裁判官に対する分限裁判

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目次
第1 46期の岡口基一裁判官に対する懲戒請求,及びこれに関連する記事等
第2 最高裁大法廷平成30年10月17日決定(戒告),及び分限裁判に関連する記事等
第3 岡口基一裁判官は過去に2度,私的にツイートした内容に関し下級裁判所事務処理規則21条に基づく注意を受けていること等
第4 岡口事件に関する国会答弁
第5 裁判官訴追委員会関係
第6 34期の林道晴東京高裁長官に対する告発事件,審査申立事件及び訴追請求事件
第7 資料の掲載及び関連記事
第8 岡口基一裁判官のインタビュー及び出版
第9 弁護士会綱紀委員会において,弁護士の非行とまではいえないと判断されたツイート
第10 水戸地検検事正の暴行事件について処分はなかったこと
第11 その他

第1 46期の岡口基一裁判官に対する懲戒請求,及びこれに関する記事等
1 46期の岡口基一裁判官に対する懲戒請求
(1)ア 「分限裁判の記録 岡口基一」ブログに,岡口基一裁判官の分限裁判に関する書類が掲載されています
イ 平成30年9月27日付の東京高裁の司法行政文書不開示通知書によれば,「東京高裁が,岡口基一裁判官が管理している「分限裁判の記録」と題するブログに関して作成し,又は取得した文書」の存否を東京高裁が答えることはできません。
(2) 岡口基一裁判官が東京高等裁判所分限事件調査委員会に提出した,平成30年6月19日付の陳述書が「陳述書(東京高等裁判所分限事件調査委員会)」に載っています。
(3) 東京高等裁判所事務局長が東京高等裁判所分限事件調査委員会に提出した,平成30年7月4日付の陳述書が「申立人から疎明資料として「報告書」が提出されました 」に載っています。
(4)ア 岡口基一裁判官に対する懲戒申立書(平成30年7月24日付)の「申立ての理由」は以下のとおりみたいです(「懲戒申立書謄本です」参照)。
   被申立人は,裁判官であることを他者から認識できる状態で,ツイッターのアカウントを利用し,平成30年5月17日頃,東京高等裁判所で控訴審判決がされた犬の返還請求に関する民事訴訟についてのインターネット記事及びそのURLを引用しながら,「公園に放置されていた犬を保護し育てていたら,3か月くらい経って,もとの飼い主が名乗り出てきて,「返して下さい。」,「え?あなた?この犬を捨てたんでしょ?3か月も放置しておきながら・・」,「裁判の結果は・・」との投稿をインターネット上に公開して,上記訴訟において犬の所有権が認められた当事者(もとの飼い主)の感情を傷付けたものである。
イ 「懲戒申立書謄本です」には以下の記載があります。
   分限裁判は、非公開の手続なのですが、東京高裁当局は、私に事前に確認することもなく、この懲戒申立てをしたこと及びその内容を、記者レクで、マスコミにリークしてしまいました(しかも、私の夏季休暇中に)。
   そのため、この申立書の内容は、非公開どころか、全国ニュース及び大新聞で報道され、国民の多くが知るところになっています。
(5) 岡口基一裁判官が最高裁判所に提出した主張書面(平成30年8月30日付)が「最高裁に提出する主張書面 確定版です」に載っています。
(6)ア 平成30年9月11日の審問期日では,平成28年6月21日に岡口基一裁判官を厳重注意した34期の戸倉三郎最高裁判所判事を除く14人の最高裁判所裁判官が立ち会ったみたいです(「分限裁判の審問手続,終わりました。」参照)。
イ YouTubeに「【ノーカット】岡口基一裁判官、司法記者クラブ会見(2018.9.11)」が載っています。
ウ 平成30年10月19日付の司法行政文書不開示通知書によれば,平成30年9月11日の審問期日の際,戸倉三郎裁判官が回避した理由が分かる文書は存在しません。

