検察庁における交通事故事件に関する記録閲覧等の概況

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1(1)ア 法務省刑事局総務課が作成した,「記録閲覧等の概況及び不服申立事件等について」を掲載しています。
① 平成23年分(平成25年 3月の検察月報の記事)
② 平成24年分(平成25年12月の検察月報の記事)
③ 平成25年分(平成26年12月の検察月報の記事)
④ 平成26年分(平成27年11月の検察月報の記事)
⑤ 平成27年分(平成28年11月の検察月報の記事)
イ 平成30年1月24日付の法務省の意思確認文書によれば,平成28年分は作成されませんでした。
(2)ア 検察月報の記事中における保管記録に以下の①及び②の記録が含まれることは間違いありませんが,不起訴記録が含まれているかどうかはよく分かりません。
① 刑事確定訴訟記録
      確定記録のうち,公判提出記録のことです(刑事確定訴訟記録法4条1項本文参照)。
② 裁判所不提出記録
      確定記録のうち,公判不提出記録のことです(刑事確定訴訟記録法4条3項参照)。
イ 刑事確定訴訟記録法の「保管記録」に不起訴記録は含まれません(刑事確定訴訟記録法2条1項及び2項参照)。
(3) 記録事務規程1条は,以下のとおり定めています。
   この規程は,刑事確定訴訟記録,裁判所不提出記録,不起訴記録,費用補償請求事件記録及び刑事補償請求事件記録の管理に関する事務の取扱手続を規定し,これを取り扱う職員の職務とその責任を明確にし,もってその事務の適正な運用を図ることを目的とする。

2 暦年ごとの記録閲覧等の概況の推移は以下のとおりです。「⑦ 被害者又はその親族又はその代理人たる弁護士に係る不起訴記録の閲覧(謄写)状況」が交通事故訴訟の増加に直結しているのかもしれません(「地裁の各種事件数」参照)。

① 保管記録等の閲覧状況(交通事故に限らない。)(1表)
23年:2万1640件の閲覧請求
→ 許可が2万1573件,一部不許可が35件,不許可が32件
24年:2万3019件の閲覧請求
→ 許可が2万2925件,一部不許可が45件,不許可が49件
25年:2万2200件の閲覧請求
→ 許可が2万2116件,一部不許可が60件,不許可が24件
26年:2万3189件の閲覧請求
→ 許可が2万3076件,一部不許可が97件,不許可が16件
27年:2万2856件の閲覧請求
→ 許可が2万2666件,一部不許可が165件,不許可が25件

② 保管記録等の謄写状況(交通事故に限らない。)(1表)
23年:2万203件の謄写請求
→ 許可が2万152件,一部不許可が29件,不許可が22件
24年:2万1107件の謄写請求
→ 許可が2万101件,一部不許可が39件,不許可が37件
25年:2万838件の謄写請求
→ 許可が2万746件,一部不許可が47件,不許可が45件
26年:2万1846件の謄写請求
→ 許可が2万1772件,一部不許可が46件,不許可が28件
27年:2万1873件の謄写請求
→ 許可が2万1718件,一部不許可が59件,不許可が33件

③ 自動車による過失運転致死傷罪に関する,確定記録の文書送付嘱託の受理件数及び処理区分別件数(カッコ内は全体の受理件数)(3表及び4表)(「文書送付嘱託」参照)
21年:610件の受理(全体で1058件の受理)
22年:579件の受理(全体で1072件の受理)
23年:540件の受理(全体で1037件の受理)
→ 全て送付が369件,一部送付が141件,全く応じないが30件
24年:543件の受理(全体で970件の受理)
→ 全て送付が369件,一部送付が138件,全く応じないが36件
25年:510件の受理(全体で907件の受理)
→ 全て送付が372件,一部送付が107件,全く応じないが31件
26年:469件の受理(全体で759件の受理)
→ 全て許可が336件,一部送付が101件,全く応じないが32件
27年:451件の受理(全体で760件の受理)
→ 全て送付が324件,一部送付が94件,全く応じないが33件

④ 自動車による過失運転致死傷罪に関する,不起訴記録の文書送付嘱託の受理件数及び処理区分別件数(カッコ内は全体の受理件数)(6表及び7表)「文書送付嘱託」参照)
21年:1573件の受理(全体で1573件の受理)
22年:1592件の受理(全体で1592件の受理)
23年:1551件の受理(全体で1551件の受理)
→ 全て送付が549件,一部送付が884件,全く応じないが118件
24年:1626件の受理(全体で1809件の受理)
→ 全て送付が571件,一部送付が925件,全く応じないが130件
25年:1564件の受理(全体で1783件の受理)
→ 全て送付が538件,一部送付が909件,全く応じないが117件
26年:1537件の受理(全体で1777件の受理)
→ 全て送付が650件,一部送付が760件,全く応じないが127件
27年:1716件の受理(全体で1935件の受理)
→ 全て送付が635件,一部送付が959件,全く応じないが122件

