修習給付金に関する司法研修所の公式見解を前提とした場合の,修習給付金に関する取扱い

目次
第1 司法研修所の公式見解
第2 平成30年中に支給される基本給付金及び住居給付金の合計
第3 平成30年分所得税及び平成31年度住民税の試算の合計
第4 平成31年度国民健康保険料の試算
第5 平成31年度の税金及び国民健康保険料の試算の合計
第6 他の雑損失との損益通算は可能であること等
第7 弁護士登録関係費用は開業費(繰延資産の一種です。)になると思われること
第8 移転給付金及び旅費日当は非課税所得であると思われること
第9 住民税に関する特別徴収及び普通徴収
第10 修習1年目に支給される基本給付金13万5000円については,原則として確定申告をする必要がないこと
第11 修習給付金に関して存在しない文書
第12 その他

第1 司法研修所の公式見解
1 司法研修所事務局が作成した「修習給付金案内(71期)」に含まれる「所得税等の取扱い」には以下の記載があります(修習給付金案内(72期)にも同趣旨の記載があります。)。

◎所得税・住民税
修習給付金のうち基本給付金及び住居給付金は,所得税法上の「雑所得」に該当するため,確定申告の対象となります。
特に,2年目(平成30年分)については,大多数の方が確定申告をしなければならないと予想されます。詳細は,税務署に問い合わせるなどして確認してください。
(注)(1) 源泉徴収は行われません。
(2) 必要経費として控除することができる経費はありません。
また,基本給付金及び住居給付金は,所得税のほか,住民税の課税対象になります。
詳細は,各市区町村のウェブサイトを参照するなどして確認してください。

2(1) 司法研修所の公式見解によれば,修習給付金は雑所得に該当するだけでなく,必要経費として控除することができる経費は存在しないこととなります。
そのため,支給された基本給付金及び住居給付金の全額が雑所得となりますから,司法修習生に採用された年の翌年(71期司法修習生の場合,平成30年)については,所得税の控除対象扶養親族から外れますし,配偶者控除の適用はないこととなります。
(2) 給与所得者の場合,住宅手当は給与所得として課税対象です(国税庁HPのタックスアンサー(よくある税の質問)「No.2508 給与所得となるもの」参照)。
また,住宅手当は社会保険料を計算する際の標準報酬月額に含まれます(日本年金機構HPの「厚生年金保険の保険料」,及び全国健康保険協会HPの「標準報酬月額の決め方」参照)。

第2 平成30年中に支給される基本給付金及び住居給付金の合計
1 平成30年中に支給される基本給付金の金額
(1) 71期司法修習生の場合,基本給付金は,初回の支給日は平成29年12月15日であり,2回目の支給日は平成30年1月15日であり,13回目の支給日(最後)は修習終了日である同年12月12日です。
そのため,平成30年中に支給される基本給付金は12回分となり,最後の支給分は日割り計算となります。
(2) 平成30年中に支給される基本給付金は,
13万5000円×11回分(2回目ないし12回目の支給分)
+13万5000円×16日/30日(日割り計算となった13回目の支給分算)
= 148万5000円+7万2000円
= 155万7000円となります。
(3) 修習終了日は毎年,二回試験の不合格発表日の翌日の水曜日となっています。
また,司法修習生の修習終了は,修習終了日に開催される最高裁判所裁判官会議(毎週水曜日開催)の報告事項になっています(司法修習生に関する規則16条)。
2 平成30年中に支給される住居給付金の金額
(1) 大阪高裁管内のA班の71期司法修習生の場合,導入修習及び集合修習において通常は司法研修所の寮に居住しますところ,その期間(①平成29年11月27日~12月26日の1か月分,②平成30年8月14日~同月26日の日割り計算分及び③同月27日~9月26日の1か月分)については,実務修習地で空家賃を支払っていたとしても,住居給付金は支給されません。
そのため,実務修習地で部屋を借りている大阪高裁管内のA班の71期司法修習生の場合,2回目(事実上の初回)の支給日は平成30年2月15日となり,12回目(事実上の10回目)の支給日は修習終了日である同年12月12日となり,13回目(事実上の11回目)の支給日(最後)は平成31年1月15日となります。
(2) 以上の事情を前提とした場合,平成30年中に支給される住居給付金は,
3万5000円×10回分
-3万5000円×13日/31日(9回目(事実上の8回目)となる平成30年9月18日の不支給分の日割り計算)
= 35万円-1万4677円
= 33万5323円であると思います。
3 平成30年に支給される基本給付金及び住居給付金の合計
155万7000円+33万5323円=189万2323円であり,この金額がそのまま雑所得の金額となります。