2 懲戒請求に関連する記事等

(1) 岡口基一裁判官は「めぐちゃん事件」に関してツイートしたために懲戒請求されましたところ,現代ビジネスHP「置き去り犬「めぐちゃん事件」愛犬家の漫画家が憤った判決の理由」(平成30年6月2日付)が載っています。
(2) キャプチャーライフHP「放置された犬を保護して飼育 3カ月後に返還要求→また都合が悪くなったら捨てるだろうね。」が載っています。
(3) ヤフーニュースの「裁判官がSNS発信で懲戒?最高裁大法廷が判断へ…岡口基一判事「裁判を受ける国民の皆さんにとって悲劇」」の動画1分42秒目によれば,岡口基一裁判官がツイッターで引用した記事は,sippo HP「放置された犬を保護して飼育 3カ月後に返還要求、裁判に発展」みたいです。

第2 最高裁大法廷平成30年10月17日決定(戒告),及び分限裁判に関連する記事等
1   最高裁大法廷平成30年10月17日決定
(1) 岡口基一裁判官について戒告とした最高裁大法廷平成30年10月17日決定は,以下の判示をしています。
   裁判の公正,中立は,裁判ないしは裁判所に対する国民の信頼の基礎を成すものであり,裁判官は,公正,中立な審判者として裁判を行うことを職責とする者である。したがって,裁判官は,職務を遂行するに際してはもとより,職務を離れた私人としての生活においても,その職責と相いれないような行為をしてはならず,また,裁判所や裁判官に対する国民の信頼を傷つけることのないように,慎重に行動すべき義務を負っているものというべきである(最高裁平成13年(分)第3号同年3月30日大法廷決定・裁判集民事201号737頁参照)。
裁判所法49条も,裁判官が上記の義務を負っていることを踏まえて,「品位を辱める行状」を懲戒事由として定めたものと解されるから,同条にいう「品位を辱める行状」とは,職務上の行為であると,純然たる私的行為であるとを問わず,およそ裁判官に対する国民の信頼を損ね,又は裁判の公正を疑わせるような言動をいうものと解するのが相当である。
(2) 「懲戒の原因となる事実」は以下のとおりでした。
   被申立人は,平成30年5月17日頃,本件アカウントにおいて,東京高等裁判所で控訴審判決がされて確定した自己の担当外の事件である犬の返還請求等に関する民事訴訟についての報道記事を閲覧することができるウェブサイトにアクセスすることができるようにするとともに,別紙ツイート目録記載2の文言を記載した投稿(以下「本件ツイート」という。)をして,上記訴訟を提起して犬の返還請求が認められた当事者の感情を傷つけた。
   本件ツイートは,本件アカウントにおける投稿が裁判官である被申立人によるものであることが不特定多数の者に知られている状況の下で行われたものであった。
2 分限裁判に関連する記事等
(1) ニコニコニュースHP「岡口裁判官の分限裁判、9割の弁護士が「懲戒処分に該当しない」 326人緊急アンケート」(平成30年9月10日付)が載っています。
(2) TKCローライブラリーに東京地裁平成29年10月5日判決(放置された犬の飼養者に対する飼い主からの犬の返還請求が認められた事例),及び最高裁大法廷平成30年10月17日決定(裁判官がツイッター上で投稿をしたことについて戒告がなされた事例)が載っています。
(3) ウエストロージャパンHPに「第155号 ツイッター投稿における言動を理由とする裁判官の分限裁判~最高裁大法廷平成30年10月17日決定~」が載っています。
(4) 文春オンラインに「東京高裁“ブリーフ裁判官”の告白「なぜ、白ブリーフだったのか」」及び「「あいみょんを懲戒処分後に聴きました」“白ブリーフ判事”の数奇な人生」が載っています。
(5) 青年法律家協会弁護士学者合同部会HP「岡口基一判事に対する戒告処分に対し、強く抗議する決議」(平成30年12月1日付)が載っています。
(6) 東京臨安府―文月訟廷録ブログ(管理人は57期の元裁判官)に「岡口判事ツイート事件決定所感」(平成30年12月31日付)が載っています。
(7) 岡山弁護士会は,令和元年5月30日,裁判官の市民的自由を委縮させないように求める会長声明を出しました。

