裁判官に対する訴追請求事案について,裁判官訴追委員会から受領した文書は,その全部が不開示情報であること

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1 令和元年7月26日付の理由説明書の「2 理由」欄に以下の記載があります。

(1) 開示申出の内容
   裁判官に対する訴追請求事案について,裁判官訴追委員会から受領した文書(直近の事例に関するもの)
(2) 原判断機関としての最高裁判所の判断内容
   最高裁判所は, (1)の開示の申出に対し, 6月24日付けで不開示の判断(以下「原判断」という。)を行った。
(3) 最高裁判所の考え方及びその理由
ア 本件申出に係る文書には,氏名等が記載されており, これらの情報は,行政機関情報公開法(以下「法」という。)第5条第1号に規定する個人識別
情報に相当する。
イ また,本件申出に係る文書には,裁判官訴追委員会(以下「委員会」という。)が具体的な訴追事案に関して審議,決定するために必要な資料収集の
一環として行う調査に係る文書についての情報が記載されているが,かかる情報を含む委員会の議事は全て非公開とされ,例外は設けられていない(裁
判官弾劾法第10条第3項) 。
   これを前提とすると,調査に係る文書についての情報を公にすると,収集の対象となった資料名及び非公開である訴追事案の審議方法の一端が明らかになり,その情報を知った者に無用な憶測を生じさせ,委員会への不当な働き掛けがなされる等,委員会における率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがあることに加え,委員会が行う審議の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあることから,本件申出に係る文書は,全体として法第5条第5号及び同条第6号に定める不開示情報に相当することから,不開示とした。
ウ よって,原判断は相当である。

2 「岡口基一裁判官に対する分限裁判」も参照してください。