1 平成24年11月16日の衆議院解散(通称は近いうち解散)に伴う平成24年12月16日施行の第46回衆議院議員総選挙(投票率は59.32%)の結果,自民党政権に戻りました。
2(1) 平成24年12月16日執行の第22回最高裁判所裁判官国民審査公報にリンクを張っています。
(2) NAVERまとめに「次の衆院選までに知っておきたい「最高裁判所裁判官国民審査」のこと」が載っています。
(3) 外部HPの「最高裁国民審査の”リアル有権者”になろう!」,「最高裁判事の国民審査では何を判断すべきなのか?木村草太/憲法学」,「最高裁判所裁判官国民審査の参考資料」(BLOGOS)及び「第22回最高裁判所裁判官国民審査の結果をどう見るか」が参考になります。
(4) togetterに「最高裁判所裁判官国民審査の判断材料ツイート」及び「最高裁判官の国民審査関係」が載っています。
(5) Chikirinの日記ブログに「国民審査と一票の格差」が載っています。
3 平成21年8月30日施行の第45回衆議院議員総選挙の後に任命された,以下の10人の最高裁判所裁判官に対して国民審査が行われ,全員が信任されました(総務省HPの「最高裁判所裁判官国民審査の結果」参照)。
(1) 平成21年9月16日発足の鳩山内閣任命分
① 平成21年12月28日任命の須藤正彦最高裁判所判事(22期・第二小法廷)
・ 中央大学法学部卒業であり,元 日弁連綱紀委員会委員長であり,平成24年12月26日に定年退官しました。
・ 定年退官する中川了滋最高裁判所判事(16期・第二小法廷)の後任として,平成21年11月27日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
・ 最高裁判所判事に就任した時点で定年まで約3年しか残っていなかったという意味において異例の人事でした。
・ 投票行動.comの「須藤正彦」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。
・ 定年退官の10日前に国民審査を受けました。
・ 罷免を可とする率は8.09%でした。
・ 東弁リブラ2013年4月号に,退官後の記事が載っています。
② 平成21年12月28日任命の千葉勝美最高裁判所判事(24期・第二小法廷)
・ 東京大学法学部卒業であり,元 仙台高等裁判所長官であり,平成28年8月24日に定年退官しました。
・ 定年退官する今井功最高裁判所判事(16期・第二小法廷)の後任として,平成21年11月27日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
・ 投票行動.comの「千葉勝美」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。
・ 平成27年5月発行の「司法の窓」第80号の「15のいす」に,千葉勝美最高裁判所判事のエッセイが載っています。
・ 罷免を可とする率は8.14%でした。
③ 平成22年1月6日任命の横田尤孝最高裁判所判事(24期・第一小法廷)
・ 中央大学法学部卒業であり,元 次長検事であり,平成26年10月1日に定年退官しました。
・ 定年退官する甲斐中辰夫最高裁判所判事(18期・第一小法廷)の後任として,平成21年11月27日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
・ 投票行動.comの「横田尤孝」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。
・ 罷免を可とする率は8.13%でした。
④ 平成22年1月15日任命の白木勇最高裁判所判事(22期・第一小法廷)
・ 東京大学法学部卒業であり,元 東京高等裁判所長官であり,平成27年2月14日に定年退官しました。
・ 涌井紀夫最高裁判所判事(18期・第一小法廷)が平成21年12月17日に在官中に死亡したことから,その後任として,平成22年1月12日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
・ 投票行動.comの「白木勇」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。
・ 罷免を可とする率は8.07%でした。
⑤ 平成22年4月12日任命の岡部喜代子最高裁判所判事(28期・第三小法廷)
・ 慶應義塾大学法学部卒業であり,元 慶應義塾大学法学部教授であり,平成31年3月20日に定年退官が発令される予定です。
・ 定年退官する藤田宙靖最高裁判所判事(期外・第三小法廷)の後任として,平成22年3月19日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
・ 女性4人目の最高裁判所判事でした。
・ 投票行動.comの「岡部喜代子」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。
・ 学者枠で最高裁判事となった藤田宙靖が退官後に執筆した「最高裁回想録 学者判事の七年半」には,同人の前任者である奥田昌道最高裁判所判事への言及はあるのに対し,同人の後任者である岡部喜代子最高裁判所判事への言及は全くありません。
・ 平成5年4月1日,東京家庭裁判所判事を最後に依願退官していました。
・ 平成27年5月発行の「司法の窓」第80号に,岡部喜代子最高裁判所判事の対談記事が載っています。
・ 罷免を可とする率は8.56%でした。
・ 北口雅章法律事務所ブログの「エース登場! 宇賀克也・東大教授の最高裁入り」(平成31年2月23日付)に以下の記載があります。
