弁護士登録の請求

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1 一般の場合
(1) 総論
ア 弁護士となるためには,入会しようとする弁護士会を経由して,日弁連に対し,以下の書類を提出する必要があります(日弁連会則19条1項)。
① 弁護士名簿登録請求書
・ 登録免許税として,収入印紙6万円を貼付する必要があります登録免許税法別表第一の三十二「人の資格の登録若しくは認定又は技能証明」(三))。
② 履歴書
③ 戸籍謄本(外国籍の者にあっては,外国人登録原票記載事項証明書)
・ 戸籍謄本については,(a)戸籍抄本又は(b)氏名・本籍及び生年月日の記載を証明する戸籍記載事項証明書をもって代えることができます(日弁連会則19条2項)。
④ 弁護士となる資格を証明する書面
・ 司法修習終了後引き続き登録する者の場合,最高裁判所が発行する一括証明書がこれに当たります。
⑤ 弁護士法7条各号(欠格事由)のいずれにも該当しない旨の証明書
(a) 身分証明書
・ 禁治産・準禁治産宣告の通知,後見登記の通知,破産宣告又は破産手続開始決定の通知を受けていないことを証明する書類であり,本籍地の市町村役場の戸籍係が発行します。
(b) 登記されていないことの証明書
・ 成年被後見人・被保佐人等に該当しないことを証明する書類であり,各都道府県の法務局の本局が発行します(後見登記等に関する法律10条1項参照)。
ただし,郵送で取り寄せる場合,東京法務局民事行政部後見登録課まで申請する必要があります(東京法務局HPの「登記されていないことの証明書の申請方法」参照)。
⑥ 弁護士法12条1項各号及び2項に掲げる事項(登録請求の進達の拒絶事由)に関する書面
・ 誓約書がこれに当たります。
⑦ 写真
イ 司法修習生が弁護士登録をする場合の手続については,日弁連HPの「修習生の皆様へ」に掲載されています。
ウ 69期の場合,弁護士登録請求に必要な書類が,東弁HPの「東京弁護士会入会手続案内(69期)」,一弁HPの「第69期司法修習生 第一東京弁護士会への入会申込手続きについて」,二弁HPの「入会について(第69期司法修習生の方へ)」等に掲載されています。
エ 大阪府摂津市HPに「身分証明書(後見・破産・禁治産及び準禁治産に関する証明)」が載っています。

(2) 大阪弁護士会の取扱い
ア 大阪弁護士会で弁護士登録をするためには,以下のお金を支払う必要がありますから,前述した6万円の登録免許税を含めると,合計で52万円のお金が必要になります。
ただし,弁護士登録をするときに支払う必要があるお金は,①登録免許税6万円,②日弁連登録料1万円及び③大阪弁護士会入会金3万円の合計10万円です。
① 日弁連の分(平成26年4月1日以降の金額)
(a) 登録料:3万円(日弁連会則23条1項1号)
→ 司法修習を終え引き続き登録する者は1万円です。
   また,平成25年12月6日臨時総会決議(平成26年4月1日施行)による改正前の登録料は原則として6万円であり,司法修習を終え引き続き登録する場合は3万円でした。
② 大阪弁護士会の分
(a) 入会金:3万円(大阪弁護士会会則17条1項)
(b) 会館負担金会費:40万円(大阪弁護士会各種会費規程3条の2第1項)
→ 司法修習生の修習を終了後1年以内に大阪弁護士会に入会する弁護士である会員は,財務委員会の議を経て,分納,又は分納の延納をすることができます(各種会費規程3条の2第2項)。
分納の場合,登録時に20万円を納付し,半年後に残金20万円を納付します。
分納の延納の場合,登録1年後に10万円を,登録2年後に10万円を,登録3年後に10万円を,登録4年後に10万円を納付します。
イ 大阪弁護士会に入会しようとする者は,日弁連に対する書類とは別に,入会申込書正副各1通を提出して入会の申込みをする必要があります(大阪弁護士会会則16条1項)。
ウ 大阪弁護士会の会長は,入会申込書等を受理したときは,速やかに,登録又は登録換えの請求の進達の可否について,常議員会の審議に付する必要があります(大阪弁護士会会則21条1項)。
大阪弁護士会の会長は,常議員会が登録又は登録換えの請求の進達を可とするときは,速やかに,日弁連に進達の手続をとる必要があります(大阪弁護士会会則21条2項)。
大阪弁護士会の会長は,常議員会が登録又は登録換えの請求の進達を可としないときは,資格審査会に対し,審査を請求する必要があります(大阪弁護士会会則21条3項)。
エ 常議員会は,弁護士法に基づく機関ではありませんが,大阪弁護士会を含む各地の弁護士会において,総会に次ぐ意思決定機関とされています(法令における使用例につき,組合等登記令14条1項3号参照)。
オ 大阪弁護士会の会長は,資格審査会が,登録又は登録換えの請求の進達を可とするときは,速やかに,進達の手続をとり,登録又は登録換えの請求の進達を拒絶すべきものとしたとしたときは,速やかに,請求者にその旨及びその理由を書面により通知する必要があります(大阪弁護士会会則22条)。