第3 平成30年分所得税及び平成31年度住民税の試算の合計
1 生命保険料控除,社会保険料控除等が適用されず,基礎控除しか適用されないと仮定した場合の試算は以下のとおりです。
① 平成30年分所得税の試算
(189万2000円-38万円)×5%(所得税率)×1.021(復興特別所得税の加算)= 7万7187円→7万7100円
② 平成31年度住民税(神戸市在住の場合)の試算
(189万2000円-33万円)×10%(所得割)+5800円(均等割)
= 16万2000円
2(1) 復興特別所得税は,平成25年分ないし平成49年分の所得税の2.1%です(東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法(復興財源確保法)13条)。
(2) 所得税及び住民税では,課税標準額から1000円未満が切り捨てとなり,納税確定額から100円未満が切り捨てとなります(所得税につき国税通則法118条1項及び119条1項,住民税につき地方税法20条の4の2)。
(3) 個人住民税所得割の税率の内訳につき,平成29年度までは市民税が6%,県民税が4%でした。
また,平成29年度に政令指定都市に係る県費負担教職員の給与負担事務が道府県から政令指定都市へ事務移譲されたことに伴い(平成26年6月4日法律第51号による改正後の市町村立学校職員給与負担法1条及び2条参照),政令指定都市の場合,平成30年度からは市民税が8%,道府県民税が2%となりました(平成29年度は,経過措置として,個人住民税所得割のうち税率2%相当分が道府県から政令指定都市へ交付されました。)。
(4) 5800円の均等割額の内訳は,神戸市の市民税が3500円であり,兵庫県の県民税が2300円です。
なお,個人住民税の均等割の標準税率は,市町村民税が3000円であり(地方税法310条),道府県民税が1000円です(地方税法38条)。
3 平成30年分所得税及び平成31年度住民税の試算の合計は,最大で23万9100円となります。
ただし,平成30年度の国民年金保険料,国民健康保険料等について社会保険料控除の適用を申請した場合,これよりも税金は安くなります。

第4 平成31年度国民健康保険料の試算
1(1) 国民健康保険料(介護分)の負担がない39歳以下の人が神戸市で1人世帯として国民健康保険に加入した場合,平成30年度算定用所得額は189万2000円-33万円=156万2000円となりますから,具体的な金額は以下のとおりとなります。
① 国民健康保険料(医療分)
156万2000円×8.17%(所得割額)+3万710円(被保険者均等割額)+2万1360円(世帯別平等割額)=17万9680円
② 国民健康保険料(後期高齢者支援金分)
156万2000円×3.11%(所得割額)+1万1670円(被保険者均等割額)+8110円(世帯別平等割額)-3870円(緩和措置)=6万4480円
(2) 国民健康保険の算定用所得額を計算する場合,前年の総所得金額から控除されるのは基礎控除33万円(地方税法314条の2第2項)だけです(国民健康保険法81条・国民健康保険法施行令29条の7第2項第4号及び同条第3項第4号「基礎控除後の総所得金額等」参照)。
つまり,社会保険料控除等のその他の所得控除は適用されないということです。
2 平成30年度の神戸市の計算式を前提とした場合,平成31年度国民健康保険料は最大で24万4160円となります。
3 国民健康保険計算機HPを使えば,自治体を選択した後,「年齢区分」及び「その他収入」(受領した基本給付金及び住居給付金の合計額です。)を入力することで,国民健康保険料を計算することができます。