第3 岡口基一裁判官は過去に2度,私的にツイートした内容に関し下級裁判所事務処理規則21条に基づく注意を受けていること等
1   朝日新聞HPの「ツイッターで不適切投稿 岡口裁判官の懲戒を申し立て」(平成30年7月24日付)には以下の記載があります。
   個人のツイッターで不適切な投稿をしたとして、東京高裁は24日、高裁民事部の岡口基一裁判官(52)について、裁判官分限法に基づき、最高裁に懲戒を申し立てた。高裁への取材でわかった。最高裁が今後、分限裁判を開き、戒告や1万円以下の過料などの懲戒処分にするかどうかを決める。
   岡口裁判官は1994年任官し、2015年4月から現職。自身のツイッターに上半身裸の男性の写真などを投稿したとして、16年に高裁から口頭で厳重注意処分を受けた。今年3月にも、裁判所のウェブサイトに掲載されていた事件の判決文のリンク先を添付して投稿し、遺族側から抗議を受けて文書による厳重注意処分となっていた。ツイッターは現在凍結され、発信できない状態になっている。
2(1) 上記朝日新聞の報道内容は不開示情報である点で東京高裁職員にとって守秘義務の対象になる気がします(平成30年8月27日付の東京高裁の司法行政文書不開示通知書参照)が,東京高裁はなぜかマスコミ取材に回答したみたいです。
(2) 司法修習生の守秘義務については,「司法修習生の修習専念義務,兼業・兼職の禁止及び守秘義務」を参照して下さい。
3 遺族側から抗議を受けたという,裁判所のウェブサイトに掲載されていた事件の判決文は,下級裁判所判例集に掲載する裁判例の選別基準等について(平成29年2月17日付の最高裁判所事務総局の広報課長,総務局第一課長,民事局第一課長,刑事局第一課長,行政局第一課長及び家庭局第一課長事務連絡)に違反して掲載されていたものです(産経新聞HPの「東京高裁が遺族に謝罪 判決文を誤ってHP掲載」(平成30年2月2日付)参照)。

第4 岡口事件に関する国会答弁
   41期の堀田眞哉最高裁判所人事局長は,平成30年11月22日の参議院法務委員会において以下の答弁をしています。
   裁判官につきましても、SNSにおける表現の自由が保障されているということは当然であることは、ただいま委員から御指摘のあったとおりでございますが、裁判官は、職務を遂行するに際してはもとより、職務を離れた私人としての生活におきましてもその職責と相入れないような行為をしてはならず、また、裁判所や裁判官に対する国民の信頼を傷つけることのないように慎重に行動すべき義務を負っていると解されるところでございます。
   一般論として申し上げますと、裁判官がこのような義務に違反するような言動をした際には、裁判所法四十九条に言う品位を辱める行状に当たるものとして懲戒の対象となることがあり得るというふうに考えております。

第5 裁判官訴追委員会関係
1(1) 岡口基一裁判官は,平成31年3月4日,裁判官訴追委員会の事情聴取を受けました(分限裁判の記録ブログの「裁判官訴追委員会からの呼出状の原本です 歴史的な資料です 」参照)。
(2) 岡口基一裁判官が平成31年3月4日に国会の裁判官訴追委員会への出頭を要請されたことに関して,「「つぶやく自由」すらない裁判官に,市民の自由は守れない。○裁判官の表現の自由の尊重を求める弁護士共同アピール○」というHPが作成されています。
2 岡口基一裁判官は,①女性が殺害された事件に関するツイート(平成30年3月15日厳重注意),及び②犬の所有権を巡る裁判に関するツイート(平成30年10月17日戒告)の両方で,関係者から訴追請求されています(朝日新聞HPの「ツイッター投稿の裁判官、「犬の裁判」当事者も訴追請求」(平成31年3月18日付)参照)。
3 衆議院HPに「裁判官弾劾裁判所及び裁判官訴追委員会に関する資料」(平成25年5月に衆議院憲法審査会事務局が作成した資料)が載っています。
4 ヤフーニュースに「岡口基一・東京高裁判事のツイート「言論の自由」と「被害者の感情」とを巡る、国会訴追委の攻防(追記あり」(平成31年3月20日付)が載っています。
5 東京弁護士会は,令和元年9月9日,裁判官の市民的自由を萎縮させない対応を求める意見書をとりまとめ,最高裁判所及び裁判官訴追委員会に提出しました。

