弁護士職務基本規程

○平成17年4月1日施行の,弁護士職務基本規程(平成16年11月10日会規第70号)の条文は以下のとおりです。

第一章   基本倫理(第一条ー第八条)
第二章   一般規律(第九条ー第十九条)
第三章   依頼者との関係における規律
第一節   通則(第二十条ー第二十六条)
第二節   職務を行い得ない事件の規律(第二十七条・第二十八条)
第三節   事件の受任時における規律(第二十九条ー第三十四条)
第四節   事件の処理における規律(第三十五条ー第四十三条)
第五節   事件の終了時における規律(第四十四条・第四十五条)
第四章   刑事弁護における規律(第四十六条―第四十九条)
第五章   組織内弁護士における規律(第五十条・第五十一条)
第六章   事件の相手方との関係における規律(第五十二条ー第五十四条)
第七章   共同事務所における規律(第五十五条―第六十条)
第八章   弁護士法人における規律(第六十一条―第六十九条)
第九章   他の弁護士との関係における規律(第七十条ー第七十三条)
第十章   裁判の関係における規律(第七十四条―第七十七条)
第十一章   弁護士会との関係における規律(第七十八条・第七十九条)
第十二章   官公署との関係における規律(第八十条・第八十一条)
第十三章   解釈適用指針(第八十二条)

弁護士は、基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命とする。
その使命達成のために、弁護士には職務の自由と独立が要請され、高度の自治が保障さている。
弁護士は、その使命を自覚し、自らの行動を規律する社会的責任を負う。
よって、ここに弁護士の職務に関する倫理と行為規範を明らかにするため、弁護士職務基本規程を制定する。

 第一章  基本倫理 
 (使命の自覚)
第一条 弁護士は、その使命が基本的人権の擁護と社会正義の実現にあることを自覚し、その使命の達成に努める。
(自由と独立)
第二条 弁護士は、職務の自由と独立を重んじる。
 (弁護士自治)
第三条 弁護士は、弁護士自治の意義を自覚し、その維持発展に努める。
 (司法独立の擁護)
第四条 弁護士は司法の独立を擁護し司法制度の健全な発展に寄与するように努める
(信義誠実)
第五条 弁護士は、真実を尊重し、信義に従い、誠実かつ公正に職務を行うものとする。
 (名誉と信用)
第六条 弁護士は、名誉を重んじ、信用を維持するとともに、廉潔を保持し、常に品位を高めるように努める。
 (研鑽)
第七条 弁護士は、教養を深め、法令及び法律事務に精通するため、研鑽に努める。
 (公益活動の実践)
第八条 弁護士は、その使命にふさわしい公益活動に参加し、実践するように努める。
 第二章   一般規律
 (広告及び宣伝)
第九条 弁護士は、広告又は宣伝をするときは、虚偽又は誤導にわたる情報を提供してはならない。
2 弁護士は、品位を損なう広告又は宣伝をしてはならない。
 (依頼の勧誘等)
第十条 弁護士は、不当な目的のため、又は品位を損なう方法により、事件の依頼を勧誘し、又は事件を誘発してはならない。
 (非弁護士との提携)
第十一条 弁護士は、弁護士法第七十二条から第七十四条までの規定に違反する者又はこれらの規定に違反すると疑うに足りる 相当な理由のある者から依頼者の紹介を受け、これらの者を利用し、又はこれらの者に自己の名義を利用させてはならない。
 (報酬分配の制限)
第十二条 弁護士は、その職務に関する報酬を弁護士又は弁護士法人でない者との間で分配してはならない。ただし、 法令又は本会若しくは所属弁護士会の定める会則に別段の定めがある場合その他正当な理由がある場合は、この限りでない。
 (依頼者紹介の対価)
第十三条 弁護士は、依頼者の紹介を受けたことに対する謝礼その他の対価を支払ってはならない。
2 弁護士は、依頼者の紹介をしたことに対する謝礼その他の対価を受け取ってはならない。
 (違法行為の助長)
第十四条 弁護士は、詐欺的取引、暴力その他違法若しくは不正な行為を助長し、又はこれらの行為を利用してはならない。
 (品位を損なう事業への参加)
第十五条 弁護士は、公序良俗に反する事業その他品位を損なう事業を営み、若しくはこれに加わり、又はこれらの事業に 自己の名義を利用させてはならない。
 (営利業務従事における品位保持)
第十六条 弁護士は、自ら営利を目的とする業務を営むとき、又は営利を目的とする業務を営む者の取締役、執行役その他 業務を執行する役員若しくは使用人となったときは、営利を求めることにとらわれて、品位を損なう行為をしてはならない。
 (係争目的物の譲受け)
第十七条 弁護士は、係争の目的物を譲り受けてはならない。
 (事件記録の保管等)
第十八条 弁護士は、事件記録を保管又は廃棄するに際しては、秘密及びプライバ シーに関する情報が漏れないように注意しなければならない。
 (事務職員等の指導監督)
第十九条 弁護士は、事務職員、司法修習生その他の自らの職務に関与させた者が、その者の業務に関し違法若しくは不当な 行為に及び、又はその法律事務所の業務に関して知り得た秘密を漏らし、若しくは利用することのないように指導及び監督を しなければならない。
第三章   依頼者との関係における規律
第一節   通則
 (依頼者との関係における自由と独立)
第二十条 弁護士は、事件の受任及び処理に当たり、自由かつ独立の立場を保持するように努める。
 (正当な利益の実現)
第二十一条 弁護士は、良心に従い、依頼者の権利及び正当な利益を実現するように 努める。
 (依頼者の意思の尊重)
第二十二条 弁護士は、委任の趣旨に関する依頼者の意思を尊重して職務を行うも のとする。
2 弁護士は、依頼者が疾病その他の事情のためその意思を十分に表明できないときは、適切な方法を講じて依頼者の意思の 確認に努める。
 (秘密の保持)
第二十三条 弁護士は、正当な理由なく、依頼者について職務上知り得た秘密を他に漏らし、又は利用してはならない。
 (弁護士報酬)
第二十四条 弁護士は経済的利益事案の難易時間及び労力その他の事情に照らして 適正かつ妥当な弁護士報酬を提示しなければならない。
 (依頼者との金銭貸借等)
第二十五条 弁護士は、特別の事情がない限り、依頼者と金銭の貸借をし、又は自己の債務について依頼者に保証を依頼し、 若しくは依頼者の債務について保証をしてはならない。
 (依頼者との紛議)
第二十六条 弁護士は、依頼者との信頼関係を保持し紛議が生じないように努め、紛議が生じたときは、所属弁護士会の 紛議調停で解決するように努める。
 第二節   職務を行い得ない事件の規律
 (職務を行い得ない事件)
第二十七条 弁護士は、次の各号のいずれかに該当する事件については、その職務を行ってはならない。ただし、第三号に 掲げる事件については、受任している事件の依頼者が同意した場合は、この限りでない。
一   相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件
二   相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるもの
三   受任している事件の相手方からの依頼による他の事件
四   公務員として職務上取り扱った事件
五   仲裁、調停、和解斡旋その他の裁判外紛争解決手続機関の手続実施者として取り扱った事件
 (同前)
第二十八条 弁護士は、前条に規定するもののほか、次の各号のいずれかに該当する事件については、その職務を行っては ならない。ただし、第一号及び第四号に掲げる事件についてその依頼者が同意した場合、第二号に掲げる事件についてその 依頼者及び相手方が同意した場合並びに第三号に掲げる事件についてその依頼者及び他の依頼者のいずれもが同意した場合は、この限りでない。
一   相手方が配偶者、直系血族、兄弟姉妹又は同居の親族である事件
二   受任している他の事件の依頼者又は継続的な法律事務の提供を約している者を相手方とする事件
三   依頼者の利益と他の依頼者の利益が相反する事件
四   依頼者の利益と自己の経済的利益が相反する事件
第三節   事件の受任時における規律
 (受任の際の説明等)
第二十九条 弁護士は、事件を受任するに当たり、依頼者から得た情報に基づき、事 件の見通し、処理の方法並びに弁護士報酬及び費用について、適切な説明をしなけ ればならない。
2 弁護士は、事件について、依頼者に有利な結果となることを請け合い、又は保証してはならない。
3 弁護士は、依頼者の期待する結果が得られる見込みがないにもかかわらず、その見込みがあるように装って事件を受任 してはならない。
 (委任契約書の作成)
第三十条 弁護士は、事件を受任するに当たり、弁護士報酬に関する事項を含む委任契約書を作成しなければならない。ただし、委任契約書を作成することに困難な事由があるときは、その事由が止んだ後、これを作成する。
 2 前項の規定にかかわらず、受任する事件が、法律相談、簡易な書面の作成又は顧問契約その他継続的な契約に基づくもの であるときその他合理的な理由があるときは、委任契約書の作成を要しない。
 (不当な事件の受任)
第三十一条 弁護士は、依頼の目的又は事件処理の方法が明らかに不当な事件を受任してはならない。
 (不利益事項の説明)
第三十二条 弁護士は、同一の事件について複数の依頼者があってその相互間に利害の対立が生じるおそれがあるときは、 事件を受任するに当たり、依頼者それぞれに対し、辞任の可能性その他の不利益を及ぼすおそれのあることを説明しなければ ならない。
 (法律扶助制度等の説明)
第三十三条 弁護士は、依頼者に対し、事案に応じ、法律扶助制度、訴訟救助制度 その他の資力の乏しい者の権利保護のための制度を説明し、裁判を受ける権利が 保障されるように努める。
 (受任の諾否の通知)
第三十四条 弁護士は、事件の依頼があったときは、速やかに、その諾否を依頼者に通知しなければならない。
第四節   事件の処理における規律
 (事件の処理)
 第三十五条 弁護士は、事件を受任したときは、速やかに着手し、遅滞なく処理しなければならない。
 (事件処理の報告及び協議)
第三十六条 弁護士は、必要に応じ、依頼者に対して、事件の経過及び事件の帰趨に影響を及ぼす事項を報告し、依頼者と 協議しながら事件の処理を進めなければならない。
 (法令等の調査)
第三十七条 弁護士は、事件の処理に当たり、必要な法令の調査を怠ってはならない。
2 弁護士は事件の処理に当たり必要かつ可能な事実関係の調査を行うように努める
(預り金の保管)
第三十八条 弁護士は、事件に関して依頼者、相手方その他利害関係人から金員を 預かったときは、自己の金員と区別し、預り金であることを明確にする方法で保 管し、その状況を記録しなければならない。
 (預り品の保管)
第三十九条 弁護士は、事件に関して依頼者、相手方その他利害関係人から書類その他の物品を預かったときは、善良な管理者 の注意をもって保管しなければならない。
 (他の弁護士の参加)
第四十条 弁護士は、受任している事件について、依頼者が他の弁護士又は弁護士法人に依頼をしようとするときは、正当な理由なく、 これを妨げてはならない。
 (受任弁護士間の意見不一致)
第四十一条 弁護士は、同一の事件を受任している他の弁護士又は弁護士法人との間に事件の処理について意見が一致せず、 これにより、依頼者に不利益を及ぼすおそれがあるときは、依頼者に対し、その事情を説明しなければならない。
 (受任後の利害対立)
第四十二条 弁護士は、複数の依頼者があって、その相互間に利害の対立が生じるおそれのある事件を受任した後、 依頼者相互間に現実に利害の対立が生じたときは、依頼者それぞれに対し、速やかに、その事情を告げて、辞任その他の事案に応じた適切な措置をとらなければならない。
 (信頼関係の喪失)
第四十三条 弁護士は受任した事件について依頼者との間に信頼関係が失われ かつ、その回復が困難なときは、その旨を説明し、辞任その他の事案に応じた適 切な措置をとらなければならない。
第五節   事件の終了時における規律
 (処理結果の説明)
第四十四条 弁護士は委任の終了に当たり事件処理の状況又はその結果に関し 必要に応じ法的助言を付して、依頼者に説明しなければならない。
 (預り金等の返還)
第四十五条 弁護士は、委任の終了に当たり、委任契約に従い、金銭を清算したうえ、預り金及び預り品を遅滞なく返還しなければならない。
第四章 刑事弁護における規律
 (刑事弁護の心構え)
第四十六条 弁護士は、被疑者及び被告人の防御権が保障されていることにかんがみ、その権利及び利益を擁護するため、最善の弁護活動に努める。
 (接見の確保と身体拘束からの解放)
第四十七条 弁護士は、身体の拘束を受けている被疑者及び被告人について、必要な接見の機会の確保及び身体拘束からの解放に努める。
 (防御権の説明等)
第四十八条 弁護士は、被疑者及び被告人に対し、黙秘権その他の防御権について適切な説明及び助言を行い、防御権及び弁護権に対する違法又は不当な制限に対し、 必要な対抗措置をとるように努める。
 (国選弁護における対価受領等)
第四十九条 弁護士は、国選弁護人に選任された事件について、名目のいかんを問わず、被告人その他の関係者から報酬その他の対価を受領してはならない。
2 弁護士は、前項の事件について、被告人その他の関係者に対し、その事件の私選弁護人に選任するように働きかけてはならない。 ただし、本会又は所属弁護士会の定める会則に別段の定めがある場合は、この限りでない。
第五章 組織内弁護士における規律
 (自由と独立)
第五十条 官公署又は公私の団体(弁護士法人を除く。以下これらを合わせて「組織」という)において職員若しくは使用人となり、 又は取締役、理事その他の役員となっている弁護士(以下「組織内弁護士」という)は、弁護士の使命及び弁護士の本質である自由と 独立を自覚し、良心に従って職務を行うように努める。
 (違法行為に対する措置)
第五十一条 組織内弁護士は、その担当する職務に関し、その組織に属する者が業務上法令に違反する行為を行い、又は行おうとしている ことを知ったときは、 その者、自らが所属する部署の長又はその組織の長、取締役会若しくは理事会その他の上級機関に対する説明又は 勧告その他のその組織内における適切な措置をとらなければならない。
第六章 事件の相手方との関係における規律
 (相手方本人との直接交渉)
第五十二条 弁護士は、相手方に法令上の資格を有する代理人が選任されたときは、正当な理由なく、その代理人の承諾を得ないで直接 相手方と交渉してはならない。
 (相手方からの利益の供与)
第五十三条 弁護士は、受任している事件に関し、相手方から利益の供与若しくは供応を受け、又はこれを要求し、若しくは約束をしてはならない。
 (相手方に対する利益の供与)
第五十四条 弁護士は、受任している事件に関し、相手方に対し、利益の供与若しくは供応をし、又は申込みをしてはならない。
第七章   共同事務所における規律
 (遵守のための措置)
第五十五条 複数の弁護士が法律事務所(弁護士法人の法律事務所である場合を除く)を共にする場合(以下この法律事務所を「共同 事務所」という)において、その共同事務所に所属する弁護士(以下「所属弁護士」という)を監督する権限のある弁護士は、所属 弁護士がこの規程を遵守するための必要な措置をとるように努める。
 (秘密の保持)
第五十六条 所属弁護士は、他の所属弁護士の依頼者について執務上知り得た秘密を正当な理由なく他に漏らし、又は利用してはならない。 その共同事務所の所属弁護士でなくなった後も、同様とする。
 (職務を行い得ない事件)
第五十七条 所属弁護士は、他の所属弁護士(所属弁護士であった場合を含む)が、第二十七条又は第二十八条の規定により職務を行い 得ない事件については、職務を行ってはならない。ただし、職務の公正を保ち得る事由があるときは、この限りでない。
 (同前ー受任後)
第五十八条 所属弁護士は、事件を受任した後に前条に該当する事由があることを知ったときは、 速やかに、依頼者にその事情を告げて、辞任その他の事案に応じた適切な措置をとらなければならない。
 (事件情報の記録等)
第五十九条 所属弁護士は、職務を行い得ない事件の受任を防止するため、他の所属弁護士と共同して、取扱い事件の依頼者、相手方及 び事件名の記録その他の措置をとるように努める。
 (準用)
第六十条 この章の規定は、弁護士が外国法事務弁護士と事務所を共にする場合に準用する。この場合において、第五十五条中「複数の 弁護士が」とあるのは「弁護士及び外国法事務弁護士が」と、「共同事務所に所属する弁護士(以下「所属弁護士」という。)」とある のは「共同事務所に所属する外国法事務弁護士(以下「所属外国法事務弁護士)という。)」と、「所属弁護士が」とあるのは「所属 外国法事務弁護士が」と、第五十六条から第五十九条までの規定中「他の所属弁護士」とあるのは「所属外国法事務弁護士」と、 第五十七条中「第二十七条又は第二十八条」とあるのは「外国特別会員基本規程第三十条の二において準用する第二十七条又は第二十八条」と 読み替えるものとする。
 第八章   弁護士法人における規律
 (遵守のための措置)
第六十一条 弁護士法人の社員である弁護士は、その弁護士法人の社員又は使用人である弁護士(以下「社員等」という)及び使用人で ある外国法事務弁護士がこの規程を遵守するための必要な措置をとるように努める。
 (秘密の保持)
第六十二条 社員等は、その弁護士法人、他の社員等又は使用人である外国法事務弁護士の依頼者について執務上知り得た秘密を正当な 理由なく他に漏らし、又は利用してはならない。社員等でなくなった後も、同様とする。
 (職務を行い得ない事件)
第六十三条 社員等(第一号及び第二号の場合においては社員等であった者を含む)は、次に掲げる事件については、職務を行っては ならない。ただし、第四号に掲げる事件については、その弁護士法人が受任している事件の依頼者の同意がある場合は、この限りでない。
一 社員等であった期間内に、その弁護士法人が相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件であって、自らこれに関与したもの
二 社員等であった期間内に、その弁護士法人が相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるものであって、自らこれに関与したもの
三 その弁護士法人が相手方から受任している事件
四 その弁護士法人が受任している事件(当該社員等が自ら関与しているものに限る)の相手方からの依頼による他の事件
 (他の社員等との関係で職務を行い得ない事件)
第六十四条 社員等は、他の社員等が第二十七条、第二十八条又は第六十三条第一号若しくは第二号のいずれかの規定により職務を行い得ない事件については、職務を行ってはならない。ただし、職務の公正を保ち得る事由が あるときは、この限りでない。
2   社員等は、使用人である外国法事務弁護士が外国特別会員基本規程第三十条の二において準用する第二十七条、第二十八条又は第六十三条第一号若しくは 第二号のいずれかの規定により職務を行い得ない事件については、職務を行ってはならない。 ただし、職務の公正を保ち得る事由があるときは、この限りでない。
 (業務を行い得ない事件)
第六十五条 弁護士法人は、次の各号のいずれかに該当する事件については、その業務を行ってはならない。ただし、第三号に規定する事件については受任している事件の依頼者の同意がある場合及び第五号に規定する事件についてはその職務を行い得ない社員がその 弁護士法人の社員の総数の半数未満であり、かつ、その弁護士法人に業務の公正を保ち得る事由がある場合は、この限りでない。
一   相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件
二   相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるもの
三   受任している事件の相手方からの依頼による他の事件
四   社員等又は使用人である外国法事務弁護士が相手方から受任している事件五 社員が第二十七条、第二十八条又は第六十三条第一号若しくは第二号のいずれかの規定により職務を行い得ない事件
 (同前)
第六十六条 弁護士法人は、前条に規定するもののほか、次の各号のいずれかに該当する事件については、その業務を行ってはならない。 ただし、第一号に掲げる事件についてその依頼者及び相手方が同意した場合、第二号に掲げる事件についてその依頼者及び他の依頼者のいずれもが同意した場合並びに第三号に掲げる事件についてその依頼者が同意した場合は、この限りでない。
一   受任している他の事件の依頼者又は継続的な法律事務の提供を約している者を相手方とする事件
二   依頼者の利益と他の依頼者の利益が相反する事件
三   依頼者の利益とその弁護士法人の経済的利益が相反する事件
 (同前ー受任後)
第六十七条 社員等は、事件を受任した後に第六十三条第三号の規定に該当する事由があることを知ったときは、速やかに、依頼者にその事情を告げ、辞任その他の事案に応じた適切な措置をとらなければならない。
2 弁護士法人は、事件を受任した後に第六十五条第四号又は第五号の規定に該当する事由があることを知ったときは、速やかに、依頼者にその事情を告げ、辞任その他の事案に応じた適切な措置をとらなければならない。
 (事件情報の記録等)
第六十八条 弁護士法人は、その業務が制限されている事件を受任すること及びその社員等若しくは使用人である外国法事務弁護士が 職務を行い得ない事件を受任することを防止するため、その弁護士法人、社員等及び使用人である外国法事務弁護士の取扱い事件の 依頼者、相手方及び事件名の記録その他の措置をとるように努める。
 (準用)
第六十九条 第一章から第三章まで(第十六条、第十九条、第二十三条及び第三章中第二節を除く)第六章及び第九章から第十二章までの規定は弁護士法人に準用する。
第九章   他の弁護士との関係における規律
 (名誉の尊重)
第七十条 弁護士は他の弁護士、弁護士法人及び外国法事務弁護士(以下弁護士等という)との関係において、相互に名誉と信義を重んじる。
 (弁護士に対する不利益行為)
第七十一条 弁護士は、信義に反して他の弁護士等を不利益に陥れてはならない。
 (他の事件への不当介入)
第七十二条 弁護士は、他の弁護士等が受任している事件に不当に介入してはならない。
 (弁護士間の紛議)
第七十三条 弁護士は、他の弁護士等との間の紛議については、協議又は弁護士会の紛議調停による円満な解決に努める。
第十章   裁判の関係における規律
 (裁判の公正と適正手続)
第七十四条 弁護士は、裁判の公正及び適正手続の実現に努める。
 (偽証のそそのかし)
第七十五条 弁護士は、偽証若しくは虚偽の陳述をそそのかし、又は虚偽と知りながらその証拠を提出してはならない。
 (裁判手続の遅延)
第七十六条 弁護士は、怠慢により又は不当な目的のため、裁判手続を遅延させてはならない。
 (裁判官等との私的関係の不当利用)
第七十七条 弁護士は、その職務を行うに当たり、裁判官、検察官その他裁判手続に関わる公職にある者との縁故その他の私的関係があることを不当に利用してはならない。
第十一章 弁護士会との関係における規律
 (弁護士法等の遵守)
第七十八条 弁護士は、弁護士法並びに本会及び所属弁護士会の会則を遵守しなければならない。
 (委嘱事項の不当拒絶)
第七十九条 弁護士は、正当な理由なく、会則の定めるところにより、本会、所属弁護士会及び所属弁護士会が弁護士法 第四十四条の規定により設けた弁護士会連合会から委嘱された事項を行うことを拒絶してはならない。
第十二章 官公署との関係における規律
 (委嘱事項の不当拒絶)
第八十条 弁護士は、正当な理由なく、法令により官公署から委嘱された事項を行うことを拒絶してはならない。
 (受託の制限)
第八十一条 弁護士は、法令により官公署から委嘱された事項について、職務の公正を保ち得ない事由があるときは、 その委嘱を受けてはならない。
第十三章 解釈適用指針
 (解釈適用指針)
第八十二条 この規程は、弁護士の職務の多様性と個別性にかんがみ、その自由と独立を不当に侵すことのないよう、 実質的に解釈し適用しなければならない。第五条の解釈適用に当たって、刑事弁護においては、被疑者及び被告人の 防御権並びに弁護人の弁護権を侵害することのないように留意しなければならない。
2 第一章並びに第二十条から第二十二条まで、第二十六条、第三十三条、第三十七条第二項、第四十六条から 第四十八条まで、第五十条、第五十五条、第五十九条、第六十一条、第六十八条、第七十条、第七十三条及び 第七十四条の規定は、弁護士の職務の行動指針又は努力目標を定めたものとして解釈し適用しなければならない。
 附則
この規程は、平成17年4月1日から施行する。