藤田宙靖・前最高裁判事(東北大学大学院教授・行政法)の御退任の後,ハア?? といった衝撃の最高裁人事があり・・なんやねん! 最高裁に「学者枠」は無くなったのか?!と,悄然としていた
(2) 平成22年6月8日発足の菅内閣任命分
⑥ 平成22年6月17日任命の大谷剛彦最高裁判所判事(24期・第三小法廷)
・ 東京大学法学部卒業であり,元 大阪高等裁判所長官であり,平成29年3月9日に定年退官しました。
・ 定年退官する堀籠幸男(19期・第三小法廷)の後任として,平成22年5月14日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
・ 投票行動.comの「大谷剛彦」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。
・ 罷免を可とする率は8.02%でした。
(3) 平成22年9月17日発足の菅第1次改造内閣任命分
⑦ 平成22年12月27日任命の寺田逸郎最高裁判所判事(26期・第三小法廷→第二小法廷)
・ 東京大学法学部卒業であり,元 広島高等裁判所長官であり,平成30年1月9日に定年退官が発令される予定です。
・ 近藤崇晴最高裁判所判事(21期・第三小法廷)が平成22年11月21日に在官中に死亡したことから,その後任として,平成22年12月7日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
・ 竹崎博允最高裁判所長官(21期)の後任として,平成26年3月7日の閣議で,第18代最高裁判所長官への就任が決定しました。
・ 平成26年3月7日の,寺田逸郎最高裁判所長官任命時の閣議書を掲載しています。
・ 宮内庁HPに,平成26年4月1日の親任式等の写真が載っています。
・ 第10代最高裁判所長官の寺田治郎は,寺田逸郎最高裁判所長官の父親です。
・ 投票行動.comの「寺田逸郎」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。
・ 罷免を可とする率は7.95%でした。
・ 外部ブログの「最高裁長官の選ばれ方」によれば,寺田逸郎最高裁長官は,竹崎博允 前最高裁長官が推薦した3人の候補者に含まれていたものの,第一の候補者ではなかったという趣旨のことが書いてあります。
・ 坂田宏のペイジの「(インタビュー)最高裁人事という「慣習」」(2014年4月17日05時00分)(発言者は滝井繁男 元最高裁判所判事)には,以下の記載があります。
今回、最高裁長官になった寺田逸郎さんは、従来の長官にはいないタイプです。司法エリートの常道である東京や大阪高等裁判所長官の経験がない。最高裁で大きな存在となっているといわれる事務総局とも縁が薄い。一方で法務省の仕事が長く、政治家や私たち弁護士との接触も多い。政治との間合いをわきまえており、政権と渡り合うにも今までにない期待を持てる。前長官の推薦者から任命される慣例が踏襲されたこととあわせ、関係者は一安心でしょうが、最高裁の人事が今のままでいいのかという疑問は残ります。
(4) 平成23年1月14日発足の菅第2次改造内閣任命分
(任命なし。)
(5) 平成23年9月2日発足の野田内閣任命分
(任命なし)
(6) 平成24年1月13日発足の野田第1次改造内閣任命分
⑧ 平成24年2月13日任命の大橋正春最高裁判所判事(24期・第三小法廷)
・ 東京大学法学部卒業であり,元 第一東京弁護士会民事訴訟問題等特別委員会委員長であり,平成29年3月31日に定年退官が発令される予定です。
・ 那須弘平最高裁判所判事(21期・第三小法廷)の後任として,平成23年12月27日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
・ 投票行動.comの「大橋正春」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。
・ 平成28年5月発行の「司法の窓」第81号に,大橋正春最高裁判所判事の対談記事が載っています。
・ 罷免を可とする率は7.93%でした。
⑨ 平成24年3月1日任命の山浦善樹最高裁判所判事(26期・第一小法廷)
・ 一橋大学法学部卒業であり,元 日弁連司法修習委員会副委員長であり,平成28年7月3日に定年退官しました。
・ 宮川光治最高裁判所判事(20期・第一小法廷)の後任として,平成24年1月20日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
・ 東弁リブラ2016年12月号に,退官後の記事が載っています。
・ 投票行動.comの「山浦善樹」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。
・ 罷免を可とする率は8.15%でした。
⑩ 平成24年4月11日任命の小貫芳信最高裁判所判事(27期・第二小法廷)
・ 中央大学大学院修了であり,元 東京高等検察庁検事長であり,平成30年1月16日に依願退官しました。
・ 古田佑紀最高裁判所判事(21期・第二小法廷)の後任として,平成24年3月16日の閣議で,最高裁判所判事への就任が決定しました。
・ 投票行動.comの「小貫芳信」に,関与した裁判例への投票行動が載っています。
・ 罷免を可とする率は7.79%でした。
(7) 平成24年6月4日発足の野田第2次改造内閣任命分
(任命なし。)
(8) 平成24年10月1日発足の野田第3次改造内閣任命分
(任命なし。)
4 「最高裁判所裁判官国民審査」も参照して下さい。