2019年に設立された弁護士の政策集団の代表者の意見交換会等への出席状況

1 2019年に設立された弁護士の政策集団の代表者の意見交換会等への出席状況は,代表者の所属弁護士会で開催されたものを除き,以下のとおりです。
(1) 頼りがいのある司法を築く日弁連の会の代表者である山岸良太弁護士の場合
(2019年)
12月6日:全国懇談会(虎ノ門ヒルズフォーラム)
10月4日:日弁連人権擁護大会後の懇親会(徳島)
9月27日:関弁連定期弁護士会後の懇親会(新潟)
9月18日:東京事務所開き
8月22日:鳥取県弁護士会(鳥取)有志との意見交換会(夕)
同   日:鳥取県弁護士会(米子)有志との意見交換会(昼)
8月21日:岡山弁護士会有志との意見交換会
8月20日:山口県弁護士会有志との意見交換会
8月19日:山口県弁護士会下関地区会有志との意見交換会
7月23日:釧路弁護士会(北見地域)有志との意見交換会
7月19日:東京三会多摩支部有志との意見交換会
7月 5日:東北弁護士会連合会定期大会(盛岡市)の懇親会
7月 3日:京都弁護士会有志との意見交換会
→ 二巡目の意見交換会が開始しました。
6月27日:福岡県弁護士会北九州部会有志との意見交換会
6月26日:福島県弁護士会郡山支部有志との意見交換会
6月19日:青森県弁護士会有志との意見交換会
6月10日:長野県弁護士会長野在住会有志との意見交換会
6月 6日:秋田弁護士会有志との意見交換会
6月 5日:岩手弁護士会有志との意見交換会
6月 4日:山形弁護士会有志との意見交換会
5月29日:三重弁護士会有志との意見交換会
5月28日:新潟県弁護士会有志との意見交換会
5月27日:千葉県弁護士会有志との意見交換会
5月23日:和歌山弁護士会有志との意見交換会
5月22日:奈良弁護士会有志との意見交換会
5月21日:滋賀弁護士会有志との意見交換会
5月16日:岐阜弁護士会有志との意見交換会
5月10日:福井弁護士会有志との意見交換会
5月 9日:金沢弁護士会有志との意見交換会
5月 8日:富山県弁護士会との意見交換会(夕)
同   日:富山県弁護士会高岡支部有志との意見交換会(昼)
4月26日:釧路弁護士会(帯広弁護士協会)有志との意見交換会
4月25日:旭川弁護士会有志との意見交換会
4月24日:札幌弁護士会有志との意見交換会
4月23日:釧路弁護士会(釧路)有志との意見交換会
4月22日:埼玉弁護士会有志との意見交換会
4月19日:茨城県弁護士会有志との意見交換会
4月17日:長野県弁護士会松本在住会,上伊那在住会,諏訪在住会有志との意見交換会
4月16日:函館弁護士会有志との意見交換会
4月12日:長崎県弁護士会長崎地区,諫早地区及び大村地区有志との意見交換会
4月11日:福岡県弁護士会有志との意見交換会(夕)
同   日:山口県弁護士会下関地区会有志との意見交換会(昼)
4月10日:山口県弁護士会山口地区会及び周南地区会有志との意見交換会
4月 9日:島根県弁護士会有志との意見交換会
4月 8日:香川県弁護士会有志との意見交換会
4月 3日:日本組織内弁護士協会有志との交流
3月30日:原町ひまわり基金法律事務所引継披露祝賀会
3月27日:静岡県弁護士会浜松支部有志との意見交換会
3月25日:宮崎県弁護士会有志との意見交換会
3月22日:鹿児島県弁護士会有志との意見交換会
3月20日:佐賀県弁護士会有志との意見交換会
3月19日:大分県弁護士会有志との意見交換会
3月18日:熊本県弁護士会有志との意見交換会
3月15日:沖縄弁護士会有志との意見交換会
3月13日:愛媛弁護士会有志との意見交換会
3月 8日:徳島弁護士会有志との意見交換会
3月 7日:神奈川県弁護士会有志との意見交換会
3月 5日:栃木県弁護士会有志との意見交換会
3月 4日:高知弁護士会有志との意見交換会
2月28日:京都弁護士会有志との意見交換会
2月27日:兵庫県弁護士会有志との意見交換会
2月20日:群馬弁護士会有志との意見交換会
2月19日:静岡県弁護士会静岡支部有志との意見交換会(夕)
同   日:静岡県弁護士会沼津支部有志との意見交換会(昼)
2月15日:山梨県弁護士会有志との意見交換会
1月15日:広島弁護士会有志との意見交換会(夕)
同   日:岡山弁護士会有志との意見交換会(昼)
1月 4日:沖縄弁護士会有志との意見交換会
(2018年)
11月24日~26日:鳥取県弁護士会及び島根県弁護士会有志との意見交換会
10月23日:栃木県弁護士会有志との意見交換会
(2) ともに日弁連を変えよう!市民のための司法をつくる会の代表者である及川智志弁護士の場合
・ 意見交換会の開催状況につき,及川智志弁護士のツイート等に記載されています。
8月23日:金沢弁護士会有志との意見交換会(夕)
8月23日:福井弁護士会有志との意見交換会(昼)
8月22日:兵庫県弁護士会有志との意見交換会(夕)
同   日:大阪弁護士会有志との意見交換会(昼)
8月 8日:熊本県弁護士会及び長崎県弁護士会有志との意見交換会
8月 7日:鹿児島県弁護士会有志との意見交換会
7月25日:釧路弁護士会有志との意見交換会
7月24日:札幌弁護士会有志との意見交換会
7月22日:京都弁護士会有志との意見交換会
(3) 近未来の日弁連を考える会の代表者である川上明彦弁護士の場合
(2019年)
8月20日:群馬弁護士会有志との意見交換会
8月 9日:釧路弁護士会帯広支部有志との意見交換会
8月 8日:釧路弁護士会有志との意見交換会
8月 6日:奈良弁護士会有志との意見交換会
7月19日:秋田弁護士会有志との意見交換会
7月 9日:広島弁護士会有志との意見交換会
6月26日:山口県弁護士会有志との意見交換会
同   日:山口県弁護士会下関地区有志との意見交換会
6月24日:京都弁護士会有志との意見交換会
6月21日:宮崎県弁護士会有志との意見交換会
6月12日:佐賀県弁護士会有志との意見交換会
6月11日:熊本県弁護士会有志との意見交換会
6月 7日:大分県弁護士会有志との意見交換会
5月31日:徳島弁護士会有志との意見交換会
5月30日:香川県弁護士会有志との意見交換会
5月22日:福岡県弁護士会北九州部会有志との意見交換会
5月21日:山梨県弁護士会有志との意見交換会
5月17日:栃木県弁護士会有志との意見交換会
5月16日:新潟県弁護士会有志との意見交換会
5月15日:静岡県弁護士会沼津支部有志との意見交換会
5月13日:福岡県弁護士会有志との意見交換会
4月19日:静岡県弁護士会浜松支部有志との意見交換会
4月16日:岐阜県弁護士会有志との意見交換会
4月 9日:福井弁護士会有志との意見交換会
4月 8日:金沢弁護士会有志との意見交換会
4月 5日:札幌弁護士会有志との意見交換会
4月 4日:旭川弁護士会有志との意見交換会
3月29日:富山県弁護士会有志との意見交換会
3月28日:鹿児島県弁護士会有志との意見交換会
2月27日:三重弁護士会有志との意見交換会
(4) 新たな時代の司法を考える会(あらし会)の代表者である荒中弁護士の場合
8月27日:釧路弁護士会有志との意見交換会(夜)
同   日:釧路弁護士会帯広支部有志との意見交換会(昼)
8月23日:静岡県弁護士会浜松支部有志との意見交換会
同   日:岐阜県弁護士会有志との意見交換会
8月22日:三重弁護士会有志との意見交換会
8月21日:金沢弁護士会有志との意見交換会
8月20日:愛知県弁護士会有志との意見交換会(夜)
同   日:富山県弁護士会有志との意見交換会(昼)
8月19日:新潟県弁護士会有志との意見交換会
8月 8日:山梨県弁護士会有志との意見交換会
8月 7日:群馬弁護士会高崎支部有志との意見交換会
8月 6日:神奈川県弁護士会有志との意見交換会
8月 5日:栃木県弁護士会有志との意見交換会
8月 2日:宮崎県弁護士会有志との意見交換会
8月 1日:佐賀県弁護士会有志との意見交換会
同   日:熊本県弁護士会有志との意見交換会
7月31日:兵庫県弁護士会有志との意見交換会(夜)
同   日:大分県弁護士会有志との意見交換会(昼)
7月30日:山口県弁護士会山口支部有志との意見交換会(夜)
同   日:山口県弁護士会下関支部有志との意見交換会(昼)
7月29日:広島弁護士会有志との意見交換会
同   日:福岡県弁護士会北九州部会有志との意見交換会
7月23日:島根県弁護士会有志との意見交換会
7月18日:長野県弁護士会有志との意見交換会
7月17日:函館弁護士会有志との意見交換会
7月10日:長崎県弁護士会有志との意見交換会
7月 9日:鹿児島県弁護士会有志との意見交換会
7月 5日:東北弁護士会連合会定期大会(盛岡市)の懇親会
7月 3日:茨城県弁護士会有志との意見交換会
6月26日:福島県弁護士会福島支部有志との意見交換会
6月25日:福島県弁護士会郡山支部有志との意見交換会
6月24日:札幌弁護士会有志との意見交換会
6月18日:山形県弁護士会有志との意見交換会

