選択型実務修習の運用ガイドラインQ&A

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○以下の記載は,平成18年9月1日当時の選択型実務修習の運用ガイドラインQ&Aを丸写ししたものです。
○Q&Aには,「選択型実務修習 参考書式集」が添付されています。

Q1 「選択型実務修習の運用ガイドライン(以下「ガイドライン」という。)」とはどのような性質のものか。
A ガイドラインは,指導要綱(甲)第2章第2の2に基づいて,選択型実務修習の実施に関する細則を定めたものです。
   したがって,ガイドラインの枠組みの範囲内で選択型実務修習を実施していただくことになります。この枠組みの範囲内で各庁における運用の指針や実施細目を作成することはもとより差し支えありません。

第1 修習地
Q2  「配属修習地以外での修習の期間は3週問を限度とする」のはなぜか。
A 選択型実務修習は,配属修習地における分野別実務修習の成果の深化と補完を図ることを第一次的な目的としており,また実務修習は,実務修習を委託した地で行うものとしている本来的な趣旨からすると基本的には配属修習地で修習すべきものと考えられるからです。
   したがって,選択型実務修習2箇月間のうち,配属修習地における修習が,少なくとも半分を超えるべきであると考えられ,配属修習地外における修習は3週間を限度とすることとしました。
Q3 「配属修習地では履修が不可能な修習内容」とはどのようなものか。
A 制度的に,履修が不可能な場合をいいます。
   例えば,裁判修習では,法律上,専属管轄とされ,東京・大阪の各地裁にしか係属していない特許権,実用新案権等のいわゆる知的財産権に関する訴訟の事件処理について修習しようとする場合がこれに当たり,全国プログラムとして提供され, 配属修習地を離れて修習することができます。これに対し,医療,労働の分野など,各配属修習地で修習できるものについては,配属修習地では履修が不可能な場合には当たらないので,それらの集中部や専門部制をとっている庁における修習をするために,配属修習地を離れることはできません。
   検察修習についても,裁判修習と同様であり,上記のような集中部,専門部制をとっていない庁で修習している場合に,そうした部制をとっている他庁でのその種の事件処理の修習をするために配属修習地を離れることはできません。
   したがって,裁判修習及び検察修習については,全国プログラムとして提供される修習内容を修習するときに限り,配属修習地外で修習することができます。
   弁護修習については,法制上履修が不可能な修習内容という概念は想定しえないこと,また,そうした制限を設けることも相当ではないので,全国プログラムとして提供されているもの及び自己開拓プログラムについて,配属修習地以外で修習できます。
   なお,単に修習を希望する分野の事件が当該配属修習地において希少なことにより修習が事実上困難な場合や,単に事件数が多いということで大規模庁での修習を希望する場合などは,配属修習地以外で修習できる場合に該当しません。
Q4 外国での修習を当面認めないのはなぜか。
A 弁護士会会長による監督の限界という問題があるほか,選択型実務修習の趣旨・目的に適うような外国における修習の在り方については,現時点においては,なお調査,検討すぺき点が多いと考えられるからです。

第2 修習先
Q5 ホームグラウンドは,原則として,分野別実務修習で配属された弁護士事務所とするのはなぜか。
A 分野別実務修習の期間における裁判修習と弁護修習のバランスの調整及び今後の弁護士業務の多様化に対応する観点から,選択型実務修習を制度的に弁護士実務に比重を置いたものとする必要があるところですが,その際には弁護修習の際に配属された弁護士事務所を本拠地(ホームグラウンド)とするのが最も適当と考えられるからです。
Q6 「ホームグラウンドにおける弁護修習は,選択型実務修習の期間中,最低1週間は継続して行わなければならない。」とあるが,継続は絶対的な条件か。
A 少なくとも1週間は継続することで充実した弁護修習声行い,選択型実務修習を弁護士実務に比重を置くものとする制度趣旨を全うしようとするものです。
   しかし,各司法修習生の個別修習プログラム等の選択の方法によっては,1週間継続してホームグラウンドで弁護修習を行うことが困難な場合が生じることも考えられるので,個別具体的な事情に鑑みて,1週間継続することを絶対的な条件とするわけではありません。
Q7 「選択型実務修習の2箇月間を通じてホームグラウンドでの弁護修習を行うこと」 につき「相当な理由」がある場合とはどのような場合か。
