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検察庁における交通事故事件に関する記録閲覧等の概況(AIリライト)

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※以下はAIが生成した要約です。内容の正確性は保証されません。本文をあわせてご確認ください。

本記事は、検察庁における交通事故事件に関する記録閲覧・謄写・文書送付嘱託・弁護士会照会の状況を、法務省刑事局総務課が検察月報に掲載したデータ(平成23年分から平成27年分)をもとにまとめたものである。

保管記録の閲覧・謄写については、各年ともに2万件台の請求に対し、大多数が許可されており、不許可はごく少数である。自動車による過失運転致死傷罪に関する確定記録の文書送付嘱託は平成21年の610件から平成27年の451件へと漸減している一方、不起訴記録の文書送付嘱託は各年1500件前後で推移している。弁護士会照会による不起訴記録の閲覧・謄写は年間2万件超と件数が多く、確定記録照会とは桁が異なる。

被害者またはその親族・代理人弁護士による不起訴記録の閲覧・謄写は、平成21年の5336件から平成27年には1万498件へと約2倍に増加しており、記事はこの増加が交通事故訴訟の件数増加と連動している可能性を指摘する。

また、平成12年から平成14年の閲覧目的別データによれば、閲覧請求の最大の目的は「自動車保険料率算定のため」(各年8000件超)であり、「関連民事事件のため」がこれに次ぐ。記事はあわせて、保管記録・不起訴記録・刑事確定訴訟記録の各概念の範囲を刑事確定訴訟記録法の条文に照らして整理している。

第1 この記事が扱う資料と統計の範囲

1 平成23年分から平成27年分までの資料

法務省刑事局総務課は,検察月報に「記録閲覧等の概況及び不服申立事件等について」を掲載した。本記事は,公開されている平成23年分から平成27年分までの5資料に基づき,記録の閲覧・謄写,裁判所からの送付嘱託等,弁護士会照会及び不起訴交通事故事件の被害者等からの直接申出を整理するものである。

各年分の原資料は,次のとおりである。

① 平成23年分(平成25年3月の検察月報掲載)
② 平成24年分(平成25年12月の検察月報掲載)
③ 平成25年分(平成26年12月の検察月報掲載)
④ 平成26年分(平成27年11月の検察月報掲載)
⑤ 平成27年分(平成28年11月の検察月報掲載)

もっとも,資料の全ての表が交通事故事件だけを集計したものではない。保管記録等の閲覧・謄写件数及び平成12年から平成14年までの閲覧目的は全事件の統計であり,送付嘱託等,弁護士会照会及び被害者等からの直接申出の一部が交通事故事件の統計である。

2 平成28年分及びそれ以後

平成30年1月24日付の法務省の意思確認文書によれば,平成28年分の同名資料は作成されていない。

平成29年分以後については,令和8年8月9日までの法務省・検察庁の公開サイト及び一般検索を確認した範囲では,同名の公表資料を確認できなかった。ただし,公開資料を確認できないことは,庁内資料の不存在を意味するものではない。

第2 保管記録,裁判所不提出記録及び不起訴事件記録の違い

1 保管記録

刑事確定訴訟記録法2条1項及び2項によれば,刑事被告事件に係る訴訟の記録は,訴訟終結後,第一審裁判所に対応する検察庁の保管検察官が保管し,この記録を「保管記録」という。同法4条は,保管記録の閲覧を定めている。

原資料は「保管記録等」という見出しを用いることがあるが,この統計上の見出しによって,法定の保管記録の範囲が広がるわけではない。

2 裁判所不提出記録

裁判所不提出記録は,捜査段階で収集又は作成されたものの,公判に提出されなかった記録である。記録事務規程は,刑事確定訴訟記録,裁判所不提出記録及び不起訴事件記録を別の記録区分として扱っている。

したがって,裁判所不提出記録を刑事確定訴訟記録法上の保管記録に含めることはできない。また,同法4条3項は,刑事訴訟法53条1項の訴訟記録以外の「保管記録」について同条1項を準用する規定であり,裁判所不提出記録を保管記録に取り込む規定ではない。

3 不起訴事件記録

不起訴事件記録は,公訴が提起されなかった事件の捜査記録であり,刑事確定訴訟記録法上の閲覧制度の対象ではない。開示の可否及び範囲は,刑事訴訟法47条ただし書,法務省の通知及び個別事情に基づいて判断される。

法務省「不起訴事件記録の開示について」は,被害者等からの申出,民事裁判所からの送付嘱託・調査嘱託及び一定の機関からの照会について,必要性と捜査・公判への支障,関係者の名誉・生活の平穏等を個別に考慮する取扱いを案内している。