*1 制定時の質疑応答が,日弁連HPの「臨時総会(2004年11月10日)議事概要」に載っています。
*2 日弁連弁護士倫理委員会が作成した解説「弁護士職務基本規程」第3版(2017年12月発行)は,日弁連審査部審査第二課で販売されています(日弁連HPの「解説「弁護士職務基本規程」第3版」参照)。

平成13年2月当時の,弁護士任官に対する最高裁判所の考え方

裁判官制度の改革について平成13年2月19日開催の第48回司法制度改革審議会配布資料)には以下の記載があります。

(1)弁護士任官の推進
   裁判官に多様な人材を確保するためには,従来から行われている弁護士の任官を,今後さらに推進していくことが,最も現実的であり,意義のある方策でもある。より多くの優れた弁護士が裁判官を希望するようになるためには,弁護士事務所の共同化・大規模化等,弁護士側の態勢の整備が重要であるが,裁判所としては,次のような諸方策を検討したい。
①   任官者の経験,希望に応じて,特定の専門的分野,例えば倒産事件,知的財産権事件,家庭事件等の特化した領域の裁判事務を担当する形態での任官を推進する。こうした事件に経験や関心が深い弁護士にとって,任官することの魅力や任官し易さが増すのではないかと思われる。また,これにより,裁判官の専門化にも資することになろう。
②   弁護士任官者の配置については,これまでは,例えば,最初は比較的入りやすいと考えられる保全事件などを担当しながら,通常部で陪席を務めるといった形で,裁判官の仕事や生活への移行の円滑化を図ってきたが,弁護士任官をさらに組織的に進めるという観点から,弁護士から任官した後相当年数の経験を経た裁判官を部総括とする部を設け,弁護士任官者をまずその部に配置するなど,移行を円滑化できるための方策を採用することが考えられる。
③   弁護士任官者に対する研修は,数年前から司法研修所において実施しているが,弁護士任官者の意見を聞き,さらにこれを充実していきたい。
なお,任地,報酬等の任官条件については,現在の弁護士任官要領においても,弁護士経験15年以上の者については,その希望により居住地またはその周辺の裁判所を任地とすることになっており,報酬についても同期の裁判官に準ずることとされているので,これ以上の優遇は難しい。
(注)英米においては充実した年金制度が裁判官任官の魅力の一つであるとされているようであるが,現在の国家公務員の退職共済年金は掛金制度であるから,在任が短期間の場合の適用には困難な問題があろう。退職手当も,永年勤続に対する報償的性格が強いとされているので,同様の問題がある。

弁護士任官等に関する協議の取りまとめ(平成13年12月7日付)

平成13年12月7日付の「弁護士任官等に関する協議の取りまとめ」は以下のとおりです。

   最高裁判所と日本弁護士連合会とは,裁判官の給源の多様化・多元化を図り,21世紀の我が国社会における司法を担う質の高い裁判官を安定的に確保するため,弁護士からの裁判官任官を大幅に拡大することが極めて重要であるとの基本認識の下に,任官することの魅力と任官しやすさを増し,弁護士任官制度を実効あらしめるための具体的方策について,本年4月から,おおむね月2回のペースで協議を重ねた結果,当面講ずべき措置について,以下のとおり協議が整った。