A 例えば,配属先の弁護士事務所(ホームグラウンド)に大きな倒産事件が係属した場合,民事の大規模事件で集中証拠調ぺが予定されている場合,刑事事件で公判前整理手続や裁判員制度下の集中的な審理等が予定されている場合等,司法修習生が選択型実務修習の2箇月間を通して,ホームグラウンドで修習することが,分野別実務修習の成果の深化と補完を図るという選択型実務修習の目的から相当な理由 があるといえるような場合です。
Q8 「分野別実務修習で配属された弁護士事務所以外の弁護士事務所をホームグラウンドとしなければならない事情」とはどのような場合か。
A 分野別実務修習で配属された弁護士事務所の指導担当弁護士の死亡や病気,他の弁護士会への登録替え等の事情により,指導担当弁護士の指導が期待できなくなるような場合をいいます。
Q9 弁護士事務所の狭隘や,一度に複数の司法修習生を受け入れるこどが困難であることを理由として,ホームグラウンドを他の弁護士事務所に変更することは認められるか。
A 基本的には認められません。
   弁護士事務所の司法修習生用の机と椅子を入れるスペースがなくー組しか入らないような場合には,打合せ用の机等を使うなど,備品面では柔軟な対応をする必要があります。 また,個別修習プログラムの選択の仕方などで工夫する余地もあるでしょう。
   なお,事務所の建て替え等により,極端に狭陸の状況にあるなど,個別の事情によっては,弁護士会会長等の判断によって他の弁護士事務所に変更することもやむを得ないと思われます。
Q10 ホームグラウンドとなる弁護士事務所が,司法修習生の就職予定先であった場合の取扱いをどうすべきか。
A 就職予定先で弁護修習をすることは,選択型実務修習の期間を試用期間として活用しているのではないかとか,就職予定先弁護士事務所が司法修習生を修習の範囲を超えて事実上弁護士業務に従事させているのではないかなどといった批判があり得るところです。しかし,弁護士会の実情によっては代替事務所の確保が困難であったり,仮に代替事務所が確保できたとしても,その弁護士と司法修習生の間で新たに信頼関係を形成しなければならないとするのは他の司法修習生と比ぺても酷であるなどの面もあります。
   このようなことから,就職予定先弁護士事務所をホームグラウンドとすることを禁止することまではしていませんが,ホームグラウンドの弁護士事務所が就職予定先である場合には,配属された司法修習生に個別修習プログラムを積極的に選択するよう指導する等により,前記の弊害を防止する配慮をしていただく必要があります。
   なお,ガイドライン第3の5のとおり,個別修習プログラムとしての弁護修習先として,就職予定先の弁護士事務所を選択することはできません。これは,前述の弊害が生ずるおそれがより大きくなることを考慮してのものです。
Q11 修習プログラムについて,ガイドライン別紙に掲げるものをすべて用意しなければならないか。
A ガイドラインは選択型実務修習の実施に関する枠組みを定めたもの(Ql参照) ですから,別紙に掲げられているプログラムをすべて用意しなければならないということではありません。
   別紙のプログラムは,おおむねどの配属庁会でも実施が可能なプログラムを例示していますが,特に弁護士会が提供するプログラムは,各弁護士会によって実情は様々であり,ガイドラインに記載したものの一部を用意したり,あるいは別紙に掲げられていないプログラムを設けることも差し支えありません。
Q12 現行型司法修習において,社会修習として実施されている見学ないし体験を個別修習プログラムとする場合,その修習内容を「法曹の業務と関連を有するものとなるよう配慮する。」としたのはなぜか。
A 新司法修習では,法科大学院教育との連携を前提として,法曹としての基本的なスキルとマインドの養成に焦点を絞った教育を行うものとされておりますので,設間のような個別修習プログラムを設定するときは,それが「スキルとマインド」の養成を目的としたもので,換言すれば「法曹の業務と関連を有するもの」でなければならないとしたものです。
Q13 現行型司法修習において社会修習として実施されているもので,法曹の業務と関連を有するものとは具体的にどのようなプログラムが考えられるか。
A 現行型司法修習において社会修習として実施されている見学等のうち,刑務所等の刑事施設や少年院等の更生保護施設,あるいはADRの見学等は,法曹の業務との関連性があるものと考えられます。