2 以下の記事も参照してください。
① 日弁連会長選挙の前年に活動していた弁護士の政策集団(2007年以降の分)
② 過去の日弁連会長選挙の結果(平成20年度以降)
③ 日弁連設立時から平成18年度までの日弁連会長選挙の結果
→ 神戸弁護士会から日弁連会長に就任した昭和61年度同62年度日弁連会長選挙については,単位会別の得票状況も載せています。
④ 日弁連の歴代会長及び事務総長
⑤ 日弁連役員に関する記事の一覧

3 令和元年8月時点における,頼りがいのある司法を築く日弁連の会の予定が,「変えよう!会」のツイートに流れています。

第72期司法修習生向けの,弁護士会の就職説明会等の日程

○以下の日程につき,個別のリンクがないものはすべて,日弁連HPの「法律事務所への入所をお考えの方へのご案内」が情報源です。
司法修習中の期間よりも司法修習開始前の期間の方が,就職関係のイベントが充実している気がします。

平成30年
12月 2日(土)午後1時~午後5時
   日弁連の,司法試験シンポジウム(弁護士会館17階1701会議室)
12月15日(土)午後1時~午後4時30分

   日弁連の,就職活動セミナー(弁護士会館17階会議室)

平成31年
1月11日(金)午後5時30分~午後8時
   鹿児島県弁護士会の,採用説明会(鹿児島県弁護士会館)
1月19日(土)
① 午後1時~午後5時
   北海道弁護士会連合会の,採用説明会(札幌弁護士会館)
②   午後2時~午後4時
京都弁護士会の,採用情報説明会(京都弁護士会館 地階大ホール)
1月26日(土)
① 午後1時~午後4時
   三重弁護士会の,採用説明会(三重弁護士会館)
② 午後1時30分~午後4時
   長野県弁護士会の,採用説明会(長野県弁護士会館)
③ 午後2時30分~
   東北弁護士会連合会の,採用説明会(仙台弁護士会館)
2月 2日(土)午後1時~午後3時
   岡山弁護士会の,採用説明会(岡山弁護士会館)
2月 9日(土)午後1時15分~午後4時30分
   神奈川県弁護士会の,合同就職説明会(神奈川県弁護士会館)
2月11日(月)午後2時30分~午後5時
   群馬弁護士会の,採用説明会(ホテルメトロポリタン高崎)
2月16日(土)午後2時~
広島弁護士会の,採用説明会及び就職活動応援パーティー(広島弁護士会館)
4月 5日(金)午後6時30分~午後8時頃
愛知県弁護士会の,就職説明会(愛知県弁護士会館5階「ホール」等)

弁護士の自殺者数の推移(平成18年以降)

◯警察庁HPの「統計」のうち,「生活安全の確保に関する統計等」に掲載されている警察庁生活安全局地域課の資料によれば,弁護士の自殺者数の推移は以下のとおりです。
・ 平成30年: 7人(うち,女性1人)(平成31年3月28日付の「平成30年中における自殺の状況」末尾36頁)
・ 平成29年: 8人(うち,女性0人)(平成30年3月16日付の「平成29年中における自殺の状況」末尾37頁)
・ 平成28年:10人(うち,女性1人)(平成29年3月23日付の「平成28年中における自殺の状況 資料」末尾37頁)
・ 平成27年: 7人(うち,女性0人)(平成28年3月18日付の「平成27年中における自殺の概要資料」末尾17頁)
・ 平成26年: 9人(うち,女性0人)(平成27年3月12日付の「平成26年中における自殺の概要資料」末尾17頁)
・ 平成25年: 8人(うち,女性0人)(平成26年3月13日付の「平成25年中における自殺の概要資料」末尾17頁)
・ 平成24年:13人(うち,女性4人)(平成25年3月付の「平成24年中における自殺の概要資料」資料2末尾17頁)
・ 平成23年: 8人(うち,女性1人)(平成24年3月付の「平成23年中における自殺の概要資料」資料2末尾17頁)
・ 平成22年:13人(うち,女性0人)(平成23年3月付の「平成22年中における自殺の概要資料」末尾11頁)
・ 平成21年:10人(うち,女性3人)(平成22年5月付の「平成21年中における自殺の概要資料」末尾11頁)
・ 平成20年: 8人(うち,女性1人)(平成21年5月付の,「平成20年中における自殺の概要資料」末尾11頁)
・ 平成19年: 9人(うち,女性0人)(平成20年6月付の,「平成19年中における自殺の概要資料」末尾8頁)
・ 平成18年:13人(うち,女性0人)(平成19年6月付の,「平成18年中における自殺の概要資料」6頁)
→ 「弁護士等」の人数です。

弁護士となる資格付与のための指定研修

平成30年度「弁護士となる資格付与のための指定研修」実施計画書「別紙Ⅲ 平成30年度研修カリキュラム説明書」には以下の記載があります。

第1 集合研修Ⅰ
1 ガイダンス
・研修の目的,研修のカリキュラムについての説明
・研修に向かう姿勢,起案の作成方法についての説明
2 民事裁判手続(5時間)
・司法研修所「民事第一審手続ビデオ」を上映し,民事訴訟手続全般を教える。
・民事裁判に関し,基礎的な択一の問題を実施
3 刑事裁判手続(5時間)
・司法研修所「刑事弁護ビデオ」を上映し,逮捕からの刑事弁護手続・刑事訴訟手続全般を教える。
・刑事手続に関し,基礎的な択一の問題を実施
第2 集合研修Ⅱ
1 民事弁護概論(2時間)
・弁護士業務について
・一般民事手続の流れを相談から順を追って説明
・まず依頼者の話をどのように聞くか。
・どのような手続をとるか(訴訟以外の調停かADRか,交渉の選択) 。
・保全処分をするかどうかの選択
・訴訟の手続の流れ
・和解の持つ意味
・執行手続
・家事事件についての説明
2 要件事実(3時間)
・要件事実の役割
・訴訟代理人としての要件事実
・売買,賃貸借,代理等の請求原因

・錯誤,詐欺,時効等の抗弁

3 刑事弁護①(2時間)
・被疑者・被告人の権利・利益の擁護について
・合理的な疑いを超える証明について
・適正手続について
・弁論要旨について
・被告人の立場に立って考えることの意味
・情状弁護
・公判前整理手続

・裁判員裁判

4 刑事弁護②(3時間)
・伝聞証拠
・同意
・自白
・供述の信用性
・証人尋問
・少年法制の特徴
5 事実認定(2時間)
・民事訴訟において, どのように事実認定がされるのか。
・訴訟代理人として何を主張すべきか。
・直接事実と間接事実の拾い上げ
・二段の推定
6 立証活動(3時間)
・何を立証すべきか。
・書証による立証
・弁護士法23条の2による照会
・人証の選択
・人証との打合せ
・尋問技術
7 訴状(1)起案・講評(5時間)
・各自の起案をもとに添削,評価し,基礎的な講評を行う。
・この起案をもとに,昼休みに食事をとりながら,意見交換を行う。
第3 集合研修Ⅲ(起案・講評)
1 目的
・起案そのものではなく,起案するまでの過程を重視
・判例・文献調査の重要性
・訴訟記録に慣れる。
・多くの設問を付加することにより, より広い知識を身に付けさせる。
2 訴状(2)起案・講評(6時間)
。実際に訴状を書くことにより,要件事実を身に付けさせる。
・訴訟提起前に行っておくべきこと
・管轄裁判所の選択 ・
・保全処分の必要性の有無
・予想される被告の主張
・立証活動について
3 弁論要旨等起案・講評(6時間)
・公判前整理手続を行う事件の弁護活動
・書面,証拠物の扱いについて

