恩赦申請時に作成される調査書

第1 恩赦上申書に添付される調査書
1 上申権者に対して恩赦申請(恩赦願書の提出)をした場合,相当又は不相当の意見を付した上申権者の上申に基づき,個別恩赦を実施するかどうかについて,中央更生保護審査会の審査が開始します。
2 上申権者は,刑務施設の長,保護観察所の長又は検察庁の長であって,恩赦申請をする人の立場によって異なります(「恩赦の手続」参照)。
3 恩赦法施行規則2条1項3号又は4条1項3号に基づき,上申権者が作成する恩赦上申書に添付される調査書類が調査書(恩赦上申事務規程様式第7号)です。
4 調査書の記載例を以下のとおり掲載しています。
① 罰金刑に処せられた者の特赦又は復権の例
② 無期刑受刑者の減刑の例
③ 無期刑仮釈放者の刑の執行の免除の例
④ 有期刑仮釈放事件の復権の例


恩赦上申書

調査書

恩赦上申事務規程の解説の送付について(通知)

第2 恩赦上申事務規程第10条関係の解説
   下記の記載は,恩赦上申事務規程の解説からの引用です(段落間のスペースは追加しました。)。

1 調査書(様式第7号)は,審査会における審査の資料として最も重視される書類である。更生保護法第90条は,第1項において,審査会が,法務大臣に対し恩赦の実施について申出をする場合に,あらかじめ調査すべき事項として, 「申出の対象となるべき者の性格,行状,違法な行為をするおそれの有無,その者に対する社会の感情その他の事項」を挙げ, さらに,同条第2項において「刑事施設若しくは少年院に収容されている者又は労役場に留置されている者について,特赦,減刑又は刑の執行の免除をする場合には,その者が,社会の安全及び秩序を脅かすことなく釈放されるに適するかどうかを考慮しなければならない。」と規定している。上申権者は,恩赦上申に際してこれら関係事項を調査するに当たり,その調査結果が, 当該事案について審査会の行う恩赦相当又は不相当の判断の基礎となり,審査に大きな影響を及ぼすもので,的確な調査結果が審査会の合理的な議決の裏付けとなるものであることを念頭に置いて,調査書を作成するべきである。

2 調査は,恩赦の性質上,本人その他関係人の名誉,信用及び人権に関することが多いから,秘密の保持には特に慎重な配意が必要である。 したがって, これらの調査を保護司等に依頼する場合には,あらかじめ秘密保持について注意を喚起するなどの配慮が望ましい。

3 調査に当たっては,公正な態度で臨み(規程第2条),本人又は関係人の申立てのみに依拠することなく, また,主観的,一面的な調査に偏せず,客観的,総合的に行い,かつ,豊富な資料に基づいて,その信用性を十分に確保する必要がある。

4 十分な調査を遂げるには,検察庁,刑事施設及び保護観察所の間で相互に協力を必要とする場合が少なくないので,連絡を緊密にする必要がある(規程第3条参照)。

5 調査書には,調査結果を簡明,平易に記載することが望ましいが,反面,問題点は深く掘り下げ, また,内容は抽象的でなく具体的に記載し,調査書を一読すれば,本人の過去及び現在の状況が明らかになるよう配慮する必要がある。

6 調査書に記載する事項のうち,正確な調査が困難な事項については,可能な範囲で調査した結果を記載し,必要に応じてその旨を付記する。

7 調査書の作成に当たっては,次のことに留意する。
(1) 「氏名及び年齢」欄の犯時年齢は,恩赦の対象刑が複数ある者,対象刑が一つであっても,複数の事件をじゃっ起している者の場合には,対象刑に係る犯罪事実のうち,最後のものをじゃっ起したときの年齢を「最終犯時」 として記載する。
(2) 「心身の状況」欄には,本人の健康状態,知能程度及び性格について記載する。なお,健康状態については,壮健,普通,虚弱,疾病等の別を明らかにし,虚弱,疾病の場合は具体的な病名,病状,治療の状況等を簡潔に記載し,また,性格については,犯行時以後上申時に至るまでの変化が判明するならば, これを含めて記載する。
(3) 「経歴及び行状」欄には,次の事項等を記載する。
ア 検察官上申の場合には,本人の経歴の概要,就業状況,その他平素の行状及び近隣の風評等
イ 刑事施設の長の上申の場合には,本人の経歴の概要,受刑中の作業や各種指導の状況を含めた矯正処遇等の進捗状況,職員に対する態度,他の受刑者との折り合い,賞罰の有無とその内容,面会や書信の受発信の状況及びその他の行状等
ウ 保護観察所の長の上申の場合には,本人の経歴の概要,保護観察の実施状況,就業状況,その他平素の行状及び近隣の風評等
(4) 「家族の状況」欄には,同居している家族,家族以外で同居している者(例:寮の同室者)は全員,別居している親族のうち両親,子(両親及び子が死亡している場合は死亡した年を記載),兄弟姉妹,経済的な依存・支援・協力関係にある者など本人の生活に相当程度影響を及ぼしている者について,それぞれ氏名,年齢,続柄,職業及び本人との折り合いを記載する。
   なお,刑事施設等に収容中の者については,家族の状況のほか,帰住予定地の状況についても記載する。
(5) 「資産及び生計並びに将来の生計方針」棚には,次の事項等を記載する。
ア 資産状況は,本人の所有している動産(車両や船舶など相応の価値があるもの),不動産の状況(土地は使用用途及び面積,建物は使用用途及び延べ床面積),その見積価格,預貯金の金額及び負債があるときはその原因や調査時における負債額等
イ 生計状況は,本人の収入, 同居者の収入,親族その他からの援助,資産から生ずる収入及び負債があるときはその返済状況,返済方法(定期的な支払額等)及び完済予定時期等
ウ 将来の生計方針は,本人の今後の生計方針のほか,本人や同居家族の資産状況及び生計状況を総合的に勘案した所見
(6) 「犯時の職業及び生活状況」欄は,犯時における本人の就業状況,家族の状況,交友状況及びその他本人の生活状況について記載する。
(7) 「犯罪の動機,原因及び概要」欄は,判決書にその記載があっても「判決書のとおり」 とせず,簡潔にまとめて記載する。
(8) 「犯罪に関する参考事項」欄には,発覚の端緒,検挙されるまでの本人の行状及び社会に及ぼした影響等参考となる事項を簡潔に記載する。
(9) 「被害者及び社会の感情」欄には,被害弁償又は慰謝・慰霊の状況,被害者(遺族を含む。(9)において同じ。)及び地域社会の感情等について記載する。
   被害者及び社会の感情は,恩赦を相当とするか否かについての意見を含むものであるので,例えば,裁判時に示談が成立し,被害者から嘆願書その他これに類する書面が提出されている場合であっても,恩赦上申時にこれらの者の感情が融和しているか否か,恩赦に異議があるか否かを明らかにする必要がある。
   複数の被害者がいる事案は,被害者ごとに①示談又は被害弁償の内容,②本人や関係者が行った慰謝・慰霊の措置,被害者感情等調査の結果をまとめて記載する。
   自動車の運行による交通事故で,保険等により損害賠償金が支払われている場合には,損害賠償金の内訳(保険による賠償金, 自己負担金の別)を明らかにする。
   社会の感情に関しては,犯行地,本人の居住地の有識者(例えば,保護司会長,町内会長,商工会長等)の意見を徴することが必要な場合もあると思われるが, このような場合には,本人及び被害者と利害関係のない公平な第三者から意見を徴する必要がある。また,社会の耳目をしょう動させたような事案にあっては, より広い視野から検討を加える必要があり,刑事施設の長又は保護観察所の長にあっては,事案に応じて検察官の意見を求めるなどして調査することとなろう。
   被害者及び社会の感情の調査に当たっては,調査に当たる者に,調査の趣旨,事案の内容,本人の現在の生活状況や心情等について熟知させ,適切な調査が行われるよう配慮する必要がある。また,被害者及び社会の感情について調査を行ったときは,その調査結果に関する報告書を添付する。
(10) 「その他参考となる事項」柵には,次の事項等を記載する。
ア 共犯者があるときは,その共犯者に係る裁判の状況,刑執行の状況,恩赦に関する状況及び本人との交際の有無等
イ 刑事施設等に収容又は留置中の者の場合には,仮釈放又は仮出場を許すべき旨の申出及び仮釈放又は仮出場を許すか否かに関する審理の開始の有無
ウ 先に恩赦の上申をして不相当とされた者についてはその年月日
エ 自動車運転免許の得喪,運転頻度,交通反則の有無等
オ 犯罪が飲酒と関係している場合には,現在の飲酒状況
(11) 「総合所見」欄には,犯情,本人の性格及び行状,犯罪後の状況,社会の感情並びに恩赦を必要とする具体的事情等についての検討結果を明らかにした上で,それらの結果を総合して恩赦の可否についての所見を記載する。
   特赦又は減刑等数種類の恩赦について予備的又は択一的に上申するときには,恩赦の種類ごとに所見を記載する。
   被害者(遺族)の感情について言及する際には,被害者が全て死亡しているときは「遺族」,生存している被害者と遺族がいる場合は, 「被害者(遺族)」 と記載する。
   被害者(遺族)が本人の恩赦に積極的に賛成している場合は, 「被害者(遺族)感情は融和している」等の書き方が望ましい。被害者(遺族)の感情が「融和している」とは,本人からの被害弁償や慰謝・慰霊の措置を受け入れ,改善更生への努力を認めて,本人が恩赦に浴することを許容している状態をいう。また,感情が融和するまでには至っていないが,本人が恩赦に浴することによって感情を害したり,異議を唱えたりすることがないと認められる場合は, 「被害者(遺族)感情を刺激するおそれはない」等と記載する。