   また,社会の実相に触れるものとして実施してきた福祉施設等における社会修習については,法曹の業務と関連する事項をテーマとする個別修習プログラムとして提供し,その一環として施設見学等を実施するのであれば可能です。例えば,弁護士として関与すべき専門分野として「高齢者・障害者に関する法律問題」を個別修習プログラムとして提供し,講義や問題研究を組み込んだ上で,そのカリキュラムの一環として,福祉施設の見学等をすることが考えられます。
   これに対し,法曹の業務と関連性が薄いもの(例えば,ホテルの従業員,デパートの店員のー日体験等)は個別修習プログラムになり得ないことになります。
Q14 全国プログラムについて,ガイドラインに掲げるもの以外は考えていないのか。
A 当面は,全国プログラムの性質上,一度に多人数を受け入れることの可否等を勘案し,着実に実施できるものと考えられるところから始め,ガイドラインに掲げた全国プログラムについてのみ,実施することとなります。
   将来的には,今後検討の上,全国プログラムとして実施することが相当なものがあれば,順次採用・提供をしていくことになると思われます。
Q15 高裁,高検,連合会単位等一定地域の司法修習生を対象とする修習プログラムは提供できないのか。
A 選択型実務修習は新しい試みであり,地域の実情に応じた実現可能なものから始め,徐々に豊かな内容に育てていく必要があります。このため,将来的には,設間のような修習プログラムをー定の要件等を設けて行う可能性はあると考えています・が,まずは,配属修習地における個別修習プログラムを着実に実施することが肝要であるため,高裁,高検,連合会単位等ー定地域の司法修習生を対象とする修習プログラムは当面行わないこととしています。
Q16 自己開拓プログラムを「法曹の活動に密接な関係を有する分野」に限るのはなぜか。
A 自己開拓プログラムは,あくまで選択型実務修習のー環として個別修習プログラムや全国プログラムでは提供されない分野での修習についてその選択の幅を広げるために認めるものですから,それは法曹としての基本的なスキルとマインドの養成を図るのに有意義な分野における修習である必要があるからです。
   したがって,「法曹の活動に密接な関係を有する分野」とは,法曹の活動そのものではないが,法律的業務や法律と関連した問題を扱う業務(具体例はQ17参照) に関する分野がこれに該当します。
Q17 自己開拓プログラムの修習先として,「民間企業の法務部,地方自治体の法務関係部門等」とあるが,ほかにどのような部門が考えられるカ、
A 例えば,司法書士事務所,弁理士事務所,税理士事務所,不動産鑑定士事務所及び土地家屋調査士事務所などのいわゆる隣接職種,民間ADR機関,報道機関の社会部などが考えられます。
Q18 就職予定先である弁護士事務所の顧間先である企業の法務部を自己開拓プログラムの修習先とすることは可能か。
A 特に禁ずるものではありませんが,専ら就職予定先の弁護士が関与する事件の修習をするなどの事実上の弁護士業務を行ったり,実質的に試用期間的な内容の修習を行ったりしないような配慮をする必要があります。
Q19 自己開拓プログラムの修習先として,弁護士事務所は認められるカ、
A 分野別実務修習における司法修習生の弁護士事務所への配属は,弁護士会及び司法修習生指導連絡委員会(Q20参照)の管理下にあることが制度上予定されています。また,選択型実務修習中は,分野別実務修習で配属された弁護士事務所をホー ムグラウンドとするとしています。しかし,設間のような事例は,弁護士と司法修習生との合意により,修習先としての弁護士事務所が定まることになり,これは制度の予定していないところです。
   将来的に,選択型実務修習の運用の実情,特に個別修習プログラム,全国プログラムとして提供される弁護士事務所の状況等によっては,弁護士事務所を自己開拓プログラムの修習先として認める余地もあり得なくはないところですが,少なくとも当面は,選択型実務修習が開始当初であり,今後の運用状況を見極める必要もあることから,自己開拓プログラムの修習先としての弁護士事務所は,認められません。
Q20 司法修習生指導連絡委員会(以下「指導連絡委員会」という。)とは何カ、
A 配属庁会においては,司法修習生の指導に関して相互に連絡をとり,また司法研修所と緊密な連携を保つため,配属修習地ごとに指導連絡委員会を設ける,とされています。
   指導連絡委員会は,修習の効果を上げるため,分野別実務修習の内容,順序,選択型実務修習の実施,修習に関する費用の使用方法等について連絡協議をすることになっており,(以上につき,「司法修習生指導要綱(甲)」第6参照)主に配属庁会の長と修習指導担当者により構成されます。