1 日本弁護士連合会の任官推薦基準及び推薦手続
   日本弁護士連合会は,別紙1「任官推薦基準及び推薦手続」を策定するとともに,同記載の「推薦基準」に基づき,同記載の「推薦手続」を経ることを通じて,司法制度改革審議会が示したような多様で豊かな知識・経験と人間性を備えた裁判官となり得る資質,能力を有する弁護士が,できる限り多く裁判官候補者として推薦されるよう努めるものとし,最高裁判所はこれを了承する。
2 最高裁判所の採用手続
   最高裁判所は,日本弁護士連合会から上記手続を経て任官希望者の申込書類が提出された場合には,日本弁護士連合会を通じて提出された資料,実際の訴訟活動等を通じて収集された任官希望者の法律実務家としての資質・能力等裁判官としての適格性に関する資料及びその他の資料を判断材料として,任官希望者の採否について,能力,識見,人柄等を考慮し,総合的に見て裁判官としてふさわしいか否かという観点から検討するものとし,日本弁護士連合会はこれを了承する。
   なお,不採用の場合には,本人から申し出があれば,書面により,その理由を本人に対し開示するものとする。
3 日本弁護士連合会が行う弁護士任官推進のための環境整備方策
   日本弁護士連合会は,弁護士が裁判官に任官しやすくするための環境をより一層整備するとの観点から,以下の方策を推進する。
(1)各弁護士会又は弁護士会連合会に「弁護士任官適格者選考委員会」を設置し,弁護士任官希望者の推薦手続を行う体制を整備する。また,この推薦手続を継続的に行うことができるようにするために,任官希望者名簿の整備を進める。
(2)弁護士任官に伴う事件の引継に関する支障を除去するために,今般の弁護士法の一部を改正する法律に基づく法律事務所の法人化及び共同化を進めることにより,弁護士任官を促進するための環境整備を図る。
(3)任官に伴う受任事件の引継を円滑に行うとともに,退官後の弁護士への復帰を容易にするなどの観点から,弁護士任官希望者や弁護士任官の退官者で,特に必要のある者が在籍することができる事務所の設置,運営を促進する等,弁護士任官を推進するための制度の整備を進める。
4 最高裁判所が行う弁護士任官推進のための環境整備方策
   最高裁判所は,弁護士が裁判官に任官しやすくするための環境をより一層整備するとの観点から,以下の方策を推進する。
(1)「弁護士からの裁判官採用選考要領」を別紙2のとおり改訂する。
   なお,この改訂について,最高裁判所から以下のとおりの説明がされ,日本弁護士連合会はこれを了承した。
ア 従前の「弁護士からの裁判官採用選考要領」3のただし書きの関係について
は,平成19年3月31日までの間の任官者については,引き続き従前と同様の取扱いをするものとする。なお,その間の弁護士任官及びその受入れ側の状況によっては,この期限を更に延長するか否かについて協議する。
イ 「弁護士からの裁判官採用選考要領」5の「採用の形態」については,本人の希望を踏まえ,積極的に取り組むものとする。すなわち,
①短期間の任官については,本人の希望を踏まえ,積極的に取り組む。
②倒産事件,知的財産権事件,商事事件,家庭事件等の専門的分野へ
の任官についても,本人の希望を踏まえ,積極的に取り組む。
   なお,本人の専門的識見の程度によっては,①の場合よりも短期間であっても採用可能な場合もあり得る。
ウ 「弁護士からの裁判官採用選考要領」6(2)のただし書きについては,4月1日付けの採用を原則とするが,平成19年10月までの間は,事情によっては,例外的に10月1日付けの採用も行うものとする。この場合においては,当面は,当年1月10日までに採用申込みをした者を対象に検討するものとする。なお,その間の弁護士任官及びその受入れ側の状況によっては,この期限を更に延長するか否かについて協議する。
(2)本年8月1日,京都地方裁判所において弁護士任官者を中心とする部を発足させたが,今後とも,弁護士任官者の配置の在り方等を工夫,改善し, O.J.T.の充実を図る。
(3)弁護士任官者に対する研修について,より一層の充実を図る。
(4)日本弁護士連合会から,非常勤裁判官の制度化を検討すべきである旨の考えが示され,これに対し,最高裁判所から,この構想の制度化については,憲法上の問題点等が指摘されているが,常勤の裁判官への任官を促進する機能も期待できるので,民事調停事件及び家事調停事件の分野について,いわゆる非常勤裁判官制度を導入する方向で具体的に検討を開始したい,また,その他の非訟事件についても,導入できる分野がないか研究したい旨の説明がされ,日本弁護士連合会はこれを了承した。
5 判事補が裁判官の身分を離れて弁護士の職務経験を積む制度を実効あらしめるための方策
   最高裁判所と日本弁護士連合会は,判事補が裁判官の身分を離れて弁護士の職務経験を積む制度について,司法制度改革推進本部等の関係機関と協力し,司法制度改革審議会の意見の趣旨にのっとった制度設計がされ,その実施に必要な制度の整備がされるように努力する。
6 協議の継続

   最高裁判所と日本弁護士連合会は,弁護士任官の推進,判事補に弁護士の職務経験を積ませる制度及び恒常的協力体制の整備等について,今後とも継続して協議する。

別紙1 任官推薦基準及び推薦手続

日本弁護士連合会は,全国の各地域の弁護士会連合会又は弁護士会において,「推薦基
準」(以下「1」に記載)に従った「推薦手続」(以下「2」に記載)が行われ,司法制度改革審議会が示したような多様で豊かな知識・経験と人間性を備えた裁判官となりうる資質を有する,多数の候補者が推薦されるよう努めるものとする。
1 推薦基準
(1)形式的基準は以下のとおりとする。
①弁護士経験10年以上の判事任官が望ましいが,当面弁護士経験3年以上の判事補任官も可とする。
②年齢55歳位までの者を基本とする。
③懲戒処分を受けたことがないこと
(2)実質的基準は以下のとおりとする。
①法律家としての能力,識見
a. 事実認定能力,識見
b. 法令の解釈適用上の法技術能力
c. 事件処理に必要な理論上及び実務上の専門的知識能力
d. 幅広い教養に支えられた視野の広さ
e. 人間性に対する洞察力
f. 社会事象に対する理解力
②人物・性格面
g. 廉直さ
h. 公正さ
i. 寛容さ
j. 忍耐力
k. 決断力
l. 慎重さ
m. 注意深さ
n. 独立の気概
o. 精神的勇気
p. 協調性
q. 積極性
r. 柔軟性
s. 基本的人権と正義を尊重する心情
t. 自己管理能力・自己評価能力
u. 思思いやり・親切心
③その他
推薦にあたっては,任官希望者の人種,信条,性別,社会的身分,門地,宗教については,これを考慮しない。
2 推薦手続
(1)所属弁護士会に対する推薦の申込
①他薦の場合は本人の承諾を前提とする。
②自薦,他薦を問わず,推薦者がある場合には,推薦書を添付する。
(2)所属弁護士会又は弁護士会連合会の「弁護士任官適格者選考委員会」による選考
手続
①本人から質問票への回答及び関連資料の提出を受ける。a 質問票は,情報収集のための照会先に関する事柄を含む。b 質問票は,弁護士としての実績や任官基準の適否に関する事柄が理解できる内容のものとする。c 関連資料は,取り扱った主要事件や弁護士会会務に関して作成した書面,論文及び随筆等,質問票への回答書記載の事実が認定できるものを含む。
②上記の回答に基づいて,次のうちの複数の関係者に質問票を送付する。
a. 同一事務所の所属弁護士
b. 同一弁護士会の所属弁護士
c. 司法修習の同期生
d. 事件を共同して担当した弁護士
e. 事件の相手方であった弁護士
f. 事件の審理を担当した検察官
g. 事件の審理を担当した裁判官

h. その他

③弁護士会から以下の事項に関する資料の提出を受ける。
i. 会務,役職等に関する経歴
j. 賞罰,倫理に関する事項
④上記の資料に基づいて,本人に対する面接を行う。
⑤上記の結果に基づいて,推薦の可否を答申する。
(3)所属弁護士会又は弁護士会連合会による推薦
所属弁護士会又は弁護士会連合会は,上記答申を尊重し,推薦の可否を決定する。
(4)最高裁判所への申込方法上記推薦手続に基づく任官希望者は,日本弁護士連合会を経由し,上記推薦手続を行った弁護士会又は弁護士会連合会の推薦書及び資料等を添付して,最高裁判所事務総局人事局に所定の申込書を提出する。
(5)推薦手続を経ない任官申込みの取扱い
任官希望者から最高裁判所に直接申込みがなされた場合,最高裁判所において,上記

推薦手続が存在することを教示し,その手続を経る機会を与える。

別紙2 弁護士からの裁判官採用選考要領

1 選考を受けることができる者
   5年以上弁護士の職にあり,裁判官として少なくとも5年程度は勤務しうる者であって,年齢55歳位までの者。なお,当面,3年以上弁護士の職にある者も選考の対象とする。
2 報酬
   法曹としての経験年数を考慮して決定する。
3 任地
   初任地は,本人の希望,家族の状況,受入れ部署の充員状況等を考慮して決定し,その後の任地は,同期の裁判官の例に準ずる。
4 選考の内容
(1)書面及び面接による考査人物及び専門的素養について,書面及び面接による考査を行う。
(2)健康診断裁判官の職務に耐えられるかどうかについて行う。
(3)身上調査選考を受けることができる資格の有無及び申込書記載事項の真否について行う。
5 採用の形態
(1)短期間の任官本人の希望があれば,10年に満たない期間を勤務期間として予定した任官を妨げない。ただし,少なくとも5年程度であることを要する。
(2)専門的分野への任官専門的分野,例えば倒産事件,知的財産権事件,商事事件,家庭事件等の特化した領域の裁判事務を担当する形態での任官希望については,当該分野に関する本人の知識・経験,受入れ部署の実情等を踏まえ検討する。その後の任地,配置についても,同様とする。
6 申込方法
1. (1)申込書類を,最高裁判所事務総局人事局に,日本弁護士連合会を経由し又は直接提出する。
2. (2)申込受付期間随時。ただし,原則として4月1日付けの採用になるので,当面は,前年の7月1日までに申し込むものとする。
3. (3)申込書類
ア 申込書(所定の様式による。)

イ 履歴書

ウ 弁護士登録期間を証する証明書
エ 戸籍謄本
オ 写真
7 その他
   この要領1に該当しない者からの裁判官の採用については,従前のとおりとする。

弁護士任官希望者に関する情報収集の実情

○平成15年7月14日開催の下級裁判所裁判官指名諮問委員会(第3回)議事要旨のうち,弁護士任官希望者に関する情報収集の実情に関する記載(リンク先の2頁ないし13頁)は以下のとおりです。
○■は委員長,○は委員,●は庶務,▲は説明者です。