2 弁護士職務経験の判事補又は検事の場合
(1) 3万円の登録料の納付猶予

判事補及び検事の弁護士職務経験に関する法律(=弁護士職務経験法)に基づき,判事補又は検事(修習終了後10年以内の人に限られています。)が弁護士となる場合,弁護士となる資格を証する書面の提出に代えて以下の書面を提出し(日弁連会則19条4項),かつ,3万円の登録料の納付を猶予されます(日弁連会則23条2項,弁護士名簿の登録料納付の免除等に関する規程4条,弁護士名簿等の登録料納付等に関する免除等の基準(平成24年12月21日理事会議決)3条1項)。
① 判事補の場合
    最高裁判所事務総局人事局長の,当該登録請求者が弁護士職務経験法の規定により弁護士となってその職務を行う予定の者である旨の書面
② 検事の場合
    法務省大臣官房人事課長の,当該登録請求者が弁護士職務経験法の規定により弁護士となってその職務を行う予定の者である旨の書面
(2) 3万円の登録料等の免除
弁護士職務経験法に基づき,判事補又は検事が弁護士となった場合,以下の書面を提出することで,3万円の登録料の納付を免除されます(日弁連会則23条2項,弁護士名簿の登録料納付の免除等に関する規程4条,弁護士名簿等の登録料納付等に関する免除等の基準(平成24年12月21日理事会議決)3条2項)。
また,大阪弁護士会の場合,①3万円の入会金,②毎月8000円の会館特別会費及び③40万円の会館負担金会費の納付を免除されます(①につき大阪弁護士会会則17条4項,②につき大阪弁護士会各種会費規程2条7項,③につき大阪弁護士会各種会費規程3条の2第3項1号。判事補及び検事の弁護士職務経験に関する法律及び総合法律支援法の規定により本会に入会する者等に対する入会金等の免除又は猶予に関する運用準則3条1項)。
① 判事補の場合
    最高裁判所事務総長の,当該登録請求者が弁護士職務経験法の規定により弁護士となってその職務を行う者である旨の書面
② 検事の場合
    法務省事務次官の,当該登録請求者が弁護士職務経験法の規定により弁護士となってその職務を行う者である旨の書面
(3) その他
ア ①判事補については,判事補の弁護士職務経験に関する規則(平成16年11月1日最高裁判所規則第19号)により,②検事については,検事の弁護士職務経験に関する省令(平成16年10月1日法務省令第67号)により,細目が定められています。
イ 弁護士職務従事職員(弁護士職務経験法2条7項)である判事補は裁判所事務官の身分を有し(弁護士職務経験法2条3項,5条1項),弁護士職務従事職員である検事は法務事務官の身分を有し(弁護士職務経験法2条6項),受入先弁護士法人等との間で雇用関係が成立しています(弁護士職務経験法4条1項,5条1項)。
ウ 弁護士職務従事職員は,当該受入先弁護士法人等との間の雇傭契約上の地位を失ったり,戒告等の懲戒処分を受けたりした場合,速やかに,当該弁護士職務経験を終了します(判事補につき弁護士職務経験法7条2項及び判事補の弁護士職務経験に関する規則5条,検事につき弁護士職務経験法7条3項及び検事の弁護士職務経験に関する省令4条)。
エ 「弁護士職務経験判事補の名簿」も参照して下さい。

3 弁護士会の会費が非常に高いこと
弁護士会の会費は,税理士会,公認会計士協会,司法書士会及び行政書士会と比べて非常に高いです(節約投資のすすめHP「弁護士会の会費が鬼高い!税理士会の会費などその他士業の会費と比較してみた」参照)。

4 弁護士登録の公告に関する弁護士法及び日弁連会則の条文
(1) 弁護士登録の公告に関する弁護士法及び日弁連会則の条文は以下のとおりです。
① 弁護士法19条(登録等の通知及び公告)
弁護士名簿の登録、登録換及び登録取消は、すみやかに、日本弁護士連合会から当該弁護士の所属弁護士会に通知し、且つ、官報をもつて公告しなければならない。
② 日弁連会則25条(登録等の公告)
本会は、弁護士名簿の登録、登録換え及び登録取消しをしたときは、速やかに、官報に公告する。弁護士の氏名についての変更の届出があったとき、又は職務上の氏名が使用され、若しくは変更されたときも、同様とする。
(2) インターネット版官報に掲載される弁護士登録の情報は,自由と正義に掲載される弁護士登録の情報より1ヶ月以上,早いです。

5 収入印紙の形式
(1) 収入印紙の形式は,印紙をもつてする歳入金納付に関する法律(昭和23年7月12日法律第142号)2条2項に基づき,財務大臣が,収入印紙の形式を定める件(昭和23年2月大蔵省告示第39号)において定めています。
(2) 平成に入ってからは,平成5年7月1日及び同年10月1日に収入印紙の形式改正があり,平成6年4月1日に8000円の収入印紙が追加され,平成30年7月1日に再び収入印紙の形式改正がありました(「収入印紙の形式改正について」(平成30年6月1日付)参照)。