   選択型実務修習は,弁護士会に委託するものの,その策定手統は,各配属庁会に跨ることから,プログラムの提示,審査等いずれの手続も,指導連絡委員会が行うことになります。
Q21 自己開拓プログラムの修習先として妥当かどうかの判断について,司法研修所の協議窓口はどこか。
A 司法研修所事務局企画課企画第二係ですが,原則として各指導連絡委員会の判断に委ねられておりますので,妥当性の判断についての事前の協議は,判断が困難な場合にのみ行うこととしてください。
   なお,具体的な判断事例や承認した修習先については,司法研修所に報告していただき,各指導連絡委員会ヘフィードバックしていきたいと考えていますので,その場合の相談窓口も司法研修所事務局企画課企画第二係となります。

第3 指導監督体制
Q22 なぜ選択型実務修習は弁護士会に委託して行い,司法修習生に対する監督は弁護士会会長に委託するのか。
A 選択型実務修習は,制度的に弁護修習に比重を置いたものとするとしていることから,ホームグラウンドを弁護士事務所としたものです(Q5参照)。
   したがって,その実施は,弁護士会に委託して行い,司法修習生に対する指導監督も弁護士会会長に委託することが適当と考えられるからです。
Q23 裁判所や検察庁でのプログラムを修習している場合や,自己開拓プログラムの修習先で民間企業や自治体で修習している場合も,弁護士会会長が監督するのか。
A 裁判所や検察庁でのプログラム(全国プログラムを含む。)で修習している場合や,自己開拓プログラムの修習先で修習している場合であっても,監督権者は,配属修習地の弁護士会会長となります。          例えば,この監督権が働く場面としては,司法修習生に関する規則で規定する報告に関するもののほか,「司法修習生の規律等について」に定められた司法修習生からの身上変更届及び緊急連絡先の届出の受理事務がありますが,これらはまさに前記監督権に基づくものとして,弁護士会が直接司法修習生との間でやりとりをすることになります。
   これに対し,当該プログ‘ラム修習中における司法修習生の行状等に問題がある場合や,外国旅行申請及び欠席承認申請等,弁護士会会長が申請に対してその許否をすべき性質の事務については,個別修習プログラムの提供先の指導担当者等ないし事務局が,弁護士会(長)の補助者的な地位で協カをしたり,受理の窓口となってもらうことが相当です(欠席承認申請につき,Q24参照)。
   なお,自己開拓プログラムの修習先及び全国プログラムの修習先の場合は,個別修習プログラムのような監督の補助を修習先に求めるのは相当ではありませんから,弁護士会会長が直接監督権を行使することになります(なお,全国プログラムを提供する裁判所・弁護士会等(以下「全国プログラム提供者」という。)が必要に応じて,弁護士会会長の補助者として,協カすることを妨げるものではありません。)。
Q24 選択型実務修習中の欠席管理は,どのように行うのか。
A.① 個別修習プログラムの場合
   裁判所や検察庁での個別修習プログラムの修習中に欠席を要する事由が生じた場合には,司法修習生には,個別修習プログラムの提供先の事務局に欠席承認申請書を提出させ,当該プログラムの指導担当責任者にその事実を連絡した上,速やかに弁護士会に送付します。
   個別修習プログラムの場合,配属庁会が近接していることや,個別修習プログラムの提供者は司法修習生の欠席処理事務に慣れていること及び司法修習生の利便性を考慮すると,前述の処理が相当であると考えられます。
② 全国プログラム及び自己開拓プログラムの場合
司法修習生に全国プログラム郷t者又は自己開拓プログラムの修習先へ欠席する旨を連絡させ,かつ,欠席承認申請は配属修習地の弁護士会に提出させることになります。なお,提出方法はファクシミリ送信による方法でも可能とします。
   全国プログラム及び自己開拓プログラムについては,その提供先が必ずしも裁判所,検察庁又は弁護士会ではないため,前述の個別修習プログラムの場合のような申請の窓口の役割を担わせることは先方へ負担をかけ,また,混乱が生じる可能性があること及び配属修習地の弁護士会と修習先が場所的に離れていること等を考慮すると前述の処理が相当であると考えられます。

第4 修習プランの策定手続
Q25 個別修習プログラムの日程については,各プログラムの提供者が自己の都合だけで作成してよいか。
A ―定の時期にプログラムが集中してしまうことのないよう,指導連絡委員会を通じて,各々の提供するプログラムの日程調整を行ってください。