第6 34期の林道晴東京高裁長官に対する告発事件,審査申立事件及び訴追請求事件
1 告発事件 
(1) つづりまとめブログ(美和勇夫弁護士のブログ)「東京高裁長官の告発状・東京地検は受理,捜査開始か?」(平成30年11月9日付)が載っています。
(2) 分限裁判の記録ブログに「東京高裁長官らを被疑者とする脅迫等被疑事件 本日、被害者の事情聴取が行われました 」(平成30年11月22日付)が載っています。
(3) 告発事件については,「嫌疑なし」の不起訴処分となりました北口雅章法律事務所ブログ「岡口基一判事に対する強要未遂被疑事件が「嫌疑なし」だとぉ?」参照)。
2 審査申立事件
   東京高裁長官が平成31年1月30日付で不起訴処分となったことについて,検察審査会に対する審査申立てがされたみたいです(つづりまとめブログ(美和勇夫弁護士のブログ)「東京検察審査会に、特捜部 東京高裁長官・脅迫・強要・不起訴処分 不服の 申し立てをしました!」参照)。
3 訴追請求事件
   つづりまとめブログ(美和勇夫弁護士のブログ)「国会の訴追委員会に高裁長官、事務局長の罷免を求める訴追請求をしました」(平成31年2月27日付)が載っています。
4 弁護士が告発する際の注意義務
   平成19年10月14日発効の日弁連裁決(自由と正義2007年12月号198頁)には以下の記載があります。
   弁護士が告発をする場合は、弁護士は調査及び検討について一般人より高度の能力を有し、また弁謹士法第1条及び第2条の趣旨は弁護士に対し被告発者の人権にも一般人以上に配慮することを求めているといえるから、弁護士には、告発の根拠の調査及び検討につき、一般人より高度な注意義務が課せられている。

第7 資料の掲載及び関連記事
1 掲載資料
① 東京高等裁判所分限事件調査委員会規程(昭和23年11月12日制定)
② 平成24年2月24日付の,インターネットを利用する際の服務規律の遵守について(最高裁判所事務総局人事局能率課)
③ 平成25年7月19日付の,インターネットを利用する際の服務規律の遵守について(最高裁判所事務総局人事局能率課)
④ 平成25年頃の最高裁の国際裁判官協会に対する回答書(裁判官の独立)
⑤ 平成26年頃の最高裁の国際裁判官協会に対する回答書(法廷内におけるメディア(ソーシャルメディアを含む)と司法の独立との関係)
2 関連記事
① 岡口基一裁判官に関する各種文書が不開示又は不存在となっていること
② 分娩裁判及び罷免判決の実例
③ 42期の山崎秀尚岐阜地家裁判事に対する懲戒処分(戒告)
④ 柳本つとむ裁判官に関する情報,及び過去の分限裁判における最高裁判所大法廷決定の判示内容

第8 岡口基一裁判官のインタビュー及び出版
1 現代ビジネスHP「岡口基一裁判官、独占インタビュー「言論の自由を封殺した最高裁へ」そして、驚くべき司法の内情について 」が載っています。
2 岡口基一裁判官は,分限事件に関し,平成31年3月28日付で「最高裁に告ぐ」を出版しました。

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岡口基一裁判官が,最高裁大法廷平成30年10月17日決定により戒告処分を受けたこと等について書いてあります。

第9 弁護士会綱紀委員会において,弁護士の非行とまではいえないと判断されたツイート
1 日弁連の平成30年弁護士懲戒事件議決例集(第21集)165頁ないし170頁によれば,下記1のツイートにつき,第二東京弁護士会綱紀委員会第1部会は平成29年までに下記2の理由により,日弁連綱紀委員会は平成30年11月28日に下記3の理由により,弁護士の非行とまではいえないと判断しました。
記1
①平成25年4月4日付け投稿(以下「本件投稿①」という。甲4)
   「本日4月4日はオカマの日なのだそうだ。昭和44年4月4日に生まれた人は今日で44歳になるのだと知人が教えてくれました。ちょっと感動しませんか。該当する人,おめでとうございます! !」