各地の検察庁の執務規程

1 東京地検執務規程

2 横浜地検執務規程

3 さいたま地検執務規程

4 千葉地検執務規程

5 大阪地検執務規程

6 京都地検執務規程

7 神戸地検執務規程

8 名古屋地検執務規程

9 広島地検執務規程

10 福岡地検執務規程

*1 平成28年11月時点の各地の検察庁の執務規程を掲載しています。
*2 各地の検察庁の課及び室に置かれている係の所管事務については,それぞれの検察庁の執務規程を読めば分かりますから,検察修習をしているときに指導係検事にお願いしてコピーをもらえばいいと思われます。
*3 検察庁において司法修習生に関する事務を担当する部署は,①東京地検の場合,総務部司法修習課であり,②大阪地検の場合,総務部教養課であり,③大阪地検を除く部制庁の11地検の場合,総務部企画調査課であり,④非部制庁の37地検の場合,企画調査課です。
*4 東京地検総務部司法修習課は,東京地検九段庁舎(〒102-0074 東京都千代田区九段南1-1-10 九段合同庁舎内)にあります(東京地検HPの「東京地方検察庁九段庁舎(総務部司法修習課,交通部,特別捜査部)」参照」)。
*5 ①大阪地検の,事件処理の決裁区分について(昭和61年12月15日付),及び②神戸地検の,事件の決裁区分について(平成7年8月28日付)を掲載しています。

即位の礼に当たり行う特別恩赦基準(令和元年10月18日閣議決定)

即位の礼に当たり行う特別恩赦基準(令和元年10月18日閣議決定・同月22日官報掲載)

(趣旨)
1 即位の礼が行われるに当たり,内閣は,この基準により刑の執行の免除及び復権を行うこととする。
(対象)
2 この基準による刑の執行の免除又は復権は,令和元年10月22日(以下「基準日」という。)の前日までに有罪の裁判が確定している者に対して行う。ただし,第5項第2号に規定する者については,その定めるところによる。
(出願又は上申)
3⑴ この基準による刑の執行の免除又は復権は,本人の出願を待って行うものとし,本人は,基準日から令和2年1月21日までに検察官又は保護観察所の長(恩赦法施行規則(昭和22年司法省令第78号)の定めるところにより刑の執行の免除又は復権の上申の権限を有する検察官又は保護観察所の長をいう。以下同じ。)に対して出願をするものとする。
⑵ 検察官又は保護観察所の長は,前号の出願があった場合には,令和2年4月21日までに中央更生保護審査会に対して上申をするものとする。
⑶ 第5項第2号の規定による復権の場合は,前2号の規定にかかわらず,それぞれ,第1号の出願は令和2年4月21日までに,前号の上申は令和2年7月21日までにすることができる。
⑷ 第1号及び第2号の規定は,この基準による刑の執行の免除又は復権について,検察官又は保護観察所の長が必要あると認める場合に職権により上申をすることを妨げるものではない。この場合においては,上申をする期限は,前2号に定めるところによる。
(刑の執行の免除の基準)
4 刑の執行の免除は,基準日の前日までに刑に処せられた者のうち,懲役,禁錮又は罰金に処せられ,病気その他の事由により基準日までに長期にわたり刑の執行が停止され,かつ,なお長期にわたりその執行に耐えられないと認められるものであって,犯情,本人の性格及び行状,犯罪後の状況,社会の感情,刑の執行の免除を必要とする事情等を考慮して,特に刑の執行の免除をすることが相当であると認められるものについて行う。
(復権の基準)
5⑴ 復権は,1個又は2個以上の裁判により罰金の刑に処せられ,基準日の前日までにその全部の執行を終わり又は執行の免除を得た者(他に禁錮以上の刑に処せられている者を除く。)のうち,刑に処せられたことが現に社会生活を営むに当たり障害となっていると認められるものであって,犯情,本人の性格及び行状,犯罪後の状況,社会の感情等を考慮して,特に復権することが相当であると認められるものについて行う。
⑵ 前号に規定する者のほか,基準日の前日までに1個又は2個以上の略式命令の送達,即決裁判の宣告又は判決の宣告を受け,令和2年1月21日までにその裁判に係る罪の全部について罰金に処せられ,基準日から令和2年1月21日までにその全部につき執行を終わり又は執行の免除を得た者のうち,刑に処せられたことが現に社会生活を営むに当たり障害となっていると認められるものであって,犯情,本人の性格及び行状,犯罪後の状況,社会の感情等を考慮して,特に復権することが相当であると認められるものについても復権を行うことができる。
 (犯罪被害者等の心情の配慮)
6 前2項の規定の適用に当たっては,犯罪被害者等基本法(平成16年法律第161号)に基づき犯罪被害者等の視点に立った施策が推進されていることに鑑み,本人がした犯罪行為により被害を受けた者及びその遺族の心情に配慮するものとする。
 (その他)
7 この基準に当たらない者であっても,刑の執行の免除又は復権を行うことが相当であるものには,常時恩赦を行うことを考慮するものとする。