Q26 司法修習生全員に対する必修の個別修習プログラムを策定することは可能か。
A 選択型実務修習は司法修習生が主体的に選択することを主眼としたものですから,必修の個別修習プログラムの策定はできません。
   もっとも,司法修習生がプログラムを選択するに当たり,ー定のパターンのプログラムの組み合わせを提案したり,選択に迷っている司法修習生に対し,特定の個別修習プログラムの存在を示唆したりするなど,司法修習生の主体的な選択を害することのない範囲で指導・助言することはもとより差し支えありません。
Q27 個別修習プログラムは,日単位で策定することも可能か。
A 1つのプログラムの日数の合計が1週間となる組み合わせのプログラムの策定は可能であるとは考えられますが,例えば,5週間のうち毎週月曜日とするようなプログラムを設定してしまうと,他の個別修習プログラムとの競合が極めて起きやすくなり,選択の幅を狭める結果になることから望ましくはありません。
Q28 随時日程が入る事件を個別修習プログラムとして提供できるか。
A 弁護修習における特殊事件(保全,民事執行,倒産,行政,労働,家事,少年等の事件)及び弁護士として関与すべき専門分野(消費者問題,サラ金・クレジット問題,民事介入暴カ,.交通事故,子どもの人権,高齢者・障害者問題,犯罪被害者支援などのほとんどの弁護士会で対応可能な分野)や弁護士会活動,弁護士倫理等に関する修習については,登録制にしておき,適する時期,事件が判明したとき, 弁護士会が司法修習生に担当弁護士を割り当てるという方法が考えられます。 その場合には,他の個別修習プログラムとの競合等の問題も生じることから,ホー ムグラウンドでの修習の時期に割り当てる等の工夫が必要です。
Q29 全国プログラムの提示手続はどうなるの力、
A 司法研修所が全国プログラム提供者と配属庁会の仲介をします。概要は,「選択型実務修習イメージ」(別紙I)のとおりです。
   なお,応募に際し申込書と共に司法修習生から各配属庁会の指導連絡委員会に提出された関係資料は,同委員会から全国プログラム提供者に直接送付します。
   提示は,第1クールの分野別実務修習を実施している配属庁会から個別修習プログラムと併せて司法修習生に配布する方法で行います。
Q30 全国プログラムが全体を通じてーつのプログラムしか応募できないのはなぜか。
A 全国プログラムは,全国プログラム提供者の都合で特定の期間における参加人員を限ったものにならざるを得ません。したがって,多くの司法修習生に参加の機会を与えるため,一つのプログラムしか応募できないものとしています。
Q31 全国プログラムについての司法修習生からの間い合わせについてはどこが対応するのか。
A 司法研修所事務局企画課企画第ニ係が窓口として対応します。
Q32 個別修習プログラムは,全国プログラムと同時に提示しなければならないか。
A 同時に提示することにより,司法修習生が,各プログラムの選択について,全体の期間を通じてのスケジュールを立てやすくなると考えていますので提供は同時にしてください。
Q33 個別修習プログラムの提示手続はどうなるのか。
A 提示手続は「選択型実務修習イメージ」(別紙1)のとおりです。
   なお,具体的な実施要領等の参考書式を示しますので,参考にしてください(参考書線1-i以下参照。)。
Q34 自己開拓プログラムの修習先から承諾を得るまでの手続はどうなるか。
A 自己開拓プログラムを希望する司法修習生は,修習先に,選択型実務修習及び自己開拓プログラムの趣旨を伝えた上,承諾書(参考書式集2-2参照)を得ます。 承諾書は,自己開拓プログラムの修習先での修習申出書に添付して,各配属庁会の指導連絡委員会に提出します。
   承諾書の内容は,自己開拓プログラムの修習先の代表者による,司法修習生が選択型実務修習を修習先で実施することについての承諾であり,記名・押印を求めることが相当です。

第5 応募
Q35 申込書の提出(応募の窓ロ)については,裁判所,検察庁,弁護士会それぞれに行うのか。
A 申込書の宛先は指導連絡委員会となりますが,具体的な申込書の提出については, 提出時点で各司法修習生が修習している各配属庁会の担当部署が窓口となります。 なお,申込書は各配属庁会がそれぞれとりまとめて相互に送付することになりますので,あらかじめ必要部数を提出させることでもよいと思われます。
Q36 全国プログラムの応募が,個別修習プログラムの応募に先立って実施されるのはなぜか。