②平成26年6月1日付け投稿(以下「本件投稿②」という。甲5)
   「『デカい話」は嫌われる, というごもつともなお話でした。【日刊○○○】ケイバーで“デカい話”は禁物1?困った客たちの武勇伝」

③平成26年7月16日付け投稿(以下「本件投稿③」という。甲6)
   「ケイであることは何とも思わなかったが,○○○では慰安されなかったんだな,と思った自分の不謹慎さに呆れてしまいました。。。スポーツ選手のカミングアウトに賞賛の声!一○○○ニュース」

記2
   本件各投稿に不法行為が成立する前提として,懲戒請求者の権利を侵害するものであることが必要である。
   本件投稿①は,平成25年4月4日が「オカマの日」であること,昭和44年4月4日生まれであれば44歳になると事実を示した上で,対象弁護士が感動したなどと意見を述べるものと認められる。
   本件投稿②は,某雑誌記事について「もっともなお話でした。」との意見を述べているものと認められる。
   本件投稿③は,スポーツ選手のこれまで公にしていなかったことを自ら表明した行為,いわゆるカミングアウ卜したとの記事について「ケイであることは何とも思わなかったが,○○○では慰安されなかったんだな, と思った自分の不謹慎さに呆れてしまいました。。。」との意見を述べているものと認められる。
   懲戒請求者は本件各投稿が不法行為を構成すると主張するが, これを一般閲覧者の普通の注意と読み方を基準としてみて,表現方法が適切であるか否かは別論として,本件各投稿による事実摘示及び意見表明が懲戒請求者あるいは性的少数者の社会的評価を低下させると評価することはできない。
   そうすると,懲戒請求者の権利を侵害したと認めることができないので,本件各投稿に不法行為が成立したとは認められない。
記3
   当部会において改めて審査したところ,対象弁護士のツイッターによる投稿は,性的少数者に対する配慮を欠く内容でありSNSで広く閲覧可能であること等を考慮すれば問題のある所為といわざるを得ないが,異議申出人を含めた特定の人を対象とするものとは証拠上認められないこと,対象弁護士が反省していることに加え,言論について懲戒の対象とすることに謙抑的であるべきことなどを総合的に評価すればいまだ弁護士法の非行とまではいえない。
2 弁護士会の綱紀委員会では,ツイート内容が懲戒請求者又は性的少数者の社会的評価を低下させたかどうかを審理したのに対し最高裁大法廷平成30年10月17日決定は,ツイート内容が当事者の感情を傷つけたかどうかを審理しています。
   そのため,仮に弁護士会の綱紀委員会において,ツイート内容が懲戒請求者又は性的少数者の感情を傷つけたかどうかで弁護士の非行に該当するかどうかを判断していた場合,異なる結論になっていたかもしれません。
3 日弁連の弁護士懲戒事件議決例集は,一般の人でも購入できる書籍です(日弁連HPの「出版物 分類:業務-相談・倫理・研修・事故」参照)。

第10 水戸地検検事正の暴行事件について処分はなかったこと
   水戸地検検事正(当時)は,平成23年2月14日の夜,水戸市内のスナックで酒に酔い,居合わせた客や同地検次席検事(当時)ら4人に対し,マイクで頭を殴ったり,髪の毛を引っ張ったりしました。
   しかし,東京地検は,平成23年10月13日,暴行の事実はあったとした上で,「酒に酔った際の偶発的な事案で,被害者も処罰を望んでいない」として,起訴猶予にとどめました。
   また,職務時間外の行動でしたから,懲戒等の人事上の処分は行われませんでした(外部ブログの「水戸地検検事正(当時。現・最高検検事)が,たたく・蹴るの暴行して。不起訴。懲戒処分無し」参照)。

第11 その他
1 最高裁大法廷平成10年12月1日決定には,「裁判官の場合には、強い身分保障の下、懲戒は裁判によってのみ行われることとされているから、懲戒権者のし意的な解釈により表現の自由が事実上制約されるという事態は予想し難い」と書いてあります。
2 「柳本つとむ裁判官に関する情報,及び過去の分限裁判における最高裁判所大法廷決定の判示内容」も参照してください。

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