・尋問すべき内容についての検討

・事例として公訴事実を争う部分と情状を論じる部分があるもの
4 準備書面起案・講評(6時間)
・民事記録を見ることに慣れる。
・両者の主張整理
・どの主張を重点に論述するか。
・間接事実をどう拾い上げるか。
・主張が足りているか。
・他の立証方法はないか。
・尋問のやり方はどうか。
5 契約書・和解条項作成・講評(6時間)
・誰からの依頼か。
・弁護士としての契約書作成に当たっての注意
・公正証書の作成と注意事項
・和解条項の作成
・債務名義とは
・債務名義と執行手続

・訴状あるいは準備書面の事案を使って契約書や和解条項を作成させる。

第4 集合研修Ⅳ(集合研修の確認・弁護士倫理等)

1 集合研修の確認(3時間分)
・集合研修及び起案内容の確認を行う。
・確認方法は,短文式での回答を求め,講師による解説を行う。
2 弁護士倫理(3時間)
・事前に事例を示し,意見を出せるようにしてもらう。
・講師を囲んだ双方向多方向方式

・弁護士自治,弁護士会活動について

第5 実務研修(18日・144時間)
1 目的
・法律事務所において弁護士としての業務を研修し,弁護士として必要な実務能力を習得する。
2 指導担当弁護士
・日弁連会長が東京三弁護士会及び大阪弁護士会の弁護士に委嘱する。
・指導担当弁護士は司法修習生の指導経験の豊富な者とする。
3 研修内容
   指導担当弁護士は,次の方針に基づき,指導を行うものとする。
① 基本方針
   原則として「生きた事件」を取り扱わせる。また,事務職員が行う事務作業についても指導する。

② 弁護士倫理

   弁護士倫理を常に念頭に置き,弁護士業務と弁護士倫理との具体的関連を指導する。
③ 民事事件及び訴訟外活動
   民事訴訟手続に加え,できる限り,民事保全,民事執行も指導する。その他,調停・和解,訴訟外活動についても指導する。
④ 刑事事件
   国選弁護事件,共助制度(他の弁護士に刑事弁護の指導をしてもらう)を活用し,研修を行うように努める。
⑤ その他
   弁護士会活動についてできる限り,見学の機会を与える。弁護士報酬の決め方も指導する。なお,指導担当弁護士と研修生は,実務研修をよりふさわしいものにするために事前に研修内容について話し合うものとする。
   また,担当者は,実務研修終了時に,研修生についての実務研修成績評価書を提出する。

日本弁護士国民年金基金の年金月額を3万円とするための掛金額の推移

1 日本弁護士国民年金基金の予定利率の推移等
(1) 2019年現在の日本弁護士国民年金基金の予定利率は1.5%でありますところ,従前の予定利率の推移は以下のとおりです。
① 平成 3年8月1日の制度発足時から平成7年3月31日までに加入又は増口した場合,5.5%
② 平成 7年4月1日から平成12年3月31日までに加入又は増口した場合,4.75%
③ 平成12年4月1日から平成14年3月31日までに加入又は増口した場合,4.0%
④ 平成14年4月1日から平成16年3月31日までに加入又は増口した場合,3.0%
⑤ 平成16年4月1日から平成26年3月31日までに加入又は増口した場合,1.75%
⑥ 平成26年4月1日以降に加入又は増口した場合,1.5%
(2) 日本弁護士国民年金基金HP平成31年4月1日以降の掛金月額表が載っていて,平成31年3月31日までに加入した人の掛金月額表は,日本弁護士国民年金基金規約別表第9の1(第71条第2項関係)に載っています。
(3) 加入時の予定利率は現在でも適用されていますから,例えば,平成7年3月31日までに加入又は増口した人の場合,現在でも5.5%の予定利率で年金を支給してもらっています。

日本弁護士国民年金基金の総括表(平成31年3月22日の第6回財政再計算報告書からの抜粋)

2 平成3年8月1日の制度発足時から平成7年3月31日まで(46期の弁護士登録まで)に加入した場合
25歳0月の男性及び女性:  3600円
30歳0月の男性及び女性:  5100円
35歳0月の男性及び女性:  6900円
40歳0月の男性及び女性:  9900円
45歳0月の男性及び女性:1万5300円
50歳0月の男性及び女性:2万6700円

3 平成7年4月1日から平成12年3月31日まで(51期の弁護士登録まで)に加入した場合
25歳0月の男性及び女性:  4590円
30歳0月の男性及び女性:  6210円
35歳0月の男性及び女性:  8250円
40歳0月の男性及び女性:1万1700円
45歳0月の男性及び女性:1万7460円
50歳0月の男性及び女性:3万  90円

4 平成12年4月1日から平成14年3月31日まで(54期の弁護士登録まで)に加入した場合
(男性の場合)
25歳0月の男性:  5010円
30歳0月の男性:  6720円
35歳0月の男性:  8910円
40歳0月の男性:1万2570円
45歳0月の男性:1万8750円
50歳0月の男性:3万1770円
(女性の場合)
25歳0月の女性:  5340円
30歳0月の女性:  7170円
35歳0月の女性:  9510円
40歳0月の女性:1万3440円
45歳0月の女性:2万  70円
50歳0月の女性:3万3960円

5 平成14年4月1日から平成16年3月31日まで(56期の弁護士登録まで)に加入した場合
(男性の場合)
25歳0月の男性:  7125円
30歳0月の男性:  9090円
35歳0月の男性:1万1865円
40歳0月の男性:1万6125円
45歳0月の男性:2万3310円
50歳0月の男性:3万7890円
(女性の場合)
25歳0月の女性:  7650円
30歳0月の女性:  9810円
35歳0月の女性:1万2795円
40歳0月の女性:1万7385円
45歳0月の女性:2万5140円
50歳0月の女性:4万 830円

6 平成16年4月1日から平成21年3月31日まで(61期の弁護士登録まで)に加入した場合
(男性の場合)
25歳0月の男性:1万 830円
30歳0月の男性:1万3245円
35歳0月の男性:1万6680円
40歳0月の男性:2万1870円
45歳0月の男性:3万 570円
50歳0月の男性:4万8060円
(女性の場合)
25歳0月の女性:1万2930円
30歳0月の女性:1万5825円
35歳0月の女性:1万9905円
40歳0月の女性:2万6070円
45歳0月の女性:3万6450円
50歳0月の女性:5万7270円

7 平成21年4月1日から平成26年3月31日まで(66期の弁護士登録まで)に加入した場合
(男性の場合)
25歳0月の男性:1万1430円
30歳0月の男性:1万3980円
35歳0月の男性:1万7610円
40歳0月の男性:2万3070円
45歳0月の男性:3万2250円
50歳0月の男性:5万 730円
(女性の場合)
25歳0月の女性:1万3245円
30歳0月の女性:1万6215円
35歳0月の女性:2万 400円
40歳0月の女性:2万6730円
45歳0月の女性:3万7350円
50歳0月の女性:5万8680円

8 平成26年4月1日から平成31年3月31日まで(66期の弁護士登録まで)に加入した場合
(男性の場合)
25歳0月の男性:1万2555円
30歳0月の男性:1万5255円
35歳0月の男性:1万9065円
40歳0月の男性:2万4810円
45歳0月の男性:3万4470円
50歳0月の男性:5万3820円
(女性の場合)
25歳0月の女性:1万4670円
30歳0月の女性:1万7820円
35歳0月の女性:2万2275円
40歳0月の女性:2万8980円
45歳0月の女性:4万 230円
50歳0月の女性:6万2790円

9 平成31年4月1日以降に加入した場合
(男性の場合)

25歳0月の男性:1万2705円
30歳0月の男性:1万5450円
35歳0月の男性:1万9305円
40歳0月の男性:2万5110円
45歳0月の男性:3万4860円
50歳0月の男性:5万4450円
(女性の場合)
25歳0月の女性:1万4790円
30歳0月の女性:1万7985円
35歳0月の女性:2万2470円
40歳0月の女性:2万9220円
45歳0月の女性:4万 560円
50歳0月の女性:6万3300円

10 日本弁護士国民年金基金の掛金月額の比較
(1) 男性の場合
・ 制度発足時と平成31年4月1日以降の掛金月額を比較した場合,25歳0月で3.53倍,30歳0月で3.03倍,35歳0月で2.80倍,40歳0月で2.54倍,45歳0月で2.28倍,50歳0月で2.04倍異なります。
(2) 女性の場合
・ 制度発足時と平成31年4月1日以降の掛金月額を比較した場合,25歳0月で4.11倍,30歳0月で3.53倍,35歳0月で3.26倍,40歳0月で2.95倍,45歳0月で2.65倍,50歳0月で2.37倍異なります。

11 関連記事
① 日本弁護士国民年金基金
② 国民年金基金及び確定拠出年金に関する国会答弁
③ 個人型確定拠出年金(iDeCo)
④ 弁護士の社会保険

12 掲載資料
① 国民年金基金における財政再計算に伴う掛金の計算に関する取扱いについて(平成6年12月22日付の厚生省年金局長から都道府県知事あて通知)
② 日本弁護士国民年金基金の第6回財政再計算報告書(平成31年3月22日提出)
③ 保証期間15年・年金月額3万円(年額36万円)の給付(平成21年3月31日までの基本A型参照)に必要な,日本弁護士国民年金基金の掛金の推移