庶務から,審議資料4に基づき,3の「弁護士からの任官」の部分について説明された。

■:
弁護士任官希望者については,裁判官としての職務を行うのに必要な資質・能力を備えているか否かに関する情報収集が重大な課題になる。事務当局から実情を説明してもらいたい。
▲:
判事の再任の場合は,過去10年間の執務の状況に基づく評価があり,司法修習生から判事補への任官の場合,修習中の成績,教官・指導官からの評価・情報があるが,弁護士任官者の場合は,裁判官としての職務を行うのに必要な資質・能力を備えているか否かに関する資料・情報をまとまった形で入手することが難しい。現在は,裁判官採用選考申込書,日弁連を通じて提出された資料のほか,二回試験等の修習成績や実際の訴訟活動等から窺われる法律実務家としての資質・能力に関する資料等により判断されているが,十分とはいえない。弁護士任官した裁判官の現状について問題がないわけではなく,問題を指摘される弁護士任官者も少なくない。問題点としては,基本的な法律知識・実務知識,決断力,リーダーシップ,積極的な意欲が不足していると指摘されることが多い。弁護士任官者の採用に当たっては,このような問題を生じる可能性のある者をチェックし,排除していくことが不可欠だが,これまでの採用の検討資料では,十分にできなかったと言わざるを得ない。判事補や若手判事クラスであれば,修習当時の成績が有用な情報となるが,もう少しベテランになれば,修習時の成績も出発点の資料として意味はあるが,むしろ,その後の実務経験を通じてどう能力が向上し,法律実務家としての力量を備えたかを判定するのが重要である。そこで,最近の訴訟活動の状況,とりわけ裁判官の目から見たものが重要になるが,現状では,その情報が十分に把握し切れておらず,過去には年収が低く弁護士活動が十分に行われておらず,経済的な安定が任官動機ではないかと疑われる事例もあった。今後,この委員会で的確な審査をしていただくためには,弁護士任官希望者自身から最近の訴訟活動について担当した事件を網羅的に記載したリストを出してもらったり,客観的に年収を示す資料を提出してもらう等の工夫をしていくことが必要ではないかと考えている。
■:
弁護士任官の際に,指名適否に必要な資料をどのように集めるのか御意見を伺いたい。
○:
議論の前提として,日弁連や各地の弁護士会がどのような選考をしているのかを説明したい。平成13年12月に日弁連と最高裁が弁護士任官についての合意をする前は,申込書に資料を付けず,日弁連も審査をせずに経由するだけで申し込んでいた。
現在は,よい人を選ぶ,できるだけ資料をつけて最高裁が判断しやすくするという観点から,近畿弁護士会連合会から始まって,8つのブロックの連合会全てが,弁護士任官適格者選考委員会を運営するようになった。例えば,近畿弁護士会連合会の委員会は,24名のうち8名は市民委員で構成されている。まず,自薦又は他薦があると,小委員会が面接及び資料のチェックを行った後,全体の委員会で決めることになる。したがって,面接は通常2回行うことになる。「裁判官応募者のための調査質問票(自己評価票)」の質問事項を見ると,弁護士業務の特徴,得意分野,自己評価,論文等があればその内容等,かなり詳細な事項を記載するようになっている。収入も書かせている例もある。「裁判官応募者推薦のための評価調査票(第三者評価票)」は,第三者が記載する秘密の調査票である。適切な方を選んで,弁護士の能力等を記載してもらっている。資料としては,申込書,推薦書2通,自己評価票,第三者評価票,準備書面,関係した判決,掲載された論文等がある。3,4か月かけて選考されている。これで万全とは言えないが,従前に比べると充実してきている。弁護士任官者に対し,否定的な評価があることは否定しないが,どのような裁判官像を求めるかによって,評価が変わってくると思う。判決を書く力や法律実務知識はキャリア裁判官に追いつけないかもしれないが,法律実務家として培ったものをどう評価の対象としていくのか,弁護士任官の良さというものを併せて議論していく中で,弁護士任官の審査のスタンスを決めていただきたい。
▲:
確かに,最近は,御説明いただいたような資料が弁護士会から出ているが,それでも能力を判断するのは難しい。自己評価票を見ても,廉直さ,公正さといった項目ごとに,aとかbに丸をつけておられるが,そう評価する根拠は何も書かれていないので,客観的にその評価が正しいのか判定するよすががない。他の弁護士による評価でも,法曹としての能力,弁護士としての評判,裁判官としての適性という項目ごとにaとかbに丸が付けられているが,それがどのような根拠で判定されたのか何も書かれていないことが多いので,よくわからない。裁判官としてやっていける能力の持ち主なのかどうかの判断は,更に資料が充実しないとできない。
○:
弁護士任官した場合のサポート体制はどうなっているのか。
▲:
まず,弁護士任官者がスムーズに裁判官としての仕事に入っていけるよう,それぞれの個性に応じ,最初からいきなり単独裁判を担当してもらうのではなく,地裁の保全事件を担当してもらったり,高裁の陪席裁判官をしてもらったり,配置についてできるだけの配慮をしている。現在は特定分野に限っての任官も受け入れているので,例えば,本人が家事事件を希望する場合には,家裁に配置するなどの配慮もしている。また,弁護士任官者が2名いる部を作るという試みもしている。さらに,弁護士任官者を集めて司法研修所で一定期間の研修も行っている。
○:
「裁判官応募者推薦のための評価調査票(第三者評価票)」は,検察官からも個人的に意見を聴くのか。
○:
そのとおりであり,組織的なものではまったくない。
○:
日弁連が申込書に添付した資料も,当委員会に提出されるのか。
●:
最終的には当委員会に提出されることになるものと思われる。
■:
現在の議論は,地域委員会が弁護士任官者にどのような資料をどう出してもらうかという議論である。審議資料4の3(2)の地域委員会における情報収集のところには,裁判所に対しても指名候補者の名簿を提供し,裁判官が有する情報を提出してもらったらどうかと記載されているが,この点についてはどうか。
○:
弁護士任官適格者選考委員会は,地域委員会に対応する8ブロックの弁護士会連合会に設置されているので,念のため付加しておく。
○:
検察官からも情報収集しているのか。
●:
弁護士任官したい人,あるいは推薦した人から,情報を収集してほしい同僚弁護士,相手方弁護士,裁判官,検察官の名前を挙げてくるので,「裁判官応募者推薦のための評価調査票(第三者評価票)」を出すことになると聞いている。
○:
弁護士任官の場合には,法廷や和解の席などで情報を得ることになるが,東京の場合など,数が多いとなかなか把握しにくい。少なくとも過去3年間に,どんな事件に関与したかという一覧表は出してもらいたい。それをもとにして,どういう訴訟活動を行ってきたかを調査すればよい。弁護士会からの情報だけでなく,もう少し客観的な情報も得たいので,そういう面で地域委員会が果たすべき役割は大きい。
○:
当委員会や地域委員会では,できるだけ多くの情報を得て,実質的な審査を行うべきである。そういう意味で,弁護士任官の場合に,3年間の事件リストを出すのは相当である。弁護士任官の場合に事件リストを提出させるのと同様に,裁判官の再任等の場合にも,裁判官が担当した事件リストも提示してもらいたい。
○:
再任の場合と弁護士任官の場合とは違う。弁護士任官の場合はゼロからのスタートであるが,再任の場合には10年間の実績があり,それを踏まえて何が問題かを審査することになる。ただ,事件だけを見ても把握できないことがある。もう少し何か資料を検討した方がよいのではないか。例えば,弁護士事務所に勤務していた場合ならば,その事務所のトップの弁護士や同僚の弁護士からの推薦状なども1つの資料である。また,収入も有力な資料となろう。
○:
収入と実力とが相関関係にあるかと言えば,必ずしもそうとは限らない。社会的に重要な事件があり,持ち出しをして事件に集中している弁護士の収入が高いはずはない。また,弁護士会の委員会活動をしている者も同様である。弁護士として収入が少ないから裁判官になるというのは問題だと思うが,それを防止するために,収入にこだわりすぎるのは間違っている。
○:
収入が多いからよいとまでは思っていない。今問題なのは,何も活動していない,収入のない人をどう評価するかである。
○:
3年間程度の事件リストを出してもらって裁判所から評価することはよいと思う。弁護士の場合,そこから潜在的な質を評価することができる。収入と評価とが,直接,表裏一体になっているわけではなく,収入が低くても立派な仕事をしている弁護士は多い。そういう人にまで,おしなべて収入報告書を提出させれば,弁護士の裁判官任官への意欲を失わせ,疎外感を感じさせてしまう。むしろ,裁判所等から得られる情報に基づいて,必要がある場合に限って,面接するなり,収入を報告させるようにするべきである。
○:
手弁当で立派な仕事をしている人もいる。必要に応じて年収を出させるのが妥当である。
○:
これまで弁護士から任官された例で,望ましくない人がどれくらい裁判官に任官したのかを把握しているか。
▲:
昭和63年から直近までで判事として51名,判事補として10名の合計61名が任官した。そのうち望ましくない例を具体的な数でいうのは難しい。
○:
弁護士会から推薦があった任官希望者は全員採用されたのか。
▲:
そうではない。不採用になった例もあるし,面接をした結果,その状況などから本人が希望を取り下げた例もある。
○:
それにもかかわらず,問題のある事例があるのか。
▲:
推薦という制度が採用されたのは,ごく最近のことであり,この制度の下で採用された者についての分析はまだできていない。問題があるというのは,昭和63年からの過去の弁護士任官者を全体として見た場合の状況である。
○:
弁護士任官の良さや,弁護士任官者に求められる裁判官像について,お伺いしたい。
○:
弁護士任官に求められる裁判官像としては,上から下を見下ろさないとか,思いやりがあるとか,人間味があふれる裁判官であろう。また,和解がうまいとか,当事者を納得させることができるという長所もある。判決を書く能力が劣っていても,生の社会経験を通じて,裁判官になっていただくことで,弁護士任官の制度が意味のあるものとなり,これまでもそういう人たちを送り出していると思っている。
▲:
我々も弁護士任官を推進したいと考えている。判事補から判事になる者だけというのでは,どうしても均質化しすぎるので,もう少し,多様性を持った方々が裁判官になるのがよい。弁護士が裁判官になることによって,それぞれのバックグラウンドを活かして,いろいろな場面で活躍していただけると思う。ただ,裁判官になった以上,最低限,事件をきちんと処理していただかなくては,当事者に迷惑がかかり,国民にも納得されないであろう。
○:
弁護士任官で,大変能力が高い人もいる。弁護士としての経験を活かして,事件の表には出てこないことを加味して判断することができることもある。ただ,弁護士からの任官者は和解が上手というが,そうとは限らない。和解は,最終的な判断をきちんと決めた上で行わなければならないが,一方当事者の話にのめり込んでしまうという面,ある種の長所というか欠点があるようである。また,判決文がなかなかうまく書けるようにならないとか,判断ができないという面もある。また,通常,裁判官は当事者の供述だけでは簡単に事実認定をしないが,当事者の言葉を信じて間違った認定をしてしまうという面もある。
■:
地域委員会に対して,どういう資料を収集していただくかという面と,我々が当委員会で判断する場合に,地域委員会で収集された資料に基づいてどう判断するかという面がある。
○:
収入についても資料として収集するかどうかを決めた方がよい。私としては,収入が少ない場合や,多い場合に,その理由を説明してもらえれば,説得力のある資料であり,無駄な資料でもないし,圧力にもならないので,必要と考える。
○:
反対である。多くても少なくても説明を求めることは本末転倒であり,何よりも弁護士任官者の意欲をなくしてしまう。3年間の事件リストさえあれば,その力量を判断することができる。一律に収入を明らかにすることは反対である。
○:
私も重ねて反対である。収入というものは,その人にとってはプライバシーの問題でもあり,最初から裸になれというのはいかがなものか。疑問のある人だけでよい。いずれにしても,収入で直接,人の質を量ることに抵抗がある。
○:
事件リストをきちんと出してもらえば,それで大体把握できる。法廷活動が非常に重要である。確定申告書は抵抗が大きいかもしれないが,必要な場合には提出してもらうことが考えられる。
■:
地域委員会は,弁護士任官の場合には,裁判所に対しても問い合わせをすることになるので,過去3年分の事件リストを出してもらう。地域委員会では,集まった情報を整理してとりまとめをすることになるが,その責任で,追加資料として,収入に関する資料が必要と判断した場合には,提出させることとしてはどうか。弁護士任官希望者全員に収入に関する資料を提出させるのは,プライバシーの問題もあり適切ではないのではないか。
○:
検察官は転勤が多いので,必要な場合には他の地域委員会からも情報が得られるようにしてもらいたい。
■:
前回,裁判官の再任の際にも議論されたことであるが,地域委員会での情報収集をどこまで広げるかという問題であろう。
○:
弁護士からの任官の場合,担当した事件のリストを渡されて,それで意見を求められたとしても,特殊な悪い情報は集まるであろうが,その人の裁判官としての適格性に関する情報はなかなか集まらないのではないかという懸念がある。例えば,事件に関与した裁判官や検察官,相手方の弁護士などに対し,フォーマットを決めて,その人の裁判官としての適格性に関するアンケートを実施したりすることはできないか。
○:
悪い情報ばかり集まるということはないと思う。この人は事案に即したいい準備書面を書いているとか,和解交渉の際に誠実に対応していたなどの良い情報は集まるであろう。そういった特徴のない,普通の人については何も情報がないかもしれないが,そういう人は不適とするような人ではないと思う。
○:
審査をする際に,不適格な人を排除するのか,それとも裁判官として適格かどうかを審査するのかの考え方にもよると思うが,先ほど述べたように,事件に関与した者に意見を聞くことはできないのか。
●:
小さな庁ならともかく,例えば,東京では,この人についてということで聞かれても,事件と結びつかないため,答えることは難しいと思う。事件リストがあれば,「ああこの事件か。」ということになり,その記録の中から準備書面を見るなどして,その人の資質・能力を判断できるが,アンケートということになれば,印象点のようなものになりがちで,その基礎にどのような事実関係があるかということが分からないので,指名の適否の判断の資料とし得ないのではないかと思う。
○:
「この事件に関与した方として御意見をお聞かせください。」という方式であれば可能か。
●:
具体的にこれこれの事実に基づいてというように情報の的確性を吟味することができるようなものが書かれるのであれば,可能だと思う。
○:
「この事件に関与したこの人が裁判官になりたいということである。」ということでアンケートを実施することはできないか。
○:
数人の弁護士が関与している場合には,そこで議論し,検討した上で裁判所に書面を出しているという実情もあるようなので,個人の資質に着目してアンケートを実施するというのは困難ではないか。
○:
弁護士会は,従来の弁護士任官適格者選考委員会をまず行い,それに通過した者を弁護士任官希望者として最高裁に提出するというシステムを従来どおり維持するのか。
○:
そうである。
○:
そうなると,地域委員会が情報収集する際には,個々の弁護士には意見を聞くけれども,弁護士会には意見を聞かないということになると思われるが,従来のシステムを変えることは考えていないのか。
○:
地域委員会が動き出したときの状況を見て,手直しが必要かもしれないとは思っている。
○:
弁護士会の任官適格者選考委員会にかかるのはいやだが,裁判官には任官したいというような人もいるかもしれない。円滑に任官を推進するようなシステムを考えることが望ましいと思う。
○:
任官希望者が非常にたくさんいて,各ブロックの連合会がそれを絞るというのであれば問題はないと思うが,そもそもの希望者が少ない状況で,選考委員会も行い,地域委員会の審査も行うということでは大変なのではないかと思う。
■:
平成16年4月に任官予定の弁護士任官希望者について動き出しているようである。
その実情を受けて,地域委員会に何を求めるべきか検討することが相当と思われるので,庶務からそのあたりの実情を説明してもらいたい。

弁護士任官候補者に関する下級裁判所裁判官指名諮問委員会の答申状況

1 平成16年4月期任官
・ 指名候補者11人のうち,7人についてだけ指名することが適当とされました(平成15年12月2日第6回議事要旨3頁及び4頁)。
→ 29期の渡邉康弁護士(二弁),31期の間部泰弁護士(横浜弁),33期の鯉沼聡弁護士(東弁),38期の藤田光代弁護士(熊本弁),39期の田口紀子弁護士(二弁),44期の山口格之弁護士及び49期の尾﨑康弁護士(埼玉弁)です。
   ただし,山口格之弁護士は平成16年7月1日任官です。
 
2 平成16年10月期任官
・ 指名候補者1人について指名することが適当とされたみたいです(平成16年6月18日第9回議事要旨2頁及び3頁)。
→ 50期の土井文美弁護士(兵庫弁)です。
 
3 平成17年4月期任官
・ 指名候補者1人について指名することが適当とされました(平成16年12月3日第13回議事要旨3頁及び4頁)。
→ 49期の青木裕史弁護士(東弁)です。
 
4 平成17年10月期任官
・ 指名候補者4人のうち,3人についてだけ指名することが適当とされました(平成17年6月10日第16回議事要旨2頁及び3頁)。
→ 28期の熊谷光喜弁護士(兵庫弁),32期の藤本博史弁護士(一弁)及び42期の嶋末和秀弁護士(一弁)です。
 
5 平成18年4月期任官
・ 指名候補者6人のうち,4人についてだけ指名することが適当とされ,1人について保留とされました(平成17年12月9日第19回議事要旨4頁)。
→ 31期の山崎恵弁護士(東弁),32期の江守英雄弁護士(東弁)及び47期の寺澤(水岸)真由美弁護士(福岡弁)です。
   ただし,寺澤真由美弁護士は平成18年6月1日任官です。
→ 保留とされた1人については,その後,任官希望を取り下げました(平成18年2月6日第20回議事要旨2頁)。
 
6 平成18年10月期任官
・ 指名候補者3人のうち,1人について指名することが適当とされ,1人について9月6日の次回の指名諮問委員会において面接を行った上で指名の適否の判断を行うこととされました(平成18年7月7日第22回議事要旨3頁)。
→ 40期の浅井隆彦弁護士(大弁)(平成18年10月1日任官)及び51期の前原栄智弁護士(愛知弁)(平成18年9月1日任官)と思いますが,なぜか人数が合いません。
→ 保留とされた1人については,その後,任官希望を取り下げました(平成18年9月6日第23回議事要旨2頁)。
 
7 平成19年4月期任官
・ 指名候補者3人のうち,2人についてだけ指名することが適当とされました(平成18年12月8日第25回議事要旨4頁)。
→ 41期の河野匡志弁護士(東弁)及び42期の小倉真樹弁護士(奈良弁)です。
 
8 平成19年10月期任官
・ 指名候補者7人のうち,4人についてだけ指名することが適当とされました(平成19年6月29日第28回議事要旨2頁及び3頁)。
→ 39期の片山昭人弁護士(二弁),39期の本多久美子弁護士(奈良弁),42期の藤岡淳弁護士(二弁)及び45期の塚原聡弁護士(東弁)です。
   ただし,藤岡淳弁護士は平成20年1月16日任官です。

9 平成20年4月期任官
・ 指名候補者5人のうち,2人についてだけ指名することが適当とされました(平成19年12月7日第30回議事要旨3頁)。
→ 48期の本多哲哉弁護士(東弁)及び51期の佐々木愛彦弁護士(広島弁)です。
ただし,本多哲哉弁護士は平成20年6月1日任官です。

10 平成20年10月期任官
・ 指名候補者3人のうち,2人についてだけ指名することが適当とされました(平成20年6月27日第33回議事要旨2頁)。
→ 34期の上田日出子弁護士(兵庫弁)及び39期の大沼和子弁護士(東弁)です。

11 平成21年4月期任官
・ 指名候補者8人のうち,6人についてだけ指名することが適当とされました(平成20年12月5日第35回議事要旨3頁)。
→ 43期の菅野正二朗弁護士(一弁),46期の野上(小滝)あや弁護士(大弁),47期の渡辺力弁護士(栃木弁),48期の片岡(高橋)早苗弁護士(二弁),51期の下嶋崇弁護士(千葉弁)及び56期の圓道至剛弁護士(一弁)です。
・   1人だけ保留とされましたが,その後,指名することが不適当とされました(平成20年12月19日第36回議事要旨2頁)

12 平成22年4月期任官
・ 指名候補者3人のうち,1人についてだけ指名することが適当とされました(平成21年12月1日第40回議事要旨3頁)。
→ 57期の塩原学弁護士(東弁)です。