*1 令和元年の御即位恩赦に関して,官報で交付された文書は以下のとおりです。
① 復権令(令和元年10月22日政令第131号)
② 刑の執行の免除の出願に関する臨時特例に関する省令(令和元年10月22日法務省令第39号)
③ 即位の礼に当たり行う特別恩赦基準(令和元年10月18日閣議決定)
*2 法務省HPに「「復権令」及び「即位の礼に当たり行う特別恩赦基準」について」が載っています。

刑の執行の免除の出願に関する臨時特例に関する省令(令和元年10月22日法務省令第39号)

刑の執行の免除の出願に関する臨時特例に関する省令(令和元年10月22日法務省令第39号)

令和元年十月二十二日(以下「基準日」という。)の前日までに懲役、禁錮又は罰金に処せられ、病気その他の事由により基準日までに長期にわたり刑の執行が停止されている者であって、なお長期にわたりその執行に耐えられないと認められる者は、恩赦法施行規則(昭和二十二年司法省令第七十八号)第六条第一項本文の規定にかかわらず、令和二年一月二十一日までは、同条の定める期間を経過する前においても、刑の執行の免除の出願をすることができる。
附 則
この省令は、公布の日から施行する。

*1 令和元年の御即位恩赦に関して,官報で交付された文書は以下のとおりです。
① 復権令(令和元年10月22日政令第131号)
② 刑の執行の免除の出願に関する臨時特例に関する省令(令和元年10月22日法務省令第39号)
③ 即位の礼に当たり行う特別恩赦基準(令和元年10月18日閣議決定)
*2 法務省HPに「「復権令」及び「即位の礼に当たり行う特別恩赦基準」について」が載っています。

復権令(令和元年10月22日政令第131号)

復権令(令和元年10月22日政令第131号)

 内閣は、恩赦法(昭和二十二年法律第二十号)第九条の規定に基づき、この政令を制定する。
 一個又は二個以上の裁判により罰金に処せられた者で、その全部の執行を終わり、又は執行の免除を得た日から令和元年十月二十二日(以下「基準日」という。)の前日までに三年以上を経過したものは、基準日において、その罰金に処せられたため法令の定めるところにより喪失し、又は停止されている資格を回復する。ただし、他に禁錮以上の刑に処せられているときは、この限りでない。
   附 則
 この政令は、公布の日から施行する。

法務大臣 河井 克行
内閣総理大臣 安倍 晋三

*1 令和元年の御即位恩赦に関して,官報で交付された文書は以下のとおりです。
① 復権令(令和元年10月22日政令第131号)
② 刑の執行の免除の出願に関する臨時特例に関する省令(令和元年10月22日法務省令第39号)
③ 即位の礼に当たり行う特別恩赦基準(令和元年10月18日閣議決定)
*2 法務省HPに「「復権令」及び「即位の礼に当たり行う特別恩赦基準」について」が載っています。

司法研修所の職員配置図,各施設の配置及び平成24年8月当時の門限

第1 司法研修所の職員配置図
1 バックナンバー

・ 平成31年4月22日現在
・ 平成30年4月 1日現在
・ 平成29年4月 1日現在
・ 平成28年4月 1日現在
・ 平成27年4月 1日現在

平成31年4月22日現在の司法研修所配置図

2 職員配置図の補足説明
(1) ダイヤルイン番号が消されているものの,職員配置図を見れば,誰がどの席に座っているかが分かります。
(2) 一部上席教官,民裁上席教官,刑裁上席教官及び検察上席教官の場合,個室となっているのに対し,民弁上席教官及び刑弁上席教官の場合,大きめの机に座っていることが分かります。
(3) 平成28年4月1日時点では,一部上席教官が38期の三角比呂裁判官,民裁上席教官が42期の花村良一裁判官,刑裁上席教官が40期の細田啓介裁判官,検察上席教官が41期の畝本毅検事でした。

第2 司法研修所の各施設の配置
1 総論
(1) 司法研修所の敷地は,埼玉県和光市と東京都練馬区にまたがっていますところ,本館が埼玉県和光市に所在することから,敷地全体の住所が埼玉県和光市になっていると思われます。
(2) 司法研修所の各施設の配置図と,司法研修所の便利マップを比較すれば,地図上のそれぞれの施設の所属は以下のとおりであることが分かります。
2 埼玉県和光市にあるもの
① 本館

・ 司法研修所の写真でよく出てくる建物ですが,司法修習生の教室はありません。
・ 1階には経理課経理係,管理係,用度係等があり,2階には刑事弁護教官室等があり,3階には民事弁護教官室,検察教官室等があり,4階には民裁教官室,刑裁教官室等があり,5階には総務課人事係,庶務係等があります。
② 東館
・ 69期導入修習の場合,演習室が14組の教室として,第1研究室が15組の教室として,大研究室が16組の教室として,第2研究室が17組の教室として使用されました。
③ 西館
・ 司法修習生の教室の大部分は西館の1階から4階にあります。
・ 1階には企画課企画2係,調査係等があります。
④ 図書館棟
・ 69期導入修習の場合,多目的ホールが18組の教室として使用されました。
・ いずみ寮に入寮した場合,西館の教室に通う際,毎日,図書館棟を通過することとなります。
・ 1階西側に書店及び売店があり,2階に食堂があり,3階に図書室があります。
⑤ 体育館