第5 平成31年度の税金及び国民健康保険料の試算の合計
最大で23万9100円+24万4160円=48万3260円となります。

第6 他の雑損失との損益通算は可能であること等
1 所得税法35条2項2号は,雑所得の金額について,「その年中の雑所得(公的年金等に係るものを除く。)に係る総収入金額から必要経費を控除した金額」と定めています。
そのため,雑所得内で利益と損失がある場合には損益通算をすることができます。
2 修習給付金に基づく雑所得と,採点バイト等に基づく雑損失(バイト収入から書籍代等の必要経費を控除したことによる損失)との間で損益通算をすることはできます。
そのため,修習給付金に関する税金及び国民健康保険料を減らしたい場合,兼職許可を受けて採点バイト等を行い,雑損失を計上した方がいいかもしれません。
3 採点バイト等に基づく雑損失の計上については,税務調査(国税通則法74条の2ないし74条の13の2参照)で否認される可能性はあります。

第7 弁護士登録関係費用は開業費(繰延資産の一種です。)になると思われること
1 弁護士登録関係費用
(1) 弁護士登録関係費用として少なくとも以下の費用が必ず発生しますし,入会先の単位弁護士会ごとに別途,費用が発生します。
① 登録免許税6万円
・ 登録免許税法別表第一の「三十二 人の資格の登録若しくは認定又は技能証明」の「(三) 弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第八条(弁護士の登録)の弁護士の登録」に基づくものです。
② 日弁連登録料1万円
・ 日弁連会則23条1項1号括弧書きに基づくものです。
③ 登録月の日弁連の会費
・ 平成30年6月以降,日弁連会費が6200円であり(日弁連会則95条2項),日弁連特別会費(日弁連会則95条の3)が4200円です。
(2) 大阪弁護士会で弁護士登録をする場合,大阪弁護士会の入会金として3万円,登録月の大阪弁護士会の会費として7000円を支払う必要があります(月額6000円の会館特別会費の徴収月を入会後3年を経過する月としてもらった場合)。
また,大阪弁護士会に入会してから4年以内に会館負担金会費40万円を支払う必要があります。
(3) 東京弁護士会HP等に,弁護士登録時の必要費用等が詳しく書いてあります。
(4) 弁護士会の会費は司法修習終了後の経過年数等によって異なります。
2 弁護士登録関係費用は開業費に該当すると思われること
(1) 弁護士登録関係費用については,所得税法2条1項20号(繰延資産の意義)・所得税法施行令7条(繰延資産の範囲)1項3号ホの「イからニまでに掲げる費用のほか、自己が便益を受けるために支出する費用」に該当するものとして,弁護士業の開業費(繰延資産の一種です。)として必要経費になると思います所得税基本通達2-29の4参照)。
(2) 所得税基本通達2-29の4は以下のとおりです。
同業者団体等(社交団体を除く。)に対して支出した加入金(その構成員としての地位を他に譲渡することができることとなっている場合における加入金及び出資の性質を有する加入金を除く。)は、令第7条第1項第3号ホに掲げる費用に該当するものとする。
3 開業費の計上方法等
(1) 開業費については,開業日に一括で計上し,その内訳が分かる領収書等を保管しておけばいいです(色々ぶろぐ「個人事業主の開業費の仕訳方法(国税局に確認済み) 」参照)。
(2) 弁護士業の開業日は弁護士登録をした日以後になると思われますところ,事業所得があるとは限らない勤務弁護士となった日と,事業所得を生ずべき弁護士業を開業した日は異なると思います。
そのため,修習終了直後の12月に弁護士登録をした場合であっても,即独又は軒弁でない限り,開業日は翌年1月以降になることが多いと思います。
(3) 開業日を翌年1月以降とした場合,開業費は翌年1月以降に計上することとなります。
(4) 開業日は,個人事業の開業・廃業等届出書(いわゆる「開業届」です。)に記載する日付でありますところ,開業届については,国税庁HPの「[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続」に書式が載っています。
(5) 開業費について任意償却を選択した場合,好きなタイミングで自由に償却(=費用計上)することが可能です色々ぶろぐ「開業費の償却方法(任意償却を活用して節税)」参照)。
4 法律書等の書籍代及び勉強会参加費の取扱い
繰延資産の一種としての開業費とは,不動産所得,事業所得又は山林所得を生ずべき事業を開始するまでの間に開業準備のために特別に支出する費用をいいます(所得税法施行令7条1項1号)。
そのため,法律書等の書籍代及び勉強会参加費は,弁護士業の開業準備のために特別に支出する費用に該当するとまではいえない場合,開業費に該当しないこととなります。