4 閲覧と謄写

刑事確定訴訟記録法4条の「閲覧」は,謄写を当然には含まない。謄写は記録事務規程17条に基づく別の取扱いである。

最高裁平成14年6月4日決定(平成13年(し)第299号)は,謄写を許可しなかった検察官の処分は同法8条1項の「閲覧に関する処分」に当たらないとした。閲覧と謄写は,申出の根拠だけでなく,不服申立ての取扱いも同じではない。

第3 全事件に関する保管記録等の閲覧・謄写

1 閲覧申出

次の表は,交通事故事件に限らない全事件の統計である。

申出総数全部許可一部不許可全部不許可
平成23年21,64021,5733532
平成24年23,01922,9254549
平成25年22,20022,1166024
平成26年23,18923,0769716
平成27年22,85622,66616525

平成23年から平成27年まで,閲覧申出は毎年おおむね2万1600件から2万3200件の範囲で推移している。

2 謄写申出

謄写についても,次の表は全事件の統計である。

申出総数全部許可一部不許可全部不許可
平成23年20,20320,1522922
平成24年21,10721,0313937
平成25年20,83820,7464745
平成26年21,84621,7724628
平成27年21,87321,7815933

平成24年の全部許可は21,031件であり,平成27年の全部許可は21,781件である。

3 「全部許可」の意味

原資料の注記によれば,身上・前科等関係書類を閲覧又は謄写させなかった場合でも,「全部許可」に計上されることがある。したがって,全部許可件数を,申出対象となった全頁が無条件で開示された件数と読み替えることはできない。

第4 交通事故事件に関する記録取得の統計

原資料の罪名区分は,平成25年分まで「自動車運転過失致死傷等」,平成26年分以後は「過失運転致死傷等」とされている。本記事では,両者をまとめて「交通事故事件」と表記する。

1 裁判所からの送付嘱託等

「送付嘱託等」には,民事裁判所からの文書送付嘱託だけでなく,目撃者を特定するための照会等が含まれる。保管記録に関する受理及び処理の状況は,次のとおりである。

交通事故事件の受理全事件の受理全部送付一部送付全部不送付
平成21年6101,058
平成22年5791,072
平成23年5401,03736914130
平成24年54397036913836
平成25年51090737210731
平成26年46975933610132
平成27年4517603249433

平成26年の処理区分は「全部送付」336件である。

不起訴事件記録に関する受理及び処理の状況は,次のとおりである。

交通事故事件の受理全事件の受理全部送付一部送付全部不送付
平成21年1,5731,573
平成22年1,5921,592
平成23年1,5511,551549884118
平成24年1,6261,809571925130
平成25年1,5641,783538909117
平成26年1,5371,777650760127
平成27年1,7161,935635959122

原資料の注記によれば,身上・前科等関係書類又は医療関係書類等を送付しなかった場合でも,「全部送付」に計上されることがある。

2 弁護士会照会

保管記録に関する弁護士法23条の2の照会の状況は,次のとおりである。

交通事故事件の受理全事件の受理全部許可一部許可全部不許可
平成23年48151330719155
平成24年5556064115139
平成25年54759334311193
平成26年4695333218140
平成27年57963538533161

不起訴事件記録に関する照会の状況は,次のとおりである。

交通事故事件の受理全事件の受理全部許可一部許可全部不許可
平成23年23,79124,64120,6312,811349
平成24年25,68726,63923,2772,145265
平成25年25,80126,63522,7262,512563
平成26年27,31528,20324,4132,650252
平成27年24,91225,82621,8282,854230

3 被害者等からの直接申出

不起訴交通事故事件について,被害者,被害者の親族又はその代理人である弁護士から検察庁への直接申出の状況は,次のとおりである。

交通事故事件の受理全事件の受理全部許可一部許可全部不許可
平成21年5,3365,497
平成22年4,8335,027
平成23年5,6715,9355,3952724
平成24年6,7187,0686,1805326
平成25年7,3457,7016,7116286
平成26年8,8539,3808,6442072
平成27年10,49811,04210,22625814

4 統計から読み取れる範囲

平成27年の全部送付件数を各受理件数で割ると,保管記録は約71.8%,不起訴事件記録は約37.0%である。ただし,前記の注記があるため,これらを全頁開示率と表現することはできない。

また,不起訴交通事故事件に関する被害者等からの直接申出は,平成21年の5,336件から平成27年の10,498件へ増加した。もっとも,原資料は増加の原因を示していないため,交通事故損害賠償訴訟の増加その他の要因との因果関係を断定することはできない。