司法研修所事務局各課事務室等の案内

2 東京都練馬区にあるもの
① いずみ寮A棟
② いずみ寮B棟
③ グラウンド
④ テニスコート

3 埼玉県和光市と東京都練馬区にまたがっているもの
① 大講堂
② ひかり寮(裁判官宿泊棟)

第3 平成24年8月当時の門限
1 司法研修所の正門,東門,西門,南門及び北門の位置関係については,司法研修所配置図(案内図)を参照して下さい。
2 
司法研修所における事務の取扱いについて(新第65期)(平成24年8月)の別紙第3によれば,それぞれの門扉の当時の開閉時刻は以下のとおりです。
① 正面玄関
   平日は8時から21時までであり,休日は終日閉鎖

② 正門
   平日は8時から18時30分までであり,休日は終日閉鎖

司法研修所正門(写真の真ん中奥が正面玄関です。)

③ 東門
・ 車出入口
   平日は8時から21時までであり,休日は終日閉鎖
・ 歩行者出入口
   平日は終日開放であり,休日は終日閉鎖

司法研修所東門

④ 西門
   平日は11時40分から12時40分まで,及び16時45分から19時までであり,休日は終日閉鎖


司法研修所西門

⑤ 南門
   平日は8時から10時までであり,休日は終日閉鎖

司法研修所南門

⑥ 北門
・ 車出入口
   平日は6時から23時までであり,休日は6時から23時まで
・ 歩行者出入口
   平日及び休日ともに,終日開放

司法研修所北門(左側が歩行者用出入口であり,右側が車出入口です。)

*1 西門及び南門の開錠は,司法修習生が通所する期間のみとし,それ以外の期間は終日閉鎖する。
*2 司法修習生は,夜間,休日等の入構時に身分証明書又はバッジの提示が必要である。

司法研修所の教官組別表,教官担当表及び教官名簿

1 最新版
(1) 私の手元にある最新版は以下のとおりです。
① 第72期教官担当表(平成31年4月)
② 第72期司法修習生の教官組別表(導入修習時)
③ 司法研修所の教官名簿(令和元年8月2日現在)
(2) 司法修習生に配布されるのは②教官組別表だけです。

司法研修所の教官名簿(令和元年8月2日現在)

2 教官組別表のバックナンバー
・ 第66期司法修習生の教官組別表
・ 第67期司法修習生の教官組別表
・ 第68期司法修習生の教官組別表
・ 第69期司法修習生の教官組別表(A班集合修習時まで)及び第69期司法修習生の教官組別表(B班集合修習時)
・ 第70期司法修習生の教官組別表(導入修習時)
・ 第71期司法修習生の教官組別表(導入修習時)

3 教官担当表のバックナンバー
・ 第70期教官担当表(平成28年10月11日付)
・ 第71期教官担当表(平成29年10月13日付)第71期教官担当表(平成30年4月以降)
・ 第72期教官担当表(平成30年10月12日付)

4 教官名簿のバックナンバー
(1) 平成27年度
・ 平成27年1月23日現在のもの,平成27年2月1日現在のもの,平成27年4月1日現在のもの及び平成27年6月29日現在のもの
(2) 平成28年度
・ 平成28年 8月 1日現在のもの
・ 平成28年10月24日現在のもの,及び平成29年2月1日現在のもの
→ 生年月日及び出身大学の欄がなくなりました(平成29年10月10日付の司法行政文書不開示通知書参照)。
(3) 平成29年度
・ 平成29年 4月 1日現在のもの
・ 平成30年 1月29日現在のもの
(4) 平成30年度
・ 平成30年 4月 1日現在のもの
・ 平成30年 7月 4日現在のもの
・ 平成30年 7月18日現在のもの
・ 平成30年10月31日現在のもの
(5) 平成31年度
・ 平成31年 4月10日現在のもの

5 関連記事
① 司法研修所教官
② 司法研修所弁護教官の任期,給料等
③ 司法研修所の職員配置図,各施設の配置及び平成24年8月当時の門限

司法研修所教官

1 総論
(1) 単に司法研修所教官といった場合,司法修習生の修習を担当する司法研修所第二部の教官をいいます。
(2) 司法研修所第二部の教官として,裁判官出身の民事裁判教官及び刑事裁判教官,検察官出身の検察教官,並びに弁護士出身の民事弁護教官及び刑事弁護教官がいます。

2 司法研修所教官等の身分
(1)   司法研修所長,司法研修所事務局長及び司法研修所教官は本来,裁判官以外の裁判所職員です(裁判所法55条及び56条,並びに司法研修所規則3条2項参照)。
   しかし,現実の運用では常に裁判官をもって充てられています(司法研修所長及び司法研修所事務局長につき司法行政上の職務に関する規則1項,民事裁判教官及び刑事裁判教官につき裁判所法附則3項(裁判所法等の一部を改正する法律(昭和24年6月1日法律第177号)による改正後のもの))。
(2)ア 検察官及び弁護士が司法研修所教官に就任できる法的根拠は司法研修所規則2条です。
イ   司法研修所規則2条は以下のとおりです。
   最高裁判所は、必要があると認めるときは、裁判官、検察官、弁護士又は学識経験のある者に司法研修所教官の事務の一部を嘱託する。

3 出世コースの一つであること
   西川伸一Online「幹部裁判官はどのように昇進するのか」の7頁に以下の記載があるとおり,司法研修所の裁判教官は裁判所内における出世コースの一つです。
   司法研修所長とはもちろん、裁判官の研究・修養(第一部)と司法修習生の修習(第二部)のために最高裁が設置する司法研修所のトップである。このポストにも代々裁判官が就いている。所長のみならず、第一部教官や第二部の民事裁判官教官および刑事裁判官教官となって裁判官が司法研修所に出向している。司法研修所教官も有望ポストとみなされている。さらに司法研修所付(「所付」とよばれる)となる裁判官もいる。当然、彼らは裁判実務には携わらない。

4 在任中に死亡した司法研修所教官の出勤状況が分かる文書は存在しないこと等
(1) 裁判所職員採用試験HPに掲載されている,50期の鈴木千帆裁判官のメッセージには,「裁判所は,ひとりひとりを大切にする組織です。」と書いてあります。
   しかし,42期の花村良一司法研修所民事裁判上席教官は,平成28年9月29日に死亡しましたところ,死亡した月の出勤状況が分かる文書は存在しないことになっています平成28年11月4日付の司法行政文書不開示通知書平成28年12月2日付の最高裁判所事務総長の理由説明書及び平成28年度(最情)答申第42号(平成29年1月26日答申)参照)。
(2)ア 平成29年10月31日付の司法行政文書不開示通知書によれば,花村良一裁判官の急死を原因として遺族から国家賠償請求訴訟を提起される可能性があることについて最高裁がどのように考えているかが分かる文書の存否を答えることは,不開示情報である個人識別情報を開示することとなるので,同文書の存否を答えることはできません。
イ 平成29年12月19日付の司法行政文書不開示通知書によれば,花村良一裁判官の死亡を原因として遺族から国家賠償請求訴訟を提起される可能性があることについて最高裁がどのように考えているかが分かる文書は存在しません。

