最高裁判所裁判官会議

1(1) 最高裁判所裁判官会議は,昭和38年頃から,毎週1回,原則として水曜日の午前中に開催されています。
(2) 最高裁判所裁判官会議の運営方法等については,最高裁判所裁判官会議規程(昭和22年9月22日最高裁判所規程第1号)で定められています。
(3)  平成24年4月以降の最高裁判所裁判官会議の議事録(「裁判官の人事異動一般」参照)を見る限り,最高裁判所事務総局の事務総長,事務総局の局長又は事務総局の課長から説明があった事項について,最高裁判所裁判官会議が否決したり,変更したりした事例は確認できません。
    また,議題が少ない場合,最高裁判所裁判官会議は10分ぐらいで終わっていることがあります。
(4)ア 実務上,最高裁判所裁判官会議に属する権限は,最高裁判所事務総局が決定しており,毎週1回,水曜日に開催される最高裁判所裁判官会議は,最高裁判所事務総局の決定を追認するだけの機関であるともいわれています。
イ 現代ビジネスHPの「最高裁判所という「黒い巨塔」~元エリート裁判官が明かす闇の実態」によれば,以下の記載があります。
   司法行政部門は、最高裁判所裁判官会議の統轄下にあるが、裁判官会議は、最高裁からみての下級裁判所、すなわち、高裁、地家裁の場合ほどではないにしてもやはり形骸化しており、実際には、最高裁長官とその意を受けた事務総長とが、全司法行政を取り仕切っているといってよい。

2(1) 最高裁判所は,毎週月曜日に審査室会議を開催し,毎週火曜日に事務総局会議を開催し,毎週水曜日に裁判官会議を開催しています(Electronic Journal HPの「最高裁が事務総局を強化した背景」参照)。
(2) 審査室会議は,秘書課長が議長となり,各局課の課長等1名が出席する会議で,司法行政上の事項を議題としています。
  ただし,その設置や開催について定めた最高裁判所規程等の定めはなく,局課間の情報交換や出席者の認識の共通を図る機会として開催されているものですから,議事録は作成されていません(平成28年度(最情)答申第11号(平成28年6月3日答申))。
(3)ア 最高裁判所事務総局会議は,最高裁判所事務総長が議長となり,7局長(総務局長,人事局長,経理局長,民事局長兼行政局長,刑事局長及び家庭局長)及び3課長(秘書課長兼広報課長及び情報政策課長)のほか,関係する局の課長が出席する会議で,司法行政上の事項を議題としており,各種事項を決定したり,最高裁判所裁判官会議に付議する事項を決定したりしています。
イ 最高裁判所事務総局会議の場合,審査室会議と異なり,議事録が作成されています(「最高裁判所事務総局会議の議事録」参照)。

4 最高裁判所に設置されている常置委員会は全く開催されていないことに関して,最高裁判所は,以下のとおり説明しています(平成28年度(最情)答申第11号(平成28年6月3日答申))。
   常置委員会は,最高裁判所裁判官会議規程(昭和22年最高裁判所規程第1号)7条の規定に基づき,裁判官会議を招集することができないときなどに司法行政事務をつかさどるために招集されるもので,常置委員会の構成員は,最高裁判所長官及び小法廷ごとに一人ずつ選出された裁判官である常置委員3人であるが,平成27年1月1日以降は,常置委員会は開催されていない。
  苦情申出人が主張するように,昭和27年12月20日開催の裁判官会議議事録(以下「昭和27年議事録」という。)に,「常置委員会は原則として毎週一回定期(水曜日午後)に開くものとすること。」との記載があるところ,常置委員会は,昭和37年頃までは月に複数回開催されていたが,昭和38年頃からはほとんど開催されることはなくなり,その状況は現在も続いている。常置委員会がほとんど開催されなくなった事情は必ずしも明らかではないが,昭和38年頃から,裁判官会議が,昭和27年議事録に記載されている毎月1回(土曜日)ではなく,ほぼ毎週1回原則として水曜日に開催されてきた事情に鑑みると,この毎週の裁判官会議の開催により,常置委員会の開催の必要が生じなかったものと考えられる。
   なお,平成26年12月3日開催の裁判官会議においては,「常置委員会は,裁判官会議を招集することができないとき又は招集することが相当でないときに,最高裁判所長官が招集する。」としており,当該議決後も常置委員会は開催されていない。

5 最高裁判所裁判官会議規程(昭和22年9月22日最高裁判所規程第1号)は以下のとおりです。
ただし
,裁判官会議は現在,毎週水曜日に開催されています。

第1条 最高裁判所の裁判官会議については、この規程の定めるところによる。
第2条 裁判官会議は、最高裁判所長官が、これを招集する。
第3条 裁判官会議は、毎年一回定期にこれを招集しなければならない。
2 緊急の必要がある場合には、随時これを招集することができる。
第4条 裁判官会議の議に附すべき事項は、あらかじめ、各裁判官にこれを通知しなければならない。但し、緊急やむを得ない場合は、この限りでない。
第5条 裁判官会議は、裁判官九人以上が出席しなければ、会議を開くことができない。
第6条 緊急の必要のため裁判官会議を開くことができない場合には、最高裁判所長官は、応急の措置を講ずることができる。この場合には、遅滞なく、裁判官会議の承認を得なければならない。
第7条 司法行政事務は、裁判官会議の議により、その一部を裁判官会議を組織する一人又は二人以上の裁判官に委任することができる。
2 裁判官が、前項の規定により、その委任された事務を処理したときは、次の裁判官会議にこれを報告しなければならない。
第8条 裁判官会議は、公開しない。
第9条 最高裁判所事務総長は、裁判官会議に出席して意見を述べることができる。但し、裁判官会議において適当と認めたときは、出席を拒み、又は退席させることができる。
第10条 裁判官会議において適当と認めるときは、最高裁判所の裁判官でない者の出席を求めて説明又は意見を聴くことができる。
第11条 裁判官会議の議事は、出席裁判官の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
第12条 裁判官会議の議事については、裁判所事務官に議事録を作成させる。
2 議事録には、出席者の氏名、議事の経過の要領及びその結果を記載し、議長及び出席した最高裁判所事務総長又は裁判所事務官が、これに署名しなければならない。
第13条 最高裁判所長官に差支のあるときは、裁判官会議に関する最高裁判所長官の権限は、司法行政事務について長官を代理する者が、これを行う。
第14条 この規程を改正するには、出席裁判官の三分の二以上の賛成がなければならない。