目次
1 裁判所における主なシステム
2 用語の定義
3 霞が関WANを利用している主なシステム
4 関連記事その他
1 裁判所における主なシステム
(1)ア 以下の記載は,裁判所における主なシステム(平成27年度判事任官者実務研究会の資料)に基づくものです。
① 裁判所間を結ぶ情報通信ネットワーク基盤としてJ・NET(司法情報通信システム)があります。
② 最高裁判所のシステムのうち,事務局関係として人事事務処理システムがあり,事件統計関係として,裁判統計データ処理システム及び保管金事務処理システムがあります。
③ 高等裁判所関係のシステムとして,裁判事務処理システム(民事)及び高裁事件管理システム(刑事)があります。
④ 地方裁判所関係のシステムのうち,訴訟事件関係として,裁判事務処理システム(民事・刑事),音声認識システム,裁判員候補者名簿管理システム及び量刑検索システムがあります。
執行事件関係として,民事執行事件処理システム,民事執行事件配当管理プログラム及び債権執行事件管理プログラムがあります。
倒産事件関係として,倒産事件処理システム(破産・通常再生・個人再生)があります。
⑤ 家庭裁判所関係のシステムのうち,家事事件関係として裁判事務処理システム(民事)があり,少年事件関係として少年事件処理システムがあります。
⑥ 簡易裁判所関係のシステムとして,簡裁事件管理システム(民事・刑事)及び督促手続オンラインシステムがあります。
⑦ 検察審査会関係のシステムとして,検察審査員候補者名簿管理システムがあります。
イ 高裁,地裁及び家裁のシステムについて裁判事務処理システムと記載されているものの,ロータス・ノーツを基盤とした同システムは平成16年5月に全国展開が中止されていますから,高裁,地裁及び家裁のシステムの正式名称は裁判事務「支援」システムと思います。
(2) 平成28年6月の「裁判所のシステム最適化計画」を踏まえ,異なる事件種類の情報システムであっても,可能な限り,共通の機能を利用するというコンセプトの下,複数の既存の情報ステムを順次統合していくことを視野に入れて,平成30年度にNAVIUSの開発が開始しました。
簡裁のNAVIUSは本日も繋がらないそうです。
9月27日の不具合から11日、全く繋がらなくなって2日、復旧どころか悪化の一方です。
簡易迅速な裁判の最前線の簡裁がこれではね😞
最高裁は、やっと昨日6日に広報したようですが、30年以上も前からのペーパーレス化、IT化には、ほど遠いのでは😕— 西園寺金持 (@nanacocard77) October 7, 2021
そうなのですが、現在のシステムでは、画面遷移が遅い、入力項目が多い、一括処理ができない、期間計算ができない、全ての入力が終わった後で登録ボタンを押すと回線が混んでいるという理由でログアウトするなど多くの不都合が出ています。使いものにならないシステムなのです。かなりの改修が必要です https://t.co/vxGLl3pffd
— 西園寺金持 (@nanacocard77) October 9, 2021
2 用語の定義
・ 民事裁判手続のIT化に向けたコンサルティング業務に関する,平成30年4月2日付の契約書(契約当事者は最高裁判所及びアビームコンサルティング)によれば,それぞれの用語の定義は以下のとおりです。
① 裁判所の情報化戦略計画(ISP)
・ 裁判所における情報化の基本計画(最上位の規範)であり,平成17年12月に策定,平成23年12月に改定された。情報化の基本理念のほか,基本理念を実現するための基本方針及び重点的課題とその取組について記述している。
② 裁判所のシステム最適化計画
・ 裁判所におけるITコスト削減等の課題を解決するために,真に必要かつ合理的な情報システムの在り方を検討するための指針,情報システムの具体的な整備,運用に当たっての指針及び実施態勢について定めたドキュメント
③ 情報セキュリティポリシー
・ 最高裁判所事務総長依命通達「裁判所の保有する情報及び情報システムの取扱いについて」及び情報政策課長通達「情報セキュリティに関する対策基準について」並びにこれらの通達に基づき最高裁判所が定める事項
④ 最高裁判所データセンタ
・ 本システムのネットワーク機器を設置した領域(最高裁判所から20km圏内)
⑤ 司法情報通信システム(J・NET)
・ 裁判所のメールやDNS,DHCP,ディレクトリ管理等の基盤機能を提供するシステム。ネットワーク機器及び各拠点を接続する回線も本システムに含む。
3 霞が関WANを利用している主なシステム
・ 内閣府HPに「霞が関WANを利用している主なシステム等」が載っています。共通情報システムとして,法令検索システム,国会会議録検索システム,閣議情報検索システム及び判例検索システムがあるみたいです。
公務員のIT事情は最悪だ。エンジニアはまず来たがらないだろう。活躍している人であれば明らかに給料は下がるし、そもそもIT活用を内側で規制しているのである。機密保持と称した雑なインターネットアクセス制限、ソフトウェアインストール制限、開発管理もままならない。文化がない。 https://t.co/PWsYJoJwA4
— カオスラボ (@chaoscloud950) September 17, 2020
【MTSAASまとめ】
資料できましたのでお知らせします📝MTSAAS企業の事業内容だけでなく
●そもそもクラウドとは?
●クラウドの種類
●クラウドの優位性(オンプレミスとの比較)
など体系的に理解できるようにしましたどうしても文字多めになりすみません🙇#お金リテまとめ
続く↓ pic.twitter.com/PSKXKgVuH4— お金リテラシー (@okane_upup) September 11, 2021
4 関連記事その他
(1) 会報書記官第32号85頁には以下の記載があります。
平成23年12月より,一部の例外を除いて,裁判所において利用する標準ワープロソフトはワード(Microsoft Word)のみとなりました。また,平成25年度のパソコンの更新時期までには,ほぼすべての職員貸与端末において標準ワープロソフトはワードのみとなります。
(2)ア 以下の資料を掲載しています。
・ 法令・判例等検索システムの利用に関する請負契約書(令和2年4月1日付。受注者は第一法規株式会社)
→ 受注額は令和2年度から令和6年度までの5年間で2億130万円です。
イ 以下の記事も参照してください。
・ 歴代の最高裁判所情報政策課長
・ 最高裁判所事務総局情報政策課
・ 最高裁判所事務総局情報政策課の事務分掌
・ 裁判所の情報化の流れ
・ 民事事件の裁判文書に関する文書管理
・ 裁判文書の文書管理に関する規程及び通達
・ 最高裁総務局・人事局・情報政策課との座談会
R030913 最高裁の理由説明書(旅費等内部管理業務共通システム(略称は「SEABIS」)の使いにくさに関する最高裁判所事務総局情報政策課の問題意識が書いてある文書)を添付しています。 https://t.co/GGTSQ5EiEB pic.twitter.com/TaoW9MZtp6
— 弁護士 山中理司 (@yamanaka_osaka) September 21, 2021
働く能力がない人間が働かなければならない社会であることで、相当な非効率を生んでいると思う。
— 教皇ノースライム (@noooooooorth) March 2, 2022