5 その他
(1) 
平成29年6月14日付の司法行政文書不開示通知書によれば,司法研修所弁護教官室が,弁護教官の人数を増やしてほしいという趣旨で提出した意見書は存在しません。
(2) 日弁連は,昭和50年5月24日の第26回定期総会において,「司法研修所弁護教官の選任及び新任拒否に関する決議」を採択しました。
   その原因は,昭和50年4月,最高裁が,司法研修所弁護教官の選任について,日弁連と協議することなく,日弁連の推薦順位を無視したこと等にあります。
(3) 平成30年12月27日付の理由説明書には以下の記載があります。
   司法研修所教官は,修習状況の視察を行うことはあるものの,その視察は各教官が担当するクラスの指導に関わるものであり,事務局やその他の者に対し報告を要するものではない。

6 関連記事
① 司法研修所の教官組別表,教官担当表及び教官名簿
② 司法研修所弁護教官の任期,給料等
③ 司法研修所の職員配置図,各施設の配置及び平成24年8月当時の門限

65期以降の二回試験の試験科目の順番

1 実際の試験科目の順番
65期:
民裁→民弁→刑裁→検察→(23日及び土日)→刑弁
66期:
刑弁→刑裁→検察→(23日及び日曜)→民裁→民弁
67期:
検察→刑弁→(22日ないし24日)→刑裁→民弁→民裁
68期:
民弁→民裁→(21日ないし23日)→刑弁→刑裁→検察
69期:
検察→(土日)→民弁→民裁→(23日)→刑弁→刑裁
70期:刑裁→(土日)→検察→民弁→民裁→(23日)→刑弁
71期:刑弁→(土日)→刑裁→検察→民弁→民裁

2 72期二回試験の試験科目の順番の予想

68期:            民弁→民裁→刑弁→刑裁→検察
69期:         検察→民弁→民裁→刑弁→刑裁
70期:      刑裁→検察→民弁→民裁→刑弁
71期:   刑弁→刑裁→検察→民弁→民裁
72期:民裁→刑弁→刑裁→検察→民弁(予想)
* 私はまだ,72期二回試験の日程に関する文書を最高裁から開示してもらっていません。

3 「65期以降の二回試験の日程等」も参照してください。

集合修習の日程予定表及び週間日程表

1 集合修習の日程予定表
(1) 「集合修習の開始等について」に含まれている書類です。
(2) 71期70期69期68期67期及び66期に関するものを掲載しています。

2 集合修習の週間日程表
(1) 集合修習期間中に配布されている書類です。(2) 過去の分を以下のとおり掲載しています。
・ 71期A班B班
・ 70期A班B班
・ 69期A班B班
・ 68期A班,B班
・ 67期A班,B班

3 以下の記事も参照してください。
① 集合修習カリキュラムの概要
② 57期から66期までの司法修習の日程

導入修習の日程予定表及び週間日程表

1 導入修習の日程予定表
(1) 司法修習生の修習開始等について(毎年10月中旬の司法研修所事務局長の事務連絡)に含まれている書類です。
(2) 72期71期70期69期及び68期に関するものを掲載しています。

2 導入修習の週間日程表
(1) 導入修習期間中に配布されている書類です。
(2) 過去の分を以下のとおり掲載しています。
・ 72期A班B班
・ 71期A班B班
・ 70期A班B班(第2週及び第3週に限る。)
・ 69期A班B班
・ 68期A班B班
(3) 平成29年3月22日付の理由説明書には,「最高裁判所の考え方及びその理由」として以下の記載があります。
ア 週間日程表は,司法研修所で行われる各講義等の日程及びそれに対応して司法修習生が持参すべき資料等を週ごとの一覧表にしたものである。
   第70期司法修習の導入修習においては,その修習期間である平成28年12月2日から同月22日までの日程に係る週間日程表を班ごとに作成したが,開示の申出があった同月19日の時点で存在していたのは, 同月12日から同月16日まで及び同月19日から同月22日までの各日程に係る週間日程表(同月9日及び同月16日付け)であり, これ以前の日程に係る週間日程表はすでに廃棄していた。
   すなわち,最高裁判所においては,司法行政文書のうち,内容が軽微かつ簡易な司法行政文書であって,その保存期間を1年以上とする必要のないものについては,通達上, 司法行政文書の整理を行うことなく, 当該文書については,短期保有文書として,事務処理上必要な期間が満了したときに廃棄するものとされている。そして,週間日程表は講義等の日程等を週ごとに司法修習生に周知するために作成されるものであり, 当該週が経過すれば保有しておく必要がなくなるものであるから,平成28年12月11日以前の分の週間日程表についても, 当該週が経過した後,その事務処理に必要な期間が過ぎたため廃棄した。
イ なお,従前の期の導入修習の週間日程表につき,開示申出があった日より前のものを開示したことがあったが,その際には当該日程表をまだ廃棄していなかったからにすぎない。
ウ よって,原判断は相当である。

4 「導入修習カリキュラムの概要」も参照してください。

第73期司法修習の問研起案の日程

1(1) 「第73期司法修習における問研起案及びその講評の日程等について」(令和元年9月27日付の事務連絡)を掲載しています。
(2) 外部ブログの「修習までの流儀」によれば,裁判官志望の修習生は,問研起案等において,A評価の成績を取る必要があるみたいです。

2(1) 第1クールの問研起案は令和2年1月20日(月)及び21日(火)
(2) 第2クールの問研起案は令和2年3月16日(月)及び17日(火)
(3) 第3クールの問研起案は令和2年5月11日(月)及び12日(火)
(4) 第4クールの問研起案は令和2年6月29日(月)及び30日(火)

3(1) 起案時間は,民裁が午後1時10分から午後4時50分であり,刑裁が午前10時から午後4時30分です。
(2) 講評時間(会場確保を要する時間)は,午前9時30分から午後4時30分です。