⑤ 自動車による過失運転致死傷罪に関する,確定記録の弁護士会照会による閲覧(謄写)の受理件数及び処理区分別件数(カッコ内は全体の受理件数)(10表の上段)
23年:481件の受理(全体で513件の受理)
→ 全て許可が307件,一部許可が19件,全く応じないが155件
24年:555件の受理(全体で606件の受理)
→ 全て許可が411件,一部許可が5件,全く応じないが139件
25年:547件の受理(全体で593件の受理)
→ 全て許可が343件,一部不許可が11件,全く応じないが193件
26年:469件の受理(全体で533件の受理)
→ 全て許可が321件,一部不許可が8件,全く応じないが140件
27年:579件の受理(全体で635件の受理)
→ 全て許可が385件,一部許可が33件,全く応じないが161件

⑥ 自動車による過失運転致死傷罪に関する,不起訴記録の弁護士会照会による閲覧(謄写)の受理件数及び処理区分別件数(カッコ内は全体の受理件数)(10表の下段)
23年:2万3791件の受理(全体で2万4641件の受理)
→ 全て許可が2万631件,一部許可が2811件,全く応じないが349件
24年:2万5687件の受理(全体で2万6639件の受理)
→ 全て許可が2万3277件,一部許可が2145件,全く応じないが265件
25年:2万5801件の受理(全体で2万6635件の受理)
→ 全て許可が2万2726件,一部許可が2512件,全く応じないが563件
26年:2万7315件の受理(全体で2万8203件の受理)
→ 全て許可が2万4413件,一部許可が2650件,全く応じないが252件
27年:2万4912件の受理(全体で2万5826件の受理)
→ 全て許可が2万1828件,一部許可が2854件,全く応じないが230件

⑦ 自動車による過失運転致死傷罪に関する,被害者又はその親族又はその代理人たる弁護士に係る不起訴記録の閲覧(謄写)状況(カッコ内は全体の受理件数)(12表及び13表)
21年:5336件の受理(全体で5497件の受理)
22年:4833件の受理(全体で5027件の受理)
23年:5671件の受理(全体で5935件の受理)
→ 全て許可が5395件,一部許可が272件,全く応じないが4件
24年:6718件の受理(全体で7068件の受理)
→ 全て許可が6180件,一部許可が532件,全く応じないが6件
25年:7345件の受理(全体で7701件の受理)
→ 全て許可が6711件,一部許可が628件,全く応じないが6件
26年:8853件の受理(全体で9380件の受理)
→ 全て許可が8644件,一部許可が207件,全く応じないが2件
27年:1万498件の受理(全体で1万1042件の受理)
→ 全て許可が1万226件,一部許可が258件,全く応じないが14件

3 総務省HPの「対象文書等(訴訟に関する書類)」によれば,平成12年から平成14年までの保管記録(交通事故に限らない。)の閲覧請求における閲覧目的は以下のとおりです。
① 平成12年の閲覧目的(合計1万7283件)
関連刑事事件のため:199件
関連民事事件のため:6525件
自動車保険料率算定のため:8814件
再審請求準備のため:59件
訴訟関係人(本人)が自己の記録を見るため:326件
学術研究のため:33件
マスコミ,文筆家の文筆資料とするため:78件
その他:1249件
② 平成13年の閲覧目的(合計1万7862件)
関連刑事事件のため:403件
関連民事事件のため:7206件
自動車保険料率算定のため:8889件
再審請求準備のため:51件
訴訟関係人(本人)が自己の記録を見るため:224件
学術研究のため:37件
マスコミ,文筆家の文筆資料とするため:92件
その他:960件
③ 平成14年の閲覧目的(合計2万158件)
関連刑事事件のため:266件
関連民事事件のため:7697件
自動車保険料率算定のため:1万631件
再審請求準備のため:73件
訴訟関係人(本人)が自己の記録を見るため:344件
学術研究のため:85件
マスコミ,文筆家の文筆資料とするため:98件
その他:964件

4 「交通事故事件の刑事記録の入手方法」も参照してください。

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