13 平成23年4月期任官
・ 指名候補者8人のうち,5人についてだけ指名することが適当とされました(平成22年12月3日第45回議事要旨4頁)。
→ 36期の泉薫弁護士(大弁),44期の遠藤曜子弁護士(二弁),54期の大畑道広弁護士(大弁),54期の吉田祈代弁護士(東弁)及び56期の長丈博弁護士(熊本弁)です。

14 平成24年4月期任官
・ 指名候補者7人のうち,5人についてだけ指名することが適当とされました(平成23年12月2日第50回議事要旨3頁)。
→ 48期の榎本康浩弁護士(岡山弁護士),49期の中尾隆宏弁護士(東弁),51期の清野英之弁護士(東弁),54期の木山智之弁護士(大弁)及び59期の山根(橋本)弁護士(福岡弁)です。

15 平成25年4月期任官
・ 指名候補者2人のうち,1人についてだけ指名することが適当とされ(平成24年12月10日の第55回議事要旨3頁),平成24年12月12日の最高裁判所裁判官会議で採用内定となりました。
→ 54期の山田兼司弁護士(一弁)です。

16 平成25年10月期任官
・ 指名候補者6人のうち,3人についてだけ指名することが適当とされ(平成25年7月8日の第58回議事要旨3頁),平成25年7月10日の最高裁判所裁判官会議で採用内定となりました。
→ 45期の山田健男弁護士(二弁),51期の山本健一弁護士(二弁)及び53期の黒澤圭子弁護士(東弁)です。

17 平成26年4月期任官
・ 指名候補者3人のうち,2人についてだけ指名することが適当とされ(平成25年12月9日の第60回議事要旨3頁),平成25年12月11日の最高裁判所裁判官会議で採用内定となりました。
→ 59期の石上興一弁護士(愛知弁)及び61期の津田裕弁護士(兵庫弁)です。

18 平成26年10月期任官
・ 指名候補者2人のうち,2人について指名することが適当とされ(平成26年6月27日の第63回議事要旨3頁),平成26年7月2日の最高裁判所裁判官会議で採用内定となりました。
→ 42期の岸本寛成弁護士(大弁)及び55期の南部潤一郎弁護士(旭川弁)です。
・ 法テラスHPに「Article25 裁判官になったスタッフ弁護士 東京高等裁判所判事 南部潤一郎」が載っています。

19 平成27年4月期任官
・ 指名候補者3人のうち,1人についてだけ指名することが適当とされ(平成26年12月5日の第65回議事要旨3頁),平成26年12月10日の最高裁判所裁判官会議で採用内定となりました。
→ 57期の大塚博喜弁護士(東弁)です。

20 平成28年4月期任官
・ 指名候補者8人のうち,3人についてだけ指名することが適当とされ(平成27年12月4日の第71回議事要旨3頁),平成27年12月16日の最高裁判所裁判官会議で採用内定となりました。
→ 50期の安部朋美弁護士(兵庫弁),50期の金久保茂弁護士(東弁)及び58期の杉森洋平弁護士(東弁)です。

21 平成29年4月期任官
・ 指名候補者6人のうち,2人についてだけ指名することが適当とされました(平成28年12月2日の第76回議事要旨3頁)。
→ 58期の矢向孝子弁護士(二弁)及び新63期の今城智徳弁護士(大弁)です。
・ 平成29年6月12日付の開示文書によれば,平成28年11月11日に4人の健康診断及び面接があり,同月14日に2人の健康診断及び面接があったみたいです。

22 平成30年4月任官
・ 平成29年12月11日付の開示文書によれば,平成29年11月11日に2人の健康診断があったみたいです。
・ 指名候補者2人のうち,1人についてだけ指名することが適当とされました(平成29年12月1日の第81回議事要旨3頁)。
→ 44期の大場めぐみ弁護士(大弁)です。

23 平成30年10月任官
・ 指名候補者2人のうち,1人についてだけ指名することが適当とされました(平成30年7月6日の第84回議事要旨3頁)。
→ 新61期の木上(相井)寛子弁護士(熊本弁)です。

24 平成31年4月任官
・ 平成30年12月10日付の開示文書によれば,平成30年11月12日に3人の健康診断があったみたいです。
・ 1人が任官希望を取り下げたため,指名候補者2人のうち,1人についてだけ指名することが適当とされました(平成30年12月7日開催の第86回委員会議事要旨2頁及び3頁)。

日本弁護士国民年金基金

目次
1 国民年金基金制度
2 日本弁護士国民年金基金
3 新規加入者だけに対する給付水準の切り下げが続いていること
4 国民年金基金の問題点
5 平成31年4月の,全国国民年金基金の発足
6 3種類の国民年金基金
7 予定利率を低く抑えられている新規の弁護士加入者が増えれば増えるほど助かること
8 個人型確定拠出年金との比較

1 国民年金基金制度
(1) 国民年金基金制度は,平成3年4月施行の改正国民年金法に基づく公的な年金制度であり,自営業者など国民年金第1号被保険者のため,国民年金(老齢基礎年金)に上乗せして,より豊かな老後を保障するためのものです。
(2) 国民年金基金は厚生大臣(当時)の認可を受けた公的な法人であり,都道府県ごとに設立された「地域型基金」と職種別に設立された「職能型基金」の2種類があります(国民年金法115条の2)。

2 日本弁護士国民年金基金
(1) 
日本弁護士国民年金基金は職能型基金として平成3年8月1日に成立しましたところ,当初の予定利率は5.5%でした。
(2)   弁護士登録をした場合,日本弁護士国民年金基金に加入できるようになります。

3 新規加入者だけに対する給付水準の切り下げが続いていること
(1) 
日本弁護士国民年金基金HP平成31年4月1日以降の掛金月額表が載っています。
(2)   掛金月額表については以下の日付で改正されています(国民年金基金連合会HP「制度のあゆみ」参照)ところ,いずれも給付水準を切り下げるものでしたし,これから加入する人の給付水準だけを切り下げるものでしたマネーの達人HP「国民年金基金の合併の背景にある「古参が得で新参が損」という構造」(平成28年8月3日付)参照)
① 平成 7年4月1日の改正
・ 予定利率が4.75%になりました。
② 平成12年4月1日の改正
・ 予定利率が4.0%になったり,男女別掛金が設定されたりしました。
③ 平成14年4月1日の改正
・ 予定利率が3.0%になりました。
④ 平成16年4月1日の改正
・ 予定利率が1.75%になりました。
⑤ 平成21年4月1日の改正
・ 予定死亡率が見直されたり,給付額及び受給期間が小口化されたりしました。
⑥ 平成26年4月1日の改正
・ 予定利率が1.5%になったり,予定死亡率が見直されたりしました。
⑦ 平成31年4月1日の改正
・ 予定死亡率が見直されました。
(3) コラム「陽だまり」には,国民年金基金受給者の喜びの声が載っていますところ,平成7年3月31日までに加入した人の場合,これから加入する人の3倍以上の予定利率の複利運用で国民年金基金からの年金を支給してもらっていることになります。

4 国民年金基金の問題点
(1) 予定利率が低いこと
ア 予定利率が1.5%の場合,年金受取額が掛金全額と同額になる年数は,加入年齢が30歳の場合,約15年であり,加入年齢が40歳の場合,約17年であり,加入年齢が50歳の場合,約18歳です。
   終身年金A型は15年間保証ですから年金受取人が死亡した場合でも年金受取後15年以内であれば一時金として遺族が受取れますものの,15年間受取金額は支払った掛金全額を下回ります(モーニングスターHPの「国民年金基金vs小規模企業共済」(平成28年8月12日付)参照)。
イ 平成31年4月以降に国民年金基金に加入した場合,年金受取額が掛金全額と同額になる年数はこれよりも伸びることとなります。
(2) 責任準備金に対する積立不足が継続していること
 社員に信頼される退職金・企業年金のつくり方ブログ「積立不足から抜け出せない国民年金基金の財政 」(平成30年10月15日付)には,「積立比率は責任準備金に対する実際の積立金額の比率を表したものであり、本来は100%を確保していないといけないのですが、ずっと100%を下回ったままであり、直近では8割程度にとどまっています。」と書いてあります。

5 平成31年4月の,全国国民年金基金の発足
(1) 平成28年に法律改正が行われ,国民年金法に国民年金基金の合併を認める規定が盛り込まれました。
(2) 
職能型国民年金基金は25基金ありましたところ,日本弁護士国民年金基金歯科医師国民年金基金及び司法書士国民年金基金を除く22基金,並びに全国47の地域型国民年金基金が統合して,平成31年4月1日に全国国民年金基金が発足しました国民年金基金連合会(NPFA)HP「合併契約締結に関するお知らせ」(平成29年10月5日付),及び「全国国⺠年⾦基⾦設⽴後のお問い合わせ窓⼝等について」参照)。

6 3種類の国民年金基金
平成31年4月以降,国民年金基金は以下の3種類です(国民年金基金連合会HPの「資料請求」参照)。
① 全国国民年金基金
② 全国国民年金基金の職能型支部
→ 日本医師・従業員支部及び土地家屋調査士支部だけです(全国国民年金基金HPの「職能型支部」参照)。
③ 職能型国民年金基金
→ 日本弁護士国民年金基金歯科医師国民年金基金及び司法書士国民年金基金です。

7 予定利率を低く抑えられている新規の弁護士加入者が増えれば増えるほど助かること
(1) 日本弁護士国民年金基金HPに「日本弁護士国民年金基金の勧奨方針について」が載っていて,東弁リブラ2013年3月号「弁護士会の福利厚生第4回 日本弁護士国民年金基金のご案内」が載っています。
ただし,予定利率の切り下げ及び責任準備金の積立不足については記載されていません。
(2) 予定利率を低く抑えられている新規の弁護士加入者が増えれば増えるほど,それ以前に日本弁護士国民年金基金に加入した弁護士(現在よりも高い予定利率を保証されている人)に対する支給を続けることができるという関係になっています。

8 個人型確定拠出年金との比較
(1) 個人型確定拠出年金(愛称は「iDeCo(イデコ)」です。)の場合,①国民年金基金と同様に掛金が所得控除の対象になりますし,②個人単位の運用である点で責任準備金に対する積立不足の問題はありませんし,③自分の運用次第で年金受取金額を増やすことができます(ただし,運用次第では年金受取金額が掛金全額を下回ることがあります。)。
(2) 国民年金基金の掛金は社会保険料控除の対象であり(国税庁HPの「No.1130 社会保険料控除」参照),個人型確定拠出年金の掛金は小規模企業共済等掛金控除の対象です(国税庁HPの「No.1135 小規模企業共済等掛金控除」参照)。

弁護士登録番号と修習期の対応関係

50期 25761~
51期 26427~
52期 27091~
53期 27748~
54期 28497~
55期 29408~
56期 30348~
57期 31381~
58期 32581~
59期 33724~
60期 35165~(新60期は36445~)
61期 37429~(新61期は38015~)
62期 39704~(新62期は40052~)
63期 41985~(新63期は42206~)
64期 44085~(新64期は44264~)
65期 46237~
66期 48314~
67期 50339~
68期 52212~
69期 53898~
70期 55618~
71期 57151~

弁護士法第5条の規定による弁護士業務についての研修に関する規則(平成16年3月18日 日弁連規則第95号)

弁護士法第5条の規定による弁護士業務についての研修に関する規則(平成16年3月18日日弁連規則第95号)は以下のとおりです。

弁護士法第5条の規定による弁護士業務についての研修に関する規則

(目的)
第一条 この規則は、弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第五条の規定による弁護士業務についての研修を日本弁護士連合会(以下「本会」 という。 )が実施するために必要な事項を定めることを目的とする。
(研修受講者の資格要件)
第二条 研修を受講する者(以下「研修生」 という。 )は、弁護士法第五条各号のいずれかに該当しなければならない。
(研修受講の手続)
第三条 研修の受講を申請する者は、次に掲げる書面を提出しなければならない。
一 受講申請書
二 誓約書
2 研修の受講を申請する者は、本会の会長の定めた研修費用を申請時に支払わなければならない。

3 研修費用は、研修生がその都合により研修を途中で中断した場合でも返還しない。

(研修の内容)
第四条 研修は、集合研修及び実務研修とする。
2 集合研修は、本会が指定する場所において行う講義及び起案講評による研修をいう。
3 実務研修は、本会の会長が委嘱する弁護士(以下「実務研修担当弁護士」という。 )の法律事務所において行う研修をいう。
(研修の通知)
第五条 本会は、研修が実施される三十日前までに、研修生に対し研修の期間、場所等を通知する。
2 集合研修の実施にあたっては、次に掲げる事項を通知する。
一 研修の内容
二 講師名
三 受講クラス
四 会場

3 実務研修については、配属される弁護士会及び実務研修担当弁護士名(職務上の氏名を使用している者については、職務上の氏名をいう。 )を通知する。

(秘密の保持)

第六条 研修生は、研修にあたって知り得た秘密を漏らしてはならない。

(研修の実施)

第七条 研修の企画運営、教材作成、講師の選任その他研修の実施のために必要な事務は、研修委員会(以下「委員会」 という。 )の意見を聴いて、 日弁連総合研修センター(以下「総合センター」 という。 )が行う。
2 総合センターは、前項の事務の一部を公益財団法人日弁連法務研究財団に委託することができる。この場合において、委託費用は本会が負担する。
(集合研修の履修状況の報告)

第八条 集合研修の講師は、研修終了後、速やかに、研修生の履修状況を本会に報告しなければならない。

(実務研修の委嘱)
第九条 本会の会長は、実務研修担当弁護士を委嘱する。
2 実務研修担当弁護士は、本会が定める実務研修における指導指針に則って指導を行う。
3 実務研修担当弁護士は、実務研修終了後、速やかに、研修生の研修の履修状況を本会に報告しなければならない。
(履修状況の評価)
第十条 本会は、研修生の履修状況の評価をするため、研修修了審査会議(以下「会議」という。 )を設置する。
2  会議は、本会の会長、副会長、委員会の委員及び総合センターの構成員の中から会長が指名する者をもって構成する。
3  会議は、弁護士法第五条の三第二項に規定する研修の履修の状況の評価を決定する。
4 会議は、前項に規定する決定に当たり、別に定める基準により総合センターが決定する評価及び意見を聴く。この場合において、会議は、必要に応じて当該研修を担当
した講師及び実務研修担当弁護士から事情を聴取することができる。
5 会議は、第三項に規定する決定をしたときは、速やかに、本会の会長にその内容を報告する。
(履修状況の報告)
第十一条 本会の会長は、弁護士法第五条の三第二項に基づき、前条の意見等を、遅滞なく、法務大臣に書面をもって報告する。