4 第72期司法修習における問研起案について(平成30年11月28日付の司法研修所長通知及び司法研修所事務局長通知)も参照してください。


「第73期司法修習における問研起案及びその講評の日程等について」(令和元年9月27日付の事務連絡)別紙1

司法修習生と国民年金保険料の免除制度及び納付猶予制度

目次
1 71期以降の司法修習生は必ず国民年金に加入すること
2 国民年金保険料の免除申請
3 国民年金保険料の納付猶予申請
4 国民年金保険料の免除又は納付猶予の共通事項
5 国民年金保険料の追納制度
6 生計を一にする親による国民年金保険料等の支払
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1 71期以降の司法修習生は必ず国民年金に加入すること
(1) 新65期以降の司法修習生裁判所共済組合に加入できないこと
   新65期以降の司法修習生は,国家公務員でない上,国から給与を受けない者(国家公務員共済組合法施行令2条2項4号参照)であるため,国家公務員共済組合法2条1項1号所定の「職員」には該当しません。
   そのため,新65期以降の司法修習生は裁判所共済組合に加入できなくなりました。
(2) いずれのケースであっても,71期以降の司法修習生は必ず国民年金に加入すること
ア 採用直前の時点で国民年金の第1号被保険者であった場合
   司法修習生に採用された後も国民年金の第1号被保険者のままです。
イ 採用直前の時点で国民年金の第2号被保険者(例えば,会社員)であった場合
   遅くとも司法修習生に採用される前に勤務先を退職する必要がありますから,その時点で第1号被保険者として国民年金に加入することとなります。
   そして,司法修習生に採用された後も国民年金の第1号被保険者のままです。
ウ 採用直前の時点で国民年金の第3号被保険者(例えば,配偶者が会社員をしている場合の専業主婦又は専業主夫)であった場合
   修習給付金の支給を受けられるようになりますから,第2号被保険者(例えば,会社員の夫)の収入により生計を維持する者(国民年金法7条1項3号)ではなくなります。
   そのため,第3号被保険者としての資格を失う結果,司法修習生に採用された時点で第1号被保険者として国民年金に加入することとなります。
エ したがって,いずれのケースであっても,71期以降の司法修習生は必ず国民年金に加入することとなります。
(3) 国民年金への加入手続
ア   第2号被保険者であった場合
   本人又は世帯主が,住所地の市区役所又は町村役場において,年金手帳又は基礎年金番号通知書のほか,退職年月日が分かる書類(例えば,離職票)を持参して,退職日の翌日から14日以内に国民年金への加入手続を行う必要があります(日本年金機構HPの「国民年金に加入するための手続き」参照)。
イ 第3号被保険者であった場合
(ア) 市区役所等での加入手続に加えて,配偶者である第2号被保険者の勤務先を通じて年金事務所に対し,被扶養配偶者非該当届(文書の表題は「国民年金第3号被保険者関係届」であり,日本年金機構HPの「「被扶養配偶者非該当届」について」に掲載されています。)を提出する必要があります(一連の届出を「種別変更の届出」といいます。)。
(イ) 第3号被保険者であった人が司法修習生に採用された後も第3号被保険者のままでいて,弁護士登録をした時点で第1号被保険者への切り替えを行った場合において,司法修習が終了した日から2年以上が経過した場合,司法修習生であった期間がそのまま未納期間となり,無年金又は年金減額につながります(「第3号被保険者の不整合記録問題」です。)。
   ただし,「時効消滅不整合期間に係る特定期間該当届」を年金事務所に提出すれば,「時効消滅不整合期間」が特定期間(年金の受給資格期間として算入されるものの,支給される年金には反映されない期間(いわゆるカラ期間))となります。
(ウ) 政府広報オンラインの「会社員などの配偶者に扶養されている方、扶養されていた方(主婦・主夫)へ知っておきたい「年金」の手続」(令和元年7月12日付)が参考になります。

法務省作成の,令和元年6月18日の参議院文教科学委員会の国会答弁資料

2 国民年金保険料の免除申請
(1) 本人,世帯主及び配偶者の前年所得(令和元年11月採用の73期司法修習生の場合,平成30年所得)が一定額以下の場合,国民年金保険料の免除制度に基づき,申請をすることにより全額又は一部を免除してもらえます。
(2) 国民年金保険料の免除制度は,同居している親に一定額以上の所得がある場合は利用できません。
(3) 国民年保険料の免除を受けた場合,免除期間が老齢基礎年金の額に反映されますし,年金の受給資格期間に反映されます。
(4) ちなみに,平成31年4月以降,次世代育成支援の観点から,国民年金第1号被保険者が出産を行った場合,住民登録をしている市区役所・町村役場の国民年金担当窓口に届書を提出することにより,出産前後の一定期間の国民年金保険料が免除されるようになりました(日本年金機構HPの「国民年金保険料の産前産後期間の免除制度」参照)。

3 国民年金保険料の納付猶予申請
(1) 本人及び配偶者の前年所得(令和元年11月採用の73期司法修習生の場合,平成30年所得)が一定額以下であり,本人が50歳未満である場合,国民年金保険料の納付猶予制度に基づき,申請をすることにより全部の納付を猶予してもらえます。
(2)ア 国民年金保険料の猶予申請制度を利用する場合,同居している親の所得は関係ありませんから,50歳未満の司法修習生本人及びその配偶者の前年所得が一定額以下であるだけで利用できます。
イ 例えば,50歳未満で独身の73期司法修習生の場合,平成30年の所得が一定額未満であれば令和元年の国民年金保険料について納付猶予申請ができますし,令和元年の所得が一定額未満であれば令和2年の国民年金保険料について納付猶予申請ができます。
(3) 国民年保険料の納付猶予を受けた場合,猶予期間は老齢基礎年金の額に反映されないものの,年金の受給資格期間に反映されます。

4 国民年金保険料の免除又は納付猶予の共通事項
(1) 日本年金機構HPの「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」に一通りの説明が書いてあります。
(2) 住民登録をしている市区役所・町村役場の国民年金担当窓口で申請をする必要があります。
(3)ア 必要書類は以下のとおりです。
① 必ず必要なもの
・ 年金手帳又は基礎年金番号通知書
② 場合によって必要なもの
・ 前年(又は前々年)所得を証明する書類
→ 7月以降に申請をする場合は前年の,6月以前に申請する場合は前々年の書類が必要です。
・ 所得の申立書
→ 所得についての税の申告を行っていない場合に必要となります。
イ 平成26年10月以降,前年(又は前々年)の所得額が57万円以下であることの申立てを免除等申請書の「前年所得」欄に記入することにより,所得の状況を明らかにすることができる書類の添付を省略できるようになりました(日本年金機構HPの「国民年金保険料の免除等申請手続きの簡素化」参照)。
(4) 平成26年4月以降,保険料の納付期限から2年を経過していない期間(申請時点から2年1ヵ月前までの期間)について,さかのぼって免除又は納付猶予を申請できるようになりました(日本年金機構HPの「国民年金保険料の免除等の申請が可能な期間」参照)。