第5 映像・録音記録及び文書提出命令の掲載事例

1 DVD及びMDの一部不許可

平成25年分資料は,保管記録に含まれるテレビ取材映像のDVD及び119番通報音声のMDについて,検察庁事務への支障又は関係者のプライバシー等を考慮し,一部を閲覧不許可とした匿名事例を掲載している。紙の調書だけでなく,録音・録画媒体も個別の開示判断の対象になることを示す事例である。

2 裁判所不提出の防犯カメラ映像

同資料は,交通死亡事故の民事訴訟において,裁判所不提出記録である防犯カメラ映像のDVDにつき,一部の閲覧だけを認め,複写及び静止画の抽出を認めなかった匿名事例も掲載している。閲覧を認めるか,複写又は静止画抽出まで認めるかは,同じ結論になるとは限らない。

3 文書提出命令により提出された映像記録媒体

平成27年分資料は,交通事故被害者の相続人らが提起した民事訴訟で,検察庁が保管する防犯カメラ映像記録媒体について文書提出命令が申し立てられた匿名事例を掲載している。

同資料によれば,裁判所は,記録媒体を民事訴訟法220条3号後段の法律関係文書に当たる準文書として扱い,刑事訴訟法47条に基づく利益衡量をした上で,提出拒否は裁量権の範囲を逸脱し,又はこれを濫用するものとして提出を命じ,検察庁は記録媒体を提出したとされる。

もっとも,資料は裁判所名,裁判年月日及び事件番号を明らかにしていない。この事例を,公刊された特定の裁判例と同視することはできない。

第6 平成12年から平成14年までの閲覧目的

総務省「対象文書等(訴訟に関する書類)」に掲載された保管記録の閲覧目的は,次のとおりである。この表も交通事故事件に限らない全事件の統計であり,平成23年分以後の交通事故事件別統計とは対象時期及び集計区分が異なる。

閲覧目的平成12年平成13年平成14年
関連刑事事件のため199403266
関連民事事件のため6,5257,2067,697
自動車保険料率算定のため8,8148,88910,631
再審請求準備のため595173
訴訟関係人本人が自己の記録を見るため326224344
学術研究のため333785
報道・著述の資料とするため789298
その他1,249960964
合計17,28317,86220,158

第7 現在の申出方法を確認するとき

交通事故の刑事記録を取得する経路には,①被害者等から検察庁への直接申出,②民事裁判所からの文書送付嘱託又は調査嘱託,③民事訴訟法220条以下の文書提出命令,④弁護士法23条の2の照会,⑤刑事確定訴訟記録法4条に基づく保管記録の閲覧及び記録事務規程17条に基づく謄写がある。

これらは,対象記録,申出主体,必要性の説明,不利益を受ける関係者及び不服申立ての方法が同一ではない。弁護士会照会をすれば常に直接申出より広い範囲が開示されるという関係にもない。

具体的な申出先,必要書類,日時,手数料及び謄写方法は,記録を保管する検察庁の記録担当に確認する必要がある。検察庁「確定記録,不起訴記録の閲覧」及び法務省の現行案内と併せて確認すべきである。

第8 関連記事

① 交通事故の検番・送致番号の入手方法と弁護士会照会の手続(大阪)
② 謄写業者と判決確定後の刑事記録の保管場所
③ 判決確定後の刑事記録(刑事確定訴訟記録)の入手方法
④ 不起訴事件記録の開示範囲の拡大
⑤ 不起訴事件記録(実況見分調書・物件事故報告書)の入手方法
⑥ 刑事確定訴訟記録の保管機関が検察庁となった経緯
⑦ 刑事記録の入手方法等に関する記事の一覧
⑧ 文書送付嘱託

第9 出典・参考資料

1 法令・規程及び裁判例

① e-Gov法令検索「刑事確定訴訟記録法」
② 法務省「記録事務規程」
③ 法務省「不起訴事件記録の開示について」
④ 最高裁平成14年6月4日決定(平成13年(し)第299号)

2 公文書・統計

① 法務省刑事局総務課「記録閲覧等の概況及び不服申立事件等について」平成23年分~平成27年分
② 法務省「平成30年1月24日付意思確認文書(記録閲覧等の概況及び不服申立事件等について)」
③ 総務省「対象文書等(訴訟に関する書類)」

3 文献

① 石塚伸一『刑事司法記録の保存と閲覧』日本評論社,令和5年,159頁~160頁
② 愛知県弁護士会編『事件類型別 弁護士会照会〔第2版〕』日本評論社,令和2年,56頁,186頁