第8 移転給付金及び旅費日当は非課税所得であると思われること
1 「修習給付金案内」には,移転給付金及び旅費日当に関する言及がありません。
ただし,就職をした者がその就職に伴う転居のための旅行をした場合に,その旅行に必要な支出に宛てるため支給される金品で,その旅行について通常必要であると認められるものは非課税所得です(所得税法9条1項4号)。
また,所得税基本通達9-3は「法第9条第1項第4号の規定により非課税とされる金品は、同号に規定する旅行をした者に対して使用者等からその旅行に必要な運賃、宿泊料、移転料等の支出に充てるものとして支給される金品のうち、その旅行の目的、目的地、行路若しくは期間の長短、宿泊の要否、旅行者の職務内容及び地位等からみて、その旅行に通常必要とされる費用の支出に充てられると認められる範囲内の金品をいう」と定めていますから,転居を伴わない旅行に関する旅費日当も非課税所得になると思います。
そのため,移転給付金及び旅費日当は非課税所得と思いますから,修習給付金に関する確定申告をする際,これらの支給額を申告する必要はないと思います。
2 朝日税理士法人岡山HP「出張旅費には本当に所得税がかからない?」が参考になります。

第9 住民税に関する特別徴収及び普通徴収
1 確定申告書を作成する際,給与所得以外の所得に対する住民税の徴収方法として,「給与から差し引き」(特別徴収)及び「自分で納付」(普通徴収)のどちらかを選択する必要があります。
2 修習給付金に関する雑所得の金額を勤務先に知られたくない場合,普通徴収を選択する必要があります(住民税HP「申告しないといけない!? 会社に副収入がバレたらマズい……」参照)。
3 特別徴収の場合,12回分割払いであるのに対し,普通徴収の場合,4回分割払いです(BIZ KARTE「住民税<普通徴収と特別徴収の違いとは?>」参照)。
4(1) 事後的に特別徴収から普通徴収に切り替えることは難しいです(生駒市HP「特別徴収から普通徴収への切替申請書兼理由書」参照)。
(2) 地方税法321条の3第3項は,
前項本文の規定によつて給与所得者の給与所得以外の所得に係る所得割額を特別徴収の方法によつて徴収することとなつた後において、①当該給与所得者について給与所得以外の所得に係る所得割額の全部又は一部を特別徴収の方法によつて徴収することが適当でないと認められる特別の事情が生じたため②当該給与所得者から給与所得以外の所得に係る所得割額の全部又は一部を普通徴収の方法により徴収することとされたい旨の申出があつた場合でその事情がやむを得ないと認められるときは、市町村は、当該特別徴収の方法によつて徴収すべき給与所得以外の所得に係る所得割額でまだ特別徴収により徴収していない額の全部又は一部を普通徴収の方法により徴収するものとする。
と定めています(①及び②は私が付けたものです。)。
5(1) 大阪府HPの「平成30年度から個人住民税の特別徴収義務者一斉指定を実施します!」には以下の記載があります。
平成30年度から、大阪府内全43市町村において、原則として法定要件に該当する事業主すべてを特別徴収義務者に指定、個人住民税の給与からの特別徴収(給与からの差し引き)を徹底します。
また、京都府、兵庫県及び和歌山県においても、平成30年度から、原則として法定要件に該当する事業主を特別徴収義務者に指定し、個人住民税の特別徴収を徹底します。
※特別徴収とは、事業主(給与支払者)が従業員(納税義務者)に代わり、毎月従業員に支払う給与から個人住民税を差し引き、納入する制度
(2) 給与所得以外の所得に対する住民税について普通徴収を選択したとしても,給与所得に対する住民税については必ず特別徴収になります。
6(1) 71期以降の司法修習生をイソ弁として採用した法律事務所としては,修習終了翌年の6月以降の給料の支払においてイソ弁から住民税の特別徴収をする必要がない場合,当該イソ弁は,①住民税について普通徴収を選択した,②修習給付金は非課税所得であることを前提に確定申告をした,③確定申告をしなかったという3パターンのいずれかを選んだことになります。
(2) イソ弁が住民税について特別徴収を選択した場合,勤務先の法律事務所としては,住民税の金額から,当該イソ弁の確定申告の内容を推測できることとなります。