弁護士資格認定制度に基づく認定者数の推移

1(1) 法務省が作成した「弁護士資格認定実績件数調べ(平成30年12月31日現在)」を掲載しています。
(2) 弁護士資格認定制度に基づく認定者のうち,企業法務経験者の人数の推移は,2人(16年)→0人(17年・18年)→2人(19年)→1人(20年)→0人(21年)→2人(22年)→0人(23年)→1人(24年)→2人(25年)→5人(26年)→2人(27年)→1人(28年)→5人(29年)→1人(30年)です。

2 法務省HPに掲載されている「法務年鑑」によれば,法務省大臣官房司法法制部審査監督課が所管している,弁護士資格認定制度に基づく認定者の推移は以下のとおりです。
(1) 平成16年度(申請者53人(うち,4人が申請取下げ),認定47人,却下2人)(平成16年度法務年鑑173頁(リンク先のPDF186頁))
国会議員経験者 :5人
裁判所事務官等 :0人
企業法務経験者 :2人
公務員経験者  :3人
特任検事経験者 :37人
大学教授等経験者:0人

(2) 平成17年度(申請者24人(うち,3人が申請取下げ),認定18人,却下3人)(平成17年度法務年鑑194頁(リンク先のPDF209頁))
国会議員経験者 :1人
裁判所事務官等 :0人
企業法務経験者 :0人
公務員経験者  :9人
特任検事経験者 :6人
大学教授等経験者:2人

(3) 平成18年度
(申請者29人(うち,6人が申請取下げ),認定22人,却下1人)(平成18年度法務年鑑189頁(リンク先のPDF201頁))
国会議員経験者 :1人
裁判所事務官等 :1人
企業法務経験者 :0人
公務員経験者  :9人
特任検事経験者 :5人
大学教授等経験者:6人

(4) 平成19年度
(申請者27人(うち,5人が申請取下げ),認定20人,却下2人)(平成19年度法務年鑑194頁(リンク先のPDF209頁))
国会議員経験者 :0人
裁判所事務官等 :0人
企業法務経験者 :2人
公務員経験者  :7人
特任検事経験者 :3人
大学教授等経験者:8人

(5) 平成20年度
(申請者24人(うち,2人が申請取下げ),認定21人,却下1人)(平成20年度法務年鑑180頁(リンク先のPDF192頁))
国会議員経験者 :0人
裁判所事務官等 :0人
企業法務経験者 :1人
公務員経験者  :7人
特任検事経験者 :1人
大学教授等経験者:12人

(6) 平成21年度
(申請者22人(うち,4人が申請取下げ),認定17人,却下1人)(平成21年度法務年鑑171頁(リンク先のPDF183頁))
国会議員経験者 :6人
裁判所事務官等 :0人
企業法務経験者 :0人
公務員経験者  :9人
特任検事経験者 :0人
大学教授等経験者:2人

(7) 平成22年度
(申請者19人(うち,3人が申請取下げ),認定16人)(平成22年度法務年鑑197頁(リンク先のPDF206頁))
国会議員経験者 :0人
裁判所事務官等 :0人
企業法務経験者 :2人
公務員経験者  :8人
特任検事経験者 :5人
大学教授等経験者:1人

(8) 平成23年度
(申請者9人(うち,0人が申請取下げ),認定9人,却下0人)(平成23年度法務年鑑217頁(リンク先のPDF230頁))
国会議員経験者 :0人
裁判所事務官等 :0人
企業法務経験者 :0人
公務員経験者  :5人
特任検事経験者 :3人
大学教授等経験者:1人

(9) 平成24年度
(申請者15人(うち,2人が申請取下げ),認定13人,却下0人)(平成24年度法務年鑑186頁(リンク先のPDF199頁))
国会議員経験者 :0人
裁判所事務官等 :0人
企業法務経験者 :1人
公務員経験者  :9人
特任検事経験者 :2人
大学教授等経験者:1人

(10) 平成25年度
(申請者20人(うち,4人が申請取下げ),認定16人,却下0人)(平成25年度法務年鑑175頁(リンク先のPDF187頁))
国会議員経験者 :0人
裁判所事務官等 :0人
企業法務経験者 :2人
公務員経験者  :6人
特任検事経験者 :4人
大学教授等経験者:4人

(11) 平成26年度
(申請者7人(うち,0人が申請取下げ),認定7人,却下0人)(平成26年度法務年鑑208頁(リンク先のPDF225頁))
国会議員経験者 :0人
裁判所事務官等 :0人
企業法務経験者 :5人
公務員経験者  :2人
特任検事経験者 :0人
大学教授等経験者:0人

(12) 平成27年度
(申請者10人(うち,0人が申請取下げ),認定10人,却下0人)(平成27年度法務年鑑90頁(リンク先のPDF103頁))
国会議員経験者 :0人
裁判所事務官等 :0人
企業法務経験者 :2人
公務員経験者  :5人
特任検事経験者 :3人
大学教授等経験者:0人

(13) 平成28年度(申請者9人(うち,0人が申請取下げ),認定9人,却下0人)(平成28年度法務年鑑92頁及び93頁(リンク先のPDF105頁及び106頁))
国会議員経験者 :0人
裁判所事務官等 :1人
企業法務経験者 :1人
公務員経験者  :4人
特任検事経験者 :3人
大学教授等経験者:0人

(14) 平成29年度(申請者9人(うち,1人が申請取下げ),認定8人,却下0人)
国会議員経験者 :0人
裁判所事務官等 :0人
企業法務経験者 :5人
公務員経験者  :3人
特任検事経験者 :0人
大学教授等経験者:0人

(15) 平成30年度(申請者8人(うち,0人が申請取下げ),認定7人,却下1人)
国会議員経験者 :0人
裁判所事務官等 :2人
企業法務経験者 :1人
公務員経験者  :2人
特任検事経験者 :1人
大学教授等経験者:1人

3 平成30年4月24日に財務省を依願退官した福田淳一 前財務事務次官は,弁護士資格認定制度に基づき,平成30年12月までに弁護士資格を取得しました(平成30年12月21日の官報第7415号10頁のほか,ヤフーニュースの「「福田淳一」前財務次官を救った「弁護士資格認定制度」」参照)。

平成16年4月1日創設の,弁護士資格認定制度

1(1) 平成16年4月1日,以下の法律に基づき,弁護士資格認定制度が創設されました。
① 司法制度改革のための裁判所法等の一部を改正する法律(平成15年7月25日法律第128号)
② 裁判所法の一部を改正する法律(平成16年3月31日法律第8号)
③ 弁護士法の一部を改正する法律(平成16年3月31日法律第9号)
(2) 法務省HPの「弁護士資格認定制度」に詳しい説明が書いてありますし,「認定申請の手引」等が掲載されています。
(3) 法務省HPの「企業・官公庁の実務に精通した弁護士を育てる!弁護士資格認定制度」と題するパンフレットによれば,法務大臣の指定する研修というのは,日弁連が主催する研修であって,期間は約2か月,研修費用は約20万円みたいです。

2(1) 「弁護士となる資格付与のための指定研修」実施計画書(日弁連)を以下のとおり掲載しています。
① 平成30年度分
② 平成31年度分
(2) 弁護士法第5条の規定による弁護士業務についての研修について(平成30年11月27日付の日弁連会長の報告)を掲載しています。

3 弁護士資格認定制度につき,平成16年度法務年鑑172頁(リンク先のPDF185頁)に以下の記載があります。

   平成16年4月1日に改正弁護士法が施行され,司法修習を終えていなくても弁護士資格を与える特例の対象が広げられ,①司法修習生となる資格を得た後に,簡易裁判所判事,国会議員,内閣法制局参事官,大学の法律学の教授等,弁護士法第5条第1号に列挙された職のいずれかに在った期間が通算して5年以上になる者,②司法修習生となる資格を得た後に,自らの法律に関する専門的知識に基づいて弁護士法第5条第2号に列挙された事務のいずれかを処理する職務に従事した期間が通算して7年以上になる者,③検察庁法第18条第3項に規定する考試を経て任命された検事(いわゆる特任検事)の職に在った期間が通算して5年以上となる者等については,法務大臣の指定する研修を修了して同大臣の認定を受ければ,弁護士となる資格を付与されることとなった。

   同資格認定制度導入に伴い,①試験・経験要件の審査事務,②研修修了要件の審査事務,③認定の通知・官報公告に関する事務,④研修の指定に関する事務,⑤予備審査に関する事務等の処理を(注:法務省大臣官房司法法制部が)行っている。

4(1) 法務省HPの「企業・官公庁の実務に精通した弁護士を育てる!弁護士資格認定制度」には「弁護士資格認定制度の理念」として以下のとおり書いています。

   現代社会では、国境を越えて自由な社会経済活動が活発に行われており、新たな法的問題が日々生まれています。
   弁護士は、法廷活動にとどまらず、企業や官公庁に進出し、組織内部でその健全な運営に貢献することが求められています。
   弁護士資格認定制度は、企業・官公庁での実務経験に裏打ちされた、高い専門性を持つ弁護士を生み出すことを期待して設けられたものです。
(2) 法務省HPの「企業・官公庁の実務に精通した弁護士を育てる!弁護士資格認定制度」には「弁護士資格認定制度の特徴」として以下の記載があります。

○ 官公庁は、行政法等の法令に精通した司法試験合格者を、公務員として採用して勤務経験を積ませることにより、法令の適用から行政処分に至るまで、あらゆる官公庁実務に法律のエキスパートとして対応できる公務員ロイヤーを獲得できます。
○ 企業は、ビジネス法等の法令に精通した司法試験合格者を、即戦力従業員として採用して勤務経験を積ませることにより、その企業の独自性を体得した法律のエキスパートとして、あらゆる企業活動に対応できる「我が社育ち」のインハウスロイヤーを獲得できます。
○ 司法試験合格者は、司法修習をスキップして、公務員・会社員として働きながらOJTを積み上げ、7年間の法律関係事務従事経験と短期間の研修で弁護士資格を取得できます。
(3) 「企業・官公庁の実務に精通した弁護士を育てる!弁護士資格認定制度」は,法務省大臣官房司法法制部審査監督課弁護士資格認定係が作成した文書です。

5(1) 弁護士資格認定制度の創設を含む,司法制度改革における弁護士法の改正につき,平成27年度法務年鑑79頁(リンク先のPDF92頁)に以下の記載があります。

  士制度については,今般の司法制度改革において,平成15年及び同16年の2度にわたり弁護士法が改正され,①弁護士資格の特例の拡充・整理,②弁護士の公務就任の自由化,③弁護士の営利業務の従事に関する許可制の届出制への変更,④弁護士の報酬基準の撤廃,⑤弁護士の懲戒手続の透明化・迅速化・実効化,⑥弁護士法第72条(非弁護士による弁護士業務の禁止規定の規制範囲に関する予測可能性の確保等の措置が講じられた。
   このうち,①は,従前から存在していた弁護士資格の特例について,次のような拡充及び整理を行ったものであるが,ここで資格の要件とされた法務大臣の認定に関する事務(弁護士資格認定事務)は,司法法制部(注:法務省大臣官房司法法制部)において担当している。
a 弁護士資格の特例の拡充
・ 司法試験合格後5年以上国会議員の職に在った者
・ 司法試験合格後7年以上企業法務担当者や公務員として所定の法律関係事務に従事していた者
・ 5年以上いわゆる特任検事(副検事を3年以上経験し,政令で定めた試験に合格して検事になった者)の職に在った者
以上の者に対して,所定の研修を修了し,かつ,法務大臣の認定を受けることを要件として弁護士資格を付与する。
b 弁護士資格の特例の整理
・ 5年以上大学の法律学の教授・助教授の職に在った者に対して弁護士資格を付与していた制度について,司法試験合格,研修の修了及び法務大臣の認定を要件として追加する。
・ 司法試験合格後5年以上簡易裁判所判事,内閣法制局参事官等の職に在った者に対して弁護士資格を付与していた制度について,研修の修了及び法務大臣の認定を要件として追加する。
(2) 法務省HPの「弁護士資格認定制度」には以下の記載があります。
   弁護士法一部改正法附則3条2項により,平成20年3月31日までの間に,学校教育法又は旧大学令による大学で法律学を研究する大学院の置かれているものの学部,専攻科若しくは大学院の法律学の教授又は准教授の職に在った期間が通算して5年以上になる者は,司法修習生となる資格を得たか否かにかかわらず,研修の受講と法務大臣の認定を要件として,弁護士となる資格が与えられます。ただし,平成16年3月31日以前に既に在職期間が5年に達している者は,改正前の法律により弁護士となる資格が付与されますので,研修の受講と法務大臣の認定は要件とされず,直ちに弁護士となる資格が付与されます。

弁護士法人

1 総論
(1)   
東弁リブラ2010年1月号「弁護士法人の実像」が載っています。
(2) 弁護士法人については合名会社に関する規定が多数,準用されています(弁護士法30条の30)から,「合名会社,合同会社,合資会社。持分会社がわかる!」HPが参考になります。
(3) 弁護士法人の定款は,定款に別段の定めがない場合,総社員の同意がないと改正できません(弁護士法30条の11第1項)。

2 弁護士法人に関する法規等
(1)   弁護士法等
① 弁護士法30条の2ないし30条の30

② 組合等登記令
③ 日弁連会則32条の2等

(2) 会規
③   弁護士法人規程(平成13年10月31日会規第37号)
(3) 規則
④   弁護士法人規程に関する常駐等の確認事項(平成13年12月20日日弁連理事会議決)
⑤   弁護士法人規程に関する表示等の確認事項(平成13年12月20日日弁連理事会決議)
⑥   弁護士法人規程に基づく確認事項(平成13年11月20日日弁連理事会議決)
⑦   弁護士法人の業務停止期間中における業務規制等について弁護士会及び日本弁護士連合会の採るべき措置に関する基準(平成13年12月20日日弁連理事会議決)
⑧   弁護士法人の社員となるべき資格証明書等規則(平成13年11月20日規則第77号)
⑨   弁護士法人の届出に関する規則(平成13年11月20日規則第78号)