保証期間15年・年金月額3万円(年額36万円)の給付(平成21年3月31日までの基本A型参照)に必要な,日本弁護士国民年金基金の掛金の推移

 

弁護士再登録時の費用

1(1) 東弁リブラ2008年4月号の「出産・育児・海外留学のときに役立つ情報」によれば,平成20年2月現在の再登録のための費用は,日弁連の登録料が6万円,東弁の元会員が東弁に再入会する場合の入会金が1万5000円(東弁に新規入会する場合は3万円),登録申請の際の印紙代が6万円で,合計13万5000円かかります。
(2) 平成26年4月1日以降,日弁連の登録料は3万円となっています。

2 大阪弁護士会の場合,弁護士任官をした人が再び弁護士登録をする場合は入会金を免除されることがあります(大阪弁護士会会則17条3項)ものの,単なる再入会の場合に入会金を減免する規定はありません。
そのため,再登録のための費用は,日弁連の登録料が3万円,大弁の入会金が3万円,登録申請の際の印紙代が6万円で,合計12万円かかります。

3 登録申請の際の印紙代6万円は,登録免許税法別表第一の三十二「人の資格の登録若しくは認定又は技能証明」(三))に基づくものです。

4 日弁連HPの「2015年4月1日以降に弁護士登録(再登録)される方へ」にあるとおり,平成27年4月1日以降に再登録請求をする場合,従前の登録時に付されていた登録番号を付与してもらうことができます(日弁連会則19条3項参照)。

大阪弁護士会の負担金会費

大阪弁護士会HPの「第71期司法修習終了予定者で大阪弁護士会への入会を希望される方へ」に掲載されている「大阪弁護士会財務課からのお願い」の「3 負担金会費の納入について」には以下の記載があります。

 入会に際し、会館負担金会費40万円(分納・分納の延納制度あり)を納入いただくことは、別途案内「大阪弁護士会へ入会される方へ」に記載させていただいておりますが、入会後、次の負担金会費を納入いただきます(大阪弁護士会各種会費規程第3条の4)。

① 国選弁護人及び国選付添人に対する報酬の5%
② 裁判所から選任された職務代行者、破産管財人、民事再生監督委員、同調査委員、同管財人、同保全管理人、会社更生管財人、同調査委員、同保全管理人、同監鰯員、会社設立検査役、特別清算における特別清算人、同検査役、会社整理における検査役、同監督員、同管理人、特別代理人、不在者財産管理人、相続財産管理人、遺言執行者、後見人、後見監霞人、保佐人、保佐監督人、補助人、補助監鰯人、任意後見監蟹人、財産管理者、職務代行者等(裁判所の民事調停委員、家事調停委員、鑑定委員、司法委員、参与員その他これらに準ずるものを除く。)の報酬(未成年後見制度における後見人、後見監督人、財産管理者及び職務代行者の報酬については、就任時から1年間のものに限る。)の7%
③ 大阪弁護士会総合法律相談センター規程(会規第13号)に定める法律相談業務、被害者救済業務、中小企業支援センター業務、犯罪被害者救済業務及び当番弁護士に関する業務の担当者並びに同規程により事件を受任しだ場合の法律相談料、雷手金、報酬金、手数料、鑑定料、謂師料、日当の7%
④ 大阪弁護士会総合法律相談センターから顧問の紹介を受けた場合の顧問就任時から1年間の顧問料の7%
⑤ 大阪弁護士会高齢者・障害者総合支援センター規程(会規第30号)に定める専門法律相談業務、財産管理支援業務、介護・福祉支援業務及び精神保健支援業務の担当者並びに同規程により事件を受任した場合の法律相談料、蕾手金、報酬金、手数料(財産管理支援業務における財産管理行為開始前の面談の手数料及び証雷類等の保管委託の手数料については財産管理契約締結時から、財産管理支援業務における財産管理行為開始後の基本委任事務の手数料については財産管理行為開始時から、1年間のものに限る。)、鑑定料及び謂師料の7%
⑥ 大阪弁護士会遺言・相続センター規程(会規第55号)に基づく法律相談の相談料並びに同規程により事件を受任した場合の蓋手金、報酬金及び手数料の7%
⑦ 大阪住宅紛争審杳会の指名紛争処理委員及び専門家相談員の報酬の7%
⑧ 権利保護保険制度(日弁連リーガル・アクセス・センター)に基づく法律相談の相談料並びに同制度により事件を受任した場合(直接依頼者から事件を受任し、同制度を利用した場合を含む。)の善手金、報酬金、手数料及び日当の7%
⑨ 大阪弁護士会行政連携センター規程(会規第59号)により紹介を受けた場合の法律相談料、着手金、報酬金、手数料、鑑定料及び講師料の7%

弁護士の社会保険

目次
1 弁護士の雇用保険
2 東京都弁護士国民健康保険組合
3 労働保険及び社会保険への加入状況の調査方法
4 社会保険への事後的な加入手続
5 国民健康保険の保険料(保険税)の限度額の推移等
6 国民年金保険料の月額及び国民年金の月額
7 士業等の節税ツール
8 関連記事

1 弁護士の雇用保険
(1) 弁護士の労働者性については,東弁リブラ2005年4月号「私って労働者?-勤務弁護士の労働者性について-」が参考になります。
(2) 平成25年2月1日以降,公認会計士,税理士,弁護士,社会保険労務士,弁理士等の資格を持つ人は,法律の規定に基づき,名簿や登録簿等に登録している場合であっても,開業や事務所に勤務している事実がないことが確認でき,要件を満たしていれば,雇用保険の受給資格決定を受けることができます(厚生労働省HPの「公認会計士,税理士などの資格を持つ方の失業給付の取扱いが変更になります。」参照)。
(3) 雇用保険を受給するためには以下の条件を満たしている必要があります。
① 雇用保険の被保険者期間(=労働者として事業所に勤務していた期間)が原則として,離職日以前2年間に12ヶ月以上あること。
② 就職したいという積極的な意思と,いつでも就職できる能力(健康状態・家庭環境など)があり,積極的に求職活動を行っているにもかかわらず,就職できない状態(失業の状態)にあること。
(4) 平成18年度の労働保険審査会の裁決例4には,雇用保険法に関して以下の記述があるため,労働基準法の労働者に該当しなくても,雇用保険の被保険者資格を認められることがあります。
   法第4条第1項は、「この法律において「被保険者」とは、適用事業に雇用される労働者であ」る旨規定し、また、同項の「適用事業」については、法第5条第1項において、「この法律においては、労働者が雇用される事業を適用事業とする。」と規定している。また、法における「雇用関係」とは、民法第623条の規定による雇用関係のみならず、労働者が事業主の支配を受けて、その規律の下に労働を提供し、その提供した労働の対償として事業主から賃金、給料その他これらに準ずるものの支払を受けている関係(以下「実質的な雇用関係」という。)をも含むものであると解される。 したがって、かかる意味での雇用関係が終了したと認められる場合に、被保険者資格を喪失したと言い得るものである。

2 東京都弁護士国民健康保険組合
(1)ア 令和元年7月現在,以下の二つの条件を満たす人は,東京都弁護士国民健康保険組合に加入できます(東京都弁護士国民健康保険組合HP「加入資格・加入手続について」参照)。
① 東京弁護士会,第一東京弁護士会,第二東京弁護士会,神奈川県弁護士会,千葉県弁護士会及び埼玉弁護士会に所属する弁護士及び外国法事務弁護士並びにその法律事務所に勤務し業務に従事する者
② 東京都,神奈川県,千葉県,埼玉県,茨城県の一部(取手市,土浦市,つくば市,水戸市及び神栖市),静岡県の一部(三島市,浜松市,静岡市,熱海市,富士市,駿東郡長泉町及び田方郡函南町),山梨県北杜市,群馬県高崎市,愛知県刈谷市,京都府京都市,新潟県長岡市,長野県下高井郡山ノ内町,沖縄県島尻郡与那原町,大阪府大阪市及び栃木県宇都宮市に住所を有する方
イ 神奈川県弁護士会,千葉県弁護士会及び埼玉弁護士会に所属する弁護士等が東京都弁護士国民健康保険組合に加入できるようになったのは平成元年です(関弁連50周年記念誌29頁)。
(2)ア 東京都弁護士国民健康保険組合に加入している人が弁護士法人に勤務する場合,年金事務所に対し,14日以内に健康保険被保険者適用除外申請書をすることで,協会けんぽに加入せず,引き続き東京都弁護士国民健康保険組合への加入を続けることができます(日本年金機構HPの「健康保険(協会けんぽ)・厚生年金保険の資格取得及び配偶者等の手続き」参照)。
イ 東京都弁護士国民健康保険の保険料は所得金額と関係がありません(東京都弁護士国民健康保険組合HPの「保険料について」参照)。
   そのため,一定の所得を超えた場合,協会けんぽの健康保険料よりも健康保険料が安くなりますものの,標準報酬月額の3分の2の金額を最大で1年6月間支給してくれる傷病手当金制度(協会けんぽHPの「病気やケガで会社を休んだとき」参照)はありません。
(3) 東弁リブラ2013年7月号「弁護士会の福利厚生第6回 東京都弁護士国民健康保険組合のご案内」によれば,東京都弁護士国民健康保険組合の場合,①傷病手当金,②出産手当金及び③育児休業期間中の保険料免除措置がないと書いてあります。
(4) 既存の健保組合がその地区・組合員を拡大することは,事務量の増大という点を除けば,財政基盤の強化,危険の分散というメリットがあるものの,健保組合の新設・拡大を認めた場合,働き盛りの人たち,高収入の人たちが市町村国保を脱退する結果,市町村国保には高齢者・低所得者層だけが残ることとなり,市町村国保の財政基盤が弱くなるという意見があります(関弁連50周年記念誌29頁及び30頁参照)。