A 選択型実務修習のプログラムは,分野別実務修習における成果の深化と補完を図ったり,分野別実務修習では体験できない専門的領域を修習するものが基本ですが,全国プログラムは,基本的に後者の目的を達成するために提供されるものです。 個別修習プログラムの多くは前者を目的としている性質上,分野別実務修習をおおむね経験した後でないと主体的な選択が困難であるのに対し,全国プログラムの選択については,そのような時期的な考慮をする必要性が低いことから個別修習プログラムに先立って,応募することとしています。また,全国プログラムは,受入可能人員に比べて応募数が多くなることも予想され,受け入れられなかった司法修習生が,その期間の個別修習プログラムを応募することにより,なるぺく多く選択ができるようにする必要があるとの理由もあります。
Q37 個別修習プログラムの募集に当たっては,必要があるときは複数のプログラムについて順位をつけて募集させることができるとしたのはなぜか。
A 希望をなるべく複数募ることにより,応募が集中して希望するプログラムへの受入れが認められず,ホームグラウンドでの弁護士事務所の修習しかできない司法修習生が生ずるのを,可能な限り防止し,司法修習生が主体的に修習内容を選択,設計できるようにするという選択型実務修習の在り方に資するためです。また,定員に満たないプログラムについて,追加募集することは事務処理にかけられる期間の点で不便が大きいことから(Q41を参照),それを避けるため,あらかじめ,司法修習生に,複数のプログラムに希望順位をつけて応募させる取り扱いができるものとしたものです。
Q38 個別修習プログラムは第4クールに応募することを原則とするのはなぜカ、
A 個別修習プログラムは,分野別実務修習における成果の深化と補完を図ったり, 分野別実務修習の課程では体験できない領域を修習することを目的としており,分野別実務修習を一通り経験した後でないとー般に選択が困難な面があると考えられるからです。
Q39 「応募の開始を前倒し(例えば,第3クールの前半終了時等)」することができるものとしたのはなぜか。
A 配属される司法修習生の人数や,プログラムの数などに鑑みて,第4クールに入ってから応募を受け付けていては事務処理が間に合わないと予想される場合など,その実施に支障を来すことが明らかな場合には,応募の開始を前倒しする工夫も必要と考えられるからです。
Q40 修習対象者の決定に当たり,修習希望者が定員を超えた場合の決定方法として 「抽選その他の公平な方法により」とあるが,具体的にはどのようなものカ、
A 抽選のほか,分野別実務修習の課程では体験できない領域における実務修習をする個別修習プログラムについては,当該分野についての基礎知臓等を有しているか否かを条件とすること(例えば,大学や法科大学院で一定の単位を修得していること,司法試験の選択科目を選択したことなど)が考えられます。
   また,分野別実務修習の深化を目的とする個別修習プログラムについては,分野別実務修習の成果や達成度などを考慮することも考えられます。その他,分野別実務修習では適当な事件の係属がなかったために経験できなかった修習がある場合 (例えば,他の班では保全事件の体験ができたが,別の班では体験できなかった場合など)に,優先的に修習させることもあるかと思います。
Q41 個別修習プログラムの追加募集を行う際の留意事項はあるか。
A プログラムの確定・実施までの期間が短いため,追加募集を行う場合もできる限り電話で通知をするなどの簡易な方法で迅速に実施するようにしてください。
   なお,複数のプログラムにつき順位をつけて応募させる運用を活用(Q37を参照。)することにより,追加募集を行わないことでも構いません。
Q42 修習計画書には何を記載させるか。
A 修習の目的のほか,選択型実務修習の全期間について,ホームグラウンドでの修習を含む修習プログラム,修習期間及び修習先を記載します。
Q43 修習計画書の「不相当な点」を判断するポイントは何か。
A 選択型実務修習の制度趣旨及びガイドラインを逸脱したものでない限り,司法修習生が作成した修習計画の内容を尊重することになります。
   判断するポイントとして,具体的には,配属修習地外の場所での修習期間が3週間を超えていないか,ホームグラウンドにおける弁護修習が最低1週間継続して計画されているか,2箇月間すべてをホームグラウンドで修習することに合理的な理由があるか等を確認することになります。
Q44 「不相当な点」があるとして是正を必要とする場合に,司法修習生が是正しない場合にはどうなるのか。
A 不相当な点の内容が全体に占める割合等にもよりますが,選択型実務修習の趣旨に適った修習をしなかったこととなります。