弁護士法人の社員の権利義務
(1) 弁護士法人の社員は,定款で別段の定めがない限り,すべて業務を執行する権利を有し,義務を負います(弁護士法30条の12)。
(2) 弁護士法人の業務を執行する社員は,各自弁護士法人を代表します(弁護士法30条の13第1項)。
(3)   定款又は総社員の同意によって,業務を執行する社員の中から弁護士法人を代表すべき社員(つまり,代表社員)を定めることができます(弁護士法30条の13第2項)。
(4)   弁護士法人を代表する社員(弁護士法人の業務を執行する社員又は代表社員)は,弁護士法人の業務に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有します(弁護士法30条の13第3項)。
(5)   弁護士法人の社員は,弁護士法人の債務について無限連帯責任を負いますし(弁護士法30条の15第1項),退社の登記をしてから2年が経過するまでの間,弁護士法人の債務に対する無限連帯責任が消滅することはありません(弁護士法30条の15第7項・会社法612条)。
(6) 弁護士法人は,弁護士法人を代表する社員がその職務を行うについて第三者に加えた損害を賠償する責任を負います(弁護士法30条の30第1項前段・会社法600条)。
この場合,弁護士法人の損害賠償責任と弁護士法人を代表する社員の損害賠償責任は,不真正連帯債務になると思います(会社法350条に関する東京地裁平成29年1月19日判決(判例秘書)参照)。

4 弁護士法人の社員の退社事由
(1)   弁護士法人の社員は以下の場合に弁護士法人を退社できます。
① 事業年度の終了6ヶ月前までに退社の予告をした上で事業年度終了時に退社する(弁護士法30条の30第1項前段・会社法606条1項)。
   ただし,定款で別段の定めをすることはできます(弁護士法30条の30第1項前段・会社法606条2項)。
② やむを得ない事由がある場合に退社する(弁護士法30条の30第1項前段・会社法606条3項)。
③ 定款の定めがある場合(例えば,定年の到来)に退社する(弁護士法30条の22第1号)。
④ 総社員の同意がある場合に退社する(弁護士法30条の22第2号)。
⑤ 死亡(弁護士法30条の22第3号)
⑥ 禁錮以上の刑に処せられた場合(弁護士法30条の22第4号・7条1号)
→ 執行猶予が付いた場合を含みます(税理士の場合につき税理士法基本通達4-1及び4-4参照)。
⑦ 除名された場合(弁護士法30条の22第4号・7条3号)
⑧ 成年被後見人又は被保佐人となった場合(弁護士法30条の22第4号・7条4号)

⑨ 破産した場合(弁護士法30条の22第4号・7条5号)
⑨ 業務停止又は退会命令の懲戒を受けた場合(弁護士法30条の4第2項1号参照)
→ 弁護士法人の社員となる資格証明書等規則(平成13年11月20日規則第77号)3条1項並びに別記様式第3号及び別記様式第4号では,「法定脱退事由たる懲戒処分」と書いてあります。
(2) 弁護士法人アディーレ法律事務所の石丸幸人弁護士は,業務停止3月の懲戒処分を告知された平成29年10月11日,同法人を法定退社しましたところ,同日時点で同弁護士が保有していた同弁護士法人の持分は約95%でした(自由と正義2018年1月号95頁)。

5 弁護士法人の社員の脱退に伴う課税関係
(1) 総論
   弁護士法人を脱退した社員は,持分の払戻しを受けることができ(弁護士法30条の30第1項前段・会社法611条1項本文),退社した社員と弁護士法人との間の計算は,退社の時における弁護士法人の財産の状況に従ってしなければなりません(弁護士法30条の30第1項前段・会社法611条2項)。
(2) 持分の払戻請求権を行使した場合
ア 弁護士法人を退社した社員が持分の払戻請求権を行使した場合,その価額は,評価すべき弁護士法人の課税時期における各資産を財産評価基本通達の定めにより評価した価額の合計額から課税時期における各負債の合計額を控除した金額に,持分を乗じて計算した金額となると思います(国税庁の質疑応答事例「持分会社の退社時の出資の評価」参照)。
イ 脱退に伴う出資持分の払戻しの場合,利益剰余金に対するものはみなし配当として配当所得になり,資本剰余金に対するものだけが株式譲渡益として譲渡所得になると思います。

ウ みなし配当となる分については,弁護士法人は20.42%の源泉徴収(総合課税)をする必要があると思います。
エ 所得税基本通達36-4(3)ト(昔のハ)からすれば,みなし配当につき支払の確定した日は社員弁護士が弁護士法人を脱退した日となり,支払の確定した日から1年を経過した日がみなし支払日となります(所得税法212条4項・181条2項)から,みなし支払日の属する月の翌日10日が源泉徴収による所得税(自動確定の国税です。)の納期限となります。
また,所得税基本通達を見る限り,業務停止に伴う法定退社の効力を争っていることは「支払の確定した日」を否定する理由にならないと思います。
オ 国税不服審判所の平成18年11月27日裁決別紙1「関係法令等の要旨」が参考になります。
また,この事案では,平成13年3月,平成15年7月及び平成15年12月のみなし配当について,平成17年12月26日付で,配当所得に係る源泉所得税の各納税告知処分及び不納付加算税の各賦課決定処分が出ました。
カ 平成30年1月1日以降,弁護士法人が国税を滞納した場合において,その財産につき滞納処分を執行してもなおその徴収すべき額に不足すると認められる場合,弁護士法人の社員は第二次納税義務を連帯責任として負います(国税徴収法33条)。
キ 最高裁平成23年11月22日判決によれば,第二次納税義務(財団債権)を履行した社員は,他の社員に対し,内部負担の割合に応じて,財団債権としての権利行使ができると思います(定款に別段の定めがない限り,内部負担の割合は,各社員の出資の価額の割合と同じです(弁護士法30条の30第1項前段・会社法622条1項)。)。
   ただし,社員の退社に伴って発生する源泉徴収による所得税は,当該社員の退社の登記をした後に発生するため,当該社員は第二次納税義務を負わないと思います(弁護士法30条の15第7項本文・会社法612条1項参照)。
(3) 持分の払戻請求権を放棄した場合

ア   弁護士法人を退社した社員が持分の払戻請求権を放棄した場合,残存出資者へのみなし贈与が成立する結果,残存出資者が贈与税を負担すると思います(医療法人の事例につき,厚生労働省HPの「第2章 持分によるリスクについて」参照)。
イ   相続税基本通達9-12(共有持分の放棄)には「共有に属する財産の共有者の1人が、その持分を放棄(相続の放棄を除く。)したとき、又は死亡した場合においてその者の相続人がないときは、その者に係る持分は、他の共有者がその持分に応じ贈与又は遺贈により取得したものとして取り扱うものとする。」と書いてあります。

6 弁護士法人の社員及び使用人である弁護士の競業避止義務等
(1) 弁護士法人の社員の場合 
ア   弁護士法人の社員は,他の社員の承諾がない限り,個人事件を取り扱うことはできません(弁護士法30条の19第2項)。
   「他の社員の承諾」とは,他の社員全員の承諾を意味しますものの,本条項は弁護士法人の利益保護等を目的とする規定であることにかんがみ,定款で別段の定めをすることにより,この要件を緩和できると解されています(「条解弁護士法」第4版277頁参照)。
イ ちなみに,監査法人の社員の場合,他の社員の承諾がある場合であっても,財務書類の監査又は証明(公認会計士法2条1項)を個人として行うことはできません(公認会計士法34条の14第2項本文)
(2) 使用人である弁護士の場合
   弁護士法人の使用人である弁護士の場合,複数の法人の使用人となることは複数の法律事務所に所属すること(弁護士法20条3項)を意味しますから,その意味で禁止されます。
   しかし,弁護士法上は,他の社員の承諾がない限り個人事件を取り扱うことはできないというわけではありません。
   ただし,弁護士法人と使用人である弁護士との契約により,使用人である弁護士に競業避止義務を負わせることは可能です。

7 弁護士法人の社員の住所
(1)   弁護士法人の社員の住所は,弁護士法人の登記簿に載っています(弁護士法30条の7第1項のほか,代表社員につき組合等登記令2条2項4号,その他の社員につき別表第一)。
(2) 弁護士法人の社員の住所は,弁護士法人の定款の絶対的記載事項です(弁護士法30条の8第3項5号)。

8 弁護士法人の会計帳簿,貸借対照表,財産目録等

(1)   弁護士法人の会計帳簿等は,弁護士法人及び外国法事務弁護士法人の業務及び会計帳簿等に関する規則(平成13年8月17日法務省令第62号)に基づいて作成されています。
(2) 有限責任監査法人の場合,業務及び財産状況説明書がHPで公表されています(公認会計士法34条の16の3)ものの,弁護士法人の場合,貸借対照表等は公表されていません。
① あずさ有限責任監査法人HP「ステークホルダーの皆様へ」
② 新日本有限責任監査法人HP「業務及び財産の状況に関する説明書類」
③ 有限責任監査法人トーマツHP「ステークホルダーの皆様へ」
④ あらた有限責任監査法人HP「業務及び財産の状況に関する説明書類」

9 弁護士法人における社員の常駐の意義

弁護士法人規程に関する常駐等の確認事項(平成13年12月20日理事会決議)は,弁護士法30条の17の「常駐」の解釈指針として以下のとおり定めています。

1 社員は、当該事務所を、弁護士名簿上の事務所として登録していなければならない。
2 社員は、当該事務所を、弁護士及び弁護士法人の業務活動の本拠としていなければならない。そのためには、少なくとも以下の基準を満たしていることが必要である。
一 社員は、弁護士法人の各事務所における所在時間を比較して、当該事務所を中心として執務しているものと認められなければならない。
二 当該事務所において、その業務が、当該社員によって遂行されていると認められる体制がとられていなければならない。
三 社員は、当該事務所の業務の遂行状況及び使用人である弁護士及び職員などの勤務状況を基本的に把握していなければならない。
四 社員は、当該事務所を維持するに要する費用の管理状況を基本的に把握していなければならない。

五 社員との連絡が、当該事務所において、容易に取れなければならない。

 

10 弁護士法人アディーレ法律事務所の修習期の分布等
(1) 平成29年10月11日現在,アディーレの弁護士数は185人であり,そのうちの92人が社員でありますところ,修習期の分布は以下のとおりです。
55期:社員 1人
56期:社員 1人
59期:使用人1人
60期:社員 1人,使用人 2人
61期:社員 1人,使用人 4人
62期:社員 3人,使用人 3人
63期:社員11人,使用人 4人
64期:社員 9人,使用人 7人
65期:社員11人,使用人 9人
66期:社員11人,使用人 3人
67期:社員16人,使用人14人
68期:社員14人,使用人21人
69期:社員13人,使用人25人
(2) 平成29年10月11日時点における,アディーレの池袋本店及び85の支店における修習期の分布及び社員の配置状況については,「平成29年10月当時の,弁護士法人アディーレ法律事務所の状況」を参照してください。
   弁護士法人の支店には弁護士法人の社員が常駐する必要があります(弁護士法30条の17本文)から,支店の数以上に社員がいることとなります。

弁護士会の会派

 東京三会,大阪弁護士会及び愛知県弁護士会に存在する会派(派閥)につき,東洋経済ONLINEの「弁護士界の”細かすぎる派閥”はこう生まれた」を参照して下さい。

2 東京弁護士会には,法友会法曹親和会期成会及び水曜会という4つの会派があります(東弁リブラ2011年2月号「東弁における会派-その現状と未来-」参照)。

3   第一東京弁護士会には,全期会,新緑会,青風会及び第一倶楽部という4つの会派があります。

4   第二東京弁護士会には,紫水会,全友会,五月会,日比谷倶楽部,向陽会,新風会,清友会及び日本法曹倶楽部という8つの会派があります。

5(1)   大阪弁護士会には以下の7つの会派があります。
① 友新会(1899年結成)
② 一水会(1915年結成)
③ 法曹同志会(1920年結成)
④ 法友倶楽部(1930年結成)
⑤ 法曹公正会(1938年結成)
⑥ 春秋会(1958年結成)
⑦ 五月会(1971年結成)
(2) 「弁護士 土谷喜輝のブログ」「会派」によれば,それぞれの会派の人数は以下のとおりです。
① 友新会   670名
② 春秋会   647名
③ 一水会   620名
④ 法曹公正会 481名
⑤ 法友倶楽部 455名
⑥ 五月会   449名
⑦ 法曹同志会 295名
(⑧ 無所属  631名)
合計       4248名

6   愛知県弁護士会には,清流会,烏合会,公正倶楽部,無名会及び法曹維新会という5つの会派があります(愛知県名古屋市の弁護士ブログの「会派」参照)。

弁護士会館

1 東京都千代田区霞が関1丁目1番3号にある弁護士会館の入居状況は以下のとおりです。
地下1階:レストラン,書店,店舗,防災センター
1階:総合案内,東京三弁護士会法律援助事務センター
2階:日弁連及び東京弁護士会の講堂(クレオ)
3階:東京三弁護士会法律相談センター,法テラス霞が関(法テラス東京霞が関分室)及び日弁連交通事故相談センター受付
4階ないし7階:東京弁護士会(受付は6階)
7階:東京弁護士会及び第二東京弁護士会の合同図書館
8階ないし10階:第二東京弁護士会(受付は9階)
11階ないし13階:第一東京弁護士会(受付は11階)
14階:日弁連交通事故相談センター本部,日本弁護士国民年金基金関東弁護士会連合会東京都弁護士国民健康保険組合全国弁護士協同組合連合会東京都弁護士協同組合
14階ないし17階:日本弁護士連合会(受付は15階)
17階:日弁連法務研究財団

2 平成31年2月現在,弁護士会館の地下(ベンチカ)には以下のお店があります。いずれも平日だけの営業です(東京弁護士会HP「早わかり東京弁護士会」参照)。
(1) 食事処
① 四季旬菜 霞が関別亭 桂
② 銀座 鳳鳴春 霞ヶ関店
③ レストラン メトロ
④ そば処 みとう
(2) 書店・売店
① 弁護士会館ブックセンター(書籍販売)
② 弁護士会館ブックセンター出版部LABO(出版・印刷)
③ 有限会社飯島印店(印鑑・印刷)
④ 大内商店(文具・切手・印紙・宅配便)
⑤ 大越謄写館(訴訟記録謄写)

3(1) 第二東京弁護士会HPの「アクセス」に,弁護士会館周辺の地図が載っています。
弁護士会館は,地下鉄丸ノ内線の「霞ヶ関駅」B1-b出口(池袋方面です。)に直結しています。
(2) 弁護士自治を考える会ブログの「2014年東京弁護士会に出された懲戒請求は764件となった」(平成27年1月8日付)に弁護士会館の案内板の写真が載っています。
(3) 第二東京弁護士会のキッズひまわりHP「見学ツアー」(弁護士会館に関するもの)が載っています。