3 労働保険及び社会保険への加入状況の調査方法
(1)ア   弁護士法人である法律事務所は,社会保険の強制適用事業所に該当します(健康保険法3条3項2号,厚生年金保険法6条2項)。
イ 社会保険への加入資格については,日本年金機構HPの「社会保険の加入についてのご案内」が分かりやすいです。
(2) 厚生労働省HPの「労働保険適用事業場検索」を利用すれば,労働保険(労災保険及び雇用保険)に加入しているかどうかが分かります。
   適用事業場検索が作動しない場合,「ツール」→「インターネットオプション」→「プライバシー」→「ポップアップブロックを有効にする」のチェックを外す,により作動することがあります。
(3)ア 日本年金機構HPの「厚生年金保険・健康保険 適用事業所検索システム」を利用すれば,社会保険(厚生年金保険及び健康保険)に加入しているかどうかが分かります。
イ 健康保険の給付の手続や相談等は,平成20年10月1日設立の全国健康保険協会(協会けんぽ)(従前の政府管掌健康保険(政管健保)です。)の各都道府県支部で行い,健康保険の加入や保険料の納付の手続は,日本年金機構の年金事務所で行っています(日本年金機構HPの「健康保険(協会けんぽ)の事務と手続等」参照)。

4 社会保険への事後的な加入手続
(1)   弁護士法人の場合
   弁護士法人において社会保険への加入手続をしてもらっていなかった場合であっても,勤務弁護士に労働者としての実態があるのであれば,以下のとおり事後的に社会保険に加入できます。
① 労災保険については労基署の職権による成立手続及び労災保険料の認定手続(労災保険法31条1項1号参照)を経ること
② 雇用保険についてはハローワークの職権による被保険者資格の確認(雇用保険法8条及び9条)を経ること
③ 健康保険については年金事務所の職権による確認(健康保険法39条・51条1項)を経ること
④ 厚生年金については年金事務所の職権による確認(厚生年金保険法18条2項)を経ること
(2) 個人経営の法律事務所の場合
ア   個人経営の法律事務所は,社会保険の強制適用事業所(健康保険法3条3項1号,厚生年金保険法6条1項1号)に該当しませんから,常時5人以上の従業員を使用している場合であっても,社会保険が適用されません。
   そのため,勤務弁護士に労働者としての実態があるとしても,社会保険に加入することはできません。
イ 個人経営の法律事務所は,従業員の2分の1以上の同意を得られる場合,任意適用申請をすることで社会保険適用事業所になることはできます(健康保険法31条1項及び2項,厚生年金保険法6条3項及び4項。日本年金機構HPの「任意適用申請の手続き」参照)。

5 国民健康保険の保険料(保険税)の限度額の推移等
(1)ア 昭和36年度に確立された国民健康保険の保険料(保険税)の限度額の推移は以下のとおりです。
昭和46年度~: 8万円
昭和49年度~:12万円
昭和51年度 :15万円
昭和52年度 :17万円
昭和53年度 :19万円
昭和54年度 :22万円
昭和55年度 :24万円
昭和56年度 :26万円
昭和57年度 :27万円
昭和58年度 :28万円
昭和59年度~:35万円
昭和61年度 :37万円
昭和62年度 :39万円
昭和63年度~:40万円
平成 3年度 :44万円
平成 4年度 :46万円
平成 5年度~:50万円
平成 7年度~:52万円
平成 9年度~:53万円(平成11年度までは全部,医療分)
平成12年度~:60万円(医療分が53万円,介護分が7万円)
平成15年度~:61万円(医療分が53万円,介護分が8万円)
平成18年度 :62万円(医療分が53万円,介護分が9万円)
平成19年度 :65万円(医療分が56万円,介護分が9万円)
平成20年度 :68万円(医療分が47万円,支援金分が12万円,介護分が9万円)
平成21年度 :69万円(医療分が47万円,支援金分が12万円,介護分が10万円)
平成22年度 :73万円(医療分が50万円,支援金分が13万円,介護分が10万円)
平成23年度~:77万円(医療分が51万円,支援金分が14万円,介護分が12万円)
平成26年度 :81万円(医療分が51万円,支援金分が16万円,介護分が14万円)
平成27年度 :85万円(医療分が52万円,支援金分が17万円,介護分が16万円)
平成28年度~:89万円(医療分が54万円,支援金分が19万円,介護分が16万円)
平成30年度~:93万円(医療分が58万円,支援金分が19万円,介護分が16万円)
イ 限度額の法的根拠は,国民健康保険料につき国民健康保険法76条・国民健康保険法施行令29条の7であり,国民健康保険税につき地方税法703条の4・地方税法施行令56条の88の2です。
ウ 国民健康保険につき,国民健康保険法76条1項では,保険料方式が本則であり,保険税方式が例外であるものの,市町村保険者の大多数が保険税方式を採用しています。
   ただし,大阪府内においては,9割以上の保険者が保険料方式を採用しています(大阪府HPの「国民健康保険における保険料と保険税の現状等について」参照)。
(2)ア 厚生労働省HPの「国民健康保険の保険料(税)の賦課(課税)限度額について」(平成29年11月8日付)に,平成5年度から平成27年度までの国民健康保険料(税)賦課(課税)限度額の推移が載っています。
イ 鳥取県HPに「国民健康保険制度の沿革」が載っています。
(3) 平成30年4月1日から,国民健康保険の運営主体が都道府県となりました(帯広市HPの「国民健康保険の都道府県単位化について」参照)。
(4) 大阪市HPの「大阪市国民健康保険運営協議会」に,国民健康保険制度の概要,大阪市国民健康保険事業の特徴,大阪市国民健康保険事業の特徴が載っています。

6 国民年金保険料の月額及び国民年金の月額
(1) 国民年金保険料の月額の推移
ア 国民年金保険料の月額は以下のとおり推移しています。
平成10年度~:1万3300円
平成17年度:1万3580円
平成18年度:1万3860円
平成19年度:1万4100円
平成20年度:1万4410円
平成21年度:1万4660円
平成22年度:1万5100円
平成23年度:1万5020円
平成24年度:1万4980円
平成25年度:1万5040円
平成26年度:1万5250円
平成27年度:1万5590円
平成28年度:1万6260円
平成29年度:1万6490円
平成30年度:1万6340円
平成31年度:1万6410円
イ 日本年金機構HPに「国民年金保険料の変遷」及び「国民年金保険料の額は、どのようにして決まるのか?」が載っています。
(2) 老齢基礎年金の支給額の推移
ア 老齢基礎年金の支給額の推移は以下のとおりです。
平成16年 4月~:79万4500円
平成18年 4月~:79万2100円
平成23年 4月~:78万8900円
平成24年 4月~:78万6500円
平成25年10月~:77万8500円
平成26年 4月~:77万2800円
平成27年 4月~:78万 100円
平成29年 4月~:77万9300円
イ 次年度の老齢基礎年金の支給額は,毎年1月下旬の金曜日に厚生労働省HPで発表されています。
(3) シニアガイドHP「実際に支給されている国民年金の平均月額は5万5千円、厚生年金は14万7千円」(平成30年12月22日付)が載っています。

7 士業等の節税ツール
   弁護士社長の実務ブログ「弁護士を含めた士業の節税方法(社会保険等編)」によれば,士業等の節税ツールとして選択できる社会保険は以下のとおりとなっています。
① 国民年金基金(所得控除)
② 小規模企業共済(所得控除)
③ 中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)(経費の増額)
④ 個人形確定拠出年金(iDeCo)(所得控除)