5 国民年金保険料の追納制度
(1) 国民年金保険料について免除又は納付猶予を受けた場合であっても,過去10年分の国民年金保険料を追納することができます(日本年金機構HPの「国民年金保険料の追納制度」参照)。
(2) 過去2年分の国民年金保険料を追納する場合,追納加算額がありません。
   そのため,国民年金保険料について免除又は納付猶予を受けた上で,判事補又は検事となったり,弁護士となったりしてそれなりの所得が発生した後に国民年金保険料を追納した方が,司法修習生時代にお金を手元に残しておくことができますし,将来,社会保険料控除による節税額を大きくすることができます。

6 生計を一にする親による国民年金保険料等の支払
(1) 生計を一にする親に国民年金保険料及び国民健康保険料を支払ってもらった場合,親の社会保険料控除の対象となります(国税庁タックスアンサーの「No.1130 社会保険料控除」参照)。
(2) 国税庁HPの「生計を一にする」には以下の記載があります。
生計を一にする
日常の生活の資を共にすることをいいます。
会社員、公務員などが勤務の都合により家族と別居している又は親族が修学、療養などのために別居している場合でも、①生活費、学資金又は療養費などを常に送金しているときや、②日常の起居を共にしていない親族が、勤務、修学等の余暇には他の親族のもとで起居を共にしているときは、「生計を一にする」ものとして取り扱われます。

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① 修習給付金を受ける司法修習生の社会保険及び税務上の取扱い
② 修習給付金に関する司法研修所の公式見解を前提とした場合の,修習給付金に関する取扱い
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特赦、減刑又は刑の執行の免除の出願に関する臨時特例に関する省令(平成5年6月9日法務省令第25号)

特赦、減刑又は刑の執行の免除の出願に関する臨時特例に関する省令(平成5年6月9日法務省令第25号)

第一条 平成五年六月九日(以下「基準日」という。)の前日までに刑に処せられた次に掲げる者は、恩赦法施行規則(昭和二十二年司法省令第七十八号。以下「規則」という。)第六条第一項本文の規定にかかわらず、平成五年九月八日までは、同条の定める期間を経過する前においても、特赦の出願をすることができる。
一 少年のとき犯した罪により刑に処せられ、基準日の前日までにその執行を終わり又は執行の免除を得た者
二 基準日において七十歳以上の者のうち、有期の懲役又は禁錮に処せられ、基準日の前日までにその執行すべき刑期の二分の一以上につきその執行を受けた者
三 有期の懲役又は禁錮に処せられ、その執行を猶予され、基準日の前日までに猶予の期間の二分の一以上を経過した者のうち、近い将来における公共的職務への就任又は現に従事している公共的職務の遂行に当たり、その刑に処せられたことが障害となっている者
四 有期の懲役又は禁錮に処せられた者(刑法(明治四十年法律第四十五号)の罪(過失犯を除く。)、同法以外の法律において短期一年以上の懲役若しくは禁錮を定める罪又は薬物に係る罪により刑に処せられた者を除く。)のうち、社会のために貢献するところがあり、かつ、近い将来における公共的職務への就任又は現に従事している公共的職務の遂行に当たり、その刑に処せられたことが障害となっている者
五 罰金に処せられ、その執行を猶予されている者又は基準日の前日までにその執行を終わり若しくは執行の免除を得た者のうち、その刑に処せられたことが現に社会生活を営むに当たり障害となっている者

第二条 基準日の前日までに略式命令の送達、即決裁判の宣告又は有罪、無罪若しくは免訴の判決の宣告を受け、平成五年九月八日までにその裁判に係る罪について刑に処せられた次に掲げる者は、規則第六条第一項本文の規定にかかわらず、平成五年十二月八日までは、同条の定める期間を経過する前においても、特赦の出願をすることができる。
一 有期の懲役又は禁錮に処せられた者(刑法の罪(過失犯を除く。)、同法以外の法律において短期一年以上の懲役若しくは禁錮を定める罪又は薬物に係る罪により刑に処せられた者を除く。)のうち、社会のために貢献するところがあり、かつ、近い将来における公共的職務への就任又は現に従事している公共的職務の遂行に当たり、その刑に処せられたことが障害となっている者
二 罰金に処せられ、その執行を猶予されている者又は平成五年九月八日までにその執行を終わり若しくは執行の免除を得た者のうち、その刑に処せられたことが現に社会生活を営むに当たり障害となっている者

第三条 基準日の前日までに懲役又は禁錮に処せられた次に掲げる者は、規則第六条第一項本文の規定にかかわらず、平成五年九月八日までは、同条の定める期間を経過する前においても、減刑の出願をすることができる。
一 少年のとき犯した罪により有期の懲役又は禁錮に処せられた者のうち、次に掲げる者
1 法定刑の短期が一年以上に当たる罪を犯した場合は、基準日の前日までに執行すべき刑期の二分の一以上につきその執行を受けた者(不定期刑に処せられた者については、言い渡された刑の短期のうち執行すべき部分の二分の一以上につきその執行を受けた者)
2 1以外の場合は、基準日の前日までに執行すべき刑期の三分の一以上につきその執行を受けた者(不定期刑に処せられた者については、言い渡された刑の短期のうち執行すべき部分の三分の一以上につきその執行を受けた者)
二 少年のとき犯した罪により有期の懲役又は禁掴に処せられ、その執行を猶予され、基準日の前日までにその猶予の期間の三分の一以上を経過した者
三 基準日において七十歳以上の者のうち、有期の懲役又は禁錮に処せられ、基準日の前日までに執行すべき刑期の三分の一以上につきその執行を受けた者。
四 有期の懲役又は禁掴に処せられ、その執行を猶予され、基準日の前日までに猶予の期間の三分の一以上を経過した者のうち、近い将来における公共的職務への就任又は現に従事している公共的職務の遂行に当たり、その刑に処せられたことが障害となっている者
五 有期の懲役又は禁錮に処せられた者(刑法の罪(過失犯を除く。)、同法以外の法律において短期一年以上の懲役若しくは禁錮を定める罪又は薬物に係る罪により刑に処せられた者を除く。)のうち、近い将来における公共的職務への就任又は現に従事している公共的職務の遂行に当たり、その刑に処せられたことが障害となっている者

第四条 基準日の前日までに略式命令の送達、即決裁判の宣告又は有罪、無罪若しくは免訴の判決の宣告を受け、平成五年九月八日までにその裁判に係る罪について有期の懲役又は禁錮に処せられた者(刑法の罪(過失犯を除く。)、同法以外の法律において短期一年以上の懲役若しくは禁錮を定める罪又は薬物に係る罪により刑に処せられた者を除く。)のうち、近い将来における公共的職務への就任又は現に従事している公共的職務の遂行に当たり、その刑に処せられたことが障害となっている者は、規則第六条第一項本文の規定にかかわらず、平成五年十二月八日までは、同条の定める期間を経過する前においても、減刑の出願をすることができる。