日弁連会長選挙

1 会長直接選挙制度の導入
(1) 日弁連会長は,昭和49年度までは代議員会で選ばれていましたが,昭和50年度からは日弁連会員の投票による直接選挙によって選ばれるようになりました(日弁連会則61条1項)。
このときの会則改正については,昭和49年1月19日に日弁連臨時代議員会が無記名投票による採決の結果,賛成289,反対49の多数で可決し,昭和49年2月23日に日弁連臨時総会が挙手による採決の結果,賛成3903,反対221の多数で可決して成立しました。
(2)   和島岩吉日弁連会長(大阪弁護士会出身です。)は,昭和49年1月19日の日弁連臨時代議員会において,提案理由として以下の発言をしました(昭和49年2月1日発行の日弁連新聞第1号)。
   日弁連会長を自然人会員の直接選挙によって選出すべしという要望は,全国会員の圧倒的多数の意見である。
   しかし,従来の代議員制によって発言力を有していた少人数の会員により構成される弁護士会が,直接選挙制になると日弁連の運営・執行の面で軽視されるのではないかという疑念があって,これが会則改正作業の困難な課題となり,討議には8年有余の歳月を費やす結果となった。
   理事会では昭和46年度から小委員会を設置し,全国単位会の意見を斟酌して調整し,今や全会員の基本的合意が得られたと確信する。
(3) 和島岩吉日弁連会長は,昭和49年2月23日の日弁連臨時総会において,提案理由として以下の発言をしました(昭和49年3月1日発行の日弁連新聞第2号)。
会長直接選挙制は8年有余の討議を経て,いまや全国会員の圧倒的多数の意見であると確信する。現行代議員制のもとで発言力を有していた小弁護士会の軽視につながるという疑念も,当選者となるためには18会の信認を必要としたことで解決したと思う。

 その後の改正
(1) 昭和55年度から,日弁連の執行力を強化して会務の継続性を確立するため,日弁連会長の任期が2年となりました(日弁連会則62条)。
(2) 昭和58年5月,任期中に会長が欠けた場合の補欠の会長の任期を,残任期間ではなく,就任してから1年を経過した後の最初の3月末日までとし,残任期間が6か月未満のときは補欠選挙を行わないとする,会長任期2年制の趣旨に基づく会長補欠選挙についての会則改正が行われました(日弁連会則63条)。
(3)ア 平成27年5月29日の定期総会において,①候補者のウェブサイトによる選挙運動,②候補者の電子メールによる選挙運動を解禁する会則改正が行われました(日弁連会則56条の2,56条の3及び58条)。
   ただし,①につき,候補者からの発信のみに限定され,会員から候補者に対して意見や希望を伝えることは禁止されていましたし,②につき,候補者が当該会員に事前に選挙運動用メール送信の可否を問い合わせ,了解した者にのみ送信できるものとされていました。
イ 候補者以外の弁護士がHPやブログで日弁連会長選挙を取り上げることができないこととについては批判が出ていました(河野真樹の弁護士観察日記ブログ「おかしなネット日弁連会長選挙」参照)。
(4) 平成29年3月3日の臨時総会において,①候補者による選挙運動用ウェブサイトの運用緩和,②候補者以外の会員によるウェブサイトの利用の運用緩和及び③候補者による選挙運動用電子メールの運用緩和を内容とする会則改正が行われ,即日,施行されました(日弁連会則56条の2,56条の3及び58条)。
   ①につき,会員が候補者の選挙運動用ウェブサイトに問い合わせをすることは可能となりましたが,掲示板のように他の閲覧者にも見えるような形をとることはできません。
②につき,候補者以外の会員は,選挙運動用ウェブサイト以外のウェブサイトへ文書・図画等を掲載したり,選挙運動用ウェブサイト以外のウェブサイトに選挙運動用ウェブサイトをリンク先として表示することができるほか,ソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用して選挙運動をすることができます。ただし,事実と異なる情報を掲載することは禁止されており,警告等の措置の対象となります。
③につき,選挙運動用電子メールを送るための候補者からのあらかじめのメールの確認が不要となりました。ただし,送信先の会員から停止の意思表示があった場合,選挙運動用電子メールを送信してはなりません。

3 当選要件,再投票及び再選挙
弁護士会も日弁連の会員であり,弁護士会の会員数には大きな差があることが考慮されて,当選者となるためには,選挙の最多得票者が弁護士会の総数の3分の1を超える弁護士会(つまり,18以上の弁護士会)において,それぞれ最多票を得ていることが必要です(日弁連会則61条2項)。
いずれの候補も18以上の弁護士会において最多票を得ていない場合,得票の多い候補者2人について再投票を行います(日弁連会則61条の2第1項)ものの,引き続きどちらの候補者も18以上の弁護士会において最多票を得ることができなかった場合,再選挙を行います(日弁連会則61条の3第1項)。

4 同期等からの電話による投票依頼

・   日弁連会長選挙では,同期等の弁護士から電話による投票依頼を受けることがあります。

5 公職選挙の取扱い
・ 千葉県浦安市HPに「選挙運動と政治活動」が載っています。
・ 公職選挙法239条1号の罪の構成要件である同法129条にいう選挙運動とは,特定の選挙の施行が予測せられ或は確定的となった場合,特定の人がその選挙に立候補することが確定して居るときは固より,その立候補が予測せられるときにおいても,その選挙につきその人に当選を得しめるため投票を得若しくは得しめる目的を以て,直接または間接に必要かつ有利な周施,勧誘若しくは誘導その他諸般の行為をなすことをいいます(最高裁昭和38年10月22日決定)。
・ 公職選挙の場合,投票を電話により依頼する者及びそのための要員を確保して候補者の支援組織に派遣する者は,いずれも公職選挙法221条1項2号にいう「選挙運動者」に当たります(最高裁平成16年12月21日決定)。

6 過去の日弁連会長選挙の結果
(1) 平成20年度・同21年度
・ 高山俊吉弁護士(東弁21期)及び宮崎誠弁護士(大弁21期)が立候補し,平成20年2月8日の選挙の結果,宮崎弁護士が当選しました。
(2) 平成22年度・同23年度
・ 宇都宮健児弁護士(東弁23期)及び山本剛嗣弁護士(東弁24期)が立候補し,平成22年2月5日の選挙の結果,山本弁護士が最多票を得たものの,9の弁護士会でしか最多票を得られなかったために当選できませんでした。
・ 平成22年3月10日の再投票の結果,宇都宮弁護士が最多票を得て,かつ,46の弁護士会で最多票を得て当選しました。
(3) 平成24年度・同25年度
・ 宇都宮健児弁護士(東弁23期),山岸憲司弁護士(東弁25期),尾崎純理弁護士(二弁25期)及び森川文人弁護士(二弁43期)が立候補し,平成24年2月10日の選挙の結果,山岸弁護士が最多票を得たものの,12の弁護士会でしか最多票を得られなかったために当選できませんでした。
・ 平成24年3月14日の再投票の結果,山岸弁護士が最多票を得たものの,14の弁護士会でしか最多票を得られなかったために当選できませんでした。
・ 平成24年4月27日の再選挙の結果,山岸弁護士が最多票を得て,かつ,19の弁護士会で最多票を得て当選しました。
(4) 平成26年度・同27年度
・ 村越進弁護士(一弁28期)及び武内更一弁護士(東弁38期)が立候補し,平成26年2月7日の選挙の結果,村越弁護士が当選しました。
(5) 平成28年度・同29年度
・ 高山俊吉弁護士(東弁21期)及び中本和洋弁護士(大弁33期)が立候補し,平成28年2月5日の選挙の結果,中本弁護士が当選しました。
(6) 平成30年度・同31年度
・ 菊地裕太郎弁護士(東弁33期)及び武内更一弁護士(東弁38期)が立候補し,平成30年2月9日の選挙の結果,菊地弁護士が当選しました。

7 平成30年2月実施の日弁連会長選挙
(1) 平成30年2月,2年に1回の日弁連会長選挙が実施されました。
(2)ア 平成29年7月19日,「広げよう!司法の輪,日弁連の会」が設立され,同日,菊地裕太郎弁護士(33期・平成25年度東弁会長)が代表に就任しました。
イ 東弁リブラ2014年7月号「東京弁護士会前年度会長 菊地裕太郎会員」が載っており,末尾20頁に「最大の悩みは予備試験でしょう。現状を放置することは法科大学院の存亡の危機を招きます。受験資格制限を含め思い切った改革が必要と考えます。」と書いてあります。
(3)   「憲法と人権の日弁連をめざす会」からは,平成22年2月実施分を除き,日弁連会長選挙への立候補者が出ています。
(4)ア 偶数年2月上旬の金曜日に実施される日弁連会長選挙に投票するためには,選挙の公示の日の10日前までに弁護士登録をしておく必要があります(会長選挙規程17条1項)。
イ 平成30年度同31年度日弁連会長選挙の公示日は平成30年1月10日です。
そのため,10日前の平成29年12月31日までに弁護士登録をしていないと,平成30年2月9日(金)投開票の日弁連会長選挙に投票することができませんでした。

日弁連の総会等

1 総論
日弁連HPの
「日弁連の総会・人権大会・その他主な行事」には以下のものが載っています。
① 過去の総会の議事概要
② 過去の人権擁護大会の基調報告書
③ 過去の司法シンポジウムの報告
④ 過去の弁護士業務改革シンポジウムの基調報告書
⑤ 過去の国選弁護シンポジウムの報告等

2 日弁連の総会
(1) 日弁連の総会は,日弁連の最高の意思決定機関です。
(2) 日弁連の総会では,以下の事項について審議します(日弁連会則34条)。
① 弁護士法で総会の議決を要するとされている事項
・ 予算の決議及び決算の承認,会則の制定又は変更(弁護士法50条・39条)
・ 資格審査会の委員の選任(弁護士法52条3項)
・ 懲戒委員会の委員の選任(弁護士法66条の2第3項)
・ 綱紀委員会の委員の選任(弁護士法70条の3第2項)
・ 綱紀審査会の委員の選任(弁護士法71条の3第1項)
② 日弁連会則によって総会の議決を要するとされている事項
・ 会規の制定,変更等
③ 理事会又は代議員会で総会に付議することとされた事項
(3) 偶数年に開催される日弁連の定期総会は地方で開催されていますところ,具体的な開催場所は以下のとおりです。
平成16年5月28日(金)ホテルクレメント徳島
平成17年5月27日(金)パレスホテル東京
平成18年5月26日(金)ホテルグランヴィア岡山
平成19年5月25日(金)パレスホテル東京
平成20年5月30日(金)大弁会館
平成21年5月29日(金)ホテルオークラ東京
平成22年5月28日(金)名古屋マリオットアソシアホテル
平成23年5月27日(金)ホテルオークラ東京
平成24年5月25日(金)イイチコ総合文化センター(大分市)
平成25年5月31日(金)ホテルオークラ東京
平成26年5月30日(金)ホテルメトロポリタン仙台
平成27年5月29日(金)パレスホテル東京
平成28年5月27日(金)旭川グランドホテル
平成29年5月26日(金)パレスホテル東京
平成30年5月25日(金)JRホテルクレメント高松
(4) 日弁連の定期総会は,平成30年度までは毎年5月の最終金曜日に開催されていましたが,平成31年度以降は毎年6月中旬に開催される予定です(平成31年3月1日臨時総会決議による改正後の日弁連会則33条2項参照)。
(5) 平成29年3月3日発生の,日弁連臨時総会における委任状書き換え問題につき,東弁HPに以下のページが載っています。
① 日本弁護士連合会臨時総会に提出した委任状に関する会長談話(平成29年3月7日付)
② 日本弁護士連合会臨時総会に提出した委任状に関する会長談話(その2)-調査結果を受けて-(平成29年3月31日付)
→ 委任状問題に関する調査報告書(平成29年3月30日付)が掲載されているほか,「今回の日弁連臨時総会における委任状問題の原因は、直接的には事務局の作業において生じたミスが原因ですが、担当事務局に対する監督責任は当該課を担当する上司にもあり、最終的には会長にも責任があるものです。
従って調査結果を受けて、本年3月30日付けで、会長としては3ヶ月分の報酬の返納を行うこととし、同時に総会担当副会長には厳重注意、事務局長、担当事務次長、担当課課長に対して、始末書の提出を求めるとともに厳重注意をすることといたしました。」と書いてあります。

3 日弁連の代議員会
   代議員会は,主として,副会長,理事及び監事並びに選挙管理委員会の委員の選任,会則・会規の規定又は総会・理事会の決議により代議員会に付し,あるいは特に委任するとされた事項等を審議します(日弁連会則42条,43条)。
代議員会は,毎年3月に役員選任のために招集されるのが例となっています。

4 日弁連の人権擁護大会

(1) 日弁連では毎年1回,人権擁護大会を開催し,人権問題の調査,研究の成果を発表し,人権問題に関する宣言,決議をなし,人権思想の高揚に努めています(人権擁護大会規則1条,2条参照)。
(2) 昭和33年に第1回大会が金沢市で開催されました。
(3) 人権擁護大会の前日には,人権問題についてのシンポジウムや講演会が開催され,最近は日弁連と市民との交流の場となっています。
(4) 日弁連の人権擁護大会の開催場所は以下のとおりです。
17年度が鳥取市,18年度が釧路市,19年度が浜松市
20年度が富山市,21年度が和歌山市,22年度が盛岡市
23年度が高松市,24年度が佐賀市,25年度が広島市
26年度が函館市,27年度が千葉市,28年度が福井市
29年度が大津市,30年度が青森市,31年度が徳島市

5 日弁連の弁護士業務改革シンポジウム

(1) 昭和60年に第1回大会が開催され,当初は毎年,開催されていました。
(2) 日弁連の弁護士業務改革シンポジウムは奇数年開催でありますところ,具体的な開催場所は以下のとおりです。
13年度が東京23区,15年度が鹿児島市,17年度が金沢市
19年度が札幌市,21年度が松山市,23年度が横浜市
25年度が神戸市,27年度が岡山市,29年度が東京都文京区
31年度が京都市
(3) 32期の伊藤茂昭弁護士の「白い雲」HP「第20回日弁連業務改革シンポジウム」(東京大学本郷キャンパスで開催されたもの)が載っています。

6 日弁連の司法シンポジウム

(1) 昭和48年に第1回大会が開催され,当初は毎年,開催されていました。
(2) 司法シンポジウムは偶数年開催であり,日弁連会館で開催されています。

7 日弁連の国選弁護シンポジウム

国選弁護シンポジウムの開催場所は,15年度が大阪市,18年度が福岡市,20年度が東京23区,22年度が京都市,24年度が岡山市,26年度が名古屋市,29年度が横浜市です。