8 関連記事
① 日本弁護士国民年金基金
② 個人型確定拠出年金(iDeCo)

出産・育児を理由とする弁護士会費の免除

第1 日弁連会費の場合
1 平成20年1月1日施行の,出産を理由とする日弁連会費の免除(出産後,1年以内の申請が必要です。)
(1)ア   女性弁護士が出産した場合,所属弁護士会を通じて日弁連に対し,会費等免除申請書に,母子手帳の表紙と予定日が分かるページの写しを添付して提出すれば,出産月の前月から4か月間,日弁連の会費及び特別会費を免除してもらえます。
イ 多胎妊娠の場合,出産の前々月から6か月間,日弁連の会費及び特別会費を免除してもらえます。
(2) 根拠条文は以下のとおりです。
① 日弁連会則95条の4第2項
② 出産時の会費免除に関する規程(平成19年12月6日会規第84号)
2 平成27年4月1日施行の,育児を理由とする日弁連会費の免除(子の出生から2年以内の申請が必要です。)
(1)ア 弁護士が子の育児をする場合,所属弁護士会を通じて日弁連に対し,会費等免除申請書に,①誓約書兼育児予定書及び②戸籍謄本又は子との関係が明らかになる住民票を添付して提出すれば,子が2歳になるまでの任意の6か月間(令和元年9月30日までに出生した子である場合)又は12ヶ月間(令和元年10月1日以降に出生した子である場合),日弁連の会費及び特別会費を免除してもらえます。
イ 令和元年10月1日以降に出生した子について出産時における会費の免除を受けていた場合,育児期間中の会費免除は10ヶ月間となります(多胎妊娠の場合は15ヶ月間です。)。
(2)ア 令和元年9月30日までに出生した子である場合,日弁連会費等の免除期間中,育児の実績を記載した書類(書式の定めなし,テンプレートあり)を毎月作成し,翌月末までに提出する必要がありますものの, 休業要件はありません。
イ 令和元年10月1日以降に出生した子である場合,日弁連会費等の免除期間中,育児実績書(書式の定めあり)を4ヶ月に1回,提出する必要がありますものの, 休業要件はありません。
(3) 根拠条文は以下のとおりです。
① 日弁連会則95条の4第3項
② 育児期間中の会費免除に関する規程(平成25年12月6日会期第98号)

第2 大阪弁護士会費の場合
1 出産を理由とする大弁会費の免除(出産後,1年以内の申請が必要です。)
(1) 女性弁護士が出産した場合,大弁企画部会員企画課に対し,会費免除申請書(出産)に,母子手帳の表紙と予定日が分かるページの写しを添付して提出すれば,出産月の前月から4か月間,大弁会費を免除してもらえます。
(2) 多胎妊娠の場合,出産の前々月から6か月間,日弁連の会費及び特別会費を免除してもらえます。
2 育児を理由とする大弁会費の猶予・免除
(1) 大弁会費の支払の猶予
弁護士が1歳に満たない子の育児をするために休業する場合,大弁企画部会員企画課に対し,会費の納入猶予申請書に,母子手帳の表紙と予定日が分かるページの写しを添付して提出すれば,子が1歳になるまでの間,大弁会費の支払を猶予してもらえます。
(2) 大弁会費の免除(子の出生から1年6月以内の申請が必要です。)
ア 弁護士が子の育児をするために全く執務をしなかった場合,大弁企画部会員企画課に対し,全部休業を理由として,会費の免除申請書(育児休業)に,休業証明書を添付して提出すれば,猶予期間中の会費の全部を免除してもらえます。
イ 弁護士が子の育児をするために100時間を下回る時間しか執務をしなかった場合,大弁企画部会員企画課に対し,一部休業を理由として,会費の免除申請書(育児休業)に,休業証明書を添付して提出すれば,猶予期間中の会費の半分を免除してもらえます。
3 根拠条文
①大阪弁護士会会則161条,及び②会則第161条の運営準則(昭和52年2月7日常議員会承認)です。

弁護士記章

1(1) 弁護士はその職務を行う場合,弁護士記章(弁護士バッジ)を帯用するか,又は身分証明書を携帯する必要があります(日弁連会則29条2項)。
(2) 日弁連HPの「弁護士の記章(バッジ)について」には「弁護士が胸につけている記章があります。この記章は、外側にひまわり、中央にはかりがデザインされています。ひまわりは自由と正義を、はかりは公正と平等を追い求めることを表しています。」と書いてあります。

2 弁護士記章については,弁護士記章規則で定められています。

3 弁護士記章は,日弁連が,弁護士名簿に登録したときに,所属弁護士会を通じて本人に交付します(弁護士記章規則3条1項)。

4 弁護士記章は,日弁連の所有であって,弁護士に貸与されるものです(弁護士記章規則2条)。

5 弁護士が登録取消しの請求をしたときや,死亡したときは,弁護士記章を日弁連に返還する必要があります(弁護士記章規則5条)。

6 弁護士が弁護士記章を紛失したときは,所属弁護士会を通じて,速やかに,日弁連に対し,紛失届を提出し,弁護士記章の再交付を申請する必要があります(弁護士記章規則7条)。

7 日弁連は,紛失届を受けた場合,直ちに弁護士名簿にその旨を記載し,かつ,官報にその旨を公告します(弁護士記章規則8条1項)。

8 日弁連は,官報公告をした後,速やかに,弁護士記章を,所属弁護士会を通じて,弁護士に再交付し,かつ,弁護士名簿にその旨を記載します(弁護士記章規則10条1項)。

9 弁護士バッジの実物の写真が日弁連のパンフレット「ひまわりはあなたのために咲いています」に載っています。

弁護士の登録関係手続に関する不服申立て方法

1 日弁連への審査請求
(1) 弁護士名簿への登録又は登録換えの請求をした者は,入会しようとする弁護士会によってその進達を拒絶されたときは,日弁連に対し,行政不服審査法による審査請求をすることができます。
請求後3ヶ月を経ても弁護士会がその進達をしないときも,進達を拒絶されたものとみなして,同様に審査請求をすることができます(弁護士法12条4項)。
日弁連はこの審査請求については資格審査会の審査に付して(日弁連会則65条2項),その議決に基づいて裁決を行います(弁護士法12条の2)。
(2) 弁護士会による登録取消しの請求があった場合,対象となった弁護士は,その通知を受けた日の翌日から起算して60日以内に,日弁連に対し,異議を申し出ることができます(弁護士法14条1項)。
日弁連は,異議の申出を受けた場合,資格審査会の議決に基き,その申出に理由があると認めるときは,弁護士会に登録取消の請求を差し戻し,その申出に理由がないと認めるときは,これを棄却します(弁護士法14条2項)。
(3) 日弁連がした処分については,行政不服審査法による不服申立てはできません(弁護士法49条の3)。

2 訴えの提起
(1) ①日弁連に対する不服申立が却下・棄却された者,又は②弁護士会から登録又は登録換えの請求の進達をされたにもかかわらず日弁連によってこれを拒絶された者は,その取消しを求めて,東京高等裁判所に対して訴えを提起できます(弁護士法16条1項)。
不服申立て後,又は進達後,日弁連において3ヶ月を経ても結論が出ないときは,同様に否定されたものとみなして,東京高等裁判所に対して訴えを提起できます(弁護士法16条2項)。
(2) 登録又は登録換えの請求の進達の拒絶に関しては,これについての日弁連の裁決に対してのみ,取消しの訴えを提起することができます(弁護士法16条3項)。

弁護士登録の取消し

1 弁護士登録の取消しは,以下の事由により発生します。
① 弁護士本人の請求によるもの(弁護士法17条2号・11条)
・ 弁護士がその業務をやめようとするときは,所属弁護士会を経由して,日弁連に対し,弁護士名簿登録取消請求書を提出する必要があります(弁護士法11条,日弁連会則22条)。
ただし,登録換えの場合と同様,懲戒の手続に付されている弁護士は,その手続が結了するまで登録取消しの請求ができません(弁護士法62条1項)。
② 客観的事実の発生によるもの(弁護士法17条1号,4号)
・ (a)禁固以上の刑に処せられた場合(弁護士法7条1号・17条4号)なり,(b)弁護士が死亡した場合(弁護士法17条4号)なりがあります。
③ 懲戒処分によるもの(弁護士法17条3号の退会命令及び除名の場合)
④ 弁護士会からの請求によるもの(弁護士法17条3号・13条)
・ 弁護士が,登録及び登録換えの請求の進達拒絶事由について虚偽の申告をしていたことが判明したときは,弁護士会は,資格審査会の議決に基づき,日弁連に対し,登録取消しの請求をすることができます。
その趣旨は,弁護士会がその事実を知っていれば,本来,登録又は登録換えの請求の進達を拒絶していたであろうと思われる場合について,事後的に登録の取消し請求をすることを認める点にあります。