第五条 基準日の前日までに懲役、禁錮又は罰金に処せられ、病気その他の事由により基準日までに長期にわたり刑の執行が停止されている者のうち、なお長期にわたりその執行に耐えられないと認められる者は、規則第六条第一項本文の規定にかかわらず、平成五年九月八日までは、同条の定める期間を経過する前においても、刑の執行の免除の出願をすることができる。

附 則
この省令は、公布の日から施行する。

* 「皇太子徳仁親王の結婚の儀に当たり行う特別恩赦基準(平成5年6月8日閣議決定)」も参照してください

特赦、減刑又は刑の執行の免除の出願に関する臨時特例に関する省令(平成2年11月12日法務省令第39号)

特赦、減刑又は刑の執行の免除の出願に関する臨時特例に関する省令(平成2年11月12日法務省令第39号)

第一条 平成二年十一月十二日(以下「基準日」という。)の前日までに有罪の裁判が確定した次に掲げる者は、恩赦法施行規則(昭和二十二年司法省令第七十八号。以下「規則」という。)第六条第一項本文の規定にかかわらず、平成三年二月十二日までは、同条の定める期間を経過する前においても、特赦の出願をすることができる。
一 少年のとき罪を犯した者であって、基準日の前日までにその罪による刑の執行を終わり又は執行の免除を得たもの
二 基準日において七十歳以上の者であって、有期の懲役又は禁に処せられ、基準日の前日までにその執行すべき刑の期間の二分の一以上につきその執行を受けたもの
三 有期の懲役又は禁錮に処せられ、その執行を猶予され、基準日の前日までに猶予の期間の二分の一以上を経過している者であって、その刑に処せられたことが現に公共的社会生活上の障害となっているもの
四 有期の懲役又は禁錮に処せられた者(刑法(明治四十年法律第四十五号)の罪(過失犯を除く。)、同法以外の法律において短期一年以上の懲役若しくは禁錮を定める罪又は薬物に係る罪により刑に処せられた者を除く。)であって、社会のために貢献するところがあり、かつ、その刑に処せられたことが現に公共的社会生活上の障害となっているもの
五 罰金に処せられ、その執行を猶予されている者又は基準日の前日までにその執行を終わり若しくは執行の免除を得た者であって、その刑に処せられたことが現に社会生活上の障害となっているもの

第二条 次に掲げる者は、規則第六条第一項本文の規定にかかわらず、同年五月十三日までは、同条の定める期間を経過する前においても、特赦の出願をすることができる。
一 基準日の前日までに有罪、無罪又は免訴の判決の宣告を受け、平成三年二月十二日までにその裁判に係る罪について有期の懲役又は禁錮に処せられた者(刑法の罪(過失犯を除く。)、同法以外の法律において短期一年以上の懲役若しくは禁錮を定める罪又は薬物に係る罪により刑に処せられた者を除く。)であって、社会のために貢献するところがあり、かつ、その刑に処せられたことが現に公共的社会生活上の障害となっているもの
二 基準日の前日までに略式命令の送達、即決裁判の宣告又は有罪、無罪若しくは免訴の判決の宣告を受け、平成三年二月十二日までにその裁判に係る罪について罰金に処せられ、その執行を猶予されている者又は同日までにその執行を終わり若しくは執行の免除を得た者であって、その刑に処せられたことが現に社会生活上の障害となっているもの

第三条 基準日の前日までに懲役又は禁掴に処せられた次に掲げる者(その執行を終わり又は執行の免除を得た者を除く。)は、規則第六条第一項本文の規定にかかわらず、平成三年二月十二日までは、同条の定める期間を経過する前においても、減刑の出願をすることができる。
一 少年のとき犯した罪により、有期の懲役又は禁錮に処せられた者であって、次の1又は2に掲げる場合に応じ、それぞれ、1又は2に定めるもの
1 その犯した罪につき定められた懲役又は禁錮の法定刑の短期が一年以上である場合にあっては、基準日の前日までに執行すべき刑の期間の二分の一以上につきその執行を受けた者(不定期刑に処せられたときにあっては、言い渡された刑の短期のうち執行すべき部分の二分の一以上につきその執行を受けた者)
2 1以外の場合にあっては、基準日の前日までに執行すべき刑の期間の三分の一以上につきその執行を受けた者(不定期刑に処せられたときにあっては、言い渡された刑の短期のうち執行すべき部分の三分の一以上につきその執行を受けた者)
二 少年のとき犯した罪により、有期の懲役又は禁錮に処せられ、その執行を猶予されている者であって、基準日の前日までにその猶予の期間の三分の一以上を経過したもの
三 基準日において七十歳以上の者であって、有期の懲役又は禁錮に処せられ、基準日の前日までに執行すべき刑の期間の三分の一以上につきその執行を受けたもの
四 有期の懲役又は禁錮に処せられ、その執行を猶予され、基準日の前日までに猶予の期間の三分の一以上を経過している者であって、その刑に処せられたことが現に公共的社会生活上の障害となっているもの
五 有期の懲役又は禁錮に処せられた者(刑法の罪(過失犯を除く。)、同法以外の法律において短期一年以上の懲役若しくは禁錮を定める罪又は薬物に係る罪により刑に処せられた者を除く。)であって、その刑に処せられたことが現に公共的社会生活上の障害となっているもの

第四条 基準日の前日までに有罪、無罪又は免訴の判決の宣告を受け、平成三年二月十二日までにその裁判に係る罪について有期の懲役又は禁錮に処せられた者(刑法の罪(過失犯を除く。)、同法以外の法律において短期一年以上の懲役若しくは禁錮を定める罪又は薬物に係る罪により刑に処せられた者を除く。)であって、その刑に処せられたことが現に公共的社会生活上の障害となっているものは、規則第六条第一項本文の規定にかかわらず、同年五月十三日までは、同条の定める期間を経過する前においても、減刑の出願をすることができる。ただし、当該懲役又は禁錮の執行を終わり又は執行の免除を得た者を除く。

第五条 基準日の前日までに懲役又は禁錮に処する裁判が確定した者であって、病気その他の事由により基準日までに長期にわたり刑の執行が停止され、なお長期にわたりその執行に耐えられないと認められるものは、規則第六条第一項本文の規定にかかわらず、平成三年二月十二日までは、同条の定める期間を経過する前においても、刑の執行の免除の出願をすることができる。

附 則
この省令は、公布の日から施行する。

* 「即位の礼に当たり行う特別恩赦基準(平成2年11月9日閣議決定)」も参照してください。