第10 修習1年目に支給される基本給付金13万5000円については,原則として確定申告をする必要がないこと
1 国税庁HPの「確定申告が必要な方」には以下の記載があります(ナンバリングは変えています。)。
① 給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円を超える
② 給与を2か所以上から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整をされなかった給与の収入金額と、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)との合計額が20万円を超える
※ 給与所得の収入金額の合計額から、所得控除の合計額(雑損控除、医療費控除、寄附金控除及び基礎控除を除く。)を差し引いた残りの金額が150万円以下で、さらに各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円以下の方は、申告は不要です。
2(1) 賃貸アパート経営に基づく不動産所得等がないことを前提とすれば,導入修習中の12月に支給される初回の基本給付金13万5000円について確定申告をする必要がない場合の具体例は以下のとおりとなります。
①の具体例
司法修習生になった年に会社員をしていたものの,アルバイトはしていなかったため,1箇所だけの給与所得しかない場合
②の具体例
司法修習生になった年に会社員をしたり,アルバイトをしたりしていて,2箇所以上の給与所得があるものの,会社員としての給与所得については源泉徴収及び年末調整をされていて,かつ,アルバイト代については6万5000円以下である場合
(2) 初回の住居給付金3万5000円が支給されるのは司法修習生に採用された年(修習2年目)の翌年1月ですから,修習1年目の確定申告とは関係がないです。
3 修習専念資金は借金であって,所得ではありませんから,修習専念資金の貸与を受けていることを理由に確定申告義務が発生することはありません。

第11 修習給付金に関して存在しない文書
1(1) 平成30年8月23日付の司法行政文書不開示通知書によれば,「最高裁判所が修習給付金について必要経費として控除することができる経費があるかどうかを検討した際に作成し,又は取得した文書」は存在しません。
(2) 平成30年9月26日付の最高裁判所事務総長の理由説明書には以下の記載があります。
司法研修所では,修習給付金のうち基本給付金及び住居給付金について,必要経費として控除することができる費用が存在するか検討したが, この検討内容については,文書を作成するほどの複雑な内容のものではなかったことから,文書を作成していない。
なお, この検討結果については,司法修習生に配布した「修習給付金案内」に記載している。
2(1) 平成31年3月1日付の司法行政文書不開示通知書によれば,「修習給付金に関する所得税及び住民税,並びに健康保険の取扱いについて,最高裁判所が自ら税務署,健康保険組合,市区町村等に問い合わせをした上で,その結果を司法修習生に伝えようとしない理由が分かる文書」は存在しません。
(2) 平成31年3月25日付の最高裁判所事務総長の理由説明書には以下の記載があります。
修習給付金に関する所得税及び住民税並びに健康保険の取扱いについては,修習給付金制度導入時に,所要の調査,検討を行った上で,司法修習生に周知すべき内容としては「修習給付金案内」に記載した内容とすることが相当であると判断し,現に「修習給付金案内」を配布して周知したものであるが,周知すべき内容の検討のために文書を作成することまではしていないため,個々の調査の結果を司法修習生に周知するか否かの理由を記載した文書も作成又は取得していない。

第12 確定申告書を時間外収受箱に投函した場合の取扱い
1 確定申告期における申告書等の収受に関する取扱いについて(平成24年1月12日付の大阪国税局長指示)には「時間外収受箱に投かんされていた文書は、執務時間開始後、直ちに回収し、直前の執務時間の属する日付で、当該文書の所定欄及び封筒の表面に収受日付印を押なつする。」と書いてあります。
2 林義章税理士事務所HP「ギリギリの確定申告、税務署が閉まっても期限内申告できる! 」には,「確定申告書提出期限当日の23時59分にゆうゆう窓口に行くのも間に合わない!という場合には、夜鍋して確定申告書を作成して翌朝5時、6時に税務署の時間外収受箱へ確定申告書を投函すれば、期限内申告が可能です。」と書いてあります。

第13 その他
修習給付金に関する全般的な話については,「司法修習生の修習給付金及び修習専念資金」を参照して下さい。