2 弁護士会は,所属の弁護士に弁護士名簿の登録取消の事由があると認めるときは,日本弁護士連合会に,すみやかに,その旨を報告する必要があります(弁護士法18条)。
具体的には,登録取扱規則所定の,「弁護士名簿登録取消し事由報告書」(「死亡」の場合と,「その他」の場合があります。)を提出します。

弁護士の登録及び登録換えの請求の進達拒絶事由,及び資格審査会

1  弁護士の登録及び登録換えの請求の進達拒絶事由
(1) 弁護士会は,日弁連に対する登録又は登録換えの請求を受けても,その会の会員として,弁護士の職務を行わせることがその適正を欠くおそれのある者については,その進達を拒絶することができます(弁護士法12条)。
また,日弁連は,弁護士会から登録又は登録換えの請求の進達を受けても,独自に登録又は登録換えを拒絶することができます(弁護士法15条)。
(2) 登録及び登録換えの請求の進達拒絶事由は以下のとおりです(弁護士業務ハンドブック(平成24年)12頁及び13頁参照)。
① 弁護士会の秩序又は信用を害するおそれがある者(弁護士法12条1項前段)
・ 弁護士となる資格を有する者でも,刑事事件又は懲戒処分の有無にかかわらず,著しい非行があった者,非弁護士活動をしていた者,登録請求前の勤務先や登録請求前の弁護士会において非行や紛議があった者等が,これに該当する可能性があります。
・ 禁固以上の刑に処せられたが,執行猶予期間の満了によって弁護士となる資格となる回復した者であっても,その犯罪事実が弁護士業務に関連する非行である場合,事案の性格,執行猶予期間満了後の事情等を考慮されて,直ちに登録が認められる例は少ないです。
これらの場合,弁護士会の指導監督に服することが期待できず,弁護士会の信用をも害することが予想されるからです。
・ 登録の請求の進達を求める者について,弁護士会の統制を乱すおそれがある場合,著しい非行がある場合,その者の入会によって一般会員の体面を損なうおそれがある場合その他あらゆる事由が,審査の対象となりえます(東京高裁平成3年9月4日判決)。
② 心身に故障があって,弁護士の職務を行わせることがその適正を欠くおそれがある者(弁護士法12条1項後段1号)
・ 精神的又は身体的な機能の欠陥が,依頼者又は裁判所等に対する弁護士としての職責を全うできない程度に著しい場合をいいます。
・ 適当な介添人を付するなどして身体的障害を補える場合,12条1項後段1号に該当しません(東京高裁昭和53年2月21日判決参照)。
③ 懲戒の処分によって除名等された者が,その処分を受けた日から3年を経過して請求したときに,弁護士の職務を行わせることがその適正を欠くおそれがある者(弁護士法12条1項後段2号)
・ これらの懲戒処分を受けた者は,3年を経過するまでは弁護士となる資格がない(弁護士法7条3号)ところ,その期間経過後でも処分の理由となった事案の性格,処分後の事情等によって,依然として弁護士の職務を行わせることがふさわしくない場合,進達を拒絶されます。
④ 登録又は登録換えの請求前1年以内に当該弁護士会の地域内において常時勤務を要する公務員であった者で,その地域内において弁護士の職務を行わせることが特にその適正を欠くおそれがある者(弁護士法12条2項)
・ これは,主として裁判官,検察官がその勤務地において相当な社会的知名度を得てから辞職し,直ちに弁護士を開業して,その在官当時の影響力を不当に利用したりすることがないように配慮したものであり,弁護士としての職務の公正さを保持しようとするとともに,公務員の在官中の職務の公正さを担保しようとするものです。
(3) 弁護士会は,弁護士法に基づいて,国の機関の指揮及び監督を受けることなく(同法第3章,第5章,第7章,第8章参照),弁護士等に対する指導及び監督等に関する事務を行う法人であり,弁護士会の資格審査会は,弁護士名簿登録請求の進達拒絶という公権力の行使に関わる機関として弁護士法によって設置されたものであるところ,弁護士会の会長は同会の代表者であり(同法35条1項),また,資格審査会の会長は同資格審査会の会務を総理する者であって(同法54条1項),いずれも刑法その他の罰則の適用については法令により公務に従事する職員とみなされていること(同法35条3項,54条2項)を併せ考えると,弁護士会の会長及び弁護士会の資格審査会の会長として弁護士名簿登録請求の進達拒絶に関与する行為は,国家賠償法1条1項にいう「公共団体の公権力の行使にあたる公務員」としての行為に該当すると解されています(大阪高裁平成22年5月12日判決)。
そのため,弁護士会の会長及び弁護士会の資格審査会の会長は個人として不法行為責任を負うことはないと解されています(大阪高裁平成22年5月12日判決。なお,公務員個人が不法行為責任を負わないことに関する最高裁昭和30年4月19日判決最高裁昭和53年10月20日判決参照)。

2 資格審査会
(1) ①進達の拒絶,②請求の拒絶又は③弁護士会による登録取消しの請求をする場合,当該弁護士会又は日弁連は,資格審査会の議決に基づいてする必要があります(弁護士法12条1項,13条1項,15条1項)。
この場合,速やかに本人にその旨及び理由を書面により通知されます(弁護士法12条3項,13条2項及び15条2項)。
(2) 大阪弁護士会資格審査会については,大阪弁護士会資格審査手続規程(会規第38号)で定められています。
(3) 日弁連資格審査会については,資格審査手続規程で定められています。
(4) 資格審査会の委員は,弁護士,裁判官,検察官及び学識経験のある者の中から,それぞれ日弁連又は弁護士会の会長が委嘱します(弁護士法52条3項前段)。
この場合,①裁判官又は検察官である委員はその地の高等裁判所若しくは地方裁判所又は高等検察庁検事長若しくは地方検察庁検事正の推薦に基づき,②その他の委員は総会の決議に基づき,委嘱する必要があります(弁護士法52条3項後段)。
ただし,任期が2年であること(弁護士法52条4項)とあいまって,予備委員の選任(弁護士法53条)も含めて,毎年5月の定時総会決議において,選任に関する事項は理事会又は常議員会に白紙委任されています。

弁護士の登録換えの請求

1 弁護士は法律事務所を所属弁護士会の地域内に設けなければならず(弁護士法20条2項),いかなる名義をもってしても,2個以上の法律事務所を設けることができません(弁護士法20条3項本文)。
そのため,その主たる活動地域は自ずから制限されることとなりますから,主たる活動地域に変化が生じて,新たな活動地域に事務所を設けようとする場合,所属弁護士会を変更する必要があります。

2 登録換えの請求は,所属している弁護士会に対し,他の弁護士会への登録換えを請求する旨を届け出るとともに(弁護士法10条2項),入会しようとする弁護士会を経由して,日弁連に対し,以下の書類を提出する必要があります(日弁連会則20条)。
① 弁護士名簿登録換え請求書
② 弁護士法10条2項に規定する届出に関する書面(=弁護士名簿登録換え届書)
③ 弁護士法12条2項に掲げる事項に関する書面

3 懲戒の手続(綱紀委員会における手続が含まれることにつき弁護士法58条2項参照)に付された弁護士は,その懲戒の手続が結了するまでは登録換えの請求をすることができません(弁護士法62条1項)。
その趣旨は,登録換えによって懲戒処分を免れようとする行為を防止する点にあります。

弁護士登録の請求

1 一般の場合
(1) 総論
ア 弁護士となるためには,入会しようとする弁護士会を経由して,日弁連に対し,以下の書類を提出する必要があります(日弁連会則19条1項)。
① 弁護士名簿登録請求書
・ 登録免許税として,収入印紙6万円を貼付する必要があります登録免許税法別表第一の三十二「人の資格の登録若しくは認定又は技能証明」(三))。
② 履歴書
③ 戸籍謄本(外国籍の者にあっては,外国人登録原票記載事項証明書)
・ 戸籍謄本については,(a)戸籍抄本又は(b)氏名・本籍及び生年月日の記載を証明する戸籍記載事項証明書をもって代えることができます(日弁連会則19条2項)。
④ 弁護士となる資格を証明する書面
・ 司法修習終了後引き続き登録する者の場合,最高裁判所が発行する一括証明書がこれに当たります。
⑤ 弁護士法7条各号(欠格事由)のいずれにも該当しない旨の証明書
(a) 身分証明書
・ 禁治産・準禁治産宣告の通知,後見登記の通知,破産宣告又は破産手続開始決定の通知を受けていないことを証明する書類であり,本籍地の市町村役場の戸籍係が発行します。
(b) 登記されていないことの証明書
・ 成年被後見人・被保佐人等に該当しないことを証明する書類であり,各都道府県の法務局の本局が発行します(後見登記等に関する法律10条1項参照)。
ただし,郵送で取り寄せる場合,東京法務局民事行政部後見登録課まで申請する必要があります(東京法務局HPの「登記されていないことの証明書の申請方法」参照)。
⑥ 弁護士法12条1項各号及び2項に掲げる事項(登録請求の進達の拒絶事由)に関する書面
・ 誓約書がこれに当たります。
⑦ 写真
イ 司法修習生が弁護士登録をする場合の手続については,日弁連HPの「修習生の皆様へ」に掲載されています。
ウ 69期の場合,弁護士登録請求に必要な書類が,東弁HPの「東京弁護士会入会手続案内(69期)」,一弁HPの「第69期司法修習生 第一東京弁護士会への入会申込手続きについて」,二弁HPの「入会について(第69期司法修習生の方へ)」等に掲載されています。
エ 大阪府摂津市HPに「身分証明書(後見・破産・禁治産及び準禁治産に関する証明)」が載っています。