第6 修習成績の評価
Q45 司法修習生が修習の成果等を記載したレポートを提出してから弁護士会会長が修習の成果を評価するまでどのような手続になるのか。
A 「選択型実務修習結果報告の流れ」(別紙2)のとおりです。
Q46 修習の成果等を記載したレポートはどのようなものか。
A 修習のレポートは修習プログラムごとに作成することになりますが,各修習内容の成果及び感想を簡潔に記載し,修習先のプログラム指導担当責任者が記名・検印する程度のものを考えています(参考書式集3一1参照)。
47 個別修習先からの修習実績についてのコメントはどのようなものか。
A Q46のレポートとは別に,司法修習生が持参する選択型実務修習結果意見書(参考書式集1-7参照。)にコメントを記載してもらい,指導担当弁護士を介して弁護士会に直接送付してもらいます。
Q48 指導担当弁護士は,修習の成果について,弁護士会にどのような報告をすればよいか。
A 指導担当弁護士は,司法修習生から提出されたレポート,修習先のプログラム指導担当責任者からのコメントが記載された選択型実務修習結果意見書及びホームグラウンドでの修習全般を通じて意見を付し,弁護士会会長宛に送付します。
Q49 弁護士会会長は,司法研修所に対し,どのような報告をすればよいか。
A 弁護士会会長は,レボート,修習先及び指導担当者のコメントに基づいて,修習の成果を判断することになります‘司法研修所へは,司法研修所におけるクラスごとにその合否のほか欠席日数を報告します。また,特記すべき事項があればその旨付記します(別紙3参照)。
   なお,選択型実務修習結果の報告の通知に関する文書については,司法研修所長より,各弁護士会会長にします。
Q50 修習の成果の評価に関し,正当な理由のある欠席によりその間のプログラムを履修しなかった場合には,どのように評価するのか。
A 分野別実務修習,司法研修所における集合修習を含んだ全修習期間のうち病気その他の正当な理由によって修習しなかった45日以内の期間はこれを修習した期間とみなす(司法修習生に関する規則6条)ことになりますから,原則として計画が履修されたものとして,評価して差し支えありません。
   ただし,選択型実務修習期間中,修習を要する日の2分の1を超える欠席をした場合には,原則としてその評価は不可と取り扱う(司法修習生の規律等について第5の10)ことになります。

第7 その他
Q51 配属修習地外の修習地における修習(全国プログラム)をする場合,旅費,宿泊費等は支給されるか。
   自己開拓プログラムの修習先についてはどうか。
※未定
第8 自己開拓プログラムにおいて弁護士事務所を修習先とすることの可否について(通知)
   「自己開拓プログラムにおいて弁護士事務所を修習先とすることの可否について」(平成19年6月22日付の司法研修所長通知)には,以下の記載があります。
Q19 自己開拓プログラムの修習先として,弁護士事務所は認められるか。
A 分野別実務修習における司法修習生の弁護士事務所への配属は,制度上,弁護士会及び司法修習生指導連絡委員会(Q20参照)の責任の下に決定・運営されることになっており,また,選択型実務修習中は,分野別実務修習で配属された弁護士事務所をホームグラウンドとするとされており,設問のようなことを認めることは,当該弁護士事務所と司法修習生との合意により,修習先としての弁護士事務所が定まることを認めることになることから,上記のような制度上の仕組みやホームグラウンド事務所の趣旨に抵触し,原則として認められません。
   しかし,個別修習プログラム及び全国プログラムでは提供されていない領域や分野について,ホームグラウンドの弁護士事務所では十分な修習を行うことが困難であり,司法修習生が自ら開拓してきた弁護士事務所でその領域や分野についての修習をすることが可能でその意義があると明らかに認められる場合には,司法修習生指導連絡委員会による厳格な審査を経るなどした上で,これを例外的に許容する余地もあるものと思われます。日本司法支援センター(法テラス)の事務所及び公設事務所であれば,このようなものとして異論がないものと思われ,自己開拓プログラムの修習先として認めることは差し支えないと考えられます。
   ただし,この場合であっても,司法修習生が就職を予定している弁護士事務所を修習先とすることはできません。
(注)実施時期については,平成19年度11月期採用(新第61期)司法修習生からとします。

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