(2) 大阪弁護士会の取扱い
ア 大阪弁護士会で弁護士登録をするためには,以下のお金を支払う必要がありますから,前述した6万円の登録免許税を含めると,合計で52万円のお金が必要になります。
ただし,弁護士登録をするときに支払う必要があるお金は,①登録免許税6万円,②日弁連登録料1万円及び③大阪弁護士会入会金3万円の合計10万円です。
① 日弁連の分(平成26年4月1日以降の金額)
(a) 登録料:3万円(日弁連会則23条1項1号)
→ 司法修習を終え引き続き登録する者は1万円です。
   また,平成25年12月6日臨時総会決議(平成26年4月1日施行)による改正前の登録料は原則として6万円であり,司法修習を終え引き続き登録する場合は3万円でした。
② 大阪弁護士会の分
(a) 入会金:3万円(大阪弁護士会会則17条1項)
(b) 会館負担金会費:40万円(大阪弁護士会各種会費規程3条の2第1項)
→ 司法修習生の修習を終了後1年以内に大阪弁護士会に入会する弁護士である会員は,財務委員会の議を経て,分納,又は分納の延納をすることができます(各種会費規程3条の2第2項)。
分納の場合,登録時に20万円を納付し,半年後に残金20万円を納付します。
分納の延納の場合,登録1年後に10万円を,登録2年後に10万円を,登録3年後に10万円を,登録4年後に10万円を納付します。
イ 大阪弁護士会に入会しようとする者は,日弁連に対する書類とは別に,入会申込書正副各1通を提出して入会の申込みをする必要があります(大阪弁護士会会則16条1項)。
ウ 大阪弁護士会の会長は,入会申込書等を受理したときは,速やかに,登録又は登録換えの請求の進達の可否について,常議員会の審議に付する必要があります(大阪弁護士会会則21条1項)。
大阪弁護士会の会長は,常議員会が登録又は登録換えの請求の進達を可とするときは,速やかに,日弁連に進達の手続をとる必要があります(大阪弁護士会会則21条2項)。
大阪弁護士会の会長は,常議員会が登録又は登録換えの請求の進達を可としないときは,資格審査会に対し,審査を請求する必要があります(大阪弁護士会会則21条3項)。
エ 常議員会は,弁護士法に基づく機関ではありませんが,大阪弁護士会を含む各地の弁護士会において,総会に次ぐ意思決定機関とされています(法令における使用例につき,組合等登記令14条1項3号参照)。
オ 大阪弁護士会の会長は,資格審査会が,登録又は登録換えの請求の進達を可とするときは,速やかに,進達の手続をとり,登録又は登録換えの請求の進達を拒絶すべきものとしたとしたときは,速やかに,請求者にその旨及びその理由を書面により通知する必要があります(大阪弁護士会会則22条)。

2 弁護士職務経験の判事補又は検事の場合
(1) 3万円の登録料の納付猶予

判事補及び検事の弁護士職務経験に関する法律(=弁護士職務経験法)に基づき,判事補又は検事(修習終了後10年以内の人に限られています。)が弁護士となる場合,弁護士となる資格を証する書面の提出に代えて以下の書面を提出し(日弁連会則19条4項),かつ,3万円の登録料の納付を猶予されます(日弁連会則23条2項,弁護士名簿の登録料納付の免除等に関する規程4条,弁護士名簿等の登録料納付等に関する免除等の基準(平成24年12月21日理事会議決)3条1項)。
① 判事補の場合
    最高裁判所事務総局人事局長の,当該登録請求者が弁護士職務経験法の規定により弁護士となってその職務を行う予定の者である旨の書面
② 検事の場合
    法務省大臣官房人事課長の,当該登録請求者が弁護士職務経験法の規定により弁護士となってその職務を行う予定の者である旨の書面
(2) 3万円の登録料等の免除
弁護士職務経験法に基づき,判事補又は検事が弁護士となった場合,以下の書面を提出することで,3万円の登録料の納付を免除されます(日弁連会則23条2項,弁護士名簿の登録料納付の免除等に関する規程4条,弁護士名簿等の登録料納付等に関する免除等の基準(平成24年12月21日理事会議決)3条2項)。
また,大阪弁護士会の場合,①3万円の入会金,②毎月8000円の会館特別会費及び③40万円の会館負担金会費の納付を免除されます(①につき大阪弁護士会会則17条4項,②につき大阪弁護士会各種会費規程2条7項,③につき大阪弁護士会各種会費規程3条の2第3項1号。判事補及び検事の弁護士職務経験に関する法律及び総合法律支援法の規定により本会に入会する者等に対する入会金等の免除又は猶予に関する運用準則3条1項)。
① 判事補の場合
    最高裁判所事務総長の,当該登録請求者が弁護士職務経験法の規定により弁護士となってその職務を行う者である旨の書面
② 検事の場合
    法務省事務次官の,当該登録請求者が弁護士職務経験法の規定により弁護士となってその職務を行う者である旨の書面
(3) その他
ア ①判事補については,判事補の弁護士職務経験に関する規則(平成16年11月1日最高裁判所規則第19号)により,②検事については,検事の弁護士職務経験に関する省令(平成16年10月1日法務省令第67号)により,細目が定められています。
イ 弁護士職務従事職員(弁護士職務経験法2条7項)である判事補は裁判所事務官の身分を有し(弁護士職務経験法2条3項,5条1項),弁護士職務従事職員である検事は法務事務官の身分を有し(弁護士職務経験法2条6項),受入先弁護士法人等との間で雇用関係が成立しています(弁護士職務経験法4条1項,5条1項)。
ウ 弁護士職務従事職員は,当該受入先弁護士法人等との間の雇傭契約上の地位を失ったり,戒告等の懲戒処分を受けたりした場合,速やかに,当該弁護士職務経験を終了します(判事補につき弁護士職務経験法7条2項及び判事補の弁護士職務経験に関する規則5条,検事につき弁護士職務経験法7条3項及び検事の弁護士職務経験に関する省令4条)。
エ 「弁護士職務経験判事補の名簿」も参照して下さい。

3 弁護士会の会費が非常に高いこと
弁護士会の会費は,税理士会,公認会計士協会,司法書士会及び行政書士会と比べて非常に高いです(節約投資のすすめHP「弁護士会の会費が鬼高い!税理士会の会費などその他士業の会費と比較してみた」参照)。

4 弁護士登録の公告に関する弁護士法及び日弁連会則の条文
(1) 弁護士登録の公告に関する弁護士法及び日弁連会則の条文は以下のとおりです。
① 弁護士法19条(登録等の通知及び公告)
弁護士名簿の登録、登録換及び登録取消は、すみやかに、日本弁護士連合会から当該弁護士の所属弁護士会に通知し、且つ、官報をもつて公告しなければならない。
② 日弁連会則25条(登録等の公告)
本会は、弁護士名簿の登録、登録換え及び登録取消しをしたときは、速やかに、官報に公告する。弁護士の氏名についての変更の届出があったとき、又は職務上の氏名が使用され、若しくは変更されたときも、同様とする。
(2) インターネット版官報に掲載される弁護士登録の情報は,自由と正義に掲載される弁護士登録の情報より1ヶ月以上,早いです。

5 収入印紙の形式
(1) 収入印紙の形式は,印紙をもつてする歳入金納付に関する法律(昭和23年7月12日法律第142号)2条2項に基づき,財務大臣が,収入印紙の形式を定める件(昭和23年2月大蔵省告示第39号)において定めています。
(2) 平成に入ってからは,平成5年7月1日及び同年10月1日に収入印紙の形式改正があり,平成6年4月1日に8000円の収入印紙が追加され,平成30年7月1日に再び収入印紙の形式改正がありました(「収入印紙の形式改正について」(平成30年6月1日付)参照)。